<射撃ニュース7月>

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(シカ狩猟条件を緩和:徳島)
徳島県環境審議会の鳥獣部会は27日、ニホンジカの県内狩猟期間の1カ月延長などを盛り込んだ「県ニホンジカ保護管理計画」の改正案を了承した。ニホンジカによる食害が山間部のほぼ全域で深刻化しており、狩猟条件を緩和することで被害の軽減を目指す。改正案は、県内5分布域のうち吉野川南東、同南西の両地域で「11月15日~2月15日」と定めていた狩猟期間を3月15日までに変更。同北部を除く4地域で「1日1~2頭」としている捕獲数の制限を、年間目標3800頭を据え置いた上で撤廃した。県によると、県内でのニホンジカによる食害はここ数年歯止めが掛からず、2010年度の農作物被害総額は4600万円に達した。被害防止のため、10年度は鳥獣保護法に基づいて4626頭を捕獲。前年度より1千頭余り多く、保護管理計画の目標数を初めて上回ったが、被害額は約1600万円増加した。県内には約2万頭生息しているとみられ、被害の抑止には捕獲数をさらに増やす必要があると判断した。
(害獣被害、食べて解決)
東海、北陸地方など9県の知事らと名古屋市長が集まった中部圏知事会議が25日、長野県諏訪市で開かれた。シカなどの害獣を野生動物を使った「ジビエ(野生の鳥獣)料理」として活用するために、各県で協力しあう方針を確認した。中部圏は山間地も多く、農作物を食い荒らすシカやイノシシ対策は共通の悩み。農林水産省の統計では、野生鳥獣による農作物への被害額(2009年度)は東海3県で13億6千万円に上る。知事会議では、愛知県が猟師やNPOなどと連携してジビエ料理を売り出す取り組みを紹介。他県の関心を呼び、肉の解体処理の技術や調理、販路拡大などについて協力できる分野を検討していくことを決めた。事務局は長野県に設置する。名古屋市の河村たかし市長も「ジビエはうまい。名古屋でも、消費地として多くの肉を扱ってもらえるよう協力したい」と話した。
(飯田の猟師、被災の東北「鹿踊り」支援:長野)
東日本大震災に伴い、東北地方では伝統芸能の道具が流失するといった被害も出ている。そうした伝統の一つで岩手県や宮城県に伝わる「鹿(しし)踊り」を支援しようと、飯田市上村下栗地区の猟師、熊谷清登さん(72)が衣装に使われるニホンジカの角を寄付することになった。神職でもある熊谷さんは国重要無形民俗文化財「遠山の霜月祭り」の伝承にも携わっている。「伝統を守りたくても道具がない悲しみは痛いほど分かる」といい、支援の依頼を快く引き受けた。国立民族学博物館(大阪府吹田市)准教授の林勲男さん(53)ら4人が6月、被災した鹿踊りを支援するグループ「愛deer(アイディア)プロジェクト」を立ち上げた。これまでに京都府や兵庫県から集めた角20対余を被災地へ送った。信州のような寒冷地で育ったシカの角は大きいといい、見栄えのする角を集め支援の輪を広げるために、熊谷さんに協力を依頼した。熊谷さんが用意したのは8歳以上の雄の角15対。長さは50~65センチあり、根元から先端にかけて4本に枝分かれした立派な形だ。2009~10年、狩猟や個体数調整(駆除)で捕獲したという。熊谷さんは12年ほど前から、下栗地区の霜月祭りが行われる拾五社大明神の禰宜(ねぎ)を務めている。祭りを通じて「心の安らぎ」を感じるといい「東北の人々には今、その気持ちがどうしても必要。伝統を守る協力ができてうれしい」と語った。林さんは「先祖の魂を供養するためお盆に鹿踊りをする団体もある。多くの死者を慰霊するためにも、踊りの継承は意義深い」と話している。林さんらは31日、下栗地区の熊谷さんを訪ねて角を受け取る。

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(散弾銃盗まれる:広島)
