<射撃ニュース11月>

11/17
(猟犬にかまれ2女児けが イノシシ猟で飼い主放す:岡山)
15日午後1時半ごろ、岡山県備前市吉永町今崎の公園で、同市に住む小学生の女児2人が猟犬にかまれた。小学1年の女児(6)が頭や顔などをかまれ重傷とみられ、助けようとした小学6年の女児(12)も両腕をかまれ軽傷を負った。県警備前署は、近くに住む飼い主のトラック運転手の男性(44)について、業務上過失傷害の疑いもあるとみて事情を聴いている。調べによると、男性が午後1時20分ごろ、イノシシ猟のため公園から約300メートル離れた山で猟犬を放したところ、猟犬が山を下り、公園で遊んでいた女児らを襲ったという。
(狩猟解禁日に事故相次ぐ 栃木と山梨、1人軽傷)
全国で狩猟解禁日となった15日、栃木県と山梨県で、猟銃の流れ弾による事故が相次いだ。栃木県では、午前10時45分ごろ、上三川町の畑で、近くに住む農業上野甲枝さん(56)が草むしりをしていたところ、頭に散弾銃の流れ弾とみられるもの1発が当たり、軽傷を負った。下野署によると、上野さんは「発砲音が聞こえた」と話しているといい、同署は狩猟の弾の可能性があるとみて、過失傷害容疑で調べている。一方、山梨県では、午前11時半ごろ、身延町の山林で、狩猟をしていた神奈川県秦野市の男性(53)がイノシシに猟銃で3発発射したところ1発が外れ、約120メートル離れた浜嶋靖子さん(64)方の2階外壁を貫通した。浜嶋さんは家族と2人で家にいたが、いずれもけがはなかった。南部署は銃刀法違反の疑いもあるとみて、男性から事情を聴いている。男性は仲間7人と朝から狩猟をしていた。
(銃刀法改正案が成立へ 与党と民主が修正合意)
与党と民主党は14日、ダガーナイフなど殺傷能力の高い刃物の所持規制を強化した銃刀法改正案の修正で合意した。修正で合意した4項目には猟銃や空気銃の所持申請に際して、精神科医らの診断書の添付を義務付ける規定などを盛り込んだ。19日の衆院内閣委員会で採決し、20日の本会議で可決。参院に送付され会期内に成立する見通しだ。
(ハンター始動 県内で狩猟解禁:石川)
県内の狩猟が十五日解禁され、各地の山林などで、日の出と同時に獲物を狙って歩くハンターの姿が見られた。金沢市才田町の河北潟でカモを狙っていた村信夫さん(58)は「一年に三カ月だけの楽しみ。キジも撃ちに行きます」と、待ちわびていた様子で話した。県と県警、県猟友会など約百人は各地で一斉パトロールし、禁止区域や無登録での狩猟などを警戒した。九十五人の出猟者とカモ類計二十九羽の捕獲を確認した。狩猟はカモや雄のヤマドリ、イノシシ、キツネなど鳥獣四十九種が対象で、来年二月十五日まで。県自然保護課によると、県内の狩猟登録者は十五日現在で八百五十四人。
(事故も違反も 目指せ0! 県内で狩猟が解禁:群馬)
県内で狩猟解禁日となった十五日、県警や県、猟友会などが、違反や事故防止のため、日の出とともに各地の猟場で一斉にパトロールした。パトロールは計二百八十人態勢で、富士見村など十七カ所の猟場で実施。前年比百二十二人増の千三十人(同日正午現在)のハンターが山林などに繰り出したが、県警生活環境課によると、夕方までに事故の発生や違反はなかった。県内では昨年末、キジ猟のハンターが散弾銃でけがをする事故があり、県警などは「安全に注意を」と呼び掛けている。狩猟期間は来年二月十五日まで。県北東部地域のシカ猟に限り期間を同月二十八日まで延長する。安中署は秋間駐在所交差点で検問し、狩猟免許所持の確認などをした。
(ハンターら700人、各地で繰り出す:長野)
狩猟解禁となった15日、県内のハンターら約700人が猟銃を持って山などへ繰り出した。長野市若穂川田では、若穂猟友会のメンバー9人が集まり、日の出の午前6時25分に猟を開始。カルガモなどを仕留めていた。解禁期間は来年2月15日までだが、シカによる食害が深刻化しているため、シカのみ3月15日まで1カ月延長する。県野生鳥獣対策室によると、07年度の農林業被害額17億4000万円のうち、シカの被害が4割を占めたという。この日は、県警や鳥獣保護員ら約750人が事故防止のための指導や取り締まりを実施。県警生活安全企画課によると、東京都の狩猟者1人が、猟銃を適切に保管しなかったとして銃刀法違反容疑などで検挙された。若穂猟友会の小山英雄会長は「この近くの農家はイノシシの被害に悩んでいるので、少しでも役に立てれば」と話していた。
(狩猟解禁、初日トラブルなし:群馬)
群馬県内の平成20年度の狩猟が15日に解禁され、県や県警などが約300人態勢で狩猟地区をパトロールした。県などによると、正午までに1000人以上が入猟、同日の違反や事故はなかった。県自然環境課によると、今年度の狩猟解禁は来年2月15日まで。県北東部地域のシカ猟に限り、同月28日まで期間を延長する。また、シカ増加による農林業への被害を受け、県北東部・県南西部両地域で、狩猟者1人の1日当たり捕獲数を「雄1頭、雌制限無し」に緩和する。
(日の出とともに獲物狙う 富山県内で狩猟解禁 銃声響く)
富山県内で十五日、狩猟が解禁となり、県内のハンターたちが狩猟場で日の出とともに銃声を響かせた。富山市千原崎の神通川河川敷では、猟犬を連れたハンターがキジなどを仕留め、久々の手応えを満喫した。県自然保護課によると、今年はキジがやや良好で、ヤマドリやタヌキ、キツネは平年並み、ノウサギはやや不良となっている。狩猟期間は来年二月十五日までで、県内の狩猟登録者数は前年比三十一人減の千十四人となっている。富山地方気象台によると、この日は最高、最低気温とも平年を上回る比較的温かい一日となった。十六日の県内は曇りで、昼過ぎから雨の見込み。
(ハンター、安全も携えて 県内の狩猟が解禁:岩手)
