<射撃ニュース2月>

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(カワウ銃器駆除、新年度から再開:滋賀)
滋賀県は、異常繁殖しているカワウの銃器駆除を新年度から再開する。「効果が見込めない」と銃器駆除を中止した本年度にカワウの生息数が倍増したうえ、学識者から銃器駆除の効果を認める声もあり、方針を転換した。新年度は3万羽の駆除目標を掲げ、2013年度以降に今の5%にあたる4000羽程度にまで減らすことを目指す。県は本年度、銃器駆除を「広域で活動するため効果が薄い」などとして中止した。ところが、これまで3万−4万羽台で推移していた生息数が、昨秋の調査で約7万4000羽と倍増したことが分かった。県は、カワウのえさとなるアユが豊富だったことなどに加え、「銃器駆除がなくなったことで、カワウへの圧力が減ったことも要因」(自然環境保全課)と分析した。再開する銃器駆除は、主に繁殖地の竹生島と飛来地の琵琶湖で行う。今回は特に竹生島で、カワウが巣から離れにくい営巣期に、単発でも発砲音が小さいエアライフルも併用することで、散弾銃だけだった従来より効率的な駆除を図る。新年度当初予算案にカワウ対策費2600万円を計上した。駆除目標は、13年度以降に異常繁殖前の規模の4000羽へと減らす方針をもとに、年度ごとの生息数変動を試算。新年度に3万羽を駆除し、翌年度以降は生息数の7割程度を駆除するなどと決めた。カワウの異常繁殖によるアユなどの漁業被害は年間21億円(08年春)と試算される。竹生島でふん害で植生の枯死が深刻になっている。
(発砲事件、過去最少)
2008年の発砲事件は前年比23件減の42件で、統計の残る1976年以降で最少となったことが19日、警察庁のまとめで分かった。暴力団から押収した拳銃の数も大幅に減少。同庁は「07年に多発した暴力団の対立抗争が沈静化した影響」とみている。42件のうち暴力団員などによる発砲は32件で、9件減少。死傷者は20人減の19人だった。拳銃の押収は56丁減の492丁。うち1丁は、昨年5月に始まった「けん銃110番報奨制度」の通報が端緒だった。拳銃に関する通報は112件あったが、報奨金の支払いはなかった。暴力団などからの押収は65丁減の166丁。200丁を下回ったのは38年ぶりで、同庁は「抗争が減ったほか、隠し方が分散・巧妙化している」としている。
(戦場ケ原消えた銀世界:栃木)
厳冬期を迎えた奥日光の風景が一変している。戦場ケ原からは銀世界が消え、乾いた付近の道路を季節はずれのオートバイが走り抜ける光景も。少雪はシカの越冬行動にも影響を及ぼすとみられ、食害の拡大も懸念されている。シカの生態に詳しい宇都宮大農学部の小金沢正昭教授は「少雪で野生のシカが足尾などの越冬地から奥日光に上ってくる時期が早まる。滞在期間が長引くことで植物や樹皮といった植生への影響も出るのではないか」と、食害の拡大を指摘している。
(旭山動物園日記2009冬:テレ朝系)
日本最北の動物園は今冬も熱い。動物本来の動きを立体的に見せる展示方法が全国区人気を呼び、映画にもなった北海道旭川市の「旭山動物園」。北国に生息する動物の生態を理解してもらい、動物と人間の付き合い方を考え直すきっかけになれば、と昨年6月には「オオカミの森」をオープンさせた。その準備段階から密着取材してきた北海道テレビが「旭山動物園日記2009冬」(テレビ朝日系、3月1日午後2時)を放送する。「ウオーウオー」と遠ぼえが園内に響き渡る。「オオカミの森」にすむ3頭のシンリンオオカミが一斉に冬空を仰ぎながら白い息を吐く。「あれは、自分はここにいるぞという自己主張であり互いのコミュニケーション。館内放送のある女性の声に反応している」と坂東元副園長は苦笑する。北海道の原野にたくさんいたエゾオオカミは、乱獲などで1900年ごろ絶滅した。エサにしていたエゾシカがその後急増、今や駆除対象になっている。「絶滅させた人間そのものが有害な存在ではと反省して、僕たちの生活の仕方を考え直すきっかけにしてもらえば」と狙いを話す。
(マツタケ3カ所で確認:兵庫)
丹波県民局が二〇〇四年度から三年間、実施した「丹波マツタケ復活の森整備事業」で昨秋、篠山、丹波両市の三カ所の林でマツタケの発生が確認されたことが十八日、報告された。収穫前にシカに食べられ、十分な調査はできなかったが、マツタケの人工培養の技術が確立すれば世界初。関係者は「再生のカギは山の手入れ。実用化に向けて研究を進めたい」と意気込む。篠山市網掛の四季の森生涯学習センターで十八日、「実践マツタケ増産講座」が開かれ、丹波マツタケ復活アドバイザーの樹木医、伊藤武さん(70)が報告した。一九四〇年代、国内で約一万二千トン採れたというマツタケは、松枯れ病や里山の荒廃で激減。現在は四十トン程度まで落ち込んでいる。高級品のマツタケの人工培養は、これまでも全国各地で取り組まれてきたが、成功例がほとんどない。同県民局は過去にマツタケが生えていた山林六カ所を選び、培養した丹波市産のマツタケ菌をマツの根へ接種。落ち葉の除去や雑木の整理などを進めたところ、昨年秋、篠山市の瀬利と福住、丹波市市島町岩戸で発生が確認された。篠山市曽地奥では菌糸が大きく広がっていた。植え付けた菌から育ったマツタケとみられるが、シカに大半を食べられ、正確なDNA鑑定ができなかった。それでも伊藤さんは「山の手入れが、再生のきっかけとなったのは確実」と手応えをつかんだ様子。接種では樹齢四十-六十年の元気なマツを選定したといい、伊藤さんは「山の手入れだけでなく、一年ごとの山の入札を見直すなど、増産の努力をしてほしい」と呼びかけていた。
(耕作放棄地に牛・ヤギ放牧:岡山)
農家の高齢化や担い手不足で増加している耕作放棄地を減らそうと、県は2009年度から、再利用の可能性がある放棄地に牛やヤギを放しての除草事業を始める。県は「除草だけでなく、イノシシなどの獣害防止や牛の飼育頭数増、地域おこしにもつながれば」としている。農林水産省の調査では、2005年の県内の耕地面積は5万2000ヘクタールと20年前に比べ2万5000ヘクタール減少。一方、放棄地は倍増し、初めて1万ヘクタールを超えた。放棄が続けば、樹木などが生えて山林化するなどして、再利用も困難になるが、市町村などの調査では、約4000ヘクタールが容易に農地に戻せる可能性があると見込んでいる。放棄地を柵で囲い、平地には牛を、棚田にはヤギを放牧する。事業は新年度から3年間を予定。初年度に放牧する牛は10頭ほどを予定し、一般会計当初予算案に209万円を計上した。牛が逃げ出さないようにする訓練や牛のリース・購入制度の整備、放牧の担い手確保のための研修講座などを行う。県畜産課は「伸びた草の中に身を潜められる放棄地を減らすことで、イノシシを山に追い払えるのでは」と期待する。
(ハクチョウ前年より3000羽多く:山形)
