<射撃ニュース2月>

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(GPSでサル確認、農作物守れ:長野)
栽培が盛んなブドウやスモモなど農作物を野生のサルから守ろうと、南アルプス市はサルに全地球測位システム(GPS)を取り付け、群れの場所を特定する試みを始めた。GPSで位置を把握し、サルが畑に近づくと花火などで脅かし、山に戻すのが狙い。県も農作物の鳥獣被害が年間2億円前後に上るため、新たな対策として野生動物が嫌う農作物の調査に乗り出した。市みどり自然課によると、昨年12月、市内に設置したわなで捕獲したサル1匹にGPS付きの首輪を取り付け、群れに戻した。GPSの位置情報は市役所の屋上で受信し、サルの居場所は同課に置かれたパソコンの画面上にサルの顔のイラストで表示される仕組みとなっている。現在、同課の職員が1日に3回程度確認し、サルの移動範囲やGPSバッテリーの寿命などを調査。新年度にはさらに数を増やしたいとしている。同課によると、市内の鳥獣による農作物被害は2014年度、約3000万円に上り、このうちサルによる被害は約5割の1560万円となっている。市では山あいに電気柵を設置するなどの対策で、シカやイノシシはある程度防ぐことができているというが、サルは電気柵の隙間をすり抜けたり、電気柵を飛び越えたりして畑に侵入し、農作物を食い荒らすケースが後を絶たない。また、サルはブドウやスモモの木の上を移動することから、実が落下してしまうことも被害を大きくしているという。同課では、将来的にGPSの位置情報を市内の農家に公開したいとしており、担当者は「サルの行動を農家が確認できるようになれば、花火などで威嚇することができ、少しでも被害を軽減できるのでは」とする。一方、県の農作物調査は、鳥獣が好んで食べないとされる農作物は何かを探るもの。県農業技術課のまとめでは、県全体の鳥獣による農作物の被害は14年度、1億8800万円に上り、ここ5年間は2億円前後で推移している。このため、昨夏から北杜市や都留市、富士川町の畑で、春菊やタカノツメ、ショウガ、シソ、ヤーコンなど13種類の野菜を栽培。昨年末現在、多くは順調だが、からし菜や葉大根などに野生動物による被害が見つかったという。同課の担当者は「新年度も調査を続け、野生動物が好まない農作物を特定し、被害が多い農家に推奨することも検討したい」と話している。
(うまいジビエ、この30店で味わえる:長野)
長野県の飯伊連合猟友会は、飯田・下伊那地域のジビエ料理提供店を紹介したパンフレット「山味三昧(やまあじざんまい)」を発行した。伝統的な山肉料理や本格的なフレンチ、イタリアンなどのさまざまなジャンルを盛り込んだ30店舗を掲載している。2009年度の発行に次ぐ第2弾。イノシシ、シカ、鶏の3種類を使った丼などのオリジナルメニューがある県飯田合同庁舎内の食堂など、店舗やメニュー内容を一新させた。また、下伊那農業高校の生徒らが開発したシカ肉料理4種類も紹介している。同猟友会によると、野生鳥獣による飯田・下伊那地域の農林業被害額(13年度)は約3億6000万円。うちニホンジカは約1億6000万円に上る。食肉利用が一般的でないことが、被害対策が進まない原因の一つになっており、同猟友会は「ジビエを普及させ、農林業従事者の意欲増進につなげたい」と話している。3万部を作成。県内外の観光案内所などで無料配布している。
(イノシシ料理のイベント:石川)
有害鳥獣として地元で捕獲されたイノシシの肉を使った料理を提供するイベント「こまつ地美絵じびえ 饗きょう」が11~17日、小松市内の13店舗で開かれる。小松商工会議所や同市などでつくる「こまつ地美絵実行委員会」が企画し、2年目の今回は新たにうどんやパスタの店が加わった。イノシシ肉は低脂肪、低カロリーで滋養強壮に良いとされる。メニューは、ハムやテリーヌ、カレーうどんなどで、1000円未満の単品から1万2000円のコースメニューまでと幅広い。13日には、料亭やフランス料理店など3店で特別コースメニューも提供される(要予約)。日本料理「梶助」では、ブリの代わりにイノシシの肉を使った「イノシシ大根」などを提供する。総料理長の梶太郎さん(36)は「イノシシは煮ても焼いてもおいしい。この機会に魅力を定着させたい」と話している。
(鷹匠の技を披露:福島)
いわき市では、鷹匠による伝統の技が披露された。鷹匠とは、野生の鷹を飼いならしキジなどを捕獲する技を訓練する専門家。いわき市の磐城平城本丸跡地では、福島市の鷹匠、高木利一さんが、木に放った鷹を手元に呼びよせる「渡り」や、笛の合図で鳩を捕獲させる「振り鳩」などの技を披露した。また、鷹と触れ合う催しも行われ、集まった人たちは、貴重な体験を楽しんでいた。参加者は「意外と軽いなと思いました」イベントを主催した団体では、今後も、市民に平城跡を訪ねてもらえる企画をしたいという。

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(山で男性がイノシシに襲われけが:大分)
7日朝、宇佐市で狩猟をしていた64歳の男性がイノシシに襲われ、けがをしました。7日午前8時半過ぎ、宇佐市安心院町の山中で、狩猟をしていた男性が野生のイノシシに襲われました。男性は、右足にけがをして、病院で手当を受けています。警察によりますと、男性はイノシシを見つけて猟犬と一緒に追いかけたところ、突然、襲われたということです。警察は山に入る際は十分に注意するよう注意を呼びかけています。
(ハクチョウ7羽死ぬ、理由分からず関係者困惑:茨城)
ハクチョウの飛来地として知られる茨城県小美玉市部室の池花池(いけばないけ)で、計7羽が相次いで死んでいるのが見つかった。死んだ理由は分かっておらず、関係者は「なぜ池花池で続くのか」と困惑している。県などによると、見つかったのは1月10〜28日。県は死んだ全羽について鳥インフルエンザの精密検査を行ったが、いずれも陰性だった。このうち1羽を解剖した結果、目立った外傷はなく、内臓にも異常は見つからなかったという。同じ場所で短期間に相次いで死ぬのは珍しい。県環境政策課の担当者によると、池の魚が大量死している現象もないため、水質の問題とも考えにくいという。可能性の一つとして、散弾銃の弾など異物をのみ込んだことによる鉛中毒なども考えられるため、専門機関に検査を依頼した。同池には今年、約60羽が飛来しているという。小美玉市商工観光課の担当者は「とても人なつっこく、車で池の縁を走るだけでついてくる。残念でならない」と話している。筑波大生命環境系の徳永幸彦准教授(理論生物学)は「飛来数、死んだ数の正確な調査が行われておらず、今年が多いかどうかは分からない」としつつ、「事故やパンを詰まらせるなど、人の介入で起こるケースもある。複合的な要因を考え、詳しい原因究明を行うことが必要だ」と指摘した。
(猫にトラバサミ、故意か:神奈川)
横浜市都筑区で狩猟用わなのトラバサミに脚を挟まれた猫が見つかっていることが、関係者への取材で分かった。1匹は保護されたが、別の猫とみられる目撃情報もあり、都筑署はトラバサミが故意に仕掛けられた可能性もあるとして動物愛護法違反容疑で捜査している。同署などによると、1月22日に都筑区南山田町の夫妻が「脚が何かに挟まれている猫がいる」と区役所に通報。連絡を受けた同市のボランティア団体「ニュータウン動物愛護会」のメンバーが同30日、同町の住宅街の路地で右前脚を鉄製のトラバサミに挟まれた白と黒の雄猫を見つけて保護した。だが、夫妻らが目撃したのは後ろ脚が挟まれた白と茶色の猫で、別の猫の可能性があるという。トラバサミは2007年の狩猟法改正で使用には都道府県や市町村の許可が必要となり、目的は有害動物駆除などに限られる。都筑区には農家が少なくないことから、同署は「畑を荒らす動物を捕獲する目的で使われ、その後放置された物の可能性もある」としている。猫の発見場所の近くには保育園や小学校があり、近所の女性(63)は「子供が誤ってトラバサミを踏んだら大けがをしてしまう」と心配そうに話した。
(皮革の魅力発信、MATAGI展:東京)
農作物を食い荒らすイノシシや鹿などを有効活用しようと、国産の皮革製品を集めた「MATAGI展」が5日、東京都墨田区の東京スカイツリータウンで開かれた。14の産地や大学が獣革の財布や靴などを展示・販売した。17日まで。特定非営利活動法人(NPO法人)革のまちすみだが開催。イノシシや鹿の他にも、鹿児島県の黒豚や埼玉県のダチョウの皮を使った珍しい革製品が並んだ。栃木県日光市で捕獲された鹿皮を使う革作家の加藤キナさん(42)は財布やブローチを出展。「春に比べて、どんぐりなどを食べて秋に捕獲した鹿の皮はコラーゲンを含んでいるのでふわふわとした仕上がりで、季節によって風合いが違う。野生ならではの魅力を楽しんでもらいたい」と笑顔でアピールした。東京電力福島第1原子力発電所事故の影響で、食肉利用ができない福島県では、小山抄子さん(51)が横浜市の特別支援学校に、鹿の皮を使った製品作りを依頼。生徒らが作ったペットボトルホルダーなどを紹介、「普段は登山客向けに販売しているが、今後は県内の特別支援学校など福祉との連携を進めていきたい」と意欲をみせた。MATAGIプロジェクト実行委員会の炭谷茂実行委員長は「産地では獣皮の利用が進んでいないため、もっと利用が進めば雇用の創出や福祉との連携も生まれる。野生動物の命を最大限活用していきたい」と展望した。
