<射撃ニュース10月>

10/13
(カラスが置き石?神鉄が緊急停止:兵庫)
12日午後0時50分ごろ、神戸市北区有野町唐櫃の神戸電鉄有馬線で、三田発新開地行き普通電車の運転士が異音に気付き、緊急停止した。線路上に敷石が砕けた跡があり、安全確認のため約4分間停車。乗客約180人にけがはなかった。有馬署によると、現場は大池駅から北東約200メートルで、民家やのり面などに囲まれ、人が立ち入りにくいという。不審者の目撃情報がなく、近くに柿の実が数個散乱していたことなどから、カラスの仕業だった可能性もあるとみている。カラスの“置き石”は各地で確認され、民間団体「都市鳥研究会」(埼玉県和光市)の川内博事務局長(60)は「単に敷石で遊んでいただけとも考えられるが、カラスにはえさを蓄える『貯食』の習性がある。敷石の下に隠そうとして取り除いた石を、レール上に置いた可能性もある」と話す。

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10/12
(登山中の男性、クマに襲われ軽傷:長野)
12日午前10時半ごろ、長野県上田市真田町長の登山道で、登山に来ていた同県東御市内の男性(44)がクマに襲われた。男性は一緒にいた知人と自力で下山したが、右脚を3カ所かまれ、軽いけがを負った。知人にけがはなかった。県警上田署によると、男性らは登山道から約30メートル下の沢にいたクマの親子を発見。その直後に突然、親のクマが男性に襲ってきたという。男性を襲ったあと、クマは山に戻ったという。県上小地方事務所(上田市)によると、クマは100キロぐらいの大きさがあったという。現場付近はクマの生息地で、冬眠前の今の時期はクマの活動が活発的で注意を呼びかけている。
(サル・シカが墓荒らし:京都)
ニホンザルやシカが墓地を荒らす被害が京都市内で相次ぎ、寺院が頭を悩ませている。供花の味を覚えたサルが何度も侵入し、墓石を倒すケースもある。寺側は墓の持ち主に供え物や供花をすぐ持ち帰るように協力を求めたり、住職が毎晩警戒をするなど、苦心の策を強いられている。左京区八瀬野瀬町の☆観音寺(がけかんおんじ)は比叡山のふもとにあり、10年以上前からサルやシカの出没に悩まされている。菊などの花を目当てに墓地を駆け回っているとみられ、墓石や花筒が倒されたり、汚物が散乱するなど目に余る被害が出ている。彼岸や盆の時期には、参拝者が増えることを学習したのか、サルが30匹ほどの群れで来襲することもあり、☆観音寺の山本順子さん(74)は「本当にひどい。もうお手上げです」と嘆く。サルやシカの餌場にならないように、対策を取る寺院も出てきた。左京区岩倉幡枝町の円通寺は今年3月、「供物・供花はお参りの後お持ち帰り下さい」と呼び掛ける看板を設置した。墓の持ち主にも同じ内容の手紙を出した。さらに、北園文英住職(63)が毎日午前1時ごろ、ライト片手に霊所を見回って目を光らせている。寺側は「ご先祖への思いを込めた供花なのに申し訳ない」と複雑な心境だが、対策を続けた結果、最近は出没回数が減っているという。ただ、霊所が接する山には今もシカが移動している痕跡があり、北園住職は「油断したらまた来る。疲労もたまっており、自分たちだけでは限界だ」とため息をつく。京都府京都林務事務所(上京区)は「同様の被害相談はほかにもあり、供花などの持ち帰りを寺院に指導している。獣の墓地荒らしはあまり知られておらず、参拝者に理解してもらう必要がある」としている。
(ニホンジカ、林道沿いで餌を探す:長野)
