<射撃ニュース8月>

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(イノシシ衝突、列車遅れ:福島)
10日午後7時5分ごろ、新庄発東京行きのJR山形新幹線つばさ156号は福島市の赤岩-庭坂駅間を走行中、イノシシと衝突し、停車した。JR東日本福島支店によると、乗客230人にけがはなかった。庭坂駅まで徐行運転し、8時に運転を再開した。この影響で、山形新幹線の上下2本、奥羽線の上下2本が最大63分遅れ、約430人に影響が出た。同日午後9時10分ごろには、JR磐越西線の磐梯熱海-中山宿駅間で郡山発会津若松行き下り普通列車がイノシシと衝突した。乗客75人にけがはなかった。中山宿駅で車両点検し、約45分後に運転を再開した。この影響で上下線3本が最大47分遅れ、約170人に影響した。
(「ボーガンで撃たれた」体貫通し男性重傷:愛知)
12日午前2時45分ごろ、愛知県武豊町若宮の「県営若宮住宅」の敷地内で、同町の新聞販売店従業員の男性(31)が上半身から血を流してうずくまっているのを近所の女性が見つけ、110番した。男性は右胸から背中まで貫通する重傷を負っており、駆け付けた住民に「ボーガン(洋弓銃)で撃たれた」と話したという。現場から男が自動車で逃走しており、県警は半田署に捜査本部を設置し、殺人未遂容疑で男の行方を追っている。同署によると、言い争う声を聞いたこの女性が屋外を確認したところ、男性が助けを求めていた。男性には腹や腕にも切られたとみられる複数の傷があった。凶器は見つかっていない。男性は新聞配達中だった。事件直後、黒い目出し帽のようなものをかぶった男が、近くに止めていた黒っぽいワンボックス型の車で南へ走り去るのを、複数の住民が目撃したという。同県営住宅は名鉄河和線上(あ)ゲ駅から北へ約400メートルの住宅街にある。北約4キロの同県半田市雁宿町1のマンションの玄関内では先月12日夜、男性会社員(30)が黒っぽい目出し帽をかぶった男に果物ナイフのような刃物で背中を突然刺されて軽傷を負う事件があり、同署は関連を調べる。
(「クマ海泳ぎました」県警がツイッター:青森)
11日午前8時頃、深浦町追良瀬の追良瀬川の河口付近で釣りをしていた青森市の男性(31)から、「クマが海を泳いでいる」と110番があった。クマの目撃情報を発信している県警の担当者は「クマの海水浴は初耳だ」と苦笑するが、クマの生態に詳しい専門家によると、「クマは泳ぎが得意」という。鰺ヶ沢署の発表では、男性が目撃したクマは1頭で、体長1メートルほど。河口から約100メートル先の海を泳いでおり、男性が通報した後、陸に上がってどこかへ行ってしまったという。県警地域課によると、食害なども含めた今年のクマの出没に関する情報は、約170件。海を泳ぐクマについての通報は「前例がない」という。県警では、クマの情報が寄せられる都度、簡易投稿サイト「ツイッター」で「くま出ました!」とクマの顔文字を交えて注意喚起しているが、今回は「くま泳ぎました!」と発信。記号を駆使し、クマが泳ぐ姿をかわいらしく再現した。青森地方気象台によると、深浦町の午前8時の気温は26・1度。県産業技術センター水産総合研究所の調べでは、同9時頃の海面付近の水温は26・4度だった。NPO法人「日本ツキノワグマ研究所」(広島県)の米田一彦理事長は、「クマは暑さが苦手なので、涼を求めるうちに海へ出たのではないか」と話している。
(クマの目撃情報:長野)
8月10日(月)午後7時頃、及び本日8月11日(火)午前6時頃、横山区小松総合印刷(株)付近等で、クマの目撃情報がありました。付近を移動される住民の方は十分注意してください。
(シカ農作物被害45%減:岐阜)
二〇一四年度の県内のニホンジカによる農作物被害が前年度から45%減少したことが、県の調査で分かった。被害は一一年度以降に急増していたが、各自治体がニホンジカが田畑に入らないよう高い柵の設置を進めたため、被害が減少した。野生のニホンジカは田畑に侵入し、大根などの野菜の葉や、植えたばかりの稲の苗を食べてしまう。野生鳥獣全体の被害額に占める比率は、一〇年度は全体の一割未満だったが、一三年度に二割を超えた。狩りをする人が減って、ニホンジカの個体数が増えていることが、被害増加の背景にあるとみられる。県内各地には従来、高さ約一・五メートルのイノシシ用柵が多数、設置されているが、跳躍力があるニホンジカは、これを簡単に飛び越えてしまう。県は、各自治体に対し、高さ約二メートルの高い柵を設置するよう呼び掛けた。各自治体が、国の交付金も活用して整備を進めた結果、ニホンジカによる被害額は一三年度の一億五百万円から、一四年度は五千七百万円に減った。中でも、一三年度に県全体の被害額の四割近くを占めた大垣市は、全長八十三キロにわたって高い柵を設置したところ、十分の一以下に減った。一四年度の野生鳥獣全体の被害額は四億三千万円で、前年度比8%減。エサとなるドングリの不作でイノシシやサルの被害は増えたが、ニホンジカの被害減少で、全体の被害額も少なくなった形だ。県鳥獣害対策室技術課の小川靖史課長補佐は「自治体の努力が実った結果」と評価。今後も高い柵の設置を呼び掛けるほか、サルの被害防止に効果がある電気柵も、安全面に配慮しながら設置を進める方針だ。
