<射撃ニュース8月>

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(クマ襲撃、男性けが:山梨)
12日午後3時45分ごろ、山梨県北杜市白州町横手で「クマに襲われてけがをした」と静岡県伊東市の公務員、佐々木浩さん(53)から119番があった。地元消防によると頭部や顔面をひっかかれ重傷という。北杜署によると、佐々木さんは甲斐駒ケ岳に登り、麓の駐車場まで戻る途中だった。クマは体長約1.5メートル。現場は住宅が点在する地域で、近くにはキャンプ場などの施設がある。
(新聞配達中、女性がクマに襲われケガ:秋田)
秋田県鹿角市で新聞配達をしていた53歳の女性がクマに襲われ、背中にケガをした。クマに襲われたのは新聞配達員の女性で、14日午前4時頃、女性が鹿角市十和田岡田の住宅地で民家に新聞を配達し後ろを振り返ったところ、体長約1メートルのクマ1頭が立っていて抱きつかれるように襲われた。女性はその場に倒れ込み、クマは山の方向へ走り去った。女性は背中をひっかかれてケガをしたが、命に別条はないという。
(住宅にクマ侵入、住人に気付き逃げる:岩手)
13日夜遅く、岩手県北上市の住宅にクマが入り込み、台所を荒らしているのが見つかりました。クマは家の人に気付いて逃げたということで、警察が注意を呼びかけています。13日午後11時ごろ、岩手県北上市和賀町の渡邊正昇さん(77)の住宅の台所にクマが入り込んでいるのを孫が見つけ、警察に通報しました。警察によりますと、住宅に入っていたのは子グマとみられ、台所を荒らしていましたが、孫に気付くと、窓から外に逃げていったということです。当時、住宅には渡邊さんの妻と息子、それに孫の3人が寝ていましたが、けがはありませんでした。警察によりますと、台所の外には地面から80センチほどのところにおよそ1メートル50センチ四方の窓があり、網戸が破られていたことから、警察は、クマが網戸を破って入り込んだとみて調べています。現場は北上市の中心部から西におよそ18キロ離れた山あいの集落で、警察は付近をパトロールして注意を呼びかけています。岩手県内では、ことし4月からの3か月間で、クマの目撃情報が1300件以上に上っていて、この5年間で最も多くなっています。岩手県はクマが食べ物を求めて、さらに人里に下りてくるおそれがあるとして、注意を呼びかけています。
(クマが開閉レバー操作か、飼料タンク食い荒らす:秋田)
比内地鶏で知られる秋田県大館市比内町地区で12日から13日にかけて、相次いで飼料が食べられる被害があった。いずれもクマによるものとみられ、秋田県警大館署で注意を呼びかけている。12日午後5時30分頃、同市比内町八木橋の養鶏場で、ビニールハウスの前にいた体長約1~1・3メートルのクマ3頭が飼料を食べているのを経営者の40歳代男性が見つけ、大館署に通報した。3頭は飼料約500キロを食い荒らし、敷地外に逃げていった。男性にけがはなかった。発表によると、ビニールハウス脇には、容量1500キロの飼料タンクが設置されていた。クマは高さ1・5メートルのタンク内にある飼料を食べるため、飼料を地面に排出する棒状の開閉レバーを自ら操作した可能性があるという。レバーにはクマがつけたとみられる傷痕が残っていた。13日午前5時頃には、同市比内町味噌内の養鶏場で、養鶏小屋内の容量約30キロの飼料容器2個が壊され、中の飼料が食べられているのを、小屋を訪れた所有者の70歳代男性が発見した。発表によると、小屋の外に設置した金属ネットに直径約60センチの穴が開けられていたことから、大館署はクマによる被害とみている。小屋の中にいた約1000羽の比内地鶏に被害はなかった。
(クマの食害相次ぐ:青森)
13日、クマの食害が相次いで見つかった。青森市野沢の畑ではトウモロコシ50本が食い荒らされていた。この畑では2日前にも40本が被害を受けている。むつ市田名部の畑でも100本が食い荒らされ、クマの足跡が残っていた。警察が注意を呼びかけている。
(クマが小屋の保管米を食い散らかす:岩手)
11日午後6時55分ごろ、紫波町片寄の農業、熊谷重孝さん(62)から「クマが自宅の作業小屋にいる」と紫波署に通報があった。駆けつけた同署員や町職員らが小屋内を確認したところ、クマはいなかったが、保管されていた米袋(30キロ)が食い散らかされていた。
(石原は予選敗退、射撃女子クレー・スキート)
リオデジャネイロ五輪の射撃女子クレー・スキート予選で、石原奈央子(古峯神社)は62点の18位に終わり、上位6人による準決勝へ進めなかった。
(射撃女子クレー・スキート、石原は予選敗退)
射撃女子クレー・スキートで、女子初の五輪代表として12日夜(日本時間)からの予選に出場した石原奈央子(41)は、モスクワ五輪代表だった父、敬士さん(73)の下、技術を磨いてきた。「緊張して集中力に欠けてしまった」。予選18位で敗退となったが、日本のボイコットで五輪出場を果たせなかった父の夢も背負って挑んだ大舞台の経験を糧に、4年後を見据えた。クレー射撃は、散弾銃でクレーと呼ばれる素焼きの皿を撃つ競技。「スキート」は左右からクレーが放たれる。この日は風に悩まされ、第1ラウンドで25発中7発をミスする展開。62点の18位に終わり、上位6人による準決勝へ進めなかった。石原は「もうちょっとできるかと思ったが…」と悔しさをにじませた。石原の実家は約1300年の歴史を持つ鹿沼市の古峯神社。宮司の敬士さんは1968年のメキシコ五輪で代表に選ばれながら競技団体の不祥事で出場できず、80年のモスクワ五輪も“幻の代表”に終わった。自宅近くの射撃場に父や射撃仲間が集うのが、石原の幼いころからの日常風景だった。本格的に競技を始めたのは大学卒業後、英国留学を経てから。平成19年に出た初の公式戦は最下位という苦いデビューとなったが、権禰宜(ごんねぎ)として神社の事務などを担当する傍ら、父のアドバイスを受けて射撃の経験を積んできた。敬士さんが何度も言ってきたのは「真剣に撃つこと」。そして、「外れるかもしれない、と不安に感じたら、一度、間をとって射台に入り直しなさい」。今も周囲から「お父さんはこんなじゃなかった」と父を引き合いにだされることもあるが、石原は「数年前からは、七光りも私の持つ実力のうちと考えるようになった」と話す。今年2月、インドで開かれた大会でリオへの切符をつかんだ。すぐに電話で報告すると、父も「良かったね」と喜んでくれた。「奈央子には、メダルを取ってクレー射撃を広める役目をしてもらいたい」と現地入りした敬士さん。初めて娘の公式戦を見守り、「うまくいかず残念。反省するところはたくさんあった」と冷静に分析した。「東京五輪も目指したい」と話していた石原は、「私の技術不足」と一言。一方、「スーパーヒーローみたいな人と一緒に撃てるのが夢みたいだった」とも話し、人生初の舞台をかみしめた。
(玄関前にクマ:北海道)
14日午前8時20分ごろ、新得町上佐幌西1線の民家玄関前に体長約1メートルのクマ1頭がいるのを、外出しようとした住人の女性(84)が目撃し、新得署に通報した。クマはすぐに逃げ去ったという。同署によると、上佐幌地区では今月2日にも目撃情報があり、署員が付近の農場を回って注意を呼び掛けている。
(熊の出没情報:宮城)
13日午前8時頃、登米市迫町新田字十五丸地内で熊の足跡が確認されました。屋外では音の出るものを身に着けるなどの対策を行い、十分に注意してください。
(列車がクマと衝突:秋田)
11日午前6時5分ごろ、秋田県大館市長走のJR奥羽線白沢-陣場間で、大館発弘前行き下り普通列車(2両編成)がクマと衝突し、停車した。乗客と乗員にけがはなく、列車は約20分後に運転を再開した。
(移動式解体処理車が稼働へ:東京)
シカ、イノシシなどの捕獲現場の近くまで移動し、内蔵摘出、剥皮から枝肉にするまでの一次処理を車内で迅速に行うことができる移動式解体処理車のお披露目会が8月8日に東京都内で行われた。主催のNPO法人日本ジビエ振興協議会の藤木徳彦理事長は「70kgもあるシカを山の下に降ろすのは重労働。移動式解体処理車は衛生的に処理することができる。ジビエを食肉として食べる文化として定着するよう、これからも活動していきたい」などと話した。来賓として自民党のジビエ議連会長の石破茂前地方創生担当相が出席した。石破氏は「捕獲されたシカ、イノシシの8割は埋められている。山が荒れたから獣害が増えたのだが自然の恵みに感謝していくことも大事。おいしい肉にするには捕獲から2時間が勝負とも言われているが移動車が近くに行く」と期待を寄せた。この移動式解体処理車は同振興協議会と長野トヨタ自動車(株)の共同開発。捕獲した動物の屋外洗体エリアから室内解体エリアへ移動して解体する。徹底した衛生管理を実現するため屋外洗体エリアと解体室は閉鎖する構造。また、解体室と枝肉の冷蔵室の間には前室があり、手を使わず自動ドアで開閉できる。山中に入って作業することから汚水はすべて持ち帰る仕様とした。山間部などのジビエの利活用の向上、夏場の捕獲個体の利活用、捕獲個体の鮮度保持、一次処理施設の代替などのメリットがある。1台1700万円。 同協議会の藤木理事長は「長野に転居して鳥獣害を目の当たりにした。収穫直前に全部被害に遭う農家の気持ちは切実。増えすぎたものを利活用できないかと活動を始めた。今後は牛肉や豚肉などと同じようにスーパー店頭に並ぶようになれば」と話す。お披露目会にはJA全中の大西茂志常務とJA全農の小原良教常務も来賓として出席した。JAグループも鳥獣害対策は大きな課題としており、JAビル4階の「農業・農村ギャラリー ミノーレ」で10月にジビエの活用などの情報発信をしている。今後も鳥獣害とその対策の重要性を発信していくという。
(民間企業が発見したシカ保護の決め手)
主に北海道を中心に生息している猛禽類が、列車に衝突して重傷を負ったり死亡したりする事故が相次いでいます。なぜ空を滑空する猛禽類が地上を走る列車に近づくのか、また機敏な鳥が列車に衝突するのが不思議でしたが先日みたTV番組でその答えが見つかりました。猛禽類たちは列車事故にあって線路近くで死亡した哺乳類、主に鹿を食べるために線路に近づき採食に夢中になっている間に近づいてきた列車にきがつかず衝突してしまうという理由を聞いて納得できました。そう考えるとこんどはなぜシカは列車に衝突してしまうのか理由がとても気になります。確かにシカと列車の衝突事故は年間5000件以上起きているといわれ、この数字は(人間の)交通事故の年間の死亡者数を上回っています。列車とシカの衝突事故は、近隣住民の精神的負担になり頻発する地域では社会問題化していました。もちろん鉄道会社にとっても、列車遅延、部品損傷、屍骸処理など経済的な損失が大きいものであったため、線路沿いに高い防護柵をはったり、シカが嫌うライオンの糞尿を薄めた水を線路付近に撒いたりするなどの防止策を打ってきましたがいずれも決め手にはなっておらず事故件数は減ることはありませんでした。それはなぜシカが線路に近づこうとするのかという根本的な理由がわかっていなかったためです。最近になって、日鉄住金建材という民間企業の研究によって、決め手になるかもしれない解決策が開発されました。その会社は列車の運転手の目撃情報を多く集めたり、監視カメラを設置して映像を収集したりするなどの研究をつづけ、シカはどうやら線路を舐めるために線路に近づいてきていることがわかってきました。列車と車輪の摩擦で発生した細かい鉄粉を舐めていたのです。シカ肉は別名もみじと呼ばれるくらい同じ偶蹄目のウシにくらべも赤みが強い肉ですが、それは極めて鉄分含有率が高いためです。シカは鉄分を大量に必要としており、線路を舐めるのはその鉄分不足を補うためなのではないかと考えられています。この知見をもとに、塩に鉄粉を主体としたブロック状の固形の誘鹿材が開発されました。(製品名「ユクル」)この誘鹿材を適切に使うことでシカの線路への接近を減らすことができます。岐阜県である地点で行った実証実験では線路への侵入件数を171件から4件に、衝突事故を3件から0件に減らすことが出来ました。全国に普及することで、シカと列車の衝突事故を大幅に減らすことが期待できます。またそれは前述の猛禽類の事故防止にも繋がるでしょう。民間企業の地道な研究によって、専門家でも気が付かなかった知見を導き、自然保護に大きく貢献する技術や製品が開発されたことは素晴らしいと思います。

