<射撃ニュース10月>
10/24
(猟友会がライフル射撃場整備:秋田)
秋田県仙北市田沢湖生保内の田沢湖クレー射撃場内に今月、ライフル射撃場がオープンした。周辺地域にはライフル銃を使用できる場がなく、射撃場を管理する同市の田沢湖地方猟友会(菅原陽三会長、32人)が会員の技術向上に活用するため整備した。同猟友会は有害駆除の担い手育成の場としても生かしたい考えだ。クレー射撃は空中を動く物体を散弾銃で撃ち、ライフル射撃は固定された標的をライフル銃で撃つ。県自然保護課によると、県内には県や市町村、民間が運営する射撃場が計13カ所あり、ライフル射撃に対応しているのは5カ所。新たな射撃場の整備は1995年の県立総合射撃場(由利本荘市岩城)以来、23年ぶりだという。同猟友会はこれまでライフル射撃の練習は湯沢市や能代市、大館市に足を運んでいた。会員数は減少傾向にあるものの、2年前には20~40代の若手4人が加入。新人会員がなるべく早く有害駆除を担えるようにするため、地元にライフル射撃場をつくることにしたという。

(韓国代表選手村の村長、ロシア合宿でクマ狩り)
大韓体育会の韓国代表選手村の村長が海外合宿先で日程になかったクマ狩りをしたり、韓国代表選手たちが鎮川選手村の宿泊施設内で酒盛りをしたりするなど、倫理欠如が深刻だと指摘する声が上がっている。国会文化体育観光委員会所属の金載元(キム・ジェウォン)議員=自由韓国党=が大韓体育会監査室から提出を受けた資料によると、韓国代表選手村の村長を含む体育会職員は昨年11月、バイアスロン韓国代表チームの海外合宿先だったロシア・チュメニで、日程にはないクマ狩りをして指摘を受けた。監査室は調査に着手し、「出張の目的とは無関係なクマ捕獲現場に行って銃を手に記念写真を撮影したのは大韓体育会服務規定上、誠実さと品位保持義務に違反している」として「注意」措置としたことを確認した。ただし、選手村の村長は「クマ退治現場に同行はしたが、直接クマ狩りをしてはいない」と話している。

(砂防ダムで立ち往生のイノシシ:福岡)
ダムの中に入ってしまい、自力では抜け出せない状態となってしまった2頭のイノシシ。北九州市はある法律を盾に「見守る」立場を表明していたが、全国からの救助要請で事態が動きそうだ。場所は北九州市の砂防ダム。すり鉢状になった壁の内側に2つの影が見える。途方に暮れたように周囲を見渡すイノシシが2頭。完全に閉じ込められた状態だ。思い出したように走ってみては、はたと立ち止まる。ここは彼らが知っている野山ではない。いくら走っても、どこにもいけないという残酷な現実を走るたびに突き付けられるのだ。なんとか助け出すことはできないのか…。地元の北九州市は当初、静観する方針を表明。確かに彼らは野生動物だが、人間の都合で作った砂防ダムに落ちて困っている。環境省の担当者によれば、鳥獣保護管理法は野生動物の保護や生物多様性の確保、捕獲の規制などが目的で助けてはいけないという法律ではない。北九州市は砂防ダムの管理者である福岡県と協議し、イノシシを山に帰す方法などを検討するという。

(クマ目撃急増、意外な背景:北海道)
帯広署担当記者(23)は気づいた。「今夏はクマの目撃情報が多いな」。実際に同署管轄の1市5町2村では、9月末時点の足跡や発見の件数は45件と、既に前年を上回る。餌不足で山から人家に近寄っているのだろうか。専門家に話を聞き、現場を歩いてみると意外な背景が浮かび上がってきた。市内の道道清水大樹線の中島橋下の戸蔦別川左岸周辺で、体長約2メートルのクマ1頭が目撃されたのは7月上旬の午後1時ごろ。工事をしていた北土開発(芽室)の鈴木淳史工事長(38)は従業員からクマ目撃の報告を受け、同署に通報した。

(野生鳥獣による農林作物被害:静岡)
県によると、2016年度の野生鳥獣による農林作物被害額は4億1932万円。動物別ではイノシシが1億7405万円、鹿が1億2633万円、猿が2995万円など。鹿の推定生息数は15年度末で、伊豆地域で約2万4000頭。富士地域で約1万8000頭。

(来たれ女性ハンター:長野)
飯伊連合猟友会は11月10日、野生鳥獣対策を担う狩猟者の裾野を広げようと、初めて女性の参加を狙った講座を飯田市の飯田国際射撃場で開く。同射撃場に新たに女性用トイレを整備中。当日は女性狩猟者の講演など親しみやすい内容にした。同7日まで参加者を募っている。5月時点の猟友会会員は708人で、うち女性は16人。講座は、45歳以下の会員でつくる「南信州hunter's(ハンターズ)」が企画した。わなの設置体験やクレー射撃の見学もある。狩猟免許取得を目指す女性に若手や女性会員と交流してもらい、射撃や狩猟に踏みだしやすい雰囲気づくりを目指す。講演は、上伊那猟友会所属で、鹿肉の加工・販売を手掛ける工房を経営する木下直美さん(中川村)が狩猟や地域振興の魅力について話す。射撃場のトイレは男女兼用だったが、県の地域発元気づくり支援金を活用し、当日までに女性専用の個室を設ける。飯伊連合猟友会事務局は「狩猟を始めたいと思う女性を応援していける仕組みにしたい」とする。

(ハンター養成へ、鳥獣被害を防止:神奈川)
鳥獣被害が増大する一方、捕獲の担い手が減少傾向であることから、県は21日、相模原市緑区鳥屋の猟区で「かながわハンター塾セカンドステージ」を開いた。銃猟免許を取得したものの、実際の猟の経験が浅い20代から60代までの男性15人が参加。ベテランからわなの掛け方のこつを聞いたり、実際に猟銃を撃つ経験を積んだりして、狩猟のノウハウを学んだ。県によると、銃とわな、網を合わせた狩猟免許の所持者数は県内で4187人(2017年度末)。高齢化や若者の狩猟離れによって1970年代の半数以下に減ったという。対策として県は2014~16年に、免許取得前の人たち向けの講座を実施。昨年から免許取得後の人向けとして「ハンター塾セカンドステージ」を開催している。技術指導役である熊澤收県猟友会会長はあいさつで「狩猟は趣味・道楽で始まったが、今は鳥獣被害で困っている人がたくさんいる。県猟友会は社会の役に立つ公益団体として活動しており、皆さんもプライドを持って役に立つ活動を目指してほしい」と呼び掛けた。座学に続いて野外でわな猟の実習。県猟友会のベテラン3人が講師役となり、斜面に記されたシカやイノシシの足跡を探した。ベテランが「わなを枝や木の葉などで隠し、前後に石や枝などを置くと、かかりやすい」などと説明した。猟銃の実体験では、養殖のキジを放鳥器という器具で山に向かって飛ばし、参加者が1人ずつ猟銃で狙った。中には、安全装置が解除されていなかったのか、引き金を引けないトラブルに見舞われる参加者もいた。川崎市多摩区から参加した63歳の男性は「長く自然保護に携わってきたが、現在はシカやイノシシが増え過ぎ、天敵のオオカミがいない以上、人間がコントロールするしかないと思い、狩猟免許を取った」と話した。やはり川崎市内から参加した44歳の男性は「(素焼きの皿を撃つ)クレー射撃とは違う」と、生き物を撃つ重みをかみしめている様子だった。

