<射撃ニュース9月>

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(ヒグマ1頭を駆除:北海道)
28日午後1時ごろ、千歳市若草1の草むらにヒグマ1頭がいるのを路線バスの運転手が見つけ千歳署に通報した。連絡を受けた市と地元猟友会でつくる防除隊がママチ川近くの山林でヒグマを発見し、午後3時5分ごろに射殺した。市は、8月下旬から向陽台地区に頻繁に出没し、現場近くで21日に目撃されたヒグマと同一と推測している。けが人はなかった。市によると、駆除されたのは雌で体長は約1・3メートル。体重は約100キロ。推定3歳という。担当課は駆除の理由について、住宅地近くで相次いで目撃されたことで「人慣れして、市民に危害を加える可能性が高いと判断した」と話している。
(普通列車と「クマ」衝突:福島)
28日午後11時ごろ、JR磐越西線磐梯熱海-中山宿間で、郡山発会津若松行き下り普通列車がクマと衝突した。乗客26人にけがはなかった。JR東日本によると、列車は14分後に運転を再開したが、中山宿駅まで速度を落として運転した。この影響で34分の遅れが出たという。
(市街地にまたイノシシ:佐賀)
唐津市の中心市街地でイノシシの出没が相次いでいる。60代男性が大名小路でイノシシにかまれた23日の騒動に続き、29日には南城内から西の浜にかけて複数の目撃情報が寄せられた。市は緊急メールで注意を促すが、動きが素早いイノシシの捕獲は難しく、対応に苦慮している。唐津署によると、29日午前6時40分ごろ、住民から「唐津神社(南城内)近くにイノシシが1頭いる」と通報があった。署員が駆け付けると、イノシシは神社から北東に約300メートル離れた旧高取邸(北城内)付近に逃げたという情報があり、さらに西の浜での目撃情報も寄せられた。署はパトカー5台を出して警戒し、イノシシに出くわしても刺激しないように住民に呼び掛けた。イノシシの大きさは不明。けが人はないという。目撃された場所の周辺には小学校や幼稚園がある。昭和幼稚園では送迎バスを庭先に止め、園児を敷地内で乗降させた。坂本多津子園長は「園児にけががあってはいけない。警察はしっかりとパトロールしてほしい」と話す。西の浜では28日朝にも目撃情報があり、市街地でのイノシシ騒動は1週間で3度目となった。「いつ、どこに現れるか予測できず、先手を打てない」。市有害鳥獣対策室も“神出鬼没”のイノシシに頭を抱える。対策室によると、通常の駆除には猟銃や「箱わな」を用いるが、市民への危険を伴うため市街地では使いにくい。専用の捕獲ネットもすばしっこいイノシシを街中で囲い込むのは難しく、現状では市民から連絡を受け、ホームページや緊急メールで注意喚起するのが精いっぱいの対応だという。市では唐津神社の秋祭り「唐津くんち」を11月2~4日に控えるなど秋の観光シーズンに入る。同室の職員は「イノシシのえさとなるミミズや木の実は市街地に少なく、出没は一時的な可能性が高い。とにかく早く、山に戻るのを願うしかない」と話した。
(巨大ヒグマ出没か:北海道)
紋別市渚滑町・ウツツに巨大なヒグマが出没しているようだ。猟友会の人が、パトロールをしながら警戒している。この地区のデントコーン畑が荒らされる被害が出ている。この巨大なヒグマによるものかどうか不明だが、紋別市の林務課ではドローンを使って畑の被害状況を調べながら、空からのヒグマ探しも同時に行っている。今月18日、ウツツ9線でヒグマの大きな足跡が見つかった。9線の橋から約400メートル、大久保さんのデントコーン畑横の道がその現場。市林業振興課主任の菅原豪氏(45)=ライフルの狩猟免許所持=の話では、足跡の直径は34センチ。その足運びから、クマは周囲を警戒しながら動いていることが推定される。菅原さんは「足跡の大きさから推定体重350キロ以上の、巨大なヒグマと思われます」と話している。猟友会で罠(わな)を仕掛けるなど捕獲を試みているが、今のところ、このヒグマの姿は誰も見ていない。しかし菅原さんは「万が一人畜に被害があってはいけない。またデントコーン畑があまり荒らされないうちに、捕獲したいもの」と、猟友会と作戦を練りながら、この危険なヒグマを追っている。
(大規模シカ駆除、230人が参加:高知)
シカ食害が深刻な高知県香美市物部町の三嶺山系で9月27日、猟友会や登山団体、陸上自衛隊など約230人が参加する大規模な駆除作業が行われた。2014年11月に続く2回目で、各団体・機関は射撃や包囲、通信などの役割に沿って連携し、計6頭を駆除した。四国森林管理局や香美猟友会、「三嶺の森をまもるみんなの会」、高知県、香美市などでつくる実行委員会が実施した。作業区域は西熊山付近の山林で、急傾斜などのため植生保護、少人数による狩猟とも困難とされている。約200人が参加した前回は勢子(せこ)役が尾根からシカを追い下ろし、谷で待つハンターが撃つ方式で4頭を駆除した。しかし横や上へ逃げたシカがいたため、今回は作戦を変更。テープでつないだ棒を持つ勢子役約90人が捕獲エリアの一部を取り囲んだ上、猟犬にシカを追わせ、谷や沢筋でハンター約60人が狙った。陸上自衛隊は勢子役やハンターに同行して麓の指揮本部などとの連絡を担当した。早朝から山に入った参加者が配置につき、駆除作業が始まったのは午前11時半すぎ。約1時間半で2014年を上回る6頭の成果を挙げた。ただハンターらが計40頭前後を目撃しているほか「待機中に(捕獲エリアから)逃げていった」などの声も聞かれた。四国森林管理局の木村穣・業務管理官は「食害が深刻化して対策も難航する中、これだけの態勢で駆除を行えていることは大きい」と話していた。
(シカ被害防止へ「ドロップネット」:大分)
玖珠町は25日、シカ捕獲用新型わな「ドロップネット」を陸上自衛隊日出生台演習場内に初めて設置した。周辺の農作物被害防止のため、陸自側の協力を得てドロップネットによるシカ捕獲を約1カ月間、試行する。ドロップネットは縦横18メートルの網を高さ3メートルに支柱で張り、内部にえさをまく。誘われたシカが中に入ると、太陽光発電で稼働するセンサーやカメラが感知し、わな管理者のスマートフォンに通報。管理者はシカの映像を見ながら遠隔操作でネットを落下させ捕獲する仕組み。昨年、県の支援を受け玖珠町が同演習場の近くに設置した。演習場周辺には千頭以上のシカがいるとされ稲作、牧草の被害が絶えない。シカが演習場内に逃げ込み十分な対策が取れなかったが昨年、陸自と県、地元自治体が協定を結び、演習場内での銃による駆除などを実施した。玖珠町のドロップネットによる捕獲が1年で約30頭と有効なことから、演習場内の設置に陸自側と合意した。ドロップネットは演習場中央部のシカの通り道と見られる草地に10月20日まで設置。捕獲状況を見ながら、今後の設置場所、時期などを検討する。陸自湯布院駐屯地の樋口裕業務隊長は「隊員の訓練と両立させながら、安全に配慮し鳥獣被害防止に協力していきたい」と話した。
(JR久留里線、シカ対策に苦悩:千葉)
