<射撃ニュース4月>

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(銃刀法違反8人摘発 08年度狩猟期県警まとめ:栃木)
県内で二〇〇八年度の狩猟期間中(昨年十一月十五日から四カ月間)に銃刀法違反で摘発されたハンターは八人に上ったことが五日までの県警生活環境課のまとめで分かった。〇人だった昨年度に比べ急増したが、例年並みの件数だという。県警は今後も指導や取り締まりを徹底し、事故防止に努める。同課によると、内訳は発射制限違反が七人で、許可証不携帯が一人だった。このうち、上三川町内の狩猟禁止地区で発砲したとして、男六人を書類送検した。公道から川のカルガモを狙い、発砲した疑いだった。過去五年間を見ると、毎シーズン四−七人の違反があり、例年とほぼ変わりがない。むしろ昨年度摘発がなかったのが異例。一昨年十二月に長崎県佐世保市で散弾銃乱射事件が発生しており、同課は「昨年度は事件の影響で、抑止効果が高まったのでは」とみている。今年二月現在、県内で所持が許可されているのは三千五百三十四人、八千九十一丁。毎年減少しており、昨年に比べ百二十七人(二百五十一丁)減ったという。
(39歳の警部補、銃で頭撃ち死亡:福岡)
6日午後1時5分ごろ、北九州市若松区の福岡県警若松署1階の拳銃庫から銃声がし、同署総務課の男性警部補(39)が倒れているのが見つかった。病院に運ばれたが死亡した。頭を撃って自殺したとみられる。県警によると、警部補は同日午後1時ごろ、定時点検で拳銃庫に入った。家族にあてた遺書があった。警部補は3月31日、県警本部地域部から異動したばかりだった。
(駅改札で爆発物検知、国交省がセンサー研究着手)
鉄道を舞台にした爆弾テロを未然に防ごうと、国土交通省は駅の改札で爆発物を検知するセンサーの研究を始める。乗客の足や手元に残った火薬の材料などを感知し、警告を発する仕組み。スムーズな鉄道利用の妨げにならないかなど課題を検証した上で、有効性が確認されれば、新幹線や東京、大阪など多人数が使う駅改札に設置する方針。研究に着手する検知器は、爆発物を組み立てる際に手や服に付着する材料の粉末を手掛かりにする。改札を通る乗客の足元やIC乗車券をかざす手元などに送風機で空気を吹き付け、落ちたホコリに火薬の材料となる物質が含まれている場合は警報が鳴る。警告が出た乗客については、手荷物検査などで安全を確認する。
(バグダッドで同性愛者の射殺相次ぐ:イラク)
イラクの首都バグダッドのイスラム教シーア派地区サドルシティーで先月末から今月にかけ、同性愛の男性6人が相次いで射殺されていたことが分かった。内務省当局者が匿名で語った。同当局者によると、同地区で3月26日、同性愛男性4人が銃で撃たれて死亡した。4人とも親族から絶縁を言い渡されていたという。また2日にも、同性愛男性2人が射殺されている。事件は、同族者らによる会合で2人を追及することが決まった後に起きたとされる。さらに住民らがCNNに語ったところによると、同地区では最近、同性愛者が集まる飲食店が放火される事件も発生した。
(北海道犬No.1は?容姿や狩猟能力117匹競う)
優れた北海道犬を選ぶ天然記念物北海道犬保存会函館支部(吉江和久支部長)の展覧会と獣猟競技会が五日、市内本郷で開かれた。道内外の愛犬家が飼育する百十七匹が集まり、容姿や狩猟の能力などを競った。同支部が毎年開いている。生後三カ月の子犬から七歳以上の「福寿犬」まで、雌雄と年齢で十四部門に分け、展覧会では容姿やしつけを、獣猟競技会ではおりの中のヒグマに立ち向かう姿を競った。午前の個別審査に続き、午後は部門ごとにほかの犬と見比べるグループ審査。白や茶色の犬たちは飼い主に寄り添って円形の審査場を回り、目鼻立ちや脚の形、歩く姿勢、飼い主への従順度などをアピールした。幼犬雌組の部(六−十二カ月)では十三組が出場。審査員は「前胸部に幅がある犬がそろっている」と、今後の運動と栄養の管理の重要性を助言していた。
(敏しょうな動き 猟や番犬で活躍:台湾)
台湾南部を旅していたら、台南県後壁の元総統府顧問、黄崑虎さんの家で、「これっ、台湾犬だよ」と紹介をうけた。名前は「吉宝(チーバオ)」。目があうと、吉宝くんが語りかけてきた。翻訳すると−。僕は台湾犬。中国語では「台湾土狗(トゥーコウ)」といって、もともといた土着の狗(いぬ)という意味だけど、日本人と関係が深いんだ。ご主人の黄さんによると、日本統治時代に日本人が、僕らの能力が高いことを見いだし、イノシシ狩りの猟犬や番犬用に改良を重ねたんだ。僕らはスマートで、動きは敏しょう、高い垣根も一っ飛び、それに主人に対する忠誠心が強く、粗食に耐える。猟犬や番犬に向いているんだ。でも、いつの間にか台湾犬はかえりみられなくなり、今では純血種は少なくなってしまったんだ。いろいろな分類方法があるけれど、だいたいは真っ黒なものが多い。あとは僕のような虎斑(とらふ)と呼ばれている少数派。ほらっ、僕をよくみると、トラのしま模様のような文様が見えるだろう。僕の母さんは台湾犬のコンテストでチャンピオンになったことがあり、ご主人は僕を台湾犬の純血種で、こんなに虎斑がきれいなのは珍しい、というけれど。本当かな。僕はペットとして大事にされているけど、ちゃんと番犬の仕事もしているのさ。ご主人の家は一九二五年建築の四合院(中国の伝統的住宅)で、地元の文化財に指定されている。だから、僕は番をしている。台湾の工事現場で僕のような犬を見たら、台湾ってのんびりしてる、工事現場で犬を飼ってる、と思わないで。僕らは建築資材が盗まれないよう、番犬の任務に就いているのさ。闇夜に真っ黒な犬にほえられたら、盗っ人は震えあがるだろうな。他にも、果樹園や養殖池の周辺でも仲間は番犬として飼われている。日本だって、建築資材や高級果実などがごっそり盗まれたことがあったよね。台湾でもそう。だから、僕らが番犬になって、世の役にたっているんだ。台湾に来て、僕らを見かけたら、よろしくね。黄さんは「台湾犬や四合院をはじめ台湾の習慣や文化を大事にして、伝えていきたい」と話す。台湾犬は台湾でも正式な犬種としては認められていない。日本の琉球犬、薩摩犬に近いといわれるが、よくはわからない。しかし、黄さんによると、近年、そのよさが見直され、愛好者が増えてきており、犬種として認められる日は近いかもしれない。
