<射撃ニュース6月>
6/14
(市の要請でクマを駆除したのに銃所持許可が取消に:北海道)
2018年、砂川市で市や警察の立会いのもと要請に応じてクマを駆除したハンターが、鳥獣保護法違反の疑いで書類送検され、その後不起訴になったものの、銃の所持許可が取り消されるというトラブルがありました。住民の命を守るためのハンターの行動がなぜ問題視されてしまったのでしょうか。田中うた乃記者:「このあたりには果樹園も多くあり、たびたびクマが目撃されていました。男性は市の要請を受け警察立会いのもと10数メートル先にいた子グマを駆除しました」北海道猟友会 池上治男砂川支部長:「ハンターに頼んでいると片方で言っておきながら撃ったらダメみたいなことを言ったら、何を信用してやればいいのか。おかしいんですよ」こう話すのは、北海道猟友会砂川支部長の池上治男さん。池上さんは2018年8月、砂川市からの連絡を受け砂川市宮城の沢のクマの出没現場に出動し、1頭のクマを駆除しました。池上さんによりますと、市の担当者や警察官が周辺住民に注意を促し、現場で安全を確認した後、市が依頼する形で駆除したということです。しかし、池上さんはその後、公安委員会の許可なしに発砲したなどとして、鳥獣保護法違反の疑いで書類送検されました。不起訴にはなりましたが建物の近くで発砲したことが問題視されライフル銃の所持許可が取り消されてしまいました。北海道猟友会 池上治男支部長:「何がなんだかわからない、市の要請で駆け付け駆除するだけの話しですから、じゃあクマが出たら、人を襲うまで対応できないのか。私たちは、市民のためにクマを駆除して警察官もよかったよかったと言っていた」。今回の件について警察は、現場で発砲を同意した事実はないとコメントしています。住民の命を守るためのハンターの行動が、問題視されてしまった今回のケース。クマの出没が相次ぐなか、道内のハンター達に動揺が広がっています。

(知事「補正予算は経済浮揚の起爆剤」:長崎)
長崎知事は、8年前に建設が凍結され、去年の検討委員会でも議論が棚上げされていた新しい県立射撃場について、ライフル射撃やワナなど狩猟全般にわたる研修拠点施設として新たに整備する方針を示した。猟友会関係者からは、練習環境の充実を求める声があり、県は鳥獣被害の軽減、管理捕獲体制の充実のため必要だと判断した。

(県立射撃場、凍結から一転:山梨)
6月定例山梨県議会は12日開会し、長崎幸太郎知事は約8年間にわたり整備計画が棚上げされていた新たな県立射撃場について、建設する方針を明らかにした。

(クマ出没周知遅れ、ハンターへの報奨金めぐり不満の声相次ぐ:)
2018年、クマ騒動に揺れた北海道島牧村で10日夜、住民説明会が開かれましたが、今年もハンターへの報奨金などを巡り不満の声が相次ぎました。島牧村では2018年、クマの出没が相次ぎましたが、ハンターへの報奨金が決まらず混乱が続きました。10日夜の説明会では新たな金額が示されましたが、支払い基準が曖昧なため依然、ハンターが出動できていないことに不満が続出しました。また6月、クマの出没情報があったにも関わらず住民への周知が遅れた事に批判が集まりました。島牧猟友会 大西敏夫さん:「クマが出ていることを聞いて迷惑する人いるかい?」島牧村民:「被害受けるのは住民なんだよ。どういう考えで対策してるの?」村では今後も、住民や猟友会と話し合いを続けたいとしています。

(豚コレラに感染した野生イノシシ確認:岐阜)
県は11日、高山市で初めて家畜伝染病「豚とんコレラ」に感染した野生イノシシが確認されたと発表した。県内では、最も北部での感染となった。この日は、恵那市や中津川市などで捕獲されたり、死んでいるのが見つかったりしたイノシシも含め、計15頭の感染が確認され、県内で感染した頭数は計577頭に上った。県によると、高山市荘川町の山中で、6日に死んでいるのが見つかった野生イノシシを遺伝子検査した結果、陽性が確認された。昨年9月に岐阜市で初めて野生イノシシの感染が判明して以降、感染が確認された自治体は、計25市町村となった。

(電車と動物衝突増155件:山梨)
県内の山間部を走るJR身延線と中央線で電車とシカが衝突する事故が後を絶たない。シカをはじめとする野生動物との衝突事故は年々増加しており、JR東海と東日本は動物の侵入防止柵を設置するなど対策を進めている。10日午後9時20分頃、身延線塩之沢(身延町)―波高島(同)駅間で特急電車「ワイドビューふじかわ13号」が線路内に侵入したシカと衝突した。JR東海によると、けが人はなかったが、上下線3本が最大31分遅れ、約50人に影響が出た。同社によると、身延線で発生した動物との衝突事故は2014年度が97件だったが、年々増加傾向にあり、18年度は4月~1月末で155件発生した。中央線でも吉祥寺(東京都)―小淵沢(北杜市)駅間で14年度の26件から増加し、17年度は53件に上った。衝突する動物はほとんどがシカだ。背景にニホンジカの生息地域が広がっていることがある。県みどり自然課によると、県内のニホンジカの生息数は14年度にピークの約7万7000頭に達し、捕獲などの対策で17年度には約5万頭まで減少した。だが、同課の担当者は「生息数が増えた時に餌を求めて生息範囲が広がり、線路付近にすみ着いている」と分析。事故が増えている要因と考えられるという。JR両社は対策を進めている。10日に事故が発生し、身延線で特に相次いでいる塩之沢―波高島駅間では10年度から高さ約2メートルの侵入防止柵を設けており、今後も順次設置するという。事故の多発区間では減速運転も行っている。JR東日本でも事故が多い大月(大月市)―塩山(甲州市)駅間と、穴山(韮崎市)―小淵沢駅間を中心に高さ1・8メートルの柵を設けている。JR東海の担当者は「野生動物への対応なので苦慮する部分はあるが、今後も対策を講じたい」と話している。

(公園にヒグマ出没、78年ぶり目撃情報:北海道)
10日夜から11日朝にかけ、道立野幌森林公園(江別市、北広島市、札幌市厚別区)でヒグマの出没情報が相次いだ。これまで森林公園にクマはいないとされており、江別市によると、敷地内でヒグマが公的に確認されたのは1941年(昭和16年)以来78年ぶり。森林公園は面積2053ヘクタールの世界的にも珍しい都市近郊自然林。地域では「クマはいない」という認識が定着していた。江別市によると、10日午後10時50分ごろ、森林公園の南側にある立命館慶祥中・高(江別市西野幌)付近で体長1メートルのクマを見たとの目撃情報が寄せられた。翌11日午前8時ごろ、同校から北東に約3キロの森林公園登満別(とまんべつ)口(同)付近にクマのふんがある、と公園を管理する道立北海道博物館(札幌市厚別区)に公園利用者から連絡があり、同館職員が駐車場や周辺遊歩道の2カ所でふんを確認した。

(住宅地にサルの群れ、爆竹で追い返すも家庭菜園に被害:福井)
福井県越前市の住宅地にニホンザルが群れで現れ、家庭菜園の野菜が食い荒らされるなどの被害が出ています。市の職員などが爆竹を鳴らして山に追い返そうとしていますが、依然とどまっています。ニホンザルが現れたのは、福井県越前市にあるJR北陸本線の武生駅からおよそ2キロの住宅地で、路上や住宅の屋根の上にいるのを市の職員や地元で鳥獣害対策を行う「越前たけふ農業公社」のメンバーが確認しました。市や警察によりますと、サルはふだん近くの山に40頭ほどの群れで住んでいますが、このうち子ザルを含めた20頭から30頭が下りてきていると見られています。今のところけがをした人はいないということですが、家庭菜園の野菜や収穫期を迎えた麦などが食い荒らされる被害が出ています。市の職員や公社のメンバーが爆竹を鳴らすなど、山に追い返そうとしていますが、依然近くにとどまっているということです。住民の70代の女性は「栽培していたなすを食べられてましった。早く山に帰ってほしい」と話していました。越前市はサルを見つけてもむやみに近づいたり、目を合わせたりしないよう注意を呼びかけています。

(動物公園に野生のクマ:広島)
広島市にある安佐動物公園の園内で11日夜、野生のクマが発見され、12日現在も捜索が続いている。11日午後8時15分ごろ、安佐動物公園内のポニーなどの動物と触れ合えるゾーンのあたりで、野生のクマが歩いているのを園の職員が発見した。発見されたクマは、およそ1メートルで、ツキノワグマの子どもとみられていて、捜索にあたっているが、まだ見つかっていない。安佐動物公園・嶋田浩明係長は、「動物園の中に入ってきたというのは、今回が初めて。(クマが)いないことをしっかり確認して、安全に運営していきたい」と話した。

(クマ目撃相次ぐ、2カ月で20件:神奈川)
県央地域の丹沢山麓を中心にツキノワグマの目撃が多くなっている。4~5月の2カ月間で県に寄せられた情報は、前年度同期比で7件増の20件。例年出没が多発する6月を迎え、人身事故を警戒して入山者らに注意を呼び掛けている。県自然環境保全課によると、2019年度の目撃情報は5月末現在で20件(うち1件は痕跡)。自治体別では厚木市内が8件で最も多く、相模原市緑区5件、秦野市4件と続き、伊勢原市、松田町、清川村はいずれも1件だった。目撃場所は登山道や道路沿いで、山中・人里の区分は半々だった。元来ツキノワグマは臆病な性格で人を避けるが、母グマが子を守るために攻撃的になるとされる親子の姿が目撃されたのも6件あった。昨年度同期間の情報提供は13件で、イノシシ用のわなに掛かってしまった錯誤捕獲が1件だった。目撃が多かった地域傾向はほぼ同じになっている。昨年度の目撃などの情報提供は年間80件と過去5年間で2番目に多かった。6月に入り、観光地でもある伊勢原市の大山周辺に度々姿を見せたため、1頭が捕殺された。また、今年2月には南足柄市矢倉沢で家畜が襲われる異例の事案も発生。県が被害調査を実施し、センサーカメラを設置するなど監視活動を継続中だが、個体識別を含めてクマの被害かどうかは、現段階で特定に至っていないという。県内に生息するクマは40頭前後と推定されている。その詳しい分布域や行動範囲、生態などは分かっていない。

