<射撃ニュース1月>

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(白神山地をシカから守る、駆除開始:青森)
世界自然遺産の白神山地(青森、秋田両県)周辺で、貴重なブナ林を食い荒らす恐れがあるニホンジカが増加している。生態系に大きな悪影響が出れば遺産認定が取り消される可能性もあり、国や地元自治体が連携して駆除に乗り出した。「大きな二つのひづめの跡を追っていけば、シカの居場所にたどり着ける」。白神山地の青森県側で、2017年12月17日に開かれた講習会。登山者のマナー違反などを見回る巡視員約20人を前に、有害鳥獣の専門家がシカの足跡やふんの特徴を伝えた。シカは下草や木の実だけでなく、樹皮を剥いで幹の部分もかじる。ブナの原生林が広がる白神山地は格好の餌場となり、木々が枯れてしまう恐れがある。主催した林野庁の担当者は「貴重な自然を後世に引き継ぐため、痕跡を見つけたら連絡してほしい」と呼び掛けた。東北北部のニホンジカは、明治時代ごろ狩猟で絶滅したとされてきた。だが10年に目撃情報が寄せられたのを皮切りに、右肩上がりで増加。昨年8月には人の手が加わっていない原生林の残る白神山地の「核心地域」でも初めて確認され、同12月15日時点の総数は68頭に上る。監視カメラに撮影された個体を解析すると、ほとんどが雄。子どもを産む雌はおらず、環境省東北地方環境事務所の安生浩太自然保護官は「生息場所を求めて周辺から移動してきた段階で、まだ繁殖はしていない」とみている。ただ、岩手県など周辺で増加が進めば、雌が移動して定着する可能性もある。「爆発的な増殖を阻止するには、遺産地域に入る前に駆除しなくてはならない」と危機感を強めている。捕獲には課題が多い。環境省は猟友会に駆除を委託したが、ハンターの減少や高齢化が顕著で恒常的な活動は難しい。加えて、遺産地域内は険しい地形が多く駆除には限界がある。林野庁や青森、秋田両県は試験的にわなを設置しているものの、カモシカなど保護すべき野生動物がかかる可能性があり、大量の設置は困難。「増えてからでは遅いと言われるが、増えないとわなにかからない」(秋田県の担当者)と効果を疑問視する声もある。北里大の岡田あゆみ准教授(動物生態学)は「捕獲の圧力をかけない限り、数は増え続ける。経験がない以上、さまざまな駆除手法を試す必要がある」と指摘した。
(鳥獣被害防ぎ生かす、わな遠隔監視実験やジビエ処理専用車)
「獲物に近づくときは斜面の上方から」「わなのワイヤが切れそうにないか確認を」。2017年秋、香川県内3カ所でイノシシ捕獲技術の研修会があった。対象は鳥獣捕獲のベテランといえる市町の非常勤公務員「鳥獣被害対策実施隊員」。従来の狩猟免許取得間もない初心者向けとは異なる初の試みだ。研修では講師の専門家が捕獲シーンの動画を示しながら、わなの種類に応じた注意点、事前の餌付けや場所選びの重要性を解説していった。「自己流の人も多い」(主催した県の担当者)といい、第一線で安全かつ確実に処理する方法を底上げるする狙いがある。背景にあるのはイノシシやシカといった鳥獣による被害だ。四国4県の2015年度の農作物被害は計9億4千万円と高水準が続く。中心となるイノシシは例えば香川県内には推定2万9000頭(15年度末時点)いるが「捕獲数が増えても、生息数が減っているとはいえない」(同県)。深刻なのが多くの人が行き交う市街地での出没。香川県では16年度、270件あった。10年度の26件の10倍以上だ。人の生活圏との境が薄くなり人的被害も相次ぐ。こうした中、IT(情報技術)を活用し捕獲の効率化を目指す動きも出始めた。四国電力の情報通信子会社、STNet(高松市)は高知県南国市、高松市と協力し、わなの遠隔監視装置の実証実験を17年夏に始めた。自社の格安スマートフォンの通信回線を使い、鳥獣捕獲とその画像をメールに通知する仕組み。「より効果的な餌付けにするため、捕獲前の画像データも取得したい」などといった課題を踏まえ改良に取り組む。駆除した野生鳥獣は無駄にしない。松山市で17年5月に稼働した獣肉処理場「高縄ジビエ」は同市や今治市で捕獲したイノシシやシカを解体、飲食店などに出荷する。処理場で引き取るのは地元有志が中心となり設立した団体「高縄ジビエ」の会員らが捕獲したもの。生きているうちに持ち込むなど新鮮な状態で処理する。シカやイノシシなら年約300頭の処理能力があり、松山市内のフランス料理店や旅館のほか、東京や関西の店舗に出荷する。高縄ジビエの渡辺秀典代表は「ジビエは牛肉や豚肉と違う味わいで、ここ数年引き合いが増えてきた。高級な特産品として地域に流通させたい」と話す。高知県梼原町は全国で初めて移動式のジビエ解体処理車(ジビエカー)を導入した。解体で出る内臓や汚水を現場に残さず環境にも配慮する。町内に処理施設も整える。多くを埋め捨てていたイノシシやシカ。自然の恵みとしてジビエグルメの町づくりに役立て、地域活性化を目指している。
(冬眠できず?クマが目撃される:秋田)
12日午後、潟上市の国道を横切るクマ1頭が目撃されました。県内で1月にクマが目撃されるのは2007年以来11年ぶりということです。クマが目撃されたのは、潟上市飯田川飯塚の国道7号です。五城目警察署によりますと、12日午後1時ごろ、車で走ってきた女性が、道路を横断するクマ1頭を目撃しました。クマは体長1メートルほどで、そのまま道路脇の山林に入っていったということです。近くの民家までは500メートルほどで、警察では周辺のパトロールを行い、住民に注意を呼びかけました。県警によりますと、県内で1月にクマが目撃されるのは2007年以来、11年ぶりです。県自然保護課では、「去年はドングリやブナの実が凶作だったため、冬眠に必要な脂肪分を蓄えられず、空腹のままさまよっている可能性がある。」と話しています。
(ハバネロで獣害防止:兵庫)
国家戦略特区“知と創造”農学セミナー公開講座(養父市、県立但馬農業高校主催)が13日、養父市八鹿町の県立但馬農業高校であった。関西大理工学研究科の山本秀樹教授(59)(環境再生工学)が、香辛料の原料になる野菜・ハバネロの辛み成分カプサイシンを獣害対策に応用する取り組みなどを例に、成分を食用以外に生かせる農産物づくりを話した。但馬地方などの農家ら約40人が聞いた。山本教授は、市と関西大との連携協定などを基に、ハバネロの食品や食用以外への応用を企業と一緒に研究。カプサイシンは人が感じない程度に薄めてもシカやイノシシなどに忌避させる効果があるとし、動物が接近するとセンサーで感知して自動散布したり発光したりする機械を試験していると語った。他にも、植物由来の天然成分について、水溶性か油に溶けるのかなど抽出方法を研究していると説明。農産物から抽出した成分が香料や医薬品などに使えれば、食料だけでなく化学工業や医療、化粧品などに用途が広げられると指摘した。「市と連携して成分を分析し、効果を調べて販売までの展開を考え、付加価値の高い農業を」と呼びかけた。
(仰天!白いイノシシ:熊本)
体全体が白色のイノシシが12日、熊本県南小国町満願寺の杉林で捕まった。猟銃で仕留めた同町の渡辺昭一さん(73)は「猟師を約50年やっているが、こんなに白いイノシシは初めて」と驚いている。
(狩りの主役は「犬」:神奈川)
紅葉が落ち始めた山に犬の鳴き声が響き、3発の銃声がこだました。昨年12月3日、山北町の丹沢湖周辺では8人の男性が2匹の猟犬を連れ、鹿を求めて山に入った。彼らが取り組む「巻狩り」では、犬を操る「勢子(せこ)」が獲物を追いたて、銃を構えて待つ仲間たちの場所に誘導していく。山を駆けた猟犬は13歳くらいの雌の黒いプロットハウンド「クロ」と、プロットとウオーカーハウンドの白い雑種「テツ」(雄2歳)。時に100メートル以上離れた獲物を鳴き声で威嚇しながら後を追う。この日は、テツが追った鹿1頭を仕留め、その場で血抜きした肉を8人で取り分けた。一部は犬の胃袋にも収まる。「山の恵みをみんなでおいしくいただく。鹿の肉を食べたいという食欲が犬の猟欲になる」と飼い主の会社員、豊田里己(さとみ)さん(59)=同町神尾田=は語る。豊田さんはテツとクロの他に4匹の猟犬を自宅で飼育。猟シーズンの11~2月は自身が「親方」を務める猟のグループで30回ほど山に出る。豊田さんは「犬が育つときが一番楽しい」と奥深い猟犬の世界にのめり込む。経験上、猟犬は獲物が近づくと勢子に声で知らせるか、目で訴えるタイプがいる。前者は一直線に獲物に突っ込んでいくが、後者は遠くから鳴き声で獲物を誘導する。特性は多岐にわたり、豊田さんは「猟の主役は犬。人が犬に合わせて待つ場所を変える」と語る。一方で、命を奪う猟には厳しさもつきまとう。猟犬が、傷を負って抵抗する鹿の角に刺されて殺されたり、落ち葉に足を滑らせたりして骨折してしまうことも。「犬は家族であり財産。けがをさせたら犬に申し訳ない」と気を引き締める。豊田さんは猟をした父や祖父の影響で、小学生のころから猟犬を連れて山を歩いた。「猟をやりたくてしょうがなかった」と20歳ですぐさま狩猟免許を取得。20代後半まで、会社勤務と両立して冬はイノシシ猟で稼いだ。当時は今ほどワナが発達しておらず、イノシシの肉も高価だったという。旅館などから納入日と肉の量を指定され、5人ほどの仲間で早朝から山に入った。雪が降りしきる中、銃を構えて2時間近く待ち、日付が変わる頃まで真っ暗な山で火をたき獲物を追う犬の帰りを待った。「体力的にきつかったけど、楽しかった」と懐かしむ。その後、猟仲間が増えたことで販売はやめ、今に至る。「自分が撃たなくてもみんなでとれればいい」と猟の味わい方が深まったという。仲間の中には20~30代も5人ほどいて「鳥獣被害を食い止めるために猟が途絶えてはいけない」と猟の魅力を伝承。祖父が猟師の山北町職員、杉本正斗さん(24)は「猟師が減って作物の被害が増えた。いつか自分の猟犬を飼って受け継いでいく」と夢を抱く。猟の後、豊田さんの自宅に隣接した小屋では、8人がゆでた里芋を頬張りながら狩りを振り返った。「鹿を撃ったら、テツがすぐに来たんだ」。辺りが暗くなっても、犬と山を駆けた興奮が冷めることはなかった。
