<射撃ニュース8月>

8/27
(クマ出没で2人けが:岩手)
紫波町で26日朝、子連れのクマが出没し男性2人が相次いで襲われ軽傷を負った。町は付近の山林にわなを仕掛け、紫波署、町猟友会などと巡回するなどして警戒に当たった。同署によると、同日午前5時45分ごろ、紫波町上平沢の男性(86)が自宅の庭で花を摘んでいたところ後方から襲われた。かまれたり引っかかれるなどし、盛岡市内の病院に運ばれ、左後頭部、左上腕、左ももに軽傷を負った。同日午前6時ごろには男性宅から約500メートル南の同町土舘の別の男性(74)が自宅の玄関を開けたところ、いきなり成獣1頭、子グマ2頭が玄関内に入り成獣に襲われた。胸を引っかかれ、紫波町内の病院に運ばれ軽傷。同署によると2人を襲ったのは状況などから同一のクマとみられる。この2件の被害を受け、上平沢の男性宅から約200メートル北のあづま幼稚園は休園とし、付近の上平沢小、紫波三中は児童生徒を保護者の車で登下校させるなど対策を講じた。町によると、同幼稚園付近で同日朝にクマが目撃されていた。
(女性がクマに襲われ大けが:富山)
27日朝、南砺市、旧城端町の墓地で80歳の女性がクマに襲われ首から肩を引っかかれる大けがをしました。クマは地元猟友会員が射殺しました。南砺警察署によりますと、27日午前8時ごろ、南砺市城端の城端別院墓所で南砺市金戸の無職、守田悦子さん(80)がクマに襲われ、近くの住宅に助けを求めました。守田さんは、頭の骨に異常はないものの首から肩を引っかかれる大けがをしました。守田さんを襲ったクマは、体長1メートル30センチ、体重50キロのオスの成獣で、午前8時35分、現場近くで地元の猟友会に射殺されました。現場からおよそ1.2キロ南の山田川では、27日午前6時15分にクマ1頭が目撃され周辺で警察や地元猟友会が注意を呼びかけていた中での事故でした。守田さんは27日朝、先祖の墓に花の水を取り替えに行っていて襲われたということです。県自然保護課によりますと今年県内でクマに襲われてけが人が出たのはこれが初めてで、クマの目撃や痕跡の情報は26日までに106件に上っています。県内の今年のクマの駆除件数はこれで20頭となりました。
(クマに襲われ高校生が軽傷:栃木)
25日午後4時10分ごろ、矢板市長井の寺山ダム付近で、サイクリングに来ていた同市在住の高校3年、杉田拓弥さん(17)が、自転車を降りて脇道に入ったところ、突然現れたクマ(身長約150センチ)に両肩や胸を引っかかれ、軽傷を負った。矢板署によると、杉田さんは同級生数人でサイクリングに来ていた。襲われた後、自力で最寄りの民家に向かい、約15分後に電話を借りて同署に通報したという。
(イノシシ狩猟者、公務員に:福島)
イノシシによる農作物の被害が深刻化していることを受け、福島市は23日、イノシシ駆除の強化策を発表した。民間の猟友会などに依頼していた「有害鳥獣捕獲隊」を格上げする形で、「鳥獣被害対策実施隊」に改める。隊員となる狩猟者を非常勤特別職の地方公務員に任命し、1頭当たり1万円だった捕獲支援金も1万8000円に増額する。実施隊は200人規模で、イノシシ駆除のほかに捕獲技術の向上や担い手の育成も行う。市は関連の条例案と補正予算案を、9月2日に開会する市議会9月定例会に提出する。県内では原発事故後、放射性物質の影響で、イノシシなどを捕獲しても食用肉にすることができないため、狩猟者が減っている。これに伴い、イノシシの数や農作物の被害も増加。市農政部によると、2012年度に市内で確認された農作物被害は863万円(前年同期比3・5倍)で、面積は38・2ヘクタール(同3・2倍)に上った。市農業振興課は「体制を改め、駆除に当たる人材も育成したい」としている。
(広域農道、クマ横切る:栃木)
那須塩原署によると、24日午後9時40分ごろ、那須町高久丙の広域農道で、体長約1・5メートルのクマが目撃された。現場は、県営北那須地区広域農道「りんどうライン」の山梨子交差点付近で、車の運転者が、道路を横断するクマを見つけ、通報した。
(クマの目撃情報、注意呼び掛け:静岡)
浜北署は23日、クマの目撃情報が浜松市浜北区北部の麁玉地区であったとして、注意を呼び掛けた。路線バスの運転手が22日午後6時40分ごろ、同区宮口の浜北斎場近くで県道296号脇の竹やぶに入っていくクマを見掛けたという。付近には日帰り温泉施設「あらたまの湯」や県立森林公園がある。
(クマ生息、県が再調査:福島)
県内に生息しているツキノワグマの頭数を推定するため、県は昨年度に続いて、最新の手法「カメラトラップ」による調査を開始した。昨年度は調査で確認した個体数が少なく、いったん算出した推定生息数の撤回に追い込まれた。県は「雪辱」を果たそうと、今年度は調査地点を倍増。クマが出没しやすい落葉広葉樹林に変えるなど、精度の向上を目指している。県が導入したカメラトラップは、〈1〉森にハチミツなどの餌を仕掛けてクマをおびき寄せる〈2〉クマが餌を取ろうと二本足で立ち上がった際、あらわになる「月の輪形」の胸の斑紋を隠しカメラで撮影する〈3〉個体によって異なる斑紋で識別し、映り込んだ頭数から周辺の生息数を割り出す――という手法だ。県は7月下旬、今年度のカメラトラップ調査を、福島市の西部から南西部の森林で開始。同市は昨年、クマの目撃情報が122件と県内全体の4分の1以上を占めた。捕獲も13頭に上り、まとまった頭数のクマが生息していると考えられている。県は昨年度の西会津町の調査に比べ、2倍の予算600万円を確保し、トラップの数を40か所に倍増、調査エリアも細かくした。西会津町で仕掛けたトラップは主に針葉樹林だったが、今回は落葉広葉樹林を選んで設置した。ブナなどの広葉樹は、クマの好物の実をつけるため、クマがトラップにかかる可能性が高いとみられるからだ。調査は10月まで続ける予定。県は昨夏、西会津町の森林20か所にトラップを仕掛けて調査したが、思ったほどクマを撮影できず、一部のカメラは壊された。算出した推定生息数は514~3384頭と幅が大きく、捕獲頭数から割り出した従来の手法(最大1600頭)の2倍を超えた。専門家から疑問の声が上がり、県は撤回。急きょ計算方法を変え、171~1126頭と修正した。県は今回の調査結果をもとに、年内をめどに、改めて県内の生息数を推定する考えだ。また、調査場所の設定やトラップの数、クマに気づかれないようなカメラの設置方法についても検討。計算方法を工夫するなどし、調査が有効かどうかを検証する。県自然保護課は「まだまだ試行錯誤の段階で、長期間にわたって調査しなければはっきりしたことは言えない。データを蓄積して、生息数推定の精度を高めていきたい」としている。
(イノシシ被害対策で研修会:栃木)
