<射撃ニュース12月>

12/11
(模造散弾銃による連続強盗事件、被告に懲役22年)
模造散弾銃を使った連続強盗事件で、強盗致傷や強盗予備などの罪に問われた無職、呉健三被告(61)の判決公判が11日、大阪地裁であった。細井正弘裁判長は「危険かつ悪質な犯行で、被害者の苦痛や恐怖感は甚大」と述べ、懲役22年(求刑懲役25年)を言い渡した。呉被告は無罪を主張していたが、細井裁判長は被害品や犯行の道具が呉被告の事務所から発見されたことなどから、いずれも呉被告の犯行と認定した。判決によると、呉被告は平成15年7月~19年3月、大阪、奈良両府県で模造散弾銃を持って宝石店などに押し入り、現金や貴金属計約1億円相当を奪った。19年3月には青森県黒石市の「津軽こけし館」で、同市が「ふるさと創生資金」の1億円で購入した純金こけし(時価約1億5000万円)を強奪する機会をうかがった。
(イノシシ対策にわな:新潟)
長岡市は町中に出没するイノシシへの対処策として、地元猟友会の協力を得て10日、生息地とみられる信濃川西岸一帯にわなを仕掛けた。捕獲され次第、駆除する方針。長岡市内では9月からイノシシが現れた痕跡が見つかり、10月2日には5頭の群れのうち1頭がパトカーに衝突。同21日には、1頭(体重70キロ)が小学校内に侵入してガラス戸などを破った「事件」が起きている。これまでイノシシが町中に出没した例はなかったが、11月までの目撃・痕跡情報は既に10件に上っており、人への被害を防ぐために捕獲・駆除することにした。わなは、サツマイモなどの「おとり餌」に近付くと足にワイヤが絡まる仕組み。5カ所に計25基を仕掛け、付近に畑や広場があるため警告の看板も設置した。
(射撃金メダリスト、目の治療で薬物違反に)
シドニー五輪射撃男子ラピッドファイアピストルの金メダリストで、目の病気のため北京五輪出場を逃したセルゲイ・アリフィレンコ(ロシア)がドーピング違反で国際射撃連盟から2年間の出場停止を科されたと、ロシア射撃連合が10日明らかにした。同連合幹部によると、目の治療に禁止薬物が使われた。アテネ五輪で銅メダルも獲得した49歳の同選手は北京五輪直前に帰国。処方した薬が何かを教えなかったとして、代表チームの医師を批判している。
(射撃会場など未定:ロンドン五輪)
国際オリンピック委員会(IOC)は10日、当地で理事会を開き、2012年ロンドン夏季、14年ソチ冬季両五輪の開催準備状況を確認した。世界的な金融危機の影響を受けているロンドン五輪は、建設費の削減を理由に一部競技会場の見直しなどが行われたが、バドミントン、射撃、新体操の会場が決定していない。IOCのフェリ五輪統括部長は「来年3月までに最終決定するように求めた」と、同五輪組織委員会に対して回答期限を設けたことを明らかにした。民間資金が集まらず、建設費不足に陥っている選手村については、英政府の緊急融資が実施されることが報告された。
(増えるシカ 村の味に:長野)
赤身の肉に熱いバターを回しかけ、じっくり焼くと、香ばしいにおいが立ちこめる。「低温でゆっくり焼かないと硬くなるし、動物園のにおいがしてくる」と、藤木徳彦さん(37)は笑う。藤木さんは、茅野市・蓼科高原にあるフランス料理店「エスポワール」のオーナーシェフ。東京から移り住み、1998年4月にオープンした店で、旬の野菜や肉の料理を出している。フランスには、シカやカモなど野生鳥獣の肉を楽しむ「ジビエ料理」がある。地の食材にこだわっていた藤木さんは、近くでシカが捕れると聞き、地元の猟師を訪ね、肉の仕入れ先を開拓した。今ではメニューの半分近くがシカ肉料理だ。シカは、植林した樹木の枝や葉を食べ、南アルプスの貴重な高山植物も食べる。近年の農林業被害は深刻だ。生息数が増えているとみられ、県は2006年、「保護管理計画」を改定し、年間捕獲頭数の目標を6700頭から8300頭に増やした。南アルプスのふもとにある大鹿村に03年、シカ肉を精肉にして販売するシカ肉処理施設が出来た。村の民宿はシカ肉を名物として売り出したが、食べ方は刺し身や焼き肉。独特の臭みが残ることもあり、「おいしくはないけど、珍しいから出している」という声もあった。シカ肉はどんどん処理施設に持ち込まれたが、消費は伸びない。在庫がたまり始め、村の観光協会は、新しい食べ方を提案してほしいと藤木さんに依頼した。民宿や飲食店のオーナー向けに開いた講習会で、藤木さんが紹介したのは、ステーキに、骨やスジを煮込んだハヤシライス、豚の背脂を混ぜて、ぱさつく肉をジューシーにしたハンバーグ。今では、「大鹿ジビエ」として、民宿などで振る舞われている。南信地方などでは昔から、シカ肉は、厳しい冬を乗り越えるための貴重なたんぱく源だった。諏訪大社の権禰宜(ごんねぎ)、押森慎さん(25)によると、諏訪大社の縁起書「諏方大明神画詞(すわだいみょうじんえことば)」(1356年)には、「禽(きん)獣ノ高モリ」という記述があり、獣肉が奉納されていたことがわかるという。江戸時代には、シカの頭が奉納されていた記録が残る。仏教とともに、獣肉食を避ける風潮が広がったが、諏訪大社では、「御狩(みかり)」という、シカを狩る神事が年4回行われた。また、諏訪大社の「鹿食免(かじきめん)」という札があれば、獣肉を食べても罰が当たらないとされた。「獣は長く生きられないから、人間に食べられて、人間の身になってこそ成仏できる」という考えがあったという。藤木さんは、猟師からシカを丸々1頭買い、皮以外は余すところなく料理に使う。血はソースのコクづけに、首や足の細かい肉はサラミなどに加工する。「無駄なくおいしく命を頂き、動物に感謝するのがジビエ料理の神髄」と、藤木さん。山の恵みに感謝して肉を食べた昔の人たちと通じる部分が多い。
(泳ぐイノシシまた発見:香川)
10日午前11時15分ごろ、香川県小豆郡小豆島町坂手の大角鼻灯台西約300メートルの海上で、小豆島に向かって泳いでいるイノシシが見つかった。県内では10月末に同町周辺の海上で泳ぐ姿が確認されており、目撃した男性は「なぜ、また小豆島なのか?」と驚いている。発見したのは、タイ釣りをしていたさぬき市津田町の釣り船業福本優さん(55)と高松市成合町の会社役員青木隆さん(52)。イノシシは足を巧みに使って泳ぎ、発見から数分後に小豆島に上陸。がけを駆け上がっていったという。イノシシの進行方向を逆にたどると出発地点はさぬき市小田で、約12キロ泳いだことになる。県内では現在、狩猟の解禁中。イノシシに詳しい中央農業総合研究センター(茨城県)の仲谷淳上席研究員(53)は、「イノシシの泳ぐ姿は解禁中に多く目撃されている。追われて海に落ちたのではないか」と話している。
(クマ管理マタギ文化にも配慮:福島)
人里に出没して農作物や人へ被害を及ぼすツキノワグマについて、県は10日、ツキノワグマ保護管理検討会(会長・田口洋美東北芸術工科大教授)を開き、クマの保護管理計画案をまとめた。05年から続けているクマの生息状況調査をもとに、会津地方の一部で残る狩猟民「マタギ」の文化にも配慮し、保護一辺倒ではない「科学的・計画的な保護管理」を行う必要性を盛り込んだ。検討会によると、県内のツキノワグマの数は880~1600頭。クマの生息域となるブナやミズナラの広葉樹が山奥で減少しており、標高の低い里山周辺に出没するクマが増えている。調査のモデル地域に設定した喜多方市など会津地方の3市町村では、今年度の目撃数の合計が228件と前年より95件も増加、エサのリンゴやモモなど農作物被害は07年度、約1300万円に上った。有害鳥獣などとして県内でも年間約160頭が捕獲されているが、クマは繁殖率が低く、いったん数が減ると回復に時間がかかる。計画案では、マタギら狩猟者が、クマの毛皮や肉、胆のうなどを資源として利用しながら、人里への侵入に圧力をかける役割を果たしてきたことに注目。「近年、狩猟者が減少傾向にあり、こうした狩猟技術の活用・継承が不可欠の課題」として県が支援を行うことを明記し、捕獲数については「不必要な捕獲を禁じる」と述べるにとどめた。替わりに、まだ十分ではないクマの生息域や行動パターンについての情報をデータベース化し、県鳥獣保護センターなどの専門機関が解析した結果を県や地元自治体に発信して被害防止モデルを構築するとした。
(カモが命くれた 食肉通じ考える授業:長野)