JR久留里線(千葉県)で今夏、列車とシカが衝突する「事故」が相次いだ。7、8月で計3件、いずれも上総亀山駅―上総松丘駅間(3・8キロ)だった。なぜ続発したのか。付近を歩いてみた。木更津駅と上総亀山駅を結ぶ久留里線。現場の区間は君津市内にあり、のどかな山あいを走る単線になっている。今月中旬、両駅間を歩くと、両側に生い茂る木々の間からサルが出てきて線路を渡っていった。JR東日本千葉支社によると、「事故」は8月14日午後7時30分ごろに発生。2両編成の上り列車がシカと衝突した。線路を1頭のシカが横切るのを運転士が見て、ブレーキをかけたが間に合わなかったという。線路からシカを運び出し、安全確認のうえ約1時間後に運転を再開した。乗客にけがはなかったが、約50人の足に影響が出たという。シカは翌日、用地内に埋葬されたという。この区間では、前日の13日と7月11日にもシカと列車がぶつかる事故が起きていた。13日は約300人に、7月11日は2人に影響があった。「警笛が鳴ると、またシカが出たのかなと思う」。線路脇に住む女性(83)はそう話す。直接姿を見ることはないが、近所の人の目撃談や田畑に残った足跡を見ることが、ここ数年で多くなったという。シカだけでなく、サルやイノシシを目にすることもある。
(児童ら115羽放鳥:熊本)
生息数が減りつつあるとされる国鳥・キジの保護を目的とした放鳥が29日、阿蘇管内10カ所の鳥獣保護区であり、計115羽が力強く阿蘇の空に飛び立った。県が毎年実施しており、ことしは全県内で900羽を放つ。阿蘇市蔵原の「阿蘇みんなの森」(高塚鳥獣保護区)では、阿蘇小の1年生47人が31羽を放鳥。多良木町の養殖場で人工ふ化し、体長40~60センチほどに育った成鳥を地元猟友会や県職員と一緒に抱きかかえ、「元気でね!」と手を離した。松永なぎさちゃん(7)は「爪が鋭くて少し怖かったけど、羽がフワフワでかわいかった。大きく育ってほしい」と笑顔で見送っていた。
(「出雲鹿」料理試食会:島根)
林業などに被害を及ぼすシカを食材としてPRしようと、島根県内の飲食店でつくる「しまね地産品発掘協議会」(大橋昌典代表、20店舗)が10月15日から1カ月間、出雲市などの加盟店で、島根半島西部の北山山地のニホンジカの鹿肉「出雲鹿」をメニューで提供する「出雲鹿グルメフェア」を開催する。28日には同市内で試食会を開き、赤身のヘルシーな肉質を関係者らが確かめた。北山山地のニホンジカの推計生息数は621頭(2014年末現在)。木の芽を食べるなど林業への影響が目立つといい、県と出雲市は同山地の目標生息頭数を180頭に抑えると定めている。こうした状況を受け、厄介者扱いされるシカを食材として有効活用する道を探るため、2013年発足の同協議会がフェアを企画した。フェアには出雲、松江両市内と、松江市出身者が料理長を務める東京の店舗の計14店が参加。11月15日までの期間中、出雲市猟友会が捕獲し、同市佐田町の狩猟者らでつくる山渓会が処理した「出雲鹿」を使った料理を提供する。試食会には参加店のうち11店の料理人が、カレーやソーセージ、甘酢唐辛子炒めなどフェアで出す創作料理を持ち込み、長岡秀人出雲市長や市猟友会の会員ら約20人が味わった。同会会員の米江徳次さん(75)=出雲市奥宇賀町=は「おいしい料理に使ってもらい、捕る側としてもうれしい」と喜んだ。協議会の大橋代表(49)は「食べてもらう機会を増やし、出雲鹿の認知度向上につなげたい」と話した。
(ジビエ、おいしい獣害対策:鳥取)
シカやイノシシなど野生鳥獣肉(ジビエ)の創作料理を県内に広める「森の贅沢ぜいたく ジビエ(猪いのしし・鹿しか)フェア」が29日、始まった。県東部の飲食店24店が参加。来年1月29日まで、各店舗で趣向を凝らしたジビエ料理が楽しめる。農作物への獣害対策や地域活性化につながる取り組みとして期待される。県によると、駆除などによる昨年度のシカの捕獲頭数は6400頭、イノシシは8200頭で、いずれも2012年度から倍増。野生鳥獣による県内の農作物被害額は昨年度約8700万円に上り、前年度から約2500万円増えた。県東部の飲食店や狩猟団体、行政などは12年に「いなばのジビエ推進協議会」を結成。現在は46団体が加盟しており、秋にフェアを行ってPRしている。初日の29日は、鳥取市新品治町の中国電力鳥取支社で試食会を開催。招待客ら約40人が、今年新たに加わった鳥取市や八頭町の4店のメニューを味わった。鳥取市のフランス料理店「ビストロ フライパン」は「山鯨とゴンボDON」と名付けたイノシシ肉の丼を提供。具はスネやウデの肉を砂丘で栽培されたゴボウなどと6~8時間煮込んだもので、八頭町産業観光課の石田智子副主幹(39)は「においもクセもなく、軟らかくておいしい」と絶賛した。同協議会の長尾裕昭会長は「いずれも食欲をかき立てる料理。一度食べてほしい」と話した。

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9/28
(サル、住宅街を堂々と:長崎)
25日午前7時40分ごろ、サルが長崎市梁川町の歩道を歩くのが目撃されました。サルは通勤する人が多く行き交うなかを堂々とした様子で歩いていたということです。体長は80cmくらいで、警察官が追い掛けたところ、サルは街中へ逃げていったということです。
(狩猟免許受験者、2年連続増:栃木)
減少傾向が続いていた県内狩猟免許の受験者が、増加に転じている。県自然環境課のまとめによると、2014年度の受験者は前年度比24%増の273人。合格者も24%増の251人となった。いずれも2年連続で増加した。特にイノシシ捕獲を目的としたわな猟受験者の増加が目立つ。農作物の獣害を防ぐため、危機感を抱いた被害者が自ら狩猟免許取得に動いたことや、受験者増に向けて県が取り組みを強化してきた結果といえそうだ。14年度のわな猟受験者は182人と前年度より31人増えた。火薬銃の「第1種猟銃」も64人から85人に増加した。14年度の全体合格率は前年度と同じ92%。ここ数年3億~5億円前後で推移する県内農作物被害額を大きく減らせないことから、県は野生鳥獣捕獲の担い手につながる受験者数を増やそうと努めてきた。同課は「猟友会に頼るのはもちろんだが、農家の方が自ら捕獲に乗り出してほしい」として、市町を通じて免許取得を呼び掛ける。しかし合格者は増えても、狩猟免許登録者は増えていない。高齢で狩猟を辞めるハンターの数に合格者が追いつかないためだ。14年度の登録者は前年度比2・8%減の3101人。ピーク時の1976年度は1万7千人を超えていたが、年を追うごとに減り2009年度以降3千人台が続く。
(イノシシ捕獲目標、年1万頭に増やす:栃木)
県は、有害鳥獣のイノシシについて、二〇一五年度から三年間の捕獲目標を、年間八千頭から一万頭に引き上げる。一四年度の捕獲実績が目標を大きく上回ったため、長期的な計画である二三年度までの個体数半減に向けて、見直したとしている。県自然環境課によると、一四年度の捕獲頭数は過去最多の一万三千十頭。狩猟者の減少に歯止めがかかり、捕獲報償金などの助成で狩猟者の意欲が向上したことに加え、餌となるドングリなどの凶作でイノシシが集落に出没し、捕獲しやすかったという。見直しに伴って県は一般会計の九月補正予算案に、イノシシの捕獲強化事業費として七百万円を計上した。捕獲報償金や地元猟友会の人件費などに充てられる。県内のイノシシの生息数は、一三年度末で約三万三千五百頭。同じ有害鳥獣のシカは、同二万三千六百頭いる。
(捕獲獣、町外からも:和歌山)
