<射撃ニュース4月>

4/25
(クレー射撃内紛で補助金など差し止め)
2009年度の役員改選をめぐって内紛が続く日本クレー射撃協会の問題で、日本オリンピック委員会(JOC)が混乱が収まるまで09年度の選手強化交付金や補助金を差し止めるとする通告文書を出したことが24日、分かった。関係者によると、08年度は補助金や選手強化交付金を合わせて約2500万円が支給されている。通告文書は23日付で、混乱が収拾するまで「JOCの加盟競技団体としての権利を留保する」と記されており、選手派遣や関連会議の出席なども一時的に停止される。同協会では5月上旬に予定された総会が延期され、混乱が長期化する可能性も出てきている。日本クレー射撃協会は3月下旬の総会で、麻生太郎会長の再選を支持する執行部と反対勢力が対立して紛糾。独自に新会長を選出した「新執行部」と「旧執行部」が存在する異例の事態となっている。日本体協の岡崎助一専務理事も、国体の参加なども含めて「今後対応を検討する」と話した。
(鳥取クレー射撃場の近くで鉛検出)
鳥取市教委は23日、同市覚寺の鳥取クレー射撃場の北西約200メートルにあるため池の汚泥から、環境基準値の約2倍を超える鉛(1リットルあたり0・021ミリグラム)を検出したと発表した。射撃場周辺で環境基準値の0・01ミリグラムを超える鉛が検出されたのは初めて。市教委は06年から年4回、ため池の水と汚泥、クレー射撃場から約1・1キロ離れた摩尼川の水を測定してきた。9日の調査では基準値を超えたが、21日の再調査では基準値以下になっていたという。射撃場は83年に開場され、08年4月から閉場中。開場中は、年間約11万2500発の散弾が撃たれていた。市教委は「ため池の水や摩尼川からは基準値を超える鉛は出ていない。摩尼川は農業用水として使用されているが、川の汚染はないので影響はない」と話している。市教委は今後、市環境政策課や地元住民と調査の範囲や回数を増やすことなどを協議していく。
(韮崎の県営射撃場移転問題:山梨)
県が韮崎市から甲州市塩山上小田原の市有地に移転を計画している県立射撃場について、移転に反対する予定地近くの住民が24日、県教委に計画中止を求める陳情書を提出した。県教委スポーツ健康課は「現在のところ中止は考えていない。地元の方に納得いただけるよう説明を続けていく」としている。この日は計画に反対する小松尾地区の代表3人が県庁を訪れ、松土清・県教育長あての陳情書を同課の担当者に手渡した。陳情書では▽予定地から住宅までが約400メートルと近い▽騒音や水質汚染の問題について納得できる説明が得られていない▽甲州市の観光地としての印象を傷つける−−などの理由を挙げている。同地区の住民は今年2月、甲州市議会に対し、県に中止の意見書を提出するよう請願したが、不採択となった。県は新射撃場の11年度中の完成を目指している。
(ナイフなど4種、危険器具に:青森)
県は、18歳未満への危険器具の販売禁止を盛り込んだ改正県青少年健全育成条例の施行に伴い、ナイフなど4種類を危険器具に指定した。「バタフライナイフ」と「サバイバルナイフ」、「ダガーナイフ」のナイフのほか、空気銃の一種である「エアガン・エアソフトガン」も危険器具に指定した。改正条例は、これら危険器具を青少年に販売、レンタルなどした場合は、20万円以下の罰金・科料の処分を定めている。また県は、指定された以外のナイフ類に関しても、使用目的の確認や保護者の同意確認などを刃物販売店に要請する。さらに、エアガンなどを青少年以外へ販売する場合も、人や動物に向けて撃たないなどの指導を、販売店に求めている。
(男性死亡、クマに襲われた可能性も:石川)
石川・加賀市の神社で24日、男性の遺体が見つかった。クマに襲われた可能性もあるとみられている。遺体が見つかったのは、加賀市の山間部にある神社の参道。24日午後、山菜採りに訪れた加賀市内の男性が参道で死亡している男性を見つけた。死亡していたのは、石川・小松市に住む無職の男性(73)で、顔にケガをした跡があり、死後1〜2日ほど経過しているとみられる。警察は、男性がクマに襲われた可能性も含めて事件・事故の両面で捜査しており、25日に遺体を司法解剖して死因などを調べる方針。
(カワウで魚や樹木に被害、県が3万羽捕獲作戦:滋賀)
生息数が増え樹木を枯らせたり水産資源に被害を出している琵琶湖の水鳥・カワウを減らそうと、県は23日からカワウの営巣地の一つ、近江八幡市の伊崎半島で銃器による捕獲作戦を始めた。既に県内最大の営巣地、長浜市の竹生島でも13日に始めたが、県は2カ所の営巣地で今年度に3万羽を捕獲する作戦を立てている。伊崎半島には、県が昨年秋に行った生息調査で1万6000羽以上のカワウが生息していることが分かっている。この日は、県から委託された県猟友会のメンバー12人が午前6時からカワウの営巣地に入り、散弾銃を使って駆除に乗り出した。カワウは今が繁殖期で、生息地の木の上には至るところに巣を作り、ひなを育てている。猟友会メンバーが、ひなを育てている巣や巣に戻ろうとする親鳥目がけて銃を発射すると、何羽かには命中するが、大半は一斉に巣を離れて射程圏外に逃げ、上空を旋回していた。銃声が続いている間は上空に滞留し、途絶えると、舞い戻るという繰り返しだったが、ハンター10人で約300羽を射止めた。県は、同半島で7月16日までに11日間、捕獲作戦を行い、約1万5000羽を駆除する計画だ。しかし、23日に参加した猟友会メンバーらは「カワウは賢く、銃を持って山に入ると逃げ、射撃を止めると戻り、まるでバカにされているよう」と困っていた。県内のカワウの生息数はここ数年、3万5000〜4万羽だったが、銃器駆除をやめた昨年は約7万5000羽に倍増した。県は、銃器駆除をやめたのとえさになるアユが豊富だったのが原因とみている。これらのカワウは琵琶湖での年間漁獲高を上回る魚を捕食するほか、営巣で枝を折ったりフンで立木を枯らせるなどの被害を出すため、県は今年こそ生息数を激減させようとしているが、十分な成果が出るかどうかは微妙な気配だ。
