<射撃ニュース6月>

6/5
(ミロクが小幅安、09年10月期営業損益見通しを赤字に修正)
ミロク(7983.OS)が小幅安となっている。2009年10月期の業績見通しについて、営業損益を従来の1億円の黒字から7000万円の赤字に下方修正したを受け売り優勢となった。上半期については、猟銃事業においてボルトアクションライフルが好調に推移したことなどから営業利益を1億7000万円から2億2000万円に上方修正したものの、工作機械事業、猟銃事業の両事業の一部において厳しい環境から一時休業を予定しており、通期予想については下方修正するという。
(デジタル・ピストルって何?:新潟)
未来の国体選手が誕生!?胎内市でこのほど、成年男子の種目「デジタル・ピストル競技」の体験教室が地元中学生を対象に開かれた。10メートル先にある直径6センチの的を赤外線レーザーで照射。パソコンの画面に映し出された得点に生徒らは歓声を上げて喜んだ。欧州でライフル競技の室内練習方法として定着しているデジタル・ピストル競技。普及と将来的な選手発掘のため、同市教育委員会と県ライフル射撃協会が、トキめき新潟国体でライフル競技が行われる同市の黒川中を会場に選んだ。約30人の生徒たちは、ほとんどが射撃初体験。同協会の金子一星理事長と、本県の国体強化指定選手菊池俊一さんから指導を受け銃身を握った。約850グラムの重さに「手が震える」と照準を合わせるだけでも一苦労。引き金を引いてパソコンから命中音が響くと、どよめきが起こった。3年生男子(14)は「真ん中を狙っているはずなのに当たらない」と苦笑い。「でも(射撃を)やってみたいと思った」と面白さを感じていた。同競技は、4年後の東京国体から少年男女の種目となる予定。
(シカ肉料理レンジでチン:北海道)
エゾシカ肉の加工・販売を手がけるジビエ(釧路管内白糠町、広田明夫社長)が電子レンジで簡単に調理できる味付けシカ肉の販売を始めた。広田社長は2年前、脱サラし会社を設立。自分で仕留めたり、ハンター仲間から仕入れたりしたエゾシカを解体し、生肉と冷凍肉、缶詰やセミドライソーセージを販売してきた。新商品の「味付けシカ肉のレンジでポン タマネギ入り」は、パッケージの袋ごと電子レンジで約2分加熱するだけ。甘辛の焼き肉風の味付けでご飯に合う。広田社長は「温かいご飯に載せて、シカ肉丼にするのもお薦め」と話す。150グラム入り1パック300円。同町内の道の駅「恋問館」で販売中。ホットプレートやフライパンで調理する「味付けシカ肉」(500グラム、900円)の販売も始めた。
(シカ被害額1100万円:鳥取)
県東部を中心にシカによる農林被害が深刻化している。08年度の被害額は前年度の約5倍にあたる約1100万円。県は捕獲奨励金を拡充したり、安価な捕獲用具を開発するなどして被害防止策を模索している。シカの生息域は兵庫県側から拡大しており、08年度に特に被害が深刻だったのは智頭町と若桜町。県によると、農林業被害額は智頭町で600万円、若桜町で385万円に上った。スギやヒノキの樹皮が食べらて苗木が枯死するなどの林業被害のほか、民家の庭先に出没して家庭菜園を荒らしている。急速な被害拡大を受け、県と市町村は従来は狩猟期外にしか交付していなかった捕獲奨励金を今年から狩猟期(11月15日〜2月15日)にも1頭5000円以内で交付することにした。また、県は漁協と連携し、漁業用の網を再利用した安価な侵入防止ネットも開発した。県生産振興課は、生息域が拡大した背景に中山間地の過疎化があるとみている。耕作放棄地が増加し、狩猟者が減少したことなどから、シカにとって「住みやすい環境」が整ってしまったという。また、暖冬による少雪化もシカの活動地域を広げる要因になった。大西良幸・同課参事は「シカ肉を食べる文化がまだ広まっていない。捕獲したシカを地域資源として活用する体制を作っていきたい」と話している。
(マタギサミット、27日から:秋田)
