<射撃ニュース6月>

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(草刈り中にクマに襲われ男性大けが:宮城)
25日夜、宮城県大崎市で農作業中の男性(63)がクマに襲われ、顔などに重傷を負った。警察によると、25日午後6時20分ごろ、大崎市岩出山の水田で農作業中の男性が茂みから出てきたクマに襲われた。男性は額や頬をひっかかれて重傷を負ったが、命に別条はない。クマは子グマ1頭を連れていて、親子のクマと見られる。現場から2キロほど離れた小学校では26日朝、全校児童が保護者の車で登校した。保護者「(子ども)1人ではちょっと歩かせられない状況ですね。(Q家が近くても?)近くても車です」現場は林が点在する中山間地域で、周辺では今月16日にも親子のクマが目撃されていた。
(クマに襲われ男性がけが:長野)
27日午前、松本市の林道で猟友会の男性(76)がシカ用のわなにかかっていたクマに襲われて顔をかまれて大けがをした。クマは体長約160センチで2人が近づいてきたことに驚き暴れた際にわなが外れて襲ってきたという。クマはそのまま山に逃げた。
(69歳男性、顔や両腕を引っかかれる:岐阜)
岐阜県揖斐川町坂内広瀬の大谷川でも28日午前9時半ごろ、同県瑞穂市から釣りに来ていた男性(69)がクマに顔や両腕を引っかかれ、軽傷を負った。揖斐署によると、男性は、この地域で同日解禁となったアユの友釣りをしていたところ、襲われた。クマはすぐに逃げた。身長約1メートル75の男性と同じくらいの背丈だったという。
(老いた飼い犬、クマに立ち向かう:石川)
28日午前9時10分頃、金沢市御所町の御所第2配水池近くの山道で、近くに住む男性会社員(63)がクマに頭と尻をかまれ、頭を切るなどの大けがを負った。男性は妻(59)と飼い犬の散歩中で、犬がほえるなどしたため、クマは山の中に逃げたという。金沢東署などの発表によると、クマは体長約1メートル70の成獣とみられ、近くにはいずれも体長約80センチのクマ2頭がいた。3頭は親子とみられる。男性が木の上にいるクマ2頭を見つけた直後、背後から突然、成獣のクマに襲われたという。飼っていた中型の犬が、猛然とほえて立ち向かうと、3頭は山中に逃げていったという。現場は、「御所ニュータウン」の住宅街まで約250メートルの山道。この周辺では25日にもクマの足跡が見つかり、回覧板などで注意を促していた。2人が助けを求めて駆け込んだ近くの家の男性(46)は、「男性が頭から血を流しながら家に駆け込んできたので驚いた。子どもが多い地域なので、同じようなことが起きないか心配」と話した。猟友会のメンバーや同署員、金沢市職員らが周辺を捜索したが、28日午後9時現在、クマは見つかっていない。市は周辺住民に、チラシ700枚を配るなどし、クマの出没に警戒を呼びかけている。市森林再生課によると、市内でのクマの目撃情報は今年4月以降24件目。春から夏にかけて、冬眠から目覚めたクマが山中を迷い、人里に現れることが多いという。子連れのクマは特に警戒心が強く、同課は「山の中へ入る際は、鈴やラジオを身につけるように」と注意喚起している。クマに襲われた主人を救ったのは、雌のシバ犬「ショコラ」だった。男性と妻は、日課の散歩のため山道に入ると、ショコラが、急にきょろきょろと周囲を警戒し始めたという。2人は「シカでもいるかな」と思ったが、木の上にいるクマ2頭に気づいた直後、いきなり親とみられるクマに襲われた。うつぶせに倒れ込んだ男性に覆いかぶさってきたクマに対し、ショコラは背後から飛びかかった。ほえたり、クマの背中に乗ったりすると、3頭は山中に逃げたという。男性の妻によると、ショコラは10年ほど前に友人からもらったという。子犬の頃はボール遊びが好きだったが、最近は老いたせいか、寝そべっていることが多いという。普段はおとなしく、妻は「知らない人が家に来てもほえない。番犬失格」と笑う。男性はショコラを「わんこ」と呼んで、毎朝一緒に散歩するなどかわいがっているという。男性は頭を縫うほどのけがを負ったが、妻は「ショコラがいなかったら、私たちの命も危なかった。感謝している」と忠犬の勇敢な姿をたたえた。
(女性がサルに襲われ、軽いケガ:愛知)
29日、愛知県豊橋市で帰宅途中の女性がサルに襲われ、軽いケガをした。付近ではサルの目撃情報があり、警察で注意を呼びかけている。警察の調べによると、29日午後4時45分ごろ、豊橋市杉山町の路上で、公務員の女性(40)が歩いて帰宅途中、目の前にサルが現れ、右足をかまれた。女性が大声を上げたところ、サルはいったん逃げたが、再び女性に近づき今度は左足にかみついて逃げたという。女性は軽いケガ。現場付近では今年5月以降、サルの目撃情報が約10件あり、警察ではパトロールをするなどして、注意を呼びかけている。
(野外施設、クマ目撃で閉鎖:北海道)
札幌市南区の野外スポーツ施設できのう、親子とみられる2頭のクマが目撃され、市では、施設の大部分を閉鎖し警戒を続けています。きのう午後3時半ごろ、札幌市南区の「藤野野外スポーツ交流施設」で、自転車に乗っていた人が親子とみられる2頭のクマを目撃しました。クマは、目撃した人の3、4メートル先の斜面を歩き人に気づいて、立ち去ったということです。(施設の担当者)「(クマが)最初は威嚇したみたい」。市では、来月12日まで、施設の大部分を閉鎖し、パトロールを続けるということです。南区では、きのうからきょう未明にかけ、北ノ沢と簾舞でもクマの目撃があり、警察などで警戒しています。
(サクランボ畑、クマが荒らす?:山形)
26日午前9時ごろ、南陽市新田の男性(63)が所有する同市川樋のサクランボ畑の実が食べられていると、男性から南陽署に届け出があった。クマの仕業とみられ、計6本で被害総額は約17万円に上るとみられる。同署によると、26日午前4時50分ごろ、畑に掛けたネットが破られているのを発見。サクランボの木6本の枝が折られ、付近にはクマのふんのようなものが落ちているのを確認した。前日午後6時には異変が無かったため、クマは夜間に盗み食いをしたとみられる。被害に遭ったサクランボの木の品種は、ナポレオン3本、佐藤錦2本、高砂1本。
(登校中にクマ目撃:栃木)
30日午前7時45分ごろ、那須塩原市木綿畑の山林でクマ1頭が目撃された。那須塩原署によると、クマは体長約80センチ。通学中の中学生が山林内にいたクマを目撃し、登校後先生に報告し、学校が同署に通報した。クマは体長から子グマとみられ、現場付近には学校などがあるため、付近の検索や警戒を呼び掛けている。
(クマの目撃情報相次ぐ:富山)
富山県内では29日、山あいでクマの目撃情報が相次ぎ、警察が注意を呼びかけています。氷見警察署によりますと午前6時頃、氷見市飯久保の休耕田をクマと見られる体長1メートルほどの動物が歩いているのを、ウォーキング中の男性が目撃して警察に通報しました。現場は、山のふもとの休耕田で、クマと見られる動物は、山沿いに歩いていったということです。近くには、民家のほか小学校や中学校もあるということで、警察は近くの住民に注意を呼びかけています。一方、午後0時30分頃には、黒部市宇奈月町栃屋の山あいの十二貫野湖の近くで、体長50センチくらいのクマ1頭が道路を横切るのが目撃されました。近くに民家はありませんが、牧場などがあるということです。警察や有害鳥獣捕獲隊が周辺をパトロールするとともに、注意を呼びかけています。
(クマ2頭目撃:富山)
26日午後3時40分ごろ、砺波市庄川町名ケ原の休耕田でクマ2頭を目撃したと住民が市役所に通報した。市などによると、2頭とも成獣。1頭は竹やぶ、もう1頭は沢に逃げたという。現場は庄川右岸の山間部で、南東約100メートルに集落がある。
(クマ目撃:新潟)
26日午後3時ごろ、十日町市新宮甲で、入間川を歩いて渡るクマ1頭を目撃したと、護岸工事中の建設作業員が十日町署に通報した。同署によると、クマは体長約1メートル。現場は野中集落に近く、最寄りの民家までは約150メートル。
(カラスの駆除、1羽あたり1000円で:沖縄)
竹富町農林水産課(野底忠課長)は本年度、県の鳥獣被害防止総合対策事業を活用し、小浜島、黒島、西表島を中心にカラスの駆除を実施する。カラスにより西表島のパインなど作物や小浜島、黒島の子牛に被害が出ていることから、被害防止に向けて町猟友会(河合正憲会長)の会員35人で構成する町鳥獣被害対策実施隊が銃器で駆除を行い、町が1羽あたり1000円を支払う形で年間250羽の駆除を予定している。同課によると、西表島ではパインを中心に作物への被害が発生している一方、黒島では今年1月に子牛が被害に遭い死んでいるほか、小浜島でも子牛がカラスにつつかれてケガを負ったためセリ価格に影響が出るなど、黒島・小浜島ではこれまでに十数頭の被害が出ているという。町では黒島と小浜島で年3回ずつ、銃器を使ったクジャクの駆除事業を展開しているため、クジャク駆除と併せてカラスの駆除も実施する方向で調整を進めている。同課の野底課長は「西表島ではカラスの駆除を猟友会にお願いしていた。会員の少ない小浜や黒島では、生まれたばかりの子牛がカラスにつつかれたケガが原因で死ぬなど、畜産への被害が出ている。農家には深刻な問題で安定的な農業経営のためにもクジャク駆除と調整しながら一定のカラス駆除を行いたい」と話している。このほか、波照間島や黒島では自転車に乗せてあった観光客の荷物をカラスがあさり、中身が散乱。荷物をカラスに持ち去られるケースもあることから、野底課長は「一定程度、カラスを駆除することで観光客への被害も軽減できるのではないかと考えている」と期待する。
(クマ捕獲12頭目、昨年同時期の3倍:鳥取)
県内でツキノワグマの捕獲が続いている。26日には岩美町と鳥取市国府町の2カ所で1頭ずつが捕らえられた。今年はこれで12頭を数え、昨年同時期(4頭)の3倍となった。県緑豊かな自然課によると今年は特に雄の活動が盛んで、人里に現れる危険性もあり注意が必要という。26日朝、岩美町外邑(とのむら)の山林でイノシシ用のわなに、体長1・3メートル、体重79キロの雄がかかっていた。推定年齢は16歳。集落から約300メートル離れた地点だったという。さらに同市国府町雨滝でも同様に体長1・1メートル、体重41キロの若い雄が捕らえられた。2頭とも麻酔を打たれ、発信器などを付けられた後、別の山林に放たれたという。同課によると、捕獲は5月に6頭、今月もこれで6頭となったが、全てが雄。同課の西信介係長は「昨年は山の木の実などが豊作で、妊娠した雌が多かった。これらの雌は今年の繁殖期(5〜6月)は交尾対象にならず、雄が雌を求め活動範囲を広げている」と分析。「動きが活発な分、人がばったり遭遇するケースも増えてくる」と危惧する。遭遇した場合は、ゆっくり距離を取り、ある程度離れたところで大きな声を出し、自分の存在をアピールすることが効果的。焦って背中を向けて逃げると追いかけてくるという。一方、繁殖期が終わった7月末から8月にかけては山の餌が枯渇し、農作物を狙って果樹園などに出没するケースが増えるという。
(シカ捕獲数、最多の5306頭:栃木)
県内で農作物などの被害を引き起こすシカの2013年度の捕獲数は、過去最多の5306頭に上ったことが県のまとめで分かった。最も多かったのは日光市。東京電力福島第一原発事故を受け、放射性物質が飛散した山に入るハンターが減少する懸念もあったが、捕獲頭数に応じて交付される報償金制度に効果があった。
捕獲数の最多記録が更新されるのは二年連続。一三年度は前年度(三千四百六十六頭)比で53・1%の大幅増となった。内訳は、有害捕獲などが二千五百八十頭、狩猟が二千七百二十六頭。市町別では、日光市が全体の六割超となる三千三百四十六頭。次いで鹿沼市の六百六十六頭、佐野市の五百三十五頭。シカの生息域が広がる県南西部に集中した。県内では一九八〇年代から、耕作放棄地などの増加に伴ってニホンジカが増え、奥日光の高山植物や樹皮を食べ荒らす被害が拡大。県は保護管理計画で「夏期の生息密度を一平方キロ当たり一頭まで段階的に低下」させるとの目標を定め、狩猟による捕獲や個体数の調整を進めている。最近十年の捕獲数は二千頭前後で推移してきた中、原発事故後、放射性物質が付着した植物などを食べた野生のシカ肉から、国の当時の暫定規制値(一キログラム当たり五〇〇ベクレル)を超える放射性セシウムを検出。二〇一一年十二月、国から出荷制限を受けた。日光市は、農作物などの被害を減らすためイノシシ、サルを捕獲すると報償金が出る制度を設けており、原発事故後の一二年度にシカも対象に加えた。報償金は一頭につき五千円。一三年度からは、国の事業でも成獣のシカ一頭の捕獲に対し、六千円が上乗せされるようになった。ハンターの多くは食用の狩猟が目的。県の担当者は当初「ハンターが狩猟に来なくなってしまえば、シカの食害も減らない」と懸念していた。ただ、捕獲後のシカを食用にできなくても報償金がそれを補う形になり、結果的に捕獲数の押し上げにつながったとみる。県は本年度、県全体でシカの生息状況を把握するための調査を進めている。県の担当者は「増えすぎた個体数の調整は今後も必要」としている。野生鳥獣による二〇一三年度の農作物の被害総額は、前年度比3・9%減の二億九千六百万円となり、三年ぶりに減少した。獣類の二割超を占めるシカの被害も同9・3%減の四千九百万円にとどまった。シカの農作物被害は日光、足利、佐野の各市で多い。県農村振興課は、被害が減った背景について「日光市でのシカ対策の成果が見られたため」と説明。シカの捕獲数が増えた分、農作物の被害も抑えられた形だ。このほか、獣類で被害額が最も大きいのはイノシシの一億九百万円。前年度比6・0%減となったが、真岡、鹿沼両市をはじめ広範囲にわたった。前年度より増加したのは、サルの千九百万円。那須町の別荘地に出没し、周辺の農作物が食べ荒らされるケースがあった。鳥類は七千八百万円に上り、カラス、ヒヨドリ、カモによる被害が目立つ。作物は稲、果樹、野菜などが狙われる。シカなどの鳥獣捕獲に対しては、自然保護団体などに異論もある。
(ニホンジカ捕獲1271頭:長野)
茅野市鳥獣被害対策協議会は26日夜、市役所で総会を開き、昨年度のニホンジカの捕獲頭数は1271頭で、計画の1000頭を上回ったと報告した。今年度も1000頭の捕獲を計画しているが、5月末時点で400頭以上を捕獲。市は「状況によっては今年度も目標を上回る」との見通しを示した。捕獲実績のうち、市が一昨年7月に設置した「鳥獣被害対策実施隊」のわな猟が1071頭(計画700頭)に達した。諏訪猟友会茅野支部の銃とわなによる猟は200頭だった。わな猟免許を持つ同支部会員でつくる捕獲実施隊は4~11月の計228日活動。7月から始動した前年度に比べて活動期間を70日以上増やしたことで、前年の496頭を大幅に上回る成果を上げた。野生鳥獣による昨年度の農作物の被害は、被害面積1851アールで前年度に比べ約14%減少。被害額は約3055万円で、同じく450万円ほど減った。市は「防護柵の継続的な設置や捕獲圧力を高めたことが減少の要因」としたが、農業従事者の減少に伴う耕作放棄地の増加や、被害に遭っても市に報告していない農家もあり、「一概に数字だけで語れない面もある」と説明した。会長の柳平千代一市長は「捕獲と防御の両面で取り組み、目標を上回る成果を上げたが、さらに捕獲圧力を強めなくてはいけない。連携して対策を進めたい」と協力を呼び掛けた。
(イノシシ急増、対策急務:島根)
北山山地(島根県出雲市)の大社地区で、ニホンジカを捕獲する仕掛けにイノシシがかかるケースが増えている。同地区では、イノシシはほとんど生息していなかったとされ、関係者は「ここ数年で爆発的に増えており、近い将来、イノシシ被害も出てくるだろう。対策が急務」と話す。同地区では、シカが角をこすったとみられるヒノキやスギの傷のほか、野菜など農作物への被害が深刻で、銃や仕掛けによるシカの捕獲を続けている。ところが、出雲猟友会・大社有害鳥獣捕獲班長の北川恒夫さん(79)によると、平成22年10月にイノシシ1頭がシカの仕掛けにかかったのを最初に、24年は6頭、25年は14頭、今年もすでに7頭にのぼるなど、イノシシが急増している現状がうかがえる。北川さんは「国道431号の近くで捕獲したケースもある。国道を超えれば水田で被害が出る」と心配する。県中山間地域研究センター鳥獣対策科の金森弘樹科長は「シカと比べてイノシシは繁殖スピードが早く、捕獲だけでは対応しにくい。水田や畑の電気柵、ネット柵導入の支援も検討していく」と話す。
(農作物食い荒らし、被害額は3億3千万円:和歌山)
イノシシなど野生鳥獣による和歌山県内の平成25年度の農作物被害が、前年度比6・2%減の約3億3100万円だったことが27日、県農業環境・鳥獣害対策室のまとめで分かった。被害額・被害面積ともに微減し、同対策室は「鳥獣の捕獲や農地の防護柵設置など、今後も対策を続けていきたい」としている。被害金額は、動物別に、イノシシが1億7431万円で最も多く、全体の53%を占めた。次いで、サルが5022万円(15%)、シカが4487万円(14%)、アライグマが3046万円(9%)など。イノシシやアライグマの被害は県全体に分布している一方、サルやシカは比較的、有田以南の地域に出没する傾向があるという。被害対象はミカンや柿などの果樹が77%、野菜は10%、水稲は8%だった。被害面積は計765ヘクタールで、前年度よりも約20ヘクタール減少。イノシシによる被害が349ヘクタール、シカが155ヘクタール、サルが97ヘクタール、アライグマが58ヘクタールだった。同対策室担当者は「昨年度は全体的に被害が減少した」といい、「捕獲を中心に、農地に防護柵を設置したり、火薬を使って動物を追い払ったりと、地域の地道な対策の結果だと思う」と話した。
(人工島・西宮浜にイノシシ:兵庫)
西宮市沖の人工島・西宮浜に、昨秋からイノシシ1匹がすみ着いた。港を隔てた六甲山地からやってきたとみられるが、どうやって迷い込んだか、その足取りは謎だ。毎晩のようにうろつき、不安を覚える住民の声を受けて市は捕獲に乗り出したが、住宅地のため猟銃は使えずわなにもかからないため、捕獲は難航している。現場を訪ねた。西宮浜は、市中心部から南約2キロにある埋め立て地。約147ヘクタールに、工場や倉庫のほか、高層マンションや小中学校、ヨットハーバーなどが建ち、約7600人が暮らす。昨年10月下旬、地元の交番から「西宮浜でイノシシの足跡が見つかった」と市に連絡があった。西宮浜と岸を結ぶのは2本の橋だけ。餌場になる田畑もないため、連絡を受けた市職員は耳を疑って「『西宮浜』ですか」と2回、聞き返したという。複数の目撃者によると、イノシシは体長約1メートル。西宮浜北側の海沿いの市営グラウンド周辺で夜間に活動し、近くの茂みを根城にしているらしい。人と目が合っても逃げるそぶりもなく、平然と歩いているという。グラウンドに足を運んでみると、周囲には工場や倉庫などが並び、餌を得られるような場所はなさそうだった。市は昨年11月から捕獲に乗り出したが、周囲はマンションや学校がある市街地で、鳥獣保護法の規定で猟銃の使用は禁じられている。茂み近くの植え込みにわなを仕掛けたが、イノシシが立ち寄った形跡はなかった。市は、イノシシは西宮の隣の芦屋市北部まで広がる六甲山地から来たとみる。しかし、西宮浜に行き着くには、JRや阪神、阪急の線路や市街地を越えて南下したうえで、歩行者と自転車専用の約60メートルの橋か、自動車が走行する約600メートルの橋を渡るか、海を泳ぐことになる。市の担当者は「足取りは想像もつかない」といぶかる。グラウンド周囲には、イノシシに注意を促すポスターが掲示されている。現状では打つ手がなく、市は「イノシシは住宅に近づかず、切迫した状況でもないため、強硬手段を取りにくい。猟友会などに相談して対策を考える」。しかし、住人の60代男性は「市営グラウンドは子供が使う。暴れると危ないので捕まえてほしい」と不安げだ。今月上旬に訪れた当日も、少年サッカーの練習があった。
(イノシシ餌付け、注意無視なら氏名公表:兵庫)
神戸市は26日、住宅地でイノシシに人が襲われる被害が相次いでいることを受け、注意に従わず、餌付けをした人の氏名を公表する方針を決めた。イノシシは本来、臆病な動物だが、餌付けによって人を恐れなくなると、餌を求めて凶暴化するケースがあるため、市は2002年に全国初のイノシシ餌付け禁止条例を施行。しかし効果がみられないため、条例を改正し、抑止力を高めることにした。同市内では今年4月以降、イノシシによる被害が20件発生。今月24日には、山陽新幹線・新神戸駅近くの路上で、通学途中の女子中学生(14)ら5人が体当たりされたり、かまれたりするなど、これまでに負傷者は18人に上っている。市によると、1970年頃から六甲山から下りてきたイノシシに餌を与える住民やハイカーが後を絶たず、同条例を制定。出没が多い東灘、灘、中央の3区を規制区域に指定し、餌付けをした人に口頭指導や文書勧告を行えるようにした。しかし、指導や勧告に従わない人も多いという。
(狩猟者の「新人」確保に力:岩手)
高齢化により減少傾向にある狩猟者の確保に向けた取り組みが県内で活発化している。県は若者の関心を高める研修事業に着手。猟友会も「地域密着型」の狩猟者養成を本格展開する。鳥獣による農作物被害への対応が迫られる中、一部の自治体は狩猟免許取得時の費用補助に乗りだした。県によると、2013年度の県内狩猟免許所持者は2481人(暫定値)で、03年度に比べ888人減少。県猟友会の会員もピーク時(1976年度)は9147人だったが、高齢化や若者の趣味の多様化で、13年度は1667人まで減った。一方、12年度はシカやクマなどによる農作物被害額が5億1200万円と過去最高。近年はシカの成育域が拡大し、有害捕獲だけでも08年度の308頭から13年度は約3400頭(速報値)に増加。クマの人的被害も相次いでいる。そこで県は29日、狩猟に興味がある人や狩猟免許取得から3年以内の「新人ハンター」を対象に、盛岡市内で担い手確保に向けた研修会を初開催。県猟友会の協力を得て、若手狩猟者の経験談を聞いたり、わなを使った学習などで、主に若者の免許取得に結び付けたい考えだ。10月下旬には模擬猟や射撃教習などを企画し、参加者同士のネットワークづくりにつなげる。
(ジビエふるまう「狩りガール」:神奈川)
狩猟でとれた野生動物の肉「ジビエ」を使った料理のおいしさを広めようと、横浜市金沢区の野島公園で29日、バーベキューのイベントが開かれた。企画したのは、同市保土ケ谷区に住む上野朱音(あかね)さん(28)。東京・神保町の老舗ロシア料理店で料理人として働きながら、昨秋に狩猟免許と空気銃の免許を取得した「狩りガール」。先輩ハンターらと丹沢などで狩猟経験を積むうちに、とれた肉をおいしく食べてもらえるよう、自分の料理の腕を生かしたいと思った。管理捕獲でとれた肉などを使い、「鹿ロースのたたき」や「イノシシのシュラスコ風炭火焼き」などの力作が登場。「下ごしらえで毎晩、3時間ほどの睡眠でした」。先輩ハンターや狩猟免許を取る予定の大学生など約30人が集まり、「やっぱりプロが作ると違う」とジビエの魅力を再確認した。
(厄介者ハクビシン、県西部で農作物被害:富山)
県農村振興課によると、県内のハクビシンによる2013年の農作物被害額は263万円。獣類ではイノシシ(3656万円)ニホンザル(1325万円)に続き3番目に多かった。イノシシは稲が中心なのに対し、ハクビシンは雑食ながら、果物が特に好物で熟した実を狙うという。
(野生の王国が広がってゆく:福島)