(理容店に「クマ」侵入で警戒:岩手)
13日正午ごろ、大船渡市の理容店にクマが侵入し、カーテンが壊されるなどの被害がありました。クマは逃げた後見つかっておらず、警察と市が警戒を呼び掛けています。(リポート)「クマはこの車の間を通り、室内に入り込んだものと思われます」クマが目撃されたのは、大船渡市日頃市町の理容店です。13日正午ごろ、店にいた店主の男性が、軒続きになっている休憩室から大きな音がしたため中を確認したところ、成獣のクマがいるのを見つけ、警察に通報しました。(店主)「どーんって来て、ドゴドゴドゴドゴって。最初、そっちの物置の方がバリバリとかガサガサ、ガシャガシャンっていってて、何かなと思ってたらこう、ドンって入って来てね、ヤバいと思ってこっちから逃げたんですけど」クマはその後、逃げて現在も見つかっていません。男性は外に逃げたためけがはありませんでしたが、部屋のカーテンが壊され、缶や瓶が倒されていました。現場は大船渡市の中心部から5キロほど離れた山あいの集落です。(住民)「ちょっと考えられないけどね」通報を受けて、市が現場周辺でクマを追い払うための花火を鳴らし警戒したほか、警察が付近のパトロールを行い、住民に戸締りを呼びかけました。

(森林公園のクマ、道情報大敷地に出没:北海道)
13日午後、江別市西野幌の2カ所でクマが相次ぎ目撃された。10日夜以降、近くの道立野幌森林公園(江別市、札幌市厚別区、北広島市)の公園内でクマ出没情報が続いており、江別市は同じクマが市民が行き交う公園外にも出たとみて、注意を呼び掛けている。13日午後5時40分ごろ、森林公園から東に約1キロ離れた江別市セラミックアートセンター(市西野幌114)駐車場でクマが停車中の車の前を横切り茂みに入るところを目撃した男性が110番した。さらに午後6時45分ごろ、同センターから北へ約1キロ離れた北海道情報大(市西野幌59)の敷地内を横切るのを大学職員が目撃し110番した。同大は緊急校内放送で100人以上残っていた学生に待避するよう呼び掛け、学内は一時騒然とした。

(宅地に1ヶ月サル居座る:佐賀)
佐賀市の住宅街に約1カ月にわたってサルが居座り住民からは「子供を外で遊ばせることができない」などと不安の声が上がっています。なぜ住宅街に住み着いているのか、また、なぜ捕獲できないのか取材しました。今月5日、佐賀市に住む20代の女性からサガテレビアプリに投稿されたものです。投稿者からは「1カ月サルが居座り、子供を外で遊ばせられない」とメッセージが添えられていました。サルが居座っているのは、筑後川昇開橋の南西にある佐賀市諸富町東搦地区。「いつサルに危害を加えられるか」住民に不安が広がっています。市によりますと、このサルは、佐賀市久保泉町の山から、神埼市、佐賀市蓮池町、北川副町を経て諸富町東搦地区に行きついたということです。その距離、実に約30キロ。サルの専門家で高崎山自然動物園楽猿案内担当班江川順子さんによると「もともと山の中を遊導生活する動物なので(30km移動は)問題ない。群れを出た若いオスと推測する。子孫残すため新たな群れ探してその時に人里に出てしまった可能性高い」とのことです。しかし、なぜこの地区に居座り続けるのでしょうかーこの地区のあちこちにビワの木や家庭菜園などサルの餌となるものが多くいことに加え、雨風をしのげる空き家が多いことも理由とみられています。高崎山自然動物園楽猿案内担当班江川順子さん:「食べ物があって人があまりいない生活しやすいのではないか。食べ物があるうちはなかなか動かないと思います」近くの幼稚園は一時、園外の散歩を中止に。市教育委員会も、町内の小学校に出没ポイントを伝え注意を呼び掛けています。市は罠を2カ所に設置しましたが捕獲には至っていません。佐賀市役所環境政策課岩村康生さん:「銃による駆除も考えられるが住宅街で放つわけにもいかない。網を持って(対応)したが獲れるようなスピードでなく、すぐに脇をすり抜けていった」今のところ、サルに襲われたという報告はありませんが高崎山自然動物園は、サルを見かけても食べ物は与えず、目を合わせないよう呼びかけています。

(峡東地域の川沿い中心にシカ食害拡大:山梨)
峡東地域の川沿いを中心に市街地でシカの食害が拡大していることが分かった。専門家は河川敷に生い茂る草木が隠れ場所になっているとして対策の必要性を指摘している。峡東地域の3つの市によると、地域内を流れる笛吹川や重川、日川では、シカの目撃情報が増加している。このうち重川沿いではここ数年、市街地に位置するにもかかわらずブドウやモモの畑でシカに新芽や実を食べられる被害が深刻となっている。今年3月、野生動物の農作物被害などを調査するNPO法人がドローンで笛吹川に生息するシカを撮影したほか、重川でも動物の温度を感知するカメラを通して河川敷の藪の中にシカが生息していることを確認した。専門家は、市街地の河川にシカが住みつくようになった理由について、山間地で食害対策が進んだため、比較的進入しやすい河原から市街地周辺に広がったとみている。また河川敷には増水時に危険なため防護柵がなく、猟銃を使った捕獲が市街地の近くではできないことも影響した可能性があるという。県総合農業技術センターによると、シカの生息は釜無川でも確認されていて、甲斐けもの社中の山本理事長は「河川敷の草木を除去するなどシカが住みつきにくい環境を作る必要がある」と指摘している。

(列車がシカと接触:岡山)
JR西日本によると、11日午後8時07分ごろ、赤穂線の日生駅(備前市)―伊里駅(同)間で列車がシカと接触したため、車両と線路を確認した。このため、同線の岡山駅(岡山市)―播州赤穂駅(兵庫県赤穂市)間の一部列車に10分~20分の遅れが出ている。

(クマ目撃:栃木)
13日午後5時ごろ、高久乙の県道17号東側山林内。1頭、体長約1メートル。

(13日午後5時ごろ、高久乙の県道17号東側山林内。1頭、体長約1メートル。:福井)
6月9日午後1時40分ごろ、福井県福井市南西俣町の民家から約10メートル離れた木の上に幼獣とみられるクマ1頭がいるのを、この家の住人が目撃した。近所の住民らが遠巻きに見守る中、クマは木の実を食べるなどしていたが、約1時間後に山中に逃げていった。目撃した住民らによると、クマは体長40~50センチ。付近の住民や通報で駆け付けた警察官、市職員計10人ほどが集まっても逃げようとせず、木から木へ飛び移ったり、時折枝に寄りかかったりするなどしていた。近くに親グマがいる可能性も考慮し、刺激しないよう静かに見守っていたところ、クマは東側の山に逃げていった。再び近づかないように市職員が爆竹を鳴らした。住民の一人は「この距離で遭遇したのは初めて。親グマだったら危なかったかも知れない。小学生の子どもがいるから不安」と話していた。福井市ではこの日、午後8時半ごろにも前波町の市道沿いの用水路に入っていく幼獣1頭を、車で通りかかった人が見つけた。現場は国道158号から同市高尾町の住宅団地に入る交差点のすぐそば。

(市街地などでサルの出没相次ぐ:福井)
越前市の市街地などで、六月に入りニホンザルの目撃情報が相次いでいる。十二日夕には武生第六中学校(四郎丸町)近くで群れが出没。市街地の茶臼山周辺でも目撃情報がある。サルの行動範囲が広がっているとみられ、畑の農作物が食べられる被害も出ている。市によると、これまでケガ人の情報はないが、サルを目撃しても近づかないよう呼び掛けている。九日以降、一日に複数の目撃情報が市に寄せられることもある。武生第六中によると、校庭近くの工場の屋根の上などに二十頭ほどが群れていた。生徒には工場前の道を回避して下校するよう呼び掛けた。市の担当者が現場に出向き、ロケット花火を放ちサルを追い払うなどした。サルは市武生中央公園から西へ一キロほどにも出没。茶臼山周辺の沢町、野上町などで屋根の上にいる姿が目撃されている。サルのほかシカやイノシシなども市内で目撃され、農作物被害も出てている。市の担当者は「イノシシやシカも市街地に出てくる可能性がある」と懸念。市はホームページで注意を呼び掛け、防護柵を設置した後も隙間から動物が侵入できないか点検し、収穫した野菜を鍵のついた室内で保管するよう促している。

(「危険ごみ」に実弾5発?:三重)
津市は13日、収集した「危険ごみ」に実弾らしきものが混入していたと発表した。届け出を受けた三重県警津署は火薬類取締法違反の疑いがあるとみて、使用可能なものかどうかなどを調べている。津市環境施設課によると、混入していたのは散弾銃用の実弾とみられる5発。12日午前に津市リサイクルセンター(津市片田田中町)で、収集したスプレー缶などの危険ごみを分別中に発見された。ごみは同日朝、津市安濃町で収集したものだが、どの集積所で収集されたかは特定できていないという。

(奈良公園のシカ怪死、レジ袋食べ:奈良)
茶色い塊は、日本のある動物の胃から出てきたポリ袋などの塊です。奈良の鹿愛護会・丸子理恵獣医師は、「これは、シカの第1胃の中に入っていた、主にビニールのごみがからまった塊です」と話した。2019年3月以降に死んだ9頭のシカのうち、7頭の胃の中から、茶色い塊が出てきた。ポリ袋などの大量のごみとみられ、重さは最大で4.3kgもあった。シカには4つの胃があり、最初に食べたものをためる第1の胃の中に、ごみが固まっていたという。丸子獣医師は、「食べ物を食べても栄養が取れなくなってしまって、死んだのだろう。ここまでひどいのはショックでした」と話した。シカは、観光客の持つポリ袋に食べ物が入っていることを認識していて、ポリ袋を食べようとする。また、外国人観光客の増加で、ごみのポイ捨ても増えていて、捨てられたポリ袋をシカが食べてしまうという。アメリカ人観光客は「とても悲しい」、「ポイ捨てすべきじゃない」などと話した。中国人観光客は、「ダメですね。ポリ袋はちゃんと持っておかないと」と話した。奈良の鹿愛護会・石川周事業課長は、「シカがこれだけたくさん住んでいる公園ですから、捨てたものがシカの害になるっていうことまで、少し考えてもらえればありがたい」と話した。奈良公園では、巡回などでマナーの改善を訴えている。