(アザラシ猟反対!動物保護団体がパフォーマンス:スペイン)
スペイン・バルセロナ(Barcelona)のカナダ領事館前で23日、動物保護団体AnimaNaturalisのメンバーがアザラシ猟に抗議するパフォーマンスを行った。カナダでは4月上旬からアザラシ猟が開始されている。今年最後の解禁期間であるこの時期の捕獲制限は18万8600頭で、今年全体の総捕獲頭数は33万8000頭となる見込み。
(ヒグマ目撃、早くも3件:北海道)
札幌市南区で四月に入り、ヒグマの目撃情報が三件相次いだ。四月中としては、例年にない頻度でヒグマが出没していることから、市は、山菜採りやハイキングなどで入山する市民に注意を呼びかけている。市によると、南区定山渓九二一付近の道道で二日、シカをくわえたヒグマを運転手が目撃。十一日には、定山渓九四〇付近の道道で、ヒグマが道路を横断したという通報があった。さらに二十日には、同区小金湯の林道で、体長一六〇センチほどのヒグマを、山菜採りの男性が見た。「二日に目撃情報が寄せられたのは、ここ数年で最も早い」(区政課)という。ヒグマの生態に詳しい道環境科学研究センターの間野勉主任研究員は「三月ごろから活動を開始するクマはいる。今年は雪が少なかった影響で市民が山に入る時期が例年より早く、早い時期から目撃情報が来ている」と指摘する。市は五月十二日、市内六区の担当者を本庁に集めヒグマ対策委員会を開催し、本年度の対策を検討する。市区政課は「山に出かける場合は、クマ避けスプレーや鈴など準備を忘れないでほしい」としている。
(知床の春 自然のおきて:北海道)
春を迎えた知床半島・斜里町で、冬ごもりから目覚めたヒグマが、エゾシカを仕留める姿をカメラにとらえた。知床五湖へと向かう国道沿いの森の中。「食事」を終えると、母グマは子グマの前で、厳しい自然の中で生きるすべを我が子に教えるかのように、獲物にそっと残雪をかけた。知床財団によると、今年に入ってヒグマの目撃情報は48件。近年はエゾシカの急増で植物の食害が進み、食べ物が減ったヒグマが、春先にかけて体力の衰えたエゾシカを狙うケースが増えているという。同財団の増田泰事務局次長(42)は、「ヒグマは食べ物への執着心が強く、シカの死体を見つけたら十分注意をするように」としている。
(イノシシ対策、集落運動に:神奈川)
南足柄市の矢倉沢地区で、イノシシから集落を守る住民運動の機運が高まっている。防護柵の設置や管理、諸対策に向けた防衛策を強化する。自治会では住民から基金を募ることも検討している。会員数人が今年、わなの免許を取得する計画だ。最終的には集落をぐるりと防護柵で囲むが、その設置作業が始まった。同集落は85戸。丹沢山系の南端・矢倉岳のふもとにある中山間地だ。急増したイノシシによる農産物被害が続出しており、昨年度は11頭を捕獲。今月も70キロ級のイノシシを捕獲したばかりだ。
(ヤマビル対策共同研究推進会議:神奈川)
県や大学、民間の研究機関で作る「県ヤマビル対策共同研究推進会議」は24日、厚木市内でヤマビル被害対策の研究結果報告会を開いた。丹沢山地の被害が近年、周辺住宅地に拡大しており、07〜08年度の2年間で生態や薬剤の効果、環境への影響などを研究していた。ニホンジカやイノシシに寄生して運ばれ、登山道と獣道の交差点に多く生息することや、虫よけ剤の効果と残留物の土壌・生物への影響などが報告された。参加者からは「薬剤散布だけでは環境が悪くなる。他にも対策を」「薬剤の人体への影響が心配」などの意見が出された。
(イノシシとイチゴ、関係に花咲く:鳥取)
鳥取市浜坂の鳥取砂丘こどもの国で、イノシシが荒らした野原に野イチゴが白い花を咲かせている。地中の虫を求めてイノシシが土を掘り起こすことで、土が耕されて野イチゴが生育しやすい環境が整ったらしい。イノシシの被害が年々、深刻化する中、野イチゴは勢いを得ている。こどもの国は広さ約19ヘクタールの公園。うち約3分の1の野原がイノシシに土を荒らされている。木の根についている虫を食べているとみられ、木の根元には直径約2〜3メートルほどの大きな穴もある。こうした穴をスッポリと覆うように、野イチゴが密集して生えている。イノシシ被害が広範囲に広がり始めた数年前から、野イチゴも目立つようになったという。今は可愛らしい白い花を咲かせており、来週にも赤や黄色の実を付け始める。職員の山田洋子さん(49)は「人間にとってマイナスとされるイノシシだが、イノシシはただ食べ物を探しているだけ。気候などもあるが、イノシシが土を耕すことで顔を見せ始めた草花もある」と話していた。
(サル逃走劇50分:岐阜)
