<射撃ニュース5月>

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(19、21年国体はクレー射撃)
日本体協は15日の国体委員会で、2019年茨城国体から隔年実施するクレー射撃と銃剣道について、19年と21年三重国体はクレー射撃、20年鹿児島と22年栃木の両国体では銃剣道を行うことを報告した。開催県の施設の状況などを考慮して実施順を決めた。
(クマ捕獲、女性遺体との関連を捜査:新潟)
15日早朝、村上市の山中に仕掛けられたオリにオスのクマがかかっているのが見つかった。警察は、先月26日に遺体で見つかった女性を襲ったクマの可能性があるとみて調べている。捕獲されたのは、2歳から4歳とみられるオスのクマだ。体長およそ110センチ、体重およそ45キロで、15日午前5時45分ごろ、村上市葛籠山の山中に仕掛けたオリにかかっているのを猟友会のメンバーが発見した。1キロほど離れた村上市平林の路上では、先月26日、近くに住む小池敏さん(81)が頭から血を流して死亡しているのが見つかり、クマに襲われた可能性が高いとみられている。地元の猟友会は、クマが逃げ込んだとみられる山の中の3か所にオリを仕掛けていた。警察は、捕獲されたクマが小池さんを襲った可能性があるとみて、捕獲したクマの手の鑑定などを進めている。
(クマ、わなで捕獲:鳥取)
鳥取県は14日、鳥取市用瀬町川中の竹やぶで、わなにかかったツキノワグマを捕獲したと発表した。県内でクマの捕獲は今年初めて。民家から約200メートル、国道53号から十数メートルほどの位置で、県緑豊かな自然課は「冬眠明けで活動し始める時期に入っており、目撃情報も例年並みに入っている。山の近くに行くときは鈴を付けたりラジオを流したりするなど、対策を徹底してもらいたい」と注意を呼びかけている。捕獲されたクマは全長約1メートル、体重31キロの雄で、2〜4歳と見られる。同日朝、イノシシや鹿などの有害獣駆除のための「くくりわな」にかかっていたのを、仕掛けた猟師の原一(はじめ)さん(68)が発見した。原さんは「近くにあるミツバチの巣箱を目当てに下りてきたのかもしれない」と話した。クマは麻酔をされ、発信器や個体識別のためのタグなどを付けられた後、山に放された。県によると、ツキノワグマの県内の捕獲数は、2013年度22頭▽12年度33頭▽11年度11頭。10年度は133頭が捕獲され、8月に同市用瀬町内でクマに襲われた80代の男性が死亡している。
(住宅街にカモシカ:富山)
15日、富山市婦中町の住宅街にカモシカが現れ、およそ3時間にわたって捕り物劇が繰り広げられました。カモシカが現れたのは富山市婦中町笹倉の住宅街です。富山西警察署などによりますと15日午前7時すぎ、近くの住民から「自宅の敷地内にカモシカがいたが逃げていった」と110番通報がありました。その後、ほかの住民からも目撃情報があったことから警察官など十数人が周辺をパトロールし、住民に警戒を呼び掛けました。カモシカは住宅街を逃げ回りましたが、およそ3時間後に麻酔銃で眠らされ、捕獲されました。カモシカは5歳ぐらいのメスと見られ、富山市婦中町の山に放されました。カモシカによる人への被害の報告はありませんでした。県内では14日も富山市不二越でカモシカが目撃されるなど住宅街への出没が相次いでいます。県教育委員会によりますとカモシカは人に向かって走るような気性の荒さはないということで見かけても、むやみに脅かすなど興奮させないようにして警察に連絡して欲しいと話しています。
(狩猟登録費用を補助:和歌山)
和歌山県古座川町は本年度から、有害鳥獣の駆除をすることを条件に、毎年申請が必要な狩猟登録の費用を補助する事業を始めた。町内では有害駆除の従事者が年々減少しており、町産業振興課は「町が必要経費の一部を負担して有害駆除に従事する人の数を維持し、新たな従事者も確保したい」と話している。町内で有害駆除に従事している人は2007年度には92人いたが、10年度80人、13年度72人と減っている。平均年齢は07年度で62・5歳、13年度は64・7歳。最も高齢化が進んでいる七川地区では13年度で69・5歳だった。狩猟登録には保険料や狩猟税、手数料、県猟友会・大日本猟友会や支部会への会費が必要となる。有害駆除の従事者が減っているのは、高齢化に加えて狩猟にかかる経費が高いことが原因とみられ、従事者の現状数維持や新人を増やすため、町が狩猟登録の費用を補助することにした。本年度の一般会計当初予算に、町単独の新規事業として170万円を計上している。産業振興課によると、若者の中には「補助があれば、ぜひ狩猟免許を取得したい」と話す人もいるという。補助は第1種猟銃(装薬銃)、網・わな猟、第2種猟銃(空気銃)の全てに適用され、狩猟登録にかかる最低限の費用の半分を出す。保険は最も掛け金の低いランクに加入した場合の金額を対象とし、狩猟税は所得によって対象となる金額が異なる。町では県の補助事業を活用し、有害駆除に従事することを条件に、狩猟免許を取得するための講習会や試験の費用の補助もしている。有害鳥獣の追い払いや捕獲活動を行う鳥獣被害対策実施隊も近く発足する。2013年度の町内のシカ捕獲数は826匹で、前年度の660匹から大幅に増え、町の鳥獣被害防止計画で定めている年間目標の800匹を達成した。町は13年度から、狩猟期間中(11月1日~3月15日)にもシカの有害駆除に報奨金を出しており、その効果が表れたとみている。町産業振興課によると、シカの捕獲数は09年度301匹、10年度489匹、11年度767匹と推移していた。鳥獣被害防止計画は09年度に500匹と定め、11年度に800匹に変更。変更後に目標数を達成したのは初めて。狩猟期間中の捕獲数は12年度の162匹に対し、13年度(11月~2月)は504匹。2月までに目標を達成したため、3月は駆除を取りやめた。狩猟期間中のシカに対する有害駆除の報奨金事業は、本年度も継続する予定という。
(カモの「坂網猟」、技能向上へ稽古場完成:石川)
江戸時代から受け継がれてきたカモの「坂網猟」の腕前向上のため、加賀市片野町の鴨池観察館前の森に「稽古場」ができた。若手猟師らが15日、網を高々と空に投げ、獲物を狙う様子を披露した。大聖寺捕鴨猟区協同組合に所属する猟師は26人。数年前から増加傾向という。猟期は11~2月の3カ月間。猟師たちは網をはじめとする猟具を保管する観察館隣の番小屋に来る。稽古場は健民自然園の一角にあり、広さ120平方メートル。これまでは練習場所がなかったため、加賀市が県の許可を得て、整地した。組合の池田豊孝理事長(71)は「猟場に向かう前に練習できれば、猟の腕前が上がるはず」と期待する。

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(クマ、市役所敷地に出没:群馬)
13日午前7時ごろ、群馬県桐生市役所の守衛から「クマが敷地内をはいかいしている」と県警桐生署に通報があった。署員が桐生市清瀬町の電気工事会社倉庫でツキノワグマ1頭を発見。人に危害を加える恐れが高いと判断し、地元猟友会メンバーが射殺した。クマは体長約1.3メートル、体重約50キロ。5歳のオスと推定される。同署によると、12日午前10時ごろから同様の通報が相次いでいた。桐生猟友会の坂口一男会長は「クマは倉庫の奥で丸まって寝ていた。可哀そうだが、市街地だったので駆除はやむをえなかった」と話した。坂口会長によると、クマが市街地に現れるのは極めて珍しいという。月内に解剖して空腹状態を把握する予定という。
(クマ2頭目撃される:新潟)
12日正午ごろ、津南町外丸の山道でクマ2頭を目撃したと、近くで農作業をしていた男性が津南町に連絡した。町によると、クマは沢筋を登っていった。現場は集落から離れているが農地などがある。
(クマ1頭の目撃情報:新潟)
上越市は13日、同市西戸野のたにはま公園付近で同日午後8時半ごろ、車を運転していた男性が市道を横切るクマ1頭を目撃したと発表した。市によると、クマは体長約1メートルで山中に逃げた。現場から集落まで約300メートルと近いことから、14日は地元猟友会がパトロールし、市はホームページなどで注意を呼び掛けている。
(クマに襲われる被害相次ぐ:秋田)
県内で今春、クマと遭遇して襲われる被害が相次いでいる。今年4月以降、県警に寄せられた目撃情報は13日時点で49件に上り、4人が負傷。昨年1年間の負傷者5人に迫るペースだ。昨秋、餌となる木の実が豊富だったことから、県は「栄養状態が良くなったことで出産が増えた」と分析、今後も人里への出没が続くとみている。県警生活環境課や県によると、今年は3月までクマの目撃がなかったが、4月に13件、今月は13日までに36件の情報が寄せられた。同日比で昨年(23件)の倍に上っている。今春は特にクマに襲われるケースが多い。負傷者は13日時点で、過去10年で最多。
(クマ注意報、餌不足で人里に:岩手)
岩手県宮古市でツキノワグマの出没情報が相次ぎ、今年は既に昨年同期の5倍以上の27件を数えている。奥羽山系など県全域でも同様で、県は「餌不足の今年は例年以上にクマが人里周辺に現れる」と予測。8年ぶりに「クマ出没注意報」を出して注意を呼びかけている。同市夏屋大畑では12日午前7時半ごろ、大規模林道脇で1頭のクマが草を食べているのが車で通りかかった山菜採りの男性に目撃された。3歳ぐらいの成獣で、正午過ぎにも同じ場所で目撃された。市環境課によると、目撃情報が寄せられているのは旧川井村地区をはじめ崎山、重茂地区など市内のほぼ全域。重茂地区では民家の軒先につるしてあったクルミが食べられる被害が出るなど、人里・民家近くの目撃情報も少なくない。市は通報があり次第、防災行政無線で注意を促している。県自然保護課によると、クマの餌となるブナの実は大豊作の翌年は実がならない大凶作になるとされ、昨年が大豊作だった。クマ出没注意報を出した前回06年は大凶作で、15件の人身事故が発生した。
(ハトの死骸から殺虫剤を検出:埼玉)
県は13日、川口市朝日5の新芝川の河川敷でハト5羽の死骸が見つかり、近くに散らばっていた餌や胃の内容物からカーバメイト系の殺虫剤を検出したと発表した。7日には川越市でカラス3羽の死骸から有機リン系の殺虫剤が検出されており、関連を調べる。県によると、ハトはドバトで、12日午前10時20分ごろ住民が発見し川口署に通報。散らばっていたトウモロコシや麦に青い粉末が付いていたため、県環境科学国際センターで検査し、殺虫剤を検出した。
(和歌山国体の射撃、400キロも離れた神奈川で)
神奈川県立伊勢原射撃場(伊勢原市上粕屋)が2015年の「紀の国わかやま国体」のクレー射撃競技の会場となることが決まった。和歌山県から直線距離で約400キロも離れた伊勢原が会場となるのは異例の“抜擢ばってき”。鉛弾による土壌汚染を防ぐ全面アスファルト舗装など、周辺の自然環境保全に考慮した大改修が評価された。伊勢原射撃場は丹沢山系に抱かれた緑豊かな環境にあり、東名高速厚木インターから車で約20分と交通の便も良好。02年度から、33億円をかけ、散弾飛散防止のための防護壁、防音壁、全弾回収を可能にしたアスファルト舗装の整備を行い、昨年4月に11年ぶりに営業を再開した。クレー、ライフル射撃場を併設し、鉄砲所持の許可がない人でも楽しめるビームライフル(可視光線銃)も導入している。開催県以外での国体競技は近隣地で行うのが原則。わかやま国体でも、ボートや馬術など他の県外競技はいずれも関西圏だ。伊勢原を選んだ理由について和歌山県競技式典課は「福岡県や熊本県の射撃場も候補に挙がったが、環境やアクセスの良さから決まった」と話す。今月から伊勢原駅前に和歌山県外事務所を開設。職員4人が地元との連携、関係者受け入れなどの交渉にあたる。同課は「関東でも国体をPRしていきたい」と意気込む。射撃競技は来年10月2日から3日間。選手約240人を含む大会関係者や観客など約3500人の来場が見込まれている。伊勢原市も大会をサポートし、関連イベントなどで盛り上げる方針だ。20年東京五輪では、クレー射撃の会場として埼玉県の自衛隊朝霞駐屯地などが候補に挙がっているが、高山松太郎市長は「国体を成功させて、伊勢原での五輪競技開催につなげたい」と期待している。
(警官、銃奪われ撃たれる:愛知)
14日午前11時40分ごろ、愛知県知立市昭和9丁目の団地の敷地内で、男が安城署地域課の平岩直樹巡査部長から拳銃を奪って発砲した。県警によると、平岩巡査部長は右腕を負傷して病院に運ばれたが、命に別条はない。別の警察官が男を取り押さえ、殺人未遂容疑で現行犯逮捕した。
(青森県警、「紙製拳銃」作り方削除:青森)
青森県警は14日、公式ホームページで公開していたペーパークラフトの「けん銃の作り方」を削除した。3Dプリンターで製造された拳銃が神奈川県警に摘発された事件をきっかけに、一部インターネット上で話題に。多くは「笑えた」「だまされた」といった反応だったが「警察としていかがなものか」との指摘も寄せられたため、青森県警は「不適切だと思う人もおり、ずっと掲載する必要性はないと判断した」としている。県警によると、このページは県民に警察を身近に感じてもらおうと01年から公開。拳銃だけでなく、警察手帳や帽子をイメージしたバイザーなどを紙で作るための印刷用台紙なども掲載していたが一部を除き削除した。
(参院環境委、シカ食害の状況視察:栃木)
食害が深刻なシカやイノシシの駆除促進を目的とした鳥獣保護法改正案をめぐり、参院環境委員会(佐藤信秋委員長)の高橋克法参院議員ら11人が13日、日光国立公園の奥日光地区を視察した。鳥獣保護法改正案は、個体数の増加とともに生息範囲が広がったシカやイノシシを適正数まで減少させることや、鳥獣の捕獲専門事業者の認定制度を導入することなどが柱。3月に閣議決定し、参院で審議入りしている。一行はまず日光市役所日光総合支所で、斎藤文夫市長らから鳥獣対策の現状や食害の状況について説明を受けた。県環境森林部の桜井康雄部長は、野生鳥獣による県内の農業被害額が2012年度は3億円を超えたとし「金額で表せない農林業関係者の意欲の低下も心配」と、国による取り組みの強化を要望した。この後、奥日光までバスで移動し、シカの侵入防止柵が設置された戦場ケ原の小田代原を歩いた。視察後、高橋委員は「生態系のバランスを考えた長期的な管理計画と差し迫った被害を食い止める対策の両方が必要になる」と話した。
(ニホンジカ、北アで生息拡大:長野)
