<射撃ニュース11月>

11/21
(銃刀法改正案 ダガーナイフ規制、衆院を午後通過)
東京・秋葉原の17人殺傷事件を受け、ダガーナイフの所持規制を盛り込んだ銃刀法改正案は、21日午後の衆院本会議で全会一致で可決される。来週にも参院で可決、成立する見通し。刃渡り5・5センチ以上15センチ未満の剣を所持禁止の対象としたほか、自民、民主、公明、共産の修正で、猟銃所持の許可要件として医師の診断書添付などを義務付けた。
(35歳無職男を逮捕 徳島市の連続爆破、容疑認める)
徳島市内で十月に発生した連続爆破事件で、県警捜査本部は二十一日、爆発物取締罰則違反と激発物破裂の疑いで徳島市不動東町二、無職堀太暠(たかあき)容疑者(35)を逮捕した。堀容疑者は容疑を認めているという。調べによると、堀容疑者は十月十三日未明、県日中友好協会が入居する三木国際交流センタービル(徳島市南内町一)の出入り口ドアと、創価学会徳島文化会館(同市南沖洲五)の正面出入り口ドアに爆発物を仕掛け、爆発させた疑い。捜査本部は二十一日午後零時四十五分、堀容疑者を逮捕した。事件は十三日未明に連続して発生。同十五日朝には、新聞放送会館(同市中徳島町二)の正面玄関で創価学会と中国を批判する内容の「犯行声明文」が見つかった。捜査本部は爆破に使われた火薬成分の特定や入手先などを捜査していた。
(クマ足跡、臨時休館に:北海道)
北海道美唄市の芸術文化交流施設「アルテピアッツァ美唄」周辺で21日朝、クマのものとみられる足跡が見つかり、同市教委は同日、同施設を臨時休館とした。美唄署が付近住民に注意を呼びかけるとともに、地元の猟友会員が周辺を警戒している。同署の発表によると、足跡が見つかったのは、同施設近くのバス停前の道道から施設周辺の計約200メートルで、足跡の大きさは約30センチ。同施設付近では8月上旬、養蜂箱がクマに壊されたと見られる被害が、確認されている。アルテピアッツァ美唄は、炭鉱時代の小学校校舎などを活用した施設で、美唄市出身の世界的彫刻家・安田侃(かん)さんの作品が展示されている。
(「金嬉老事件」の舞台裏に迫る)
24日午後7時放送のテレビ朝日系「報道発 ドキュメンタリ宣言」では「金嬉老(キムヒロ)事件」を取り上げる。韓国・釜山市に暮らす79歳の金嬉老・元受刑者への独占インタビューのほか、事件を取材した元NHK記者が、金氏と40年ぶりに再会する。1968年2月、在日2世の金氏は暴力団幹部ら2人をライフル銃で射殺した後、静岡県・寸又峡温泉の旅館に13人の人質をとり、立てこもった。テレビを通じて民族差別に抗議したことなどが、劇場型犯罪として大きな注目を浴びた。最高裁で無期懲役の判決が確定したが、99年に仮出獄し、韓国に帰国している。番組では、98年に亡くなった母から獄中の金氏に送られた手紙114通を初公開。籠城(ろうじょう)した「ふじみ屋旅館」の女将(おかみ)や、逮捕した警察官、人質らの証言を通して事件の舞台裏を伝える。
(奈良公園のシカを供養)
1年間に死んだ奈良公園のシカの魂を慰霊する恒例の「鹿(しか)まつり」が20日、奈良市の鹿苑(ろくえん)であった。春日大社の神職ら約30人が参列した。昨年7月からの1年間で死んだシカは380頭で、過去最高だった。鹿まつりでは、シカを火葬した灰を埋納している「鹿塚」に向けて祭壇が設けられ、奈良の鹿愛護会の役員やスタッフ、シカせんべいの製造業者、東大寺や春日大社の関係者らが拝礼した。愛護会名誉会長でもある春日大社の花山院(かさんのいん)弘匡宮司は「人とシカの共生は、奈良の人たちが考えていかなければならない問題」とあいさつした。
(害獣の侵入防止電気柵の作り方:山梨)
県総合農業技術センターは、複数の種類の害獣に対応する侵入防止用の電気柵「獣塀くん」3種類の作り方をホームページで公開している。安価で設置の労力も少なく済み、ホームセンターで売っている資材だけで作れるという。従来の電気柵は電線を横に張り巡らせただけのため、小型獣用のものは大型獣がまたぎ、大型獣用のものは小型獣がくぐってしまう構造だった。このため、イノシシとハクビシンの食害を同時に受けるブドウやトウモロコシ畑のように複数の獣が同時に発生する農地では十分な効果が得られなかった。同センターが考案したのは金網型の電気柵で、サルとシカ以外に対応する獣塀くん1号(1メートル設置するのにかかる費用は544円)▽サル以外に対応する獣塀くん2号(同1030円)▽すべての獣に対応する獣塀くん3号(1メートル1100円)。同センターが北杜市などで行った実験では、ハクビシンやイノシシ、シカなどがそれぞれ20回以上出没したが、畑への侵入は一度もなかったという。県によると、07年度の農作物への被害額は、イノシシ5600万円▽サル6700万円▽シカ2300万円--にのぼっている。
(野生動物対策でセンター設置へ 信大農学部)
