<射撃ニュース5月>

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(イノシシはねブレーキ故障:千葉)
鋸南町大六のJR内房線保田-安房勝山間を走行中の千葉発千倉行き下り電車(6両編成)が13日午後9時55分ごろ、線路内にいたイノシシをはねた。停車して車両を点検したところ、はねた衝撃でブレーキ装置の一部が破損。ブレーキが利かない状態だったため、乗客約50人を下ろし、約2時間20分後に回送で運転を再開した。乗客にけがはなかった。JR千葉支社によると、下り2本が運休し、上下4本が最大で2時間20分遅れ、乗客450人に影響が出た。
(子グマ、民家の庭に現れる:山形)
クマが現れたのは、朝日町送橋の渡辺秀一さん(64)の家の庭だ。渡辺さんによると、13日午後4時50分ごろ、渡辺さんの娘が孫と庭で遊んでいたところ、庭の池のほとりに子グマがいるのを発見し、家に避難したもの。けがはなかった。子グマは体長約60センチで、警察では、パトカーで付近を警戒するとともに住民に注意を呼びかけている。
(クマ足跡発見、北広島市内4件:北海道)
北広島市内三島のゴルフ場や林道付近で、4月6日から5月4日まで計4件、クマの足跡が発見された。市によると、例年は夏から秋にかけて出没することが多く、この時期に足跡が見つかるのは珍しいという。周辺はタケノコなどの山菜を目当てに訪れる市民も多いため、市は「クマ出没注意」と記した看板を周辺8カ所に設置。一部の林道を封鎖するなどし、入山を控えるよう呼びかけている。クマの足跡は4月6、8日と5月4日にゴルフ場「ゴールド札幌カントリークラブ」敷地内で、5月2日にはその近くの林道付近で、それぞれ同クラブ従業員やパトロール中の猟友会会員が見つけた。このうち、1カ所では親子と思われる計2頭の足跡があった。付近の山林は、支笏湖や滝野すずらん丘陵公園(札幌市南区)の森とつながっており、過去にもクマの個体や足跡が目撃されている。市内でクマの出没が確認されたのは、クマのエサとなるドングリが不作だったとされる2011年度は計6件あったが、それ以降の12~14年度は年間1~2件で推移。本年度は例年より早い山菜採りの時期に計4件あったため、市は出没地周辺に看板を立てて警戒を促しているほか、林道の一部を封鎖した。同クラブでも従業員が毎朝敷地内を巡回している。ゴルフのコースは足跡があった場所からは離れているため、客がプレーをするのは問題ないという。ヒグマ学習センター(登別市)の前田菜穂子代表は「山菜はクマも大好物。入山する際はクマが逃げるよう、笛を吹いたり、大きな声を出したりなどしてほしい」と話す。また、親子の足跡が見つかったことから「子グマを連れた母グマは特に攻撃的。子グマを見つけたら近くに母グマがいると考え、直ちに逃げて」と強調している。
(住宅地でイノシシの目撃相次ぐ:新潟)
新潟県上越市の津有地区周辺で2015年5月14日午前6時前後に、イノシシの目撃が相次いだ。現場は住宅地で近隣に小学校や保育園があることなどから、上越警察署や上越市がパトロールを行ったほか、近隣住民に注意を呼び掛けた。イノシシによる人的、物的被害はなかった。同署などによると、目撃されたのは体長約60~80cmのイノシシ1頭。午前5時30分頃に戸野目古新田の田んぼ、同6時過ぎに戸野目の作業服店裏側などで住民らが目撃し、通報したという。目撃現場の近くには市立戸野目小があり、児童の登校時間に合わせて警察や市がパトロールを実施し、児童の安全を見守った。同小では市からの連絡を受け、担任がイノシシ発見時の注意事項を児童たちに伝えた。早朝以降、イノシシの目撃情報がなかったため、5年生が総合学習で実施する「田植え」は予定通り実施された。市環境保全課によると市内で今年に入って目撃されたイノシシは5件。村山斉課長は「今後も注意喚起を行っていく。イノシシを見つけても近づかないで。もし傘を持っていたら傘を広げるなどし、自分の身を守ってほしい」と話している。
(クマ目撃:新潟)
13日午後8時すぎ、五泉市小山田の東北電力変電所近くでクマを目撃したと、車で帰宅途中の男性が五泉署に通報した。五泉署によると、クマは体長約1メートル。変電所脇のやぶから出てきて道路を横切り、再びやぶの中に入っていったという。最寄りの民家からは約100メートル。
(クマ目撃:新潟)
13日午前8時前、胎内市坪穴の田んぼでクマを目撃したと、車で通り掛かった男性が胎内署に通報した。胎内署によると、クマは体長約1メートル。現場は国道290号沿いの田んぼで、最寄りの民家からは約500メートル。坪穴地区では8日にもクマが目撃されており、同署と市が注意を呼び掛けている。
(冬眠明けのクマ、車並み速度で国道走る:新潟)
新潟県村上市で12日夜、国道をクマが走る様子が撮影された。冬眠から覚めたばかりのツキノワグマとみられている。毎年、山間部の集落などで目撃されることのあるクマ。県には今年度も52件の目撃報告がある。12日午後7時頃、村上市の国道7号線ではツキノワグマがトンネルを走る様子が撮影された。走るクマを、クマに詳しい新潟大学農学部の箕口秀夫教授に見てもらうと、「すごいですね。車と同じくらいの速度で走れるんですね。大きさからいうと小グマというよりは若グマ、さらにはもう少し成長した程度のクマと考えられます」と話した。箕口教授によるとクマが冬眠から覚めたばかりの時期ということから、国道の近くで冬眠していた可能性があるという。初夏に向かうこの時期、野生動物の活動も活発になる。県庁では14日、野生鳥獣保護管理対策検討会を開き、研究者や行政の担当者などがクマなどの出没情報を共有し、県民への注意喚起を協力して行っていくことを確認した。箕口教授「トンネルですから自動車がたくさん走っている中、クマが利用しているっていうので、人の活動とクマがすごく近いところにいるんだと改めて感じさせるものだと思いました」国道を走るクマは、クマが人間社会のすぐ近くで活動していることを教えてくれる。冬眠から覚めて間もないクマは空腹で気性が荒い可能性があり特に注意が必要だという。
(迷いザル街かっぽ:福岡)
福岡市内各地でサルの目撃が相次いでいる。14日は中央区や早良区で、サルが出没した。目撃された範囲や体の大きさなどから同一のサルの可能性もあるという。住宅開発が山間部にまで及び、都市部が拡大する福岡市。専門家は「サルと人間の暮らす環境が接近しすぎると、人間の子どもが攻撃されたり、農業被害が出たり、不幸な事態を招く」と警告している。福岡中央署や早良署によると、サルは14日午前5時半ごろ、中央区舞鶴の福岡地検の敷地内で見つかった。その後、同区の県護国神社(六本松)や草香江、早良区の室見や弥生などで目撃された。サルは、6日に城南区の住宅地で最初に目撃された後、南区や博多区にも姿を現し、13日夕には天神地区にも出現した。今のところ同一の個体という証拠はないが、目撃されたサルは「体長80~90センチで単独行動」という点で共通している。「日本モンキーセンター」(愛知県犬山市)学術部キュレーターの綿貫宏史朗さん(28)は「若い雄ザルは近親交配を避けるため、生まれた群れを離れ、一匹でいる時期がある」と話す。「人間の集落とサルの群れの間にあった里山などの緩衝帯がなくなり、両者が近づく機会が増えた」と都市化による影響を挙げた。サルが都心部をうろつく姿は過去にもあった。福岡市では2006年に天神で発見され、警察官たちが麻酔銃などを手に捕獲作戦を繰り広げたこともある。今回のサルはどこから来たのか。県によると、佐賀県境の脊振山系に約200頭の群れがあると推測されている。福岡市動物園(中央区)のニホンザル飼育員江崎幸子さん(35)は「餌を求めて人里に下りてきたが、人間の姿に驚いて逃げ回っているうちに、帰り道が分からなくなった迷子ザルだろう」と、毎日のように届く「サル目撃」の報道に胸を痛めている。
(「サルを見た」市内で目撃相次ぐ:福岡)
福岡市内各地でサルの目撃が相次いでいる問題で、15日午前も早良区などで「サルを見た」と複数の110番があった。けが人はなかった。早良署によると、14日は午後7時前に同区飯倉2丁目で目撃されたのを最後に通報が途絶えていたが、15日午前も5時すぎから7時ごろまで、次郎丸3丁目など早良区内で8件の情報が寄せられた。南西方向へ移動したとみられ、署は周辺をパトロールし、住民に注意を呼び掛けた。福岡西署によると、西区羽根戸でも同日午前8時半ごろ、サルを目撃したとの通報があった。
(サル今度は天神に出没:福岡)
13日午後4時頃、福岡市中央区天神3の市道で、サルが歩いているのを通行人が見つけ、中央署に通報した。6日以降、同市城南区の住宅街などでも相次いで目撃されており、同署はサルを見かけても近づかないよう注意を呼びかけている。同署によると、1匹で行動しており、体長や性別は不明で、野生のニホンザルとみられる。13日に天神で目撃されたのはオフィスビルなどが立ち並ぶ一角で、同区舞鶴方面に去った。署員ら約30人で捜索したが、発見できなかった。天神では、2006年11月にも野生のサルが出没した。同日午前には博多区吉塚でも見つかっており、同署は、同じサルの可能性があるとみている。
(国体の準備着々:神奈川)
わかやま国体の県外競技のひとつとして、クレー射撃の会場になっている県立伊勢原射撃場。5月9日・10日に、(一社)日本クレー射撃協会の春季本部公式大会に合わせた、射撃競技のリハーサル大会が実施された。クレー射撃は、石灰などで作られた標的を空中に飛ばし、それを散弾銃で撃つ競技。その命中数で順位を競う。国体ではトラップとスキートの2種目が競技に採用されている。わかやま国体で県外開催競技になっているのは、飛込・シンクロナイズドスイミング(大阪府門真市)、ボート(滋賀県大津市)、馬術(兵庫県三木市)、クレー射撃の4種目。和歌山県内をはじめ、近畿・東海地方に国体基準を満たす射撃場がなかったことから、昨年3月に伊勢原射撃場がクレー射撃の正式会場に決定した。和歌山県は、昨年5月から競技開催に向けて伊勢原に県外事務所を設置。マスコットキャラクターきいちゃんも道灌まつりに登場するなど、着々と開催への準備を進めてきた。リハーサル大会当日には、射撃協会や和歌山県をはじめ、伊勢原市職員やボランティアなど100人以上が運営に参加。前日の準備から、選手の集合受付、各競技の予選・決勝、表彰式まで、本番を想定しながら作業を進めて行った。大きなトラブルもなく大会は終了し、競技に訪れた選手からも「伊勢原は広くて使いやすい」などと好感触。和歌山県の日吉康文国体推進局長は「協会や市、ボランティアの方々の協力で、スムーズに大会が進行できました。国体当日はぜひ多くの方に見に来ていただきたい」と話した。クレー射撃は10月2日(金)から4日(日)の3日間、同所で開催され、全国から約240人の競技者と200人を超える大会運営委員が伊勢原を訪れる。
