<射撃ニュース6月>

6/30
(クマに襲われ男性重傷:秋田)
秋田市河辺山内の林道で道路の復旧作業をしていた土木作業員の男性がクマに襲われ、頭や首に大けがをしました。秋田東警察署の調べによりますと、29日午前8時20分ごろ、秋田市に住む57歳の土木作業員の男性がひとりで林道を歩いていたところ突然、クマに襲われました。男性は頭や首をかまれるなどして合わせて30針以上を縫う大けがをしました。警察で付近をパトロールして警戒にあたっています。
(陸自、放射性物質含む銃3丁を誤廃棄:静岡)
陸上自衛隊は29日、富士駐屯地で昨年12月、照準部分に放射性物質トリチウムが含まれている試験用拳銃3丁を誤って溶解し、廃棄したと発表した。放出されたトリチウムガスを全量体内に取り込んだ場合の被ばく線量は計約11マイクロシーベルトで、駐屯地周辺への影響はなく、処分した隊員の健康にも異常はないという。文部科学省は29日、隊員に廃棄を指示した陸自研究本部開発実験団装備実験隊(静岡県小山町)を厳重注意した。陸自によると、拳銃で狙いを定める照準には、トリチウムを含む蛍光塗料が塗られているため、処分する場合は専門の指定業者に依頼しなければならない。しかし実験隊はこうした手続きを認識しておらず、解体する拳銃本体とともに照準器具を溶解した。
(円卓会議「秩序ある狩猟」提言:東京)
シカやイノシシなど鳥獣による農作物被害や生態系悪化が深刻化しているとして、官民でつくる「狩猟と環境を考える円卓会議」(座長・梶光一東京農工大教授)は29日、「一切の殺生を認めない考え方は問題で、秩序ある狩猟が必要」との提言を公表した。円卓会議は、敵対しがちな狩猟団体と環境団体が参画。捕獲の必要性で認識を共有したことは、今後の野生生物保護に一石を投じそうだ。農作物の鳥獣被害は全国で年間200億円に上る。また、知床(北海道)をはじめ全国で貴重な植物が食い荒らされる一方、特定の動物が増え、生態系のバランスも崩れてきた。しかし、ハンターの減少や捕獲に対する社会的な理解不足で、害獣対策は遅れてきた。ハンターの全国組織「大日本猟友会」は昨年11月、日本自然保護協会など国内を代表する環境団体、学識経験者、長野県などでつくる円卓会議を発足、5回にわたり議論した。その結果、日本では動物愛護の思想から殺生を忌避する考えがあるが、過度な保護や捕獲態勢の遅れが農林業被害の増加、生物多様性の劣化を招いたと指摘し、日本人と野生動物との関係は転換期にあると分析。増えすぎた動物の命を奪う意味を理解するための教育の充実▽捕獲の担い手確保▽捕獲した鳥獣の食料や毛皮への活用--などを求めた。さらに、食肉などを市場に流通させることは、捕獲に必要な経費の確保や山村の活性化、食料自給率の向上につながると指摘。提言には、参考図書や食材の入手先も盛り込んだ。梶座長は「このままでは自然も人の暮らしも守られない。早急に行動しなければならない」と話す。環境省鳥獣保護業務室は「提言を尊重し、政策を充実させたい」としている。
(捕獲シカ処分で議論:長野)
霧ケ峰の天然記念物・八島湿原の貴重な植物を食い荒らすニホンジカの侵入を防ぐ柵の設置が、このほどほぼ終わった。今後、柵を跳び越えるなどして湿原に入ったシカの処分を巡り、県諏訪地方事務所内を中心に、殺処分かあるいは柵外に放つかという議論が残っている。昨夏から2年計画で霧ケ峰に関係する各団体、機関でつくる霧ケ峰自然環境保全協議会(座長=土田勝義・信州大名誉教授)が、湿原の周り4キロに高さ約2メートルの柵を巡らせた。地形により柵を跳び越えたり、6カ所にあるゲートを観光客が閉め忘れたりして柵内に入ったシカを捕らえるため、2カ所に捕獲施設を設けた。柵外に出ようと柵に沿って移動するシカが、コの字形の柵に入り込んだところで入り口をふさぐ仕組みだ。同地方事務所環境課は当初、捕らえたシカは柵外に放つ方針だった。「自然公園内の観光客の目に触れるところで殺処分するわけにはいかない」(長田敏彦課長)。しかし、同事務所林務課は捕獲(殺処分)が原則、と主張し、意見の調整が必要な事態となった。県はことし、増え続けるシカ被害に対処するため、第3期特定鳥獣保護管理計画(ニホンジカ)をつくり、年間捕獲頭数を2万5千頭(23年度)から3万5千頭(24年度以降)とする目標を掲げている。昨年度までの第2期計画の年間目標頭数は8360頭で、実績は1万9千頭まで増えている。「数値目標があり、捕れるところで捕ろうというときに、聖域をつくるわけにはいかない。とくに生息密度が高い場所だし」(同事務所林務課の前島啓伸課長)というわけだ。環境課には、市民から捕獲したシカを放つことを問題視する意見も寄せられたという。このため同課は駆除(殺処分)について、関係機関と調整中としている。長田課長は「八島湿原内で駆除するとなると、鉄砲を担いだ猟友会員が観光客の目の前を歩いていくことになる。猟銃以外の適当な処分の方法があるかどうかも検討する必要がある」という。捕まえたシカの処分の、実際の運用は相当難しく微妙な問題をはらんでいるようだ。
(シカ食害対策に通電線が効果的:長野)
美ケ原高原(松本市、上田市、小県郡長和町)で続くニホンジカによる牧草の食害対策に、通電線が効果的であることが、県の調査で28日までに明らかになった。調査によると、通電線設置前は、多い時で牧草の5割強が食べられてしまっていたが、設置後はほとんど食害がなくなった。調査は四つある牧区のうちの一つで実施した。2009年度、県松本農業改良普及センター(松本市)が4平方メートルを高さ1メートルの金網で囲ってシカが食べられない区域を作り、網の内外で牧草の量を重さで比較。牧草の生育が比較的早い7月2~31日は3割、生育が遅い10月2日~11月2日は5割強がシカに食べられた。そこで10年7月下旬、牧柵の周囲に45センチの高さで延長約5・1キロの通電線を張り巡らせ、11月上旬まで牧場の管理人が電圧の確認など見回りを実施した。通電線は約7千ボルトの電流が流れており、シカの体が触れると痛みを感じるため、だんだん近寄らなくなる。結果、8~9月は金網の外の牧草と内の牧草は、ほとんど量に差がなかった。他に、県農業試験場(須坂市)が自動撮影カメラを通電線内の4カ所に設置。撮影されたシカの頭数は、通電前に1日平均2~18頭だったが、通電中の7~10月はいずれの箇所も4頭に満たなかった。本年度はシカが通電線を飛び越えることも想定、高さを50センチにして調査する。既に設置を終えた。ただ、通電線で囲わなかった他の牧区で食害の増加が見られ、県は「より広い範囲での設置を検討する必要がある」。今後は美ケ原で放牧をする美ケ原牧場畜産農業協同組合に通電線を維持してもらいたいとする。美ケ原では、近年急増するシカによる牧草の食害が問題になっており、08年に344頭だった牛の放牧頭数は、10年には264頭に減少。本年も約250頭の見込みで、北海道の牧場への預託が増えているという。

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6/29
(銃誤射、事故防止求める:和歌山)
串本町内で散弾銃の誤射により男性が死亡した事件を受け、県は27日付で、県内の市町村と県猟友会に対し、猟銃の事故防止を求める文書を郵送した。4月にも同様の通知を出しているが、改めて注意を喚起したという。県農業環境・鳥獣害対策室によると、有害鳥獣捕獲は、市町村長が猟友会の会員の中から捕獲従事者を選出し、捕獲許可をする。同町は4~6月に猿、シカ、イノシシの捕獲許可をしたという。27日開かれた県議会農林水産委員会で、谷本好久・同室長は「獲物を確認せず、動きがあったので発砲したと聞いている」と述べた。今年4月、白浜町でシカの管理捕獲作業中に猟犬が女性や子どもら計3人をかみ重軽傷を負わせた事件もあった。当時も同室は銃猟行為そのものへの社会的信用を損なうことになりかねないとして、「憂慮すべき事態」との認識を示していた。今回の通知では、獲物が見えない時は、常に人であるかもしれない疑いを持つこと▽周囲の安全を必ず確認すること▽射撃する時以外は必ず弾を抜くこと▽迷彩色の服や帽子は着用しないこと▽人を襲うことがないよう猟犬を訓練すること--などを周知徹底するよう県猟友会に求めた。近年の死亡事例では、08年11月17日に田辺市の山中で、イノシシ猟をしていた男性が仲間の散弾銃に撃たれたことがあった。このほか、猿と誤認した事件は2件あった。08年6月25日に日高川町の雑木林で、男性が別の男性を猿と誤認し散弾銃を撃ち重傷を負わせた。09年7月3日には田辺市で、男性が自宅近くの山中で発砲。近くに住む男性に命中し、頭の骨を折る重傷を負わせた。