2008年度の県内の狩猟が15日、解禁された。シーズンを待ったハンターらが安全確認しながら、獲物を求めて晩秋から初冬の装いの山野を巡った。住田町世田米の山林では、住田獣猟クラブの10人がニホンジカを追った。勢子(せこ)役が猟銃を肩に山を歩きながら「ホーッ」と高い声を上げて獲物を探し、ハンターは猟銃を構えて好機を待った。入山前は鳥獣供養塔を参拝。佐々木正一会長は「今季も事故がないよう注意したい」と話した。キジ、ヤマドリ、ニホンジカを除く狩猟鳥獣の猟期は来年2月15日まで。ニホンジカは今シーズンから大船渡市の三陸地区五葉山猟区で3月15日まで延長されている。
(狩猟解禁でパトロール:石川)
県内では14日から今シーズンの狩猟が一斉に解禁され、警察と県が合同で違法行為を取り締まるパトロールをしました。金沢市東蚊爪町の河北潟近くでは県から委託された鳥獣保護員が、カモやキジなどを狙って訪れたハンターに発砲禁止地域で猟をしたりカモを5羽以上捕獲したりしないよう注意を促していました。指導取り締まりは期間中の来年2月15日まで行われます。
(県内一斉に狩猟解禁:福島)
今年度の狩猟が15日、県内で一斉に解禁となった。伊達市の阿武隈川大正橋下流などの狩猟ポイントでは、オレンジ色のチョッキを着たハンターたちが朝霧の立ち込める河原に銃声を響かせていた。日の出に合わせて狩猟に訪れた伊達市保原町の飯塚一利さん(67)は「毎年この日を楽しみにしている」と話し、霧の中から現れたカモに狙いを定めた。狩猟期間は来年2月15日まで。県警によると今年は県内に休猟区がなく、広い範囲で狩猟が行えるという。県警各署は県内の猟友会とともに15日未明から約820人態勢で違反取り締まりに当たった。違反による検挙や事故はなかった。
(狩猟、安全に楽しんで 解禁日、京都府内各地でパト)
京都府内で今シーズンの狩猟が一斉に解禁された15日、事故や違反を防止するパトロールが府内各地で行われ、府職員や警察官が出猟者に安全を呼び掛けた。狩猟期間は来年2月15日まで。 府内の狩猟対象は鳥類27種、獣類19種。新たに城陽市で宮ノ谷鳥獣保護区(狩猟禁止)を指定したほか、京丹後市久美浜町の兜山鳥獣保護区(同)の指定期間が満了となり、一部地域が特定猟具使用禁止区域(銃)に指定された。 この日、福知山市内では3班に分かれて午前中にパトロールを実施。狩猟者登録証の確認や、仕掛けわなに名札が取り付けられているかなどを見て回った。府によると、府北部では午前中に72人が出猟したとみられる。
(農地のイノシシ被害倍増:岡山)
笠岡市北部でイノシシが増え、農作物被害が広がっている。本年度の捕獲頭数は10月末現在54頭で10年前の約7倍。被害件数はすでに昨年の2倍を超え、人への危害を恐れる声も上がる。市は15日からの猟期に合わせ、狩猟家に重点駆除を要請した。市のデータでは、わなを使った市内のイノシシ捕獲頭数(3―10月)は2004年度まで10頭前後で推移してきたが05年度から増加。本年度は10月で54頭に上り、被害相談も17件と昨年度の7件を上回っている。稲が倒される被害(篠坂など)のほか、モモの食害(山口)、クリの食害(走出)などがあり、昨年220万円だった被害額も倍増は確実という。同市山口の会社員岡野雅夫さん(58)は今夏、自宅わきの3アールの畑のナスなどがほぼ全滅した。9月半ば、周囲約60メートルをトタン板(高さ90―130センチ)で円形に囲った。作業に4日間、材料費は14万円。「シシとの戦いが始まった」とため息をつく。イノシシ急増について岡山県猟友会井笠支部笠岡分会(52人)の清水泰治分会長は、井原市などから南下し、耕作放棄地の増加などを背景に集落に行動域が近づいていると推測する。市は「とりあえず駆除を進める」と猟期(15日―来年2月)に合わせ同分会に市内のイノシシの重点駆除を要請。今後の対策を練っている。
(県内の狩猟解禁 早朝から野山にハンター繰り出す:長野)
県内の狩猟が15日、解禁され、ハンターたちが早朝から野山に繰り出した。警察官や県職員、猟友会のメンバーなど計約750人が県内各地の猟場などで事故防止を呼び掛けた。今シーズンの狩猟期間は、頭数が増えたニホンジカ対策のため例年より1カ月延長され来年3月15日まで。この日午前6時半すぎ、猟友会のメンバーがカモ猟を始めた長野市若穂川田では、県鳥獣保護員らが発射方向などを確認。長野中央署員らも出て、移動中は銃に覆いをかぶせているかなど安全対策を見回った。長野地方猟友会若穂支部の支部長を務める小山英雄さん(69)は「発射方向をよく確認し、移動時は銃弾を入れないなど、銃使用には十分に気を付けたい」と話していた。延長期間中は、シカのわな猟に限って狩猟が認められる。目標の捕獲数は8300頭。このうち5500頭は雌で繁殖の抑制を図る。県野生鳥獣対策室によると、昨年度の野生鳥獣による農林業の被害総額は17億4000万円に上り、うちニホンジカによる被害額は7億1000万円と全体の4割を占め、増加傾向という。
(狩猟解禁 パトロール班が巡回:京都)
狩猟が15日早朝に解禁された。土曜日とあって多くのハンターが猟に出たとみられ、福知山市内では3つのパトロール班が編成されて、各方面を巡回した。市内南東部・三和町方面を担当する班は午前6時に篠尾新町の府福知山総合庁舎に集合。府職員と府警本部・福知山署、府猟友会、府緑の指導員の計8人でパトロールに向かった。最初に向かった土師川と竹田川の合流点付近はカモなどの水鳥、キジが多く、毎年ハンターたちが集まる場所。解禁時間になっている日の出時刻(府北部は午前6時15分)より前に銃を撃つ人がいないか監視した。このほかの場所でも、銃や弾薬が正しく管理されているかなどをチェックし、安全な猟を呼びかけた。府北部ではシカやイノシシによる農林産物への被害が大きな問題になっており、増えすぎたシカを減らすため、昨年度から雌ジカの捕獲頭数が1日最大3頭になっている。猟期は来年2月15日まで。
