<射撃ニュース12月>

12/30
(狩猟税、15年度から免除)
政府・与党はシカやイノシシなどの有害鳥獣を狩猟する人が払う狩猟税を2015年度から免除する方針だ。レジャー目的のハンターの半額になっているが、15年度からは免税にする。有害鳥獣が増えて農業や生態系に深刻な影響が出ているため、狩猟者を増やして捕獲を進める狙いがある。レジャー目的の人は従来通り全額を払う。狩猟税は銃や網などを使って野生動物を狩猟する人が都道府県に毎年払う税。散弾銃やライフル銃を使う人は1万6500円、網で捕まえる人は8200円を払う。税収は12年度時点で17億円。地方自治体に協力して有害鳥獣を捕獲する人は半額にしており、15年度からは負担をゼロにする。
(山口でも鳥インフル、宮崎は4.2万羽処分完了)
山口県長門市日置中(へきなか)の養鶏場で29日、鳥インフルエンザへの感染が疑われる鶏が見つかり、同県の遺伝子検査で高病原性のウイルスと確認された。県は30日未明から、養鶏場で飼育している肉用種約3万7千羽を殺処分する。また、宮崎県も29日、高病原性の鳥インフルエンザウイルス(H5亜型)への感染が確認された宮崎市高岡町の養鶏場で、約4万2千羽を殺処分した。長門市の養鶏場では、28日に4羽、29日に17羽が死んだため、養鶏場が29日昼に山口県に通報。県が現地で簡易検査を行ったところ、死んだ鶏5羽のうち4羽から陽性反応が出た。遺伝子検査で、5羽すべてが高病原性と確認した。県は、半径3キロ以内を鶏や卵の「移動制限区域」(10戸、約14万羽)、3~10キロを域外への持ち出しを制限する「搬出制限区域」(19戸、約47万羽)に設定。感染が確認された養鶏場の鶏を殺処分し、消毒などの防疫措置を取る。山口県では、2004年に阿東町(現・山口市)の養鶏場で鳥インフルエンザが確認されている。一方、宮崎県内の鳥インフルエンザ発生は、今月中旬の延岡市に続いて今年2例目。県によると、宮崎市の養鶏場で鶏が相次いで死に、県の遺伝子検査で感染が確認された。県は29日午前0時から約240人態勢で殺処分や消毒などの防疫措置を実施。半径10キロ以内にある養鶏場に対し、鶏や卵などの搬出を制限する措置も取った。養鶏場の半径10キロ以内には計60戸の養鶏場と食鳥処理場があり、最大約213万羽が飼育されている。「移動制限区域」には5戸(最大約14万5千羽)、「搬出制限区域」には55戸(最大約198万5千羽)の施設がある。今のところ、異常は報告されていないという。
(日出生台演習場で有害鳥獣捕獲:大分)
日出生台演習場はシカなどの有害鳥獣の棲家となっていて周辺では牧草を荒される被害が相次いでいる。28日玖珠町が長年要望していた地元猟友会などによる演習場内で銃を使った猟が実現した。28日は11頭のシカが捕獲された。猟は1月4日まで行われる。
(シカ衝突事故多発:北海道)
12月に入ってからエゾシカと車が衝突する事故が室蘭、登別市内で相次いでいる。幸い、人命に関わる重大な事故には至っていないが、車が破損し修理を余儀なくされている。シカは夜行性ではないが、室蘭署などでは「最近は市街地にも出没するため、特に夜間の運転は注意してほしい」と呼び掛けている。24日午後7時ごろ、登別市若山町の道道で、30代女性会社員が道路横断中の7頭のシカと遭遇。うち1頭が転び、雪道で滑ってシカの方から女性の車に向かって衝突した。女性は「シカが渡りきると思って待っていたがシカは止まってしまった。ぶつかった衝撃が大きくて怖かった」と振り返る。車は左前方部分が大きくへこみ自走できなかったという。複数の自動車修理業者によると、シカの事故による車の修理は昨年1件。今年は急激に増え、十数件に達する。薄暗い時間帯の事故が多い。一般車両保険に加入していても修理費の満額が出ない場合があるという。円山動物園(札幌市)によると「シカは夜行性ではないが、自動車のライトに反応して立ち止まってしまうため、車が避けきれない」と説明。道内では個体数が増え、冬場は餌を求めて住宅街にも出没しているという。冬本番になるこれからが要注意だ。
(県外開催・クレー射撃の準備計画決める:愛媛)
2017年愛媛国体の県実行委員会は、県外開催するクレー射撃競技運営委員会の初会合を24日、開催地の高知県芸西村生涯学習館で開き、準備スケジュールなどを決めた。運営委には関係者15人が出席。開催までの年次計画と業務推進基本計画を承認した。年次計画では、広報など6分野の実施計画を15年度に策定するとした。リハーサル大会を16、17年度のいずれかで行い、実施年度は今後調整する。業務推進基本計画には、現地事務所設置、開催地の理解と協力を得るための広報活動などを盛り込んだ。クレー射撃は県内に開催基準を満たす施設がないため、芸西町のミロク高知射撃場で開催する。県外開催は4競技で、ほかにカヌーと水泳(飛び込み)を高知県、馬術を兵庫県で開催する。
(イノシシ被害、農家苦悩:長崎)
イノシシによる被害が農家を悩ませ、農業所得や営農意欲の低下が心配されている。国や自治体は奨励金で駆除を促しているが、高齢化が進む地方の集落では駆除の担い手をいかに育てるかが課題になっている。ジャガイモやタマネギ、レタスなどの野菜を生産する南島原市の吉田秀明さん(64)。イノシシに掘り返されたばかりのレタス畑を見つめながら、「昨年は、東京への出荷が決まっていた矢先に約4千本のトウモロコシが一晩で全滅しました」と、イノシシ被害の深刻さを語る。イノシシ被害に悩まされる吉田さんは、7年ほど前に狩猟免許を取得。地元の猟友会に入り、箱ワナによる捕獲をしている。箱ワナは市が無償で貸し出している。主に、人目につかない雑木林や、やぶの中に置く。入り口と奥にエサのサツマイモを置き、イノシシが奥のエサを口にすると、入り口が閉まる仕掛けだ。「最近のイノシシは賢くなって、なかなかワナにかからない。工夫が足らんのかな」と苦笑した。
(JAL、アスリート応援企画6団体追加)
日本航空(JAL/JL、9201)はこのほど、若手アスリートのチャレンジとスポーツの明日を応援する「JALネクストアスリート・マイル」に6競技を追加した。JALマイレージバンク(JMB)会員を対象にしたもので、マイレージで競技団体を支援する。今回追加したのは、日本ウエイトリフティング協会、日本ボート協会、日本セーリング連盟、日本クレー射撃協会、日本ライフル射撃協会、日本近代五種協会の6団体。第3弾として設定した。JMB会員は支援団体を決定して寄付。2000マイルを1口とし、JALは同額を上乗せして支援する。1口を2000円に換算、JMB会員が1口寄付すると、4000円を寄付する計算になる。各団体は用具の購入や遠征費用、大会運営などに充てる。競技団体ごとに目標マイル数を設定し、達成次第受け付けを終了する。12月現在、参加14団体すべてで受け付けている。JALネクストアスリート・マイルは、今年6月に開始したプログラムで、日本サッカー協会と日本トライアスロン連合、日本ラグビーフットボール協会、日本身体障害者陸上競技連盟の4団体でスタート。11月には第2弾として日本体操協会、日本カーリング協会、日本フェンシング協会、日本車椅子バスケットボール連盟の4団体を追加した。
(栗山監督、ヒグマハンターに弟子入り:北海道)
日本ハムの栗山英樹監督(53)が27日、ヒグマ猟師の久保俊治氏(67)に“弟子入り”することを明かした。日本でただ1人のヒグマハンターである久保氏のもとに来年1月に出向く予定で、戦いの場での心構えを伝授してもらう考えだ。久保氏は北海道・標津町で牧場を経営しながら約40年間、ヒグマの狩猟を行っている。その存在を著書などで知った栗山監督は対面を申し入れ、承諾を得たという。指揮官は「自分が命懸けで采配を振るってるかと思う時がある。命懸けで猟をしている久保さんから、いろいろ教えてほしい」と対面を待ちきれない様子。身の危険を感じながらヒグマを仕留めてきた孤高のハンターから、人生哲学を学び、来季の指揮に役立てる。
(地域おこし協力隊の採用7人増へ:徳島)
那賀町は2015年度から、都市部から移り住んで地域活性化に取り組む「地域おこし協力隊」の人員を7人増やし、12人とする。現在委嘱している隊員5人が地域の担い手として活躍していることから、増員を決めた。「地方創生」をうたう国の制度拡充も追い風になるとみている。新規隊員枠が埋まった場合、隊員数は県内市町村で最多となる。那賀町で現在活動している隊員5人は、京都や横浜などの都市部から移住。地域住民と協力しながら、中山間地の自然や暮らしを楽しむ「グリーンツーリズム」の推進や、山村留学に訪れた小学生の受け入れ支援、ニホンジカやサルの獣害対策などに取り組んでいる。町は新規に募る7人にもアイデアを生かした活動を期待し、「まちづくり推進」「観光資源発掘」「若者交流活動」などに取り組んでもらう。採用条件は従来とほぼ変わらず、20~50歳が対象で臨時職員か非常勤嘱託職員として雇用する。任期は最長3年。
(高崎山のサル個体数調査結果:大分)
大分市の高崎山に生息するニホンザルの個体数調査が行われ、今年度は1516頭と前年度より161頭増加しました。大分市の高崎山自然動物園では、ニホンザルを適正に管理するために毎年、個体数調査を実施しています。今月1日から5日間の行われた今年度の調査の結果、高崎山に生息するニホンザルの数は1516頭となり、前年度に比べて、161頭の増加となりました。今年、高崎山では227頭の赤ちゃんザルが誕生していて、去年の109頭より多くなったことが個体数増加の要因とみられています。
(美味ジビエ、普及へ全力:岐阜)
ジビエ(野生鳥獣肉)のおいしさを知ってもらおうと、「飛騨の野菜でごちそうプロジェクト」チームが、高山市冬頭町の飛騨地域農業管理センターで料理試食会を開き、多彩なジビエ料理をPRした。地元の女性農業者7人でつくる同チームは地元食材を使った料理教室を開き、地産地消を呼び掛けている。試食会はジビエの臭く硬い肉という印象を払拭し、ジビエ消費につなげようと開催した。幅広い年齢層の男女28人が参加。野生鳥獣肉処理場「ジビエ飛騨高山」を営む猟師の今井猛さん(64)=同市西之一色町=が講演。シカ肉やイノシシ肉について説明。「農家の皆さんに有害鳥獣からの自己防衛の手段として、猟に目覚めてほしい」と話した。この後、参加者には今井さんが提供したジビエを使った料理が振る舞われた。シカ肉のローストやシチュー、イノシシ肉を使ったカレーやキムチ鍋などが次々と配られ、参加者は「臭みがない」「肉の味わいが感じられておいしい」と感想を話していた。
(ぼたん鍋を女性にアピール:兵庫)
篠山市の名物・ぼたん鍋のガイドブック「ささやまジビエ」を、丹波篠山観光協会が発行した。「女性」をターゲットに、女性目線のデザインで作られており、担当者は「女性にもっとぼたん鍋を食べてほしい」とPRしている。イノシシ肉を使う「ぼたん鍋」は、篠山が発祥の地。天城(静岡)、郡上(岐阜)、丹波篠山(兵庫)は、日本の猪肉三大猟場として知られ、篠山市には古くから「猪肉文化」がある。篠山のぼたん鍋は全国的に有名だが、今年3月に県内で行った観光キャラバンで、ぼたん鍋に対する女性のイメージが悪いことがわかった。このため、野生の鳥獣肉を使った料理をフランス語で「ジビエ料理」ということから、イノシシ肉を新たに「ジビエ」として広くPRすることにした。ガイドブックには、市内のぼたん鍋を提供する老舗料理旅館など36店を掲載。また鍋のほか、焼き肉として食べる「焼きぼたん」や白みそ、白だし、豆乳などぼたん鍋に合うだしも紹介している。さらに、気軽にぼたん鍋が食べられる「1人鍋」を提供する店も案内していることから、担当者は「ぼたん鍋の初経験者にも利用しやすいのでは」と話している。

