<射撃ニュース11月>

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(日本クレー射撃協会が除名撤回、8人の再入会認める)
日本クレー射撃協会は11日、東京都内で臨時総会を開き、昨年1月に除名した前執行部の10人のうち、8人の処分を撤回し、再入会を認めた。前執行部の10人は、協会の基本財産を無許可で取り崩し、返還要請に応じなかったとして除名された。うち8人が処分を不服として訴訟を起こし、この10月に和解が成立した。和解の内容は明らかにされていない。
(15日から狩猟解禁:滋賀)
県内の狩猟が十五日から解禁される。期間は来年二月十五日まで。ニホンジカとイノシシは三月十五日まで。県内で狩猟をするには狩猟免許と知事が交付する登録証が必要。自然環境保全課によると、本年度の登録者は一日現在、千五百八人で、県内千二百五十七人、県外二百五十一人。狩猟が禁止される地域は、住居が密集した市街地のほか、鳥獣保護区や鉛散弾規制地域など。同課によると、ニホンジカなどのほかにカモやキジなどの鳥類を狙う狩猟愛好家は多い。
(クマ逃走、園内で捕獲:沖縄)
沖縄市の動物園「沖縄こどもの国」で7日、飼育しているツキノワグマの「美月」が高さ約4メートルある展示場(飼育舎)屋根のフェンスをかみ切り、外に逃げ出していたことが分かった。来園者が園内で発見し、その5分後に飼育員が捕獲したという。クマは10月5日にも飼育舎から逃げており、今回で2回目。周辺住民は安全性を懸念しており、管理体制が問われそうだ。クマは雌の3歳で体長約120センチ、体重約54キロ。同園は7日に沖縄市、9日に県動物愛護管理センターへ報告したが、報道機関には発生3日後となる10日午後8時ごろにファクスのみで知らせた。動物愛護管理センターは11日付で動物園に対し、保守点検計画書の提出などを求める指導注意票を出した。同園は11日に緊急会議を開いて対応を協議し、16日に市関係者による協議の場を設けて安全管理体制について審議することを決めた。再発防止策として展示場を全面改修するまではクマの一般公開を中止する。同園は「今回逃げた場所は想定外だった」と説明。公表遅れについて「土日で市との連絡が滞った。安全管理の徹底を図り、再発防止に努めたい」と謝罪した。同園では1985年4月にライオンがおりから逃げ出し、県警によって銃殺される事案も発生している。
(サルに顔を引っかかれ、男児が軽傷:福岡)
福岡県警博多署は12日、福岡市博多区で小学生の男児がサルに顔を引っかかれ、軽傷を負ったと発表した。博多区周辺では11月に入り、サルの目撃情報が相次いでおり、同署は「サルを見かけても近づかないでほしい」と注意を呼びかけている。博多署によると、11日午後5時頃、同区月隈3で、下校中の男児が横断歩道を渡ろうとした際、背後を振り返ったところ、路上にいたサルに顔を引っかかれたという。12日、登校した男児の顔の傷に気づいた教諭が同署に連絡した。
(71歳がニホンザル殴り殺す:宮崎)
宮崎県警都城署は11日、自宅で飼っていたニホンザルを殴って殺したとして動物愛護法違反の疑いで、同県都城市、農業淵之上征夫容疑者(71)を逮捕した。同署は、飼育の経緯を調べに来ていた県職員に激高し、サルを殺したとみて調べている。逮捕容疑は、10日午後5時ごろ、自宅の庭先で飼育していたニホンザル1匹を鉄の棒などで殴り殺した疑い。同署によると、県職員から聞かれている最中に、おりからサルを引っ張り出して殴り始めたという。環境省によると、野生のニホンザルを個人が飼うために捕獲することは鳥獣保護法で原則、禁止されている。
(「ジビエ」食材、国が表示規格)
政府はイノシシや鹿などによる農作物被害の対策の一環として、野生鳥獣肉(ジビエ)の普及に本格的に乗り出す。流通業者や飲食店が安心して取り扱えるように国内統一の表示規格を3年以内に策定する。これらの肉を保存する冷蔵・冷凍施設を設置する際の補助金は2016年度から始める。欧州で秋から冬の風物詩となっているジビエ料理が国内でも消費者にとって身近な存在になってきそうだ。
(動物の変死が6件相次ぐ:栃木)
栃木県小山市と大田原市で5日、切断されたりちぎられたりした猫やハトの死骸が見つかった。県警は動物愛護法違反を視野に捜査している。小山署によると、5日午前8時半頃、小山市雨ヶ谷の私道で、1匹の猫とみられる左後ろ脚1本(約10センチ)と尾1本(約20センチ)が落ちているのを、近所の無職男性(62)が見つけた。また、大田原署によると、同日正午頃、大田原市美原の市道で、頭のないハト1羽の死骸を近所の事務員女性(46)が見つけ、近くの交番に通報した。現場から500メートルほど離れたアパート敷地内では4日、頭が切断されたカモ1羽の死骸が見つかっており、同署は同一犯の可能性もあるとみている。カモとハトの頭、猫の尾は刃物で切られたとみられ、ネコの脚は引きちぎられたとみられるという。カモは狩猟対象のため鳥獣保護法違反、猫とハトは動物愛護法違反に、それぞれ当たる可能性があり、小山署と大田原署、県警生活環境課が調べている。県内では今年、動物の変死体が見つかる事件が頻発しており、この日で6件目となった。6月には佐野市の空き家などで猫10匹の死骸、9月に那須烏山市で猫1匹の首と胴体、10月に宇都宮市で内臓をえぐり取られた猫1匹が、それぞれ見つかっている。
(矢ガモ4羽目捕獲、矢を抜き放鳥:兵庫)
胸や頭に吹き矢が刺さったカモが相次いで見つかった兵庫県伊丹市の昆陽池公園の池で13日、胸に吹き矢が貫通した雄のオナガガモ1羽が捕獲された。2日に発見され、職員が捕獲を試みていた。これで、市がこれまでに確認した、吹き矢が刺さったカモ計4羽はすべて捕獲され、矢が抜かれた。同日午前、公園管理事務所の職員が池でオナガガモを発見し、午後1時半ごろに捕獲した。獣医師が矢を抜き、衰弱した様子がないことから、同5時すぎに放鳥したという。市には「ハトに吹き矢が刺さっている」という情報も寄せられているが、確認できておらず、市は今後も巡回活動を続けるという。
(池に頭部のないカラス:兵庫)
7日午前9時20分ごろ、兵庫県伊丹市昆陽池3の昆陽池公園内の貯水池に、頭部のないカラスが浮いているのを伊丹署員が発見した。同署によると、カラスは体長30センチほどの成鳥で、営利な刃物で首を切断されていた。同署は鳥獣保護法違反容疑で捜査している。同公園では先月28日から今月6日までに、矢が刺さったカモやハジロなどが4羽見つかっている。今回もカラスの死体近くに同種の矢が落ちており、同署は関連を調べる。
(低病原性鳥インフル、野鳥のふんから検出:徳島)
徳島県は10日、鳴門市大麻町のため池で採取された野生のカモ類のふんから、低病原性の鳥インフルエンザウイルスが検出されたと発表した。県内で鳥インフルが確認されたのは、那賀町で野鳥から高病原性が検出された2011年2月以来。環境省の先月末の調査で判明し、県は県内の養鶏場に注意を呼びかける文書を送った。9月末に韓国で高病原性鳥インフルが発生したことを受け、環境省は平常時より情報収集や監視を強める「レベル2」の対応を取っており、県も同様に対応している。
(サルが感電、5800戸停電:長野)
10日午後0時5分頃、長野市や長野県中野市、小布施町など3市3町村の一部地域で、計約5800戸が約1分間停電した。中部電力長野支店で調べたところ、山ノ内町内の送電鉄塔(高さ約20メートル)の下で体長約80センチのサルが感電死しているのが見つかった。同支店は、サルが鉄塔を登った際、7万7000ボルトの高圧線に接触し、ショートしたことが停電の原因としている。
(住宅街にサル出没相次ぐ、飼育放棄された元ペットか:奈良)
奈良県安堵町や斑鳩町、王寺町の住宅街で今月上旬から、野生とみられるサルの目撃情報が相次いでいる。王寺町では5日、空き家の一室に侵入した1匹のサルを、猟友会のメンバーが駆除。現在サルによる被害は確認されていないが、各自治体は防災情報メールで、見かけても騒がない▽近づかない▽目を合わせない▽食べ物を見せない、与えない-と住民に注意を呼びかけている。周辺でサルが最初に目撃されたのは4日、斑鳩町稲葉西と王寺町久度。いずれも王寺駅周辺に広がる住宅街だった。王寺町久度では4日夕方、住宅街の空き家に壁に開いていた穴からサルが1匹侵入。目撃した近くの住民が穴に板をかぶせて閉じ込め、町などに通報。翌朝、町職員と猟友会のメンバーで捕獲を試みたが、サルが襲いかかろうとしたため、駆除した。5日には、安堵町笠目の住宅街で午前9時ごろ、住民から通報を受けた町職員らが、民家の屋根を伝う2匹のサルを発見。約10人で捕獲を試みたが、大和郡山市との境界付近で見失ったという。その後も、5日と6日に大和郡山市の市立昭和小学校付近で、斑鳩町神南地区では9日に、それぞれ1~2匹のサルがいるとの目撃情報が数件あったという。各自治体では注意喚起を行っているが、現時点では人や農作物の被害は確認されていないという。各自治体などによると、毎年この時期に1~2匹のサルが住宅街に出没。今年目撃されているサルはいずれも大人とみられるという。野生のサルに詳しい県猟友会吉野支部長の下中章義さん(64)によると、住宅街に出没する野生のサルは、集団行動するニホンザルではなく、ペットとして飼われた後に飼育放棄されたタイワンザルとの混血種が多い。人慣れしているのが特徴といい、「実りの秋はサルが柿や栗、みかんなどの食べ物を求めて長距離を移動する習性があり、人里に出てくる可能性も高くなる」と指摘。「女性や子供には襲いかかることもあるので、注意してほしい」としている。
(シカが電車に飛び込む:静岡)
10日午後7時50分ごろ、山北町のJR御殿場線山北-谷峨間を走行していた国府津発沼津行き下り普通電車にシカが衝突した。橋の上だったため、谷峨駅で停車し、安全確認を行った。100人の乗客にけが人はなかった。
(列車とイノシシが接触:広島)
JR西日本によると、4日午前5時5分ごろ、山陽線の尾道駅(尾道市)―糸崎駅(三原市)間で列車がイノシシと接触し、車両と線路を確認した。この影響で、同線の岡山駅(岡山市)―倉敷駅(倉敷市)間の一部列車に約20分の遅れが出ている。
(ベランダにサルが侵入、ごみをあさる:福岡)
10日午前2時ごろ、福岡市博多区月隈付近でサルがうろつき、民家のベランダに侵入してごみをあさるなどの目撃情報があった。福岡県警博多署によると、7日からサルの目撃情報が相次いでおり、「目撃した際は絶対に近づかないように」と呼びかけている。
(ハンターに発砲注意呼びかけ:北海道)
エゾシカの狩猟シーズンを迎える中、町内から弟子屈町美留和に続く全長71・4キロのロングトレイル(長距離自然歩道)「北根室ランチウェイ」に発砲注意を呼びかける看板が設置された。ルート整備を行う酪農家たちは、歩行者が安全に自然歩道を楽しめるよう流れ弾による万一の事故を防ぎたい考えだ。ランチウェイは舗装道路ではない山道や牧草地の周辺を歩くルートが多く、狩猟エリアと重なる部分も。6日は町内の酪農家佐伯雅視さん(64)と長正路(ちょうしょうじ)清さん(65)が町内の養老牛や開陽台周辺など25カ所に「この一帯は歩く道があります」と書いた手作りの看板を取り付けて回った。佐伯さんは「歩く人たちには目立つ格好をするよう呼びかけているが、事故が起きてしまえば歩く道自体の存続にも関わる。流れ弾の恐怖はあり、互いに気をつけていければ」と話す。ハンターが持っている鳥獣保護区などが記された道作成の狩猟地図には、北根室ランチウェイの道については触れられていない。道猟友会中標津支部の若森勝茂中標津部会長は「看板設置による周知はありがたい。歩く道があるのを知らない町外からのハンターも多く、将来的に狩猟地図にも記載されれば」と話し、道に要請していきたい考えだ。
(餌まいた複数箇所、車で移動し猟:長野)
食害が深刻なニホンジカの駆除方法として、林野庁中部森林管理局(長野市)が、伊那市長谷の国有林内を通る林道の複数箇所に餌をまいておびき寄せ、車で移動しながら効率的に猟銃で仕留める「モバイルカリング」を試みている。「モバイル」は移動、「カリング」は計画的な間引きを意味し、北海道などで導入例があるという。同森林管理局は4~6日に初めて行い、雄雌4頭を仕留めた。10日、現地で報道機関向けに説明した。林道は、鹿に高山植物が食い荒らされている南アルプス仙丈ケ岳(3033メートル)の南西にある。標高1200~1500メートル台に延長5・6キロと7・8キロの2ルートを設定。餌は植物を固めた「ヘイキューブ」で、誘引効果が高いというしょうゆをかけた。10月15日から3日に1回、11月からは毎日、2ルートに8カ所ずつまいている。協力する民間の野生動物保護管理事務所職員が指揮者、中部森林管理局職員が記録者、地元猟友会員が射手として班を組み、餌をまいた場所を回って鹿がいれば車両内外から撃つ。銃に込められる弾丸は3発で、捕り逃した鹿は警戒心を強める傾向があるため、一度に仕留められる3頭以内の群れだけを狙う。ほかの獣もかかるくくりわななどと比べ、鹿だけを狙えることも利点という。後方約200メートルには、仕留めた鹿を回収する班が車で追走。安全対策として、林道のゲートには車両や人の進入を防ぐ規制班を置く。4~6日に仕留めた4頭について、中部森林管理局は今年は暖かく、鹿が山から下りる時期が遅いため、頭数としては少ないとみている。本年度最後のモバイルカリングは12日にかけて行う。同森林管理局技術普及課の有井寿美男課長は「どう地域に合った個体数管理をするかが大事」とし、モバイルカリングを一手法として普及させたいとしている。