信大農学部(上伊那郡南箕輪村)が、付属機関として「野生動物対策センター(仮称)」の設置を検討している。ニホンジカや熊、猿、イノシシなど野生鳥獣による農林業被害が深刻化する中、問題解決に向けて現場で活動できる人材の育成や、野生鳥獣に関する情報のデータベース化などを担う。12月の教授会で正式決定する見込みだ。センターは農学部キャンパス内の「食と緑の科学資料館」に事務局を置く考え。市町村の担当者向けに研修会を開いたり、野生鳥獣による被害の実情や希少種の保全などに関連する情報のデータベース化と発信、政策提言、調査・研究などを担う。「人と動物の共生」を目指し、野生動物の適正な個体数調整(駆除)や生息地の管理を重視する。センター設置のきっかけは、南アルプスでシカによる高山植物への食害が深刻化したことが一因。一方で国の特別天然記念物ライチョウが南アなどの生息地で減少するといった野生動物を取り巻く自然環境が急速に変化していることを踏まえた。問題に携わる人員が限られていることが背景にある。学部内の各学科や学部付属教育研究施設のアルプス圏フィールド科学教育研究センター(AFC)などから専門教員を募る方針だ。現在、環境省や林野庁、県との連携を視野に、実務者レベルで話し合いを進めている。同学部の唐沢豊学部長(63)は「野生鳥獣問題への取り組みは長期戦。学部、学内をあげて問題に取り組む必要がある」と話している。
(神の使い“大脱走”、鹿島神宮のシカ逃げ回る)
茨城県鹿嶋市の鹿島神宮で20日、飼っているシカ28頭のうち5頭が“脱走”し、2時間半、境内を逃げ回った。全国の鹿島神社の総本宮である同神宮のシカは、天照大神(あまてらすおおみかみ)から使わされたシカの神、天迦久神(あめのかくのかみ)にちなみ、神の使いとされる。奈良・春日大社のシカの祖先は、同神宮から連れて行かれたという言い伝えもある。鹿島神宮によると、午前8時半頃、鹿園にカラスよけネットの設置工事をしていた業者が脱走に気付いた。鹿園の金網の出入り口を体当たりで開けたとみられ、3頭は直後に戻ったが、2頭は境内を駆け回り、約15人が捜索。午前10時頃、1頭を鹿園に追い込み、さらに1時間後、残る1頭を網で押さえ込んで、けがもなく鹿園へ戻した。権禰宜(ごんねぎ)の檜山真一さん(25)は「氏子に迷惑が掛からなくてよかった」と、ホッとしていた。
(ツキノワグマ、イノシシわなにかかる:山口)
20日午後0時半ごろ、阿東町地福上山田でイノシシの捕獲のために設置したくくりわなに、ツキノワグマ1頭がかかっているのを設置者が見つけた。県自然保護課によると、体重62キロ、全長110センチのメスで、右手の一部だけがわなにかかっていた。逃げ出す可能性があり、暴れて近寄れなかったため、射殺された。ツキノワグマの捕獲は今年度7頭目で、捕殺されたのは初めてという。
(男性が襲われ重傷:秋田)
20日午前11時ごろ、北秋田市七日市明利又の竜ケ森キャンプ場付近の山中で、同市七日市岩脇囲ノ内、無職、九嶋静夫さん(57)がクマに襲われ、顔と左腕を引っかかれて重傷を負った。北秋田署の調べでは、九嶋さんはヤマドリの狩猟のため林道脇に車を止めた後、車から約10メートルの地点でクマに襲われたとみられる。自力で車を運転して人家までたどり着き、助けを求めた。現場は人家から約2・5キロ離れた山中。同署は付近の住民に注意を呼びかけている。
(イノシシ猟の当たり年に、47万7500頭:ドイツ)
ドイツの猟師団体は19日、昨年4月から今年3月までの間に捕獲したイノシシは約47万7500頭と、第二次世界大戦後で最高記録級になったと報告した。前年同期比で66%増。AP通信が報じた。天気に恵まれてイノシシの出産が高まり、農作物の生産拡大が大量のエサにつながったためなどとしている。一方で、都市部に出没するなど従来なかった現象も出てきた。民家の庭や花壇が荒らされる弊害も生まれている。ベルリン市は、市内に生息するイノシシは2005年の7000頭から1万頭に増えたと推測している。
(バグダッドで野良犬処分の作戦、子供などへの襲撃増え:イラク)
イラクの首都バグダッドの行政当局は20日、群れとなった野良犬による子供への襲撃事件などが増えていることを踏まえ、野良犬の殺処分のキャンペーンを開始すると発表した。今年8月だけで、犬に襲われた市民13人が死亡しているという。フセイン旧政権時代、同市は毎年のように野良犬対策を講じてきた。しかし、米英軍事作戦が始まった2003年以降、この処置は放棄され、野良犬の数は現在、1000匹以上に増えたともされる。野良犬の攻撃多発と共に、野外へ出ることを恐れる子供も目立ち始めたという。内務省、軍兵士や警官がチームを作り、毒物を入れた肉配布やライフル銃で処分を進める方針。駐留米軍にもキャンペーン開始を連絡したという。イスラム教国では、犬は不浄な動物としてうとまれることが多い。
(海上保安庁が救難競技大会)
海上保安庁法施行が施行された昭和23年から60年を迎えた海上保安庁は20日、横浜海上防災基地で、60周年記念を兼ねた平成20年度の海保警備救難競技全国大会を開いた。競技会には全国11の管区、海上保安学校、海上保安大学校の代表約100人が参加。「制圧」「けん銃」「人命救助」の各部門で日頃の訓練の成果を競った。「制圧」では、海上保安官3人が1人の容疑者を取り押さえる「複数制圧」と徒手、短刀、警棒、警杖を使った5人1チームの「同種異種混合試合」が行われ、激戦の結果第7管区(門司)が優勝した。「けん銃」部門では、代表選手が「おそ撃ち」「破早撃ち」「実戦的射撃」などで正確な射撃を競い、第2管区(塩釜)が優勝。「人命救助」では、空気ボンベを背負いマスクを装着した状態で、船内に見立てた障害物を潜り、階段を駆け上がり、救助対象者を搬送。実際の任務さながらの訓練でタイムと正確な動作を競った。この人命救助部門で優勝した第3管区(横浜)は、他の部門でも優秀な成績で総合優勝を飾った。大会を視察した岩崎貞二海上保安庁長官は表彰式で「年に数回起こる大きな事案にうまく対処するには。日頃の訓練が大事。実践をイメージしながら訓練することが重要。引き続き現場の職務の充実を図っていきたい」と訓示した。

TOPへ

11/20
(銃刀法改正案が可決)