TOPへ

12/26
(市中心部でサル捕獲、山に放す:青森)
24日午前10時ごろ、青森市古川3丁目の倉庫で、体長約50センチのサルが捕獲された。青森署や市環境政策課によると、午前7時10分ごろ、近くで除雪中の男性から「サルが倉庫に入っていった」と110番通報があり、同署員と同課職員計9人が駆けつけた。警察が凶器を持った容疑者の確保に使用するネットランチャーなどを使い、オリにいれた。体格などから野生のニホンザルの雄とみられ、同日夕に市内の山に放した。21~23日に同市大野や金沢、長島などでサルの目撃情報があった。22日に古川3丁目でサルを見たという40代の会社員男性は「何食わぬ顔で雪の上に座っていた。山のほうからトラックに乗ってやってきたのではないか」と話した。
(除雪していた男性に、イノシシ体当たり:福井)
24日午後3時頃、福井県勝山市野向町北野津又の集落で、自宅前の市道をスコップで除雪していた90歳代の無職男性が、背後から突進してきたイノシシに体当たりされた。男性はイノシシの牙で左足のひざ下付近に長さ5センチの切り傷を負い、軽傷。市農林部の発表では、イノシシは体長約1メートルで、再び山中に姿を消した。市は近隣の区長に注意喚起した。
(イノシシ捕獲作戦、くくりわな設置:神奈川)
藤沢市が、市南東部で目撃情報が相次ぐイノシシの捕獲に動きだした。最初の目撃から1カ月が経過、定住している痕跡がうかがえる上、農業への被害も報告されたためだ。24日には同市川名の森林で専門のイノシシ猟師に依頼してくくりわなを設置した。藤沢駅から南東に1キロ余り、すぐそばまで住宅地が迫る谷戸の田畑には、イノシシが掘り返した穴が無数に広がっていた。わなの設置に駆け付けた市内の男性猟師(66)は「ミミズが好物で掘り返して探すんだよ」と説明。足跡を見てすぐさま、「体長1メートル弱、重さは30~40キロほどだろう」と推測した。猟師や市職員らは2時間ほどかけて現場の山を歩き、獣道のありかや行動範囲を確認。比較的新しい足跡が見つかった2地点に、わなをしかけた。市環境保全課によると、市内でイノシシが最初に目撃されたのは11月25日。前日に目撃された茅ケ崎から移動してきたとみられている。市は藤沢署などと連携し通学路の警戒などに当たった。しかし12月に入ると、川名の田のあぜ道が掘り返されて壊される被害が報告されたほか、鎌倉市梶原3丁目で目撃したとの通報も寄せられた。藤沢・鎌倉両市境付近に広がる緑地に定着している可能性が浮上した上、実際の農業被害も出たことから、藤沢市は31日までの期間わなを設置することを決めた。26日には、庁内の関係部局を集めた対策会議も開催する予定。安全対策をはじめ、年末年始中の対応、年明け以降も捕獲作戦を続けるかなどを確認する。同課は「わなの設置場所には看板も置いてあるので、極力立ち入りを控えてほしい」と呼び掛けている。
(「北限のサル」下北半島で冬の生態調査:青森)
青森県下北半島に生息する国の天然記念物「北限のサル」(ニホンザル)の冬の生態調査がむつ市で行われている。同市脇野沢での調査が25日に始まり、調査員が山中に入って、群れの生息域などを調べた。調査は市から委託を受けるNPO法人のニホンザル・フィールドステーションが実施。「大畑・薬研」「脇野沢・湯の川」の市内2地区を対象に、大学生や研究者ら約50人が参加している。25日の調査では脇野沢漁港近くで「A2-84a群」と呼ばれる群れのサルが姿を現し、調査員が双眼鏡を使って個体を確認するなどした。同法人によると、脇野沢の群れの行動範囲は東側に広がっており、農作物への被害も出ている。調査は29日までで、来年3月までに結果をまとめる。松岡史朗事務局長は「市が捕獲しているが、数は増えている。今後の保護管理に役立つ調査にしたい」と話した。
(猟師も驚く130キロの巨大イノシシ:熊本)
芦北町計石地区で23日、地元猟師たちが「めったに見ない」と口をそろえて驚く巨大イノシシが捕獲された。雄で推定体重は130キロ。地元住民は「こんな大きなイノシシがいたかと思うと恐ろしい。一安心です」と胸をなで下ろした。県猟友会芦北支部佐敷分会の10人が、有害鳥獣駆除として捕獲した。猟犬3匹を放ち、現れたところを猟銃で仕留めた。イノシシは猟犬3匹とも鋭い牙で負傷させたという。猟師歴38年の丸山榮記分会長(71)は「イノシシは野菜やミカンを食べてしまう困り者。捕獲できて良かった」と話した。肉は解体してみんなで分けるといい、隊員の一人は「正月はシシ鍋で飲めるバイ」とほくほく顔だった。

