<射撃ニュース10月>

10/31
(警察官が署内で実弾誤射:宮城県警)
仙台中央署の武道場で拳銃の空撃ちの練習をしていた警察官が、誤って実弾1発を発射していたことが31日、分かった。武道場は実弾の発射訓練ができる設備はなく、弾は段ボール製の的と壁を貫通し、隣の部屋に掛けてあった剣道着に当たって落ちた。けが人はなかった。同署によると、警察官は、28日午前6時50分ごろ、拳銃射撃大会に備え1人で自主的に射撃練習をした際、当直勤務のため装てんしていた実弾を抜き忘れ、誤って発射したという。同署は「指導を強め、再発防止に努める」としている。
(トキ放鳥 胎内市で目撃情報 至近距離、水たまりで 関係者ら驚き:新潟)
佐渡市での試験放鳥から1カ月余り。トキと思われる鳥が胎内市で目撃された。島東端からは60~70キロ。関係者は「トキであれば、これほどの距離を飛んでいたとは」と驚く。1961年にも佐渡から旧下田村(現三条市)、五泉市への2羽の飛来例があり、環境省・佐渡自然保護官事務所の岩浅有記さんは「目撃者は至近距離で見ている。確認に全力をあげたい」と話した。27日午前8時ごろ、胎内市富岡の中条地区塵芥(じんかい)焼却場へ車で出勤していた佐久間俊夫場長(57)は、幅1メートルほどの水たまりに鳥がいるのを見た。「サギにしてはピンクっぽい。何だろう」付近には田んぼが広がり、サギが多い。だが、猟が趣味の佐久間さんは遠くにいる鳥の種類を見極めることに慣れていた。近づくと、ゆっくりと羽をはためかせ、胎内川河川敷の雑木林の方へ横切っていった。距離は15メートル。羽の付け根あたりに緑色のマーキングがはっきり確認できた。「ニュースで見たトキじゃないか。大変だ」。あわてて県保健所に連絡した。正午ごろ、環境省の職員らが駆けつけ、付近を調査したがトキは見つからなかった。近くの畑で毎日農作業する同市笹口浜の赤塚栄治さん(59)は「海を渡ってくるなんて信じられない。いつも見るサギに紛れてトキがいるかもしれないなんて」と驚いていた。放鳥された10羽は羽の4カ所が着色されている。緑のマーキングは6羽。行方不明の2羽のうち、「10番(オス、2歳)」は4カ所すべてが緑のため、佐久間さんが見た鳥の可能性もある。中国でのモニタリングでも数百キロ離れた場所に移動することは確認されている。トキは休みなしで50キロほど飛ぶことができ、珍しい話ではない。地域住民にそっと見守るようお知らせして、後はトキ自身に任せるのがいい。
(ぶんご丼海道に「山の幸」登場 佐伯など大分県3市 シカやイノシシ料理も)
東九州自動車道・佐伯インターチェンジ(大分県佐伯市)の6月末開通に合わせ、地元飲食店が始めたイベント「ぶんご丼海道」に、シカやイノシシなど山の幸を盛った秋・冬丼が加わった。実りの秋を迎え、豊後水道の海の幸にとともに、九州屈指の清流、番匠川の源流の豊かな食材もPRすることにした。丼海道は、佐伯、津久見、臼杵3市の観光協会や県でつくる日豊海岸ツーリズムパワーアップ協議会の取り組みで、安心安全で地元産の食材にこだわるのを参加条件に3市の40店でスタート。9月には、漁が解禁された伊勢エビのメニューも登場している。これに、10月からは山の幸などの7店が参加。シカ肉をしょうゆで味付けしたものや、野生のイノシシをあっさり味に仕上げたもの、天然アユにこだわった天丼などが登場した。同協議会の木梨雅孝会長は「個性ある新しい味が加わり、強力に売り出していける」と話していた。同協議会によると、丼海道の7‐9月の売り上げは約2万6000食で順調という。
(イノシシ海を渡る 庵治→小豆島7キロの旅)
「えっ、なんで瀬戸内海にイノシシが?」。30日午後零時25分ごろ、高松海上保安部の職員が、香川県小豆郡小豆島町の地蔵崎の西約1・5キロの海上で泳いでいるイノシシを見つけた。犬かきさながらに足を巧みに使い、潮の流れに逆らって小豆島に向かっていたという。同保安部によると、イノシシは体長約1・2メートル。進行方向を逆にたどると、出発地点は約7キロ離れた高松市庵治町とみられ、途中で大型の貨物船などが頻繁に行き交う備讃瀬戸航路も横断したことになる。海を泳ぐ姿はあまりイメージできないが、イノシシに詳しい奈良大文学部の高橋春成教授は「もともと結構な距離を泳げる」と指摘。愛媛県沖では10キロ程度泳いだ例もあるという。ただ、小豆島に向かった目的は不明で「なぜ泳いでいたのか」と同保安部の職員も首をかしげている。
(イノシシ肉うまい むつで感謝会:青森)
むつ市脇野沢で十一月一日から「いのししまつり」(イノシシ料理提供期間)が始まるのを前に、市脇野沢農業振興公社(理事長・野戸谷秀樹副市長)は二十七日、いのしし供養祭と感謝会を開いた。来年三月末までのまつり期間中は、脇野沢地区の飲食店や宿泊施設で、冬の味覚・イノシシ料理を味わうことができる。市営源藤城牧場で開いた供養祭には関係者約百人が出席。獣魂碑に玉ぐしをささげ、イノシシの冥福を祈った。いのししの館に会場を移した感謝会では、ぼたん鍋やホホ肉のくし焼き、ししラーメン、ヒレスモーク、にぎりなど約十五種類のイノシシ料理を堪能。参加者は「くせがなくてさっぱり」「食べやすい」などと話しながら、次々に試食していた。同公社が道の駅などで今春から販売中のレトルト加工品「いのしし丼」と「いのししカレー」は、それぞれ千五百食、二千二百食ほど売れる好評ぶり。牧場では現在約三百三十頭を飼育しており、今年は昨年並みの七十頭の出荷を目指す。最近は、飼料価格高騰も背景に、飼育期間に固執せず、消費者がより好む「脂がのってやわらかい肉」を提供できるよう努めているという。

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10/30
(鳥獣対策の指南役誕生 農作物被害防げ:静岡)
県が本年度から養成している「県鳥獣被害対策総合アドバイザー」の最終講座が28、29の両日、由比町内で行われ、1期生34人が誕生した。 イノシシなど野生動物による農作物への食害が深刻化する中、農家や地域住民の自発的な対策活動を促す“指南役”として活動に励む。1期生は、日ごろ農業支援などに当たっている県内各地の農協、自治体の職員など。今年7月から鳥獣の防除方法や行動特性といった専門知識を学んできた。最終研修では、近畿中国四国農業研究センターの井上雅央鳥獣害研究チーム長らの指導のもと、ミカンや野菜類の食害に悩まされている同町東山寺の集落を舞台に「環境診断」などを実施した。班別に野生動物の農地への侵入経路やえさ源の調査をはじめ、有効な防護さくの設置方法について理解を深めた。班ごと診断結果を地図上にまとめた後、集落の住民に問題提起、改善・対策案を発表した。食害対策に向けて、住民1人1人に動機づけを図った上で、集落レベルで合意形成を確立するよう促した。最終日には修了式も行われた。県産業部農業振興室は平成22年度中までに、県内で計60人以上の同アドバイザーの養成を目指す。同室は「鳥獣対策は人まかせではなく、住民が主体的に活動することが大切。アドバイザーはなぜ被害が起きるのかを地域特性を踏まえて考え、活動のポイントを住民に指導してほしい」と話している。
(シカ肉を特産品 農作物被害軽減と一石二鳥:和歌山)
県は農産物に深刻な被害をもたらすイノシシとシカを、食肉として特産品化する方針だ。来年度の予算編成に向け、食肉処理施設整備の補助金設置、販売・流通体制づくりを検討している。県は「被害軽減と特産品開発の一石二鳥を図りたい」と話している。県内の食肉処理場は上富田町など5カ所のみ。2007年には狩猟でイノシシとシカを約8000匹捕獲しているが、食肉処理したのは約150匹。残りは猟師が食用に持ち帰ったりもするが、大半は焼却や埋設などで処分している。狩猟期外の捕獲はほとんど買い手がないという。2月施行の「鳥獣被害防止特別措置法」では、食肉処理施設整備などハード事業に国から2分の1の補助がある。しかし、県内からの申請はまだない。来年度は県がさらに4分の1を補助して、負担軽減を図る方針だ。また、安全や品質確保のため、本年度中に処理過程のガイドライン(指針)を作成する。観光客など県外者を対象に、地域の特産物直売所だけでなく、レストランや観光施設で料理を提供してもらえるよう働き掛けていく。残った肉を有効活用するため、総菜加工も検討する。特に、これまでほとんど流通していないシカ肉は、脂肪分やコレステロールが少なく、牛、豚、鶏肉よりタンパク質が多いため、健康食として注目されている。県畜産課によると、野生鳥獣肉を使うフランス料理では高級食材で、新たな需要の掘り起こしも期待出来るという。県農業環境保全室によると、07年のイノシシによる農作物被害は約1億2300万円、シカは約3600万円。捕獲数は狩猟と狩猟期間外の有害駆除の合計でイノシシ約7000匹、シカ4402匹。県は本年度、捕獲制限数の緩和や狩猟期間の延長を盛り込んだ「ニホンジカの保護管理計画」を策定した。ニホンジカは推計約1万6000匹いるが、農業被害の少なかった1994~95年当時の8700匹まで減少させるのを目標にしている。
(長野市の市街地でイノシシ目撃 警察などが捜索:長野)
30日午前6時半ごろ、JR長野駅に近い長野市鶴賀七瀬中町の市道で「イノシシを見た」との110番通報があった。イノシシはその後、午前6時50分ごろと同7時40分ごろにも約2キロ離れた同市中越で目撃され、長野中央署や市消防局中央消防署の署員らが捜索している。けが人の報告はない。長野中央署によると、イノシシは体長約1メートル。午前7時40分には、同署員が同市中越の運送会社倉庫前でうずくまっているところを見つけた。網で捕獲しようとしたが、イノシシはJR信越線の線路に逃げ込み姿を消した。倉庫前にはイノシシのものとみられる血痕があり、けがをしているとみられる。同市の北長野駅近くの住宅街は通勤、通学時間と重なり、捜索していた署員は「イノシシを見つけたらすぐ110番を」と呼び掛けた。同市教育委員会も、保護者向けに注意を呼び掛ける電子メールを送信した。同駅近くで子供を幼稚園に連れて行く途中だった主婦(37)は「この辺りでイノシシが出たなんて初めて聞いた。この時間は小学生も通るので気になる」と心配そうだった。 30日午前6時半ごろ、長野市鶴賀七瀬中町の市道で「イノシシを見た」との110番通報があった。イノシシはその後、午前6時50分ごろと同7時40分ごろにも同市中越で目撃され、長野中央署や市消防局中央消防署の署員らが捜索している。
