<射撃ニュース12月>

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(クレー射撃、4000万円返還求め提訴)
日本クレー射撃協会は24日、東京都内で臨時総会を開き、前執行部が協会の基本財産4000万円を取り崩していたことに関して、当時の会長だった平井一三氏ら20人を相手取り、21日に東京地裁に4000万円の損害賠償を求めて提訴したことを明らかにした。平井氏らは2009年以降、必要な手続きを経ずに基本財産を取り崩し、協会運営費に充てた。協会の内紛が前執行部の事実上の敗訴で終わったことを受け、現執行部が返還を要請。しかし、平井氏らが拒否したため、提訴に踏み切った。ただ、裁判が長引くことなども予想され、同協会は傘下の47都道府県協会に各100万円の寄付も求めるという。
(鹿猟で散弾銃を誤射、男性死亡:群馬)
23日午前、群馬県桐生市の山の中で、鹿の猟などをしていた64歳の男性に、一緒に猟をしていた仲間の散弾銃の弾が誤って当たって死亡しました。23日午前10時半ごろ、桐生市黒保根町の山の中で、鹿やイノシシの猟をしていた男性から「一緒にいる仲間が散弾銃で撃たれた」と警察に通報がありました。警察が調べたところ、群馬県みどり市の大工、片平正司さん(64)が頭を撃たれて倒れているのが見つかり、病院に運ばれましたが、およそ3時間後に死亡が確認されました。警察の調べによりますと、片平さんは23日午前9時半ごろから仲間8人と猟をしていて、このうちの60歳の会社員の男性が80メートルほど先にシカを見つけ、散弾銃を発砲したところ、弾が誤って片平さんに当たったということです。現場は県道からおよそ300メートル入った山の中で、警察は発砲した男性から事情を聞くなど当時の詳しい状況を調べています。
(盗難ライフル弾か、駐在所の自転車かごから発見:山梨)
11月30日に山梨県北杜市明野町の農業男性(75)が軽トラックの中から狩猟用ライフルの弾が盗まれたと被害届を出していた窃盗事件で、北杜署は、同市須玉町内の駐在所で、被害品とみられる弾が発見されたと23日、発表した。発表によると、22日午後2時55分頃、駐在所の警察官が駐輪場にとめていた私有の自転車の前かごから、布に包まれた弾13発を発見。23日に被害者の男性が確認したところ、盗まれた弾と同じ種類だと分かった。
(原因はシカ?乗用車炎上で1人死亡:兵庫)
24日午前2時15分ごろ、兵庫県姫路市安富町狭戸の国道29号で、乗用車が路肩に停車中の大型トラックに追突、全焼し、運転席から遺体が発見された。トラックの運転手玉井広志さん(58)=山口県岩国市=は車外にいてけがはなかった。姫路署によると、現場は片側1車線の直線で、乗用車はトラックの右後方部に衝突した。トラック後方には死んだシカが倒れており、玉井さんは「乗用車がスリップしながらぶつかってきた」と話しているという。姫路署は乗用車の運転手がシカのためにハンドル操作を誤った可能性があるとみている。
(有害鳥獣駆除に報奨金:福岡)
野獣による農作物の被害に悩むみやこ町は11月下旬から、有害鳥獣を捕えた捕獲員に報奨金を出し始めた。30キロ未満のイノシシに3000円、シカは5000円で、シカは頭数が多いため体重制限は設けない。報奨制度を設けることで駆除の徹底を狙っている。町産業課農政係によると、有害鳥獣による農作物の被害額は昨年度で1400万円。駆除しても被害が減らず、最近では目撃報告の少なかった豊津地区でもイノシシが出るなど、活動範囲の広域化が懸念されている。報奨金の対象は、町が許可した有害鳥獣捕獲員。現在、銃による駆除で17人、箱わなで23人の捕獲員がおり、重さが条件を満たしていれば金を出す。またイノシシは30キロ以上、シカは40キロ以上であれば食肉として利用できるため、これまで通り町有害鳥獣加工施設で買い取る。有害鳥獣が減らない背景として、高齢化で耕作放棄地が増え、田畑に野獣が踏み込みやすくなっていることや、気候の変化で動物が暮らしやすい環境になったことなどが推測されている。町農政係は「できるだけ農作物の被害を少なくしたい。報奨金の制度で駆除の意欲も高まると思う」と話す。捕獲員の一人で加工施設長も務める山本倫明さん(62)は「生活環境が変わったのか英彦山系のシカが犀川地区でよく出るようになった。捕獲員として、農作物の被害をなくすよう努めたい」と述べた。
(イノシシ肉処理施設は新設したが、セシウム検出:千葉)