県内で先月確認されたハクチョウ類は前年より約3000羽多い1万6035羽だったことが、県みどり自然課の調査で分かった。今冬から餌やりを中止した酒田市のスワンパークが約8%増え、昨年ラムサール条約に登録された鶴岡市の大山上池も約3倍になった。オオハクチョウが5941羽、コハクチョウが1万94羽。調査地点別では、スワンパークが9900羽と最も多く、以下、大山上池1536羽▽鶴岡市大山下池863羽▽鶴岡市赤川〜黒川橋下流地点800羽−−など。カモ類は、前年より約2万3000羽少ない10万3022羽。スワンパークが1万5800羽でほぼ半減する一方、大山下池は1万2694羽で約1・7倍に増えた。マガモ4万5009羽▽カルガモ2万5840羽▽オナガガモ1万5920羽▽コガモ9449羽−−など。1月10〜18日に、湖沼、湿地など県内369地点で調べた。
(飛来数増え1万8370羽:奈良)
県森林保全課は、平成20年度の県内に飛来した冬の渡り鳥、ガン・カモ科鳥類の生息状況をまとめ、発表した。確認されたのは1万8370羽で、前年度より214羽多かった。オシドリは過去最高を記録した18年度を下回り、昨年とほぼ同数だったが、十津川村の二津野ダムは引き続き全国でも有数の飛来地になっている。また本年度は県内では珍しいツクシガモが5羽、確認された。調査は、日本野鳥の会奈良支部に委託して、昭和46年から毎年1月中旬に実施。昨年度は1万8156羽で、過去最高は平成16年度の2万387羽。県内の調査地118カ所のうち、103カ所でカモ類15種類が確認された。一番多く観察されたのはコガモで5685羽、続いてマガモ4072羽。

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2/19
(射撃場、地元住民中止求める:山梨)
県教委が甲州市塩山上小田原の市有地に移転建設を計画している県立射撃場について、予定地近くの住民が17日までに、建設中止を求める請願書を同市議会へ提出することを決めた。住民側は鉛の弾による地下水汚染の可能性などを理由に挙げている。移転建設計画に住民側が反対の意思を明確に示したのは初めてで、県教委は安全性について説明を続ける方針。建設に反対しているのは塩山上小田原地区の小松尾組(海老沢璋愿組長)。今月に入り同組の17世帯45人のうち、20歳以上の38人にアンケートをしたところ20人が「反対」と回答。過半数を超えたため請願書を提出することで意見集約したという。海老沢組長によると、同組は塩山上小田原地区内で最も射撃場予定地に近く、敷地から最短の民家までは直線で約460メートルという。反対理由として(1)計画地内の2つの沢が汚染される可能性がある(2)射撃音により住環境が悪化する(3)建設により地滑りなどの災害が発生する可能性が大きくなる−ことを挙げている。請願書は20日に市議会に出し、近く県議会にも提出する方針。一方、塩山上小田原地区の矢崎得重区長は「予定地に最も近い同組の意見は重視しなければならない。県教委や市の動向をみながら区としての対応を協議したい」と話している。県教委は「施設の安全対策などを住民に理解してもらえるように今後も丁寧に説明していきたい」としている。
(シカの農林業被害が拡大:兵庫)
農作物を食い荒らすなどニホンジカによる農林業の被害が深刻なのを受けて、兵庫県は2009年度から、狩猟などによる捕獲数を増やすなど対策を強化する。これまで焼却処分するなどしていたシカの肉や皮の有効利用も検討。先進県の取り組みを参考に、生産流通体制の確立など商品化に向けた準備を進める。県自然環境課によると、〇七年の農林業被害は食害などシカによるものが最も多く、被害額は全体の五割近い約三億七千万円。拡大を防ぐため、猟友会などと連携して毎年捕獲数を増やしているが、被害は緩やかな減少にとどまっている。そこで県は約五千二百万円の予算を投じ、保護管理のために各市町が行う計画的な捕獲目標を年間四千頭から新年度は六千頭に拡大。狩猟などを含めた総捕獲数を年間二万頭に増やす。狩猟期間を延長し、特にシカの生息密度が高い地域では、平日に活動する「特別捕獲班」を設ける。捕獲を強化する一方、天然資源としてのシカの付加価値を高める取り組みにも乗り出す。シカ肉は将来、食肉として学校給食や民間への流通も視野に、県森林動物研究センター(丹波市)で加工処理のガイドライン作成に向けた科学調査を実施。安全性や衛生管理体制の確立を図るほか、加工施設を計画する市町に、整備に必要な調査費用の一部を助成する。シカの皮は、県の皮革工業技術支援センター(姫路市)で、なめし技術の開発や革製品としての製品化を目指した研究を進める。県自然環境課は「シカ肉は県内でもすでに加工・販売している業者や団体があり、協力していきたい」としている。
(捕獲した野生鳥獣の有効活用を:長野)
捕獲した野生鳥獣の有効活用を目指す「地産地消・ジビエ料理推進試食会」が16日夜、佐久市のレストラン「ブランカン」で開かれた。シカやイノシシ肉流通には、まだ法的にクリアする課題があるが、参加者は「佐久ブランド」としてのジビエ料理を探る各種メニューを堪能した。同市と猟友会でつくる「佐久ジビエ料理推進実行委」主催。猟友会員が捕獲したシカ6頭分を使用。生ハムとソーセージなどオードブル4種▽ミンチしたシカ肉に蓼科牛脂身を合わせたミートボール入りクリームスープ▽もも肉の赤ワイン煮込み▽ロース肉のロースト▽しょうゆとみりんで炊き上げた佃(つくだ)煮を添えたお粥(かゆ)など工夫を凝らした料理が用意された。参加者は「シカ肉の香りはするが臭みは感じない」「日本的な料理にも合う」「焼き肉にしたり、煮て食べたりした経験はあるが、くん製、ソーセージはプロの味」と、抵抗なく味わっていた。四阿建一・総料理長(37)は「血抜きが完全でないので臭みをとる下処理に注意した。シカ肉は柔らかく、脂身が少なくさっぱりしているのが特徴。和・洋・中華それぞれに利用できる」と話す。佐久市では07年度にシカ350頭、イノシシ110頭を駆除した。この肉を流通、売買させるには食肉処理・販売業の許可が必要で、狩猟者の自家消費になる他は一般消費に結びついていないのが現状。オーナーの笹沢幸司さんは「欧州では野生鳥獣肉専門の猟師がいるくらいジビエ料理が定着している。食肉処理施設や流通経路を確立してもらい、佐久らしい料理を開発していきたい」と期待を寄せている。
(食害対策「シカ肉カレー」:三重)
三重県大紀町の観光施設「紀勢笠木渓谷・もみじ茶屋」(同町崎)が、シカの肉を使ったカレーライスを売り出し始めた。紀勢自動車道・紀勢大内山インターチェンジ(同)の供用開始に伴う地域PRの一環。猟友会が捕獲したシカを使っており、「弾力がある」「カレーに合う」と滑り出しは上々のようだ。町商工観光課によると、シカ肉は高タンパクで鉄分が多い上に、低脂肪。フランスでは、狩りで捕獲した野生動物を食べる「ジビエ料理」の食材として人気を集めている。同町はシカやイノシシによる農作物の被害が深刻化。近年は「逆転の発想」で、これらの野生動物を観光資源ととらえ、料理にして呼び物にしようとする動きが活発だ。道の駅奥伊勢木つつ木館(同町滝原)も牛丼風のシカの丼物を手掛ける。カレーの提供はその一環。商品名は施設名と、シカ肉の別称から「もみじカレー」と名付けた。もも肉を薄く切り、塩こしょうでいためてルーにあえる。1皿800円。3月末までは700円。茶屋は月、火曜休み。問い合わせは茶屋=電0598(74)0190=へ。
(「大型囲い込み柵」使い捕獲:静岡)
