<射撃ニュース4月>

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(16年五輪招致へ外務省や商社の人脈も活用)
日本オリンピック委員会(JOC)は20日の常務理事会で、2016年夏季五輪の東京招致を支援する目的で設置した招致推進本部に、元外務事務次官の野上義二新理事や商社関係者も加え、国際的な人脈を活用していく方針を確認した。同本部は、加盟競技団体とも連携して国際オリンピック委員会(IOC)委員との人脈を生かした支援を図るが、市原則之専務理事は「民間にも(協力を)お願いし、戦略を練って活動する」と話した。また、役員改選をめぐり内紛が続く日本クレー射撃協会に報告書の提出を求めた上で、JOCとして対応を協議することにした。
(子グマが列車にはねられ即死:岩手)
20日午後9時5分頃、岩手県大船渡市三陸町の三陸鉄道南リアス線陸前赤崎―綾里駅間で、子グマが盛発釜石行き下り列車(1両)にはねられ、即死した。大船渡署の発表によると、乗客数人にけがはなかった。現場付近には、死んだクマのほか、大型と小型のクマ各1頭もいて、盛駅方向に逃げた。3頭は親子とみられる。三陸鉄道によると、同県田野畑村の北リアス線でも、今月9日に列車とクマと列車が接触する事故が起きた。
(ニホンジカ捕獲へ:福島)
尾瀬国立公園で高山植物などを食べて問題になっているニホンジカを駆除するため、地元の檜枝岐村猟友会(平野千代一会長、17人)は20日、同村で猟銃の点検やワナの設置準備をした。今回から動植物保護の規制が最も厳しい特別保護地区での駆除が可能になったのを受けた作業だ。駆除は5月7〜19日と11月1日〜12月31日は猟銃を使い、観光シーズンの5月20日〜10月31日は8月を除いてワナで捕獲する。シカの食害や踏み荒らしなどによる湿原荒廃の深刻化を受け、環境省が9年ぶりに行ったシカ管理方針の改定に伴う対策。同省と同村が主体となり、同地区内にある大江、浅湖両湿原や尾瀬沼周辺で、年間100頭を目標に駆除する。この日、猟友会メンバーは南会津署員からそれぞれの猟銃の点検を受け、足くくりワナ60個を設置する準備をした。来月7日以降、村営尾瀬沼ヒュッテなどからの連絡を受けて捕獲に向かう。
(動物の農作物被害最悪:富山)
県内で昨年一年間に発生した野生動物による農作物被害は、面積、量、金額のいずれも過去五年間で最悪となったことが二十日、県庁で開かれた対策会議で報告された。特にイノシシによる被害が急増し、県は生息状況調査や被害防止策の啓発に取り組む。県内市町村の調べでは、県全体の被害面積は約三百八十二ヘクタールで、二〇〇七年を約二百五十四ヘクタール上回った。被害量は約六百七十九トンで七・五トン増、被害額は一億四千百六十一万円で五百七十二万円増えた。毎年、被害上位を争うカラスとニホンザルに加え、イノシシによる被害が急増。〇七年に九百三十七万円だった被害額は二千八百二十三万円と三倍に増えた。一けた台だった被害面積も約二百九ヘクタールとトップだった。会議では、繁殖力の強さや少雪の影響などでイノシシの個体数が増え、被害が南砺、富山両市の中山間地を中心に市街地近郊にまで拡大していることが報告された。県は個体数や生息範囲の調査を実施するほか、対策に有効な電気柵の設置を呼び掛けるなどし、被害防止に取り組みたいとしている。会議には県や県内十五市町村、猟友会、農協などから約六十五人が出席した。
(砲弾切断し処理 廃弾爆発米兵死亡:沖縄)
