<射撃ニュース7月>

7/23
(「オオルリ」を飼育、猟も:埼玉)
鳥獣保護法で飼育や捕獲が禁止されている野鳥「オオルリ」を飼育し、新たに捕獲しようと猟をしたとして、埼玉県警小鹿野署は20日、同法違反の疑いで、熊谷市に住むいずれも農業の59歳と73歳の男をさいたま地検秩父支部に書類送検した。小鹿野署の調べでは、2人は自宅でオオルリを1羽ずつ飼育したほか、5月13日朝、秩父市吉田の山林で、網やトリモチなどを使い、新たにオオルリを捕獲しようとした疑いが持たれている。2人はかつて同じ会社に勤めていたことがある友人で、それぞれ飼っていたオオルリについては「1年くらい前に他人から譲り受けた」と説明している。同署の駐在所の警察官がパトロール中、猟をしている2人を発見、裏付け捜査を進めていた。飼育されていたオオルリはすでに没収され、野生に帰されたという。
(火縄銃70丁など盗まれる:岐阜)
22日午前6時ごろ、岐阜県輪之内町下大榑新田の男性会社員(54)から「火縄銃約70丁が盗まれた」と大垣署に通報があった。大垣署によると、男性宅の敷地内にある倉庫兼車庫(木造2階建て)の引き戸のガラスが割られ、2階のガラスケースに保管していた火縄銃のほとんどが盗まれていた。火薬はなく、発砲することはほぼ不可能な状態という。ガラスケースは施錠されていなかった。火縄銃は、古美術商を営み数年前に死亡した男性の父親が収集していたものといい、時価総額などは不明。県教委から美術品として登録され、銃刀法の適用を除外され自宅で保管していた。倉庫兼車庫の1階に止めてあった無施錠の乗用車からも、1万円やクレジットカードなどが入った財布が盗まれていた。21日夕には荒らされた形跡はなかったといい、大垣署は夜間に何者かが侵入し、転売目的で盗み出したとみている。
(比内地鶏襲った?クマ捕獲:秋田)
大館市比内町八木橋の養鶏場で比内地鶏のひな約250羽が死んだ事件で、大館署は20日、地元猟友会が鶏舎近くに仕掛けたオリにクマ(体長約1メートル、体重約50キロ)がかかったと発表した。同署によると、鶏舎の壁にクマの足跡があったことなどから、ひなはクマに襲われたとみて20日夕、猟友会と大館市がオリを設置。同日午後9時25分ごろ、同署員と猟友会員がクマがかかっているのを見つけたという。一方、20日午前8時ごろには、同市比内町笹館の養鶏場鶏舎内で比内地鶏1羽が死んでいるのを経営者の妻が発見。21日午前4時ごろにも2羽の死がいが見つかった。鶏舎の屋根には複数の穴やクマのものとみられる爪痕が残されていた。
(サルが“占拠”プール閉鎖:三重)
山あいにある三重県伊賀市壬生野(みぶの)小学校のプールに野生のサルが出没し、水を浴びたり、ふんをするなどして“占拠”したため、今季のプール使用が中止に追い込まれた。水泳の授業は市内の別のプールでしのいだものの、児童が楽しみにしていた夏休み恒例のプール開放はなくなった。サルが出没するようになったのは、学校の隣にある転作田で小麦が実ってきた6月上旬。通学路周辺の田畑に現れることはあったが、学校への侵入が見つかったのは初めてだった。ニホンザルとみられる。目撃した教師によると、学校北側の山から下りてきたサルは田んぼで小麦を食べた後、プールを囲っている高さ約3メートルの金網を乗り越えて入り、周囲を駆け回ったり、プールの水を飲んだりしていた。多い日には、約20匹が集まっていた。6月中旬のプール開きを前に、教師と児童が清掃すると、サルの毛やふんがそこらじゅうで見つかり、集めるとバケツ1杯ほどの量に。児童の安全と衛生上、問題があるとして今年のプールの使用を断念。水泳の授業は、市教委が用意したバスを利用し、市のプールで実施した。サルの生態を研究している兵庫県立大自然環境科学研究所の室山泰之教授は「自然の池や沼に慣れているサルは、プールに入って涼を取ることもあるだろう」と話す。獣害対策に取り組む三重県農業研究所の山端直人主幹研究員は「通常は山の木の実などを食べているが、サルは学習能力が高いので栄養価の高い小麦の味を覚え、ついでにプールに入ったのでは」と推測する。小麦の収穫が終わった7月上旬以降も、数匹のサルが出没している。山森義祥校長は「農業者や市教委と相談して早急に対策を取りたいが、具体的な案は決まっていない」と頭を悩ませている。
(またクマによる被害か:山形)
同じ畑で3回目の被害。23日朝早く、山形県尾花沢市でスイカおよそ10個が食い荒らされているのが見つかった。クマによるものと見られている。23日午前5時ごろ、尾花沢市寺内の畑でスイカが食い荒らされているのを近所の人が見つけ、畑の所有者に知らせ た。警察によると、被害にあったのはスイカおよそ10個で、近くに足跡があったことからクマによるものと見られている。この畑では今月13日と18日にも合わせて80個が被害にあっている。侵入を防ぐネットはなぎ倒されていて、畑の南側に設置したわなのスイカには手をつけていなかった。今年のクマによるスイカの被害は尾花沢市だけで今回を含め8件260個で、去年の9件300個に迫る勢いとなっている。
(クマ出没:栃木)
23日午前7時20分ごろ、那須塩原市戸田(戸田調整池の西側付近)でクマ1頭が目撃された。那須塩原署が警戒している。同署によると、付近を車で走行中の住民が発見した。体長は約1メートル。戸田調整池側から道路を横断し、牧草地に入っていったという。
(クマ、車と接触:秋田)
