<射撃ニュース1月>

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(市街地に出没の白ザル捕獲へ:山形)
米沢市によると白ザルは先月27日以降、市街地に連日出没し今月27日までに46件の目撃情報が寄せられている。市は28日、担当者らが対策を協議し農作物などに被害が出ないようできるだけ早く山へ帰すべきとの方針を決めた。そして白ザルを傷つけないよう網や麻酔銃などは使用せず、地元の猟友会などと協力して近く捕獲用のおりを設置するという。市農林課の佐藤明彦課長補佐は「市の天然記念物の白ザルということで動物の愛護の観点からも、動物を傷つけないように保護するために一番最善の方策として捕獲用のおりの設置に至った」と話した。農林課によると目撃された白ザルはいずれも5歳の雌ザル「チッチ」とみられ、今月20日ごろに一度、小野川町周辺の元の群れに戻っていたが、再び市街地に降りてきたという。
(伐採音でクマ覚醒か?標茶の事故受け注意喚起:北海道)
釧路管内標茶町の山林で26日、林業作業中に死亡した男性はヒグマに襲われた可能性が高く、専門家は「積雪期でもクマに遭遇する危険性がある」として林業作業などで入山する際は用心は欠かせないと警鐘を鳴らす。巣穴で冬眠する冬期間にクマが人に危害を加えるケースはまれだが、過去にも同様の被害があったほか、近年は「冬眠しないクマ」の存在を指摘する声もある。死亡した男性は、弟子屈署の調べで、釧路市芦野1、会社員村上豊さん(64)と分かった。同署によると、村上さんは26日、同町塘路原野の山林で同僚5人と枝打ち作業をしていた。クマが突然出没し、同僚は逃げて無事だったが、その後、村上さんが倒れているのが見つかった。村上さんの頭部にはクマに襲われたとみられる痕があり、付近でクマの巣穴が見つかった。道によると、クマに襲われて死亡、負傷した人は1962年度以降、村上さんを除き計136人。多くが山菜採りやキノコ狩りで人が山に入る春や秋に起きているが、通常はヒグマが冬眠するとされる1~3月中旬にも3人が負傷している。いずれも今回の事故と同じ、林業作業中だった。ヒグマの生態に詳しい北大大学院獣医学研究科の坪田敏男教授は「人を怖がるクマが簡単に巣穴から出てくるとは考えられない。だが、伐採などの音や振動によって、(覚醒して)出てくる可能性はある。巣穴が近くにあるかもしれないという心構えの下、クマ撃退スプレーなどは持っておく必要がある」と話す。
(エゾシカ肉消費増加、高まる需要に追いつかず:北海道)
農林業に大きな被害を与えているエゾシカ対策として、道内で力が入れられている肉の利用が伸びている。食肉としての処理量は10年間で約3倍に増加。道内でエゾシカ料理を出す飲食店も4年間で10倍に増えた。一方で、野生動物が相手のため供給が安定せず、高まる需要に追いついていないなどの課題もある。札幌の観光名所、時計台そばのビル地下1階にあるイタリア料理店「イルピーノ」。5年ほど前から、エゾシカ肉を使ったミートソースのパスタやカツレツ、ステーキを提供している。パスタを注文した札幌市北区の会社員、関口美穂さん(27)は「初めて食べたけど、臭みがなくておいしい」。一緒に来店した江別市の会社員、雄谷(おおや)友香さん(28)も「くどくなくて、どんどん食べられる」と好評だった。オーナーシェフの川端美枝さん(47)は「道外から食べに来る観光客も少なくない」と話す。エゾシカは本州のシカよりも体が約2倍大きく、あらゆる植物を食べるのが特徴で、北海道のみに生息する。繁殖力が強く、2000年度の32万頭から、10年度には65万頭に倍増。それに伴い農林業の被害額も、00年に36億円だったのが10年には59億円に増えた。道は10年度から5年間を「緊急対策期間」として、狩猟期間を2カ月延長。捕獲頭数は年間約4万頭増えて14万頭前後になり、生息数は13年度には56万頭に減った。捕獲頭数の増加に合わせ、食肉としての処理量も右肩上がりとなっている。10年度の30万キロから12年度には48万キロに増加。エゾシカ肉料理を提供する飲食店の数も、10年の20軒が昨年には10倍の200軒になった。エゾシカ肉は牛肉や豚肉に比べ栄養価が高く、特に鉄分は赤身肉でも牛のレバーより多く含んでいる。処理技術の向上で以前のような臭みがなくなり、人気が高まっている。道はエゾシカ肉を貴重な天然資源として、消費拡大を目指す。昨年11月にはAIRDO(エア・ドゥ)でエゾシカ肉を使った機内食を提供したほか、東京で試食会を開き、今月には札幌市でエゾシカ肉料理のコンクールを開いた。さっぽろ雪まつり期間中の2月5〜11日にはコンクールに参加した▽札幌グランドホテル▽札幌パークホテル▽札幌エクセルホテル東急▽夕張鹿鳴館▽ロワジールホテル旭川−−でエゾシカ料理を楽しめるという。
(冬も眠らないクマに要注意:新潟)
クマの冬眠時期にもかかわらず、上越地域で目撃情報が相次いでいる。26日にも上越市板倉区光ケ原の山中で目撃された。昨年12月以降で少なくとも3件目。専門家は「昨秋はドングリなどが凶作で、クマが冬眠せず餌を探している」として、スキーなどで山林に近づかないように注意を呼び掛けている。上越市によると、同所で26日午後3時ごろ、スノーモービルを運転中の男性が体長1メートル50センチほどのクマを見つけ、区総合事務所に通報した。クマは林に逃げた。昨年12月6日には、上越市岩木で木に登っているクマ1頭が目撃された。1月25日には糸魚川市青海で子グマ1頭が民家の屋根に上り、地元の猟友会に射殺された。いずれもけが人はいなかった。日本ほ乳類学会員の野紫木(やしき)洋さん(81)=糸魚川市=によると、例年本県ではクマは12月上旬から3月上旬くらいまでは山中で冬眠しているという。上越市環境保全課によると、2013年度までの過去5年間、市内で冬期間(12月~2月)のクマの目撃情報はなかった。野紫木さんは「昨年はクマの餌となるドングリやブナが凶作で、多くのクマが腹をすかせている。暖かい日は活動することが多いので注意してほしい」と話した。
(ツキノワグマ目撃601件増:新潟)
県内の2014年度のツキノワグマの出没・目撃報告件数が12月末時点で前年度比601件増の903件に上ることが28日、県野生鳥獣保護管理対策検討会で報告された。県は検討会でツキノワグマなどの県保護管理計画を変更し、捕獲を強化する方針を明らかにした。県によると、14年12月末現在のツキノワグマの人身被害は13年度のゼロから、7件7人に増えた。捕獲頭数は13年度より107頭増えて201頭だった。冬眠期間に入っているため、目撃や被害件数は3月末まで大きく変わらない見込み。目撃や被害が多発している要因について、県環境企画課は「クマの餌になるブナの実が不作で、餌を求めて里山まで下りてきたのではないか」とみている。検討会では、鳥獣害対策の専門家や市町職員ら26人が被害防止策や現状について議論した。5月に施行する改正鳥獣保護法では、現行の「保護管理計画」を、個体数を増加させる「保護計画」と、適正な個体数に減少させる「管理計画」に分けることになった。本県では被害が多く発生しているツキノワグマやイノシシ、ニホンザルについて、捕獲を効果的に行う「管理計画」に変更する。ツキノワグマの管理計画では、13年度の生息状況調査などを踏まえ生息頭数を1082頭から、1316頭に変更。年間捕獲上限を28頭増の156頭とし、捕獲許可の期間を延長する。出席者からは「ツキノワグマの生息域は人間の生活圏内まできている。行政が撃退スプレーの購入補助をするなど、遭遇することを前提にした対策を考えるべきだ」との声が上がった。
(改造銃14丁所持容疑、モデルガン収集家を逮捕:徳島)
モデルガンなどを加工した改造拳銃を14丁所持していたとして、徳島県警と警視庁は27日、同県鳴門市撫養町黒崎、無職森田潤一郎容疑者(50)を銃刀法違反(不法所持)の疑いで逮捕したと発表した。「自分で加工した」と容疑を認めているという。県警組織犯罪対策課によると、森田容疑者は昨年12月14日、弾が発射できるように銃身を加工した回転弾倉式の改造拳銃14丁を自宅で所持していた疑い。県警は自宅から模造拳銃58丁や複数のモデルガンも押収。実弾は見つかっておらず、使用したり、販売したりした形跡はないという。森田容疑者は中学生の頃に漫画で拳銃に興味を持ち、モデルガンを集め始めたといい、「自分で見て楽しむため」と供述しているという。
(拳銃所持の元警官に懲役6年実刑判決:京都)
京都府城陽市のレンタル倉庫で拳銃3丁を無許可で所持したなどとして、銃刀法違反などの罪に問われた元京都府警銃器対策課次席、早崎文夫被告(66)の判決公判が28日、京都地裁で開かれ、後藤真知子裁判長は「悪質な犯行」として懲役6年(求刑懲役8年)を言い渡した。判決理由で後藤裁判長は、早崎被告が趣味や研究目的で銃や刀を収集していたとし、「規範意識は鈍磨しており、刑事責任は重い」と指摘した。判決によると、早崎被告は平成25年、奈良市の古美術商の男(66)=銃刀法違反罪で有罪確定=から拳銃1丁を50万円で購入し、昨年には城陽市内のレンタル倉庫で拳銃3丁などを所持した。
(サルの生態、専門家招研修会:栃木)
野生ニホンザルによる農作物被害対策を学んでもらおうと、市有害鳥獣被害対策協議会は31日午後1時半から、道の駅どまんなかたぬまで専門家を招いた研修会を行う。市北部ではサル出没が常態化しており、農業従事者以外にも鳴き声による騒音や屋根に乗られるなどの生活環境被害が出ている。狩猟者の減少で捕獲頭数も落ち込む中、悩める住民たちに正しい知識や対策法を習得してもらいたい考えだ。研修会の講師は、主に山形県で野生動物の調査などを行う「雪国野生動物研究会」の江成はるかさん(33)。岩手大で農学の博士号を取得し、2011~13年度に宇都宮大農学部付属里山科学センターに研究員として在籍。人材育成などに携わり、研修で下秋山地区を度々訪れていたという。研修会では、群れの構造や行動範囲なども含めたサルの生態に加え、一般的な被害対策のメリット、デメリットについて解説する。
(「狩りガール」、山間部で狩猟体験:徳島)
徳島・上勝町の山林で1月25日、徳島大学(徳島市新蔵町)に通う女学生が結成した「狩りガール」が狩猟体験を行った。同大学総合科学部社会創生学科地域創生コースを受け持つ内藤准教授研究室(生態人類学)のもと、昨年5月に発足した同グループ。簡易式の罠などで実習を行ってきたが、猟期に入った事を受け、この日同町の山に入り、地元の猟師からわなの設置や駆除について実施研修を受けた。今回は在来農業の保全に影響を与える「シカ、イノシシ、カラス」などの捕獲、駆除について学び、実際に仕掛けてあるわなを作動させ、わなを仕掛ける場所の確認などを行った。地元猟師の星場さんは「若い人たちが興味を持ってくれる事は非常にうれしい。獣害被害のある場所を全て見るのは大変で、若い力が加わる事を期待している」と狩猟体験を歓迎した。参加した女学生は「もっと長時間の体験もしてみたい。短期間でも現地で生活しながら狩猟体験をする方法も考えていきたい」と意欲を見せる。同グループ代表を務める生田さんは「県内の各地を回り、それぞれの場所での狩猟の違いなども体験してみたい。在来農業の保全に自分たちができる事を見つけていきたい」と意気込む。
(黄金色のイノシシ捕獲:和歌山)
