<射撃ニュース4月>

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(イノシシに襲われ男女5人けが:香川)
29日昼ごろ、香川県まんのう町で、50代から80代の男女5人がイノシシに襲われ、80代の女性が全身をかまれて重傷を負いました。警察は同じイノシシが相次いで襲ったとみて、周辺の住民に注意を呼びかけています。29日午後1時すぎ、香川県まんのう町真野で、自宅にいた71歳の女性が、飼っている犬の鳴き声がしたため庭に出たところイノシシが出ました。女性が追い払おうするとイノシシが突進し、足に軽いけがをしました。また隣の吉野地区でも、神社の境内を掃除していた66歳の男性がイノシシに襲われ、くわで追い払おうとしましたが、腕などをかまれたということです。まんのう町では、およそ30分の間に50代から80代の女性2人と男性3人の合わせて5人が、かまれたり衝突されたりして手や足にけがをし、このうち80歳の女性は、全身を15か所かまれる重傷で入院したということです。現場は、田んぼの中に住宅が点在する地区です。警察が目撃者から聞いたところ、イノシシの体長は、いずれも1メートルほどだということで、警察と地元の猟友会は、同じイノシシが相次いで襲ったとみて捜索するとともに、周辺の住民に対し注意を呼びかけています。イノシシにかまれた男性を助けた近所の人は、「男性は、神社で掃除をしていたところイノシシにかまれ腕などにけがをしていた。大型連休で子どもたちも外で遊ぶ機会が増えるので、早く駆除してほしい」と話していました。
(県道にクマ:新潟)
28日午後6時ごろ、津南町下船渡の県道にクマがいるのを車で通りかかった男性が見つけ、十日町市役所中里支所に通報した。十日町署によると、クマは体長約1メートル。現場から約300メートル離れたところに駒返集落の住宅がある。
(シカ8年後に400万頭超)
環境省は28日、農作物などに深刻な被害を及ぼしているニホンジカについて、捕獲率が現状と変わらなければ平成35年度には402万頭に増加するとの推計を発表した。狩猟人口の減少などが背景にあり、同省の担当者は「狩猟の担い手確保が不可欠だ」としている。環境省によると、24年度末の生息数は、北海道を除く全国で推定約249万頭。推計を始めた平成元年の30万頭から増加が続いており、23年度の239万頭から10万頭増えた。農林水産省によると、全国のシカによる24年度の農作物被害は約82億円だった。環境省は、35年度までにニホンジカの個体数を23年度比で半減させることを目指しているが、目標達成には、現在の約2・2倍のペースで毎年捕獲する必要がある。生息数は都府県の捕獲や目撃の数を基に推計。北海道は独自に調査しているため除外した。
(飼育シカの肉質改善をデータ化:徳島)
有害鳥獣として捕獲したニホンジカを一定期間飼育することで、野生のシカより脂肪が約3倍、鉄分は約1・4倍に増えるなど肉質や栄養価が改善することが、徳島県の分析で分かった。肉質や食味が上がることは飼育シカの試食によって分かっていたが、データとして裏付けられた。野生鳥獣の肉を使った「ジビエ料理」の食材として特産品化を目指す県は、分析結果をアピールして販路拡大につなげる。分析は県農林水産総合技術支援センターなどで昨年9月~今年3月に実施。平均6・4カ月飼育した8頭(雄5頭、雌3頭、平均29・9キロ)と野生の2頭(いずれも雌、16・5キロ)で、肉質や組成を比較した。その結果、飼育シカの筋肉内(ロース肉)の脂肪含有率は、野生肉の0・5%に対して1・47%。筋力アップや免疫力向上に効果があるグルタミンは100グラム当たり37・61ミリグラムで、野生肉15・67ミリグラムの2・4倍だった。シカ肉は鉄分(ヘム鉄)の多さが特徴だが、100グラム当たり19・74ミリグラムの野生肉に対し、飼育肉は27・61ミリグラムと約8ミリグラム上回った。豚肉(3・5ミリグラム)や豚レバー(13ミリグラム)より大幅に多かった。県によると、トウモロコシなどの配合飼料やユズの搾りかす、米ぬかを餌として与えたことによって、改善効果が表れた。県は那賀町と美馬市の3カ所にシカ牧場を設け、捕獲した野生シカ約30頭を飼育している。生きたままの捕獲や運搬が難しいため飼育頭数はまだ少ないが、わなの改良を通じて徐々に増えているという。県は「肉質の改善がデータで実証できた。捕獲数を増やして販路開拓と安定供給につなげたい」としている。
(「ヒグマ安全講座」:北海道)
のぼりべつ文化交流館カント・レラのヒグマ学習センター(前田菜穗子代表)による学習会「これで安心ヒグマ安全対策」が25日、登別温泉町の同施設で行われ、市民らがヒグマと遭遇した場合の対処方法などについて理解を深めた。山菜採りや登山、渓流釣りなどが本格化する前に、安全対策を徹底してもらおうと実施。前田代表が講師となり、日ごろから山と親しむ市民ら約10人にポイントを解説した。前田代表は「良いクマと悪いクマの二つがいる。ほとんどのクマは控えめで慎重で穏やか。人を襲うのは一部。良いクマをどれだけ駆除しても意味が無い。また食べ物に固執するのが最大の習性」と基本的生態を紹介。この上で(1)家での準備(2)山到着時にすること(3)現場に入ってからすること(4)遭遇した時にすること―に分けて注意点を例示。「鈴、高周波の笛、撃退スプレーは三種の神器」「目的地に入る前に一度笛を鳴らし、じっくり周囲を観察してから入る」「ヒグマが出す警戒音に注意」「作物やごみなど人の食べ物に執着したクマは非常に危険」と展開した。遭遇時には「表面積の広いものに忌避反応があり、まず仲間で集まるべき。クマは目が悪く存在に気付いていない場合もある。手を高く上げゆっくり動かしたり、静かに『来るんでないよ』と声を出す。それでも近寄るなら異常なクマと判断すべき」と語った。「クマがさらに近寄ってきたら、笛や声で高い音を出し、ひるませて追い返すことに全力を。限界にきたら目と鼻の間に向けて撃退スプレーを噴霧する。走って逃げたら百パーセント襲われます。過去に助かった人はいない」と強調した。「足跡があったら迷わずに引き返す勇気が必要。『これは昨日の足跡』などと考え、侮るのが一番怖い。死への一歩になる」と安全最優先の対応を訴えた。
(マダニ警戒、かまれない対策徹底)
田植えなど春の農作業が本格化するのに合わせ、厚生労働省はマダニにかまれて発病する「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」や「日本紅斑熱」などに警戒を呼び掛けている。マダニは草むらに潜み、気温上昇に伴い5月ごろから活動が盛んになる。4月下旬にはマダニにかまれた香川県の男性1人が日本紅斑熱にかかって死亡しただけに、農作業は肌の露出を避け、虫よけ剤を使うなど二重、三重の対策が欠かせない。マダニは吸血前で3、4ミリ。イノシシや鹿、野ウサギなどの野生動物の体に付いて人里近くまで運ばれ、民家の裏山や畑の草むらに潜み、接近してきた人や動物の血を吸う。その際、ウイルスや細菌を保有したマダニに人が吸血されると、SFTSや日本紅斑熱に感染し、数日後に高熱などが出て死に至る場合もある。同省によると2005年以降、SFTSの死者は計36人に上る。万一、マダニにかまれたらどうしたらいいか。同省によると、マダニは皮膚に口を突き刺し、長ければ10日間に及び吸血するが、かまれたことに気付かない場合も多い。かまれたことに気付いた時点で無理に引き抜こうとせず、皮膚科に行ってマダニの除去と洗浄する必要がある。また、かまれた後は数週間は体調に注意し、発熱などの症状が現れた場合は医療機関で診察するよう呼び掛けている。感染の予防に向けて、同省は「マダニにかまれないための対策が不可欠」(結核感染症課)と強調する。農作業時には、マダニが入ってこないようにシャツの裾はズボンの中に入れ、ズボンの裾も長靴の中に入れることなどを呼び掛ける。その上で虫よけ剤を使えば、マダニを寄せ付けない効果が高まるという。屋内でかまれないために、屋外で作業した後は、すぐに風呂に入り、マダニが皮膚に付いていないか確認することも大切だ。同省は「いくつかの対策を組み合わせることが被害を減らす。夏場に着込んだまま作業すると熱中症にかかる恐れがあるので、適度な休憩や水分補給も忘れないでほしい」(同)と説明する。

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(イノシシに襲われ3歳女児ケガ:兵庫)
25日午後、兵庫県西宮市の公園で、3歳の女児がイノシシに襲われケガをした。現場は西宮市松下町の夙川沿いにある公園で、25日午後4時過ぎ、「娘がイノシシに襲われた」と母親から警察に通報があった。警察によると、女児が母親と公園内を歩いていたところ、後ろからイノシシが突進してきたという。女児は唇を切り、足を打撲するなどのケガをして病院で治療を受けた。その後、現場から約350メートル離れた国道で、イノシシが血を流して死んでいるのが見つかった。イノシシは体長約90センチメートルで、ほかにイノシシに関する目撃情報がないことなどから、警察は、このイノシシが女児を襲ったものとみて調べている。
(登山客、クマに襲われる:福島)
26日午前10時40分ごろ、日本百名山の一つ、磐梯山(1816メートル)の福島県猪苗代町赤埴山付近で、一人で下山していた登山客の男性会社員(49)=広野町=が、左側の樹林から飛び出してきたクマに襲われた。男性は自力で下山し、病院で治療を受けたが、顔や腕を爪で引っかかれ全治3週間のけが。町は登山道入り口に注意を呼びかける看板を設置するなど対応に追われた。猪苗代署によると、男性は1人で磐梯山に登り、登山道を下山中だったという。クマは体長1.5メートルのツキノワグマの成獣とみられ、山にはまだ雪が残っていることから、冬眠から覚めたばかりだった可能性がある。県によると、会津地方でのツキノワグマによる人身被害は雪解けの5月に集中している。今年の磐梯山の山開きは5月24日に予定しており、猪苗代町農林課は26日、磐梯山の登山道入り口に注意の看板を急きょ設置したほか、「入山の際には、ラジオや鈴など音が鳴る物を携帯し、クマに人の存在を知らせてほしい」と自衛も呼びかけている。