(富士山麓ジビエ、食害から自然守る:静岡)
フックに後ろ脚をかけられ逆さづりにされた鹿と向き合う。室内は18度に保たれ肌寒い。数種の刃物を使い分け、背骨やあばら骨を残して肉を切り分ける。まな板の上に移した肉は、肉を覆う膜などを取り除く筋引き、肉になお残った血液を取り分け整形するトリミングを経て、袋詰めされ商品となる。今年3月28日、ホールアース自然学校は富士宮市上条に捕獲された野生動物を解体加工する「富士山麓(さんろく)ジビエ」を開設した。事業費約2800万円。鳥獣被害防止総合対策交付金として国と県から計約1600万円の補助を受けたが、運営は自然学校だ。

(高校生がシカジャーキー調理に挑戦:高知)
今年8月に高知県香美市物部町のシカ肉を使ったカレーパンを開発した、高知市の高知商業高校の生徒がこのほど、香美市香北町にあるジビエの調理や販売のノウハウを教える「ジビエビジネスアカデミー」(西村直子代表)を訪れ、新商品のシカジャーキー開発へ調理法を学んだ。総合マネジメント科3年の15人。香美地区猟友会に所属している高知商業高校の佐々木翼教諭(33)の勧めもあり、授業の一環で物部のシカ肉の商品化に取り組んでいる。

(シカの革からマイグッズ:石川)
穴水町穴水公民館は27日、大町の複合施設「町さわやか交流館プルート」で、革細工の体験教室を初めて開く。定員は先着20人。引き続き、若干名の参加者を募集している。ジビエ(野生鳥獣肉)の魅力を広める活動に取り組み、8月に白山市から穴水町に移住した長田富士子さん(48)が講師を務める。シカの革を使い、日常でも持ち運べるコインケースを製作する。担当の職員は「世界で唯一のオリジナルのマイグッズを作ってみませんか。初心者の方も大歓迎です」と参加を呼び掛けている。

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10/23
(イノシシ捕獲報償金を不正受給、13万円返還へ:大分)
別府市猟友会所属の70代男性が、同市内で捕獲したイノシシの捕獲者に支払われる2014~16年度分の報償金13万円を不正受給していた疑いがあることが分かった。市の調査に男性も不正を認めており、近く返還する意向を示しているという。市によると、有害鳥獣狩猟期(11月1日~3月15日)以外はイノシシ1頭につき1万円(市7千円、県3千円)、猟期は5千円が支払われる。報償金を受給するには、捕獲日などを記した報告書や個体写真、尾などを添えて、市に報告することになっている。8月下旬に外部から市に情報が寄せられ、市は記録が残る過去5年分を調査した。男性は年間イノシシ80頭程度捕獲。うち14~16年度分の5回計13頭分の報告写真が、大分市で捕獲されたイノシシの状況と似ているなどしており、男性も不正を認めたという。男性は「過去のことでよく覚えていないが、猟友会仲間に迷惑がかかる」と話しているという。市農林水産課は「イノシシは市内で年間約1800頭捕獲されている。市内分だと重複を見抜くこともできるが、市外のものとなると限界がある。適正な申請を要請するしかない」としている。

(17市町でわな猟解禁見送り:岐阜)
岐阜市で養豚場の豚が家畜伝染病「豚(とん)コレラ」に感染した問題で、県は19日、イノシシの調査対象区域がある岐阜市、各務原市など17市町で、来月1日に解禁されるイノシシやシカのわな猟を14日まで禁止することを決めた。銃猟が解禁される15日以降の対応は改めて検討する。一方、県内全域で自粛を要請しているイノシシの食肉利用について、来月1日から17市町以外で捕獲されたイノシシは要請を解除、食べられるようにする。県によると、わな猟の禁止は鳥獣保護管理法に基づく指定で、罰則規定もある。週明けにも県に登録する狩猟者約3600人に文書で通知するほか、25、26日には県猟友会や関係市町に説明する。禁止対象は、感染したイノシシが見つかった場所から半径10キロ圏内とする調査対象区域がある17市町。イノシシが生息していない平野部の市町を除けば実質13市町となる。対象区域が一部かかる愛知県では来月15日に狩猟が解禁されるため、今後は愛知県とも制限の可能性などを話し合う。食肉利用の自粛解除に伴い、調査対象区域内にある野生鳥獣肉(ジビエ)の食肉処理施設23カ所について防疫体制を強化。作業台や包丁などの拭き取り検査で汚染がないか確認するほか、消石灰や消毒用アルコールなどの防疫資材を配布。異常の有無など個体確認や受け入れ記録表の作成など衛生管理を徹底し、処理を再開する。19日に県庁で開いた県家畜伝染病防疫対策本部員会議で、古田肇知事は「(狩猟の禁止は)やむを得ない。15日以降の対策も早めに打ち出したい」とした。

(豚コレラ計34頭に:岐阜)
岐阜市で養豚場の豚や野生のイノシシが家畜伝染病「豚(とん)コレラ」に感染した問題で、県は20日、関市と岐阜市の山中でわなに掛かった2頭のイノシシが豚コレラに感染していたと発表した。関市内で、感染したイノシシが見つかったのは初めて。感染が分かったイノシシは34頭になった。県によると、いずれのイノシシも県と猟友会が調査で仕掛けたわなに掛かった。体長約110センチの雄の成獣が発生農場から東約6・4キロの関市倉知南で、体長約80センチの雌の子どもが発生農場から北西約10・4キロの岐阜市石谷で確認された。県は21日から、発見場所の半径10キロ以内にある16農場を立ち入り検査する。

(クマに後ろから襲われ「ともえ投げ」:長野)
18日午前6時頃、長野県栄村堺でキノコ採りのために山林に入った近くの男性(71)がクマに襲われ、左側頭部や耳に軽傷を負った。飯山署の発表では、男性は栽培しているナメコを採りに行き、背後からひっかかれたという。男性を襲ったのは子グマとみられる。家族によると、男性は大声を出して威嚇し、柔道の「ともえ投げ」のような形で子グマを投げたと説明しているという。自力で帰宅後、家族が119番した。
(サルの目撃情報:宮城)
21日午前6時40分頃、登米市石越町北郷字橋向地内(第8区行政区)でサルの目撃情報がありましたので屋外では十分に注意してください。