千葉県内で、農作物を食い荒らすイノシシ対策に異変が起きている。駆除の担い手である農家や狩猟者の高齢化でイノシシの増加に歯止めがかからない現状に加え、東京電力福島第一原子力発電所事故の影響で肉から放射性セシウムが検出され、食用目的の捕獲、出荷も出来なくなったためだ。2011年度の農業被害額は前年度比13・4%増の2億124万円に上っており、県は新たな対策を検討している。「これから対策を加速させるところだったのに、出はなをくじかれた」君津市農林振興課の担当者は、肩を落とす。同市は主にイノシシ肉を対象とした市営の獣肉処理加工施設を新設し、10月17日に稼働許可がおりたばかり。イノシシ肉を特産品としてブランド化することで出荷量を増やし、捕獲を促して頭数減少を加速化させる「一石二鳥」を狙った。しかし、9月に同市内で捕れたイノシシの肉から、国の規制値(1キロ・グラム当たり100ベクレル)を超える210ベクレルのセシウムが検出され、政府は11月5日、県内全域で出荷制限を指示した。処理加工施設の稼働も、イノシシ肉については中止を余儀なくされた。イノシシは雑食性で、ドングリやミミズなどを土ごとのみ込んで食べる習性がある。原発事故で降下した放射性セシウムが雨水に流されて集まり、蓄積した場所で、イノシシが土や泥をのみ込んだために体内のセシウム濃度が上がったとみられている。土を食べないシカの検査では、汚染濃度は低い水準にとどまっている。県立中央博物館によると、県内のイノシシは1972年度に2頭捕獲されたのを最後に絶滅した後、県外の種が持ち込まれたとみられるという。86年度に君津市で1頭捕まって以降急激に増え、11年度の捕獲数は前年度比19・0%増の1万3717頭だった。被害額は統計を取り始めた99年度は約3200万円で、12年で6倍以上に増えた。県はこれまで農家が仕掛けるわなや猟友会による有害駆除のほか、食用や娯楽目的の狩猟によって頭数を減らす方策をとってきた。県内では11月15日に狩猟が解禁されたが、県猟友会事務局長の榎本文夫さんは、「昔は娯楽がなかったからスポーツとして狩猟も盛んだったが最近は減る一方だ。猟だけではイノシシの増加を抑制しきれない。放射性物質が検出されたから猟をやめる人も出るかもしれない」と話し、原発事故によって狩猟がいっそう停滞することを危惧している。
(求む若手ハンター、環境省がイメージアップ作戦)
全国的に広がっている野生のシカやイノシシ、クマなどの被害対策として、環境省が若手ハンターを増やそうとしている。農作物の被害や住宅地などへの出没は多くなっているのに、狩猟免許を持っている人は減っているだけでなく高齢化しているからだ。まずは狩猟への悪いイメージを払拭しようと、各地で市民向けのイベントを開いている。わなを展示 「スーパーで魚や肉を買う時に『かわいそう』と思う人はあまりいないのではないですか。狩猟でとる動物もかわいそうではなく、感謝しておいしく食べるのが礼儀です」。東京都多摩市のショッピングセンターで今月8日に開かれた環境省の「狩猟の魅力まるわかりフォーラム」。NPO法人「伝統肉協会」(東京)の理事長で、趣味で狩猟も行う石崎英治さん(34)は約160人の買い物客らに語りかけた。この日は、岐阜県郡上ぐじょう市で里山保全をしながら狩猟もする人が活動の様子を話し、実際にイノシシなどの捕獲に使われるわなの展示も行った。会場にいた川崎市の会社員男性(45)は「猟銃免許はハードルが高そうだが、わな免許は考えていいかも」と話していた。経験談も 環境省は今年10月から、多摩市のほか岩手県滝沢村、長野県松本市、福岡県久留米市でこうしたイベントを開いた。来年2月までに札幌市や高松市などでも開催する。地元猟友会に所属して狩猟期に活動する人や、週末に趣味で猟を行う人など30歳代の若手ハンターを招いて経験談を語ってもらい、ジビエ(狩猟でとった野生鳥獣)料理の試食や、シカの角を使ったアクセサリー作りなども行った。
(クマ情報:富山)
21日午後10時25分ごろ、黒部市前沢の新川広域農道の路肩でクマ1頭を見たと、ドライバーが黒部署に通報した。同署や市、市有害鳥獣捕獲隊が22日朝に確認したところ、現場にはカモシカのものとみられる足跡があったが、クマの痕跡は発見できなかった。
(屋台村の居酒屋、一番乗りは1mのイノシシ:鹿児島)
23日午後3時過ぎ、鹿児島市のJR鹿児島中央駅周辺にイノシシ(体長1メートル)が現れ、駅近くの「かごっまふるさと屋台村」(25店)内の居酒屋に逃げ込んだ。駆けつけた鹿児島県警鹿児島西署員が、店内に閉じ込めると、興奮して壁に体当たりを繰り返したが、約1時間後、同署員数人が素手で取り押さえた。開店準備中で、けが人はなかった。従業員の斉藤光さん(28)は「今日最初の“客”がイノシシとは」と驚いていた。
(市街地、カラスの寝床に?:香川)