(捕獲後の処理、狩猟者に負担)
イノシシや鹿を捕獲しても、その処分先が見当たらず、狩猟者が大きな負担を強いられている。近隣に焼却施設が無ければ、埋めるぐらいしか打つ手がない。ジビエ(野生の鳥獣肉)や皮を販売するケースがあるが、売り物にならない部位も多い。政府は改正鳥獣保護法を5月下旬に施行し、全国的に捕獲を強化する。しかし、鳥獣害に悩む地域からは「処分を狩猟者任せにしたままでは、捕獲も進まない」との声が上がる。「ここ数年、捕獲頭数が激増し、山に埋める作業が狩猟者に重くのしかかる。高齢化が進んでいるだけに大変だよ」。千葉県君津市の君津猟友会会長を務める農家の小茶進さん(67)は、おりを見回りながら、やるせない思いを募らす。2014年度の捕獲頭数はイノシシ2762頭、鹿934頭と、過去最多だった。小茶さんは農家や市民らと「君津いのか食肉加工組合」を3年前に設立。ジビエ販売に乗り出した。しかし、同組合が14年度ジビエとして販売したのは、イノシシ50頭、鹿5頭と、捕獲頭数のごく一部だ。銃やくくりわなで捕獲した場合、個体の損傷が激しく、食肉に回せる量が限られる。このため、大半のイノシシや鹿は、狩猟者が山に埋めている。鳥獣保護法は捕獲した有害鳥獣をそのまま山に放置するのを禁じている。このため近くに処分場が無ければ、埋めるしかない。埋設地は、重機が入り込めない中山間地域が多い。その場合、スコップで穴を掘るが、木の根などがあり、かなりの重労働になる。高知県黒潮町。ここでは農業被害対策として狩猟を始める人が増えている。狩猟者で農家の弘瀬正彦さん(67)は「捕獲後の埋設がどれだけ大変か、知らずに狩猟免許をとる人が多い。でも、やれば、肉体的に非常にきついことを実感する。捕獲後の処分問題は今後、さらに深刻化するだろう」と懸念する。大日本猟友会は「ジビエや皮に利活用しているのは、捕獲頭数全体のわずか数%。もっと利活用を進めるのは大切だが、限界がある。現場と自治体、市町村一体で知恵を絞って対応していかなければならない」と説く。農水省は、広域の野生鳥獣専門の焼却施設を建設した地域に助成金を出すなど支援している。ただ、活用している地域は福井県若狭町など限られているのが実情だ。同省は「埋める作業が捕獲の支障になっていることは認識している。ジビエの加工場の近くに焼却処分場を建設し、鳥獣を搬入するなど活用と処分が並行してできるよう、流通の在り方も含めて検討したい」(鳥獣災害対策室)と説明する。
(農作物獣害、モー大丈夫)
富山市婦中町外輪野の中山間地にある耕作放棄地で、牛を放牧する「カウベルト」が十四日、始まった。野山と田畑の間に、牛の放牧地帯をつくることで、クマやイノシシによる農作物への被害を防ぐ。地元農家三戸でつくる「モーモーの郷」が運営管理に当たる。この地域では、二〇〇九年から行ってきた。二・四ヘクタールの耕作放棄地に、県畜産研究所(同市婦中町千里)から黒毛和種の雌牛三頭を借り受けて十月末まで放牧する。モーモーの郷の若瀬正雄代表(65)は「このシーズンが来た。農作物被害を出さないように地域のためにやっていきたい」と話した。この日は、近くの音川小学校の一、二年生二十一人を招待。児童たちは「ごはんだよ」と言いながら牛に干し草を与え、楽しみながら触れ合った。
(国鳥キジ、求愛の舞:兵庫)
10日から「愛鳥週間」(バードウイーク)。兵庫県内では国鳥キジが繁殖期を迎え、色鮮やかな雄が田んぼや河川敷で盛んに餌をついばみ、求愛の羽ばたきを繰り返している。神戸、三田両市の山あいの農地では、早朝から「ケーン、ケーン」と甲高い声が響く。全長約80センチの雄キジは両翼を激しく胴体に打ち振る「母衣(ほろ)打ち」を見せ、雌やライバルに存在をアピールする。近くの田んぼで卵を見つけたという神戸市北区の農業の男性(72)は「ここは休猟区で、キジものんびり暮らしている。元気なひながかえってほしいね」と笑顔で話していた。
(渡り鳥、続々:北海道)
ラムサール条約登録湿地の野付半島に渡り鳥が続々と飛来している。野付半島には、湿地の豊富な食料を求めて、毎年春と秋に多くの渡り鳥が立ち寄る。今春はハクチョウやカモ類に続き、4月下旬からシギ類やチドリ類が見られるようになった。立ち枯れたナラの林、ナラワラの水辺ではせわしなく動き回るカモの近くで、メダイチドリやキョウジョシギが干潟のゴカイなどをついばんでいた。時折カラスやトビに追われて群れで飛び回る姿も見られた。野付半島ネイチャーセンターの石下(いしおろし)亜衣紗さんによると、現在は30種以上の鳥が見られ、6月中旬までにさらに北を目指して旅立つ。その後モズなど草原性の鳥が飛来し、半島は夏を迎える。
(養殖魚を鳥から守る“黒糸”:山梨)
魚の養殖池で魚食性鳥類のカワウやシラサギが養殖魚を捕食する被害が出ている。池に病気を持ち込まれる可能性もあり、養殖業者にとって魚食性鳥類は厄介な存在だ。池を鉄製ネットで覆う方法もあるが、高額投資が必要となり、防鳥用にきらきら光るテグスも鳥が慣れると効果は薄れる。県水産技術センターの谷沢(たにざわ)弘将(こうしょう)研究員は省コストで簡単に導入でき、効果が持続する、黒色防鳥糸を使用した魚食性鳥類防除方法を研究、開発した。防除方法では、農業用に使われているステンレス製カラス防除用ラインかテグスを用いる。いずれも太さ0・3ミリほどで黒色をしている。畑に使う弾力性に富んだプラスチック製ポールを池の周囲に立て、糸をポールに結びつけ、池上で格子状に張るだけ。谷沢研究員は同センターの養魚池でまず、鳥が魚を捕食する際の行動を観察した。鳥はコンクリートでできた池の縁でいったん止まり、狙いを定めて魚を捕食する。このため池の上だけでなく、周囲からの侵入を防ぐことも考慮した。昨年実施した防除試験では黒糸設置前と設置後の効果を赤外線センサービデオカメラを取り付けて測定した。設置前の10月4日から12月24日までの82日間にアオサギ、カワウ、シラサギなどの撮影回数は計389回あった。このあと、池上約1・5メートルに格子状に2メートル間隔で黒糸を張り、池の縁から鳥が侵入することから、池の縁にも高さ20センチと50センチの位置で糸を四方に張った。設置した12月25日から今年3月1日までの67日間のうち、1月7日までにアオサギ9回を撮影したのみ。その後まったく撮影されなかった。谷沢研究員は「設置直後は黒糸に気付かず、池に近づいてきたが、糸に接触することで恐怖を感じて近づかなくなったと考えられる」と効果を分析する。鳥にとってきらきら光る糸は見えるため、1週間ほどで慣れてしまい、効果が薄れるが、黒糸は池上では見えにくいようで、池の上と周囲を糸で囲ったことが効果を大きくした。弾力性のあるポールに結んだことで鳥が触れても糸が切れないメリットもある。材料費は池1面で約2万円程度。研究結果を今年3月の同センター研究成果発表会で養魚業者らに披露したところ、「設置指導を受けたい」との要望が相次いだという。魚食性鳥類の被害は養殖池ばかりでなく川魚にも出ている。間もなく県内河川でもアユ釣りの解禁を迎えるが、放流直後のアユの稚魚は体重7グラム程度。カワウが1日に捕食する量は500グラムといわれ、1羽が1日に70匹以上捕食してしまう計算。河川への活用について、谷沢研究員は「黒糸は人にも見えにくいために設置場所、方法を考えなくてはならないが、河川での利用方法についても今年中に研究したい」と話している。
(役所の中庭でカルガモの親子の救出:東京)
東京・府中市役所に現れた、かわいい「珍客」の救出作戦が行われた。13日午後6時すぎ、職員が手にしているのは、段ボールや網。その先には、カルガモの親子がいた。親ガモが市役所の中庭に卵を産み、ひながかえった。数羽のカラスが襲うそぶりをしたことから、専門家の指導のもと、13日、役所が閉庁してから、救出作戦が行われた。親ガモを保護すると、途端に逃げ惑うひなたち。親ガモと12羽のひなは、無事、近所の池に返されたという。
(カラスやヘビによる停電対策で巡視強化:岡山)
配電設備への巣づくりも、カラスの勝手でしょ?――。3月から5月は、カラスの営巣による停電シーズン。そして、5月から8月にかけては、ヘビの昇柱が原因の停電シーズンを迎えている。中国電力では、動物が原因の停電を防ぐため、地道な取り組みを展開している。カラスの営巣やヘビの昇柱は、漏電による停電のリスクを高める。安定供給を維持するためには、巣の撤去や営巣防止対策など、適切な対応が欠かせない。岡山支社での取り組みをまとめた。
(停電原因、カラスの巣撤去に奔走:山形)
カラスの営巣が最も盛んな時期を迎え、針金ハンガーや木の枝が原因の停電を防ごうと、電柱にある巣の撤去が山形県内で頻繁に行われている。同県内で昨年度撤去された巣の数は7192個と、東北電力管内7県の中で最多で、約35%を占める。山形市内の工業団地では4月中旬、作業員2人が高所作業車で地上約13メートルの電柱に作られた巣を10分ほどで取り除いた。「住人」とみられるつがいが上空を旋回し、近くの電線から「マイホーム」が取り壊される様子を見ていたが、産卵後など威嚇してくる場合もあるという。県内では天童市と山形市が多く、同社山形営業所では日に60個除去したことも。障害物を置いて営巣させないようにしているが、時間の経過と共に効果が下がるといい、担当者は「作られては除去を繰り返すいたちごっこだ」と話した。
(ジビエは正しい調理で、生食は感染のリスクも)