北アルプスで生息域を広げているとされるニホンジカが13日、長野県松本市奈川地区で初めて捕獲された。標高約千メートルの山麓部で、人家から200~300メートルの山林でイノシシ用のわなに体長約130センチの雄が掛かった。ニホンジカが北ア南部にどのルートで侵入しているか、はっきりとは分かっていなかったが、環境省松本自然環境事務所(松本市)の西尾治・首席自然保護官は「移動経路の参考になる。人里近い山麓での捕獲が重要ということが確かめられた」と話している。県によると、今回の場所は県内の北ア一帯のニホンジカ捕獲例のうち、最も西に当たる。わなを仕掛けた地元猟友会員の斉藤政勝さん(71)は「まさかニホンジカがかかるとは思わなかった」と驚き、「(さらに西の)乗鞍岳などに、既に侵入しているのではないか」と心配していた。北ア一帯では、この日の場所から約6キロ東側の松本市安曇支所近くで、2012年度に2頭捕獲されたのが最も西側のニホンジカ捕獲例だった。同自然環境事務所によると、松本市の安曇、奈川両地区を含む北ア南部ではこの数年、ニホンジカが複数回目撃されている。同事務所は昨年度、両地区の標高の高い場所や山奥にカメラを設置し、ニホンジカの撮影を試みたが失敗。北ア南部へのニホンジカの侵入の実態は把握できていなかった。県鳥獣対策・ジビエ振興室は「今のところ、ニホンジカの生息域が急拡大する可能性が低い標高2千メートル以上の高所より、1500メートル以下の人家に近い場所で捕獲に力を入れることが重要ではないか」と話している。
(北アでもニホンジカ駆除:長野)
中部森林管理局(長野市)は、南アルプスなどで高山植物の食害などが問題化しているニホンジカについて、生息域が北アルプスにも広がっているとして本年度、北アの国有林でも駆除(個体数調整)に乗り出す。生息状況や植生被害も調べ、早期の防除で食害などの被害拡大を食い止めたい考えだ。同局が12日に発表した本年度の事業概要に盛った。自治体やNPOなどと連携して鳥獣害対策に取り組む林野庁の「地域連携推進等対策事業」の一環。同局はこれまでに、県内の南アルプス、八ケ岳、美ケ原、霧ケ峰、浅間の5地域で同事業によりニホンジカ対策を進めており、本年度は新たに北アと岐阜県加茂郡七宗の2地域を加えた。自動撮影カメラを設置して生息域を調査し、地元の猟友会に委託してわなや銃で捕獲を進める。猟友会や市町村へのわなの無償貸与も計画している。局は「北アの貴重な高山植物を守り、里山の林業被害の防止につなげたい」(総務企画部)としている。県鳥獣対策・ジビエ振興室によると、北ア一帯の中部山岳国立公園内で2012年度にニホンジカが目撃されたのは18件。北アでの生息密度はまだ低いとみられ、県は12年度から3年計画で、北ア山麓の大町市で効率的な捕獲方法を検討。わなを移動ルートに設置したり、えさでおびき寄せたりするなどし、実際に捕獲もできているという。県内では12年度、狩猟と個体数調整でニホンジカ3万3668頭を捕獲。農林業被害は4億4400万円だった。県は14年度に3万5千頭の捕獲を目標に掲げている。
(食害シカ、3年かけ集中駆除へ:兵庫)
豊岡市は14日、シカによる深刻な農林業被害を防ぐため、シカの捕獲体制を強化すると発表した。猟銃による捕獲を専門的に行う「捕獲専任班」を新設し、今後3年間で集中的な捕獲を進める。市によると、シカは野菜や樹皮を食べて荒らし、被害は希少な植物にまで及んでいる。2013年度の捕獲頭数は前年度の約1・4倍に増加したものの、農林業への被害は軽減されていない。食害に遭った農家からは対策の強化を求める声があがっているという。このため、有害鳥獣捕獲の取り組みを見直して、今年度は前年度比1500頭増の6500頭の捕獲を目指す。捕獲専任班は、平日でも活動できる猟友会メンバーで2班(1班約10人)を組織し、7月から活動してもらう。市内には食肉加工処理施設がないため、捕獲したシカは山奥に埋める。また、捕獲した頭数当たりに出している報償金を増額。有害鳥獣駆除の専門家を嘱託職員として採用した。こうした取り組みに伴い、6月に提案予定の今年度補正予算案で4991万円を盛り込み、当初予算分と併せて計約8600万円をかける。この日、記者会見した中貝宗治市長は「山肌が荒らされると土砂災害の恐れもある。どれだけ捕獲したらいいのか明確な基準はないが、対策を充実させていきたい」と話した。
(25年度放射性物質検査、基準値超74件0.14%:栃木)
県生活衛生課がまとめた平成25年度県農畜水産物などの放射性物質検査計画に基づく検査結果によると、5万3634件を検査したうち基準値を超えた食品は0・14%の74件だった。24年度に基準値を超えた件数は検査総数の0・44%。野生鳥獣肉のうち、那珂川町の施設で処理されたイノシシ肉51件▽野生鳥獣肉のうち、イノシシ肉とシカ肉11件(出荷制限中の参考検査)で基準値を超えた。県内産牛肉と、那珂川町の加工施設で処理するイノシシ肉は全頭検査が行われている。
(ハンター増で鳥獣害から京野菜守れ:京都)
京野菜などを生産する府内の農地で、イノシシやシカなどの鳥獣被害が止まらない。国や府は防護柵設置を支援するなど対策を進めているが、被害額はいまだ年間約5億円に上る。府は今年度から狩猟免許の試験を年4回に増やすなど、捕獲を担うハンター確保に一層力を入れていく。「狩猟や有害鳥獣の捕獲にあなたの力が必要です」府内の営農組合や府北中部の自治会などには毎年、こんなチラシが送られてくる。府が作成し、農業に携わる住民だけでなく、大学生らが京都市内で開く総合文化祭でも配り、協力を呼びかけている。その数、年間2万5000枚――。農林業者らの高齢化や後継者不足を背景に、府内でも有害鳥獣の駆除にあたる人材不足は大きな課題だ。2011年度の狩猟免許所持者は2863人で、ピークだった1975年度(8913人)の3割にまで落ち込んだ。一方、有害鳥獣による2013年度の農作物被害は、4億8000万円。国の交付金を活用し、耐久性が高い「恒久型広域防護柵」を11~13年度に計約1800キロにわたって整備したことなどが奏功し、最悪だった09年度(7億3000万円)以降、改善傾向にあるが、依然深刻な状態が続いている。「手間ひまかけて作った作物が一晩でダメになるのは生産者にとって何よりつらい」(府内の農家)といい、生産意欲の減退が耕作放棄につながり、荒れた農地に有害鳥獣が潜むといった悪循環も懸念されている。現状を打開しようと、府は狩猟免許取得に向けたPRや支援を強化。チラシ配布による呼びかけのほか、昨年度からはシカを狩猟期間(11~3月)に4~10頭捕獲した人に1頭あたり4000円の報賞金を支給する独自の制度を始めた。12年に開校した府立林業大学校(京丹波町)では、府猟友会が講習を行って狩猟の意義を強調している。一定の成果は現れてきているが、府の担当者は「今後、一層高齢化が進み、多くの人が免許を手放すことが予想される」と危機感を緩めていない。今年度からは免許取得の機会を、これまでの3回から4回に拡大。担い手を増やし、イノシシの年間捕獲頭数を2万6000頭(昨年度約1万1300頭)、シカは1万8000頭(同約1万9100頭)確保したい考えだ。被害を与える動物は他にもサルやアライグマなど様々で、多様な対策が求められており、府は「長期間活躍してもらえる若者に、積極的に受験してもらいたい」と呼びかけている。
(河川敷にハンターかかし:岐阜)
長良川中央漁協(美濃市)はカワウの食害対策として、オレンジ色のベストをあしらった手作りのかかし十一体を関、美濃両市の河川敷に設置した。アユ釣り解禁(六月一日)を前に、かかしを猟友会員と錯覚させ、カワウを近寄らせないようにする県内初の試み。関東地方では成果が出た県もあるという。カワウはペリカン目ウ科の野鳥で、体長は八〇センチと鵜飼いに使われるウミウよりやや小さい。主に川魚を食べることから漁業関係者にとって生活の糧を奪う「大敵」となっており、県内各地では、ねぐらを追い払ったり、営巣活動を防いだりして繁殖を抑えている。長良川中央漁協は、主にロケット花火で追い払っているが効果は一時的。そこで組合員らが花火とかかしを組み合わせた対策に乗り出し、木板を切り抜いて猟銃を手にした男性に仕上げた。背丈は一八〇センチで、長良川に七体、津保川二体、板取川に二体を設置した。山梨県水産技術センターによると、すでに群馬県や山梨県などの漁協が導入。カワウは猟友会員のオレンジ色のベストに恐怖心があるといい、研究員の谷沢弘将さん(28)は「かかしを設置した地点からロケット花火を放つと、さらに効果があった」と説明する。長良川中央漁協は解禁までに、アユの稚魚十二トン(百三十万匹)を放流する。漁協の尾藤義昭組合長は「アユが群れているこの時期の食害が例年で一番ひどい。この試みで放流魚の食害が減れば、釣り人に喜んでもらえるはず」と期待した。
(イノシシなど鳥獣被害防げ、指導員研修会:佐賀)
佐賀県の鳥獣被害対策指導員研修会が14日、小城市のドゥイング三日月で開かれた。市町やJA、県関係機関の職員ら150人が、イノシシなどの主要な有害鳥獣被害の現状や被害防止策を学んだ。イノシシの特性と効果的な防除などのほか、国庫補助を活用し短期集中でワイヤメッシュ柵を整備した佐賀市の取り組みが紹介された。ニホンザルなど中型ほ乳類の被害や生態も学習した。県内の野生鳥獣による農作物の被害は2002年度をピークに減少しているものの、12年度は約2億4千万円に上る。約半分がイノシシによる被害で、近年はアナグマやアライグマ、カラス、ヒヨドリなどの被害も増えているという。
(イノシシ駆除が必要な「管理区域」、19市町に拡大:茨城)
イノシシによる農作物被害が拡大している。3月改定の「第5期県イノシシ保護管理計画」では、被害が多く、イノシシの駆除が必要となる管理区域は4年ぶりに3市が追加され、計19市町になった。一部自治体は「鳥獣被害対策実施隊」を結成するなど対策に乗り出しているものの、管理区域外の被害も確認されており、関係者からは「自治体同士の連携が必要」と指摘する声も出ている。県内のイノシシ生息数(推定)は2013年度、1万3500〜1万4600頭。00年度の生息数(1万頭)に比べ、35〜46%も増加している。管理区域は県北や筑波山周辺などの16市町だったが、県は新たに行方、鉾田、小美玉の3市を追加。県環境政策課は「耕作放棄地などが増え、警戒心の強いイノシシにとって住みやすい環境が広がっている」と増加理由を分析する。12年度の県内農作物被害は総額約5億700万円。このうち6割以上の約3億8000万円がカモなど鳥類によるレンコン被害となっており、水稲やイモ類などイノシシ被害は約6216万円だった。イノシシ被害は00年度(約3886万円)比約60%増となっており、県は年3500頭を捕獲し、被害金額を00年度並みに引き下げることを目標に掲げている。イノシシ被害を食い止めようと、管理区域内の笠間市は10日、「鳥獣被害対策実施隊」を結成した。非常勤特別職公務員の隊員に任命された地元猟友会のハンターら33人がイノシシの捕獲などに当たる。笠間市の13年度農作物被害額は過去最悪の約2223万円。山口伸樹市長は「鳥獣被害対策は地域にとって大きな問題。被害の実態は数倍、数十倍にも上る」と危機感をあらわにする。12年3月の鳥獣被害防止特別措置法改正に伴い、同実施隊の運営経費は8割が国から補助されるほか、隊員の狩猟税も5割減免される。これまではハンターが手弁当で有害鳥獣駆除に協力。同実施隊結成はハンターの負担軽減にもつながることから、県内では石岡、筑西両市が同実施隊を設立している。
(鳥獣害と闘う、おきて「十箇条」:大分)
イノシシや鹿の農作物の食害対策に力を入れる大分県。被害レベルに応じた支援と並行し、「有害獣と戦う集落十箇条」を各地に普及し、集落ぐるみでの被害対策を呼び掛けている。獣害対策で何をすればよいかが、ひと目で把握できるユニークな“おきて”による啓発作戦だ。オリジナルの十箇条を作成して柵に設置する集落もあり、現場の評判は上々だ。県が作成した「有害獣と戦う集落十箇条~みんなで防ごう鳥獣害」は、3年前に作成。専門家のアドバイスを受けた県の担当者らが考案した。通常の啓発では農家に浸透しにくいと考え、十箇条で対策の秘訣(ひけつ)を分かりやすく示したいと思い付いたという。 「基本的な項目を楽しく覚えやすく、キャッチフレーズ風にしたのがみそ」と鳥獣害担当の深田俊武広域普及指導員。例えば、「相手を知るべし」の注釈は「敵を知らねば、戦はできない」、「防護柵は過信しない」の注釈は「設置後もスキを与えずこまめな点検」、「効果的な捕獲」の注釈は「被害軽減は、山の十頭より田畑の一頭」――などそれぞれのおきての解説もポスターや会合、研修会などで説明し、農家らに伝えている。県は各集落の公民館などでのポスターの設置を求めている。防護柵を設置しただけで安心して維持管理を怠ったために逆に被害を拡大させたり、猟友会任せで捕獲を重視していたりする集落が多い。同県は十箇条の普及により、最低限の被害は防げるとみており、「鳥獣害は自らの地域の問題だということを伝えたい」(同県鳥獣被害対策本部)というのが狙い。こうした県の取り組みは「大分方式」として注目を集め、他県からの視察も増えてきた。県によると、この十箇条を守れるような地域づくりを市町村と取り組んでおり、「農家が自衛のために何をすればよいかひと目で分かる」などと評判だ。現場の農家からも好評だ。由布市庄内町平石地区はこの十箇条を改良し、オリジナルバージョンを作成。住民が意識しやすいように、柵に張っている。同地区区長で農家の麻生博昭さん(63)「県の十箇条を少しひねって、面白おかしく住民に獣害対策に興味を持ってもらいたいと考えた。対策にはユーモアで遊び心が大切だ」と張り切っている。
(農業被害防げ、猿追う犬戦力増強:兵庫)
ニホンザルによる農業被害を防ぐため、篠山市は12日、訓練を施した犬5頭を猿追い払い犬「篠山モンキードッグ」に認定した。犬を使った追い払いには2011年から取り組んで成果を上げており、これで25頭になった。野生の猿が芽や作物を食べる農業被害は深刻化しており、被害集落の期待は大きい。追い払い犬は、襲来した猿の群れを山に追い返すのが目的。猿や人間の幼児に危害を加えず、飼い主の声で戻ってくることが何よりも求められる。5頭は昨年6月から約10か月間、訓練を受け、3月末の認定試験に合格した。この日、篠山市日置の城東公民館グラウンドで式があり、酒井隆明市長から3頭の飼い主に認定書が渡された。犬は早速、認定犬の印のオレンジ色のベストや首輪を付けてもらい、飼い主の指示に従って、「待て」や「伏せ」などの訓練の成果を披露していた。篠山市内では4~5の猿の群れに計約190匹がいるとみられ、猿による農業被害は12年度、動物全体の約15%の約278万円。農家は鹿やイノシシの対策として防護柵設置や駆除に取り組んでいるが、猿は、京都府福知山市や南丹市、丹波市春日町にも移動圏が広がり、爆竹などでの追い払いや電気柵設置でも決め手を欠くのが現状。このため篠山市は追い払い犬を11年から導入。トレーナーの人件費として年間180万円を負担して普及に力を入れ、認定犬への応募を被害集落に呼びかけている。雑種の大型犬(雄2歳半)が認定を受けた同市石住、徳永恭久さん(75)は「20数匹が来たと思ったら、畑の作物がなくなっていた。集落の期待を受けているので頑張りたい」と気持ちを新たにし、シェパード(雄4歳)が認定された同市垣屋、ブリーダー太田尚樹さん(30)は「近くの果樹園が被害に遭っている。地域の役に立てば」と話していた。
(野生動物の侵入を防ぐ、ウシの放牧始まる:富山)