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(クマに襲われけが:秋田)
12日朝早く能代市二ツ井町で、自宅の畑で農作業をしていた女性がクマに襲われケガをしました。命に別条はないということです。クマに襲われけがをしたのは能代市二ツ井町荷上場の80歳の女性です。能代警察署の調べによりますと12日午前4時半ごろ自宅敷地内の畑で農作業をしていたことろクマに襲われました。女性は顔にけがをして病院で手当てを受けていますが命に別条はないということです。現場は県道西目屋二ツ井線に面していて、警察が住民に警戒を呼び掛けています。今年、県内では5月と6月に鹿角市十和田大湯で、クマに襲われて4人が死亡しています。また県警察本部によりますと、けがをした人が11日までに8人いて、目撃件数はすでに691件に上っています。目撃件数は過去10年の年間件数と比べても、すでに最も多くなっています。農作物が食べられる被害も各地で相次いでいて、畑での作業時などは特に注意が必要です。
(またクマ、83歳襲われ重傷:秋田)
10日午前6時10分頃、秋田県仙北市西木町桧木内の畑で、近くの無職門脇政太郎さん(83)がクマに襲われ、右目付近の骨を折るなどの重傷を負い、秋田市内の病院に搬送された。命に別条はないという。秋田県警仙北署の発表によると、門脇さんは自宅から約700メートル離れた自分の畑で1人でキュウリを採っていたところ、目の前に親子のクマ2頭が現れた。危険を感じ、南側の自宅方向に逃げたが、どちらかのクマに追いつかれて、つめで顔や左脇腹をひっかかれた。その後、門脇さんは約400メートル離れた直近の民家に助けを求めた。親子クマの体長はいずれも不明で、クマが逃げた方向もわからないという。現場は山林に囲まれている。近所の男性(87)は「とても恐ろしいことが起きた。今後は山に近づかないようにしたい」と話している。この日はクマが再び現場に現れる可能性があるとして、地元猟友会長の小林誠さん(68)ら4人が猟銃を持ってパトロールした。小林さんは「入山してクマに遭わないようにするには声や音を出すことが必要」と注意を呼び掛けている。県内では9日にも、鹿角市の2か所で男女がそれぞれクマに襲われ、けがをした。
(クマに襲われ2人けが:秋田)
9日午前4時50分ごろ、秋田県鹿角市八幡平の畑で、所有者の男性(77)がクマに背中などを引っかかれ、軽傷を負った。約10分後には、約250メートル東の畑でも女性(75)がクマに襲われ、右太ももを引っかかれた。いずれも命に別条はない。鹿角署は、襲ったのは同じクマの可能性もあるとみて警戒を呼び掛けている。同署などによると、男性は畑でジャガイモを収穫中、背後からクマに襲われ、頭や背中を引っかかれた。大声を出すと、クマは国道341号を横断し、東の上沢田集落の方へと逃げた。畑では1週間ほど前からクマによるものとみられる食害が相次ぎ、トウモロコシ計約10本が食い荒らされたという。
(五輪戦士に「福島米」、ライフル射撃協会が食事で活躍後押し)
日本ライフル射撃協会は五輪開催中のリオデジャネイロに福島県産のコメを運び入れ、慣れ親しんだ食事を全6選手が期間中取れるようにして最高の体調で競技に打ち込めるよう努めている。選手が食べ比べて県産米を選んだ。調理師免許を持つ福島市の篠木和哉さん(25)が専属シェフとして帯同し、世界と戦う選手を後押ししている。過去の五輪で選手村の食事は世界的な西洋料理や地元国の名物などが出た。しかし、胃がもたれて競技に集中できない、パンでは力が出ないなど日本選手の悩みの一因になっていた。食事によるストレスがあると引き金を引く指先の動きに表れ、競技に影響するという。日本代表の溝部政司監督(65)は今回、五輪中の食事を重視し、コメや調味料を持参することにした。国内各地から取り寄せ、選手に食べさせたところ、塙町で作ったコメが一番おいしいとの声が上がり、30キロ近くをリオへ運び込んだ。調理するシェフには調理師の他、栄養士の資格も持つ篠木さんに白羽の矢が立った。飲食店勤務の経験を持つ母香さん(55)の助言を受けながら、リオのホテルの一室で調理に励む。食欲が湧き、栄養バランスの取れた献立を考える。コメ以外の食材は現地で調達し、肉は日本酒に浸してやわらかくするなどの工夫をしている。競技に臨む選手の昼食は、消化に良く、片手で食べられるおにぎりやおかずを作る。篠木さんは「選手に食事を作るのは初めて。緊張するがやりがいがある」と張り切る。9日の夕食は炊きたてのご飯と揚げたての肉でカツ丼を作った。男子ラピッドファイアピストルでメダルを狙う秋山輝吉選手(44)=宮城県警=は「ご飯が本当にうまい」と絶賛した。東日本大震災後は大会出場を辞退して行方不明者捜索に当たり、ロンドン五輪に出られなかっただけにこの五輪に懸けている。8日夜にオムライスを3皿たいらげた山下敏和選手(39)=自衛隊体育学校=は「力が出る」と男子ライフルで入賞を誓う。9日に女子25メートルピストルに出場した本籍いわき市の佐藤明子選手(32)=警視庁=も「おにぎり弁当を毎日食べたい」と支援に感謝した。溝部監督は「福島のコメは全て検査をし安全が保障されている。おいしい食事を取れば心身ともに健康になり、必ず結果に結び付く」と期待を寄せている。
(金メダル取ったのに国旗掲揚されず、クウェート射撃界の英雄)
中東クウェートの男子射撃選手が10日、リオデジャネイロ五輪の射撃競技で金メダルを獲得したのに、母国の国旗ではなく、「五輪旗」が掲揚される異例の一幕があった。母国は国際オリンピック委員会(IOC)から参加資格を剥奪され、個人資格で参加していたためで、表彰台の上では、喜びと悲しみを交錯させた複雑な表情を見せた。この選手はクウェート射撃界の英雄、フェハイド・ディハニ(49)。この日、射撃クレー・ダブルトラップでライバルのイタリア人選手をおさえ、悲願の金メダルを獲得した。ところが、表彰台に上がった際、ポールに掲揚されたのはクウェート旗ではなく五輪旗。流れたのは五輪賛歌で、会場を驚かせた。母国は昨年10月、クウェート・オリンピック委員会内のメンバー選挙に干渉をしたとして、IOCから国家としての参加資格を剥奪されていた。ただちに提訴したが、今月に入って訴えが退けられ、国家としての参加停止が正式に決まった。ディハニは授与された金メダルをかじり、喜びを見せながらも、複雑な表情を見せた。そして、握りこぶしで胸をたたくジェスチャーも見せた。「金メダルを取った。われわれ(クウェート人)はここにあり、ということを見せたかった」ディハニは2000年のシドニー五輪でクウェート初のメダルとなる銅を獲得。12年のロンドン五輪でも銅を獲得した。今回“3度目の正直”で念願の金メダルを獲得した。
(民家近くの畑にクマ出没:秋田)
10日午後3時5分ごろ、秋田県鹿角市花輪字中屋布の畑にクマ1頭がいるのを近くの住民が見つけ、市役所に連絡した。市農林課の職員が現場に駆け付けたところクマが畑に現れ、しばらく動き回った後に近くの林の中に走り去った。
(熊の目撃情報:宮城)
11日午前7時10分頃、東和町米川字道木地内で熊の目撃情報がありました。また10日午後3時15分頃、津山町横山峠頂上付近で熊の目撃情報がありました。屋外では音の出るものを身に着けるなどの対策を行い、十分に注意してください。
(ツキノワグマ個体数増、20年ぶり狩猟解禁へ:兵庫)
兵庫県が、ツキノワグマの狩猟を今冬に20年ぶりに解禁する方針を決めた。絶滅の危険性があるとして全面禁止してきたが、生息個体数が増え、集落への出没が目立つようになっための措置。11月15日から1カ月間、狩猟者一人1頭に制限して認める。9日に開いた有識者らによる県環境審議会鳥獣部会で、県の方針が認められた。ツキノワグマは生息個体数が減ったため、1992年度に県の要請を受け、県猟友会が狩猟を自粛。県内で100頭以下になったとして96年度には県が全面禁止した。2003年度には県版レッドデータブックで、絶滅の危険度が最も高いAランクに指定。集落に現れた場合は、爆音やスプレーなどで追い払ってきた。保護が奏功し、生息個体数は徐々に増加。県森林動物研究センター(丹波市)の調査では、05年以降、毎年平均約2割ずつ増えていると推定され、11年度にはレッドデータブックでBランクに下がった。15年には、推定生息数が約940頭に上った。県の第3期ツキノワグマ保護管理計画(12~16年度)では、800頭以上になれば狩猟禁止を解除することを盛り込んでいた。一方で、20年間、ツキノワグマの狩猟についてデータがなく、捕獲頭数の見込みが分からないことから、大量捕獲を防ぐため一人1頭の限定的な解禁とする方針。親子グマについては認めない。環境省によると、絶滅したとされる九州を含め、22都府県でツキノワグマの狩猟が禁止されている。県鳥獣対策課は「捕獲されすぎると、再び絶滅の危険性が高まる可能性もある。解禁後の実際の捕獲頭数を見て、来年度以降の方針に生かしたい」としている。
(前年比、クマ目撃情報が倍増:福島)
県内で1~7月に寄せられたクマの目撃情報が前年同期比134件増の287件に上ることが10日、県警のまとめで分かった。秋にかけて登山などで山に入る人が増えることから、県警は、クマよけの鈴を持ち歩くなど注意するよう呼び掛けている。県警によると、クマに襲われ、けがをしたのは2人(前年同期比3人減)。目撃情報は猪苗代町が34件(同21件増)と最も多かった。このほか喜多方、郡山、二本松、西郷、南会津、福島の各市町村で目撃情報が前年より10件以上増えている。
(シカ捕獲力向上へ研修会:愛媛)
ニホンジカ捕獲名人による技術力向上研修会が11日、愛媛県西条市河之内の山間地などであり、県猟友会西条市西支部の会員や丹原高校の生徒ら約30人がシカ用のくくりわなの仕掛け方や情報通信技術(ICT)を使った捕獲装置の仕組みなどを学んだ。県農産園芸課によると、数年前までは宇和島、鬼北、松野、愛南の南予4市町と四国中央市でシカによる森林被害や目撃情報が多かったが、近年は西条市や今治市などに生息域が広がっている。研修会は、県が2015年度から年数回、被害の増加が予想される地域で開催。今回は、網猟・わな猟免許の取得可能年齢を20歳から18歳に引き下げる改正鳥獣保護法が15年5月に施行されたのを受け、免許を取得した高校生が初めて参加した。11日は、狩猟歴40年以上という県猟友会西条市西支部の佐伯秀行支部長(71)が、シカの通る獣道の特徴やくくりわな・箱わなの仕掛け方などを解説。西条市職員はセンサーが動物の大型囲いわなへの出入りを感知し、自動的に捕獲する機器などを紹介した。
