<射撃ニュース7月>

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(世界選手権に中山ら派遣)
日本クレー射撃協会は9日の強化委員会で、世界選手権(8月・スロベニア)に北京五輪女子トラップで4位入賞した中山由起枝(日立建機)のほか、石橋良重(ボウガン)鈴慶子(日立建機)の3人を派遣することを決めた。役員改選をめぐり混乱した影響で8月の熊本県開催を返上したアジア選手権(9月・カザフスタン)については中山ら約10人を派遣する予定。
(クマの人的被害、過去最多7人:秋田)
県内の今年上半期(1~6月)のクマによる死傷者数は7人と、統計が残っている過去31年間で最も多かったことが県のまとめでわかった。6月のクマの目撃件数も、統計が残る過去9年間で最多の62件に上った。今年はクマが好むブナの実の不作が見込まれ、今後も秋にかけてクマが人里近くで出没する機会が増えると考えられるため、県警は「山に入るときは万全の対策をとってほしい」と細心の注意を呼びかけている。県自然保護課によると、今年のクマの目撃件数は3月1件、4月7件、5月27件。6月は一気に62件に急増し、統計がある2001年以降、6月の件数としては過去最多を記録した。6月までの上半期でみると、97件に上り、これまで最多だった08年の98件にあと1件に迫った。県警生活環境課によると、目撃件数は7月に入ってからも8日現在で35件と、6月を上回りそうな勢いだ。一方、死傷者数を上半期でみると、統計が残る1979年以降、これまで86年と92年の5人が最多だったが、今年は7人と記録を塗りかえた。今年は死者は出ていないが、5~6月に仙北、秋田、鹿角の3市で、重傷者1人、軽傷者6人を出した。6月には、6日早朝に仙北市田沢湖玉川の山林でタケノコ採りをしていた秋田市の会社員男性が体長1メートルのクマに襲われ、顔や腕などを引っかかれ重傷を負うなど、仙北、鹿角両市でタケノコや山菜採りに入山した男女4人がクマにかまれたり、引っかかれたりしてけがをした。
(カモシカ食べる「肉食系」のクマ出没:秋田)
秋田県小坂町の十和田湖畔で9日朝、近所に住む男性から「ツキノワグマがカモシカを襲って、くわえたまま山に入っていった」と地元警察署に通報があった。ツキノワグマの主食は木の実や山菜。しかし、県猟友会によると、昨秋以降、カモシカを食べるクマの目撃が相次いでいるという。木の実の不作が原因らしい。山で狩りをして暮らすマタギからは「自然環境の変化が、おとなしいクマを凶暴にした」との声も。「草食系男子」がはやる人間界とは逆に、クマは「肉食系」に?
(改造エアガン、摘発には限界も:新潟)
威力を増すように違法改造されたサバイバルゲーム用エアガンが、先ごろ県内で初摘発された。その取り締まりの陰にはネット社会ならではの問題の根深さと、警察や業界団体の対応とのいたちごっこという厳しい現実がある。燕署と県警生活保安課は6日、銃刀法違反(準空気銃の所持禁止)の疑いで長岡市の会社員(38)と見附市の会社員(33)を逮捕し、改造エアガン5丁を押収した。準空気銃とは、人を傷つける威力のある強力な弾を発射する空気銃のこと。平成17年ごろ、走行中の車や歩行者への発砲が相次いだため、18年の銃刀法改正で規制された。甲信越3県では昨年、長野県警が1丁を押収している。県警の調べでは、長岡市の会社員はサバイバルゲームの愛好家で、「ゲームに勝つために銃を改造していた」と供述しているという。燕署員が別のゲーム愛好家から、「15メートル離れたところからでも皮膚がえぐれるような強力な銃を使っているチームがある」と聞きつけたことが今回の摘発の端緒となった。県警の実験では、2メートル先の毛布を貫通し、毛布を立てかけていた板にはくぼみができた。そんな危険な改造が、部品の組み合わせ次第で簡単にできる。エアソフトガン製造販売の最大手、東京マルイ(東京都足立区)は「特殊工具でしか分解できないようにしたり、不正に威力を高めると部品が壊れるようにしたりと、業界は自主規制を進めている」と話す。しかし、「改造情報はインターネットで簡単に広まってしまう」。さらに、「中国製の改造用部品が国内検査を経ずにネット販売されている」とも指摘しており、警察やメーカー、業界団体の努力の限界が浮かび上がってきた。
(高山植物保護で柵設置:長野)
南アルプス食害対策協議会は9日、南アルプス仙丈ケ岳馬ノ背周辺で防護柵を設置した。この日は伊那市や南信森林管理署の関係者またボランティアなど44人が柵の設置場所、標高およそ2700メートルの仙丈ケ岳馬ノ背に登った。防護柵の設置は、シカに食べられ失くなった仙丈ケ岳の高山植物を復活させようと行われたもので、2年目の取り組みとなる。協議会は去年、仙丈ケ岳馬ノ背周辺に3カ所、全長およそ330メートル分の柵を設置した。柵の中については植生の回復が見られ、関係者は一定の成果があったとしている。今回は去年設置した柵のポールが雪の重みで壊れていたことから、その交換と新たに馬ノ背周辺に2か所、およそ280メートル分の柵を設置した。県のまとめによると、南アルプスにはおよそ3万頭のシカが生息しているということで、そのエサとなる高山植物の食害が広がりつづけている。

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(狩猟免許取得に助成:山口)
イノシシやサルなどの有害鳥獣による農作物への被害が深刻化していることから、周南市は今年度から、狩猟免許取得経費への助成を始めた。狩猟人口を増やすことで有害鳥獣の駆除活動の促進につなげるのが狙い。市によると、県内では光市に次いで2例目という。同市での有害鳥獣による作物被害はここ数年、3000万円程度で推移している。中山間地域だけではなく、住宅地の家庭菜園などが被害に遭うケースも報告されており、被害は市内全域に拡大している。これに対し、駆除してくれるハンターは高齢化が進み、若手の確保が急務となっているという。助成対象は、散弾銃などを使用する「第1種銃猟免許」と、わなを仕掛ける「わな猟免許」の2種類。新たに取得する70歳未満の市民で、県猟友会の支部などに所属し、取得後、市が委託する鳥獣の駆除に3年以上従事することが条件。免許を取得する場合、手数料や登録料などの取得料が、第1種銃猟免許で3万5500円、わな猟免許で2万5700円かかる。さらに、猟友会各支部の年会費も必要で、市は、取得料と年会費を合わせた額の半額を助成する。ただ、長崎県佐世保市で起きた散弾銃乱射事件を受け、銃刀法の改正で猟銃所持の許可要件が厳格化されるなど、銃への社会の目が厳しくなっている。このため、市農林課は「深刻な作物被害を食い止めるためには、有害鳥獣の駆除が必要。事故などを防止するため、安全に注意するよう呼びかけたい」と理解を求めている。
(トキ生息地そばでカラス駆除:新潟)
雄のトキ2羽が生息する佐渡市両津地区の加茂湖周辺で8日、同市の要請を受けた地元猟友会がカラスを駆除した。銃声でトキが驚くことなどが心配されていたが、同所でトキを観察していた環境省のモニタリング(生態観察)チームに発砲音は聞こえなかったという。同市は「トキに影響はなかったと考えている」としている。駆除はカラスによる稲の踏みつけ被害が多発していることから行われた。同日早朝に始める予定だったが、トキが駆除予定区域の近くにいたため待機し、1キロほど移動した夕方になって行われた。1時間ほどでカラス2羽を駆除した。
(アライグマ農作物の被害深刻:和歌山)
農作物などに被害を与え、「特定外来生物」に指定されているアライグマが、和歌山県南部で急増している。これまで被害報告が少なかった串本町でも相次いで見つかり、町は7月から、捕獲に協力してもらう町民を4人に増員するなど、被害の拡大防止に乗り出した。アライグマは、北米から日本に持ち込まれた後、ペットが捨てられたり、逃げ出したりして野生化。繁殖力が強く、国内には天敵がいないため、全国で急増して農作物への被害が深刻化し、2005年に施行された「外来生物法」で、特定外来生物に指定されている。タヌキに比べて人への警戒心が薄く、民家の天井裏に住み着くこともあるという。県農林水産部農業生産局によると、県内のアライグマ捕獲数は、02年度の147頭から05年度は693頭、08年度は1080頭にまで増加。田辺・西牟婁地方や那賀、伊都地方がほとんどだったが、07年度に1頭だけだった新宮・東牟婁地方も、08年度は38頭に増えている。串本町でも数年前から潮岬、出雲両地区で野菜や果樹への被害が出始めたため、昨年から有害鳥獣としての捕獲を許可。協力農家にはおりを貸し出すなどしており、昨年6月からの約1年間に両地区だけで30頭以上がかかった。アライグマは、5月が出産のピークで、生まれた子供も7月にはえさを求めて動き出すという。捕獲に協力している農業清野房松さん(73)は「イノシシやシカに加え、アライグマまで……。まだまだ増えているはずで、農家にとっては死活問題」と嘆く。アライグマの生態に詳しい田辺市ふるさと自然公園センターの鈴木和男・自然観察指導員の話「完全な駆除に成功した例はない。農業被害だけでなく、民家に住み着かれると精神的な被害も心配になる。早めに捕獲していくしかない」。