(シカ被害に対応、敏腕ハンター育成:鳥取)
増加の一途をたどるシカ被害を減らそうと、鳥取県は若手狩猟者の確保に向けて「ハンター養成スクール」を創設する方針だ。猟師の高齢化や狩猟免許を取得しても猟をしない“ペーパーハンター”の問題を解消する目的。
(総額17億円、深刻化するトドの被害に80歳ハンターが立ち上がる:北海道)
2月7日(日)23時放送の『情熱大陸』(MBS/TBS系ネット)では、トド猟師として51年になる俵静夫(80歳)に密着する。北海道は宗谷岬の北西に位置する礼文島。この島では、3千年も前から行われているにも関わらず、一般的に知られていない猟が存在する。狩猟といえば、山奥で鹿や猪、鳥を仕留めることを想像しがちだが、この地で行われている猟は、大きいもので全長340cm、体重1トンを超える“トド”が獲物。野菜や味噌と共に煮込むトド汁や、カレーの具材として食べられるトド肉は、島ではとても重宝されている。縄文時代から続いているとされるこの猟で、今なお現役の俵は、夏場は“漁”師として魚貝や海藻を採り、11月から3月にはトド“猟”師として生きている。獲物を探して船を操り、追い詰め仕留めるという一連の動作を全て一人でこなす名人芸の持ち主だ。さらに、岩場に停まるトドでなく、水中を逃げるトドを狙う難易度の高い水撃ちを得意としている。だが近年、大食漢のトドがニシンなどの貴重な魚を食し漁具を破壊するといった漁業被害が深刻化。2015年には約17億円もの損害が出ており(水産庁発表)、駆除が強化されている。そんな状況で唯一頼りにされているのが、“最後のトド猟師”と呼ばれている孤高の老ハンター・俵だ。老体にムチ打ち、傘寿を過ぎても海に出て過酷な猟に挑む俵の信念とは。
(シカ衝突事故88件:兵庫)
丹波署は、昨年市内で発生した車とシカの衝突事故件数をまとめた。同署がシカに関する事故件数をまとめるのは初めて。大きなけがにつながった事故はないが、廃車になったケースもある。同署は「2014年以前のデータはないが、昨年は特に多かったという印象。『ひょっとしたら飛び出すかも』という気持ちを持ってスピードを落として走行してほしい」と呼びかけている。昨年1年間で88件の事故が発生。12月の11件が最も多く、夏場の6―8月は2―6件と少ない1。町別では、氷上町が30件と最多。次いで市島町24件、青垣町17件、山南町11件、春日、柏原町はそれぞれ3件ずつ。氷上町内では朝阪地区が5件、市島町内では下竹田地区が12件とそれぞれ最も多く発生している。山に近い市道、県道での事故が多いという。発生時間帯は、午後7時以降に10件を超えるなど急激に増え、11時台が13件でピーク。夜間はシカが山から下りて来ることが多くなるとともに、交通量が減ってスピードが上がりがちになっていることが事故発生につながっているとみている。
(線量計、GPS搭載首輪で避難区域のイノシシ調査:福島)
福島大環境放射能研究所のトーマス・ヒントン教授(放射生態学)は3日、原発事故の避難区域内の野生イノシシの行動や被ばく線量を調査するため、線量計と全地球測位システム(GPS)を備えた首輪をイノシシに付け、調査を行っていることを明らかにした。ヒントン教授は「人がいなくなったことで変化したイノシシの行動を確認したい」と意義を話した。同大で同日開かれた定例記者会見で発表した。こうした現在取り組んでいる研究を報告する成果報告会を3月7日午前10時から、福島市のコラッセふくしまで開くことも紹介し、広く来場を呼び掛けた。
(夜空にカラスの大集団:青森)
氷点下の青森市の中心市街地に夜な夜なカラスの大集団が現れている。「ふんのにおいや汚れが気になる」「鳴き声がうるさい」と市には苦情の声が届くが、大発生の原因は不明だ。担当者は有効な解決策がないと頭を抱える。市役所周辺では夕方から、街路樹にカラスが鈴なりという光景が目に付く。鳴き声を上げて一斉に飛び立ち、夜空をさらに黒く染めるさまはヒチコックの映画「鳥」を思わせ、不気味に感じる市民も多い。市内では10年以上前から郊外の三内地区周辺がカラスのねぐらになり、市は毎月1回、年間では約150羽を駆除してきた。しかし、2年前の冬ごろからは、市役所や県庁付近の公園などに集団で現れるようになったという。中心部の善知鳥(うとう)神社では、敷地内の木に巣を作るカラスが参拝客を威嚇することもあり、昨年夏に鳥居近くの2本を伐採した。近くの新町商店街でも、買い物客が自転車のかごに入れた袋を荒らされた被害があるという。市は捕獲装置の設置やカラスが嫌う音を出す装置の貸し出し、夜間パトロールなどの対策を取っているが、抜本的解決には至っていない。担当者は「市街地に集まってきた原因は分からないが、ごみ出しマナーを徹底し、ハトなどに餌を与えないようにしてほしい」と訴える。カラスの生態に詳しい宇都宮大農学部の杉田昭栄教授(動物形態学)によると、全国各地で同様の事例が報告されているという。杉田教授は「建物が風よけになり、郊外より暖かいためにカラスが集団で集まってくる可能性がある」と指摘。「カラスは腰の辺りに物が接触することを嫌う。街路樹などに糸を張ることで一定の効果が期待できる」と助言する。
(イノシシ被害、電気柵など対策練る:新潟)
上越市吉川区でイノシシによる水稲の被害が増加している。2014年の被害面積は過去最悪の4・4ヘクタール、15年も約3ヘクタールの水田が出荷不能になったとみられ、市内で最も被害が深刻な地域となっている。地元関係者らは住民向けの被害防止セミナーを開き、捕獲技術の向上のため若手農業者を県外での捕獲研修に参加させるなど対策に乗り出している。上越農業共済組合の共済金支払い状況によると、市内のイノシシによる水稲被害は09年、柿崎区などを中心に14・4ヘクタールまで拡大。その後、同区で電気柵導入などの対策が進み、12年には全市で2ヘクタール以下にまで縮小した。しかしその後、同区に隣接する吉川区で被害が拡大していった。主に山手の道之下地域や川谷地域で稲の実る8~9月ごろ、イノシシが水田に入り込み、稲を踏み荒らすといった被害が増えた。地元のJA関係者は「コメに獣の匂いが付き、売り物にならなくなる」と嘆く。被害の拡大した川谷地域では農業関係者ら約60人が集まり、「イノシシから農作物をどう守る」と題したセミナーを開催。柿崎区の成果を例に挙げ、イノシシの習性や繁殖パターン、効果的な電気柵の張り方などを専門家から聞いた。ただ区内には害獣を捕獲するハンターが少ないため、今後はハンターの育成が課題だ。地元関係者らはイノシシ捕獲数の多い四国地方などで開かれる講習会に若手農業者を派遣するとともに、わなの仕掛け方を学び、捕獲率の向上を図る。費用には市の集落づくりアドバイザー事業や、国の地域づくりビジョン交付金などを活用している。対策の中心となっている「川谷もよりの将来をみんなで考える会」の曽根倔(つよし)会長は「毎年被害範囲が広がっている。大事な田んぼを守るため、地域一丸となって対策を考えなければならない」と話した。
(ストップ鳥獣害:和歌山)
捕獲はできたが、ウリボウばかりで困った――こんな悩みにこたえようと、和歌山県果樹試験場で電子トリガー(ワナを電気的に作動させるスイッチ)を使い成獣など目的の大きさ以上のイノシシなどを捕まえるための技術開発が進んでいる。これまでの研究でセンサーを箱ワナの側部に取り付けた方がトリガーが反応しやすいことが分かった。トリガーの改良をはじめ耐久性向上、設置の簡便化などを進め、製品化する予定だ。
(高校生らジビエ商品を開発:大分)
野生のシカ、イノシシの肉はジャーキー(保存食品)風に食べても、スープのだしにしてもうまい。こうした肉の素材を生かした「ジビエ」の新商品を、県内の農業科の高校生が開発、食品メーカーも手伝った。名前は和食のうまみに欠かせないかつお節にあやかり、「猪武士(ししぶし)」「鹿武士(しかぶし)」にした。10日から東京の食品フェアでプロの業者らに披露する。開発したのは、竹田市久住町の三重総合高校久住校の生徒有志6人。同校は畜産加工品の製造も学ぶ農業科だ。加工食品メーカー「成美」(大分市)は、シカ肉とショウガの赤ワイン煮などジビエ料理の商品開発にも力を注ぐ。岩切知美社長は、豊後大野市三重町の三重総合高校の前身校を卒業した。農林業に被害を与え、捕獲後も食肉として出回ることが少ないシカやイノシシの肉を無駄にせず、狩猟者にも恩恵がある仕組みづくりに取り組んできた。昨年秋、若い高校生のアイデアに期待し話を持ちかけた。
(「ジビエ」商品など活用法:高知)