27日午後1時15分ごろ、庄原市西城町中迫の男性会社員(64)から、散弾銃1丁が盗まれたと庄原署に通報があった。庄原署によると、盗まれたのは狩猟用の散弾銃。散弾銃は家の中に施錠のうえ保管されていたが、鍵が壊されていたという。男性が最後に銃を取り出したのは今月7日で、同署はその後何者かが家に侵入し、銃を盗んだとみて捜査している。
(イノシシ猟の極意伝授:千葉)
イノシシ猟の極意を伝授するシシ狩り狩猟塾が南房総市大井の「ガンコ山」で開かれた。猟師自らくくりわなの作り方を指導し、イノシシがかかりやすい設置のコツを手ほどきした。南房総市では昨年、前年比1215匹増の1973匹のイノシシが捕獲されるなど、急激なイノシシの増加に苦しんだ。講師は、大井など丸山地区全体で捕獲した324匹のうち約1割を捕らえた名人。木工業を営む戎井(えびすい)新栄さん(38)。県内外から7人の参加者にわなの作り方や仕掛け方を教え、山の中に設置した。「極力、人間のにおいをつけないように」「イノシシの通り道を見つける」「安全のため、人間にはわなの存在がよく分かるように」などとアドバイスしながら、木々やササが生い茂る山の中の獣道にわなを設置。夜は戎井さんが以前捕獲したイノシシ肉を鍋や焼き肉でふるまった。
(イノシシ防除に電気柵:富山)
立山町の鳥獣被害防止対策用電気柵の研修会は26日、同町四谷尾の立山自然ふれあい館で開かれ、谷や伊勢屋など町内5地区の農家15人がイノシシの被害防止へ電気柵の取り付け方などを学んだ。県富山農林振興センターの担当者からイノシシの被害や対策の説明を受けた後、参加者は隣地の畑で電気柵の設置法の説明をメーカーの社員から受けた。漏電を防ぐために草を刈り、電気柵の支柱は地面と水平に立てることなどを教わり、試しに取り付けた。今年は同町鳥獣害対策協議会が町内の5地区で総延長で約1万2450メートルの電気柵を設置する計画。
(かんきつ類で味覚変わる?紀伊のサルは苦味OK:和歌山)
和歌山県や三重県など紀伊半島に生息するニホンザルの一部は、苦味を感じる遺伝子が変異し、かんきつ類などの苦味を感じないことを、京都大霊長類研究所の今井啓雄准教授と大学院生鈴木南美さんらが発見した。周囲の食べ物が味覚に地域差をもたらした可能性があるという。30日に京都市で開かれる日本進化学会で発表する。動物の苦味感覚は、毒物に対する防御機構として備わり、人間やサルでは約25種類の遺伝子が様々な苦味のセンサーになっている。研究グループは、苦味感覚の進化を探るため、宮城県から鹿児島県まで全国約20地域に生息するサル計約400匹の遺伝子を調査。その結果、紀伊半島にすむサル集団の約3割から「TAS2R38」という遺伝子の機能変異が見つかった。他の地域のサルにはこのような変異が全くなかった。この遺伝子には、かんきつ類やアブラナ(菜の花)などに含まれる特定の苦味物質を検知する機能がある。餌にこの苦味物質を塗って与える実験をしたところ、普通のサルは一切食べなかったが、変異があるサルは完食した。今井准教授は、変異によって、自生するタチバナなどのかんきつ類の苦い実を食べられるサルが100年以上前に現れたと推測。栄養価が高い実を餌にすることで、子孫が増えた可能性があるという。
(グリズリーに襲われ4人けが:アメリカ)
米アラスカ州のデナリ国立公園で23日夜、サマーキャンプに参加していた若者7人がハイイログマに襲われ、4人がけがを負った。25日、ロイター通信が伝えた。7人で川を渡っていたところ、突然、前を歩いていたサミュエル・ゴッツェゲンさん(17)らにクマが襲いかかってきたという。7人は翌朝、レスキュー隊に救助され、4人がアンカレジの病院に運ばれた。キャンプの主催者は「40年間、キャンプを開催しているがクマの被害は初めてだ」と話している。