TOPへ

12/24
(東京五輪クレー射撃、開催を知事が要望:宮城)
宮城県の村井嘉浩知事が22日の会見で、20年東京五輪でクレー射撃と女子マラソンを県内で開催できるよう、大会組織委員会に要望したことを明らかにした。村井知事によると、組織委側は、マラソンは新しい国立競技場のメーン競技になるので「他県では考えられない」と拒んだ。射撃については日本クレー射撃協会と協議するよう回答し、県は同協会に要望している。宮城県村田町には国際大会も開催できるクレー射撃場があり、村井知事は「町がやりたいと言っているので、県として働きかけを継続したい」と語った。
(有害鳥獣駆除、ハンター税軽減へ)
政府、与党は23日、都道府県がハンターから徴収する狩猟税の軽減特例を、2015年度から拡大する方針を固めた。農作物を荒らすシカやイノシシなど有害鳥獣を市町村の依頼で駆除しているハンターへの課税を本来の半額としているのを、4分の1か、廃止する方向で調整している。ハンターの減少に歯止めをかけ、農作物の被害を防ぐ狙い。30日に決定する15年度与党税制改正大綱に盛り込む。農林水産省によると、鳥獣による農作物被害は毎年200億円前後で推移。一方、狩猟免許を持つ人は1975年度の約52万人から11年度には約20万人に減少、高齢化も深刻になっている。
(列車シカと衝突:新潟)
23日午後10時前、JR信越線の下り普通列車が妙高市内でシカと衝突し、停車した。乗客、乗務員約50人にけがはなかった。40分程度の遅れが生じた。JR東日本新潟支社によると、現場付近でシカを探したが、見つからなかった。
(市街地でサルの目撃相次ぐ:栃木)
サルの目撃情報が18~21日の4日間に、下野市や壬生町などの住宅街付近で相次いだ。両市町の担当者は「目撃情報が、いつ以来か分からないほど珍しい」と、“珍客”の出没に首をかしげる。野生動物の生態に詳しい宇都宮大の小金沢正昭教授は「単独で動くのは大人の雄の可能性が高い。繁殖相手を求め単独行動したのではないか」と分析している。目撃されたサルはいずれも1匹で、体長50~60センチ。18日の壬生町を皮切りに下野市、真岡市で目撃されたが、同一のサルかは不明という。小金沢教授は「サルは秋から冬、1日に移動する範囲は1キロもない。せいぜい数キロではないか」との見方を示す。住宅に囲まれた下野市烏ケ森1丁目の烏ケ森公園調整池では20日午前に出没。飛来するハクチョウを撮影しようと三脚にカメラを据えていた小山市羽川、佐野喜義さん(75)は「慌てて撮影した。ハクチョウ目当てに来る子どもも多いので、襲われないか心配だった」と気をもむ。小金沢教授は「雄は9~12月の繁殖期に雌を求めて動く。単独で現れることは人間側から見ると珍しいが、サル側からは季節的に普通のこと」と指摘。「捕まえる必要や過剰な反応はいらない。畑や家に入られないような対応を」と助言している。
(河川敷に親子のイノシシ4頭出没:新潟)
上越警察署によると2014年21日午後8時58分頃、新潟県上越市藤新田の大瀬川河川敷で親子と思われるイノシシを目撃したと近くの住民から連絡があった。目撃された現場周辺には民家等もあることから、同署員が現場周辺を捜索したところ、近くの用水路の中に親イノシシ1頭、子イノシシ3頭の計4頭を発見した。同署では現場周辺の住民に対し、不要不急の外出は避け、被害に遭わないよう注意を呼びかけている。
(鳥インフル、県内で調査:愛知)
岐阜県可児市で発見された野鳥のオシドリの死骸から、高病原性の鳥インフルエンザウイルス「H5N8亜型」が検出されたことを受け、環境省は23日、野鳥緊急調査チームを現地に派遣し、野鳥に異常がないか生息状況の調査を始めた。チームは、環境省が調査を委託した環境調査機関の野鳥の専門家3人で、環境省と愛知、岐阜両県の職員が同行した。調査は、オシドリの死骸が発見された場所から半径10キロ圏内の野鳥監視重点区域が対象。鳥インフルエンザウイルスは、渡り鳥のカモ類が運んでくるとみられているため、河川やため池などの水辺に来るカモ類を中心に、衰弱した個体や死骸がないか調べた。この日は、愛知県内で調査を実施し、異常はなかったという。25日までの3日間で愛知、岐阜両県の20か所程度を調べる予定。中部地方環境事務所野生生物課は、「死んだ野鳥を見つけたら素手で触らず、県庁などに連絡してほしい」と話している。
(有害鳥獣の焼却施設建設を検討:和歌山)
和歌山県田辺市は、有害鳥獣として捕獲したイノシシやシカの処分状況を調査する。食肉加工と自家消費以外は、狩猟者が埋設処分しているが、年々捕獲数が増え、負担になっているという。市は「現状を把握し、利用の拡大や焼却施設建設など具体的な方策を検討したい」と話している。市によると、2013年度の主な有害鳥獣の捕獲数は、イノシシ1156匹、シカ1604匹、サル177匹。市町村合併した05年度に比べ、イノシシは11匹少ないが、シカは982匹、サルは25匹増加している。市内の食肉加工施設は本宮町の1カ所のみで、処理匹数はイノシシとシカを合わせ年間約60匹。県全体でも約1万3千匹捕獲されるイノシシのうち、施設で加工されるのは500匹程度という。残りは狩猟者が自家消費するか、穴を掘って埋めており、旧田辺市では埋設場所の確保が限界に来ているという。一方、13年度の農作物被害額は、イノシシ537万3千円、シカ1009万8千円、サル1573万7千円、アライグマ67万3千円。合計額は05年度と比べると756万3千円減少しているものの、3千万円を超える。市農業振興課は「狩猟者の積極的な取り組みで、捕獲数は著しく増加しているのに、被害額は大きいまま。狩猟者の負担を軽減し、捕獲を一層進める方策が必要」と話す。野生鳥獣の肉を使ったジビエ料理が注目されており、市はイベントなどを通じ、消費拡大を図っている。市は「施設さえ整えば、ジビエに一定の需要は見込める」とみているが、「それだけで処理するのは不可能。県外では専用の焼却施設を建設した事例もあり、検討材料の一つ」と話している。
(ジビエ精肉に挑戦:岐阜)
揖斐郡揖斐川町谷汲地区で「ぎふジビエ」のブランド化に取り組む所産業(所竜也社長)=同町谷汲長瀬=と岐阜大による「高校生のジビエ解体研修」が23日、同社で行われた。北方町北方の岐阜農林高校食品科学科の2、3年生女子8人がシカの解体や精肉処理を体験し、ジビエ(野生鳥獣肉)に理解を深めた。同社は、増加する獣害対策のため、地域の猟師や農家と一体になって、シカやイノシシを捕獲。解体、精肉し、地域資源としての活用を進めている。高校生向けの解体研修は、次代の人材育成とジビエ普及を目的に企画された。研修は、岐阜大の森部絢嗣助教が指導。朝に捕獲したばかりの体重約65キロ、推定2歳半のオスジカを教材に使用した。シカを逆さにつり、下処理の後、生徒らは皮や骨を除いて精肉処理を体験した。最初、生徒らはぎこちない手つきだったが、すぐに手慣れて懸命に作業。焼き肉にして、試食もした。3年生の近藤侑加さんは「実際に体験し、ジビエへの興味が深まった。地域でジビエ料理を広めたい」と感想を話していた。
(猪と間違え農家の女性を射殺:中国)
中国湖南省衡陽市郊外の農村で11月、公務員の猟銃誤射により農家の女性が死亡した事件をきっかけに、中国国内で、違法な狩猟を行う役人や富裕層が増加している実態が明らかになり、特権階級に対する一般市民の不満がさらに高まりそうだ。中国メディアによると、事件が発生したのは11月9日の正午ごろ。元市政府幹部を含む総勢11人でイノシシ狩りをしていた同市食品薬品監督管理局の職員、肖衛東容疑者が、山中で茶の実を採取していた羅運英さん(57)をイノシシと誤認し、猟銃で撃った。1発は腹部に、もう1発が頭部に命中。狼狽した肖容疑者は救急車の出動は要請しなかった。電話で事態を伝えられた地元ガイドが事件現場に到着した時には、羅さんはすでに死亡していたという。肖容疑者は遺体を現場に残したまま下山し、派出所に自首した。翌日、肖容疑者の親族が謝罪に訪れ、葬儀費用として10万元(約190万円)を置いていったという。羅さんの家族は、肖容疑者が“替え玉”である可能性などを疑い、当局に説明を求めたが、地元警察は、事件発生から7日後の11月16日になって、やっと捜査結果を公表した。調べによると、肖容疑者が使用した猟銃は、同市衡南県の元体育局長が所有する2連猟銃だった。肖容疑者は過失致死罪の疑いで逮捕され、元体育局長ら同行者10人も猟銃の違法所持の疑いで拘束された。事件現場周辺は禁猟区だったことも明らかになった。12月12日付の中国共産党機関紙、人民日報傘下の国際情報紙、環球時報(英語版)によると、肖容疑者は今年、地元の狩猟協会に入会したばかりだった。中国のニュースサイトが協会の名簿を入手。そこに名を連ねていたのは、地元政府や国有企業の幹部だった。ある法曹関係者は匿名で同サイトに、「多くの地方の狩猟協会は、金持ちや権力者のクラブになっている」と証言。同省の別の地域の狩猟協会幹部によると、狩猟クラブへの入会費が2万1500元(約41万円)、その他の諸経費を加えると約10万元(約190万円)が必要だという。こうした狩猟協会はもともと1990年代初頭に、作物を荒らす野生動物の駆除を目的に設立された。しかし、中国ではいかなる団体、個人も、銃の所持、製造、売買が厳しく禁止されている。認可された狩猟協会も、銃が使えるのは9~12月の間だけで、禁猟期間は銃を当局に返却する決まりになっている。肖容疑者が使用した猟銃が元体育局長の所有物であることは明らかになったが、入手経路などは伏せられたままだ。ある会員は同紙に対し、「銃はクラブではない別のルートで手に入れた可能性がある」と指摘。中国刑法では違法な銃の製造や売買、銃や弾薬の備蓄の経緯が重大である場合、「10年以上の懲役もしくは無期懲役、死刑」と定められている。環境保護団体の関係者が同サイトに明かしたことろでは、最近、狩猟を行う地方政府関係者が増えているという。団体関係者は「その多くは違法なルートで銃を手に入れている」と、闇ルートの存在を示唆した。こうした違法な狩猟愛好者のうち、地方政府関係者が占める割合は10%とも、約半数とも言われている。「彼らは権力のある連中で、もし捕まっても簡単に逃れられる」との批判も出ている。中国紙、華商報(電子版)によると、犠牲になった羅さんは、1男2女を育て上げ、今は夫と祖父、孫2人と暮らしていた。出稼ぎに出た子供らは省都の長沙市などに家を持ち、羅さんらを呼び寄せようとしていた。遺品を整理していた息子の董長武さんはたんすの中に、多くの新品の衣服を見つけた。子供らが羅さんに贈ったものだった。かつて羅さんはこう言っていたという。「家では農作業をしなければならない。新しい服を着たらすぐにボロボロになってしまう。長沙に行ってから着るよ」-。その夢は違法な狩猟者が発射した銃弾によって、一瞬のうちに奪われてしまった。