(サルの目撃情報:宮城)
20日午前8時50分頃、登米市石越町南郷字矢作地内(長根行政区)でサルの目撃情報がありましたので屋外では十分に注意してください。

(サルの目撃情報:宮城)
19日午後2時30分から3時頃にかけて、登米市中田町上沼字長崎地内(長崎行政区)でサルの目撃情報がありましたので屋外では十分に注意してください。

(公園にハト18羽の死骸、毒物混入か:東京)
19日午前10時すぎ、東京都北区赤羽南1丁目の赤羽公園で「ハトが死んでいる」と110番があった。警視庁赤羽署によると、公園やその周辺で死んだハト計18羽が見つかった。体が傷つけられるなどした形跡はなく、同署は何者かが毒物を混ぜた餌を与えた可能性もあるとみて、鳥獣保護法違反容疑を視野に捜査している。ハトの死骸は公園内のトイレや噴水付近のほか、公園近くのJR赤羽駅でも見つかった。

(深夜の繁華街にアライグマ:東京)
17日8時過ぎ、東京・赤坂の交番に通行人から通報が入った。港区・赤坂の繁華街に「1匹のアライグマがいる」というものだった。この通報を受け、警視庁の赤坂警察署の警察官5人と東京消防庁の職員12人、そして消防車両3台が現場に駆け付け捕獲活動が行われ、夜の繁華街は一時騒然となった。アライグマは木に登っており、消防隊員が網で捕獲しようと試みるも中々うまくいかず、次に棒で突いて落とそうとするもアライグマに巧みにかわされ、うまくいかなかった。そこで警察官と消防隊員は作戦を変更。1か所ではなく2か所から棒でつつき、追い込みながら下に落とし、網で捕獲しようとしたが…。アライグマは下で待ち構えていた警察官と消防隊員の一瞬の隙をつき、夜の街を颯爽と逃げて行った。しかしその後、雑居ビルの一角で、通報から約2時間30分経った午後10時45分に無事捕獲された。実は都内でこのような野生動物が出没し、大捕物に発展することは少なくない。警視庁管内で調べてみると、今年8月には立川市や隣接する小平市、国立市の住宅街でシカの目撃情報が相次ぎ、警察官などによって捕獲作業が行われた。都心でサルが出没するケースでは2008年に東京・渋谷の東急東横線「渋谷駅」の改札口付近に出没し、駅員や警察官など約100人によって捕獲作業が行われたものの、サルは駅の外へと逃げて行った。また2017年にも東京・港区の六本木で「サルがいる」と目撃者から110番通報が入り、警察官が周辺を捜索したが見つけることはできなかった。その後、同一とみられるサルは新宿区や大田区でも発見されたが、いずれも警察官や消防隊員、区役所の職員などが現場に駆け付けるも捕獲することはできなかった。10月17日夜、アライグマの捕獲を行った警察官は、捕獲の際にアライグマに噛まれてしまい、病院に搬送されている。ケガの程度は軽傷だという。環境省によるとアライグマは特定外来生物に指定されており、現在、日本国内で急速に増え続けているという。日本で飼われることになったきっかけは1977年にアライグマを主人公とするテレビアニメが全国放送され、そこから“可愛い動物”というイメージが広がりペットとして大量に輸入されるようになった。しかし、成長すると飼育が困難になることが多く、遺棄されたり飼育施設から逃亡するなどした結果、全国各地にアライグマが大量に定着するようになった。また、アライグマに限らず、街に出没する野生動物によって人間がケガをする事故として、今年9月には静岡県で住民がサルに襲われ6人がケガをするということも起きている。東京都の自然環境部は「見た目は可愛くても、野生動物であるということを忘れずに、むやみに近づかないこと。」と話している。

(住宅敷地内でクマ目撃:北海道)
20日午後7時20分ごろ、根室管内中標津町西町3の住宅敷地内にクマ1頭がいるのをこの家にいた20代の男性大学生が見つけ中標津署に通報した。現場は市街地と森林地帯の境界。同署によると、学生は外で砂利の音がするので玄関から出たところ、約5メートル先の敷地内に体長1メートルほどのクマがいたという。

(繁殖期エゾシカ注意:北海道)
エゾシカの活動が活発になる繁殖シーズンの秋を迎えた。稚内市内の中央地区やノシャップ岬周辺などで市街地を数頭単位で歩くシカの目撃も増えている。市や宗谷総合振興局など関係機関は、今季も捕獲や警戒を本格化させている。市などによると、シカの地域別の正確な個体数を調べる手法はないというが、市街地での目撃は増えている。稚内署によると、稚内市と猿払村でシカが関係する交通事故は、2017年度の1年間で85件発生し、そのうちの36%にあたる31件が10、11月に集中していた。また31件中、午後5時から翌朝6時の夜間帯の事故が27件と大半を占めた。宗谷総合振興局環境生活課によると、秋はシカの繁殖シーズンで雄が興奮しやすくなり、普段は道路を慎重に渡る個体も突然飛び出すなど危ない行動をとることがあるという。また日没が早くなるため同課は「特に視界が悪くなる夕方の運転には十分気を付けてほしい」と注意を呼び掛けている。

(クマ目撃多発、報道の影響も:北海道)
十勝管内でクマを目撃したという通報件数が増えている原因は何か。クマの個体数が増えたという調査結果はなく、極端な頭数の増加は考えにくい。同じクマが何度も目撃され、そのたびに通報されているのだろうか。通報件数が増えている背景には、報道の影響もあるという。札幌の国道脇で上体を起こしたクマが仁王立ちをしている記事(7月18日)や106年ぶりに利尻島でヒグマの痕跡が見つかった記事(6月1日)など、今年は、本紙だけでもクマに関する記事の掲載が多い。十勝管内でも池田町のヒツジの放牧地でクマが駆除されたばかりだ。

(クマ出没に注意を、各地で目撃情報:栃木)
県内各地でクマの目撃が続いている。県によると、今年は県北などクマの生息地域で餌となるドングリが不作となり、人里へのクマ出没は11月まで続く恐れがある。遭遇を防ぐ対策や目撃した際の対応を知っておこう。県ツキノワグマ管理計画(2015年策定)によると、県内に生息するクマは推定461頭。餌が不足すると餌を求めて移動するため、通常クマを見ない場所でもクマと遭遇する可能性があるという。県自然環境課野生鳥獣対策班の粕谷嘉信(かすやよしのぶ)係長は、「森林に近い集落では、山からクマが下りてくる可能性があると考えて環境を整えてもらいたい」と話す。「収穫する予定のないカキやクリの実は除去しておく」「イヌやネコの餌、生ごみなどを庭や裏山に置いたままにしておかない」ことが大切だ。