宮城や岩手の被災地では、防潮堤をめぐる問題がさまざまに議論されている。たとえば、人を守るために造られるはずの巨大な防潮堤の内側に、住むべき人がいない、といった近未来予想図がしだいに姿を現わしつつある。ほとんど一編の諷刺[ふうし]的な図柄ではないか。3・11の海岸線をそのままに維持しようとする、壮大な、それゆえに無駄なプロジェクトのようにも感じられる。ともあれ、いま、人と自然、文化と野生とを分かつ境界線をいかに引き直すか、という問いが、これまでとはまるで異なったかたちで問われはじめている。海でも山でも、この境界線のあたりに未知なる風景が生まれつつあるのかもしれない。はじめて、田んぼや畑が丸ごと電気柵によって取り囲まれているのを見たのは、10年ほど前のことだ。中国地方の小さな町で、その異様な光景に遭遇したのだった。野生動物による食害から田畑を守るために、電気の通じた防護柵を張り巡らしている、と教えられた。そのとき、この国の農業の将来像を見たように感じた。どうにも言葉にはしがたい、鈍い、しかし重い衝撃に打たれたのだった。小さな畑を囲っているのではない。電気柵は一面に広がっている田や畑を、いや、ムラそのものを大きく囲い込んでいた。それから10年足らず、ふと気が付くと、通い慣れた岩手の町にも、この電気柵は当たり前の顔をして広まっていた。うかつにも見過ごしていただけだ。すでにそれは、遠い将来に訪れるかもしれぬ光景ではなく、ありふれた現実のひと齣[こま]になっていたのである。とりわけ震災のあと、東北とはかぎらず、おそらくは東日本の全域で自然生態系のバランスが大きく崩れはじめている。野生の獣たちが、誰の眼にもあきらかなほどに繁殖を遂げつつあるようだ。シカが増えて困っている、イノシシが北東北にまで棲息[せいそく]エリアを広げている、と聞いた。岩手あたりでも、汚染されて食べられない野生動物は、狩猟の対象とはならないから、安心して繁殖することができる。増えた動物たちはエサを求めて、棲息エリアを広げてゆく。3・11から半年も経たぬ頃に、わたしはおずおずと、福島から汚れた野生の王国が広がってゆく、と語りはじめた。いわば、チェルノブイリがそれを予告しているからだ。農業は変わらざるを得ない。たんなる線量の問題には留まらない。そもそも人口が急激に減少してゆく社会では、暮らしや生業をそのままに維持することはむずかしい。それはしかも、たんに福島に固有の問題ではない、東北一円に、いや東日本の全域に広がってゆく問題である。近世の岩手では、イノシシによるケガチ(飢饉[ききん])が深刻だった。そんなものの再来はありえない、と言い切れるだろうか。いずれにせよ、東日本大震災のあとには、山でも海でも、人と自然との境界をゾーンとして引き直すことが、猶予のならぬ仕事になったのではないか。我々はきっと、未知の課題を数も知れず背負わされてしまったのである。
(害獣イノシシ、内臓活用:富山)
昨年夏、富山大学「和漢医薬学総合研究所」の渡辺志朗准教授(50)は、ある実験に成功した。イノシシの胆汁(たんじゅう)とニワトリの卵の黄身などを混ぜ、人間の体内の小腸と同じ37度で温めたうえで、20分ほど時間を置く。その後、脂肪が消化されて生じる脂肪酸の有無を試験薬を使って調べた。すると、試験薬が反応し、脂肪酸があることを表す黒斑がくっきり浮かびあがった。イノシシの胆汁によって、卵に含まれる脂肪が分解された印だった。思った通りの結果だ――。今後の研究への期待に胸を膨らませながら、渡辺准教授は胆汁を提供してくれた岡山県吉備中央町の役場に、電話で「実験成功」を伝えた。
(ヤギ放牧で農地再生へ:和歌山)
紀美野町松瀬の遊休農地で27日、ヤギを放牧して雑草を食べさせ、農地の再生を図る県の「放牧による草刈りレスキューモデル事業―農村の草刈り応援隊」が始まった。県内の農村で高齢化、農家の担い手不足による遊休農地や維持管理不足のため池が増え、農作物への病害虫の発生、イノシシの生息域の拡大、景観の悪化が問題になる中、課題解決の新たな手法として牛やヤギといった草食家畜の放牧をモデル的に実施。地元のまちづくり団体「紀美野いきいき講中」(尾初瀬鈴子代表)がヤギ2頭を2カ月間借り受け、遊休農地となっている水田2カ所合わせて約40㌃に放牧し、再生と適正な維持管理を進める。この日、すさみ町の県畜産試験場から8歳で雄の太郎と雌の花子がトラックで到着。地域住民や町議ら約40人が見守る中、放たれると、早速ムシャムシャ草を食べていた。住民らは「すごい食欲やな~」「草刈り機いらんな」と笑顔で見守り、尾初瀬代表(69)は「遊休農地の問題は待ったなし。ヤギさんにいっぱい食べてもらって、少しでも解決できれば」と期待を込めていた。
(イノシシ被害ヤギで防ぐ:熊本)
イノシシによる農作物被害を減らそうと、天草地域の活性化に取り組む市民団体「天草デザインプロジェクト」(金子順子会長)が、耕作放棄地でヤギを飼育して草を食べさせ、イノシシの隠れ場所をなくす試みを始めた。リーダーの金子寛昭さん(54)は「除草の手間が省け、ヤギを見れば心も安らぐ。様々な効果が期待できる」と話している。県むらづくり課によると、2012年度のイノシシによる県内の農産物被害は約3億2580万円で、有害鳥獣による農作物被害の約6割を占めている。元々は警戒心の強い動物だが、餌の豊富な人里に来るようになり、生息範囲を広げている。被害を減らすには▽果実などを確実に収穫する▽生ごみを放置しない▽農地周辺の草を刈り、隠れ場所をなくす――ことが有効とされている。ヤギに耕作放棄地などの雑草を食べさせ、有害鳥獣対策に役立てる取り組みは、全国各地で行われている。同課は「除草目的でヤギを飼育する例はあるが、県内でイノシシの被害対策に飼うのは珍しいのではないか」と話している。天草市では、本渡地区の市街地周辺でも、イノシシが水稲などを食い荒らしたり、通学路に出没したりするケースが相次いでいる。そこで同団体は、ヤギの活用を思い立ち、上天草市の畜産農家から雑種3匹を譲り受け、今月から飼育を始めた。当面、本渡地区2か所で試験的に飼い、食べる草の量や除草効果などを検証する。9月頃には、県の補助事業を活用して、4匹を追加購入するという。今後は、高齢化などで除草が進まない地域にヤギを貸し出す派遣事業や、乳を活用した加工品の開発などにも取り組みたい考えだ。金子さんは「ヤギがしっかり働いてくれれば、除草剤を使う必要もなく、環境にも優しい。事業を軌道に乗せ、雇用創出にもつなげたい」と話していた。
(クマ追い払うベアドッグ:長野)
長野県軽井沢町でツキノワグマを追い払うベアドッグが来年、米国モンタナ州からやってくることが決まった。軽井沢では、住宅地に出没するクマを追い払うため、ベアドッグのブレットが活躍していたが、昨年4月に病死して以来、不在になっていた。新たなベアドッグは、町で野生動物の生態調査をしているピッキオが、米国で繁殖や訓練に取り組んでいる団体に依頼していた。スタッフの田中純平さんら2人が渡米、今年3月に生まれた犬の中から相性の合う2匹を選んだ。それぞれ「たま」(メス)、「ナヌック」(オス)と名付けられた。しばらくは現地で訓練を重ね、来年2月ごろに来日の予定という。ピッキオのスタッフは「たまは思慮深くどんな状況にも対応できそう。ナヌックは勇敢かつ冷静。軽井沢でも活躍してくれそうだ」と話している。
(モンキードッグ、新たに2匹:岐阜)
農作物を食い荒らす野生のサルに悩む郡上市がモンキードッグを導入して3年目。今年新たに2匹が加わり、7匹態勢になった。「犬猿の仲」とのことわざ通り、同市の畑で特命を帯びた犬たちと野生のサルの攻防が繰り広げられている。今月23日、同市八幡町でモンキードッグの認定証授与式があった。新たに認定されたのは、大和町の「元気」(雄2歳)と和良町の「ピーナッツ」(雌2歳)。日置敏明市長から認定証が渡された。飼い主らに囲まれた2匹は耳をピンと立ててりりしい姿を見せた。モンキードッグは野生のサルを追い払うように特別訓練を受けた飼い犬。2005年に長野県大町市が初めて採用し、サルの農作物被害を減らす効果を上げた。郡上市で導入されたのは12年2月。八幡、和良両町の農事改良組合がそれぞれ1匹ずつ取り入れ、13年2月に3匹を追加した。今年採用された「元気」と「ピーナッツ」は昨年9月から長野県安曇野の警察犬訓練所で訓練を受けた。半年間にわたり、サルの追い払い方や人に危害を加えないしつけなどを仕込まれ、今年3月に飼い主の元へ戻った。犬たちは飼い主やスタッフと散歩しながら地域をパトロール。サルを発見すると、手綱が放され、ほえながら群れを追い払う。犬の放し飼いは禁止されているが、国は07年に動物愛護法に基づき、適正な訓練やしつけを受けた犬がサルを追い払う行動に限り、放し飼いを解禁した。市農務水産課の調査によると、サル、シカ、イノシシなどによる農作物被害は市内全域で深刻化し、13年12月末の被害額は約5810万円に上る。被害の内訳は、シカ37・7%、イノシシ27・4%、サル24・2%。特にサルは防護柵を乗り越えて畑に侵入し、野菜や果物を食い荒らすため、対策に苦慮しているのが実情だ。日置市長は「モンキードッグはたくましく、一生懸命サルを追いかけて仕事をする。サルは知恵があって対策が難しいので、大いに活躍してもらいたい」と期待を寄せる。ピーナッツと行動をともにする和良町のボランティア団体「猪鹿鳥無猿隊」スタッフの池戸佳代子さん(63)は「シカやイノシシは防げるが、サルには勝てなかった。ピーナッツは訓練から戻った3月、サルを見つけると、『ワン、ワン、ワン!』とすごい勢いでほえて追い払った。私もサルに負けないぞという気持ちで頑張りたい」と話し、サル対策に決意を新たにしていた。
(3Dプリンター銃規制始動:アメリカ)
米国の独立宣言が採択された東部ペンシルベニア州フィラデルフィア市は30日までに、3Dプリンターを使った銃製造を禁じる条例を施行した。3Dプリンターで製造された拳銃が神奈川県警に初摘発され、日本でも革新技術の問題点が浮き彫りとなる中、規制に向けた全米初の試みとなる。米国では簡単に銃を調達できるが、3Dプリンターの普及に伴ってさらに入手が容易になるとの危機感が背景にある。条例案を提出したジョンソン市議(民主党)は「追随の動きもある」と強調。銃犯罪の悲劇を繰り返さないため、同様の取り組みが「広がってほしい」と期待している。

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(イノシシ襲撃防止へパトロール:兵庫)
神戸市の市街地で住民がイノシシに襲われる被害が続発していることを受け、同市は26日、新たな対策に乗り出すことを決めた。“人海戦術”で住民の安全を守るため、被害が集中している東灘、中央両区で警備員によるパトロールを27日から実施。さらに、山中にカメラを設置してイノシシの行動を分析し、市街地に近づけない手段を編み出す。同市が4月以降に確認した被害は20件で、昨年同期の10倍。兵庫県警などによると、これまでの負傷者は26人に上っている。事態を深刻に受け止めた同市は、パトロールの強化を決定。まずは東灘、中央両区に警備員を2人一組で配置し、夜間を中心に徒歩で警戒する。市職員も随時同行し、必要に応じて班を増やす。市によると、イノシシが山から下りてこないようにする方法は確立されていない。そこで、両区の山中にセンサーカメラを各10~20台設置し、出没しやすい場所や時間帯、頭数を把握。動物の生態に詳しい業者の協力を得て、イノシシが嫌がる臭いや音、道具などあらゆる手段を試す。また、市はイノシシに対する「餌付け」を条例で禁じているが、悪質な違反を確認した場合に名前などを公表できるよう「条例改正も検討する」としている。
(クロスボウ発射し車壊す:北海道)
洋弓銃(クロスボウ)を発射して車を壊したとして、北海道警札幌南署は26日、札幌市南区真駒内南町3、会社員柳万幹大容疑者(22)を器物損壊容疑で緊急逮捕した。発表によると、柳万容疑者は26日午前1時頃、札幌市南区藤野の商業施設駐車場に止めた車内から20~30メートル離れた乗用車に向けて矢を放ち、車を損壊した疑い。矢は後部のバンパーに突き刺さったほか、車の屋根には矢が当たったような傷が複数あったという。車内には20歳代の女性2人がいたが、けがはなかった。柳万容疑者は車で現場から逃走したが、約7キロ先の国道の電柱に衝突して停止しているのが見つかった。調べに対し、「ストレス発散のためにやった」などと供述しているという。クロスボウはピストル型で、柳万容疑者の車内からは大量の矢が発見された。今月23日には同区の民家の外壁に矢1本が刺さっているのが見つかっており、同署が関連を調べている。

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(年少射撃資格、下限年齢を8歳以上に引き下げ要望書提出)
2020年東京五輪・パラリンピックに向け若年層の選手を強化するため、日本ライフル射撃協会、日本クレー射撃協会など6競技団体は24日、空気銃の「年少射撃資格」の下限年齢を14歳以上から8歳以上に引き下げることなどを求める要望書を下村博文・文部科学相などに提出した。日本ライフル射撃協会などによると、アジア諸国でも日本に比べ、低年齢から空気銃を扱える国もあり、強化につなげているという。障害者射撃を含めた6競技団体は要望書で「(日本は)特に若年者の発掘育成や障害者の強化で他国に大きな後れをとっている」と主張。実際に火薬を使う装薬銃についても14歳を下限とする年少射撃資格の認定制度を新設するよう要望した。現行の銃刀法では14歳以上18歳未満が空気銃を撃つ場合、都道府県公安委員会が認めた年少射撃資格が必要。認定には公安委員会が開催する講習の受講やテストの受検のほか、都道府県体育協会や日本体育協会からの推薦書などが必要となる。日本ライフル射撃協会の松丸喜一郎専務理事は「責任を持って指導できるのは多くても100人程度。認定者は限られる」と説明。推薦書を得られるのは各競技団体の強化選手に限られるという。
(イノシシが市内を爆走、4人襲撃:兵庫)
24日午前8時ごろから午前11時35分ごろにかけ、神戸市中央区のマンション駐車場や路上で登校中の女子中学生(14)ら4人がイノシシ(体長約1・5メートル)に相次いで襲われた。地元の猟友会が出動し、午後1時5分に雌1頭を殺処分。午後5時55分に雄1頭を捕獲した。葺合署によると、午前8時すぎに、マンションの自宅を出た男性会社員(30)と女子中学生がイノシシに突進され、擦り傷や打撲を負った。午前10時ごろには同マンションに住む男性(83)が右太ももをかまれ、さらに午前11時35分ごろには現場の様子を取材していた朝日放送の男性カメラマン(46)が襲われて転倒。右太ももなどをかまれ、計16針縫うけがを負った。23日には、現場近くの小川に子どものイノシシ4頭が転落し、親とみられる2頭が川べりから見守る様子が目撃されていた。処分された雌と捕獲された雄が、この親とみられ、子ども4頭も24日になって、死んだ状態で発見された。
(イノシシ来襲、4月以降けが人続出26人:兵庫)
神戸市の中心部に近い住宅街で24日午前、住民らが次々とイノシシに襲われ、女子中学生ら4人がけがをした。4月以降、市東部を中心に被害が出ており、負傷者は市内で26人に上る。今はイノシシの繁殖期で、人への警戒心が強まる時期といい、専門家は「イノシシを興奮させないように」と注意を呼び掛ける。葺合署によると、同日午前8時ごろ、同市中央区葺合町蝉山で、体長約1・5メートルのイノシシに男性会社員(30)と、中学3年の女子生徒(14)が相次いで襲われ、負傷。約2時間後にも近くの男性(83)が右太ももをかまれた。さらに午前11時40分ごろ、この事案を取材中の民放テレビ関連の男性カメラマン(46)が両足をかまれ、約20針を縫うけがを負った。数日前から付近には親子とみられる6頭のイノシシが目撃されていた。襲ったのは雄の親とみられ、山にいったん逃げたが、夕方、地元猟友会などが確保。雌の親は殺処分され、付近の川で子はすでに死んでいたという。4~6月はイノシシの繁殖期で、子を守ろうとして人を襲うケースが増えるという。同署や市などによると、イノシシに襲われる被害は同市東部に集中。5月25日~6月17日、東灘区岡本付近で5人、5月19、25日は灘区鶴甲などで2人が被害に遭っている。負傷者は市内で計26人に上り、市と警察が協力して発生現場近くの巡回を強化している。イノシシの相次ぐ出没について、兵庫県森林動物研究センター(丹波市青垣町)の三木隆広・森林動物専門員は「餌付け行為による人慣れ」を指摘。餌がもらえると思って人に近づき、被害に発展する事態が推測されるという。三木専門員は「夜間のごみ出しも、餌を与えることになるため注意を」と話している。
(シカが上信越道に、危険なため射殺:群馬)
23日午後2時50分ごろ、藤岡市中の上信越自動車道ののり面にシカがいるとNEXCO東日本の職員が110番。県警高速隊が駆けつけたが捕獲は難航し、走行車両が事故に遭う危険が高いとして藤岡猟友会に駆除を要請。午後5時15分ごろ、シカは射殺された。NEXCO東日本によると、シカは数日前から周辺で目撃されており、職員や猟友会が行方を追っていた。藤岡猟友会の宮下章会長は「近くの鏑川に沿って平地に下りてきたのかもしれない」と驚いた様子。現場は高速道路本線や減速車線、料金所に囲まれたのり面。「中はびっくりするほど木や草が生い茂っており、エサには困らない穴場だったと思う」と分析した。メスのニホンジカで、体長1メートル、体重40キロだったという。
(捕獲隊が初のイノシシ駆除:富山)
高岡市福岡町沢川(そうごう)で、地区限定の有害鳥獣捕獲隊が24日までに、初めてイノシシを捕獲した。富山県の鳥獣保護区に指定されている同地区で、市の許可を受けて始めた活動が結実。農作物被害の抑制に向けた一歩で、隊員は「今後の励みとなる」と喜んでいる。沢川地区では現在、沢川集会所横などに6基のおりを設置している。このうちの一つで20日、体重約40キロの成獣のイノシシ1頭が入った。捕獲隊の結成後、隊員は市や県などが開催したおりの設置講習会に参加し、おりの設置場所やまき餌となる米ぬかの散布方法を市外のベテラン捕獲員から教わっていた。米ぬかが食べられるたびに根気強くまき直すなど日々の努力が捕獲につながった。前田由市代表(60)は「なかなか捕まえることができず不安だったが、ようやくおりにかかってくれた」と話し、高岡市は「おりの設置研修を開いたことも役に立った。さらなる捕獲を期待したい」(農業水産課)としている。昨年度、沢川地区では12頭のイノシシを捕獲しており、高岡市全体の捕獲数の半数近くを占めた。農作物被害が後を絶たず、民家周辺にも出没する事態となっていたため、鳥獣保護区の沢川で例外的に捕獲活動が行える隊員として住民4人を市が委嘱した。今年は23日までに、市内で5頭のイノシシが捕獲されている。
(登山道でクマ目撃相次ぐ:新潟)
柏崎市と上越市にまたがる米山の登山道周辺で登山者によるクマの目撃が相次いでいるとして柏崎市が登山者に注意を呼び掛けている。目撃情報があったのは15日と19日。15日が柏崎市の大平登山口から登る道で、子グマが1頭目。19日は上越市柿崎区の下牧登山口ルートで、中型のクマ2頭が目撃された。それぞれ柏崎市へ連絡があった。市によると米山の登山道でこれまでにクマが目撃されることはほとんどなかった。市では遭遇防止のため、登山の際はクマよけの鈴や音量を上げたラジオを携行することなどを推奨している。
(クマ目撃:新潟)
23日午後3時ごろ、上越市名立区瀬戸の牧場近くの農道で、クマ1頭を目撃したと、車を運転していた男性が同区総合事務所に通報した。市によると、クマは体長約1メートルで、山中に逃げた。市ではホームページなどで注意を呼び掛けている。
(クマ目撃相次ぐ:福井)
23日夜から24日朝にかけて、鯖江市北部と大野市でクマの目撃情報が4件相次いだ。けが人はいなかった。両市などが警戒を強化し、住民に注意を呼びかけている。23日午後10時40分ごろ、JR北鯖江駅から近い鯖江市神中町1付近の県道交差点で、通行人が成獣とみられるクマを発見した。同11時5分ごろには、約800メートル東の鯖江・福井両市をつなぐ石切橋付近で、別の通行人がクマを目撃した。目撃されたのは同じクマとみられ、山へ逃げた。一方、24日午前7時45分ごろ、大野市木本(このもと)の畑で体長1メートルほどのクマが見つかり、約15分後には近くの水路付近でも目撃された。市が痕跡を確認したところ、山に帰ったとみられるという。
(クマ目撃、周辺に住宅地:北海道)
紋別市内の国道にかかる跨道橋で、散歩中の男性がクマを目撃しました。市は看板を設置して、注意を呼びかけています。クマが目撃されたのは、紋別市大山町の国道にかかる跨道橋で、さきほど市の職員が注意を呼びかける看板を設置しました。午前5時20分ごろ、散歩中の50代の男性が数メートル先の藪のなかから出てきた体長およそ1メートルのクマを目撃しました。クマは藪に引き返しましたが、近くに捨てられていたごみのにおいに引き寄せらてきたとみられています。周辺では今月1日にもクマが目撃されていました。
(クマ目撃:栃木)
23日午後3時ごろ、那須塩原市木綿畑の県道でクマ1頭が目撃された。クマは山林に入り、那須塩原署で付近の捜索と警戒などを行っている。同署によると、現場は黒磯高原ゴルフコースの南方で、車を運転中の女性が県道を西側へ横切るクマを目撃し、同署に通報した。
(市街地でシカの親子確認:京都)
京都市左京区の高野川で25日午前、親子とみられるシカが目撃された。下鴨神社の東約200メートル付近の高野川を散策中、川の中を歩いていた2頭のシカを確認、その後、シカは京阪・出町柳駅方面に向かったという。府森林保全課によると、シカは府内のほぼ全域に分布。平成22年度には5万2千頭が生息していると推計されているが、京都市の市街地までおりてくることは珍しいという。府の担当者は「騒ぎ立てると、シカが驚き人に危害を加えることも考えられるので、静かに見守ってほしい」としている。
(こんな所に子グマが!取材班が遭遇:岩手)
24日、岩手県田野畑村でNNNの取材班が偶然、子グマに遭遇した。発見したのは交通量の多い道路脇で、民家にも程近い場所。24日午後1時頃、田野畑村の国道45号線をテレビ岩手の取材スタッフが車で走行中、子グマが道路を横断した。あたりを探したところ、国道から約5メートル離れた場所にある木に体長50センチ程の子グマ2頭が登っているのを発見し、撮影した。子グマは人とカメラを気にしてか、たびたび視線を向けるものの、2頭で遊ぶように木を登ったり下りたりしていた。親グマの姿は見えなかったが、撮影した場所から200メートル程の場所には産地直売所や民家などもあり、近くに住む人は心配した様子だった。田野畑村役場によると、今年はクマの出没情報が例年の倍以上あり、ケガ人は出ていないが、役場では村内3か所にワナを設置したほか、防災無線で注意を呼びかけている。
(クマ出没対策徹底を:岩手)
