<射撃ニュース7月>
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(クマ3頭に遭遇、とっさに拳を突き出し撃退:青森)
青森県弘前市のりんご園で11日夕方、男性が3頭のクマに遭遇した。このうち親グマ1頭に襲われたが、とっさに突き出した拳がクマの顔に当たり、撃退したという。男性にケガはなかった。襲われた男性「びっくりしたというだけですね。まさかと思って固まって、黙っていたのですが」「子グマ2頭がまず上がってきて、私から離れた方に向かっていったんですけど、そのあと親グマが上がってきて、私に気づいたという感じですね」11日午後5時頃、弘前市紙漉沢のりんご園で、44歳の男性が1人で作業をしていたところ、親グマと子グマ2頭がそばにいることに気づいた。様子をうかがっていると突然、親グマが襲いかかってきたという。襲われた男性「向かってきたので逃げようと思ったんですけど、転んじゃって、たまたま運良くなんですけど、クマの鼻に手が当たって、クマが逃げていったという感じです。子グマを追って」男性がとっさに突き出した拳が当たり、親グマはその後、子グマを連れて山の中に逃げていったという。男性にケガはなかった。3頭は親グマが体長1メートルほど、子グマ2頭はいずれも50センチほどだったという。クマが出没したのは相馬中学校から北西に800メートル離れたりんご園で、地区の猟友会が捕獲用のおりを設置するなど警戒を呼びかけている。

(親子のクマに遭遇、男性けが:岩手)
12日午後、岩手県盛岡市の市道で84歳の男性がクマに遭遇し軽いけがをしました。警察によりますと12日午後1時半ごろ、盛岡市浅岸の綱取ダム近くの市道で、盛岡市中野の画家 八重樫光行さん84歳がクマと遭遇しました。クマは成獣とみられる1頭と子グマとみられる2頭のあわせて3頭で、八重樫さんはこのうち成獣とみられるクマに対し持っていた傘を使って追い払おうとした際に左腕や右手をひっかかれ軽いけがをしました。クマはその後、山の中に逃げていったということです。八重樫さんは自転車で現場近くの友人の家を訪ね、110番通報しました。盛岡市と警察は地元猟友会と近くを確認しましたがクマは見つからず、付近で注意を呼びかけました。

(男性、クマに襲われ軽傷:秋田)
13日午前4時50分ごろ、秋田県大館市雪沢字茂内屋布の民家敷地で、この家の70代男性がクマに襲われ、左頬や首に軽いけがを負った。大館署によると、男性は散歩に出掛けようと外出したところ、玄関先にいた体長約60センチのクマに出会い頭に襲われ、爪で引っかかれた。男性は妻を通して同署に届け出た。クマは東側の草やぶに入っていったという。

(エゾシカ管理、狩猟者らの団体が知事に提言:北海道)
狩猟者や研究者でつくる一般社団法人エゾシカ協会(札幌)は9日、エゾシカの計画的な捕獲と資源利用の両立を狙いとした、今後20年の管理計画を高橋はるみ知事に提言した。提言内容は《1》市町村が主体となりシカを資源として管理《2》狩猟・解体技術などを総合的に学ぶことができる同協会の「シカ捕獲認証制度」を活用した人材育成《3》獣肉検査資格者制度の導入などによる食肉衛生管理の確保―の主に3点。

(住宅街でクマ目撃:北海道)
7月12日夜、札幌市南区の真駒内公園近くで体長1メートルほどのクマが目撃され、警察が注意を呼びかけています。クマが目撃されたのは、札幌市南区曙町1丁目真駒内公園付近の国道です。12日午後9時20分ごろ、車を運転していた男性から「クマが歩いて行くのを見た」と警察に通報がありました。クマは体長1メートルほどの子グマとみられ、同じような目撃情報が他にも1件ありました。現場の150メートルほど先には小学校もあることから、警察や札幌市などではこのあと、通学時間に合わせてパトロールを行い、警戒にあたることにしています。

(クマ出没:秋田)
11日午後5時55分ごろ、秋田県潟上市天王字下浜山の県道脇の雑木林にクマがいるのを、同市の20代女性が目撃し、110番した。けが人はいなかった。五城目署によると、女性が出戸浜海水浴場入り口交差点からJR出戸浜駅方向に車で走行中、道路脇の林に体長約1メートルのクマがいるのに気付いた。目撃場所は出戸小学校の西約600メートル。午後1時20分ごろにも付近にクマが出没した。同署がパトカーで注意を呼び掛けている。

(運動場にクマ:秋田)
10日午前9時ごろ、秋田県横手市大森町八沢木字前田の大森前田運動場にクマがいるのを、同市の50代女性が目撃し、横手署に届け出た。けが人はいなかった。

(ハチミツ狙い墓や神社壊すクマ出没:兵庫)
兵庫県加西市北部でツキノワグマが好物のハチミツを狙い、ミツバチの巣がある神社のほこらや墓を壊すケースが相次いでいる。県森林動物研究センター(丹波市)は「6~7月は繁殖期で、雄が雌を求めて歩き回る」とし、冬眠に向けてエサを蓄える秋にかけても注意を呼び掛ける。加西市などによると、5月12日、同市別所町で稲荷神社のほこらの屋根がはがされ、ミツバチの巣が食べられた痕跡が見つかった。6月10日にも同市大内町の稲荷神社でほこらの屋根の銅板がめくられ、中にあった巣が食べられていた。同17日には近くの墓地で仏花を立てる台が倒され、巣が取られていたことも判明。いずれもクマが襲ったとみられる。近くの同市上道山町では5月上旬、住民が趣味で養蜂をしている巣箱が壊され、クマのような爪痕があった。6月9日未明には同市殿原町の市道で、クマらしき動物が山の方へ走り去る姿が目撃されたという。これらは半径約2キロの範囲で発生。市によると、目撃情報は年に数回あるが、被害情報が寄せられるのは珍しいという。大内町の区長、増田正幸さん(63)は今月8日、住民らに啓発のDVDを見てもらった。「住民は慣れていないので注意が必要」と話す。同市も関係地域の区長を対象に勉強会をこのほど開き、約40人が参加。同センターの森林動物専門員(49)は「甘いものが大好きで臭覚が犬並みに鋭い。腐ったものやペンキなど、臭いの強いものに寄ってくる」と指摘した。今年はドングリが凶作になり、秋に人里で現れやすくなると予測。近年は行動範囲が県南部にも拡大しているとして、不要なカキやクリなどの果樹を放置せず、実を採ったり伐採したりする必要性を訴えた。さらに「事故防止には出会わないことが最善の策」と強調。近くで目撃情報があれば、朝晩はガレージで車のクラクションを鳴らしたり、森へ行くときは鈴やラジオを身に付けたりして「自分の存在をクマに知らせて」と呼び掛けている。

(乗用車がクマと衝突:岩手)
10日午後岩手県山田町の三陸沿岸道路で乗用車がクマと衝突する事故がありました。けが人はいませんでした。10日午後4時前、山田町豊間根の三陸沿岸道路で宮古市方面から山田町方面に走っていた乗用車が豊間根トンネルを出てすぐのところで進行方向右から来たクマと衝突しました。この事故で乗用車の一部が壊れましたが運転手の男性にけがはありませんでした。警察によりますとクマは体長およそ1メートルで衝突した後、山に逃げて行ったということです。現場周辺は山や田んぼに囲まれていてこれまでもたびたびクマが出没していました。

(クマが農作物を食い荒らす:北海道)
クマが畑に入り込み農作物を食い荒らしました。北見市内の農家で、クマがビートを食い荒らした跡が見つかりました。市は、箱わなを設置するなどして警戒を続けています。クマに畑を荒らされたのは、北見市留辺蘂町のビート畑です。けさ9時半ごろ、この畑を所有する男性から、「畑が荒らされていてクマの足跡がある」と警察に通報がありました。被害に遭った畑はおよそ10メートル四方にわたってビートが食い荒らされていて、およそ14センチのクマの足跡が残されていたということです。(畑の所有者)「ここから(クマが)昇り降りしてるんですね。これがクマの足跡なんですよ。こんなのが人間を襲ってきたらという恐怖感がある」畑は、住宅地からおよそ2キロ離れていて、市は畑の周辺に箱わなを設置するなどして、警戒を続けるということです。

(クマ目撃:栃木)
10日午後3時5分ごろ、中宮祠、国立研究開発法人中央水産研究所日光庁舎東側竜頭滝下駐車場付近。1頭、体長約0.8メートル。

(クマ目撃情報:青森)
9日午後0時10分ごろ、三沢市の米軍三沢基地沿いにある米軍管理の道路脇のフェンス付近にクマがいるのを、車で走行中の人が目撃し市に通報した。現場は市中心部に近く、約100メートル南側には住宅街がある。

(JR2路線停電、帰宅ラッシュ直撃:福岡)
9日午後6時半頃、JR九州の変電所でトラブルが起き、鹿児島、篠栗両線で停電が発生した。乗客が一時、列車内に閉じこめられたほか、上下線計20本が運休するなど約4万6000人に影響が出た。JR九州によると、南福岡駅(福岡市博多区)近くの変電所で高圧線にカラスが接触。変電所と鹿児島線千早(同市東区)―南福岡駅間、篠栗線吉塚(博多区)―柚須(福岡県粕屋町)駅間で停電した。駅間で止まった列車もあり、乗客は車内で復旧を待った。停電は午後7時頃に解消し、午後8時20分頃までに順次運転を再開した。帰宅ラッシュと重なったJR博多駅では、一時、入場を規制。乗客が改札口付近に詰めかけ、駅員らが拡声機で状況を伝えた。

(イノシシ対策のエミューが逃走:岐阜)
12日午前9時40分ごろ、岐阜県美濃加茂市蜂屋町で飼育していた体高約1・6メートルのエミュー1羽が逃げ出したと、飼い主の農業男性(63)が近くの交番に届け出た。加茂署は市の防災無線などで周辺住民に見つけても刺激しないよう呼び掛け、パトロールを続けている。男性や署によると、エミューはダチョウに似たオーストラリア原産の走鳥類。逃げ出したのは体重約50~60キロの雄で、体の色は茶色。性格は警戒心が強くおとなしいという。男性宅の裏山に高さ約2メートルのフェンスなどで約200平方メートルを囲った場所に、雄と雌を1羽ずつ飼育。男性が午前6時ごろに餌やりに行ったところ、飼育場所から外の畑に出ていたという。これまでに目撃情報や被害は寄せられていない。男性は「イノシシなどの害獣よけに効果があると聞き、昨年夏から家畜として飼い始めた」と話していた。飼育場所は美濃加茂市役所から北へ約4キロの山あい。