(クマ出没は「平年並み」に:長野)
今年は4年周期でめぐってくるツキノワグマの「大量出没」が予想されていたが、県が実施したドングリなど「堅果類」の作況調査によると、森に比較的多くの餌があるとみられるため、大量出没は避けられたようだ。ただ、地域や樹種によって豊作と凶作の差が大きく、特に軽井沢町などの浅間山麓や木曽地域ではなお警戒が必要という。堅果類の豊凶調査は、ツキノワグマが冬眠前に好んで食べることから、毎年実施している。今年も8月、県内の森林118カ所で枝への着果の状況を調べた。それによると、県内のほぼ全域で生育するミズナラやコナラは、枝にほとんど実が確認できない凶作から、1本の枝に平均3個以上の実がある豊作まで地域によって差があるほか、隣接する調査地点でもばらつきが大きかった。一方、クリやクルミなどは全県的に一定程度の実が見られ、北信などに多いブナは凶作から平年並みとなっている。地域別の状況では、中信・北信地域は調査地点ごとに差はあるが、総じて昨年よりも実が多く見られる。東信は調査地点だけでなく、1本の木ごとに実の付きの差が激しい状況にある。南信は諏訪や南信州のエリアで、実の付きが平年並みか、それ以下のところが多い。県内でのツキノワグマの出没パターンをみると、平年の目撃件数は400~800件程度だが、平成18年には3362件、22年は1591件、26年には1575件と4年ごとに突出した目撃件数が報告されている。このため、今年は大量出没が予想されていた。実際に4月以降の平均気温が高く、ツキノワグマの活動が活発だった。県鳥獣対策・ジビエ振興室が集計した目撃件数によると、4~6月の3カ月間で計296件に達し、18年から始めた集計で最も多かった。しかし、7月に入ると157件、8月も182件でほぼ平年並みに落ち着いた。このまま冬になれば、大量出没による人身事故も少ないことが見込まれる。だが、地域ごとの堅果類の豊凶の差が大きく、餌を求めるツキノワグマの行動範囲が広がって人里近くに姿を現す可能性は否定できない。キノコ狩りなどで森林や里山に入る機会が増えることから、県鳥獣対策・ジビエ振興室の担当者は「思わぬ遭遇の危険がある」と指摘。特にナラ類の実の付きの量が少ない浅間山麓や木曽地域では人里にある柿やクリなどを求めて出没する可能性があるとして、注意を呼びかけている。

(クマの目撃が多発484件:群馬)
群馬県内で今年4~8月にクマが目撃された件数は前年同期比82件増の484件だったことが18日までに、県のまとめで分かった。比較可能な2011年度以降、12年度の548件に次いで2番目に多い。今年は既にクマに襲われるなどして2人がけがをする被害が発生。秋の行楽期を迎え入山者が増えることから、県などは注意を呼び掛けている。クマに遭遇した際の対処法について、尾瀬保護財団(前橋市)はクマとの距離の取り方には特に注意が必要と指摘する。仮にクマを見つけて写真を撮影するような場合、人間は距離があって安全だと判断していても、クマはカメラのレンズを目として認識し、敵対意識を持って近づいてくる恐れがある。

(猟友会に青年部と女性部:和歌山)
和歌山県猟友会は17日、後継者の育成のために「青年部」と「女性部」を創設した。会員の高齢化が深刻化し、近い将来大幅な会員減少が心配されている。各部は今後、さまざまなイベントに参加して若者や女性らに狩猟の魅力をPRするなど事業を企画立案し、新たな会員確保を目指す。全国で野生鳥獣が農林業に深刻な被害を与えている。生息数の抑制が必要となる一方で、捕獲に当たる猟友会会員の高齢化が全国的に課題となっている。県猟友会によると今年2月末現在の会員は2582人で、40年前の約4分の1に減少。70歳以上が多くを占め、50歳以下は2割程度しかいないという。今回発足した「青年部」は49歳以下の男性、「女性部」は年齢を問わず加入できるようにする。猟友会会員のうち49歳以下の男性は17日時点で468人、女性は66人。イベントでの狩猟の魅力PRや、県外の青年部や女性部との情報交換などをしていくという。発足式は和歌山市の県民文化会館であり、県猟友会のほかすでに「青年部」「女性部」を設置している大阪府猟友会、県、県警の関係者が出席した。

(ハンター育成に村も本腰:神奈川)
清川村が11月23日(金)、村内猟区で新人ハンター研修会を開催する。鳥獣による農作物被害の増加でハンターの役割が重要になっているが、高齢化などで担い手不足が課題となっている。村では研修会などを通して、人材育成に力を入れる。シカやサル、イノシシなどによる農作物被害は県内各地で増加傾向にある。清川村でも被害が報告され、畑が全滅するケースも発生している。増えすぎた鳥獣の駆除に様々な対策を実施しているが、そのなかでも狩猟免許を持つハンターたちは重要な人材。ところが、高齢化や新人の減少など、ハンターの不足が課題になってきている。そこで、人材育成を目的に昨年同研修会を初開催。7人が参加し、ベテランハンターが新人に知識や技術を指導した。この結果を受け村では、より多くのハンターに参加してもらうため、2回目の今年は広く研修会を周知。ポスターなどで参加を呼び掛けている。

(イノシシの出没:佐賀)
21日午前1時25分ころ、伊万里市立花町の住宅街において、イノシシ1頭が出没しています。

(安全狩猟射撃大会、1都8県猟友会が競う:埼玉)
関東など1都8県の猟友会が競う安全狩猟射撃大会で、県代表が12年ぶりの団体優勝を果たし、上田清司知事を表敬訪問した。田島隆・県猟友会会長が「選手の頑張りで優勝という栄誉を得た。今後とも支援をお願いしたい」と報告すると、上田知事は「日ごろ害獣対策でご支援をいただいている。立派な成績だ」とねぎらった。

(児童ら、キジ放つ:兵庫)
県猟友会養父支部(勝地恒久支部長)が19日、養父市大屋町加保のあゆ公園で近くの市立大屋小学校の6年生24人とニホンキジを放鳥した。県猟友会では、野生鳥獣の保護・増殖を目的に毎年この時期に県内各地でニホンキジを放鳥している。今年は約500羽を放つ計画という。

(ワナ狩猟免許、高校生が取得:岐阜)
シカやイノシシなどによる獣害が問題になる中、県立不破高校の生徒がワナが仕掛けられる狩猟免許を取得した。部活動での研究の一環だが、高齢化による人材不足に悩む現場では、若い世代の挑戦に期待を寄せている。南宮山のふもとにある同校では、自然科学部がシカの生態調査に取り組んでいる。地域では駆除やフェンスの設置といった獣害対策が進むが、被害は後を絶たない。部では人と野生動物の共生の観点から調査や研究に取り組んでいる。同部顧問の磯見拓也教諭は「部の新たな活動として、身近な問題である生態系への取り組みが関わりやすいと考えた」と話す。活動を通して地域の人たちから学び、交流を深めるのも目的の一つだという。