猟を通じて里山保全を目指す岐阜県郡上市のグループ「猪鹿庁」の“長官”を務める興膳健太さん(33)が6日、高知市土佐山桑尾の土佐山夢産地パーク交流館で講演した。シカやイノシシの農作物被害に悩む農家との連携や、野生鳥獣の肉「ジビエ」の活用などについて語った。高知市が、中山間地の活性化に役立ててほしいと開催し、約70人が来場した。福岡県出身の興膳さんは、郡上市に移住。「持続可能な地域づくり」を理念に、2010年に移住者の仲間らと「猪鹿庁」を発足させた。興膳さんは、農家と一緒に鳥獣被害に遭った場所をまとめた集落マップを作り、農家に無料でわなを貸し出す取り組みを説明した。わなにかかった動物を引き取る代わりに、肉を無償で譲り受け、ジビエ商品の開発に活用。農家から肉が欲しいという要望があれば有料で解体処理をするなど、利益を上げる仕組みも紹介した。講演の後には「猪鹿庁」が作ったシカ肉のロースやフランクフルトが来場者に振る舞われた。講演を聞いた高知市の男性(75)は「高知県でも鳥獣被害は多いと聞くのでこのような取り組みを積極的にやってほしい。シカ肉もジューシーでおいしかった」と話していた。
(イノシシ料理に舌鼓:静岡)
静岡市葵区相俣の「きよさわ里の駅」で7日、イノシシを使った料理を振る舞う「ぼたん祭り」が開催され、家族連れなど約500人の人出でにぎわった。ぼたん祭りは、清沢地区の住民でつくるNPO法人「フロンティア清沢」が主催。約10年前から農作物を荒らすイノシシを捕獲し、脂が乗っておいしくなるこの時期におでんやコロッケに加工して住民らに振る舞っている。この日は、「猪肉コロッケ」のほか、新メニューの「ぼたん鍋定食」が登場、無料で配られた280食の「猪汁」は1時間半でなくなった。販売ブースでは、イノシシ肉を使ったレトルトカレーなどが売られ、訪れた人たちは思い思いに買い物を楽しんでいた。同区に住む山内通靖さん(79)は「どれもおいしかったが猪汁が一番だった。体が温まった」と笑顔で話していた。
(シカ皮活用し特産品へ:栃木)
有害鳥獣として市内で捕獲されたニホンジカの皮を使い、バッグなどの皮革製品に加工して特産品化を目指そうと、元環境省日光自然環境事務所派遣職員の須藤幸喜(すどうこうき)さん(32)=今市=らが「日光MOMIJIKA(もみじか)プロジェクト」を立ち上げた。原発事故に伴う放射能問題で食肉利用できず、廃棄処分されているシカの貴重な資源を有効活用するのが目的だ。本格活動の第1弾として、東京都内で5日始まった獣皮革製品展示会に日光産シカ皮を使った長財布などを初出品している。市農林課や県自然環境課によると、有害鳥獣として捕獲・回収されるシカは例年日光市が県内市町で最も多く、2014年度は1869頭と県全体駆除頭数の6割を占めた。15年度(15年12月末現在)も1419頭に上り、山林や農産物への食害も絶えない。千葉県出身の須藤さんは、シカ対策専門の派遣職員として同事務所に3年半勤務。現在は県内外で民間のシカ対策事業などに携わっている。日光産のシカ皮を有効利用しようと昨春、地元猟友会などの協力を得て36頭分のシカ皮を入手。都内の工場へ送り鞣(なめ)し加工した後、皮革作家に依頼しショルダーバッグや長財布、ニッコウキスゲのコサージュなどに仕上がった。これらの作品数点は、東京都墨田区の東京スカイツリータウン「東京ソラマチ」内で17日まで開かれる獣皮革製品の展示販売会「MATAGI展 2016」に初出品されている。
(料理のプロたちが絶賛、中丹のジビエ:京都)
食材として捕獲された野生鳥獣肉「ジビエ」の魅力を広めようと、中丹3市の飲食店31店が参加しての「京都中丹ジビエフェア2016」が、1日から始まった。京都府中丹広域振興局の呼びかけに応じた3市の31店が参加し、ジビエを使った自慢のメニューを提供している。参加店が使うのはシカ肉とシシ肉。中でもシカ肉は、牛、豚、鶏に次ぐ新しい食味として料理のプロたちが絶賛している。日本ではまだ馴染みの薄いジビエだが、本場欧州では伝統的な高級食材として使われてきた。ジビエ料理を看板として掲げる名店も多い。国内では一部の食通に根強い人気がある程度だったが、近年は、新しい味を求める人たちを中心に認知度が高まってきた。こうした中、福知山市夜久野町にシカ肉の処理施設ができると、「おいしい」「日本人の口に合う」と評判が急速に広まり、京都府の後押しもあって中丹地方でメニューに取り入れる飲食店が相次ぐようになった。府が力を入れる観光施策「森の京都」でも、積極的にPRをしていて、今後ますます人気が広まりそうだ。増えすぎて農林産物に大きな被害をもたらしているシカ、イノシシを適正規模にまで減らすためにも、捕獲した後の食材としての有効活用に期待が高まる。都市部の人やインバウンド(海外からの観光客)を呼び込む新たな観光資源としても注目を集める。ただ、そのためには、まず地元の人たちがジビエの魅力を知っていなければ、大きな広がりは期待できない。関係者たちはみな「一度食べてもらえば、おいしさを分かってもらえるのだけど」と話している。「魚は養殖ものより天然ものが喜ばれますよね。ジビエは肉の天然ものですよ」と説明するのは、福知山市土師宮町、地中海レストラン「ソレイユ」のオーナーシェフ河村直貴さん(53)。大阪のホテルで仕事をしていた頃からジビエを扱っていたこともあり、中丹地方でシカ肉が供給されるようになって、すぐメニューに取り入れた。福知山で店を構えた時から地元の食材にこだわり、「できる限り福知山の食材を発掘して使い、それで他府県の人においしいと言ってほしかった」といい、地元産のジビエ登場を大歓迎した。これまで一般的に「シカ肉はくさい」というイメージを持たれていたが、夜久野町で食肉処理されているシカ肉は、処理技術が高く、作業が丁寧なため、くさみがほとんど無い。それに加えて滋味がとても豊か。「コンソメを作るとき、牛肉だと3回の工程が必要ですが、シカなら1回で濃く力強い味が出る。言うなれば生命力の違いですね」昨年のジビエフェアにも参加し、肉と野菜、水、香辛料だけで食材の味を引き出したスープが好評だった。今年も「丹波鹿と冬野菜のスープ仕立て」として提供。同じく人気だった「丹波鹿赤ワイン煮込みのパスタ」に加え、今年はショウガなどで和風アレンジした「丹波鹿スペアリブの窯焼き-醤油風味-」を追加した。「お客さんにとっては、食べたことのないものに手を出すのは抵抗があるかも知れませんが、私たちが頑張って、おいしいものだと知ってもらい、広めていきたいですね」と意欲を見せる。シカ肉は、初めて調理した人をも唸らせ、夢中にさせる味だった。駅南町、やきにく亭「かどや」の店長、梅田智貴さん(43)は、「店のメニュー構成が定番もの中心だったので、何か新しいことをやってみよう」とシカ肉を試してみることにした。「くせが強いだろう」との先入観を持っていたが、試食してみると「くせが無く、美味。これはイイ!」と確信。今回からフェアにも参加することにした。提供するメニューは「スパイシージビエ(オリーブオイル漬け)」。夕日ケ浦の塩と、たっぷりの香辛料をかけ、オリーブオイルに漬けた、客が自分で焼く焼き肉用の肉。一見すると簡単なメニューのようだが、ここにたどり着くまでには様々な試行錯誤を重ねた。ごくシンプルに塩コショウだけにしてみたら、少しパサつき感があった。ワインに漬け込んで焼いてみると、味は良かったが、店では焼く前の生肉の状態で客に提供するため、難があった。くさみが無く、どんな味でも受け止める食材だからこそ、いろんなものを加えすぎると、せっかくのうま味、シカ肉ならではの特長まで消してしまう。スパイスの種類、バランス、量、スライスする肉の厚さなど、様々に工夫して自信の一品に完成させた。「地元なので鮮度のいい肉が手に入ります。まずは先入観無しに食べてみてほしいです」と梅田さんは話している。「ジビエの地元」夜久野町、夜久野高原の道の駅農匠の郷内にある「夜久野マルシェ」では、昨年、シカ肉コロッケで定食メニューを考案してフェアに参加。人気メニューとなり、フェア終了後もシカ肉コロッケを提供してきた。今年は「モミジカツ高原定食」でフェアに参加する。直見にジビエ食肉加工施設を構える田舎暮らし社の中島健太郎社長からアドバイスを受け、シカ肉をカツにした。自家製黒豆みそに自家栽培のトウガラシなどを加えた特製ソース、自家栽培の大根おろしとポン酢の2種類の味で楽しんでもらう。これに、ご飯とおかず一品、漬物、自慢の十割そばをセットにした。ご飯は、かやくご飯の日や黒豆ご飯の日があり、おかずも日替わり。みんな自分たち農産加工グループ平野グループ(衣川麻子代表)が栽培した米、野菜を使っている。ここでも、くせが無く柔らかいシカ肉の特性が生かされ、店内で製麺する打ち立てでのどごしの良い十割そばとの相性がバッチリ合っていると、店の人たち。「シカ肉コロッケと並ぶ人気メニューに育ってほしい」と話している。
(試作品で捕獲シシ肉販売:佐賀)
