<射撃ニュース1月>

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(ヒグマ、冬眠中じゃないの!?:北海道)
根室市桂木の住宅地で今月に入り、同じ個体とみられるヒグマの足跡が相次いで見つかり、同市は銃で駆除することを決めた。ヒグマは通常なら冬眠の時期だが、専門家は「冬でも餌となるエゾシカがいるため、冬眠しなかった可能性がある」と話している。市によると、足跡は今月5日、7日、21日、民家の敷地内などで見つかった。市や根室署は周辺のパトロールを続けてきたが、ヒグマは発見できていない。移動ルートを特定できなければ、わなを使うことができないため、北海道猟友会根室支部に協力を要請した。同支部は足跡が発見しやすくなる降雪の直後に周辺を捜索し、見つけ次第、駆除する方針。住宅地での銃の使用は禁止だが、民家から離れた林の中では問題ないという。ヒグマに詳しい北大大学院獣医学研究科の坪田敏男教授は「きちんとした調査はないが、近年、冬眠しないヒグマの話をよく聞くようになった」と話している。
(獣肉解体処理施設建設に着手:和歌山)
日高川町は、国の経済危機対策交付金事業でシカやイノシシの肉を解体して商品に加工する獣肉解体処理施設の建設に着手。来年度からの利用開始を目指す。中津、美山地区の2カ所に設ける施設を地元の猟友グループが利用し、解体処理された獣肉は中津、美山の両産品販売所などで販売するほか町内の観光施設で「ジビエ料理」として振る舞う予定。利用開始後は狩猟意欲の向上にもつながり、被害が深刻な鳥獣害対策の一環に成果が現れると期待されている。日高川町では以前から地元猟友会が狩猟期間中などに捕獲したイノシシやシシ肉を各グループで解体しているが、育場法の対象外で衛生管理の安全性から販売は難しかった。そんな中、県は平成20年度から「野生鳥獣の資源化イノシシ・シカ肉の利活用」として、イノシシ、シカ肉の安全対策の柱となる「わかやまジビエ衛生管理ガイドライン」を策定した。 同町で整備に着手した獣肉加工処理施設は、約2500万円をかけて道の駅Sanpin中津前の旧加工所を解体して平屋を建設するほか、旧美山村当時から遊休施設となっている猪谷水辺公園のレストラン棟を改修して整備する。ここ数年、全国でも同様の施設が数多く誕生しているが、販売先が少ないことから消費拡大が課題となっており、施設運営開始後は獣肉の販路確保が最も重要となりそう。同町では精肉処理されたイノシシ肉は中津、美山の両産品販売所で販売するほか、温泉宿泊施設などで「ジビエ料理」として提供するほか、町外のホテルなどに食材用として提供できるような販路を模索するという。日高川町では鳥獣被害が後を絶たず、農家の生産意欲の減退などにもつながると危ぐされている。特にイノシシやシカ、サルの被害は深刻で、被害面積は30ヘクタールを超え、農作物の被害額は平成20年度2100万円など毎年2000万円を超える。被害防止のため有害鳥獣で捕獲した数は平成20年度でイノシシが156頭、シカ248にのぼる。
(官邸と小沢氏に銃弾?入り封筒:東京)
東京都千代田区永田町の首相官邸と衆院第1議員会館の小沢一郎民主党幹事長の事務所に、銃弾のような金属が入った封筒が送り付けられていたことが28日分かった。警視庁麹町署は脅迫や火薬類取締法違反の疑いがあるとみて捜査している。麹町署によると28日午前10時半ごろ、首相官邸の事務官が不審な封筒が届いているのに気付き、X線で拳銃の銃弾のような物が入っているのを確認して麹町署に届け出た。あて名は「鳩山由紀夫殿」と書かれていたが、差出人の記載はなく「死ね」などとペンで手書きされた紙が1枚入っていた。また小沢幹事長の事務所からは同10時45分ごろ、不審な封筒が届いたと麹町署に連絡があった。あて名は「小沢一郎殿」、差出人は実在の建設会社名が書かれ、白い紙にくるまれたライフル弾のような金属と「小沢を標的」などと新聞や広告の文字を切り張りしたはがき1枚が入っていた。鳩山由紀夫首相は28日、首相官邸に銃弾らしき金属が郵送されたことについて「極めて卑劣な行為だ。言論には言論でお互いに戦う、あるいは協力するのが筋だ」と強い口調で批判した。官邸で記者団に語った。
(「カラスのフン害にふん慨する会」の参加者募集:青森)
弘前商工会議所(青森県)は、1月31日に開催する「カラスのフン害にふん慨する会〜もうごめん!カラス!私たちは起ちあがる!〜」の参加者を募集中だ。同イベントは、フンやゴミの散乱、騒音、人への攻撃など、カラス被害の状況把握や対策の検討などを目的に開催されるもの。定員100名で、参加無料。同時にアンケート調査を行い、今後の要望活動などに役立てることとしている。

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(白神山地の歴史伝えるマタギ展:青森)
青森、秋田両県にまたがる世界自然遺産「白神山地」の歴史を伝える「白神山地マタギ展」が青森市森林博物館で開かれている。3月28日まで。展示されているのは、白神山地にまつわる絵図や古地図など計110点。青森県鯵ケ沢町の赤石川流域を猟場とした「赤石マタギ」がクマを仕留める姿をとらえた写真パネル16枚も並んでいる。弘前藩の絵師平尾魯仙の写生画「暗門山水観」には、切り出したブナの薪材を川に流して弘前城下に運ぶ様子などが描かれており、当時の白神山地の利用状況が分かる。観覧料は大人240円、高校・大学生120円、70歳以上の市民と中学生以下無料。午前9時〜午後4時半。月曜休館。
(売れてます、エゾシカ肉のコンブ巻き:北海道)
えりも町の水産食品製造販売会社、えりも食品(山形弘社長)が、増え続けるエゾシカの有効活用に着目して開発したシカ上肉のコンブ巻き「もみじ巻き」が販売数を伸ばしている。通信販売だけで全国各地から1日平均50本ほど注文があり、「歯応えがよく食味上々」とリピーターが増えているという。もみじ巻きは、ゴボウとシカ肉を地元産のコンブで巻き、コンブのうま味とゴボウの甘みがシカ肉にしっかり染み込んでおいしい。昨年春に販売し、コンブ巻きの調味料は本州の醸造会社に特注し、切り口が花模様に見えて食欲をそそるように特殊プレス機も開発した。値段は1本650円。山形昌一会長は「シカ肉は町内で取れた物だけを使用しているが、コストの面で課題が残っている」と話し、今後はコスト削減と単価引き下げにも取り組むことにしている。町内では、本社直売店と本町のスーパー・サンマートで購入できる。

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(イノシシ頭駆除、注意呼びかけ:新潟)
26日午後2時20分ごろ、妙高市飛田の田んぼにイノシシが5頭ぐらいいると住民から妙高署に通報があった。地元猟友会のメンバーが駆けつけ、同4時半ごろまでにイノシシ6頭を駆除した。けが人はなかった。近くには市立斐太北小学校や同斐太北保育園があり、同署などは注意を呼びかけている。市環境生活課によると、駆除されたのはいずれも体長1メートル以上の子どものイノシシ。発見場所から約500メートル先の内川に追い込み、駆除した。付近では夏や秋にはイノシシによる農作物の被害があるが、冬場に平野部で出没するのは珍しい。斐太北小の児童は同日午後、警察官に付き添われ集団下校した。同署は27日も登下校時に周辺でパトロールする予定。
(イノシシ下校女児襲う:愛知)
26日午後3時半ごろ、今治市玉川町摺木(するぎ)の市道で、コンクリート製のり面を駆け下りてきた体長約1メートルのイノシシが、下校中の町内の小学6年女児(12)に突きかかり、女児は左脚にけがを負った。イノシシは山に逃げ、今治署は近隣住民に注意を呼び掛けている。今治署によると、女児は、1人で歩いていて背後から襲われた。車で通り掛かった女性がクラクションを鳴らして追い払い、女児を車内に保護した。同署と地元猟友会がイノシシを捜している。同署から連絡を受けた今治市教育委員会などは児童生徒の登下校時の警戒を開始。27日朝は教員や住民、保護者らが通学路に出て登下校を見守る。現場は今治市南西部の中山間の住宅地で、近くに小中学校や市玉川支所がある。
(カラス被害:フン害対策考えよう:青森)
弘前商工会議所は31日、弘前市内のカラスの被害実態を把握し対策を考える「カラスのフン害にふん慨する会」を同市上鞘師町の同会議所で開く。参加自由だが申し込みが必要。同会議所によると、中心街のふん害やごみの散乱などの被害が大きく、これまでにも「カラス対策フォーラム」を2回開催。要望を受けた市もさまざまな対策を講じてきたが、効果が上がっていないのが実情だ。東北新幹線新青森駅が12月に開業し、観光客増が期待さるが、カラス被害はイメージダウンになるとし、同会は市民の苦情などを踏まえて市にさらに対策を要望していく。
(シカ食害、森林守れ:三重)