3月に米軍キャンプ・シュワブ内の廃弾処理場で起きた爆発で海兵隊員一人が死亡した事故で、在沖米海兵隊司令部は20日、爆発は旧日本海軍の砲弾を切断して処理する過程で起きたことを明らかにした。原因究明や再発防止の要請に訪れた名護市議団に説明した。同司令部は、砲弾を切断する処理方法は、1995年に米国バージニア州で同様の爆発事故があって以来、7年間中断していたが、2002年から再実施していたことも明らかにした。不発弾に詳しい関係者からは、処理方法に疑問の声も出ている。同市議団はこの日、事故の原因究明と再発防止、爆発物処理の事前通知や、市が立ち入り調査を求めた場合は速やかに認めることなどを要請するため、日米の関係機関4カ所を訪ねた。在沖米海兵隊司令部で要請した際に、砲弾や処理方法の詳しい説明を受けたという。しかし、発見場所や砲弾の切断方法など詳しい説明はなかったという。陸上自衛隊によると「砲弾を切断する処理方法は県内ではしない」とした上で、米軍が切断処理していたことについては「コメントできない」とした。不発弾などに詳しい特定非営利活動法人(NPO法人)「県民の手による不発弾の最終処分を考える会」の具志堅隆松代表は「砲弾は火薬の安定性が高いため爆発しにくいが、弾の底部分の信管を切ると爆発することが推測できる。なぜ砲弾を切断する方法を取ったのか理解できない」と処理方法を疑問視した。また、砲弾が日本海軍のものという米軍の説明については、記録がないことなどから「不発弾として埋まっていたとすると首をかしげる」とし、サンプルとして保存していた砲弾を処理した可能性もあるとの考えを示した。
(獣害対策で大物を捕獲:高知)
3月号に獣害対策を載せた広報誌が多かったが、JA高知市の場合は地元の話が写真入りでリアルに紹介されている。それによると、高知市五台山では畑のサツマイモなどがイノシシに荒らされる被害が続いていた。そこで住民、消防分団、駐在所、JAなどが協力。昨年末からオリとワナを仕掛けていたところ2月末に、100sを超える大きなイノシシが捕まった。大物の捕獲に住民は「まだ何匹いるかわからないので今後も駆除は続けますが、これで少しは安心できました」とのことだ。
(イノシシ、LEDライトで撃退:鹿児島)
JA南さつまは、サツマイモなどを荒らすイノシシを撃退する、発光ダイオード(LED)を使った新兵器「獣おどし用青色LEDライト(ピカちゃん)」を考案し、販売を始めた。青白く不規則に点滅する光でイノシシを驚かす。実証試験では、ほとんど被害はなく、撃退効果が確認された。JA管内の知覧、枕崎一帯は長年、イノシシによるサツマイモやカボチャなど農作物への被害が深刻な問題となっている。農家はネットや縄などを使った自作の防御策を講じていたが、イノシシはこれらを破壊してしまい、被害を食い止めきれずにいた。
(冬眠明けのクマに注意:富山)
山菜採りに山に入った人がクマに襲われる被害が、例年、大型連休前後に起きていることから県はクマに出遭わないよう朝夕は山に入らないなどの注意を呼びかけています。県は20日市町村の担当者を集めて野生動物の被害対策を話し合う会議を開き、冬眠から覚めたツキノワグマが餌を求めて行動が活発になるこの時期に被害に遭わないよう住民に注意を促すことについて話し合いました。県内では去年5月に立山町で山菜を採りに山に入った夫婦がクマに顔面をかまれて大ケガをするなど例年、大型連休の前後に人への被害が出ています。県自然保護課は山に入る場合は《クマが行動する朝夕は入らないこと》や《グループで行動すること》《鈴や笛、ラジオなど音が出るものを携帯すること》などクマと出遭わないような対策を心がけるよう呼びかけています。
(カルガモ赤ちゃん誕生:東京)
東京都品川区小山の厳島神社の弁天池でカルガモの赤ちゃん7羽が誕生した。同神社のカルガモは10年以上前からこの池で子育てをしており、今回、卵を産んだ母カモは3度目の出産。3月下旬に15個の卵が確認され、4月18日に1個目が孵化(ふか)。翌日から母カモがヒナを連れて元気に泳いでいる。地元では卵を見守る「カルガモ隊」も発足しているという。
(カラスの巣で三田線に遅れ:東京)
21日午前11時35分ごろ、東京都板橋区の都営地下鉄三田線蓮根−志村三丁目駅間で、目黒方面行き電車を運行中の運転士が架線上にカラスが巣を作りかけていたとみられるハンガーがひっかかっているのを発見し、三田線全線で運転を見合わせた。撤去作業終了後の午後0時5分に運行を再開。計12本が遅れ、乗客約1万人に影響が出た。

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(岩手でクマ2頭出没)