(宮城で放鳥トキの撮影に成功)
新潟県佐渡市で放鳥され宮城県角田市に飛来したトキの撮影に、同県岩沼市の会社員早坂健一さん(38)が6日までに成功した。早坂さんは5日午後零時半ごろ、角田市の阿武隈川の堤防でトキを発見。持っていたデジタルカメラで撮影した。トキは堤防で約5分間にわたって、餌をついばむなどしており、足には個体識別の「04」と記された緑色の輪が付けられていたという。早坂さんは「新聞などで市内にいることを知り、駄目もとで見に行った。飼育されていたものとはいえ、すごい生命力を感じた」と話している。トキには発信機が取り付けられており、1日に新潟県村上市にいたが、3日に福島市を経由して角田市に飛来したとみられる。
(放鳥コウノトリの幼鳥死ぬ:兵庫)
兵庫県立コウノトリの郷公園(豊岡市)は、昨年6月に同市の人工巣塔から巣立った国の特別天然記念物コウノトリの雌の幼鳥1羽が6日午後、公園内で死んだと発表した。同公園が放鳥した親から生まれて野外に巣立った計9羽のうち、死亡が確認されたのは、今年1月に事故死した1羽に続き2羽目。幼鳥は左脚を骨折しており、死因は傷口からの感染症などが考えられるという。公園によると3月24日、幼鳥が負傷しているのを地元住民が目撃。同30日には水田でカラスに突かれ、逃げ出せずにいるのを公園の職員が見つけて保護したが、衰弱が激しかったという。
(18日から「ぎふスポーツフェア2009」)
国際大会から一般市民が参加できるイベントまで57競技を行う「ぎふスポーツフェア2009」が18日、岐阜市長良福光の岐阜メモリアルセンターで開幕する。メーン期間は25日から5月10日までで、スポーツ観戦や運動を楽しむ絶好の機会となっている。県、県体育協会などの主催で1989年から毎年開かれている。今年は5月17日まで。フェアでは、過去に杉山愛選手、クルム伊達公子選手らが出場して話題を集めたカンガルーカップ国際女子オープンテニス(26〜5月3日、長良川テニスプラザ、入場無料)で、20回大会を記念してファンサービスのテニスクリニックを充実させる。19日は伊達選手が幼稚園児と小学生を、29日は元プロの松岡修造さんが県内の有望ジュニアを、5月2日は元プロの浅越しのぶさんが大学生を対象に指導する。サッカーJ2のFC岐阜は、ホームの長良川競技場で25日にサガン鳥栖戦、5月2日に東京ヴェルディ戦、同9日にファジアーノ岡山戦を行う。東海大会の出場と夏の甲子園出場を占う春季県高校野球は、25日に準々決勝、26日に準決勝、29日に決勝、3位決定戦が行われる。日本野球連盟に加盟する社会人野球チーム11チームが参加するJABAベーブルース杯全国社会人野球大会は5月2〜5日に行われる。中日ドラゴンズの2軍も参加し、ベーブ・ルース直筆の優勝カップを争う。体を動かしたい人のためには、長良川スイミングプラザの温水プールが5月2〜6日、無料開放される。このほか、4月29日に日本民踊・フォークダンス・ラウンドダンスフェスタ、5月5日には国体正式種目に採用されているビームライフル(光線銃)の体験コーナー、6日にはオリエンテーリング体験教室、17日にはフラットゴルフ体験コーナーが設けられる。いずれも参加無料。
(エジプトで6歳男児が鳥インフルエンザに感染)
エジプトで6歳の男児が強毒性の「H5N1型」鳥インフルエンザウイルスに感染していたことが分かった。同国では今月に入って6人目の感染者。中東通信(MENA)が5日伝えた。報道によると、感染した男児はエジプト北部のカリュビーヤ出身。エジプトの鳥インフルエンザ感染者はこれで63人目となり、アジア以外の国で最も感染者が多い。MENAが報じた保健省のスポークスマンの発表によれば、男児は2週間前から鳥インフルエンザの症状を示し、その1週間後に入院。タミフルの投与を受けているが、現在は危険な状態にあり、人口呼吸器を利用しているという。

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(カラスが大量死、原因は不明:神奈川)
神奈川県足柄上地域県政総合センター(開成町)に5日、市民から南足柄市壗下(まました)の山林でカラスが大量に死んでいるとの通報があった。原因は不明。センター職員が調査したところ、現場約50メートルの範囲に合計41羽の死体を確認した。外傷はなく、ほとんどきれいな状態だった。鳥インフルエンザの可能性もあり、対応マニュアルに従って保健衛生所で2羽を簡易検査したところ、陰性反応を示した。念のため、国立環境研究所へ採取した検体を運び確認検査を行う。住民の話によると、現場周辺では餌付けなどはしておらず、普段から元気に100羽程度飛んでいたという。
(宮島のサル お引っ越し:広島)