(農作物の鳥獣被害減少:栃木)
県内の2010年度の野生鳥獣による農作物被害は2億6190万円となり、ピーク時の2分の1以下の水準にまで減少したことが、県のまとめで分かった。獣類被害の半数以上を占めるイノシシの駆除や電気柵の設置が進んだことが大きな要因。県は、宇都宮大学と連携し、イノシシの生態を紹介する冊子を発行したり、研修会を開いたりするなど、対策を強化していく。県によると、10年度の野生鳥獣の農作物被害は昨年度比33・1%減。稲や野菜、果樹などで被害が目立った。被害額は、06年の5億5350万円をピークに4年連続で減少している。内訳は、鳥害が1億290万円、獣害が1億5900万円だった。獣害のうち、56%はイノシシによる食害などで占められる。被害額は8890万円となり、3年連続で減少した。昨年度の捕獲数が6192頭で、そのうち狩猟によるものは、過去最高の1808頭だった。また侵入防止のための電気柵も新たに16キロ延び、県内の総延長はおよそ444キロとなった。こうした対策が、被害額の減少に結びついているという。更に対策を推進するため、県は、宇都宮大と連携し、イノシシの生態や対策をまとめた冊子「シシナビとちぎ」を初めて発行。電気柵の周囲を5メートル以上の幅で草刈りをするなど、効果を上げるためのポイントも紹介されており、2000部を配布する。また、7月3日に鹿沼市内で研修会も開くほか、同大が養成する「鳥獣管理士」を「むらおこしプランナー」として鳥獣害に悩む地域に派遣し、対策の助言などを行っていく。県自然環境課は「捕獲だけでなく、やぶを取り払い里山をきれいにするなど、イノシシを集落に寄せ付けない対策を地域ぐるみで取り組むことが必要」と話している。
(来年度のニホンジカ捕獲計画数、5倍の5,600頭:長野)
上伊那地区野生鳥獣保護管理対策協議会は、今年度のニホンジカの捕獲計画数を昨年度のおよそ5倍の5,600頭とすることを決めました。28日は、伊那合同庁舎で会議が開かれ、今年度の事業計画を決めました。今年度は、特に被害の大きかったニホンジカの捕獲計画数について、昨年度のおよそ5倍となる5,600頭としました。これは、今年度県がニホンジカを適正な生息数にするために5か年計画で策定した、第3期特定鳥獣保護管理計画に基づいて決められたものです。計画数に近づけるため上伊那猟友会では今年度新たに、簡易的な囲いワナを作成し捕獲していきます。猟友会の高齢化が進んでいるため、負担を減らそうと行われるもので、現在伊那市高遠町と駒ヶ根市に試験的に設置されています。委員で、上伊那猟友会の竹入正一会長は「捕獲数が増えることで残さの問題がでてくると思う。焼却施設の建設など、市町村の協力が必要となってくると思う」と話していました。昨年度上伊那地区の農林業への被害額は、前の年よりおよそ1千万円多い1億9,700万円でした。特に伊那市では、ニホンジカによる被害が650万円、サルによる被害が560万円と、それぞれ増加しています。

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6/28
(休屋でクマ2頭目撃:青森)
27日午前9時25分ごろ、十和田市奥瀬十和田湖畔休屋の十和田神社付近で、体長1.2メートルと同0.7メートルの親子と思われるクマ2頭が歩き回り、山の中に入ったのを近くの男性が目撃し、十和田署に通報した。同署は市役所や近くの小学校に連絡、十和田湖国立公園協会総合案内所に観光客らへの広報を依頼した。

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6/27
(散弾当たり男性死亡、サルと間違え発砲:和歌山)
26日午前11時20分ごろ、和歌山県串本町田子の山林で、猟銃でサルの駆除をしていた近くに住む山林作業員水本規容疑者(60)が、ヤマモモ採りをしていた神戸市西区伊川谷町有瀬の会社員太田仁也さん(65)に誤って散弾を発砲した。太田さんは顔に散弾が当たって即死。串本署は水本容疑者を業務上過失致死の疑いで逮捕した。同署によると、水本容疑者はヤマモモの木がある斜面の茂みに動く物影を見つけたため、サルが潜んでいると誤認し、路上から茂みに向かって散弾を1発発砲した。午前11時半ごろ、水本容疑者の依頼を受けた近くの住民が通報した。太田さんは実家が近くにあり、1人で茂みに入りヤマモモを収穫していた。水本容疑者は地元の猟友会員で、1977年に猟銃所持許可証の交付を受けている。現場は国道42号から約600メートル北の集落。サルが畑を荒らす被害が目立っており、水本容疑者は町からサルの有害駆除の許可を受け、散弾銃で駆除していた。
(イノシシわな猟の免許料負担:広島)
尾道市は本年度、イノシシなど有害鳥獣による農作物の被害を防ぐため、銃猟免許取得者がわな猟免許を取得するための費用を全額助成する。捕獲にあたってけがをした猟犬の治療費も支給する。わな猟免許の講習の受講料と受験料計1万2400円と、3年ごとの免許更新料2800円を市が負担。免許所持者の更新料も補助する。猟友会の認定を受けた猟犬が死亡した場合は3万円を支給。負傷した場合は、3万円を上限に治療費の半額を助成する。市は、広島県猟友会尾道支部の捕獲班113人に有害鳥獣の駆除を依頼している。市内では3、4年前からイノシシが市街地に出没し始めた。民家周辺では銃使用が規制されるため、わなによる捕獲を強化する。
(有害鳥獣駆除へ狩猟者が法人:山口)
山口県内の狩猟者16人が一般社団法人「県広域有害鳥獣捕獲実動隊」を設立した。県全域で活動し、有害鳥獣による農林業被害を食い止めるのが狙い。大日本猟友会(東京)によると、都道府県レベルの広域活動を目指す一般社団法人の設立は全国初。愛称は「ワイドハンティング山口」。山口、防府、周南市の30歳~70歳代の男性ばかりで結成し、15日、山口地方法務局で登記した。各地の農家などの要請を受け、市町の許可を得て3~10人で出動。イノシシ、サル、ウサギ、シカなどを捕獲する。メンバーを増やすため、希望者を対象に射撃技術やマナー向上の指導もする方針でいる。
(クマ被害防止へ生態調査:石川)
ツキノワグマが平野部に大量出没し、人や農林業への被害が懸念されている状況を受け、県は7月から、加賀地区の里山で生態調査を実施する。県内では2004年、ツキノワグマが大量出没し、県には1006件の目撃情報が寄せられた。柿や栗などの農作物被害が670万円、樹皮がはがされる「クマハギ」と呼ばれる林業への被害は4020万円に上った。その後、農林業への被害は徐々に減っているものの、年に数百件程度の目撃情報がある。昨年は市街地にも相次いで出没し、女性がジョギング中に顔面を引っかかれたり、山菜採りの男性が手首をかまれて重傷を負うなど、5件の人身被害も発生した。里山には全18台の自動カメラを設置。夜間でも動きを感知して撮影できる。ツキノワグマは、胸元の白い三日月紋によって個体の識別ができるため、継続的に観察することで、個体数や定住状況を把握する。市街地に相次いでクマが出没する事態について、県自然環境課は「里山が奥山化しているのではないか」と指摘する。ツキノワグマは本来、大木が生い茂る奥深い森林に生息するが、高齢化や過疎化で森林管理が行き届かなくなり、里山と奥山の区別がつかなくなったことが一因という。同課は「調査結果を人身被害の予防や、ツキノワグマの保護管理に役立てていきたい」と話している。
(エゾシカ越冬地988カ所、道が初の調査で確認:北海道)