県は伊豆半島などで深刻なニホンジカの食害に対応するため、環境省の委任を受けて今月下旬から、大型囲い込み柵を使った捕獲モデル実験を始める。個体数管理に向け、効率的な捕獲、駆除技術の確立を目指す。柵は県家畜共同育成場(天城放牧場)に2カ所設置。牧草地の各0・1ヘクタール程度を柵で囲み、3、4カ所のタイマーやセンサー式の落とし戸から柵内に入ったシカを捕獲する仕組み。県によると、県内のシカによる農作物への被害額は平成19年度で約8600万円。2万頭以上が生息しているとされる伊豆半島では農作物だけでなく、クマザサや樹皮への食害も深刻で、森林の荒廃、林業への影響も懸念される。同放牧場でも、「牧草地に200頭近いシカが現れる」(県自然保護室)状態という。従来、捕獲の中心を担ってきた狩猟者は高齢化や人数減が進む。一方で同様の被害に悩む北海道や長野県でも行われている大型わなを使った大規模な捕獲は、警戒心の強いシカを柵内に入れる手法などの点で、課題が多かった。県は今回の実験結果を検証した上で、他地域への普及を検討する予定。
(シカのために土壌改良:奈良)
奈良の鹿(しか)愛護会が、けがをしたシカや出産を控えたシカを保護する施設「鹿苑(ろくえん)」(奈良市)の土壌を改良しようと、大和郡山市の小学生らでつくる「森の子クラブ」のメンバーらが、炭まき作業をした。鹿苑は広さ約1万3000平方メートルの中に平均約350頭のシカがおり、フンなどで土壌の質が悪化。排水も汚れ、周囲の水質悪化にも影響しているといわれている。炭は浄化作用や、酸化した土を中和させ、有用な微生物の繁殖を促すなどの効果があるとされる。同クラブや国際ソロプチミスト奈良−平城のメンバーら約50人が、粒状の竹炭約300キロを約600平方メートルの範囲にまき、上から土をかぶせた。愛護会の大川靖則・会長は「ありがたい。一人一人が環境問題に取り組むのは大切なこと。シカがそのきっかけになったらうれしい」と話した。
(シカ肉料理おいしく作れる:長野)
県調理師会は17日、県から委託されて取り組んできたシカ肉料理のレシピを村井仁知事に報告した。県は3月上旬からレシピをホームページで紹介するなどして、野生鳥獣被害対策で捕獲を進めているシカの利用拡大につなげたい考えだ。同会は、県内11支部にレシピの作成を依頼。応募36点を審査し、うち23点を「おいしく、安全安心で、手軽に作れるメニュー」として選んだ。この日は西村明雄会長らが県庁を訪問。くん製や卵と一緒にした煮込み、ストロガノフ、かす焼き、竜田揚げなど8品を調理し、村井知事らが試食した。同会松本広域支部副会長の広瀬末則さんはシカ肉のそぼろをいなりで包んだ1品を紹介。「しっかり火を通せば安全。脂肪分が少なく食べても太らない。先の需要が見込めるのでは」と話した。西村会長は「どの料理もシンプルで誰でも作れる」と強調し、一般向けの講習会を開く考えを示した。また県のホームページでレシピ料理を提供する同会加盟の県内飲食店を紹介している。
(イノシシ捕獲激増:京都)
彦根市南部の荒神山(標高約260メートル)で近年、イノシシの捕獲数が激増している。2006年度7頭、07年度14頭と推移し、08年度は2月17日までにすでに27頭。おりによる捕獲が繁殖に追いつかず、市は年度内に住民、専門家を交えた獣害対策協議会を設け対応を検討する。荒神山は琵琶湖畔にある独立した山。キツネやトンビ、タカなどイノシシの天敵が少ない。市農林水産課によると、イノシシは6年ほど前から捕獲され始めた。「湖西地域から琵琶湖を泳いで荒神山に住み着き、繁殖したという説が有力」(同課)という。イノシシが繁殖するにつれ、ふもとの田んぼでは稲穂を食い荒らし、ミミズなどを求めて地面を掘り返す被害が多発。07年度の農作物被害額は約100万円に上り、08年度は農家1軒から「稲作をやめる」との連絡が市役所に寄せられた。荒神山には、公園やハイキングコースなども点在。イノシシと出くわし、襲われる事態を心配する声もある。市は9カ所に捕獲用おりを設置しているが、体長1メートル超の成獣から生後すぐの子どもまで捕まるイノシシはとどまることがない。山すその荒れた竹林などが、イノシシにとって身を隠し、えさを探す格好の拠点になっている。市農林水産課は「行政による駆除だけでは限界がある。地域の協力を得て、放置竹林を減らし、イノシシが出てこれないよう柵を延ばすことが不可欠」としている。
(農作被害、犬でサル撃退:三重)
サルによる農作物被害に悩む名張市は、犬でサルを追い払う新しい対策導入の検討を始める。被害が目立つ地域で「モンキードッグ」と呼ばれる犬を育成し、田畑や人家に近づいてくるサルを威嚇する作戦。全国的にも効果を上げている地域があり、市と奈良県宇陀市の獣害対策組織「宇陀・名張地域鳥獣害防止広域対策協議会」が28日と3月1日にモンキードッグの研究者を招いた研修会を開く。モンキードッグは、犬の高度な嗅覚(きゅうかく)や威嚇、追い払いの潜在能力を活用。嗅覚でサルの接近を察知した犬が、ほえたり、飼い主の指示で追い立てたりしてサルを追い払い、再び飼い主のもとに戻ってくる。市農林振興室によると、モンキードッグを導入した地域で研究機関が実施したアンケートでは、被害が減ったと答えた人が8割以上にのぼるなど効果が期待される。一方、モンキードッグ育成には専門の訓練士によるしつけや、飼い主による毎日の日常訓練も欠かせないといい、手間や費用がかかるのが実情。人にほえたり、サル以外のものを追ったりという安全上の課題もある。市は手始めに地域の人たちを対象とした研修会を開きモンキードッグの効果や課題を勉強してもらう。研修会後、参加者にアンケートを実施し、モンキードッグ導入に関心があるかどうかを調査。導入に前向きな意見が多かった場合、候補犬の選定や講習会を開く計画だという。研修会では、畜産分野の犬の多目的利用を研究している、独立行政法人「農業・食品産業技術総合研究機構」の石川圭介特別研究員を講師に招待。「先行事例からみた害獣対策犬の導入と運用」と題し、モンキードッグの効果や導入・運用方法を説明する。市では、サルに取り付けた発信機の電波を被害地域の住民が受信して追い払う対策を始めたが、サルの人なれが進み、ロケット花火などでの威嚇では効き目がなくなり、新たな対策を模索していた。2007年11月、犬の放し飼いを原則禁止する環境省基準が緩和され、「モンキードッグ」などしつけや訓練された犬の放し飼いが認められることになり、モンキードッグによる対策を導入する自治体が全国的に広がっている。
(恋のけじめは「けづめ」次第、コウライキジ)
家の周りの栗園の野面に、幾つものモグラ塚が盛り上がった。青い花のオオイヌノフグリが彩りを添え、目覚めたテントウムシが花の中をはい回っている。どうやら春めいてきたようだ。この栗園をテリトリーにしている雄のキジがいる。風のない夜、就寝したはずのキジが「ゲェー、ゲェー」と鳴いたのを久々に聞いた。今月2日未明、長野と群馬にまたがる浅間山が半年ぶりに噴火した。キジと地震の故事は多い。キジが不時に騒がしく鳴けば地震の前触れ、といった言い伝えが各地に残っている。かの有名な『寺田寅彦随筆集』や、軽井沢の野鳥をこよなく愛した星野嘉助さんによると、浅間山が爆発する前にキジがしきりに鳴き騒いだという。キジには人が感じないほどの揺れや音なども事前にキャッチする能力があるといわれている。キジと同じ仲間の別亜種、コウライキジが今や世界中にすむようになり、キジのいない北海道や対馬、壱岐などの島嶼(とうしょ)にも朝鮮半島から移入し、放鳥されて生息している。雄の外見はキジとそっくりだが、コウライキジは体が大きく、首には白いリングがあるのが特徴。地味な雌とひなはキジと同じ色合いだ。まだ薄ら寒い対馬で、畑を耕す女性の後について餌をついばむ小鳥を撮っていた。そのあぜから大きな羽音を立ててコウライキジが飛び出し、度肝を抜かれた思い出がある。北海道道東では見たことはないが、ほかの雪の少ない地方では普通に見られる。コウライキジは3月から繁殖期を迎え、「ケーン、ケーン」と二声ずつ大きな声で鳴く。コウライキジたちの色恋ざたは「けづめ」次第という。オスの足の後ろにある突起のけづめは、いざとなると武器になる。だが、血まみれになるまで争うことは、野生のおきてにはないようだ。