ダガーナイフなど殺傷能力の高い両刃の刃物を所持禁止とし、猟銃所持の欠格要件を拡大するなどした銃刀法改正案の修正案が19日、与野党共同で衆院内閣委員会に提出され、全会一致で可決された。改正案は、両刃の刃物で刃渡り5・5センチ以上の所持を原則禁止。銃の所持を認めない欠格事由に(1)破産した(2)ストーカーや配偶者暴力を行った(3)自殺の恐れがある――者などを追加し、警察が不適格者を発見、排除する権限も強化した。修正案は、銃所持の許可申請に医師の診断書の添付を義務付けるなどした。採決に先立ち、同委で質問に立った公明党の田端正広氏は、元厚生省事務次官らが相次いで刃物によって殺傷された事件に言及し、刃物を使用した犯罪抑制へ一層の取り組みを求めた。佐藤勉国家公安委員長は「取り締まりの徹底や関係業界の協力を得るなど、刃物を使用した犯罪の未然防止に努める」と述べた。
(男性が散弾銃で自殺:鳥取)
18日午前7時半ごろ、倉吉市服部の農作業小屋で、北栄町内の農業男性(68)が頭から血を流してベッドの上で死亡しているのを男性の妻がみつけ、110番通報した。倉吉署の調べでは、散弾銃がベッドの横にあった。同署は、散弾銃で頭を撃って自殺したとみている。
(線路上に倒れたクマで8本遅延:秋田)
18日午後3時45分ごろ、仙北市田沢湖のJR田沢湖線刺巻-神代間で、盛岡発大曲行き下り普通列車(4両編成)が進行方向左側から来たクマと接触し、緊急停車した。乗客にけがはなく車両の破損もなかった。運転士らが付近を探したがクマは見当たらず、約5分後に運転を再開した。その約10分後、ほぼ同じ地点で秋田発東京行き上り秋田新幹線こまち22号の運転士が線路上に倒れているクマを発見。クマは猟友会によって運ばれ、午後5時に運転を再開した。JR秋田支社によると、この事故で秋田新幹線こまち上下6本と普通列車の上下2本が最大1時間6分遅れ、1000人が影響を受けた。
(猟友会の悩み:石川)
十五日に狩猟解禁となり、ハンターたちにとっては待ちに待った季節。県猟友会能美小松支部の総会では、狩猟免許の交付を受けたメンバーの意気揚々とした表情が印象的だった。そんな猟友会が頭を抱えるのが、後継者問題。同支部でも、四十代後半の男性を最後に、新しいメンバーは入ってきていない。狩猟人口の減少は、有害鳥獣の増加につながるとの見方も。山間部の農家では防護柵を設置するなどの対策を取っているが、イノシシによる農作物被害は激増した。「猟をしてても、モテないからな。どうにもならん」と同支部幹部。悲痛な叫びは、農家の悲鳴と重なる。どうにかならないものか。 
(シカ食害 被害防止へ柵設置、尾瀬国立公園に:群馬)
群馬、福島、新潟、栃木4県にまたがる尾瀬国立公園で、ニホンジカによる貴重な高山植物の食害や掘り起こしなどを防ごうと、環境省は被害防止のための柵を設置した。積雪期になると栃木県方面に移動するとみられるシカの進路を遮断し、猟銃やわなによる捕獲効果を高めるのが狙い。捕獲したシカには発信器を取り付け、移動経路を追跡調査する。尾瀬国立公園内にシカの捕獲・駆除を目的にした柵が設置されるのは初めて。作業は20日に完了する。柵は片品村の大清水入山口から北東に入った奥鬼怒林道沿いの3・7キロに設置。景観に配慮するとともにシカが警戒しないよう、茶色で直径約10センチの支柱に、編み目の大きさが15センチ四方の黒いネットを張ってある。柵は尾瀬沼方面に向かって口が開いた「コ」の字形になっており、シカが足止めされやすくなっている。今回の設置は試験的なもので、柵設置による捕獲効果などを検証し、来年以降のシカ対策の資料にしたい考えだ。環境省によると、尾瀬のシカ生息数は99年(5~10月)の推定123頭から徐々に増えており、07年(同)は241頭。8年間でほぼ2倍になった。食害なども目立つようになり、昨年度は片品村猟友会に委託し9頭を捕獲した。環境省片品自然保護官事務所の速水香奈自然保護官は「ニッコウキスゲは花芽が食害を受け、ミツガシワは、根が掘り起こされている」などとシカによる被害状況を説明。「効果的な捕獲を狙ってシカの移動経路を遮断した。シカが柵に滞留し、効率よく捕獲頭数が増えることを期待している」と話している。
(クマ1頭目撃:富山)
20日朝、黒部市宇奈月町でクマ1頭が目撃されました。市や地元の猟友会がパトロールをして付近の住民に注意を呼びかけています。20日午前7時ごろ、黒部市宇奈月町内山の神社の近くで、成獣とみられるクマ1頭が歩いているのを近くに住む男性が目撃し、地元の猟友会を通じて市役所に通報しました。黒部市によりますと、猟友会が目撃現場付近をパトロールしたところ、山の方向へ続くクマの足跡が確認されたということです。周辺には民家があり、市では外出の際は十分注意するよう呼びかけています。
(タイヤ投棄許さん!看板で防止訴え:秋田)
大仙市中仙総合支所と地元の釣りや猟の愛好者でつくる「猟漁(りょうりょう)友の会」(村上省三会長)は19日、同市長野字八幡野の沼近くにごみの不法投棄防止を訴える立て看板を設置した。周辺の草むらなどにタイヤ約100本が投げ捨てられているのが見つかったためで、同会は今後も自主パトロールなどを通じて沼周辺の環境整備に努める。八幡野の沼はJR羽後長野駅から1キロ西。玉川の脇にあり、冬場も凍らないため、コイやフナ釣りが楽しめるほか、周辺の原野ではカモ、ウサギ猟などが行われる。民有地だが所有者の厚意で開放されており、地元の人たちが環境維持を心掛けながら出入りしている。同会は清掃活動を通じ、これまでにタイヤなどの投棄を確認。これらを1カ所に集め、立て看板を設置した。村上会長は「自然豊かな憩いの場所。利用マナーを心掛けてほしい」と話している。