世界遺産・厳島神社のある宮島(広島家廿日市市宮島町)で観光客らに親しまれているニホンザルを捕獲し、愛知県犬山市の日本モンキーセンターに移す計画が2009年度、スタートする。頭数が増加し、猿害が懸念されるためで、同センターが冬から捕獲を始める。同センターなどによると、宮島のニホンザルは、観光振興と学術目的のために1962年、センターと宮島でロープーウエーを運行する「広島観光開発」が協力して、弥山(535メートル)の中腹にあるロープーウエーの獅子岩駅に小豆島(香川県)から47頭を運んで放したのが始まり。センターが宮島支所を設置し、生態調査を進めていたが支所は89年に閉鎖。その後は広島観光開発が餌をやるなどしていた。ニホンザルはロープウエー獅子岩駅周辺に住み着き、現在の頭数は約140頭とみられる。群れから外れたサルが市街地に降りてきたり、ミカン畑を荒らしたりすることもあり、厳島神社の建物や住民、観光客への影響が懸念されることから、センターと広島観光開発が捕獲を決めた。餌の少なくなる冬場に獅子岩駅周辺に集まる宮島のサルの特性を生かし、来年1、2月にまずは100頭を餌でおびき寄せておりで捕獲。5年間で宮島に生息しているすべてのサルを捕獲する。センターは「サルに負担を掛けないように安全に連れて行き、暮らしやすい環境を整えていきたい」としている。
(肉はどこから いのちと向き合う)
「おっちゃんらは牛や豚を殺して品物にしています」大阪府内の食肉市場の屠場(とじょう)で働く岩本俊二さん(51)は1月下旬、大阪市西成区の市立松之宮小5年の総合学習の時間に講師として招かれた。黒板には「肉ができるまでのことをしっかり知ろう 働く人の思いを知ろう」と書かれている。岩本さんは、市場内の写真や牛の皮をはぐ道具を見せ、牛を枝肉にしていく工程を説明した。肉と皮を傷つけずに皮をはぐには技術が要ること、何人もの獣医が常駐していること、差別を恐れて結婚相手の両親や自分の子どもにも職業を言えない同僚がいること……。児童の質問に岩本さんは次々と答えた。ここ10年近く、「食育」の大切さが盛んに言われ、総合的な学習の時間などに農業体験や魚の解体を取り入れる学校が増えた。しかし、肉を切り口にした食育はあまり進んでいない。社会科の授業では5年生は職業について学ぶ。主な出版社の教科書は農業、水産業に20ページ前後を割き、酪農や畜産に1、2ページを充てていても、牛が食卓に上るまでの過程には触れていない。消費者の目から屠場を遠ざけてきた背景には、動物を殺すことへの忌避意識や、動物の解体に従事する人たちへの差別の歴史がある。松之宮小は人権学習の一環で「牛」の学習を約20年続け、学区内のホルモン店や牛皮を使う太鼓店を見学している。08年度の5年生は、牛を肉にする仕事を学ぶことにした。岩本さんを招いた授業の前、授業を担当した中井久子教諭(51)らが児童に屠場のイメージを尋ねると、「暗い」「残酷」などの言葉が並んだ。そこで、食べ物がどこから来るのか考える教材として絵本「いただきまーす!」(二宮由紀子文・荒井良二絵、解放出版社)の読み聞かせから始めた。絵本は、人間も食物連鎖の中で生きていること、おいしそうなハンバーグが食卓に上るまでには多くの人たちの仕事があることを伝え、皿の上にのった牛や鳥や野菜たちが「かわいそう」かどうかを問いかける。さらに、日々食べている肉が実際にどのように作られるのかを知るために、牛の眉間(みけん)を特殊な銃で撃ち失神させる「ノッキング」と、肉質を左右する「放血」の映像を見せた。衝撃を受けるかもしれない映像を児童に見せるかどうか、事前に教員同士で話し合った。「肉を取り上げる時に、直接『命』にかかわる部分が普段隠されている。なぜ隠されているかも含めて子どもたちに考えてほしかった」と中井教諭。結局、映像を直視できなかった児童は1人で、多くの児童は教師たちが意外に感じるほど淡々としていた。岩本さんの授業中、児童が質問した。「ノッキングや放血の時、どう思っているんですか」。岩本さんは「失敗しないように、のどを切る時にまっすぐ切れているか、ちゃんと血が抜けているかを注意しながら仕事しています」と応じた。あくまで肉を作る工程の一つという意識だ。授業後の感想文で、児童の一人は「まだ(牛が)かわいそうやなという気はするけど、その仕事をしないと自分も食べることができない」とつづった。中井教諭は「食に関する学びも、屠場差別を知ることも、命をめぐる問題の本質を直視すること。屠場から学ぶことは多い」と語る。国内最大規模の東京都中央卸売市場食肉市場の芝浦屠場(東京都港区)では、毎日平均牛380頭、豚850頭が解体されている。JR品川駅に近い市場の中に「お肉の情報館」ができたのは02年12月。家畜の飼育から出荷、解体の工程を一般向けに紹介する数少ない施設だ。枝肉や内臓の実物大の模型、毛皮にも触れることができ、年間2000〜5000人が見学する。市場で働く栃木裕さん(52)らも小学校などに出向き授業を重ねてきた。「以前は、殺しているけど『活(い)かしている』と説明してきた。今は殺していることを否定してはいけないと思う。すべての人間は他の生き物の命をもらってしか生きられないんだから」多くの家庭で毎日のように食卓に並ぶ肉。しかし生きた牛や豚が肉になる過程が顧みられる機会は少ない。そんな中、食肉を知ることを通じて生きることを考えようという動きも出てきている。3回にわたりその現場を報告する。全国には160カ所近い屠場がある。その多くは、地方自治体が設置し第三セクターなどが運営している。と畜場法は「牛、馬、豚、めん羊及び山羊(やぎ)」については原則として、都道府県知事(保健所を設置する市の市長)の許可を受けて設置された屠場内でしか食用に屠畜・解体することはできないと定めている。現在、日本の屠場では牛や豚を気絶させ、放血してから枝肉として出荷するまで一度も床に触れることがない「オンレール方式」を採用。01年に国内でBSE(牛海綿状脳症)が発生後、屠場に入ってくる全牛の検査を実施しており、結果が出るまでは肉も内臓も外部に出せない。