(また庄原でクマ出没:広島)
29日午前10時半ごろ、庄原市西城町熊野の会社員、比原一夫さん(60)が「自宅裏の柿の木の枝がクマに折られている」と庄原市役所西城支所へ届けた。支所職員が現地調査したところ、柿の木にクマのツメ跡らしいものと柿の実を食べた跡を確認、近くの田んぼの中でクマの足跡とふんを確認した。
(石和温泉に“珍客”イノシシ2頭出没:山梨)
29日午前10時ごろ、笛吹市石和町川中島のホテル八田の従業員用駐車場にイノシシ2頭が出没。従業員が隣接する畑に逃げ込むのを見つけ、笛吹市役所に通報した。市職員や署員、猟友会のメンバーら総勢50人による大捕物が繰り広げられ、約3時間後に2頭とも捕獲。春日居地区の山中に帰した。けが人はなかった。市農林振興課などによると、2頭は体長約80センチで年齢3歳ほどのオスと、一回り小さい1-2歳のメス。きょうだいとみられるという。雑草が茂った畑の中を走り回ったり、壁を飛び越えるなどして逃げ回り、一時騒然とした。近くの石和北小は帰宅時間が重なり、児童が教職員に付き添われて帰宅した。午前7時から7時半にかけ、同市春日居町鎮目の山梨岡神社や春日居小周辺でイノシシの目撃情報があり、同課は「春日居地区の北側の山から街中まで来たのだろう」と推測している。10月下旬以降、甲府市の市街地や山梨市など人里にイノシシが相次いで出没していて、県鳥獣センターは「食糧の少ない冬を前に、秋野菜や廃棄処分されたブドウなどえさを求めて山を下りてきている」と分析。「見かけたら興奮させないよう、脅したりせず落ち着いて行動してほしい」と話している。
(「ヨットを沈めようと思った」消火器発射男を追起訴)
皇居に向けて消火器が発射された事件で、東京地検は29日、鉄パイプ爆弾を隠し持っていたとして爆発物取締罰則違反容疑で再逮捕されていた元陸上自衛官、小川俊之容疑者(34)を、火薬類取締法違反罪で追起訴した。小川被告は「(爆弾で)ヨットを沈めようと思った」とも供述しているが、明確な爆弾の使用目的を特定できなかったため、再逮捕容疑と異なる同罪での起訴となった。起訴状などによると、小川被告は9月19日、神奈川県相模原市の自宅で、アルミニウム粉末を混ぜた黒色火薬約30グラムずつを入れた鉄パイプ爆弾3本を隠し持っていた。
(都内のホテルで殉職警官ら14人慰霊:東京)
この1年間に殉職と認定された全国の警察官や、人命救助などに協力して命を落とした民間人の慰霊祭が30日、東京都千代田区のホテルであった。昨年12月に長崎県佐世保市のスポーツクラブで起きた散弾銃乱射事件で、容疑者を制止しようとして射殺された同市の漁具製造業藤本勇司さん(当時36)ら外国人を含む民間の7人と、警察職員7人の計14人の冥福を祈った。遺族や麻生太郎首相、警察関係者ら約230人が参列。麻生首相は「ご遺志を受け継ぎ、再び『強く、明るい日本』にするために取り組んでいく」と追悼の言葉を述べた。慰霊祭は今回で36回目。警察庁によると、これで合祀(ごうし)した殉職、殉難者は6084人になった。
(不景気には銃が売れる~治安悪化、規制強化の懸念で:アメリカ)
不景気で車や家具、衣類が売れなくなっているのとは逆に、銃器・銃弾が全米で売れ行きを伸ばしていることが、各州および連邦の統計で分かった。ワシントン・ポストによると、銃器・銃弾の販売量は今年、前年比8~10%増となっている。業界関係者は販売増加の要因として、バラク・オバマ上院議員(民主)が大統領に当選した場合、民主党が主導する議会の銃規制強化を支持する可能性が高く、銃所持の容認派が不安を募らせていることを指摘する。過去にも、クリントン大統領が軍用半自動式ライフルの一般購入を禁じる動きを見せた1994年、銃器の販売が大幅に増加した。一方のジョン・マケイン上議(共和)も、過去に所持に関する一定の規制に賛同した経緯から、銃容認派の評判は必ずしも良くない。容認派の間では、自らライフル銃でヘラジカ狩りをしたこともある共和党副大統領候補のサラ・ペイリン氏の人気が高い。このほか、景気の低迷を背景に、犯罪が増え、治安が悪化するとの懸念が高まっていることも銃器の需要を押し上げている。2007年にバージニア工科大学で銃による大量殺人事件が起きたバージニア州では、事件後、自衛用の銃の所持申請件数が60%増加している。05年に大型ハリケーン「カトリーナ」が襲ったルイジアナ州ニューオーリンズでも、治安悪化を恐れた市民が銃販売店に押し掛ける現象が見られた。フロリダ州立大学の犯罪学・刑事訴訟法学者、ゲリー・クレック氏は、銃販売と景気の関係を科学的に立証した研究はないものの、不安定な時期には銃器を購入する人が増えると話した。

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10/29
(野鳥餌付け 伊豆沼・内沼も縮小)
宮城県伊豆沼・内沼環境保全財団(栗原市)などは28日、ラムサール条約登録湿地の伊豆沼・内沼(栗原、登米市)に飛来する野鳥への餌付けを今年から縮小する方針を決めた。餌付けに頼らず野鳥が自力で暮らせる湿地を目指す。飛来が集中し、野鳥間で鳥インフルエンザの感染が広がることへの懸念も念頭にある。同財団と地元の愛鳥会などが協議した。餌付けは11月から3月にかけて、財団などがハクチョウやカモに対して実施。昨季の餌の量は約4トンで、同財団などが組織的に与えた分が92%、観光客が与えた分は8%。このうち組織的な餌付けを取りやめる。財団が昨季の野鳥の餌付けへの依存度を調査し、縮小しても支障はないと判断した。来季以降は観光客による餌付けの制限も検討する。伊豆沼・内沼周辺に3カ所あるサンクチュアリセンター近くの餌やり場に週内にも看板を設置。餌付けの自粛を知らせ、同センターに備え付けの餌や人工添加物を含まない餌を与えるよう呼び掛ける。また鳥インフルエンザ対策として、餌を与える際に野鳥に直接触れないように注意を促す。財団は「飛来する鳥の数が減る可能性はあるが大きな影響はないと考える。鳥が自ら餌を探すのが本来の姿」と説明。「鳥との触れ合いを大切にしたいので、観光客の餌付けを禁止することは避けたい」と話している。
(シカ食害 自然林の被害阻止へ捕獲作戦 都と共同、奥秩父で:埼玉)
奥秩父の自然林でニホンジカの食害被害が広がっていることから、県は初めて東京都と共同で捕獲作戦を展開した。要請を受けた秩父市猟友会(井上清会長)の30人が都側の狩猟関係者17人と秩父市浦山の天目山(1576メートル)を起点に実施し、県側3頭、都側4頭を捕獲した。捕獲作戦は18日行われた。両都県の狩猟関係者が山に入り、猟犬に追われたシカを捕獲。県側の3頭は埋設処理された。都はこれまで山梨県丹波山(たばやま)村と共同で捕獲を展開してきた。追われたシカは埼玉側に逃げ込み、県側国有林内での食害の被害が増大した。有効な捕獲対策を目指して県と都、山梨県が7月に「1都2県によるシカ森林被害協議会」を開き、今回初めて共同捕獲することになった。3月ごろ再度の共同捕獲を予定している。
(レインボーライン山頂でバラ見ごろ:福井)
秋も深まり、三方五湖を望むレインボーライン山頂公園では、バラ園が見ごろを迎えている。1968年5月に開通した同ラインは、今年開通40周年。バラの咲き始めは例年より1週間ほど早く、記念の年に「花」を添えている。バラ園はレインボーライン社が94年から3年がかりで整備。バラは全部で80種、600株。春と秋の年2回、色とりどりの花を咲かせている。秋の花は春に比べて色が濃く、香りも強いのが特徴だ。今後の天候にもよるが、11月下旬まで楽しめるという。一時期シカの食害に悩まされていたが、電気さくを設置してからはその心配も無くなった。今年は、少量だがノウサギが葉を食べた跡が見られるという。同社では「山地を花壇にした訳だから、本来はこちらが遠慮すべきかもしれない」と目くじらを立てない方針で花が咲かなかった所にはウサギの絵を描いたプレートを立て、観光客にウサギのエサになったことを説明している。

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10/28
(クマ興奮?窒息死 山形大GPS生息調査)
山形大は27日、今月から全国で初めて衛星利用測位システム(GPS)を取り入れたクマの生息調査で、電波発信機付き首輪を装着して山に放した最初のクマが死んだと発表した。つばを大量に飲み込んだことによる窒息死が原因とみている。クマは23日、鶴岡市内の山林で地元猟友会のわなによって捕獲された雄。山形大農学部研究グループの研究員が麻酔を打ち、機器の付いた首輪を巻いて市内の同学部演習林(753ヘクタール)内にわなごと放した。目を覚ませば逃げられる仕組みだったという。24日午前、猟友会のメンバーがわなを回収しに行くと、クマが中で死んでおり、獣医師により窒息死と診断された。山形大企画広報室は「興奮した状態でつばが大量に出ていたと考えられ、麻酔から覚めてから、気管と肺に誤って飲んでしまったと推定される」と説明。その上で「(麻酔量や首輪の装着法などについて)誤りはなかった。大型哺乳(ほにゅう)類調査にはリスクが伴う。大変残念だが、(12月までの)残り期間で調査を続けたい」と話し、新たな個体を捕獲する考えを示した。山形県のクマの生息数は全国トップクラスで、調査は同大と県が合同で実施。行動範囲や睡眠時間、餌の捕獲場所など、24時間の生態を分析し、クマの保護管理計画に役立てるという。
(ニホンジカ対策で「わな」美ケ原牧場で既に7頭捕獲:長野)
美ケ原牧場畜産農協は、上田市、松本市、小県郡長和町にまたがる美ケ原高原の美ケ原牧場に大量出没して牧草を食べるニホンジカ対策として、ワイヤで足を締める「くくりわな」を使い、捕獲に取り組んでいる。27日も雌1頭を捕らえ、わなを設置した15日以降、捕獲したシカは計7頭。同農協は「雪が降るまで続けたい」としている。県の補助を受けて購入したわな40個のうち20個を、牛の放牧を終えた焼山の牧場内や柵の外側に初めて設置。猟友会員の篁(たかむら)宣一・同農協副組合長(73)が、ほぼ毎日見回っている。これまで捕獲した7頭は雌6頭、雄1頭だった。同牧場では4年前ほどから、牛の放牧中もシカが牧場に入るようになった。今年も数十頭単位の群れが目撃されている。同農協は下伊那郡大鹿村が村営牧場に設けた大量捕獲施設も視察したが、費用が高いことなどから、くくりわなを試験的に設置した。「いまのところは満足できる効果」と篁副組合長。同農協は今後、狩猟免許を持つ人を増やす計画という。