(ブナ結実 県内、2年連続の凶作:岩手)
東北森林管理局は、県内のブナの結実が凶作だったと発表した。2年連続。県内ではブナを餌にするクマによる人身被害が昨年度を上回っており、県では注意を呼びかけている。同管理局が9月下旬から10月にかけて県内24カ所で調査を実施。それによると、わずかな木のみに結実した地点が12カ所、全くなかったのも5カ所あったことなどから凶作と判断した。同局はブナの開花状況を踏まえて7月に「並作」との予測を発表していたが、「夏が暑かったことで、実ができなかった可能性がある」と話している。県自然保護課によると、10月末現在のクマによる人身被害は9件10人。昨年度は7件7人だった。同課は「冬眠するまでクマは活動するため注意が必要」と話している。
(世界最高齢のホッキョクグマが死ぬ、41歳:カナダ)
カナダ・ウィニペグの動物園が、飼育していたホッキョクグマのデビーを17日、安楽死させた。42歳の誕生日まで、あと1カ月だった。デビーはロシアの北極圏で生まれ、翌1967年にウィニペグにやってきた。それ以来、動物園の人気者だった。飼育下のホッキョクグマの寿命は、約30年ほど。しかし、40年以上も長生きし、ギネスブックから今年、世界最高齢のホッキョクグマと認定されていた。1999年に死んだ相方のスキッパーとは、32年間連れ添い、6匹の子供をもうけていた。2年ほど前から体調を崩して、薬などで治療してきたが、この夏に急激に悪化。先週からは食べ物をうけつけなくなり、臓器不全などにも見舞われていたため、これ以上苦しまないよう、安楽死を決めた。デビーを13年間、世話してきた飼育員のジョス・ゲティアンさんは「すばらしいクマだった」と、別れを悲しんでいる。デビーの遺灰については、現在どのようにするか、検討中。相方のスキッパーの遺灰はハドソン湾のチャーチル岬付近で散骨されている。
(サル目撃情報相次ぐ 小学校が集団下校:岡山)
19日午前、岡山市野殿東町の岡山西署周辺でサルの目撃情報が相次いだ。施設への被害やけが人などはなかったが、同署近くの大野小(同市大安寺南町)は児童の安全のため、授業を終えた学年ごとに教員が付き添い集団下校した。市などによると、午前10時40分ごろから約1時間、同署の西の笹ケ瀬川に架かる野花大橋の下やスーパー付近など4カ所で目撃され、住民から市や県警に連絡があった。署員らも同橋付近などで数回、姿を確認したが見失った。
(カモ“冬の使者”次々飛来:兵庫)
三田市の県立有馬富士公園にある福島大池(同市福島)に、「冬の使者」カモが次々と舞い降りている。優雅に水面を泳ぐ姿は、紅葉を迎えた有馬富士が水面に映える「逆さ富士」とともに、訪れたバードウオッチャーやハイキング客を楽しませている。福島大池は周囲約2キロの農業用ため池。20年ほど前から毎年飛来するようになり、同公園の整備でゆっくり観察できる人気スポットとなった。今年も、10月末ごろからヒドリガモを中心に、ハシビロガモ、ホシハジロ、オナガガモなどが飛来。約300羽が優雅に羽を休めている。三田野鳥の会の久後英世事務局長は「昨シーズンは約400羽が冬を越した。冷え込みが続くと更に増え、年末から1月にかけてがピーク」と話している。
(毎日農業記録賞 高校生部門優良賞 矢部高園芸部:熊本)
「町おこし、新たな特産品の開発」
山都町の特産品を開発し、地域おこしにつなげたい。私たちの手で活気ある町にしたいとプロジェクト活動に取り組みました。新たな産業となり、雇用を促進する特産物にし、地域に密着した原料を使いたいと考えていたときに、有害鳥獣駆除の記事が目にとまりました。07年調査でシカ、イノシシによる農作物被害が2247万円となり、捕獲数もシカ、イノシシ共に400頭を超えているとのことでした。イノシシの肉は1キロ5000円前後で取引されますが、需要は大きくなく、シカにいたってはその場で埋めてしまうとのことでした。害獣対策と特産品開発に取り組みシカ、イノシシの肉を使った加工品を考えました。開発後は町が製造販売します。注目を浴びるものを考え、シカ、イノシシで作った腸詰めソーセージ「いの、しか、ちょう、詰めソーセージ」の開発を始めました。1回目の試作は、肉の配合割合と食味を調査しました。イノシシ肉100%からシカ肉100%まで8パターンの比率、シカ肉はあぶら身がほとんど無いので「つなぎ」と食感を考えイノシシのあぶら身とタマネギを加えたもの、肉の臭みを取るニンニクを加えたもので作りました。イノシシ肉が多い配合は「パサパサ」した食感でうまみが感じられませんでした。シカ肉だけでも、弾力感は感じられたが、うま味がありませんでした。タマネギ、ニンニクを入れた方が食味がいいことが分かりました。イノシシ肉35%、シカ肉53%で、イノシシのあぶら身、ニンニクを配合したものが一番食味的には良い結果となりました。しかし獣臭は気になりました。2回目は、水の代わりになるコンブや牛乳を使い、におい消しに取り組みました。3回目は臭みを取る実験をしました。香辛料は7種類使用しました。専門店に問い合わせ、私たちのソーセージに合う4種類のミックススパイスをいただき、4回目に使用しました。4種類とも好評で、見違えるように食味が良くなったと役場の方も太鼓判を押されました。商品として出せる食味に近づいたように感じましたが町の特産品としてはアピール度が足りないように感じました。