<射撃ニュース5月>

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(クマ肉から基準超セシウム:新潟)
県は14日、魚沼市で捕獲されたツキノワグマの肉から基準値(1キロあたり100ベクレル)を超える1キロあたり134ベクレルの放射性セシウムを検出したと発表した。県は市町村や猟友会を通じ、同市のツキノワグマの肉を食べるのを控えるよう呼びかけている。肉は5月10日に提供の連絡があり、県が14日に検査。肉はすでにとった人が食べたほか、一部が東京都内の焼き肉店に渡ったという。都を通じて消費されたかどうかを調べている。クマをはじめイノシシやニホンジカなどの野生鳥獣の肉は、一般のお店では手に入らず、県が猟友会や自治体に呼びかけて自主的に検体を提供してもらう形なので、定期的な検査は難しいという。
(クマ肉から新規制値超すセシウム、猟友会が困惑:山形)
県内で捕獲されたツキノワグマ2頭の肉から食品の新規制値(1キロ・グラムあたり100ベクレル)を超える放射性セシウムが検出されたことを受けて、県が出したクマ肉の食用自粛などを求める通知が、「コストをかけて猟をしてもメリットがない」と、猟友会に波紋を広げている。本格的なクマの出没期を控え、有害鳥獣捕獲が進まない恐れがあることから、県はクマの買い取りなどを検討している。県みどり自然課によると、4月18、21日に宮城、福島県境付近の上山市と米沢市で捕獲されたツキノワグマ2頭から規制値を超える放射性セシウムを検出。県は同24日付で県猟友会に対し、問題のクマが捕獲された上山市や米沢市などの県境付近の奥羽山脈の野生動物については、肉を食べることを自粛し、処分するよう通知した。同課は「万が一の健康被害を避けるために行った」としている。しかし、この通知に対する猟友会の受け止めは複雑だ。県に依頼される有害鳥獣捕獲も含めて、ほぼ自己負担で行っているクマの猟は、自家消費を目的としてきたためだ。県内18支部で構成される県猟友会の川越正副会長(72)によると、通知の後、上山市や米沢市など県南部の会員を中心に、「セシウムが検出されたクマはともかく、そのほかも自粛対象となり、処分まで求められるなら、猟を行う意味がない」などの声が上がっているという。クマの捕獲に使用する銃弾は1発300円~500円で、1匹仕留めるために、多いときには10発程度使う。日常的な銃の手入れにも費用がかかるうえ、兼業している猟師は急な捕獲依頼があった時に仕事を休んで対応している。野生動物の放射性物質検査のための捕獲については、1頭あたり1万円ほどの協力金が支払われるものの、複数人で猟を行うために個々人の取り分はわずかだ。川越副会長は「これまでは協力してきたが、県の通知後、会員から反発の声も寄せられている。こうした状況が続くと猟師の減少にもつながりかねず、待遇の改善が必要」と不満を漏らし、今後、県に申し入れなどを行うことも検討中だ。クマの生態に詳しい東北芸術工科大の田口洋美教授も、「猟は鉄砲があればできるのではなく、猟友会のように知識や技術があって初めてできる。肉を消費できないのであれば、日当を出すなどの補償が必要」と指摘する。同課では、「通知で示した地域で捕獲されたクマを買い取ったり、猟師が負担している処理費用を公費で賄ったりするなど、対応を検討したい」としている。*有害鳥獣捕獲 農作物被害や人への危害を防ぎ、適切な個体数を維持するためなどに主に禁猟期間に動物の捕獲を行うこと。同課によると、2011年度(2月末現在)に県内で捕獲されたツキノワグマは143頭。このうち109頭が有害鳥獣捕獲で、過去10年間の平均は201・4頭。
(拳銃と実弾所持容疑、楢葉町の商工会長ら逮捕:福島)
拳銃と実弾を隠し持ったとして、警視庁組織犯罪対策5課と渋谷署は15日までに、銃刀法違反(加重所持)容疑で、福島県楢葉町商工会長で建設会社社長の渡辺征(68)、長男で同社役員の啓(41)両容疑者=いずれも同県いわき市草木台=を逮捕した。同課によると、2人は容疑を認めているという。渡辺容疑者は、東日本大震災と東京電力福島第1原発事故からの復興計画を検討する町の委員会で副委員長も務めている。
(シカ生息数5倍:岐阜)
各地でニホンジカによる農作物の被害が深刻化する中、県内の2011年度のシカ生息数が、07年度の推計値から5倍近い4万8730頭に上ったことが、県の初めての科学的調査で分かった。農作物の被害額も10倍近くに激増。県では、このままでは農作物の被害だけでなく森林の生態系への影響も懸念されるとして、10月にも、シカの頭数を減らす初の「個体数調整」に乗り出す方針だ。環境省によると、日本全体のシカの個体数は不明だが、生息域は年々拡大し、捕獲数も増加している。県が昨年10月、環境コンサルタント会社に委託し、ふんや一定区域での目撃数など科学的に算出したシカの個体数は4万8730頭で、07年の1万頭(推計)から大幅に増えた。大垣市上石津町や関市上之保など約10地区は1平方キロあたり20頭を超え、自然の植生に被害が出ないとされる環境省の指標「1平方キロあたり3~5頭」を大きく上回った。農林水産省によると、全国のシカによる農作物の被害額は、2010年度で過去最悪の77億4900万円に上り、鳥獣別の被害額でも全体の41%を占めトップ。県内では、06年度に300万円だった被害額が、10年度には2900万円に跳ね上がった。また、JR東海によると、中山間地を走る高山線では、シカとの衝突事故が06年の41件から10年は147件に増え、影響は電車の運行にも及んでいる。シカの急増について、専門家は、近年の小雪による生息域の拡大や、中山間地域の耕作放棄地が格好のエサ場になっていることを要因として挙げている。県は、狩猟期間の延長や捕獲数の上限撤廃などで対応してきた。狩猟による捕獲数は10年度、5198頭まで増えたが、それだけでは限界に来ているという。このため、7月にも「県自然環境保全審議会」に諮問した上で、個体数調整に踏み切る。頭数や地域は未定で、岐阜大学の野生動物管理学研究センターと協議しながら進めるが、狩猟に加えて、少なくとも5000頭を減らす必要があるとみられている。農作物被害を防ぐ方策について、日本獣医生命科学大学の羽山伸一教授(野生動物学)は「狩猟だけで個体数を減らすのは無理」とし、〈1〉科学的な知見に基づく個体数調整〈2〉農地への防護柵設置〈3〉生息範囲の管理――の三つを同時に行う必要があると指摘している。
(ニホンジカの駆除報告:長野)
南箕輪村有害鳥獣対策協議会が14日南箕輪村役場で開かれ、西山の大泉所山で始めてニホンジカを駆除したことが報告されました。協議会には、会員8人が出席し昨年度の事業実績などが報告されました。それによりますと南箕輪村の飛び地の西山、大泉所山でニホンジカ15頭、南原で2頭が駆除されたことが報告されました。協議会会長の唐木一直村長は「西山にも、いよいよニホンジカがはいってきた。繁殖力が強いので食害による林業などへの影響が心配だ」と述べました。今年度村では、昨年度に引き続き罠設置免許取得と更新の補助など、およそ130万円を有害鳥獣対策にあてることにしています。
(クマ目撃相次ぐ:群馬)
川場村生品地区で十三日から十四日朝にかけ、ツキノワグマの目撃情報が相次ぎ、村役場は十四日、現場が住宅地や病院に近いため「クマ出没注意」の看板を周辺三カ所に設置すると同時に、防災無線で住民に注意を呼び掛けた。村によると、目撃情報は十三日に通行人などから役場の当直に三件寄せられ、十四日朝にも役場職員の家族がクマを目撃した。いずれの現場もほぼ同じ場所という。村では「極めて危険」と判断し、村内の全小中学校と保育園、幼稚園にクマよけの鈴の携行と集団登下校徹底を通知した。十五日もこの地区でクマが出没した場合、地元の猟友会に駆除を要請する方針。同村内では十三日朝に川場湯原の山林で山菜採りの男性がクマに襲われ、けがをしている。
(シカ対策、高山帯での銃捕殺を検討)
高山植物の食害や踏み荒らしが深刻な南アルプスのニホンジカ対策で、環境省は15日、高山帯に現れたシカをその場で銃で捕殺する方法を検討すると明らかにした。これまでは主に亜高山帯で対応してきたが、実際に高山帯に進出しているシカかどうかは区別が難しい。希少な高山植物などを効率よく守るため、「現行犯」(関東地方環境事務所)のシカを排除する。山梨県南アルプス市で同日開いた長野、山梨、静岡3県、関係市町村などの南ア高山植物等保全対策連絡会で報告した。同省は昨年9月、シカ捕殺推進を盛った南ア生態系維持回復事業計画を策定。衛星利用測位システム(GPS)機能を使った行動調査では、移動経路や越冬地はシカごとに違っており、現地捕殺が効果的と判断した。銃使用は、登山者の安全確保や、発砲音がライチョウなどを脅かさないかが課題。関東地方環境事務所は、学識者や山小屋関係者、猟友会などと協議しながら「慎重に可能性を探りたい」としている。仙丈ケ岳(3033メートル)や北岳(3193メートル)など南ア北部のおよそ標高2千メートル以上を対象に、銃が使える日中にシカが出没し、安全に作業できる地形があるかを調査。必要人数や時期などの計画を作り、可能なら来年度から始める。捕殺後はヘリコプターで麓へ下ろす想定。山小屋の荷上げや治山工事などと時機を合わせられないか調整する。伊那市と南アルプス市を結ぶ南ア林道沿いでは、県境の北沢峠(2032メートル)より山梨県側で2009年度から、長野県側で昨年度から、同省や各県、地元市町村などの協議会が銃やわなでシカ捕殺を実施。車で麓へ下ろしている。
(農作物の鳥獣被害はなぜ増えるの?:熊本)