(17年度までに30%減少へ、鳥獣被害防止計画:沖縄)
石垣市は11日までに、イノシシなどによる農作物の鳥獣被害を2017年度までに116.2㌶、264万円とし、14年度の被害規模166.21㌶、378万円から30%減少させることを目標とする鳥獣被害防止計画をまとめた。対象鳥獣はハシブトガラス、イノシシ、コウライキジ、インドクジャク、カモ類、キジバト、バン、野鼠(やそ)。イノシシは、台風や干ばつなどで山間部で餌となる木の実が減少すると畑に出没してサトウキビ、パイナップル、甘藷(かんしょ)などを食い荒らす。イノシシによる被害は鳥獣被害のなかで最も多く、14年度は128・2㌶で219万円だった。カラスは伊原間や川平に多く、露地野菜や家畜飼料などのほか、サトウキビの野鼠駆除用農薬にも被害を与えている。キジやクジャクによる被害は増加傾向にある。14年度の捕獲数はカラス418羽、イノシシ104頭、キジ603羽、クジャク205羽、カモ類22羽。17年までに毎年度、それぞれ600羽、150頭、1000羽、400羽を駆除する計画だ。キジやクジャクは卵も捕る。方法は、猟銃を使った駆除や、電気牧柵や防護策、防鳥ネットの設置などを推進する。
(イノシシ対策を論文に:山口)
山口県田布施町の田布施農工高1年井宮将稀君(15)=同県周防大島町小松=が、イノシシによる農作物被害が相次ぐ周防大島町の現状と対策を論文にまとめた。11日に岡山市である農業を学ぶ生徒たちが研究成果を発表する中国ブロック連盟大会に、県代表として参加する。
(イノシシを“地域資源”に:千葉)
深刻な農作物被害を出す有害鳥獣を“地域資源”として活用しようと、市原市は捕獲したイノシシの肉を使ったジビエ料理の開発に乗り出した。市内の飲食店などと連携して来年2月の完成を目指す。

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(クレー射撃、横内は予選落ち)
クレー射撃のワールドカップ(W杯)は9日、アゼルバイジャンのカバラで行われ、男子スキートの横内誠(横内商店)は96位で予選落ちした。
(クマの位置情報提供を終了:三重)
県が五月にいなべ市で捕獲したツキノワグマを無断で隣接する滋賀県内に放した問題で、県は七日、このクマの所在地調査と関係自治体への位置情報の提供を終了すると発表した。県獣害対策課によると、放獣後に人を襲ったクマとは別と判明した上、約二カ月の調査で積極的に人里には近づかないと確認できたことから、危険性は高くないと判断したという。県などは、このクマを生け捕りにするため、出没場所近くにえさを仕掛けたおりを計十基設置したが、近く撤去する。問題のクマは五月十七日、いなべ市内でイノシシ用のおりに誤ってかかり、県職員が放獣を試みたが適当な場所が見つからず、県境を越えた滋賀県多賀町内の山中に放した。その十日後、同町内で女性がクマに襲われたことから県は殺処分の方針を決めた。しかし、DNA鑑定の結果別個体だと判明し、生け捕りの方針に変更していた。県は五月三十日から原則毎日、クマの所在地調査を民間会社に依頼し、一日平均五万~六万円の費用を支出していた。
(シカ捕獲対策を強化:和歌山)
和歌山県は、紀南を中心に深刻化している農林業被害を軽減しようと、ニホンジカの捕獲対策を強化する。本年度から、年間捕獲目標を従来の2倍近くに引き上げ、夜間銃猟の導入や遠隔操作によるわな設置数増で対応していく。捕獲実績は増えているが、それを上回るペースで生息数が増加。近年の県内農林業被害額は年間9千万円を超えている。
(狩猟は許されるべきか?海外で論議)
今年7月、ジンバブエで人気者だった野生のライオン「セシル」が、頭を切り落とされた状態で発見された。その後、米ミネソタ州の歯科医師、ウォルター・パーマー氏が、保護地区外にセシルをおびき寄せ、射殺していたことが分かった。この事件に、世界中から批判が殺到。ハンティングのあり方自体が議論されている。欧米では、「トロフィー・ハンティング」という、野生動物の猟が合法で、記念品(トロフィー)として、倒した動物の剥製などを持ち帰ることができる。ナショナルジオグラフィック誌によれば、パーマー氏は、セシルを撃った場所が狩猟禁止区域とは知らなかったと、自らを弁護。しかし英ガーディアン紙は、そもそも同氏が5万ドル(約600万円)の大金を払って猟に参加していたことが人々の怒りを買ったとしている。ナショナルジオグラフィック誌に記事を寄せた、野生動物保護を訴える映画製作者、デレック・ジュベール氏は、ハンターによって毎年500頭以上のライオンがアフリカで命を落とし、その頭部や皮の8割は、アメリカに持ち帰られていると話す。彼らは仕留めた獲物を自宅に飾り、招いた人々に「勇敢さ」を自慢したいのだと同氏は主張。