カラス、山に帰れず? 香川県高松市の栗林公園付近の市街地で、12月に入ってからカラスの大群が特に多く目撃されるようになった。車のフロントガラスに多量のふんがこびりつくなどの被害も出ている。ねぐらとなっている近くの紫雲山で松くい虫被害に伴う木の伐採が行われており、県みどり保全課は「ねぐらの異変を察したカラスが、山に戻れなくなっていることが要因ではないか」としている。同課によると、紫雲山では今月12日から、松くい虫の被害で枯れた木の伐採を始めた。このため、警戒心の強いカラスは驚いて山に帰らず、風が比較的当たらず温かい公園付近のビルやマンションの屋上などを寝床にしていると推測。また、昼間は散らばっていたカラスが、別の山に帰るための中継点として公園周辺のビルを利用しているという臆測もある。市ではごみ捨て場にネットをかぶせてカラスにあさられないようにするなどの対策を取っているため、数が急増することは考えられず、一部の「帰れないカラス」が夜も市街地にとどまっている可能性が高いという。枯れ木の伐採は毎年この時期に行われているが、同課は「今年の伐採では、ねぐらだった木や、その近くの木が伐採されたカラスがたまたま多かったのではないか」と指摘する。公園周辺のビルなどには夕方になると連日、数え切れないほどのカラスが集まり、うるさいほどの鳴き声が。近くで酒店を営む50代の男性は「子猫がカラスにつつかれて攻撃されることがあるらしく、車の下に避難しているところを見かける」と困り顔。理容店を営む40代男性も「カラスのふんが車に着いてさび付いてしまったという知り合いもいる」と話していた。県みどり保全課は「伐採作業が終われば、カラスも山へ帰るはず」とした上で「ごみにはネットをしっかりかけるなどの対策をし、見かけても刺激せず無視するのが一番。何か困ったことがあれば県や市に相談してほしい」と呼び掛けている。
(紫尾山登山路一帯の猟自粛呼びかけ:鹿児島)
薩摩川内市立少年自然の家は23日、子供たちを対象にした紫尾山登山を実施する。これに伴い、参加者の安全確保のため、登山路一帯での猟の自粛を呼びかけている。「冬のアドベンチャー 薩摩川内ぼっけもんの挑戦」と銘打った2泊3日のイベントの一部。小学生から高校生までの40人と引率者16人が、薩摩川内市西方町の紫尾林道入り口から、さつま町の紫尾山頂上までの往復12.2キロを歩く。時間は午後2時~5時。同自然の家は「猟の解禁期間中だが、登山を楽しみにしている子どもたちのため、狩猟者の方々にぜひ協力をお願いしたい」と話している。
(シカ食害から芦生の森守れ:京都)
「知ろう、守ろう芦生の森シンポジウム」がこのほど、京都市左京区の京都大であり、芦生研究林(南丹市美山町)ですすむシカの食害について、研究者や美山の猟師らが意見発表した。貴重な芦生の保全には、地元住民の理解と協力が不可欠との認識で一致した。京都大や府南丹広域振興局、南丹市などが毎年開いている。約150人が集まり、シカ肉の試食会もあった。京都大の高柳敦講師(森林学)が、芦生ではシカの食害により、ササなどの植物が消失し、樹皮をはがされた木が枯死する事態が広がっていると指摘。「シカが増えたのは温暖化などさまざな要因が考えられるが、猟師の高齢化や減少も影響している」と話した。研究林の一部(13ヘクタール)を「防鹿柵」で囲み、植生を回復させる取り組みも報告した。南丹市猟友会美山支部の藤原誉・知井班長は「4人の猟師が山に入り、1日がかりで成果がゼロという日もある」と狩猟で生計を立てる難しさを訴えた。「とったものは食べるという営みにこそ狩猟の大義名分がある」とも語り、シカ肉利用の活動にも触れた。芦生の地権者らを交えたパネル討論もあり、「住民、行政、研究者が情報を共有して連携し、芦生の豊かな自然を残していくべきだ」などと話し合った。
(イノシシ被害のササユリ群生地再生:岐阜)
岐阜市椿洞の市畜産センター公園にあるササユリの群生地が今年9月にイノシシ被害に遭ったのを受け、公園内のササユリを育てる「県ササユリ保護育成会」の会員らが23日までに、群生地に計600個の球根を植えた。群生地は、同会の堀田勝代表(78)が1989年、公園南西側の斜面に球根を植えたのが始まり。相次ぐイノシシ被害を受け、2008年以降は群生地周辺をネットで囲ったが、今年になってイノシシがネットを破って侵入。壊滅寸前まで荒らされた。被害を受け、公園指定管理者の昭和造園土木などの援助で、同会がササユリの球根600個を購入。12月には市が群生地の周囲約280メートルにわたって鉄製の柵を設けた。市職員や大垣共立銀行長良支店などのボランティアら約10人が柵の中の土を掘り、50~60センチ間隔に球根を植えた。堀田代表は「支援のおかげで球根を植えることができた。来年6月ごろには相当数の花が楽しめるのではないか」と話している。
(増えるイノシシにお手上げ:愛知)