茅野市北山のフランス料理店「エスポワール」のシェフ伊藤嘉希さん(25)が10日、岡谷市上の原小学校を訪れ、諏訪湖近くで捕れたカモを6年生の目の前で調理した。普段何げなく食べている食肉がどのようにさばかれているかを見せて「命」について考えてほしい-と企画。児童たちは食い入るような表情で作業を見つめていた。エスポワールは、ジビエ(野生鳥獣肉)料理に力を入れており、同店に勤めるフードコーディネーター鮎沢廉さん(34)の娘が6年1組に在籍していることから、担任の矢崎恵実子教諭が今回の授業を依頼した。調理室に集まった約20人の児童たちは、まず豚が食肉になるまでの過程をDVDで見て学習。その後、猟師が数日前に諏訪湖近くで捕ったカモを伊藤さんが取り出すと、「うわあ」と声を上げた。まだ羽が生えているカモに触ったり、じっと眺めたりと、はしゃいだが「じゃあ、さばきます」という伊藤さんの言葉を聞くと緊張した表情に。羽をむしり、内臓を取り出し、胸、ささ身、ももと分けていく。骨を切る音、独特のにおい、流れる血…。伊藤さんは「大切な命をもらって料理するからにはおいしく作るのが料理人の務め。みんなも感謝の気持ちを持って『いただきます』『ごちそうさま』を言ってください」と話しながら、カモの肉を塩、こしょうで味付けし、フライパンで焼いて料理を完成させた。児童たちは「食べるの緊張する」「おいしい」などと感激した様子で、村山勝樹くんは「さばくのを見るのはちょっと怖かったけど、ぼくたちのために命をくれたんだな、と思った」と授業を振り返っていた。

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12/10
(野生ジカの肉、流通ルートへ:宮城)
一般にはほとんど流通していない野生ジカの肉を処理・販売する事業に、石巻市小船越の「丸信ワイルドミート」(代表・三浦信昭さん)が乗り出した。牡鹿半島などでハンターが仕留めたシカを主に利用する。県内では初の事業化で全国的にも北海道に次いで二例目という。県東部地域振興事務所も「新たな地域食材で、地産地消にもなる」と注目。十三日の試食会以降、一般や業務関係者への販売を始める予定だ。野生ジカの肉は、ハンターが仲間内で食べることはあっても、営業許可や捕獲数量の関係などがあって、スーパーや精肉店で販売されることは皆無に近い。一頭から取れる肉は、体重五十キロの親ジカでせいぜい二十キロ程度。めったに食べられない肉の一つだ。同社代表で狩猟歴三十六年の三浦さん(六六)が牡鹿半島でシカが増え、行政が有害駆除に乗り出している状況に着目。肉を有効利用しようと、十一月十二日付で県から食肉処理業の営業許可を取り付けた。自宅敷地内に業務用冷蔵庫を備えた加工施設を設置、販売体制を整えている。シカは、三浦さんが所属するハンターの親睦(しんぼく)団体(会員二十八人)の会員が仕留めたものを使う。現地で鮮度が落ちないよう血抜き、内臓を取る一次処理をし、加工施設ですぐに食べられるように二次処理し、真空包装して冷蔵庫で保管する。肉の供給量は、十一月から来年二月までの狩猟期間中だけで五十-六十頭。狩猟期間以外は、有害鳥獣駆除が三-十月にあり、それらを利用すれば一年を通して販売が可能という。試食会は十三日午前十一時から石巻市門脇二番谷地の牡鹿観光本社の前庭で開催。行政や食肉業、スーパー、飲食店などの関係者を招き、市場性や調理法などについて懇談する。予約なしで誰でも参加できる。三浦さんは「駆除したシカの肉を廃棄するのがもったいないと考え、食肉事業を始めようと考えた。多くの人に野生ジカの肉を味わってもらえるよう、できるだけ安く提供したい」と話している。牡鹿半島ではシカの生息適正数が大幅に上回り、牡鹿半島ニホンジカ対策協議会は保護管理計画を策定し、生息数の調整を始めている。丸信ワイルドミートへの問い合わせは(62)1948へ。
(イノシシ大暴れ 農業被害本年度6800万円:長崎)
田畑の農作物を荒らすイノシシによる佐世保市の農業被害額が今年10月末時点で昨年度の3倍に当たる6800万円に上ることが9日、分かった。市は捕獲対策に取り組んでいるが、イノシシの生息数は急増中。ついに10月には市街地で主婦がイノシシに襲われる「人身事故」も起きた。市農水商工部によると、昨年度の農業被害額は2300万円だったが、本年度は10月末で6800万円。特に市南部の特産品のミカンが4200万円の被害を受けた。あぜ道や石積みの土手を掘り返す被害も各地で相次いでいるという。朝長則男市長は9日の市議会一般質問で「大変頭を痛めている。何とか対策を進めたい」と苦渋の表情を浮かべた。市は県の補助などを受け、01年度から昨年度まで市内の田畑の周囲に総延長656キロの電気防護柵を設置。12月の一般会計補正予算案では捕獲用の箱わな100個の追加を要求、わなを仕掛けるための免許取得にも助成金を出す予定。ただ、市内8つの猟友会などの協力で進めているイノシシ捕獲は、01年度は約480頭だったが、07年度には約1700頭にまで増加。本年度上半期では昨年同期の2倍、1135頭に上り、本年度通期では2200頭に達するとみられている。市担当者は「被害状況や発見情報からイノシシは急増している。農家の自助努力も必要だ」と指摘している。10月には初めての人身事故も発生。同市によると、同市白岳町で10月24日夕、帰宅途中の主婦(59)がイノシシに遭遇。バッグで追い払おうとしたが、脚部に突進され、転倒した。馬乗りになったイノシシに腰の辺りをかまれ、7針縫うけがを負った。数分後には、このイノシシが別の女性(73)も強襲。白い日傘を吹き飛ばし、女性を転倒させたという。市は周辺住民や市内の全小中学校に「見かけても近づかない、追い掛けない、物を投げない」などと注意喚起している。
(「米軍イノシシ」対策を ミカン被害が深刻:長崎)
佐世保市南部地区で特産の西海ミカンのイノシシなどによる被害が深刻化し、高村照男議員(民主市民ク)は九日の市議会一般質問で米海軍針尾島弾薬集積所の敷地内に生息する「米軍イノシシ」が一因として市に対策を求めた。市によると、市内の農産物のイノシシによる被害額は本年度四-十月で約六千八百万円、うちミカンは約四千二百万円。昨年度一年間の農産物被害額約二千三百万円を既に大きく上回っている。さらにカラスによる被害額も本年度十月末で約千四百万円、うちミカンが約九百万円を占めた。これに関連し、議員は「針尾島弾薬集積所内に相当のイノシシが生息し米軍イノシシと呼ばれている。西海ミカンに被害を与えている」と指摘。針尾地区をイノシシ対策のモデル地区に指定するなどの対策強化を求めた。市側は答弁で「米軍施設との境界フェンス下をイノシシが掘って行き来している。二〇〇四年に米軍の予算で大規模な対策を実施し、約二百四十カ所の通り道に土のうを詰め込むなどした」と報告。市長は「大変頭を痛めている。地域の意見を聞きながら対策を講じたい」と述べた。米軍イノシシについては〇三年に被害が問題化。市との協議で米軍が対策に乗り出した経緯がある。
(シカ被害対策に花火 爆発音の効果に期待:岩手)
深刻化する農林産物のシカ被害に歯止めをかけようと、大船渡市内で花火(動物駆逐用煙火)による轟音で追い払いを行う取り組みが始まった。日頃市町鷹生地区の複数の住民が講習を受け、八日に地域内で実際に打ち上げて爆発音の効果を確認した。地域ぐるみで花火による被害対策に取り組む動きは気仙では例がなく、春先にかけての効果が期待されている。五葉山麓に生息するシカは日頃市町内の集落にも頻繁に姿を見せ、農作物を食べ荒らす被害に悩まされている。水稲をはじめ、大豆も根こそぎ被害に遭い、防護網といった個別農家の対策だけでは限界がある。地元猟友会に要請しての猟銃による駆除も申請などに時間が必要。こうした中で地域内での自衛手段として花火に注目し、鷹生地区の地域住民四人が昨年九月に揃って花巻市での講習会に参加。受講の証となる手帳交付を受けた。同地区内で花火に関する知識を共有しようと、八日に鷹生地区公民館で市鳥獣被害対策協議会主催の研修会を開催。花火講習受講者のほか地域住民、市、県大船渡地方振興局の行政関係者ら約三十人が参加した。前半は同じ花火講習を受けた市職員が講師役となり、手投げ式、手持ち式、設置式など、用途に応じた花火の種類を確認。引き続き地区内の農地に移動し、実際に花火を使用した。このうち、手投げ式の「轟音雷」は点火してすぐに農地に投げ込み、十グラムの火薬が爆発することで爆発音が響き渡る。全国では投げ遅れによって指を切断する事故も発生しているため、講習受講者以外の使用は禁止されている。講習受講者が点火して投げ放つと、数メートル離れた見学者が身震いするほどの爆発音が轟いた。農地だけでなく、周囲の山肌に反響する形で地域内に響き渡った。講習を受けると、本人が使用するだけでなく五人以内の補助作業者も指揮監督できる。講習を受けていない地域住民も、比較的火薬量が少ない花火に点火し、使用方法に理解を深めた。花火単価は二百円~六百五十円ほど。立ち会った大船渡猟友会の桑野大吉会長は「この音なら効果はあるだろう。農家の自衛手段としては有効」と語る。講習を受けた市農林課職員はすでに、クマが出没した地域で使用している。同課では「音だけでなく、火薬の臭いをクマは嫌がるようで、一~二週間ほどは効果がありそうだ」と手応えを得ている様子。同地区では春先にかけて本格的に使用する予定。講習を受けた同地区の伊藤徳平さんは「この辺一帯にシカが出没している。一人でなくまとまって講習を受け、地域全体で取り組むことで効果が出ると思う」と話していた。