ニホンジカの食害による森林被害が深刻化している。四日市市の森林施業NPO法人「森林の風」(蒲田博会長)は、安上がりな9種類の食害対策を考え、管理している亀山市内の山林で試している。このうち3種類の方法で効果がみられたという。同NPOは3年前から食害対策を試行。このうち、15本のスギの幹に荷造り用のポリエチレンテープをらせん状に巻き付けたところ、どの木にも被害が出なかった。「クマが木でつめをとぐのを防ぐため、岐阜県や福井県などで使われていた方法。シカにどうか試してみた」と理事の瀧口邦夫さん(60)。テープを巻き付けることで幹の成長に支障があってはいけないので、「一定期間が過ぎたら巻き直しが必要」と話す。高さ1メートル、幅50センチの金網を、幹に巻き付ける方法でも効果があった。スギ20本で試し、どれにも被害はなかった。ただ、金網を巻かない周囲の木の多くが食害に遭ったという。ほかに、枝打ちしたスギの枝や割った竹を幹に巻き付けたり、使用済みの養殖用ノリ網で400平方メートルほど木を囲ったり、わらで編んだ縄で約400平方メートルを囲ったりしたが、どれも失敗。枝や竹をしばったひもが腐って落ちてしまったり、ノリ網は破られたりして、食害に遭った。理事の桜井龍彦さん(61)は「材料費が安く、機械も使わず、少ない労力で山に持ち込めて設置できることや、付けたままでも自然分解するか容易に回収できるものを試した。クリーンヒットになるような対策は見つかっていないが、これからもいろいろな方法を試していきたい」と話している。同NPOは2005年から、亀山市の鈴鹿森林組合が所有する同市加太向井の山林約10ヘクタールを管理委託され、ホンダの従業員らと手入れを続けている。当初は食害はなかったが、翌年、スギがニホンジカの食害に遭い、年々被害は拡大しているという。
(英五の思い継ぎ、鹿愛護会に寄付:奈良)
「酒と泪と男と女」などのヒット曲で知られる歌手の故・河島英五さん(享年48)の遺志を継ぎ設立された河島英五記念基金が26日、奈良市脇戸町のTEN.TEN.CAFEで、奈良の鹿愛護会に50万円を寄贈した。英五さんの長男で、同基金代表の歌手・河島翔馬(27)は「奈良の鹿は、交通事故や観光客のゴミを食べたことが原因で年間400頭近く減少している」と説明。「未来の子供達によりよい環境を残す」という同基金の理念に基づき寄付を決めたという。同会の池田佐知子事務局長は「私たちのような“裏方”の仕事に支援していただくことは励みになる」と感謝した。贈呈式には、英五さんの次女で歌手の亜奈睦(30)も、生後1ヵ月の長女・愛流来(あいるら)ちゃんを抱いて出席。英五さんが残した3姉弟はオメデタ続きで、昨年8月、翔馬に長女・梨音(りん)ちゃんが誕生したのを皮切りに、12月には亜奈睦、今月20日には長女でタレントのあみる(32)が第三子となる長女・月花(つき)ちゃんを出産した。「同学年の子どもが生まれたことで、きょうだいの結束力がさらに深まった気がする」という翔馬。5月30日には、毎年恒例の河島英五記念ライブ「元気だしてゆこう」が四條畷市内で行われる予定だが「その時に(3人の子どもを)ファンにお披露目できれば。何らかの形で演奏にも参加させたい」と、同ライブでの、英五さんの孫娘3人同時“舞台デビュー”プランを明かしていた。
(シカを食べる:北海道)
かつてアイヌ民族は、よくエゾシカを狩り、肉を食べた。呼び笛を持って山に入る。木陰に隠れ、鳴き声をまねて吹くと、シカが集まる。弓を引き、毒矢を放つ。そうして仕留めたと萱野茂さんの著書にあった(「二風谷に生きて」)▼だがシカが豊富に食べられたのは明治までだ。伐採や開拓、鉄砲による乱獲に大寒波が加わって、絶滅寸前になった。禁猟の措置が広がる。シカ肉が入手しにくくなったのは、和人も同じだった▼エゾシカの数は1990年代以降、急回復した。農業や森林の被害が大きくなったため、最近は年間7万頭前後も捕獲されている。だが長い間にシカを食べる文化がすたれたのだろう。食用に回されるのは1万頭ほどしかない▼いま「エゾシカ肉を食べよう」と呼びかける動きがある。道やエゾシカ協会などが主催する「2010エゾシカ料理まつり」もその一環だ。札幌、江別、小樽の34飲食店で、来月1日から始まる▼シカ肉の味は撃った直後の処理が肝心という。いいものは臭みがなく、あっさりしておいしい。野生の鳥獣肉ジビエはフランス料理の高級食材だ。「まつり」以外にもエゾシカ料理を出す店は増えている▼現代の日本で、狩猟した肉を食べる機会は多くない。山や森からの恵みとして「命をいただく」ことは、自然と人間の関係を考える機会にもなろう。新しい北海道名物に定着するとよい。
(キジやシカ食材に:岐阜)
郡上市でキジや野生のシカを食材とした新しい料理作りが進められている。同市や観光連盟など市内7団体でつくる郡上地域活性化協議会は26日、同市内でキジ料理の発表会を開いたほか、市内のレストランでは来月から、シカのジビエ料理を提供するなど、新しい味覚を広めようと力を入れている。キジ肉は白身で、ビタミンB2、B6や鉄分が豊富。貧血を改善したり、肌を美しくする働きがあるという。同協議会は2008年度から、郡上調理師会と協力し、キジ約800羽の飼育から販売まで実施。09年度は市内飲食店を対象に、3回の料理講習を行い、キジ料理の普及に取り組んできた。同市大和町の道の駅「古今伝授の里やまと」で開かれたキジ料理の発表会では、市内11店の飲食店主が腕を振るった水炊きや釜飯、赤ワイン煮など和洋中の料理を発表、市民ら40人が試食した。和田繕長(よしひさ)・市観光連盟会長が「キジは高たんぱくでヘルシー、時代のニーズに合っている。郡上の名物にしたい」と意気込む。3月まで、市内各店でキジ料理が味わえる。一方、同町の古今伝授の里フィールドミュージアムでは2月1日〜28日、施設内のレストランで、日本ジカのジビエ料理を提供する。同市からの要請を受け、猟師が処分した日本ジカの有効利用を図るため、野生の日本ジカのロース肉を使った料理を開発した。シカのロース肉は、1頭から少ししか取れない貴重な部位。北海道のエゾジカは、東京のフランス料理店で高値で取引されるという。猟師が解体処理した生肉を直接、レストランに届けるため新鮮で、牛肉や豚肉の3分の1のカロリー、15分の1の脂肪分というヘルシーさも売り物だ。同ミュージアムでは、「郡上の山の塩分やミネラル分が豊富な草を食べているので、肉質は驚くほど軟らかく、繊細で甘みのある赤身が特徴」と話している。
(篠山の文化学ぶ:兵庫)
篠山市南矢代の兵庫県立篠山産業高校丹南校で21日、3年生12人がシカ肉を使った料理づくりを学んだ。1年間取り組んできた設定科目「里山文化」の締めくくりで、里山に増え続け、農作物を食べ荒らすシカについて考えた。県立ささやまの森公園スタッフの岡田照代さんを講師に迎え、3年生と一緒に学んできた「地域オープン講座生」の地元の女性4人も料理づくりに加わった。献立は、シカのひき肉を使ったスパゲティと揚げ春巻き▽シカ肉を使ったチンジャオロースーとウインナー。生徒たちはシカ肉を食べやすい大きさに切りながら「料理次第ではシカ肉もおいそう」と話した。出来上がった料理は皆で味わった。
(給食にシカ肉カレー:兵庫)
兵庫県丹波市青垣町内の計6か所の幼稚園、小学校、中学校で25日、シカ肉入りのカレーが学校給食に登場した。同市内ではシカ肉専門の加工販売会社が設立されるなど、シカ肉の有効利用への関心が高まっており、「全国学校給食週間(24〜30日)」に合わせ食育の一環で実施した。市内で学校給食に携わる栄養士が2008年、シカ肉の給食導入について研修会を開催。昨年1月下旬に初めて同町内の給食を調理している市立青垣学校給食センターが試験的に行った。06年に設立された専門の加工、販売会社「丹波姫もみじ」(同市氷上町谷村)から仕入れた肉を使い約700食分を調理。くさみを抜くため約30分間ゆでた後に冷ました。価格は牛肉と同じだが、調理前に約1時間の処理が必要という。通常、牛肉の使用量10・9キロだが、この日は17・8キロのシカ肉を使った。市立佐治小では、「お代わり」をする児童も多く、ルーはすぐ品切れに。4年の堀菜奈佳さん(10)は「肉の歯ごたえがあっておいしい。カレーに向いていると思う」と話していた。同センターは、この日の給食に先立ち、県内で年間2万頭以上のシカが捕獲されながらも、利用が進んでいない現状などを書いた「ひとくちメモ」を児童生徒らに配布し、食材としての利用に理解を求めた。足立定之・同センター所長は「今年は、何回かシカ肉を給食に取り入れる方向で進めたい」と話していた。
(「営農管理的アプローチによる鳥獣害防止技術の開発」の開催:東京)
近年、イノシシ、シカ、サル等の野生動物による農林被害が農山村における過疎化・高齢化等を背景に増加しており、中山間地域を中心に深刻な問題となっています。このため、農林水産省では、平成19年度より、「新たな農林水産業政策を推進する実用技術開発事業」において「営農管理的アプローチによる鳥獣害防止技術の開発」を実施し、鳥獣を誘引しない営農管理と多獣種の侵入を防ぐ複合的被害防止技術等の開発を行っています。本研究成果発表会では、鳥獣を誘引しにくい水稲・野菜・果樹の栽培技術、多獣種対応型の侵入防止柵、イノシシの被害発生予測技術など、現場で役立つ新しい技術を紹介します。
(小沢幹事長にまた銃弾か:東京)
東京都世田谷区の小沢一郎民主党幹事長の自宅に26日、実弾とみられる金属弾と小沢幹事長を非難する文書が入った封筒が郵送されたことが警視庁への取材で分かった。警視庁によると、同日午後5時半ごろ、秘書が郵便受けに入っていた封筒に銃弾のようなものが同封されているのを見つけ、玉川署に届けた。金属弾は38口径に近い大きさで、厚紙などに包まれていた。文書はA4判1枚で、「辞職しろ」などと書かれていた。封筒は灰色で、あて名は小沢幹事長名だった。小沢幹事長などに対しては、昨年12月から今月にかけ、千代田区の衆院第1議員会館の事務所や民主党本部、港区のテレビ朝日にもライフル銃の実弾や文書などが郵送されていた。
(荒廃農地にメ〜案:神奈川)