(山の恵みを残らずいただく取り組みが進む)
今注目の食材「ジビエ」とは、狩猟によって得たシカやイノシシなどの野生鳥獣の食肉を意味するフランス語だ。ジビエはフランス料理界では古くから高級食材として重宝されてきたが、日本でも食べられる機会が増えてきている。日本では近年、農地を荒らすシカやイノシシが急増しており、電気柵を畑の周りに張り巡らして農作物を守る対策と並行して、害を及ぼす野生動物の捕獲も行っているという。地元の猟友会に依頼して捕獲されたシカやイノシシは、従来、一部の利用を除いて、そのほとんどが埋葬されていたが、それらを有効活用する取り組みが進められている。このジビエ活用の取り組みの一例が、政府インターネットテレビで紹介されている。和歌山県古座川町こざがわちょうでは、猟友会によって捕獲されたイノシシやシカを処理するための処理加工施設を設置。捕獲されてから2時間以内の新鮮なうちに処理できるようにしているのだ。獣臭いイメージのあるジビエだが、捕獲後すぐに血抜きして食肉処理を行えば臭みがなくおいしく食べられるという。また、調理方法の検討を進めたところ、モモ肉や背ロースはとれる量が少なくて手軽に食べることができないため、他の部位を集めたミンチ肉の活用を普及させようと、地元のパン屋がジビエバーガーを考案。「里山のジビエバーガー~紀州備長炭の炭火焼きハンバーグ古座川町の清流鹿72%使用~」だ。このジビエバーガーは「とっとりバーガーフェスタ2016」で行われた全国ご当地バーガーグランプリで第1位を獲得した。さらに同町のジビエの取り組みは、政府が行っている「ディスカバー農山漁村むらの宝」の2017年度特別賞ジビエグルメ賞も受賞した。栄養価が高く脂肪が少ないジビエは、体づくりや栄養管理に配慮している格闘家などからも注目される食材になっている。最近では、一部の飲食店やスーパーでは常時店頭に並べるところも増えてきている。日本でもジビエが食卓で普通に食べられる日は、それほど遠くないかもしれない。
(アシを探せ!)
スポーツ紙の「釣り面」は提携する船宿の釣果を掲載し、これが読者への情報源となる。狩猟の場合、鹿や猪の出現情報はインターネットにもない。ならば、どうするのか。ベテラン猟師は「アシを探す」という。つまり“足跡”で獣たちの動向を探るのだ。獣が休む場所、体についたダニなどをこするぬた場…。生息域を絞り込む目印はいくつかある。ことし最初の猟となった1月8日。Sさんは集合前から山をかけずり回っていた。「猪も鹿も全然、アシがないんだよな…。ことしは特に猪を見ないな」ほかの山では捕獲情報も聞くし、グループのリーダー、Iさんのわなにもかかっているから存在は分かっている。しかし、われわれの前になかなか姿をみせないのだ。「上がってるアシはあったけど、下りてるのはないからいるぞ」目星をつけた山へ入る。配置についてまもなく、獣を追う犬の声に続いて枯れ葉を踏む足音が聞こえた。距離にして40メートルほどか。崖から2頭の鹿が駆け下りてきた。しかし、杉木立が目隠しになって照準を合わせられない。引き金を引くまもなく、姿を消した。「撃つ」「解体する」そして「アシを探す」。猟は3つの技術が必要不可欠だが、それでもうまくいかないときは手ぶらに終わる。そういえば四半世紀以上前、駆け出しのころ、ベテラン釣り記者に同行させてもらったことがある。腕前は抜群で乗り合いの船でも断トツの釣果だった。「釣り記者は楽だと思っているだろ? でもな、釣れなきゃ原稿が書けない。意外にプレッシャーがあるんだよ」と聞かされた。なんだか今の自分と重なってきた気がする。本来は野球記者だが…。獲れないともう書くことがない。これ以上、言い訳が思いつかない。今季残りチャンスは3度。次こそはと祈りつつ、山を下りた。
(よさこいジビエフェア2018:高知)
シカやイノシシなどの野生鳥獣の肉「ジビエ」を使った料理を味わう「よさこいジビエフェア2018」が15日から高知県内40店舗で始まる。3月14日まで。鳥獣による被害対策のため捕獲したシカやイノシシなどを有効活用しようと、県が14年から企画している。今年は14市町村の飲食店や宿泊施設などが参加する。「鹿バーガー」(長岡郡大豊町の「大田口カフェ」)、「鹿ときのこの炭焼きアヒージョ」(高知市の「おの実」)、「鹿もも肉のみそカツ」(宿毛市の「オオサカヤ」)など多彩な料理が楽しめる。県によるとシカ肉は牛肉や豚肉よりも低カロリー、高タンパク質でヘルシー。イノシシ肉もコラーゲンが豊富だという。各店舗を紹介したパンフレットは道の駅や市町村役場などに置いており、シカソーセージセットなどが当たるアンケートはがきも付いている。県鳥獣対策課は「しっかり処理された肉を使う店を厳選した。フェアを機にジビエ料理に親しんでほしい」と呼び掛けている。
(ジビエを弁当にギュッ:岡山)
鏡野町の名物弁当「やま弁」シリーズで、冬季限定「マタギ」の販売が13日、土日祝日限定で町内の道の駅などで始まった。2月25日まで。シカやイノシシ肉などジビエ(狩猟肉)料理がたっぷり入った3種類を提供している。山里の季節の味を手軽な弁当で観光客らに味わってもらおうと、平成22年秋から販売開始となった「やま弁」は好評で、季節(春・秋・冬)で内容を変えながら販売。狩猟集団「マタギ」をイメージした冬バージョン弁当は、イノシシやシカ肉がメイン食材となっている。イノシシ肉のショウガ焼きや角煮、シカ肉のハンバーグやミルフィーユカツ、炊き込みご飯やちまきなど、野趣あふれるジビエ料理を楽しめる。地元の山菜を使ったかき揚げや蒸し物、あえ物なども添えられた弁当は3種類あり、製造を手がける「鏡野やま弁友の会」所属の飲食店ら3業者が趣向を凝らして仕上げた。同友の会の片田八重美代表は「鏡野の雪景色と温泉を楽しみながら、ボリューム満点の山里の味を満喫してほしい」とアピールしている。
(ジビエをおいしく、フレンチの料理人が教室:和歌山)
ジビエ(野生鳥獣の食肉)の調理法を学んでおいしく食べてもらおうと、地元産のシカやイノシシの肉を使った料理教室が11日、和歌山県田辺市高雄1丁目の市民総合センターであった。同市上芳養のフレンチの料理人、更井亮介さん(28)がジビエの特性を生かした料理法を指導した。
(火縄銃解体ショー:愛知)
火縄銃の内部はどうなってるの?新城市設楽原歴史資料館で14日、「鉄砲解体ショー」が行われた。同館学芸員の湯浅大司さんが仕組みが違う2種類の火縄銃を目の前で解体すると、参加者は身を乗り出して内蔵部に見入った。同館で開催する「鉄砲隊の鉄砲展」の関連企画。地元の長篠・設楽原鉄砲隊メンバーでもある湯浅学芸員は同館で収蔵物や、自ら所有する火縄銃の手入れをしており、6年ぶりにショーを開いた。湯浅さんは「火縄銃は450年前に日本に伝来し、銃だけでなく留め具にネジという概念も教えてくれた」と解説。「鉄の筒(銃身)と台木はネジではなく木や竹で留めている。鉄ではさびてしまうからです」などと説明した。また短筒銃では銃身に象眼を施したものもあり、「戦がない江戸時代には鉄砲を売買するようになり、付加価値として取り入れた。台木や銃身など分業で製造が行われ、1丁の銃は職人たちの力が結集したものです」と説くと参加者は大きくうなずいた。参加者からは「雨の時は火縄銃演武はできるのですか」と質問があり、湯浅さんは「火縄が湿るのが心配ですが、火ぶたの部分に雨覆という仕組みがあり、小雨程度で演武できるようになっています」と答えた。
(イノシシ用わなを製作:群馬)
群馬県立藤岡工業高(高橋滋校長)は12日、県内の自然環境と鳥獣害対策を学ぶ授業を行った。選択科目で環境工学基礎を勉強している3年生22人がわな製作に取り組んだ。県自然環境課の職員が講義した後、藤岡猟友会と藤岡市農林課がクマを捕らえるドラム缶型のおりなどの使用方法を解説した。市内の井沢製作所の井沢国広代表は、シカやイノシシなどの捕獲に使われるくくりわなの作り方を指導した。
(甲州印伝、公募展で会長賞:山梨)