里山にウシを放牧することで野生動物の人里への侵入を防ぐカウベルト事業が富山市婦中町ではじまりました。13日は、地元の音川小学校の1,2年生が参加して放牧式が行われ電気柵で囲まれたおよそ2.4ヘクタールの敷地に3頭のウシが放たれました。子どもたちはエサをやったり、頭撫でるなどして、ウシと触れ合いました。カウベルト事業は中山間地にウシを放牧することでクマなどが人里に近づくのを防ぎ、農作物被害を最小限にとどめるのが狙いで、放牧は10月半ばまで続けられます。カウベルト事業は黒部市、氷見市、南砺市でも行われる予定です。
(シカからブナ林守れ:和歌山)
護摩壇山森林公園(和歌山県田辺市龍神村)にあるブナ林の下生えがニホンジカに食害されている問題で、県はブナなどの芽生えや母樹を保護し、土壌の浸食を防ぐ対策に乗り出す。被害の大きい遊歩道沿いを中心に行う。県森林整備課は「循環サイクルを取り戻し、ブナ林の再生に取り組みたい」と話している。遊歩道は森林公園総合案内所から国道371号(高野龍神スカイライン)に至る約4キロ。10年前にはスズタケなどの下生えが多く生えていたが、いまは地面が露出して栄養分を含んだ土壌が流失している状態。田辺市周辺はブナの本州南限域に当たり、この状態が続けば、ブナ林の衰退に拍車を掛ける恐れがある。今回は、自然萌芽(ほうが)した苗木を保護し、確実に更新するため、ブナやミズナラなどの母樹の周りをネットで囲ってシカの侵入を防ぐ。県は3年前から遊歩道近くの数カ所に試験的にネットを設置しており、一定の効果が確認されている。さらに傾斜が急な所には間伐材を利用した土留めを設置し、土壌の浸食を防ぐ。ネットや土留めの設置場所については、今後、本格的な実地調査をして決めるという。このほか、自然林を増やすためにブナ林周辺の人工林を間伐し、ミズナラなどの広葉樹の苗木を植樹して針広混交林に変えていく。さらに県民にも広く知ってもらうため、現地勉強会やミズナラなどの苗木育成を計画している。県森林整備課は「貴重なブナ林を継続して守っていくため、先手となる対策を講じていく」と話している。
(カラス被害、市民で予防を:福岡)
北九州市内で、繁華街の生ごみや畑の野菜などをカラスが荒らす被害が目立っている。繁殖やひなの成育のため、この時期は餌を求めて活動が活発になるためだという。市では、カラスからごみを守るネットを無料で貸し出しているほか、「ごみ出しの対策徹底で被害は減らせる」と市民に“自衛”を呼び掛けている。市やいのちのたび博物館によると、カラスは3月~6月下旬に繁殖と成育期を迎え、1羽当たり3~5個の卵を産む。皿倉山(八幡東区)に巣を構えている群れが多く、餌を探すため都市部に近づいてくるほか、若松区では農地のトマトが被害に遭うなどしている。繁殖期には、ひなを守ろうとして人間を上空から攻撃することもあるという。小倉北区の早朝の飲食街では、カラスが生ごみの袋を荒らしたり、通路に残る大量の白いふんを飲食店員らがホースの水で洗い流したりする光景がよく見られる。鍛冶町周辺でビルの清掃員として働く河井逸子さん(65)は「ごみ袋を荒らされるだけでなく、ふんが散乱して大変。毎日ブラシで掃除している。多いときには十数羽以上いて、怖くて近づけない」と明かす。市では、繁華街や農地にカラスを近づけない対策を呼び掛けている=イラストを参照。市は指定されたごみ収集所ごとに、申請があれば、家庭ごみの散乱を防ぐネットやペットボトルを集める集積容器を無料で貸し出している。市環境局業務課は「カラスは餌がないところには近づいてこない。市民のちょっとした習慣で街の美化を目指してほしい」としている。
(シカ角の装飾品に挑戦:北海道)
エゾシカの角でアクセサリーなどを作る講座が10日、札幌市厚別区の市立もみじ台中で開かれた。参加者は硬い角の加工に苦労しながらも、指輪やペンダントを完成させた。女性ハンターらによる団体「TWIN」の主催。美術の授業にシカ角工作を取り入れている同校の宮崎亨教諭が講師を務め、「角は磨くと美しいツヤが出る。表面のでこぼこを削り取ったり、あえて残すなど工夫してみて」と助言した。参加した10人は、約60センチの角をのこぎりなどで切り取り、表面をやすりで磨いたり、穴を開けたりして加工。ペーパーナイフを作った北区の佐藤廣仁さん(64)は「硬いので難しい。削るのに力がいり、汗だくです」と苦笑していた。
(イノシシの牙、キーホルダーに:愛媛)
愛媛県西条市の瀬川節雄さん(71)は、知り合いからもらったイノシシの牙を活用してキーホルダーを作っている。これまでに20個ほど作り、知り合いにプレゼントしたところ「珍しい」と好評を得た。「これまで捨てられていた牙を生かすことで、イノシシも成仏できるんのではないか」と狙いを明かす。
(シカ肉、白ワインで軟らかく:山梨)
数が急増し農作物の食害や林業被害が問題になっているニホンジカを、食肉などで活用しようという動きが広まっている。県工業技術センターがシカ肉を軟らかくする加工法を見つけ出したほか、県も有効活用のためのガイドラインの策定を進めている。シカ肉は、高たんぱく低脂質でミネラル分が多く、栄養価は優れている。最近では「ジビエ」(野生料理)として売り出されることも多いが、「硬い」というイメージが強い。県工業技術センターは12~13年度に、シカ肉の栄養価や加工特性を研究。シカ肉を白ワインに漬けると、水に漬けた場合に比べて切るのに必要な力が2~3割ほど少なくなることがわかった。白ワインに含まれる有機酸に肉を軟らかくする効果があるという。同センターによると、有機酸は赤ワインにも含まれるが、赤ワインは肉を硬くするポリフェノールを多く含む。白ワインの方が肉を軟らかくする効果は高いという。

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(山菜採りの男性、クマに襲われ重傷:秋田)
11日午前11時45分ごろ、大館市雪沢字篭谷郷山下の山林で、山菜採りを終え帰宅途中だった鹿角市十和田大湯、児玉義三さん(76)がクマに襲われ、右手首骨折などの重傷を負った。大館署によると、児玉さんが一人で下山していたところ、体長約1メートルのクマが突然正面から襲ってきた。児玉さんが蹴飛ばすと逃げ去ったという。児玉さんは自力で下山した。現場は民家から約400メートル。同署は周辺を巡回し、住民に注意を呼び掛けた。
(3D銃容疑の男、散弾銃所持の許可を申請:神奈川)
3Dプリンターで製造された拳銃が初摘発された事件で、銃刀法違反(所持)の疑いで逮捕された湘南工科大職員の居村佳知容疑者(27)が今年2月、神奈川県公安委員会に散弾銃所持の許可申請を出していたことが10日、神奈川県警への取材で分かった。実弾の合法的な入手には散弾銃所持の許可を取る必要があり、県警は居村容疑者が実弾や火薬を手に入れようとしていた可能性があるとみている。県警によると、居村容疑者は「実弾を造ろうと思えばいつでも造れた。ただし火薬を入手する必要があった」と供述しており、実際に実弾を造った痕跡はなかった。居村容疑者は2月下旬、最寄りの県警高津署を訪れ、散弾銃所持の許可申請書類を提出したが、審査段階で今回の事件の捜査対象になっていると判明。その後、同容疑者は自ら申請を取り下げたという。県警は4月12日に居村容疑者宅を家宅捜索し、3Dプリンターで製造した樹脂製の銃5丁を押収。そのうち殺傷能力があった2丁を自宅で所持した疑いで、5月8日に逮捕した。
(カラスが電柱に巣作り、150戸停電:山形)
10日午前4時45分頃、山形県中山町長崎など町内5地区で、最大150戸に及ぶ停電が発生し、約1時間45分後に復旧した。東北電力山形営業所によると、同町土橋の電柱上にカラスが営巣したことが原因という。カラスが巣の材料とするために集めた針金や木の枝が、電線部分に接触し、ショートしたという。同営業所は、春から初夏にかけて営巣が多くなるとして、「見つけたら連絡してほしい」と呼びかけている。
(クマ出没、人的被害なし:栃木)
11日午前6時50分ごろ、矢板市長井の寺山ダム近くでクマ1頭が目撃された。人的被害はなかった。矢板署によると、クマは体長約60~80センチ。ダムの南東約100メートルの県道付近で、北東の山林に入って行ったという。通行人が発見し、警察に申告した。
(クマ目撃、警戒呼びかけ:栃木)
日光署は10日、日光市所野で9日夜にクマ1頭が目撃され、付近のパトロールを強化していると発表した。同署によると、9日午後10時半ごろ、日光市所野の丸見川沿いでクマ(体長約70センチ)が歩いているのを、近くの住民が目撃し通報した。同署によると、現場は東武日光駅から北に約3キロの別荘地。同署は付近のパトロールを強化しているほか、同市や関係団体と連携し、警戒を呼び掛けている。
(民家そばにクマ出没:山形)
9日午前4時半ごろ、鶴岡市熊出で、赤川を東から西へ泳いで渡るクマを、車で通りかかった男性が発見し、近くに住む知り合いの男性を通じて警察に通報した。クマは、体長およそ1・2メートルの成獣。
(クマ出没急増、過去10年で最多:岩手)
岩手県でクマの出没が急増している。4月の出没数は125件で過去10年で最多。昨年秋、餌のブナの実が豊作となり、栄養状態が良くなったことで出産が増え、雌グマの活動が活発になっているのが要因とみられる。県は8年ぶりとなる「ツキノワグマの出没に関する注意報」を出し、注意を呼び掛けている。岩手県自然保護課によると、4月のクマの出没数は前年比61件増。クマに襲われ、けがをしたケースは10日までに5件あり、前年同期の1件を上回っている。うち2件は子連れのクマだった。森林総合研究所東北支所(盛岡市)によると、昨年秋は冬眠前のカロリー源となるブナの実が豊富で、栄養を摂った多くの雌グマが出産したとみられる。雌グマは母乳を与えるため、より多くの餌を求めて動き回っているという。ブナの実は豊作の翌年に不作となるケースが多い。9月ごろをピークに、ブナの実の代わりとなる餌を求めるクマが多くなる見通しだ。同研究所の大西尚樹博士(41)は「子連れのクマが警戒心が強いので一層の注意が必要だ」と話す。県はクマ被害の増加を受け、県が許可している有害駆除の判断を市町村に一部委ねる方針を決めた。市町村の過去の実績に見合った駆除頭数を事前に割り当てることで、市町村の判断で迅速に対応できるようになる。開始は6月1日。県自然保護課の小野寺利幸総括課長は「ことしの危険度は非常に高く、各市町村の判断で弾力的に対応してほしい」と話している。
(クマ注意、チラシ配布:石川)
登山や山菜採りのシーズン到来に合わせ、県はクマの襲撃に注意を促すチラシを作成し、県内各地に配布した。今年1月から5月7日までに、県内では計8頭が目撃されており、担当者は「被害にはくれぐれも注意してほしい」と呼びかけている。チラシでは、県内に生息するツキノワグマの好物や生態などを解説し、クマの出没を招かないよう、ゴミの投棄をしないことや、クマが好むやぶなどの除草・伐採を求めている。さらに万が一遭遇した場合は走ったりせず、ゆっくりと立ち去るよう対処法も記した。県内の全市役所や町役場、警察署などに約5000部を配布した。県自然環境課によると、8頭は金沢、小松、白山、能美各市の山林一帯で目撃されている。
(食害サル、10年で半減へ)
野生のニホンザルによる農作物被害が深刻化しているのを受け、環境省と農林水産省は、2023年度までの10年間に、田畑を荒らす群れを半減させる目標を設けた。猟銃やわなで1頭ずつ駆除する従来の方法は捕獲効率が悪く、群れ自体は残ってしまうため、大型のオリで「一網打尽」にする方式に切り替える。環境省によると、ニホンザルの分布域は過去25年間で1・5倍に拡大、現在は北海道と、茨城、沖縄県以外の44都府県で確認されている。推定生息数は約15万5000頭で、群れの数は約3000。野菜や果樹、稲を好み、2012年度の被害額は15億円に上った。三重、山形、長野の各県で特に被害が大きい。両省は近く都道府県に半減目標と大型オリの使用推奨を通知。自治体は国の補助金などを活用し、サルに発信器をつけて、農作物に被害をもたらす群れの行動パターンを把握したり、有効なオリの設置方法を検討したりする。花火や犬を使って山へ追い払い、その後に悪さをしなくなれば、その群れは「改心」したとみなし、捕獲対象から外す。
(ウイルス感染死亡者出た集落、マダニ多数発見)
マダニが媒介するウイルス感染症「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」による死亡者が出た西日本の集落で、30分間に100匹以上のマダニを捕まえたとの調査結果を10日、国立感染症研究所が明らかにした。周辺に出没するシカやイノシシなどの野生動物がマダニを持ち込んだとみられる。沢辺京子・同研究所昆虫医科学部長は「100匹は非常に多い。野生動物が出没する地域は感染のリスクが高い可能性がある」と指摘。「昨年の患者数は5月が最も多かった。田や畑で作業するときには、地面に直接座ったり肌を露出したりしないでほしい」と注意を呼びかけている。同研究所は4月中旬、SFTSによる死亡者が昨年出た西日本の集落周辺を調査。旗のような形状の布で地面をなでるように動かし、30分間で捕まるマダニの数を調べた。ほぼ同時期にシカがいない別の場所で捕れたのは40匹程度だったが、死亡者の自宅周辺にある田のあぜ道や畑の周辺では、最多で140匹いた。ほぼすべてがマダニの一種であるフタトゲチマダニだった。同研究所は、今回捕れたマダニがウイルスを持っているかどうか調査中。他の地域での状況を調べるため、全国規模での調査も実施している。集落周辺にはシカのフンが落ちており、イノシシがわなに掛かることもある。環境の変化で人里に下りてきたシカやイノシシにマダニが付いており、人の生活圏に侵入した可能性がある。マダニは体長数ミリ程度で、家庭にいる小さなイエダニとは別の種。森林や草地に生息する。
(群れ求め旅途中?サル目撃相次ぐ:大阪)
北摂地域を中心にニホンザルが相次いで目撃されている。8日から9日にかけ、吹田、摂津、茨木の3市と大阪市東淀川区の少なくとも19カ所で確認され、いずれも同じサルとみられている。民家の屋根づたいに移動しながら逃げており、府や府警が捕獲を含めて対応を検討している。各市によると、サルは8日午前7時ごろ、吹田市千里万博公園付近で最初に目撃され、その後、同市内を南へと移動。9日朝には神崎川を挟んだ南隣の大阪市東淀川区豊新付近で目撃され、午後には摂津市、茨木市にも出没した。これまでに、けがなどの被害はないという。府などはホームページなどを通じて、サルを見ても近寄らず、目を合わせたり、エサをやったりしないよう呼びかけている。府動物愛護畜産課によると、現在はサルの動きが速いため捕獲は困難とみて、様子を見ている段階という。担当者は「生まれ育った群れから離れ、新たな群れに移る旅の途中では。放っておけばそのうちいなくなるだろう」と話している。
(広がる「ジビエ」、探る販路行政も後押し)