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7/26
(オットセイを初調査:北海道)
道は本年度、道内沿岸で漁具を壊したり魚群を追い散らしたりして漁業被害をもたらしているオットセイの実態調査を初めて行う。オットセイは詳しい生態が分かっておらず、8月下旬に研究機関や漁業団体などと協議会を発足させて基礎的なデータを集め、被害対策に役立てる。調査は、2013年度までの3カ年で、漁業の種類別被害傾向や被害額、被害海域での出現状況、食性について調べる。本年度の予算は約120万円。オットセイはアシカ科の哺乳類で、主に10~6月に道内沿岸に来遊。資源保護のため「ラッコ・オットセイ猟獲取締法」で捕獲が禁止されている。
(毒草ばかりで異臭:奈良)
冬の霧氷などで知られる、奈良県御杖村・三峰山(1235メートル)山頂付近で、ユリ科の毒草「バイケイソウ」が増えている。野生のニホンジカが、毒草を食べ残すのが原因とみられ、花が咲き終わった株は葉が枯れ始めて異臭を放ち、異様な光景が広がっている。山頂付近の草原「八丁平」はかつて、スズタケ(イネ科)やヤマシロギク(キク科)など多様な植物があった。近年は、約1ヘクタールの草原中心部に、毒性の強いアルカロイド成分を含むバイケイソウをはじめ、トリカブトの仲間「カワチブシ」(キンポウゲ科)やアセビ(ツツジ科)などがはびこっている。今月23日、草原の草刈りをした三重県松阪市内のボランティア団体のメンバーらは「毎年、草を刈っているが、8年ほど前から毒草が増えている。このままでは、草原が毒草で覆われてしまうのではと心配している」と話していた。
(エゾシカの救出活動:北海道)
北海道・根室市で、角に網のようなものが絡まり、身動きが取れなくなったエゾシカの救出活動が行われた。角の部分に網のようなものがからまり、それが木の枝に引っかかり、身動きが取れなくなっていた。駆けつけた鳥獣保護員が、からまった網を取り除こうとしたが、シカが警戒して近づけなかった。発見からおよそ1時間半後、木にからまった網を切ると、シカは角に網をつけたまま、一目散に逃げていった。
(竹生島再生へ兆し:滋賀)
全国最大級のカワウの営巣地として知られる琵琶湖の竹生島(長浜市)で、カワウのふん害などからほぼ壊滅状態にあった森林に再生の兆しが出ていることが24日までに分かった。県の駆除対策が奏功し、カワウが大幅に減少したためで、県は今後、再飛来防止に対策の軸足を移す。森林再生の兆候は、県湖北森林整備事務所が6月に実施した現地調査で確認した。とくに島の西側でタブノキなどの枯れ木から芽や枝が出る「胴吹き」が多く見つかったという。シラカシやタラノキなどの枝も勢いを取り戻していた。昨年までは枯れ木ばかりだったといい、川道直介所長は「自然回復の兆しを感じた」と話す。県によると、竹生島の生息数は、親鳥を狙った駆除対策の成果で今春は前年同期比9割減の1千羽と、現行調査が始まった2004年以降最少だった。このためカワウが枝を折ったり、枝や葉に大量のふんをしたりする被害が減り、胴吹きにつながったとみている。ただ、近くの琵琶湖岸に新しい営巣地ができているため、県は竹生島に戻さないための対策の検討を始めた。このほど県が大津市内で開いたカワウ総合対策協議会では、専門家から「カワウが状況に応じて(竹生島と近くの営巣地を)行き来しているのは間違いない。竹生島だけで夕方に銃を使うなど再びねぐらにさせない工夫が必要」と助言を受けた。竹生島は広さ0・14平方キロメートル。宝厳寺など貴重な文化財も多く、県内有数の観光地となっている。1980年代半ばからカワウが大量に生息し、ふん害などで緑豊かな美しい景観が損なわれた。2007年には島全体が灰色に見えるほど被害が深刻化していた。琵琶湖博物館の亀田佳代子専門学芸員(鳥類生態学)は「2、3年前はとくに被害がひどかったが、個体数の減少に伴い生息密度が低くなり、改善している。ただ竹生島が大きな営巣地であることに変わりはない。森林再生の兆しを生かすためにも引き続き対策に取り組む必要がある」と指摘している。