Q イノシシや猿など野生動物が農作物を食い荒らす被害が増えているそうだね。A そうですね。九州農政局によると、全国の被害額は10年度が239億円で5年前より52億円(28%)増えています。そのうち九州は40億円で前年度に比べ7億5000万円(23%)増と大きく増えました。Q 九州で被害が多いのはどこ?A 最も被害額が大きいのは福岡県で、10年度は12億円でした。次いで熊本県8億4000万円、鹿児島県6億5000万円となっています。この3県は全国でも福岡が2番目、熊本が5番目、鹿児島が10番目に被害が大きいんですよ。Q 九州から3県もワースト10に入っているんだね。どうしてだろう。A 農業が盛んな県の宿命ではあるのですが、九州は山地が多いのでイノシシが多いことや、1個当たりの値段が高い果物や野菜の生産が多いため被害額が大きいことが理由のようです。Q 県内で被害が多いのは?A 県の振興局別に見ると、10年度は宇城1億5000万円、阿蘇1億700万円、芦北1億200万円、玉名9800万円、天草9300万円、熊本農政事務所9100万円の順でした。県全体の52%がイノシシによる被害です。Q なぜ被害が増えているの?A 熊本市農業政策課の担当者は「近年、イノシシの数が増えた。栄養状態が良いため子供が冬の間も死なず成長してしまうようだ」と話しています。同市は10年度の被害額9185万円のうちイノシシによるものが6772万円で73%を占めました。特に金峰山のミカン、ナシが食べられています。イノシシは果実を食べるだけでなく、木によじ登って枝を折ることもあります。農家は「枝を折られると翌年以降の生産にも響く」とやりきれない思いでいます。Q 農作物を食べたイノシシがよく育ち、数が増えるという悪循環になっているんだね。被害を減らすにはどうしたらいいんだろう。A 熊本市は猟友会に依頼して捕獲を進めていますが、イノシシは1回で4〜5頭出産するので捕るより増える方が多いのが現状です。市の担当者は「捕獲には限界がある。守りを固めるしかない」と話しています。金峰山の中には昨年度、国の交付金などで総延長160キロもの金網柵が設置されました。しかし、今度は柵がない田畑に被害が集中するなどイタチごっこが続いています。「自己防衛するしかない」と捕獲わなの免許を取る農家もいるそうで、市が費用を助成しています。

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(野生イノシシ肉、新基準値超える:宮城)
県は10日、角田市と丸森町で捕獲された野生イノシシの肉から国の新基準値(1キロ当たり100ベクレル)を超える放射性セシウムが検出されたと発表した。角田市小田地区で240・9ベクレル、丸森町耕野地区で394ベクレル、同町大内地区で254・6ベクレル。イノシシ肉の新基準値超えは初めて。
(公務員ハンターが有害鳥獣駆除:静岡)
ニホンジカなど野生鳥獣による農林業被害を防ぐため、静岡県は9日、市町職員らをハンターとして養成する方策を探る「鳥獣捕獲職員育成研究会」を発足させる。猟友会員らが高齢化などで減る一方のため、若手職員をハンターとし、猟友会と連携して有害鳥獣の捕獲・駆除を目指す。研究会には、県や県猟友会のほか、下田、伊東、伊豆、富士宮、浜松の5市とJA伊豆の国など5JAの職員が参加。9日に沼津市内で初会合を開き、ハンター養成に向けた費用や技術継承などの課題を検討する。県自然保護課によると、2008年2月に「鳥獣被害防止特別措置法」が施行され、公務員の職務として鳥獣駆除が認められるようになったことが、「公務員ハンター養成」の追い風になっているという。県内の銃猟免許の所持者は2001年度末には5737人いたが、10年度末には3647人に減少。その一方、60歳以上の比率は47%から65%に増加した。逆に県内の野生鳥獣による農林作物の被害は、01年度の3億8000万円から10年度は6億4000万円に増加。同課は「被害を防ぐには鳥獣の適正な個体調整が不可欠」として、特定鳥獣保護管理計画を策定し、ニホンジカの駆除を行ってきた。計画では、伊豆半島に推定2万1900頭いるシカを年7000頭駆除し、11年度末に1万頭まで減らすことを目標としていたが、ハンター不足などもあって駆除実績は年5000~6000頭にとどまった。さらに、県は伊豆半島だけを対象にしていたニホンジカの保護管理計画を今年度、県内全域に拡大した。計画を実現するには「屈強な若手ハンターの養成が急務」(県自然保護課)となり、地域事情に通じた市町職員やJA職員を対象に、ハンター養成の可能性を探ることになった。
(クマに襲われ男性軽傷:群馬)
13日午前10時半ごろ、群馬県川場村川場湯原の山林で、1人で山菜採りをしていた同県沼田市の無職男性(70)が、クマに襲われ、肩や腕に軽傷を負った。沼田署によると、体長1.2メートル程度のツキノワグマとみられる。前方に突然現れて襲われた。男性は自力で下山し、同署に届けた。近くに住宅や人が立ち入るような施設などはないという。
(クマが女性襲い重傷:福島)
11日午前10時半ごろ、磐梯町更科の山林で、夫(77)と山菜採りに来ていた猪苗代町の無職女性(74)がクマに襲われ、重傷を負った。県内では今年、クマに襲われてけが人が出たのは初めて。福島市内でも相次いでクマの目撃情報が寄せられており、同日夜には福島大学構内にもクマが出没、県警は注意を呼びかけている。女性を襲ったのは体長約1メートルのツキノワクマとみられる。女性は右手首をかまれ骨折。「助けてー」との悲鳴を聞きつけた夫が気を失って倒れていた妻を車に乗せ、近くの病院に運んだ。夫婦は鈴やラジオなどは所持していなかった。県警総合運用指令課によると、11日午後9時現在、クマの目撃件数は昨年同日より17件多い28件に上る。クマの活動が活発化していると見られ、福島市松川町関谷の山林や隣接の金谷川でも徘徊(はいかい)するクマが目撃された。同課は、クマの襲撃を防ぐには人間がいることを知らせる必要があるとして、「入山の際には、ラジオなど音が鳴る物を携帯して」と話している。
(クマ肉から新規制値超すセシウム:山形)
県内で捕獲されたツキノワグマ2頭の肉から食品の新規制値(1キロ・グラムあたり100ベクレル)を超える放射性セシウムが検出されたことを受けて、県が出したクマ肉の食用自粛などを求める通知が、「コストをかけて猟をしてもメリットがない」と、猟友会に波紋を広げている。本格的なクマの出没期を控え、有害鳥獣捕獲が進まない恐れがあることから、県はクマの買い取りなどを検討している。県みどり自然課によると、4月18、21日に宮城、福島県境付近の上山市と米沢市で捕獲されたツキノワグマ2頭から規制値を超える放射性セシウムを検出。県は同24日付で県猟友会に対し、問題のクマが捕獲された上山市や米沢市などの県境付近の奥羽山脈の野生動物については、肉を食べることを自粛し、処分するよう通知した。同課は「万が一の健康被害を避けるために行った」としている。しかし、この通知に対する猟友会の受け止めは複雑だ。県に依頼される有害鳥獣捕獲も含めて、ほぼ自己負担で行っているクマの猟は、自家消費を目的としてきたためだ。県内18支部で構成される県猟友会の川越正副会長(72)によると、通知の後、上山市や米沢市など県南部の会員を中心に、「セシウムが検出されたクマはともかく、そのほかも自粛対象となり、処分まで求められるなら、猟を行う意味がない」などの声が上がっているという。クマの捕獲に使用する銃弾は1発300円~500円で、1匹仕留めるために、多いときには10発程度使う。日常的な銃の手入れにも費用がかかるうえ、兼業している猟師は急な捕獲依頼があった時に仕事を休んで対応している。野生動物の放射性物質検査のための捕獲については、1頭あたり1万円ほどの協力金が支払われるものの、複数人で猟を行うために個々人の取り分はわずかだ。川越副会長は「これまでは協力してきたが、県の通知後、会員から反発の声も寄せられている。こうした状況が続くと猟師の減少にもつながりかねず、待遇の改善が必要」と不満を漏らし、今後、県に申し入れなどを行うことも検討中だ。クマの生態に詳しい東北芸術工科大の田口洋美教授も、「猟は鉄砲があればできるのではなく、猟友会のように知識や技術があって初めてできる。肉を消費できないのであれば、日当を出すなどの補償が必要」と指摘する。同課では、「通知で示した地域で捕獲されたクマを買い取ったり、猟師が負担している処理費用を公費で賄ったりするなど、対応を検討したい」としている。*有害鳥獣捕獲 農作物被害や人への危害を防ぎ、適切な個体数を維持するためなどに主に禁猟期間に動物の捕獲を行うこと。同課によると、2011年度(2月末現在)に県内で捕獲されたツキノワグマは143頭。このうち109頭が有害鳥獣捕獲で、過去10年間の平均は201・4頭。
(シカ駆除で写真捏造の猟友会員2人、市が処分:滋賀)
東近江市で発覚した有害鳥獣駆除事業を巡るシカ捕獲数水増し問題で、甲賀市は9日までに、水増しに使われた捏造(ねつぞう)写真を撮った県猟友会甲賀支部水口町猟友会所属の50代男性会員について、来年3月末まで有害鳥獣捕獲許可を取り消す処分を決めた。男性に名義を貸した70代男性会員についても11月まで同許可を取り消し、2人に11年度の報奨金全額計39万円(シカ26頭分)を返還させる。同市鳥獣害対策室などによると、50代会員は昨年4月、市内で1人で銃を使いシカ1頭を捕獲。同市に駆除委託料を請求するための写真のほか、東近江市で捕獲したと見せかける捏造写真を撮影した。蒲生猟友会に所属する50代会員の父親が捏造写真を受け取り、同市での水増し請求に使った。水口町猟友会は1人で銃を使う猟を認めていないため、50代男性はわな猟資格がある70代会員に名義を借りたという。甲賀市は「市に対する水増し請求はなかったが、捏造写真や名義貸しは許されず処分を決めた」としている。一方、東近江市は先月24日付で父親の捕獲許可を取り消し、11年度分の報奨金44万8000円(シカ、イノシシそれぞれ14頭分)の不支給を決めている。
(クマ個体識別表作成へ:秋田)
