<射撃ニュース1月>

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(またツキノワグマ捕獲:和歌山)
和歌山県有田川町で、今月18日に、罠にかかり、山へ帰した、ツキノワグマが再び捕獲されました。捕獲されたのは、体長1メートル30センチ、推定15歳の雄のツキノワグマです。27日午前8時ごろ、有田川町清水地区で、捕獲用のオリにかかっているのを、町の職員が見つけました。有田川町では去年から、熊が頻繁に里におりてきて、畑を荒らすなどの被害がでていて、このクマも、今月18日に住民が設置した罠にかかるなど、過去に2度捕獲されています。「かなり高齢の個体で、食べ物をとる能力が落ちてしまっている」(クマの専門家)有田川町は「山へ逃がしても、再び里におりてきて、人に危害を与える恐れがある」として、その場で殺処分しました。
(捕獲のサル逃げ出す:三重)
名張市鴻之台1番町の同市役所の倉庫から、市が捕獲した野生の雌のサル1匹が逃げ出し市職員らが付近の捜索を続けている。市は「もし目撃しても近づかないように」と市民に注意を呼びかけている。市農林資源室によると、サルは推定体長40~50センチ、体重4~5キロ。獣害対策として体に発信器を取り付けるため22日午後、同市奈垣の山間部に設置したおりで捕獲した。市役所倉庫に移し、同日午後4時40分ごろに職員がえさを与えようとおりを開けたところ、逃げ出した。その後、サルは市役所の駐車場や庁舎2階の植え込みにいるのが目撃され、職員ら15人が市役所周辺を捜したが、やがて見当たらなくなったという。23日も朝から、同室の職員ら18人が、市役所を中心とした約1・5キロ四方のエリアでサルを捜した。また、市教委は名張小など3つの小学校と名張中学校に対し、教職員による登下校時の見守りを依頼。いずれも午前中にはサルの目撃や被害などは報告されなかった。
(猟友会員10年で半減:青森)
猟銃やわな、網を駆使し、鳥獣を適切に捕獲する猟友会の会員数が、県内で減少の一途をたどり、10年前より半減している。会員の高齢化や猟銃の所持許可の更新手続き煩雑化が影響しているとみられる。市町村の中には、職員自らが、わな猟の免許を取得し、狩猟に乗り出すケースも出ている。県猟友会の会員数推移(過去10年)は、2003年度の2255人から年々減少し、12年度は1241人に。「会員の多くが60歳代以上」(東青支部猟友会)と高齢化も進んでいる。一方、県によると、農作物被害額は03年の1億9400万円から、10年度は9100万円と減少傾向にあるが、根絶できる見込みがあるわけではない。昨冬は豪雪の影響で、2億8700万円と急増した。積もった雪を利用してネズミがリンゴの木の高い位置に上り、樹皮をかじる被害が出たためだった。長崎県佐世保市で発生した散弾銃による乱射、殺傷事件を受け、09年12月には改正銃刀法が施行された。所持許可を3年に1度更新する際に精神科医の診断を受けることや、新たな実技試験義務化があり、東青支部猟友会事務局長の中田和幸さん(66)は「更新をしなくなった人がかなりいるはず」とみる。弘前市は、猟友会員減少を止めようと09年から、狩猟免許取得時の費用の半額助成を始めたが、利用者はほとんどいないという。県食の安全・安心推進課の相馬久子課長は「鳥獣被害対策は長年、猟友会に頼ってきた。最近は従来なかったアライグマの被害も報告され、対策に大きな影響が出かねない」と話す。町職員自らが「ハンター」となっているのが、外ヶ浜町。減り続ける猟友会員の減少傾向に危機感を感じ、数年前、県知事が許認可権者の「わな猟」免許取得に乗り出した。「はこわな」や「くくりわな」など、様々なわなの仕掛け方などを試される実技試験と、猟具の種類や捕獲が許される鳥獣の知識などを問う筆記試験に合格した3人が現在、年間50回出動し、サルなどを駆除している。町地域支援対策室の担当者は「農作物の被害対策に、猟友会員だけでは追いつかなくなっている」と明かす。
(JR快速、特急がシカはね24本運休:北海道)
27日午後7時5分頃、小樽市のJR函館線銭函―朝里駅間で、新千歳空港発小樽行き快速エアポート(6両編成)が線路上にいたシカ3頭をはね、緊急停車した。乗客約210人にけがはなかったが、点検作業などで同快速は約2時間遅れで運転を再開した。また、同6時10分頃、旭川、深川両市境にあるJR函館線伊納(旭川市)―納内(深川市)駅間でも、旭川発札幌行き特急「スーパーカムイ40号」(5両編成)がシカ3頭をはねた。乗客約110人にけがはなく、同特急は約30分後に運転を再開した。JR北海道によると、両事故で快速など計24本が運休、計約5100人に影響した。
(兼六園横にイノシシ:石川)
24日深夜、下石引町の金沢医療センター付近でイノシシが道路を横切っているとの情報が金沢中署に寄せられた。市は25日午前7時半にようやく周辺の市立小中学校に注意を喚起したが、多くの児童生徒はすでに登校後。周辺の町会長や国私立学校には一切の連絡がなかった。市は同日午前9時半ごろ、同センター駐車場でイノシシの死骸を確認した。「この辺にイノシシが出た話など聞いたことがない」(地元町会長)。目撃情報があったのは兼六園と金沢医療センターに挟まれた兼六坂。日中は交通量が多く、観光客も行き交う場所だ。24日午後11時17分、代行運転の運転手が「大人ほどの大きさがあるイノシシが通りを横切った」と110番通報した。金沢中署から市役所当直に連絡が入ったのは24日午後11時31分。同署はパトロールしていることを伝え、近隣の学校に注意を呼び掛けるよう要請した。市当直は担当の農業振興課に連絡し、同課はすぐに学校指導課に電話で連絡。25日午前0時半ごろには同課やこども福祉課、市民参画課など関係9課にファクスしたが、多くの課は職員が朝に出勤するまで気付かなかった。学校指導課が目撃現場に近い紫錦台、小将町両中、味噌蔵町小に電話連絡したのは、既に登校が始まっている25日午前7時半。その1時間後、ようやく県教委や周辺7市立小中学校、金沢錦丘中、金大附属中にファクスした。こども福祉課が周辺の保育所や幼稚園に連絡したのも午前7時半ごろ。現場に最も近い金大附属特別支援学校や北陸学院中・高、周辺町会長には連絡が届かずじまいだった。イノシシの死骸は体長約1・2メートルで、市は車にひかれて死んだ可能性があるとする。市内では2010年に伏見台や円光寺にイノシシが出没。捕獲の際に県猟友会金沢支部の男性2人がかまれ、金沢中署の警察官2人がイノシシに拳銃を発砲した。これを受け市は住宅地にイノシシが出没した際の対応マニュアルを策定。猟友会にイノシシの捜索を依頼した上で、市職員や警察、消防団がハンドマイクを持ってパトロールし、周辺住民に「安全が確認できるまで外出を控えてください」と注意を呼び掛けることになっていた。兼六園近くの市中心部にイノシシが出没する前代未聞の事態にも関わらず、市がマニュアル通りパトロールしなかったのは「夜間だったため」(農業振興課)と説明する。付近の小学校に子どもを通わせる保護者は「学校から一斉メールが届いたのは午前11時ごろ。子どもたちは何も知らされずに登校していたのか」と絶句した。