素手で仕留めるならともかく、ハイパワーライフルなどの最新装備で獲物を撃つことに勇敢さなどないと述べ、ライオンがハンターのエゴの犠牲になっていると憤る。ジュベール氏は、世界にいる野生のライオンは2~3万頭で、セシルのようなオスライオンは、3000頭ほどしかいないだろうと指摘。トロフィーハンティングに対し、周りがプレッシャーをかけなければ、ハンターたちの態度は改まらないとし、米政府にライオンを絶滅危惧種に指定するよう求める嘆願書への署名活動を支持している。一方ウェブ誌「Vox」は、正しく規制されたハンティングは、野生動物の保護には効果的という意見もあると紹介。ハンティングを合法化すれば、許可証の販売や、外国人の持ち込む現金への課税から利益を得ることができるため、政府がその一部を自然保護に利用すれば、動物の個体数減少を緩和できると説明する。また、合法のハンティングで利益が上がれば、住民はより動物保護に理解を示すという見方もあり、実際に南アフリカでは、ハンティング合法化後、シロサイの数が100頭以下から1万頭以上に回復。地主がハンティングの恩恵を知り、シロサイ保護に努めたからということだ。ところが、ライオンの場合は効果が上がっていない。科学者のピーター・アンドリュー・リンゼイ氏らは、ジンバブエなど数ヶ国で行なった調査の結果、最大の問題は、政策と管理のずさんさにあると指摘。個体数を減らさないよう決めるべき捕獲頭数割り当ては、科学的な方法よりも個人の主観がもとになっており、過剰にライオンが殺されていると述べる。さらに、若いライオンを繁殖前に殺さないための年齢制限をしない国があることや、管理する役人の腐敗など、いくつかの問題を挙げている(Vox)。リンゼイ氏らは、結論として頭数割り当てを厳しくし、管理体制を改善することでハンティング継続は可能だと主張する。さらに、ハンティングから得られる金は、地元の社会福祉などにも必要とされており、ライオン保護のためにハンティングを止めれば住民の生活にも打撃を与えることになる、という厳しい現実を指摘している(Vox)。ガーディアン紙によれば、セシルの訃報を聞いた人々から寄付が殺到。集まった55万ポンド(約1億円)は、セシルを使ってジンバブエで調査を続けてきたオックスフォード大学の野生動物保護調査ユニット(WildCRU)に、さらなるトラ、ライオン類のための調査研究資金として贈られた。ところが英テレグラフ紙によれば、WildCRUは「持続可能なトロフィーハンティング」を支持する企業から資金提供を受けていることが発覚。WildCRUのデビッド・マクドナルド教授は、同団体の研究は証拠に基づいたもので、寄付者の意見が影響することはないと釈明したが、トロフィーハンティング禁止を求める団体からは非難の声が上がっている。完全禁止か規制強化の継続か。ハンティングを巡る議論は終わらないようだ。
(野生と人のあつれき、すみ分けの仕組み築く時:長野)
ニホンジカの死骸をツキノワグマがむさぼるように食べている。写真家の宮崎学さん(駒ケ根市)の講演を聴いた。ロボットカメラで撮った写真を紹介し、野生動物の実態を語る。冒頭の光景はそのうちの1枚だ。「クマは日本のハイエナ、死骸を食べるスカベンジャー(掃除人)なんです」。解説にこちらの「常識」が崩れていく。クマの餌といえばドングリ。人里に出てくるのは山の実りが乏しいからだ―。人とクマが遭遇し騒ぎになるたび繰り返される説明。そんな固定観念から離れないと実態は見えてこないと痛感した。宮崎さんは半世紀近く、中央アルプスを中心に「人間と自然」をテーマに写真を撮り続けてきた。ファインダーを通して見えたのは自然の大きな変化である。とりわけシカ、クマ、サル、イノシシは激増しているという。森は飽和状態になり、動物が人里に出て農作物を荒らす。動物の力が圧倒的に強まり、人間を包囲しているかのようだ。動物が勢力を拡大しているのはなぜか。人の営みが餌やミネラルを提供する結果を生んでいる。その影響が大きいという。例えばニホンジカ。環境省の推計では、全国の生息数は2011年度時点で261万頭。この20年間で9倍に増えた。宮崎さんの著書「イマドキの野生動物」によると、山あいの牧場は栄養価の高い牧草をシカに提供。地滑り防止のための斜面への植栽も格好の餌場になった。シカなどの草食獣は塩分を直接摂取する必要がある。それを提供しているのが冬季に道路の凍結防止剤として大量に散布される塩化カルシウムだ。高速道路の高架橋下の河原。路面にまかれた塩カルが流れ落ちてたまる。夜な夜な来てはなめるシカを宮崎さんは撮影した。繁殖に必要なミネラルを存分に補給、爆発的な増加につながった。商品価値がない果物の捨て場も餌場だ。イノシシはスイカ、サルはリンゴ、クマはナシが大好物。シカはモモを食べる。「餌付け」をするのと同じだ。動物を人里に呼び寄せ、農作物を食い荒らされる悪循環を招いてきた。今年5月、改正鳥獣保護法が施行された。農林業被害、山野の生態系への影響、人身被害などを受けて、「保護」から「管理」に比重を移している。生息数を「適正な水準」に減らし、生息地を「適正な範囲」に縮小させる。とりわけニホンジカとイノシシは「指定管理鳥獣」に指定した。