道はエゾシカの越冬地が道内に少なくとも988カ所あるとの調査結果を明らかにした。シカが群れで過ごす越冬地を狙って効率的に駆除するため、初めて調査した。道は、陸上自衛隊と連携して今年2月に初めて実施した駆除を今冬も続ける方針で、調査結果を実施地の選定などに活用する。24日の道議会で、自民党・道民会議の笠井龍司氏(釧路市)の一般質問に対し、道側が説明した。調査は今年1月から3月にかけて、ハンターからの聞き取りで実施した。
(イノシシ捕獲、22年度は6192頭に:栃木)
鳥獣類による農作物被害の3割以上を占めるイノシシの平成22年度捕獲数が6192頭だったことが、県自然環境課のまとめで分かった。個体数調整と狩猟を合わせた捕獲数は過去最高だった21年度の6935頭に及ばなかったが、狩猟による捕獲は1808頭に上り、過去最高を記録した。イノシシはじめ野生鳥獣類の捕獲は、地域の猟友会などと相談して共同で行う個体数調整と、狩猟期間に狩猟で行うものとがある。イノシシの捕獲数は13年度以降は1千頭台だったが、20年度は4千頭を超え、21年度は7千頭近くまで増えていた。同課によると、23年度の捕獲目標は8千頭に設定。「県内生息推定数からすると、目標は1万頭でも2万頭でも可能」というが、実際に捕獲する器具や猟友会会員の減少などなどから、一気に増やすことは難しいという。市町別捕獲数では、佐野市が1981頭、足利市が1473頭、鹿沼市が691頭など県南西部での捕獲が目立っている。一方、22年度の野生鳥獣類による農作物被害総額は約2億6千万円(前年比33・1%減)。昨年秋、餌不足から人里に出没するイノシシが増え、社会問題となった。イノシシによる被害は8895万円だった。

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6/23
(サル対策次々と:山梨)
ニホンザルによる農作物被害を防ごうと、各自治体が様々な対策に取り組んでいる。早川町は発信器を取り付けたサルが農地に近づくと警報が鳴る監視システムを導入。電気柵などを設置する自治体もある。同町が5月にスタートさせたのは、群れの中で行動する雌サルに発信器を付け、発信器の電波を受信機が感知して警報を鳴らす「接近警報システム」。町が500万円の予算を支出し、NPO法人獣害対策支援センター早川事業所の協力を得て導入した。町振興課によると、同町早川地区では15年ほど前から、3~11月頃にサルの群れが出没。大豆や野菜などが食べられる被害が出ている。町は昨年度に雌サル数匹を捕獲し、あらかじめ首に発信器を取り付けた。同システムは県内で早川町のほか、富士川町や南アルプス市など計5市町で導入されているが、うまくいかないケースもある。富士川町は2009年度、町内の穂積地区と平林地区の計2か所に計約50万円をかけ同システムを整備したが、発信器を取り付ける雌サルの捕獲に手間取り、発信器を取り付けられたのは穂積地区に出没する1匹だけ(今年5月末現在)。平林地区ではいまだに捕獲できず、システムは休止状態になっている。南アルプス市塩前で対策に取り組む住民団体「塩前スモモの里づくりの会」は、サルにスモモ農園を荒らされる被害が相次ぎ、07年頃に県の補助を受け同システムを2か所に設置。が、同地区のサルは常に集落周辺にいるため、一日中警報が鳴りやまなかったという。同会は現在、電気柵やサルを追い払うための花火に重点を置く。塩谷一郎会長は「サル対策に決め手はない。地域の実情に合わせて、住民が団結して取り組むしかない」と指摘する。県農業技術課によると、県内では鳥獣のうちサルによる農作物被害が最も多く、最新の統計である2009年度で被害額は約6400万円にのぼる。近年は横ばい傾向という。
(民家から軍用拳銃と実弾:大分)
県警は22日、玖珠町内の解体中の民家から旧日本軍のものとみられる軍用拳銃が見つかったと発表した。旧日本軍の制式拳銃「十四年式拳銃」と弾倉、実弾25発。3月に押し入れの中から布に包まれ箱に入った状態で見つかり、県警が鑑定していた。所持者は不明だが、この民家に住んでいて30年以上前に亡くなった男性が軍人だったという。県警組織犯罪対策課によると、旧軍の銃は昨年1年間に全国で140丁以上見つかったという。お盆に故人の遺品整理をする際などに見つけた場合は、警察に速やかに届けるよう呼びかけている。

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6/22
(銃を手にした男性の死体、自殺か:大阪)
21日午後1時15分ごろ、大阪市東住吉区長居公園の長居陸上競技場付近で、男性が胸から血を流して倒れていると、管理事務所から119番通報があった。男性はすでに死亡していた。捜査関係者によると、男性は手に銃を持っていたといい、府警は自殺の可能性があるとみて調べている。
(子イノシシの目撃相次ぐ:神奈川)
21日昼ごろ、小田原市板橋の住宅街で子イノシシ「うり坊」の目撃が相次いだ。地元住民の通報で市職員や小田原署員が捜索したが、捕獲できなかった。市環境保護課は「親イノシシが近くにいると危険なので触ったりしないで」と注意を呼び掛けている。大工の木村稔さん(73)は正午過ぎにうり坊を発見した。場所は松永記念館(同市板橋)の200メートルほど南東。「小型犬ぐらいのが車の下からひょっこり出てきた。茶色い体毛に白の縦じまがあったからすぐに分かった」。捕獲しようと2人で追いかけたが思った以上にすばしっこく、住宅と住宅のすき間に逃げられてしまったという。近くのパン屋の女性従業員(38)は国道1号を横切るのを見かけた。「びっくりした。そのまま板橋駅の改札を抜けて構内に入ってしまったので、車や電車にぶつからなければいいけれど」と心配そうに話した。同課によると、イノシシは箱根の山に相当数生息しているとはいえ、住宅街での目撃は年に数回程度。担当者は「人に危害を加えたりしなければ捕獲しても山中に放す予定です」としてパトロールを強化している。
(サルの出没相次ぐ、市が注意呼び掛け:長崎)
長崎市内で今月、サルの出没情報が相次いでいる。同市は、住民の髪の毛を引っ張るなど危害を加えたケースを確認。餌となる生ごみを屋外に放置しないなど注意を呼び掛けている。同市農業振興課によると、サルは数年前から市内各地で目撃されるようになり、市街地にも出没。今月に入り、警察を通じて寄せられた情報は三重、式見両地区を中心に5件。何匹かのサルが広範囲に移動している可能性があるという。16日には滑石4丁目の住宅地に現れ、民家の玄関先で住民を威嚇、髪の毛を引っ張る危害を加えた。けが人は確認されていないが、同市はサルを目撃したら▽目を合わせず背中を向けず、落ち着いてその場を立ち去る▽窓や扉を閉める▽石を投げるなど刺激しない▽餌を与えない-の4項目に心掛けてほしいとしている。
(サル目撃情報:愛知)
名古屋市北東部でサルの目撃情報があり、市は広報車を出して注意を呼び掛けている。目撃情報はいずれも1匹で、同じ大人のニホンザルらしい。千種区総務課などによると、17日午前に守山区上志段味で目撃されたのが最初で、以後は18日に同区竜泉寺、19日に同区大牧町などに出没。20日は千種区上野3に現れた。4日間で十数キロ南下し、目撃情報は11件にのぼっている。同課は「周辺の山中から下りてきたのでは」とみている。
(ヤフードームにカラス“侵入”、追い払い費用は100万円:福岡)
ソフトバンクは24日からのリーグ戦再開に向けて、ヤフードームの可動式屋根を全開にして迷い込んでいた1羽のカラスを追い払った。93年のドーム開業以来、屋根にハトが巣を作ることはあったがカラスの姿が確認されたのは初めて。屋根の開閉は一度で電気代が約100万円かかるが、カラスの鋭いくちばしで観客に被害を与える可能性もあるため「お客さまの安全を第一に考えた」と球団関係者。午前10時半に屋根を開け始めると一塁側の屋根付近にいたカラスは左翼後方へ飛び去った。「出た、出たぞ」「早く閉めろ!」の関係者の声が響く中、20分後には無事、屋根が閉じられた。
(農作物被害4年連続減る:栃木)