(迷い込んだ「うり坊」3匹救出:兵庫)
神戸市中央区熊内町の住宅街を流れる狐川に迷い込み、脱出できなくなっていたイノシシの子ども「うり坊」のうち3匹が8日、兵庫県の鳥獣保護員らに救出され、近くの六甲山に放された。うり坊は6月26日ごろから目撃され、多い日は8匹が確認されたが、うち1匹は死んだ。川の両岸は高さ約6メートルのコンクリート壁に囲まれていて脱出できず、近くの住民がパンなどを与えながら見守っていた。県によると、「野生動物は自然のままに」と様子を見ていたが、3匹が高さ約2・5メートルの人工滝から転げ落ちて脱出はさらに困難な状況に。放置すると餌も取れず、生きていけないと判断し、8日午前5時ごろから狩猟用の網などで3匹を捕獲した。残る4匹はここ数日姿が見られないといい、県は「川の外に出ているのかも」と話している。今後も鳥獣保護員らが観察を続けるという。
(青森空港、クマ侵入許さない:青森)
青森市の青森空港でここ数年、クマが目撃されるようになり、電気柵を設けて滑走路への侵入を食い止める作業に毎年、追われている。07年にはクマらしき動物が滑走路を横切って大騒ぎになったこともあり、空港管理事務所は「クマが制限区域内に入れば、大事故にもつながりかねない。万全の策を取っている」としている。先月15日夜、空港西側の滑走路から約50メートルの敷地外で、クマ1頭が道路脇を歩いているのを男性作業員が目撃した。空港敷地は高さ約1・8メートルのフェンスで囲われているため、制限区域内への侵入はなかった。通報を受けた空港管理事務所は、航空会社や近くの有料道路管理所などへの連絡に追われ、住民や通行人に注意を呼びかける騒ぎになった。空港では07年6月、滑走路を横切るクマらしき黒い影が目撃されている。滑走路は現在と同様、先端部が敷地外にせり出した忍び返し付きのフェンスで囲まれていた。空港管理事務所は専門家の話などを聞き、冬眠から覚めるなどしたクマが、沢づたいに空港に近付いたと判断。昨年8月、沢に近いフェンスに約200メートルにわたって7000~8000ボルトの電気柵を設け、冬眠時期まで電気を流している。電気柵は雪に弱いため、毎年取り外ししては設置する作業を強いられている。また、職員らが制限区域外で見回り作業などをする場合は、携帯ラジオやクマ撃退スプレーを持参するように指導している。クマの侵入は06年9月、大館能代空港(秋田県)でもあり、フェンスを乗り越えて滑走路を横切っていた。森林総合研究所(茨城)の岡輝樹研究員によると、最近は山を切り開いて空港を建設するケースが増えており、空港付近でクマが目撃されるという。東日本の空港を管轄する国土交通省東京航空局は「大型の獣の目撃は聞いたことがない。統計もない」と話している。県自然保護課によると、クマはツキノワグマとみられ、下北、津軽地方だけでも合わせて600~1400頭がいるという。岡研究員は「6~7月は冬眠から目覚めたクマが餌を求めて行動範囲を広げる時期」と話し、注意を呼びかけている。
(クマ、海を泳いで上陸か?:岩手)
大船渡市赤崎町の千丸海岸沖約三百?にある青島。周囲百?、高さ十五?ほどあるこの小島に六日午後、クマがいるのが発見された。エサを求め、海を泳いで?新天地?へ渡ったとみられ、付近では暗くなるまで住民らがクマの動向を見守っていた。クマを発見したのは同町蛸ノ浦の自営業・鎌田俊行(43)さん。鎌田さんは青島のすぐ横で磯建網を仕掛けており、同日も作業のため沖へ出ていた。網作業を終え船で帰港しようとしていた午後三時前、背後でカモメが騒いでいるのに気付いたという。「なんだべ?」。振り返ると目の前にある青島のふもとには、真っ黒な毛並みを輝かせたクマの姿が。一瞬驚きで凍り付いた鎌田さんだったが、すぐに繰船して島から離れ、知人らに連絡を取った。「青島にクマがいる!」。騒ぎを聞きつけ、千丸海岸には住民や市、県の関係者らが続々と訪れ、暗くなるまでクマの動向を見守った。しかし注目の的となってもクマはどこ吹く風といった様子。突然の侵入者にカモメたちも島の上空を飛び回り威嚇を試みたが、悲しいかなクマの前には無力で、島で繁殖していたカモメの雛鳥は次々と捕食されていった。明けて七日朝、クマは島から忽然と姿を消していたという。青島は一番近い陸地の尾崎岬からも六十?は海が続き、潮の流れも激しい場所。同町内では今月に入りたびたびクマが目撃されており、このクマが泳いで青島に渡ったとみられている。鎌田さんは「普段は作業のため着船もする岩にクマがいたので、とにかく肝を冷やした」と興奮冷めやらぬ様子。付近の住民は「腹を空かせたあまりに海を泳いで島に渡ったのだろうが、それにしても最高のエサ場を見つけたものだ」と感心しつつも「ここのところクマの注意報が連日出ているので恐ろしい」と不安気な表情を見せていた。
(野生猿被害拡大:宮崎)
県内で野生猿による被害が深刻化している。畑の農作物を食い荒らす食害が中心だが、住宅街の家庭菜園も荒らし、家の中に入り込むケースも報告されている。2008年3月に開通した宮崎市折生迫-内海を結ぶ国道220号「堀切峠バイパス」(通称)を渡って住宅地へ向かう猿が相次いで目撃されており、バイパスなどの道路整備や山林開発との関係を指摘する声もある。被害に遭った地域では住民たちが「人に危害を加えるのでは」と不安を募らせる。県自然環境課と県営農支援課によると、県内には野生猿の群れが約80あり、4千匹(推計)が生息しているという。被害に遭う農作物はミカン、サツマイモなどさまざまで、被害額はここ数年3千万円台で推移している。宮崎市の農作物被害額は04年度421万円から増減を繰り返しながら08年度は過去5年で最悪の677万円を記録した。前述の同市内海地区では今春、100匹近い群れが出没して、商店の軒先から果物を持って行ったり、小学校グラウンドに侵入したりした。猿は餌を求め、群れで広範囲に移動する。農作物の被害は全国的に発生している。農家などからの要請に応じて県内で07年度に捕獲された猿は823匹に達した。県内でも防除ネット設置、猿に発信器を取り付け接近するとサイレンが鳴るシステムを導入するなど、さまざまな対策が講じられているが効果には限界がある。住民の高齢化も人海戦術を必要とする猿対策を難しくしている。「サル対策完全マニュアル」(伊沢紘生+宮城のサル調査会)によると、これまで全国各地で、さまざまな猿による農作物被害防除対策が講じられている。電気柵や網、追い払い用に訓練したモンキードッグ、爆音機、ロケット花火を用いるものから避妊、集団捕獲などだ。だが、費用的負担が大きかったり、猿がなれたり、動物愛護団体からの批判があったりして、それぞれ単独の対策では思うような効果は上がっていない。山間地を抜けるバイパス道路は連続雨量が一定量を超え、海岸線の道路が全面通行止めとなった場合には迂回路(うかいろ)となる。住民の安全確保のために絶対必要なものだ。まず、バイパスなど地域開発と猿の行動との関係をしっかりと調べる必要がある。それと並行して、出現した猿を局地的に追い払う「追い散らし」ではなく、群れごと奥山へ移動させる「追い上げ」を継続的かつ辛抱強く実施するべきだ。内海地区では、カボチャを抱えた猿が道を走って逃げるという深刻な様相を呈している。困難が伴うことは承知の上で、人的被害が発生する前に、実効性の高い対策を望みたい。

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(イノシシ撃退、手伝って:宮城)