野生動物捕獲用わなを製造・販売する鳥栖市の「三生」(和田三生社長)は、商品開発の過程で捕獲したイノシシ肉の販売に力を入れている。有害鳥獣は埋却処分することも多いが、「動物を殺す道具を作っているからこそ、感謝して残さずに食べる」という方針で事業を展開。イノシシを使った肉まんなど加工品も開発し、“山の恵み”を消費者に届けている。同社は機械設備メーカーで、1983年ごろからわな製造に着手。多くの特許を取得し、国内トップクラスのメーカーに成長した。現在は大型動物用足くくりわな、イノシシ用箱わな、小動物用わななどを製造。農業者らを対象にした有害鳥獣の防除、捕獲などの研修にも取り組んでいる。販売しているのは、わなを開発する際の試作品で捕獲したイノシシ肉。和田社長は趣味で狩猟していた経験もあり、「獲物に感謝し、無駄にしない」との信念で、捕獲したイノシシは全て食肉に加工。知人に配るなどしていたが、量が多すぎたため、販売や加工品開発に力を入れ始めた。ジビエ(野生鳥獣の食肉)人気の高まりもあって、全国のフランス料理店や居酒屋から注文があるなど、販売は好調。ただ、肉の販売だけではさばききれず、加工品の開発も始めた。このほど完成したイノシシの肉まんは、福岡県の障害者施設と共同で3年を掛けて開発。あんは、イノシシのモモ肉とバラ肉を合わせ、独自に開発したしょうゆだれで味付けした。肉質の違う幼獣と成獣を絶妙にブレンドしたほか、加熱時間にもこだわり、軟らかさの中にイノシシ独特のうま味が引き立つ味わいに仕上げたという。「美肌まん」と名付け、11日から福岡市で開かれる「ジビエサミット」で初披露する。和田社長は「東京で販売すれば、100グラム2千円する最高のシシ肉を使っている。ぜひ味わってほしい」と自信を見せる。今後は、ほかの加工品にも挑戦する予定。和田社長は「農作物の鳥獣被害は増加傾向。野生動物を感謝しながら食べる文化が広がってくれれば」と話す。
(産地直送「ジビエ」の焼肉専門店がオープン:東京)
シカやイノシシ、カラス、タヌキ、アライグマ、ダチョウ......。これらの動物、食べたことがありますか?2016年2月9日、ジビエ専門炭火焼肉店「焼山」が中目黒にオープンします。品質のよい食材を、適正価格で お店に登場するのは狩猟によって食材として捕獲された野生鳥獣たち。最初に紹介した以外にも、うさぎ、馬、キジ、ウズラ、ハクビシンなどさまざまな食材が登場し、時期ごとに美味しい旬のものも提供されます。入手困難で供給が安定しないため高価な食材を手に入れるために、自社工場「九州狩猟肉加工センター」を立ち上げました。これによって産地直送で独自に仕入れを行い、品質のよい食肉を適正価格で提供できるようになりました。希少部位まで楽しめちゃいます。また、肉の味を引き立てる「香味野菜」にもこだわりが。パクチー、クレソン、セリ、三つ葉などを用意しています。また一品料理もバラエティ豊かに取り揃えているとのこと。

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(クレー射撃、石原が国別五輪枠獲得)
射撃のリオデジャネイロ五輪アジア予選は1日、ニューデリーで行われ、クレーの女子スキートで石原奈央子(古峯神社)が優勝し、国・地域別の出場枠を獲得した。日本クレー射撃協会によると、女子の同種目での五輪枠獲得は初めて。同協会は今月の理事会で代表選手を決め、石原が代表となるのが確実視される。
(サルに襲われる被害相次ぐ:佐賀)
佐賀・伊万里市では、高齢女性が襲われる被害が相次いだ。午後5時ごろ、洗濯物を取り込んでいた80代の女性に、サルが飛びかかり、転倒した女性は、足の付け根を骨折する重傷を負った。午後2時ごろには、別の家の庭先で、70代の女性が飛びかかられたが、けがはなかったという。警察は3日、現場付近をパトロールし、地元猟友会も朝からわなを仕掛ける予定。
(連日のサル騒動、注意呼びかける:熊本)
熊本県警によると、2日午前、熊本市中央区本山3丁目の白川橋付近でサルが目撃された。さらに、午後0時20分ごろ、同市北区和泉町と下硯川町でもサルを目撃したとの情報があった。また1日から2日にかけ、同市南区近見方面でもサルの目撃情報がある。サルは体長50センチ~80センチとの情報もあり、県警は近付かないよう注意を呼びかけている。
(厚真町銃撃死5年、事件解決を:北海道)
ひんやりと湿った霊安室の空気は、今でも肌が覚えている。北海道厚真(あつま)町の民有林で2011年2月4日、ハンターに誤射されたとみられる林業作業員の新渡戸(にとべ)勝彦さん(当時45歳)=安平(あびら)町=が死亡した。事件から5年。父義博さん(73)は今も事件の解決を静かに待ち続ける。銃で撃たれて亡くなった−−。突然の知らせは同日午前10時ごろ、勝彦さんの妻泉加里(ゆかり)さん(49)から受けた。妻勝子さん(72)と道警苫小牧署に駆け付けると、遺体が司法解剖から戻ってくるまで待合室で待たされた。勝彦さんと対面したのは、その日の夜だった。霊安室で横たわっていた最愛の息子は、穏やかな表情をしているように見えた。少しでも長く息子との時間を過ごしたい。そう考え、通夜は事件から3日後の夜にした。通夜を終え、葬儀を翌日に控えた最後の夜、勝彦さんの顔をしみじみと見ていると、下唇にうっすらと歯形が残っていることに気付いた。「痛みと苦しさのあまり、歯を食い縛ったに違いない」。妻と一緒にまた涙を流した。勝彦さんは事件の3年前に結婚。泉加里さんの長女夢穂(ゆめほ)さん(15)とともに3人暮らしをしていた。勝彦さん宅には風呂がなく、近くの実家へ数日おきに通ってきた。口数の少ない息子はポツポツと仕事や家庭の話をする。夢穂さんと一緒にネコと遊ぶなど、ささいな日常が幸せそうだった。「いずれは3人を迎え、一家で同居したい」。夫婦が心待ちにしていた日を一発の銃弾が奪い去った。なぜ犯人は銃を誤射したのか。そして、なぜ救急車を呼ばなかったのか。事件後、怒りと憎しみが募り、苦しい日々を過ごした。5年がたった今、心は少しずつ穏やかになり、犯人が自首してくれることだけを願っている。苫小牧署は業務上過失致死容疑で捜査しているが、解決に結びつく有力な手がかりは得られていない。同容疑の時効は10年。成立まで残り5年しかない。「犯人にも家族がいると思うので、肉親を奪われる心の痛みは分かるはず。正直に名乗り出て、心を楽にさせてほしい」。息子の墓前で、事件解決の報告をできると信じている。◇厚真男性銃撃死事件◇2011年2月4日午前9時半ごろ、北海道厚真町桜丘の民有林で、間伐作業をしていた新渡戸勝彦さんの同僚が銃声を聞き、約200メートル下の町道でオレンジ色のジャケットを着た男2人を目撃。「こら」と声を上げると、2人は青のレジャー用多目的車(RV)で走り去った。別の同僚がその25分後、右脇腹を撃たれた新渡戸さんを発見し、死亡が確認された。道警は9カ月間にわたって付近を捜索したが、新渡戸さんの体を貫通した銃弾と薬きょうは見つかっていない。
(猟友会がアカデミー開校へ:大阪)
公益社団法人・大阪府猟友会は4月にも、若手に狩猟技術を伝える「大阪ハンティングアカデミー」(仮称)を開校する。野生のシカやイノシシによる農作物被害が府内で年1億円を超える中、ハンターの減少や高齢化に歯止めをかけるのが狙いで、府も運営費の一部を負担する。府猟友会の会員は40年前の約6分の1の1390人(昨年末時点)に激減し、60歳以上が7割を占めるなど高齢化も深刻だ。狩猟免許の新規取得者は府内に年200人以上いるが、多くは好奇心からとみられ、府への狩猟者登録を行わず、猟友会にも入らない「ペーパーハンター」が大半を占めるという。アカデミーでの養成期間は1年間で、ベテランハンターの指導の下、講義や実地研修を受ける。この3年間に免許を取得した約670人(平均40歳代後半)に案内を送付する。府内の2014年度の農作物被害は約1億1200万円。鳥獣駆除に頭を悩ませてきた府は、アカデミーの初年度の運営費約500万円のうち200万円を支援する方針。府猟友会の田中茂雄専務理事(74)は「元気なうちに若い世代へ技術を伝えたい」と話す。
(シカ夜間銃猟導入、安全確保の先例つくれ:和歌山)