(生後5か月のツシマジカ公開、親とはぐれ対馬で保護:長崎)
佐世保市船越町の市亜熱帯動植物園は、対馬で保護されたツシマジカを公開している。同園は県内の離島固有の動植物展示を進めることにしている。江頭光則園長は「離島には固有種も多く、長崎独自の生物を知る教材になる」と話している。生後5か月の雌で、体高53センチ、体重13キロ。7月に親とはぐれていたところを地元の住民に保護された。対馬市などによると、ツシマジカは対馬にだけ生息し、キュウシュウジカよりやや大型。保護区を一時設定して県天然記念物(生息地)に指定されたが、増えすぎたため2004年に指定が解除された。杉などの皮をはいだり、新芽を食べたりするため、有害鳥獣として駆除されることもあるという。
(鍋や焼き物、ラーメンの具…特産イノシシ肉PR:青森)
冬場の観光活性化策として特産化に取り組んでいるイノシシ肉をPRしようと、青森県むつ市脇野沢地区で27日、「いのししまつり」(11月―来年3月)に向けた毎年恒例の供養祭と感謝祭が開かれた。イノシシを飼育している脇野沢農業振興公社(理事長・野戸谷秀樹副市長)が主催。牧場「いのししの里」での供養祭には関係者約100人が出席し、獣魂碑の前でイノシシの霊を慰めた。観光施設「いのししの館」では感謝祭があり、会場にはぼたん鍋や鉄板焼き、くし焼き、ししラーメンなど多彩な15品がずらり。出席者は「臭みがなくて、おいしい」と舌鼓を打った。同公社は今期、75匹の出荷を計画しており、藤江清悦専務は「飼料価格が昨年より6割も高騰し状況は厳しいが、販売拡大で地域活性化につなげたい」と意気込んでいる。まつり期間中は地区の民宿などでイノシシ料理を味わえるほか、全国発送も受け付ける。連絡先は公社0175(31)5011。
(245匹捕獲申請へ「北限のサル」被害対策:青森)
国の天然記念物に指定されている青森県下北半島のニホンザル「北限の猿」の被害対策で、むつ市など4市町村が県の第二次鳥獣保護管理計画(2008―11年度)に基づき、4カ年で10群計245匹の個体数調整(捕獲)を申請することが27日分かった。申請は第二次計画で新たに捕獲が認められた農作物被害を与える群れが対象で、02年度(1109匹)、07年度(1635匹)の増加率を基に算定した。内訳は、むつ市が脇野沢地区で二群48匹、大畑地区で一群44匹の計92匹。佐井村が四群69匹、風間浦村が二群61匹、大間町が一群23匹。これとは別に、従来からの捕獲対象で人的被害を及ぼす「加害個体」として、特定済みの同市のハナレザル10匹なども合わせて申請。4カ年の捕獲総数は255匹を超える見通しだ。むつ市では市鳥獣対策室の担当者が同日、宮下順一郎市長に捕獲方針を報告、了承を得た。4市町村は月内に県、11月初旬に文化庁にそれぞれ申請する。宮下市長は「サルとの共生を図るため、やむを得ない措置。捕獲により天然記念物としての存在が損なわれないよう進める」と話した。
(「元気に育て」キジ36羽放鳥:滋賀)
滋賀県近江八幡市立島小(新垣善博校長)の3年生17人が27日、学校近くの田んぼで生後約半年のニホンキジ36羽を放鳥した。子どもたちは、キジを見て「すごくきれい」「カラフル」などと歓声。実際に手渡されると、暴れるキジに驚き、思わず放してしまう子どももいたが、元気よく飛び立つキジに全員が笑顔を見せた。奥村若奈さん(8)は「食べられることなく、元気に育ってほしい」と話していた。県の鳥獣保護事業の一環で、約30年前から各地で開催。キジは、県猟友会が管理・運営する土山鳥獣実験場(甲賀市土山町)で育てており、今年度は計1610羽が放鳥されるという。
(鳥インフルエンザ警戒で調査:北海道)
今年の春、道内でオオハクチョウの死骸から鳥インフルエンザのウイルスが検出された問題を受け、環境省は野鳥のフンの調査を行いました。フンの調査を行ったのは苫小牧市植苗のウトナイ湖で、環境省の保護官が給餌場の周辺でハクチョウやカモのフンを採取しました。ウトナイ湖での調査はきょう午前中で終わり、集められたフンは国立環境研究所で分析します。道内では、ことし4月から5月にかけて道東の野付半島やサロマ湖畔で死んでいたオオハクチョウなどから毒性の強いH5N1型の鳥インフルエンザが検出されています。環境省では「野鳥やそのフンには直接触らないようにして、観察してほしい」と呼びかけています。
(消費冷え込むも銃購入は増加=「オバマ大統領」の規制警戒?:アメリカ)
深刻な景気低迷で消費が冷え込む米国で、今年1月から9月下旬までの銃の購入者が前年同期より9%増えていることが28日までに、分かった。ワシントン・ポスト紙が報じた。同紙は、背景に大統領選の民主党候補オバマ上院議員が当選した場合に、同候補が新たな銃規制を行う可能性への警戒感や、景気低迷による治安悪化への懸念があるのではないかと分析している。連邦捜査局(FBI)のデータなどを集計した結果、全米で今年1月から9月下旬までに銃購入時に義務付けられている犯罪歴チェックを受けた人は前年同期比70万人増の840万人に上った。過去には、1994年にクリントン政権下で軍用銃の販売を禁止する法案が提出された際や、黒人を暴行した白人警官に無罪評決が言い渡されたことを機に起きた92年のロサンゼルス暴動直後にも銃の販売が増加したという。
(「黒人大量殺人」を計画の2人組起訴 オバマ氏暗殺も企む:アメリカ)
テネシー州ジャクソンの連邦検察当局は27日、アフリカ系米国人を標的に大量殺人を計画していた白人の男2人を、散弾銃不法所持や銃販売店を狙った強盗共謀などの罪で起訴した。2人は米大統領選の民主党のオバマ候補暗殺も企んだとして、大統領候補への脅迫罪にも問われている。当局者が明らかにした。 起訴されたのは20歳と18歳の男で、インターネットで知り合った自称「白人至上主義者」。21日に銃砲店に押し入ろうとして逃走し、翌日メンフィス近郊で拘束された。 供述書によると、2人は黒人100人以上を殺害し、うち14人を斬首する犯行計画を立てていた。オバマ氏については、白いタキシードを着用し、車の窓から通りすがりに銃撃する計画だったという。 連邦捜査当局は事態を重く見ているものの、2人がオバマ氏の予定を詳細に把握していた証拠はないとしている。また、シークレットサービスの報道官は、2人に犯行計画を実行する能力や手段があったか不明だとコメントした。
(8歳少年が自動小銃で自分を撃ち死亡 射撃体験で誤射:アメリカ)
マサチューセッツ州で開かれていた銃の展示会で、8歳の少年が自分の頭を自動小銃で撃ち、死亡する事故があった。事故が起きたのは26日。警察によると、少年は同州ウェストフィールドのスポーツクラブで開かれていた銃火器の展示会で、自動小銃「ウージー」の射撃体験をしていたが、撃った反動で狙いがそれて自分の頭を撃ち、運ばれた先の病院で死亡した。スポーツクラブのウェブサイトに掲載された情報によると、この展示会では参加者が車やカボチャなどを狙って銃を撃てる「合法的な楽しい」イベントを開催していた。少年にはインストラクターが付いて指導していたといい、事件性はないとみられるが、警察と検察が詳しい状況を調べている。
(老人にも扱える簡単操作の護身銃「Palm Pistol」:アメリカ)
アメリカで一風変わった形状をした護身銃「Palm Pistol」の販売が開始されました。現在は事前予約受付中で、正価50ドルのところ半額の25ドルで予約可能。卵の真ん中から銃身が生えたような形状のこの銃は、銃身を中指と薬指の間から出すように握り、親指でトリガーボタンを押すように出来ています。9mm口径の単発銃で、左右どちらの手でも扱え、肘から手首の延長線上に銃身が位置するため手首を痛めずに発砲することができるとのこと。筋力や器用さが衰えた老人でも簡単に扱えるというのが売りです。

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(エゾシカ猟解禁で特別検問 釧路)
釧路支庁はエゾシカ狩猟解禁の初日となる25日、釧路町別保でワシ類鉛中毒防止のための狩猟者特別検問を行った。道はワシ類の鉛中毒や狩猟による事故を防ぐため、2004年10月から大型獣の捕獲に鉛弾の使用を全面禁止している。この日は支庁のほか、釧路警察署や釧路自然環境事務所が参加。解禁となる日の出前から、国道を通るRV車両を停止させ、銃の所持許可証、使用銃と銃弾、狩猟者登録証、使用目的を確認し、ライフル弾と粒径7㍉を超える散弾の鉛弾使用禁止を啓発するごみ袋などを手渡した。今回は約1時間30分の検問で、4台の車両を確認。鉛弾の所持は0件で、その他違反も見られなかった。
(エゾシカ猟が解禁)
エゾシカ猟が25日、全道で解禁され、銃声が山野にこだました。この日の道東は、どんよりした曇り空。夜明けとともにオレンジ色のベストを着たハンターがRV(レジャー用多目的)車で林道に入った。栃木県黒磯市から釧路管内厚岸町に狩猟に来た船見三郎さん(66)は「夕方になってやっと仕留めた。今年は距離が遠くて撃ちにくい」と語った。深刻な農林業被害を受け、道は「エゾシカ保護管理計画」を策定し、絶対数減少に努めてきたが、分布域は全道に広がり生息数は50万頭に達すると推定されている。世界自然遺産の知床を抱える網走管内斜里町と根室管内羅臼町では「知床半島エゾシカ保護管理計画」に基づき、昨年試験的に導入した猟区を小ブロックに分けて狩猟効率を高める「輪採制」を今年も続ける。猟期は道東、道南の一部を除いて3月1日まで。
(シカの魂神の国へ 道ウタリ協会 旭川で伝統儀式)