イノシシの食害に悩まされている仙台市青葉区大倉の農家らが、被害防止のための柵の設置を手伝ってくれるボランティアを募っている。参加者には地元で取れた米のおすそ分けなどで感謝の気持ちを表す。農家らは「地区内は高齢者が多い。被害を食い止めるために協力してほしい」と呼び掛けている。柵を設置するのは大倉の農家ら19人でつくる白木地区鳥獣害対策組合。延べ9.3キロメートルの金属柵を設置するため、7月の土、日曜日に予定する設置作業への参加を求めている。作業は朝から夕方までの予定で、1日だけの参加も可。1日につき5キロの米を提供するほか、秋に行う地区の芋煮会に参加者を招き、捕らえたイノシシの肉も振る舞う。同地区ではイノシシが5年ほど前から出没。米や畑のジャガイモを食い荒らし、2008年度の被害額は200万円を超えた。農家らは市と相談。水田区域を四つに分けて金属柵で囲うことにした。柵の購入費約460万円のうち、85%は国と市の助成で賄えることになった。ただ、1枚の重さが約5キロの柵を5050枚つなげて囲う設置作業は自分たちでしなければならず、60、70代中心のメンバーにとっては予想以上に手間が掛かる作業。被害が出始める8月までに設置が終わらない恐れが出てきた。同組合の平武副会長(65)は「体力に自信のある人に来てもらえればありがたい。参加者と地域の交流もしたい」と話している。
(獣害対策に1億円:宮崎)
年々広がっているシカや猿、イノシシなどの鳥獣被害防止対策のため、宮崎県は6月県議会で可決された2新規事業を展開する。鳥獣害自衛体制緊急整備事業(3300万円)とシカ適正管理支援事業(7200万円)で、地域ぐるみの防止対策に力を入れる。鳥獣害自衛対策緊急事業は、集落の耕作放棄地での下草刈り、放任果樹園の伐採、集落隣接森林の除間伐、餌場や隠れがの除去などを行い、警報システムを導入していく。その上で、集落全体や一定単位の集落で大規模な防止柵を設置し、効果的な防止対策を行う。
(拳銃誤射の陸自1曹を停職)
防衛省は7日、同省地下にある中央指揮所で昨年9月、警備中に拳銃を誤射した陸上自衛隊警務隊の男性1等陸曹(45)を停職13日、上司の男性1等陸尉(46)を停職3日とするなど計3人を懲戒処分にした。同省によると、1曹は昨年9月30日、中央指揮所入り口で警備中に9ミリ拳銃を1発誤射し、驚いてもう1発撃った。通常の警備では拳銃に空の弾倉を装着し、実弾入りの弾倉を別に携帯することになっているが、1曹は誤って実弾入りの弾倉を装着していた。上司の1尉は射撃検定に向け勤務時間中に射撃の構えを練習するよう1曹に不適切な指示をしていた。中央指揮所は有事の際に幹部が集まり指揮を執る作戦室などがあり、立ち入りが厳しく制限される。誤射で床に穴があくなどした。
(3年で鳥獣被害半減目指す:愛知)
豊川市は、萩町、長沢町を中心に北部山際で鳥獣被害が集中している。個別農家の対策では限界があり、今年度から3年間で防護ネットの延伸や電気柵(さく)など防除対策に力を入れ、農作物被害の半減を目指す。鳥獣被害は、新城以北の奥三河が、早くから被害が出ている。さまざまな対策を講じているが、決め手はゼロ。その鳥獣被害が、豊川市内でも目立つようになり、被害が多い同市萩町では、畑や水田周囲に防護ネットや電気柵を張り巡らせ、サル、イノシシ、ニホンジカなどによる被害防止に躍起だ。地区住民によると、一番の被害はサル。防護ネットを張ってもよじ登り、食べごろになった野菜や果物を盗んでいく。「そろそろ収穫時期かなと思うと翌日には、サルが現れる。知恵比べだが、防止策がない」とあきらめ状態。イノシシによる被害は、竹林のタケノコ。鋭い嗅覚(きゅうかく)で土の中から掘り出して食べてしまう。ニホンジカは、稲や山林での若芽の食害。樹木が枯れる被害が目立つ。同市では、平成23年度まで3年を目標に国や県の補助金も活用して萩地区で7500メートルの防護ネットを設置する。これまでの設置済みをあわせると、総延長は1万2000メートルになる。また、長沢地区は、ニホンジカ被害対策でメッシュ状のワイヤ製防護柵を今年度500メートル設置、3年後に総延長4500メートルにする計画。農作物被害は、平成19年度が16.2ヘクタール、1230万円に及ぶ。同市では、3年後には被害面積、金額ともに半減する目標をたてている。防護ネットのほか、同市では捕獲用オリを5台増やして16台にし、捕獲頭数もイノシシ65頭、ニホンザル20頭、ニホンジカ88頭と前年度より9頭増やす計画。
(体長70センチのイノシシが出没:静岡)
7日朝、藤枝市岡部町内谷の住宅街の通学路でイノシシの目撃情報が寄せられ、藤枝署員や同市役所職員、地元猟友会員ら約20人が捕獲に乗り出す騒ぎがあった。同市農林課は「山間部の畑ではイノシシの出没情報は頻繁にあるが住宅街では聞いた事がない」と驚いた様子。当分の間、近くの小学校の児童たちは集団登下校を徹底する。同署によると、同日午前6時半ごろ、「イノシシがいる。通学の時間なので危険だ」と110番通報があった。体長は70センチほどで、目撃した男性(68)は「畑でイモを食べていたため、石を投げたら逃げてしまった」という。同市農林課では「エサを探して近くの山から下りてきたと思う」としている。同市農林課によると、昨年度、イノシシなどによる農作物の被害は同市だけで3550万円に上る。年々、被害は増加の一途だ。
(北九州でまた不発弾:福岡)
7日午後2時10分ごろ、小倉北区大門1の市立思永中学校(白石康史校長)グラウンドで、遺跡の発掘作業中に不発弾が地上に露出しているのを発見し110番した。陸上自衛隊目達原駐屯地(佐賀県吉野ケ里町)の不発弾処理隊が爆発の恐れはないと確認、処理した。同中グラウンドでは3日にも不発弾が発見されている。小倉北署によると、長さ約28センチ、直径約8センチで、旧日本軍の砲弾とみられる。信管は付いており、火薬の有無は調査中。同署は現場付近の道路約300メートルを一時通行止めにし、同中など近隣5施設に避難を要請した。
(林野庁、生物多様性も指針に)
国土の7割を占める森林の整備政策で、林野庁はこれまで重視してきた木材生産、災害防止、地球温暖化防止の三つの指標に加え、生物多様性を新たな指標にする方針を固めた。来年度の概算要求に関連予算案を盛り込み、11年ごろに改定予定の国の森林整備の指針である「森林・林業基本計画」に、外来種を含めた生態系の監視体制の強化や動物の生息地の保護対策など生物多様性の視点を本格導入する考えだ。間伐は樹木の成長を促すほか、下草をよく茂らせ昆虫や小動物の餌場を作り出す。しかし、生物多様性に配慮して伐採する木を選ばないと、鳥の営巣木を奪いかねない。また、全国の約1割の森林で、増えすぎたシカによる食害が発生し、樹木が枯れ土壌流出も起きている。生態系保全が災害対策や温暖化防止の上でも問われるようになった。そこで、林野庁は昨年12月、研究者や森林所有者らでつくる検討会を発足、森林整備のあり方の見直しに着手した。その結果、原生的な天然林、里山林、人工林など森林のタイプに応じて分布する生物が異なると判断。これまで不十分だった森林生態系のデータ蓄積が急務と結論付けた。希少な動植物の生息状況に加え、外来動植物の有無やシカによる食害、昆虫や小動物の生息場所である枯木の分布など多様性にかかわる指標について継続調査し、得られたデータをもとに間伐や植林などの計画を練っていく。
(小学校近くで子グマの目撃情報:福島)
7日午前7時50分ごろ、白河市泉田大久保地内の市道脇の山斜面に、子グマらしいクマ1頭がいるのを車で通勤途中の男性が見つけ近くの小田川小学校に通報した。市は防災無線で住民に注意を促したほか、白河署員も現場周辺をパトロールし警戒した。
(園児がアイガモ放鳥:大分)
竹田市で幼稚園の子どもたちがアイガモ農法を行っている田んぼに生まれたばかりのかわいいヒナを放ちました。この活動は竹田市のレストランサリモスが、毎年この時期に地元のしらゆり幼稚園の園児を招いて行っています。レストランが所有する田んぼで園児35人が生まれたばかりのアイガモのヒナ80匹を放ちました。「僕の(ヒナ)元気がいいなあ」「僕のもや」と歓声をあげていました。園児のうち半数は初めてアイガモに触れたということで、田んぼの中を元気に泳ぐヒナを楽しそうに見つめていました。アイガモは雑草や虫を取ってくれるため、無農薬の米を栽培することができます。サリモスでは有機栽培の米を作り始めて10年目となり、去年から収穫した米でどぶろくを製造しています。園児はアイガモ農法の米作りを体験できたようです。