作物を荒らすイノシシの被害が、瀬戸市など尾張東部でも広域化している。人里に下りて駆除されるイノシシは年々増えるが、被害は食い止めるどころか拡大する一方。獣害に悩む山裾の住民からは悲鳴が上がっている。「サツマイモやサトイモ、クリだって何でも食べる。ここらへんで被害に遭ってない人はいないよ」。名古屋市境にある瀬戸市十軒町の加藤真一さん(63)は、数年前からイノシシ被害に悩まされる。フェンスを張って防護策は取っているものの被害は減らない。「ジャンプもするし、掘りもする。今のところお手上げ」とため息をつく。雑食性のイノシシは、タケノコからミミズまで何でも食べる。一般的に、山に人が入らなくなり、人と動物の境界がなくなったことが被害拡大の一因とされる。丹精した作物が荒らされても怒りをぶつける先はなく、「泣き寝入りしてしまう人がほとんどなので、正確な被害額はない」(市産業課の担当者)。瀬戸猟友会副会長の山田斉(ひとし)さん(72)によると、「イノシシが瀬戸で見られるようになったのは二十年ほど前から。徐々に増え、十年前には赤津や海上地区でも見られるようになった」という。現在は、長久手市や日進市でも目撃例がある。このため市は、猟期を除いた四~十月に地元猟友会に駆除を委託。駆除数は年々増加しており、二〇一二年には百四十六頭まで増えた。記録にはないが猟期も駆除はされており、実際の数字はこれよりもかなり多い。このほか、おりを設置し、出荷農家に対して電気柵の設置を補助(上限三万円)するなどして対応するも効果は薄い。駆除を任せている猟友会も高齢化が進み、数年後の活動も心配されるほど。被害が拡大する一方で、打つ手がない状態が続いている。
(ヒガンバナでイノシシよけ:栃木)
イノシシによる掘り起こし被害を防ごうと、県安足土木事務所などは21日までに、板倉町地内を流れる松田川の堤体(土手)にヒガンバナを植栽した。ヒガンバナの球根には、獣類を寄せ付けない効果があるとされる点に注目。市内で採取した球根約1千株を、河川の美化活動に取り組むボランティア団体などの協力を得て試験的に植え付けた。同事務所は、10年ほど前から市内の河川敷でもイノシシの生息を確認している。松田川のほか、小俣、名草の両河川でも堤体の斜面を掘り起こされるなどの被害が多発、荒らされた堤体は、その都度土のうなどで補修している。掘り起こし被害の防止策として、ヒガンバナの植栽を提案したのは、同事務所の諏訪浩一所長。ヒガンバナが県管理の河川敷に多く自生していることを知り、利用することにした。県立博物館によると、ヒガンバナの球根には毒があり、イノシシの餌となるミミズなど土壌動物の忌避作用がある。ただ、直接イノシシなど、ほ乳類に効果があるかどうかは分からない。同事務所は植栽した堤体を定期的に点検し、効果の有無を確認していくことにしている。
(カラスよけサークルに効果:北海道)
帯広市が今年度、カラスがごみステーションを荒らすのを防ぐため独自に試作したカラスよけサークルが効果を上げている。市の聞き取り調査によると、大部分の設置箇所でごみの飛散がなくなり、普及に向けて前向きな意見が多い。市は今冬に冬場の耐久性を確認した上で、「もう一度聞き取りを行い、結果を見て普及を図っていきたい」(市清掃事業課)としている。市内のごみステーションは現在、約8000カ所あり、地域の町内会などが管理。そのうち9割ほどで飛散防止ネットが使用されているが、カラスの被害が絶えない場所も多い。市は金網(縦50センチ、横35センチ)10枚程度で囲いを作り、その上から従来のネットをかぶせる仕組みを考案。100基(予算計40万円)を試作し、被害の多い場所で効果や耐久性などの実証実験を行っている。市は夏に45カ所分の聞き取り調査を行った。使用状況や飛散状況、使い勝手、普及の是非を聞き、いずれも数カ所を除いて満足している回答だった。一部でサークルにごみを入れ過ぎるとカラスにつつかれることもあったという。懸念されている冬場の耐久性についても「今のところ特に問題があるという話は入っていない」(同課)という。市は今後、町内会に自作してもらい、普及を広げたい考え。サークルを利用している親成町内会(市西8北7付近)の後藤美智子会長は「ごみの飛散がなくなり、カラスも見掛けなくなった。地域で喜んでいる」と話している。
(箱わなを製作、寄贈:大分)
中津市の中津東高校生産システム科の3年生10人が20日、課題研究の一環で製作したイノシシやシカなどの有害鳥獣を捕獲する箱わな2基を地元猟友会に寄贈した。昨年から試作を始め、使用者の声を聞きながら改良を加えた。鉄製で奥行き1.4メートル、幅と高さは0.75メートル。「特にイノシシは力が強いので溶接を頑丈にした」と石田空人君(3年)。同校であった贈呈式には高校、市猟友会、市の関係者が出席。木本俊之校長が「鳥獣被害の軽減に少しでも役立てば」、同科の山下清見教諭が「今後も地域と交流を深め、勉強していきたい」とあいさつ。市猟友会の是末準会長(71)が「高齢化や銃規制強化で猟師が減少し、箱わなが主流になっている。これを活用し、たくさん捕獲したい」と謝辞を述べた。箱わなは市猟友会、下毛猟友会が必要な補強を施した後、山中に仕掛けて使う予定。
(野鳥と暮らす、捕りすぎず300年:石川)