県内の野生哺乳(ほにゅう)類で、近年、最も勢力を広げているのがニホンジカだ。南アルプスでは高山帯にまで進出し、厳しい環境に生育する高山植物を根こそぎ食べてしまう。その食害の実態を知ろうと今夏、仙丈岳(3033メートル)に登った。「もしかしたらシカの姿が見られるかも」と思っていたが、その姿はすぐに現れた。仙丈岳の中腹を北沢峠に向かう南アルプス林道バスの車中で声が上がった。「シカがいる!」。林道沿いに子連れが数頭いた。茶褐色の鹿の子模様が鮮やかだ。餌を探していたのだろう。群れは慌てる様子もなく、こちらを振り向きながら、森の奥へと向かった。「我々を見ても逃げない。慣れちゃってます」と運転手が言う。標高2000メートル近い場所だが、夏はここに定着しているようだ。信州大の調査によると仙丈岳周辺では、夏に高所に登る個体は冬は低所に移動するという。あの群れも秋には山を下りるのだろうか。
(尾瀬のシカ問題、後手後手の対応:埼玉)
今年1月、さいたま市で開かれた尾瀬国立公園シカ対策協議会。環境省が提案した管理方針の改定案に委員がかみついた。ニホンジカによる貴重な高山植物の食害が深刻化したのを受け、環境省は尾瀬国立公園の特別保護地区(9386ヘクタール)で今年度からシカの捕獲に踏み切る改定案を示した。95年に初めて目撃されたシカは今や推計300頭。ところが、案では目的を「現状以上の被害拡大防止」としていたため、委員は「認識が甘い」と批判。環境省は3月、尾瀬からのシカの排除を掲げた。特別保護地区は特に優れた景観を持ち、1個の小石を動かすことさえ、環境相の許可がいる。特別保護地区でのシカ捕獲は、日光、吉野熊野、知床に続いて4例目だ。環境省は今年度の捕獲目標を福島県側で100頭に設定した。だが、5月の山開き前の銃猟で一頭も捕獲できなかった。わなも尾瀬沼東岸の大江湿原から浅湖(あざみ)湿原の北側約1キロにわたって47基を設置したが、7月までに捕まったのは9頭だった。わなは直径十数センチの輪にシカの足がすっぽり入ればとらえられる仕組みだが、1センチでもずれるとかからない。環境省などから捕獲作業を委託された福島県檜枝岐(ひのえまた)村猟友会の平野千代一会長(61)は「会員は自分の仕事を抱えている。兼務での活動にはおのずと限界がある」と訴える。会員の大半は50~60代で最年長は78歳。わなは週1回の点検が必要だが、17人の会員では2人1組の要員の確保にも苦労している。大江湿原は標高1665メートルにあり、雪をかきわける冬季には村から2~3時間かかる。日が暮れると銃は使えない。捕獲できても、雄の成獣は80キロで、運搬作業は重労働だ。現地で解体して数人がかりで保管場所に運んだ後、ヘリコプターで下ろす。猟友会会員でもある平野信之・檜枝岐村教育長(52)は5~7月、わなの点検や捕獲されたシカの搬出で、十数回尾瀬に入った。「湿原東側にもシカ道(シカの進入路)がたくさんある。わなを設置し、たとえシカを捕まえても搬出できない。放置もできないから結局、増設できない」と打ち明ける。シカは2歳で妊娠可能となり、年に1頭ずつ子を産む。雌は生涯10頭産む計算になり、繁殖力が強い。一方でこれまでシカを襲っていたニホンオオカミは明治時代に絶滅し、ハンターも高齢化した。全国で銃を取り扱う第1種狩猟免許取得者は75年に約49万人だったが、04年には15万人に減った。シカは雪が50センチ以上積もると動けなくなるため、冬は雪が少ない場所に移動する。福島、栃木、群馬県境の奥日光地区で生息域を拡大し、雪解け時期に尾瀬に入っているとみられる。環境省がシカの捕獲を始めたのは00年。しかも、特別保護地区の外に限った。当時は尾瀬でシカを殺すことに否定的な世論が強かったためだ。栃木県・奥日光では尾瀬よりひと足早くシカの増加が問題化。94年に県は独自の管理計画を策定し、特別保護地区以外でシカの捕獲を始めた。これに対し、環境省は昨年、群馬県片品村の奥鬼怒林道沿いにシカが尾瀬に進入しないよう、全長3・7キロのさくを設置したばかりだ。シカは生まれた場所に戻る性質がある。環境省の昨年の調査では1歳未満とみられるシカが目撃され、この10年間に尾瀬で生まれたシカもいると考えられている。宇都宮大の小金沢正昭教授(野生生物管理学)は「尾瀬でも早く対策を取るべきだった。シカが増える速度は行政の対策を上回る。シカが悪いわけではないが、このままでは人間はシカとの戦いに負けてしまう」と警告する。