(サル出没、注意呼び掛け:静岡)
23日午前11時ごろ、浜松市浜北区西美薗の市立北浜中から、校内にサルが出没したと119番があった。浜北消防署員や浜北署員が捜索したが、サルは確認できなかった。同校によると、サルは隣接する美薗中央公園から柵を乗り越えて侵入した。校庭を徘徊(はいかい)したり校舎外壁の非常用はしごなどを登ったりした後、敷地外へ逃げたという。浜北署によると、同校から数百メートル離れた同区高畑でも同日正午前に目撃情報があった。浜北区役所は「サルを見かけたら、むやみに騒いだりせず屋内に入り窓を閉めるなどしてほしい」と注意を呼び掛けている。
(カラス倍増、1万1千羽に:青森)
八戸市中心街近くの長者山周辺をねぐらとしているカラスによるふん害などが相次いでいる問題について、市は26日、八戸野鳥の会の協力で個体数調査を行い、昨年11月に実施した前回調査の倍に当たる約1万1千羽を計測した。同会は渡り鳥であるミヤマガラスが周辺地域から移動してきた影響を指摘。カラスが居着きやすい条件を解消し、時間をかけてすみかを分散する対策を提唱している。
(花火でカラス追い払い:長野)
駒ケ根市は、同市北割一区の大宮五十鈴神社境内をねぐらにしている多数のカラスについて、2月4日から、花火を使った追い払いを試験的に始める。群れを山間部に追いやり、猟友会の協力で駆除する作戦で、祭りや行事などで使う合図花火を煙火店に依頼して打ち上げる。ねぐらにしている林の近くには、住宅や自動車整備・販売店などがあり、大群の飛来によるふん害が問題になっていた。打ち上げは神社と地元区の合意を得て行う。周辺住民に対しては、事前に隣組回覧を使って花火の打ち上げを知らせる。市農林課耕地林務係によると、実施は9日までの6日間。ねぐらに帰ってくる頃を見計らい、午後5時30分と6時の2回、花火を上げる。初日は追い払い効果を高めるために、ロケット花火も併用する。同係の担当者は「神社の境内では銃を使った駆除はできない。今回は試験的なものだが、追い払いで山間部に集め、猟友会とタイアップして駆除に結び付けたい」と期待している。大群が押し寄せるのは境内の西側で、近くの男性(71)によると、去年の11月ごろには、夕方5時15分から20分ごろに集まってくるようになったという。日本鳥学会会員の吉田保晴さん=同市=によると、ほとんどがハシボソカラス。昨夏には集合場所になっていたといい、「根気良く花火を上げることで追い出しには成功すると思うが、ほかのねぐらを求めて移動し、新たな集合場所で問題になると思う。以前に集合していた下平の段丘崖に移動してもらえれば一番いいのだが…」と話している。
(高地で銃使いシカ捕獲:山梨)
ニホンジカによる高山植物の食害が深刻な山梨、長野、静岡の3県にまたがる南アルプスの高地で、環境省が銃を使ってシカを捕獲する検討を進めていることが24日、分かった。今夏にも試験的に実施する方針。シカが生息する標高約1700メートル以上の高地は、ハンターが徒歩でたどり着くだけでも労力を要するため、捕獲に銃を使うのは全国的にも珍しいという。同省南アルプス自然保護官事務所(南アルプス市)によると、夏に高山植物を食い荒らすシカを重点的に駆除するのが目的。夏に高地で生活しているシカは、冬になると積雪量の少ない低地で生活するため、食害対策は、冬の低地で銃を使ったり、わなを仕掛けたりする方法が中心だった。だが、同省が2009年頃に結果をまとめた調査で、夏に高地で群れをなして高山植物を荒らすシカが、冬に低地へ下り、分散して生活していることが判明。冬の低地での捕獲は非効率であることが分かった。このため、高山植物を荒らすシカを夏の高地でまとめて捕獲する方法の検討が始まったという。昨年4月からは、同省が委託した環境調査業者が、南アルプスの中でも夏の昼間にシカの目撃の多い高地3か所で、銃捕獲の具体的な方法や場所などを検討している。3月末には報告書がまとまる予定で、今夏にも試行捕獲を開始することを視野に準備が進んでいる。同事務所の中村仁自然保護官は「銃捕獲も含めた様々な方法を織り交ぜ、高山の植生を守っていければ」と話している。
(「未生息」でも警戒強化、農作物被害・5年で26%減へ:千葉)
イノシシによる農作物被害が過去最悪の約2億円に達する中、県や市町村からなる県野生鳥獣対策本部は「イノシシ対策計画」を策定した。実害が出てから駆除を本格化させる従来のやり方をあらため、被害の有無にかかわらず取り組みを推進。県内を四つの地域に区分し、実情に応じた対策を講じるほか、「未生息地域」であっても早期発見、駆除に努めて被害拡大を防ぐ。被害額を5年間で26%減らす目標値も盛り込んだ。県内では、耕作放棄地の増加などから駆除を上回るペースでイノシシが繁殖し、生息域は県南部だけでなく印西、成田市など北部にも拡大。2011年度の農作物被害は22市町で2億円を超え、過去最悪となった。今回の計画は、被害報告がない自治体を含めた47市町村を対象とし、農作物被害が常態化している「被害対策地域」、被害が増えている「拡大防止地域」、被害が出始めている「前線地域」、「未生息地域」を設定。地域ごとに目標値と対策を提示し、県全体の被害額を11年度の2億2500万円から、16年度には26%減の1億6500万円にすることを定めた。
(島のかんきつにイノシシ食害:広島)
三原市の佐木島で、ミカンなどかんきつ類へのイノシシによる食害が深刻化している。防護柵の下を掘って畑に侵入するケースが続出。かんきつ類のブランド化を進める住民グループ「元気さぎしま物産部会」の通信販売にも影響が出ている。副部会長の山根宗光さん(63)の畑では昨年12月から、わせミカンや「石地」など約200キロが被害に遭った。全収量の1割に当たる。それでなくても今季は裏年で収穫量は昨季の約3分の1。「二重のダメージ。特に食害は例年にない規模だ」と山根さん。部会に参加する他の農家5戸も同じ被害に遭った。4年目を迎えた通信販売はミカンやデコポンなど10種類を扱う。既に前年同期に比べて2倍の計約1100箱の注文を受けている。だが、被害に遭ったミカン3品種は注文に追い付かず、受け付けを打ち切ったという。山根さんによると、イノシシは高さ約1・5メートルの金網柵の下の土に穴を掘って相次いで侵入。柵の外側にネットを張ったり、石で穴をふさいだり。新たな対策を迫られている。島内のかんきつ栽培農家は約120戸あり、大半が60歳以上と高齢化が進む。山根さんは「電気柵の設置など対策には費用がかかる。被害が続けば栽培をやめる農家も出るのでは」と懸念。「ブランド化が軌道に乗り始めたばかり。他地域の取り組みなども参考に有効な対策を講じたい」と話している。