(狩猟やジビエ、魅力知って:高知)
有害鳥獣として駆除した獣肉を高知県産のジビエとしてブランド化してはいかが。「狩猟女子」として知られる三重県大台町の瀬古愛弥(まなみ)さん(29)が、8日に香美市の高知工科大学で開かれた「狩猟フォーラム2018」で提案した。県内でもイノシシやシカによる農作物などの被害が年々増加傾向だ。フォーラムは県が主催し、県内外の若手ハンターが登壇した。瀬古さんは猟師の家に生まれ、ハンター歴8年。「狩猟現場の緊張感とおもしろさ」と題して、初めての猟で90キロ超のイノシシと遭遇した体験を話した。「夢中で発砲した。命をいただくという厳粛さがあった」瀬古さんは県内の狩猟環境に触れ、「高知は山深く植生が豊か。その自然で育ったイノシシの肉はきめ細かく脂が柔らかく、うまみが凝縮されている」と感想を述べた。「大量供給は難しくても希少価値を逆手に取った『土佐シシ』『土佐シカ』としてブランド化も考えられる」とアイデアを話した。

(ジビエ料理、食べてみて:徳島)
野生動物の肉「ジビエ」の消費を拡大しようと、県は10月29日からキャンペーンを行う。「獣肉(ジュウニク)」の語呂合わせにちなんだ。県庁では食堂でジビエをメインディッシュにしたメニューを提供。県内21の料理店が協力し、プレゼントが当たるスタンプラリーを実施する。来年に開催予定の「日本ジビエサミット」に向け、機運を高めておきたいとの狙いがある。県は29日から、県庁11階の食堂でシカ肉を使った料理を提供する。炭酸水で肉質を軟らかくした竜田揚げや、和がらしをきかせたカツレツなど和洋中の計13品がそろう。食堂は一般住民も利用でき、提供は11月2日まで。期間中に日替わりで2、3品を用意し、ご飯とみそ汁に2皿(税込み540円)か1皿(同400円)をセットにできる。10月19日には大学生らを招いた試食会を開いた。学生らは運ばれてきた料理の写真を撮ったり、感想を言い合ったりしていた。シカ肉を食べた経験がある徳島文理大2年の中林朋華さん(21)は「独特のくさみが苦手だったけれど、これならおいしく食べられる」と驚いていた。県農山漁村振興課の担当者は「食べればおいしさが分かるはず。多くの人に足を運んでもらい、消費拡大につなげたい」と話していた。食堂での提供は来年1月21~25日も行う。山間部が多い県では、農作物を荒らすシカやイノシシの存在が問題となっている。駆除するだけではなく、高たんぱくで低カロリーというジビエを地域資源として活用しようと、県が消費拡大をPRしている。サミットは、日本ジビエ振興協会が1月24~26日に県内で開催。全国から狩猟者や料理人、自治体の関係者らが集まり、ジビエについて意見を交換する。スタンプラリーは1月31日まで、県内21店舗のうち2店舗でスタンプを集めると、鹿革のキーホルダーなどがもらえる。期間中に徳島市の飲食店で、シカ肉を試食してもらうファミリーバーベキューの開催なども予定している。

(県庁食堂でシカ肉料理を提供:徳島)
徳島県は、シカなどの野生鳥獣肉(ジビエ)の周知と販売促進を図る「秋ジビエ消費拡大キャンペーン」を29日~2019年1月末に実施する。ジビエを扱う料理店のスタンプラリーや県庁食堂でのシカ肉メニューの提供など通じ、ジビエの魅力をPRする。スタンプラリーは県内の料理店21店が対象。うち3店舗を巡り応募すると3千円相当のジビエ肉や加工品が10人に、2店舗の場合はシカ革キーホルダーが20人に当たる。複数の店を回るのが難しい観光客らにもジビエを味わってもらおうと、インスタグラムに写真を投稿すると特製グッズがもらえるキャンペーンも開催。「阿波地美栄(じびえ)」公式アカウントをフォローし、「♯(ハッシュタグ)阿波地美栄」や店名を添えて料理写真を投稿した先着100人にグッズを贈る。県庁11階の食堂では29日~11月2日と19年1月21~25日にシカ肉を使ったハンバーグやステーキ、竜田揚げといった料理を日替わりで提供。このほか期間中には、家族連れでジビエのバーベキューが楽しめるイベントや、徳島大産業院が開発したシカ肉の「生ソーセージ」「肉団子」の発表会も計画している。

(ヘルシーな味付け鹿肉:大分)
「はい、お土産」。大分県日田市中津江村の友人がそう言って、クーラーボックスから赤い板状の冷凍肉を取り出した。「津江で作った味付け鹿肉。うまいんだこれが」なんでも「奥日田」と呼ばれる上津江、中津江地区の猟友会が中心になって設立された市の獣肉処理施設で、山中を駆け回っていたイノシシや鹿を食肉に加工しているのだという。友人によると、施設で取り扱っているのは、仕留めて現地で1時間以内に血抜きをした個体のみ。なので野趣あふれる味わいは残しながらも、獣臭さはないそうだ。「いつ、どこで、誰が取ったかも分かっているから安心ですよ」とも。友人から頂いたこの商品は、ローカロリーで鉄分も多く含む鹿肉が焼き肉のタレで味付けされている。タレは、地元産の手作りみそをベースに、しょうゆ、みりん、玉ネギ、ニンニク、リンゴなどを用いたオリジナルだという。「高温で焼き付けると硬くなりやすいので、中火から弱火でゆっくりと焼いて」。指示通り、冷凍のまま厚手のフライパンにのせ、ふたをして中火で火を通す。仕上げにニラと、津江のゆずごしょうも添えると、韓国焼き肉「プルコギ」風の“鹿ニラ炒め”の出来上がり。一口つまんでみると「こりゃうまか」。程よいみそダレの味付けが、良質の赤身肉のうま味を引き立てている。ヘルシーな奥日田ジビエを、ぜひ!

(ジビエ加工・販売の暁、処理能力を増強:岡山)
イノシシやシカなどのジビエ(野生の鳥獣肉)加工・販売を手掛ける暁(岡山市)は、食肉の処理能力を2020年度まで現状の4倍の年2000頭規模に増強する。独自のガイドライン(指針)を基に猟師と契約を結び、安定供給と質の向上につなげる。食の安全・安心を前面に出してジビエ料理の普及を進め、20年3月期に売上高6000万円をめざす。

(ジビエの魅力発信に力:静岡)
農作物の食害防止のため捕獲されたイノシシなどを食肉加工している熱海市泉の「熱・湯ジビエ工房 山の恵」が今月、開設1周年を迎えた。運営メンバーは「温泉いのしし」の名で商品化に取り組むなど、ジビエの魅力PRに力を注いでいる。山の恵は家屋のガレージを改装した施設で、処理に必要な設備がそろう。この1年でイノシシやシカ計約80頭を受け入れた。運営は錦織悦子代表ら計5人が担っている。開設のきっかけは、地元の農業者らでつくる熱海ワナの会の会員が高齢になり、わなに掛かった獲物にとどめを刺す「止め刺し」が困難になってきたことだった。死ぬのを待って山林内に埋めるケースも多く、「獲物の有効活用や狩猟者のサポートにつながれば」と会員有志が資金を出し合った。現在は市内外の飲食店に精肉を販売しているほか、インターネットの通販サイトに出店。バーベキューやぼたん鍋用の詰め合わせを用意するなど、商品構成も工夫している。今後は、ジビエや狩猟をPRするイベントも検討していくという。錦織代表は「ジビエを入り口に、狩猟へ関心を持つ人が増えればうれしい」と話す。