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10/11
(保護区でシカ捕獲協力を:北海道)
エゾシカによる食害が深刻化している現状を受け、釧路支庁は本年度、釧路市阿寒町の鳥獣保護区でエゾシカを捕獲するボランティアハンターを募る。道内初の試みで、全道の被害の約6割を占める道東(釧路、根室、十勝、網走管内)でエゾシカの個体数削減に効果が見込めるかどうかを検証する。道東のエゾシカによる農林業被害額は2008年度で23億5千万円。前年度を3億円余り上回り過去5年間で最悪となった。本年度の猟期は従来より1カ月延長され10月24日~3月28日。ボランティアハンターは3月1~31日に限り、一般ハンターの狩猟が禁止の鳥獣保護区内で狩猟する。道東のエゾシカ生息数は約27万頭で、ここ数年増加傾向にある。一方でハンター数は減少し高齢化も進んでいるため、捕獲頭数を増やす有効な手だてが見つかっていない。釧路支庁は「一般の猟期と重なっており、どれだけのボランティアが応募してくれるか分からないが、まずは実験的に取り組んでみたい」と話す。ボランティアの対象は釧路管内在住の第1種狩猟者登録者で定員50人。応募多数の場合は抽選。締め切りは11月30日。
(野生鳥獣被害で狩猟者増やそう:長野)
飯伊連合猟友会(塩沢久一会長)などは10日、狩猟・クレー射撃の疑似体験講座を飯田市の飯田国際射撃場で開いた。飯田下伊那地方で野生鳥獣による農林業被害が深刻化する中、高齢化と数の減少が進んでいる狩猟者を増やそうと企画。2年目の今回は、住民約30人が参加した。同猟友会副会長の倉田員志さん(61)=阿智村=が、イノシシやシカなどの足をワイヤで締める「くくりわな」の市販製品ごとの特徴を紹介。設置の実演では「イノシシは鼻が利くので、においを残さないよう、仕掛ける時間は素早く」などとアドバイスした。また、狩猟をするために必要な免許や登録の仕組み、免許ごとに使用が認められている銃やわな、網などの道具を解説。猟友会員によるクレー射撃の見学や、シミュレーションゲームの体験もあった。同猟友会によると、飯伊地方の会員数は、昭和50年代前半には2400人余いたが、昨年度は770人余。一方、県下伊那地方事務所によると、同地方の野生鳥獣による農林業被害は昨年度、4億7千万円余に上り、県全体の約3割を占めた。豊丘村から参加した農業、大原俊秀さん(62)は「育てている桃がハクビシンに食べられ、今年、狩猟免許を取った。くくりわなの紹介は参考になった」と話していた。
(住宅地でイノシシ捕獲:岡山)
8日午後、倉敷市水島地区の住宅街などをイノシシが約1キロにわたって疾走する騒ぎがあり、水島署員、同市の消防署員ら約50人が出動し、3時間余りの大捕物となった。イノシシは捕獲後に死んだ。同日午後4時15分ごろ、女性から「(同市連島町矢柄に)イノシシがいる」と110番があった。同署員が約500メートル南の同市連島中央の畑で見つけたが、イノシシはさらに500メートルほど南下し、同市神田の住宅地にあるふたのある側溝(幅約45センチ、深さ約50センチ)へ逃げ込んだ。出口に先回りした署員が、ふたのすき間(約20センチ)から棒を差し込んで動きを止め、鳴き声を上げて暴れるイノシシと約2時間、膠着(こうちゃく)状態が続いた。午後7時20分ごろ、同市保健所職員がすき間から麻酔薬を注射し、保護した。イノシシは体長1メートル、体重約25キロの雄。同署によると、同市内の男性が飼い主と名乗り出ている。