(ニホンカモシカに疥癬症:大分)
大分、熊本、宮崎3県にまたがる九州山地に生息する国の特別天然記念物ニホンカモシカが減少している。感染性の皮膚病「疥癬(かいせん)」のまん延が一因との見方もあり、周辺では感染で体毛が抜けた死骸も見つかっている。3県は8月から2年かけて生息状況調査を実施、実態把握に努める。疥癬は角質層にヒゼンダニが寄生することで発症する皮膚病。人や犬、猫などのペットも感染する。大分県教委文化課によると、九州のニホンカモシカの推計生息数は、1994、95年度調査で約2千頭だったが、2002、03年度は約500頭に減った。県は96年に疥癬によるとみられる死骸発見を初めて国に報告。同年以降に報告した26頭のうち6頭の死因は疥癬とみられるという。NPO法人「野生動物救護獣医師協会」(本部・東京)メンバーの獣医師工藤真一さん(54)は「疥癬に感染したペットは抗生物質で治療できるが、カモシカやタヌキなどの野生動物は治らない」と指摘する。今年3月初めには、同県豊後大野市三重町で疥癬感染が疑われるニホンカモシカが見つかった。竹田市の動物病院に持ち込まれたが、「体毛の大半は抜け落ち、皮膚は角質化が進んでいた」として治療を断念。安楽死させた後、ヒゼンダニが大量に出たという。ニホンカモシカ減少は、生息域でシカが増え、餌の木の葉などが食べ尽くされたことが主因とされた。県は「疥癬の感染も増えており、生息状況を調査して実態を把握し、保護策を考えたい」としている。

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7/24
(葬祭会社社長を逮捕、散弾銃で脅す:愛媛)
愛媛県警新居浜署は20日、東京都港区の全日本冠婚葬祭互助協同組合(全冠協)事務所で役員らを散弾銃で脅したとして、同県新居浜市河内町、葬祭会社「モリス・コーポレーション」社長、片側重明容疑者(67)を、暴力行為処罰法と銃刀法違反容疑で逮捕した。逮捕容疑は5月13日、全冠協事務所内で、「これは脅しじゃないんですよ。鉄砲を持っています。ちゃんとお礼参りにいきます」などと言って、持ってきた自分の散弾銃を組み立て、銃口を窓に向けるなどして全冠協役員らを脅した、とされる。同署によると、経営難だった同社は全冠協から融資を受けていたが、追加融資を断られたという。同社は、積立金処理に問題があるとして4月、経済産業省四国経済産業局から改善命令を受けており、5月下旬に松山市内の葬祭会社に事業譲渡している。
(クマに襲われ女性死亡:福島)
21日午前7時ごろ、西会津町の山林で、同町の無職雅楽川(うたがわ)貞子さん(78)がクマに襲われたと家族から119番通報があった。雅楽川さんは頭や顔を引っかかれるなどし、出血性ショックで約4時間後に死亡した。喜多方署の調べでは、雅楽川さんは1人で自宅近くの山林に入り、団子などを巻くササの葉を採っていたところをクマに襲われたとみられる。自力で自宅に戻った。クマの大きさなどは不明。同署や町役場が付近を警戒し、防災無線で住民に注意を呼び掛けている。
(ゴルフ場にヒグマ、3時間居座り射殺:北海道)
22日午前、札幌市南区滝野のゴルフ場にヒグマが現れ、プレー中の利用者ら約75人が避難する騒動があった。ヒグマはゴルフ場内に3時間以上居座り、地元の猟友会が射殺した。南区などによると、ヒグマは午前8時15分頃、「滝のカントリークラブ」のクラブハウス近くに出没した。通報を受けた札幌南署員や区職員が駆け付け、警笛を鳴らして追い払おうとしたが動じず、クラブハウス前のごみ箱をあさった後、コース方向へゆっくり移動。コース上にいた利用者らは急きょ、クラブハウス内へ避難した。ヒグマは体長1メートル06の雄で推定2、3歳。市は「山に戻る可能性は低く、被害が出る恐れがある」と判断。猟友会に出動を要請し、午前11時半過ぎに駆除した。吉田尚樹・南区総務企画課地域安全担当係長は「人を見ても恐れる様子がなく、こちらが驚いた。大事に至らず、ホッとした」と話していた。