和歌山県古座川町のジビエ(野生の鳥獣肉)の処理加工施設が、近隣3町の狩猟者が捕獲した鹿やイノシシの受け入れを始めた。公営の施設が行政区域外から受け入れるのは全国でも珍しい。町は「紀南地域の豊かな自然に育まれた高品質な鹿肉を一定量確保してブランド化し、全国の高級料理店などに売り込みたい」と意気込む。 町が国の事業を活用して建設した施設で、温泉宿泊施設「南紀月の瀬温泉ぼたん荘」に年間200万円で運営を委託し、3月から稼働を始めた。年間の処理能力は最大800頭に上る。町で年間有害捕獲されるのは800頭だが、食肉に利用するのは2、3割にとどまる。施設をフルに活用するため、近隣の自治体や猟友会に声を掛け、今月から本格的に受け入れを始めた。日本ジビエ振興協議会の小谷浩治事務局長は「個人の施設では他の市町村からも受け入れているケースはあるが、公営の施設では例がない。他の町の猟友会と連携できたことが大きい」と指摘する。こだわるのは肉質だ。狩猟者が捕獲した鹿やイノシシを持ち込むには、町が開く研修会への参加が条件。血抜きの仕方や食肉に向く仕留め方を学んでもらう。搬入は、とどめを刺す止め刺しから2時間以内で、それ以上経過した場合は、ペットフード用として引き取る。食肉用の買い取り価格は、精肉時の重量で算出する。1キロ当たり鹿は500円、イノシシは1000円。全国的には生体で買い取り、およその歩留まりで計算する施設も多いが、町産業建設課は「質が問われる精肉で単価を決めることで、狩猟者に品質への意識付けをしている」と説明する。冷凍車も施設で持ち、町内での要望に応じて回収する。解体は調理師免許を持ち、牛の食肉処理施設で解体を学んだプロがこなす。注文に応じ、100グラム単位のカットや骨付き肉、長期間熟成などに対応。氷点下30度のアルコールで瞬間冷凍する凍結機も備える。品質にこだわった肉は「古座川の清流鹿」と名付け高級ホテルや料理店に売り込んでいる。現在、東京や大阪など16店舗と契約販売。同課は「高品質により単価を確保した販売で利益を上げ、営業マンや専属の捕獲員を確保したい」と模索する。
(イノシシ撃退機、各地農家からSOS:福岡)
イノシシのうめき声によるイノシシ撃退機を発明した福岡県みやこ町犀川本庄の漆谷(うるしだに)正義さん(70)に、田畑を荒らされて困っている各地の農家からのSOSが殺到している。電柵やフェンスで効果のなかった人からの依頼が多く、注文は200件に達した。漆谷さんは知人の協力を得て、撃退機の本格製造に乗り出している。9月の毎日新聞の報道後、北は福島県から南は鹿児島県まで400件以上の問い合わせが漆谷さんに寄せられた。イノシシに果樹や稲を荒らされる農家が大半だが、「芝生が掘り返される」と嘆くゴルフ場も2割近い。試験導入を検討する自治体や、「ミミズを食べるためか庭先が掘り返される」という一般市民からも相談があった。長崎県五島列島の福江島の農家は「少し前からイノシシが泳いで渡りすみつくようになった」と困った様子だったという。「ここ1、2年で被害が出始めたという人が多い。よほどイノシシが増え、食べものに事欠いているのでしょう」と漆谷さん。撃退機は、野生のイノシシを捕まえた際の苦悶(くもん)した「キュイ〜ン」という声を収録、イノシシが嫌う犬のほえ声も収め、自動再生する。試験設置して約3カ月間、食害は起きなかった。殺到する注文に対し、漆谷さんは、▽撃退効果はスピーカーの届く20〜30メートル以内▽3カ月超の長期的効果は不明▽実験段階のため購入は1人2台まで(1台1万800円)−−の条件を承諾する人から受注している。スピーカーを覆う木箱は手先の器用な知人が作り、内部の電子部品は専門会社が製作、漆谷さんが組み立てて完成させる。納品は6カ月先になる。獣害に悩む人の中には、同様にラジオの音を流している人もいるといい、漆谷さんは「課題は音の効き目をどう持続させるか。イノシシの声を断末魔のものに変えることも考えたい」と話す。

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9/25
(男性がイノシシにかまれる:佐賀)
23日午後2時半ごろ、唐津市大名小路にイノシシ1頭が出没し、駐車場の舗装工事をしていた60歳代の男性を襲った。男性は右足のすねと左膝付近をかまれ、ともに数針縫うけが。唐津署によると、イノシシは体長1メートル以上とみられる。目撃情報をもとに警察官が10人体制で現場付近を捜索し、周辺住民への広報活動を行ったが、この日は発見できなかった。同署では引き続き注意を呼び掛けている。現場は唐津市役所や唐津神社に近い市の中心部。唐津神社禰宜(ねぎ)の戸川健士さん(36)は、男性が被害に遭った同じ時間帯に拝殿横の茂みからイノシシが出てくる瞬間を目撃。戸川さんは「まさか市街地にイノシシがいるとは。唐津くんちも近づいているので、けが人が出ないよう安全第一で対策を考えないといけない」と話していた。
(防獣ネット破りイノシシ逃げる:佐賀)
唐津市の唐津港付近で捕獲された体長約1メートルのイノシシが24日朝、防獣ネットを破って逃げているのを市職員が確認した。市街地に逃げ込んだ恐れもあるとして、市は注意を呼び掛けている。市有害鳥獣対策室によると、このイノシシは23日に同市大名小路で60代男性の両足をかみ、数針を縫うけがをさせたイノシシと同一の可能性がある。23日夕、港のブロックの穴にイノシシが逃げ込んでいるのを市職員と唐津署員が発見。午後9時ごろ、防獣ネットで穴をふさいで逃げられないようにした。市職員が24日午前8時ごろ、様子を見に行くとネットに30センチほどの穴が開いていてイノシシがいなくなっていたという。
(住宅街の診療所にサルが迷い込む:青森)
青森市で24日朝、住宅街にある診療所に迷い込んだ野生のサルが捕獲された。24日午前8時ごろ、青森市の診療所にサルがいるのを職員が見つけ、警察に連絡があった。警察から連絡を受けた青森市の職員が、エアコンの室外機の下にいたサルを見つけ、網を使って捕獲した。診療所の職員は「開業してから三十数年初めて」と話した。捕獲されたサルは体長50センチほどで、近くの公園や遊歩道などで目撃が相次いでいるサルかどうかはわかっていない。
(シカ泳いで海渡る?:宮城)
宮城県女川町の離島・出島(いずしま)でニホンジカの痕跡が確認されたことが、麻布大の南正人准教授(動物生態学)らの調査で分かった。痕跡の特徴から少なくとも1頭の若い雄が入り込んだとみられる。牡鹿半島ではニホンジカが増加傾向にあり、半島から海を泳いで渡った可能性があるという。南准教授は「シカがいるようだ」と島民から連絡を受けてことし4月、調査に着手。住民グループ「女川・桜守りの会」の藤中郁生事務局長(67)らと島内を探索。複数の地点で雄特有の角で木をこすった跡や足跡、ふんを発見した。8月には島内の数カ所に熱を感知すると撮影できるカメラを設置した。今後、画像を分析するなどして詳しい実態を調べる。出島は面積約2.7平方キロメートルで、木々や草花が生い茂る。本土までの最短距離は約300メートル。複数の島民が「東日本大震災前にシカを見たことはなかった」と証言する。シカの生態に詳しい専門家らによると、シカは林や森林などに生息。木の葉や枝、草、農作物などほとんどの植物を食べる。夜行性で警戒心が強い。普段は雄と雌は別々の群れで生活。新たな場所へ移る際は(1)若い雄(2)強い雄(3)雌-の順に動く傾向がある。南准教授は野生のニホンジカの生息地として知られる離島・金華山(宮城県石巻市)で約20年間、600頭以上のシカの生態を研究してきた。シカが植物を食べた一部のエリアで土壌がもろくなり、土砂が海に流出しているという。南准教授は「出島でシカが放置されれば、金華山と同様の現象が起こり得る。島内の生態系バランスが崩れたり、人間の生活に影響が及んだりする可能性もある」と指摘する。