印伝の山本(甲府市朝気)が制作した甲州印伝の新たなブランド「URUSHINASHIKA」が、一般財団法人の伝統的工芸品産業振興協会が主催する工芸品の公募展で「日本伝統工芸士会会長賞」を受賞した。新ブランドは、県内のニホンジカの鹿革を利用、猟友会やニホンジカの処理施設などと連携して生まれたという。柔らかく手になじむ鹿革の上に型紙を置き、漆で全体的に均一に模様をつける伝統手法を用いたほか、独自技術を加え白を基調とした。
(赤外線シューティングスポーツ「K-LASH」体験会:東京)
「K-LASH」とは、赤外線銃と受信センサーを装備してチームで対戦をする最新スポーツです。フットサルコートに障害物を設置して対戦します。チームに関しては当日集まった参加者を均等に分けて編成するので、一人参加でも問題なし。相手チームと戦いながらコート内に位置するBASEと呼ばれる拠点を占領して勝利を目指します。運動好きな方はもちろん、普段運動しない方でも思い切り楽しむことのできる今までにない新スポーツの体験会です。球技などと違い、赤外線は目に見えないため観戦者から上手い下手と思われることを気にする心配なくゲームに集中できます。

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(銃所持の許可更新でうその申請、容疑の会社員を書類送検:神奈川)
散弾銃所持の許可更新で虚偽報告をしたとして、神奈川県警南署は銃刀法違反の疑いで、横浜市南区の男性会社員(40)を書類送検した。容疑を認めている。書類送検容疑は、昨年10月の更新手続きで、同6月に県内の射撃場で銃を使ったと県公安委員会にうその申請をしたとしている。銃刀法では3年間、銃を使用していないと更新できない。同署によると、男性は1年以上前に使っていたが、年に1回使用しなければならないと勘違いし、虚偽申請したとみられる。同署が射撃場に確認して発覚。使用実績があったため許可は更新されたが、男性は昨年12月に自主返納し、取り消された。また、実弾をプラスチック製の衣装ケースで保管したとして火薬類取締法違反の疑いでも書類送検された。
(栃木県射撃場、鉛汚染土を撤去へ:栃木)
2004年秋から鉛害防止のため休業している県総合射撃場(宇都宮市新里町)にあるライフル射撃場の再開に向け、県教委が18年度、鉛汚染土の撤去工事に着手することが11日までに分かった。同射撃場は県内唯一のライフル射撃競技の公認会場で、22年の栃木国体で同競技の会場に内定している。県教委は長年の懸案だった汚染土壌を処理し、建物などの改修工事を進め21年度の再開を目指す。同射撃場はクレー射撃場も併設する県総合射撃場に1979年にオープン。鉛弾による射撃場の土壌汚染が全国的に問題となり2004年10月から休業している。当時から現在まで、水質調査では土壌汚染対策法の地下水基準値を超えたことはないという。休業以降、県教委は鉛害対策の検討を進めてきたが、多額の費用や施設の運営方針が固まらなかったことから本格的な処理が進まなかった。
(白神山地をシカから守る、駆除開始:青森)
世界自然遺産の白神山地(青森、秋田両県)周辺で、貴重なブナ林を食い荒らす恐れがあるニホンジカが増加している。生態系に大きな悪影響が出れば遺産認定が取り消される可能性もあり、国や地元自治体が連携して駆除に乗り出した。「大きな二つのひづめの跡をたどれば、シカの居場所にたどり着ける」。昨年12月17日、白神山地の青森県側で開かれた講習会。登山者のマナー違反などを見回る巡視員約20人を前に、有害鳥獣の専門家がシカの足跡やふんの特徴を伝えた。
(ハンター減で育成に力、2期目の府猟友会アカデミー:大阪)
大阪府猟友会が、ハンターの育成に力を入れている。2016年に立ち上げた「大阪ハンティングアカデミー」は2期目を迎えており、受講生たちが狩猟に必要な知識や技術を、ベテランのハンターから教わっている。同会は「さらに内容を充実させたい」と、後継者の育成に向けて意気込んでいる。同会によるとハンターの数は、高齢化を背景に年々減っている。一方で、府内でもイノシシなどが畑の農作物を荒らす被害は相次いでいる。有害鳥獣の捕獲にはハンターの存在が欠かせないが、「技術は企業秘密」とされるなど、ベテランが若手に経験を伝える雰囲気は乏しかったという。同会は幅広い技術と知識を伝えようと、同アカデミーを設立。第1期は63人(うち女性11人)が入校し、第2期には51人(同7人)が門をたたいた。5~8月までは座学で、猟具や猟犬にまつわる知識、狩猟の実施方法などを学ぶ。狩猟が解禁になる秋から冬にかけては講師と山に入り、実際の猟を肌で感じることができる。2期生の男性会社員(41)は「猟の世界に興味があった。今まで猟の“入り口”がなかったので、アカデミーは素晴らしい取り組みだ」と評価する。現在は3期の開講に向けた準備も進めており、同会の田中茂雄事務局長(76)は「これまでの経験を踏まえ、さらに内容を充実させたい」と話し、女性ハンターの活躍にも期待を寄せる。同アカデミー塾長の寺西寛さん(76)は「狩猟者人口を増やし、イノシシなどによる農林被害を少しでも減らしたい」と目標を語った。
(クレー射撃、オリンピックへ始動:東京)
聴覚に障害を持つ、剣道部・宮坂七海(体育学部2年)、阪口季穂(スポーツ文化学部1年)がクレー射撃競技で、オリンピックを目指すことになりました。4月から銃砲所持許可に関する勉強を始め、11月27日に警視庁玉川警察署より銃砲所持許可を受け松浪理事長へ報告いたしました。なお、この2名は今年度より日本財団様からパラアスリートとして支援を受けております。
(来たれ!「未来のハンター」:山口)
有害鳥獣の駆除・捕獲を担うハンターの仕事と魅力を知ってもらう萩市主催のイベント「未来のハンター応援プロジェクト」が14日午後1時、萩市民館である。現役ハンターで岐阜県ジビエ推進専門指導員、青山まゆさんの講演会や狩猟免許取得相談コーナー、子供も楽しめる模擬狩猟体験など盛りだくさんの内容だ。
(シカ捕獲、無線で情報伝達:長野)
IT通信機器開発などの「エナジーワイヤレス」(東京都町田市)が小諸市と協力し、くくりわなでニホンジカを捕獲した情報を猟友会員らの携帯電話に知らせる仕組みをつくった。猟友会員による見回りの負担を大幅に軽減できるとして、同市と東信森林管理署(佐久市)が2018年度から導入する予定。鹿が増えている高山域での運用を視野に入れている。わなの近くの木などに赤外線センサーを固定し、わなにかかって暴れる鹿の動きを記録。1時間おきにデータを無線で中継機に飛ばし、親機が個々の猟友会員の携帯電話にメールで送る仕組みだ=図。エナジーワイヤレスの小泉伸二社長(56)が小諸市出身の縁で、市と同社は17年9から11月にこの仕組みの実証実験を行った。浅間山の標高1500メートル付近にセンサー2基を設置。8キロほど離れた市役所の屋上に中継機、農林課がある2階に親機を置き、鹿がわなにかかったデータの受信が確認できた。駆除(個体数調整)された鹿の肉を利用したドッグフードの販売などを進める市は11年度、有害鳥獣対策の「実施隊」を発足。現在、猟友会員ら38人が自ら設置したくくりわなを1日1回、見回ることになっている。誤って捕獲した動物を放したり、肉質が落ちる前に仕留めたりするためだ。許可捕獲できる4から10月のうち、ピーク時にはわな約200基を設置する。市野生鳥獣専門員の竹下毅さん(40)は、センサーによる捕獲情報の伝達で「見回りを3日に1回に減らせるかもしれない」と期待。近年は警戒心が強い鹿「スレジカ」が増え、高山域にすみかが移る傾向があるという。高山域は猟友会員の移動時間や車の燃料代がかさむため負担も大きく、くくりわなはほとんど設置されていないのが現状。竹下さんはこうした場所でもセンサーを活用したいとする。エナジーワイヤレスの小泉社長は「ビッグデータとしても活用できる」と話す。センサーが反応した回数を分析して獣道などを見極めれば、わなを効果的に配置できるとする。無線は最長で100キロ先まで電波を飛ばすことができ、通信時間の間隔も自由に変えられる。機器の価格はセンサー1基と親機で計10万円ほどを予定している。センサーを使ったくくりわなについては、伊那市も実用化を目指しており、4月以降の本格運用を予定している。同市によると、動物がわなにかかると、わなに付けた器具が外れ、センサーが反応する仕組み。小諸市の仕組みは常にセンサーが覚知するようになっている。
(尾瀬シカ、食害と駆除の成果報告:福島)
福島、栃木、群馬、新潟の4県にまたがる尾瀬国立公園で、約20年ぶりとなる第4次総合学術調査団は10日、2017年度の報告会を開いた。懸念されるニホンジカの食害について、調査地点の多くの植物に被害が確認されたものの、駆除対策も一定の成果を上げていると報告された。調査は20年3月末ごろまで3年間実施する予定。
(シカの宅地侵入頻発、庭木食害やふん:北海道)