(クマ襲撃でけが、今年6人目:秋田)
19日午後5時半ごろ、秋田市上新城道川で草刈りの下見に来ていた同市内の農家の男性(68)がクマに襲われ、顔やももを切るけがをした。今年に入って県内のクマによる負傷者は前年同期より2人多い6人目。県警生活環境課のまとめによると、クマの目撃は19日現在で214件(昨年同期比7件減)。平成16年の統計開始以来、年間で過去最多の463件だった昨年並みの多さだという。
(猟友会会員減少止まらず:宮崎)
県内の狩猟者でつくる県猟友会(米良安昭会長)の会員減少が止まらない。高齢化や規制強化の影響で、近年は毎年度のように過去最低を更新。シカやサルなどの鳥獣被害が深刻化する中、「若い人に入ってもらわないと農林産物の被害が大変なことになる」との懸念が強まっている。県自然環境課によると、2009年度の狩猟免許所持者は6384人。04年度比で約千人も減った。このうち、狩猟に参加する県猟友会のメンバーも、1970年代の約1万5千人をピークに減少。06年度には5千人をきり、07年度4705人、08年度4538人、09年度4362人と過去最低を更新している。
(クマ相次ぎ、夜間通行止め:岩手)
紫波町は、今月中旬からクマの出没が相次ぐ同町二日町の城山公園を当面の間、午後5時から翌日午前8時半まで車両通行止めとする。町によると、17日午前8時ごろと19日昼ごろに同公園第4駐車場付近で目撃された。20日には同公園東側を流れる北上川左岸などに出没したという。町は徒歩や自転車の町民に対して規制はしないが、鈴、ラジオの携帯などの対策を呼び掛けている。城山公園は町役場から北方約1キロ。国道4号の東側で、町総合福祉センターや日詰小が近い。桜の名所で町民らの憩いの場。同町では西部の土舘地区で15日、上松本地区は22日にそれぞれ町民がクマに襲われ、負傷した。
(男性巡査、機関銃1発誤射:佐賀)
20日午前8時半ごろ、佐賀県玄海町の九州電力玄海原発敷地内にある警察官詰め所で、県警機動隊の男性巡査(24)が小型機関銃を点検作業中に1発誤って発射した。弾は詰め所の壁に当たったが、けが人はいないという。県警によると、巡査は詰め所の拳銃保管庫で勤務交代前、小型機関銃の点検中に弾倉を抜き、引き金を引いたところ、銃身に残った銃弾1発が誤って発射された。弾は鉄製ドアを貫通し、約6メートル先の詰め所の壁にめり込んだ。保管庫内には他に3人がいた。
(カワウが過去最少:滋賀)
県内で今年5月の時点で生息するカワウが1万2415羽で、県が調査を始めた2004年度以降、最も少なかった。県は10年度から使い始めた捕獲確率の高いエアライフルの効果をはじめ、昨冬の低温の影響などで好物としているアユが琵琶湖で減少したためと分析している。県が21日のカワウ総合対策協議会で、明らかにした。調査は5月9~30日の3週間。04年度から集団営巣地とされる伊崎半島(近江八幡市)と竹生島(長浜市)で調査を続けており、10年度から加わった葛籠(つづら)尾崎(長浜)の計3カ所を調べた。激減したのは竹生島で、10年度は1万4155羽だったが、本年度は1015羽で93%減。伊崎半島も8400羽余りから4000羽弱と半数近く減らした。県は大幅に減ったことを受けて、本年度の目標捕獲羽数を2万羽から1万2000羽に修正する。県は協議会で、カワウの移動範囲が広いため広域的対策が求められるとして、本年度から関西広域連合でも対策に乗り出したと報告した。関西広域連合が初めて実施したカワウの生息動向調査で、鳥取県を除く2府4県では40カ所のねぐらや繁殖地があることが分かった。生息数は計2万1127羽を確認。県が占めるカワウ数は約60%で、兵庫県の14%、大阪府の9%と続いた。調査は今年5月、46カ所で夕方から夜間にねぐらに戻ってくる個体を数えた。ねぐらの数は兵庫県の16カ所、滋賀、徳島両県の6カ所の順で多かった。県内のねぐら数は竹生島で130カ所、伊崎半島で2195カ所だった。今後、年3回調査し、来年度に策定するカワウの広域保護管理計画に反映させる。