年々増加するイノシシの農業被害軽減を目的に、市鳥獣被害防止対策協議会(会長・小金沢正昭宇都宮大教授)は26、28の両日、一般向けの「イノシシ被害防止研修会」を市内で開く。被害防止の第一歩として位置付け、イノシシの特性や行動などを学ぶ。イノシシ捕獲用のわなの仕掛け方を含めた技術講習会など、より具体的な講習会も今後開く予定。市内でのイノシシ被害は年々増加している。市によると、2008年度の捕獲数は191頭(狩猟捕獲数を含む)だったが、11年度は224頭に増加。本年度は7月までの3カ月間で102頭を捕獲した。昨年度の同時期は58頭で2倍近く増えている。同協議会は昨年11月、野生鳥獣の捕獲と被害防止対策事業を実施し、農林業の発展と地域の振興を図ることを目的に発足した。狩猟者団体、農林業団体、被害地区などの代表15人で組織し、今回の研修会が実質的なスタートになる。研修会は、26日午後2時からは上河内地域自治センター。28日午後2時からは河内地域自治センターで開く。
(シカは12年後に倍増、捕獲のプロ養成が急務)
日本各地で見みられるシカ、かわいいですね。しかし、農作物を食い荒らすので、農家にとってやっかいな存在です。環境省(国の役所)は被害を減らそうと、プロの捕獲事業者を認定する制度の導入を目指ざすことになりました。シカは繁殖能力が高いうえ、最近は暖冬で、冬を生き延びるようになりました。環境省の試算によると、2011年度のニホンジカの生息数は261万頭で、この20年間で9倍近くに増えました。2011年度は27万頭が捕獲されましたが、今後も全体の1割程度が捕獲されると仮定すると、2025年度に倍以上の500万頭になると予測しました。被害は農作物だけではありません。私は世界自然遺産に登録された北海道・知床を何度も訪れていますが、エゾシカに樹皮を食べられ、立ち枯れた樹木を見て、事態の深刻さを痛感しました。貴重な植物も被害を受け、世界に誇る知床の生態系が危ぶまれています。しかし、狩猟免許を持つハンターが1990年度の29万人から2010年度に19万人へ減少し、うち60歳以上が64%を占めます。そこで、環境省は、奥深山中や市街地近郊でも、安全で効率的に捕獲できる技術を備えた人や団体を認定し、若手ハンターの雇用、育成に取り組んでもらうことを検討していく方針です。ハンターが、ボランティアではなくビジネス(お金もうけ)になるようになれば、やりたいという人が増えるでしょう。その結果、適切な生息数が維持されるようになればいいですね。どのような制度になるのか、注目していきましょう。
(菜の花全滅、食い荒らしたのは?:愛媛)
愛媛県四国中央市金砂町の翠波高原(標高約800メートル)で、まもなく見頃となるはずのコスモスのつぼみがシカに食い荒らされ、あちこちで花が咲かない被害が出ている。春は菜の花が全滅しており、管理する市は「まさかコスモスまで食べられるとは」と残念がっている。市が1984年から高原を観光名所にしようと、春は菜の花、晩夏はコスモスが咲くように栽培してきた。それぞれ約3ヘクタールに約30万本を植えている。シカは6月下旬から7月末にかけてつぼみを食い荒らし、今は7分咲きだが、花がある場所は例年の2、3割程度しかない。市が今月に入って花園の周囲を高さ2メートルの鉄柵で囲い、ようやくシカが来なくなった。観光客らは花の少なさにがっかり。市観光交流課は「管理人がいない夜に被害が広がったのだろう。来年こそは満開のコスモスを見せたい」としている。
(シカの食害仕方ない?殺生禁止の教え:滋賀)
紫式部が「源氏物語」を起筆したと伝わる石山寺(大津市)の境内で、ハギなどの植物の新芽が相次いで食べられている。“犯人”は2011年ごろから頻繁に出没し始めたシカ。駆除しようにも寺には「殺生禁止」の教えが古くからあり、対応に苦慮している。梅や桜、ボタンなど四季折々に花が咲き、「花の寺」とも呼ばれる石山寺。広報担当者がため息を漏らす。「人が隠れられるくらいのハギが生息していたのに、新芽が食べられて育たない」7~9月が見ごろのハギは斜面や石垣を覆い尽くすように生い茂っていたが、シカに食べられ石垣も露出、かつての面影はなくなっている。約千株が咲き誇ったアジサイやコムラサキシキブなどもシカの餌食となった。庭師の遠江隆行さん(54)によると、山中にある境内にはもともとシカがすんでいた。約10年前に花があるエリアを囲むように約1キロにわたりネットを設置し、食害も一時収まったが、何らかの原因でシカが急増し、ひどくなったという。ただ、シカが目の前で植物を食べていても駆除できない。遠江さんは「所蔵する『石山寺縁起絵巻』に、シカも魚も捕ってはいけないという伝承があり、追い出すことぐらいしかできない」と説明する。過去には15人ぐらいが横一列になり、フライパンや鍋のふたで金属音を響かせ追い出そうとしたこともあったが、効果はいまひとつ。対策として食害に遭ったハギの周辺には、動物が嫌がる光沢のあるテープを貼ったポールを立てた。ハナショウブが植生する池には電気柵を設け、フジバカマは高さ60センチほどの柵で囲った。しかし、フジバカマの新芽は食べられてしまい、シカとのたたかいに終わりは見えない。寺は動物が嫌がる臭いを持つ忌避剤の散布やネットを金属製のフェンスに交換することを検討中。遠江さんは「寺には花を見に来る人がいるので、臭いがきついものは使えない。景観も考えないといけない。何をするにも手間とコストがかかる」と頭を抱えている。
(イノシシの剥製を展示:福井)
福井市環境推進会議は二十五日、自然環境に親しんでもらおうと、福井市安波賀中島町の一乗谷あさくら水の駅で、福井市環境展を開き、企業や団体が取り組みを紹介した。福井県猟友会高志支部は里山の生態系を守る活動を紹介。シシ鍋三百人分をふるまい、害獣のイノシシやアライグマの剥製、猟銃やわなを展示。子どもたちは「イノシシって大きいね」と驚いていた。会場では木の実や枝を使って工作をするブースや、電気自動車の試乗会もあった。
(イノシシ被害倍増で初の環境点検:富山)
イノシシの農作物被害が昨年倍増し、県内で最も被害額が多かった氷見市で26日、県高岡農林振興センターの「イノシシ被害防止対策集落環境点検」が行われた。集落環境点検は初の試み。

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8/23
(鹿から1千ベクレル、自家消費自粛を呼び掛け:栃木)
県環境森林部は22日、日光市などで有害鳥獣駆除として捕獲したシカとイノシシの肉から、一般食品の基準値(1キログラム当たり100ベクレル)を超える放射性セシウムを検出した、と発表した。今回は調査した16検体のうち、5検体から160~1千ベクレルを検出した。16検体は6、7月に捕獲されたシカ(6検体)イノシシ(8検体)カルガモ(2検体)の肉。基準値を超えたのは、シカが日光市で1千ベクレルと210ベクレルの2検体、塩谷町が180ベクレルの1検体。イノシシは日光市と大田原市のものが1検体ずつで、日光市が160ベクレル、大田原市が280ベクレル。