鹿角市八幡平の「秋田八幡平クマ牧場」でヒグマに襲われて女性従業員2人が死亡した事故で、県は残されたクマの譲渡先を見つけるため、動物愛護のNPO法人「地球生物会議」(東京)と連携し、今月中にもクマの性別や年齢などを記した「個体識別表」を作成することを決めた。同牧場には現在、ヒグマやツキノワグマなど計29頭が飼育されているが、経営者の長崎貞之進氏(68)が「クマの殺処分もやむを得ない」として、今月末にも施設を閉鎖する意向を示しており、クマの譲渡先の確保が課題となっている。県は今月7、8の両日、1道3県にあるクマ牧場7施設にクマの引き取りを打診したが、六つのクマ牧場に断られ、北秋田市の阿仁熊牧場からも「受け入れは難しい」との回答を受けた。県や同法人は、北海道のクマ牧場から「個体識別が可能な管理台帳が整備されていない」ことを受け入れ拒否の理由に挙げられ、全国の動物園関係者も「出自の不明な個体は受け入れられない」との姿勢を示していることから、クマの身体的特徴や生年月日などを記した識別表を作成することを決定。今後、長崎氏からクマの特徴や飼育開始時期などを聞き取るほか、今月1~4日に同法人が行った現地調査の結果なども参考に可能な限り早期に識別表を作成し、全国の動物園にクマの引き取りを打診するという。県の担当者は「譲渡を依頼するには、クマ1頭ずつの詳細な情報提供が必要と判断した」としている。
(親子グマに注意:鳥取)
例年より親子グマが多いと予想した県は、県内の全市町村に「クマに注意」の通達を出し、住民への周知を指示した。日南町では8日、町のホームページにアップして呼びかけている。県は、昨秋、ツキノワグマにとって重要なえさとなるブナの結実が比較的良かったため、妊娠、出産した個体の割合が高いと推測。出産した母グマは、子グマを連れているため、行動が制限され、人が接近すると、逃げることができず、子グマを守るために攻撃的になるという。県公園自然課によると、クマの目撃情報は先月、八頭町、鳥取市(旧国府町)、三朝町の3件。集落まで下りてきてはいないが、山に入る時には、単独での行動は慎む▽ラジオや鈴など音の出るものを携帯する▽家の付近にクマの食べ物になるものは置かない、などと注意点を挙げている。
(人工芝でシカおびき寄せ:長野)
信大農学部(上伊那郡南箕輪村)動物行動管理学研究室は近く、人工芝を餌に見せ掛けて囲いわなの中に置き、ニホンジカをおびき寄せる実証実験を南アルプスの亜高山帯で始める。シカは緑色を見分けるとされ、学部敷地で行った実験では、人工芝を食べようとすることを既に確認。以前から「おとり」として採り入れている実物大のシカ模型と合わせ、効率的な捕獲方法を確立したい考えだ。高山植物や農作物へのシカの食害が深刻になる一方、狩猟者は高齢化。一度設置すれば効果を発揮するわなの活用に猟友会員らの関心が集まっている。同研究室の竹田謙一准教授は「南アではシカを減らすことが最優先。考えられる手法を複合させながら、実験と実用の取り組みを同時に進めたい」としている。囲いわなは昨年11月、伊那市と山梨県南アルプス市を結ぶ南ア林道沿いの標高約1600メートル付近に設置。立ち木を利用して高さ2メートルのネットを約20メートル四方に張った。内側に入ったシカがワイヤに触れると、落とし扉が下りる。ただ、誘い込む餌に飼料や牧草を使うと、頻繁に運び込む手間が掛かる上、熊などをおびき寄せたり、南アにない植物を持ち込んでしまったりする恐れがある。着目したのが人工芝だ。竹田准教授らは昨年、学部敷地に高さ9センチで緑、茶色の2種類の人工芝を並べ、飼っているシカを使って実験。全5頭が初めは緑の人工芝に近づいた。2回目以降は、食べられないと学習したせいか、興味の持ち方にばらつきが出た。高さ9センチと6ミリの緑の人工芝を並べた場合では、およそ8割が9センチの方に向かったという。一方、シカの模型は2009年から下伊那郡大鹿村の牧場に置いている。昨年春と秋にセンサーカメラを仕掛けたところ、写っていた延べ415頭のシカのうち147頭(35・4%)が模型に近づき、大半は顔やにおいを確かめていた。シカは群れで過ごすため、模型を4、5体置くと、1体の場合に比べて近くで休む姿が増えたという。南アの囲いわなには、2・5メートル四方ほどの人工芝と、5体の模型を置く計画。同学部や南信森林管理署、県、地元4市町村でつくる南ア食害対策協議会(事務局・伊那市)の29日の総会で了承が得られれば、6月にも着手する。
(シカ捕獲へ「わな」開発:長野)
南箕輪村の上伊那猟友会員、加藤尚さん(48)が安全で軽量な「くくりわな」を開発して商品化し、「ニホンジカなどの捕獲に役立てて」と十一日に同村役場で唐木一直村長に十セットを贈った。わなは、シカなどが踏むと作動する踏み板の部分が発泡スチロール(縦二十五センチ、横十四センチ)になっていて、中央部で二つで割れてはね上がったワイヤが締まる仕組み。昨年十二月に実用新案に登録され、ことし一月から販売している。発泡スチロールや木を用いることで軽量化し、ワイヤで締める力も一・五キロと従来品の五分の一ほどにした。高齢者や女性にも扱いやすく、山菜採りの人らが誤って足を踏み入れてもすぐに解除することができる。また、金属部品を少なくしたため凍りにくく、冬場でも使えるようにした。加藤さんは一年前から商品化に取り組み、村内にある加工会社工場に製作を依頼。価格は一セット六千円で、南信森林管理署(伊那市)などから発注を受けて既に約五百セット販売しているという。この日は加藤さんがわなの実演をし、「シカなどの有害鳥獣で困っている人たちのため、猟友会員でしかできない社会貢献をしていきたい」と話した。
(知床五湖、ガイドツアー開始:北海道)
知床五湖(オホーツク管内斜里町)で10日、登録ガイドの引率が必須の「ヒグマ活動期」の遊歩道散策が始まり、観光客らが静寂な湖畔の森を巡った。環境保全と観光の両立のため、環境省が昨年導入した利用調整地区制度に基づく運用。ツアー参加者はヒグマ遭遇時の対処法などの講習を受けた後、ガイドの解説を聞きながら、五湖周辺のミズバショウや樹木に刻まれたヒグマの爪痕などを観察した。今季は地上遊歩道と高架木道を連結、ルートが3キロに延び、3時間で五湖を一度に回れるようになった。7月31日までの期間中は、手数料とガイド料で合計5千円程度かかる。クマが進入できない高架木道の通行だけなら、手続き不要で無料。
(女子高生の鷹匠、数千羽のカラス退治に挑む:佐賀)
女子高生の鷹匠として活躍中の石橋美里さん(17)=佐賀県武雄市=が、相方のハリスホーク「桃太郎」とともに、佐賀県庁周辺をねぐらとする数千羽のカラス退治に取り組んでいる。鷹匠の競技大会での活躍を報告しに出向いた県庁で、古川康知事から駆除の要請を受けたのがきっかけ。これまで桃太郎を連れて県庁周辺を歩きカラスを“威嚇”したほか、テスト飛行をして追い払う成果も挙げた。「天敵のタカがいるだけで、カラスはおびえて寄ってこない」と石橋さん。県は駆除の様子をみて、効果が上がるようなら正式に作業を依頼する方針だ。石橋さんが、桃太郎を飼い始めたのは小学5年生の時。それから、イギリスの文献やビデオを取り寄せるなどして、独学でタカの訓練法を学び経験を積んできた。現在は工場や農家から依頼を受け、桃太郎と県内外を飛び回る。
(カラス挟まり信号故障:大阪)
10日午後1時55分ごろ、大阪市天王寺区のJR天王寺駅で、信号が赤のまま変わらなくなった。線路のポイント(分岐器)にカラスが挟まったのが原因で、大阪環状線計4本が部分運休するなどして、計約千人に影響が出た。JR西日本によると、信号の不具合は約15分後に復旧した。

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(シカ捕獲へ囲いわな:長野)
林野庁中部森林管理局(長野市)はこのほど、12年度の事業概要を発表した。長野県内で農林業や高山植物への被害が深刻なニホンジカの捕獲に、囲いわな猟を本格導入する他、管内4県産の木材の安定供給に向けた森林作業道の整備を重点に取り組む。城土裕局長は「柔軟な木材生産とシカの被害防止について地域とも力を合わせて進める」と述べた。管理局によると、シカ捕獲では11年度に長野県内で猟友会らによる、くくりわな猟などで1635頭を国有林内で捕獲。12年度は、囲いわなを新たに本格導入する。林内で一定面積以上を柵で囲い、餌などで誘い込んで駆除する方法。管理局は「一度に多数のシカを生きたまま捕獲できる。質の良い食材としての活用も期待できる」と強調した。森林作業道整備は管内4県(長野、岐阜、富山、愛知)で総延長305キロを予定。
(駆除捕獲を有効利用:奈良)
野生のシカ、イノシシの肉が手軽に味わえる缶詰やソーセージが県内でも商品化された。地元の猟師が仕留めた“ジビエ(野生の鳥獣肉)”を調理いらずで食卓へ。植林地や田畑を荒らすシカ、イノシシが増え、捕獲個体の有効利用は国などが促進している。これまでは、有害捕獲のシカは埋設処理。天川村洞川の猟師阪口正さん(54)が「シカ肉のうまさを知ってもらい、有効利用につなげたい」と、先進地の取り組みを参考に商品化を実現した。野生動物の食肉は、捕獲後の適正処理が課題だったが平成20年に法整備され、県も衛生管理のガイドラインを策定。阪口さんは、冷却装置を完備した解体処理施設を建設し、食品衛生法に基づく営業許可を取得した。さらに、フードコーディネーターらとともにシカ肉の普及促進に取り組む滋賀県日野町のノウハウを学び、加工業者を通じて缶詰とソーセージ、くん製を作ることにした。イノシシは脂がのってうまい猟期のものしか使わないなど猟師のこだわりも。シカ肉のくん製(百グラムあたり千円)は「酒の肴に最高」と一番の自信作だ。みやげ物で人気は缶詰(シカ=110グラム650円、イノシシ=同850円)。商品を並べている同村川合の小路の駅「てん」の桑田雅人店長(56)は「おいしかったのでみやげに、と買い求めるリピーターも出てきた。アウトドア派のお客さんなどは抵抗なく手にしている」と話す。阪口さんがこの1年で加工したのは自身で仕留めたシカ70頭、イノシシ30頭分。一方、平成22年には県内でシカ3千頭、イノシシ2千3百頭が有害捕獲された。年間目標は計8千頭という。阪口さんは「商品として売れるようになればハンターの意欲が出て有害捕獲が進む。安全でうまい吉野のシカ、イノシシ肉を食べてみてほしい」と話している。同村や黒滝村で販売されている。
(カラス対策、佐賀市全域に:佐賀)