県が主体になって広域的な捕獲を進める。ニホンジカの県内生息数は11年度時点で推定10万5千頭。県は市町村の有害鳥獣捕獲や狩猟と合わせ、年間2万~3万頭だった捕獲を本年度は4万頭に目標を置く。野生動物の「管理」には、現状を可能な限り正確に把握することが欠かせない。ツキノワグマによる人身被害は昨年度、30件を超えて過去最悪だった。捕殺されたクマも前年度の6倍の654頭に上った。増えているとみられる生息数は推定で1900~7300頭と幅が広い。生態や行動に変化が起きていても、従来の手法だけでは解明に限界がある。クマの体毛から食べた餌を科学的に分析する。県はそんな方法の導入も検討するという。前例にとらわれず、さまざまな知見や手法を試してみるべきだ。生息数の把握とともに「イマドキのクマ」の生態が分かってくれば、捕殺の上限を定めるなど個体数管理の裏付けになる。県林務部のまとめによると、野生鳥獣による農作物被害は減少傾向にある。農地への侵入防止柵の設置などの対策が進んできた。とはいえ苦しむ農家は依然多い。被害は農産物だけではない。山岳県信州の貴重な財産である高山植物がニホンジカに食い荒らされ、裸地化したところもある。生態系に与える影響は大きい。ニホンジカは北アルプスに生息範囲を広げつつある。早急な対応が必要だ。クマと人との不幸な遭遇も増える恐れがある。問題を農家だけに押しつけず地域社会が全体で共有すべきだ。この先を考えると専門家の育成が欠かせない。世界自然保護基金(WWF)ジャパンは「鳥獣保全管理計画専門官(仮称)」の制度新設を提言している。〈野生動物との緊張関係を取り戻さなければ、日本人はこの先100年にわたって獣害に悩まされ続けるだろう〉。宮崎さんの警鐘だ。真に共存するためには互いに危険を認識し合い、すみ分けることが必要という。その仕組みを築き直す時である。

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(消防署にクマ:青森)
青森県むつ市の消防署の前に突然、クマが現れた。人や建物などに被害はなかったが、住宅地のほうに逃げていったため、市や警察が注意を呼びかけている。クマが現れたのは、むつ市大畑町の大畑消防署。5日午前11時頃、署員たちが消防署の前で訓練していたところ、突然、クマが現れ、救急車などが止まっている車庫の中に入っていった。クマは体長1メートルほどで、すぐに車庫を出ると、消防署前の国道を横切って草むらに逃げていったという。人や建物への被害はなかった。クマが逃げていった草むらの先は住宅地になっており、市や消防が防災無線を使って注意を呼びかけるとともに、警察が周辺をパトロールしている。
(クマの農作物の被害情報:長野)
8月6日(木)午前5時30分頃、西箕輪羽広区羽広公民館東側のモロコシ畑で、クマと思われる農作物の被害情報がありました。付近を移動される住民の方は十分注意してください。
(釧路湿原のシカ60キロ移動:北海道)
釧路湿原内にいたエゾシカが、最長で60キロ離れた別海町付近まで移動していることが、酪農学園大野生動物保護管理学研究室の日野貴文特任助教(生態学)の調査で分かった。エゾシカが踏み荒らすことによる湿原の植生の荒廃や食害で、適正管理が課題になっているが、日野助教は「広範囲に移動しており、市町村の枠を超えた連携が必要だ」と指摘している。日野助教は環境省の助成を受け、2014年10月から11月にかけ、釧路湿原南西部の釧路川右岸堤防付近で、15年2月にコッタロ地区で、エゾシカ各10頭を麻酔銃で捕獲、衛星利用測位システム(GPS)付きの首輪を付けて放し、移動経路を観察した。その結果、湿原内にとどまっている個体もいたが、コッタロ地区で捕獲したエゾシカ1頭は約60キロ離れた別海町まで移動。3頭は、イオンモール釧路昭和(釧路市昭和中央4)の駐車場から100メートルほどの市街地に出ていた。GPSは2年間追跡可能で、日野助教は引き続きエゾシカの移動経路を調べる。エゾシカは湿原内の植物を踏み荒らし、「シカ道」ができるなど、植生を荒らしているほか、食害も懸念されている。湿原周辺の森林でも、草や木の芽が食べられ、森林が裸地化して土砂が湿原内や河川に流入、川魚を食べるオジロワシなどへの影響の指摘もあり、駆除の必要性を訴える声も高まっている。ただ、広範囲に移動していることが分かったことから、駆除する場合には1市町村での対応ではなく、関係団体の連携が不可欠。また、湿原内にとどまる個体については、駆除後の搬出にも課題があり、市街地では駆除自体も困難だ。日野助教は「湿原にいる個体を駆除するだけでなく、外部からの侵入を防ぐため、周辺一帯で一斉に駆除することが必要になる。関係機関が柔軟に対応すべきだ」と話している。
(通報装置付き「おり」導入、有害鳥獣捕獲増狙う:徳島)