(畑に仕掛けたわなに親子のサル:山形)
米沢市広幡町上小菅で21日、畑に仕掛けたわなに母と子とみられるサル2匹が掛かっているのが見つかった。市は行動を把握するため母ザルに発信機を取り付け、共に山に放した。畑を訪れた男性が同日午前5時半ごろ発見した。広幡地区では3年ほど前から10匹ほどのサル群によって農作物に被害が出ており、カボチャやトウモロコシ、スイカを餌に地元の猟友会が11日に初めてわなを仕掛けていた。近くで畑仕事をしていた女性(75)は「去年はスイカなどが被害に遭った。今年はジャガイモだけを植えたが、食べられてしまった。困ったもんだ」と話していた。市農林課によると、わなは市内の少なくとも15カ所に仕掛けられ、この日までに約20匹が捕獲されている。市では本年度、サル被害対策としてサルに発信機を取り付けることで群れの行動把握に努めており、今回も母ザルに発信機を装着。発信機が付けられたサルは計11匹になった。
(クマ出没で通学路をパトロール:長野)
3日間連続でクマによる農作物被害が出た長野市松代町の東条小学校周辺で22日朝、猟友会と警察がパトロールをした。6時半ごろから周辺を見回った後、登校時間には児童に声を掛けながら見守った。クマは住宅や通学路近くのブドウ畑を荒らしているという。
(シカ銃駆除、埋設実験は取りやめ:山梨)
環境省は22日までに、南アルプスのニホンジカ対策として仙丈ケ岳(3033メートル)の小仙丈沢カールで9月1~4日に銃による駆除を試行することを決めた。駆除したシカの一部を現地に埋めて処理する実験も予定していたが、生態系に配慮して今回は取りやめる。安全確保のため、付近の登山道に登山者がいる間は駆除を休止する。同省南ア自然保護官事務所(山梨県南アルプス市)は、少なくとも駆除した1頭を現地埋設し、キツネや熊などをどの程度おびき寄せるか調べる考えだった。ただ、南アは世界的にみて絶滅危惧種ライチョウの生息域の南限とされ、キツネによる捕食などで生息数が減っているため、専門家から現地埋設は慎重に進めるよう求める声が出ていた。同事務所の中村仁自然保護官は「まず高山帯でシカを駆除できるかどうかを確かめ、次の段階として処理方法を検討したい」としている。一方、駆除作業中は稜線(りょうせん)付近の3カ所と、沢登りでカールへ向かう人の入り口となる山腹の林道付近の2カ所に監視員を置く。夜間は銃が使えないため、登山道を通行止めにするより作業時間は短くなるが、中村自然保護官は「自然に親しんでもらうという国立公園の目的を優先したい」と話した。同事務所はシカの逃げ道をふさぐため、7月に延長500メートルの柵をカール底部に設置。撃ちやすい場所へシカをおびき寄せるため、粒状のえさを自動でまく装置や塩も置いた。いずれも駆除作業までに環境の変化に慣れさせる狙いで、今のところシカが一帯を避ける様子はないという。
(シカ、雌10頭残し園内収容へ:愛媛)
松山市沖の鹿島でのシカの食害対策を検討していた同市はこのほど、「北条鹿島のシカ保護管理計画案」をまとめた。自然に残すシカは雌のみ10頭以下とし、他はシカ園に収容。来年度から5年間で進める。鹿島は周囲約1・5キロの小島で、生息するシカは1948年に県天然記念物に指定された。市によると、生息数は61年の32頭(シカ園内28頭、園外4頭)から昨年11月に87頭(園内32頭、園外55頭)へ増加。草木への食害が目立つ一方、シカの栄養状態悪化も問題になり、昨年度から専門家らの検討委員会で対策を協議していた。計画案は2日の第4回検討委員会で示された。個体数を増やさず、過度の減少も避けるとし、殺処分や去勢を回避する一方、園外に残すのは増加防止と観光客の安全面も考慮して雌に限定。頭数は10頭以下を想定し、残りは新設と既存のシカ園で飼育する。園内外双方で給餌するほか、樹木への保護網取り付けなども進める。委員会では園外のシカが大幅に減ることに「これまでのような人とシカの共存の場面を持てるか心配」との指摘もあったが、「きちんとコントロールしなければ森もシカも危険」との意見が強く、計画案は了承された。市観光・国際交流課は「観光資源としての魅力を保ちつつ、シカと森林生態系の共生を目指したい」と説明している。
(なぜか大量出没、「絶滅の恐れ」ツキノワグマ:岡山)
環境省のレッドリストで「絶滅の恐れ」があるとされている東中国山地のツキノワグマが今年度、大量出没した2010年度(199件)以上のペースで人里に痕跡を残している。岡山県によると、7月末現在で26件(10年度20件)。夏場のクマは山林で木の実や山菜、昆虫、沢ガニを食べるとされ、県は登山客らに「クマと出合わないよう、登山にはラジオや鈴などを携行して」と呼びかけている。県自然環境課によると、今年度の出没情報は4月1件、5、6月各8件、7月9件。例年通り、県北東部の美作市と西粟倉村が多いが、10年度に2件だけだった新見市で既に4件に上っている。大量出没の原因は不明だが、10年度については猛暑で山のドングリが大凶作だったためとみられるという。今年も平年より13日早い7月8日に梅雨明けし、各地でたびたび35度を超える猛暑日となっている。県内では従来、「生息するクマは10頭」とされてきた。しかし、10年に199件の出没情報があったことを受け、昨年度から5か年計画で統計学を駆使した頭数調査を開始。1年目の昨年度末段階では、79~267頭と推定された。ツキノワグマ関連では、この3年、柿や栗を食べられるなどして年間130万~190万円の農業被害が発生。県は12年3月に保護管理計画を改定し、「作物などへの執着が見られる場合は殺処分する」ことにした。県は、家の周りに残飯を捨てない▽利用しない作物は片付ける▽周辺の刈り払いをして隠れ場所をなくす――ことなどを住民らに注意喚起。同時に、「岡山県のツキノワグマ」と題したA4判のパンフレットで、クマと出合った場合の対処法などを説明している。今月8日には、美作市でツキノワグマ学習会を開催。地元住民の代表者や鳥獣保護員、学校関係者らに専門家がクマの生態や行動、被害防止対策などについてアドバイスし、参加者は「いつ被害に遭うかわからない」と、真剣な表情でメモをとるなどしていた。同課は「実際にクマが多いかどうかは、秋の(冬眠前のクマの餌となる)堅果類豊凶調査で判明する。山あいに住む人たちは、十分注意してほしい」と話している。
(イノシシパトロール隊、住民と行政つなげる:佐賀)