県は二十一日、昨年度の県内の鳥獣類による農作物被害状況を発表した。被害総額は前年度比33%減の二億六千二百万円で、二〇〇七年度以降、四年連続減少した。県農村振興課によると、鳥害は同47%減の一億三百万円。獣害は同25%減の一億五千九百万円となり、特にクマやシカ、イノシシの被害が減った。最も大きな被害が出た作物は稲で、被害額は全体の五割弱を占めた。次いで野菜の二割余、果樹の一割余と続いた。被害総額はピークだった〇六年度の五億五千三百万円から、半分以下にまで減少。同課は「電気柵をはじめとする各種対策の効果が上がっている。このペースで被害を減らしていきたい」としている。
(防犯訓練、ネットランチャー使って:山形)
不審者から身を守ろうと、鶴岡市立上郷小(金子研司校長)で20日、クモの巣状の網を発射する防犯用具「ネットランチャー」を使った防犯訓練があり、児童と教職員ら約160人が真剣な表情で取り組んだ。ネットランチャーは全長約30センチ、重さ約800グラムで懐中電灯のような形。ボタンを押すと約3メートル四方に強化ポリエチレン製の特殊な網が広がり、不審者の身動きを封じる仕組み。メーカーによると5年前の発売以降、実際に使用されたのはカモシカやサルの捕獲にとどまるが、犯罪の抑止力があるとして県内では約90の保育所や小学校が備えているという。体育館で全校児童約120人が見守る中、刃物を持った不審者役の鶴岡署員に向け女性教諭が発射。身動きが取れなくなったところを取り押さえるなどの手順を確認し合った。同署は「刃物を持った不審者を一般の人が制止する場合、刺す股を3本使わないと難しい。ネットランチャーは子供を逃がしたり警察が駆けつけるまでの時間かせぎに、刺す股との併用で使ってもらえたら」と話している。
(有害物質、基準値の313倍:栃木)
栃木市土地開発公社は20日、市議会から土壌汚染などが指摘されていた同市薗部町4丁目の工場跡地の水質検査結果を発表した。敷地北東部の地下水からは、基準値の313倍に当たるトリクロロエチレンが検出された。トリクロロエチレンは発がん性が指摘されている。これを受け県は、県地下水汚染対策要領に基づき周辺地域の地下水調査を行う。地下水は約10メートル掘った地点で採取。この場所から上流に当たる南西部約50メートルにはかつて、ライフルや散弾銃のメッキ工場があった。トリクロロエチレンの分解生成物、シス-1、2ジクロロエチレンは基準値の250倍だった。同市の担当者は「今のところ健康被害の報告は把握していない」としている。トリクロロエチレンは機械の洗浄剤などに使用されている。同公社は引き続き調査を実施し、汚染原因の特定や対応策の検討を急ぐ。この工場跡地(約1万9千平方メートル)は2009年、同公社が旧栃木市の委託により約2億円で購入。購入額の鑑定は汚染がないという前提で行われたという。同公社は市議会などから土壌汚染の指摘を受け、調査を行っていた。これまでの土壌ガス調査では、跡地の一部から一定の基準値を超えるトリクロロエチレンなどのガスと重金属それぞれ2種類が検出されている。
(ヒグマ、ベビーラッシュ?:北海道)
札幌などの市街地で、ヒグマの目撃が相次いでいる。一因となっているのが昨秋のドングリ豊作。豊作の翌年はヒグマの出産が増えるとされ、子連れの雌の活動が活発化しているとみられる。冬眠支度をする秋までは人里近くに下りてくる危険が高いことから、住民や関係機関が警戒を強めている。19日午後6時ごろに親グマと子グマ2頭の目撃情報があった札幌市中央区宮の森2の17付近の市道。宮の森ジャンプ場の手前にある聖心女子学院からわずか400メートルの距離で、391人の児童がいる市立大倉山小からも1キロしか離れていない。同小のベテラン職員も近隣でのクマ出没は初めて聞くといい、斉藤隆義教頭は「全く無警戒だった。まさかこんな住宅街まで下りてくるとは……」と驚く。同校では20日に目撃情報を把握。前日に「クマを見かけた」という児童や、家の庭にクマとみられる足跡を見つけた児童もいることから、朝から職員や保護者らで校区内のパトロールを始めた。帰りは集団下校で、帰宅後も外出を控えさせている家庭が多いという。市内では札幌市街から定山渓温泉へ向かう途中にある南区の石山や藤野でも、今月上旬に計3回、クマの目撃や足跡発見の情報があった。市によると、目撃されたのは車や人通りの多い場所だったという。札幌以外でも、芽室町で5月下旬から6月上旬に町中心部から1~2キロ離れた2カ所で目撃情報があったほか、中標津町でも20日午前に住宅地から200~300メートルの場所で子グマ1頭が目撃されている。いずれも人が近くに住む場所だ。人とヒグマの距離は、徐々に近くなってきている。畑が荒らされるなどの農作物被害は01年度以降、9年連続で1億円を上回り、昨年度の捕獲頭数は600頭を超えた。今年、特に懸念されているのがヒグマの好物であるドングリの実り具合だ。道自然環境課によると、昨秋のドングリは豊作で、栄養をたくわえた雌グマが春になる前に例年より多くの子を産んだと推測される。今秋、山の実りが凶作になった場合には、食べ物が足りなくなって餌を求める親子が標高の低い場所や山里に出没する可能性が高まるという。同様の状況になったのが05年で、ヒグマの捕獲数は前年度の約1・6倍に跳ね上がった。警戒は来年も必要だ。来夏には子グマが親離れする。捕獲されるヒグマの約6割は3歳以下で、警戒心の弱さや好奇心から、人里に出没してヒトと接触する危険がある。北海道大の坪田敏男教授(野生動物医学)は、緊急避難的な対策として「出没情報をいち早くキャッチして地元の人と共有し、パトロールや鈴、集団下校などで自己防衛を図ることが大事」と指摘。そのうえで恒久対策として「共存の構図を探るために、野生動物の生態に詳しい専門家を行政組織に配置し、保護・管理する体制を作るべきだ」と訴えている。
(銃撃で瀕死のコアラ退院:オーストラリア)
オーストラリアで昨年、何者かに銃撃され、瀕死の状態で動物病院に入院していたコアラの赤ちゃんが今週、無事に退院し、自然に戻された。豪主要メディアが21日伝えた。雌の赤ちゃんコアラは昨年11月、クイーンズランド州で銃で撃たれた。一命は取り留めたものの、当初は15発の散弾が体内に残っていたほか、頭蓋骨も骨折するなど危険な状態だった。一緒にいた母親のコアラは死んでいた。担当の獣医師は「(散弾による)鉛中毒で死ぬ危険もあった」と話し、驚異的な回復ぶりに驚いている。銃撃犯はいまだに見つかっていない。コアラを故意に銃撃することは法律で禁じられており、摘発されれば禁錮刑や罰金刑を受ける可能性がある。
(夜のピンポンダッシュで悲劇:アメリカ)
6月13日の夜10時頃、ケンタッキー州ルイビルで発生。米放送局FOX系列WDRBなどによると、夏休みに入り、外で夜遊びをしていた12歳の少年グループはこの日、近所の家々に近付いてはピンポンダッシュをしていた。彼らは前の夜もこの遊びを繰り返し、住民たちの中には「いら立ちを募らせていた人もいた」(米紙ニューヨーク・デイリーニュースより)という。そして、その迷惑に気付かずに少年たちが遊び続けているうちに、怒りを爆発させた1人の男性が度を超えた対応をしてしまった。この日、彼らにピンポンダッシュをやられた56歳の男性は、直後に散弾銃を持って外に出ると、近くにいた少年の1人を背後から銃撃。弾が命中した少年は、散らばった小さな弾が両肺に穴を開けるほどの大けがを負った。この後、目撃した近所の住民らによってすぐに警察へ通報され、男性は逮捕。撃たれた少年は病院に運ばれて治療を受け、現在は退院の見通しが立つまで回復しているという。

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(特急とシカ衝突、三重・岐阜で3件)
三重県と岐阜県で19日、JRの特急列車とシカが衝突する事故が3件相次いだ。いずれも乗客にけがはなく、それぞれ約10~18分遅れで運転を再開した。JR東海によると、午後0時25分ごろ、三重県紀北町のJR紀勢線紀伊長島―三野瀬間を走行中の名古屋発紀伊勝浦行き特急ワイドビュー南紀3号の運転士が、線路上にいたシカを見つけ、急ブレーキをかけたが間に合わなかった。また、岐阜県下呂市のJR高山線焼石駅構内でも午後9時15分ごろ、名古屋発高山行き特急ワイドビューひだ19号がシカと衝突。午後9時40分ごろには、三重県大紀町のJR紀勢線伊勢柏崎―大内山間で、名古屋発新宮行き特急ワイドビュー南紀7号にシカがぶつかった。