(シカ肉を家庭料理に:長野)
シカの肉を家庭料理に利用しようと、長野県短期大学(長野市)の学生らが9日、シカ肉を使った料理作りに挑戦した。栄養学専攻の学生を中心としたゼミ授業の一環で、ふだんは使わないジビエ(野生鳥獣の肉)の調理実習を行った。有害鳥獣として駆除されたシカの多くが食肉として流通されないまま、廃棄処分される現状の中で何か有効活用できないかと考え、シカ肉の家庭料理レシピを考案した。講師の吉岡由美先生(56)によると、シカ肉は高タンパクで低脂質、鉄分が豊富だという。この日の実習では、「子供が喜ぶ家庭料理」をテーマに、ハンバーグやカレースープ、シカつみれ鍋など6品を料理した。学生たちは「強火でいためると肉が固くなる」「ひき肉にすると粘りが出るので、柔らかくおいしくできる」と肉の特性を感じながら、調理をしていた。参加した生活科学科1年の宮沢志さん(18)は、調理前はにおいが強く食肉としては向かないイメージがあったいうが、「実際に料理してみて臭みもなく、豚や牛の肉と変わらない」と話し、「脂質が低いのでダイエットにはちょうどいいかも」と喜んでいた。
(シカ肉調理法を研究:静岡)
シカによる農作物などへの食害対策の一環として、駆除したシカ肉の流通システム構築やブランド化を進めている伊豆市のイズシカブランド創生委員会の料理研究部会「イズシカ研究会」は7日夜、同市役所天城湯ケ島支所で、初めての料理講習会を開いた。天城湯ケ島地区を中心に旅館や民宿、飲食店などの40人が受講した。ジビエ料理に詳しい料理研究家の滝田真利さんを招き、シカ肉の特徴を生かした調理法を学んだ。滝田さんは「煮込みすぎると硬くなる。圧力鍋を使うと良い」「揚げ物が合う」などと肉の特徴を説明しながら、受講者の前でシカ肉を使ったミラノ風カツレツや中華あんなど5品目の料理を実演した。その後、受講者も3品目を調理し、試食して味や調理法について意見交換した。同委員会は市商工会青年部のメンバーを発起人に4月に設立され、行政や関係団体と連携してシカ肉の成分調査や調理法の研究などを進めている。同研究会は10月中に計3回の料理講習会を開き、独自のシカ肉料理を考案。11月8日に同市の天城ドームで開かれる国民文化祭の食文化イベント「ホリデーイン伊豆スペシャル」で発表する。
(特定鳥獣捕獲可に、イノシシとニホンジカ限定:静岡)
県が、掛川市西部地区で指定していた「鳥獣保護区」を解除し、イノシシとニホンジカに限って狩猟を認める「狩猟鳥獣捕獲禁止区域」として新たに指定する見通しとなった。保護区指定の解除、特定鳥獣の捕獲を可能にした禁止区域指定はいずれも県内では初めて。イノシシの農作物被害急増を訴えた地元の意向を受け、県が方針を決め、県環境審議会(会長・小島睦雄静岡大教授)の鳥獣保護部会に諮問していた。同審議会が9日開かれ、県の方針を「適当」と認めた。今月中に川勝平太知事に答申が行われ、県は11月1日に区域指定する見通し。県自然保護室によると、県内の鳥獣保護区指定は114カ所。今回の保護区は同市の原田、桜木、原谷の3地区にまたがる1090ヘクタール。サンコウチョウやオオタカなどが生息し、1999年に県が指定した。10年の指定期間が今月31日に満了するため、県が地元関係者と協議したところ、イノシシ被害の急増を訴える地元が指定更新に反対。県は、保護区の趣旨に沿い地元側がイノシシ防除に取り組んできたことを考慮し、鳥類保護とイノシシ被害対策の両立の視点で、地元と調整を続けてきた。新たな区域指定の正式名称は「桜木上垂木狩猟鳥獣(イノシシ・ニホンジカを除く)捕獲禁止区域」。指定期間は2012年10月末までの3年間。本県と同様、イノシシやニホンジカを除く狩猟鳥獣捕獲禁止区域指定は栃木県、群馬県、長野県が行っている。
