<射撃ニュース8月>

8/28
(クマに襲われ大けが:岩手)
27日午前9時45分頃、紫波町片寄の山林で鳥の生態調査をしていた盛岡市高松、会社員竹村圭弘さん(45)が、クマに襲われ、顔や首に大けがをした。命に別条はないという。紫波署の発表などによると、一緒に調査をしていた会社の同僚が悲鳴を聞いて駆けつけ、119番した。現場は民家が点在する農村地帯。同署と地元の猟友会が注意を呼びかけている。
(有印公文書偽造・同行使容疑で警部補を書類送検:富山)
富山県警は25日、富山西署の男性警部補(54)を猟銃などの所持許可証を不正に作成、交付したとして有印公文書偽造・同行使容疑で富山地検に書類送検した。警部補は昨年6、11月、当時勤務していた氷見署でライフル銃などの所持許可申請を受けたが、許可権限のある生活安全部長の決裁を受けずに許可証を不正に作成し、交付した疑い。また、去年11月にも、散弾銃を新たに所持する際の手続きにおいて、同様に許可証の偽造と交付を行った疑いが持たれていて、警部補は、「健康面に悩みを抱えていたうえ、他の業務で忙しく、煩雑な事務手続きが面倒に感じた」と、容疑を認めているということです。松江一弥・首席監察官は「職員の身上把握や指導、業務管理を徹底する」とのコメントを出した。
(サル被害続出:埼玉)
秩父市内の市街地に点在する家庭菜園や公園をはじめ山間地の民家近くにある耕作地などで、サルが農作物を荒らす被害が続出している。20頭から40頭ほどの群れの場合もあるが、1頭で行動するサルもいたりして、同市の農政課や生活衛生課には連日出没通報が寄せられ、職員は対応に追われている。市によると、サルはトウモロコシが好物らしく収穫を間近にした数十本から数百本が食べられる被害が圧倒的に多い。トマトやカボチャなども荒らされており、市は被害金額の調査を進めている。被害が出ているのは、旧秩父市内の30カ所以上。これまでにけが人が出たとの報告はないが、市は対策に頭を痛め、秩父猟友会の各支部に駆除を要請する一方、「猿出没注意 危険です」などと記した掲示板を被害地域に設置したり、回覧板で市民に注意を呼びかけたりしている。サルにトウモロコシ畑を荒らされたという同市野坂町の太幡康夫さん(76)によると、被害に気付いたのは今月13日午後。100本以上のトウモロコシが食べられ全滅していたという。トウモロコシは孫たちが楽しみにしていたといい、太幡さんは「10年以上、畑をしているがサル被害は初めて。住宅街まで出没するとは山に食べ物が無いのでは。来年からはトウモロコシの栽培はやめる」と悔しそうに話した。
(田んぼでクマ目撃:栃木)
28日午前7時40分ごろ、矢板市山苗代の田んぼでクマ1頭が目撃された。人的被害はない。矢板署によるとクマは体長約1メートル。散歩中の付近の住民が、田んぼにいるクマを目撃し110番した。クマはその後北側の山林に入っていったという。現場は矢板南工業団地北西約1キロの人家が点在する農村地帯で、同月15日と18日にも、付近の道路を横断するクマが目撃されている。
(子グマ2頭の目撃情報:栃木)
日光署によると、28日午前7時ごろ、日光市瀧尾神社付近の天狗沢沿いでクマ2頭が目撃された。同署によると、クマは体長約40-50センチ。鳴き声を上げながら沢の上流へ歩いていったという。釣り客が目撃した。現場は日光東照宮から北西に約1キロで、付近はハイキングコース。同署は付近の警戒や注意を呼び掛けている。
(公園でクマ目撃、9日ごろまで閉鎖:北海道)
26日午後4時40分ごろ、札幌市豊平区西岡の西岡公園で、クマが木道にいるのを男性作業員らが目撃し、公園の管理事務所に届け出た。市は公園を9月9日ごろまで閉鎖とした。市によると、現場は住宅街から約500メートルの地点。クマは体長約1メートルで子グマとみられる。男性の姿を見ると、山林の方向に立ち去ったという。市は公園の出入り口11カ所を閉鎖するとともに、注意を呼び掛ける看板を設置した。
(サル目撃相次ぐ:鹿児島)
鹿児島市でサルの目撃情報が相次ぎ、11日から27日までに9件寄せられた。けが人や農作物の被害は確認されていないが、市生産流通課は「サルは襲いかかってくることがある。餌は与えないこと」と呼び掛けている。
(クマ情報、過去最多:新潟)
津南町で25日に女性が襲われ重傷を負うなど、クマによる被害が懸念される県内。県によると、ツキノワグマを目撃したり、痕跡を発見したりしたとの報告件数は本年度343件(25日現在)に上り、過去9年間の同時期と比べ最も多くなっている。専門家は人里への大量出没もあり得ると予測。県環境企画課は「山に近い地域では普段から音の出るものを身に着け、身を守るようにしてほしい」と呼び掛けている。クマの生態に詳しい新潟大農学部の箕口秀夫教授(55)は「昨秋はクマの餌となるブナの実が豊作で繁殖率が高かったと考えられ、今年は親子で餌を求めて人里近くに現れやすくなっている」と指摘。「夏場は餌不足になりやすく、農作物を狙って住宅地の近くまで近寄ってきている。山寄りの地域はどこでも、すぐ近くにクマがいると意識してほしい」と注意を促す。さらに、今秋はブナの実が大凶作となるとの見方があり、「冬眠を前に大量の餌を求めて人里に大量出没する可能性が非常に高い」とみる。箕口教授は「遭遇したら、背中を見せず、ゆっくりと後ずさりして逃げる。襲われそうになったら、うつぶせになって両手で首や頭を覆って急所を隠して動かないなど、クマを興奮させないことが大事だ」とアドバイスしている。
(イノシシ11頭、箱わな捕獲:石川)
中能登町久江の山林で27日、金属製の「箱わな」1基にイノシシ11頭が掛かった。町は今年5月以降、町内10カ所に計10基の箱わなを設置しており、一度に11頭が掛かったのは最多となる。イノシシは11頭とも体長約40センチ、体重15キロほどで、生後4、5カ月とみられる。箱わなは、町が石川県猟友会七尾鹿島支部に設置と管理を委託し、久江集落から約300メートル離れた山林に仕掛けた。27日午前5時半ごろに、久江区長の藤本一義さん(73)が箱わなに掛かっているのを見つけた。久江集落周辺では近年、イノシシによる作物被害が増加傾向にある。久江では6月に箱わなが設置されてからこれまでに4頭が掛かった。七尾鹿島支部久江担当の久保藤一さん(72)は今回のイノシシが子どもであることから「近くに親が必ずいるはずだ。警戒を続けなければならない」と話した。
(マングース捕獲最少、完全駆除へ「手応え」:鹿児島)
鹿児島県の奄美大島にハブ退治のために導入された特定外来生物・マングースの生息数が減っている。一時7000匹まで増え、天然記念物のアマミノクロウサギまで襲い、生態系を乱してきたが、防除事業が奏功、2013年度に捕獲されたマングースは130匹と過去最低となった。環境省奄美自然保護官事務所では「全島的に生息数が減少している。22年度までに完全駆除を掲げているが、期待できる」としている。同島にマングースが導入されたのは1979年。ハブの天敵となり農作物に被害を及ぼすクマネズミを防除するため30匹が放たれた。しかし、マングースはハブをめったに襲わないばかりか、生息数が増えて生態系に影響を及ぼすようになった。そこで、93年度から有害鳥獣捕獲を始め、96年度には環境庁(当時)の捕獲モデル事業を導入。2000年度から本格的な捕獲を開始し、05年度は外来生物法の施行に基づいて2591匹を捕獲した。その結果、07年度あたりから生息数が減少に転じた。同事務所では「生息数は200匹ほどではないか」とみている。
(サル食害許さん!首にGPS発信機:山口)
山口県農林総合技術センター(山口市)が、野生のサルの首に全地球測位システム(GPS)の発信機をつけ、群れの動きをインターネットで監視するシステムづくりを進めている。サルの行動をリアルタイムで追跡し、農作物被害を食い止める狙い。将来的には県内全域に展開したい考えだ。監視システムは、受信基地を設置して、半径10~20キロの範囲で、GPS発信機から出される位置情報を30分~1時間おきに常時受信。それをパソコン上の地図で確認する。クマやシカの追跡調査のために群馬県の企業が開発し、2008年頃から使われていたシステム。センターが「群れをつくって生活するサルなら、1匹に発信機をつけて群れ全体の動きをつかめるのでは」と考え、サル用に改良してもらった。13~15年度の3年計画で開発を進めている。
(ブナ結実、今年は「皆無」:秋田)
東北森林管理局(秋田市)は、今年の県内のブナの結実を「皆無」と予測した。独立行政法人「森林総合研究所」はブナの豊凶とクマの出没には因果関係があるとの研究結果をまとめている。一方、県自然保護課は「今年の出没件数は大量出没した2012年に匹敵するペース」と話す。クマの出没は今後どう推移するだろうか。同管理局は森林生態系の仕組みを知ろうと、1989年にブナの開花・結実調査を管内で始めた。対象県は福島を除く東北5県で、開花調査は秋田、山形両県では2004年から。開花調査は(1)ほとんど開花(2)約半数が開花(3)わずかな木にのみ一部開花(4)開花なし−−の4段階に分類。これに合わせ結実予測を(1)豊作(豊凶指数3・5以上)(2)並作(2以上3・5未満)(3)凶作(1以上2未満)(4)皆無(1未満)−−に分類している。国有林内のブナの森全体を見渡し、さらに標準木になっている個々のブナを観察して判断する。その結果、今年の結実は青森(豊凶指数1・7)、宮城(1・3)で「凶作」予測。秋田(0・8)、山形(0・6)、岩手(0・3)で「皆無」予測となった。昨年の結実状況は、宮城(5・0)と岩手(3・8)で「豊作」、青森(3・4)と秋田(2・9)、山形(2・3)は「並作」だった。ブナは花も実も高カロリーで、豊作の年はエネルギーを大量消費するため、豊作の翌年は凶作になることが知られ、今年はそれを裏付けた形だ。人里や市街地へのクマの大量出没は食糧不足に加え、中山間地の荒廃などが複雑に絡み合って発生しており、ブナの豊凶だけで判断することは難しい、との見方がある。こうした中、森林総研は同管理局の調査データなどを基に、クマ出没の鍵を握る東北地方の「鍵植物」をブナにしている。クマの有害捕獲数の解析結果から「ブナの結実変動とクマの有害捕獲数には高い相関関係がある」とし、「ブナの豊凶はクマ出没の指標になり得る」と結論づけている。さらに大量出没の時期を9月から11月とし、8月の出没件数が例年以上なら9月以降に大量出没する可能性があるとも指摘した。県自然保護課は95年から独自にブナの豊凶調査を実施してきた。前年と今年のブナには明白な関係がみられ、前年が豊作なら翌年は凶作になるという。昨年は豊作と並作が混在した。このため、今年は凶作の可能性が高いとみている。