仕留めたエゾシカの魂を神々の国に送るアイヌ民族の儀式「ユクオプニカ」が二十五日夕、旭川市神居町富沢、カムイの杜(もり)公園内のササぶきのチセ(家)で始まった。 道ウタリ協会旭川支部(川上哲支部長)が後世に伝えようと、同日のエゾシカ猟解禁に合わせ、同支部として初めて企画。道内各地から約三十人が集まった。 上川管内中川町で捕獲した体重約一〇〇キロの雄を旭川まで搬送。霊魂が宿るとされる頭部の周りに祭具「イナウ」(木幣)を飾り付けるなどした後、祈りをささげた。川上支部長は「シカを供養でき安心して猟ができる」と話した。この儀式はあまり知られていないが、江戸時代の絵に描かれており、同支部はアイヌ文化研究者らの助言を得ながら進めた。二十六日午前中まで続くという。
(特急がシカと衝突 JR石北線:北海道)
二十五日午後五時四十分ごろ、上川管内上川町のJR石北線上川-上白滝間で、札幌発網走行き特急オホーツク5号(六両編成、乗客百二人)がエゾシカと衝突、緊急停止した。JR北海道旭川支社によると、乗員、乗客にけがはなかった。特急は十七分後、運転を再開した。 札幌方面に向かう線路上に跳ね飛ばされたシカの除去作業で、遠軽発旭川行き普通列車が約一時間半遅れ、特急と合わせて約百十人に影響が出た。
(大田原市街地にイノシシ4頭 市が注意喚起:群馬)
二十五日午前六時半ごろ、大田原市下石上の野崎工業団地下石上公園内のテニスコートにイノシシ一頭がいるのを通行人が見つけ、一一〇番した。同市職員や地元猟友会が捕獲、駆除した。 猟友会メンバーによると、イノシシは体長一メートル、体重三十キロのメスで生後一年前後。 付近では前日、イノシシ四頭の目撃情報があり、大田原署や同市は住民らに注意を呼び掛けていた。この日は早朝から猟友会員らが警戒に当たっていた。 捕獲された公園は児童の通学路も近く、約三百メートルの場所には病院もある。国道4号も近く、車の往来も多い。地元の男性は「イノシシがいるなんて聞いたことがない。びっくり」と話した。 市は箱わな二基を設置する予定。「発見しても、むやみに刺激しないように」と呼びかけている。
(知床で不明の68歳、6日ぶり無事発見)
北海道斜里町の山中に狩猟に入り、20日から行方不明になっていた東京都中野区上高田5、会社社長中村和弘さん(68)が26日朝、ハンターによって発見された。中村さんは軽い脱水症状を起こしているが、大きな外傷はなく、命に別条はないという。斜里署の発表によると、中村さんは20日朝に同町ウトロ高原の林道に車を止めて山に入ったが、道に迷ったという。持っていたパンで飢えをしのぎ、26日朝に下山を試みたところ、クマ猟のために入山した同町のハンター2人と偶然、出会い、保護された。
(人間と動物の真剣勝負だ!「ぼくは猟師になった」)
突然ですが問題です。11月15日は何の日でしょうか?答えは狩猟解禁日、だそうです。この本を読むまで知らなかった。「その日」を待ちわびている猟師が日本各地にいることを。それから、猟師になる方法も。もちろん、猟師の生活そのものも!キャリア8年目を迎える33歳の現役猟師による狩猟生活のノンフィクション。著者は運送会社で仕事をしつつ、京都で猟師生活を営んでいる。銃などの文明の利器は極力使わない。山を歩き、動物たちの行動を観察して動きを読み、お手製のワナの作り方、仕掛け方に知恵を絞る。捕獲した獲物は急所をどついて絶命させ、丸ごと1頭を自ら解体。描かれているのは、頭と体の持てる力を総動員した人間と動物の、真剣勝負そのものだ。猟師という言葉は知っていても、その実態まではなかなか分からない。肉を愛する人も、そうでない人も、ページをめくるごとに新しい世界を知る驚きや興奮に出会えるはず。
(那須野巻狩まつり:大将鍋出陣や入魂式楽しむ きょうまで開催 栃木)
那須塩原市の「那須野巻狩まつり」が25日、始まった。初日は「大将鍋出陣まつり」として、東北新幹線の那須塩原駅東口駅前通りを会場に行われた。26日まで。祭りは、鎌倉幕府を開いた源頼朝が那須野ケ原で行った「巻狩」と呼ばれる狩りにちなみ、狩りで射止めたシカなどの鍋物を再現するのが特徴。出陣まつりでは、26日に那珂川河畔運動公園で行われる本まつりで使われる「大将鍋」(直径2・2メートル)の入魂式や大鍋中心のみこしパレード、巻狩太鼓などがあり、集まった人たちを楽しませた。26日は、大小10個の鍋を使い、シカやカモなどの肉が入った鍋や豚汁、すいとん計9000食を1杯200円で提供する巻狩鍋のほか、巻狩踊り大会、巻狩太鼓の演奏などが繰り広げられる。
(平成の猪垣450メートルに延長へ 諏訪市神宮寺:長野)
イノシシやニホンジカによる農作物被害が多発しているのを受け、集落ぐるみの対策に取り組む諏訪市神宮寺区は今年度、江戸時代以前の猪垣をモデルとした防護柵を森林と耕作地の境に約450メートルにわたって設置する。地元農家や森林組合などのメンバーが25日、昨秋に40メートル区間で試作した猪垣を延伸する作業を開始。来月上旬までに2つの沢の間に造り、耕作地への侵入路を寸断する。整備するのは、数年前から被害が目立っている片山耕作地に近い里山で、幅1メートル、深さ30センチの穴を掘って猪土手を造成。さらに耕作地側へ防護ネットを張る。ネット下部に野生獣に畑を見せない目隠用のネットを重ねるなど、侵入防止効果を高めた「平成の猪垣」とする。この日の作業には約40人が参加。地元の守屋山で間伐したヒノキを支柱に用い、茅野市境にある西沢まで高さ約2メートルの防護ネットを張っていった。次回の作業で反対側の女沢までつなげ、延長約450メートルの猪垣を完成させる。猪垣の山側では雑木や下草を処理し、人間の生活圏と野生動物の生息域を分ける緩衝帯を整備。ネットを張ることができない林道部分には来年度、爪が引っ掛かるなどして野生獣が嫌がるグレーチングを設ける計画だ。一連の対策は鳥獣害防止総合対策事業として国や市の補助を受けて実施する。片山耕作地では今年もイモ類を中心に被害が出ているといい、地元農家でつくる「片山耕作を守る会」の平林立男会長(75)は「沢から沢まで猪垣が完成すれば、被害防止が期待できると思う」と話していた。
(サルボイ犬でサル撃退へ:兵庫)
畑の作物などを荒らすニホンザルを撃退する「サルボイ犬」の訓練が25日、香美町小代区で始まった。「サルボイ」は方言で「サル追い」の意味。小代区内には40頭ほどのサルの群れがいるとみられ、畑や民家が繰り返し被害に遭っている。取り組みは今年で3年目で、現在は区内の飼い犬10頭が活躍中。今年は新たに3頭がサルボイ犬を目指す。訓練は同区実山の「おじろドーム」前の駐車場で、午前9時からスタート。「おすわり」から始め、おやつで注意を引きつけたり、ほめる時のコツなどを、訓練担当者が飼い主に伝授した。今後週1回のペースで講習会があり、それぞれの自宅でも練習に励む。山へ入る訓練もあり、3月には立派な「サルボイ犬」に成長するという。
(久米流砲術を披露 東かがわ市で通賢まつり:香川)
郷土の先駆者・久米通賢の偉業をたたえる第11回通賢まつり(同まつり実行委主催)が26日、香川県東かがわ市南野の相生小体育館や運動場などで行われた。訪れた大勢の見物客は久米流古式銃の実演を目の当たりにし、轟音と白煙の炸裂に感嘆の声を上げた。地元幼稚園児や小中学生の演技、演奏などで開演。あいにくの天候で「幕間」は駆け足だったが、各アトラクションは順調に進行した。呼び物は運動場での古式銃の実演。鎧甲冑(よろいかっちゅう)姿で火縄銃を手にした8人の砲術隊員が入場した。号令とともに、空砲の一斉発射や連(つるべ)打ちなどが披露されると、轟音と白煙が吹き出して、見物席から大きなどよめきが起こった。会場内では塩づくり体験や各種バザー、作品展なども開催された。
(江戸時代も鳥獣害対策に「シシ垣」研究者らがサミット)
イノシシやシカから作物を守るため、主に江戸時代に造られた防護さく「シシ垣」が、全国に300以上残っていることが奈良大学の高橋春成教授(地理学)らの調査で分かった。かつては長さ100キロを超えるものもあった。文化財として守れるよう、正確な地図を作り、「シシ垣100選」の選定作業を始める。 各地の古文書をもとに調査した矢ケ崎孝雄・金沢大名誉教授によると、シシ垣は関東から沖縄まで西日本を中心に分布していた。石や土、木を材料にし、沖縄ではサンゴも使われた。香川県の小豆島では島を囲んで約120キロに及ぶ記録もあった。江戸時代に石や土で大規模に造る技術が広がり、今に残っているとみられる。 たんぱく源として、イノシシを捕獲するため、シシ垣の途中に落とし穴を掘った例もあった。一方で、周囲の川のはんらんから集落を守る水害対策もかねるなど、起源にはなぞも多かった。 高さは平均で1~2メートル。イノシシは1メートル以上の高さを飛び越える力があるが、シシ垣の上部を反るようにしたり、上に平たい石を置いてすべりやすくするなど、侵入防止の工夫もされていた。高橋さんは「当時の人は生態をよく観察していたようだ」という。 埋もれているシシ垣も多く、高橋さんたちは全地球測位システム(GPS)装置を使って正確な地図作りを始めた。約5年間で15頭ほどのイノシシの首にGPSを付けて行動を調べ、シシ垣の効果や役割も検証している。 農林水産省によると、07年度のイノシシの被害額は約50億円で、シカやサルをしのぐ。鳥取県は07年、独自の侵入防止さくを開発。先人が取り組んだシシ垣にあやかり、「シシ垣くん」と命名した。 高橋さんは「集落が一致団結して取り組んだシシ垣の理念は、現代の対策に学ぶところが大きい。文化財として環境教育などに活用できないか、方法を探りたい」と話している。研究者らは、11月2、3日に「シシ垣サミット」(朝日新聞社、文化庁後援)を滋賀県で開く。

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10/25
(北海道でエゾシカ猟が解禁 鉛弾防止へ特別検問も)
北海道で25日、道の保護管理計画に基づく2008年度のエゾシカ猟が解禁された。雌を中心に増え過ぎたエゾシカ生息数の削減を図るのが狙い。来年3月1日までの期間中、1人1日当たり雄は1頭まで、雌は無制限に捕獲できる。道によると、エゾシカによる農林業被害は1996年度に50億円に達し、ここ数年も30億円前後で推移。昨年度の猟では道東を中心に約4万2000頭を捕獲している。特に貴重な生態系への影響が懸念される世界自然遺産の知床半島では、昨年度に続き「輪採制」を試行。遺産の隣接地域を5つのブロックに分け、猟期を調整することで効率化を図る。国の天然記念物のオオワシやオジロワシが鉛弾をのみ込み中毒死する例が相次いだことから、道は鉛弾の使用を2001年に全面禁止。この日は猟に向かうハンターへの特別検問も実施した。
