<射撃ニュース11月>

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(野生イノシシ肉、出荷停止:福島)
政府は9日、国の基準(1キロあたり500ベクレル)を超える放射性セシウムが検出されたとして、福島県相馬市や飯舘村など原発周辺の12市町村(相双地域)で捕獲された野生イノシシの肉について摂取制限と出荷停止を県知事に指示した。相馬市で2頭の肉から5720ベクレルと1千ベクレル、南相馬市でも3頭の肉から4120~1692ベクレルを検出した。野生動物の肉について摂取制限や出荷停止されたのは初めて。
(エゾシカと車、列車の事故相次ぐ:北海道)
東胆振や日高地方で今年、エゾシカと車や列車との衝突事故が増えている。苫小牧署管内の東胆振1市4町で1~9月末に発生した事故件数は前年同期の1.5倍。苫小牧と様似をつなぐJR日高線での事故も相次いでいる。事故の増加はエゾシカ個体数が増えていることが一因とみられ、群れの移動がさらに活発化する季節を迎え、関係機関は注意を呼び掛けている。同署によると、苫小牧市や近郊で今年発生したエゾシカと車の衝突事故は9月末までに56件。前年同期に比べ19件多い。中でも9月は12件を数え、前年比3倍増となった。全体のうち夜間の発生が46件。JR日高線運輸営業所によると、苫小牧―様似間約150キロを結ぶJR日高線で今年4~10月末に発生したシカと列車の衝突は56件。過去10年間で最多を記録した。道によると、道内のエゾシカ生息数は推計で65万頭。特に東胆振や日高地方を含めた北海道西部での個体数増加が目立つという。道は農林業被害の他、車や列車との事故増加にも懸念を抱いており、道エゾシカ対策室は「頭数と事故の増加は、比例して伸びていることから一因であることは間違いない」と話す。全道的にシカと車の事故が増えている中、日本損保協会北海道支部は道や道警と共に、9月に事故防止の啓発チラシを3万部作製。各地の「道の駅」や高速道路サービスエリアなど200カ所以上に置き、自動車保険契約者にも配布している。同支部によると、シカとの衝突事故で発生する車の修理費は平均39万円という。同協会は▽シカの活動時間帯の夜間・早朝は要注意▽夜間に光るものを見たら減速する▽急ブレーキ、急ハンドルは要注意▽森林沿いの道路はシカの通り道▽群れで行動し、動きは意外と遅い―といった事故回避ポイントをドライバーが知っておくことが重要と指摘している。
(乗用車にはねられクマ即死:秋田)
13日午後6時5分ごろ、秋田市柳田の秋田自動車道上り線で、仙北市の男性(50)の乗用車とクマが衝突した。男性と同乗者にけがはなかった。クマは体長約1メートルで、路肩で死んだ状態で見つかった。県警高速隊によると、現場は秋田中央インターチェンジ(IC)から北へ約3キロ。男性は秋田北ICから秋田中央IC方向に走行中、クマとぶつかり、バンパーなどを破損した。
(クマ、市道横断:北海道)
11日午後4時50分ごろ、札幌市手稲区手稲本町の市道で、クマ1頭が道路を横断しているのを、車で通りかかった男性が目撃し、110番通報した。札幌手稲署によると、クマは体長約1メートルで、山林に入っていったという。現場はゴルフ場「札幌テイネゴルフ倶楽部」から約300メートル。
(クマとの衝突、気をつけて:北海道)
道警釧路方面本部と中標津署は10日、「クマ事故防止マップ」を作製し、ホームページ(HP)や官公庁の窓口などに掲載しドライバーなどに広く注意を呼び掛けている。10月中旬から同方面管内で多発しているヒグマと車両の衝突事故の再発防止が目的。
(市街地にまたクマのふん:北海道)
洞爺湖町洞爺中学校の敷地内で8日にクマと思われるふんが見つかった洞爺地区で9日、今度はとうや小学校に近い住宅街の路上で、形状がよく似たふんが発見された。クマの目撃情報はない。町は、学校や近隣の公共施設の周囲に、クマを寄せ付けない消石灰を散布するなど、警戒を強めている。住民らは「なぜ住宅街に」と驚きを隠せない様子。普段はのどかな洞爺に、緊迫感が漂っている。9日午前5時半ごろ、前日のクマのふん発見を受け、パトロール中だった伊達署洞爺駐在所の署員が、同小学校から70メートルほど離れた路上で発見した。町によると、状態からタヌキなどではなく、クマの可能性が高いという。町は同日午前、洞爺総合支所で真屋敏春町長らが対策を協議。目撃情報や足跡といった明確な痕跡はないが、住宅密集地で学校も近く、再び出没する可能性があることから、小・中・高校、保育所など洞爺地区5施設の周囲に、クマよけの効果があるとされる消石灰をまき、光を反射するテープも取り付けた。また、地元猟友会に周辺山林での警戒を依頼し、進入経路の特定を進めているほか、広報車で住民に夕方から早朝にかけ、不用意な外出は避けるよう注意を呼び掛けた。とうや小は当面、集団下校のほか、車での登校を各家庭に要請。洞爺中は事態収束まで部活動は中止し、日没前の帰宅を促す。洞爺地区では今年5月以降、民家に比較的近い山林で足跡やふんが見つかり、生息は確認されていた。しかし、市街地での出没情報に長年住んでいる住民も「聞いたことがない」と困惑する。9日の発見現場近くに住む男性(71)は「こんな住宅街に出るとは思わなかった。朝と夜は散歩しているが、おちおち出歩けない」と不安を口にしていた。
(サル、中学生けが:山口)
12日午前10時40分ごろ、美祢市美東町大田の美東中で、同中2年の女子生徒(14)がサルに左腕を引っかかれ、軽いけがをした。美祢署によると、女子生徒は校舎の裏でテニス部の休憩中、体長約60センチのサルに背後から飛びかかられたという。
(ニホンザル、登校中の小5女児かむ:山口)
8日午前7時50分ごろ、山口市小郡上郷の市道で、登校中の市立上郷小5年の女子児童(11)が、左手首付近をサルにかまれた。女児にけがはなかった。市生活安全課によると、女児は学校から約800メートル離れた場所で1人で歩いていたところ、突然背後から襲われた。野生のニホンザルとみられ、北方向に逃げたという。付近で昨年は夏以降の出没はなかったが、今年は7月から約30件の目撃情報が寄せられており、市教委などはサルに背中を見せず、見かけても相手にしないように注意を呼びかけている。
(エゾシカ「狙撃」、車から:北海道)
推定で6千頭ものエゾシカが生息し、樹皮が食い荒らされるなど植生への影響が深刻な知床半島で、環境省は12月から、移動するトラックの荷台にハンターを乗せ、道路から銃で撃つ駆除方法を計画している。今冬は第1期知床半島エゾシカ保護管理計画・密度操作実験(5カ年)の最終年度。関係者は従来の方法との組み合わせによる相乗効果に期待している。この猟法は「流し猟式シャープシューティング(SS)」と呼ばれる。トラックにハンター1人が乗り、移動しながら撃つ。期間中は実施区域の道路を閉鎖する。狙いは少ない群れで、仕留めたシカは後続車がすぐ回収し、他のシカに気づかれないように移動していく。昨冬は羅臼側のルサ川右岸にえさ場を設け、初めて定点でSSを試みた。だが、シカが集まりすぎてしまい、一度撃つと逃げたシカの警戒心が強まって効率が上がらず、結局、駆除したシカは25頭(うち雌の成獣12頭)にとどまった。この冬の実施区域は斜里側が幌別・岩尾別、羅臼側は相泊・ルサ。斜里側は知床五湖の冬季利用期間(1月中旬―3月中旬)を除く12月~来年4月上旬、羅臼側は12月中に12カ所程度にえさ場を設け、1月~3月に週1、2回実施する。相泊・ルサにいる雌の成獣は推定で400頭前後。3年間で半減させるには年150頭以上捕る必要があるとされる。昨年は定点SSのほか、ルサ川左岸の囲いわなで113頭(うち雌の成獣46頭)を駆除した。幌別・岩尾別には5千頭前後いるとみられ、両地区とも他の地域に逃げ込まないようプレッシャーをかけずに捕獲する猟法が求められている。このため環境省は今年度は両地区で流し撃ちと囲いわなを試し、さらに斜里側はくくりわなと麻酔銃、羅臼側では巻き狩りを組みあわせる計画だ。環境省釧路自然環境事務所は「今年度は昨冬の羅臼に引き続き、目標数を駆除するのに効率的な猟法や組み合わせを探るのが目的」と説明。流し撃ちのための道路使用許可などを道や道警に月内に申請する。斜里側の対象区域には「しれとこ100平方メートル運動」地が含まれ、運動の専門委員は15日、駆除と死骸の持ち出しについて話し合う。自然のままでの生態系再生が運動の理念だが、今回は「特例措置」として検討する。一方、知床岬での密度操作実験は、4年間で雌301頭(うち0歳30頭)、雄164頭(同43頭)、不明4頭の計469頭を駆除した。今冬は駆除効率を上げるため、森林と草原の境に仕切り柵を設置。11月下旬にも草原に入ってきたシカの駆除にかかる。
(繁華街でイノシシ目撃:島根)
松江市中心部の繁華街などで9日午前、イノシシの目撃情報が相次いだ。専門機関は「1日に狩猟が解禁され、追われたイノシシが街中に迷い込んだ可能性がある」と注意を呼び掛けている。松江署によると、同日午前5時半ごろ、同市東本町5丁目のマンションで、通行人がイノシシを見つけ、110番した。約15分後、約600メートル北西の同市母衣町の市道で目撃情報があり、パトカーで巡回中の署員2人が、近くの市道を西へ逃走するイノシシを確認した。体長は約1メートルで、被害はなかった。島根県中山間地域研究センター鳥獣対策グループの金森弘樹科長は「5、6年前から島根半島でイノシシが増えている。山間部で猟犬に追われたイノシシが逃げてきた可能性がある」と話している。