5回目は特産品「釜いり茶」を入れたソーセージ作りを行いました。食味的に変化はなく、にごった印象があったので、今後は他の特産のユズやブルーベリーで作成したいと考えています。包装方法、ネーミング、パッケージを考え、簡単にできる真空パック包装にしました。ネーミングは、矢部高は開発し、町が生産販売を行うことが目的なので「矢部高校発、山都町特産、猪・鹿・腸ソーセージ」ということで町に了解していただきました。この取り組みで学んだことがありました。人里に下りてくる動物たちの保護も考えていく必要があります。山都町は過疎の進む町です。若者は仕事を求めて町を出て行きます。働ける場所があればもっと町にとどまると思います。開発した製品は、本格的な販売にまでいたっていません。流通に関する学習もすすめ、商品を町に定着させ、イノシシやシカのすみかとなるための環境保護の資金として、町が潤い活性化できるようにしたいと思います。

TOPへ

11/19
(業務上過失致傷 仲間撃ち死なす イノシシ猟の男を田辺署が緊急逮捕:和歌山)
17日午前11時45分ごろ、田辺市中辺路町北郡(ほくそぎ)の山中で、イノシシ猟をしていた同市鮎川、配管工、岡功夫さん(53)が猟銃で左首を撃たれ間もなく死亡した。田辺署は、銃を撃った同市鮎川、配管工事業、前田弘文容疑者(60)を業務上過失致傷容疑で緊急逮捕した。調べでは、岡さんは約46メートルの距離から散弾銃で撃たれた。直前に岡さんから無線で「何か出た」と連絡があり、前田容疑者は「動く物を見て、イノシシだと思って撃った」と供述しているという。2人は約30年前に猟銃所持許可を取得。この日は、午前10時半ごろから一緒に猟をしていた。【
(列車がクマと衝突 乗客にけが人なし:秋田)
18日午後3時45分ごろ、秋田県仙北市のJR田沢湖線刺巻-神代間で、盛岡発大曲行きの普通列車がクマと衝突、約100メートル進んだところで緊急停止した。乗客約20人にけがはなかった。JR東日本秋田支社によると、衝突後に運転士が車内から列車後方を目視したが、クマの姿は見えず、4分後に運転を再開。午後4時ごろ、現場で徐行していた秋田発東京行き秋田新幹線こまち22号の運転士が線路内に倒れているクマを見つけて停止した。連絡を受けた地元猟友会がクマが死んでいるのを確認、線路外に運び出した。クマは体長約150センチの雄。同区間は単線で、22号を含めた秋田新幹線の上下6本などが最大66分遅れ、乗客約1000人に影響があった。
(飛来減る 狩猟解禁、銃声で?:高知)
四万十川や中筋川流域をツルが越冬できる環境にしようと取り組んでいる「四万十つるの里づくりの会」(多和博嗣会長)は17日、狩猟解禁(15日)とともにナベヅルの飛来数が減少していると発表した。銃の音に驚いたのが原因とみられ、同会は「近寄らないで静かに見守ってほしい」と呼びかけるチラシ1万500部を作り、四万十市内全域に新聞折り込みで配る。流域では、先月27日に16羽のナベヅルが初飛来。これまで四万十市内3カ所で最大72羽の飛来が確認された。16日に3カ所で42羽を確認したが、その後飛散し17日には3羽しか確認できなかった。ナベヅルは01年を最後に両流域での越冬が確認されておらず、今冬は7年ぶりの越冬が期待されていた。同会は17日、チラシ配布のほか、「ツルは警戒心が強いので、近寄らないで静かに見守って」と記した看板を飛来地周辺7カ所に設置することを決めた。
(シカ加工施設 付加価値高め、特産品に 熊本)
シカの林業被害に悩む五木村の中学校跡地に、シカの解体処理加工施設が完成した。シカ猟は15日に解禁され、早速、シカが持ち込まれていた。シカは全国で増加しており、木の皮をはいだり、若木や希少な野生植物を食べるなどの被害が相次いでいる。村の96%を森林が占める五木でも被害は深刻だ。村内では年間約1500頭のシカが捕獲されるが、シカ肉を販売するには、保健所の許可を受けた処理場で解体する必要があるため、これまでは猟師が山や自宅で解体し、自家消費していた。処理場は猟友会五木支部・野生獣活用部会(12人)が、川辺川ダム水没予定地にあった旧五木中の調理室を無償で借り、村の補助を受けて改修して保健所の許可を取った。同部会が運営にも当たる。15日は、30キロと22キロのメスシカ2頭が持ち込まれ、部会員が慣れた手つきでさばいていった。シカ肉は22、23日、村で開かれる「五木の子守唄祭」の会場で試食できるほか、量がまとまれば道の駅でも販売する予定。木野辰喜部会長(69)は「付加価値を高め、村の特産品として売り出したい」と意気込む。県は06年の調査で、県内に約4万6000頭のシカが生息すると推定しており、7000頭に減らす計画を立てている。
(シカ料理の試食会:大分)
農作物を食い荒らす有害鳥獣の駆除に一役買おうと、由布院温泉観光協会などが取り組んでいるシカのジビエ(狩猟で捕獲した野生鳥獣の肉)料理が完成し、由布市湯布院町のレストランで18日、試食会が開かれた。関係者や一般公募に応じた県民ら約30人が、ユッケやステーキ、握りずしなど趣向を凝らした料理に舌鼓を打った。旅館の料理長らでつくる由布院料理研究会が、約1か月間かけて約30種類を考案し、11種類を試食会に出した。研究会代表の新江憲一さん(45)によると、シカ肉はにおいが強いが、味に癖はない。調理ではにおいを香りに変え、うまみを出すことに苦労した。火を通しすぎると硬くなるため、温度調節も難しかったという。試食後、臼杵市野津町の田中幸良さん(68)は「由布院の雰囲気に合う料理ばかり。シカ肉はこれからがおいしい季節」と満足そうだった。観光協会などでつくる県有害鳥獣商品化推進協議会は22日から約1か月間、「由布院ジビエフェア」と称し、町内の8か所のレストランや旅館で昼食、夕食にシカ肉の料理を出す。また20~26日には、大分市のトキハ本店で、ソーセージなどの試食・販売を行う。県内の鳥獣被害は約4億円前後で推移し、うちシカが3割を占める。一方で狩猟者の免許所持者は減少し、60歳以上が6割超となっている。このため、県はジビエ料理を新たな「ゆふいんブランド」に据え、狩猟者の収入増にもつなげたい考えだ。