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(ニホンカモシカを海辺の町で確認:徳島)
牟岐町中村の公務員松本一樹さん(38)が、美波町日和佐浦の日和佐城城山付近で国の特別天然記念物ニホンカモシカを見つけ、撮影した。二日、城山近くの職場で仕事中、約十五メートル離れた山のふもとで体長約一・五メートルのニホンカモシカ一頭が木の葉を食べているのを発見。逃げるまでの約三分間、持っていたデジタルカメラで撮影した。松本さんは、海辺の町でニホンカモシカに出合ったことに驚きを隠せない表情。「夢中で葉を食べていた。よほど腹が減っているようで、食べる物を求めて山から下りてきたのでは」と話していた。県文化財課によると、ニホンカモシカの生息地は標高数百メートルの高地だが、近年はシカの個体数増加で山に居場所がなくなり生息地を低地に移しているという。
(吉野の山々に企業植林の風:奈良)
吉野町の吉野山を中心に、企業が社会貢献活動として植林する動きが広がっている。同町と東吉野村をエリアに持つ吉野中央森林組合(坂口勝美組合長)が受け入れ態勢を整え、県も「企業による森林整備」の態勢づくりに乗り出した。しかし、不況にあえぐ企業の動きの鈍りや、深刻なシカの食害を心配する声もある。
(春休み子供映画鑑賞会:奈良)
毎日新聞の読者を対象にした「09年春休み子供映画鑑賞会」(毎日新聞奈良三重専売会主催)が4日、橿原市の県橿原文化会館で開かれた。午前と午後の2回、計約2300人の親子連れが楽しんだ。「それいけ!アンパンマン 妖精リンリンのひみつ」を上映。子供たちは、スクリーンの中のアンパンマンなどに声援を送った。また、奈良公園のシカを保護する「奈良の鹿愛護会」のメンバーと平城遷都1300年祭の公式マスコット「せんとくん」が、けがをしたシカの保護活動への寄付を呼びかけた。
(「シシ鍋」や「いのししまん」試食会:大分)
国東半島などで捕れるイノシシを使った料理を新メニューで売り出す杵築市山香町の温泉宿泊施設「風の郷(さと)」で4日、シシ鍋や肉まんならぬ「いのししまん」の試食会があった。同日始まった温泉桜まつりに合わせた取り組みで、5日はシシ肉のバーベキューなどが楽しめる。イノシシ肉などを処理できる食肉加工施設が町内に完成。「豊後シシ 山香ぼたん」のブランド名で発売するのを記念した行事。シシ鍋を小100円、大300円で販売し、「脂身が少なくておいしい」と好評だった。5日は午前11時半から、1人前500円でシシ肉バーベキューを振る舞い、地元の福林獅子舞い会のメンバーがイノシシの面で踊る「いのシシ舞い」や、先に笑った方が勝ちになる「うシシ笑い相撲大会」などのイベントがある。シシ肉料理は6日ごろからレストランの新メニューに加わる予定で、焼き肉(850円)や唐揚げ(750円)など9種類を提供する。鍋、しゃぶしゃぶは要予約。

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(天然記念物ツシマヤマネコのエサ、急増イノシシが横取り:長崎)
長崎県・対馬で野生のイノシシが急増し、国の天然記念物ツシマヤマネコへの影響が心配されている。イノシシの捕獲頭数は10年前の300倍近い3000頭余りに増え、ツシマヤマネコの餌場を荒らす姿も目撃されるようになった。保護団体は「子ネコが襲われなければいいが」と不安を募らせている。対馬市上県町のNPO法人「ツシマヤマネコを守る会」は、島の環境変化に伴う餌不足を解消するため、1993年から給餌事業に取り組んでいる。会長の山村辰美さん(64)によると、島内5か所にほぼ毎日、餌を置いている。今年1月25日、このうち自宅近くの雑木林に設けている餌場で、初めて4、5頭のイノシシを目撃した。その後、10日ほど続けて現れたため、知人に駆除してもらったが、2月中旬から再び出没するようになった。一度に7頭が現れたこともあり、ツシマヤマネコの餌の鶏ガラを食べるなどしている。イノシシが現れると、ヤマネコは警戒して姿を見せないという。餌場では毎年5月上旬に、生後2か月前後の子ネコが姿を見せ、計45匹を確認していた。ところが、2007年以降、子ネコは現れなくなった。対馬では江戸時代に農作物に被害を与えていたイノシシを駆除し、全滅したとされていた。しかし、1994年頃から再び現れ出した。農作物への被害も出るようになったため、市や農協などでつくる対策協議会が捕獲や防護策設置などの対策を進めている。市によると、97年度の捕獲数は13頭だったが、04年度に1000頭を突破。07年度には3230頭に上った。山村さんは「イノシシが餌場に現れるようになり驚いた。今後も続くと、どうしたらいいだろうか」と困惑している。環境省対馬野生生物保護センターの佐々木真二郎・前自然保護官は「ツシマヤマネコがイノシシの被害に遭ったという報告は受けていないが、生後間もない子ネコが襲われる恐れもあり、心配だ」と話している。
(ジビエ利用拡大へガイドライン策定:和歌山)