TOPへ

12/22
(ハンター減少阻止へ、狩猟税を軽減)
ハンターが納める狩猟税について、政府・与党は、シカやイノシシなどの鳥獣駆除に携わる人を対象に、来年度から全額免除または半額にする方針を固めた。増えている野生鳥獣による農作物被害を防ぐため、担い手の減少傾向を止める狙いがある。税制改正では、改正鳥獣保護法で新たに設置された、シカやイノシシなどの駆除を専門に行う認定捕獲事業者と、鳥獣被害防止特措法で市町村から任命される対象鳥獣捕獲員について、狩猟税を全額免除する。一般のハンターのうち有害鳥獣駆除に協力する人は半額にする。その他は、これまで通り納付が必要。狩猟税は、ハンターが猟期ごとに都道府県に納めることになっている。税額は、銃やわななど猟の種類によって異なり、年間5500~1万6500円。収入は狩猟免許の事務手続き料や、猟区の管理などに使われている。
(サルの群れ目撃情報、民家内の果物など食い荒らす:栃木)
鹿沼署によると、21日午後3時49分ごろ、鹿沼市下永野の民家内で20匹ほどのサルの群れが目撃された。人的被害はなかった。サルは民家の庭先のほか、家屋内にも侵入し、仏壇の花を散らかしたほか、果物などを食い荒らしたという。同署は付近の警戒を呼び掛けている。
(サル目撃される:栃木)
真岡署によると、21日午後2時10分ごろ、真岡市久下田西2丁目の西木戸児童公園付近でサルが目撃された。同署によると、体長50~60センチ。近所の男性(53)が庭先に出たところ、公園の方から歩いてきたサルを目撃し、110番したという。
(カモの死骸2羽、鳥インフルエンザ陽性:鹿児島)
鹿児島県は21日、同県出水市の出水平野で20日に死骸で回収したオナガガモ1羽(雄)、ヒドリガモ1羽(雌)の計2羽の遺伝子検査をしたところ、A型インフルエンザウイルスの陽性反応が出たと発表した。毒性の強い高病原性かどうか鹿児島大で検査している。結果の判明には数日かかるという。出水平野ではこの冬、マナヅル1羽、ナベヅル2羽、ねぐらの水からH5N8型の高病原性鳥インフルエンザウイルスが検出されている。ツル以外の野鳥からA型インフルエンザの陽性反応が出たのは初。
(「野生動物触らないで」野鳥から鳥インフル検出:岐阜)
可児市で見つかった野生のオシドリの死骸から、鳥インフルエンザウイルスが見つかった。ニワトリなどの家畜に広がれば、大きな被害が避けられない脅威だ。県がウイルスの確認を発表した二十日、県内の関係者は「近づかない、触らないが基本」と呼びかけた。「獣医師でも検査をしなければ、鳥のインフルエンザを見分けるのは難しい」と話すのは県獣医師会の林金吾常務理事(70)。野鳥は家禽(かきん)類よりも、ウイルスへの耐性が強いといい、感染しても発症せずに各地を飛び回る個体が多いという。人間には感染しないが、人がウイルスを運ぶ原因にもなりかねないため「死骸はもちろん、生きている鳥にも、できるだけ触れない方がいい」とアドバイスする。二十二日にも、県内の獣医師に向け、診察の際は鳥インフルエンザのウイルスを警戒するよう通知を出す。各地で鳥の観察会を開く日本野鳥の会岐阜によると、この時期は県内にも、シベリアなどからカモ類が多く飛来している。野鳥の会岐阜の桑原久男副代表(77)も「感染している鳥がいることを頭に置いて、遠くから観察してほしい」。感染拡大を防ぐには住民の協力も必要だと、観察会で啓発をする予定だ。県もウイルスの拡散を防ぐため、野生動物を素手で触らないよう呼び掛ける。県自然環境保全課によると、鳥インフルエンザウイルスは鳥だけでなく、野生動物や鳥のふんにも含まれる可能性がある。「今の時期は野生動物に近づかない方がいい」という。
(特急「くろしお」とシカが衝突:和歌山)
21日午後7時10分ごろ、和歌山県白浜町のJR紀勢線紀伊日置-椿間で、新宮発新大阪行きの特急「くろしお」が鹿と衝突した。乗客にけがはなかった。この事故で、上下4本が最大34分遅れ、約230人に影響した。
(イノシシを目撃:新潟)
21日午後3時半すぎ、長岡市小国町相野原の田んぼに体長1メートルほどのイノシシ1頭がいると車で通り掛かった女性から柏崎署に通報があった。現場は民家まで約200メートル。約1時間後、目撃地点から約2キロの同市小国町法坂の長岡消防署小国町出張所付近で地元猟友会がイノシシ1頭を駆除した。
(うり坊確保難しく、いのしし祭が中止に:兵庫)
兵庫県篠山市で毎年1月に開かれていた恒例イベント「いのしし祭」が中止されることになった。メーンの「うり坊レース」に出走するイノシシの子どもの確保が年々難しくなっていることなどが要因。企画運営の篠山市商工会青年部は「冬の集客イベントとして始めたが、継続は困難。苦渋の決断」と話している。同祭は同会青年部などでつくる実行委が2004年から、同市北新町の篠山城跡周辺で開催。シシ肉のハンバーグを挟んだご当地グルメ「丹波ーガー」や焼ぼたんなどが販売され、毎年観光客約3千人が訪れていた。一方、目玉のうり坊レースに出るうり坊の確保は毎年が「綱渡り状態」(同会青年部)だったという。確実に捕獲できる保証はなく、運よく捕れても同祭までの飼育期間に弱るケースが多いという。同会青年部は「これまでレースができない年があってもおかしくなかった」と話す。さらに開催開始から10年以上がたち、協力してもらっていた猟師らも高齢化。ここ数年は売り上げも減少傾向だったといい、同会青年部は「冬の閑散期の起爆剤として、継続できる別の集客イベントを模索したい」として、検討を進めている。
(選挙ポスター破る写真投稿、「シカらないと…」:奈良)
昨年7月投開票の奈良市議選で、掲示板に貼られた候補者の選挙ポスターが鹿に食い破られていたことがわかった。一時は奈良署が捜査に乗り出したが、〈犯人〉が鹿だとわかって一件落着。ところが、衆院選投開票日前日の今月13日夜、ツイッターにポスターを破っている鹿の写真が掲載され、話題沸騰。市選管も「奈良ならではの騒動」と苦笑いしている。被害に遭ったのは、奈良公園近くの掲示板に貼られた選挙ポスター。被害は数度にわたり、同じ男性候補のものが3度も破られたケースもあったという。市選管の通報で、同署が公職選挙法違反の疑いで捜査し、ポスターを食い破っている鹿を確認したという。13日夜、奈良市内とみられる選挙ポスターの掲示板前で鹿が候補者のポスターをくわえている写真が「公職選挙法違反だろ貴様」というつぶやきと共に投稿された。瞬く間に2万3000件以上転載(リツイート)され、「さすが奈良だ」「鹿を叱らないと」などのコメントが寄せられた。
(ATSに不具合や破損:北海道)
20日午後4時55分ごろ、札幌発東室蘭行き特急すずらん6号(5両編成、乗客154人)が、苫小牧市内のJR室蘭線苫小牧駅を出発した直後、自動列車停止装置(ATS)が作動して停止した。同5時40分ごろ、登別市の登別駅に到着する直前に再びATSが作動して列車が停止した。不具合があったATSの機能のうち、カーブで列車の速度超過を防ぐ部分の機能を切り、登別駅から東室蘭駅まで運転。JR北海道は「速度を落として運転し、ATSの一部機能を切っても問題ない」と話す。この影響で特急列車1本と普通列車1本が運休。21日朝も特急列車と普通列車計5本が運休する。また20日午前11時半ごろ、JR宗谷線名寄駅で点検中の名寄発幌延行き普通列車のATSの一部に破損が見つかった。JR北海道は、この列車を含む普通3本を運休とした。JR北海道によると、この車両は午前10時25分ごろ、恩根内―紋穂内(ともに上川管内美深町)間を走行中にシカと衝突、その際にATSの一部が破損したとみられるという。
(白っぽいイノシシ捕獲:和歌山)
和歌山県田辺市中芳養の農業、峯章さん(70)が18日、毛色が白っぽいイノシシをくくりわなで捕獲した。峯さんは「こんな毛色は初めて。最初はブタかと思った」と驚いている。このイノシシは体長約120センチ、重さ約62キロ。峯さん宅から1キロ東の梅畑に10日ほど前仕掛けたわなに掛かっていた。18日午後4時半ごろ見回って見つけた。喉元から腹部が純白に近く、背中側は薄茶色。前脚の前の部分だけ黒っぽい。峯さんは「数年前、印南町の知人が白色がかったイノシシを捕獲したが、もっと黒っぽかった」と話している。峯さんはわな猟を始めて4年目。梅やミカンの獣害被害が目立ってきたため近所の農業、村上猛さん(67)とわな猟の免許を取得した。2人とも中芳養地区内でくくりわなを各自十数カ所、仕掛けている。これまでに2人で20匹以上のイノシシを捕獲しており、今シーズンはこれが6匹目という。県畜産試験場(すさみ町)の前田恵助主任研究員は「この辺に生息しているのはニホンイノシシで、さまざまな毛色の個体がいる。黒っぽい毛色が主だが、喉元から腹にかけて白色の毛をもつ個体や、少ないが全身真っ白のもいる」と話している。
(シカの角ツリー人気:栃木)
シカの角を使ったクリスマスツリーが佐野市葛生化石館(同市葛生東)の玄関ロビーに飾られ、子供たちの人気を集めている。来年1月初めまで展示予定。同館の学芸員らスタッフの手作り。昨年初めて飾り付け、好評だったことから今年も制作した。高さ約2メートルで、シカ角30本でツリーに仕上げている。今年はベルを付け、ひもを引くと音が鳴る仕組みにした。同館は「クリスマス気分を味わってもらえれば」としている。
(狩猟ブームだから知っておきたい、危険と魅力)
ここ数年、狩猟に対する関心が高まっているのをご存じだろうか?狩猟というと、年配の方が田舎の山奥でキジやサルなどを撃つ姿を連想させるが、近頃はロハス・アウトドア感覚で狩猟免許を取得する若者が急増しているという。また、12月16日付、日本経済新聞では「農家の畑を荒らすシカやイノシシによる被害が多いことから、有害鳥獣を狩猟する人に対して、狩猟税の軽減を行う」と報道され話題になった。これらのことについて狩猟に詳しいライターに話を聞いた。「最近、狩猟免許試験に若者が多く来ているというのは本当です。なんでも彼らにとって狩猟はロハスなのだそうで、良い意味で狩猟も変わってきたなと思います。また、一人でも多くの方が狩猟をすれば野生鳥獣による農家の被害が減少するため、若者が狩猟に関心を持つことは良い傾向だと思います。次に、今回の狩猟税の軽減措置の対象者ですが、“有害鳥獣を狩猟する人”に限ると認識してください。有害鳥獣を狩猟する人とは、市町村から任命された非常勤職員のことで、依頼をされて狩猟に出掛ける、言わば狩りをなりわいとするプロのハンターのこと。今回の軽減措置は、そういう方々が対象です。しかしながら、実際は狩猟税といっても微々たる額(年間5,500~16,500円 ※わなや・猟具により金額は異なる)なので、都会では味わえない体験ができると思えば税金なんか安いものではないでしょうか」(狩猟に詳しいライター)このライターによると、凄い美人が自給自足のためにたくましく狩猟をしたり、カップルで仲良くデート感覚で狩りに出るなんていうことも珍しくないという。そんな若者をも夢中にさせる狩猟とは、一体、どこに魅力があるのか?「狩猟の楽しみ方は人それぞれですが……。私の場合は、銃を持って山に入るということ自体に興奮しますね。やぶをかき分けて山に入れば、鳥や虫の声が聞こえてきて、足元を見ればクルミなどの木の実や果物がたくさん落ちていたりして、次第に山と自分が一体になる感覚がしてきます。そして、いつ獣に出会うかもしれず、命の危険にさらされて獲物を狙う恐怖とスリル感。だから獲物を射止めた瞬間は、山に来てよかったと天にも昇る心地です。また、持ち帰って食べる肉が新鮮でうまいことといったら! 自らの手で獲物を殺し、さばき、食う。このことは、一見、残酷なようにみえて、最も生き物に対して感謝の気持ちが生まれる行為なのですよ。これだから狩猟はやめられません!」(若者ハンター)ただし、狩猟は楽しいことばかりではない。悲惨な事故が山では頻繁に起きているというのだ。「狩猟免許を取得すると、大日本猟友会が発行する“日猟会報”という雑誌が送られてきますが、それによると2013年には19人の方が亡くなったそうです。どのような事故かというと、複数人で狩猟をしている際、背後から急に飛び立ったキジと人を見誤り散弾銃を発砲、その実弾が友人を貫き死亡させた。銀杏を取りにきていたおばあさんを熊と間違えて撃ち殺したなどの、痛ましい事故の報告がされています。傷害に至っては256名もいるそうです。なかでも多いのが、わなに掛かったイノシシが最後の力を振り絞って突進してきた時に、太い牙がちょうど太ももに突き刺さるのだそうです……。狩猟は命がけだと痛感しますが、危険だからこそ面白いのですよ。なんだか矛盾していますが」(同)今年は「ジビエ元年」と呼ばれるほどに、野生鳥獣の肉で作られたジビエ料理を出すお店が空前のブームとなっている。しかし、現在、野生鳥獣の肉は市場等に流通することがなく、ジビエ料理店は猟師が仕留めた獲物を高値で買うしかない。そのため、商売上手なハンターは大金を得ているという。たとえ命懸けのリスクがあっても、一攫千金を狙ってハンターになるのも悪くないかも!?