(北ア・高山植物、シカ食べた跡?:長野)
北アルプス爺ケ岳(2669メートル)に近い中部山岳国立公園内の標高2245メートル地点で、高山植物のタテヤマアザミのつぼみが大量に食べられた痕跡が見つかっていたことが分かった。専門家は、1カ所で集中的に食べられている状況などから、ニホンジカの可能性が高いと指摘。環境省松本自然環境事務所(松本市)によると、同国立公園内でシカが草花を食べたとみられる例は初めてという。北アではシカが分布を広げているとされ、研究者らが危機感を強めている。周辺で3軒の山小屋を経営する柏原一正さん(57)=大町市平=が、タテヤマアザミが群生する通称「アザミ沢」で昨年8月下旬、登山道から見える範囲の3割ほどのつぼみが食べられた痕跡を見つけた。柏原さんは「こんなに集中的に食べられたのは見たことがない」と、同事務所に連絡した。同事務所の自然保護官、有山義昭さんが現地を調査。シカのふんなどは見つからなかったが、八ケ岳や霧ケ峰でシカの植生への影響を調べている土田勝義・信大名誉教授(植物生態学)は有山さん撮影の写真を見て「100%ではないがシカの可能性が高い」と推測。「シカはアザミを好んで食べる。1カ所で大量に、特に花の部分を食べるのもシカの特徴だ」と指摘する。信大農学部の竹田謙一准教授(応用動物行動学)は「付近では、かなり標高の高い所でシカが既に目撃されており、シカの可能性は高い」とした上で、「断定するには無人カメラで食べる現場を確認するなどの必要がある」としている。北アでは長くシカは生息しないとみられていたが、1998年の環境省のアンケート以降、目撃例が相次いでいる。2010年には県林業総合センターが同公園外の野麦峠(標高1672メートル)などでシカが樹皮を食べた痕跡を見つけた。昨年7月には、爺ケ岳西方、鳴沢岳(2641メートル)の高山帯稜線(りょうせん)上でシカが撮影されている。アザミ沢の事例について、有山さんは「現時点で植生に影響が出るほどではない」とみる。ただ、竹田准教授は「南アや八ケ岳では、いきなり高山植物が大量に食べられる被害が見つかった。捕獲など今の段階で可能な限り北アからシカを排除する必要がある」と警告。柏原さんは「北アには立派なお花畑が各所にあるが、10~20年後には食べ尽くされてしまわないか」と危機感を強めている。
(交付金を積み立て、集落囲むフェンス設置へ:福岡)
イノシシによる農作物の被害を防ぐため、行橋市西部の山あいに位置する入覚(にゅうがく)地区で延長4キロにわたるフェンスの設置が始まった。住民たちが市鳥獣被害防止対策協議会に依頼して実現した。集落を取り囲むように備え付け、山から下りてくるイノシシを地域ぐるみでシャットアウトする。山に木の実などの好物が少なくなったためか、イノシシは約20年前から里に出没し始めた。夜間に田畑に入り、田で転げ回ったりサツマイモやクリを食い荒らしたりする。「稲の苗に獣の臭いがついて田が台無しになる。1反7俵のコメが取れる田も、イノシシが入れば5俵以下になってしまう」。入覚営農組合の馬場通昭組合長は嘆く。箱わなを設置したり電気柵を備え付けたりして自衛する人もいたが、効果は今一つだったという。国から「中山間地等直接支払交付金」を得ている地元組織が交付金を積み立て、国からの補助金などで約1200万円を確保し、個人負担を求めずにフェンス設置を実現させた。フェンスは高さ約1・3メートルのアルミ製。イノシシが土を掘って下から入って来ないよう、根本部分が90度に折り返されている。3月上旬までに完成する予定で「春からは安心して作業に臨める。営農意欲の高まりも期待したい」と馬場組合長は話している。
(“狩猟の勧め”フォーラム開催:岡山)
イノシシやシカなどによる生態系や農林水産業への被害が深刻化する中、鳥獣の保護管理の担い手である狩猟者を増やそうと、環境省による「狩猟の魅力まるわかりフォーラム」が2月10日、岡山コンベンションセンター(岡山市北区)で開かれる。NPO法人伝統肉協会の石崎英治理事長が「若手ハンターによる、究極のアウトドアスポーツ-ハンティングの勧め」と題して基調講演。パネルディスカッションやバーチャルでの狩猟体験、イノシシ肉などを使った料理の試食などもある。
(篠山でいのしし祭:兵庫)
イノシシを見て食べて堪能する催し「丹波篠山冬の味覚 いのしし祭」が26日、兵庫県篠山市北新町の篠山城跡周辺で開かれた。約3千人の観光客らが訪れ、イノシシの子ども「うり坊」が疾走するレースやシシ肉の丸焼きなどが人気を集めた。同市商工会青年部などでつくる実行委員会が主催。観光客に冬の篠山の魅力をアピールしようと、2004年から毎年この時期に行っている。目玉の一つ「ドドドいのしし猛レース」に出走したのは、今季市内の山で捕獲・飼育されていたうり坊。レース開始の合図で3頭が勢いよく飛び出し、24メートル先のゴールに向かって猛進。見守る約300人の観光客らは「速い!」「頑張れ!」などと声援を送った。また、飲食コーナーではシシ肉のハンバーグを挟んだ「丹波ーガー」や「焼ぼたん」などが販売され、普段とは違った味わいを楽しんでいた。京都市から初めて訪れた女性会社員(24)は「思った以上にイノシシがかわいかった。丹波ーガーもすごくおいしくて、来年もまた来たい」と笑顔だった。
(野生鳥獣の肉「ジビエ」、居酒屋や軽食店に)
シカやイノシシなど野生鳥獣の肉「ジビエ」を使った料理がカレーや居酒屋メニューに登場し、気軽に食べられるようになってきた。独特の風味や臭みを抑えるなどの工夫で、一般にもなじみやすい料理が増えている。東京駅構内の軽食コーナー「ヒントインデックスカフェ」の入り口には「信州ジビエカレー 1000円」の看板が立つ。長野県で捕獲されたシカ肉が入ったカレーだ。これを食べた女性客(50)は、「ジビエを食べたのは初めて。値段が手頃でなじみのあるカレーで食べられるならと注文しました。くせがなく軟らかくておいしかった」と話す。運営する「ジェイアール東日本フードビジネス」(東京)は、ジビエの普及に協力し、シカ肉を使ったメニューを一昨年から冬場限定で始め、この冬は首都圏の駅構内の5か所で扱う。通りがかりの人が気軽に食べられるメニューとして、カレーのほか、シチュー、スパゲティミートソースを扱う店もある。シカ肉はスジ肉などを使い価格を抑えた。