耕作放棄地などの雑草対策として、秦野市内でヤギ2頭を放牧する「荒廃農地対策実証実験」が始まった。秦野市と県による、県内初の試み。耕作されていない農地の雑草を食べさせることで、荒廃を防ぐ狙いだ。市内数カ所で1年かけて実験を行う。牛の放牧による効果は判明しているが、ヤギによる対策も全国的に増えているという。シカやイノシシが警戒して近づかないともいわれ、有害鳥獣対策としての効果も期待されている。秦野の休耕地に放牧されたのは、長野県佐久市の独立行政法人家畜改良センター長野支場から無償で借り受けた生後1歳半のオスのヤギ2頭。秦野市菩提の休耕地約1千平方メートルに、ソーラー発電式電気柵を2重に張り、雨よけの簡易小屋を設置。約10メートルのワイヤ2本を地面に張って鎖でつなぐことで、逃亡を防ぎ、かつ敷地内を自由に行き来できるようになっている。休耕地は雑草も枯れた状態だが、2頭とも食欲旺盛。実験を担当する、はだの都市農業支援センターは「木でも雑草でも何でも食べるので1千平方メートルだと2週間ほどで食べ尽くすのでは。近くの1500平方メートルの休耕地も予定している」と話す。ヤギは暑さには弱いが寒さに強く、長野支場では氷点下10度ほどの気温でも屋外で飼育されていたという。牛の場合、多量の水を飲むため、放牧の際は水の補給が重要になるが、ヤギはそれほど必要としないため管理に手間がかからない。しかも牛に比べて格段に軽量、小型とあって、高齢者でも移動が簡単にできる。同支場では「耕作放棄地の雑草対策としてここ1、2年でヤギの放牧が増え、富山、奈良、和歌山県などで実施されている」と話す。また、同支場周辺では、ヤギを放牧することで警戒するためか、野生のシカの移動ルートが変わったことが確認されたという。秦野市内の耕作放棄地など荒廃農地は約58ヘクタール。農家の高齢化で、年々増えているという。また、見通しが悪くなることで、シカやイノシシ、ハクビシンなどが隠れやすくなり、有害鳥獣の被害が目立っているという。同市では、2008年度から雑草対策などの目的で市内の酪農家から2頭の牛を借りて放牧を実施している。牛がいることで、有害鳥獣が近づかなくなるといい、ヤギでも効果が出ることを期待している。市農産課の山口圭一課長は「牛による雑草対策は効果があるが、水の補給など管理面でヤギの方が簡単。半年から1年ぐらい市内で場所を変えながら効果を見ていきたい」と説明している。

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(イノシシ「困った」、捕獲も逃す場所なく:大阪)
堺市美原区の住宅地でイノシシがいるのが見つかり、市が捕獲した。体長約1メートルで、ウリ坊のシマ模様が消えたばかりの子供のイノシシとみられる。市では山に放す予定だが、同市内に適当な場所がなく頭を痛めている。美原区さつき野西の住宅地にある調整池(約1万3千平方メートル)で今月15日、水がない底を走り回っているイノシシを、ヨシの刈り取り作業をしていた業者が見つけ、市に連絡した。市では、イノシシが池の底から住宅地へはい上がる可能性がなかったため、連絡を受けてから9日後の24日早朝に捕獲作戦を展開。オリを仕掛けたところ、自分から飛び込んできたといい、中区の下水処理場の空き地に設置したオリで保護している。人畜や農作物への被害が出ていないことから、市は山に戻すことにしているが、山間部が比較的多い南区は田畑を荒らす害獣として駆除の対象となっていることから、市内ではイノシシを放つ適当な場所がないという。このため、府の担当課と連絡を取りながら、イノシシの“解放場所”を探している。
(増えるシカ捕獲、有効利用へ:兵庫)
野生シカの肉を食用として普及する後押しをしようと、兵庫県は本年末までに、衛生的な解体方法のガイドラインを作成する。県内ではシカによる農産物被害が増えているが、捕獲後の有効利用が進んでいない。県は「食肉としての安全性をアピールし、需要拡大を図りたい」としている。近年、県内のシカによる農作物の被害が拡大している。鳥獣による被害のうち、シカが半分を占め約4億円に上る。2008年度の捕獲数は約1万9千頭で、10年前に比べて倍増している。捕獲したシカの有効活用の一つとして食肉が注目されているが、県内で捕獲されたシカ肉の流通はまだ少ない。シカ肉専門の解体施設は1カ所のみで、年間300頭にとどまっている。大阪府環境農林水産総合研究所が、08年2月に関西のフランス料理店などにアンケートした結果によると、回答した70店中、過半数の41店がシカ肉を使用し、うち37店が国産を使っていた。しかし、8割は北海道のエゾジカが占めた。同研究所の石塚譲主任研究員は「北海道は早くから衛生管理マニュアルに基づいた施設を整備し、安定供給できる体制があるからではないか」と話す。野生動物の肉は家畜の牛やブタ、鶏のような衛生管理の法的な定めがない。県内では、2003年にシカの生肉を食べた人がE型肝炎に感染したこともあるため、普及には県独自のガイドラインが必要と判断した。04〜06年には岐阜大学と兵庫県立大学が、シカのE型肝炎感染の可能性を示す抗体保有率を共同調査。ブタやイノシシに比べ、シカのE型肝炎ウイルスの抗体保有率は少ないことが分かった。ガイドライン作成では現在、県森林動物研究センター(丹波市)が、県内のシカ約100頭について保有するウイルスの種類や、病気などを分析している。異常を見つけるための内臓などのチェック項目や、施設の衛生管理などを定める。血抜きのタイミングや捕獲方法などのマニュアル化も検討している。同センターの横山真弓主任研究員は「シカ肉は貴重な地域資源。地域おこしにつなげたい」と話している。
(県環境セミナー、鳥と獣の生態テーマに:熊本)
鳥と獣の生態をテーマにした県環境セミナーが24日、熊本市手取本町の県民交流館パレアであった。NPO法人水と緑いきものネットワーク熊本の歌岡宏信理事長は「熊本のけもの事情」と題し、県内でも温暖化などの影響で生態系に変化が起きていると報告した。カモシカは雪が積もらなくなったため、本来の生息地から移動し、減少していると見られる。一方でシカは、キツネなどの天敵や狩猟者の減少で増えている。タイワンリス、ニホンモモンガなど以前は見られなかった動物が確認され、農作物への被害が出ているという。昨年9月に発行された「くまもとの野鳥」の作成にかかわった東京大大学院の樋口広芳教授は「熱帯雨林の破壊で東南アジアからの渡り鳥が減っている」と語った。会場では野鳥の写真や環境に関するパネルが展示された。
(剣山山系のシカ食害防止で連携を:徳島)
徳島と高知県境にまたがる三嶺など剣山山系で深刻化するシカの食害について考えるシンポジウム(三嶺の森をまもるみんなの会など主催)が24日、徳島市内のアスティとくしまで開かれた。徳島、高知両県の動植物の専門家や森林保護団体の代表ら約150人が出席。被害状況や対策の効果を報告し、両県が連携して食害防止に取り組むことを確認した。両県の森林保護団体などでつくるボランティアネット・三嶺の森をまもるみんなの会の依光良三代表(67)=高知大学名誉教授=が「三嶺の森はここ4、5年で下層植物の大半が食い尽くされた。樹木の7割以上が被害を受け、食害の進むスピードは全国でも例がない」と強調。「(草木の枯死によって)森の保水力が失われ、大規模な土砂災害の危険性がある」と指摘した。三嶺での食害調査を進める高知大学理学部の石川慎吾教授(57)は「被害を受け1年以内に防護柵を設置しないと、新たに出てきた芽まで食べられ、植物が死滅してしまう」との分析結果を報告。森林総合研究所四国支所の奥村栄朗さん(54)は「防護柵は部分的、一時的な対策でしかない」とし、早急なシカ駆除の必要性を訴えた。徳島県植物研究会の木下覚会長(67)も希少植物への被害状況を報告。同県の三嶺の自然を守る会の暮石洋理事長(60)は「早急なシカ食害対策の必要性を再確認できた。高知県と連携して県レベルでの取り組みに盛り上げていこう」と呼び掛けた。
(給食にシシ肉「おいしいよ」:大分)
学校給食週間にちなみ、武雄市橘町の橘小で25日、市内で捕獲されたイノシシ肉と地元産野菜を使った給食が振る舞われた。同市の小学校給食でイノシシ肉を出すのは初めてという。「武雄の食材の一つとして紹介したい」と考えた同校の江口陽子栄養教諭が、市に相談して実現した。市が武雄鳥獣食肉加工センター「猪突(ちょとつ)猛進やまんくじら」(同市山内町)で加工されたロースのスライス肉6・5キロ(約3万5千円分)を同校にプレゼントした。この日はニンジンやタマネギなど同市産の野菜と一緒にすき焼き風に煮た「しし焼き」として全校生徒(119人)に振る舞った。子どもたちにも好評で、6年生の中島寿一君は「初めて食べたけど軟らかくておいしかった」と笑顔を見せた。同市いのしし課の溝上正勝課長は「イノシシ肉の販路が拡大して価格が下がれば、給食でもっと利用してもらえるはず」と話していた。
(タンチョウ、34年ぶり飛来:宮城)
国の特別天然記念物タンチョウが、県北部に飛来した。日本野鳥の会によると、タンチョウが県内で確認されたのは1976年以来、34年ぶりという。今月後半から目撃例が相次ぎ、23日には大崎市の蕪栗沼(かぶくりぬま)にいた1羽が隣の登米市内まで飛び、田んぼで餌を探す姿などが観察された。撮影した色麻町の会社員吉田定雄さん(54)の話では、ちょっかいを出してきたカラスに向かい、タンチョウがダンスのようなしぐさをして威嚇する様子が見られた。NPO法人「タンチョウ保護研究グループ」(北海道釧路市)の百瀬邦和理事長は「中国大陸で飼育されているものが、比較的暖かい日本列島に飛来したのではないか」と話している。