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(警官と知らず違法エアガン自慢:新潟)
新潟県警燕署と県警生活保安課は6日、長岡市青山新町、会社員室橋勝美(38)と、見附市田井町、会社員平井清志(33)の両容疑者を銃刀法違反(準空気銃の所持禁止)の疑いで逮捕したと発表した。非番の警察官らに違法なエアガンの使用を勧めるなどしたのが発覚の端緒という。発表によると、2人は6月30日、エアガンを改造するなどして法定の約2倍の威力を持たせた準空気銃を計5丁所持した疑い。室橋容疑者らはエアガンで撃ち合う「サバイバルゲーム」が趣味で、「威力を強めれば射程が延び、命中精度は上がる。改造しないと対戦相手に負ける」と話しているという。捜査関係者によると、室橋容疑者らは4月頃、長岡市の山中で、サバイバルゲームを楽しんでいた際、非番で友人とエアガンで遊んでいた燕署地域課の男性巡査(20)らに、「威力が弱いと面白くないだろう。もっと面白いのがある」と準空気銃の使用を持ちかけ、「違法だから警察には内緒だ」などと話していたという。逮捕容疑となった準空気銃は、通常の空気銃のバネや銃身を交換して威力を高めていたという。県警生活保安課は「遊び目的の軽い気持ちで改造したとしても、1年以下の懲役に問われる犯罪行為。今後とも厳しく取り締まる」としている。
(対向車からエアガン?:高知)
4日午後6時半ごろ、南国市久礼田の国道32号を乗用車で走っていた男性会社員から「対向車にエアガンの様なもので撃たれた」と110番通報があった。南国署のパトカーが約30分後、現場から南約6キロの香美市土佐山田町の国道195号で、エアガンを撃ったとみられる車を発見。同署員が調べたところ、車内に包丁を見つけたため、運転していた男を銃刀法違反容疑で現行犯逮捕した。南国署によると、男は南国市岡豊町笠ノ川、無職、野村育也容疑者(35)。逮捕容疑は同日午後7時5分ごろ、香美市土佐山田町の国道で、車内に中華包丁(刃渡り約22センチ)を所持していたとされる。車内にはプラスチック製の弾が残った連発式のエアガン(銃長約30センチ)もあり、押収した同署が改造の有無などを調べる。同署の調べに対し、野村容疑者は包丁について「特別な理由もなく持っていた」と容疑を認めたが、エアガンは「撃っていない」と話しているという。会社員の車には家族計4人が乗っていたが、けがはなかった。車の右側にはエアガンで撃たれたとみられるへこみが3カ所見つかった。
(年度内にツキノワグマ保護計画:富山)
県は、ツキノワグマの捕獲上限数や人身被害防止策などを盛り込んだ「ツキノワグマ保護管理計画」を、今年度内に策定する。現在、人身事故発生時の対策をまとめた指針はあるが、個体数を適正に管理するための目標などは盛り込まれていない。計画策定後、県は絶滅防止と人身被害防止の2つの観点から、ツキノワグマ対策を推進していく。県内で野生動物を対象とした保護管理計画策定は、ニホンザルに続いて2例目となる。計画は、県が今年3月に初めて発表した県内でのツキノワグマ推定生息数740頭(430~1040頭の中間値)に基づいて策定する。県内でツキノワグマの個体数を安定的に維持するため、年間に捕獲できる頭数を制限するほか、県外との連携強化なども盛り込む。指針に記している▽人身被害発生時の適切な対応▽市町村や猟友会などとの連携▽農作物の被害防止対策―なども計画に入れる。今後、県の野生動物保護管理検討委員会や野生動物専門部会、県環境審議会で協議し、公聴会やパブリックコメントなどを経た上で、今年度末までに策定する。県自然保護課は「個体数の確保も、人身事故の防止も、どちらも重要な問題。十分に検討を重ね、より良い計画をつくりたい」としている。県自然保護課によると、全国では石川、岐阜、長野など15県が既にツキノワグマ保護管理計画を策定している。福井県は今年度内の策定を目指している。
(獣害のシカ、イノシシ肉弁当に:三重)
大紀町野原の旧七保第一小学校で5日、地元の特産物を加工販売する施設「野原工房げんき村」が開店。シカ、イノシシの肉を使った弁当などを目当てに、老若男女約300人が詰め掛けた。同施設は住民ら150人でつくる「野原村元気づくり協議会」が運営に当たる。野原地区の住民は580人と最盛期の2000人から大幅に落ち込んでおり、地域おこしとともに獣害をもたらすシカ、イノシシを新たな観光資源に育て上げる。この日はイノシシの「ボタン丼」やシカ肉のコロッケが入った弁当、朝採れの野菜などが安価に販売され、午前中で大半が売り切れる人気ぶりだった。同施設は校舎横の旧給食調理室を活用して整備され、町が改修費550万円を負担した。今後は毎週土曜日に開業し、ボタン丼や弁当、野菜などを販売。旧校舎の教室や廊下も開放し、食堂やサロンに利用してもらう。旧校舎の耐震化など今後の課題はあるが、同協議会長で野原区長の鳥田陽史さん(64)は「地元の憩いの場や活性化の拠点に」と意気込む。
(鳥獣被害対策を支援:愛知)
豊川市は6日、山間部でイノシシなどによる農作物被害が増えているため、今年度から3年がかりで被害の半減を目指す「鳥獣害防止総合支援事業」に取り組む方針を明らかにした。同市の一宮、音羽地区の山間部では、イノシシ、サル、シカによるジャガイモ、トウモロコシ、イネなどの農作物被害が相次ぎ、2007年度は1・6ヘクタールで1230万円の被害額に上った。このため、同市は今年3月、県やJAひまわりなどと協力して「市鳥獣被害防止対策協議会」を組織し、鳥獣被害防止計画を策定。11年度までに07年度と比べて、被害を約8ヘクタール、615万円まで半減させる目標を掲げた。農水省の補助金を受け、唐辛子の辛み成分のカプサイシンを含ませた獣害対策ネットの有効性を確認する試験(500メートル区間)を行い、対策ネットの設置範囲を両地区に拡大する予定。また、農家の人を対象にした被害対策研修会の開催やオリなど捕獲資材の増強も行う予定。このほか、同市は被害の多い音羽地区で、シカやイノシシの侵入防護策の設置や山間部と人家の間に緩衝帯を整備する鳥獣保護管理対策モデル事業を今年度実施することにしている。
(敵はイノシシ、落城の危機:兵庫)
中世の代表的な山城で、織田信長軍の前に滅びた丹波市春日町の黒井城が、再び“落城”の危機に直面している。平成の敵はイノシシ。城跡の辺り一面を掘り返し、石垣を崩そうとしている。神出鬼没で戦国武将より手ごわく、手を焼く市教委は「悲劇を繰り返させない」と周辺を金網で囲み、侵入を防ぐ策に出た。標高356メートルにある黒井城は、戦国時代に「丹波の赤鬼」の名で知られた反織田勢力の名将荻野(赤井)直正の居城で、激戦の末に攻め滅ぼされた。今は、本丸、二の丸、三の丸跡と石垣などが残るだけだが、戦国時代の山城の原形をとどめているのが貴重として1989年、国の史跡に指定された。ハイカーらが訪れる観光地となっている。ところが、5年ほど前から夜間に出没するイノシシが敷地内を掘り返し始めた。餌のミミズなどを探すためらしいが、石垣の基礎部まで侵入。景観が損なわれる上、石垣崩壊の危険がでてきた。苦慮した市教委は文化庁と協議。2月末、緊急措置として金網状の「獣害防護柵」を巡らす計画が決まった。高さ約1・8メートル、延長約400メートルの金網を巡らし、本丸、二の丸、三の丸などを囲い込む。遺跡を壊さず、景観にも配慮し、山林の斜面に設置を進めた。城に動物対策の柵を設ける例は全国でも珍しく、市教委は「敵は野武士ならぬ野生動物だが、いわば現代の城壁」と話す。6月末に設置を終えた。さて、攻防の行方は…。
(県内6市町でクマ目撃9件:秋田)
大館市や北秋田市など県内6市町で6日、クマの目撃が9件相次いだ。大館署によると、午後6時半ごろ、大館市白沢字白沢の市道を体長80〜90センチのクマが横切った。民家まで約30メートル。同署がパトカーで付近住民に注意を呼び掛けた。その他の目撃場所は次の通り。▽大館市比内町笹館字細越の国道285号▽北秋田市三里字五輪岱の市道、同市米内沢字長野沢の市道、同市小森字向長渡の国道285号▽八峰町峰浜水沢字大槻野西又の町道▽潟上市昭和豊川山田の山林▽秋田市仁別字水沢の妙見山登山口▽大仙市長戸呂字竹原の松倉橋付近の玉川沿い
(サル害対策に狼の尿が効果を発揮)