(クマ大量出没の危険:新潟)
今秋、新潟県内でツキノワグマが大量出没する危険性が高まっている。主食であるブナの実の大凶作が予測され、多くの熊が餌を求めて人里に出没する恐れがあるためだ。目撃や痕跡の報告数も、今年度は25日までに336件と過去9年で最も多く、関係者は注意を呼びかけている。NPO法人「新潟ワイルドライフリサーチ」の会長を務める長岡技術科学大の山本麻希准教授が、4、5月に関係機関と協力して妙高、十日町市など7か所でブナを調べたところ、開花率は0~12・7%と低く、0%の地点もあった。調査に協力した十日町市立里山科学館の小林誠研究員によると、同市内の調査地点である山林では、太さ20センチ以上の調査木64本の開花率が4~5%だった。9年前から毎年調査しているが、この数値は0%だった2012年度に次いで低かった。山本准教授によると、ブナは豊作の翌年は凶作となることが多い。県内の広い地域で豊凶の傾向もほぼ同じになるため、このままでは06、10、12年度と同じく大凶作になるという。大凶作だった年は、熊の目撃や痕跡の報告数が増える。ブナだけでなく、餌となるミズナラとコナラも凶作だった10年度は10月以降も報告数が減らず、県環境企画課によると、年度を通じて1229件に上り、過去9年で最も多かった。熊に襲われて被害に遭った人の数も11人と最多だった。06年度も同様の状況で、1080件、11人に上った。これらの年度は、4~8月の報告数だけ見ても、200件弱と多かったが、今年度は既に336件と突出しており、関係者は警戒を強めている。ただ、ブナ以外の木の実が豊作なら悪条件は緩和される。12年度はミズナラとコナラが豊作だったため、報告数も10月以降は収まったという。ミズナラとコナラは開花状況だけでは豊凶を判断できないため、枝先につく実の数を調査する必要がある。同課は、これら木の実の豊凶の状況を今月下旬まで調査する予定で、「結果を早急に県民に報告したい」としている。山本准教授は、「県内には1000頭以上の熊が生息し、生息域が年々広がっている」と指摘した上で、「大凶作の年は、海の近くやこれまで熊がいなかった地域でも安心できない」と警戒を呼びかけている。
(ビル・ゲイツ氏、銃規制強化支援へ100万ドル寄付:アメリカ)
米マイクロソフト創業者のビル・ゲイツ氏夫妻が、銃規制を推進する団体に100万ドル(約1億円)を寄付していたことが、同団体がワシントン州に提出した申告書で明らかになった。ゲイツ氏は現在、妻と共に設立した慈善団体「ビル・アンド・メリンダ・ゲイツ財団」の活動に専念している。銃規制推進団体にはゲイツ氏のほか、マイクロソフト共同創業者のポール・アレン氏が50万ドル、最高経営責任者(CEO)を退いたばかりのスティーブ・バルマー氏が25万ドル、バルマー氏の妻が33万ドルを寄付した。同団体にはこうしたIT業界の億万長者から相当額の寄付が集まっており、これまでの寄付総額は580万ドル(約6億円)に上る。同団体は、今年11月にワシントン州で採決が予定されている銃規制強化法案を後押ししている。法案は、州内で銃を購入する際の身元チェックを義務付ける内容。これに対し、銃を持つ権利の保護を訴える団体も110万ドル(約1.1億円)の寄付を集めて独自の法案を用意し、身元チェック法案の阻止を目指す。ビル・アンド・メリンダ・ゲイツ財団はこれまで、子どものための予防接種や途上国の貧困対策、進学支援など、比較的論議の少ない分野に年間数十億ドルの資金を投じてきた。ゲイツ氏自身は政治的には中立姿勢で、米民主、共和両党の関連団体に毎年それぞれ1万5000ドルずつ寄付している。
(マタギ小屋再現:青森)
廃校になった小学校舎を活用している黒石市大川原の観光施設「お山のおもしえ学校」内に、マタギ小屋を再現した資料館が設置された。黒石には江戸時代からマタギがおり、藩の記録「弘前藩庁記」にも記載があるという。地域のマタギ文化を子どもたちや後世に伝えるため、同資料館を企画した。旧小学校プールを改修して山野草の展示コーナーにしていた温室内を、さらに改修した。資料などを基に、温室の中に、ヒバの板材や杉の皮などを使って、マタギ小屋を再現した。周りにはクマやキツネ、タヌキ、ノスリなど鳥獣の剥製や狩猟生活をしていたマタギに関する資料を展示している。同施設では「まだ小屋の再現も完全とは言えない。今後、さらに再現を進めるとともに、来場者にまき割りをはじめ、マタギの生活の一部を体験してもらえるよう整備したい」としている。
(フランス料理、「ジビエ」初の課題に:東京)
フランス料理のシェフが日本一を目指して腕を競い、28日に東京都内で決勝がある「エスコフィエ・フランス料理コンクール」(日本エスコフィエ協会主催)は7回目の今回、予選で野生鳥獣の肉を食材とする「ジビエ料理」を初めて課題に設定した。国内では珍しい試みで「フランス料理界がジビエのおいしさを発信したい」としている。協会は1971年、当時のホテルオークラ総料理長、小野正吉氏を会長に設立された。「ジビエ」は野生鳥獣の肉を表すフランス語。欧州では伝統的に食され、日本でも近年、シカやイノシシなどによる農作物被害を背景に注目されている。協会は今回、予選課題に国産鹿肉の温製料理を選んだ。堀田大・副会長(67)は「猟師の捕った肉が安定的に売れるようにしたかった」と話す。7月末にあった予選には、書類審査で選ばれた16人が臨んだ。鹿肉をパイで包んで焼いたり、ソーセージ風にゆでたり……。鹿肉のだし汁や赤ワインなどを使ったソースをかけ、色彩豊かな料理ができた。参加者からは「古典レシピを現代風にアレンジするのに苦心した」などの声が上がった。8人が臨む決勝は、別の課題で行われる。
(飲食店経営者らがジビエ料理学ぶ:福井)
シカなど有害鳥獣のジビエ料理講習会が越前市で開かれ、飲食店の経営者らがシカ肉のポワレなど調理方法を学びました。講習会には丹南地区の飲食店経営者やホテルの調理担当者ら20人が参加し、シカの肉を使ったポワレなど3種類のメニューを作りました。参加者は、講師から「シカ肉は強火で焼くと固くなるので弱火でゆっくり焼くのがポイント」などとアドバイスを受けながら、特に火の加減に注意して調理し出来あがったメニューを試食していました。県によりますと、県内で駆除した有害鳥獣のシカは平成24年度は6561頭で年々増えており、食材としての利活用が課題となっています。

TOPへ

8/25
(熊に襲われ男性けが:宮城)
21日夜、栗原市で牛舎の片付けをしていた57歳の男性が熊に襲われました。男性は頭などにけがをしましたが命に別状はありません。警察によりますと、21日午後6時50分ごろ、栗原市花山草木沢で、自宅の敷地内にある牛舎の片付をしていた57歳の男性が後ろから突然現れた熊に襲われました。熊は体長約1メートルで、男性が抵抗すると逃げたということです。男性は頭と肩を引っかかれけがをしましたが、命に別状はありません。近所の人は「熊は夜行性の動物だから、夜に畑を荒らす。朝早くなら私も何回も会っている。安心はできない。この辺一帯は毎年クマが出るから」と話していました。
(サルに追われて女性転倒:栃木)
鹿沼署によると、22日正午ごろ、鹿沼市下永野の駐車場で同所、パート従業員女性(73)がサルに追われ、転倒して膝を擦りむくなどした。同署は付近の住民に注意を呼び掛けている。同署によると、女性は昼食のために帰宅しようとしていた際に、サルが正面から向かってきたため、走って逃げたところ転倒したという。
(熊捕獲、山林のわなにかかる:長野)
22日午前6時15分ごろ、長野市安茂里小市の山林内で熊がイノシシ用のくくりわなにかかっているのを散歩中の近くの女性が見つけ、長野市消防局に通報した。県長野地方事務所職員や長野中央署員らが駆け付けた。住宅地が近いため、住民が熊に近づかないよう警戒。県が捕殺するか、麻酔銃で眠らせた後に山奥に放獣するかなどを検討している。現場は、同市松ケ丘小学校から東に数百メートル離れた山林内で、近くにはリンゴ畑がある。同地事所によると、熊の体長は約1・2メートルで、体重は70~80キロ。性別は不明という。熊を目撃した男性(72)は「まさかわなにかかっているとは思わなかった。わなを固定した木が倒れるほど暴れていた」と話していた。
(畑にクマの食痕や足跡、トウモロコシ被害:北海道)