日没後から日の出前までにニホンジカを銃で捕獲する「夜間銃猟」を県が導入する。深刻な農林業被害を抑えるのが目的。当初は、安全性が確保できる田辺市中辺路町水上地区、すさみ町江住地区、古座川町西川地区の紀南3カ所に限定してスタートさせる。夜間の銃猟は安全の確保が難しくて禁止されていたが、全国的にシカやイノシシの生息数が増え、農林業の被害が深刻化していることから鳥獣保護法を改正し、昨年5月、条件付きで解禁された。それを受けて、県が全国に先駆けて導入を決めた。深刻化する農林業への被害を少しでも少なくしたいという意気込みの現れである。安全対策を徹底し、効果を上げてもらいたい。県内のシカの農業被害額は1998~2002年度は年間2千万円前後だったが、09年度から5千万円前後に増え、14年度も約4500万円に上った。ミカンなどの農産物に加えて、苗木や幼木を食害するなど林業への影響も深刻化し、農林業の被害は近年、9千万円以上になっている。県内のシカの推定生息数は、約5万3400匹(13年度)。増加の原因の一つが国の保護政策で戦後、絶滅を危惧して保護してきたが、1980年代から農林業被害が深刻になり、方針を転換した。県も2010年度に捕獲制限を撤廃して管理捕獲を導入。農家へのわな猟免許取得支援やくくりわなの規制緩和もしてきた。捕獲数は05年度までは3千匹以下だったが、11年度は約8千匹、12、13年度は約9千匹、14年度は約1万500匹と着実に増えている。しかし県の推定では、年間増加数は約1万5400匹。このままでは増え続けるため、県は昨年5月に策定した管理計画で、年間1万6千匹以上の捕獲目標を明記。そのための手段として、夜間銃猟導入を決めた。当面の夜間銃猟捕獲目標は、3地域で計60匹。本年度は2月中旬から3月末まで実施し、安全面など検討材料を集めたうえで、来年度からは地域を増やし、期間も延ばすことを考えたいという。精魂込めて作った農産物を食い荒らし、樹木を枯死させる獣害は、農林業従事者の意欲を低下させる。それが地域の過疎化を進め、地域経済の衰退にもつながる。それを食い止めるには、狩猟から食肉の利用まで、あらゆる方策を探り、手を打たなければならない。通常の狩猟や捕獲によって生息数を減らすだけではなく、夜間銃猟の成果にも期待したい。県は従来からジビエ肉の需要拡大に取り組んでいる。1日から始まった「ジビエフェア」は今年で5回目。県内の80店舗が参加し、工夫を凝らしたジビエ料理を提供してPRしている。古座川町では加工処理施設も完成し、学校給食にも取り入れるようにしている。こうした工夫を積み重ねることが大切だ。それが狩猟者の意欲を高めることにもつながる。夜間銃猟の効果も出るはずだ。
(シカに追われ、ニホンカモシカ姿消す:三重)
菰野町の御在所岳(標高1212メートル)山上から、ニホンカモシカが姿を消していることが、NPO法人「三重県自然環境保全センター」の調査で分かった。高所でシカが増えたため、生息域を追われたとみられる。シカの増加に伴い、山上の生物多様性が低下していることも判明、同センターは来年度からシカの移動調査を行い、対策に乗り出す方針だ。「町獣」に指定されているニホンカモシカは御在所岳のシンボルで、かつては山上付近で頻繁に見られたが、10年ほど前から、ほとんど目撃例がないという。このため、同センターがイオン環境財団の助成を受け、一昨年5月から、山上などの生態を調査。このほどまとまった中間報告によると、月に1回、夜に歩いて踏査する「ライトセンサス」と、センサー付きの「自動撮影カメラ」で、いずれも一度もカモシカを発見できなかった。一方、シカは最多で25頭(一昨年夏のライトセンサス)見つかった。この結果から、カモシカ資料館の学芸員、橋本幸彦さんは「里山のシカがハンターの減少などで増え、生息域が高所へ広がった影響とみられる」と分析し、「カモシカは完全に山上付近から姿を消したと判断せざるを得ない」と話す。生息域を追われたカモシカは、標高400メートル前後の湯の山温泉街まで下りているとみられる。実際、温泉街に設置した自動撮影カメラにカモシカが少数ながら映っており、昨年は親子の姿も確認した。一昨年はカモシカが同約500メートルの路上で車にはねられ、死んでいる姿も見つかったという。橋本さんは「今後、人とのあつれきや人工物によるトラブルが増えていく可能性もある」と心配する。さらに、温泉街の自動撮影カメラで見つかった野ネズミやイタチなどの小動物が山上では確認されず、生物多様性が低下している傾向もうかがえた。橋本さんは「シカが下層の草を食べ尽くすことで虫が生息しにくくなり、それを食する小さい哺乳類や鳥類の種類や数が減っている恐れもある」と推測する。
(マタギと歩くモニターツアー:秋田)
冬の農村に泊まり、マタギの文化や雪山散策を楽しむモニターツアーが1月30、31日、北秋田市根森田地区であった。県と市、地元の旅館などで構成する委員会の主催。参加者の意見を聞き、宿泊プランなど観光商品づくりの参考にする。首都圏や仙台圏から男女15人が参加した。1泊2日で、31日はマタギ3人の案内で雪山を散策し、野生動物の足跡を観察したり、木の匂いをかいだりした後、つきたての餅やクマ肉の鍋に舌鼓を打った。東京都の会社員鈴木みずほさん(34)は「一般的な旅行と違い、地元の人たちと話したりもてなしを受けたりして充実していた」とほほ笑んだ。ツアーはマタギ文化の伝承と観光客誘致を目指して企画した。副委員長でマタギの織山英行さん(32)は「山に精通するマタギの魅力を発信することができたと思う。山の環境と旅の質を維持できるツアーを考えたい」と話した。
(イノシシ7頭仕留める:沖縄)
県猟友会石垣地区(安田喜禮地区長)と同竹富町地区(河合正憲地区長)の懇親共猟が1月30日、内離島で行われ、約30人が猟銃を携え、犬6頭とともにイノシシを追った。ことしのイノシシは海岸線に集中。追い込んだイノシシが海沿いの洞穴に入り込み、とり逃がす場面もあったが、7頭を仕留めた。この日最大の35㌔のオスを仕留めた津嘉山彦さんは「すべての命に敬意を払うことが猟の精神。厳しい規則を順守しながら、会友全員だけでなく、犬までもが強い信頼関係で結ばれているからこそ猟の成功がある。犬には最初に獲物を食べてもらっている」と話した。会友である竹富町自然環境課の與那城博主任は「行政側からも外来種であるイノブタとの混血個体を除去する活動を応援し、世界自然遺産の登録に向けて、在来種の保全に力を注いでいきたい」と話した。
(農作物被害対策研修会、150人参加:宮城)
仙南地方農作物病虫防除協議会と県大河原農業改良普及センターなどは2日、県内でイノシシの農作物被害が増えていることから、農家を対象にした研修会を柴田町槻木生涯学習センターで開いた。農家ら約150人が参加。講師の東北野生動物保護センター研究員の鈴木淳さんがイノシシの生息環境や活動時間、ワイヤメッシュ柵や電気柵を使った対策などを分かりやすく説明。被害防止のため、地域を挙げた継続的な対策を呼び掛けた。県などによると、昨年度の鳥獣による県内の農作物被害額は約2億1000万円で、うち半分の1億1000万円が仙南地域といい、昨年度の県内の捕獲頭数約5200頭のうち仙南が3288頭を占める。
(害獣対策と狩猟への理解を:高知)
野生鳥獣被害への理解を深め、狩猟の魅力に触れてもらおうと、高知県香美市は6日午後1~5時、香美市物部町大栃の奥物部ふれあいプラザで「香美市狩猟フォーラム」を開く。被害対策に関する講演や現役ハンターとの座談会などを予定している。無料。香美市では三嶺山系や中山間地域で鳥獣被害が多く発生し、2015年度の捕獲実績は1日時点でシカ1393頭、イノシシ350頭、サル61頭。ハンターの平均年齢は66歳と高く、新たな担い手確保が課題となっている。当日は、被害を防ぐための柵の設置や管理に関する講演の後、参加者とハンターが実際の捕獲作業などについて意見交換。くくりわなの設置体験やシカ、イノシシ料理の試食などもある。
(国分町にジビエ料理「炉とマタギ」:宮城)
仙台・国分町の炉端焼き・ジビエ料理店「炉端 美酒食堂 炉とマタギ」が、男性客に人気を集めている。東北や北海道で狩猟を行う「マタギ」をテーマに、シカやイノシシなど野生の鳥獣の肉「ジビエ」を炉端焼きで提供する同店。スパイスワークス(東京都台東区)が2007年、東京・八丁堀に1号店をオープンし、現在は都内を中心に6店舗(FC店舗含む)を展開している。東北初となる仙台国分町店は昨年12月1日にオープンし、エヌ・シード(本社=東京都台東区)が運営を手掛ける。「東北で始まったはずのジビエ文化だが、現在ではなじみがない方が多いと思う」と同店担当者。「仙台発祥の炉端焼きと、もともと東北で食べられていたジビエ料理を、東北・仙台の地で挑戦してみたいと考えた」と話す。
(学食でシカ肉メニュー:徳島)
農作物を食い荒らし、捕獲されるシカの肉を有効活用しようと、徳島文理大学の学生が新メニューを考えた。徳島市山城町のキャンパスにある学生食堂が2日、1日限定で販売。用意した100食が正午前に完売する好評ぶりだった。メニューは「シカカツ卵とじ丼」と、シカ肉入り「チヂミ」のセットで、1食440円。学生だけでなく、一般客も学食を訪れ、味わった。シカ肉に初挑戦した3年の竹内友香さん(21)は「くさみもなく、思ったよりも軟らかい」と満足そうだった。きっかけは、県内で捕獲されるシカの大半が利用されない現状を、学生たちが知ったことだ。県生活安全課によると、2014年度には約1万匹が捕獲されたが、販路が少ないうえに山が急峻で運び出せないといった理由から、県内5施設で食肉用に処理されたのは約200匹だったという。人間生活学部食物栄養学科で食品加工を学ぶ3、4年生10人が、昨年10月からレシピを考え、試作を重ねた。12月には大学の教職員を招いた試食会を開催。ハンバーグや春巻きなど6品のうち、評価が高かったカツ丼とチヂミのメニュー化を決めた。丼を考案した4年の楠瀬千晶さん(22)は、「誰もが食べたことのあるカツ丼にすることで、なじみのない肉に親しんでもらいたかった」。シカは高タンパクで低脂質のため、揚げて脂質を増やすなど、栄養バランスも考えた。チヂミを思いついた4年の坂本葵さん(22)によると、今回のメニューは肉を一晩、塩糀(こうじ)につけ込む工夫で、特有のクセや硬さを和らげた。「低カロリーで鉄分を多く含む食材。下処理さえうまくできればもっと活用できる」。チヂミにはニラを使ったが、様々な野菜と組み合わせてアレンジできるのも特長という。肉を納入した木沢シカ肉加工施設(那賀町)の平井滋施設長(66)も、学食を訪れた。シカはくさみや硬さがネックになり、消費が広がらないといい「身近に感じてもらういい機会になった」と喜んだ。大学の広報担当者はメニューの予想以上の人気に驚いた。「売り切れで食べられなかった人もいるので、次回の販売も検討したい」という。