阿波市は農作物に被害を与えるニホンザルやイノシシなど有害鳥獣の捕獲数増加に向け、通報装置を付けたおりを設置する。捕獲した場合、登録者にメールで知らせる仕組みで、おりの見回りを効率化させる。同市は年間被害額の半減を目指す。NTTPCコミュニケーションズ(東京)が携帯電話のネットワークを活用して開発し、長野県塩尻市などで導入されている。通報装置付きのおりは、サルによる農業被害が多い市場町大影地区と土成町宮川内地区に計9基設置し、9月から稼働させる。管理は地元の猟友会に委託する。おりなどのわなは、狩猟対象外の動物を捕獲している可能性もあり、1日1回わなを確認する必要があった。見回りに手間がかかるため、これまで設置箇所を増やすのが難しかった。阿波市の有害鳥獣による過去5年の農作物の被害は年間平均約320万円。市はわなを増やし、年間被害額を150万円まで抑える目標を掲げる。総事業費は343万円。総務省の「ICTまち・ひと・しごと創生推進事業」の補助を受ける予定。
(白神山地、ニホンジカ捕獲へ夜間の生息調査:青森)
青森、秋田両県にまたがる世界遺産・白神山地の周辺でブナ林の食害につながるニホンジカの目撃情報が増加している。管理や利用のあり方について議論する「白神山地世界遺産地域連絡会議」(両県や環境省など)の総会が7月31日、青森県弘前市で開かれ、環境省東北地方環境事務所が夜間の生息調査を実施することなど、捕獲に向けた取り組みを確認した。総会には同事務所や両県の担当者ら約30人が出席した。目撃情報増加を受け同事務所などは、昨年から遺産地域内と周辺にカメラを設置して生息状況を調べている。本年度は夜間の生息調査を2回実施する方針。周辺自治体の猟友会からも生息状況などを聞き取った上で、具体的なシカの捕獲場所や方法をまとめる。両県の調査では、今年4~7月の目撃頭数は青森12、秋田13の計25で、前年同期の15を大きく上回っている。昨年には青森県側の遺産地域から約150メートルの地点でニホンジカが見つかっており、遺産地域への侵入を防ぐ体制を強化する。同事務所の堀内洋次長は「ニホンジカが遺産地域内で発見されても迅速に対応できるよう、先行して準備を進める」と話した。一方、原則禁止となっている秋田県側の核心地域への入山規制については、試行案を策定した上での入山利用を検討してきたが、関係自治体間で意見が統一できていないため、結論は先送りされた。
(樹木用忌避剤でシカ防除:長野)
ニホンジカによる農林業被害に多くの自治体や農林業者が頭を痛める中、県は3日、全国で初めて高山植物などの保護に樹木用の鳥獣忌避剤を使う実証実験を行っていることを明らかにした。忌避剤は広く林業現場などで使われているが、草花などの草本植物には適用外。現在のところ、草本植物への薬害は確認されない一方、ニホンジカによる食害防止への効果が確認されており、県は美ケ原高原などでの実証実験を経て、平成28年12月に農薬として適用申請することを目指している。鳥獣忌避剤の実証実験は、県庁で3日に開いた県野生鳥獣被害対策本部(本部長・阿部守一知事)の今年度第1回会議で発表された。県自然保護課によると、実験は忌避剤を開発した農薬・資材メーカー「保土谷アグロテック」(東京)と県環境保全研究所、県林業総合センター、県農業試験場が共同で実施。樹木用のニホンジカによる食害防止用に開発された忌避剤「ランテクター」を使った草本植物への薬害などの影響を確かめる実験を、26年度から塩尻市林業総合センター周辺などで行っている。ニホンジカの食害予防は通常、防護柵を使って侵入を防ぐが、1ヘクタールあたりの資材費は電気柵で20万円から40万円、物理的に侵入を防ぐ柵でも8万円程度かかり、定期的なメンテナンスが必要。一方、高原などに点在する希少植物は柵で囲い込むことは難しく、効果的な防除策が課題だった。この忌避剤を使った場合、1ヘクタールあたり千本の植物に散布しても費用は約1万2千円程度と安価で、管理も不要と費用対効果は大きい。県は今年度、美ケ原高原などで効果や作業効率を確かめる方針。同課の山崎明課長は「忌避剤の効果は1、2カ月程度と短いが、ニホンジカが好む花芽がつく時期に散布することで大きな効果が期待できる。主原料も鶏卵で環境への影響も少なく、ニッコウキスゲの保護などに有効と考えている」と話す。また、3日に発表された26年度の野生鳥獣による農林業被害額は10億6940万8千円。前年度比6・9%減で、7年連続で減少した。このうちニホンジカによる被害は3億7644万4千円で、前年比8・1%の減少となったが、依然として農林業被害全体の35・20%を占めている。県鳥獣対策・ジビエ振興室は「防護柵の設置が進んでいるのに加え、ニホンジカの捕獲数が増加している効果だが、被害そのものは依然として高いレベルにある」としている。
(クマ無許可飼育容疑の市議会議長が議員辞職:新潟)
ツキノワグマ5頭を無許可で飼育したとして動物愛護法違反(特定動物の無許可飼育)容疑で書類送検された新潟県村上市大毎、同市議会の板垣一徳議長(72)は6日、議員辞職願を副議長に提出し、許可された。板垣議長は取材に対し、「議会や後援会などの皆さんに迷惑をかけた。議会の信頼を損なわないために辞職を決めた」と話した。
(日本にわずか「女マタギ」の生き方:兵庫)