(温泉熱を活用したシカ・イノシシ料理発表会:大分)
別府市鉄輪地区で温泉の蒸気を利用して食材を蒸す、新しい調理法が開発され、きょうシカやイノシシ料理の試食会が開かれました。別府市鉄輪のホテルや旅館では、2年半前から温泉の蒸気を利用して食材を調理する「低温スチーム調理」の研究・開発を進めています。今回、県が有害鳥獣対策として普及に取り組むシカやイノシシを使った料理が完成し、8日、広瀬知事らに披露されました。出来上がった料理は、トマト煮込みや押し寿司など13品です。温泉の蒸気を40度から95度の低温に保って蒸すことで、素材の旨味が増し、独特の食感が得られるということです。参加者は「同じ一頭のシカとかイノシシでも部位で食感が違うので、味付けを中華風にするとかすればメニューもバラエティにとぶのではないか。」などと、感想を話していました。完成した料理は、鉄輪地区のホテルや旅館で昼食や夕食のメニューとして提供されます。また、関係者は、今後加工品の開発などを手がけることで、地域ブランド化を図っていきたいとしています。
(クマ出没「今季、頻度少なめ」:兵庫)
兵庫県森林動物研究センター(丹波市青垣町)は、今季は県内の山林でドングリ類が豊作で、冬眠前のツキノワグマが餌を求めて人里に出没する頻度は少ないと予想している。「ただし、クマが冬眠に入る12月中旬ごろまでは十分に注意してほしい」と呼び掛けている。同センターの調査では、今秋は、ドングリが実るブナ科の植物は全県的に大豊作で、凶作年に比べてクマの出没は少ないとされる。本年度の目撃・痕跡情報も156件(9月末現在)で、前年同期の245件を大幅に下回っているという。同センターは「クマ対策として、生ごみを外に置かない、柿などは早めに収穫する、外出時には鈴やラジオを携帯するなどの対策が重要」としている。
(“冬の使者”コハクチョウ飛来:鳥取)
コハクチョウの集団越冬地・中海の米子水鳥公園(鳥取県米子市彦名新田)に10日、コハクチョウ1羽が今シーズン初めて飛来した。昨年より6日早く、同公園の開館以来、最も早い初飛来となった。午前8時半ごろ、同公園の桐原佳介指導員(36)が、つばさ池で泳いでいた成鳥を確認。池でくつろぐ様子に「長旅の疲れを癒やすことに専念しているよう」と話した。今年は全国的に飛来が早まっているという。コハクチョウは、くちばしの付け根半分の黄色が特徴。ロシアの北極海沿岸から毎年約4万2千羽が日本に飛来し、中海では約2千羽が同公園を中心に越冬する。今後、秋の深まりとともに“冬の使者”は続々と飛来する。
(揺らぎと光でカラスよけ:栃木)
鹿沼市内に精密ばねの製造工場を置く鎌田スプリング(さいたま市大宮区、鎌田敏也社長)は9日までに、「カラス博士」として有名な宇都宮大農学部の杉田昭栄教授(神経解剖学)と共同開発したカラスよけ製品「いやがらす」を発売した。直径2センチ、長さ1・5メートルのステンレス製ばねで、被害場所に仕掛けると、風で不規則に揺らぎ、日光を乱反射することでカラスが警戒し寄り付かなくなるという。1本1350円。初年度は5千本の販売を目指す。開発の中心になったのは鎌田文夫会長(54)。2年前、不良品として工場の外に積んであった胃カメラ用の細いステンレス製ばねが日光を乱反射しているのを見て「CDと同様、ばねもカラスよけになるのでは」(同会長)と直感した。ステンレスの表面に光沢が持続するコーティングを施し、太めの直径2センチ強、長さ1・5メートルに巻き、両側にフックを付けた試作品を製作。複数の知人に頼み、果樹園やごみステーションに設置してもらった結果、カラスが寄り付かない状態が最長1年半続いているという。今夏、宇都宮大の杉田教授と行った共同研究で学術的にも効果を確認。社員のアイデアで決めた「いやがらす」の商標と、実用新案の登録も既に済ませた。杉田教授は「カラスは知能が高く、自然界にないものを恐れる。太いばねの不規則な揺らぎと光の相乗効果で、カラスは警戒心を深めるのだと思う」と分析している。県農政部のまとめによると、カラスによる県内の農作物被害は2008年は約9千万円あった。