「マタギ」と呼ばれる伝統狩猟者が一堂に会し、中山間地共通の課題について意見交換する「マタギサミット」が、今年で20回目の節目を迎える。27、28の両日、秋田県北秋田市で開催されるサミットのテーマは「狩猟と駆除」。クマを銃で威嚇して追い返す「追い払い」や、一度捕獲したクマを奥地に放す「放獣」などの方法を取り入れることについて議論し、人とクマの共生の道を模索する。サミットは、東北芸術工科大(山形市)の田口洋美教授(民俗学)が主宰し、1990年から開催。山形、秋田、新潟、長野県など東北、中部地方のマタギたちが集まり、ネットワークを構築してきた。田口教授は「鳥獣に関する会議があっても、日々動物として接している地元の人は蚊帳の外に置かれ、有識者と呼ばれる人たちが都市の論理で政策を決めた。そうしたことへの怒りでここまで続けてきた」と話す。この20年間でマタギを取り巻く環境も変わった。野生動物の生息環境や森林環境が変化し、村は過疎化、高齢化が進んだ。中でも、クマは、人里に出没するケースが多くなった。田口教授は「人が山に干渉しなくなったため、里に近い場所までクマが来やすくなった」と指摘する。マタギは年々減り、「狩猟の技術も劣化した」という。代わりに横行しているのが、おりの前にはちみつを置いて捕獲するやり方だ。「雌グマや子グマなどの区別なく、無差別に捕獲している。こんな方法を続けたら、クマがいなくなる」と危機感を募らせる。サミットは一般の人も参加できる。田口教授は「自然を保護するには、都市部から山を眺めているだけでは駄目。実際に山をこつこつ歩き、汗を流す人間が必要だ。自分の山を自分で管理して守っていく『21世紀型のマタギ』を育てたい」と話し、若者の参加を呼び掛けている。
(のお花畑復活へ獣害防護柵を設置:長野)
伊那市は4日、ニホンジカによる花の食害が深刻な同市長谷郊外の鹿嶺高原(1800メートル)に獣害用防護柵を設置した。ヤナギランやミヤマトリカブト、コオニユリなど多様な花々が群生していた亜高山帯の植生を復活させるために初めて計画。ボランティアや職員約30人が同高原中央の月見平の「お花畑」があった3カ所を柵で囲った。同高原はかつて、ユリ科やラン科の花々の群生が広がり、希少種のヒメギフチョウが飛び交うキャンプ場として知られていた。ところが、ニホンジカによる食害でお花畑がほぼ消滅。市は5カ年計画で保護する場所を広げ、植物の多様性を回復させる。柵で囲ったのは全長350メートル。参加者たちは高さ2メートルのポールを立て、網を張り巡らせた。ニホンジカによる食害と柵の設置理由を記した案内看板を立て、来場者に被害の実態を知ってもらう予定。予算は約35万円。南アルプスの高山植物を守る柵設置ボランティアにも参加した畠中伸仁さん(58)=飯島町七久保=は、「登山をするので、高山植物を守りたくてね。鹿嶺高原は初めて来たが、本当にいいところ。花が再生するのが楽しみ」と期待している。市は今年度予算に、「有害鳥獣対策」として約3232万円を計上した。緩衝帯設置や獣害防護柵の設置補助、有害鳥獣駆除への補助などをする。長谷総合支所産業振興課は、「柵はあくまで対処療法で増えすぎているニホンジカの個体数調整が必要。国と県、猟友会と協力して対応していきたい」と今後の展望を話した。
(クマ目撃:青森)
平内でクマ目撃4日午前4時15分ごろ、平内町口広田野沢で、体長約80センチのクマ1頭が道路を横断するのを、散歩中の同町の男性(76)が目撃し、近くの駐在所に届け出た。現場は、国道4号から山側へ約500メートル入った地点。近くには東平内小学校や東平内中学校がある。青森署が、同小、中学校に注意を呼びかけた。
(アイガモの活躍願い進水式:京都)
クラブ活動でアイガモ農法に取り組む福知山市東羽合の京都共栄学園中学、高校(國田敦校長)は3日、学校前の水田で、近くの保育園児らも招き、アイガモを放す進水式をした。アイガモが雑草や害虫を食べる習性を利用し、無農薬で米を栽培するもので、環境に優しい稲作といわれている。クラブ活動に取り入れて9年目になり、毎年200−300キロを収穫している。水田は地元の郷土史家、山口正世司さん所有の約8アール。今年は5月下旬にコシヒカリの苗を植え、周りにアイガモを外敵から守るネットを張るなど進水式に備えた。進水式には部員7人のほか、たんぽぽ乳児保育園の園児、協力クラブの柔道、剣道部員らが参加。それぞれ大阪府八尾市の業者から取り寄せたひな32羽を両手に包み込むように持ち、そっと水田に放した。ひなは早速、群れをなして泳ぎ始め、雑草を食べていた。こんごアイガモの世話を続け、秋に稲刈りや脱穀を体験する。部長の高校2年、久保恵梨さん(17)は「アイガモはとてもかわいい。たくさんの米が取れるように頑張って草や虫を取ってほしい」とアイガモの活躍に期待している。
(戦時中の発煙弾、撤去で騒然:神奈川)
