<射撃ニュース9月>

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(クマに襲われ男性重傷:岩手)
20日午前9時45分ごろ、岩手県奥州市胆沢区若柳の山林で、近くに住む農業佐々木統治さん(59)がクマに襲われ、頭の骨を折るなどの重傷を負った。水沢署によると、佐々木さんは仲間と計6人でクマを駆除するため午前9時ごろ山林に入り、猟銃を持つ仲間の方角にクマを追い立てる役をしていた。叫び声を聞いた仲間が血を流して倒れている佐々木さんを発見、消防に通報した。クマは逃げたという。現場付近ではクマに畑が荒らされるなどの被害が相次いでいた。
(陸自玖珠駐屯地の銃紛失:窃盗の元陸自隊員を起訴:大分)
玖珠町の陸上自衛隊玖珠駐屯地に侵入して64式小銃などを盗んだとして、宮崎地検は19日、宮崎県高鍋町持田、元陸上自衛隊員、高山敏信容疑者(44)を銃刀法違反、窃盗、建造物侵入罪で宮崎地裁に起訴した。起訴状などによると、高山被告は06年9月8日午前1時ごろ、金網のフェンスを乗り越えて同駐屯地内に侵入。第4戦車大隊の武器庫から64式小銃と9ミリ拳銃など計6点を盗んだ。武器庫は同駐屯地内に保管してあった鍵を使い、小銃を小脇に抱え、残りはリュックサックに入れて持ち去った。同地検によると、高山被告は「辞めてから銃を手元に置きたいという欲求が日に日に強くなってきた」と話し、自宅ではすぐ取り出せる場所に保管して、「毎晩のように手に持って重量感や独特の感触を楽しんでいた」などと供述している。また、「大きくて保管場所に困った」として、盗んでから2週間も経たないうちに高鍋町内の小丸川河川敷で64式小銃を分解して捨てたという。
(生き物の美そのままに はく製師経験50年:岐阜)
神戸町瀬古の佐藤了介さん(71)は、全国でも数少ない「はく製師」として活躍している。50年近い経験と、鋭い観察力に裏打ちされた作品は、まるで生きているよう。狩猟が衰退する中、はく製の注文は減り続けているが、佐藤さんは「私を頼りにしてくれる人もいる。元気なうちは仕事を続けたい」と、話している。佐藤さんがはく製作りを始めたのは、20歳のころ。猟で初めて仕留めたキジの美しさに心を奪われ、その姿を残したいと考えたのがきっかけだった。新潟県生まれの佐藤さんは、父がはく製を手がけていたため、作り方の基本は分かっていた。会社勤めの傍ら、はく製作りに没頭。その技術が評判になり、次々に注文が入るようになった。22歳のころには、中学時代の野球部の名前を取った「北斗ハクセイ研究所」を開設。会社も辞め、はく製師として本格的に働き始めた。はく製は、鳥や動物の皮をはいで防腐処置をした後、中に詰め物をして縫い合わせる。自然な形を再現するには、動物の生態や動き、体形を正確にとらえる観察力と、全体のバランスを整える造形力が問われる。佐藤さんは現役のハンターで、今も猟期には山に入る。若いころから、野生動物を間近に見てきた目が、はく製作りに生かされている。注文が多いのは、鳥だとキジやヤマドリ、動物はシカやイノシシ。ほとんどはハンターからの依頼だが、博物館の展示用に作ったこともある。「狩猟が盛んだった30年ほど前には、1日に10体も仕上げていた。毎日忙しかったねぇ」と佐藤さん。北斗ハクセイ研究所は全国的に知られ、絶頂期だった。しかし、急速な開発で自然の野山が失われる中、ハンターも減少。県猟友会の会員は、2006年度で2554人に落ち込み、最盛期(1976年)の1万593人に比べ4分の1以下となった。はく製の注文も減り、今では年間70件ほどという。それでも、佐藤さんの腕にほれ込んで、注文を寄せる人は絶えない。11月15日の狩猟解禁を前に、佐藤さんは「そのうち、はく製師は1人もいなくなるかもしれないが、仕事があるうちは頑張る」と、笑顔を見せた。
(射撃にブームの兆し=初の五輪金メダル効果:インド)
北京五輪の男子エアライフルでインドのビジネスマン、アビナブ・ビンドラ選手(25)が優勝、五輪個人種目としてはインドに初の金メダルをもたらした。ビンドラ選手は国民的英雄扱い。ニューデリーの射撃クラブでは入会者が急増し、ちょっとしたブームの兆しだ。首都のスリフォート射撃場のクラブには、同選手の優勝以来、50人を超える新規入会者が殺到した。モシム・カーンさん(23)さんもその1人。以前から射撃競技に興味があったというが、ビンドラ選手の活躍で入会を決意した。「できれば国際的な競技に出たい」とやる気十分。「ビンドラ選手の活躍が射撃競技の知名度アップにつながれば」と話すのは、会社員のスウェトラナ・パトナイクさん(24)。国際大会で上位入賞の経験もある射撃歴5年目の上級者だ。パトナイクさんによれば、インドでは国際水準を満たす射撃施設が不足しており、まずは競技インフラの増強が急務だ。「この国には才能のある人がたくさんいる。開花させるには行政による強力な振興支援が必要」と、政府に注文を付けた。インドでスポーツといえばクリケット。それ以外のスポーツに国民の関心はさほど高くない。射撃場のクラブ・メンバーらは、ビンドラ選手の活躍が射撃の振興にとどまらず、「世界に通用するスポーツ文化をインドに根付かせるきっかけになれば」と話していた。
(飼料畑にも電気柵 イノシシ被害に効果:島根)
島根県大田市の酪農家の福間健治さん(61)は、農研機構・近畿中国四国農業研究センターの協力を得て、飼料用トウモロコシでは珍しい獣害防止の電気柵の設置試験を行っている。春の種まき以降、イノシシの侵入防止に効果があった。飼料高の中、中山間地域で自給飼料を安定生産する手法の確立を目指す。福間さんが飼料用トウモロコシを栽培するのは10数年ぶり。当時は、地区の畜産農家8戸でコーンサイレージ生産に挑戦したが、イノシシの被害がひどく手を引いた。
(イノシシ被害相次ぎ、防御網で農作物守る:愛媛)
四国中央市土居町天満地区などで、間もなく収穫期を迎える稲が踏み倒されるなど、イノシシによる農作物の被害が相次いでいる。イノシシは民家近くにも出没し、農家の人たちは人里近い水田にも防御網を張るなど、対策に追われている。地元住民によると、今月に入ったころから、軽トラックがイノシシとぶつかったり、イノシシの親子を見かけたなどという情報が増えてきたという。近くの農業、松木順子さん(72)は「イノシシがこんなに下まで降りてきたのは初めて。丹精込めて育ててきたお米を何としても守りたい」と、水田の回りに木や鉄製の柱を立て、網(高さ約1メートル)を三重に張り巡らせる作業をした。同市農業振興課などによると、市内全域から被害報告が寄せられ、特に旧土居町の天満、上野地区が多いという。民家近くでの出没について、市担当者は「山沿いで耕作放棄地や休耕地が増えたため、餌を探しにイノシシが下へ下へと降りてきているのが原因ではないか」と話している。
(県内ぐるり鹿肉マップが完成 料理や飲食店紹介:兵庫)