(海岸沿いにイノシシ:静岡)
焼津市の大崩海岸沿いで、イノシシの出没回数が増えている。同市と静岡市を結ぶ県道静岡焼津線が通行止めになっていることで警戒心が薄れ、近くの高草山から下りてきているとみられる。海岸沿いには集落もあり、焼津市農政課の内山喜久一課長は「人への被害が出ないよう、イノシシを山に押し込める必要がある」と警戒を強めている。県道は二〇一三年十月の台風26号で道路が沈下し、海岸沿いの約一・二キロが通行止めになっている。曲がりくねった一本道で、通行止めになる前は、裏道として利用する車が多かった。車がほとんど行き来しなくなったのに伴い、山あいの元小浜地区などでイノシシの目撃情報が急増。農作物の被害が深刻化したと訴える複数の住民の声が市に寄せられるようになった。そもそも、焼津市内では全域でイノシシの捕獲数が増えている。一四年度は一三年度から倍増の五十八頭だった。本年度は九月~十月末に二十五頭がすでに捕まっている。元小浜地区では一四年度、捕獲おり一基を市が初めて設置。一五年度は二基に増やし、さらなる増設も検討している。市鳥獣被害防止対策協議会委員の増岡初男さん(73)=焼津市小浜=は「今までは出てこなかった場所にも出没するようになった。民家の近くにも現れ、車との衝突事故もあった」と話す。海岸沿いはドングリなどイノシシのエサになるような植物は少なく、内山課長は「エサを探しに来るわけではなく、安全な場所と認識し、ねぐらにしているのでは」と分析する。通行止めの一・二キロ部分は当面、復旧できないため、周辺では今年五月から、被災箇所を迂回(うかい)する約一キロのトンネル工事が行われている。市は、工事車両の往来によって、イノシシの出没状況に変化がでるか注視している。
(サル3匹の目撃情報:福岡)
12日午後4時15分ごろ、福岡県筑紫野市原田付近を、親子と思われるサル3匹がうろついているとの目撃情報があった。福岡県警筑紫野署は「サルを見かけても、近づかず、避難してください。またサルと目を合わせないように注意して下さい」と呼びかけている。
(サル2匹が目撃:福岡)
9日午後1時ごろ、福岡市南区鶴田2丁目付近で、サル2匹がうろついているのが目撃された。福岡南署は「サルを見かけても、不用意に近づかないように」と呼びかけている。福岡県内では各地でサルの目撃情報が相次いでいる。
(サル出没、目撃6件:福岡)
福岡市博多区で7、8日、民家や寺の敷地内など計6カ所でサルが目撃された。通報を受けた福岡県警博多署によると、けが人など被害の報告はないという。署によると、最初の目撃は同区月隈2丁目の会社敷地内。7日午前11時20分ごろ、女性から「大きなサルがいる」と110番があった。7分後には約200メートル離れた東月隈1丁目の民家の敷地にも現れたという。8日は午前8時ごろ、月隈3丁目の寺から「敷地にサルが出た」との通報があった。1時間後には約1.5キロ離れた金の隈1丁目のマンション駐車場に現れるなど同日だけで計4件の通報があった。署によると、目撃されたのは野生のサルとみられ、体長は40センチから1メートル。6件すべてが約3キロ圏内で目撃されていることから、同一のサルの可能性もあるという。署はパトカーで現場周辺を巡回するなど住民に注意を呼びかけている。
(大きめのサルがうろつく:福岡)
9日午前8時ごろ、福岡県太宰府市国分5丁目付近で、大きめのサル1匹がうろついているとの目撃情報があった。福岡県警筑紫野署は「サルを発見したら、近づかず、避難して。サルと目を合わせないように」と呼びかけている。
(変電所の設備にカラスが接触:長野)
12日午後0時5分、伊那市と南箕輪村の一部で10分程度の停電がありました。中部電力長野支店の発表によりますと、停電したのは、伊那市の小四朗久保、西箕輪、御園、山寺と、南箕輪村の一部です。停電戸数は2,700戸で午後0時15分に復旧しました。原因は、大萱にある変電所の設備にカラスが接触したためだという事です。
(熊目撃件数が大幅減:長野)
4~9月に県に寄せられた熊の目撃報告が昨年の1889件から今年は1083件と6割弱になり、襲われてけがをした人も16人から6人と大幅に減ったことが7日、分かった。昨年秋は熊が餌にする木の実が全県的に不作だったが今年は平年並み以上で、県林務部は餌を求めて人里近くに現れる熊が減ったとみている。ただ、専門家はけが人が相次いだ昨年の教訓を踏まえ、山に入る時は引き続き注意して―と呼び掛けている。林務部によると、今年4~9月の目撃報告は過去10年で5番目に少ない。10地方事務所別では木曽241件(前年同期275件)、松本189件(同392件)、長野169件(同376件)などで、前年同期より6件多い60件の上伊那以外はいずれも減った。昨年、大町市などでけが人が相次いだ北安曇は281件から72件へと4分の1になった。今年は当初、北アルプス山麓でナラ類(コナラ、ミズナラ)の結実が悪いと予想されたが、同部鳥獣対策・ジビエ振興室は「実際には平年並み以上で、ブナや栗を含む木の実が県全域で平年並み以上だった」と分析する。8月までの熊の目撃報告は前年同期よりわずかに少ない程度だったが、熊が木の実を餌にするようになる9月は前年のほぼ1割の71件に激減した。地事所別で昨年の目撃報告が最も多かった松本管内の猟友会に所属する松本市の斎藤幸男さん(83)は、「これほど熊が出ない秋も珍しい」と驚く。例年は熊に食べられてしまう近所の柿の実はほとんど残っており、出番のない捕獲用のおりは薪置き場になっているほどだ。昨年7人がけがをした大町市はパトロールや防災災無線による注意喚起、やぶの刈り払いといった被害防止策を展開したが、今年はいずれも行っていない。市消防防災課の飯沢義昭課長(58)は「初夏を過ぎて、熊がほとんど出なくなりホッとした」。やぶの刈り払いなどは継続したいというが、必要性がないため人手を割けないという。県クマ対策員を務める北佐久郡軽井沢町の田中純平さん(41)は、熊は年末まで出没する場合があり、栄養状態が良くて繁殖が活発になると翌年春は親子連れの熊が増える可能性があると指摘。「山に入る際は、熊よけの鈴を付けるなど基本的な対策は欠かせない」と注意を呼び掛けている。
(シカは「なめ鉄」?)
晩秋にかけ毎年各地の鉄道で増えるシカとの衝突事故。原因を探る中で、シカは好物の「鉄」をなめようとレールに近づくという実験結果も出てきた。試行錯誤の対策と、その効果は――。事故増加の背景として、シカの繁殖が進んで餌を探す範囲が広がったことに加え、「線路周辺が移動経路になっている」と専門家は指摘する。JR東海はシカが嫌うとされるライオンやトラのフンをまくなどしてきたが、効果はいま一つ。そもそも、なぜシカは線路に近づくのか。2011年から14年にかけ、岐阜県の関ケ原、垂井両町の線路である実験があった。フェンス・メーカーの日鉄住金建材(東京都江東区)が実施。各地の鉄道会社にシカ対策を求められていた。夜も野生動物を撮影できるカメラを線路脇に置き習性を観察した。すると、周辺の草を食べた後で線路内に入り、レールをなめるような動きがみられた。動物学者からは「シカ肉には鉄分などミネラルが豊富」との助言を得た。お目当ては、線路と車輪がこすれて出る鉄粉ではないか。鉄入りの「誘引材」でおびき寄せることにした。線路手前約20メートル、通り道とみられる山あいに、鉄粉を含む塩5キロの塊を置いた。シカが現れてはガリガリとかじる姿をカメラがとらえた。塊一つで時には7時間も足止めし、塊はそれでも半年近くもった。無くなるとシカは探し求めた。それでも線路まで来るシカはどうするか。同社は本業のフェンスでも工夫した。裾を約30センチ長くし、線路と反対側の地面にはわせた。くぐって入りにくく、入っても逃げ出しやすい形だ。設置前と後の1年間を比べると、列車との衝突は3件からゼロになった。同社はこうした実験成果を担当者が論文にし、産学官のシンポ「野生生物と交通」で昨年発表。先月にシカ対策の塩とフェンスの販売を始めた。「素人がシカの気持ちで考えた」と広岡成則常務。塩は雨でも簡単に溶けない固形塩にした。一方、JR東海はシカを線路脇にはじくよう車両を改良。12年にJRグループで初めて、三重、和歌山両県を走る紀勢線の特急に衝撃緩和装置をつけた。クッションは2層で下がより硬い。担当者は「下部で足を払い、上部で体をはじく。生かして逃がせるようコンピューターでシミュレーションを重ねた」と言う。最近の約2年半で衝突のため遅れた時間の平均は、装置をつけない列車18分、つけた列車15分。点検などの時間が縮んだ。装置は普通列車の新型車両にも昨年度に岐阜県内を走る高山線と太多線でつき、今年8月から紀勢線と参宮線でも走っている。この10年ほどでシカと列車の衝突は各地で増えた。昨年度にJR東海管内では744件で約3倍になり、紀勢線や高山線などの山間部で目立つ。衝突などで運行に影響が出た件数は、JR北海道は約2500件でほぼ倍増。JR九州も約400件で3倍を超えた。JR四国でも、衝突に伴う作業員の出動回数は約230件で6倍超になった。日本のシカ生息数は12年度で推定308万頭。本州以南のニホンジカは249万頭で、20年前の8倍以上だ。増える理由として、ハンターの高齢化や減少による捕獲減少▽耕作放棄地がシカのエサ場になった▽積雪が減り生息範囲が広がった、などが挙げられる。シカによる農作物被害は年間約70億円。苗や樹皮を食われる林業被害も増え、国立公園で貴重な植物が荒らされた例もある。23年度までの生息数半減を当面の目標に、鳥獣保護法が昨年改正。自治体から捕獲事業を受託できる要件を緩め、猟友会中心から企業やNPOなどへと広がった。
(シカ衝突、鉄道も困った:長野)
急増するニホンジカの被害が農林業だけでなく、鉄道にまで及んでいる。JR東日本長野支社(長野市)がまとめた同支社が管轄する県内路線での列車とシカの衝突事故は、小海線や中央東線などで毎年二百件を超しており安定輸送の観点からも深刻な事態だ。JRは、沿線自治体などと協力してシカの侵入防止柵設置などの取り組みを続けているが、シカの増加スピードに追い付けない。抜本策が見つからない中で、増え続ける負担に頭を抱えている。ニホンジカの行動については、八ケ岳や南アルプスの個体群が国道20号やJR中央東線を横断する事例が報告されていた。シカの増加に伴い、十年ほど前からは列車との衝突事故が相次ぐようになった。同支社管内の鉄道は中央東線、篠ノ井線、信越線、飯山線、小海線、大糸線の六線。支社総務部サービス品質改革室によると、列車とシカとの衝突事故は、二〇〇七年度に百二十件だったのが一〇年度に百五十件を超し、一三、一四年度と二年連続で二百件を超えた。本年度も九月時点で七十件に達したという。線区別に見ると、衝突事故が最も多いのは小海線。〇七年度は既に年間九十件を超えており、十四年度は百五件。次いで多いのは中央東線で、〇七年度は事故報告はなかったが、一一年度に三十八件、一四年度は五十一件と急増している。篠ノ井線も〇七年度の六件から一四年度は二十五件と四倍になった。対策の柱は、シカの線路内侵入を防ぐ鉄製の侵入防止柵(高さ二・五メートル)設置だ。同支社は、衝突事故の多い小海線と中央東線で侵入防止柵の設置を進めており、その距離は小海線が〇七~一四年度に計一〇・六キロ、中央東線は一二~一五年度に計四・三キロに及ぶ。同支社は、侵入防止柵の設置費用を明らかにしていないが、標準的な鉄製柵の資材単価(工事費別)は一キロ当たり数百万円。延長距離は年々伸びており、相当な費用になるとみられる。さらに、事故に伴う列車遅れや、保線区員らによるシカの死骸撤去・処理作業は数字に表れない大きな負担になっている。支社総務部サービス品質改革室の伊藤武好課長は「安定輸送確保のためにも対策は不可欠。特急を運行する中央線では新幹線に乗り継ぐお客さまもおり、抜本策が求められるのだが…」と困惑する。増え続けるニホンジカが北へ侵入する傾向も見られる中で、個体数を減らさない限り被害拡大は続きそうだ。
(ツキノワグマ県内捕獲上限342頭:岩手)
ツキノワグマ保護管理検討委員会(委員長・由井正敏東北地域環境計画研究会会長)は13日、盛岡市内丸の県民会館で開かれ、来年次(2015年11月15日~16年11月14日)の県内の捕獲上限を342頭(前年比11頭減)と決めた。しかし、今年は餌となるブナが豊作だったため来年次の出没増加が予想される。捕獲上限は本年次の捕獲実績などから算出した。だが、県のブナ豊凶調査によると本年度の着果状況は0~5のうちの3・61で、出没に関する注意報を発令した14年度の前年の2・46を上回った。豊作年は雌の栄養状態が良く子グマが増えるが、翌年は凶作となることが多く、餌を求めて子連れのクマの出没が増える可能性が高い。同委員会は来春も同注意報を出す方向で検討している。県自然保護課の清水一夫総括課長は「被害を防ぐため、早めに対策を呼び掛けていきたい」としている。
(メタボヒグマが増殖中:北海道)