(夜明け合図、ハンター繰り出す 県内で狩猟解禁:岐阜)
県内の今シーズンの狩猟が15日解禁され、各地の河川敷や山林でハンターらが銃声を響かせた。猟期は来年2月15日まで。狩猟の対象は、カモやキジなどの鳥類29種と、イノシシやシカなどの獣類20種。揖斐郡大野町の根尾川河川敷では、夜明け前から同郡猟友会員らが猟場で待機し、夜明けとともに一斉に鳥猟に繰り出した。また、この日は県西濃振興局揖斐事務所や揖斐署、揖斐郡猟友会員ら計約40人が狩猟パトロールを実施。鳥獣保護区や休猟区で狩猟していないかをチェックして、ハンターらにマナーの順守を呼び掛けた。
(冬の味覚…初物イノシシ 丹波など狩猟解禁:兵庫)
全国のほとんどの指定区域で十五日、狩猟が解禁された。全国有数の猟場として知られる丹波地域では、夜明けとともにハンターが山に入り、猟犬を使ってイノシシを仕留めた。篠山市北嶋の山中では、同市猟友会の十五人が、猟犬でイノシシを追い込み、逃走路で待ち構えて撃つ「追い山猟」を開始。午前九時すぎ、“初物”を捕らえた。三歳の雄とみられ、体重は約四十キロ。仕留めた高田義秀さん(61)は「今年は山のえさも豊富で、大物が期待できる」と話した。同市乾新町の食肉販売業「おゝみや」には期間中、二千頭ものイノシシが運び込まれる。大見春樹社長(56)は「景気が低迷する中、ぼたん鍋で観光客を呼び込めるよう、たくさん仕入れたい」と話していた。猟期は二月十五日までの三カ月間(シカは二月末まで)。県によると、昨年度は県内でイノシシ約三千八百頭、シカ約九千三百頭が捕獲されている。
(延岡で軽トラツクごと転落、死亡:宮崎)
狩猟が解禁になった15日午前8時ごろ、延岡市北川町香花谷で、停車中の軽トラックが道路からはみ出し、約100メートル下の谷底に転落した。乗っていた同市北方町、佐藤貞男さん(83)が約30メートル下に放り出され、午前11時前に全身を強く打ったショックで死亡した。佐藤さんは息子と一緒にシカ猟で訪れ、先に降りた息子が転落に気づいた。
(イノシシ猟の流れ弾が住宅に当たる:山梨)
狩猟が解禁された15日、身延町の山林でイノシシ猟の流れ弾が、120mほど離れた住宅に当たった。けが人はいなかった。南部署は、発砲した神奈川県秦野市に住む建築業の男(53)を銃刀法違反(発射制限)の疑いで調べている。同署によると、午前11時半ごろ、男が仲間7人とともに身延町帯金の山林に入り、イノシシに弾3発を発砲したところ、1発がそれて、120m余り離れた住宅の2階のトタン壁を突き抜け、壁の柱に当たった。発砲当時、1階には、この住宅に住む60代の女性と30代の娘がいた。弾はスラッグ弾と呼ばれる大型の動物に対して使う殺傷力の高い単発弾だった。
(鉛中毒06年10月~今年9月で猛禽類11羽:北海道)
環境省北海道地方環境事務所は、06年10月~08年9月の2年間に道内で収容されたオジロワシなど猛禽類(もうきんるい)4種類の死体や衰弱個体105羽のうち11羽が鉛中毒と判断されたと発表した。猛禽類の鉛中毒は、エゾシカ猟などの狩猟で放置された動物の死体と一緒に鉛弾を食べてしまうことが原因とみられる。01年度から道内のエゾシカ猟で鉛のライフル弾と散弾が全面禁止されているが、鉛中毒の死体が見つかったことで、「依然として使われている可能性がある」と同事務所は指摘している。同事務所は05年から、希少な猛禽類の飛来期(10月~翌年9月)ごとに鉛中毒の発生状況を調査している。06年10月~07年9月に収容された猛禽類は54羽で、このうちオオワシ2羽とクマタカ2羽が鉛中毒と確認され、中毒と確認できないものの血液中の鉛濃度が高い「鉛暴露」はオジロワシ1羽を含む14羽だった。07年10月~08年9月では、収容数51羽のうち鉛中毒が7羽と増えており、鉛暴露も3羽いた。鉛中毒で死亡した個体は、06年がオオワシ2羽、07年がオオワシ5羽▽クマタカ1羽だった。十一羽から出た鉛の成分を分析した結果、七羽はライフルの鉛成分と一致。狩猟で撃たれたエゾシカの死骸(しがい)を食べるなどして発症したとみられる。道は〇一年からエゾシカ猟での鉛弾使用を禁止しているが、同事務所は「鉛弾の使用が続いている可能性ある」としている。
(狩猟解禁:富山)
県内での狩猟が15日に解禁され、日の出とともにハンターたちが河川敷などの猟場で獲物を追っていました。狩猟は午前6時29分の日の出とともに解禁され、富山市の神通川河川敷では県内外から来た猟友会のメンバーなどが獲物を追っていました。狩猟の対象はキジなどの鳥類が29種類、タヌキなどの獣類が20種類です。狩猟をするには特定の免許と狩りを行う都道府県へ事前に申請する必要があります。最近は高齢化で狩猟をやめる人も多く、今年、富山県に申請したのは今月12日現在1014人で、県が統計を取り始めた昭和48年以降で最も少なくなっています。今シーズンの狩猟は来年2月15日までの3か月間です。一方、15日朝、富山市婦中町で「家に散弾が降ってきた」との通報があり、警察が狩猟法違反などの疑いで、現場でカモ狩りをしていた和歌山県の63歳と60歳の男性2人から任意で事情を聞いています。狩猟法では弾丸が到達する位置に人や家などがある場合、そこで撃ってはいけないと定められています。2人は警察の調べに対して、「カモをねらっていたら、家がある方向に撃ってしまった」と話しているということです。
(イノシシ大量出没に困惑 京都府北部の捕獲 すでに昨年度超え)