和歌山県田辺市上秋津の農業、玉井芳宏さん(59)が27日、毛色が黄金色のイノシシをくくりわなで捕獲した。玉井さんは「こんな毛色は初めて」と驚いている。このイノシシは体長約110センチ、重さ約50キロ。くくりわなは玉井さんの梅畑に2週間ほど前から仕掛けていた。27日朝見回っていて見つけた。全体的に毛色が白っぽい褐色で、光が当たると黄金色に見える。玉井さんらは十数年前から農地を守るため、農家でグループをつくり、くくりわなでイノシシを捕獲している。毎年10匹前後捕獲するが、これほど毛色の薄いのは初めて見たという。
(私は猟師、命を食べる大切さ伝える:福岡)
スーパーに並ぶパック詰めの精肉、居酒屋で食べる焼き鳥。普段口にする食肉はどうやって「肉」になっているのか。29歳の女性が自ら猟師となり、「命を食べる」大切さを伝えている。玄界灘に面した福岡県糸島市。午前7時、新米猟師の畠山千春さんが山に入り、仕掛けたわなを見て回る。動物がかかっていれば、一対一でやりあわなければならない。気持ちを集中し、五感を研ぎ澄ます。自分の身長ほどのイノシシをとらえたこともある。仲間とさばき、食べる。自ら解体した肉は少量で満たされるといい、「肉をあまり食べなくなった」と笑う。解体後の皮のなめしにも挑戦している。命に向き合うきっかけは、2011年の東日本大震災だ。横浜市の映画配給会社で働いていた。東京電力福島第一原発の事故で、計画停電が始まった。夜が暗くなり、電気が福島から来ていたと初めて知った。近くの食料品店では商品が品薄になった。食べ物も電気も、見えない大きなものに頼っている不安定さを実感した。生きものが口に入るまでの過程を知りたい。いざという時に自力で食べる技術を身につけたい――。この年の10月、数人の仲間と養鶏農家から購入した鶏を初めて絞めた。
(カモ類生息数調査、前年の2倍:長野)
県諏訪地方事務所は27日、諏訪湖のカモ類生息数調査を実施した。水鳥が集中する諏訪湖周辺は合計3164羽で、全面結氷が影響して数が少なかった前年同期(1797羽)の2倍近い数を確認した。調査は年3回実施。1月は環境省の呼びかけによる全国一斉のガンカモ類調査に合わせて当初は16日実施予定だったが、降雪で延期していた。県と諏訪市職員、県鳥獣保護員13人が4班に分かれ、諏訪湖と湖に流入する11河川、天竜川で調査した。同事務所によると、湖面が穏やかで波がなく見通しも利いたことで、正確に数えられたという。種類別ではワカサギの食害が指摘されているカワアイサ1426羽、カルガモ353羽などで、コハクチョウも2カ所で73羽確認した。
(ジビエの“味力”提供します:岐阜)
ジビエ(野生鳥獣肉)に親しんでもらおうと、県とぎふジビエ推進ネットワークは2月1日から1カ月間、「ぎふジビエフェア」を開催する。県内の10飲食店でシカ肉などを使ったメニューを提供してもらう。野生のイノシシやシカを衛生的に解体処理するため、県が昨年度策定した「ぎふジビエ衛生ガイドライン」に基づいた獣肉「ぎふジビエ」を活用。フランス料理や日本料理などで提供する。各店舗で実施するアンケート回答者の中から10人に、シカ肉の加工品をプレゼントする。
(イノシシ使ったぼたん鍋:福井)
鍋いっぱいに“ボタンの花”が-。寒い冬はイノシシ肉を使ったぼたん鍋が旬。越前町下糸生の「魚竹別館ぼたん」では町内産の肉を中心に提供し、来店者が盛りつけを楽しみながら舌鼓を打つ。肉は肩ロースとモモ、背ロースの三種。若い雌の肉を使っているために臭みがなく、柔らかいのが特徴。すり下ろしたゆずをたっぷりと入れた特製みそでさっぱりとした味わいに仕立て、無農薬、無化学肥料の自家製野菜と一緒にいただく。ジビエ料理に関心が高まる中、狩猟が解禁される十一月から翌年四月までは予約客が増えるという。おかみの竹原智恵子さん(73)は「イノシシ肉はコラーゲンがたっぷりで美容効果がある。見た目や味、香りも楽しんで」と話す。
(カラス被害防止ツールを開発:東京)
凸版印刷と和田電業社は1月28日、タマムシの構造色と模様に着目したカラス被害防止ツール「たまむし~る」を開発。2月初旬よりサンプル出荷を開始する。カラス研究の第一人者である宇都宮大学農学部の杉田昭栄教授の協力のもと共同研究を行い、カラスが忌避する玉虫の構造色と模様をホログラム印刷している。表面には耐候性を考慮した保護加工が施され、シール構造なので鉄塔などにも直接貼り付けることが可能。電力会社、鉄道事業者、商業施設などへの導入を見込んでおり、サンプル価格は250mm角シールが1枚1080円、500mm角が1枚3240円。

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(クマに襲われ?男性死亡:北海道)
26日午後3時50分ごろ、釧路管内標茶町塘路原野の林道付近で、枝打ちをしていた林業作業員から「同僚の男性がクマに襲われたようだ」と弟子屈署に通報があった。地元の猟友会などが男性を現場から救出したが、搬送先の病院で死亡が確認された。頭部にクマに襲われたような痕があり、同署は身元の確認を急ぐとともに詳しい状況を調べている。弟子屈署などによると、男性は標茶町の土木系会社に所属する作業員とみられ、26日午前から同僚5人と共に山林に入っていた。午後2時半ごろ突然クマが出没。全員で現場を離れたが、その後男性がいないことが分かり、付近を探したところ倒れていたという。近くにクマのものとみられる巣穴があり、鳴き声も聞こえたことから、同僚は男性に近づけずに弟子屈署に通報。道猟友会標茶支部などが現場に向かい、午後5時半ごろ心肺停止状態の男性を救出、病院に搬送した。
(スノーモービルのシカ狩り男性、ダム転落し不明:福井)
24日午後1時35分頃、福井県大野市下秋生の山中で、スノーモービルに乗っていた同市内の60歳代の男性が、笹生川貯水池(通称・笹生川ダム)に転落。現場は雪深く、県警などがヘリで捜索したが、見つからなかった。大野署の発表では、男性はシカ狩りのために同日午前8時半頃から知人らと6人で入山。スノーモービルで貯水池近くの斜面を移動していたという。同署などは25日も早朝から捜索する。
(クマに襲われ、男性顎の骨折る重傷:岐阜)
20日午後3時10分ごろ、岐阜県高山市の城山公園付近の遊歩道を1人で散策していた同市西之一色町の無職の男性(65)がクマに襲われ、顎の骨を折るなどの重傷を負った。高山署などによると、遊歩道は林に囲まれ、クマが突然現れて男性の顔を前足でたたいた。約1時間後、地元猟友会が200メートルほど離れた山林でクマ1頭を発見し射殺した。男性を襲ったクマか断定できないため、同署や市が周辺の警戒を続けている。現場はJR高山駅から約1・5キロ離れ、森林浴などを楽しむ人が散歩コースとして利用している。
(鳥獣被害199億円、前年比13%減)
農水省は1月23日、平成25年度の野生鳥獣による農作物被害の全国被害状況をまとめた。被害金額は199億円で、前年度比31億円(13%)減、被害面積は7万9000haで同1万8000ha(19%)減、被害量は63万tで同6万8000t減だった。被害額の内訳では、約8割が獣害で、2割が鳥害。獣種別でトップはシカで、鳥獣害全体の38%にあたる75億5500万円だったが、前年に比べて6億5500万円減った。被害面積は48.3ha、被害量は538.5tだった。獣種別で2位以下は、イノシシ54億9100万円(28%)、カラス18億1100万円(9%)、サル13億1500万円(7%)、カモ4億8400万円(2%)となっている。獣種別で前年5位だったネズミは、被害額が6億円以上減り7000万円にとどまった。
(「民家の屋根に子グマ」と通報:新潟)
25日午前、新潟県糸魚川市青海北斗町の民家の屋根に子熊が上っていると糸魚川署に通報があり、移動した熊が近くの畑に入ったところを猟友会員が射殺した。けが人はいなかった。糸魚川署の発表によると、子熊は体長約50センチの雌。近くに母熊はいなかったという。
(シカ数十頭入り込む、防護柵内に3時間:福岡)
みやこ町犀川木井馬場で22日、数十頭のシカが畑に入り込み、防護柵の中で逃げ場所を失って2、3時間、右往左往する騒ぎがあった。村上征男さん(73)がたくさんのシカに気づいたのは午前7時ごろ。「30〜40頭はいたと思う。真っ黒い軍団が餌を探してうろうろしていた」。地元の上木井区は今月中旬、延長1・8キロにわたって獣害防止の金属柵を設置したばかり。シカはこの中に入り込み、出口がわからなくなったとみられる。約3時間後には全頭が脱出した。住民たちはこれまでノリ網などを張って自衛してきたが、シカがやすやすと飛び越えてしまうため、国と県の補助を得て高さ約2メートルの柵を設置した。シカは昔、田植え直後に出てくるだけだったが最近は通年、姿を現すという。県の統計によるとシカが農産物を食べたり木を傷つけたりする被害額は2013年度で約2・6億円。その5年前は1億円強だった。暖冬続きで幼獣が生き延びるようになり増加、人間のほうは減って、里山に下りるようになったとみられている。
(鳥インフル、養鶏場近くに渡り鳥飛来:佐賀)
農林水産省は23日、佐賀県の養鶏場で発生した高病原性鳥インフルエンザについて、感染ルート解明のために派遣した専門家チームの現地調査の概要を公表した。宮崎、山口、岡山各県の先行4例と同様、養鶏場近くに渡り鳥が飛来するため池があり、カモなどが生息していた。水辺が近くにある養鶏場は感染リスクが高い傾向が一層鮮明になった。調査は18日に実施。発生農場の各鶏舎にはロールカーテンなどで野鳥の侵入対策が施されていたが、建物が古く、壁には少なくとも10カ所程度、隙間(すきま)があり、大きいものは直径約5センチあった。農場主は鶏舎内でネズミを見たことがあると話しており、殺そ剤を置いて対策を取っていた。同省は「ウイルスに感染した渡り鳥のふんをネズミが鶏舎内に運んだ可能性はある」としている。
(人工島に出没するイノシシ、住民襲う被害続出も猟銃使用できずお手上げ:兵庫)