(イノシシ被害対策シンポ:岩手)
平泉町戸河内地区で増加するイノシシやニホンジカによる農作物被害を防ごうと、第3行政区などが主催する被害対策シンポジウムが9日、同町の戸河内コミュニティセンターで開かれた。地域住民が専門家から生態や被害を防ぐ方策を学ぶとともに、今後の対策の在り方を考えた。シンポジウムは、第3行政区と町議有志が主催。町鳥獣被害防止対策協議会の後援で行われ、地区住民、町議、町や県など行政関係者、狩猟免許所持者ら約60人が参加した。地区内では近年、イノシシやニホンジカなどによる農作物被害が増加傾向にある。稲をイノシシがなぎ倒したり、ニホンジカが食い荒らしたりする被害が発生しており、今春以降は特にイノシシ被害が目立っていることから、住民一人ひとりが現状に共通認識を持ち、地域ぐるみで被害対策に取り組もうと、急きょシンポジウムを開いた。講師を務めた東北野生動物保護管理センター研究員の鈴木淳さん(仙台市)は、イノシシに関して縄張りが無く集落の近くに生息していること、繁殖力が強く身体能力や学習能力が高いこと、雑食性で乳粒期の稲穂を好むことなど、生態を知った上で被害対策を講じる必要性を強調した。対策では繁殖力から捕獲だけに頼っても被害が減るとは限らず、やぶや耕作放棄地などイノシシが潜める環境を集落から無くし、侵入防止柵や電気柵の設置とを組み合わて対策を講じるようアドバイス。「イノシシやシカが増えたから捕獲してほしいと思うのが自然な心理。しかしその傍らで生ごみを屋外に放置していたら、捕獲わなを設置しても効果がない。対策に取り組むのに最も重要なのは地域住民が共通認識を持つこと」と呼び掛けた。講話終了後は具体的な対策について意見交換し、菅原悦朗区長は「地域内で情報交換して被害に共通認識を持ち、効果がある対策を検討していきたい」と話していた。
(シカ食害から森守れ、スーパーで寄付付き商品:高知)
高知県香美市土佐山田町でスーパー「バリュー」を経営する土佐山田ショッピングセンター(石川靖社長)が、香美市物部町の三嶺のシカ食害を市民らに啓発する取り組みを始めた。9月11日まで、荒廃した森の写真を店舗に展示し、対象商品の売上金の一部を森林の保護活動をする団体に寄付する。石川社長(47)は「身近な自然の現状をもっと知ってほしい」と呼び掛けている。石川社長は、2016年1月に南国市で開かれた環境省のフォーラムに参加し、山の再生に取り組む「三嶺の森をまもるみんなの会」の依光良三代表の講演を聞いた。シカ食害や荒廃した山の深刻な状況を知った石川社長は「三嶺の森をまもるみんなの会」の活動に賛同し、依光代表と三嶺山系の「さおりが原」に登るなどして山の現状を実際に確かめた。石川社長は「スーパーを地域の情報が共有できる場にしたい」と7月下旬、経営する「バリュー」3店に、依光代表から借りた食害に遭う前後の山の写真や、「香美市こどもエコクラブ」が作った壁新聞を展示した。また各店の商品230品を対象に、1品の売上金から1円を「三嶺の森をまもるみんなの会」に寄付する活動も始めた。対象商品には、鹿肉のソーセージや有機農法の野菜、化学調味料を使っていない総菜などが選ばれている。土佐山田町出身の石川社長は身近な山の荒廃が「ショックだった」とし、「地元の自然を守りたい、支援したいという人を巻き込めれば」。依光代表は「一般の人の目に付きやすいスーパーで食害の写真を展示ができるのはありがたい。山の被害を啓発したい」と話している。
(ジビエを普段の食卓に:静岡)
浜松市天竜区春野町のNPO法人「はるの山の楽校」(山下太一郎理事長)は野生鳥獣肉(ジビエ)を活用するため、同町杉の宿泊体験施設「春野山の村」を改修して食肉加工処理施設を整備した。猟師が仕留めたイノシシやシカを買い取り、食肉処理して販売する。ジビエ文化の普及を目的に9月20日の稼働を目指す。近年、猟師の高齢化により捕獲駆除した野生鳥獣が解体できず、埋め立て処理されるケースが相次いでいる現状に同NPOは着目。管理する同施設の資材置き場を改修し、洗浄殺菌処理設備やスライサー、冷凍庫、金属探知機などを設置した。初年度の処理目安はイノシシとシカ計40頭で、目標は計100頭。施設内に直売所を設ける。レストランなどへの販路拡大を目指す。精肉だけでなく、ハムなど加工食品の販売も検討している。猟師歴約50年の山下理事長(68)は「価格を抑え、ジビエを普段使いの“テーブルミート”にしたい。何より命を粗末にしたくなかった」と意義を語る。受け入れ頭数が確保できるかなど未知数の部分も多いが、猟銃免許を保持し処理技術にたける地元住民がNPOの中心を担う。地元猟友会との連携も深める。解体を担当する天野進さん(65)は「自家消費ではないため、仕留めた時点からの衛生管理が非常に重要」と気を引き締める。中山間地のNPO法人に活動資金を市が援助する「市中山間地域まちづくり事業」の採択を受けて資金を確保した。4年計画で、5年目以降は自立経営を目指す。市民協働・地域政策課の担当者は「自前施設があり、経費も抑えられる。ビジネスモデルもシンプルで、販路が確保できれば軌道に乗るはず」と期待を込めた。
(第1種免許取得、有害鳥獣駆除に役立ちたい:島根)
わな猟で有害鳥獣の捕獲に当たってきた島根県浜田市三隅町東平原の佐々木瑞恵さん(36)が、女性では所有者が少ない、火薬を用いた装薬銃を扱う「第一種銃猟免許」を取得した。西条柿農家に嫁ぎ、イノシシなどの鳥獣被害に悩まされたことから、2年前に狩猟を学び始めた。「自分が率先して動くことで、若い女性も猟師になれることをPRしたい」と意欲を見せている。自宅横の畑には、イノシシが掘った穴が至る所に残る。「通り道に仕掛けたから、今度はかかるはず」。佐々木さんは、鳥獣捕獲用のおりを慣れた手つきで扱う。猟師になったのは、益田市内で2014年1月にあった地域勉強会への参加がきっかけ。主事として勤務する白砂公民館(浜田市三隅町折居)で、鳥獣被害をテーマにした活動に取り組んできたことに加え、勉強会で猟師に同行した経験から「自分も捕る側になろうと思った」。14年7月にわな猟の免許を取得し、浜田市内の猟友会に所属する先輩猟師らに教わりながら技術を吸収。15年は有害鳥獣として3~10月にイノシシなど計18頭を捕獲した。一方で、イノシシの捕獲後、処分段階で危険を感じることも多く、「安全に、動物にも苦しい思いをさせないために銃は必要だと思った」と免許取得に取り組み、講習と試験を受けた。今年6月以降、県公安委員会などから空気銃と装薬銃の所持許可が相次いで下りた。島根県猟友会や鳥取県によると、第一種銃猟免許の所持者は、島根県に824人、鳥取県に472人いるが、女性はともに10人未満と少ない。佐々木さんは「中山間地に住んでいる限り、農地を守るために誰かが有害鳥獣を捕獲しなければならないが、今は人材が圧倒的に不足している」と課題を指摘。「猟師という仕事の大切さを伝える人がもっと必要。その先頭に立っていきたい」と話している。

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8/9
(クマ、トウモロコシ食い荒らす:秋田)
クマによるものとみられる食害が7日、秋田県大館市や鹿角市で相次いだ。大館市十二所の畑では午前5時ごろ、トウモロコシ20本が食い荒らされているのを、畑を所有する60代男性が見つけ、大館署に届け出た。畑にクマとみられる足跡があった。午前8時40分ごろには鹿角市尾去沢の畑で、クマがトウモロコシを食い荒らしているのを所有者の70代男性が見つけ、110番した。クマはトウモロコシ8本を食べ、近くの林に入っていった。
(列車がイノシシと接触:兵庫)
JR西日本によると、8日午後9時12分、赤穂線の備前福河駅(兵庫県赤穂市)付近で列車がイノシシと接触したため、車両と線路を確認した。この影響で、赤穂線の播州赤穂駅(同)から岡山駅(岡山市)方面へ向かう一部の列車に40分~1時間10分の遅れが出ている。
(合宿中、クマよけ鈴忘れずに:北海道)
根室管内別海町スポーツ合宿受入協議会は、町内でヒグマの目撃情報が多発しているため、スポーツ合宿する選手らにクマよけ鈴の貸し出しを始めた。8日は日本体育大学陸上競技部顧問の石井隆士教授(61)らに鈴を手渡した。町内のクマ目撃情報は昨年度54件、本年度もすでに18件。同協議会は練習の妨げにならないよう配慮して小ぶりの鈴100個を用意し、湯元尾岱沼温泉シーサイドホテルなど9施設に置いた。同部に所属する中距離選手は毎年夏休みを利用し町内で調整を行っており、今回は36人が参加。石井教授は「クマに負けず、頑張ります」。
(イノシシパン、臭みない:鳥取)
地域食材を使った新商品を開発して雇用創出につなげようと、鳥取市雇用創造協議会がイノシシ肉入りパンの「とっとりピロシキ」を開発。5日に道の駅清流茶屋かわはら(同市河原町高福)で約80人分を振る舞い、観光客らがジビエの味に舌鼓を打った。地域食材を使った新商品を開発して雇用創出につなげようと、鳥取市雇用創造協議会がイノシシ肉入りパンの「とっとりピロシキ」を開発。5日に道の駅清流茶屋かわはら(同市河原町高福)で約80人分を振る舞い、観光客らがジビエの味に舌鼓を打った。

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8/8
(射撃・中山「風でぐらついた」、4度目五輪は予選落ち)
クレー射撃女子トラップの中山由起枝は射撃場を吹き荒れた強風に苦しみ、予選で21人中20位。上位6人の準決勝進出を逃し、自身4度目の五輪はあっけなく終わった。「風で体がぐらついて、構えてから何度か仕切り直した。あー、五輪ってやっぱり難しい」。試技順の一つ前は地元ブラジル選手。中山が構えても拍手や歓声がやまず、集中が難しかった。右からのクレーを3発外して、25点満点の19点と伸び悩んだ1ラウンド目で「メダルはかなり遠のいた」と感じた。メダル目前の4位だった8年前の北京五輪以降も、一人娘の芽生さん(14)との生活と競技を両立してきた。「これが集大成だと思ってやってきたけど、泣きません。どんな結果でも笑顔でいると、娘と約束したので」。不完全燃焼にも努めて明るく振る舞った。
(きのこ採り中、熊に襲われ男性が軽傷:長野)
6日午前6時半ごろ、木曽町福島の山林で近くに住む会社員の男性(71)が、熊に襲われて軽傷を負った。木曽署によると、男性は自宅西側の山林にきのこ採りに入ったところ、親子とみられる成獣の熊2頭と遭遇し、親と思われる体長約1メートルの熊に右腕をかまれて負傷。搬送された同町内の病院で縫合手術を受けた。同署員や消防署員、猟友会員が現場付近一帯で、この熊を捜索したが、発見に至らなかった。木曽町は防災無線で付近の住民に注意を呼びかけている。
(イノシシに尻かまれ、女性けが:兵庫)
4日午後9時15分ごろ、神戸市東灘区岡本3丁目の住宅街の路上で、「女性がイノシシにかまれた」と110番があった。東灘署によると、女性は近くに住む会社員(53)で、尻に軽傷を負った。
(クマと崖から転落、男性重傷か:埼玉)