22日午後1時50分ごろ、秋田市雄和椿川の県立中央公園で、フィールドアスレチックを利用中の女性がコース内にクマがいるのを見つけ、公園事務所を通じて秋田東署に通報した。同署によると、クマは体長約1メートル。けが人はいなかった。公園事務所によると、当時は約150人がフィールドアスレチックを利用。放送でコースを出るよう呼び掛け、職員6人が巡回。利用者が残っていないことを確認し、同2時半ごろ営業を終了した。この日は営業終了まで約10件の目撃情報が寄せられた。県森林技術センターまで約1・6キロ。五城目町富津内中津又の国道285号では同日午前8時55分ごろ、同町の男性が運転する乗用車とクマが接触。男性にけがはなかった。このほかの出没場所と時間は次の通り。▽北秋田市木戸石字才ノ神沢の県道(午後1時20分ごろ)▽大仙市長野字長野山の県道(午前7時55分ごろ)▽同市太田町永代の市道(午後3時半ごろ)
(クマ目撃:兵庫)
20日午後10時55分ごろ、豊岡市戸牧で、住民の男性がクマを目撃した。豊岡南署によると、クマは体長約1メートル。目撃した男性は散歩中で、クマのうなり声を聞き、走って逃げた。パトカーで周辺を巡回、警戒している。
(クマ目撃:富山)
午前7時45分ごろ、富山市八尾町八十島の集落付近にクマ1頭がいるのを、近くの住民が見つけ、八尾総合行政センターへ通報した。子グマとみられる。午後3時ごろには、砺波市坪野の県道で、オートバイを運転していた同市の女性が道路を横切るクマ1頭を目撃し、同市有害鳥獣捕獲隊を通じて市に連絡した。市によると、体長約1メートルで成獣とみられる。
(「こまち」、クマと衝突か:秋田)
19日午後10時5分ごろ、秋田県仙北市の秋田新幹線、刺巻-神代間で、東京発秋田行きこまち39号がクマとみられる動物と衝突、緊急停止した。乗客にけがはなかった。JR東日本秋田支社によると、神代駅で車両を点検し、27分遅れで運転を再開した。
(クマ目撃:富山)
19日午前10時45分ごろ、南砺市見座(平)の国道156号で、成獣とみられるクマ1頭が道路を横切るのを車で通り掛かった女性が目撃し、市平行政センターに連絡した。同センターが住民に注意を呼び掛けた。
(クマ目撃相次ぐ:兵庫)
但馬地方の山間部でツキノワグマの目撃情報が相次いでいる。今のところ人的被害は報告されていないが、秋を迎えると、集落に餌を求めて出没する危険性がある。関係機関は「集落や農地に寄せ付けないことが大切。餌になる柿の木や生ごみを管理して」と注意を呼び掛けている。兵庫県香美町によると、本年度の目撃件数は7月17日現在で46件と、昨年度の70件に迫る勢い。農林水産課の担当者は「高いペースで増えている。町内放送で注意喚起をしている」と住民の安全確保に努める。新温泉町には17日現在で19件の目撃情報が寄せられている。昨年度は28件が報告され、6月には同町の上山高原で渓流釣りをしていた男性がクマに襲われ、頭部に切り傷を負った。クマの出没はドングリの豊凶に影響されるという。兵庫県森林動物研究センター(丹波市)によると、ドングリは1年周期で豊凶を繰り返すとされ、凶作になると、クマが秋以降に集落や麓に出没する可能性が高まる。ドングリが全国的に凶作だった2010年度には目撃情報が増加。香美町で307件、新温泉町で142件に上ったが、11年度は比較的少なかった。こうしたことから、同センターの森林動物専門員の稲葉一明さん(53)は「現時点で豊凶の状況は分からないが、たくさん出没する可能性がある」とみている。クマの被害を防ぐには、集落に寄せ付けない環境づくりが重要だ。同センターはポイントとして、生ごみを屋外に置かない▽クマの好物の柿やクリは早めに収穫するか、電気柵で守る▽家や通路周辺のやぶを刈り取り、クマが山から出にくくする-などを挙げる。豊岡農林水産振興事務所は昨年度から、防護柵設置などに取り組む集落に対策費を助成している。本年度は香美町小代区茅野など4集落に5万円を補助。同事務所の担当者は「クマを寄せ付けない集落づくりのきっかけにしてほしい。『ここの集落は餌場ではない』と認識させることが大事」と話している。
(市街地でサル捕獲:福岡)
九州最大のターミナル、JR博多駅から約1キロの市街地で19日、ニホンザルが捕獲された。民家の庭で座り込んでいるのを見つけた市民が110番。福岡県警博多署員6人が大追跡し、福岡市博多区の川沿いの土手で捕まえた。同署によると、個体識別標がないことから野生とみられ、体長60センチ、体重10キロの雌。17~19日に計27件のサル目撃情報が寄せられて、「市民に危害が加えられては大変」と、署員がそのたびに現場に急行していた。捕獲後は、同市早良区の脊振山に放された。署員たちは、厳しい暑さの中の追跡で疲労困ぱい。それでも「サルに悪気はない。無事、山に帰れてよかった」と優しい笑顔で見送っていた。
(クマよけ鈴配布:石川)
多田征志理事(71)=七尾市大田町=らが20日、同市立有磯小を訪れ、クマよけ鈴を全校児童40人に1人1個ずつ配った。7月1、5日に同校周辺でクマが目撃されたことを受けた。多田理事は「夏休みに外に出るときは必ず身に着けてください」と話した。同小6年の大橋彩香さんは「大事に使います」と感謝の気持ちを述べた。10日に校下内の同市大野木町でクマの足跡が見つかった同市立北星小でも全校児童分53人の鈴が配られた。
(シカとサルの捕獲方法開発へ行動調査:和歌山)