野生のシカやイノシシの肉(ジビエ)を提供する料理店が増えている。田畑を荒らす厄介者を駆除した後に、肉を食材として活用するのが目的だが、野生の動物にはウイルスや寄生虫がいるのは十分に知られていない。適切な加熱処理で感染の危険性はなくなるので、もらった肉を家で調理する場合は注意が必要。料理店では、適切な処理がなされているか確認した方が良さそうだ。「ジビエは高タンパクで低脂肪。適切に血抜きされていればおいしい。しかし、(感染の)リスクがあるのも確かなので、しっかり火を通しています」愛知県北東部の山間地で、三月に開業した道の駅「もっくる新城」(新城市)。駅長の田原直(すなお)さん(45)は強調する。看板メニューは、イノシシの骨でだしを取ったラーメン。チャーシューは、イノシシ肉から作った。濃厚な味が人気で、一日当たり限定約六十杯は、連日売り切れ。同県豊橋市から訪れた会社員男性(32)は「臭みがなく、おいしい。五段階評価で四・五です」と笑みを浮かべた。田原さんによると、道の駅で野生動物の肉を食材として出すようにしたのは、食害と有害鳥獣駆除頭数の増加で、「野生動物の肉を資源として活用したい」と、住民や田原さんの意見が合致した。これまで、駆除された動物はほぼ全頭が山に埋められていたという。肉質や衛生状態は解体処理に左右されるため、専用施設で処理している。野生動物の肉を、新しい食材として売り物にする料理店が全国的に増えている。しかし、寄生虫感染のリスクを知らない料理店もある。一昨年、店の特色づくりにと、シカ肉の刺し身などをメニューに加えた愛知県内の居酒屋。県外からも、刺し身を食べに来る客がある。人気が出たことに喜んでいた男性店主(39)は今年、感染リスクを知って驚いた。シカ肉は静岡県の猟師から真空パックされた冷凍を購入。「解体してすぐ冷凍しており、生で食べても大丈夫」と聞いていたという。店主は「何かあれば店の責任。提供をやめるしかないかも」と、複雑な表情を浮かべた。厚生労働省によると、野生のシカとイノシシは、家畜の牛や豚、鶏よりE型肝炎ウイルス(HEV)や寄生虫による感染の恐れが高いほか、腸管出血性大腸菌を保有している恐れもある。過去二十年間で二十六人が感染し、一人が死亡した。正しい調理手順を広めて安全性を高めようと、同省は昨年、衛生管理に関する指針を作り、解体や血抜きの手順などを定めた。しかし、指針に沿った処理方法でなくても罰則規定はなく、牛や豚などに義務付けられている食肉処理時の検査を行うかどうかも業者に委ねられている。シカとイノシシの駆除頭数は、二〇一二年度に九十万頭近くに上り、十年前の約二・五倍。今後も捕獲頭数の増加傾向が続くとみられる。

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(射撃会場、変更は困難)
2020年東京五輪の射撃会場について、日本ライフル射撃協会の松丸喜一郎専務理事は9日、計画の陸上自衛隊朝霞訓練場(東京都練馬区)からの変更は困難との見通しを示した。4月に国際射撃連盟のシュライバー事務総長と協議した同専務理事は、「国際連盟は変更するにはもう遅いという認識。計画のままになると思う」と話した。ライフル協会は日本クレー射撃協会とともに、集客面などの懸念から会場の都心湾岸部への変更を大会組織委員会に要望。しかし、用地確保の難しさやメタンガス発生の恐れがあることから変更できないとの回答を2月に受けた。その後もクレー協会は伊勢原射撃場(神奈川県伊勢原市)などを候補地として変更を再度要望することを検討し、ライフル協会と調整を進めていた。
(クマに襲われ男性けが:新潟)
7日午前8時半ごろ、阿賀町七名乙の山中で、山菜採りに出掛けた同町の男性(73)がクマに後頭部を引っかかれるなどのけがを負った。津川署によると、男性は山菜採りに1人で出掛け、車を置いて山中を歩いていた際、体長約1・5メートルのクマに出くわした。男性は大声をあげたところ襲われ、後頭部を縫うけがを負ったほか、右頬や右腕なども引っかかれた。クマは山中へ逃げたという。男性が襲われたのは、最寄りの民家から3キロほどの地点。同署や阿賀町では注意を呼び掛けている。
(住宅街にサル出没、小4襲われ軽傷:福岡)
9日午後2時55分頃、福岡市早良区東入部1の住宅街にサルが出没し、小学4年の男児(9)が両ひざを引っかかれ、軽傷を負った。福岡県警早良署によると、男児は兄(10)と一緒に近くの公園で弁当を食べて帰宅する途中、手に持っていた弁当入れを背後から近付いたサルに奪われそうになり、その際に引っかかれたという。近所の住人が気付いて、通報した。県警には他に、午前9時半頃から午後にかけ、同区内でのサルの目撃情報が6件寄せられたという。同市城南区では6~7日、サルの目撃情報が相次ぎ、2人が引っかかれた。
(住宅街に猿、2人けが:福岡)
福岡市と北九州市の住宅街で6~7日、サルが相次いで出没し、福岡市で2人がかすり傷を負った。福岡県警などによると、6日午後0時25分頃、同市城南区田島1の住宅のベランダで、女性(77)が首を引っかかれて軽傷。7日午後5時15分頃にも同区東油山2の住宅街で、小学2年の男児(7)が左腕を引っかかれてけがをした。一帯では6~7日、住民らから「サルとカラスがけんかしている」などの情報が約60件寄せられた。いずれも体長約80センチのニホンザルとみられている。北九州市小倉南区湯川新町2でも、7日午後1時45分頃、サル2匹が出没。屋根づたいに住宅街を走り回った。大きなサルの背中に小さなサルがしがみつき、親子とみられるという。
(幼稚園近くでクマ目撃:岩手)
12日午前、岩手・北上市内の幼稚園の近くでクマ1頭が目撃された。被害は報告されていないが、市と警察は住民に注意を呼びかけている。12日午前6時30分頃、北上市相去町で、「子グマ1頭が大堤幼稚園付近の道路を横断している」と通りかかった人から110番通報があった。クマは大型犬より少し小さく、その10分後には、約500メートル離れた北上総合運動公園キャンプ場付近でも目撃されたが、その後の行方は分かっていない。大堤幼稚園では12日、自然観察会を行う予定だったが、クマが出たため中止したという。現場付近には、田んぼや畑が広がっているが、北側に数百メートルの地区には、住宅や学校などもある。北上市と警察では、広報車などで付近の住民に注意するよう呼びかけている。
(イノシシ目撃相次ぐ:兵庫)
芦屋町内で5月に入り、イノシシの目撃情報が相次いでいる。市街地にまで出没することは珍しく、同町山鹿の文化施設「芦屋釜の里」が臨時休園したり、町職員が小学校付近の見回りをしたりと、対応に追われている。町地域づくり課などによると5~12日、芦屋町山鹿の山鹿小学校や公園、コンビニ付近などで計10件の目撃情報が寄せられている。芦屋釜の里には8日に1頭が出没。9日は開園したが、多数の来場者が予想された10日は臨時休園に踏み切った。担当者は「イノシシが出たのは開園20年で初めて。安全を最優先に考えた」と説明する。12日には芦屋町江川台の雑木林で2頭が確認された。イノシシは3頭いたケースもあり、大きいものは体長1メートル超、体重60キロほど。町は12日から、登校中の児童が被害に遭わないよう、職員数人で山鹿小周辺のパトロールを始めた。遠賀郡猟友会によると、エサのタケノコが少ないため、周辺自治体の山間部から下りてきている可能性があるという。猟友会の田口敏光事務局長(64)は「興奮すれば凶暴。見つけても刺激せず、その場から静かに離れてほしい」としており、対応を検討しているという。
(クマ目撃相次ぐ:新潟)
阿賀町と妙高市で12日朝、クマが相次いで目撃され、警察などが注意を呼び掛けている。午前6時半前、阿賀町鹿瀬の国道をクマ2頭が横切っていると、新聞配達中の男性が津川署に通報した。同署によると、クマは親子とみられ、親の体長は約1・7メートル、子は約80センチ。現場は赤崎山の近くで、鹿瀬小学校から約1キロ。午前8時ごろには、妙高市関川の民家裏の雑木林で、クマを目撃したと妙高署に通報があった。同署によると、クマは体長1メートルほどで、近くの山に逃げた。現場は妙高高原南小から約200メートル。
(クマ1頭目撃:新潟)
8日午前7時半ごろ、胎内市坪穴の農道で、クマ1頭を目撃したと、車で通りかかった男性が胎内署に通報した。胎内署によると、クマは体長約1メートル。最寄りの住宅からは約300メートルの距離で、同署と市は防災無線などで注意を呼び掛けている。
(クマ転々、募る不安:北海道)
芽室町北伏古周辺の畑でクマのものとみられる足跡が相次いで見つかっていることを受け、帯広署や自治体は住民への注意喚起や現場周辺の巡回など警戒を強めている。人や農作物の被害は出ていないが、足跡の発見場所からは住宅や学校などが近く、付近住民は不安を募らせる。8日は正午現在、クマの目撃情報はない。専門家は「数日で山に戻るのでは」とみる一方、居座るケースもあるため、引き続き注意を呼び掛ける。芽室町によると、クマの足跡は1日に同町坂の上10線3~4号の畑で発見。その後、北伏古の畑地や帯広の森周辺などで10件以上の目撃情報が相次いだ。8日午前6時50分ごろには、中伏古の畑で、畑の所有者の男性がクマの足跡を発見し、帯広署に通報。同署によると、足跡は縦約23センチ、横13センチ。中伏古3線の畑から坂の上11線の美生川のがけ付近まで約4キロにわたり、足跡が続いていた。同署はパトロールを強化している他、8日正午ごろ道警ヘリを出動させ、付近を捜索している。クマの生態に詳しい帯広畜産大学の柳川久教授(56)=畜産生命科学研究部門=によると、冬眠から覚めたクマが餌を探して、春先に山間部から川沿いに下ってくるケースは珍しくない。今回は帯広川沿いを下り、農地に迷い込んだと推測している。この時期は畑に農作物がないため、「市街地にとどまることはなく、すぐに山に帰るだろう」とする一方、「人が捨てた生ごみがあると、その場所に居着く可能性もあるので注意を」と呼び掛ける。山に入る際は鈴を着けるなど自身の存在を示すことが基本。万が一、クマに遭遇した場合は「急に逃げると追ってくる可能性がある。持っている物を置きながらゆっくりと後ずさりすること」と話す。足跡の発見場所に近い、白樺学園高校(芽室町北伏古東7線、嶋野幸也校長、生徒469人)は正面玄関などに注意を呼び掛ける張り紙を掲示。帯広大空小学校(帯広市大空町3、真下正則校長、児童336人)と帯広大空中学校(同市大空町11、藤崎禎人校長、生徒203人)はEメールや文書で保護者に伝達した。帯広の森野球場などを運営する帯広市文化スポーツ振興財団は同森内の各施設に注意喚起チラシを張り、今週末の大会主催者に連絡している。4、6日に足跡が見つかった伊賀大空菜園に10年以上足を運んでいる帯広市内の無職上田力さん(77)は「気持ちが悪い」と困惑気味。「『クマがまた来るかも』という不安で落ち着いて作業できない」と漏らす。同菜園近くに小麦やビート畑を持つ芽室町の農業吉田郁子さん(60)は「普段は気にならない物音が気になる」と不安げな表情。「クマと出くわさないよう、いつもより遅めに畑に出て早めに切り上げている」と話す。芽室町は、足跡の大きさからクマは3~4歳の雄で、体重100~150キロと推定。道猟友会帯広支部のメンバーらが朝と夕方に付近を捜索するとともに、「めむろ安心メール」や農業者へのファクス配信で周知に努めている。帯広市は、足跡の発見場所周辺に注意を促す看板を設置した。また、両市町はホームページで発見場所を示した地図を公開している。7日午後3時10分ごろ、上士幌町ぬかびら源泉郷の山林を散策中の男性観光客がクマを目撃し、同町内の東大雪自然ガイドセンターに通報した。帯広署によると、現場は糠平湖の三の澤橋付近。帯広署糠平駐在所員が付近を捜索したが、足跡など痕跡は見つからなかった。同町役場は付近住民に広報マイクで注意を呼び掛けた。
(サル出没、110番通報22件:福岡)