(両陛下、那須で恒例の放鳥:栃木)
天皇、皇后両陛下は25日、静養先の那須御用邸(栃木県那須町)で、恒例の放鳥を行われた。昭和天皇が1967年に始めた行事で、今年はヤマドリ7羽、キジ2羽を放された。那須での静養は毎年夏に行われていたが、今年は紅葉を見るため初めて秋に訪ねられた。両陛下は所々が赤く色づき始めた那須の山野を楽しまれた。
(上越でイノシシ騒動:新潟)
24日午前7時45分ごろ、上越市岡原の国道18号岡原交差点付近にイノシシ1頭がいるのを市民が見つけ、上越署に通報した。イノシシは午前8時ごろに交差点から約1・5キロ離れた市立三郷小付近でも目撃。児童の通学時間帯だったが、大きな混乱はなかった。午前9時半ごろには、さらに約2キロ離れた同市東稲塚新田の用水(幅約3メートル、深さ約30センチ)にいるのが見つかった。イノシシは用水の中を約3時間、右往左往したが、午後1時前に地元猟友会員が仕留めた。同市によると、イノシシは体長約125センチ、体重約80キロの3~4歳のメス。現場は上越市南部の田園地帯で、近くの女性(83)は「長い間住んでいるが、イノシシが出るのは初めて。被害がなくてよかった」と話していた。上越市では、昨年度1件だけだったイノシシの目撃情報が今年度はすでに7件寄せられている。
(アライグマ、今年も「猛威」農作物被害や悪臭:兵庫)
三木市の各地で今年もアライグマが多数出没し4~9月末ですでに475頭、昨年同期に比べて99頭多く(26%増)捕獲した。市農業振興課によると、農作物の被害が増えており、春はイチゴや稲の苗床、夏にはスイカやトウモロコシ、秋はブドウや柿などが被害にあっている。農家から報告があったものを集計すると、昨年の被害額は200万円を越えているという。また、最近では市街地付近にも出没し、屋根裏に住み着き、糞(ふん)や尿の悪臭で家の改造を余儀なくされる被害もでているという。市では「箱わな(オリ)」を約900個購入し、猟友会の協力で捕獲につとめているが、担当者は「夜行性のため日中には目に付かず、どれくらいの頭数が生息しているのか実態がつかめない」と困惑顔。
(四万十産シカ肉ジャーキー“害獣”を有効活用 ハンターらの組合が手作り:高知)
四万十市西土佐のハンターらでつくる「しまんとのもり組合」(井上満則組合長)が24日、シカ肉で作ったジャーキーの販売を始めた。調味料の酒や香草まですべてを四万十産にこだわった手作りの逸品。メンバーは「シカ肉のおいしさをPRしたい」と意気込んでいる。県によると、県内のシカ生息数は07年度調査で約4万6000頭。適正頭数の約5倍に増えており、農作物や樹木などへの被害が相次いでいる。西土佐は県内で最も被害が多い地域の一つ。組合は03年、「害獣を益獣に」をモットーに設立。ほとんど食用にならなかったシカ肉の有効活用を思いつき、組合事務局長の岡村有人(なおと)さん(37)を中心に開発した。ジャーキーは、かむとやわらかいのが特徴。地元のハンターが捕獲したシカを使い、西土佐の山に自生する香草で独特の臭みを極力抑えた。「シマント ウォンテッド ジャーキー」と命名し、1箱(45グラム入り)1000円で発売した。24日は、高知市の鏡川河畔にある「みどりの広場」であったイベントで限定70箱を並べ、大人から子どもまで試供品に手を伸ばしていた。今後は、四万十町にある道の駅「四万十とおわ」や各種イベントなどで売り出す予定。岡村さんは「シカ肉を食べる文化はほとんどないが、和食の調味料で食べやすくして、シカ肉のおいしさを伝えていきたい」と話している。
(保護と駆除:長野)
松本市であった狩猟を考えるシンポジウムの後、講師を務めた大学教授ら関係者の懇親会に同席した。出席者はいずれも野生鳥獣対策の専門家で、増え続けるシカやクマの「獣害」には、狩猟免許所持者による駆除は必要不可欠との考えだ。出席者の中には狩猟免許を持つ人もいて、殺し方を巡る話題も出た。しかし実際に「殺せるか」となると「私にはできない」と言う人もいた。行政の言う「保護管理」には駆除が含まれる。保護と駆除。そのバランスが難しいが、山村の過疎化と狩猟者の高齢化が進む中、駆除の比重は高まりそうだ。
(アライグマにウイルス感染広がる ジステンパー半数に)
野生化したアライグマの半数が、野生動物の大量死を招くジステンパーウイルスに感染していることが、山口大農学部の前田健准教授らの調査で分かった。日本脳炎ウイルスにも7割が感染していた。タヌキなど他の動物でも感染が確認され、ペットや家畜、人に影響がないか心配される。26日から岡山市で開かれる日本ウイルス学会で発表する。 前田さんらは07年6月から、関西地方で捕獲されたアライグマ104匹の血液を調べると、約半数の54匹でジステンパーウイルスに感染した痕跡が見つかった。タヌキ19匹のうち4匹が感染し、イノシシやシカも感染していた。 ジステンパーウイルスは、呼吸器を介して、主に犬猫の仲間に感染する。犬が発症すると、致死率は30~80%と高い。国内ではタヌキが死ぬ例が相次ぎ、世界的にも90年代以降、ライオンやアザラシなどの大量死が見つかり、野生動物への被害が深刻になっている。人には感染しない。 前田さんによると、アライグマは全国的に増えているほか、行動圏が広いため、タヌキなど他の野生動物に広げている可能性があるという。 さらに、蚊の出る季節に捕獲したアライグマ68匹のうち、約7割の47匹に日本脳炎ウイルスに感染した痕跡があった。イノシシも36匹中、約8割で見つかった。 日本脳炎ウイルスは、ブタや野生動物の体内で増え、蚊を媒介して人や他の動物に広がる。鳥取県では03年に馬が死んだ。人が感染しても発症しないことが多いが、脳炎になると危険が伴う。患者発生は92年以降、年間10人以下で死者は出ていない。 前田さんは「日本脳炎に感染したアライグマやイノシシが人里に出て、蚊を介して、予防接種をしていない子どもに感染する危険も否定できない。外来のアライグマは駆除の徹底が必要だ」と話している。
(県に窮状訴える 獣害で農家が嘆願書:和歌山)
イノシシ被害に苦しむ農家の要請で24日、県農業環境保全室鳥獣・環境班職員らが田辺市上芳養の被害農地を訪れた。地元農家は現状を訴え、被害防止に協力を求める、知事あての嘆願書を手渡した。上芳養地区では山間に農地が多く、近年、イノシシによる被害が増大している。訪れたのは県鳥獣・環境班の南敏夫班長をはじめ、西牟婁振興局農業振興課や田辺市、JA紀南の職員。イノシシがミミズを食べるために掘り起こした跡などを見て回った。マルチシートや梅ネットが破られたり、木が折られたりするなどの現状を聞き、南班長は「今後の鳥獣対策の参考にしたい」と話した。同地区では数年前から、くくりわなでイノシシを捕獲して農地を守る農家が増加している。しかし、昨年からは省令でわなの直径が12センチ以下に制限されたため、旧田辺市地域では、有害捕獲に限って直径の制限を設けずに対応している。嘆願書では、被害を防ぐには周辺地域も一緒にやらないと効果が上がらないとして、県全体での規制解除を求めている。都道府県独自の判断で、規制を解除できることから、大阪府や高知県、広島県などはすでに解除して獣害に対応している。
(庄原市比和町でクマ目撃情報:広島)
24日午後5時半ごろ、庄原市比和町木屋原の国道432号沿いで、体長150センチ前後のクマがいるのを通行中の住民が発見、市比和支所へ届けた。支所は防災無線を通じて住民に注意を呼びかけている。
(トヨタ工場爆発物 ロシア製の手投げ弾か:福岡)
トヨタ自動車九州小倉工場(福岡県苅田町)に爆発物が投げ込まれた事件で、爆発物はロシア製の軍用手投げ弾とみられることが24日、県警の鑑定で分かった。県警は爆発物取締罰則違反などの疑いで調べている。県警によると、9月16日朝、同工場内の変電所近くで地面が2カ所えぐれ、計器盤のガラスが割れているのが見つかった。被害が小さかったため、県警には当初「模造品に火薬を仕込んだ可能性がある」との見方もあったが、鑑定の結果、軍用の真性手投げ弾である可能性が高まった。手投げ弾は2個投げ込まれたとみられ、現場からは金属製のピンや米粒大の赤い金属片が約60個回収された。
(たけべの森でキジ放鳥、園児ら見守る:岡山)
岡山県の鳥に指定されているキジの保護のため、県備前県民局などは24日、岡山市建部町田地子のたけべの森公園でキジ66羽の放鳥を行った。建部町地域の4保育園の園児約40人が訪れ、同公園の楢村洋道所長がキジの生態などを説明。地元猟友会員や同県民局職員が生後約120日のキジが入った箱を園児らの前で開け放つと、羽音を立てて勢いよく秋空へ飛び出した。園児たちは歓声を上げて見守り、建部保育園の市森希海ちゃん(6つ)は「パタパタと大きな音がした。桃太郎さんの話に出てくるキジみたいに元気に育って」と話していた。同公園は県の鳥獣保護区に指定され、キジの鳴き声や姿を楽しめるという。

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10/24
(不明の男性水死体で見つかる:福島)
22日夕から福島市大波字芽久保にある沼付近で行方不明になっていた福島市大波、農業松井宏介さん(61)は23日朝、沼の中から遺体で発見された。死因はでき死で、福島署は事件性はないとみている。同署によると、松井さんはカモ猟の練習で釣りざおを振っていたところ、糸が沼の中で引っかかって取れなくなったため沼に入り、おぼれたとみられる。
(カワアイサの駆除を 諏訪湖周3市町に食害防止対策を要望:長野)
県漁連と諏訪湖漁協、諏訪東部漁協は14日、魚食性鳥類による内水面漁業への被害が拡大しているとして、県諏訪地方事務所と諏訪湖周の諏訪、岡谷、下諏訪3市町に食害防止対策を要望した。諏訪湖漁協は、冬期に1000羽単位で飛来し、ワカサギを捕食するカワアイサ(カモ科)について有害鳥獣としての駆除を検討するよう求めた。県漁連の藤沢孝男事務局長や両漁協の組合長らが各庁舎を訪れ、昨年12月に鳥獣被害防止特別措置法が施行されたのを踏まえ、総合的な食害対策の推進を求める要望書を提出した。諏訪市では、諏訪湖漁協の藤森貫治組合長が「食害は相当だ。害鳥として駆除する方向で進めてほしい」とカワアイサ対策を要望。対応した小泉義美経済部長は「ワカサギを守らなければいけないという必要性は感じているが、いまのところは船による追い払いしか方法はない」とし、3市町で効果的な対策を模索していく考えを示した。狩猟鳥獣に指定されるカワウに対して、カワアイサは非狩猟鳥獣。鳥獣保護法の規定によると、市町村のほか、漁協などの対象団体・法人が県に有害鳥獣捕獲を申請することもできるが、その場合は市町村の意見書を添付することが必要だ。捕獲に慎重な意見もあり、行政側には「実施へのハードルは高い」との受け止めもある。