和歌山県果樹試験場(有田川町)と県林業試験場(上富田町)は共同で、シカとサルを安全で効率的に捕らえる方法を開発する。シカが好む誘引餌を見つけたり、サルに衛星利用測位システム(GPS)付きの首輪などをさせて群れの行動パターンを調査したりする。2014年度までに実用化を目指すという。県南部に多い、険しく複雑な山間地の場合、両種とも立体的に動くことから、農作物などの被害を防ぐことが難しい動物とされている。サルは支柱やロープを使う運動能力があり、防護柵から5メートル幅の樹木伐採が必要になる。シカも跳躍力があり、高さ3メートルの防護柵が必要になる。シカについては、牧草類やトウモロコシなど簡単に手に入る飼料を誘引餌として使い、囲いわななどによる効率的で安全な捕獲方法を開発する。サルについては、GPS付きの首輪などを利用して、農作物に被害を与える群れの行動パターンを調査し、既設の囲いわななどの調査から捕獲マニュアルをつくる。県内での動物による2011年度の農業被害額は、シカが4780万円、サルが5300万円だった。サルは毎年5千万円前後で推移しているが、シカに関しては年々増えている。シカの生息数は10年度で3万1千匹と推定されている。捕獲数(狩猟、有害含む)は年々増加しており、01年度は1661匹だったが08年度に5千匹となり、10年度は5843匹まで増えた。サルは10年度に1425匹を捕獲している。県果樹試験場の法眼利幸研究員は「鳥獣の研究は想定通りにいかないことが多く難しいが、被害に困っている住民に役立つような成果を出したい」と話している。
(シカ肉専門加工施設:兵庫)
臭みを取るのが難しいシカ肉を、解凍すればすぐ食べられる状態に加工する施設「無鹿(むじか)加工舎」が、兵庫県丹波市柏原町にできた。運営は、シカ料理店経営の「葉山」=同市、鴻谷(こうたに)佳彦代表(34)。今後、加工品を家庭や病院、学校給食向けに販売し、消費拡大を目指す。兵庫県森林動物研究センター(同)によると、開設には獣医師の確保などが必要で、シカ肉を扱うこうした施設は珍しい。鴻谷代表は加工施設に併設のシカ肉料理専門店「無鹿」を経営。シカ肉の普及に力を注いできた。しかし、調理は臭みの除去が難しいため、「調理済みが欲しい」という要望があった。そこで加工施設の開設を発案。ニホンジカ有効活用研究会(事務局・県森林動物研究センター)の瀬田勝会長に相談し、獣医師を紹介してもらい、県の許可を得た。加工施設は広さ約20平方メートル。調理室や包装用の部屋、真空パック用の機械もある。商品はすべて冷凍パック。飲食店や家庭向けには解凍するだけでいい品を、病院などには味付けをしていない品をそれぞれ用意する。全国発送もOK。鴻谷代表は「丹波といえばシカ肉といわれるようになるまで広めたい」と話している。
(シカ、イノシシ駆除を:岡山)
美作地域鳥獣被害防止対策連絡会議が17日、津山市山下の美作県民局であり、同地域の市町村担当者や猟友会の関係者らが管内の被害状況や今後の取り組みについて意見を交わした。約50人が出席。同県民局の宮原茂次長が「被害の6割を占めるシカ、イノシシへの対策が急務。一致協力して対策を強化していきたい」とあいさつした。続いて同県民局の担当者が鳥獣による2011年の農林業の被害総額が、統計のある1998年以降で最多の約2億5千万円に上ったことなどを報告。関係機関の職員を対象にした対策セミナーの開催や、防護柵改良や追い払い活動などに関するモデル地区を11年度の3地区から6地区に増やすことなど12年度の実施事業について説明した。猟友会は、会員数が最盛期の1978年に比べ約4分の1に急減している現状を踏まえ「駆除能力が落ちていることが被害増加の一因。若手の育成が必要」と訴えた。
(イノシシよけ実験中:福岡)
イノシシによる農作物の被害に悩むみやこ町が、畑の周りにアマナガトウガラシを植え、イノシシよけにする実験に取り組んでいる。イノシシは、唐辛子に含まれる成分「カプサイシン」を嫌うとみられており、畑のイモが実る秋には成果が分かりそうだ。実験は同町勝山浦河内で行われている。イノシシが好むサツマイモ畑の周囲にアマナガトウガラシを植えており、すでに1メートルほどの高さに育った。畑を管理している杉本絹子さん(64)によると、これまではイノシシに畑が荒らされることが何度かあったが、唐辛子を植えてからはイノシシが現れた形跡はないという。イノシシは嗅覚が鋭く唐辛子の臭いを嫌うとされ、カプサイシン入りの線香を試験販売した企業もある。町産業課農政係は「実験は昨年から始め、唐辛子を周囲に植えた畑では被害がなかった。今年も効果が確認されれば、山間地での植え付けを推奨していきたい」と話す。
(イノシシ対策であの手この手:和歌山)
和歌山県串本町の紀伊大島でイノシシによる農作物への被害が続いていることから、同町須江の京都大学フィールド科学教育研究センター紀伊大島実験所(梅本信也所長)が地元住民らと協力し、あの手この手の対策を講じている。実験所の構内では箱わなを3基設置している他、17日からは構内の毎日イノシシが出没する場所に梅本所長が木炭をまき、忌避効果を調べる実験を始めた。梅本所長は実験所の構内に分布するアオノクマタケラン(ショウガ科)がイノシシの食害を受けていなかったことから、昨年10~11月の約4週間、イノシシの通り道にアオノクマタケランの茎葉を敷いて忌避効果を調べる実験をした。その結果、構内に出没した野生のイノシシについては、茎葉を敷いた場所を荒らさずに引き返していた。構内の実験では忌避的な結果が認められたことから、今年1月9日には古座川町内で、飼育している10匹のイノシシで実験した。好物である乾燥した麦の上にアオノクマタケランの茎葉をかぶせたり、アオノクマタケランの葉を巻いたサツマイモを与えるなどして、餌を食べる行動を調べた。この結果、イノシシはアオノクマタケランを食用と見なさず餌場から遠ざけようとしたが、かぶせた茎葉を押しのけてその下にある餌を食べるなど忌避効果は低かった。梅本所長は「順化の進んだイノシシほどアオノクマタケランの忌避性は低いのではないか」と推測している。また、実験所の構内では昨年11月から、地元の猟友会員や町と協力し、イノシシ用の箱わなを設置している。