12日午後0時50分ごろから約2時間半の間に、福岡市南区清水1丁目の住宅地などで「サルが徘徊(はいかい)している」という内容の110番が22件、相次いだ。目撃情報が寄せられたのは、南区の野間、筑紫丘、大楠、若久など。福岡南署によると体長約90センチ、性別は不明。けが人はいないという。
(住宅地、サルがまた出没:福岡)
10日夕から11日朝にかけて、福岡市城南区梅林や西片江などの住宅地でサルの目撃情報が相次いだ。また福岡県糸島市でも11日午前、サルの目撃情報が市や糸島署にあった。糸島市の担当者は「むやみに近づかず、家の戸締まりを徹底してほしい」と注意を呼び掛けている。福岡県警早良署によると、10日午後5時ごろ、城南区梅林1丁目の男性から「サルに襲われた」と110番があった。男性は、自宅の敷地で襲われたが逃げて無事。さらに11日午前7時ごろ、同区西片江や南片江で「サルがうろついている」と住民から通報があったという。一方、糸島市によると、11日午前8時ごろ、同市美咲が丘の南風小児童が集団登校中、畑から出てくるサルを目撃。午前11時ごろにも同市加布里で確認されたという。いずれも被害はなかった。
(サル出没ご用心:佐賀)
武雄市で野生のサルの目撃情報が相次いでいる。人の被害はないが、車のドアミラーを壊されるケースも出ている。昨年の“出没実績”をみると、これからまだ増えそう。市は「近づかない、刺激しない」と注意を呼び掛けている。市農林課によると、4月15日から5月8日までで目撃通報は10件。地区別では、東川登町4件、武雄町3件など。東川登は永野付近が多く、「ドアミラーを壊し、小屋にあったもみを荒らした」という被害もあった。ほかにも「畑のタマネギを食べた」などの話もある。目撃されたサルは成獣1匹、親子連れなどさまざまだ。市の「サル出没記録」によると、昨年5月からことし3月までで34件の通報があった。山間部が多いが、市役所周辺の街中もある。件数が多いのは5~9月で毎月5件以上あった。人への被害はないが、カボチャやスイカ、柿を食べたケースがあった。通報があれば、近くの学校に注意を呼び掛けているほか、職員が現場に行き、姿は見えなくても爆竹などで脅しておくという。福岡では子どもをひっかくなど、人への被害も出ている。市農林課は「見つけても攻撃しないように。目を合わせず、その場から立ち去って」と呼び掛ける。
(住宅街にサル出没:山口)
山口市の住宅街にサルが出没し、警察では、付近の住民に注意を呼び掛けている。サルの出没が目撃されたのは山口市平井の住宅街で、まず午前7時頃、馬木領公園付近を1匹が徘徊していたと110番通報があった。
(サル、群れ離れ行動か:福岡)
7日午後1時45分ごろ、小倉南区湯川新町2丁目で「2匹のサルがいた」と110番通報があった。小倉南署などによると、群れを離れた野生のニホンザルの親子とみられる。けが人や作物被害は確認されていないという。北九州市鳥獣被害対策課は「身の危険を感じたら、目を合わせず、静かに距離を取るように」と呼び掛けている。署によると、目撃現場は住宅密集地でサルは南に逃走。パトカー4台計10人で警戒に当たり、午後3時25分ごろ、同区横代南町4丁目で山中に逃げ込んだのを確認した。同課によると、毎年春にサルの群れが餌を求めて香春町から小倉南区の貫山に移動するという。今年4月の同区での目撃情報は13件。
(若い雄ザル、雌を探し放浪?:滋賀)
今年に入って大津市の住宅街でサルの目撃情報が相次いでいる。すでに20件以上が寄せられ、車のワイパーを折ったり、家庭菜園を荒らしたりと、人間の生活圏にじわりと侵入している。主に生まれ育った群れを離れた若いオスが、里や町をさまよっていると見られ、専門家は「一時的なことなので、刺激せずに見守って」と指摘する。大津署によると、4月21日朝、同市三大寺の同市立瀬田南小に1匹が出現。すぐに逃げたが、駐車場の車3台のワイパーが折られていた。男性教諭は「すぐに逃げたからいいものの、子どものことを考えると、やはり怖い。いざ暴れられたら、学校では手に負えない」と話す。同月29日にも同市富士見台など2か所で、サルが路上を歩いているのを近所の住人が目撃した。1~4月だけで目撃情報が27件寄せられ、家庭菜園のタマネギをかじった跡なども確認されている。「池で泳いでいる」「隣家の屋根にいた」「電線が揺れている」――。群れの目撃例もあるが、多くは1匹のみで、瀬田川東岸の住宅地に出没し、行動範囲が広がりつつある。もっとも、大津市周辺の山林を含め、県内には多くのサルが生息する。県が2008~11年に行った調査によると、琵琶湖を囲む山間地のほぼ全域に「ニホンザル」が生息。125の群れを確認し、うち大津市にも13の群れがあるという。20~260匹で群れをなし、県全体では約8000匹と推測される。目撃されているのは、単独行動のオスらしい。専門の調査会社「野生動物保護管理事務所」関西分室(兵庫)の清野紘典・主任研究員によると、3、4歳になった若いオスは冬の発情期を終えると元の群れを離れてメスを探す「ハナレザル」となることがある。繁殖期の秋以降には群れに合流しているが、夏までは単独で10キロ以上移動する例もある。この間、人里で人間と遭遇することが増える。大津署などによると、今回目撃されているサルは体長約50センチ前後で、赤くなりきっていない顔色などから、若い個体とみられる。毎回単独で現れることや、限定された場所で何回も人前に出る大胆さなどから、同じサルの可能性が高いという。しつこく人前に出るようなら網やわなで捕まえなければならないが、現実的には難しい。大津市鳥獣害対策室の担当者は「縦横無尽に動き回り、捕らえるのは不可能に近い」。個体数の増減は不明だが、県鳥獣対策室によるとサルの分布域は拡大している。原因としては▽人の手から離れた果樹が増えた▽柵など獣害対策のない場所を求めている▽群れが分裂した――などが考えられるという。サルは動きが素早く鋭い牙を持つが、人間に危害を及ぼす可能性について、清野さんは「本来は臆病な生き物」と否定的。「おそらく一時的な問題なので、過剰に反応しないでほしい」と話す。
(ワシ4羽、鉛中毒で死ぬ:北海道)
環境省は2014年度の1年間に、弱ったり死んだりした絶滅危惧種のオジロワシやオオワシを道内で計34羽収容し、このうち4羽が鉛中毒死したと発表した。14年10月施行の道条例で、エゾシカ猟目的での鉛弾所持が禁じられたが、このうち3羽は条例施行後の2、3月に死んだ。4月にもオジロワシ1羽の鉛中毒死が確認されており、環境省釧路自然環境事務所の福地壮太・自然保護官は「条例で被害件数が減ることが期待されただけに残念だ。関係機関と連携して対応したい」と話している。道内ではオジロワシやオオワシが、鉛弾で撃たれたエゾシカ肉と共に鉛弾の一部を食べて鉛中毒となることが問題となっている。道はオジロワシなどを保護しようと、エゾシカ猟については00年から鳥獣保護法に基づいて鉛ライフル弾の使用を禁止した。その後、対象となる弾や動物の種類を広げ、14年10月施行の条例では鉛弾の所持が禁じられた。条例に違反した場合は、3か月以下の懲役か、30万円以下の罰金が科される。鉛中毒対策に取り組む道猟友会釧路支部の会員は「弾を鉛から銅に替えると、火薬の量などを調整し直す必要がある。道外で鉛弾を使っているハンターが、北海道に来て調整を怠り使っているのではないか」と話す。猛禽もうきん類医学研究所代表で獣医師の斉藤慶輔さんは「規制のない道外から来たハンターが使用している可能性がある」と指摘する。道は今後、道外の猟友会にも条例について周知を図るほか、鉛弾の一覧表を作ってパトロールで活用する。
(ゴマフアザラシ、居座らないで:北海道)
道北や道東の沿岸に回遊するゴマフアザラシ。最近は、年間を通じて北海道沿岸から離れない個体が目立つようになり、漁業被害が増えている。道は今年度から被害を減らすための対策に乗り出し、道北の日本海側沿岸の個体数を2年間で半減させる計画だ。「タコを食い荒らされ、アザラシが上陸する岩場ではフノリが汚物で売り物にならなくなる」。礼文島の船泊漁協の担当者は頭を抱える。漁協によると、礼文島沿岸では約1千頭のゴマフアザラシが来遊しているという。タコの食害やフノリへの影響など昨年度の漁業被害額は、推計で2億円近くにのぼる。漁協では毎年、春先に道の許可を得て100頭近い個体を有害駆除しているが、「焼け石に水の状態」(漁協担当者)だ。担当者は「アザラシはもともと夏にはいなかった。夏だけでもいない方がいい」と話す。
(ニホンジカ捕獲へ実施隊18人委託:宮城)
ニホンジカによる農作物被害を防ごうと、気仙沼市の鳥獣被害対策実施隊の辞令交付式が4月30日、市役所ワンテン庁舎であった。隊員18人が出席し、菅原茂市長から辞令が手渡された。隊長に任命された菅原清喜県猟友会気仙沼支部長代行が「市近郊には1000頭以上のニホンジカがいるとされる。捕獲し、農作物の被害を食い止めたい」と話した。隊員は鳥獣被害防止特別措置法に基づき、市の非常勤特別職扱いとなる。任期3年。ニホンジカをくくりわなで捕獲する。捕獲目標数は前年度の2倍の600頭と定めた。市によると、鳥獣による農作物被害額は2011年度が約800万円だったが、13年度は約2700万円と急増。ニホンジカによる被害が4割を占めるという。県内では白石市や蔵王町など8市町が実施隊を設けており、15年度は登米市も新設する。
(狩猟の担い手育成へ:岩手)
若者に狩猟への興味関心を持ってもらおうと、県はルーキーハンター育成プログラム「捕獲の担い手研修会」への参加者を募っている。本年度は実施回数を昨年度の1回から3回に増やすとともに、参加者の年齢上限を撤廃。初回は30日に盛岡市の岩手大で開催する。農作物の野生鳥獣害が深刻化する中、狩猟の担い手育成の有効な一手となることが期待される。「狩りガール」の登場などもあり、全国的に注目が集まっている狩猟。興味はあっても踏み出せない人材を担い手として掘り起こそうと、県猟友会などが知識を提供する。研修は昨年度に続き2年目で、現役の狩猟者らが狩猟免許について説明。体験談や猟具紹介のほか、北海道産エゾシカ肉料理の試食も企画する。対象は狩猟に興味がある県民。同課ホームページの参加申込書に記入し、メールなどで申し込む。
(鳥獣被害防止へ捕獲開始:茨城)