岩手県内で18日、クマ2頭が相次いで出没し、3人が襲われてけがをした。午前8時30分頃、岩泉町中島の山林で下草を刈っていた同町岩泉、林業村山清さん(77)が、斜面の巣穴から出てきたクマに右太ももをかまれた。村山さんは自力で下山し、全治2〜3週間のけが。岩泉署の発表によると、現場は民家から約2キロ。クマは、体長約1・5メートルのツキノワグマの成獣とみられ、山中に逃げたという。午後1時頃には、大槌町金沢の山林で植林作業をしていた近くのパート作業員佐々木カチエさん(67)と、末田妹子さん(61)が、ツキノワグマの成獣とみられるクマに襲われ、左腕や背中に軽いけがをした。釜石署の発表によると、2人が巣穴から体を半分出しているクマを見つけ、枯れ枝で追い払おうとしたところ、襲ってきたという。現場は民家から約300メートルで、猟友会が山を捜索したが、見つからなかった。
(クマ「人慣れ」?里で被害増加)
暖かくなり、山菜採りや渓流釣りなどで山に入るときに注意しなければいけないのが冬眠から目覚めたクマだ。最近は「人慣れ」したからか、人里まで出てくるケースも増えてきた。クマよけの鈴を普段から持ち歩くわけにもいかず、対策は難しい。岩手県自然保護課によると、08年度のツキノワグマによる人身被害は9件で10人。そのうち、山林などクマの生活圏以外で襲われたのは、北上市和賀町や滝沢村などで5件あり、半数以上を占めた。クマの生態に詳しい岩手大農学部の青井俊樹教授は「人間とクマのすみ分けが崩れ始め、山以外での被害が増えている」と指摘。間伐されずに荒れた山が増えてエサが少なくなったり、少子高齢化で中山間地に住む人がいなくなったりしたことが原因。クマと人間との境界線がなくなりつつあるという。青井教授は「人間のパワーで野生動物を押し返すことができなくなった」と話す。一方で、人里で起きるクマ被害への特効薬は少ない。山に入る時は鈴やラジオなどで音を出すことで人の存在を知らせることが有効だが、人間の生活圏に下りてきたクマと遭遇しないようにするのは困難だ。青井教授は「中山間地が活性化することが根本的な対策になるのだが、それも難しい」と話す。県自然保護課の佐藤宗孝主査は「もし出合ってしまったら、背中をむけて逃げてはいけない」。目をそらさず、後ずさりするように距離をとり、手荷物などを間に置いて関心をそらすのがいいという。「死んだふり」は「しつこく攻撃されることもあり、危ない」と話した。
(クマ警報で首都の一部を閉鎖:スロベニア)
スロベニアの警察は16日、野生のクマを捕まえるため、首都リュブリャナの一部を閉鎖した。当局のスポークスマンはロイターの取材に、首都の中心から約1.6キロしか離れていない丘陵地帯でクマが目撃されたと述べた。同地域は通常、ジョギングやハイキングをする人がいる場所だという。同スポークスマンは「警察はクマが目撃された丘を閉鎖し、5人で捜索している。クマは2歳くらいとみられている」と話した。保護した後は、生息地に戻す予定だという。
(山林斜面に性別不明の頭骨:兵庫)
19日午前8時55分ごろ、神戸市中央区葺合町の山林斜面で、地元猟友会の男性(61)が人の頭部とみられる骨を発見、110番した。葺合署によると、成人のものとみられ、性別は不明。周囲に身元が分かるようなものはなかった。現場は山陽新幹線新神戸駅の北約700メートル。普段人が立ち入らない場所という。
(「アザラシ猟残酷」EUが禁輸法案)
毛皮などを目当てにアザラシを殺すのは「残酷」だとして、欧州連合(EU)がアザラシ製品の全面禁輸へ向けた立法手続きを進めている。これに対し、最大輸出国のカナダが猛反発し、外交問題に発展する様相を見せている。EUの禁輸法案は、5月の欧州議会本会議と6月の閣僚理事会で可決される公算が大きい。成立すると、北極圏で暮らす先住民の輸出品を除き、全アザラシ製品の取引が禁止される。アザラシは、主に毛皮の衣類やソーセージなどの加工食品に使われる。カナダ政府が設定した今年の捕獲枠は28万頭で、カナダ通信によると、同国の取引総額は年間約1300万カナダ・ドル(約11億円)。ノルウェーなどほかにも輸出国はあるが、捕獲数ではカナダが圧倒的だ。