シカ肉の普及に取り組む兵庫県内の飲食業者や加工団体などでつくる「ニホンジカ有効活用研究会」が、「鹿肉マップ」を完成させた。シカ肉を使った料理や、加工品を販売する県内の店舗を紹介。同研究会は「多くの人に味わってもらい、シカ肉の需要を高めたい」と期待を寄せている。(太中麻美)県内では現在、年間約一万五千頭のシカが捕獲されている。農作物被害の拡大に伴い、さらに捕獲頭数を増やす必要があるが、皮や肉などの利用が進まず、大半が廃棄されている。同研究会は昨年六月、食用として流通拡大を図ろうと結成。丹波市青垣町の県森林動物研究センターを本部とし、県内の飲食業者や猟師など三十八の団体、個人が参加し、活動を続けている。今年二月、「シカ肉の魅力を広く知ってほしい」と、販売場所を紹介するマップの作製を決め、準備を進めてきた。A3判で、コロッケや薫製、会席など、シカ肉料理を提供する丹波や朝来、神戸市の九団体の商品紹介や連絡先をまとめた。裏面に会員の店舗や商品広告を印刷し、今秋から県内各地で配布する。同センターの横山真弓主任研究員は「低カロリーでミネラルが豊富な上、アレルギー物質の含有量も少ない食材。連携して情報を発信し、活用のすそ野を広げていきたい」とする。研究会は、新規会員やマップへの掲載希望も募っている。兵庫県森林動物研究センターTEL0795・80・5516
(英彦山でブナ林再生、あす苗木育成の種拾い:福岡)
県内の登山愛好家でつくるボランティア団体「霊山会」(田川市)は21日、添田町の英彦山(1200メートル)に植えるブナの苗木を育てるため、同山でブナの種拾いを行う。永井直(すなお)会長(78)は「森林の尊さを実感してほしい」と、多くの参加を呼びかけている。同会は、永井会長らが1998年、同山の山頂付近で枯れかけた自生のブナ林を見つけたことから、ブナの植栽活動を発案。ブナ林にはササが生い茂り、落ちた実がササの葉に引っかかったり、ササが土の養分を吸い取ったりして、種からでは育ちにくい環境にあるため、拾った種を苗木にして植えることにした。しかし、活動は困難の連続で、当初集めた種から芽が出たのは、全体の4分の1ほど。永井会長の自宅の畑などで高さ約30~50センチの苗に育てて、2001年3月に初めて、約10本を植えたが、そのほとんどがシカに食い荒らされてしまった。同会は、シカによる食害を防ぐため、植栽した場所の周囲に高さ1メートルの鉄柵を設置。地道な活動を積み重ねた結果、これまでに約120本の苗が根づき、約2メートルの高さまで育ったものもあるという。21日は午前9時に、同町の鷹巣高原ホテルの駐車場に集合し、ブナ林まで登って種を拾う。参加無料で、登山用の服装をして、弁当や飲み物、種を入れる袋を持参する。問い合わせは、同会(0947・42・6845)へ。
(マタギ伝統料理で駅弁 「クマ肉、食べてみて」:秋田)
駅弁の花善(秋田県大館市、花岡多香子社長)は10月11―13日、狩猟民のマタギの伝統料理を駅弁にした「マタギな鶏めし」を販売する。マタギが山中で食べる天然マイタケやクマ肉などを使った。価格は5250円。秋田駅と東京駅、花善の本社で取り扱い、3日間で400食の販売を目指す。 昨秋売り出した新作弁当「曲げわっぱ『黒』鶏めし」は、販売開始前に行列ができるなど人気を博した。マタギな鶏めしは第2弾で、「地域の話題づくりに」(八木橋秀一常務)と企画した。 容器は縦24.5センチ、横19センチ、高さ7.5センチ。器とはしに秋田スギの間伐材を使った。再生利用が可能という。クマ肉、子持ちアユ、山菜など15品目のおかずはすべて秋田県産という。9月22日から予約も受け付ける。
(マタギの里クマの門柱でPR:秋田)
マタギの本場、北秋田市阿仁幸屋渡地区の国道105号沿いにマタギをPRするクマ門柱が並び、ドライバーの目を引きつけている。幸屋渡から打当温泉まで約15キロを「マタギ街道」としてPR計画を進める幸屋渡幸友会(上杉忠雄代表、19人)が、これまでにチェーンソーアートによる木彫りのクマなど13基を設置した。中でも目立つのは国道105号の幸屋渡入り口に設置された樹齢120年(直径約60センチ)の秋田杉で作った門柱。高さ約4メートルの門柱上部にクマが立ち上がった木彫りのデザインは「マタギの里」をドライバーにPR。市民団体が自主的に取り組む町づくりに役立つ活動に市が事業費の一部を補助する制度を活用した。同会は70基の木彫りを設置する予定で、サケを抱えるクマやフクロウなどがすでに国道に設置されている。

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9/19
(テレビ朝日が逆転勝訴 銃密輸報道の名誉棄損)
ニュース番組で1000人に銃を密売したように報じられて名誉を傷つけられたとして、元銃砲店経営和田晃三被告(49)=銃刀法違反罪などで1審実刑、控訴=がテレビ朝日などに500万円の賠償を求めた訴訟の控訴審で、東京高裁は18日、50万円の支払いを命じた1審判決を取り消し、請求を棄却する逆転判決を言い渡した。青柳馨裁判長は、報道は「千人」という数字ではなく、多数の銃が密売された点を重視したと指摘。「被告は分解した拳銃を少なくとも100数十丁密輸、密売したと認められる。報道の重要な部分は真実だ」と判断した。判決によると、2004年10月の「報道ステーション」は「千人に銃を売った男追跡」とのテロップを付けて放送した。昨年11月の1審東京地裁判決は「犯罪行為を過大に印象付けた報道で、社会的評価を低下させた」と認定していた。
(山下が日本新記録で優勝:ライフル)
ライフル射撃の全日本社会人選手権が13日、新潟県立胎内ライフル射撃場などで行われ、北京五輪代表の山下敏和(自衛隊)が男子ライフル3姿勢(120発、決勝10発)で1269・8点の日本新記録で優勝した。女子エアライフル立射(40発、決勝10発)は今井尚子(東京リーガルマインド)が503・0点の日本新記録で勝った。
(イノシシ出没に注意を 被害相談相次ぐ:福岡)
北九州市の橋本博行農林課長は17日の市議会決算特別委員会で、今年度は市内でイノシシが例年よりも多く出没する可能性が高いとの見通しを示した。イノシシは、ドングリなどの食べ物が山で尽きる9月下旬以降、人里に下りてくる習性がある。だが、市農林課によると、イノシシ被害に関する市への相談件数は、4月から8月末までに135件が寄せられ、例年の数十件程度を大きく上回っているという。橋本課長は委員会で「相談が8月から急速に増えてきている。出没するのが例年より半月近く早くなっており、今年はかなりの数が(人里に)出るのではないかと危ぐしている」と述べた。市内では毎年、県猟友会による狩りで700~800頭が、箱穴により400~900頭が捕獲されている。しかし、イノシシが田畑を荒らしたり、乗用車に接触する事例が相次いで発生。17日の委員会でも議員5人が市に善処を求めた。
(イノシシ防護柵の補助、全市域に拡大へ:香川)