今春から相次ぐクマ目撃情報を受け、陸前高田市は対策緊急会議を23日に市役所で開いた。関係機関への連絡と連携を充実させるとともに、住民への広報、啓発に力を入れる方針を確認した。会議には市農林水産部や保育園を管轄する民生部、小中学校を担う教育委員会に加え、大船渡警察署、県大船渡保健福祉環境センター、猟友会の関係者ら10人が出席。農林水産部からは、これまでの目撃情報に関する説明が行われた。市内では本年度、4月の横田町・舞出地区を皮切りに目撃情報が相次ぐ。先月には町内でタケノコの食害も報告された。今月10日には小友町雲南地内の主要地方道大船渡広田陸前高田線を車で走行していた住民が、道路を横断するクマを目撃。近くを歩いていた中学生に知らせながら帰ったという。また19日には、高田地区・被災市街地復興土地区画整理事業の造成が進められてきた高台②(高田一中北側)で、クマとみられる足跡が見つかった。猟友会関係者からは、これまで小友、広田地区ではほとんど出没情報がなかったとした上で「砂浜にも足跡が残っている。出没機会が増えてきたと感じている」との発言も。市内では今後果物類の生育が進む中、さらなる出没増加懸念も話題に上った。県では今年3月に「ツキノワグマの出没に関する注意報」を発令。エサとなるブナの結実が「皆無~凶作」となることが見込まれる中、子連れグマが出没する可能性が高く、夏から秋にかけては多くが食物を探して広範囲に動き回り、人里周辺に出没すると予測している。安全確保には迅速な通報が重要との認識で一致したほか、行政と猟友会メンバーで構成する鳥獣被害対策実施隊、警察、教育・保育機関などとの緊密な連携を確認。住民向けには生ごみや放置果樹の除去に加え、農作業時にクマに対して住民の存在を知らせる工夫を行うよう広報、啓発に力を入れる。市では人家近くでの目撃時には市役所(℡54・2111)へ連絡するよう求めている。
(バードストライク年々増加:千葉)
鳥が離陸直後や着陸直前の航空機に空中で衝突する「バードストライク」が千葉県の成田空港で年々増えている。成田国際空港会社(NAA)は2年前から猟銃の実弾による駆除を対策に加えたが、抑止効果は限定的だ。NAAによると、2013年度の報告件数は115件。03年度は18件で、この10年間で6倍以上に増えた。市街地に近いA滑走路(4000メートル)に比べ、02年に暫定供用されたB滑走路の周囲は自然が豊か。B滑走路が09年10月に320メートル北に延伸されて2500メートルになると、バードストライクも09年度の46件から10年度の86件へと急増した。今年度も、13年度のペースを上回る23件が既に報告されている。ジェットエンジンが鳥を吸い込んで停止すると、墜落する危険があるため、同空港では滑走路と誘導路の点検に合わせて1日5回、「バードパトロール」をしている。航空機にぶつかる鳥はツバメが最も多く、餌となる虫を追いかけて滑走路上を飛んで衝突する。利口なカラスや滑走路に近寄らないキジは巻き込まれないという。過去にはこうした鳥の天敵であるタカに似た「おとり」を置いたり、鳥が嫌がる音をスピーカーで流したりしたが、すぐに慣れられてしまった。パトロールを担当するNAA関連会社社員の田部田宏一さん(58)は「鳥対策に正解はない」と話す。空砲で追い払うだけでなく、有害鳥獣捕獲許可を取った。ムクドリやドバトを12年度に6羽、13年度に9羽、猟銃で撃ったが、報告件数は一向に減らない状況にある。これから迎える7、8月は、巣立ち前後で飛び方がまだ下手な幼鳥が多い時期。昨年は、月別で最も多い各22件のバードストライクの報告があった。田部田さんは「航空機の安全を守るために、気を緩めずにパトロールする」と話す。国土交通省によると、海が近く水鳥が多い羽田空港のバードストライクは年間約200件。成田は福岡空港に次いで全国で3番目に多い。
(捕獲クマ行き場なし:大阪)
豊能町の山中で19日にイノシシのわなに捕まったツキノワグマが行き場を失っている。誤って捕らわれた生物は野生に返すのが基本だが、府は「大阪の山は民家が近すぎる」などと断念。受け入れを依頼した京都府や兵庫県にも拒まれた。動物園なども「病気が心配」などと二の足を踏んでおり、ツキノワグマは今、狭いオリの中で、八方ふさがりの状態になっている。同町野間口で19日朝、捕獲された雄クマ(体長約1・3メートル、体重51・5キロ)。4、5歳の成獣とみられ、府は、ドラム缶をつなげた専用オリ(直径60センチ、長さ1・7メートル)を京都府から借り、同町内で保護している。府は駆除を目的とするイノシシやシカなど有害鳥獣以外は、捕獲してもその場で放つことにしていたが、山と民家の距離が近いことから、「リスクが大きい」と判断。その後、経験豊富な京都府や兵庫県に受け入れを打診したが、拒否された。京都府の山口正章・野生鳥獣担当課長は「発見した市町村の山で放つのが基本。他府県で捕獲したものを持ってこられても、住民の理解が得られない」と話す。府は全国の動物園やクマ牧場約100か所に引き取りを願ったが、「野生で病気や寄生虫を持っている可能性がある」「成獣では人になつきにくい」などと断られている。現在は数か所からの返事を待っている状態だ。ツキノワグマを飼育する王子動物園(神戸市)によると1頭が1日に食べる餌の量はそれほど多くないが、「飼育には頑丈な専用施設が必要。建築費や人件費もかかる」としている。現在は保護している場所で町職員が日に1、2回、小穴から、はちみつや水を与えており、中から穴に舌を当ててねだるしぐさも。筒形で外が見えないオリは、クマが外界の刺激で興奮し、体を傷つけないようにするためだが、中は自由に歩き回れず、長期間の飼育には適していないという。府動物愛護畜産課の担当者は「このまま狭いオリに入れておくと弱ってしまう。早く受け入れ先を見つけてやりたい」と話している。
(有害鳥獣を組織的に捕獲:和歌山)
和歌山県古座川町は23日、農作物に被害をもたらすシカやサル、イノシシなどの有害鳥獣を組織的に追い払ったり捕獲したりするため「町鳥獣被害対策実施隊」を発足させた。隊員は町内の猟友会会員と町担当課職員の計19人。来年度から運用を始める予定の鳥獣食肉処理加工施設(月野瀬)では、町内で捕獲した鳥獣を加工するため、鳥獣の運搬や解体方法なども検証していく。実施隊は2008年に制定された鳥獣被害防止特措法に基づいて発足。高池4人、明神3人、小川3人、三尾川3人、七川4人の猟友会会員の他に町産業振興課職員2人を隊員に委嘱した。非常勤の公務員という立場で委嘱期間は2年。事業費は400万3千円で、そのうち8割を国の特別交付税で賄う。昨年度までは緊急雇用創出事業を活用し、単年雇用で鳥獣の見回り駆除隊を結成していた。活動内容は、サルなどが頻繁に出没する場所に班を編成して行き、追い払いや捕獲をする。ほかにも個々の隊員が出没情報に対応して追い払いや捕獲をしたり、班で捕獲するための事前調査や箱わなの設置をしたりする。隊員は狩猟税が半額になり、活動時のけがなどの際に公務災害が適用される。来年度から稼働する予定の鳥獣食肉処理加工施設には、隊員が町内で捕獲された鳥獣を運び込むことになる。そのため、隊員は施設が稼働を始めるまでに、捕獲後の処理や運搬の方法などの研修を受け、南紀月の瀬温泉ぼたん荘(月野瀬)などの料理人らと連携して、適切な処理方法を検証する。隊員が捕獲した鳥獣は、ぼたん荘で提供するジビエ料理を試作する食材として活用する。委嘱式は同町高池の町役場であり、隊長の河口洋・町産業振興課長(56)が武田丈夫町長から委嘱状を受け取った。副隊長で県猟友会東牟婁支部古座川分会の瀧本守分会長(65)は、実施隊専用のオレンジ色のベストと帽子を受け取った。河口隊長は「普及を進めている動物追い払い用の花火などと合わせて、町全体で鳥獣被害に対応する雰囲気をつくっていければ」、瀧本分会長は「鳥獣被害が少しでも少なくなり、捕獲した鳥獣を食肉として活用できるようにしたい」と話した。
(鳥獣被害防止、県がハンター養成学校:長野)
若い狩猟者を育てようと、県は今年度、ハンター養成学校を開設する。わな猟や銃猟について初歩から狩猟免許取得まで実技講習を中心に行い、里山周辺で農林業を野生鳥獣被害から守るために活躍している人材を養成するのが狙いだ。県鳥獣対策・ジビエ振興室は「狩猟に関心を持つ人たちが減り、狩猟者の高齢化が進んで、野生鳥獣の捕獲、個体数管理ができなくなる事態を何としても回避したい。地域を背負ってくれる人材を育てたい」と話す。ハンター養成学校は、狩猟に触れる機会がなかった若い世代に狩猟の魅力や重要性を伝え、狩猟者確保に結び付ける「ハンターデビュー支援事業」として、今年度新たに事業化。受講者には捕獲の知識や技術に加えて、行政が進めている野生鳥獣対策、ジビエ(野生鳥獣肉)の利活用などについて幅広い知識を習得し、将来の地域リーダーとしての役割を担ってもらう。受講者として想定しているのは20歳からおおむね50歳以下。実技セミナーは地方事務所単位で開くため、1地方事務所当たり5人程度を募集する。セミナーは7月から3月にかけて5回を開催。会社員が受講しやすくするため、土日や祝日の開催を予定している。また、受講者はこれ以外に、通常開いている狩猟免許試験初心者講習会や銃所持許可取得セミナーなどを受けて、狩猟に関する法令などの知識も習得し、今年度の狩猟免許試験を受験する。受講費用は無料だが、試験の受験料や狩猟者登録にかかる費用、猟銃所持にかかる費用などは受講者の自己負担となる。目安はわな猟が2万円程度、銃猟が8万円程度。このほか、猟銃やガンロッカーなどの費用が別途見込まれる。
(サル減少、エサやり禁止条例4年:大阪)
都会近くの野生ザルとして人気だった、箕面山(箕面市)のニホンザルが遠い存在になりつつある。かつては、箕面大滝周辺で観光客に食べ物をねだっていたが、餌を与えることを禁止する条例が施行されて4年が経ち、今では姿を見かけることも少なくなった。観光客からは「さみしい」との声も聞かれるが、市は自然にかえす取り組みを進めている。箕面市が条例を施行したのは2010年4月。サルに餌を与えることを禁止し、悪質な場合は1万円以下の過料(行政罰)となる。条例施行前、滝周辺や阪急箕面駅から滝に続く滝道、箕面ドライブウェイでは、サルに食べ物を与える観光客が後を絶たず、それを目当てに多数のサルが出没していた。食べ物が入っていそうなバッグを奪うサルもいたという。市教委天然記念物保護課によると、サルは数年に一度しか出産しないが、人が食べる高カロリーな餌を与えられたため、毎年のように出産。半世紀前は100匹に満たなかったが、条例施行時は約600匹に増えたという。このため、市は野生本来の生活を取り戻させようと条例を施行。その成果もあって、今年1月時点で約350匹まで減少したという。
(GPSで追跡調査:北海道)
釧路湿原国立公園内でのエゾシカ対策を検討する第1回釧路湿原エゾシカ対策検討会議が24日、釧路地方合同庁舎で開かれた。湿原内にシカ道(シカが歩いた跡)が大幅に延伸するなど植生に影響を与える懸念が高まったため、環境省釧路自然環境事務所では湿原内での効果的なエゾシカ駆除について検討している。同日は、釧路湿原内では初めて囲いわななどを設置して行った試験捕獲の成果などを検証。14年度は捕獲したシカに全地球測位システム(GPS)首輪をつけて追跡調査する。
(ハンター民宿わな猟学ぶ:鳥取)
イノシシ、シカなどのジビエの調理体験ができる「ハンター民宿BA―BAR(ババア)」(鳥取市河原町弓河内)を営む梅野知子(さとこ)さん(29)は、狩猟免許を持ち、自らわなも仕掛ける。1泊2日で民宿を訪れ、梅野さんの活動に密着した。実は記者自身、29日に米子市で実施されるわな猟免許の試験を受ける予定だ。もともと、狩猟や有害鳥獣駆除の取材をする上で役に立てばと3年前、第一種銃猟免許を取得。一度も活用していないが、今年の更新時期に合わせ、わな猟免許にも挑戦することにした。梅野さんはわな猟免許と第一種銃猟免許を2007年に取得、現在散弾銃の所持許可を申請中という。民宿を訪れた日は、まず近くの民家の屋根裏にタヌキが入り込むというので、箱わなを設置しにいった。民家の床下へ通じる隙間を指して梅野さんが話す。「ここから入っていってるみたいですね。爪痕もある」通り道の軒下に金属製の箱わなを設置。「ゲートをがしゃんと落としてしまわないように」「(氏名などが書かれた)標識をつけるのも忘れないで」とアドバイスを受けた。
(白神核心地域、現況把握へ)
環境省や秋田、青森両県などでつくる白神山地世界遺産地域連絡会議が25日、秋田市の東北森林管理局で開かれ、焦点となっている秋田県側核心地域の入山規制の緩和について、核心地域の現況を把握した上で範囲などを判断することを決めた。また、核心地域でガイドや巡視ができる人材を育成する方針も了承した。食害の懸念が生じているニホンジカについては、遺産地域外で捕獲などの対策を強化することにした。白神山地の核心地域については、1993年の世界自然遺産登録以降、秋田県側は原則として入山禁止になっている。しかし、核心地域の自然を知る人が少なくなっていることや、地元への経済的な効果が乏しいことなどを背景に入山規制の緩和が検討され始めた。この日は、秋田県側の核心地域で専門家による調査を実施し、遺産登録から20年が過ぎた自然の現状を把握することを決めた。調査結果は、入山規制を緩和した場合、自然環境にどのような影響が及ぶ可能性があるか、緩和の範囲をどの程度にするかなどの判断材料にする。また、観光などの「利用」と自然環境の「保護」を両立するには、核心地域に精通した人材の育成が欠かせないことから、同地域の案内や巡視ができるガイドなども育成する。モデルとなる入山方法やコースなども検討していく。今年5月から監視カメラを設置しているニホンジカの食害対策については、遺産地域で捕獲を目指すのではなく、周辺地域での対策を強化する。仮にシカが生息していたとしても、極めて低密度とみられる遺産地域で捕獲を試みるのは費用対効果が低いことが理由。この日の決定事項は、7月に青森県弘前市で開かれる専門家らによる助言機関「白神山地世界遺産地域科学委員会」に提示される。
(「モンキードッグ」新たに2頭認定:岐阜)
農作物被害をもたらす野生のサルを追い払うよう訓練を受けた犬「モンキードッグ」の認定証交付式が二十三日、郡上市役所であった。日置敏明市長が二頭の飼い主に認定証を手渡した。大和町牧の増田昭夫さんの愛犬で二歳の雄「元気」と、和良町三庫の藤代善之さんが飼う二歳の雌「ピーナッツ」。昨年九月から長野県の警察犬訓練所・安曇野ドッグスクールに預けられ、六カ月間訓練を受けてきた。日置市長は「サルやシカ、イノシシによる被害が収まっておらず、訓練を生かして活躍してもらいたい」と話し、飼い主は「少しでも地域のために頑張る」とあいさつした。普段は飼い主と散歩しながら地域をパトロールし、サルが現れた場合はリードを放して群れを追い掛ける。モンキードッグは二〇〇五年に長野県大町市が初めて導入し、サルによる農作物被害の軽減に成功。全国で同様の取り組みが広がっている。郡上市では一一年度に導入した二頭、一二年度の三頭と合わせ、七頭で活動する。
(資材展示圃が開園:岐阜)
農家を悩ませる鳥獣害をどう防ぐか、楽しく学べる場が岐阜県郡上市に出現した。鳥獣の侵入防止柵や防草シート、追い払い用のロケット花火発射器など、県が開発した獣害対策資材を集め、体験もできる「退散鳥獣・草園」だ。同市和良町宮地に開園し、町内の農家らでつくる宮地集落協定と和良夢づくり塾が運営する。両団体のメンバーで、同県の鳥獣害対策監酒井義広さん(60)は「鳥獣害対策のテーマパークにしたい」と意気込む。宮地集落は2000年ごろから鳥獣害対策に取り組み、酒井対策監が中心となって「猪鹿鳥無猿柵(いのしかちょうむえんさく)」を開発。柵は11年ごろから県内各地に普及し始めたが、柵の下などに隙間ができたり、柵の周りを除草しないで餌場を作ってしまったりと適切に管理できずに再び獣害に悩まされる地域も出てきた。そこで酒井対策監は「資料だけでは細かいこつが伝わりにくい。実践の場が必要だ」と考え、仲間に声を掛けて5月に開園した。規模は13.5アールで圃場(ほじょう)は地元の農家が提供し、展示する資材もメーカーが無償で提供した。以前から宮地集落には全国から年間30件ほどの視察があり、集落ごとに使っている資材を1カ所に集めて紹介することで、視察の効率化を図れるメリットもある。園の目玉となるのは、イノシシや鹿、猿、鳥の侵入を防ぐ「猪鹿鳥無猿柵」だ。繊維強化プラスチック(FRP)製の支柱やワイヤメッシュを使った柵で、積雪時には網を取り外せたり、イノシシ対策に特化したりと被害のタイプごとに4種類ある。他にも、柵周りの草を刈る手間を省く防草シートや花火発射器、見回り時にそろいで着用して集落の団結ムードを高める「絆ベスト」も展示、それぞれの使い方を説明した看板を設置した。対策の効果を確かめるために園内では野菜を栽培、現場の雰囲気を再現した。事前に申し込めば、体験と説明が1団体当たり1万5000円で受けられる。柵や防草シートの設置、ロケット花火の発射体験は酒井対策監や同市職員が指導する。スライドを使って、鳥獣害防止につながる資材や地域の集落づくりについて説明も受けられる。酒井対策監は「鳥獣害対策は嫌々では続かない。楽しくやるべきだ。みんなで同じことをする一体感は、現場での意欲継続につながる」と強調する。同市農務水産課主事の堀部剛史さんは「農家は柵の設置に対し、高齢で体力的な不安を訴えることが多い。実践の場があれば不安の解消にも役立つ」と期待する。
(ジビエでまち興し:和歌山)
和歌山県田辺市本宮町でIターンした20代の男女2人が、農家を悩ませるイノシシや鹿の利用を広げようと奮闘している。地元の狩猟者から指導を受けて狩猟免許を取得し、捕獲・解体技術の習得も目指しながら、県内外の飲食店に野生鳥獣肉(ジビエ)を売り込む。狩猟者の高齢化が進む中で、地域からは貴重な存在として期待が掛かる。地域のホープとして活躍しているのは、青森県出身の手塚沙織さん(24)と東京都出身の新井太真樹さん(25)。2人は市の臨時職員として、2年前にできたジビエの加工施設を拠点に働いている。集落のわなの見回りや捕獲の手伝い、解体や部位別の加工・販売などを担う。ジビエの販路は、同市内や大阪府内の飲食店が中心。手塚さんは女性ハンターとして、県外の商談会にも出向き、積極的に売り込んでいる。現在、施設の処理能力は年間50頭程度だが、2人が技術を身に付ければ倍以上の処理能力になる見込みだ。田舎暮らしに関心があった手塚さんは、知人の紹介で移住を決断。わな免許を取得し、止め刺しから解体処理まで一人でできるようになった。今年は米作りに挑戦したが、定植後すぐに獣害に遭い、「動物も生きることに本気だと感じた。捕獲してしっかりと命を頂き、有効活用して村おこしをしたい」と意欲が湧いてきた。新井さんも「狩猟者が減っていることに危機感を抱き、自分も力になりたいと思った」と話し、わなと第1種狩猟免許の取得を目指す。指導する県猟友会西牟婁支部本宮分会の中野譲二会長は「狩猟者の高齢化が進む中、若い人が来てくれて私たちもやる気が出る。好奇心が旺盛で行動力があるので良い狩猟者になれる。獣害を逆手に取り、地域活性化につなげたい」と期待する。
(給食にシカ肉入りカレー:福井)
鳥獣被害の現状や猟友会の役割などを学んでいる小浜市阿納尻の内外海(うちとみ)小学校は二十五日、学校給食にシカ肉入りのカレーを提供した。若狭町の食肉加工施設・若狭ジビエ工房から約三キロのシカ肉を市を通じ仕入れた。口にしたのは全校児童七十九人と教職員や市関係者約三十人。同校は、昨年から市の担当者や猟友会の会員が講師となって野生鳥獣について学習。捕獲した野生動物の命を無駄にせず、山の恵みとしていただこうと、今回の給食となった。食べた後、校内放送を通じてシカ肉は脂分が少なく、ヨーロッパでは高級食材、日本ではフランス料理に使われていることが紹介された。市は獣肉を学校給食の食材として活用することを模索しており、担当者は「これを契機に理解が深まれば」と今後の広がりに期待した。
(給食にジビエカレー:岐阜)
学校給食でジビエ(野生鳥獣の肉)料理の普及を-と、揖斐郡揖斐川町は25日、幼児園、小中学校などの給食に地元産シカ肉を使った「ジビエカレー」を出した。県ではシカやイノシシの食肉活用を進めているが、学校給食でのシカ肉の利用は、県内初の試み。同町谷汲で「ギフジビエ」ブランドを立ち上げ、新たな食肉産業の普及に取り組む所産業(所竜也社長)が町に働きかけ、実現した。町学校給食センターが23施設へ配食する計3千食をつくり、肉は約20頭分のロースやモモの約60キロを用意。香辛料を加えるなどの工夫をし、子ども向けに食べやすく調理した。同町谷汲名礼の谷汲小学校では所社長と、同町在住の岐阜大学野生動物管理学研究センターの森部絢嗣助教が訪れ、野生鳥獣を食材利用する理由などを教えた。児童らはシカが増えすぎて、農業や生態系に影響を与えている実態を知り、ジビエカレーに舌鼓。「思ったよりおいしくて、(肉の)かみごたえがいい」と感想を話していた。揖斐川町では来年度以降、シカ肉の学校給食への本格的な導入を検討しており、所社長は「学校給食での利用が県内に広まってほしい」と期待していた。
(カレー店がジビエ料理:山口)
宇部・南浜のカレー店「Key Spice(キースパイス)」(宇部市南浜町1、TEL 0836-35-8866)が6月1日、新メニュー「ジビエカレー」の提供を始めた。同メニューは、山口県産のイノシシ肉を使った地産地消メニュー。農作物の被害防止のために捕獲したイノシシやシカを解体・供給する「みのりの丘ジビエセンター」(下関市豊田町)の存在を知った同店店主の本間真生さんが、「パンチのきいたメニューを提供しよう」と開発した。ジビエ(野生鳥獣の肉)を使ったメニュー開発に初めて取り組んだ本間さん。「歯応えと野生の力強さのある肉に負けないようにスパイスをきかせたカレーに仕上げた。好みが分かれると思うのであえて万人受けは狙わず、当店のスパイスのきいたカレーに慣れている常連の方を中心におすすめしている」と話す。鉄の器にサフランライスを乗せ、柔らかく煮込んだイノシシ肉に約15種類のスパイスを合わせて新たに開発したカレーをかけ、アクセントにミントとライムを添える。イノシシ肉は臭みがなく独特の味わいを楽しめるという。価格は1,200円。「もともと個人的にはイノシシ肉やシカ肉などをシーズンに食べていたので、ジビエにはなじみがあった。今後はジビエを使ったウインナーや竜田揚げなどカレー以外のメニューも考えていきたい」とも。

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(クマに襲われ5歳児軽傷:秋田)
21日午後5時40分頃、秋田県大館市比内町中野の河川敷で、近くに住む男児(5)が、突然現れたクマに襲われ、首や足、背中などをひっかかれて軽傷を負った。大館署の発表などによると、男児は曽祖父(80)と散歩をしに車で河川敷に出かけ、男児が先に一人で河川敷に下りたところ、クマに遭遇した。クマは、男児が連れていた飼い犬にほえられ、山の方向に逃げていったという。曽祖父が家に男児を連れ帰り、母親が午後6時頃に119番した。現場は民家から約300メートルの地点で、同署で付近住民に注意を呼びかけている。
(熊に襲われ男性けが:福島)
20日午前11時55分ごろ、南会津町栗生沢の山林で、町内の会社員男性(62)が熊に襲われたと、近くに住む住民から南会津地方広域消防本部に119番通報があった。男性は熊にかまれて頭や左腕などにけがを負い、会津若松市の病院に運ばれた。命に別条はないという。南会津署によると、熊は体長200センチほどで、男性が農業用水路のごみを取り除く作業をしていたところ、熊に遭遇したという。地元の猟友会員や署員が周辺を警戒したが、発見できなかった。町は防災無線で町民に注意を呼び掛けた。
(玄関先でクマに襲われ男性軽傷:島根)
21日午後11時40分ごろ、島根県益田市匹見町匹見の民家に男性(64)が帰宅したところ、玄関先にいたクマに襲われ、右肘や唇などに軽傷を負った。益田署によると、クマは体長約70センチで、その場から逃げた。現場は山間部の集落で、同署は有線放送で注意を呼び掛け、パトロールを強化している。