佐賀市は本年度からカラスなどの鳥対策を拡充する。農作物被害を防ぐ駆除対象地域と、カラスが子どもを威嚇した場合にヒナや巣を撤去する地域をそれぞれ全市に拡大する。総額270万円余りの予算を組んでいる。市農林水産部によると、カラスやドバト、サギ、ヒヨドリによる農作物被害は年間約3500万円。駆除はこれまで旧佐賀市と諸富、富士、三瀬地区で実施してきたが、被害が絶えない大和、久保田、川副、東与賀も対象地域に加える。6~7月、11~12月に各3日間、猟友会の協力を得てJAが行う。市は1区域当たりの費用約30万円のうち、半額を負担する。予算は115万円増の210万円。カラスのヒナや巣の撤去は、カラスは子育て時期の春から初夏にかけて子どもを威嚇することがあり、通報を受けて市中心部を対象に行ってきた。対象地域を全市に広げ、本年度は21万円増の63万円の予算を組んだ。ただ、生態系への影響が懸念される側面もあり、駆除や巣の撤去はあくまで「農作物被害」「威嚇」などがあった場合に限定。市は「大きな声を出すなど人がカラスを怖がらせた結果、ヒナを守ろうとして威嚇行動につながることもある」として、カラスの生態について知ってもらう取り組みやごみ出しのルール順守などの周知も強化している。

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(対立執行部を処分の意向、クレー協会内紛で麻生会長)
二つの執行部が対立する日本クレー射撃協会で、旧来の執行部を率いる麻生太郎会長は7日、平井一三氏を会長とする執行部の関係者を処分する意向を同協会のホームページ上で明らかにした。平井氏側は、裁判で自身らが選任された2009年3月の総会決議が不存在であるとされ、上告を取り下げて敗訴が確定した。これを受け、麻生会長はホームページに文書を掲載。昨年9月に発覚した平井氏側による同協会の基本財産取り崩しなどを違法行為と批判し、「関係者の処分などを行った上で協会運営の早期正常化を推し進める」とした。
(工事現場から実弾299発見つかる:北海道)
8日午前11時40分ごろ、札幌市東区苗穂町13の工事現場で散弾銃の実弾299発が見つかったと作業員から110番があった。北海道警は不法投棄とみて、火薬類取締法違反の疑いで捜査を進めている。東署などによると、車の製造工場を建築する工事現場で、くいを立てる直径30センチ、深さ1メートルの穴3カ所にポリ袋に包まれて入っていた。東署は工事が休みだった3日から8日の間に投棄されたとみて調べている。
(山菜採りの男性、クマに襲われる:石川)
7日午前11時15分ごろ、白山市白峰の市ノ瀬の山林で、山菜採りをしていた同市の男性(49)がツキノワグマに襲われ、手足をかまれけがをした。白山野々市広域消防本部によると、男性は病院に搬送され、命に別条はないという。県自然環境課によると、子連れのメスグマらしい。今年に入ってクマの目撃は4件目で、負傷者が出たのは初めて。同課によると、白山一帯を中心に約600〜800頭のツキノワグマが生息。繁殖や人への警戒感の薄い子グマが独り立ちする時期の5〜7月ごろ、移動中に人里に迷い込むことがある。また、クマのえさのドングリやコナラ、ブナなどの実は隔年で大量に実る年と少量の年が繰り返されるといい、不出来な年の9〜11月ごろにも人里に出没する傾向がある。不出来だった10年の目撃件数は470件で、よく実った11年の66件、09年の77件を大きく上回った。今秋は、ブナの実の量は少なくなるとみられ、クマの目撃件数が増える可能性もあるという。
(100キロのイノシシ、市街地で大暴れ:長崎)
8日夜、長崎県佐世保市で体重およそ100キロのイノシシが走行中の乗用車に激突。市街地に逃げ込み、捕獲される騒ぎがありました。「このバイクを全部倒しながら、向こうに出て行っているんです」(女性)けが人はいませんでしたが、さすまたやロープを手にした警察官6人がおよそ1時間格闘し、イノシシはようやく檻に入れられました。
(住宅街にクマ出没:福島)
福島市南部の住宅街から6、7日、クマの目撃情報が寄せられた。近くの三つの小中学校は市の連絡を受け、集団登下校などの措置を取ったが、計三つの幼稚園や保育所にはクマの情報が伝わらず、各施設は対応に追われた。8日午前7時半、福島市蓬莱(ほう・らい)町の蓬莱小学校に、児童を乗せた車が次々と滑り込んだ。小学3年の孫を送ってきた藤原富美子さん(56)は「今朝、連絡網でクマが出たと聞いて驚いた。近くにいるかと思うと不安」と話した。JR福島駅から南に約8キロの、団地や学校が立ち並ぶ蓬莱町では7日午後10時前、体長1メートルほどのクマが目撃された。福島署から連絡を受けた市教育委員会保健体育課は、午後10時半に蓬莱町の三つの小中学校に情報を知らせた。各校は8日早朝、連絡網を使って保護者に注意喚起するなどの対策を講じた。蓬莱町に隣接する地区でも6日、クマが目撃されており、各校とも、そのつど市教委を通して情報を受けていた。一方、蓬莱町にある2幼稚園・2保育所の場合、小学校長が園長を兼務する幼稚園を除き、8日朝までクマ目撃の情報を知らないままだった。私立蓬莱もみじ幼稚園では8日午前7時すぎ、最初に出勤してきた職員に福島署の警察官が駆け寄り、「昨夜この近辺でクマが出没したので、十分注意してください」と話すと、職員は「全然知らなかった」と驚きの表情を浮かべ、「事実関係を確認して対応する」と慌てて園舎に入った。園児(3)の手をひいて歩いて来た会社員の女性(32)は「何の連絡もなかった。知っていたら、車で送り迎えしたのに」と話した。蓬莱第二保育所の職員は8日朝の新聞記事でクマの出没を知り、すぐに職員を集めて、玄関に張り紙をするなどして注意を呼びかけた。蓬莱保育所も同様だった。両施設を所管する市児童福祉課は、クマの情報を知らなかったという。同課の担当者は「市役所内で、情報の共有が徹底できていなかった」と原因を説明する。福島署からクマ目撃の連絡を受けた市教委は、児童福祉課に連絡していなかったという。市教委の担当者は「児童福祉課にも(警察から)連絡が行っていると思っていた」。情報が伝わらなかったことを受け、同課は市教委に対し、情報共有を徹底するよう、申し入れた。
(クマの目撃相次ぐ:秋田)
県内では6、7の両日、クマの出没が計5件あった。鹿角市八幡平字湯瀬堰根口の国道282号沿いの山林で6日午前9時ごろ、2頭が目撃された。民家まで約100メートル。大仙市協和のJR峰吉川駅から約200メートルの畑で7日午前5時5分ごろ、1頭が目撃された。民家まで約20メートル。このほか▽小坂町小坂字下小坂の樹海ライン(6日午後0時35分ごろ)▽秋田市山内字丸木橋の市道(7日午前9時半ごろ)▽能代市中沢字柏台の農道(同午後6時45分ごろ)—でも各1頭の目撃情報があった。
(クマ1頭目撃:新潟)
9日午前8時ごろ、胎内市夏井の岡平橋付近の県道で体長約1メートルのクマ1頭を目撃したと、通行人が同市に通報した。胎内署によると、現場から民家まで約1キロで、同署や同市は住民らに注意を呼び掛けている。
(市街地にクマ出没:北海道)
7日夜、渚滑町4の路上でクマと思われる大型の動物が目撃された。市と紋別警察署は住民に警戒を呼びかけている。同署によると、動物が目撃されたのは渚滑町4の市道渚滑3線、法順寺付近の路上。同寺の向い側には渚滑市民センターや渚滑地区体育館がある。7日午後8時25分頃、市道を市内方向に車で走行していた市内在住の男性が、前方約200m先で道路を左に横切る動物を発見し、警察に通報した。目撃された場所の付近には小中学校があるため、翌8日午前6時から午前8時30分までの間、警察と市、猟友会で通学路付近の警戒を行った。下校時も山際や畑際などクマが出没しやすいと思われる地点を重点的に監視している。市農政林務課によると、2年前にも同じ場所でクマの目撃情報があり、同じ個体であれば3~4歳になっていると予想される。クマやシカなど野生動物はミネラル補給のため海水を飲みに海岸へ行く習性があるという。市は今週いっぱいは通学路周辺の監視を継続し、同署と協力して地域住民や通行車両などに対して注意を喚起している。
(住宅街にクマ:北海道)
7日午後8時25分ごろ、紋別市渚滑町4で、クマ1頭が市道を横断しているのを車で通りかかった男性が目撃し、紋別署に通報した。同署によると、クマは体長約1・5~2メートル。現場は住宅街で、市立渚滑小と渚滑中から東側に約500メートルの地点。同署などは、児童や生徒の保護者に学校まで車で送迎するよう促すなど、注意を呼び掛けている。
(クマが出没:島根)
益田市と大田市で6日夜から7日朝にかけて、クマが相次いで目撃された。どちらも市の中心部に近い場所で、益田市教委は全小中学校に登下校時に注意するよう呼びかけている。益田市では6日午後10時半頃、白上町の県道を体長約1メートルのクマが横断しているのを、バイクで通りがかった近くの男性が見つけ、益田署に通報した。同署によると、現場は石見空港の南約3キロ。クマは住宅のある北へ向かって歩いていったという。パトカーが周囲を巡回したがクマの姿は確認できなかった。同市内でのクマの目撃は今年5件目。昨年は4~12月に93件寄せられた。今の時期は冬眠から覚めたばかりで、餌を求めて人里に出てきたとみられる。大田市では7日午前8時15分頃、大田町の市道にクマがいるのを近くの会社に勤務する男性(57)が見つけ、大田署に通報した。クマは体長約1メートル。道路脇の山林に逃げたという。現場付近は会社や民家が多く、大田署がパトロールして警戒している。同市では、5日夕にも久手町の山沿いで住民がクマを目撃したという情報があり、防災無線などで住民に注意を呼び掛けている。浜田市でも今年、9件の目撃情報が寄せられている。県によると、県内では昨年度、目撃などの情報が424件あったという。
(全国ガンカモ一斉調査結果暫定値を公表)
環境省は平成23年度のガンカモ科鳥類(ガン・カモ・ハクチョウ類)の冬期の生息状況調査「全国ガンカモ一斉調査」の結果を暫定値としてまとめ、平成24年5月8日に公表した。この調査は、日本に渡来するガンカモ科鳥類の冬期の生息状況の把握を目的として、昭和45年から全国的に調査日を定めて、一斉に実施しているもので、平成23年度は第43回目の調査実施となるもの。平成24年1月15日を中心に平成22年度とほぼ同数の全国約9,000地点の湖沼などで約4千人の協力を得て調査を実施した。公表内容によると、今回は約9,000地点中約6,000地点でガンカモ科鳥類が観察され、このうちハクチョウ類が観察されたのは、約700地点、ガン類が観察されたのは約100地点、カモ類が観察されたのは約6,000地点。全国における観察された個体総数は、ハクチョウ類が約5万9,000羽、ガン類約18万6,000羽、カモ類約152万2,000羽であった。過去の調査結果の推移を見ると、ハクチョウ類、ガン類、カモ類のいずれも多少の増減を繰り返していることから、環境省では、変動傾向については今後の調査結果も見て判断する必要があるとしている。