TOPへ

12/19
(高校付近にサル出没:栃木)
栃木署によると、18日午前11時45分ごろ、壬生町藤井の壬生高校周辺でサル1匹が目撃された。サルは、体長約50~60センチで、林の中に逃げて行った。付近のレストランの客が屋外を歩いているサルを目撃し、このレストランが「壬生高校方面に歩いて行った」と栃木署に通報した。壬生高校でも、同校職員が校庭にいるサルを確認したという。
(深刻化でシカ、イノシシ大規模捕獲:大分)
陸上自衛隊日出生台演習場内にすみつくシカやイノシシによる周辺の農作物被害が深刻化しているが、周辺3市町と県、自衛隊の5者は16日、九重町役場で、銃器による有害鳥獣捕獲実施の覚書に調印した。年末年始の8日間実施する。“平成の巻狩り”ともいえる演習場内の大規模な捕獲作戦は初めて。調印式には、岡崎光洋・湯布院駐屯地業務隊長▽太田豊彦・県鳥獣被害対策本部長(副知事)▽首藤奉文由布市長▽朝倉浩平玖珠町長▽甲斐正敏九重町副町長−−が出席した。演習場(面積4987ヘクタール)での演習は年間330日に及び、立ち入り禁止となっている。特にシカは推定1000頭以上がすみつき、イノシシ(生息数不明)を含めて牧草や稲、畑作物の食害に悩む農家から「繁殖地である演習場内で捕獲を」との声が高まっていた。覚書によると、捕獲期間は演習がない今月28日〜1月4日。猟友会員を中心に3市町で8班(計65人)を編成し、散弾銃やライフル銃でシカなどを狙う。猟犬も追い出し用に使う。着弾地は、不発弾が残っている可能性もあるため除く。太田本部長は「安全に注意を払いながら最大限の効果を上げて。成果次第では来年も実施する」と期待した。関係団体は昨年9月に周辺部へのわな設置の覚書を取り交わし、箱わなや囲いわなを設置したが、効果はもうひとつ。今年9月末に県が隣接地に試験的に設置し、遠隔操作で一網打尽にする「ドロップネット」方式は2回でシカ計15頭の成績を上げた。
(クマの捕殺132頭、17年以降最多に:福井)
福井県は18日、今年度(4月~今月18日現在)のツキノワグマの捕殺数が132頭と平成17年度以降最多となり、16年度(169頭)に次いで多い頭数になったことを明らかにした。県は、特定鳥獣保護管理計画で決めている年間捕殺上限数(嶺北91頭、嶺南7頭)を上回ったため狩猟期(11月15日~2月15日)での狩猟捕獲の自粛を猟友会に要請したとしている。県自然環境課は、保護管理計画の捕殺上限数について19年の生息調査をもとに決めていることから、「現状を把握して適切に管理することが不可欠」としており、今後、生息状況を調査するほか、捕殺上限数(生息推定数の8~12%)の見直しも検討する考えだ。この日、福井市内で開かれたツキノワグマ対策研修会で、4~12月の出没や捕獲の状況を説明した。県によると、出没件数は615件と22年度(841件)に次いで多く、とくに奥越は326件と53%を占め、9~12月だけで273件と前年同期の22倍にも上った。近年クマが増えたうえ、ブナなどの木の実が凶作だったためで、とくに奥越が悪かったとしている。捕獲数は146頭で16、18、22年度に次いで多かった。うち捕殺数は132頭。ほか人身事故は4件。研修会では、日本クマネットワーク北陸地区委員の野崎英吉さんが講演。「ブナ凶作の翌年秋は豊作でクマが着実に増加する」などと語った。
(イノシシやツキノワグマ、保護から管理へ:富山)
野生動物の保護と管理について話し合う県の会議が開かれ、ニホンザルとイノシシ、ツキノワグマについて、来年5月末以降、保護から管理の意味合いが強い事業計画に変更されることが了承されました。事業計画の変更は鳥獣保護法の改正に伴うもので、来年5月末の施行後、保護計画の対象か、管理計画の対象かを明確にする必要があります。「管理」とは、生息数や生息範囲を適正な水準まで減少あるいは縮小させることで、県では農作物への被害や人身被害があるニホンザル、イノシシ、ツキノワグマを保護から管理へと変更したほか、ニホンジカの管理計画も新たに策定しました。また、変更後の事業計画では、イノシシとニホンジカを指定管理鳥獣に指定して狩猟の規制緩和などを行うほか、捕獲したイノシシなどを使ったジビエ料理の普及にも取り組みます。
(20年東京五輪、ジュニア強化重点競技を選定)
日本スポーツ振興センター(JSC)は18日、2020年東京五輪に向けたジュニア層の重点的育成強化事業として、競泳の男子自由形や陸上の男女競歩など6競技から対象を選んだと発表した。今年度から始まった文部科学省の受託事業「2020ターゲットエイジ育成・強化プロジェクト」の一環。対象は他に▽卓球男子▽テニス男女▽トライアスロン女子▽ライフル射撃男女。来年3月までの今年度の予算は1億9000万円。
(野鳥調査チーム派遣、鳥インフル発生地周辺:宮崎)
延岡市の養鶏場で鳥インフルエンザが発生したことを受け、環境省は18日、発生地周辺に野鳥の緊急調査チームを派遣した。この日の調査では異常はなかった。20日まで続ける。チームは環境省九州地方環境事務所、県自然環境課の職員や同省の委託を受けた一般財団法人「自然環境研究センター」(東京)の研究員計5人。鳥インフルエンザが発生した養鶏場から半径10キロ圏の野鳥監視重点区域を流れる北川上流を回り、種類や個体数、生息状況を調べ、衰弱した異常個体や死骸がないかなどを調べた。区域内では、渡り鳥のカモ類、ヒヨドリ、イワツバメなどを目視したという。同事務所の中村陽子・野生鳥獣感染症対策専門官は「鳥インフルエンザの人への感染例はない。周辺で死んだ鳥を見つけたら素手で触らず、県や市の担当窓口に連絡してほしい」と話した。
(鳥インフル動物園警戒、餌やり体験や展示中止:鹿児島)
ツル越冬地の鹿児島県・出水平野や宮崎県延岡市の養鶏場で鳥インフルエンザが発生したことから、県内で鳥類を飼育する動物園などが警戒を強めている。餌やりや展示を中止するケースもあり、施設側は「来場者には不便をかけるが、被害防止のためにご理解を」と呼びかけている。フンボルトペンギン22羽を飼育・展示する佐世保市の九十九島動植物園は、ペンギン館3階のプール上部をネットで覆った。飛来する野鳥などを介してウイルスへの感染を防ぐ措置で、巣の見学や餌やり体験などを含むバックヤードツアーも実施を見合わせている。農水省によると、11月以降、国内で死んだ渡り鳥から強毒性の高病原性鳥インフルエンザウイルスが検出されている。同園の池には中国やロシアなどから越冬するカモが飛来するため、飼育する鳥類は編み目の細かい施設に移して接触を避けているという。同園の石田学・獣医師は「近県で発生が確認されれば来園者に手足の消毒をお願いすることになる。やり過ぎと思う人がいるかもしれないが、感染防止のために協力をお願いしたい」と話している。西海市の長崎バイオパークも独自の防疫指針に基づき、同園とペットアニマルワールドで鳥類との触れ合いや餌やりを中止した。フラミンゴ展示場では来園者の通行を取りやめ、インドクジャクの展示を見合わせている。コンゴウインコは見学できるが、近寄れないように柵を設けた。施設の担当者は「しばらくは展示制限などの措置を継続することになる。飼育している鳥類の観察を強め、体調の異変などをいち早く把握できるように努めたい」としている。
(トビ千羽の大群、寒波で南下か:和歌山)
和歌山県田辺市本宮町で17日、千羽近いトビの大群が確認された。地元住民らも異様な光景に空を見上げていた。日本野鳥の会県支部の津村真由美副支部長は「寒波の影響で南下してきた群れの可能性がある」と話している。トビの大群が見られたのは、熊野本宮大社の旧社地大斎原(おおゆのはら)周辺の上空。午後3時ごろ、次々と姿を現したトビは低く飛んだり、高く飛んだりして宙を舞った。時折「ピーヒョロヒョロ」と高い鳴き声を発したり、カラスの威嚇に遭ったりしていた。津村副支部長は「今まで100羽ぐらいなら見たことはあったが、これほどの大群は見たことがない。今年は寒波の影響で珍しい鳥が県内に飛来しており、紀南地方でも見られるかもしれない」と話している。トビは全長60センチ余り、羽を広げると1・6メートルほどになる大型のワシタカ類。紀南地方では留鳥として普通に見られ、最もなじみのある猛きん類。主に動物の死骸や魚、爬虫(はちゅう)類などの小動物を食べる。
(ハクチョウ、長旅を終え羽伸ばす:福島)
福島市岡部の阿武隈川河川敷にあるあぶくま親水公園には、シベリアなどからの長旅を終えたハクチョウが羽を休めている。来年3月末ごろまで越冬する。県自然保護課によると、同園では例年、ハクチョウ約200羽、カモ約1300羽がみられるという。毎日同園を訪れる近所に住む半田哲雄さん(67)は「雪が降って寒いけどハクチョウは元気。心が癒やされる」と笑顔だった。
(「狩りガール」が増えている?)
一般的には毎年11月15日から解禁となる狩猟。12月11日には東京カルチャー・カルチャー(お台場)で「クリスマス・ジビエナイト」が開催されるなど、近年はジビエ人気も盛り上がりを見せている。「最近はマタギの世界に心惹かれる若い方も多いようですね。狩猟免許を取る方も増えていますよ」と話すのは、新鮮なジビエ料理を提供する「猪鹿鳥」(東京・高円寺)のオーナー・山内茂樹さんだ。20歳から狩猟を始めたという山内さんは、今年で猟師歴49年になる大ベテラン。毎週日曜日になると、6~15人の猟師たちと神奈川県・丹沢の山に分け入ってイノシシやシカ、クマなどを仕留めるという。狩猟の魅力は「撃っても撃たなくても大自然と一体になれること。ひとたび山に入れば、都会では決して味わえない緊張感に身がひきしまります」と山内さん。実は、12月5日に刊行された『狩猟始めました 新しい自然派ハンターの世界へ』(安藤啓一、上田泰正/山と渓谷社)にも、こんな記述がある。「狩猟で盛りを歩いていると五感が研ぎ澄まされてくる。だから大木の陰で静かに待ち伏せしているときには、動物が発する匂いがすーっと一筋流れてきて、数分から10分位以上も前に彼らの接近を察知できるときがある」一見ただの森に見える場所でも、わずかな手がかりから、動物たちのレストラン、ホテル、銭湯、病院、道路…といった情報をマタギたちは読みといている。そして、生活サイクルを思い描いて、動物たちを追うのだ。うーん、すごすぎるぞ、マタギ!!一方、55歳にしてピカピカの1年生猟師となったのが、ダ・ヴィンチ読者にはおなじみの、我らが北尾トロさんだ。トロさんは、今年8月に出た書籍『猟師になりたい!』