これまでに箱わなで9匹を捕獲しており、昨年11月と12月で8匹、今年5月15日に1匹捕獲した。現在は構内に3基の箱わなを置き、おりの中には餌となる米ぬかを仕掛けている。梅本所長によると、現在は1、2匹のイノシシがほぼ毎日構内に出没し、箱わなの中の餌が気になるのか、周辺をうろうろしているという。17日からは、イノシシがいつも地面を掘り起こす場所に粉状の木炭をまいた。木炭には消臭効果があるため、野生のイノシシが臭いのしない場所を避けるのではないかと考えたからだという。木炭は田辺市の業者から提供されたもので、4平方メートルにまいた。18日と19日は周辺にイノシシが出没したが、木炭をまいた場所を通った形跡はなかった。梅本所長は「地元の人の手助けができればと思い、対策を考えている。結果が出るのは先になるかもしれないが、気長に構えたい。身近な物を使って有効な対策が見つかれば、被害に悩むお年寄りが自ら対策に乗り出すかもしれない。関係機関とも協力できれば」と話している。
(カラス捕獲へ箱わな設置:青森)
弘前市が、ふん害などに悩まされている街なかのカラス対策として、24年ぶりに直接捕獲に乗り出した。19日、市は市内2カ所に1基ずつ設置した箱わなの中に、カラスをおびき寄せる豚肉を仕掛けた。弘前公園がカラスのねぐらとなっているため、冬季閉鎖期間限定で、少なくも1基は弘前城植物園に移設する。市は箱わな設置を個体数減少につなげたい考えだ。
(カラス撃退、知恵比べ:兵庫)
伊丹市は18日、ごみ置き場を荒らすカラスの撃退方法を考える対策研究会を発足させた。ごみを覆うネットをカラスに見えにくいとされる黄色にしてこれまで対応してきたが、効果が薄まってきたため、新たな手を模索する。市環境クリーンセンターによると、カラスは周囲に住宅が多い昆陽池(こ・や・いけ)公園などをねぐらにしている。昆陽池・瑞ケ池(ず・が・いけ)の近くや大阪(伊丹)空港の西側一帯を中心に「朝早くから鳴き始めて困る」「ごみをまき散らすので片付けが大変」といった苦情が絶えない。市は2007年度にモデル地区13カ所で、ごみを覆うネットを緑色から黄色に変更。カラスが寄りつきにくくなる一定の効果があったため、08年度に市内全域の自治会に計5200枚を配った。だが、カラスに知恵がついたのか、その効果も年々薄れてきていることが自治会へのアンケートからわかった。研究会には自治会関係者ら市民も参加。猛禽類(もう・きん・るい)などが専門の「県立人と自然の博物館」研究員、布野隆之さんのアドバイスを受けながら、年内にいくつかの対策案を検証し、撃退法を探る。
(車内から実弾入り拳銃:新潟)
通勤中に車内から並走車の運転手を拳銃のようなもので脅したとして、脅迫容疑で逮捕された愛知県警運転免許課の巡査部長、遠藤孝容疑者(50)=岐阜市学園町=の車から、実弾入りの真正とみられる拳銃1丁が押収されていたことが20日分かった。県警は殺傷能力を鑑定、銃刀法違反(加重所持)容疑で調べる。県警によると、押収されたのは古い型で、海外製とみられる。県警はほかにエアガン1丁とナイフ2本を車内から押収、自宅からもモデルガン1丁と多数の実弾が見つかっており、入手経路や殺傷能力を調べている。
(拳銃所持容疑で男逮捕:東京)
自宅に拳銃1丁を隠し持っていたとして、警視庁組織犯罪特別捜査隊と成城署は19日までに、銃刀法違反容疑で岡山市北区谷万成の無職薬本明容疑者(70)を再逮捕した。同隊によると、「13年ほど前に知人の暴力団関係者から100万円で買った」と話しているという。薬本容疑者は昨年10月、東京都世田谷区の70代女性宅に女性の夫の弔問を装って訪問し、拳銃のようなものを突き付け、全治3週間のけがをさせたとして、傷害容疑で今年6月に逮捕された。自宅を捜索したところ、38口径の自動式拳銃1丁と実弾8発が見つかり、同隊は今月17日、銃刀法違反容疑で再逮捕。「夫とは知人で、貸した金を取り立てに行った。銃はその際に使った」と供述しているという。
(美人スナイパーの「波瀾万丈人生」)
どんな状況であれ、落ち込まない強さがある。18日、都内で行われたライフル射撃五輪代表の記者会見に出席した女子25メートルエアピストルの小西ゆかり(33=飛鳥交通)だ。美人アスリートとして注目を集めているひとりだが、私生活は苦労が多かった。97年、自衛隊に入隊。04年アテネ五輪の同競技で19位。09年2月に同じ自衛隊体育学校出身で射撃選手の森栄太と結婚。翌月自衛隊を除隊。専業主婦として競技生活を続けようとしたが、家庭を第一に考える夫と意見が食い違い、昨年末に離婚。その後は仕事が見つからず、収入のない生活が続いた。貯金を切り崩しながら深夜のラーメン屋で接客や皿洗いに励んだという。ピストル練習で撃つ実弾は一発35円。カネがないから1日150発は撃っていた自衛隊の時より練習量は減り、空撃ちでイメージトレーニングを積んでいた。その間、日本オリンピック委員会(JOC)が行っているトップアスリートの就職支援事業の説明会に4度参加。担当者の前で競技や就職への思いを熱く語ってきた。今年4月、ようやく現在の会社に採用された。そんな波乱の私生活が競技に悪影響を与えなかったのか。選手強化委員長の岸高清氏に聞いた。「小西は(どんな状況でも)他の女性にはない、感情を抑えて競技に集中できるところがある。もともと彼女は自分の苦労を他人に漏らしたりしないタイプでね、実は(07年アジア選手権では26位に終わり北京五輪を逃すが)あの時は周囲の期待やいろんな人にお世話になったと感じていて、何とかしなければと考えすぎていたみたいです。その時は、さすがにコーチくらいには(不安な気持ちを)言えよと思いましたが、でも自分で考えて解決しようとする、それが彼女らしさでもあるんです。私生活が大変でも、射撃となると気持ちを切り替えて集中して練習している。問題点、経過、射撃の姿勢など課題をちゃんと把握して前向きに捉える。離婚のことも、2人で話しあって解決できたみたいで、今は『スッキリしている』と言っていました」逆境をバネに五輪に挑む。