香川県高松市の9月定例議会は17日、本会議を続開、4氏が一般質問に立った。市は現在、合併前の旧町の施策を引き継ぎ塩江町域だけで実施している田畑のイノシシ防護柵の設置補助事業について、来年度にも適用地域を全市域へ拡大する方針を明らかにした。農林水産課によると、旧塩江町では合併前の2002年度に、設置費の半額の範囲内で1件当たり最大10万円を助成する制度を創設。07年度末までで169件の利用実績があり、同制度は合併後の経過措置として10年度まで継続することも決まっている。一方、市のイノシシを原因とする農作物被害は、塩江町のほか、旧市域の山田地区や合併した他町域などほぼ全市的に発生。07年度実績で被害面積は約16・6ヘクタール、被害額は約2400万円に上っており、他地区農家から制度の拡充を求める要望が出ていた。イノシシ防護柵の設置については、3軒以上の集落申し込み、総事業費50万円以上などの条件で国も補助制度を設けており、同課は「国の制度も併せてPRし、効果的な対策を促したい」としている。定例議会は18日、提出議案の各常任委員会審査が行われる。
(クマに襲われ死亡 深夜サケ釣りの男性:北海道)
17日午後10時50分ごろ、根室管内標津町茶志骨の当幌川付近で、釧路管内標茶町桜の無職長澤進さん(58)が国道244号の当幌川から上流約50�の左岸で倒れているのを、悲鳴を聞きつけた、同行の知人男性が発見。その後、町立中標津病院に運ばれたが、18日午前0時50分、死亡した。死因は左顔面粉砕骨折などによる失血死。中標津署では付近にクマの足跡やサケを食べた跡が残っていたため、クマに襲われたものとみて、18日朝から、地元の猟友会のハンター18人が現場付近を捜索したが、クマは捕獲できなかった。
(クマとの共存:富山)
「目の前にクマがいるのに何もできない」-。県野生動物被害防止対策会議で、ツキノワグマが人家近くにいても県の許可がなければ駆除できない今の制度の改善を求める声が市町の担当者から相次いだ。鳥獣保護法でクマを駆除する場合は県の許可が必要だ。本来は書面の手続きが必要なところ、電話で許可するよう運用が改善されているが「電話の間に逃げてしまう」という。「人命よりクマを優先するのか」との訴えは確かに切実だが、九州では絶滅したとされ、全国でクマが消えつつある。クマの出没は山を利用しなくなった人のライフスタイルの変化が一因でもある。共存する道を探りたい。
(「里グマ化」の可能性も 4月以降の出没、113件 県が注意呼びかけ:福井)
県は17日、「ツキノワグマ出没対策連絡会」の第2回会合を県庁で開き、08年度の出没状況を報告した。出没シーズンを控え、県自然保護課は「里山や集落で行動する『里グマ化』が進んでいる可能性もあり、今後の出没状況の推移に注意し、被害防止対策を怠らないように」と注意を促している。会合には各市町の担当者や猟友会関係者ら30人が出席した。県自然保護課によると、4月1日から今月16日までの出没件数は計113件で、6頭が捕獲された。このうち4~6月の出没件数は82件で過去5年間で最高だった。しかし、7、8月の出没件数は19件と過去5年間で最低になり、同課は「大量出没した年と同じ傾向は見られないが、今年はクマの餌となるドングリが奥山で比較的少なく、里山に多い状況にある」と話している。勝山市農林政策課によると、17日午前5時半ごろ、同市荒土町北新在家の集落近くで、近所の人が体長約30センチのクマを見つけた。クマはすぐに人に気付き走り去ったが、市は住民らに注意するよう呼び掛けている。

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9/18
(キョン放し飼いから野生化:千葉)
黒潮が海岸線を洗う千葉県の外房から南房総にかけては、年間を通じて温暖な気候で豊かな自然に恵まれている。本土で、この地域だけに野生化した小型のシカのキョンが生息している。台湾原産と思われ、体長は70センチほどだ。かつて外房には人気の観光施設、行川アイランド(平成13年閉園)があった。海岸地形を利用した広い施設内にはキョンも放し飼いされていた。千葉県で飼育歴があったのはここだけで、このキョンが逃げ出し野生化した可能性が高い。平成14年から、千葉県が実施した房総のシカ調査の結果も、ここが移入源であることを裏付けている。施設があった行川地域のキョンの生息密度は一番高く、1平方キロメートル当たり14.7頭だった。私は先年の春、2年ぶりにキョンの調査で歩いた。外房線の行川アイランド駅で下車し、国道128号を渡るとすぐに高さ20メートルの崖(がけ)の「おせんころがし」がある。ここは観光施設の外れにあたり、小高い山麓(さんろく)から海へ向かうキョンのけもの道や、小さなひづめの跡、フンなど生活痕跡があちこちに見られる。今も多くのキョンが健在であることを改めて実感した。キョンは臆病(おくびょう)なため、夜になってから中山間地の人家や耕作地に出没する。庭木や農作物を食い荒らし、人に会うと低木のやぶに逃げ込んでしまう。シカと同地域に生息し、シカが口にしないランタナの液果やトゲのあるアリドオシ、カクレミノなどの常緑樹の葉まで食べている。野犬のほかに捕食者もなく、繁殖力が旺盛で生息域も外房から内房へと拡大している。千葉県はいち早く、外来種が及ぼす影響に警鐘を鳴らしてきた。明らかに外来種であるキョンについては、排除することを目標として取り組んでいる。
(ハンター不足に歯止め狩猟免許取得費を助成 秩父市:埼玉)
山間部で鳥獣を駆除するハンターが不足し、農作物への被害が拡大していることから、秩父市は狩猟免許★の取得費を助成する。市によると、県内初の試み。若い人に免許を取得してもらうことで、ハンターの後継者不足と高齢化に歯止めをかけるのが狙い。秩父市に限らず、県内各地でハンター不足が深刻化。県猟友会の会員数は30年前の3割、鳥獣による農作物被害は全県で年間1億円に達しており、「ハンターさん、やーい」の声は高まるばかりだ。有害鳥獣の駆除は自治体が猟友会に依頼し、ハンターが銃やわなで捕獲する。シカの場合、1頭あたり数千円の報酬を受けるものの、弾丸などの費用は個人負担で、ボランティアの性格が強い。さらに娯楽の多様化などもあって、狩猟を趣味とする人が減っているのが実情だ。秩父市猟友会の会員は1970年代半ばに約500人いたが、現在は約100人。平均60歳と高齢化も進む。会長の井上清さん(72)は「我々も体力が弱ってきた。20歳代の若い会員はほとんどおらず、このままでは存続の危機」と訴える。このため秩父市は、銃を使う狩猟免許の取得費に8000円、わな仕掛けの免許に5000円を補助することにした。取得後、市の要請に応じて駆除してくれる市民が対象で、今年度は助成費として約20万円を計上し、試験費用のほぼ全額を公費で負担する。市農業振興課は「狩猟は個人の趣味だが、受験しやすくすることで、農業被害を防ぐ気持ちを持った若いハンターが増えれば」と期待している。秩父地方では、シカやサルなどが平地に現れ、畑を食い荒らす被害が後を絶たない。