縄文時代、日本人は狩猟生活を送っていた。鹿や猪が主食だったという肉食文化は、今も全国に残るマタギの中に痕跡を残している。日本で数少ない専業猟師の吉井さん(吉井あゆみ 専業猟師。兵庫県朝来市に移り住み、小さな頃から動物が大好きで、親の狩猟に同行して野生動物に親しんだ。自宅に併設した加工所を持ち、猪や鹿を中心に料理人に直接卸す。)を訪ね、鹿のことを教えていただいた。エゾ鹿と本州鹿は同じニホンジカです。ニホンジカは環境適応能力が非常に高い動物なので、冬の寒さが厳しい北海道では独自の発達を遂げ、エゾ鹿と呼ばれるようになったようです。北海道の冬は長く、積雪量も多いため、餌がなくなります。そこで、秋までにたくさんの餌を食べて脂肪を蓄え、冬はこの脂肪を消費しながら過ごします。一方、南の屋久鹿は体が小さく、脂肪量も多くありません。本州に棲息する鹿は、本州鹿という総称で呼ばれますが、それぞれの環境で独自に発達し、その個体差は大きいといえます。地域によって異なりますが、一般的に11月中旬から約3カ月間が狩猟シーズン。北海道の場合は降雪が早いので、本州よりも早いスタートとなります。私の所属するグループでは、11月にまず猪を獲り、12月になると鹿の本格的な狩猟シーズンを迎えます。普段から山に入って、鹿の寝床の位置や、餌になる場所などを確認しておきます。ちなみに鹿は夜行性で、逃げやすい山の尾根筋に寝床をつくるケースが多いです。また、狩猟シーズンでない春から夏は、田んぼや畑の作物を鹿や猪が食べてしまうので、自治体が主導となって、地域ごとに余剰な鹿や猪を獲ります。鹿猟は犬を使うことが多いのですが、銃を使うか罠を仕掛けるかが大きな違いです。私の場合、鹿猟には屋久島犬を使いますが、ビーグル犬を使う人も。まき猟といって、セコ(獲物を追う役)とマチ(見張り役)に分かれてグループを組んで猟を行ないます。3〜4人から20人単位と規模はさまざまですね。罠猟は、獲物の体を傷つけないというメリットがあり、地域によってですが、夏は罠が主流のところも。箱罠は、中に餌を置いて生け捕りにしますが、餌は猟師それぞれが工夫していて、企業秘密です。昔から、獲ったその場で内臓を抜き、川で冷やしたり、雪を詰めて劣化を防ぎました。一方、食肉として流通させる場合は、各自治体にガイドラインがあります。兵庫県は獲ってから2時間以内に加工所に持ち込み、加工所に運んだら素早く内臓を抜き、血抜きを行なうように指導しています。最近は、自治体が投資した大型加工所も増えつつありますが、兵庫県は私の作業場のような小規模加工所(写真右下)を増やすことを推奨しています。猪は雌のほうが柔らかくておいしいのですが、鹿は、猪ほど性別による味の差はないと思います。味に影響するのは、食感と脂肪分でしょう。柔らかい肉が好きならば、若い鹿がお薦め。噛みごたえを重視するならば成熟した鹿です。餌をたくさん食べている夏の鹿もおいしいし、私は、冬を迎えて余分な脂が一度落ちる時期の鹿が好きです。秋に食べた木の実の香ばしさがありますね。雄鹿は、毎年角が生え変わるのですが、生え変わった後に餌をたくさん食べ始めます。
(イノシシの肉、もっと食べて:富山)
鳥獣害対策で捕獲したイノシシを食材として普及させようと、ジビエ(野生鳥獣肉)の勉強会が三日、富山市の県民会館であり、全国で唯一、ジビエ肉の等級制度がある和歌山県の事例が紹介された。和歌山市のイノシシ・シカ食肉処理・販売会社「いの屋」の北浦順嗣代表が講演。和歌山県では、皮下脂肪の厚さ、肉の色や光沢、肉の締まりやきめ、脂肪の色や質の四項目を基準に、イノシシは三等級、シカは二等級に格付けしていると紹介。「等級制度がある方が値段が安定し、衛生管理認証制度がある方が信頼を得られる」と利点を述べた。安全性についても、散弾銃で捕獲したり、腹部の内臓を打ち抜いたりした個体や、毛が抜け落ちた個体は食用にしないなどの注意点を説明。「食中毒が発生したときに原因個体が分かる」と、個体識別番号の重要性も指摘した。「繁殖期のオスは獣臭さが強く、鍋には適さない」「等級が低い肉はジャーキーに」などと調理法も助言した。勉強会は県が主催し、猟友会や食肉処理業者など四十人が参加。県によると、県内のイノシシ捕獲頭数は増加傾向にあり、昨年は過去最多の千八百八十八頭。県に等級制度や認証制度はない。県はジビエ肉の普及を目指しているが、年間を通じて安定供給できないことなどが壁となっている。 
(みえジビエ、普及を:三重)
シカやイノシシなどの野生鳥獣の食肉「ジビエ」を県内でも普及させようと、県は今月から、ジビエ料理を提供する飲食店などで使える「みえジビエプレミアムクーポン券」の販売を始めた。県は、獣害対策や県の特産品としてのイメージアップに向け、ジビエの消費拡大に取り組んでいる。2月には、マニュアルに基づいて処理された高品質で衛生的な食肉の認証「みえジビエ」を商標登録しており、加工や販売、調理を行う施設にも登録制度を設けている。クーポンの販売価格は6500円。1冊に1000円分が10枚、計1万円分の金券がついている。津市のホテル「グリーンパーク津」やレストラン「ミュゼ ボンヴィヴァン」など、県内の約60店でクーポンの購入と利用ができる。クーポンの利用はみえジビエ登録店のジビエ料理などが対象。ジビエの生肉を扱う一部のスーパーなどでも利用できる。