(シカの増加が川の魚の個体数に影響する!?)
シカの増加が川の魚の個体数に影響するのではないかという、森と川の意外なつながりを示唆する研究が発表された。京都大学東南アジア地域研究研究所の中川光特定助教は、ニホンジカによる大規模な林床植物の食べ尽くしがおこっている芦生研究林内の由良川において、2007年5月から2018年6月にかけて、シュノーケリングによる魚類の個体数のカウントと環境の測定を実施した。その結果、調査地の川では森から流れ込んだ土砂が堆積して砂に覆われた川底が増える一方で、大きな石に覆われた川底は減少。そして、この環境の変化に対応して、魚類では大きな礫(れき)を好むウグイという種が個体数を減らした一方で、砂地を好むカマツカという種が増加する傾向が観察されたという。シカの個体数の増加の影響は現在、日本だけでなく世界中で問題になっているそうだ。この研究は、その影響が森林だけでなく、河川の環境や生き物たちにまで拡がる可能性があることを、実際の観察データをもとに示しているのだ。また、この研究は、水質改善だけでは解決できない河川の生き物の問題というのもあることを示唆しているだろう。今後の調査が期待される。

(県が豚コレラ対策会議:三重)
家畜伝染病「豚コレラ」に感染した野生イノシシが県境まで約1.5キロの地点で確認されたため、三重県は13日、津市栄町の県栄町庁舎で豚コレラ対策本部の幹事会を開いた。イノシシ向けのワクチン入り餌の埋設に向け国と協議していると明らかにした。各部局で危機管理を担当する幹部職員ら21人が出席。県畜産課の担当者は「感染したイノシシの県への侵入リスクが高まっている」と報告した。イノシシ向け経口ワクチンは現在、感染が確認されている岐阜、愛知両県で散布している。また、同課は「モニタリングを強化する」と説明。県境に接しているいなべ、桑名両市では死亡したイノシシだけでなく、捕獲した場合も検査する考えを示した。豚コレラは昨年9月に岐阜市の養豚場で発生して以来、愛知、長野、滋賀、大阪の5府県に拡大。イノシシがウイルスを媒介しているとみられる。これまで感染したイノシシの確認は三重県境まで30キロほど離れていたが、5月24日に約5キロ離れた岐阜県養老町で見つかり、6月7日には約1.5キロの地点で確認された。

(イノシシ被害か?ヤマユリ球根掘り起こす:福島)
西会津町のヤマユリの群生地が、イノシシの被害を受けていたとみられることが13日、分かった。所有者の農業、女性(84)によると、総面積(約60アール)の半分で球根を掘り起こされる被害があったという。所有者によると、12日に下刈り作業のため群生地を訪れた際にヤマユリがなぎ倒され、掘られたような跡があることに気付いたという。掘られた場所からは球根が無くなっていた。群生地は、標高400メートルという山あいの畑一面に広がり、「程窪(ほどくぼ)のヤマユリ」としてここ1、2年、人気を集めている。所有者は「訪れる人たちに楽しんでもらおうと育てている。悔しさはある」と話している。

(中学校、クマ対策授業:島根)
クマの目撃が相次いでいる浜田市の中学校で、クマの被害にあわないための知識を深める出前授業が行われました。浜田市立金城中学校で行われた授業は、クマに対する正しい知識や対応方法を身につけてもらおうと開かれ、全校生徒や職員などおよそ100人が参加しました。はじめに島根県西部農林振興センターの担当者がこの時期は親離れをしたクマや、メスを探しているクマが人里に出てきやすいため、クマよけの鈴を身につけたり大きな声で話したりして人がいることを知らせてクマに出会わないことが大切だと説明しました。続いて、担当者たちがクマにふんしてクマと遭遇した際の対処法を寸劇で披露しました。その中で、クマを目撃した場合は気持ちを落ち着かせてゆっくり後ずさりすることや、近くで出会った場合は、両腕で首回りを保護しうつぶせになるなど対応方法を学びました。浜田市では、クマの目撃情報が相次いでいて、先月30日と今月5日には市内でクマが捕まっています。参加した3年生の男子は「クマに出会ってしまったら平常心で自分の身を守る行動をしたいです。鈴など音の鳴るものを持つようにして気をつけたいです」と話していました。

(イノシシの被害から守って、ハナショウブ見頃:神奈川)
伊勢原市日向地区のアヤメ園で、ハナショウブが見頃を迎えている。梅雨の晴れ間となった11日は、スマートフォンなどで撮影する市民の姿も。紫や黄色、白など色とりどりの花に見入った。ハナショウブは、同市下糟屋地区の「あやめの里」が栽培者の高齢化などで2017年に閉園したことに伴い、「伊勢原ハイキングクラブ」の有志が日向地区の休耕田に株を移植し、育ててきたもの。しかし、昨年は食べ物を求めて土を掘り返すイノシシの被害を受け、約1200株から約400株に減少。同クラブの有志が防獣ネットを設置して株を植え直し、ことしは約800株が花を咲かせた。有志の一人として草むしりなどの活動を通してハナショウブを守ってきた同市白根の主婦(75)は、咲き誇った花を前に感慨深げ。「努力したかいがあって、すごくうれしい。いろんな色の花を見ることができるので、多くの人に見てほしい」と来園を呼び掛けた。アヤメ園は日向薬師バス停から徒歩約5分。見頃は今週末まで。

(シカっても無駄、プレー横目に悠々:北海道)
稚内市ノシャップ公園パークゴルフ場で、プレーする愛好者とコースの草をはむエゾシカが共存している。気温も上がり、パークゴルフのシーズンもたけなわとなり、今年もおなじみの光景が繰り広げられている。11日夕、10頭ほどのシカの群れが場内に入ってきた。プレーヤーらは時折、クラブを振るなどしてコースから追い払おうとするが、シカはあまり動かない。中には転がってきたボールに興味を示して近づく子ジカもいる。プレーしていた市内の無職石崎秀夫さん(80)は「近くでクラブを振り上げてみせても逃げない。侵略されて大変」と苦笑いする。稚内パークゴルフ協会によると、10年以上前から現れるシカの数が増え、多い日には50頭近くにも。駒井時雄事務局長(68)は「危害を加えられることはないけれど、フンを踏まないようにするのが大変」と話す。

(野性味たっぷり「クマ注意」チラシ:秋田)
秋田県が配布する2019年度のツキノワグマの人身被害に対する注意喚起のチラシに、横手市山内(さんない)筏の画家、永沢碧衣(あおい)さん(24)のイラストが採用された。県はこれまでクマの写真を使ってきたが、愛くるしい表情にも見えたためイラストで怖さを強調することにした。県の担当者は「クマの生態を理解した上で描いてくれている。写真では伝わらないオーラも感じるはず」と話している。

TOPへ

6/11
(ジビエなどで感染のE型肝炎、東京で最多ペース:東京)
ウイルスに汚染された野生鳥獣の肉(ジビエ)などを摂取して急性肝炎を起こすE型肝炎の患者報告が東京都内で相次いでいる。都の患者報告数は、感染症発生動向調査が始まった1999年以降で過去最多を記録した2018年の報告数を上回るペースで増えており、中国などの海外で感染したとみられるケースも報告されている。E型肝炎はウイルス性の急性肝炎で、ウイルスに汚染された食物や水を摂取することで感染。15-50日の潜伏期間の後、腹痛や食欲不振といった消化器症状を伴う急性肝炎を発症する。野生のイノシシやシカなどの生肉、加熱が不十分な肉が感染源と疑われるケースも少なくない。都によると、19年の患者報告数(2日まで)は58人。過去5年の同時期と比べ約2倍の報告数になっているという。推定感染地域(不明は除く)は、ほとんどが国内だったが、中国やインドもあった。患者の年齢は、30―70歳代が全体の9割超を占めた。ここ数年、都内でジビエ料理専門店のオープンが相次いでいる。都は「豚レバーをはじめとする豚・イノシシの肉については、生で食べず加熱調理の際には中心部まで火が通るよう十分に加熱する」などと予防のポイントを提示。また、こうした食材を調理する際は、皮膚の傷からウイルスが体内へ入らないようにする必要性を挙げている。

(61歳男性、クマに襲われる:宮城)
9日午後、宮城・大和町内の山林で、山菜採りに向かっていた61歳男性が、クマに襲われてけがをした。命に別条はないという。9日午後0時40分ごろ、大和町吉田の桑沼付近の山林で、山菜採りのため歩いていた、町内に住む61歳の男性会社員が、クマに遭遇して襲われた。クマは、体長1メートルほどの「ツキノワグマ」とみられ、男性の顔面や右腕をひっかいたあと、逃げて行ったという。男性は自力で下山したのち、病院に搬送されたが、軽傷で、命に別条はないという。県内では、2019年5月、色麻町でも男性がクマに襲われていて、警察が注意を呼びかけている。

(米国籍の少女が「クマ」にかまれけが:福島)
7日午後3時15分ごろ、会津若松市東山町の石山遊歩道で、父親と散歩をしていた米国籍の10代少女がクマに襲われた。少女は右膝の裏をかまれ、同市の病院に運ばれたが命に別条はないという。父親にけがはなかった。会津若松署によると、少女は父親と歩いていた際に、山林から出てきたクマ2頭と遭遇した。逃げようとしたところ、後ろから足をかまれたという。クマはいずれも体長約1.3メートル。その後、クマは山林内に立ち去ったという。会津若松地方消防本部によると、少女は家族と近くの旅館に宿泊中で、旅館の従業員が119番通報したという。事故を受け、同市は、石山遊歩道に注意看板を設置し、石山遊歩道と近くの県道を結ぶ出入り口5カ所と現場に近い会津藩主松平墓所を当面の間、立ち入り禁止にした。同署、会津若松消防署、市が現場付近の広報警戒パトロールを実施した。

(クマに襲われ男性けが:石川)
9日午後、能美市で田んぼの見回りをしていた40代の男性がクマに襲われ、頭などにけがをしました。9日午後3時ごろ、能美市鍋谷町で市内に住む40代の男性から「クマに襲われた」と消防に通報がありました。消防が現場に駆けつけたところ、男性は右の側頭部から耳にかけて引っかかれたような傷があり出血していたということで、病院に搬送されましたが意識はあり、命に別状はないということです。警察や消防によりますと、男性は現場の田んぼ周辺で見回りをしていた際にクマと遭遇し襲われたということです。クマは男性を襲ったあと、山に向かったとみられるということで、警察や能美市、それに地元の猟友会が現場周辺をパトロールしましたが、クマは見つかっていないということです。現場は、能美市南部の排水処理場近くにある、周囲を山に囲まれた田んぼや畑が並ぶ場所です。