(トンネルにシカ2頭、列車通れずに大幅遅れ:静岡)
19日午後8時40分ごろ、浜松市天竜区のJR飯田線大嵐-水窪駅間の大原トンネル(5062メートル)にシカ2頭が迷い込んでいるのを上諏訪発豊橋行き上り普通列車(2両、乗客5人)の男性運転士が見つけ、列車を急停止させた。その後、警笛を鳴らしながら低速走行や停止を繰り返し、約2時間20分かけてトンネル出口まで追い出した。トンネル内は単線のため、行き違う予定の下りの普通列車も約1時間45分遅れた。JR東海によると、大原トンネルは飯田線最長で、通常は7分程度で列車が通過する。JR東海管内では同日、三重県の紀勢線と岐阜県の高山線で特急列車がシカをはねる事故が計3件起きた。近年のシカの増加で、管内の接触件数は08年度以降、年間400~500件台で推移しており、10年度は過去最多の571件にのぼった。JR東海は、多発地点では時速40キロの減速運転などで対応している。
(ツキノワグマ、今年初捕獲:山口)
萩市椿東の山中で19日、ツキノワグマ1頭がイノシシ用のくくりわなにかかった。県内の今年度の捕獲は初めてで、昨年より約2カ月早い。県などは「わなが足にかかり、危険で近づけないため」として殺処分した。県自然保護課によると、同日午前11時50分ごろ、くくりわなの点検に来た地元猟友会の男性会員が、民家から約150メートル離れた山中で、わなにかかったツキノワグマを発見。「暴れるため危険」として殺処分した。クマはオスの成獣で、体長102センチ、体重40キロだった。同課によると、昨年のクマの捕獲数は58頭で、うち38頭を殺処分した。昨年は8月22日に1頭目が捕獲された。県の担当者は「県内ですでに目撃情報はいくつか寄せられていた」と話した。
(伊万里市射撃場休止へ:佐賀)
伊万里市散弾銃射撃場そばの民間休耕田から土壌汚染対策法の基準の13倍の鉛が検出された問題で、塚部芳和市長は20日、7月9日を最後に営業を休止することを明らかにした。休耕田の周囲に立ち入り禁止の網を張り、休止期間中に根本的な処理を検討するが、「(射撃場は)再開するかどうかはわからない」(担当課)としており、休止状態のまま閉鎖に至る可能性も出てきた。市議会一般質問で、副島明議員の質問に答えた。鉛弾やクレーなどによる場内の汚染については、川久保茂教育部長が「(射撃場が)山中にあり簡単にとれる状況ではなく苦慮している」と答弁。廃棄物処理法に違反した「不適切な管理」を認め、処理の時期のめども立っていないことを明らかにした。塚部市長は、「地権者のみなさまに心より陳謝します」と述べ、7月9日の県公安委員会の技能講習が開催されるのを待って休止すると表明した。同射撃場は腰岳の東南斜面にあり、1984年に近隣地から移転・開設。一帯に堆積しているとみられる鉛弾57トン(市推計)は一度も除去していない。市はこれらの回収に3億円程度かかるとみており、閉鎖の方針を打ち出しながら時期を先延ばししてきた。一方、地権者は、市へ射撃場の即時閉鎖と耕作できるよう土壌の入れ替えを求めている。地権者を支援している市民団体「いのちの会・伊万里」の下平美代代表は傍聴後、「鉛弾汚染を放置していいはずはなく、当然の措置。営業を続けるほど、処理費用はかさむ一方だ。土壌や水質を詳しく調べ、射撃場を完全に閉鎖して美しい伊万里を取り戻してほしい」と述べた。
(煮汁でシカ撃退作戦:徳島)
徳島県三好市池田町のボランティアグループ「ルネサンスの会」の会員が、シカ害から農作物を守るため、紙すきの原料となるミツマタの煮汁を散布する実験を来月初めに行う。昨年、大きな成果を上げたイノシシ対策のトウガラシ縄に次ぐ獣害防止策第2弾。皮をはぐ際に出る煮汁はこれまで廃棄していたが、今回の実験で成果があれば有効利用できることになる。同会の久保進会長(70)は「濃度など手探り状態での実験になるが、何とか効果を得たい」と話している。同会では毎年、同市池田町の黒沢湿原にサギソウを移植している。しかし、イノシシなどの野生動物に荒らされ、花を咲かせる苗は少ない。このため、昨年、トウガラシを等間隔に挟み込み、エキスをしみ込ませ〈トウガラシ縄〉を張り巡らせた。その結果、イノシシは近づかなかったが、シカには効果がなかった。シカ忌避に役立つものはないか、会員らが頭を悩ませていたところ、「シカはミツマタを食べない」という話を聞いた。そこで、ミツマタを出荷する際に、皮をはぎやすくするために煮た後の煮汁を使ってシカが多い東・西祖谷地区で昨年5月と今年4月に試したところ、効果があった。特定非営利活動(NPO)法人「三嶺の自然を守る会」(暮石洋理事長)が剣山系で行った調査でも、シカはミツマタを荒らさないことが分かっている。実験は、7月2日に会員のほか三好高生も参加して実施。4アールの畑の周りにトウガラシ縄を張り巡らせたあと、15キロのミツマタをゆでた60リットルの煮汁を周囲の幅3メートルの雑草に散布する。当初、黒沢湿原のサギソウ園で、実験する予定だったが、液には魚を殺傷する成分が含まれているため、会員がカボチャやトウモロコシ、キクイモなどを栽培している同市東祖谷の畑で行うことにした。畑ではイノシシやシカの被害で、思うように収穫が出来ないという。効果が分かるのは今年末になる。会員の1人は「周囲に散布することで、シカがミツマタ林と勘違いして、近寄らないのでは」と話している。ルネサンスの会では、ミツマタの煮汁作りに取り組んでいるが、将来は生産業者から譲ってもらう計画を立てている。久保会長は「シカは食物を食べるだけに、被害は深刻。効果があれば農業をする人の力になれる」と話している。
(ショットガン使って指のイボを取ろうとした男、指を失う:イギリス)
イギリス在住の38歳の男性Sean Mruphyさん、職業は警備員。現在は不法に銃を使用した罪で16週間服役中。こんなことになったのは、全て指にできたイボのせい!指にできたイボが痛くていたくてどうしようもない、お医者さんに通ったがどうにもならない、そこでSeanさんが考えたのは銃でイボを吹き飛ばしてしまおうということ。12-bore Barettaのショットガンを盗み出し、警備先であるとある苗場でイボ吹き飛ばしを決行。結果はというと...、最悪なことに。本人曰く「まさか指がなくなるなんて思わなかった。イボはきれいさっぱりなくなったけど、指もほとんどなくなった。原型をとどめてなかったので、手術でくっつけることもできません...。」指はなくなるは牢屋にはいることになるはと、どうにもならない状況に。イボでどんなにイライラしても銃でイボだけ吹き飛ばすなんて、やはりそんな上手い事いきません。

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(渓流釣りの男性、クマに襲われ重傷:兵庫)
18日午後1時20分ごろ、兵庫県新温泉町の上山高原で、渓流釣りに来ていた同県篠山市の男性(44)が、クマに襲われた。男性は頭に約10センチの切り傷ができ、耳が切断しそうになる重傷。美方署によると、襲ったのはツキノワグマの成獣とみられる。男性は自分で携帯電話から119番し、車で逃げた。付近ではクマの目撃が多い。
(相次いでクマに襲われ2人けが:岩手)
19日午前、釜石市の山林で男性2人が相次いでクマに襲われ顔などにけがをしました。釜石市甲子町の日向ダムの近くで釣りをしていた51歳の男性が突然現れた2頭の親子グマの親グマに襲われ、顔や胸にけがをしました。眼球破裂の疑いがあり重傷です。また近くで山菜採りをしていた59歳の男性もクマに襲われ、顔や背中に引っかき傷を負いました。2人が襲われたのは同じ親子のツキノワグマとみられています。日向ダム周辺の環境整備にあたっている男性によりますと、いまの時期、付近にはソメイヨシノのサクランボの実を求めてクマがよく出没するということで、警察では山に入るときはクマよけの鈴を持つなどして注意するよう呼び掛けています。
(ヒグマ目撃相次ぐ:北海道)