(クマが体当たり、男性けが:岩手)
25日午前5時半頃、岩手県紫波町遠山の山林で、同町日詰西、無職藤原文之さん(67)がクマに体当たりされ、顔などに切り傷を負った。紫波署の発表によると、現場は町立赤沢小学校から北側に約100メートルで、藤原さんは妻と散策中だった。体当たりしてきたクマは成獣で、子グマ1頭を連れていた。山林の西側に逃げていったといい、同署と町は周辺住民に注意を呼びかけている。
(谷に滑落、上から1メートル超す雪の塊直撃:山形)
25日午前10時40分頃、山形県鶴岡市田麦俣の月山第二トンネル付近の山中で、猟友会の仲間と狩猟をしていた同市熊出、無職佐藤隆さん(65)に、斜面から崩れた雪の塊(幅約1メートル、高さ約1メートル、長さ約2メートル)が直撃した。佐藤さんは県消防防災ヘリに約1時間20分後に救助されたが、肋骨骨折などで重傷を負った。鶴岡署の発表によると、佐藤さんは斜面を下った際に、誤って約20メートル下の谷に滑落、さらに、その上に塊が落ちてきたという。付近では24日にクマが目撃されており、佐藤さんは猟友会メンバー10人と共に、25日朝から山に入り、クマを追い込むための配置につくところだった。
(実包4発入り金庫盗まれる:香川)
25日午前7時5分ごろ、香川県まんのう町内の無職男性(80)方から、散弾銃用の実包4発などが入った金庫がなくなっていると琴平署に通報があった。同署は窃盗事件とみて捜査している。別の場所で保管していた散弾銃は残っていた。同署によると、男性方は2階建てで、金庫は1階の押し入れに入れていた。同日午前6時50分ごろ、男性が押し入れを物色された形跡に気づき、戸を開けると金庫がなくなっていた。金庫は実包4発と書類を保管していた。ほかに盗まれた物はなく、押し入れ以外に物色された形跡もないらしい。男性は猟友会のメンバーで散弾銃を所持。24日にイノシシの駆除で使用し、同日午後5時ごろに実包を金庫に保管したという。男性方は無施錠の出入り口や窓があったといい、同署は金品目的の窃盗事件の可能性があるとみている。
(クレー射撃、石原は52位)
リオデジャネイロ五輪予選を兼ねたクレー射撃のワールドカップ(W杯)は26日、キプロスのラルナカで行われ、女子スキートの石原奈央子(古峯神社)は52位で予選落ちした。
(クマ、進んでわなに?:宮城)
丸森町日照田の竹林で25日朝、近くの団体職員宍戸研一さん(53)が設置した箱わなにクマ1頭が入っているのが見つかった。県大河原地方振興事務所によると、クマは体長約1メートル、体重約70キロで推定2歳の雄。宍戸さんが午前5時半ごろ、イノシシ捕獲用に仕掛けていた箱わなで見つけた。前日に置いた米ぬかやジャガイモなど約18キロの餌がクマに食べ尽くされていたという。宍戸さんは「付近の阿武隈川沿いで昨年、クマの目撃情報があったが、実際に見たのは初めてで驚いた」と話した。今後も出没の可能性があり、県や町は注意を呼び掛けている。
(官邸ドローン山本容疑者、自宅に散弾銃:福井)
首相官邸屋上で小型無人機「ドローン」が見つかった事件で、警視庁麹町署捜査本部は25日、威力業務妨害の疑いで、福井県警に出頭した同県小浜市の無職、山本泰雄容疑者(40)を逮捕した。山本容疑者は福井県小浜市出身。父親を早く亡くし、母親らと暮らした。子供のころを知る女性(43)は「正義感が強い。思い込むと最後まで貫くタイプだった」と語る。機械いじりが大好きで、県立高校の電子機械科から航空自衛隊に入隊。「機械いじりができる職場が他になかった」と説明していた。空自を辞めた時期ははっきりしないが、昨年まで電機メーカーに正社員として勤務。転勤を命じられ退職した。福井県警によると、猟銃所持の許可を得て、自宅に散弾銃を所持していた。
(女性襲ったヒグマ、昨夏すでに殺処分:北海道)
せたな町で2013年と14年、山菜採りの女性がヒグマに襲われ死傷した事故で、道檜山振興局は23日、襲ったヒグマが14年8月に今金町で捕獲され殺処分されていたと発表した。2人を襲ったヒグマはDNA鑑定から同一個体とされており、同局では今年3月以降、事故現場周辺を猟友会などと捜索。痕跡は見つからなかったため、すでに捕獲された可能性もあるとみて今月、道の研究機関に道南地方で14年に捕獲された雄のヒグマのDNA鑑定を依頼したところ、1頭のDNAが問題の個体のものと一致した。この個体は14年8月4日、今金町の箱ワナにかかっているのが見つかり、猟友会が殺処分した。体長2メートル、体重230キロ・グラム、推定年齢7歳の雄だったという。同局環境生活課の坂村武士課長は「殺処分されていたことがわかり、安心した。ヒグマが活発になる時期を迎えており、注意喚起を続けたい」と話している。
(住宅街走り回る、野生のサル出没:神奈川)
厚木市の住宅街に25日、野生のサルが出没した。住宅街を走り回ったサルは約9時間後にようやく捕獲された。25日午前5時半ごろ、厚木市の住宅街に突然、姿を現した野生のサル。厚木市役所の職員らが約70人がかりで捕獲を試みるが、マンションなどに逃げ込み、なかなか捕まえられなかったが、発見から約9時間後の午後2時半頃、確保された。サルは捕獲されたが、その際、市役所の職員1人が足をかまれて軽いケガをしたという。
(2頭のクマの足跡:新潟)
23日、三条市下田地区、長野地内の御渕上の開発畑で2頭のクマの足跡が発見された。三条市では、むやみに山には入らず、近づかないよう呼びかけ、畑作業などで山間地へ出かけるときは鈴、ラジオなど音の出るものを身につけてクマに十分、注意するよう求めている。
(人里にシカ住民困惑:長崎)
五島市内で近年、野生のシカが増えている。生息区域も拡大しているとみられ、森林の草木や農作物への被害が深刻さを増し、人里にもたびたび出没。車と接触する事故も発生するなど、愛らしい姿とは裏腹に、島では"厄介者"になりつつある。地域住民を悩ませるシカ被害の現状を追った。16日夜。多くのシカが生息している同市玉之浦町に向かった。午後8時すぎ。早速、集落を通る道路沿いの茂みに、体長1メートルほどのシカ2頭が姿を現した。どちらもまだ子ジカのようだ。カメラを向けると、すぐに山手の方へと走り去っていった。この後、しばらく周辺を探してみると、民家近くで4、5頭が群れを成すなど、あちこちでシカの姿が確認できた。地元住民の男性は「間違いなく数は増えている。これ以上数が増えると大変だ」とこぼした。近年は同町だけでなく、岐宿町や鬼岳周辺などでも目撃情報があり、生息区域は福江島全域に拡大している可能性がある。県はフンの数などから五島市のシカの生息数を推計。2009年度に679頭だったが、11年度には1910頭にまで増えた。同市の農作物の被害額は多額ではないものの、県農山村対策室は「多くのシカによる森林の食害は、生態系にも影響を与えかねない」と懸念する。一方、シカの道路への「飛び出し」も起きている。玉之浦町の漁業、ヤナ脇(やなわき)健一さん(63)は昨年8月の夜、車で帰宅中、同町の県道に差し掛かった時、突然右側の茂みから大きなシカが現れた。急ブレーキをかけたものの、間に合わず接触。体長は2メートルほどだったといい、シカはそのまま逃げていったという。幸いけがはなく、車体もバンパーが少しへこんだ程度だった。これまでも何度か道路上にシカがいるのを目撃しているというヤナ脇さん。「夜、運転するときは気を付けるようにはしている。ここ数年で数が増えているので、大きな交通事故が起きなければいいが」と不安そうに話した。農作物や人的被害が懸念される中、行政も捕獲などの対策に乗り出している。五島市によると、捕獲頭数は12年度98頭、13年度138頭、14年度225頭(速報値)と、年々増加傾向にある。13年度からは、駆除経費の一部が国から補助されるようになったことも影響しているが、捕獲数からも生息数の増加が見て取れる。シカは設置した箱わなを警戒して、なかなか中に入らず、捕獲にも一苦労しているという。市は、シカから農作物を保護するため漁網を無料で配布。今後、地元猟友会とも連携して捕獲態勢を整え、看板設置などによりシカ出没の注意喚起も促す考え。市農業振興課は「被害を最小限に食い止めるため、できる対策から進めていきたい」としている。
(シカの次はイノシシ、初捕獲:栃木)
小山市と栃木市の境界付近の思川左岸で23日、イノシシが捕獲された。小山市によると、同市でイノシシを捕獲したのは初めて。現場付近では今月5日、シカが目撃されている。イノシシによる農業被害で生息が確認されているのは鹿沼市、佐野市など県西部や那珂川町などの八溝地区で、動物の生態に詳しい県立博物館自然課の林光武課長は「シカやイノシシの生息範囲が広がっている」と分析している。小山市農政課によると、ことし2月下旬、同市飯塚、自営業川又征夫さん(72)が、自宅近くの思川左岸でイノシシを目撃し、同市に連絡した。現場周辺を確認すると、地中のヤマイモを掘って食べた形跡があり、同市は有害鳥獣駆除のため、地元猟友会の協力を得て4月5日にわなを設置した。思川左岸の飯塚自治会長を務める川又さんが23日午前6時半ごろ、わなの中を確認すると、興奮状態のイノシシが暴れていたという。地元猟友会によると、捕獲されたイノシシは体長約1メートル、体重約30キロで2歳ぐらいの雄とみられる。わなの中に置いたヤマイモやジャガイモなどが食い荒らされていた。