イノシシに掘り返され、無残な姿を見せていた佐賀県武雄市の水田ではこの夏、稲穂が風に揺れながら伸び伸びと育っている。少しでも油断すると容赦なく襲い掛かるイノシシに、地域一丸となって立ち向かう。実働部隊はずばり「いのししパトロール隊」だ。「イノシシが出たから見に来て」。住民から通報が入ると、専用の軽トラックで隊員が駆け付け、捕獲や防護対策を指導する。隊員は3人。市臨時職員として月約20日出動する。現場にはタブレット型端末を持参。目撃情報や被害状況、捕獲頭数を入力し、市役所のコンピューターに集約する。「情報は対策の基本。被害を分析すれば、どんな対策が必要か見えてくる。住民への説明や提案にも役立つ」と隊員の松尾昌吉さん(47)。パトロール隊は、行政、住民、関係団体をつなぐ“潤滑油″の役割を担う。武雄市は2009年4月、「いのしし課」を創設した。対策の司令塔だ。捕獲、防護、すみ分けを組み合わせた総合的な取り組みで農作物被害を低減させている。捕獲は高い技術を持つ熟練猟師ら5人からなる「捕獲実施隊」が担う。パトロール隊が集め た被害情報をいち早く実施隊につなぎ、捕獲の精度を高めてきた。7月だけで44頭のイノシシをわなで捕まえた実施隊の森清一さん(63)は「動物にも学習能力があるので知恵比べだ。パトロール隊の情報と自分の経験を合わせて、わなの仕掛け場所を考えている」と話す。実施隊と地元猟友会で年1000~3000頭を捕獲する。防護、すみ分け対策は、パトロール隊が市内を3地区に分けて巡回する。おろそかになりがちな防護柵設置後の管理実態を集落ごとに調べる。担当地区は2カ月ごとに交代。目線を変えて地区の取り組みを見直すとともに、住民からの隊員への過度な依存を避ける狙いもある。市内のイノシシによる農作物被害額は、ピークだった04年度の2740万円から12年度は310万円まで減少。パトロール隊の指導もあり、自主的に取り組みを進める集落が広がってきた。市北部の若木町御所集落は、獣害に関するアンケートを行い住民参加の意識を高めてきた。今ではイノシシの目撃情報があれば住民が率先して柵を点検し、わなを仕掛ける。脂が乗ったイノシシが捕れると、それをさかなに酒を酌み交わし、地域農業の将来を語り合う。区長の松尾志郎さん(68)は「イノシシに荒らされると大変だが、全くいなくなると楽しみがなくなるから困るよ」と笑みを浮かべる。
(狩猟の魅力まるわかりフォーラム:滋賀)
環境省は、平成25年9月14日(土)に狩猟の魅力まるわかりフォーラム(滋賀県)を滋賀県大津市のピアザ淡海&大津湖岸なぎさ公園において開催する。このフォーラムは、イノシシやニホンジカ等の鳥獣による生態系及び農林水産業への被害が深刻化する一方、鳥獣保護管理の主たる担い手である狩猟者の減少や高齢化が進んでいることから、将来の鳥獣保護管理の担い手を確保することを目的に開催するもの。今回は、若手ハンターによるトークセッションやシカ肉カレー等のジビエ料理の試食、ハンティングの模擬体験ができるワークショップブースの出展など、狩猟が持つ魅力や社会的な役割を実感できる内容となっている。なお、このイベントは自由に参加することが可能。
(イノシシで新グルメ:富山)
高岡市商工会青年部は22日、同市商工会福岡支所で、地元で捕獲されたイノシシ肉を使った新作ご当地グルメの開発試食会を初めて開いた。青年部員20人が集まり、高岡市五位山地区で捕獲されたイノシシ肉6キロを使い、スープギョーザ、煮込みハンバーグ、つくねの串焼きの3品を調理し、試食した。青年部は、新たなご当地グルメで町おこしに貢献しようと、開発委員会を発足させ、イノシシ肉を利用したメニュー開発に取り組んできた。委員会は試作メニュー3品を、9月に高岡市で開かれる中田かかし祭や福岡つくりもんまつり(いずれも富山新聞社後援)で、無料で100食ずつ提供する。アンケートを元に改良を重ね、来年度までのメニュー完成を目指す。

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8/20
(クレー射撃協会に補助金、助成金支給再開)
日本クレー射撃協会は19日の理事会で、役員人事をめぐる内紛のため2009年度から差し止められていた日本オリンピック委員会(JOC)と日本スポーツ振興センター(JSC)からの補助金、助成金の支給が再開されたことを報告した。選手強化関連で総額約3160万円が支給される。13年度の強化事業予算は当初の約500万円から大幅増となり、10月のアジア選手権(アルマトイ=カザフスタン)への選手派遣やジュニア強化合宿などを実施する。大江直之事務局長は「リオデジャネイロ五輪に向けて本格的な強化ができるようになった。選手も喜んでいる」と語った。
(急募・狩猟者、10月に「養成講座」:宮城)
農作物に被害を及ぼすイノシシやシカなどを捕獲する狩猟者を育てようと、宮城県は10月、「新人ハンター養成講座」を開講する。高齢化で狩猟者が減ってきており、新たなハンターを確保しようと初めて企画した。県は「未経験者も大歓迎」と呼び掛けている。県内在住の20歳からおおむね50歳以下が対象。経験の少ない狩猟免許取得者や、免許取得を目指す人らが受講できる。講師は県猟友会の会員が務める。狩猟者の役割、イノシシやシカの生態などの座学のほか、捕獲・解体の体験や料理実習を行う宿泊研修もある。狩猟免許を持つ県内の狩猟者登録数の過去10年の推移はグラフの通り。2012年度は前年度比138人減の1729人で、10年前の03年度の約6割まで減少した。ここ数年の平均年齢は65歳前後と高齢化が進み、20、30代の若年層の新規登録者が増えていないことが背景にある。狩猟者が減少する一方、シカやイノシシによる農作物の被害は増加傾向にある。12年度の県内被害額は前年度比68.0%増の約8900万円で、07年度の約9400万円に次ぎ、過去2番目に被害が大きかった。近年はクマが住宅街に出没するケースも頻発している。県猟友会の須貝隆事務局長は「このままでは有害鳥獣捕獲が進まず、被害が増える一方になりかねない。鳥獣の保護管理にも支障がでる。若い世代の人々に少しでも狩猟に興味を持ってもらいたい」と期待を込める。講座は10月~来年3月に計9回開く。定員20人。受講料は9000円(宿泊費別)。受講動機など400字程度の作文を添えて申し込む。締め切りは9月30日。連絡先は県自然保護課022(211)2673。
(クマ発見:栃木)
19日午後10時50分ごろ、那須塩原市木綿畑の市道に座り込んでいるクマを、帰宅途中の近隣住民が発見し110番した。那須塩原署によると、体長は約1メートル。クマは市道西側の山林に入っていったという。現場は、同所の那須塩原消防団の消防詰所北側約100メートル付近。
(マルキン食品元会長、初公判で改造銃大量所持「認める」:熊本)