和歌山県は1日、イノシシとシカの食肉利用に関する「わかやまジビエ衛生管理ガイドライン」を策定したことを発表した。9月にも県内2カ所で講習会を開き、ガイドラインに沿ってジビエ(野生動物の肉)を処理する事業者を認定する。県によると、ジビエのガイドラインを作るのは都道府県では5例目。県は2008年度、ジビエの利用を広めるため、猟友会やジビエの処理事業者らと「獣肉利用の生産者連絡会議」を設置した。会議の中で、と畜検査の対象外となるイノシシとシカで安全な食肉を確保するため、ガイドラインの必要性が挙がったことから、今回の作成に至った。ガイドラインでは、「イノシシ編」と「シカ編」に分け、狩猟から販売までの衛生管理の手順を説明している。各処理施設には、1人以上の責任者を置くことを明記しているのが特徴。県は、年1回以上開催するガイドラインの講習会の修了者を責任者として認定する。県は09年度から、処理施設を新設する事業者への補助事業も始める。国の鳥獣害防止総合対策事業の支援対象となることを条件に、処理施設の整備費に対して、国からの助成率50%に県単で10%を上乗せする。今後、ジビエの利用拡大に向けて、飲食店関係者を対象に試食会を開く。また、ガイドラインに沿って処理されたジビエを認証する制度を設ける方針。県畜産課は「肉が有効利用できるようになれば、狩猟者の捕獲意欲も高まるはず。『紀州ジカ』『紀州イノシシ』をブランドにして、ジビエで地域振興も図りたい」と話している。
(「やわらぎ」を求めて)
茨城県結城市の建設会社に勤める桜井清一さん(72)は9年前、末期の大腸がんで余命1カ月と宣告された。「おれが治ったんだからお前もやってみろ」。岩盤浴でがんを治したという友人に紹介され、半信半疑ながら「せめてあと2カ月は生きたい」と、やわらぎの湯に希望を託すことにした。通い始めて間もなく、抗がん剤の副作用でふくれた耳が元に戻った。体調も良くなっているように感じた。「ひょっとしたらこれは治るかもしれない」。2年が過ぎ、レントゲン検査した医師が、首をかしげながら言った。「桜井さん、がんが消えています」趣味のクレー射撃を楽しみつつ、再発防止のため、現在も月2回、妻久子さん(62)と岩盤浴に通っている。桜井さんは今、やわらぎの湯に集うがん患者の“希望の星”だ。「病気を治すコツはありますか?」。湯治客に尋ねられると、桜井さんはこう答えるという。「本気になって一生懸命治そうと思うこと。それだけです」
(脱走のアフリカハゲコウ捕獲できず:千葉)
千葉市動物公園から2日脱走したコウノトリの一種「アフリカハゲコウ」の捕獲作戦が3日、千葉市稲毛区などで展開されたが、職員の追っ手を振り切り、捕まらなかった。体長1・2メートルの雌で、羽を広げれば2メートルにもなる鳥の出現に、住民らは空を見上げ、子どもたちは大喜びした。千葉市では4日朝に捕獲作戦を再開し、麻酔薬入り吹き矢などを駆使して、同日中に動物公園に連れ戻す方針。
(警察犬、期待してるぞ!:京都)
普段は民間の施設などで訓練を受け、事件発生時に捜査に加わる嘱託警察犬の嘱託書交付式が2日、伏見区の府警察学校であった。持ち主のにおいをたどったり、火薬のにおいをかぎ分けたりする訓練もあり、自慢のきゅう覚を次々と披露した。嘱託されたのは昨年12月の競技会で好成績を収めた37頭で任期は来年3月31日まで。昨年度は所在が分からなくなった高齢者の捜索を中心に、54件の事案で嘱託犬が出動した。所有者の横山由佳さん(25)は、頼んだ物を持ってくる愛犬・ホープの特性を伸ばそうと民間の訓練施設に入れた。競技会で好成績を収めたことから嘱託犬になり、横山さんは「少しでも捜査の力になってくれたら」と話した。
(クマを目撃:富山)
3日午前、立山町の山あいの県道で成獣とみられるクマが目撃され、警察が現場周辺をパトロールして近くに住む人たちに注意を呼びかけています。3日午前11時半ごろ、立山町目桑で農作業をしていた人が、大きさ1メートル程度の成獣とみられるクマ1頭が県道を山側から白岩川の方向に横切ったのを目撃しました。立山町から連絡を受けた上市警察署では、パトカー2台をパトロールに出動させましたがクマは見つかりませんでした。警察では周辺に住む住民に外出の際は十分気をつけるよう注意を呼びかけています。県自然保護課によりますとクマの目撃情報は県内では今年に入って5件目です。
(バードウオッチング:滋賀)
琵琶湖畔の野鳥を観察する「草津烏丸半島下物探鳥会」(日本野鳥の会滋賀支部主催)がこのほど、草津市下物町の烏丸半島周辺であった。同支部のメンバーら23人が参加し、望遠鏡などを使って熱心にバードウオッチングしていた。参加者らは、野鳥図鑑などを手に湖畔の約3キロを歩き、チュウヒやハイタカなどの猛きん類や、ヨシにとまるカワラヒワなど54種の野鳥を確認。茶色から黒色へと夏の毛色に変わりかけたオオジュリンを見つけると、声を掛け合って観察するなど盛り上がっていた。一方、観察中に湖岸近くを行き交うモーターボートの音で野鳥が飛び去ると、残念な表情をしたメンバーらが次のポイントに移動する光景も見られた。昨年12月から探鳥会に参加し始めたという守山市伊勢町の定光哲男さん(60)は「自然の中で生きているほんまもんのキジを初めて見られて感激。野鳥を通して季節の細かな移ろいが感じられて楽しい」と話していた。

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(カワウ駆除、目標数の約4割:滋賀)
樹木の枯死被害などが深刻な竹生島のカワウ対策で、長浜市は1日、3月に実施したエアライフルによる駆除の実証実験の結果をまとめた。当初2000羽程度の駆除を目指したが、16日間で捕殺したのは計792羽、発射弾数に占める捕殺率は平均30・5%だった。地元猟友会に所属する12人に委託し、交代で1日4人が、日の出から午前9時ごろまでと、午後4時すぎから日没にかけて駆除した。シルバー人材センターの会員が調査員として同行し、発射弾数や命中数、命中後のカワウの状況などを調べた。その結果、発射弾数は計2595発で、命中数は1312発。1日の捕殺数は最高100羽程度だった。期間中の捕殺率は13・7−52・4%。捕殺数や捕殺率は、強風や雨天など天候の影響を受け、日によってばらつきが出た。一方、散弾銃に比べてエアライフルは発射音が小さいことから、いったん飛び去ったカワウが早く戻ってくる効果が確認できたという。市農林水産課は「捕殺率は大体予想通り。結果を踏まえ、駆除に当たる人数や編成など今後の対策の参考にしたい」としている。