(シカ駆除の流れ弾民家に けが人なし:宮城)
宮城県女川町でシカの有害駆除中に、猟銃の流れ弾が民家の壁に当たっていたことが23日、分かった。けが人はなかった。臨時町議会の行政報告で町が説明した。町水産農林課によると、今月3日午後零時35分ごろ、同町鷲神浜の会社役員(50)方3階で、猟銃の弾が、窓ガラスを割って仕切り壁を貫通、居間に落ちているとの通報が石巻署にあった。同署の調べでは、弾は直径約1センチ、長さ約1.5センチ。町が駆除を委託した県猟友会石巻支部の男性(68)が発砲した弾だった。駆除はメンバー12人で実施。シカを追い詰めて男性が撃ったが、命中せず、弾は約350メートル先の民家に当たった。メンバーらは、民家の方向には発砲しないよう確認していたという。同署は鳥獣保護法違反の疑いで調べている。
(上市町で子グマ目撃:富山)
24日朝、上市町で子グマが目撃されました。近くに小学校があることから警察や市は注意を呼びかけています。24日午前7時前、上市町湯上野の神明社前で車で通りかかった人が、道路を横切るクマを目撃しました。クマは体長60センチほどの子グマとみられ、北側の薮の中へ入っていったということです。現場は白萩西部小学校までおよそ1キロで、小学校の登校時間には警察や地元猟友会などがパトロールを行って警戒にあたりました。クマはその後見つかっておらず、親グマが付近にいる可能性も考えられることから、警察などは引き続き注意を呼びかけています。
(南アルプス食害対策 来春防護柵を増設:長野)
南アルプス周辺の市町村や県、南信森林管理署などでつくる南ア食害対策協議会と環境省、林野庁は23日、降雪に備えて南ア仙丈ケ岳馬ノ背に設置した高山側物を守るための「ニホンジカ防護柵」を撤去した。▽ポールと網を残す▽ポールだけ残す▽全撤去―の3パターンを試し、どの程度雪に耐えられるかを確かめる。再設置は高山植物が咲き出す来年6月を予定し、さらに2カ所300メートルを新たに柵で囲う。かつては「花の仙丈」の象徴だった馬ノ背周辺は、ミヤマキンポウゲやシナノキンバイ、クロユリなどが群生する「お花畑」だった。ところが、6年前からシカによる食害が深刻化。現在では、シカが食べないマルバブキダケだけが残り、お花畑の跡地は草原化している。伊那市が中心になって同協議会を立ち上げ、8月に初めてお花畑の跡地に3カ所、総延長約330メートルを柵で囲った。さらに1カ月後には環境省が5カ所、総延長約400メートルの柵を設置。同協議会が9月に開いた幹事会で柵内の植生の回復が報告されている。撤去作業には関係者とボランティア合わせて24人が参加。底が柔らかな靴で慎重にお花畑の跡地に入り、植物を踏まないように注意しながらポールを撤去して網を巻き取った。高山植物が咲き誇っていた以前の風景を思い浮かべながら、作業を続けた。同管理署の竹内正比古署長は「これで終わりでなく今からが始まり。食害の実態を一般の人に知ってもらう機会にもなる」と柵設置の意義を強調。設置作業にも参加した大田雅明さん=駒ケ根市赤穂=は「来春の状況を見て効果を確かめたい。数年後にまた高山植物が咲いているといいね」と期待を話した。
(ツキノワグマに発信機 県、行動範囲を調査:山形)
県が山形大などの協力を得てツキノワグマの生態調査を実施している鶴岡市朝日地域の同大演習林近くで23日、わなに掛かったクマが見つかり、関係者が行動範囲を調べるための発信機付きの首輪を付けて放した。人工衛星を使った測位システム「GPSアルゴス」を用いてデータを収集し、管理保護対策に役立てる。環境省の「種の多様性調査」の一環で、演習林などにわなを設けて7月から実施している。首輪をクマに装着するのは初めて。首輪にはGPSとアルゴスそれぞれの装置が取り付けられている。GPSは衛星の信号を受け取り、場所を特定するシステム。データは装置に蓄積され、来年11月に首輪が外れた後に回収される。高低差や時間など細かな情報が分かるという。アルゴスは3日に1回、場所のデータを衛星に向け発信し、地上に転送するシステム。GPSの蓄積データも送ることができる。アルゴスは今冬、冬眠するまで活用する。来秋の回収データと合わせれば、より精度の高い行動範囲の調査ができるという。クマはオスで体長約160センチ、体重約130キロ。23日昼前、地元猟友会が仕掛けたわなに掛かっているのを通行人が発見。同日午後、獣医師が麻酔で眠らせた後、約900グラムの首輪を装着し演習林内に放した。山形大農学部の林田光祐教授は「よく分かっていないクマの行動内容や1日の移動距離が判明するだろう。できれば別の個体にも取り付け、多彩なデータを取りたい」と話していた。
(給食のシカ肉丼に銃弾片 釧路市内の小学校で)
釧路市立中央小(海老良則校長、二百十二人)で、給食のシカ肉丼にライフル弾の破片とみられる金属片が混入していたことが二十四日、分かった。市教委によると、シカ肉丼は市内二十三小学校で九千三百五十一食提供されたが、今のところ健康被害の報告はなく、他校でも混入例がないか調べている。破片は二十三日昼、三年生の男子が食事前に発見した。長さ八ミリ、幅四・五ミリの細長い半円形で、銅製の銃弾とみられる。シカ肉丼は市内の食肉業者からスライス状のエゾシカの生肉を納入し、市学校給食センターで調理した。食肉業者によると、肉は銃を使わず、囲いわなに追い込んで捕獲し、育てた野生のエゾシカのもので、加工前に異物がないか金属探知機で検査したが、加工後は行っていないという。シカ肉は地場産食材を用いた給食として、昨年から年一回のメニューとなった。市教委は三十日に中学校でもシカ肉丼の提供を予定していたが、中止を決めた。
(ニホンジカ撮った 北ア南部で記者設置の赤外線自動カメラ 生息未確認地域:長野)
これまでニホンジカの生息確認例がなかった北アルプス南部で今月5日、記者が設置した赤外線自動カメラが初めて姿をとらえた。シカが多い南アルプスでは山ろくの森林被害の他、高山植物への食害が深刻化しており、野生鳥獣対策に取り組む関係者は北アへの進出を憂慮している。カメラは野生動物取材のため、05年秋から安曇野市の常念岳山ろくの沢沿い(標高約1000メートル)に設置。定点観察しているが、これまでにシカが撮影されたことはなかった。とらえたのはカメラのすぐ前を通った1頭。立派な角を持ち、雄の成獣とみられる。県によると、北アの山ろく部では北部の白馬村などでシカの捕獲例があるが、南部では報告がない。安曇野市も「市内の北ア側ではシカの被害や目撃例はない」と話す。だが、同市の植松晃岳・野生生物資料情報室代表によると、未確認の目撃情報はあるといい、写真による確認は「恐らく初めて」と言う。植松代表は「北アの高山植生やライチョウの生息域を守るためにも、シカの進出は好ましくない」と心配している。シカは全県的に生息域を広げつつあり、伊那谷でも、南アから天竜川西側の中央アルプス山ろくへ分布が拡大している。県も北アへの進出は阻止したい考えだ。県野生鳥獣対策室の担当者は「北アは本来、シカがいるべきではない場所だ。許可を受ければ、被害がなくても駆除はできる」と話している。
(ツキノワグマ, イノシシわなにかかる:山口)
23日午前8時ごろ、周南市川曲の川上ダム東方の山中で、イノシシを捕まえる箱わなにツキノワグマがかかっていると近くの住民が周南署に通報した。21日夕からわなにかかっていたらしい。県自然保護課によると、全長95センチ、体重22キロの2歳くらいの雌。捕獲場所から離れた山奥で爆竹で驚かせて放した。県内で今年4月以降に捕獲したツキノワグマは4頭で、いずれも山に放している。

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10/23
(登録証のない刀や銃をネット販売容疑 古物商を逮捕:兵庫)
インターネットオークションに出品するために登録証のない刀や銃を所持したとして、警視庁は22日、兵庫県西宮市分銅町、古物商中川雅博容疑者(45)を銃刀法違反(所持)の疑いで逮捕し、千葉県など1都4県に住む客ら7人を同容疑で書類送検したと発表した。同庁は、中川容疑者と客の自宅などから刀10本、やり7本、空気銃1丁など、違法な刀と銃計23点を押収した。 生活環境課と武蔵野署によると、中川容疑者は2月~5月、オークションに出品するために日本刀3本、ナイフ1本、やり2本を所持した疑いがある。「古物商が不振で05年ごろからオークションに出品していた。刀や銃100点で計250万円を売り上げた。刀や銃は露店で買った」と供述しているという。 中川容疑者はオークションに出品する際、画像付きで刀や銃を紹介し、「紙なし」と表記して登録証がないことを示していた。落札者とはメールでやりとりして販売していた。
(シカ駆除へ尾瀬に柵:群馬)
尾瀬国立公園で、ニホンジカが湿原の貴重な高山植物を食い荒らしている問題で、環境省は今月末にも、シカの駆除に向け、ネット状の柵を群馬、栃木県境近くに試験的に設置する。尾瀬ヶ原などの中心部ではないものの、同公園内でシカの駆除目的で柵が設置されるのは初めて。同省関東地方環境事務所(さいたま市)によると、柵が設置されるのは、春から秋にかけて尾瀬で過ごすシカの移動経路の一つと判明している片品村の奥鬼怒林道付近で、総延長約3.7キロ。冬に栃木県方面に移動するとみられるシカの群れをこの柵で足止めすることで、現地で行われる銃やわなによる駆除の効果が高まるかどうかを確かめるのが目的。春以降の栃木県側からのシカ侵入を防げるかどうかも調べる。柵は高さ約2メートルで、積雪に耐えられるかなどを含めて定期的な点検作業も行う。設置工事費は約3800万円。今月20日に資材の搬入が始まっており、降雪前の11月21日までの設置を予定している。同省は昨年度、シカの越冬地や移動経路など基礎データがそろうまでは尾瀬での駆除は行わないとするこれまでの方針を転換。片品村の猟友会に委託して大清水入山口付近の山林で9頭のシカを銃で初めて駆除した。今年は尾瀬ヶ原や尾瀬沼など特別保護地区でも駆除を辞さないとし、8月の尾瀬サミットでも表明していた。福島県も、檜枝岐(ひのえまた)村で今年、捕獲わな25基を初めて設置し、計15頭を捕獲した。