冬の足跡が近づき始めた晩秋の北海道で、トウモロコシ畑を荒らしていたオスのヒグマが駆除された。体重は約400キロ。ちょうど100年前に発生し、国内史上最悪の獣害事件とされる「三毛別(さんけべつ)ヒグマ事件」で射殺されたヒグマを上回るサイズだ。ヒグマは巨大化しているのか? 関係者からは「有り余るエサを背景に“ゆとり世代”のニューヒグマが北の大地を闊歩し始めている」と指摘する声もあがる。北海道東北部にある紋別市。オホーツク海の流氷観光でも知られるこの町で最初の異変が察知されたのは作物の実りを控えた8月のことだった。「でかいな」北海道警や市の関係者の視線の先には34センチもあるヒグマの後ろ足の足跡があった。警戒パトロールが続いていた9月26日、足跡の持ち主はデントコーンと呼ばれる牛や豚の飼料用で高カロリーのトウモロコシ畑にいた。「どうもここで寝泊まりしているようだ」。荒らされた畑を目にした地元猟友会のメンバー2人は、残ったトウモロコシを刈り取る作戦に出た。徐々に空間を狭めると、絶好の隠れ家だったであろう高さ約2メートルのうっそうとした畑から突然真っ黒な巨体が姿を現した。猟友会が猟銃で仕留めたヒグマは、体重約400キロのオス。大正4年12月、苫前町(とままえちょう)で妊婦や子どもを含む開拓民7人が襲われ死亡した「三毛別ヒグマ事件」で射殺されたヒグマ約340キロをはるかにしのぐ大物だった。ところがヒグマの体長は約190センチ。同市によると、400キロの体重だと体長は3メートルほどが妥当なサイズだという。クレーンでつり下げられ、ダランとおなかを垂らしたヒグマの姿に地元では「メタボ体型」と冗談がとんだ。「昔は幻とされたが、もう400キロ級のヒグマは珍しくなくなってきている」そう話すのはヒグマ学習センター(登別市)の前田菜穂子代表(67)だ。背景として考えられるのがエサの変化だという。従来、ヒグマの中心的なエサとされたのはミズナラやブナの実(ドングリ)、サルナシ、ヤマブドウだった。北海道はこの主要4種の凶作シーズンにヒグマがエサを求めて人家の近くに降りてくる恐れがあるとして警報を出している。前田さんによると、冬眠前のヒグマは11月に食欲が落ちるまで、少なくとも日の出と日没の前後2時間ずつ計8時間エサを食べ続け、体重の3割近くを皮下脂肪が占める。その脂肪を構成するために摂取されているのが近年、道内で大繁殖しているシカや遡上量が安定しつつあるサケ、そしてトウモロコシなど農作物になっていると前田さんは推測する。道内の多くの市町村ではヒグマによる食害が深刻化している。紋別市では平成24年度、トウモロコシやカボチャ畑約70ヘクタールが荒らされ、被害総額は約360万円にのぼった。「人間を恐れなくなってきているのではないか」。前田さんはそう危機感を募らせる。「ここ10年間でヒグマのメンタリティは変化してきている」と指摘するのは「羆(くま)撃ち」の著者でハンターの久保俊治さん(68)=標津町=だ。以前からヒグマがトウモロコシ畑に侵入することはあったが、夜間だけトウモロコシを食べ、夜明け前には4〜5キロ離れた「ねぐら」まで戻っていたという。「今回のヒグマもそうだろうが、人間を恐れず、機械で収穫が始まるまでそのまま『食っちゃ寝』の生活をする。畑で寝泊まりしていれば好きなときに食べて、ねぐらへの移動時間の間も食べ続けられるんだから」と久保さん。畑の真ん中に「万年床」を作るような大胆不敵な行動の背景として、久保さんは「エサに困らなくなったことから母グマの注意力がなくなり、子グマへのしつけが行き届かなくなったことが理由」と分析する。従来、ヒグマはテリトリーを文字通り死活的な利益として死守しようとしてきた。貴重なエサであるシカを捕った場合、食べ残したシカを土まんじゅうに埋めて自己の領域を他のクマにアピールした。ところがシカが豊富になった今、母グマは食べかけのシカの死骸を放置したまま去り、その領域に入った子グマも別のクマに襲われることもなくなった。自然と注意力は散漫になり、人間の住む領域にも入ってくるという。久保さんはこういった環境変化に順応した新世代のヒグマを「栄養に恵まれ、注意力が散漫になった“ゆとり世代”」と指摘する。そのうえで、「ヒグマは習性として順応性が高く、性質が変化していることを踏まえた対策が人間側にも必要になるだろう」と話している。
(狩猟免許取得者、最多更新:鹿児島)
鹿児島県が7、8月に実施した2015年度の狩猟免許試験の合格者数は計469人に上り、来年1月の第3回試験を残し、過去10年で最多を更新した。鳥獣被害対策のため、農家らによるわな猟免許取得が進んだことなどが要因という。469人の内訳は、わな猟374人、第1種銃猟78人、第2種銃猟(空気銃限定)9人、網猟8人(重複合格者あり)。合格者数は14年度の412人に比べ、現時点で57人増え、うち45人をわな猟が占めた。県内の鳥獣による農作物被害は深刻化している。県農村振興課によると、14年度の被害額は約5億2000万円に上り、イノシシ被害が29%、シカは26%。高齢化などで引退する狩猟者が増える中、農家が自衛のため免許を取得するケースが増えている。
(五輪キャンプ誘致、15市町「検討」:岩手)
県は12日、2020年の東京五輪・パラリンピックの事前キャンプの誘致などに向けて自治体間の情報共有を図る県市町村担当課長会議を盛岡市内で開き、事前キャンプ誘致に向けて「取り組む予定がある」「今後検討する」という意向の自治体が15市町あることを明らかにした。事前キャンプの誘致で、交流人口の拡大や経済効果などが見込まれ、自治体の積極的な取り組みが期待されている。県内の市町村や関係団体などから約50人が出席。県の確認によると、同日現在で花巻市がボート、北上市が陸上競技と新体操、ラグビー、久慈市が柔道、紫波町がバレーボールのキャンプ誘致に取り組む予定だという。花巻市はハンドボール、クレー射撃も今後検討する。このほか、盛岡市の水泳や一関市のフェンシング、岩手町のホッケーなど11市町が16競技でキャンプ誘致を今後検討。来年は岩手国体があることから、終了後に検討が本格化するとみられ、取り組む市町村は増える可能性がある。
(来たれ、狩りガール:北海道)
エゾシカ猟を通じて地域の魅力を発信しようと、狩猟免許を持つ女性を対象に、ベテランハンターとの狩猟体験やシカ肉の料理教室などを行う初のツアー「狩りガールが行く! 様似・浦河おいしい旅」が12月11日から2泊3日の日程で行われる。事業主体の様似、浦河両町が20日まで参加者を募集している。様似の地域おこし協力隊員、井坂美保子さん(26)が中心となって企画した。井坂さんは酪農学園大(江別市)在学中にアポイ岳の高山植物に対するエゾシカ食害の調査、研究に従事。この時期に、わなと猟銃の狩猟免許を取得した。 北海道猟友会浦河支部様似分区に所属する井坂さんは「様似・浦河は道内でもエゾシカが密集し、冬の積雪も少なく狩猟がしやすい地域。ツアー参加者には、ぜひ両町のリピーターになってもらいたい」と話す。11日は正午までに浦河の洋食レストラン綺羅々亭(きららてい)(栄丘東通35)に各自集合し、ミネストローネなどシカ肉料理を堪能。様似へ移動し、シカの足をワイヤで締め上げて捕獲する「くくりわな」の講習を受け、野外で設置法なども習う。12日は様似で早朝から地元猟友会のベテランハンターの付き添いでシカ狩りを体験。解体方法も学べる。夕食は購入したシカ肉を使ったハンバーガーとピザを作って食べる。13日は浦河でオオワシとオジロワシの観察会などを行った後、現地解散する。
(イノシシ捕獲、技術アップ:石川)
イノシシによる農業被害の増加を受け、県はイノシシを捕獲するわなの設置方法などを解説した手引書を作製した。狩猟経験の浅いわな猟免許の所持者らに配布し捕獲技術の向上につなげてもらう。県によると、被害はここ十年ほどで各地で目立ち始め、能登地域で相次いだ昨年の被害額は前年と比べ約八割増の九千百四十四万九千円。対策のためにわな猟免許を取得する人も年々増加しており、特に二〇一四年度の免許所持者は前年度の七百六十一件から千百十三件へと大幅に増えた。手引書では餌づけしておりへと誘い込む箱わなや、ワイヤの仕掛けで捕らえるくくりわなの設置から捕獲に至るまでの流れが分かる図で解説。効果的な設置場所などのポイントに加えて生態、足跡やふんの形といった痕跡も紹介している。
(農業の「獣害」対策を着実に)
シカ、イノシシといった日本の野生動物が急増し、畑などを荒らす農業被害は毎年200億円にのぼる。政府や自治体の対応が後手に回るなか、個人の設置した電気柵に人が触れて感電死する事故も起きた。安全を最優先に、着実に対策を進める必要がある。環境省の推定では、ニホンジカの生息数は2012年度末で249万頭(北海道を除く)と、過去10年で2倍以上に増えた。1990年代半ばに50万頭以下だったイノシシは、89万頭に増加した。温暖化で降雪量が減り、餌を食べられる時期と地域が広がった影響が大きいとみられている。農山村の過疎化で人間の活動場所が縮小し、耕作放棄地なども新たなえさ場となっている。鳥獣特措法が成立した2007年以降の対策で捕獲数は増えているが、繁殖の勢いに追い付いていない。野生動物は守るものという考えにこだわって対応が遅れた面もある。環境省が鳥獣保護法を見直し、増えすぎた動物を適正な水準まで減らす鳥獣保護管理法を施行したのは、ようやく今年5月だ。環境省の試算では、生息数に対する捕獲率が現状のままだとニホンジカの数は23年度に400万頭強まで増える。農業被害だけでなく、自動車や電車との衝突事故の増加も心配だ。植物を含む生態系全体への影響も考慮して、特定の動物が増えすぎないよう政府や自治体は管理すべきだ。狩猟免許を持つ人は1970年代の半分以下に減っている。捕獲などの専門家の確保とともに自治体間の協力も重要だ。捕獲を活発にするには、シカやイノシシの肉を流通させ市場価値を持たせる取り組みも有効だろう。対策では安全が第一なのは言うまでもない。電気柵やわなによる事故を起こさないため、安全規格に適合した製品の使用や設置場所の警告表示を徹底すべきだ。野生動物の侵入を防ぐ日ごろの心がけも大切だ。出荷できない果実を畑に放置すれば侵入を誘う。きめ細かな対策が要る。
(イノシシ出没、県が対策:群馬)
家族連れでにぎわう高崎市寺尾町の県立観音山ファミリーパークに、イノシシが相次いで出没していることがわかった。県は利用者の安全のため閉園時間を一時的に早めたほか、年内に金属製防護柵を設置する。観音山にある同園は、約60ヘクタールの敷地に森林や芝生が広がる自然豊かな公園。敷地の半分を占める芝生広場には現在、イノシシがミミズを探して土を掘り返したとみられる跡が、まだら模様に広がっている。県都市計画課によると、今年7月、職員が園内でイノシシを発見。9月頃から、夜間に芝生を掘り返されるなどの被害が目立つようになり、来場者からも「園内でイノシシを見かけた」との通報が5件程度寄せられた。イノシシは人目の少ない夕方以降に出没する傾向があることから、同園は10月から、閉園時間を1時間早い午後4時半に変更した。観音山には以前からイノシシが生息。県は自然の地形を生かし、同園と里山との間に柵を設けていないが、昨年までイノシシが芝生広場へ侵入した例はなかったという。県は昨年、同じくイノシシが出没した太田市の県立金山総合公園(ぐんまこどもの国)に防護柵を設置し、効果を上げている。同課は「早急に設置範囲を決める」とし、防護柵の設置までは、既存の木柵やガードレールにネットを張るなどして侵入を防ぐ。5歳と3歳の息子を連れて定期的に同園を訪れる高崎市下佐野町の女性(30)は「子どもがイノシシに遭ってけがをしたらと思うと、安心して遊ばせられない。こんなに広い公園は少なく、子どもも気に入っているので、対策をとってほしい」と話している。
(イノシシに臭いで対抗:沖縄)
城辺長北地区のサトウキビ畑で、イノシシとみられる動物による食害が続出していることを受け、市みどり推進課(根間正三郎課長)はイノシシが嫌う臭いを特殊配合した「獣害忌避剤」を購入、近日中にも被害を受けた畑にまく予定だ。同課では「キビ畑周辺に散布して、イノシシが近寄りにくい環境をつくる。初の試みだが、効果があれば続けていきたい」と話している。同地区でのキビの食害は毎年のように見られ、農家は網を張ったり、捕獲用の木箱を設置したりするなど自主努力を重ねてきた。市も猟友会に捕獲を依頼しているが、イノシシは夜行性で非常に用心深いことから一向に被害が収まらないのが実情だ。みどり推進課によると、捕獲されたイノシシは昨年7頭、今年は1頭にとどまっている。被害が集中しているのは長北の北海岸線(一周道路)沿いのキビ畑で、食害を受けた周辺にはキビの食べかすや足跡が幾つも確認されている。長北部落会の伊良部正喜会長は「今年の9月ごろから被害が目立ち始めた。設置したわなにも掛からず、収穫を前にして被害が拡大するばかりだ。農家からは『行政に何とかしてもらいたい』との声がある」と話した。みどり推進課にも、被害情報が寄せられていることから、同課は猟友会の協力を得て捕獲に乗り出すほか、「獣害忌避剤」を被害受けたキビ畑周辺にまき、臭いでイノシシを遠ざける方針だ。
(ケラマジカ、海渡る:沖縄)
国指定の天然記念物で慶良間諸島に生息する野生のケラマジカの雄ジカ1頭が2日午後3時ごろ、渡嘉敷港南海岸から約300メートル対岸の儀津岬海岸道路へ泳いで渡る光景が見られ、村役場職員の小嶺公志さんがカメラに収めた。港内の海を泳いで横断する体長約1メートルで立派な角を持った雄ジカは、3年ほど前から住民らから目撃情報が寄せられており、この日も出港前のフェリーとかしきの船員や乗客も珍しいシカの泳ぎを楽しんだ。撮影に成功した小嶺さんは「昨年も動画撮影に成功した。シカは泳ぎがとても達者。波しぶきを上げ、15分ほどで渡り切った」と満足げ。ケラマジカの生態に詳しい住民は「この時季はシカの繁殖シーズンだ。雌ジカを求めて島内を移動し、集落を通らずに港内を泳いで移動したのではないか」と話した。渡嘉敷村の野生ケラマジカは昭和の初めごろまで数多く生息し、農作物被害が多発したため捕獲され、一時全滅したという。座間味村に数多く生息しており、渡嘉敷島に泳いで海を渡る姿を漁師らがたびたび目撃しており、1990年10月に地元住民が撮影に成功した。5年ほど前に渡嘉敷村でも子ジカ連れの雌ジカを発見したという情報もあり、ミーニシが吹き出す秋から冬にかけ、島内でも頻繁に人里にも雄ジカが姿を見せる。