18日未明から明け方にかけて、苫小牧市東部の市街地でヒグマの目撃が相次いだ。現場はいずれも住宅街や商業施設の近く。苫小牧署や市、地元猟友会で構成する市ヒグマ防除隊が約50人体制で周辺を警戒した。今のところ被害は確認されていない。同署によると、同日午前1時50分ごろ、道道上厚真苫小牧線を沼ノ端方向に走行中のトラック運転手が、前方で南から北へ横断するヒグマ一頭を目撃。続いて同3時30分ごろには、国道36号を千歳方向に走行中のタクシー運転手が、国道沿いや付近の道路沼ノ端方向へ歩いているクマを目撃した。さらに、同4時10分ごろ、拓勇西町の住民から「川の方向に向かうヒグマを見た」という通報が苫小牧署に入った。情報を受けて市ヒグマ防除隊が未明から現場を調べたところ、明野元町の明野川沿いなど足跡を発見。上流へ向かう足跡をたどると、2キロ先の勇払川につながる地点まで点在していた。ヒグマが向かった方向から、市街地に入り込んだ後、森へ戻ったとみられ、市や防除隊は同5時45分に警戒態勢を解除した。ヒグマは体長約2メートルで、足跡の大きさから5歳ほどの成獣とみられる。被害は確認されていない。ヒグマの苫小牧市街地への侵入は、2003年11月以来。
(シカ食害、生息数急増「捕獲が急務」:高知)
シカによる食害問題を考える報告会が18日、高知市曙町2の高知大であり、高知・徳島県境の三嶺や剣山周辺の被害状況や、1キロ平方メートルあたりの生息数が07年度11・3頭から10年度27・3頭と急増していることなどが報告された。県内のシカ頭数は、02~04年度の調査で約3万1000頭と推計されたが、07年度には4万7000頭までに増加。樹皮がはがされたり、農作物が食い荒らされる被害が相次いでいる。報告会は、森林保護活動に取り組む「三嶺の森をまもるみんなの会」(依光良三代表)の呼びかけで08年に始まり今回で4回目。シカの生息状況や被害実態などの情報を共有することで、より効果的な活動を進めることを目指している。林野庁四国森林管理局や県職員ら5人が発表。依光代表は、三嶺の白髪山ではこれまでのササやスズタケにとどまらず、カエデなどの樹木にも被害が広がっていることを話し「少しでも被害が出始めたら樹木にネットを巻くことが重要だ」と訴えた。県鳥獣対策課の梶原規弘主任は「金網柵やステンレス線入りのネット柵による防除対策を強化する」と今後の対策を説明。シカ肉の販路を拡大することなども発表された。依光代表は「捕獲による頭数管理が急務。県と連携を強めながら、啓発や調査活動を続けていきたい」と話している。
(「ワイドビュー南紀3号」がシカと衝突:三重)
19日午後0時25分ごろ、三重県紀北町のJR紀勢線紀伊長島-三野瀬間を走行中の名古屋発紀伊勝浦行き特急列車「ワイドビュー南紀3号」が、シカと衝突した。JR東海によると、運転士が線路上にいたシカを見つけ、急ブレーキをかけたが間に合わなかった。乗客約70人にけがはなく、約10分遅れで運転を再開した。
(八島ケ原湿原に防護柵設置再開:長野)
諏訪市と下諏訪町にまたがる八島ケ原湿原をニホンジカの食害などから守ろうと、霧ケ峰自然環境保全協議会(座長・土田勝義信州大名誉教授)は17日、シカの侵入を防ぐ防護柵の設置を再開した。協議会は霧ケ峰高原にかかわる行政機関や民間団体で組織。43ヘクタールある湿原全体を延長4キロの柵で囲う予定で、県内の山岳部では最大規模となる。昨年は湿原の北東側に2・2キロの柵を設置。今年は6月末までに残る南西側1・8キロに設置して完成させる。貴重な高層湿原として国指定天然記念物の八島ケ原湿原では近年、シカによる踏み荒らしや、希少植物への食害があり、植生への影響が心配されていた。17日は県や南信森林管理署、ボランティアら約80人が参加。6班に分かれ、2・5メートルの間隔で支柱(高さ2メートル)を立て、金属製の網を張り巡らせた。土田座長は「柵の効果は確実にある。今後、検証したい」と話した。霧ケ峰では今年、ニッコウキスゲが咲く県自然保護センター前の園地や、車山高原スキー場にも電気柵を新設した。既設分を含め、防護柵の設置は5カ所で総延長13キロ以上になる。
(牛で害獣追っ払え:富山)
イノシシやクマによる農作物の被害を防ごうと、南砺市小院瀬見の福光里山レクリエーション農園で牛2頭を放牧している。牛を飼うことで害獣が人里に下りないようにするカウベルトと呼ばれる取り組みで、2008年の導入以降、農作物の被害が無くなっているという。11月中旬まで。放牧は16日から始まった。小矢部市の酪農家から借りた体長約2メートルの妊娠中のメス2頭で警戒心が強いイノシシやクマが恐れて近づかなくなる効果がある。同農園は、南砺市が所有して区画ごとに有料で貸し出されており、かつては保育園や小学校の畑もあった。約10年前からイノシシによる農作物への被害が急増し、クマの出没も相次ぎ、学校の畑が廃止されるなどしたことから、カウベルトが導入された。農園を管理する水口暉夫(あきお)さん(66)は「クマが出たという話もほとんど聞かなくなった。今なら子供やお年寄りでも、安心して畑仕事を楽しめるはず」と話した。
(ペットボトルでシカ除け:京都)
一体何個あるんだろう-。福知山市大門の府道福知山山南線沿いに、たくさんのペットボトルで出来た柵が設けられている。1種類だけで作っているため、統一感があり見た目によい。柵はシカ除けで、地元の芦田時夫さん(77)が設けた。芦田さんは海洋深層水を3年ほど前からボトルで取り寄せている。1カ月で48本届く。飲み終わったものは最初、資源ごみとして出していたが、何か利用できることはないかと考えた結果、これらを組み合わせてシカ除けの柵を作り、義姉から借りて耕している畑の周りに昨年取り付けた。柵はペットボトルを3本縦に組み合わせて、それを横につなげた形。全部で約700本を使っている。このほか約100本で作ったクリスマスツリーも2基置いている。肝心のシカ除けとして役立っているほか、そばを通るドライバーらの目を楽しませている。今後はペットボトルで物置小屋も作り、畑に置きたいという。
(鳥獣害対策、長期的な環境対策も必要だ:愛媛)
イノシシやサル、鳥類などによる農作物被害が、県内で深刻な問題となっている。過去10年はいずれも3億円以上の被害額で、昨年度は4億3000万円を超えた。農業不振に追い打ちをかけるばかりでなく、農家の生産意欲低下といった潜在的な影響も懸念される。被害防止に向け、県が専門部署を設けるなど行政も対応に乗り出しており、具体的な被害防止戦略の構築が期待される。地域別では、南予の被害が2億4000万円を超え、県全域の半分以上だ。かんきつ類が受ける被害の深刻さを示す数字であり、基幹産業の危機とさえいえる。東予では5900万円。中予は1億3000万円で島しょ部の被害が急増しているという。獣類のうち、イノシシによる被害は8割に上る。近年は、かつてイノシシが生息していなかった島の被害も報告されており、生息地域の拡大も懸念されている。止まらない被害に、対応は後手にまわるばかりだ。中山間地ではこれまで、多様な自衛策を講じてきた。防護ネットを設置し、侵入防止のトタン板や電気柵を張り巡らし、威嚇用のデコイ(模型)や音響設備まで導入。手間と費用のかかる、やりきれない対策だが、それでも防止できないのが鳥獣害だ。こうした状況を打開しようと、県は本年度から「鳥獣害防止対策班」を設置し、本格的な被害防止に乗り出した。防除担当の農林水産部と捕獲を管轄していた県民環境部の業務を一本化。被害の現状や現場での取り組み、鳥獣の個体数調査や把握など、情報を一元化した上での効果的な対策が可能となろう。猟友会による捕獲強化なども含め、防除と駆除による短期的な効果は期待できる。ただ、こうした取り組みはあくまで緊急的な措置だ。根本的には、被害に至る原因の排除が必要となる。これまで指摘されてきた原因は、自然林減少による人里への出没。奥山と人里のクッションとなっていた里山の荒廃。気候変動による暖冬での幼獣死亡率の低下などだ。人間の経済活動が、結果として農業の危機を招いてきた歴史が浮かび上がる。被害の根を絶つかぎは、野生動物が人里に下りてこず、奥山の環境で安定した個体数を維持できる環境の復活だ。そのためには、里山の復興や自然林の保護、消費生活の見直しまで視野に入れた長期戦略の構築も求められよう。それが結局は農業を守ることにつながるはずだ。農業は、自然と共存して成り立つ営みだ。野生動物による被害増加は、その自然からの警告ともいえる。将来的な農業の復権は、環境保全への取り組みにもかかる。