(団地の水路でイノシシの子ども成長:福岡)
福岡県の団地の水路で数か月前にイノシシの赤ちゃん「ウリ坊」がいるのが見つかりました。その後、誰も助け出せないまま、このイノシシはすっかり成長してしまい、住民は困惑しています。北九州市の団地で水路の中をトコトコと歩いているのは、子どものイノシシです。体長は1メートル足らずですが、ウリ坊特有のしま模様はほとんどなくなり、かなり成長しています。一部の住民が与える野菜などを食べて水路の中ですくすくと育つイノシシ。しかし、水路の壁はかなりの高さがあるため、下まで降りて助け出すことはできません。すっかり人間にも懐いてしまいました。住民はイノシシに愛情を抱く一方で、これ以上、大きくなる前に何とかしなければいけないと頭を悩ませています。北九州市などによると、この水路にはいくつかの土管がつながっているため、イノシシは必ずしも水路に閉じ込められているわけではなく、エサにつられて外から行き来している可能性もあるということです。市ではむやみにエサを与えないようにしてほしいと呼びかけています。
(サル捕獲用箱わなを設置:岐阜)
サルによるイモ類や稲、ダイコンなどの農作物被害対策として高山市は、大型の捕獲用箱わなを30台を製作し、被害の多い同市朝日町を中心に9日、設置を始めた。同市のサルによる農作物被害は10年度に521万円と多くはないが、その約3分の1が朝日町に集中。町内ではモンキードッグの育成やロケット花火による撃退などの対策を行っているが、なかなか効果が上がらなかった。昨年暮れ、試験的に箱わなを設置したところ、3月に3匹を捕獲。箱わな周辺ではサル被害が少なくなったため、抑止効果にもなるとみて設置を決めたという。箱わなは縦横とも2メートル、奥行き3メートルの鉄製。組み立て式で移動が容易という。市が315万円かけて30台を製作した。この日は、同市朝日町青屋に飛騨猟友会朝日支部の会員や市職員ら10人が集まり、畳ほどの大きさに分かれた鉄製のおりを組み立てた。朝日町内に20台を設置し、残る10台は他地域に設置する。管理は猟友会などで組織する有害鳥獣捕獲隊が行う。
(15日狩猟解禁、事故防止へ県警が指導強化:愛媛)
狩猟解禁日の15日に合わせ、県警や県などは県内の猟区や鳥獣保護区などで、合同指導取り締まりを行う。計約490人でパトロールを行い、猟銃所持許可証の確認や、事故防止の指導を行う。狩猟期間は2012年2月15日まで。イノシシは県内全域で、ニホンジカは宇和島市と鬼北、松野、愛南の3町で島しょ部を除いて同年3月15日まで期間延長する。同課によると10年度は、公道で覆いをせずに散弾銃を所持した銃刀法違反や、狩猟者登録証を携帯していなかった鳥獣保護法違反などの疑いで、4件3人を摘発。事故はなかった。県内の猟銃許可数は10月末現在、2825人(4852丁)。内訳は散弾銃2635人(4110丁)、空気銃124人(663丁)、ライフル銃66人(81丁)となっている。
(15日から狩猟解禁:群馬)
県は11日、11年度の狩猟を15日から解禁すると発表した。期間は来年2月15日までだが、生息数が多いニホンジカとイノシシ猟は銃と網による猟を来年2月29日まで、わな猟は来年3月15日まで延長する。解禁初日には、県警や猟友会などが約300人体制で事故防止を呼びかける検問やパトロールを実施する。県の放射性物質検査では、県内で捕獲したニホンジカから最高で1キロ当たり482ベクレル、イノシシは同337ベクレルの放射性セシウムが検出されている。暫定規制値(同500ベクレル)は下回っており、県は「食用にするかは狩猟者の判断に任せたい」としている。
(全児童に“熊よけ”の鈴:岐阜)
瑞浪市立稲津小学校で10日、全校児童242人に“熊よけ”の鈴が配られた。市内では毎年4、5件のツキノワグマの目撃情報があり、児童らの登下校の安全確保の一助になればと昨年から配っている。児童らはさっそくランドセルに取り付けて一斉下校した。市内では、今年に入って日吉町や月吉地区、御嵩町との境界付近などの山中で5件の目撃情報が寄せられている。稲津小校区で出没情報はないが、屏風山などの山に囲まれており、昨年は保安林などで2件の目撃情報があった。特に冬眠前の11月に危険性が増すという。このため同小は、危険回避に少しでも役立てばと昨年、300個の鈴を購入して全員のランドセルに付けさせた。直径1・5センチほどの市販の物で、2個をチェーンにつないであり、ランドセルのフックに取り付ける。中村孝則教頭は「校区内で熊による人的被害は出ていないが、予防が第一と考えて実施した。鈴を過信するのではなく、子どもたちが自覚を持ち、単独行動を避けて、むやみに山中に入り込まないよう啓発する目的もある」と説明。保護者にも「熊よけの鈴の貸与について」とのパンフレットを配布して理解と協力を求めている。
(飛来の鳥、過去最多:宮城)
県は9日、県内に越冬のために飛来してきたガンやハクチョウ、カモ類の今季1回目の生息調査をし、同時期としては1969年に調査を始めて以来、最も多い20万6001羽が確認されたと発表した。昨年よりも約1万6千羽増えた。調査は伊豆沼・内沼(栗原市、登米市)や蕪栗沼(大崎市)、松島湾(東松島市)、鳥の海(亘理町)など約480カ所の飛来地で実施。県職員や市民団体のメンバーら101人が参加した。内訳はガン類が約17万5千羽(前年同期比2万5600羽増)、ハクチョウ類が約4千羽(同約700羽減)、カモ類が約2万7千羽(同約8900羽減)。県の担当者は「ガン類が増えた理由は分からないが、北方での繁殖がうまくいったのだろう」という。
(シカ、生態調査へ:愛媛)
県天然記念物に指定されている松山市沖の離島・鹿島に生息する野生のシカについて、同市は12年度、初めての生態調査を実施する。野生のシカの生息頭数は50~60頭だが樹木への食害が進んでおり、頭数制限の必要性が浮上してきたため。しかし、鹿島のシカは昭和40年代には絶滅の危機にあった。市は調査結果を受け、生息地の囲い込みや間引き、去勢など、頭数抑制策について専門家を交えて慎重に検討する。市によると、鹿島は同市・北条港の西約400メートルに浮かぶ周囲1・5キロの離島。シカは古くから生息し、1948年には県天然記念物に指定された。シカは本州に住むホンシュウジカよりも小柄なキュウシュウジカで、人には懐かない性質だという。昭和40年代には、高齢化が進んで絶滅の危機を迎え、島外からシカを導入したこともあった。ただ近年は、島内の樹木への食害が進み、「シカが木の皮を食べ、地面にはシダしか残っていない」(野志克仁市長)状況。さらに、観光スポットだった島を一周する遊歩道の北側半分が05年のがけ崩れで通行止めとなったが、その原因として、元々崩れやすい土壌に加え、土を支える植物をシカが食べるために育ちが悪くなっていることも挙げられ、対策が必要となった。市は頭数を減らすため、県内外への動物園への寄贈や、四国本土への移送を検討したが、引き受け手がないことや、本土でもシカの食害が広がっていることから断念している。今回の調査では、頭数や年齢構成、群れの生態などを把握し、フェンスを張ってシカの生息地を制限する囲い込みや間引き、去勢など、頭数調整の手法を専門家の意見を聞いて検討。県にシカの頭数制限の計画を許可申請する予定。野志市長は「天然記念物なので間引きはしたくないが、シカが増えすぎた。数を適正にする方法を検討したい」としている。
(戦場ヶ原、シカ最少に:栃木)
ラムサール条約登録湿地である奥日光の戦場ヶ原に生息し、貴重な植生に食害を与えるシカの頭数が、2006年の調査開始以来、過去最少になったことが、環境省日光自然環境事務所が10月に実施した調査でわかった。同事務所は、侵入防止柵の設置などの効果が出たとみている。同事務所は、戦場ヶ原に侵入するシカの増加に伴い、01年度からシカ侵入防止柵の設置を開始。10年度には総延長約17キロまで拡張した。柵内の面積は約980ヘクタールと戦場ヶ原のほぼ全域を囲んでいる。調査は10月17、18日に実施。シカの移動に伴う重複を避けるためトランシーバーで連絡を取り合い、目視でカウント。その結果、頭数は昨年度より3頭少ない12頭に減ったことが判明。柵の範囲が広がるなどの条件の変化はあったが、ピークだった06年度(71頭)以降で最少になったという。柵内には国道が通っているため開放部があり、そこからシカが侵入することが問題となっていた。このため、同事務所は開放部にシカよけ用の超音波装置を設置するなどの対策をとってきた。来年2月には、地元猟友会の協力を得て柵内のシカを捕獲し、柵内の頭数ゼロを目指すという。
(シカ生息数初めて減:大分)