(冬眠前のクマにご用心、ドングリ豊作で出没減予測も:兵庫)
秋になり、冬眠を控えたツキノワグマが餌を求めて動き回る時期になった。県によると、今秋は餌のドングリ類が豊作で、これまでの目撃情報は昨年を下回っている。ただ、近年もクマに襲われて負傷する被害は発生しており、県は、紅葉シーズンで山に入る際の注意を呼びかけている。県によると、今年4~9月のツキノワグマの目撃や痕跡の情報は337件。過去5年で2番目に少なく、前年同期より約130件減少した。また、クマ出没の目安になるドングリ類を9月3~16日に調査したところ、ブナ、コナラ、ミズナラともに結実状況がよく「豊作」。県は、クマが人里に大量に出没するほど餌が不足している状況にはないと分析している。しかし、油断は禁物だという。県内ではツキノワグマの狩猟が禁止されていることもあり、17年に約250頭だった推定生息数は26年に約800頭に増加。人が襲われてけがするケースが8年度以降で16件発生し、最近では23年度に2件の被害が起きている。クマの活動は9~11月に活発化するため、県は、不要な柿の木は伐採する▽果樹園に電気さくを設置する▽生ゴミを屋外に置かない-などを呼びかけ。冬眠に入る12月中旬ごろまで注意が必要という。県の担当者らは「数字は未確定だが、10月の目撃数は前年同期より減るものの、9月よりは増える見込み。ハイキングなどで山に入るときには、音でクマを近づけさせないように、ラジオや鈴を携帯するなどしてほしい」と話している。
(柵番号で被害激減:徳島)
28人の小さな集落・徳島県上勝町府殿地区で、地元農家が集まった農業生産グループ「府殿百姓一気」が発足し、今年からナタネと茶の栽培が始まった。5年前、集落を囲むようにイノシシや鹿から作物を守る防護ネット3・5キロを張りめぐらし、番号を付けて管理したことで被害が激減、住民の生産意欲が高まったためだ。「菜種油」「晩茶」として商品化し、集落の知名度アップを目指す。同地区はユズやスダチなどのかんきつ産地だが、長年、イノシシなどによる農業被害に悩まされてきた。2010年から町の指導で防護ネットを導入。11年からはネットに番号札を付けて管理を始めたところ「○番のネットが破れていた」など正確な情報共有ができ、スムーズな捕獲につながった。番号札を付けて管理を始めた11年から被害が大幅に減ったことで、住民の生産意欲が出てきた。「府殿百姓一気」を立ち上げたのは、見回りの中心メンバーで農家の殿川綾女さん(64)と寺西泰子さん(55)。「府殿集落の百姓たちが一致団結するとの気持ちを込めて」(殿川さん)名付けた。地域の耕作放棄地などを活用し、ナタネ25アールと茶を生産。「府殿百姓一気」ブランドで今夏から販売を始めた。晩茶は、収穫した茶葉10キロを約1カ月掛けて乳酸発酵させてから出荷。価格は1キロ5000円で、店頭に並ぶと即完売するほどの人気だった。またナタネは43キロ収穫、兵庫県の精油会社で生搾りし、1本(200ミリリットル)2900円で販売、高値にもかかわらず2カ月余りで完売した。高齢化が進む府殿地区だが、殿川さんは「住民と協力して鳥獣害を防ぎながら、少しずつナタネや茶の収量を増やし、府殿百姓一気の名を世に広めたい」と意気込む。
(害獣駆除、手作りわな注目:岐阜)
下呂市野尻地区で、住民有志が結成した害獣駆除グループ「野尻鹿亥猿隊かいえんたい」(丹羽保夫会長、10人)の活動に、県外から視察が相次いでいる。住民が組織的に駆除に取り組み、手作りのわなで成果を上げている点が注目されている。隊は2009年、農作物被害に苦しむ農家の声に応え、銃やわなの狩猟免許を持つ会社員や農家などが結成した。名称は坂本龍馬の海援隊をもじった。同地区は田畑が約40ヘクタール、山林が500ヘクタール余の中山間地。農家の高齢化、後継者不足で耕作放棄地が増え、里山も荒れてきたのが、獣害増加の原因という。農家の苦情を会長に集約し、メンバーが機動的に出動したり、わなを設置したりする仕組み。これまでにシカやイノシシなど2百数十頭を捕獲したが、銃で仕留めるケースは少なく、地区の約100か所にわなを仕掛け、メンバーが毎日のように見回りを続けている。既製の箱わなは少なく、ほとんどがホームセンターで購入したワイヤやバネを組み合わせた手作りで、改良を重ねてきた。丹羽会長は「獣害で農業をやめたいと言っていた人が続けるようになった。喜んでくれる人がいるのが励み」と語る。今年になって新潟、滋賀、富山県などから7団体が隊の活動を視察。4日には津市白山町土地改良区の21人が訪れ、発足の経緯や手作りわなについて説明を受けた。同土地改良区獣害対策協議会の長谷川直道代表は「わなは大変参考になった。早速作ってみたい」と話していた。
(キジ放鳥:兵庫)
兵庫県三木市別所町西這田の別所小学校で2日、児童と別所幼稚園の園児計約320人がキジの放鳥を見守った。キジが勢いよく飛び立つと歓声を上げた。県猟友会三木支部がキジ8羽を放鳥した。同支部は保護繁殖のため、狩猟期間(11月15日~2月15日)前にキジを放鳥している。例年は山の近くで、猟友会のみで行っていたが、会の活動を広く知ってもらおうと、初めて小学校で放鳥した。
(カラス食べられます:神奈川)
害鳥として捕獲したカラスの有効利用に向けて、総合研究大学院大学(葉山町)の塚原直樹助教(36)が、平塚市で食用化などの研究に取り組んでいる。先月下旬には同市で講演会を開き、調理法や撃退装置を紹介した。同市の土屋地区や吉沢地区には農家や酪農家が多いが、10年ほど前からカラスによる作物や肥料への食害に悩まされ、ここ数年は年間約300羽を捕獲している。塚原さんは昨年4月から同市や地元の協力で、捕獲したカラスの食用化や、音声を使った撃退装置の研究を進めている。不吉、迷惑などと嫌われがちなカラスだが、研究の結果、胸肉には現代人に不足しがちな鉄分や亜鉛分が多く、コレステロールが低いなど、栄養面で優れていることが分かった。また、微生物や残留農薬などの検査でも、人の健康に害を与えるような要素はなかったという。海外ではフランスやリトアニア、韓国などで食べられている。国内では長野県上田地方に、おからや野菜と混ぜて焼いた「カラス田楽」などがあるが、まだほとんど食用化されていないのが現状だ。そこで、臭みを取り除くために薫製にしたり、赤ワインで煮込んだり、カレーの具材にしたりと、色々な調理法を考案している。10月20日に同市上吉沢の吉沢公民館で開かれた講演会では、塩コショウだけで味付けした胸肉の薫製を提供し、地元住民ら約40人が試食。牧場を経営する浜田昌伯さん(60)は「カラスというと、道ばたで猫やハクビシンなどの死体を食い散らかす姿をよく見かけ、良いイメージがない。でも肉はくせもなく、意外とおいしかった」と驚いていた。また、カラスの平常時と異常時の鳴き声を組み合わせ、超音波スピーカーで流して追い払う装置も披露した。塚原さんは「カラスは高たんぱく、低脂肪で、調理法によっては臭みもなく、おいしく食べられる。将来的には食料危機の際に役立つはず。まずはこうした事実をより広く伝え、カラスのイメージを変えていきたい」と話している。
(マタギの見た山の姿とは?:東京)
東北地方で、山中を縦横無尽に駆けながらクマやウサギなどを追う狩猟集団であるマタギ。現在ではその数が大きく減ってしまっているが、彼ら独自の狩猟技術や習俗は連綿と受け継がれている。そんなマタギ達の姿、彼らの見てきた山の姿をテーマとするトークショーが11月20日(金)開催される。講師は、6月に出版されて以来9刷5万部の大反響となっている『山怪 山人が語る不思議な話』の著者であり、マタギカメラマンとして秋田県阿仁地方のマタギを長年追い続けている田中康弘さん。トークショーは、マタギ流山の歩き方や急な野宿の際の対処方法など、登山でも必要な山の知識だけでなく、登山道から外れた山の自然、動物との関わり方や『山怪』に代表される山の不思議な話など、マタギと同じ目線で山を見てきた田中氏ならではの内容となっている。
(野生イノシシさばいてみた:島根)
実りの秋。机に座ってパソコンの画面をにらむだけじゃなく、時にはワイルドに、自然の中で「命」を実感してみたい。島根県浜田市で野生のイノシシを解体する体験イベントがあると聞いて、中国山地の山奥へ車を走らせた。今月12日。浜田市中心部から車で約30分の「田舎カフェ&キッチン 陽気な狩人」(弥栄町高内)。地元や松江市、岡山県、広島県から約20人が集まった。オーナーの今田孝志さん(64)は店名通りに、猟銃を担ぎ、犬と一緒に山を駆け巡る猟師。昨春、猟を教える「狩人塾」を立ち上げ、後進の育成に励む。月1回授業を開き、のべ150人が参加したという。カフェ横の食肉加工場に行くと、腹が割かれ、まだ毛皮のついたままのイノシシ1体が天井からぶら下がっていた。うわあ……。この日は解体用に別のオス2体が用意されていた。それぞれ約40キロ。仕留めた日に血抜きをし、内臓を取り除いて、冷蔵したもので、鼻を寄せても、全くにおいがしない。今田さんは体の仕組みを説明しながら、専用の包丁やナタを使い、鮮やかに肉と骨を切り分けていく。「足先はね、こう、関節の筋を切ると簡単にとれる」と、豚足ならぬイノシシ足を折り取る。「これがヒレ、おいしそうでしょ。これ、何かわかる? 横隔膜、そう、ハラミ」。部位によって肉の色や質感が全く違う。骨の継ぎ目をメキメキと切ったり、あばら骨についた膜をバリバリとはがしたり。そのたびに参加者から驚きの声が上がる。質問も盛んだ。「残酷って言われませんか?」「言われるけど、じゃあ、あんたの食べてるものはなんだ、って言い返すね」。そして、「食べて、自分の血と肉にしないと、命は供養できん」と説く。記者も全身を覆うエプロン、手袋をつけ、包丁を握った。だが、いざ肉に向き合うと、どこをどう切ればいいのかわからない。やみくもに刃を動かすと、「焦るとケガするぞ。ゆっくり」と注意された。別の参加者に「自分が食べると思って切ればええ。骨と肉をそぐんだ」と忠告される。無駄なく、全部食べる――。そう思って臨むと、腹が据わった。刃を入れる。肉と骨の塊から、食べる肉を取り出す感覚だ。
(脂乗るイノシシ肉で名物ぼたん鍋:福井)
福井県内のイノシシのわな猟が1日に解禁され、おおい町名田庄地区の料理旅館などでは、名物の「ぼたん鍋」に使われるイノシシ肉の入荷が始まった。店では、猟師が持ち込むイノシシを選別して客に提供している。「今年も脂が乗った良い肉が入って来ている。ぼたん鍋を食べて体を温めてほしい」と話している。ぼたん鍋はイノシシ肉のほかに、野菜や根菜、キノコ類などを煮込む。薄切りにしたイノシシ肉を大皿に盛りつけた様子が、ボタンが花開いたように見えることから呼び名が付いた。2日に入荷が始まった同町名田庄久坂の料理旅館「新佐(しんざ)」では、10日までに嶺南地方の猟師が捕獲した約20頭のうち良質な4頭を仕入れた。イノシシは水分を抜くため、店の軒先につるされており、この時季ならではの光景が見られる。同店では自家製みそを煮込んで提供。経営者の栗原正夫さん(67)は「みそでコトコト煮込むと肉が軟らかくなっておいしくなる。みんなで鍋を囲んで食べてほしい」と話している。入荷は来年3月まで続く予定。同地区ではこのほか、名田庄納田終の町営ホテル「流星館」、名田庄三重の料理旅館「南川荘」、名田庄口坂本の料亭「門野亭」でも、イノシシが入荷次第ぼたん鍋を提供する。
(シカ肉工夫でおいしく:北海道)
胆振管内むかわ町の女性ハンター本川哲代(もとかわあきよ)さん(42)が14日、苫小牧市柳町の大型商業施設「イオンモール苫小牧」でハンターの生活やシカ肉の食べ方について講演した。本川さんは札幌市出身。ハンターの高齢化が進み、なり手が少ないことをニュースで知り、2011年2月に独学で猟銃免許を取得した。12年にむかわ町に移住し、町のエゾシカの有害鳥獣駆除隊員としてほぼ毎日、ハンター仲間と山に入り、狩猟している。本川さんは講演で、高校卒業後に勤務したスーパーで多くの食品が売れ残り、動物の命が無駄に捨てられることに疑問を感じたエピソードを披露した。生産者の仕事について考えるうちに「現場で働くハンターに興味を持った」という。丸一日、山を歩いて収穫ゼロの日もあり「そんな日は落ち込む」と語った。また、野生のシカ肉は季節によって味が異なることを紹介し「シカ肉のハンバーグに、シカの骨でだしをとったデミグラスソースをかけて食べるとおいしい」と話した。
(野生シカ、うまい対策:長野)