「坂網猟(さかあみりょう)」は、300年以上前から片野鴨池(かもいけ)(石川県加賀市)に伝わる、伝統的な投げ網猟だ。毎年11月15日から2月15日までの猟期には、約20人の猟師が、坂場と呼ばれる小高い猟場に立つ。カモは、昼には鴨池で休み、夜になると餌を求めて近くの田んぼに飛んでいく。日没から30分。鴨池から飛び立つカモを狙って、Y字形の網が投げられる。捕られるカモは年間200〜300羽程度。武士の鍛錬として行われてきた猟法は、資源を捕り尽くさないという「持続可能な利用」を実現している。近年、加賀市では猟師の減少と高齢化を踏まえ、坂網猟の普及と後継者の育成に力を入れている。先日は地元の小学校の授業で、猟場の見学と網を投げる体験を行った。鴨池を見下ろす丘で、自分の体より大きな網を垂直に上げ、カモに見立てたわらの塊を捕らえる。実際の猟では、てんでに飛んでいくカモを薄暗い中で見定める一瞬の技が必要だ。難しい猟法だけに数千羽のカモが集まる湿地無しには成り立たない。鴨池では、坂網猟が始まった江戸時代から、鳥たちを驚かさないように銃の利用が禁止されてきた。戦後、米国の進駐軍が銃猟を行ったとき、当時の猟師の組合長が決死の覚悟でGHQ(連合国軍総司令部)に赴き、やめさせたという逸話も残る。現在も、徐々に草地に変わる鴨池の湿地環境を維持するため猟師が中心となり定期的に草を刈っている。坂網猟の存続が、カモが安心して越冬できる環境を守ってきたといえる。鴨池に隣接する「鴨池観察館」(電話0761・72・2200)の前には、夏の間に猟師たちが草を刈った跡に水面が広がる。カモの格好の休み場だ。子どもたちは投げ網体験後、観察館から野鳥を観察し、その暮らしや湿地保全の取り組みを知る。「大人になったら自然を守りながら坂網猟をしてみたい」「捕り尽くさずに300年間も続けられてすごい」といった感想が聞かれた。坂網猟が続いているのは自然を壊さず、賢く利用してきたからだ。伝統猟法を通じて地域の子どもに、自然と人の共存の在り方を伝えたい。
(木の実の量でクマの出没予測:山口)
県はクマのエサとなる木の実の量を調査して豊作、凶作を予測し、クマの「出没予報」につなげる試みを進めている。調査は、県が西中国山地にツキノワグマの生息地を持つ広島県、島根県と共同で今年度から始めたもの。熊の餌となるクリ、コナラ、クマノミズキを対象に、それぞれの県で調査地点を設定して、木の実がなる9月から12月にかけて行われた。山口市の調査地点では、コナラの林に、高さ1メートル、直径約40センチの網を14カ所設置し、落下してくる木の実を受け止め落下量を調べた。県では今後、この落下量調査と、実際に木の実がなっている状況を調べる目視調査のデータを蓄積して、木の実の豊作、凶作を予測するとしている。そして将来的には、例えば、「豊作の年は熊の出没が少ない」、「凶作なら出没が増える」といった熊の出没予報を、注意報や警報といった形で出したいと話している。

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12/21
(クレー射撃、14年も国体実施)
日本体育協会は20日に開いた国体委員会で、2014年長崎国体でもクレー射撃を実施することを決めた。日本クレー射撃協会の内紛が長期化していたため、13年から2年間の実施について検討していたが、役員選任など協会正常化が進んでいるとして、13年国体は既に実施を決定。14年についても開催県と協議し、競技開催が決まった。
(保有のライフル銃で男性死亡:愛知)
17日午後、愛知県江南市でライフル銃から発射された弾丸が胸に当たり、男性が死亡した。男性が倒れていた横にはケースに入ったライフル銃が置いてあり、警察は事故と自殺の両面で調べている。ライフル銃の弾丸が胸に当たって死亡したのは江南市古知野町の会社役員・吉野謙造さん(78)。警察の調べによると17日午後2時ごろ、吉野さんの妻が「バン」という音を聞き庭へ行ったところ、吉野さんが左胸から血を流して倒れていたという。吉野さんは病院に運ばれたが、出血多量でまもなく死亡した。吉野さんが倒れていた近くには、自身が許可登録をして保有していたライフル銃がケースに入った状態で置いてあったという。
(12月なのにまだクマ出没:秋田)
12日午前8時ごろ、秋田市河辺北野田高屋の県道で、秋田市の会社員男性(28)の乗用車とクマが衝突した。男性にけがはなかった。秋田東署によると、男性は体長約1メートルのクマが道路上にいるのを発見。横を通り抜けようとしたところ、クマが近寄ってきて車の右側面にぶつかったという。その後、クマは道路を横切り山林に逃げた。同日午後7時35分ごろ、由利本荘市東由利蔵の国道107号を乗用車で通行中の同市の男性(37)が、道路横断中に中央線付近で止まったクマを見つけ、対向車線にそれてクマの右を通り過ぎた。男性にけがはなかった。由利本荘署によると、クマは、除雪で道路左にできた高さ約1メートルの雪壁から出てきたという。
(クマ1頭駆除:富山)
12日午前6時45分ごろ、南砺市是安(城端)の民家近くで成獣のクマ1頭がうろついているのを住民が見つけ、南砺署に通報した。駆け付けた猟友会員が駆除した。 市によると、クマは体長約110センチの雄。
(公園にイノシシ、犬襲う:福岡)