農林業の鳥獣害対策で、大分県内のシカ(ニホンジカ)の増加に歯止めがかかった。2010年度の推定生息数は約5万8千頭で、06年度調査時の約8万5千頭から3割減った。依然高水準だが、減少に転じたのは1995、96年度の調査開始以来初めて。県は捕獲などの対策を一層強化し、2016年度末までに2万~3万頭まで抑え込む方針だ。県鳥獣被害対策本部が7日、県庁で生息数調査の結果を報告。併せて今後5カ年の第4期特定鳥獣保護管理計画(12~16年度)の案を示した。かつて保護の対象だったシカは1980年代後半から急激に増え、農林業被害も深刻化していた。今回判明した頭数減少の要因として、県は(1)2007年度から雌の狩猟・捕獲を全県的に許可(2)報償金制度による捕獲の奨励―などを挙げる。狩猟・捕獲頭数は年々増えており、10年度は過去最多の2万3651頭を駆除した。第4期計画案には、生息密度が低い地域でも効果的に駆除するため、餌付けして一斉捕獲する「スマートハンティング」に取り組むことを盛り込んだ。18年度以降の生息数の最終目標は9500頭に設定。今後、県民からのパブリックコメントや県環境審議会への諮問を経て正式決定する。同じ有害鳥獣のイノシシは生息数の推定方法が確立されておらず、アンケートなどを参考に「生息数は横ばい状態」との見方を示すにとどめた。シカ同様、10年度の狩猟・捕獲は過去最多の2万6178頭。新計画案で対策強化を進める。県森との共生推進室によると、有害鳥獣による県内の農林業被害は1996年度の5億9千万円がピークで、2010年度は3億5千万円(うち、イノシシ1億9千万円、シカ8千万円)。16年度までにイノシシは8千万円以下、シカは5千万円以下に抑える目標を立てている。
(ニホンジカ生息数倍増:滋賀)
県は11日、県内のニホンジカの生息数を最新のデータを基に再評価し、昨年秋に約2万6000頭としていた頭数を4万7000~6万7000頭に見直すと発表した。年間の捕獲目標数も現在の8500頭から1万3000頭以上に引き上げる必要があるという。県によると、シカの生息数を直接調べる手段はなく、フンの密度や自然増加率、捕獲数などを考慮して推定している。これまでは03~07年のデータを基にしていたが、08~10年の調査結果を加えたところ、修正が必要と分かった。県は09年に策定した「ニホンジカ特定鳥獣保護管理計画」で、農林業などの被害を防ぐために捕獲目標数を8500頭と定めているが、今年度内に計画を見直すという。県は「補助金の増額も検討し、市町や猟友会と連携して対応したい」としている。

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(ライフル銃暴発2件:北海道)
道内で6日、エゾシカ猟のライフル銃が暴発するなどの事故が2件あり、仲間の1人の足を弾が貫通し、重傷を負った。けがをしたのは函館市陣川の会社員、能登博司さん(57)。能登さんは同日午後2時ごろ、函館市弁才町の林道脇で猟をしていたところ、近くの友人のライフル銃が暴発し、弾が左膝を貫通した。函館中央署は、友人で北斗市七重浜、タクシー運転手、前田朗裕容疑者(56)を業務上過失傷害容疑で逮捕した。また同日午前7時半ごろには、興部町朝日の林道で、猟に来ていた東京都町田市金井1、会社員、園田政司さん(64)が、誤って乗っていた乗用車内でライフル銃の引き金を引き、弾が車内の天井を貫通した。興部署によると、園田さんはシカを発見したため車内で弾丸を装填(そうてん)。車から降りようとしたところ、誤って引き金に指が入ったらしい。銃刀法は狩猟場以外で弾を装填することを禁じており、園田さんから事情を聴いている。
(イノシシ肉からセシウム、規制値の10倍:福島)
厚生労働省は7日、福島県相馬市で捕獲されたイノシシの肉から、国の暫定規制値(1キロ当たり500ベクレル)の10倍を超える同5720ベクレルの放射性セシウムが検出されたと発表した。厚労省は同県に対し、相馬市などの浜通り北部で捕れたイノシシ肉を食べないよう住民らに呼び掛けることを要請した。
(クマ、ニワトリ襲いカキ食べる:岩手)
大船渡市三陸町越喜来の民家近くにクマが出没している。放し飼いのニワトリを襲ったり、柿の木によじ登って柿を食べるなど、このままだと人的被害も発生しかねない状況だ。クマを目撃したのは、越喜来浪板38の3、古水正市郎さん(77)。6日夜、自宅裏にある柿の木がバキバキと折れる音がした。翌朝見てみると、4~5本の柿の木の枝が折れており、幹には熊の爪痕も残っていた。「柿を食べようとして木に登ったんだろうが、数日前にもニワトリが食べられたり、骨と皮だけ残ったシカの死骸も近くにあった。調理場に置いていた魚を狙って家の中に入ろうとしたクマと出くわしたこともある」と古水さん。体長2㍍ほどもあるツキノワグマで、相撲力士のように大きく、すばしっこいという。柿は枝をへし折って、甘柿を選んで食べている。今年はいつになく里近くでクマの姿を見かけることが多く、山村広場の仮設住宅付近でも確認されている。近くに住む伊藤準一さん(62)も先日、庭に放し飼いにしていたニワトリ4羽がクマに襲われた。「狩猟されなくなってクマが増えてきたこと、人慣れして山から下りてきて、うまいものの味をしめてきたのでは。危険なので早く対策を考えてもらわないと何か起きてからでは遅い」と不安を募らせる。警察や市に連絡して猟友会に駆除を求めたり、市で仕掛けたワナに入ったこともあるが、うまく逃げられた。中田貞雄さん(65)は「この辺りには年中クマが出ているので最近は誰も通報しなくなっている。食べ物が豊富なせいか、今のクマは冬眠しない。とにかく里に下りてきたクマは駆除してもらわないと、安心して暮らせない」と訴える。
(クマに襲われ73歳男性けが:青森)
7日午前11時半ごろ、田子町遠瀬の新田地区活性化センターの東約200メートルの杉林で、近くの無職、風張良輔さん(73)が下草刈り作業中にクマに突然襲われた。自力で自宅まで逃げたが、頭や腕にけがをした。命に別条はないという。三戸署によると、風張さんを襲ったクマは体長約1・7メートルで、子とみられる小さなクマと一緒だった。同署が付近に注意を呼びかけている。
(イノシシ駆除の猟友会員、クマに襲われけが:山梨)
6日午前、山梨県大月市の山あいで、イノシシの駆除に当たっていた猟友会のメンバーの男性が突然現れたクマに襲われ、頭や顔にけがをしました。6日午前10時前、大月市富浜町の山あいを流れる沢沿いを、イノシシを駆除するため大月市の猟友会のメンバー、13人が歩いていたところ、メンバーの1人、67歳の男性の前に、突然クマが現れました。男性は持っていた散弾銃から2発を発射しましたが、クマに襲われ、頭や顔にけがをしました。男性は意識があり、命に別状はないということです。当時、猟友会のメンバーは、それぞれがやや離れた位置で歩いていたということで、助けを求める声を聞いて駆けつけた別のメンバーがクマを射殺しました。クマは、体長およそ1メートル70センチのオスのツキノワグマでした。猟友会によりますと、当時は猟犬を使ってイノシシをメンバーのほうに追い立てる猟を行っていましたが、その際に猟犬がクマを見つけて追い立てたため、男性の前に現れたのではないかということです。現場の近くには中央自動車道が通り、周辺には住宅が点在しています。
(牛舎でクマに襲われ男性大ケガ:岩手)
岩手・金ケ崎町の牛舎で7日夕方、作業中の男性がクマに襲われ、顔に大ケガをした。7日午後6時過ぎ、金ケ崎町永沢にある農場の牛舎から悲鳴が聞こえたため、近くで作業をしていた男性が駆けつけたところ、通路で顔から血を流してうつぶせに倒れている男性を発見した。倒れていたのは、この農場で働く金ケ崎町永沢の会社員・松村友則さん(26)で、顔に深い傷を負う大ケガをして病院で手当てを受けている。命に別条はないという。松村さんは「クマに襲われた」と話している。農場の周辺には民家はなく、以前からクマの目撃情報が相次いでいたということで、金ケ崎町は8日から地元の猟友会の協力を要請し、クマの捕獲に着手する他、付近に注意を呼びかけている。
(イノシシ襲撃、男性2人けが:滋賀)
7日午後1時20分ごろ、大津市南志賀1の民家の畑で、農作業をしていた男性(87)がイノシシに襲われ、両手足をかまれ、けがをした。叫び声を聞いた隣に住む男性(77)がくわで殴って撃退したが、右ふくらはぎを牙で刺され負傷した。大津署によると、イノシシは体長約1メートルの雌。猟友会が殺処分した。現場は京阪南滋賀駅の西約100メートルの住宅街。同市によると、これまで足跡などが確認されていたが農業被害はなく、近くの川に沿って畑に現れたとみられる。
(サルにかまれけが:滋賀)
7日午後1時20分ごろ、大津市南志賀の畑に体長約1・2メートルの雌のイノシシが出没、近くの87歳と77歳の男性が相次いで手足をかまれ、負傷した。県警大津署によると、イノシシは、77歳男性に農作業用のくわで殴られ気絶、間もなく地元猟友会員が殺処分した。また、滋賀県草津市追分町の民家では午後3時20分ごろ、2匹のサルが庭に現れ、遊びに来ていた近くの小学3年の男児(9)が足をかまれ軽傷を負った。サルはそのまま逃げた。
(中心街でイノシシ出現:島根)