石岡市をはじめ周辺市の山沿いで、近年農作物に深刻な被害をもたらしているイノシシやカラスなど有害鳥獣を捕獲する「石岡市鳥獣被害対策実施隊」の任命式がこのほど、同市大砂の「ひまわりの館」で開かれ、35人に任命書が手渡された。猟友会石岡、八郷の各支部から推薦を受け、同隊員に任命された。6月13日~7月12日と、8月29日~9月27日の各30日間、捕獲活動を行い、畑や水田への被害を防ぐ。農家の高齢化や後継者不足などで、耕作放棄地が増える一方、管理不足などから、農作物などが放置された農地などが有害鳥獣にとっての格好の餌場となり、有害鳥獣の温床になりかねない状況になっている。同実施隊は毎年組織され、一昨年捕獲したイノシシは69頭、カラスは260羽。昨年は各131頭、335羽、加えてハクビシン3頭も捕獲。捕獲数は大幅に増えている。捕獲の一方で、地域を挙げての農地管理や有害鳥獣を寄せ付けない地域づくりに自治体や地域関係者らが乗り出さなければならないのが実情だ。同隊は、捕獲期間中、山間部に入る市民らに、カラフルな目立つ服装でラジオや鈴などの音の出るものを携行するなどの注意を求めている。
(若手ハンター養成教室開講:兵庫)
野生動物による農業被害が深刻化している西播磨地域で、特にシカの捕獲を進めるため兵庫県は「若手ハンター養成教室」を、6月7日に開講する。光都農林振興事務所が狩猟への関心を高めようと、若者や女性らの参加を呼び掛けている。2度目の開催。初回の昨年は17人が参加し、若手女性狩猟者による講演や知識講座、捕獲や解体の現地見学などを行った。今年は9月末までに計4回、同様の講座を開く。20歳からおおむね50歳までの西播地域在住者が対象で、本年度「第一種銃猟免許試験」を受ける意思があることなどが条件となる。同事務所は、狩猟の入門ガイドやシカ肉料理のコツを紹介したパンフレット・冊子を作製し、各市町や店舗などに配布するなど、ハンターを身近に感じてもらうための取り組みも進めている。
(伊勢原射撃場の入札無効:神奈川)
神奈川県教育局は、4月7日に公告し入札手続きを進めた「伊勢原射撃場施設改修工事」について、積算に誤りがあったことが判明したため、入札を無効とした。
(カキツバタをシカが食べる?:京都)
世界遺産・上賀茂神社の摂社の大田神社(京都市北区)で、国の天然記念物に指定されているカキツバタ群落の2割近くがシカに食べられたとみられることが、分かった。大田神社によると、2日にカキツバタが荒らされているのが見つかり、周辺の足跡から近くの山にいるシカの仕業と判断。6日夕に通り道をふさぐように網を張ったが、7日朝も被害が確認されたという。例年なら境内の沼地約2千平方メートルに約2万5千株の紫色のカキツバタが咲くという。神社の担当者は「千年以上前から人の心を癒やしてきたカキツバタを絶やすわけにはいかない」と話している。大田神社は上賀茂神社の飛び地境内にある。
(シカに食われ希少高山植物ほぼ全滅:鳥取)
鳥取、岡山両県にまたがる国定公園内の那岐山(1255メートル)で、鳥取県側の登山道沿いに群生する高山植物がニホンジカに食い荒らされ、分布の西限とされるイワウチワがほぼ全滅状態になっている。農作物被害のケースと違い、行政は害獣駆除などの対策を取りにくく苦慮している。イワウチワは葉がうちわに似ていることからこの名前が付いた。4~5月に開花し、直径2~3センチで淡紅色の愛らしい花を咲かせる。鳥取県は準絶滅危惧種に指定し、国立・国定公園内では採取を禁止している。那岐山では2合目から6合目付近にかけて分布し、登山者に人気がある。岡山県津山市の自然公園指導員安達優一さんによると、登山道の尾根筋に群生していたが、昨年は全体の約5割が被害に遭い、今年はほぼ全滅に近い状態という。シャクナゲやドウダンツツジも被害に遭っている。沢筋ではシカの親子の鳴き声をよく耳にし、かなりの頭数が生存していると推測。安達さんは「春を告げる花として多くの登山者が楽しみにしていたのに」と話し、保護対策を訴えている。鳥取県の統計によると、ニホンジカの捕獲頭数は平成22~24年度は年間3千頭強だったのが、25年度は約5千頭と増加傾向にある。地元の鳥取県智頭町の担当者は「登山者への被害が出ているわけではなく、駆除に動けない」と話す。国定公園を管理する鳥取県緑豊かな自然課も「貴重な植物を守る必要はある」としながらも対策に頭を悩ませている。
(イノシシ被害、予想以上:石川)
イノシシの食害を受けている北陸有数のミズバショウの自生地「横谷のミズバショウ」(石川県小松市)で十日、市教委の担当者らが被害実態を調査し、想定以上に株数が減少していることを確認した。調査結果を受け市は、毎年自生地の調査をしている市自然保護協会、有識者と検討会を設け、対策を協議する方針。調査には、市教委の担当者と市自然保護協会員四人の計五人が参加。イノシシにより掘り起こされたとみられる穴があいた湿地で、地上から葉を出したミズバショウの株数を数えた。二〇〇三年に確認されていた十三万七千株から三千三百八十六株まで減少しており、市教委が想定していた一割にも満たなかった。調査に参加した市自然保護協会の中江実会長(73)は「見ただけでも昨年より株数が少ない。イノシシが穴を掘ることで、ほかの植物にも影響が及ぶかもしれない」と懸念。市教委の担当者も「想定より大きな被害。検討会で対策を考えてできるだけ早く対処したい」と話した。自生地は標高八八〇メートルに位置し、この日の午前中だけで三十人ほどの観光客が訪れた。二十年ぶりに見に来た金沢市の堀井志奈子さん(68)は「当時は一面が真っ白になるぐらい生えていて大感激だった。また見たいと思って来たのに残念」と肩を落としていた。
(巨大イノシシ撮った:岐阜)
土岐市土岐津町土岐口の会社員三尾和廣さん(66)が、中津川市内の山林で体長が2メートル近いイノシシの姿を、赤外線自動カメラで撮影した。長年、野生動物の生態を調べてきた三尾さんは「家畜ブタの遺伝子が入ったイノブタのようにも見える。県内でも在来種のイノシシに遺伝子が入り込んでいるのではないか」と危惧している。三尾さんによると、イノシシは自身が所有する杉林で今年4月末の夜間に撮影。成獣は体重が70~100キロだが、撮影されたイノシシは体重が150キロほど、体長は約1.8メートルと推定されるという。「鼻が短いなど、体格がイノシシとは思えず、違和感を感じる。直系の1代目なら外見的特徴が出やすいが、2代目や3代目になると、外見での判別は難しい」と、三尾さんは研究機関での調査の必要性を訴えている。県内に生息するイノシシの遺伝学的解析に3年前から取り組む、岐阜大野生動物管理学研究センター特任助教の森部絢嗣さんは「確かに大きい個体だが、外見だけでは家畜ブタとの交配種イノブタと判断できない。これだけ大きな個体だと、頬の辺りの肉付きが良くなるため、相対的につぶれた顔になる」と説明する。遺伝的根拠を持ったイノブタは、県内では見つかっていないといい、森部さんは「『ブタが放された』という話は、県内各地で聞く。在来種のイノシシを守るため、今後も県内のイノシシの遺伝解析調査を続けたい」と話している。
(マタギ追う映画完成:福島)
福島県金山町でマタギとして暮らす猪俣昭夫さん(64)を追ったドキュメンタリー映画「春よこい~熊と蜜蜂とアキオさん」の製作発表の記者会見が11日、会津若松市役所であった。2011年の東京電力福島第1原発事故や新潟・福島豪雨で大きな被害を受けた町で自然と共に生きるマタギの姿を描いた作品で、秋に一般公開される予定だ。猪俣さんは約20年前から消防士の傍らマタギとして生活してきた。山の神を崇拝しながら、冬はクマの猟をし、春はミツバチの蜜を採ってきた。福島第1原発から130キロ離れた金山町では、観光資源のヒメマスのほか、クマやイノシシからも放射性セシウムが検出された。猪俣さんは禁漁中のヒメマスを絶やさないため、卵をふ化させる活動を展開する。そんな猪俣さんの2年間追い続け、撮影したのは安孫子亘監督(55)。震災後、同県下郷町に移住し、檜枝岐歌舞伎を伝承する人々を追った「やるべぇや」、会津地方の昔話の語り部の姿を記録した「生きてこそ」を発表してきた。安孫子監督は「一貫して美しい福島を撮りたいと思っている。自然から生まれた伝統文化、震災から4年たっても大変な状況は変わっていないことを世界の人に見てほしい」と話す。猪俣さんは「マタギについて知っている人はごくわずかしかいなくなった。マタギの生活や自然が多く残る金山を知ってほしい」と語った。
(狩りを学ぶ、被災地ツアーあの手この手:岩手)
東日本大震災から11日で4年2カ月。被災地の観光が岐路に立っている。「復興特需」で回復傾向にあるものの、その効果は年月を経るごとに薄れている。震災の風化を防ぐため、復興の現状を見せるだけではない、あの手この手の被災地ツアーが企画されている。「1発、肩に打ち込んでいたから痛かったんだろう。20メートル先で向きを変えてこっちを向いたとき、あいつも覚悟を決めたんだと感じ取ったよ」岩手県釜石市の猟師、久保正春さん(62)の話に女性らが息をのむ。熊を仕留めた体験談だ。熊の頭蓋骨やシカの角が飾られた小屋でストーブを囲む。「残った弾は1発だけ。そんなことはしょっちゅうさ」3月上旬、自然を生かしたエコツアーを企画する一般社団法人「三陸ひとつなぎ自然学校」が「かまいし狩り女子会」を開催した。カップルでの参加も可能で、男女7人が釜石にやってきた。猟師歴四十数年の久保さんを囲み、シカ肉などジビエ(狩猟鳥獣の肉)の料理に舌鼓を打った。企画したのは、昨年、釜石で狩猟免許を取得した新米“狩りガール”の加藤愛さん(28)。ネットで知ったという仙台市からの参加者もいて、「思った以上の反響だった」。
(鳥獣食肉処理施設が本格稼働:和歌山)