真空状態で低温加熱する特殊な調理法で、しっとりとジューシーな食感に仕上げ食べやすくしているという。シカやイノシシなどの野生鳥獣は近年、農作物被害を減らす対策として捕獲数が増えている。被害地域では、捕獲した鳥獣の肉を地域資源ととらえ、食肉としての販路拡大を目指してきた。これまではジビエの調理法が確立されたフランス料理などのメニューに使われることが多かった。だが最近は、大衆的な店でもジビエの料理を出すケースが、首都圏を中心に増えている。東京や神奈川で居酒屋「方舟はこぶね」を展開する「セオリー」(東京)では、主に北陸地方で捕獲され、野生の風味を残したイノシシとシカの薫製を扱う。薫製は、独特の風味が適度に残り食べやすいという。東京・新宿店の「猪いのしし肉の自家製ショルダーベーコン」(980円)は、肉を天日干しし、いぶして薫製にしたものをスライスした。「独特の甘みや歯ごたえがあっておいしい」と好評だ。東京・新橋店では「鹿しか肉のジャーキー」(780円)を提供している。洋風居酒屋「キチリ」を展開する「きちり」(東京)は、ジビエの普及支援で、シカとイノシシの料理を東京都内の一部店舗で昨年9月から扱い始めた。大分県で鳥獣被害対策として捕獲された肉を香辛料でくせを抑えるなどして食べやすくした。シカ肉はあぶり焼きで提供、「猪の自家製ソーセージ」(980円、今月下旬まで)も人気だ。「JA紀州中央」(和歌山)は、イノシシ肉を使ったレトルトカレー「あんばいできました 紀州カレー しし肉入り」を2011年夏から発売。通信販売(6袋2400円、送料別)も行っている。ジビエを使った料理の普及や消費拡大を目指し、昨年5月に設立された「日本ジビエ振興協議会」事務局長の小谷浩治さんは、「鍋しかなじみのないイノシシ肉をベーコンにするなど、飲食店の工夫でジビエ料理のバリエーションが増えた。価格も低めに抑えた料理が多く、親しみやすくなっている」と話している。
(イノシシ肉の可能性に光:富山)
農作物被害を防ぐために捕獲されたイノシシの肉の食材利用を推進しようと、ジビエ(鳥獣肉)料理試食会が二十三日、富山市新総曲輪の県民会館であり、県や飲食、宿泊施設の関係者ら六十人が、和食、洋食、中華の各シェフが考案したイノシシ肉料理五品を味わった。県内では隣県からの侵入などの影響でイノシシが増え、有害鳥獣の農作物被害額に占めるイノシシの割合は、二〇〇五年はほぼゼロだったが、一一年は三割(三千六百三十三万円)に達した。捕獲数も増加傾向で、〇八年まで百頭前後だったのが、翌年に三百頭を超え、一一年は五百一頭になった。捕獲されたイノシシの多くは処分されており、県は有効活用を検討。一一年には公募で推奨レシピ十二品を決めたほか、補助を出して獣肉用の処理施設一カ所を整備するなど、ジビエ料理の振興を推進。今回は、県が和洋中のシェフ四人にイノシシ肉を生かした新作の考案を依頼して実現した。新作料理は、塩こうじとキウイにつけた肉をホウレンソウを練り込んだ生地で包んだ「新緑ボタ網包み」をはじめ「越中ぼたん鍋」「イノシシ肉とゴボウの煮込み焼きネギ添え」「イノシシ肉の赤ワイン煮込み入りジャガイモのパートフィロ包み焼き」「イノシシのスパイシー炒めクレープ包み」の五品。いずれも参加者から「味も見た目も素晴らしい」などと高評価を得た。さらなる普及に向け、県農林水産部の井上学農村振興課長は、獣肉の処理施設のさらなる整備と、現在二十五店舗のジビエ料理提供店の拡大を課題に挙げ「試食会で、多くの料理人にイノシシ肉の可能性を感じてもらえれば」と話した。試食会後、日本ジビエ振興協議会の藤木徳彦代表による講演会「ジビエで光る地域の宝」もあった。
(「ジビエ」で一石二鳥:九州)
田畑の農産物を食い荒らすイノシシやシカなど野生鳥獣に頭を悩ませる九州各県が、駆除した鳥獣の肉「ジビエ」の特産化を目指して動き始めた。駆除促進とともに、地域振興につなげる一石二鳥を狙ったもので、熊本県は28日から、新たに開発したジビエ料理を県内レストランで提供するフェアを開催する。福岡、大分両県も流通ルート確立や加工技術の向上を目指した研究に取り組む。農林水産省によると、九州7県の鳥獣による農作物被害額は平成22年度に40億円に上った。広大な農地を抱える北海道の63億円に次ぐ被害の大きさだ。このうち高級イチゴ「あまおう」など果樹を中心に約12億円の被害が出た福岡県は、地元猟友会の協力を得て鳥獣駆除に乗り出しているが、人手不足や会員の高齢化で、とても追いつかない状況だ。また、イノシシやシカ肉料理は一般的ではなく、販路も確立されていない。このため食用に回される肉はごく一部で、駆除された鳥獣のほとんどは山中に廃棄されている。このことが、猟友会会員が駆除に積極的に取り組めない要因となっている。もともと野山を駆け回ったイノシシやシカは身が引き締まり、低カロリー高タンパク質。ビタミンや鉄分も豊富で、フランスやイタリアでは野生鳥獣を「ジビエ」と呼び、人気食材だ。福岡県はこの点に着目。2月に食肉業者や飲食店と、ジビエの流通ルート確立を目指す研究会を設立する。県畜産課は「喜んで食べてもらえるようになれば、猟友会会員の意欲も高まり駆除が進む。特産品にすることで、鳥獣被害に苦しむ地域の活性化にもつながる」と、特産化の意義を強調する。ジビエ料理への取り組みは、九州各県で進んでいる。熊本県は昨年11月、福岡と同様の研究会を設立し、料理方法の研究や販路開拓を進めてきた。今月28日からは、県内15カ所のホテルや飲食店で、「猪肉の串焼き」や「鹿肉のポワレ(バター蒸し焼き)」など、ジビエ料理を特別メニューを加えた「くまもとジビエ料理フェア」を開催する。熊本県むらづくり課の担当者は「おいしい肉を捨てるのはもったいない。県内でジビエ料理を広め、新たな熊本名物に育てたい」という。一方、大分県は大市場・東京をにらんで、味のレベルアップを図っている。流通業者や食肉加工施設6者が25日に「大分狩猟肉文化振興協議会」を作り、血抜きなど味を左右する加工技術の研究を始めた。協議会にアドバイザーとして参加する大分県森との共生推進室の三ヶ田雅敏室長は「大分全体で技術のレベルアップや肉の安定供給に取り組み、大分ブランドとして、東京などの飲食店に営業をかけたい」と話す。大分県は、協議会未加入の18処理施設にも参加を呼びかける。
(シカ、イノシシ…ジビエ料理フェア:熊本)
イノシシやシカの肉を使った「ジビエ」料理の試食会が27日、熊本市の三井ガーデンホテル熊本であり、主婦ら約50人がフルコースに舌鼓を打った。フランス語で野生鳥獣の肉やその料理を意味するジビエの普及を目指し、県と「くまもとジビエ研究会」(会長・村田政文全日本司厨士協会熊本支部長)が企画。イノシシ肉のスープ、シカ肉のテリーヌやローストなどのフランス料理が提供された。同市の主婦、津留桂子さん(80)は「臭みは気にならない」とニッコリ。娘の会社員、中村雅子さん(52)も「東京で食べると高級な食材。希少価値が分かれば、熊本でも消費が増えるはずだ」と話した。県内では、イノシシやシカなどによる農作物被害が年々深刻化。捕獲数も増えているが、解体施設を経て食用になるのは約3%にとどまっている。ジビエの消費拡大のため、28日から来月28日まで県内15店舗で「ジビエ料理フェア」が開かれる。