(野生のイノシシの目撃について:鳥取)
26日夕方、淀江町西原地区で野生のイノシシが目撃されました。イノシシを目撃されても、近づいたり刺激しないようにしてください。
(保育園付近でクマ目撃:新潟)
23日午後2時ごろ、柏崎市高柳町岡野町の高柳保育園付近でクマ1頭を目撃したと、車で通り掛かった女性から連絡を受けた知人が、柏崎署と柏崎市役所に通報した。柏崎署によるとクマは体長約1・5メートル。目撃されたのは保育園から約150メートル離れた市道脇の田んぼで、近くには小学校もある。
(サルの目撃情報相次ぐ:岐阜)
25日午前、岐阜市のJR岐阜駅周辺でサルの目撃情報が相次いだ。岐阜県警と岐阜市が行方を追っている。県警などは、家の戸締まりをするよう住民に呼び掛けている。午前9時10分ごろ、JR岐阜駅から南東に約300メートル離れた同市加納本町の加納天満宮付近の路上で、サル1匹が歩いているのが目撃された。同9時半には、岐阜駅の南約500メートルの路上で、さらに同11時45分ごろには、JR岐阜駅から東に約1・4キロ離れた同市入舟町の名鉄田神駅付近で目撃されたが、捕獲には至っていない。岐阜南署によると、サルは体長約30センチ。
(石破氏らジビエに舌鼓:東京)
自民党の鳥獣食肉利活用推進議員連盟(会長・石破茂地方創生担当相)は23日、シカやイノシシなどの野生鳥獣の食肉「ジビエ」を使った料理の試食会を党本部で開いた。野生鳥獣駆除で生じたジビエを有効活用するのが目的で、約70人の国会議員らが「シカ肉のポワレ」や「エゾシカのテリーヌ」に舌鼓を打った。議連がジビエの普及を目指すのは、野生鳥獣による農作物被害が深刻化しているため。農林水産省の調査によると、被害額は毎年、約200億円に上っており、自治体などが駆除を進めている。議連はジビエを高級食材として広めていきたい考えで、石破会長は「おいしく食べられ、農家の方々が困っている鳥獣被害も低減させられる」と普及を訴えた。
(シカなど列車衝突546件、鳥獣被害が最多に)
JR九州は22日、昨年度にシカやイノシシなどが列車に衝突する鳥獣被害が546件だったと発表した。前年度より90件増加し、統計を取り始めた2006年度以降で最多となった。発表によると、シカが421件(前年度317件)と大半を占めた。肥薩線211件(同141件)、日豊線96件(同79件)など、山間部を通る路線で被害が目立った。鳥獣被害は増加傾向にあり、侵入防止柵の設置や減速運転などの対策を実施しているが、同社は「個体数の増加や生息域の拡大に追いつかず、改善の見通しは立っていない」としている。
(有害鳥獣対策実施隊を新たに設置:神奈川)
ニホンジカやイノシシなど有害鳥獣による農作物被害を防ぐため愛川町は今年度「愛川町有害鳥獣対策実施隊」を新たに設置した。4月6日には町役場で隊員への委嘱式が行われた。町によると、自治体が鳥獣被害の対策隊を設置するのは県央地域では初だという。新たに設置された対策実施隊は、神奈川県猟友会愛甲郡支部から推薦された18人と、県央愛川農業協同組合や町森林組合から推薦された2人に加え、狩猟などの資格・知識を持つ町担当職員5人の合計25人で構成されている。町内で発生する鳥獣による農林水産業への被害防止を目的に、対策実施隊のメンバーが様々な活動に取り組む。具体的には、有害鳥獣の捕獲や駆除をはじめ、被害防護のためのアドバイスや指導、農作物の被害調査、鳥獣の生息状況調査などを行うほか、鳥獣による人的被害の防止を目的に緊急出動も想定している。担当の町農政課によると、年間35日程度の出動を予定しているという。野生鳥獣による農作物の被害は全国的に発生しており、愛川町でも鳥獣被害防止計画を策定し、対策にあたってきた。この計画の中で、町が有害鳥獣に指定しているのはニホンザル、ニホンジカ、イノシシ、アライグマ、ハクビシンなどの9種。同課が実施した調査によれば、昨年度はこれら有害鳥獣による農作物被害額は約1000万円(販売用・自家用合計)にのぼる。深刻な鳥獣被害が続き、農業を断念してしまう人いるという。農産物被害が多いニホンジカとイノシシについては、これまでも電気柵を設置して山間部から人里への侵入を防ぐほか、銃器や罠などを使った個体数の調整を実施するなど対策を行ってきた。今年度は、対策実施隊の発足に伴い、昨年度よりも多くの駆除・捕獲を行う予定だ。同課では「有害鳥獣の被害を受けたり、発見した時は、町の農政課に連絡を」と呼びかけている。鳥獣捕獲の担い手の中心となるのが、猟友会などハンターの存在。しかし、近年はハンターの高齢化や人数の減少が課題となっている。そこで県は、県猟友会と協働で「かながわハンター塾」を昨年度から開催している。今年度は5月28日、6月14日、27日に開催され、時間は各日とも午前9時30分から12時30分まで。定員は各日30人。場所は県立伊勢原射撃場で、ベテランハンターによる射撃の実演や狩猟免を許取得するための手続き・費用についての紹介などが行われる。
(有害鳥獣被害の相談専門ダイヤルを開設:兵庫)
神戸市は27日、イノシシやアライグマなどの有害鳥獣被害の相談や通報を受け付ける専用窓口「市鳥獣相談ダイヤル」を開設した。これまで、各区役所などで受け付けてきたが、通報件数が増加傾向にあることなどから、開庁時間外や休日でも対応できるようにした。市によると、市内では平成26年度、イノシシに関する通報が357件(前年度比97件増)あり、このうち噛まれたり体当たりをされるなど市民が被害に遭うケースが65件あった。また、アライグマに関する通報は680件(同107件増)で、庭を荒らしたり民家に入り込んだりするケースが多いという。市ではこうした相談や通報に、夜間や休日でも対応できるよう専門窓口を開設した。年中無休で午前8時~午後9時の間、市から委託を受けたオペレーターがイノシシやアライグマの出没情報や市民の被害情報などの電話を受ける。通報内容は、猟友会や民間の捕獲事業者に伝えられ、捕獲作業やわなを仕掛けるなどの対応をするという。
(クマにご用心、パンフレット配布:石川)
登山シーズンを前に県はクマの出没に注意を促すパンフレットを5500部作成し、市役所・町役場や警察署などで配布している。県自然環境課によると、県内では今年に入り今月22日までに金沢、小松、白山3市の山林一帯で計5頭のクマが目撃された。昨年の同時期からは1頭少ないという。パンフレットでは、生ゴミを好み、朝夕に活発に活動する生態を解説。人家周辺に生ゴミを捨てないことや、クマが身を隠しやすいやぶを伐採するよう呼びかけている。子グマの近くには母グマがいる可能性が高く子グマを見つけても近づかないよう注意を促したり、遭遇した場合は静かに立ち去さったりするようアドバイスも記した。
(GW控えクマ対策会議:滋賀)
冬眠から覚めたツキノワグマの目撃情報が増え、ゴールデンウィークなどの行楽シーズンを前に、多くの登山客が訪れる県北部の長浜、木之本、米原の各警察署と県、長浜、米原両市は23日、長浜市役所で対策会議を開いた。県の推計では、県内には約300頭のツキノワグマが生息。昨年は166件の目撃情報が寄せられ、そのうち県北部の「白山・奥美濃地域」で126件が集中した。長浜市では昨年10月に山道で登山客が襲われ、同11月には市中の路上で遭遇した新聞配達員が重傷を負うなどの被害があった。今年も3、4月に長浜、米原両市で8件の目撃情報が寄せられており、22日は長浜市木之本町金居原で空き家に子グマが逃げ込み、木之本署や県、長浜市職員ら約20人が出動して捕獲する騒動になった。会議に担当者ら約30人が出席。クマの生態に詳しい県琵琶湖環境部の今城克啓副主幹(45)は、昨秋、ドングリが不作でエサ不足だったこともあり、「冬眠を終えて空腹状態。タケノコや山菜が好物なので、竹林などは特に危険」と指摘した。長浜署などは▽山歩きをする時は鈴やラジオを鳴らす▽夕方、夜間、早朝の外出に注意する▽3人以上で入山する――などと呼びかけている。
(希少猛禽類、感電や鉛中毒の恐れ:長野)
長野県が今年、11年ぶりに改訂した絶滅の恐れがある野生生物の「県版レッドリスト(動物編)」で、鳥類では新たに、県内で越冬するオオワシが絶滅の恐れが最も高い絶滅危惧1A類に、同じくオジロワシが1Aに次ぐ1B類に追加された。通年で生息するイヌワシは旧版から1A類で、同じく大型のタカのクマタカは1B類。これらの希少猛禽(もうきん)類には、感電事故や鉛中毒の恐れがあることが近年、判明した。食物連鎖による生態系ピラミッドの頂点に立つ彼らの現状を探った。レッドリスト改訂委員会の脊椎(せきつい)動物専門部会委員を務めた県環境保全研究所の堀田昌伸主任研究員によると、旧版になかったオオワシとオジロワシの追加は「以前よりも情報が集まり、越冬期に極めて少数の生息が確認されたため」という。海や湖で魚などを狩るため「海ワシ」と呼ばれる両種は冬に北海道で多く見られるが、ごく少数が本州を南下する。県内では諏訪湖などでの越冬例が知られるようになった。1999年から諏訪湖で越冬している20歳のオオワシの雌は「グル」の愛称を持ち、地元野鳥ファンに親しまれている。他のオオワシやオジロワシが飛来することもあるが、湖を縄張りとするグルに追い出されるという。日本野鳥の会諏訪会長の林正敏さん(71)は「オオワシは冬は諏訪湖に定着している。もしグルがいなくなっても、それに代わるワシが湖を縄張りにするだろう」とみる。オオワシなどの生息は県内に彼らが過ごせる一定の自然環境がある証拠だが、一方で、生息に脅威となる要因が新たに分かった。2012年春、諏訪市の山中で高圧電線の鉄塔に止まったクマタカ2羽が相次いで感電死する事故が起きた。いずれも鉄塔上部の落雷による設備損傷を防ぐ器具に接触したためとみられ、野鳥の会の要請で、中部電力が現場の鉄塔に接触を防ぐ対策を施した。