(五輪選手団に自分は当選、彼氏は落選:オーストラリア)
オーストラリアの女性射撃選手アリシア・セジマンさん(18)はジレンマに直面した。なぜなら、自分がロンドン五輪の射撃選手団の一員に選ばれた一方、恋人のクリス・ガルビンさんが落選したためだ。セジマンさんが選ばれたのは、選手団の最後の1人は女性を選ぶとの決定が下されたためで、これによりガルビンさんが落選した。しかし、五輪初参加でエアライフル(10メートル)とライフル(50メートル)に出場予定のセジマンさんは、ガルビンさんとの仲はこれまで通りだとし、「変わりなく付き合っているし、私たちは強いのよ」と強調した。ただ、「何か服を買ってくれれば許してあげると彼は約束したわ」とも語った。射撃選手団の中は愛情が満ちており、ラッセル・マーク、ローリン・マーク両選手は夫婦、ディナ・アスパンディヤロワ選手はコーチのアナトリー・バーブシキン氏と結婚している。また、デービッド・チャップマン選手とヘイリー・チャップマン選手は父と娘だ。

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(泳ぐイノシシ、警官2人けが:香川)
17日午前9時20分ごろ、香川県高松市牟礼町大町の牟礼港で、「港内をイノシシが泳いでいる」と牟礼漁協の職員から110番通報があった。イノシシは直後に陸に上がって逃走し、約3時間後に猟友会員が駆除した。捕獲しようとした際、イノシシに突進され、高松北署員2人が太ももや膝に軽傷を負った。同署の調べでは、イノシシは体長約1・1メートル、体重約60キロのオス。目撃した住民によると、イノシシは港の防波堤を上って上陸した後、近くの民家の敷地内に侵入するなどして逃走した。同署員や地域住民らが周辺を捜索し、正午ごろ、近くの水田に潜んでいたイノシシを発見。近くの川に逃げ込んだところを猟友会員が射殺した。現場は牟礼港の南西約500メートルにある田園地帯。
(高校生が空気銃で撃たれる:福井)
福井県福井市の高志高の男子生徒2人が下校途中、通りがかった乗用車から空気銃のようなもので撃たれたことが17日、同校などへの取材で分かった。弾はプラスチック製とみられ、2人は当たった部分が腫れるなどした。福井署に被害届が出されており捜査している。同校によると13日午後7時ごろ、福祉士旭小付近の交差点で、高志高の2年男子6人が歩いていたところ、通りがかった白色の乗用車からBB弾と呼ばれる空気銃の弾が撃たれ、生徒のうち1人は右腕に、もう1人は右手中指に当たったという。乗用車は止まらずそのまま走り去ったらしい。中指に当たった製とは内出血があり、念のため病院で診断を受けた。別の生徒は右腕が腫れた。15日に福井署へ被害届を提出。同校や県警によると最近、周辺で似た手口の犯行は起きていない。被害に遭った生徒たちからは犯人の人相や着衣は見えず、乗用車にも見覚えががなかったという。同校では16日に保護者にメールで事件を周知するとともに、17日にはホームルームで生徒に注意を呼び掛けた。
(クマ出没:栃木)
17日午後7時50分ごろ、那須塩原市板室の市道を車で通り掛かった男性が道を横切るクマ1頭を目撃した。那須塩原署は警戒を呼び掛けている。同署によると、体長約1.5メートル。場所は同所の温泉神社から東に300メートルほどのところという。
(「サルが座り込んでいる」と110番:福岡)
福岡市博多区の住宅街で18日朝、サル1匹を目撃したとの110番が3件相次いだ。けが人などはいなかった。博多区役所は「サルを威嚇したり、エサを与えたりしないで」と呼びかけている。福岡県警博多署の発表によると、午前5時10分頃、同区吉塚2の路上で、「サルが座り込んでいる」と目撃した男性が110番したほか、午前7時35分までに周辺で2回目撃された。成獣でニホンザルとみられるという。17日にも吉塚の住宅街で目撃情報が相次いでおり、同じサルの可能性が高いという。福岡市動物園は「飼われていたサルが逃げたか、野生のサルが餌を探したり、群れから離れたりして街中に迷い込んだ可能性がある」と話している。
(住宅街にサル出没:福岡)
福岡市博多区のJR吉塚駅近くの住宅街で、サルの目撃情報が相次いでいる。1匹が悠々とうろうろしているようで、博多署は注意を呼びかけている。17日午前11時半ごろ、通行人が民家に侵入するサルを見つけて110番通報。その後も昼すぎまでに、吉塚小や吉塚駅近くなどで6件の目撃情報が寄せられた。18日も朝から堅粕地区で目撃した人がいた。博多区役所職員が一帯をパトロールしている。実際に目撃した職員によると、サルは体長約60センチで、道路に座り込んだり、走り回ったり。人への威嚇や攻撃をしそうな様子はないという。
(豪五輪射撃金メダリスト、妻と同室禁止され怒りの声)