(諏訪湖に珍客コブハクチョウ飛来:長野)
岡谷市の横河川河口近くの諏訪湖畔に、額にこぶがあるコブハクチョウ1羽が居ついている。ほぼ毎日、湖畔でハクチョウを撮影している竹原賢さん(61)=下諏訪町=によると、今月初めごろに飛来。諏訪湖で姿を見るのは「7、8年ぶり」という。最初は警戒してなかなか湖面に降りず、着水してからも2、300メートル沖にいたというが、次第にコハクチョウやオオハクチョウ、カモなどに交じり、岸辺近くで泳いだり羽繕いをしたりするようになった。
(遼くん、銃器根絶を訴える)
男子ゴルフの石川遼(17)は、ソフトボール女子の北京五輪金メダリスト、上野由岐子(26)とともに犯罪撲滅キャンペーンに一役買うことになった。警視庁のポスターに登場したもので、都内の駅構内などで掲示されている。石川は“銃器根絶へとどけ!この思い”のキャッチフレーズとともに渾(こん)身のドライバーショットで銃撲滅を訴え、上野は“真っ向勝負!薬物不要”と薬物乱用の防止を呼びかけている。

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(イノシシ掘り返しに困惑:京都)
宇治田原町郷之口の「末山くつわ池自然公園」にイノシシが頻繁に出没して、芝生など地面を掘り返している。あちこちに掘り返した跡が目立ち、「見た目が悪い」と関係者。同公園は鳥獣保護区と重なるため銃器による駆除もできず、集客が見込まれる春を前にこれ以上の被害拡大が心配される。同公園は、キャンプ場、テニスコートなどの施設があり、年間約8700人が訪れる。関係者によると、イノシシは地中に潜むミミズやヤマイモ目当てに道路端や土手などを掘り起こす。年々掘り返す面積が増加しているという。管理事務所の谷口善樹さん(72)は「これまで掘り返されることはあまり意識していなかったが、気付けばどんどん広がっている」と話す。 ただ鳥獣保護区であるために大規模な駆除ができない。102ヘクタールの公園総面積のうち87ヘクタールが末山鳥獣保護区。町によると、わなの仕掛けは可能だが、谷口さんは「イノシシは鼻が利くため、警戒してわなにかからない。また誤って人がかかれば大変だ」とわなの設置には消極的だ。 なぜイノシシが増えたのか。町産業振興課は、他の場所で駆除が進み、駆除が本格的に行われていない保護区周辺に集まってきていると推測する。また同公園内のくつわ池釣センターの西久男さん(82)は、近くに計画中の大規模茶園の工事が原因ではと指摘。「すみかを失ったイノシシが来ているのでは」公園を経営する郷之口生産森林組合の中嶋和雄組合長(64)は「見栄えが悪く、これ以上拡大すれば対策を考える必要もある」というが、鳥獣保護区という制約の中での対策はさまざまなジレンマも予想される。
(シカ肉もっと食べて:兵庫)
北播磨県民局は二〇〇九年度から、農産物や森林に深刻な被害を与えているシカの消費拡大を進める事業を始める。百三十六万円を計上し、増えすぎたシカを使った特産品開発を強化するほか、料理コンテストなども開催。一〇年度も百五十万円を予算化する方針で、シカ肉の地産地消などによって、自然や人との共生を可能にする頭数管理を実現していく考えだ。シカの被害は深刻化しており、二〇〇七年度は県全体で約三億六千五百万円、北播磨で約六千三百万円にのぼる。同年度の捕獲頭数は県全体で一万六千二百四十一頭、北播磨では六百六十九頭だが、大半は埋められるなどし、有効に利用されていないのが現状だ。県民局は〇九年度、シカ肉を使った特産品開発に着手。くん製やハンバーグ、つくだ煮などの加工品を試作する。料理コンテストや料理教室を開催するほか、県立社高校生活科学科などと連携して新料理のレシピを作る。さらに、シカ肉カレーを開発したラベンダーパーク多可(多可町)などと協力し、年間を通してシカ料理を提供するレストランを増やしていく。また、狩猟期間の十一月-二月ごろを想定し、「シカ肉の日」を公募で決定。応募を通じて消費者に取り組みをアピールしたい考えだ。県民局によると北播磨では、多可町でシカ肉のビーフシチュー風料理が商品化されたほか、料理コンテストでレシピを募集し、冊子を作成。加西市では、市民グループが交流イベントでシカ肉料理を振る舞うなど、活用が進みつつある。県民局は「シカ肉は低脂肪、高タンパクと体にもいい。シカ肉について理解を深め、多く食べることで捕獲数も増やし、農林業被害を減らしたい」と協力を呼び掛けている。
(オオハクチョウの飛来4分の3に:青森)
本県の一月のオオハクチョウ飛来数は昨年の四分の三にとどまり、飛来地のうち複数カ所では十分の一まで激減していることが、日本野鳥の会県支部と弘前支部が十六日までにまとめたガン・カモ・ハクチョウ類調査で分かった。今冬、県が市町村に要請した野鳥への餌やり自粛が要因とみられる。一方、ガン類は二〇〇〇年以降で最多となっており、飛来総数は二十三種、計四万五千六百八十五羽と、昨年とほぼ同数になっている。
(積極型県一般会計予算案:和歌山)
農林水産業者と中小企業者が連携した新たな産業やブランドを創出するため、「わかやま農商工連携ファンド」を設立。20億円の基金のうち、県が17億円を出資するが、うち16億円は中小企業基盤整備機構からの貸付金を充てる。残りの3億円は、県内金融機関が出す。農作物被害を防止するために捕獲したイノシシや鹿を食肉として流通させるため、「ジビエ(狩猟によって捕獲された鳥獣)で地域おこし!」として、513万円を予算化。食肉処理施設を整備する紀南地方3か所への助成や、旅館や飲食店経営者向けの料理講習会などの販売促進を行う。
(出口見えない景気悪化:埼玉)
(前略)同業の町工場の中には受注が九割減、あるいは仕事がなく、二勤五休でしのいでいる会社も。夫婦二人で経営している工場で、仕事がないので、夫が鉄砲を担いで猟に出て生活費の足しにしている半工半猟≠キらあるとか。
(忠犬タマ公に光を:新潟)