(登下校中クマから守る:山形)
山形市の山形聾(ろう)学校で6日にクマが敷地に入り、校舎渡り廊下のガラス戸を割ったとみられることを受け、同校や近くの山形九中では7日、教員らが見守りパトカーが巡回する中で児童や生徒が登下校した。県内でクマによる学校施設での被害は、2010年に長井市でも発生。この時期は冬眠から覚めたクマが盛んに食べものを探し、動きが活発化する。県内では過去5年間、人的被害が毎年確認されていることから、関係者は注意を呼び掛けている。山形署や山形聾学校などによると、6日夜にクマが壊したとみられる渡り廊下のガラス戸は東西両側で破損していた。破片の散乱や床への泥の付着状況などから、クマは東側のガラス戸を割って渡り廊下に入り込み、西側の戸に衝突後、入ってきた戸の破損部分から出て行ったとみられる。クマは体長1メートルほどの成獣とされる。生態に詳しい日本熊森協会県支部の八木文明支部長は出没状況などから、クマは食べ物を求めて山を川沿いに下り、水田が広がる開けた場所に出たとみており「パニックになっていた可能性がある」と指摘する。この時期は秋ほどではないものの食欲は旺盛で、活動が盛んになる時期という。昨年は好物のブナの実が豊作で子グマがたくさん産まれたとみられるため、今後も人里に出没する可能性は高いという。県警地域課のまとめで、今年は7日までの目撃・出没痕に関する情報が昨年同期比16件減の79件。過去5年では2016年の711件が最多だが、人的被害は毎年起きている。学校施設でのクマによる被害では、10年に長井北中に侵入したケースがあり、この際は同校の窓ガラスが割られるなどしたほか、近隣を含め3人が襲われてけがをした。山形聾学校(大原良紀校長、34人)と周辺の学校では7日、教職員が登下校時に通学路に立って見守るなどの安全対策を講じた。山形聾学校ではクマが通ったとみられる場所に簡易的なバリケードも設置した。同校では午前7時半すぎから教職員が車で学校周辺を巡回。電車やバスを利用する中学部と高等部の登校時間には教職員が校門付近に立った。幼稚部と小学部の子どもは通常通り保護者が送迎。屋外での活動は自粛した。敷地内には寄宿舎があり、6日夜は山形盲学校(上山市)を含めた児童と生徒12人がいたが、居室につながる階段の防火扉を閉めて安全を確保した。大原校長は「想定外の事態で驚いた。子どもたちが安心できるようにしたい」と話した。同校に隣接する村山特別支援学校(三浦祐一校長、139人)でも登下校時に教職員が付き添ったほか、7日に開催予定だった小学部の運動会は延期した。近くの山形九中(草刈竹司校長、375人)でも教職員が通学路の巡回などを行い、稲葉健一教頭は「生徒の安全を第一に対応する」と語った。

(県境で豚コレラ感染のイノシシ確認:岐阜)
岐阜県は7日、三重県境まで約1・5キロの養老町で豚コレラに感染した野生イノシシが確認されたと発表した。三重県は同日、国との協議の結果、発見現場から半径10キロ圏内にある三重側の養豚場1施設を監視対象とした。県は、監視対象となった養豚場の豚には、現時点で異常は確認されていないとしている。少なくとも28日間を監視対象期間とし、養豚場には毎日、異常の有無を県に報告するよう求める。

(バラ園、クマに米ぬか食べられる:岩手)
5日夜、花巻市のバラ園でプレハブ小屋がクマに壊され、中にあった米ぬかが食べられる被害がありました。被害があったのは、花巻市金矢のバラ園内にあるプレハブ小屋です。6日午前8時半ごろ、バラ園を経営する男性から「プレハブ小屋にクマが入ったようだ」と警察に相談がありました。警察が駆け付けたところ、小屋の正面の壁が破られ、屋内に置いてあった米ぬかが外に散らばっていました。小屋の扉にはクマとみられる動物の手形が残っていて、警察はクマが侵入して米ぬかを食べたとみています。このバラ園では先週にも同様の被害があったことから、花巻市は6日午前、地元猟友会とともに周辺をパトロールしたほか、ワナの設置を含め対策を検討しています。

(さくらんぼ、クマに食べられたか:山形)
5日東根市の果樹園で収穫間近のさくらんぼが食い荒らされているのが見つかりました。警察は、ことし初めてのクマによる食害と見て注意を呼びかけています。警察によりますと、5日午前5時半ごろ、東根市関山の果樹園で、さくらんぼが食い荒らされたようになっているのを所有者の男性が見つけました。被害にあったのは、収穫間近の「紅さやか」あわせて16キロで、被害額は、およそ3万円だということです。猟友会や警察などが現場を調べた所、クマのものと見られるふんが見つかり、中には、さくらんぼの種が入っていたということで、警察はクマによる食害と見ています。果樹園を所有する男性は、「去年に続いてクマの被害に遭いました。電気柵を設置しても破られてしまい、防ぐことができません」と話していました。警察によりますと、県内で、クマによるさくらんぼの食害が確認されたのは、ことしに入って初めてだということです。果樹園のそばには小学校の通学路もあり、警察は周辺をパトロールするとともに農家や住民に注意を呼びかけています。

(クマ、県内くまなく行動:石川)
石川県内でツキノワグマの目撃情報が急増している。5月に42件の情報が寄せられ、5日現在で63件(前年同期比19件増)に上る。6月は子グマが親離れする時期で、先月末に羽咋市と宝達志水町の海辺に幼獣が出没したように、さらに人里に下りてくる可能性がある。かつてはクマが生息していないと考えられた奥能登でも珠洲市で初めて痕跡が確認され、関係者は「クマの行動範囲が県内くまなくなっている」として注意を喚起している。6日も午前7時ごろ、金沢市鈴見台4丁目の鈴見台第二児童公園付近で住民がクマ1頭を目撃し、110番通報した。金沢卯辰山工芸工房付近でも同日、目撃情報があった。県によると、県内に生息するクマの頭数は約1050頭と推計され、増加傾向にある。目撃件数は17、18年と2年連続で減少していたが、今年は前年同期比で約1・5倍となっている。動物生態学に詳しい石川県立大の大井徹教授によると、クマは冬眠中の2月ごろに出産し、生後1年4、5カ月で親離れの時期を迎える。この時期の子グマは怖い者知らずで、餌場を求めて行動する範囲が広くなるとし「住宅街や人が集まるような、とんでもない場所に出没することもある」という。県によると、今年の目撃情報63件の内訳は、金沢が最も多く18件、小松が14件、宝達志水、かほくが各6件、羽咋、加賀が各5件、津幡4件などとなっている。人身被害も起きており、4月18日に小松市大杉町、同20日に金沢市北袋町で、いずれも山菜採りをしていた70代男性が襲われた。奥能登での目撃情報は、初めて確認された16年から毎年続き、今年も1月に能登町柳田で目撃され、2月には珠洲市折戸町で足跡が見つかった。県自然環境課の担当者は「奥能登への定着も考えられる」と話した。大井教授によると、クマの餌となるドングリ類が豊作だった年の翌年は不作、凶作となる傾向があるという。県の調査によると、昨秋のブナ、ミズナラはともに豊作、コナラが並作だった。大井教授は今秋のドングリ類が不作となれば「冬眠前の秋に人里まで下りて餌を探すクマが増える可能性がある」と警戒を呼び掛けた。

(ヒグマ目撃相次ぐ:北海道)
厚真町内で5月下旬から今月に入り、ヒグマの目撃が相次いだ。今後ヒグマの動きが活発になることも予想され、町や警察など関係機関では注意を呼び掛けている。ここ最近、町にヒグマの目撃情報が立て続けに入った。5月下旬の午前中、上野地区のたんとうまいステーション付近から厚真川方面へ向かうクマ1頭を見たという連絡が入ったほか、今月2日には昼ごろに東和生活館付近で1頭を見たという通報が。3日の夕方にも豊沢地区の道道千歳鵡川線沿いで1頭の目撃情報があった。町内の出没情報を掲載した「ひぐまっぷ」によると、4月以降で既に11件の出没情報が寄せられており、特に今月に入ってからは宇隆、鹿沼、富里などでも痕跡が見つかり、7件に上っている。厚真は山に囲まれ、クマが多いのは必然だが、苫小牧署によると、「特にこの時期は若いヒグマが自らのテリトリーを探し求めている」と言う。人目を避けては道路を横断しているものの、広範囲にわたって移動しているため、「人に見られることも多くなっている。おいしい物を一度食べて味を占めると、癖になって近づいてくる」と警戒を強める。これらを受け、関係機関では▽野山に入る際には、事前に出没情報を確認する▽単独行動は避け、複数で行動する▽鈴など音の出る物を鳴らす▽朝夕などの薄暗い時には行動しない▽ヒグマのふんや足跡を見たら、すぐに引き返す▽食べ物やごみは必ず持ち帰る―など注意を呼び掛けている。

(クマと車衝突、目撃相次ぐ:秋田)
秋田県内で7日、クマの目撃が相次いだ。被害は確認されていない。由利本荘市西目町出戸字猿田の国道7号では午後7時半ごろ、にかほ市の60代男性の乗用車が体長1メートルのクマと衝突した。男性にけがはなかった。由利本荘署によると、男性がにかほ市方向から由利本荘市方向に走行中、左側から横断してきたクマと衝突した。クマは山中に逃げた。

(民家の敷地内にクマ、被害なし:秋田)
秋田県内で6日、クマの目撃が相次いだ。被害は確認されていない。大仙市下鴬野字下村では午後2時55分ごろ、軽トラックの同市の70代男性が民家敷地内にいるクマを見つけた。このほか、八峰町峰浜沼田字鳥矢崎の田んぼ、小坂町小坂字金畑の町道、由利本荘市西目町西目字西ノ沢の市道などでもクマが目撃された。

(ヒグマ出没相次ぐ、電気柵の貸与人気:北海道)
今季は札幌市内でヒグマの出没が相次いでいる。4月1日~6月5日の期間の出没情報件数は前年度同期比2倍近い62件に上る。一般家庭のヒグマ対策として、市は今季も家庭用電気柵の無料貸し出しを3日に開始。申し込みは例年より多くなっている。今季は、4月21日に過去3年でほとんど出没情報が確認されていなかった清田区に出没。この期間の出没件数は2015年度同期比の4倍近い。目撃場所近くの小学校では集団下校が行われ、5月21日にヒグマのフンが見つかった南区の市藤野野外スポーツ交流施設では散策路を一時閉鎖するなどの影響が出ている。市は17年度からヒグマ被害の防止策として家庭用電気柵を80セット用意し、無料で貸し出す。17年度に28セット、18年度に65セットを貸し出した。今季の貸し出しは3日に始まり、申込件数は6日正午現在で7件。「クマの出没が相次いでいるせいか、例年より動きが早い」(市環境共生担当課)という。