(熊の目撃情報:宮城)
6月20日正午頃、東和町米川字綱木地内で、熊の目撃情報がありましたので、付近を通るときは十分注意してください。また、山に入るときは、鈴などの音の出るものを身に着けるなどの対策を行いましょう。
(クマ目撃、捕獲できず:岩手)
22日午前5時40分ごろ、北上市和賀町横川目の山林付近で、同市鳥獣被害対策実施隊和賀地区班がクマを目撃した。隊員らが後を追ったが、クマは山中に入り捕獲できなかった。目撃現場近くの笠松小周辺でクマ出没情報が複数寄せられていることを受け、実施隊11人が初めて捕獲作戦を実施していた。クマは体長約1・2メートルとみられ、周辺では同日朝のものと思われるふんが見つかった。市によると、今後の捕獲作戦は状況に応じて対応するという。実施隊和賀地区班の高橋俊班長(61)は「近くに民家や学校があるので十分気を付けてほしい」と注意を促す。
(墓地に2日連続でクマ出没:石川)
20日夕方、金沢市の野田山墓地で、クマが出没しました。猟友会は21日朝、捜索を再開し、再びクマを発見しました。20日午後4時すぎ、金沢市の野田山墓地で、クマの目撃情報があり、駆けつけた市の職員が、木の上に登っているクマを発見しました。地元の猟友会などが麻酔銃で捕獲しようとしましたが、日没のため、警察の使用許可が下りませんでした。発見されたのは体長1メートルほどのツキノワグマで、3歳くらいの成獣とみられています。猟友会の人によると、クマは人を恐れるそぶりを見せず、人に慣れていて、サクラの実を食べに出没したとみられます。21日午前4時すぎから、猟友会のメンバーが捜索を再開し、そのうちの1人がクマを発見し「階段を上っている」と無線で連絡しました。発見した猟友会の男性は「クマが階段の上に立っていたが私が近づくと逃げていった」と話していました。現場にはクマの足跡も残っていました。その後も捜索を続けましたが、発見には至らず、午前8時45分に捜索を終了しました。おととし7月には、野田山墓地で、60代の男性がクマに襲われ、顔や足にけがを負いました。警察では、付近のパトロールを強化し、住民に注意を呼びかけています。
(クマ目撃相次ぐ:富山)
南砺市で22日、クマの目撃情報が2件相次いだ。今月に入り計6件目で、昨年6月と比べて倍増。市は注意を呼び掛けている。22日は午前11時ごろに住民が小院瀬見(福光)の林道で子グマを発見。午後4時半ごろには同市砂子谷(福光)の国道304号を成獣が横切るのをドライバーが目撃した。市は防災無線を通じて住民に注意喚起し、捕獲隊員と南砺署員が周辺を巡回した。
(クマの目撃情報:栃木)
那須塩原署によると、22日午後4時ごろ那須塩原市上横林の県道でクマ1頭が目撃された。クマは体長約1メートルで、道路西側から東側に横断していったという。車を運転していた人が目撃し、同署に通報した。現場は横林小から北に約2・5キロの距離。同署では付近の警戒や注意を呼び掛けている。
(住宅敷地内でクマ目撃:栃木)
那須塩原署によると、21日午前5時40分ごろ、那須塩原市横林の一般住宅敷地内で、体長約1メートルのクマが目撃された。同署によると、近くの住民が一般住宅の敷地内から山林へ逃げていくクマを目撃し、同署に通報した。同署で付近を警戒するとともに、注意を呼び掛けている。
(網走のクマ、情報混乱:北海道)
網走市の市街地で相次ぐヒグマの目撃は、21日で最初の目撃から10日がたった。これまでの目撃情報は9件。いずれも住宅地や学校、商業施設がある数キロ圏内とあって、市民の間ではヒグマの話題が絶えない。中には勘違いや思い込みもあり、情報も混乱している。
(国道でクマ目撃:秋田)
21日朝、由利本荘市の国道7号でクマが目撃されました。警察で注意を呼びかけています。クマが目撃されたのは、由利本荘市西目町出戸の国道7号です。由利本荘警察署によりますと、21日午前7時ごろ、国道を車で走行していた20代の女性が、道路わきの草むらにいる体長およそ1メートルのクマ1頭を目撃しました。近くの民家までの距離はおよそ100メートルで、警察では、付近をパトロールするなどして、住民に注意を呼びかけています。
(道内各地、クマに注意:北海道)
道内各地で今年、ヒグマの出没が相次いでいる。道警によると、1~5月の目撃件数は過去10年で最多の232件。札幌市中央区ではこの1カ月間に7件目撃され、網走市では今月、市街地に出没した。住民に不安が広がるなか、小学校への電気柵の設置を例年より前倒しするなど、行政も対応に乗り出している。網走市潮見5丁目で15日夜、車を運転していた女性がクマを目撃した。郊外店が並ぶ市街地だ。市は近くの小中学校に集団登下校を指示した。市内では11日夜から12日夜にかけても4回目撃されていた。札幌市南区では16日早朝、札幌藻岩山スキー場南斜面でワラビ採りをしていた60代男性がクマと遭遇。2~3メートルの至近距離で、「うぉー」と男性が大声を上げると、クマは離れていったという。
(外国製空気銃をネットで購入、銃刀法違反容疑で送検)
自宅で外国製の空気銃やナイフなどを所持していたとして、警視庁生活環境課などは23日、銃刀法違反容疑で、静岡市の無職の男(37)ら男4人を書類送検した。このほか送検されたのは、北九州市の公務員(56)と盛岡市の会社員(44)、岡山県倉敷市の公務員(50)。送検容疑は、静岡市の男が今年3月、自宅に空気銃2丁と準空気銃3丁を、北九州市の男が昨年10月、自宅に準空気銃19丁を所持した疑い。盛岡市の男は昨年11月、自宅に準空気銃2丁を、岡山県の男も同月、自宅などに準空気銃20丁とダガーナイフなど6本を所持していた疑い。同課によると、エアガンは静岡市の男がインターネットで香港や台湾のショップから購入し、国際郵便で日本に輸入。ネットオークションを通じてほかの男らに販売していた。3人に対し、4丁を計約8万2000円で売っていたという。個人でネットを使い、購入したケースもあった。男らは調べに対し、「外国製のエアガンは本物に近かった」、「ストレス解消のため自宅で撃っていた」、「質感が良かった」などと供述しているという。 
(散弾銃誤射で男性死亡:静岡)
静岡県警裾野署は20日、シカの駆除中に散弾銃を誤射し、山菜採りをしていた男性を死亡させたとして、業務上過失致死容疑で同県長泉町の農業の男性(73)を書類送検した。書類送検容疑は昨年11月3日、長泉町の山林で、同県沼津市の派遣社員根上武彦さん=当時(66)=をシカと見間違えて散弾銃を発砲し、死亡させた疑い。裾野署によると、男性は猟友会の会員で、ほかの会員9人とシカを駆除していた。男性は「フードをかぶっていた根上さんをシカと見間違えた」と供述している。長泉町では当時、有害鳥獣駆除のため猟の許可が出ていた。
(研究者ら招き「マタギサミット」:宮城)
クマやイノシシ、シカなど山で生きる野生動物と人間社会との関わり方を問う「ブナ林と狩人の会 マタギサミット」が28、29日の両日、宮城県蔵王町の遠刈田温泉「さんさ亭」で開かれる。「森と都市の周辺で今何が起きているのか」をテーマに、近年、野生動物が人里や都市に出没するケースが増えていることにどう向き合うべきかを考える。初日の28日は、小国猟友会(山形県小国町)の草刈広一さん、兵庫県朝来(あさご)農林振興事務所の上田剛平さん、酪農学園大(北海道)准教授の伊呉田宏正さんの3人が現場報告を行う。狩猟者や行政、研究者の視点からそれぞれ問題提起する。29日は狩猟文化研究所(山形市)の代表で東北芸術工科大教授の田口洋美さんが、都市部への野生動物出没の実態や背景を踏まえ、人々の暮らしとの共生について考えを述べる。マタギサミットは田口さんらの呼び掛けで1990年に始まり今年で25回目。マタギ文化の継承や課題、山における野生動物の動向などをテーマにしてきた。都市部への出没が増えていることから、今回は人間社会との関わりについて考えることにした。28日は午後3時半~5時。29日は午前9時~10時。事前の参加申し込みは不要。
(東京五輪クレー射撃を花巻で:岩手)
2020年東京五輪クレー射撃競技の本県招致を目指す花巻市民有志の決起大会は20日、同市野田の花巻農協総合営農指導拠点センターで開かれた。参加者約100人は市クレー射撃場での開催実現を訴え「県招致実行委」を設立した。花巻工業クラブ会長で、県クレー射撃協会の藤沼弘文会長が競技会場の問題と経緯を説明し「みなさんの熱意を花巻市、県、国に届けていきたい」とあいさつした。サプライズゲストで、アルベールビル冬季五輪複合団体金メダリストの三ケ田礼一さんが登場し、会場を沸かせた。同招致委は来月にも決議文を市、県に提出する予定。
(食害対策「わな猟」注目:山梨)
県内の山間部の農地で鳥獣による食害に頭を抱える農家が、わな猟の免許を取得するケースが増えている。これまで畑に電気柵を仕掛けるなどで対処してきたが、隙間から侵入するなど被害が減らないため、より効果的な対策に乗り出している。多くがこれまで狩猟と関わりのない人のため、高齢化や人手不足に悩む県狩猟会が鳥獣対策の新たな担い手として注目している。山あいに畑や集落が広がる都留市川棚地区。10年ほど前から野生のサルに収穫直前のジャガイモなどを荒らされる被害に悩まされてきた。野生動物の侵入を防ぐ電気柵を設置した人もいるが、費用がかさむため、地区全域に張り巡らせることはできず、隙間や柵の無い場所から侵入されては被害を受けた。「誰かが狩猟の免許を取り、サルを捕獲しよう」。地区内で話し合った結果、兼業農家の奥秋正雄さん(61)が今年2月、地区を代表して、県が実施するわな猟の試験を受け、免許を取得したという。わな猟は、動物が入ることができる箱の中に餌を置いておびき寄せて捕獲するもの。奥秋さんは4月から地区の6か所に箱わなを設置。約2か月間で10頭のサルの捕獲に成功し、サルの群れも警戒して近づかなくなったという。奥秋さんは「今年は畑を荒らされる回数が目に見えて減っている」と成果を語る。県みどり自然課によると、中山間地の農地における野生のイノシシ、シカ、サルなどによる食害が深刻なため、2006年度から生息数を減らす管理捕獲を実施。捕獲総数は年々増やし、12年度はイノシシが3728頭、シカが9775頭、ニホンザルが1429頭に上ったが、同年度の県内の農産物や林産品の鳥獣被害は計約5億8000万円に及んだ。同課では「鳥獣被害を減らすには捕獲数がまだ十分ではない」とする。こうした中、増えているのが農家自らがわな猟の免許を取得する動きだ。同課によると、2007年度頃からわな猟の免許を取得する人が増える傾向がみられ、09年度は818人、11年度は1018人と1000人を超え、13年度は1136人となった。また、これまで鳥獣対策を担ってきた県猟友会(藤巻光美会長)も、わな猟の免許取得者の増加に注目している。会員の高齢化が進む一方、銃の規制強化も原因となって、県内の会員は1972人(14年3月現在)と、5年前に比べて400人以上減っている。現在、捕獲のほとんどは猟友会が県や市町村からの委託を受けて行っており、県猟友会の幹部は「これ以上会員が減ると、自治体の鳥獣対策にも影響が出る。このため、増加しているわな猟を行っている農家と広域的に連携し、効率よく捕獲できれば」と話す。同課も「わな猟の免許保有者には新たな鳥獣対策の担い手として期待している。今後、わな猟を活用した捕獲の方向性を考えていきたい」としている。
(山歩きクマに注意、音たてて自衛を:大阪)
大阪府内の山林でツキノワグマが初めて捕獲されたことを受け、大阪府や関係機関は出合い頭の事故に注意を呼び掛けている。山歩きシーズンと繁殖期のオスが行動範囲を広げる時期が重なっており、「今後も出没の可能性がないとは言い切れない」とする府は遭遇を避けるための自衛策をハイカーや農作業者に求めている。今月19日午前9時ごろ、豊能町の山林で、ツキノワグマ1頭(体長1・34メートル、体重51・5キロ)が捕獲された。府内では年に1、2件程度と目撃情報は少ないが、同町と隣接する兵庫県や京都府で多数の目撃情報が寄せられていることから、南下したものだとみられている。野生動物に詳しい兵庫県森林動物研究センター(丹波市)によると、ツキノワグマは6、7月に繁殖期を迎えるため、メスを探して移動範囲を広げるというツキノワグマは本来、臆病な動物で、刺激を与えなければ人を襲うことはない。しかし鋭い爪と歯を持ち、時速60キロの速さで走るため、注意が必要。遭遇を避けるには、バッグに鈴を着けたり、ラジオや話し声の音量を大きくして存在を知らせることが大切。数十メートル離れた所から見つけた場合は、背中を向けずにゆっくりと後退し、車の中に隠れるなど安全を確保することが大事だという。同センターの広瀬泰徳森林動物専門員は「まずは遭遇するという状況をつくらないのが大切」と話している。
(クマ分布域、全国的に拡大)
ツキノワグマの大量出没が懸念される中、クマの分布域が平成15年から10年間に北海道や本州で拡大したことが、クマ研究者らでつくる日本クマネットワーク(JBN)の調査で分かった。全国的な分布調査は、環境省が15年度にまとめて以来。「クマがいないとされていた地域にも生息している可能性がある」として、早急なクマ対策を自治体などに促している。「今年、ツキノワグマの大量出没の発生が心配されている」。JBNの調査報告書はこう指摘し、大量出没時の対策の検討を求めている。クマの餌となるブナの実が、昨年の豊作を受け、今年は周期的に凶作と見込まれているためだ。餌を求めるクマは人里に出てくる恐れがある。特に東北地方では出没件数とブナの実りが関係しているとされ、クマの生息数の多い岩手県では3月から出没注意報を発令している。こうした中、公表されたJBNの調査結果では、クマの分布域が人間の生活空間ぎりぎりまで広がった地域もある。調査を担当した茨城県自然博物館の首席学芸員、山崎晃司さんは「餌不足などのきっかけがあると、人の住む場所に出没して軋轢(あつれき)が起きかねない」と警告する。調査は23年度から3年かけて実施された。それによると、ヒグマが生息する北海道で分布の拡大が確認された。ツキノワグマは本州と四国に生息しており、生息数がわずかな四国を除き、拡大傾向にあることが分かった。拡大傾向は大量出没年でない年にも見られ、定着した可能性がある。東京都では大量出没年に分布域が森林地域の東端まで拡大しており、ほぼ限界域に達したとみられる。大都市圏に近い地域では、京都府や兵庫県で南下が見られた。福島県では東北自動車道以東の阿武隈山地に拡大。23年の東京電力福島第1原発事故後、広い範囲で人の立ち入りが制限されているため、生息密度が上昇する可能性を指摘している。調査は、クマによる人身被害の背景を探り、軋轢を抑止するのが目的。全国規模の大量出没が起きた18年度と22年度は、100人超の人身被害が発生した。人間に利用されなくなった里山が森林に再生し、生息可能な場所が広がっている。そこで、JBNは15年度の環境省調査以降、新たに自治体や関係機関が収集した出没情報などを取りまとめ、分布域の境界線を同省調査時と比較した。ただ、自治体によっては出没情報がきちんと管理されておらず、担当者の交代で散逸していたケースもあったという。山崎さんは「クマによる人身被害は大きく、クマがいるだけで子供が集団登下校を余儀なくされるなど住民は心理的被害を受ける」と指摘。「大量出没は数年に1度、起きている。分布域や個体数をどう管理するか、その区域に含まれる自治体間で協議して早急に決める必要がある」と警鐘を鳴らしている。クマをめぐるトラブルは秋に多いと思われがち。冬眠前に餌となるドングリが不足すると、餌を求めて人里に出て来ることが知られるためだ。しかし、生息数の多い地域では、春から夏にかけての山菜採りや渓流釣り、登山中などに人身被害が起きている。クマは春から夏も活動しており、自治体の担当者らは「山菜採りなどに夢中になって、クマに気づくのが遅れる」「オスは繁殖期の夏に長い距離を移動する」などと注意を促す。釣りやハイキングで山に入る場合、クマ鈴で存在を知らせるなどクマとの遭遇を避ける対策が必要だ。
(カラス退治、捕獲おり設置:佐賀)
佐賀市は中心市街地のカラス被害軽減へ、抜本対策に乗り出す。県内最大のねぐらとみられる城内公園を抱え、ごみステーション(収集所)を荒らしたり、ふん害や人を攻撃、威嚇するなど、市民の苦情が後を絶たないため。従来は巣やひなを取り除いてきたが、7月からは捕獲おりを設置して成鳥の駆除を始める。捕獲おりは縦3メートル、横4メートル、高さ3~3・5メートル。天井中央部の入り口は内部に多数の針金をつり下げ、一度入ると出られない仕組み。県が2012~13年度に実証実験したおりを譲り受けた。おとりのカラスとえさを使った実験では、多い時は50日間で100羽を捕獲した。設置場所は今後、選定する。えさ代や設置費など約290万円を組んだ補正予算案を6月議会に提出している。城内公園をねぐらとするカラスは、県の調査などによると冬場の多い時期で推定8千羽。うち半数がハシブトガラスとハシボソガラスで、残る半数が10~3月に滞在する渡り鳥のミヤマガラスとみられる。駆除対象は、雑食性でごみを食い荒らす前者の2種類。ミヤマガラスは主に虫や穀物を食べ、攻撃的になる繁殖期(春~初夏)は県内にいないという。ここ数年、市に寄せられるカラスに関する苦情は「ごみステーションを荒らす」「ふんがひどい」「威嚇、攻撃された」など年約70件に上る。野鳥であるカラスは、鳥獣保護法で許可なく捕獲や処分ができない。このため、市街地ではこれまで攻撃などの被害があった場合に限り、巣や卵、ひなを撤去してきた。合わせてごみステーションで使用するカラスよけのネット購入費を補助している。しかし、被害がなかなか減らず、捕獲の許可を受けて成鳥を駆除することにした。市環境政策課は「数を減らすことで、被害の軽減につながれば」と期待している。
(イノシシ肉でジビエ総菜:熊本)
イノシシ肉を解体しハムなどの加工品を販売する上天草市姫戸町の宗政興産(清田政憲社長)がこのほど、6次産業化法に基づく支援対象に認定された。九州農政局によるとイノシシ肉を使ったジビエ総菜の開発・販売での認定は九州初。同社は2010年から、地元の猟友会などが捕獲したイノシシを天草市倉岳町の解体施設で処理。ハムやウインナーなどへの加工を菊池市の食肉加工業者に委託し、製品を天草地域の物産館などで販売している。天草地域有害鳥獣処理組合長も務める清田社長(71)によると、天草で捕獲されるイノシシは年間6千~7千頭。「農作物を食い荒らす厄介者だが、低カロリー、高タンパクの肉は健康にもいい」と清田社長。「国の支援を受け、イノシシ肉を天草大王のようにブランド化したい」と意気込む。

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(警察署で猟銃が暴発:茨城)
19日午前8時55分ごろ、茨城県警石岡署(石岡市)の一室で、猟銃の定期検査に訪れていた同市の建設会社役員男性(66)が誤って散弾1発を暴発させた。ケガ人はいない。同署によると、暴発があったのは5~10メートル四方の生活安全課の室内で、弾は天井に当たり、縦7センチ、横4・5センチの穴が開いた。当時、室内には男性と警察官4人、嘱託職員1人の計6人がおり、男性は銃の全長や登録番号の検査を受けるために来ていた。男性は弾が装?(そうてん)されていないかどうかを確認中、誤って引き金を引いたといい「大変申し訳ない」と反省しているが、捜査関係者は「弾を入れて銃を運搬していること自体が違反で論外」とバッサリ。猟銃の所持許可が取り消される可能性が高いという。銃弾を発射及び装填し持ち歩いたとして同署は銃刀法違反容疑で調べている。 ()
(ツキノワグマ捕獲、イノシシ用わなにかかる:大阪)
大阪府は19日、同府北部の豊能町の山中でツキノワグマがイノシシ用のわなにかかっていたと発表した。府によると、目撃例は府内で年に数回あるが、捕獲された例は、少なくとも過去5年間にないという。クマは体長約1メートル。19日午前9時ごろ、見回りをしていた猟友会のメンバーが発見した。隣接する京都府や兵庫県から移動してきた可能性もあり、大阪府は両府県などに助言を求め、山に放すか、受け入れ先を探すか決める。
(4日連続の被害、通行人襲ったイノシシを発見:兵庫)
神戸市東灘区の住宅街で相次いでいるイノシシによる被害。18日夜もまた女性が襲われました。18日午後8時20分頃。神戸市東灘区の住宅街に、突如現れた1頭のイノシシ。口にしているのは「豚肉」です。この直前、帰宅中の女性(24)が、イノシシが後ろに迫ってくることに気がつきました。女性は手にしていた豚肉入りの袋を投げ捨てたため、ケガはありませんでした。「たまたま後ろをパッと見たときに(イノシシが)後ろにいて、目が合ってやばいと思って、パッと(袋を)投げて逃げました、今までは会っても逃げていたので。母親は2回くらい噛まれている」(イノシシに襲われた女性)このイノシシは豚肉を食べた後、そのまま茂みの中に入っていきました。周辺で買い物袋を持った人などがイノシシに襲われる被害は、これで4日連続となりました。いずれも岡本駅の近くで、半径わずか200メートルほどの範囲内で起きています。4月以降の被害件数は、15件にも上ります。神戸市などは、人から食べ物を奪うことを学習してしまった特定の1頭が、繰り返し人を襲っている可能性が高いとみています。
(市街地でカモシカの大捕物:岐阜)
高山市街地で6月18日、国天然記念物のニホンカモシカが出没し、県と市の職員、警察らによる大捕物(おおとりもの)が繰り広げられたが逃げられた。同日朝8時ごろ、中型のカモシカ1頭が高山市中心部にある観光スポットや鍛冶(かじ)橋、国分寺通り商店街などを歩いているとの連絡を受け、野生の鳥獣保護を管轄する岐阜県飛騨振興局や高山市役所、高山警察署の職員らが現場に駆け付けた。カモシカはJR高山駅構内に逃げ込んだ所、止まっていた列車が警笛を鳴らしてこれを威嚇。線路伝いに花里町へ移動すると、ガソリンスタンド横のビルの階段で、県と市の男性職員2人に追い詰められた。県職員がカモシカに近づき、角をつかんで動きを止めた。市職員がガムテープでカモシカの手足を縛ろうとしたが、手袋が滑ってうまくテープをはがせない。手袋を脱ごうとしている一瞬の隙を見たカモシカが必死の抵抗を見せ、最大の捕獲チャンスは失敗に終わった。カモシカはその後、職員らの猛追をかわしながら街を北上。桐生町から万人橋を経由し三福寺町に逃げ込むと、途中川に入るなどの頭脳プレーで職員らを手玉に取り、最後は近くの山林に姿を消した。約1時間30分にわたる大捕物を終え、県職員の男性は「カモシカが街に出てくるのは飛騨では珍しくも何ともない、よくあること。今年5月上旬にも似たような捕物があった。その時は捕獲に成功したが、今回はカモシカに軍配。ともあれ、けが人や交通事故もなく、カモシカも無事山に帰ってくれてまずはひと安心」と胸をなで下ろす。「シカと名は付いているが分類学上はウシの仲間。攻撃的な性格ではないが、意図せず山から下りてきてしまい不慣れな環境で興奮状態となっている時は、頭突きで向かってくることもある。その辺をおとなしく歩いているぶんには、刺激しなければ自然と山に帰るので、見掛けても騒がず慌てず温かく見守ってほしい」と呼び掛ける。
(カラスの巣で停電:山口)
18日午前1時20分ごろ、山口市松美町や三和町を中心に周辺約5300戸で停電があった。大半はすぐに復旧したが、一部で最長1時間44分にわたって停電が続いた。中国電力山口営業所によると、松美町の電柱にあったカラスの巣が高圧線に接触したのが原因という。停電による事故や混乱はなかった。