(海を渡るシカが約2年ぶりに発見:長崎)
長崎県の対馬で、野生のシカが海をスイスイと泳ぐ姿がとらえられました。なぜシカが海を泳いでいたのか、気になる理由を探りました。海を渡る1頭のシカは、長崎県の対馬に生息する「ツシマジカ」。顔だけをちょこんと海の上に出して泳ぐ、メスのツシマジカ。泳ぐシカの映像を見た街の人は、「かわいい」、「よっぽど、いいことがあったのかしら」、「なんか信じられないよね」などと話した。「泳ぐシカ」を発見した対馬海上保安部・村下 亮海上保安官は、「わたしは今まで見たことがなかったので、『エッ!』って思った。犬かきの状態で、顔だけ出して泳いでいた」と話した。シカは、対馬の浅茅湾内のおよそ300メートルをおよそ5分で泳ぎ、岸に到達すると、森の中へ入っていった。対馬で海を渡るシカが発見されたのは、およそ2年ぶりのことになる。2005年には、オスのツシマジカが泳ぐ様子が確認されている。「泳ぐシカ」を発見した村下 亮海上保安官は「(なぜ泳いでいた?)わからない。わたしが見た時は、すでに泳いでいたので。シカ本人に『しか』わからないということで」と話した。シカが海を渡るのは、なぜなのか。真っ青な海を泳ぐ1頭のシカ。これは、対馬と同じ、長崎県の五島列島で発見された海を渡るオスのシカで、五島列島には、およそ500頭が生息しているという。泳ぐシカを撮影した人は「シカは泳ぐものだというのが、(地元の)島では常識なので。泳いでいるシカを漁師が捕まえて、小学校に持ってきて飼った思い出もある」と話した。そこで取材班は、奈良公園に向かった。奈良公園には、天然記念物のシカがたくさんいる。国の天然記念物である野生のシカが生息している、奈良市の奈良公園。公園にある池へ向かってみると、シカが池の中に入っていた。水の中を怖がらすに歩き回るシカ。行動を観察してみると、シカは、反対側の岸に上がり、生えている草を食べていた。観光客は「水に入るんだ~と思って、ちょっとびっくり!」と話した。専門家によると、対馬の海で発見されたシカは、餌を求める動物本来の本能により、海を渡った可能性もあるという。
(拳銃ずさん管理で警部補を処分、愛媛)
愛媛県内の警察署に勤務する警部補が拳銃を署内の更衣室ロッカーに放置し、実弾数発をズボンのポケットに入れたまま持ち帰ったとして、県警本部長の訓戒処分を受けていたことが8日、県警への取材で分かった。また別の警察署の警部補ら4人が家宅捜索先の民家に手錠1個と白紙の捜査書類の用紙数十枚を置き忘れるミスがあり、警部補と副署長の警視が署長注意処分を受けていたことも分かった。処分はいずれも3月15日付。県警監察官室は理由を「いずれも管理が不徹底だったが法令違反ではない」と説明している。県警監察官室によると、拳銃を放置したのは2月2日午前9時半ごろ。当直勤務を終えて着替えた際にロッカーに入れたまま施錠した。実弾は制服のズボンに入れて、着たまま帰った。県警の内規は別室の保管庫に銃本体と弾を別々に戻すよう定めており、午後の定期点検で発覚。警部補は「忘れていた」と話しているという。別の警部補らが手錠などを置き忘れたのは1月26日午前8時ごろで、捜索を受けた住民が連絡したため回収した。手錠と書類は手提げかばんに入っていた。

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(中山は4位、クレー射撃W杯)
クレー射撃のワールドカップ(W杯)は3日、イタリアのロナトで行われ、女子トラップでロンドン五輪代表の中山由起枝(日立建機)は上位6選手による決勝に進み、合計86点で4位だった。
(山菜採りの男性がクマに襲われけが:岩手)
5日午前11時10分ごろ、紫波町赤沢の山林で、盛岡市月が丘の男性(65)がクマに襲われ、自ら119番通報した。男性は右腕や左肩をかまれるなどのけがを負い、盛岡市の県高度救命救急センターに運ばれた。現場は赤沢郵便局の東約500メートルの山林。紫波署によると、男性は山菜採りのため1人で山に入り歩いていたところ、成獣とみられるクマに襲われた。同署と町は岩手中央農協の有線放送で注意を呼び掛けた。
(クマに襲われ男性会社員軽傷:岐阜)
4日午前9時半ごろ、下呂市馬瀬黒石の山林で、タラの芽を採っていた近くの会社員の男性(62)がクマに襲われ、左手首を4針縫う軽傷を負った。下呂署によると、山の斜面にいた男性が笹やぶの中から下りてきた体高約70センチのクマに抱きつかれ、10メートルほどクマと一緒に滑落。持っていた山菜採り用の木の棒でクマを数回たたいたところ山の中へ逃げていったという。
(クマの目撃情報:新潟)
6日午後6時すぎ、阿賀町大牧の線路脇の林で、クマ1頭を目撃したと、同所に住む男性から津川署に通報があった。クマの体長は約1メートルで、山に入っていった。現場は民家から約100メートルと近く、同署や阿賀町役場は注意を呼び掛けている。
(霊園でクマ目撃情報、市がパトロール:北海道)
札幌市西区の霊園でクマを目撃したとの情報が寄せられたため、市は4日朝、職員を派遣し、付近のパトロールにあたった。今のところ、クマは見つかっていない。札幌市西区の手稲平和霊園で目撃されたのは体長約1メートルのヒグマで、3日午後4時20分頃、墓参りに来た男性が、約30メートル離れた斜面にうずくまっているのを目撃したという。市は注意を促す看板を設置するとともに、4日午前6時から職員2人が周辺を巡回したが、クマの足跡やふんなどは発見されず、その後も目撃情報は寄せられていない。
(野生サルに線量計:福島)
東京電力福島第一原発事故による山林の放射能汚染の状況を把握するため、福島大の高橋隆行副学長(ロボット工学)の研究グループは、野生のニホンザルに首輪形の測定器を付けて放射線量を測る実験を今月中にも始める。放射線量の分布を明らかにし、除染作業に役立てるのが狙いだ。測定器は重さ350グラムで、線量計と全地球測位システム(GPS)を搭載。サルの首に付けて山林に放し、放射線量と位置情報を収集する。現在、山林の放射線量は航空機で上空から測定しているが、サルに「代行」してもらうことで、山深い地区でも測定が可能になると期待している。高橋副学長は、群れをつくって一定の縄張りの中で行動するサルの習性に着目。サルに線量計を装着すれば、一定エリアの放射線量の分布を把握できると考えた。群れからはぐれにくい雌ザルを捕獲して装着し、測定器は信号を送ると自動的に外れる仕組みになっており、2週間後に測定器を回収してデータを分析する。実験は、4月16日に警戒区域が解除され、比較的放射線量が高い南相馬市南部で行う予定。測定器を付けたサルを順次増やしていき、広範囲にわたる放射線量マップの作成を目指す。高橋副学長は「山林の放射性セシウムは雨水の流れなどによって移動しやすく、汚染状況がつかみにくい。線量分布を知ることで野生動物の保護にも役立てたい」と話している。
(お騒がせシカ、山に戻る:広島)
福山市の中心部で出没していたシカは4日、市内の北西部で山に向かっているのが目撃された。市は市街地に出てくる可能性は低くなったとして捕獲態勢を解除した。市によると、同日午後2時10分ごろ、芦田町福田の福戸橋河川敷で市民が目撃。その後、南西約1・5キロの郵便局近くで山に向かっていたという。市は芦田町周辺の山でシカの生息を確認している。シカは1日午後から市街地に出没し、3日夜に北本庄の山手橋付近で目撃情報が寄せられた。
(捕獲ダメ、追い出すシカ:富山)
砺波市東保の北陸コカ・コーラ砺波工場で5日、カモシカが敷地に迷い込み、約3時間半にわたって逃げ回る騒ぎがあった。国の特別天然記念物で捕獲できないため、市職員らが悪戦苦闘の末、追い出した。市教委によると、カモシカは体長約1メートル50で成獣と見られる。午後0時50分頃、社員が発見し、市に連絡。市職員らがロープを手に追い出そうとしたが、カモシカは縦横無尽に走り回り、午後4時20分、ようやく敷地の外に出た。同社の岡田裕之さん(50)は「1998年の工場開業以来、カモシカが来たのは初めて。無事に山へ帰ってくれればいいが」とホッとした様子で話していた。
(住宅街に“ウリ坊”、捕獲作戦は失敗:広島)
3日、広島市の住宅団地にイノシシが現れた。消防などが捕獲を試みたが、捕まえることはできず、林の中に逃げたという。3日午前10時頃、広島市西区の住宅団地にイノシシが出没し、騒然となった。イノシシは民家の車庫に隠れて、猟友会などが網での捕獲を試みたが、イノシシは網の隙間をくぐり抜けて住宅団地を逃走した。体長は約50センチで、子供のイノシシとみられる。結局イノシシは林の中に逃げ込み、捕らえることはできなかった。
(「九州のクマ」本当はいる?25年ぶり生息調査へ)
九州に野生のクマはいない。そんな定説がくつがえるかもしれない。大分、宮崎県境の祖母山一帯で6月、25年ぶりに本格的な生息調査が実施される。周辺で正体不明の黒い動物が相次いで目撃されているため。NGO・日本クマネットワーク(JBN)は長年の論争にケリをつけると、意気込んでいる。北海道にヒグマ、本州・四国にツキノワグマが生息し、毎年1500頭ほどが捕獲されている。九州では1957年に大分、宮崎県境の山中でツキノワグマの子グマの死体が見つかったのを最後に、野生のクマは確認されていない。大分県はレッドデータブック(2001年版)でツキノワグマを「野生絶滅」と記しており、宮崎、熊本両県も同じ見方だ。87年に大分県豊後大野市の山中でツキノワグマが射殺された。DNAを調べたら、福井、岐阜両県に生息するクマの特徴があると判明。九州の外から持ち込まれた可能性が高いとして、「九州では絶滅」の説が定着した。
(ヤギを放牧、雑草駆除や鳥獣被害減少など効果:神奈川)