24日午前10時45分ごろ、岐阜市加納村松町の会社員男性(63)が自宅で飼っているニホンザルが逃げ出し、近くの路上にいるのを住民が見つけて110番した。岐阜南署員や多くの近隣住民、報道関係者らが集まって一時は騒ぎになったが、約50分後に無事捕獲された。サルは体長80センチの雌。男性は玄関脇にある南京錠付きのおりで飼っていた。この日朝、妻(59)がえさを与えた際に施錠し忘れたまま外出。その後逃げ出したらしい。サルは近所の路上を歩き回った。住民がリンゴで男性宅前まで誘導したが、おりに入れられず、署員も息をのんで見つめるだけ。午前11時半ごろ、妻が帰宅し、手を引いておりに戻すことができた。この間、サルは報道関係者1人の手をひっかいたが、おおむねは落ち着いていたという。サルは16年前にペットショップで購入。妻は「ご迷惑をかけて申し訳ありません。今後は鍵をかけたか、きちんと確認します」と反省していた。

TOPへ

4/24
(アライグマ捕獲従事者養成へ:福井)
農作物被害や家屋侵入などが問題となっているアライグマの捕獲従事者を養成する県の講習会が23日、鯖江市のNOSAI福井で開かれた。市町職員、有害捕獲隊員ら約80人が参加、専門家から捕獲作業などについて指導を受けた。アライグマは1970年代末にペットとして輸入されたが、飼い主が遺棄したことから野生化、繁殖力が強く全国に広まった。生態系に被害を与える特定外来生物に指定され、駆除が必要となっている。県などが開く講習会を受け、市町に登録すれば捕獲従事者になれる。埼玉県鳥獣保護員の塩島達三さんらが講師となり、生息や被害状況、餌によって金網で捕らえる「はこわな」の設置のこつなどを説明した。人獣共通感染症もあり、捕獲の際に防護衣を着用することも指導した。また、見た目がタヌキとよく似ており、▽指が長い▽ひげが白い▽両目の周りの黒い色がつながっている▽尾に縞(しま)がある―などアライグマの特徴も説明した。同じく獣害が問題になっているハクビシンは、鳥獣保護法で狩猟獣に指定されており、狩猟の許可を受けないと捕獲できない。
(イノシシ保護管理計画を策定へ:福島)
急増するイノシシによる農業被害を受け、県は今年度、イノシシと人の共存を図る「特定鳥獣保護管理計画」を策定することを決めた。生息範囲が広がると同時に捕獲数も急増しており、県は「農家とのあつれきを減らしながら、種の保全のため過度な駆除も避ける」と話している。10年度から2年計画で実施する。22日の「鳥獣保護行政担当者会議」で県が明らかにした。県によると、有害鳥獣として捕獲したイノシシは、05年度は327頭だったが、06年度578頭、07年度543頭に急増した。農作物被害額は07年4〜12月で約6600万円と見込まれる。イノシシは雑食性で、土に埋まったジャガイモなどを掘り返して食べる。阿武隈山系のある浜通りや中通り北部を中心に生息し、最近は範囲を広げている。保護管理計画の策定はニホンザル、カワウ、ツキノワグマに続いて4種目。6〜11月に野生動物の専門家らで構成する「保護管理検討会」を開いて素案をまとめる。さらに自然環境保全審議会への諮問などを経て来年3月に計画を正式決定する予定。
(駆除のシカ肉を特産ソーセージに:山梨)
富士五湖猟友会鳴沢分会は、農作物を食べ荒らす有害鳥獣として村内で駆除したシカの肉を使ったソーセージの販売を始めた。商品名は「鳴沢村ふじさん紅葉もみじソーセージ」。濃厚な味に加え、シカ肉を使った珍しさから観光客に好評で、入荷してもすぐ売り切れる状態。これまで駆除後に廃棄していたシカ肉を有効利用できるようになったことに、関係者は「富士山の恵みの一つとして多くの人に味わってもらいたい」と話している。村内の国道139号から200メートルほど入った畑では、シカの食害があちこちで見受けられる。生息数が過剰となっているためシカが木々の新芽も食べてしまい、山林の荒廃を招くことが危惧きぐされている。県と村は経費を半分ずつ負担して管理捕獲を実施。シカ肉の有効活用を県富士・東部農務事務所が提案し、北杜市白州町内の加工会社が試作品を作ったところ出来栄えが良く、販売につながった。商品名は村内の有名な観光地「紅葉台」と、シカ肉を指す「紅葉」をかけた。先月から道の駅なるさわで、1パック5本入り680円、香辛料を加えて辛くしたチョリソ5本入り780円で販売を始めた。ジビエ(野生鳥獣の肉)人気もあって売れ行きは好調だ。同村はキャベツの産地として有名なことから、関係者がキャベツとソーセージを一緒に煮込んだスープを考案するなどし、村の新たな特産物として期待が高まっている。ただ1回の管理捕獲で駆除するシカの頭数には限りがある上、肉を工場に送ってから店頭に並ぶまで2週間ほどかかるため、大量生産、大量販売は難しいのが現状だ。同会の渡辺一二三分会長によると、昨年度は3回の管理捕獲で計約140頭のシカを駆除した。渡辺分会長は「駆除するシカには気の毒だが、肉をソーセージに加工するなど有効活用して、地元の活性化につなげたい」と話している。
(野生イノシシ繁殖:福岡)
中間市にある遠賀川の「中島」と呼ばれる中州で、野生のイノシシが繁殖している。このまま増え続ければ、周辺住民などに危害を及ぼす恐れもあることから、国土交通省遠賀川河川事務所(直方市)は駆除に乗り出している。中島は、河口から約10キロ上流にあり、広さ約30ヘクタール。同事務所によると、約10年前から、市街地の開発が進み、生息地を失ったイノシシが住み着くようになった。中島に自生するタケノコや植物の根を餌にしているとみられるが、イノシシが生息するには1匹あたり50ヘクタール以上の土地が必要とされ、繁殖して餌が不足すれば、外に出て農作物を食い荒らしたりする恐れもあるという。そこで、同事務所は2月から、地元の遠賀郡猟友会に依頼して、駆除を始めた。金属製の箱わなや猟銃を用いて、3月までの2か月間で雄5匹、雌10匹の計15匹を捕獲。最も大きなイノシシは体重が120キロもあり、雌のうち2匹は計10匹を身ごもっていた。まだ50〜60キロぐらいの5匹が残っているとみられ、タケノコ採りで中島を訪れる市民に配慮して、今後は箱わなだけを使って、6月末まで駆除を続ける。同事務所は「中島は、イノシシ1匹が生息するにも広さが足りない。市街地に出没するようになる前に、対策が必要と判断した」と話している。