飯塚市目尾の公園遊歩道で13日夕、2匹のイノシシが突然斜面を駆け降り、散歩中の男性(75)が連れていた犬に向けて突進。体重約30キロの大型犬の胸など3カ所を牙で突き刺し、走り去った。犬は瀕死(ひんし)の重傷、男性にけがはなかった。公園は市環境センターに隣接し、遊歩道は高齢者の散歩道になっている。公園内の小高い山の上には子ども向け遊具もあり、連絡を受けた市は、公園入り口に注意を促す看板の設置を決めた。嘉穂・飯塚猟友会によると、通常イノシシは人を襲わないが、子連れの場合などは警戒して犬などを襲うことがある。数カ月前には市内で体重約100キロのイノシシと車が衝突する事故があったという。熊本県では1月、男性が田んぼでイノシシに襲われ死亡したとみられる事故も起こった。市農林振興課によると、市内のイノシシの数は増加傾向という。毎年4~10月、有害鳥獣駆除員約70人に依頼してイノシシを駆除しているが、本年度の駆除数は910匹に上り、4年前の1・7倍。増加の要因は(1)猟師が減ったこと(2)天敵の野良犬が減ったこと-などが考えられるという。また環境の変化で山林の餌場が減り、人里に下りて餌を探すため、田畑の被害も増えている。同課は、イノシシを人里に呼び込まないための方策として「ペットの餌やクリの実など、餌になるような食べ物を屋外に放置しないで」と話している。
(市街地でサル目撃情報:鹿児島)
20日午前9時ごろ、「鹿児島市荒田にサルが1匹いる」と110番があった。鹿児島中央署によると、同市与次郎や鹿児島新港、鹿児島大学構内など周辺の市街地で目撃情報が相次いだ。同署や市は「見掛けても近寄らないで」と注意を呼び掛けている。市によると、体長は約50~80センチ。目撃時間、場所などから同じサルとみられる。同署はパトカーや白バイ6台を目撃現場周辺に出動させ、約30人態勢で警戒。荒田小は児童を集団下校させた。人が襲われたり、物が壊されたりした通報はない。平川動物公園(同市)の玉井勘次獣医師(38)によると、サルの若いオスが群れを追い出され、“離れザル”になる例がある。餌を求めて山を降り、1匹で市街地を放浪している可能性があるという。「居着かせないために餌を与えないでほしい。人間に慣れてしまうと攻撃してくることもある。むやみに近寄らないほうがいい」と指摘した。
(イノシシ対策に効果:和歌山)
野生動物による農作物への被害が各地で相次いでいるが、みなべ町東本庄区(佐々木敏明区長)は独自の対策で取り組み、効果が表れている。同区森林組合と連携し、平成21年から捕獲したイノシシとシカに対して補助を出すなどの制度を実施。この結果、イノシシの捕獲頭数が増え、作物への被害が軽減しているという。同区では「地域の農作物や安全を守るため、狩猟者を育成していきたい」と話している。近年、イノシシやシカなどの被害が増加。民家の近くでもイノシシなどの野生動物が出没し、農作物を食い荒らしたりする被害が目立っていた。こうしたことから区内でも対策を望む声が上がり、平成21年から区独自で、イノシシとシカを捕獲した狩猟者に対しての補助制度を始めた。当初は1頭につき6000円(区3000円、森林組合3000円)だったが、翌年から1万円(区5000円、森林組合5000円)に引き上げた。現在は町と県と合わせて1万円の補助があるため、1頭の捕獲につき2万円の補助がもらえる。昨年度から町が新規のわな免許取得者に対して補助を出しているが、区も講習料金などの一部を支援していた。捕獲に使用する鉄製のオリも区でこれまでに18基用意した。この結果、わな免許取得者は当時2、3人だったが、現在は19人に増加。ことし1月から10月までの捕獲実績は44頭(すべてイノシシ)となった。同区では「農作物の被害軽減や区民の安全を守るには、イノシシやシカの頭数を減らさなければならない。狩猟者の育成に取り組むことが大事」と話している。
(わなにかかるとメール発信:北海道)
エゾシカ捕獲の省力化システムを開発した函館高専と、シカ肉普及に取り組む函館大の学生チームが18日、函館高専で初の合同勉強会を開いた。シカ肉供給と消費の両面の研究課題を双方が知り、より有効なシカ肉活用につなげる狙いだ。今春、地元企業から依頼を受けた函館高専は、くくりわなにシカがかかると、携帯電話にメールで知らせるシステムを半年かけて開発した。函大も今春からエゾシカカレープロジェクトに着手。焼いたもも肉を載せたカレーの普及を目指している。10月には大学祭などで提供し、好評を博した。ただ、道南では供給量が少ないため、1キロ3千円と高いことが普及のネック。供給量を増やす研究をしている函館高専に取り組みの紹介を打診し、勉強会につながった。初めに函館高専システム工学専攻2年の白尾光さん(22)らが、わなの実物を示し、どのわなにシカがかかったかを無線を使って携帯電話に知らせる仕組みを説明した。函大2年の阿部桃子さん(20)は「これが捕獲の現実だと初めて分かった」、木村政俊さん(19)は「供給量が増えれば価格が下がり、消費拡大できる」と話していた。次回は函大でカレーの試食会を開催する予定。渡島管内では2011年度、シカ増加に伴う農業被害が3千万円に達し、捕獲数は前年度比2倍の400頭だった。