(台湾のカモ・アヒル肉輸入停止)
農林水産省は22日、台湾中部の養鶏場で弱毒性の鳥インフルエンザが発生し、台湾からの家禽(かきん)肉などの輸入を停止したと発表した。 台湾から2008年度に輸入されたカモやアヒルの肉は約4千トンで、輸入量全体の8割を占める。だが、国内に在庫があることや業者が輸入先を欧米に変更することが可能なため、影響は少ないという。

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(小学生ら、猿にかまれ軽傷:茨城)
22日、鹿嶋市の高松緑地公園などで登校中の小学生と、女性会社員が猿に襲われ、足にけがをした。20日にも同園で母子が足をかまれた。同公園に居着いているニホンザルが襲ったと見られ、市は猟友会と連携し24日にも捕獲を試みる。鹿嶋署などによると、同日午前7時15分ごろ、同市粟生の歩道で、近くに住む市立高松小2年の女児(8)が、同公園から車道を横切り走ってきた体長約40センチの猿に襲われ、右ひざと左足太ももをかまれた。女児はジーパンをはいていたため、軽いけがで済んだ。午後2時20分ごろには、同公園内駐車場で神栖市平泉の会社員(35)が左ひざをひっかかれた。猿はバッグを振り回すと逃げたという。公園は住友金属鹿島製鉄所敷地に隣接し、約22ヘクタールある。東西が1キロ近くあり、木々が生い茂る。市環境課の話では、昨年5月ごろから猿の目撃情報が寄せられていたという。最近では北浦に近い大野地区からも情報があるという。
(北限のサル、53群1818匹に:青森)
昨年12月、国の天然記念物「北限のサル」の一斉調査を行ったNPO法人「ニホンザル・フィールドステーション」(伊沢紘生理事長)が24日までに、調査の中間報告をまとめた。下北半島に生息するサルは、2008年度の最終報告より6群69匹多い「53群1818匹+α(アルファ)」。大規模捕獲による個体数調整がスタートして約1年が過ぎ、生息数の大幅な増加が抑えられた一方、むつ市川内町地区などでサルの遊動域が広がっており、農作物被害の拡大が懸念されている。
(上野動物園の「北限のニホンザル」逃走も捕獲:東京)
東京・台東区の上野動物園で、24日から一般公開された国の天然記念物「北限のニホンザル」の1匹が、サル山の塀を乗り越え、園外に逃げ出すトラブルがあった。体長約50センチのオスのサルは、午前9時半ごろ、塀にあるパイプを伝って外に逃げた。職員が網や麻酔銃を手にし、追ったが、園外に脱出し、行方不明に。約6時間後の午後3時40分ごろ、公園内の飲食店地下室付近にいたのを発見され、職員が網で無事、捕獲した。青森県下北半島に生息する北限のニホンザルは近年、数が増え、農作物への被害が深刻化。むつ市が駆除を始めることを知った上野動物園が引き取りを申し出て、捕獲された一部が園に移送され、非公開の施設で飼育されていた。逃げたのは、この日から一般公開された23匹のうち1匹だった。園の女性職員は「人慣れしておらず、初めての環境にびっくりして逃げたのでは」と話した。逃亡ザルは当面、非公開施設に逆戻りだという。
(小沢事務所あて金属弾、ライフル実弾と判明:東京)
衆院第1議員会館(東京都千代田区)の小沢一郎・民主党幹事長の事務所に昨年12月、ライフル銃の弾とみられる金属弾が送りつけられた事件で、警視庁が鑑定した結果、金属弾は実弾だったことがわかった。同庁幹部によると、弾は直径約1センチ、長さ約10センチのライフル銃の実弾で、昨年12月25日、小沢氏の事務所に郵送された封筒の中に入っていたのを秘書が発見した。都内から発送されていたが、弾や封筒から指紋やDNAは検出されなかったという。同庁で火薬類取締法違反容疑で調べている。
(シカの結核感染で安楽死処分:大阪)
大阪府池田市は22日、シカの結核感染が見つかった五月山動物園(同市)で、飼育中のシカ18頭すべてを安楽死処分すると発表した。1958年の開園以来、初めて同園からシカがいなくなる。同園では、8日に死んだシカ1頭に結核感染の疑いがあった。飼育中の18頭を府立の家畜保健衛生所で検査したところ、うち12頭の感染が判明。園内のほかの動物に感染する可能性も否定できないため、全頭を家畜伝染病予防法に基づき処分すると決めた。池田市によると、8日に死んだシカが感染したのはウシ型の結核菌で、人間にうつる可能性は低い。現在は園舎の消毒のため休園中で、2月以降に再開する見込み。同園は昨年10月にも結核に感染したシカ5頭を殺処分している。国内の動物園では、サルやウシが結核感染の疑いなどで処分されたケースがある。
(イノシシ被害:富山)
県内にどっと積雪をもたらした寒波が、ようやく過ぎ去った1月中旬の土曜日。福井県鯖江市で開かれた「お〜!いのしし」という催しに参加した。イノシシ被害について、富山県内でも時々話題に上るが、対策や予防が着々と進んでいるという話はまだ聞かない。北上するイノシシをどのように受け入れ、対応していけばいいのか、先輩格の福井県から知識や情報を得て整理しておきたいと思い、参加した。集まったのは約30人。農業、林業、行政、地域振興や自然保護、環境教育の実践者たちである。同県越前町から参加した農家の男性4人は猟銃免許を持ち、集落ぐるみでイノシシに立ち向かっているという。別の地域の農業者は「イノシシはにっくき敵だ」と言い放った。農作物被害に相当悩まされているようだ。もともと里をすみかにするイノシシは、クマのように山奥へ帰ってもらうわけにはいかない。現在最も有効とされるのが、電気さくの設置だ。それも地域ぐるみで、林地に面した田畑を囲い込むように張るのが効果的という。隣席の女性は同県丹南農林総合事務所の職員。農業振興に携わり、昨年、わな猟の免許を取った。鳥獣被害対策のために「取りやすくなった」とのことで、取得者は数倍に増えた。仕掛けの実地訓練中だが、「かかった場合の処置ができない」と不安そう。成獣は100キロの巨体のうえ、家族ごと仕留める大きな捕獲檻(おり)は、男性でも手に余る。猟友会員らの到着をひたすら待つばかりだ。繁殖力旺盛なイノシシの、母が子を連れて歩く習性を利用し、最後の子が檻に入るのを見届け、一網打尽にするという。イノシシにとってはたまらない話だが、鳥獣による農作物被害額第1位の「敵」という現実があるからには、許してもらうしかない。イノシシの生息領域が北上し、拡大している理由には、温暖化による積雪量の減少があげられるが、そればかりではない。草が生い茂った耕作放棄地や荒れた林地は、イノシシが身を隠せる範囲を広げる。いわば人災でもある。里地や里山を、人の手の入った健全な状態に保つことが求められる。街の人が耕作放棄地を借りて無農薬野菜の栽培に挑戦したり、そばをまいて手打ちそばを楽しんだりしている活動例も紹介された。街と里との相互理解と協力が必要だと思った。
(駐在所で警察官の長男が拳銃自殺か:岡山)
21日、警察官の父親の拳銃を使って自殺したと見られる岡山県新庄村の高校生は、学校で射撃部に所属していたことがわかりました。学校では22日朝、全校集会が開かれました。亡くなった16歳の長男は、鳥取県の高校に通っていました。学校では午前9時から全校生徒を集め、長男の死亡が伝えられました。この長男は、学校では射撃部に所属していて、将来の夢は父親と同じ警察官になることだったということです。「自分の人生設計というものを1年生には全員書かせております。その中で、本人は『お父さんのような警察官になりたい』と」(校長)学校にいじめなどは報告されていないとのことです。「学校に来たがらないで困っているという話はしていらっしゃったのを伺ってはいましたけれども、悩んでるんだっていう・・・」(近所の人)亡くなった長男は、父親の巡査部長らと2004年3月から新庄駐在所に同居していました。21日、巡査部長が持っていたモデルガンは、去年12月に長男が「買った」と言って父親に見せていました。岡山県警は、長男が父親の拳銃をすり替えたものと見て、拳銃の保管方法などを家族から詳しく聞いています。
(山林の獣害対策強化:栃木)
奥山林でのクマ、シカによる樹皮はぎ被害防止強化へ、県は2010年度予算案で、とちぎの元気な森づくり県民税事業の獣害対策を拡充する方針を固めた。09年度当初比で5倍の約1億円を計上する考え。過去5年間に被害があった間伐対象林約500ヘクタールと今後被害が予想される300ヘクタールの計800ヘクタールについて、本年度を含む3カ年で防止用ネット設置を完了させる。同税の柱の事業である奥山林の間伐は国の補助金を活用し、不足分を補う。樹木は樹皮をはがされると立ち枯れてしまい、二酸化炭素吸収などの森林機能も果たせなくなる。県内でも被害は年々拡大している。県は09年度当初予算の森づくり県民税事業の中で、森林組合などが行う樹皮はぎ防止用ネットの設置支援に約2千万円を計上。年度途中で357ヘクタール分、約1億5千万円まで増額した。県森林整備課によると、森づくり県民税事業の対象となる間伐が必要な山林のうち、防止対策が施されず、過去5年間に獣害を受けた面積は約500ヘクタールに上る。被害は県西部が中心で、毎年約100ヘクタールほど広がっている。間伐については国の経済危機対策に盛られた森林整備加速化・林業再生補助金を活用することにした。同補助金などの活用による奥山林の間伐対象面積は、本年度を含む3カ年で約4千ヘクタール。10年度は間伐材を山林から運搬する作業路約8千メートル、木材加工流通施設8カ所、木造の公共施設4カ所の整備なども行う方針で、木材流通を後押しする。