四日午後零時十分ごろ、横浜市中区海岸通五の団地解体現場で、工事関係者から「不発弾らしきものから煙が出ている」と通報があった。作業員らがホースで水をかけて消火した。加賀町署から連絡を受けた陸上自衛隊の不発弾処理班が同日午後に撤去した。同署によると、煙が出たのは全長約三十五センチ、直径約五センチで、アメリカ製の発煙弾だった。位置を知らせる場合などに使われ、火薬は入っておらず、爆発の危険はなかった。戦中のものとみられ、全体は赤くさびていた。発見場所は、横浜第二合同庁舎に隣接する解体現場で、開催中の「開国博Y150」会場の南西約五百メートル。消防車や警察車両が多数出動し、約三時間にわたり解体現場への立ち入りが制限されるなど、周辺は一時騒然となった。発見した工事関係者の男性は「地面を重機で約一・五メートル掘ったら、がれきの間から炎が出た」と話す。現場隣の団地に住む無職男性(67)は「一時は煙が三、四階部分まで上がっていた」と驚いていた。

TOPへ

6/4
(内紛クレー協会が新執行部信任の採決へ)
役員改選で内紛が続く日本クレー射撃協会は3日、「新執行部」が理事会を開き、11日に行う総会で新執行部を信任するかどうか採決する方針を決めた。47人の正会員のうち、3分の2に当たる32人以上の出席者があれば総会は成立し、3月末から続く内紛が決着するかの分かれ目となりそうだ。
(クマに襲われ男性けが:新潟)
3日午後4時ごろ、新潟県糸魚川市木浦の山中で、近くの農業、伊藤作治さん(68)が、水田の水位を確認していたところをクマに襲われ、顔と右足首に軽傷を負った。糸魚川署によると、伊藤さんは約500メートル離れた自宅に逃げ、家族の車で病院に運ばれた。クマは体長約1メートル50センチで、茂みから突然現れ、伊藤さんをつめで引っかいた。
(シカの食害で花のない祭り:兵庫)
豊岡市天然記念物に指定されている気比神社(同市気比)のハナミョウガが、シカの食害に泣いている。3、4年前から被害が目立ち、昨年と今年はほぼ全滅。7日に同神社で開かれる「花みょうが祭り」は、昨年に続いて花のない祭りになる。シイやカシなど常緑樹林の下に育つショウガ科の多年草。花はピンク色で5〜6月に咲く。境内一面にハミョウガが自生し、県の北限にあたるため、69年に市天然記念物に指定された。神社の裏から京都府京丹後市にかけての山林はシカの生息密度が特に高いとされる地区。山を降りてくるシカ対策として昨年11月、高さ1・8メートルのネットを張り巡らせるなどしたが、葉や茎を食い荒らされ、今年も全滅してしまった。祭りは、花の季節に気比地区が開いており今年で9回目。今回は境内に花の写真を飾り、住民に花の食害の現状を伝えることにしている。気比地区に住む剪画(せんが)(切り絵)作家の坂田陽一さん(60)は「地域のシンボルとして作品の題材に取り入れていますが、被害のひどさに心を痛めています。何とか協力して守りたい」と話している。
(獣害ストッパー、和牛放牧:京都)
山と農地の間の耕作放棄地などに牛を放し、シカやイノシシなどの農作物被害軽減を目指した府の「地域サポートカウ事業」による和牛の放牧が1日、綾部市東部奥上林地区の故屋岡町で始まった。中丹地域では初の取り組み。田植えを終えたばかりの水田と山の間を電気柵で囲った傾斜地約63アールで、2頭が10月末まで過ごす。府所有牛による「レンタカウ」だけでは対応しきれず、地元農家が所有する牛を使って08年度から始まった補助事業。獣害対策に加え、牛を放す緩衝地帯(バッファゾーン)の雑草管理の軽減や景観保全の狙いもある。放たれたのは、地元農家の杉本賢さん(67)が所有する妊娠中の6歳と8歳の雌牛。杉本さんは「ストレスのない環境で、自然の草をいっぱい食べてほしい」と胎教への効果も期待していた。一方、事業主体となる坂本営農組合の仲井繁美組合長(73)は「電気柵をしても、シカやイノシシが作物を荒らす。獣害がなくなることを期待しています」と話していた。
(トレーサビリティー、イノシシ・シカ版を今秋創設:大分)
県は、牛肉や乾シイタケ販売で定着しているトレーサビリティー(生産履歴管理)制度のイノシシ、シカ版を今秋創設する。県民が獣肉に抱きがちな寄生虫や食中毒の不安を解消し、生産者にも安全・安心な肉の提供を心掛けてもらおうとの狙い。同時に「シシ肉、シカ肉衛生管理マニュアル」を策定。「生食禁止」などの方針を明確に打ち出した。先月末、大分市内であった県食の安全確保推進本部会議で報告された。県は今年度、農林産物の鳥獣害対策の一環としてイノシシを2万2000頭、シカを1万5000頭、狩猟で駆除する方針。市場に出回る肉量も増えるとみて、新対策をまとめた。マニュアルは狩猟者、食肉処理業者、販売店、飲食店、一般家庭での留意事項をまとめた。狩猟者は血抜きが悪くなる腹は狙わず、現場処理後は1時間以内に食肉処理施設に搬入するとし、処理業者から一般家庭まで共通のルールとして、肉に使うナイフ、包丁、まな板は1頭ごとに83度以上の湯で消毒するなどと定めた。