昭和の初め、新潟県の山村に、雪崩に遭った主人の命を2度も救った伝説の犬がいた。その名は「忠犬タマ公」。渋谷の忠犬ハチ公に勝るとも劣らない功績を残したにもかかわらず、あまり世に知られていない。郷土の誇り、忠犬タマ公を連続立体交差事業で大きく生まれ変わろうとするJR新潟駅の新たなシンボルに−と求める機運が高まっている。タマ公は、中蒲原郡川内村笹目中川原(現五泉市笹目)の刈田吉太郎さんが飼っていた猟犬で、今は絶滅した越後シバイヌの雌だ。昭和9年2月5日、刈田さんはタマ公を連れて仲間と猟に出かけた。山鳥を見つけて鉄砲を撃った瞬間、雪崩が発生、2人は雪に埋まって身動きが取れなくなった。タマ公は前足から血を流しながら懸命に主人を掘り起こして救出した。それから2年後の1月10日、刈田さんは4人で狩りに出て再び雪崩に襲われたが、タマ公はまたもや主人ら4人を助け出した。2度にわたる人命救助は当時の新聞で「人間以上の功績」と報道され、ラジオで全国放送された。忠犬をたたえ、地元の川内小学校の校長が像の建設運動を始め、12年、等身大の銅像が川内小と新潟市の白山公園に建てられた。白山公園の像は戦時中の銅鉄供出の犠牲となったが、33年に再建運動が起き翌年、皇太子殿下ご成婚を記念して2代目が建立された。57年には上越新幹線開通を記念して新潟駅にタマ公像が設置されることになり、旧村松町民の募金で駅と村松公園に2体が建立された。(後略)
(防弾チョッキなしでも銃弾をよけまくれる新装備服、IBMが特許取得)
ついに銃弾すらよけられる、不死身の運動神経をゲットですぞ!このほどIBMが取得した、「Bionic Body Armor」と題する米国特許第7,484,451号の新技術は、本当にすごいですよ。これまで、発射された銃弾から身を守る、ほぼ唯一の手段と考えられてきたのは、防弾ガラスによる保護や防弾チョッキなどの装着でしたけど、このBionic Body Armorが提唱するシステムは、常に電磁波レーダーでリアルタイムに銃弾の発射を探知し、瞬時に弾道を予測して、その弾丸をよけられるように、筋肉に刺激を与えることが可能とされていますよ。これが実現すれば、あの映画『マトリックス』の主人公ネオがやっていたような、次々と銃弾をよけまくる神技が、本当に可能になるということですね。まあ、どうせ一般人には手が出ないような値段でしか登場してこないんでしょうけど…それにしても、そんなフィクションのようなシステムを現実のものとする特許技術の正体って、どんなものなんでしょうか?。IBMの説明では、そもそも狙撃者が現在好んで使用するライフル銃から発射される、一般的な弾丸の飛来スピードは、発射時点で秒速900メートルとなっており、このまま通常は速度を落とすことなく、標的まで到達する計算なんだそうです。つまりは、200メートルという至近距離から狙撃された場合、200ミリ秒ほどの間に銃弾をよけられれば何とかなるとの理論のようで、人間の筋肉の反応速度は40ミリ〜80ミリ秒であることからすれば、着用者の運動神経を駆使して、実にしなやかな身のこなしで銃弾をよけていくBionic Body Armorは、十分に実現可能な技術とされていますよ。まあ、その至近距離で狙撃されて、ギリギリよけれれば奇跡なんでしょうけど、それにしても人体の反応スピードっていうのもスゴイものなんですね。IBMは、より現実的な応用シーンとして、もし1400メートルという長距離からの狙撃であれば、今回は銃弾をよけるまでに、約2秒という余裕が生じ、ほぼ正確に弾道から身体をそらして、安全に身を守れるとアピールしてますね。また、同技術は、明らかに警護の厳しい要人の安全確保に用いることが想定されているようで、たとえ一発目の狙撃だけは、不幸にも未然に防ぎきることができなかったとしても、Bionic Body Armorのレーダー技術と連動する記録システムにより、読み取られた弾道から、逆に狙撃者の銃弾発射地点をも瞬時に解析し、即座に反撃・撃退ないしは拘束・逮捕へと移ることができるようにもなっているそうです。実は今回の特許は、昨年春の最初の申請から、わずか1年以内で認可された注目技術のようでもあり、単に特許上の理論だけで終わらせることなく、かなり真剣に早期の実用化を目指すべく、着々と開発テストが繰り返されている可能性も高いようですね。米GIZMODO編集チームの分析では、ただ全回避動作を、Bionic Body Armorのシステム本体で機械的に実現しようとするのではなく、人体の神経系との連動で可能にしようという着眼点が、かなり現実味を帯びているのだとか。まあ確かに、あの熱いものに思わず触れてしまい、「アチチッ」と急いで手を引っ込める反射神経とか、普段はボーっとしている自分でさえ、驚くほどすさまじい勢いで自然に身体が動きますもんね。もしかしたら、すでにオバマ大統領の警護なんかには、意外と秘かに、こんな特殊技術もテスト導入されていってるのかもしれませんよ…
(女性襲い、重傷負わせたチンパンジー射殺:アメリカ)
米コネティカット州スタムフォードで16日、ペットとして飼われていたチンパンジーが55歳女性を襲ったため、駆け付けた警官に射殺された。女性は顔や首、手などに重傷を負った。警察によるとこのチンパンジーは、以前にも脱走して警官が出動する騒ぎを起こしていた。射殺されたチンパンジーはオスで、名前はトラビス。サンドラ・へロルドさんが自宅で飼っていた。襲われたチャーラ・ナッシュさんは友人で、鍵を使って家から逃げ出したトラビスを連れ戻すのを手伝って欲しいと連絡を受け、へロルドさん宅を訪問中だった。警察によると、トラビスはナッシュさんに飛びかかり、殴ったり噛みついたりし始めたという。へロルドさんがすぐに警察に通報、トラビスを引き離そうとしたがナッシュさんから離れようとしなかったため、ナイフでトラビスを刺したりした。へロルドさんはトラビスを子供のようにかわいがっていたという。駆け付けた警官にもトラビスが襲いかかり、パトカーのサイドミラーを叩いたり、パトカーに乗り込もうとしたため、銃を撃った。トラビスは撃たれた後、家の中に戻って、息絶えた。警官は、トラビスの年齢について20歳くらいで、体重は90キロ程度と話している。
(アカシカ捕まえようとして同僚撃ち死亡:韓国)
忠清北道清州興徳警察署は、アカシカを捕まえようとして誤って同僚を鮮銃で撃ち死亡させた疑いで、コ某(58)さんを逮捕し調査している。コさんは16日午後、忠清北道清原郡の野山で、仲間5人と一緒に狩りをしながらアカシカを捕まえようとしたが、鮮銃で前方にいたキムさんを撃って死亡させた疑いだ。
(コハクチョウ、旅立ち:鳥取)
コハクチョウ(カモ科)が越冬中の米子水鳥公園(米子市彦名新田)で15日、繁殖地のロシア・北極海沿岸へ旅立つ北帰行が確認された。昨年より13日早い。ここ数日のポカポカ陽気が影響したらしく、95年10月の開園以来最も早くなった。北帰行は3月下旬まで続く。コハクチョウの数を確認していた桐原佳介指導員(35)が、同公園に飛来した後、北東に飛び立つ19羽の群れを見つけた。近年、コハクチョウは同公園のほか中海、宍道湖の周辺に分散する傾向がある。北帰行第1陣は公園以外で過ごしていた群れらしい。コハクチョウは約5000キロ離れた北極海沿岸のツンドラ地帯で産卵、子育てし、毎年10月に同公園や周辺に越冬のため飛来する。
(500人の雇用創出、カラス追い払いや観光推進などで:富山)
富山市は、国が打ち出した「ふるさと雇用再生特別交付金」と「緊急雇用創出事業」を活用し、新年度から三年間で延べ約五百人の雇用を創出する。昨年十一月に有効求人倍率が四年六カ月ぶりに一倍を割り込むなど、県都でも深刻化する雇用情勢の悪化に対応する。市中心部のカラスの追い払いや観光誘致など、新規の雇用を市政の課題解決や施策推進にも役立てる考えで、新年度当初予算案に事業費を盛り込む。