京都府北部でイノシシが大量に捕獲されている。今年4月から10月末までに丹後・中丹地域で捕獲されたイノシシは3000頭を越え、すでに昨年度を大きく上回った。宮津市でも、地元の猟友会や農家らが処理作業に追われ、頭を痛めている。イノシシは田畑を荒らすため、農家などから届け出を受けた自治体が捕獲許可を出し、地元の猟友会に委託して駆除している。丹後・中丹地域では昨年度、2262頭のイノシシが捕獲された。今年は10月末までの5市2町の調査で、3412頭に増えている。宮津市でも、2003年度は83頭だったが、昨年度は358頭に増加。今年も農家組合などが山林などに148基のおりを設置し、4月から10月末まで939頭を捕獲した。特に9月の1カ月だけで294頭にのぼった。このため、処理作業を担う宮津猟友会は多忙を極め、8月と9月は全日活動した。「本業もあり、作業できるのは実質五、6人。委託金はあるが、ほとんどボランティア状態」(猟友会)という。捕獲されたイノシシは、埋設や焼却処分にするほか、食用にする。処分できるのは狩猟免許を持つ人と決められており、市も猟友会に頼るしかない。同猟友会副会長の永井祥裕さん(66)=同市白柏=は「こうした状態が続けば、会員の本業を圧迫するため、処理作業を辞めざるを得なくなる。イノシシの出没を減らす根本的な解決には、実のなる樹木を植えるなど放置された山の手入れが必要なのではないか」と話している。
(空振り!!みなかみ町のクマ捕獲作戦:群馬)
みなかみ町下津の町道で十月十六日に沼田市の男性(66)がツキノワグマに襲われ負傷した被害から一カ月。町が現場周辺の山林に設置した捕獲檻(おり)にはクマが入らず、十五日に狩猟解禁となるため、町は十四日、六基の檻すべてを撤去した。町の捕獲作戦は空振りに終わった格好だ。クマの捕獲檻設置は通常は一基だが、今回は周辺に住宅も多く、桃野小学校と月夜野中学校の通学区域内で人的被害が出たことを町は重視。極めて異例の六基もの檻を設置し、捕獲に努めてきた。狩猟期間中は鳥獣保護法に基づき、クマを檻など罠(わな)で捕獲することは危険猟法として禁止されている。行政が有害鳥獣駆除の目的で檻を設置することは認められているが、町は「ハンターが入山して狩猟で捕獲する方が効率的」と判断。檻の撤去に踏み切った。県利根環境森林事務所などによると、農作物被害や人的被害で設置した檻で捕獲されるクマの確率は場所や年により、約30%から約60%という。クマは間もなく冬眠に入るが、町教育委員会によると、桃野小と月夜野中は危険防止のため、集団登下校や保護者の送迎を継続する。 
(「先台」委託率が倍増 銃砲・火薬類関係機関連絡会議 佐世保事件後 銃器管理強化進む:長崎)
県警や県、猟友会など射撃関係団体でつくる「銃砲・火薬類関係機関連絡会議」が14日、県警本部であった。県警は猟銃の発射に不可欠な部品である「先台(さきだい)」の県警への委託率が、昨年末に佐世保市で起きた散弾銃乱射事件前と比べ、ほぼ倍増したことを報告した。県警は事件後、先台委託のほか、銃所持許可の申請時に身元調査や精神科での診断書取得を求めるなど5項目の銃器管理強化策を打ち出し、今年4月から運用してきた。先台の委託率は昨年11月末では銃所持者の15.3%にとどまっていたが、今年10月末には28.7%まで上昇。精神科での診断書取得率は同月末で86.4%となり、勤務先や自宅周辺での身元調査については申請者全員が承諾したという。会議では、一度に購入申請できる弾丸数を1000個から800個に引き下げることも了承した。県警生活環境課の道脇茂課長は「二度と痛ましい事件を起こさないため、厳しい審査に協力してほしい」と話していた。
(火薬爆発 焼け跡から百丁以上のモデルガン)
2人が死亡した東京都渋谷区の爆発火災で、警視庁原宿署は14日、出火元の会社経営横山信一さん(60)宅焼け跡から100丁以上のモデルガンや紙火薬の一種の平玉火薬を見つけたことを明らかにした。任意提出を受けたという。いずれもイベントなどで特殊効果音を出すためのものとみられ、実包など銃刀法に違反するようなものはなかったという。同署は今後、横山さんが扱っていた火薬の種類や量の確認を進める。平玉火薬の大半は、被害が少なかった玄関脇の物置の中で見つかった。平玉火薬は紙のシートに50粒が並んでおり、ミシン目で切り離して使うという。1粒の火薬の量は0・01グラム。モデルガンは1階の作業場などに置かれていた。
(今年も「シカ」と味わって キャンペーン始まる:京都)
京都美山鹿(しか)肉キャンペーンが16日、南丹市美山町内の飲食店などで始まった。昨年に続き2回目で、12月14日までの期間中、観光客らにシカ肉料理や加工品を販売。その際、アンケートに答えてもらい、シカ肉普及に役立てる。キャンペーンは府南丹広域振興局などが企画。「美山鹿ジビエ」をテーマにパンフレットを配っている。参加店は旅館、民宿、ユースホステル、レストランなど飲食店、加工食品製造など計17店。シカ肉ロースト、しぐれ煮、マリネ、ステーキ、コロッケ、ソーセージ、鍋料理などさまざまな食べ方を提案する。アンケートは「味は」「シカ肉の適当な値段は」など7項目。美山町ではシカが農産物などを食い荒らす被害が深刻で、対策の一環としてもシカ肉の消費増に取り組んでいる。キャンペーンの問い合わせは、美山町観光協会TEL0771(75)1906。
(シカ駆除用の柵設置 尾瀬の環境破壊に歯止め:群馬)