(信濃毎日新聞社)で「やってみたいという気持ちだけで資格を取ったぼくは、フィールドに出るごとに猟が好きになっていく自分を発見した」とつづる。「空気銃に狙いを定める」「必要経費はどのくらい?」「真冬の大決戦トロ対トリ」「大公開・鳥撃ち猟師’s7つ道具」など、馴染みのない世界に飛び込んだ驚きと感動の詰まったレポートがとにかく面白い。マタギを目指す人はもちろん、自然が好きな人にもぜひお手にとってほしい!同時に、ベテランマタギの山内さんいわく、狩猟の魅力を語る上では “獲物のおいしさ”も欠かせない。「野生動物は四季によって味が少しずつ変わります。ウシやブタに比べると脂が少ない一方、鉄分やタンパク質などが豊富で、肉の味も濃いんです。なかでも、この時期にぜひ食べてもらいたい食材の一つがクマ! 冬眠前に栗や柿、山ブドウなどの山の恵みをてんこ盛りに食べていますから、脂がとても甘くておいしいですよ」(山内さん)クマ、シカ、イノシシ、カモ、キジ、ウサギなどといったワイルドな獲物をめぐるおいしい料理については、東京のOLが鹿肉料理をきっかけにハンターの世界へと足を踏み出す『狩りガールが旅するおいしいのはじまり 山のごちそうをいただきます! 』(あり、 新岡薫/講談社)、フルカラーで狩りから猟師料理を紹介する『マタギとは山の恵みをいただく者なり』(田中康弘/エイ出版社)なども必見だ。古くから、みんなの“ごちそう担当”だったマタギたち。彼らの本をめくっていると、思わずお腹がぐうぐう鳴り出す。山野を駆け巡るマタギになるには並々ならぬ覚悟と投資が必要だけれど…ワイルドなジビエ料理を味わいながら、その生き方に思いを馳せるのも楽しいはずだ。
(野生シカ肉、学校給食で:北海道)
野生ジカの肉を学校給食に使う試みが広がっている。シカは農林業にとっては食害をもたらす厄介者だが、採用した学校では地産地消を通し、動物の命や地域の環境を考えるきっかけにもなっている。北海道東部の山あいにある認定こども園・置戸町こどもセンターどんぐりは、昨年11月から月1回、エゾシカ肉を給食で出している。ハンバーグやカツレツ、竜田揚げ……。80人の園児からは「やわらかい」「ラム(子羊)肉より好き」と好評だという。同園は地産地消にこだわり、農産物は地元農家から買い、園児も野菜を育てる。町の給食センターや老人ホームの栄養士らが自生のフキも採取し、「大地の恵み」として給食に使う。これに「森の恵み」のシカ肉を加えた。野生鳥獣を使ったジビエ料理の代表的な食材の一つで、鉄分が豊富で低脂肪・高たんぱく。同園は献立の幅を広げる新しい食材としてとらえた。仕掛け人は栄養士の太田晶(あきら)さん(41)。ホテル勤務などを経て釧路短大(北海道釧路市)に入り、シカ肉を栄養面から推奨する岡本匡代准教授(41)=食品学=に学んだ。昨春卒業し、同園に勤務すると、シカ肉給食の準備を始めた。同園のある置戸町は人口約3100人の農林業の町。町名はアイヌ語の「オケトウンナイ(シカの皮を乾かす所)」に由来する。太田さんは「シカ肉給食は、命をいただくという動物への感謝の気持ちを育み、地域の環境を学ぶことにもつながる」と話す。シカは地元ハンターも捕獲するが、安心・安全の観点から北海道のマニュアルに沿った食肉処理・加工をするエゾシカ協会認証施設から仕入れている。同園は今年、農林水産省の外郭団体が主催する地産地消給食等メニューコンテストの学校給食・社員食堂部門で、最高賞の農林水産大臣賞も受賞した。
(ぎふジビエ、ブランド化:岐阜)
県内で捕獲された、イノシシやシカの肉(ジビエ)を扱う業者などが18日、衛生的に解体処理した獣肉のブランド化と消費拡大を図るための組織「ぎふジビエ推進ネットワーク」を発足させた。レストランでのジビエ料理のフェアや、シカ肉の洋食メニューをつくる調理師向けの講習会を開くことを決めた。県は昨年、野生獣肉の衛生的な取り扱い手順を定めたガイドラインを作成。それに基づいて解体処理された肉を「ぎふジビエ」と銘打ち、知名度アップを目指している。同組織は、ぎふジビエの解体処理業者を中心に、取り引きのある飲食店、加工販売業者、猟師や調理師の団体、岐阜大、県の関係者ら15人で構成する。この日、岐阜市長良福光の岐阜都ホテルで設立会議を開き、会長に選出された所竜也・所産業社長(40)=揖斐郡揖斐川町=は「県全域にぎふジビエの解体業者や飲食店を増やして流通量を拡大し、付加価値を高めたい」と語った。ガイドラインに基づく解体技術の普及講習会や、ぎふジビエ取扱店の認証制度導入に向けた研究を進めることも確認した。会議では、信州大の竹田謙一准教授が「信州ジビエ」の取り組みを紹介。「食材としてのジビエの可能性」をテーマに、パネル討論も行った。来場者にも同ホテルのシェフが手掛けたイノシシとシカの肉の創作料理が配られ、試食して味見した。
(ジビエ料理の講習会:和歌山)
和歌山県古座川町月野瀬に来年度オープンする鳥獣食肉処理加工施設の運営を担う南紀月の瀬温泉ぼたん荘(月野瀬)は、町とジビエ料理を開発したり、専門のシェフから調理講習を受けたりして準備を進めている。近隣町の料理人らに参加を呼び掛けてぼたん荘で開いた講習会では、フランスで修業したシェフがシカ肉の調理法を実演。ぼたん荘副料理長の深海政也さん(38)は「シカ肉を扱う上での注意点やこつが目で見て実感でき、勉強になった」と話した。町が建設している加工施設は来年2月ごろに完成し、4月以降にオープンする予定。ジビエ料理の開発は昨年11月から、ぼたん荘の料理人と町産業振興課の担当者が、地元猟友会が捕獲したシカを使って取り組んでいる。開発したジビエバーガーや肉まんなどは同町相瀬の一枚岩鹿鳴館で販売している。今年4月には町が加盟しているNPO「日本ジビエ振興協議会」(藤木徳彦理事長)の総会が東京であり、ぼたん荘の料理人や武田丈夫町長、町の担当者が出席。そこで行われたジビエ料理の実演会に参加した。5月には料理人と町担当者が、藤木理事長がオーナーシェフを務める長野県の宿泊施設付きレストランを訪問。藤木理事長が調理したジビエ料理を試食し、調理法などを教わった。今月中にぼたん荘や町、商工会などの団体や、猟友会会員や農家民泊経営者らの個人が参加し、ジビエ料理や革製品の開発などをする「古座川ジビエ振興協議会(仮称)」を発足させ、定期的に専門家を招いて調理講習会などを開く予定だという。12日にはぼたん荘で、厨房(ちゅうぼう)機器メーカー「ホシザキ電機」のフードコンサルタント、多田鐸介さん(46)がジビエ料理を実演する調理講習会があり、同町や近隣町から約20人が参加した。講習会では、多田さんがジビエ肉について「独特のくせや臭いがあり、ハーブやスパイス、ワインなどで風味を付ける必要がある」「脂肪分が少ないので加熱し過ぎると硬くなる」と注意点を説明。多機能の加熱機器「スチームコンベクションオーブン」や真空包装機、急速冷凍庫を使い、ローストやハンバーグなど6種類のシカ肉料理を作った。参加者は積極的に質問したり、メモを取ったりした。町産業振興課によると、メーカーは未定だが、真空包装機と急速冷凍庫は鳥獣食肉処理加工施設に配備する。スチームコンベクションオーブンも将来的に配備する予定という。多田さんは町が建設している加工施設について「衛生管理が一番大事。処理加工したジビエの販売先を明確に定めた上で運営していかないといけない。都会に売り込むのがいいと思う」と話した。
(やみつき!ジビエ料理:山口)
今回の食材はジビエ(野鳥獣)。下関市が特産品として力を入れるイノシシとシカの肉を使ったメニューを、洋風と和風の2種、今月と来月の2回にわたって紹介します。ジビエとはフランス語で、狩猟で得た野生鳥獣のこと。下関市は、農作物への被害防止で捕獲したイノシシやシカを有効活用しようと、ジビエ料理の普及に取り組んでいます。その一環で、市は昨年4月、同市豊田町八道の豊田農業公園内に、「みのりの丘ジビエセンター」を開設しました。食品衛生法に基づいてイノシシやシカを食肉処理できる、県内唯一の公的施設です。市農林整備課によると、2013年度にセンターで処理された数はイノシシ134頭、シカ461頭でした。さて、今月紹介するメニューは「ジビエの洋風プレート」。シカとイノシシを使った揚げ物2品です。東京第一ホテル下関の雌熊(しぐま)豊副料理長(52)に作り方を教わりました。「冬のジビエは脂が乗っておいしいですよ」と雌熊さん。下関の豊富な山の幸を食べて育った動物は、獣特有の臭みが少ないそうです。今回の料理はシカ、イノシシともにロースを使います。まず「シカとナスのカツレツ」から。ナスは1センチ幅に輪切りにします。170度の油で30〜40秒ほど素揚げします。シカ肉は4センチ幅に切り、観音開きにし、揚げたナスを挟みます。こうすることで「あっさりしたシカ肉にアクセントが加わります」。挟む具材はジャガイモやカブ、チーズなどでもいいそうです。次に小麦粉をまぶします。溶き卵につけ、パン粉もまぶしたら、フライパンに1センチほど油を入れ、170度に熱し、両面がキツネ色になるまで揚げます。目安は3分半。「揚げる前なら、冷凍保存もききますよ」続いて「イノシシのサルティンボッカ風」です。薄切りのイノシシ肉を、すり下ろした生のパイナップルに漬けます。酵素の働きで肉を軟らかくするためです。「目安は5、6時間。漬けすぎるとパサパサになります」。家庭では使いやすいキウイでもよいでしょう。下ごしらえした肉の水分をキッチンペーパーで拭きます。かたくり粉を片面につけ、塩味とうまみを加えるため生ハムをその上に乗せます。両面におろしニンニクを塗り、ローズマリーを乗せてフライパンで中火で焼きます。強火にすると生ハムが肉からはがれてしまうので気を付けてください。
(「道の駅みろく」にイノシシメニュー登場:香川)
さぬき市大川町富田中にある「道の駅みろく」のレストランが、地元で捕獲されるイノシシ肉を使った洋食メニューを今月から提供している。おいしさをアピールして、「害獣」の消費拡大をめざす。新メニューは、イノシシ肉をカツにしたバーガー、ミートソースを入れたドリア、ピザの3品。付け合わせの野菜も地元産にこだわり、ピザには自然薯(じねんじょ)のパウダーを入れた。いずれも1日限定20食で880円(税込み)。来年3月末まで販売する。イノシシ肉は低脂肪・高たんぱくなうえ、うまみも豊富。「みろく」で使用する肉は、処理技術に定評のある地元の加工施設から仕入れているため、臭みがないのも自慢だ。