札幌、釧路、北斗の3市で23日、クマが畑のトウモロコシを食べたとみられる痕跡が相次いで見つかった。警察や市は警戒を呼び掛けている。札幌市西区小別沢(こべつさわ)の貸農園の畑で午前11時ごろ、利用者の男性が、トウモロコシの食痕とクマの足跡を見つけ、札幌西署に通報した。同署によると、足跡からクマは成獣とみられる。付近では18日以降、半径約400メートルの範囲の農地や貸農園で、クマがトウモロコシを食べた跡が5件見つかっており、札幌市は同一のクマとみており、注意を促す看板を設置した。午前11時半ごろには、釧路市音別町中音別拓北の市道近くの飼料用トウモロコシ畑にクマ2頭がいるのを、車で走行中の男性が見つけ、釧路署に通報した。北斗市三ツ石のトウモロコシ畑でも午前8時45分ごろ、所有する男性がクマの食痕を見つけ、函館中央署に通報した。同署員と同市猟友会のハンターが現場で足跡も発見。クマは推定4歳で、トウモロコシ約120本が食べられていたという。
(クマか、畑のモモ200個食い荒らされる:山形)
23日午前6時半頃、山形県東根市関山のモモ畑で、畑を所有する近くの会社員男性(51)が、モモ約200個が食い荒らされているのを発見し、同市役所に届け出た。市役所から連絡を受けた村山署によると、男性が畑仕事に訪れたところ、食い荒らされたモモが畑内に散乱しているのを見つけた。近くには、クマのものと見られるフンが落ちていたという。
(シカ、タクシーと衝突:北海道)
21日午前10時40分ごろ、札幌市西区発寒12の11の鉄興公園で、シカ1頭が歩いているのを通行人が目撃し、110番通報した。シカは西区西町などの市街地約3キロを駆け回り、途中でタクシーと衝突したが、約1時間20分後、山の方へ姿を消した。けが人はいなかった。札幌西署などによると、シカが出没したのは、JR発寒駅や地下鉄東西線発寒南駅に近い住宅街。最初の目撃から約30分後、JR函館線の線路を越え、約2キロ離れた西町北14の道道交差点で空車のタクシーに衝突した。タクシーは衝撃でウインカーが壊れたが、男性運転手(58)にけがはなかった。シカはその後も住宅街を歩き回り、同署はパトカー3台で追跡。正午前、西区西野3の8で中の川に入り、山の方に立ち去った。運転手は「突然飛び出してきて『ドスン』という音が響いた。シカに遭遇するのは初めてで、びっくりした」と驚く。道立総合研究機構環境科学研究センターによると、タクシーのドライブレコーダーの映像から、シカは1歳の雄とみられるという。同センター自然環境部の宇野裕之研究主幹は「生息数の増加で、札幌でも市街地への出没が珍しくなくなっている。道東では衝突が死亡交通事故につながる例もあり、出没が多い場所を把握し気を付けることが必要だ」と指摘している。
(伊勢原射撃場、井戸水から基準超の鉛:神奈川)
県教育委員会は23日、伊勢原市上粕屋の県立伊勢原射撃場内の井戸水から、環境基準値の2倍の鉛が検出された、と発表した。原因は調査中で、24日にあらためて検査する。県教委によると、13日に同射撃場内の調査井戸など4カ所で水質の定期検査を実施。このうち、射撃場東部の下流に位置する井戸1カ所で基準値(1リットル当たり0・01ミリグラム以下)を上回る1リットル当たり0・02ミリグラムの鉛が検出された。県教委は「すぐに影響が出る数値ではないが、周辺の井戸水の飲用を控えてほしい」と話している。
(クマ目撃相次ぐ:北海道)
紋別市渚滑町周辺でクマの目撃が相次いでいることを受け、市は今月中旬、渚滑小西側横にある雑木林の下草を刈り、見通しをよくする対策に乗り出した。市は「クマの習性を踏まえて行動してほしい」と注意を呼びかけている。下草刈りは、クマの通り道に人の手が入ると、その道を使わなくなる習性に目をつけ、クマが山から市街地へ降りてくるのを防ぐのが狙い。市内元紋別でも7月上旬にこの対策を行い、効果があったとしている。渚滑町周辺の個体も含め、今年に入り目撃されているクマの多くは体長約1・5メートル前後で、親離れしたばかりの2歳程度とみられる。この時期のクマはなわばりを求め、半径約50キロのエリアを歩き回り、食べたことのない物に高い興味を示す。成長するにつれて人間に対して警戒心を抱くが、その前に人間の食べ物の味を覚えてしまうと、危険性が高まるという。市は「家庭の生ごみを外に放置せず、回収日の朝ギリギリに出す。また、クマは夜行性なので、夜間や早朝に出歩くのは避けてほしい」と呼びかけている。(
(クマ目撃:栃木)
25日午後1時40分ごろ、日光市中宮祠の国道120号光徳牧場入口付近でクマ1頭が目撃された。人的被害はない。日光署によるとクマの体長などは不明。同所を通行していた人が、道路を横断するクマを目撃した。同署は行楽期であることから、関係機関と連携し警戒を呼び掛ける。
(親子クマ目撃:栃木)
24日午後6時15分ごろ、佐野市仙波町で近所の人が山道を歩くクマ3頭を目撃した。佐野署によると親子とみられ、警戒を呼び掛けている。同署によると、1頭は約1.5メートル、2頭は約0.8メートル。犬の散歩中に目撃したという。
(クマ、市道横切る:栃木)
矢板署によると、23日午後3時45分ごろ、矢板市上伊佐野の市道で、車で走行中の女性(71)が体長約50センチのクマを目撃した。同署によると、クマは市道を横切り、北方の山中に入っていったという。現場は民家が点在する農村地帯。
(クマ目撃、ハイキングコース付近:栃木)
日光署によると、23日午後3時ごろ、日光市日光の東京電力日光第一発電所付近で、付近住民が散歩中、クマが木から下りてきて、山中に立ち去ったのを目撃した。同署によると、クマは体長約1メートル。現場付近はハイキングコースとなっており、同署などで警戒するとともに注意を呼び掛けている。
(鶏小屋にクマ:栃木)
日光署によると、22日午後3時50分ごろ、日光市足尾町、無職男性(72)の自宅鶏小屋でクマ1頭が目撃された。人的被害はない。同署によるとクマは体長約1メートル。男性が鶏小屋に入り込んでいるクマを発見し、日光市役所足尾総合支所に通報した。クマはいずれかに立ち去ったことから、同署と同支所が付近の広報、警戒活動を実施した。
(クマの目撃情報:長野)
8月22日(金)午後7時頃、西町区の大坊小黒川沿いにおいて子グマの目撃情報がありました。付近を移動される住民の方は十分注意してください。住宅付近であっても鈴・ラジオなど音の出るものを必ず身につけましょう。
(地域初のシカ食害:鹿児島)
県は2013年度、鳥獣による農業被害の統計を開始(1984年度)して以来初めて、大隅地域でシカによる被害を確認した。霧島山地方や宮崎県境など県北の山間部で生息数が増え、一部が南下していると推測している。今後、被害が拡大する可能性があり、餌付けや、出荷しない規格外などの作物の放置をしないよう呼びかけている。県によると、大隅地域は大隅半島の曽於市以南を指す。12年度まで農業被害は確認されていなかったが、13年度に同市の飼料用トウモロコシ畑が食害に遭った。被害額は約42万円。大隅地域では南大隅町の森林、鹿児島湾(錦江湾)沿いの高隈山地にニホンジカが生息している。ただ、山里に下りて田畑を荒らす様子は確認されていない。このため、県自然保護課は「農業被害が多い霧島山地方面や宮崎県境から南下した可能性がある。頭数の増加や、人間による駆除から逃れてきたことが考えられる」と説明している。県内のシカによる農業被害は種子島、屋久島、県北が多く、サツマイモ、米、牧草などが食い荒らされている。13年度の鳥獣による農業被害額は4億4000万円で、うちシカによる被害額は約3割を占める。対策として同年度は1万2025頭を駆除したが、生息数の実態はつかみ切れていない。収穫後の作物を畑に放置すると、それを狙うシカが増える恐れがあるという。
(カラスが置き石?普通列車が緊急停止:北海道)
22日午前7時20分ごろ、渡島管内八雲町のJR函館線鷲ノ巣―八雲間で、長万部発函館行き普通列車(1両編成)の運転士が石を踏みつぶしたような音に気付き、列車を緊急停止させた。乗客12人、運転士にけがはなかった。八雲署などによると、現場は橋で、通常は人が立ち入れず、侵入した形跡も見られなかった。周辺にカラスが多くいることから、同署はカラスが石を置いた可能性が高いとみている。
(服部県協会が教育長表敬:香川)
9月7日にスペインで開幕するクレー射撃の世界選手権に、香川県勢として初出場する服部慶子選手(県協会、35)=琴平町=が22日、高松市天神前の県教委に西原県教育長を訪ね、大会での活躍を誓った。服部は大阪出身。18歳で競技を始め、2006、10年のアジア大会に出場し、10年ワールドカップでは女子トラップで銀メダルを獲得。11年、結婚を機に県内に移住した。出産後、競技に復帰してからは初の国際大会となるが、調整は順調な様子。「これまで多くの人に支えていただいた」と感謝の気持ちを表し、「3位以内で五輪出場権も得られる。今の自分の技術を出し切り、香川の選手として世界で頑張りたい」と力強く語った。西原教育長は「一瞬の判断力で成績が変わる。コンディションを整え、ぜひメダルを」と期待を寄せた。服部は、3大会連続3度目となるアジア大会(9月19日開幕・韓国)出場も決めている。
(野生の猿一網打尽、大型オリ設置:岐阜)