(県境をまたいでシカ退治:愛知)
第5回県境を越えた野生鳥獣被害対策会議「ドロップネットでシカを獲得しよう!」が19日、北設楽郡設楽町の設楽町津具総合支所で開かれ、愛知県、長野県、静岡県の関係者40人が参加した。
(シカ注意の大型標識設置:岐阜)
郡上市内で多発するニホンジカと車による交通事故を防ごうと、郡上署と県郡上土木事務所は、八幡町の2カ所に「シカ横断 衝突注意」と書かれた大型警戒標識を設置した。同市内では今年11月末現在で、警察に届け出のあったニホンジカとの交通事故は昨年1年間の34件を大幅に上回る44件発生。うち40件が八幡町、和良町、明宝の3地域で起きているという。警戒標識を設置したのは、明宝との境にある八幡町有穂の国道472号と、和良町方面と結ぶ八幡町美山の国道256号沿いにそれぞれ2本ずつ。標識は高さ2.4メートル、幅90センチで、午後6時以降の夜間の事故が多いため、ドライバーに見やすいよう蛍光の反射板とした。有穂での完成披露式には関係者や自治会の14人が参加。同署の恩田茂次長は「シカとの衝突事故は決して甘くなく、大きな事故もあり得る。住民が安全・安心に過ごせるよう今後も取り組みたい」とあいさつした。
(イノシシの農作物被害を考える:岡山)
イノシシによる農作物などの被害を考えるイノシシ対策講演会が20日午後1時半、北区御津宇垣の御津公民館(旧御津文化センター)で開かれる。島根県鳥獣専門指導員の堂山宗一郎さんが「イノシシを知って被害対策を考える」をテーマに講演する。岡山市と市地域鳥獣被害防止対策協議会の主催。
(農家の敵、イノシシ“美食”:石川)
白山麓でとれたシシ肉入りの温そば「白山ぼたん蕎麦(そば)」が20日から白山市河内町福岡の河内地場産業センター内のそば店「お食事処ふじ」で販売される。3月までの期間限定で1杯950円。肉は希少なため日によって数に限りがある。国産そば粉を使った二八そばに、香辛料や千切りゴボウと一緒に金沢地方の郷土料理「治部煮」風に煮たシシ肉を数きれ載せ、ユズと炊いたそばの実をあしらった。シシ肉の歯応えや脂身のコクが生き、しし鍋とはひと味違う味わいが自慢だ。農作物への食害のため駆除されるイノシシを活用し、白山麓ならではの珍しいメニューを作ろうと、センターの調理員金子健二さん(42)が考案した。シシ肉特有の臭みを消すのが最大の壁で、1カ月間に10通りほど試作を重ねた。センターを管理運営する市地域振興公社の宮田修営業課長(55)は「足を運んでもらうきっかけになれば」と話している。
(シカ肉メニュー通年提供:北海道)
室蘭市中央町の創作料理店「遊」が、エゾシカ肉を使ったそばや握りすし、鍋など多彩なメニューの通年提供を始めた。胆振総合振興局によると、和食を中心としたシカ肉料理の通年提供は西胆振では珍しい。永浦秀範店長(37)は「あまり知られていないシカ肉のおいしさを広めたい」と意気込んでいる。エゾシカは生息数が年々増え、農作物への食害などが問題となる一方、シカ肉は鉄分豊富で高タンパク、低脂肪が特徴で、欧米では高級食材として重用されている。永浦さんは「ヘルシーで魅力的なシカ肉を料理人として使ってみたかった。食害対策の有効活用の力にもなる」と、注目したきっかけを話す。社団法人エゾシカ協会(札幌)が認証する施設で処理した安全な肉を安定して仕入れることができるようになり、11月中旬から提供している。もも肉を使った鍋(1千円)や、粒さんしょうを入れて煮たすね肉を具にしたそば(800円)など単品7品のほか、陶板焼きなど定食2品を用意。手を掛けた下処理をしているため臭みもなく、客の反応も上々で、「初めて口にする人が多いが『思ったよりおいしい』と言ってくれる」(永浦さん)。同振興局は管内で捕獲されたエゾシカ肉の活用策を探っており、永浦さんは「自然環境を守るためにも、安全で安定的な供給が確立されれば、将来的には地元産も使いたい」と話している。
(シカ肉「柔らかくてヘルシー」:岡山)
シカによる作物被害が深刻な県北部で、捕獲したシカ肉を有効利用しようという動きが活発化している。津山市内では料理講習会が行われ、「柔らかくてヘルシー」などと好評だった。県はご当地グルメ王国岡山の新たな特産品になればと期待している。美作県民局の呼びかけで開かれた料理講習会には高校生や大学生、市民ら約30人が参加した。津山国際ホテルの藤枝進総料理長が「シカ肉は低カロリーで鉄分の多い健康的な食品。精肉された段階ならどんな料理にも応用できる」と説明。しゃぶしゃぶやポトフ、ハンバーグなどの料理を披露し、試食した参加者は「臭みもなく柔らかい」「あっさりしていてヘルシー」「調理しやすそう」などの声が次々にあがった。昨年度、県内のシカ捕獲数は約5400頭で、うち美作地域が7割を超える3800頭。農林被害は約1億円になる状況という。美作市や奈義町は今秋、一度に大量捕獲できるシカ専用の大型柵を設置。また、来年度には同市で「獣肉処理施設」が稼働、精肉処理ができるようになる。このため、同県民局は「大量捕獲されるシカの肉が入手しやすくなれば、特産品や家庭料理にも使え、有効活用できるはず」と話し、今後、シカ肉利用の拡大に取り組むとしている。