カナダ政府は4月3日、EUが全面禁輸に踏み切った場合、世界貿易機関(WTO)に提訴する方針を宣言。徹底抗戦の構えだ。EUとカナダは5月6日に首脳会議を開き、自由貿易協定(FTA)締結へ向けた交渉に着手するが、その進展も危ぶまれる状況だ。EUの動きの背景には、アザラシ猟を「虐殺」(国際ヒュメーン・ソサエティー)と見なす野生動物保護団体の強い働きかけがある。アザラシ猟は猟銃で頭部を撃つのが主流だが、こん棒を使う場合もあり、白い氷上で行われるために血痕が目立ち、凄惨(せいさん)な印象につながっている。EUの官僚機構である欧州委員会は当初、捕殺方法を分類したうえで、苦痛を伴う「非人道的」な方法で捕獲されたアザラシに限って禁輸対象とする法案を作成したが、民間団体の働きかけを受けた欧州議会での審議で全面禁輸に修正された。カナダ政府は、アザラシ猟反対派の主張が「感情論ばかりで根拠がない」(ゲイル・シェイ漁業海洋相)とし、禁輸で捕獲量が減ると、アザラシが増えすぎて生態系破壊につながると警告している。欧州でのアザラシ禁輸の動きは、「かわいそう」という世論に突き動かされており、捕鯨問題で反捕鯨派が「生態系保全」を前面に立て論陣を張るのとも異なる。このため、カナダ政府が生態系への影響を持ち出しても議論がかみ合う余地は乏しい。
(射撃W杯、女子の森が8位に)
射撃のワールドカップ(W杯)は19日、北京で行われ、女子25メートルピストルで森ゆかり(埼玉県協会)が784・3点で8位に入った。男子50メートルピストルの松田知幸(神奈川県警)は11位、女子10メートルエアライフルの岩田聖子(日立情報システムズ)は17位だった。
(「スポーツ庁」新設、首相が前向き)
麻生太郎首相は17日、首相官邸で開いた教育再生懇談会(座長・安西祐一郎慶応義塾長)で、「スポーツ庁」新設を前向きに検討する考えを表明した。スポーツ全体の振興とともに、世界に通用するトップアスリートを養成する狙いがある。5月をめどに教育再生懇がまとめる中間報告の柱の1つとして盛り込む。スポーツ庁は文部科学省や厚生労働省、総務省などにまたがる行政機構を一元化する構想。首相は17日、首相官邸で記者団に「スポーツのすそ野を広くしてトップアスリートを育てる。選手の育成や生涯スポーツ、学校開放など複数の省庁にまたがっている。まとめるのは1つの考え方だ」と述べた。次期衆院選のマニフェスト(政権公約)に明記するかどうか検討する考えも示した。河村建夫官房長官も17日の記者会見で「観光庁や消費者庁のように行政を一元化することは大事な視点。集中することでいろんな面で効果が出てくる」と同調した。クレー射撃で五輪に出場した経験がある首相にとってスポーツ振興は、次期衆院選で「麻生カラー」を打ち出しやすいテーマ。2016年東京五輪の実現を後押しする狙いもあるとみられる。
(大筒射撃会:山口)
長府毛利藩の砲術を継承する「長府藩櫟木(いちき)流砲術保存会」(大浜博之会長)がこのほど、下関市長府宮崎町の豊功(とよこと)神社で大筒の射撃会を開いた。保存会によると、櫟木流砲術は江戸時代、長府藩の「抱え大筒隊」として誕生。幕末、倒幕戦争で使われた。同市一の宮住吉の住吉神社に残っていた古文書を参考に、砲術の作法や火薬の調合法を現代によみがえらせ、00年に保存会が結成された。年数回、射撃会(空砲)が開かれている。保存会は四十数丁を保存しているが、11日に行われた射撃会では4丁が登場。他県にも大筒は残るが、櫟木流砲術保存会が所有する大筒(口径25〜48ミリ)は全国的にも貴重という。大筒の復興にかかわってきた会員の小川忠文さん(69)は「現代の銃器にはない歴史の重みを感じます」。硝煙が上がり、砲音が関門海峡に響き渡ると、見学した市立生野小3年、林凌雅君(10)は「いつか撃ってみたい」と興味津々だった。
(街中にシカ!!バイクと衝突:京都)
17日午後9時40分ごろ、京都市北区小山西大野町の北大路通新町交差点で、走行中のバイクとシカが正面衝突し、同区の女性会社員(22)が転倒して顔の骨を折る重傷を負った。シカは死んだ。北署によると、野生のシカとみられ、同日午前2時ごろ「堀川通今宮交差点付近にシカがいる」と住民から通報があり、捜索したが見つからなかったという。同署は「こんな街中にシカが出てくるなんて珍しい」としている。