(鹿肉を特産品に 下諏訪獣肉利用協業組合が発足に:長野)
有害鳥獣駆除や、狩猟で捕獲した鹿の肉を有効利用し、特産品化につなげようと、下諏訪町、諏訪市の猟友会員、森林所有者、商工関係者ら8人が、下諏訪獣肉利用協業組合(仮称)の年内発足と、獣肉加工施設の年度内開所を目指して準備している。同町内に獣肉加工施設を新たに設置し、鹿を中心に解体し、精肉を町内の飲食店、旅館などへ卸す計画。湖周では初めての施設となる。同町内では近年、有害鳥獣駆除、狩猟で年間60頭前後の鹿を捕獲してきたが、昨年度は鹿の増加を反映して120頭に倍増した。自家処理して食用とする猟友会員もいるが、ほとんどは廃棄されている。諏訪地方で統一名産品として普及を図る鹿肉料理、鹿食免(かじきめん)が話題になる中、同町内でも9月、飲食店、旅館を対象にした鹿食免講習会が開かれた。需要が見込まれる状況になってきたことから、加工施設を有する協業組合を立ち上げ、年間供給できる体制を確立していく。5年後の推計で、町内年間捕獲数200頭(有害鳥獣駆除85頭、狩猟115頭)として精肉3トンを確保できると見込む。当初は町内の飲食店、旅館に卸していくが、将来的には町外への供給も考えている。加工施設(約30平方メートル)は同町東町上に設置し、洗浄荷受室、解体室、処理室、包装室、冷凍庫などを備える計画だ。国の森林・林業・木材産業づくり交付金補助を受ける予定。メンバーの1人で会社役員、下諏訪猟友会長の竹内清さん(60)=同町東町上=は、経営する飲食店で自家処理した鹿肉の料理を5年前から提供。鹿食免振興会員でもある。以前から仲間とともに鹿肉流通の確立を考えていたといい「命あって生まれてきて、駆除してただ埋めるだけではよくない。利用してやらないといけないという思いがあった」と話している。
(工事現場から砲弾 警察や陸自が出動:山形)
9日午前11時半ごろ、米沢市万世町桑山の国道13号道路改良舗装工事現場で砲弾が見つかった。警察や消防、陸上自衛隊などが出動し、現場は一時騒然とした。予期せぬ“埋蔵品”の発見で、工事は約5時間にわたって中断を強いられた。陸上自衛隊第6師団(司令部・東根市神町駐屯地)によると、砲弾は太平洋戦争中に使用されていた旧陸軍の対船舶用爆弾で、全長約130センチ、直径約25センチ。同師団第6後方支援連隊不発弾処理班の調査の結果、中に信管や火薬はなく、爆発の恐れはないという。同班は砲弾を駐屯地に持ち帰った。再調査し処分する。米沢署などの調べでは、砲弾は同国道に架かる万世歩道橋の南東約200メートル地点で、工事中の作業員男性(55)が発見。地面を重機で掘った土をダンプカーで運び、土置き場に下ろした際、中から転げ出てきたという。砲弾は、地下約3メートルの場所にあったとみられる。発見から約1時間後、現場を訪れた近くの無職男性(65)が「自分が所有していたものだ」と証言。この男性の自宅は以前、発見現場上にあり、数年前に移築した。男性は砲弾を模造品だと思っており、昭和40年代前半に南陽市内の古物商から購入し、玄関に飾っていたが、自宅を移築した際に紛失したという。
(イヌも不公平に扱われると嫉妬する、ウィーン大学が実験)
イヌも不公平に扱われると単純な嫉妬(しっと)心を抱き、不機嫌になる――。ウィーン大学(University of Vienna)によるこうした研究が、8日の米科学アカデミー紀要(Proceedings of the National Academy of Sciences、PNAS)に発表された。科学者の間では、「不公平感」は社会的協調の発達のうえで重要な要素であり、つい最近まで、こうした感受性を持っているのは人間だけと考えられてきた。ところが、サルとチンパンジーを対象にしたいくつかの実験では、霊長類にも嫉妬の感情があることが明らかになっている。複数のサルに同じ仕事をさせてご褒美(餌)の内容に差をつけた場合、「内容の劣る」ご褒美をもらった方のサルは、仕事をすることも、その餌を食べることも拒否したという。ウィーン大学の研究チームは、人との複雑かつ緻密な協調関係を築き、人の行動に高い共感を示すイヌにも、こうした嫉妬の感情が表れるのではないかと考え、実験を行った。実験では29匹のイヌを対象に、単独または隣に別のイヌがいる状態で「お手」を要求し、その反応を観察した。片方にご褒美をあげ、もう片方にはあげなかった場合、ご褒美をもらえなかった方はすぐに「お手」をやらなくなり、実験者からも顔をそらすようになったという。こうした結果を踏まえ、研究チームは「イヌは報酬の不公平な分配を気にする動物だ」と結論付けている。ただし、片方にソーセージ、もう片方にはパンをあげる実験では、パンを食べることを拒否するイヌがいなかったことから、ご褒美がもらえさえすればそれでよく、「質」は気にしていないようだと、研究チームはみている。
(<イノブタ>高栄養価、美味…独特の味を「イノブータン王国」で味わう:和歌山)
和歌山にはイノシシとブタの間に生まれたイノブタの独立国がある。「イノブータン王国」ことすさみ町である。町の特産、イノブタ料理は栄養価が高くとてもおいしいらしい--。そんなうわさを聞き、イノブタ料理を味わってきた。和歌山市方面から国道42号を車で向かう。断崖(だんがい)絶壁の海岸線が続き、左手に「道の駅 イノブータンランドすさみ」が見えてきた。大王が住むイノブータン城である。城の入り口は県の特産品が並ぶ土産物屋で、その奥に「王国貴賓室」のプレートがかかった部屋が……。中に入ると大王とキララ王妃がにこやかに迎え入れてくれた。イノブタが町に誕生したのは1970年。県畜産試験場(同町見老津)が交配に成功した。公的機関が本格的にイノブタの交配に取り組んだのは全国で初めてのことだったという。さまざまな交配試験の結果、父親がイノシシで母親がブタという組み合わせが最も肉質が良いと分かった。そこで、町はイノブタPRのため86年に「イノブータン王国」の建国を宣言し、96年に、いつでも大王に会えるイノブータン城を建設した。イノブタの肉は希少だ。イノブタ同士の交配では肉質が安定せず、生け捕りにした野生のイノシシとブタの交配からしか生産できない。年間生産量は100頭程度だ。大王への「拝謁(はいえつ)」を終えると、自前のイノブタ養豚場を持つ「ホテル ベルヴェデーレ」(同町周参見)へと向かった。高台のホテルからは海が一面に見渡せる。併設のレストラン「花かいろう」で▽イノブタ鍋(1人前1480円)▽イノブタカツ(定食1480円)▽しょうが焼き(定食980円)--を食べてみた。どれも歯ごたえがあり、肉の味がしっかりとしている。イノシシの臭みがない。ブタとも違う。初めて食べる味わいだ。イノブタはブタ肉に比べて低脂肪で、鉄分やカルシウムを豊富に含みヘルシーだという。夏季には食べ放題の屋外バーベキューもあり、目当てのお客さんで連日満員という。「海に沈む夕日、その後はイカ釣りのいさり火を見ながらのイノブタは最高です」。ホテルの企画担当の上村崇応さんが言う。イノブタ発祥の畜産試験場で生後3カ月ほどの子イノブタに会った。背中に縦じまの毛が生え、イノシシの子ども「ウリ坊」にそっくりだ。警戒心が強く、近づくと「キュー!」と声を上げてさくの中を走り回る。その姿がかわいい。大王も子ども時代はやはり愛くるしかっただろう--。常時イノブタ料理が食べられるのは「ホテル ベルヴェデーレ」だけだが、町内の飲食店や宿泊施設など約20店舗で常設メニュー化を目指す。来年2月には新メニューをお披露目する「イノブタフェア」が開かれる予定だ。畜産試験場でのイノブタ見学は10~16時の間で随時受け付けている。団体は電話予約(電話0739・55・2430)が必要。すさみ町は伊勢エビとカツオも名産で、伊勢エビは今がシーズン。来年2月28日まで「伊勢エビ味覚まつり」として町内のホテル・民宿で特別コースなどが用意されている。同町へは、羽田空港との直通便がある南紀白浜空港(白浜町)から車で約40分。京都・大阪方面からは、新大阪駅からJRきのくに線特急くろしお号で周参見駅まで約2時間20分。問い合わせはすさみ町観光協会(電話0739・55・4806)。