(クマの目撃情報相次ぐ、幼稚園の園外の活動を中止:北海道)
10日朝、北広島市内でクマの目撃情報がありました。市内では未明から目撃情報が2件相次いでいて、付近の学校などでは安全確保の対応をしています。午前5時15分ごろ、北広島市共栄町3丁目で散歩中の女性が、交差点の道路脇を走り去るクマ1頭を目撃しました。目撃された場所からおよそ300メートル離れたところには幼稚園と高校があり、幼稚園では園外の活動を中止したほか、高校では、部活動の終了時刻を通常よりも30分早く繰り上げるなどして対応するということです。さらに、北広島市富ヶ岡付近でも午前1時20分ごろに、クマとみられる動物の目撃情報も寄せられています。

(クマ警戒を:石川)
石川県内でクマの出没が相次いでいる。加賀地方の能美市で九日、男性が襲われ軽傷を負った。金沢市では六~九日に住宅街などで計十件の目撃情報が寄せられ、能登地方の羽咋市や宝達志水町では五月下旬から今月上旬にかけて姿を見せた。いずれも捕獲には至っておらず、関係自治体などは注意を呼び掛けている。九日午後三時ごろ、能美市鍋谷町の山際で、田んぼの水管理のため用水路沿いを歩いていた市内の四十代男性がクマに襲われた。男性は右側頭部などをひっかかれ、軽傷を負った。男性は同市の農事組合法人の代表理事。市消防本部や法人によると、男性は茂みから突然現れたクマに襲われた。体長は一・五メートルほどで成獣とみられる。男性は水路をせき止めるために持っていた長さ一メートルほどの木の板でクマの口を突いて抵抗した。その際、板が折れたが、クマは山中に逃げていったという。十日にあった地元猟友会などのパトロールでは、現場付近でクマが食べたとみられるタケノコの食べ跡や、子グマが遊んだ跡とみられる倒れた直径一メートルほどの茂みが見つかった。九日のパトロールでは子グマらしき声も聞いたという。また、金沢市内では六日から九日にかけて、住宅街などでのクマの目撃情報が十件あった。六日は市街地東部の鈴見台三、卯辰町で各一件、七、八日は北東部の小坂町、鳴和町で各一件あり、九日には北部の森本地区などで六件に上った。十日にかけて市職員や警察官が捜索したがクマは見つからなかった。白山自然保護センター(石川県白山市)の小川弘司主任研究員は「この時期は一般的に、親離れした怖さ知らずの若いクマが平地に出没する」と指摘する。今年、クマの出没件数が多く感じられる原因は、はっきりとは分からないとした上で「過疎化や経済状況の変化で利活用されない森林が増え、人里に出てきやすくなっている」とみる。特に能登は丘陵地のためすみやすく、一度生息すると定着しやすい可能性があるという。石川県によると、二〇一五年には七尾市以南で目撃されたが、翌年は能登町や穴水町、志賀町など、奥能登を含む広範囲で出没が確認されるようになった。同センターの八神徳彦主任研究員は「分布は拡大傾向にあり、能登では生息範囲がだんだん北に広がっている」と話した。

(クマ目撃相次ぐ:石川)
金沢市内の住宅街で六日、クマの目撃が相次ぎ、市が注意を呼び掛けている。見つかったのは午前七時ごろに鈴見台三で、午前十時十五分ごろと午前十一時ごろに卯辰町で一頭ずつ。けが人はいなかった。市は同日、目撃場所付近をパトロールし、幹部職員による危機管理連絡会議を開いて情報を共有した。市によると、鈴見台では住民が自宅裏の斜面に体長約一〇〇センチのクマがいるのを発見。卯辰町では、体長約八〇センチのクマが金沢卯辰山工芸工房付近にいるのが目撃され、警察官や市職員、猟友会員がパトロールした。七日も登下校時に市職員がパトロールし、鈴見台付近の山林に捕獲おり一基を設置する。市内では五月以降、クマの目撃が増えている。四月から今月六日午後三時までの目撃は二十九件と、前年同期より十七件多い。四月には山菜採りの男性が襲われる被害もあった。市森林再生課の担当者は「六、七月は繁殖期で行動範囲が広くなる上、山の中に餌が少ない。出没情報をメール配信しているので、登録して日ごろから注意してほしい」と呼び掛けている。メール配信は「金沢ぼうさいドットコム」のホームページから登録できる。

(大学近くでクマ目撃:石川)
クマが目撃されたのは7日午前7時ごろ、金沢市小坂町の星稜大学近くだ。目撃を受け、市では下校時間にあわせてパトロールを行った。クマの目撃や、痕跡が見つかったのはことし4月以降、金沢市だけですでに33件。

(市街地クマか:北海道)
苫小牧市の市街地で5日夜、クマとみられる動物が目撃されました。近くには小学校もあり、警察や市の職員が警戒を続けています。5日午後10時半すぎ、苫小牧市勇払を走っていたJR日高線の回送列車の運転士が、線路脇にクマとみられる動物がいるのを発見しました。現場は、勇払川に沿った草地で、勇払の市街地からおよそ150メートルの距離です。近隣の勇払小学校では、朝から通学路などに教職員が立ち児童の登校を見守ったほか、保護者にも注意を促すメールを送ったということです。警察では現場周辺のパトロールを強化し、警戒を呼びかけています。

(インター近く、またサルが出没:石川)
野生のサル。屋根の上にのぼり、じっとこちらを見つめていた。サルが現れたのは金沢森本インター近くの不動寺町。近くには小学校や保育所もある地域だ。警察官が追跡したが、しばらくすると、山の中へ去って行った。

(エゾシカ交通事故、釧路がトップ:北海道)
道がこのほどまとめた2018年「エゾシカが関係する交通事故発生状況」によると、釧路総合振興局管内の発生は前年比46件増の498件と2年連続で増加し、依然として道内14振興局管内中トップとなっている。2位は胆振管内が442件(前年比68件増)で続き、根室管内も166件(同26件増)と3年連続で増加している。道生物多様性保全課エゾシカ対策グループによると、釧路管内の発生は16年は前年比31件減の391件と減少したが、17年は61件増の452件と再び増加し、さらに18年も498件に増えた。

(カワウのアユ食害深刻:宮崎)
県内でカワウによるアユの食害が深刻化している。最も被害が目立つ延岡市の五ケ瀬川水系では、アユの遡上(そじょう)や産卵期になると100羽規模の群れが浅瀬に追い込み捕食する姿が毎年のように確認されている。市はアユの被害額が年間約2000万円と試算しており、市や地元漁協が駆除に乗り出しているが効果は薄く、1日に解禁されたアユ漁や秋の風物詩「アユやな」への影響が懸念される。県全体の実態も不明で、県は本年度から対策の検討に入った。

(昨年度、鳥獣被害額4億7500万円:山口)
山口県は7日、県内の野生鳥獣による昨年度の農林業被害額が約4億7500万円(前年度比1%増)と微増ながら2年ぶりに増加に転じたことを明らかにした。

(シカの増加が川の環境にも影響、魚の個体数も変化)
この20年ほど、自然環境に対するシカの食害が大きな問題となっている。シカによる影響は様々なものがあるのだが、今回京都大学の中川光特定助教の研究によって示されたのは、シカの増減が川の魚の個体数に影響を及ぼすという事実である。シカの増加は日本だけではなく世界的に環境問題となっているのだが、特に日本で問題となるのは本州以南のニホンジカ、そして北海道のエゾシカである。シカは貪欲な食性を持つ生き物であり、林床に生える植物を食べ尽くし、地面をむき出しにしてしまうことが知られる。従って、その影響は単に植物のみでなくそこに暮らす昆虫や小動物にも大きく及ぶ。しかし一方で、シカの個体数の増加が、森林と接する河川やそこに住む生き物に与える影響については、これまで目立った研究がなかった。今回の研究は、シカが大規模に繁殖している京都府北部の芦生研究林における、10年以上の観察データに基づいた、シカが河川の生態系に及ぼす影響についてのリサーチである。芦生研究林には由良川が流れている。そこで2007年から2018年にかけ、シュノーケリングによる魚類の個体数のカウント、そして環境の測定が行われた。結果として、森から流れ込んだ土砂が堆積することで砂に覆われた川底が増え、大きな石に覆われた川底は減っていた。この環境変化によって、大きな石場を好むウグイという種の魚は個体数を減らしていたが、砂地を好むカマツカは逆に個体数を増加させていたという。事実としてはこれだけではあるが、この研究は、シカの個体数の増加が森林だけでなく河川にまで及ぶ事実を、実測データをもとに明らかにした貴重な研究であるという。研究の詳細は、米国の科学誌「Conservation Science and Practice」にオンライン掲載されている。

(サントリーHD、水源林保全で山梨県と協定:山梨)
サントリーホールディングスは10日、水源となる森林の維持・育成に向け、山梨県と連携協定を結んだ。良質な地下水の中長期的な保全に向け、シカの食害に関する共同調査や樹木の間伐に取り組む。対象となる森林は県内約2027ヘクタール。

(狩猟普及セミナー、県猟友会がノウハウ伝授:山形)
畑を荒らす有害鳥獣を駆除するハンターを増やそうと、県猟友会による狩猟普及セミナーが鶴岡市羽黒町手向の地域活動センターで開かれた。狩猟免許を持つ女性ハンターの「狩りガール」が、危険と隣り合わせの活動について、「山を知り、命と向き合い、敬うこと」と魅力を語った。8日のセミナーには約50人が参加した。