長野県はJR東日本と連携し、15日から、野生のシカの肉を「ジビエ」として食材に活用し、長野市や首都圏で料理を提供する「信州ジビエフェア」を始める。県内ではシカによる農作物被害や鉄道車両にぶつかる事故も多いことから、鳥獣被害対策として取り組む一方、ジビエやその料理を県の名物として、観光客の誘致もねらう。「ジビエ」とは、狩猟により捕獲された野生鳥獣の食用肉を意味するフランス語。欧州ではその味が一般的に親しまれている。中でも鹿肉は、低カロリーで高たんぱく質、鉄分も豊富に含むヘルシーな食材で、ハンバーグやシチューなど、様々な料理にアレンジされている。県鳥獣対策・ジビエ振興室によると、県内の鹿肉出荷量は全国2位。これまでのピークは2011年度の14・2トンだが、17年度は27トンまで引き上げることを目指しているという。11日、県庁で記者会見した阿部知事は「ジビエといえば信州と定着させていきたい」と意気込みを語った。信州ジビエフェアは、15日から来年2月15日まで開催される。首都圏の駅構内にあるJR東日本グループの飲食店ではすでに、信州産鹿肉のハンバーガーやカレーが提供されている。これに加え、JR上野駅で今月26~28日に開かれる特産物市や、東京・銀座にある県のアンテナショップで20日と来年1月22日に開催のイベントでジビエをPRする。長野市内の飲食店では「信州ジビエ食べ歩き」を開催する。今月15~30日に8店が、お茶漬けやドリア、ピザなど、趣向を凝らしたジビエ料理を提供する。
(ジビエとワインの秋:石川)
イノシシなどを使ったジビエ料理と九谷焼を組み合わせたブランド化を目指す「こまつ地美絵(じびえ)実行委員会」は十一日、小松市内で飲食店を経営する料理人らを対象にジビエ料理の勉強会を、同市白江町の第一地区コミュニティーセンターで開いた。十三店舗から十八人が参加。ジビエ料理の普及に努める日本ジビエ振興協議会の藤木徳彦会長(44)=長野県茅野市=を講師に招き、全国でのジビエ料理の取り組みなどの説明を受けた。料理の実食もあり、シカやイノシシを使ったメニューを味わいながら料理法の工夫などを学んだ。質疑応答では、イタリア料理店やうどん店など幅広い店の料理人から、生肉の調理法や殺菌など衛生管理についての質問が特に多く、安全な料理の提供について理解を深めた。穴水町旭ケ丘の能登ワインで十一日、「能登ワインヌーボー」の発表会が開かれ、地元関係者ら十四人が今年の新酒を味わった=写真。村山隆社長は「今年は春先から天候が良くて梅雨も雨が少なく、品質の良いブドウを収穫できた。地元農家の努力もあり感謝したい」とあいさつした。町の畦内一夫参事は「能登ワインには観光客も大勢訪れており、町の観光を支えてもらうなど貢献していただいている」と感謝した。試飲した県飲食店組合穴水支部長の谷口智恵子さん(75)は白ワインを手に「優しいフルーティーな味わいでとてもおいしい」と話した。能登ワインヌーボーは十二日から販売を始める。
(ジビエ、人と里山つなぐ:石川)
ジビエ(獣肉)料理を味わい、里山への関心を高めるイベント「ヤマダチレストラン」が六日夜、金沢市増泉のイタリア料理店「トラットリア クアクア」で催された。参加者二十五人はイノシシのさまざまな部位をほおばりながら、獣害の現状や食肉のブランド化の取り組みを学んだ。里山の魅力をポップに発信している「白山ヤマダチ会」の活動の一環。「ヤマダチ」は東北地方で猟師のことをそう呼んだといい、「山と街、猟師と若者の新たなつながりを生み出したい」との思いも込めた。メニューは捕獲されやすいうり坊(子イノシシ)を中心に、前菜からメーン、パスタまでイノシシ肉を使った八品が並んだ。白インゲンとタンのサラダ仕立て、ハツの香草グリルなど、参加者は料理ごとに異なった味わいに舌鼓を打った。店のシェフでイタリア・トスカーナで修業した有田満弘さん、白山市の食肉処理施設「白山ふもと会」で獣肉の解体に携わる有本勲さんによるトークセッションもあった。
(駆除動物で皮革製品)
森林や農作物に被害を及ぼすため駆除されたシカやイノシシの皮を有効活用する取り組みが広がっている。百貨店や商工会などが洋服や小物を製造、販売している。皮の安定供給が難しいなどの課題はあるが、廃棄されていた皮を資源として見直そうという機運が高まっている。この秋、東京の新宿高島屋に北海道に生息するエゾシカの革のズボンが登場した。柔らかくて軽い。スエードのような風合いだ。高島屋の紳士服担当、門杉恵子さんは、「保温性もあって水にも強い」と説明する。同社は「駆除されたエゾシカの皮は捨てられていると知り、もったいないので活用法を検討した」という。国内の服飾ブランドと製品化を企画。野生のエゾシカは皮に傷があるため、皮の裏側をズボンの表にしたり、きれいな皮をつなぎ合わせたりした。6店舗で扱っており、税込み8万1000円と高額だが、門杉さんは「革のなめしや縫製は国内で行われ高品質です」と話す。岡山県吉備中央町の商工会は2012年から、水田を荒らして駆除されたイノシシの皮を洋服に利用している。東京の専門業者でなめし、町内の縫製会社「菅野被服」が制作する。ハンティングコートやベストなどの肩やポケットの一部に使っている。豚の革に似た感じの柔らかさだ。長野県泰阜やすおか村では、13年から、地域おこしの一環として村外からの移住者と地元の主婦らが協力し、「けもかわプロジェクト」と名付けて、ニホンジカの革でスリッパ(大人用税込み1万2000円から)や名札ケース(同2800円から)を手作りしている。「けもかわ」は、獣に、かわいいと皮の二つの意味を込めた。環境省によると、12年度に狩猟や駆除で捕獲されたシカは全国で約46万6400頭、イノシシは約42万6400頭。農林水産省によると、これらのシカの食肉としての利用率は1割程度で、皮の利用はさらに少ないとみられる。皮の活用には課題も多い。野生の動物の皮は安定供給が難しい。経済産業省の担当者も「在庫が確保できないと商業的には厳しい」と指摘する。都内の皮革問屋は「傷が多いので製品にしづらい」と説明する。これらの皮をなめす業者も限られる。そこで皮革加工会社やNPOなどで作る「MATAGI(またぎ)プロジェクト」は、駆除されたシカやイノシシの皮を利用したいと申し出のあった地域に協力し、皮をなめして送り返している。プロジェクトのメンバーで、なめしを担当する皮革加工会社の山口明宏さんは「皮の活用が地域の活性化につながれば」と話す。駆除された動物の皮の活用を研究している椙山すぎやま女学園大学教授の滝本成人さん(工業デザイン)は、「傷がついているといった野生ならではの革の味わいが消費者に伝われば、さらに利用が広がるのではないか」と話している。
(特産イノシシ肉使いジビエの缶詰:長野)
御前岩物産センター(塩沢孝子(しおざわたかこ)社長)はこのほど、町特産品のイノシシ肉「八溝ししまる」と町産のマコモタケを使った缶詰「Nakagawa gibier(なかがわジビエ)」を商品化した。同センターは約1年前から馬頭高水産科の協力を得て食品加工の授業で使う缶詰を作る器具を利用して製造。8月に県の食品検査などを終えた。ジビエとは、フランス料理で食材として狩猟で捕獲された野生の鳥獣の意味。八溝山系で捕れたイノシシの肉と、町内の休耕田で栽培したイネ科の植物マコモタケ組み合わせ、栄養価の高い商品にした。缶詰は、しょうゆ味(220グラム)とコンソメ煮(240グラム)の2種類で、1缶750円(税込み)で、同センターなどで販売している。年内にはイノシシ肉を使ったレトルトカレーも発売する予定で、塩沢社長は「缶詰が新たな町のブランド品になれば」と話している。
(季節到来、新鮮な国産ジビエに舌鼓)
秋から冬にかけて旬を迎えるジビエ。北海道では10月1日に、国内のその他の地域では今月15日から狩猟が解禁され、新鮮な国産ジビエが楽しめる季節となる。ジビエとはクマや野ウサギなど野生鳥獣の食肉全般を指し、フランス料理では貴重な冬の味覚として欠かせない食材。国内でも北海道や長野県などの中山間地域では、シカを使った「もみじ鍋」やイノシシを使った「ぼたん鍋」などが郷土料理として親しまれてきた。安定供給が難しく、衛生面の課題もあり流通経路が確立されておらず、国産ジビエを楽しめる機会は少なかった。一方でシカやイノシシによる農作物の被害は拡大しており、その被害額は全国で200億円とも言われている。捕獲されたものは大半が処分され、食肉利用は現在でも14%程度にすぎない。そのような状況の中、農林水産省が国産ジビエ利用促進の取り組みを展開、厚生労働省も昨年「野生鳥獣肉の衛生管理に関する指針」を作成した。こうした動きによりジビエ肉の処理場の増設など流通インフラが整備され始め、都内の飲食店でも国産ジビエを口にできるようになった。ぐるなびに掲載しているジビエ料理を提供する飲食店の数は、2013年から昨年で約2倍、さらに昨年から今年でも約1.5倍に増えた。ぐるなびでユーザーが「ジビエ」をキーワードに検索した回数も同ペースで増加しており、急速な関心の高まりがうかがえる。長らく続く肉ブームと、健康志向の高まりの両面から、今後もさらに注目を集めそうだ。11年3月に高田馬場にオープンした「米とサーカス」(東京都新宿区)では、ジビエを居酒屋メニューとして気軽に楽しめる。「なじみが薄いジビエ料理を知る入り口になれば」と語るのは、同店を運営する宮下企画(同区)のブランディング担当、宮下慧(せい)さん。「価格を抑えつつ一定量の仕入れを確保するため、複数の独自のルートと提携するなどの工夫をしています」と教えてくれた。一説では飲食業界の平均リピート率は30%前後とも言われる中、同店では50%にも上るという。特に男性のリピーターが多く、「隠れ家のような立地と空間で、多種のジビエをはじめとするさまざまな獣肉が楽しめるという点が、男性からの人気を呼んでいるのでは」と宮下さんは分析する。「オープン当初は店内のメニュー全てがもの珍しく、食べられるものがないというお客さまもいました。今ではシカやイノシシは口にしたことがあるお客さまも増え、ブームの広がりを感じます」。加えて「昨年の政府による指針の作成は、ジビエ肉への注目を集める良いきっかけでした。さらにおいしさや栄養価の高さといったことも認知が広がり、食肉の選択肢の一つとして定着させていきたい」と今後への期待をのぞかせた。地方創生にも期待の大きいジビエ。今後もブームの広がりで消費が増えれば、中山間地域の活性化につながる。この冬は肉料理の選択肢の一つにジビエを取り入れて、新たな魅力を開拓してみてはいかがでしょうか。

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11/5
(シカ内蔵物の不法投棄相次ぐ、警戒強化:北海道)
10月24日にエゾシカの狩猟が解禁された根室市内の山林で、ハンターが解体後のエゾシカの内臓物などを不法投棄する事例が相次いでいる。「(内蔵物の不法投棄を)数カ所で見た」と話す地元ハンターもおり、根室署や根室振興局は警戒を強めるとともに、ハンターに狩猟ルールの順守を呼び掛けている。地元猟友会のハンターによると、射殺したエゾシカの山中への不法投棄は市内で毎年のように見られ、肉量の多い後ろ脚以外の部位を数頭まとめて放置するなど、悪質な事例も散見されるという。道は殺したエゾシカの残滓(ざんし)処理について、残らず持ち帰ることや、受け入れ可能な市町村処分場へ持ち込むことを、狩猟登録時や狩猟免許の更新時に呼び掛けている。一方、釧路管内について釧路総合振興局は「管内ではここ10年ほどエゾシカの残滓の問題は目立って発生していない」としている。根室署は10月24日に市内別当賀の山林にエゾシカ1頭の内臓物を放置したとして高崎市の60代の無職男を、同月28日に西和田の山林に計2頭のエゾシカの内臓物を放置したとして名古屋市と三重県松阪市の60代の男2人から任意で事情を聴いた。いずれも容疑を認めており、「処理するのが面倒だった」などと話しているという。同署は昨年12月と今年1月にも市内の山林にエゾシカの内臓物を放置したとして青森と千葉県のハンターを鳥獣保護法違反の疑いで書類送致しており、今年も狩猟解禁日から警戒を強めていた。根室市内のあるハンターは「内臓を取っていない放置個体はひどい臭い。処理するのも大変な労力が必要。道内外のハンターを問わないようで、モラルの問題だ」と憤る。一方、「地元にとっては迷惑な話だが、決して根室だけの事案ではないと思う」とも指摘する。根室署幹部は「内臓物を捨てることでクマを呼び寄せることにもつながってしまう。狩猟をするならばルールに沿った形でやってもらいたい」と話している。
(矢が刺さったカモ、新たに2羽:兵庫)
矢が刺さったカモが保護された兵庫県伊丹市の昆陽池公園の池で、新たに矢が刺さったカモが2羽見つかっていたことが4日、分かった。長さ約10センチの吹き矢で10月下旬に見つかった矢と同じ種類とみられ、伊丹署は鳥獣保護法違反の疑いで関連を調べている。2羽は捕獲されていない。埼玉県入間市の「彩の森入間公園」で10月下旬に矢が首に刺さって見つかったカモは、4日に保護された。長さ約7・5センチの矢を抜いて処置され、元気な様子という。一方、栃木県大田原市のアパート敷地内で4日朝、頭部のないカモの死骸が発見。大田原署が鳥獣保護法違反の疑いで調べている。
(矢ガモ捕獲、健康状態に問題なし:埼玉)
入間市の県営「彩の森入間公園」の池で首付近に矢が刺さったカモが確認された問題で、県は4日、このカモを捕獲したと発表した。獣医の診断を受けた結果、健康状態に問題はなく、出血が止まれば5日にも池に放すという。県によると、矢は手製で、約7・5センチの木工ねじにビニールテープが巻かれていた。体内に約1・5センチ刺さっており、傷口は化膿(かのう)していた。発見された10月下旬以降、県などが捕獲を試みていた。狭山署は引き続き鳥獣保護法違反の疑いもあるとみて調べる。捕獲には、発射すると網が広がる防犯器具「ネットランチャー」を使用。兵庫県伊丹市で見つかった矢ガモの捕獲など動物でも実績があり、東京都内の製造業者が「なかなか捕まえられず、見ているだけでかわいそう」と無償提供した。
(アパート敷地に“首のないカモの死骸”:栃木)