NEXCO中日本(中日本高速道路株式会社)名古屋支社 桑名保全・サービスセンターでは、狼の尿100%動物忌避剤「ウルフピー」が、管内のサービスエリアでの猿、鹿の侵入対策に効果を発揮しています。管内の新名神高速道路 土山サービスエリアの周囲には、複数の猿の群れが生息し、サービスエリアおよび車道内への猿の侵入が多発していたため、猿を近づけない対策が急務となっていました。猿に対しての対策としてはフェンス、ネットなどがありますが、既存のフェンス(高さ2.5m)では乗り越えられ侵入を防ぐことができませんでした。そこで既存のサル除け製品の一つとしてフェンスの一部に電気を通す方法を検討しましたが、人の出入りのある場所であるため、感電などの危険性があり、安全性の面から採用を見送りました。ウルフピーは、天敵であるオオカミの存在に警戒して近づかなくなる哺乳類の天敵に対する忌避行動を利用した、100%天然オオカミの尿の動物忌避剤です。臭いを発散させるだけなので、人や動物に影響を与えず、安全かつ有効的に野生動物の害を防ぐことができます。土山サービスエリアでは平成21年3月に、約2kmの法面に沿ったフェンスに、4~6メートル間隔で専用容器に入れたウルフピーを設置したところ、それまで頻繁に見受けられた猿の侵入が、平成21年7月現在まで確認されていない状況です。また、ウルフピーの臭いに警戒した鹿も現れなくなるという相乗効果もありました。ウルフピーは専用容器に入れて、動物の通り道を遮るように設置し、約1ヶ月で乾燥すると補充するだけで簡単に保守もできる、簡単でコスト安、効果的な新しい動物対策の商品です。ウルフピーはアメリカ国内の保護施設で飼育されているオオカミが自然に排泄する尿を採取しています。日本では有限会社エイアイ企画にて輸入卸を行っています。
(マングース、鹿児島市で2匹捕獲)
外来種のマングースの生息が確認された鹿児島市で、鹿児島県などが仕掛けたわなに相次いで2匹が掛かった。県本土で生きたマングースが捕獲されたのは初めてという。県は、目撃情報を参考に同市喜入地区に1日から、鶏肉や豚肉をえさにした金かご状のわなを三つ設置。6日に1匹を捕獲した。5日には別の民家のわなに1匹が掛かった。県が捕まえたマングースは、しっぽを除く体長が20~30センチ程度。わなの中で長いしっぽを丸め、時折、「キーキー」と鋭い声を上げて牙をむいた。相次いでわなに掛かったことから、多数生息している可能性もあるとみられる。

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(シカ害対策で湿地に柵設置:京都)
シカの食害などからノハナショウブを守ろうと、高島市のマキノ自然観察倶楽部がこのほど、同市のマキノ高原の湿地に防護柵を設けた。 ノハナショウブは、観賞用に改良されたハナショウブの原種。形態が似ているカキツバタと同じく県レッドデータブックでその他重要種に指定されている。湿地に群生するため埋め立てなど開発の影響を受けやすく、市内でも数が少なくなっている、という。 マキノ高原では赤坂山の登り口付近に群生しているが、キャンプ場に隣接しており、乗用車が駐車したり、シカに食べられたりして、減少していた。作業は同倶楽部の6人が行い、約400平方メートルの湿地を高さ2メートル、長さ100メートルほどの柵で囲んだ。資材はマキノ高原観光会社から提供を受けた。開花も始まり、7月上旬まで花が咲く。同倶楽部の谷口良一事務局長(52)は「身近な場所でノハナショウブが見られる環境が残せる」と話していた。
(高校生がシカ肉薫製商品化:福井)
農作物に深刻な被害を与えるシカに対し、肉を薫製にして商品化しようという小浜水産高校(小浜市)の試みが注目を集めている。商品化には課題が山積しているが、駆除に当たる地元猟友会や行政担当者らの考えにも一石を投じている。「味はいい。シカ肉を製品化できる加工施設があれば、商品化は可能ではないか」6月25日、同校であった試食会で、食品工業科の生徒らの試作品を食べた県猟友会小浜支部の役員は、感想も含めて今後の方向性を示した。シカ肉は個々で口にするには支障はないものの、食肉として流通させるには衛生上の問題をクリアしなければならない。嶺南地方では以前、若狭町に加工施設の話が持ち上がったものの、今のところ具体化していない。猟友会小浜支部によると、体重80キロ程度のシカ1匹から取れる肉は約40キロ。食肉には背中の肉が適し、焼き肉や、鮮度を保てば刺し身としても味わうことができる。ただ、今の時期はダニやヒルが多く、「山に入るのもためらうほど」(小浜支部役員)で、年間を通じて肉を確保するのは難しい。駆除後の素早い血抜きも肉質を高めるうえで必要で、猟友会員の個々の技量に味が大きく左右されるという。県は本年度、年間4000匹を駆除する計画を立てた。駆除後の処理は埋設になると見ており、有効活用する小浜水産高の取り組みを注視している。同校はこれまで、漁業被害をもたらすエチゼンクラゲのクッキーを企業とともに商品化にこぎつけている。今回も担当する小坂康之教諭(32)は「あのクラゲを食べてしまおうという生徒の発想がおもしろかった」と振り返り、山の荒廃が海の汚れにつながるとして、市民有志とともに進める今回の「鹿肉プロジェクト」に大乗り気だ。小浜市の統計では、2008年度は水稲だけでもシカ被害は1000万円になった。猟友会小浜支部長の高鳥肇さん(68)らは「解体だけなら小規模施設でできないか」「(11月から2月にかけての)猟期中に捕った肉を冷凍にして小浜水産高校に提供する仕組みづくりを考えてみては」などと提言し、今後に期待を寄せる。
(甲冑姿で迫力の合戦再現:愛知)
1575(天正3)年に織田・徳川連合軍と武田軍が雌雄を決した合戦にちなむ「設楽原決戦場まつり」が5日、馬防柵が再現されている新城市の設楽原古戦場であった。地元住民らでつくる「設楽原をまもる会」が合戦当日の旧暦5月21日に一番近い日曜に開き20回目。戦没者の慰霊法要が営まれた後、手作りの甲冑(かっちゅう)や陣がさを身に着けた東郷西、東郷東両小学校の児童と東郷中学校の生徒、きらびやかなよろいと銃で武装した長篠設楽原鉄砲隊、県古銃研究会の計500人が周辺を練り歩いた。馬防柵で子どもは武田、織田方に分かれ、爆竹も使って迫力たっぷりに戦いを再現。武田勢は5度にわたり柵に突撃し、そのたびに織田勢が銃ややりで打ち倒した。大人の鉄砲隊は、火縄銃の連続撃ちを披露した。

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(ライフル射撃、福井国体に照準:福井)
国体の県内開催まであと9年。競技人口の少ない種目の指導者たちは、未来の主役となる小学生の育成に力を注いでいる。25年連続で国体入賞者を輩出しているライフル射撃もその一つ。県協会が4日に福井市春山小学校で開いた体験教室を訪ねた。身長に迫る大きさのビームライフルを机の上に固定し、児童たちが的を狙う。10点満点が出るたび、体育館に歓声が響いた。「4回も満点が出てうれしかった」と、同校6年の中野可菜さん(11)。協会理事長の生島賀寿也さん(48)は「この年代では射撃の楽しさを知ってもらうだけで十分です」と話す。県内の高校生以下の年代で、ライフル射撃の競技人口は50人ほど。部活動は足羽と科学技術の2高校にしかない。運動神経がなくとも本格的な練習を積めばすぐ国体レベルに到達できるが、なかなか興味を持ってもらえないのが課題だという。記者も、大会と同様の立射に挑戦させてもらった。ライフルは重さ4・5キロ。支える両手が震え、焦点も針の穴のように小さい。的の黒点を目がけ、ゆっくりと引き金を引く。ピーン-。電子音の鳴った先を見ると、得点板には非情な「0」の文字。「肩の力を抜いて」。協会員の人に励まされ2発、3発と発射し、ようやく得点「2」が表示された。心を無にする集中力が求められる点で、禅に通じるものがある。協会は今年からこうした出前講座を始め、前回訪れた同市西藤島小学校には射撃クラブができたという。この日集まった60人の児童の中からも、福井国体の入賞者が誕生するかもしれない。
(マタギに密着16年の記録:埼玉)