耕作放棄地の荒廃が進む中、ヤギを“助っ人”として放牧する秦野市の事業が3年目に入った。草を食べることによる雑草駆除の本業はもちろん、シカやイノシシによる農作物の被害を減少させたり、周辺農家を癒やしたりと、さまざまな効果をもたらしている。 市農産課によると、市内の荒廃農地は約57ヘクタール(2000年調査)。農家の高齢化や後継者不足に加え、鳥獣被害も深刻化しており、さらに荒廃が進むと見込まれることから解消策を迫られていた。 ヤギの放牧事業がスタートしたのは、2010年1月。独立行政法人家畜改良センター茨城牧場長野支場(長野県佐久市)からヤギ2頭を無償で借り受け、秦野市菖蒲の耕作放棄地に放牧した。 同年4月と昨年5月に2頭ずつ増やし、現在は菖蒲、菩提、羽根の3地区で雄が2頭ずつ計6頭が放牧されている。 2頭が担当する荒廃農地は1区画10アール程度。約10メートル離れた2本のくいの間に張られたワイヤにつながれており、ヤギはその間を自由に行き来できる。クズやカヤなど多年草をよく好み、雑草がなくなり始めたら、くいの位置を雑草の多い所にずらしていく仕組みだ。 水と塩分補給用の塩を与える必要があるが、風雨の時は自ら木製の小屋に入るなど、ほとんど手がかからない。ふん尿のにおいも苦情はなく、「課題は草が少なくなる冬場ぐらい」(同課)。これまでに数回、くいが倒れるなどしたが、ヤギは逃げることなく、近くに2頭で寄り添っていたという。 ヤギには公募などで「テン」や「カール」といった名前が付けられ、市民に親しまれる存在になりつつある。市は今後、市内の幼稚園や小学校での環境学習への活用策も検討している。 同市菖蒲の放牧地近くで農業を営む諸星一雄さん(66)は「ヤギが来る前は雑草が人の背丈ほど生い茂り、シカのねぐらにもなっていた。見通しがよくなったことで鳥獣被害も減った。子どもたちがヤギを見に来るなど、こちらも和ませてもらっている」と話している。 荒廃状況や農地の広さによるが、1カ月程度でヤギを別の農地に移動させる計画。市は放牧を希望する農家を募っており、現在2軒の農家が“助っ人”を待っている状況だ。 同課は「ヤギには農地の保全管理に大きく貢献してもらっている。農家の方々や地域住民が愛情を込めて接してくれていて、農業に関心を持ってもらうきっかけにもなる」と思わぬ効果に喜んでおり、今後も事業を継続していく考えだ。

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(クレー協会、臨時総会招集を請求)
新旧執行部の対立が続く日本クレー射撃協会の現執行部(平井一三会長)は1日、同執行部が選任された2009年3月の総会決議の有効性を訴えた最高裁への上告を取り下げた。裁判では一、二審とも決議不存在の確認を求めた旧執行部(麻生太郎会長)の主張が認められており、現執行部の敗訴が確定する。ただし、協会正常化には役員を改選し新たな執行部を選出することが不可避とし、旧執行部の麻生会長に対し同日、役員を改選する臨時総会招集の請求も行った。請求には47都道府県の正会員から、定足数を超える同意が集まった。定款では請求後、30日以内に総会を開くことが定められている。長引く内紛で同協会は補助金支給を差し止められ、選手強化にも影響が出ているほか、日本体育協会は適正な協会運営がなされていないとして処分の検討を始めている。
(列車とクマが衝突か:福島)
昨夜、福島市の山形新幹線のトンネル内で、列車がクマとみられる動物と衝突し、緊急停車した。乗客にケガはなかった。きのう午後8時半頃、福島市大笹生の山形新幹線上りのトンネルで、列車がクマとみられる動物と衝突し、緊急停車した。乗客にケガはなかった。JRによると、運転士が線路上にクマのような動物をみつけてブレーキをかけたが、止まりきれずに衝突したという。職員が現場付近を点検したところ、クマとみられる動物はおらず、逃げたとみられる。県内では、今月に入りクマの目撃情報が相次いでいて、県は注意を呼びかけている。
(山形新幹線、クマと衝突?:山形)
1日午後8時半ごろ、JR奥羽線の板谷駅(山形県米沢市板谷)と赤岩駅(福島市大笹生)の間で、新庄発東京行きの山形新幹線「つばさ158号」が、クマのような動物とぶつかった。乗客117人にけがはなかった。JR東日本福島支店によると、運転士はクマのような動物と衝突したと話しているという。列車は車両点検のために徐行しながら赤岩駅まで移動したため、福島からの出発が定刻より約1時間遅れた。後続の列車は徐行して現場を通過したが、クマの姿は見えなかったという。JR東日本は2日朝から現場周辺を捜索する予定。
(ツキノワグマ肉の基準超セシウム:山形)
全国の自治体が行った食品中の放射性セシウムの検査結果をまとめた厚生労働省が、基準値を超えた山形県の野生ツキノワグマの肉を「畜産物」に分類して発表し、県が「牛や豚から放射性物質が検出されたと誤解され、風評被害を招く」と修正を求める事態になっている。県によると、県南で4月に検査のため捕獲されたツキノワグマ2頭から、それぞれ基準値(1キログラム当たり100ベクレル)を超える105ベクレル、109ベクレルの放射性セシウムが検出された。同月から適用された新しい基準値を超えた食品はほかにない。厚労省は4月1日以降の全国の検査結果をまとめ、食品の分類ごとに今月1日発表し、ホームページ(HP)にも掲載した。HPでは「山形県の畜産物は1266件中、2件で基準値を超えた」とされ、品目欄に「ツキノワグマ肉2件」と記されている。県は厚労省に「野生のクマが畜産物に該当するのか」と照会。その上で畜産物ではなく「その他」の項目に分類するよう求めた。厚労省監視安全課は「『その他』は加工食品を指す。品目欄にツキノワグマと明記してあり風評被害の心配はない」と反論している。
(ハト駆除費求め2市を提訴:兵庫)
兵庫県西宮市と尼崎市から委託を受け、公園内のハトを30年前から約1万8千羽駆除していた西宮市の有害鳥獣駆除捕獲業の男性が、両市に費用など計約800万円の支払いを求める訴えを神戸地裁尼崎支部に起こしていたことが2日までに分かった。訴状によると、男性は1982年に両市から委託を受け、2010年までに延べ307日間にわたり作業。両市の公園などにいるハト計約1万8千羽を捕獲、処分した。男性は、費用を両市が負担することで合意していたと主張している。両市はそれぞれ「訴状が届いていないのでコメントできない」としている。
(市街地にシカ出没:広島)
広島県福山市東深津町など中心部に近い住宅街で1日夜から2日朝にかけ、住民から「シカがいる」との通報が相次いだ。市は付近の幼稚園や小中学校に通う児童生徒らに注意を呼び掛けているほか、職員や猟友会のメンバーら約30人で捜索を始めた。けが人はいないという。野生のシカが生息する山間部からは離れている上、国道2号を横断したとみられ、市の担当者は「こんな場所にシカが出るとはまったく想定外だ」と驚いている。福山市によると、シカが目撃されたのはJR山陽線の東福山-福山間の住宅や商業施設が混在する市街地。1日夜から計4件の情報が寄せられた。シカは角が落ちており、3~4歳ぐらいで大きさは不明。市は2日午前8時から捜索するとともに、児童生徒らが登下校時に蹴られたりしてけがなどをしないよう注意を呼び掛けている。
(シカとぶつかり男性軽傷:広島)
シカの目撃情報が相次いでいる福山市で2日夕方、ジョギング中の男性がシカとぶつかりケガをした。広島市西区では3日午前イノシシが出没した。
(カラスのせい?新幹線停電で最大40分遅れ:福島)
3日午前6時10分ごろ、東北新幹線の郡山−白石蔵王間で停電が発生した。約1時間後に復旧したが、一時、両駅で上下計4本が停車するなど上下計10本が最大約40分遅れ、約4000人に影響が出た。JR東日本によると、福島駅の北約500メートルの架線上にカラスが作った巣から金具のようなものが垂れ下がっていたという。同社は、金具が架線に触れて停電した可能性もあるとみて、詳しい原因を調べている。
(シカ防御に音波装置:長野)
昨春、ニホンジカの食害に遭った大町市中山高原の菜の花畑で、シカが嫌うという音波の発生装置を使った防御実験が行われている。寒冷とされる大北地方にも近年はシカの進出が目立ち、観光スポットとして注目されながら昨季を棒に振った同高原。今季は作付けを減らしたものの順調に生育し、間もなく見頃を迎えそうだ。中山高原は北アルプス後立山連峰を望む標高約千メートルの丘陵地で、2004年から周辺農家が約8ヘクタールを開墾。5月から菜の花、8月からソバのお花畑が人気を呼び、10年夏にはNHK連続テレビ小説「おひさま」のロケもあった。ところが昨年4月、冬越ししたはずの菜の花の株ほぼ全てが芽も葉も出ない状態で見つかった。シカの足跡があったため大北猟友会美麻支部がくくりわなで捕獲を開始。併せて昨年夏、人間には聞こえない高周波の音波で鳥獣を寄せ付けない効果があるとされる装置をソバ畑に試験的に置いた結果、周辺100メートル程度の有効範囲では食痕が見当たらなくなったという。今季も「菜の花農業生産組合」と大町市の市民団体「NPO地域づくり工房」が協力し、まだ積雪のあった3月下旬に、菜の花だけを栽培する1ヘクタールの一角に装置1台を商社から有償で借り受けて設置。「ピシュッ、ジジジジ…」という小さな音が断続的に響く中、株は青々とした茎と葉を伸ばし、この大型連休に入ってからは花も咲きそろい始めている。「今後もさらに装置の効果を確かめていきたい」と、同工房代表理事の傘木宏夫さん(52)。畑周辺にはなおもシカと見られる足跡が散見されることから、猟友会も引き続き周辺にくくりわなを仕掛け、見回りを組み合わせて効果を上げる考えという。
(クマ脂から美容クリーム:岩手)
八幡平市小柳田の飲食業小林義政さん(69)は、ツキノワグマの脂を使った美容クリーム「深山(みやま)の熊油クリーム」を販売している。やけどの治療など伝統的な使用のほか、最近は美容面でも注目を集める。小林さんは「昔の人から体験で伝わる、クマのいろいろな価値を知ってほしい」と期待する。1970年代から狩猟免許を持ちクマ猟を続けてきた小林さんは、98年ごろからクマの脂を使ったクリームを作り、知り合いらに分けていた。今年3月に商標登録を取得し、本格的に販売を始めた。首都圏のエステサロンにも定期的に販売しているという。「深山の熊油クリーム」は32ミリリットル入り3800円(税抜き)。