苫小牧市の高丘や泉町など山沿いの住宅街で、民家敷地へのシカの侵入がここ数年相次いでいる。庭を荒らされたり、ふんをされたりする被害が出ており、住民はネットを設置するなど自衛策に追われる。住宅地では猟銃駆除も原則できず、市は「雪が多くなると、山にシカの食糧がなくなり、市街地に降りる頭数も増える」といい、対策は春先まで必要になりそうだ。「新芽の柔らかい所を食べていく。春先になれば庭の花も食べられてしまう」。高丘泉町内会の佐々木功会長は、ネットを張った自宅庭のイチイの木を見ながら、顔をしかめる。高丘、泉町では、庭木にネットを張ったり、家の前に柵を設置したりする住宅が多く見られる。道ばたにシカのふんが大量に残った場所も。佐々木さんは「さらに山に近い地域の住民からは、何をやっても無駄で荒らされ放題との声も聞く」という。市環境生活課によると、2017年度に寄せられたシカに関する苦情の件数は、9日現在7件。降雪量の多かった昨年度の23件に比べると少ないが「庭が荒らされた」「シカが道路を歩いている」という内容だ。
(イノシシ、市街地出没防げ:石川)
金沢市の市街地でイノシシの出没が相次いでいる。本年度に市街地での出没が確認されたのは、十日時点で計七件。同日朝には同市大樋町などで二頭、昨年十二月には兼六園周辺でも一頭が目撃された。生息数の増加に伴い、餌の確保のために山から下りてきているとみられ、研究機関の関係者は「イノシシが市街地に出るルートを見つけ、近づかせない方策が必要」と指摘する。市農業水産振興課によると、市内のイノシシの正確な生息数は不明だが、捕獲数は年々増加。二〇一三年度までは毎年度三百頭未満で推移していたが徐々に増え始め、一六年度に千百五十九頭、本年度は十一月末時点で千二百四十八頭に達している。捕獲用のおりの設置の拡充なども一因だが、生息数そのものが増えているようだ。生息数の増加は、近年の暖冬傾向に伴う降雪量の減少で、幼獣でも越冬しやすくなったことが原因とみられる。イノシシは繁殖力が高く、生後一年半で生殖能力を持ち、年に四~五頭を出産するという。同課担当者は「増加したイノシシは餌を求めて行動範囲を広げ、市街地に現れるようになった」と見る。農作物の被害範囲も広がり、一四年度以降の被害金額は毎年度千四百万~千五百万円台で推移し、深刻化している。国立研究開発法人「農業・食品産業技術総合研究機構中央農業研究センター」によると、全国的にもイノシシの生息数は増加傾向にある。もともと山より平地を好むといい、市街地で出現するケースも珍しくない。同センターの仲谷淳さんは「近年は人間が(捕獲はしても)追い払いをしないため、人間を怖がらなくなっている」と話す。今後も、イノシシの市街地での出没は相次ぐとみられるが、同課担当者は「農地であれば柵を設けられるが、市街地では対策が難しい」と頭を悩ませる。仲谷さんは、市街地へのルートを把握した上で、川沿いのやぶを切り払ったり、山からの出入り口に柵を設けたりする対策が求められると強調。「なぜ、どうやって街に入ってくるのかを分析して対策を取らなければ、事態は悪化する」と指摘している。
(住宅地にイノシシが出没:石川)
金沢市の県立金沢桜丘高校の周辺では10日朝、イノシシが出没し、市が注意を呼びかけている。 イノシシが目撃されたのは、金沢市鳴和町で、午前8時半頃「用水にイノシシが2頭いる」と消防に通報があった。市によると、2頭は、いずれも体長60~80センチほどで成獣とみられている。イノシシは金腐川沿いを下流に向かって移動していたが、その後、行方がわからなくなった。今のところ被害は確認されていないという。
(サル目撃、「刺激しないで」:愛知)
名古屋市内の各地でサルが相次いで目撃されているが、11日午前、今度は西区に現れた。警察によると、市立児玉小学校周辺で住民が目撃したという。名古屋市内では先月から今月にかけ、千種区と東区、北区でもサルが目撃されている。警察や区役所は、サルを見つけても近づかず、刺激を与えないよう住民に注意を呼びかけている。
(サルの群れ40匹:石川)
9日から10日にかけて、金沢市末町の市立犀川小付近でニホンザルの群れの目撃が相次ぎ、市が注意を呼びかけている。市によると、9日午前7時半ごろ、犀川小付近に20~30匹の群れがいるのを登校中の児童らが目撃。教頭からの連絡で市職員が駆けつけたところ、同小の南東約100メートルの畑で、約40匹がキャベツや白菜をあさっているのを発見した。
(鳥インフル、動物公園が鳥類の展示休止:東京)
東京都大田区でオオタカの死骸から鳥インフルエンザウイルスが検出されたことを受け、川崎市幸区の夢見ケ崎動物公園は11日から飼育する全ての鳥類(全25種、約100羽)の展示を休止した。野鳥の侵入や糞(ふん)の落下を防ぐため、フラミンゴやペンギン舎はシャッターを閉め、キジやインコ舎は側面や天井をビニールシートなどで覆った。入り口付近には石灰をまき、来園者の靴底を消毒している。同園によると、同園はウイルスが検出された個体の回収地から半径10キロ以内で、環境省が指定した野鳥監視重点区域に含まれる。岩瀬耕一園長は「都内での発生状況を見守り、再開できる日を待ちたい」としている。
(鳥インフルエンザ、感染防止対策強化:香川)
香川県の養鶏場で高病原性の鳥インフルエンザに感染した鶏が確認されたことを受け、県内の養鶏場でも感染防止対策を強化している。 このうち、伊予市下三谷の養鶏場の事務所には消毒用の消石灰172袋が届けられた。中予家畜衛生所の職員は、農家に消石灰の撒き方や鳥インフルエンザ感染防止のための重要ポイントを説明していた。この問題は、香川県さぬき市の養鶏場で高病原性の鳥インフルエンザウイルスが確認され、約9万2千羽の鶏が殺処分となっている。養鶏場で高病原性の鳥インフルエンザの感染が確認されたのは四国で初めて。県は感染防止のために100羽以上の鶏やキジなどを飼う県内の151の農場に消毒用の消石灰を配布することにしている。南伊予養鶏の氏兼盛昭社長は、「香川県とは人の行き来もあり、養鶏場への出入りには従来以上に注意を払いたい」などと話していた。県では、異常があった際にはすぐに連絡するよう呼びかけている。
(ガンカモ類22万羽飛来過去最多:宮城)
宮城県は11日、今季2回目のガンカモ類生息調査を行った。総数は31万355羽(速報値、前年同期比8万4168羽増)で、1969年度の開始以来、最も多かった。種類別では、ガン類が5万1937羽増の22万1227羽で過去最多。ハクチョウ類は1万2851羽(同2063羽減)、カモ類は7万6277羽(同3万4294羽増)だった。県自然保護課は「今年は寒さが厳しく、鳥類の飛来がより南下しているためではないか」と分析する。調査は伊豆沼・内沼(栗原、登米両市)など県内約500カ所の飛来地で、県や野鳥保護団体の関係者ら約100人が実施した。
(害鳥追い払いはタカに任せて:福井)
鳴き声やフンで住民らを困らせる害鳥を、調教されたタカで追い払う対策が県内でも成果を上げている。他の方法ではすぐに舞い戻ってきた鳥でも、食物連鎖の「頂点」に立つタカに出くわすと、危険な場所だと認識して寄りつかなくなるようだ。薬剤を使う場合に懸念される環境への悪影響がないことも利点という。福井市民の台所・市中央卸売市場(大和田一)の構内。石川県小松市の鷹匠(たかじょう)、吉田剛之さん(45)が左腕を振ると、手首付近に止まっていたタカが勢いよく飛び立った。敷地上空を旋回して威嚇すると、数羽いたカラスは敷地外へ飛び去った。卸売場棟や駐車場など場所を変えて繰り返し、約十四万平方メートルの市場全体を二時間ほどかけて回った。市場の担当者は「ここまで効果があるとは思わなかった」と驚く。水産物も扱う市場には、塩をなめて栄養補給をする習性のあるハトが長年住み着き、フンや羽根の汚れに悩まされてきた。報道でタカによる追い払いを知った担当者が吉田さんに依頼。二〇一七年四月から月四回ほどのペースで追い払いをしている。これまで防鳥ネットやライト、薬剤などさまざまな方法を試したが、慣れると効果が薄れた。だが、今では偶然迷い込むハトはいるものの、市場に住み着く鳥はいなくなったという。大谷康二場長は「薬剤をまくと環境負荷が心配だが、自然の摂理に従った解決ができてよかった」と話す。吉田さんは一三年に起業してタカによる害鳥駆除事業を始め、これまでに石川、福井両県内のほか、三重、新潟県などで実施。県内では、福井市の市場と県から委託を受けた福井市街地、勝山市の民間工場の三カ所を担当している。NPO法人「日本放鷹協会」(岐阜県海津市)の神内光示副理事長によると、タカによる追い払いは、日本の固有種に比べ、北米などに分布し、人に慣れやすいハリスホークの普及とともに、ここ五、六年で全国に広がっている。「害鳥を殺さず、追い払うだけというのは聞こえも良いので、企業の希望にも合ったのでは」と推測する。県が一五年度から実施している福井市の大名町交差点周辺では、開始前の一四年十二月の調査では四千羽余りのムクドリがいたが、一六年度以降はほとんど見られなくなったという。県自然保護センターの松村俊幸所長はタカの追い払いが効果を上げている理由を「自分の命が狙われる危険を感じ、寄り付いたら狙われると学習する」と分析する。ただ、スズメは樹木のアブラムシなどを食べて被害を減らす役割もあるといい、事業を担当する県福井土木事務所道路第一課の平井勝治主任は「どのような状態が良いか、明確な答えはない」とも話す。「鳥には人間と摩擦が起きない場所で生存してほしい」と吉田さん。鳥と人間の共生に向けた模索が続いている。