(農作物鳥獣被害、3年連続減:和歌山)
日高地方の7市町と日高振興局でつくる日高地域鳥獣被害対策本部会議が10日、町村会応接室で開かれ、2018年度管内鳥獣被害状況について報告を受けた。同振興局農林水産振興部の岡田和久部長が説明。それによると、18年度の農作物被害総額は4267万3000円で、前年度比366万1000円(7・9%)減。ピークの15年度から3年連続の減少となった。現在、管内では報奨金を出して有害鳥獣駆除の銃猟が行われているほか、サルをメインに捕獲する大型檻を22カ所、スマートフォンなどと連動したICT捕獲檻を8カ所に設置。耕作地を囲む防護柵も毎年、管内全体で総延長約40㌔分増設するなどで、「継続的な捕獲と防御」の効果が出てきたという。18年度の鳥獣別被害額は、サルが1736万8000円でトップとなっており、全体の40・7%を占める。次いでイノシシが1203万9000円(28・2%)、シカが688万2000円(16・1%)。このほか、タヌキ、アライグマ、ウサギ、カラスなど。品目別被害額では、果樹が2894万円で最も多く、野菜、稲などが続く。市町村別では日高川町が1297万5000円で最も多く、次いで印南町916万1000円、日高町733万円。捕獲数はイノシシが2985匹、シカが2582匹、サルが470匹で、イノシシの個体数が減って捕獲数が減り、サルの捕獲が増加傾向にある。新年度活動計画でも話し合い、11月にサル被害対策の先進地視察を行う。2年任期の役員改選では、本部長に日裏勝己印南町長、副本部長に久留米啓史日高川町長をいずれも再選した。

(ニホンジカ、先手の対策で生息拡大防げ:福島)
農作物や樹木を食い荒らす「食害」を防ぎ、貴重な自然を守るために対策を急がねばならない。野生のニホンジカが、県南地方でも生息域を拡大していることが分かった。林野庁が棚倉町の八溝山(やみぞさん)に設置したセンサーカメラで確認した。八溝山は棚倉町と茨城県大子町にまたがる。茨城県は国内でシカが生息しない国内唯一の県とされていたがここ数年、目撃情報が相次ぐようになっている。県内のシカの分布はこれまで会津全域と中通りの西側にあり、中通り東側と浜通りにはいないとされていた。八溝山は栃木県境にも近く、シカは、同県から移動してきた可能性がある。本県と茨城、栃木の3県を管轄する森林管理署などが25日に「八溝山周辺国有林ニホンジカ対策協議会(仮称)」を設立、対応を話し合う。シカは、温暖化で積雪が少なくなってきたことや狩猟者の減少、過疎化の進行で生息地域が広がっている。繁殖力が高く、捕獲しないと年率約2割で増加し、4~5年で個体数が倍増するとされる。八溝山周辺は、国内有数の良質な木材を産出する地域だ。シカの生息地になると、樹皮をはがされる「剥皮(はくひ)」による枯死や、苗木の食害が懸念される。シカの移動経路や生息地域など実態把握に努めながら、確実に対策を講じて、生息域の拡大を防ぐ必要がある。鳥獣による2017年度の農作物被害額は全国で約164億円に上る。鳥獣別ではシカが約55億円とトップで、イノシシの約48億円を上回る。一方、本県はイノシシが約7880万円に達しているが、シカは約189万円でとどまっている状況だ。また、シカによる林業への被害は、栃木県が約9400万円に及んでいるのに対して、本県では今のところ大きな被害は出ていない。しかし、シカの繁殖力や栃木県をはじめ全国の状況を考えれば、本県も油断できない。警戒を強めなければならない。シカを巡っては本県と栃木県などにまたがる尾瀬国立公園の被害が深刻だ。ミズバショウやニッコウキスゲを食べたり、湿原を踏み荒らしたりする被害が相次いでいる。国や県などはシカの捕獲に取り組んでいるが、他地域から侵入するシカもあり効果は限定的だ。シカがいないとされてきた八溝山周辺でシカが確認されたことで、県内での生息域が中通り東側や浜通り地方にも広がる恐れがある。今回の生息確認を機に、県内全域でのシカ対策に改めて目を向ける必要がある。

(農林水産物の鳥獣被害3億円、2年連続増:岡山)
岡山県は、2018年の野生鳥獣による農林水産物の被害額をまとめた。総額は前年比4・7%増の3.3億円。

(ニホンザル被害防止にSNSで情報収集:長野)
木曽町は今夏、ニホンザル被害防止のため、会員制交流サイト(SNS)を使って出現情報を集め、登録者に配布した電動銃で追い払うシステムを開田高原地区で導入する。効果によっては今後、町内他地区でも同様の対策を広める構想。十日に関連予算案八十四万円を町議会六月定例会に上程した。導入する電動銃は、生分解性素材のBB弾を発射するタイプ。短銃スタイルで、弾の飛距離は最大五十メートル。県の支援金を活用して三十丁購入し、講習を受ける地域協議会役員、農家らに配布する予定。計画では、住民らにSNSのLINE(ライン)のグループにサル情報を投稿してもらう。出現地近くにいる電動銃を持つ人が情報を確認したら、BB弾で追い払う。銃を撃つ人は、自身が現場に向かうことや撃ち終えた情報をグループに投稿する。町は現在、サル用にライフルスタイルの電動銃計十丁を導入しており、開田高原にも三丁ある。ただ、重さが一丁二・三キロあり、高齢者らに扱いづらいという。新たに導入する短銃は六百八十グラムで、サル出現に素早く対応できる。町開田支所によると、二〇一八年度に同地区であった野生鳥獣被害面積は、約一万八千五百八十平方メートル。うち、サル被害が最大で一万二百八十九平方メートル。特産のトウモロコシやソバ、水稲などが被害に遭っている。過去の正確な統計はないが、この十数年来増えている印象で、電気柵やロケット花火なども決定的な対策になっていないという。同支所の志水寿彦木曽馬の里振興課長は「農家の生産意欲維持のためにも、効果を期待している」と話した。

(スマホで操作、ITおり:三重)
シカやサル、イノシシなど農作物を食い荒らして被害をもたらす動物が、おりの中に入ると複数のセンサーが作動し、自動で捕獲するシステムが開発された。「ロボットまるみえホカクン」と名付けられた装置は、今年7月から全国で発売される予定だ。システムを開発したのは、三重県伊勢市の電子機器メーカー「アイエスイー」と兵庫県立大学の山端直人教授、県農業研究所、鳥羽商船高等専門学校の研究グループ。グループは2012年度、スマートフォンやパソコンでおりを遠隔操作する装置を商品化した。15年度にはシステムでつながった複数の人が、おりに取り付けられたカメラのライブ映像を分析しながら装置を操作できるよう改良した。一連のシステムが16年度に国の「革新的技術開発・緊急展開事業(うち地域戦略プロジェクト)」に採択されたことを受け、グループはさらなる改良を目指した。動物との距離を測るセンサーや、動物の体温を検知するセンサーがおりの内外にいる頭数を把握し、複数の動物がおりに入ったところで扉を閉める「自動捕獲機能」を持たせた。開発を担当したアイエスイーの高橋完常務は「改良前でも、システムは少子高齢化を考慮し、少ない手間で多くの効果を狙っていた。一網打尽にできる自動捕獲の機能を持たせたことで、より一層、獣害対策での省力化と効率化が図れた」と話す。

(小中学生、クマ対処法学ぶ:島根)
島根県内で人里近くにクマの出没がしていることを受け、県東部農林振興センター雲南事務所(雲南市木次町里方)が10日、中山間地域の雲南圏域で小中学生向けの学習会を始めた。鳥獣専門指導員が5校を回り、「無防備になるので死んだふりはいけない」などと遭遇時の対処策を伝える。県によると、県内には800頭前後のツキノワグマが生息していいると推定され、2016年度1304件、17年度706件、2018年度(4~12月)692件の目撃情報があった。

(ドローンを使いカラス撃退実験:佐賀)
ごみを荒らし道路に大量のふんをまきちらす黒い集団・カラス。県内の農業被害額は約1500万円と、多くの人たちが被害に悩まされるなか、唐津市の山間部では空飛ぶ秘密兵器が登場。道路に広がる大量のふんにハウスのビニールの破れ、さらには太陽光パネルの破損。これらはすべてカラスの仕業。この場所には多いときで1000羽を超えるカラスが姿を現し、近隣住民は頭を抱えているという。そこで登場した秘密兵器が小型無人機「ドローン」。唐津市佐志の山間部で行われたカラスの撃退実験は、ドローンのパイロットを育成している日本環境テクノや鳥獣撃退装置を製造するECO-5など県内外の企業が協力して実施した。早速、実験開始。ドローンにスピーカーを載せ、タカやワシに襲われているカラスの悲鳴を流すことで追いやる作戦。カラスはこの音を聞くと自分も襲われるのではないかと異常行動を起こすという。山の中に隠れていた数十羽のカラスは驚いたように飛び去った。【日本環境テクノ小室光春社長】「効果は必ずある」「これからはドローン産業でいろいろな職種の人がドローンを使う。ゆくゆくは鷹匠みたいな、ドローンでカラスを追いやる仕事が出てくる」知能の高いカラスは、音に慣れ、撃退してもまた戻ってくる可能性もあると言う。日本環境テクノではスピーカーの音を変えるなど今後も実験を続けドローンの可能性を広げたいとしている。

(イノシシ肉たっぷり、カレー販売:富山)
NPO法人新川地区獣肉生産組合は8日、黒部市の市姫通りで、最近考案したイノシシカレーを初めて販売した。

TOPへ

6/6
(イノシシ捕獲補助金を3倍近くに:愛知)
愛知県内の養豚場で豚コレラの感染が相次ぐ中、愛知県は、野生のイノシシを捕獲した人に支給する補助金をこれまでの3倍近くに引き上げるなどの、新たな対策を講じる方針を決めました。愛知県の大村知事は、3日午後、記者会見し、6月14日に開会する6月定例議会に提出する今年度の補正予算案を発表しました。この中では、豚コレラの感染拡大を防ぐための対策費用として約16億円が盛り込まれ、県内で野生のイノシシを捕獲した人に支給している補助金を、現在の1頭あたり7000円から、2万円に引き上げるとしています。また、県内の半数のブタを飼育する渥美半島で野生のイノシシを根絶するため狩猟者を育成する講習会を開く費用や、県の畜産関係施設で、イノシシの侵入を防ぐ柵を設置する費用なども盛り込まれています。大村知事は「それぞれの対策を速やかに実施して豚コレラの感染拡大を防ぎたい」と述べました。