秋田県など東北地方の山で狩猟などを営む「マタギ」と呼ばれる人々を撮影しているフリーカメラマン田中康弘さん(50)(川口市西青木)が16年間の写真とエッセーをまとめた「マタギ 矛盾なき労働と食文化」(?(えい)出版社)を出版した。平成のマタギに密着した1冊で、「自分の目で見てきた珍しい場面、おもしろい体験を読者に実感してもらえれば」と話している。豊富な写真でマタギを紹介する本を出版した田中康弘さん  長崎県出身の田中さんが、初めてマタギと出会ったのは1992年秋。ナイフに関する雑誌の取材で、秋田県阿仁町(現北秋田市)を訪れ、かじ屋でマタギでもあった西根稔さん(2001年死去)に話を聞いた。九州と違う自然環境や食生活に興味がわいた。それ以来、多くのマタギと会い、撮影を続けるようになった。本では、クマを仕留める様子を臨場感たっぷりに伝えている。マタギが役割分担し、勢子(せこ)が追い込んだ100キロを超えるツキノワグマを、待ちかまえるブッパがライフルで撃ち、その場で解体する流れを20枚以上の写真で追う。また、捕獲したクマに祈りをささげて皮をはぎ、みそやしょうゆで鍋にする食事風景や雪山のウサギ狩り、山菜・キノコ採り、冬の川漁なども写真で紹介している。田中さんは、マタギと行動をともにして撮影、話を聞くことを徹底した。ただ、かんじきで歩くのが難しく、荷物をカメラ1台、レンズ2本、フィルムにとどめた。長靴を履いて何十キロも山を歩き、「無事に帰ってこられるのか」と不安になった時もあるという。本に登場するマタギで公務員の伊東郷美さん(57)は、「田中さんは地域に溶け込み、真剣に撮っていた。マタギや阿仁地方の暮らしぶりが分かる貴重な資料になった」と喜ぶ。マタギは高齢化が進み、継承が懸念されている。田中さんは、きりたんぽ作りや山歩きなどマタギを体験するツアーを05年から企画し、都会の人に魅力を伝える活動をしている。「マタギは、そのうちいなくなるかもしれない。カメラマンとして、今後もマタギを撮影し、伝えていきたい」と話している。
(クマ目撃:福島)
4日午前7時半ごろ、福島市平石字新田の県道で、クマ1頭が歩いているのを近所の住民が目撃し福島署に通報した。クマは山に入っていったという。同署は山菜採りに訪れる人や住民に注意を呼び掛けている。
(クマ目撃、県内で5件相次ぐ:秋田)
県内で5日、クマの目撃が5件相次いだ。秋田東署によると、同日午前5時50分ごろ、秋田市仁別字マンタラメの市道を横切る1頭が目撃された。体長約1メートル。同市太平山自然学習センターまんたらめまで約15メートル。そのほかの目撃場所は次の通り。▽鹿角市八幡平字深の雑木林▽北秋田市上杉字金沢の県道▽大仙市豊岡字十二の十六沢城址(じょうし)公園▽同市船岡字一ノ渡。
(組事務所で銃撃され男性死亡:神奈川)
5日午前4時半ごろ、神奈川県平塚市紅谷町の雑居ビル3階にある指定暴力団稲川会系の組事務所内で、男性が銃のようなもので撃たれて倒れているのを別の男性が見つけ、119番。男性は病院に運ばれたが、死亡が確認された。平塚署によると、死亡したのは平塚市東真土の職業不詳渡辺修広さん(34)。首付近に拳銃のようなもので撃たれたあとがあり、殺人容疑で捜査を始めた。事務所内の数カ所に弾痕があった。現場は、JR平塚駅の北約200メートルの繁華街にある4階建てビル。

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(岩手国体、19競技が会場未定:岩手)
2016年開催予定の岩手国体で課題だった主会場が北上市となり、まだ会場他の決まっていない19競技の会場地選定が本格化する。ほとんどは市町村や競技団体との協議で本年度中に決まる見込み。ただ、ライフル射撃やカヌーのワイルドウォーターは県内に競技施設がなく難航しそう。選択競技となる軟式野球と銃剣道を含めて、開催方法が検討課題となる。特にライフル射撃は新設すれば10億円以上の事業費が必要とされ、県民の理解を得られるかも疑問。川の急流で行うワイルドウォーターは適した場所が見つからないという。岩手国体は、国体改革による競技の隔年開催が導入され2年目の大会。新採用のトライアスロンの開催地は注目されそう。軟式野球を銃剣道は一つを選ぶ。どちらを行うか、県国体準備委員会の競技専門委員会が年内に決定する。
(サルと思い猟銃発射:和歌山)
山中にいた和歌山県田辺市鮎川の無職男性(79)をサルと思いこんで猟銃を撃ち、けがをさせたとして、田辺署は3日、近くに住む無職洞一雄容疑者(66)を業務上過失傷害容疑で逮捕した。男性は頭の骨を折るなど重傷を負ったが、命に別条はないという。田辺署によると、洞容疑者は3日午前11時45分ごろ、物音を聞いてサルと思いこみ、自宅前から北の山中に向けて散弾銃1発を発射。約25メートル先の男性に当たり、けがを負わせた疑い。男性は1人で伐採作業をしていたという。洞容疑者は2001年に猟銃所持の許可を取得。有害駆除許可も受けていたという。
(『鳥獣管理士』秋から養成:栃木)
宇都宮大学は三日、県などと連携して鳥獣による農作物への被害を減らすために、専門的なノウハウを身に付けた「地域鳥獣管理士」を養成すると発表した。茅野甚治郎・農学部長らは会見で「鳥獣による被害の防止が最大の目的ではなく、里山での営農活動や暮らしが持続できるようにすることを目標にしていきたい」とアピールした。同大によると、サルやイノシシ、シカなどによる農作物への被害は、農業従事者の高齢化とともに離農の一因となっており、中山間地域の過疎化にもつながっている。こうした現状を踏まえ、鳥獣対策を計画したり、各地の関係者に助言・指導したりすることができる人材の育成に乗り出す。九月以降に大学院生や自治体職員、社会人らを対象に受講者を募り、十月から授業を始める予定。社会人が受講しやすいよう授業は土曜日に行う。カリキュラムは二年間で、二〇一三年度までに計六十人を認定する。講師は同大教員のほか、他大学の教員や民間企業、猟友会のメンバーが務める。鳥獣の生態に合わせた被害の予防策だけではなく、「中山間地域で人間が生活を続けられるようにするには、どうすべきか」といった視点からの授業も行うという。
(不発弾処理作業終わる:福岡)
小倉北区大門1の市立思永中学校(白石康史校長、589人)のグラウンドで見つかった不発弾の処理作業は3日午前11時半過ぎに終えた。火薬は入っておらず、爆発の危険性はなかった。同日午前8時10分ごろ、遺跡の発掘作業中に不発弾が地上に露出しているのを確認。小倉北署は付近の道路約300メートルを通行止めにし、思永中など4施設に避難を要請した。長さ約25センチ、直径約8センチで、陸上自衛隊目達原駐屯地(佐賀県吉野ケ里町)の不発弾処理隊が処理した。旧日本軍の砲弾とみられ、信管は腐食していた。
(ウリ坊8匹、川べりで迷子:兵庫)
神戸市中央区の住宅地を流れる川にイノシシの子どもが迷い込み、自力で上がれない状態が続いている。3日には8匹が確認され、うち1匹は死んでいた。近所の住民は「ウリ坊」と呼ばれるイノシシの子たちを心配し、餌を与えるなど見守っている。住民らによると、6月28日ごろから、同区熊内(くもち)町5丁目を流れる狐(きつね)川(幅約5メートル)の川べりで目撃されるようになった。いずれも体長50センチほどで、親の姿は確認されていない。雨天時以外、川の水量はわずかで、両面が高さ約6.5メートルのコンクリート壁に囲まれている。市建設局下水道河川部によると、上流にあるトンネル(全長約65メートル、直径約2メートル)を通って迷い込んできた可能性があるという。住民はリンゴやバナナなどを与えて見守りながら、市に保護を求めている。市産業振興局農政計画課は「野生動物なので、むやみに手を出さない方がいい」として静観していたが、1匹が死んだことから、同課は兵庫県と対応を検討している。

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(島原でイノシシ大学、深刻な被害に対応:長崎)