秩父市田村の野坂功久さん(63)方では昨年、リンゴ約3000個に袋をかけたが、サルに食い荒らされ、約300個しか収穫できなかった。近くに住む野坂新太郎さん(85)方でもナシやモモが全滅。2人は「ここ4~5年でサルによる被害は特にひどくなった」と口をそろえる。県秩父農林振興センター(秩父市)によると、秩父地方の1市4町(秩父市、小鹿野、横瀬、皆野、長瀞町)の鳥獣による農作物被害は、2006年度で1億2350万円と前年度の23倍に跳ね上がり、07年度も7638万円に上った。食い荒らすのは在来種のサル、シカ、イノシシのほか、野生化した外来種のアライグマ、ハクビシンなど。食害だけでなく、秩父山地ではシカに高山植物の芽を根こそぎ食べられる被害も確認されている。02年から調査にあたった秩父市議会有害鳥獣対策等調査特別委員会の今井武蔵さん(74)は「高山に高齢者が入ることは体力的に難しく、ハンターの高齢化と減少が原因の一つ」と指摘している。■秩父地方以外も被害 鳥獣による農産物被害は秩父地方以外にも広がっており、県内の07年度の被害額は3年前の約3倍にあたる1億3800万円に上った。シカの場合、96年度の生息域は秩父地方を中心に15市町村だったが、05年度には29市町村に拡大。捕獲数は07年度で753頭と、18年前の7倍以上に増えた。被害額も04年度の40万円から、06年度には3348万円に急増している。ハンター不足も秩父地方にとどまらない。県によると、県猟友会の会員数は1978年度の1万5438人をピークに減り続け、07年度は4254人。県自然環境課は「秩父市のように、ハンター不足の解消に取り組む自治体が広がることを期待したい」としている。★狩猟免許 試験は、わなを仕掛ける「わな猟」、装薬銃を使う「第1種猟銃」など4種類あり、受験資格はいずれも20歳以上。医師の診断書などを添え県に申し込み、鳥獣保護法や猟具などに関する筆記のほか、技能、適性の試験がある。今年度の県内受験者は4種類で計約150人。
(今月に入ってクマ頻繁に出没 市町村に注意喚起:群馬)
今月に入り、利根沼田地区でツキノワグマが山里に頻繁に出没し、県利根環境森林事務所は沼田市や片品村など管内五市町村に、防災無線や広報紙で地元住民に出没情報の提供や注意を呼び掛けるよう文書で通知した。十七日も川場村でクマの出没情報があり、同事務所の職員が村内二カ所で調査に入った。県や市町村が設置を許可した捕獲檻(おり)で今年捕まった利根沼田地区のクマは八月末で十八頭で、昨年同期の三十頭より少ないが、今月になって急増。九月の捕獲数は十六日現在で昨年が三頭だったのに比べ今年は十頭も多い十三頭に上っている。秋のクマ出没の理由について、同事務所は「夏の天候不順でクマの餌となる山の木の実の生育が遅れていると思われる」と分析。例年は九月上旬で山里からクマの姿が消え、山に戻るのが一般的だが、今後も「人里近くのトウモロコシやリンゴを求めて出没する心配がある」という。このため、同事務所は「秋になると、クマは冬眠に備えて動き回るので、人と遭遇して人身被害の発生が心配される」と判断。今月八日付で五市町村に文書で注意喚起を依頼した。本格的な秋のキノコ狩りや紅葉シーズンを迎え、地元市町村では「山に入る場合は、クマの動きが活発な早朝や夕方は特に注意が必要。クマよけの鈴やラジオを携帯してほしい」と住民や観光客に警戒を呼び掛けている。
(クマに襲われ男性死亡:北海道)
17日午後10時50分ごろ、北海道標津町茶志骨の当幌川付近で、標茶町の無職長沢進さん(58)がクマに襲われた。つめで頭や顔を強く引っかかれており約2時間後、出血多量で死亡した。中標津署の調べによると、長沢さんは知人と2人で、車で現場近くに来ていた。知人の話では、長沢さんは車を降り1人で川の方に行ったが、間もなく悲鳴が聞こえたため駆け付けると、血だらけで倒れていたという。現場は近くに民家も街灯もない山林の中。知人は「サケを見に来た」と話しているという。

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(クレー射撃国体リハ:新潟)
クレー射撃の新潟国体リハーサル大会が13-15日、長岡市の長岡国際射撃場で行われた。全国から70人余りが参加し、県勢はスキートで井上茂が優勝。清野昭夫、堀勝俊がそれぞれ3、4位に入賞した。トラップでは伊藤通徳が2位、斎藤隆司が6位だった。
(西興部 エゾシカ猟解禁、関東のハンターが銃声:北海道)
村全域が鳥獣保護法に基づくエゾシカ猟区である「西興部村猟区」で十五日、道内のトップを切って今シーズンの猟が解禁された。初日は関東のハンター五人が山野に入り、銃声を響かせた。西興部村猟区は入猟料を払ったハンターのみが、同猟区管理協会のガイド付きでエゾシカ猟を楽しめる。来年三月一日までの猟期でのべ七十人の予約が入っているという。解禁日の猟に参加したのは、埼玉県の歯科医本戸歳知さん(58)ら常連客の五人。二班に分かれ、車で回る流し猟を行った。本戸さんらのグループは夜明けから二時間で雄二頭を捕獲した。猟スタート数分で約百五十メートル先のシカを一発で仕留めた本戸さんは「幸先の良いスタート。みんなで感謝しながら焼き肉で食べます」と満足げ。「西興部は日本で一番早く猟ができる。今年は三、四回は来たい」と話す。道内の他地域のエゾシカ猟は十月下旬に解禁となる。
(奥多摩でクマに襲われ重傷 登山家の山野井泰史さん)
十七日午前七時半ごろ、東京都奥多摩町原の民家から「クマに襲われたけが人がいる」と一一九番があった。警視庁青梅署によると、襲われたのは近くに住む登山家の山野井泰史やまのい・やすしさん(43)で、顔や腕にけがをして病院に搬送されたが重傷。青梅署によると、山野井さんは登山道をジョギングしていたところを襲われ、近くの民家に逃げ込んだ。クマは二頭で親子とみられ、地元の猟友会が捜している。同町教育委員会は、町内の小中学校に、児童を一人で下校させないよう呼び掛けた。山野井さんはヒマラヤなど難度の高い高峰の登頂に成功している世界的クライマー。二〇〇三年には「植村直己冒険賞」を夫婦で受賞している。環境省によると、都内で〇四年度以降にクマに襲われた被害は、〇六年度に一件ある。現場は山梨県境に近い奥多摩湖の北側。
(キジ200羽放鳥 佐賀県猟友会)
佐賀県猟友会「猟政部会」のメンバーら約10人が17日、佐賀市の森林公園や小城市の八丁ダムなど県内4カ所の鳥獣保護区で二ホンキジ200羽を放鳥した。県の委託を受け、野生鳥獣の保護繁殖を図るため、1987年から毎年実施。これまで1万300羽あまりのキジを放っている。キジは宮崎県から雌雄100羽ずつ取り寄せた。それぞれ足輪がつけられており、捕獲された場合などに放鳥されたキジがどういった行動をとっているのかという調査に役立てている。キジは生後4カ月。来春には産卵も期待される。県猟友会副会長の伊東主夫さん(59)は「無事に成長して保護区で増えてほしい」と語った。
(07年度ニホンジカ捕獲数は過去最高の1万406頭:長野)