9日朝早く松江市の中心街でイノシシが目撃され、警察では巡回するなどして警戒している。9日朝早く松江市東本町や母衣町で、付近を通行していた住民がイノシシを目撃し110番通報した。目撃されたイノシシの体長は1メートルくらいだったということで、午前6時ごろに目撃されて以降の行方は分かっていない。付近の住民は「タヌキはちょいちょい見かけるけどね。イノシシは話聞かんね。びっくりするわね、イノシシが出てくると。」と話した。イノシシの出没を受け付近の小学校では、児童の安全確保のため急遽教職員が街頭に立つなどしたという。また警察では付近をパトカーで巡回するなどして警戒を強めている。
(イノシシ3頭、小4男児が尻をかまれけが:兵庫)
6日午後2時ごろ、兵庫・神戸市東灘区の保久良神社に、親子とみられるイノシシ3頭が現れ、ベンチで弁当を食べていた小学4年生の男の子の尻にかみつき、男の子が軽いけがをした。神戸市では、イノシシに襲われる被害が相次いでいる。男の子は「こわい...」と話した。3日前にも、神社から500メートル離れた路上で、小学生が尻をかまれるなど、付近ではイノシシの出没が相次いでいる。神社を訪れた人は「食べ物とか、匂いのするものは(持ってくるのを)やめようかなと思っています」と話した。神戸市は、注意を呼びかけている。
(またクマ目撃情報:北海道)
札幌市南区定山渓地区で8日午後、親子とみられるクマ3頭の目撃情報が4件相次いだ。同日午後0時40分ごろ、同市南区定山渓温泉東1の国道で、クマ3頭が歩いているのを、車で走行中の男性が見つけ110番通報。付近では、ほぼ同時刻にクマ3頭の目撃情報が2件あった。午後3時45分ごろには、約800メートル離れた同市南区定山渓温泉東2の国道沿いの山林で、クマ3頭が歩いているのを、車で通りかかった男性が目撃した。札幌南署によると、3頭は同じクマとみられ、体長は約1・5~2メートル。
(クマ出没激減:富山)
県内でクマの出没件数が激減している。今年の目撃、痕跡情報の数は、大量出没した昨年のわずか10分の1にとどまっており、統計を取り始めた2004年以降で最少となる見通しだ。餌となるドングリが豊富で、人里まで下りる必要がないことに加え、昨年の大量捕殺が影響しているとみられる。県自然保護課によると、今年1月~10月20日のクマの目撃件数と、フン、足跡などの痕跡件数は計146件で、過去最多だった昨年1年間(1387件)の約1割に激減した。人的被害も昨年は9件10人あったが、今年は5月に富山市でクマを捕獲しようとした有害鳥獣捕獲隊員の男性1人が重傷を負った1件のみ。同課は「04年以降最少だった09年の158件を下回る可能性が高い」と予測する。月別で見ると、今年は6月の26件を最高に、7月24件、8月14件、9月17件、10月(1~20日)15件と、8月以降ほぼ横ばいで、秋の大量出没が問題となった06、10年とは傾向が異なる。06年、10年は10月の件数がそれぞれ383件、685件と突出していた。目撃、痕跡情報件数が激減した理由について、同課は、クマが食べるドングリがよく実ったことを挙げる。ドングリは数年周期で豊凶を繰り返し、県森林研究所が8月に行った着果状況調査では、ブナは豊作、コナラは並作、ミズナラは凶~並作と、いずれも昨年より良好だった。一方、NPO法人・日本ツキノワグマ研究所(広島県廿日市市)の米田一彦理事長は、昨年、クマが住宅地に頻繁に出没し、県ツキノワグマ保護管理計画の年間上限(88頭)を大幅に上回る189頭が捕殺されたことを強調する。米田理事長は「頭数が減って1頭あたりの餌の取り分が増え、人里に餌を探しに来る必要がなくなったのではないか」と説明。さらに、「以前は約5年だった餌の凶作の周期が、近年は1年おきに縮まった。夏場の高温で育ちきらないまま落果するドングリも増えており、いずれも温暖化の影響が考えられる」とし、「今後、短い周期でクマが出没しやすい環境となる恐れがある」と指摘している。
(鳥獣被害対策、重点地区に17地域:大分)
県の鳥獣被害対策本部(本部長・小風茂副知事)の第2回会合が7日県庁であり、佐伯市大越地区など14市町17地域を重点地区に指定したことが明らかにされた。今後、防護柵設置、研修会開催など集中的に対策を進め、イノシシやシカの農作物被害を減らす。会合では、来年4月から5年間適用される特定鳥獣保護管理計画案も示された。案には、昨年5万8千頭いると推定されているシカを2016年度末までに2万~3万頭、18年度以降には最終的に9500頭まで減らすことが具体的に盛り込まれた。今後、審議会などを経て決定する。
(シカ対策協定:鹿児島)
鹿児島森林管理署と湧水町の吉松地区猟友会は7日、狩猟期間中のシカ捕獲を進める協定を締結した。霧島山周辺でシカが増加し、森林や農作物被害、森林生態系にも影響が出ていることから、国有林での対策を図る。森林管理署と猟友会の狩猟期間のシカ対策協定は九州では初めて。全国でも珍しいという。シカの狩猟期間は11月15日~2012年3月15日。期間外は自治体が指示し、狩猟者に報奨金を払って駆除してもらうケースが多い。今回は期間中、狩猟者にイノシシなどよりなるべくシカを捕獲してもらおうと、管理署が依頼。猟友会側も無償で応じる。管理署からはわな20個も貸し出された。
(広がる被害を食い止めよう:京都)
府内の農村などで大きな被害を生んでいる有害鳥獣問題について考えようと活動している「京都府有害鳥獣研究会」は5日、京都市上京区の府福利厚生センターで第2回総会と講演会を開きました。講演会では、猟友会や府職員、府北部の参加者らが取り組んでいる活動について報告しました。京都府猟友会の奥田定雄会長は、長年猟友会で活動してきた体験を語り、「昔は滋賀県に行かないと捕れなかったシカが、宇治市でも見ることができるようになった。ここ数年で大きな変化が起こっている。鳥獣の数をコントロールしていく施策が大事だと考えている」と述べました。京都府農林水産技術センターの芝原淳氏は、各地で行われている鳥獣対策のアイデアや工夫、問題点などを写真で紹介し、「対策を打っても、上手くいかないケースが多い。緩衝帯の整備や集落・農地の管理、個体数管理など多方面での対策を行い、農産物の被害を減らしていく工夫が必要」と強調しました。同会の安井昭夫事務局長が現在の野生鳥獣問題について、日本共産党の中島英俊福知山市議が府北部の鳥獣対策についてそれぞれ報告し、その他の地域からも発言がありました。参加者から「南部でもシカやサルの被害が増えている」「京都市でも多く被害があり、もっと行政の支援が必要」「どのような支援制度があるのか周知徹底されていない」などの発言がありました。同会の総会では、地域研究会を開催することなどの方針が確認され、役員が選出されました。代表に奥村英一氏(元京都府農業総合研究所所長)と上島裕氏(NPO法人やましろ里山の会顧問)が再選され、顧問には新たに多田哲子氏(京都府保健環境研究所)と村上興正氏(京都精華大学講師・府特定鳥獣保護管理計画策定委員長)が就任しました。
(シカ肉消費を「ひろめ隊」:北海道)
エゾシカ肉の消費拡大をPRしようと、北海道内各地を回っている「エゾシカ肉ひろめ隊」が7日、岩見沢市役所を訪れ、寺林良次副市長らにエゾシカ肉の活用をPRした。道内ではエゾシカが急増し、生息数は65万と推定されている。農作物の食害や乗用車がシカと衝突する交通事故などが問題となっている。道は語呂合わせで毎月第4火曜日を「シカの日」としてシカ肉の消費拡大を訴えており、「シカの日」運動推進事務局のキャラバンが9月から各地を回っている。空知地方では7日から3日間、滝川市や深川市などを回る予定。岩見沢市ではシカにふんしたエゾシカ肉ひろめ隊が市役所を訪れ、シカ肉の缶詰や干し肉のジャーキーなどの商品のほか、シカ肉の調理例を載せたレシピなどを寺林副市長に手渡し、消費拡大をアピールした。エゾシカ肉は鉄分が豊富で、脂質が低いことからカロリーも控えめとされる。エゾシカ肉ひろめ隊は「シカ肉を資源としておいしく食べることが、北海道の自然環境や暮らしを守ることにつながります」と話す。空知地方では滝川市と岩見沢市のスーパーでシカ肉を販売している。

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11/6
(シカ猟中にライフル暴発、仲間にけが:北海道)
北海道警函館中央署は6日、シカ猟中にライフル銃を暴発させ、函館市陣川、会社員、能登博司さん(57)にけがを負わせたとして、業務上過失傷害の疑いで、北斗市七重浜、タクシー運転手、前田朗裕容疑者(56)を逮捕した。逮捕容疑は、6日午前7時40分ごろ、函館市弁才町の林道脇で銃を暴発させ、一緒に猟をしていた能登さんの左脚にけがを負わせた疑い。能登さんは病院に運ばれたが命に別条はない。函館中央署によると、2人は午前4時ごろから猟をしていた。場所を変えるため、前田容疑者が銃から弾を抜く作業をしていたところ暴発した。
(伊豆沼にマガン9万羽が飛来:宮城)
東日本大震災で最大の震度7を記録した宮城県栗原市の伊豆沼で、カモ科のマガン9万羽が越冬のために飛来した。沼にはオオハクチョウなど多くの冬鳥が生息し、ラムサール条約登録湿地としても知られる。シベリアから日本へ南下するマガンの8割がこの沼にやって来るという。日の出に赤く照らされた水面(みなも)。マガンは、けたたましい鳴き声とともに次々と飛び立ち、日没ごろ沼に戻る。早朝から写真愛好家たちが撮影スポットに横並びになり、マガンの群れにレンズを向けている。年に一度は伊豆沼に来る仙台市泉区の大内常正さん(74)は「地震で家が半壊してしまったが、ここにくると気持ちがリフレッシュできる」。マガンは2月中旬まで沼で羽を休め、北へ帰っていくという。