7日午後4時ごろ、秩父市荒川上田野の遊歩道で、ハイキングに訪れていた群馬県玉村町の会社員男性(58)がクマに襲われた。男性は頭に重傷を負ったとみられるという。秩父署によると、現場は国道140号から500メートルほどの若御子山遊歩道で、若御子神社近く。男性が洞穴をのぞくと、中から出てきたクマに襲われ、男性はクマと共に崖から転落したという。妻(53)が「夫がクマに襲われた」と110番した。クマは体長約150センチで、山の方に逃げていったという。同署や市がクマの出没情報を告知し注意を呼び掛けている。
(クマが大型貨物自動車に衝突:栃木)
5日午後3時ごろ、那須塩原市上塩原の国道400号で、クマが走行中の大型貨物自動車に衝突した。大型貨物自動車の男性にけがはなかった。那須塩原署によると、クマの体長は約1メートル。衝突後、クマは山林に逃げ去ったという。
(クマ出没相次ぎ、食害や衝突事故:青森)
8日午前5時50分ごろ、青森市鶴ケ坂早稲田の東北縦貫自動車道弘前線の上り車線で、同市の男性会社員(33)が運転する大型トラックが、道路を右から横切ってきた体長約1メートルのクマと衝突。男性にけがはなかったが車の右前部が壊れた。
(猟銃所持の男に有罪判決、「私的目的で管理もずさん極まりない」:大阪)
無許可で猟銃や雷管を所持したとして、銃刀法違反などの罪に問われた大阪府寝屋川市の無職男(36)に、大阪地裁は5日、懲役2年、執行猶予4年、罰金3万円(求刑懲役2年、罰金3万円)の判決を言い渡した。西野吾一裁判長は判決理由で、被告は猟銃の販売事業許可を得ていたが販売実績はなく、銃の所持は私的目的だったと指摘。自宅ではライフル銃など8丁を施錠せずに放置しており「ずさん極まりない」と述べた。
(市街地でシカ逃げ回る:北海道)
4日午前、北海道函館市でエゾシカが市街地の道路を歩いているのが見つかりました。猟友会などが網で捕獲しようとしましたが、シカは町なかを逃げ回り、およそ1時間半後に高校のグラウンドのサッカーゴールに突っ込んで身動きがとれなくなったところを捕獲されました。4日午前10時ごろ、函館市松陰町の市道を体長1.5メートルほどのオスのエゾシカが歩いているのを通りかかった人が見つけて警察に通報しました。警察と猟友会のメンバーが駆けつけて網で捕獲しようとしましたが、シカは捕まらず、町なかをおよそ1時間半にわたって逃げ回りました。その後、シカが高校のグラウンドに入り込んだところを猟友会のメンバーらが取り囲み、サッカーゴールに突っ込んだシカがネットに絡まって身動きができなくなったところを捕獲しました。現場は、函館市の中心部の商店や住宅などが建ち並ぶ地域で、シカは逃げている途中、道路を走っていた軽乗用車にもぶつかりましたが、けがをした人はいませんでした。捕獲の様子を見ていた人は「この辺りでシカが出るという話は聞いたことがなく、本当にびっくりした」と話していました。猟友会は、捕獲したシカを山に返したということです。
(イノシシが渡良瀬川の堤防破壊、その意外な手法:栃木)
栃木、群馬両県を流れる渡良瀬川の堤防が、イノシシの被害を受けている。国や関係自治体が連携し、捕獲わなの設置などに取り組むことになったが、文字通り猪突猛進で堤防に体当たりかと思いきや、その手法は意外なものだった…。栃木県の足利、群馬県の桐生の両出張所管内の堤防被害は、平成25年度の367件から26年度675件、27年度933件と急増している。特に秋、冬の被害が顕著で、27年度は54頭が目撃され、18頭が捕獲された。イノシシは、渡良瀬川を数頭で連れ立って歩く姿が目撃され、堤防や土手を掘り返す被害が確認されている。堤防や土手を掘り返すのは、堤防を壊すのが目的ではない。生えている植物の根やミミズなどを食べるためだ。畑の作物被害と同様、土を埋め戻ししてもまた、荒らされてしまうというイタチゴッコの状況が続く。掘り返されると、表面が軟らかくなったり凹凸ができたりして増水時に崩壊しやすくなる恐れがある。国は、被害を抑えるために、法面(のりめん)に土木シートなどを設置したり、イノシシのすみかになる雑木林を伐採したりするほか、周辺自治体と協力し、わなや柵を設置するなどの対策を急いでいる。7月下旬に開かれた初会合には、国をはじめ栃木、群馬両県、足利市、群馬県桐生、太田市などから担当者約30人が出席。「捕獲頭数はこの4年間で約3倍に増えた」(太田市)、「26年度、市内全体の捕獲頭数は約2800頭を数えた」(足利市)ことなどが報告された。昨年9月には、茨城県常総市で鬼怒川(利根川水系)の堤防が決壊して氾濫。一部住民が取り残されて自衛隊などに救助されたほか、大規模な浸水被害が起きたのは記憶に新しい。
(相次ぐ野生動物の食害:神奈川)
スイカやキュウリなど夏野菜が実る秦野市内の畑で、シカなど野生動物による農作物の食害が相次いでいる。食害は通年で発生しており、2014年に市が農協を通して実施した調査では、被害額は約1200万円にのぼる。静かな畑の中で、パーンパーンと響く音。権現山の麓で家庭菜園をしている80代の男性は、「毎日朝の9時頃にシカ除けの爆竹の音が響いている」と話す。同地域ではシカやハクビシン、イノシシなどによる食害があり、インゲンやサツマイモなどが被害に遭っている。日中に現れる例も多く、目撃や遭遇した人も少なくない。畑作業中にシカを目撃した男性は、超音波を出す機械で追い払った。周辺で家庭菜園をする住民からは「ここ1、2年で被害が増えたように感じる」という。各自で防護ネットや電気柵などを設置し防止対策に力を入れているが、人間のすぐそばまで近づくこともあり、警戒心があまり無いという。秦野市によると、市内で最も被害を及ぼしている獣はニホンジカで、嗜好的な片寄りが無く幅広い作物で被害が発生している。さらに体に付着したヤマビルを運び、住民の吸血被害も報告されている。市担当者は「エサとなる農作物と水、隠れることができる場所の3条件がそろう所は住み着きやすい。丹沢山中から川に沿って降りてきたのではないか」と話している。市は県や農協、猟友会などと連携し、食害の発生原因やプロセスの解明に取り組み、被害防除を推進している。2015年度計画作成の秦野市鳥獣被害防止計画によると、銃器や罠箱による捕獲に加え、狩猟免許取得への支援や罠設置講習会の開催、猟友会による現地指導などを行っている。
(トウモロコシにサルの被害:福井)
六呂師高原特産の白いトウモロコシ、その名も「高原の白い天使」の収穫が始まり、今年はサルによる被害も出ています。
(有害獣、捕獲をメール通知:静岡)
農林産物に被害をもたらすシカなどの捕獲を促進するため、県東部農林事務所は7日、情報通信技術(ICT)を活用したおりを伊豆市湯ケ島の茅野地区に設置した。同事務所によると、導入は県内初。地元の住民組織と連携し、新たな捕獲の仕組みづくりに取り組む。設置したおりは金属製で、縦横が約5メートル、高さ約2メートル。ゲート部分での動物の出入りをセンサーで感知してデータとして蓄積し、設定以上の頭数が入るとゲートが自動閉鎖する。群れごと捕獲可能なのが特徴。閉まると即時に登録したアドレスにメールが配信され、捕獲が把握できる。おりにおびき寄せるための餌入れや日常的な管理などは、同地区の住民有志の組織「はちくぼ会」が県と連携しながら担当する。捕獲した際の殺処分は伊豆市有害鳥獣捕獲隊が行い、同市の食肉加工センター「イズシカ問屋」に搬入。行政と住民の協働による捕獲と活用の展開を目指す。同日は関係者約40人が集まり、設置作業とシステムの確認を行った。同事務所の岡あつし所長は「有用性を確かめることができれば被害対策の一つになる」と話した。伊豆半島はシカやイノシシなどの鳥獣被害が県内でも目立つ地域。茅野地区は生息数の確認が多く、設置場所として選んだ。今回の場所でまとまった数の捕獲に成功すれば、場所を移して展開する予定。
(クマ情報をメール配信:石川)
金沢市では里周辺でクマが頻繁に目撃されるため、初めてメール配信サービスで注意を促すことにした。今年度当初予算に160万円を計上している。 市森林再生課によると、今年度に入り、市内での目撃情報は7月末時点で、前年度同期比2件増の44件。
(猛禽類でカラス撃退「一定の効果」:山形)
山形市は2~4日の3日間、オオタカなどの猛禽(もうきん)類を使って、市中心部からカラスを追い払う実証実験をした。東北の自治体では初の試み。数百羽が密集していたカラスは目に見えて減り、一定の効果が確認された。市は冬にも再度実験を行い、検証を重ねる。鷹匠(たかじょう)の菊地誠一さん(55)=福島県只見町=が協力した。オオタカを手にした菊地さんは4日午前4時ごろ、本町1丁目など市中心部で電線に止まるカラスの集団の下を歩いた。「キィーキィー」というオオタカの鳴き声が響くと、カラスは一斉に飛び去った。菊地さんは「オオタカなどの猛禽類はカラスの天敵。オオタカを見るのは初めてかもしれないが、カラスの習性として逃げ去ったと思う」と説明した。市の担当者は「実験前に比べカラスの数が大幅に減った」と手応えを語る。実験に同行した近隣の男性(77)は「自分のマンション前は毎朝、ふんで真っ白に汚れていた。この3日間はきれいだった」と話した。市環境課によると、市中心部には約4000羽のカラスが生息している。2015年度のふんなどに関する苦情や相談は64件。集計を始めた11年度(19件)の3倍以上に増えている。これまで市は町内会と連携し、レーザーポインターでカラスを照射して追い払ってきたが、効果は一時的だった。同課の大山敬弘課長補佐は「猛禽類を使った場合の効果期間などを検証し、より良い撃退方法を考えたい」と話した。
(島原イノシシ、イオン系販売:長崎)
島原半島で捕獲、処理されたイノシシ肉の販売が4日、流通大手イオン系列のマックスバリュ九州の県内店舗で始まった。島原市は新たな特産品として販路拡大を目指している。島原半島では年間約4500頭のイノシシが有害鳥獣として捕獲されている。同市が誘致して昨年9月、イノシシやシカの肉の卸売業、椿説屋(ちんぜいや)(大分県由布市)は食肉処理施設「ももんじファクトリー」を開設した。7月中旬までに約750頭が持ち込まれ、食肉の大半を大都市圏の飲食店などに販売したという。ジビエと呼ばれる狩猟肉がブームになっているとして、市は椿説屋と連携し、消費者向けと飲食店向けのルートで販路拡大を計画。県内スーパーでの取り扱いは消費者向けの継続販売の第1弾となる。販売する商品は真空パックした肩、もも、バラ、ロースのスライス(各200グラム)で、価格(税込み)は753~1058円。取り扱うのは長崎、佐世保、諫早、大村各市と時津、長与、佐々各町の計8店舗。百貨店出身でイノシシ肉の販路拡大に取り組む島原市しまばらブランド営業本部の武長道雄本部長は「県内での反応を見た上で、イオンを通じて販路を拡大したい。加工品の開発も進めている」と話した。
(シカ肉で新ジビエバーガー:和歌山)
和歌山県内や大阪府に出店しているパン店「カワ」(本社・和歌山県広川町)は、和歌山県古座川町と協力して開発した同町のシカ肉を使ったジビエバーガーを、シカ肉の量を増やしたり、味付けを変えたりして新しくした。全17店舗で販売している。各店舗で31日まで、パンを購入した人を対象にスタンプラリーを実施しており、古座川町のツアーが当たるキャンペーンもある。新しいジビエバーガーは「里山のジビエバーガー」と名付け、シカ肉72%と豆腐を使ったハンバーグを使用。以前は50%で他に牛肉や豚肉を入れていた。今回は他の肉を使わずに、シンプルにジビエを味わえるようにした。焼いたハンバーグやオニオンフライ、かりっとチーズ、レタスを、みなべ町の生産者が作る備長炭や16種類の穀類を使ったバンズに挟んだ。シカ肉とトマトを煮込んだラグーソース、湯浅町の三宝柑を入れたマヨネーズソースで味付けしている。