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(イノシシ子ども1匹、繁華街で捕獲:長野)
16日午後2時ごろ、中野市中野の松川県営住宅付近で「イノシシが暴れている」と住民から同市役所に通報があった。市職員と猟友会会員ら計8人が捜したが、見つからず、午後3時ごろ、南へ約600メートル離れた市内の繁華街の雑居ビル駐車場付近でイノシシの目撃情報があり、すぐに8人が移動。近くでイノシシの子ども(体長約30センチ)1匹を捕獲したが、捕獲の際のショックで、間もなく死亡した。最初に通報があったイノシシと同じかどうかは不明。その後、中野署に午後3時45分ごろ、松川県営住宅に近い長野電鉄の中野松川駅付近で、体長70センチのイノシシがいたとの通報が入った。再び、市職員らが捜索したが見つからず、午後5時に捜索を中止した。
(シカと列車衝突急増:静岡)
富士市と甲府市を結ぶJR身延線で、シカと列車の衝突事故が急増している。JR東海静岡支社の集計によると、2010年度の事故件数は58件で、統計を取り始めた06年度(10件)の6倍近くに上った。シカの食害が目立つ伊豆半島では、県が本格的な駆除に乗り出しているが、富士地域での調査は行っていない。このため、県は今年度中に全県を対象とした生息調査に乗り出す。同支社によると、同支社管内の東海道線、身延線、御殿場線の3線でのシカの衝突事故は、06年度に13件だったが年々増加し、10年度は69件と過去最多に。このうち、最も多いのが身延線で、シカが活発に活動する早朝や夜間が多いという。事故増加の理由について、同支社は「シカの数が増えたためではないか」と推測する。県自然保護課によると、富士地域のシカは、日中、狩猟者が少ない国有林に潜み、夜になると餌が豊富な牧草地に下りて生活しているのが目撃されている。牛などが飼育されている牧草地の草は栄養豊富で、シカの妊娠率が高まっているという。同課は「富士地域はシカが住みやすく、繁殖しやすい」と分析する。身延線が通る富士宮市に寄せられるシカの目撃情報がここ数年で増加しており、シカがヒノキの樹皮を食べたり、朝霧高原などの牧草地まで下りてきて牧草を食べたりする様子が目撃されているという。山梨県みどり自然課によると、身延線が通る同県南部町、身延町など南アルプス地域でもシカが急増しており、推定生息数は、06年度の3000~6000頭から、08年度には約1万2000頭に増加した。事故の急増に伴い、JR東海は09年10月から、事故が頻発する区間での夜間減速運転を開始。今年5月までに芝川―稲子駅間など計5か所で、午後10時以降に時速10~30キロ減速している。減速することで衝突そのものを防ぐほか、衝突しても列車の受ける衝撃を和らげて、シカにも致命傷を負わせない狙いもある。減速した区間での事故件数は、09年度が0件、10年度が3件。同支社広報は「すべて防ぐことは出来なかったが、一定の効果はあった」としている。
(修学旅行生の手荷物に不発弾6発:沖縄)
16日午後4時ごろ、那覇空港カウンターの手荷物検査で、修学旅行で沖縄を訪れていた高校2年の男子生徒(17)の手提げカバンから、不発弾6発が見つかった。国土交通省那覇空港事務所から通報を受けた県警が回収した。県警によると生徒は「海水浴中に海岸で拾った」と話したという。米国製の不発弾とみられ、機関銃の弾(長さ12.8センチ、直径2センチ)が2発、小銃の弾(長さ8.4センチ、直径1.2センチ)が3発、長さ数センチの銃弾の弾頭が1発。生徒は、沖縄本島に近い座間味島周辺の無人島で拾ったという。手荷物を預ける際のエックス線検査で見つかった。生徒は任意放棄したため、予定していた羽田行きの便に乗った。他の便にも遅れはなかった。同事務所によると、那覇空港の手荷物検査で不発弾が見つかるのは年間十数件に上ることもあり、観光客が増える夏場に目立つ。「内地では不発弾の情報が少なく、気軽に持ち帰ろうとする人がいる。飛行機への持ち込みは厳禁」と注意を呼びかける。県の推計では、県内に残る沖縄戦の不発弾は約2200トン。
(獣除けに山ウド栽培:長野)
鳥獣害に悩む長野県南部の豊丘村で、農業委員の毛涯潤さん(73)が妙案を思いついた。それは山ウドの栽培。動物が強い臭いのものを嫌がるのに気付いたという。独自に考えた黒ポリ丸形栽培で採れた山ウドは所得向上の面でも期待が集まる。毛涯さんは、ある日の農作業中、一つの方法が「ひらめいた」という。シカやイノシシが嫌がるものでお金になるものを作ればいいじゃないか」。それから、試行錯誤を繰り返し「山ウド作り」に行きついた。
(イノシシ、壱岐に上陸した?:長崎)
イノシシの生息が確認されていなかった玄界灘に浮かぶ長崎県・壱岐島(壱岐市)で昨年から今年にかけ、イノシシの死骸や似たような足跡が相次いで見つかった。上陸していれば農作物などに被害を及ぼす恐れがあるだけに、壱岐市は自治会や警察などと連絡会議を発足させ、わなやカメラを設置して本格的な対策に乗り出す。人口約3万人の島が、イノシシ騒動に揺れている。市農林課によると、昨年6月、島南端の海豚鼻(いるかばな)の釣り人から「イノシシらしき動物が上陸した」との目撃情報が寄せられたことが、騒動の発端となった。その後も目撃情報が続いたほか、イノシシのような足跡も相次いで見つかり、同年10月から今年1月にかけて、島西側の半城湾や梅津湾、小牧崎の海岸で3頭の死骸が確認された。島から北西に約70キロ離れた対馬では、ペットとして持ち込まれたとみられるイノシシが1994年頃から野生化。現在は3万2000頭が生息していると推定され、昨年度のコメなどへの農作物被害は約1500万円に上った。対馬周辺や長崎県沿岸部ではイノシシが泳ぐ姿も目撃されており、九州か対馬から泳いで上陸した可能性もあるという。
(カラスの捕獲おり設置法研修:山口)
山口県農林総合技術センターは15日、農作物に被害を及ぼすカラスやイノシシの捕獲研修会を山口市宮野上の同センター林業技術部などで開いた。各市町の職員や鳥獣被害対策協議会会員たち約50人が参加した。カラスの捕獲おりは同市仁保地区の鳥獣被害対策協議会が同センターの指導で地元のJA山口中央仁保ライスセンターの敷地内に3月に設置し、7月に使用を始める予定の実物を視察した。捕獲おりは幅4メートル、奥行き3メートル、高さ3メートル。上部が谷型で、鉄パイプ製の骨組みの周囲にネットが張られている。谷の底部の幅60センチ、長さ3メートルの隙間からカラスが入るよう、おとりのカラス1羽とドッグフードや豚肉などの餌を入れておく。一度入ると出られない仕組み。狩猟期間(11~3月)以外のカラスの捕獲は市町の有害鳥獣捕獲許可が必要。同センターによると、カラス用の捕獲おりは県内では周南市須金地区に1基設置されている。県によると2010年度の県内の野生鳥獣による農林業被害額は09年度比11・1%増の8億132万円。鳥類による1億2800万円のうち、カラスが最も多く5500万円となっている。

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(JR新宿駅近くで散弾銃発砲か:東京)
16日午前8時40分ごろ、東京都渋谷区代々木の雑居ビル解体工事現場の看板に「拳銃が撃ち込まれている」という匿名の電話が、男性の声で警視庁にあった。警視庁原宿署員が現場を確認したところ、工事の行程などが書かれた看板に、至近距離から散弾銃で撃ったとみられる円形状の痕が3カ所見つかった。同署は銃刀法違反容疑などで調べている。現場の雑居ビルをめぐっては、指定暴力団山口組旧後藤組(現良知組)関係者と、所有権に関連してトラブルになっていたビル管理会社顧問、野崎和興さん=当時(58)=が平成18年3月、港区北青山の路上で刺殺される事件が発生している。警視庁組織犯罪対策4課が昨年12月、元良知組系組員の山本将之被告(28)=1審東京地裁で懲役13年の有罪、控訴=を殺人容疑で逮捕したほか、同容疑で国際手配していた事件の実行犯とみられる後藤組系元組員の男(43)が4月にタイ北部で射殺される事件が起きた。警視庁は、今回の発砲事件との関連など背後関係について捜査を進める。現場はJR新宿駅の南約200メートル。東側にはJR東日本の本社があるほか、周囲には多くの雑居ビルが立ち並んでいる。