(夕刻にカラス“集結”:山梨)
周囲が暗くなり始める夕刻、甲府市中心街の上空にカラスが次々と飛来、平和通り沿いの街路樹や周囲のビル屋上に“集結”している。建物のへりや手すりに止まって羽を休める黒い群れ。住民や通行者から「怖い」「気味が悪い」との声が上がっている。3年ほど前からみられる光景で、専門家は「中心街が巣に帰る中継地点になっている」と分析。街路樹の「金テープ」は、ふんを落として歩道を汚すカラスを追い払う策だが、「頭がいいカラスには、効果は一時的」との指摘も出ている。あたりが暗くなる午後5時すぎ。JR甲府駅南口から平和通りに沿って、カラスの群れが上空を飛び回る。街路樹や沿道のビル、中心商店街などの一帯が“集合場所”のようだ。県や市などによると、2009年ごろから駆除の要望が増えた。何羽いるか未確認だが、担当者の一人は「目視でも相当数を確認できる。千羽はいるかもしれない」と推測する。上空を旋回し、建物の屋上から見下ろすカラスの群れに、通行人から不安の声が上がっている。同市の主婦渡辺よしこさん(70)は「つつかれそうで怖い。いつも利用している歩道に、ふんがあふれているのも困る」と迷惑顔。「鳥が人を襲うヒッチコックの映画『鳥』をほうふつとさせる」「不気味」との声も聞かれた。日本野鳥の会甲府支部の依田正直会長(81)は、中心街が「集合場所」になっている可能性を指摘する。「カラスは集団で行動する。群れでねぐらに帰る途中、仲間を待つ中継地点になっているのではないか」。中心街はタカなどカラスの外敵がおらず、餌を見つけるのにも適した環境、という。これまで県や市などは複数の撃退策を講じてきた。今回の「金テープ」は、国土交通省の試行を県が導入。10月上旬、駅南口-甲府署前の区間で、沿道のケヤキなど約70本に、長さ約1メートルのテープを各25枚つるした。金色に黒い斑点模様が施されたテープは、カラスの目を惑わせ、距離感を狂わせる効果が期待できるという。これに対し、依田会長は「頭の良いカラスはテープに害がないと分かると、すぐ慣れてしまうだろう」と効果は限定的とみる。「爆竹で追い払うなど人間の怖さを教えないと、抜本的な解決にはつながらない」と提言している。

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11/5
(クレー射撃協会、基本財産4回に分け無断取り崩し)
日本クレー射撃協会が無断で基本財産4000万円を取り崩していた問題で、所管する文部科学省の承認を得ない取り崩しが計4回に分けて行われていたことが4日、同省の調査で分かった。同省は協会に対し、責任を明確化するとともに、取り崩された基本財産を元に戻すよう通知し、来年2月までの報告を求めた。同省によると、取り崩しの内訳は、09年11月に2000万円▽10年10月に1000万円▽同年11月に500万円▽今年1月に500万円。社団法人の同協会は基本財産を取り崩す都度、文科省の承認が必要だった。取り崩された現金は選手の派遣費や職員の人件費に充てられ、悪質ではなかったという。通知では、経理手続きの適正化などの再発防止策を定め、基本財産の残高は少なくとも四半期ごとに報告するよう求めた。基本財産の穴埋めは、遅くとも新公益法人制度の移行期限である13年11月までに終えるよう指導した。
(今期の県内ハンター10%減、放射性物質検出など影響か:栃木)
獣害増加の一方で狩猟者の減少が問題化するなか、今季の県への狩猟者登録者数は2010年度比で10%前後減る見通しであることが、4日までの県のまとめで分かった。県内のイノシシやシカなどから暫定基準値(1キログラム当たり500ベクレル)を超える放射性物質が検出されたことで、県は狩猟者数が3割前後落ち込むと予想していたが、半分以下にとどまった。しかし県は、汚染を懸念して、登録しても狩猟に出向く回数を減らす人もいるとみている。銃による狩猟は15日解禁となる。県環境森林部によると、今季は県内の登録者の大幅減はみられないが、東京都や埼玉県など首都圏からの申請が低調だという。本県の10年度の狩猟者登録数は3819人。高齢化などの影響で1979年度(1万4548人)以降、2007年度を除き、毎年減り続けている。最も減ったのは79年度の2128人減。前年度比で約13%減少した。過去10年間の減少率は平均3%。県は9、10両月に12市町で捕獲された野生鳥獣19頭を対象に放射性物質検査を実施。基準値を上回ったのはイノシシ2頭、シカ3頭、ツキノワグマ1頭の計6頭。捕獲場所は鹿沼、日光、矢板、塩谷、那須5市町だった。基準値を超えた地域とその周辺で、県は肉の消費を控えるよう呼び掛けているが、これが狩猟者の意欲を低下させないかと関係者は気を揉んでいる。会の独自調査で基準値を超えたシカを確認した県猟友会日光支部では10%近く減った。ただ、シカの有害捕獲には前年の狩猟者登録が必要であるため、県猟友会日光支部の塚原久夫支部長は「地域のために有害捕獲を止めるわけにはいかない。食べないとなれば(会員が)狩猟に出掛ける日数が減るのでは」とみている。塚原支部長によると、狩猟者は捕獲したシカやクマの8割を自家消費していたという。
(イノシシから放射性物質で狩猟者減:茨城)
狩猟解禁日を15日に迎えるが、今年はイノシシ猟が減りそうだ。県内の野生イノシシから基準超の放射性物質が検出され、猟師が捕獲を敬遠。頭数が減らないため、農作物被害への懸念が高まっている。県環境政策課によると、今シーズンの狩猟者登録は昨年シーズンより約700人減り、4183人(10月25日現在)にとどまる。県は9月、生息地の16市町で捕獲したイノシシを検査。うち3市で国の基準(1キロあたり500ベクレル)を超える放射性セシウムが検出された。県猟友会新治分会(土浦市)の杉田一徳分会長(66)らが駆除でとった1頭からも890ベクレルが検出。県は、野生の捕獲イノシシを食べることを控えるよう呼びかけている。登録の減少は、これを受けてのようだ。杉田さんは、狩猟仲間から「肉を食べる楽しみがないならもう今年は猟はやめる、という声を聞く」と話す。結果、懸念されるのが農作物被害だ。県農林水産部によると、すでに水戸市などで被害が増えているという。土浦市のクリ農家の男性も「クリの半分は食べられている。これ以上、被害が増えるとつらい」。杉田さんらは先月から有害捕獲を始めたものの、駆除が追いつかないのが現状だ。猟友会新治分会は以前は90人以上の会員がいたが、今は20人程度。有害捕獲のメンバーを集めるのも難しくなってきた。イノシシによる農作物の被害は2009年で6742万円。県は適正数を保つため、年に3千頭を目安に捕獲を指導している。狩猟と有害捕獲を合わせて09年に2949頭、10年に2905頭が捕獲された。狩猟での捕獲分が減ると、被害が増えることが予想される。柿やクリに被害が出ている土浦市の農林水産課には、「これ以上被害が増えると生産を続けられなくなる」との農家からの声も寄せられているという。県は「駆除に向けた対策を、市町村と協議していく」としている。
(農相、シカ食害視察:静岡)
鹿野道彦農相は3日、伊豆市内を訪問し、深刻化している野生シカによる農林業の被害状況を視察した。シカによって荒らされた農地や食害で一部が枯れた森林を訪れ、市や県の担当者、農家から被害の実態について説明を受けた。食害対策として電気柵で囲った大豆畑や付近のシカの足跡などを確認し、捕獲したシカやイノシシを食肉処理する市営食肉加工センターについても概要を聞いた。菊地豊市長の要請を受けて訪問した。鹿野農相は視察後、「このままにするわけにはいかず、農家の生産意欲がそがれることは防ぎたい。来年度予算の概算要求に対策費を盛り込みたい」と述べた。
(オートバイにクマぶつかる:秋田)
4日正午ごろ、秋田市上北手猿田字篠田台の市道で、同市の男性(78)のオートバイとクマが衝突、男性は転倒し腰に軽い打撲を負った。秋田東署によると、男性が同市河辺方向から同市上北手猿田の秋田赤十字病院方向へ進行中、市道右側のやぶからクマが飛び出してバイクの真横にぶつかり、左のやぶに入っていったという。クマは体長1メートルほど。現場は民家まで約100メートル、上北手小学校まで約550メートル。
(国道13号にクマ出没:秋田)
3日午前、大仙市の国道13号でクマが道路を横断しているのが目撃されました。クマが目撃されたのは、大仙市協和船沢の国道13号です。大仙警察署の調べによりますと、3日午前9時半ごろクマが道路を横断しているのを車で通りかかった人が目撃しました。クマは体長およそ1メートルで、道路わきの山の中に入っていったということです。現場からおよそ50メートルのところに民家があることから、警察で注意を呼びかけています。
(クマ目撃相次ぐ:北海道)