(中丹ジビエフェア始まる:京都)
福知山市など中丹3市の飲食店31店が参加する「京都中丹ジビエフェア2016」が、1日から始まった。28日までで、店ごとに特色のあるジビエ料理を提供する。京都府中丹広域振興局主催、各市、両丹日日新聞社など後援。増えすぎて農林産物に大きな被害をもたらしているシカ、イノシシなどを適正数に減らすためにも、シカ肉などを新たな食材、観光資源として活用しようと、府が普及に力を入れている。しかし定番メニューとして一年中ジビエを提供している店は、まだ少ないことから、多くの店で同時に提供する期間を設け、地元の人たちに魅力を知ってもらおうと、昨シーズンからフェアを開くようになった。福知山市からは今季12店が参加。和風洋風様々に工夫を凝らしたメニューを用意した。期間中はスタンプラリーをしていて、フェア参加店でジビエ料理を注文すると、応募台紙にスタンプ1個を押せる。スタンプ1個から、2千円相当のシカ肉ソーセージが抽選で20人に当たるAコースに応募でき、スタンプ2個だと、鹿革を使った4千円相当の手縫いのコインケース、キーケースが抽選で各3人に当たるBコースに応募できる。Bコースに外れた人は、Aコースでの再抽選のチャンスがある。参加店リストのリーフレットは、道の駅ほか各公共施設に置いてある。また今季は、「中丹のジビエ」を全国にアピールするため、東京都内でもフェアを開催している。期間は14日までで、フランス、イタリア、中華、和食の計10店舗が中丹地方のシカ肉を使ったメニューを提供する。沖縄サミットでイタリア首相の専属料理人を務めた山田宏巳さんのリストランテヒロ、福知山市出身の杉本敬三さんのラ・フィネスなど、「予約の取れない人気店」がそろっている。
(ぎふジビエ、解体7施設と飲食32店登録:岐阜)
県は、昨年11月に創設した「ぎふジビエ登録制度」に基づき、解体処理7施設と飲食32店を第1期登録した。今月は登録店舗と連携し「ぎふジビエフェア」を開催している。制度は、県の衛生ガイドラインに沿って解体処理されたシカやイノシシの野生獣肉「ぎふジビエ」の消費拡大を目指して創設。野生鳥獣の農作物被害を減らし、ジビエの需要環境を整える狙いもある。登録期間は3年間(更新可)で、毎年4月末に県への実績報告が必要となっている。ぎふジビエの解体処理を手掛ける「所産業」(揖斐川町)の所竜也代表取締役ら関係者11人がこのほど、県庁を訪問。登録証と登録店表示板を受け取った。古田肇知事は「ぎふジビエのブランド化をさらに進めたい。第1期生として引っ張ってほしい」と激励。高山市本町の飲食店「キッチン飛騨」の河本敏久オーナーシェフは取材に「地元ジビエのおいしさを多くの人に知ってほしい。ブランド化推進に少しでも役立ちたい」と話していた。フェアは29日まで、制度登録された県内をはじめ名古屋市や東京・大崎町の飲食32店で開催している。各店舗が、ぎふジビエを使って開発した料理を提供する。
(イノシシ、薫製いける:石川)
イノシシの獣害に悩む中能登町で、同町春木の農家レストラン「まる」がイノシシ肉を食材とした薫製などのジビエ料理の提供を始めた。肉の活用法はぼたん鍋が一般的だが、鍋以外の活用法を目指す有効利用の取り組みとしては町内初という。店長の織田一志さん(52)は「特産化も考え、町を盛り上げるきっかけにしたい」と意欲を見せている。町によると、二〇一三年度のイノシシによる農作物被害は九十一万円だったが、一五年度は二月二日時点で百六十三万円に上り、増加傾向にある。捕獲頭数も年々増えている。担当者は「被害に苦しむ農家の声はよく聞く」と話す。織田さんの店の周囲にある田畑にも昨年末からイノシシの被害が確認され、悩みの種になった。店で、多国籍料理を提供している経験から、イノシシ肉を有効利用しようと決心。ジビエ料理の提供を思い立った。町では一四年六月に、町関係者が集まってぼたん鍋の試食会を開いたが、それ以降、特段の勉強会の開催などはなく、独自の取り組みが求められた。鍋以外に、薫製に取り組もうと、インターネットで調理方法を調べ、一月末には岐阜県高山市にあるイノシシ肉の提供店に足を運んだ。薫製に使うチップの種類や温度、時間などを学んだ。肉は、羽咋市飯山町にある獣肉処理施設で購入。チップは店の裏に所有している山に生えるナラと桜を使うことにした。香りがよく、軟らかくて臭みのない仕上がりになり、織田さんは「『イノシシ肉は臭い』というイメージを払拭(ふっしょく)したかったので、予想以上にいい出来となった」と自賛する。店では、薫製を薄く切ったスライスやペペロンチーノに混ぜて提供しており、今後は煮込みやしゃぶしゃぶも加えたいという。織田さんは「イノシシ肉のおいしさを多くの人に知ってほしい」と、今後のメニューの考案にも意気込んでいる。 
(「八女ジビエウィーク2016」:福岡)
八女商工会議所(福岡県)は5~14日の10日間、「八女ジビエウィーク2016」を開催する。同イベントは、野生鳥獣の利活用を促進し、ジビエをもっと身近に美味しく味わってもらいたいとの思いから、八女産のイノシシ肉を八女市と福岡市の飲食店で、オリジナルメニューが味わえるもの。今回で4回目の実施となり、参加店が腕によりをかけたジビエ料理が提供される。

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(ライフル銃の実弾とみられるものなど見つかる:東京)
東京・昭島市で、ライフル銃の実弾とみられるものなどが見つかった。29日午後、昭島市東町の路上で、清掃業者が、実弾のようなものが入ったポリ袋を見つけた。警視庁が調べたところ、ライフル銃に使用される実弾とみられるもの2発と、空の薬きょうのようなものが多数あり、警視庁は鑑定を行うとともに、捨てた人物についても調べている。
(山中にシカ死骸放置、猟友会員を起訴猶予:岐阜)
岐阜県養老郡養老町の山中にシカの死骸や骨が大量に放置されていた事件で、岐阜地検大垣支部は28日までに、廃棄物処理法違反(不法投棄)の疑いで、書類送検された同町の60代の男性猟友会員を起訴猶予とした。処分は27日付。地検は「本人が反省し、動機や経緯に酌むべき事情が認められた」と説明している。男性は昨年7月2日、同町柏尾の柏尾谷に一般廃棄物に当たるシカ1頭の死骸約40キロを不法投棄したとして、同年10月に書類送検された。シカの死骸は、鳥獣保護法に基づき土に埋めるか、焼却施設に持ち込むことになっている。男性は、県警に「手間がかかるので人目につかない谷に捨てた」と容疑を認め、岐阜新聞の取材にも「埋設するのに労力がかかる」と語っていた。県内は近年、シカが急増し、2014年の捕獲数は10年前の10倍以上となる1万7千頭を超えた。養老町の14年の捕獲数も前年比30%増の555頭と増えている。
(体長1メートルのサル目撃される:熊本)
熊本県警荒尾署によると、29日午前10時30分ごろ、熊本県荒尾市日の出町の住宅街でサルの目撃情報があった。それによると、サルの体長は1メートルぐらいあり、現在も捕獲できていない。同署は、近づいたり、大声を出したりしないよう、呼びかけている。
(シカと接触、列車遅れ:兵庫)
JR西日本によると、29日午前5時50分ごろ、赤穂線の備前福河駅(兵庫県赤穂市)―寒河駅(備前市日生町)間で列車がシカと接触し、車両と線路を確認した。このため、同線の一部列車に約10分の遅れや一部区間で運転取りやめが出ている。岡山駅(岡山市)での乗り換え待ちに伴い、伯備線の一部列車(特急やくもを含む)にも50~15分の遅れが出ている。
(お騒がせサル、都会安住?:兵庫)