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(無許可でクマ5頭飼育の疑い、市議長らを書類送検:新潟)
子グマを保護した市民らから譲り受けるなどしてツキノワグマ5頭を知事の許可を得ずに飼っていたとして、新潟県警は3日、同県村上市議会の板垣一徳議長(72)=村上市大毎=と家族の男性(48)を動物愛護法違反(特定動物の無許可飼養)の疑いで、新潟地検新発田支部に書類送検し、発表した。村上署によると、板垣議長らは、4月中旬から6月中旬にかけて、自宅近くの小屋で県知事の許可を得ずにツキノワグマ5頭を飼っていた疑いがある。2011年、市内の山中で子グマを保護した市民らから相談を受け、計3頭を譲り受けた。その後、メスから2頭が生まれ、計5頭を飼育していたという。
(クマに襲われ2人軽傷:群馬)
2日午後2時半ごろ、群馬県片品村花咲の登山道で、埼玉県鴻巣市の無職男性(65)とさいたま市の公務員男性(54)がクマに襲われ、顔や手を引っかかれたりかまれたりする軽傷を負った。同行した同市の公務員男性(51)にけがはなかった。
(シカと小田急回送電車が衝突:神奈川)
1日午後9時5分ごろ、小田急小田原線新松田(神奈川県松田町)―渋沢(同県秦野市)間で、上りの回送電車(11両編成)が線路を横切ろうとしたシカと衝突し、緊急停止した。シカはそのまま逃げたという。電車は安全確認をして運転を再開。10分ほど遅れたが、ほかの電車に影響はなかった。小田急電鉄は「春先から、今の時期にかけてはよくあること」と話している。
(住宅地にクマ:栃木)
2日午後7時10分ごろ、日光市清滝安良沢町の路上でクマ1頭が目撃された。人的被害はなかった。日光署によると、クマは体長約1.2メートル。近隣住民が北の山林の方へ歩いていくのを目撃した。付近は住宅街。
(サル1匹が出没:福岡)
福岡県警直方署によると、31日午前9時ごろ、福岡県直方市中泉でサル1匹が出没しているとの情報が寄せられた。同署は、サルを見つけた時は「近づかないようにし、目を合わせないでください」と呼び掛けている。
(旧警戒区域内等におけるイノシシ等の捕獲開始:福島)
環境省は、平成27年度の福島県旧警戒区域内等におけるイノシシ等の捕獲について、8月1日から開始する。平成23年3月に発生した福島第一原子力発電所事故以降、立入りが原則禁止されている帰還困難区域等で、イノシシ等が人里へ出没し、農地等を掘り返す等の被害が出ていたことから、平成25年度から捕獲を開始した。昨年度は富岡町、大熊町、双葉町、浪江町、葛尾村において381頭のイノシシ、イノブタを捕獲。今年度も、富岡町、大熊町、双葉町、浪江町、葛尾村において、はこわな56基(昨年度40基)で捕獲を行う。
(カワウ減れど営巣多様化:滋賀)
県内で漁業被害や植生被害をもたらすカワウ。駆除の効果もあり年々減っているにもかかわらず、生息地を水辺だけでなく住宅街やゴルフ場などにも広げ、新たな課題が生じている。関西広域連合が五月に県内の生息数を調査したところ、前年比七百七十羽減の七千六百五十九羽を確認。多い所では竹生島(長浜市)の三千七百十三羽、大正池(日野町)の九百九十九羽などだが、全体で見ると、ピークの三万七千羽(二〇〇八年)から減っている。今年は長浜市の葛籠(つづら)尾崎で生息が確認されず、近江八幡市の伊崎半島でも前年の三分の一に。県は空気銃などを用いた駆除を定期的にしており、鳥獣対策室の担当者は「続けてきた駆除の効果が表れ始めている」と言う。ところが、生息地に変化があることが判明。琵琶湖岸や河川敷など水辺に営巣することが一般的なカワウが、大津市北部のゴルフ場に三百四十羽のコロニー(集団営巣地)をつくっていることが分かり、野洲市永原の住宅街にある史跡「永原御殿」でもコロニーが見つかった。永原では三百羽のカワウが春からサギと“同居”しているが、周辺には餌となる魚どころか水辺も見当たらない。カワウの生態に詳しい琵琶湖博物館総括学芸員の亀田佳代子さんによると、関東地方には高圧鉄塔の上に巣を作っているケースもあり、「湖辺や河川敷といった水辺でなくても、安心できる場所なら移り住む傾向もある」と指摘する。こうした住宅地への営巣で新たなトラブルも懸念されている。永原御殿跡の隣に住む建築士、上田崇司さん(53)は「ふんを車にかけられたり洗濯物を汚されたりする。ペンキを垂らしたような大きなものもある」と困惑。隣家の無職男性(78)も「特に雨上がりで乾いたころのふんが臭い。畑の野菜にもふんをかけられる」と憤る。亀田さんは「県内全体で見れば大規模コロニーは少しずつ減ってはきたが、内陸に分散している可能性もある。行政の対策を見直す転換点かもしれない」と話している。
(関西空港で「バードストライク」警戒パトロール:大阪)