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2/17
(来年度も捕獲中心に 県野生鳥獣被害対策本部:長野)
県野生鳥獣被害対策本部(座長、腰原愛正副知事)は16日、今年度5回目の会合を県庁で開き、来年度の取り組みを確認した。捕獲を中心とする基本方針を継続するとともに、ニホンジカのほか農業被害などが増加しているイノシシの生息状況を調査するほか、やはり被害が報告されているハクビシンやアライグマについても対策を研究する。ニホンジカ対策については、広域捕獲や集団自衛団の支援を主要施策として継続。諏訪や上伊那などの広域捕獲支援には、わなや捕獲した鹿の搬出機材、狩猟者らが携帯するGPS(全地球測位システム)の購入補助を新たに加えた。霧ケ峰高原での電気柵設置や行動追跡、南アルプスの防護柵設置や食害被害調査も続けて実施。柵の飛び越え対策として公共牧場を有刺鉄線と電気柵で二重に囲む方策の試行も検討している。イノシシによる農業被害額は昨年度約1億8000万円と前年度を12%上回ったほか、これまで少なかった北信地方にも被害が拡大するなど農林業被害が拡大していることから、捕獲に向け、生息状況を調査。特定鳥獣保護管理計画を策定し、くくりわなの規制緩和や狩猟期間延長などを視野に調整を進める。このほか、鹿肉を活用したペットフード開発に商品化のめどがつき、対面販売を条件に4月から販売を拡大していくことが報告された。国庫補助を含めた野生鳥獣被害対策の予算額は、今年度より13%多い2億5000万円を計上している。
(北大・喜田教室に畜産大賞)
北大の喜田教授らは、家禽のほか、家畜やヒトなど哺乳動物に感染するインフルエンザAウイルス遺伝子の起源をたどり、すべてのウイルスが野生の家禽、なかでもカモを宿主としていたことを解明。さらに、動物とヒトのインフルエンザの診断や予防に役立つウイルスライブラリーの構築、国内外の高病原性鳥インフルエンザ対策への技術的な貢献、OIE(国際獣疫事務局)レファレンスラボラトリーとしての働きなどの業績が認められた。
(人間の営みに起因:三重)
江戸期に人が住まなくなり、海跡湖「大池」周辺に山林や原野が広がる尾鷲市須賀利町の元須賀利地区の現状調査に同行した。調査は、県レッドデータブックで絶滅危惧(きぐ)種に指定されているハマナツメや、野鳥の繁殖状況を確認するのが目的で、四日市市の野鳥研究家、市川雄二さん(66)と植物に詳しい山本和彦・県立尾鷲高校教諭(55)、人間環境大(愛知県岡崎市)の藤井伸二准教授(44)が行った。野鳥はマガモやカワウ、アオサギなど12種を確認。大池はカワウの糞(ふん)で緑色に濁っていた。植物はシカが食べられる範囲のものはほとんど食べ尽くされ、貴重なハマナツメも若芽がすべて食べられていた。藤井准教授は「このままではいつか枯れる」と懸念した。10年ほど前に、この地区を訪れた時、大池の水は澄み、植物も豊富に見られた。短期間に風景まで変えてしまう動物の食害、糞害には驚きさえ感じた。カワウはかつて海岸や川岸で見られ、人間と共生していた。シカももっと山奥で生息していたはずだ。「私たち人間の営みに起因しているのでは」。カワウやシカを元須賀利に追い込んだ原因について考えさせられた。
(ユリカモメ、温暖化で山国に定着:長野)
コハクチョウが越冬する諏訪湖の岡谷市側にある横河川河口付近。人が餌をまくため、カモ類など多くの水鳥が集まってくるが、その中に白く清楚(せいそ)な姿の目を引くカモメの仲間がいる。ユリカモメだ。餌がまかれると群れて上空を舞い、おこぼれを狙う。安曇野の犀川流域でも見られ、今や信州でもなじみの存在のようだ。カモメ科の冬鳥で、全国の海岸や河口部に多い。東京湾周辺では大群が見られ「都鳥(みやこどり)」の名でも知られる。そんな鳥がなぜ、信州にいるのだろう。日本野鳥の会諏訪支部長の林正敏さん(65)によると、以前は信州では珍しい鳥だったが、現在は「冬の間、小群が諏訪湖に居ついている」という。天竜川をさかのぼって入ってきたのだろうか。人による餌付けや、温暖化の影響で湖の結氷頻度が減ったことが定着の要因とみられる。山国にカモメは不似合いだが、もはや冬の風物詩の一つになりつつある。

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2/16
(カモ狩りの男性死亡、銃暴発か:岡山)
15日午後2時35分ごろ、岡山県玉野市の貯水池脇の草地で、カモ狩りに来ていた岡山県総社市福井、会社員佐々木一正さん(45)が胸に銃弾を受けて倒れているのを釣りに来ていた男性が見つけた。佐々木さんは既に死亡していた。玉野署は銃が暴発したとみて調べている。調べでは、佐々木さんは早朝から1人で外出。争った跡はなく、銃は足元に落ちていたという。
(野生動物問題考える:長野)
信州大学農学部(南箕輪村)の環境講演会は14日、同学部で開いた。日本獣医生命科学大学(東京都)野生動物教育研究機構長の羽山伸一さんが「野生動物問題の現状と解決」と題して講演。学生や一般市民など80人余が聴講し、身近な野生動物と人間とのかかわりについて考えた。同学部が環境ISO14001を認証取得した2006年から、環境教育の一環として年1回開いている講演会。これまでは学内の関係者を中心に実施していたが、4回目を迎える今回は、一般に広く参加を呼び掛けた。羽山さんは都会にサルが出没する事例などを紹介し、「日本では野生動物と人間の接点が多くなっている」と指摘。農作物への被害や野生動物の増加による生態系への影響などにより「人間と野生動物の間にあつれきが出てくる。人間はそういう動物を滅ぼしてしまう」とし、野生動物を守る観点から、対策の必要性を訴えた。県内の森林でも深刻な被害をもたらしているニホンジカについては「本来、平野で生活していたニホンジカを人間が山に追いやり、閉じ込めてきた」とし、頭数調整だけでなく、エサ場となる森林整備の大切さを強調。野生動物問題の解決には▽森林科学、農学ベース▽管理学ベース▽社会科学ベース―など、多角的なアプローチによる検討が必要とし、対策に取り組む人材育成の重要性も訴えた。
(ハクチョウ餌付けやめても例年並み飛来)
人を介した鳥インフルエンザの感染拡大を懸念し、今冬からハクチョウと人が間近で触れ合う餌付けを中止した最上川スワンパーク(山形県酒田市)で、飛来数が例年と変わっていないことが環境省の調査でわかった。愛鳥団体などは、餌付けの中止によってハクチョウが減少することを心配していたが、調査結果にひとまずほっとしている。環境省の調査によると、スワンパークにはハクチョウが毎年1万羽前後飛来しており、9200羽が集まった昨季まで、飛来数は12年連続で日本一だった。今季は、餌付けを取りやめてから約3か月後の1月10〜18日に調査。昨季より700羽多い9900羽が確認された。一方で、餌をお相伴していたカモ類は1万5800羽と、昨季の3万2310羽から半減。隣接する鶴岡市の下池には、昨季の1・8倍近い1万2694羽が飛来しており、餌付け中止のとばっちりを受けて移動したらしい。渡り鳥の飛来地では、餌付けが広く行われてきた。しかし、フンに含まれるウイルスが靴などに付着して鶏などに感染する恐れがあることや、確率は極めて低いものの人に感染した場合は新型ウイルスに変異する危険もある。このため、今冬は、あぶくま親水公園(福島市)、間木堤(青森県おいらせ町)などでも餌付けをやめた。スワンパークで餌付けを40年以上続けていた「酒田市白鳥を愛する会」の池田昭三・副会長は、「ほっとした。落ち穂などを拾って生きていけるのだろう。ゆっくり羽を休めてほしい」と話している。調査を実施した環境省生物多様性センターは「他の飛来地の調査と合わせ、餌付け中止の影響を分析したい」としている。