(P・マッカートニー邸、悪臭騒ぎが収まらず。行政も近隣住民もガマンの限界。)
人は自分に似た動物に魅かれ、動物はなぜか飼い主に似てくる。他人事とは思えずつい保護してしまったのか…?前妻ヘザー・ミルズさんとの出会いのきっかけでもあった、野生動物の保護活動。そこに力を注ぐ元ビートルズのポール・マッカートニー(66)が今、動物がらみでちょっとしたご近所トラブルを起こしている。イースト・サセックス州ピースマーシュにある、1500エーカーの広さを誇るマッカートニー所有の敷地。そこに放されているイノシシの群れについて、あまりの臭さに気が狂うほどであり、増え続ける頭数を間引くようにとマッカートニーに訴えているが、聞き入れられないとのことで、近隣住民がこの度、行政に対応を要請した。馬一頭に相当する、400kgほどの重さの大きいイノシシが現在最低でも数十頭はいると近隣住民は見ている。しかもその放し飼いによって、穀物を植えている近隣農家は甚大な被害を被っており、周辺の木々や庭も荒らされているというが、人々は何よりも、イノシシの凶暴さに危険を感じているのだ。迷惑行為や住環境への著しい影響があれば、行政は飼っている動物の間引きを所有者に命令する。しかし、以前より銃による鹿の間引きを行っている行政に対してマッカートニーは反対活動をしており、今回の問題においても、彼は簡単に行政の話を聞き入れるわけはなかった。野生動物研究の専門家であるスチュワート・ヴェナブル博士(48)によれば、ウェスト・ケント州とサセックス州は、イギリス最大のイノシシの生息地として有名だというが、彼らは概して体が大きいわりに脚が速く、群れの幼いイノシシを守るためならキバとノコギリのような歯で容易に人を襲うと説明する。1回あたり数頭の赤ちゃんが生まれ、出産は年に2回というのがイノシシの世界。どんどん増える一方のイノシシに、取り締まりたい行政も鼻を押えた近隣住民も、いよいよ我慢の限界に来ているという。動物保護の気持ちはリッパであるが、マッカートニー自身の鼻は大丈夫なのであろうか。

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12/9
(個体数調整 シカ・イノシシを捕獲:長野)
岡谷市と岡谷猟友会は7日、ニホンジカによる林業被害が深刻化している鉢伏山(標高1928メートル)山頂付近で個体数調整を行い、ニホンジカ4頭とイノシシ2頭を捕獲した。個体数調整は例年2月中旬以降に実施しているが、一帯は雪に閉ざされて入山できないため、被害の大きさを考慮して時期を前倒しした。市は「来年も雪が降る前に実施したい」と話している。鉢伏山山頂付近では3年ほど前から林業被害が広がっている。ニホンジカに樹皮を食べられたモミの木の立ち枯れが顕著といい、被害はカラマツにも及んでいるという。同市は被害額250万円を県に報告しているが、ごく一部の試算のため実態は数倍に上ると見ている。また、一帯は鳥獣保護区に指定されており「有害鳥獣駆除か個体数調整でなければ駆除ができない」(市農林水産課)。個体数調整を行う2月ごろは積雪と急斜面で入山できないこともあり、ニホンジカにとってはハンターなど天敵に遭遇しない安住のすみかになっているという。今回の個体数調整は、鉢伏山山頂と横河川源流部の菅の沢、中沢の間、約400メートルで行い、猟友会会員33人が参加した。山頂側から猟犬を放ち、ニホンジカやイノシシを沢付近に追い込み、待機していたハンターが銃器で捕殺したという。一帯は終日、入山禁止となった。
(年末県民運動キャンペーン クレー射撃の中山さん母娘も事故防止を訴え:茨城)
年末の交通事故を防止するための県民運動キャンペーンが、結城市中央2の結城市民文化センター・アクロス周辺であり、北京五輪のクレー射撃女子トラップで4位に入賞した同市在住の中山由起枝さん(29)も、長女芽生(めい)さん(7)=同市立結城西小1年生=と一緒に参加した。吉澤孝・結城署長をはじめ結城市交通対策協議会や交通安全母の会など関係者約110人はアクロスで出発式をした後、街頭活動をした。アクロス前の市道交差点に立った中山さん母子は、通過する車の運転手らに「運転に気を付けて下さい」などと声を掛け、飲酒運転の根絶を訴えるチラシなどを配布した。県民運動は今月末まで行われる。
(渡り鳥、飛来の季節:埼玉)
県生態系保護協会ふじみ野支部は、富士見市東大久保の新河岸川沿岸で国指定天然記念物で渡り鳥のマガンが越冬しているのを確認した。この場所では16年ぶり。富士見市と川越市境の荒川治水橋の新河岸川放水路にかかる船渡橋付近で、マガモの群れに混じっていた。マガンはカモ類の中で最も大柄。ユーラシア大陸などで繁殖し、日本には本州や九州へ飛来し越冬する。野沢裕司支部長が水辺で水草をついばんでいるのをカメラに収めた。野沢さんによると、マガンは目測で体長約70センチの若鳥。「古い友人に再会した気持ち。1羽だけだが、来年春には北へ帰り、1年後に家族を連れて戻ってくれればいいが……」と期待する。
(諏訪湖のカワアイサ 12日から集中追い払い:長野)
冬季に諏訪湖のワカサギを捕食する魚食性鳥類のカワアイサ(カモ科)とカワウについて、関係機関・団体による対策検討会議が8日、諏訪市内で開かれ、12日から3日間連続で「集中追い払い」を行うことを決めた。20艇近くの船で朝から夕方まで群れを追い、効果を検証する。県水産試験場諏訪支場(下諏訪町)は新たな対策として、ワカサギ採卵河川の河口部に食害防止用のネットを張る計画を明らかにした。集中追い払いは、諏訪湖漁協が中心となり、諏訪湖釣舟組合、無線操縦のボートと飛行機で追い払う諏訪模型クラブなどが協力し、40人態勢で取り組む。諏訪湖を4つの区域に分割して各4―6艇で追い回し、潜水して魚を食べる時間を減らす。船による追い払いは昨季から始めているが、大掛かりな態勢で集中的に実施する狙いについて、漁協の藤森貫治組合長は「餌を取れない状態が数日続けば、湖に来なくなるという見方もある。効果を見極めたい」と説明している。通常態勢の追い払いも継続的に行う。会議では、釣り客の安全に配慮し、他の野鳥に影響を与えない範囲で取り組むことを申し合わせ、沖合300メートル以内には入り込まない方針を確認。こうした注意点を記した安全マニュアルを策定することも決めた。一方、同支場は、上川(諏訪市)や砥川(下諏訪町)などの河口部に、捕食を防ぐネットを設ける方針を説明。形状や範囲、設置時期は「検討中」としている。県諏訪地方事務所によると、カワアイサは11月中旬に諏訪湖に初飛来し、現在はミコアイサと合わせて1,000羽以上が確認できるという。
(ロンドン五輪向けテコンドー強化:イギリス)
12年、ロンドン五輪の主催国である英国は、テコンドー種目の予算を北京五輪に比べ68.3%も増やすことにした。このような増加率は、英国代表チーム全種目のうち、3番目に高いもの。 英国体育会はテコンドーの予算を449万ポンド(約96億7150万ウォン)に策定し、12年の五輪に向けて、投資と選手育成に積極的に取り組むものと見られる。英国は、北京五輪テコンドー種目で銅メダル1個を獲得した。次期五輪主催国でテコンドーの比重が高くなったのは、五輪「退出議論」に巻き込まれているテコンドーの位置づけにも肯定的なシグナルと受け止められる。BBCなど、英国のマスコミはテコンドーをはじめ、予算が大幅に拡大された6種目を「ビックウィーナー(big winners)」と称して、最近、主要記事に扱った。今回、予算が拡大されたのは計17種目。バスケットボールは136.9%の増加で1位、シンクロナイズドスイミングが109.8%増加で2位。韓国の「お家芸」のアーチェリーも、予算58.7%増え、伸び率5位に付けた。半面、△陸上△射撃△卓球△ハンドボール△フェンシングなどは、北京五輪に比べて予算が大幅に削られた。英国五輪協会などは、体育会の予算策定が「公正でない」として反発を強めている。