ワシやタカは獲物探しや休息のため、鉄塔など高い場所によく止まる習性があり、感電事故は他の地域でも起きる可能性がある。この事故後、彼らにとっては別の深刻な脅威も分かった。採餌による鉛中毒だ。林さんが感電死したクマタカ1羽の胃の未消化物を調べたところ、大量のシカの毛を発見。駆除されたシカを食べたらしいと気づいた。県内では現在、激増したシカの捕獲が進められており、13年度には全県で約4万頭が捕獲された。だが、銃による駆除には鉛製の銃弾が使われており、撃たれた死骸の多くは山中に放置されている。それを猛禽類が食べると鉛中毒になる可能性があるという。「ワシやタカは鋭いくちばしで銃弾が入った傷口から肉をえぐり取って食べるので、鉛の破片も口に入る。感電死したクマタカは鉛中毒だったかもしれない」と林さん。実際に北海道では、撃たれたエゾシカを食べたことでオオワシやオジロワシが鉛中毒死する事例が90年代後半から多発し、問題化した。道は00年代からシカ猟での鉛弾使用を禁ずるなど規制を始めたが、順守されておらず、今も中毒死があるという。林さんは「シカの大量捕獲が続く県内も、猛禽類が死んだシカを食べると考えられる」とし、県内でも鉛弾の規制を求めている。オオワシなどの「海ワシ」に対し、山にすむため「山ワシ」と呼ばれるイヌワシは全国的に繁殖率が低下し、数が減っている。日本イヌワシ研究会が今年3月に発表した81〜13年の33年間の調査では、つがいの数は80年代の7割に減り、つがいの繁殖成功率も大幅に低下。個体数は全国で500羽程度と推定し、「存続の危機にある」と訴えている。県と長野イヌワシ研究会の調査によると、県内で確実に生息が確認されているつがいの数は06年の22から、13年には19に減少した。県は06年度から保護回復事業に取り組んでいるが、「繁殖状況は悪化している」と推定している。研究者は個体数減少の要因に、ノウサギなど餌動物の減少▽営巣地周辺の開発・工事や人間の接近▽人工林の放置や里山の荒廃による狩り場の消失−−などを挙げている。
(ジビエ料理イベント「シカニクの日」:高知)
4月29日に高知県香美市物部町別府のべふ峡温泉で開かれるジビエ料理イベント「シカニクの日」に合わせ、べふ峡温泉は、鹿肉の空揚げをアレンジした「シカのピリ辛揚げ」を当日限定の定食メニューとして用意する。べふ峡温泉は2008年ごろから、シカによる食害対策の一環として、地元で捕獲されたシカを使った料理を提供している。「シカのピリ辛揚げ」は定番の鹿肉の空揚げに、ケチャップやトウバンジャンなどを混ぜた特製ソースを絡めたもの。スタッフのまかない料理として好評だったことから、限定販売を決めた。定食は1300円(税込み)で30食のみ。大崎保彦支配人は「ご飯にもビールにも合う。好評なら通常メニューにも取り入れたい」とPRしている。「シカニクの日」は29日午前10時~午後5時。鹿肉のバーベキューや串焼きなども楽しめる。
(シカ肉を使ったソーセージ作り:徳島)
三好高校でこのほど、シカ肉を使ったソーセージ作りの実習が行われました。実習に臨んだのは三好高校食農科学科の2、3年生10人です。講師として招かれた日本ハム徳島工場商品開発課の担当者から製造方法を教わった後、有害鳥獣として県内で捕獲されたシカの肉を使ってソーセージ作りに挑戦しました。シカ肉は臭みを取るため、レモンパウダーやガーリックなどと一緒に粗引きした後、食用チューブに詰めていきます。その際、チューブが破れたり、空気が入ったりしないよう慎重に作業を行い、食べやすいサイズに糸で縛った後、桜のチップで燻しました。三好高校では、この実習を活かしシカ肉を使った商品開発に取り組んでいきたいとしています。

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(住宅街でクマ射殺:岩手)
22日午前5時6分ごろ、北上市上江釣子(かみえづりこ)の住宅街で「道路をクマが歩いている」と、110番通報があった。北上署員らが住宅街の農業用水路に体長約2メートルのツキノワグマがいるのを発見し、猟友会メンバーが同7時すぎに射殺した。けが人はいなかった。同署や市などによると、現場はJR北上線の江釣子(えづりこ)駅から西側に約1キロの住宅街。現場から東側約400メートルには北上市立江釣子保育園や同江釣子小学校があり、交通規制も敷かれて付近は一時騒然となった。現場にいた北上市職員は「クマは目視で体長が約2メートル、体重が約100キロと大きく、人を見ると走ってきて威嚇した。状況確認のため近づいた私も追いかけられた。水路は深さが約1メートルしかなく、出てくる様子もあった」と話した。登校時間に差しかかり、児童の危険回避のため、県に口頭で許可を得て射殺した。現場付近では、クマの目撃情報はあっても人を威嚇したりして害獣駆除された例はほとんどないという。県自然保護課によると、3月に県内から寄せられたクマの目撃情報は15件。例年の2、3件に比べ異常に多かった。暖冬でクマの活動が早まったという見方もあり、今月初めに警戒情報を出し、注意を呼びかけていたところだった。
(クマ捕獲、今季初:鳥取)
21日午前10時ごろ、鳥取県八頭町覚王寺の山中に仕掛けられたイノシシやシカ用のわなに、ツキノワグマがかかっているのが確認された。鳥取県によると、体長約1メートル、体重37・5キロの雌の成獣で、県内での捕獲は今季初めて。同町猟友会郡家支部の前田正義さん(75)が確認し、県に通報した。野生動物保護管理事務所関西分室(神戸市)の職員が麻酔銃で眠らせた上で、行動把握のための発信機と個体識別のためのタグを装着。農作物や人的被害はなく、再出没を防ぐ措置を取った上で、県と同町の職員、同支部のメンバーらが協力して人里から離れた町内の山中に放した。県緑豊かな自然課によると、ここ3年の初捕獲は5月中旬で、今季は早い。同課は「冬眠から覚める時季で、目撃したら情報を寄せてほしい。注意喚起していく」としている。
(中学校グラウンドにクマ:福井)
20日午後1時頃、福井市大味町の市越廼中学校(生徒数26人)のグラウンドにクマ1頭がいるのを、同校の職員が見つけた。クマは同校北側の川を越えて山林に逃げたといい、けが人はなかった。学校が福井南署を通じて市に通報した。市などによると、クマは体長1メートルほどの成獣で、当時生徒や教職員は給食直後で教室や職員室などにいたため、無事だった。クマの出没を受け、同校では全生徒が登下校にスクールバスを使うなどの対策を今週いっぱい講じるという。今年度の市内でのクマの目撃は3例目。
(はぐれザル警戒を:滋賀)
21日午前、大津市三大寺の市立瀬田南小学校と、同市大江3の民家でサル1頭が目撃された。双方の現場が約200メートルと近く、同じサルの可能性が高い。乗用車のワイパーが壊されるなどサルによるとみられる被害も確認され、市鳥獣害対策室が住民に注意を呼び掛けている。大津署によると、21日午前9時半ごろ、瀬田南小のグラウンド脇にサルがいるのを男性教諭(53)が発見。午前11時半ごろには民家の屋根を歩いているのを近くに住む男性(63)が見つけた。大津署が調べたところ、瀬田南小の駐車場で止めてあった乗用車3台のワイパーが壊されていたほか、民家の近くの家庭菜園でタマネギにかじった跡があった。同署はこのサルによる被害と見ている。市鳥獣害対策室によると、周辺の半径約2キロ圏内では、3月末からサルの目撃情報が10件以上相次いでいる。いずれも1頭でいる姿を見られており、同室は群れと離れて行動する「はぐれザル」とみている。実害があったのは今回が初めてだが、今後も続く場合、市は捕獲などの対応を取る方針。担当者は「人に危害を加える可能性もあるので、絶対に近づかず、すぐに通報してほしい」と話している。
(新千歳滑走路にシカの群れ、2mの柵跳び越え侵入:北海道)
新千歳空港で3月、シカの侵入が相次ぎ、滑走路が一時閉鎖となったトラブルで、国土交通省新千歳空港事務所は20日、シカが空港周囲の柵(高さ2メートル)を跳び越え、空港内に入ったとの調査結果を公表した。同事務所は今秋にも、一部の柵の高さを上げるなどの対策に乗り出す。報告書によると、空港の周囲16キロの柵を3月24日に調査したが、破損箇所はなかった。一方、斜面と柵が近かったり、柵付近に茂る植物のツルに雪が積もるなどしてシカが跳び越えやすい箇所が複数確認された。このうち、ひづめの跡やふんの状況などから、侵入場所は同月3日夜がターミナルビルの北東、翌4日早朝の2度目がビルの南とそれぞれ推定。要因については、滑走路にまかれた融雪剤の塩分をシカが摂取しようとした可能性などを挙げたが、「推測の域を出ない」とした。空港内ではキタキツネやエゾユキウサギのふんなども見つかり、多様な動物が出入りしている実態も明らかになった。
(シカ目撃、県内は7頭:秋田)
東北森林管理局が2014年度に実施したニホンジカ影響調査の結果、県内では7頭目撃されていたことが22日、わかった。これには含まれていないものの、昨年度、ニホンジカとみられる動物が世界自然遺産の白神山地周辺でカメラに写っており、同管理局は「今後、白神山地周辺に移動する可能性がある。県とやり取りしながらシカが増えないよう対策を練りたい」としている。調査は、増加傾向にあるシカの農林業被害の対策を検討するため、同管理局が管内(福島県を除く東北5県)で初めて実施した。岩手県では昨年4月から、秋田など4県では同6月から今年3月まで、職員や協力を依頼した猟友会員などが森林でシカや痕跡を見つけた場合、記録している。その結果、県内では、昨年8月上旬から10月下旬にかけて仙北市や秋田市、上小阿仁村など5市村で雄1頭、性別不明6頭の計7頭が目撃された。シカが食べるために木の樹皮を剥いだり、葉や枝をかじったりした痕跡はなかった。同管理局は「今回は目撃されなかったが、雌がいると、定住している可能性が高く、今後も増える懸念がある」と警戒。「本来、秋田にシカはいなかったが、岩手などから生息範囲が広がってきている。定住させないよう、対策を練らないといけない」としている。県内では昨年10月、白神山地の世界遺産地域から約150メートル離れた八峰町の山林で、ニホンジカとみられる動物が撮影されている。