(ライフル実弾など違法に貯蔵、35歳男性を逮捕:静岡)
引っ越し後の空き屋に散弾銃などの実弾136発を不法所持していたなどとして、静岡県警天竜署は22日、火薬類取締法違反(貯蔵・不法所持)の疑いで、浜松市西区西山町、配管業、石切山英貴容疑者(35)を逮捕した。調べでは、石切山容疑者は平成19年4月から20年10月10日までの間、以前住んでいた同市天竜区の民家の押し入れに散弾銃やライフルの実弾を所持していた疑い。
(自民・古賀氏「引き金引くには時間がかかる」)
自民党の古賀誠選対委員長は22日、次期衆院選の時期について、麻生太郎首相がクレー射撃の五輪選手だったことを念頭に「クレー射撃は引き金に指をかけて引くまで結構時間がかかるそうだ。そこが上手か下手かの違いらしい。もうしばらく引き金に手をかけたままではないか」と述べ、早期解散に否定的な考えを示した。党本部で記者団の質問に答えた。古賀氏は16日、都内のパーティーで「首相は銃の引き金に指をかけるところまできた。最後の選挙態勢に入ることが大事だ」と早期解散を示唆しており、軌道修正を図ったようだ。
(イノシシ対策に科学のメス DNA鑑定の生態調査も:新潟)
野生のイノシシに科学のメスが入る-。雪の多い新潟県には少ないと思われていたイノシシの姿が次々と目撃され、農作物への被害が急増している。今月も長岡市内の住宅街にイノシシが出現、パトカーに猛突進したり、小学校で大暴れしたり…。捕獲で中心的な役割を担う県猟友会はDNA鑑定を行い、生態調査に乗り出した。イノシシ対策の経験に乏しい県は、有害鳥獣駆除と環境保全のはざまで対応に苦慮している。(高木克聡)県内の有害鳥獣による農作物への被害額は、17年に約5億8000万円、18年で約3億6500万円、19年で約3億2000万円と年々減少傾向。その中で、イノシシによる被害は17年から計上されて8万円、18年に24万円、19年は520万円と急増している。県猟友会の捕獲頭数も倍増、17年は50頭、18年は80頭だったが、19年は185頭と跳ね上がった。同会は富山県と協力、捕獲したイノシシの肉片を富山大学でDNA鑑定し、イノシシのルーツを探る。他県からの移動説か、それとも県内生息説かを科学的に解明するためだ。大桃直一会長は「イノシシ猟の盛んな関東から追われてきた可能性もある」と話し、「イノシシの被害は今年も倍増しそうだ。最近までいないと思っていたので、県内のハンターは狩猟経験が浅い」と駆除に苦戦している状況を明かした。足が細く短いイノシシは、雪の多い北陸地方では生息できないといわれてきた。イノシシと人間の共生を研究している奈良大学文学部地理学科の高橋春成教授は、イノシシが生息できない条件として「30センチ以上の積雪が70日以上続くこと」を挙げる。新潟地方気象台によると、被害の多発している南魚沼市から柏崎市にかけての30センチ以上の積雪は平成19年に73日連続あったが、18年にはたった18日連続。高橋教授は「全国的にイノシシの生息範囲は広がっている。暖冬の影響で降雪が減っていることが一因と考えられる」と指摘する。さらに、社会的な要因として、「山村がなくなったことで、山が荒れて生い茂ったヤブがイノシシに格好のすみかとなっている。農作物を食べることで栄養状態がよくなり、繁殖力も強くなった」と分析する。増加するイノシシ被害に有害鳥獣の駆除を担当する県も対応を迫られている。環境企画課は「駆除しても群れが分散し、生息範囲がさらに広がる恐れもある」と慎重だ。また、環境保護の観点からは「イノシシを一方的に排除していいのかという考え方もある」としている。28日に、韓国で開かれる国際会議で白鳥の飛来地として知られる瓢湖(新潟市阿賀野市)が佐渡に続き、ラムサール条約に登録される見込み。県内には国や県指定の鳥獣保護区が93カ所もあり、安易な狩猟駆除はできないだけに、何かとお騒がせなイノシシへの対応もさまざまな配慮が求められそうだ。
(ライト光機、競技用ライフルスコープの新工場 生産効率を向上:長野)
競技用ライフルスコープの製造を手掛けるライト光機製作所(長野県諏訪市、岩波雅富社長)は5億円を投資して新工場を建設する。11月に着工し、1年後の完成を目指す。現在の本社工場は老朽化しているうえ、建て増しを重ねたため生産効率が悪くなっていた。新工場を建設し、加工から組み立て、検査までの工程を効率化するとともに、クリーンルームなど新設備を導入して一層の品質向上を図る。 本社工場の隣に約1000平方メートルの用地を取得、2階建て延べ床面積3630平方メートルの工場棟を建てる。1期工事として建物の半分を来年4月に完成させ、本社の管理や設計部門、製品の検査工程などを移す。2期工事は本社工場の一部を取り壊して来年5月に着工する。11月の全面完成後は製品の組み立て工程を移管する。屋上には出力30キロワットの太陽光発電装置を設置する。
(事務所に爆薬放置の疑い 砕石会社を捜索:兵庫)
爆薬の適正な管理を怠ったとして、兵庫県警生活環境課と飾磨署は二十日午前、火薬類取締法違反(貯蔵)の疑いで、姫路市家島町真浦の砕石会社「北富士礦業(こうぎょう)西島事業所」などを捜索した。調べでは、同社は砕石工事などで爆薬を使用する県知事の許可を得ているが、今年九月、含水爆薬五本を法律で定められた火薬庫で保管せず、事務所内に放置していた疑いがもたれている。県警の立ち入り調査で判明した。この日午前十時すぎ、捜査員約十人が同社など関連場所を捜索。火薬類の譲り受け許可申請や従業員名簿などを押収した。今月十一日には、養父市内のトンネル工事現場で、作業員が不発のダイナマイトを除去しようとした際に爆発し、作業員四人が重軽傷を負う事故があったばかり。県警は今後、火薬を扱う会社などへの立ち入りを強化し、火薬の管理方法や使用について指導を強めていく方針。
(好評「鹿丼」が一般メニューに:長野)
飯田市南信濃の山肉専門店「星野屋」で、ライダーに人気の裏メニュー「BIG鹿グリル丼」が、一般メニューになった。4代目の片町元彦さん(33)は「遠山郷の新名物にしたい」と普及を目指している。同店は1921(大正10)年に創業し、地元で捕獲されるシカ肉の活用に尽力している。昨秋、直伝のみそでグリルにしたところ「みそしか使ってないが、今までで一番の、究極のおいしさになった」という。昨秋からツーリングライダーの裏メニューだったが、あまりに好評のため、1日10食限定で一般メニューに。ご飯には遠山郷産の抹茶を挟む工夫も。1食1500円。シカの信州みそグリルご膳(ぜん)も同じ値段で始めた。片町さんは「みその発酵で肉が熟成し、良いみたい。シカ肉はヘルシーで体が温まるので、多くの人に食べてほしい。ソースカツ丼のように、各店でみそ味の違いが楽しめる新名物にできれば」と話している。
(南アルプス国立公園の自然保護官:山梨)
自然保護官を志したのは◆両親の出身が長野県で、幼いころから自然に親しんだことから、自然保護への関心が芽生えました。大学に進学してから林野庁の高山植物保護パトロールのアルバイトなどを経験し、「自然環境に携わる仕事に就けたらいいな」と考えるようになりました。自然保護官になることを決意し、大学院修士課程を修了した04年に環境省に入りました。2年目に保護官として沖縄に赴き、1年3カ月勤務しました。次の勤務地には山のある地域を希望し、ここに来ることになりました。国立公園で唯一、専任の保護官が配置されていない場所だったので「大変だな」と最初に思いました。山梨の印象は◆沖縄とは全く環境が違いますが、家の周りにサルがいたり、星空の奇麗なことに驚かされました。学生時代は登山サークルに入っていたので、山には親しみがあります。ただ、懐が深い南アルプスは登山するにも時間が必要なので、何とか休みを使って登りに行きたい。その過程で山小屋の関係者や登山客の要望を聞くようにしたいです。自然保護官の仕事を教えてください◆一言でいうと国立公園の管理ですが、具体的には公園内の許認可が中心になります。南アルプスでは、シカの食害が深刻な問題になっているので、シカの生息域の調査や防護柵の設置なども業務になります。長野県伊那市と静岡市にも事務所が開設されましたが、専任の自然保護官は私だけ。南アルプスは山梨、長野、静岡の3県に広がる広大な山岳地帯なので、自然保護官の多い米国のように、公園内をくまなく歩き回ってパトロールするのは困難です。山小屋やNPO、地元自治体の関係者と交流する中で、要望をくみ取り、自分がやるべき仕事を見つけたいと思います。南アルプス国立公園が抱える課題について教えてください◆配属されてから間もないですが、地元から寄せられる声は、シカによる高山植物への食害についてがほとんどです。今は一部の地域を柵で囲うことによって高山植物を保護しています。しかし、南アルプス全体で保護を進めるには何らかの抜本的な対策を講じる必要があるので、長期的な展望を持って対策を考えていきたい。また、南アルプスは広大な山岳地帯であるにもかかわらず、国立公園に指定されているのは尾根などの狭い区域に限られています。国立公園は公園計画の中で区域が定められていますが、南アルプスの公園計画の見直しについて、範囲拡大も含めて検討する必要もあると思います。
(シカの食べ物 四つの胃で消化・吸収:奈良)