TOPへ

12/18
(自宅廊下で「試し撃ち」、ライフル発砲の無職男追送検:大阪)
自宅で許可なくライフル銃を発砲したなどとして、大阪府警保安課は16日、火薬類取締法違反(無許可消費)と武器等製造法違反の両容疑で、同府寝屋川市三井南町、無職、山下晋吾被告(35)=銃刀法違反罪などで起訴済み=を追送検した。「試し撃ちだった。販売許可があるので正当な業務だ」と供述しているという。追送検容疑は6月、自宅マンションで、ライフル銃で5発発射したほか、散弾銃やライフル銃計21丁を床に放置して違法な管理をしたとしている。ライフル銃は、コピー用紙を厚さ4・5センチに束ねて的にし、廊下で約2・5メートル離れた場所から発射したという。府警によると、火取法は、都道府県の公安委員会の許可なく実弾を発射して消費することを禁じている。また、武等法は銃について、金属製のロッカーなどで施錠して保管するよう定めている。
(全日本Vの武内さん、競技の面白さ伝えたい:岩手)
県クレー射撃協会(藤沼弘文会長)は15日、花巻市湯本の花巻温泉ホテル千秋閣で、9月のクレー射撃全日本選手権で優勝した武内重人さん(62)=一関市、京西電気岩手工場=ら入賞した本県選手の祝賀会を開いた。武内さんと同準優勝の村谷信明さん(33)=盛岡市、村谷パン豊和商事=ら関係者40人が出席。藤沼会長は全国の強豪を相手に上位を独占した本県選手のレベルの高さを紹介し、「2年後の岩手国体が楽しみ」と活躍をたたえた。来賓の上田東一花巻市長、大日本猟友会の佐々木洋平会長が祝辞を寄せた。武内さんは22歳で射撃を始め、10年間競技に取り組んだ後、仕事の関係でいったん離れたが、岩手工場の立ち上げが一段落した8年前から射撃仲間の誘いをきっかけに、花巻市のクレー射撃場を拠点に競技を再開。2009年の国体では3位に入賞している。今回の日本一について、「何が何だかよく分からないうちに優勝した」と振り返り、「岩手国体に向けて、若い人にクレー射撃の面白さをどんどん伝えるとともに、この年でも優勝できることを見せたい」とさらなる飛躍を誓った。村谷さんは「次は主役になれるように強くなりたい」と目を輝かせていた。
(記録映画「鳥の道を越えて」、23日から公開:岐阜)
岐阜県東濃地方に伝わったカスミ網猟と山の生活との深いつながりをたどる記録映画「鳥の道を越えて」を、同県東白川村出身の今井友樹さん(35)が自主制作した。「カスミ網猟の全容をとらえた貴重な記録」として、本年度の文化記録映画優秀賞(文化庁)を受賞した。23日から名古屋・今池の名古屋シネマテークが上映する。秋に南下する渡り鳥の山奥の通り道に、大きな網を何枚も仕掛け、おとりの鳴き声で群れを誘い込むのがカスミ網猟だ。乱獲防止のため1947年に禁じられたが、暮らしになじんだ鳥猟はその後も続いた。映画は93分。あまり語られることのなかった鳥猟にまつわる話を地元の人たちから丹念に聞き取っている。「弁当と小遣い10銭を持って鳥屋(とや)(猟場)に遊びに行くのが楽しみだった」と話す老夫婦。「鳥と米を交換し、鳥は塩や酒、こうじで漬けていた」と江戸期の文書を示す郷土史家。印象的な話が次々出てくる。
(坂網鴨、目と舌で堪能を:石川)
加賀市は、片野町の片野鴨池周辺に江戸時代から伝わる坂網猟で捕った「坂網鴨(がも)」を学んで味わう食談会を来年一月三十一日と二月七日に開く。両日とも参加費は一人二万円と高めだが、担当者は「猟を見た後に、この日しか味わえない最上級の創作料理を味わえる充実の内容」と胸を張る。食談会は、年間三百羽ほどしか捕れないカモを高級食材としてブランド化を進める市が、県内外にPRしようと毎年企画。坂網猟では空腹のカモが夕方に餌を求めて飛び立つ瞬間を狙い、網で傷つけず捕まえる。カモの内臓が空で血も回らず、臭みがなく肉本来の味を楽しめる。今回のテーマは猟師と発酵食。三十一日は猟師に体験談を聞き、七日は日本ソムリエ協会の岡昌治会長に酒と坂網鴨を題材に話してもらう。三十一日は猟師の調理法による料理、七日は市内で醸造される日本酒やしょうゆと組み合わせた料理を賞味する。両日とも午後二時半にJR加賀温泉駅に集合し、市内の酒蔵を見学した後、鴨池観察館で説明を受け、夕方から坂網猟を見学。午後七時から市内の料亭で食談会となる。