トレーサビリティー表示もマニュアルで規定。狩猟免状番号と処理業者、販売店名を明記=写真では処理業者と販売店が同じケースを想定=させる。表示には生食不可と明確にうたう。狩猟免状番号を表示するのは全国初の試み。県内では00年にシカ肉リュウキュウを食べた9人がサルモネラ中毒を起こしたほか、翌年はシカ肉刺し身で病原性大腸菌O157に3人が感染。全国では生食によるE型肝炎で死者も発生している。県は7月以降の狩猟免許更新、食品営業更新時にこのマニュアルによる衛生講習会を実施。11月からの狩猟期にスムーズに新体制が構築できるよう準備を進める。
(手間かけず耕作放棄地の維持管理:長野)
伊那市高遠町荒町の農業振興に取り組む「あすなろ会」(秋山靖樹会長)は3日、地元の耕作放棄地を利用した本沢牧場に和牛6頭を放牧した。約3.2ヘクタールの牧場内に生えた雑草を牛に食べてもらい、農地の荒廃を防ぐ。山間地の遊休農地を手間をかけずに維持、管理する目的で2004年から始めた。妊娠した牛が段差がある牧場内を自由に歩いて健康な子牛を生み、ニホンジカやイノシシなど有害鳥獣を近づけない「一石三鳥」の効果がある。高遠町と箕輪町から運ばれてきた6頭は、放牧前に県伊那家畜保健衛生所から健康検査を受け、駆虫剤を塗ってもらった。ひもを解かれて自由になった牛たちは牧場内をのんびりと歩き、気に入った場所で下草をはんでいた。牧場には近くの高遠第二、第三保育園の園児たちが見学に訪れた。園児たちは大きくて黒々とした牛を興味深そうに見入り、「角があるよ」「おとなしいね」「あっ、おしっこした」と喜んでいた。同会は8月に再生した農地にそばを植え、10月に収穫する予定。秋山会長は「始めたころに比べると見違えるように農地がよみがえった。そばの栽培面積を少しずつ増やしていきたいね」と今後の抱負を話した。牛は月に1回衛生検査を受け、9月に下牧する。
(梅雨に備え江の川の堤防点検:広島)
梅雨時期を前に、国交省三次河川国道事務所は1、2の両日、管内の江の川水系上流部の堤防を点検した。延長約80キロの管理区間のうち、三次市や安芸高田市の約50キロをチェック。三次市日下町の神野瀬川べりで、イノシシによる穴が見つかり、近く埋め戻す。職員ら4、5人ずつが3班で実施。鉄製のポールを使って、のり面の土壌やコンクリートの強度をチェックした。そのほか、堤防からの漏水や樋門(ひもん)の損傷も調べた。イノシシによる穴は約10個見つかり、クズの根を掘って食べた跡とみられる。堤防の強度への影響はないという。
(水田の管理まかせてネ:富山)
入善町神林の農業米原光伸さん(60)の水田で3日、アイガモ農法で活躍するカモのヒナが放たれた。米原さんはアイガモ農法を取り入れ、今年で3年目。ヒナが水田の雑草や虫を食べてくれるため、農薬や化学肥料は使っていないという。今年は約70アールの水田に、生後半月ほどのヒナ73羽が放たれた。ヒナたちは「ピヨピヨ」と鳴きながら稲の間を上手に泳ぎ回り、稲に付いた虫や雑草を探していた。ヒナは7月の中旬まで水田で放し飼いにされる。
(カラスにご用心、子育てで神経質:北海道)
千歳、恵庭両市内でカラスが繁殖期を迎えている。6月いっぱい続く繁殖期は、親鳥が生まれたばかりのひなを守ろうと警戒心を強くし、巣の近くに寄った人間を襲うことも。両市は「巣に近づかないようにするなど、子育て中のカラスを静かに見守ることが大事」と注意を呼びかけている。カラスの繁殖期は5月から6月にかけてで、高い木の枝に作った巣で、ひなを育てる。通常、カラスは人を襲わないが、繁殖期は凶暴化することがある。千歳市大和の道営住宅団地では5月下旬、隣接する雑木林の巣から1羽のひなが地面に転落したことをきっかけに親鳥が警戒心を強め、近くを通る団地の住民らを襲った。団地の自治会によると、下降してきたカラスがつめで住民の頭をひっかくなど、数人が被害に遭ったといい、自治会が団地の掲示板に注意を呼びかけるチラシを張った。恵庭市でも、5月下旬に上山口の住民からカラスに襲われたと通報が市にあり、市職員が巣を撤去。道路沿いに注意を促す看板を設置した。両市によると、危険を避ける方法として、《1》巣の40メートル以内に近づかない《2》カラスが威嚇のため近寄った時は、目をそらさずにらみつける《3》襲われそうな時には傘を広げて防ぐ−ことなどが有効という。巣を撤去したり、木の枝払いをすることも効き目がある。両市は、カラスによる被害などの相談に応じている。

TOPへ

6/3
(猟銃、わずか6秒でも違法?)