(くまもと農家ハンター、若手約100人結束:熊本)
イノシシなどによる農作物への食害が深刻化する中、熊本県内の若手農家が「くまもと☆農家ハンター」を結成、本格的な駆除に乗り出している。インターネットで資金を募るクラウドファンディングや、遠隔監視システムなどの情報通信技術(ICT)を活用、20~30代を中心に約100人の農家が連携した試みは「全国的にも珍しい」(農林水産省担当者)という。かんきつ類の栽培で知られる熊本県宇城市三角町。代表で洋ラン農家の宮川将人さん(39)を訪ねると、わなを仕掛けた竹林へ案内してくれた。餌の米ぬかを置いた箱わなに、イノシシが入ればセンサーが反応して、扉が閉まる。近くの木には自動撮影カメラが据え付けられ、センサーが作動したことを即座に通知、害獣を撮影して画像データとしてメンバーのスマートフォンなどに届ける仕組みだ。「これで見回りを省力化でき、成果も共有できるのでモチベーションの維持につながる」と宮川さんは説明する。「もう農業やめようと思うとたい」。結成のきっかけは、知り合いのデコポン農家の一言だった。苦労して育てたデコポンが収穫直前に食べ尽くされ、がっくりと落ち込んでいた。食害は農家に精神的なショックや経済的な打撃を与えるだけでなく、畑に近づくことへの恐怖心まで植え付ける。作り手を守らなければ-。2016年4月、宮川さんは仲間と会を立ち上げ、同じ悩みを持つ参加者を募った。メンバーが作る農作物を返礼品としたクラウドファンディングで350万円を集め、箱わな40基とカメラ10台を購入。必要な狩猟免許は約30人のメンバーが取得し、それ以外の人も畑に野菜かすを残さない、見通しをよくするといった害獣を寄せ付けない工夫を学び合い、実践を始めた。活動が本格化した昨秋以降、捕獲したイノシシは100頭を超える。国の調査によると、野生鳥獣による農作物被害額は全国で172億円(16年度)。イノシシとシカによる被害で100億円を超える。イノシシの推定個体数は25年間で約3倍に増加しているが、狩猟免許所持者数は3割以上減少している。「消防団のように農地を自分たちで守る活動を通して、地域を元気にし、絆も深めていきたい」と宮川さん。今後は捕獲したイノシシを食肉にしたり、堆肥やペットフードに加工したり有効活用する取り組みも本格化させるつもりだ。“農家ハンター”はコミックの世界でも話題を呼んでいる。親が農業を営む田舎町の女子高生が、作物を守るために害獣を捕獲する姿を描く「罠(わな)ガール」(KADOKAWA)。作者の緑山のぶひろさんは福岡県在住で、漫画家兼農家。わな猟免許を所持し、捕獲にも取り組む。わなの仕組みや解体の様子など、現場を知るからこその具体的な描写が売りだ。緑山さんは大学卒業後、東京で漫画家のアシスタントなどをして、出身地の福岡に戻ってきた。両親と米や野菜を作りながら漫画を描いている。久しぶりに戻った古里で驚いたのがイノシシやシカによる農作物被害の拡大。近隣農家の多くも頭を抱えていた。現状を知ってもらいたいと漫画の題材にし、親しみやすいよう高校生の女の子を主人公に据えた。「農業とは無縁の若い人たちにも興味を持ってもらえたらうれしい」と話す。

(イノシシ対策用に漁業者がノリ網提供:佐賀)
大雨で土砂崩れなどの被害に見舞われた山間地の農業を支援しようと、有明海の漁業者がノリ網を持ち寄っている。イノシシ対策のために農地を囲む金属製の柵「ワイヤーメッシュ」が破れる被害が各地で出ており、応急処置としてノリ網を使う。佐賀市の呼び掛けに漁業者が応じた格好で、来週から農家に配布する。佐賀市の三瀬村、富士町、大和町などでは農地の周りに高さ1・5メートルのワイヤーメッシュを張り巡らしており、その全長は約800キロに達する。被害の全体像は調査中だが、「これまでにない規模」の被害が出ており、本格的な修復には資材や人手が足りない。そのため、当面の代替品として佐賀市がノリ網に着目。イノシシはノリ網に足をかけた時のたるむ感触を嫌う習性があるという。ノリ網は幅1・6メートル、長さ17メートルで、これまでに県有明海漁協の8支所(諸富町、早津江、大詫間、南川副、広江、東与賀町、佐賀市、久保田町)が4千枚をかき集めた。17日から農家に配布する予定で、佐賀市農業振興課は「漁協から迅速に対応してもらった。被害を防ぐため、できるだけ早く届けたい」と話す。

(食害対策で実験、忌避剤散布:長野)
県は9日、ニホンジカによるニッコウキスゲ食害対策の実証実験として、忌避剤散布を諏訪市の車山肩で実施した。新たな食害対策として、民間企業、県試験研究機関と連携。今年は3年計画の最終年度で、昨年11月に農水省が認定した薬剤を使用し、昨年と同じ場所で実施した。電気柵を撤去してニホンジカを誘導する試験区(1500平方メートル)を忌避剤散布区と非散布区に分け、散布区では薬剤を噴霧器で満遍なく散布した。8月下旬まで3回、定期的に見回りすると共に薬剤を散布して食害の差異を検証し、自動撮影カメラも設置する。シカの出没がない場合は、誘引剤を利用しておびき寄せるという。県自然保護課の畑中健一郎自然保護係長は「忌避剤の有効性が認められれば他地域の貴重植物の食害対策にも対応できるのでは」と話した。昨年はニホンジカの出没が確認されたが、散布、非散布区域とも食害はなかった。ニッコウキスゲの発芽が少なかったことが要因の一つと考えられたため、昨年10月、ササを刈り、発芽を促している。

(サルの農業被害、相次ぐ:石川)
金沢市でサルの仕業とみられる農業被害が相次いでいる。樫見町では六月下旬から今月上旬、野菜が食い荒らされ、生産者は肩を落としている。栄養が豊富な農産物を食べてサルが繁殖しやすくなったとの見方もあり、市も対策を迫られている。山あいに広がる約五千平方メートルの水田や畑。高さ一・五メートルほどのネットや金網、電気柵がぐるりと囲む。ただネットの一部は穴が開き、網の下が掘り返されているところもある。畑は樫見町町会の五軒が各自で管理する。「できることはしとるけど、やっかいやね」。町会長の荒井清さん(70)は険しい表情だ。サルは複数回立ち入ったとみられ、十数本あった長ネギはきれいに抜かれて三本が残るのみ。サツマイモやトマトは食べかけの実が捨ててあった。同所での被害は五年ほど前から。学習能力の高いサルに同じ対策は何度も使えない。群れで動くサルは一匹が中で作物を集め、侵入した穴から別のサルが野菜を受け取るなどの連携もしているようだ。荒井さんの母ふささん(91)は「近づいたらサイレンを鳴らすとかラジオを流すとか、市役所で何とかならんのかなあ」と話す。県自然環境課によると、二〇一六年十月時点で県内に生息するサルは千六百八十匹。金沢市でサルの被害が出始めた十年ほど前から、約七百匹増えた。同課の担当者は「栄養的に優れた農作物を食べるようになり、体力が向上したのが繁殖につながったという見方もある」と説明する。金沢市農業水産振興課によると、一七年度は五十六アールの土地で二十六万五千円分の農業被害があった。これまでサルに発信機を取り付けて動向を確認するなどの対策をしたが、効果はいまひとつ。今後は現在四頭いる威嚇用の犬を増やすことなどを検討する。同課の対策担当者は「近づいたときに『この集落は危険』と思わせるのが大事になる」と話し、生産者には花火などを使ってサルを追い払うよう呼び掛ける。

(深刻化“鳥獣被害”と対策関連株)
鳥獣による農作物被害が深刻さを増している。シカ、イノシシをはじめ、サル、クマ、カラスなどによる農作物への被害は、近年では季節に左右されることなく頻繁に発生。深刻化の要因は、鳥獣の生息域拡大、狩猟による捕獲圧力の低下、耕作放棄地の増加などが指摘される。また、野生動物の生息地近隣まで宅地開発が迫っていることや、異常気象により野生動物のエサ不足が深刻化していることなども背景とされている。鳥獣被害は農業に従事する人の営農意欲を失わせ、耕作放棄地の増加などの要因ともなる。そのため、農山漁村へのダメージは被害額として数字に現れている以上に深刻だ。農林水産省の集計によると、2010年の野生鳥獣による農作物の被害額は、届け出のあったものだけでも全国で239億円に達し、その後も毎年200億円前後の水準で推移しているという。農作物に深刻な被害をもたらしているニホンジカの生息数は、1989年から2013年にかけての24年間で、なんと10倍に増えたという集計が存在する。環境省が16年に発表した調査結果によると、13年度末のニホンジカ生息数は北海道を除く本州以南で推定305万頭。1989年の調査では約30万頭にすぎなかった。深刻な人口減に悩まされる日本列島で、ニホンジカはベビーブームにわいているというわけだ。ニホンジカの捕獲率が現在と変わらない場合、その数は23年度には453万頭に増えるとの試算もある。環境省は23年度末までに生息数を11年度比で半減させることを目標に掲げている。しかし、その達成のためには従来比2倍以上のペースでの捕獲が必要で、ハードルは高い。鳥獣被害対策関連の個別銘柄として、魚群探知機で知られる古野電気 <6814> に注目したい。同社は、狩猟用発信器( GPSマーカー)として、位置・音声一体型端末「Dog Navi」(ドッグ・ナビ)を開発し、14年11月から販売をスタートした。この製品は、猟犬に装着する「猟犬端末」と、野生鳥獣を探索する狩猟者が猟犬の位置情報を把握するために使用する「狩猟者端末」によって構成され、国内電波法に適合したGPSマーカーとして初めて、猟犬の位置情報をGPS測位するとともに、「猟犬端末」の内蔵マイクを通じた音声情報を同時に確認できるようにしているのが特長だ。同社では「Dog Naviは、発売以来順調な拡大をみせている。さらに、17年8月からは、グループの狩猟者端末同士で位置情報を交換し、犬(猟犬端末)の位置と同様、ヒト(グループ内のほかの狩猟者端末)の位置も画面に表示させる“ヒト検知機能”を導入したことで、グループでの狩猟効率がアップすると同時に、誤射の防止にも役立つ」(経営企画部)としている。各種メッキ鉄線など線材2次加工大手の日亜鋼業 <5658> は、獣害用防護柵を手掛けている。同社では「サル、シカ、イノシシなど動物別の獣害用防護柵を品揃えしているほか、ICTセンサーや遠隔操作システムを備えた捕獲用のボックスにも注力している。メッキなどの技術力により培った耐久性には定評がある」(第三次加工製品販売課)としている。もともと自社でも防獣ネットを手掛けていた前田工繊 <7821> は、東日本を中心に鳥獣被害対策分野で売り上げを伸ばしている未来のアグリ(旧北原電牧)を11年に子会社化しており、大規模な電気柵、各種フェンスの施工に実績がある。さらに、漁網大手の日東製網 <3524> は、漁網の技術を応用し、軽量化することで設置の作業効率を向上させた獣害防止ネットを開発している。一方、タキロンシーアイ <4215> の子会社タキロンプロテックでは、折りたたみ式獣害対策用フェンスの「パタサク」や、小動物侵入防止対策用「ロードガードネット」を販売している。また、電算システム <3630> は、IoTを活用した新サービスの一環として「スマート害獣捕獲センサー」を開発。害獣捕獲わなの捕獲情報をメールなどで通知し、遠隔地で確認することで現地での見回りコストを削減することが可能となるという。

(停電原因のカラスの巣、撤去にも一工夫:愛知)
電力会社にとって、今年も「やっかい」なシーズンを終えようとしている。毎年2~7月は、電柱に作られたカラスの巣の撤去に追われるからだ。停電を引き起こす恐れがあるため、中部電力は昨年、名古屋支店だけで年間6千個あまりの巣を取り除いた。多い時には1日10回以上も「出動」する撤去現場に同行した。6月上旬の名古屋市熱田区の住宅街。高さ約13メートルの電柱を見上げると、先端には直径約50センチの巣があった。枝や電線くず、ビニールひもを使い、工夫を凝らしたつくりになっていた。作業員が高所作業車に乗り、巣にカラスがいないことを確認し、手袋をはめて巣を電柱からはがしとった。この間、わずか1分ほど。親ガラスに気づかれると、つつかれたり、追いかけられたりするため、作業は素早くするのが鉄則だ。営巣シーズンである2~7月は毎年、各地でカラスの巣による停電が相次ぐ。名古屋市と近隣35市町村を管轄する中部電力名古屋支社によると、管内では昨年2~6月にあった43件の停電のうち、3割弱の12件がカラスの巣が原因と判明。同支社が昨季撤去した巣は6208個にのぼる。中部電力によると、巣に使われた材料が電線に触れた状態で雨が降ると、漏電が起きて停電することがあるという。4月19日には、カラスの巣が原因で名古屋市東部を中心に約3万1千戸が停電した。ただ、停電に直結しそうにない場所の巣は、すぐに取り除かない。同社熱田営業所の山口健一・配電課司令長は「すべて撤去して、停電しやすい場所につくられても困る」という。あえて残した巣には注意を呼びかける看板をつけ、子ガラスが巣立つのを待ってから取り除くことにしている。カラスの生態に詳しい宇都宮大の杉田昭栄特命教授(動物形態学)によると、電力会社は電線に突起物を付けるなどの対策をしているが「カラスは適応能力が高く、すぐに慣れてしまう。有効な対抗手段はなく、共存していくしかない」と話す。