4日、栃木県大田原市のアパートの敷地内で、首のないカモの死骸が見つかった。警察は、何者かがカモの首を切断して放置した可能性があるとみて、鳥獣保護法違反の疑いも視野に捜査している。東京都内でも今年4月以降、首を切断されたネコやハトなどの死骸が相次いで見つかっている。
(シカと接触、緊急停車:北海道)
3日午後5時35分ごろ、北広島市西の里のJR千歳線の西の里信号場で、釧路発札幌行き特急スーパーおおぞら8号(7両編成、乗客136人)がシカと接触し、緊急停車した。けが人はなかった。列車に異常がないことを確認し、約30分後に運転を再開した。JR北海道によると、このトラブルで快速エアポート3本を含む列車8本が運休し、約1400人に影響が出た。
(サル捕獲:佐賀)
白石署は31日、杵島郡江北町山口のイイダ靴下佐賀工場付近で、野生のサル1匹を捕獲した。別のサル1匹も目撃されており、注意を呼び掛けている。白石署によると、同日午前11時ごろ「サルを見た」との通報があり、署員と町職員が出動。午後1時ごろ、農業倉庫に逃げ込んでいたサルを網で捕獲した。サルは体長約70センチのオスで、役場で保護している。逃げたもう1匹の行方は不明。人を襲う恐れもあり、同署は「見つけた場合、近寄らずに警察か役場へ通報を」と呼び掛けている。
(相馬市に有害鳥獣の焼却施設整備:福島)
東京電力福島第1原発事故に伴う避難区域を中心に急増するイノシシを処分するため、相馬市と新地町でつくる相馬方部衛生組合は2日、同市でイノシシ用の焼却炉の建設に着手した。来年4月の稼働を目指す。建設場所は相馬市光陽にある焼却施設の敷地内で、市と町で捕らえられたイノシシを処分する。60キロ程度のイノシシを1日3頭処理でき、バグフィルターで放射性物質の飛散を防止する。排ガスが含む放射性物質濃度を定期的に測定し、月に1度、市と町のホームページなどで公表する。2日には現地で焼却炉の安全祈願祭が行われ、同組合管理者の立谷秀清市長がくわ入れなどを行い、工事の無事を祈った。相馬市では捕らえたイノシシを民間のペット火葬場で焼却するなど対応してきたが、処理能力がイノシシの捕獲量に追い付かず、課題になっていた。同組合は、イノシシの増加は原発事故との因果関係が明らかとして、焼却炉の運営費用を東電に賠償請求する方針。
(シカ被害、8%減6.4億円:北海道)
十勝総合振興局は2014年度のエゾシカによる十勝管内の農林業被害額をまとめた。管内19市町村の総額は前年度比8.1%減の6億4700万円で、2年連続の減少となった。直近のピークだった12年(9億3700万円)からは約3割の減少で、近年の雌の捕獲数増が生息数減と被害の減少につながっている。管内のエゾシカ被害額は、03年の2億9200万円を底に増加傾向が続き、12年には一時10億円に迫ったが、再び減少に転じた。市町村別では、足寄が1億1100万円と唯一1億円を超えたが、前年度よりは1400万円減った。前年度より増えたのは広尾(8500万円)など7町村、減少か横ばいは足寄、帯広(5200万円)など12市町村だった。作物別の被害額は、牧草が2億1400万円で全体の33.1%を占め、ビート1億1600万円(18%)、バレイショ8000万円(12.4%)、小豆6200万円(9.6%)、飼料用トウモロコシ4300万円(6.7%)、小麦3500万円(5.5%)など。全道の被害額は同17.1%減の46億1300万円。地域別の最多は釧路で13億8300万円。十勝は日高(6億4800万円)に次いで3番目に多かった。被害が1億円を超えた市町村は、足寄の他、釧路、根室両市など計12市町だった。2年連続の被害減について、同局は「市町村で捕獲に力を入れている成果が出ている」(環境生活課)とみる。十勝を含む道東部地域(オホーツク、釧路、根室)の14年度の捕獲数(速報値)は前年度比約4000頭増の約6万7000頭。以前は4万頭台で推移していたが、道が緊急対策期間とする10年度以降は6万~7万頭に増えている。特に雌の捕獲は14年度(同)は約4万3000頭と4年連続で4万頭台を記録し、以前の2万頭台から大きく増えている。東部地域の推定生息数は10年度の33万頭が14年度は24万頭まで減っており、同局は「雌を年4万~5万頭の水準で捕獲すると確実に生息数を減らすことができる」と手応えを感じている。駆除に1頭8000円を上乗せ支給する国の交付金制度(12年度~)も捕獲増を後押ししている。道は14年度の全道の推定生息数48万頭を17年度に38万頭に減らす目標を掲げており、「緊急対策の効果が出ているので、関係機関と連携し、なるべく早く目標まで減らしたい」としている。
(生物多様性日本アワード、「エゾシカ協会」グランプリ表彰:北海道)
北海道で活動する一般社団法人エゾシカ協会(事務局・札幌市)が「第4回生物多様性日本アワード」(イオン環境財団主催、毎日新聞社など後援)のグランプリに選ばれ、授賞式が先月、東京の国連大学であった。北海道ではエゾシカによって畑の農作物が荒らされるなどの問題が深刻化した。同協会では1999年の設立当初から、シカを「資源」として活用する方法を模索し、食肉利用などの推進のため学校での出前講座やシンポジウムなど普及活動に力を入れてきた。衛生管理システムの構築を訴え、解体処理場の製品が、北海道庁策定のシカ肉衛生管理マニュアルの基準をクリアしているかを調べる独自の認証制度を2007年にスタート。今年からはシカ捕獲者の認証制度を創設するなど先進的な試みを行っている。「組織は独立型で、研究者や市民らをコーディネートする役割を担ってきた。今後は人材育成に力を入れていきたい」と事務局長の井田宏之さん(61)は話した。
(気分はハンター、イノシシ猟ツアー:千葉)
鋸南町が、都会の人や若者に参加を呼びかけた「狩猟エコツアー」が3日、横根地区で行われた。定員20人に89人の応募があり、抽選で千葉市や市川市、東京や埼玉などから32人が入山。紅葉が始まった山里でイノシシを追うツアーに同行取材した。「けもの道トレッキング」と名付けられたツアーは、南房総地域でイノシシの農業被害や捕獲数が増加していることを逆手にとった害獣対策の一環として、町と地元猟師らが初めて開催した。会場はJR保田駅から北東へ約7キロの山里。家族連れや女子大学生を含む、県外12人、県内20人の20~60歳代が参加した。午前中は、同地区の施設でサルやシカなどを含む有害獣の実態や狩猟の常識などをまず学んだ。講師役の県農林総合研究センターの植松清次・主任上席研究員は「イノシシの増え過ぎは、ハンターの減少や高齢化も一因。捕獲された害獣の9割は埋めて処分され、肉が利用されていない」と指摘した。午後は、同地区の山間部に「横根ワナ組合」のベテラン猟師、金木郁男さん(71)らの案内で入山。中山間部ながら上り下りが急で、獣道は細く滑りやすく、ヤブもある。一行は、野生獣が大集合するという竹林のエサ場をはじめ、仕掛けられた鉄製の「箱型ワナ」や足を狙う「くくりワナ」、電気防護柵などを見学した。チェックした約10か所のワナに野生獣はかかっていなかったが、中にはエサだけなくなっているワナも。植松さんがイノシシの学習能力の高さや、120センチの障害物を跳び越える跳躍力があること、鼻を使って60~70キロの力で柵などを押し上げることを説明すると、参加者はびっくり。両親と参加した市川市の小学6年古屋喜大君(11)は「ワナの仕組みもすごいが、イノシシも頭がいい」と感心していた。銚子市の大学生茂木春菜さん(21)は「ワナの免許を取りたいので、いい経験になった」と語った。一行とともに全行程を歩いた白石治和町長は「山はドングリが多く、ここのイノシシは(ドングリを与えて飼育する)イベリコ豚状態で肉はおいしい。狩猟や山里の楽しさとともに、有害獣の脅威を知ってもらえたはず」と話した。狩猟エコツアーは、ガイドの解説を受けながら自然を体験するエコツアーに、狩猟の要素を付け加えたもの。ワナ猟からジビエ(野生鳥獣肉)料理までを学ぶ。狩猟や山里に関心を持ってもらい、ハンター養成にもつなげたいと鋸南町が企画した。トレッキングは12月12日、1月11日にも開催する。
(クマやカモシカの体験談募集、獣害の現状絵本に:山形)
狩猟の衰退や生態系の変化などによって、野生動物による農作物などの被害が増えている現状を絵本にまとめる取り組みを、東北芸術工科大(山形市)が進めている。芸工大は、県内をはじめ東北地方の動物にまつわるエピソードを広く一般から募集している。芸工大と協力して制作を手がけるのは、画家で絵本作家のミロコマチコさん(34)。募集しているクマ、ウサギ、コウモリ、カモシカ、ヘビ、鳥の6種類の動物を巡る実体験や人から聞いたエピソードなどをもとに、絵本が作られる。完成した絵本は来年秋、アート作品で山形や東北の魅力を発信するイベント「みちのおくの芸術祭 山形ビエンナーレ」で披露される。1回目の募集は10月8日に締め切られた。10月12日には山形まなび館(山形市本町)で、「ミロコマチコと野生動物のはなし」と題し、これまで応募があった計94のエピソードから、それぞれの動物にまつわるエピソードが一つずつ選ばれ、ミロコさんの絵とともに紹介するイベントが行われた。カモシカのエピソードでは、山形市の夫婦でキノコ採りに出かけた際にカモシカに遭遇し、飼い犬をカモシカに持ち上げられて飛ばされてしまった上、棒や石を投げて追い払おうとしたが、びくともしなかったという体験談が登場。赤い目をしたカモシカが雑木林の中からのぞく絵とともに紹介された。また、各動物のエピソードではミロコさんが動物側の視点に立って考案したストーリーも紹介され、観客はじっくりと耳を傾けていた。ミロコさんは「読んですぐに理解できる作品よりも、一つの話から様々な読み取り方ができるようなエピソードを寄せてほしい」と話している。
(カラス対策鷹匠が一役:佐賀)
三養基郡上峰町はタカを活用した農作物の鳥獣害対策の検討を始めた。カラスが麦や大豆を食べる被害が発生しているが、高齢化などで駆除を担う猟師がいないため。今後農家の意見を集約し、導入を目指す。4日は、タカなど猛禽(もうきん)類を用いた害鳥対策を提供している「ファルコンウィング」(武雄市)の鷹匠(たかじょう)・石橋美里さん(21)が町内でテストした。大豆畑などが広がる九丁分地区でタカを放ったところ、30分ほどで周辺にいたカラスがいなくなった。石橋さんは「カラスにとってタカは天敵。直接捕獲などの攻撃をしたわけではないが、タカを放った瞬間にカラスが飛び立った」と効果を説明した。同社は5年ほど前から武雄市や唐津市の委託を受け害鳥を排除しており、千葉県浦安市など県外からも依頼があるという。11月下旬に麦の種まきシーズンを迎え、カラスの被害が予想される。昨年度のイノシシなどを含む鳥獣被害額は約120万円。武広勇平町長は「農家の意見を聞き、要望があれば議会に諮って予算化していきたい」と話す。
(JR九州が新手のシカ対策)
JR九州は2日、野生動物と列車の衝突事故対策として、新たに野生のシカが好むとされる鉄分を含んだ塩製の誘鹿材(ゆうかざい)ブロックの試験設置を平成27年度内にも始めることを明らかにした。効果が実証されると、28年度以後、肥薩線などで本格的に導入する。ブロックは建材総合メーカーの日鉄住金建材(東京)が開発した商品名「ユクル」。同社はシカが線路周辺の草を食べた後、レールをなめる行動に注目した。シカの生態をさらに調査した結果、車輪との摩擦で生まれた微細な鉄粉をなめようとレールに近付くことを突き止めた。そこで、塩に鉄分を混ぜ、立方体にしたブロックを防護策から数メートル離れた場所に置き、誘導することにした。重さは1個5キロ。JR九州管内では27年度上半期に野生の動物の接近などによる輸送障害が260件発生。約75%の192件がシカとの衝突で、山間部を走る肥薩線での発生は95件と突出していた。シカなどと衝突すれば列車遅延に限らず、車両が壊れるなどの影響も大きい。鉄道各社が防護策の設置などの対策に頭を悩ませる中、同ブロックは救世主になると期待されている。
(住民悩ますカラスを活用:神奈川)
吉沢公民館で10月20日、市民セミナー「平塚市で捕獲されたカラスの有効利用と音声を使ったカラス撃退装置の紹介」が開かれた。総合研究大学院大学で、カラスの食資源利用を研究する塚原直樹さんが講演、畜産関係者や農業に携わる約30人が集まった。塚原さんは「イメージの悪いカラスを今日の講演を聞いて食べたくなるかどうか実験です」と笑いを誘うと、平塚で捕獲したカラスの安全性は調査済みとしたうえで、胸肉を使ったジャーキーの試食を実施した。カラス肉は高タンパク低脂肪で、コレステロールの排出に欠かせないタウリンが豊富に含まれている。参加者は「鹿肉みたい」「匂いはない」と恐る恐る口に運び、「噛み応えがある」「意外と美味しい」と驚いていた。塚原さんは当日、三菱電機と共同開発したカラス撃退用の超音波スピーカーも紹介。カラスが状況に応じた異なる鳴き声を発することを利用し、天敵を威嚇する鳴き声を流してカラスを追い払う仕組みを説明した。市担当課によると、報告されているカラスなど鳥獣被害件数の約半数が土沢地区からのもので、畜産用の飼料作物が荒らされたり、乳牛がつつかれて出血したりする被害が出ている。
(究極ジビエ、ロハスフェスタで販売:大阪)
特産品やオリジナル製品を集めた「北摂地ヂカラフェスタ」が3日までの4日間、大阪府吹田市の万博記念公園「東の広場」で開かれた。北摂地域の7市3町の商工会議所や商工会が協力し開催。特産品やサービスで「北摂ブランド」を創出するのが目的で、5回目の今回は56店がブースを並べた。箕面市の箕面大滝前に店がある「みのお滝茶屋 楓来坊」は、名物のモミジの天ぷらのほか、北摂産のシカの肉を使った鹿コロッケ、鹿バーガーなど食品のほか、鹿革製品、角の製品を販売した。