兵庫県西宮市の人工島「西宮浜」で今月、住民がイノシシに襲われる被害が相次いだ。イノシシは5キロ以上北の六甲山系から来たとされ、平成25年秋ごろから島内に住みついているとみられる。市は対策に乗り出しているが、島内は鳥獣保護法の規定で猟銃を使うことができず、わなを仕掛けて捕獲することしかできない。また、住民が餌やりを禁止する市条例の適用区域外にもあたり、抜本的な対策を打ち出せないでいる。担当者は「イノシシがここまで来ることは想定していなかった」と頭を抱えている。兵庫県警西宮署によると、今月17日午後9時40分ごろ、島内南側の「海辺の道公園」で、犬を散歩させていた近くの男性(73)と妻(64)がイノシシにかまれ、それぞれ右脚と左腕に軽傷を負った。さらには、翌18日午後9時ごろには、同公園内でジョギングをしていた近くの男性(24)がイノシシに襲われ、右太ももを切る軽傷を負った。西宮浜は平成4年に完成した埋め立ての人工島。約150ヘクタールの島内には高層マンションが立ち並び、工場やヨットハーバーもある。もちろん、元来はイノシシが生息するような場所ではないはずだった。ところが、25年10月にイノシシの目撃情報が市に寄せられた。市が兵庫県猟友会西宮支部とともに調べたところ、同島北側の茂みで体長約1メートルのイノシシ1頭を確認した。イノシシは同市北部の六甲山系に多く生息しており、ここから西宮浜まで流れてきたとみられる。市内を南北に流れる夙川沿いではたびたびイノシシの目撃情報があり、市の担当者は「夙川近くの橋を渡って西宮浜まで来たのではないか」と話す。一方、イノシシの生態に詳しい兵庫県森林動物センターの三木隆広・森林動物専門員は「イノシシが積極的に動いたとは考えにくい。川に落ちて流されたイノシシが、海を泳いで上陸したのではないか」と分析する。実際に、イノシシが海を泳ぐ姿は、全国各地で目撃されている。香川県の小豆島では、一時イノシシが絶滅したが、ここ数十年の間に再び生息が確認されるようになった。イノシシが海を泳いで渡ったとみられている。西宮市は、西宮浜でイノシシを確認した直後から“捕獲作戦”を始めた。25年11月、イノシシが住みついたとみられる同島北西部の茂みに、餌を仕掛けたおりを設置した。しかし、餌を抜き取られたり、入り口が閉じないようにするいたずらを受けて、おりの撤去を余儀なくされた。昨年11月には、金網で約10メートル四方の囲いを作って、中にイノシシを追い込むわなを設置。同年12月29日にようやくイノシシ1頭を閉じ込めることに成功した。ところが、イノシシが金網を突き破って逃げてしまい、結局は失敗に終わっている。市によると、昨年まではイノシシの行動範囲は同島北部に限られており、「人が近づいても危害を加えるようなことはなかった」(市の担当者)という。しかし、今年になって、行動範囲外とみられていた島南部で住民が襲われる事態が相次いだ。イノシシの行動範囲が拡大し、人を襲うようになったことについて、市の担当者は「イノシシが人に慣れたからではないか」と指摘する。イノシシが住みついている茂み付近では、通行人らが刻んだうどんを置く様子が目撃されているという。こうした餌付け行為で、イノシシの人に対する警戒心が薄れ、人を襲うようになったとみられている。人的被害が相次いだことで、市も本格的な対策に乗りだした。今月19日には、茂み近くの2カ所に、長さ30メートルと同70メートルの金網(高さ1メートル)を設置して茂みを封鎖。被害が出た公園には注意を促す紙を掲示した。だが、なかなか抜本的な対策が打ち出せないのが実情だ。島内は、鳥獣保護法の規定により猟銃の使用が禁止されており、たとえイノシシを発見しても仕留めることはできない。また、市いのしし餌やり禁止条例でイノシシに餌付け行為をした住民に対して文書で勧告できるが、西宮浜は同条例で定めた禁止区域の対象外にあたり、餌やりの現場を目撃したとしても勧告することはできない。結局、市ができることは、島内にわなを仕掛けてイノシシが捕まるのを待つだけ…。市は、条例の適用区域の拡大も検討しているが、条例改正には市議会の承認が必要なため即効性のある対策とはいえず、結局は住民らに注意を呼びかけるぐらいしかできていない。イノシシ対策について、三木専門員は「餌づけをしないことはもちろんだが、ゴミ出しのルールを守るなど、イノシシとのすみ分けを徹底することが重要」と指摘する。西宮市のように山が近い都市部では、住宅街に放置された家庭ゴミをイノシシがあさることで人に慣れてしまい、最終的に人を襲うようになるケースがあるという。ゴミを放置しないなどの対策を施すことで、イノシシを近づけない効果が期待できる。さらに、イノシシと遭遇した際の対策として、三木専門員は「興奮させないよう、行動を見ながらゆっくりと後ずさりして立ち去ることが肝要」と話している。
(皮剥ぎ対策、シカに効果:岐阜)
県森林研究所(美濃市曽代)は、ニホンジカがスギやヒノキの樹皮を剥ぐ「シカハギ」の被害を防ぐ対策を考案した。枝葉を根元に巻き付けるだけの簡単な方法で、間伐材を利用すれば費用もかからない。主任研究員の岡本卓也さん(36)は「効率よく被害を防ぐことができる」と活用を呼び掛けている。研究所によると、ニホンジカは樹皮を剥いで食べる。剥がされた部分が腐ったり、枯れたりして木材の価値が下がるため、林業関係者はテープやネットで樹皮を覆うなど防護策を講じてきたが、被害を防ぎ切れていない。新たな対策は、枝葉で樹木の根元付近を覆い、ビニールテープで固定する方法。枝葉は先を下にした状態で取り付ける。労働コストを抑えるためにも、間伐時に合わせて作業することを提案している。2012年8月から2年間、郡上市和良町の山林約140平方メートルで、ヒノキとスギ計約200本に試験的に導入したところ、それまで約60%で確認されていた被害がゼロになった。研究所は、研究成果をまとめた「シカハギ防止の手引き」をホームページに掲載している。枝葉を巻くことで被害を防止できる原因は分かっておらず、岡本さんは「県内各地で試してほしい。意見を参考にしながら継続して調査を行いたい」と話している。
(白神山地のニホンジカ、情報求めチラシ配布:青森)
ブナ林の食害を引き起こすニホンジカの世界遺産・白神山地への侵入を監視してきた環境省東北地方環境事務所などは本年度の調査で、シカとみられる動物1頭とシカ3頭の計4頭を周辺で確認した。同事務所はシカによる被害を説明したチラシを作成。地域住民に配って目撃情報の提供を呼び掛け、詳細な生息状況を調べる。昨年5~11月、青森、秋田両県にまたがる白神山地の世界遺産地域とその周辺地域に動物の体温に反応するセンサーカメラ計68台を設置し、監視した。同事務所によると、10月17日、秋田県八峰町八森の真瀬沢付近のカメラにシカの可能性が高い動物1頭が写っていた。同14~15日、東北森林管理局がブナ林の生態調査のため、青森県深浦町追良瀬の追良瀬川付近に設置したカメラにも計3頭のシカが撮影されていた。同事務所は、シカの生息区域を把握して適切な個体数に抑える必要があると判断。地域住民からの情報を集めるため、被害状況や生態を紹介するチラシを作った。シカは5~9月の夏毛の時期に白の斑点、尻の部分にハート形の白い模様がある特徴を写真で説明。岩手県では2012年度に、稲の食害で約3億円の被害があった実例なども明記した。部数は14万部で、22日に配布を始めた。青森県側では弘前市、鯵ケ沢町、深浦町、西目屋村、秋田県側では能代市、藤里町、八峰町の計約9万1600世帯に、各自治体を通じて配る。西目屋自然保護官事務所の藤井沙耶花自然保護官は「対策には住民の理解が必要。生態系への問題だけでなく生活被害もある。シカを身近に感じてもらい、情報を提供してほしい」と話した。
(クマ対策勉強会、出没した場合の対処法を共有:兵庫)
警察や自治体の職員が、人里にクマが出没した場合の対策を理解し、連携を深めるための勉強会が26日、宍粟署(兵庫県宍粟市山崎町今宿)であった。警察と自治体の担当者ら約50人が参加し、専門家とともに安全確保の方策を学んだ。本年度、県内ではドングリの凶作などから、クマの目撃情報が例年に比べ増加。宍粟市と佐用町では昨年4~12月に計101頭と、前年同時期の3倍近い目撃情報が寄せられた。勉強会では、ツキノワグマの生態や被害状況、人里や住宅街に出没した場合の対処法を共有するため、県森林動物研究センター(丹波市青垣町)の廣瀬泰徳専門員と田口彰副部長が講演。廣瀬専門員は捕獲時の動画を見せながら、「わなにかかったクマを放すときは非常に危険。近隣住民を近づけないように」と訴えた。田口副部長は「住民の安全を守るため、ハンターとの協力が必要となる可能性もある」とし、状況次第で対処法も変わることを説明した。参加者からは、山に返す「放獣」と「殺処分」の基準が分かりにくいとの声も。基準は生息数によって変化するといい、法令を踏まえた対応策が話し合われた。
(狩猟免許試験と講習会:長野)
野生鳥獣の捕獲を行うために必要な「狩猟免許試験」の講習会が2月14日、免許取得のための試験が21日、それぞれ上田市の上小森林センターで開催される。講習会では、「鳥獣の保護および狩猟に関する法令」「鳥獣の保護管理」「鳥獣の判別」「猟具の取り扱い」などを、上小地方事務所の職員が指導する。受講料は無料だが、2400円程度のテキスト代が必要。試験では、視力検査などの適性、模擬銃の使い方、法令などの知識を試す3種の試験を実施。受験手数料は免許1種類につき5千円。講習会と試験ともに開催時間は午前9時~午後5時で、申し込みの期限は今月30日。
(「ぎふジビエ」、有害鳥獣を「お宝」に:岐阜)
県内の野生鳥獣による被害は年々増え、2013年度の被害額は4億7095万円。その半数を超す2億8059万円はイノシシとシカによる被害で、イノシシは1万896頭、シカは9497頭が有害鳥獣などとして捕獲された。県は捕獲されたイノシシなど野生動物の肉(ジビエ)を資源として利活用する動きを進めるとともに、将来的には「ぎふジビエ」のブランド化を目指している。国は、11年に策定した鳥獣被害対策特別措置法に有害鳥獣として捕獲した獣を資源として有効利用することを盛り込んだ。それを受けて県は12年1月、鳥獣被害対策本部を設置し、▽鳥獣が寄りつきにくい環境を作る▽鳥獣の侵入・加害を防ぐ▽有害鳥獣の数を減らす−−という三つの対策を推進している。県によると、数を減らす対策では、捕獲された野生鳥獣の一部は狩猟者自身が自家消費する以外、大半が廃棄処分されている。野生鳥獣は、と畜場で公的検査を受けることなく流通しており、人獣共通感染症や食中毒などの衛生上のリスクがあるとして、県は13年度、野生のイノシシやシカをより安全に衛生的に解体処理して供給するための指針「ぎふジビエ衛生ガイドライン」を策定。昨年12月には「ぎふジビエ」に携わる解体処理業者や飲食店、行政などが、情報交換や販売促進活動をする組織として「ぎふジビエ推進ネットワーク」を設立した。県農村振興課の小川靖史鳥獣害対策係長は「鳥獣による被害防止が一番の目的。ジビエの推進で獣害が減ってほしい」と話す。野生鳥獣を処理する県内の食肉解体処理施設は約20施設あり、同ガイドラインに沿った施設は高山市2、揖斐川町2、瑞浪市1の計5施設。昨年8月、同ガイドラインに沿った処理施設「ジビエ飛騨高山」を完成させた高山市西之一色町の飛騨猟友会事務局長、今井猛さん(64)は「有害鳥獣で捕獲しても廃棄処分はもったいない。イノシシやシカは硬くて臭うという人もいるが、きちんと処理すればおいしい肉」と話す。
(創作ジビエ料理に挑戦:大分)
創作ジビエ料理教室が23日、日田市の昭和学園高であり、卒業間近な調理科3年生40人が受講。慣れた手つきで料理を仕上げた。ジビエ(野生獣肉)の消費拡大を図る県西部振興局と大分西部流域林業活性化センターの主催。イノシシ、シカ肉はともに高たんぱく・低脂肪で、シシ肉は必須アミノ酸、シカ肉は鉄分を豊富に含むヘルシーさが人気。フードコーディネーターで野菜ソムリエの原田京子さん(53)が講師になり、シシ肉のぼたん鍋と香味ハンバーグ、シカ肉のチンジャオロース仕立ての極意を伝授。生徒は早速料理に取りかかった。完成後、事前に用意したシシ肉と根野菜の煮物、ジビエとポテトのカリー・ブルスト風チーズ焼きなどと試食した。料理専門学校に進学する安心院昴君(18)は「ジビエ料理は料理次第でうまくなり、わが家でもよく食べます。普及させたいですね」と話していた。
(初のジビエ料理専門店、メニュー多彩:高知)
野生鳥獣肉を使ったジビエ料理が関心を呼ぶ中、高知市で昨年、シカ、イノシシ肉を扱う高知県内唯一の専門料理店「ヌックスキッチン」が開店した。営業は週3日ながら、予約でほぼ埋まる人気。シカは山を荒らす「害獣」として駆除され、活用が注目されているが、店主の西村直子さん(45)は「害獣が前提じゃない。おいしいから食べようって伝えたい」と張り切っている。

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(シカよけて車転落:兵庫)