(鳥獣被害3億7970万円:愛媛)
愛媛県は18日、2013年度の野生鳥獣による農作物被害額は前年度比8%減の3億7970万円だったと明らかにした。県内全域でイノシシ被害が減り、南予を中心にヒヨドリによる果樹被害が減少したことが主な要因。県鳥獣害防止対策推進会議で報告した。地域別では、県内被害の約6割を占める南予が2億2155万円(5.2%減)。中予1億13万円(10.6%減)、東予5802万円(15.8%減)と全域で減少した。鳥獣類別では、イノシシが2億4136万円(9.8%減)、カラス5183万円(12.8%増)、ヒヨドリ2356万円(41.1%減)の順。作物別では、全体の7割に相当する果樹が2億6426万円(7.4%減)。稲・麦が5903万円(7.7%減)、野菜3156万円(15.8%減)。
(カウベルトに牛2頭放牧:富山)
イノシシやクマから農作物を守るため牛を放牧する「カウベルト」事業の入牧式が19日、南砺市小院瀬見(福光)の福光里山レクリエーション農場で行われ、牛2頭が地元園児に見守られながら、緑地に放たれた。住民でつくる福光里山カウベルト友好会(山崎秀信会長)が2008年から始め、7回目。サツマイモやジャガイモなどを栽培する約1ヘクタールの農場に隣接して、同じ広さのカウベルトを設け、周囲に電気柵を張り巡らせている。市の助成を受けて実施している。入牧式には、山崎会長ら地元住民のほか、県、市関係者、福光南部あおぞら保育園年長児らが参加。園児が「里山で元気に遊んでね」と声を掛け、牛が好むクズの葉を与えた後に、放たれた。今回放牧されたのは、小矢部市の牛舎で育てられた和牛で、10月に出産予定。放牧は11月まで。県内ではことし、同市のほか、黒部、氷見、富山の各市の計10カ所でカウベルトを設ける。
(カラスの巣VS中部電:三重)
中部電力伊賀営業所は19日、伊賀市野間の電柱にあるカラスの巣を撤去した。巣に混じった針金やハンガーなどが停電の原因になるため毎年、巣作りする初春から初夏に合わせて撤去している。作業員が高所の電柱に作業車であがり、注意深く作業。繁殖期の7月までのカラスは凶暴で襲われることもあり、あたりを警戒しながら取り除いた。市の大半を管轄する管内の電柱や送電鉄塔など326カ所でカラスの巣を確認し、これまで147カ所を撤去。昨年起きたカラスの巣が原因の停電は管内で2件あったという。1日で巣を完成させてしまうカラスもいるため営業所は「巣を見つけたら、すぐ最寄りの中電窓口へ連絡を」と呼びかけている。
(武田防衛副大臣の行動が物議を醸す:フランス)
パリで開催されている防衛とセキュリティー関連装備の国際展示会『ユーロサトリ』で、会場の視察に訪れた武田防衛副大臣が見せた銃の扱い方が物議を醸している。『ユーロサトリ』は2年に一度パリ近郊で開催される世界最大級の武器見本市。今年は三菱重工や日立製作所など日本企業12社を集めた日本ブースが初出展している。新たに閣議決定した防衛装備移転三原則を踏まえ、輸送機や装甲車などの輸出が可能となるため、官民を挙げて日本の装備品をアピールする狙いがある。16日には武田防衛副大臣も会場を視察し、日本ブースで各社の装備品を見て回った。この際、武田副大臣はリアルな形の「訓練用のゴム銃」を手にしたのだが、銃の扱い方があまりにも素人だったため批判が起こっている。武田副大臣は、銃の引き金に指をかけたまま銃口を人に向け、「やめろ」とばかりに払いのけられていたのだ。絶対に弾の発射されることのないオモチャとはいえ、リアルな形をした模型の銃口を向けられるのはあまり気分のいいものではない。ましてや本物の武器が展示されている会場でのことだ。オモチャの鉄砲を手にしてはしゃぐ子供と同じ態度でいられたのでは困る。「標的以外に銃口を向けない」「発射する時以外は引き金に指をかけない」「銃床はしっかり肩につける」といった銃の扱いの基本も知らない人が防衛副大臣の椅子に座っていると思うと、やや心もとない気がするのだが、いかがだろう。
(イノシシ肉給食に:島根)
浜田市三隅町の市立三隅小など3校で19日、有害鳥獣として捕獲されたイノシシの肉を使った給食が提供された。栄養士の工夫でカレー味のミートボールに仕立て、同小ではランチルームで5、6年生が味わった。県西部農林振興センターが進める捕獲獣肉の有効活用の一環で、市猟友会が捕らえ、「島根ポーク」(浜田市金城町)が加工した肉を栄養士の加藤陽子さんらが調理。ミンチにした肉を豆腐とタマネギ、ニンジンを加えて丸め、揚げたものを「イノシシボール」と名付けた。この日の給食には、同センターの担当者や市猟友会の下谷巧たくみ会長(67)も参加。下谷会長は「山に餌が減って、イノシシが農作物を荒らすようになった。共存共栄が一番だが、そうもいかず、捕獲はやむを得ない」と説明した。カレー風味で臭みを抑えたこともあり、子供らはおいしそうにイノシシボールを食べていた。同センターの大国一寿・林業振興課長は「今後も獣肉の有効利用策を探りたい」と話している。

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(イノシシにかまれる被害相次ぐ:兵庫)
神戸市東灘区で17日夜、男性がイノシシにかまれ、衣服を破られた。周辺ではイノシシに人が襲われる被害が3日続けて起きている。17日午後9時頃、神戸市東灘区岡本で、44歳の男性が帰宅途中、ゴミ置き場にいたイノシシを見つけた。イノシシは男性に気が付くとズボンにかみつき、逃げた。男性にケガはなかったが、ズボンが5センチほど破れたという。周辺では3日連続でイノシシに襲われる被害が出ていて、神戸市は同じイノシシが危害を加えているとみて、捕獲に向け、現在、対策を検討中だという。
(市街地にヒグマ出没:北海道)
16日午前6時30分ごろ、釧路市白樺台5の市営住宅敷地内で、同住宅に住む会社員の男性(66)がクマのような足跡が駐車場から約100㍍先まで続いてるのを見つけ110番通報した。警察から通報を受けた市は猟友会にパトロールを要請。付近に看板を設置し、市内の全学校や近隣住民らに注意を呼び掛けた。午後5時現在、人や建物への被害や個体の目撃はない。市などによると、足跡の大きさは全長約17㌢で歩幅などから1歳前後の親離れしたての子グマのものとみられ、方向から住宅地方向とは反対の北側山林に立ち去ったとみられる。現場から約200㍍離れた市立東雲小学校(網野貞則校長、児童136人)は午後2時30分ごろ、大事を取り全児童を地区別に集団下校させた。17日の登校時は警察官が周辺をパトロールするという。
(クマ目撃情報:島根)
17日午前8時15分ごろ、島根県江津市後地町の光善寺近くの県道川平停車場線沿いで、通りかかった住民がクマ1頭を目撃して県警江津署に通報した。同署と江津市、島根県では、地域住民に注意喚起するとともに、付近のパトロールを強化している。
(花巻で決起大会、東京五輪・クレー射撃招致:岩手)
2020年東京五輪クレー射撃競技の本県招致を目指す花巻市民有志は20日、同市野田の花巻農協総合営農指導拠点センターで決起大会を開く。同競技は予定していた会場が白紙に戻り、有志は全国屈指の広さで利便性も高い市クレー射撃場開催を提案する。花巻から「被災県岩手で五輪を」とメッセージを発信し、県民一丸の機運盛り上げを目指す。クレー射撃会場は当初、陸上自衛隊朝霞(あさか)駐屯地(埼玉県朝霞市)に約47億円かけて仮設射撃場を整備し、大会後に取り壊す予定だったが、状況が一変した。関係者によると、12日の日本クレー射撃協会総会で、日本オリンピック委員会(JOC)から国防上の理由で計画中止が伝えられた。千葉や神奈川など東京近郊の受け入れ候補地についても、会場整備費が約60億円と高額な試算が出ており、難航必至の状況だ。総会では早くも花巻案が話題になったという。有志は総面積約6ヘクタールと全国トップクラスの広さを誇り、新幹線駅や温泉宿泊施設に近い花巻の利点をアピールする考えで、今後の会場選考の動向が注目される。
(クマ出没相次ぐ札幌市、電気柵設置前倒しへ)
札幌市中央区盤渓周辺でクマの出没が相次ぎ、市や住民が警戒を強めている。16日朝には近隣の南区北ノ沢でも目撃情報があり、周辺の出没情報は8日以降だけで6件。市は付近で目撃が多い盤渓小の周囲に侵入防止用の電気柵を設置するなどの対策を進めるとともに、市街地にクマを寄せ付けないため、ゴミの管理徹底などを呼びかけている。16日朝にクマが見つかったのは、北ノ沢の札幌藻岩山スキー場斜面。山菜採りの男性が見つけ、札幌南署に通報した。一連の出没が同一個体かどうかは不明だが、目撃が集中しているのは中央区の盤渓小付近。8日には約900メートル離れた裏山で、市が調査用に設置したセンサー付きカメラがクマの姿を撮影した。同校では16日朝、教員4人が通学路に立って警戒。クマよけの鈴を付けて通学する児童もいた。市は例年、7月に同校周辺に電気柵を設置していたが、今年は予定を早めて今週中にも設置する方針。13日に園内で足跡が見つかった西区福井の五天山(ごてんざん)公園は、25日まで閉鎖されている。市によると、本年度の市内の出没情報は16日時点で25件と昨年度同期より2件多い。北大大学院獣医学研究科の坪田敏男教授は、道内で1990年以降、春グマ駆除が廃止された影響などで「札幌でも生息域が拡大し、盤渓など近郊の山中にも住み着いている」と指摘。加えて、昨秋にヤマブドウが豊作だったため「栄養状態が良かったことから冬眠中の出産数が増え、個体数が一時的に増えていることも考えられる」という。坪田教授は山に入る際の注意点として《1》フンや足跡を見つけた場合は引き返す《2》鈴などを鳴らし、自分の存在をクマに知らせる《3》キャンプ場や登山道にごみを放置しない―を挙げる。
(緊急対策でイノシシ捕獲急増:宮城)
東京電力福島第1原子力発電所の事故の影響で野生のイノシシ肉の出荷が制限されている宮城県で、捕獲したイノシシの処理に地元の狩猟者が頭を悩ませている。食肉として活用ができず「出口」がふさがれる一方、農水省の緊急捕獲対策による手厚い支援が奏功し、2013年度の捕獲頭数が前年度の1.4倍の3500頭にふくれ上がるなど処理負担が増しているためだ。現場からは、埋却など負担が大きい処理方法を改善するため、解体・処理施設の整備などに支援を訴える声が上がる。「イノシシが入ったぞ」。角田市小田地区の里山で、箱わなにかかった体長約90センチ、推定2歳の雌のイノシシを見つけた、県猟友会伊具支部長の庄司登さん(68)が叫んだ。庄司さんが近づくと、イノシシは威嚇するように歯をカチカチと鳴らし、箱わなの入り口に向かって何度も突進して暴れた。「こんなイノシシが畑をわが物顔で荒らしているのでは、農家は怖くて農作業もできないだろう」とつぶやく。県内の12年度の野生鳥獣による農作物被害は前年度比2900万円増の8900万円。そのうち、イノシシの被害は1200万円増の3900万円と4割を占める。庄司さんは「農家が悔しそうな顔をするのを見ていたら、何としても頑張らなければ」と使命感から捕獲を続ける。ただ、「捕獲しても、肝心の処理ができなくなってしまったら・・・」と表情が曇る。農水省は全国で増え続ける野生鳥獣による農作物被害を食い止めようと、13年度から鳥獣被害防止緊急捕獲等対策を始めた。イノシシの場合、捕獲の経費として1頭当たり最大8000円を支援。同市の場合、市などの補助と合わせて1頭当たり1万円が奨励金として狩猟者に支給される。県猟友会伊具支部では、原発事故による出荷制限で狩猟者の意欲が低下していたが、13年度、管内の同市と丸森町で前年度の2倍の2100頭余りを捕獲。緊急対策が奏功した形だ。ただ、捕獲数が増える一方、課題として浮上したのがイノシシの処理だ。丸森町に解体・処理・加工場があるが、原発事故で食肉として活用する道が閉ざされて以降、事実上閉鎖されている。庄司さんらは現在、止め刺しをしたイノシシの多くを、山中や農家の敷地に埋却しているが「これだけ頭数が増えると、大きな穴を掘ったり、現場で解体したりするのは大変な重労働だ」。猟友会会員は7割が60歳以上。「このままでは10年以内に大半の狩猟者がやめてしまうのではないか」と危機感を募らせる。農水省は、野生獣の解体・処理施設などの建設に対し最大半額を補助する「鳥獣被害防止総合対策交付金」を14年度は95億円を計上した。しかし、こうした事業の活用も「(原発事故で)食肉などに活用する費用対効果が説明しにくく、建設は極めて厳しい」(県農産園芸環境課)。仮に市町村が単独で施設を作るにしても「食肉への活用無しでその後の維持管理をすることを考えると、財政面で非常に難しい」(角田市農政課)と、行政も二の足を踏む。庄司さんは「農業被害の撲滅のためにも、現場の実態に添った対応が必要だ。このままでは人間がイノシシに負けてしまう」と訴える。
(春グマの目撃急増、一昨年のドングリ豊作期の個体か:北海道)
道内でクマの目撃が相次いでいる。道警のまとめでは、今年1~5月の目撃数は計231件と前年同期に比べて50件も多く、ここ5年で最多だった。6月に入っても札幌市や網走市などの住宅地などで目撃が続く。専門家は、一昨年秋にドングリの豊作で増えた個体が成長して親離れの時期を迎え、活発に動き回っていることなどが要因と指摘。今後も出没が多い状況は続くとみられ、道警は注意を呼びかけている。道警が集計した今年1~5月のクマの月別目撃数は、1月1件、2月はゼロだったが、3月が前年同月比9件増の15件、活動の始まる4月が同41件増の97件に急増。5月も同1件増の118件に上った。畑を荒らすなどして捕獲されたクマは29頭に上り、昨年の20頭を上回った。目撃場所は山林が100件と最も多いが、次いで道路が99件、畑・牧草地が37件など、人里での目撃も多い。6月に入っても札幌市中央区の住宅地付近や網走市中心部、釧路市の市営住宅敷地内でクマの姿や足跡が次々確認されている。ヒグマ学習センター(登別市)の前田菜穂子代表(66)によると、道内は一昨年秋、ドングリなど木の実が豊富でクマの繁殖が進み、今年はちょうど親離れを迎えるクマが多いという。「若いクマは好奇心が強く、成獣の縄張りを避けようと動き回る。こうした個体が市街地に出没している可能性がある」と指摘する。
(クマ分布域、全国的に拡大)
ツキノワグマの大量出没が懸念される中、クマの分布域が平成15年から10年間に北海道や本州で拡大したことが、クマ研究者らでつくる日本クマネットワーク(JBN)の調査で分かった。全国的な分布調査は、環境省が15年度にまとめて以来。「クマがいないとされていた地域にも生息している可能性がある」として、早急なクマ対策を自治体などに促している。「今年、ツキノワグマの大量出没の発生が心配されている」。JBNの調査報告書はこう指摘し、大量出没時の対策の検討を求めている。クマの餌となるブナの実が、昨年の豊作を受け、今年は周期的に凶作と見込まれているためだ。餌を求めるクマは人里に出てくる恐れがある。特に東北地方では出没件数とブナの実りが関係しているとされ、クマの生息数の多い岩手県では3月から出没注意報を発令している。こうした中、公表されたJBNの調査結果では、クマの分布域が人間の生活空間ぎりぎりまで広がった地域もある。調査を担当した茨城県自然博物館の首席学芸員、山崎晃司さんは「餌不足などのきっかけがあると、人の住む場所に出没して軋轢(あつれき)が起きかねない」と警告する。調査は23年度から3年かけて実施された。それによると、ヒグマが生息する北海道で分布の拡大が確認された。ツキノワグマは本州と四国に生息しており、生息数がわずかな四国を除き、拡大傾向にあることが分かった。拡大傾向は大量出没年でない年にも見られ、定着した可能性がある。東京都では大量出没年に分布域が森林地域の東端まで拡大しており、ほぼ限界域に達したとみられる。大都市圏に近い地域では、京都府や兵庫県で南下が見られた。福島県では東北自動車道以東の阿武隈山地に拡大。23年の東京電力福島第1原発事故後、広い範囲で人の立ち入りが制限されているため、生息密度が上昇する可能性を指摘している。調査は、クマによる人身被害の背景を探り、軋轢を抑止するのが目的。全国規模の大量出没が起きた18年度と22年度は、100人超の人身被害が発生した。人間に利用されなくなった里山が森林に再生し、生息可能な場所が広がっている。そこで、JBNは15年度の環境省調査以降、新たに自治体や関係機関が収集した出没情報などを取りまとめ、分布域の境界線を同省調査時と比較した。ただ、自治体によっては出没情報がきちんと管理されておらず、担当者の交代で散逸していたケースもあったという。山崎さんは「クマによる人身被害は大きく、クマがいるだけで子供が集団登下校を余儀なくされるなど住民は心理的被害を受ける」と指摘。「大量出没は数年に1度、起きている。分布域や個体数をどう管理するか、その区域に含まれる自治体間で協議して早急に決める必要がある」と警鐘を鳴らしている。クマをめぐるトラブルは秋に多いと思われがち。冬眠前に餌となるドングリが不足すると、餌を求めて人里に出て来ることが知られるためだ。しかし、生息数の多い地域では、春から夏にかけての山菜採りや渓流釣り、登山中などに人身被害が起きている。クマは春から夏も活動しており、自治体の担当者らは「山菜採りなどに夢中になって、クマに気づくのが遅れる」「オスは繁殖期の夏に長い距離を移動する」などと注意を促す。釣りやハイキングで山に入る場合、クマ鈴で存在を知らせるなどクマとの遭遇を避ける対策が必要だ。
(昨年度の野生動物による農林業被害額は8%減少:山口)
県は、昨年度の野生動物による農林業への被害額が前の年度より8%減少し、5億4000万円となったと発表した。これは県鳥獣被害防止対策協議会で報告されたもので、被害額は2010年度の8億円をピークに3年連続で減少している。被害全体の4割を超えているのはイノシシによる被害で2億4000万円にのぼり、水稲を中心に被害を与えているが前の年度に比べ4000万円ほど減少している。次いでサルによる被害が1億1500万円、シカによる被害が9800万円となっている。県では被害が減った理由について、国の交付金による防護柵の設置や広域的な捕獲体制の成果などをあげている。協議会では今後3年間で被害額を3億円以下とする目標が示され、引き続き対策を進めることが確認された。
(鳥獣保護法改正、共生の姿を見いだそう:神奈川)
改正鳥獣保護法が今国会で成立した。丹沢山系を含む全国各地で増加しているニホンジカやイノシシなどの個体数を適正な水準まで減らすため、保護重視の姿勢を見直し、管理の視点を取り入れた。改正の目的は、ニホンジカやイノシシなどによる自然生態系への悪影響や農作物被害の深刻化を低減させることにある。個体数の増加に歯止めがかからないことが要因で、管理捕獲の一層の促進と担い手育成の必要性を示している。具体的には、環境相が集中的、広域的に管理を図る必要があると定めた野生動物に、都道府県が捕獲事業を実施できる。法人参入を促す認定事業者制度の導入や、わな猟などの免許取得年齢の20歳から18歳への引き下げ、住宅地での麻酔銃猟許可などの規制緩和が盛り込まれた。明治時代に始まった鳥獣行政は野生動物を乱獲から守る姿勢を貫いてきた。しかし、1970年代半ば以降、ニホンジカやイノシシ、サルによる食害が顕在化して「野生動物の反乱」とも言われる時代を迎え、方針転換はやむを得まい。環境省によると、ニホンジカはこの20年間で約9倍に増え、約260万頭が生息(推定)している。現状の捕獲率のままでは、2025年度に500万頭に達すると予測している。取り組み強化は待ったなしの状況と言えるだろう。そうした面では、県の取り組みは先行している。03年度に保護管理計画の策定をスタートし、捕獲目標数を引き上げた第3次計画(12~16年度)を実施中だ。「シカと森林の一体的管理」の観点から、県独自の水源環境保全税の投入で財源を確保した対応は評価できる。ただ昨年6月、捕獲業務を委託された県猟友会の会員が丹沢山で滑落死する事故が発生した。組織としても会員の減少、高齢化の課題を抱えており、安全に配慮した作業を特に求めたい。野生動物の積極的な捕獲については、全ての国民が同意したとは言えまい。県は昨年3月に「ニホンジカのこと、もっと知ってください」とのパンフレットを作製しており、こうした丁寧な説明は必要だ。環境省は法改正によって今後10年間でニホンジカとイノシシを半減させるとしている。科学的な根拠に基づいた事業評価を続け、人と野生動物の共生の姿を見いだしたい。
(餌付けで人慣れ、買い物袋に「猪」突猛進:兵庫)
神戸市東灘区の住宅街で、住民らがイノシシに襲われる被害が、15日から3夜連続で起きた。六甲山系の山裾から沿岸部の住宅地まで行動範囲を広げたイノシシが、ハイカーや住民らに餌付けされて人に慣れ、買い物袋を奪おうとして凶暴化。市が対策として制定した餌付け禁止条例も、勧告件数は1件にとどまり、効果は十分とはいえない。市は注意喚起するとともに、餌付け行為のパトロールを強化する。閑静な住宅地として知られる東灘区岡本。16日午後9時前、買い物帰りの女性(49)の前に突然、体長1・2メートルはあるイノシシが現れ、持っていた買い物袋目がけて突進してきた。女性はとっさに近くの駐車場に逃げ込んだが、イノシシはすぐに追いつき、女性の左足にかみついた。4月以降、同様の被害は岡本地区だけで14件に上り、多くは夜間に、買い物袋を提げた住民が襲われている。神戸の市街地に出没するイノシシが増え始めたのは1970年代以降。その後、餌を与えるハイカーや住民が増え、人慣れしたイノシシが、買い物袋を奪おうとして人間を襲撃する例が頻発するようになった。市の委託を受けた猟友会東灘支部が毎年イノシシを捕獲。昨年度は東灘区内で113頭を駆除した。市全体の駆除数は705頭に上る。生息数は数倍と推定され、いくら捕獲しても追いつかないのが現状だ。市の有害鳥獣対策費は年々増加傾向で、今年度は4684万円を計上した。頭を悩ませた市は、イノシシが凶暴化する原因である餌付けの取り締まりに乗り出した。2002年に餌付け禁止を定めた全国初の条例を制定。罰則規定はないが東灘、灘、中央3区の規制区域で、違反者に勧告・指導できることになった。しかし、実際には行為者の特定が難しく、勧告例は1件しかない。市農政部計画課は「条例の効果で『餌付けはしてはいけない』という認識が浸透してきた。その一方で、いまだに餌付けする人が絶えないのも事実。指導、啓発と同時に捕獲・駆除を進めていくしかない」としている。東灘区役所まちづくり課の担当者は「イノシシが近づいてきた場合は、ゆっくりと後ずさりして、ビニール袋や中の食べ物を遠くに投げて、被害に遭わないようにしてほしい」と注意を呼びかけている。野生動物の生態に詳しい県立大の横山真弓・准教授(野生動物管理学)に問題の背景や対策について聞いた。イノシシは本来、おとなしくて警戒心が強い動物。通常は、自分から人間に近づこうとはしない。登山客や住民らが長年、餌付けしてきたため、人慣れしている神戸のようなケースは、全国的にも異例だ。発達した嗅覚と高い学習能力があるイノシシは、人間が与える高カロリーの餌の味を覚え、餌を人間から奪うために危害を加えるすべを習得したのだろう。そうした行動パターンを学習し、凶暴化したイノシシは野生には戻らないので結局、捕獲、駆除せざるを得なくなってしまう。六甲山系には、現在も植物の地下茎やタケノコ、昆虫などの餌が豊富にある。人間が餌を与えなくても、飢えることはない。野生動物の餌付けは、人間と動物の共存のあり方として間違っている。