(民家にクマ出没:島根)
17日午前1時20分ごろ、浜田市長見町の住宅の敷地内の柿の木の上にクマ(体長約1メートル)がいるのを住民の女性(71)が発見、警察に通報した。約30分後に警察官と市の職員が駆けつけたが、クマは山に逃走した。庭にあった別の柿の木にもツメの跡があり、柿を食べるために木に登っていたとみられる。女性は就寝中だったが、夜半に飼い犬がほえたため気付いた。現場は県道から200メートルほどわき道に入った山間部。浜田署では付近のパトロールを強化するとともに、市と連携して住民に注意を呼びかけている。
(ドングリ集め山にクマ返す:徳島)
餌不足で山から下りて来たクマに人が襲われる被害が全国で相次ぐ中、山中にドングリをまいてクマが人里に下りて来ないように、徳島県内の有志が「徳島ドングリ隊」を結成してドングリ集めを始めた。自然保護団体「日本熊森協会」(本部・兵庫県西宮市)の活動に賛同した取り組みで、協会にドングリを送ってクマの出没が多い地域にまいてもらう。近く徳島市内の小学校にドングリ箱の設置を呼び掛ける。ドングリ隊のメンバーは、徳島市吉野本町の主婦大西さちえさん(36)ら六人。大西さんによると、クマはクヌギやコナラなど広葉樹のドングリを大量に食べて冬眠に入る習性がある。しかし、全国的にスギやヒノキなど針葉樹の人工林が増えたことで、年々ドングリの量が減っているという。そのため、餌を求めて人里に下りて来たクマに人が襲われたり、農作物が荒らされたりする被害が目立ち、クマの捕殺数も増加傾向にある。こうした事態を解消するため、日本熊森協会は二〇〇四年からクマがすむ山にドングリをまいている。協会の活動を知った大西さんは、今年十月から友人とドングリ拾いを始め、これまでにドングリを詰めた三キロの箱を計四回協会に送った。ドングリは石川県の山にまかれ、現在は福島県でまくドングリ集めに取り組んでいる。ドングリ拾いは子どもたちが楽しみながらできるため、市内の小学校にドングリ箱の設置を呼び掛けるほか、活動の協力者を募っている。大西さんは「ドングリ集めは緊急避難的な措置だが、生息の危機にあるクマの現状に目を向け、自然保護を考えるきっかけにしてほしい」と話している。
(小学校の近くでクマ目撃:富山)
18日朝、上市町の小学校の近くでクマが目撃され、町や警察では注意を呼びかけています。上市警察署によりますと18日午前7時半頃、上市町丸山の富山中部広域農道を車で走っていた男性が道路を横断するクマを目撃し110番通報しました。クマは成獣と見られ平野部から山に向かって移動していたということです。警察や町の職員、そして地元の猟友会のメンバーなどが付近を捜しましたがクマは見つかっていません。現場は白萩西部小学校から二百メートルほど離れたところで、付近では先月にもクマが目撃されています。町では防災無線などを通して注意を呼びかけました。また小学校の下校時間に合わせて、警察がパトロールしています。
(鳥インフル対策でふん採取:北海道)
水鳥の渡りシーズンにあわせて、道東の濤沸湖では環境省などによる鳥インフルエンザウイルスの感染調査が行われています。この調査は、ことし5月に道東のサロマ湖で見つかったオオハクチョウの死骸から、毒性の強い鳥インフルエンザウイルスが検出されたことを受けて、環境省や道などが実施したものです。きょうの調査では、濤沸湖に飛来している白鳥やカモなどのフン、およそ100個が検体として採取されました。検体は茨城県の国立環境研究所に送られ、2週間ほどで鳥インフルエンザウイルスの有無が確認されます。また環境省などは、今回の調査以外にも野鳥の死骸が発見された場合などは検査を行うことにしています。 

TOPへ

11/18
(イノシシと思い撃つ、猟仲間が死亡:和歌山)
17日午前11時45分頃、和歌山県田辺市中辺路(なかへち)町の山中で、イノシシ猟をしていた同市鮎川、水道配管業前田弘文容疑者(60)が撃った散弾銃の弾が、猟仲間の同所、水道配管工岡功夫さん(53)の首に当たった。岡さんは病院に運ばれたが、出血性ショックなどで死亡した。県警田辺署は前田容疑者を業務上過失傷害容疑で逮捕。同致死容疑でも調べる。発表によると、2人は同日午前10時半頃から、猟をしていた。前田容疑者は「岡さんから無線で『何か出た』と合図があり、約50メートル離れた茂みで黒い物が動いたので、イノシシだと思って撃った」と供述しているという。
(知事がカワウの銃器駆除の再開を示唆:滋賀)
県内のカワウ生息数が今秋の調査で調査開始以来最多の約7万5000羽を記録したことを受け、嘉田由紀子知事は17日、「銃器駆除に効果があったのではないか。早い段階での継続できるよう検討したい」と銃器駆除の再開を検討していることを明らかにした。自民党・湖翔クラブとの政策懇談会で述べた。県内のカワウは、平成16年度から銃で駆除されていた。しかし、生息数がほぼ横ばいで効果が見られないとして、今年度から銃器駆除を中止したところ、前年から倍増した。県は「銃器駆除が一番効率がいいと考えているが、ほかにも効果的な方法がないか探っている段階」としている。