(200種類の郷土食に舌鼓:福岡)
ふるさとの味を紹介する「第1回くろぎ食の文化祭」(同実行委主催、西日本新聞社後援)が15日、黒木町桑原の町地域交流センターふじの里であり、300人を超える人たちが訪れ、地元主婦が作った約200種類の料理に舌鼓を打った。イベントは、主婦たちが伝承している地域の豊かな食文化や郷土料理を再認識し、まちづくりにもつなげようと開かれた。会場にはパンなどの主食のほか、イノシシやシカの生ハムなどの加工食、八女茶ゼリーなどの菓子類がずらりと並んだ。参加者は料理を撮影したり、レシピをノートに書き写したりしていた。同町今、主婦原口晴子さん(45)は「素材を生かした自然な味付けで、こんなに多くの料理ができるなんて驚きました」と話していた。
(飢えるホッキョクグマ急増:カナダ)
カナダ北西部の北極圏で、春先にほとんど餌をとらない“断食状態”で暮らすホッキョクグマの数が、過去約20年間で2−3倍に急増したことが、カナダ政府と同国アルバータ大の研究グループの調査で16日までに明らかになった。ホッキョクグマは、餌のアザラシを氷の上で捕るが、専門家は、地球温暖化の影響で狩りに適した厚い氷が減ったためとみている。周辺では、飢えのため硬い氷に穴を掘ってアザラシを探すという異常な行動も確認された。研究グループは、血液中の物質の比率からクマのタンパク質摂取量を推定できることに注目。1985、86、2005、06年の春に集めたクマの血液、計436サンプルを分析した。その結果、85年に断食状態にあったクマは全体の10%、86年は11%だったのに対し、05年には21%、06年は29%と目立って増えていた。また、カナダ北西部の北極圏で05−07年にはクマが硬い氷に前脚で穴を開け、餌になるアザラシの子を探した跡が14カ所で見つかった。グループによると、ホッキョクグマは氷の上に積もった比較的軟らかい雪に穴を掘り、中に潜むアザラシを狙うのが普通で、過去にこのような跡はほとんど見つかっていないという。

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2/14
(住宅街でクマの足跡目撃:北海道)
今年に入って釧路市の住宅街周辺でクマの足跡の目撃情報が相次いでいる問題を受け、釧路市は十二日、道猟友会釧路支部に依頼し、現場周辺のパトロールを行った。パトロールは、八日の積雪で足跡が判別できるようになったことから実施。昭和や中鶴野など、これまで足跡が発見された地区や湿原道路周辺を中心に十二日朝から行われた。市によると、巡回の結果、八日以降の新たなヒグマの足跡は発見されなかった。今後、市は十六日にヒグマ対策の組織「釧路地区ヒグマ対策連絡会議」(事務局・市環境政策課)を立ち上げ、同会議でパトロールの結果を報告。さらなる調査が必要かどうか検討する。市は「今回は足跡が発見されなかったが、出没状況に応じて対応していきたい」と話した。
(柔らかでヘルシー、シカ肉美味:京都)
シカ肉料理の試食会が12日、京都府福知山市三和町の三和荘であった。捕獲したシカの活用を考える催しで、参加者はシカ肉のシチューや陶板焼きを味見した。福知山市と三和荘を運営するNPO法人(特定非営利活動法人)丹波・みわが開いた。この日のメニューは2品で、南丹市美山町の業者から仕入れたシカ肉を使い、三和荘の石川篤料理長(60)が調理。もも肉を一昼夜煮込んだシチューはにおいを消すために濃い味付けに、背ロースを使った陶板焼きは野菜と一緒に焼いてポン酢であっさりと食べられるようにした、という。市職員ら参加者8人は「意外と柔らかく、においも感じなかった。脂が少なくヘルシーで、人気が出ると思う」と評価。石川料理長も「パサパサせず柔らかくなるよう工夫したのがよかった」と話した。三和荘では3月から季節メニューとして提供する予定という。
(ツキノワグマ、医療事故で死亡:韓国)
智異山(チリサン)で放し飼いにされていたツキノワグマがまた1頭死亡した。国立公園管理公団・絶滅危機種復元センターは12日、「2007年にロシア沿海州から持ち込み、放し飼いにしていた雄のツキノワグマ1頭(RM−26)が11日に死亡した」と明らかにした。イ・ペグン復元センター・チーム長は「木の穴で冬眠しているツキノワグマの発信機を交換するために麻酔を打ったが、そのまま覚醒しなかった」と話している。木の穴の中で冬眠しているところを麻酔銃で麻酔し、発信機の交換作業を行ったという。イ・チーム長は「担当の獣医師は規定通りに麻酔を打ってきたが、今まで特に問題はなかった」とし「今回は死んだ熊が病気にかかっていたようだ」と述べた。復元センターは死因を明らかにするために、国立獣医科学検疫院に解剖検査を依頼した。智異山にはロシア沿海州や北朝鮮から持ち込んだツキノワグマ(27頭)が放し飼いにされており、現在は15頭いる。5頭のツキノワグマは自然に適応できずに回収され、6頭は死亡、1頭は行方不明となっている。死んだ6頭のうち4頭の死亡原因は、人間の仕掛けた罠にかかって死亡(2頭)、密猟(1頭)、絶壁から墜落(1頭)だった。
(オオワシ治療技術、露に伝授:北海道)
国の天然記念物・オオワシなど貴重な野鳥を守ろうと、環境省は来月、ロシア・サハリン州ユジノサハリンスクのサハリン動物園の飼育員を、北海道釧路市の猛禽(もうきん)類医学研究所に研修生として招き、野鳥の治療技術を伝授する事業を始める見通しとなった。日露両政府が渡り鳥条約に基づく交渉で合意し、現在、最終調整中だ。オオワシはサハリンなどロシア極東で生まれ、北海道で越冬するが、道内では、オオワシが鉛中毒死する事例が相次いでいる。鉛弾を撃たれたシカなどの死がいを食べたとみられている。ロシアでは鉛弾の使用が事実上、野放し状態だ。1月下旬には、サハリン州南部のアニワ湾で、100羽を超える海鳥が漂着死する事故も発覚している。研修では、同研究所の齊藤慶輔代表が、鉛、油など有害物質に汚染されたオオワシの検査、解毒剤や点滴の使用方法、手術の方法を伝授する。また、オオワシの基本的な生態の情報や飼育方法も指導する。齊藤代表は「18日に予定されている日露首脳会談で、サハリン油田開発のスピードが増すことになれば、オオワシの生息環境が激変するだろう。日露の野生生物の保護、治療、情報収集の体制強化は待ったなしだ」と話している。
(県補助金維持を要請:山口)