県内で食害など農林業被害が目立っているニホンジカの2007年度の捕獲実績が、前年度比12・4%増の1万406頭となり、過去最多だったことが16日、県林務部のまとめで分かった。県が第2期特定鳥獣保護管理計画(06-10年度)で設定している年間8300頭の目標捕獲数は超えたが、5500頭を目指す雌の捕獲実績は、約300頭下回った。同部は「目標にはいま一歩及んでいない状況」(野生鳥獣対策室)としている。被害を受けた市町村などが県の許可を得て地元猟友会に依頼して行う個体数調整(駆除)と、昨年度の狩猟者登録者、6427人から報告があった狩猟実績を合計した。全体の捕獲数は林業被害が深刻な上下伊那地域や農業被害が多い佐久地域を中心に、雄が12・9%増の5179頭、雌は12・0%増の5227頭。個体数調整での捕獲は6283頭で29・9%増だったが、狩猟はハンターの高齢化や、わな猟の新規制が実施されたことなどで6・7%減の4123頭だった。県は、計画開始時点で6万頭以上だった推定生息数を、10年度までに3万2000頭に半減させる目標を立てている。本年度は、通常11月15日-翌年2月15日の狩猟期間を、わなやおりを使った狩猟に限って3月15日まで1カ月拡大する予定。同部は「少しでも捕獲数を上乗せしたい」としている。
(砺波市クマ対策会議:富山)
民家への出没など、クマの目撃や痕跡情報が相次いでいる砺波市で、16日、対策会議が開かれ、関係機関での情報の連絡体制などを確認しました。 砺波市役所で開かれた対策会議は、クマの活動が活発になる春と秋、年に2回、開かれています。 会議には市や猟友会、警察、山間部の住民などおよそ20人が出席し、おとといに砺波市内で檻にかかった熊は、今月2日に庄川町落シの民家に侵入したクマと思われる事が報告されました。 砺波市内では、クマの目撃・痕跡情報は16日までに17件あり、殆どが栗の実を食べていたと言う事です。 また、今年は山の木の実が不作となっていることも報告されました。 会議ではクマが出没した際の連絡体制やパトロール体制の強化策を確認しました。
(イノシシ上陸 大津島で被害:山口)
周南市の大津島でイノシシによる農作物の被害が相次いでいる。陸地から最短でも1.5キロ離れ、かつてはイノシシが生息しないとされていた。泳いで渡ったのか、人が持ち込んだのかは不明。有効な対策がなく、島民は頭を悩ませている。市大津島支所や島民によると、2年前の春に初めて目撃された。被害が目立ち始めたのは今年8月。全域の約20アールでサツマイモが食い荒らされた。足跡が残り、土が掘り起こされた。イノシシが住民を怖がらないため、大津島支所は「誰かが持ち込んだのでは」とみる。一方、近畿中国四国農業研究センター鳥獣害研究室(大田市)の江口祐輔研究員は「イノシシは泳ぎが得意。潮に流されてもおぼれない」と、離島まで泳ぎ切った可能性を指摘。山口県は離島のイノシシ被害を把握していないが、今後、拡大する恐れもある。
(イノシシ大学:県北で増加する農作物被害対策学ぶ:長崎)
イノシシによる農作物被害の軽減策を学ぶ「イノシシ大学」がこのほど、佐世保市三浦町のアルカスSASEBOで開講した。県や同市など県北3市7町と農協などでつくる「県北地域イノシシ等防除対策協議会」の主催。来年3月まで、月1回専門家が講義し「イノシシ対策インストラクター」を育成する。初回は、同協議会員や猟友会員、農家、イノシシに関心のある県北地域の住民ら60人が参加した。講師は県農政課の嘱託職員で鳥獣対策専門員の小寺祐二さん。「イノシシはどのように増えるのか」をテーマに、グラフや図を用いて分かりやすく解説した。今後は、イノシシ対策としての防止柵設置や捕獲技術などを学ぶ。一定の出席回数がありテストで及第点を取った人がインストラクターとして認定され、イノシシ被害で困っている農家などに適切な指導を行う。県県北振興局によると、県北地域のイノシシによる農作物被害は年々増加傾向にあり、07年度の被害額は9246万円(県全体では2億990万円)。住民を対象に長期のイノシシ対策の講義を開講するのは全国的にも珍しいという。
(九重“夢”バーガー:誕生、4店に認定証交付 イノシシ、豊後牛などを素材に:大分)
観光と農産物をつなぐ新商品「九重“夢″バーガー」開発に取り組んでいた九重町商工会(岐部午二会長)は16日、町内の4事業所に同バーガー店の認定証を交付し、イメージキャラクターの「夢くん」を発表した。日本一の大吊橋(つりばし)、くじゅうの大自然、豊かな温泉郷を軸にした滞在型観光への飛躍と魅力づくりを、グルメ面からも支援する。【楢原義則】全国的に有名な「佐世保バーガー」の長崎県佐世保市と九重町は姉妹都市。昨年夏、佐世保にならい、バーガー開発に乗り出していた。イノシシや豊後牛などにこだわる「地産地消」、客の注文を受け客の目の前で調理するなど5認定基準を設け、認定店と独自商品を公募していた。認定店はレストハウスやまなみ(長者原)▽町田バーネット牧場(町田)▽九重ショッピングパークアミー惣菜部「タチバナ」(右田)▽九重夢大吊橋農産物直売所(田野)。商品は計9種類で、豊後牛の霜降り肩ロースステーキ入り(バーネット、1000円)、シシバーガー(大吊橋、500円)、豊後牛入りハンバーグ・九重産米おにぎりセット(タチバナ、380円)など多種多彩。また、イメージキャラは全国応募作品84点の中から、大吊橋とバーガーをアレンジした大阪市の塩崎栄一さんの作品を選んだ。坂本和昭町長は「大吊橋の経済波及効果は356億円だが、町外の恩恵の方が多い。国体や秋の行楽シーズンに向け、グルメ客の舌を楽しませたい」と期待している。

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9/16
(JR花咲線で列車とクマ衝突:北海道)
8日午前8時34分ごろ、釧路管内厚岸町上尾幌のJR花咲線別保-上尾幌駅間の尾幌トンネルで、釧路発根室行き普通列車(1両編成)がクマと衝突。乗客15人にけがはなく、トンネル内で体長150センチ強、推定体重約180キロの雄のヒグマが死んでいた。花咲線では4日夜にも根室市内の線路でクマが列車に衝突死する事故が発生している。
(中学校の理科教師、自転車で通勤途中に「クマ」と衝突:アメリカ)
モンタナ州ミズーラ(AP) 米モンタナ州の中学校教師が8日朝、通勤のため自転車で走っていたところ、前方にクマが現れ、避けきれずに衝突、軽いけがを負った。ターゲット・レンジ中学校で理科を教えるジム・リッツさんが時速約24キロほどで走っていたところ、前方約3メートルに突然、ツキノワグマの姿を確認。止まる間もなくクマと正面衝突した。リッツさんがかぶっていたヘルメットがクマの背中を直撃し、クマがリッツさんに覆い被り、1人と1頭は一緒に道路脇へ転がり落ちた。クマはリッツさんのヘルメットを叩き、背中をひっかいて逃走。リッツさんは駆け付けた妻の車で病院に向かった。12日には、授業に戻れる見込み。