(イノシシ捕獲に新兵器:千葉)
茂原市を拠点に活動する「房総発明研究会」の大塚誠一会長(70)=同市緑ケ丘=が、長生地域でも深刻な農業被害をもたらしているイノシシの捕獲装置を開発した。イノシシが好むというにおいでわなに誘い込む。
(狩女&ジェラート職人、トークイベント:石川)
輝く女性のトークイベント(北陸農政局主催)が3日、金沢市の金沢広坂合同庁舎であり、狩猟免許を持つ女性らでつくる「狩女(かりじょ)の会」会長の長田富士子さん(46)=石川県白山市河内町=と、日本ジェラート協会理事の森国晶子さん(36)=福井市=が講演した。「虫が嫌いで、山は苦手だった」という長田さん。夫が二〇一二年に第一種銃猟免許を取得し、捕獲したイノシシを持ち帰った際、必死の思いで解体して食べた。すると「甘くておいしく、森も鳥獣も素晴らしいと感じるようになった」。翌年には自ら網猟と第二種銃猟免許を取得し、今年三月には狩女の会を発足させた。イノシシやシカなどの毛や皮、牙を使った商品を製造販売するほか、ジビエ料理を提供する飲食店の経営も手掛けている。現在、地元で山の獣の解体施設を造ろうと奮闘中。「実現すれば獣害が減って農家が助かる。山村に仕事場ができる。おいしい天然肉も提供できる。過疎化に歯止めがかかるかも。子どもたちには命の大切さを伝えたい」と夢を語った。森国さんは実家の牧場の新鮮生乳を使ったジェラートを作り、一三年のジェラートマエストロコンテスト(同協会主催)で優勝。福井県名産「上庄の里芋」も活用し、「始めてから八年かかった。冬場は売り上げが落ち、毎年やめようと思っていた。福井のおいしいものを探しながらジェラート屋さんを続けていきたい」と目を輝かせた。イベントは「北陸で輝く女性からのメッセージ 地域農業からの新たな取り組みを発信」のテーマで初めて企画した。

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8/5
(クマの出没相次ぐ:岩手)
県内では3日もクマの出没が相次ぎました。花巻市にある民家の畑でトウモロコシが食い荒らされているのが見つかり、クマによる被害と見られています。被害があったのは花巻市石鳥谷町南寺林の農業・鎌田良康さん69歳の自宅敷地内にあるトウモロコシ畑です。午前6時ごろ鎌田さんの母親が自宅の庭先にある畑を見たところ植えていたトウモロコシおよそ40本のうち収穫期を迎えたトウモロコシだけ、30本ほどが食い荒らされていました。通報を受けた警察が現場を調べたところ、畑にはクマのものとみられる足跡が多数残されていました。足跡は庭の南西から民家の多い北東に向け横切るように残っています。鎌田さんの母親が足跡を見た時にはすでにクマの姿はなくけが人もいませんでした。警察は付近の巡回を強化し、住民に注意を呼びかけています。県内では2日から3日にかけてクマの出没が相次ぎました。宮古市の国道で2日夜クマと乗用車が衝突する事故がありました。また、3日早く北上市和賀町仙人では成獣のクマが現れ、住民に危害が及ぶと判断され猟友会によって駆除されました。さらに3日午前11時ごろには滝沢市鵜飼安達の県道で親子のクマあわせて3頭が目撃されています。いずれもけが人など人的な被害はありませんでした。
(クマ目撃、体長1.2メートル:福島)
2日午後6時45分ごろ、福島市飯坂町湯野字藤兵ヱ沢の市道でクマを目撃したと車で通行の30代男性から福島北署に通報があった。同署によると、クマは体長約1.2メートルで山林に入っていったという。同署はパトカーで警戒するなど注意を呼び掛けた。
(山陽線に遅れ、イノシシと接触:広島)
JR西日本によると、2日午後7時28分、山陽線の東尾道駅(尾道市)―尾道駅(同)間で列車がイノシシと接触したため、車両と線路を確認した。このため、同線の岡山駅(岡山市)―新倉敷駅(倉敷市)間の一部列車に10分の遅れが出ている。
(ニホンカモシカ?住宅街の団地に出没:愛知)
2日午前10時半ごろ、愛知県春日井市高森台の高蔵寺ニュータウンにある市立高森台中学校近くに、特別天然記念物のニホンカモシカらしい動物がいると、市民から市に連絡があった。市職員と春日井署、猟友会員らが捜したが見つからなかった。
(クマの目撃情報:長野)
8月3日午後4時頃に箕輪町信州伊那梅園の西側の畑でクマの目撃情報がありました。
(野生鳥獣被害が8年連続で減少:長野)
シカやクマなど野生鳥獣による県内の昨年度の農林業被害額が約9億6000万円と8年連続で減少していることが分かった。県は侵入防止柵など対策の効果が出ていると分析している。一方、クマの目撃情報は今年4月からの3か月間で、山林と里合わせて570件と過去最多になっている。県林務部では山に入る際は鈴など音が鳴るものを携帯するよう呼び掛けている。
(カラス撃退、タカの腕前は:山形)
山形市中心街で住民を悩ませているカラスの対策として、市は2日からの3日間、タカなどの猛禽もうきん類を使った追い払いの実証実験に取り組んでいる。市内初の試みで、2日は鷹匠たかじょうらによる実演が報道陣に公開された。実験は夜明け前の午前4時頃、同市十日町の山形中央郵便局付近で始まった。市の委託を受けた福島県内の鷹匠らが、オオタカやハリスホークといったタカを電線上のカラスにゆっくりと近づけていった。すると、鳴き声に驚いたのか、カラスは散り散りに飛び立った。鷹匠補の佐久間義実さん(61)は「カラスが(報道陣などの)人間に反応したのかもしれない。タカが声を出した影響もあるかとは思う」と話す。今回の実験では、タカの効果だけで追い払えたとは言い難いという。市環境課の板垣隼人主査も「タカを近づけるとカラスが去ったので、一定の効果があったといえる」と評価する。同課によると、市内に生息するカラスは4000羽程度と推測され、昨年度の苦情・相談件数は64件に上る。市は今後もこうした実験を繰り返し、カラスが寄りつかない効果的な対策を模索していく考えだ。
(都心のカラス減っている、15年前ピーク時の4分の1に:東京)
東京都心で生ごみを食い荒らすなど、一時は社会問題になっていたカラスが、ピーク時の約4分の1となり、30年前より少ない水準まで減った。研究者らでつくる「都市鳥(としちょう)研究会」の定点観測でわかった。エサになる生ごみ対策や、都による捕獲、天敵増加などの結果だとみられるという。カラスは1970年代には山手線の内側で繁殖がほとんど確認されなかったが、残飯などが増えるにつれ急増した。都内に多いハシブトガラスは冬季に集まってねぐらをつくる習性があり、同研究会が85年から明治神宮(渋谷区)、豊島岡墓地(文京区)、国立科学博物館付属自然教育園(港区)の3地点のねぐらで5年ごとに定点観測をして、数を追ってきた。初回調査の85年は6727羽だったのが、2000年には1万8664羽にまで増えた。だが、その後は減少に転じ、15年調査では4816羽まで減った。生ごみを路上にまき散らすといった苦情が殺到し、都は01年度からごみの深夜・早朝回収や、ワナによる捕獲を進めた。また、オオタカやノスリなどカラスの天敵の猛禽類(もうきんるい)が増え、研究会の調査でも襲われたカラスが見つかった。14年度の都への苦情や相談件数は、01年度の10分の1以下の約300件まで減った。研究会事務局の川内博さんは「ここまで減るとは予想していなかった。生ごみを人がコントロールすればカラスとのトラブルを減らせる」と話し、食べ残しなど生ごみの量を減らしたり、ごみ袋を回収に出す際にカラスよけネットをかけたりするよう呼びかけている。
(シカの「踏切」開発、超音波で接触事故防止)
近畿日本鉄道は3日までに、電車とシカの接触事故を防ぐため、超音波を利用した「踏切」を開発した。全国初の取り組みという。試験設置で一定の効果がみられ、今後は設置場所を広げる予定。踏切は、動物が侵入しないよう線路の両脇に設置した防護ネットの一部に隙間を空けたもの。遮断機の代わりに、シカが嫌う超音波をスピーカーで流す。終電後はスピーカーを切り、行き来できるようにする。

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8/2
(シカおびき寄せ車から狙撃:福井)
深刻なシカの食害に悩む福井県の嶺南6市町などでつくる嶺南地域有害鳥獣対策協議会は、林道脇に設置した餌でシカをおびき寄せ、車両から狙撃して駆除する「モバイルカリング」を今秋から小浜市とおおい町で実施する。県内では初めての手法で、従来のわな中心の駆除に比べ効率的なのが特徴。嶺南で深刻化するシカの食害に歯止めを掛けたい考えだ。嶺南では滋賀県や京都府など県外の山中からシカが流入していると考えられ近年、捕獲頭数が激増。昨年度は嶺北の約18倍の6980頭に上った。樹木の皮をはぐなどの食害が深刻化しており、2013年の台風18号時に美浜町新庄であった土石流は、食害によって山林が荒れていたことが原因と指摘されている。モバイルカリングは移動するという意味の「モバイル」と、単なる狩猟でなく計画的な個体数調整の意味の「カリング」を合わせた言葉。林道から10メートルほどの山中に干し草などの餌を置き、2~3頭の群れになって現れたシカを車から狙撃する。従来の駆除はワイヤでシカの足を縛り付けるわなを使うのが主流で毎日山中に入り見回りが必要など、効率的でなかった。モバイルカリングは車で次の場所にスムーズに移動できる分、多くのシカを駆除できると期待されている。北海道などで既に実績があるという。同協議会は嶺南6市町の首長や猟友会関係者らで構成。26日は美浜町役場で総会を開き、事業計画案を承認した。本年度はまず2市町で取り組み、2018年度までに嶺南全域で行う予定。同協議会の担当者は「効果的な手法を検討し、早急に取り組みを進めたい」とした。同協議会ではこのほかにも、山中でも扱いやすいネットを活用した捕獲装置を試すなどし、シカの駆除増加につなげる。
(女性がクマに襲われけが:山梨)
27日夜、山梨市三富の市道で女性がクマに襲われ、ひじを噛まれるけがをした。 日下部警察署によると27日の午後8時45分ごろ山梨市三富上柚木の市道で、近くに住む60代の女性が畑から出てきたクマに襲われた。
(クマ捕獲、民家から100メートル:山形)
山形市で30日朝、民家からわずか100メートルほどしか離れていない山林で、クマが仕掛けられたワナで捕獲された。クマが捕獲されたのは、山形市高原町の山林で、30日午前7時頃、見回りをしていた地元の猟友会のメンバーが発見した。猟友会によると、クマは体長が1.6メートル、体重約100キロのツキノワグマの雄。近くの畑では、28日、スイカやトウモロコシがクマに食い荒らされる被害があり、29日夕方、猟友会が畑近くの山林にワナを仕掛けていた。捕獲された場所は、民家からわずか100メートルほどしか離れておらず、猟友会は「こんなところまでクマが下りてくるのは異常だ」と話している。
(スイカの被害相次ぎ、クマ捕獲:山形)