(JR九州、鳥獣衝突事故が最多)
JR九州は22日、平成26年度に発生した列車とシカなど鳥獣の衝突事故が前年度に比べ90件増の546件と過去最多だったと発表した。ハンターの高齢化で、主にシカの駆除が追いつかないことが原因とみている。同社は約1億円をかけ、防護柵の設置など対策を進める。主な鉄道運転事故は1件減の42件。内訳は脱線事故が1件で、昨年6月に鹿児島県指宿市で観光列車が線路内に流入した土砂に乗り上げた。このほか、踏切での事故が23件、踏切以外での人身事故が18件だった。運転士や車掌の人為的ミスは1件減の56件で、内訳は停車位置のオーバーランが38件、停車駅通過は10件、ドアの開閉ミスは8件だった。乗客による駅係員や車掌への暴行は4件増の19件で、そのうち16件は乗客が酒気帯びの状態だった。
(電柱の巣、県内が撤去最多:山形)
停電につながる恐れのある電柱の上にできたカラスの巣。東北電力管内の7県で、県内の巣の撤去件数は昨年度7192件で最多となった。同社で週に2、3回、電柱のパトロールを実施して撤去作業を行っているが、同じ場所にまた巣を作られることもあり、いたちごっこが続く。同社山形支店は「停電で迷惑をかけるわけにはいかない。パトロールを強化し確実に撤去していきたい」としている。17日、山形市立谷川の工業団地の一角にある電柱の上に作られたカラスの巣の撤去作業が行われた。作業員2人が高所作業車に乗り込み、「ホットスティック」といわれる可動式の棒を伸ばす。近くには、主とみられるつがいのカラスが、巣の材料となる木の枝をくわえて飛び回っていた。作業は10分ほどで終了し、直径30センチほどの巣が取り除かれた。同社山形営業所配電技術サービス課の寒河江義輝・技術長によると、撤去した巣は「建設途中」。大きいものは60センチ程度になるという。寒河江技術長は「今年は営巣時期が早まっている。撤去を行う日は朝から晩まで作業が続く」と疲れ気味に話す。同社山形支店によると、繁殖期を迎える春先に営巣が盛んになる。巣の材料が針金やハンガーなど金属製であることも多く、電柱上の部品に接触して漏電することもある。木の枝も電線に接触してショートすれば停電を引き起こす。昨年度はカラスの営巣による停電が6件発生している。今年度は春先に暖かい日が続いているためか営巣の時期が早く、停電はすでに7件と昨年度を上回っている。県内の巣の撤去数は同社管内で群を抜いて多く、過去5年間、いずれも県内が最多となっている。同社山形支店は「はっきりとした理由はわからないが、農作物など食べ物が多く、カラスにとって住みやすいのかもしれない」と困惑する。カラスの営巣を減らそうと、電柱上に構造物などを設置する対策をとっても慣れるとすぐに巣を作る。撤去しても1日程度で巣を再建するため、いたちごっこが続く。そのため、同支店では3~6月の営巣期には週2、3回パトロールを行い、県内約28万5000本の電柱を見回っている。同支店は「1日で60個の巣を発見することもある。停電を引き起こさないようさらに努力をしていきたい」としている。
(カラスの巣、電柱から撤去:石川)
北陸電力石川支店は21日、金沢市茨木町の電柱で、カラスの巣と卵を撤去する作業を公開した。職員が高所作業車に乗り込み、高圧配電線近くにあった直径約40センチの巣を取り外し、営巣を防ぐ「針山」を取り付けた。石川支店によると、カラスは繁殖期の2~5月、枯れ枝や針金を集め、ごみ捨て場の近くに巣を作る。同電力管内では今春、七尾市で鳥害による停電が1件発生している。5月下旬まで営巣していないか巡視を続ける。
(シカ目撃、生息域拡大か:栃木)
野木町友沼、会社員柿沼伊典さん(61)は21日までに、栃木市と小山市の境界付近の思川で左岸にいるシカを撮影した。県によると、農業被害などでシカの出現が確認されているのは日光市や鹿沼市、佐野市など県西部が中心という。県立博物館自然課の林光武課長は「シカの出現範囲は広がりつつあるが、小山付近にいたのは驚きだ」と話している。柿沼さんがシカを撮影したのは4月5日午前9時39分。小雨の中、栃木市大光寺町の大光寺橋から下流数キロの思川右岸で、野鳥のサシバやミサゴなどを撮影していた際、対岸にいるのに気付いた。現場は人が足を踏み入れないようなヤブだった。小走りする姿が目に飛び込み、柿沼さんは600ミリの望遠レンズで約100メートル先のシカを撮影した。見えたのは一瞬で、再びヤブの中に姿を消したという。柿沼さんは「夢中でシャッターを押し続け、5枚撮った。約15年にわたり現場周辺で野鳥を追っているがシカを見たのは初めて」と話す。県自然環境課によると、県内平野部でシカによる農業被害は鹿沼市、宇都宮市北部、矢板市、塩谷町のほか、那須町東南部でも新たに確認されている。思川の源流は鹿沼市粟野地区という。
(「クマに注意」猟銃研修会も開催:新潟)
雪解けとともに山菜採りや登山で山に入る機会が増えることから、県はクマへの注意を呼びかけている。クマに出合わないよう、入山時にはラジオ、鈴など音の出るものを携行する▽クマの活動が活発になる早朝や夕方の入山は避ける▽生ごみや不要な農産物は適切に処分する▽クマが隠れやすいやぶは刈り払う-などを求めている。また、昨年12月に制定された「野生鳥獣の管理に関する条例」の趣旨を踏まえ、狩猟者を増やすため、第1種猟銃免許または猟銃の所持許可の取得希望者に5万4千円を上限とする補助を行う。希望者は居住市町村へ申し込む。25日には長岡市で、猟銃による有害鳥獣捕獲の担い手研修会を行う。
(カモシカ現れ姿消す:埼玉)
国の特別天然記念物ニホンカモシカが今月10日、寄居町桜沢の長福寺付近で目撃された。山奥に生息するカモシカが平野との境目に位置する同町まで降りてくるのは珍しい。遭遇した住職の丸山修史さん(57)は「無事に山へ帰ってくれたのだろうか」と珍客の安否を心配している。カモシカは午前8時半ごろ、寺に隣接する丸山さん方の門扉前に現れた。偶然訪れた丸山さんの知人と鉢合わせし、豪快にジャンプして庭へ。知らせを受けた丸山さんは様子をうかがっていたが、「見張られて動けないのでは?」と考えて寺に戻った。しばらくすると、カモシカは姿を消していたという。体長約1メートル、ずんぐりした身体に特徴的な角を生やし、成獣とみられる。丸山さんは5、6年前に奥秩父でカモシカと出合っており、「すぐに分かった」。寺の防犯カメラの映像には、落ち着きなく辺りを徘徊(はいかい)する様子も。丸山さんは「裏山から迷い込んだのか、なんだか戸惑っているようだった」と振り返る。県立自然の博物館によると、カモシカは亜高山帯に生息し、県内では主に秩父市や飯能市の山中で見られる。ここ数年の生息数調査では増減に大きな変化はなく、「成長して縄張りを探しに来たり、食性がかぶるシカに生息地を追われて寄居まで移動してきたことも考えられる」としている。
(ハイテク技術でイノシシ対策:鳥取)
鳥取大の学生らがイノシシによる農作物被害の対策に取り組んでいる。おりや捕獲のための「くくりわな」に設置コストを抑え、情報通信技術(ICT)を駆使した監視端末を3月から設置。捕獲を検知するとメールが届くため、見回りなどの負担も軽減されると農家からも好評だ。農林水産省によると、全国で増え続ける鳥獣被害の中でイノシシによる農作物被害は平成25年度に約55億円。鳥取市だけでも年間1千万円を超える。同市鹿野町では100個ほどのおりを設置しているが、被害は減らない。農家の相談を受けた鹿野町総合支所は一昨年、鳥取大工学部ものづくり教育実践センター(鳥取市)に対策を依頼していた。工学部4年の牧村悠司さん(21)らは、先輩が残した試作機に手を加え、通常のイノシシ捕獲用のわなに磁気センサーと無線通信機器からなる監視端末を設置。わなにかかると携帯電話にメールが自動送信される。県内の民間企業と連携し、商品開発を進めている。
(目玉はジビエ料理:愛知)
愛知県新城市の新たな道の駅「もっくる新城」が先月、同市八束穂の国道151号沿いにオープンした。館内の飲食コーナーなどでは、獣害対策として奥三河地方で捕獲したイノシシの肉などを使ったジビエ料理が楽しめる。もっくる新城は、県内では16番目の道の駅として先月21日に誕生した。整備を進めた市によると、約1万300平方メートルの敷地に90台が止められる駐車場と電気自動車用の充電器2基を備えている。木造平屋建ての建物は、長篠の戦いでの織田・徳川連合軍の馬防柵(ばぼうさく)をモチーフにしていて、地元の木材を井げた風に組み合わせている。目玉は飲食コーナーのジビエ料理。イノシシの骨からダシを取った「ししラーメン」を開発した。イノシシ独特の臭みを抑え、あっさりとしたしょうゆ味仕立てで、具材にもイノシシのバラ肉を添えている。1杯780円。道の駅の田原直・駅長は「イノシシのイメージを覆すようなやさしい味を楽しんでほしい」とPRしている。

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(クマに襲われ男性が額にけが:岩手)
17日午前10時ごろ、住田町の自営業男性(73)が同町世田米の山中でクマに襲われ、額を7針縫うけがを負った。命に別条はない。大船渡署によると、現場は叶倉橋から西に約2キロ。男性は知人1人と植林作業中、かぶっていたヘルメットの上から額をクマに引っかかれたという。男性は知人に付き添われて下山し、県立大船渡病院で手当を受けた。クマは成獣とみられ、男性を襲った直後に現場を去った。