(停電、カラスの巣が接触:福岡)
九州電力行橋営業所は17日、行橋市金屋周辺の5310戸で、同日午後5時21分から最大67分間停電したと発表した。停電が1時間以上に及んだのはこのうち174戸。電柱の上に作られたカラスの巣が、高圧配電線に接触したのが原因で、巣を取り除き復旧した。
(カラスの巣で約9000戸で停電:大分)
九州電力大分支社によると17日午後4時半頃から大分市の金池南や永興など7地区の約8950戸で断続的に停電した。原因はカラスの巣が高圧線に接触したためで巣は撤去され、午後5時前に全地区で復旧した。
(有明海干潟のラムサール申請面積縮小へ:佐賀)
「シギ・チドリの飛来数日本一」の佐賀市東与賀町にある有明海の干潟について、佐賀市は16日、国際的に重要な湿地帯として保全する「ラムサール条約」への登録申請面積を、当初案の5分の1に縮小する方針を明らかにした。申請に必要な県や漁協など関係団体の同意を得るため、近くの佐賀空港で航空機に野鳥が衝突する「バードストライク」やカモによる養殖ノリ食害への懸念に配慮した。市議会一般質問で執行部が答えた。環境省は2月に約1250ヘクタール案を提示していたが、市との協議でノリ漁場を外し約250ヘクタールに変更した。新たな申請面積は、八田江川から本庄江川の澪(みお)筋までの東西3・4キロ、南北はノリ漁場手前からシチメンソウ植生地までの南北700~800メートルの区域。環境省がシギ・チドリ類の個体数を調査しているモニタリングサイトとほぼ一致する。条約申請は地元関係団体の賛意が要件で、2005年にバードストライクなどを懸念した県が同条約登録申請を断念した経緯がある。市は空港を管理する県や県有明海漁協、農協、県猟友会などと協議している。登録に必要な国の鳥獣保護区指定をめぐり、ノリの食害防止にもなる県猟友会のカモ猟への影響を心配する声が挙がるなど、関係者の同意を得るには縮小が妥当と判断した。関係団体から7月末までに内諾を得る予定。環境省は申請書を作成し、15年3月の中央環境審議会に報告、同年6月にウルグアイで開催予定の第12回締約国会議(COP12)で決定する。
(ミヤジマトンボ守れ、生息地にカメラ設置:広島)
国のレッドデータブックで絶滅危惧種に指定されているミヤジマトンボの生息地が、イノシシとみられる大型ほ乳類に荒らされていたことが分かった。環境省や県、廿日市市などで組織する「ミヤジマトンボ保護管理連絡協議会」は、現地にモニターカメラを設置して野生動物の行動を観察し、ミヤジマトンボの生息環境への悪影響を避ける対策の参考にすることを決めた。ミヤジマトンボは、宮島の湿地帯だけで生息が確認されているトンボ。同協議会の坂本充会長らが5月下旬、現地を調査した際に、地面を掘り起こした跡や、草を踏み荒らした跡を見つけた。イノシシとみられる掘り起こしは、過去にも見つかったことがあるが、今回ほど広範囲の獣害は初めてだった。このため、動物の種類や行動を確認するため、カメラ計7台を今月中にも設置する計画を立て、設置場所などを検討している。また、同協議会は、昨年実施して好評だった住民らが参加する「ミヤジマトンボ・エコ観察会」を今年も夏に開くことや、ミヤジマトンボの生態や保護活動を紹介する特別展を11月に宮島水族館で開くことなども決めた。
(ライフル射撃普及、高校に部発足:愛媛)
愛媛県内でこれまで若年層への普及が課題だったライフル射撃。2017年愛媛国体に向け、会場予定地の内子町でジュニア世代の育成が進んでいる。内子高校では4月、県内2校目となる部が発足。県内競技関係者が一丸となって指導に当たり、小学生向け体験教室や中学校への出前講座も開かれている。「ズキューン」。放課後の内子高。一室に電子音の銃声が響く。体をぴたっと止めて的を凝視するライフル射撃部員。今はもっぱら、年齢・資格制限がないビーム銃の競技で練習を積んでいる。きっかけは昨年10月から、校内で毎週開かれた体験教室だ。以来、興味のある子がぱらぱらと出てきて部発足につながった。現在部員は9人。主将の上田真一君(18)は「僕らは最初の部員なので、この部を盛り上げていきたい」と、新たな歴史をつくる責任を実感している。
(キジ料理を名物に:高知)
高知県高岡郡梼原町の飲食10店舗が、梼原町特産のキジ肉を使った料理を「雲の上のキジグルメ」としてPRを始めた。昨夏から、梼原町と梼原町商工会が「観光客に喜ばれる食の名物をつくろう」と各店に協力を依頼し、濃厚な味とだしを生かしたパスタやラーメンなどの逸品に結実。のぼりやパンフレットもでき、新たな取り組みに生産者も期待を寄せている。キジ肉は濃厚なうま味が特長で、低カロリーで高タンパク、ミネラルも豊富だ。パンフレットには梼原町中心部の8店と四万川地区の2店が掲載され、鍋▽すき焼き▽焼き肉▽ラーメン▽鉄板焼き―などを提供している。役場近くのイタリア料理店「インディーズ」の「キジの野菜煮込みスパゲティ」(千円)はトマトソースにキジ肉のうま味が溶け出し、パスタと絶妙に絡む。梼原町では1980年代から四万川地区でキジ生産が始まった。最盛期の12軒から現在は6軒に減ったものの、2013年度の生産量は約4トンで、県内最大の産地となっている。梼原町内では冷凍肉の販売のほか、農家レストラン「くさぶき」などがキジ丼などを提供してきたが、鍋料理などは予約が必要だった。梼原町雉(きじ)生産組合によると「観光客からキジ料理が食べたいとの要望が結構あったが、十分な対応はできなかった」といい、梼原町などの呼び掛けに応じて各店が個性を生かしたメニューを考案。梼原町雉生産組合も小分けの業務用パックを導入し、常時提供に協力した。梼原町雉生産組合の西村義明組合長は「鳥肉の中でもキジの味は一番と思う。梼原の味として楽しんでもらいたい」。梼原町産業振興課の来米修作課長は「交流人口拡大の起爆剤となるよう、スタンプラリーなども計画したい」としている。

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(銃21丁実弾4千発押収、所持容疑で逮捕の男:大阪)
大阪府寝屋川市の公園で13日夜に発砲音がした事件で、寝屋川署が銃刀法違反(所持)の疑いで逮捕した同市三井南町、自称自営業山下晋吾容疑者(34)の自宅などから、猟銃など21丁と実弾約4500発を押収していたことが16日、捜査関係者への取材で分かった。21丁には日本の基準では猟銃に該当しない大型のものも含まれており、寝屋川署が鑑定を進めている。山下容疑者が作成したとみられるホームページには、複数の猟銃が掲載。捜査関係者によると、山下容疑者は府公安委員会から、販売目的で猟銃を所持する許可を得ていたが、この1年間販売実績はなかったという。
(イノシシに襲われ女性ケガ:兵庫)
16日夜、兵庫・神戸市東灘区で49歳の女性がイノシシに足をかまれ軽いケガをした。周辺では同様の被害が相次いでいる。被害に遭ったのは、買い物から帰宅途中だった神戸市東灘区の49歳の女性で、16日午後9時頃、イノシシに気付き近くの駐車場に逃げ込んだ。イノシシは女性を追いかけ左足のふくらはぎをかんで逃げたという。女性は軽傷で、食べ物の入った買い物袋が狙われたとみられている。周辺では今年4月以降イノシシが人を襲う事件が6件相次いでいて、15日も買い物帰りの47歳の女性が襲われたばかりだった。
(五輪組織委会長が岩手・宮城を訪問)
2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長が16日、岩手、宮城両県庁を訪れ、それぞれ達増拓也知事、村井嘉浩知事と、五輪と被災地支援のあり方などについて意見交換し、協力体制に関する共同文書を取り交わした。森会長は「五輪は東京だけのものではない。(被災地に対して)何ができるのか、意見を聞きたい」と話し、達増知事は「復興の姿を世界に発信し、支援に対する感謝の意を表する絶好の機会。成功に向け、協力を惜しまない」と応じた。会談後、森会長は報道陣に対し、クレー射撃競技を花巻市に誘致する動きが市経済界の中で出ていることについて、「よほどの問題や理由がない限り、変更は難しい」との見解を示した。
(男性職員が不適正経理処理:神奈川)
県教委スポーツ課では昨年7月、県立伊勢原射撃場(伊勢原市)で使用する備品(標的採点機など3件、計約240万円)を購入する際、男性職員が本来の経理処理を行わず業者に発注。1件の代金(89万円)は請求日を書き換え今年5月に支払い、残り2件は未払いのまま放置、計6万900円の遅延利息が生じた。同射撃場は昨年8月の国民体育大会の会場だったにもかかわらず、公認射撃場に必要な備品が不備だったといい、同職員は「国体に間に合わせたかった」と話しているという。
(公社元職員が無実を主張:和歌山)
今年3月24日、日高川町が鳥獣捕獲に対して支払う報償費10万5000円(7件分)を不正に詐取したとして、ジビエ工房紀州で勤務していた元町ふるさと振興公社職員の55歳男性が任意送致された事件で、男性は町に対して、警察が発表した送致事実を完全否定し、無実を主張していることが16日の町議会一般質問で明らかになった。町は7件以外にも不明確な報償費の全額返還を求める方針を示していたが、男性が送致事実を否定していることで、町側の返還請求が暗礁に乗り上げるだけでなく、任意送致された事実について争われる可能性も出てきた。この事件の対象となったのは、平成23年11月ごろから平成25年1月までに交付された報償費10万5000円分。元公社職員が、すでに報奨金を受けたイノシシを新たに捕獲したと虚偽の申請と写真撮影を行い、銃による報奨金1万5000円をだまし取ったほか、他人が捕獲し、ジビエ工房紀州に持ち込んだニホンジカ5頭を、本来の捕獲者名とは別に自ら捕獲したと見せかける確認票と写真を撮影し、報奨金請求の権利を装って7万5000円をだまし取ったなどというもの。県警捜査二課と御坊署は3月24日、有害鳥獣捕獲報償金交付事業に絡む詐欺事件として、元公社職員を詐欺容疑で和歌山地方検察庁御坊支部に任意送致。元職員は対象となった7頭分の容疑を認めていると発表していたが、元職員が無実を主張していることが明らかになったことで、事件を根本的に覆す事態にも発展しかねない。一般質問で、同問題の対処や進展状況について入口誠議員が「町民の関心も高く、住民からどうなっているのかとの声を聞く」と説明を求めた。これに対し、市木久雄町長は事件発生を町民に陳謝した上で「5月28日に町幹部が元職員と話し合いを持ったが、本人は『不正はしていない。無実である』と話し、警察の発表とはまったく違った主張をしている。被疑者として検察庁に任意送致されているが、起訴か不起訴になるかも定かではなく、裁判で有罪が確定した訳でもない。本人が無実を主張されている以上、現段階では報償金の返還請求について交渉を進めることが出来ない。検察庁の対応を見守り、仮に裁判になれば、その判決が出た時点で判断する必要があり、しばらく時間を要することになるのではないかと思う」と明らかにした。町長の答弁に対して入口議員は「驚くべき内容だ。警察での供述内容を全面否定したのか?」と再質問。町長は「本人と町幹部が直接話したが、本人は『何も悪いことをしていない』と、警察での供述とは手のひらを返した内容だった」と述べ、司法の判断を待つしかない状況だと説明した。
(3D樹脂銃「武器製造」で再逮捕へ:神奈川)
3Dプリンターで作ったとみられる樹脂製拳銃(3Dプリント銃)が見つかった事件で、神奈川県警は16日、銃刀法違反で起訴された元大学職員居村佳知被告(28)について、武器等製造法違反(無許可製造)容疑で逮捕状を取った。同日午後、再逮捕する。県警によると、同法違反容疑を3Dプリント銃の製造に適用するのは全国で初めて。捜査関係者によると、居村被告は昨年9月下旬から12月下旬の間、経済産業相の許可を受けずに、川崎市高津区の自宅で3Dプリンターを使い、殺傷力のある3Dプリント銃2丁を作った疑いが持たれている。県警は3Dプリント銃の殺傷力を確認した上、経産相の許可を受け、居村被告が使用していた3Dプリンターと同じ機種で、銃身や撃鉄などの部品十数個を実際に作る実験を行った。その結果、押収した3Dプリント銃の部品と同じ物を製造できることを確認した。
(ヒグマ目撃、道内で相次ぐ:北海道)
道内の市街地やその近くの山で15日夜~16日朝、ヒグマの目撃が相次いだ。札幌市では至近距離での遭遇もあった。15日午後8時40分ごろ、網走市潮見5丁目の市道付近で車を運転していた女性がクマを目撃。郊外店が並ぶ市街地で、市は16日、近隣の小中学校に集団登下校や保護者による送迎を指示した。同市内では11日夜~12日夜も4回目撃されている。今回の目撃場所は、3、4回目の場所から数百メートルで、同じヒグマが居着いている可能性がある。16日午前5時45分ごろには、札幌市南区北ノ沢の札幌藻岩山スキー場南斜面で、ワラビ採りをしていた男性(68)が目撃。男性が気づいた時には、2、3メートルほどの距離で、男性が「うぉー」と大声を出すと、離れていったという。体長約2メートルの成獣とみられる。
(クマ対策に追われる:北海道)
網走市の住宅街でも、またクマが目撃されました。市内の小中学校では臨時の校長会を開くなど対策に追われています。きのう、午後8時半ごろ、網走市潮見5丁目の市道で、通りがかった人が体長およそ1.3メートルのクマ1頭を目撃しました。クマは、道路脇の草地に逃げたということです。猟友会が周辺を調べましたが、足跡などは見つかりませんでした。けさ、付近の小学校では保護者が車で児童を送り届けました。網走市の市街地では、今月11日から12日にかけクマの目撃情報が4件相次いでいます。(保護者)「安全が確認できるまで(送迎を)したい」網走市では臨時の校長会を開き、今週いっぱい、市内の小中学校では集団登下校や保護者が付き添うことを決めました。また、釧路市白樺台にある市営住宅の敷地内でもけさ、熊の足跡とみられるものがみつかり、近くの小学校では集団下校するなど影響が出ています。
(クマ出没、猟友会パトロール:富山)
16日午後7時20分ごろ、富山市八尾町深谷のJR高山線の踏切近くで、線路を横切るクマ1頭を電車の運転士が発見し、JR富山駅を通じて富山西署に知らせた。電車の運行に影響はなかった。同署が現場周辺を巡回したほか、17日早朝から猟友会がパトロールした。
(住宅街で動物に襲われる被害相次ぐ)
大阪や神戸市の住宅街で歩行者が動物に襲われケガをする事態が相次ぎ、警察が注意を呼びかけている。15日夜、神戸市東灘区の住宅街で、女性が買い物から歩いて帰る途中、突然イノシシに襲われ、太ももと腕を噛まれ軽傷。女性が持っていた買い物袋に食料品が入っていて、イノシシはその袋を狙ったとみられる。周辺では4月から同様の出来事が4件相次いでいた。大阪府池田市では15日早朝、34歳の女性が突然アライグマに襲われ、ふくらはぎを噛まれ軽傷。側溝から突然飛び出し、女性の足に噛みつき再び側溝へ逃げたという。池田市では先月にも、東へ500メートル離れた地域で61歳の女性がアライグマに噛まれてケガをしている。池田市では周辺に捕獲用の檻を設置するなど対策を進めているが、歩行者も注意をしてほしいと呼びかけている。
(チマキザサ、シカ食害で消滅の危機:京都)
祇園祭の厄よけちまきに使われ、京都市左京区の山間部に自生するチマキザサの群落が消滅の危機に直面している。数十年に1度の生え替わりの際、野生のシカが新芽や種を食べてしまったためだ。地元では、わずかに残る群落を守ろうと、シカよけネットの設置や、市民にササの苗を育ててもらう制度など、復活に向けた取り組みが続いている。「この辺り一面、ササだらけだったんだが……」。5月中旬、長年ササの葉を収穫してきた花脊はなせ地区の林業、藤井克巳さん(77)は、シカに食い荒らされたササの生息地を苦々しげに見つめた。チマキザサは葉の長さが30センチ前後で、花脊地区周辺では約1200ヘクタールに自生。香りが高く、葉に毛がないことが好まれ、和菓子や生麩なまふの包装、祇園祭のちまきに使われるなど、京都の文化や生活に深く根ざしてきた。1920年代から地元農家が収穫。京都大の調査では、2003年まで、推計で年900万~1000万枚が出荷されていた。チマキザサは60年程度の周期で一斉開花し、種子を付けて枯れる。しかし、花脊地区で04~07年に開花した際、地面に落ちた種や新芽がシカの餌となり、群落の大半が消えた。花脊のササを使ってきた老舗生麩専門店「麩嘉ふうか」(京都市上京区)は北海道や青森、岐阜産に切り替えた。小堀周一郎社長(41)は「花脊産は香りが高く、他と全然違う。復活したらきっと使いたいのだが」と切望する。13年6月、地区住民や京大の研究者、市などが「チマキザサ再生委員会」を設置。わずかに残ったササの地下茎を市内の小学校などで育ててもらい、山に植える取り組みを進める。ササの生息地の2か所には、地下茎から毎年生える新芽を食べられないよう、計約900メートルのシカよけのネットも置いた。群落が元の姿を取り戻すには10年ほどかかるという。京大の柴田昌三教授(里山資源管理学)は「人が山に入らなくなり、シカの活動範囲が広がったことが要因。ササの再生は、地域の生活文化を着実に継承することにつながる」と語る。

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(公園で散弾銃発砲か:大阪)
13日午後8時50分ごろ、大阪府寝屋川市国松町の国松公園で「パンパンという大きな音がした」との110番が2件相次ぎ、公園内の竹やぶで複数の薬きょうが見つかった。けが人はいなかった。寝屋川署は14日、発砲目的で散弾銃を所持したとして銃刀法違反(所持)の疑いで、同市三井南町、自称自営業山下晋吾容疑者(34)を逮捕した。同署によると、容疑を認め、「試し撃ちをした」と公園で発砲したことも認めている。同署は銃刀法違反(発射)の疑いでも調べる。山下容疑者は大阪府公安委員会から販売目的で猟銃を所持する許可は得ていたが、猟などで使用する許可は持っていなかった。
(イノシシに襲われ男性ケガ:香川)
11日午後5時20分ごろ、香川県琴平町五條の用水路で、清掃作業をしていた近くの自営業の男性(72)がイノシシに襲われ、右手や両脚をかまれたり、牙で突かれるなどして負傷した。イノシシは逃げており、町は現場周辺の住民や小中学校などに注意を呼び掛けている。琴平署によると、イノシシは体長約70~80センチ。男性が用水路内でごみ拾いをしていたところ、背後から突然、襲ってきたという。男性は自力で家まで帰り、家族が119番通報した。現場は、同署の南西約1キロの県道沿いで、周囲は住宅が並んでいる。同署員らが付近を捜索したところ、夜になってイノシシが現場に戻ってきたが、再び見失ったという。同署や地元猟友会などが警戒に当たっている。()
(買い物帰りの女性、イノシシに襲われ軽傷:兵庫)
15日夜、神戸市東灘区の住宅街で、買い物帰りの47歳の女性がイノシシに襲われケガをした。警察によると現場は阪急岡本駅から西に100mの神戸市東灘区の住宅街。きのう午後9時25分ごろ、買い物を終えて徒歩で帰宅途中だった女性が、後ろから走ってきたイノシシに突然襲われ、お尻の右側を噛まれ軽傷を負った。女性は右手に食料品が入ったポリ袋を持っていて、襲われた際に袋を投げ捨てるとイノシシは驚いて北のほうへ逃げたという。この周辺ではことし4月以降、歩行者がイノシシに襲われる事件が4件相次いでいて、警察が注意を呼びかけている。
(普通列車とクマ衝突:北海道)
13日午後5時5分ごろ、北海道苫小牧市のJR千歳線沼ノ端―植苗間で、苫小牧発手稲行き普通列車(3両編成)がクマと衝突、停車した。乗客乗員約130人にけがはなかった。JR北海道によると、苫小牧署員らがクマを探したが見つからず、車体にも異常はなかったため約1時間半後に運転を再開した。普通4本が部分運休するなどし、計約500人に影響が出た。
(秋田新幹線がクマと衝突:岩手)
11日午前8時15分ごろ、JR田沢湖線の赤渕(岩手県雫石町)―田沢湖(秋田県仙北市)間で、仙台発秋田行きの秋田新幹線こまち95号がクマをはね、停車した。けが人はなかった。事故の影響で約50分の遅れが出た。JR東日本秋田支社によると、運転士が線路内のクマに気付き、ブレーキをかけたが間に合わなかった。付近を探したがクマは見当たらず生死は不明という。また、山形新幹線「つばさ137号」は、奥羽本線(山形線)内でのカモシカ衝突の影響で、遅れがでていることが報告されている。
(スキー場でクマ目撃:北海道)
16日午前5時45分ごろ、札幌市南区北ノ沢の札幌藻岩山スキー場斜面で、クマが歩いているのを近くでワラビ採りをしていた男性(68)が見つけ、札幌南署に通報した。同署によると、クマは体長約2メートル。男性が大声を上げると山中に逃げていったという。現場は住宅街から約500メートル。
(各地でクマ目撃:北海道)
15日午後8時40分ごろ、網走市潮見5の市道にクマがいるのを、車を運転していた市内のパート女性(40)が目撃し、網走署に届け出た。クマは市道脇の畑に逃げたという。現場は潮見小学校から東に約200メートルの住宅街。市内では11日から12日にかけて、市街地でクマの目撃が4件相次いでいる。同署は同一の個体の可能性もあるとみて、付近を警戒している。道警によると、15日は胆振管内むかわ町の町道付近や後志管内積丹町の美国川付近でも、クマやクマの足跡の目撃情報があった。
(クマ目撃相次ぐ:北海道)
クマの目撃情報が12日、道内各地で相次ぎ、警察署が付近のパトロールを強化している。午後4時50分ごろ、札幌市中央区盤渓の道道で、クマが道路を横断しているのを車を運転していた男性が見つけ、110番通報した。札幌西署によると、クマは体長約2メートルで、山林に入っていった。現場は市立盤渓小から約800メートル。10日にも約2キロ離れた道道でクマが目撃されていた。夕張市南部住の江町の国道452号の夕鉄バス停留所「遠幌」付近で午後4時45分ごろ、車で通りかかった男性(56)が体長1・5メートルほどのクマを目撃し、夕張署に通報。同署によると、現場は民家から50~60メートル離れた地点。クマは男性から約20メートル先の道路を横断し、川沿いの茂みに入った。網走市台町3の市道では午後8時25分ごろ、クマを近くの住人が目撃。約1時間後には約300メートル離れた同市桂町4の市道でも目撃された。網走署によると、いずれも体長1~1・5メートルで現場は住宅街。同市では11日夜から12日未明にかけて、約3キロ離れた市街地で2件のクマの目撃情報が警察などに寄せられていた。
(クマ目撃続く、注意を:北海道)
根室市内西部で4月以降、ヒグマの目撃情報が相次いでいる。11日午後にも市内東梅の道道で、車を運転していた男性がクマ2頭を見かけるなど、目撃はこれまでに計8件に上る。市は周辺住民に警戒を呼びかける一方、山菜採りのシーズンが本格化しているため、目撃場所に注意を呼びかけるための看板を設置していく。目撃情報はクマが活動を活発化させる春先以降、別当賀、東梅、東厚床など市内西部に集中しており、6月に入ってからだけでも5件に上る。年間28件と過去5年間で最も多かった2009年でも、4~6月は5件にとどまっており「過去にないペースでクマが目撃されている」(市農林課)。11日午後には、車を運転していた男性が市内東梅の道道を走行中、子グマ2頭が林の中で歩いているのを確認した。周辺では、6~8日にもクマの目撃が相次いでおり、7日午前には市内酪陽の道道で、車を運転していた複数人が、路上に座っている親グマと子グマを発見し、撮影している。また1日には市内湖南の国道で、部活動のため自転車で登校途中だった女子中学生が成獣のヒグマと遭遇。女子生徒と目が合ったところ、ヒグマはゆっくりと立ち去った。市農林課は「人間とヒグマの距離が近づいている。偶発的な事故を防ぐためにも注意が必要だ」と指摘。同課は今後、目撃情報のあった場所に看板を置くなど、注意喚起を行っていくという。動物の生態に詳しい、市歴史と自然の資料館の外山雅大主任学芸員は「一般的にヒグマは人間を恐れている。山菜採りなど山林に入る際は、鈴やラジオの携行など、クマに自分の位置を知らせる工夫が必要」と説明。また、クマに遭遇した場合は「決して大声を出して走ったりせず、ヒグマの目を見てゆっくり後ずさりしてほしい」と強調した。