(ツクシガモの群れ:福井)
環境省のレッドデータブックで絶滅危惧(きぐ)種に指定されているツクシガモ11羽の群れが若狭町下吉田の水田へ飛来し、盛んに餌をついばむ姿が見られる=写真。県自然環境課によると、県内で群れが確認されたのは初めてという。ツクシガモはユーラシア大陸の温帯部に分布する大型のカモで、くちばしが赤く胸部分の鮮やかな茶色模様が特徴。中国や朝鮮半島などで越冬、日本にはこの時期、九州北部に渡来する。県内では1979年、90年、93年に美浜町の久々子湖などで1羽ずつ確認されている(県自然環境課調べ)。水田は冬場も水を張って水生生物を養い野鳥との共生を目指す「冬水田んぼ」で、若狭下吉田営農組合(中塚文和組合長)が15ヘクタールで取り組む。今月初めにやって来たカモの群れは田んぼにくちばしを突っ込んだり、あぜで羽を休めたり。野鳥愛好家がカメラやビデオを構えて見守る。滋賀県彦根市から来た男性(62)は「福井の知人から連絡をもらって駆けつけた。あまり近づかないようにするのがマナー」と話していた。
(鳥獣害、冬場も対策手を抜かず)
人間のミスが、農作物へ鳥獣害を呼び込むことが分かってきた。無意識のうちに、餌場を作っていたり、鳥獣を発見しても何の対応も取らなかったりすることだ。農研機構・近畿中国四国農業研究センターが開いたシンポジウムでヒューマンエラー(人間の過誤)が引き起こす被害の実態や対策が報告された。鳥獣害には地域ぐるみで対策に取り組むことが重要だ。加えて、農作物をあまり栽培しない冬場もしっかり対策に取り組む必要がある。これまでイノシシなどに対して音や光、においなどが忌避効果があるとされてきた。しかし、環境変化を察知して一時的に近寄らなくなるだけだということが、同センターの調べで分かった。有刺鉄線もイノシシにはさほど痛さを与えない。重要なのは餌場を無くすなどの環境管理の徹底だという。農作物も出荷するつもりで育てているものが食害に遭うと被害と感じるが、ひこばえや冬場の雑草、落下した果実などが食べられても、農家は被害に感じない。猿などが現れて、追い払わずそのまま放っておくと、餌場を与えていることになり、逆に猿を呼び込むことになる。滋賀県農業技術センターの調べによると、ひこばえにより10アール当たり50キロの玄米が食べられ、冬枯れするまでに80%以上の株で採食されていることが分かった。農家は収穫後の水田には関心が薄く対策に取り組まないためという。三重県松阪市広瀬地区では農家でつくる営農組合を中心に、組織的な追い払い体制を整備して、猿に対し成果を挙げている。猿を見たら集落全員に連絡するよう徹底した。集落内に放送で知らせ、追い払い用の花火を常備する組合の役員に加え、住民も追い払いに参加する。数人が山に入り、猿が完全に集落から出るまで追う。猿に発信機を取り付け、接近してきたら分かるようにした。これにより、2006年に73カ所の被害個所が翌年は13カ所に減った。追い払いの負担は大きいが、営農組合があるので組織的な取り組みができたという。「農地(個人)ごと」の対策ではなく「集落ごと」の取り組みを進め、住民共通の意識を持って対策に当たり、効果を高めた。三重県農業研究所は県内6集落の事例を基に猿の追い払い効果について調べた。全農家の追い払い実施率(猿を目撃したうち追い払いをした割合)の向上が、被害減少に重要なことが分かった。実施率が6、7割になると被害が減る。その際、一部農家だけでなく、多くの住民の参加が重要だという。その上、農業被害が減った集落では、営農意欲が高まった。電気柵や箱わななどの設備(ハード)は重要だが、それを生かすのは人間の意識や行動(ソフト)だ。両者が伴ってこそ対策が生きたものになる。

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(イノシシの農業被害、4分の1以下:石川)
昨年1年間の白山市のイノシシによる農作物被害額は約296万円で、過去最悪を記録した2008年の4分の1以下だったことが、同市などの21日までのまとめで分かった。鳥獣害防止対策協議会を作り電気柵を設置するなど官民一体となっての防止策の効果と見られ、関係者は「取り組みを継続したい」としている。白山市ではイノシシによる農作物被害は約10年前から増え始め、08年は前年比20倍、過去最大の約1399万円の被害が出た。これに対し、08年末に地元住民や猟友会、農業協同組合ら関係団体・機関が連携し白山市鳥獣害防止対策協議会を設立し、残飯などを屋外に放置しないよう呼び掛けたり、ベテラン猟師らが講師を務め、被害が大きい地域を中心にイノシシの生態の勉強会を開くなど対策を練ってきた。特に水稲被害が深刻な白山麓(ろく)や鶴来地区では、町会や生産組合が同協議会の提言を受け、電気柵や防除ネットなど約15キロを設置したところ、収穫前の稲穂がなぎ倒される被害が激減した。吉野谷観光協会や農家らがイノシシ肉を食べる「白山ろくぼたん鍋プロジェクト」も昨年から始まり好評を得ている。市は「各地区の状況に見合った対策を考えイノシシ肉での地域振興策も考えていきたい」としている。
(シカの捕獲制限撤廃:兵庫)
兵庫県内でシカによる農作物への被害が急増し、県がハンターの捕獲できるシカの頭数制限を初めて撤廃していることが21日、分かった。同県養父市で3年間に被害額が13倍に増加するなど深刻化しているためで、全国的にも異例の措置という。制限撤廃で狩猟が活発になり、誤射などの事故が相次ぐ“副産物”も生まれており、県警はハンターへの指導やパトロールを強化している。シカによる農作物や苗木への被害額は平成13年度に県内全域で6億円を超え、県はシカの侵入を防ぐ防護柵の設置支援事業を14年度に開始。18年度には3億5900万円まで減ったが、19年度に3億7千万円、20年度には4億2700万円と再び増加に転じ、21年度も増える見通しとなっている。被害が特に大きい養父市では、農産物の被害額が18年度の約150万円から、20年度には13倍の約2千万円に拡大。林業被害も、18年度の約1950万円から、20年度には約4900万円に悪化している。県の担当者は被害拡大の要因として、温暖化や県内積雪量減少の影響を指摘。「これまで冬の間、氷雪で閉ざされていた地域が減り、シカが侵入できるようになったためではないか」と推測する。被害急増を受けて、県は昨年、淡路島を除く県内全域でハンター1人が1日に捕獲できるシカの頭数制限(2頭)を撤廃。年間捕獲目標も1万6千頭から2万頭に上げ、例年11月15日から翌年2月末日までとしてきた狩猟期間も、今年は3月15日まで延長した。捕獲制限については、大阪府や奈良県が1日3頭と定めており、兵庫県の対応は「異例中の異例で苦肉の策」(県担当者)という。一方、銃の使用許可などを担当する県警は「ハンターが多くなり、猟銃の事故も増加する可能性がある」と危機感を募らせる。今月3日には、姫路市内の山中でシカを狩猟中の60代の男性が同行していた男性を誤射、太ももに重傷を負わせる事故が起きている。県警生活環境課は「狩猟に夢中になるあまり、市民が誤って銃撃される危険もある」として、ハンターへの指導を徹底したり、狩猟区域のパトロールを強化したりしている。
(三陸道ご注意落下物:宮城)
三陸自動車道の落下物で多いのは、スクラップなどの積み荷。動物の死骸(しがい)ではタヌキが一番。仙台河川国道事務所三陸道維持出張所(金ケ瀬光正所長)が初めてまとめた道路パトロール時の対応状況で、こんな結果が出た。三陸道では携帯電話を使うために路肩に停止するなどの違法停止車両も目立ち、同出張所は「通行の支障になる。規則とマナーを守ってほしい」と呼び掛けている。落下物の種類をみると、積み荷類がトップで1032件(75%)、動物の死骸142件(10%)、車両部品127件(9%)、ごみ66件(5%)の順。動物の死骸ではタヌキが最多で43匹(30%)、ハクビシン21匹、カラス16羽、トンビ14羽、ウサギ11匹、カモ10羽など。ネコやカモメ、ヘビなどもあった。

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(知床で今年もシカ駆除実験始まる:北海道)
世界自然遺産の北海道・知床半島の知床岬で20日、環境省釧路自然環境事務所のエゾシカ駆除実験が始まった。樹木や植物に対するシカの食害を減らすことが目的。雌の成獣120頭以上を目標に、5月末まで銃で駆除する。実験は2007年12月以降、冬に実施。これまで流氷の影響で船で岬に近づけない2、3月ごろは実験を休止していたが、3期目となる今回はヘリコプターでハンターを岬へ運び、駆除を行うことも計画している。20日早朝、地元猟友会のメンバーや調査員ら約20人が半島東側の羅臼港(羅臼町)から船で岬へ移動。駆除を始めた。実験計画では、480頭と推定される知床岬でのシカの越冬数を、今年の実験終了までに半減させる。過去2回で雌の成獣165頭を含む254頭を駆除した。
(捕獲カラス急増中:富山)