島原半島では、近年、イノシシによる深刻な農業被害が続いている。県などでつくる島原半島地域野生鳥獣被害防止対策協議会(会長=吉本健太・島原振興局農林水産部副部長)は、イノシシの専門知識を持った指導者を養成して各地域で有効な対策を実施していこうと、6月30日、「島原半島イノシシ大学」を開講した。県内では、県北地域に続いて2例目の取り組み。同協議会によると、イノシシによる農作物の被害額は1995年度は約402万円だったが、96年度には1920万円に急増。その後も増え続け、2006年度には9870万円にまで増加した。背景には、担い手不足で耕作放棄地が増えていることがある。耕作放棄地では草が伸び放題となり、山と里の境界があいまいになっているという。また、広葉樹林や竹林のほか、山が多いこともイノシシの生息しやすい環境となっている。99年に県や自治体、農協、猟友会などが同協議会を設置。畑や集落全体に防護柵を設け、イノシシを捕獲するなどの対策を講じてきた。08年度はワナなどで約2800頭ものイノシシを駆除し、被害金額も2628万円に減少したが、同協議会は「繁殖力が強く、半島に1万頭は生息しているだろう」とみている。こうしたなか、各地域に根ざした効果的な取り組みを継続的に図っていくため、同協議会は各地域でイノシシに対し、的確な知識を持った指導者を育成するイノシシ大学の開講を決めた。講座には、半島3市から50~60代の男性を中心に約50人が参加。イノシシ対策に詳しい県農政課の小寺祐二・鳥獣対策専門員を講師に、9月末までに計7回、生態や捕獲方法、食肉への利用などを学ぶ。5回以上の出席で、試験に合格すれば、指導者としての認定証を受けられる。指導者は各地域で住民の相談相手となるなど、被害対策を指導していくという。同協議会は「半島は農業が盛んでもあり、農作物の被害を少しでも減らせれば」と期待している。
(鳥獣害対策、野生肉の消費拡大必要)
野生鳥獣の生息域が広がり、農作物への被害が拡大している。新たな法律ができ、地域ぐるみでさまざまに対策し、効果を挙げた地域がある。市町村が先導し、捕獲と防御にJAも加わり地域ぐるみで取り組みたい。しかし、全国的に狩猟者の高齢化や肉の利活用などの課題がある。狩猟できる人材の育成と野生肉の消費拡大を急ぐべきだ。イノシシは1978~2003年にかけて生息域が1.3倍、シカは1.7倍、猿は1.5倍に広がった。中山間地の人口減、狩猟者の減少、雪不足でイノシシの活動域が広がったこと、餌場の耕作放棄地が増えたことが背景とされる。市町村へのアンケート(07年)では、10年前に比べ4割以上の市町村が、被害が2倍以上に増えたと答えている。被害額は毎年約200億円と高止まりしている。従来は鳥獣保護法に基づき都道府県が計画を策定し、対策を進めてきた。しかし、被害実態は地域によって異なるため、国は鳥獣被害防止特措法を昨年施行、市町村が作成する被害防止計画に基づいて国が支援することになった。市町村が同計画を作成すると、国が8割補てんする特別交付税による対策、市町村による鳥獣捕獲許可、鳥獣被害実施隊の設置と狩猟税の軽減(半額)などの支援措置が受けられる。捕獲や電気柵の設置で既に効果を挙げた市町村がある。作成市町村は、09年度補正予算で措置された鳥獣害防止総合対策事業の対象にもなる。箱わな、追い払い犬、防護柵の導入などに1市町村当たり200万円まで、大規模緩衝帯の整備や遠隔監視システムなどには、経費の半分を国が負担する。地域ぐるみで対策を実施した市町村では、被害を減らした例がある。しかし、有効な施策が用意されているにもかかわらず、計画を策定または予定していない市町村がまだ半分近くある。残念ながら市町村によって温度差がある。住民の声を市町村に積極的に伝えたい。今年3月現在で全1777市町村中、作成したのは693で今年度中に予定しているのは220だ。狩猟者の減少や高齢化で捕獲が進まない地域もある。狩猟免許交付者数は20.6万人(05年)で15年間で10万人近く減った。しかも60歳以上が半分を占める。狩猟者の人材育成が課題で、農水省は農家が銃より易しい箱わなの免許を取るよう勧めている。講習会の機会などを設け、人材を育成する必要がある。イノシシの05年の捕獲数は7万7000頭で10年間で4.8倍、シカは7万頭で2.8倍に増えた。同省の調べでは全国に42カ所の野生鳥獣解体処理施設がある。ブロック肉や肉加工食品、皮革製品の開発と消費拡大に力を入れている。しかし、同省の市町村への聞き取りでは捕獲した9割は土に埋めており、施設の設置も肉の利活用も十分ではない。
(シカ肉料理を提案:宮崎)
シカによる農作物や森林への被害が深刻さを増していることから、JA延岡と延岡地区森林組合を中心にした「鹿害対策検討会」が発足した。6月の発会式では、捕獲意欲を高めるため駆除したシカ肉料理の普及の提案や、シカ害対策について講演会などがあった。県内にはシカが7万頭いると推測されており、被害は後を絶たない。そこでシカ肉を資源(食用)として利用しようとの声が上がり、同検討会発足に併せてシカ肉料理の試食会を開いた。調理したのは、同市北川町熊田の井本人義さん(53)。塩ゆで、竜田揚げ、照り焼き、シカ南蛮、鍋物料理(煮込み)、もも焼き、炭火焼きの7種類を披露、出席者の評判は上々だった。
(ハクビシン対策で研修会:富山)
ハクビシンによる農業被害を防ぐため、県は2日、小矢部市で農家の人などに電気柵を設置する実地研修会を開きました。研修会が開かれたのは4日前にもハクビシンにブルーベリーを食べられる被害があったという小矢部市浅地の果物畑です。研修会には地元の農家の人たちや市町村の担当者が参加し、県の担当者が説明しながら畑の周囲およそ300メートルにわたって電気柵を設置していきました。ハクビシンは体長60センチから70センチほどのネコ目ジャコウネコ科の動物で、東南アジアや中国、台湾、日本に生息し、1980年代から県内で確認されています。雑食ですが、果物を好んで食べ、去年の県内での農業被害額はおよそ650万円、イノシシ、サル、カモシカに次いで4番目です。環境への適応性が高く平成7年頃からはほぼ県内全域に生息しているということです。30センチほどの障害は楽に飛び越えられるため、地面から60センチほどまで網などを張り、その上に10センチ間隔で電気柵を張るのが効果的だということです。県では、動物の特性に合わせて効果的な方法で被害防止対策をするよう呼びかけています。
(日本熊森協会、県支部年内発足へ:栃木)
クマたちがすむ豊かな森を次世代へ残そうと取り組む自然保護団体、日本熊森協会の県支部設立に向けて準備が進められている。現在、県内の会員は正会員、会報会員、賛同会員などを合わせて68人。設立準備会のメンバーは「できれば年内に発足させたい。多くの人に参加してほしい」と呼び掛けている。先月27日に市文化会館で開かれた2回目の設立準備会には8人が参加。活動方針として(1)捕獲したクマの情報を県や市町から収集し、殺さないよう要求する(2)森とクマの学習会を開催する(3)実のなる木の植樹推進-などを確認した。県ツキノワグマ保護管理計画は、ツキノワグマは有害獣であるとともに数の少ない動物で過剰な捕獲で絶滅の危険性もある、と位置付けている。県自然環境課によると、県内生息数は180頭から495頭とみられ、2008年度は30頭が有害鳥獣捕獲された。うち24頭が捕殺、6頭が放獣された。メンバーの1人、真下弘征宇都宮大教育学部教授(64)は「ツキノワグマは絶滅の危機にあり、生息する奥山の自然も危機的状況」とした上で「われわれの活動は、単にクマがかわいそうといった感情的なものではなく環境全体を考えようというもの」と強調している。同協会(本部・兵庫県)は、捕獲されたツキノワグマの写真に衝撃を受けた中学生たちが保護運動に取り組み、同県内での捕獲禁止にまでこぎ着けた活動を発端に1997年、発足した。欧米のような実践型の自然保護団体が日本にも必要との考えで、会員は全国に2万5千人余いる。

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(マングース捕獲へわな設置:鹿児島)
鹿児島市喜入地区でのマングース生息確認を受け、県は1日、マングースの写真が撮影された同市喜入前之浜町の畑周辺に捕獲用のかごわな3基を仕掛けた。生息状況を把握する調査の一環で、7月末まで設置予定。捕獲した場合は胃の内容物を調べ、DNA鑑定を検討する。県自然保護課によると、かごわなは高さ、幅20センチ、奥行き60センチ。マングースの好物という鶏の空揚げで誘い込み、中に入ると入り口が閉まるタイプ。期間中は、地元の県猟友会会員らが定期的にわなを見回る。一方、鹿児島国際大学は1日までに畑と目撃情報が集中した広域農道に自動撮影装置を設置した。
(伊那市有害鳥獣対策協議会:長野)
カラスやシカなどの駆除について検討する伊那市有害鳥獣対策協議会は1日、伊那市役所で開いた。農家や猟友会などから約30人が出席し、対策などについて意見を交わした。協議会は、野生鳥獣による農作物への被害が問題となっていることから、その対策について考えようと伊那市が開いた。市によると、昨年度はカラス1100羽、シカ475頭、イノシシ156頭などを駆除したという。本年度は国の鳥獣害防止総合支援事業の承認を受け、長谷非持地区などに約6キロにわたり防護柵を設置するほか檻を3基新設する計画で、事業費は約6千万円となる。また市では駆除したシカ肉を犬用のペットフードに加工しての販売も計画している。これは平成19年度から取り組み始めたもので、駆除したシカの運び出しをどうするかや、コスト面で検討が課題となっている。市では、「いくつか課題はあるが、有害鳥獣対策の一環として計画を進め来年春からの販売を目指す」としている。