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(イノシシに襲われ2男性けが:香川)
30日午前9時50分ごろ、香川県三豊市財田町財田上の山林で、くくりわなに掛かったイノシシのわなが外れ、捕獲に訪れていた地元猟友会の男性(70)と知人男性(74)=いずれも同所=が手や脚などをかまれて負傷した。
(射撃、アジア選手権出場見送り)
国際オリンピック委員会(IOC)が11月3日からクウェートで始まる射撃のアジア選手権を、イスラエル関係者の入国問題で五輪予選として認めなかった問題で、日本ライフル射撃協会と日本クレー射撃協会は30日、大会出場の見送りを決めた。国際射撃連盟は「別にアジア予選を開催するため、全力で対応する」と公式サイトで表明した。日本ライフル協会の岸高清事務局長は「五輪の枠が配分されないし、国際連盟から(五輪予選の)開催場所と日時を決めますという文書が届いた」と説明した。既に現地入りしていた2012年ロンドン五輪代表の松田知幸(神奈川県警)らは11月1日にクウェートを離れる。日本クレー協会は来年1~3月に五輪に向けた合宿を行う計画だったが、予選が年明けにずれ込む可能性もある。大江直之事務局長は「合宿は五輪が決まった選手の都合を聞いて、日程などを決めたいと思っていたけれど」と強化計画の見直しに困惑していた。
(猟犬、チワワかみ殺す:千葉)
市原市平蔵322の朝生林業(朝生利一社長)方でペットとして飼われていた小型犬のチワワが、イノシシの一斉駆除を行っていた市原市猟友会の猟犬2頭に襲われ死亡していたことが1日、分かった。市原署によると、けが人はなかった。朝生さんによると、チワワは1日昼ごろ、自宅敷地内で猟犬に首などをかまれた。事故当時、猟友会のメンバーの姿はなかったという。同市によると、市はこの日、町会や巡回車で一斉駆除の事前広報をしていた。この日の猟友会の発砲はなかったという。朝生さんは「大切な“家族”を一瞬にして奪われた。猟友会が犬を見失ったのが大問題。市は火葬すると言っているが、火葬以外に具体的な補償の話はなく何の誠意も見られない」と話している。
(シカが校門飛び越え走り去る:三重)
三十日午後零時四十分ごろ、津市中心部の養正小学校の敷地内に野生のシカが侵入し、校外に走り去った。学校の教職員や市職員が付近を捜索したが行方は分かっていない。森田正美校長(59)によると、シカは学校西側の校門を飛び越えて校内に侵入。北側の給食調理室脇を走り抜けると、東側のフェンスも飛び越えて校外へ脱出。近くを流れる安濃川方面へ走り去った。逃げ足が速く、捕まえることはできなかった。大きさなどは不明。付近は市役所や県警本部のあるビジネス街。森田校長は「街中にサルが出たと聞いた事はあるが、シカが現れるのは前代未聞。見かけても不用意に近づかないよう、保護者と子どもに呼び掛けた」。県猟友会の担当者は「近年県内ではシカが増加している。エサを求めてきたのでは」と説明しつつも「十一月一日から猟が解禁になる。それを察して街中に逃げ出してきたのかも…」とシカの心中を“推測”した。
(住宅街にイノシシ、最後は溝で:福岡)
29日午後、福岡市西区で住宅街をイノシシが走り回り、商店のガラス扉を突き破るなどの騒ぎがあった。イノシシは約2時間後、溝にはまって動けなくなり、殺処分された。けが人はいなかった。西署によると、イノシシは体長約1メートルのメス。29日午後1時40分ごろ、同区下山門(しもやまと)1丁目のクリーニング店のガラス扉を破って店に侵入。店の外に出た後も通行人にぶつかりながら走り回った。その約2時間後、クリーニング店から南東に約2キロ離れた同区福重5丁目で、住宅と住宅の間の溝(深さ1メートル、幅30センチ)にはまっているイノシシを署員らが発見。地元の猟友会員らがその場で殺処分した。この間、「イノシシが逃げている」などの110番通報は約10件相次いだという。近くに住む女性(37)は「こんな住宅街にイノシシが出るなんて。子どもが帰ってくる時間なので怖かった」と話した。
(激突したのはイノシシか?バイクで転倒の男性けが:滋賀)
29日午前5時半ごろ、滋賀県野洲市の県道を原付きバイクで走行していた31歳の男性が転倒しました。バイクのすぐ後ろを走っていた乗用車の運転手が、2頭のイノシシがバイク転倒直後、事故現場から走り去るのを目撃していて、イノシシがバイクにぶつかったとみられています。男性は頭などを強く打つけがをしました。付近の住民:「食べ物がないから(イノシシが)来る。親子が一度来たら、ずっと来る」事故現場のすぐ近くには住宅街があり、警察は注意を呼び掛けています。
(首に矢が刺さったカモ見つかる:埼玉)
埼玉県入間市で、吹き矢の矢のようなものが刺さっているカモが見つかりました。先月25日、入間市向陽台にある「埼玉県営・彩の森入間公園」で、「矢が刺さっているカモがいる」と来園者から管理事務所に届け出がありました。職員が調べたところ、翌日に、カモの首の辺りに7センチほどの吹き矢の矢のようなものが刺さっていることを確認し、警察などに連絡したということです。管理事務所などはカモを治療するため、保護しようとしていますが、これまでのところ、逃げられていて、保護できていません。カモが弱っている様子はないということですが、管理事務所は「治療のため早く保護したい」としています。
(矢ガモ、治療終え放つ:兵庫)
伊丹市の昆陽池で、頭部に矢の刺さった状態で見つかったカモが30日、治療を終えて無事、池に戻った。カモはオナガガモのメス(体長約30センチ)で28日午後、長さ約10センチの矢が左目付近から右のほほにかけて貫通している状態で見つかった。29日に市が保護し、獣医が治療して目などに異常がないことを確認。池のそばのおりで保護していた。カモは元気そうに飛び回り、餌もよく食べることから、池を管理する市公園管理事務所は十分、回復したと判断。30日午後4時半過ぎ、定井正俊所長が池に放した。カモは定井所長の手を離れると元気よく羽ばたき、仲間の待つ池に帰った。定井所長は「無事に池に戻れてよかった。生き物を大切にしてほしい」と話した。
(ハンター、イノシシやシカ追う:熊本)
県内(鳥獣保護・休猟区を除く)で1日、イノシシとニホンジカの狩猟が解禁され、ハンターたちが野に分け入り、獲物を追った。猟期は来年3月15日まで。解禁日は例年15日だが、イノシシとニホンジカの増加で農作物被害が深刻化したため、この狩猟のみ3年前から早まった。今年も阿蘇市波野のソバが大打撃を受けている。同市永草の原野では、GPS付きの首輪を装着した猟犬がほえながらシカを追い、県猟友会阿蘇中部支部のメンバーら7人が、位置を確認しながら素早く追い詰めた。川上奨支部長(72)は「猟師は減り、獲物は増えるばかり。足が動く限り続けたいが、高齢化も深刻だ」と訴えた。初日は県警や鳥獣保護員ら約90人が、事故や違反防止のため県内を一斉パトロール。イノシシとニホンジカ以外の狩猟は15日に全面解禁となり、猟期は来年2月15日まで。県自然保護課によると、14年度のイノシシとニホンジカの狩猟数は計1万3345頭だった。
(狩猟解禁、捕獲に注力:石川)
11月1日から来年3月末まで県内でイノシシの狩猟が解禁される。急増する農作物被害を減らすため、県は2009年度から狩猟期間を国の定めよりも段階的に拡大している。人口減少による里山環境の衰退や耕作放棄地の増加で年々、イノシシの生息エリアは広がっており、人為的な捕獲で被害を減らす。県自然環境課によると、イノシシによる農業被害はここ15年ほどで急増。被害額は07年に初めて1000万円を超え、14年は前年比2倍の約9150万円と過去最悪となった。里山はイノシシの生息地と人里との“緩衝エリア”の役割を果たしてきたが、近年は人口減で人の手が入らなくなり、イノシシが入り込むようになった。事態を改善しようと、県はハンターによる捕獲に力を入れている。狩猟期間は通常、国の定めで11月15日〜翌年2月15日の3カ月間。自治体の判断で延長可能なため、石川では09年度から終了日を3月末まで延ばし、12年度からは開始日を11月1日に前倒しした。担い手確保も課題だ。狩猟免許はわなやライフル銃など捕獲道具によって4種類あり、県内の取得者数は今年3月末時点で延べ1093人。ここ数年はほぼ横ばいで、取得者の高齢化が進む。県は試験の回数を、従来の年3回から今年度は4回に増やし、取得しやすい環境を整えている。10月には初心者を対象にした捕獲マニュアルも作り、県自然環境課のホームページからダウンロードできるようにした。同課の担当者は「深刻化する被害を減らすため、捕獲の担い手を確保し、地道に取り組むしかない」と話す。
(ハクビシンやキョン、捕獲助成対象に:千葉)
千葉県は有害鳥獣対策を強化した。市町村が実施する捕獲事業の助成対象にハクビシンなど3種追加したほか、わな猟の免許所持者に技術向上を目的とした研修を実施する。有害鳥獣による農作物の被害金額は高止まりしていることから、県は生息数の減少と同時に、有害鳥獣の生態調査にも力を入れる。県は市町村が実施する有害鳥獣の捕獲に助成しているが、助成対象にキョン、ハクビシン、アライグマの3種を新たに加えた。
(アライグマ九州席巻、10年で捕獲80倍)
農作物を荒らすことなどから、国の「特定外来生物」に指定されているアライグマの捕獲数が、九州で急増していることが分かった。毎日新聞が各県に取材したところ、2004年度は計30頭だったが昨年度は2400頭を突破した。九州北部に限られていた範囲も拡大しており、13年度は熊本、昨年度は鹿児島、先月は宮崎でそれぞれ捕獲され、初めて九州全県で確認された。専門家は「九州全域で定着する瀬戸際だ」と警鐘を鳴らしている。各県への取材によると、九州で初めてアライグマが捕獲されたのは長崎県。1997年、佐世保市と東彼杵(そのぎ)町で各1頭が捕獲された。正確な記録があるのは特定外来生物に指定される前年度の04年度以降で、04年度の捕獲数は長崎県29頭、福岡県1頭。その後、アライグマによる農作物被害が増え、13年度以降は2000頭を超えた。九州で捕獲数が最も多いのは長崎県。佐世保市が突出しており、昨年度は県全体の5割を超える639頭が捕獲された。佐世保市によると、最も深刻なのは生活環境被害で、民家の屋根裏にすみ着き、ふんや尿が天井から染み出したり、夜間に騒音を発したりするなどの相談がある。長崎県によると、アライグマによる農業被害は昨年度までの4年間で約640万円。佐世保市ではハウス栽培のミカン、イチゴなどが被害に遭っている。市は地元猟友会に捕獲を委託しているが、アライグマは繁殖力が強く年3〜6頭出産するため、同県の担当者は「確実に増えている」としている。鹿児島県では今年1月、初めて捕獲された。姶良(あいら)市の山中で、イノシシ用のわなにかかっているのを地元猟友会の70代男性が発見。7月にも霧島市で1頭捕獲された。県の担当者は「群れではなく単独で生息していた可能性が高い」。宮崎県でも先月11日、日之影町でイノシシ用のワナにかかっているのが見つかった。埼玉県農業技術研究センター・鳥獣害防除研究チームの古谷益朗(ふるや・ますお)担当部長は「温暖な九州で生息地を広げている可能性がある。畑や家屋に侵入させないようにしなければ、被害が確実に増えていく」と話す。狂犬病などの感染源になる可能性もあり、佐世保市の担当者は「見つけても手を触れないように」と呼びかける。関門海峡を隔てた山口県では10年5月、アライグマが初めて捕獲された。その後、年々捕獲例が増え昨年度は67頭。島根県に隣接する地域で増加していることから、山口県の担当者は「生息域が島根側から拡大している」と分析する。農作物の被害もあり山口県は2月、防除計画を策定。猟師らでつくる「有害鳥獣捕獲隊」が、わなを設置している。
(諏訪湖の銃猟禁止を継続:長野)
県は30日、今月末で10年間の設定期間が切れる諏訪湖の銃猟禁止区域指定について、11月1日以降も継続すると発表した。指定期間は2020年10月31日までの5年間に短縮する。関係団体への意見照会を経て人身・財産の危険防止のために継続(再指定)が必要と判断したが、魚食性の渡り鳥が増えて漁業被害が深刻化しているとの声を踏まえ「状況変化に即座に対応できるよう期間を短くした」としている。意見を求めたのは諏訪、岡谷、下諏訪の湖周3市町や猟友会、農協、漁協、野鳥の会など18団体。銃猟禁止の継続には15団体が賛成し、指定期間を5年に短縮することには16団体が同意したという。県諏訪地方事務所の浅井秋彦所長は「湖周には相当な密度で住宅があり、湖畔も大勢が利用する。住民生活や観光客の安全を考えると継続すべきと判断した」と説明。指定期間の見直しには「社会情勢の変化にすぐに対応できるようにした」とし、「銃猟解禁という手段とは別の方法で鳥獣対策はしていかないといけない」と話した。県の判断を受け、継続に反対していた諏訪湖漁協の藤森貫治組合長は「継続を求める声が多く致し方ないが、5年にしたことは評価できる」とした。その上で「(潜水性カモの)カワアイサによってワカサギなどに甚大な被害が出ている。県が中心となって被害を食い止める施策を実施してほしい」と注文した。一方、水鳥の保護や危険防止の観点から、継続の必要性を強く訴えてきた日本野鳥の会諏訪。林正敏会長は、指定期間の短縮には同意しなかったと明かす。カモ類の飛来数は周期的に増減を繰り返すとし「カワアイサも大きな増減のうねりの中で、いまは多い時期だと思う。5年という短い期間ではその種が増えているか、減っているかという傾向はつかめない」とする。諏訪湖の銃猟禁止は1995年11月から始まり、2005年11月に期間更新した。毎年1、6、10月に湖と河川でカモ類を数え、銃禁に伴う個体数変化を調べている。