熊本県の食品会社の元会長が改造した拳銃など80丁余りを自宅に隠し持っていた事件の初公判が東京地裁で開かれ、元会長は起訴内容を全面的に認めました。熊本県の納豆メーカー「マルキン食品」の元会長・吉良元雄被告(73)は、今年2月、熊本市の自宅で拳銃1丁と改造した拳銃86丁などを隠し持った銃刀法違反の罪に問われています。初公判で、吉良被告は「間違いはありません」と起訴内容を認めた上で、動機について「モデルガンを本物に近づけて格好良くしたかった」と述べました。検察側は吉良被告が20代の頃から50年間にわたり、モデルガンを改造したり、火薬を使って実弾を作るなどしていたと主張し、懲役4年を求刑しました。
(シカの管理捕獲1663匹:和歌山)
農林業に大きな被害を及ぼすニホンジカの生息数を減らして被害減につなげようと、2011年度から和歌山県が実施している管理捕獲(4月1日~5月20日)の本年度の結果がまとまった。県全体の捕獲数は1663匹で、目標(1800匹)の9割以上を達成した。県は「3カ年計画だったので結果を分析して、管理捕獲を続けるかどうか、今後検討していく」と話している。振興局別でみると、捕獲数が最も多かったのは西牟婁の546匹で、次いで東牟婁474匹、有田293匹、日高281匹だった。紀北地域では、伊都49匹、海草20匹と数は少ないが増加傾向にあるという。最も捕獲数が多い西牟婁管内の内訳は田辺市383匹、白浜町95匹、上富田町23匹、すさみ町45匹だった。このうち銃による捕獲は1297匹で、わなによる捕獲は366匹。銃は横ばいだが、わなは2年前の2倍に増えている。特に西牟婁管内ではわなによる捕獲が3割以上を占めていた。管理捕獲は、増加したシカの生息数を減らすため、有害捕獲や狩猟とは別に、11、12、13年度の3年で実施。有害捕獲と狩猟を合わせて年間9千匹の捕獲を目標にした。集計が出ている11年度は計8318匹だった。県は、県内のニホンジカは3万匹前後生息していると推定。今後、被害があまり目立たなかった1994、95年の水準(8700匹程度)まで減らしたいという。
(住民主体でシカの多頭捕獲:鳥取)
シカを住民管理のわなで効果的に多頭捕獲する取り組みが、鳥取県東部で始まっている。農林業への被害が深刻な上、高齢化や規制強化で猟師が減少していることが背景にある。県は本年度「ニホンジカ先進的捕獲技術推進事業」に着手。人工知能(AI)ゲート付きの移動組み立て式囲いわなを使った実証実験を進めており、住民による捕獲体制の構築を後押しする。県鳥獣対策センターによると、昨年度のシカの捕獲数は全県で2390頭。うち約7割を八頭郡地域が占める一方、東中部地域でも前年より増加しており、生息範囲が拡大しているとみられる。若桜町根安で米や野菜を作る60代の男性は「(獣害対策で)集落全体を柵で囲っとる。それでもどこからか入ってきて、いたちごっこ」と頭を抱える。従来から捕獲対策として使われている、餌付けで引き寄せる囲いわなは比較的容易に設置できるが、熟練した猟師でなければ1頭ずつや子どもしか捕れないなどの課題があった。
(シカの悲鳴:愛媛)
切なげな、哀愁を含んだ鳴き声は、一度聞いたら忘れられない。「フィーヨ」とも「ミューン」とも。ニホンジカの声である。山を歩くたび、頻繁に耳にするようになった。不意に現れ、驚かされる時もシカの個体数が激増している。県内全域で増え続け、生息域も拡大傾向だ。山でササの食害が報告され、植林地では樹皮をはがれたスギ・ヒノキの幼木が痛々しい。農作物への被害拡大も懸念される。むろん県内だけの問題ではない。環境省によると、現在の推計生息数は260万頭。このまま放置すれば、2025年には約2倍の500万頭にまで増えると予測した。対策は、ずばり「捕獲」。捕獲率を増やすための制度を検討中という。捕獲に賛否はあろう。ただ、環境を守るためには、時に冷徹な判断が必要だ。天敵のニホンオオカミが姿を消し、暖冬で幼獣の死亡率も下がった。繁殖能力の高いシカが増える条件が、そろっている。先日は松山市北条地域沖の鹿島で、増えすぎたシカのコントロール作戦が始まった。周囲1・5キロの無人島に87頭ものシカが生息、植生が壊滅的な打撃を受けた。メス10頭ほどを残し、あとは施設で飼育する作戦。美しい小島の復活を願う。増えすぎた種の行く末は、絶滅しかない。あの声が、自らの危機を愁える悲鳴に聞こえる。自然に手を加えた人間への訴えにも―。本来の、縄張りを主張する力強い声に戻す責任を、痛感する。
(南アのお花畑、シカから守れ:静岡)
静岡市の南アルプス高山植物保護セミナーは19日、2日目の活動を行い、県立静岡東、同清水東、静岡聖光学院の3高校合同登山隊が南ア登山ルートの標高2600メートル付近にある千枚小屋周辺のお花畑で、ニホンジカなどの食害を防ぐ防鹿柵を設置した。この地域は、静岡市などが登録を目指しているユネスコエコパークの中で、生態系を厳格に保全し、長期的な環境保護策を講じる「核心地域(コアゾーン)」に当たる。同行した増沢武弘静岡大特任教授は「お花畑は南アの宝。無くなればエコパーク登録はされない」と指摘した。生徒が活動した花畑ではニホンジカなどの食害によって植生が一変していた。ミヤマシシウドやサラシナショウマなどが減り、センジョウアザミの大量の食害も確認できた。シカがあまり食べないミヤマトリカブトやマルバダケブキが目立ち、数年前は白やピンク色だった花畑が黄色や紫色主体になった。生徒は3班に分かれ、柵の支柱になるくいを打ち、高さ1・8メートルのネットで花畑を囲った。斜面での慣れない作業だったが、県や静岡市の職員、民間ボランティアの指導を受けながら設置した。増沢さんは「柵を設置すれば少なくとも高山植物が皆無にはならない。こういう作業や、南アルプスの魅力を若い世代に伝えていくことがユネスコエコパークの登録の前後では特に重要になる」と説明した。生徒らは、セミナー最終日の20日に千枚岳に登る予定。南アルプスの千枚小屋周辺で19日、防鹿柵を設置する高校生らの作業は4時間余に及んだ。長い樹林帯を登山してきた後の重労働だったが、生徒は「高山植物の保護に貢献したい」と汗を流した。慣れないハンマーでくい打ちをした清水東高2年の遠藤里紗さん(17)は「登山している時、いつもかわいい高山植物に癒やされている。私たちの力で守りたい」と話した。静岡東高1年の飯塚惇一郎君(15)は「植物を守るため少しでも貢献したいという一心です」と語った。作業は多くの登山者も見守った。千葉県松戸市から初めて南アに来たという会社顧問玉井順一さん(67)は「深刻なシカの食害の様子は聞いていたが、こんな高地まで及んでいるとは驚いた。若者の奉仕活動に頭が下がる」と生徒の活動にエールを送った。

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8/19
(シカ避けようと…林にシャトルバス突っ込む:山梨)