野生のニホンザルによる農作物被害の深刻化を受け、関市は猿を群れごと捕獲する大型のオリ1基を、被害が大きい山あいの同市西神野八神地区に設置した。住民による追い払いや1頭ずつ捕獲する方法では、被害が一向に減らないため「一網打尽」にする作戦だ。すでに効果を上げている自治体もあり、被害に悩まされてきた住民も期待を寄せている。「電気柵を設置しても、隙間から入って畑を荒らしてしまう。トマトにキュウリ、サツマイモ……。これまでどれだけ被害に遭ったことか」。オリの近くに住む坂口直美さん(46)は、ため息をつく。県によると、猿による県内の農作物被害は昨年度、5753万円。2012年度の74%にとどまったが、年による変動が大きく、一向に被害が減らないのが現状だ。関市でも、住民が電気柵を設置したり、猟友会が猟銃やわなで1頭ずつ捕獲したりなどの対策をしてきたが、被害は増加傾向にあるという。オリは7月24日に設置した。縦12メートル、横8メートル、高さ3メートルで、サツマイモやスイカなどの餌を置いて猿をおびきよせる。天井部は開いているが、壁の上部に返しがついており、いったん中に入ると、外に出られなくなる仕組みだ。メーカーによると、長野や三重、静岡県などの自治体で導入されており、県内では今年4月、本巣市が同市根尾門脇地区に設置。同市根尾総合支所によると、5月に一度に21頭が捕獲されたのをはじめ、22日までに88頭を捕獲した。関市のオリには今月12日、1頭がかかった。市は19日に地元住民向けの講習会を開催。これまで猟友会が行ってきた餌やりや見回りなどの管理を住民に手伝ってもらう。同市は年内にもう1基導入する予定で、設置場所を検討している。
(オットセイ漁業被害、協議会設置へ:北海道)
オットセイによる漁業被害を減らすため、道は今秋にも、専門家や漁業団体の関係者らで構成する「オットセイ漁業被害軽減手法検討協議会(仮称)」を設置する。オットセイの捕殺は法律で禁じられており、協議会では効果的に追い払う方法を探る。道の調査によると、2012年度の海獣による漁業被害額は約23億円で、うちオットセイは約3億3000万円。地域別では後志地方が最も多く、2億円を超えた。余市郡漁協(余市町)の被害額は約2000万円で、トドと合わせると約9000万円に上った。同漁協は「食いちぎられないように強化した網を仕掛けるなど被害を防ぐための方法を試してはいるが、なかなか効果が出ていない」と対応に苦慮している。オットセイは「臘虎ラッコ膃肭獣オットセイ猟獲取締法」で、捕殺は調査・研究を除いて禁止されており、捕殺する場合は農相の許可が必要。道は14年度、20頭の捕殺を許可されたが、漁業被害を減らすには至っていない。道によると、オットセイは、繁殖しているとされるロシア海域から来ているとみられるが、回遊ルートや時期など詳細は不明。道はオットセイの生態を調べるため2011年度から3年間、何を食べているか(食性)について調べた。その結果、スルメイカやホッケ、タラなどを食べていることが分かった。漁業者の漁獲対象とほぼ同サイズの魚やイカを好む傾向も判明した。今年度から被害を減らす方法を調べており、ハンターの協力を得て、猟銃の空砲で追い払うなどの方法を試している。この調査を秋頃まで続けて、中間報告がまとまり次第、協議会を設置する予定だ。道は、オットセイについて「漁業被害が将来的にトドのように増える可能性がある」と懸念しており、トドと同様に上限を設けて駆除できる「有害生物」への指定を求めている。
(競技銃年齢緩和、慎重な議論が必要だ)
メダルが持つ社会的有用性は認めたい。だが、法律の改正まで踏み込むとなると慎重な議論が必要だ。文部科学省と日本オリンピック委員会は2020年東京オリンピックの目標として金メダル数世界3位以内を掲げている。そのためには20〜33個が必要とされ、量産が期待できそうな競技に対するさまざまな支援策を検討している。ライフル射撃は空気銃とライフル銃を使い、男女合わせて計10種目が実施される。強化次第では複数のメダルが獲得できる可能性があるという。国が強化拠点として設置を検討している第2ナショナルトレーニングセンターには射撃の活動拠点が設置される見通しだ。そうした中、警察庁はメダル獲得を目指す競技団体からの要望と文科省からの検討要請を受け、銃刀法を改正して有力選手が競技用の空気銃を使える年齢を現行の14歳から引き下げる方針を決めた。7月に実施した意見公募の結果などを踏まえて改正案を秋の臨時国会に提出する。年齢制限の緩和を要望したのは日本ライフル射撃協会など夏季と冬季の6競技団体。(1)空気銃は年少射撃資格の下限年齢を14歳から8歳へ(2)火薬を使ったライフル銃については18歳から14歳へ、引き下げることなどを求めた。銃刀法は危害予防上の観点から原則として18歳未満の所持・使用を禁止している。一方、空気銃に関しては08年度に新設された年少射撃資格認定制度で、国体などに出場する有力選手は例外措置として14歳以上に限って使用を認められている。だが、競技団体は「日本は若年層の発掘育成などで他国に後れを取っている」と訴え、以前から年齢制限のさらなる緩和を求めていた。警察庁によると、ドイツは10歳、豪州、カナダ、ブラジルは12歳が下限年齢で、英国や中国、韓国、シンガポールなどは保護者の同意などを条件に制限を設けていないという。意見公募で空気銃の下限年齢は8歳に加え、10歳、12歳の3案が例示された。ライフル銃については暴発の危険性も大きいため継続して検討する案も上がっている。銃刀法は東京・秋葉原の殺傷事件などを受けて規制が強化されてきた。今回の法改正は誰でも自由に銃が撃てるようにするものではなく、公安委員会から認定された指導者が同席した上で18歳未満の年少者が射撃練習する条件を緩和する措置で、凶悪事件の増加に結びつくものではない。だが、競技人口が限られていることもあって社会の関心は低く、議論が尽くされたとは言えない。年齢緩和への懸念は消えないだけに国会では慎重な審議を求めたい。
(元銃器対策課の幹部「銃磨いて眺めるのが快感」:京都)
拳銃3丁を隠し持っていたなどとして元京都府警銃器対策課幹部が銃刀法違反容疑で逮捕された事件で、府警は22日、ほかにも拳銃など7丁を所持していたなどとして、元同課次席の早崎文夫被告(66)(公判中)を同容疑などで追送検し捜査を終えたと発表した。府警によると、早崎被告は4月25日、城陽市内のレンタル倉庫で拳銃やライフル、ナイフなどを所持。3月下旬には伏見区内で知人男性(72)に別の拳銃1丁を約15万円で売った疑い。多くの拳銃は明治時代のもので「古い拳銃を磨いて眺めるのが快感だった」と供述している。
(シシ肉料理、商品化へ:富山)
高岡市商工会の「ししグルメ開発による地域活性化プロジェクト」の第1回勉強会は22日夜、市商工会館で開かれ、委員ら16人がイノシシ肉料理の商品化を目指す方針を決めた。市内で相次ぐイノシシの出没を逆転の発想で捉え、地域の恵みとして活用する。昨年度、商工会青年部開発委員会が進めたイノシシ肉のグルメ開発を発展させ、地域資源活用などを専門とする中小企業診断士の丸亀徹さんと山田卓矢さんが指導役として参加する。勉強会では、開発委員会の活動を振り返り、各委員らが今後の目標や事業展開で意見を交換。イノシシ肉の原価が高いことや、県西部にイノシシの加工場がないことなどが商品化の課題として挙がった。プロジェクトでは、来年1月までに4回の勉強会を開くとともに、福岡町つくりもんまつりや中田かかし祭での試食会を実施する。先進地視察研修会で10月に長野県下諏訪町、12月に兵庫県佐用町を訪ね、獣肉開発の取り組みを学ぶ。ししグルメプロジェクト委員会の山口克次委員長は「全員で目的を共有することができ、グルメ開発の意欲が高まった」と話した。次回の勉強会は9月中旬を予定している。高岡市内のイノシシの捕獲数は今年すでに20頭を超え、昨年1年間の25頭に迫っている。
(ジビエ料理専門店オープン:高知)
野生鳥獣の肉を使ったジビエ料理の専門店が高知市内にオープンした。腕を振るうのは、県内の観光施設や料理コンテストで数々のシカ肉料理を開発してきた同市の西村直子さん(44)。西村さんは「肩ひじ張らず、仕事帰りに気軽にジビエが食べられる店にしたい」と話している。ジビエ料理店「Nook’s(ヌックス) Kitchen(キッチン)」は、ひろめ市場にも近い高知市本町3丁目の高知本町郵便局そばで7月末に開店した。毎日のように変わるメニューには、シカの塩たたきやジビエ中心の前菜盛り合わせ、イノシシの串焼きやローストなど、「おはしで食べられる家庭料理でたくさんの人にジビエを味わってほしい」という西村さんのこだわりが詰まった料理が並ぶ。シカやイノシシは、木の実などの良質なエサが豊富な県東部の室戸市や北川村の肉を主に使っているという。
(しし肉カレー、箱入りが人気:和歌山)
JA紀州(久保秀夫組合長)が鳥獣害対策の一環として開発し、平成23年7月末から売り出しているレトルトカレー「あんばいできました紀州カレーしし肉入り」が、発売から3年で4万食を突破した。5個入りや6個入りの贈答用が売れ筋で、当初目標としていた年間1万食を大幅に上回った。ただ、ことし4月の合併以降はPR不足から伸び悩んでおり、今後は一層アピールに努めていく。しし肉カレーは、日高地方でも深刻な問題となっていたイノシシなどの獣害を少しでも減らすことと、人気が高まっているジビエを使った特産物作りをしようと、旧JA紀州中央が有田市の企業とタイアップして23年に開発した。甘口と辛口で売り出し、いまでは中辛も加えて県内のスーパーなどで販売している。管内特産の野菜を使った旨みたっぷりのルーとやわらかくておいしいしし肉が人気で、好評を得ている。初年度は7月末から24年3月末までで1万2416食を販売。2年目は少し落ちて9764食だったが、25年度は2万692食と大幅に伸ばした。贈答用で大口の注文があったのが大きな要因で、地域のオリジナルブランドとして着実に知名度が上がっていることをうかがわせている。ことし7月末で丸3年となり、販売数は4万4492食となっている。ただ、ことし4月から7月末までは販売数1620食と伸び悩んでいる。4月に3JAが合併したばかりで、カレーのPRにまで手が回っていないのが実情。発売当時は紀州中央の組合長で現JA紀州専務の芝光洋さんは「組織も落ち着いてきたので、これからどのように販売促進していくかを工夫、検討し、販売を伸ばしていけるようPRしていきたい」と話している。