シカやイノシシなど野生動物の肉を使った「ジビエ料理」が中部各地で広がっている。処分した害獣の有効活用や山間部の経済振興につながるとして、行政の後押しも進む。一方で今後は地域間の競争も活発になると考えられ、全体の販路を広げる方策が必要となりそうだ。日本の秘境百選に選ばれている長野県南部の遠山郷(飯田市)の食肉販売会社「肉の鈴木屋」はシカやクマ、イノシシにウサギ、ヤギなどを含めた12種類の肉を「遠山郷の十二支」と名付けて販売。1セット1万2千円と高価だが、バーベキュー用などで愛知県や静岡県から注文が相次ぐ。1957年の創業以来、地元の猟友会員から仕入れてきた。臭みが強いイメージがあるが、「捕獲後に迅速に血抜きなどの処理をすれば抑えられる」と社長の鈴木理さん(53)。2011年にシカ、イノシシ、ウズラなどを「猪鹿鳥(いのしかちょう)セット」と名付けて販売したのが贈答用に人気となり、翌年に十二支セットを発案。「ジビエはなじみがないだけで、親しまれるよう紹介すれば需要はある」と話す。農林水産省によると、シカやイノシシなどの野生鳥獣による農作物被害は09年度以降、全国で200億円を超える。里山の荒廃や猟友会員の減少により野生鳥獣が増加。殺処分しても地中に埋めるなどの費用がかかる。そこで、山間部の多い中部各地で注目されているのがジビエ料理。メニューを考案するまちづくり団体やレストランが増え、県が肉処理のガイドラインを策定したり、民間会社と商品を共同開発する動きが活発になっている=表参照。一方、鳥獣被害やジビエ活用に詳しい信州大農学部の竹田謙一准教授(42)は「今は表面化していないが、将来的に確実に地域間競争が出てくる」と指摘する。既に大都市の飲食店は、本州のシカより大きなブロック肉を確保でき、衛生管理の仕組みが整った北海道のエゾジカを求めているという。「地域の文化や歴史に根差した商品、料理を開発する必要がある」と独自性を求める。日本ジビエ振興協議会によると、全国で捕獲された野生鳥獣のうち、ジビエに利用された割合は3~4%にとどまる。小谷浩治事務局長は「利用率が上がれば猟友会員の収入増や狩猟人口の増加につながり、野生鳥獣の被害減にもつながる」と期待する。ジビエが浸透しない大きな要因は、統一した衛生管理や処理方法がないこと。現在は各県が独自にガイドラインを設けるが、厳しい細菌検査を求める内容から、必要最低限のものまで幅がある。竹田准教授は「大手流通会社がジビエを扱おうとしても、安全性の担保がハードルになっている。統一基準を作ることが一番のPR」と呼びかける。<ジビエ> フランス語で「狩猟で得た鳥獣肉」の意味。欧州では貴族の伝統料理として発展し、特にフランスで高級食材として珍重されている。肉に脂肪が少なく、栄養価も高いとされる。日本各地ではシカやイノシシの肉料理だけでなく、肉を使ったまんじゅうやよもぎ餅など多くの商品が考案されている。カラスのもも肉や脳みそを使ったメニューもある。
(イノシシ肉をレトルト化:富山)
富山県内で農作物の被害が多発しているイノシシ対策で、上市町雇用創造協議会はイノシシ肉を煮込んだレトルト食品の開発を進めている。野生鳥獣の肉は近年、「ジビエ」として有効活用する動きが広がっているが、同協議会によるとレトルト化は県内初。長期保存でき、手軽に味わえる商品を目指しており、イノシシ駆除の後押しと、特産品として地域活性化も期待される。県によると、県内の鳥獣による農作物の被害はイノシシが最多で、2013年度の被害額は3656万円に上る。上市町も被害は深刻で、協議会は地元の食肉卸業「K・MEAT(ケー・ミート)」(同町若杉)が2012年、県のガイドラインに沿った野生獣肉専用加工施設を県内で初めて整備し、安全な肉の調達が容易になったことに着目し、イノシシ肉のレトルト化に乗り出した。手始めに、レトルトパウチに密封するため、加圧、加熱、殺菌ができる専用機器をリースで導入した。加工の知識や技術が全くなかったため、東京のコンサルタント会社の指導を受け、同社のレシピを基に工夫を重ねた。肉の部位は肩ロースやヒレ、モモなどを試した上で、脂身のうま味が出るバラ肉に決め、肉の味が楽しめるシンプルな煮込みとすることにした。味付けのベースとして、みそ、トマト、ワインみその3種類を試作。みそは塩分が濃い八丁味噌(みそ)も試したが、上市町で生産している「日本海みそ」がイノシシ肉と相性が良かった。県食品研究所の検査で衛生上の問題もなく、3月中旬に関係者が立ち会った試食会では「イノシシの肉は少し癖のあるイメージだったが、おいしい」「言われなければイノシシだと分からない」などと好評で、特産の里芋を加える提案もあった。今後、イノシシ肉を使ったカレーやリゾットの試作にも取り組む予定で、パッケージのデザインを考え、来年1月ごろまでに商品化を目指す。協議会は国の委託で雇用創出事業に取り組んでいるため商品の販売はできず、レトルト食品の製造と販売を引き継ぐ事業者を募集する。協議会の上口進一実践支援員リーダーは「イノシシがおいしく食べられるよう開発を進め、上市の特産品にしたい」と話した。

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(養蜂場でクマ被害:青森)
8日階上町角柄折の養蜂場で養蜂箱がクマに荒らされる被害があった。養蜂箱73箱のうち1箱が荒らされ、周辺にはクマの足跡が残されていた。養蜂場は去年もクマの被害を受けた。8日同地区で体長1mのクマが目撃されており、警察が注意を呼びかけている。
(クマ出没、ニワトリ100羽被害:福島)
福島県で、先月末から100羽以上のニワトリがクマに襲われる被害が出ていて、近くの小学校などが警戒を強めています。福島県猪苗代町にある鶏舎では、先月29日から6日までに100羽以上のニワトリがクマに襲われました。町は無人カメラにクマが映っていたことから、近くの小学校には児童と保護者が一緒に登校するよう指示しました。保護者:「通学路なんで、クマが出たらやっぱり怖いですから。クマが出ないように対策をしてもらえればと思います」町や警察は、通学路を中心にパトロールや罠を仕掛けるなど警戒を続けています。
(観光バスに空気銃で金属弾、ガラス割る:群馬)
群馬県警生活環境課と館林署は8日、伊勢崎市の会社員(43)を器物損壊と銃刀法違反(所持の禁止)の疑いで再逮捕した。発表によると、会社員は3月25日深夜、館林市赤生田町で乗用車を運転し、前方の観光バスに空気銃で金属弾を撃ち、後部ガラス1枚を割った疑い。4月15日夜には邑楽町で、すれ違ったキャリアカーに載っていた乗用車に金属弾を撃ち、ドアをへこませた疑い。さらに同17日夜、車内に空気銃1丁を所持した疑い。県警は同18日、別の車を撃った器物損壊容疑で会社員を逮捕した。押収した銃を鑑定した結果、殺傷能力があり、銃刀法で無許可の所持が禁じられた空気銃に当たると判断した。空気銃はインターネットオークションで約1万6000円で購入したという。前橋地検太田支部は8日、18日の器物損壊容疑については処分保留とした。
(銃知識「誰にも負けない」、3Dプリンターで製造の居村容疑者:神奈川)
3次元(3D)プリンターで製造した拳銃を違法に所持したとして逮捕された湘南工科大職員の居村佳知容疑者(27)が、銃製造の動機について「弱者の自衛手段だ」などと供述していることが9日、捜査関係者への取材で分かった。取り調べの捜査員に対して「銃の知識なら誰にも負けない」と話しているという。神奈川県警は同日、銃刀法違反容疑で居村容疑者を横浜地検に送検した。居村容疑者は4月に川崎市の自宅で自作の拳銃2丁を所持していたとして、銃刀法違反容疑で逮捕された。捜査関係者によると、同容疑者は容疑を認める一方、「体力的に弱い者が強い者に対抗するために銃が必要」などと、銃所持を正当化する持論を主張しているという。押収された拳銃に適合する実弾はないが、同容疑者は旋盤などの技能を持ち、「自分の技術なら弾はいつでも作れる」と誇示。「小学生のころから銃のことを調べてきた。銃の知識は負けない」とも述べているという。
(この春3回目のクマの目撃情報:新潟)
6日午後5時半ころ、三条市下田地区の林道馬場元町線の林道上で小グマ1頭が目撃された。これでことしに入ってから三条市に連絡のあったクマ情報は5件目、目撃情報は3件目。目撃情報は今月入って1日、3日、そして6日と続いており、市ではむやみに山には入ったり近づいたりせず、畑作業などで山間地へ出かけるときは鈴やラジオなど音の出るものを身につけて、クマに十分、注意するよう呼びかけている。
(サル出没、相次ぐ目撃:大阪)
吹田市内で8日、野生のサルの目撃情報が相次いだ。万博記念公園から中心市街地にかけて、少なくとも12カ所から目撃情報が市に寄せられた。市は注意喚起をするとともに、捕獲して山に帰すため行方を追っている。けが人の情報はないという。市によると、午前7時ごろ、ホテル阪急エキスポパーク(千里万博公園)付近で最初の目撃情報があり、その後も市立山田第5小(山田西)や紫金山公園(岸部北)などで次々と目撃された。市北部から南西方向に向かい、午後2時ごろ、市中心部の片山公園(出口町)で目撃されたのを最後に、情報が途絶えた。市地域環境課によると、昨年5月にも万博記念公園北西の藤白台などで目撃情報が寄せられた。平成24年9月には、万博記念公園内でサル1頭が麻酔の吹き矢で捕獲されている。市は、小中学校や保育園などに文書で注意喚起をするとともに、広報車を巡回させるなどして、サルに近づいたり興奮させたりしないよう注意を呼び掛けている。市の担当者は、箕面山に生息するニホンザルの群れから抜けた「はぐれ猿」の可能性があると推察。「サルが中心市街地まで南下する例は十数年ぶり。何を求めているのか不明だ」と話している。
(知多半島からサル北上?:愛知)
7日午前6時15分ごろ、愛知県豊明市西川町の豊明中学校グラウンドにサルがいると110番があった。生徒の登校前で、けが人はいなかった。愛知署や学校によると、学校近くの公園を散歩していた人が、サルが公園から学校に移動するのを目撃。サルは学校グラウンド内でネットに登るなどしていたという。連絡を受けた教職員が校内を巡回したがサルの姿はなく、備品などを荒らされた形跡もないため、通常通り授業をしている。また、同8時50分から9時10分ごろまで、中学校の北東約6キロの愛知県東郷町和合知々釜(わごうちちがま)や白鳥でもサルの目撃が3件相次いだ。愛知署や東郷町職員が周辺を確認したが、サルの姿は見ていない。愛知県南部の知多半島ではサルの出没情報が相次いでおり、最近の目撃証言では北上する動きを見せていた。6日には同県大府市内でも4件の目撃情報があり、県自然環境課は「知多半島のサルと同じかは分からないが、サルは動くと聞いているので否定はできない」と話している。
(飼い熊に足をかまれる:長野)
長野県安曇野市で7日午後5時すぎ、同市に住む農業の女性(65)が、飼っていたクマに足をかまれた。県警安曇野署によると、女性は病院で治療を受けていて、命に別条はないという。署によると、女性の家族が県知事の許可を得てクマをペットとして飼育している。女性が飼育用のおりの小窓を開け、えさを与えようとしたところ、クマに右足をかまれたという。
(カラス3羽死骸、胃から殺虫剤:埼玉)
県みどり自然課は8日、川越市砂新田の県立川越特別支援学校分校の敷地内にある林でカラス3羽の死骸が見つかったと発表した。同課などが調べたところ、胃の内容物から毒劇物に指定されている有機リン系殺虫剤を検出したため、川越署などに届けた。同課によると、3羽の死骸は7日午後0時15分ごろ、同校の男性職員が発見。いずれも成鳥で、半径2メートルの範囲内で死んでいた。検出された殺虫剤「EPN」は稲や野菜、果樹などの害虫防除に使われる。通常の濃度であれば鳥が食べても死ぬことはなく、死亡したカラスは何らかの原因で高濃度のものを食べたとみられるという。
(銃知識「誰にも負けない」、3Dプリンターで製造の居村容疑者:神奈川)
3次元(3D)プリンターで製造した拳銃を違法に所持したとして逮捕された湘南工科大職員の居村佳知容疑者(27)が、銃製造の動機について「弱者の自衛手段だ」などと供述していることが9日、捜査関係者への取材で分かった。取り調べの捜査員に対して「銃の知識なら誰にも負けない」と話しているという。神奈川県警は同日、銃刀法違反容疑で居村容疑者を横浜地検に送検した。居村容疑者は4月に川崎市の自宅で自作の拳銃2丁を所持していたとして、銃刀法違反容疑で逮捕された。捜査関係者によると、同容疑者は容疑を認める一方、「体力的に弱い者が強い者に対抗するために銃が必要」などと、銃所持を正当化する持論を主張しているという。押収された拳銃に適合する実弾はないが、同容疑者は旋盤などの技能を持ち、「自分の技術なら弾はいつでも作れる」と誇示。「小学生のころから銃のことを調べてきた。銃の知識は負けない」とも述べているという。
(ツキノワグマは3歳のメス:和歌山)
7日朝、日高川町愛川地内の山中で見つかったツキノワグマは、全長1・09㍍、体重29㌔、推定3歳の大人になる前のメスだということが分かった。場所は、東又と呼ばれる地域の林道付近。民家や田畑など人里から2㌔ほど離れている。この日午前8時ごろ、皆瀬地内に住む男性(58)がイノシシ、シカ用の箱わなにかかっているのを発見、役場へ通報した。このツキノワグマはえさを探していたところ、わなの近くにあった大好物のみつの樽に誘われ、わなにかかったとみられる。現場へは野生動物の専門家らが駆けつけ、クマを麻酔で眠らせたあと、体内に調査用のマイクロチップなど埋め込んで山奥に運び、再び人里に訪れないよう学習させて放した。ツキノワグマは紀伊半島では希少動物とされ、県では保護を基本に狩猟を禁止している。県内での捕獲は昨年1月の有田川町以来。日高川町では、寒川や三十木などで目撃されているが、捕獲は22年6月の妹尾以来4年ぶり。
(南アルプス、ニホンジカ捕獲数500頭増:長野)
昨年度、南アルプスで捕獲されたニホンジカの頭数は1,771頭と、平成24年度よりおよそ500頭増えていることがわかりました。南信森林管理署の発表によりますと、昨年度捕獲したニホンジカの頭数は、南アルプスで、前年度より494頭多い1,771頭、八ヶ岳では1,061頭、霧ヶ峰では609頭で、合計で3,441頭と、前年度に比べ1,015頭増えています。捕獲は、国有林職員と、南アルプス食害対策協議会が委託した猟友会などにより行われました。南信森林管理署によりますと、捕獲頭数が増えた理由について、くくり罠の貸し出しや猟友会による捕獲が積極的に行われたことを要因に挙げています。また、昨年度初めて中央アルプス地域の高山帯でニホンジカが確認されたことから、今年度は中央アルプスでの捕獲を強化していきたいとしています。
(拳銃5丁所持疑い、会社役員の男再逮捕:福岡)
知人女性が経営する飲食店に拳銃5丁と実弾約300発を隠し持っていたとして、福岡県警は8日、同県行橋市稲童、会社役員二保茂喜被告(52)(銃刀法違反などで起訴)を銃刀法違反(加重所持)などの疑いで再逮捕した。二保被告の逮捕は4度目。発表によると二保被告は2月7日午前、知人女性が同県築上町で経営する飲食店内で、回転式や自動式などの拳銃5丁、これらの銃で使用できる実弾255発、散弾銃の実弾47発などを所持した疑い。県警は二保被告の認否を明らかにしていない。県警は知人女性からも事情を聞いている。
(脱走「キョン」が大繁殖?:千葉)