和歌山県古座川町月野瀬の町鳥獣食肉処理加工施設が11日、本格稼働を開始した。10日には、捕獲したシカやイノシシの受け入れについてや施設利用などに関する説明会が、近くの南紀月の瀬温泉ぼたん荘であり、県猟友会東牟婁支部古座川分会の会員ら約60人が出席した。町は「ジビエのブランド化を核に観光産業として地域活性化につなげたい」という。同施設は、農作物に被害を与えるシカやイノシシの肉を活用し、町の特産物にする目的で建設し、3月に完成。総事業費は6786万8247円で国の補助などを活用。年間処理能力は約千匹で、施設の運営は町の委託を受けてぼたん荘が担う。施設完成後は、品質の良い食肉にするため捕獲後の処理「止め刺し」の方法や運搬の仕方などを定めた衛生管理ガイドラインに沿って、猟友会員が仕留め持ち込んだシカ肉を加工。ぼたん荘の日替わりランチに出すなどし、本格稼働への準備を進めてきた。ぼたん荘の野崎洋一統括料理長や深海政也料理長、地域おこし協力隊の向井秀夫さんが解体・加工し、同隊の忠志緒莉さんが事務や販売を担当する。説明会では町の担当者が、施設の概要やジビエ市場の状況、取引先には東京や大阪の飲食店などが決まっていると紹介。肉は色や脂の具合によって3ランクに分け、市場に出していくという。個体は捕獲後すぐに止め刺しをし、2時間以内に原則として内臓を摘出せずに施設に運搬することが条件と説明。2時間を超えても4時間以内であればペットフード用として引き取る。食肉用の個体買い取り価格は、シカが精肉重量で1キロ500円、イノシシが同1キロ千円。50キロのシカの場合だと、3割に当たる15キロ程度の精肉が取れるので、7500円の買い取り価格となる。銃器などで内臓を打ち抜いた個体は、食中毒原因菌などに汚染されている可能性があるため、食肉用としては引き取らず、ペットフード用として引き取る。ペットフード用の個体はシカ、イノシシともに重量20~29キロが1匹500円、30キロ以上が1匹千円。10匹施設に搬入するごとにペットフード、ぼたん荘ランチ無料券、ぼたん荘温泉入浴無料券の中から一つをもらえる。和歌山市にあるイノシシ・シカの処理販売業「いの屋」代表の北浦順嗣さん、紀州ジビエ生産販売企業組合の指導員の北岡悟さんによる、食肉として流通させるためのポイントについての説明もあった。施設の内覧会とシカの解体の実演もあった。武田丈夫町長は「食肉にならない部分も有効に活用したいとペットフードの会社と連絡を取り、加工していくことになった。食肉の売り先は、私も東京方面に出向き開拓している。この施設は製品の品質において全国に引けを取らないと思う。今までのようにただ撃って楽しむだけでなく、産業として成り立たせるようにしていきたい」と述べた。町によると、まずは町内の猟友会に呼び掛けたが、売り先などの広がり具合を見ながら、足りないようであれば近隣市町村からの受け入れも考えているという。精肉はぼたん荘や町内の道の駅などでも販売していく計画。町内でジビエ料理教室などを開き、地元からも普及させていきたい考え。

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(クマに襲われケガ:岩手)
6日午前、田野畑村の山林で、山菜取りをしていた男性がクマに襲われ、ケガをした。6日午前11時過ぎ、田野畑村三沢地内の山林で、1人で山菜採りをしていた滝沢市の団体職員、工藤公也さん(58)が成獣のツキノワグマに襲われた。工藤さんは、頭を引っかかれる等したが、自力で病院に向かい、命に別条はないという。クマは子グマを連れていて、工藤さんは「大声を出して驚かそうとしたら、走って向かってきた」と話しているという。警察では、クマよけの鈴やスプレーを携帯する等、十分注意して山に入るよう呼びかけている。
(クマに襲われ山菜採りの男性けが:秋田)
3日午前7時ごろ、秋田県北秋田市桂瀬の山中で、1人で山菜採りをしていた秋田市の60代男性がクマに襲われ、左手に軽傷を負った。北秋田署によると、男性が山菜採りをしていると、前方から体長約1メートルのクマが突然現れた。クマは男性に体当たりして、そのまま立ち去った。後方にはじき飛ばされ男性は、左手人さし指に擦り傷を負った。自力で下山し、同署に通報した。現場は秋田内陸線阿仁前田駅から北東に約2キロ。
(飛び出したクマが車と衝突:青森)
30日午前10時20分頃、青森県東通村目名の県道で、村内の介護士男性(33)の乗用車が、道路脇の杉林から飛び出してきたクマと衝突した。車の右側のドアなどが壊れ、男性も右肩を打撲した。同乗の家族3人にケガはなく、クマはそのまま県道を横切って逃走した。むつ署によると、クマは体長約1メートル50。男性は家族と買い物に向かう途中だったという。同署や村役場が警戒を呼びかけている。
(住宅街に野生のサル、女性がひっかかれ軽傷:福岡)
6日午前、福岡市城南区の複数の住民から、サルが現れたとの通報が福岡県警に相次いだ。県警早良署によると、近くの山から下りてきた野生のニホンザルとみられ、住宅の屋根の上や道路などを走り回った。城南区田島の女性(77)が首をひっかかれて軽傷を負った。サルは体長80センチほどで、大人とみられる。早良署員や城南区役所職員が捕獲しようとしたが逃げられたため、捜索は6日夕方でいったん打ち切った。同署は7日も警戒を続ける。
(クマ出没、猟友会が見つけ捕獲:石川)
クマが捕獲されたのは、内灘町室地内の畑で、内灘大橋から白尾インター方面へ4キロほどの場所。3日午前10時ごろ、捕獲場所の近くで農作業をしていた男性から「クマが歩いていた」という通報が警察に入った。近くには、クマの足跡も残っていて、警察や猟友会のメンバーらが捜索を続けていたところ、午後3時すぎ、猟友会のメンバーがクマを発見、その場で捕獲した。捕獲されたクマは、体長1メートル10センチのツキノワグマの成獣。
(クレー射撃、大山は準決勝進めず)
クレー射撃のワールドカップ(W杯)は3日、キプロスのラルナカで行われ、男子トラップの予選で大山重隆(大山商事)は45位に終わり、上位6人による準決勝に進めなかった。
(クレー射撃、中山は36位)
来年のリオデジャネイロ五輪の予選を兼ねたクレー射撃のワールドカップ(W杯)は2日、キプロスのラルナカで行われ、女子トラップ予選の中山由起枝(日立建機)は36位となり、上位6人による決勝に進めなかった。服部慶子(同)は47位だった。
(ニホンジカ急増、8年後400万頭超へ)
環境省は1日までに、農作物などに深刻な被害を及ぼしているニホンジカについて、捕獲率が現状と変わらなければ2023年度には402万頭に増加するとの推計を発表した。狩猟人口の減少などが背景にあり、同省の担当者は「狩猟の担い手確保が不可欠だ」としている。環境省によると、2012年度末の生息数は、北海道を除く全国で推定約249万頭。推計を始めた1989年の30万頭から増加が続いており、11年度の239万頭から10万頭増えた。農林水産省によると、全国のシカによる12年度の農作物被害は約82億円だった。環境省は、23年度までにニホンジカの個体数を11年度比で半減させることを目指しているが、目標達成には、現在の約2.2倍のペースで毎年捕獲する必要がある。生息数は都府県の捕獲や目撃の数を基に推計。北海道は独自に調査しているため除外した。
(ヒグマ、連日目撃情報:北海道)
千歳市幌美内無番地の国道453号付近で、1日午後から2日早朝にかけてヒグマが相次いで目撃された。山菜採りなどの行楽シーズンを迎え千歳署は「クマ出没看板がある場所には近づかず、足跡やふんを発見したらすぐ引き返すように」と注意を呼び掛けている。1日午後4時10分ごろ、パトロール中の千歳署員が路上でヒグマ1頭を目撃。体長約50センチの子グマが沢の方向に立ち去った。千歳市と市クマ防除隊が出動し周辺を捜索、雪上に子グマの足跡を確認した。2日午前5時すぎには、札幌から支笏湖方向にバイクで走行中の男性が道路を横断するヒグマ2頭を目撃した。同署によると、現場は国道453号と道道支笏湖線の交点付近。2頭の体長は2メートルと50センチで親子。1日に目撃された現場に近く、同一の子グマとみられる。千歳市は、発見現場とポロピナイ観光センターの2カ所にヒグマ出没看板を設置した。
(クマ足跡、共同菜園横切る:北海道)
4日午前5時ごろ、芽室町北伏古東9線、「伊賀大空菜園」の畑でクマのものとみられる足跡が見つかった。帯広市大空町10、浅野幸雄さん(74)が畑の手入れをしようと同菜園を訪れて発見した。帯広署は付近を捜索するとともに近隣住民らに注意を呼び掛けている。足跡は縦20センチ、横15センチほど。畑の西から東方向に横切っていることから、帯広の森方面に向かった可能性もある。午前中から菜園の利用者が訪れ、足跡を囲み、「平地なのになぜ」「気を付けないと」など、不安そうな表情を浮かべていた。発見場所からは大空団地や小・中・高校が近い。3年前から菜園を利用しているという浅野さんは「ここでクマの足跡を見つけたのは初めて。最初は誰かのいたずらかと思った。子供たちも近くを通るので心配」と話していた。同菜園では住民14世帯が共同で大豆などの作物を育てている。また、同菜園から南西約1キロの同町北伏古東14線の畑でも同8時半ごろ、農作業をしていた男性(37)がクマの足跡を見つけ、同町役場に届け出た。帯広署によると、足跡の大きさは約25センチで、帯広川から畑に向かって東方向に約450メートル続いていた。同署と同町役場、帯広市役所は付近住民らに注意を呼び掛けている。山菜採りシーズンでもあり、道は10日までの40日間を「春のヒグマ注意特別期間」に設定し、出没情報の確認や単独行動の回避などを呼び掛けている。
(民家に「クマ」出没、注意呼びかけ:岩手)
岩手県釜石市の民家の庭に3日、クマが現れた。地元ではこれから山菜採りのシーズンが本番を迎えるのにあたって、クマへの注意を呼びかけている。クマが出没したのは釜石市内の民家の裏庭で、3日午前11時過ぎ、家族が物音を感じ、部屋の窓からのぞくと庭で成獣とみられるクマを見つけたという。この家の周辺では、先月から度々クマが目撃されていたことから庭にワナを仕掛けていたが、このクマはワナには掛からずクマを誘うために置いた「米ぬか」を食べ、その後、立ち去った。さらに別の小グマが3日夕方、このワナに掛かり、4日、地元の猟友会が駆除したという。岩手県では先月、各市町村に対し「クマの出没に関する警戒情報」を出し、注意を呼びかけている。
(サル出没で注意喚起:長崎)
1日正午ごろから午後2時ごろにかけ、長崎市西町や中園町でサルの目撃情報があった。被害はなかったが、市環境政策課は「春はサルがよく出没する。目を合わせず、近寄らないでほしい」と注意を呼びかけている。同課や浦上署によると、正午ごろ西町の西町小付近で「サルが歩いている」という目撃情報が市に寄せられた。午後2時ごろにも「中園町の商店街付近でサルを見かけた」との通報が同署にあった。同課は同一のサルとみて、見回りをしたり、防災行政無線で住民に注意を喚起した。4月は田中町や小ケ倉町など市内6カ所でサルの目撃情報があったという。
(中央アルプスで鹿を初捕獲:長野)
南信森林管理署(伊那市)が昨年度中央アルプスに仕掛けたわなで、鹿1頭が捕獲されていたことが分かった。中アでは2013年度に標高2600メートル付近の高山帯で初めて鹿が確認されるなど、生息域の拡大による食害が懸念されているが、捕獲されたのは初めて。現時点では目立った被害は出ていないが、深刻な状況にならないよう対策を検討していく方針だ。同署は国有林や周辺地域での鹿の食害を防止するため、2007年度から職員による捕獲を開始した。11年度からは南アルプス、八ケ岳、霧ケ峰の3地域の協議会と協働で猟友会に委託したり、くくりわなの貸し出しを通じて捕獲を進めている。中アでは12年度からセンサーカメラによる調査を始めた。わなも設置していたが、これまで捕獲されたことはなかった。今回中アで捕獲されたのは体重80キロほどの雄。昨年10月22日に標高1040メートルの黒川林道沿いで同署職員が仕掛けたわなに掛かっているのが見つかった。わなを13年度の6カ所から30カ所に大幅に増やし、初の捕獲に成功した。センサーカメラを設置している場所の近くといい、鹿の通り道とみられている。一方、高山帯に設置したセンサーカメラでは13年10月に続き2年連続で鹿が確認されていたことも分かった。昨年10月5日午前2時30分ごろ、宝剣山荘から濃ケ池に通じる登山道で撮影された。若い雄とみられるが、角の形から前回撮影された鹿とは別の個体とみられるという。同署の松嶋克彰・森林技術指導官は「中アでの鹿の生息数はよく分かっていない。まだ目立った被害は出ていないが、南アや八ケ岳のような状況にならないよう早めに手を打っていく必要がある」と指摘。「データを蓄積して関係市町村にも情報を提供し、連携して対策に取り組んでいきたい」としている。中アでは今年度もセンサーカメラを高山帯に10台、亜高山帯に3台、麓に8台の計21台設置するとともに、捕獲も進めていく方針だ。