(駆除イノシシ、革製品に:福島)
宮城と福島の県境にある福島県伊達市。県北に位置するこの街で取り組んでいるイノシシの皮を使った商品が注目されている。田畑を荒らし害獣とされてきたイノシシにどう対処すべきか――。革を使った商品作りの転機となったのは、間もなく発生から7年を迎える東日本大震災と東京電力福島第1原子力発電所の事故だった。伊達市の山あいにある霊山町。12月下旬、氷点下に近いこの地を真っ白な雪が覆い尽くした。霊山町の一角にある伊達市農林業振興公社でそろいのユニホームを着込み作業するスタッフ。革のパーツを縫い合わせたり、プレス機で金具を付けたりと使い手を思い、スタッフは丹念に作業する。同公社設立の発案があったのは震災や原発事故のあった2011年より前だった。当初は年間千数百頭の駆除例があるイノシシをジビエ(野生鳥獣の肉)として食肉加工と販売を手がける方針だった。だが、11年3月11日の「あの日」を境に、大幅な方針転換を余儀なくされる。原発事故による放射性物質の影響が懸念され、ジビエとしての活用はできなくなった。有志が頭を悩まして出てきたアイデアが革を活用した商品の販売だ。イノシシの皮は通気性に優れ、摩擦に強い。加えて軽量で耐久性もある。ただ、新方針への転換は容易ではなかった。地元猟友会への打診、今では全国でも数少なくなった野生獣の皮なめしを頼める業者への依頼――。公社のスタッフは地元の観光関係者らと勉強会も繰り返した。何もかもが手探りのなか、ようやくイノシシの皮を使った商品完成への光が見え始める。14年に革を使ったキーホルダーなど商品サンプルを作成。さらに、同様の事業で成功した西日本の自治体にスタッフが出向き担当者からアドバイスを受けた。15年には「ino DATE」と名付けた伊達市のイノシシ革を利用した商品のブランド化を実現した。扱う商品は、幼児が生後初めて履くファーストシューズやキーホルダー、パスケースなど数十種類に及び、ファンは着実に広がっている。課題は、公社に飛び込む発注にどう対応できるか。イノシシの皮は狩猟の銃弾の痕が残るなどして利用できるのは全体の3分の1程度。作業する人員の問題でニーズに対応することが難しいこともあるという。それでも、伊達市の地域活性化にはかけがえのない事業になっている。公社では、福島県内外、首都圏などでも事業者、学校の要請に応じ、商品のパーツを携えたワークショップを開いている。いずれの催しも年齢を問わず多くの参加者が訪れ「手作りすることでわき上がる満足感がたまらない」と好評だ。公社はワークショップに参加した人が、今度は自分が新たなワークショップを開いて、伊達のイノシシ革製品を手作りする喜びを伝えるという広がりに期待している。公社事務局長の佐川勝則さん(54)は「ワークショップで学んだ人たちが、商品づくりの感動を周囲に広め、伊達の地域振興につながってくれたら」と話している。

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(川で70代男性死亡、狩猟中に誤って転落か:佐賀)
1日午前8時40分ごろ、佐賀県伊万里市南波多町の徳須恵川で、近くに住む70代男性が水中に沈んでいるのを、捜索していた伊万里署員が発見、その場で死亡を確認した。男性はカモ猟に出掛け、誤って川に転落した可能性が高いとみて調べている。佐賀県警伊万里署によると、男性は昨年12月30日昼ごろ自宅を出発し、翌日になっても戻らなかったため家族が捜索願を出していた。川の近くでは施錠された男性の軽トラックと車内から猟銃1丁が見つかった。
(猟友会の男性10万8千円返還、鳥獣捕獲の証拠写真偽造で:鹿児島)
農作物を食い荒らすイノシシなどの鳥獣を捕獲した場合に支払われる報酬の不正受給問題を巡り、鹿児島県霧島市は、報酬の返還請求に応じていなかった市内の男性に対する提訴を見送ることを決めた。男性が昨年末に請求額計10万8千円を返還したため。霧島市では昨年5月、猟友会のメンバー30人が捕獲の証拠写真を偽造していたことが明らかになり、男性を除く29人は返還などに応じていた。
(ジビエ普及に移動処理車:長野)
シカやイノシシなど野生鳥獣の食肉「ジビエ」が人気だ。高たんぱくで低カロリー、ワインとの相性も抜群。しかし、捕獲してから食肉処理施設に運ぶまでに時間と労力がかかるため、食肉利用は1割程度にとどまる。普及を目指し、日本ジビエ振興協会(長野県茅野市)は、捕獲した動物をその場で枝肉にできる移動式解体処理車(ジビエカー)を長野トヨタ自動車と共同開発した。ジビエカーは2トントラックの荷台を改造し、車外洗体エリア、解体室、保冷室などを設けた。獲物は、洗体エリアで泥や汚れを落としてから解体室へ運ばれ、内臓摘出など枝肉にするまでの1次処理を行う。5度以下に保たれた保冷室では、小さいシカで5頭、大きいもので2から3頭分の保管が可能。製品化するための2次処理施設まで衛生的に運ぶことができる。ジビエカーは2016年夏に完成し、これまで全国5カ所で実証実験を重ねてきた。食肉の解体と販売を手掛ける信州富士見高原ファーム(同県富士見町)の戸井口裕貴さんはジビエカーについて、「肉の劣化が早い夏場に特に有効。捕獲範囲が広がり、安定供給にもつながる」と歓迎する。一方、高齢の狩猟者からは「ジビエカーでは入れない山道や林道にまで乗り入れられる小型車があれば」との声も上がっていた。捕獲場所まで行ける車が獲物を回収して回る。この発想を具現化した小型車「ジビエジュニア」が今月にも完成する。軽トラックの荷台を改造したジュニアは、獲物を最長20メートル伸びるウインチで捕獲現場から巻き取ることが可能で、冷蔵状態にしてジビエカーや食肉処理施設まで運ぶことができる。長野トヨタ自動車法人営業部の西沢久友部長は「高齢の狩猟者にとっては、60キロ超のシカをジビエカーや軽トラックまで運ぶのは難しい」と開発に込めた思いを話す。2月には、車内で内臓摘出できる設備を加えた「ジビエミニ」も完成する予定だ。ジビエカー、ジュニア、ミニの連携で、捕獲しても山中に埋められることの多かった野生鳥獣の肉の利活用率向上が見込まれる。日本ジビエ振興協会の藤木徳彦代表理事は「衛生的に処理できる車によって、安心してジビエを食べてもらえる。どう活用してもらうか、丁寧に説明して普及を図りたい」と期待する。 
(クマ、推定生息数の6割捕殺:秋田)
秋田県内で今年度、ツキノワグマの捕殺数が前年度の1・7倍に急増し、推定生息数の6割弱にあたる817頭に上っている。自然保護団体が駆除の中止を求めているが、クマによる死傷者も2009年以降、最多の20人。住民の要請に応じた結果、捕殺数が増えたといい、県は人とクマの共存に頭を悩ませている。ツキノワグマは、国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストで危急種に分類される。環境省によると、国内では九州で絶滅と考えられ、四国では絶滅の恐れがあるとされている。「日本熊森(くまもり)協会」(本部・兵庫県、会員・約1万7千人)は昨年10月、「根絶殺害に近い」と、秋田県の佐竹敬久知事に有害駆除と冬の猟の中止を強く求める要望書を提出した。熊森協会の森山まり子会長は「前代未聞の数でむちゃくちゃ。共存に取り組むのではなく、見つけたら殺さなあかんという流れがあまりに残念です」。秋田での捕殺数は全国で群を抜く。環境省のまとめによると、今年度は昨年10月末時点で全国で最も多く、昨年度も全国最多の476頭。この10年で唯一、2年続けて300頭以上を殺した。今年度は冬の猟も9年ぶりに解禁し、解禁の昨年11月15日から12月末までに26頭を捕殺した。ただ、県によると、12月末までの捕獲数は817頭に上り、すべて殺された。このうち、767頭は住宅地や農地への出没による「有害駆除」。増加は、住民の要請に応えた結果という。県警などによると、目撃頭数(12月末まで)も過去最多の延べ1500頭余。クマによる死者が1人、重傷者が5人出ており、死傷者数は計20人に上る。例年は山に食べ物が少ない夏に出没が多いが、ドングリ類が凶作で、昨年は秋も目撃が多かった。県自然保護課は「人が襲われる事故も多く、生活圏の近くで目撃され、住民から求められれば、対応せざるをえない」という。昨年6月に近所の住宅の外壁がクマにはがされた秋田市の男性(58)は「民家の敷地に入るとは思いもしなかった。捕殺が多いことには色々な考え方があると思うが、目の前に現れると怖い」と語る。大量捕殺により生態系は脅かされないのか。秋田県は昨年4月時点で推定生息数を1013頭としていたが、昨年10月、クマは秋田市などの里山にもすみ着いているとして、生息域を従来の約1・5倍(県全体の約65%)の広さに、推定生息数を1429頭に修正した。修正後の生息数から捕殺数を引くと、約600頭。だが、県は目視調査の結果などから「山奥の生息数は大きく変わっていない。実際には、推定生息数をはるかに上回るクマがいる」とみており、「今春生まれるクマも合わせれば、少なくとも約900頭になる」と説明。大量捕殺が今年度だけであれば、影響は少ないとみる。環境省野生生物課は、秋田の捕殺数について「必ずしも悪いというものではない」という。クマは県境をまたいで行動することも多く、推定生息数が正しいと言い切れないためだ。ただ、「科学的、客観的に管理できるよう、より正確な頭数把握に努める必要がある」としており、県は今年度から、秋田県立大に委託して約80カ所にカメラを設置し、より実態に近い生息数を調査。冬の猟を解禁したのは、クマに人里に下りないよう圧力をかける狙いがあるという。クマの研究者らでつくるNGO「日本クマネットワーク」代表の石川県立大・大井徹教授(動物生態学)は「同じようなやり方を続ければ、いずれクマがいなくなる」と警鐘を鳴らす。大井教授は、生息実態に応じて捕らえたクマを山へ帰す「放獣」の検討を提案。人的被害が増えないようにするため、「クマが里山に来ないよう山奥の自然を保護し、クマのエサになる果樹や生ゴミなどを人の生活圏で放置しないことが大切」とすみ分けの重要性を話す。