オーストラリアの射撃選手でアトランタ五輪の金メダリスト、ラッセル・マーク(RussellMark)さん(48)は、ロンドン五輪開催期間中、妻と一緒の部屋に泊まることを禁じられ、怒りの表情で英国に到着した。マークさんの妻、ローリン(LaurynMark)さんもオーストラリアの射撃チームの一員だが、五輪期間中は別々の部屋に寝泊まりするよう当局から言い渡された。6度目の五輪出場となるマークさんは、この別居命令は妻が男性誌「Zoo」のグラビアページに登場した騒動を受けてのものだと述べ、夫婦であることそのものに対する処罰だと憤りを見せた。写真でローリンさんは、緑とゴールドのビキニを身につけ、ショットガンを肩に担いでいる。「何がばかげてるって、五輪チームには一緒の部屋で過ごす同性愛カップルが無数にいるってことだ。つまり私たちは異性愛者だから差別されてるんだ」「結婚してようが事実婚だろうが、オーストラリア五輪委員会(AustralianOlympicCommittee、AOC)は夫婦のニーズに便宜をはかるように最大限の努力をすべきだ。AOCをカンカンに激怒させたのはなによりもあの(ビキニの)写真撮影だ。彼らには過激すぎたんだ」だが、オーストラリアチームのトップ、ニック・グリーン(NickGreen)氏は、マークさんの批判にとりあわず、「単純にそれは事実でない。私はラッセルのことを16年前から知ってるんだ」と一蹴。「宿泊施設と部屋は、全選手が宿泊できるようにするために特定の方法で割り当てられている」と述べ、例外を作ってしまえば「なし崩しになる」と付け加えた。マークさんは今年5月、ライムグリーンの男性用ビキニ「マンキニ」で五輪開幕式に出場すると言い出して話題になった。アトランタ五輪金メダリストでシドニー五輪銀メダリストのマークさんは当時、ラジオ番組に出演し、フットボールの試合結果をめぐる賭けに負けて、映画『ボラット栄光ナル国家カザフスタンのためのアメリカ文化学習(Borat)』で有名になったマンキニを着用する罰を受けたと語っていた。「確かにそういう約束はした。でもいずれにせよ、あの公式ユニフォームよりはマンキニの方が見栄えが良いと多くの人が思うはずだ。だからそれほどひどい罰だとは思わないよ」(ラッセル・マークさん)これを受けてAOCのマイク・タンクレッド(MikeTancred)広報は記者会見で、マークさんにマンキニは似合わないだろうと反撃した。「年齢が問題だ。ラッセルはもう若くはない。モデルになれる時期はずっと前に終わったんだ。ラッセルがマンキニを着て歩くのはチームにとってプラスにはならないだろう」「彼にとっては6度目の五輪だ。もしかしたら旗手に選ばれるかもしれない。チームの先頭に立つ旗手がマンキニ姿なのを想像してみて欲しい。しかも筋骨隆々の射撃選手だ」
(銃の密輸阻止へ、取り締まり強化:福岡)
門司税関(北九州市門司区)に13日付で着任した篠崎透税関長(58)が17日、着任の記者会見を開き、「門司税関は朝鮮半島や中国に近いので、覚せい剤や拳銃の密輸を阻止するため、取り締まり強化を図る」と抱負を語った。また、通関手続きの利便性向上へ向け、「自治体と意見交換し、九州の経済活動を支えるパートナーになれるよう努力したい」と述べた。篠崎氏は東京都出身で1982年大蔵省(現財務省)に入省。輸入貨物の通関業務に長く携わった。九州勤務は初めて。前任は税関研修所副所長。

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(クマに襲われ女性けが:山梨)
17日午前5時ごろ、山梨県道志村の林道で、東京都の介護施設職員の女性(59)から「散歩中にクマに襲われた」と119番があった。女性は右ほおと太ももにけがを負ったが、命に別条はない。大月署によると、女性は自分の別荘に滞在。午前4時半ごろ、散歩していると、林道脇の茂みからクマが現れたという。別荘に戻って通報した。
(クマに襲われ重傷:山梨)
北杜市で13日朝、犬の散歩をしていた男性がクマにかまれてけがをした。13日午前6時ごろ、北杜市白州町で、犬の散歩をしていた60歳の男性が、襲いかかってきたクマにかまれた。男性は、近くの住宅に助けを求めて逃げ込み、その後、病院へ搬送された。男性は顔の右側をかまれて、大量に出血していたが、命には別条はないという。警察によると、このクマは体長1m60cm程度で、男性を襲ったあと逃げていて、警察と地元の猟友会が行方を追っている。
(車とクマ接触:富山)
12日午後6時35分ごろ、小矢部市道坪野の国道471号で、市内女性の軽乗用車と、茂みから出てきた体長約1メートルのクマが接触した。女性にけがはなかった。市によると、クマは成獣とみられ、谷に向かっていったという。
(クマ目撃続く、警察がパトロール:栃木)
日光市で15、16の両日、クマの目撃情報が相次いだ。けが人はなかったが、現場周辺に民家や別荘が点在することから、日光署は市や猟友会と協力してパトロールを行い、クマに遭遇した際の対処方法を記したビラを配布して警戒を強めている。同署の発表では、15日午前10時半頃、日光市足尾町の国道122号で、道路を横断中のクマを、車の男性が見つけた。クマは体長1メートルを超える成獣で、山に入っていくところだった。同日正午頃には同市中小来川の山林で、金網製のワナにクマがかかった痕跡を猟友会の男性が見つけた。長さ20センチほどのクマの足跡が周囲に残され、ワナに無数の体毛が付着していることから、ワナにかかった後、逃げ出したとみられる。16日午後4時頃には、同市所野の県道で、車の男性が道路に出てきた体長約1メートルのクマを目撃。クマは山林に戻っていったという。
(クマ1頭目撃:富山)
16日午後6時ごろ、南砺市上平細島の国道156号で、クマ1頭が道路を横切るのを車で通り掛かった男性が見つけ、上平行政センターに通報した。クマは成獣とみられ、市は南砺署や捕獲隊に連絡するとともに、周辺住民に注意を呼び掛けた。
(クマ目撃相次ぐ:北海道)