小柄な体につぶらな瞳、謙虚に突き出る角。動物園にいれば人気の的になるのだろう。かつて勝浦市にあったレジャー施設「行川アイランド」(平成13年閉園)から逃げたといわれるシカ科の動物・キョンが県南部で大繁殖しているという話を聞き、推定生息数が最も多い鴨川市へ車を走らせた。周辺での捕獲数が多い内浦山県民の森(同市内浦)へ向かうため、深い森を切り開いた上り道をゆっくり登っていく。ふと右を見るとサルが1匹、道路脇で体を休めていた。車を止めて周囲をしばらく散策してみたが、キョンを見つけることはできなかった。キョンは成長しても体重は約10キロほどで、同じく房総半島に住むニホンジカの6分の1程度だ。中国南東部や台湾に自然分布していたが、行川アイランドが輸入。施設内で放し飼いにされていた個体が徐々に「脱走」して、昭和60年代には野外で目撃されるようになった。房総の田畑や花を食い荒らす上、生態系破壊の不安もあり、現在は特定外来生物に指定されている。県全体で防除に取り組むも「減っている感覚はない」と県の担当者は話す。平成19年度の推定生息数は約3400頭。24年度には8763頭から3万3297頭と幅はあるが、かなり増加している。生息域も拡大し、いすみ、市原両市や鋸南町でも確認されている。近年では県全体で1年間に1000頭を超えるキョンを捕獲している。24年度は過去最高の1533頭となったが、施策が追いついていないのが現状だ。増加の原因は、キョンの驚異的な繁殖力を抜きには語れない。メスは早ければ生後半年で妊娠する。約7カ月の妊娠期間を経て、出産した直後に発情するといい、ほぼ常に「妊婦」だ。1年に約36%のペースで増えるとの試算もある。繁殖には精力を必要とするため、豊富な栄養が必要なのだろうか-。枯れ葉や樹皮ではなく、カキやミカンなどの果物や若い芽など、栄養価の高い物を好んで食べる。農作物の被害はシカとの区別が難しく、一概にキョンと決めつけられないというが、野菜、イネ、イチゴなども被害に遭っているほか、花壇の花や植木も食されているという。県民の森の近くで暮らす無職、高橋一良さん(70)は「最近も作物を守る網に角が引っかかったキョンがいましたが、日常的になっているから誰も騒ぎません。小さいのに大きな声で鳴くのは迷惑ですね」。「ガー」という鳴き声は近隣住民に気味悪がられている。鴨川市では、農地への侵入防止のための電気柵を整備する「守り」と農地を荒らす個体を捕獲する「攻め」で対処を続けていくという。同市農水商工課の須金幸平さんは「気まぐれでいつも違う道を通ることが多いらしく、捕獲にてこずっているようだ」と話す。人に慣れやすいため、近年では山間部から人家付近に住み着くケースも多い。害獣対策の調査・研究を行う会社の代表で、長年キョン対策の最前線にいる浅田正彦さん(47)は、「高齢化で狩猟免許を持つ人は急速に減っている。被害の深刻なイノシシ対策もあり、なかなかキョンに人員をさけない」と指摘する。捕獲方法の中心は銃器からわなに代わっているという。キョンの繁殖力と、増加を防ごうとする県のいたちごっこはまだ続きそうだ。
(イノシシで土塁崩落:三重)
南朝の忠臣、竹原八郎が一三三一(元弘元)年に大塔宮護良親王を迎えたとされる熊野市神川町の竹原八郎屋敷跡(市指定文化財)の土塁が、イノシシの襲撃により崩落が進んでいる。四方を土塁で囲んだ「方形城館」で、南北朝時代の遺構として価値は高い。敵の襲撃には抜群の防御機能を誇ったが、獣という伏兵には苦戦気味だ。人口三十三人の過疎集落、神川町花知(はなじり)の外れに、背丈を超える土塁が一辺ごとに四十メートルほど続く。屋敷跡の更地は花知神社として引き継がれ、大正期に土塁の一部を切り開く形で参道が設けられた。中のお社には竹原八郎らが祭られ、十一月三日に例祭が営まれる。光厳天皇の日記「光厳院宸記」や軍記物語「太平記」によると、後醍醐天皇による鎌倉幕府を倒す計画が失敗した際、熊野に逃れた護良親王を竹原八郎がかくまった。竹原八郎はその後、伊勢で幕府方の守護代や地頭を襲撃する活躍を見せ、倒幕に一役買った。後世の一九一二年に従四位の位階を与えられ、北山川対岸の北山村にも骨置(こうず)神社などゆかりの史跡が残る。花知神社総代の前田光義さん(83)によると、近年はイノシシが屋敷跡の土塁を掘り返すようになり、特に西側の土塁の崩落が進んだ。過疎化で獣の生息範囲が集落まで広がったことが原因。二〇一二年以降、住民が土塁の欠けた箇所に土を盛り、獣の侵入を防ぐ網を張ったため、一時的に被害はやんでいる。北側の土塁は北山川に面していたため、大部分がすでに崩落。一一年の紀伊半島豪雨で川が増水し、屋敷跡の敷地の一部が削られた状態になったという。前田さんは「屋敷跡は祭りの場であり、住民にとって思い入れは深い。獣が集落や神社を荒らすことは残念だ」と話している。市教委によると、屋敷跡はかつて、北側を除く全ての土塁の外側に堀が巡らされていた。丘陵地ではなく、平地に建てられた方形城館は珍しく、「三重の山城ベスト50を歩く」(サンライズ出版)の番外編でも紹介されている。
(ジビエ登録制度スタート:三重)
県は8日、シカやイノシシの県産肉の消費拡大を図るために設けられた「みえジビエ登録制度」の登録証交付式を行った。肉の加工業者や飲食店など9事業者に対し、鈴木英敬知事から登録証が手渡された。県内で捕獲された野生獣の肉(ジビエ)を使用し、県が定めた「『みえジビエ』品質・衛生管理マニュアル」を順守する施設が選ばれた。解体処理や加工施設の登録制度は他県でもあるが、解体から販売店、飲食店まで網羅するのは全国初の試みといい、昨年12月から申請を受け付けていた。野生鳥獣による農林被害の軽減も目的の一つで、鈴木知事は「獣害による県の被害は2012年度で7億100万円。まだまだ深刻だが、制度をきっかけに三重の食文化が豊かになれば」とあいさつした。9事業所のうち、シカ肉のローストをメニューにしている県立美術館(津市大谷町)内のフレンチレストラン「ミュゼ ボンヴィヴァン」の料理長、出口直希さん(37)は「ジビエ料理が浸透するには、安全性が保証されることが重要。県職員の方々の努力で制度が実現した。私たちも毎日が勝負だと思って仕事に臨む」と意気込みを語った。

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(クマに襲われ猟友会の男性けが:石川)
4日午後2時ごろ、白山市桑島の山林で、石川県猟友会白山支部に所属する野々市市の50代会社員男性がクマに襲われた。男性は顔に切り傷などを負い、福井県消防防災ヘリ「ブルーアロー」で内灘町の金沢医科大学病院に運ばれた。命に別条はないという。白山署や県猟友会によると、男性は仲間5、6人とクマ駆除のため山に入った。男性の無線が途絶え、仲間が捜索したところ、クマに引っ掛かれて動けなくなっていた男性を見つけた。現場は、桑島の集落から歩いて1時間以上かかる山中。北村秀紀県猟友会白山支部長によると、男性は狩猟歴が10年以上という。県や県猟友会などによると、クマによる人身被害は今年に入って初めて。白山市では2012年7月に河内地区で被害があった。白山市は防災メールや白山麓地域の防災無線で注意を呼び掛けた。
(クマに襲われた夫婦大けが:岩手)
5日午前、岩手県遠野市の山林で、山菜採りをしていた夫婦が熊に襲われ、2人とも大けがをしました。岩手県内では人が熊に襲われる被害が相次いでいて、県が注意を呼びかけています。5日午前9時45分ごろ、岩手県遠野市土淵町栃内の山林で、近くに住む60歳の男性と57歳の妻が熊に襲われました。警察と消防によりますと、2人は熊にひっかかれて顔や体に数か所の深い傷を負い、県のドクターヘリで盛岡市内の病院に運ばれました。2人とも大けがだということです。警察と消防によりますと、2人は山菜採りをしていたところ背後から突然、熊に襲われたということです。現場は遠野市の中心部から北東に10キロほど離れた山林で、警察や消防が防災行政無線を使ったり、パトロールをしたりして注意を呼び掛けました。また、遠野市と地元の猟友会は、熊の駆除を行うほか、捕獲用のわなを設置することにしています。ことしは熊の餌が少ないと予想され、岩手県は8年ぶりに「ツキノワグマの出没に関する注意報」を出して注意を呼びかけていますが、4日も岩泉町で81歳の男性が熊に襲われ、けがをしています。県は、山菜採りなどで山に入る際は、鈴やラジオの音を鳴らして熊を寄せつけないようにするなど、十分な対策をとるよう呼びかけています。
(山菜採り男性がクマに襲われ大けが:岩手)
岩泉町で4日、山菜採りをしていた男性が、クマに襲われ大けがをした。4日午前10時半ごろ、岩泉町袰綿の山林で、近くの集落に住む無職の畠山修治さん81歳が山菜採りをしていたところ、クマに出くわし、右顔面を引っ掻かれた。畠山さんは、自力で自宅へ戻り病院で手当てを受けている。県内では3日も花巻市で山菜採りの74歳の女性がクマに襲われて大けがをしていて、警察では注意を呼びかけている。
(クマに襲われ重傷:岩手)
3日午前、花巻市大迫町の山林で、山菜採りをしていた女性がクマに襲われ大けがをしました。きょう午前9時ごろ花巻市大迫町の農業、伊藤節子さん74歳が「クマに襲われた」と、電話で盛岡に住む家族に助けを求めました。伊藤さんは自宅から南に1キロほどの所にある山林で、山菜採りをしていたところクマに遭遇して襲われたもので、自力で自宅に戻り家族に電話をしました。警察が伊藤さんの自宅にかけつけたところ、頭や頬に大けがをしておりドクターヘリで病院に運ばれました。伊藤さんは意識ははっきりしており命に別状はありません。警察では伊藤さんのけがの回復を待ってから、事情を聴くことにしています。現場周辺には民家が点在していることから、地元の猟友会が警戒に当たっています。
(クマに襲われ腕や顔かまれる:福島)
2日午前9時20分頃、福島県会津若松市門田町堤沢の山林で、近くに住む男性(63)から「クマに襲われた」と119番があった。男性は右腕や顔などをかまれてけがを負った。会津若松署の発表によると、男性は1人で山菜採りをしていた。
(クマに追い掛けられ立ち木に衝突:秋田)
5日午前11時ごろ、秋田県横手市増田町狙半内の山林で、1人で山菜採りをしていた近くの男性会社員(48)がクマに追い掛けられ、逃げる途中で立ち木に衝突、あばら骨を折るけがをした。横手署によると、男性は山中で、数メートル離れた場所に体長約1メートルのクマがいるのを発見。追われたため持っていた鎌で追い払ったが、逃げる際に木に衝突した。引っかかれるなどのけがはなく、男性は自力で帰宅したという。
(住宅でクマ射殺:宮城)
4日午後3時ごろ、仙台市青葉区芋沢のパート従業員伝住松子さん(65)方の台所で、クマ1頭が生ごみをあさっているのを伝住さんが見つけ、近所の人が通報した。仙台北署によると、約2時間後に住宅の敷地内で地元の猟友会が射殺した。伝住さんは家族と一緒に逃げ、けが人はいなかった。仙台市によると、射殺されたのはツキノワグマの雄で、体長約1・35メートル、体重約75キロ。担当者は「クマが生息している地域だが、住宅まで入り込むのは珍しい」としている。
(小学校近くにクマ:北海道)
オホーツクの枝幸町にある小学校の近くで登校中の児童がクマ1頭を目撃しました。役場や警察で ... ほどの町道です。午前7時半すぎ、クマ1頭が道路を横断するのを自転車で登校途中の男子児童が目撃し、児童が通う小学校から警察に通報がありました。
(クマ足跡発見:北海道)
クマが活動期に入る春を迎え、石狩市内でも足跡の発見が相次いでいる。4月22日の浜益区柏木に続き、5月1日には厚田区聚富でも見つかった。ゴールデンウイーク期間中のため、付近のゴルフ場や住民は困惑。山菜採りなどで山に入る機会が増える時期だけに、市は注意を呼び掛けている。市によると、足跡は1日、厚田区聚富の所有農地で山菜採りをしていた恵庭市の男性(67)が発見。足跡は長さ14センチ、幅18センチで2個あり、土の乾燥具合から1週間ほど前についたとみられる。現場から民家までの距離は約800メートルという。市は防災無線で近隣住民に注意を呼び掛け、2日にはクマの出没を知らせる立て看板を設置。市は「周辺はクマの通り道で、現在も付近にいる可能性は低い」とみている。発見現場から約800メートル北東の同区望来の飲食店経営大村江美子さん(79)は「クマの情報はたまにあるので慣れている。生ごみを外に放置しないよう気をつけたい」。1・5キロ北西のゴルフ場「シャトレーゼカントリークラブ石狩」の高橋俊光支配人(56)は「驚いた。連休中で客も多いので、張り紙を貼るなどして注意を促したい」と話す。市内では毎年、厚田と浜益の両区で、春と秋を中心に出没情報が目立つ。昨年は過去5年で最も多い9件の情報があり、このうち4~5月が5件。市は「春は冬眠明けのクマが餌を求めて移動する時期。連休で山に入る機会が増えると思う。手をたたきながら歩くなど、遭遇しないように気を付けて」と呼び掛ける。
(国道や住宅街でも、クマの目撃相次ぐ:秋田)
県内各地でクマの目撃が相次いでいます。6日正午ごろ、由利本荘市石脇の国道7号でクマ1頭が目撃されました。由利本荘警察署によりますと、6日正午ごろ、現場を車で通りかかった人が道路脇の雑木林から体長50センチほどのクマが出てくるのを目撃しました。クマは、国道を横断せずそのまま雑木林に戻っていったということです。また午後2時ごろには、秋田市広面の手形山幼稚園近くの住宅街で体長およそ1メートルのクマ1頭が目撃されました。クマは山林に立ち去っています。同じ午後2時ごろには大館市比内町独鈷の山林でも体長およそ1メートルのクマ1頭が目撃されています。警察や自治体、猟友会などが地域の住民に注意を呼びかけています。
(クマ目撃相次ぐ:新潟)
五泉、阿賀野両市で3日、クマを見たとの通報が警察などに寄せられた。目撃された場所は住宅街やゴルフ場で人と遭遇する可能性が高く、自治体は厳重な警戒を呼び掛けている。五泉市では午前7時すぎ、同市石曽根の村松体育館近くの道をクマが歩いているの複数の住民が目撃し、五泉署や消防署に通報した。五泉署によると、その後近くの村松公園に向かい逃げていく姿が確認された。警察や消防、地元猟友会などの捜索で、公園内の愛宕山周辺でクマの足跡が見つかった。体長は推定約1メートルと。「親子2頭だった」との情報もある。村松体育館は住宅街にあり、隣には愛宕小学校がある。近くに住む主婦(67)は「びっくりして足ががくがくした。まさかこの辺りでクマが出るとは思わなかった」と驚いていた。五泉署によると、今年の市内でのクマの目撃情報は初めて。市は防災無線で注意を呼び掛けたほか、現場周辺の約550世帯向けに、クマへの注意を呼び掛けるチラシを作り、町内会長を通じて各世帯に配った。阿賀野市では午後1時前、同市保田のゴルフ場「イーストヒルゴルフクラブ」内にクマ2頭がいるのをプレー中の客が発見、阿賀野市役所を通じて阿賀野署へ通報した。市などによると、クマは親子とみられ、コースを横切って歩いて行った。体長は不明。
(捕獲のイノシシ処分「困った」、埋設地不足が深刻)