(熊野古道の無届け工事、再開許可を撤回:和歌山)
すさみ町の世界遺産・熊野古道の大辺路で、JR西日本のグループ会社が無届けで工事して史跡を傷つけた問題で、工事再開のための許可申請をいったん受理した県教委は、文化庁の指導があったとして許可を撤回した。作業用モノレールを設置しようとした今回の工事自体は地元自治体で判断できるが、無断で傷つけられた史跡の原状回復に関する指導などは文化庁。県教委文化遺産課は「JRやすさみ町教委と協議を重ね、これ以上史跡を傷つけないようにするため、再開する工事と原状回復を一体的に計画した」と説明する。一方、文化庁記念物課は「壊した行為への対処と、壊れたものをどうするのかが先決だ。方針について説明がなく、再開は唐突だ」と話している。JR西のグループ会社が2月、JR紀勢線に落石防止ネットを設置するため、世界遺産のコアゾーン(中核地域)で古道に杭を14本打った。バッファゾーン(緩衝地帯)でも、イノシシから田畑を守るための猪垣(ししがき)を壊していた。
(「武雄の味自慢」発売:佐賀)
ヤマト運輸は16日から、武雄市の特産食品を詰め合わせた商品「武雄の味自慢」を発売した。市と共同企画した二種類で、湯豆腐やスモークチキンと、ハーブ「レモングラス」を使ったゼリーを詰め合わせた。5月末までの限定販売で、集配のドライバーらがチラシを配り注文を受ける。同運輸では、レモングラスやイノシシなどの特産化を目指す市の取り組みに着目。「宅配便のネットワークを生かし、特産品をアピールしたい」と共同企画を提案。市もホームページなどでPRすることになった。詰め合わせは宮地ハム(武雄町)のスモークチキン、平川食品(北方町)の豆腐にそれぞれ、武雄温泉ハイツ(武雄町)のレモングラス入りゼリーを組み合わせた。販売は県内に358人いるドライバーが集配の際に商品チラシを配るなどしてPR。県内を中心に、2種類合わせて3000セットの販売を目指す。県外からの注文もできる。どちらも九州内は送料、消費税込みで2500円。
(普及に本腰、鹿肉料理:京都)
イノシシ料理で有名な丹波地方で、野生の鹿を使った料理を普及させる取り組みが広がっている。各店が工夫をこらした調理法を競い、府が昨年、南丹市美山町で行ったキャンペーンのアンケートでは、回答者の9割以上が高評価。盛り上がる機運に合わせ、福知山市三和町の宿泊施設も鹿肉料理の提供を始めた。鹿は繊細な性格で飼育に適さず、特別な食肉処理技術も必要なため、牛や豚に比べて食用になる機会は少ない。一方、頻繁に田畑を荒らすので農家にとっては天敵のような存在。このため府南丹広域振興局などが、駆除された鹿の有効活用として2007年から南丹市美山町で「京都美山鹿肉キャンペーン」を開始した。昨年は狩猟解禁後の11月16日〜12月14日に17店が地元の野菜などを合わせ、鹿肉のしぐれ煮やステーキ、コロッケ、ソーセージなどを提供し、好評だった。期間中に行った来店者アンケート(回答者255人)でも「おいしかった」(58%)、「思ったよりおいしかった」(36%)などと高評価が得られ、「軟らかく臭みがない」、「鹿肉に対するイメージが変わった」などの意見も寄せられた。料理講習会などを開いてPRしている同振興局は「地元と連携して調理法や食肉販売の道を探り、イノシシに並ぶ観光資源として定着させたい」と意気込んでいる。一方、福知山市三和町の宿泊施設「三和荘」(0773・58・2310)では、南丹市美山町から仕入れた鹿肉を使い、「鹿肉陶板焼きセット」、「鹿シチューセット」(各1200円)を5月末まで用意。陶板焼きはポン酢であっさりした風味で味わい、シチューはじっくり煮込んで仕上げ、人気を集めている。訪れた福知山市内の女性(60)は「脂肪分が少なくヘルシー。予想以上に軟らかく、おいしい」と話していた。
(カラスが巣箱に「不法侵入」:広島)