テレビの生放送で許可なく猟銃を手にしたとして、滋賀県警は2日、フォークグループ「あのねのね」のタレント原田伸郎さん(57)を銃刀法違反(所持)容疑で事情聴取した。番組で銃を手にした時間は約6秒。これで法に触れるのか。テレビ局側は「違法性はないのでは」と言うが、警察は「時間の長短を問わず違法」としている。「まさかこういうことになるとは。びっくりしているんですけど」。2日、原田さんは滋賀県警木之本署で事情聴取を受けたあと、報道陣の取材に応じた。「(聴取のため)もう1日いるそうです。早くこれが法に触れるのかどうかってことが知りたい」とも話した。びわ湖放送によると、「ときめき滋賀’S」は07年1月から月1回、土曜日に生放送している。原田さんが案内役となって県内各地を探訪。問題となった1月17日放送分は、湖北地域の余呉町が舞台だった。原田さんら出演者は、地元の猟師が仕留めたイノシシで猪(しし)鍋を囲んだ。猟師はその場で猟銃を取り出し、「持ってみますか」と原田さんに手渡した。原田さんは「重たいもんですね」などと言って、約6秒後に返した。銃に弾は入っていなかった。びわ湖放送は、猟銃を渡すくだりは台本になく、生放送での予想外のアクシデントだったとしている。番組に猟銃を登場させたのは、打ち合わせでディレクターが猟師に問い合わせ、「問題ない」との返事を得たためという。県警は、番組視聴者の通報で捜査を始めた。銃刀法は、都道府県公安委員会の許可を受けていない限り、猟銃を所持してはならないと定めている。だが、銃を6秒手にして所持といえるのか。
(青森で7000戸が停電、原因はサル)
大規模な停電は、1匹のサルが原因でした。2日午前、青森県のむつ市と周辺の町や村で7000戸が停電しました。東北電力が調べたところ、変電所の構内に野生のニホンザルが入り込んでいたことがわかりました。このサルが高圧の電流が流れている電線か変圧器などに触れて、漏電したことが原因とみられます。サルは捕獲され、停電はおよそ3時間後に復旧しました。
(サル食害封じ込めに新兵器「ヤギ」:宮城)
ニホンザルによる農作物の食害が続く仙台市太白区秋保町で、サル撃退の「新兵器」としてヤギの活用が試みられている。人懐っこいヤギの習性が、サルにとっては苦手らしい。効果が実証できれば、ほかの被害地域にも飼育を勧め、サルの追い込みにつなげたい考えだ。実証実験に取り組むのは、太白区秋保町地区で町内会長を務める元市職員佐藤龍夫さん(69)。約10年前から、自宅の家庭菜園や付近の田畑で食害を目の当たりにしてきた佐藤さんは最近、知人を通じてヤギの飼育によるサル撃退法を知った。ヤギは人間や動物をじっと見つめた後、積極的に近づく習性がある。サルはこの動きを警戒し、ヤギの居場所に近づかなくなるという。佐藤さんは早速、趣味でヤギを飼う泉区の知人から雄1匹を譲り受け、自宅の家庭菜園脇に縦10メートル、横2メートル、高さ1メートルほどの柵で囲った飼育ゾーンを設け、5月10日から飼育を始めた。佐藤さんは「かわいいヤギを世話するだけで被害を封じ込めるなら、この上ない話だ」と期待する。農作物が成長し、被害が多発する6〜11月を中心にサルの反応を観察。効果が確認されれば行政などにも協力を求め、飼育範囲を広げて被害を抑え込むようにしたい考えだ。住民らはこれまで市や地元猟友会などとともに、打ち上げ花火や銃声で追い払うなどの対策を講じてきた。しかしどの方法も被害を抑え込めずにいた上、最近はサルが牙をむいて人間を威嚇するなど、身の危険も感じていたという。ヤギを使ったサル撃退法に詳しい滋賀県農業技術振興センター栽培研究部の山中成元さん(44)は「飼育場所がサルから農地を守る緩衝帯となり、頭数を増やせば効果も上がる。餌の雑草は種類を問わないので、耕作放棄地の利用法としても有効」と太鼓判を押している。
(シカ捕獲ノリ網で:長野)
長野県諏訪地方では、農作物を食べ荒らすシカの捕獲に使い古しのノリ養殖網が活躍している。同地方はノリ産地と歴史的な結び付きがあり、そのつてを生かして中古品を導入。「諏訪方式」の低コスト鳥獣害対策として注目を集めている。諏訪市は、山間部の牧草地に設置した大規模なシカ捕獲施設にノリ網を採用。今春から本格的な利用を始めた。1ヘクタールの周囲410メートルに、幅が1.3メートル、長さ15メートルのノリ網を巡らす。シカが敷地内に入ったところで入り口を閉めて仕留める。市によると、設置費用は12万円余り。市販のネットに比べると、ノリ網は5分の1以下で済むという。牧草地の持ち主で乳牛35頭を飼養する小林豊さん(76)は、シカの食害で牧草の収量が半減。昨年は初めて粗飼料の購入に踏み切るなど、シカ被害が経営を圧迫する。「(捕獲対策に)費用はかけられない。少しでも多く捕獲し、被害を減らしたい」と、費用負担の少ないノリ網施設に期待する。同地方は、農閑期に農家がノリ産地に出稼ぎをした歴史があり、今もノリ販売に諏訪出身者が多く従事するなど、ノリ産業とのかかわりが深い。諏訪市に隣接する茅野市では、地元猟友会がノリ網をシカの通り道付近に張って、捕獲の補助に使ってきた。この網も、同市が、ノリ養殖が盛んな千葉県と交流する中で同県の漁協から引き取ったものだ。中古の網はJA信州諏訪も過去に、割安の鳥獣害防止ネットとして生産資材店舗で販売したことがある。
(文科省、競技別強化拠点指定)