群馬、栃木、福島、新潟の4県にまたがる尾瀬国立公園で、ニホンジカによる貴重な高山植物の食害や踏み荒らしが問題となっていることを受け、環境省は、片品村の同公園内にネット状の柵を実験的に設置した。シカの移動を防止して駆除することで、ニッコウキスゲなどの植物を保護するのが狙いだ。柵が設けられたのは、栃木県側に近い片品村・大清水入山口から北東に入った奥鬼怒林道付近の延長約三・七キロ。設置などの費用は約三千八百万円で、ネット状の柵は、ステンレスが織り込まれ頑丈に仕上げられた。周囲の景観に配慮して、柱などの色は茶色の塗装が施された。設置区域は、シカの捕獲を自粛している特別保護地区の外に位置しており、シカの移動を柵で遮断することで、付近に滞留させて駆除し、現地などに植生するニッコウキスゲやミツガシワの食害や踏み荒らしを防ぐ。環境省関東地方環境事務所(さいたま市)によると、尾瀬のシカの推計頭数は、二〇〇五年には百七十頭だったのが、昨年は二百四十一頭と増加の一途をたどっている。同省は、ニホンジカによる尾瀬の環境破壊に歯止めをかけるため、動植物の生態保護を目的とした特別保護地区内でもシカを捕獲できるよう、二〇〇〇年に策定された管理方針を改定する構想を持っている。同事務所は「柵設置の成果を基に、シカの食害などの問題をあらためて検証したい」としている。
(白昼、イノシシ大捕物劇 逃亡の末「御用」:京都)
15日午後零時20分ごろ、京都市左京区南禅寺草川町で、琵琶湖疏水沿いを歩いているイノシシを通りかかった男性が見つけ、110番通報した。イノシシは観光客でにぎわう岡崎周辺を逃げ回り、タクシーに衝突した後、疏水に飛び込んで泳ぎ回った末、午後2時過ぎに捕獲された。川端署によると、イノシシは通報の約10分後、数100メートル離れた京都市美術館西側の神宮道でタクシーと衝突。署員約20人が警戒する中、午後1時半すぎ、冷泉通沿いの疏水を泳いでいるのが見つかり、最後は発見場所から約1・5キロ離れた同区蓮華蔵町で、市野生鳥獣保護協議会の会員がネットですくい上げて捕獲した。けが人はなかった。イノシシは体長約1メートル、体重50-60キロのメスで、年齢は2歳くらい。今年8月にも、近くの平安神宮でイノシシの子ども2頭が捕獲されている。京都市動物園の秋久成人副園長によると、現場に近い東山にはイノシシが多数生息しており、「今の季節は冬に備えて体に脂肪を蓄えるため、最も食欲が旺盛な時期。エサを求めて里へ下りて、びっくりして山と反対側に走りだし、戻り方がわからなくなったのではないか」と話している。
(餌代軽減、景観保全/耕作放棄地に牛レンタル:香川)
香川県内で増え続ける耕作放棄地の有効利用策として、県は牛を放牧して雑草を食べさせる新たな取り組みをスタートした。自生した草は牛の餌となるため餌代軽減につながり、土地所有者にとっても労せず管理できるなどのメリットがある。県畜産課は「荒れ地の解消はイノシシなど有害獣対策や景観保全にも有効。成果を見て事業を拡大していきたい」としている。県が本年度から取り組む「飼料生産サポート事業」の一環。現在、モデル事業として高松市香川町の私有地(51アール)に、県畜産試験場で訓練した雌牛2頭を放牧している。放牧地は急斜面のある山間部。人力や機械を導入しての草刈りなどの作業は困難な場所だが、牛は悠々と歩き回り、生えた草を食(は)み、人に代わって“お手入れ”に一役買っている。レンタル料は、牛2頭(1カ月)と保険料で1万8000円。柵や飲み水施設は県が提供する。県内では牛を放牧している畜産農家が少ないため、当面は県が訓練した牛を耕作農家に貸し出すが、将来的には、畜産農家と耕作農家のマッチングに発展させていく考え。同課によると、県内で田畑や果樹園として利用可能な耕地面積(2005年度調べ)は2万6721ヘクタールで、うち15・1%に当たる4755ヘクタールが放棄地となっており、後継者不足などで年々増加しているという。
(南魚沼の水田でクマ2頭目撃:新潟)
15日午後4時ごろ、南魚沼市大里の魚野川にかかる前島橋付近の水田で、地元の男性がクマ2頭を目撃し、駆け込んだ近くの家の住民が南魚沼署に通報した。現場は塩沢中学校から約1キロ。同署はパトカーで周辺を警戒、住民に注意を呼び掛けている。
(有線放送、全国2位 岩手中央農協)
岩手中央農協(本所紫波町)有線放送センター(佐々木善孝所長)は、2008年度有線放送全国コンクールお知らせ番組の部で優秀賞に輝いた。06、07年度の最優秀賞に続き、全国2位の好成績。クマ出没への注意や防災訓練への参加呼び掛けなど、地域に必要な情報を音声番組にまとめ、安定した放送技術で高評価を得た。コンクールは日本農村情報システム協会が主催し、13日に東京で開催。地域の情報を5分間の音声で伝えるお知らせ番組の部は、各地の予選を突破した10作品を審査した。同農協の番組は、紫波町の農家の軒先にクマが現れ、農作物が被害に遭ったことを紹介。「リンゴとナシだけを食べていった」などと農家のインタビューを交え、現場の臨場感を伝えた。今年の大地震や昨年の大雨被害を踏まえ、町の担当者を取材し防災訓練の予定も盛り込み、講評では「技術レベルが安定し質が高い」と評価された。担当した高橋圭介さん(26)は「今年初めてクマが町内の民家に現れた際の番組。秋は出没が増えるので、強めの注意喚起を込めた」と説明する。同農協の有線放送センターは紫波、矢巾両町を拠点に取材活動し、地域に根差した音声番組を放送している。両町で約6500世帯・事業所が聴取し、加入率は約35%。メディアの多様化で加入率は減少傾向だが佐藤博子副所長(54)は「地域で何が起きているか、情報は求められている。聞く人の側に立ち、役立つ番組を発信し続けたい」としている。
(天敵“サル”冨有柿豊作 牛放牧、柵で撃退:京都)
京都市西京区大枝の特産「冨有柿」の収穫が最盛期を迎えている。近年はサルによる食害が絶えなかったが、今夏に電気柵を設け、牛を放牧した地域はサルの出没が激減し、農家は久しぶりの豊作と、鈴なりの柿の収穫作業に追われている。 西山のふもとに広がる柿畑ではここ数年、夏場に数10頭のニホンザルの群れが小さな実を食べ尽くし、山際の畑はほとんど収穫できない状態だった。そこで今年7月に市などが山と畑の境界域約2ヘクタールに電気柵を設置し、2頭の牛を放った。の結果、牛が下草を食べて一帯の見晴らしが良くなり、サルは時折1-2頭が姿を見せる程度で、食害はほとんどなかった。現在、各畑はたわわに実った柿でオレンジ色に染まり、農家らは連日、熟した実を一つずつもぎ取る作業に汗を流している。柿農家の山本義治さん(61)は「サルが来ないから安心して収穫できる。台風被害もなかったので作柄も良く、二重にうれしい」と喜んでいる。収穫作業は来月中旬ごろまで続く。