道内各地で15日、クマの目撃情報が相次いだ。道警の発表によると、目撃情報の総数は10件で、内訳は小樽市と広尾町、遠軽町で各2件、滝上町と新得町、苫前町、奈井江町で各1件となっている。いずれもけが人はいない。このうち、小樽市星野町にあるゴルフ場「チサンカントリークラブ銭函」では午前8時半頃、職員が敷地内のコースにクマがいるのを発見した。クマは体長約1メートルのヒグマとみられ、30分後に敷地外の山に入っていったという。同クラブや猟友会で警戒に当たっている。
(クマの捕獲相次ぐ:鳥取)
鳥取県内で4月以降、クマの捕獲が相次いでいる。イノシシ用のわななどに掛かるケースは、例年は4月から7月にかけて3、4頭程度だが、今年は既に8頭。うち3頭が幼獣だったことから、県公園自然課は「今年は子連れのクマに注意が必要。一昨年が同様の傾向だったため、幼獣の捕獲増はその影響」と周期的な個体増があるとみており、夏山などに出没する若いクマなどへの注意を呼び掛けている。わななどで見つかったのは、全て東部地区で、岩美町と八頭町でそれぞれ3頭、智頭町と鳥取市河原町でそれぞれ1頭。いずれもツキノワグマ。同課によると、6、7月はクマの餌が少なくなると同時に、繁殖期を迎える。特に雄が活発に動いて山を下りてくるケースが多く、例年この時期の捕獲は雄の成獣が中心になるという。幼獣の捕獲が今年増えているのは、一昨年に生まれた若くて経験の浅いクマが“冒険心”で活動範囲を広げたことなどが理由とみられる。同課は、過去に捕獲した41頭のクマをモニタリング調査。約1週間おきの位置情報を確認しているが、「実は例年に比べて動きがあまり見られない。それにもかかわらず、捕獲頭数が幼獣も含めて倍増しているのは、頭数の回復が見られるということでは」とし、さらに分析を進めていく考え。8月はクマの餌が最も少なくなる時期とされ、「遭遇リスクは例年より高い」と同課。入山時や、低標高地でも農耕地、果樹園での作業時には注意が必要と呼び掛けている。鳥取大学が行ったミズナラ、コナラ、ブナの調査によると、花の咲き具合は現段階では昨年並みかそれ以下。秋の主食となるドングリなどの出来具合は冬眠を控えたクマの行動を大きく左右するため、人里への出没の懸念は高まる傾向で、同課は警戒を強めている。
(クマ目撃:新潟)
14日午後4時前、阿賀町白崎の国道で体長約60センチのクマを目撃したと、通行人が町役場に通報した。現場から民家までは約150メートルで、津川署と町が注意を呼び掛けている。
(クマ出没で警戒:石川)
新盆を迎えた13日、金沢市内の墓地には、朝から家族連れやお年寄りらが次々と墓参りに訪れた。8日に男性がクマに襲われる事件が起きた野田山墓地では、クマよけの鈴を手に訪れる市民がいて、パトカーも巡回するなど警戒態勢の中での墓参りとなった。同墓地では、金沢中署員が周辺をパトロールして回ったほか、供え物を持ち帰ることなどを呼び掛ける市の注意看板が7カ所に設置され、やや物々しい雰囲気だった。ただ、墓前では家族全員で心静かに手を合わせ、先祖をしのぶ光景が見られた。金沢市の山川裕二さん(68)は「クマは少し心配だが、新盆の墓参りは毎年のことなので欠かすわけにはいかない」と話した。13日夕、小松市内では成獣のクマの目撃情報が2件相次いで市に寄せられた。
(クマ目撃情報、今年215件:秋田)
県内の広い範囲で今年、ツキノワグマの目撃情報が増えている。1頭のクマが複数の人に目撃され、件数が加算されているケースもあるが、えさを求めて山から人里近くに迷い込んだクマが増えているとみられる。クマは臆病な性格だが、県警や専門家は念のために注意するよう呼びかけている。県警生活環境課のまとめによると、今年の目撃件数は11日現在で215件で、昨年同期比で23%多い。地域別では秋田市内が55件と全体の4分の1を占め、大館市内で41件を数えるなど県北部から県央部にかけて出没が多い。子グマが親離れをする7、8月に目撃情報が急増する傾向があり、今月に限ってみるとすでに46件に上っている。秋田市御所野の住宅地周辺では9日午後6時ごろ、体長約1メートルのクマの目撃情報が複数、県警などに寄せられた。同じクマが徘徊していたとみられるが、付近には大型商業施設が立ち並ぶ。また、小中学校などもあり、市立御所野小は同日、児童の登下校時にできるだけ車で送迎するよう電子メールで呼びかけた。獣医師の免許を持ち、クマの生態に詳しい北秋田市職員の小松武志さん(44)は「今年は例年に比べて雪解けが遅く、クマが雪解けを待てずに低地にえさを求めて下りてきた可能性がある」と話す。人里近くでみられる耕作放棄地の拡大などで、「クマにとって居心地の良い場所が増えてきているのも要因の一つ」(小松さん)という。仮にクマに遭遇した場合、クマから40~50メートル離れた位置にいれば、「おーい」などと声をかけると、逃げていくことが多い。10~20メートルぐらいで出くわした際には、決して背中を向けず携行しているバッグなどを間に置きながら注意をそらし、あとずさりして距離をじりじりと広げる方法が有効という。
(サルに襲われ、男性けが:栃木)
14日午前5時25分ごろ、日光市中宮祠のホテル駐車場で、同市の男性会社員(32)がサルに襲われて転倒、手や足に擦り傷を負った。救急車で病院に搬送された。日光署によると、男性は自動車から降りた際、サルが襲いかかってきたため走って逃げようとしたが、後ろから衣服をつかまれ転倒した。サルは3頭目撃されており、サクランボの実を採りに来ていたとみられる。周辺には住宅や別荘があり、同署は警戒を呼び掛けている。
(サル出没、注意呼びかけ:山口)
宇部市市街地でサルが出没しているとして、同市が注意を呼び掛けている。市農林振興課によると、9日、JR宇部線・草江駅付近の線路で2頭のサルが目撃されて以来、11、12日に各2頭の目撃情報があった。いずれも同じ個体かどうかは不明。市は、サルに近づかず、餌を与えないなどの注意を呼びかけている。