(個人の銃器保有件数8万6472丁:韓国)
4月現在個人が所持している銃器は公式には8万6472丁だ。このうち空気銃が7万9381丁。ほとんどが狩猟用だ。個人が政府の許可なく銃器を所持した場合には10年以下の懲役か2000万ウォン(約146万円)以下の罰金に処せられる。
(堺製の捕鯨用火縄銃を公開)
鉄砲産業が国内一盛んだった堺市で江戸時代末期、捕鯨用に作られたとみられる大型の火縄銃の銃身や部品が静岡市の民家から見つかり「堺鉄砲研究会」(大阪市)が23日、報道関係者に公開した。同会を主宰する沢田平さん(73)は「日本の捕鯨史の一端がかいま見られる貴重な資料で、今後博物館などに展示できるようにしたい」としている。沢田さんによると、火縄銃は銃身などの鉄製の部分が残り、全長約65センチ、重さ約15キロ、口径約4センチ。天保3年(1832年)ごろに製造されたとみられ、照準を合わせる「照星」や「照門」と呼ばれる部分の形式が堺製の鉄砲と似ているという。他にも部品や弾丸を作るための鋳型が見つかった。静岡市の会社経営、奥山靖司さん(46)が、先の大戦で焼け残った部分を保管していた。研究のために銃を借り受けた沢田さんが今年1月、郷土史の中に、奥山家が幕府に対して捕鯨で火縄銃を使用する許可を求めた江戸時代末期の文書があるのを発見。捕鯨用として使用された可能性が高いとして公開した。和歌山県太地町立くじらの博物館の桜井敬人学芸員は「日本の古式捕鯨はもりを手で投げる方法が主流だったが、銃や大砲など欧米の技術を取り入れるまでの捕鯨に関する資料は少なく興味深い」と話している。
(豊岡の民家裏に旧陸軍砲弾:兵庫)
二十三日午前十一時ごろ、兵庫県豊岡市森津の民家の裏側の山すそで、下水の掘削工事をしていた工事関係者が土中に砲弾が埋まっているのを発見し、豊岡南署に通報した。市は陸上自衛隊に処理を要請。伊丹市から駆け付けた陸自第三師団第三後方支援連隊の隊員が同日午後六時半ごろ、砲弾を回収した。豊岡南署によると、砲弾は直径約七センチ、長さ約二十六センチ。鉄製でかなりさびが見られ、地表面から四十、五十センチ下の土中に埋まっていたという。砲弾を回収した同連隊によると、砲弾は旧陸軍の未使用弾で火薬は詰まっているが、信管が未使用で作動していないため、爆発の危険性はないという。陸自による回収作業が行われるまで、同署などが砲弾を、堆肥(たいひ)の入った袋で覆うなどの安全対策を取り、現場付近を立ち入り禁止にした。また、現場の近くにはJR山陰本線の線路があり、JR福知山支社は、安全確認のため豊岡駅−城崎温泉駅間で列車の運転を一時見合わせた。午後六時半前に、運転再開したが、特急列車計十二本と普通列車計十一本が部分運休するなど、千五十人に影響が出た。
(サル追い払え!モンキードッグ:山梨)
ニホンザルによる農作物の被害が深刻な鳴沢村では、サルを追い回すようにしつけた飼い犬3頭が「モンキードッグ」として活動している。県内の2007年度のサルによる被害額は6700万円で、イノシシやシカを大幅に上回る。“犬猿の仲”を利用した取り組みに期待が高まっている。県は07年度からサルやイノシシ、シカなどによる農作物の食害対策に力を入れ始めた。モンキードッグの養成はその一環。3頭は富士河口湖町や忍野村で約5カ月間、捕獲されたサルを相手にするなどの訓練を受けた。村内で宿泊所を経営している三浦剛裕さん(30)宅の雑種犬コロ(雄、3歳)もその1頭。コロは06年のお盆に三浦さん宅に迷い込み、「先祖が帰ってくる時期に出会ったのも何かの縁」(三浦さん)と大事に育ててきた。村役場からモンキードッグの養成訓練の打診を受け、「コロが地域の農家の役に立つならうれしい」(三浦さん)と快諾した。訓練を受けたコロは昨年11月にデビュー。普段は自宅で待機し、村役場から連絡が入ると、サルが作物を食い荒らしている現場に三浦さんと向かい、激しくほえながら山へ追い返す。今春は3月に2回出動している。「訓練を受ける前は、おっとりとして番犬の役割はあまり果たしていなかったが、今では知らない人に対して敏感に反応するようになった」と成長ぶりを笑顔で話す三浦さん。コロと“二人三脚”の活動が続く。
(知床の春、自然のおきて)
春を迎えた知床半島・斜里町で、冬ごもりから目覚めたヒグマが、エゾシカを仕留める姿をカメラにとらえた。知床五湖へと向かう国道沿いの森の中。「食事」を終えると、母グマは子グマの前で、厳しい自然の中で生きるすべを我が子に教えるかのように、獲物にそっと残雪をかけた。知床財団によると、今年に入ってヒグマの目撃情報は48件。近年はエゾシカの急増で植物の食害が進み、食べ物が減ったヒグマが、春先にかけて体力の衰えたエゾシカを狙うケースが増えているという。同財団の増田泰事務局次長(42)は、「ヒグマは食べ物への執着心が強く、シカの死体を見つけたら十分注意をするように」としている。
(シカの食害、事故相次ぐ:滋賀)