18日朝、富士河口湖町の県道で、シカを避けようとした富士スバルラインシャトルバスが、林に突っ込む事故があった。富士吉田警察署によると18日午前7時ごろ、富士河口湖町の県道で、富士山5合目から麓に向かっていた富士スバルラインシャトルバスが、シカを避けようとして道路脇の林に突っ込んだ。バスには運転手と乗客2人が乗っていたが、けがはなかった。事故の影響で富士スバルラインにつながる県道が約5時間にわたり通行止めとなった。シャトルバスを運行する富士急山梨バスは「今後このような事故が起こらないよう対策をしていきたい」と話している。
(クマに顔かまれ、83歳重傷:長野)
18日午前5時頃、長野県高山村中山のリンゴ畑で、近くに住む農業牧郁夫さん(83)がクマに襲われ、顔にけがを負った。須坂署などによると、牧さんは車で畑の様子を見に行き、車から降りたところでクマに遭遇、顔を2度かまれた。牧さんは重傷。牧さんは自分で車を運転して自宅に戻り、妻が119番した。高山村が防災無線で注意を呼びかけるとともに、地元猟友会が捕獲用の檻を設置するなどして警戒している。
(飛び出したクマと乗用車衝突:山形)
16日午前11時20分ごろ、山形市新山の山形道下り線で、ガードレールの隙間から熊(体長約1メートル)が突然道路に飛び出し、走ってきた普通乗用車と衝突した。熊は死んだ。運転者の男性と同乗女性にけがはなかった。県警高速隊によると、現場は関沢インターチェンジ(IC)から西約1キロの直線部分。男性は夏休みを利用し、宮城県から海に遊びに行く途中だった。車に大きな破損はなかった。
(バスに衝突、クマが死ぬ:岐阜)
16日午前4時頃、高山市丹生川町の山岳観光道路「乗鞍スカイライン」で、道路に飛び出してきたツキノワグマが濃飛乗合自動車のバスにはねられて死んだ。乗客13人が乗っていたが、けがはなかった。県や市、同社によると、クマは体長約1・3メートルの雄。クマは日の出前の暗がりの中、近くからいきなり道路に飛び出してきた。バスは、日の出を見る乗客を乗せて同市の新穂高ロープウェイ付近を午前2時半に出発していた。運行中のバスと野生のクマが道路で衝突するのは十数年ぶりという。現場は、2009年9月に観光客や山小屋関係者ら9人が別のクマに襲われたスカイライン終点の畳平駐車場(2702メートル)から約2キロ離れた標高約2500メートル地点。周辺には7~9頭が生息しているとみられている。09年に観光客を助けようとしてけがをした山小屋の営業課長、青木裕史さん(44)は「乗鞍岳には自転車で登ってくる人もいる。クマよけの鈴を鳴らすなど注意してほしい」と呼びかけている。
(クマに後ろから左顔面をたたかれる:秋田)
13日午後2時45分頃、秋田市添川の養鶏場「秋田家禽かきん添川農場」の敷地内で、由利本荘市新沢のアルバイト大竹武一たけひとさん(54)がクマに襲われ、顔面などに重傷を負った。秋田東署の発表によると、大竹さんが鶏舎の外で清掃作業をしていたところ、後ろから寄ってきた体長約1メートルのクマに左顔面をたたかれた。クマはそのまま山林に姿を消した。同署や地元猟友会が現場周辺の警戒にあたり、付近住民に注意を呼びかけている。
(ライフル照準器無許可輸出、男性2人と会社不起訴:埼玉)
ライフル銃のスコープ(照準器)を無許可で輸出したとして、外為法違反(無許可輸出)容疑で書類送検された大手光学機器メーカー「ビクセン」(埼玉県所沢市)、同社の60歳代の役員と元社員の男性2人について、さいたま地検は12日、いずれも不起訴とした。千葉雄一郎次席検事は「生じた実害の有無・程度、同種違反行為再発の可能性などを総合考慮し、判断した」とのコメントを出した。2人は2008年12月と09年7月、経済産業相の許可を受けずに中国とドイツの企業にスコープ計約10個を輸出したとして、県警に書類送検されていた。
(クマの目撃:宮城)
14日午前6時50分ごろ、仙台市青葉区荒巻の市道で、クマ1頭が横切るのを近くの葛岡霊園に墓参りに来た男性が目撃し、110番した。仙台北署によると、クマは体長約1.5メートルで、近くの雑木林に入っていった。署員が捜索したが、見つからなかった。お盆期間中のため、同署が墓参りに訪れる人たちに注意を呼び掛けている。
(クマの目撃情報:栃木)
18日午前6時10分ごろ、那須塩原市戸田の県道を横切るクマ1頭を目撃したと、バイクで新聞配達中の男性が110番した。那須塩原署によると、クマは体長約1メートル。現場は戸田交差点から東に約100メートルで、道路南側の駐車場から北側の山林へ逃げていったという。同署で警戒を呼び掛けている。
(クマ、道横切る:栃木)
那須塩原署によると、17日午後7時25分ごろ、那須塩原市の戸田交差点から東に約1キロの県道上で、体長約1・5メートルのクマが目撃された。車の運転者が、山林から道路を横切ったクマを見つけ、110番した。同署では注意を呼び掛けている。
(クマの目撃:栃木)
日光署によると、16日午後2時20分ごろ、日光市中宮祠の雑木林でクマ1頭が目撃された。現場は、赤沼茶屋から約300メートル西の赤沼分岐付近。クマは体長約1メートル。観光客の男性が遊歩道わきの雑木林にいるクマを目撃し、警察に申告した。付近にはキャンプ場や休憩所があり、警察、日光市、猟友会などが連携して警戒している。
(クマの目撃:栃木)
14日午前9時ごろ、日光市上栗山の愛宕山トンネル西方の山林でクマ1頭が目撃された。今市署によると、クマの体長は約80センチ。自宅近くの山林内で近所の住人が目撃し、同署に通報した。同所では13日夕にも、クマが目撃されている。同署は関係機関などと連携して警戒を呼び掛けている。
(クマの目撃:栃木)
14日午前4時45分ごろ、那須塩原市戸田の県道黒磯田島線でクマが横切るのを、付近で車を運転していた男性が見つけ那須塩原署に通報した。同署によると、クマは体長約1メートル。現場は同市戸田の県道交差点西約百メートル。同署は警戒を呼び掛けている。
(クマの目撃:栃木)
13日午後6時20分ごろ、日光市上栗山の愛宕山トンネル西方の山林でクマ1頭が目撃された。被害はない。今市署によると、クマの体長は約80センチ。自宅近くの山林内で近所の住人が目撃し、同署に通報した。同署は関係機関などと連携して警戒を呼び掛ける。
(クマ相次ぐ:栃木)
足利市内でツキノワグマの出没が相次ぎ、同市は立て看板を設置して注意を呼びかけている。7月22、28の両日、同市北部の名草巨石群(同市名草上町)周辺で目撃され、8月6、8の両日には南東部のあしかがの森足利病院(同市大沼田町)近くで子連れのツキノワグマが出没した。市農務課によると、昨年と今年は夏の目撃例が目立ち、大沼田町まで山を下るのは珍しいという。「山に入る際はクマ鈴を付け、食べ残しは持ち帰る」などと呼びかけている。
(クマの目撃情報:長野)
8/18(日)午前7時30分頃、長谷分杭峠大曲付近で、クマの目撃情報がありました。付近の住民の方、又はゼロ磁場等へ出掛ける方は十分注意してください。付近を歩く場合は、鈴・ラジオなど音の出るものを必ず身につけましょう。