富山市内に設けられた捕獲用のおりにかかるカラスが、昨年末から急増している。関係者は、大雪で「食卓」の田畑に影響が出て食い詰めたカラスが、おりのエサの魅力に逆らえなくなっているのではないか、と見ている。市街地をすみかにするカラスの対策に知恵を絞る市は、最大のねぐらとなっている城趾(じょう・し)公園や旧大山町の施設におりを設置。中に置いたペットフード目当てに入ってきたカラスを、週に2回のペースで職員がつかまえている。市によると、捕獲数は昨年12月に入って、1回(3〜4日ごと)あたり5羽前後で推移。しかし、この冬初めて積雪を観測した翌日の18日には17羽がおりにかかっていた。さらに、22日には57羽。大雪となった年始、10日ぶりに捕獲数を数えたときには、84羽が捕獲されていた。カラスは知能が高く、なかなかおりにかからない。市によると、雪の少なかった08年12月の1カ月間の捕獲数は1羽だけだったという。県自然博物園ねいの里の湯浅純孝館長は「カラスは地上にあるものを主なエサとしている。残った柿などの木の実も食べるが、ほとんど見つからないだろう。地上が雪に覆われてエサを探すことができず、おりの中に入ってしまったのではないか」と話す。県の「カラス対策ワーキンググループ」も昨年、県内のカラスは日中に田畑でエサをついばむことが多いとする行動調査の結果を報告している。東京などの都市部では、生ごみ対策がカラスの駆除に効果をあげたが、市の担当者は「富山のカラスが都市部のカラスと生態が違うことがよくわかる。対策も地方向けのものを考えなければ」と話す。
(コハクチョウへの注意を呼び掛け:京都)
京都府亀岡市北部の保津川に飛来しているコハクチョウの群れへの注意を狩猟者に促そうと、府南丹広域振興局が19日、飛来地周辺に看板4枚を設置した。A3判で「コハクチョウが来ておりますので発砲には注意してください」の文面にコハクチョウのイラストを添えた。日本野鳥の会京都支部が同振興局に設置を要請した。同地のコハクチョウは11羽で約10日前に飛来、定着している。狩猟可能な区域でカモやキジが生息しているといい、同会会員の福井重数さん(57)=同市余部町=は「コハクチョウを楽しみに訪れる市民もいる。銃声だけで居着かなくなるかもしれず、できれば控えてほしい」と話している。
(銃器メーカー幹部ら22人を起訴:アメリカ)
米司法省は19日、おとり捜査で外国の大臣関係者に扮した捜査員にわいろを渡そうとしたとして、海外不正行為防止法違反などの罪で、米銃器メーカーのスミス・アンド・ウェッソン(SWHC.O: 株価, 企業情報, レポート)幹部ら22人を起訴した。被告は、アフリカのある国の国防大臣関係者に成り済ました米連邦捜査局(FBI)捜査員の持ち掛けに応じ、銃25丁と拳銃1800丁の2件の契約で、取引額の20%をわいろとして上乗せして請求したという。被告の中には、シークレットサービスで副大統領の警備を務めた元職員も含まれている。FBIによると、捜査は2年半にわたって行われ、投入された捜査員は250人に上るという。
(警察のお粗末な銃管理態勢:韓国)
前科者や指名手配者が保有していたり、あるいは持ち主が明確でない空気銃、ガス銃などの銃砲類が6300丁に上ることが明らかになった。警察はコンピューターでの簡単な照会だけで所有者の前科を把握できるにもかかわらず、これを怠ってきた。今月18日には、京畿道城南市で30代の男性が、中高生らが公園で騒いでいるという理由で空気銃を乱射した事件が起こったが、このように銃器の管理に問題が生じていることから、事故などにつながる危険性が指摘されている。警察庁は19日、銃砲刀剣火薬類等取締法上、銃器の所持が許可されている52万人を対象に、犯罪の経歴や指名手配状況などについて照会を行ったところ、87万2684丁のうち6303丁が、問題のある者によって所有されていることが分かったと発表した。このうち半分以上に当たる3549丁(56.3%)は、所有者がすでに死亡しているか、あるいは海外に移住していて現在は誰がこれらの銃砲類を使用しているのかさえ確認できないことが分かった。前科者や犯罪を犯す恐れのある者、指名手配者など、犯罪と直接・間接に関連する者が所有する銃砲類は2754丁(43.7%)にもなった。現在の取締法は▲心神喪失者や麻薬・アルコールなどの中毒者▲精神障害者▲禁固以上の実刑宣告を受け刑の執行が終了してから3年が過ぎていない者▲罰金刑が宣告されてから3年以内が過ぎていない者―などに対しては、銃砲類所持の許可や火薬類使用の免許が交付できないよう定められている。警察はこのうち中毒者や精神障害者が所有する銃砲類に関しては、確認が難しいと説明している。現行法上、銃器の使用許可を受けるには、診断書を警察に提出するだけで済むため、過去の病歴や治療の経歴を隠そうとする不適格者を見分けることが難しいという。警察庁の関係者は「精神病歴のある者や、麻薬・アルコール中毒者などについて、銃砲類を管理する政府機関などが直ちに情報を得ることができるよう、関連する法律を改正したい」と述べた。警察は19日から2月末までにコンピューターによる資料を対照し、問題がある者への銃砲類許可や火薬類の免許を取り消し、その保有する銃砲類を管轄の警察署が回収・保管することにした。1年に1回ずつ行われるコンピューターでの照会作業や行政処分も、今後は6カ月に1回へと周期を短くし、問題のある者が銃砲類を所持できないよう、徹底した対策が取られることになる。
(人と野生動物の共存考えて:長野)
人と野生動物の共存を考えようと長野市の信大教育学部で20日、県クマ対策員の後藤光章さん(36)=長野市七二会=による講義が行われた。後藤さんは狩猟やシカを解体する様子などを写真を使って紹介しながら、「人間は生き物の命を奪って生きている事実」を訴えた。講義を受けた学生約120人にシカ肉料理も振る舞った。「自然教育論」の一環として、渡辺隆一教授が後藤さんを招いた。後藤さんは、県クマ対策員や長野市鳥獣被害調査員などとして野生鳥獣の生態調査や電気柵の設置指導などに取り組んでいる。後藤さんは狩猟の際の運搬に伴いシカの血で汚れた車のボンネットなどの写真を見せながら、人とシカの共存には狩猟も必要だと呼び掛けた。動物の命を奪うことでわれわれの生活が成り立っていることを「教師を目指す学生には知っておいてほしい」と話した。講義の後、狩猟で後藤さんの助手を務める井上不二子さん(39)=同市高田=がシカ肉をくしカツにして学生に提供。においを嫌がる人もいたが、学生たちは用意された百数十本を平らげた。同学部3年の神林夏実さん(22)は「おいしかったけれど、自分の手で動物を殺すとなると微妙」と語った。渡辺教授は「保護や愛護だけでなく、命をいただいて生きていることを教えて初めて、環境教育や食育と言えるのではないか」と話していた。

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(農家困った、ハクビシン食害急増:岩手)
県内でハクビシンの農作物被害が深刻になりつつある。2007年度から気仙地域や一関市でトウモロコシや果物などの食害が出始め、09年度も過去を大きく上回る被害が見込まれる。網を張っても畑に入り込む「新顔の厄介者」に効果的な駆除方法は少ない。武器となる「箱わな」は、設置に必要な許可制度が実態に合っておらず、県は早急に見直しを検討する方針だ。県のまとめでは、ハクビシンの農業被害額は06年度まで確認されなかったが、07年度は164万円、08年度は315万円と急増。トウモロコシやトマト、スイカ、メロンなどの被害が目立つ。有害捕獲数も08年度38頭だったものの09年度は10月末現在で105頭に上る。市町村別にみると住田町、一関市、大船渡市、陸前高田市が多くなっている。ハクビシンは機動性が高く、針金1本を伝っての移動も可能。▽網を張っても支柱を登って入り込む▽ビニールハウスにも簡単に侵入▽ブドウ棚にも登る▽倉庫の収穫物も食べる―などの特徴を持つため、なかなか打つ手がない。自宅の屋根裏に住みつかれた大船渡市三陸町綾里の熊谷静子さん(78)は「夜はうるさくて眠れない。イチゴもトマトも全部やられた。(食害で長年悩まされる)シカより悪質だ」と訴える。熊谷さん宅には大船渡市が箱わなを設置して対応。昨年4月から6匹を捕獲した。同市は同12月から貸出台数を2台から8台に増やして対応している。比較的効果の高い箱わなだが、有害駆除の許可を得るためには、猟銃使用者と同じ保険に加入するなど高額な経費がかかる。狩猟期間(11月15日〜2月末)は、住宅敷地内などでの箱わな使用に狩猟免許、狩猟者登録が不要なケースもあるが、この期間は農業被害も少なく、実態に即していない。「ハクビシンの駆除だけしたい」という人にとって現行制度はハードルが高く、大船渡市は有資格の市職員がわなを設置している。ただ、被害がさらに拡大すれば、手が回らない事態も懸念される。県自然保護課の立花良孝総括課長は「現行の有害駆除の許可制度は実態に合わなくなっており、できるだけ早期に見直したい」としている。
(小沢氏にまた銃弾:東京)
民主党本部(東京都千代田区)とテレビ朝日(同港区)に、銃弾のような金属製の弾が入った封筒が届いていたことが19日、警視庁への取材で分かった。警視庁によると、届いたのは18日。いずれの封筒も差出人は書かれておらず、消印は岡山県内だった。警視庁は脅迫容疑で捜査、実弾かどうか鑑定を進める。麹町署によると、民主党へ届いたのはB5サイズくらいの封筒で「民主党 小沢一郎様」とあて名書きされていた。金属製の弾はティッシュペーパーにくるまれ、直径は9ミリ。小沢幹事長の政治、外交姿勢を批判する内容の文書も同封され、文書の最後には、民主党議員全員に対し「気を付けろ」という趣旨の記述もあった。麻布署やテレビ朝日によると、テレビ朝日に届いた文書は「マスコミ各位」とした上で、民主党関連の報道を批判する内容が書かれていた。小沢幹事長をめぐっては昨年12月25日、千代田区永田町にある衆院第1議員会館の事務所でも、ライフル銃の実包(銃弾+薬きょう)1発が入った封筒が届いている。麹町署は、昨年12月の郵便物とは、消印や字体、筆跡などが違うことから、関連は低いとしている。