(地元のシカ肉が給食に:兵庫)
地元の鹿肉を使った給食が24日、兵庫県宍粟市内の全小中学校の献立に上がった。子どもたちは、同市学校給食センターがしぐれ煮に調理した“山の恵み”を味わった。県内ではシカに田畑を荒らされる被害が多く、各市町は対策に力を注いでいる。捕獲されたシカの多くは有効活用されることがないという。同センターは、低カロリーで高タンパク、鉄分も豊富な肉質に目をつけ昨年、県の補助を受け給食に導入した。しぐれ煮は、わなで捕獲されたシカ10頭(計178キロ)を調理。ショウガをたっぷりきかせて臭みを除いた約4100食が、給食として提供された。同市山崎町神谷、河東小学校の6年1組では21人が「いただきます」と声をそろえ、歯応えのある肉を頰張った。男児は「めったに食べられない鹿肉なので、味わって食べました。おいしかった」と笑顔だった。
(イノシシ肉調理法学ぶ:石川)
イノシシ肉を調理した料理をブランド化し、全国発信を図るプロジェクトに取り組んでいる小松商工会議所は二十二日、白山市東二口のカフェ「ふもときっさ」で、イノシシ料理の試食会を開いた。商品開発のヒントにしてもらう狙いで、小松市内の飲食業者の代表九人が参加した。イノシシ肉の料理を提供している白山ふもと会から、調理法などを学ぼうと企画。ふもと会の幹事で、イノシシ肉の加工責任者の中山明設さんが指導した。中山さんは、実際に調理したイノシシ肉を試食してもらいながら、特徴や商品化に向けたハードルなどを説明。参加者は調理のポイントなど、さまざまな質問をしていた。今回参加した飲食店は、今後、独自のメニュー作りをし、二月二十三日に小松市内で開かれるイベントで披露する。小松商工会議所では、試食し、ブログやインターネット交流サイト「フェイスブック」で情報発信をしてくれるモニターを募集している。
(室蘭に4月シカ肉専門店:北海道)
北海道猟友会室蘭支部のメンバーで30年以上シカのハンターとして活動している門馬智良さん(58)=室蘭市八丁平=が4月、室蘭市内でシカ肉販売の専門店をオープンする。昨年12月末で市役所勤務を早期退職。これまで培った狩猟経験や人脈を生かして、シカ肉の加工品販売や料理の提供を行う。ハンターのほか、室蘭市地域生活課職員として10年弱、鳥獣関係の業務に就いてきたが、増加傾向にあるシカに憂慮。室蘭市だんパラスキー場のロッジ横にあるシカ肉処理場の設置に携わった経験や、信頼できるハンター仲間の協力も得られることから、「やれるだけやってみよう」と以前から練っていた構想を実現させるため、開業を決意。昨年末に市役所を退職し、4月のオープンに向けて準備を急いでいる。日の出町の公設地方卸売市場近くの空き店舗2店分を使ってオープンする。協力者が多い中、食品加工を手掛ける池田屋(日の出町)代表の池田忠男さん(60)はその一人。シカ肉のカットなど解体後の加工を担う。門馬さんは「だんパラの処理場で解体して、池田屋さんで加工する。捕獲から解体と加工のラインが整っている。最初から設備をすべてそろえるとなると莫大(ばくだい)な費用が必要。手伝ってもらえなければ、開業は無理だった」と話す。加工に必要な免許を持っている池田さん。「シカ肉をさばくことには、全く問題ないですよ」と話す。店名は「いけもん屋」。池田さんの協力に感謝して、二人から2文字ずつ取った。店舗面積は約50平方メートル。約35平方メートルをシカ肉の販売、飲食コーナーに充てる。残りは事務所とハンターの詰め所とする予定だ。販売する加工品は構想段階だが、ジンギスカンやハンバーグ、竜田揚げ、焼き肉など多彩。「しゃぶしゃぶもおいしいですよ」と門馬さん。店内での飲食も視野に入れている。使用するシカは2歳未満のメス。ただ、成長したシカを仕留めることもあり、ペットフードに製品化してくれる協力者もいるという。オープンは4月1日を予定。門馬さんは「シカ肉は低カロリーでおいしい。まだまだマイナーだが、たくさんの人に食べてもらいたい」と話す。今後、店内改装に着手するほか、ホームページの開設や道内外発送の準備に手がける考えだ。
(猪鍋限定販売へ:福岡)
特産品のイノシシ肉をPRしようと、みやこ町の第三セクターの農林産物直売所「よってこ四季犀館(しきさいかん)」は26日から、「みやこ猪鍋(いのししなべ)セット」を限定で100個販売する。イノシシの骨をだしにした特製スープや精肉、地元産みそが冷凍パックされている。「くせが無く後味の良い肉と、コクのある特製スープの組み合わせが絶妙な一品に仕上がりました」と売り込む。同町は3年前、農作物を食い荒らすイノシシやシカの加工処理施設を建設。肉を具材にしたレトルトカレーを商品化し販売している。今回の鍋セットの分量は5、6人分で5千円。ロース肉(400グラム)とばら肉(200グラム)、モモ肉(同)のほか、特製スープと同町産のみそ、ユズゴショウ入り。特製スープはイノシシの骨と玉ネギ、ショウガをじっくり煮込み、あっさりしながらコクのある風味が特徴とか。四季犀館の森昭文所長(54)は「イノシシ肉は臭みやくせがあると思われがちだが、血抜きなど適切な処理をした加工肉は食べやすく人気が高まっている。セットの内容量も割安でぜひ味わってほしい」と自信満々だ。
(150種以上の銃禁止、規制法案発表:アメリカ)
米民主党のファインスタイン上院議員らが24日、記者会見し、昨年12月の小学校乱射事件を受けた銃規制強化策として、殺傷能力の高い攻撃用銃器など150種以上の銃の製造や販売、輸入、譲渡を禁止する法案を審議すると発表した。オバマ大統領が議会に求めた対策の一環。1994年に成立、2004年に期限切れで失効した銃規制法を、さらに強化した内容となった。有力ロビー団体「全米ライフル協会(NRA)」は強く反対しており、ファインスタイン氏は「成立させるのは困難な闘いだと分かっているが、やってみる価値はある」と強調した。法案は、今回は失効しないように恒久法とし、自動小銃や10発以上の弾が装填できる弾倉のあるピストルなども禁止の対象とする。さらに攻撃用銃器の所有者にも安全に管理することを義務付ける。

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(シカ猟の銃にあたりケガ:長崎)