関西空港では、毎年夏に増加する鳥と飛行機の衝突、いわゆる「バードストライク」を減らそうと、猟友会のメンバーが連日パトロールを続けています。滑走路に空砲の音が響きます。関西空港ではバードストライク防止のため猟友会と契約し、特に鳥の多い夏は毎日5回パトロールにあたっています。バードストライクは、ひどいケースではコックピットの窓にひびが入るなど大事故につながりかねませんが、去年は全国の空港であわせて1967件と年々増えていて、関空でも72件(前年比プラス20件)起きています。「生き物が相手ですので、パトロールして追い払う地道な活動がどうしても必要となる」(新関西国際空港運用部・直木正佳さん)この春、犬や鷹を使ったパトロールで鳥はずいぶん減ったということですが今後も、空の安全のため警戒を続けるとしています。
(モンキードッグ、新たに2匹認定:愛媛)
松山市は、農作物を食い荒らすサルの被害を防ぐ「モンキードッグ」に、新たに伊台地区と坂本地区の計2匹を認定した。散歩などを通じて警戒を強め、出没情報を受けて出動する。モンキードッグは、対サル用として訓練を受けた犬で、同市は1匹当たり約20万円の訓練費を負担し、昨年初めて北条地区に2匹を導入、効果を上げている。ブドウやモモなど果実栽培が盛んな伊台、坂本両地区でも導入を希望する声が多く、同市では両地区で犬を飼ってくれる人を募集。今年4月から3カ月間、徳島県の専門訓練所で「命令に従う」「追い払い後は元に戻る」などの訓練を受けてきた2匹を託した。飼育を申し出ていたのは、伊台地区は大崎啓三さんで犬はメスの「ネネ」、坂本地区は田中實さんで犬はオスの「トク」。2匹は紀州犬系の雑種で、年齢は約1歳。大崎さんと田中さんはそれぞれ果物を栽培しており、普段は散歩をしながら畑などを巡回。サルを見たとの連絡があれば駆けつけて追い払う。上伊台町の果実集荷場で行われた認定証交付式では、大崎さんと田中さんに野志克仁市長が認定証などを手渡した。市農林水産課によると、平成26年度の有害鳥獣による農作物被害は3080万7千円にのぼるという。
(車に“野生動物”が接触!自動車保険の補償は受けられる?)
夏休みに友人や家族でドライブを予定している人も多いだろう。その際、自然が豊かな場所を通るのであれば、“野生動物” に注意することも必要だ。急に飛び出したり、道を横切ったり、はたまたイタズラをすることもある。では、もし野生動物によって車が破損したり、人間がケガをした場合、自動車保険は適用されるのか? 過去の事例と共に見ていこう。最近では今年6月に栃木県の郊外でワゴン車とシカの衝突事故が発生。報道では、走行中に道路右側からシカが飛び出してきたとされており、結果としてシカは死亡、男性にケガはなかった。ちなみに、車との衝突の末に動物が死亡することを“ロードキル”といい、件数は年々増加している。シカは、突発的な事態に遭遇すると硬直する特性があるため、事故に結びつきやすいといわれている。実際、兵庫県丹波市内でも、車とシカの衝突事故が多発。ケガ人は出ていないが、平均すると4日に1件のペースで起きており、なかには車が大破したケースもあるという。島根県松江市では、カラスにワイパーのゴムを引きちぎられるというトラブルが相次いだ。被害届けは約40件以上にのぼり、警察が張り込んだところ、カラスが巣作り用に盗んでいたことが判明したそうだ。動物には、当然ながら責任能力や賠償能力がない。そのため、ペットが事故を起こせば通常は飼い主が責任を問われることになる。だが、野生動物に飼い主はいないので、基本的には「単独事故」とみなされるが、加入している自動車保険の種類によっては補償を受けることが可能だ。例えば、車両が破損した場合、修理にかかった費用は「車両保険」から支払われる。ただし「オールマイティタイプ」に加入していることを条件とする保険会社が多い。車両ではなく、ドライバーや同乗者がケガをしたら「傷害保険」で補償されるのが一般的だ。同乗者が家族以外だった場合は「対人賠償保険」で補償されるケースもある。動物とは、いつどこで遭遇するかわからない。ワイパーのゴムであれば数千円程度の修理費で済むだろうが、予想外の被害をこうむることもある。万一に備えて、自身の加入内容でどこまで補償されるのか調べておくと役立つだろう。
(ココイチでシカ肉カレー販売:愛知)
外食チェーン「壱番屋」(愛知県一宮市)と県は、獣害対策で捕獲したシカの肉と鈴鹿産ハナビラタケを使ったキーマカレー(税込み830円)を開発した。カレーハウスCoCo壱番屋の県内全28店舗で8月1日から来年2月14日まで販売する。野生獣肉の利活用を進める県が同社と連携して開発した商品の第4弾。シカ肉の粗びきミンチと粗切りしたハナビラタケを、ビーフのカレーソースと混ぜ合わせた。シカ肉のうま味とソースが合い、コクと深みがあるという。野菜サラダと組み合わせたセットも特別価格(税込み1000円)で販売。トッピングなどで1食1000円以上となる場合、8月1日に県が発売する「みえジビエプレミアムクーポン」が使える。

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