(クマの目撃:新潟)
14日午後3時半ごろ、新発田市滝谷の滝谷森林公園へ向かう新焼峰橋付近で、クマ1頭を公園に来た人が目撃し、管理人を通じて新発田署に通報した。同署によると、クマの体長は約1メートルで、山の方へ逃げたという。公園入り口まで約300メートルと近く、同署と市は注意を呼び掛けている。
(住宅街でサル目撃情報:静岡)
伊東市の住宅街周辺でニホンザルの目撃情報が相次いでいる。畑が荒らされる被害もあった。市はむやみに近づかず、家の戸締まりを徹底するなどの注意を呼び掛けている。7月1日から今月12日までに、21件の目撃情報が市民から市産業課に寄せられた。場所は富戸小周辺や八幡野のすいらん荘別荘地周辺など市南部が多いという。畑でスイカやトウモロコシが荒らされるケースもあった。人的被害は確認されていない。子ども2匹を連れた親子連れや成獣単独の目撃が多く、複数のサルが人里に下りている可能性があるという。市産業課は、伊豆南部や熱海市に生息するサルが餌を求めて移動してきたとみているが「住宅街でこんなに目撃情報が多いのは珍しい」と話している。
(クマ出没最多ペース:山口)
山口県内のツキノワグマの出没情報が7月末現在で57件となり、記録を取り始めた1994年度以降で最も多くなっている。山口市では小学校近くでの目撃もあり、市や学校は警戒を強めている。県自然保護課によると、7月末現在のこれまでの出没数最多は昨年の48件。ことしはこれを9件上回った。市町別では山口市が17件で最多。萩市14件、周南市10件、岩国市9件、下松市3件、美祢市2件、長門市と阿武町が各1件だった。捕獲頭数も7月末現在3頭で昨年の1頭を上回っている。山口市の仁保小では7月31日、プールで遊ぶために登校した子どもが学校東側の山林でクマとみられる動物を目撃した。5月上旬には3日連続でクマが出没し、近くの民家倉庫で米俵が荒らされた。同小は全校児童129人にランドセルに付ける鈴を配り、日没後に1人で出歩かないよう指導している。市も5月中旬から、広報誌やホームページで(1)餌になる食べ物を屋外に置かない(2)山に入る時は複数で行動する―などと注意を呼び掛けている。市環境政策課は「ことしは学校近くに出没しており、例年以上に警戒している」と説明する。出没情報は例年、冬眠前のクマが餌を求めて動き回る10、11月がピーク。年度別で最多の435件だった10年度は7月末までは39件だった。県自然保護課は「秋にどれだけ出没するかは現時点では見通せない。山に入る時には十分注意してほしい」と呼び掛けている。
(クマ出没増、4~7月県内で最多235件:兵庫)
県内で今年のツキノワグマの出没のペースが過去最高になっていることが、県森林動物研究センター(丹波市)のまとめでわかった。但馬地域を中心に、播磨、丹波地域でも広範囲で見つかり、センターは「人を怖がらないタイプの熊が増えている」と指摘。里山のすぐ近くまで生息域を広げているとみて、注意を呼びかけている。目撃情報と爪の痕跡などを合わせて4~7月に確認された出没は235件。件数調査を始めた2001年以降で、7月末時点での件数が最も多かった昨年同期を24件上回った。地域別では、但馬北部が約6割の149件を占め、同南部、播磨西部、丹波、播磨中部、同北部と続く。昨年ゼロだった播磨北部でも2年ぶりに出没した。果樹園で桃やスモモ、熟していない柿が食べられた。市街地でも目撃され、市川町では6月に町役場から約160メートルの水田に現れ、約1か月後に捕獲された。一時は絶滅が懸念されたが、1996年に県条例で狩猟を禁止して以降徐々に生息数が回復。昨年は591頭と、前年より85頭増えたと推定されている。センターによると、個体数増加のほかに、耕作放棄された田畑や放置されている柿の木が増えたことが、熊を人里に近づける要因になっている。とくに、「昨秋に柿などを食べた経験のある熊が、春になって人里で安易に餌を求めるようになったのではないか」と採食行動の変化の可能性を指摘。熊を誘引しないよう、不要な柿の伐採▽電気柵を果樹園に設置▽生ごみを屋外に置かない――などの予防策が大切だとしている。今秋、山中のドングリ類の実りが悪かった場合は、さらに出没が増える可能性も。ドングリ類が大凶作だった2010年には1623件にのぼり、年間で過去最高となった。過去10年間では人が負傷する被害が11件起きている。今年は発生していないが、同センターは「熊は日の出時と日没時に活発に動くので、早朝や夕方の農作業や散歩はとくに気をつけて」と呼びかけている。
(ウミガメの卵ご難、イノシシ食害総数の1割:鹿児島)
奄美大島の砂浜にウミガメが産んだ卵が、野生のリュウキュウイノシシに食べられてしまう事例が多発している。昨年は7浜の47巣で確認されていたが、今年は8月10日現在で14浜135巣と大幅に増加。産卵総数の1割に相当するとみられ、自然保護関係者は「産卵環境の保全に悪影響を及ぼす恐れがある」としている。地元の奄美海洋生物研究会(興克樹会長)などの共同調査で分かった。加計呂麻島と請島、与路島を含む全島で昨年から実施し、今年は宇検と加計呂麻島でも荒らされた巣が初めて確認された。
(イノシシから2万ベクレルの放射性セシウム検出:福島)
2013年8月9日、厚生労働省が「食品中の放射性物質の検査結果について(第702報)」を発表。同資料により、福島県南相馬市で捕獲されたイノシシの肉から2万ベクレルの放射性セシウムが検出されたことが明らかとなった。100ベクレルを超える放射性セシウムが検出されたイノシシは14件。8600ベクレルを記録したイノシシ肉もあり、イノシシの放射能汚染が進んでいることが分かった。野生鳥獣の中でもイノシシ肉から計測されるベクレル値は飛び抜けて高い。生態系の頂点であること、クマよりも体が小さく、放射性セシウムの濃度が上昇する傾向にあるのではないかと推測できる。2012年のワースト値は10月。秋である。実りの秋に入ってから更に高いベクレル値のイノシシが出現する可能性もある。イノシシの高ベクレル値の放射性セシウム汚染は、自然界の放射能汚染がリアルタイムで進行中であることを示す証拠の一つではないだろうか。
(イノシシがパイン食害:沖縄)