(鳥獣被害最悪の8億4800万円:広島)
広島県内の野生鳥獣による農業被害額が2010年度、統計の残る1991年度以降で最大の8億4837万円に達したことが、県のまとめで分かった。09年度(6億6833万円)の約27%増。イノシシのほか、単価の高い果樹や野菜を食い荒らすヒヨドリなど鳥類の被害が増えた。市町別の被害額は、庄原市の2億2426万円が最大で、09年度の1・7倍に上った。呉市1億6566万円▽尾道市8219万円▽三次市6644万円▽安芸高田市6365万円―と続いた。鳥獣別では、イノシシが全体の67・6%を占める。水稲や野菜、果樹などを中心に、12市町で09年度から被害額が増えた。次いで、ヒヨドリやカラスなどの鳥類が16・6%。特にヒヨドリは2・7倍となり、呉や尾道、庄原市で被害が目立った。このほか、シカ8・3%、サル4・7%、その他2・8%だった。被害額の増加について、環境省野生生物課鳥獣保護業務室は「里山が荒廃して草や木の実が多い耕作放棄地も増え、鳥獣が人を警戒せずに里へ下りるようになった。駆除を担う狩猟者の減少も背景にある」と分析する。
(交通事故死96頭、大幅増:奈良)
奈良の鹿愛護会は19日、国の天然記念物「奈良のシカ」の頭数調査結果を発表した。総数は1095頭で前年比1頭減とほぼ横ばいだった。昨年7月から1年間に交通事故で死亡した鹿は96頭で、前年比30頭増と大幅に増えた。同会は「昨年は平城遷都1300年祭で、観光客が増えたことが影響した可能性がある。鹿に優しい運転をお願いしたい」と呼び掛けている。同会のスタッフら延べ86人が15、16両日の午前5~8時、奈良市の奈良公園と若草山で調べた。内訳は雄が188頭、雌が730頭、子が177頭だった。昨年7月から1年間の死亡数は362頭(前年比68頭増)で、主な原因は交通事故の他は、疾病(184頭)が多かった。交通事故は国道169号(県庁東~奈良ホテル)で最多となる49件が発生。時間帯では午前10時~正午、午後8~10時、午後2~4時の順で多かった。同会の池田佐知子事務局長は「国道169号は人も鹿も生活道路として使っている。鹿は絶えず道路を横断するので、徐行運転をお願いしたい」と話した。
(山あいで小熊:富山)
24日午前、富山市の山あいで小熊が目撃され富山市などで注意を呼びかけています。大沢野総合行政センターによりますと24日午前8時半ごろ、富山市八木山で近くの人が県道を歩く小熊を目撃しました。行政センターでは警察などに連絡し、猟友会が付近をさがしましたが熊は見つかりませんでした。この付近では6月下旬から小熊が5回ほど目撃されていて、行政センターでは広報車を出すなどして住民に注意を呼びかけています。
(イノシシ、営業中の店に乱入:岐阜)
22日午前11時半ごろ、中津川市馬籠の「お食事処坂扇屋」にイノシシが乱入した。イノシシは店内を横切り、反対側の座敷にある掃き出し窓のガラスを破って外に飛び出した。その後、水が張られていない防火水槽に落ち、駆けつけた市職員に捕獲されたという。中津川署によると、イノシシは体長約50センチ。乱入時、店内には客が2人いて騒然となったが、けが人はなかった。
(子どもの国にクマ出没:北海道)