県内でシカが農作物を荒らしたり、乗用車と衝突したりするなどの被害が相次いでいる。5月以降、稲などを目当てにシカが人家や一般道付近に出没するケースが増加するとみられ、県と県警は「特に夜間の運転時はスピードを出しすぎず、十分注意してほしい」と呼びかけている。県によると、県内では1990年代後半からシカの被害が目立ち始め、2004年度に調査を実施したところ、推計生息数は2万6500頭に上った。07年度にシカに荒らされた農作物の面積は78ヘクタールで、被害総額は4680万円。03年度と比べ、面積は16ヘクタール、被害額は約1200万円増えた。07年度の被害面積を地域別で見ると、甲賀地域が35・8ヘクタール、高島地域が20・6ヘクタールで、全体の約7割を占めた。シカが絡む交通事故も増加傾向だ。県全体の件数をまとめた統計はないが、高島署管内では08年に54件発生し、3年前より約20件増えた。甲賀署管内では、4月だけで4件(16日現在)起こっている。ほとんどが夜間の発生といい、道路に飛び出してきたシカをよけきれず、衝突する例が大半。高島署管内では昨秋、原付きバイクを運転中だった男性が重傷を負ったケースがあったほか、今年2月には、国道でシカとぶつかった軽トラックが炎上する事故も発生した。シカの被害が顕在化してきたことを受け、県は06年度から、高島、甲賀、大津市など10市町で毎年1600頭程度を銃器駆除しており、08年度は1200万円を投じた。通常の狩猟分を含めて年間に4200頭程度が捕獲されているが、シカの繁殖率は30%で、増加を抑えるには8000頭弱の捕獲が必要。しかし、財政的な制約などで駆除数を増やすのは難しいという。シカが人目につく場所に出没するケースが増えていることについて、県自然環境保全課は「シカは草を食べるが、畑や水田の草の方が森林のものよりも味が良かったり、生息数が増えて森林の草ではまかなえなくなったりしていることなどが要因」と分析する。しかし、県は現段階では銃器駆除を例年と同程度の規模で実施する方針のため、「シカ被害」軽減のめどは立っておらず、今後もいたちごっこが続きそうだ。
(農作物の鳥獣被害23%増:鳥取)
イノシシなどによる農作物への被害額が2008年4〜12月で1億1501万円にのぼり、前年同期(9364万円)より23%も増えていることが県のまとめでわかった。通年の被害額も2億7949万円を記録した04年度以来、4年ぶりに増加に転じることになった。背景には、耕作放棄地の増加でイノシシなどの生息域が拡大したことや捕獲不足などがあるとみられる。イノシシは水稲や梨、トウモロコシなどに計5196万円(前年同期比51%増)の被害を与えた。県は「生息域が広がったほか、暖冬で生き延びた頭数が多いのでは」と分析している。ヌートリア被害は水稲やダイコンなどの野菜類1318万円(77%増)。捕獲数は988匹(85%増)で、県東部では前年同期の39匹から367匹と約9倍に増加。数年前までほとんど報告例がなかった県東部での被害が増えた。クマは158万円(48%増)。このほか、カラスが中西部を中心にスイカや梨を、シカが野菜などを食い荒らし、被害額はそれぞれ4248万円(5%減)、90万円(29%減)に。アライグマによる被害額は算出していないが、県東部で11匹(前年同期5匹)が捕獲されており、外来種による被害増が懸念される。県は、対策マニュアル配布による啓発、鳥獣被害防止ボランティアの養成などを進めるほか、09年度当初予算に柵の設置費の一部を補助するなどの関連予算5100万円を計上した。また、外来種のヌートリアやアライグマの対策として、市町村が防除実施計画を策定して環境省の承認を得ると、一定期間研修を受けた人が外来種を捕獲できる制度を活用。鳥取市、北栄町など6市町が策定済みだが、県の担当者は「早く捕獲して頭数を減らさないと被害がさらに拡大する。市町村に策定を促したい」としている。
(西興部村「エゾシカ料理発表会&試食会」:北海道)
西興部村で生産されたヘルシーなエゾシカ肉を、一般家庭に普及させようと取組みを行っているNPO法人西興部村狩猟区管理協会(大澤安廣会長)は18日、西興部村ホテル森夢で第3回となる「エゾシカ料理発表会&試食会」を開催した。村内外から約40人が訪れ、応募者から寄せられた17品の料理を試食した。今回を含め3回の料理の中から1品が選ばれ、ホテルの限定メニューに加わることになる。試食会に先立ち、同協会の伊吾田事務局長が「たくさんのアイディア溢れる料理を出品して頂いてありがとうございます。エゾシカ肉の普及活動の一環として開催された今日の試食会を満喫してください」と挨拶し、出品者に感謝を述べた。出品されたメニューは和洋中と多彩でいずれも好評。毎年この「料理発表会&試食会」を楽しみにしているという阿部敏治さんは「個性がある料理が多く、大変おいしい。もっと普及してもらいたい」と感想を話していた。雄武町から出品した中井桃江さんは元調理専門学校の講師で、韓国風肉じゃがとビビンバを調理した。中井さんは「シカ肉なので、独特のクセを消すためにコチジャンを使った韓国風のタレに漬け込みますが、肉の質がよく短時間で仕込みが終わりました」と話し、プロの目から見た品質の良さを評価していた。会場内では、親子で作るシカ肉バーガー教室も行われ、和気あいあいと調理する家族の姿も見られた。出品料理のレシピは西興部村狩猟管理協会のホームページに公開されている。
(牛放牧で農地荒廃防げ:京都)