たつの市新宮町香山の県道(ガードレールなし)で21日午前1時ごろ、路上に飛び出したシカをよけようとして乗用車が河川敷に転落する事故があった。たつの署によると、乗用車は数メートル下の河川敷に転落したが、運転者の男性(39)にけがはなかったという。署では「昨年同時期には7件の動物飛び出し事故が起きている」として、とりわけ夜間の運転に注意を求めている。
(銃刀法違反、模造銃など12丁を所持:福井)
人にけがをさせる恐れがある準空気銃や金属製の模造銃などエアガン計12丁を所持したとして、越前署と県警生活環境課は20日、越前市の自営業の男(58)を銃刀法違反容疑で福井地検武生支部へ書類送検した。男は「インターネットのオークションなどで入手した。観賞用に持っていた」と容疑を認めている。容疑は昨年7月31日、エアガン計12丁を自宅で所持したとしている。同署によると、2013年11月、県警に「ネットオークションに準空気銃らしきエアガンが出品されている」と匿名の情報提供があり、捜査を始めた。出品元の男を突き止め、昨年7月31日に自宅を家宅捜索。エアガン65丁を発見した。男は「3、4年前から収集を始めた」と話しており、県警は男がネットなどでエアガンを売買していたとみている。
(違法エアガン横行、玩具業者が懸念)
違法エアガンを所持していたとして書類送検された福井県越前市の男性は、海外製の玩具銃を主に収集する「ガンマニア」(捜査関係者)だった。県内の玩具業関係者によると、インターネットでは規制を逸脱した海外製エアガンや、玉を押し出す強力なバネなど違法改造用パーツが売られているという。違法エアガンが水面下で多数出回っている可能性があり、事件は“氷山の一角”との見方もある。この業者によると、違法エアガンは銃での戦闘を模したサバイバルゲームで需要があり、男性のような収集マニア向けにもネット上で売られているらしい。プラスチック製の弾(通称BB弾)を違法な鉛弾に替えることもあり、準空気銃に該当するエアガンを携え来店する客が県内でも少なくないという。合法製品であっても、取り扱いに18歳以上の年齢制限があるエアガンを中高生が購入し、サバイバルゲームで使うケースも県内でたびたび見受けられるという。この業者は「ルール破りが横行すると、法改正で『玩具銃は威力を問わず一切禁止』となりかねない。健全に楽しむ側も遊べなくなってしまう。警察は取り締まりを徹底してほしい」と訴える。県警ではエアガンの威力を測る機器を各署に配備しており、随時測定を受け付けている。担当者は「少しでも気になるようなら測定を受けてほしい」と呼び掛けている。
(イノシシ被害、公園内に追い込む:兵庫)
西宮市の人工島・西宮浜南端の海辺の道公園で住民3人がイノシシに襲われ、けがをした問題で、市は20日未明、フェンスなどで囲ってわなを仕掛けた別の公園内にイノシシを追い込んだ。だが、わなにかかったか分かっておらず、市の委託を受けた猟友会のメンバーが21日、公園内で確認する。市は19日午後8時ごろまでに、ねぐらと見られる西宮浜北部の総合運動公園の敷地の一部(横100メートル、縦400メートル以上)を、既存の金網のフェンスと新たに設けたバリケードなどで囲った。イノシシはこの中で寝ているとみて警備員2人を警戒のために配置した。同日午後11時40分ごろ、眠りから覚めたとみられるイノシシが、フェンス内から外に出ようとしているのを警備員が確認。公園内に戻るよう、車のライトでイノシシを照らしたが、公園の外へ逃げ出した。翌20日午前0時10分ごろには住民が西宮浜中心部の住宅街で目撃した。その後、午前3時40分ごろにはイノシシがフェンスの隙間から、公園内に戻るのを警備員が目撃。市は隙間部分を埋め、外に出られないようにした。フェンス内には、えさにおびき寄せられたイノシシが近くを通ると、地中に埋めたワイヤが反応し、足を縛る仕組みのわなを7カ所設置。イノシシが確保されるのを待っている。一方、西宮署は20日、パトカー2台と署員十数人で警戒。地元の西宮浜小学校の登下校時間にあわせ、周囲をパトロールした。同小は「子供たちが安心して登下校し、外で遊べるように早く捕獲してほしい」としている。
(イノシシ出没相次ぐ、駅前で目撃:新潟)
新潟県上越市の市街地などでイノシシの出没が相次いでいる。2015年1月17、18日には大学入試センター試験が実施されていた上越教育大学構内で、1月19日夜にはJR直江津駅前の飲食店の集まる場所で、相次いで目撃された。上越教育大学構内にはイノシシのねぐらのようなものがあったことから1月20日、市や警察、猟友会による捕獲作戦が行われた。市や上越警察署によると、上越教育大では敷地内の校舎東側の弁天池付近で1月17、18日、イノシシが目撃された。体長約1mで、目撃場所の近くでねぐらのような跡が見付かり、イノシシが滞留していることが分かった。市と警察と猟友会が1月20日午後1時から、イノシシを捕獲作戦を実施した。大学の敷地内で近くには住宅や自動車学校などがあることから、銃は使わず合計10人で追い込み捕獲する作戦で、午後3時過ぎ池の南側でイノシシを見付けたが、捕獲はできなかった。今後はわなの設置を検討している。このほかにも市街地でイノシシが出没している。1月19日午後8時30分頃、飲食店が集まる西本町4の八坂神社付近で体長約1mのイノシシが目撃されている。直江津南小学校方向に逃げていったという。また1月20日午前7時20分頃には、同市上野田で車を運転していた人が、イノシシを目撃している。市環境保全課では「市街地でも出没しているので、もし出会ったら物陰に身を隠すなど注意してほしい」と呼び掛けている。
(2匹のサル目撃情報相次ぐ:大阪)
大阪府寝屋川市などで、先週から2匹のサルが相次いで目撃されています。大阪府などは、むやみに近寄らないよう呼びかけています。22日午前11時過ぎ、寝屋川市田井西町の住宅街に出没したサルです。細い路地から住宅の裏側に逃げ込み、すぐに姿が見えなくなりました。寝屋川市では、3日ほど前からニホンザルの目撃情報が相次いでいます。2匹で行動していて、親子の可能性があるということです。府などによりますと、2匹のサルは今月13日に東大阪市で目撃された後、生駒山系のふもとに沿って北上、これまでに合わせて30件の目撃情報が寄せられています。いまのところ人が噛まれたといった被害はありませんが、サルから逃げようとした小学生が転倒したり、畑が荒らされたりしているということで、府の担当者は、近づいたり餌を与えたりしないよう呼びかけています。
(カラス大量死、「腸炎」が原因か:埼玉)
昨年12月30日から今月上旬にかけて入間市などでカラスの死骸が相次いで発見された問題で、県みどり自然課は21日、病理検査などの結果、死んだカラスは細菌性腸炎だったことが確認されたと発表した。同課は「腸炎になって何も食べられなくなり、衰弱死したとみられる」と説明している。同課によると、今月13日までに入間や狭山など4市で計138羽のカラスの死骸が発見された。このうち14羽について県中央家畜保健衛生所などで検査したところ、人や動物の腸管内、土壌など自然界に広く存在する「ウェルシュ菌」と呼ばれる細菌が確認された。カラス以外の鳥で発症例がないことから、人の出したゴミの中に食中毒菌があり、それを食べた可能性が考えられるという。
(野生動物原因の交通事故多発、前年比4倍:和歌山)
徳島県内の一般道や高速道路で、イノシシやシカなどの野生動物が原因の事故が多発している。2014年10月から12月までの3カ月間の事故件数は、前年同期の4倍の60件に上った。県警は啓発チラシを作るとともに、高速道路の事故発生場所をホームページに掲載して注意を呼び掛けている。県警によると、一般道と高速道路を合わせた事故件数は2014年10月が15件(前年5件)、11月が30件(8件)、12月が15件(2件)。内訳は一般道が41件(13件)で、高速道路が19件(2件)だった。事故は県南、県北、県西の山間部で特に多い。発生時間は日の入りから日の出までの夜間が50件と、8割以上を占める。原因となった動物はイノシシが最多の31件で、シカの12件、犬の8件が続く。このほか、タヌキ、猫も数件あり、サルも1件あった。10月22日未明、神山町の県道で乗用車とシカが衝突するなど、大半は動物と車の衝突だが、飛び出してきた動物に驚いて急ハンドルを切ったり、脇見運転をしたりして人身事故につながったケースもある。11月17日早朝、阿波市土成町の徳島自動車道で2人が重軽傷を負った乗用車3台の事故は、タヌキをはねたドライバーが何をはねたのか確認しようと脇見運転したことが原因だった。交通企画課の若尾光宏次長は「急ハンドルは対向車線にはみ出すなどの危険がある。前をよく見て運転し、付近に動物を見つけたら速度を落としてほしい」と話す。
(北限のサル増加の一途、捕獲含む対策維持へ:青森)
国の天然記念物指定を1970年に受け、保護されてきた下北半島のニホンザル(北限のサル)が増加の一途をたどっている。改正鳥獣保護法の5月施行に合わせ、特定鳥獣管理計画(2015年5月~17年3月)の策定を進める青森県は、生息数や生息地を適正な規模に縮小させる施策体系を維持する方針。17年4月以降の次期計画で具体的計画の見直しを図る。県自然保護課が公表する北限のサルの群れ数と個体数の推移はグラフの通り。13年で66群、2061匹が確認されている。同年までの5年間の農作物被害は年平均約394万円。被害戸数は182~282に上る。NPO法人ニホンザル・フィールドステーションの松岡史朗事務局長によると、繁殖して増える数が捕獲数を上回り、全体数が増加傾向にある。法改正に伴い、県が運用する現行の「特定鳥獣保護管理計画(第3次)」は、生息数が著しく減少する鳥獣に対応する「第1種特定鳥獣保護計画」か、著しく増加する鳥獣対象の「第2種特定鳥獣管理計画」のどちらかに移行する必要がある。増加する北限のサルは依然、農業被害などを引き起こしているとして、県は個体群の安定的な維持を図りつつ、殺処分などで適正水準に減らすことを目的とした現行計画を踏襲すべきだと判断。第2種の管理計画に移行する方針を固めた。区域は、むつ市と下北郡(大間町、東通村、風間浦村、佐井村)。取り組み内容には(1)北限のサルの保護、地元住民との共存に向けた対策を推進する(2)行動域の拡大や個体数増による分裂を防ぐため捕獲を含む多用な対策を行う(3)土地管理区分に応じた被害予防、捕獲対策を進める-などを挙げる。調査内容や目標値といった計画事項は、17年度から5年間の次期計画策定時に見直す。
(ニホンジカ捕獲強化、鳥獣管理計画案を公表:岐阜)
県はニホンジカの捕獲を強化する特定鳥獣管理計画の案を公表した。わな猟でのニホンジカ捕獲を無制限にするほか、一部市町に限定している個体数調整を目的とした捕獲を県内全域に広げる。イノシシの個体数調整のための捕獲も新たに実施できるようにする。ことし5月施行の改正鳥獣保護法に合わせた内容で、2月19日まで県民の意見を募っている。ニホンジカの個体数調整は郡上市、大垣市など中濃、西濃地域を中心とした13市町で実施している。生息エリアが拡大しているため県内全域で行えるように変更する。捕獲頭数の制限も緩和する。現在は猟の方法に関係なく1日当たり1人雄2頭まで、雌は無制限。計画案ではわな猟で雄雌とも捕獲制限を撤廃する。制限をなくすことで、ニホンジカの捕獲数増加を目指す。狩猟の専門性が高いグループに捕獲が困難な地域での捕獲を委託する事業も検討する。イノシシは個体数調整のための捕獲ができるように制度をつくり具体策は今後検討していく。県内でのニホンジカやイノシシ、ニホンザルなどの農業被害額は2013年度が4億7100万円で、3年連続の増加。イノシシの被害額が最も多いが、ニホンジカで急増している。一方、猟銃による狩猟者の登録数は減少傾向にある。県自然環境保全課は「県内のニホンジカの推定生息数は5万頭以上で、増えている。適正な管理で生物の多様性を守ることができる」としている。