19日午前、長崎市の山中で73歳の男性がシカ猟の銃弾にあたりケガをしました。午前10時半ごろ、長崎市の小八郎岳で「誤って人を撃ってケガをしている」と消防に通報がありました。銃弾は山歩きをしていた73歳の男性の右ひじにあたり、ドクターヘリで病院に運ばれましたが命に別条はないということです。銃を撃った雲仙市の会社経営の男性は友人とシカ猟をしていて、調べに対し「鹿がいると思って撃った」と話しているということです。警察は、業務上過失傷害の疑いもあると見て、男性から話を聞いています。
(イノシシ肉の出荷、4施設で制限解除:千葉)
東京電力福島第一原発事故を受け、基準値(一キロ当たり一〇〇ベクレル)超の放射性セシウムが検出されたイノシシ肉の出荷制限が十八日、一部解除された。県は今後、全頭検査を行い、基準以下の食肉だけを出荷する。昨年九月に君津市で捕獲された一頭から二一〇ベクレルが検出され、出荷が制限されていた。解除の対象は、県内に五つある加工施設のうち、君津、勝浦両市と大多喜町にある四施設で処理されるイノシシの食肉。
(線路に手負いのシカ、40分停車:岩手)
岩手県釜石市のJR釜石線小佐野駅―松倉駅間で、21日午後2時半ごろ、野生のシカが線路内で倒れているのを、釜石発盛岡行き快速はまゆり6号(3両編成)の運転士が発見し、急停止した。シカはけがをしていた。保線職員が駆け付けて移動するまで、乗客は44分、見守った。乗務員が確認したところ、手負いのシカで危険なため、6キロ離れたJR釜石保線技術センターに応援を求め、数人がかりで線路脇に移動した。この騒ぎで、列車は現場に約40分停車し、運転を再開。乗客約90人に影響した。JR東日本盛岡支社によると、シカが絡む列車の事故は管内で年間10件以上は発生しているという。今回の事故については「ぶつかったという報告がないので、シカがなぜケガをしたのかは不明」としている。ケガをしたシカはその現場に置かれたまま。盛岡支社は、「シカとの衝突事故は結構頻繁に起きているので特に保護などの手当てはしていません」としている。
(ツキノワグマ捕獲、イノシシの箱わなで:和歌山)
和歌山県は18日、有田川町遠井でツキノワグマ(雄、約15歳)がイノシシの箱わなで錯誤捕獲されたと発表した。県内でツキノワグマが捕獲されたのは本年度4頭目となった。県自然環境室によると、同日午前9時20分ごろ、同町の道の駅「あらぎの里」北側約1キロの山中で、イノシシの箱わなにクマが掛かっているのを、仕掛けた男性が発見。町役場へ連絡した。クマは体長1・28メートル、体重42キロ。耳に標識が付いており、2010年12月にも同町粟生地区で捕獲されたクマと分かった。夕方、専門家らが身体計測した後、再び人里に近づかないようにトウガラシスプレーで驚かせて山に返した。本年度は、6月に紀の川市桃山町調月、8月に湯浅町山田と有田川町宇井苔でもそれぞれ1頭ずつ捕獲されている。和歌山県は、レッドデータブックでツキノワグマを「絶滅危惧1類」に分類し保護している。
(模造銃を改造・販売、男送検:愛知)
模造銃を殺傷能力のある拳銃に改造して販売したとして、愛知県警は17日、東京都府中市、無職根本秀一被告(50)(銃刀法違反で起訴)を武器等製造法違反(銃砲の無許可製造)と銃刀法違反(拳銃の譲り渡し)の疑いで逮捕し、名古屋地検に送検したと発表した。県警は、根本被告の顧客名簿に基づき捜索した結果、埼玉県の公立中学校の男性教諭(51)や広島県の製造業の男性(48)ら7人の自宅や被告の自宅から計34丁の改造拳銃を押収。鑑定中の6丁を除く全28丁で殺傷能力が認められた。事件などに使用された形跡はなかった。県警は、教諭ら7人も銃刀法違反(所持)容疑で書類送検する。発表によると、根本被告は2010年5月頃から昨年7月頃までの間、自宅で模造銃1丁を改造し、兵庫県丹波市の無職女性(49)に6500円で販売した疑い。
(畑荒らすサル、数や行動確認を:福岡)
野生ザルによる畑作被害の対策を考える有識者検討会が17日、小倉南区内で初会合を開いた。隣接する香春町の香春岳から同区に入り込んだサルが畑を荒らすため、個体数や行動範囲を確認し、来年度中にも対策案をまとめることを決めた。検討会は、北九州市顧問の小野勇一・九州大名誉教授をはじめ、荒井秋晴・九州歯科大准教授ら動物生態の専門家、サルの被害が出ている小倉南区東谷・中谷両地区の住民代表ら6人で構成する。市によると、香春岳からやって来るサルは少なくとも60匹以上おり、100匹を超える可能性もある。06年ごろからカボチャやナスなどを育てる家庭菜園の被害が出始めたという。検討会委員長に就任した小野氏は「人に慣れたため、里に出てきたようだ。数と行動を確認して、対策を決めると効果がある」と指摘。サルが子を産む8〜9月をめどに、約30人で東谷地区などの現地へ赴き、実態調査を行うことになった。会合に先立ち、検討会メンバーは地元住民の案内で、東谷地区呼野にある大山祇(おおやまずみ)神社やお糸池などサルが目撃されるルートを調査した。神社近くの畑では、サルがかじった跡が残るダイコンなどが見つかり、住民によると、畑やクリ林で数十匹が群れでいる時もあるという。
(山口型放牧が獣被害防止にも:山口)
耕作放棄地に牛を放して雑草を食べさせる「山口型放牧」が、イノシシなどによる農作物への食害を一定に防ぐとする実証実験の結果を山口県農林総合技術センター(山口市)がまとめた。放牧された牛が獣を人里に近づけない効果があるとみており、食害防止などにさらに研究を進める。実証実験は昨年5~11月に農事組合法人が管理する山口市阿東生雲東分の耕作放棄地1・7ヘクタールで実施した。山林から水田につながる獣道8カ所に生体温度に反応して自動シャッターを切る赤外線センサーカメラを設置。2組4頭を放牧する前の1カ月間と、その後の5カ月間の出没頻度を比較した。カメラにはイノシシやサル、ツキノワグマなど7種が計438回写っていた。放牧前1カ月間は121回だった出没回数が放牧後1カ月間は102回に減少、効果を示した。秋以降は最大148回と増加に転じた月もあったが、農地への侵入はほぼなかった。センターは、牛の存在などが野生動物の警戒感を高め、水田などに近寄らせなかったとみている。田戸裕之専門研究員は「野生獣は放牧地周辺までは近寄るが、放牧地や水田にはほぼ出没しておらず、警戒感が高まったと推測できる」とする。ただ、出没数は予想以上で、動物の警戒感や慣れの度合いで農産物被害の有無が決まる微妙な関係も重視。「駆除や追い払いも同時に進め、野生動物を里に慣れさせないような取り組みが必要だ」としている。
(観光資源のホタル激減させた意外な動物:長崎)