(新発売のジビエ餃子を給食で:奈良)
有害鳥獣として駆除された奈良県五條市のイノシシ肉を使った「五條ジビエ餃子(ぎょうざ)」が、同市立西吉野小学校の12日の給食に提供され、児童63人や太田好紀市長らが試食した。野生の鳥獣の肉を使ったジビエメニューの給食は今年度、計8回を予定している。同市では野生のイノシシやシカの食肉処理加工施設「ジビエール五條」が2015年秋に稼働。市内で昨年度駆除されたイノシシやシカは2122頭。このうち426頭が市の施設で食肉加工されたという。市は食品会社に働きかけ、特産の富有柿のペーストを隠し味に使いジビエ餃子も開発。今春から市内のスーパーで販売している。

(3種盛りBBQセット販売:和歌山)
由良町大引の白崎海洋公園では、新たにイノシシ、シカ、カモの3種盛りバーベキューセットを販売している。同公園を運営している㈱マレア・クリエイト(本社=東京都、鳥居敏代表取締役)がキャンプ客から「地元食材を食べたい」との声を受けて、同公園名物の「手ぶらBBQセット」の新メニューとして販売。肉の取引先は、イノシシとシカが日高川町小熊在住、「村越の村おこし」代表の村越拓也さん(28)。加工処理施設「ジビエ工房紀州美山」でさばいた肉で、「イノシシは独特の甘さが魅力。シカはあっさりしており、高タンパク、高鉄分、低カロリーです」とPR。カモ肉の仕入れ先は湯浅町在住、太田養鶏場代表の太田有紀さん(39)で、「ストレスのない環境で低密度飼育。真っ白い脂と鮮やかな赤身の肉のコントラストが美しい外観を持ち、カモ肉独特の臭みが少なく、濃厚なコクがあります」とアピールしている。セット料金は2人前で4320円から。同公園では「関西圏内でカモ肉を取り扱っているバーベキュー場は初めてです」と話している。

(ジビエ専門店で「ジビエバーベキュー」:大阪)
大阪ミナミの千日前にあるジビエ専門店「KEMONO(ケモノ)」(大阪市中央区千日前1、TEL 06-6213-2323)は7月1日、夏季限定でジビエバーベキュー席を設置した。運営はドーノジャパン(中央区)。「ジビエ」は、狩猟で得た天然の野生鳥獣の食肉のこと。同社の森島立彰社長が「農家の鳥獣被害の現状を知り、大阪にもジビエ文化を広めたい」との思いで、2017年12月に同店をオープンした。使用するジビエは、広島県福山市で狩猟したイノシシ肉やシカ肉が中心。焼き肉やステーキ、焼きしゃぶなど30種類以上のメニューをそろえる。夏季限定で用意したバーベキュー席は、店前に設置。ドラム缶コンロ1台と座席最大6席を用意し、炭焼きでジビエ料理を楽しめる。焼き方や焼き加減はスタッフが事前に指導する。大阪でジビエバーベキューができるのは同店だけだという。席は事前予約制で、メニューは、アラカルトや食べ放題プラン(1人=3,500円)など自由に注文可能。客単価は4,000~5,000円で、主な客層は20代男女が中心。そのほか店内には、カウンター席やテーブル席など24席を用意する。森島社長は「店前でやることで、通りかかる人にもジビエ文化を知ってもらえるのでは。地域活性化など社会貢献の一部になれば」と話した。

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(46歳男性、クマに襲われ軽傷:山梨)
7日午前7時ごろ、笛吹市御坂町藤野木にある採石場から約500メートル北西の林道で、甲府市の林業の男性(46)がクマに襲われて軽いけがをした。笛吹署によると、男性は木の伐採のために1人で林道を歩いていた。襲いかかってきたクマはツキノワグマとみられ、体長約1・5メートル。男性は前脚で頭の左側を引っかかれ、約3センチの切り傷を負った。近くに約1メートルのクマもいて、2頭は山の斜面に逃げたという。男性が自力で119番した。同署によると、付近でクマの出没情報はなかった。

(ついに「人襲ったクマ」捕獲か、オリの個体調査:秋田)
秋田県仙北市田沢湖玉川地区の国有林で6月、クマに襲われた可能性のある男性の遺体が発見されたことを受けて、同市などが現場周辺に仕掛けた捕獲用オリでクマ1頭を捕まえていたことが5日、県への取材で分かった。この国有林では昨年5月にも女性がクマに襲われて死亡しており、県は、今回捕らえたクマが人を襲った個体かどうか調べを進めている。人を襲った可能性のあるクマを狙った捕獲用オリは6月29日、同市と地元猟友会が男性の遺体が発見された現場周辺の国有林に3基を仕掛けた。人を襲うという「特殊性」を考慮し、オリには従来の蜂蜜などの餌だけではなく、県の指示による初の試みとして鶏肉や豚肉を入れ、おびき寄せる作戦を取った。猟友会員らがオリを見回っていたところ、4日午前11時頃、1基のオリの中に体長約1・2メートル、体重約85キロの雄の成獣がかかっているのを確認した。会員らが駆除し、解体したところ、胃の内容物としてタケノコが見つかった。オリに入れておいた肉を食ったかどうかは、まだ分からないという。県では、このクマの体毛を採取して県立大バイオテクノロジーセンター(秋田市)での鑑定に回し、まずは昨年5月にクマに襲われて死亡した女性の遺体に付着していたクマの体毛とDNAが一致するかを確かめる。6月23日に発見された男性の遺体にも獣にかまれるなどした傷痕が残され、死因が外傷性ショックだったことが判明している。県では、男性の死亡と、捕獲されたクマとの関連性についても調べ、人を襲った可能性のあるクマの特定を進める。

(大島クマ目撃情報、新たにわな2台:宮城)
宮城県気仙沼市の大島でこれまで生息しないとされてきたクマの目撃情報が多発している問題で、市は5日、クマが出没する可能性がある島内2カ所にわなを仕掛けた。市が設けたわなはこれで3カ所。早急な捕獲に向けて本腰を入れ始めた。仕掛けたわな2台はいずれも鉄製のドラム缶式で直径0.6メートル、長さ1.8メートル、重さ約80キロ。ドラム缶の奥にある餌に寄せられたクマが入ると扉が閉まる。市は目撃情報に基づき、クマが通ると思われる外浜、亀山両地区の山林にわなを設けた。5月下旬に初めて仕掛けたわなの餌は蜂蜜だけだったが、宮城県猟友会気仙沼支部の提案を受け、蜂蜜や日本酒など約10種類の素材を混ぜた特製の餌に変えた。市、猟友会のメンバーら約20人が別の場所で組み立てたわなを現地に運び込んで設置。おびき寄せるため餌をネットで包み、周囲の木にぶら下げた。島では5月23日に初めてクマが発見された。その後は爪跡やふんを含めた目撃情報が多発。市は島内に3頭生息するとみている。50年近く島に住むという養殖業の男性(79)は「クマが出やすい早朝の散歩を控える島民も増えている。早くわなに掛かってほしい」と期待した。市は捕獲したクマを麻酔で眠らせて本土に運び、別な場所に放す予定。市農林課の三浦幸彦課長は「島民が安心するための最大限の対応をしている。クマと遭遇する危険もあるので、絶対にわなに近づかないでほしい」と話す。

(誤捕獲クマ、殺処分も:三重)
いなべ市北勢町川原で五月にイノシシ用のわなにかかったツキノワグマの放獣場所が見つからなかった問題で、鈴木英敬知事は三日、危険な場合はクマを殺処分できるようマニュアルを改める方針を示した。同市での日沖靖市長との対談で明らかにした。ツキノワグマは県の絶滅危惧種に指定されている。現行マニュアルでは、誤って捕まえたクマは原則、生態系保護のために同じ市町内の人家から二キロ以上離れた山に返すことになっているが、川原地区では危害を恐れる住民が反発。岐阜県に近いため適切な放獣場所も見つからず、岐阜県高山市の牧場に預かってもらうことになった。改定するマニュアルでは、クマが人に危害を加えた場合は殺処分ができることを明記する方針。人家近くに出没するなど危害の恐れがある場合の対応は、七月中に各市町の意見を集約して決める。対談で日沖市長は「保護したツキノワグマを放獣することは、地元の了解を得るのが難しい」と訴えた。鈴木知事は「マニュアルを、より実効性のあるものにするための見直しをしたい」と応じた。改定マニュアルは八月から暫定版の運用を始める。同月中旬までに専門家の意見も反映させ、確定版を作成する。

(果樹園でリンゴ160個が食害:秋田)
6日午前8時頃、鹿角市八幡平の果樹園で、リンゴの木4本で枝が折られ、実が食い荒らされているのを所有者が発見した。鹿角署の発表によると、枝が折られた木の周りにあった複数の足跡や、落ちていた実に残されていた歯形から、クマによる食害の可能性が高い。約160個の実が食い荒らされていたという。同署で周辺住民らにクマへの注意を呼びかけた。

(熊の目撃情報:宮城)
3日午後5時頃、登米市迫町新田字山守屋敷地内で熊の目撃情報がありました。屋外では音の出るものを身に着けるなどの対策を行い、十分に注意してください。

(熊の目撃情報:宮城)
5日午後0時40分頃、登米市迫町新田字境田地内で熊の目撃情報がありました。

(クマ1頭が出没:宮城)
4日午前7時45分ごろ、気仙沼市本吉町平貝の市立小泉小と小泉幼稚園付近の道路の斜面に、クマ1頭がいるのを農作業中の80代男性が目撃した。

(海を泳ぐクマ撮影:宮城)
宮城県気仙沼市の離島・大島の近くの海上で泳いでいるクマの姿をカメラが捉えました。島ではいないはずのクマの目撃が相次いでいます。映像は1日午後6時半ごろに撮影されたものです。撮影した男性によりますと、クマは体長1メートルほどで、気仙沼市の大島から本土に向かって泳いでいたということです。クマを撮影した小野寺正人さん:「結構、泳いでいたと思うのでクマは息づかいが荒くて、ハアハア言って疲れていたような感じだった」島では過去にクマが目撃されたことはありませんでしたが、5月下旬以降、親子とみられるクマや海から上陸する姿などの目撃が相次いでいて、気仙沼市は島に3頭のクマがいる可能性があるとみています。警察は島民に注意を呼び掛けています。

(クマ、9市町で目撃:北海道)
道内各地で7日、クマの出没が相次いだ。特に、先月以来多数の目撃情報が続く札幌市南区では2件目撃された。警察や自治体、猟友会が付近を捜索するなど、パトロールを強化している。札幌南署によると、同日午前5時過ぎ、同市南区芸術の森の「札幌芸術の森」で男性が体長約1メートルのクマを目撃したと110番した。午前8時半には同市南区豊滝の豊滝会館前の国道230号で男性通行人が約1・3メートルのクマを目撃し、交番に連絡した。湧別町計呂でも道道を自動車で走行していた男性が道路を横断するクマ3頭を目撃したほか、遠軽町で1頭▽石狩市で2頭▽岩見沢市で1頭▽苫小牧市で2頭▽浦河町で2頭▽雄武町で1頭がそれぞれ目撃され、警察に連絡があった。また、同日午前9時40分ごろ、北見市留辺蘂町川北で、警戒中のハンターが体長約1・2メートルの雄のクマを発見し、駆除した。