(イノシシ捕獲3万頭超、震災前の10倍に:福島)
福島県で2018年度に捕獲されたイノシシが3万頭を超え、東日本大震災前の約10倍に達する見通しとなった。イノシシは農業被害や交通事故を引き起こす上、東京電力福島第1原発事故で避難した住民の帰還の妨げにもなっていることから、県は今後も「最大限の捕獲」を続ける方針。県がまとめた捕獲頭数の推移はグラフの通り。震災前は3000頭台だったが、13年度に1万頭、16年度に2万頭を超え、18年度は初めて3万頭以上になるとみられる。正確な頭数は夏ごろまとまる。県内では中山間地の人口減少などで、イノシシの生息域が拡大している。県は18年度に策定したイノシシ管理計画(19~23年度)で生息数を5万4000~6万2000頭と推定。前期計画(15~18年度)の4万7000~4万9000頭から上方修正した。捕獲の手法は、14年度までは市町村による有害鳥獣捕獲と狩猟免許を持つ個人による狩猟で、15年度に県から猟友会などへの委託が加わった。捕獲の機会自体が増えたことも捕獲頭数増加の要因と考えられる。イノシシは稲などを食い荒らし、県内では毎年5000万~1億円の被害が生じている。原発事故の避難区域ではイノシシが住宅の扉や壁を壊すなどして、避難指示解除後の住民の帰還意欲をそぐケースもある。現行のイノシシ管理計画は年間の捕獲目標を2万5000頭以上と定める。県自然保護課は「被害を防ぐため、関係機関と連携して捕獲を進める」と話した。

(豚コレラ、感染累計524頭:岐阜)
県は5日、関市と瑞浪市でわなにかかるなどした野生イノシシ2頭から新たに豚コレラの感染を確認した。県内の感染累計は計524頭となった。

(石で割られる太陽光パネル、1枚十数万円:佐賀)
佐賀県唐津市佐志の山中にある太陽光発電のパネルが、石で割られる被害が相次いだ。事業者は警察署に被害届を提出。被害を防ぐためにさまざまな対策を施し、ドローンまで飛ばす構えでいる。現場の状況から推察するに、犯人は……。被害に遭ったのは、2017年から唐津市佐志で太陽光発電をする「日本環境テクノ」(佐賀市)。小室光春社長(51)によると、設置から2年間で計7枚のパネルが割られた。1枚十数万円する。同年7月下旬に唐津署へ被害届を提出。警察官も現場を調べた。ただ、不思議だった。人が投げても届かない場所だったり、時には茶わんのかけらが落ちていたり。同社は県内外で約30カ所の太陽光発電施設を運営するが、被害はここだけだった。現場に何度も足を運び、気づいた。付近には数百羽のカラスがいた。カラスの仕業だと思ったが、相手は鳥。対策に悩んでいたところ、今年3月、鳥獣害対策を手がける「ECO(エコ)―5(ファイブ)」(佐賀市)の製品を知った。カラスが襲われた際の悲鳴や、タカやワシなど天敵の鳴き声で撃退する仕掛けで、地元の天山や熊本・阿蘇、長崎・雲仙などで録音したり、各地の猟友会を通じて入手したりした音声だ。アンプで増幅し、スピーカーから流す。現場で試すと、近くの電線や電柱にいたカラス20~30羽が逃げるように飛び立った。その場で10台を注文、4月から8台使っている。製品を開発・販売する永野洋一社長(65)は「音での対策を手がけて7年ほど。果樹園やノリ養殖など農漁業のお客さんが多いが、太陽光発電は初めて。こんなに被害があるとは知らなかった」と驚いた。被害は今年3月が最後で、製品を使い出してからはない。効果を実感したが、それでも防犯カメラに1、2羽映っていることがある。人がいないときに戻ってきているようだった。「カラスが慣れてしまうのではないか」。小室社長は小型の製品をドローンに取り付け、巣がある森に飛ばしながら音声を流してみた。カラスが逃げ出すのを見た小室社長は月に1、2回は使おうと考えている。「カラスは頭がいい。こちらが忘れたころにやってくるだろう。動物を殺すことは避けたい。共存共栄の姿勢で『知恵比べ』をしていきたい」。カラスは硬いものを上空から地面に落とすと割れることを知っている。クルミや貝などを落として割り、中の実を食べる習性がある。石を落とすことは、食行動から遊びへの転換と考えることもでき、特に悪意はない。関東地方でもソーラーパネルが被害にあったケースが何件かあると聞いている。

(熊の目撃情報:宮城)
4日午後3時45頃、東和町錦織字大木沢地内(錦織第5区)で熊の目撃情報がありました。屋外では音の出るものを身に着けるなどの対策を行い、十分に注意してください。

(県境から7キロ岐阜側で豚コレライノシシ:長野)
長野県境に近い岐阜県恵那市で捕獲された野生イノシシ1頭が豚コレラに感染していたことが5月30日に確認され、長野県は31日、県内養豚農家らに注意を促す通知を出した。捕獲されたのは下伊那郡根羽村境から約7キロの地点。同村の一部は、より厳重な豚コレラ検査が必要な「調査対象区域」(発生地点から半径10キロ圏内)となった。また、県は同日、イノシシへのワクチン入り餌の散布を県内でも実施できるよう、国と積極的に協議する考えを示した。調査対象区域が県内の一部にかかるのは、4月23日に木曽郡南木曽町境から約5キロ地点、5月15日に下伊那郡阿智村境から約2キロ地点でそれぞれ見つかった死骸で感染が確認されたのに続き3例目。同区域内では死骸だけでなく、捕獲したイノシシの感染を県が調べる。県園芸畜産課は養豚農家に対し「引き続き野生動物の侵入防止、異常家畜の早期発見、通報などをお願いしたい」と呼び掛けている。一方、県養豚協会は31日、県内でのワクチン入り餌散布を国に働き掛けるよう県庁で要請。山本智章農政部長は「本県への侵入リスクが高まっている」とし、国と協議する考えを示した。農林水産省は長野、三重、滋賀県で散布を検討する方針を出している。協会はこの日、豚へのワクチン接種も求めた。中村秀司会長は「養豚農家は日々不安を抱えており、一日も早く安心して経営が行えるよう感染拡大防止対策に取り組んでほしい」と訴えた。

(クマと乗用車衝突:福島)
1日午前9時10分ごろ、北塩原村大塩の国道459号で、50代男性が運転する乗用車と国道に出てきたクマが衝突した。男性にけがはなかった。喜多方署によると、体長は約1メートル。衝突後、クマは道を横断して近くの山林に入ったという。また同日午前6時30分ごろ、北塩原村桧原字剣ケ峯の国道459号で車を運転中の男性が1頭を目撃したほか、午前10時20分ごろには福島市飯坂町寺山の山林でホテル従業員が1頭を目撃。午後9時ごろにも同市桜本の県道を車で通行中の男性が道路を横断する1頭を目撃した。

(ヒグマ目撃相次ぐ、昨年の2倍:北海道)
札幌市内で4月以降、ヒグマの個体やフン・足跡などの目撃情報が相次ぎ、5月28日現在で50件に達した。札幌市によると、目撃件数は昨年同期比の2倍と例年にないハイペース。繁殖期を迎える夏場は目撃情報が増えることが予想され、市は注意を呼びかけている。5月15日深夜から16日早朝にかけて、同市南区の真駒内公園や周辺の住宅街で、ヒグマの目撃情報が4件相次いだ。最初に目撃されたのは15日午後11時15分ごろ、石山緑地周辺の市道だった。続いて同35分ごろ、石山陸橋付近で車と接触。その後、16日午前3時15分~同5時45分に真駒内公園付近の五輪通などで2件の目撃情報が寄せられた。今回目撃されたヒグマは同一個体の可能性があり、体長約1・2メートルの子グマとみられる。付近で発見されたフンを分析したところ、内容物は草本のみで、生ごみなどは含まれていなかった。出没地点の周辺で食痕も確認されていないことから、人を避けて行動している様子がうかがえるという。市環境局は「親離れした若い個体が自分の居場所を探し、広範囲に移動して市街地に迷い込んだのでは」と分析。市は対策として、家庭菜園の作物でヒグマを誘引することを防止するため、家庭用電気柵の貸し出しを3日から行う。今年で3年目で、80セットを用意。昨年は65セットを貸し出した。 ヒグマの生態に詳しい道立総合研究機構環境科学研究センターの間野勉・自然環境部長は「市街地周辺では近年、雌のヒグマが定着・繁殖して頭数が増加傾向にある中、生ごみをヒグマの口に入れないことが重要」と話し、ゴミステーションの整備など普段からの備えが重要とした。札幌市によると、目撃情報が増えるのは繁殖期を迎える6~8月ごろ。昨年度の目撃情報は137件だったが、そのうち約90件が6~8月だった。市は注意点として、夜間や薄暗い時間帯は出没情報があった周辺の河川や林などに不用意に近づかない▽人里にヒグマを近づかせないために生ごみを外に放置しない▽ヒグマに遭遇しても大声を出したり走って逃げたりしない――の3点を挙げる。

(利尻島のヒグマ終息宣言へ:北海道)
北海道・利尻島で昨年5月、106年ぶりに上陸が確認されたヒグマを巡り、道や利尻、利尻富士両町は2日までに、観光シーズン最盛期前の6月末をめどに終息宣言する方針を決めた。両町は現在もパトロールをしたり、住人に情報提供を呼びかけたりしているが、昨年7月以降、新たな痕跡は見つかっていない。初めて足跡が確認されたのは昨年5月30日で、その後も林道などでふんや足跡が次々と見つかり、昨年6月には赤外線カメラがヒグマの姿を捉えた。専門家は成獣の雄1頭が繁殖期に雌を求めて本土から約20キロ泳いでやってきたと推測。島では小学校が集団登下校を実施したり、クマよけの鈴が販売されたりと混乱が続いた。7月12日を最後に痕跡は途絶え、10月末の連絡会議で両町などは、ヒグマが冬眠から明ける雪解け期に痕跡がないか警戒し、6月中に何も見つからなければ終息宣言を出す方針を定めていた。昨年現地調査に入った道立総合研究機構の間野勉部長(59)によると、ヒグマは3週間ほどで島内全域を歩き回るほど活動性があったといい「昨年は今の時期に島内を動き回っていた。6月中に痕跡が見つからなければ、島に残っている可能性はゼロに近い。雌が見つからず泳いで本土に帰ったのでは」と話した。