野生動物による農作物被害を減らすことと、農地が荒れるのを防ぐことを目的とした牛4頭の放牧が22日、京都府舞鶴市の西屋、河辺中両地区で始まった。放牧は子どもたちの写生のテーマになるなど、人気を呼んでいる。両地区は、住民約50世帯が暮らす農村地帯で、イノシシやサルが田畑を荒らす被害が年々増加。牛がいるとサルなどは怖がって近寄ってこず、また牛が雑草を食べれば農地の荒廃も防げるため、住民でつくる「かわべ牧場組合」は2年前から、府の碇高原牧場(京丹後市)の牛を借りる放牧を実施している。放牧するのは、農地と山林の境界にある休耕地約3ヘクタール。この日、トラックで到着した同牧場の雌牛4頭は早速、広々とした休耕地の雑草をおいしそうに食べ始めた。放牧は11月末まで。地元の小学生らが写生のため訪れることもあるという。同組合の岸正堅会長(70)は「牛には、農作物を守ることに加えて、子どもたちにも喜んでもらえる活躍を期待したい」と話している。
(ツキノワグマ見参、人工林が“悲鳴”:岐阜)
ツキノワグマが樹皮をはぎ、木を枯らしてしまう「クマハギ」の被害が県内で拡大している。特にスギやヒノキの人工林の被害が深刻で、林業関係者らを悩ませている。県の調べによると、クマハギは2007年までに高山市や中津川市、本巣市など県内12市町村で確認され、被害面積は、05年の9ヘクタールから、06年には約13倍の115ヘクタールへと急速に拡大。06−07年の1年間でも、約3倍の371ヘクタールに広がった。被害を受けた木々は、幹の下から上に向かって樹皮が大きくはがされる。長さ10センチほどの平行した歯形が残っていることが多いことから、ツキノワグマは根元をかじって切れ目を入れてから、皮をむき上げるらしい。むいた後は皮の甘い部分を食べたり樹液をなめたりしているとされ、木の成長が盛んで皮がむきやすく、樹液も多い4−8月に被害が集中している。被害の特にひどい本巣市の旧根尾村地区や揖斐川町の旧谷汲村地区では、紅葉シーズンでもないのに枯れて赤く変色した木々が並ぶ。一度表皮をはがされた木は吸水力が低下し、内部が乾燥。雑菌が繁殖しやすくなるなどして枯死に至るケースがあるほか、腐朽や変色など木材価値の低下を招く原因にもなる。クマハギは県内のほか、滋賀や富山、長野など周辺県でも広がっている。原因は、広葉樹林の減少でクマのえさが減ったことや、戦後の拡大造林によってクマがすんでいた地域に人工林が広がったこと、人工林の木々の幹が被害に遭いやすい太さに育ったことなどが考えられる。県森林研究所(美濃市曽代)の臼田寿生研究員は「クマの嗜好(しこう)的な要素もあり、親から子へ伝えられている可能性もある」としている。防止策は、幹の高さ約1メートルにわたってポリエチレンテープなどを巻き、皮をむきにくくする「テープ巻き」と、幹の周りに間伐で生じた枝などを巡らし、クマが近づきにくくする「枝条(しじょう)集積」の2種類がある。同研究所では被害の状況と対処法を紹介するリーフレットを作製。林業関係者などに配布し、注意を呼び掛けている。
(「北限のニホンザル」21頭、上野動物園へ出発)
上野動物園に引き取られることになった下北半島の21頭の「北限のニホンザル」(国の天然記念物)が23日、移送用の専用箱に収容されてトラックで同園に向かった。動物園では非公開の施設で交配を進め、数年後には現在の群れと入れ替える。むつ市など4市町村ではニホンザルによる農作物の食害が深刻化し、捕獲計画が進められている。この計画を知った上野動物園が一部の引き取りを申し出た。同動物園に譲られることになったのは3〜10歳のニホンザルで、オスが4頭、メスが16頭、1頭は生まれたばかりで性別は不明だった。食害の顕著な地区の群れを選んだ。捕獲後、むつ市脇野沢の「野猿公苑」のオリに収容されていた21頭は、23日午前9時頃から、移送用の箱に1頭ずつ移し替えられた。トラックは午後に出発し、24日朝には上野動物園に到着する予定。同園によると、数年後には、来園者に現在披露されている群れと入れ替え、「下北のサル」と表記される。

TOPへ

4/23
(猟銃所持規制強化 周知徹底へ)
政府の「銃器対策推進会議」は、おととし長崎県佐世保市で起きた散弾銃の乱射事件を受けて、猟銃の所持を禁じる対象を広げた改正銃刀法が年内に施行されるのを前に、猟銃の販売店に法律の内容を徹底することなどを確認しました。会議には、警察庁や法務省、それに海上保安庁など、関係する省庁の担当者が出席しました。はじめに、佐藤国家公安委員長が「改造拳銃の摘発や暴力団などの壊滅を通じて、銃のさらなる規制の厳格化を図るため、改正された銃刀法が円滑に執行できるよう準備を進め、対策を徹底したい」と述べました。そして、会議では、おととし12月に長崎県佐世保市で起きた散弾銃の乱射事件を受けて改正された銃刀法が年内に施行されることから、猟銃の所持を禁じる対象に、ストーカー行為やドメスティックバイオレンスで裁判所から警告や命令を受けた人らが加わったことなどの改正点を、販売店に徹底することを確認しました。また、インターネットを利用した銃器の不正な取り引きに関する情報収集や取締りを強化することも申し合わせました。
(銃器対策 新しい推進計画決まる)
政府は22日、東京都内で第1回銃器対策推進会議(議長・野田聖子内閣府特命担当相)を開き、09年度の銃器対策推進計画を決定した。従来、官房長官の下に置かれていた銃器対策推進本部が衣替えしたもので、野田議長は「銃器発砲事件は大幅に減少しているが、水際対策を強化し、銃砲規制の厳格化を図ってほしい」などとあいさつし、銃器犯罪の根絶を求めた。新しい推進計画では▽情報分析ソフトを活用、容疑対象船舶などを絞り込み効果的な監視・取り締まりを行う▽インターネットを利用した銃器の不正取引についての情報収集を進める−−などを挙げた。
(シカの交通事故が急増:奈良)