(「銃と商品券交換」キャンペーン、米経済低迷で交換件数が記録更:アメリカ)
犯罪率の高さで知られる米ロサンゼルス(Los Angeles)のコンプトン(Compton)地区では、犯罪撲滅を目的に「銃と商品券を交換する」キャンペーンが実施されているが、昨今の経済不況を反映してか、交換される銃の数が記録的な数にのぼっている。アムネスティが実施するこのキャンペーンは、警察に銃を引き渡せば、電器店やスーパーで使える商品券がもらえるというもの。護身用銃器は100ドル、対人殺傷用銃器は200ドルの商品券と交換できる。同地区での銃の不法所持の撲滅を目指し、2005年から行われている。前年キャンペーンで商品券と交換された銃は計387丁だったが、8日の警察発表によると、今年はこれまでに965丁という記録的な数にのぼっており、さらに増え続ける可能性があるという。バイロン・ウッズ(Byron Woods)巡査部長はFox 11テレビに対し、背景には経済の低迷があると語った。食べ物を買うお金にさえ事欠く人は多く、銃を交換する人の大半は家庭を持っている人間なのだという。「あるとき解雇されたばかりだという男性が、5丁の銃を提出しにきた。家族を飢えさせずに済む、助かった、と言っていたよ」提出された武器は、犯罪に使用された痕跡がないか調べられた後で、破壊処理されるという。今年提出された武器には、旧ソ連製のセミオートマチック式カービン銃1丁、手榴弾2発も含まれていたと、地元メディアは報じている。

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12/8
(「帽子がカラスに見えた」猟友会研修で散弾銃誤射:茨城)
茨城県かすみがうら市加茂の雑木林で7日、猟友会の研修会に参加していた男性が、カラスと間違えて同僚に散弾銃を発射するという事故があった。弾は同僚の頭に当たったが、奇跡的に命に別条はなく、まさに間一髪のできごとだった。土浦署の調べでは、午前8時半ごろ、東京浅草猟友会主催の実猟研修会に参加していた埼玉県越谷市七左町、銃砲店員、高野隆さん(58)を、約40メートル離れた場所にいた会社員の男性(51)が誤射した。無線で連絡を受けた猟友会のメンバーが現場から1キロ離れた下大津駐在所に駆け込み救急車を要請、高野さんは病院に運ばれた。検査をしたところ、直径約1ミリの弾8発が左側の頭蓋骨(ずがいこつ)にめり込むなどして全治2週間のけがを負ったが、命に別条はなかった。事故当時、高野さんは頭の上に飾りのついた黒色のニット帽を着用したうえ、しゃがんでいたため姿が見えにくかったという。土浦署は銃刀法違反の疑いで誤射した男性から事情を聴いているが、男性は「高野さんの帽子がカラスに見えた」と話している。
(ニホンジカ広域捕獲:長野)
ニホンジカによる農作物や高山植物の被害を防ごうと、県や上伊那の市町村などでつく協議会は6日、伊那市高遠町の入笠牧場でシカの捕獲をした。自治体の枠を超え、上伊那地区野生鳥獣保護管理対策協議会が捕獲を行うのは今年で5年目となる。この日は、上伊那猟友会のメンバーら約100人が参加し、オス1頭、メス36頭を捕獲した。上伊那地方事務所によると、昨年度、管内の野生鳥獣による農林業被害額は約2億1000万円。そのうち、ニホンジカによる被害は約1億円と半分近くを占めている。捕獲したニホンジカは、南アルプスの野生鳥獣被害について研究をしている信州大学農学部の竹田謙一准教授らが、大きさや体重を測定した後、解体し、栄養状態や妊娠しているかなどを調べていた。また肉や血液は、県や国の調査機関に送られ、ジビエに適しているか、人体に影響のあるウィルスを保有しているかなどについて検査するという。協議会では、伊那市長谷や高遠、中川村であと3回、個体調整を行い、約200頭のニホンジカを捕獲する計画。
(シカの事故が急増 JR播但線は今年度145件:兵庫)
播磨地域の山間部を走るJR姫新線や播但線で、列車とシカの衝突事故が急増している。十年ほど前までは年に数件程度だったが、二〇〇八年度は十一月末までで姫新線五十六件、播但線百四十五件に上る。事故でダイヤが乱れるなど、鉄道関係者は頭を痛めるが、抜本的な対策がないのが現状だ。(古根川淳也)JR西日本姫路鉄道部によると、姫新線では十一月だけで八件の事故が発生した。大半は十分程度の遅れだが、過去には車体の下にシカが巻き込まれ、角を切って運び出すなど運行再開に一時間かかったこともあったという。兵庫県森林動物研究センター(丹波市)によると、戦後の森林伐採などで荒廃していた山林が回復してきたことに伴い、シカの数が増加しているという。捕獲数も一九九七年度の約五千百頭が、二〇〇七年度は一万六千二百頭と十年で約三倍になった。森が豊かになった分、個体数が増えすぎて、餌を求めて人里に下りてくるシカが事故に遭っているらしい。全国各地で同様の事故が起きており、JR西はこれまでに、和歌山県の紀勢線で線路にライオンのふんをまき、播但線ではシカよけの笛を列車につけるなどの対策を取ってきたが、大きな成果は上がっていない。姫新線に来春導入する新型車両の前部には、シカ対策として大型バンパーを取り付けることにしている。姫路鉄道部の磯田隆宣総務科長は「シカにはかわいそうだが、われわれにできるのは車体を守ることぐらい」と困惑している。
(県内留学生、マタギ文化に親しむ:秋田)
県内留学生を対象とした「マタギ体験ツアー」が6日、北秋田市阿仁の打当温泉マタギの湯で開かれ、マタギ資料館の見学やミニかんじき作りなどを楽しんだ。県と民間企業などでつくる県環日本海交流推進協議会の主催。韓国、中国、モンゴルから秋田大や国際教養大に留学中の12人が参加した。同温泉に併設されたマタギ資料館では、職員が「マタギは集団で狩猟をする人のこと。名前の由来は、アイヌの言葉をルーツとする説、山々をまたに掛けて歩いたからとする説など複数ある」などと説明。留学生たちは、マタギが使用したナガサ(刃物)やかんじき、クマのはく製、毛皮などの展示品に興味深そうに見入っていた。直径約4センチのミニかんじき作りにも挑戦。細かな作業が多く苦戦する様子も見られたが、約2時間で完成させた。
(鳥獣害 国が補償を/クマ保護団体環境相に要請)
自然環境保護団体の日本熊森協会は5日、環境省を訪れ、クマを狩猟対象獣から外すなど、国策としてクマの保全に取り組むよう斉藤鉄夫環境相に要請した。また、野生鳥獣による農作物被害に対し、国が農家へ直接補償するよう求めた。団体は、(1)ツキノワグマとヒグマを狩猟対象獣から外す(2)捕獲後の原則放獣(3)都道府県のクマの駆除権限を国に戻し保全する(4)同省の狩猟の推奨を中止する――ことを要望。クマを殺さない政策への転換を求めた。斉藤環境相は「命を守ることは重要。意見として聞かせてもらう」と答えた。
(「水辺の衛生管理と鳥インフルエンザ対策」)