(シカ・イノシシ肉を下関の特産品に:山口)
下関市は有害獣として駆除した後、地中に埋めて処理してきたシカやイノシシの肉を地元の特産品として活かそうと市内に解体処理施設を建設することになった。解体処理施設が建設されるのは下関市豊田町にある「みのりの丘」の一角だ。下関市では毎年、田んぼや畑を荒らすシカやイノシシを有害獣として駆除していて2010年度はシカを959頭、イノシシを898頭を駆除している。これまでは駆除後、土に埋めて処理していたが、その肉を地元の特産品として活かそうと今回その処理施設を建設するもので、年間にシカとイノシシ合わせて600頭を解体処理する計画だ。同じような取り組みは島根県美郷町が行っていて処理したイノシシの肉を「山くじら」として売り出している。施設の整備費は約5900万円で来年4月以降の稼動を目指している。
(イノシシ毛皮集魚効果は:愛媛)
農作物に深刻な被害を与えるイノシシの駆除後の活用方法を模索するため、宇和島市遊子の漁業者が2日、イノシシの毛皮を使った漁法の実験を始めた。独特の臭いや海中で毛がなびくことで魚を寄せる効果があるとの仮説を立て、1カ月ほどかけて実験する予定。実験はタコやカワハギを捕獲する網かごに細切れにしたイノシシの毛皮を入れて水深15~20メートルの海底に投入。従来はアコヤ貝の貝殻などを入れて漁を行っており、どちらの網に多く獲物が集まるかを比較実験する。遊子漁協女性部長の山内満子さん(44)が、西予市でイノシシ肉の加工などをしている業者から、廃棄する毛皮を何か利用する方法はないかと相談を受けたことがきっかけ。「昔は近くに養豚場があり、豚の皮を網に入れて魚を捕っていた」という話をベテラン漁師から聞き、「イノシシの毛皮にも集魚効果があるのではないか」と考え、かご漁をする地元漁業者に協力を求めた。山内さんは「魚がたくさん捕れれば、他の漁業者にも広げられるかもしれない。イノシシの新しい利用につながれば」と期待を寄せている。
(ホッキョクグマは遠くまで泳げる)
米地質調査所(USGS)が中心となって行った研究の結果が1日発表され、ホッキョクグマはかなりの距離を泳げることが明らかになった。北極では夏の海氷が消えつつあるため、これが生存に不可欠な能力になる可能性がある。研究結果は「カナディアン・ジャーナル・オブ・ズーロジー」に掲載された。研究では2004年から09年にかけて、アラスカ州ボーフォート海南部に生息する雌のホッキョクグマ52頭を追跡した。その結果、約3分の1が48キロメートル以上泳いだことが分かった。04~09年は夏の海氷が特に少なくなった時期だ。超遠泳は50回記録され、その平均距離は154キロだった。1頭のクマは352キロ近くまで泳ぐことができた。連続で泳いだ時間はほぼ1日から10日近くにまで及んだ。クマの動きは全地球測位システム(GPS)機能のある首輪を使って追跡した。USGSアラスカ科学センターの生物学者、カレン・オークレー氏によると、雄の首は太すぎて首輪を付けられなかったため、雌だけが調査対象になった。USGSの関係者によると、調査対象のクマの多くには子どもがいたが、少なくとも子グマの一部は母グマを追って泳ぐことができた可能性があるという。子グマには首輪が装着されていなかった。USGSは声明の中で、こうした長距離を泳げる能力がホッキョクグマにとって良いものである公算が大きいものの、科学者らはクマが泳ぐことでエネルギーを消費しすぎている点を懸念していると述べた。オークレー氏は今回のサンプル調査について、ホッキョクグマ全体の運命について結論を導き出すには規模が小さすぎると指摘した。ホッキョクグマは生息地である北極が急速に温暖化していることを理由に、08年に絶滅危惧種に指定された。

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(散弾銃で自殺か?男性が車内で血を流し死亡:東京)
東京・足立区の駐車場で、男性が車の中で顔から血を流して死んでいるのが見つかりました。車内からは散弾銃が見つかっていて、警視庁は自殺とみて調べています。27日午後2時ごろ、足立区梅田の駐車場で、「借りている場所に見慣れない車が止まっている」と男性から110番通報がありました。警察官が確認したところ、ワンボックスカーの2列目の座席で、40代から50代の男性が顔などから血を流して死んでいるのが見つかりました。警視庁によりますと、顔などの傷は銃で撃たれたもので、男性の脇には散弾銃が落ちていました。車内には遺書のようなメモが残されていたことなどから、警視庁は、男性が散弾銃で自殺を図ったとみて身元の確認を進めています。
(クマに襲われ、男性2人大けが:岩手)
28日正午ごろ、西和賀町杉名畑44地割の山林で山菜採りをしていた、同町野々宿61地割の後藤尚弘さん(70)がクマに襲われ、大けがを負った。北上署によると、後藤さんは冬眠中のクマの巣穴に落ちたという。左の頭頂部から額を引っかかれるなどして重体。また、宮古市千徳24地割の山中でも同日午前7時50分ごろ、畑仕事をしていた農業、佐々木功さん(56)がクマに襲われた。宮古署によると、佐々木さんは頭部や足をかまれ重傷という。
(山菜採りの男性が襲われ軽傷:群馬)
26日午後2時半ごろ、みなかみ町下牧、三峰山の山林で、1人で山菜採りに訪れていた同町の男性会社員(59)がクマに襲われ、右腕と頭に軽傷を負った。沼田署によると、男性は「クマが後方から突然現れ、襲われた」と話しているという。現場は関越自動車道下牧パーキングエリアから東へ約1キロの山林。
(五輪テスト大会、中山は27位)
ロンドン五輪のテスト大会を兼ねた射撃のワールドカップ(W杯)は26日、五輪の本番会場で行われ、クレー女子トラップ予選で五輪代表の中山由起枝(日立建機)は62点で27位となり、上位6人による決勝に進出できなかった。中山は予選第2ラウンドを終えて45点で7位につけたが、風が強くなった最終ラウンドは17点と振るわなかった。中山は33歳のママさん選手で北京五輪4位。
(阿仁熊牧場営業スタート:秋田)
ツキノワグマなどを展示飼育している北秋田市の市営阿仁熊牧場は28日、今季の営業をスタートした。オープニングセレモニーであいさつした運営会社の鈴木謙一社長(75)は20日に発生した秋田八幡平クマ牧場の事故に触れ「念には念を入れ安全第一に運営している。不安になる方もいるかもしれないが、安心して来場いただけるようスタッフ一同頑張りたい」と述べ、安全性を強調した。鈴木社長によると、阿仁熊牧場は毎朝場内を確認し、クマの成獣を展示するオリに積雪がある場合は、オリ内側の壁際の雪に水をかけ溶かし、クマが登れないよう対策をとっていた。また事故を受け、県などが行った立ち入り検査でも問題ないとして、危険性は除去できているとの認識を示した。ヒグマ6頭が脱走し従業員2人が犠牲となった八幡平の事故について同牧場の男性飼育員は「不安はない。八幡平みたいな事故は、普通に管理していたら考えられない」と話していた。同牧場では今年2月、ツキノワグマの赤ちゃん7頭が誕生し、ツキノワグマは計80頭となった。またヒグマも1頭飼育されている。孫と訪れた鈴木順子さん(62)は「毎年来ていて信頼しているので、八幡平の事故があっても、全然不安にはならなかった」と話した。初日の来場者は約150人と例年の半分にとどまった。同牧場は「八幡平クマ牧場(鹿角市)で起きた事故の影響があるのかもしれない」と話している。同牧場は例年通り11月まで開園予定。今季の来場客数は約2万人を見込んでいる。
(ヒグマの親子目撃:北海道)
4月30日午前10時ごろ、千歳市水明郷無番地の斜面で山菜採りをしていた同市在住の男性(58)が穴の中にいるヒグマの親子2頭を発見し、帰宅後に110番通報した。千歳署によると、現場は千歳川右岸の支笏湖公園自転車道線の西方向に700メートル地点の南向き斜面を300メートル登った所。千歳市と猟友会が出動し、穴の中で親子グマを確認。周辺は山菜採りに訪れる市民も多いことから2カ所に「熊出没」の注意看板を設置した。同署はクマに注意するよう広報しパトロールした。1日も早朝から、猟友会と市の担当者が現場を警戒したが、穴の中のクマは確認できなかった。
(河川敷にクマ:滋賀)
29日午後8時半ごろ、長浜市余呉町坂口の余呉川河川敷で国道365号を車で走行中の40代の男性がクマを見つけ、110番した。県警木之本署によると、体長は約1メートルで、署員が付近を捜索したが、見つからなかった。同署は市とともに、付近住民に注意を呼びかけている。
(県道で子グマか:山形)
28日午前11時頃、酒田市中野俣の県道を横断するクマを、近くで農作業をしていた男性が目撃し、酒田署に通報した。発表によると、クマは体長約70センチで、子グマとみられる。現場は民家が点在する田園地帯。
(クマ出没注意、県が呼び掛け:群馬)
みなかみ町で二十六日に山菜採りをしていた男性会社員(59)がクマに襲われけがをしたことを受け、県は二十七日に県庁で開いた本年度の鳥獣行政・被害対策担当者会議で、県内市町村の担当職員に住民へ注意喚起するよう文書で要請した。県自然環境課によると、クマによる人身被害の確認は今年初めてで、観光客にも警戒を呼び掛けている。みなかみ町も同日、現場周辺の六カ所に「クマ出没注意」の立て看板を設置。町教育委員会も二十六日夕、近くの古馬牧小学校と月夜野中学校に電話連絡し、クマよけ鈴の携行や集団登下校を指導した。
(クマとの遭遇注意:石川)