(山林でクマ捕獲、駆除:北海道)
札幌市は15日、同市南区藤野の山林でヒグマを捕獲したと発表した。同区では今月に入って、住宅地周辺でクマの目撃情報などが相次いでいた。同市によると、同区役所職員が同日午後3時半ごろ、藤野の山林でヒグマが箱形のワナにかかっているのを発見した。連絡を受けた地元の猟友会が駆除したという。クマは体長145センチ、体重100キロほどのメスだったという。周辺では今月3日、同区藤野の藤野東公園でクマの目撃情報があり、6日は同区石山の国道230号上を歩くクマが目撃されるなどしていた。
(「ドロップネット」導入へ:滋賀)
全国で獣害が深刻化しているなか、一度にシカを網で大量捕獲できるドロップネット方式のわなを東近江市が今夏、導入する。銃器による狩猟者が減少しているが、高度な技術が不要で効率的なため全国的に注目されているわなで、京滋では初めての設置という。ドロップネット方式は、兵庫県森林動物研究センター(丹波市)が2008年に考案した。18メートル四方に高さ2・5~3メートルの支柱を設置し、上部に網を広げる。一定期間網の下にエサをまき、多くのシカが訪れるようにした後、カメラで観察しながら遠隔操作で網を落として多数のシカを一気に捕獲する。同センターでは一度に25頭捕獲した実績もある。狩猟者の高齢化が進み、滋賀県内の散弾銃などの第1種銃器狩猟免許の所持者は2005年度の1263人から09年度には999人に減少した。狩猟の担い手が減る一方、ニホンジカなどによる獣害は年々拡大しているため、容易に効率的な捕獲ができるとして東近江市が導入を決めた。市は山間部にあり、シカの被害が深刻な市内の永源寺東部地域に設置し、地元自治会や猟友会と共同で捕獲に取り組む予定だ。市農林水産課は「集落近くに生息するシカを一度に一固まりで捕獲でき、被害の拡大防止につながる」としている。
(わな猟で農作物守る農家が続々:神奈川)
イノシシやシカによる農産物被害の自衛策として、わな猟免許を取得する農家が増えている。銃規制が強化されてハンターが減少するなか、県も試験回数を増やしたり補助金を出したりして支援し、銃猟に代わる有効策として期待する。秦野市寺山の武美佐雄さん(70)は昨年夏、わな猟の免許を取った。丹沢山地が迫る農地はイノシシやシカに度々荒らされてきた。「畑の周囲にネットを張っても、シカは飛び越え、イノシシはくぐり抜ける。イモ類はずいぶん食われた」JAはだのの協力で捕獲おりを仕掛けると、シカやイノシシが毎月のようにかかり、作物の被害はほとんどなくなった。「わなのえさを取り換えるのが面倒だが、自分の畑は自分で守らないと」秦野市では昨年度、武さんの畑も含めた捕獲おりでイノシシ23匹、シカ21匹、箱わなでハクビシン183匹を捕獲した。わな猟免許は、鳥獣保護法に基づいて県知事が試験を実施して交付する。県自然環境保全課によると、県内の免許取得者は、1999年度は250人だったが、2009年度は572人と倍以上に増えた。一方、鳥獣駆除の担い手となってきた第1種銃猟免許(ライフル、散弾銃)の取得者は、同じ期間に5389人から3702人に激減。銃規制の強化と猟友会員の高齢化が原因で、県内の農産物の鳥獣被害は1億5千万~2億円の間で「高止まり」の状態だ。「銃猟に代わる駆除は、わな猟しかない」と、県は年2回だった免許試験の回数を昨年度から4回に増やし、農協の開く講習会に補助金をつけた。10年度の免許取得者は大幅に増え、750人を超える見込みだ。一方で、秦野市やJA関係者が5月下旬、市内49カ所の捕獲おりを点検したところ、扉が閉まったままだったり、えさの補充がなかったりするおりが約3割あり、わなの管理が課題となっている。「わなだけでなく農地の管理も大切。高齢農家が耕作を放棄すると、やぶが野生獣のすみかとなる。山と里、人と獣のすみ分けが崩れていることが問題です」と、JAはだのの担当者は話す。
(九州で絶滅?ニホンカモシカ2年かけ調査へ:大分)
国の特別天然記念物・ニホンカモシカの生息状況を把握する特別調査が、本年度からの2カ年計画で、大分、熊本、宮崎の3県にまたがる九州山地で行われる。九州全体の生息数は数百頭程度で、大分県内の生息域である祖母・傾山系でも確認例はごくまれ。シカの増加が背景にあるとみられ、専門家からは「食性が重なるシカとの生存競争に敗れ、九州では絶滅のふちに追いやられている」と指摘する声もある。ニホンカモシカの特別調査は1985年から全国15地域で行われ、九州では大分、熊本、宮崎の各県教委が合同で6、7年おきに実施。九州山地の高地に調査員が入り、ふんの数や樹木の葉を食べた痕跡、目撃情報などを調べ、生息密度を算出、全体数を推定する。2002、03年度の前回調査では九州の生息数は600~700頭とされた。大分県教委などによると、全国的な傾向として、ニホンカモシカの生息域でシカの数が増え、餌となる広葉樹やササ類の葉などを食べ尽くしているという。シカを駆除するために仕掛けられた捕獲用ネットに絡まり、死んでいたケースもあった。大分県版レッドデータブックはニホンカモシカを「絶滅危惧2類」(絶滅の危険が増大している種)に分類。大分県に昨年度寄せられた目撃情報は3件にとどまった。大分県内の特別調査は専門知識がある保護指導委員4人と、狩猟や林業などで地元の山に詳しい現地調査員18人が担う。県教委文化課は「現状はシカに駆逐されつつあるだけに、具体的な生息域や移動範囲をできる限り把握し、個体保護につなげたい」とする。大分県担当の保護指導委員で、北九州市立いのちのたび博物館の馬場稔・哺乳類担当学芸員(57)は「シカが急増し、九州山地ではニホンカモシカとの生態バランスが崩れつつある。特別調査を通じてシカ対策も考えていく必要もある」と話している。
(知事が獣肉活用に前向き、独自支援を検討:鳥取)
鳥取県の6月定例議会は14日、本会議を再開した。平井伸治知事は中山間地域を中心に農作物などに深刻な被害を及ぼすシカやイノシシの個体数調整の一環として、獣肉を食材とするなど観光資源としての活用に前向きな姿勢を示し、獣肉加工施設の整備にも県独自の支援制度を検討すると述べた。国は鳥獣被害対策の一環で解体処理施設整備費の半額を補助しているが、平井知事は「県単独で国の手が届かないところの支援体制を考えていきたい。9月補正に向けて市町村と協議の場を作りたい」として、国の補助対象とならない加工施設の整備についても県独自の補助制度を検討する考えを示した。県生産振興課によると、シカによる農作物などの被害額は2004年の26万円に対し、09年には3557万円と急増。捕獲頭数も04年が159頭だったのに対し、09年は1605頭と10倍以上に増えている。イノシシによる被害額は2009年で6859万円だった。県内には地域協議会や農協などが運営するイノシシなどの解体処理施設が鳥取市内に2カ所、三朝町と若桜町に1カ所ずつあり、南部町でも年内完成の見通しという。
(ツキノワグマ、里山で目撃:長野)
中野市で14日、北大熊地区の里山でツキノワグマの出没が確認された。例年この時期は山奥にいることが多いが、市は「里に降りてくるクマに注意を」と呼び掛けている。ツキノワグマの目撃情報は3月下旬以降、4回目。市によると、同地区の集落で13日、民家の裏山でネマガリダケ採りをしていた地元住民が、クマの鳴き声などを聞き、14日に市に連絡した。市職員と地元猟友会で現地を調べたところ、クマがネマガリダケを食べた跡や、周辺にふんがあった。

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