(4〜5月にイノシシ一斉捕獲:佐賀)
里山の農作物を食い荒らすイノシシの生息数を減らすため、県は1日から一斉捕獲に乗り出した。イノシシは年一産が基本で、春から初夏にかけて4、5頭産み、半数が育つ。繁殖期と重なる4〜5月の2カ月間で集中的に捕獲し、効果を高める。来年度までの2カ年事業で、新年度当初予算に約4000万円を計上した。捕獲強化のため、県はこれまで農作物の被害防止を目的とした「有害鳥獣捕獲」に対する捕獲報償金の助成や狩猟期間の延長などに取り組んできた。生息数を把握する手法がない上、近年は捕獲頭数と農産物被害額が増減を繰り返している=グラフ参照=ため、効果の測定は難しいが、今回は高い繁殖能力に着目し、より効果的と考えられる手だてを打つ。だが、春は秋に比べて田畑の収穫物が少なく、イノシシも里に降りてこない。わなをより山奥に設置するなど手間がかかる上、繁殖期は警戒心も強い。農作物被害が少ないため、これまでは4〜5月に有害鳥獣捕獲を許可していない市町もあった。県猟友会に委託して実施する。例年、県内で4〜5月に捕獲される頭数(500頭程度)を上回った場合を対象とし、1頭当たり1万6000円を支払う。2500頭分を予算化している。県内九地区の広域駆除対策協議会の捕獲報償金は、多くのところで1頭当たり5000円以上と設定している。一斉捕獲期間の支払いは各協議会でプール計算となる見込みで、数多く捕獲すればするほどこの捕獲報償金の単価が上がる仕組みになる。県猟友会の伊東主夫副会長(59)=鳥栖市=は「これまでは春に増えて秋に捕るいたちごっこ≠セった。春は獣道でイノシシの形跡を見つけるのも難しいが、この時期に多く捕れば、農作物被害の抑制になると思う」と話している。
(ニホンジカわな捕獲:長野)
南信森林管理所が昨年度、南信地区の国有林で行ったニホンジカの罠による捕獲の結果がまとまった。捕獲できた頭数は全体で35頭と少ない結果となった。ニホンジカによる食害が深刻化する中、南信森林管理署では平成19年度から、職員自ら罠を仕掛け、シカの捕獲に取り組んでいる。昨年度は、5市町村9カ所に約120個の罠を設置したが、実際に捕獲できたのはわずか35頭、長谷の浦国有林など2カ所で罠を設置した伊那地区では、約30個の罠を設置したが3頭しか捕獲できなかった。これは、捕獲を許されている捕獲許可頭数の10分の1にも至っていない。この結果について南信森林管理署では、「今年は雪が少なく、ニホンジカが歩く道を発見しにくかったため、思うように捕獲頭数も伸びなかった」としている。
(旭山動物園に新施設「エゾシカの森」)
旭川市旭山動物園は、整備を進めてきた新施設「エゾシカの森」を夏季開園日の29日にオープンさせる。また、東南アジアなど原産で、手足の先が白いシロテテナガザルの飼育・展示施設を改築し、「テナガザルの森」として今秋の公開を目指す。エゾシカの森は、昨年六月オープンの「オオカミの森」に隣接する約千百平方メートルに約九千百万円かけて整備。天井の一部を吹き抜けにしたトンネル内からシカを見上げたり、つり橋から見下ろして観察できる。施設には畑も配置。市民を募って「畑を守る会」(仮称)をつくり、シカから農作物を守る方法など人間との関係を考えてもらう。同動物園では現在、エゾシカ九頭を飼育。オオカミの森でオオカミと柵を隔てた一角にいる二頭を除く七頭を新施設で公開する。一方、体は黒色などで、顔の周囲も白いシロテテナガザル三匹がいる施設は現在のおりから開放的な空間に改める。木を模した高い塔を建て、サルが長い腕を使って「枝」をつたわる様子を見ることができるほか、シカの仲間のキョンも展示する。約二百六十平方メートルで、整備費は約七千五百万円。
(犬猿ガチンコ勝負!サル食害対策に5匹出動:大分)
ミカンなど柑橘(かんきつ)類の産地で知られる大分県津久見市で、サルの食害対策に飼い犬が実戦配備された。名づけて「モンキードッグ」。犬猿の仲のサルを追い払う訓練を終えた精鋭の5匹だ。市によると、鳥獣による農作物の被害は07年度が約780万円で、面積は13.5ヘクタールにも及ぶ。イノシシが最も多いが、最近はサルが犯人とみられる被害がポンカンの栽培ハウスなどで増えてきた。市内のサル生息数は推定約150匹で、早朝と夕方に群れで出没し、タマネギなどの野菜も食い荒らすという。畑への不法侵入を防ごうと、電気柵(さく)や網を設置しても効果はなく、サルが苦手とする犬に白羽の矢が立った。国の補助を受け、1月から3カ月間の訓練が始まった。農家の3人が飼う5匹を選び、県警の警察犬訓練士に預けた。サルのにおいがついた「ぬいぐるみ」を見つけ、ほえる。経験を積んで適性テストに合格。モンキードッグの認定を受けた。これからは飼い主と一緒に毎日朝夕、畑を巡回してサルを追い払う。雑種のメス「くう」(3歳)の飼い主、小手川洋邦さん(54)は「ハウス栽培のデコポン100キロがサルにやられた。被害を食い止められれば」と期待する。市鳥獣害防止対策協議会の岩崎(崎は山へんに竒)倖(こう)会長も「効果が顕著なら数を増やしたい」と話している。
(カラス撃退「異種の悲鳴音」「模型」に効果アリ:新潟)