(クマ大暴れ 五戸でトウモロコシ2000本被害:青森)
11日朝、五戸町倉石又重で家畜用のトウモロコシが被害に遭っているのを栽培主の男性(83)が発見。茎を倒したり食い荒らされたりしたトウモロコシは約2000本に上り、県警地域課は「何頭でやったかは分からないが、一頭ではいくらクマでも無理では」と、狼藉(ろうぜき)ぶりに驚いている。被害に気付いたのは午前8時ごろ。男性がトウモロコシ畑(約1万5000平方メートル)に行くと、畑4カ所(計約200平方メートル)で食べ散らかした跡とツキノワグマとみられる足跡(約18センチ)数個が残っていた。現場は町立又重小学校から北西約3キロの場所だった。同課によると、クマによる今年の食害はこれで39件だが、家畜用のトウモロコシが狙われたのは初めてという。
(相次ぐクマ目撃情報 個体数増で人里へ:秋田)
今年に入り、秋田市など県内各地でクマの目撃情報が急増している。8日には鹿角市で釣り人が山中でクマに襲われて重傷を負う被害も出た。キノコ採りや紅葉の季節を迎え山に入る人も増えることから、各機関はクマとの遭遇への警戒を呼びかけている。◇人慣れも一因、行楽に要注意 ●地図にびっしり「くまっぷ」。県警のホームページにこんなコーナーがある。クマが目撃された地点を地図上にクマの顔のマークを表示。寄せられた情報を生かして周辺住民に注意を促そうと、7月17日に開設した。ところが予想外のことが起きた。情報が相次いだため、特に目撃の多い秋田東署や能代署管内などは地図がクマの顔で埋め尽くされてしまったのだ。今年に入り県警に寄せられたクマ目撃報告は8日までに180件で、昨年同時期の1・8倍にも達している。今後も同じペースが続けば、この5年間で最多となる可能性もある。製作した県警広報広聴課は「一頭のクマがあちこちで目撃されることもあるだろうが、ここまで一定の場所に集中するとは」と困惑。より詳細な地図を用意することも検討している。●若いクマ中心? 県自然保護課によると、4月現在の県内のツキノワグマの推定個体数は1078頭。昨年までは駆除が相次ぎ07年4月時点で797頭まで推定個体数が減少したが、その後回復している。今年はクマの主食の一つであるブナの実が不作となる年ではないとみられ、今回の傾向は個体数そのものが増えているのが背景にあるようだ。県猟友会の佐藤俊平会長(76)は「若いクマが多くなった結果、縄張りからはじき出されて人里に下りてくる」と分析する。クマは1頭につき数キロ四方の縄張りを持つとされ、3歳以上になって独り立ちしたクマは親の縄張りから出ていかなくてはならない。佐藤さんは目撃されたクマの多くが、体長1メートルかそれ以下のクマとみられることから「数が増えて奥山を追われた若いクマが里山に下り、果樹園や養蜂場のある人里付近までを縄張りにしている」と見る。●境界あいまいに またクマの「人慣れ」も目撃数増加の一因とみられる。山菜採りや釣りで山に入った人が捨てた残飯などをあさり、人のいる所に行けばエサがあると多くのクマが学習したことが、市街地に住む人と里山のクマの生活圏があいまいになった理由の一つと言えそうだ。佐藤さんは6月15日に秋田市御所野の市街地にクマが出没したことを挙げ「今後も同様のケースが増えるだろう。容易なことではないが、境界線となる里山を整備したり若いクマを奥山に返す方法をみんなで考えなければ」と話す。●活動が活発化 今後はキノコ採りが最盛期となるほか、紅葉や釣りなどで山に入る人が増える。一方、大森山動物園によると、これからクマも冬眠に備ええさを求めて活発に動き回るようになり、攻撃性の強い子連れグマも多く現れるという。県は、山の周辺では単独行動しない▽クマの痕跡を見つけたら、すぐにその場を離れる▽食べ残しは必ず持ち帰る▽鈴やラジオなど音の出るものを手放さない▽クマに遭遇したら、背を向けず騒がずにゆっくりと離れる--などの注意点を挙げ、警戒を呼びかけている。
(周南、岩国でも出没 山口市八坂地区で初の警報発令1カ月間15件:山口)
8月半ば以降、周南市や岩国市など県東部の山間部でクマの出没が相次いでいる。県が11日、山口市徳地の八坂地区で初めて発令した「クマ出没警報」は県東部でも今後出される可能性があり、関係機関は推移を注意深く見守っている。クマの出没はこの1カ月間、周南市で8件(8月14日~9月11日)、岩国市で7件(8月12日~9月9日)が確認されている。周南市では、北部の中須地区などで体長1メートルほどのクマが県道などを歩いている姿が目撃されたほか、今月に入ってからは、市街地に比較的近い須々万地区でハチの巣や柿の実を食べた痕跡が相次いで見つかった。県自然保護課によると、県東部の「クマ出没警報」の発令対象地区は周南、岩国、下松の3市で計23地区。発令の基準は10日以内に「5日以上」の出没だが、今のところ多い地区でも「2~3日」でおさまっている。クマの餌となるブナやミズナラなどの実も平年並みの出来と見込まれているが、同課は「(実が落ちる)台風など気象の影響を受けやすいので、実がなる9~11月は出没への注意が必要」と呼びかけている。
(オリにクマかかり捕殺:富山)
14日午前6時10分ごろ、砺波市庄川町小牧で、捕獲用のオリにクマ1頭がかかっているのをパトロール中の市有害鳥獣捕獲隊が発見した。オリの扉の閉鎖が不十分で、クマが逃げ出す恐れがあったため捕殺された。市によると、クマの体長は1メートル30、体重約100キロの雄の成獣。オリは民家から約300メートル離れた場所に設置されており、周囲の水田では稲の収穫が行われている。同市庄川町落シでは今月2日、クマが民家の壁を壊して2階屋根裏に侵入したほか、4日朝には同町名ケ原で納屋の壁板が壊されているのが発見された。いずれもハチミツをねらったとみられる。市農業振興課では、これらのクマが捕殺されたクマと同一かは不明としている。市は16日に緊急のクマ対策会議を開く。
(下郷町でクマの目撃情報:福島)
15日午後8時半分ごろ、下郷町中妻の県道高陦・田島線を車で通行していた南会津町の男性がクマを目撃し、南会津署に通報した。署員らが付近を警戒したが、クマは発見できなかった。人的被害の情報はない。調べでは、クマは体長70センチ程度。車のライトを見て驚いて逃げたという。同署は16日朝、付近を警戒した。

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9/15
(別府で改造銃男逮捕 八女で車強奪 丸4日87キロ逃走 福岡県警 強盗致傷の疑い)