神戸・三宮の繁華街や西宮市の住宅街などで昨年12月以降、群れから離れたとみられるニホンザルの目撃が相次いでいる。人や民家への直接的な被害は確認されていないが、各市の担当者は「ここまで人里に下りてくるのは異例」と申(さる)年の珍事に首をひねる。一体何があったのか。「ミカンを食べている」「マンションの塀で休んでいる」。神戸新聞社のまとめでは、昨年12月5日に神戸市長田区で1匹が目撃されたのを皮切りに、同23日までに兵庫、中央、垂水区で目撃情報が続いた。その後、24~27日には明石市、28日には加古川市で出没。3市計約45件の情報から、同一個体の雄とみられる。西宮市でも今月4日以降、雄1匹が連日のように目撃され、市役所の電話は鳴りっぱなしだったという。神戸-加古川のサルとは別の個体とみられ、市立中央体育館(同市河原町)では屋根の上に居座り、警察や猟友会が捕獲作戦に乗り出したが失敗。サルが足を負傷したことから「かわいそう」といった声も相次いだ。18日以降、市北部の山へ入ったとみられている。一連の出没騒動は何を意味するのか。兵庫県森林動物研究センター(丹波市)の森林動物専門員安井淳雅(じゅんが)さんは「2匹だけでは判断材料に乏しい」と前置きした上で「餌を求めてではなく、偶発的に迷い込んだ」とみる。県内の群れは篠山市や香美町小代区など6カ所。大阪府箕面市にも群れがあり、騒動となった2匹の本拠地について、安井さんは「地理的に近い箕面が有力」と推定する。移動距離が長いと人目につきやすくなるからだ。ただ、いずれのケースも市街地へ入る前の姿が確認されておらず、真相は謎のままだ。大阪・心斎橋で昨年12月上旬にあった大捕物でも“箕面説”が持ち上がった。昨年は京都府伊根町から朝来市まで約70キロ移動した個体も報告されている。車や人間の密集する都心部はサルにとって危険が多い。だが、その環境で一定期間生活するなど、適応力の高さがうかがえる。安井さんは「サルは学習する。十分な餌があり、安全な環境だと知ると長期間うろつくかもしれない」と今後の動向を注視している。県内では昨夏、猪名川町南部のニュータウンでサルの目撃情報が38件あり、集団登校中の児童がひっかかれて軽傷。爆竹で威嚇しても去らないなど、これまで山地で見られた警戒心の強い個体とは性質が異なったという。
(ニホンジカ捕獲に6800万円:長野)
県は29日、2016年度当初予算案で28日までの知事査定で固まった総務、環境、農政、林務各部と教育委員会の一部事業を公表した。ニホンジカの捕獲事業に6800万円を盛り、効率的な捕獲を進めるための生息調査に新たに取り組む。県はニホンジカについて、2016〜20年度の第4期の第2種特定鳥獣管理計画で、前期計画は3万5千頭(初年度は2万5千頭)とした年間捕獲目標を4万頭に引き上げる方針を示している。ただ、県の指定管理鳥獣としての捕獲頭数は、国の補助率引き下げなどで要求段階の5千頭から1100頭に圧縮された。
(クレー射撃中山由起枝、ネイルで「リオ五輪モード」)
クレー射撃女子トラップのリオ五輪アジア予選(デリー)で金メダルを獲得した中山由起枝(36=日立建機)が30日、インドから成田空港に帰国した。昨年12月に3大会連続4度目の五輪出場権が内定しているため、今大会は本番でのメダル獲得に向けた腕試しの場だったが「幸先の良いスタートが切れました。シュートオフも2回あった中で、何とか手に入れた金メダル。本大会のファイナルに生き残る自信になりました」と手応えをつかんだ様子だった。10年広州アジア大会では同種目で日本人初の金メダルを獲得し、昨年8月のW杯でも優勝した実力者。「ネイルのテーマはブラジルのジャングルです。早くも気分はリオ五輪モードになっています」と笑顔を見せた。
(育成急務、増え続けるシカの食害:青森)
岩手県奥州市の市街地から数キロ離れた山林を、オレンジ色のベストを着た集団が登っていく。「声出して、しっかり追い込めよお」。高台からベテランハンターの板屋成治さん(68)が無線機で呼び掛けると「ホー、ホーイ!」と威勢の良い声が返ってきた。昨年12月、大人数で山林に潜むニホンジカを仕留める地元猟友会の「巻狩り」。追い立て役の勢子と、銃を持って待つ役とに分かれた約40人のうち、大半は60歳以上の熟練者だ。免許を取って3年目の公務員、及川泰史さん(34)は「シカを待つ位置や安全な銃の撃ち方など、学ぶことは多い」と顔を紅潮させた。地方で深刻化する人口減少と高齢化。ハンターの世界はその縮図だ。1975年度の狩猟免許所持者は約52万人だったが、2013年度は18万人台に減り、30代以下の若手はわずか8%。「猟師」と呼べる専業は少なく、多くが兼業だという。ハンターの減少とは対照的に、シカの頭数と被害は急増している。「手がつけられん。防護ネットにも構わず入ってくる」。岩手県境に近い三戸町のリンゴ農家、工藤宏靖さん(62)が真新しいかみ跡の残る苗木を恨めしそうに示した。20ヘクタールの農地では、2年間で約70本がシカに食われた。農林水産省の調査では、イノシシやサルを含む野生鳥獣による農作物被害額は全国で約200億円(13年度)。うち4割近くがニホンジカだ。環境省の推計では、89年に30万頭前後(北海道を除く)だった生息数は、12年に250万頭前後(同)まで増加。過疎化が進み、人の手が入らない山林や耕作放棄地が増えたことも背景という。昭和初期に絶滅したとされる青森県でも目撃例が増え、15年度は既に90頭以上を数える。岩手以南で増えたシカが生息地を求めて北上、定着しつつある。環境省はシカの捕獲を強化し、23年度には個体数半減を目指すとしている。ただ、担い手のハンターになるには狩猟免許が必要で、猟銃を持つには定期的に開かれる講習を受けねばならず、銃や弾薬、保管庫をそろえるのに数十万円かかるなどハードルは高い。対策に取り組む自治体は、狩猟に関心を持ってもらい、若い世代を呼び込もうと模索している。青森県は昨年12月、狩猟体験ツアーを初めて開催。大学生を含む男女約60人が、猟だけでなく銃砲店の見学や現役猟師との座談会に参加した。ハンターがキジを仕留め、解体するのを参加者たちは食い入るように見つめた。十和田市の大学生、石橋珠生さん(22)は「野生動物と向き合う一つの方法。できれば狩猟免許を取ってみたい」と興奮気味に語った。「シカの頭数を管理する上でハンター確保は欠かせない。シカが増えてしまってからでは間に合わない」と県自然保護課。今後もさまざまな仕掛けでハンター人口の減少を食い止める考えだ。
(ライチョウ調査を検討:岐阜)
岐阜県は28日までに、長野県との県境にある御嶽山で2016年度、国の特別天然記念物ニホンライチョウの生息数調査を実施する方向で調整を始めた。実現すれば21年ぶりで14年9月の御嶽山の噴火による影響を調べるのが目的。調査費約376万円を16年度予算に要求している。県自然環境保全課によると、雄と雌のつがいが作る縄張りの数から生息数を推定する手法で、6~7月に入山規制のない場所を調査する計画。同課は「降灰で餌となる高山植物が打撃を受けた可能性があり、詳細な調査が必要だ」としている。ニホンライチョウは御嶽山のほか南北アルプスなどにも生息するが、キツネやカラスといった外敵の増加や気候変動による環境変化で減少し、絶滅危惧種に指定されている。国内での生息数は2千羽弱とみられる。御嶽山では、1984年、95年に調査が行われ、84年に84羽、95年に73.5羽と推定された。
(有害鳥獣対策協議会:沖縄)
石垣市有害鳥獣対策協議会が開かれ、有害鳥獣の駆除実績が報告された。この中でカモ類は駆除件数こそ少ないが、本年度の被害額は昨年12月末までに想定の1万6000円の4.7倍に当たる7万5300円。いざ駆除しようとしても、猟銃が届かない場所まで飛び去るなど、駆除が難しい状況。これから田植えシーズンを迎えるだけに、有効な対策が望まれている。
(わかやまジビエフェスタ:和歌山)
県産ジビエ(狩猟肉)を使った料理を県内の飲食店やホテルなどで提供する「わかやまジビエフェスタ」が2月1日から始まる。期間は29日まで。今回は飲食店・ホテルなど71店と精肉店9店が参加し、同事業が開始された平成23年度の2倍近くまで増加し、盛り上がりを見せている。県は、参加店を掲載した冊子を県庁や各振興局、JR和歌山駅や南海和歌山市駅などで配付し来店を呼び掛ける。県と㈱JTB西日本和歌山支店などによる「和歌山ジビエプロモーションチーム」の事業。毎年2月に「ジビエウィーク」として開き、今回からイベント名を刷新した。開催を前にした28日、和歌山市湊通丁北のホテルアバローム紀の国で、報道関係者対象の試食会を開催。7店が参加し、イノシシを使ったバジルライスやオムライス、煮込み料理などの他、イノシシとシカのソーセージなど各店が趣向を凝らした料理を紹介した。調理されたジビエ肉は、一般的に想像されがちな臭みはなく、肉の旨みを凝縮したような味わいが感じられる。参加店を代表してあいさつした同ホテルの秦祥茂洋食料理長は「ジビエ料理が身近になったのは、料理人としても喜び。各店の個性を楽しんでほしい」と呼び掛け、フェスタ成功に意欲を見せた。試食した県農林水産部の鎌塚拓夫部長は「ジビエの肉の味が生かされている料理ばかりで、堪能させてもらいました」と話していた。県が参加店で行ったアンケートによると、「ジビエ」という言葉を知っているかという質問に対し、知っていると答えた人は平成23年度は49%だったが、昨年度は77%まで上昇するなど、定着の流れにあるという。また、フェスタ期間中に各店でジビエ料理を食べてアンケートに答えると、抽選で100人に「シカとイノシシのわかやまジビエソーセージ」がプレゼントされる企画もある。