野鳥の巣箱に招かれざる客―。三次市粟屋町の高谷山展望台周辺に設置された巣箱のふたを開けるカラスの姿を、市民グループ「霧中クラブ」のライブカメラがとらえた。この時期にふ化するヒナを狙っていた可能性もあり、思わぬ邪魔が入った形だ。映像は16日午前9時ごろに撮影。高さ約20センチの巣箱より大きい体長約40センチのカラスがふたに上ったり、くちばしでふたを持ち上げ、中をのぞき込んだりする場面を約10秒間映している。「まさかここまでするとは」と、カメラを管理する大江孝清さん=和知町=は驚く。巣箱は粟屋小児童が2月末に設置。うち1個をカメラで観測していた。ふたにはフックが付いていたが、カラスが外したとみられる。設置当初は、シジュウカラが様子をうかがう姿もあったが「空き家」のままだ。クラブは防止策として今月末、止まり木となる枝のない場所に移動したり、カラスよけの針金取り付けたりする予定だ。
(クマと人の間合い探る:山形)
雪が解け、各地でクマの目撃情報も出始める中、4月から初の「山形県ツキノワグマ保護管理計画」がスタートした。クマの年間捕獲頭数を「上限205頭」に制限。銃を使う春季捕獲を認める一方、無差別捕獲と批判される箱わな猟には歯止めをかけた。豊かな自然が残る山形で、クマとの共存を図るのがねらいだ。全国的にツキノワグマが大量出没した06年度、県内では過去最多の692頭が捕獲された。クマは県の「77%」の地域に生息し、07年6月の推定生息数は1500頭。隣接する秋田や福島県の約800頭、宮城県約300〜800頭、新潟県約600頭より多く、重要な生息地だという。県内のクマ捕獲数は、96年度以来200頭前後で、06年度だけが激増したものの、07年度は126頭、08年度は144頭(暫定値)だった。保護管理計画は、クマによる人身被害を防ぎ、農林業被害を軽減させながら、クマの地域個体群の安定的な維持を図るのを基本目標とする。捕獲数の上限は、過去の実績や生息状況調査などから今年は205頭。内訳は、村山60頭、置賜100頭、庄内20頭、最上25頭と支庁ごとに示し、この範囲内で各市町村の配分を調整する。県全体の上限を超える場合は、狩猟の自粛を要請するという。また4、5月の予察捕獲を「春季捕獲」と位置づけ、猟友会などが銃を使って残雪上のオスの成獣を対象に実施する。「マタギ文化」は重要な文化的遺産だと評価し、生息調査や子連れクマの捕獲禁止などの条件付きで、今年も計58頭の捕獲を許可した。一方、夏の捕獲はハチミツで誘う箱わなが一般的だ。07年度で県内に計324基あり、メスや子グマも無差別に捕まる。このため、箱わなの安易な使用は過剰捕獲につながると指摘。「捕獲は最終手段であり、追い払いを積極的に実施する」「箱わなは1回の申請で1基だけ、捕獲も1頭に限る」と制限した。クマを捕獲した場合は、捕獲年月日、捕獲位置、体重・推定年齢・体長、胃の内容物、妊娠の有無などを記入した個体票の提出を求める。捕獲したクマを殺さず、奥山などに運んで放す移動放獣にも試験的に取り組む。長野県などで数年前から実施されてきたが、効果を疑問視する声もある。このため、地元住民の理解が得られ、放す適地を確保したうえで実施する。保護管理計画の実施は秋田(02年)や岩手(03年)に後れを取ったが、箱わな対策を盛りこむなど内容では山形が一歩踏み出している。期間は11年度末までの3年間。

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(鉄砲等行政指導官を新設:岐阜)
長崎県佐世保市で07年、男が散弾銃を乱射して8人が死傷した事件を受け、猟銃所持の許認可部門を強化しようと、県警生活環境課は今月から「鉄砲等行政指導官」というポストを新たに設け、活動を始めている。任命されたのは県警OBの篠田泰正さん(60)で、鉄砲などの許認可業務に13年間かかわってきた。所持者と面接して適切に使用されているかチェックしたり、所持者対象の講習会の講師を務める。篠田さんは「銃の適正使用を呼びかけ、自分が培ってきたことを後継者に伝えたい」と抱負を話している。同課によると、今年2月末で県内で2400人が計5219丁の猟銃などを所持。過去3年間で猟銃による事故は起きていないという。