(ナベヅル飛来 過去最多72羽:高知)
四万十市の四万十川下流域3か所に今季、相次いで舞い降りたナベヅルの数が、今月初め時点で過去最多の72羽に上っていたことが17日、同市の「四万十つるの里づくりの会」の調べでわかった。しかし、観察者の接近や狩猟解禁後の銃声などで分散し、同日現在は43羽に減少。ツルの観光資源化に取り組む同会では「流域で7年ぶりの越冬へ、静かに見守ってほしい」とし、新聞折り込みのチラシや看板で協力を呼びかける。同会の沢田佳長・野生生物環境研究センター所長によると、同流域で一度の最多飛来数は、1987年の56羽。今季最も早い10月中旬に初飛来した幼鳥を含むナベヅルの群れは、すでに滞在4週目に入っているため、過去の習性からみて越冬の可能性が非常に高いという。また、最大60羽前後のねぐらも会員らが確認。しかし、夜間に住民の車が入ったことで分散し、新しいねぐらがつかみにくい状況という。沢田所長は、新しい飛来を期待する一方で、「今いるツルを何とか定着させたい」と話している。今季の通過も含む総数は昨年の120羽を大きく上回る500羽以上とされ、多和博嗣会長も「予想以上のツルが大挙して飛来しており、越冬へのチャンス」とし、地区や猟友会などを通じて協力を依頼する。
(深夜の民家に熊 柿の木の上に:長野)
柿を食べようと、人けのない深夜に民家の庭の木に登り、目を光らせる1頭の熊。北安曇郡小谷村の大網(おあみ)集落で16日未明、本紙写真記者が設置した無人カメラがツキノワグマの様子をとらえた。旧千国街道(塩の道)沿いにある武田真治さん(73)宅に14日、動物の体温に反応してシャッターが切れる赤外線センサー付き無人カメラを設置。同日から16日にかけて3回作動し、計10コマに熊が写った。木の周辺には食べ残した柿の実が転がっていた。近くに住む元猟師の仁科尚一さん(73)によると同じ熊らしく、体長は1・2-1・3メートル。3、4歳の雄とみられる。大網では11月初めから武田さん宅など数カ所の柿の木に出没した形跡があり、村猟友会が捕獲のためのおりを仕掛けている。「うちの柿が被害に遭ったのは初めて。山に餌がないのかな」と武田さん。仁科さんは「(柿の実を)食べ尽くしたらいなくなるだろうが、もうしばらくは出そう。夜は外出しないようにするしかない」と話している。
(駆除したシカ名物料理に:山梨)
村全体の97%を山林で占める丹波山村で、シカ肉料理を観光に生かそうという計画が進められている。農作物への食害が深刻化しており、駆除したシカを肉として利用するという狙いもある。村は来年4月、公営としては県内初という肉処理加工施設を開設し、名物にしたい考えだ。建設を前に今月27日、記念イベントを開く。村などによると、野生のシカにイモや雑穀、野菜を食い荒らされる被害が確認されている。捕獲(駆除)されたシカは、ほとんどが土中に埋められていて、食材になるのは一部だった。シカの肉に含まれる鉄分は豚肉や牛肉より多く、カロリーは少なく、健康食材とされる。「もみじ鍋」でも知られている。ヨーロッパでは、野生のシカなどの肉を利用したジビエは高級食材でもあるという。村の成畑地区に建設する村営の肉処理加工施設は、木造平屋建て広さ約90平方メートルに、10平方メートルの倉庫がある。総工費は3千万円。半分は国の補助を受ける。12月に着工し、来年4月の稼働を予定している。年間150頭の処理を目指す。1頭あたり4~5キロの肉が取れると見込んでいる。通年稼働で、シカは、村内だけでなく周辺からも調達する。肉は来年4月、村内にオープンする「道の駅たばやま」などで販売する計画で、特産品としても宣伝する。同様のシカ肉処理の加工施設は、富士河口湖町も計画しているが、公営の施設としては県内初になるという。27日の記念イベントは、村内の「のめこい湯レストラン」で開く。長野県・蓼科のシェフを招き、シカ肉と村特産のマイタケなどを組み合わせたオリジナルのジビエ料理を作り、PRする。
(森に桜を植樹:広島)
中国新聞の販売所でつくる中国新聞中国会連合会が16日、広島市安佐北区白木町の神ノ倉山に親子連れを招き、桜の植樹をした。樹木を守り育てる活動「ちゅーピーの森」づくりが本格的にスタートした。小学生の親子や森林ボランティアたち約120人が、山頂近くの斜面に、高さ約2.5メートルのソメイヨシノの苗木100本を植えた。シカから守る網を張り、プレートに「大きく育て」などとメッセージを書き入れた。
(住民グループがイノシシ退治:福井)
福井県内の狩猟が15日解禁となり、越前市安養寺町のしし家グループは同市白山地区の山中を中心におりを設置、農家の天敵であるイノシシ退治に乗り出した。捕獲したイノシシは町内の料理店で提供、地産地消を推進する。同グループは大村勘二さん(65)、進治郎さん(61)兄弟ら狩猟愛好家がメンバー。解禁日に合わせ、同地区や越前町など約20カ所に鉄筋製のおりを設置した。16日から仕掛けたおりを巡回、17日までに約40頭を捕獲。今年は体重100キロ近い大物が多数おり、滑り出しは好調という。同グループは「今年はえさが少ないのか、初日からわなに掛かるイノシシの数が多い」と話し、シーズン中に250頭の捕獲を目指している。捕獲したイノシシの肉は同町のしし家で格安で提供。焼き肉やぼたん鍋の食べ放題などもある。問い合わせはしし家=電話0778(29)2055。
(「熊にあったら死んだフリ」はなぜ広まったのか)