(増加するシカとの共存模索:宮城)
ニホンジカの痕跡が確認された宮城県女川町の離島・出島(いずしま)に近い同県の牡鹿半島ではニホンジカの増加が深刻だ。農作物への被害が懸念されるほか、車との衝突も目立つ。女川町は被害を防ぐための大規模な囲いの設置を検討するなど対策に乗り出した。ニホンジカの生態に詳しい複数の専門家によると、牡鹿半島に生息するシカは約3000~4000頭に上ると推計される。シカの捕獲数は1980年代ごろまで年間50~60頭だったが、90年代後半ごろから大幅に増加。環境省が雌の捕獲を解禁した2007年以降は約1300頭で推移する。シカ生息数増加の主な理由は(1)温暖化の影響で暖冬となり、子鹿の死亡率が低下した(2)過疎化などで耕作放棄地や伐採跡地が広がり、シカの食べ物が増えた(3)狩猟者が高齢化し、人数が減った(4)天敵がほとんどいない-などが考えられるという。シカによる宮城県内の農作物被害は年間約2000万円に上る。石巻市雄勝町地区では13年度、シカと車が衝突し、シカを処理したケースが約40件に達した。石巻専修大の土屋剛教授(生物学)は「シカや動植物が共存できるのが一番いい。共存するには約1000頭に減らす必要がある」と指摘する。シカの増加は、シカにとっても食べ物不足などの事態を招く恐れがある。麻布大の南正人准教授(動物生態学)によると、ことしに入り、離島・金華山(宮城県石巻市)で約150頭のシカが大量死した。特に0歳の子鹿や雌が多いという。南准教授は「秋から冬にかけ、食べ物が少なかったからではないか」と分析する。シカを絶滅させず、地域や被害の状況に応じて数を減らす対策も動き始めた。女川町は大規模な囲いの設置を検討するほか、シカが囲いや網に掛かった際、すぐ通報できるシステムを民間会社と共同で研究する方針だ。石巻市雄勝町の庭園「雄勝ローズファクトリーガーデン」では、強い香りを放つラベンダーが、シカよけに効果があるかどうかについて調べるという。

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9/24
(クマに襲われ、80歳けが:石川)
二十三日午後二時四十分ごろ、石川県白山市阿手町の白山市鳥越大日スポーツ施設で、キノコ狩りをしていた同市笠間町、和田旭さん(80)がクマに襲われた。和田さんは頭と腹、腕から出血するけがを負った。白山署によると、和田さんは当時一人で、左側から現れた親とみられる一頭に襲われた。子グマも二頭いた。和田さんは数百メートル離れた場所にあった車まで逃げ、約一・五キロ離れた知人男性宅まで運転し、助けを求めた。男性が一一〇番した。市によると、現場近くではたびたびクマが目撃されている。二十四日午前九時ごろから猟友会などが周辺を調べる。地元住民によると、現場は旧鳥越高原大日スキー場のロッジから南約二百メートルほど。遊歩道として整備されているが、周辺は大人の背丈ほどの高さまで草が茂り、視界は悪い。石川県哺乳類研究会の林哲代表(白山市)は「今年生まれた子グマがいる親グマは子を守るため、攻撃的になりやすい。山に入る際は極力、単独行動を避け、クマよけに携帯ラジオをつけっぱなしにするなど、音を出し続けた方がいい」と話した。
(イノシシに襲われ60歳代の男性けが:佐賀)
23日午後2時35分頃、唐津市大名小路で、駐車場の舗装作業をしていた同市内の男性(60歳代)が、イノシシに襲われ、足にけがを負った。現場は官公庁や住宅などが密集する市中心部。唐津署が市を通じて猟友会に警戒を依頼するなどし、イノシシの捜索をしている。同署の発表によると、イノシシの体長は1メートル以上とみられる。男性が襲われる直前には、近くの唐津神社付近でもイノシシが目撃されていた。現場はJR唐津駅から約500メートルで、周辺には唐津市役所や佐賀地裁唐津支部など官公庁が並ぶ地域。
(特急、シカをはね遅れ:長野)
23日午後8時50分頃、長野県塩尻市のJR中央線・日出塩―贄川間で、走行中の長野発名古屋行き特急「ワイドビューしなの」が、線路に飛び出してきたシカをはねた。JR東海によると、特急は安全確認のため現場で停車。名古屋駅への到着が30分遅れ、乗客約300人に影響が出た。大阪方面に向かう最終の新幹線などに乗ることができなかった乗客がいたため、同社は、名古屋駅に別の特急列車の車両を用意。40人が利用したという。
(サルの目撃相次ぐ:青森)
青森市の海浜公園に22日、サルが迷い込み、市がオリを設置した。目撃は2キロ離れた遊歩道でも相次いでいた。青森市の合浦公園では22日、大小2匹のサルの目撃が相次いだ。  海と住宅に囲まれた海浜公園に突如現われたサルは、この3時間以上前、東に2キロ離れた遊歩道でも目撃されていたことが明らかになった。サルは木の根元から上に駆け上がり、姿が見えなくなったという。  専門家は「群れから外れた雄のサルではないか」と話している。
(大規模「囲いわな」捕獲率向上目指す:長野)
中部森林管理局が、東俣国有林など下諏訪町と長和町にある3国有林内に大規模な囲いわなを設置し、森林被害をもたらすシカの捕獲に取り組んでいる。立木を利用しながら120~500メートルのネットで囲いを造り、入り口のゲートを自動で閉めて捕らえる仕組み。捕獲個体を獣肉処理・加工施設に生体搬入している点も大きな特徴だ。費用対効果の面で課題はあるが、ジビエ振興にも貢献したいと捕獲率の向上を目指している。設置場所は南信森林管理署が管轄する東俣国有林と、東信署の和田山、大門山の両国有林。諏訪大社下社の御柱用材を調達する東俣では、将来の候補木になり得るモミの食害も確認されている。(鮎沢健吾)同局によると、本格稼働して4年目となり、捕獲実績は初年度が9基で9頭、翌2013年度が14頭。10基に増設した上、わなに入った数を感知して自動で閉まるゲートを導入した14年度は40頭まで伸びた。実物大のシカの模型をわなの内部に置くなど、誘引方法の改良も重ねている。見回り員が捕獲用の箱に追い込み、下諏訪町の獣肉加工施設・自然育工房「岳」に生体搬送する。同施設の竹内清さんによると、捕獲から解体処理までは短時間なほど良く「生体搬入はきちんとした処理に有効」とする。森林総合研究所(茨城県つくば市)によると、囲いわなはエゾシカ対策として北海道の農地の隣接地などで見られるが、森林内でこれほどの規模で取り組むのは珍しい。県内で捕獲したシカのジビエ利用は5%にとどまる。7~8月に有害捕獲したシカは傷みの進行が早く、「半分をジビエに回せればいい方」と南箕輪村で処理・加工施設を運営する加藤尚さん。竹内さんも「餌が豊富な夏は獣肉として最高の状態になるが、あらゆる場所に餌がある分、捕えるのは難しくなる。この時期に大量捕獲と生体搬入が実現すれば」と望む。費用が掛かる上に位置を変えにくい欠点を持つが、シカ道に多数仕掛けるくくりわなに比べて見回りの労力は軽減でき、大量捕獲の可能性も秘めている。ただ、今年度の捕獲数は8月末時点で9頭となっており「捕獲成果を上げるならくくりわな」(長和町猟友会)との見方が多い。同局の有井寿美男・技術普及課長は「数を減らすのが最大の使命。国有林で職員自らがくくりわなの捕獲を実行するなどの対策は引き続き進める」とした上で、「囲いわなには、ジビエ・地域振興にもつながるという、費用対効果の物差しだけでは測れない部分もある。関係者の意見を聞きながらいい方法を模索したい」と話している。