(クマ目撃相次ぐ:新潟)
上越市内でツキノワグマの目撃情報が相次いでいる。ことしは親離れの時期を迎えた子グマの目撃が近年では比較的多く、市は「子グマでも危険性は変わらない」と注意を呼び掛けている。3日までの市内のクマ目撃件数は37件で、前年同期より12件多い。地区別では、名立区が9件、谷浜・桑取地区が8件、中郷区が7件と山沿いの地域が目立つ。集落内での目撃も多く、6月20日には名立区赤野俣の名立中学校グラウンドで体長約70センチのクマが現れ、市職員や猟友会メンバーが区内の小中学校の下校時にパトロールした。月別では、4月は2件(前年同月3件)だったが、5月は13件(同8件)、6月は20件(同10件)と昨年より増えている=グラフ参照=。7月は、昨年は1カ月で12件。ことしは3日までに1件だった。そのうち体長60~90センチ程度の子グマとみられる目撃情報が、5月は2件だったのに対し、6月以降は12件と急増した。市環境保全課によると、親離れの時期を迎え、好奇心旺盛で、人間に対する警戒心が低い子グマが人里に降りてきているとみられる。子グマは親離れを迎えるまで2、3年かかることから、同課は「昨年、一昨年と木の実などの餌が豊富で、子グマが育ちやすかったのではないか」と推測。その上で「山に近づく時は、出没情報に注意し、自分の存在を知らせる鈴などを携帯してほしい。万が一出合ったら、背中を見せずに焦らずその場を離れることが大切」と注意を呼び掛けている。市は安全安心メールや防災無線、ホームページに目撃情報を掲載し、市民に注意を促している。本年度は過去に出没情報が多かった金谷・春日区と中郷区をモデル地区に選び、緩衝帯の整備や住民学習会を開催するなどし、大型野生鳥獣対策に力を入れる方針だ。

(高校近くにクマ、県内各地で目撃:秋田)
8日午後6時35分ごろ、秋田市手形字大沢の市道で、車を運転していた同市の40代女性がクマを目撃し、秋田東署に届け出た。けが人はいなかった。同署によると、女性が手形山西町方向から手形田中方向へ向かっていたところ、右側から体長約1メートルのクマが飛び出し、南側の山林へ走り去った。

(保育園の園庭にクマ:秋田)
7日午後5時頃、秋田県鹿角市尾去沢の尾去沢保育園で、園庭にクマ1頭(体長約1メートル)がいるのを建物内にいた女性保育士が見つけた。当時園児3人がいたが、職員とともに無事だった。鹿角署の発表によると、クマはすぐに南側の山林に逃げ去った。午前には同市十和田大湯の保育園近くの林でもクマが出没した。このほか、県内では7日、由利本荘市東由利舘合の民家近くの市道、五城目町内川浅見内の温泉施設近くの県道などでクマが相次いで目撃された。

(クマ目撃情報:北海道)
札幌市南区で7日、クマの目撃情報が2件あった。通報を受けた札幌南署が付近をパトロールし、住民らに注意を呼びかけている。午前5時15分ごろ、芸術の森1、札幌芸術の森敷地内で、クマ1頭が歩いているのを散歩中の市民が目撃した。署員が周囲を捜索したが、クマは見つからなかった。芸術の森では同日午後、国際教育音楽祭「パシフィック・ミュージック・フェスティバル(PMF)」が始まったが、影響はなかったという。午前8時半ごろには、豊滝の豊滝会館前の国道で、クマ1頭が横断するのを車で通りかかった男性が見つけた。現場は最寄りの民家から約500メートルの地点。同署によると、クマはともに体長1メートルほどだったという。豊滝会館周辺では、6月21日にも体長約2メートルのクマ1頭が目撃されている。

(利尻のクマ、動画初撮影:北海道)
宗谷総合振興局は6日、利尻富士町が利尻島南東部のヤムナイ沢に設置した監視カメラが、林道を歩くヒグマの動画を撮影したと発表した。ヒグマの上陸が確認されたことを受けて、同町は5日、町内の林道沿い4カ所に計4台のカメラを取り付けたばかりだった。利尻島内でヒグマの動画が撮影されたのは初めて。町によると、6日午前2時44分、林道を歩く1頭のヒグマの姿が画面の端に2秒程度映っていた。カメラは熱を感知すると撮影し、登録したメールアドレスに知らせる仕組み。撮影されたのは、鬼脇地区の市街地から約800メートル離れた地点だった。

(クマ2頭目撃:岡山)
岡山県内でクマの出没が相次ぐ中、和気町本地区でも2頭が今月に入って住民に目撃された。足跡も付近で見つかっており、いずれも体長1メートル程度のツキノワグマとみられる。町によると、4日午後9時半ごろ、住宅地に近い県道沿いののり面を歩く2頭を地元の女性が目撃し、5日午前に町へ通報。県の専門職員らが現場でクマとみられる足跡を確認した。町は6日までに町内全戸に音声放送を通じて注意を促したほか、現場付近に警戒看板を設置した。8日には捕獲用のおりを仕掛ける予定。県内では6月21日、美作市の山中で男性がクマに襲われて負傷した。今月に入り、赤磐市吉井地区でも3件の出没情報があった。和気町では佐伯町地区で6月、本地区で昨年5月に目撃されている。

(クマのような動物目撃:北海道)
6日午前4時半ごろ、千歳市錦町4の国道で、クマのような動物1頭が横断するのを車で走行中の60代の男性が目撃し、千歳署に通報した。同署や市によると、動物は体長1メートルほどという。現場は市立北栄小から約100メートルで、周辺に住宅やスーパーが立ち並んでいる。付近では、クマのものとみられるふんや長さ10センチほどの足跡が見つかった。同署や市が警戒を続けている。

(クマ目撃2回:岡山)
赤磐市北部の吉井地区で3日夕、相次いでクマが目撃された。岡山県によると、体長約1メートルのツキノワグマとみられる。市によると、3日午後5時45分ごろ、同市草生の市道で車を運転中の男性が前方を横切るクマを目撃。同7時ごろには、約2キロ離れた同市黒本で散歩中の女性が歩道から山に入るクマを見かけた。市と県が4日に調査したところ、ふんや爪痕などは見つからなかったが、両地点で草が踏み付けられた跡が残っていた。「距離と時間を考慮すれば、同一個体の可能性が高い」(県)という。市は3日夜から、吉井地区に防災無線で注意喚起を続けている。近く警戒看板も設置する予定。県内では今年、クマの目撃が相次いでおり、4~6月の出没件数は88件(前年同期比51件増)。新見、総社市など広域で目撃されているほか、6月21日には美作市真殿の山中で60代男性がクマに襲われて負傷した。

(クマ目撃:栃木)
4日午後2時50分ごろ、日光市の所野の丸美交差点から北方約1500メートルの東武霧降高原別荘地内。体長約1.5メートル。

(田んぼ近くにクマ:秋田)
秋田県内で2日、クマの目撃が相次いだ。けが人はいなかった。秋田臨港署によると、午前5時45分ごろには、秋田市金足小泉字潟向の市道で体長約1メートルのクマが目撃された。南に約100メートル離れた場所には金足農業高校の実習田があり、同署が注意を呼び掛けている。このほか、鹿角市尾去沢字瓜畑の民家敷地や潟上市昭和豊川竜毛の国道7号などでもクマが目撃された。

(クマの目撃情報:和歌山)
日高町池田地内の国道42号で先月30日と今月1日、クマとみられる動物の目撃情報が相次ぎ、町などでは注意を呼びかけている。現場はマリンショップタキモト付近で、30日は夕方に国道を横切る様子、1日は朝に同ショップ道向かいの道路沿いにある擁壁に手をかけている姿を確認。いずれもドライバーらが発見し、通報が入った御坊署から町に連絡があった。それによると足もとから伸ばした手の先まで1㍍ぐらいの大きさ。性別は不明だが、ツキノワグマの子グマとみられる。姿は確認されていないが、親グマと行動をともにしている可能性もある。1日午前中に町職員が鳥獣保護員とともに現場を確認したところ、周辺に草が倒された場所や、爪か何かで引っかいたような跡もあり、クマの可能性が高いという。また、地元住民によると、少し前にもクマの目撃情報があったという。先月上旬には広川町津木地内でも目撃情報があった。町担当課では、関係区や周辺町に連絡するとともに、町内一斉の防災無線やチラシで啓発。

(学習施設にサル出現:兵庫)
サルも大雨で避難?兵庫県三田市で出没が続くサルが、同市福島の有馬富士自然学習センターの施設内に現れた。男性職員が追い払い、けが人はなかった。サルが見つかったのは午前10時ごろ。ロビーを歩き回った後、机の上にあった冊子をめくって読むような姿を見せたという。職員は思わぬ来客に困惑しつつも「雨やどりしに来たのかな」と話した。市によると、サルは6月27日の福島に始まり、5日までに大原や三輪などで計25回目撃された。いずれも体長約80センチ~1メートルで同一の個体とみられる。28日には小学2年生の男子児童が腕を引っかかれてかすり傷を負った。

(市街地にシカ出没:群馬)
3日午前4時10分ごろ、前橋市の男性から「シカを見た」と群馬県警前橋署住吉町交番に届け出があった。署員2人が交番付近を捜したところ、約1キロ離れた同市千代田町の路上でシカ1頭を発見。追跡したが、同市大手町2丁目付近で見失ったという。けが人などの被害はなかった。同署によると、シカは角がない雌で、体長約1メートルほどだった。目撃情報を受け、市は通勤通学の時間帯に署員と市役所周辺のパトロールを実施。市教委は出没地点周辺の小中学校計5校に注意を呼び掛けた。同署は「野生動物を発見した場合は近づかず、警察署や市役所に通報してほしい」としている。県鳥獣被害対策支援センターの担当者は「市街地にシカが出るのは珍しい。山に食料が豊富にある時季なので、利根川に沿って迷い込んだのではないか」と推測する。

(駅に「迷いジカ」、扉開け「退出」:岩手)
3日早朝、盛岡市のJR盛岡駅にシカが出没した。通報を受けた警察官らが、市中心部に現れた大胆な「迷いジカ」を追い掛け、約1時間にわたり大捕物を繰り広げた。盛岡西署などによると、最初に目撃情報があったのは午前6時半ごろ。同署盛岡駅前交番の署員が現場に向かうと、駅入り口のガラス扉の内側に若い雄とみられるニホンジカがいた。早朝でシャッターが閉まった駅ビルフェザンおでんせ館入り口との間にある空間にとどまっていた。署員に気付いたシカは身をかわし、ガラス扉を押し開けて駅から「退出」。東口バスターミナルを駆け回り、警杖(けいじょう)を持って追う署員ら7人を置いて、盛岡駅前北通を北西方向に走り去った。その後、IGRいわて銀河鉄道の線路などに侵入したが、同7時半ごろ、同市北夕顔瀬町の境田川原踏切付近で行方が分からなくなった。吉岡安雄警部補(59)は「こんなの初めて。『何でここに』とびっくりしたような、あきれたような…」と振り返った。

(住宅地にニホンカモシカ現れる:宮城)
3日午前9時半ごろ、宮城県加美町で住民から「シカがいる」と警察に通報がありました。住宅地にひょっこり姿を現したのは国の特別天然記念物のニホンカモシカ1頭で、体長1メートル以上の成獣とみられます。駆け付けた警察官や役場の職員が懸命に追い掛けましたが、逃げ足が速く、カモシカの姿を見失ってしまいました。けが人など被害の報告はないということです。

(シカ目撃情報:長野)
南信森林管理署(伊那市)は4日、ニホンジカの侵入が確認されている中央アルプスで新たに、千畳敷カール直下でシカを目撃したとの情報が寄せられたと明らかにした。千畳敷カールは高山植物の宝庫として知られ、観光客にも人気の場所。同署は「単発的な侵入なのか恒常的な利用なのかは不明だが、食害の発生が懸念される事態だ」とし、山域に仕掛けたセンサーカメラでの監視を強めていく方針だ。南信地方の行政や山岳、観光関係者らでつくる高山植物等保護対策協議会・南信地区協議会の総会で報告した。同署によると、駒ケ岳ロープウェイを運行する中央アルプス観光(駒ケ根市)の関係者が6月7日、標高約2500メートル地点に建つ5号鉄塔付近にシカがいるのをゴンドラ内から発見。ホテル千畳敷を通じて同署に連絡を入れた。雄雌は不明だが「小さめの個体だった」という。シカの生息域は主に南アルプス側で、西側の中アには少ないとされてきたが、天竜川を渡って生息域を拡大し、近年は西側での目撃が増加傾向だ。2013年秋に同署が設置したセンサーカメラが、濃ケ池周辺の標高約2600メートル地点で雄ジカをとらえ、高山帯への侵入も確認された。久保芳文署長は「中アでも食害が出る懸念が高まっている」と指摘。上伊那8市町村でつくる中央アルプス野生動物対策協議会と連携し「どのような対策を取っていくか検討したい」と述べた。総会には、南アルプスや八ケ岳の関係者を含む約30人が出席。山域内で小型無人機ドローンを使いたいとする届け出が増えているほか、届けをせずに飛ばしている人も散見されるため、届け出の確認や安全飛行の啓発を強めていくことにした。