TOPへ

12/17
(猟銃の弾丸住宅に、害獣駆除か:神奈川)
秦野市堀西の会社員の男性(59)宅に、猟銃のものとみられる弾丸が着弾した。玄関の壁を貫通したが、けが人はいなかった。狩猟の弾丸が飛び込んだ可能性が高いという。登山道や住宅街にも近く、家族は「万が一のことがあったら」と不安を抱くが、近年被害が増加する有害鳥獣の駆除などのため、猟銃使用の禁止区域指定は簡単にはいかないという。秦野署によると、着弾したのは11月18日午後4時40分ごろ。散弾銃で使う「スラッグ弾(一粒弾)」とみられ、厚さ10センチ弱のモルタル壁を貫通した衝撃で直径2・5センチほどにつぶれていた。イノシシやシカなど大型動物の狩猟用で、威力が強いという。男性の妻(51)によると、当時長男(24)が玄関横の居間で休んでおり、衝撃音に驚いて部屋から出ると廊下に弾丸が落ちているのが確認できたため、すぐに110番通報したという。「想定される銃弾の軌道の下には登山道もあり、近くには住宅が50軒近くある」と、男性の妻は万一を懸念する。壁を貫通するほどの威力の弾に当たれば、ただではすまない。県自然環境保全課によると、男性の地区は猟銃使用の禁止区域外で、使用自体は問題ないが、発砲する際には安全対策のための細かい規定があるという。県内の狩猟免許取得者の6割強が加入する県猟友会も「県内で同様の事故は聞いたことがない」と話す。ただ、使用者側の判断に多くが委ねられているのは確かだ。県が指定する銃猟禁止区域は、住宅の新規建設など地域の実情に合わせて毎年見直されている。だが、「近年は人里での害獣被害も多く、駆除の観点からどこまでを禁止区域に指定するかは、バランスが難しい」(県自然環境保全課)と苦慮しているのが現状だ。玄関の壁に開いた穴を見上げながら、男性の妻は「一定の駆除の必要性も分かるが、万が一のことを考えると区域を見直してほしい」と話していた。
(いまだクマ目撃:新潟)
16日午後5時前、新発田市金山の国道7号沿いの田んぼで、クマ2頭を目撃したと車を運転していた男性(69)が新発田署に通報した。同署によると、クマは山の方に逃げた。現場は「道の駅加治川」から約250メートル、近くの集落までは約400メートルで、同署と市は注意を呼び掛けている。
(演習場のシカ、年末年始に猟銃で捕獲へ:大分)
陸上自衛隊の日出生台演習場をすみかとするシカやイノシシによる農林業の食害を減らそうと、陸自と県、周辺自治体は16日、年末年始に猟銃で捕獲する覚書に調印した。シカやイノシシは1千頭を超すとされ、地元から場内立ち入りの強い要望が出ていた。九重町役場であった覚書の調印式には、演習場を管理する陸自湯布院駐屯地と由布市、玖珠町、九重町と県の代表らが出席。演習場は立ち入り禁止だったため、すみかとするシカなどによる食害が周辺に広がっていた。地元を代表し、朝倉浩平玖珠町長は「演習場内で銃器を使って捕獲できることは大きな進歩」と話し、成果を期待していた。演習場は約5千ヘクタール。戦車などの実弾射撃訓練が行われている。覚書では、訓練がない今月28日から来年1月4日まで8日間、散弾銃やライフル銃による捕獲ができる。3市町は猟友会員による捕獲班8班(65人)を編成し、猟犬も使って捕獲する計画だ。
(ツキノワグマの捕獲増加:鳥取)
東部を中心に県内の山間部でツキノワグマの捕獲が昨年度に比べ増えている。今月に入り、冬眠の時期が始まったが、県は引き続き注意を呼びかけている。鳥取市河原町釜口の山中で13日、踏むとワイヤがしまる「くくり罠(わな)」にツキノワグマがかかった。地元の猟友会員らが集まり、麻酔銃を3発撃って眠らせた。全長約1メートル、体重約50キロ。推定3~4歳のオスだった。イノシシやシカを捕らえるための罠にかかった「錯誤捕獲」のため、山奥に放たれた。集まった猟友会員の1人、前島伊三男さん(65)は「1人で山に入るのは危険。注意を呼びかける看板が必要」と話す。ツキノワグマは1キロほど離れた別の山道で11月下旬に見つかったばかりだからだ。
(クマ目撃、冬眠場所移動?:秋田)
16日午前10時50分ごろ、北秋田市下杉の市民病院から「病院からクマが見えた」と北秋田署に通報があった。12月のクマ目撃は珍しい。同署や病院によると、南西に約200メートル離れた林の中に体長約1メートルのクマと約50センチの子グマが歩いているのを、5階の窓から看護師が目撃した。現場に近い同市鷹巣の地域気象観測システム(アメダス)によると、同日午前11時現在の気温は氷点下1度、積雪は35センチ。ツキノワグマは通常、積雪前に冬眠に入る。市農林課は「冬眠に入れずに餌を探していたとは考えにくい。一度冬眠に入った後、場所を変えようとしたのかもしれない」と分析。付近住民に注意を呼びかけている。
(サル食害、農家は深刻:山口)
岩国市の山間部で、大きな金網に囲まれ、たくさんの干し柿などがつるされた一角を見つけた。動物の飼育小屋? いえいえ、これはサルを群れごと捕獲する大型のオリ。野生のニホンザルによる農作物被害の深刻化を受け、岩国市が始めた県内初の試みだ。「サルの餌を作っているようなもの。好物のニンジンやトウモロコシだと絶対食べられてしまう。(作物を)作る気になれない」岩国市美和地区の主婦(46)がため息をついた。人に危害を加えることはないが、花火で威嚇しても効果はないという。
(自民党の大勝がシカとイノシシとサルに与える影響?:秋田)
シカとイノシシとサルにとって安倍自民党の大勝は悪いニュースだろう。党の政権公約に「シカ・イノシシ・サルの生息数等を10年間で半減させる」とあるからだ野生鳥獣による農作物被害は全国で年200億円を超え、うち7割をこの3種で占める。中でもシカの被害が最も大きい。縄文の昔から肉や毛皮を得るために人はシカを捕ってきたが、捕り過ぎたので戦後は保護し、今は増え過ぎて手を焼いている秋田では絶滅したはずだったが、隣県から侵入したらしいシカが相次いで目撃されている。繁殖力と食欲の旺盛なシカが居着けば、いずれは農林業に被害が及ぶ。県も情報集めに本腰を入れた。公約を検証するためにも生息数の把握を急いでほしいシカ・イノシシ対策が政権公約なの、とも思うが、自民党の公約集は保険の約款を思わせるほど内容も文字も誠に細かい。ここで約款を連想したのは、安倍首相の選挙後の会見を聞いたせいもある例えば集団的自衛権の行使を含む安全保障法制の整備について「公約に明記し、街頭演説でも訴えた。国民の支持を頂いた」と語った。契約後に苦情を申し立てたら、それは約款に書いてあります、と切り返される。そんな感じだろうか公約集には「安全保障法制の整備」や「シカ半減」をはじめ290もの項目が並ぶ。その全てが支持されたのだから全てを実行するというのだろうか。ならば小欄は取りあえず「シカ半減」の確かな実行を問い続ける。
(違法エアガン「知らずに」所持:京都)
殺傷能力のある違法なエアガンを所持したとして京都府警西京署などは15日、銃刀法違反の疑いで、60代の会社員の男=京都市西京区=を書類送検した。同エアガンは1986年に規制対象となった商品で、京都府警は「発見したら届け出てほしい」と呼び掛けている。西京署によると、同エアガンは日本製のエアガン「M29.44パワーアップマグナム」で、86年に販売開始。これまでに約1万丁が出荷された。火薬と金属製の弾丸を使えば殺傷能力があり、警察庁が銃刀法に抵触すると認定。86年から発売と所持が禁止され、警察が回収してきた。一方、回収漏れの商品が現在もインターネットで売買されるなどしているという。書類送検容疑は、10月28日、自宅の押し入れに同エアガン2丁を保管した疑い。男は「規制対象と知らず、趣味で持っていただけ」と供述しているという。
(山菜採り、紅葉狩りで「白い軍手は危険」)
もし山菜採りに山へ出かけるなら、決して白い軍手をはめていってはいけない。秋口になると度々ニュースにあがる「散弾銃による誤射死亡事故」。山梨にある猟友会に聞いた話によると、猟師は獲物となるシカを数十メートル先から狙いすます。その目印となるのが鹿のお尻。茶色いボディは森林に紛れやすく見えづらいので、遠くても目立つお尻の白い部分を標的にしているそう。その鹿のお尻に似ているのが、山菜採りに来た人が手にはめている白い軍手。これを鹿と見誤って撃ってしまうことがあるので、山へ入るときはできるだけ派手な色の服装にしたほうが安全だ。
(鳥インフル、県が注意喚起:鳥取)
宮崎県延岡市の養鶏場で高病原性鳥インフルエンザ(H5亜型)の発生確認を受け、県は16日、庁内連絡会議を県庁で開催。平井知事や県幹部、鳥取大農学部の山口剛士教授(獣医衛生学)ら約20人が、養鶏場への注意喚起などを確認した。鳥取市内では先月27日、野鳥のカモ類のふんから鳥インフルエンザウイルスが検出されている。県は会議で、各養鶏場に注意喚起する一方、野鳥の監視も引き続き強化することを確認した。山口教授は「冬場は消毒が効きにくくなる問題もあり、継続して対応を取ってほしい」と話した。
(鳥インフル、警戒強め感染拡大阻止を:福岡)
ツル越冬地の鹿児島県出水市でマナヅルとナベヅルからH5N8型の高病原性鳥インフルエンザウイルスが検出されたのは、先月から今月にかけてのことだった。恐れていた事態が、現実になった。宮崎県が16日未明、延岡市の養鶏農場で死んだ鶏からH5型の高病原性鳥インフルエンザウイルスの遺伝子を確認した。国内養鶏場での発生は今年4月の熊本県多良木町以来で、この冬は初となる。宮崎県は即日、延岡市にある養鶏場の鶏約4千羽全てを殺処分した。家畜伝染病予防法に基づき、発生場所から半径3キロ圏にある養鶏場の鶏8280羽と卵の移動を制限し、同10キロ内の鶏1万1300羽と卵の搬出も抑制した。さらに半径10キロ圏の国道など8カ所にポイントを設け、24時間態勢で通行車両の消毒を行っている。有効な対策を講じるためには、感染ルートの特定も欠かせない。出水市では、水田の水からもウイルスが検出されている。専門家によると、同市では感染が広がっている恐れがあり、在来の野鳥が同市から宮崎まで運んだ可能性があるという。カモなどの渡り鳥が大陸から直接ウイルスを持ち込んだことも考えられる。農林水産省は疫学調査チームを現地に派遣することを決め、周辺環境や農場の状況を調査する。同省によると、発生現場の近くには野鳥が飛来する可能性があるダムがあり、関連も調べる予定だ。農水省によると、宮崎県のブロイラー飼養数は約2820万羽に及ぶ。全国1位で国内の約20%を占める。同県では2007年と11年にも高病原性鳥インフルエンザが発生した。11年は約101万羽が殺処分され、移動制限に伴う生産物の売り上げ減なども含め経済的損失は約100億円に上った。当時を知る養鶏農家から「これ以上の感染拡大は防いでほしい」と切実な声が上がるのも当然だ。早期の封じ込めには、初動対応が重要であることは言うまでもない。国や周辺各県が十分に連携して対策に万全を期すとともに、九州全域で警戒を強めたい。
(捕獲シカ、もっと活用へ:長野)
捕獲したシカをもっと活用して、伊那谷の地域振興につなげようと、行政、民間団体、大学の3者が研究に取り組んでいる。16日、その発表会が南箕輪村であった。肉をジビエ料理として使うだけでなく、革や角、骨など体のほとんどを小物類などに使う試みが紹介された。県のジビエ振興の制度が実態に合っていないという指摘もあった。発表会を開いたのは、森林に関わる国や県の機関や民間団体でつくる「伊那谷の林業を考える研究会」と信州大学農学部。伊那市の半對屋雀斎(はんづいやじゃくさい)さん(35)は、地元で、皮革、角、骨、ひづめなどシカの体のほとんどを利用し、バッグや帽子、包丁の柄、ボタンなどに使う活動を紹介。「鳴き声と足跡以外はすべて利用している」と話し、「シカは産業になり得る。いろいろな利用の仕方を提案していきたい」と、地域興しにもっとシカを活用すべきだと強調した。
(シカ肉料理を地域ブランドに:兵庫)
シカ肉を使った料理を地域ブランドとして売り出そうと、兵庫県佐用町佐用の保健センターで16日、調理法を学ぶ「ジビエ料理講習会」があった。町内の飲食店主ら20人が参加。肉質の特性を生かした料理を調理して試食し、看板メニューとしての可能性を探った。佐用町商工会の主催。宝塚市のシカ料理研究家、林真理さんが講師を務め、ロース肉の炒めものとモモ肉のカツ、ミンチ肉の水ギョーザに挑戦した。「高タンパク低カロリー」とされるシカ肉の特長を生かし、塩糀でミンチに粘り気を加えたり、チーズと組み合わせて濃厚な味に仕上げたりと工夫をちりばめた。食堂店主の小林ひとみさん(60)は「調理法を参考に佐用らしさをアレンジしたい」。同町商工会では来年3月をめどに、町内各店舗のシカ肉メニューを紹介するパンフレットを作る予定。
(ジビエ食べ歩き:岡山)
有害鳥獣として捕獲されたシカやイノシシの肉を使った料理を食べ歩く、県備前県民局によるスタンプラリーが始まった。県内の飲食店や道の駅、ホテルなど26店が参加している。来年2月28日まで。題して「おかやまジビエ・スタンプラリー」。ジビエは野生鳥獣の肉を意味する。参加店で提供されるのは食肉処理業の許可を受けた赤磐市、美作市、吉備中央町の4施設で衛生的に加工された肉だ。参加店のそれぞれがジビエのパテ、イノシシのハムなど独自メニューを考案。県民局の担当者は「シカやイノシシがおいしい食材になることが広く知られることで、苦労して捕獲する人のやる気の向上にもつながるのでは」と話す。

TOPへ

12/16
(鹿狩りの男性、銃弾当たり左腕などに重傷:神奈川)
14日午後4時半頃、神奈川県厚木市飯山の山中で、猟友会の仲間11人と一緒に鹿狩りをしていた同市の無職男性(65)に銃弾が当たった。男性は左腕などに重傷。厚木署は、仲間2人が鹿に向けて発射した計3発のうちの1発が当たったとみて、業務上過失傷害容疑で調べている。発表によると、男性らは同日午後1時半頃から、入山していた。
(狩猟税の軽減、有害鳥獣捕獲へ15年度から拡充)
政府はシカやイノシシといった有害鳥獣を狩猟する人が払う狩猟税の軽減措置を2015年度から拡充する方針だ。すでにレジャー目的の狩猟者の半額になっているが、15年度からは非課税にすることも視野に数年間限定でさらに軽くする。有害鳥獣の増加で農業や生態系に深刻な影響が出ているため、狩猟者を増やして捕獲を進める。週内に与党の税制調査会に提案し、15年度の税制改正大綱に盛り込んでもらうよう求める。
(クマ出没で閉園の公園再開:岐阜)
岐阜県高山市は15日午後から、ツキノワグマの出没で立ち入り禁止にしていた同市城山の城山公園の柵を順次撤去して市民に開放した。同市上岡本町のアルプス展望公園「スカイパーク」も16日朝から再開する。城山公園は市街地に近く、複数の登山道で散策できる。クマが目撃されたため、市は11月19日、メインの入り口を閉鎖した。20日に別の入り口から園内に入り散策していた男性がクマに襲われ重傷を負ったため、入山口15カ所を全て閉鎖した。スカイパーク周辺でも小型のクマの目撃情報が相次いだため閉鎖していた。市内では、今年度に入ってから12月14日現在、473件の出没情報があり、1人が死亡、4人が負傷する被害が出ていた。今月に入ってからは11日の9件目を最後に目撃情報がなく、市職員のパトロールでもクマの痕跡が確認されないため、開園することにした。ただ、エサが少ないため、クマが冬眠せずにエサを求めて出没する可能性があるとして、音の出るものを身につけるなど、入園する際は十分注意してほしいと呼び掛けている。
(獣害防止柵設置に短大生が協力:栃木)
若者に農山村の役割を理解してもらおうとする県事業「とちぎ夢大地応援団カレッジ活動」が13日、市北部の上仙波地区で行われた。肌寒い天候の中、足利短大の女子学生や地元住民など計約30人が手を携え、里山と集落の境界部にシカ侵入防止用のメッシュフェンスを設置した。同短大が同事業に関わるのは大田原、栃木市に続き本年度3回目。最も重労働となった今回は、こども学科1年の有志7人が参加し、増加するシカの食害抑止を図る住民組織「仙波地区むらづくり推進協議会」の活動に協力した。鳥獣管理士の資格を持つ溝越剛さん(42)=閑馬町=が設置の仕方などを指導した。
(小学校乱射事件の遺族ら、銃メーカーなど提訴:アメリカ)
米東部コネティカット州ニュータウンの小学校で2012年12月、児童ら26人が銃撃され死亡した事件で、児童9人の遺族と負傷した女性教師が15日、犯行に使われた銃のメーカーと卸業者、販売店の3者を相手取り、過失責任を追及する訴訟を州の裁判所に起こした。米メディアが伝えた。訴えられたのは銃メーカーのブッシュマスター社(本社ノースカロライナ州)など。遺族側は使用された同社製のライフル銃ARー15について、軍用に設計されたもので、一般市民に販売されるべきではなかったと主張している。

TOPへ