(イノシシ被害深刻、島民の3倍:佐賀)
唐津市の離島でイノシシ被害が深刻化している。最も被害が大きいとみられるのが鎮西町の加唐島。15年ほど前、本土から泳いで渡ってきて繁殖し、今では300頭以上が生息しているという。これに対し島民は105人(8月末現在)と過疎化が進んでいるうえ、65歳以上が7割を占め、駆除する人手も欠く状況が続いている。古代朝鮮の百済(くだら)国王「武寧王」の生誕伝説が残る同島。王が生まれたとされるオビヤ浦に向かう道路は、周辺の畑が荒らされた影響で、土砂崩れや落石が目立つ。「イノシシがミミズや草の根を探して土をほじくり返すせいで、このありさま。メッシュ(金網)をしていない畑はみんなやられる」。島の区長、緒方正善さん(66)はため息をついた。イノシシ被害が深刻化したのはここ5年ほど。今年3月、県や市、JAの担当者が南北3キロ、面積2・8平方キロの島内を調査、法面が崩れたり、畑が荒らされた状況などから300頭以上生息すると推計した。荒らされる畑の多くは家庭菜園。カボチャやサツマイモなど、島民にとって貴重な食料が根こそぎ食べられている。「本土に買い物に行くにも船賃だけで往復千円ぐらいかかるし、暮らしていくには畑の作物が欠かせない。でも、作っては食べられる状態が続けば、やる気もなくなる」と高齢の女性はつぶやく。イノシシはもともと夜行性だが、島内での「数的優位」を誇ってか、日中にうろつく姿も。島北部に住んでいたという別の女性は、イノシシ被害による落石で家のサッシが壊れたという。「もうここには住めない」と実家がある島南部に身を寄せた。住む場所まで追われる事態が起きている。離島が本土以上に被害が深刻なのは理由がある。狭い島では住民や釣り客への安全上の配慮から猟銃での駆除はできず、打てる手は仕掛けで誘い込む「箱わな」による捕獲だけ。加唐島でも年30~50頭を箱わなで捕らえているが、1回4~5頭、年2回出産するイノシシの繁殖力には追いつかないのが実情だ。畑への侵入を防ぐ自衛手段も金網で畑を囲い込むしかなく、県は2年前から家庭菜園にもワイヤメッシュ整備奨励の補助金を始めた。馬渡島や神集島など市内の他の離島と比べ、メッシュ整備の補助制度活用が少ない加唐島に対し、市は利用を呼びかける。ただ、加唐島は住民の7割が65歳以上という「超高齢化」の島。一本釣りを中心にした漁業が基幹産業だったが、燃油高騰や魚価低迷などで、新たな職を求めて島を後にする若者も多い。島の人口はこの10年間でほぼ半減した。「高齢化が進み、駆除の担い手は限られている。しかし、今あきらめてしまったら、10年後はもっと大変になる」と緒方さん。イノシシが“わがもの顔”で闊歩(かっぽ)する現状に歯止めがかけられるか、島民の苦悩は続く。唐津市の2014年度の有害鳥獣による農作物の被害金額は計7373万円。うち、イノシシが3576万円、サルが1492万円、アナグマ1239万円、カラス562万円、その他504万円で、イノシシが約半数を占める。コメやかんきつ類の被害が目立つ。捕獲数は年平均(12~14年度)3730頭。うち、市内の七つの離島が216頭で、神集島、馬渡島、加唐島、小川島で多い。
(農林作物の鳥獣被害15%減:宮崎)
シカやイノシシなど野生鳥獣による2014年度の県内の農林作物被害は7億120万円で、前年度より15%減ったことが県のまとめで分かった。被害額が減ったのは2年連続。県中山間・地域政策課は「緊急捕獲対策や地域ぐるみの追い払い活動など総合的な対策が進んだため」とみている。部門別の内訳は農作物が6億2814万円、人工林4658万円、シイタケなどの特用林産物2647万円。作物別では野菜が1億5335万円で最も多く、水稲1億4822万円、牧草などの飼料作物1億4518万円、果樹1億3908万円と続いた。鳥獣別にみると、シカが2億9422万円だったのに対し、イノシシ2億7048万円、サル7011万円。集落ごとに被害額を聞き取るようになった12年度以降で初めてシカがイノシシを上回った。都城市など畜産地帯の牧草地では、主にシカによる食害を防ぐための金属製の柵(ワイヤメッシュ)の設置が進んでいる。県が補助事業を始めたこともあって、急速に広がりつつある。都城市などによると、田んぼや畑では、電気の刺激で有害鳥獣を追い払う電気柵の設置が進んでいる。ところが牧草地では、食害に遭ってもすぐに新しい芽が伸びることなどから、農家が被害を認識しづらく対策が遅れ気味だったという。電気柵は漏電を防ぐため、常に下草を刈っておく必要がある。広大な牧草地には不向きとされ、強度にも優れたワイヤメッシュに注目が集まったようだ。問題はコスト。都城市森林保全課によると、ワイヤメッシュの材料費は1メートルあたり約1100~1300円。単純計算で1ヘクタールにつき四十数万円から五十数万円かかる。このため県は2013年度から、材料費の全額、施工費については半額を補助する事業を始めた。導入例が多いのは畜産が盛んで山間部が多い都城市やえびの市で、都城市では13年度に6200メートルだった施工実績が14年度には約1万8700メートルへと急増。今年度も約4300メートルが計画されている。牧草地における鳥獣被害対策の意義は、収穫量の確保にとどまらない。県の北諸県農林振興局農畜産課の辺見博子主査によると、シカの絶対数を減らす効果も期待できるという。シカは本来、食べ物が少なくなる冬場に相当数が餓死するとみられている。ところが栄養価の高い牧草を無防備な状態で育てていると、結果的に越冬を手助けすることになる。都城市内で、銃やわなで駆除されたシカは2008年度の64頭から年々増え続け、14年度は約15倍の976頭に上った。辺見主査は「鳥獣被害対策の基本は駆除と(ワイヤメッシュなどの防護柵による)隔離。ワイヤメッシュを導入すべき地域はほかにも多い。働きかけを続けたい」と話す。

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9/22
(お遍路さんがイノシシにかまれケガ:徳島)
21日朝、四国霊場二十一番札所太龍寺でお遍路さんがイノシシに両足を噛まれケガをしました。警察などによりますと21日、午前7時20分頃、四国霊場を歩き遍路していた神奈川県の62歳の男性が阿南市水井町新居田の太龍寺近くの遍路道で背後から走ってきた体長約80センチのイノシシに両足を噛まれました。男性は小松島市内の病院に運ばれ、治療を受けましたが軽傷です。現場は、太龍寺の北東約600メートルの山の中の遍路道で男性は21日朝、鶴林寺から太龍寺へ歩いて向かう途中でした。男性の足を噛んで逃げたイノシシは、約4時間後に地元の猟友会に所属する男性と3頭の猟犬によって捕獲されました。