(鹿肉で犬用ジャーキー:長野)
県内で駆除された鹿肉を活用しようと、松本市神林の上原真由美さん(40)が、鹿肉を使った犬用ジャーキーを開発から製造販売まで手掛けている。鹿肉は脂肪が少なく、栄養価が高いため、愛犬家の間でヘルシーなおやつとして人気が高い。愛犬家でもある上原さんは「鹿肉は犬用にすれば、ほぼすべての部位を使うことができる。命に感謝して、無駄なく活用したい」と話す。上原さんの愛犬は、四歳のミニチュアダックスフントのオス・ミユゥア。愛犬と参加した犬の品評会で偶然鹿肉ジャーキーの存在を知り、三年ほど前から開発を始めた。大切な愛犬のため、上質で新鮮な物を作りたいと、シカは猟師の父親(69)から直接仕入れ、上原さんが解体。通常は捨てる心臓や食道、肺なども活用し、家庭用フード乾燥機で乾燥させて作る。内臓の周囲の柔らかい肉や膜は、ミンチにして老犬用のクッキーにするなど工夫を凝らして命を使い切る。保存料は不使用。試食は愛犬ミユゥアの担当だ。製造したジャーキーは上原さんが運営するインターネットショップ「信州わんわんジャーキー」で販売。最近は愛犬家の間にじわりと広がり、リピーターも増えた。このため、一度に大量のジャーキーを製造できる業務用食品乾燥機を購入しようと、クラウドファンディングで資金を募っている。目標額は七十五万円。「命を無駄にしないために、共感する人が増えてくれるとうれしい」と上原さん。十一月三十日まで受け付ける。「信州わんわんジャーキー」で検索。

(県認証シカ肉をPR:山梨)
県は18日、東京都内で県認証のシカ肉「やまなしジビエ」を使った料理を飲食店関係者に試食してもらうイベントを開いた。

(ゴルフ場荒らすイノシシをシシ肉汁で販売:兵庫)
ゴルフ場を荒らすイノシシを捕獲している「兵庫県小野狩猟倶楽部」が20、21日、小野市うるおい交流館エクラ(同市中島町)周辺で開かれる「市産業フェスティバル」で、シシ肉汁を販売する。グリーンやフェアウエーを掘り返すイノシシを駆除し、西脇市内の専門業者に依頼して解体した上で、冷凍保存。野菜たっぷりの豚汁風に仕上げて1杯100円で売り、全額を福祉向上のため寄付するという。同倶楽部は、イノシシによるゴルフ場や農作物の被害が小野市内で増え始めた2013年、ハンターら20人で発足。県知事の認定を受け、ゴルフ場で猟銃やわなを使ってイノシシを捕まえており、グリーンの芝を食べるシカなども対象にしている。現在は小野、丹波、加古川市などのメンバー37人が、小野、三木、神戸、淡路市で活躍している。横山孝代表理事(56)=小野市=によると、イノシシはミミズやコガネムシの幼虫を探してフェアウエーやグリーンを掘り返すという。これまでにイノシシを100匹以上、ゴルファーの持ち物にいたずらをするカラスを200~300羽駆除してきた。市産業フェスティバルでは20、21日の午前10時~午後4時、メンバーとその妻ら約20人が、小野市内で捕獲したイノシシ肉を使い、シシ肉汁を販売する。横山さんは「ゴルフ場の方にはとても喜んでもらっている。肉を有効活用した上で、売り上げも福祉に役立ててもらえれば」と話す。

(迷惑動物、食肉で活路:千葉)
里山や農地を荒らす特定外来生物キョン。この迷惑動物を、食肉に活用する取り組みが夷隅地域で始まった。意外にも赤身の肉は高タンパク低カロリーでヘルシー。グルメイベントでは、丁寧な下処理を施してローストや焼き肉、薫製で振る舞われ、口にした人からは予想を超える評価を得ている。ただ食材として流通させるには、解体施設の整備や処理技術の向上など課題も多い。千葉県自然保護課によると、キョンの県内の推計生息数は2001年度末の約千頭から増加の一途をたどり、17年度末には約3万5900頭に。夷隅地域など県南部に多く生息し、自治体は県と協力し駆除に取り組んでいるものの、繁殖に歯止めはかからない。捕獲ペースが上がらない背景には、狩猟者の高齢化に加え、捕獲後の利用法が未確立な点がある。キョンはイノシシに比べ、農業被害額が少ないことも要因だ。だが、台湾では高級食材として有名で、角や骨は漢方薬として珍重される。中国では食肉のほか、皮は加工されて楽器などを拭くセーム革として使用、山梨県の伝統工芸品「甲州印伝」の材料にも輸出する。こうした価値にいすみ市内で狩猟ツアーを提供する会社社長の石川雄揮さん(41)が着目。市地域おこし協力隊員だった16年に皮を15分で剥ぐ方法を考案して初の国産キョン革を生産。解体も手掛けるようになった。今夏に御宿町公民館であったキョンの活用法をテーマにした講習会では、元料理人の石川さんが腕を振るい、肉に香草を加えて低温調理し、リンゴとヨーグルト、梅ドレッシングを混ぜた特製ソースを掛けて関係者に提供した。過去のイベントでは薫製も調理したが「ローストが一番おいしい」と勧める。同町内の交流施設で今月開かれたイベントでは、塩こうじに漬けたキョンの焼き肉が用意された。主催者の町地域おこし協力隊員、三次恵美子さん(37)によると肉に乳臭さがあるため、下準備が重要だという。さまざまなジビエ料理を味わってきた市川市の会社員、長原陽一さん(35)は「初めてだけど食べやすい」と白米と一緒に頬張っていた。キョンは映画「バンビ」のように一見、愛らしい姿が人気だが、日常生活を脅かす存在でもある。関係者らはなんとか食肉としての活路を開き、流通につなげたい-と、期待を込めている。石川さんは「丁寧に下処理すれば和食にも使える」と品質に太鼓判を押す一方、高級食材として流通させるには「解体施設の整備と処理技術向上が必要」と指摘している。