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(旧執行部が仮処分申し立て)
役員改選をめぐり内紛が続く日本クレー射撃協会で、麻生太郎氏の会長再選を支持する「旧執行部」が、新会長を選出して協会運営を始めた「新執行部」に対し、東京地裁に業務妨害の排除請求権を求めた仮処分を申し立てたことが30日、分かった。3月から続く混乱は収拾に向かうとみられたが、法廷闘争になる見通しとなった。関係者によると、旧執行部は3月の役員改選は継続審議の状態で、反対勢力が新役員を選出した手続きを無効と主張。協会の混乱を理由に熊本県で開く予定だったアジア選手権の開催が返上され、日本オリンピック委員会(JOC)から補助金支給などを差し止められた問題で、社会的信用が著しく損なわれたと訴えた。新執行部側も顧問弁護士を立て、準備を始めた。文部科学省やJOCは静観の構えを示している。
(仏像窃盗男が射撃場の銃弾窃盗容疑で逮捕:三重)
三重県警伊賀署は30日、射撃場で散弾銃の弾を盗んだとして、窃盗の疑いで同県四日市市東新町、無職阿部逸男容疑者(59)を逮捕した。阿部容疑者は別の窃盗事件で起訴され、保釈中だった。逮捕容疑は6月10日午後、同県伊賀市の三重上野射撃場で、射撃に来ていた名古屋市の自営業の男性(35)の散弾銃の弾計50発を盗んだ疑い。阿部容疑者は容疑を否認。銃の所持許可を持っておらず、伊賀署が動機などを調べている。同署などによると、阿部容疑者は昨年から今年にかけ、京都市の寺から仏像5体を盗んだとして、窃盗罪などで起訴され、京都地裁で公判中。論告求刑公判が7月2日に予定されている。
(生徒がシカ肉を食べ食中毒:群馬)
県生活衛生課は30日、群馬県で捕獲されたシカ肉を生で食べた那珂市内の中学2年の男子生徒(13)から病原性大腸菌O157を検出したと発表した。野性動物の肉が原因とみられる発症は、県内で初めて。男子生徒は14日夕、那珂市内の親せき宅で、知人からもらった生のシカ肉を食べたところ、下痢や吐き気などの症状が出た。20日に入院したが23日に退院し、回復したという。ほかに親族9人もシカ肉を食べたが、症状は出ていない。
(豊和工業、今秋にも冷間鍛造機を本社工場に導入)
豊和工業は2009年秋をめどに、冷間鍛造機を本社工場(愛知県清須市)に導入する。投資額は3億円。猟銃などの火器の銃身の内側に、ライフルリングと呼ばれる浅い溝加工をする際に使う。老朽化していた既存設備を更新する。新規導入を機に、切り粉が発生しない同機の特徴を生かして自動車部品や航空機部品などの受託加工も始める。導入する鍛造機は、表面に溝を加工した棒状のツールを銃身の開口部から入れ、外からプレスする特殊な方式で内部を加工する。切削と異なり切り粉による製品不良などが起きず、安定的に加工できるメリットがある。 生産能力は従来機と同等。ただ、数値制御が可能になったため、複雑で高精度な軸物の鍛造部品も製造できる。従来は火器の加工にだけ使ってきたが、高い信頼性を要求される自動車部品や航空機部品などの加工にも応用できると判断した。
(「三八式歩兵銃」などネットで入手:兵庫)
旧日本軍の小銃や刀剣をインターネットオークションで購入し所持したとして、兵庫県警は1日、宮崎市下原町、会社員塚田和博容疑者(54)を銃刀法違反(所持)容疑で逮捕し、神戸地検尼崎支部に送致したと発表した。発表によると、塚田容疑者は2月と3月に、ネットオークションで購入した旧日本軍の「三八式歩兵銃」「三八式騎兵銃」など小銃と模造拳銃計13丁と、銃剣などの刀剣計9本を不法に所持した疑い。鑑定の結果、いずれも殺傷能力があると判断された。塚田容疑者は約6年前からネットオークションで小銃を7万~35万円で落札していたといい、「古い銃を集めるのが趣味だった」と容疑を認めているという。県警は、小銃や刀剣の売り主についても捜査を進める。
(温泉施設に鹿肉メニュー:京都)
地元で捕ったシカを使った鹿肉(ジビエ)料理を手軽に食べられるようにと、高島市朽木の温泉施設内にある「里山レストラン天空」が1日から初めてメニューに取り入れる。昨年6月から稼働を始めた地元のシカ専門の解体処理加工施設「朽木ゴールドもみじ」から鹿肉の供給を受け、地域貢献と地産地消を目指す。朽木の鹿肉を本格的な名産にしようと始める。メニューは鹿カツ、鹿カツカレー、鹿ハンバークの3種類で、いずれも野菜サラダと朽木産コシヒカリを一つの皿に盛ったワンプレートタイプ。値段も1000~1300円と手ごろで一般に好まれるものに絞った。硬くて臭いがきついという鹿肉の悪いイメージをぬぐうため、血抜きや筋切りを行い、香辛料やフライのころもなどに工夫を凝らしながら肉の持ち味を生かした。同レストランの宮本知昭料理長(53)は「会席料理で鹿肉ステーキも出している。意見を聞き改善していきたい」と話す。一方、地元の朽木猟友会が運営する解体処理加工施設は、夏場の鹿肉がおいしい6月から10月の5カ月間のみ昨年は稼働した。60頭を処理し、滋賀や京都、大阪、東京のフランス料理やイタリア料理などの15、16店に計1トンを出荷した。責任者の1人、木村隆さん(64)は「10月以降は冷凍保存している。今の体制では最大100頭が限界」と話していた。高島市では年間1600頭のシカが駆除されている。
(1日だけでクマの目撃6件:秋田)
県内で1日、クマの目撃が6件あった。鹿角署によると、同日午前7時40分ごろ、鹿角市八幡平字小豆沢の八坂神社北側の雑木林にクマがいるのを、近くの市道を車で走行中の男性が見つけた。集落に近いため、同署と地元猟友会が警戒に当たった。仙北署によると、同日正午ごろ、仙北市田沢湖卒田字柴倉のJR田沢湖線の線路上をクマが歩いているのを、国道を走っていたドライバーが見つけた。30日にも付近の線路で目撃されている。このほかの目撃は次の通り。▽午前9時半ごろ、大館市早口字上屋敷の早口川河川敷。▽午後2時半ごろ、北秋田市米内沢字長下の国道285号▽午後2時15分ごろ、能代市二ツ井町小繋の県道▽午前7時25分ごろ、美郷町金沢東根字川端山の町道。
(クマ対策の電気柵設置研修会:岩手)
野生のクマが人里に降りて来て飼料用とうもろこしを食い荒らす被害が年々大きくなっています。その対策に悩む農家の人たちに向けて、効果的な防護柵のつけ方を学ぶ講習会が滝沢村で開かれました。去年、滝沢村では酪農家が畑に植えているデントコーンの半分近くをクマに食い荒らされた他、人家にも近づいて子どもの通学に影響を与えるなど、多くの農家がクマの被害を受けています。滝沢村で行われたきょうのクマ被害対策研修会には県内の農家や農業改良普及委員など50人ほどが参加。高圧電流を流す防護柵の設置方法などを学びました。講習会では、業者の人が実際に地面と防護柵に電極をつなぎ、7000ボルトの高圧電流で接触したクマを遠ざける方法などを実演。ソーラーパネルで充電し、遠隔操作でスイッチを入れられる最新のシステムも紹介されました。最近は世界的な飼料高騰のため、酪農家にとって自給飼料は欠かせない一方、クマは、ますます人里に近づきデントコーンなどを食い荒らす習性を身につけるなど農家の経営を脅かす存在となってきていて大きな悩みとなっています。
(バスに改造銃の弾が撃ち込まれる:韓国)
韓国・ソウル近郊で6月30日、走行中のバスに改造銃の弾が撃ち込まれる事件が相次ぎ、その瞬間をバスの防犯カメラがとらえていた。早朝のバスの平穏な車内。しかし突然、乗客は驚き、中には立ち上がる人もいた。よく見ると、窓ガラスが粉々に飛び散っていた。一方、別の映像では、走行中の別のバスに1台のオープンカーが急接近し、後部座席から改造銃をバスに向けて発砲した。ソウル近郊で、6月30日早朝、バス4台に改造銃の弾が撃ち込まれる事件が相次いだ。乗客や運転手にけがはなかったが、警察は、同一犯とみて、防犯カメラに映ったオープンカーを追跡している。

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