(「ぎふジビエ店」に7解体業者と32飲食店認定:岐阜)
県は二十八日、野生のシカやイノシシの肉(ジビエ)を県の基準に従って衛生的に処理する解体処理の七業者と、その肉を使う飲食店三十二店舗を「ぎふジビエ登録店」に認定した。登録された施設と店は、A4判サイズの木製表示板を掲示し、安全な肉を提供していることを客にアピールできる。県は、ジビエの消費量を増やし、シカやイノシシの捕獲増につなげ、農作物の獣害を減らそうと登録制度をつくった。県庁での登録証交付式には、五業者と五店舗の関係者が出席。古田肇知事は「県に来ていただく方に、ジビエ料理をおもてなしの財産としてアピールできれば」と述べた。高山市でステーキ店「キッチン飛騨」を営む河本敏久さん(56)は「山が多い岐阜では、ジビエが多くとれる。ぎふジビエが定着し、ブランドになるよう頑張りたい」と話した。
(革製品へ商品化、有害駆除したシカの皮:和歌山)
野生のシカが農作物を食い荒らす被害が和歌山県内各地で出ている中、大阪府寝屋川市で商品開発を手掛ける中井謙次朗さん(29)が日高川町などで有害駆除されたシカの皮を使用した商品化を進めている。販路を広げ、将来は田辺市龍神村や西牟婁郡など県南部で捕獲されたシカも扱い、地域に貢献したいという。
(イノシシ版コンビーフの登場:岡山)
イノシシ肉の特産品化を進める新見市で、コンビーフのイノシシ版「コン猪」が新発売された。地元猟師らの企画で、ワイルドさのなかにも上品さを追究した「ちょっとぜいたくな逸品」とPRしている。イノシシ猟で約40年の経験をもち、解体施設も所有する同市哲西町の長尾一三さん(72)が、岡山市北区の食肉加工業「トリオ倶楽部」との共同研究で完成させた。長尾さんの猟師グループは毎年100頭超のイノシシを仕留めている。コン猪は従来は使われていないが、「実は最もうまい」という骨周りや端切れを有効活用。ハーブや香辛料で塩漬けして火を通した。濃厚で弾力あるほぐし身で、えぐみなどの抵抗感もない。長尾さんは「地酒やワインとの相性も抜群。サラダやサンドイッチの具にもおいしいですよ」とアピールする。
(シカ肉を七輪で:東京)
渋谷カフェブームの火付け役「宇田川カフェ」をはじめ様々な飲食業態を展開するLD&Kは、全国24店舗目となるジビエ専門炭火焼肉店『焼山』を2月9日(火)中目黒にオープンする。ジビエとは、フランス語で「狩猟」によって捕獲されたシカやイノシシなどの野生鳥獣の食肉のこと。『焼山』では、我が国でも万葉の昔より続く伝統「狩猟」によって食材として捕獲された野生鳥獣の食肉の旨味を、存分に堪能できる最適な方法として七輪の炭火で焼いて食べることができる。ちなみに『焼山』は“山の幸”を焼いていただく店という意味でつけられたという。使用肉は、鹿(シカ)・猪(イノシシ)・兎(ウサギ)・馬(ウマ)・山鳩(ヤマバト)・鴨(カモ)・雉(キジ)・山鳥(ヤマドリ)・鴉(カラス)・鵯(ヒヨドリ)・鶉(ウズラ)・狸(タヌキ)・ハクビシン・アライグマ・駝鳥(ダチョウ)、他その時期特に美味しい食材を提供予定。
(シカ肉メニュー考案:徳島)
徳島文理大徳島キャンパス(徳島市山城町)の学生食堂「パウゼ」で2月2日午前10時半から、シカ肉を使ったカツ丼とチヂミが60食限定で提供される。シカ肉は低カロリーで栄養分が豊富だが、臭みや食感の硬さなどから普及が進んでいない。農作物に被害を与えるため駆除されるシカの肉を有効活用し、シカ肉の消費増加につなげようと学生たちが考えた。県生活安全課によると、県内には山間部を中心に、推計約2万500頭のシカが生息。ここ数年は年に1万頭近くが捕獲されているが、大半が処分されている。一方、シカ肉には鉄分やマグネシウムが豊富に含まれるため貧血予防になる他、脂質が少なくヘルシーといった特徴があるという。同大学の人間生活学部食物栄養学科のゼミで学ぶ3、4年生計10人が現状を知り、昨年10月頃から処分されるシカの肉を活用してジビエ料理を作れないか検討。スジを抜き取ったり、つけだれに特産品のスダチを入れてさっぱり仕上げたりするなど、食べやすい調理方法を考えてきた。同12月には、大学の職員らを招いた試食会を開催。考案したハンバーグや春巻きなどを含む6品から、「軟らかい」「独特の臭みがなく、食べやすい」といった高評価を得たカツ丼とチヂミのメニュー化が決まった。カツ丼を考案したのは4年の楠瀬千晶さん(22)で、チヂミは4年の坂本葵さん(22)。楠瀬さんは「あまり知られていないシカ肉をこの機会に多くの人に味わってほしい」、坂本さんは「下処理をすれば、食べやすく簡単に調理できることをPRしたい」と話す。
(渋谷に「ジビエ焼肉店」が登場:東京)
渋谷にジビエと焼肉の店「渋谷百軒店ノ小屋(シブヤヒャッケンダナノコヤ)」が1月7日に開店。日本各地から仕入れたエゾシカ、イノシシ、真鴨、クマなどの新鮮なジビエを炭火焼で提供する。「渋谷百軒店ノ小屋」が位置する渋谷の百軒店商店街は、1923年の関東大震災直後に復興に伴う開発計画で生まれた商店街。その一角で、「肉の百貨店」を出現させるというコンセプトのもと、ジビエからホルモンまで多種多様な新鮮肉のメニューを取りそろえる。ジビエとは、狩猟によって食材として捕獲された野生の鳥獣のことで、「渋谷百軒店ノ小屋」では、それらの肉を七輪と炭で焼いて味わう。
(給食にイノシシ肉のボタン汁:奈良)
五條市が昨秋稼働させたイノシシ、鹿肉の処理加工施設「ジビエール五條」で生産されたイノシシ肉がこのほど、ボタン汁で学校給食に提供され、市内の小中学生と幼稚園児が味わった。ジビエ(野生鳥獣の肉)はフランス料理などの高級食材。処理施設は農作物を荒らすイノシシ、鹿の対策も兼ねて建設されたが、処理が間に合わないほどの人気という。給食での提供は、地元食材に子供を親しませようと市教委が企画した。市立五條小(芝田瑞也校長)では太田好紀市長、市議らも試食。学校給食センターの殿村奈保美栄養士が「なじみやすいよう豚汁の代わりにボタン汁にした」と説明。教室で担任が「感謝していただきましょう」と呼び掛け、児童は「豚より歯ごたえがある。おいしい」と喜んでいた。
(遠隔から雪を溶かし、鹿を捕らえる装置:北海道)
大陸からの湿った季節風が、日本列島の山脈に当たって雪を降らす。日本は雪害との戦いを宿命づけられた国であり、除雪を怠れば経済活動がストップし、生命をも脅かすリスクを抱える。最近では道路や駐車場に積もった雪を溶かす「ロードヒーティング」を導入する事業者も増えている。ただ、普及するにはコストの問題がある。例えば札幌市内で300坪ほどの敷地にロードヒーティングを設置した場合。灯油の使用量は年間3万リットルを超えることがあり、燃料費は年間数百万円になる。費用の負担が大きく、導入できない施設も多い。この問題に着目し、新たなビジネスチャンスにしようとしているのが、北海道札幌市のエコモットだ。同社の入澤拓也社長は札幌市の出身で、米国留学を経て道内のIT(情報技術)企業に就職。携帯電話向け着信音「ポケット効果音」などのヒット商品を手掛け、エコモットを設立した。エコモットは自社の持つ遠隔監視のノウハウを違う分野にも活用し、事業の多角化を進めている。土木工事現場の監視・管理などが事業の柱に成長し、続々と派生商品が生まれている。中でもユニークなのが、害獣対策システムだ。エコモットは技術を提供し、販売は別会社が手掛けている。ゆりもっと同様、このシステムは、エゾシカやイノシシ、サルなど、農産物などに被害を与える害獣の捕獲を、遠隔制御技術を応用することで可能にしている。害獣が出現しそうな場所に囲い込み型のワナを設け、エサで動物をおびき寄せる。檻の中に動物が入るとセンサーが働き、通信回線を通じてその映像がスマートフォンなどに転送される。設置主はスマホを見ながら、ワナの開閉ゲートを遠隔で操作する。これまでは害獣の捕獲はハンターによる駆除か、ワナを山間部に設置して、後日、わざわざ確認に行く必要があった。仮に捕獲できたとしても、体重200kg以上のシカを山から運び出すのは重労働で、ケガなどの危険も付きまとう。害獣対策としては、電流を流した電線を張り巡らし、害獣を寄せ付けない「電気柵」が普及している。だが今年夏、静岡県西伊豆町で家族連れらが感電死するという悲劇が起き、その危険性が問題視されている。同社の遠隔操作システムならば、こうしたリスクを軽減でき、確実に害獣を捕獲できる。農村地域の過疎化と耕作放棄地の拡大により、鳥獣の生息域拡大が進んでいる。その上、ハンターの高齢化によって狩猟人口の減少が続いており、対策が難しくなっている。遠隔融雪システムと同様に、害獣捕獲システムが生まれた背景には、高齢化、人手不足など日本の社会構造上の問題が横たわる。エコモットは未来の日本の姿を見据え、その問題を解決しようとしている。

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