(野生鳥獣による被害軽減へ、技術講習会:静岡)
富士宮市鳥獣被害防止対策協議会(事務局・NPO法人ホールアース研究所)は17、18日、富士山麓(さんろく)の朝霧高原で、「わな猟」の技術講習会を開いた。農林業者や一般の希望者ら10人が参加し、「くくりわな」の設置法などを学んだ。野生鳥獣による農林業などの被害軽減を目指し、狩猟者の育成と技術の向上を図るのが目的。同市農政課によると、富士山麓の静岡側はシカが約1万7000頭生息。市内の農業被害額は2013年度、飼料作物を中心に約1200万円に上り、ヒノキやスギの樹皮がはがされる林業被害も報告されている。このため市は、15年度まで3年間の被害防止計画を策定し、狩猟免許の取得促進などを行っている。同研究所では、捕獲した鹿の皮を使ってペンケースなどを作る有効利用にも取り組んでいる。わなは、長さ約3メートルのワイヤの一方を立ち木に固定し、もう一方の輪を穴に仕掛けて獲物の足をくくる。通り道に気づかれないよう設置、近くに連絡先などの標識を取り付ける。講習会は、環境省の「地域ぐるみの捕獲推進モデル事業」の一環として実施した。西富士山麓猟友会の藤巻哲雄副会長(70)らが、わなの構造や設置、法令、捕獲後の処理を指導し、わなを8カ所に設置して実技も行った。現地の見回りでは、シカやイノシシの足跡や生態などを説明。藤巻副会長は「(獲物は)必死で逃げようとするので、けがをしないよう慎重に」と注意点を伝えた。浜松市の男性(41)は「今年から猟を始めようと思って参加しました。技術の習得に役立ちます」と話した。
(獣害対策に人材育成:兵庫)
イノシシやシカの被害を減らすため、地域で人材を育成していくことを目指した「鳥獣被害対策地域リーダー育成研修」が21日、洲本市千草甲の千草公民館で開催された。人工知能を使って一度に多くの動物を捕獲できる装置「AI ゲートかぞえもん」などについて学んだ。農林水産省が行っている事業で、各地の自治体の担当者や洲本市の農家など約40人が参加。獣害対策のための狩猟免許取得など地域住民が協力体制をとることの重要性や行政の支援について研修した。淡路県民局によると、淡路島内の推計生息数はシカ約6800頭(平成24年)イノシシ約1万頭(23年)で、25年の農林業の被害はイノシシが約5千万円、シカが3300万円といずれも前年を上回っている。具体例として同市千草地区に設置された「AI ゲートかぞえもん」を視察した。この機器はイノシシやシカが出没する場所に餌を置いて慣らし、その周囲に4メートル四方の柵を設置。柵内に入った動物数をセンサーがカウントし、周辺の群れの規模を計算して一定の頭数以上になると自動的にゲートが閉まる。群れで行動する動物を一度に捕獲でき、捕獲数をメールで通知する機能も備えている。同地区では昨年7月から設置し、一度に最大4頭など半年で40頭のシカを捕獲したという。設置場所の提供、餌や機器の管理、殺処分後の埋没地など集落で協力体制を作って効果を上げた。千草中村地区農会長の千葉佳孝さん(60)は「すごく捕れる。農作物被害は1年くらいして分かるが、見かけるシカの数は少なくなった」と効果を認めていた。
(ニホンジカ農作物被害深刻:群馬)
ニホンジカによる農作物被害が深刻な県北部で今季、地元ハンターが国有林内に車両を乗り入れて狩猟をしている。林野庁関東森林管理局(関東、福島、新潟、山梨、静岡)管内では初の取り組み。被害軽減にどのような効果があるか注目される。川場村の小林節雄さん(65)宅に昨年11月、猟仲間3人が集まった。中沢国有林道の入り口は鉄製ゲートが閉鎖中。4人は林野庁利根沼田森林管理署から貸与された鍵で解錠し、軽自動車2台で約3・5キロ先の猟場へ向かった。徒歩だと1時間かかるが、車なら約15分。ニホンジカ6頭を目撃し、約30キロの雌1頭を捕獲した。利根沼田地域の森林面積は85%。そのうち65%が国有林だ。従来は狩猟期間中、徒歩でしか猟場に入れなかった。猟友会メンバーは年々高齢化している。片道1時間を歩く必要がある状況では山に入るハンターが減り続け、捕獲が進まなくなる恐れがある。林野庁は、国有林に車を乗り入れることでシカが警戒し、餌を求めて里に降りてこなくなる効果もあるとみている。小林さんは「林道脇ではヒノキの樹皮が食い荒らされ、枯れかけている木も目立った。国有林内もだいぶ荒らされているようだ」と説明する。車の乗り入れ許可は今季限りの措置。猟友会沼田支部は「数年は継続するべきだ」と主張している。県利根沼田環境森林事務所は「野生動物の頭数を管理しながら減らしていかないと被害軽減にはつながらない」と指摘する。林道には崖もあり、落石の危険もある。同事務所の担当者は「安全第一に事故を起こさず猟期が終われば、効果や問題点を検証して、対象地域の拡大など次のステップへ進むのでは」と話している。
(米軍の銃体験、前司令官ら不起訴:神奈川)
横浜地検は21日までに、米海軍横須賀基地(神奈川県横須賀市)の開放イベントで市民に本物の銃を持たせたとして、銃刀法違反(所持、貸し付け)容疑で市民団体代表者らに告発された同基地の前司令官ら2人を不起訴処分にした。地検は理由を「短時間触れさせただけで、所持や貸し付けに当たらず罪とならない」と説明した。告発では触れさせた銃を8丁としたが、1丁は模造品、7丁は弾を発射できないよう部品が外されていたという。市民団体代表者らは、2013年8月のイベントで米海兵隊員が軽機関銃や自動小銃などを展示し、市民に構えさせたとして、最高責任者であるデービッド・オーウェン前司令官と海兵隊員の小隊長の告発状を昨年6月、地検に提出した。
(イノシシ対策で協力を呼びかけ:福岡)
イノシシが繁殖期を迎える春の到来に向けて、門司区役所はイノシシを住宅街に近づけない環境づくりへ住民の協力を呼びかけている。山間部と住宅街が近い門司区では、イノシシが家庭菜園やごみを荒らしたりする被害が相次いでいる。昨年、市に寄せられたイノシシ被害の相談件数は458件(11月末現在)で、このうち半数を門司区が占めた。門司区では2013年に例年の2倍近くの329頭を捕獲したが、被害は収まっていない。餌付けする住民もおり、近年は人を恐れなくなっているという。区の担当者は「繁殖力が高いため捕獲は根本的な解決にならない。餌付けはやめて、家庭菜園には柵を設置してほしい」と呼びかける。
(鳥インフル対策会議:鹿児島)
宮崎県や佐賀県などの養鶏場で高病原性鳥インフルエンザが発生したことを受け、県は21日、鹿児島市で防疫対策会議を開いた。県内では昨年11月以降、出水市の出水平野で野鳥6羽からウイルスが相次いで検出されており、野鳥の侵入防止対策や発生が疑われる際の通報の徹底を改めて呼びかけた。会議は県市町村自治会館で行われ、養鶏団体の関係者や自治体の職員ら約60人が出席。国内外で感染が広がっている現状が報告された。出水平野で見つかったツルやカモの死骸などについてウイルス検査を行っている鹿児島大の小澤真・准教授は「流行がおさまったとは言えず、今後も発生する可能性はある」と指摘。ツルの北帰行が20日に始まったが、2月中旬頃までは感染リスクが高く、引き続き警戒が必要と説明した。会議では、昨年10月から県内で再発している豚の伝染病「豚流行性下痢」、韓国で猛威をふるっている口蹄疫こうていえきの発生状況なども報告された。県畜産課の大田均課長は「防疫対策を徹底し、何とか今シーズンを乗り越えなければならない」と話していた。
(鳥インフル、鶏舎でネズミがウイルス媒介か:岡山)
農林水産省は21日、高病原性鳥インフルエンザが発生した岡山県笠岡市の養鶏場の調査で、鶏舎内でネズミを発見したと発表した。渡り鳥が大陸から運んできたウイルスをネズミが媒介して鶏舎に持ち込んだ可能性があるという。同省が派遣した専門家チームが16日に調査した。鶏舎の壁には鶏が産んだ卵を鶏舎外に運ぶベルトコンベヤーを通す隙間があり、ネズミが入れるほどの大きさだった。養鶏農家はネズミの駆除を業者に依頼しており、同省は「きちんと対策はとられていた」と説明した。
(森歩きや肉・皮の活用:静岡)
静岡県富士宮市の井戸直樹さん(38)には“三つの顔”がある。ある時は自給自足の農家、またある時は獣害対策に取り組む猟師、獣害の現状を都市住民に伝える「野生動物インタープリター」でもある。森歩きの面白さを伝えるツアーを企画したり、獣の皮や肉加工の体験型講座を開いたりして、獣害問題を都市住民に伝える役割を担う。31日には同市で食育や環境をテーマに、幼稚園児と親を対象にした鹿の解体イベントを開き、発信を続ける。インタープリターとは「自然の価値を人に伝える仲介人」という意味で、米国では職業として確立している。日本でも特定非営利活動法人(NPO法人)日本エコツーリズムセンターが研修会を開いて育成している。現在、約60人が全国で活動している。井戸さんもその一人。約10年前から自然ガイドの仕事をする中で、鹿による森林の下草や樹皮の食害を目の当たりにしてきた。「どうすれば人間と野生動物が共生できるんだろう」と考えた末、2009年に狩猟免許を取得。地元の猟友会に所属し、わなと銃を使った狩猟を始めた。痛感したのは、わなや銃弾などの道具代はかさむ一方、獣を殺しても使い道がなく捨ててしまうむなしさだ。「肉や皮が価値あるものになれば農山村に利益を生み、むなしさも解消できる」と考え、ガイドの仕事で培った分かりやすく伝える話し方を生かして10年、狩猟知識や先輩猟師の教えを広めるインタープリターの活動を始めた。活動内容は、イノシシや鹿の足跡や食べた痕を探すツアーの開催や皮や肉の活用、解体講座など多彩。地産地消の食材として鹿やイノシシを紹介し、皮革を活用した名刺入れや小物入れの他、太鼓の制作も担う。「興味や関心は人それぞれなので多くの活動メニューで人を引き付けたい。自分が楽しめば、参加者にもきっと伝わる」活動を続けて5年。若い世代や女性の関心が高まってきたと感じる。体験講座では参加費を徴収し、活動が続けられる仕組みを模索する。「インタープリターは、日本では確立していない職業なので月給のようにお金は入ってこないが、参加費の徴収で生計を立てられる。職業であり社会運動でもある」と井戸さん。そんな姿に同市の猟師仲間、松本美乃里さん(31)は「井戸さんは多様な活動をしているからこそ農村と都市をつなぐことができる。根が明るいからイベントには人がたくさん集まってくる」と魅力を語る。
(女子高生、卒業後は鷹匠に師事:兵庫)