ラムサール条約に登録された阿賀野市の瓢湖を囲む西側のさくに今月、防護ネットが張られた。「水辺の衛生管理と鳥インフルエンザ対策のため」(市商工観光課)という。鳥インフルエンザは人間に感染するのか? 新型インフルエンザとの関連は? 県保健環境科学研究所ウイルス科の広川智香・主任研究員(40)に聞いた。<鳥インフルエンザはどんな病気ですか>鳥から鳥に感染するインフルエンザで、強毒性のウイルス(H5N1型)の場合、感染した鳥は高率で死ぬという特徴があります。山口県や宮崎県などでは強毒性の鳥インフルエンザウイルスによる鶏の大量死が確認されています。<瓢湖にいる白鳥やカモなどの野鳥にも発症の可能性はありますか>渡り鳥が運ぶインフルエンザウイルスは、ほとんどが弱毒性なので可能性は非常に低いと思います。北海道や秋田県では今年、白鳥の死がいから強毒性のウイルスが検出されましたが、周囲に感染が広がることはありませんでした。<人間にも感染するのですか>日本では、鳥から人への感染例はありません。鳥の体温は42度前後で鳥インフルエンザウイルスの増殖に適しているのですが、人間の体温は36~37度のため感染しにくいのです。ただ、インドネシアや中国などでは、鳥の羽をむしったり、ふんの付いた手で口に触れたことなどが原因による感染例が報告されています。03~06年に感染した256人のうち156人が死亡しました。<新型インフルエンザとの関係はあるのですか>強毒性の鳥インフルエンザウイルスが突然変異で低温でも繁殖するようになり、通常のインフルエンザのように人から人へと簡単に感染することを「新型インフルエンザ」と想定しています。近い将来発生する可能性が高いと言われています。<瓢湖ではこれまで、カモが観光客のまいた餌を食べようと岸辺に上がり、ふんが散乱していました。それを防ぐため、ネットが張られました>鳥インフルエンザ対策に限らず、野鳥はどんなウイルスを持っているか分かりません。鳥に直接触れることは避けるべきでしょう。また、インフルエンザウイルスは羽の付け根の細胞内で繁殖することもあるので、羽毛を吸い込むような行為も危険です。<水辺で白鳥などを観察する際に気を付けることはありますか>過敏になる必要はありません。万が一の場合もウイルスは洗えば落ちます。予防法は通常流行するインフルエンザと同じです。帰宅後は手を洗い、うがいを徹底しましょう。
(野生動物との共存を目指して:スイス)
スイスに生息するオオヤマネコ、オオカミ、クマの数が増加しているというのは朗報だが、これら野生動物の今後の繁殖を保証するためには、さらなる資金と州間の協力が必要だ。スイスでは野生動物の管理は各州に委ねられているが、この地方分権的なアプローチが野生動物の長期的な発展を脅かすことになると、WWFスイスが懸念を示した。『もっと全国的な視野で』「各州がかなり多くのことを独自に決定できてしまうため、スイスの連邦主義が時として障害になるようだ。もっと全体論的な見方、もっと全国的な視野が必要だが、うまくいかない」と、「種の多様性プロジェクト」のリーダー、クルト・アイヒェンベルガー氏は言う。連邦政府が「構想」と名付け、野生動物保護に関する全国的なガイドラインを発行したが、問題を起こす動物を銃殺すべきかの判断は個々の州に任されている。現時点で、今年は100頭の羊がオオカミの犠牲になり、そのほとんどがヴァレー州南部で起きた。世界自然保護基金 ( WWF ) によれば、1頭のメスのオオカミが羊40頭を食い殺したが、番犬の数が足りなかったか、または、羊用のシェルターがなかったために、羊の安全確保は十分ではなかったという。現在、ヴァレー州は政府のガイドラインを破ってオオカミを銃殺し、反対論者から非難を浴びるか、または、何も対策をとらずに農家の怒りを買うかというジレンマに陥っている。スイスでは、オオカミの生息数が昨年1年間で5頭から9頭に増え、生息範囲は過去10年間で2州から8州に拡大した。また、オオヤマネコの数は100頭に上り、アルプス山脈一帯では最大規模だが、特定の地域で繁殖が進むとハンターとの問題も浮上してくる。「ハンターからの圧力と、オオヤマネコの管理における州の自治性が、オオヤマネコの繁殖を妨げている」とアイヒェンベルガー氏は言う。『州間の協力』しかし一方で、農家が家畜の安全を確保できるようにするには、これまで以上の資金が必要だが、全体的に見ればガイドラインはうまく機能しているというのが、政府の見解だ。「3つの構想は全国規模のプログラムで、非常にうまくいっていると思う。もちろん時間はかかるが」と、連邦環境局 ( BAFU/OFEV ) で野生動物管理責任者を務めるラインハルト・シュニドリヒ氏は言う。
「政府だけで行っているのではない。この3つの構想を実行に移すには全26州の協力が必要だ。ガイドラインに従って、オオカミ、オオヤマネコ、クマをアルプスに呼び戻すという大きな目標の下にすべての州をまとめたい」また、家畜の保護を強化し、ハンターと農家の緊張関係を和らげるには、さらなる資金が必要だという点で、連邦環境局とWWFの双方が合意している。現在、国家予算から80万フラン ( 約6100万円 ) が対策費として割り当てられているが、シュニドリヒ氏の考えでは、この資金は野生動物の管理に当て、増資分は補助金という形で連邦経済農業局 ( BLW/OFAG ) から農家に対して出されるべきだという。『資金不足』農家から見れば、野生の捕食動物がもたらす脅威により、労働の負担と設備改善の必要性が増すため、農家を取り巻く状況は変わってしまった。そこで現在、農家をサポートするために必要な資金に関して、政府2局間で話し合いが行われている。「オオカミの生息地域になっている州の数が増えれば、話し合いはもっと簡単になる」とシュニドリヒ氏は言う。また、アイヒェンベルガー氏は予算を増やす必要性を強調する。「もし野生動物を保護したいなら、もし現行の法律を守ろうと思うなら、厳密に実行に移すためにもっと資金が必要だ。野生動物が繁殖すれば、拡大する生息圏を保護するためにより多くの資金が必要になる」しかし、WWFからは、全国規模のガイドラインを守り、協力関係を強めようとする州の存在が必要だという声が聞かれた。「州は関係者全員と共に行動しなければいけない。野生動物の保護責任があるということを州が自覚することが重要だ。より広い視点に立たなければいけない」とアイヒェンベルガー氏は言う。「オオカミやクマがいつアルプスに戻ってくるかを州は予想するべきだ。将来に向け今から準備を進めておく方が賢明だ。早期に州が動けば、対立を避けることができる」

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12/6
(早掘りタケノコ出荷:静岡)
静岡県岡部町で3日、早掘りタケノコの出荷が始まった。JA大井川果樹林産協議会筍(たけのこ)部会の3人が16.7キロを同JA朝比奈支店の集出荷場に持ち込んだ。季節を先取りしたタケノコは、JA担当者が選別して2キロ箱に詰め、4日朝には東京の築地市場でせりにかけられる。高級料亭や贈答用として使われる。[中略]近年イノシシによる被害が増え、生産者は電気柵や人間のにおいを嫌う性質を利用した古着のかかしなどを設置し被害防止に懸命だ。
(県内唯一の分校で地域住民ら招きまつり:神奈川)
県内唯一の分校・山北町立川村小学校高松分校(同町向原)で、地域住民や保護者らを招いた「分校まつり」が五日、開かれた。同校の在籍児童は三人だけ。約十五人の大人たちが訪れた同校の運動場はにぎやかになり、子供たちは歌や手作りのゲームなどで、大人たちとの交流を楽しんだ。これまでは同校で育てたサツマイモや大根などで焼き芋やおでんなどを楽しむ収穫祭を開いていたが、ことしはイノシシ被害や天候不順などで収穫できなかった。[後略]
(カモ諏訪湖に飛来:長野)
諏訪湖にカモ類など水鳥が飛来するシーズンを迎えた。岡谷市の湖畔では昼間、陸に上がったカモの群れが道路を横断し、公園の芝生の上で草をつつく光景が見られる。冬鳥として諏訪湖に飛来するのはマガモ、オナガガモ、ヒドリガモ、ホシハジロなど十数種いる。水草やその種子など植物を食べる種が多いが、魚食性の種もいる。その一種、カワアイサは「ワカサギに打撃を与える」として漁業関係者を悩ませている。県諏訪地方事務所の調べでは、県内で最も多い諏訪湖周辺に飛来するカモ類は近年3000羽以上に達し、昨シーズンは5439羽を数えた。
(石原語録 知事会見から)
-荒川区で野生のネコやカラスへの餌やり禁止条例ができたが、都はどうするか-◆典型的な例はね、イギリスのトラファルガー広場でハトのふんで往生しててね、一切やっちゃいかんという規則を作った。自然の世界に生きている動物は試練に耐えて生存を果たしている。人間が過剰な餌を与えて生きやすくする。私は人間のそういう、好きな動物にどうのこうのというか、生存の循環を狂わせるのは感心できないな。
(韓国のトキの里)