文部科学省は2日、ナショナルトレーニングセンターの競技別強化拠点として、ボート競技で戸田ボートコース(埼玉)、サッカーでJヴィレッジ(福島)などを新たに指定したと発表した。トレーニング機器の充実を図るなど予算を組んで指定施設を整備し、選手の強化活動を支援する。このほかで指定されたのは自転車で日本サイクルスポーツセンター(静岡)、カヌーで木場潟カヌー競技場(石川)、ライフル射撃で埼玉県長瀞総合射撃場など。スケートでは、建設中の帯広の森屋内スピードスケート場(北海道)が完成後に指定される予定。
(地域サポートカウで獣害「モー」なし:京都)
野生動物による農作物への被害防止を目的に畜産農家の協力で牛を放牧する「地域サポートカウ」が1日、綾部市故屋岡町の耕作放棄地で始まった。府の支援で同町の坂本営農組合が実施。府内では2例目、中丹地域では初めてという。府は2001年度から牛を放牧し、野生動物と人間のバッファゾーン(緩衝地帯)をつくる獣害対策を推進。府所有の牛を地域に貸し出してきたが希望者が増加したため、畜産農家の牛を地域に役立てるサポートカウ事業も昨年度から始めた。府は希望のあった集落に施設整備や放牧技術を支援し、市町村とともに地域と畜産農家との調整をする。坂本営農組合は、水田と山の間にある耕作放棄地(63アール)を電気さくで囲い、和牛を放牧した。牛が草を食べることで見通しも良くなり、水田など周辺に野生動物が出てこないという。和牛は同町の畜産業杉本賢さん(67)が飼育するメス牛2頭で、同組合が10月までエサやりなどの管理をする。この日、2頭はトラックで放牧地に到着。早速、伸びた草を食べたり、水を飲んだりして元気な様子を見せていた。仲井繁美組合長(73)は「イノシシやシカの被害が多く困っていた。牛には大いに期待している」と話した。
(イノシシ駆除最多の587頭:広島)
三次市内で2008年度に駆除されたイノシシが587頭(速報値)に上り、市に記録のある02年度以降で最多となった。市農政課のまとめで分かった。地域別では作木町が173頭と最も多く、旧市内と吉舎町が108頭で続いた。駆除は、作物被害を受けた農家などの報告に基づき、市が駆除班に依頼、銃器やわなで捕獲する。猟期外の4月1日から11月14日までと、翌年3月の合計を集計した。それによると、市全体では07年度の275頭から倍増し、最多だった03年度の379頭を超えた。また、08年度の月別では7月が129頭、8月が113頭、9月が74頭、10月が97頭。夏から秋にかけてが多く、駆除班や農家などの話では、警戒心の低いイノシシの子が水田を荒らす被害が目立ったという。本年度も続いて、里山への出没が目撃されている。作木町の山林では、タケノコを掘り起こした跡が連日見られ、農家は稲が大きくなる夏に向け警戒を強めている。
(カウベルトに2頭放牧:富山)
黒部市阿古屋野台地整備区域で2日、クマなど有害鳥獣対策のカウベルト普及定着事業が始まり、黒毛和牛のメス2頭が約1・8ヘクタールの森に放牧された。同事業は中山間地の耕作放棄地や未利用地に牛(カウ)を放牧する地帯(ベルト)を設置し、クマやサルなどの野生動物が人里に近づけないようにする狙いで、阿古屋野地区では3年目になる。放牧場所の回りには、電気柵が設置されており、阿古屋野森づくりクラブの柴田勝萬会長ら32人が11月まで管理に当たる。放牧の開始に先立ち、招待を受けた黒部市田家小の1年生42人はカヤなどのえさやりを体験し、牛の成長を願った。黒部市内のカウベルト普及定着事業は今年、宇奈月温泉スキー場と浦山地区寺蔵でも予定されている。
(『アイガモ農法』ピンチ:石川)
アイガモのひなで水田の水草などを除去する「アイガモ農法」に取り組む小松市などの農家が、ひなを狙うカラスなどの有害鳥獣に頭を悩ませている。新たな撃退法を駆使しながら、無農薬で安心な米づくりを目指す農家が試練の時を迎えている。同市佐美町の約二・五ヘクタールの水田で、十六年前からアイガモ農法を取り入れる出渕敏夫さん(61)。昨年、田植え後に田に放した約二百五十羽のひなは、カラスによる被害で全滅。米の収穫量は約一割減った。初めて経験した大打撃に、近くで大規模工事が始まった影響で、カラスが移動して来てひなが狙われたのではないかと推測する。今年は試験的に、カラスが嫌う光を発する能美市の会社が開発した装置を各水田に複数設置。効果があれば、同様の悩みを持つ全国各地のアイガモ農家に紹介する予定だ。一方、五月に入り、同町の岩木隆彦さん(71)方のハウスなどでは、ビニールや防護ネットが破られ、計百五十羽のひなが襲われた。「(同農法を)十年以上しているが、こんなことは初めて」と岩木さん。「今年はアイガモ農法を見送る」と唇をかむ。出渕さん方でも一〜四月の間に、親ガモ約六十羽が全滅。足跡などから「タヌキのしわざではないか」という。田植えを済ませた出渕さん方の小屋には、新たに仕入れた約三百五十羽のひなが出番を待つが、「新装置の効き目が確認できないと田には出せず、長く置いておくとタヌキの被害も心配」と頭を抱えている。
(動物虐待及び賭博容疑で家宅捜索:アメリカ)