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10/9
(住宅地にイノシシ、3時間後に捕獲:岡山)
8日、倉敷市内の住宅地にイノシシが現れ、発見から3時間後に捕獲されました。住宅街の側溝に、はまっているのはイノシシです。午後4時すぎ、倉敷市連島町で発見され、通報を受けた警察官ら50人が捕獲にあたりました。イノシシは1時間後、2キロ離れた住宅街で側溝に入りこみ、しばらく側溝の中を逃げ回りました。「『トットット、トットット、』っていうのよ。音がして、ぱっと見たら黒いのが走っていたわけ。イノシシのくちばしみたいなのが、『あー』と思って怖くなったの」(目撃者)その後、駆けつけた保健所の職員が側溝のふたの隙間から犬用の麻酔を打って、イノシシは大人しくなり、発見から3時間後にようやく捕獲されました。イノシシの体長はおよそ1メートル、胴回りは80センチあり、飼われていたものとみられています。イノシシは捕獲後まもなく息絶えました。
(ヒグマ、テント破りカレーを食う:北海道)
北海道羅臼町の知床半島先端付近で9月下旬、ヒグマがテントの中の食料を食い荒らした。環境省釧路自然環境事務所は、知床岬へのトレッキング利用の自粛要請を決めた。「クマが人の食料の味をしめた可能性がある」との判断からだ。実は現場では7月にも、同様の被害が報告されていた。8月には現場近くで威嚇射撃の中をハンターに近づいたクマも目撃されており、地元ではクマの行動の変化を指摘する声も出ている。同事務所は「クマの特性、性格の変化を監視していかねばならない」と話している。今回の被害は9月25日、知床岬の手前約5キロの「念仏岩」と呼ばれる地点であった。クマがテントの一部をツメで破り、レトルトカレー、コーンスープの素などを食い荒らしたという。道外の女性がテントを置いて、徒歩で知床岬までを往復している間の出来事だった。同事務所などによると、女性は、利用者のルールである「知床半島先端部地区利用の心得」(08年1月、知床国立公園利用適正化検討会議策定)が強く求めている、クマから食料を守る携帯保管容器「フードコンテナ」を使用していなかった。これが被害を引き起こした最大の要因と考えられている。念仏岩は、岩肌が海岸付近でえぐれて大きな洞穴になり、屋根の代わりになるため、トレッキングやシーカヤックで知床岬へ向かう人たちの野営ポイントになっている。クマが人の持っている食料の味をしめ、テントなどに執着している可能性があるという。同じ場所で7月22、23両日にも、トレッキングで知床岬を目指していた男性2人が野営中、食料を荒らされていた。同町などによると、2人は知床岬への往路も帰路も狙われた。2人はクマに襲われないように、離れた場所の岩の下に食料を隠していたが、その岩が動かされ、食われていたという。今回、テントを荒らしたクマの仕業ではないかとみられている。
(銃即売市で74%が違法販売:アメリカ)