(熊の目撃数が過去最多:長野)
長野県内でのツキノワグマの目撃件数は平年1000件以下だ。しかし、2006年に約3400件を記録して以降、4年おきに件数が跳ね上がり、今年はその「大量出没年」とみられている。5月の目撃件数は91件で、記録がある05年以降で最多になっている。北信合同庁舎(中野市壁田)では3日、北信地区野生鳥獣被害対策チームが被害対策に関する講演会を開催した。信大教育学部付属志賀自然教育研究施設の水谷瑞希助教(44)が、野生動物の生態と対策について講演し、市町村の職員らが農作物・人的被害に遭わないための地域づくりについて学んだ。水谷助教は、北陸3県ではブナやミズナラが凶作の年に山地での餌が不足し、里での大量出没が起こっていると説明。「クマの餌となる樹種を特定し、豊凶の波がわかれば(県内でも)大量出没の年を予測できるかもしれない」と語った。他の動物についても、「イノシシは電気柵が有用だが、サルは来た時に追い払うことが効果的」などと生態に合った対策の必要性を訴え、「野生動物の食料となる農作物などを管理することが重要」だと強調。取り残しの作物や残飯を放置すると餌がある場所だと動物が学習してしまうためで、「電気柵や捕獲などの方法も組み合わせて、鳥獣にとって魅力のない集落をつくってほしい」と呼びかけた。県森林づくり推進課は「熊の大量出没年は7~8月から目撃件数が著しく増加するため、今の段階では今年がどうかわからない」としたうえで警戒している。今年、初めて学校の教職員を対象に、熊出没に備える安全教育の講義を実施するなど対策を強化中だ。同課は「まず熊に遭遇しないことが大切。今年『空振り』になってもいいので、対策を進めたい」と話している。

(クマ対策で入山禁止:秋田)
クマによる人身被害を防止するため、県と鹿角市、林野庁米代東部森林管理署は同市八幡平地区の国有林の一部を入山禁止とした。クマに襲われた可能性がある男性遺体が発見された仙北市田沢湖玉川地区と隣接する一帯で、山菜採りなどの入山者が多く、県などは新たな被害が起きる危険性が高いと判断。田沢湖玉川地区の国有林で6月28日から措置を取る入山禁止のエリアを北へ広げた。県によると、入山禁止の措置は、道路脇からすぐに入山できる国道341号に沿って実施した。仙北市の宝仙湖の南端付近から、鹿角市の東北電力澄川地熱発電所入り口付近までの約30キロにわたる区間が対象。このうち、両市境から鹿角市に入り、同発電所入り口付近までの約5キロ区間で2日から、新たに措置が取られた。両市にわたった入山禁止のエリアに無断で立ち入れば、軽犯罪法に抵触し、摘発される可能性がある。鹿角市や同管理署は、国道341号の対象区間の道路脇空き地に入山者の車を止めさせないよう、ロープで規制線を張った。入山者が国有林へと分け入る道路脇には「山菜採取による入山禁止」などと明記した看板を設置。八幡平地区には後生掛温泉などの観光地があり、地元観光協会や温泉組合の関係者らに対し、観光客に入山禁止を周知するよう文書で通知した。入山禁止エリアを拡大した背景には、昨年5月に田沢湖玉川地区の国有林で、女性がクマに襲われて死亡し、このクマの特定が済まない中、今年6月23日にクマに襲われた可能性がある男性遺体が発見された事態がある。県などは、人を襲った可能性のあるクマが、八幡平地区の国有林に出る恐れがあるとみて、安全対策の範囲を広げた。鹿角市では、同地区のさらに北にある、青森県境の十和田大湯地区で2016年5~6月、男女4人が相次いでクマに襲われて死亡しており、関係者は強い危機感を持っている。同市は「夏は繁殖期を迎えて雄グマの気が立っている時期でもあり、注意が必要だ。これ以上被害者を出すわけにはいかない。決して入山しないでほしい」(農林課)としている。県警の発表によると、県内では3日も、住宅地の近くなどでクマが出た。潟上市天王では午後5時35分頃、住宅地の一角にある畑を走るクマが目撃された。大仙市長野では午前5時40分頃、「八乙女公園」内の市道で1頭、同市協和上淀川では午後0時10分頃、山林で3頭の目撃情報が寄せられた。このほか、秋田市河辺大張野の農道、同市河辺和田の畑、同市仁別の市道、大館市下川原の市道でも出没した。県警は、各現場周辺をパトカーで巡回し、住民らに注意を呼びかけた。

(クマ出没時、気仙沼署が海上タクシー経営者に委嘱状:宮城)
宮城県気仙沼市の離島・大島でクマの目撃情報が多発している問題で、気仙沼署は3日、不測の事態に速やかに対応するため、地元で海上タクシーを経営する畠山東治さん(74)に支援を求める委嘱状を交付、連携していつでも島に署員を派遣できる態勢を整えた。同署によると海上タクシーとの連携は宮城県内初。同署の要望に応じ、同市三ノ浜の漁港に停泊している畠山さん所有の船舶(3.8トン)を24時間態勢で出す。協力期間は来年6月30日まで。大島には駐在所員1人が常駐。交通事故や凶悪事件などが発生した際、気仙沼署から署員が派遣される。東日本大震災で使用していた警備艇が流失して以降、フェリーなどの運航時刻に合わせて上陸していた。5月下旬からクマの目撃情報が増え、情報が寄せられるたび2人の署員を派遣している。より速やかに島に渡るため、海上タクシーと連携することにした。3日にあった委嘱状交付式で山田代幸署長は「一刻を争う事態での足の確保は課題だった。島の安全に協力してほしい」と述べた。畠山さんは地元の中学を卒業後、遠洋マグロ船の乗組員として活躍。約20年前から海上タクシーや釣り船を運航し、震災では沖出しをして船を守った。畠山さんは「仲間からもクマを見た情報を聞く。島の人たちを安心させたい」と話す。

(ネットで「有害鳥獣情報」、ハザードマップ作成:福島)
南相馬市は、市内での有害鳥獣の目撃情報や捕獲状況をインターネットで公表する「有害鳥獣ハザードマップ」を作成、2日に公開を始めた。福島県によると、県内の自治体としては初の試みという。市は有害鳥獣の情報を周知することで被害防止を図り、効果的な捕獲につなげたい考えだ。マップでは2017(平成29)年4月~18年5月のデータを掲載している。イノシシ、ニホンザル、ハクビシン、タヌキ、アライグマなど7種の動物を目撃したり、捕獲した場所と時間を地図に落とし込んだ。その他の項目も作り、動物の種類が未確定の痕跡も公表している。種類、期間別に調べることもできる。市は今年5月以降のデータも随時更新する。マップは市のホームページからアクセスでき、スマートフォンでも閲覧可能。東京電力福島第1原発事故に伴う住民避難の影響により同市でも有害鳥獣が生息域を拡大しており、農作物や空き家が荒らされる被害が相次いでいる。市の担当者は「大規模な侵入防止柵の設置など、地域ごとの対策を検討する際に活用できる」としている。

(イノシシ被害急増で講習会:宮城)
最近仙台市内で増加しているイノシシなどの野生動物から農作物の被害を防ぐため県が電気柵の講習会を開いた。電気柵は農地の周囲に高電圧の電線を張り巡らし動物の接近を防ぐもの。市内の昨年度のイノシシ等による被害額は約1千600万円で倍増した。

(AIで「クマ」発見、検出システム研究:福島)
会津大の斎藤寛上級准教授らの研究チームが人工知能(AI)を活用して特定の動物を感知、位置情報をメールで配信する「野生動物検出システム」の研究開発を進めている。まず、対象動物としてクマを選んで研究する。実用化できれば農作物の被害や人に対する不安の軽減につながり、農村や都市部の安全確保へと期待が掛かる。研究は情報通信技術(ICT)分野の技術開発などを目指す総務省の「戦略的情報通信研究開発推進事業」(SCOPE)の一環。研究チームは研究代表者の斎藤上級准教授に富岡洋一准教授と小平行秀上級准教授が研究分担者として加わる。研究チームによると、メール配信を含んだ野生動物検出システムの研究開発は、全国でも珍しいという。システムでは動物を感知するセンサーや小型カメラ、コンピューターシステム、無線関連機器などを一体化した検出端末を現場に設置するが、センサーが感知した画像情報全てを入力していては大量のデータ処理などに伴うコンピューターシステムの負担が問題になってくる。研究チームはAI技術の一つ「機械学習」の活用で課題の解決を目指す。数万枚のクマの画像データを蓄積したAIをコンピューターシステムに組み込み、クマだけを感知、撮影することができるようにする。AIに蓄積する画像データの種類を変えれば、イノシシやシカなどほかの動物にも応用が可能だ。検出情報は同大に設置したサーバーを通して自治体や警察、近隣の学校、市民らへ配信される。配信された情報はWebページやスマートフォン上で24時間閲覧ができる。クマの出没時間や場所などが地図付きで表示できるような仕組みづくりにも挑む。検出端末の設置場所は山あいと住宅地の境や川沿いなどを想定。センサーは約6~10メートル先の対象動物を感知することができるという。検出端末の年度内完成を目指す。斎藤上級准教授らは「(実用化できれば)野生動物の被害を減らせる。子どもたちなど市民の不安を払拭(ふっしょく)し、安全の確保につながる」と開発を急ぐ。

(若手狩猟者がドローン講習会:岩手)
野生動物による人や農作物への被害防止にドローンを活用しようという若手狩猟者たちによる講習会が8日開かれました。講習会を開いたのは、県猟友会青年部の会員たちです。青年部ではクマやニホンジカなどの野生動物による被害が増えるなか、生息数や生態などの調査にドローンを活用できないか模索しています。講習会では、産業用ドローンを運用する会社の代表から構造や飛ばすためのルールが説明されました。県猟友会青年部の西村昭二部長は「猟友会の青年部でいつ依頼がきてもいいように私たちが準備をして調査に協力して被害を減らしていきたい」と話していました。参加者は操縦を体験しながら狩猟の現場でのドローンの可能性や課題を考えていました。

(野生猿にGPS、行動把握し山へ:宮崎)
野生の猿による農作物被害を減らすため、宮崎県はGPS(全地球測位システム)で群れの位置を特定し、行動パターンを把握するシステムの実証実験を進めている。群れがいつ、どこに現れるかデータから予測できれば、効率的な対策を取って猿を殺すことなく山に返すことができる。担当者は「人間と猿が共存するため行動を『見える化』し、住民と協力して被害を防ぎたい」と話す。農林水産省によると、猿による2016年度の農作物被害は全国6番目の5431万円で、1600万円台の熊本、鹿児島両県の3倍超。九州の被害総額の46%を占める。宮崎は他県より猿が多いとみられ、県は地域住民と一体で追い払いや餌になる作物の除去、防護柵の設置などを続けてきた。そのかいあってピーク時の12年度(8047万円)からは減少しているが、精神的ダメージから営農意欲が減退する被害農家は少なくない。芋焼酎の原料のサツマイモやかんきつ類など県の主力作物に被害が広がる恐れもある。担当者は「猿は高い所に登れるため防護柵では効果が薄く、人間に近い生き物なので駆除することに抵抗がある狩猟者も多い」と対策の難しさを語る。そこで、県は約35万円かけてGPSの位置把握システムを導入。今年2月、猿の目撃が相次いでいた同県日南市鵜戸(うど)地区で、わなで捕らえた雌にGPS付きの首輪を取り付けた。システムはGPSから現在地の緯度・経度が発信され、どこにいるかパソコンの地図上に映し出される。猿は収穫されないまま放置された農作物などを狙って繰り返し出没する習性があるため、データを蓄積すれば不用意に猿を呼び込んでしまう「集落の弱点」も浮き彫りになる。これまでの分析から猿の群れは集落から半径約2・5キロの範囲を動いていることが判明。県はデータを地区住民や農家に提供し、放置作物の除去など共同で対策を検討する。県は来年度も鵜戸地区での実証実験を続け、効果が上がれば他地域にも取り組みを広げる予定。県の担当者は「猿を人里に寄せ付けないため地域の方々と一緒に考え、意識向上につなげたい」と話している。2016年度の鳥獣被害額は熊本が4億9955万円、宮崎が3億7053万円、鹿児島が4億65万円。鳥獣別では3県いずれもイノシシが最多で熊本は2億7241万円、宮崎は1億3148万円、鹿児島は1億4477万円。猿の被害は3県ともイノシシや鹿などに次いでいる。