(知恵比べ負けないワン:香川)
野生のサルによる農作物被害を食い止めようと、香川県さぬき市が県内で初めてモンキードッグ2匹を導入して半年余り。これまで被害が深刻だった地区では、山から住宅地にまで下りてきていたサルの姿がほとんど見られなくなるなど、一定の成果が上がっている。ただ、犬がサルを追いかけている間に別のサルの群れが畑に入るなど、知恵比べはしばらく続きそうだ。モンキードッグは狩猟本能を利用し田畑や人家に近付くサルを威嚇する犬のこと。鋭い嗅覚(きゅうかく)でサルの接近を察知した犬がほえたり、飼い主の指示で追い立てることでサルを山奥へ追い返すといい、長野や秋田、徳島など全国で広がっている。同市の山あいでは、イノシシやサルなどによる農作物被害が深刻なため導入を決定。市が昨年6月、100頭以上のサルの群れが確認されている南川地区(同市大川町)と前山地区(同市前山)の2カ所の農家に訓練を受けた幼犬1匹ずつを提供した。このうち、南川地区でデビューした「ボス」(オス、1歳5カ月)は体長約90センチと立派な体格に成長。サルの姿を見かけるたび山に放たれ、田畑などに近付かないよう威嚇し続け、ボスの周辺では農作物への被害がめっきり減ったという。飼い主の忰山(かせやま)鶴雄さん(72)は「サルを見つけると山まで追いかけ、1時間くらいは帰ってこない。思った以上に活躍してくれている」と笑う。しかし、近くの農業中川安夫さん(82)は「確かにサルは見なくなったが、ボスの守備範囲以外の畑はやられている。イノシシ被害も相変わらず」と話す。サルも賢く、数匹が犬に追われているうちに、別の群れが畑を荒らすなど「おとり作戦」を使うようになってきたと新たな問題を指摘した。
(南アルプスで強盗:山梨)
18日夜から19日未明にかけて、甲斐市と南アルプス市で強盗事件が相次いだ。18日午後9時20分頃、甲斐市志田のショッピングセンター「ラザウォーク甲斐双葉」の駐車場で、刃物を持った男が帰宅しようとする女性(26)の乗用車に乗り込み、自らの運転で女性を助手席に乗せたまま約1時間走行。同市島上条で停車して女性の財布から現金約10万円を奪って逃げた。女性にけがはなかった。韮崎署の発表によると、男は乗用車の後部座席に突然乗り込み、運転席にいた女性に刃物を突きつけ助手席に移動させ、運転席に座った。40歳くらいで白のニット帽にマスク姿だった。19日午前4時50分頃には、南アルプス市藤田、コンビニ店「セブン―イレブン南アルプス藤田店」に男3人が押し入り、男性店員2人にライフル銃のようなものやなたを突きつけ、「金を出せ」と脅した。現金7〜8万円入りのレジのトレーとたばこ数十箱を奪い、外で見張りをしていた男1人と逃げた。客はおらず、店員にけがはなかった。南アルプス署の発表によると、4人組は身長1メートル70〜75で、いずれも黒っぽい服装だった。
(シカ結核死の疑い:大阪)
大阪府池田市は19日、市立五月山動物園で飼育していたメスのホンシュウジカ1頭(4歳)が結核の疑いで死んだため、20日から当分の間休園すると発表した。市は残りのシカ18頭にツベルクリン反応検査を行う。池田市によると、メスジカは衰弱していたため、昨年12月18日から隔離していたが、今月8日に死んだ。五月山動物園では昨年10月に2歳のメスジカが死んだのを受け、ツベルクリン反応の全頭検査を実施したが、今回のシカは10月の検査では陰性だった。10月に死んだシカから検出された結核菌は、通常は人には感染しないウシ型だった。

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(被害50億円、イノシシ対策に苦心:群馬)
イノシシによる農作物被害は全国で年間約50億円。効果的な対策を模索して前橋市は昨年、畑への侵入を防ぐため山すそにヤギを放牧し、イノシシが身を隠す草を食べさせる実験をしたが、期待した効果は確認できなかった。それならばと今年はオオカミの尿を使った実験を検討中で、イノシシとの知恵比べになっている。「朝起きたら畑一面に育ったトウモロコシがほとんどなぎ倒されていた。8月で収穫目前だったのに」。富岡貢さん(57)は同市北部の赤城山ろくの畑で4年前に遭った被害をふり返る。富岡さんがイノシシを見掛けるようになったのは5、6年前から。2007年に電気柵を設置したが、鼻で穴を掘って柵の下から突破され、昨年も約1ヘクタールで被害が出た。「どうすれば被害を防げるか分からないよ」と富岡さんは肩を落とす。農林水産省によると、08年度の野生動物による農作物被害は全国で約200億円で、イノシシによる被害がほぼ4分の1を占める。近年、耕作放棄地の増加や狩猟人口の減少などで、イノシシの生息域は拡大しているという。前橋市農林課によると、市内でイノシシ被害に遭った農地は06年度の約0・8ヘクタールから08年度の約11ヘクタールに急増。荒れた山林や農地の増加で、背の高い草に身を隠す習性のあるイノシシが、山から下りて農地に近づきやすくなったとみられる。草をなくせばよいのではと考えた同課の思い付いた作戦がヤギの放牧。実験として昨年5〜11月にかけ、赤城山ろくに帯状に作った囲いにヤギ3頭を放った。狙い通りヤギは囲い約3千平方メートルのうち約75%の草を食べたが、囲いから約50メートルの畑にイノシシが出没した。ヤギ放牧については「有効性を検証できなかった」として、同課が次に着目したのがオオカミの尿。米国から輸入したオオカミの尿入りの袋を棒でつるすと、においを警戒し動物が近づきにくくなるという。愛媛県や宮崎県の森林組合などで既に試験的に使用され、岐阜県森林組合連合会は「(使用者から)イノシシには効果があると聞いた。もともと臆病な動物だからでは」と話す。前橋市は10年度、粉末に加工した尿を用いて約3ヘクタールで実験を予定。240袋で約23万5千円が必要となる。同課は「農作物被害を減らすのは農林課の使命。有効な対策を早急に見つけたい」と意気盛んだ。
(シカ生息調査拡大へ対策チーム:長野)
県北信地方事務所の林務課や農政課の担当者らでつくる「北信地区野生鳥獣被害対策チーム」は来年度、ニホンジカの生息数を確かめる管内での「ライトセンサス」調査の範囲を拡大する。中野市や飯山市などで相次ぐ目撃情報を受け、昨年7〜11月に初めて調査を実施した。農作物被害はまだわずかだが、生息数が拡大する可能性があることから実態の把握を進める。
(カワアイサ、大量飛来で食害増え:長野)
魚食性水鳥で冬鳥のカワアイサが、今冬も諏訪湖に大群で飛来し越冬している。「ワカサギを食害する」として嫌われ、地元漁協がその動向に神経をとがらせている。県などの調査では、カワアイサの同湖への飛来数は90年代は100〜300羽だったが、近年急増し、08年1月の調査では2300羽を超えた。同月の環境省調査では全国で約6400羽を確認しており、うち約3分の1が同湖に来た計算だ。急増した理由ははっきりしないが、温暖化の影響で湖があまり結氷しなくなり、獲物が捕りやすいことなどが要因とされる。カワアイサの大群に対し、漁協は漁船で追ったり、爆音機で驚かせるなどして追い払いに懸命だ。群れは通常は湖の沖合遠くにいるが、追い払い活動が始まると、岸辺近くや周辺の河川に移動して難を避けている。漁業関係者の目の敵にされる魚食性水鳥。人との緊張関係が今シーズンも続いている。
(絶滅危惧種ツクシガモ、群れで確認:福井)
環境省レッドリストの絶滅危惧(きぐ)種に指定されているツクシガモ11羽の群れが、若狭町下吉田の水田に飛来しているのが18日までに確認された。県自然環境課によると、福井県内で群れが確認されるのは初めてで、本州でも珍しいという。ツクシガモはユーラシア大陸の温帯部に広く分布する大型のカモ。くちばしが赤く、頭部は黒で白い体の一部に茶色の帯がある。冬は南方に渡り、日本では主に有明海など九州北部に渡来する。同課によると、県内では1979年に坂井市の福井新港、90年に同市の大堤(通称鴨池)、93年に美浜町の久々子湖で、それぞれ1羽ずつ確認されているだけ。県レッドデータブックの県域絶滅危惧T類にも指定されている。今回確認された水田は、冬場に田んぼを乾かさずに水を張る「冬水田んぼ」。管理する若狭下吉田営農組合によると、1月初めに群れが見られるようになり、田んぼで羽を休めたり、時折水に頭を突っ込んで餌をついばんでいる。中塚文和組合長は「組合として毎年10ヘクタール以上の冬水田んぼ作りを目標にしている。豊かな自然環境がはぐくまれてきた成果が出てきたのでは」と話している。
(宮島沖で泳ぐイノシシ発見:広島)
16日夕、イノシシ2頭が廿日市市の宮島から東約1キロの沖合を泳いでいるのを、釣り船船長の江南大有(だいゆう)さん(60)=広島市中区=が目撃し、写真撮影した。東の似島(南区)の方向へ進み続けた、という。江南さんによると、目撃したのは午後4時15分ごろ、愛媛県沖から佐伯区の五日市港へ釣り客を連れ帰る途中だった。イノシシはいずれも体長80〜100センチ。頭を水面に出して、前足をかきながら進んでいた。江南さんは船を約10メートルまで近づけ、撮影した。イノシシは驚いた様子もなく、遠ざかっていった。江南さんは「週2、3回は宮島沖を航行しているが、泳ぐイノシシを見たのは初めて。人間の歩くぐらいのスピードだった」と驚いていた。