ニューヨーク市は七日、「ガンショー」と呼ばれる銃展示即売会で、身元審査をしない違法販売が74%に上るという独自の調査結果を発表した。調査は今年五月から八月まで、ネバダ、オハイオ、テネシー州の三州七カ所の即売会場で実施。客になりすました調査員が会場に潜入し、連邦法で定められた身元審査をせずに購入できないか持ち掛けたところ、四十七人中三十五人の業者が販売に応じたという。報告書には、取引現場の生々しい会話や隠し撮り写真も収録されており、他人の情報を用いる「身代わり購入」の実態も収められている。ガンショーは主に週末に全米各地で開かれており、あらゆる種類の新品、中古の銃が売買されている。米国では一九九三年のブレイディ法により、短銃購入には身元審査が義務付けられているが、ガンショーは以前から違法取引の温床と指摘されていた。銃規制派で知られるブルームバーグ市長は「今回の調査で即売会が銃規制の抜け穴となっている深刻な実態が明らかになった」との声明を発表。今後、報告書を米下院の全議員に送り、規制強化を訴える方針を示した。
(シカ捕獲促進へ報酬や料理開発:福井)
ニホンジカによる農作物被害が広がっている。これまでは嶺南中心だったが、昨年は初めて福井市でも被害が出るなどエリアが拡大している。福井県では、ニホンジカを食べる習慣がほとんどなく、利用価値がないため猟師は積極的に捕獲してこなかった。こうした中、ニホンジカの肉を使った料理を開発したり、狩猟期に自治体が猟師に報償費を出すなど、捕獲促進を狙った動きが出ている。ニホンジカは柔らかい葉を好み、梅などの果樹の葉、大麦、コメの苗などを食べる。県によると、ニホンジカによる2004年の県内農作物被害面積は約49ヘクタール。08年は約57ヘクタールと増加傾向にある。08年度に約31ヘクタールの被害に遭った小浜市の市鳥獣害対策室は「調査の段階だが、本年度は昨年度以上の被害が出るだろう」と予測している。これまでニホンジカの被害は嶺南が中心だったが、06年以降は南越前町や越前市でも発生、昨年は初めて福井市内でも被害が確認された。今年も小規模ながら、被害が出ているという。県自然環境課は「ニホンジカの生息分布は確実に広がっている」と話す。県によると、ニホンジカの捕獲数は06年度が2605頭、07年度は3120頭、08年度は3477頭と増加傾向。ただ、嶺南地域での生息数は03年度は推定1万1500頭だったのが、07年度は同1万7千頭と増え続けており、捕獲が追いつかない状況だ。一方、昨年度のイノシシの捕獲数は6337頭とニホンジカの1・8倍。イノシシの方が生息数が多いことが大きな理由だが、ニホンジカの肉が食用として普及していないことも影響しているという。小浜市鳥獣害対策室は「狩猟期にお金にならないニホンジカが檻(おり)にかかると、そのまま逃がしてしまうケースがある」と話す。対応策として同市は、11月15日からの狩猟期にニホンジカを捕獲した場合、1頭当たり8000円の報償費を出すことに決めた。昨年度の狩猟期間は217頭だった捕獲数を、本年度は約500頭を見込んでいる。「脂が少ないけれど、おいしい」「臭みがなく牛肉のような味」。県猟友会のメンバーらは1日、福井市内の飲食店で、ニホンジカの肉を使った料理試食会を開いた。料理は「シカ肉のトマト煮込み」「コロッケ」「あんかけ団子」など5品。参加した約20人からは好評だった。同会の男性会員(56)は「約30年前までは、ニホンジカは嶺南の一部でしか見かけなかった。そのため県内では肉を食べるという習慣がなかったのではないか。シカの種類は違うものの欧州では高級食材」と話す。また小浜水産高は今年6月、しょうゆや赤ワインに漬け込んだ「シカ肉の薫製」を試作。3、4日に県立大小浜キャンパスの学園祭で振る舞った。県自然環境課は「金網やネットの設置など対応策はあるが、農作物被害を抑えるにはニホンジカの個体数管理も同時に進めなければならない。肉料理が普及すれば、猟師にとってニホンジカの価値が高まり、捕獲を促進することにつながる」と話している。
(渡り鳥マガンが今年も飛来:長崎)