(クマの痕跡:青森)
今年8月に南八甲田に入山した青森市在住の50代男性が、十和田市の猿倉温泉から入る登山道付近で、クマの爪で傷付けられたとみられる樹木や、かじりむしられ、クマのような毛が付いた標柱を見つけ、本社に情報と写真を寄せた。かつては、雪が多くえさが少ないなどの理由でクマは八甲田にいないとされていたが、専門家は「クマの生息域は拡大しており、八甲田にいるのは定説になっている」として入山者へ注意を呼び掛けている。
(鳥の頭部だけの死骸が歩道に:兵庫)
21日午前5時55分ごろ、兵庫県西宮市高松町の歩道に、ハトとスズメの頭部だけの死骸があるのを兵庫県警西宮署員が発見した。2羽とも腐敗は進んでおらず、首を人為的に引きちぎられたとみられる痕があった。西宮署によると、現場は阪急西宮スタジアム跡地に建つ巨大ショッピングセンター「阪急西宮ガーデンズ」の近く。2羽は成鳥とみられ、それぞれ約1メートル離れ、歩道の端にあった。近くで胴体や血痕などは見つからなかったという。近隣の住人は「気持ち悪い」と表情を曇らせた。同署は「獣類が運んできたとも考えられるので(人為的と)断定はしていない」としているが、軽犯罪法違反の疑いで調べている。兵庫県内では8月22日、西宮市の住宅軒下と姫路市の遊歩道で、刃物で頭を切断されたとみられる猫の死骸が、神戸市北区にある複合商業施設の駐車場で頭部のないカモ1羽の死骸が相次いで発見されている。一連の猟奇的な事象の関連性について、県警広報は「それを視野に入れて(捜査に)動く可能性もある」としている。
(農作物のサル被害深刻:佐賀)
唐津市浜玉町、七山、相知町などの山間部で、サルによる農作物被害が相次いでいる。ビニールハウスの屋根を破って侵入し、収穫間際のミカンを食い荒らすなど、被害は深刻化。市は大型わなで捕獲するなど対策に力を入れるが、農家は「なかなか被害が減らない」と手を焼いている。唐津市内のサルは大きく分け、多久市岸川から唐津市相知町黒岩にかけて活動する群れ、唐津市浜玉町平原や横田を中心に活動する群れ、同市浜玉町から七山にかけて活動する群れの3群があり、個体数は合わせて約400頭。最近、唐津市鏡山などで活動する小さな2群も確認され、それぞれ20~30頭いるという。夏場は主にハウスミカンなどを狙い、ビニールを破ってハウスに侵入。収穫前の熟したミカンから選んで食べる。トウモロコシやスイカも好物で、家庭菜園などもよく狙われるという。同市有害鳥獣対策室によると、2014年度の被害額は報告があった分だけで1492万円となっている。同市七山でハウスミカンなどを栽培する中村高優さん(28)は「サル用の電気柵やネットを設置する人もいるが、木の枝や山の斜面を利用してハウスに近づくので侵入を防ぐのは難しい」と話す。ビニールを破って侵入するため、修理費用も含めると、今シーズンの被害額は約100万円になるという。サルが来そうな時間帯に見回るなど対策を重ねているが、「最近は人に慣れてきて、追い払っても逃げない」と困り顔だ。同対策室は、6メートル四方の大型わなを市内4カ所に設置するなど対策を実施。14年度は民間の駆除員を合わせ、過去最多の117頭を捕獲したが、繁殖などで、個体数は減っていないという。同対策室は、主要3群のサルにそれぞれ2台ずつ発信器を着け、群れの場所を毎日特定。スマートフォン用サイトやメールで、農家らに情報発信している。情報を受けた農家はサルの進路を予測し、自分の畑が近い場合、見回りを増やすなど対策に役立てている。同対策室の調査員は「これからの時季は露地ミカンや柿などが狙われる。サルもきちんと管理されている場所には寄って来づらい。出荷できない作物を畑の周りに捨てるなど、食べ物を残さないで」と呼び掛けている。
(シカ被害額、3年ぶり減少:岩手)
本県の2014年度のニホンジカによる農作物被害額(速報値)は2億5646万円(前年度比3482万円減)で、11年度以降3年ぶりの減少に転じた。被害額は12年度に急増したが、県が同年度から強化したシカの捕獲対策などが奏功したとみられる。県は本年度の捕獲目標を1万頭以上に設定。23年度まで対策強化を続け、12年度のシカの推定個体数約4万頭の半減を目指す。県によると、シカによる農作物被害額は09~11年度は1億5千万円前後で推移していたが、12年度は2億8262万円、13年度は2億9128万円と急激に膨れ上がった。東日本大震災や東京電力福島第1原発事故による放射能汚染で狩猟機会が減り、シカの人里への出没が増加。12年度以降の被害額の急増につながったとみられる。県は12年度、シカの保護管理計画に基づき、市町村や猟友会などと連携して初めて行政主導の捕獲を推進。13年度は前年度の2倍以上となる9619頭、14年度は速報値で1万714頭を捕獲した。県は「個体数の減少やシカが人里への警戒心を高めたことが14年度の農産物被害額の減少につながった」と分析する。県自然保護課の清水一夫総括課長は「人と自然が共生するためにも増えすぎたシカの管理、調整は必要不可欠。適正な捕獲が鳥獣被害防止に有効に働くことを期待する」と話す。
(里山定着のクマに注意を:福井)
冬眠前のクマが餌を求めて活動が活発化する時期を迎えた。県は出没対策会議で、堅果類(ドングリ)の調査結果を踏まえ「今秋はクマが里へ大量出没する可能性は高くない」との見通しを示したが、里山に定着し増えているとみられるクマが餌を求めて市街地などに出てくる可能性があるとして注意を呼びかけている。一方、出没情報をメールマガジンで登録した県民らに配信する「出没情報収集配信システム」の本格運用を10月から始める。県によると、今年4~8月の出没件数は206件で、平成16年度以降2番目に出没が多かった前年同期の222件より減少している。8月10日~9月4日に実施した堅果類の調査ではブナ、ミズナラ、コナラはいずれも不作で、26年に比べて結実状況は悪くなく、クマが里に大量出没するほど奥山の餌資源が不足している状況ではないとみている。しかし、出没数は例年より多いため、クマの活動が活発化する9~11月に、出没情報に注意を払うとともに、集落へクマを引き寄せないよう集落内のクリやカキの管理、生ごみや農作物残渣の撤去などの対策が必要としている。出没情報収集配信システムでは、住民から寄せられたクマの目撃、痕跡などの情報を入力。県民がメールマガジンに登録すれば、出没情報(日時、場所、目撃時の状況など)をいち早く携帯端末などで受けられるようになる。また、各市町や県関係機関へメール配信し、情報を共有する。
(ジビエソーセージとイノシシミンチカツ開発:和歌山)
和歌山県と、JTB西日本和歌山支店の「和歌山ジビエプロモーションチーム」は、県内で捕獲されたイノシシとシカの肉を使った「わかやまジビエソーセージ」と、飲食店用にイノシシ肉を使った「わかやまジビエミンチカツ」を開発した。ソーセージは田辺市の道の駅などで販売している。県畜産課は「手軽にジビエを味わってもらい、生肉にも関心を持ってもらえればうれしい」と話している。

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9/18
(サル目撃情報相次ぐ:熊本)