山口県が市町への補助金廃止や福祉医療費助成制度への一部本人負担導入を検討しているのを受け、県市長会は12日、現行制度の継続を求め、3度目の要望をすることを決めた。県が2009年度当初予算案編成で最終調整を進める中、他団体からも要望が続いた。山口市での市長会定例会では、県が「補助金の原則廃止」を検討する市町の鳥獣捕獲事業への対応を協議。「サル、イノシシの被害は市街地まで及ぶ。県の補助をお願いしたい」(岩国市)などと必要性を訴える意見が相次いだ。国が鳥獣捕獲事業への助成を拡充させる点も踏まえ、県に補助金維持を求めることで一致した。重度障害者などの医療費の自己負担分を県と市町で全額負担している福祉医療費助成制度の見直しについても、県に再考を求めることを決めた。県の見直しが表面化した昨年秋以降、市長会は2度にわたり県に同様の要望をしており今回で3回目。これまで県は否定的な回答だったという。
(菜の花の名所がイノシシ被害:愛媛)
四国中央市金砂町の観光名所・翠波高原でイノシシが出没し、発育中の菜の花園を掘り起こされる被害が起きている。管理する市はこのほど、再度種まきをし、回復に向け躍起になっている。市観光交流課によると、イノシシは昨年10月ごろから現れ始め、地中のミミズなどを食べるために畑一帯を掘っている。順調だと黄緑色の苗が一面に育つ2月になっても、黒土にイノシシの足跡が目立つ状態だ。同高原管理人の鈴木勝正さん(70)によると、日中もイノシシを目撃することがあり、対策として周囲に巡らせている針金がイノシシに切られ、ほぼ毎日被害が出ているという。同高原では例年3ヘクタール、約30万本の菜の花が一面を黄色に染め、県内外から約2万人の観光客が訪れている。同課担当者は「現状では黄色のじゅうたんにまで回復するのは難しいかもしれないが、地道にできることを続けたい」と話していた。
(鳥獣被害対策研修会:長野)
佐久地方事務所などは13日、ニホンジカやイノシシなど野生鳥獣の被害対策研修会を立科町老人福祉センターで開いた。町内農家を中心に約30人が参加。専門家の講演や、狩猟免許の取得方法などの説明を聞いた。県農業総合試験場の桜井多美子主任研究員が、ニホンジカやイノシシ、ハクビシンの生態や被害対策について講演。「ニホンジカは柔らかい緑の葉を好むが、落ち葉も食べる」と説明、「環境適応能力が高く、季節移動もするので被害を引き起こしやすい」とした。
(温暖化に負けない農作物を:石川)
金沢市は新年度から、品質低下や収量減少が懸念される農産物について、高温条件下での品質安定に向けた対策研究に乗り出す。昨秋に初めて行った温暖化農業影響調査で一部農産物の被害が確かめられたことを受けた措置で、有識者による検討会の設置に加え、実証圃(ほ)での試験栽培などを展開し、四、五年後の技術確立を目指す。温暖化で品質低下が懸念される農産物は加賀太キュウリ、トマト、アールスメロン、金時草など。計画では、実証圃などで、遮光・遮熱の被覆によるビニールハウスの温度調整や紫外線の除去、送風機によるハウス内の暖気排除、灌水(かんすい)チューブによるハウス外部の冷却などに取り組み、それぞれの効果を確かめる。他産地の事例も参考にしながら、栽培時期の変更や品種変更も検討する。昨秋の温暖化農業影響調査は、市がコメや野菜、花卉(かき)、果物など二十品目を対象に行った。市によると、「夏場の収量が落ちた」(トマト)、「害虫が増えたほか、暖かすぎて規格外の大玉になりやすくなった」(メロン)、「病気の発生頻度が高まった」(ネギ)、「開花期が早まる傾向が見られる」(キク)など、一部で温暖化の影響を危惧(きぐ)する回答が得られた。さらに調査では、温暖化による直接的な影響のほか、北上したイノシシによる水稲や竹やぶ荒らしなど、温暖化が遠因とされる被害も増え始めていることも分かった。市は「高温条件下での栽培研究とともに、害獣対策も前進させたい」(農業センター)としている。
(犬と飼い主が“見回り”:栃木)
市民とその飼い犬が散歩を兼ねてパトロールし、農作物を荒らすイノシシやクマなどを寄せ付けない環境づくりを目指す「日光市さと山パトロール隊」が発足。斎藤文夫市長から飼い主にパトロール用の黄色のチョッキと腕章が授与された。同隊はボランティアとして、農地や山林の境界付近、通学路などをパトロール。異常に気付いた場合は、市か警察に通報する。市農林課によると、同市の昨年度の野生獣農作物被害は約九百三十万円。公募の結果、同市東小来川、キャンプ場経営田中早苗さん(67)ら五人の計六匹が選ばれた。パトロールは週五回程度、二年以上の継続が条件。市から狂犬病予防注射費やフィラリア予防薬購入費などが補助される。同市木和田島、老人福祉施設職員山田美奈子さん(47)は雌のシバイヌで一歳の「あいこちゃん」を登録。施設利用のお年寄りとの散歩や食事後の運動などにも活躍してもらう方針という。
(県営路木ダム建設問題:熊本)
天草市河浦町の路木川に県が建設する路木ダム計画が論争の的になっている。82年の水害の有無について天草市が調べたが、10日の中間報告では「証言はあるが、裏付ける文書は見つからない」。水害はあったのか、なかったのか。ダムは何のために建てるのだろうか。(中略)ダムを待ち望む人もいる。久留地区は88世帯のうち87世帯で簡易水道が未普及だ。共同で近くの山から水を引く。野生のイノシシが上流の水源地で水浴びするらしく、水質検査では大腸菌など雑菌が多く検出されるので、煮沸しないと飲めない。海沿いの家では井戸水を使うが、鉄分が含まれた赤茶色の水で、洗濯物に色が付いてしまうという。(後略)
(猿害対策システム設置:長野)
サルによる農作物被害の防止に向け、大町市有害鳥獣被害防止対策協議会は13日、サルが接近すると屋外のスピーカーから音楽が流れる警戒通報システムを、同市平二ツ屋地区に整備した。市内では初めての試み。人里に出没するサルの群れには発信機が取り付けられており、サルが近づくとスピーカーに付けた受信機が反応、音楽と黄色回転灯で知らせる仕組み。地域ぐるみによる追い払い活動の推進を図る。今回、被害が多い二ツ屋地区をモデル地区に指定して2基設置した。スピーカーは高さ6メートルで太陽電池で作動する。購入費は1基約35万円。国の鳥獣害防止総合対策事業の交付金を活用した。市内の農地に現れるサルは9群、約500匹に上ると推定される。市ではモンキードッグを導入するなどして猿害防止に努めているが、市全体の農作物被害は増加傾向。昨年度の被害総額は2100万円だった。同協議会では、警戒通報システムの効果を検証した上で、設置個所を増やすかどうか検討する方針。
(サル出没し捕獲騒動:大阪)
13日、茨木市の住宅街に大きなサルが出没し、住宅の軒先にあった干し柿を食べたりしました。野生のサルとみられ、警察官や市の職員が捕まえようとしましたが、3時間近く住宅街の中を逃げ回ったあと姿を消しました。
(トップレスでフォアグラ販売中止を訴える:イギリス)
ロンドンの高級老舗百貨店「セルフリッジ」の前で12日、動物愛護団体「動物の倫理的扱いを求める人々の会(PETA)」がフォアグラの販売中止を求める抗議活動を行った。参加メンバーはなぜか全員トップレスだった。ガチョウやカモに必要量以上のエサを与え、「脂肪肝」を人工的に作り出して生産されるフォアグラ。スーパーマーケットの「ウェイトローズ」や「セインズベリー」、百貨店「「ハウス・オブ・フレイザー」では既に販売を中止しているとされる。バレンタインデーが近いこともあり、PETAのメンバーたちはハート型のプラカードとベジタリアン向けのチョコレート、バラの花を手に活動を行っていた。

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