札幌市内で4日、クマの目撃が相次いだ。同日午前11時10分ごろ、札幌市西区宮の沢の山林で、クマ1頭が歩いているのを、近くの倉庫で作業していた男性(81)が目撃し、札幌西署に通報した。同署などによると、現場は住宅地から約600メートルの地点。体長約1メートル。同日午後8時25分ごろには、同市手稲区手稲本町の市道で、クマ1頭が道路を横断しているのを、車で走行中の男性(22)が目撃、110番通報した。札幌手稲署によると、現場は住宅地から約1キロ。体長約1メートル。約1時間後にはここから約1キロ離れた地点でもクマが目撃された。
(イノシシ、住宅街を走り回る:神奈川)
相模原市で4日早朝、1頭のイノシシが住宅街などを走り回り、相模原署に捕獲された。捕獲する際、署員(32)が左手親指をかまれ、軽いけがを負った。捕獲されたのは体長1メートル35、体重約60キロのオスで獣医師に依頼して薬殺したうえで処分した。出没したのは市中心部の国道16号に近い住宅街で、同署では「どこから来たのかわからない」と語っている。
(イノシシにご用心、公園で小3男児けが:熊本)
熊本市花園7丁目の柿原公園で10月下旬、同市内の小3男児(9)がイノシシに襲われ、足に軽いけがをしていたことが3日分かった。同市内ではここ数年、人里周辺でイノシシの目撃情報が増えており、市は注意を呼び掛けている。市教委や男児の保護者によると、イノシシの出現は10月21日午後2時半ごろ。公園で男児が父親らと野球をして遊んでいた際、北側の植え込みから大型犬ほどのイノシシが飛び出し、数十メートル離れていた男児へ突進、衝突したという。男児は転倒し、右足にすり傷や打撲などのけがをした。公園にはほかにも家族連れがいたが、けがはなかった。イノシシは西側の山林に逃げたという。熊本市では昨年11月中旬、島崎の小学校近くの通学路でイノシシの親子が目撃されており、学校側は集団下校を実施。また、ほとんど例がなかった横手や春日など花岡山一帯でも目撃情報が相次ぎ、小学校に注意を呼び掛けた。市動物愛護センターによると、目撃情報が増えているのは個体数の増加のほか、エサを与えられて人里への警戒心が薄れていることも一因という。センターは「イノシシは憶病な動物なので、目撃しても近づいたりしないこと。特に親子連れは警戒心が強く非常に危険なので、刺激しないように注意を」と話している。
(イノシシにかまれ男児軽傷:兵庫)
3日午後3時20分ごろ、神戸市東灘区本山町田辺にある川沿いの公園で、遊んでいた小学2年の男児(7)がイノシシに尻をかまれた。一緒にいた母親が、付近をパトロール中の警察官に届けた。兵庫県警東灘署によると、男児は病院に搬送され、軽傷。イノシシは体長約1メートルで、近くに子も1頭いた。
(サル目撃情報4件、注意呼びかけ:福岡)
4日午前8時半ごろから10時ごろにかけ、東区の美和台新町や三苫で路上を徘徊(はいかい)しているサルの目撃情報が東署に4件寄せられた。同署によると、サルは体長約40センチで性別は不明。被害は確認されていない。同区では先月下旬からサルの目撃が相次いでおり、注意を呼びかけている。
(悪さする鹿一網打尽:福井)
農作物を荒らすシカの食害を減らそうと、小浜市の県猟友会のメンバー2人がネットを使った捕獲網「OBAMAビーストキャッチ」を開発した。夜行性のシカを餌付けして集めたところで網を落下させる方式で捕獲率が高く、同市の農機具販売会社が商品化した。京都や愛知、滋賀などの自治体から問いあわせがある。小浜市内の鳥獣被害額は深刻で、最近では2008年度の1740万円が最も多く、うちシカが810万円だった。09年度で1259頭、10年度には1840頭を捕獲したが、被害はなかなか減らないという。捕獲網を開発したのは、上見良一さん(70)と山本益弘さん(69)。昨年6月、兵庫県森林動物研究センター(丹波市)で落下型の捕獲網を見学、改良を試みた。環境省などの協力で12回実験を繰り返し43頭を捕獲、1度に10頭を捕まえたことも。仕掛けは水田などに18メートル四方、高さ3メートルの支柱を立て、ワイヤー入りネットを12か所につけた磁石でつるす。トチの葉などの好物を1週間から10日間ほど網の下に置いておびきよせる。暗視カメラで監視、一定数集まったら、磁石から網が外れるスイッチを押す。市農林水産課は「夜間に効率的に捕獲できるのが強み。組み立てや移動も容易だ」と太鼓判を押す。市によると、嶺南地域有害鳥獣対策協議会が活用。希望する地域に貸し出す方針で、有害鳥獣捕獲の資格を持つ猟友会が取り扱う。製品は監視装置を含め136万円(消費税別)。
(通報システムで獣害減らせ:長野)
猿やイノシシなどによる農作物被害対策として、塩尻市振興公社と市内企業が共同開発している、インターネットを活用した野生獣通報システムが4日、市内で開かれた中山間地サミットで発表された。パソコンや携帯電話に出没情報が入り、追い払いなどの対策が可能で、来年度中の実用化を目指す。システムは、赤外線センサーを備えた警報発信装置を畑などに置き、野生獣が近づくとブザー音と発光ダイオードの点灯で威嚇。野生獣の感知情報は中継機を経てインターネットに接続、農家のパソコンや携帯電話に位置情報とともに通報する。塩尻市は2006年度、「アドホック」と呼ばれる無線ネットワークを構築。市内に中継機網が整備され、今回の開発はこれを活用した。市振興公社によると、アドホック以外の有線テレビ光ファイバーネットワークなどでも中継できる。通報システムは今年6月、市内楢川地区で実証実験。センサーの感知範囲が15メートルのため、多数の設置が必要なことなどが分かった。農家からは、野生獣を識別できるカメラの搭載を望む声もあり、改良型を来春までに開発するという。市振興公社の林茂コーディネーターは「一定の出没情報が集まれば、猿などは行動予測も可能になる。システムは行政施策として自治体が整備するのが現実的ではないか」と話した。中山間地サミットは情報通信技術をテーマに総務省の外郭団体の全国地域情報化推進協会が主催。各地の自治体や企業関係者ら100人が参加した。5日は塩尻市内を現地視察する。
(関係機関「安全」呼び掛け、15日から狩猟解禁:千葉)
15日から千葉県などで狩猟が解禁となる。愛好家の高齢化や法規制の強化で狩猟人口は減少しているものの、毎年のように発生する事故、マナーやルールをめぐる苦情、違反の通報は県内でも後を絶たない。有害鳥獣捕獲で貢献しているとはいえ、猟銃に対する県民の視線は厳しさを増してもおり、猟友会など関係機関はあらためて安全な狩猟を愛好家に呼び掛けている。県内の狩猟期間は11月15日~来年2月15日まで。狩猟の道具は、網、わな、空気銃などさまざまだが、圧倒的に多いのは猟銃(散弾銃)だ。一方で、狩猟禁止区域は、国や県が指定する鳥獣保護区と特定猟具禁止区域(主に銃器)を合わせると、その面積は県全体の約45%に及ぶ。狩猟ができる地域でもハンターが守るべきルールは多く発砲に際しては細心の注意が求められる。2008、09年度のシーズン中には人身事故が発生。草刈り中の男性が発射された弾に当たり負傷したり、ハンターが転んだ弾みで弾が発射され、同僚が重傷を負った。
(鹿ハザードマップ:兵庫)
養父署はシカによる交通事故多発地点などを記した「鹿ハザードマップ」を作った。署内や交番、駐在所に設置し、住民らに見てもらう。同署管内の今年のシカがかかわった事故は9月末現在で79件。いずれも物損事故だが、大事故になる恐れがあるため注意を呼び掛けることにした。マップはA3サイズ。管内の略図に事故多発の36地点を赤い「★」のマークで示し、「鹿に注意!~速度を落として安全運転」などと書かれている。
(「坂網鴨」ブランド化へ:石川)
加賀市ブランド推進協議会は、江戸時代から片野鴨池で行われている坂網猟で捕獲された天然カモを「坂網鴨」と命名した。15日に解禁される今季のカモから1羽ごとに木札のタグを取り付ける認証制度を導入、天然カモのブランド化を目指す。坂網猟は飛び立つカモをめがけ、Y字形のさおの先に網を張った坂網を空中に投げて捕獲する手法で、大聖寺藩が武士の鍛錬をかねて奨励した。現在は、大聖寺捕鴨猟区協同組合の22人が伝統を伝えており、県の有形民俗文化財に指定されている。猟期は15日から来年2月15日まで。杉の間伐材を使った木札(縦9センチ、横5・5センチ)は、同組合が捕獲したものにつけられ、さばいて肉質を確認したものには、「古式猟法 坂網鴨」「加賀國大聖寺藩」と記された認定証をつける。また、坂網鴨の味覚や坂網猟の歴史を解説したリーフレット(日本語、英語併記)も作成する。市商工振興課によると、坂網猟で捕獲されるカモは年間約200羽。市内の2軒の料理店で高級食材として使われている。今後、市内の旅館などでもカモ料理を楽しめるようにしていきたいとしている。来年1月26日と2月3日には市内の料理店で、認定証などの文字を揮毫した同市出身の料理人道場六三郎さんらを招いた坂網鴨の食談会を開くなど、新たな加賀ブランドとして全国発信する。

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11/3
(市道にまたクマ:北海道)
2日午前9時10分ごろ、札幌市手稲区手稲富丘の市道で、クマ1頭が歩いているのを、車で通りかかった男性(42)が目撃し、110番通報した。札幌手稲署によると、現場は同市手稲青少年キャンプ場「カッコウの森」の入り口付近で、住宅街から約1キロの地点。クマは体長約1・5メートルで、国道5号方向に歩いていたという。市は同日午後から、キャンプ場向かいの「手稲本町市民の森」を閉鎖、散策路の利用を中止した。キャンプ場は夏季営業が終わり、9月11日から閉鎖している。