(迷惑イノシシ…でも人気:福岡)
福岡市東区香椎にある市民の憩いの場「三日月山霊園公園」の芝生広場が、1匹のイノシシに荒らされている。大好物のミミズを狙って掘り返し、広場の3分の1(約3千平方メートル)の芝生がはがされた状態だ。しかし、このイノシシ、クシュンと鼻を鳴らすことから、地元では「くしゃみ君」と呼ばれ、ちょっとした人気者になっているとか。今月上旬まで鳥獣駆除があったが、難を逃れたとみられる。市は利用者に刺激しないように呼び掛けるとともに、掘り返しが落ち着くまで“黙認”する考えという。公園管理事務所や目撃者によると、くしゃみ君は体長約1メートル、体重70キロ前後。昨年9月ごろから姿を見せ始め、午前中か夕方に、頻繁に確認されている。昨年11月ごろには、遠足に来ていた幼稚園児の前に現れ、福岡東署のパトカー5台を出動させる“騒動”を起こしたが、食事を終えると悠々と山に戻っていった。人懐っこくて、性格はおとなしいようだ。東区下原の自営業、内田定夫さん(57)は「飼い犬がほえても、黙々と芝生をひっくり返してミミズを食べている。最近は犬も慣れ、なついてしまいました」と苦笑いする。一方、くしゃみ君をめぐっては、地元で「悲話」もささやかれている。2年前から親子イノシシ4匹がこの公園に出没。うち3匹が駆除され、小さかった1匹が成長したのが、くしゃみ君というのだ。うり坊のうち1匹がクシュンと鼻を鳴らしていたのが根拠らしい。地元猟友会によると、三日月山近くの山林は鳥獣保護区に指定されている。同会は市の依頼で許可を受け、昨年の11月から今月8日まで年1回の駆除を実施。イノシシ26匹を仕留めた。その後、くしゃみ君の姿は未確認だが、芝生が掘り返された場所が広がっており、公園管理事務所は難を逃れたとみている。福岡市動物園の中野淑雄さん(63)は「近くの山に餌が少なく、公園で簡単に好物が食べられることを覚えたのではないか」と推測。イノシシはもともと臆病(おくびょう)な動物で、出合い頭に人と遭遇しただけで暴れ出すこともあることから、注意が必要という。荒らされた芝生広場の補修費は、現状でも400万−500万円に上る見込みだが、市は出没が続く間は補修を見送る意向。市公園管理課は、広場に「イノシシ出没注意」の看板を設置し、「むやみに刺激しないで」と呼び掛けている。
(高校生に空気銃乱射:韓国)
公園にいた高校生9人に空気銃十数発を発射し、1人にけがを負わせたとして、京畿道城南寿井署は18日、容疑者の男(38)を殺人未遂の疑いで逮捕した。調べによると、容疑者は同日午後7時ごろ、城南市寿井区太平3洞の自宅付近にある公営駐車場内の公園にいた男子高校生(16)ら9人に向かって空気銃十数発を発射した疑い。うち1人はひざに弾丸を受け、近くの病院に収容されたが命に別条がないという。寿井署は「銃声十数発が聴こえ、1人に弾丸が命中した」という高校生の通報を受け、現場に出動し、空気銃所持者として登録されている男を逮捕した。容疑者は犯行動機やどのように照準を定めて発射したのかなどについて、供述を拒否しているという。
(アザラシ製品、中国に売り込み開始:カナダ)
13日、AP通信は「カナダのアザラシ業界が中国への売り込みを開始した」と題した記事で、アザラシ猟に反対する各国が、カナダからアザラシ製品の禁輸措置を取る中、カナダ漁業海洋相は新たな売り込み先として中国に目を付けたと報じた。15日付で環球時報が伝えた。北京で開かれた「中国国際皮革製品見本市」にカナダのゲイル・シアー漁業海洋相率いる複数のカナダ企業が、アザラシの毛皮を使った高級ファッションやアザラシの油、器官を使った医薬品を出展した。昨年7月、欧州連合(EU)はアザラシ製品の輸入を禁止する法案を可決、カナダのアザラシ業界に衝撃を与えたが、同相によれば、カナダはそれに代わる新たな市場として中国に照準を合わせたようだ。同相は、「EU以外にも市場はたくさんある。我々は中国での市場拡大に努力しているところだ」と強気の姿勢を見せ、海産物や魚の油、器官などの需要がある中国市場に切り込むことが出展の最大の目的だと話した。カナダ漁業海洋省(DFO)の報道官によれば、昨年、カナダから110万ドル相当のアザラシ脂とアザラシ油が中国に輸出された。アザラシを使った靴や衣類も中国に入ってきている。アザラシ肉に関しては中国当局の許可が下りていないが、同相は「中国の高官と会い、許可の基準について意見交換した」と話している。

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(イノシシに襲われ重傷:茨城)
17日午前9時、笠間市上郷の水田で、小美玉市の無職男性(63)がイノシシに襲われた。男性は近くの知人宅に避難し、病院に搬送されたが、左の太ももや耳をかまれており重傷。イノシシはそのまま逃げた。笠間署の発表によると、イノシシは体長約1メートルで、体重は約100キロ・グラム。男性は近くの山中に仕掛けたイノシシ用のわなを確認し車で帰る途中、銃声が聞こえたため、別の知人が猟をしていると思い、車を降りて音がした方向に歩いていたところ、水田付近でイノシシが突進してきたという。現場は住宅が点在する農村地帯。男性が駆け込んだ知人宅の女性(70)は「男性の左半分の顔は血で真っ赤になり、ズボンは裂けてボロボロになっていた」と驚いた様子で話した。
(シカ駆除、初のヘリ利用へ:北海道)
環境省は15日、知床の生態系への影響を軽減するために知床岬で2007年度から毎年実施しているエゾシカ密度操作実験について、今年度の概要を発表した。時期は1〜5月で、このうち1回は初めてヘリコプターを使い、ハンターを投入するという。急増したエゾシカが希少植物を食べるなどの影響が出ていることから、人が入らない冬に船で知床岬にハンターを投入し、駆除を続けてきた。しかし、岬にエゾシカが集まりやすい2〜3月は海が荒れて流氷も近づくため、船を出すのが困難で、ヘリを利用することになった。07年度は132頭、08年度は122頭が駆除されている。
(イノシシ出没時の対応確認:石川)
金沢市伏見台の住宅街で起きたイノシシへの発砲騒動で、市は15日、関係機関や地域住民の代表による「イノシシ対策情報連絡会」を設置した。市街地でイノシシが出没した場合の連絡体制など、被害防止策の検討を進めていく。初会合には、県や県警、猟友会などのほか、町会など地域の代表、学校関係の代表ら約20人が参加した。市の説明では、イノシシが目撃された場合、市のホームページで出没地区を知らせるとともに、町内会、学校、保育園、福祉施設などへ連絡し、防災メールや同報無線、車両を使った広報も行う。特に住宅街の場合は、猟友会に捕獲を依頼するという。捕獲時の猟銃使用について、市は「猟友会といえども、市街地での猟銃使用は許可できず、網などでの捕獲を想定している。捕獲できなければ山に追い返す」とした。猟友会も、動物捕獲用のネットを、新たに備える考えを明らかにした。出席者からは、「子どもに説明するための資料配付を」「猟友会員も高齢者が多い。会員を増やすことも必要ではないか」といった意見が出た。一方、15日の県議会文教公安委員会では、発砲の適法性を問われた県警の柳原克弘警務部長は「県民の安全を守ることができ、適法な使用であった」と説明した。
(駆除したシカの命、新メニューに活用を:福井)
小浜市は、獣害対策で駆除したイノシシやシカなどの肉を活用した料理のメニュー開発に当たる栄養士または調理師資格を有する2人を、今月20日まで募集している。国の緊急雇用対策事業を利用し、雇用期間は2月1日から2カ月。給与は月約15万円で、4月以降の契約延長もありうる。問い合わせ、申し込みは市農林水産課(0770・53・1111)。同市では、動物に農作物を食い荒らされるなどの被害が年々増加。08年度には被害額が約1700万円に達し、今年度もそれを上回る見通しだという。08年度に有害鳥獣として捕獲したシカは約500頭、イノシシは約140頭にものぼる。料理への活用は、「駆除した命を有効活用したい」として市民が発案したのが始まりで、昨年は市内の小浜水産高の生徒がシカ肉を使った薫製品の開発に取り組んだ。メニューの開発は、シカ肉のコロッケやイノシシの丼など他地域で商品化されたものをベースに小浜産の食材を使用するアレンジから始め、最終的には地域の名物となるようなオリジナルメニューの完成を目指す。完成したメニューは市内飲食店に紹介し、提供を依頼する。
(夜間のヤクシカ調査を毎月実施:鹿児島)
屋久島の生物に興味を持つ地元の有志でつくる屋久島生物部(川村貴志代表、70人)が取り組むヤクシカの調査活動が、島内で注目を集めている。島では近年、ヤクシカによる農作物被害や生態系被害が問題となっており、同部のデータは、行政や研究者が今後の対策を検討する貴重な資料となっている。同部の調査は、スポットライトカウントと呼ばれる方法。夜間に低速走行する自動車から、スポットライトを左右に照射してシカを探索する。光に反射した目や浮かび上がった体からシカの頭数を数え、性別や齢級なども判別する。2006年から島内3カ所で毎月実施し、延べ147回(2010年1月現在)を数える。8日も、メンバー3人が午後8時ごろから約3時間にわたり西部林道周辺の調査を実施、データを収集した。

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