TOPへ

8/22
(クマが畑を食い荒らす:北海道)
トウモロコシ120本が食い荒らされました。名寄市でトウモロコシ畑が荒らされクマの足跡がみつかりました。付近では同様の被害が4件相次いでいて警察などが警戒を呼び掛けています。被害にあったのは名寄市智恵文のトウモロコシ畑です。午前7時ごろ、トウモロコシ120本が食い荒らされ付近に13センチのクマの足跡があるのがみつかりました。(発見した畑の所有者)「ここまでクマが降りてくるのかなと思ってね。これ一回で終わってくれれば別にいいかなと思うけれど」警察や名寄市が付近をパトロールしましたがクマはまだ見つかっていません。周辺では今月に入り同様の被害が4件相次いでいて警戒を呼び掛けています。
(畑あらされ、足跡くっきりと:北海道)
道内は21日もクマの目撃情報が相次いでいます。道南の八雲町の畑では、農作物を食い荒らされる被害があったほか、美唄市ではきょうだけで3件の目撃情報がありました。八雲町の畑では、牛のえさ用のデントコーンが食い荒らされているのが見つかりました。あたりにはクマの足跡があり、畑の持ち主によりますと、ことしから畑の周りにクマ除けの電気柵を設置しましたが、8月上旬から畑が荒らされる被害が相次いでいるということです。(畑の持ち主)「(クマが)毎日、夜入ってくる、あちこち荒らしている」また、午前9時20分ごろ美唄市の建設会社の資材置き場で、作業中の男性がクマ1頭を目撃しました。美唄市内ではきょうだけで目撃情報が3件寄せられていて、警察はパトロールを強化しています。
(クマがモモ100個食い荒らす:山形)
東根市の畑で18日朝、モモおよそ100個がクマに食い荒らされているのが見つかった。被害にあったのは東根市観音寺の民家裏にある畑で、午前6時半ごろ、所有者の68歳の男性が摘果したモモが食い荒らされているのを見つけ、通報した。
(県道走るクマ目撃:栃木)
那須塩原署によると、20日午後8時55分ごろ、那須塩原市高林の県道で、車で通行中の付近住民が、県道を南に向けて走っていたクマを目撃した。同署によると、クマは体長約1・5メートルという。同署で付近を警戒するとともに、注意を呼び掛けている。
(国道横断中のクマ目撃:栃木)
那須塩原署によると、19日午後10時ごろ、那須塩原市中塩原の国道400号で、車で通行中の付近住民が、前方の車道を横断するクマを目撃し、通報した。クマは体長約1・5メートルという。同署で付近を警戒するとともに、注意を呼び掛けている。
(クマ目撃情報:栃木)
日光署によると、18日午後11時45分ごろ、日光市日光中の敷地内でクマ1頭が目撃された。巡回中の警備員が目撃し、通報した。同署によると、クマは体長約2メートル。同校校舎の北東にいたという。付近に住宅もあり、同署で警戒している。
(寺の近くにクマ:栃木)
20日午前7時ごろ、日光市山内の日光二社一寺水道事務所近くで散歩中の住民がクマ1頭を目撃した。滝尾神社や二社一寺など観光地が近いことから、日光署は警戒を呼び掛けている。同署によると、体長約50センチ。現場は二社一寺から北に約500メートルの地点で、西側の山へ走り去ったという。
(農道でクマ目撃:栃木)
矢板署によると、18日午後2時45分ごろ、矢板市山苗代付近の農道でクマ1頭が目撃された。人的被害はない。同署によるとクマは体長約80センチ。車で走行中の女性が農道上にいるのを目撃した。クマは農道を渡り、南方の山中に入っていったという。現場付近は農家が点在する農村地帯。
(クマの目撃情報:長野)
8月19日(月)午後9時頃、ますみヶ丘区の西部ルビコン(株)東側のモロコシ畑付近においてクマの目撃情報がありました。付近を移動される住民の方は十分注意してください。道路沿いであっても鈴・ラジオなど音の出るものを必ず身につけましょう。
(イノシシ目撃:栃木)
矢板署によると、19日午後3時10分ごろ、矢板市片岡の造成地でイノシシ1頭が目撃された。人的被害はない。イノシシは体長約80センチ。自宅庭先で作業中の女性が、造成地から雑木林に入っていくのを目撃した。付近には中学校があり、これまでにイノシシの目撃情報はなかったという。
(室戸岬に威嚇ザル、女性や子どもに飛び掛かる:高知)
行楽シーズンでにぎわう高知県室戸市の室戸岬に、1匹のサルがすみ着いている。農作物被害などの情報はないが、徐々に観光客らを威嚇する態度が目立つように。室戸ジオパークの“看板”とも言える場所だけに、関係者は「人にけがを負わせねばいいが」と困惑している。
(住宅街にサル、注意呼び掛け:青森)
弘前市農業政策課によると18日、同市浜の町東3丁目の住宅街でサルの目撃情報があった。被害の報告はないが、同課はサルを見掛けた場合、むやみに近寄らないよう注意を呼び掛けている。市は周辺の保育園や小学校などに連絡、広報車による注意喚起を行った。同課はサルを目撃した場合、けがをする危険性があるため近寄らず、食べ物を見せたり与えたりしないよう呼び掛け、目撃した場合は同課(電話0172―40―7102)に連絡を求めている。
(JR函館線でカラスが置き石か:北海道)
22日午前7時20分ごろ、北海道八雲町のJR函館線鷲ノ巣―八雲間を走っていた普通列車の運転士が、石を踏んだような異常音を聞き、列車を緊急停止させた。八雲署によると、現場で、直径5~6センチの石が割れているのが見つかった。人が無断で立ち入れない場所で、近くに多くのカラスがいることから、八雲署はカラスが石を置いた可能性が高いとみている。八雲署とJR北海道によると、運転士の男性は「4、5回踏んだような音がした」と話している。列車は1両編成の長万部発函館行き。乗客乗員13人にけがはなかった。
(シカの農作物被害防止に力、GPS調査や防護柵:長野)
長野県はニホンジカによる農業被害の防止策に着手した。白馬村や大町市では全地球測位システム(GPS)を使った調査やわなによる捕獲を始め、安曇野市では防護柵を設置した。環境省は年内にも生態を調査する。環境省松本自然環境事務所によると、5月8日~7月30日までの間に登山客らが上高地周辺でニホンジカを目撃したという情報が4件寄せられた。松本市では今月12日、梓川小室に仕掛けていたイノシシ用のくくりわなに体長130センチメートル程度の雄のニホンジカがかかっているのが見つかった。シカによる農業被害が増加している飯田、伊那両市など南アルプスとは異なり、「2000年代初頭までは北アルプスでニホンジカは確認できなかった」(松本自然環境事務所の西尾治・首席自然保護官)。「直近の生息数や原因は分からない」(同)が、目撃数の数十倍はいてもおかしくないとの指摘もある。ニホンジカは白菜などの葉野菜やリンゴの芽などを好んで食べる。北アルプス周辺には野菜やリンゴ農家も多く、影響が出る懸念がある。県は各地の地方事務所を拠点に対策をとり始めた。県松本地方事務所は安曇野市の堀金や穂高で、畑や水田がある地区にシカが降りてくるのを防ぐ防護柵を新設する。県北安曇地方事務所は白馬村と大町市で捕獲したシカ計30頭にGPSを埋め込んだ首輪を取り付けて解放する。GPSで取得した位置情報を基に、信州大学と共同で生活圏や移動ルートを調べる。シカの多くは食べ物となる植物を求め、季節に応じて山中を移動する。GPSで割り出した移動経路に防護柵やわなを設けて侵入を防ぐ。シカの駆除は、多人数で囲んで追い詰めたうえで猟銃で射取る「巻き狩り」が主流だ。だが、住宅地など人通りの多い地域で猟銃は使えないため、わなに頼らざるを得ない。大町市では、シカが食後に好む塩を同地域周辺の一部の土に混ぜ、付近にわなをしかける。上高地では、高山帯の花畑をシカが荒らす懸念がある。松本の環境省自然環境事務所と安曇野など関係自治体は共同で、動物の動きに反応して撮影するカメラ設置や、個体数調査などを急ぐ。
(洞爺湖中島のシカ56頭に:北海道)
洞爺湖中島エゾシカ対策協議会(会長・真屋敏春洞爺湖町長)が18日、町役場で開かれ、今年3月までの2カ年のエゾシカ集中駆除の成果を報告。中島のエゾシカはピーク時には400頭を超えていたが、複数の駆除手法を組み合わせたことにより、一気に56頭に減り、植生の回復も見られるようになった。同協議会は洞爺湖、壮瞥両町、国、道、洞爺湖温泉観光協会などで構成。中島のエゾシカ管理計画に基づき、生息頭数50頭台を目標に間引き事業を実施してきたが、捕獲が難しく長く成果を得られないでいた。今回の報告では忍び猟的狙撃、船による移動狙撃、待ち伏せ狙撃、囲いわな、くくりわな、ドロップネットといった駆除法を組み合わせ、「同じ手法の繰り返しによる捕獲効率の低下を防いだ成果」としている。環境省の研究事業を受託した酪農学園大学が主体となり、2012~13年度で実施した。管理目標としてきた50頭台を達成したが、これを維持するには今後も年間十数頭の雌ジカ捕獲が必要としている。また、植生回復のための適正な生息頭数を判断するためのモニタリングを今後3年間実施し、これを踏まえて駆除費を含む新管理計画を策定する。
(高山でシカ銃駆除強化:山梨)