タカを手なずけ、自在に飛ばすための訓練を積んでいる兵庫県立農業高校(加古川市平岡町新在家)の3年女子生徒が今春、大阪市の民間企業に就職し、鷹匠の指導の下で働き始める。タカによる害鳥駆除を受注する会社で、あまり知られていない業界だが、指導してきた先生や同社は、挑戦する若い力に期待を寄せている。動物科学科の江頭千景さん(18)=神戸市西区。県内には、弱って保護された野生のタカにリハビリを施せる機関がない。同校は、リハビリの拠点施設を目指しており、昨年3月から試験的にハリスホーク(雄・3歳)を飼育している。江頭さんは課題研究の一環として、有志でつくる「鳥類研究会」の生徒らと一緒に調教を担当。放課後、20~30メートル離れた生徒らの腕を、指示通りに飛ばして行ったり来たりさせる。革や羽で鳥に見立てて作った標的を投げ、獲物を捕獲する訓練にも励んでいる。養鶏の仕事を希望していた江頭さんだが、タカの調教を始めてからは「体調管理から飛び方まで、専門書を引いても分からないことが多くて奥が深い」とのめり込んだ。就職先には、タカを操り、住宅街や工場地帯に群がるハトやカラスを散らす会社「グリーンフィールド」(大阪市)を選んだ。4月から400年以上伝わる流派の鷹匠に師事し、現場を踏んでいくという。同社によると、ふん害など鳥による被害の相談は2011年の設立以降、大幅に増えている。伊駒啓介社長は「業界自体の知名度は低く、職業にする人も全国で数えるほど。わが社への高卒入社は初めてで、若い力は頼もしい」と話す。指導してきた長尾貴雄教諭(38)は「学校ではノウハウを積み始めた段階。珍しい進路で驚いたが、飼育に取り組む後輩たちの良い目標になってくれれば」。江頭さんは「これまでは独学でやってきた。不安はあるが、より高い技術を習得したい」と意気込む。
(カスミ網猟の姿追う映画上映:大阪)
野鳥を捕獲する「カスミ網」の今昔を伝える記録映画「鳥の道を越えて」(今井友樹監督、93分)が24日から、大阪市淀川区の「シアターセブン」で上映される。終戦後まもなくに禁止され、いまは福井県などで調査目的に限って使用が認められている伝統猟法の姿を8年間かけて追った。今井監督は1979年に岐阜県内で生まれ、8年前に同県東白川村で暮らす祖父が「あの山の向こうに鳥の道があった」と語ったのを機に取材を始めた。すると、故郷の東濃地方が、おとりで渡り鳥の群れを呼び寄せて捕らえるカスミ網の中心地だったことが、老人たちの話から浮かんだ。47年にGHQ(連合国軍総司令部)によって禁じられ、現在も法令で違法とされるカスミ網。網を仕掛けた渡り鳥が通る山の稜線(りょうせん)はかつて「鳥屋(とや)」と呼ばれた。海がない東濃地方では、保存用に塩やこうじで漬けた野鳥が貴重なたんぱく源となった。江戸時代、大きな鳥屋は入札で利用者を決め、捕ったツグミなどで年貢を納めた記録があった。故郷の鳥屋の跡には、猟師が詰めていた小屋の残骸が残っていた。
(カモ飼育高校生、料理味わい学ぶ)
南安曇農業高校(長野県安曇野市)の生物工学科動物バイオテクノロジーコースの2、3年生22人が20日、同校で飼育したフランスガモの料理を味わった。同校は、障害者就労支援に取り組む「信州フランス鴨(がも)の会」と共同で、ひなの飼育に関わっている。食肉となったカモがどんな料理になって食べられるのかを知り、飼育の大切さを認識した。同会は、茨城県の業者から年間計約1千羽のカモのひなを購入。東筑摩郡山形村の障害者施設や安曇野市の障害者らが育てた後、中野市で食肉に加工し松本市や北佐久郡軽井沢町などの飲食店やホテルに卸している。ひなは体が弱いため、飼育実績がある同校で生まれてすぐのひなを2~3週間預かって育てている。20日は、同会のフランスガモを購入している安曇野市のホテルアンビエント安曇野の洋食料理長太田将治さん(45)らが事前に下ごしらえした食材を調理。胸肉のローストやフォアグラを肉で巻いた「バロティーヌ」、肉でだしを取ったコンソメスープなどのコース料理を用意し、生徒たちが味わった。太田さんは生徒たちに調理前の肉を見せ、「カモは脂が命。脂がきれいに乗ったカモを育てるよう努力してほしい」と話した。同校などによると、カモの飼育には、小屋を清潔に保ち、常にきれいな水を与えて飼育環境を整えている。2年西尾信ノ輔君(17)=安曇野市=は「カモは軟らかくおいしかった。(調理する人の)期待に応えたい」。招かれていたフランス鴨の会の笹井俊一さん(76)=松本市=は「素材が大事だとあらためて知った。手を掛けて育てていきたい」と話した。
(シカ・イノシシ肉利活用へ:静岡)
シカやイノシシによる農業被害が増えている現状を受け、獣肉の加工や捕獲後の処理方法などについて、全国や県内の事例などを紹介する「野生獣肉利活用推進検討会」が22日、静岡市葵区で開かれた。検討会には、農協や猟友会、自治体関係者ら約150人が参加。専門家による「捕獲した後で食用以外の部分も含めた処理が必要」などの意見に耳を傾けた。また、シカやイノシシ肉の試食会も行われた。全国でシカやイノシシの利活用の方法について研修会などを開いている自然環境コンサルタントの木下一成氏が「獣肉利活用の有効性と課題」と題して行った講演では、シカなどを捕獲した後の解体処理の重要性が強調された。木下氏はシカの捕獲頭数は増えても、食用に適さない部位が山中に放置され、環境悪化につながるなど「捕獲から処理まで考えている自治体は全国でも少ない」と指摘。「(野生鳥獣を食材とした)ジビエブームが広がるだけでは、食用肉を活用するだけ。食べられない部分も含めた処理が有害獣の捕獲後の有効活用の大前提だ」と訴えた。一方、県内の獣肉の利活用事例として、伊豆市の運営する食肉加工センターの担当者が、伊豆半島でのシカによるワサビなどへの被害や捕獲頭数の現状、シカ肉処理の方法などを紹介した。平成22年の時点で、伊豆地域の約6割に当たる地域に推定約2万1千頭のシカが生息しており、平成25年度は約7100頭が捕獲された。しかし、多くが山に埋められているなど利活用が進んでいないことを受けて、食肉加工センターが設置されたという。また、県猟友会が捕獲者向けにイノシシやシカの捕獲方法や捕獲後の血抜き、運搬方法などを写真で示しながら解説。鈴木忠治副会長が「捕獲後に血抜きをすぐにすることで、肉の鮮度保持ができ、肉の商品価値も保つことができる」などと説明した。検討会中に行われた試食会では、静岡市葵区の山間部、清沢地区でイノシシやシカ肉を使った食材として販売されているコロッケなどが提供された。イノシシ肉を取り扱うこともあるという浜松市北区の料理店経営、佐藤とよ子さん(66)は「お客からイノシシ肉の処理の仕方などを聞かれることもあるので、勉強のために参加した。イノシシ肉はいろんな調理の方法があるが、今日試食したのも素直な味でおいしかった」と話していた。
(ジビエ料理、和食編:東京)
東京第一ホテル下関の坂本雅彦料理長(54)に「ジビエ鍋」と「イノシシの肉みそ」のレシピを教わりました。まずはジビエ鍋から。ぼたん鍋やもみじ鍋と違い、肉団子を入れるのが特徴です。団子作りは、イノシシとシカのミンチを同量ずつ使い、野菜のみじん切りとすり下ろし、甜麺醤(テンメンジャン)などを加えてよくこねます。ミンチを混ぜることでイノシシのクセを和らげ、あっさりしたシカ肉にコクを加えるのだそう。野菜をみじん切りとすり下ろしにするのは食感とうまみの両方を引き出すためで、刻みネギなどでも代用できるそうです。甜麺醤も、なければ他のみそで構いません。「八丁みそもオススメですよ」と坂本さん。肉団子は沸騰した湯でゆで、水に落とした後、ザルで水切りします。一度ゆでることでアクを取り、冷凍保存もできるようになります。だし汁を準備したら、団子と野菜を入れます。野菜はあるものを何でも使ってください。ただ「ゴボウとネギは必ず入れてください」と坂本さん。みそ味のだしにうまみが加わり、肉のクセを抑えるためです。最後に葉物野菜を入れると、緑色が引き立ちます。生のまま入れることで、だしが煮詰まりにくくなります。坂本さんによると、みそ味のだしはアクが出にくいそう。今回はホウレンソウをゆでずに使いました。アクを取り、具に火が通れば完成です。肉団子はふわふわの食感で、クセもほとんどありません。続いて肉みそ。イノシシのバラ肉を使います。脂があり、冷めたときも硬くなりにくいためですが、肉団子に使ったミンチがあれば、これを利用しても構いません。刻んだ肉をしっかり炒めた後、調味料を加えて水分を飛ばします。木べらなどで押してみて、手応えがあれば完成です。冷凍保存もできます。「水分を多くすれば、野菜サラダのドレッシングのようにも使えます」。野菜炒めに入れても、ご飯に乗せてもおいしい“万能選手”です。農林水産省によると、野生鳥獣による農林産物への被害は全国で230億円(2012年度)に上ります。温かい鍋をつつきながら、野生動物との付き合い方を考えてみませんか。
(ジビエウイーク、県内の84店で料理提供:和歌山)
和歌山県とJTB西日本和歌山支店は2月の1カ月間、県内で捕れたジビエ肉をPRする「ジビエウイーク」を実施する。取り組みは4年目で、過去最多の84店が参加。期間中は各店舗で、料理人が工夫を凝らしたジビエ料理が味わえる。県内の参加店が、野生のイノシシやシカの肉料理を一斉に提供し、「和歌山ジビエ」の味を広く知ってもらう取り組み。参加するのは料理店やホテルなど76店と精肉店8店で、昨年度より料理店などは22店、精肉店は2店増えた。昨年度は約2300食を提供したが、今回は2500食を見込んでいる。期間中は、ジビエ料理を食べてアンケートに答えた人の中から、抽選で提供施設の食事券や入浴券などを贈る。今回初めて、注文したジビエ料理や食べている姿などの写真コンテストもする。フェイスブックを通じて投稿する。「ウイーク」に先立ち、1月23~25日に和歌山市の和歌山マリーナシティホテル内のイタリア料理レストラン「カーロ・エ・カーラ」で「プレイベント」を実施する。1日先着30食限定で、ランチを注文した人に無料でジビエ料理を1品付ける。県畜産課は「県ではジビエ肉の振興に力を入れている。おいしさを広く知ってもらって需要を高め、猟師さんの有害鳥獣の捕獲意欲向上と、捕獲した鳥獣の有効利用につなげたい」と話している。
(キジ肉、年中味わって:高知)
いの町本川地区の特産品のキジを使った新メニュー「きじ重」が20日、高知市内の飲食店で披露された。低カロリー高たんぱくのキジ肉を広め、地域の活性化につなげたいと関係者は期待している。約8か月かけて育てたキジのもも肉と手羽肉を、しょうゆ、みりんを使った甘めのタレで香ばしくいため、ごはんに載せた。キジ肉は鶏肉と牛肉の中間くらいの歯ごたえで、コクがあるという。高級で冬の鍋のイメージがあるキジを、年間を通して食べてもらおうと、地元の生産者や県などが、高知市の焼き鳥店「炭火焼ひとすじ。さんとう」の協力で開発した。試食した関係者は「臭みが全然ない」「かむほど味わいが出る」と楽しんでいた。同地区はキジの飼育が盛んで、1990年頃のピーク時には約1万羽を出荷していた。後継者難で生産者が減る中、住民らが2009年、育てている手箱山麓にちなんで「本川手箱きじ」としてブランド化。県などの後押しを受けて、販路の拡大と商品開発に取り組んでいる。本川手箱きじを生産する地元建設会社の山本周児社長は「キジの魅力をうまくPRすることが大切だ。実際に食べて、キジのおいしさを知ってほしい」と話した。

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(知事、東京五輪クレー射撃誘致断念:宮城)