(中学校校庭にクマの足跡:北海道)
2日午前11時半ごろ、石狩市浜益区浜益の浜益中のグラウンドにクマの足跡があるのを作業員が発見し、石狩市や札幌北署に通報した。同市によると、現場は8月に移転したばかりの同中から約60メートル離れた場所で、造成作業中。同日午後1時ごろには、同中から約2キロ離れた旧浜益中グラウンドでも、パトロール中の警察官が足跡を発見。同市は同じクマとみている。
(今月から、カモ猟解禁:秋田)
県内では今月からカモ猟が解禁になり、猟友会の人たちが朝早くから水辺に繰り出しています。大館市比内町では地元猟友会のメンバーが朝早くからカモが羽を休める沼に集まりました。猟友会のメンバーはカモの動きを監視する役やカモを驚かせて飛び立たせる役、飛び立ったカモを狙い撃ちする役などに分かれ、無線機で連絡を取り合いながらカモを追い込んでいました。カモの狩猟期間は来年の1月31日までの3ヵ月間です。
(野生獣の肉から微量のセシウム:岐阜)
岐阜県は1日、県内で捕獲したイノシシとニホンジカの肉から微量の放射性セシウムが検出されたと発表した。食肉の暫定規制値(肉1キロ当たり500ベクレル)を大幅に下回り、県担当課は「食べても問題ない」としている。県によると、検出した放射性セシウムは、イノシシが肉1キロ当たり3・35ベクレル、シカが6・0ベクレル。放射性ヨウ素は検出されなかった。イノシシは中津川市、シカは下呂市で10月16日に捕獲された。検査は、県内で15日から狩猟期間(来年2月15日まで)が始まるのを前に、福島第1原発事故を受けて初めて実施。有害鳥獣駆除した各1頭の肉を県保健環境研究所(各務原市)で分析した。県清流の国ぎふづくり推進課は「数値が非常に低く、福島原発事故が原因なのか分からない」としている。野生のイノシシやシカ肉の検査は北関東を中心に行われ、10月25日現在で、福島、宮城、栃木、茨城各県ではイノシシから、栃木県ではシカからも暫定規制値を上回る放射性セシウムが検出されている。
(サル目撃、市が注意呼び掛け:福岡)
福岡市の南区、博多区、東区で1日、サルの目撃情報が相次いだ。警察や目撃者などによると、サル2は体長40センチほどの小ザルで、同一のサルかは不明。被害は出ていないという。福岡南署によると、同日午前7時半ごろから同8時20分ごろにかけ「小ザル1匹が徘徊(はいかい)している」と計7件の目撃情報が入った。目撃されたのは、南区大橋1丁目や塩原3丁目の九州中央病院敷地内、清水1丁目の住吉中近くなど。同9時から10時ごろにかけては、住吉中から約1キロ北に離れた博多署管内の博多区博多駅南3丁目の駐車場や吉塚3丁目などで4件の目撃情報があった。福岡東署にも午後1時20分ごろ、吉塚3丁目から約1キロ離れた東区二又瀬で「サルが1匹いた」と110番があった。いずれも署員が現場に駆けつけたが、サルは逃げた後だったという。福岡市は「サルを見かけたら警察に通報し、刺激しないようにしてほしい」と話している。
(シカ被害把握へ:静岡)
鹿野道彦農林水産大臣は3日、静岡県伊豆市内の大豆作付け地や民有林でのシカ被害を受けている現地を訪ね、被害状況を見て回るとともに、現地からの意見、要望を聞き、今後の鳥獣対策の参考にする。全国的に野生シカが増えすぎたことにより農林業に対するシカによる被害額は農水省の平成21年度の調べで71億円にのぼっている。また、イノシシやカラスによる被害も平成21年度調査でそれぞれ56億円、23億円となり、シカ、イノシシ、カラス、アライグマなど野生鳥獣による被害総額は213億円になっている。このため、政府は平成20年に特措法を議員立法で設け、市町村を中心とした地域ぐるみでの鳥獣被害防止の取り組みに対し、補助金や地方交付税での支援を行っており、鳥獣被害防止対策交付金として23年度に113億円を確保。24年度も同額を概算要求している。対策では農地にシカやイノシシなどが侵入しないよう防止柵を設置することに補助金を出すなど、シカの生息環境の管理や個体数の調整、被害防除への取り組み、人とシカの棲み分けを進める手立ての取り組み、シカ捕獲の担い手育成や捕獲活動への支援、捕獲後の食肉としての有効活用を促進している。農水省鳥獣災害対策室は近年の取り組みにより、被害は横ばいになっているという。
(駆除イノシシ有効活用へ、市職員をイタリア派遣:長崎)
駆除したイノシシの有効活用を図るため、長崎県対馬市は6日から1~2週間、男性職員2人を食肉加工や革製品作りが盛んなイタリア・ペルージャに視察や研修で派遣する。同市は、農産物を食い荒らすイノシシを年間2000~6000頭捕獲している。革や肉を活用し、地域振興にもつなげようと、昨年度から福岡市の靴の製造業者やイタリア料理店と商品化に向けた協議を進めている。派遣するのは、農林振興課主任の梅野加寿人さん(35)と、革細工の技術を持ち、今年度から「島おこし協働隊」の一員となった山下遼さん(24)。2人は1週間かけて現地の皮革加工所や生ハム工場を視察し、加工所では対馬のイノシシやツシマジカの革の質を評価してもらう。その後、山下さんだけが残り、1週間の技術研修を受ける予定。2人は「今後の取り組みに役立つよう、しっかり学んできたい」と話している。
(ハンター困惑、野生鳥獣から放射性物質)
イノシシやシカなど野生動物の放射性物質汚染が広がる中、ハンターたちが揺れている。有害鳥獣の捕獲は農作物被害を食い止める目的があり、自治体も補助金を出すなど力を入れている。それだけに、猟を控える動きが加速すれば、今後、イノシシなどによる農作物被害が拡大することも懸念される。朝焼けがまぶしい午前6時50分、1台の四輪駆動車が山へ向かった。宇都宮市の上河内地区猟友会の篠原甫さん(75)が、イノシシを捕るわなを見回っているのだ。舗装されていない山道を走り、あとは獣道を分け入って歩く。30個ほどのわなを確認し終えると正午過ぎになっていた。車の走行距離は約30キロ。「このガソリン代も全部自腹だ…」。篠原さんはため息交じりにそう漏らした。篠原さんは狩猟歴50年を超えるベテランハンター。イノシシ猟は5、6年前から始めた。イノシシ被害に悩む農家などの依頼を受けて、わなを仕掛ける。以前、自宅の庭にイノシシが出たという女性は「見回りに来てくれるだけで安心できる」と話した。だが、篠原さんはイノシシ猟を続けることを躊躇(ちゅうちょ)している。イノシシ用のわなは1個7500円。市と農協から出る補助金は1頭ごとに6千円。捕獲できても1500円の赤字だ。車のガソリン代も考えると、猟をすればするほど自己負担額がかさむことになる。この猟友会には昨年、イノシシ用のわなの免許を持つ会員が10人以上いた。今年は6人に減ってしまった。宇都宮市にイノシシが出没し始めたのは平成17年ごろ。当時は市北西部に限られていたが、徐々に南下し現在は新里町や篠井地区でも目撃されている。繁殖力の強いイノシシの生息地域は今後さらに拡大する危険性もある。そうした中で、ハンターたちに追い打ちをかけたのが、福島第1原発事故だ。矢板市や那須町、塩谷町のイノシシやシカなどから基準値(1キロ当たり500ベクレル)を超える放射性セシウムが検出された。宇都宮市のイノシシは262ベクレルで基準値以下だが、県の指導に従って捕獲したイノシシの自家消費は控えている。食べることができなくなったイノシシなどは処分するしかない。しかし県や市は具体的な処分方法などを示しておらず、自分たちで処分せざるを得ない。この日、篠原さんは今年最多の3頭のイノシシを捕獲した。支払われる補助金は増えるが、再びため息が漏れた。「個人で埋めたり火葬したりするなんて無理だ。この状況が続くならもうイノシシは捕らない」県は野生動物の農作物被害を防ぐため、イノシシとシカの狩猟解禁日を2週間前倒しした。篠原さんのように有害鳥獣駆除の許可を得ていないハンターも1日からイノシシやシカを捕獲できるようになった。だが、宇都宮大学付属演習林の小金沢正昭教授(野生鳥獣管理)は「ハンターには“捕獲=摂取”という慣習があり、それが不可能になれば、猟をやめてしまうだろう。県が解決策に乗り出さなければ、ハンターの減少は間違いない」と警鐘を鳴らす。小金沢教授によると、ヨーロッパではチェルノブイリ原発事故から25年が経過した今でも野生イノシシから検出される放射性物質は増加しているとの報告があるという。「放射能が野生鳥獣に与える影響は20~30年のタイムスパンでも収まらない問題だ」と語る。宇都宮市の担当者は「市内の野生鳥獣の放射性物質測定をこまめに行い、自家消費の判断材料を増やす必要がある」と説明するが、処分方法については「市単独での対応は難しく、県全体で検討してもらいたい」と話していた。

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(イノシシ、シカ猟解禁:和歌山)