野生動物である奈良のシカたちは、誰かが決まった時間にえさをあげて育てているわけではない。いったい何を食べ、どんな仕組みで栄養を吸収しているのか。シカの食事の秘密を聞いた。【花澤茂人】「シカの食べ物は、何よりもまず草」。奈良の鹿(しか)愛護会の獣医師で医学博士の吉岡豊さん(61)はそう話す。牛や馬などと同じ草食動物であるシカは、奈良公園に生えている芝生や木の葉、木の実を食べて、生きていくのに必要な栄養を得ている。若草山のススキも重要なえさだ。草を舌で巻いて食べる牛と違い、シカは下の前歯でかみちぎって食べる。「奈良公園の芝生が美しく刈り込まれているのはシカのおかげなんです」と吉岡さん。高さ約2メートルまでの下枝や下草はすべてシカが食べるため、奈良公園の樹林は、人の目線で遠くまで見通しが良い。これが「ディアーライン」と呼ばれる線だという。もちろん食べない草もあり、アセビやナンキンハゼなどの木ではディアーラインは作られない。吉岡さんからクイズが出た。「シカの胃袋はいくつあるか」。答えは四つ。「重要なのは一番大きい第一胃。ここに食べた草をため、バクテリアや原虫によって食物繊維を消化します」。時たま胃の中身を口に戻し、よくかみ砕くことでより消化されやすくする「反すう」をする。その後、残り三つの胃で消化・吸収し、人間には消化できない食物繊維を栄養としているのだ。
(秋の行楽シーズンもたけなわ。先日、高校の先輩を…:滋賀)
秋の行楽シーズンもたけなわ。先日、高校の先輩を案内して西国三十一番札所の名刹(めいさつ)・長命寺(近江八幡市)を訪ねた。境内の植え込みなどに土を掘り起こした跡があり、草むしりの跡かと思ったが、イノシシの被害と聞き、びっくりした。植え込みだけでなく、国の重文の本堂や三仏堂、三重塔の周りから石垣の下など柔らかい土は軒並み掘り起こされている。何頭もの足跡もクッキリ。寺の関係者は「石仏や石垣が崩されたら大変。景観上、ネットも張れず気が気ではない」という。鈴鹿山麓(さんろく)一帯ではイノシシの被害が深刻化し、獣害対策に躍起になっているが、琵琶湖畔の長命寺山腹まで荒らされているとは。中世から近世初頭の伽藍(がらん)が残り、優美な檜皮(ひわだ)屋根の景観も売りなのに、ネットを張るのは風情を欠く。罰当たりなイノシシに言いたい。「場所を考えろ」と。
(イノシシ騒動から一夜明けて:新潟)
イノシシの校舎突入による臨時休校から一夜明けた22日朝、長岡市干場1の川崎小学校は、授業を再開し、子どもたちがいつも通り元気に登校した。教員が通学路に立って見守り、臨時の朝会を開き、子どもたちに前日の出来事を説明した。朝会には、遠足に行った1年生以外の児童が出席。呉井済教頭が前日の出来事を振り返り「イノシシは夜行性。暗くならないうちに帰りましょう」「出掛けるときは大人と一緒に」と呼び掛けると、子どもたちは静かに聞いていた。各教室でも担任が注意を促した。同校によると、児童は特に不安を感じている様子はなかった。「(イノシシは)教室に入っていったのかな」などと担任に質問していたという。呉井教頭は「今後も注意指導を継続し、安全を確保していきたい」と話した。同日は、集団下校を行い、23日以降は通常通り、登校だけ集団で行う。
(三条でクマ出没:新潟)
21日午前5時10分ごろ、三条市高屋敷に住む40代の会社員の男性が、自宅玄関前にクマ1頭(体長約1メートル)がいるのを2階の窓から見つけた。男性が大声を出すと、クマは近くの五十嵐川を渡って対岸に逃げた。山を挟んで約7キロ離れた同市大面でも18日、70代の無職の男性が、自宅庭の柿の木にクマのつめ跡があるのを発見している。二つの現場は離れているため、それぞれ別のクマとみられる。
(今秋初めてクマ目撃 エサを求め人里に?:滋賀)
21日午前6時ごろ、高島市今津町深清水で、住民がクマを発見し、高島署などに届け出た。20日の早朝と夕方にも、近くの同町日置前など別の2カ所でクマが目撃されていたため、市は21日、捕獲用のオリを近くの竹やぶに設置した。市農業振興課や高島県事務所などによると、市内の人里近くでクマが目撃されたのは、今秋初めて。目撃された3カ所は、半径500メートル程度の範囲で、いずれも柿などの果樹畑が広がる場所だった。ツキノワグマがエサを求めて山から出てきたとみられる。
(クマ出没増 丹後320件 昨年度の倍以上:京都)
京都府北部で今秋、ツキノワグマの出没が相次いでいる。丹後では、出没情報がすでに昨年度の2倍を超えている地域もある。府北部では、人間がクマに襲われる被害はないが、走行中の車と接触したり、クリやカキなどの農作物を食い荒らしたりする被害があったといい、府や地元自治体は注意を呼び掛けている。 クマは、冬眠に備えて栄養を補給するため、10月から12月ごろに最も餌を食べるが、今秋は山のドングリが不作で、餌を求めて人里に下りてくる傾向にあるという。 4月1日から今月15日までに寄せられたクマの出没情報は、府中丹広域振興局管内で180件にのぼり、昨年度の年間件数(140件)を上回っている。府丹後広域振興局管内では11日までに320件あり、昨年度(127件)の2倍以上になっている。 出没情報が相次いだため、福知山市が捕獲用のおりを同市雲原の民家近くに設置したところ、16日に体長70センチ、体重56キロのメスのツキノワグマが入った。クマは、識別用のチップを付けられ、民家から離れた山奥に放たれた。 府は「クマを人里に引きつけないように、カキの実などを早めに収穫し、生ごみの放置をやめてほしい」と地元の住民に呼び掛けている。登山者や行楽客に対してもクマの被害に遭わないように注意を促している。
(北海道犬による野生獣追い払い事業:長野)
伊那市の委託事業で北海道犬による野生獣追い払い事業を進めてきた元北海道大学助教授の鈴木延夫さんは、この事業計画について伊那市との間に見解の相違がある事から、来週にも会見を開くことを明らかにした。この事業は北海道犬を使ってイノシシやサルなどを追い払おうという取り組みで、鈴木さんが責任者となって進めてきた。この事業について伊那市では1年間の事業だとして、今後は民間に犬を飼ってもらうことで事業を継続するとしている。一方、鈴木さんは取材に対し、3年がかりの事業であり、市も認めたものだと話している。双方の間で話が食い違っていることから鈴木さんは来週にも会見を開き、これまでの経緯などについて説明する。
(農作物被害を防げ!サルの生態調査へ:大分)
シカやイノシシだけでなくサルによる農作物の被害も増えていることから、県では野生ザルの調査に乗り出しました。津久見市をはじめ県内では、人里近くにサルが現れるようになり、農作物が荒らされるなどの被害が起きています。去年の県内の被害額は3100万円にも上ります。こうした事態を受けて、県は対策に乗り出しました。県や高崎山の職員が津久見市にサルのわなを設置しました。今後、捕獲したサルにセンサーを設置し行動範囲を調査します。県では今年度は津久見市で、来年度以降は中津市や佐伯市でもセンサーを使った調査を行うことにしています。

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10/22
(殺傷能力を持つガスガンの製造容疑で逮捕:高知)
高知署は20日、高知市鴨部、無職、岡林尚丈容疑者(37)を武器等製造法と銃刀法違反の疑いで逮捕した。岡林容疑者は「威力の強い銃を持ってみたかった」と容疑を認めている。調べでは、岡林容疑者は04年11月ごろ~今年2月12日の間、市販のガスガン計2丁を殺傷能力のある銃に自宅などで改造、1丁を市内の市街地で所持し、残りの1丁は改造実包5発と共に自宅で所持した疑い。岡林容疑者はガンマニアで、山の中で試し撃ちをしていたという。
(ハチの巣駆除ボランティアでアピール:長野)
伊那猟友会(竹入正一会長)が今年からスズメバチの巣を取り除くボランティア活動を始め、21日も上伊那郡辰野町横川で、空き家の軒下にあった巣を駆除した。食害対策のニホンジカ駆除などで出動要請は多いものの、猟友会は会員の減少、高齢化が悩み。地域に貢献する姿を見せることで若い人にも魅力を感じてほしい-との試みだ。ハチの巣駆除は上伊那8市町村が対象。住民から、各市町村を通じて要請があったり会員に直接連絡があったりすると、近くの会員が駆けつける。この日は同会辰野支部の一ノ瀬郁也さん(67)=辰野町横川=が活動。はしごに上り、直径約40センチの巣を煙でいぶし、退治用のスプレーを吹きかけハチを動けなくして巣を一気に袋に詰めた。竹入会長によると、巣の駆除は7月から取り組み、これまでに上伊那全域で約300個を処理したという。この20個ほどを担当したという一ノ瀬さんは「少しは人の役に立っているのかな」と話した。上伊那地域で1995年度に663人だった狩猟登録者数は昨年度550人に減少。そのうち60歳以上が約6割を占めた。全県では95年度に8724人だったのが昨年度は6427人に減っている。同猟友会は11月以降、猿などが集まらないように、残ったままの柿の実採りも手伝う。竹入会長は「自然の中で狩猟する会員の中には、ハチの巣を取ることに慣れている人が多く、地域のためにそのノウハウを生かしたい。ボランティアを通じて地域の若い人に会の活動を知ってもらい、地域を守る意識の芽が出てくればいい」と話している。
(被害から間もなく1週間“包囲網”拡大に期待もクマ捕まらず:群馬)
みなかみ町下津の町道で十六日に沼田市内の男性(66)がツキノワグマに襲われ負傷した被害から、間もなく一週間。同町が現場近くの山林に設置した三基の捕獲檻(おり)には依然としてクマが入らず、町は二十一日午後、四基目の檻を新たに設置した。現場周辺には民家も多く、地元住民はなかなか捕まらないクマに不安を募らせている。 (山岸隆)地元では、男性が襲われる前日の十五日に現場から北に約二百メートルの場所で、一週間前には北へ約七百メートルの黒岩地区で、それぞれクマの目撃情報があった。町はクマの縄張りや行動範囲などから同一のクマの可能性が強いと判断。人的被害を重視し、農作物被害などでは通常一基しか設置しない檻を四基に増やして、クマの“包囲網”を広げた。県利根環境森林事務所も、上越新幹線・上毛高原駅に近い黒岩八景(渓谷)に生息するクマが、カキやクリなどの餌を求め、利根川の河岸段丘を伝わって南下してきたと推定。民家近くに頻繁に出没していることから、担当職員は「学習能力で人を怖がらなくなったクマではないか」と推測している。通学区内の桃野小や月夜野中では集団登下校や保護者の送迎について、今月末までの延長を決定。町教委も、クマが捕獲されるまで臨時のスクールバスの運行を継続する方針を決めた。
(【麻生日誌】10月21日)
3時50分、執務室。(中略)4時39分から49分、アジアクレー射撃連盟のナット会長、日本クレー射撃協会の太田豊秋会長代行ら。

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