トキ(朱鷺)を韓国では「タオギ」という。朝鮮半島にもいたが1979年、南北非武装地帯での目撃を最後にいなくなった。韓流スターの草分けチョー・ヨンピルに「タオギ」という歌があるが日本ほど人気の鳥ではない。ただ中部の忠清北道に「タオギ峠」という意味の地名があり昔は身近な存在だったようだ。ところで韓国語の「タオギ」は日本語の「トキ」に通じる。おそらくルーツは同じと思われる。「タオギ」の「タオ」は鳴き声からきたというが、トキのもう一つの漢字である「鴇」は日本語読みで「ほう」、中国語読みで「バオ」というそうだから「タオ、ほう、バオ」で共通する。したがって日本語の「トキ」は韓国語の「タオギ」が語源とみていい。韓国では鳥の名前には「ギ」がよく付く。カモメは「カルメギ」だが「カルメ↓カモメ」だろう。カリ(雁)は「キロギ」でこれも「キロ↓カリ」に違いない。ハト(鳩)は「ピドゥルギ」だから「ピドゥ↓ハト」か。ところが両国にたくさんいるキジは「クォン」というが「キジ」には遠い。日韓の“異同感”の面白さだ。5月の韓中首脳会談の際、中国からのお土産として約束されたトキ2羽が先ごろ韓国に贈られてきた。それが今、湿地保全など生態系保護に力を入れている慶尚南道昌寧郡の復元センターで飼育されている。トキ復元では先輩の日本の佐渡市長も訪問し佐渡との“トキ交流”も計画中とか。来年の孵化(ふか)が楽しみだ。

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12/5
(ニホンカモシカ、わなに掛かる 密猟目的か:石川)
四日午後一時半ごろ、小松市金平町の山中で、国の特別天然記念物のニホンカモシカ一頭が、木に仕掛けられたわなに掛かっているのが見つかった。わなは使用が禁止されている「くくりわな」で、小松署は何者かが密猟目的で仕掛けた可能性もあるとみて、狩猟法違反の疑いで捜査している。小松署と同市によると、使用された「くくりわな」は金属ワイヤー製。わなには狩猟者の氏名や住所などを明記しなければならないが、わなには記されていなかった。規定の直径十二センチを超える可能性もあるという。市内で違法わなの使用が確認されたのは今年初めてという。同署によると、わなに掛かったのは、雄のニホンカモシカで体長約一メートル。成獣とみられ、左前足にわなが掛かっていた。県鳥獣保護委員が発見し、いしかわ動物園の職員が麻酔銃で眠らせ、同署員らがわなを解いた。ニホンカモシカはほぼ無傷で、約二時間後に山へと放たれたという。
(ウミネコ衝突事故ゼロに 中部空港、対策が奏功)
昨年、ウミネコの大群と航空機との衝突事故が相次いだ愛知県常滑市の中部国際空港。“あの手この手”の対策が実を結び、今年はウミネコが絡む事故やトラブルはゼロ。空港会社の担当者は安堵(あんど)する一方、「来年以降も徹底的にやる」と手を緩めない構えだ。ウミネコは昨年8、9月、1日延べ約3万羽が飛来し、夜になると2、3千羽が敷地内に侵入。航空機と衝突する事故が6件、滑走路侵入で上空待機を余儀なくされたケースもあった。空港会社は昨年、手始めに夜間侵入を食い止めようと鳥がにおいを嫌う酢酸や、カラス対策に使うトウガラシ成分を誘導路などにまいた。さらに消防車で放水し猟犬で追い立て、花火やサイレンで脅すなどさまざまな「掃討作戦」を展開した。「考え付くあらゆる手だてを講じた」と担当者。しかし効果が実感できなかったため専門家の「鳥は目と耳がよく、特に人間と銃を嫌う」という意見をもとに、今年は護岸を巡回し銃を空に向かって撃ち威嚇する手法に絞った。鳥に「空港は危険」と教え込み、近寄らないようにする作戦だ。これが決め手となり、昨年はピークで延べ1日約3万5千羽に達した護岸のウミネコが今年は延べ約600羽に激減した。担当者は「もう空港にはほとんど近づかないだろうが、安全安心のため、今後も闘い続ける」と話している。
(生息数調査、昨年同期比2割減の5728羽:山形)
鶴岡市がカラスの生息数調査を1日に行ったが、昨年の同時期(11月29日)より約2割少ない5728羽だった。冬に数が増えるとみられていたが、6082羽だった今年9月の調査より少なく、市環境課は「原因をどう説明するか難しい。昨年度からの捕獲対策の効果が表れたと思いたいが、カラスのねぐらが移った可能性も考えられる」と首をひねっている。同課は、カラスは冬場に鶴岡公園周辺をねぐらとすることや、10~1月ごろに渡り鳥のカラスも集まることから、冬場に数が増えるとみていた。調査は、公園を中心とする6地点から、公園に向かって飛ぶカラスを数える。市は昨年度200羽、今年度も1日までに332羽を駆除。公園周辺の電線にテグスを張る追い払い対策もしている。しかし大幅な減少に同課は「ここまで減った原因とは考えにくい。従来少なかった場所にいっぱいカラスがいたという報告もあり、生息地域がずれたのかもしれない」としている。
(長岡市でイノシシ捕獲大作戦)
中心部で今秋、イノシシが相次いで出没した長岡市は4日までに、わなを仕掛けて捕獲に乗り出すことを決めた。わなは10日から、足跡が確認された同市の信濃川河川敷などに設置する。同市危機管理防災本部は「これまで幸いにもけが人は出ていないが、人への被害を未然に防いでいきたい」としている。同市では、10月2日、信濃川左岸の同市下山3の住宅地でパトカーがイノシシ5頭を発見、うち1頭がパトカーに突進したのが目撃の始まり。その後も市街地などで出没し、10月21日朝には、JR長岡駅から約1キロの川崎小学校にイノシシが玄関のガラス戸を破り突入。消防職員や警察官が雄イノシシ1頭を取り押さえた。このほかも小学校付近などでの出没情報があり、10月2日から11月20日までに5―1頭、計12件の情報が寄せられた。一連の騒動に対し、同市は当初、広報活動のみを行っていたが、先月になっても小学校付近に出没したことを受け、捕獲作戦に踏み切った。事業は、県猟友会長岡支部の15人に委託、わなの設置のほか、その周辺のパトロールや捕獲作業などを行う。わなは、最近イノシシの足跡が多く見られた同市の蔵王橋や長生橋の河川敷など5カ所に計25個仕掛ける予定で、10日から18日間設置される。看板を立てるほか、付近に住む住民に注意喚起をする。イノシシは積雪が数十センチあるところにはいないとされることから、雪解けする3月末ごろに再度設置する予定だ。
(爆竹の箱など発見 徳島市の連続爆破、鮎喰川を県警捜索)
徳島市内で十月に発生した連続爆破事件を調べている県警捜査本部は三日、逮捕した徳島市不動東町二、無職堀太●(たかあき)容疑者(35)の供述に沿って、自宅近くの鮎喰川で爆発物を作ったときに使った道具などを捜索した。爆竹の箱の一部とみられる紙片や、塩化ビニール製パイプの切れ端三個を見つけた。二日に続き、捜査員と県警機動隊員約三十人が捜索。鮎喰川に潜水した機動隊員が、弁天橋(潜水橋)中央付近から下流約四・三メートル地点の水深約四メートルの川底から紙片(約三センチ四方)と、その近くでパイプの切れ端を発見した。紙片に書かれていた文字から、堀容疑者が九月上旬にインターネットを通じ購入した爆竹と同じ商品の箱の一部と確認できた。捜査本部によると、堀容疑者は「爆発物を作って残ったパイプの切れ端や火薬を抜き取った爆竹が入っていた箱は、犯行前に鮎喰川に捨てた」と供述している。この供述通りに紙片やパイプの切れ端が見つかったことから、堀容疑者が爆発物を自作したことを裏付ける重要な証拠とみている。これまでの調べで、堀容疑者はネットで購入した爆竹をほぐした火薬と、十月三日に板野郡内の量販店で買ったパイプなどで爆発物を作ったことが分かっている。
(空き家の植え込みにジュラルミンケース 住民、一時避難:長野)
3日午前11時40分ごろ、松本市神田1の空き家の植え込みに「手榴(しゅりゅう)弾が描かれたジュラルミンケースがある」と、住民が通報した。県警爆発物処理班が出動し、一部住民が約2時間、避難するなどの騒ぎになった。処理班が不審物の中身を調べたところ、ネジやクギが入っており、火薬などの爆発物はなかった。松本署は空き家に住んでいた男性が置き忘れたとみて調べている。調べによると、現場はJR松本駅から約2キロ離れた住宅街。空き家の西側には保育園があり、一時、児童と職員約90人がバスに乗って避難した。
(里山整備「伐採木」まきに活用:京都)
京都府綾部市は、里山整備と併せ伐採した木々をまきとして活用してもらう取り組みを始めた。過疎高齢化が著しい「水源の里」での活動を手始めに実施しており、参加者をさらに募っている。 集落や農地に近い、荒廃した里山を手入れして見通しをよくすることで、シカやイノシシなどによる農作物への被害を防ぐ狙いがある。さらに伐採木をまきとして、里山整備に参加した人に低価格で提供し、「まきストーブ」などの燃料として有効活用してもらう。国の「地方の元気再生事業」の一環として先月下旬から実施している。場所は高齢化率100%の限界集落で市が「水源の里」として活性化を図る五泉(いいずみ)町市志(いちし)。特産品で売り出し中のフキの畑近くの山を整備している。このほど行われた作業では、5人が雑木をのこぎりなどで切った後、おのや専用機械でまき割りをした。参加した綾部市内の男性(62)は「自宅の石窯でのパン焼きに、まきを使いたい」と話していた。市内の別の地域でも実施する予定。参加登録制で来年2月末までの毎週土、日曜に行う。登録者は現在12人。登録は無料。場所は市が選ぶ。