(シカ襲う野犬、再び目撃:京都)
京都府宇治田原町郷之口の宵待橋周辺でこのほど、シカを襲う野犬とみられる犬が目撃された。同町や宇治市などで目撃が相次いでいた大型犬かどうかは不明。町が防災・防犯情報メールで注意を呼び掛けている。宇治署によると、23日午前9時30分ごろ、近隣住民が宇治川沿いの宵待橋の南の路上で、子ジカにかみついた犬を見つけ、パトロール中の署員に通報した。署員が現場に駆けつけたが、犬は西方向の山中に逃げたという。町は「野犬を見かけたら、むやみに近づかず、すぐに通報してほしい」と話している。付近では9月にシカを追いかける2頭の大型犬の目撃情報があった。
(カラス90羽死亡、原因調査:埼玉)
埼玉県は5日、所沢と入間両市の直径約3キロ圏内の学校や川などで、計90羽のカラスが死んでいるのが見つかったと発表した。鳥インフルエンザの簡易検査は陰性で、農薬などの化学物質も検出されなかった。県は詳しい死因を調べている。県によると、4日、所沢市東狭山ケ丘でカラスが死亡していると同市を通じて県に通報があった。県西部環境管理事務所などが調査したところ、35羽のカラスの死骸が見つかった。さらに5日までに入間市上藤沢などで計55羽のカラスを発見。いずれも目立った外傷はなく、国立環境研究所に原因調査を依頼する方針だという。県内では、平成26年12月〜27年1月にも、カラスの大量死が発生。県は細菌性腸炎による衰弱死が原因とみられると発表していた。
(イノシシ「爆発的増加」の恐れも:京都)
平安神宮や南禅寺など観光名所が集まる京都市左京区の岡崎地域などに、イノシシが相次いで出没している。昨年5月から12月まで7件計10頭が現れ、市街地を逃げ回る騒ぎとなり、けが人も複数出ている。府内に生息するイノシシは約6万頭と推定され、増加傾向にあるという。専門家は「今後、京都市内で爆発的にイノシシが増える恐れがある」と指摘し、捕獲や防護柵の設置など対策強化の重要性を訴える。市内では昨年5月に東山区のウエスティン都ホテルに1頭が現れ、6月に京都大熊野寮(左京区)に1頭、10月に河原町二条付近(中京区)に1頭と相次いだ。秋以降は岡崎地域に集中し。11月に平安神宮に1頭、12月に東山中高の校内に2頭、京都市動物園や市美術館近くの琵琶湖疏水に4頭が現れた。市自治推進室の式部圭課長補佐は「山際に設置されたフェンスがやぶれ、市街地と山林を結ぶ獣道ができたのではないか」といい、この「獣道」から疏水を通り市街地に入り込んだとみている。式部課長補佐は「古い防護柵の点検を進め、捕獲強化も検討したい」と話す。イノシシやシカなどの生態を研究している兵庫県立大自然・環境科学研究所の横山真弓教授は「山地に囲まれた京都市内は、すでに相当数のイノシシが生息しているとみられる。年4頭の子を出産するイノシシの繁殖力は大変強く、放置すれば、爆発的に増える危険性がある」と指摘する。実際、全国で捕獲されるイノシシの数は急増している。環境省の資料によると、2000年度は14万8300頭だったが、14年度は52万600頭と3倍以上に膨れ上がっている。同省の推計では15年時点で全国に94万頭のイノシシが生息しているとされるが、正確な個体数を把握する手法が確立されていないため、実数はさらに多い可能性もある。市街地に突如イノシシが現れるケースは近年、京都以外にも兵庫や滋賀、福岡、広島、香川、群馬など全国で次ぎ、死者も出ている。横山教授は「全国的に個体数が増え、中山間地域の農村だけでなく、ついに市街地にまで被害が拡大し始めた」と分析する。兵庫県では年間約2万頭を捕獲しているが、被害は高止まりの状況という。加えて、イノシシは知能が高く、放置されたごみをあさるなどして人間の食べ物の味を覚えると、時には人間を襲ってでも食べ物を奪うようになるという。横山教授は「人間の食べ物はイノシシを狂わせる麻薬のようなもの。野菜くずや食品を含むゴミの適正な処理、狩猟や捕獲による個体数管理を徹底する必要がある」と危機感を強める。府内のイノシシの生息数は約6万頭(環境省推計)とされ、農作物被害は年間1億4千万円に上る。府は21年度までに被害額を半減させることを目指し、イノシシの個体数を減らすべく、狩猟と行政による捕獲合わせて年間1万4千頭とする目標を掲げている。しかし、今回イノシシの出没が集中した岡崎地域に隣接する大文字山一帯は、府内でも最大規模の鳥獣保護区(東山・山科)に指定され、狩猟が禁じられている。京都御苑の約50倍にあたる計3400ヘクタールの山林が広がっているが、被害予防として京都市が捕獲しているイノシシは年間で20頭ほどにすぎない。東山鳥獣保護区内にある永観堂(左京区)では、数年前からイノシシやニホンジカが頻繁に境内に姿を見せるようになった。同寺の浜野弘胤さんは「夜な夜なイノシシが現れて、コケを掘り起こしている。最近は日中にサルの群れも来て、阿弥陀堂に入り込んでお供えのリンゴやもなかを盗んでいく」と、エスカレートする野生動物の被害に頭を抱える。著書「けもの道の歩き方」などで知られる京都市在住の猟師千松信也さんは「保護区で生まれ育ち、狩猟された経験のないイノシシは人間を恐れなくなっている」と語る。イノシシは本来、警戒心が強く臆病な性格といわれる。市街地に隣接する市内の山林でも、北山や西山など比較的狩猟者の多い地域では、人間の生活圏を荒らすことはまれという。千松さんは「一律に禁猟とする鳥獣保護区の在り方に限界がきている。イノシシやシカなど増えすぎた種を対象に、くくりわな猟など他の動物に与える影響が少ない狩猟は限定的に解禁するなど、新たな方策を検討すべき段階にきているのではないか」と話している。
(白神でニホンジカ増加:秋田)
世界自然遺産の白神山地(青森、秋田両県)周辺で、貴重なブナ林を食い荒らす恐れがあるニホンジカが増加している。生態系に大きな悪影響が出れば遺産認定が取り消される可能性もあり、国や地元自治体が連携して駆除に乗り出した。「大きな二つのひづめの跡をたどれば、シカの居場所にたどり着ける」。昨年12月17日、白神山地の青森県側で開かれた講習会。登山者のマナー違反などを見回る巡視員約20人を前に、有害鳥獣の専門家がシカの足跡やふんの特徴を伝えた。シカは下草や木の実だけでなく、樹皮をはいで幹の部分もかじる。ブナの原生林が広がる白神山地は格好の餌場となり、木々が枯れてしまう恐れがある。
(雨竜沼湿原のシカ食害深刻:北海道)
空知管内雨竜町の雨竜沼湿原で、観光資源となっているエゾカンゾウなどの花がエゾシカに食い荒らされていることが、空知総合振興局などが昨年初めて行った調査で分かった。調査地点で咲いていた花のうち、シカに食べられた食害率は7割以上。ラムサール条約に登録されている湿原の多様な生態系に影響を及ぼすことが懸念され、振興局などは新年度から本格調査と対策の検討を始める。もともと湿原内にエゾシカはいないとされていたが、ボランティア団体「雨竜沼湿原を愛する会」(高島光雄会長)が2013年にヒグマ対策用に設置した自動カメラに初めてシカの姿が捉えられた。16年にはエゾカンゾウが満開となった数日後、花だけなくなったのを同会メンバーが発見し、振興局などに報告した。これを受け、振興局と道立総合研究機構環境科学研究センター(札幌)が昨年7月と9月に、雨竜町などと実地調査を実施した。7月は、湿原内に1カ所5平方メートルの調査地点を42カ所設定。エゾシカに食べられたエゾカンゾウの花の食害率は73%に達した。9月には33カ所でタチギボウシとナガボノシロワレモコウを調べ、花の食害率はそれぞれ86%、79%だった。
(鳥獣解体施設、処理目標年千頭に:長野)