(鳥獣被害軽減に努める:神奈川)
野生鳥獣の保護、有害鳥獣の駆除、自然環境の保全などを目的として活動する神奈川県猟友会。創立70周年を迎えた同会は県内53支部で構成され、その中で約200人と、最多の会員が所属する津久井支部の支部長を務める。同支部は14班に分かれ、自身は三ヶ木班に所属。今でも10人の仲間と定期的に狩猟に出掛けている。「三ヶ木地区は猪に加え、最近鹿の被害も目立ちます。生態系の変化により、山から餌を求め降りてきているのですね」と説明する。猟友会には、地域の先輩に誘われ1963年に入会した。「昔は駆除という側面よりも、野鳥などを仕留め食べるための狩猟が多かった」と振り返るが、80年代頃から猪を中心とした被害が増え、駆除的要素が強い活動に変化していった。それに伴い、狩猟方法の主流も銃から罠での捕獲に移行。三ヶ木班では年に7から10頭の猪を捕獲する。「被害が多い状況が続いていましたが、ここ数年は減少傾向にあります。少しは狩猟の効果があるのかもしれませんね」津久井生まれの津久井育ち。三太共和国大統領、津久井銃砲安全協会会長などの重職を担ってきたほか、現在も防犯指導員、子ども見守り隊など幅広く活躍する。「津久井は自然、人ともに素晴らしい地域。これからも地元に貢献できる活動が出来れば」と力強い。会の大きな課題の一つは後継者問題。会員の多くは60代以上だ。活動がボランティアということに加えて、会員として活動するには、銃の所持許可や鳥獣駆除に対する罠を設置できる免許などが必要なことも、会員減少の要因となっている。「活動を維持していくためには、行政の支援が不可欠です。鳥獣被害は依然多いので、体が動く限りは狩猟を続けていきたいですね」と話した。

(オオカミ形ロボ導入:山梨)
南アルプス市は獣害対策として、音や光でシカやイノシシを威嚇するオオカミ形のロボットを本格導入した。昨年度、同市中野地区に試験的に設置したところ、ロボットの周辺で被害が激減。

(捕獲からジビエまで一貫、技術開発へ研究組織:長崎)
野生のイノシシやシカなどによる農作物への被害を防ごうと、長崎県を中心とした研究組織が4日、発足した。全国の大学や企業と連携し、小型無人機「ドローン」などを使った効率的な捕獲から、野生鳥獣の肉「ジビエ」のおいしい食べ方までを一貫して研究。ICT(情報通信技術)を活用した「スマート捕獲・スマートジビエ」の技術を3年かけて開発する計画だ。県農山村対策室によると、県内ではイノシシによる農作物への被害が大きく、2004年度の被害額は約4億6000万円に上った。対策による効果で被害は減少傾向にあるが、15年度まで7年連続で捕獲数が都道府県別で全国最多となっている。全国的にも鳥獣被害は深刻で、イノシシやシカの捕獲は年間に110万頭を超える一方、食肉への利用は約8万頭にとどまっている。国は17年、ジビエの取扱量を23年度までに2倍にする方針を打ち出した。こうした状況を受け、県は17年度の国の技術開発の事業に応募し、採択された。発足した研究組織は、国の試験場や大学、企業など17機関で構成する。研究では五つの柱を掲げている。ICTを活用したツールの開発では、スマートフォンなどで使えるアプリを製作し、獲物の写真を撮ると、捕獲場所や大きさなどの情報が自動で集約されるようにする。データに基づいた効率的な捕獲につなげるのが狙いだ。ドローンの活用は、捕獲作業の負担軽減が目的。イノシシなどをわなで捕まえる場合、おびき寄せる餌の定期的な交換と見回りが必要になる。わなは山深い場所に仕掛けるため、負担が大きいという。また、ジビエは捕獲の方法などで味が大きく変わる。現在は猟師の経験に基づいて処理されているが、科学的に品質を分析し、よりおいしい肉を提供できる技術を開発する。この日の会議には関係者ら約80人が出席。県農林技術開発センターの荒木誠所長は、「互いの知見や技術を集積し、オールジャパンで成果を出せれば」とあいさつ。農林水産省の加藤哲也・研究専門官は「ジビエの活用によって被害を抑えながら食文化を豊かにし、マイナスをプラスにできれば」と期待を込めた。

(カラスの巣、撤去迅速に:茨城)
停電の原因となる電柱上に作られたカラスの巣を撤去する作業が県内で進んでいる。営巣に使われる金属製のハンガーなどの針金が電線に触れると漏電を起こすのだという。送配電事業を行う東京電力パワーグリッドは例年、ヒナが巣立ちの季節を迎える6~7月に実施している。先月28日、水戸市元吉田町の一本の電柱に、同社の高所作業車が横付けされた。見上げると、電柱の地上約10メートルの場所に取り付けられた電気の開閉器上に茶色い木の枝の塊が見えた。男性作業員2人が高所作業車のかごに乗り、直径約30センチほどの巣に近づいた。一人が柄の付いた網を巣の下に入れ、もう一人が長さ約1・4メートルの柄が付いた高枝バサミのような特殊な工具を使い、飛び出た木の枝や針金を切った後、巣を持ち上げて網の中に入れた。撤去作業は5分ほどで終了。地上に下ろされた巣を見ると、確かに何本もの針金が編み込まれていた。この日の現場責任者で、同社水戸制御所の飯田和正班長(42)は「電気を流したままでの作業なので、感電しないよう細心の注意を払って作業します」などと説明した。巣の撤去作業を格段に速くしたのが、電気を通さない絶縁が施された「間接活線工具」だ。これが普及する十数年前までは、事前に周囲の電線などに絶縁カバーを巻き、専用の手袋や肩当てなどを装着して作業したため、数倍の時間を要したという。ただ、高所作業車が入れない場所では、作業員が電柱を上って作業する必要があるため、今でも20~30分はかかるという。同社によると、今年に入り、カラスの巣が原因と断定された停電事故は県内で1件あった。4月6日午前0時45分ごろ、水戸市大工町の電柱にあった巣が電線などに触れて異常な電流が流れ、電気が遮断された。現場確認や巣の撤去のため、周辺の約1200軒が約80分間も停電した。同社が取材時に把握していたカラスの巣は県内だけで1874個。うち送電鉄塔が1566個を占め、電柱は308個。緊急性の高いものはすぐに撤去するが、それ以外は基本的には経過観察を続け、ヒナが巣立ってから、必要なものだけ撤去するという。今年はこれまでに90個程度を撤去した。県内も梅雨明けし、いよいよエアコンが欠かせなくなる。飯田班長は「風などで巣が崩れて電線に触れて停電にならないよう、取り除くべき巣はしっかりと取り除きたい」と話した。

(ジビエ加工所オープン:福岡)
田川市猪国(いのくに)の市民体験農園で30日、駆除したイノシシとシカを食肉に加工する「ジビエ猪之国」の開所式があった。農産物を食害から守り、ジビエ(野生鳥獣肉)をブランド特産品にする新産業づくりのため、市が事業費3857万円で初めて整備した。1日から本格稼働する。市産業振興課によると、猪国を含む猪位金地区の稲、大豆、麦の食害被害額は計約196万円(2017年度)。17年4月~18年2月に、被害のある市内3地区で捕獲されたイノシシ197頭のうち、最多の82頭が猪位金だった。食害を減らし、埋設処分している肉を有効利用したい地元の要望を受け、国の地方創生拠点整備交付金を使って建設した。完成したジビエ猪之国は木造平屋約87平方メートル。洗浄や解体、包装、冷凍などの設備をそろえた。捕獲や商品開発など運営は、狩猟免許のある地元農家ら6人でつくる管理組合が担う。式典で代表の市村栄二さん(71)は「肉が販売できるようになり、捕獲の励みになる」とあいさつした。市がふるさと納税の返礼品に活用する他、近くの「八丁うどん」店が今月中旬から食材に使う。店を営む石下谷祐子さん(35)は参列者にシカ肉入りカレーを振る舞い「煮込んで臭みがなく、弾力があって、柔らかくできた」と話した。販路拡大に向け、イノシシ肉のパテを使った「猪国バーガー」を売り出し中の複合施設「いいかねPalette」との連携を検討。田川市や飯塚市のジビエ料理店とも商談を進めている。二場公人市長は「地域の元気が田川の振興につながる。市もしっかり支援し、『猪』の地名を生かしてブランド化を図り、全国に田川を発信したい」と述べた。

(ジビエをおいしく:和歌山)
12月から始まる「わかやまジビエフェスタ」を前に、参加を予定している飲食店関係者を対象としたジビエ料理講習会が5日、和歌山県和歌山市美園町のフリースペース「T―LABO」で開かれた。わかやまジビエは、食品営業許可を得た県内施設で処理された県産のイノシシとシカの精肉を使った料理で、ジビエの利活用を目的に2011年度から県の主催で同フェスタを開催。講習会は14年から実施しており、ことしは20人が参加した。講師はオテル・ド・ヨシノ(和歌山市手平、和歌山ビッグ愛12階)の手島純也料理長が担当。イノシシのひき肉を使ったロールキャベツやシカのひき肉を使ったグラタン、シカロース肉のロッシーニ風の3品の調理を実演した。ロールキャベツの調理では、タマネギやセロリを加えて練ったひき肉をキャベツで包み、白ワインやトマト、鶏だしを入れた鍋に並べて煮込んだ。シカロース肉は、オリーブオイルとバターをフライパンで熱し、火力調節に注意して焼いた。手島さんは「シカ肉はデリケート。赤身の中でも最も焼くのが難しい」と話しながら丁寧に調理。参加者はメモを取り、熱心に焼き加減などを見学していた。

(イノシシ肉、販売額初の1千万円超:栃木)
那珂川町が町内の施設で食肉加工する野生イノシシ肉「八溝ししまる」の2017年度の販売額が約1080万円に上り、09年度の販売開始から初めて1千万円を超えたことが6日までの町農林振興課のまとめで分かった。前年度までに比べ、東京電力福島第1原発事故に伴う放射性物質検査で「出荷不適合」と判定される数が減ったことや、八溝ししまるを扱う飲食店などが増えたことが要因。一方、加工施設は赤字運営となっており、同課は「運営経費と販売額の収支均衡を目指したい」としている。町はイノシシによる農作物被害の軽減を図り、その肉を地域資源として活用しようと09年度から加工施設を運営、販売している。八溝ししまるの販売額は10年度が約640万円だったが、原発事故以降の11~15年度は落ち込み、ほぼ400万円台で推移した。だが16年度に約700万円と原発事故前を初めて上回り、17年度はさらに伸びた。