(クマの足跡発見、公園閉鎖:北海道)
札幌市中央区の盤渓周辺でクマの目撃情報が相次いでいますが、盤渓に近い西区の五天山公園でもきょう、クマの足跡が見つかり、札幌市は公園を2週間閉鎖することを決めました。クマの足跡が見つかったのは、札幌市西区の五天山公園です。午前10時40分ごろ、巡回していた市の職員がグラウンドにクマの足跡のようなものを発見しました。市が専門家と調べたところ、足跡は12.5センチでクマのものと確認されたため、札幌市はこの公園を今月26日まで閉鎖することを決めました。また札幌市は今月8日、中央区の盤渓小学校近くにあるカメラがとらえたクマの画像を公開しました。札幌市によりますと、目撃が相次いでいるクマとの関連はわからないということです。
(クマの目撃情報相次ぐ:新潟)
県内で15日、クマの目撃情報が相次いだ。見附市元町では午前8時半前、大平森林公園近くの林道を横切る体長約80センチの1頭を目撃したと、男性が見附市役所を通じて見附署に通報した。同署によると、目撃場所は民家から約1・5キロ離れている。上越市浦川原区釜淵の道路でも午前9時ごろ、1頭を目撃したと住民が通報。上越署によると体長は約1メートル。現場付近は住宅が点在している。両署とも住民に注意を呼び掛けている。
(クマ出没:石川)
14日午後0時すぎ、金沢市月浦町の山側環状道路、月浦トンネルの入り口に、クマが出没しました。男性が車を運転中にクマと接触し、警察に通報しました。目撃されたクマは体長1・5メートルくらいの成獣で、山側ではなく、住宅地の方角へ逃げたということです。警察や猟友会は、付近をパトロールし、住民たちに注意を呼びかけました。
(猿と間違え猟銃で撃ち重傷負わせる、有罪判決:新潟)
新潟県阿賀町の山で同行していた男性を猿と誤って猟銃で撃ち重傷を負わせたとして、業務上過失傷害の罪に問われた無職男性(64)に対し、新潟地裁は12日、禁錮1年4月、執行猶予3年(求刑・禁錮1年4月)の有罪判決を言い渡した。神原浩裁判官は「対象が獲物かどうか確認するという、最も重要な義務を怠った過失は重い」と指摘する一方、「被害者に見舞金を支払い、猟銃所持許可証も返納していて同様の犯行が繰り返される可能性は低い」と述べた。判決によると、男性は昨年6月28日、猿の駆除中に散弾銃を発射し、約20メートル離れたところにいた男性の頭などに誤って弾を当ててけがを負わせた。
(クマ肉から放射性物質:岩手)
岩手県は13日、岩手県一関市で捕獲された2頭のクマの肉から国の基準値(1キロ・グラム当たり100ベクレル)を超える380ベクレル、230ベクレルの放射性セシウムをそれぞれ検出したと発表した。県内のクマ肉は2012年から国の出荷制限が続いている。
(カラスの巣で停電:北海道)
発達した低気圧の影響で、道内は13日も道東を中心に大雨に見舞われた。JR北海道は特急など計239本を運休し、約2万5千人に影響が出た。14日も札幌―函館駅間の特急全16本など、計138本を運休する。雨は峠を越えたが、札幌管区気象台は、14日も太平洋側東部を除き全道的に続くとみて、土砂災害への警戒を呼び掛けている。札幌市北区では13日午後9時25分ごろから1時間ほど、市営地下鉄北24条駅から半径約800メートルの範囲の約3400戸が停電。交差点2カ所で信号機が停止し、札幌北署員が交通整理にあたった。事故など大きな混乱はなかった。北電は、近くの電柱にカラスが巣を作り、材料の針金が風雨の影響で電線に接触、漏電したのが原因とみている。JR貨物によると本州と道内を結び、12、13両日に運行予定だった全コンテナ列車の8割にあたる64本が運休し、本州からの書籍などの輸送に遅れが発生。取り次ぎ大手の日本出版販売北海道支店(札幌)によると道内で14日に予定されていた週刊文春や週刊新潮などの発売が15日に延期された。
(カラスの巣などで停電:岩手)
大船渡市と山田、軽米町の一部地域計3481戸で10日午前2〜7時ごろ、停電があった。東北電力岩手支店によると、カラスが電柱の巣に使った銅線が高圧線に接触したほか、倒木が電線に触れて漏電するなどしたため。
(イノシシ、島しょ部で急増:愛媛)
松山市の中島など島しょ部で、従来は生息していなかったイノシシが急増し、農家を悩ませている。市と連携して生態調査をした愛媛大農学部の武山絵美准教授(農村計画学)がこのほど、中島で調査結果を報告、増殖阻止に向けて「メスの成獣を優先して捕獲する必要がある」と強調した。市によると、中島地域では昨年度、有害鳥獣捕獲許可に基づき483頭のイノシシが捕獲された。前年度(225頭)の2倍以上で、市で捕獲されたイノシシの約4割を占めた。市の聞き取り調査では、中島地区でイノシシが初めて確認されたのは1999年度。広島方面から泳いできたとみられる。2005年ごろから食害が深刻化しているという。武山准教授らは昨年度、市の7島に計約20台のセンサーカメラを設置。中島で捕獲したメス1匹に電波発信器を取り付け、行動範囲を調査した。その結果、メスの行動範囲は750メートル四方と狭く、耕作放棄地で生息していることが確認された。武山准教授は、イノシシ急増の理由に(1)タヌキなど幼獣の天敵が不在(2)かんきつ類など冬季のエサが豊富−−を挙げた。対策として、廃棄したかんきつ類を放置しないことなどを提案した。
(クマ目撃118件:福島)
ツキノワグマの山林や人里への出没が多発していることを受け、福島県は13日、「ツキノワグマ被害対策庁内連絡会議」の初会合を福島市で開いた。県内では今年度、山菜採り中にクマに襲われ重軽傷を負うケースが4件あり、目撃情報も118件と前年同期(73件)を大幅に上回ったことが報告された。県内で最も目撃の多い会津地方振興局は近く、クマの目撃情報や出没予測をまとめた地図の作製を始め、秋前には公表する予定。連絡会議は、県生活環境部の久能祐二次長が座長を務め、各地方振興局の担当者や獣医ら25人が参加。県の担当者は、クマの出没が増えた理由を「昨年度は堅果類(ドングリなどの硬い果実)が豊作でクマの栄養状態が良くなって子グマがたくさん生まれ、エサを求めて人里まで下りてきているのでは」と分析した。会津地方振興局の担当者は「被害を防ぐためには、山林や人里など場所に応じたきめ細かい対策が必要だ。豊富な知識を持った専門スタッフを常時配置する必要がある」と述べた。連絡会議は、クマの出没が多くなる秋に向け、今後も必要に応じて開催する。
(尾瀬で今春、シカ152頭捕獲:群馬)
県は、尾瀬国立公園(片品村など)周辺で今春捕獲したシカの頭数が152頭(速報値)にのぼったと発表した。県は春と秋の2回、シカを捕獲しているが、既に昨年の148頭を上回った。県自然環境課は「シカの移動時期に合わせて捕獲できた。地元猟友会の熱意も大きい」としている。尾瀬のシカ被害は数年前から急増しており、ミズバショウなどの食害や、湿原の掘り起こしが目立っている。県は昨年度からシカの個体数調整に取り組んでいる。同課によると、捕獲手段はいずれも「くくりわな」で国道401号沿線で19頭、丸沼周辺で133頭を捕獲(雄70頭、雌82頭)。同課は秋の捕獲活動に備え、自動撮影カメラを設置し、シカの行動を調査するとしている。
(シカ捕獲、昨年の2倍超:群馬)
県は11日、ニホンジカによる食害を防ぐため尾瀬で実施している捕獲事業の春期実績が昨年の2倍以上の152頭だったと発表した。雪解け後に始まるシカの移動に合わせ、早い時期にわなを仕掛けたことが奏功したという。事業は県や片品村、尾瀬保護財団などでつくる「県尾瀬地域生物多様性協議会」が環境省の交付金を受けて昨春から実施。地元猟友会に委託し、今春は昨春より約半月早い4月17日から、尾瀬ケ原と日光方面を行き来するシカの移動経路になっている片品村内の国道401号沿いと丸沼近くに「くくりわな」を設置した。県尾瀬保全推進室は「秋の捕獲では、春に多く捕獲できた影響で単純に今春と同じくらい捕獲できるかは分からない」とみている。
(クマ!監視カメラ、キャッチ:北海道)
札幌市は13日、同市中央区盤渓で市の監視カメラがとらえたヒグマの写真を公開した。同区では6月に入ってヒグマの目撃が相次いでおり、市は注意を呼びかけている。ヒグマを撮影したのは、市立盤渓小学校近くの山中に設置されたカメラ。動物が近くを通ると自動的に撮影する。8日午前5時半ごろに写されたが、大きさや性別、近くで目撃されているヒグマと同じかどうかはわからないという。市は今後、同小の周囲に高さ約1メートルの電気柵を設置する予定だ。
(昨年度の鳥獣被害2億9400万円:大分)
昨年度の県内の鳥獣被害は前年度比700万円増の2億9400万円に上ったことが県や市町村などでつくる県鳥獣被害対策本部の会合で報告された。イノシシ被害が1800万円増の1億6800万円で深刻さを増している。県森との共生推進室によると、県内ではイノシシの生息数が増えているとみられ、稲を食べたり、農地を荒らしたりするケースが多かった。同本部は、世界農業遺産の認定地域の国東半島で生物多様性の保全を図るため、アライグマの生息調査を実施することや、鳥獣の捕獲情報を共有するシステムを作ることなどを決めた。
(鳥獣から農作物守れ、リーダー養成へ講義:徳島)
徳島県と農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)近畿中国四国農業研究センターは、「鳥獣被害対策技術指導研修会」をスタートさせた。農作物を鳥獣から守るさまざまな手法を全5回の講義で学ぶ。鳥獣害に悩む各地域で被害防止のリーダーを育てるのが狙い。これまでの研修会は単発に終わっていたため、複数回開いて効果を高める。初回は石井町の県立農林水産総合技術支援センターであり、自治体や農協の職員、林業従事者ら36人が受講した。講義では、農研機構の担当者が被害防止の基本として▽長年未収穫になっている果樹を伐採する▽シカやイノシシなどの鳥獣が人に慣れないよう地域ぐるみで取り組む-ことの大切さを指摘した。駆除したイノシシの肉をブランド化させた島根県美郷町の職員は「対策の成果を検証して捕獲後の展開まで思い描かないと、対策費だけがかさむ」と助言した。第2回は8月に三好市であり、野生動物の行動などを学ぶ。那賀、松茂両町での講義を経て、来年1月に石井町で最終回を開く。
(鹿の活用法、祭りで紹介:長野)
食害が深刻化している鹿の活用法を紹介しながら、鹿に関わる人や興味を持つ人の交流を図る「第1回鹿祭り」が15、16日、伊那市高遠町の公園「花色たかとおポレポレの丘」で開かれる。鹿の「鳴き声と足跡以外は全て使う」という「鹿アーティスト」の半對屋雀斎(はんづいやじゃくさい)さん(35)=高遠町=が企画。県内外の賛同者が鹿を使った工芸品や料理などの計約20店を出す予定で、鹿の解体の実演もある。半對屋さんは東京出身。2年前に高遠町へ移住し、鹿の解体や鹿の骨・皮などを使った工芸品を制作している。わな免許も持つ猟友会員で、昨年は100頭ほど解体した。ニホンジカが増えている上伊那地方では、県や各市町村などが食害対策を試行錯誤している。委託を受けて捕獲に取り組む猟友会の担い手不足や、捕獲した鹿をどう活用するかといった課題もある。半對屋さんは「抵抗のある人がいることも把握しているが、捕獲している現状があることはどうしようもない」とする。「キノコを料理したり木を切り出したりするのと同じで、解体という行為も自然の一部と思ってやっている。駆除への理解が広がればいい」と話す。ポレポレの丘は、景観を守り人を呼び込もうと、地元住民が荒廃地を整備して2005年に開園。約250種の植物が植わる。カフェ、テラスや野外ステージもあり、天気が良ければ伊那市街地や中央アルプスを望める。管理を手伝ううち、細やかに手入れを続ける住民らの姿に「『ずく』とはこういうことかと感じた」と半對屋さん。「こんなに良い場所があると知らせたい」との思いも強め、鹿祭りを企画した。15日は、午前10時から半對屋さんが飼う羊「貫太郎」の毛刈り、昼すぎに鹿の解体がある。鹿の骨や皮を使った楽器、骨を釉薬(ゆうやく)にした陶器も並ぶ予定。
(囲いわなでサル退治:岐阜)
山間地の集落でサルが野菜や果物を食い荒らす被害が多発している。淡墨(うすずみ)桜で知られる本巣市根尾地域がその一つ。シカやイノシシは畑の周囲に柵などを張って侵入を防ぐが、サルは柵を乗り越え、野菜や果物を食いかじっては逃げ去る。深刻な被害を受け、市は4月から根尾門脇に本格的な「囲いわな」を仕掛け、“サル集団捕獲作戦”に乗り出した。サルと人間との攻防の現場に迫った。本巣市猟友会の近藤正男会長(70)らによると、サルの農作物被害は5〜6年前からひどくなってきた。根尾地域のサルは、ボスザルが小高い場所で見張りをしながら10〜二十数頭が群れで行動する。春から秋にかけてジャガイモやトウモロコシ、柿など収穫直前の作物が襲われる。雪深い冬も小屋に干してあるタマネギや干し柿などが狙われ、四季を通じて被害に遭う。近藤会長は「昨年は20頭ほど駆除したが、追いつかないほど増えてきた。サルは利口なので、人がいないとスーッと現れ、野菜をかじっては逃げていく。あきらめている人も多く、耕作放棄地が増えてきた」と嘆く。サルの食害は山境を越え、隣接する岐阜市北西部の雛倉(ひなくら)地域にも及ぶ。雛倉自治会の河島喜代二会長(66)は「スモモと柿を作っているが、まともに収穫できたことがない。一番困っているのは高齢者。直売店へ出す野菜を収穫前にかじられ、ガッカリどころではない」と訴える。縦横各2メートル、奥行き3メートルほどの「箱わな」を設置しているが、効き目はない。「人が畑に姿を見せると、見張り役のボスザルが威嚇する。サルはトウモロコシを両手に抱え、1本は口にくわえて逃げていく。仕草は可愛いが、腹立たしい」。“神出鬼没”のサル集団に怒りを隠せない。サルの食害に対処しようと、本巣市は4月15日、根尾門脇の「うすずみ温泉四季彩館」に近い山間地に「囲いわな」を設置した。サルを群れごと一網打尽にする狙いで、縦横10メートル、高さ2・7メートルの大型サイズ。囲いの上部がひさしのように内側に45度曲がり、中に入ったサルが外に出られない構造だ。おりの中に模擬畑を作ってジャガイモやニンジン、カボチャなどを置く。成果は早々と表れ、今月13日までに5回にわたって計52頭を捕獲。作戦は功を奏してきた。
(羊を放牧したら農作物の獣害半減:滋賀)
シカなどの獣害に悩む滋賀県東近江市池之脇町の集落が、羊の放牧で被害を減らす試みに取り組んでいる。羊の世話や見学などで人が集まることで被害が減り、活動が集落の結束にも効果を発揮している。池之脇町は市南部にあり、26世帯が住む。集落に隣接して丘陵地や水田が広がり、動物の侵入を防ぐため高さ2メートルほどの柵を山と集落の間に設けた。だが、シカやサルに稲や野菜が食いちぎられたり掘り起こされたりする被害が後を絶たず、耕地面積17ヘクタールのうち2~3割が被害にあっていたという。羊の放牧は2009年から始めた。永源寺ダム上流地域で行われていた獣害対策を兼ねた牛の放牧がヒントになった。羊なら体も小さくておとなしく、世話や管理もしやすいと目を付けたという。
(野外活動の季節、自然や動物を甘く見ないで:福井)
野山に立ち入ったり、子どもたちと川や海へ足を延ばしたりと、野外での活動の機会が増える。気を付けたいのが野山に潜む動物やダニ。そして川や海も水難の危険が待ち受ける。自然の中に身を置くことは、安全面で家や街中とは全く異なることを念頭にアウトドアを楽しみたい。春から秋にかけて動き回るのがクマだ。福井県自然環境課によると、3月1日に若狭町でクマが目撃されて以来、4月に18件、5月は19件の情報が寄せられた。6~7月にかけては繁殖期やエサを求めて活発に動き回る。近年捕殺が少なかったことで、個体数が増えている可能性があるという。集落に近い里山に定着する“里グマ化”が指摘されている。中山間地に人が住まなくなり、放棄された荒れ地が動物の「すみか」となる。クマだけでなくシカやイノシシも増えている。家の周囲も要注意だ。クマが好むカキの実やコンポストからのにおいなどで引き寄せることになる。出没するようなら誘引するものを取り除きたい。「クマは昔いなかった」と山に入る高齢者に対し、近くの山にはクマが潜んでいる可能性があるという意識を持って行動してほしいと県の担当者は促す。クマの存在を意識することで、山菜採りなどに夢中になることを避けられる。遭遇しない手だてとしてクマよけの鈴やラジオも必携だ。遭遇した際の対応も心得たい。
(シカ食害防げ、大学が県境調査:富山)
全国各地でニホンジカが急増していることを受け、富大理学部・氷見市連携研究室は今年から、ニホンジカの生息状況の本格調査に取り組む。近隣県でシカによる農作物被害が増加しており、富大は県内で被害が広がる前に、県境の氷見市を中心に個体数や生育範囲などを把握し、地域の環境保全に役立てる。富大大学院理工学研究部の山崎裕治准教授が取り組む。学生らが氷見市の山林を歩いて調査し、足跡やふん、体毛などの痕跡を採取し、研究室に持ち帰ってDNAを解析。個体数や移動範囲などを特定する。3、4月に氷見市惣領で調査を試みた際はニホンジカの痕跡は見つからなかったものの、県西部森林組合によると「ニホンジカが植林のスギやヒノキの芽を食べたとの目撃情報がある」という。県自然保護課によると、富山には縄文時代からシカが生息していた。近年、狩猟数の減少や、山林の荒廃で餌の草木が増加したことなどにより、全国で個体数が増えている。県内では農作物被害は確認されていないが、2003~08年度までは年間10頭以内で推移していた捕獲頭数が09年度は38頭と大幅に増加し、12年度は48頭となっている。今後、個体数増加と被害が予測される。石川県ではニホンジカの福井県からの「越境」を阻止するため、県境約24キロに侵入を防ぐ金網の柵を設置する全国初の対策に今年度から乗り出す。福井県内では1990年以降、シカの数が爆発的に増え、現在は推定3万2千頭が生息。捕獲件数は90年度の66件に対し、2010年度は8475件に急増しており、ニホンジカの生息範囲は北上しているとされる。山崎准教授は「徐々に調査範囲を広げてデータを蓄積し、富山の自然環境を守る助けとなりたい」と話した。ニホンジカ 日本列島や東アジアに生息するシカの一種。エゾシカやホンシュウジカなどはニホンジカの亜種で、国内に推定で計325万頭が生息している。近年急増傾向にあり、各地で農産物や樹木への食害、貴重な高山植物が食べ尽くされる被害が深刻化している。
(牛放牧、獣害防止モー大丈夫かも:福井)
福井市の福井農林高は13日、同市坂下町にある学校農場に牛2頭を放牧し、獣害防止の効果を調べる取り組みを始めた。生物生産科農業コースの2、3年生計39人が10月下旬まで定期的に観察する。妊娠した牛が伸び伸びと過ごせるようにと、新たな放牧地を探していた池田町畜産組合の農家赤坂良晃さん(57)から牛を借りた。同校の農場では、果樹や野菜を育てているが、クマやイノシシが出没している。牛を放すことで、これらの動物が近寄ってこない効果があるかを探る。牛は「よしこ」と「まつゆかり」という名前で、ともに約500キロの重さ。この日は集まった3年生10人が、JA池田の職員らに教わりながら、柵で囲った約1ヘクタールの放牧地を縄を引いて歩いた。田中元樹君は「予想以上に大きく、力も強かった」と笑顔で話した。同校で大型家畜を扱うのは初めてで、牛が好む草の種類や、農村の景観がどう変化するかも調べる。結果は校内で発表する。赤坂さんは「妊娠中の牛は新鮮な草を食べ、足腰を鍛えることがとてもいい。牛に興味を持ってもらうきっかけになれば」と話していた。来年2月ごろ出産するという。
(鳥獣侵入防止に長~い門設置:山口)
鹿やイノシシによる農作物被害を防ごうと、山口県と同県長門市は今年度から2年をかけ、同市の山間部と沿岸部を隔てる全長約60キロの鳥獣侵入防止柵を設置する。柵は市の東西をほぼ横断し、県と市町がこれまで県内で整備した防止柵(570キロ)の1割超の長さ。農林水産省と県によると、ここまで広範囲の防止柵は九州・山口では珍しいという。柵は、市西部の油谷伊上地区から東部の三隅上地区にかけ、広域農道沿いなどに設置する。鋼鉄製で、耐久年数は約30年。鹿が飛び越えないように、高さを1・8メートルにする予定。総事業費は約6億円で、農水省、県、市が負担する。全体のうち13キロ分は、農家が個人的に設置した既存の柵を活用する。完成すると、市の農地全体の17%にあたる約570ヘクタールが柵を隔てて北の沿岸側に入り、鹿やイノシシの侵入を防ぐことができるという。今秋にも着工される。長門市では、これまでも各農家の田畑を囲む形で柵を設置してきた。しかし、鳥獣による食害は減らず、近年の被害額は年間5000万~6000万円台で推移している。県によると、鹿については2009年度、下関、長門、美祢の3市の山間部に計3597頭が生息し、06年度に比べて4割増えたと推計されている。耕作放棄地が増えたことに加え、温暖化で鹿の長寿命化が進んでいることなどが原因という。長門市は県に抜本的な対策を要望していた。県農村整備課は「これだけの規模の防止柵の設置は初めて。効果が確認できれば他の地域でも導入を呼びかけたい」としている。
(クマ目撃相次ぎ、HPで市民情報掲載:島根)
クマの目撃情報が市内で相次いでいるのを受け、島根県益田市は、市民から寄せられた情報をインターネット上の地図に掲載し、市のホームページ(HP)で情報提供を始めた。市民に実際の出没場所を知ってもらい、注意を促すのが狙い。同市はツキノワグマの生息地域で、クマの目撃情報が毎年寄せられている。これまでは防災メールや防災無線で日時や場所を市民に伝えていたが、より現場を把握しやすいよう、インターネットの地図に掲載することにした。
(カモ類生息数調査:長野)
諏訪地方事務所林務課は13日、2014年度第1回の諏訪湖カモ類生息数調査を行い、135羽を確認した。前年度より71羽少なく、12年度とほぼ同数だった。バンなど他の水鳥も58羽確認した。諏訪湖は1995年に特定猟具使用禁止区域となった。影響を考察する基礎資料とするために調査を行っている。年3回実施し、6月と10月は諏訪湖独自のもので、1月は環境省全国一斉生息調査に合わせている。県や諏訪市職員など12人が4班に分かれて諏訪湖、流入河川、天竜川の14カ所で調査。県鳥獣保護員の立場で参加した日本野鳥の会諏訪会長の林正敏さん(70)=岡谷市=は「この時期は留鳥の大半がカルガモ。繁殖期で幼鳥を伴う母鳥は水草で体が隠れる安全な場所を選んで移動するので、未発見の鳥もいて数が少ないのではないか」と話した。
(鳥フン害に一定効果:北海道)
根室市水産HACCP推進協議会(会長・長谷川俊輔市長)は12日、市役所で総会を開き、花咲港で実施したカモメなどの鳥類防除試験結果を公表した。防鳥キャップやワイヤーなどを使った結果、課題だったフン害に一定の効果が見られたことから、今年度は根室港でも実施する。またカラス対策として施設出入口で防鳥ネットを試す。