村井嘉浩知事は19日の定例会見で、2020年東京五輪のクレー射撃競技の村田町への誘致を断念する考えを明らかにした。今後は五輪の事前合宿所としての誘致活動に切り替えるという。村井知事によると、村井知事と村田町の佐藤英雄町長らは16日、東京都渋谷区の日本クレー射撃協会を訪問。村田町の県クレー射撃場での大会開催を求める要望書を提出したが、同協会の高橋義博会長に「実現は極めて難しい」と伝えられたという。県での開催の場合、ライフル射撃場や選手村を新たに作らなければならず、100億円近い費用がかかるとみられることなどが理由という。村井知事は「(実現が無理ならば)事前合宿やトレーニングにお使いいただくようにPRしていただけないかと話したところ、ぜひ協力したいとのことだった」と述べ、競技開催以外での活用を訴え続けていく考えを示した。
(六甲山系から南下?西宮浜にイノシシ出没:兵庫)
大阪湾に面した西宮市の埋め立て地・西宮浜の公園で17、18日、住民がイノシシに襲われてけがをする“事件”が相次いだ。地区北西の別の公園内に、全長1メートルの1頭が2013年秋頃からすみ着いているとみられ、昨年末以降出没エリアが拡大。市はイノシシが移動に使っているとみられる園内遊歩道の一部を閉鎖し、捕獲する方針で、「見つけても絶対近寄らないで」と注意を呼びかけている。西宮署によると、17日午後9時40分頃、海辺の道公園で犬の散歩中だった夫婦がイノシシにかまれ、夫(73)が右足、妻(64)が左腕に軽傷を負った。翌18日午後9時頃には、公園をジョギングしていた男性(24)が襲われ、右足に全治2週間のけがを負った。西宮浜は市中心部から南約2キロの住宅地。7580人(昨年10月現在)が暮らし、約300メートル離れた対岸と2本の橋で結ばれている。近くの住民女性(78)は「海沿いでイノシシの心配をするとは。襲われたらどう身を守ればいいのか」と不安を口にする。市によると、地区で初めて目撃されたのは2013年10月。猟友会と協力し、おりなどを設置して捕獲を試みてきたが、何者かにわなを壊され失敗。昨年12月29日夕には捕獲に成功したものの、夜のうちにイノシシがおりを壊して逃げた。昨年11月まで、目撃はねぐらがあるとみられる西宮浜総合公園に集中していたが、12月からは阪神高速湾岸線を挟んで南側にある公園にも拡大。市によると、餌付けをしている人がおり、パトロール中の猟友会員が注意したところ場所を南に替えたため、イノシシの出没範囲が広がった可能性があるという。市は13年4月、イノシシへのエサやりを禁止する条例を施行。しかし、対象区域を市中・北部に限定しており、市は「対象区域の見直しが必要」としている。今回の“襲撃”を受け、市農政課は西宮浜総合公園内の4か所に高さ1・8メートルのフェンスを設置。住民の遊歩道利用を禁止する。同署も巡回を強化し、近くの市立西宮浜小では保護者に注意喚起した。県森林動物研究センター(丹波市)の坂田宏志・主任研究員は「六甲山系のイノシシが人里に下り、沿岸部までたどり着いた可能性がある」とみる。その上で、「警戒心が強く、人を避けるため薄暗くなってから行動するが、餌付けなどで人に慣れた場合、近寄ってくることもある。遭遇した場合は、背を見せないようにしながら、ゆっくり離れてほしい」と話している。
(大学でイノシシ目撃:新潟)
18日午前11時半ごろ、上越市山屋敷町の上越教育大の敷地内で、職員と上越署員がイノシシ1頭を目撃した。大学入試センター試験が行われていたが、大学によると試験に影響はなかった。上越署によると、イノシシは体長約1メートルで、大学敷地のやぶへ逃げた。同大では17日にもイノシシが目撃されたため、署員らが付近を警戒中だった。
(マガモから高病原性インフル:鹿児島)
鹿児島県は19日、出水市で見つかった死んだマガモ1羽を確定検査した結果、H5N8型の高病原性鳥インフルエンザウイルスを検出したと発表した。14日にツルのねぐらのすぐ近くでカモの死骸が見つかり、出水市職員が回収した。出水市は日本最大のツル越冬地で、今冬は鳥インフルエンザに感染したツルの発見が相次いでいる。
(「鹿カレー」人気、害獣減らしジビエ料理に:滋賀)
鹿が稲などを食い荒らす「鹿害」に悩む滋賀県で、捕獲後の有効利用のためカレーチェーン店「カレーハウスCoCo壱番屋」が2010年に提供を始めた「鹿カレー」が人気を呼び、定番商品に成長した。農作物の被害を減らし、野生鳥獣肉(ジビエ)料理にも活用できる一石二鳥の試みとして注目されている。県内のフランチャイズ12店舗を経営する「アドバンス」(長浜市)が地元の猟友会と協力し、滋賀県限定の独自メニューとして全店舗で提供を開始。ルーが絡んだ鹿のもも肉は、鶏肉のような味と歯ごたえだ。値段は、ほとんどの店で税別で1皿800円程度。その後、長野県内のフランチャイズ2店舗でも提供が始まったほか、北海道や三重、和歌山、熊本の各県の直営店やフランチャイズ店などで期間限定販売され好評だったという。滋賀県ではイノシシに次いで鹿による農作物被害が多く、ピークの10年度には被害額が約1億7千万円に上った。県によると、同年度の推定生息数は山間部を中心に最大6万7千頭と、生態系維持に必要な8千頭の約8倍だ。県は猟友会などと対策を進め、捕獲数を増やした。捕獲した鹿は殺処分し、山中に埋める。だが、同県日野町猟友会の吉沢郁一会長は「命の無駄遣いになる」と、09年に獣肉解体処理施設「獣美恵堂」を開設し、レストランなどに鹿肉の販売を始めた。そこに目を付けたのがアドバンスだった。岡島洋介社長(51)は「鹿害で苦しむ農家の役に立てればと、獣美恵堂に声を掛けた。安全面や調理法に不安はあったが、試行錯誤して商品化にこぎ着けた」と説明する。欧州では高級食材として喜ばれる一方、日本では「臭い、硬い」というイメージが根強いが、吉沢さんは「鹿肉は低カロリーで鉄分豊富な健康食。一般の食卓に並ぶ日が来てほしい」と話した。
(ジビエ料理で“一石二鳥”:石川)
中能登町小田中地区の住民たちが十八日、野生のイノシシを使ったぼたん鍋の試食会を初めて開いた。同地区は三年前から獣害が増加。農家を困らせるイノシシを食料資源にし、ゆくゆくはジビエ料理を町の名物にしようと取り組みを始めた。町では、二〇一一年までイノシシによる農作物への被害額はゼロだったが、一三年は九十一万円に増加した。小田中生産組合の二宮武薫組合長(73)は「畑の被害が多く、サツマイモやナガイモが食い荒らされて困っている」と顔をしかめる。同生産組合は昨夏、イノシシの被害対策のため、地元の碁石ケ峰のふもとに三機のおりを設置。昨年七頭、今年一月六日に体重三〇~七〇キロの三頭が捕まり、この三頭を食用に解体した。この日は町内の調理師が肉をさばき、酒で臭みを除いてみそで味付けし、ぼたん鍋に。小田中ふれあいセンターで、集まった住民六十人にふるまった。小田中地区副区長の毛利久幸さん(57)は「初めて食べたが、柔らかくて臭みもなくおいしい。被害がこれ以上拡大する前に、イノシシのおいしさを町に広めていきたい」と話した。イノシシの被害に悩む町も、昨年六月にぼたん鍋の試食会を開いたが、このときは関西の専門家を招いて食材に適した生後二年のメスの肉を使った。地元住民が捕獲したイノシシを自ら調理する「地産地消」の実現は、ジビエ料理の普及に向けた大きな一歩だ。

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(日体協、クレー射撃の勧告解除へ)
日本体育協会(日体協)が、日本クレー射撃協会に協会運営の正常化を求めて科していた勧告処分を解除する方針であることが13日、分かった。14日の理事会に諮る。日本クレー射撃協会は長期にわたって内紛状態が続き、国民体育大会の準備や運営に影響を及ぼしたとして2012年9月に処分を科した。その後、改善計画書に基づいて組織体制の見直しなどが行われ、前執行部によって取り崩された基本財産も復元された。
(日体協、冬季国体の開催地を決定)
日本体育協会は14日の理事会で、2017年冬季国体の長野県開催を決定した。また役員人事をめぐる内紛が長期化し、12年に日体協から組織運営の改善を求める勧告処分を受けた日本クレー射撃協会について、組織体制の見直しなどが進んだとして、理事・評議員候補者の推薦権限停止を解除すると決めた。
(クマ被害者、過去3番目)
本州に生息するツキノワグマや北海道のヒグマによってけがなどをした被害者が、今年度(11月まで)は過去35年間で3番目に多い121人になっていることが、13日、環境省の調査で明らかになった。環境省は、クマが人里に出没しないような対策強化を都道府県に促すため、頭数調査や捕獲に関する指針を来年度にも改定する方針を決めた。同日開かれた環境省の「クマ類保護管理検討会」で示された。資料によると、昨年4月からクマが冬眠に入る直前の11月までの8カ月間の被害者数は112件121人。2006年度と10年度のいずれも150人に次ぐ被害者数だった。また、人里に出没したことなどを理由に捕獲された頭数は3947頭で、最近10年では3番目に多かった。今年度は全国各地でクマ出没が相次いだ。長野県内では、昨年4月〜今年1月12日に過去最多となる32人の被害者が出た。滋賀県内では、昨年4月から10月27日まで、過去最多に迫る計95件の目撃情報が寄せられた。環境省野生生物課は「今年度はクマの餌となるブナ類の実が全国的に不作だった。さらに近年は里山地域の住民が少なくなったりハンターが減少したりと、クマが人里に出てきやすい環境になっている」と指摘する。
(住宅街に大型のサル1匹が出没:熊本)
熊本県警熊本東署によると、16日午前9時50分ごろ、熊本市東区若葉の住宅街に猿1匹が出没したとの情報がある。同署によると、サルは体長50センチぐらいの大きめで、発見された現場から、南方に逃げたという。現在、同県警や熊本市の関係者で捜索しているが、発見されていない。サルは人を襲うこともあり、同署は「目撃しても、近寄ったり、触ったりせず、警察や熊本市に通報して」と呼びかけている。
(普通列車がシカに衝突、35本が運休:北海道)
15日午前7時20分ごろ、小樽市のJR函館線朝里―銭函間で、小樽発千歳行き普通列車(6両編成、乗客295人)がシカと衝突した。けが人はいなかった。JR北海道によると、列車は25分遅れで運転を再開。正午現在、快速エアポート5本を含む計27本が運休または部分運休、当該列車を含む計5本に遅れが出た。朝の通勤時間帯だったため、1万2千人に影響が出た。また同日午前8時35分ごろ、札幌市中央区のJR函館線桑園駅で、小樽発岩見沢行き普通列車(6両編成、乗客900人)の運転席モニターにブレーキの異常を示す表示が点灯した。点検したところブレーキに異常はなく、シカ衝突による遅れを含め計1時間遅れで運転を再開。この影響で普通列車8本が運休または部分運休し、約3千人に影響が出た。
(ごみの中に砲弾?、発見相次ぐ:千葉)
成田市が運営する廃品処理施設「リサイクルプラザ」(同市小泉)に持ち込まれたごみから年明け以降、砲弾のようなものや、中身が空洞の手りゅう弾のようなものが相次いで見つかったことが14日、市への取材で分かった。いずれも警察が回収する事態に。市は「不審なものは持ち込まないでほしい」と困惑している。今月6日、年末に個人が搬入したとみられる市指定の「金物・陶磁器・ガラス類」のごみ袋を開けた同プラザ職員が、長さ約30~25センチで直径約8センチのさび付いた砲弾のようなものを2本見つけ、成田署に通報。危険性は低いとみられるが、戦時中のものの可能性もあるとみて自衛隊が調べる。手りゅう弾のようなものは12日、箱に入ったごみの中に使用済みのライフル弾十数発と一緒に見つかった。これは市内の男性が搬入したと特定され、男性は「十数年前に同プラザに仕事で出入りしていた際に見つけ、興味本位で家に持ち帰り、箱に入れまま忘れていた」と話したという。