米国ペンシルベニア州で動物虐待及び賭博容疑で家宅捜索。ペンシルベニア州の動物愛護協会と市警察は、動物虐待及び賭博容疑でデイビッド・ネグロ29歳の自宅を家宅捜索し、19匹ものアメリカン・ピットブルテリアと9丁のライフルを押収した。アメリカでは闘犬は厳しく禁止・制限されているが、その強い闘争心からピットブルテリアは、ペットとしてだけでなく闘犬として飼育されているケースも多く、社会問題となっている。デイビッド・ネグロ被告は、ピットブルテリアを長年の間、闘犬として飼育繁殖しており、水や餌を殆ど与えない劣悪な環境で育てていたとみられており、19もの動物虐待の罪の他、賭博容疑でも起訴される見込み。

TOPへ

6/2
(原田伸郎、番組で猟銃持つ)
元「あのねのね」のメンバー、原田伸郎さん(57)がテレビ番組で許可を得ずに猟銃を手にしたとして、滋賀県警が先月13日、銃刀法違反容疑で番組を制作・放送したびわ湖放送(大津市)を家宅捜索していたことが分かった。県警は原田さんを同社や制作スタッフと一緒に書類送検する方針。県警によると、番組は1月17日に同県余呉町から生放送された情報番組「ときめき滋賀’S」。原田さんは地元猟友会員(49)から猟銃を手渡され、感想を話した。銃刀法では銃を持つには県公安委員会の許可が必要だが、原田さんは許可を得ていなかった。同社の伊藤彰彦・編成部長は「リハーサルで猟友会員が持ってきたので確認したが、構わないとのことだったので本番でも使った」と話している。原田さんの事務所は「断り切れずに銃を持ったらしい。違法と知らず驚いている」と説明。
(韮崎の県営射撃場移転問題:山梨)
県が韮崎市から甲州市塩山上小田原の市有地に移転を計画している県立射撃場について、移転予定地近くの住民が1日、甲州市議会の平塚義議長あてに、計画の是非を協議する検討委員会の設置を求める請願書を提出した。請願書は5日開会の6月定例市議会に付託される見込み。提出したのは、予定地から約460メートルの距離にある小松尾地区の住民。請願では、射撃場建設が土砂災害や(銃弾に含まれる)鉛による水質汚染などを招くと指摘し、「検討委員会を設置し、市民や有識者から広く意見を求めるべきだ」としている。
(イノシシの肉を使った「ししバーガー」:滋賀)
草津の欧風レストラン「季ごころ」(草津市草津2)が提供する、佐賀県武雄市産イノシシの肉を使ったハンバーガー「ししバーガー」が話題を呼んでいる。同店はホテルのイタリアン料理長だった瀬川さんを店長に、昨年4月にオープン。有機無農薬野菜などを使用し、「地域の食材にこだわった」(瀬川さん)料理を提供している。今年2月から、イノシシの肉を使ったハンバーガー「ししバーガー」の提供を始めたところ話題を集め、「年配の方から子どもまで客層が広がった。多い日は1日に50個以上出るときも」と瀬川さん。価格は600円。イノシシ肉は有害鳥獣として駆除したイノシシを食資源として有効活用し、特産品にしようとする取り組みを行っている佐賀県武雄市産のもので、一番臭みのない30キログラム前後の肉を使用。具材はほかに、直径15センチのライ麦のパンにトマト、レタス、ピクルスを使い、特製のバーベキューソースで味付けをする。瀬川さんは「食べた人はイノシシの肉だと気付かないことが多い。全く臭みがなく、濃厚な味わいに加えて、高たんぱくで低脂肪、アミノ酸、タウリンを含んでいたりと、さまざまな効能がある」と話す。
(根室管内観光客入り込み6年連続前年割れ:北海道)
根室支庁は2008年度の管内1市4町の観光客入り込み数をまとめた。全市町合計は前年度比6・4%(14万人)減の214万人と、6年連続で前年度割れが続く。燃油高騰でマイカー族ら個人観光客の減少したのに加え、別海町と羅臼町のキャンプ場がクマ出没で閉鎖になったことも響いた。市町別では、秋のイベントが天候に恵まれた根室市が唯一、わずかながら前年度を上回った。最も入り込みが多いのは8月、次いで9月。最も多く観光客が訪れたのは中標津町の開陽台で20万人を突破、最も人を集めたイベントは別海町の「えびまつり」だった。
(走行中のパトカーをシカが跳び越える:アメリカ)
アメリカ・アイオワ州で、走行中のパトカーに突然、1頭のシカが跳び込んできた。パトカーの車載カメラが、その瞬間をとらえた。1頭のシカが、180cmもあるパトカーのボンネットを跳び越えていった。運転していた警察官は「シカが高く飛ぶことは知っていたけど、まさかパトカーを跳び越すとは...」と話した。スーパージャンプを決めたシカは、そのまま走り去ったという。

TOPへ

6/1
(室蘭市がシカ駆除班を結成、職員10人が許可取得:北海道)
室蘭市は本年度からシカ駆除班を結成した。農水産課と市民生活課の職員10人が駆除許可を取得、体制を整えた。今年2月にシカが住宅街に迷い込み、許可がない市職員が現場で動きが取れなかったことが背景にあるという。新宮正志市長名で鳥獣捕獲許可申請し、10人を従事者とした。全員で30頭の駆除ができる許可で、捕獲方法は狩猟免許を持つ2人が銃器、8人は網などを使って行う。今年2月20日、港北町の住宅街に迷い込んだシカへの対処が教訓となっている。市民からの通報を受けた市職員が現場に到着したが、許可がないために手出しができなかった。農水産課によると、市内の駆除件数は平成17年度35頭、18年度62頭、19年度5頭、20年度3頭と波があるが、20年度に農作物被害で市に寄せられた通報は18件に上る。市では早速、漁網を利用した捕獲用の網(縦1・6メートル、横3・5メートル)も作製した。担当者は「増加傾向にあると見ている。今後は獣医師との協力関係なども構築していきたい」と話している。