環境省は22~27日、南アルプス・仙丈ケ岳(標高3033メートル)の山梨県側にある小仙丈沢カールで、銃によるニホンジカの駆除を行う。高山植物の食害や踏み荒らし被害が深刻化しているためで、3千メートル級の高山帯での駆除は昨年に続き2回目。今回は昨年より3日長い6日間行う。登山者の安全確保のため、複数箇所に警備員を配置する。同省や市みどり自然課によると、シカの生息域は狩猟者の減少や温暖化の影響で、1990年代後半から標高1800メートル以上の高山帯にも広がった。これに伴い、希少なアツモリソウをはじめ、ミヤマシシウドやキンポウゲなど高山植物への食害が深刻化。7月に南アルプスを視察した石原伸晃環境相は、シカの食害対策強化の必要性を指摘していた。昨年は3頭のシカを確認し、1頭に1発を発砲。シカがいた周辺に血痕があったことから、弾はシカに命中したとみられたが、撃たれたシカの姿はなかった。今回も餌でシカをおびき寄せて駆除する方法を試験的に行う。登山道を閉鎖せずに行うため、警備員を複数配置。捕獲区域周辺に登山者がいる場合は発砲をしないという。同省は「南アルプスの国立公園指定50周年やユネスコのエコパーク登録を受け、自生する植物は重要性があることが再認識されている。南アルプスを守っていくために、シカの捕獲を重点的に行っていく」としている。
(シカ捕獲対策を強化、免許取得支援や講習会:福井)
県内でニホンジカの生息頭数が増えて生息域が拡大しているのを受け、県が捕獲体制の強化に乗り出した。講習会を開くなどして山林の状況に詳しい森林組合の職員がわな猟免許を取得することを支援。十月までに、わな猟の有資格者らを対象に実践的な研修を五市町で開き、わな猟による捕獲体制を整える。県によると、シカの推定生息数は嶺南が二万二千頭、嶺北が一万頭。生息域は県内全域に拡大しつつあるとみられ、県猟友会も「対策を急がなければ、取り返しがつかないことになる」と危機感を募らせる。一方、市町の有害捕獲隊員の不足や猟師の高齢化もあり、県特定鳥獣保護管理計画に盛った捕獲目標「年間九千六百頭」の達成は難しいようだ。そこで、県が着目したのが法的規制が銃より少なく、ほぼ年間を通じて取り組める「わな猟」だ。二〇一四年度から森林組合職員を対象に講習会を実施。県内十一組合のうち、福井市や九頭竜(大野市)、南越(越前市)、れいなん(小浜市)など七組合が協力し、計二十八人が七月二十一日と八月三日のわな猟免許の試験に挑戦。今月下旬の合格発表を待つ。資格取得後にはわな購入や捕殺処分の費用などの活動費を助成する。経験の浅い「ペーパー資格者」を対象に福井、大野、小浜、南越前、美浜の五市町で県猟友会の研修も始まる。少人数制で山に足を運んでわなの仕掛け場所の選び方などを学ぶ演習的な内容とし、即戦力の育成を目指す。一二年の有害鳥獣による県内の農作物被害は九千五百二十三万円。うちシカによる被害は六百八十一万七千円と少ないが、樹皮をかじってスギが枯死するなど林業被害は深刻だ。下草が食べ尽くされ、山肌が露出して土砂が流出したり、生態系が激変したりと、環境にとっても「天敵」といえる。
(野生動物の農作物被害、県内は1億4246万円:神奈川)
県内市町村の2013年度の野生動物による農作物被害状況がまとまった。県央地域では、ニホンザルを中心に被害額が最も多い厚木市が1057万円(被害面積約13ヘクタール)となったが、前年度より3割減った。同市は「山に木の実などの食料が豊富で人里に出没する野生動物が少なかった」と見ており、防止対策を継続する。県が6日に公表した農作物調査によれば、県内全体の被害総額は1億4246万円(被害面積約130ヘクタール)。過去10年間で最悪だった12年度より8313万円減少した。県央地域においても、669万円減の1297万円(約15ヘクタール)になった。厚木市の被害は県央地域で突出している。13年度の動物別は、サル483万円、シカ291万円、カラス86万円、ハクビシン60万円など。作物別は野菜608万円、果樹297万円、イモ類105万円など。県内ではイノシシ被害が最も多かったが、同市ではサルがほぼ半数を占めているのが特徴だ。市内を行動域とするサルの群れが比較的多いためという。13年度末現在、鳶尾群80頭、経ケ岳群41頭、煤ケ谷群44頭などが確認されている。市は07年度から11年度までに総延長25キロの電気柵(獣害防護柵)を設置、追い払い隊の活動・支援などの防止策を講じてきた。管理捕獲は14年度は80頭を予定し、県の許可を得ている。13年度は88頭を予定していたが、40頭の駆除にとどまったため、これまで除外していた成獣のメスも条件付きで対象にしている。県自然環境保全課は「13年度の被害額の減少は、山の実りが多く、下りてきた野生動物が少なかったことや、管理捕獲の強化など取り組みの成果が考えられる」と分析している。ただ、被害調査が農家の自己申告に基づくもので、必ずしも実態を反映したものではないとの指摘は関係者の間で少なくない。山の実りには周期性がある。厚木市下古沢の生産者は「サルが周囲に出没しているので、7月に予定していた作付け野菜の種類をサルが食べない長ネギに変えた」と話している。厚木市が3月に策定した鳥獣被害防止計画には、16年度の軽減目標としてニホンザル190万円(約2ヘクタール)、ニホンジカ100万円(約1ヘクタール)などが盛り込まれている。同市の一柳正一森林鳥獣担当課長は「特にサルの被害は深刻で継続的な対策が必要だ。整備した広域獣害防護柵の開口部を減らすなど、住民との協働で軽減目標を達成していきたい」と話している。
(ばねなしくくりわな、森林組合が開発:高知)
高知県の三原村森林組合は、イノシシや鹿を捕らえるくくりわなで、ばねを一切使わずに捕らえる仕組みを開発、「いのしか御用」の名で商品化した。今月中旬から本格的に全国販売を始めた。ばねを使わないので、利用者からは「安全で設置が楽」と、高い評価を得ている。「いのしか御用」は、放射線状に切れ目が入った円形のわなで、円周部分にワイヤを沿わせて設置する。円周部分の直径は、17センチと12センチの2種類ある。重量が20キロ以上のイノシシや鹿の脚が円の中に入ると、脚を抜こうとする力でワイヤが締まり、捕まえることができる。獣道に穴を掘って付属のパイプを埋め、その上にわな本体を置いて1カ所をくいで留めるだけ。簡単に設置ができる。同組合では「耐久性があり、軽量コンパクトでばねを使わないので安全。一度使えばその良さを分かってもらえるはず」とPRする。開発したのは同組合の小笠原洋さん(59)。3カ月間で県内の企業や個人に100基を試験販売した。小笠原さんは「猟犬はわなにかからないよう、重量設定に試行錯誤した。素材の硬さがポイント」と話す。わな本体とワイヤ、パイプなどを合わせたセットが直径17センチの「大」サイズで1万3000円、12センチの「小」サイズで1万2000円(ともに税別)。各本体だけでも販売する。同組合では「狩猟者が獲物を捕らえるまでには相当の時間と労力を費やすので、負担が少しでも軽減できればうれしい。小さな獲物に対応できるわなの開発依頼もあるため、今後も利用者の声を開発に生かしていきたい」としている。問い合わせは、各都道府県の森林組合連合会または最寄りの森林組合。
(市議、改造銃所持で書類送検:愛媛)
愛媛県八幡浜市の市議会議員が、殺傷能力のある改造拳銃を違法に所持していたとして書類送検されました。警察の調べに対し、議員は「改造拳銃は30年以上前にもらった」と容疑を認めているということです。書類送検されたのは、愛媛県八幡浜市の市議会の岩渕治樹議員(62)です。警察によりますと、岩渕議員は、ことし1月、八幡浜市の自宅に殺傷能力のある改造拳銃と違法なモデルガン合わせて4丁を所持していたとして、銃刀法違反の疑いが持たれています。警察は、改造拳銃がインターネットオークションに出品されているのを見つけ、調べたところ、出品していたのが岩渕議員と分かったということです。岩渕議員の自宅からは、100丁を超えるモデルガンも見つかっていて、警察の調べに対し、「改造拳銃は、30年以上前にもらったものだが、実際に使ったことはない。拳銃を集めるのが好きだった」と供述し、容疑を認めているということです。今回の書類送検について、八幡浜市議会の大山政司議長は「非常に残念なことであり、市民の皆さんには申し訳ありません。今後の警察や検察庁の動向を見守り、議会としての対応を検討したい」と話しています。
(「違法認識なかった」、無許可製造めぐり被告:神奈川)
3Dプリンターで拳銃を製造したとして、武器等製造法違反(無許可製造)と銃刀法違反(所持)の罪に問われた川崎市高津区、無職の男(28)の公判が21日、横浜地裁(伊名波宏仁裁判長)で開かれた。初公判では審理されなかった武器等製造法違反罪について、同被告は起訴内容をおおむね認めた一方で、「違法だという認識はなかった」と述べた。検察側は冒頭陳述で、米国で3Dプリンターを使って拳銃が作製されたことをインターネットで知り、日本にも製造の技術を持った人間がいることを伝えたいと思い、昨年9月ごろから銃の設計を始めたと指摘。自ら図面を作製したり、米国で設計された図面を基に同12月までの間に樹脂を使って拳銃2丁を製造したりしたとした。検察側は捜査段階に作成された同被告の供述調書も読み上げ、被告が「他人を傷つけたり、売ったりするつもりはなかった。銃刀法に違反しないと勝手に判断してしまった」と述べていたことなどを明らかにした。
(ジビエ料理、国が後押し)