(栗山監督、伝説のヒグマ猟師に弟子入り:北海道)
日本ハム栗山英樹監督(53)が13日、弾丸ツアーでハンター界のレジェンドに弟子入りした。北海道・標津町在住のヒグマ猟師の久保俊治氏と対面。珍しい1対1での猟という独自スタイルで、テレビ番組で特集され、著書もあるなど、その道では伝説的な第一人者。猟の極意などを聞き、今季のチーム作りの指針にできそうなヒントを得た。ヒグマと向き合い勝負する際の心構え、エピソードなどにじっくりと耳を傾けた。北海道・栗山町から日帰りでの強行ツアー。かねて対面を希望していた栗山監督は「ようやくお会いできました。良かったです」と感動しきりだった。
(体重170キロ、大イノシシを捕獲:静岡)
伊豆の国市守木の梶友幸さん(68)が、伊豆市の船原峠付近の山中で体重約170キロの大イノシシを捕獲した。梶さんによるとイノシシは体長約150センチのオスで、山中に設置したくくりわなに掛かっていたという。あまりの重さに仲間の助けも借りて山から運び下ろした。狩猟仲間も「10年に一度あるかないか」という大物。梶さんは「ことしは山に食べ物が多く、イノシシも大きくなっていると思っていたが驚いた」と話している。
(ガン・カモ類調査、確認数前年度比減:島根)
島根県は14日、2014年度のガン・カモ類生息調査の結果を発表した。宍道湖や中海など県内7カ所での確認数は前年度比1万6906羽減の25種類5万4471羽で、減少は3年ぶり。国の全国調査の一環で毎年度実施している。県やホシザキグリーン財団(出雲市)の職員ら26人が11日に調べた。
(ジビエ関係者が集合、2月5、6日に初サミット:鳥取)
ジビエ料理の関係者が一堂に集う「日本ジビエサミット」の第1回大会が2月5、6の両日、鳥取市のとりぎん文化会館をメーン会場に開催される。日本ジビエ振興協議会(埼玉県)主催。有害鳥獣対策から食肉利用まで全国各地の先進事例が報告され、関係者の取り組みに生かす。同協議会によると、ジビエ料理をテーマにした全国規模の集会は初めて。全国の自治体や農協の担当者、食肉処理業者、流通関係者など約250人が参加を申し込んでいる(9日現在。締め切りは16日)。獣肉解体処理施設やジビエを扱う飲食店、シカ革の加工販売業者が半径500メートル以内に集中し、県が“ジビエの町”としてモデルケースに挙げる若桜町を視察。三越伊勢丹でジビエ料理の歳暮を手掛けた小泉雅昭さんの講演やパネルディスカッションが行われるほか、ジビエ肉の品質管理や調理方法、販路拡大をテーマにした分科会が開かれる。主会場には試食ブースが設けられ、JR東日本のエキナカで提供されているスジ肉を使った鹿カレーや真空低温調理された鹿肉ローストのオードブル、若桜町産の鹿肉を使った薫製も振る舞われる。「いなばのジビエ推進協議会」(長尾裕昭会長)と県が協力し、鳥取のジビエを味わってもらうおもてなし企画も用意。4日から15日まで加盟飲食店で有効な食事割引券も配布する。日本ジビエ振興協議会の小谷浩治事務局長は「先進地の中でも食文化としてのジビエに官民挙げて取り組む鳥取で開催したかった。さまざまな課題を解決する絶好の機会になるはず」と話している。
(捕獲増加、イノシシ活用拡大:石川)
石川県内でイノシシの肉を活用する動きが広がっている。県によると、今年度の県内の捕獲頭数は約1100頭(昨年10月末時点)を数え、過去最多となった昨年度の同時期に比べ約100頭上回っている。県などがイノシシ肉のブランド化を進めており、県内唯一の獣肉処理施設を持つ白山ふもと会(白山市)には料理店から肉の注文が舞い込むなど、農作物に深刻な被害を及ぼす「厄介者」の需要が高まっている。県によると、イノシシによる農産物被害は県内全域に拡大し、被害額は2012年が約3500万円、13年が約5千万円で、昨年は10月末時点の集計で約8900万円まで増えた。各地でわな設置などの対策に取り組み、捕獲頭数は12年度に1757頭、13年度は過去最多の2684頭まで増加したが、大半は山に埋めたり、焼却したりして廃棄されているという。県は昨年7月、イノシシなど野生動物の肉の活用に向け、料理、狩猟関係者や農業団体などでつくる研究会を発足させた。研究会は、レシピの開発や流通ルートの確立に取り組み、イノシシ肉などを使った料理を「いしかわジビエ」として売り出すことを計画している。白山市では、白山商工会青年部が今月から、白(はく)山麓(さんろく)のイノシシを「白山麓猪」として活用する事業に乗り出した。県内の料理店からイノシシ肉の需要も高まっており、白山ふもと会は昨年、新たに解体処理専門の職員を雇用し、大型冷蔵庫の設置などの施設改修に取り組んだ。昨年度、年間30頭程度だった処理頭数は今年度は115頭(1月7日現在)と約4倍に伸びている。金沢や小松などの料理店の需要が多く、担当者は「まだまだ伸びる余地がある」とみている。同会野獣肉部会長の中山明設さん(61)は「地域全体で流通ルートの確立や食肉加工の研究を進めることが、将来の農産物被害防止につながる」と話した。
(シカ肉、県特産化に道:徳島)
徳島県は、捕獲したニホンジカを一定期間、飼養することで、肉質改善や野生動物特有の臭み解消に成果が出たとして、特産品化を目指す。ハムやソーセージなどへの用途拡大や安定的な供給体制を整えるなどして、本格的な販路開拓に乗り出す方針。農作物に被害を及ぼす厄介者を「地域の資源」に変え、ビジネスや雇用拡大につなげる地方創生の柱に据えたい考えだ。県は2014年4月から、那賀町の酪農家の協力を得て、生け捕りしたシカを専用牧場(約25平方メートル)で5~6カ月間飼養。トウモロコシなどの配合飼料や牧草、米ぬかなどを与えて肉質の改善を図った。11月、飼養シカの焼き肉を、同町の四季美谷温泉で行われたジビエ祭りの来場者に野生肉と食べ比べてもらった。野生肉には大半の人が「硬さや臭みを感じる」と回答した一方、飼養シカは肉質、食味で支持された。民間食肉加工会社でハムやソーセージを試作し、用途を拡大できることも確認した。同月、千葉市であった、国内初のハラール関連の国際見本市に出展。シカの食文化があるイスラム関連国の参加者にスペアリブやステーキを提供し高い評価を受け、視察の申し出もあったという。県は13年からジビエ料理店を認定し消費拡大に取り組んでいるが、捕獲シカのうち利用されるのは数%にとどまっている。肉質や食味で上回る飼養の取り組みを進めるとともに、安定供給できるシステムを整えて商品化と消費拡大につなげる。首都圏などの高級料理店やイスラム圏からのインバウンド(訪日外国人旅行)を対象にした販路拡大を見据えている。県自然環境戦略課は「飼養手法の研究や、関係部局と連携した販路開拓に取り組みたい。研究の成果は地域に技術移転し、仕事とカネが生まれるようにしたい」としている。
(「シカ肉おいしいよ」料理講習会:島根)
捕獲したシカ肉を使った「ジビエ料理講習会」が島根県出雲市平田町のフランス料理店「ラルカンシェル」で開かれ、市民約30人が調理方法を学んだ。近年、平田地区でシカによる農作物被害が目立ち、駆除している市猟友会平田支部が「シカ肉を生かす調理法などを知ってもらおう」と企画。同料理店の大橋昌典シェフが「赤ワインに漬けておくと臭いがとれます」と説明し、ステーキなどを提供した。同市の坂本郁夫さん(32)は「シカ肉は生臭いイメージがあったが、おいしい。家でも料理してみる」と話した。
(「こまつ地美絵(ジビエ)」試作品食べて:石川)
白山麓のイノシシ肉を使った「ジビエ料理」と九谷焼を組み合わせた誘客事業に取り組んでいる小松商工会議所は二月十二~十八日、小松市内の飲食店で試食会「こまつ地美絵(ジビエ)-餐(さん)-」を開くのを前に、一般参加者を募っている。商議所は二〇一一年にジビエ事業を始めた。地元の「地」、美味の「美」、九谷の「絵」にちなんで「こまつ地美絵」としてブランド化を目指している。一四年七月には県の「いしかわジビエ利用促進研究会」に参加し、北陸新幹線金沢開業後の里山ブランドPRも狙う。試食会では、市内十二店舗がイノシシ肉を使った洋食や和食を九谷焼の皿に盛って提供。ジビエ料理に合うよう新たにつくられた日本酒と、九谷焼の酒器も楽しめる。七百円の単品から一万二千円のコース料理まである。
(ジビエ料理、主婦ら20人学ぶ:三重)
イノシシやシカなど野生獣の肉を使った「ジビエ料理」を身近に感じてもらおうと、伊勢市黒瀬町の市生涯学習センターいせトピアで13日、「猪肉を使ったイタリア料理教室」が開かれた。主婦を中心に20人が参加し、市内のイタリア料理店「ラ・ミア・ヴィータ」の丸山俊朗シェフの指導で調理した。前菜とパスタ、ソーセージの3品を作った。このうち「猪肉のサルシッチャ(ソーセージ)」は、細かく刻んだイノシシのロース肉と背脂にニンニクや塩などを加えて混ぜた後、専用器具を使って羊腸に詰めていった。参加者の一人で、伊賀市でレストランを運営するNPO法人あわてんぼうの蛭澤久子副理事長は「私たちの店でもジビエ料理に取り組んでいるが、ソーセージ作りは初めて。メニューの参考にしたい」と話していた。
(「薬喰」という言葉)
「薬喰」という言葉がある。薬とはシカ肉のことで、寒さの厳しい季節に食べれば血行をよくし、健康にもよいという意味で薬喰と称した。かつて獣肉を食べることを忌む風習があったので、婉曲な表現をした。「ぼたん鍋」も同様で、こちらはイノシシの鍋料理のこと。肉は薄く切り、ネギ、豆腐、シイタケなどと煮込み、味噌で味付けする。伊豆や丹波にはイノシシが多く、郷土料理として知られてきた。同じ食材を現代では「ジビエ」と呼ぶ。野生鳥獣の肉を意味するフランス語だ。食をテーマに調査・研究を行う「ぐるなび総研」は昨年12月、世相を反映する「今年の一皿」にジビエ料理を選んだ。関連サイトでメニューに載せる加盟店が前年から倍加し、コンビニでも食材に使われ、急速に広まったからだ。名称がジビエに変わったように、料理法も西洋風が多いようだ。背景には野生鳥獣による農作物被害の深刻化がある。被害額は年200億円。シカとイノシシで6割を占め、環境省は両者の生息数を10年間で半減させる方針だ。自治体もジビエ料理の提供を推進している。猟師の数は減少しているが、新しいタイプの猟師も養成されつつある。「狩りガール」だ。カメラマンの田中康弘さんは著書『女猟師』で5人の女性を紹介している。中部から九州に及ぶが、それぞれ猟場は集落から近い。鳥獣の方でやって来るからだ。
(柴田さんに国土交通大臣賞:北海道)
第18回全国児童生徒地図優秀作品展(国土地理院主催)の表彰式が16日、国土交通省で行われ、札幌・大倉山小5年、柴田礼歩(らぶ)さん(11)が、最高賞の国土交通大臣賞を受賞した。柴田さんの作品は「羆(ひぐま)出没注意!! 札幌市~私の学区を中心とした目撃地点から共存するための柵設置を考える」で、模造紙2枚分の大きさ。札幌市内の地図上に、クマが目撃された場所のほか、クマが市街地に進入するのを防ぐ電気柵の効果的な設置場所などを示している。太田昭宏国交相から賞状を受け取った柴田さんは「兄が一昨年、審査員特別賞を受賞しているので、自分も賞を取りたかったが、最高賞と思わなかった。うれしい」と話していた。作品展は、児童や生徒に地図への理解を深めてもらうのが狙いで、今回は全国から5163点の応募があった。

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