宮城、福島両県でイノシシを駆除する猟師らが捕獲後の処分に頭を悩ませている。全国的な農業被害を重くみた農林水産省の掛け声で捕獲頭数は急増したが、両県では福島第1原発事故の影響で出荷制限が続いており、廃棄するにも用地などが限られているからだ。関係者は「計画的に捕獲、処分できる環境が整わないと、里山がイノシシだらけになってしまう」と不安を訴える。「イノシシは1年でねずみ算式に増える。このままでは処分が追い付かない」。宮城県丸森町で有害鳥獣駆除隊長を務める農業斎藤謙一さん(66)がため息をつく。斎藤さんが3月までの半年間で捕ったイノシシは56頭で従来の2倍。原発事故前は町内の加工場が全量を引き取ってくれたが、国の基準値(1キログラム当たり100ベクレル)を超える放射性セシウムが検出されて出荷制限指示が出たこともあり、加工場は閉鎖されてしまった。自家消費した残りを廃棄するが、埋設処分の場合は自力で用地を確保しなければならない。衛生面から焼却処分が最適だが、40~100キロのイノシシを解体して自ら運ぶ必要があり、手間が掛かる。焼却場が近隣の角田市に一つしかないのも悩みの種だという。斎藤さんは「自宅裏に埋めているが、獣が掘り返すのでハエが湧いて気持ち悪い。埋める土地がなくなった知人もいる」と嘆く。処分先に困るほど捕獲頭数が増えた背景には、農水省が2012年度に始めた施策がある。農業被害を減らすため、捕獲軽費を補助し、全国で野生鳥獣30万頭を緊急捕獲する。宮城県内では13年度、前年度比6割増となるイノシシ約3500頭を駆除。福島県内では11年度と比べて倍となる約6000頭が捕まえられた。両県とも食肉として出荷できないが、イノシシの食害が12年度に約6840万円(11年度比1910万円増)に上る福島県は「処分に困っても捕獲をやめるわけにはいかない」(環境保全農業課)と強調する。宮城県は「捕獲計画を立てる市町村に埋設場所を確保するよう依頼しているが、さらに何らかの施設整備を検討するなど知恵を絞りたい」(農産園芸環境課)と話す。
(住宅近くにイノシシ:新潟)
4日午前8時すぎ、柏崎市上田尻の竹やぶ近くに体長約1メートルのイノシシ1頭がいると、近くに住む60歳代の男性から110番通報があった。柏崎署によると、イノシシは発見場所から約1キロ離れたやぶの中に逃げたという。現場はJR信越線安田―茨目間の南側で、付近には住宅がある。
(クマの目撃情報:新潟)
1日朝、三条市下田地区でクマが目撃された。4月から下田地区ではクマの足跡が見つかっていたが、姿が目撃されたのは今回が初めて。1日午前9時半ころ、中野原字倉山地内の畑付近でおとなになったクマが目撃された。三条市下田地区ではことしになって4月22日に笹巻、26日に大沢でクマの足跡が見つかっているが、初めて実際にクマが目撃された。4月は村上市でクマの出没が相次ぎ、26日にはクマに襲われたと思われる80歳代の女性が死亡しているのが見つかった。クマの出没は、ブナの実が不作になるのと同じ4年周期で多くなるとされる。前回、県内でクマの出没が相次いだのが2010年で、ことしはそれから4年になり、クマの出没が増えていると思われ、くれぐれも注意が必要だ。三条市では、むやみに山には入らない、近づかないよう呼びかけ、畑作業などで山間地へ出かけるときは鈴やラジオなど音の出るものを身につけて、クマに十分注意するよう求めている。
(黒い影が木を登っている、猿と間違え誤射の被告:新潟)
新潟県阿賀町の山で同行していた男性を猿と誤って猟銃で撃ち重傷を負わせたとして、業務上過失傷害罪に問われた同町、無職の被告(64)の初公判が1日、新潟地裁(神原浩裁判官)であり、被告は起訴事実を認めた。起訴状によると、被告は昨年6月28日、猿の駆除中に散弾銃を誤射し、約20メートル離れたところにいた男性の頭などに弾を当ててけがを負わせたとされる。被告は町の臨時職員として男性と猿の駆除に当たっていたが、公判で「町からお金をもらっている分、前任者の捕獲実績に追いつきたかった」と説明。「黒い影が木を登っているように見えて撃った。下から猿を追い立てるはずの男性が、自分より高い場所にいるとは思わなかった」と話した。
(イノシシから基準値超のセシウム:群馬)
高崎、安中、南牧、片品の4市村で昨年12月〜今年4月に捕獲した野生イノシシ4頭から、基準値を超える170〜380ベクレルの放射性セシウムを検出。県内の野生鳥獣肉も出荷制限中で、一般には流通していない。
(野鳥の死骸情報相次ぐ:北海道)
根室管内でオオハクチョウなど野鳥の死骸の情報が相次いで寄せられている。1日までの2週間あまりで、道によって鳥インフルエンザの簡易検査が行われた死骸のうち、4割が根室管内に集中していた。3月下旬に大雪があった根室地方では、渡り鳥が餌を見つけることができず、衰弱死した可能性があるとみられる。 道によると4月15日~5月1日に、死骸が見つかり、鳥インフルエンザの簡易検査が行われたオオハクチョウやカモなどは全道で36羽。このうち根室管内が15羽で、オオハクチョウが13羽、スズガモとオシドリが1羽ずつだった。 オオハクチョウは3~4月に道内を通って繁殖地のシベリアに向かう。渡り鳥の中継地として有名な宮島沼(美唄市)や、濤沸湖(網走市)で死骸の増加は確認されておらず、根室市春国岱原生野鳥公園ネイチャーセンターの手嶋洋子チーフレンジャーは、根室管内で10羽を超えるオオハクチョウの死骸が見つかったことに「これまで聞いたことがない数」。風蓮湖では、渡りのピークである3月下旬に、オオハクチョウの飛来数が約500羽と例年の4分の1以下に落ち込んだ。手嶋さんは「3月下旬に大雪が続き、湖の氷が解けなかったため、渡り鳥が十分な餌を採れず衰弱死したり、違う場所へ移ったりしたのでは」と推測する。根室振興局は15羽の死骸について鳥インフルエンザの検査を行ったが、いずれも陰性だった。
(列車の行く手遮るシカ、ノートラブル年5日しか:北海道)
列車の行く手を遮る、シカ、シカ、シカの群れ。北海道でエゾシカと列車が接触するなどのトラブルが急増している。JR北海道はあの手この手で対策を打ち出すが効果は出ず、シカによる列車の遅れや運休がなかったのは昨年1年間でわずか5日のみ。同社は「JRだけで対処できる限度を超えている」と頭を抱えている。「きゃ~、ぶつかる!」。4月中旬、JR根室線の釧路発根室行き普通列車。車両の先頭に集まったツアー観光客が、悲鳴交じりの声をあげた。数メートル先には1頭のエゾシカ。間一髪で線路脇に逃れた。添乗員の男性は「行程にローカル線の乗車体験も入れている。線路にシカがいるなんて、北海道ならではですから」と笑った。釧路から根室まで約135キロ。道中では線路やその脇にエゾシカが次々と現れる。運転士はそのたびに警笛を鳴らす。見通しの悪い場所は減速しながら進む。
(今年は餌不足か、県が注意呼び掛け:岩手)
県は、山菜採りやレジャーなど山に入る機会が多くなる季節を迎え、ツキノワグマの被害に遭わないよう注意を呼び掛けている。今年はクマの餌となるブナの実が少ない見込みで、例年よりクマが多く出没する恐れがあるという。今年は2006年以来2度目となる「出没に関する注意報」を3月18日付で県内全域に発令。4月21日に西和賀町の山林でクマの捕獲を行っていた男性が、同27日に山菜採りに出掛けた奥州市の女性が相次いでクマに襲われた。今月3日にも花巻・大迫で山菜取りの女性が襲われた。県によると、昨年は4月の人的被害はなく、今年はクマの活動が活発になる時期が例年より早いという。県猟友会の菅野範正専務理事は「例年より山の積雪が多かったせいか食べ物を探しに里へ下りているクマが多い。この時期は山で山菜を食べて過ごし、夏ごろ下りてくるのが普通なのに」と語る。ブナの実が豊作だった昨年は雌の栄養状態が良好になり、子グマの数も増加した。豊作の翌年は「凶作」や「皆無」になる見込みで、今年は頭数が多いにもかかわらず、餌が少ない状態になるという。県自然保護課は被害防止策として▽鈴やラジオなどを携帯する▽被害が多い早朝や夕方の入山を避ける▽畑に廃棄野菜を放置しない―などを挙げる。
(凶暴サルに注意を、狙われる白いビニール袋:栃木)
日光市中宮祠の中禅寺湖周辺で、観光客がサルに襲われる被害が相次いでいる。同市の観光地周辺では以前にも人身被害が多発、同市が2000年に餌付け禁止条例を施行して以降、サルによる人身被害はほとんどなくなっていた。しかし4月は8件発生し、市は猟友会によるゴールデンウイーク中の緊急パトロール実施を決めた。日光署は買い物した商品をビニール袋に入れて持ち歩かないよう、観光客や商店主らに呼び掛けている。27日午後4時10分ごろ、同市中宮祠の第2いろは坂終点の二荒橋交差点付近を歩いていた30歳くらいの女性が、7匹のサルに囲まれ、両脚を引っかかれた。女性が助けを求めた土産物店の店主(80)は「何度追い払っても戻ってくる。子ザルを連れている時期は、気性が荒くなるので特に危ない」と語る。日光自然博物館によると、ことし4月に同地区でサルによる人身被害は8件、いずれも軽傷だった。けがはないものの、少女の背中にしがみつかれたなどの報告もある。狙われやすいのは女性や子ども。サルは土産物店で買い物客に渡される白いビニール袋に、食べ物が入っていることを学習しているとみられる。写真を撮ろうと近づいてけがをしたケースもあった。日光署中宮祠交番は「サルが狙うのはビニール袋。会計を済ませた後は、バックに入れるなどしてサルに見えないようにした方がいい」と注意を呼び掛けている。
(「クマに注意を」チラシ配布:新潟)
クマに襲われ死亡したとみられる村上市平林の女性(81)の遺体が見つかった同市葛籠山(つづらやま)近くの集落で2日、村上署がクマへの注意喚起を促すチラシを住民に配った。市内では他の地域でもクマの目撃情報が相次いでおり、同署は管内全域で順次チラシ配布を進める。同署の生活安全課長らが、30日にクマの目撃情報があった小岩内と、隣接する川部を回った。課長は「クマの足跡が見つかっているので十分注意してください」と住民に声を掛けながらチラシを手渡した。小岩内の農業男性(74)は「外出するときは鈴を持って行くよう心掛けている。引き続き気をつけたい」と話した。同署によると2日午前9時前、村上市のJR間島駅近くの線路脇にクマがいるのを電車の運転士が発見し、同署に通報した。場所は女性の遺体発見現場から北に約20キロ離れている。
(カラスが大量発生!?:山形)
天童市では、近年カラスの数が増加。春先には電柱に作られた巣によって停電が頻発しており、昨年度には8件、3600戸に影響が出た。市は巣の除去を頻繁に行なっているが、とってもとってもあとかた巣が作られ、カラスと人間のイタチごっことなっている。除去した巣は1998年には778個だったが、昨年度は7463個と10倍近くに増加。近隣の市のごみ分別が徹底しているなど、生育環境の変化がカラス増加の原因と見られている。
(サル目撃に専用ダイヤル:京都)
サルによる農作物や家屋被害を減らそうと、舞鶴市は5月1日から目撃情報を受ける専用ダイヤルを開設した。これまでは朝に定時パトロールしていたが、サルが時間を覚えてしまい、効果は乏しかった。今後は、住民の通報を受けて「追い払い隊」が現場に急行する。同市でもサルによる農作物被害が続いており、家まで入って仏壇の供え物をとることもあった。市は昨年度から舞鶴シルバー人材センターに追い払いを委託、追い払い隊の「隊員」が午前8時半から午前10時に巡回していたが、「巡回後に出没するケースが増えた」(市農林課)といい、被害額は2012年の615万円から13年は664万円と増えてしまった。このため、市は隊員を10人から13人に増やして強化するとともに、目撃情報を集めて機動的に追い払うことにした。隊員たちはオレンジ色の帽子、ベストを着用。地域ごとに6班に分け、ロケット花火やエアガンなどでサルを威嚇し、人家に近づかないようにする。
(公園にカモシカ出現:青森)
2日午前、弘前市の藤田記念庭園で国特別天然記念物のニホンカモシカ(体長約1メートル)1頭が目撃された。庭園は弘前さくらまつり会場の弘前公園に近く、市職員らが捕獲を試みた際は一時騒然となった。シカはそのまま逃げ、けが人の報告もないが、市教委文化財課は「見つけても騒がず連絡してほしい」と呼び掛けている。市街地でのシカの目撃は今年初。同課は「野生のシカなので、騒ぐと襲ってくる可能性がある。目撃しても騒がず、自分で捕まえようとせずに連絡してほしい」と呼び掛けた。
(ハンター養成講座支援:兵庫)
若手ハンターの志願者来れ――。兵庫県西播磨県民局は野生動物を銃で狩猟するハンターの養成講座を5月から開く。シカを中心に農林業被害が深刻化しているが、その駆除を担うハンターは高齢化が進んでいる。講座を開いて新たな狩猟の担い手を育成する。「若手ハンター養成教室」を25日から9月まで4日間の日程で開く。法令や鳥獣の知識、猟具に関する座学のほか、捕獲の現地見学や解体実習なども実施する。同県民局管内に住む20~50歳が対象で、今年度の第1種銃猟免許試験を受験してもらう。募集は10人。県内ではシカを中心に農林業の被害が増えているが、個体数の調整を担うハンターは高齢化により不足気味。講座の開催で若者や女性など狩猟に関心が低かった層を呼び込む。免許の取得後に地域の猟友会に加入してもらうのが条件。
(鳥獣被害防止へ資金援助:島根)
島根県浜田市は本年度、イノシシなどの鳥獣被害防止に向けた支援に乗り出す。防護柵の設置や点検活動を強化して餌場をつくらせない一方、鳥獣を地域資源と位置付けて、肉と皮の活用を検討し、捕獲への意欲向上につなげるのが狙い。放置された果樹の伐採や、2次利用の技術研修などとして資金を援助する。猟期(11月~3月中旬)以外に市内で捕獲されるイノシシの数は、2011年度が523頭、12年度は739頭、13年度は772頭と増加している。
(銃の狩猟免許取得等に係る経費の一部を補助:新潟)
人身被害や農作物被害の防止を図るため、有害鳥獣捕獲の担い手の増加を目指し、県は市町村とともに、新規に銃の狩猟免許等を取得する方を対象に、取得経費の一部を補助しています。本年度、県内で新規に第1種銃猟免許又は猟銃の所持許可を取得する方で、54,000円/人を上限に補助します。
(鳥獣対策「点より面」で被害減へ、集落ぐるみが奏功:高知)