18日午前6時ごろから9時ごろにかけ、熊本市中央区や北区の住宅街で、サルの目撃情報が相次いでいる。目撃情報によると、大型のサルで、現在、熊本市や熊本県警で付近を捜しているが、現在のところ発見されていない。サルは、人を襲うこともあるため、県警は「目撃しても不用意に近づかない」「目を合わせない」「食べ物を見せない、与えない」「興味本位でからかう行為をしない」と、注意を呼びかけている。熊本市では17日もサルの目撃情報が寄せられている。
(住宅街でサル目撃情報:千葉)
木更津市内の住宅街でサルの目撃情報が相次いでいるとして、市が注意を呼び掛けている。市内では富来田地区などの山中に生息し、農作物の被害があるが、住宅街での出没はまれ。
(射撃、折原は準決勝に進めず)
クレー射撃の世界選手権は17日、イタリアのロナトで行われ、男子スキートの折原研二(那須国際射撃場)は107位で、上位6人による準決勝に進めなかった。
(イタリアの射撃金メダリストが視察:静岡)
ロンドン五輪男子50メートルライフル3姿勢で金メダルを獲得したニコロ・カンプリアーニと2014年ライフル世界選手権女子10メートルエアライフル金メダリストのペトラ・ズブラシングの両イタリア人選手が16日、藤枝市瀬戸ノ谷にあるスポーツパル高根の郷内のライフル射撃場を訪れた。両選手は射撃場を視察し、地元選手に競技のアドバイスを送った。両選手の招待は、市の東京五輪・パラリンピックの事前合宿誘致に向けた活動の一環。射撃場は事前合宿の誘致に向けて電子標的システムの整備を行った。来年開催されるブラジル・リオデジャネイロ五輪のライフル射撃競技強化センターに指定されている。両選手は実演を交えて国体代表選手や藤枝明誠高射撃同好会の生徒らに競技のポイントを指導した。カンプリアーニ選手はスポーツパルについて「地域の若い世代が国際レベルの施設で練習していてとても感心している」と述べ「フットサルやテニスもできて素晴らしい」と評価した。両選手は埼玉県などで開かれた日本ライフル射撃協会主催の「日伊親善カップライフル射撃競技大会」に出場するため来日した。17日には市役所で北村正平市長と面談する。
(養老山地でクマ調査へ:岐阜)
県は十一月にも、養老山地でツキノワグマの個体数調査を始める。養老山地には生息していないと考えられてきたが、五月、山地の三重県側でツキノワグマが捕獲された。周辺住民に正確な情報を提供するためにも、実態調査が必要と判断した。県議会九月定例会に提出した本年度一般会計補正予算案に、カメラの設置、管理などの業務委託費三百七十万円を盛り込んだ。県内でツキノワグマが生息するのは、北アルプスや郡上市などの県北部に限られるとされてきた。しかし五月、三重県がいなべ市でツキノワグマを捕獲し、滋賀県多賀町で無断で放した。このクマはその後、岐阜側の大垣市、海津市、養老町の山中も移動していたことが、三重県がクマに付けた発信機で確認された。岐阜県は、ツキノワグマがほかにもいる可能性があるとして、十一月ごろから、冬眠に入る年末ごろまでにかけて、大垣、海津、養老の三市町の計三十八カ所に、カメラを設置する。クマの生態に詳しい岐阜大応用生物科学部の森元萌弥(ともや)特任助教の協力を得て、体の大きさや、胸の三日月模様の形から個体の違いを判別し、おおよその生息数を把握する。
(シカ肉サンドや猪コロッケ:徳島)
地元産の野生鳥獣肉(ジビエ)料理などが味わえる「JCわくわくフェスタ」(阿波池田青年会議所主催)と、四国4県の地酒を楽しめる「四国酒まつり 秋の陣」(実行委主催)が21日、三好市池田町の阿波池田駅周辺で開かれる。主催者は「秋空の下、グルメとおいしいお酒を味わって」と来場を呼び掛けている。フェスタでは18種類のジビエ料理を販売。駅前通りの空き地にブースを設け、シカ肉を使った塩焼きそばやカツサンド、イノシシ肉入りのコロッケなど10メニューを500円程度で売り出す。近隣の飲食店8店でも「鹿肉ミンチのタコライス」「猪(いのしし)のラグーソースパスタ」など、イベントのために開発した特製メニューを提供する。

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9/16
(飼い主に犬かみつき、警官3人が拳銃13発:千葉)
14日午前2時ごろ、千葉県松戸市日暮3丁目の住宅街の路上で、「女性が犬にかまれた」と一緒にいた別の女性から110番通報があった。松戸署員が駆けつけたところ、近くの路上で犬が飼い主の男性(71)にかみついていたため、署員3人が拳銃を計13発発砲し、射殺した。松戸署によると、犬は7歳のオスの紀州犬で、体長122センチ、体重21キロ。飼い主と通行人の女性(23)が左腕などをかまれて軽傷を負った。飼い主が自力で逃れた後、犬が署員に襲いかかってきたため、飼い主の許可を得たうえで署員3人が発砲したという。13日午後9時半ごろにも近くで男性が犬にかまれてけがをしており、警察が関連を調べている。飼い主の男性は犬を普段、裏庭の柱につないでいたと話しているという。松戸署の浜元裕彦副署長は「被害拡大を防ぐために、拳銃の使用は現時点では適正かつ妥当だったと考えている」としている。
(クマか?魚食い荒らす:北海道)
15日午前5時半ごろ、根室管内羅臼町海岸町の水産加工場「サニーワークス佐々木有限会社」で、出入り口のアルミサッシ枠ガラス戸が壊され、内部でプラスチックの箱に入っていたカスベ3、4匹が食い荒らされ、スケソウダラ入りの箱も散乱しているのを社長の佐々木光男さん(55)が発見し、駐在所に通報した。場内にクマの足跡のようなものがあり、中標津署はクマによる被害とみて調べ、付近の住民に注意を呼びかけている。現場は羅臼小学校まで約8キロで、付近は住宅などが点在している。
(住宅街にサル:愛知)
岡崎市中心部に近い住宅街で14日から15日にかけてサルの目撃が相次ぎ、市職員らが一帯でパトロールを行った。被害は出ていないが、市ではサルを見かけた場合は刺激しないよう住民に注意を呼びかけている。目撃情報は14日朝から市に寄せられている。最初は竜美南で民家の柿の木に登って柿を食べているのが目撃された。この日はこれを含めて5件、15日は6件の情報が寄せられた。いずれも1頭で、同じサルと見られる。同日午後4時過ぎに竜美台で目撃した市動物総合センターの中根勇主幹によると、ニホンザルの若い個体で小型だったという。サルが出没した場所は同市中心部に近い竜美丘、三島小学校区一帯で、公園などが多く、緑豊かな地区。市環境保全課では、群れを離れたはぐれザルか、飼育されていたものが逃げ出したのではないかとみている。住民に被害が出ていないため捕獲作戦は考えず、パトロールをしながら山へ帰るのを見守るという。
(クマ被害防ぎ共生:島根)