新潟県長岡市が実施したJR長岡駅大手口駅前広場の樹木と周辺ビルのカラスの追い払い実験で、「アメリカカラスの悲鳴音」と「カラスの模型」が一時的な追い払い方法として効果的であることが分かった。実験は餌取り場の水田地域からカラスが戻る夕方の時間帯に、緊急雇用の臨時職員6人が担当した。市環境政策課によると、実験前の2月1日に約600羽だった大手口駅前広場の樹木と周辺ビルのカラスは、実験最終日の2月4日には約100羽に激減、ねぐらの駅前広場の樹木にもほとんど入り込まなくなった。カラスの数は実験後9日でも約300羽、実験前の約600羽に戻ったのは23日後だった。大手口の反対側の駅東口でもカラスの数は減っており、環境政策課は「カラスの数が増える夏にこの方法で追い払いに取り組みたい」とカラス対策に手応えを感じている。

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(会長選出、紛糾解決に至らず:日クレ)
麻生太郎会長の再選をめぐり執行部と反執行部勢力が対立している日本クレー射撃協会で、3月29日の総会で独自に“新会長”を選出した反執行部側が1日、正当性を求めて同協会の顧問弁護士らと会談したが、定足数の問題を指摘され、紛糾解決には至らなかった。
(カラスの巣影響で停電:新潟)
1日午後6時前、新潟市中央区栄町2、元祝町などで計約500戸が停電し、約1時間20分後に復旧した。東北電力新潟営業所によると、電柱上に作られたカラスの巣にあった金属製のハンガーが、高圧線に接触し漏電したことが原因。
(「いのしし課」スタート:佐賀)
有害鳥獣として駆除したイノシシを食資源として有効活用し、特産品にしようと、佐賀県武雄市は1日、「いのしし課」を新設し、樋渡啓祐市長と溝上正勝課長が看板掛けをした。課は兼務を含めて6人体制で、農作物を荒らすイノシシの駆除と、シシ肉を使った商品の開発や販路開拓に当たる。「今日は武雄にとって歴史的な日」と張り切ってあいさつした樋渡市長だが、溝上課長と看板を掲げると予想以上の重さに2人はふらり。ヒノキ製の看板の重さは何と約20キロ。溝上課長は「看板の重量と同様に責任の重さも痛感した。“看板倒れ”にならないよう猪突(ちょとつ)猛進頑張ります」。
(シカ捕獲報奨金を増額:大分)
県南、県北を中心にしたイノシシ、シカによる農林被害について、県は09年度から5年間で半減させる計画を立てている。小規模集落対策の一環で、捕獲頭数の枠を拡大し、シカについては報奨金を増額する。シカ被害は急速に拡大しており、被害額は年1億円。2700頭の捕獲枠を6500頭に引き上げ、市町村別に過去3年平均の捕獲量を超えた場合、1頭あたり8000円の報奨金を1万円に引き上げる。狩猟分も含めて1万5000頭の捕獲を目指し、被害額を5000万円に抑えたいという。イノシシ被害は年1億5000万円。報奨金は現状維持させるが、現在の捕獲枠3800頭を6000頭に拡大。被害の8000万円への抑制を目指す。このほか使用済み漁網を使った防護さく設置などへの助成も手厚くする。
(アユのそ上順調:和歌山)
和歌山県古座川町の古座川でアユのそ上が順調だ。昨年の初確認は3月中旬だったが、今年は例年並みの2月中旬から見られた。以降、あちらこちらで目撃情報があり、アユを狙ったカワウの大群も確認されている。3月20日ごろには、支流の同町中崎でカワウが100〜150羽集まり、アユを狙っていたという。組合員は「いつもはカワウを見かけても1カ所に2、3羽ほど。こんなにたくさん、一度に集まっているのは例年にない」と驚いている。このため、地元猟友会に依頼し駆除しているほか、猟ができる組合員を増員している。
(家庭用シカ肉のレシピ:鹿児島)
鹿児島県姶良・伊佐地域振興局は、同地域で食害防止のため駆除したシカの肉を住民に食べてもらおうと、家庭用レシピ作りに取り組んでいる。同地域では、野生のシカを年100頭ほど駆除。焼却処分などにしてきたが、昨年から食肉加工に取り組んでおり地元での消費拡大を狙って30のレシピを冊子にまとめ、無料配布する予定。
(イノシシ集中捕獲 2カ月で3000頭:佐賀)
佐賀県は1日から5月末まで2カ月間、農作物を加害するイノシシの集中捕獲に取り組む。例年の6倍、約3000頭を駆除し、個体数密度を下げていく。集中捕獲に合わせて、県や関係機関は駆除対象地内での農作業などに注意するように呼び掛けている。集中捕獲は通常計画の540頭捕獲のほか、緊急対策に2500頭分を追加。県は「繁殖期の集中捕獲で密度を下げたい」と話す。
(ニホンジカのはく製展示:富山)
県自然博物園ねいの里(富山市婦中町吉住)は一日、県内で頭数を増やしているとされるニホンジカのはく製を設置した。イノシシなどの動物七種類のはく製を既に設置しているが、同園によると、ニホンジカの展示は県内初めてとなり、「来館者が動物と人間の共生を考える機会になってほしい」と期待を込めている。はく製は全長一六六センチ、体重一三〇キロ。オスで、体格から五歳と推測される。昨年九月に砺波市内の河川に転落死した一頭を園が東京の業者に依頼し、はく製にした。来園者が体に触れることもできる。ニホンジカは畑の作物を荒らし、造林木を食い荒らすなどの被害をもたらすため、多くの館で展示の機会には恵まれなかった。県生活環境文化部自然保護課では山間部の過疎化の影響で、県内において近年生息範囲を拡大していると推測している。園では近々、体の特徴や生息範囲を記したパネルを掲示し、来館者に共生の方法を考えてもらうきっかけにしたいとしている。湯浅純孝館長は「来園者が実際にはく製に触れ、ニホンジカに興味を持ってほしい」と話している。