(イノシシ商品の開発支援:石川)
皮革製品の開発・販売を手掛けるスタートアップ企業のハタブネコンサルティング(金沢市)は、イノシシの革や肉を使った商品開発の支援サービスを始める。同社の調達網を生かして皮革加工業者に素材を供給するほか、飲食店に食用肉を提供しジビエ料理の商品化を支援する。全国的にイノシシの狩猟頭数が増える中、地域資源としての有効活用を後押しする。同社はイノシシ革を使った財布やバッグなどの企画販売を手掛ける。同社が保有する猟師とのネットワークと加工ノウハウを生かし、外部の事業者に対して素材調達や商品開発をコンサルティングする事業を本格的に始める。22~24日に東京都内で開くファッション関連の展示会出展に合わせて同事業をPRする。全国の加工業者や飲食店のほか、地域おこしに関連する起業需要を見込んで自治体などにも提案する。近年は温暖化などを背景にイノシシの生息域が全国各地で広がり、住宅街などに出没するケースが頻発。イノシシの狩猟頭数が増え、有効活用が課題になっている。

(豊かな自然で育ったイノシシの肉:佐賀)
吉野ヶ里町が鳥獣被害対策の一環として建設した施設「吉野ヶ里町脊振山系鳥獣処理加工センター」。野生イノシシを駆除するだけではなく、地域資源として有効活用できないかと考え、神埼市・吉野ヶ里町の駆除従事者と協力。オリジナルブランドのイノシシ肉「脊振ジビエ」を作りました。自然豊かな山で育ったイノシシを年間500~800頭ほど処理・加工。猟師が捕獲したばかりのイノシシをすぐに血抜きするので、肉は新鮮でくさみもありません。牛肉や豚肉と比べて、カロリーやコレステロールが低く、高タンパク。ビタミンB群も豊富で美容・健康にも効果が期待できます。脂はしつこくなく、女性や年配者でも楽しめるあっさりとした味わいです。5月からロース、バラ肉(各400円~)、カレー用(300円~)などを販売。同センターや「さざんか千坊館」(吉野ヶ里町)、「吉野麦米」(吉野ケ里町)などで購入できます。吉野ヶ里町役場農林課職員の葉山光太郎さんは「塩とコショウで味付けして焼いて食べてみてください。肉本来の味が楽しめます」と話します。

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10/18
(野生イノシシ感染29頭に:岐阜)
岐阜県は17日、豚コレラが発生した岐阜市の養豚場から約8.1~10.2キロの山中などで、豚コレラに感染した野生のイノシシ3頭を発見したと発表した。感染を確認したイノシシは計29頭となった。県によると、3頭はいずれも16日に見つかり、17日の県の遺伝子検査で陽性だった。約10.2キロ北西の岐阜市の山中や、約8.7キロ東の同県各務原市の山の麓でわなにかかっていたほか、約8.1キロ北西の岐阜市の道路脇で死んでいるのが見つかった。

(イノシシ食害急増、宮城から侵出?:山形)
奥羽山脈沿いの山形県側でイノシシの目撃情報や農作物被害が急増していることから、県は鳥獣保護区域を見直し、11月から山形市から天童市にかけての宮城県境周辺でイノシシの狩猟を解禁する。仙台市西部のイノシシが侵出しているとみられ、専門家からは狩猟にとどまらない食害対策の強化を求める声も上がっている。県によると、山形では明治時代末期にイノシシの生息情報が途絶えた。だが、2002年に天童市で1頭が捕獲されて以降、村山・置賜地方で捕獲数が増加。17年度は888頭を捕獲したが、水稲やイモ類などを中心に5000万円以上の農作物被害が発生し、鳥獣被害総額の1割近くを占めるまでになった。特に被害が大きいのは奥羽山脈沿いの自治体だ。山形、天童、上山の各市では17年度までの5年間で農作物被害が数倍から数十倍に激増している。宮城県が07~11年度、山形大に委託して行った遺伝子解析では、仙台市を中心とする宮城中部のイノシシの一部は山形県内の個体と遺伝子組成が類似していた。仙台市西部から山形県村山地方に集団で侵出していると考えられるという。山形県は11月以降、山形市蔵王以北の約5000ヘクタールで、これまで禁止していたイノシシの狩猟を解禁する。20年には狩猟可能区域をさらに北の東根市まで広げる。拡張されるのは計約7720ヘクタールになる予定だ。奥羽山脈沿いでは、秋田県でもイノシシの目撃情報が増加している。隣県から侵出しているとみられ、県は17年度、イノシシの管理計画を新たに策定し、狩猟期間外であっても狩猟者による捕獲の許可を容易にしている。山形大の江成広斗准教授(野生動物管理学)は「捕獲だけで農業被害を防ぐのは難しい。対策は技術的にほぼ完成しており、電気柵などの普及を急ぐべきだ」と話している。

(クマ猟、自粛要請見送り:秋田)
この冬のツキノワグマの狩猟について秋田県は17日、ハンターらに猟の自粛を要請しないことを明らかにした。昨年度に続く2年連続の措置。生息域が拡大した状況を受け、狩猟を通じ人間への恐怖感をクマに植え付けて生活圏に近づけない効果を狙っている。17日に県第2庁舎で開いた県環境審議会自然環境部会で、県が報告した。

(カワウ対策、県内本腰:岩手)
川のアユやヤマメを捕食するカワウ対策に県内の河川漁協が乗り出した。魚食性水鳥のカワウは1日に500グラムも食べる「大食い」で、放流した稚魚の食害が相次いでいるためだ。北上川水系が中心だった生息域は近年、全県に拡大。銃による駆除に加え、今年からは小型無人機ドローンを活用した繁殖抑制や追い払いに着手する方針の漁協もある。県によると、県内のカワウは北上市で大規模な営巣地が確認されているが、正確な生息数や被害額は把握できていない。だが、ヤマメを毎年20万~30万匹放流している宮古市の閉伊川漁協の北村彰英参事は「実感として魚をかなり食べられている」とため息をつく。閉伊川のカワウは2000年ごろから増え始め、09年から県内でいち早く猟友会と連携して駆除を始めた。県内水面漁連によると、近年は県内各地で駆除が行われ、昨年度は6組合で303羽を駆除した。だた、追われたカワウが別の地域に移動して生息域を拡大する悪循環も指摘されており、銃による捕獲は慎重に進める必要がある。そこで、全国で注目されているのがドローンの活用だ。巣の中にドライアイスを投下して卵を冷やし、繁殖を抑制。捕食現場の河川でスピーカーを付けて飛ばし、追い払っている。同漁連は本年度、ドローンを購入し、9月には宮古市で初めて講習会を開いた。

(シカと衝突、特急に遅れ:北海道)
17日午後4時40分ごろ、JR千歳線の南千歳(千歳市)―植苗(苫小牧市)間で、札幌発東室蘭行き特急すずらん(5両編成、乗客128人)がシカと衝突した。乗客乗員にけがはなかった。JR北海道によると、特急列車は車両に異常がないことを確認し、約40分後に運行を再開した。この影響で、普通列車4本が運休。この特急列車のほかに普通列車1本に遅れが生じ、約500人に影響が出た。