秋も深まってきたが、まだまだ熊出没の季節。ところで、熊にあったときの対処法として、近年は「死んだフリは逆効果」というのが、常識として知られるようになっている。理由は、「熊もビックリして襲う」とか、「死んだフリをしていると、確認のために熊が噛みついたりする」など言われており、予防法としては、「突然あわないように、ラジオなどをかけて歩く、笛、鈴などで自分の存在を知らせる」ということ。であってしまったら、「騒がない」「そっと下がる」「背中を見せて逃げない」「熊撃退スプレーを使う」などの方法が指摘されている。では、ここでちょっと不思議に思うこと。なぜかつては「死んだフリをしろ」といわれていたのか。迷信が広まった理由とは?「昔は死んだフリでもある程度良かったが、今は森林伐採などによって、熊が人里におりてきてしまっているから、通用しなくなった」という声もあるけど……。NPO日本ツキノワグマ研究所代表の米田一彦さんに聞いてみたところ、「なかなか良い質問です」として、その回答があるという『生かして防ぐ クマの害』(農山漁村文化協会)を紹介してくれた。本書によると、熊による殺傷事件は北海道の開拓時代にはたくさんあり、そのうち、歴史上で日本最大の事件が、大正4年に起こった北海道の苫前村で起こったものだという。これは、一頭のヒグマが、2晩のうちに、胎児を含めて7人を殺し、3人に重軽傷を負わせ、しかも、犠牲者の多くを食ったという事件だ。ヒグマが何度も襲ってくるなか、6日目でようやく射殺されたのだというが、気になるのは、この事件で、無傷で生き残った11歳の男の子と、6歳の女の子がいたということ。それについて、こんな記述がある。「男の子は積んであった俵の間に潜って難を逃れたが、女の子は布団の中で、事件を知らずに眠っていたのだ。小さな女の子に命を残したのは、神の気まぐれだったのだろうか。クマに敵愾心もいだかず恐怖心も与えず、身動きしなかったことが、女の子が助かった理由だろうか」「熊には、自分が倒した自分の獲物に執着し、その獲物を妨げる者を『排除』しようとする習性が強い。そのことが犠牲者を追跡したり、遺骸から離れない執拗さとなって現れるのだ」つまり、たまたま何の抵抗もなく眠っていた女の子が、熊の被害から逃れたというエピソードが広まり、迷信を生むきっかけの1つになったということは十分考えられるよう。実はこれに近い事件が、明治から昭和初期まで数多くあったともいう。歴史的には、「眠っていて助かった子がいた」という記録は確かにあった。とはいえ、やはり「死んだフリ」は有効手段でないのは紛れもない事実。改めて、「死んだフリ」は危険なので、絶対にやめましょう。
(悪臭除去の植物いかだ設置 湖山池浄化続けたい:鳥取)
継続は力なり-。鳥取市の湖山池南側で暮らす住民の有志「山王さん周辺活性化協議会」(竹内房男会長、十九人)は、池の水質浄化に一役買おうと、池に流れる川の河口付近に植物繁殖用いかだの設置に取り組んでいる。今月新たに四基を設置。地元自治会が設置していた五基と合わせて計九基となった。関係者たちは「泳げる池への回帰にはほど遠いが、こつこつと活動し拡大していくことに意義がある」と燃えている。湖山池周辺は下水道未整備地区もあるなど、合併処理浄化槽の処理水や生活雑排水が流れ込み、池の富栄養化が進んでいる。「いつかは泳げる池に戻したい」。地元自治会が二〇〇六年七月、市の助成を受けて植物繁殖用いかだを、池に流れ込む倉見川に設置。エンサイやクレソンなどを植えたところ、リンや窒素を養分にして成長し、池の悪臭がなくなった。住民が管理することで、川や池へのごみのポイ捨ても激減。市民への啓発にもつながった。一定の成果を挙げる一方、新たな悩みも。当初は一、二羽だったカモが現在は約四十羽もすみ着き、いかだの植物を食い荒らすようになった。ふん害も懸念されるほか、来年度には市の助成も終わる。「継続は力なり。なんとしても続けたい」。自治会内の団体、山王さん周辺活性化協議会が自治会の意志を受け継ぐ形で、民間企業の全国レベルの助成事業に応募。鳥取県では初めて白羽の矢が立った。メンバー六人が杉の間伐材を利用したいかだ四基を作り、クレソンやショウブ、スイセン、フキ、パンジーなどを植栽。カモの害を防ぐため、植物は金網で覆った。物いかだの設置には、緑化や自然環境の教育の場として活用してほしい、という思いも込められている。竹内会長は「全国レベルの助成事業に認められたことが何よりの励み。植物の手入れや管理、喫水の調整など、手間もかかるが、池をきれいにすることを目標に頑張りたい」と話している。
(生態系の不思議 市民ら学ぶ 感染症など4研究者講演:京都)
人と環境のかかわりを考える公開講演会「環境とのつきあい-現在、そして未来」が16日、京都市左京区の京都大100周年時計台記念館で開かれた。市民や研究者ら約150人が訪れ、感染症を運ぶ生き物との関係や生態系の不思議について学んだ。日本環境動物昆虫学会が主催。学会の創立20周年を記念し、広く一般市民向けの講演会として行った。講演会では、京都産業大鳥インフルエンザ研究センターの大槻公一センター長ら4人が話した。大槻センター長は、鳥インフルエンザウイルスがカモなど水鳥の体内に普段から存在するもので、それ自体の危険性は高くないことを紹介。その上で「(人間の)新型インフルエンザウイルスに変異する可能性があり、流行抑止が必要」とした。また、開発に伴う感染症媒介蚊の生態変化や、霊長類が樹木の種の散布に果たす役割などの研究が紹介され、集まった人たちは、熱心に聞き入っていた。

TOPへ