スイカを食い荒らされるなどクマによる被害が相次いでいる山形県で、26日朝に仕掛けたおりでオスのクマが捕獲された。クマが捕獲されたのは、大江町橋上のスイカ畑脇に仕掛けたおりで、26日午前4時頃、見回っていた猟友会のメンバーが発見したもの。クマは体長が1メートル、体重50キロほどのオス。周辺のスイカ畑では、先週から連日、スイカが食い荒らされ、被害は50個以上に上っていた。スイカに残された爪痕や足跡などからクマによる食害とみて、地元の猟友会が、今月23日から、はちみつを入れたおりを仕掛け、パトカーが巡回するなど警戒していた。県猟友会西村山支部大江町分会・安孫子行雄会長「50個以上も食べられている。生産者も困ったということで、1頭だけでなく2頭、子連れで来ている感じもする」捕獲したクマは26日午後に駆除されたが、周辺には別のクマもいる可能性もあるとして、おりを引き続き設置し、警戒を続けることにしている。
(仕掛けたばかりの罠にクマ:山形)
住宅地の裏山でツキノワグマ1頭が捕獲されました。30日午前5時ごろ、山形市で、猟友会が仕掛けた罠に雄のツキノワグマ1頭が掛かっているのを畑を見回りに来た人が見つけました。近くの畑では数日前からスイカなどが食い荒らされる被害が相次いでいて、猟友会が午前0時に罠を仕掛けたばかりでした。
(ヒグマと乗用車が衝突、けが人なし:北海道)
1日午前7時55分ごろ、比布町の旭川紋別自動車道下り線で、ヒグマと旭川市の男性(57)の乗用車が衝突した。男性にけがはなかったが、車のバンパーなどが壊れ、ヒグマは死んだ。道警旭川機動警察隊によると、ヒグマは体長約1メートルのオス。男性によると、クマは道路の右側から出てきたという。現場は比布ジャンクションから紋別方向へ約4キロの地点で、片側1車線の直線。
(飛出しグマとの衝突相次ぐ:岩手)
31日午前7時前、岩手町大坊の国道281号で、岩手町川口の農業手伝い、佐藤栄治さん41歳が、仕事場に向かうため原付バイクを運転していたところ、左から飛び出してきたクマと衝突し転倒。佐藤さんは路面に左肩を打ち付けてけがをしましが、命に別状はありません。クマはぶつかった後、佐藤さんに危害を加えることなく、飛び出したのと同じ方角の山林に逃げていったということです。岩手警察署によりますと、現場は岩手町から葛巻町へ抜ける、国道281号の大坊峠付近で、近くに民家はなく国有林に囲まれている場所です。またけさ8時半ごろには、滝沢市鵜飼花平の市道で、普通乗用車が左から飛び出したクマと衝突しました。乗用車を運転していた69歳の女性にけがはありませんでしたが、車は前の部分を損傷しました。クマは現場からいなくなり、警察が探しましたが見つかりませんでした。現場は道路沿いに民家が点在しており、警察で警戒を呼びかけました。
(滑走路にクマ侵入、出発便15分遅れ:青森)
30日午前7時ごろ、青森市大谷の青森空港で、クマ(体長約60センチ)1匹が滑走路に進入するトラブルがあった。この影響で同7時35分発の羽田行き日本航空便1機に約15分の遅れが出た。青森空港管理事務所などによると、クマが空港管制塔側の柵を越えて敷地内に入り、滑走路を横断しているのを空港の作業員が発見。車で追跡すると、敷地外に出て行ったという。同事務所の職員は「クマが滑走路に入るのは今年初ではないか」と話している。また、この日はクマが農作物を食い荒らす食害も相次いだ。午前6時ごろ、七戸町太田の山林内で、近くに住む農業の女性(65)が、所有するミツバチの巣箱1箱が倒され、巣が食い荒らされているのを発見。七戸署によると、箱にクマと見られる爪痕がついていた。このほか、五戸町と平内町の畑で計115本のトウモロコシが食い荒らされた。いずれも周辺にクマとみられる足跡が確認されている。
(道南でクマ目撃相次ぐ、1頭駆除:北海道)
道南各地でクマの目撃が相次いでいる。江差町では畑の農作物を食い荒らしていたとみられるクマ1頭が駆除され、厚沢部町でも農作物への被害が出ている。道警函館方面本部は山へ入るときなどは十分注意するよう呼びかけている。道警函本地域課によると、4月7日~7月27日正午までに管内の警察署に通報があったクマの目撃・捕獲件数は120件(計145頭)に上る。2015年4~7月は129件で今年もほぼ同じペース。ただ、13年4~7月は82件、14年は95件だったことから、最近は増加傾向にある。江差町では26日、町が泊地区の山林に設置したわなのおりに、クマ1頭がかかっているのが見つかった。クマは27日に猟友会のハンターによって駆除された。町によると、駆除したクマは推定10歳の雄で体長1・7メートル、体重は165キロ。捕獲場所は国道から約5キロ離れた山間部で付近に民家はない。周辺の畑では6月からビートや麦が食い荒らされる被害が相次ぎ、町が今月15日、わなのおりを設置していた。付近に畑を所有する農業長谷川淳さん(72)は「今年はクマが農作物を食い荒らしたとみられる件数が昨年に比べて多い。エサが不足しているのではないか」と不安げに話す。厚沢部町では29日、トウモロコシ約200本が食い荒らされているのが見つかり、畑にクマの足跡が残っていた。町によると、クマの目撃、食害情報は20件(26日現在)寄せられ、前年同期比5件増。20件のうち13件はビートや大豆が被害に遭った。函本地域課の相良仁次席兼通信指令室長は「通報者の多くは山の中でクマと遭遇している。山菜採りなどで山へ入るときはラジオを携帯し、1人で行動しないように気をつけてほしい」と注意を呼びかけている。
(クマの足跡発見、幌向ダム公園キャンプ場閉鎖:北海道)
岩見沢市内奈良町などで30日、クマの足跡が相次いで見つかり、市は同日、現場近くの幌向ダム公園キャンプ場を閉鎖した。岩見沢署によると同日午前7時50分ごろ、奈良町の私道で、近くに住む男性(89)がクマの足跡を見つけ、同署に通報。署員らが付近を調べたところ、足跡は東へ約1・2キロにわたって断続的に残っており、毛陽町の同キャンプ場から数百メートルの場所でも同じ大きさの足跡が見つかった。足跡は前足が長さ15センチ、後ろ足が29センチ。体長は約1・5メートルとみられる。市は安全が確認されるまでの当面、キャンプ場を閉鎖する。
(モモ100個食い荒らす、クマか:秋田)
秋田県横手市と鹿角市で29日、クマによるとみられるモモの被害が相次いだ。午前6時頃、横手市大沢の畑で、モモ約70個が食い荒らされているのを、畑を管理している30歳代男性が見つけた。木にクマによる爪痕が、近くにクマのものと思われるふんがあったことから、秋田県警横手署はクマによる被害とみている。現場は県立横手清陵学院中学・高校から約200メートル。午前9時10分頃には、鹿角市十和田錦木の果樹園で、モモ約30個が食い荒らされているのを所有者の50歳代女性が発見して、同県警鹿角署に届け出た。同署の発表では、現場にはクマとみられる足跡が残っていたことから、クマがモモの木になっていた実を食べたとみている。
(乗用車とクマ衝突:福島)
27日午前7時25分ごろ、白河市大信中新城の市道で、天栄村の会社員男性(51)の乗用車とクマ1頭が衝突した。男性にけがはなかった。白河署によると、クマは体長約1メートルで、そのまま道路を横切って行ったという。現場近くには民家があり、同署が注意を呼び掛けている。
(比内地鶏、クマに驚き圧死?:秋田)
27日午前6時ごろ、秋田県大館市比内町大葛の養鶏用ビニールハウスで、比内地鶏のひな93羽が死んでいるのを飼育する60代男性が見つけ、市を通じて大館署に届け出た。ハウスには縦横20~30センチほどの穴が数カ所開いており、周辺にはクマのものとみられるふんもあった。同署によると、ひなはクマに驚き、折り重なって圧死したとみられる。ハウスでは比内地鶏千羽を飼育していた。民家まで約20メートル。
(クマ食害、トウモロコシ100本:青森)
むつ市関根の民家の敷地にある畑でトウモロコシ100本がクマに食べられる被害があった。むつ市では26日現在、クマの目撃が92件と去年同時期を51件上回り、4日からクマ出没非常事態宣言を出している。むつ市は警察などとともに警戒を呼びかけている。
(クマ山中へ、人的被害なし:静岡)
浜松市天竜区水窪町奥領家の西浦地区で、民家裏側の小屋に入り出てこなかったクマ1頭が2日午前9時ごろ、同地区の山中に逃げた。人的被害はなかった。地元猟友会によると、クマはツキノワグマで、体長約150センチ、体重約120キロ、性別は不明とみられる。尻を振りながら歩いていたことから、けがをしている可能性もあるという。同会会員や天竜署水窪分庁舎署員らは同日午前4時半ごろから、小屋付近にわなを設置するなどして捕獲の準備を整えていた。同分庁舎と市水窪協働センターは今後、警戒と注意喚起を徹底する。
(民家の敷地にクマが現れる:山形)
27日夜遅く、山形県尾花沢市内の民家の敷地にクマ一頭が現れ、作業小屋のなかで出荷用スイカが入ったダンボール箱が散乱しているのが発見されました。警察では目撃されたクマの仕業とみて警戒しています。
(公園でクマの親子目撃:岩手)
29日午前、雫石町にある御所湖の河川敷で親子のクマ2頭が目撃された。現場近くには公園があって、けが人などは出ていないが、警戒を呼びかけている。
(熊の目撃情報:宮城)
8月1日午後6時10分頃、登米市豊里町笑沢地区で熊の目撃情報がありました。屋外では音の出るものを身に着けるなどの対策を行い、十分に注意してください。
(クマの目撃情報:長野)
箕輪町内で、7月30日昼ごろに富田・木下一の宮の間の山林でクマの目撃情報がありました。
(クマの目撃情報:長野)
7月30日(土)午前10時00分頃、伊那市ますみヶ丘区伊那西小学校西側の市道沿いで、クマの目撃情報がありました。
(クマ目撃422件、昨年の2.5倍:山形)
県内のクマの目撃件数が7月28日現在で422件となり、昨年同期の2・5倍に上ることがわかった。1日に開かれた県の危機管理調整会議で報告された。すでに記録の残る中で最も多い2012年の年間446件に迫る勢いとなっている。昨年はブナの実が豊作だったことから子グマが増加し、人里への出没も増えているとみられる。会議では、今月1日現在でクマによる農作物被害が38件に上ることも報告された。山や河川に隣接した畑で被害が多発しており、サクランボやスイカの食害が報告されている。県は市町村や農協と連携して、生産者への注意喚起や、緊急捕獲活動の支援などを進めている。細谷知行副知事は、「夏以降はクマが活発に動き回る時期になる。今年のブナは凶作の予測で、秋以降、餌を求めて人里に出没する心配がある」と注意を呼びかけた。
(クマ緊急捕獲、倍増46件:山形)