(サル対策は集落一丸で 川本で農家ら畑守る知恵学ぶ)
サルによる農作物被害を防ごうと、川本町が「野猿対策実施方針」を策定。方針に基づく有害鳥獣対策研修会がこのほど、町内であり、農家ら約七十人がサルから畑を守るため、集落一丸となる必要性を学んだ。町は、サル対策マップ作製やロケット花火による追い払い、防護モデル農園の設置など、自治会、グループの取り組みを支援する。同方針は▽追い払い▽防護▽駆除-の一体的な実施と、「進化する対策」とするため住民間の情報交換、研修、対策の検証を行うことが基本方針。研修会は集落で取り組むきっかけづくりで、近畿中国四国農業研究センター大田研究拠点の井上雅央鳥獣害研究チーム長が「サルから畑を守るには」と題し、講演した。井上さんは、サルの餌は食ったら人が怒る餌と、食っても誰も怒らない餌の「二種類しかない」とし、収穫しない柿、野ざらしの野菜くず、冬場の青草など「誰も怒らない餌」の放置は、集落ぐるみのサルの「餌付け」と指摘。サル対策は「順序がある」とし、集落みんなが勉強する▽腰の高さでの果樹栽培など「守れる畑」を作る-などの順で、「みんなで頑張れば、絶対勝てる」と強調した。同町三原の農業、浅原和夫さん(72)は「被害は増えているが、これという対策はなかった。みんなで力を合わせることが大事」と話した。
(異例の巨大化 捕獲へ大作戦 ニホンザル「甲賀A群」)
滋賀県甲賀市甲賀町に生息するニホンザルの群れが260頭という全国的にも例のない大きな規模になり、市が捕獲に乗り出す。農作物など地元の集落に深刻な被害が出ており、大型のおりを設置して半数の130頭の捕獲を目指すという。岩室、小佐治地域などを行動域とする「甲賀A群」。県や市によると、2000年ごろに約130頭の生息が判明し、どんどん数が増えている。通常は100頭ほどになると群れが分かれるが、現場は山あいを縫うように十数カ所の集落があり、それらを移動しながら豊富な餌で大きな群れを維持している。栄養状態が良く、子どもの死亡率が低いことなども原因とみられる。これまで防御柵の設置や、サルを近づけないために効果があるヤギの放牧など、さまざまな対策が取られたが効果は十分ではなく、農作物の被害額は年間約2500万円と推定。屋根瓦がめくられたり、あちこちにふんをするなど生活への被害も出ている。捕獲計画では12月から徐々に餌付けし、来年1-2月におりで一気に捕獲する。県内では大津市の大津E群に次ぐ2例目の個体数調整になり、市は「群れが大きいため通常の防除対策では追いつかない。これほど大規模な捕獲も例がないのでは」(農業振興課)としている。
(サル 山林に死体 首にひも巻きつけ、支柱にぶらさがり:三重)
名張市奈垣の山林で、斜面に設置されたシイタケ栽培のハウス内に、猿の死体があるのを所有者が見つけ、市に通報した。首にひもが巻きつけられ、支柱のパイプからぶら下がった状態だった。無許可で駆除した鳥獣保護法違反の疑いもあるとして、市は12日、名張署に届け出た。ハウスは約2年前に設置し、数メートル四方。周辺の国津地区は猿の群れが頻繁に出没し、食害防止のネットで覆っている。施錠はせず、人の出入りは容易だが、竹林に囲まれており、地元住民以外は、まず知らないという。市農林振興室によると、猿は全長約80センチで、2、3歳の雌。死後日数はたっておらず、目立った外傷はなかった。ハウスの所有者の男性は「最初は猿よけのぬいぐるみかと思った。嫌がらせを受ける覚えはなく、猿への見せしめなら、もっと目立つ場所を選ぶはず」と首をかしげている。
(鳥インフル怖い でも「飢え」心配 渡り鳥、広がる餌付け中止 東北地方)
青森、秋田県境の十和田湖畔で今年4月、ハクチョウから強毒性の鳥インフルエンザウイルスが検出されたことをきっかけに、東北地方の渡り鳥の飛来地で鳥インフルエンザの感染を懸念し、飛来するハクチョウなどへの餌付けを禁止する動きが広がっている。飛来地では観光客の姿が消え、代わりに立ち入り禁止の柵や靴の裏を消毒するマットが設けられた。専門家は、餌付けをやめれば野鳥が分散して、大量感染のリスクが減るとして効果を認めるが、長年餌付けを行ってきた市民団体には戸惑いが広がっている。4月にハクチョウへの感染が発覚した秋田県は、数回にわたり全市町村に餌付け自粛を求める通知を出した。養鶏農家200戸を擁する同県は、有名な比内地鶏の産地。県自然保護課は「家禽(かきん)への伝染を予防するのが第一」と話す。青森、岩手、宮城の3県も飛来地の市町村に同様の要請をした。毎年1000羽が飛来する福島市の阿武隈川沿いにある「あぶくま親水公園」。これまで、冬場の観光資源にしようと同市は、餌付けとエサの受け入れを奨励してきたが、今年は一転。川辺に青いシートを設置して立ち入りを制限している。30年前から餌付けをしてきたという近所の主婦(65)は「今年だけやらなかったらカモが飢えてしまうのでは」と心配顔だ。“禁止”を打ち出したのは、約1万羽のハクチョウが訪れる全国屈指の飛来地、山形県酒田市の最上川。同市は9月下旬、餌付けと立ち入りの禁止を決め、旅行社にも通知した。「ほかにも観光資源があるので、観光への影響は少ない。鳥インフルに感染したハクチョウが来なかったのは、運が良かっただけ」と危機感を募らせる。鳥インフルエンザは、鳥同士の感染が基本で、人には容易に感染しない。だが、ウイルスの変異によって人に感染する新型インフルエンザの出現が世界的に懸念される。餌付け中止は、ウイルスに感染した野鳥のフンや羽が人の靴底などについて運ばれるのを防ぐための対策と考えられる。今回の動きについて、日本野鳥の会自然保護室の古南幸弘室長は「(野鳥と人との関係の)弊害を見直す良い機会」と話す。野鳥は、人間の餌に依存しないのが基本で、絶滅が心配されたり、体力が落ちて餌を取りにくい場合に限った緊急避難的な給餌に限るべきだという。「ペット感覚で餌を与えるのは問題」と警鐘を鳴らす。大槻公一・京都産業大鳥インフルエンザ研究センター長も「餌付けでごっそり野鳥が集まったところに、感染した鳥がやってきたら大量死につながる」と話し、リスク分散の観点からも餌付けの中止を評価している。