高知県内で深刻化する野生鳥獣の農業被害に対し、集落ぐるみの対策が効果を上げている。「個人レベル」「我流」の取り組みでなく、効果的な防衛策を「面」的に展開することで、被害ゼロを達成したケースもある。コスト的にもメリットが期待でき、県はモデル集落を設けるなど、中山間地域への広がりを促している。4月下旬、高知県長岡郡本山町南部の古田地区。田植えを待つ水田の脇に、高さ2メートル、ワイヤメッシュの柵が立つ。地元の農家、右城悟さん(64)は「これ、きちんと地面に根付かせることが大事なんです。甘いとイノシシが下から潜って…」。柵は集落全体を囲むように設置され、その延長は実に7キロを超える。このおかげで「いま、被害は皆無と言っていい」と右城さんは話し、「柵は住民で設置したんですよ」と胸を張った。40世帯、約100人が暮らす本山町古田地区には、「天空の郷」などのブランド米を含めて約40ヘクタールの水田がある。だが、10年ほど前から、収穫前に荒らされたり、あぜを壊されたりするなどイノシシやシカに悩まされてきた。12年には約10ヘクタール、額にして300万円ほどの被害が出ていたという。トタン板で田んぼを囲むなど、個々で対策は講じていた。しかし、「1カ所を防いでも別の場所がやられる。根本的な解決にならなかった」(右城さん)。集落全体を柵で囲むしかない―。住民がそう決断したのは2011年春だった。被害の実態やイノシシなどの出没傾向を調べる一方、動ける住民が柵の設置作業に精を出し、2年がかりで昨春、7・6キロ分を紡ぎ上げた。柵の設置直後、その外側には、中をうかがうイノシシなどの足跡が多数見受けられたという。しかし、「もう足跡もほとんどない。食べ物にありつけないことが分かれば、来なくなるんです」と右城さん。昨春からこれまでの1年間、古田地区は「被害ゼロ」を達成した。本山町古田地区の成果の背景には、住民の行動を支えた国と県の支援策もある。住民自らで柵などを設置した場合、資材費は全て補助(業者施工の場合、住民が一定割合を負担)される国の制度がある。県はこれをベースに、12年度から被害対策をてこ入れしている。具体的には、本山町古田地区のような「重点集落」を設定し、被害実態や鳥獣出没状況の調査▽勉強会の開催▽ジビエ料理研修―などでコンサルタント料を負担。身近な相談相手となる「専門員」を高知県内九つのJAに計10人配置し、その人件費や活動費も支出する。「住民がその気になれば、負担なしで実行できる状況」(高知県鳥獣対策課)を整えた。県が「集落」単位にこだわるのは、効率的に柵を設置できるという理由からだけではない。「例えば、柿や栗などの落ちた実を放置すれば餌場になる。草が伸び放題の耕作放棄地は動物の隠れ場所になる。こうした部分は、地域ぐるみでないと対応できない」と高知県鳥獣対策課の門脇義一チーフ。「我流では柵やネットの張り方が間違っていたり、甘い場合がある。『一穴』で効果は半減するため、正しい設置方法を周知徹底する必要がある」と強調する。高知県は、市町村に要望を上げてもらうなどして、12、13年度の2年間で計21カ所の重点集落を指定。その成果は、本山町古田地区以外の地域でも出つつあるようだ。昨冬、重点集落の住民にアンケート(回収215人)を実施したところ、県の事業が「役立った」と評価する声が、「大変」(113人)と「少しは」(96人)を合わせて97%を占めた。高知県はこの結果を受けて、成功例をモデルにして県全体に取り組みを広げる考え。JAに配置した専門員らが普及活動を進めている。一方、スムーズに進むケースばかりでもないという。「農家でない家が多い集落では、住民に温度差があり、合意形成に時間がかかる」とは、JA土佐れいほくの専門員、和田康司さん。設置費の全額補助を受けるには、住民自ら施工する必要もあり、「高齢者や女性ばかりの集落では、労働力を確保するのが難しい」とも話す。高知県鳥獣対策課は「集落でスタートラインが異なるのは事実」とする一方、「耕作放棄地の草刈りなど、環境を改善するだけでも効果はある。それぞれの事情に応じて、一段一段ステップアップする形を目指したい」としている。鳥獣対策といえば「捕獲」に目が行きがちだが、農業被害を防ぐには「奥で10頭撃つより、里に1頭入れないことが重要」とか。集落ぐるみの対策は、まさにそれだ。ただ、追われた動物は、次は防御力の弱い場所へ向かうという。集落そのものが「限界」を迎えている所や、耕作地が点在するような地域に流れかねず、そこに悩ましさはある。それでも、「被害ゼロ」を達成した住民には、難敵を克服した高揚感がにじんでいた。住民アンケートでは「耕作を諦める人が減った」との声もあった。住民が対策を話し合い、地域のつながりを再確認もできたという。終わりのない課題だが、動けば何かある。イノシシではないが、前に前に、進むほかない。
(子どもたちがクマと人との共存学ぶ:岩手)
県内では、山菜採りで山に入った人が、5日までの3日連続でクマに襲われけがをしている。こうした中、盛岡市動物公園で6日、クマの生態を知ったうえで、人との共存を考えてもらおうという催しが開かれた。盛岡市動物公園のクマの観察コーナーに集まった親子連れ約60人。動物園のスタッフが説明しているのは、クマの奥山放獣について。奥山放獣とは、人里近くに降りてきたクマをワナなどで生け捕りにし、首に発信器をつけて、トウガラシ入りのスプレーをかけたうえで、人里に降りてくることがない山奥に放す方法だ。6日は、この「奥山放獣」がクマの着ぐるみを使って再現された。トウガラシ入りのスプレーをかけるのは「人里に近づくとひどい目に遭う」ということをクマに覚えさせるためで、発信器を首に付けるのは、野生のクマの生態を調べるためだ。県内では、人や農作物などへの被害を受けて、年間100頭から200頭のクマが有害駆除されていますが、奥山放獣は、人とクマとが共存するためのひとつの手段ともなる。盛岡市動物公園では、9月にもこの催しを行う予定。
(サル被害防げ、パトロール実施:栃木)
奥日光・中禅寺湖周辺で観光客がサルに襲われる被害が相次いでいる状況を受け、日光市は3日からサルの追い払いと観光客への注意喚起を目的としたパトロール活動を開始した。5月の連休期間中に実施するのは異例。日光自然博物館によると、4月の1カ月間でサルにかまれたり引っかかれるなどしてけがを負った人は8人。市は例年、業者に委託して行うパトロール活動を6月から実施しているが、今回は県猟友会今市支部日光地区猟友会に委託し、連休中に行うことを決めた。この日、同会のメンバー2人は午前8時ごろに第2いろは坂途中の黒髪平展望台を車で出発し、中禅寺湖湖畔まで巡回。華厳の滝などの観光スポットでは「サルに餌をあげない」「袋をさげて歩かない」などの注意事項を記載したチラシを観光客に配った。パトロールは6日まで行われる。
(クマ撃退訓練:福島)
南会津署の熊撃退訓練は1日、同署で行われた。登山シーズンを迎え、熊の活動が活発になることから、撃退スプレーを使った訓練に取り組んだ。署員15人が参加。今年度から配備されたスプレーを使って、届く距離や噴射の時間などを確認した。風向きによる効果の違いなども確かめ、山岳遭難者の救助活動で熊に遭遇した場合に対応できるようにした。
(「熊まつり」、マタギの狩りに息のむ:山形)
北海道や東北地方で伝統的な方法により集団で狩猟するマタギの里で知られる山形県小国町で4日、猟で捕獲したクマの冥福を祈る「小玉川熊まつり」が開かれ、マタギのクマ狩りの様子を再現した模擬実演に観光客らが息をのんで見入った。模擬実演では、毛皮をかぶったマタギがクマ役を務める。「ホーリャー」とクマを追い込むための掛け声が響き渡ると、クマ役のマタギが雪の残る山の斜面を駆け上がり、待ち構えていた鉄砲撃ち役のマタギに射止められた。盛岡市の大学生名生啓晃さん(20)は「あんな大声を出すだけでも体力がいる。見応えがあった」と興奮した様子だった。
(中国最後の「銃族」、ミャオ族の村)
山の村に響き渡る銃声の後に続くのは恐怖の叫びではなく、見物客たちの歓声だ──ようこそ、中国で唯一、銃の所有が認められている村へ。「私たちは15歳ぐらいのときから銃を持ち歩いているよ」と、木製ライフルの引き金に指を入れたまま、黒のコートできめたジア・シンシャンさん(30)は観光客の写真撮影に応じながら言った。「私たちは中国最後の『銃族』だ」 中国・貴州(Guizhou)省にある岜沙(Biasha)村の「軍備」は、中国政府と山岳地帯の少数民族との戦いの歴史の名残だ。 村人たちはライフルの所有を認められているが、発砲できるのは観光客向けのショーのときに限られている。かつて中央政府に対して反乱を起こした少数民族が今や統合されてしまったことの証しだ。「昔は村を守るために銃を使っていたものだ」と、毎日銃を使ったショーをしているジアさんは言う。「今は観光客に見せるために持っているだけだ」 岜沙は、人口約1200万人のミャオ(Miao)族に属する人々が住む村だ。ミャオ族は1600年代に南下してきた中国と戦い、山岳地帯へと追いやられた。 ミャオ族の戦士たちは早くも1681年の時点で「銃の扱いについて相当の経験があった」と、ハワイ大学(University of Hawaii)の歴史家ロバート・ジェンクス(Robert Jenks)氏は指摘する。 1872年、中国軍にミャオ族の指導者が処刑され、ミャオ族の反乱の戦いはついに終わった。中国最後の王朝・清朝が倒れた後に成立した共和国から、ミャオ族は少数民族として初めて、部分的な自治権を認められた。30年後に中国共産党が政権を握ってからもそれは続いた。 ミャオ族と中央政府との和解は、チベット人やウイグル人など文化弾圧を受けていると主張して戦い続ける他の少数民族とは対照的だ。 村人たちによれば、銃づくりの職人はもう1人しか残っていない。「1丁仕上げるのに2、3日かかる」と、グン・ラオシェンさんは言う。「父親が教えてくれたんだ。銃が好きだったし、野鳥の狩りもうまかった」 だが最近では、村人たちは観光業から利益を得る方を好んでいると、グンさんは言う。「今では丸1日かけて猟をしても、何も捕れないかもしれない。働いた金で肉を買うほうが、理にかなっている」 新品のバックパックを背負って村に観光に来たタン・インさん(27)は、中国で大多数を占める漢民族の女性だ。彼女はミャオ族についてこう語った。「彼らは私たち漢民族と戦うために銃を使っていた。でも今は彼らも多かれ少なかれ、私たちと一緒みたいだ」

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(野生動物による被害で注目、「週末猟師」で人の役に立つ)
不況とはいえ、数十年前に比べれば格段に豊かになった日本。銃を片手に野山を歩き回り“猟”をたしなむ人が増えていそうだが、現実は大幅に減っているという。「毎年、我が町では800頭前後に及ぶヒグマの出没が現認されています」こう語るのは、北海道東部、オホーツク海に面した「斜里町」(人口1万2000人)に住み、知床の自然環境を研究している木村憲さん(64)だ。ヒグマの生息地、北海道には生息数が2200~6500頭。体長は2~3メートルで、体重が200~500キロもある。人が襲われたらひとたまりもない。道庁の統計によると1955年から現在まで、ヒグマに襲われて亡くなった人は50人。トウモロコシなど農業被害金額は約2億円(2010年)。そのうち前述した「斜里町」を含む道東・宗谷区域には、推定で1150~3390頭のヒグマが生息しており、時として痛ましい事件も起こる。「3年前の秋、小学校近くに3頭のヒグマが出てきて、地元の『大日本猟友会』の会員が2頭を射殺した。この射殺では動物愛護の観点から批判の声が寄せられました。助ける方法がなかったかと。でも子どもたちの命を考えたとき、射殺はやむを得なかった判断です」(前出の木村さん)とくに冬眠前の秋、または冬眠から覚めた春先にヒグマは食物を求めて徘徊(はいかい)。徘徊の地域は巣穴がある山奥から、食べ物があふれた住宅地にも及ぶことがある。そこで、住民の期待とともに登場するのが「大日本猟友会」の会員たちだ。1929(昭和4)年の創設という「大日本猟友会」(本部=東京・千代田区)は、都道府県に支部を持つ。一時期、会員総数は40万人を超えていたが、現在は13万5000人に減少した。会員は、都道府県が発行する「狩猟者登録」が必須で、そのためには筆記試験をはじめ、視力、聴力、運動能力等にパスしなければならない。それに3年に1度の更新で、更新では適性検査や講習会の参加が必修。年に最低1度の銃検査(地元の警察署)も登録者の条件にされている。会員は鳥類29種、獣類20種の狩りが認められているが、それも期間(北海道を除き、11月15日~翌年2月15日)限定だ。ところが、とりわけ近年、猟銃による事故が社会問題視されたために、銃所持の規制が強化され、登録者のハードルも高くなった。また、会員の高齢化が進んでおり、そのために、会員数は下落が止まらない。結果、浮上してきたのが前述のヒグマ狩りや、年々、全国の住宅地に出没数が急増しているイノシシ狩りの対策である。東京・東久留米市に住む曽我宇一さん(73)は、30歳のとき友人に誘われて「大日本猟友会」の会員になった。3丁の銃(1丁30万~40万円)を持ち、猟が解禁になると、2頭のポインター犬を連れ、仲間と一緒に長野県などの山奥に入った。曽我さんがこう言う。「1日2箱(1発100~500円)、50発ぐらい撃っていました。だが、年を重ねると急な上り坂など山歩きがつらくなる。銃の所持は警察がうるさいし、また常に射撃の練習をしてないと、銃が重くなって持てなくなる。ポインターはまだ飼っていますけど、年を考慮して猟友会を退会し、銃は警察に返しました」猟友会の高齢化で鉄砲撃ちが減少。獲物は増え続けている。週末猟師になるなら今だ。
(メダリスト養成、中高生を選抜)
静かな地下室で、5キロのライフル銃を抱え持つ子どもたちが10メートル先の的を狙っていた。日本オリンピック委員会(JOC)が寄宿制で中高生を鍛えるエリートアカデミーに4月、水泳の飛び込みとともにライフル射撃が加わった。
(ハザードマップ5市町で統一へ:神奈川)
三浦半島の横須賀、鎌倉、逗子、三浦、葉山の五市町の市長、町長による第二回三浦半島サミットが三十日、逗子市役所で開かれ、震災時などに市町の境界を越えて避難できるよう五市町で統一したハザードマップを作成することを決めた。ハザードマップは現在、地震規模や津波の高さの想定などを各市町が独自に採用している。横須賀市の吉田雄人(ゆうと)市長が「ある市では津波の高さ九メートル、隣の市では六メートルといった差が出ている」と指摘して「統一した見解が必要」と提案。他の首長も賛成した。今後、五市町の担当者が統一したハザードマップ作成を話し合う。紙に印刷した新しいハザードマップの完成は、早くても来年度となる見込み。また、五首長は観光客誘致などで協力していくことを決め「三浦半島観光連携PR協定」に調印した。そのほか、有害鳥獣対策としてアライグマ、タイワンリスの駆除の数値目標を定め、五市町で歩調を合わせ駆除することを申し合わせた。駆除の数値目標には三年間でアライグマ二千匹、タイワンリス一万五千匹の声が出た。
(畑から砲弾のようなものが72個:兵庫)
見つかった砲弾のようなものは、直径12センチ、長さ40センチで、兵庫県姫路市の畑に72個埋まっていた。警察によると、信管は抜かれ火薬もなく、爆発する危険性はないという。この畑では、去年も4個、砲弾のようなものが見つかっている。
(部下に拳銃向ける、男性警部補を書類送検:京都)