県内各地でクマの出没が相次ぐ中、人に危害を加える恐れが高い場合に市町村の独自判断で行う「緊急捕獲」が急増していることが分かった。今年4~6月は昨年同期の2倍以上の46件となっている。市町村が県の許可を得る時間的な余裕がないケースが増えているためで、各市町村は警戒を強めている。県みどり自然課によると、今年4~6月の全体の捕獲件数は51件で、緊急捕獲が9割以上を占める。緊急捕獲は、2015年の同期が20件、14年の同期は22件で、今年は近年になく増えている。同課では「早い段階での捕獲が必要な状況が多かったようだ」とみている。県内では、クマの仕業とみられる民家や建物の損傷が相次いでいる。6月には、住宅街からほど近い山形市小白川町の河川敷でクマが目撃された。この時は、市が地元猟友会と協力して檻おりを近くの山中に設置。約1週間後に捕獲した。背景には、昨年、餌となるブナの実が豊作で、冬を越したクマが例年より多い事情があるとみられる。山形市などを管轄する県村山総合支庁環境課の担当者は、「クマが人間を警戒しなくなっている」と危機感を募らせる。クマの緊急捕獲は、県が定めた「事務処理の特例に関する条例」が根拠となっている。クマが民家に近付くなど緊急性のある場合は、本来必要な知事の許可がなくても、市町村の判断で捕獲できる。これに対し、人里離れた山中での目撃など緊急性の伴わないケースでは、市町村が県の許可を得るまでに調査や協議、書類のやりとりなどで2~3日を要することもある。従来は通常の手続きで間に合うことが多かったが、村山総合支庁では「今年はゆっくりと捕獲する余裕がないシビアな状況になっている。今後も秋にかけて警戒が必要だ」と注意を呼びかけている。
(クマ目撃過去最多:石川)
石川県内で今年、ツキノワグマの目撃情報が相次いでいる。7月28日現在、158件で、統計を取り始めた2005年以降、同期間比では最多となっている。昨年は餌となるブナの実が豊作で、小グマの誕生が増えたためとみられている。キャンプなど林間部でのレクリエーションの機会が増える夏を迎え、各自治体は警戒を強めている。県自然環境課によると、今年は人的被害も1件あり、4月16日に白山市河内町の山林で、山菜採りの女性が襲われ、軽傷を負った。目撃件数は各年ごとに7月末までで、12年69件▽13年113件▽14年115件▽15年123件−−と年々増えている。昨年はブナの実が豊富になり、たくさん生まれた小グマの餌を求めて親グマが人里まで現れるケースが増えたらしい。今年の際立った特徴は、例年目撃例がごくわずかだった能登地方で出没が相次いでいることだ。七尾市7件▽能登町3件▽志賀町2件−−となっている。能登町では初確認で、志賀町では志賀原発敷地近くを7月19日、歩く様子が監視カメラに映っていた。県自然環境課の川口正人課長は「餌の取り合いにならない場所を求めてクマが北へ移動したためではないか」と分析する。特に地元に衝撃を与えたのは七尾市・能登島での初の目撃情報だった。6月21日に能登島祖母ケ浦町のモモ農園近くの県道で住民が見かけたのを皮切りに、7月10日までに計4件寄せられている。事態を重くみた七尾市は、島内唯一の市立能登島小学校で6月22日〜7月15日、登下校時にバスで全校児童を送迎。さらに、クマが出没しそうな森の中や農道沿いの計3カ所におりを設置し、監視カメラも8台取り付けて行動の把握を目指している。しかし、これまで捕獲例やカメラに映ったケースはなく、島民の不安は増している。同市鳥獣被害対策室の担当者は「今後も動向を注視していきたい」と話している。県は8月、ブナなど餌となる木の実のなり具合を調べ、秋の出没傾向を予測するとしている。ただ、行政でできることには限界があり、県は個人で取り組める対策の周知にも努めている。具体的には毎年、作成・配布しているクマ対策の啓発パンフレットを今年は例年の倍の11万部印刷し、県の出先機関や各市町役場に置いている。主な注意点として、山林に入る際はラジオなどを携行する▽クマの活動が活発化する夜の前に下山する▽遭遇しても慌てず静かに立ち去る−−ことを挙げている。県では「クマをおびき寄せてしまうようなゴミのポイ捨てはやめ、一人一人の心がけで被害を防いでほしい」と呼びかけている。
(クマ目撃、4~6月は過去最多:長野)
県内の山林や集落で四~六月に報告があったクマの目撃件数は五百七十件あり、県が統計を取り始めた二〇〇六年以降で最多となった。七月以降も小学校や人里の近くで目撃される事例が相次いでおり、餌不足が深刻になる夏場に向けて、県は注意を呼び掛けている。暖冬で雪が少なく、山菜の生育が早かったためクマが活発に動き回る時期が早まり、山菜採りの人と遭遇しやすかったとみられる。五月に秋田県で山菜採りの登山者が相次いでクマに襲われ、危機意識が高まったことで通報件数が増えたと推測される。県内の人的被害は軽井沢町で山菜採りの八十代男性が五月、子連れのクマに襲われて軽傷を負った一件のみで、昨年同期比で三件減っている。一方で七月に入っても長野市や飯田市の小学校近くで目撃されており、飯島町では二十一日にサル用のおりにクマが入っているのが見つかった。駒ケ根市ではミツバチの巣箱が狙われる被害が相次いでいる。訓練した犬を伴い、街中のパトロールをしている軽井沢町のNPO法人「ピッキオ」の田中純平さん(42)は里山に人の手が入らなくなったことがクマの行動範囲拡大の一因だと強調する。「六月~七月はクマの繁殖期で、雄が交尾の相手を探すために移動しており、人に出合う可能性が高まる」と話す。例年、ドングリや山菜がない七~八月に山の餌不足が深刻化し、トウモロコシや果物を求めてクマが人里に出てくる。県鳥獣対策・ジビエ振興室の担当者は「畑を電気柵で囲んだり、山と集落の境の籔を払うなど、クマを寄せ付けない対策が必要だ。山に登る時はラジオや鈴を必ず携行してほしい」と注意を呼び掛けている。
(害獣対策隊に市民任命:千葉)
千葉県内で有害鳥獣による農作物被害などが相次ぐ中、市原市は28日、イノシシを巡る問題に関心を持つ市民4人を対策の担い手として任命し、市鳥獣被害対策実施隊を設置した。
(リオで輝け茨城の星)
8年前の北京五輪でクレー射撃4位だった結城市出身の中山由起枝選手(37)=日立建機=にメダルの期待がかかる。2013年の世界選手権では日本女子初の銀メダルを獲得し、15年のワールドカップで優勝。「全力で頑張りたい」と抱負を述べ、4度目の五輪で栄光をつかめるかが注目される。
(石原奈央子選手インタビュー)
縁があってクレー射撃を始めた石原奈央子選手が、リオデジャネイロで初めてオリンピックの舞台に立つ。一般の人にはあまりなじみのない射撃の世界を語ってもらいつつ、オリンピックを目指したきっかけ、かける思いが明らかに! 気さくで明るいキャラクターで周りを和ませる石原選手に迫る。――射撃を始めたきっかけを教えてください。「実家の神社の隣が射撃場だったんです。小さい頃の記憶では、クレーが飛んでいるとかは覚えていないですけど、おじさんたちが鉄砲を持っていて、その鉄砲を触ろうとするとすごく怒られたのを覚えています。おじさんたちだけが触れるものというイメージがすごく強くて、いつか自分も触れるようになりたいとずっと思っていました。なので、小さい頃は“射撃をやりたい”ではなく“鉄砲に触りたい”でしたね」――銃刀法で銃が取り扱えるようになる20歳ですぐに免許を取りに行ったんですか?「20歳の頃は忙しくて、なかなか銃の免許を取るまでの余裕がなかったんです。講習を受けて、試験の勉強をして、試験を受けてと何度も警察に足を運ばないといけないので、結構時間がかかるんですよ。ちょっと時間に余裕ができた23歳くらいで免許を取りました。ただ、射撃をやりたいという思いはずっとありましたね。実際にやってみたら、銃が重いな、簡単そうに見えていたけど、難しいなって思いました」――その後、日本クレー射撃協会の選手発掘プログラムに参加して、’07年から本格的に競技を始めるんですね。「そうですね。初めての全国大会では、ビリでした。スコアが1ラウンド25点満点中の10点とか、12点でしたから、半分もクレーを撃ててなかったですね。私は勝つ気満々で行ったので、結構ショックでした。まあ、最初の大会で勝つ気満々だった私が悪いんですけど(笑)。そのビリの成績を実感した時に、絶対に上手くなってやる。絶対にオリンピックに行ってやると思いました」――石原選手は、クレー射撃のどのようなところに魅力を感じているのですか?「撃つ瞬間の集中力と、射撃をしていない時のリラックスした雰囲気のギャップの激しさが見ていてカッコイイなと思います。普段触ることのできない銃を手に取って、その重みだったり、火薬の匂いだったり、撃った衝撃だったり、その感覚が合わさって、クレーを粉砕できた瞬間は楽しいですね」――銃を撃つ感覚というのを、一般の方に伝えるのは難しいのでは?「法律があるので、銃を持っていただくのはなかなか難しいです。ただ、畑などを荒らす動物に対するハンターの方たちも少なくなっている現状もあるので、クレー射撃だけでなく、正しい知識を持って銃を持っていただく機会が増えたらと思います」――クレー射撃の中でもなぜスキート種目を選んだのですか?「最初はトラップ種目がやりたかったんですけど、父の友人や家の射撃場に来る方たちに、『こんな近くにいい先生がいるんだから、スキートにしなさい』ってずっと言われ続けていくうちに、『そうかな』って思いました(笑)。いい先生というのは、父(石原敬士/メキシコ五輪、モスクワ五輪クレー射撃日本代表)のことなんですけど(笑)。父は厳しく教えてくれますが、親子なのでケンカになってしまうこともありました」――スキート種目はどんな種目か教えてください。「簡単にいうと、半円の曲線上に設定された7つの射台と、直線の真ん中に設定された1つの射台を回ってクレーを撃ちます。トラップ種目は横に直線上を動いて射撃を行いますが、曲線上を動くので、クレーが出るところの位置も違いますし、クレーの見え方はまったく違いますね。トラップは1ラウンドで1枚ずつ25枚ですが、スキートは1枚だけじゃなく、2枚出る時もあって25枚ですから、トラップよりも集中する回数が少なくてすみます(笑)。あんまり集中できないものですから、その点でも、スキートが私に合っていたのかもしれないですね(笑)」――近年はイタリアにも留学して腕を磨いているそうですね。「何かを変えないと進めないという感じがあって、海外の門を叩かないといけない時期になったと思っていきました」――日本とイタリアの違いはどんな点ですか?「どっちがいい悪いではなく、簡単に言うと、イタリアは褒めて伸ばす、日本は厳しくして伸ばす感じでしょうか。父が結構厳しいものですから、イタリアに行った時に褒められてビックリしましたね。新しいことを学んでいくのが楽しくて、もっと学びたい、もっと上手くなりたいという思いが強くなりました」――オリンピック出場が決まった時のお気持ちはいかがでしたか?「私に決まって良かったと、ホッとしました。アジア予選1位で国別の出場枠を取って、他に出場資格を満たす方がいらっしゃらないので、私に決まるとは思っていたんですけど、やはりホッとしました」――ブラジルでのプレ大会に出場して、会場の印象はどうでしたか?「背景というのか、後ろの景色の影響でクレーの角度が違うように見えました。本当はクレーの形が一緒ですから、違うわけはないんですが、背景によって遠く感じたり、近く感じたりするんです。それを意識して、クレーが遠く見える射撃場とか、いろんなところの射撃場に行って練習するようにしています」――そのほかに、石原選手が課題として取り組んでいることはありますか?「何の競技でも最初はドキドキすると思うんですけど、私は特に1発目は不得意というか、ドキドキしちゃうんですよね。最近はそれをセルフトークしながら、落ち着くようにしています。だんだん良くなっていると感じています」――どんなことをセルフトークしているんですか?「いろんなことを喋っていますね。『あの選手はお昼に何を食べたんだろう』とか、『あの選手の靴カッコイイな』とか(笑)。