(クマ対策犬に2匹合格:長野)
クマが人の生活圏に入ってこないよう追い払う対策犬「ベアドッグ」の繁殖に取り組むNPO法人ピッキオ(軽井沢町)は2日、この春に生まれた子犬6匹のうち、適性テストの結果、いずれも雌の「レラ」と「エルフ」の2匹を新ベアドッグとして決定したと発表した。来年5月のデビューに向け訓練が本格化する。ピッキオによると、2匹は6月初旬から3週間かけて行ったベアドッグとしての適性テストで、クマの毛皮やにおいを怖がることなく敏感に反応し、行動できたという。2匹は現在、全長95センチ。レラは人と共に行動しようとする意欲が高く、エルフは身のこなしが軽快だという。ピッキオは「母親のタマなどに新しい2匹を加え、クマとの共存を目指していきたい」と話している。

(クマ目撃情報のイラスト話題に:岩手)
「危険生物なのに何だかかわいい」「岩手の皆さん、気を付けて」-。岩手日報社が日曜日に掲載している「クマの目撃、被害情報」が、短文投稿サイトのツイッターで話題になっている。2016年6月に掲載を始め、毎週金曜日に本社と16支社局の記者が県内全33市町村の担当者に取材。出没状況を地図上にクマのイラストで示している。花巻市出身の男性が1日付本紙のクマ情報の紙面をツイッターに投稿し、7日時点で2万6千件を超えるリツイート(転載)があった。投稿への関心や共感を示す「いいね」は4万5千件に上っている。クマの出没は近年増えており、県内では今季既に4人が襲われている。東北地域環境計画研究会の由井正敏会長は「今季の出没頭数は例年並みだが、クマは山に食べ物がなくなる7月中下旬ごろから畑のトウモロコシやスイカを狙う。今後は農作物の管理などに注意が必要だ」と呼び掛ける。

(カラス対策のベンチャー企業設立:栃木)
宇都宮大でカラスの研究をしていた卒業生がカラス被害対策コンサルティング会社「クロウラボ」(宇都宮市中央3丁目、塚原直樹(つかはらなおき)社長)を立ち上げ、本年度から活動を本格化させている。「全国でも他にない」(塚原社長)という事業。宇大と連携し、15年間の研究で得たカラスの生理・生態の知見を基にして、農作物など被害現場に合った適切な対策を提案する。塚原社長は、カラス研究の第一人者といわれる宇大の杉田昭栄(すぎたしょうえい)教授(当時)の下で研究を重ねた。杉田氏を顧問に迎え、昨年12月に創業した。4月から県産業会館内の宇都宮ベンチャーズに事務所を構える。塚原社長は「単に駆除するだけでなく、自然に寄り添う形で問題を解決できる社会につなげたい」と話す。

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(クマが養蜂箱襲う:山形)
2日午前6時ごろ、山形県長井市今泉の養蜂業、色摩喜一郎さん(73)の自宅敷地内に設置した木製の養蜂箱1箱が引きずられ、壊されていると同市役所に連絡があった。通報を受けた県警長井署によると、壊された養蜂箱には、食いちぎられた跡やひっかき傷があり、クマによる食害とみて市とともに住民にクマへの警戒を呼びかけている。色摩さんによると、クマに襲われたとみられる養蜂箱は、3つの箱(縦50×横40×高さ35センチ)の木製の箱3個が重ねて1セットになっており、一番下が女王蜂や蜂の赤ちゃんの育児室で、約4万匹の蜂がいるという。クマは、この一番下の箱を壊し、その中にある6段の蜂の巣のうち、3段を残し、箱ごと持っていったという。色摩さんは、「当然、この一番下の箱には、蜜もあります。ですが、この女王蜂のいる箱がなくなってしまったため、(この箱の)産卵はストップし、もう産卵できません」と嘆く。色摩さん宅では8年前にも一度、クマによる食害があったという。今回壊された1セットのほかに、色摩さん宅には残り19セットあるのだが、それでも被害額は約3万5千円に上るという。

(クマ、車と衝突:秋田)
30日午後7時20分ごろ、秋田県大仙市南外字大畑潜沢の秋田自動車道下り線で、秋田市の30代男性のワゴン車が道路を横切ってきたクマと衝突した。車のバンパーが壊れたが、男性と同乗者にけがはなかった。秋田県警高速隊によると、男性が大曲インターチェンジ(IC)から協和IC方向に走行中、右側から体長約1メートルのクマが横切り、車の右前部にぶつかった。中央分離帯付近から走行車線に入ってきたという。クマは林に逃げた。

(ツキノワグマ捕殺:神奈川)
県などによると、29日午前4時ごろ、地元猟友会のハンターが箱形のわなに掛かっているクマを発見した。大山では19日から大山ケーブル駅周辺や女坂などで目撃情報が相次いでいた。

(熊の目撃情報:宮城)
2日午後4時頃、登米市南方町沼崎前地内で熊の目撃情報がありました。

(熊の目撃情報:宮城)
2日午前6時頃、登米市南方町柳沢前地内で熊の目撃情報がありました。

(熊の目撃情報:宮城)
1日午前6時頃、登米市迫町新田字寺志田地内で熊の目撃情報がありました。

(熊の目撃情報:宮城)
29日午前5時30分頃、登米市南方町沼崎地内で熊の目撃情報がありました。

(大島にクマ上陸、戦々恐々:宮城)
宮城県気仙沼市の離島・大島でこれまで生息していないとされてきたクマの目撃情報が相次ぎ、島民が不安を募らせている。島内にはクマに関する不確かな情報が飛び交い、手作りの撃退道具を用意して備える島民まで現れた。市や宮城県も警戒を強めている。6月23日午前8時35分ごろ、同市亀山の海沿いで養殖業小松武さん(43)が、約100羽のウミネコが海面に群がっているのを見つけた。「カモシカが本土から海を渡る時に見られるいつもの光景だろう」としばしらく観察していると突然、黒い頭が浮かび上がった。「クマだ!」。近くの加工場にいた父や親戚の男性と舟に乗り、上陸を防ごうとしたが島内に逃げられてしまった。小松さんは「閉ざされた島にクマがいると思うと怖い」と不安を口にする。市が確認した島内のクマ目撃情報は図の通り。5月23日に初めて見つかってから爪跡などの情報が市や警察に寄せられ、6月下旬から急に目撃情報が増えた。体長はいずれも1メートル~1.5メートル。市は3頭いる可能性があるとみている。島と本土は最も近い場所で約200メートル。来春開通予定の気仙沼大島大橋(長さ356メートル)は架設済みだが高いフェンスがあり、クマが登ったり壊したりした形跡はない。全て本土側から泳いで渡ったらしい。市は、足跡が見つかった寺の近くにドラム缶式のわなを1台設置。近く2台追加する予定だ。わなを仕掛ける場合は宮城県から設置許可を受ける必要がある。通常は農作物などの被害があった場合のみ許可を出すが、県気仙沼地方振興事務所林業振興部は「狭い地域で島民の逃げ場が少ない。今回は緊急性がある」と説明する。市農林課によると、島内でのクマの目撃情報は過去にない。25日からは島の防災無線で朝夕2回、注意を呼び掛けている。クマは捕まっておらず、島民の不安は高まっている。16日に山林で目撃した民宿経営の漁業男性(62)は1メートルの鉄棒の先に鋭利な鉄を取り付けた撃退用のやりを作った。「まさかクマがいるとは思わなかった。何かあったら自分で身を守るしかない」と話す。その山林近くに住む別の漁業男性(80)は自宅の作業場に約50センチの鉄棒を準備した。「ずっと島に住んでいるが、まさかクマが来るとは…」と漏らした。島では連日、目撃情報が飛び交う。「クマに食べられたカモシカの死体があった」などの不確かなうわさも流れ始めた。菅原茂市長は「過剰な反応は必要ないが、近くにクマがいることは意識するべきだ。目撃情報はすぐに警察や市に寄せてほしい」と呼び掛けている。<一時的移動の可能性/岩手大の青井俊樹名誉教授(野生動物管理学)の話> クマは泳ぎがうまく、30キロ離れた島に上陸した例もある。クワやヤマザクラ、キイチゴの実、海鳥の巣から卵などを食べている可能性がある。大島の広さを考えると、生息し続けるだけの餌が十分にあるとは言い難い。一時的な移動と考えられ、しばらくすれば本土に戻ると思われる。ただ、人間の残飯や空き缶に残った甘い汁などの味を覚えると島に居座る可能性があり、注意すべきだ。

(クマの目撃情報:和歌山)
日高町池田地内の国道42号で先月30日と今月1日、クマとみられる動物の目撃情報が相次ぎ、町などでは注意を呼びかけている。現場はマリンショップタキモト付近で、30日は夕方に国道を横切る様子、1日は朝に同ショップ道向かいの道路沿いにある擁壁に手をかけている姿を確認。いずれもドライバーらが発見し、通報が入った御坊署から町に連絡があった。それによると足もとから伸ばした手の先まで1㍍ぐらいの大きさ。性別は不明だが、ツキノワグマの子グマとみられる。姿は確認されていないが、親グマと行動をともにしている可能性もある。1日午前中に町職員が鳥獣保護員とともに現場を確認したところ、周辺に草が倒された場所や、爪か何かで引っかいたような跡もあり、クマの可能性が高いという。また、地元住民によると、少し前にもクマの目撃情報があったという。先月上旬には広川町津木地内でも目撃情報があった。

(空港敷地内にクマ:秋田)
29日午後1時半ごろ、秋田県北秋田市中屋敷字二ツ山下の大館能代空港敷地内の草地にクマがいるのを、車で通行中の30代男性が目撃し、県空港管理事務所に届け出た。同事務所と北秋田署によると、クマは体長約1メートル。滑走路から約400メートル離れた草地にいて、空港敷地外のやぶに入っていった。

(公園にクマ:石川)
金沢市若松町の奥卯辰山健民公園でクマの目撃が相次ぎ、県は28日、管理棟などの一部を除いて公園を利用禁止とした。再開時期は未定。県県央土木総合事務所によると、26日午後3時45分頃、公園の職員が敷地内でクマ3頭を目撃した。親グマと子グマ2頭とみられ、木登りをしていたという。クマの目撃情報は、11、19、25日にも利用者から相次いで寄せられていた。県は26日から公園を全面閉鎖していたが、28日早朝の職員巡回でクマの姿が確認されなかったため、管理棟「奥卯辰山のびのび交流館 とんぼテラス」周辺のみ利用可能とした。パークゴルフ場などは、ロープを張って立ち入りを制限し、園内を巡回する警備員3人を配置した。

(サル出没相次ぐ:兵庫)
兵庫県三田市中南部の住宅街などで、サルの出没が相次いでいる。松が丘小学校(川除)では校内で目撃され、登校中の2年生の男子児童が腕を引っかかれてかすり傷を負った。警戒を強める市は29日、同校に捕獲用のおりを設置した。市によると、サルは27日に福島地区に出没して以降、大原や三輪など29日まで3日連続、計8カ所で目撃されている。市に寄せられた情報では、いずれも体長約80センチ~1メートルで同一個体とみられる。集団からはぐれた「離れザル」で、食べ物を求めて山を下りてきた可能性が高いという。福島では、農道で遊んでいた小学生がサルに追い掛けられた。川除の国道176号近くでも通行人が威嚇されたという。28日朝には、松が丘小の正門前にいたサルを教諭が発見。かばんなどを振り回して追い払ったが、登校中の児童が引っかかれた。29日にも校内のヤマモモの木にいたという。市は29日、松が丘小にバナナやタマネギを入れたおりを設置。捕獲できない場合は今後、別の場所におりを仕掛ける。市は「サルを見つけても目を合わせず、刺激しないようにしてほしい」と注意を呼び掛けている。