(ビームライフルに興味津々:神奈川)
伊勢原市内上粕屋の県立伊勢原射撃場で6月7日、市スポーツ課主催の「ビームライフル射撃体験会」が開催され、市民約120人が参加した。ビームライフル射撃は、ライフル射撃の入門としてだけでなく、年齢・性別・体力などを問わず、楽しめる身近な射撃スポーツとして普及が図られている。所持許可も必要なく、安全に楽しむことができるという。当日は神奈川県ライフル協会が打ち方などを指導。伊勢原高校ライフル射撃同好会のメンバーも指導に協力した。体験会が始まると、大きなライフル銃に子どもたちは興味津々。自分たちの番になると構え方を教わりながらビームライフル射撃を楽しんだ。同校の山口直也主将(2年)は、「子ども達は覚えるのが早い。すぐに自分より上手くなるかも。教えることで自分たちも再確認でき、よい勉強になりました」と話す。また、家族4人で参加したという柳澤さん一家の龍君(緑台小4年)は「楽しかった。またやりたい」と笑顔。また父親の努さん(43歳)は「集中力を養うのに向いているスポーツ」と話した。市では今後も体験教室を開催予定。
(鳥獣害、川柳詠んで:大分)
大分県由布市の平石自治区が、イノシシや鹿などの鳥獣害川柳を全国から募集している。「楽しく対策をしないと続けられない」との思いで始めた試みだが、既に各地からユニークな川柳が200句以上集まり、獣の侵入を防ぐ柵に提げて住民たちの意欲向上につなげている。入賞者には特産の「庄内梨」をプレゼントし、全国の農家と川柳を通して悩みを共有したい考えだ。 過疎、高齢化が進む同自治区には49世帯124人が暮らす。近年、イノシシには田畑を荒らされ、カラスには特産の梨を食われるなど鳥獣害が深刻化している。タヌキやハクビシンの被害も相次ぎ、最近では鹿も出没するようになった。県や市の支援を受けて12キロの柵を設置したが、今度はタヌキやイノシシが柵の下を掘り返して畑に侵入。若手住民らが「見回り隊」を編成し、柵を維持管理している。いたちごっこが続く中、自治会長の麻生博昭さん(63)が「生きがいの農作業が、イノシシのせいでできなくなるのはつらい。読むたびに笑えて楽しく鳥獣害対策を続けられるよう、川柳を募集しよう」と発案。農家が鳥獣害に悩み、苦しんでいることをそのまま伝えるより、川柳にした方が消費者にも届くのではないかと考えた。早速、6月から同市のホームページで広報したところ、地元をはじめ全国からも応募があり「過疎の村 イノシシ達は 大都会」「人間の サク(柵・策)が甘いと イノシシが言い」などユニークな作品が続々と集まっているという。住民も「こんなに集まるとは思わなかった」と反響に驚く。川柳の締め切りは7月15日で、住民が選んだ入賞者10人に、特産の庄内梨(5キロ)をプレゼントする。お題はイノシシ、鹿の他、カラスやアナグマ、タヌキなど鳥獣害に関すること。1人何点でも応募可能。
(保護から管理へ、鳥獣保護法改正)
諦め、むしろ絶望に近い声が全国各地で上がっていた。シカなどの野生動物が激増し、農作物が食べ尽くされ、生態系が荒らされているからだ。国はようやく鳥獣保護法を改正し、従来の「保護」から「管理」へと大きくかじを切った。生息域が拡大している最前線などで集中的に捕獲する。2012年度までの10年間の農作物被害は年平均200億円。樹木の立ち枯れなども考えると、遅きに失した。「ここで耕作することは、シカの餌を作るのと同じだよ」。長野県大鹿村で、葉物野菜や大豆などを栽培する70代男性は嘆いた。被害はこの10年ほどで急増しているうえに、「おいしいところを上手に食べる」という。一度被害に遭えば売り物にはならず、収入はほとんどなくなる。農家や行政は農地をフェンスで囲うといった「対症療法」で対応した。大都市圏にレタスを出荷する国内トップ産地の同県川上村では、09〜10年度に、農地を含む集落全体を金属製の防護柵(高さ2メートル)で取り囲んだ。総延長は160キロ超と山手線総延長の4倍以上になる。その効果で、農地からシカを排除し、被害は08年度から13年度に10分の1(約1700万円)に減った。ところが、シカの数自体は減らず、新たな餌を求めて、本来は生息に適さない2000メートル超の山岳地帯に向かった。その一例が、「花の仙丈」とうたわれた花畑が広がる南アルプス・仙丈ケ岳(3033メートル)。近年、かれんな黄色い花を咲かせるミヤマキンポウゲなどが食い荒らされて、風景が一変した。長野県を例に挙げたが、東京・奥多摩など40近い都道府県でシカによる被害が出ている。このほか、市街地での交通・鉄道事故も発生し、「災害だ」と訴える自治体関係者によく出会った。植物が無くなれば山肌が表れ、保水効果は低下し、災害を誘発する。関係省庁や自治体はシカを減らすため、10年ほど前から秋から冬の狩猟期以外の捕獲を認めたり、捕獲頭数ごとに報奨金を出したりしてきた。しかし、1970年度に53万人いた狩猟者が、11年度には20万人にまで激減する一方で、60歳以上の割合も10%から66%に上昇しており、そもそも個人の狩猟者頼りの対策には限界があった。今回の法改正によって、都道府県や国は、計画に基づいて適正管理を目的とした捕獲に乗り出す。対象は環境相が指定し、現時点ではシカとイノシシになる見通しだ。具体的には、自治体が従来の猟友会だけでなく、高山帯や夜間の捕獲といった専門的な狩猟技術を有する企業やNPO法人に狩猟を委託できるようになった。団体にとって、国や自治体から得る契約金が収入になるほか、ジビエ(狩猟鳥獣)料理への展開など民間の発想でビジネスとして成り立たせる道を開き、将来的な人材の確保をもくろむ。11年度のシカ、イノシシの推定個体数はそれぞれ325万頭、88万頭。環境省は一連の対策で、23年度までにいずれも半減させる目標を掲げている。事業を進める上で、いくつか要望したい。私は大学で林学を専攻し、山歩きを楽しんだ。その経験で学んだことは、自然を構成しているのは、人を含めたすべての生き物ということだ。シカも生態系を構成している。捕獲ばかりでなく、地域の生態系全体を管理することが大切だ。この視点がないと、シカが明治以降の乱獲によって数を減らし、保護獣となって数が増え、被害を拡大させた二の舞いになりかねない。横浜国立大の森章・准教授(生態系管理学)は「捕獲する数には、科学的な分析を反映させなければならない。行政は組織内に、現場に出向くことのできる科学者を確保するのが理想だ」と提言する。次に、耕作放棄地が増えたり、森の手入れが不十分になったりして、シカが里山に出没するようになった。土地利用の在り方を含め、シカ増加の原因解決も進めてほしい。そして、改正法には予算措置への言及がない。シカはほぼ毎年子を産み、その子も翌年には繁殖可能になる。狩猟圧力をかけ続けなければ、ネズミ算式に増える。関係省庁や自治体が十分な予算を確保し、10年単位で長期的な事業を継続していくかどうかが問題解決のカギを握っている。多岐にわたる注文かもしれない。都会の暮らしに慣れた人に、被害の実感は湧かないかもしれない。だが、食料自給率の低い日本で農産物が荒らされ、さらに山林荒廃による災害リスクを考えれば、関係者だけの問題では済まない。すべての人と一緒になって解決策を考えていきたい。
(拳銃購入容疑、元警官を再逮捕:京都)
自動式拳銃1丁を購入したとして、京都府警は14日、元府警銃器対策課(現・組織犯罪対策3課)次席で、会社員の早崎文夫被告(65)(京都府城陽市)を銃刀法違反(譲り受け)容疑で再逮捕し、売り主の古美術業・足立豊比古容疑者(65)(奈良市)を同法違反(譲り渡し)容疑で逮捕した。府警は4月25日、早崎被告宅などの捜索で銃計10丁などを見つけ、うち発射機能が確認された回転式拳銃3丁について同法違反(所持)容疑で現行犯逮捕。京都地検が5月16日に起訴した。この3丁は鑑定で明治期の製造とされた。早崎被告は同課ナンバー3の次席だった1998年にも銃の部品を密輸したとして逮捕され、懲戒免職になった。発表では、2人は昨年夏頃、奈良県内で、自動式拳銃1丁を数十万円で売買した疑い。いずれも容疑を認めている。府警は、2人が十数年前に知り合い、数年前から拳銃などの売り買いをしていたとみている。
(鹿・猪の被害対策任せて:兵庫)
シカ、イノシシによる農作物被害が頻発するなか、丹波市青垣町佐治に、野生鳥獣による被害対策や捕獲のコンサル業務や、生態調査などを行う会社「野生鳥獣対策連携センター」(安達義孝社長)ができた。県自然環境課野生鳥獣係は、類似業務を行う会社を「県内で聞いたことがない」と話している。行政、農林業者、行政らが連携して取り組める効果的な被害対策を提案・サポートするとの思いから、社名を決めた。社長の安達さん(66)=同町市原=は、丹波市役所を退職後、県森林動物研究センター(同町沢野)で7年間、相談員として勤務。専務の阿部豪さん(39)=同町応相寺=は、県立大自然・環境科学研究所の特任講師で、被害対策などの研究者。2人以外に社員が6人。獣医師が1人と、昨年度、県が単年度事業で各農林振興事務所に置いた野生動物分布拡大対策現地指導員4人ら。同指導員らは、中播磨、淡路、阪神の各地域で、集落に入り、適正な防護柵の選定や、けもの道の見つけ方、わなを仕掛ける場所の選定、わなへ誘引するための餌付けの仕方などの座学と実技を教える実務に携わった。また、鉄砲か、わなの狩猟免許を全員が持っている。今年度は、県から「地域人づくり事業」を受託。同業務で県が選定する50集落程度に赴き、被害状況調査や被害対策の指導、指導者の養成などを行う。安達社長は、「行政からの依頼、コンサルが業務の中心になる」と言い、「知識と経験があるスタッフがそろっているのが強み。同じ問題で全国的に困っているが、ノウハウがないのが実際。野生動物管理先進県の兵庫から全国に発信していきたい」と話している。全国的な狩猟者の高齢化、減少を受け、政府は、新たに鳥獣を管理するための措置を導入すべく「鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律の一部を改正する法律案」を改正した。新しい法律の名を「鳥獣の保護及び管理」に改めるなど、「適正管理」を強くうたった内容になっている。この中に、一定の基準に合った業者が都道府県知事の認定を受け鳥獣の捕獲などを行えるようにするという個所があり、現在は猟友会が担うことが多い、有害鳥獣の駆除に民間の参入が認められる見通しになっているなど、野生鳥獣の管理を取り巻く環境は大きく変わりつつある。
(有害鳥獣捕獲、高校生箱わな製作:岐阜)
全国で野生のシカやイノシシによる食害被害が深刻化する中、岐阜市本荘の県立岐南工業高校機械科の3年生6人がこれらを捕獲する鉄製の箱わな製作に取り組んでいる。今年12月までに3個を目標に製作、完成したわなは県内の山林に設置され、実際に活用される予定だ。有害鳥獣の捕獲に取り組む揖斐川町の建設会社「所産業」(所竜也社長)と、岐阜大学応用生物科学部で鳥獣対策を研究する森部絢嗣じゅんじ助教(35)が、狩猟に関わる人材を増やすためにも、まずは若者に関心を持ってもらおうと企画。総合学習の授業で、課題研究として実施している。製作する箱わなは、縦横1メートル、奥行き2メートル。餌を使ってシカやイノシシをおびき寄せ、わなの中に張った釣り糸にひっかかると、鉄製の扉が下りる仕組みで、資材は所産業の廃材などを利用した。4月の初授業では、森部助教が生徒らに県内の鳥獣被害の現状を講義。その後の授業で、2人が用意した見本を基に図面の作成から資材の切り出し、溶接まで進んだ。今後は溶接作業とさび止めの塗装を行い、7月までに1個目を完成させ、所社長らが揖斐川町内の山林に設置する予定という。県内の有害鳥獣による農作物被害額は2012年度で4億3348万円に上る。10日の授業で火花を散らしながら溶接を行った安田拓巨たくみさん(18)は「自分が作ったわなが被害の減少につながるのはうれしい」、所社長は「ほかの工業高校にも取り組みを広げていきたい」と話した。
(ジビエ料理、害獣を食材に利用:石川)
野生鳥獣による農作物の食害が後を絶たない。被害拡大を受け、県は今年度から、駆除のために捕獲したイノシシやニホンジカなどを食材とする「ジビエ料理」を普及させる取り組みを始めた。生き物の命を無駄にせず、低カロリーの肉で健康志向の消費者の「胃袋」もつかむ狙いだ。一方、魚介類を中心とした食文化が根付く石川で、なじみの薄い肉料理をどのように広めていくかや、安定供給が課題となりそうだ。県里山振興室によると、イノシシによる農作物の被害額は2009年の3680万円から、13年は4980万円に増加した。暖かな気候を好むイノシシの生息域が温暖化の影響で、能登地方まで北上したとみられている。県は鳥獣被害防止特別措置法の成立(07年)をきっかけに、08年度から駆除に本腰を入れた。イノシシの捕獲頭数は昨年度2684頭で、07年度比の4倍に上る。しかし、捕獲後は猟師が食べるか、廃棄されることが多く、活用が課題だった。そんな中、小松商工会議所が12年度、ジビエ料理を通じた地域おこしを始め、地元の料理店に協力を呼びかけた。ジビエとはフランス語で、狩りで捕らえた野生の鳥獣肉のことで、ヨーロッパでは高級食材として重宝されている。脂肪が少なく引き締まっており、低カロリーで健康にも良いとされる。小松市内では、和食やフランス料理店計7店舗で、コース料理の一品として猪肉のムース・ハム(仏料理店「ミューレミュー」)や、ローストした猪肉にミンチ肉を混ぜたみそを付け合わせた創作料理(料亭「まつ家」)などが提供されてきた。客からは「食べてみると脂に甘みがあってあっさりしていた」「臭いがきついと思っていたが、食べるとおいしかった」と好評だった。小松での取り組みに着目した県は今年度、本格的な普及に向けて1000万円の予算を計上した。7月からは「いしかわジビエ利用推進研究会」(仮称)を発足させ、自治体や農協、猟友会のメンバーや料理家らで、加工・保存法や新たな調理法の開発を検討する。県が11年秋、「農林漁業まつり」に訪れた約300人にアンケートをしたところ、6割超がイノシシ料理を食べた経験がなかった。
(イノシシ肉「むなっ猪」特産物に:福岡)
各地でイノシシによる農作物への被害が深刻化する中、宗像市では、捕獲されたイノシシの肉を特産物にする取り組みが進められている。「むなっ猪ちょ」と名付けてブランド化し、精肉や料理を観光施設や飲食店で提供。市は「特産として人気が出れば、捕獲も進み、被害が減る」と期待している。イノシシは雑食性で、同市では、ミカンや米などが食い荒らされている。市によると、農作物への被害額(推計)は、2010年度は約650万円だったが、12年度は約850万円に増加。12年度は、有害鳥獣などとして約800頭が捕獲された。だが、イノシシを解体する施設はなく、捕獲した猟友会の会員らは自ら食肉に加工したり、埋却したりしていた。そこで市は、迅速に処理できる施設があれば、捕獲の増加につながると判断。隣接する福津市、宮若市、岡垣町とともに、約8400万円かけて宗像市内に「鳥獣加工処理施設」を新設した。施設は13年2月から稼働し、猟友会の会員らからなる組合が運営。肉を地域振興に活用しようと、宗像観光協会が今年2月から精肉を出荷し始めた。宗像市江口の市観光物産館「道の駅むなかた」では、ロース300グラムを消費税込みで1250円、バラとモモは同950円で販売。山崎宏幸館長は「鍋物などで好評ですが、これからは焼き肉がいいでしょう」とアピールする。近くにあるフランス料理店「洋食グリルふらんす屋」では、赤身のひき肉をバラ肉で巻いた「トルネードハンバーグ」(ランチセットは税別1280円)などを用意。経営する船越清玄さん(35)は「むなっ猪は、臭みも硬さもなく、淡泊な味で、高品質な食材。ハンバーグは人気メニューです」と話している。5月までに出荷された精肉は約670キロで、現在、宗像市の6か所と岡垣町の1か所で取り扱われている。市農業振興課は「土産用として、レトルトのカレーなども開発したい」と意気込んでいる。
(シカ肉料理など意見交換:北海道)
登別商工会議所と登別ブランド推進協議会が登別グルメ開発を目的にしたご当地グルメ創造支援事業に取り組んでいる。市内の3団体が12日、試作したエゾシカ肉などを使った料理を試食、改良点などについて意見交換した。「10月の登別グルメ公表」を目標に、今後も協議を続けていく。開発にはのぼりべつ鬼オシぐるめ会、登別ブランドの会、登別食を考える会の3団体が参加して、5月に第1回ワークショップを開催。今回が2回目で、関係者約20人が参加した。ぐるめ会は、食用には不向きとされていたビノス貝を生かしたカレーやパスタ、堅焼きそばを出品。ブランドの会が担々麺風の焼きそば、考える会がシカ肉を使ったホットドッグなどの試作品を提供した。うち、シカ肉ホットドッグは、シカと鶏の合いびき肉に脂分を加えたものを焼きサンド、チリソースでトッピングした。担当は「牛脂入りと豚脂入りを作ってみた。味はいいが、食感が『もそもそ』していて改良の余地がある」と話していた。引き続き意見交換会を実施した。市が消費拡大を目指しているシカ肉については「風味を残すと臭みが出るし、風味を消しすぎると何を食べているか分からない難しさがある。また値段の高さが普及への大きな課題」という指摘もあった。
(シカ肉ハンバーグの生産・販売する就労施設:北海道)
北海道白老町で、多機能型事業所フロンティアなどを運営している社会福祉法人ホープは、登別市内に障害者の通所型就労施設を開設することが分かった。来年4月までのオープンを目指し、今年9月には着工するという。これまで登別市内には障害者施設が少なく、同法人が運営する白老町の施設を利用する人も増えてきているという。そのため近くに就労できる場をと、市内に整備を求める声も多かった。登別市手をつなぐ育成会と連携して開設する就労施設は、名称を「フロンティア登別」とし、シカ肉を材料としたハンバーグを製造する拠点として、新たに25名の雇用を予定。シカ肉加工処理は、白老町の同法人の関連施設ですでに実績を上げているという。開設当初は、1日300個のペースとし、早い時期に500個まで生産できる体制を整えたいとのこと。施設内にはシカ肉の処理を行う作業室のほか、食堂や事務室、相談室を整備し、売店も併設するという。施設整備にかかる事業費は1億円で、その約6割を国と北海道からの補助金でまかない、残りを設置主体である同法人で負担する。同法人では「登別の手をつなぐ育成会など地元からいただいた寄付金を活用する」としている。同法人では、登別市内にも喫茶店や売店などの施設外就労を進めていきたいとしており、新しい施設がその拠点になる。と期待を寄せている。
(シカ肉提供店つなぎ「中丹ジビエ街道」:京都)
厄介者のシカ、イノシシを食材として地域活性化に-と、京都府は中丹地方で野生鳥獣肉を使った料理「ジビエ」を提供する店を増やし、対外的にアピールしていく中丹ジビエ街道づくり事業をスタートさせる。6月補正予算案に事業費を計上する。全国でシカ、イノシシによる農林産物への食害が深刻になっており、中丹地方では年間1億から3億円もの被害をもたらしている。そこで、捕獲したシカ、イノシシをヨーロッパで伝統的に愛されている「ジビエ」食材として活用していくことにし、今年1月には福知山市内で試食会を開いた。参加した料飲関係者約70人の多くが「ジビエを取り入れたい」との意向を示したことから、ジビエ料理提供店をつないで「中丹ジビエ街道」としてアピールしていくことにした。府で今後、メニュー開発促進のための試作材料(食肉)提供、技術向上セミナー開催、消費者モニター調査をしていく計画。提供店で統一キャンペーンを行うことも考えている。また、料理提供だけでなく、良質な食材の安定供給を確保するため、地元、猟師、食肉業者と連携して捕獲技術向上講習会、捕獲後の処理迅速化なども図っていく。旬の農産物を複数組み合わせた中丹の「食」発掘事業と合わせ、事業費は400万円。
(「信州産シカ肉」販売開始:長野)
県と信州ジビエ研究会の「信州産シカ肉認証制度」で認定され、認証シールを貼ったシカ肉の販売が今月から始まった。制度はトレーサビリティー(流通履歴管理)によって、市場に流通するシカ肉の安心・安全を保証する仕組み。農林業被害をもたらすとして駆除されるニホンジカに「信州ジビエ(野生鳥獣肉)」のブランドを付けて資源化を図る。消費者自身が捕獲から食肉処理までの履歴を確認できるジビエの認証制度は、全国で初めてという。認証制度は、平成19年に定めた「信州ジビエ衛生管理ガイドライン・衛生マニュアル」に沿って、食肉として処理加工、販売する施設を、県と同研究会が書類審査、現地審査を行って認証する仕組み。ガイドラインやマニュアルに従って定めた認証基準書に基づく処理工程や作業手順、衛生管理、商品表示がなされているかを厳格に調べる。認証施設から出荷されるシカ肉には、個体ごとに10桁の認証番号が付けられ、同研究会のコンピューターでデータを一元管理。施設では、加工処理したシカ肉にQRコードを印刷した認証シールを貼る。消費者はコードを携帯電話やスマートフォンで読み取ることで、処理加工施設や加工年月日などの処理データだけでなく、捕獲した年月日や場所、捕獲方法、体重などのデータをすぐに確認できる。認証施設は現在、下諏訪町の「自然育(はぐくみ)工房 岳」のみ。県鳥獣対策・ジビエ振興室は「金属探知機の導入など施設には高いハードルがあることは確かだが、消費者の信頼を得るには厳格な運用が不可欠」と説明し、年内にはさらに2施設以上の認証を目指している。制度の本格開始にあたって、同室は「ここまで精度の高いシステムを構築できたのは関係者の熱意があってこそ。消費者に安心・安全を保証することで、信州ジビエが欧米と同様に高級食材として市場に定着するようにしたい」と話している。
(イノシシ肉で里山グルメ開発へ:大分)
大分県日田市上津江振興局で13日、農林作物の害獣・イノシシ肉と福岡市の元焼き肉業者が開発した秘伝のタレがコラボする焼き肉試食会があった。ジンギスカンをもじり名称は「日田ギスカン」。参加した民間、行政関係者は里山グルメのブランド化とニュービジネスへの自信を深めた。上津江町では2012年4月、害獣を特産品に変えようと市獣肉処理施設が稼働。シシ肉はコラーゲンが豊富で老化防止や美容に人気。処理・販売は市委託の地元組合。ジビエ料理の開発が進む半面、一般家庭では不慣れや原材料の入手難ともあいまって、浸透不足なのが実情。これを見かねた同市天瀬町のゆずこしょう製造業、梶原靖徳さん(43)が「シシ肉をジンギスカン風に焼き肉にできないか。多彩な食べ方ができるタレが決め手」と模索。亀山亭ホテルの仲介で福岡県那珂川町の原田茂さん(64)を知った。原田さんは20年ほど前、福岡市内で焼き肉店3店を経営。有名な韓国焼き肉店からタレの秘伝を伝授された。その後閉店したが、昨年、そのレシピが出てきた。原材料はしょうゆ、果物、野菜。水を使わず加熱もせず、自然熟成の逸品だ。試食会では「衛生的に処理され、おいしい」と評判の同処理施設の真空パック入り肩肉やバラ肉、モモ肉を使用。市担当課職員、処理施設組合長、亀山亭ホテル女将(おかみ)や料理長、通販会社ディレクターらはタレとの相性のよさに太鼓判を押した。梶原さんは「開発は緒についたばかり。狩猟者から処理施設、流通関係者、消費者までが恩恵を受けるシステムを構築したい」と話す。

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