山菜採りや山登りが本格化するのを前に、県はツキノワグマへの注意を促す手引きを配布するとともに、出没情報の提供を呼びかけている。近年は大量出没し、人が襲われる被害も起きており、県自然環境課は「人里近くの山でも遭遇する可能性がある。十分気をつけて事故を防いでほしい」と話している。ツキノワグマは、体長1メートル20~1メートル45で、体重40~130キロ。雑食性で、主に山菜や木の実などの植物を好む。春は沢沿い、夏は野イチゴの多い林、アリやハチの巣のある場所、秋は木の実の多い森に集まり、果実を食べるために市街地に出没することもある。県の調査では、県内には、白山麓を中心に七尾市以南に700頭前後が生息しているとみられる。県は、クマの生態や、遭遇を予防する方法、出遭ったときの対処法などを紹介する手引きを5000部作成し、市役所や町役場などで配布している。手引きでは、クマと出会わないようにするには、鈴やラジオなど音の鳴るものを身につけて人間の存在をクマに知らせ、もし遭遇してしまった場合は、慌てず静かに後退して立ち去るよう指導している。クマは本来、臆病でおとなしい動物であり、過度に恐れる必要はない。ただ、出産したばかりの子連れの母グマは、非常に神経質になっているため危険度が高いという。県内では2004年、ツキノワグマが大量出没。1000件以上の目撃情報が県に寄せられ、農林業被害は5000万円近くに及んだ。市街地にも相次いで出没し、5件の人身被害も発生した。06、10年にも大量出没し、それぞれ4件と5件の人身被害があった。背景として、過疎や高齢化で森林管理が行き届かなくなり、奥山と里山の区別がつかなくなり、本来は大木が生い茂る奥深い森林に生息するツキノワグマが、里山に定着するようになったことが考えられるという。県は昨年6月から半年間、金沢市の里山に自動カメラ18台を設置し、生態調査を行った。ただ、撮影回数はわずか21回で詳しい生息実態は把握できておらず、今年度も調査を続ける方針だ。
(行楽はクマにご用心、餌豊作で個体数増か)
行楽シーズンを迎えて山菜採りや森林浴、レジャーなどで山に入る機会が増える。一方で、動物も冬眠から覚めるなどして活動が活発になり、とりわけクマは今年、餌となる木の実が昨年豊作だったため、個体数が増えている可能性があるとの推測が有力となっている。子連れのクマは特に危険とされており、関係者は山に入る際は十分に注意するよう呼び掛けている。鳥取県に生息するクマはツキノワグマで、主な生息地は鳥取県東部の扇ノ山から氷ノ山にかけての山中とされる。成獣は大きいもので体長140センチ、体重150キロになる。県公園自然課によると、クマの出産頭数は餌となるドングリの前年の出来に影響を受ける傾向があるとされる。「不作のときの出産頭数が約1頭なのに対し、豊作の場合は約2~3頭になる」と同課。ドングリが不作だった2010年度の翌年の県内でのクマの捕獲・目撃・痕跡確認件数は114件。これに対し、豊作だった09年度の翌年の同件数は449件と約4倍に上っている。昨年度はドングリが豊作だったことから、同課は「今年は出産するクマが多いのでは」と推察する。また、10、11年度に行ったモニタリング調査から、今年は出産を示唆する行動パターンが見られるという。冬眠から目覚めたクマは通常、餌を求めて4月下旬から5月の下旬にかけて活動が活発になるが、今年はあまり動きが見られず、出産したクマが巣穴などからあまり動かないためと推測される。同課は「子連れのクマと遭遇すればかなり危険。子グマを守ろうとする親グマに襲われる可能性がある」とし、対策として「クマ鈴」など音が出るものを身に着けて自分の存在を知らせることや、山菜採りやレジャーに没頭せずに周囲に気を配ることを挙げている。
(24年ぶり箱わな復活、カラス駆除に有効:青森)
青森県弘前市は、カラスによるふん害や生ごみを荒らされる行為が市街地で絶えないとして、箱わなで捕獲する対策に乗り出す。銃が使えない市街地での駆除法で、箱わなの使用は1988年度以来、24年ぶり。市によると、箱わなは木製を想定し、高さ3メートル、幅と奥行きそれぞれ5メートル。内部に仕掛けたエサの肉を狙い、カラスが天井の穴から中に入ると、天井に下がる鉄の棒に阻まれ、逃げられない構造だ。6月に2か所の市有地に設置して年間計400羽を捕獲する。郊外では昨年度、農家が猟友会に依頼して猟銃で1000羽を駆除している。市の2月の個体数調査では約4400羽が観測されており、今年度は郊外と市街地で全体の3割にあたる1400羽を駆除する予定。計画は、この日、町会会長や商店街関係者が集まった会合で報告され、「飲食店街でのふん害が汚い」などと容認の声が大半を占めた。
(かんきつ類食い荒らすサルやカラス、犬が撃退:和歌山)
かんきつ類を食い荒らすサルやカラスに悩む和歌山県串本町高富の宇井農園で、屋久島犬「マロン」(雌、3歳)が活躍している。猟犬出身だが、「猟には向いていない」とされ、4月に農園の番犬に転身した。今ではすっかり家族の一員だが、動物のちょっとした気配にも敏感で、大声で吠えて追い払い、果物を守っている。同園(3000平方メートル)は、県特産の三宝柑(さんぼうかん)や福原オレンジなど9種類約300本のかんきつ類を70年以上栽培している。甘い果物を狙い、今年も春先からサルやカラスが大群で押し寄せ、半分の実が食害を受けたという。同園によると、町に有害鳥獣の駆除を申請し、県猟友会串本分会が発砲して追い払っているが、しばらくすると、サルもカラスも戻って来る。拡大する被害を少しでも食い止めようと、同分会にマロンを紹介してもらった。マロンは鹿児島県の屋久島生まれ。約2年前、イノシシやシカの猟犬として同町に来た。しかし、猟に行っても早く戻ってしまうなどで「猟には不適合」と判断され、今年3月に猟犬を辞め、同農園に引き取られた。猟犬時代の名前は「ふゆ」だったが、「公家顔でクリ色の毛色をしている」ことから、マロンと改名した。マロンが任されたのは、同農園の山頂付近。効果はてきめんで、毎日30〜40匹の群れで来ていたサルは、最近は姿を見せないという。同農園の宇井良子さん(52)は「次はカラス対策。同分会に駆除を依頼しても、町の許可が下りるまでに1週間かかるので、その期間の短縮を期待している」と訴える。
(牧草地にシカ出現:山梨)
新緑の季節を迎えた八ケ岳山麓(さんろく)の清里高原(山梨県北杜市)で24日、30頭以上の野生のシカの群れが牧草地で草を食べる姿が見られた。甲府市の全日写連会員、多(おおい)泉さん(73)が撮影した。風景を撮影しようと車で訪れた多さんの100メートルほど先の林からシカの群れが現れた。「これほど多数の群れを見たのは初めて」。200ミリ望遠レンズをつけたデジタルカメラで夢中になって撮影した。地元の山梨県立八ケ岳自然ふれあいセンターによると、冬の積雪が減った5年ほど前から、急激に目撃情報が増えており、夕方に80頭近い群れが見られることもある。牧草の新芽を食べるため、収穫量が落ちたり、リョウブやモミなどの樹皮を食い荒らし、山の木が枯れたりする被害も目立つという。
(「イノシシ目撃」証言:愛知)
名古屋市天白区の相生山緑地で最近、イノシシの目撃情報が目立っている。戦後の開発で市街地に残った「緑の孤島」ともいえる自然緑地に、果たして野生のイノシシが生息しているのか。今のところ人的被害はないものの、近くには小中学校や住宅地もある。天白署は通学時間帯などに警戒を続け、「襲ってくる恐れもある。むやみに近づかないでほしい」と呼び掛ける。天白署などによると、今月二十四日午後八時四十分ごろ、相生山緑地内の北西にあるゴルフ練習場付近で、四十代の男性従業員が「ガサガサ」という音を聞いた。その方向を確かめると、体長一~二メートルのイノシシの成獣一頭が走り去っていくのが見えた。
緑地は百二十三ヘクタールで、ナゴヤドームの二十倍以上の広さ。市営地下鉄野並駅から五百メートルほどしか離れておらず、周辺には一戸建て住宅やマンションが立ち並び、山根、相生の両小学校や南天白中学校がある。この周辺でイノシシの目撃情報が増え始めたのは数年前から。緑地を管理する市天白土木事務所は昨年三月、緑地内で体重八〇キロほどの成獣一頭を実際に捕獲している。今年二月には緑地内の自然観察用無人カメラにイノシシ一頭が写っていた。土木事務所の担当者は「イノシシが野生であったとしても、住宅地に近いので放置はできない」と話す。今週末から緑地内に、箱型のわなを仕掛けて捕獲を目指す。緑地内の山沿いの一軒家に住む川瀬均さん(78)は今月上旬以降、野菜を作っている畑の付近でイノシシの足跡やミミズを食べるために土を掘り起こした跡を何度か見つけている。「四十年前からここで住んでいるが、こんなことは初めて」と話す。東山動物園の大島正昭獣医師は「緑地とはいえ、市街地の中。タヌキやサルは以前からいるが、イノシシは初耳。本当に昔からいた野生なのか? 誰かが飼っていたとも考えられる」と指摘する。
(県と岐阜大、寄付講座開設へ:岐阜)
シカやイノシシなどの野生動物による農作物などへの被害が県内で後を絶たない。10年度の被害総額は約4億8300万円で、05年に比べ約4倍と急増した。こうした状況を受け、県は、岐阜大(岐阜市柳戸)と鳥獣対策の研究に関する寄付講座を開設する協定を締結した。鳥獣対策に特化した自治体の寄付講座は全国で初めてという。寄付講座「鳥獣対策研究部門」は同大野生動物管理学研究センターの中に設置される。期間は来月1日から5年間で、県は「森林・環境税」から年間2000万円(計1億円)を寄付する。これまでの鳥獣捕獲対策の検証や、新たな施策を提言するという。同大応用生物科学部の准教授、助教らが講義を担当する。27日の締結式で、岐阜大の森秀樹学長は「鳥獣被害は深刻で、保護から管理に重点が移りつつある。森林と町村のあり方が総合的に問われる問題であり、研究を進めたい」と話した。県によると、10年度の被害総額の内訳は、野菜約2億円▽水稲約1億4700万円となっている。
(薬品盗んだ疑い、高校生を逮捕:北海道)
北海道警浦河署などは29日、火薬を製造する目的で高校から薬品などを盗んだとして、日高地方の男子高校生(17)を窃盗の疑いで逮捕した。同署によると、男子高校生は「爆弾に興味があった。山の中で1回爆発させた」と話している。逮捕容疑は、2月下旬~4月25日、通っている高校の化学準備室の薬品庫から、硝酸カリウム入りの瓶や調合に必要な道具など12点(1万円相当)を盗んだ疑い。浦河署は、ほかにも同じ高校の男子生徒4人が関わっているとみて事情を聴いている。4人のうちの1人が薬品などを持ち出したことを学校側に打ち明けて発覚した。

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