奈良市の奈良公園を縦断する国道169号で、シカの交通事故が急増している。これまでは柵(さく)や溝があり、シカは柵が途切れたところからしか横断できなかった。しかし、05〜06年の拡幅工事で柵は一部撤去され、溝は地下溝になり、どこからでも飛び出せるようになったことが原因とみられる。「奈良の鹿(しか)愛護会」がドライバーに注意を呼びかけており、県も標識を設置する方針だ。同会によると、事故が多発しているのは奈良国立博物館西側の国道。07年度は6件だったが、昨年度は26件に急増し、9頭が死亡した。一方、04年度に33件と最多だった奈良公園南部の飛火野周辺は昨年度、6件に減少した。注意を呼びかける反射板の設置が奏功したとみられる。奈良公園周辺のシカは約1200頭で、国の天然記念物に指定されている。このうち約100頭は、日中に興福寺周辺で過ごし、春日大社周辺で寝ることが多い。ねぐらに行くためには、博物館西側の国道を横断せざるを得ず、深夜に移動するシカもいるという。愛護会の池田佐知子事務局長は「一日に80頭以上が2回以上渡る」と推測する。県教委文化財保存課によると、シカに危害を加えると文化財保護法に抵触する。交通事故で問題になったケースはないというが、愛護会の池田さんは「交通事故は、人もシカもつらい思いをする。奈良公園にはシカの通り道がたくさんあることをちゃんと知ってもらうことが大事」と話している。
(鳥による停電相次ぐ:愛知)
瀬戸市で今月、いずれも鳥が原因と推測される停電が相次いでいる。十四日、二十日に続いて二十二日には、鉄塔と電線の接続部分に鳥のふんが落ち、中心市街地の一万を超える世帯で停電。三回の停電で影響を受けたのは、延べ約一万五千世帯に及ぶ。カラスの営巣などで二月から六月は停電が多い時季だが、中部電力の担当者は「営巣以外で鳥が原因となるケースは珍しい」と話している。十四日の停電は午後七時五十分ごろ、同市と尾張旭市の約千五百戸で約一−三分間あった。瀬戸市共栄通の新大橋南交差点付近にある電柱の変圧器カバーにツバメが入り込んだためだった。同交差点の信号機が約二時間故障し、瀬戸署員が交通整理をして対応した。二十日午後四時五十分ごろには、同市の中心部から北東部にかけての約二千九百戸で、約一秒から一分間停電。鉄塔と電線の間で電気を絶縁している部分に、鳥が営巣で使うつる草が接触し、電気が流れたのが原因と推測されている。二十二日は午前八時四十分すぎ、市役所など中心市街地の約一万一千戸で約一秒発生。絶縁部分に付いている落雷対策の部品に、鳥のふんが落ちたのが原因とみられる。
(畑のカラス退散 新潟から新製品)
収穫直前のトウモロコシやスイカをカラスの食害から防ぐ撃退グッズが効果を発揮し、農家から大きな反響を呼んでいる。新潟県三条市のホビー用工具製造メーカーの(株)長谷弘工業が、カラスがテグスを嫌うことにヒントを得て開発した。製品は「カラスなぜ逃げる?」。テグスにポリエステル加工のフィルムをらせん状に付けただけで、風でくるくると回る。田畑に設置しやすいように端に金具を付けて新製品(特許取得)にし、販売を始めた。
(シシ肉加工施設本格稼働:栃木)
農作物被害をもたらすイノシシを捕獲し特産品化を進めている那珂川町の「イノシシ肉加工施設」が本格稼働を始め、二十二日報道陣に公開された。近く町内の道の駅や温泉郷で、名物料理としてお目見えしそうだ。町は公募していた愛称とシンボルマークを週内にも決定し、本格的な販売促進活動に乗り出す。加工施設の設置は県内初。他県から視察の申し込みもあり、注目を集めている。施設は木造平屋で延べ床面積約八十八平方メートル。荷受けや洗浄室、部分肉加工室などを設けた。総事業費約三千八百万円。年間六十二頭を扱う予定だ。捕獲されたイノシシは、肉の鮮度を保つため現場で血抜きし保冷車で施設へ運び、待機する解体者の手で枝肉へ処理。二日間寝かせ、部位別に加工し真空パックで包装する。農家を悩ませる害獣が特産品へと姿を変える。現在、道の駅ばとうや馬頭温泉郷の一部の旅館では、外国産や県外産のイノシシ肉を使用した料理を提供している。加工施設の稼働で仕入れ値は外国産の半値近くになり、八溝産の正真正銘の特産品となる。既に温泉旅館から「名物として出したい」との声が寄せられ、那須町のホテルから引き合いもあるという。町内のイノシシによる農作物被害は面積、被害額ともに増加傾向。二〇〇八年度の捕獲頭数は百三十六頭で五年前の一・六倍に達した。今月に入ってからも、わな猟で五頭が捕獲された。これまで捕獲者には委託料や報奨金が支払われていたが、町は今月、イノシシの買い取りを開始。一キロ四百円、五十キロあるイノシシなら一頭二万円になる。県自然環境課は「食品衛生法などで自家消費するしかなかったが、狩猟者の捕獲意欲が上がり、農作物被害の減少につながる」と期待を寄せている。二十一日の栃木、茨城両県の鳥獣害広域対策協議会では、町担当者が県内六市町にイノシシの提供を呼びかけた。広域圏での捕獲で作物被害を減らし、安定量を確保する狙いだが、二十二日にはさっそく那須烏山市から捕獲の連絡が入った。今後、安定した量や肉質の確保、需給バランスの保持が課題となるが、町は「特産品としてPRし、交流人口増加につなげたい」としている。

TOPへ

4/22
(住宅で散弾銃と散弾盗まれる:埼玉)