部下の男性巡査に貸与されていた拳銃を向けたなどとして、京都府警は1日、銃刀法違反(加重所持)などの疑いで、山科署地域課の男性警部補(41)を書類送検した。府警監察官室によると「ストレスから発作的にやってしまった」などと容疑を認めている。府警は同日、警部補を懲戒免職に、事案の報告を怠ったなどとして、当時の同課長の男性警視(56)、同代理の男性警部(58)ら6人を本部長訓戒などとした。書類送検容疑は今年1月22日、同署で、部下の20代の男性巡査(24)の腹部に、貸与されていた実弾入りの拳銃を向けたなどとしている。同室によると警部補は、今年1月には府警射撃場で巡査に「態度に腹が立った」などとして暴行を加えたほか、向日町署に勤務していた平成25年9月にも別の男性巡査(25)に実弾入りの拳銃を向けていたという。さらに23年9月~26年1月には、この2人をと別の男性巡査(22)に、「やめてしまえ」などの不適切な発言を繰り返していた。警部補は銃刀法違反容疑について「取り扱い事案が多く、ストレスがたまっていた」などと説明。「感情に任せてやってはならないことをしてしまった」と話しているという。片山勉首席監察官は「警察官としてあるまじき行為であり、今後、このようなことがないよう努める」とコメントした。
(「つばめの昔と今」冊子に、野鳥観察団体:京都)
野鳥観察や自然保護などの活動を続ける団体「京都宇治隼(はやぶさ)隊」が、昨年3~9月にツバメの生息調査をした結果を、冊子「宇治のつばめ 昔と今」(24ページ)にまとめた。国内でも有数のツバメのねぐらになっている京都市伏見区の宇治川左岸のヨシ原で、最大3万羽程度を確認したが、最盛期の3分の1以下に減少しているという。飛来数の調査は昨年6月17日~9月28日の計12回、ツバメがねぐらにしているヨシ原で隊員らが実施した。ビデオ撮影して概数を確認する方法で、7月初めに3千羽だったのが、同月下旬に1万5千羽になり、8月上旬に最大の約3万羽を数えた。9月末にすべて旅立ったという。隼隊代表の中島愛治さん(80)=宇治市=は「昭和のころまでは10万~20万羽が集結していた」という。周辺住民らにツバメ減少の理由を聞き取った記録も記している。多くの人がカラスに襲われることをあげ、温暖化でえさの昆虫などが減っているのではないかとの回答も目立った。冊子の後半には、ツバメが飛来してから子育てして旅立つまでの写真や、野鳥の害になるテグス拾いや植樹など、隼隊の活動の様子も紹介している。作文やコラムもあり、道に落ちて弱っていたツバメのひなを中島さんの妻が親代わりになって育て、巣立ちの日、ひなが名残惜しそうになかなか飛び去らなかった話は心を打つ。中島さんは「野鳥を知ることで、自然(の状態)を知ることができる。この冊子で少しでも関心を持ってもらえれば」と話す。
(「耶馬渓猪鹿カレー」販売:大分)
中津市耶馬渓町の耶馬渓食肉工房「ちょろく」(大江真郷組合長、6人)は、イノシシとシカ両方の肉を一度に楽しめる「耶馬渓 猪鹿(ちょろく)カレー」を開発した。異なる肉が織りなす独特の風味と食感が特徴。同工房は「ジビエ料理の幅が広がるきっかけになれば」と期待している。食肉工房「ちょろく」は2010年、任意組合として結成。市の助成を受けて加工施設を整備している。捕獲数増加につなげようと地元猟友会から獣肉を購入し、食用に加工、販売している。カレーの製造は、福岡県の食品会社に依頼。材料のイノシシ肉とシカ肉は同工房で加工している。ブロックのイノシシ肉と、ミンチのシカ肉が計50グラム入って食べ応え満点。野菜は大分県産にこだわり、ピリ辛味に仕上げた。工房近くの食堂「耶馬の里料理 天雲龍」(大江龍馬店長)で試食会が開かれた。新貝正勝市長は「臭みがなく、しっかりとした味わい」と感想。「イノシシとシカを食用資源として活用できれば大きな産業に発展する」と期待を込めた。同工房によると、市内では年間約4千頭が捕獲されるが、ほとんどが埋設されている。猟師や流通関係者でつくる「大分狩猟肉文化振興協議会」の会長を務める大江龍馬店長は「捕獲、加工、販売のルート確立が大切。獣肉のおいしい食べ方を提案することで、需要を高めていきたい」と話した。

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(再びクマ目撃、市は注意喚起:新潟)
クマに襲われ死亡したとみられる村上市平林の女性(81)の遺体が見つかった荒川沿いの同市葛籠山(つづらやま)に近い小岩内で30日午後4時ごろ、山に向かうクマの姿が目撃された。河川敷でクマの捕獲活動を行っていた市職員と猟友会メンバーが見つけた。市は「河川敷にいたクマの可能性もある」としている。河川敷方向から目撃場所の薬師山登山道入り口付近までのクマの足跡も確認されたが、クマは捕まらなかった。また、村上署によると30日午前6時半ごろ、同市佐々木の荒川近くを男性が自転車で通行中、対岸の同市川部周辺の河川敷でクマのような動物を見つけ、同署に通報した。この日は市職員と猟友会の約30人が河川敷で捕獲活動を実施した。市は周辺3カ所に設置した捕獲用のわなのうち、一つを小岩内の目撃場所付近に移した。市は1日以降も周辺集落で注意を呼び掛ける広報活動を続ける。
(クマ目撃情報:新潟)
29日午前6時ごろ、長岡市小国町武石の外ノ沢川沿いで、同所の男性(77)がクマを目撃、連絡を受けた近くの住民が交番に通報した。柏崎署によると、クマは体長約170センチで山中に逃げた。目撃場所は民家から約600メートル。同署などが警戒するとともに、看板を設置して注意を呼び掛けている。
(クマ目撃で児童が集団下校:山口)
山口市の仁保川沿いの道路に30日朝、クマが現れ、歩いているのを付近の住民が見つけた。付近の小学校では30日安全を確保するため児童を集団下校させる措置をとった。30日朝7時ごろ、山口市大内長野の仁保川沿いの市道で、犬の散歩をしていた男性が体長1mほどのクマを発見した。クマはそのまま、川の下流方向へと立ち去ったという。この付近では、28日もクマが目撃されていて、同じクマではないかと見られている。クマの発見現場から約3㎞離れた山口市の大内小学校では、午後3時ごろ、全校児童が警察官や教員に見守られながら集団下校した。大内小学校では、朝は、地区ごとに集団登校をしているが来月1日は教員が通学路に出るなどして児童の安全を確保したいとしている。
(ハクビシン?避けて電柱に衝突し死亡:栃木)
栃木県那須塩原市で28日未明、乗用車を運転中の女性が、路上の「ハクビシン」とみられる動物の死骸を避けた直後に電柱に衝突し、死亡する事故があった。県警那須塩原署によると、同市の無職・高久美咲さん(19)は午前1時半ごろから、片側1車線の市道を小型のワゴン車で走行していた。途中、路上左側に動物の死骸があることに気付き、急いでハンドルを右へ切ると、車体が反対車線へ。バランスを立て直そうと左へ切り返した後に、路肩の電柱に激突したものとみられる。路上の動物の死骸はハクビシンとみられ、体長約50センチ。電柱から約30メートル手前に横たわっていた。事故の直後、現場を車で通りかかった男性が田んぼに転落したワゴン車を発見。すぐに110番し、高久さんは病院に搬送されたが、午前4時半ごろに死亡が確認された。死因は頭蓋骨と顔面の骨折による脳挫傷。車体の右側部が損傷しており、即死とみられる。高久さんは友人と待ち合わせをしていた大田原市の飲食店に向かっていた。地元関係者によると「この辺りでハクビシンを見るのは珍しい」という。
(シカ対策へ監視カメラ45台設置:青森)
東北森林管理局は30日、2014年度の主要取り組み事項を発表した。白神山地世界遺産地域への生息範囲拡大が懸念されているニホンジカについて青森・秋田両県に計45台の監視カメラを設置し、モニタリング体制を強化する方針を明らかにした。同局によると、岩手県で増加したニホンジカが近年、県境を越え本県や秋田県で確認されるようになり、遺産地域周辺でも目撃が相次いでいる。今後、生息域が拡大した場合、希少植物や木の若芽、樹皮などが食害に遭い、森林の生態系が壊される恐れがあるという。収集した画像データは、専門家でつくる委員会が求めているシカ侵入防止の具体策や、効果的な捕獲手法などの検討に役立てたい考えだ。
(GWも山菜採りはクマ出没に注意:福井)
本格的な山菜採りシーズンを控え、クマによる被害を防止しようと福井県の勝山市は30日、クマ対策連絡会議を開いた。勝山署や市区長会、県猟友会勝山支部などから約20人が出席した。市によると、昨年度の市内でのクマ出没は目撃、痕跡情報含め41件で、ほぼ前年度並みだった。例年春から夏にかけて山菜採りや山林作業中にクマに出くわすケースが多いことも報告された。出没した際の関係団体への連絡体制のほか、注意喚起として入山者へのチラシ配布、防災無線の活用、メール配信、近隣区長や学校、公民館への呼び掛けなどに取り組むことを確認した。
(害獣対策など発表、若手農家350人意見交換:愛媛)
第50回県若い農業経営者大会が30日、愛媛県松山市道後町2丁目のひめぎんホールで始まり、若手農家ら約350人が鳥獣害対策や販路拡大について意見を交わした。5月1日まで。県内農家の交流を深めて生産技術向上を図ろうと、県青年農業者連絡協議会(寺尾進太郎会長、525人)と県などが毎年開いている。大会では新規就農者33人が入場し、会員が拍手で歓迎。寺尾会長(28)は「しっかりした将来像を持ち、もうける農業を実現しよう」とあいさつした。優良事例発表では、前回大会で最優秀賞に選ばれた野村町青年農業者連絡協議会(西予市)の増田寿永会長(29)がイノシシ捕獲チームの活動を紹介した。箱わなでの捕獲実験で、従来のワイヤ式から赤外線センサーで作動するように改良したところ効率が上がり、昨年7月からの半年で55頭を捕獲したと報告。「かんきつや畜産など、どの農業形態でも鳥獣害に悩まされている。被害がなくなるよう今後も活動を続けたい」と語った。
(捕獲数、年400頭超:神奈川)
住民らからの依頼を受け市が市内で捕獲したアライグマ・ハクビシンの数が年400頭超で推移している。2013年度の捕獲数は各235頭、213頭。13年度を含む過去5年間では1102頭、1354頭に上る。依頼は市全域に及び、専門家はペットなどが増殖し市内への生息が定着した状態とみている。市環境創造局動物園課では野生動物の被害や保護に関する相談を受け付けているが、過去5年の相談総数に占める両種の捕獲依頼の割合は4割を超える。アライグマは緑の多い市南部に目立つが、市街地の多い中区・西区等も例外ではない。両種は夜行性。被害には類似点があり【1】天井裏に住み着く【2】庭の作物を食われる――などが代表的な例。池の鯉が捕食されるアライグマ特有の被害もある。依頼を受けると市では檻を設置し、捕獲した動物を回収する。ハクビシンは鳥獣保護法に則り実害がある場合、アライグマは外来生物法に基づく県の防除実施計画により被害がなくても捕獲に動く。捕獲した動物は殺処分する。野生動物の生態について研究する横浜国立大学大学院環境情報研究院の小池文人教授によると、両種の分布が市域に拡大したのは自然破壊や都市化ではなく、「横浜が生活できる場所だったことに因る」という。アライグマの原産地は北アメリカ。1980年代に鎌倉でペットとして放し飼いにされていたものが増殖し、市内に侵入した説がある。森と市街地が入り交じる場所に生息し、金沢区方面に多い。東南アジア・中国南部を原産地とするハクビシンは静岡や山梨等で毛皮採取のために飼われていたものが放され、増殖したという。市内には80〜90年代に侵入。2000年代に市全域に分布し、森から市街地までどこにでも生息する。両種とも動植物を食料とし、家の屋根裏でも出産する。捕獲数が一定に推移している現状に小池教授は「(両種とも)市内の分布拡大は終了した」とし、市内に定着したと分析する。戸塚区に住む男性(74)は、ハクビシンとみられる動物に庭を荒らされた一人。敷地を網で囲ってから被害はないが、近くの知人宅では被害が続いており、「様子をみて市に相談するつもり」と話す。市では県の研修で動物の見分け方や罠のかけ方等を学び効率的な捕獲に努めている。依頼数を今後も横ばいと予測し「被害に困ったら相談を」としている。
(ハクビシンが定着繁殖、警戒強める:和歌山)
全国で農作物被害や家屋への侵入被害を出している外来哺乳動物「ハクビシン」(ジャコウネコ科)が、和歌山県田辺市で定着繁殖していることが市の捕獲状況で分かった。2、3月に新庄町で5匹が相次いで捕獲され、昨年生まれの幼獣も含まれていた。田辺市は「繁殖しているのは間違いない。今後、アライグマと同じような状況になる恐れがある」と警戒を強めている。新庄町で捕獲されたのは、2月12日=幼獣雄(重さ1・8キロ)▽同月19日=成獣雄(4・7キロ)▽3月3日=成獣雄(同)▽同月6日=幼獣雌(1・8キロ)▽同月24日=成獣雄(4・8キロ)。哺乳類に詳しい田辺市稲成町、ふるさと自然公園センターの鈴木和男さんは「たまたま捕れているというレベルではない。確実に定着し繁殖している。相当数が生息し、いま捕れているのは氷山の一角にすぎないだろう」と危惧している。市農業振興課は「初期の段階で食い止めたい。もしハクビシンを見掛けた場合は情報提供してほしい」と呼び掛けている。紀南地方で昨年までの捕獲例は、2012年5月に白浜町十九渕で妊娠した雌と幼獣雌が相次いで捕獲され、13年に田辺市新庄町北長、同市上秋津左向谷、白浜町平、同町塩野の計6匹だった。県によると、県北部では、06年度に日高地方で2匹、08年度に海草地方で1匹、11年度に那賀地方で1匹、12年度に伊都地方で1匹の捕獲例があった。関東地方では深刻な状況になっており、埼玉県でのハクビシンの捕獲数は02年度に58匹だったものが06年度には6倍の352匹に膨れ上がり、07年度に431匹、08年度には974匹と千匹に迫った。12年度も917匹捕獲している。ハクビシンは胴の長い体形で40センチほどの長い尾が特徴。体色は黒っぽい。樹上生活に適しており、雨どいを上ったり、電線を伝ったりできるため、侵入を防ぐのが極めて難しい。雑食性だが特に果実が好物。これから被害が拡大する可能性がある。
(ハクビシン捕獲、市街地での被害に警戒:栃木)
大田原高(紫塚3丁目)の敷地内で16日、ハクビシンが捕獲された。同校が2月に生息を確認し、近隣への被害防止を目的に捕獲を始めてから4匹目。ハクビシンは農作物の食害だけでなく、家屋にふん尿被害をもたらす。市街地での相次ぐ捕獲に市でも警戒を強めている。ハクビシンはジャコウネコ科で夜行性。額から鼻にかけての白い線が特徴で、体長1メートルほど。野菜や果実など農作物への食害のほか、空き家や神社の天井裏などに営巣するため、建物へのふん尿被害も問題となっている。市は2013年3月、市鳥獣被害防止計画の対象鳥獣に、ハクビシンを追加した。同校事務室によると、職員が「ネコじゃない動物がいる」との目撃情報を基に見回りをしていると、2月17日の大雪の日に、西門付近で数匹のハクビシンを確認。「近隣の住宅地に被害を出さないように」と、市に捕獲許可を申請した。市は付近でのふん尿被害防止を目的とする有害鳥獣捕獲許可を出した。同校は市から借り受けた箱わなを、市鳥獣被害対策実施隊(橋本公夫隊長)の技術指導の下に設置、3月中に3匹捕獲した。この日は1匹が箱わなにかかり、実施隊メンバーが近づくと、わなの中から盛んに威嚇していた。同校事務室は「近隣への被害を防ぐことができ、ほっとしている。かわいそうな気持ちもあるが…」と話した。

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