長野市がイノシシやニホンジカなどの野生鳥獣肉(ジビエ)の利用拡大に向け、中条地区に新設を計画している鳥獣解体処理施設について、年千頭の処理を目指していることが31日、分かった。農作物被害が続く中、捕獲・利用する頭数を増やし、当初目標の600頭から引き上げることにした。実現すれば県内最大規模。施設は2018年度に建て、19年度の稼働を目指す。販売先の確保も不可欠で、市は態勢整備を急ぐ。県鳥獣対策・ジビエ振興室によると、17年12月時点で県内に解体処理施設は33あるが、処理数は多くて年400頭ほど。農林水産省は18年度、ジビエの全国消費量を16年度の2倍に増やす目標を掲げて捕獲や加工処理、流通などの態勢整備への補助制度を設け、全国で12ほどの地区をモデル指定する方針。モデル地区の中核施設では、年1000から1500頭以上の処理を目安にする。市の施設は、県道長野大町線沿いの「道の駅中条」東の市有地に造る。約250平方メートルに処理室や冷蔵室、加工室などを設ける。市はモデル地区指定を視野に入れる。市によると、15年度に捕獲したイノシシと鹿は計995頭。16年策定の市ジビエ振興計画は、これを計1300頭に増やし、うち600頭を新施設で食肉とする目標を立てたが、16年度は計1370頭を捕って目標をクリア。まだ捕獲すべき鹿などは多くおり、今後も捕獲数の増加が見込まれるため、目標の引き上げを決めた。捕獲できても運び出せなかったり、時間が経過して血が回り食肉にできなかったりすることもある。市は振興計画で、捕獲数全体の46%を食肉にする目標を立てており、千頭を処理するには、2200頭近い捕獲が必要になる。市内のある猟友会員は「ハードルはかなり高い」とみるが、市は小型保冷車や移動式解体処理車も使った機動的な対応を構想。市内13の猟友会支部ごとに核となる人材に協力してもらうことも考える。慣例で地域ごとに地元猟友会員が担っている作業を、地域を越えて対応できないか、協議を打診するつもりだ。施設の衛生管理では、国や県などの認証取得、国際基準「HACCP(ハサップ)」への対応を検討。地域の特産として地元の飲食店や宿泊施設に食材として採用してもらうよう働き掛け、都市部など大消費地に向けては大手流通業者などとの取引も模索する。
(シカと衝突、特急1本運休:北海道)
7日午後9時5分ごろ、オホーツク管内遠軽町のJR石北線瀬戸瀬―遠軽間で、札幌発網走行きの特急オホーツク(4両編成、乗客96人)がシカと衝突した。乗員、乗客にけがはなかった。
(イノシシと衝突、常磐線に遅れ:茨城)
6日午後4時35分ごろ、日立市折笠町のJR常磐線小木津-十王駅間で、品川発いわき行き下り特急列車がイノシシと衝突し停車した。車両や線路を点検後、同5時2分ごろ運転を再開した。JR水戸支社によると、影響で特急2本を含む上下5本に最大27分の遅れが出た。
(冬眠の時期に、クマ2頭:青森)
8日夜、八戸市市川町の国道45号で道路を横切る2頭のクマが目撃された。現場周辺では去年11月に男女3人がクマに襲われ、けがをしている。クマの足跡などを見つかっていないが、市と警察は付近の住民に十分注意するよう呼びかけている。
(小学校の近くでサルが群れで出没:石川)
9日朝、金沢市の山間にある犀川小学校の近くでサルの群れが目撃された。その数40頭。子どもたちの登校時間だったが、けが人はいなかった。サルが出没したのは金沢市末町の犀川小学校の付近の畑だ。学校などによると午前7時半すぎ登校中の児童がサルを目撃し、教頭が警察に通報した。市によると、小学校の付近でサルの群れが出没したのは初めてだという。付近では、8日の昼頃から警察に目撃情報が複数寄せられていて、9日夕方には、金沢市太陽が丘の北陸大学薬学部付近などでも目撃されたという。市は周辺住民に注意を呼びかけていて、10日朝からパトロールを実施する予定だという。
(サル目撃情報:愛知)
名古屋市千種区南ケ丘で二日、サルが出没した。区内では昨年末から目撃情報が相次いでおり、けが人の情報はないが、同区役所はサルに不用意に近づかないよう呼び掛けている。同日午前八時半ごろ、南ケ丘一の茶谷博三さん(81)がマンション四階の自宅で、ベランダの物干しざおの上に座っているサルを発見。室内から撮影しようとカーテンを開けたところ、サルは驚いて逃げたという。茶谷さんは「悪さをするわけでもなく、ベランダの隅にちょこんと座っていた。新年から珍客がやってきた」と話した。区役所によると、サルは先月二十九日から平和公園などで目撃されている。昨年末に天白、名東区などで相次いで目撃されたサルと同一の個体とみられる。
(北限のニホンザル、生息調査:青森)
国の天然記念物北限のニホンザルの生息調査がむつ市で行われている。生息調査を行っているのはむつ市の委託を受けたNPO法人「ニホンザルフィールドステーション」。28日はむつ市脇野沢でサルが木の皮を食べた跡などから生息範囲や群れの規模を調べた。北限のニホンザルは国の天然記念物に指定されているが農作物を食い荒らすなどの被害が出ている。ことしの夏にはこれまで発生していなかった場所でも食害が確認されている。調査は29日まで行われ来年3月末までにデータをまとめる。
(「サルメール」で群れ把握、撃退:福島)
サルによる農作物被害の対策として、発信器やメールを駆使した福島市の施策が成果を上げている。 被害額は10年前の4%まで減少。一方で、イノシシによる被害額は6倍超に急増していて、市は新たな獣害対策を迫られている。
(「しし鍋列車」快走:岐阜)
第三セクター樽見鉄道(岐阜県本巣市)の冬の恒例企画「しし鍋列車」が人気を集めている。昨年12月から運行を開始し、2月末まで。車窓から冬景色を眺めながら、ローカル線の旅情に浸ることができる。今季で23年目を迎えた企画。市内で捕獲されたイノシシの鍋と、アマゴの甘露煮、とち餅や山菜ご飯などの山と川の幸をふんだんに使った弁当が味わえる。県外やリピーターの乗客も多い。昨年12月の運行初日は個人客25人が乗車。京都府内から訪れた人もいたという。乗客はしし鍋と弁当を頬張りながら、社員による沿線の見どころや地名の由来、同鉄道の歴史の説明を聞いた。終点の樽見駅(同市根尾樽見)に北上する途中で、雪景色が広がると歓声が上がっていた。友人と2人で参加した男性(73)=各務原市=は「しし鍋を食べたのは子どもの頃以来。臭みはなく、軟らかくておいしかった」と話していた。運行日のうち、今月25日、2月8、15日は空席がある。
(野生動物の交通事故防げ)
野生動物の交通事故被害を減らすことを目指す取り組みが各地で広がっている。首都圏の一部でも事故は頻発しており、ドライバーに危険を警告するスマートフォンのアプリも開発された。道路をまたぐ動物用の橋を整備するなど施設面の対応も進んでいる。12月初旬の夕暮れ、事故などで負傷した動物を救護する民間団体「野生動物救護獣医師協会」の神奈川支部長を務める皆川康雄さん(50)の車に同乗して、神奈川県大和市の住宅地を通る国道246号を走った。交通量の多い片側2車線の本線に入ると、皆川さんのスマートフォンから音声が流れた。「タヌキが出没する時間帯です。注意して運転しましょう」「三井住友海上火災保険」と系列の調査研究機関「インターリスク総研」が開発した交通事故防止の無料アプリの新機能。野生動物の交通事故データを基に、事故が起きやすい季節や時間帯、天候などを分析。状況に応じて運転者に音声で注意を呼び掛ける。神奈川県内では、過去5年間で事故が多かった地域を割り出し、大和、横浜、横須賀、厚木の4市を対象に2016年からサービスを始めた。広さ42ヘクタールの公園「泉の森」を貫くように走る大和市の国道246号では、公園にすむタヌキが車にひかれる事故が多発している。皆川さんは「この辺りに野生のタヌキがいることすら知らない人も多い。音声で警告してもらうことで運転中に動物にも意識が向くようになる」と効果に期待する。交通事故は絶滅が心配される貴重な野生動物にとっても大きな脅威だ。沖縄県の西表島に生息する国の特別天然記念物イリオモテヤマネコの交通事故は昨年、過去最多の7件発生、7匹とも死んでしまった。長崎県対馬のツシマヤマネコも、16年度までの5年間で計42件の交通事故に巻き込まれている。いずれも、絶滅危惧種に指定され、生息数は100匹前後しかいない。沖縄本島北部に生息する飛べない鳥ヤンバルクイナは、マングースの駆除が進み、生息数は回復傾向にある。しかし、生息域の拡大に伴って交通事故も増え、10年以降、7年連続で30件以上の事故が起きている。これら3地域では、動物が道路に進入するのを防ぐ柵や動物用の迂回うかい路の整備、運転者に注意を促す標識の設置などの対策が取られているが、目立った効果は上がっていないのが現状だ。沖縄本島北部と西表島、アマミノクロウサギが生息する鹿児島県の奄美大島と徳之島は、国連教育・科学・文化機関(ユネスコ)の世界自然遺産候補地でもある。環境省は「世界遺産に登録されれば観光客が増えて交通量も多くなる。事故が増えないよう対策を強化したい」(希少種保全推進室)と警戒を強めている。13年4月に開通した首都圏中央連絡自動車道(圏央道)の「茂原第一トンネル」(千葉県茂原市)は、高速道路に分断された両側の森林をつなぐ、人工の「けもの道」として整備された。全長75メートル、幅45メートルのトンネルはドライバーから見ればトンネルだが、動物から見れば橋。動物が通る橋の上には草木が植えられ、池も整備された。東日本高速道路の担当者らに案内してもらい、人の背丈ほどに茂った草木をかき分けて進むと、イノシシが土を掘り返した跡やタヌキのフンが見つかった。東日本高速道路と明治大学の調査によると、16年2月から約1年の間にイノシシ、タヌキ、野ウサギなど8種類の動物が利用していることが確認されている。道路建設に伴う環境影響の軽減策を研究する任意団体「道路生態研究会」代表幹事の園田陽一さん(41)は「付近の動物が頻繁に利用しているようだ。施設の整備だけで事故を100%防ぐことはできない。ドライバーの意識を変える取り組みも必要だ」と指摘している。