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(日光の食害対策でシカ初捕獲:栃木)
日光国立公園のシカの食害対策で、県と日光市が中禅寺湖千手ヶ浜に設置した「囲いわな」に31日、初めて2頭のシカがかかり、捕獲された。設置1年目の昨年は捕獲ゼロで、わなに改良を加えただけに、県自然環境課では「成果が出てよかった」と話している。捕獲された2頭は、成獣と幼獣各1頭。成獣は移動ルートを調べるために発信器を取り付けて放され、幼獣は処分された。囲いわなは、戦場ヶ原など奥日光の貴重な植生を守るため、3月末〜5月、足尾地区から奥日光に移動する群れを捕獲しようと設置。岩塩などのエサに誘われたシカが、直径32メートルのアルミ柵内でロープに触れると自動的に入り口ゲートが閉じる仕組み。当初はシカが警戒して柵に入らず、県はゲートから一部の鉄パイプを撤去するなど改良した。今シーズンは3月27日から、わなを仕掛けていた。
(ツキノワグマ捕獲に上限:山形)
県は30日、「県ツキノワグマ保護管理計画」を策定した。ツキノワグマを「世界的に希少な野生動物」と位置づけ、個体群の維持を目的に県内の捕獲数の上限を定めたことなどが特徴。1日から3年間適用し、以後は必要に応じ改訂する。県によると、ツキノワグマの県内推定生息数は約1500頭。年間捕獲数は100〜200頭で推移してきたが、2006年度はブナの凶作などで人里に出るクマが相次いで過去最多の692頭が捕獲され、人とクマとの共存が問われた。計画では、有識者らによる委員会が年度ごとに県全体の捕獲数の上限を議論し、県が決定するとした。4つの県総合支庁ごとに上限数を設定し、市町村の上限数も定める。ただ、支庁は上限の範囲内であれば、管内の市町村間で上限数を調整できる。捕獲数には狩猟による捕獲も含まれる。農村の高齢化などで耕作放棄地が拡大し、クマが人里に近づきやすい環境が形成されていることから、地域住民やNPO、行政が協力し、クマ生息域と人里とを分ける緩衝帯の整備を促進することも盛り込んだ。
(県の権限、市町村へ:和歌山)
県・市町村連携会議が30日、和歌山市の県自治会館であり、県から市町村への権限移譲計画を承認した。県がこれまで移譲した法律数は14と全国で下位だったが、開発許可や民間保育所の監督権限、食品表示についての立ち入り調査など60法律に関する事務や権限を、原則10年4月から移す。審査の迅速化が期待できるなどとして、県は9月議会への条例提案を目指す。県から市町村に窓口が移るのは、森林法の保安林の緊急伐採▽火薬類取締法の火薬類の消費許可▽母子保健法の低体重児の届け出−−など。まちづくりや土地利用、安全に関する分野に重点を置いた。県は「より身近な市町村に地域ニーズに即した行政を展開してもらえる。財政措置や事務処理の監督など、県の役割は放棄しない」と説明している。
(イノシシ・シカ肉処理施設完成 販売ルート確立目指す:大分)
農作物などに被害を与えているイノシシやシカの肉を解体処理する施設が杵築市山香町内河野に完成した。レストランやホテル、スーパー、ハムメーカーなどへの販売ルートを確立し、害獣駆除で収入を得られるようにするのが狙いで、関係者を招いた商談会も今月開かれた。同町の農家や猟友会員らで作るグループ「山香アグリ」が設置。木造平屋約80平方メートルの建物内にイノシシなどの解体場や加工する機械を備えている。総事業費は約3000万円で、うち3分の2は県の合併地域活力創造特別対策事業補助を受けた。県東部振興局などによると、獣害は国東半島や旧速見郡などでも多く、杵築市内だけで4〜10月に約650頭のイノシシやシカが捕らえられている。ところが、これまでは保健所の許可を得た加工施設がなかったため肉を販売することができず、品質のいい肉を流通させるルートもなかったという。山香アグリ代表の農林業、鶴成宏さん(65)は「今後は肉を販売できるようになるので駆除の動機付けにもなる。いい肉で出していきたい」と話す。今月17日に同町内の温泉宿泊施設「風の郷」であった商談会には、イノシシ肉を使ったハンバーグやしゃぶしゃぶ、カレーなどがずらりと並んだ。イノシシ肉のパテとシカ肉のビール煮を試作した別府杉乃井ホテル洋食調理部の井上文男料理長(52)は「今回の肉は良かった。消費者にもぜひ(イノシシやシカの)食べ方を知ってほしい」と話していた。風の郷でイノシシ料理を出すほか、町内のスーパー「神田楽市」で肉を販売する。
(地域ブランド第一陣:山梨)
早川町商工会と町観光協会は、地場産品のブランド力を高める「町観光物産推奨品」認定制度の第1回認定品に15品を選んだ。認定を受けた商品にはロゴマーク入りシールを張り、4月から町内の旅館などで販売する。同制度は1月、商品の希少性を保証するとともに生産者の生産意欲を高めようと創設。町民や事業所から推奨品を募集したところ、18品の応募があり、旅館経営者らでつくる審査委員会が町のイメージにふさわしいかや、衛生面での安全性などを審査した。南アルプスハムやヤマブドウワイン、雨畑真石硯すずりといった代表的な地場産品のほか、猟友会メンバーがシカの角を使って作製するアクセサリー、ニホンミツバチの養殖に取り組む住民が作るはちみつなど、これまで販売していない逸品も選ばれた。推奨品を扱う旅館や店舗は、事業概要を説明したポスターを掲示し、観光客らにPRする。同商工会は「事業を定着させ、町にも優れた特産品があることを全国にアピールしていきたい」としている。

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