ツキノワグマの活動が活発化するシーズンを前に、人とクマとの共生をテーマにしたシンポジウムが20日、益田市匹見町の匹見タウンホールで開かれる。生息数や生息域が拡大しているため、クマを巡るトラブルが増えており、クマが多く生息する地域の実態を踏まえて広く対策を考える。県内では2014年度、クマの目撃数が747件、捕獲数128頭で、過去5年間でともに10年度に次ぐ多さだった。今年度の目撃数は7月末現在で326件と平年並みだが、近年、捕獲数が増加傾向にある。出合い頭による人的被害も年に1件ほど起きている。西中国山地のツキノワグマは、環境省のレッドデータで「絶滅の恐れがある地域個体群」に指定されている。狩猟は1994年から禁止されており、生息数(推定)は98、99年度が約280~680頭だったが、2009、10年度には約450~1290頭に増えたとみられる。生息域も拡大しており、餌を求めて人家近くで目撃されるケースが相次いでいる。人的な被害や農作物の被害などを懸念して殺処分を求める住民の声は根強い。保護施策を講じる行政側、クマの保護を求める団体、市民らとの間で考え方が違うのが実情だ。そこで、クマがもたらす問題などについて各者の共通理解が深まるように、県などが生息地でのシンポジウムを企画した。長野県で取られている対策や地元の取り組みなど事例報告のほか、「保護と防除と狩猟の今後」と題して討議する。前日の19日には生態などを知るフィールドツアーも計画している。県西部農林振興センター益田事務所の大谷浩章・鳥獣対策専門員はクマ対策について、「出没の予兆を見つければ、栗や柿などの誘因物を撤去したり、電気柵で囲ったりして、その場に執着させない対策が必要だ」と指摘する。大谷専門員は「クマに対する正しい知識を身に付けてほしい」と参加を呼びかけている。
(ニホンジカによる獣害の現状知る:愛知)
ニホンジカによる獣害の現状について、獣害対策関係者らと情報共有を図る「奥三河の獣害見える化報告会」(穂の国森林探偵事務所主催)が13日、新城市鳳来寺自然科学博物館で行われた。報告会では、首輪GPSなどを活用した低コスト個体推計技術開発、目標の群れを除去してシカの地域的な低密度化を図るというローカライズド・マネジメントによる低コストシカ管理システムの開発について報告があった。シカ生息可能性地図閲覧アプリ・捕獲効率化アプリの開発、地域住民による獣害捕獲・評価体制構築などの報告もあった。獣害対策関係者と報告者との意見交換では、シカの生態データの活用法、今後の取り組みなどが話し合われた。愛知県森林・技術センターの石田朗主任研究員は「シカの生息密度は毎年2割ずつ増加している。獣害対策の主体性と協力体制の維持が不可欠で、現状把握に努めるとともに補助者(狩猟免許を有しない従事者)制度の活用を図ることが必要」と語る。地元で獣害対策に取り組む男性(62)は「現状把握のための新たな手段を提案してもらいありがたい。フェンスの設置、アプリによる生態データをもとにした対策で自分の地区では獣害が減っている」と話した。同事務所では、今後も現場の声をフィードバックしてシステムの改良を図っていくという。
(柿泥棒撃退、カラス防止実験:岐阜)
大野町名産の柿をカラスから守るため、県揖斐農林事務所などは、同町の柿畑につやを消した黒色の極細ワイヤを設置する実証実験を始めた。ワイヤは遠目からだとほとんど見えないことから、上空から侵入をもくろむカラスの翼にワイヤが突如ぶつかり、驚いて二度と畑に近づかなくなる効果がある。他県ではすでに、この方法で実績を上げている自治体もある。黒ワイヤは、太さ〇・三ミリほどのステンレス製で、果樹生産で国内有数の山梨県が開発。畑の上空にワイヤを張り巡らして、カラスの侵入を防ぐ。ナシの名産地で知られる富山市では、二〇一三年度に一部で試験導入。ワイヤを張った地域の被害金額が、前年度の六分の一にまで減るなどの効果が出ている。大野町松山では、町かき振興会の会員ら三十人が、四十アールの柿畑の周囲二方向と中間地点の計三カ所に、一メートル間隔で高さ五メートルほどのポールを立てて、ワイヤを張った。町の農作物の鳥獣被害額のうち、カラスによる柿の被害額は全体の三分の一と高い割合を占める。会員の一人は「ワイヤの効果で被害がなくなればいい」と願う。今回の実証実験にはワイヤのほか、ネット(網)やおりの設置という従来型のカラス対策も含んでおり、揖斐農林事務所は今後、畑の四方にネットを張り、近くにカラスのおりも設置した上で、効果があるかどうかを秋以降にも見極める。一方、ワイヤはネットよりも費用が高く、ワイヤを張る作業もかなりの人手が必要という短所がある。同事務所は「個人ではなく、町全体で対応を検討しないといけない」と話している。
(ジビエ秋フェスタ、国体に合わせて初開催:和歌山)
紀の国わかやま国体(26日~10月6日)・大会(10月24~26日)で来県する人々に「ジビエ料理」を楽しんでもらおうと、県などは今月25日から10月26日まで、県内各地の飲食店や宿泊施設で「わかやまジビエオータムフェスタ2015」を初開催する。14日には和歌山市美園町の「T―LABO」で講習会が開かれ、参加した飲食店関係者らはジビエ料理の知識を深めた。県と㈱JTB西日本和歌山支店和歌山ジビエプロモーションチームが主催。鳥獣害対策で捕獲した県産のイノシシやシカの肉「わかやまジビエ」の魅力を、両大会で来県した選手や観戦者に味わってもらおうと企画し、期間中は県内45店舗で和食・洋食・中華など多彩なジビエ料理が販売される。和歌山市手平のフレンチレストラン「オテル・ド・ヨシノ」の料理長、手島純也さんを講師に迎えた講習会には、同フェスタに参加する飲食店の料理人ら約20人が参加。手島さんは「作り手が『おいしい』と思ってジビエ料理を作ることが大切」などと呼び掛けた後、参加者の前でイノシシ肉のリエット(ペースト)、シカ肉の赤ワイン煮込みの2品を調理し、「くせが強い場合にはニンニクやスパイスを加えて調和させることができる」など、ジビエを扱う注意点やこつをアドバイスした。期間中、和歌山市のJR和歌山駅、南海和歌山市駅、国体の総合開会式が行われる紀三井寺公園陸上競技場などに、同フェスタ参加の45店舗を一覧にしたパンフレットを設置。パンフレットには提供店の他、県が日本イタリア料理協会副会長の齊藤実シェフ監修の下、ことし8月に商品開発した加工品「ジビエソーセージ猪」「ジビエソーセージ鹿」の販売店や、ジビエ肉を扱う精肉店6店舗も紹介している。県畜産課の近藤早央里さん(24)は「オータムフェスタを機に、国体・大会の来県者だけではなく、県内の皆さんにもわかやまジビエを楽しんでもらいたい」と話している。
(続く出荷制限、放射性物質:栃木)
東日本大震災の発生から4年半が過ぎたが、東京電力福島第1原発事故に伴う一部県産食品の出荷制限は続いている。原木シイタケについては、県独自の生産工程管理基準に沿った栽培で農家単位の解除が進み、明るい兆しがのぞく。しかし、山菜やシカなど野生鳥獣の肉は放射性物質濃度が下がらず、汚染の深刻さを物語っている。食品に含まれるセシウムなど放射性物質の基準値は、一般食品で100ベクレル。基準値を超えた場合、国の出荷制限や県による出荷自粛要請の措置がとられる。県内の出荷制限対象は、原木シイタケ、野生のキノコ類、山菜、シカ肉など16種類。6月に一部河川のイワナについて制限解除され、種類は1年前に比べ一つ減ったが、大きな変化はない。このほか、22市町の乾シイタケに出荷自粛要請、中禅寺湖のマス類について持ち帰りを禁じる解禁延期要請が出ている。原木シイタケはおととし10月、県の管理基準下で初めて出荷制限が解除されて以来、個別農家ごとに解除が進行。これまでに露地、施設の各栽培で、13市町53農家が出荷制限・自粛要請解除にこぎ着けた。

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