(大学生がシカの資源化考える:兵庫)
シカによる農林被害を学び、食肉としての活用法を探ろうと、神戸大学農学部の学生らが6日、兵庫県篠山市内で実地演習を行った。地元若手猟師の狩猟現場を見学し、解体作業にも挑戦。肉の調理も行い、野生動物の実態や資源化について考えを巡らせた。参加したのは同大学院農学研究科で森林資源学を専門とする黒田慶子教授のゼミ生約15人。今回の実習は、有害獣として捕獲されたシカ肉の活用法を考えるためで、10月から篠山で暮らす猟師歴7年の新田哲也さん(33)が講師を務めた。学生たちは市内の山林でわなに掛かったシカを見学した後、解体作業場へ。ナイフを使って皮や骨、肉などの部位ごとに切り分ける様子を写真に収めたり、解体順序などを熱心にノートに書き留めたりしていた。新田さんは「シカは高タンパクで、ロース以外にも食用としての活用法はたくさんある」と話し、学生たちが実際に解体を体験する場面もあった。夜には事前に食用加工したシカ肉でハンバーグやカツの調理に挑戦。神戸大学2年の男子学生(20)は「肉の9割が捨てられると聞き、驚いた。食用以外の活用法も考える必要があると思った」と話していた。
(陸別発信の法人設立、「鹿」食品ラベル制作:北海道)
元町地域ブランド開発推進専門員の秋庭智也さん(45)が代表理事となり、一般社団法人「寒冷地デザインセンター」(町クンネベツ1)を設立した。第1弾の取り組みとして「鹿」食品のブランドラベルを制作。今後も陸別を拠点に、寒冷地向けの商品開発サポートや新たな特産品を手掛けていく。秋庭さんは2012年に町の地域おこし協力隊として着任。「まちチョコ」や「冷凍プリン」など数多くの地場産品を手掛け、インナーウエアなどの製造・販売「アズ」(大阪府箕面市)の防寒肌着のマーケティングにも携わってきた。昨年12月に設立した法人は、これまでの活動とブランド化を継続していくほか、陸別や寒冷地に関心のあるクリエーターと地域を結び付ける役割も担う。「鹿」のブランドラベルの制作もその一環で、特産品と引き換えに企業の依頼を受ける物々交換系クラウドソーシングの「ニク(肉)ラウドソーシング」を活用。陸別のシカ肉1年分でラベルデザインを考案するデザイナーを公募したところ、10人以上の応募があったという。採用したのは東京のデザイナーで、「鹿」を大きく中央にあしらったデザイン。「北海道陸別町」「日本一の寒さがそだてた」「野性100%」などの文字も配置されている。25日に町振興公社のシカ肉製品のソーセージ、ベーコン、サラミにブランド表示として貼り、店頭に並べた。秋庭さんは“無暖房生活”やキャンピングカーを「移動オフィス&PRメディア」(愛称・akivan)として活用した働き方も実践している。「引き続き陸別を発信し、日本一の寒さをテーマにしたブランドづくり、移住促進にも貢献していきたい」と話す。
(但馬×食:兵庫)
「食べたお客さんも感動していた。シカ肉の概念が変わったよ」。人気店の一流シェフがうなる。2016年5月にオープンした「鹿工房ロス・カサドーレス」(兵庫県朝来市和田山町宮内)は、肉質の良さで高い評価を受けている。血抜きや前処理など、厳格な手順を踏んだ解体・加工がその理由だ。代表の吉原剛史さん(43)=東京都出身=は、早稲田大在学中にワーキングホリデーで豪州へ渡ったのをはじめ、65カ国を回った。豪州で大学に入り直し、永住権も取得。すし店店長や金融会社に勤務し、計16年間、現地に滞在した。その後バイクで北南米、欧州、アジアなどを3年半旅した。パラグアイの日系人の村など、各地で力強く生きる人々の姿に感銘を受けた。長年抱いていたモヤモヤした思いが「日本に戻ったら、地域で貢献を」とはっきりとした形になった。そんな矢先、イランで全治約半年の大事故に遭い帰国。14年4月、地域おこし協力隊員として朝来市に来た。「この地域だけで、資源を循環させる仕組みをつくりたい」と、フィールドには山を選んだ。狩猟免許を取得し、ベテラン猟師の後について、シカの捕獲や解体技術を学んだ。欧州で「ジビエ」として珍重されるシカ肉が、食べられずに廃棄される点に着目。空き倉庫を改修し、スペイン語で「猟師たち」を意味する「ロス・カサドーレス」をオープンさせた。15年に結婚し、協力隊卒業後は勉強を兼ねて食肉センターでのアルバイトもした。2匹の猟犬も飼育する。平日はわなの見回りや仕入れたシカの解体処理、土日は鉄砲猟と忙しく動くが、「一般の消費者にとってシカ肉はまだなじみが薄い。安定して稼げるようになるまで、これからひと山もふた山も越えなければ」。将来は、山の環境保全やシカの頭数調整にも取り組みたいという。
(ハンター親子:滋賀)
山に入るとがぜん、犬の鼻息は荒くなった。シカか、イノシシか。風に漂う臭い、土に残した痕跡を鋭い嗅覚でキャッチしてざわめき出す。「待て」。女性ハンター、福原亜希さん(28)=甲良町=がリードを強く引き、狩猟犬ミアのはやる気持ちを抑制する。イノシシやシカ猟で一般的な「巻き猟」は、狩猟チームが獲物を遠巻きに囲んで犬を放ち、ハンターの「待ち場」に追い込ませる。いわば犬と人間の共同作業である。この日の猟果はシカ2頭。チームは福原さんの父で県猟友会長の福原守さん(51)がリーダーを務めている。猟の後、メンバーは守さんの自宅に集まり、いつものようにストーブの火を囲んだ。雪の上で待つ寒さ、静寂の中の集中、銃を持つ細心の注意……。それまで数時間続いた極度の緊張から解放され、ハンターたちの口は軽くなる。「もう、死んでから20年くらいになるな。あいつは最高の猟犬やった」。守さんが語り始めたのは、かつて飼っていた狩猟犬「ボス」の物語だった。体長約1・3メートル、体重約30キロ。明るい茶色の雄犬だった。ボスは3歳を過ぎてから頭角を現した。きっかけがあったという。「仲間の猟師に足を誤射されてな。一時は銃声を怖がって全く獲物を追わなくなった」と守さんは話す。当時、狩猟チームは守さんの祖父が率いていた。祖父は銃声に対する恐怖心を取り除くため、カワウの有害駆除にボスを連れて行った。船に乗せ、リードを自身の足にくくりつけ、鳴り響く銃声に耐えさせた。恐怖症を克服してからの成長は著しかった。守さんが目の当たりにしたのは「何度もイノシシにやられ、その度に強くなっていった」ボスの姿だった。「イノシシの耳をくわえ、出血多量で動けなくなるまで一緒に走り続けた。片方がちぎれそうになると、器用にもう片方に移った」ある時、ボスを放した地点から離れた場所で、出ていったばかりのイノシシの寝場所を見つけた。「犬がいたらなあと思っていた時、どういう訳かいきなりボスが現れた。寝場所の臭いをかいだかと思うと、一直線にイノシシの後を追いかけた」と守さんは振り返る。ボスもイノシシの牙にやられ、何度も縫合手術を受けた。獣医が傷を治してくれると分かっていたらしい。診察台に自分から飛び乗って、診察中は全く動かなかったという。獣医も本来麻酔をかける手術をボスには麻酔なしで行った。「理想の猟犬は人それぞれ。猟師の世界では一生に一度、育てられるかどうかだ」。世話のしやすさ、獲物を見つけた時の吠え方、足の速さ、仕留める技術。ボスは理想だった。1995年、ボスは10歳でがんを患い、犬舎で静かに息を引き取った。だが、その勇姿は今も守さんのまぶたに残る。
(地元産シカ肉とフキ、ごはんにまぜて:北海道)
陸別町内の浜田旅館は、地元産のシカ肉とフキなどを缶詰めにした、まぜごはんの素「秘境めし」を商品化した。炊いたご飯にまぜるだけで簡単に味わえる。1月中旬から町内などで販売する。同旅館の料理長浜田正志さん(37)は「陸別のおいしい食材が詰まった自慢の一品をぜひ味わって」とPRしている。シカ肉とフキのまぜごはんは、元々は宴会料理の一品だった。客から「おいしい」と好評だったことから多くの人に味わってもらおうと商品化した。具材には十勝産のゴボウとニンジンも使用。素材のコクと風味を引き出すため、しょうゆやみりんなどのシンプルな味付けになっている。保存料は使っていない。
(「ボタン」のイノシシ料理:京都)
2014年6月にオープンした。京都市内のフランス料理店で修業した店主の望月昭宏さん(39)が、フランス料理の技法を取り入れたイノシシ料理を提供する。イノシシは岐阜県・奥飛騨地方産。標高1000メートル以上のどんぐりの木が豊富な山で育っており、臭みもなく脂身は濃厚だ。

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