和歌山県内で1日、イノシシとシカの狩猟が解禁になった。来年3月15日まで。西牟婁振興局によると正午現在、管内(田辺市―すさみ町)で確認できた出猟者は13人で、昨年より9人少なく、田辺市大塔地域でイノシシ1匹捕獲の報告があった。初日は一斉に、出猟者の取り締まりがあった。同管内では午前7時ごろから、鳥獣保護員や県猟友会員、市や町の職員、警察官の計約30人が9班に分かれて山間部を巡回。保護員らは出猟者が狩猟者登録証や空気銃の所持許可証を持っているか確認し、わなに許可証が張ってあるか見て回った。鳥獣保護員の山本実さん(84)は「今年はハンターが少ない。狩猟期間外も有害獣は長期間捕獲できるので、近年は初日に一斉にハンターが出てくることが少なくなった」と話した。その他の鳥獣の狩猟が解禁されるのは11月15日で、来年2月15日まで。
(狩猟解禁:大分)
イノシシとシカの狩猟が1日、県内で解禁され、ハンターが獲物を求めて山野に分け入った。有害鳥獣対策でイノシシ、シカに限り、猟期は来年3月15日まで。この他の鳥獣は11月15日から来年2月15日まで。由布市庄内町長野地区では市内外の猟友会員でつくるグループ10人が午前8時すぎ、猟犬を連れて山に入った。同町で農業を営む佐藤辰己さん(71)は「ここ数年、人里近くまで下りてくるイノシシが目立つ。農業被害も大きく、安全な狩猟で、少しずつでも駆除したい」と話した。この日は県職員や鳥獣保護員ら189人が61班態勢でパトロールした。
(クマ捕獲、既に昨年度分上回る:北海道)
道内の本年度のヒグマ捕獲数は31日現在で613頭に上り、すでに昨年度の捕獲数(561頭)を上回ったことが道のまとめで分かった。主食となるドングリの不作などから、多くのヒグマが餌を求めて人里に現れ、相次いで駆除されたことが理由。道は例年10月末までの「ヒグマ注意特別期間」を11月末まで延長し、引き続き警戒を呼び掛けている。道によると、管内別ではオホーツクが135頭と最多で、十勝108頭、上川83頭と続く。また、石狩で4頭、後志で14頭と、例年捕獲例が少ない地域でも捕獲されているのが本年度の特徴だ。
(高校にエゾシカ、5時間後吹き矢で捕獲:北海道)
伊豆市は31日、市内で捕獲されたシカ、イノシシ肉の放射性物質の検査結果を発表した。シカ2頭は放射性セシウムがそれぞれ1キロあたり44ベクレル、19ベクレル。イノシシ1頭が同42ベクレルで、いずれも肉の国の暫定規制値(1キロあたり500ベクレル)を下回った。放射性ヨウ素は検出できなかった。
(シカ・イノシシ肉、暫定規制値下回る:静岡)
伊豆市は31日、市内で捕獲されたシカ、イノシシ肉の放射性物質の検査結果を発表した。シカ2頭は放射性セシウムがそれぞれ1キロあたり44ベクレル、19ベクレル。イノシシ1頭が同42ベクレルで、いずれも肉の国の暫定規制値(1キロあたり500ベクレル)を下回った。放射性ヨウ素は検出できなかった。
(防止柵内に12頭、捕獲へ:栃木)
奥日光・戦場ケ原の植生をシカの食害から守る防止策を進めている環境省は、戦場ケ原の侵入防止柵の内側にいるシカについて、今年度は12頭を確認した。同省日光自然環境事務所が発表した。同事務所によると、減少傾向にはあるが、「依然、柵内に生息していることから、今年度も捕獲する」と話している。防止柵は総延長17キロで柵内の面積は980ヘクタール。同省は06年度以降、柵内でシカの捕獲を進めている。生息数は06年度に71頭確認。その後、捕獲が進んだこともあり、08年度以降は13~15頭を維持している。来年2月には柵内のシカを捕獲し、さらに生息数を調査する予定。柵は国道などが通るため、開口部があり、シカの出入りも確認されている。柵外では食害が確認され、ササが食べられることで、表土が流出しているケースもあったという。
(またクマ目撃:北海道)
31日午前5時45分頃、札幌市南区南沢の私立東海大四高校近くの道路脇の林にヒグマがいるのを通勤中の女性が見つけ、札幌南署に通報した。発表では、ヒグマは体長1メートルほど。同署は、パトカーで周辺を警戒、同校も通学路に職員を配置した。付近では、27日夜もヒグマの目撃情報が多数寄せられた。
(クマの目撃激減:石川)
今年1~10月の石川県内でのクマ目撃件数は47件で、大量出没した昨年の同じ期間と比べ7分の1程度にとどまっている。県によると、餌となる木の実が豊作でクマが人里付近に下りるケースが減っており、クマによる人身被害も発生しておらず、このままいけば3年ぶりにゼロとなる。県は出没のピークは過ぎたが、山に入る際は注意してほしいと警戒を求めている。県自然環境課によると、昨年は1月から10月までの目撃件数は311件で、年間の目撃件数は353件。このうち、クマが冬眠前に餌を求めて活発に活動する9月の目撃件数は48件、10月は185件と際立っている。これに対し、今年の目撃件数は9月6件、10月6件と大幅に減り、クマによる人身事故がなかった2008年(9月15件、10月11件)よりも少ない。昨年はクマが食べる奥山のブナの実などが凶作で金沢市大桑町など市街地にもクマが出没し、5件の人身被害が発生した。一方、今秋はブナが大豊作で、ミズナラやコナラも場所によってばらつきはあるが豊作となっており、クマが餌を求めて人里付近に下りるケースが極めて少ないという。ただ、県によると、クマの数そのものが減っているわけではない。「キノコ狩りなどで山に入る場合は油断せず、クマがいることを前提に十分な注意が必要だ」(自然環境課)とし、クマの隠れ場所となるやぶの草刈りを徹底するなど里山の手入れが不可欠とみている。
(改造銃所持容疑で整体師を逮捕:静岡)
県警薬物銃器対策課や伊東署などは31日、銃刀法違反(改造拳銃加重所持)の疑いで、伊東市八幡野、整体師、小川幸一容疑者(59)を逮捕した。調べでは、小川容疑者は10月14日、自宅で改造拳銃8丁と、実包5発、手製の実包2発を所持した疑い。小川容疑者は容疑を認めている。警視庁から情報提供があり、県警が合同で同日、小川容疑者方を捜索し発見したという。同署で動機や入手先などを調べている。
(拳銃訓練中に暴発:福岡)
1日午前9時40分頃、北九州市八幡西区の福岡県警折尾署4階武道場で、同署生活安全課の女性巡査部長(56)の回転式拳銃が暴発、銃弾1発が発射されて約2メートル先の柱にめりこんだ。武道場には署員37人がいたが、けがはなかった。発表によると、武道場では拳銃を取り扱う訓練が始まる前で、巡査部長は拳銃から弾を取り出そうとして誤って引き金を引いたらしい。「銃倉を外すレバーが固く、力を入れたら暴発した」と話しているという。山下英輔副署長は「拳銃の安全管理を徹底し、再発防止に努める」としている。
(九州の動物に異変)
九州各地でこの秋、動物の変わった行動が次々と報告されている。福岡市の市街地にサルが出没し、大分、宮崎県境の祖母山では九州で絶滅したとされるクマの目撃情報が相次いだ。博多湾にはクジラが迷い込んだ。いずれもこの1、2カ月の出来事だ。専門家には、異常気象や餌不足などさまざまな見方が飛び交っている。福岡市東区の住宅街で30日、サルの目撃情報が相次いだ。高美台2丁目を皮切りに、数キロ離れた和白丘3丁目や三苫7丁目などでも確認された。市内では20日にもアイランドシティ(人工島)周辺や香椎地区に出没。9月中旬には城南区梅林1丁目や早良区藤崎1丁目の民家の庭や屋根に登るサルが見つかっている。九州大農学研究院の上野高敏准教授(生態学)は「山のドングリなど餌となる木の実のでき具合が悪いのかもしれない。福岡の街は山に近く、餌を求めて下りてきているのではないか」と話す。珍しい動物との遭遇は街の中に限らない。14日には祖母山系の標高約1400メートルの登山道で、福岡市の女性が体長1・5メートルほどのクマとみられる生き物に遭遇した。3日後には別の登山者がクマを見たとの情報もある。大分県によると、九州では1941年を最後に野生のクマは確認されておらず、同県はレッドデータブックで絶滅としている。県の担当者は「有力な物証がなく現時点では推測の域を出ないが、短期間に目撃情報が続いており注視したい」と言う。海にも異変はある。9日、博多湾の長垂(ながたれ)海岸(福岡市西区)の沖で、玄界灘に生息するコマッコウとみられる小型クジラを近くの人が発見した。同市東区の三苫海岸では今月中旬、環境省が絶滅危惧種に指定するアカウミガメの卵のふ化が8年ぶりに確認された。西海国立公園九十九島動植物園(長崎県佐世保市)飼育員の真崎由夏さんは「温暖化で微生物や海中植物の生息域が変わり、それを餌にする小魚の回遊ルートも変わった。海中で他の影響が出ている可能性もある」とみる。一方、福岡県岡垣町や福岡市、鹿児島市などでは、スズメバチに襲われる人が相次いだ。昆虫の動きも活発なのか。海の中道管理センター(福岡市東区)企画グループリーダーの楢井哲史さんは「昨夏の猛暑の反動が出ている。昨夏に繁殖しにくかった昆虫が、今年は異常発生しているのではないか」と分析する。桜の開花も年々早まっている。やはり気象の影響が大きいのだろうか。福岡管区気象台の気候・調査課は「温暖化は長いスパンで続いており今秋に限った影響は分からない。(動物や植物の異変は)たまたま見つかったのかもしれないし、温暖化の影響かもしれない」と首をかしげる。

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