(人間とニホンジカとのかかわり)
古代から日本人はシカとのかかわりが深い。狩猟民族である縄文時代の人たちは、シカを衣食の重要な供給源とみなし、非常に近い距離でかかわりあってきた。弥生時代以降には、食糧資源のなかでのシカの比重は相対的に低下したが、シカを「霊獣」として扱う傾向が芽生えてきた。日本の神話や伝承では豊作を願い、水田にシカの死体や血を捧(ささ)げるような儀式がある。シカとイノシシは同じ農作物や田畑を荒らす害獣ではあるが、シカだけは日本人が農耕民族化していくなかで、「霊獣」としての地位を獲得していった。これは、1年ごとに生え替わる角が1年のなかで同じようなスケジュールで生育する水稲とかかわりがあると考えられたのであろう。日本国内に生息するニホンジカは、エゾシカ、ホンシュウジカ、キュウシュウジカ、マゲシカなどの7つに分類され、北の方ほど体が大きいという。オスの体重は小さいもので30キログラム、大きいものは140キログラムにも及ぶ。ニホンジカの角はオスだけに生え、成獣の角は、毎年春先に前年に生えた古い角が脱落して、すぐに新しい角が生えはじめ、徐々に大きくなって枝を増やしていくといわれる。作物や希少な高山植物を荒らすため、殺処分されているニホンジカの肉を活用できないかと、長野県内の各地でさまざまな方策が講じられている。県調理師会は平成21年2月、シカ肉料理のレシピ集を発表した。佐久市ではシカ肉料理の試食会が開かれ、飯田市ではシカ肉によるペットフードの試食販売も行われた。シカ肉の料理法は浸透しつつあるが、いかに安くシカ肉を安定的に流通させるかという重要な課題は残されたままだ。シカ肉は1キログラムあたり4千円前後であり、同量の国産牛肉を購入できる額に匹敵するという。当然、県内のレストランで提供されるシカ肉メニューも高価格になり、味や価格より物珍しさが先行している。県野生鳥獣対策室が価格低下の進まない理由に挙げるのは、捕獲したシカを山奥から里まで搬出する手間と、1頭から取れる肉量の少なさにあるという。駆除頭数は年間1万頭以上だが、活用されているのはわずかに8%である。また、体重が20キログラムあるシカからロースなどの上質な肉の部位が取れるのはせいぜい8キログラム程度という。このため県では、これまで捨てられてきたすじ肉の部位を使った料理や、イヌ用のペットフードとして活用することで、値段を下げていきたい考えのようだ。同対策室によると、県内のシカ肉解体業者は6か所ある。そのうち1か所は県の補助で最近完成させるなど流通面での対策を進めている。しかし、ここ数年はシカ肉価格がほぼ横ばい状態にあるという。「牛肉や豚肉と価格勝負するのは難しい。100%自然な餌を食べたヘルシーな肉としてこの値段を理解してもらい、シカ肉を食べることが希少な高山植物などを守ることにつながると考えて協力してもらえれば」 と、関係者は呼びかける。
(銃乱射から2カ月半で規制強化:ドイツ)
月に17歳の少年による銃乱射事件が発生したのを受け、ドイツ政府は先週、射撃クラブで大口径銃の使用が認められる年齢を14歳から18歳に引き上げることなどをうたった銃規制強化法案をまとめた。規制強化を求める世論の高まりを背景に、事件から2カ月半という異例の早さで法案策定にこぎつけた。南部のウィネンデンで起きた事件では、少年が15人を射殺した。犯行に使ったのは父親が無造作に保管していた銃。このため、法案では保管状況を抜き打ちで検査できるようにした。
(平和の象徴のハト、有害野生動物に指定:韓国)
「平和の象徴」であるハトが有害野生動物に指定された。排泄物が都市建築物と文化財を汚し、羽毛が飛んで生活に支障をきたすという理由からだ。環境府は31日「野生動植物保護法施行規則」を改正し、ハトを有害野生動物に指定したと明らかにした。今までは建築物などに近付くことができないように追い出しているだけだったが、今後は市長、郡守、区長の許可を受けて捕獲できる。現在、イノシシ、カササギ、アカシカなどの有害野生動物は、農作物被害を受けた農家で許可を受けて直接捕獲か、あるいは有害動植物救済団(韓国野生動植物保護管理協会所属)に委託して捕獲している。カラス、ネズミも有害野生動物に属する。ドバト(家鳩)は1981年、ソウル市庁の屋上や漢江(ハンガン)の土手で家畜のように飼い始めた。ソウル市は86年のアジア大会と88年ソウル五輪を控え、ハトを増やした。天敵がいないことと、エサが多かったため、幾何級数的に増えた。そうして昨年11月、野生動物に分類された。現在、首都圏には、ドバト100万羽(ソウル50万羽)がいるものと推定される(韓国鳥類協会)。ハトの排泄物は強い酸性を帯びた尿酸が入っているため建物を腐食させる。ソウル鐘路2街タプゴル公園にある朝鮮時代初期の文化財円覚寺(ウォンカクサ)址十層石塔は、ハトの排泄物を阻むためガラスで覆っている。徳寿宮(トクスグン)のような古宮は丹青保護のために殿閣ごとにハト接近遮断用の網をかけている。湖南(ホナム)大学校イ・ドゥピョ教授(生物学科)は「ドバトは普通1年に1、2回繁殖するが、都心に生息するドバトはエサが多く7、8回繁殖する」とし「個体数を減らすためにはエサを減らさなければならない」と話している。

TOPへ