福岡県八女市上陽町で改造銃を持った男が乗用車を強奪し、別の軽トラックを盗むなどして大分県日田市に逃走した事件で、福岡県警は14日、強盗致傷の疑いで、日系ブラジル人の無職モリヤ・バァルデシー・タモツ容疑者(40)=同県広川町新代=を逮捕した。最後に目撃された日田市から約55キロ離れた別府市内の百貨店の屋上で大分県警が男を発見し、身柄を確保した。逃走距離は計87キロに及ぶ。モリヤ容疑者が奪った乗用車内からは、鉄パイプを粘着テープで束ねた改造銃2丁(銃身20‐30センチ)とサバイバルナイフ(刃渡り17センチ)、火薬と鉛球数十発、迷彩服が見つかった。調べに対し、「(勤めていた建設会社の)元同僚宅に押しかけて復讐(ふくしゅう)するつもりだった」と供述しているという。9月上旬に退職していた。調べでは、モリヤ容疑者は10日午後4時半ごろ、八女市上陽町の山道で、道路上の竹を取り除こうと乗用車を降りた久留米市の男性(83)に改造銃を突き付け「キーを出せ」と脅迫。男性と同乗の妻(78)をがけ下に突き落とすなどの暴行を加えて軽傷を負わせ、乗用車などを奪った疑い。県警によると、乗用車内にあったナイフの購入履歴からモリヤ容疑者が浮上。14日午後、同容疑者から自宅に電話があったため、別府市に潜伏していることが判明し、百貨店で会うことを捜査員が説得していた。モリヤ容疑者は八女市から逃走中、約20キロ離れた福岡県朝倉市の国道で11日に自損事故を起こし、乗用車を乗り捨てた後に軽トラックを盗んで約12キロ離れた大分県日田市に逃走。パトカーに挟み撃ちにされると軽トラックを放置し、警察が250人態勢で捜索する中、はだしのままで逃げていた。逮捕時の所持金は数千円で、当初とは違う衣服を着ており、靴も履いていた。「日田市から別の車を盗んで逃げた」と供述しているという。モリヤ容疑者は1997年に入国。静岡県の建設会社に就職し、福岡の支店に転勤したという。
(求む!有害獣ハンター 県が「狩猟免許出前講座」:栃木)
イノシシ被害の急増と狩猟資格者の高齢化に悩む県は二十五日、足利市の北郷公民館(利保町二)で「狩猟免許出前講座」を開催する。有害獣の捕獲に必要な狩猟免許取得を関心のある市民に促すのが狙い。講座は午後一時半から二時間半。狩猟の目的や意義の説明や現役ハンターの体験講演、免許取得方法の解説もある。免許は一日の筆記試験と実技で取得可能という。現在、県内の狩猟登録者の半数が六十歳以上。県猟友会登録者が五十九人の同市も「あと数年で大幅な減少が予想される」と危機感を募らせる。
(オーストリアの森で発砲事件、車をイノシシと勘違い)
オーストリア東部Schmiedraitの森で12日夜、狩猟者が停めてあった車を野生のイノシシと勘違いして発砲する騒ぎがあった。オーストリア通信(APA)が伝えた。67歳の狩猟者は、車が停められていた場所から80メートルほど離れたハイタワー(狩猟用のやぐら)でうたた寝をしていた。目覚めたときに、この車がイノシシだと思い込んでとっさに発砲した。標的にされた車の19歳の運転手とその兄弟は車のそばにいたが、無事だった。この運転手は、森の横の道路を走っていたときに車のエンジンが故障したため、森の中に車を寄せていたという。狩猟者からはアルコールは検出されなかったが、傷害未遂容疑で出頭命令が出る予定だ。

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9/13
(竹産地イノシシに泣く:宮城)
仙台七夕まつりに欠かせない青竹を供給する仙台市青葉区大倉の大原地区で、イノシシの食害が急速に広がっている。食料が乏しい冬から春にかけてタケノコを食い荒らすため、若竹が減少。地元の住民は「60年もの間、仙台七夕を裏方で支えてきたが、良質な竹の確保が難しくなるかもしれない」と頭を痛めている。親子2代にわたって、自宅の山林から七夕用の青竹を切り出している大原地区の農業早坂克則さん(53)は、3年ほど前から竹林の異変を強く感じている。竹林によってはタケノコが半分以下に減り、若竹の数もめっきり少なくなった。イノシシの足跡や土を掘り返した跡などが増え、稲穂が食い荒らされた水田も周囲に広がっている。早坂さんら大原地区の5世帯は今年も、7月下旬から8月上旬にかけ、青葉区一番町の商店街向けに竹を切り出した。計180本を確保したが、イノシシに荒らされて切り出しを断念した竹林もあったという。七夕用の竹は大きなサイズで直径12―15センチ、長さは18メートルに及ぶ。飾りの重さに耐えられるよう、堅い3年もの以上が求められる。早坂さんは「1、2年の竹がかなり減っている。数年後には注文に応じた竹を用意できるかどうか心配だ」と表情を曇らせる。仙台市によると、市内では太白区生出地区で10年ほど前、初めてイノシシの食害が確認された。現在は青葉区や泉区西部にも北上し、被害地域は拡大している。市は数年前から捕獲に乗り出し、大原地区の1カ所を含む23カ所に金属製のおりを設置した。電気柵の費用も助成しているが、昨年が2頭、今年は1頭の捕獲にとどまるなど「効果的な対策が見つからない」(農業振興課)のが実情だ。大原地区では昨秋、5人がイノシシを捕獲するわな猟の免許を取得した。竹を組んだ独自の箱わなを作るなど、試行錯誤を繰り返している。
(手製銃男 250人大捜査線も発見できず)
福岡県八女市上陽町で手製銃などを持った男が逃走している事件で、福岡と大分両県警は12日、男が軽トラックを放置して逃げた同県日田市石井3丁目周辺を中心に250人態勢で捜索を再開した。両県警は潜伏の可能性のある逃走現場の半径1キロに住む約40世帯、100人を一時的に近くに避難させた。捜索は住民の安全を確認後に打ち切った。11日午前1時ごろ、男の運転する乗用車が福岡県警に追跡され、ガードレールに追突する事故が発生。男は逃走し、車内からはサバイバルナイフと鉄パイプを組み合わせた手製銃と見られる物2個などが見つかった。その後、男はさらに軽トラックを盗み、12キロ離れた日田市まで運転、そのまま放置したと見られる。
(シカ捕獲120頭を許可:香川)
農林業などにニホンジカによる被害がでているとして、土庄、小豆島町は13日から各60頭の捕獲を許可した。10月12日までの予定で許可頭数に達し次第終了する。許可を受けた県猟友会小豆支部(平林恒春支部長、21人)がライフル銃か散弾銃で行う。捕獲区域は土庄町は大部、北浦、四海、大鐸地区の山林と大部、大鐸両財産区有林と町有林。小豆島町は町内全域の山林。
(キノコ採りの81歳歯科医、子連れ熊に襲われけが:長野)
13日午前6時すぎ、北安曇郡白馬村飯森の山林で、1人でキノコ採りに来ていた松本市の歯科医師平沼嵩さん(81)が熊に襲われ、同市内の病院に運ばれた。頭をかまれたり、顔や胸をひっかかれたりしているが、命に別条はないという。県北安曇地方事務所などによると、熊は子連れとみられる。平沼さんは車で逃げ、近くの神社で秋祭りの準備をしていた人に助けを求めた。現場近くには、春に観光客が訪れるザゼンソウの群生地がある。地元猟友会員や大町署員らが周辺をパトロールしたほか、村は防災行政無線で住民に注意を呼び掛けた。

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9/12
(クマ出没警報:山口)