(クマ、住宅50メートル地点:北海道)
18日午前7時ごろ、札幌市南区真駒内南町3を車で通った人から「ササやぶでクマを1頭、目撃した」と110番があった。札幌南署によると、目撃されたクマは体長1.5〜2メートル。現場は最寄りの住宅から約50メートルの地点だった。通報を受けて同署などが付近を捜索したが、足跡などは見つからなかった。同日午後2時40分ごろには、八雲町熊石大谷町の国道277号沿いの草地で、同日午後3時10分ごろには小平町鬼鹿田代の山中で、いずれも1頭のクマの目撃情報があった。地元の警察署や猟友会などがパトロールし、住民や山菜採りで山に入る人たちに警戒を呼び掛けている。
(340戸停電の原因はカラス:静岡)
18日午前11時15分頃、静岡市葵区常磐町周辺の約340戸で停電が起きた。復旧には、最長で68分かかったとされる。静岡中央署によると、近くの信号機が数秒間、点灯しなくなったが、事故はなかった。中部電力静岡支店によると、常磐町の電柱上部にある配電設備で、カラスが小枝で巣を作っていた。その設備のカバーの隙間から小枝が入り込み、停電を起こしたとみられる。カラスの巣作りが盛んになる春先から初夏は、同様のトラブルが発生することがあるといい、同支店は2~6月に巡回を強化し、必要に応じて電柱から巣を撤去している。担当者は「巣を見つけたら連絡してほしい」と、呼び掛けている。
(カラスの巣撤去で電車止まる:大阪)
18日午後3時10分ごろ、大阪市都島区のJR大阪環状線京橋―桜ノ宮間で、線路の架線をつる設備にカラスの巣があるのをJR西日本の係員が見つけた。JR西は「架線に触れて停電するおそれがある」として午後4時ごろから約30分間、京橋―大阪間の内回り電車を止めて巣を撤去。約9500人に影響した。JR西によると、巣は約40センチ四方で、金属製のハンガー約30本でできていた。係員は大阪府警から「カラスが群がっている」との連絡を受け、現場を調べていたという。
(停電防止へカラスの巣除去:山形)
繁殖期を迎えたカラスによって電柱や鉄塔に作られた巣が原因の停電を防ぐため、東北電力山形支店が除去作業を進めている。カラスは3月ごろから巣を作り始める。巣はほとんど木の枝で作られているが、中には鉄線や針金ハンガーなどが含まれているため、設備に接触して漏電を引き起こすことがある。今春は県内で16日までに5件の停電が発生した。同支店は毎年3〜6月に週2、3回のパトロールや撤去をする。1日に平均30〜40個の巣を撤去するという。昨年は県内で計約7200個の巣を撤去した。山形市立谷川3では17日、山形営業所の作業員が、電柱に作られた巣(地上12〜13メートル)を「ホットスティック」でつかんで撤去した。同営業所の寒河江義輝技術長(47)は「作業中にカラスが威嚇してくることもある。取っては作られ、取っては作られの繰り返しだ」と苦笑した。同支店では特殊なリングを電柱に設置するなどして巣作りの防止対策も行っている。だが、カラスは「害がない」と学習することもあり、地道に巣を除去していくしかないという。
(公園の桜、ウソの食害が深刻:秋田)
秋田県由利本荘市西目町出戸の浜館公園のソメイヨシノ約3千本の花芽が、野鳥のウソによる食害で大きなダメージを受けている。公園を管理する市西目総合支所は「残念だが、今年の花見は期待できない状況だ。来年に向けて対策を取りたい」としている。市観光協会によると、同公園以外で被害は確認されていない。浜館公園は国道7号東側の海辺の小高い丘にあり、鳥海山や日本海も見える人気のスポット。東日本大震災の被災地の復興を支援する「東北・夢の桜街道推進協議会」が、八乙女公園(大仙市長野)とともに東北の桜の名所に加えたばかりだった。支所職員が14日、開花状況を確認したところ、ほぼ全ての木で花芽が食い荒らされていた。支所によると、公園には毎年のようにウソが飛来しており、今年1〜2月には地面に食い散らかした花芽が散乱、地元の猟友会が駆除に乗り出していた。
(クマとの遭遇に注意呼びかけ:新潟)
雪解けに伴い、山菜採りや登山で山に入る人が増えることから、県はツキノワグマへの注意を呼び掛けている。県によると、4月は15日までに糸魚川市や柏崎市などで6件の目撃情報が寄せられている。2014年度の目撃数は910件。7人がかみつかれたり、引っかかれたりして重軽傷を負ったほか、村上市ではクマに襲われた可能性がある女性の遺体が見つかった。県はクマとの遭遇を防ぐため、山に入る際はラジオや鈴などの音の鳴るものを持ち歩くことや、クマの活動が活発な早朝や夕方には山に入らないなどの対応を呼び掛けている。また、クマを寄せ付けないよう山間地域で生ゴミや不要な農作物を放置せず、集落周辺や河川敷などのやぶを刈り払うといった対策も有効だという。泉田裕彦知事は「山菜採りや登山などで山に入る場合は注意をしてほしい」と呼び掛けた。
(里山のタケノコ、イノシシ被害深刻)
タケノコの収穫期を迎えた里山で、イノシシによる食害が深刻化している。生産者は電流を流した柵などで対抗するが、被害は絶えない。手入れされずに放置された竹林がイノシシのすみかとなって周辺に被害を広げており、専門家は「間伐などの管理が重要だ」と指摘する。被害軽減のために竹林整備に力を入れる自治体も出てきた。千葉県大多喜町の竹林。「あっちもイノシシにやられた」。4月中旬、町役場の担当者がため息をついた。見やった先には、直径1メートル、深さ50センチメートルほどの穴がぽっかり。イノシシが収穫前のタケノコを掘り返した跡があちこちに残り、かじりかけのタケノコや皮が無残に散らばっていた。同町で年間3トンのタケノコを出荷する森紀久嗣さん(70)は「イノシシは頭がいい。金網を張っても地中に潜ってくぐり抜けてくる」と話す。過去に所有する竹林が被害にあい、6千ボルトの電流が流れる電気柵を約10万円かけて設置した。「4月は価格が跳ね上がるかき入れ時。なんとか被害は避けたい」と警戒する。イノシシの生態に詳しい近畿中国四国農業研究センター(広島県福山市)の江口祐輔・上席研究員によると、イノシシは人間に近い味覚を持ち、えぐみが少ないタケノコの根元部分をより好む。野生の個体は食欲が旺盛で一日中餌を探し、際限なく食べるという。仕組みは解明されていないが、イノシシにはタケノコのにおいをかぎ分ける能力がある。「ブタがにおいで土中のトリュフを探しあてるのによく似ている」(江口さん)。人が入らない竹林では、タケノコが地上に出る前の12月ごろからあさり始め、餌が少ない冬から春にかけての栄養源にしている。竹林で増えたイノシシは芋類など畑の農作物も食い荒らしてしまう。江口さんは「放置された竹林は好物が豊かな格好の隠れ場所。知らない間に餌付けしているようなものだ。捕獲重視の対策では効果がなく、竹の間伐など環境管理が不可欠」と指摘する。間伐により隠れる場所がなくなり、エサとなるタケノコも減ることで食害の軽減効果が期待できる。一方で太いタケノコが増えるため、収穫面ではプラスの効果があるという。農林水産省によると、野生鳥獣による農作物の被害額は調査を始めた1999年度から年間200億円前後で推移しており、2013年度は199億円。動物別にみると、イノシシは55億円でシカの76億円に次いで2番目に多かった。イノシシによる森林の被害面積は約145ヘクタールで、タケノコの食害が主という。全国で捕獲されたイノシシは12年度に42万頭で、10年前のほぼ2倍に増えている(環境省調べ)。近年は自然に増える数を上回るペースで捕獲されているとみられるが、大幅な被害軽減にはつながっていない。農水省などは全国に生息するイノシシ推定88万頭を23年度までに50万頭まで減らす目標を設定。侵入防止柵の整備や、狩猟免許を取るのに必要な研修費用を補助するなどしている。
(出没相次いだツキノワグマについて報告会:長野)
去年、県内でツキノワグマが相次いで出没したことを受けて18日に松本市で原因や対策についての報告会が開かれた。農作物を電気柵で守り生ごみを放置しないなど、人里にクマを引き寄せる要因をつくらないことが重要と報告された。
(GWレジャー、マダニの感染症注意:福井)
マダニが媒介する感染症「日本紅斑熱」が昨年10月、福井県内で10年ぶりに確認された。従来は西日本の太平洋岸での発生が中心だったが、近年は日本海側や東北地方にも広がっている。これからの季節は、仕事やレジャーなど屋外で活動する機会が増える。県内の専門家は「病気を持っているマダニの割合はわずかだが、屋外ならどこでも起こり得る『常在感染症』だ」と警鐘を鳴らす。昨年、日本紅斑熱に感染した嶺南の70代男性は、発熱と全身のだるさといったかぜのような症状でかかりつけ医を受診した。多くの感染症に効く抗生物質でも改善せず、別の医療機関に入院した。日本紅斑熱の特徴の一つ、赤い発疹が足や腹部に出ていたが、入院先で治療した内科医は「原因が分からず、薬によるアレルギーの併発も疑った。いろいろな抗生物質を試したが、全くよくならなかった」と振り返る。患者は重症化して一時心不全の状態になり、発疹も広がっていた。入院先の皮膚科医が前任地で日本紅斑熱を診た経験があり、感染の可能性を指摘。治療薬を使ったところ、症状が劇的に改善した。ただ、この皮膚科医も「患者本人は田畑には行ったが、山や日本紅斑熱が多い地域には行っていないと話していた。マダニに刺された記憶もなく、刺し口(痕跡)も見つからなかった。ずっと確信が持てなかった」と話す。マダニ媒介の感染症に詳しい福井大医学部の高田伸弘特別研究員は「刺し口を見つけるのは診断上重要だが、分かりづらい場合もある。治療が遅れると薬の効果が下がり、早い段階で感染の可能性を考えてほしい」と指摘する。高田さんらが2014年度に嶺南の海岸部を中心にマダニの生息状況を調べた結果、感染症を媒介する場合が多い南方系のチマダニ類やキララマダニ類が多く見つかった。これまで詳しく調査されていなかったが、西日本と変わらない生息状況で、嶺北も同様とみられる。日本紅斑熱は、発生地域の拡大とともに、患者数も急激に増えている。1984年に病気が発見されて以来、年間の発生数は10~20例で推移していたが、国への届け出が義務付けられた99年以降は右肩上がりで、14年は240例に上った。病気が広く知られたこともあるが、急激に増えるシカやイノシシの北上に伴ってマダニも移動していると推測されている。これまでに全国で110人の死亡例がある重症熱性血小板減少症候群(SFTS)も西日本での発症が多いが、県内のマダニからはSFTSのウイルスも確認されている。マダニが生息しているのは山林や野原だけではない。海岸部、民家の裏庭、田畑、あぜ道、河川敷でも感染例があるという。高田さんは「医療者にも(マダニの感染症は)山野で起こるという誤解がある。長袖の服、長ズボンでも、マダニは裾から入ってくるので、屋外で活動した後は刺されていないか注意してほしい」と呼び掛けている。