長崎県対馬固有種の「ツシマヒメボタル」の生息地をイノシシ被害から守ろうと、対馬市美津島町加志地区(26戸)の住民たちが、地区の太祝詞ふとのりと神社横の約6000平方メートルに金網(高さ1メートル、延長500メートル)を設置した。このホタルは体長8ミリほどで、湿った草地の地中に幼虫が生息する。杉林に覆われた神社周辺では、6~7月頃の午後8時過ぎから強い光を放ちながら乱舞し、多くの人が訪れる観光スポットになっている。杉林ではイノシシが餌を探すためにシダ類などが生えた地面を掘り返し、以前よりホタルの数が激減。保護を求める声が地区や市に寄せられていた。地区もホタル観賞を地域の観光資源として売りだそうと、市から補助を受けてイノシシ防止の金網設置に取り組んだ。ホタルの生息地をPRする看板2基も設置する予定。地区の区長・増田昭茂さん(77)は「ホタル祭りの開催なども検討しています」と話している。
(マタギ用具、有形文化財に:秋田)
北秋田市の阿仁マタギの狩猟用具について、文化審議会は18日、国の重要有形民俗文化財に指定するよう文科相に答申した。一定の地域に多くの道具が残り、マタギのなりわいや地域的特色を良く示していることが評価された。県内で有形民俗文化財が指定されるのは1966年以来で6件目。国指定文化財は累計106件となる。指定されるのは、同市の根子、打当、比立内などの集落のマタギが使った衣装や狩猟道具、行商用具など293点。猟に使った火縄銃、カモシカの皮で作った履物「アブケグルミ」、マタギのリーダー「シカリ」だけが持つ巻物「山立根本之巻」など、マタギならではの用具も多い。所有者は、集落の住民ら25人のほか、北秋田市、マタギの里観光開発。住民が所有する道具の多くは同市阿仁打当のマタギ資料館に寄託されている。県文化財保護室によると、阿仁マタギは集団で猟をすることで知られ、多様な武器やわなを使い、クマやウサギなどを捕獲して生計を立てた。狩猟エリアは岩手や山形、福島、新潟など広範囲にわたる。クマの胆や採取した薬草から薬を作り、行商もしていた。マタギ資料館によると、阿仁マタギは戦後すぐは50人ほどいたが、現在はマタギだけで生計を立てる人はいなくなった。旧阿仁町の猟友会員は約15人で、50〜60代が中心。高齢化が進み、後継者が不足している。誤射を避けるためジャケットや帽子を着用する決まりになっており、毛皮の防寒具など昔ながらの装束を使うことはなくなったが、集団で連携して獲物を仕留める巻き狩りなどの狩猟法は受け継がれている。北秋田市生涯学習課は「阿仁マタギは北秋田の歴史を語る上で欠かせない、土地に根付いた文化財。大切に残されてきた先祖からの道具が指定されることになりうれしい」と話している。
(アイヌ民族の動物観学ぶ:北海道)
アイヌ民族の動物観について学ぶ講座が19日、帯広百年記念館で開かれ、市民ら約50人が参加した。昨年に続き2回目。同館の内田祐一副館長が講師となり、動物を「生物」と「神(カムイ)」の二つの価値観で見ていたアイヌ民族の動物観を紹介した。内田さんによると、アイヌ民族は、エゾオオカミをシカの肉を分けてくれる神と考えて狩猟対象にはせず、飼育して猟に使った。また、「霊送り儀式」では、飼っていた子グマに行う「イオマンテ」のほか、山中の猟で捕獲した成獣に行う「オプニレ」もあり、内田さんは実際に現地調査した儀式場所の写真なども交えて解説した。来場者はメモを取るなど、興味深そうに聞き入った。
(猪レースや多彩な食「第10回いのしし祭」:兵庫)
「第10回いのしし祭」(同実行委員会主催)が1月26日午前10時―午後3時、篠山城跡周辺で行われる。いのししのレースや屋台、黒豆を使ったゲームなど多彩な催しが行われる。野生イノシシ3頭が大正ロマン館前の約20メートルの特設コースを駆け抜ける「ドドドいのしし猛レース」は3レース(午前11時、午後1時、同2時)を行う。投票受付は、各レースの30分―10分前。1着を当てると、抽選で特産物などの賞品が当たる。各レース500枚限定。大手前展示館前の「屋台村」には市内のレストランや肉屋10店舗が出店。猪肉を使った、麺類、お好み焼き、たこ焼き、寿司、揚げ物、パンなどの料理を手頃な値段で提供する。たんば田園交響ホール西側駐車場で実行委員会が出店する「直営売店」では、商工会女性部が作る「おかんのいのししカレーライス」のほか、「丹波ーガー」(1000食限定、午前10時半から販売)、猪せんべい、ししおでんを販売。午前11時半から、イノシシの丸焼き(限定250食)を販売する。また、黒豆を菜箸でつまみ、トレーからトレーへ運ぶミニゲーム「黒豆道場」を行う。高得点者に賞品が当たる。
(イノシシ肉食べ豊作祈る:熊本)
玉名市滑石の滑石諏訪神社で17日、イノシシの肉を食べて豊作を祈る「シシ食い祭り」が開かれた。神社が祭る建御名方命[たてみなかたのみこと]が農作物を荒らすイノシシを退治して住民に肉を分け与えたという伝説に由来し、この神を長野から招いた約1000年前から続いているという。神事に続き、神殿に供えられたシシ肉が五つの集落の氏子代表に分け与えられた。その後、世話役代表の会社員前田正伸さん(56)が神社前の池に入り、竹さおに付けられた御幣を交換した。各集落では祭りの世話役を引き継ぐ「節頭渡し」の儀式の後、住民にシシ肉の煮付けが振る舞われた。滑石上区長の大野義弘さん(66)は「昨年までは山都町のシシ肉だったが、今年は地元の小岱山で捕れた肉を使った。玉名でも神話が現実になるのだろうか」と複雑な面持ちだった。
(シカ肉でギョーザ、うまいよ:三重)
田畑を荒らす獣害対策で駆除された野生動物の肉を使った料理を味わってもらおうと、津市本町のインド料理店「アジアンキッチン マウントエベレスト」が県内でとれたシカ肉入りのギョーザを作った。

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(福島原発周辺でイノブタ調査へ:福島)
東京電力福島第1原発事故で立ち入り禁止となった地域で豚舎から逃げたブタと、野生のイノシシが交配して生まれたとみられるイノブタの目撃情報が、原発周辺地域で相次ぎ、福島県が今月下旬から実態調査を行うことが16日、県への取材で分かった。福島県の狩猟登録者数は原発事故前と比べ減少し、県内のイノシシ捕獲数が減っていることも判明。同県南相馬市では、増えたイノブタやイノシシが農地を荒らしたケースもあり、営農再開に支障が出ることが懸念されている。県によると、イノブタの実態調査は3月までで、旧緊急時避難準備区域などに指定されていた南相馬市、広野町、川内村など6市町村で行う。
(サルに追われて中1転倒しケガ:大分)