21日午後4時ごろ、さいたま市岩槻区の自動車整備会社経営の男性(63)から、「銃が盗まれた」と電話で岩槻署に通報があった。同署は、男性が自宅に保管していた散弾銃3丁と実弾約200発が盗まれたとみて調べている。同署によると、男性は長さ百数十センチの銃3丁と、実弾約300発を所有。銃は2階納戸のロッカーに入れ、南京錠やダイヤル錠など3重の鍵をかけていた。弾は2階廊下の金庫に入れていたが、いずれも、工具のようなもので錠を壊され、こじ開けられていたという。別の部屋にあったパスポートやクレジットカードもなくなっており、留守にしていた同日午後1時ごろから午後3時半ごろまでの間に盗まれたとみられるという。男性は、鳥の狩猟やクレー射撃に銃を使っており、銃刀法に基づく県公安委員会の所持許可を得ていたという。
(成田空港で銃器探知犬が活動開始)
銃器の密輸を水際で食い止めるため、東京税関は4月からオーストラリアで特別に訓練された銃器探知犬2頭を成田空港に導入し、共同通信などに21日公開した。探知犬はいずれも2歳のラブラドルレトリバーで、雄の「ビト」と雌の「サマンサ」。現在、成田の貨物地区で探索活動を始めており、今後、東京港にも活動範囲を広げ、コンテナ船から運び出される商業貨物や郵便物も検査する予定。千葉県成田市の訓練センターで21日公開された訓練では、山積みにされた段ボール箱の周辺をかぎ回り、使用済みの散弾銃の薬きょう約30個が入った箱をかぎ分けてペタっと座ると、ハンドラー(指導手)から「ブラボー」と褒められていた。東京税関によると、昨年1年間に全国の税関が押収したのは密輸拳銃1丁のほか、部品でも3点のみ。成田空港でも開港以来初めての「ゼロ」を記録し、銃器探知犬の導入を決めた。サマンサ号のハンドラー、佐々木朋弘監視官(37)は「おっとりしているが鼻はすごくいい。1件でも多く銃器を発見したい」と期待している。
(射撃のワールドカップの結果)
射撃のワールドカップ(W杯)は21日、北京で行われ、女子50メートルライフル3姿勢で中村結花(中大)が669・7点で4位に入った。岩田聖子(日立情報システムズ)は45位だった。女子10メートルエアピストルで佐藤絹子(警視庁)が36位、森ゆかり(埼玉県協会)は39位だった。
(シカ肉とブルーべリーで「ジビエカリー」:長野)
大鹿村観光協会は春の観光シーズンに、村内産のシカ肉とブルーベリーを使ったレトルトカレー「大鹿村ジビエカリー」の販売に力を入れている。ジビエ(野生鳥獣肉)を使ったレトルトカレーは、シカ肉の消費拡大を狙った調理開発の一環として昨年夏に発売。シカの筋肉を軟らかく加工した上、ブルーベリーの酸味で独特の臭みを取り除き、「まろやかな食感とカレー本来の辛口の味わいが楽しめる」(同協会)という。筋肉の確保が難しく、加工に手間が掛かるため、2500食分の限定生産。200グラム入り1個600円。村内のみで販売している。同協会は「5月3日の大鹿歌舞伎定期公演や6月4日の南アルプス開山式などに合わせ、村の特産品としてPRしたい」と張り切っている。
(北限のニホンザル、上野に20頭引っ越し)
「北限のサル」として知られ、国の天然記念物に指定されている青森県下北半島のニホンザルを東京・上野動物園が飼育することになった。地元で数が増えすぎ、農業被害が深刻化したことから捕獲を進めており、うち約20匹を同動物園が引き取る。将来はサル山にいる「雑種」のサルと総入れ替えし、「純粋」なニホンザルとして来園者に展示する計画だ。23日に、サルが収容されている同県むつ市の野猿公苑で引き渡し式があり、サルは1匹ずつケージに入れられ、トラックで約600キロの東京に向け旅立つ。「北限のサル」はニホンザルの亜種のホンドザルで、サルとしては世界で最も緯度の高い地域に生息している。一時は森林伐採などで絶滅も心配されたが、最近は農作物を荒らすなどして年々、数が増え、今では約1800匹が半島にいるといわれる。このため個体数を減らして農業被害を軽減しようと、地元では県の保護管理計画に基づいて今年から270匹を上限に捕獲・殺処分する作戦を始めることに。すると、この話を聞いた上野動物園から引き取りの申し出が寄せられたという。捕獲は2月から始まり、これまで60匹以上をわなでつかまえた。上野は国内で最初のサル山ができた動物園。現在、36匹を飼育・展示している。しかし、ほとんどは西日本から連れてこられたニホンザルの亜種のヤクザルとホンドザルが交雑し、雑種化しているという。同動物園は、下北半島のサルを引き取る理由として「野生のもとでは、他のサルとの交雑や再び絶滅の危機にさらされる恐れもある。ニホンザルの固有亜種の保存目的もある」と説明する。園に到着後、しばらくは非公開の施設で飼育し、現在のサル山のサルは徐々に減らしていずれはすべて入れ替え、「北限のサル」として展示するという。同動物園教育普及課の井田素靖係長は「農作物被害や捕獲の問題など、下北のニホンザルの現状を来園者にも伝えたい」と話している。
(姫路城の芝生荒らし、犯人は…:兵庫)
国宝姫路城周辺の公園で、立ち入り禁止にして養生している芝が次々に荒らされている。犯人はカラス。市職員が補修しても、再びいたずらカラスがやって来ては、くちばしで器用にはがしていくため、関係者は頭を痛めている。城周辺整備センターが、シロトピア記念公園の約九千平方メートル、東御屋敷跡公園の約五千平方メートルで芝を育成。傷み始めたところには縦約三十センチ、横約五十センチのシート状の芝を地面に張り付け根付かせるが、途中ではがれるとうまく育たないという。カラスは悠然と舞い降り、重さ一キロ以上ある芝のシートをはがし、土を突っつく。姫路市立動物園の萩原大輔獣医師は「土中の虫を食べているのか、芝を巣材として持ち帰っているのか」と首をかしげる。同センターの職員も、いたちごっこに疲れてきたのか「効果的な対策を打ちたいのだが」と弱り果てている。

TOPへ