(泳ぐイノシシ、船から撮影:香川)
瀬戸内海を泳ぐイノシシを、高松市の男性がクルーズ船から撮影した。14日夕、同市の男木島から直島町の直島に向かう途中に発見。器用に泳ぐ姿を間近から10分ほど撮影し、見送ったという。撮影したのは、貸し切りクルージングや海上タクシーを手がける「ユアクルーズ」代表の古市祐士さん(65)=高松市牟礼町。5キロほど離れた両島の中間くらいで見つけた。初めは流木かと思って警戒したが、動いているのに気づいてそっと近寄った。自宅近くでイノシシ猟もする古市さんによると、泳いでいたのは体長が1メートルを超える若いイノシシ。短い尻尾をスクリューのように回し、小さな前脚で水をかいて向きを変えながら、最後は船の前方を横切り、去っていったという。古市さんは「男木島もイノシシが増え、食べ物を求めて次の場所へ向かったのだろうか。人でも泳ぐには大変な距離だが、必死で生きようとする姿に生命力を感じた」と話した。

(シカ目撃の通報相次ぐ:新潟)
17日午後、村上市中心部の住宅地で体長約1・2メートルのシカを見たと、通報が相次いだ。人的被害の報告はないが、村上署や市が注意を呼び掛けている。同署によると、午後1時前、村上市新町の村上幼稚園脇の道路を歩くシカを見たと、車で通った女性が110番通報。その後も市内での目撃情報が複数寄せられた。シカは近くの臥牛山に向かったとみられる。村上署は目撃場所付近の警戒活動を行い、市は防災無線などで注意喚起した。

(イノシシが中心部に現れる:福井)
10月16日午後7時50分ごろ、福井県福井市明里町でイノシシを目撃したと市に連絡があった。同11時ごろには、明里町とは足羽川を挟んで反対側で、まちなかの九十九橋北詰(同市中央3丁目)でも目撃された。市は周辺をパトロールしたが発見できなかった。特に被害は確認されていないという。市有害鳥獣対策室によると、明里町では明里交番署員が交番前の県道で目撃。県道を東に数十メートル進み河川敷側に左折し、車と接触しかけた。午後7時55分ごろ、県警福井南署から市に連絡があった。続いて九十九橋北詰の交差点で通行人が目撃し、こちらも河川敷側に逃げたと福井署から連絡があった。同室は目撃地点周辺を調べたが痕跡は見つからなかった。2カ所で目撃されたイノシシが同一個体かは不明とし「山から河川敷や川を伝ってきたと思われる。見つけても近寄らず餌を与えないでほしい」と話した。

(サル、住宅地で目撃情報:福岡)
16日午前7時10分ごろ、久留米市藤山町の住宅地で、住民から「サルが徘徊(はいかい)している」との110番があった。その後、同市の国分町などでも目撃情報が相次いだ。久留米署が捜索しているが、けが人の情報はないという。近くの山から下りてきたとみられる。

(サル目撃相次ぐ:栃木)
大田原市で15日午前から16日午後にかけて、サルの目撃情報が相次いで市や大田原署などに寄せられた。サルは市南部の「旧奥州街道」沿いで1匹が目撃されて以降、街道を北上するかのように次々と姿を現し、中心市街地に近い場所でも見つかった。一時は2匹での目撃情報もあるが、市などは目撃されたのはいずれも同じサルとみて、住民らに注意を呼びかけている。市や大田原署などによると、サルはまず15日午前10時頃、旧奥州街道沿いの佐久山南部自治公民館近くで1匹が目撃され、3~6時間後には、約2キロ北の佐久山地区公民館やその周辺民家に現れた。16日になると、午前6時過ぎに佐久山宿の出口にあたる岩井橋付近で目撃されて以降、午後4時頃までの間に、旧奥州街道を北に約3キロ進んだ同市浅香の親園郵便局付近や、若草の市大田原保健センター付近など、市街地近くにも姿を現すようになった。同市佐久山の自宅庭にサルが現れたという菊地孝行さん(64)によると、サルは庭に干してあった落花生を奪って屋根に上り、食べ始めた。菊地さんが追い払おうとしても、動じなかったという。佐久山地区公民館社会教育指導員で、地域の歴史に詳しい菊地さんは「サルは佐久山宿で腹ごしらえした後、奥州街道を北に旅したのかもしれない」と話している。

(ジビエ処理施設稼働、年間シカ400頭イノシシ120頭:福岡)
農林産物の被害を引き起こす有害鳥獣のシカやイノシシをジビエ用に処理する豊前市の施設が同市大西に完成し、試験稼働を始めた。2019年度以降、本格的に稼働する。施設は鉄骨平屋で、延べ床面積は約140平方メートル。解体処理室や加工・包装室などがあり、金属検出器や急速冷凍庫、ミートスライサーなどを設置した。総事業費は6793万円。年間にシカ400頭、イノシシ120頭を処理する計画だ。これまで捕獲し自家消費として解体、加工してきたメンバーでつくる市獣肉処理施設管理組合(山崎廣美組合長、35人)が指定管理者として運営する。肉は道の駅「豊前おこしかけ」などで販売するほか、精肉加工会社や飲食店にも出荷するという。市によると、有害鳥獣による被害額のピークは13年度の約3890万円で、シカとイノシシの捕獲数は469頭だった。猟友会などに協力を仰ぎ、有害鳥獣の駆除や被害防止対策を強化した結果、17年度には1270頭を捕獲し、被害額は約1220万円に減少した。しかし、捕獲頭数の増加や捕獲員の高齢化に伴い、捕獲後の処理負担が課題となっていた。このため、処理加工施設を設置し、被害防止と捕獲意欲の向上などを目指すことにした。市農林水産課などによると、公設民営の獣肉処理加工施設の大半が赤字という。みやこ町などに同様の施設があり、競争相手は多い。「いかに独自性を発揮し、販路を開拓していくかにかかっている」という。

(東出昌大、狩猟免許&猟銃の所持資格を取得)
東出昌大が、16日放送の『チマタの噺』(テレビ東京系)に出演。猟銃免許を取得したことを明かした。笑福亭鶴瓶から「前の時は“将棋”凝ってたやんか」と趣味について聞かれた東出は、「将棋も相変わらずやってます」と返答。ただ、「一向に強くならない」とし、「(将棋を)始めて半年ぐらいの小学生に負けると思います」と弱音を吐いた。続けて鶴瓶が、去年彼が刊行した初の写真集『東出昌大写真集 西から雪はやって来る』(宝島社)に触れた。東出はこの中で、荒れた海にタコ漁に出るなど様々な経験を写真家に撮ってもらっているのだが、自分でイノシシを罠にかけて解体する姿もおさめてある。東出はこの時の思い出について「イノシシにトドメ刺して、その時の経験がものすごくて」と刺激を受けたと話し、「そこからついに狩猟免許も取り、猟銃の所持資格も取って」と告白。そして「すごいナイーブな問題なので」と、狩猟が持つ残酷な一面を語りながら、体験したことで「命ってなんだ? 普段食べてる食べ物ってなんだ?ってすごい衝撃だったんです」と、命や食に深く向き合うきっかけになったと改めて振り返っていた。

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