(ライオンのフンでシカよけ剤:岩手)
急増しているシカと列車の衝突事故の回避などに役立てようと、岩手大大学院出身の女性が、ライオンのフンを原料にしたシカよけ剤「獅子威ししおどし」の販売を始めた。女性は、3月まで岩手大農学部で研究員をしていた西千秋さん(34)。シカよけ剤を製造・販売する会社「岩手野生動物研究所」を今月、1人で立ち上げた。シカよけ剤の開発は2003年、シカと列車の衝突増加に悩むJR東日本盛岡支社が同大の松原和衛准教授に相談したのがきっかけで始まった。松原准教授のもとで野生動物を研究していた西さんも実験に加わった。オオカミやチーターに比べ、ライオンがシカにとって最も効果があることがわかり、そのフンの中でシカが嫌う成分を突き止めた。課題だった刺激臭を抑える改良を重ね、11年9月にJR東日本と岩手大が共同で特許を取得した。昨年5月にJR釜石線上有住駅―洞泉駅間で散布実験をしたところ、シカと列車の衝突は55日間ゼロだった。獅子威しの効果は約2か月間続き、シカが臭いに慣れることもない。線路や道路など、シカの侵入を抑えたい場所で使うことを想定している。当面は事業者向けに100倍希釈用の原液10リットルを300万円(税別)で販売する。1人で製造から販売まで行い、特殊な機械も使うため高価だが、量産化して低価格で一般向けもつくることを検討している。県は、高山植物の保護のため、シカが急増している早池峰山周辺で獅子威しを使った実証実験を来年度に行う予定。県自然保護課は「獅子威しでシカの行動をコントロールできれば対策の幅も広がる」と注目する。西さんは「自然由来なので環境にもやさしい」とPRしている。
(ガイド作成、イノシシとシカ食材に:長崎)
長崎市内で捕獲されたイノシシとシカの肉をもっと食べてもらおうと、長崎市が「ながさきジビエ料理ガイドブック」を作製し、市役所や観光案内所で配布している。ジビエとは、フランス語で野生鳥獣の意味。ガイドブックでは「イノシシ肉のカツ」や「シカ肉のステーキ」などのレシピ8種を紹介。レシピはNPO法人「長崎の食文化を推進する会」と市民団体「野菜ソムリエコミュニティ長崎」が考案した。ジビエ料理を提供するレストランや肉を売る販売店も掲載されている。市によると、昨年度の野生動物による農作物の被害額は約4000万円に上る。市は野生動物の消費促進に力を入れており、水産農林部の峯松孝平さんは「ジビエはヘルシーでおいしく、いろいろな食べ方がある。市内でとれた新鮮な肉があることを知ってもらい、ぜひ手軽に料理してほしい」と話していた。
(シシ肉カレー登場:宮崎)
地元で駆除されたイノシシ肉を使う「ジビエ(狩猟肉)カレー」が、宮崎市田野町甲の「道の駅田野」のレストランで、5月から2カ月限定で提供される。臭みのない上品な味で、同駅は「気軽に注文してほしい」とアピールしている。市田野総合支所によると、田野地域では2013年度、サトイモ畑が食い荒らされるなど約300万円の鳥獣被害がありイノシシ33頭を駆除。14年度は106頭が駆除された。これに、商品開発で地元食材を探していた道の駅が着目した。「子供や女性が食べやすいようカレーに仕上げた。煮込んだ肉のダシを混ぜたルーの風味も楽しんでほしい」と田中泉稿(みつたか)駅長。カレーは1日10食限定で、価格は1200〜1300円となる見込み。19日に開かれる駅の「18周年記念感謝祭」でも、1000円以上の買い物客の先着30人に振る舞われる。

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(猟銃検査中に暴発、けが人はなし:静岡)
14日午前11時5分ごろ、藤枝市緑町の藤枝署会議室で、定期検査で持ち込まれた散弾銃が1発暴発した。銃口が床に向いていたため、けが人はなかった。同署によると、年1回の猟銃所持者の検査で訪れた市内の70代男性が、ケースに収納する際に誤って引き金を引き1発を発射、床に着弾した。男性は「弾が入っていることを忘れていた。指が引っかかってしまった」と話している。室内には男性のほか、警察官4人がいた。同署の吉田光広副署長は「事前に弾の有無を確認すべきだった。再発防止に努める」と話している。男性は弾を装填(そうてん)したまま銃を持ち運んだことから、銃刀法違反の可能性もあるとみて調べている。
(ツキノワグマ早いお目覚め:岩手)
岩手県内でツキノワグマの出没が例年と比べ早まっているとして、県が警戒情報を発表し注意を呼び掛けている。山間部の積雪が少なかったことなどが影響し、冬眠から目覚める時期が早い可能性があるという。3月のツキノワグマの有害鳥獣の許可申請は、普代村と野田村で2件ずつ、山田町と葛巻町で1件ずつの計6件。昨年3月はゼロだった。県は人間の生活環境に近い地域にクマが下りてくることが予想されるため、3日付で警戒情報を発表。市町村や警察署を通じて情報を提供している。県によると例年、ツキノワグマの目撃情報や被害は4月中旬ごろに増え始めるが、ことしは1カ月程度早い。積雪が少なく、気温が高めに推移していることが影響しているとみられる。県自然保護課は「冬眠から目覚めたばかりのクマは行動範囲が広く、神経質になっている。山へ出掛ける際はグループで行動するなど気を付けてほしい」と呼び掛けている。
(山の斜面にクマ:秋田)
秋田県湯沢市秋ノ宮字男鹿崎にある山にクマ3頭が出没したのを、地元のタクシー運転手菅健一さん(66)が目撃し写真に収めた。目撃したのは12日午後3時半ごろで、場所は地元の人たちが「金比羅山」と呼ぶ山。3頭は親子とみられ、草の芽を食べながら約2時間半、斜面にとどまり続けた。金比羅山の麓には集落があり、目撃場所から民家まで約500メートル。菅さんの自宅からは斜面が見え、望遠鏡でクマを確認してズームレンズで撮影した。住民によると、3月20日ごろにも同じ場所で目撃されており、同じ親子の可能性もある。冬眠前の秋ごろにリンゴなどの果樹が被害に遭うことはあるものの、春先に目撃するのは珍しいという。県自然保護課は「今年は雪解けが早く、暖かい日が続いている。クマの出没が早まっている可能性もある」と指摘。山菜採りシーズンを控えていることから、入山の際はクマに遭遇する危険性も高まるとして注意を呼び掛けている。
(ツキノワグマか、目撃情報:愛知)
愛知県豊田市で15日、ツキノワグマとみられる動物が目撃された。豊田市によると、15日午前7時半ごろ、豊田市榊野町で「ツキノワグマらしき動物が道路を横切った」と車を運転していた女性から通報があった。現場は山の中を走る県道で、全長1メートルほどの動物が山から下りてきて車の数メートル先を横切り、反対方向の山に入っていったという。豊田市の職員と警察、猟友会が近くを調べたところ、道路から1.2メートルほど離れた山の斜面にツキノワグマとみられる足跡が見つかった。豊田市は、足跡がツキノワグマのものとみて見つかった付近に看板を設置するなど、近くの住人らに注意を呼びかけている。
(クマ目撃、冬眠から目覚め活動開始:新潟)
新潟県上越市三和区で2015年4月13日、妙高市では4月15日にクマが目撃された。上越市に寄せられたクマの目撃情報は本年度初めて。上越市ではクマが活動を始めたとして、ホームページや防災無線などで市民に注意を呼びかけるとともに、目撃地点周辺のパトロールを行っている。上越市によると、4月13日午前9時30分ごろ、三和区神田のため池「よしだの谷内」付近で、農作業中の男性が体長1mほどのクマ1頭を目撃した。クマは南の山林へと逃げ、人や物への被害はなかった。4月15日午後1時15分頃、妙高市長沢の廃校になった旧長沢小学校付近で、同市職員が体長約1mの熊1頭を目撃した。熊は山の方に逃げていった。熊を発見した職員の通報で妙高警察署の署員が現場へ向かったが、熊を発見できなかった。熊が発見されたのは住宅まで約200mのところ。同市と同署は付近住民に注意を呼びかけている。
(エゾシカ、市街地ぶらり:北海道)
14日午前、市内大黒の民家周辺にエゾシカ3頭が出没し、花壇の花を食べたり朝の飲食店街を横断したりする様子が目撃された。シカは国有林付近のノシャップ地区などでよく見られるが、今春は南地区の中心街に出没することも多いという。3頭はいずれも雌のシカで、体長は1・5~2メートルほど。シカは連れ立って民家の敷地内や路地裏を巡り、オレンジ通り商店街も通過。道路を気ままに歩くシカを見たドライバーは速度を落とし、携帯電話のカメラで写真に収めていた。
(カピバラ、出没箇所が拡大:沖縄)