(ジビエカレー「柔らかいね」:長野)
地域で捕獲されたシカの肉を食材にしたメニューを子どもたちに知ってもらおうと、大町市立美麻小中学校で12日、「美麻ジビエカレー」の給食がふるまわれた。美麻地区には、ジビエ料理の普及を進める「美麻ジビエ振興会」があり、今年7月に中信地方では初めての獣肉処理施設が整備された。ジビエカレーの給食ははその一環。ランチルームでは、約95人の児童・生徒らが味わった。小2の北村莉央凪(りおな)さんは「柔らかくておいしい」と元気よく食べた。
(イノシシや鹿の皮を活用:長崎)
長崎県対馬市の地域おこし協力隊として活躍する山下遼さん(24)は、島の田畑を荒らすイノシシや鹿の皮を活用した特産品作りを始めた。1月からはイノシシの革で作ったしおりを販売する予定で、山下さんは「農家を困らせる有害鳥獣を資源に変えたい」と意気込む。
(新開発「いのししまん」いかが:兵庫)
篠山市二階町のたこ焼き店「ひのき家」の檜田佳男さん(49)が、特産のイノシシ肉を使った「いのししまん」を考案。道行く観光客らから「篠山らしい珍しい肉まん」と好評を得ている。イノシシ肉の味が手軽に楽しめるようにと、生地やタネなどを試行錯誤してきた檜田さんは、「3年前から研究を始め、ようやく味が落ち着いた。いのししまんが、新たな名物になればうれしい」と話している。いのししまんに使うタネは、イノシシ肉とタケノコ、シイタケに自家製のタマネギとネギを混ぜ、赤味噌で味付けしたもの。味噌を練りこんだことでほのかに茶色い独特の生地は、豚まん専門店でも使用されている粉を用いており、小麦粉や砂糖など檜田さんオリジナルの配合で、ふっくらでもちもちとした食感が楽しめる。イノシシ肉はミンチではなく細切れで使用しているため、しっかりと独特の味を堪能でき、味噌の甘みともうまくマッチしている。元洋菓子店経営の檜田さん。店をたたむと同時に一念発起し、2009年からたこ焼き店を始めた。開店当初から「イノシシ肉を使って何かおもしろいことができたら」という思いを抱いており、翌年に「いのししまん」を考案。生地に使用する小麦粉や肉の切り方、タネに使う野菜などの研究に取り組み、いろんな知人のアドバイスも得ながら、こだわりの詰まった一品をつくり上げた。旅行雑誌などにも取り上げられたことで、観光客にも知られるようになり、少しずつ知名度を伸ばしている。檜田さんは、「イノシシ肉と肉まんという組み合わせに、最初はとっつきにくそうだけれど、一度食べてもらった人には好評を頂いている。ぜひ一度召し上がってほしい」とほほ笑んでいる。
(銃規制、来月中に具体策:アメリカ)
オバマ米大統領は十九日、ホワイトハウスで記者会見し、東部コネティカット州の小学校で二十六人が殺害された銃乱射事件を受け、銃規制強化の具体策を一月末までに提案する考えを表明した。対策の柱として、自動小銃など殺傷力の高い攻撃用銃器や大容量弾倉の販売禁止、身元審査なしに行われる個人間の銃取引の規制を挙げ、「国民の大多数が支持している」と述べた。銃犯罪に走りかねない不安定な精神状態の市民に対する心のケアの重要性も指摘した。大統領はバイデン副大統領をトップに作業チームを発足させ、具体案の検討を指示。チームの答申を踏まえ、一月下旬に行う一般教書演説に対策を盛り込み、議会と協議に入る意向を示した。議会には、来年中に法案を採決するよう促した。大統領は、規制強化論の広がりを歓迎した上で「今回は言葉を行動につなげなければならない」と国民に協力を呼び掛けた。同時に「これ以上の悲劇を防ぐために持てる権限のすべてを使う。簡単ではないが、何もしない言い訳にはならない」と決意を示した。
(銃規制の議論が高まる中、銃器店の売り上げが先週比25%増:アメリカ)
アメリカ・コネティカット州の小学校で起きた銃乱射事件で、事件のあったニュータウンでは19日に、犠牲となった4人の葬儀が執り行われた。この日、オバマ大統領は銃犯罪対策を検討する委員会を発足させ、2013年1月中に対策案を議会に提出する考えを明らかにした。オバマ大統領は「今回は行動に移す必要があります。銃規制の問題が複雑だからといって、何もしないことの言い訳には、もはやなりません」と述べた。銃規制の議論が高まる中、地元メディアの調べによると、銃器店の売り上げは先週から25%も増加しているという。銃器店の店主は「たくさんの人が銃を買えなくなることを恐れて店にやってきて、真剣に銃を見ているの。州や国が禁止する前に銃を入手しようと予約している人もいるのよ」と話した。

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