(工場内にサル、15人がかりで封鎖して捕獲:新潟)
新潟市西区の住宅街などでサルの出没が相次いでいた問題で、市などは11日、同区内の工場内に入り込んだサル1匹を捕獲した。新潟西署の発表などによると、11日午後、工場内にサルがいると通報があり、同署員が駆けつけてサルを発見。市職員ら約15人で出入り口を封鎖して捕獲した。けが人はいなかった。サルは体長約60~70センチで、ニホンザルの成獣とみられる。市内では4月から、西区を中心にサルの目撃情報が相次いだが、捕獲されたサルは6月から7月にかけて西区で目撃されたサルの可能性が高いという。捕獲されたサルは市内の施設で保管され、市はサルを山に帰す方向で関係機関と協議している。
(サル「居住」3カ月:群馬)
山や森のない平たん地の明和町に1頭のサルが3カ月近く居着き、農作物に被害が出ている。町は11日朝、地元の猟友会会員の協力で初めての大がかりな捕獲作戦を展開したがまんまと逃げられた。町経済建設課によると、体長70〜80センチのニホンザルとみられ、今年4月下旬から同町中央部に近い田島、江口地域で目撃されるようになった。住民に危害を加えた例はないが、畑のジャガイモを掘り返したり、トウモロコシをむしるなど農作物被害が多く出ている。町は有害鳥獣駆除の許可を得て捕獲オリを設置。最初は付近にいたが、警戒して避けるようになり失敗。住民に爆竹を渡して追い払ってもらっているが、地域から離れる様子はないという。やがて町外に移動するだろうという予想は外れ、畑の新鮮で豊富な野菜に囲まれて悠々と過ごしているらしい。居着いた地域は町特産の果樹生産地帯で、まさにモモが収穫期を迎え、ナシの成熟も進んできて、生産者は気をもむばかり。町は、目撃情報を得てから出動して捕獲作戦という態勢だが、すばしっこいサルとの“イタチごっこ”が続く。
(シカ被害防止へ巨大捕獲おり:岡山)
増加しているシカなどによる農作物への被害を防ごうと、奈義町や勝英農協などでつくる町有害鳥獣被害防止対策協議会(会長・花房昭夫奈義町長)は、町内に周囲約300メートルに及ぶ巨大捕獲おりを近く設置する。町によると、有害鳥獣の捕獲おりでは県内最大という。おりは上から見るとイチジクのような形。シカが草を食べに来る場所に1・2メートル間隔で鉄パイプを立て、高さ約3メートルの金網を張り巡らせる。シカの進入口は6カ所あり、うち5カ所は一度中に入ると扉が閉じて外に出られない構造。もう1カ所はセンサーが反応して扉が閉まるタイプ。入り口の反対側にはカーテン式のネットを2列取り付け、入ったシカをネットの奥に追い込む。イノシシの進入も想定している。町の助成金280万円をおり購入に充てる。対策協議会が設置場所を検討している。奈義町で2011年度に捕獲されたシカは32頭でイノシシは48頭。鳥獣による農林被害額は約900万円に上っている。
(イノシシ忌避資材、効果期待できず:和歌山)
イノシシが嫌がると言われるショウガの仲間アオノクマタケランに忌避効果が少ないことが、県果樹試験場(和歌山県有田川町)の調査で分かった。試験場は「餌条件、生育環境、人慣れの度合いによって多少変化すると考えられるが、効果はあまり期待できない」と話している。試験場では県内の被害発生環境を改善するため、被害発生地域に集まる獣類の行動と、その獣類の誘引と増殖につながる農作物の残りかすや、効果があると言われている忌避資材などについて調査している。普段はイノシシの出没頻度が高い試験場内の山林に、誘引餌となるかんきつ果実やトウモロコシと忌避資材を併せて設置するが、アオノクマタケランについては調査が野生イノシシの出没しない時期だったため、飼育下のイノシシで調査した。この結果、イノシシは、トウモロコシが入った紙箱を覆い隠しているアオノクマタケランの葉を鼻先でよけて食べた。葉が鼻先などに触れても全く嫌がる気配はなかった。さらに手持ちでアオノクマタケランを与えたところ、積極的ではないものの葉や実を食べた。今後、野生イノシシでの実験も行いたいという。法眼利幸研究員は「イノシシは非常に警戒心の強い動物で、見慣れないものがあると好き嫌いにかかわらず、しばらく様子を見る習性がある。そのため、イノシシが好むものでも忌避効果があると勘違いされる」と指摘する。また、特定の臭いや物質のある条件下で餌を食べることができた場合、そこに行けば餌があると学習し、逆に誘引につながる可能性があると、注意を呼び掛けている。
(イノシシから棚田守れ:石川)
水田を荒らすイノシシ対策のため、七尾市八田町の住民三十五人が十六日、同町の棚田周辺の山林を整備した。本年度から始まった県の「いしかわ身近な森保全事業」の助成を受けて実施した。
七尾湾まで眺められる同町の棚田は、三年ほど前からイノシシが水田に入り、秋には実った稲穂を食べるなどする被害が発生。狩猟期間では、おりやわななどを設置していたが、ほとんど効果がなかった。そこで八田町は、県のいしかわ森林環境税を活用した環境整備事業に申請し、能登で唯一、認定された。事業期間は五年間。この日は、八田町営農組合が中心となり、住民が三カ所に分かれて作業。警戒心の強いイノシシが近寄れないようにするため、草を刈り雑木を伐採して、棚田周辺の見通しを良くしていった。イノシシが体に付いた虫や汚れを落とすために泥を浴びる「ぬた場」など、出没しやすい場所を重点的に整備した。大松勲組合長(67)は「イノシシやカモシカなど野生獣の被害を軽減するため、町内を挙げて行動したい。棚田の景観を守り、環境保全につなげたい」と話した。

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