(キジ166羽を放鳥:長野)
飯伊連合猟友会(塩澤久一会長)は30日、鳥類の保護・増殖と狩猟鳥類の確保のため、日本キジ(90日令)166羽(昨年220羽)を放鳥した。11月15日に狩猟解禁となる。キジは、狩猟環境整備支援事業(県補助事業)により上田市のキジ養殖業者から飯田合同庁舎の駐車場に搬入、到着。引き取りにきた飯伊8ブロック責任者が、それぞれの割当羽数に分けられ箱に入ったキジをそれぞれの地域に持ち帰り、待ち受けた支部役員らと一斉に放鳥した。大鹿、喬木、豊丘の竜東ブロック喬木支部では、役員4人が同村小川上平のもろはら公園で8羽を放鳥した。狩猟の対象となるオス4羽には目印として足環が付けられている。体長は約70センチ、重量はオスが約1キロ、メスは約700グラムという。塩澤会長は「キジは人家近くに生息し、地面で生活したり営巣しているので、天敵のキツネやタヌキ、野良猫などにやられやすい。狩猟鳥類の保護と増殖のため放鳥したキジが無事に育つことを願っている」と語った。事務局(県下伊那地方事務所林務課内)によると、狩猟したオスの足環を事務局へ提出すると大日本猟友会から金バッジが記念品として贈られるが、昨年は2個にとどまった。
(キジ20羽放鳥「元気に育って」:三重)
生き物や自然を大切にする意識を養おうと、名張市立比奈知小(同市下比奈知)の5、6年生13人が28日、近くの東山公園でキジ20羽を放った。同校が昨年統合した旧滝之原小で20年以上続けられてきた活動を引き継いだ。市猟友会の協力で岐阜県山県市で人工飼育された生後120日の雄と雌各10羽を放鳥。児童らは県鳥獣保護員の朝倉啓介さん(78)から、主に地上で暮らすことや子育ては雌だけが行うことなどキジの生態について聞き、大空へ羽ばたく姿に「元気に育って」と声を掛けた。5年生の白井秀和さん(11)は「思ったより体が温かった。キジが暮らせる森を守りたい」と話した。この日は市立薦原小(同市薦生)でもキジの放鳥があった。
(シカ、遠賀川泳いで餌探し?:福岡)
直方市の中心部で、JR直方駅に近い日の出橋下流の遠賀川河川敷にシカが現れた。同市神正町の鞍手高1年吉本祐輔さん(16)が見つけ、遠賀川を泳いで渡るシカを撮影した。吉本さんによると、学校が代休だった19日午後5時ごろ、日の出橋から150メートルほど離れた右岸(東側)の河川敷で魚釣りをしていると、近くで「ガサガサ」という音がし、振り向くとシカがいたという。吉本さんが足を踏み鳴らすと、驚いて対岸に向かって泳ぎ去ったという。付近では2013年9月、日の出橋の上流約400メートルの駐車場で雄のシカの死骸が見つかっている。市農業振興課は「市街地近くで見つかるのは、かなり珍しい」と話す。筑豊博物研究会の久保山雄二さんは「餌不足で福智山麓から出てきたのではないか」とみている。
(鳥獣害アドバイザー養成:大分)
県はイノシシやシカ、サルなどの有害鳥獣から農林水産物を守るため、知識や技術を地元に広める「県鳥獣害対策アドバイザー」の養成に力を入れている。27日に佐伯市弥生の市弥生文化会館などで開かれた養成研修会には、近隣自治体の担当職員や農家ら約60人が参加。銃器やわなを使った捕獲方法について学んだ。アドバイザーは、有害鳥獣の習性やわなの仕掛け方など専門的なスキルを習得した人。地域で普及してもらい、有害鳥獣による食害を効率的に減らすのが目的で、県は2008年度から認定制度を導入して研修会を開いている。研修会は「防護資材設置」「集落点検」「捕獲」の各テーマごとに行われ、昨年度までに計44回実施。集落の代表者や自治体の職員、猟友会のメンバーらが受講し、計925人が認定を受けている。この日の研修テーマは「捕獲」で、一般財団法人・自然環境研究センター(東京)上席研究員の青木豊さんが有害鳥獣の習性を見極めた捕獲方法を紹介。その後、近くのスポーツ公園に移動し、県猟友会佐伯支部の矢野長保さんが餌でおびきよせて捕まえる「箱わな」や、脚を針金で縛る「くくりわな」について手ほどきした。参加した佐伯市農林課の吉良元夫課長補佐は「今後は農家や住民に対して被害に遭わないようにするための方策をアドバイスしていきたい」と話していた。
(若者に狩猟の魅力PR:岡山)
イノシシやシカなどによる農作物の被害が深刻化する中、若い世代の狩猟者を増やそうと、岡山県と県猟友会は31日、狩猟の魅力を伝えるフォーラムを岡山市北区の岡山大で開いた。大学内での開催は初めて。学生を中心に約250人が訪れ、女性の姿も目立った。
(鹿肉バーガーを発売:北海道)
イトーヨーカドー釧路店(三浦健一店長)は28日から、白糠産のエゾシカ肉を使った「鹿肉バーガー」(税込み1個199円)を同店で発売する。同店はこれまでもサバやキクイモ、サンマなど地場産食材を使った新商品を開発。今回もその一環で「農林業被害や交通事故の原因となっているシカを食べて減らすことができないか」(三浦店長)と今年3月から試行錯誤を繰り返してきた。鹿肉バーガーは、白糠町庶路の馬木葉から原料の肉を仕入れる。脂身の少ない肩の部位をジンギスカン風に味付けし、キャベツとレタス、マヨネーズで仕上げた。目標は1日30食で、定期的にシカ肉を食べてもらうきっかけをつくるために採算度外視の価格設定にした。三浦店長は「シカ肉消費の一助となれば」と話している。
(イノシシ、農作物被害減らし有効活用:大分)
大分市のジビエ(狩猟肉)専門卸会社が、イノシシを解体処理し、全国のレストランなどに売り出す官民連携のプロジェクトを長崎県の島原半島で始動させた。農作物被害を減らし、雇用創出や有害鳥獣の有効活用にもつながるという。長崎県島原市は「島原にはジビエの食文化がなかった。イノシシ肉を新たな地域資源にしたい」と期待を込める。処理施設「ももんじファクトリー」を初の自社工場として9月から操業したのは、大分市の椿説屋(ちんぜいや)(河野広介社長)。島原市によると、昨年度のイノシシによる農作物の被害は市内で約2500万円、雲仙市と南島原市を含めた半島3市では計約5000万円に上る。しかし島原半島ではイノシシ肉を食べる習慣がなく、捕獲したイノシシ肉のほとんどは廃棄されていた。このため島原市は、九州の狩猟関係者と提携を模索。業務用の卸業者を介してイノシシ肉などジビエ販売を全国展開している椿説屋を誘致した。同社は当初、島原各地のハンターらを保冷車で回り、イノシシ肉を引き取ろうと計画していた。ところが「ハンターらが自ら工場へ持ち込んでくれる場合が多く、量も事前の予想より多い」と“うれしい悲鳴”だ。原価が安いうえ、自社工場のため安定的な生産が見込めるという。工場は12月から本格稼働させる予定で「ミンチやスライスなど、幅広いニーズに応えられるようにしたい」と力を込める。取れる肉の量が少なく、これまで敬遠してきた20キロ以下の子イノシシも解体処理し、高級食材としての出荷も検討するという。島原市の担当者も地元の業者らの「変化」を指摘する。「椿説屋は『ジビエによって都会のお金を疲弊する地域に回したい』という理想を掲げ、地元への刺激になっている。今後は地元の加工業者と連携し、『しまばらブランド』となるような新商品を開発してもらえたら」と話す。
(シシ肉で、プロが家庭向けに調理講座:石川)
イノシシ肉などを使ったジビエ料理を普及させようと、プロの料理人による調理講座が27日、金沢市の「ANAクラウンプラザホテル金沢」で開かれた。同ホテル総料理長の川上清さんら3人のシェフが講師を務め、家庭でも手軽にできるジビエ料理のレシピを伝授した。ジビエは狩猟で得られた野生鳥獣の肉。農作物の鳥獣被害に悩まされている自治体が近年、食材としての価値に着目している。捕獲後に食材として利用することで、被害低減と有効利用の「一石二鳥」に期待が集まる。県も昨年7月、官民共同の「いしかわジビエ利用促進研究会」を設け、具体策を検討している。この日の講座は県が主催し、料理研究家や主婦ら約40人が参加した。川上さんはイノシシ肉を使った中華料理のホイコーローなどを披露。参加者は配布されたレシピを見ながら作り方を間近で学んだ後、出来上がった料理に舌鼓を打っていた。参加した金沢市の公務員、井池郁子さん(28)は「柔らかくておいしかった。他の人に食べてほしい」と話した。
(巡査部長、部下に拳銃向ける:大阪)
大阪府警は30日、高槻署地域課に勤務する20代後半の男性巡査部長が、交番で勤務中に部下の20代の男性巡査に対し、拳銃の銃口を向けるなどの不適切な行為をしたと明らかにした。府警は関係者から事情を聴いており、処分を検討している。府警監察室によると、巡査部長は今年7~8月、交番の休憩室内で、持っていた拳銃の銃口を男性巡査に数秒間向けた。その場にいた同僚数人が様子を目撃しており、巡査部長は現在、交番勤務を外れている。この巡査は9月末にも別の男性巡査部長から「髪を切れ」と指示され、勤務中に理髪店に行って丸刈りにするなどしていた。府警は巡査へのパワハラ行為があった可能性もあるとみている。
(エスキモーになった日本人、最後の猟に同行)
北極で43年、犬ぞり猟師として生きてきた大島育雄さん(68)。「この春が最後の猟になるだろう」。そんな連絡が届いた。4月、朝日新聞記者がカメラを抱えて北極へ飛んだ。4カ月ぶりに顔を見せた太陽が、水平線近くをゆっくり動く。純白の氷に覆われた海がきらめく。北緯約78度、「地球最北の村」のシオラパルク(グリーンランド)。犬ぞり猟で遠出するには一番いい季節だ。荷物や人を載せ約300キロにもなるそりを引き、犬たちが勢いよく走り出した。大島さんは、ひょいと横から飛び乗った。ガチガチの氷上ではねるそりにしがみつく。がくっとそりが止まったと思えば、クレバスが口を開けていた。「犬が落ちた!」。3頭が宙づりに。引き上げてホッとしたのもつかの間、そりが下りで暴走し横転した。翌午前1時、大島さんはやっと犬たちを止めた。「氷床の上で吹雪に遭うと動けなくなる。ここまで来れば大丈夫」。出発から17時間がたっていた。2日目、毛むくじゃらの黒いものが現れた。ジャコウウシだ。大島さんはそりを止め、氷に寝そべり銃の引き金を引く。大きな体がのけぞり倒れる。「スノーモービルは壊れたらおしまい。犬ぞりは『燃料』も現地調達できるからいい」驚異的な銃の腕を見せつけられたのは4日目だ。海氷で白い点が動く。双眼鏡をのぞいた大島さんは「シロクマだ!」と銃を手にした。距離は500メートル近い。望遠レンズで撮影を始めると、横でパンと銃声が1発。次の瞬間、巨体が崩れ落ちた。大島さんは「遠いから1メートル上を狙ったんだ」と照れ笑いした。大島さんは1972年、シオラパルクへ来て、冒険家・植村直己さんと一緒に過ごした。日本人で初めて犬ぞりで北極点到達。その栄光より、自然とともに生きる生活に魅せられた。現地の女性と結婚、子ども5人を育てあげ、孫は13人になった。大島さんは「エスキモーになった日本人」として日本のテレビ番組に何度もとりあげられた。でも今は、取材お断り。理由は「ああしてこうして、に付き合えない」から。おまけに意図しない「温暖化ストーリー」に都合良く収められた苦い経験もあったらしい。認可された専業猟師しか捕れなくなったシロクマ。広大な北西地域で年6頭まで、猟師1人が数年に1頭くらいだ。動物保護を求める国際社会の声に押された結果だが、加えて「温暖化でシロクマが絶滅の危機」という声も大きくなってきた。しかし、大島さんは疑問だ。野生の生息数を調べられるのは1年のうちでも一時期、地域も一部に限られる。「それで、世界中どこも絶滅危機と騒ぐのは変だ」確かに温暖化で犬ぞり猟は厳しさを増している。海氷が張る期間が短くなり雪は減ったことで、犬ぞりで走り回れる期間もエリアも狭まった。だが、それ以上に響くのが社会の変化だ。犬ぞりで走り着いた海岸に住居跡があった。でも、もう誰もいない。「貨幣経済が来て自給自足の生活が壊れてしまった」と大島さん。電気や電話が来れば現金がいる。仕事を求めて町へ人は流れ、集落は消えた。シオラパルクでも、大島さん以外の猟師は観光客を犬ぞりで案内したり、オヒョウを釣ったりして稼いでいた。グリーンランド全体の猟師はこの10年で半減し、昨年は5831人。うち猟で生計をたてる専業猟師は2059人になった。伝統の防寒服や猟具を作れる人も減り、大島さんの元へはグリーンランド全土から犬ぞり用ムチや衣類を作ってと注文が絶えない。毛皮の処理を教えに遠方まで出向く。今や大島さんは北極の伝統の希少な継承者だ。北極の民は弱肉強食の輪の中で、自然と共生しながら生きてきた。「いい時代に生きた」という大島さんの言葉が突き刺さった。
(本物のわなを作成できてジビエ料理も食べられる「わなフェスティバル」:大阪)
「ハンターを目指して狩猟免許を取得したものの、その後どうしていいかわからない!」という人などに正しいわな猟の知識・スキルを伝授する「わなフェスティバル」が2015年10月27日(火)に大阪猟友会の主催で行われました。実際にわな猟に使えるわな作り体験、獣の解体体験、シカ・イノシシのジビエ料理、クレー射撃の模範射撃など、さまざまな狩猟体験ができた。

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