国頭村安波区で、パインの株がイノシシに食べられるなどの被害が多発している。区は13日までに4500株以上の被害を確認した。区によると、約30年前に猪垣ができて以降、安波区でこれだけ集中的な被害は出ていないという。農家によると、イノシシは果実だけでなく、パインの実がつく芯まで引き抜いている。パイン農家の平識善光さん(78)は「新芽が抜かれると1、2年は実が付かない。収穫が明らかに減る」と行政に早急な対策を求めた。安波区には集落内で全長20キロの猪垣があり、毎年区の予算で補修している。2012年には村の補助で2キロの猪垣を増築したほか、20年近く安波で狩猟をしてきた村外の猟師に駆除を依頼するなど対策に取り組んできた。ことし2月、猟師の犬が区外の森に侵入したことで、犬を使った猟を村が禁止。4月にイノシシが猪垣を乗り越えて柵内に侵入したため、安波区は犬による猟が効果的として、許可するよう村に要請していた。村経済課は、犬を使った猟について「犬の管理ができるものに限って認めるか、村の猟友会に新たに頼むか調整している」とした。渋井登志代区長は「今回はパインの育ち具合もよく、農家が意気込んでいた。村と区、担当猟師、村の猟友会と全員そろった話し合いの場を持ちたい」と訴えた。
(シカ食害、対策曲がり角:東京)
山林で樹皮や苗木を食べ、希少植物の花畑を丸裸にしてしまうニホンジカ。都はシカの食害対策について5か年の計画を策定しているものの、実働部隊の猟友会は高齢化や会員数の減少が続く。新たな体制作りが必要な時期だ。「高いところに登れる人が少なくなってね。年寄りがほとんどだから」。青梅市成木の山林で猟銃を構えた都猟友会青梅地区(約60人)の中田輝雄さん(69)が苦笑した。ハンターになって今年でちょうど50年になる。この日は午前4時半頃、平均年齢65歳の同地区会員9人が集まった。勢子(せこ)と猟犬が追い立てたシカを、それぞれの持ち場で狙い撃つ「巻き狩り」を行った。比較的若い会員2人が尾根に上がり、中田さんらは渓流沿いの斜面などで猟銃を構えた。ヤブ蚊に悩まされながら、1時間、2時間と待ち続ける。中田さんが狩猟を始めた1960年代、シカは珍しい動物だった。絶滅を心配した都は、1976~2001年度、禁猟にした。しかしその後、個体数は増加。地球温暖化により、冬場の餓死が減ったとされる。都の水源林は食い荒らされて一部が裸地化し、土砂崩れの危険も続いている。「花の山」と呼ばれた都最高峰・雲取山(2017メートル)では、ヤナギランやシモツケソウなどの花畑も丸裸となった。かわりにシカが嫌って食べない黄色い花のマルバダケブキが山肌を覆う。植生が単調になると、昆虫や鳥類の種数も減っていき、生物多様性が損なわれてしまう。地元の自治体は猟友会に捕獲の委託費を支払う。青梅市の場合は年間約197万円。都猟友会青梅地区の出動は年間で延べ約850人。猟犬の餌代など経費を差し引くと1回の出動で、1人あたりの手取りは2000円ほど。丸1日の出猟でシカを3、4頭と仕留めることもあれば、まったく成果なしの日も。青梅地区長で、会社社長の佐々木善松さん(73)は、「引き受けているのは猟の楽しみがあるから。あくまで趣味の延長であって、仕事にはならない」と話す。東京、埼玉、山梨、群馬、長野、神奈川の1都5県にまたがって分布するシカを環境省は「関東山地シカ地域個体群」と定義している。環境省関東地方環境事務所(さいたま市)によると、同個体群の推定生息数は約5万頭。年度ごとに約5000~1万頭が捕獲されている。このうち都は毎年度650頭の捕獲を目標にしているが、達成できたことはない。猟友会の会員数は年々減少している。日本自然保護協会(中央区)常勤理事の横山隆一さん(54)は「猟友会にだけ頼っていては、問題解決は無理。行政が予算を付け、専業の捕獲人の組織化が必要。シカの冬場の移動を容易にした奥山の道路開通や除雪のあり方を再考し、餌場となる耕作放棄地の問題にも取り組まねばならない」と提言している。
(ベアドッグ導入へ「寄付を」:長野)
軽井沢町で住宅地に出てくるクマを追い払うベアドッグを導入するため、同町でクマの生態調査をしているNPO法人「ピッキオ」が、寄付を呼びかけている。
(サルと人間の知恵比べ続く:佐賀)
唐津市で野生のサルによる被害が深刻化している。中山間地の過疎や耕作放棄の農地の増加で生息域が拡大。収穫期を迎えた農作物が食い荒らされ、その被害額はイノシシに迫る勢い。群れからはぐれたサルが市街地に出没し、幼児らが襲われるケースも。市は捕獲したサルに発信器を取り付け、生息調査に乗り出した。群れの行動を予測し、被害防止につなげられるか-サルと人間の知恵比べが続く。コツ、コツ、コツ-。発信器の電波音が車内に響く。多久市岸川。標高約150メートルの農道を進むこと約1時間、サルの生態調査に当たる中村邦彦さん(66)=唐津市浜玉町=は車を降りると、高感度のアンテナで発信源の特定を始めた。この日、追跡したのは唐津市相知町から多久市を生息域とする群れで、その数は県内最大の約160匹。中村さんは他の調査員2人と交代で、午後4時から8時まで、発信器の電波を追い続ける。「真っ暗な山道で脱輪することもある。危険と隣り合わせ」という。サルによる農作物の被害は昨年度、県全体で2085万円。このうち、唐津市が2071万円とほとんどを占め、イノシシ被害の2749万円に迫る勢いだ。高度経済成長期、旧東松浦郡内の山間部は住宅建材の供給地として、スギやヒノキの人工林が増加。餌となる木の実が減少したため、山を下りたサルにとって、市場価格の低迷や担い手不足で栽培放棄されたミカン畑は、餌が乏しくなる冬場の貴重な食料になった。農業情勢の変化が皮肉にもサルの繁殖を手助けした格好だ。やがて、農家の管理が行き届いた畑を荒らし始める。成長途中の甘いタマネギを掘り返したり、ハウス栽培のミカンにまで手を伸ばすようになった。イノシシ対策のように柵を張り巡らしても、電線伝いに畑に入るなど知能が高く、有効な手だてがないのが実情だ。トラックに積んでいた出荷待ちのミカンを食べられた経験がある同市浜玉町の麻生庄吾さん(41)は「ずっと農地を見張っているわけにもいかないし…」と頭を抱える。被害防止に向け、市は昨年2月から、捕獲したサルに首輪状の発信器(重さ135グラム)を取り付け、生息調査を開始。これまで計8匹の動きを追跡したところ、唐津市七山から多久市にかけて、三つの群れが存在することがわかった。果樹園や畑に沿って移動し効率よく農作物を狙っているようだった。市有害鳥獣対策室は、中村さんら調査員から寄せられた追跡情報を無料でメール配信している。現在、登録者は農家を中心に101人。情報に基づき、自分の農地に近づいた群れを花火で追い払うなど、徐々に効果も出ているという。これまでの調査で、サルの行動範囲も把握できた。ねぐらを特定し、餌付けして捕獲を進める計画。「サルの個体数を調整して群れごと管理することで、被害を最小限にとどめることができれば」と担当者。蓄積した情報を基にサルの行動パターンを分析し、“出没予報”の配信も検討中だ。ただ、こうした取り組みの一方で、サルの生息環境を変えてきた「人間界の事情」という問題は積み残されたままだ。「人とサルが何とか共存する方法があればいいんだけど」。中村さんはそうつぶやいて、山を後にした。

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