(イノシシ、玄界島襲来:福岡)
2005年3月の福岡沖地震で大きな被害に見舞われた玄界島(福岡市西区)が、新たな厄介者に悩まされている。イノシシだ。畑や山を荒らし回り、住宅付近にも出没する。約500人の島民の我慢ももう限界だ。かつて島にはいなかった。「あそこから泳いできたとよ」。島民は海を隔てた対岸をさしながら、そう口をそろえる。指さす向こうにあるものは-。「なんでんかんでん(何でもかんでも)食べてしまう。網をしとっても、土の中を潜ってくるけんね」玄界小・中学校近くの畑で、寺田早苗さん(77)はあきれたような表情を浮かべた。自家用のサトイモやタマネギ、キャベツを育てる畑は130平方メートルほど。高さ2・5メートルの柵を網で4重に囲っている。それでも破られる。サツマイモは食べ頃になる1カ月前の9月に収穫して裏をかいた。昔から島では男性が海に漁に出て、女性が畑を耕してきた。被害は深刻で野菜作りをやめ、島外に仕事に出た女性もいるという。島でイノシシが初確認されたのは08年だった。「それまでは見たこともなかった」と、地元自治会長の上田永(ながし)さん(84)は言う。西福岡猟友会(八尋良久会長)有害鳥獣駆除猪(いのしし)班長の熊丸史生さん(70)は、「うじ」と呼ぶイノシシの通り道の使われる頻度からみて「数十頭はいる」とみる。猟友会は08年と10年、わなを仕掛けたが、1頭しか捕獲できなかった。イノシシが海を渡ってきたのは間違いなさそうだ。泳ぐ姿を多くの漁師が目撃している。福岡市西区西浦の漁師、木藤豊さん(68)は地震後、玄界島から北西約8・3キロ付近で東へ“犬かき”で泳ぐ1頭に遭遇した。「潮の流れに乗って、泳いでいる様子は強烈だった」と話す。では、どこから飛び込んだのか。島民は、島から約9・6キロ離れ、05年10月に開校した九州大伊都キャンパス建設の影響を疑っている。確かに潮に乗れば島に近づける。熊丸さんは「大開発で居場所を失ったイノシシが散らばったのではないか」と語る。それを裏付けるかのように、北部九州では以前から被害のあった志賀島や能古島に加え、伊都キャンパスの開校以降、姫島や壱岐でも被害が確認されている。ただ、専門家によるとイノシシがえさを求めて自ら飛び込むことはない。猟犬に追われて逃げ場を失ったり、海に転落したりして潮に流されてしまうのだという。玄界島の漁師、宮川幸大さん(41)は海でイノシシの死骸を見た。「何だかかわいそうな気もする」イノシシに詳しい長崎県農山村対策室の平田滋樹さんは「どこから島に渡ったか判然としないが、開発から逃れるため、どんどん海に飛び込んだとは考えにくい」と指摘する。真偽は定かでないが、上田さんは確信を持って言う。「九大で勉強してきとるけん、わなにもかからん」
(ニホンジカ8年で半減へ:福島)
県はニホンジカを平成35年度までに半減させる方針を固めた。27年度中に全県的な管理計画を初めて策定する。ミズバショウやニッコウキスゲなどの観光資源の食害が深刻化する中、ニホンジカに対し、抜本的対策が必要と判断した。県は1日までに県内のニホンジカの生息頭数を3500頭と推計。37年度までに倍増する可能性があると予測している。県は市町村や猟友会など関係団体と連携し、35年度までに大幅に減らし、被害拡大を食い止めたい考えだ。県内では南会津地方を中心にニホンジカの生息域が広がっており、観光資源の食害が深刻化している。檜枝岐村の尾瀬国立公園や南会津町の国・天然記念物の駒止湿原では、ミズバショウ、ニッコウキスゲなどが被害に遭い、景観が損なわれるほか、生態系への影響が懸念されている。県などによると、ニッコウキスゲは約6千株のうちの約800株、ミズバショウは約1800株のうちの約400株が既にニホンジカの食害に遭っている。これまで確認されていなかった南会津郡や奥会津地域でも農産物が食い荒らされる被害が続発している。計画では、規制されている夜間銃猟を一時的に緩和する方針だ。また、初の全県的なニホンジカ捕獲の組織を有識者や関係団体の代表者とともに設ける予定。狩猟者確保に向けた対策も講じる。東京電力福島第一原発事故後は狩猟者の減少が課題となっており、狩猟意欲の低下や人手不足、高齢化への対策を柱に据える。県自然保護課は「生態系や貴重な観光資源を守るため、手遅れにならないよう早急に対策を講じたい」としている。
(ここでクマを見た!HPで情報公開:福島)
ツキノワグマの活動が活発になる初夏を前に、福島県は会津地方の過去の人的被害の位置情報などを地図上に盛り込んだ「会津くまナビ」を作成し、ホームページ(HP)上で公開を始めた。山菜採りなどの際に、被害に遭わないよう注意を呼び掛けている。会津地方振興局管内の13市町村が対象。捕獲場所や目撃情報の位置などを市町村別の地図に色分けして示した。県自然保護課によると、クマは4月中旬から下旬にかけて動き始めるといい、ことしは磐梯山(猪苗代町)で登山中の男性(49)が襲われるなど、4月に入り2件の被害が出ている。会津地方はこれから山開きの本番。同課は「5月の被害発生が最も多く、山に入る場合は、クマ鈴など音の出るものを身につけてほしい」と呼び掛ける。
(900世帯停電、カラスが原因か:東京)
1日朝、東京・江東区のおよそ900世帯で停電が発生しました。原因は、カラスとみられます。1日午前8時半前、東京・江東区の住宅街で停電が発生しました。東京電力によると、900世帯で電気が使えなくなったほか、信号も消えましたが、1時間後に復旧しました。現場の路上には、カラスの死骸が落ちていました。「バリバリっという音がした。(カラスが)1羽落ちてきて、感電したなと。家に戻ってきたら、この周辺は停電して大騒ぎ」(近くに住む人)東京電力は、カラスが電線がむき出しになった部分に直接触れたか、巣作りのために鉄製のハンガーなど電気を通しやすい物を運んで電線に接触させるなどしたことが、停電の原因だった可能性が高いとみています。
(伏見稲荷大社の連続ボヤ騒ぎ、犯人はカラス!?:京都)
4月30日午後1時すぎ、京都の伏見稲荷大社の境内の竹林から出火し、約200平方メートルが焼けた。火を発見後、すぐさまバケツリレーをして消火したため、けが人はいなかった。同大社では十数年来“放火”に悩まされ巡回を強化するなど対策を講じているが、放火魔の正体はなんと、カラスの可能性が高いという。府警伏見署によると「今回の出火原因はまだ特定できていないが、過去には人為的な放火の可能性が否定され、落ち葉の下からロウソクが見つかりカラスの犯行と結論付けた。過去にも何度かボヤ騒ぎがあったので大社でも『ロウソクの火は消してください』と注意書きの看板を立てていた」という。参拝客が備えた火がついたままのロウソクを何らかの理由でカラスが持ち去っているらしいのだ。頭を悩ませた大社側は、カラスが嫌うニオイを発するロウソクも販売していたというが、その後も“放火”は頻発したという。嫌うニオイとは、食べた際に痛みを伴うカプサイシン、つまりトウガラシのニオイや、漂白剤などの薬品臭だといわれる。しかし、“カラス博士”の異名を取る宇都宮大学農学部の杉田昭栄教授は「カラスはニオイに鈍感な動物なので、ニオイで寄り付かないということはない。伏見稲荷大社のロウソクは高級と聞いたが、かじると体が温かくなるから食べるのかもしれない」と指摘する。また「カラスは模倣学習の得意な動物。東北大の構内でクルミを自動車にひかせて割るカラスや、ゴルフ場のボールを次々と持ち去るカラスと同じように、全国的に見られる現象ではなく局地的にそこのカラスたちが形成した文化という可能性もある」(同)。いくら文化といえ、頻繁にボヤ騒ぎを起こされてはたまったものではない。杉田教授は「ロウソクの上にネットを張っても、今度はネットが燃えてしまいますしねえ」と言い、伏見署も「参拝客に火を消すよう注意できても『ロウソクを供えるな』とは言えないでしょうし…」と頭を抱えている。
(千歳線でカラス巣の枝で架線トラブル:北海道)
ゴールデンウイーク(GW)を帰省先や行楽地で過ごした人たちのUターンラッシュが5日、北海道内でも本格化した。JR千歳線では架線トラブルで列車の運行が乱れ、札幌駅が一時混雑した。5日午後2時10分ごろ、JR千歳線恵み野−新札幌間で送電がストップした。函館発札幌行き特急北斗5号(7両)と新千歳空港発札幌行き快速エアポート(6両)の2本が駅間に停車し、乗客約520人が一時閉じ込められた。JR北海道が点検したところ、島松−北広島間で、架線付近にカラスが巣を作っているのが見つかり、巣から落ちた木の枝が架線にひっかかったことが原因とみられるという。この影響で快速エアポート21本を含む計50本が運休し、約1万3000人に影響した。木の枝を取り除き、約1時間半後に運転再開した。一方、苫小牧市と青森県八戸市、仙台市や名古屋市などを結ぶ航路がある苫小牧西港フェリーターミナルでは、両手に土産などを持った家族連れたちで混雑した。
(横須賀線で一時運転見合わせ、カラスの巣を除去:神奈川)
JR東日本は30日午後0時45分ごろから、約1時間にわたり、カラスの巣を除去するため、横須賀線東京~久里浜駅間の上下線で運転を見合わせた。同社によると、大船~北鎌倉駅間の引き込み線をまたぐ道路橋の下部にカラスの巣が見つかり、架線に落下してショートなどを起こす可能性があるため、作業を急いだという。
(シカの群れ一網打尽:和歌山)