シカやイノシシなど野生鳥獣の肉を食材にする「ジビエ料理」の食中毒を防ぐため、厚生労働省が衛生管理の指針づくりを進めている。ジビエ料理を巡っては、地域振興に役立てる取り組みが各地に広がり、メニューに取り入れる飲食店も増加。食の安全を確保する国の基準が必要だと判断した。狩猟シーズンが本格化する11月ごろまでに指針をまとめる方針だ。指針の作成を進めているのは7月に厚労省に設置された専門家の検討会。鳥獣を解体する器具の扱い方や、内臓の処理の方法、寄生虫やウイルスを殺す加熱の基準などを示す方針だ。「ジビエ」は狩猟で捕獲した野生鳥獣の肉を意味するフランス語。国内では野生鳥獣による農作物被害の広がりを背景に注目されるようになった。全国の農作物被害は年間200億円以上。環境省の推計によると、2011年度のニホンジカ(北海道を除く)の個体数は約261万頭で20年前の約7倍。イノシシは約88万頭で約3倍に達する。同省は今年5月、野生鳥獣の捕獲事業を強化するため鳥獣保護法を改正し、10年以内にシカやイノシシの個体数を半減させる目標を掲げている。こうした対策によってジビエ料理の材料が入手しやすくなり、地域振興に活用する取り組みが始まった。長野県は今年4月、「野生鳥獣対策室」を「鳥獣対策・ジビエ振興室」に改編。地元の観光団体が参加する研究会を設置し、ブランド作りを目指している。三重県も5月から「みえジビエ登録制度」を開始し、参加する飲食店や販売店をホームページなどで紹介。千葉県内には12年3月以降、野生鳥獣の食肉処理施設が2カ所新設された。普及に伴い課題となるのが衛生管理だ。牛や豚などの家畜は「と畜場法」などにより衛生管理の規制があるが、野生鳥獣には国の規制がない。シカやイノシシの体内からは寄生虫のほかE型肝炎ウイルスも検出されることがあり食肉として扱うには注意が必要。現在、34の自治体が衛生管理の指針を設けているが、独自に策定しているため基準にばらつきがあるのが現状だ。このため「国として統一の指針が必要」との声が強まっていた。東京都内で「焼ジビエ罠(わな)」など5店舗のジビエ料理店を経営する「夢屋」(東京都渋谷区)の担当者は「地域振興に役立てればと積極的に取り扱っている。お客さんに安全な料理を提供するためにも、国にはしっかりした指針を作ってほしい」と話している。
(ジビエ処理加工施設:山梨)
シカ肉を加工する早川町の「ジビエ処理加工施設」が完成し、式典が18日に同町草塩であった。シカによる農業被害が深刻化する中、駆除したシカの肉を活用し、特産品化を図る狙い。同町は9割以上が森林でシカの食害に近年悩まされ、町内で年間350頭を捕獲。食肉処理は2時間以内にしなければ味が落ちるため、約2700万円かけて町内のハム工場跡地に施設を造った。施設には解体や真空パックの機材、冷蔵・冷凍庫などを完備。シカを猟友会から引き取って委託業者が処理する。鉄分が豊富で低脂肪という「ヘルシーさ」もPRし、ハムやソーセージなどの加工品の開発も目指す。辻一幸町長は「シカ肉を愛される商品に育て、町の個性にしたい」と話した。スイカなどを栽培する農家の大倉実知雄さん(61)は「最近はシカが集落にも群れで下りてくる。農業を続けるためにも施設の活用を」と期待した。
(ジビエバーガーを開発:和歌山)
和歌山県の古座川町と同町月野瀬の南紀月の瀬温泉ぼたん荘は、ぼたん荘近くに建設中の鳥獣食肉処理加工施設の稼働に向け、ジビエ料理を開発している。24日には同町相瀬の一枚岩鹿鳴館前の河原で開く「守り犬の夏まつり」で、ジビエ料理の第1弾として開発したジビエバーガーを無料提供する。開発したのは町産業振興課の細井孝哲さん(30)、ぼたん荘料理長の野崎洋一さん(55)、副料理長の深海政也さん(37)。県猟友会東牟婁支部古座川分会などの協力を得て、町内で捕獲したシカの肉を使って作った。9月には町内の飲食店なども参加して「古座川ジビエ振興協議会(仮称)」を発足させる予定で、施設が稼働する来年5月末ごろまでに、さまざまなジビエ料理を開発し、稼働後もジビエを生かした地域の活性化を目指して活動していくという。町とぼたん荘は今年1月ごろから、ジビエバーガーの試作に取り掛かった。パンに挟むハンバーグは100%シカ肉を使い、シカ肉で作ったミートソースを掛ける。トマトなどの野菜やアクセントにゆずこしょうも加えている。臭みがなく食べやすいという。ジビエバーガーは、9月ごろから同町相瀬の一枚岩鹿鳴館で販売を始める予定。試食した同町高池の山本ちどりさん(35)は「牛肉よりあっさりしているから胃もたれせず、子どもから年配の人まで食べられるのでは」と話した。細井さんは「今まで有害駆除で処分されてきた命を有効活用する。一番食べてもらいやすいファストフードから開発し、いろんな料理に展開していきたい」、深海さんは「シカやイノシシの肉は素晴らしい食材」と話している。守り犬の夏まつりでは午後4時ごろから、ジビエバーガーを半分に切ったものを200人に無料で提供する。

TOPへ

8/18
(クマに襲われ大学教授けが:群馬)
群馬県警沼田署は15日、同県みなかみ町上牧の山林で、東京都杉並区に住む大学教授の男性(57)が、犬の散歩中にクマに襲われて軽傷を負ったと発表した。署によると、14日午前10時半ごろ、男性が犬の散歩をしているとクマに遭遇し、頭や首などをひっかかれた。周辺は別荘が点在する地域で、男性は避暑のために訪れていた。自分で病院に行って手当てを受け、翌15日午前、包帯姿で歩いているのを地元の住民が見かけて声を掛け、クマに襲われたと知って町役場に連絡した。
(イノシシと車が衝突:栃木)
栃木署によると17日午後7時15分ごろ、栃木市岩舟町鷲巣の市道で、雑木林から飛び出してきたイノシシが同市、会社員男性(41)の乗用車に衝突した。イノシシは死亡、男性にけがはなかった。イノシシは体長約130センチ。現場はJR岩舟駅から北に約1・6キロ。
(民家庭先にクマ:栃木)
那須塩原署によると17日午後9時35分ころ、那須塩原市関谷の民家庭先でクマ1頭の目撃情報があった。この民家の女性が通報した。クマは体長約1メートル。鳥小屋近くに立っていたという。現場は林に囲まれた一軒家で、15日にもクマ1頭が目撃されたという。
(クマ目撃:栃木)
18日午前0時5分ごろ、那須塩原市板室の市道でクマ1頭を目撃したと、車で通りかかった目撃者から通報があった。那須塩原署によると、クマは体長約1メートル。同署は警戒を呼び掛けている。
(県道でクマ1頭目撃:栃木)
日光署によると、16日午前10時40分ごろ、日光市所野の県道でクマ1頭が目撃された。同署によると、クマは体長約70センチメートル。道路を横断していったという。車を運転していた人が目撃した。現場は住宅などが近くにある。同署は付近の警戒や注意を呼び掛けている。
(住宅街で出没相次ぐ:群馬)
高崎市南部の住宅地や工業団地で14日からサルの目撃情報が相次いでいる。市農林課は「サルを見かけても、危険なので近づかないでほしい」と注意を呼びかけている。同課によると、14日午前7時50分ごろに矢中町でサルを目撃したという情報が市に寄せられた。サルは1匹で、隣接する下中居町、下之城町、宮原町などにも出没、市や警察に計8件の情報が寄せられた。午前10時前には、市立矢中小学校の校庭の隅にいるサルを児童と保護者が目撃している。15日朝にも上佐野町、下佐野町で計3件の目撃情報が寄せられた。市街地にサルが姿を見せるのは珍しく、市は宮原町の工業団地内に捕獲用のわなを設置した。また市民に、餌となる生ゴミなどを屋外に放置しないよう促している。
(高圧線にカラス接触、2時間20分停電:宮城)
14日午前11時50分頃、仙台市太白区の八木山弥生町など区内5地区で計2184戸が停電し、約2時間20分後に復旧した。東北電力宮城支店の発表によると、高圧線にカラスが接触し、断線したことが原因だという。
(トドの漁業被害が深刻に、保護策で頭数増加:北海道)
北海道の日本海側を中心にトドによる漁業被害が深刻化している。追い払いや強化漁網の導入といった対策も奏功せず、2012年度の被害額は過去最高の約16億1200万円に。絶滅への懸念から保護策をとってきた国が、一転して駆除枠を約2倍に拡大する事態となったが、被害を抑えられるかは不透明だ。北海道付近には毎年秋から春にロシアの繁殖地からトドが南下。刺し網にかかったカレイやホッケなどの魚を食べたり、網を食いちぎったりする。道によると、12年度の被害額は02年度比で約4割増えた。石狩湾漁協の和田郁夫専務理事は「被害を避けるために網を早く上げるので操業は非効率になる。被害が大きければ漁を休むこともあり、経営は厳しい」と嘆く。水産庁職員は「被害拡大の最大の原因は北海道近海に来るトドの増加だ」と説明する。環境省はトドを絶滅危惧種に分類していたが、日本やロシアの保護政策や海洋環境の変化により個体数は増加。09年度の来遊頭数は推計約5800頭となり、12年には準絶滅危惧種にランクが格下げされた。被害の深刻化や個体数の増加を受け、水産庁は7月、トドを増やす政策から絶滅の恐れがない範囲内で減らす方向に方針転換を表明。10年後には日本海への来遊頭数を10年比で6割まで減らす目標で、今秋から年間の駆除数を従来の約2倍の501頭に引き上げる。だが、北海道漁業協同組合連合会の担当者は「駆除枠を拡大しても、実際に駆除できるかは分からない」と指摘する。駆除は漁の合間に操業を停止して船を出し、猟銃免許を持つ漁業者やハンター計約150人が洋上で行っているが、足場の悪い船上で従来の2倍の頭数を撃てるかどうかは未知数という。出猟回数の増加も想定されるが、この担当者は「トドの来遊時期は漁の最盛期と重なり漁業者への負担が大きい」と不安をあらわにする。道は7月、出猟やハンター増員への補助を視野に国に被害防止対策の予算拡充を求めた。日本海側の漁協でつくる北海道日本海沿岸漁業振興会議の今隆運営委員長は「漁師は刺し網漁では食べていけない状況だ。トドを保護してきた国には支援をお願いしたい」と訴えている。