TOPへ

11/14
(狩猟あす解禁 ハンターの数、過去最少 ニホンジカ増加、捕獲追いつかず:山梨)
県内は15日から今年の狩猟が解禁される。増えるニホンジカによる樹木や農作物の食害に狩猟は有効な対策だが、その担い手である猟友会員や県の狩猟者登録数は過去最少となった。他県ではハンター不足を解消しようと自治体職員に狩猟免許の取得を奨励する例もあるが、山梨県は猟友会に依存しており、今のところ打つ手がない。県猟友会によると、県内の猟友会員は年々減少し、ピーク時の約9000人(78年度)が07年度、過去最少の2517人に落ち込んだ。また、全国組織の社団法人「大日本猟友会」(東京都千代田区)によると、全国的にも78年度に約42万人いた会員が07年度、12万7557人に減少。過疎化が進み、狩猟が盛んだった地域に若者がいなくなったことや、娯楽としてのハンティングの衰退が背景にあるとみられる。一方、ニホンジカは増え続けている。専門家によると、地球温暖化の影響で冬に自然死する個体が減ったことに加え「狩猟圧」と呼ばれる狩猟による抑止力が弱まったことも要因と考えられている。こうした実態を受け、県は05、06年度に規制を緩和。それまで禁じられていた雌ジカの捕獲を許可し、1日1頭と定めていた頭数も、雌を含めれば2頭までとした。また、06年度からは猟期の前後に、個体数の調節を目的とする「管理捕獲」を始めた。さらに今年度は期間を通年とし、管理捕獲を委託する猟友会員らに1頭あたり1万5000円の補助金を支払うなど試行錯誤している。07年度は06年度より72頭多い3139頭が捕獲された。しかし、ニホンジカによる農作物の被害は減っていない。07年度の被害額は2300万円。06年度より200万円多く、シカの増加に捕獲が追いつかない実態が浮かび上がる。県みどり自然課によると、ニホンジカの県内の推定生息数は約8400頭。今年度は猟期(15日から3月15日まで)と管理捕獲で4500頭の捕獲を目標にしているが、ハンター不足で達成は困難とみられる。同課は「猟期のハンターが減れば、管理捕獲を増やさなければならないが、どちらも猟友会が行っているのが現状。狩猟免許の取得を広く呼びけるなどの対策が必要かもしれない」と話している。
(ニホンジカ管理捕獲低迷 年間目標の3割届かず県、取り組み強化:山梨)
農地や森林で深刻化しているニホンジカの食害問題を受け、県が強化しているニホンジカの管理捕獲で、本年度上半期(4-9月)の実績が年間目標の3割に満たないことが12日、分かった。捕獲に必要な銃器を扱える人材が減少傾向にあることなどが要因。県は樹木が落葉し見通しの良い時期に入ることから、全市町村に一層の捕獲強化を要請する。県みどり自然課によると、本年度の管理捕獲目標は「繁殖に歯止めを掛けられる数」として設定した2700頭。これに対し、4月から半年間の捕獲数は742頭(27・5%)にとどまっている。市町村別では北杜市が140頭で最多。次いで富士吉田市外二ケ村恩賜県有財産保護組合(吉田恩組)90頭、身延町84頭など。昨年度は1年間で、27市町村と1恩組が773頭(有害駆除申請を受けた捕獲も含む)を捕まえた。県は県内25カ所でシカのふんの密度を調査しているが、昨年度は5年前の02年度に比べ22カ所で密度が上昇。3倍以上になった場所も9地点あり、「全県的な頭数増はほぼ確実な状況」(同課)。生息数の増加に伴い、近年はシカが畑の農作物や樹木の芽を食い荒らす被害が続出している。
(火薬詰め込み作業中に爆発か 渋谷の火災)
東京都渋谷区で12日に起きた爆発火災で、火元のイベント企画業横山信一さん(60)が、玩具の火薬鉄砲などに使われる紙火薬(平玉)の中身の火薬類を取り出して薬莢(やっきょう)に詰め込んでいる作業中、何らかの理由で爆発が起き、周囲の火薬類などに引火して火災につながったとみられることが、警視庁の調べで分かった。同庁は、作業自体に問題があったとみており、爆発の原因を調べている。 横山さんは、西部劇のショーや映画などで使うモデルガンの特殊効果の演出や、レンタルなどを手掛けている。 日本煙火協会によると、平玉は衝撃を与えると「パン」とはじけ、子供の火薬鉄砲用などに市販されていたが、現在はほとんど製造されていないという。少量で大きな音が出るほか、感度が高く、少しの衝撃で爆発する特徴がある。火薬類取締法上では「爆薬」に分類され、「火薬」より危険性が高い。 横山さんの同業者の話では、かつては平玉の中身を取り出して、点火剤としてモデルガンの弾に詰め込む作業は一般的だった。ところが、現在は別の点火方法が主流で、平玉の中身の詰め込みは普通は行われないという。 横山さんは、救急隊に運ばれる際「銃の発射の効果音を出すため、薬莢に火薬を詰めていた」と話していたといい、警視庁は、詰め込み作業をしていた理由や、平玉の入手経緯や量についても調べを進める。
(カキの実取って山里の安全守る:宮城)