水稲などに被害を与えているカピバラの捕獲に、石垣市が頭を痛めている。県から3月18日付で有害鳥獣の指定を受けて以降、目撃情報が名蔵白水からバンナ岳近くの浦田原へと拡大、出没箇所が広範囲にわたっているためだ。出没回数の多いところでワナを仕掛ける必要があることから、農政経済課(82―1307)では目撃情報の提供を呼びかけている。カピバラは2013年3月、新川川周辺で初めて確認されて以降、たびたび同周辺で目撃されていたが、今年3月には大田原、白水、浦田原など名蔵周辺で出没して稲を食い荒らす姿が目撃されており、行動範囲はかなり広いとみられている。2頭いるのではないかとの見方もあるが、県猟友会八重山地区猟銃会の安田喜禮地区長は「足跡をみる限り1頭」と推測する。市はワナによる捕獲で県から有害鳥獣の指定を受けている。指定箇所は名蔵地域で、捕獲期間は1年。ワナは縦1.5㍍、横2㍍のクジャク用箱ワナの使用を予定。市有害鳥獣対策協議会が20基所有しており、今後、目撃情報の把握に努めつつ、具体的な捕獲方法や捕獲場所を検討する。
(シカの食害を初確認:福井)
大野市矢のカタクリの群生地「矢ばなの里」で、ニホンジカによるカタクリの食害が初めて確認された。見頃を迎えているかれんな薄紫色の花や葉が食べられるなどしており、群生地づくりを進めてきた住民らは危機感を強めている。被害に遭ったのは、山の斜面に整備された遊歩道の最も奥付近。矢環境緑化実行委員会の高松誠事務局長(63)が十日に見つけた。被害面積は今のところ約三ヘクタールの群生地の一部にとどまるが、南越前町今庄地区でシカによるカタクリの食害が深刻化。昨春から目立ち始め、今春は開花直後に被害に遭った。大野市は矢区からの報告を受け、シカを追い払うため夜間に大きな音を出す機械を貸与。地元猟友会とともに捕獲おりも置いた。高松さんは「シカは餌のある場所に居つくといわれており心配だ。矢区は高齢化し、住民中心で抜本対策を行うのは難しい。大野の観光資源を守るため行政が早い手だてを打ってほしい」と訴える。市内では昨年、四百五十九頭のニホンジカが捕獲・駆除されている。
(シカ初捕獲:和歌山)
美浜町和田西、西山のふもとの農地に設置していたイノシシ用のくくりわなに11日、約70㌔のニホンジカがかかった。同町ではイノシシやタヌキによる農作物被害がほとんどで、有害鳥獣駆除でシカがわなにかかったのは初めてという。場所は、西山のふもとから南の松林まで南北に流れる通称「谷口川」といわれる水路の上流付近。町に記録が残る10年前からは初の捕獲となり、イノシシを捕まえようとわなを設置した猟友会のベテラン会員(74)は、「いままでシカは足跡を見たことはあったが、このへんで実際に姿を見たのは今回が初めて。すでに相当の数が繁殖しているのでは」と話していた。
(林業成長へ相談乗ります、東北森林管理局)
東北森林管理局は、国有林の有効活用や林業の成長産業化などに取り組む自治体を支援する「森林・林業コンシェルジュ」制度を始めた。自治体からの相談に乗り、助言するコンシェルジュを岩手大学農学部の岡田秀二教授(森林政策学)が務める。15日、県庁で委嘱式があった。また、同管理局は、ニホンジカによる森林被害防止に向け、昨年度に引き続き、白神山地世界遺産地域周辺にカメラを設置して監視する。コンシェルジュ制度は、地方創生に向けて、国有林を活用して山間地域の活性化を促すために新設した。福島県を除く東北5県から山間部にある6市町村を選んだ。自治体が挙げた要望や課題に、コンシェルジュが助言、提案し、サポートする仕組みだ。林業を成長産業にするため、その自治体に合った取り組みのアイデアなども出す。県内からは、支援対象に仙北市が選ばれた。今後、杉やネマガリタケを活用しての産業おこしなどについて話し合うという。岡田教授は「林業の可能性や森林自体が持つ機能を生かし、持続可能な自治体となるための助言や情報提供をしたい」と方針を語った。ほかに、西目屋村(青森県)、西和賀町(岩手県)、紫波町(同)、最上町(山形県)、七ヶ宿町(宮城県)が選ばれた。一方、東北地方でも分布が拡大しているニホンジカについて、同管理局は今年度も環境省と連携し、白神山地の世界遺産地域周辺にセンサーカメラ約80台を設置して監視する。シカの分布情報はホームページで公開する。
(ライフル射撃、日本は五輪出場枠獲得ならず)
リオデジャネイロ五輪の国別出場枠が懸かるライフル射撃のワールドカップ(W杯)は15日、韓国の昌原で男子ライフル3姿勢の予選が行われ、いずれも自衛隊所属の日本勢は山下敏和が20位、谷島緑は44位、松本崇志は56位で上位8人による決勝に進めなかった。日本は今大会で五輪出場枠を獲得できなかった。
(傷害容疑の男、自宅に洋弓銃:茨城)
茨城県警は15日、同県取手市の無職の男(36)を傷害容疑で逮捕し、発表した。男の自宅から、クロスボウ(洋弓銃)とアルミ製とみられる矢6本を発見、押収した。県警は、同日未明に取手市内で、帰宅途中だった会社員の男性(47)が足を矢で撃たれた傷害事件にも関与している可能性があるとみて捜査する方針という。県警によると、逮捕容疑は、3月29日午後7時半ごろ、取手市内の自宅で別の男と共謀し、2人がかりで知り合いの無職の男性(58)の顔面を殴るなどして重傷を負わせたというもの。男は「まったくの茶番だ」と容疑を否認しているという。男の自宅を家宅捜索した際に押収した矢は、帰宅途中に撃たれた男性の足に刺さっていた矢(長さ約40センチ、直径約8ミリ)と大きさや材質がほぼ同じものだという。この事件後、「以前、クロスボウを持って歩いている男がいた」という情報が県警に寄せられ捜査していた。
(小水力発電を獣害対策に活用:山口)
山口県田布施町の波野木地(はのきじ)集落では、農業用水路として導入した小水力発電を獣害対策にも活用することになった。平成23年、木地集落は国営による農地整備に取り組み、新たな農道や水路の敷設を開始した。その2年後には農業法人が設立され、大豆や麦の作付けが始まった。ところが、最近、栽培する農作物がサルの被害が頻発し、対応を求められる事態となっていた。「木地を守る会」は、小水力発電が気象条件に関係なく発電できる点に着目して、サルの侵入を防ぐ電気棚に利用することを発想した。小水力発電を獣害対策に導入する事例は県内で初めてとなる。今回、設置した小水力発電は出力が4.8W。これを2カ所に設置し、2.270メートルの長さの電気柵(2段で4,540メートル)に供給する。設置事業には総額60万円(1台あたりで小水力発電10万円、制御盤など10万円、設置調整費10万円)の費用をかけた。「木地を守る会」の構成員は33名、電気柵で防御される農地は3.2ヘクタールとなる。同集落は、今後、集落内の照明用として小水力発電を増設する考えだ。また、同県の宇部市でも同様の設備を導入する計画を立てている。
(新設の鳥獣食肉処理加工施設:和歌山)
和歌山県古座川町月野瀬に完成した町鳥獣食肉処理加工施設は、町内の狩猟者が有害駆除したシカを加工するなど試運転中で、本格稼働と出荷に向けた準備を進めている。施設を運営する南紀月の瀬温泉ぼたん荘の日替わりランチで、加工した町産のシカ肉を提供するなど、町内での活用はすでに始まっている。今後、狩猟者に捕獲や運搬方法などを教える研修会を開き、5月までに本格稼働させて県内外への出荷を始める見込み。同施設は県内最大規模で最新の機械を活用。シカやイノシシを年間約千匹扱うことができる。県猟友会東牟婁支部古座川分会が仕留め、運搬してきたシカやイノシシを、ぼたん荘の野崎洋一統括料理長(56)や深海政也料理長(38)、地域おこし協力隊の向井秀夫さん(56)が解体・加工する。現在は、品質の良い食肉にするため捕獲後の処理「止め刺し」の方法や運搬の仕方などを定めた衛生管理ガイドラインに沿って、古座川分会の会員が持ち込んだシカを使い、試運転をしている。県内外の飲食店などから問い合わせが入っているという。イノシシやシカの肉を使ったジビエ料理の開発を進めてきたぼたん荘は、シカ肉の料理を日替わりランチで提供する試みを始めた。とりあえず18日まで行い客の感想を聞き、どの頻度でジビエ料理を提供するかを決める。地元住民にジビエを浸透させたいという。ランチメニューはコロッケやカレーなど、なじみがあって家庭でも作れるものにした。ランチは毎日2種類から選べ、ジビエ以外の料理も1種類用意している。選べるワンドリンク付きで700円(税込み)。ぼたん荘ではジビエを「地域の美味なる恵み」から3文字を取って「地美恵」と表記。会席料理の一品にジビエ料理を入れたり、ジビエだけの会席料理を開発したりしている。深海料理長は「古座川で捕れたシカをぜひ味わってもらいたい」と話している。ジビエバーガーなどのジビエ料理を出している同町相瀬の一枚岩鹿鳴館では、和歌山市から仕入れていたシカ肉を、同施設で加工した町産のシカ肉に替えて提供している。
(収穫感謝祭参加者らジビエ料理堪能:福井)
シカやイノシシ肉の炭火焼きやしし汁が楽しめる「第十回ジビエの祭典 収穫感謝祭」が十二日、美浜町新庄の渓流の里であり、大勢の人がジビエ料理を頬張って、顔をほころばせた。NPO法人自然と共に生きる会サンガが主催。駆除したイノシシやシカの肉を有効活用する「ジビエ料理」に親しんでもらおうと企画した。会場にはさんしょうを効かせ、シカの風味を生かした「鹿と大根のキーマカレー」やイノシシの顔をかたどった「イノシシ肉まん」、「鹿カバブ」などこの日しか食べられない珍味がめじろ押し。参加者らは新鮮なイノシシやシカ肉を炭火焼きにして、山の恵みに感謝しながら味わった。家族や友人と参加した敦賀市松葉町の北野智大さん(25)は「シカ肉の炭火焼きが思ったよりさっぱりしていて、おいしい」と顔をほころばせた。

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