(大型おりでサル捕獲せよ:岐阜)
農産物をサルの食害から守ろうと、関市は先月下旬、同市西神野に大型の捕獲施設を設置。今月12日にはサル1匹を捕獲した。地域住民や猟友会も協力、今後は群れごとの捕獲を目指すといい、被害減少に期待している。市内でのサルによる農産物被害は昨年度は255万円。これまではロケット花火で威嚇したり、電気柵や箱形のわなを設置したりといった対策にとどまっていた。捕獲施設は愛知県などで成功例があり、県内でも本巣市で設置、80匹ほどが捕獲できたという。縦12メートル、横8メートル、高さ3メートルの大きさで、スチール製の網で囲って中に餌を置く。上部からサルが入ると、壁上部に返しがあって外に出られなくなる仕組みで、一度に複数のサルが捕獲できるのが特長という。同市西神野の八神(やかい)地区内に取り付け、地元住民ら約10人がサルの習性を考えて、中にスイカやトウモロコシ、メロン、ニンジンなどの餌約60キロを置いた。作業した農業委員の佐藤善一さんは「食害だけでなく家の屋根がずらされ、ガラスが割られることもある。(捕獲施設に)サルが入ることを祈っている」と話していた。当初、サルは警戒していたが、最近は群れで徐々に施設に接近しており、市林業振興課では「今後捕獲できるでは」と見込む。19日には地域住民を対象に施設の見回りなどをする補助者の講習も予定している。
(農業被害減へ成果上々:神奈川)
野生動物による農業被害を軽減しようと、大井町相和地区の農家ら13人で結成された「町有害鳥獣捕獲隊」が成果を挙げている。地元の猟友会からアドバイスを受けてわなを仕掛け、4月からの約4カ月間でイノシシ12頭を捕獲。メンバーの深沢功さん(65)は「こつが分かってきた。まだまだ被害は減らないので、地道に取り組んでいきたい」と意気込んでいる。昨年1年間の、イノシシやシカなど野生動物による農作物の被害額は県全体で約1億4千万円に上り、そのうち県西部が4分の1を占める。猟友会などが捕獲に取り組んでいる中、町では農家らにも協力してもらおうと、費用を全額負担してわな猟の免許取得を支援、捕獲を目的とした組織づくりを行った。捕獲隊は昨年10月に結成。昨年度は実績を挙げることはできなかったが、本年度は5月にイノシシ1頭、7月に同じく4頭、8月は箱わなにウリ坊6頭が一度にかかるなど、これまで計7頭を捕獲した。数カ月に1度、猟友会から指導を受け、複数の獣道が交わる箇所にわなを仕掛けるなど、工夫を凝らしている。町は「予想以上に成果が上がっている。秋はイノシシの好物のサツマイモやクリが実る時季なので、気を抜かずにやってくれるはず」と期待。深沢さんは「正直、イノシシが子どもを産むペースに捕獲が追い付かない。でも、わなを意識させることで畑に近づけさせないという効果もあると思うので、めげずに頑張りたい」と話していた。
(ハンターへの道、釜石で20年ぶりの試験に挑戦:岩手)
東日本大震災やその後の人口流出による猟師減などで被災地の野生生物の生態系に変化が出ている。高台の造成工事で切り開かれた山林から追われるように、更地となり住民がいなくなった中心市街地にシカなどが出没するようになっている。こうした状況を打破しようと20年ぶりに開催された岩手県釜石市での狩猟免許試験を、記者が体験してみた。狩猟免許とは、各都道府県知事が発行するが、全国で有効となる。有効期間は取得した日から翌々年の9月14日まで3年前後となる。その後は3年ごとに適性試験を受けて更新される。試験はあみ猟、わな猟、散弾銃やライフル銃といった火薬を使った銃を扱う第1種銃猟、空気銃を扱う第2種銃猟の4種類。第1種銃猟の免許があれば空気銃も扱えるため、3種類の免許を取得すれば、すべての猟が可能となる。試験料は1種類ごとに5200円。試験を受けるには、実施日の2週間前までに、申請所と一緒に、顔写真や医師の診断書を県広域振興局保健福祉環境部か保健福祉環境センターに提出する。試験の約1カ月前、神経内科のある病院に診断書作成の予約を入れた。与えられたキーワードで短い文をいくつも作る30分間程度のテストが行われ、数日後に医師の問診を受け、ようやく診断書ができあがった。検査と診断書の作成費用は約1万2千円だった。ほかの受験者の中には、当日の問診だけで診断書ができたケースもあり、そちらは約4000円程度だったという。銃の事故などを防ぐために精神的な疾患がないかチェックするのが診断書であるにも関わらず、作成方法や費用にこれほどの差があることに違和感を抱いた。試験日の2週間前、県猟友会主催の講習会が開かれた。テキストを使って、法令や動物の生態といった座学から網やわなの仕掛け方、銃の操作など実習まで、講習会は午前9時から午後5時までみっちり続いた。猟友会によると、講習会には78人が参加した。講習会ではテキストのほかに、問題集も配布された。問題集は、各ジャンルごとに5、6問ずつ例題が掲載されており、猟友会の会員からは「テキストをすべて読むのは分量が多いかもしれないが、問題集を1度解いておけば、知識試験は合格できる」とアドバイスを受けた。仕事の合間を縫って、問題集を1度解ききり、一応、テキストもすべてに目を通して試験に臨んだ。最も厄介だったのが、記憶項目の多さ。現在、狩猟が認められる鳥獣は鳥類28種、獣類20種の計48種。同じカモ類でも獲ってよいものと禁止されているものがあるため、姿形や生態の特徴を覚えなくてはならない。また猟銃では、銃の種類と弾丸の大きさによって射程距離が変わるため、それも頭に入れなければならない。試験は、知識試験と実技試験に分かれる。知識試験は30点満点で21点以上の得点で午後の実技試験に進める。知識試験は4種の共通問題が24問、猟法による個別問題が6問。3種類の試験に挑戦する記者は共通問題24問と個別問題18問受けることになる。試験時間は免許1種類で1時間、2種類だと1時間半、3種類だと2時間。何度も見直しを重ねたが約1時間もかからずに知識試験を終えた。昼休憩のあと、知識試験の合格発表が行われ、合格者のみが午後からの実技試験に移る。実技試験は主にイラストを見て、狩猟鳥獣か非狩猟鳥獣かを判断し、その名前を答える「鳥獣判別」と網やわなで禁止されているものかどうかを見分け、実際に仕掛けてみる「架設試験」、銃では取り扱い方法と試験官が指定するポイントまで何メートルか距離目測が試される。実技試験は減点方式で30点減点で不合格となる。すべての試験が終わり、約1時間後、合格発表が行われた。午前9時から始まった試験は午後5時前にようやく終わった。翌日から県行政情報センターで試験結果の情報開示を請求することができる。情報公開してみたところ、知識試験は3種目とも満点。実技試験は網が5点減点、わなが2点減点、銃は減点なしだった。試験から約10日後、沿岸広域振興局保健福祉環境部から連絡があり、窓口で狩猟免状を手渡され、免許試験が終了した。釜石会場では延べ45人が受験し、43人が合格した。実技試験で不合格となった受験者はいなかったという。免許を取得したからといって、実際に猟ができるわけではない。実際に猟をする都道府県に狩猟者の登録をする必要がある。その際にはハンター保険に加入し、狩猟税を納めなければならない。また、銃猟をするには、県公安委員会が行う「猟銃等講習会」を受けて試験に合格し、技能教習などを経て、銃の所持許可を得る必要があり、ハンターへの道はまだまだ険しい。
(制作8年、鳥猟ドキュメント:岐阜)
東白川村出身の記録映画監督今井友樹さん(34)=東京都=が、東濃地方で盛んだったカスミ網を使った鳥猟文化を描いたドキュメンタリー映画「鳥の道を越えて」を制作した。祖父が語った鳥猟を知ろうと8年かけて取材。「限りある自然とどう向き合うべきか」がテーマだ。おとりで渡り鳥の群れを誘い出し、網に絡ませ捕獲するカスミ網猟。映画は、祖父が「あの山の向こうに“鳥の道”があった」と遠くの山を指さした場面の紹介から始まる。地元の人を訪ね歩いて、かつてカスミ網が仕掛けられた「鳥屋(とや)」と呼ばれた場所の跡地を踏査。福井県で実施されているカスミ網を使った標識調査を取材し、実際に鳥を捕獲する場面も撮影した。東濃の先人たちが福井などで鳥猟の出稼ぎをしていた事実も紹介している。今井さんは、祖父から子ども時代の思い出話を聞かされて育った。鳥猟についても聞いたが、イメージができなかった。「祖父と同じ地域に住んでいるのに話が理解できない。時間と記憶の隔たりを埋めようと思った」。2006年1月、撮影を開始した。
(害獣撃退ロボ、アイデアに最優秀賞:栃木)
全国の中高生が提案する情報技術のアイデアを集めた「IT夢コンテスト」が主催の神奈川工科大で開かれ、害獣撃退ロボットを紹介した宇都宮白楊高情報技術科3年渡辺凌君(17)が最高の同大学長賞を受賞した。省スペースで健康づくりを図るアイデアを披露した同科3年小山和晃君(18)も優秀賞。顧問の浦田英亮教諭(41)は「2人とも発想力が豊か。受賞を励みにさらに成長してほしい」と話している。コンテストには全国から178点の応募があり、そのうち書類選考とプレゼンテーションを通過した12点が最終審査に残った。渡辺君が提案したロボットはソーラーパネルやWEBカメラを搭載。自然エネルギーで駆動し、インターネット経由で遠隔操作ができる。前部の水鉄砲から唐辛子エキスを発射し、害獣を撃退する仕組みだ。農業をめぐる問題に関心があった渡辺君はシカやイノシシなどによる深刻な農作物被害に着目。駆除ではなく、人と動物が共存できる装置を考えたという。

TOPへ