収穫の時期を迎えながら、たわわに実ったまま放置されている柿のもぎ取りが十三日、気仙沼市の中山間地で行われた。市や県の担当者のほか、公募した市内や本吉町のボランティア二十三人が秋の収穫を楽しんだ。もぎ取りは八瀬、羽田、唐桑明戸の三地区で行われた。青く澄み切った秋空の下、参加者は高枝切りばさみを使ったり、木に登ったりして柿の実を収穫。小枝を取り除いて大きな袋いっぱいに詰めていった。八瀬地区では昼食に、地元産のそば粉を使った八瀬そばを味わった。収穫した柿は全部で約三百キロ。終了後は参加者全員で分けて持ち帰った。同市の無職三浦幸四郎さん(六八)は「柿もぎは子どものとき以来。童心に帰ったような気分で、楽しみながら取りました」と話した。柿もぎは、取り残された柿を狙ってクマなどの野生動物が山里に下りてこないようにするため、市農業災害防除対策協議会が昨年度から始めた。市内の中山間地では高齢化が進み、実ったままにしておく柿の木が多いという。
(捕獲したシカを市場流通に/松田町が食肉処理場設置計画:神奈川)
丹沢で増えすぎたニホンジカの食害で荒廃した植生を回復することなどを目的に管理捕獲が進められているなか、松田町は、シカの食肉処理場を町内に造る計画を練っている。シカ肉などを市場流通させることで町の活性化につなげたい考え。県はこの計画を支援する意向を示しているが、管理捕獲が計画通りに進めば五年後には捕獲の必要がなくなるまでに生息数は減少する可能性があり、「食肉処理場を造っても将来的には捕獲するシカがいなくなるのでは」などと懸念している。県緑政課によると、二〇〇七年度は、県や市町村が猟友会に委託する管理捕獲や猟師による狩猟を合わせて県内で計千四百七十九頭を捕獲。鳥獣の食肉に関する処理や流通の法令はないといい、一部が猟師たちによって自家消費されている以外は、埋められているという。こうした現状から、二年ほど前に処理場構想が持ち上がった。町の計画では、同町寄の町有地約千二百平方メートルに食肉処理場を建設、地元猟友会に運営を委託し、年間で百~二百頭ほどを処理。整備費は約三千万円を見込んでいる。処理した食肉の加工や梱包(こんぽう)を行う場所も併設したい考え。「捕獲した丹沢のシカをすべて引き受けたい」といい、今月四日、すでに稼働している東京・奥多摩町の例を引き合いに、県に対して食肉の処理や流通のマニュアル作成、補助金などを要望した。県は「捕獲から二時間以内に処理しないと肉に臭みがついてしまう。山頂から加工施設まで運ぶのは時間がかかり、二時間以内に何頭集まるか…」と採算性を不安視。山中で解体する方法も、自家消費でなく行政が市場流通目的に行う場合は食品衛生上の問題も絡んで難しいという。特定非営利活動法人(NPO法人)「丹沢自然保護協会」理事長の中村道也さんは「日本人は魚以外の自然の動物を食べるのは抵抗感がある」と指摘。「シカ肉の需要は少ない」とみている。クリアすべき課題は多いようだが、町は「地元猟友会からは県の推定頭数よりシカは多いと聞いている」とした上で、「町内の民宿が考案したシカシチューは好評で、シカ肉を加工して付加価値を付けることで採算性は合う」と見込んでいる。
(クマ見附の山中に痕跡 市が注意を呼びかけ:新潟)
見附市杉沢の山中でクマが出没した痕跡が見つかった。冬眠を前に餌を求めて人間の生活圏に入ってくることも予想され、市が住民に注意を呼びかけている。痕跡があったのは直径約40センチの桐(きり)の木で、空洞になっている幹の内部の蜂の巣のみつを狙ったらしい、日報連会員、大竹俊夫さん撮影。農作業中の男性が9日に発見した。蜂の巣は高さ約2メートルの穴の中にまだ一部が残っており、クマが再び現れる可能性もあるという。
(鳥インフル警戒、白鳥飛来地で餌付け禁止 自粛続々)
「冬の使者」ハクチョウやカモなどの飛来地が様変わりしている。観光の目玉としての歓迎ムードから一転、「招かれざる客」の扱いなのだ。人間にも感染する鳥インフルエンザのウイルスを媒介すると警戒され、餌付けを禁止、自粛する自治体が増えている。「過剰反応」か「当然の措置」か-。混乱する山形と福島の現場を歩き、考えた。
(ライチョウ会議15日から開催:新潟)
かつてのトキ同様、野生種の絶滅が危ぶまれる国の特別天然記念物・ライチョウ。その保護について話し合う「ライチョウ会議新潟大会」(同実行委主催)が15、16日、新潟市で開かれる。同会議はこれまで8回開かれてきたが、本県での開催は初。「第2のトキ」を出さない知恵を本県から発信できるか―。注目される。会議では、全国でライチョウを調査する信州大学の中村浩志教授が危機的現状を説明する。県野鳥愛護会員らも、ライチョウの生育状況や遺伝的特性など、研究の成果を述べる。ライチョウ急減の原因とされるのが、山の生態系の変化だ。人間による森林伐採、観光開発で、本来は低山に住むサルやシカが高山へ侵入、ライチョウの餌となる高山植物を食べているという。本県では妙高、糸魚川両市にまたがる火打山に生息する。会議での発表者の一人で、野生生物に詳しい長野康之さん(43)=妙高市・国際アウトドア専門学校講師=によると、火打山での個体数は1967年に18羽、2003年に21羽。大きな環境の変化などがあれば、「いつ絶滅してもおかしくない」という。「保護にはまず、ライチョウについての正しい知識が必要」。長野さんや同校の生徒は昨年、ライチョウに足環を付けるなど調査を始めた。だが「足環があるといい写真にならない」と言われるなど、市民の理解は進んでいない。調査も長野さんらが有志が手弁当で行うのみで、「このままでは『何とかしよう』という矢先に絶滅する」と長野さん。会議では火打山の現状を話すとともに、専門家による継続的調査の大切さを訴える。ライチョウ会議は新潟市西区のウェルサンピア新潟で開かれる。一般参加は受け付けていない。

TOPへ