秋に渡り鳥として対馬市を訪れるマガン(真雁)が今年も同市上県町佐護に飛来し、ツシマヤマネコを守る会会長の山村辰美さん(65)が8日、稲刈り後の田んぼで羽を休めている12羽を撮影した。マガンはカモ科で、全長70センチ前後。夏季にロシア北部やカナダ、アラスカなどで繁殖し、冬季に東アジアやアメリカ、ヨーロッパなどで越冬する。日本には冬季に九州や本州に冬鳥として飛来する。1980年ごろから野鳥観察を続けている山村さんによると、佐護には毎年、稲刈り後に数羽飛来し、落ちた穂を食べるなどして1週間から10日間ほど滞在し、飛び立つという。山村さんは「今年は初めて見た。毎年2、3羽で飛来するが、一度に12羽は珍しい」と話している。

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10/8
(「キジ撃つ練習したかった」会社社長逮捕:埼玉)
埼玉県警久喜署は7日、銃刀法違反の疑いで、白岡町小久喜の重機リース会社社長、岡田正寿容疑者(66)を逮捕した。久喜署の調べでは、岡田容疑者は平成20年12月30日ごろ、県公安委員会の許可のない白岡町下大崎の自分の会社の資材置き場で、ベニヤ板の的に向け空気銃で鉛玉を撃った疑いが持たれている。久喜署によると、岡田容疑者は「違法とは分かっていたが、長野県にキジを撃ちに行きたかったので、練習したかった」などと供述しているという。的には50発の鉛玉が撃ち込まれていた。
(防げ!鳥獣の被害:大分)
玖珠町鳥獣被害対策協議会は、町くすまちメルサンホールでイノシシ被害対策講演会を開いた。町内の農家ら約40人が参加。独立行政法人「農業・食品産業技術総合研究機構近畿中国四国農業研究センター」の江口祐輔鳥獣害研究チーム主任研究員(島根県在住)が講師。協議会の藤本勝美副会長が「これからイノシシ被害が多くなる。先生のお話を今後の被害対策に役立てたい」と主催者あいさつ。江口主任研究員が「野生鳥獣の行動および被害防除について」と題して講演。スライドを使ってイノシシやシカ、サルなど野生動物の行動や習性を紹介。被害対策として(1)野生動物の嫌がる環境をつくる(2)田畑を効果的に囲う(3)適切な駆除を行う―を挙げ、「田畑を囲うだけや有害駆除をするだけでは被害は減らない。この三つの対策を地域で協力しながらバランスよく行うことが重要」と強調した。有効な囲い方として、すき間をつくらない、作物を見えにくくする、金網や網の目は10センチ以内のものを使う―とし、「作物をトタン板で囲い、さらにその周りを電気柵で囲うと効果的」とアドバイス。「忌避効果があるとしてさまざまな、においや音、光が用いられてきたが、効果は一時的。その後、イノシシなどの侵入を許しているのが現状」と述べた。
(サル、住宅街で目撃情報:千葉)
市川市や船橋市の住宅地にサルが出没している。7日には両市職員や地元警察署員などが目撃情報の寄せられた現場に出かけたが、午後5時現在、姿は確認されていない。野生のものか逃げたものかも不明だ。市川署によると、サルは5日午後、市川市南大野で住民から「道路を行ったり来たりしている」と通報があった。6日には同市立大野小学校付近でも目撃された。7日は市川市の柏井や若宮で目撃され、午後3時半ごろ、中山2丁目で「自宅の前にサルがいる」との通報があった。船橋市内では午前11時前、西船6丁目などに出没。市などは、出くわした場合は気をつけるよう注意を呼びかけている。サルは先月後半から野田、流山市内でも目撃され、市川市自然環境課は「市動植物園から逃げ出した事実はない。同じサルが南下している可能性もある」としている。

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