ニホンジカによる農林業被害を減らすため、和歌山県果樹試験場(有田川町)は、安全で効率的な捕獲技術を開発した。事前調査でシカの多い場所や群れの規模などを把握、移動式囲いわなを使って餌付けして捕獲する。この方法だと初心者でも連続的に複数捕獲できるという。試験場は「銃や犬に頼らないので危険性は低い。県内一円に普及していきたい」と話している。これまで、県が策定したニホンジカの保護管理計画の捕獲目標である年9千匹(生息数3万1千匹)は達成できているが、被害は一向に減っていない。そこで県は、近く計画を変更し、生息数も上方修正(5万8千匹)する。それに伴い捕獲目標も1万6千匹以上へと引き上げる。今後、ハンターの高齢化や減少は避けられないこともあり、銃に頼らない捕獲技術の開発が急務だった。試験場では、事前調査のために夜間に低速の車から強力なライトを当て、光に反射するシカの目を目視する方法が有効としている。この方法で有田地方を調査したところ、未利用の造成地では通年、耕作放棄地では春から夏にかけてシカの出没が多かった。西牟婁地方では、スギやヒノキの新規植栽地、大規模な河川敷に多く、地域性があることも分かった。警戒心の強さは個体差があるため、餌付けは、自動撮影カメラなどを使って出没個体すべてが囲いわなの中で餌を食べるまでする必要があると指摘している。餌については、有田地方、西牟婁地方ともに牧草を固めたヘイキューブが好まれた。米ぬかは有田地方で反応を示さなかったが西牟婁地方ではよく食べた。餌に関しても地域性があるため、事前の調査を勧めている。移動式の囲いわな(縦横4メートル、高さ2メートル)は分解すると軽トラック1台で運べ、2人で2時間程度で組み立てられる。また、群れの規模に合わせてサイズも変更できる。扉を閉める方法は、設定した匹数が中に入るとセンサーで扉が自動的に閉まるイノシシ用の電子トリガーも有効という。これらの方法を使い有田地方で昨年11月~今年3月に捕獲試験を行ったところ、同じ場所で24晩稼働させて計23匹(雄7匹、雌16匹)を捕獲した。技術開発を担当した法眼利幸主査研究員は「事前調査と徹底した餌付けが成功の鍵。これをきちっとやれば初心者でも捕獲することができる」と話している。
(マタギ猟の安全願う:山形)
400年にわたりマタギ文化が息づく山形県小国町小玉川地区で4日、第36回熊まつりがあった。観光客らは国民宿舎飯豊梅花皮(かいらぎ)荘近くの広場で繰り広げられた伝統の儀式を楽しんだ。熊狩りの模擬実演は、熊の毛皮をかぶったマタギを他のマタギたちが「ホーリャー」と大声を出して追い込み、射止める様子を再現した。神事では熊の毛皮を掲げた祭壇に、山の神を鎮めると伝わるオコゼを奉納し、猟の安全を願った。福島第1原発事故で山形県全域にクマ肉の出荷制限が出されているため、名物のクマ汁の販売はことしも見送られた。まつり実行委によると、人出は例年の3割程度の1000人にとどまった。
(防鳥網に補助:愛知)
豊川市では、野生動物の被害から農作物を守るために行っている「有害鳥獣防除事業」として今年度から、防鳥網の資材購入費に補助金交付を開始した。果樹農家などを中心に個人で設置していた防鳥網に、1戸あたり上限5万円(補助対象経費の2分の1以内)を支給する。同市によると、防鳥網への補助金は珍しい取り組み。豊川市は森林面積が広いことから有害鳥獣対策が最重要課題とされ、特に個体数が多く農作物への被害も甚大なイノシシやニホンジカ、ニホンザルなどへの対策に力を入れてきた。行政や地域住民らで作る鳥獣被害防止対策協議会や市農務課が中心となり、被害農家らと協力。地元組織の設立推進や捕獲檻(おり)・電気柵の設置や補助、猟友会に委託しての駆除など様々な活動を通して効果を上げてきた。市は国の補助金を利用して2011年からワイヤーメッシュ柵を購入。地元農家らが被害の多い山裾に沿って約96㌔㍍に設置し、農作物の被害が低減した。それにともない市が補助金を出していた電気柵や捕獲檻設置の申請が減ったことから、これまで対策が手薄になっていたカラスなど、鳥の被害対策の推進に乗り出した。市が行ってきた鳥対策はおもに、猟友会への駆除委託と捕獲檻設置の補助。しかし思うような成果が見られないことや、市の被害防止計画にある防除体制の推進という観点から、駆除に偏らず農作物にカラスなどを寄せ付けない防鳥網の設置推進を始めた。とは言え4月の開始から申請したのはブドウ農家1件のみ。農務課の担当者は「まだほとんど周知してない状況」と問い合わせを期待する。
(シカ食害でイワウチワほぼ全滅:鳥取)
鳥取、岡山両県にまたがる国定公園内の那岐山(1255メートル)で、鳥取県側の登山道沿いに群生する高山植物がニホンジカに食い荒らされ、分布の西限とされるイワウチワがほぼ全滅状態になっている。農作物被害のケースと違い、行政は害獣駆除などの対策を取りにくく苦慮している。イワウチワは葉がうちわに似ていることから名付けられた。4~5月に開花し、直径2~3センチで淡紅色の愛らしい花を咲かせる。鳥取県は準絶滅危惧種に指定し、国立・国定公園内では採取を禁止している。那岐山では2合目から6合目付近にかけて分布し、登山者に人気がある。津山市の自然公園指導員、安達優一さん(67)によると、登山道の尾根筋に群生していたが、昨年は全体の約5割が被害に遭い、今年はほぼ全滅に近い状態という。シャクナゲやドウダンツツジも被害に遭っている。沢筋ではシカの親子の鳴き声をよく耳にし、かなりの頭数が生存していると推測。安達さんは「春を告げる花として、多くの登山者が楽しみにしていたのに」と話し、保護対策を訴えている。鳥取県の統計によると、ニホンジカの捕獲頭数は平成22~24年度は年間3千頭強だったのが、25年度は約5千頭と増加傾向にある。地元の鳥取県智頭町の担当者は「登山者への被害が出ているわけではなく、駆除に動けない」と話す。国定公園を管理する同県緑豊かな自然課も「貴重な植物を守る必要はある」としながらも対策に頭を悩ませている。
(大イノシシ仕留める:徳島)
阿南市見能林町三谷の津乃峰山で2日、体長160センチ、体重122キロの雄の大イノシシが仕留められた。体に脂肪を蓄える冬季以外で、このサイズは珍しい。仕留めた富岡南猟友会の猿瀧勝さん(70)=同市福井町西の前、会社員=は「狩猟を始めて50年になるが、ここまで大きいイノシシは初めて。きっと津乃峰山の主だろう」と話している。猟友会の谷光夫会長(65)=同市中林町大切、民宿経営=に数日前、地元住民から「津乃峰山に大きなイノシシがおり、怖い」と不安を訴える声が寄せられたため、午前8時から猟友会員6人で入山。正午ごろ、連れてきた狩猟犬が大イノシシを見つけ、会員の待ち構える猟場に追い込んだところを、猿瀧さんがライフル弾1発で仕留めた。猟友会はイノシシやシカの個体数調整のため、猟期(11月15日~3月15日)以外でも県の許可を得て、猟を行っている。谷会長は「この辺りでは数年来、狩りに出た猟犬が何匹もけがをさせられてきた。これで安全な山になるのではないか」と話した。
(害獣から食材へ:岐阜)
山林の広がる郡上市では、鹿やイノシシによる森林資源や農業の被害が深刻だ。猟期が終わった春以降も、駆除のための狩猟は認められており、猟師が一役買っている。駆除した鹿などはジビエとして、食肉やソーセージにして販売し、有効活用を図っている。同市大和町の坪井富男さん(66)の猟に同行した。「鹿がわなにかかった」と連絡を受け、猟銃を持って人家からそう遠くない山の中へ。休耕田に仕掛けたおりの中で一匹の雌鹿が暴れていた。おり越しに坪井さんは慎重に狙いを定め、一発で仕留めた。首を狙い、苦しまないよう即死させ、食肉として利用できるように射殺するのがベテラン猟師の技だ。解体処理場に運び、内臓を素早く取り出す。早く処理するのが、肉に臭みを残さないために大切という。腹を縦に切り裂いていく。坪井さんは「慣れだよ」と笑い、作業を続けた。鹿は三〇キロほどだったが、取れる肉は十キロほどにしかならないという。今季は雪が深く、昨年の餌不足で肉質もあまり良くない。人里に近づくのも餌が少ない反映という。餌が豊富だと肉質は良いが猟はしにくく、逆だと猟は楽でも肉質は落ちる。が、食肉にできない部位も加工してなるべく捨てないようにする。取った命は最大限生かす。駆除は残酷なようだが、農林業の被害も無視できない。鹿に皮を食われた木は立ち枯れするという。市内では毎年三千万円から一億三千万円ほどの被害が出ており、鹿は市全体で年間四千頭ほど駆除している。以前は駆除したら焼却処分だったが、近年はジビエとして活用する方法が模索されている。郡上やまと獣肉利活用推進協議会では数年前から獣肉料理を研究しており、試食会を開いたり期間限定でジビエ料理を提供したりしてきた。まだ試行錯誤の段階だが、この冬にはジビエのフルコースを出そうと研究を重ねている。松森勇会長は「夏場に多く訪れる観光客にジビエをPRし、冬場にも訪れてもらいたい」と意気込んだ。鹿肉を頬張ってみたら臭みは全くなく、脂のしつこさもない。あっさりしていてヘルシーだと感じた。
(シカ肉でロコモコ丼:北海道)
就労継続支援事業所のフロンティア登別(山田大樹施設長)は3日から、中登別町の同施設売店で、白老産エゾシカ肉ハンバーグを使ったロコモコ丼の販売を開始した。6日までの連休限定メニュー。社会福祉法人ホープ(白老町)が今春開設した施設。エゾシカ肉ハンバーグを作業種目として製品を開発中で、「5月中旬から下旬」の販売開始を前に、連休限定でハンバーグを使ったメニューを先行販売した。ハンバーグは若い雌の肉だけを使用。アレルギー対策でパン粉や小麦粉を使わなかった。ロコモコ丼はハンバーグに系列のフロンティア白老産卵などを使っており税込み500円。各日30食限定となっている。原則テークアウトだが、屋外の喫茶スペースで食べることも可能。連休中の営業時間は午前10時~午後5時。同じく限定のハンバーガーも販売している。山田施設長は「価格も連休特価です。ぜひ味わって」と来場を呼び掛けている。
(ジビエ料理フルコース:長野)
飯田市の下伊那農業高校アグリ研究班は六日、飯田市錦町のシルクホテル新館レストランで、ジビエ料理のフルコースを提供する。昨年十二月に東京・銀座にある県の情報発信拠点「銀座NAGANO」で発表し、好評だったコースを再現する予定で、来場を呼び掛けている。研究班は「地域に出て、地域の人たちと、地域を元気にする」というモットーで活動。フルコース企画は「駆除されたシカを有効活用するジビエの理解を深めたい」と生まれた。銀座では定員六十人の予約が二日で埋まり、キャンセル待ちの人気だった。フルコースの内容はアミューズ、前菜、スープ、パン、メーン、デザート。ジビエの地元産シカ肉は、メーンのロースト、前菜のコロッケや春巻きに使われる。旬の素材で構成するため、東京で使った千代ネギや南水は、山菜やふじリンゴに変更した。調理や接客、料理の説明など、すべて生徒が担当。班長のアグリサービス科二年、藤下拳成君(16)は「今回は山菜を使い、より南信州らしさが出ている。味には自信があるので、ヘルシーで鉄分が多いジビエのおいしさを知ってほしい」と話す。

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