(巨大イノシシどこから? 相模原の県道で発見)
四日午前三時二十五分ごろ、相模原市当麻の県道で一頭のイノシシが横たわっているのを通行人の男性が発見、一一〇番通報した。イノシシは死んでおり、相模原署は車にはねられたとみている。相模原市によると、相模川以東の住宅地周辺でイノシシが発見されることはまれという。市などは他のイノシシがいる可能性もあるとみて、見掛けたら刺激しないよう注意を呼び掛けている。市立博物館(同市高根)の説明では、イノシシはオスで体長約一二〇センチ。二歳以上の成獣とみられる。市によると、相模川以西の丹沢山地周辺ではイノシシの農業被害も報告されているが、旧市域では二〇〇六年から三年間で発見の通報が二件あるのみという。市立博物館の守谷博文学芸員は「狩猟期が始まって丹沢山地周辺から逃げてきたイノシシが相模川を越えてやってきたか、高尾山周辺から南下してきた可能性がある」と分析している。死んだイノシシは、市立博物館がはく製として一般公開を検討している。
(イノシシ肉使った地産弁当で農水生産局長賞:佐賀)
唐津市七山の農産物直売所「あゆのさと」のイノシシ肉を活用した弁当が、農水省が主催する「地産地消給食等メニューコンテスト」の外食・弁当部門で、最高賞に次ぐ生産局長賞に輝いた。七山の農作物を荒らすイノシシの肉をおにぎりの具に活用、地元野菜を使った創作おかずを添えた独自性が評価された。コンテストは、農水省が地場産品を積極的に活用しているメニューを表彰し、併せて地産地消を進めようと今年初めて企画した。学校給食・社員食堂部門と外食・弁当部門に全国から144件の推薦があり、21件が入賞した。受賞したのは「さとのとんとん弁当」で、メーンは同店が2年前から手作りするイノシシ肉を使ったおにぎり。味付けした肉を特産の「七福しょうが」とともに特別栽培米と炊き込んでにぎった。これに黒イチジクをササミで巻いたフライ、トマトとチンゲンサイを具にした卵焼きなど、同店で扱う七山産野菜を使ったおかずを添えた。やっかい者のイノシシを逆に活用し、七山の特産物を広めたいと考案した弁当。徳田裕子代表は「地産地消に20年こだわってきた店として励みになる評価。今後も生産者の情熱がつまった食材から、アイデア料理を生み出したい」と話す。弁当は予約制で販売。季節の野菜を使うため内容は異なる。
(イノシシ民家庭先に出現、捕獲:山口)
3日午後4時ごろ、下関市秋根本町の民家の庭先にイノシシが現れたと、110番通報があった。駆けつけた下関署員や市職員ら約10人が約1時間半後に捕獲した。けが人は無かった。市農林整備課によると、このイノシシは体長約1メートル、体重約50キロの雌。鉢植えが荒らされたり、乗用車の車体に傷が付けられた。署員らは逃げるイノシシを追いかけて、近くのアパート駐車場で取り囲み、魚網で捕まえた。近くの山から下りてきたらしく、4日には市内の山中に放つという。
(野鳥にそっくり74点 名張でバードカービング作品展:三重)
木を削って鳥型の装飾品を作る「名張バードカービングクラブ」の作品展が3日、名張市元町のジャスコ新名張店リバーナホールで始まった。入場無料、7日まで。会場には、本物の野鳥そっくりの作品74点が展示され、県内最大級という。バードカービングは、アメリカの先住民が作っていた水鳥のオトリが起源で、「デコイ」と呼ばれるカモが有名。同クラブは、今主流になっている鳥の形や色をできるだけ本物に近づける手法で行っている。今回の展示は、18人の会員が、かわいらしい小鳥や丸い目のフクロウ、鋭いくちばしのワシなど計89羽を出品。それぞれ枝や岩にとまったり、水辺で遊んだりしている。鳥の目のガラス玉と、つめやくちばしの先端の針金以外は、すべてグラインダーや彫刻刀で木を削って、アクリルペイントで彩色。止まり木や水辺の小石などの台も同様に作っている。材料は年輪が均一なアメリカの木材などを使用。制作時間は小鳥で約10時間で、大きな台に乗った大作は1年半かかる。特に顔の彫刻や、羽根を本物のようにぼかしたりするのに気を使うという。会場には制作に使う道具や木も陳列。6、7日は彫刻の仕上げを実演する。同会は19年前に発足し、同市の蔵持公民館で月2回教室を開催。同市内のほか県内の各市、遠くは大阪や奈良からも通っている人がいる。主宰の坂倉晴彦さん(65)は「エサの虫をヒナやパートナーにくちばしで移しやる姿など、生態を忠実に再現している点も注意してみてほしい」と話している。
(湖北平野のコハクチョウ優雅な舞:島根)
宍道湖北岸の松江市浜佐田町周辺の田園地帯で、冬の使者・コハクチョウが羽を休め、優雅な姿を見せている。日本野鳥の会島根県支部の飯塚洋一支部長によると、コハクチョウは五、六年前から集まるようになり、現在は約四百羽が群れを作り、水田に残った稲穂や稲の根をついばんでいる。地元住民が稲刈りの終わった水田に水を張り、餌場を提供している場所もあり、越冬する水鳥たちにとって楽園になっている。コハクチョウのほか、アオサギやダイサギなどのサギ類、マガモやキンクロハジロなどのカモ類、チュウヒなどの猛禽(もうきん)類の姿も見られるという。
(近代五種 大胆改革 競技時間短縮、ゲーム性加味)
近代五輪の父、クーベルタン男爵が発案した近代五種が、射撃とランニングを複合した新方式に生まれ変わる。2012年ロンドン五輪で除外対象に挙がった経緯もあり、国際近代五種連合(UIPM)のショーマン会長は「競技時間の短縮と、観客へのアピールを狙いたい」と大胆な改革に着手した。新方式は来年1月1日から導入。冬季競技のバイアスロンのように、ランニングの間に射撃をする。フェンシング、競泳、馬術に続き、統合種目は最終種目として実施され、走者は射撃を外すと「罰走」を科される仕組み。「近代五種」の競技名に変更はなく、同会長は「ゲーム性が加味されて魅力が増し、競技が2、3時間短縮できる」と説明する。UIPMは五輪競技に採用されて100周年となる12年ロンドン五輪を「記念大会」と位置付け、環境保全や安全性を考慮したレーザーピストルの導入も決めた。日本近代五種・バイアスロン連合の菊地孝之前事務局長は「レーザー銃と標的の開発は日本が主導した。従来のエアピストルは鉛弾など環境保全の問題もあり、アジアの大会やユース五輪から使用を拡大するようだ」と話す。「見るスポーツ」への転換を図る近代五種の改革は成功するか。
(不法所持・押収の銃・刀剣2858点を処分:北京)
4日付法制晩報によると、北京市公安局(警察)は同日、2008年に不法所持として押収した銃約1000丁と刀剣1858点の解体処分の様子を公開した。北京市公安局は08年、銃砲刀剣類の不法所持摘発に力を入れ、58人を刑事拘留、562人を治安拘留し、1人を警告処分とした。押収した銃は260丁、モデルガンは692丁、銃弾約300発、刀剣類1858点だった。押収した銃は解体・変形して使用不能にし、最終的には融解する。写真は中国新聞社が配信したナイフなどの処分作業。
(過去半世紀の間に何と400頭以上もの犬が警官により射殺:アメリカ)
2004年に7歳になるラブラドール犬が、ミルウォーキーの警察官により射殺されたとして、今週にも裁判が行われる予定だ。殺されたラブラドール犬の飼主であるVirginia Viiloさんは、州警察と実際に銃を発砲した警察官Montell Carterさんを、愛犬のラブラドールは、怪我をして動けない状態にあったも関わらず、射殺したとして2005年に訴えを起こしていた。市は、発砲したとき警察官には免責特権があったと反論していたが、却下されていた。裁判所の資料によると、過去半世紀の間に何と400頭以上もの犬が、ミルウォーキー警察によって射殺されていたとのことだが、今回の裁判における証拠資料としては認められないようだ。裁判は今週には行われる予定。

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