撃つ時はクレーを割ることだけを考えているんですけど、撃った後は全然違うことを考えるようにしているんです。というのも、撃ち終わって失敗した時に、何で失敗したんだろうと思ってしまうと、それを引きずってしまうんです。そうならないように射台から出た瞬間から、『今日は何を食べよう』とか、パッと違うことを考えるように心がけていて、それから『よし!次は』って切り替えています」――切り替えが大事なんですね。石原選手は、切り替えは上手なほうですか?「すごく下手なんです。だから、喋って、言葉にすることで切り替えるようにしています」――競技中以外の場面では、どう切り替えをしていますか?「トイレにこもります(笑)。その日に起こったことは、トイレにこもっていろいろ考えて、リセットするようにしていますね。時間は計ったことがないので、どれくらいこもっているのかはわからないですけど(笑)」――クレー射撃では銃も大事な要素だと思うのですが、石原選手は銃にどんなこだわりがあるんですか?「実は全然道具のこだわりがなくて、あまり詳しくないんです(笑)。私は、Perazzi(ペラッチ)というイタリアのメーカーの銃を使っているのですが、ずっとPerazziの銃しか使っていないので、他のメーカーの銃がどんな感じかわからないんです。有名な誰々選手が銃を替えたから、私も替えたという話を聞いたりするんですけど、弾が出て正確に当たってくれれば、それでいいものですから。ただ、弾の色はカワイイ方がいいですね。今年は緑を使っているんですけど、その前は黄色だったり、赤だったり、その年によって替えています」――観戦初心者の方は、どんなところに注目すればクレー射撃を楽しめると思いますか?「オリンピックの場合は、パウダークレーといって、割れるとパウダーがパーって散るものを使っています。パウダーが散るので、結構きれいですし、どこで当たっているのがわかるので、この選手はこの辺りで当てているとか、違いを見比べるのもいいと思います。あと、『石原はまた食べ物のこと考えているのかな』とか想像しながら見るのもいいかもしれません(笑)」――世界ですごいと感じる選手はいらっしゃいますか?「すごいのは、アメリカのキム・ロード。ちょっと体がブレて失敗したのかなと思っても、バシバシ当ててきますから、さすがだなって思います。他には、イギリスのアンバー・ヒルですね。すごくきれいな方ですし、日本では考えられないんですけど、まだ20歳になってないんです。アンバーさんみたいな若い方もオリンピックに出るので、日本の方にも『私にも射撃できるかも』って思ってもらえたらうれしいです」――クレー射撃をやってみたいと思った人に、選手に必要なものをアドバイスするなら何ですか?「情熱だと思います。やっぱり好きでないと続けられないですし、続けないと上手くなれないですから。情熱があって、続けていけば上手くなれると思います」――石原選手にとっての初のオリンピックでの目標を教えてください。「点数が悪い時は、自分のペースを崩してしまうのが原因なので、自分のペースをいかに保てるかを目標にしたいと思います。クレー射撃は、誰かと戦っているわけではなくて、自己との戦いなので、自分に打ち克ちたいですね」
(イノシシ被害防止へ水田囲む電気柵:宮城)
宮城県内で増加するイノシシによる農作物被害を防ごうと、県北地域の被害対策モデル事業地に選ばれた色麻町平沢地区で、地元住民が侵入防止柵を設置した。地区内では今年、人がイノシシに襲われる事故も起きている。住民は柵の効果を確かめながら、地域で効率的にイノシシ被害を防ぐ方策を考える。柵の設置は県の鳥獣被害防止対策事業の一環で、7月31日の設置作業には、住民と県、町の職員計約30人が参加した。出穂期を控え、イノシシが稲をなぎ倒したり、食い荒らしたりするのを防ぐため、地区4カ所の水田地帯を囲むよう電気柵とワイヤメッシュ柵を張り巡らせた。東北野生動物保護管理センター(仙台市)の研究員が柵を設置する際の注意点を説明。地面から高さ20センチと40センチの位置に2本の電線を張るよう指導した。県によると、県内のイノシシによる農作物被害額(2014年度)は約1億1960万円。県南部が被害の中心だが、温暖化や耕作放棄地の増加で県北にも生息域が広がっている。平沢地区では5月、山菜採りの男性がイノシシに襲われ、大けがをする事故も起きた。平沢地区は今年、県北地域で初めて県事業のモデル地区に選ばれた。6月に勉強会を始め、被害状況マップ作りや防止柵の設置範囲検討に取り組んできた。小松康喜行政区長(65)は「今年は例年より出没件数が多く、対策を講じる必要があった。電気柵の効果が表れるといい」と被害の拡大防止に期待する。
(クマの対処法学ぶ:青森)
青森県むつ市でクマの出没が多発していることを受け、スーパーマーケットを展開するマエダ(むつ市)は30日、クマについて学ぶ一般向けの講習会を本店会議室で開いた。買い物客ら約50人が参加し、下北野生生物研究所(同)の和田久研究員が「クマの生態 クマとの共生」と題して講演した。和田研究員は「爆竹を鳴らすと、クマは近くの木に登るだけ」と注意を促し「ラジオは置くのではなく、音源が動くように持ち歩くべきだ」などとクマに出合わないようにする対策を語った。また「クマはやぶからやぶに移動する。森の下草ややぶを刈り払うことが大切」と述べた。むつ市内では今年6月末現在、前年同期比で2倍を超す56件の目撃情報があり、市は非常事態宣言を出して注意を呼び掛けている。
(クマ対策で移動経路を除草:福島)
福島市の信夫山などでクマの目撃情報が相次いでいるのを受け、福島県は、クマが生息地の吾妻連峰から中心市街地までの移動経路にしているとみられる松川河川敷の除草を行った。クマが視界の広い場所を嫌う習性に目をつけた対策で、効果が注目される。県によると、除草場所は同市南沢又上川原の阿保原橋周辺の松川両岸約100メートル。河川敷を除くとクマが隠れるような茂みがない場所を選んだ。除草を行ったのは4~6日で、福島署によると、除草実施以降は27日現在で信夫山周辺でのクマの目撃情報はない。県は他の市町村でも市街地でクマの目撃情報があれば、現場の状況を考慮しながら、河川敷の除草を検討するとしている。
(タカ使って“カラス狩り”:石川)
28日から始まる「第61回おりもの感謝祭一宮七夕まつり」を前に、一宮市の真清田神社周辺でタカを使ってカラスを追い払う実験が初めて行われた。同市は、石川県小松市の鷹匠に依頼し、26日までの4日間、タカ3羽を使って神社周辺にタカを放ち、カラスに危険性を認識させ追い払った。市農業振興課によると、神社の森には5〜6年前からカラスの群れが増え始めたという。冬場には1000羽を超え、繁殖期の4〜7月には500〜600羽がねぐらにしていると見ている。鳴き声やゴミの散乱、フンなどの苦情が寄せられていることもあり、七夕まつりに訪れる観光客らに「きれいなまち」とアピールし、イメージアップを図ろうと取り組まれた。同課では「1割以下に減少したが、どれだけの効果があるのか様子を見たい」と話している。
(イノシシの解体体験、命を頂く大切さ学ぶ:鳥取)
農林業における鳥獣害は、近年全国的に大きな問題になっている。対策の一環で「イノシシ解体処理者育成講習会」が県内でも開かれ、大学生や社会人約20人が受講した。参加した大学生がリポートする。県内では2010〜15年度で、年間約2億〜6千万円の農作物被害が出るなど多くの人が鳥獣の被害に悩まされている。私の故郷(大阪府茨木市)でも数年前に集落でまとめて電気柵を設置するまでイノシシの被害が多かった。柵の外には人家近くまで行動の痕跡がある。狩猟免許(罠猟)を取得して地域に貢献できればと考え、今回の講習会に申し込んだ。最初に「いなばのジビエ推進協議会」の方からお話があった。県東部で捕獲したイノシシ、シカ肉を有効活用するため、川上(狩猟者)から川下(飲食店)までの関係者で組織している。鳥獣は農林産物を食べるだけではなく、育てている人の気力までも食べてしまうという話に、大いに共感した。講義の後、解体処理場で解体されるイノシシを見て、私は「少し小さい」と感じた。しかし講習を行った「シシボタンの会」の方から、このイノシシは約1歳だと聞いてゾッとした。たった1年で体重20キログラムもあるイノシシへと成長するのだ。私もナイフを握り、前足の付け根から肩甲骨の付近を解体した。既に血抜きや内臓処理も終わり、動物特有の温かみもなくなった状態だったので、ナイフを握ることに不思議と抵抗感はなかった。皮を剥(は)いでしまえば、食肉処理場で見られる枝肉と変わらない。焼き肉で試食すると、塩コショウを振っただけでもおいしかった。冬のイノシシなら脂が乗り、もっとおいしいだろう。血抜きがきちんとできれば、濃い味付けや臭み消しをしなくても問題なく食べられるなど、解体のベテランの方の話は参考になることばかりだった。害獣駆除された動物の命を無駄にせず、できる限り責任を持って頂くことの大切さも学んだ。実際に解体を見学、体験することで、動物が肉になる過程を知ることができた。パック詰めされた精肉しか知らなかったので良い経験だった。普段何気なく言っている「いただきます」の意味を初めて実感した。狩猟免許を取得したら、在学中からシカやイノシシ猟を始め、解体して家族やご近所さんと分け合いたい。実家は農家なので食料を完全に自給できそうだ。そうしたイメージが鮮明に湧くようになった。更に上のレベルの狩猟免許取得者向け解体研修会もあるので、今後参加することを目指して頑張りたい。
(就業体験で獣害対策:兵庫)
豊岡市の奈佐森林公園などで27日、県立豊岡総合高2年の生徒2人がシカ猟の現場に立ち会った。猟では2人が練った捕獲作戦案も示された。豊岡総合高が行う就職希望の生徒対象のインターンシップ(就業体験)の一環で、獣害対策で高校生が就業体験するのは珍しく、市は「体験を通じて地域を理解し、できれば獣害対策の後継者になってほしい」と話している。猟は、市内在住の県猟友会メンバーでつくる豊岡市シカ捕獲専任班と市鳥獣害対策員の計約20人が参加。市内の田畑や山を荒らす動物、特にシカを捕獲するため、専任班は週3回、市内で捕獲を行っている。豊岡総合高の2人は多田聖矢さん(16)、西村雅稀さん(16)。市鳥獣害対策員の岡居宏顕さん(47)、島田慎吾さん(33)の指導を受け、25日、シカ捕獲のための地図の見方を学んだほか、現地に行って地形やけもの道を覚えた。26日は再び現地に入り、地元に詳しい猟師の教えを受けながら捕獲の作戦を練った。27日、集まった猟師に2人は練った作戦案を示し、猟師の意見も取り入れ、現地に移動し猟が始まった。まず射撃手が配置に就く。続いて追い出し係の「勢子(せこ)」数人が犬を使うなどして、シカを射撃手がいるあたりに追う。その後、射撃手が追われてきたシカを撃った。高校生2人は、シカが出てくるのを射撃手と待った。猟に立ち会った多田さんは「犬が追いかけると逃げるシカの習性を考え、人の配置を考えた。結果、何十頭も出たらしいのでうれしい」。西村さんは「シカのいる所は、広葉樹と針葉樹の間に多いことなどを学べた。作戦通りに行ったのがうれしかった」と話した。岡居さんは「方法論通りにしたら、シカを捕れることを学んでもらえたことに大きな意義がある」と話している。

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