山口市徳地八坂地区でクマの出没が相次いでいるとして、県は11日、同地区に出没警報を発令した。昨年11月に発令基準を定めてから初めて。同日、市や地元猟友会などの関係者を集めて緊急対策会議を開き、箱わなによる捕獲を決めた。徳地八坂地区では4日、柿の木に登る体長1.2メートル程度のクマを住民が目撃。8―11日にかけて連日、ミツバチの巣箱が襲われているのが見つかり、「10日間で5日以上出没」の基準に達した。緊急対策会議は市徳地総合支所であり、11人が出席。柿やクリの全量収穫の呼び掛けや、山口署によるパトロールの強化などを決めた。地元で捕獲の要望が強いため、クマは箱わなでの捕獲後、人里から離れた奥山に放す方針。
(田口メダル届かず:北京パラリンピック)
男女共通エアライフル伏射決勝で田口亜希(大阪府)は8位にとどまった。本戦では首位と1点差の5位でメダル圏内にいたが、決勝では得点が伸びず順位を下げた。田口は涙を見せながら「(順位が)落ちたのが残念。銃が止まらなかった。銅はいけるかな、と思っていたが…」と決勝独特の緊張感で本来の射撃ができなかったことを打ち明けた。前回アテネ大会は7位で再び表彰台には届かなかった。「あそこで銃が止まるのがメダリストかな、と思う」と上位選手との差を口にした。▼田口亜希の話 射撃で最初のメダルを取りたかった。アテネは初めてで舞い上がったが、北京の応援もすごかった。
(五輪前に銃6.9万丁銃弾477万発など没収:中国)
中国公安部は11日、北京五輪大会の開催前に銃や爆薬、危険化学薬品の不法所持の集中取り締まりを行い、全国で銃6.9万丁などを押収したと発表した。公安部によると、8月8日の五輪開催前までに工事などで爆薬を扱う事業所を検査したところ、3.8万カ所に問題があった。このため、3953カ所の活動を停止させ、関係者4736人の責任を追及することになったという。取り締まりの結果、全国で没収した爆薬は2043トン、雷管は1057.9万点、銃は6.9万丁で、うち6762丁が軍用銃。銃弾は477万発、モデルガンは約125万丁、刀剣類は92.9万点、劇毒化学薬品は51.4万キログラム、放射線源は2128点にのぼった。写真は広東省仏山市の公安当局が行なった、犯罪組織摘発の成果発表会。構成員260人を逮捕し、銃、銃弾、麻薬類などを押収したという。中国新聞社が7月30日付で配信。
(盗難車から改造銃、逃走の男を捜索:福岡)
福岡県八女市上陽町で10日、改造銃を持った男が乗用車を強奪した事件で、男は同県朝倉市で車を乗り捨て、11日未明に別の軽トラックを盗み逃げている。大分県警が11日午後6時半前、同県日田市石井の国道210号で、朝倉市方向から走ってきた不審な軽トラックを見つけ、挟み撃ちにして止めると、男が軽トラックから走って逃げた。トラックのそばには靴が脱ぎ捨てられていたという。福岡、大分両県警は、男が凶器を持っている可能性もあるとみて、日田市石井付近の住民約40世帯・100人を近くの公共施設に避難させている。両県警で合計200人規模の捜査員が、男が逃げた現場から半径1キロを包囲し、行方を追っている。男が八女市で夫婦から奪った車内からは、鉄パイプを粘着テープで束ねた改造銃2丁(銃身20‐30センチ)や小さな鉛球数十発、迷彩服が見つかっている。

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9/11
(制止の被害者遺族に災害給付金 佐世保・散弾銃乱射で県警)
昨年十二月に起きた佐世保市の散弾銃乱射事件で、県警は、犯行を制止しようとして射殺された漁具製造業、藤本勇司さん=当時(36)=の行為を警察職務に対する協力援助行為と認定し災害給付金三百七十七万円を遺族に支払う方針を決めた。十一日開会の県議会に提出する一般会計補正予算案に関連予算を計上している。県警によると、藤本さんは昨年十二月十四日、佐世保市内のスポーツクラブで銃を振りかざす馬込政義容疑者=当時(37)、事件後自殺=の犯行を制止しようと手を前に突き出し「やめろ」などと言ったため殺害されたとみられる。「警察官の職務に協力援助した者の災害給付に関する法律」は、殺人などの犯罪の現行犯がおり、警察官などがその場にいない場合に、職務によらず犯人の逮捕や被害者の救助に当たった者がけがを負ったり亡くなった場合などに給付すると規定。県も同法に基づき災害給付に関する条例を定めている。
(サルによる農作物被害が多発:新潟)
津南町の上郷地区などで野生のサルによる農作物被害が多発している。山地にある畑はサルの餌場と化し、ネットによる自衛や猟友会による駆除も効果は上がらない。一部の農家からは「何の打つ手もない」とあきらめの声が漏れる。サル被害が多発しているのは上郷地区や秋山郷地区など長野県との県境地域。同県で増加するサルが山伝いに津南へ流れてきたとみられる。住民によると、3年ほど前から頭数が急増、30匹ほどの集団が少なくとも2つ以上あるという。サルは雑食性で、被害はトウモロコシやニンジン、枝豆など多種。同町亀岡の山田富作さん(77)の山地の畑では今夏、ジャガイモとカボチャがほぼ全滅した。「来年から山の畑を放棄しようという人は多い。もう家のそばの狭い土地でしか畑ができなくなる」と嘆く。被害者の大半は自分で食べる分だけ栽培する自給農家で「効果的な電気柵などは費用の面などで導入が難しい」(津南町)。被害の増加を受け、町では広報を通じて見回りなどによる追い払いを呼び掛けているほか、地元猟友会の協力で駆除を実施する。しかし効果は薄く、駆除も2頭にとどまる。津南町猟友会の大口友一副会長(62)は「サルは1つの餌場に執着せず、絶えず山を移動するため、まず出合うことが難しい。出没個所も人家に近いことが多く、銃を撃つチャンスも少ない」とお手上げ状態だ。同町に隣接し、サル被害が深刻な長野県栄村では、捕獲に1頭2万円の報奨金を出すが「捕獲できても年10頭で微々たる効果」(同村)という。津南町は「既に餌場になっている場所は、しつこく追い払いをするより仕方がないようだ。駆除による個体調整も同時に進めていく」と話した。
(宮島のシカ保護へ管理計画:広島)
世界遺産の島、宮島(廿日市市)で増えすぎたシカの頭数管理や保護に取り組むため、市は「宮島地域シカ保護管理計画」の策定費用250万円を予算化し、9日開会の市議会定例会に提案する。本年度中の計画策定を目指す。観光客や住民、植物への被害が多く、市は2013年度までの5年間で市街地のシカを半数の約100頭に減らす方針。11、12月の計2回、市街地の生息数調査を実施。宮島桟橋や厳島神社周辺など海岸沿いの一帯、大聖院やもみじ谷、大元公園を含む山側の一帯に分けて調べる。昨年11月―今年1月に県が実施した調査では、島には450―500頭が生息。うち約200頭が市街地にいるとしている。市独自の調査を県調査と比較し、生息数の変化を確認する。その上で有識者や住民でつくる市宮島地域シカ対策協議会で管理計画を検討する。

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