(サル目撃:栃木)
28日午後5時半ごろ、真岡市中の家屋屋根上、体長約50センチ。

(「人襲う特殊なクマ」捕獲に全力:秋田)
クマに襲われた可能性のある遺体が見つかった秋田県仙北市田沢湖玉川地区の国有林で、同市や地元猟友会は29日、クマ捕獲用のオリ3基を仕掛けた。狙うのは、人を襲った可能性のある特殊なクマ。県の指示を受け、オリには豚や鶏の肉を入れておびき寄せるという初の取り組みだ。捕獲用オリは、23日に獣にかまれるなどした傷痕のある男性の遺体が見つかった現場の周辺3か所で、同市の委託を受けた猟友会員らが仕掛けた。同会によると、3基は鉄製で、高さ約1メートル、奥行き約1・8メートル、幅約80センチ。同地区の国有林では昨年5月、タケノコ採りに入った女性がクマに襲われ、死亡している。県などは、このクマを「人間を襲う特殊な個体」として危険視し、捕獲に全力を挙げている。これまでに仕掛けたオリで複数のクマを捕まえ、体毛をDNA鑑定したが、女性を襲ったクマと同一の個体は確認できていない。こうした中、クマに襲われた可能性のある男性の遺体が見つかり、緊張感は急激に高まっている。従来、捕獲用オリにはクマが好む蜂蜜や、飼い犬用のドッグフードを入れていたが、今回のターゲットとするクマの特殊性を考慮して、県自然保護課は、豚や鶏の肉を仕掛けることを同市に指示。市は、県内初の試みとして実行することを決めた。同課の担当者は「現場の国有林は本来、クマの生息域。人を襲う特殊な個体に狙いを絞り、害のないクマを無駄に駆除しないという意味でも効果を狙った」としている。

(クマ対策で長期計画策定へ:秋田)
佐竹敬久秋田県知事は28日、ツキノワグマをはじめとする野生鳥獣と向き合うための中長期的な計画を来年度、策定する考えを明らかにした。県内外の専門家や有識者、猟友会、農業関係者などによる協議会を組織し、計画内容を検討する。秋田魁新報社のインタビューに答えた。佐竹知事は「人間の暮らしや環境の変化、クマの行動の変化といったことを学問的に考察しながら、クマなど野生鳥獣と向き合うための管理や共生のビジョンをまとめる。その計画に基づいて10年なら10年という期間の中で一貫性のある対策を進めたい」と述べた。

(クマ被害で入林禁止:秋田)
秋田森林管理署(秋田市)と仙北市は28日、同市田沢湖玉川の国有林で山菜採りの男性がツキノワグマに襲われて死亡した可能性があるため、当面の間、同地区の国有林への入林を禁止した。入林禁止措置は初めて。地区では、昨年5月にも山菜採りの女性がクマに襲われて死亡した。昨年から国有林内の林道12路線を通行禁止にしているが、国道341号線沿いからの入林者が絶えないために禁止を決めた。秋田県は県内全域を対象に「ツキノワグマ出没に関する警報」を発令して注意を呼び掛けている。

(鳥獣実態調査:愛知)
新城市猟友会作手地区(鈴木康弘地区長、会員数40人)が6月30日、作手地区南部地域で鳥獣の実態調査をした。生息数や被害状況などを把握するのが目的で、猟友会の自主的な取り組み。調査は市内で初めてという。対象の場所は数百カ所。この日は戸津呂、和田など南部地区を15人が3チームに分かれてすべて調べた。シカやイノシシの真新しい跡が数多く見つかり、イノシシに土手が削られたところもあった。また、イノシシの被害やマダニに注意を呼びかける文書を作手交流館とレストラン「すがもり」に貼ることにしている。調査は9月に作手地区の中部地域、11月に北部地域で行い、新城森林総合センターが、その結果を基に数値化するという。関係者によると、市内で昨年1年間、鳥獣が車と衝突して亡くなり処理されたのは100頭ほど。道路での衝突事故そのものは、その3倍に上るとみられる。鈴木地区長は「鳥獣との衝突事故での車の修理費は平均40万円。命の危険もある。生息数や危険箇所を確認し、注意喚起と行政に働きかけていきたい」と話す。

(ジビエ大国、なのに加工場はない:岩手)
岩手県は、指定管理鳥獣としてシカを年間1万頭以上捕獲する狩猟大国だ。クマも多く生息する。だが、野生の鳥獣「ジビエ」を扱う飲食店はあっても、加工する施設はない。捕った生き物をあますところなく大切に使う機会にもなるのに、なぜ? 転勤してきて岩手の自然に魅入られた記者2人が追いかけた。岩手県内のシカの年間捕獲数はここ数年、1万頭前後に達している。2012年の4240頭から約2・5倍に増えた。県によると4万頭が生息しているとの推計もあり、農産物や希少な高山植物が食べられる事例も出ているため、一定数の捕獲を進めている。だが、捕ったシカをどうするかが悩ましい課題に浮上している。県猟友会が提案するのが、ジビエ加工施設の建設だ。猟友会にある業者が提示した構想では、ジビエやドッグフードの加工場のほか、数カ所に一時処理した肉の保管場所をつくれば年間約5千頭を受け入れられるという。県内で捕れたジビエを仕入れたいという問い合わせもあり、一定の需要は見込めるとの算段だ。ただし、実現には総事業費として約4億5千万円かかる。全額を一企業では負担できないという。農林水産省は現在、全国17地区をジビエのモデル地区に認定し、資金面で支援している。ビジネスとして安定供給できる計画のあることが条件で、県と施設を置く市町村、運営業者や猟友会などが協力して事業連合をつくる必要がある。この制度を利用できないか。県猟友会は再募集時に名乗りを上げようと可能性を模索中だ。だが、壁があった。県内で捕獲したニホンジカやクマは、流通や販売が制限されている。理由は放射能だ。東京電力福島第一原発の事故後、国は今も15品目の食べ物の出荷制限を解いていない。シカやクマも含まれており、現状では処分するしかない。解除には原則、県内の全市町村で1カ月以内に3カ所以上でシカやクマの検体から線量を測り、どの検体もセシウムの基準値(1キロあたり100ベクレル)を下回ることが求められる。県南地域では今もときどき基準値を超える検体が出るが、滝沢市や矢巾町ではこの5年で1度も検体自体を採れていない。県自然保護課の担当者は「今の条件が現実的なのか、いずれ議論する必要がある」と話す。ただ、具体的なめどは立っていない。かつて鳥獣は貴重な栄養源や資源であり、山に入る猟師たちは肉も革も使い切ることで食物連鎖の一角を担ってきた。猟友会会長の佐々木洋平さんも「命をいただいたからには、きちんと利活用したい」とジビエ施設の実現を訴える。放射線の測定方法についても「全頭検査を行えば安全な出荷は可能」と規制の見直しを求めている。

(ジビエ料理、猟銃に触れる:秋田)
「狩猟の魅力まるわかりフォーラム」が1日、秋田市雄和の国際教養大学で開かれ、講演や野生鳥獣肉(ジビエ)料理の試食を通じ、市民ら約100人が狩猟の意義を学んだ。県と県猟友会(藤原信三会長)の主催。全国各地の狩猟現場を取材しているフリーカメラマンの田中康弘さん(59)=埼玉県川口市=が講演し、縄文時代の遺跡からシカやイノシシといった動物の骨が出土していると説明。「大昔から人間は獣肉を食べており、狩猟は食文化の基本」と強調した。現状は野生動物の駆除に力点が置かれがちだと指摘し、「獣肉は自然から頂いた尊い命。おいしく食べられる地産地消の実現を目指すべきだ」と述べた。狩猟が食文化の一つとして捉え直されることにより、関心を持った関東地方の若い女性が狩猟に携わり始めていると紹介した。

(タイワンリス6000匹が65匹、根絶メド:熊本)
熊本県の宇土半島で一時6000匹を超えるほど繁殖し、果樹被害などをもたらしてきた特定外来生物のタイワンリス(別名クリハラリス)が昨年、推定65匹にまで減ったことが駆除を進める地元の連絡協議会の調査で分かった。半島への封じ込めが成功した形で、協議会は「めどが立った」として根絶目標を2021年3月に定めた。専門家は「数千匹を超える外来リスの繁殖群を根絶した例は世界的にもなく、貴重な実践だ」と評価する。東南アジア原産のタイワンリスは体長約20センチ(尾まで入れると約40センチ)。繁殖力や環境適応力が強く、生態系に大きな被害を及ぼす恐れがあるため05年に特定外来生物に指定された。民間施設などから逃げて野生化した群れが14都府県で確認されており、九州では宇土半島のほか、長崎県の壱岐島と福江島、大分県の高島の3離島に生息している。宇土半島では1993年ごろ私設動物園で飼育が始まり、04年ごろから栽培が盛んなミカン類や柿などの果実・樹木被害が報告されるようになった。10年には推定生息数が6000匹を超えたことから、環境省▽林野庁▽県▽宇土、宇城両市▽JA▽学識経験者--などで協議会を設置した。協議会は目標を「半島への封じ込め」と「半島からの根絶」の2段階に設定。好物のミカンに似せた疑似餌とクリの実を組み合わせた誘引餌を多数仕掛け、クリの実が食べられていた場所にカメラを設置して生息域を確認し分布域の東端を把握。生息域が東に延びる兆しが見えたら、その一帯に集中してわなを仕掛けることで、宇土半島から東に生息域が広がることを防いだ。また、1匹800円の報奨金制度を設け、民間の猟友会員や農家による集中的な捕獲を促し、初年度の10年度には推定生息数の半数に当たる3112匹の捕獲に成功。その後も宇城、宇土市が捕獲専門員を雇用。推定生息数が1000匹を切った4年目には、効果が上がらなくなった報奨金制度を廃止して両市による捕獲専門員6人の専従態勢に移行して捕獲を進めた。そうした結果、昨年度の推定生息数は65匹にまで減少。生息域も宇城市の三角岳周辺に狭まっており、協議会は20年度までに根絶が可能と判断した。年間捕獲数が0となった後も数年間はモニタリングを続ける。森林総合研究所九州支所の安田雅俊・森林動物研究グループ長は「報奨金で生息数が減ってきたところで捕獲専門員を雇用するなど、効果が上がる方法を組織的に続けたことが奏功した」と分析。石井信夫・東京女子大教授(哺乳類生態学)は「九州全域への被害拡大を防いだ意義は計り知れない。しっかりと根絶を達成してほしい」と期待を込めた。

(カウベルト、牛2頭放牧:富山)
イノシシやクマから農作物と人身を守るために牛を放牧するカウベルト事業の第11回入牧式が28日、南砺市小院瀬見の福光里山レクリエーション農場であり、雌牛2頭が住民や地元園児らに見守られ、緑地に放された。この事業は、付近の農場にイノシシが現れて作物を食い荒らしたり、周辺でクマが目撃されるようになったことを受け、地元住民でつくる福光里山カウベルト友好会(川辺邦明会長)が県や市の協力で2008年に始めた。農場の隣に、獣の接近を防ぐ緩衝帯のカウベルトを設けて毎年牛を放牧し、周囲に電気柵を張り巡らせている。事業開始以降大きな被害はなく、里山の「防衛」に友好な手段として広がりを見せつつある。式には友好会員や福光南部あおぞら保育園の年長児11人らが出席。川辺会長が「南砺の緑の里が先駆けて広がった取り組み。今後も続けていきたい」とあいさつした。畜産農家から借り受けた「さとこ」と「ももこ」の2頭が放たれると、園児は「里山を守ってください」と声を合わせ、草を与え触れ合った。11月まで放牧される。

(クレー射撃選手とのスポンサー契約を締結)
学校教育向けのICT利活用を支援する、チエル株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:川居 睦、以下チエル)は、2018年7月1日より、クレー射撃の小島千恵美選手と大前有希選手とのスポンサー契約を締結する運びとなりました。小島選手は、2000年よりプロスノーボーダーとして数々の実績を残した後、クレー射撃へ転向しました。2017年には、クレー射撃の育成強化選手として選出されるなど、これまでに様々な大会で優勝した実績があります。また、大前選手は、2015年に強化選手として選出されて以降、やはり様々な大会において優勝の実績があり、両選手とも、世界に向けたさらなるステップアップが期待されます。クレー射撃というスポーツは、オリンピック競技であるとともに、生涯スポーツとしても着目されております。チエルはこれまで、学校教育現場に対しICT関連の各種システムやデジタル教材等を開発、販売することで成長を続けてまいりましたが、今回契約を行う両選手の挑戦は、学校教育を受ける子供たちに対して、夢と感動を与えられるものと考え、契約を締結する運びとなりました。今後、様々な活動を通して両選手の活躍をサポートしてまいります。

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