(JR西が熊野古道で工事再開申請:和歌山)
世界遺産に登録されている和歌山県すさみ町の熊野古道大辺路ルートで、JR西日本発注の工事業者が事前申請せずに工事を行い、石垣を壊した問題で、JR西が中断している工事の再開を県に申請したところ、県が文化庁と協議せずに無断で許可、同庁の指摘で取り下げたことが16日、分かった。石垣が壊されたのは同町和深川の熊野古道「長井坂」。県やJR西によると、JR西の和歌山支社発注の工事業者が、県や文化庁に許可を申請せず、JR紀勢線の落石防止ネットを設置するための作業用モノレールを敷設しようとして、江戸時代以前に作られたとされるイノシシよけの「猪垣(ししがき)」を壊していたことが2月に発覚した。JR西は文化庁の指示を受けて調査を行い、現場保存のため工事を中断していた。これを受け県は、すさみ町教委、JR西と協議し、今月6日に両者からの工事再開を求める現状変更届を受理。国指定史跡の軽微な現状変更については、地元自治体などに権限が委任されると定めた文化財保護法施行令に該当すると独自に判断し、文化庁に協議の経緯などを報告せず許可した。ところが、16日午前、県から報告を受けた文化庁が「重要な世界遺産であり、慎重な対応が必要」と“待った”をかけた。このため、県は急遽(きゅうきょ)許可の取り下げを決定した。同庁記念物課によると、最後に県から連絡があったのは3月下旬で、以降は協議の進行状況の報告もなく、「工事の再開許可は唐突すぎる」と指摘したという。
(用水路水質改善 水鳥の餌休止奏功:栃木)
国内唯一のミヤコタナゴ保護区に指定されている羽田の用水路の水質が、例年に比べ改善されていることが環境省の調査で分かった。用水路の水源となっている羽田沼での住民団体によるハクチョウへの給餌が休止されたことが好影響を与えたとみられる。関係者は「ミヤコタナゴ復活へ明るい材料」と話している。用水路では七年連続でミヤコタナゴの生息が確認されていない。例年、羽田沼に多数の水鳥が飛来する冬場に用水路の水質が悪化する傾向にあり、これがミヤコタナゴ減少の要因の一つに挙げられている。環境省は、生息環境調査の一環として定期的に水質調査を実施している。調査項目のうち、ミヤコタナゴ生息に最も影響を与えているとみられるのが生物化学的酸素要求量(BOD)の値で、数値が高いと水質が悪い。一般的に魚が生息できるBODの目安は一リットル当たり五ミリグラムといわれる。今年三月調査の速報値では、用水路への流入口地点のBODは一リットルあたり約四ミリグラム。昨年三月調査では同地点で約十四ミリグラムを記録しており、大幅に数値が改善していることが分かった。用水路周辺の環境で例年と大きく変わったのが羽田沼でのハクチョウへの給餌休止措置だ。ミヤコタナゴとの共生を目指し地元団体の「白鳥を守る会」が昨シーズン給餌をやめたことで、ハクチョウやカモなどの水鳥の数が減少。水鳥が食べ残した餌や水鳥の排せつ物も少なくなり、冬場の水質が大幅に改善されたとみられる。同会の給餌休止は一年間の暫定措置。長島昭夫会長は「一般の人の協力もあったのでありがたかった。来シーズンの給餌については総会で決めていきたい」と話している。
(北電苫小牧支店でカラスの巣撤去:北海道)
北海道電力苫小牧支店は15日、電気事故防止のため、苫小牧市内の住宅街でカラスの巣の撤去作業を行った。東胆振と日高の1市10町の同支店管内(東胆振・日高)では昨年、住民の通報やパトロールで発見されたカラスの巣417件が撤去されている。カラスの巣は4―6月に木や草などを集めてつくられるが、針金なども交じっているため、金属類等は電線のつなぎ目などに接触するとショートし停電の原因になる恐れがあるという。この日は有明町の住宅街で撤去作業が行われ、高所作業車のバケットに乗った職員が高さ11メートルの電柱上に営巣された巣を、工具などを使って撤去した。巣は直径30センチほどで、撤去した所には、また巣ができないように風車が設置された。

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