22日午前7時半ごろ、砂川市北光の道立公園「北海道子どもの国」の野外ステージ近くで、散歩していた女性がクマを目撃、砂川署に通報した。これを受け、運営する北海道子どもの国協会は24日まで施設を閉鎖することを決めた。同署によると、体長約1・5メートルで若いクマとみられる。午前8時半ごろには、園内に建つ道立少年自然の家の男性職員(44)も自転車通勤の途中にクマと遭遇。職員は「遊歩道に座るクマのすぐ横を通った。3秒くらい目が合い、こちらの様子をうかがっているようだった」と話した。
(竹製わなならイノシシよけないか、効果期待:熊本)
熊本県宇城市の県猟友会松橋支部(緒方信一支部長、58人)は、農作物被害を及ぼすイノシシを捕まえるため、同市松橋町内田地区の遊休地に竹製の大型わな(高さ約2・5メートル、幅約2メートル、奥行き約2・5メートル)を設置した。設置場所は山間部で、イノシシの通り道にあたる。わなは地元で間伐のために切られた約50本の竹を使って手作りし、中に米や米ぬかなどの餌を入れる。イノシシが中に入ると扉が落ちる仕組みで、1度に4、5匹の捕獲も可能という。猟友会は、これまで、市の委託を受け、鉄製のわなを設置するなどしてきた。しかし、鉄製で不自然なためか、イノシシがよけるなどしており、思うような効果が上がらなかったという。愛知県岡崎市で竹製のわな約30基を使って年間150匹ほどの捕獲実績があがったことを雑誌で知り、内田地区でも取り組むことにした。緒方支部長は「地元の自然素材を生かして作った。効果があれば、もっと(わなを)作りたい」と話していた。農作物被害を及ぼすイノシシは、近年、耕作放棄地や遊休地の増加に伴って生息域が拡大。内田地区でも、果樹園のミカンや、田畑の稲やサツマイモなどを食べ荒らす被害が出ている。
(クマ対策、GPSで行動変化を調査:長野)
県は、信州大学農学部の協力で、GPSを使ってクマの行動の変化を調査します。22日は、これまでのGPS調査でクマの出没経路と判明している伊那市平沢の民有林のやぶ払いをしました。クマの通り道となっている山林のやぶを払い明るくすることで、明るさを嫌がるクマがどのような行動をとるか調査するものです。信州大学農学部の泉山茂之教授のGPS調査によりますと、この場所は、西側のますみヶ丘平地林と、北側の小沢区からのクマの通り道となっているということで、近くには、伊那西小学校があります。22日は、県の上伊那地区野生鳥獣被害対策チームや信州大学農学部の学生、伊那西小の校長も参加してクマの通り道となっている山林のやぶを払いました。クワやコナラといった背の低い広葉樹をカマやのこぎりを使い刈り取っていきました。県では、今回のやぶ払いで、クマにどのような行動の変化が表れるかを確認し、その効果を検証します。やぶ払いは、クマの行動が活発になる秋を前に一般にも呼びかけて再度実施する計画で、その有効性を確かめて、クマによる被害防止につなげて生きたい考えです。
(ノルウェーの銃規制ってどうなってるの)
ノルウェーでは銃の所持は厳しく規制されている。ただ、シカやトナカイなどの狩猟が盛んで、こうした目的で合法的に所持している人は比較的多い。ジュネーブ高等国際問題研究所が短銃や機関銃など、携帯できる小型武器についてまとめた2007年版「小型武器概観」によると、ノルウェーの民間銃所有数は推定140万丁。狩猟や射撃などのスポーツ目的の所有が大半を占める。所有数は調査対象約180カ国のうち44番目に多く、人口100人当たりの所有数は11番目。ただ、銃犯罪は非常に少なく、銃を使った殺人事件は10万人当たり0・11件(05年)で、米国の45分の1程度とされる。ノルウェーでは、民間人の銃の所持は法律で認められておらず、自動小銃や拳銃などを所有するには許可が必要。原則18歳からの申請が認められている。申請には、狩猟や身辺警護など目的を証明する必要がある。

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