14日午前8時40分ごろ、大分市立稙田中学校の正門そばの民家の前で、通りかかった同中1年の男子生徒(13)が、民家の木に登っていたサルに追われて転倒。頭を4針縫うけがをした。サルは逃走した。大分南署によると、サルは体長50~60センチ。生徒は木の上のサルと目があった直後に追いかけられ、逃げようとしたが、背負っていたリュックサックの肩ひもが道路脇のガードレールにひっかかり、ガードレールに頭を打ち付けた。現場は住宅街の一角。周辺では1カ月ほど前からサルが出没しているが、負傷者が出たのは初めてという。
(諏訪湖と河川カモ類が激減:長野)
県諏訪地方事務所などは16日朝、諏訪湖と流入河川、天竜川でカモ類の生息個体数調査を行い、全体で2243羽を確認した。湖がほぼ全面結氷しているため、潜水して魚を食べるカワアイサは予想通り少なかったが、カルガモやマガモ、コガモも平年の半数程度だった。県鳥獣保護員の一人、林正敏さん=岡谷市=によると、湖面の結氷に陸上の積雪が加わって採食環境がより悪化し、別の場所へ移ったとみられるという。諏訪湖の銃猟禁止に伴う個体数変動をみる目的で1993年度から毎年3回調査しているが、1月調査の確認数としては6番目に少ない。過去10年の平均値が718羽のカルガモは483羽、288羽のマガモは123羽だった。ワカサギを捕食するカワアイサは731羽で、諏訪湖ではこのうち589羽を確認。氷が張っていない場所が沖合に3カ所ほどあり、その場に密集していた。残りは天竜川や上川などを利用。結氷の影響で同じ潜水性のミコアイサも河川に散らばっていたという。日本野鳥の会諏訪の会長でもある林さんは「湖には氷、陸にはたっぷりの雪があり、いい場所がなくなったのだろう。(カルガモやマガモなど)当たり前に見ることができるカモがこれだけ居ないのは珍しい」と話した。カモ類以外では、コハクチョウが186羽、オオバンが190羽とほぼ平年並みだったが、カイツブリはやや少なめだった。魚食性のカワウは天竜川で10羽を確認した。
(空染めるカラス大群:北海道)
帯広市西7南20の上空にカラスの大群が押し寄せている。電線に止まったカラスが、濃紺の夕空に一斉に飛び立つ光景は一見すると幻想的だが、一方で「不気味だし、大量のふんは始末に負えない」と住民を閉口させている。迷惑を被っているのは付近住民と、「帯広日産ドーム店」。カラスは同店の屋根をすれすれに旋回し、試乗車や客の車に次々とふんを落としていく。同店によると、カラスの大群は昨年5〜11月に発生と終息を繰り返し、数日前に再び集まり出したという。14日夕も上空をカラスの大群が覆った。同店スタッフの内木美雪さんは「夕方になると決まってやって来る。汚された車を洗ったり、車検の順番待ちの車を店内に“避難”させるなど対応が大変」と忙しく走り回っている。この地域にカラスの大群が発生する原因は分かっていない。
(イノシシ肉料理食べ歩き:岡山)
イノシシ肉を使った多彩なアイデア料理が楽しめる「湯原温泉郷しし祭り」が13、14日、真庭市の湯原温泉街であり、観光客らが各店自慢のメニューを食べ歩いた。地元の旅館や飲食店が考案した18種類の限定メニューを18カ所で提供。14日は早朝から雪と雨が降ったが宿泊客や住民がカツサンドやチャーシュー入りラーメン、おこわなどを求めて訪れ、行列ができたり、午前中で売り切れる店もあった。しし祭りのチケット購入者には各旅館の入浴料が半額になる特典もあり、温泉に漬かって身も心も温める観光客の姿も見られた。
(ジビエがおいしく変身、首都圏へ:大分)
農林業の鳥獣被害防止のため大分県内で捕獲するイノシシ、シカの肉を首都圏に売り込む取り組みが始まった。大分市の卸売業者が県内に点在する食肉処理施設から集荷、昨秋から外食チェーンに提供している。調理法の工夫もあり、ジビエ(野生鳥獣の肉)料理は若い世代を中心に注目されつつあるという。県も捕獲の促進につながるとして支援する方針。販路拡大には受注に対応した生産量の確保や規格の統一が課題になりそうだ。卸売業・大分地域資源振興機構(河野広介社長)が昨秋から中津、杵築、日田など5市の食肉処理施設6カ所からイノシシ、シカの肉を集荷。関東・関西で飲食店64店を展開する「きちり」(平川昌紀社長)を中心に提供を始めた。きちりは1月下旬から取扱店舗を都内の2店から横浜市も含む8店に拡大する。「大分産」と銘打ったシカもも肉のあぶり焼き、イノシシロース肉の焼きしゃぶといったメニューを提供する予定。「臭みの強いイメージを懸念したが、若い女性を中心に食べやすいと好評だ」と同社。欧州ではジビエは高級食材の一つに位置付けられており希少価値や“おしゃれ感”を打ち出しやすく、シカ肉は低脂肪で鉄分豊富とヘルシーな点を強調できるという。大分地域資源振興機構はきちりへの販売量について月間約300キロを目指す。今後は販売先の拡大を目指すとともに、県内の処理施設(全23カ所)とのネットワークを広げて増産と品質、規格の統一に取り組む考え。河野社長は「県産ジビエをブランド化したい」とする。県によると、県内で捕獲したイノシシ、シカの肉は猟師の自家消費を除いて市場の流通量は全体の数%にとどまる。各処理施設は比較的小規模経営のため、広域に集荷をして都市部に販売する仕組みは全国的にも珍しいという。森との共生推進室は「販路拡大が狩猟の新たな動機につながれば」としている。
(有害鳥獣、おいしいレシピに:福井)
鳥獣害対策で捕獲したイノシシやシカを食肉に活用しようと、福井県がレシピや料理を提供するレストランのガイドパンフ「森のお肉のごちそうレシピ&ふくいジビエガイド」を発行した。2010年に出したガイドの改訂版。捕獲した動物は主に殺処分して埋設されてきたが、食肉として有効活用し、農産物被害も食い止める狙いがある。フランスでは野生動物を素材にした「ジビエ料理」が尊ばれている。塩こうじに漬けたシカ肉やイノシシ肉と日本そばを使った焼きそばなど、3レシピを掲載。レストランや精肉店など37店も紹介している。福井県のホームページで閲覧できる。田畑を荒らす野生動物の被害は福井県内でも増え続けている。11年度はシカ5279頭、イノシシ2075頭、サル301頭などが有害鳥獣として駆除された。
(米大統領が銃規制策発表:アメリカ)
オバマ米大統領とバイデン副大統領は16日、殺傷力が極めて高い半自動小銃を含む「攻撃用銃器」の販売禁止などを盛り込んだ包括的な銃犯罪対策を発表した。小学生20人を含む26人が犠牲となったコネティカット州の銃乱射事件を受け、銃規制を大幅に強化。しかし、銃規制に対する根強い抵抗がある上、対策の大部分は議会の法的措置が必要なため、実現は前途多難だ。対策の柱は、半自動小銃など攻撃用銃器や11発以上の弾丸の装填(そうてん)が可能な弾倉の製造・販売禁止、銃購入者の犯罪歴を含む経歴チェックの義務化。

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