(クマ目撃情報1日4件:福井)
福井県勝山市内で6月2日、クマの出没情報が4件相次いだ。このうち1件は村岡町黒原のかつやま恐竜の森(長尾山総合公園)での出没で、市内男性が午前7時半ごろ幼獣1頭を目撃した。市は恐竜の森の一部区域を立ち入り禁止とし、看板の設置や注意喚起を行った。禁止区域外の県立恐竜博物館は同日、通常通り開館。かつやまディノパークも安全を確認した上で通常営業した。地元の猟友会は3、7日の早朝に恐竜の森で巻き狩りを行う。9日に恐竜の森を中心に開かれる第15回勝山恐竜クロカンマラソンは、現時点で開催予定に変更はない。市内ではこのほか、午後0時10分ごろに遅羽町比島の県道で成獣1頭を、車を運転中の男性が目撃。同6時ごろに荒土町細野で幼獣1頭を市内男性が、同7時35分ごろには北郷町坂東島の県道で成獣1頭を、車を運転中の市内男性が見つけた。市林業振興課の担当者は「一日4件の目撃情報は、この時期としては珍しい」と話し、各地域に注意を呼び掛けている。

(クマ捕獲の公園で、再びクマの痕跡見つかる:島根)
先週クマが捕獲された島根県浜田市で、クマのものとみられる痕跡が再び見つかり、公園は、予定していた一部エリアの立ち入り禁止解除を取りやめました。カメラに向かって威嚇するクマ。クマの目撃情報が相次いだ浜田市の石見海浜公園で先週、クマ1頭が捕獲され、公園は一部エリアの立ち入り禁止を4日解除する予定でした。ところが、3日、公園の近くで新たなクマの痕跡が見つかり、解除を取りやめました。「きのうの夕方に夫が痕跡を見つけた。早く捕まえてほしい」(住民)。市によりますと、公園からおよそ300メートル離れた民家の裏山で、クマのものとみられる爪痕やフンが見つかったということです。浜田市は市内7か所におりを設置するとともに、住民に警戒を呼びかけています。

(民家侵入や墓石倒す、神出鬼没のサル被害続出:兵庫)
兵庫県洲本市街地で5月からニホンザルが頻出し、各地で被害をもたらしている。商店街では野菜や果物が奪われ、民家にも侵入するなど“犯行”は日に日にエスカレート。市は狩猟免許保持者と協力し、市内2カ所にわなを設置して対策に本腰を入れるが、人慣れしたサルは神出鬼没で、知恵比べが続いている。「すごく素早くて…。困ってるので、早く捕まえてほしい」同市の本町7丁目商店街で野菜・果物を販売する女性(72)は嘆く。既に店先などに並べていたリンゴやサツマイモ、ニンジン、ダイコンをサルに奪われた。商店街のアーケードから下りてきてさっと商品を取り、またアーケードに上って食べる。郵便ポストの上で、わが物顔で食べる姿も目撃された。近くの男性(70)は「まるでおやつの時間みたいに、午後3時ごろが多い。笛を吹いても逃げない」と驚く。近隣では、民家に裏口から侵入したり、口を開けて威嚇したりしてきたことがあったという。「1人暮らしのお年寄りもいるので、怖い」同市の住職(45)は、5月22日から境内でサルを目撃。墓石やお供えの花が倒されたり、墓参りに来た人がサルに後ろをつけられたりしたという。境内に貼り紙をして警戒を呼び掛けており、「サルに驚いて、参拝者がけがをするようなことがあってはいけない」と気を引き締める。市によると、5月20日から6月4日午前までに18件の目撃情報が寄せられ、多くが市役所周辺に集中する。市は狩猟者とともに5月31日、わなを設置した。洲本署には5月1日以降、同市由良1や同市五色町鳥飼中を含めて情報が入っており、「ひょうご防犯ネット」で警戒を促す。県森林動物研究センターの森光由樹主任研究員(野生動物医学)によると、今回のサルの詳細は不明だが、オスは交尾期の後、群れに魅力を感じなかったり、別のメスを探したりするために群れを離れ、「ハナレザル」になることがある。100キロを移動するケースもあるというが、「短期間で動くとは考えにくく、洲本市街地と五色町の個体は別のサルの可能性がある」と指摘する。洲本市街地では昨年もサルが頻出しており、「早く捕獲を進めたい」と市農政課。森光主任研究員は「襲ってくる場合もあるので、刺激を与えないことが大事」とするが、「だんだん調子に乗ってくるケースもある」と話す。

(ツキノワグマ、山林に出没:岐阜)
生物の生態調査を続けるぎふ哺乳動物研究会代表の梶浦敬一さん(77)=岐阜市=が3日までに、同市上雛倉の山林でツキノワグマの成獣を撮影した。調査のため5月21日に自動撮影装置を山林に設置。同25日午後5時8分ごろにツキノワグマが撮影された。黒くて硬い毛に覆われたクマがカメラの真横に迫り、大きな足の裏を見せながら獣道を斜面の上に向かって進む姿などが4枚写っていた。体長は1・5メートルほどあるという。梶浦さんが同市内でクマを撮影したのは9年前の秋に続いて2度目で、設置したカメラを確認したところ、イノシシ、テンとともに写っていた。撮影場所は市北西部の山地で近くには集落もある。梶浦さんは「餌を求めて移動しているのだろうが、夏を控えた時季に人里近くにいたことは意外だ」と話していた。

(高校運動場にクマ、授業中の生徒たち救ったクラクション:福島)
4日午後0時45分ごろ、福島県喜多方市山都町の県立耶麻(やま)農業高校の運動場に体長約1メートルのクマがいるのを、近くの人が見つけた。当時、運動場では1年生14人が体育の授業の準備運動をしていたが、目撃者が車のクラクションを鳴らして知らせたため、生徒たちは校舎内に避難し、けが人はいなかった。県警喜多方署によると、クマは10分あまり運動場内を歩いた後、校外に逃げたという。同校は放課後に予定していた部活動などを中止し、生徒は約1キロ離れたJR山都駅まで教職員に付き添われて集団下校をした。同校は喜多方市役所から西に約10キロで、周囲は住宅や水田が広がる。付近では5月30日と6月3日にもクマの目撃情報が警察に寄せられている。5日朝は駅から学校までの通学路に教職員が立って警戒する予定という。桜井克彦校長は「今後の体育の授業や部活動は、状況を見ながら検討していきたい」と話した。

(住宅そばでクマ捕獲:島根)
クマの目撃が相次いでいる浜田市で5日朝、住宅のすぐ近くで新たに1頭が捕まっているのが見つかりました。浜田市によりますと、5日午前8時半ごろ、浜田市国分町の住宅の近くでクマを捕獲するために仕掛けていたおりの扉が閉まっているのを見回りをしていた猟師が見つけて、市に連絡しました。市の職員が駆けつけたところ、おりの中にクマが入っているのを確認したということです。クマは体長130センチメートル、体重45キロのオスで年齢は5歳か6歳と推定され、すでに処分されました。浜田市ではクマの目撃情報が相次ぎ、先月30日には石見海浜公園の敷地内でクマ1頭が捕まっています。しかし、3日にも海浜公園から300メートルほど離れた国分町の住宅の付近にクマのふんがあるのが見つかり、市が周辺を警戒していました。近くに住む60代の男性は「このあたりでクマが出たことはなかったので驚きました。小学生の孫がいるので不安でしたが、捕まって一安心です」と話していました。浜田市では原井町などでも別のクマと見られる目撃情報があることから、引き続きパトロールを行って警戒を呼びかけることにしています。

(クマ目撃、立ち入り禁止に:秋田)
秋田県大館市は4日、クマの目撃情報を受け、同市釈迦内字ヲコハの芝谷地湿原植物群落(国指定天然記念物)を立ち入り禁止とした。規制解除の時期は未定。大館署によると、3日午後6時35分ごろ、湿原付近の国道を体長約1メートルのクマが横断するのを通行中の50代女性が見つけ、110番した。市は4日、遊歩道の入り口にロープを張って注意書きの紙を張り、立ち入りを禁止。ツイッターや大館郷土博物館のホームページでも知らせた。湿原は2017、18年の夏にもクマが目撃され、いずれも冬季閉鎖が終わる翌年4月まで立ち入り禁止となっていた。

(保育所近くにクマ:秋田)
5日午前4時50分ごろ、秋田市下浜羽川字下山の市道を体長1メートルのクマが横切るのを散歩中の60代男性が見つけた。近くの保育所まで約30メートル。

(子グマ目撃相次ぐ:群馬)
前橋市嶺町の嶺公園周辺で子グマの目撃情報が相次いでいるとして、市は3日、同公園を閉鎖した。親グマが近くにいる可能性があり、安全が確認されるまで当面継続する。市は「市民に迷惑を掛けるが、安全のために興味本位で近づかないようにしてほしい」と注意を促している。環境政策課などによると、5月31日午後4時ごろ、公園近くで農作業をしていた住民が子グマを目撃。2日は午前と午後に1度ずつ来園者から目撃情報が寄せられた。確認のため現地を訪れていた市職員が3日午前11時半ごろ、公園東側の路上で体長70センチほどの子グマがいるのを発見した。関係部署が同日、対応を協議した。親グマは子グマを守ろうと神経質になっている可能性があり、利用者の安全を確保するため閉鎖することを決めた。ただ、これまでに親グマは確認されていない。同日中に複数ある公園出入り口や園内の通路に、注意を促す看板などを設置。パトロールも強化するほか、猟友会に子グマの追い払いや捕獲を依頼した。赤城山南麓の国道353号に面する公園周辺は、クマを含めた野生動物が目撃されることはあるが、閉鎖は異例という。公園は面積約78ヘクタールと広大で、墓地と公園緑地を併せ持つ。広場や池などが整備され、市民の憩いの場にもなっている。墓参りや納骨が目的の来園者には、公園管理事務所に立ち寄ってもらい、注意を呼び掛けた上で利用を認める考え。市は「クマを目撃した場合は近づかず、安全を確保してから、警察や市役所へ通報してほしい」と呼び掛けている。

(迷子グマ?捕獲:青森)
青森市新城の国道7号に近いガソリンスタンド敷地内で1日、体長40センチほどの子グマが捕獲され、市職員らが数キロ先の山へ放した。国道7号を挟んで東側は住宅街、北西は山林が広がる。市は近くに親グマがいる可能性があるとして注意を呼び掛けている。

(列車にシカ衝突で不通の八高線、運転再開:埼玉)
4日午後8時48分頃、JR八高線の高麗川-毛呂駅間で列車にシカが衝突した。けが人はなかった。この影響で、同線は高麗川―北藤岡駅間の上下線で運転を見合わせ、午後11時40分頃に再開した。

(イノシシ県内で相次いで目撃:青森)
かつて宮城県南が北限とされていたイノシシが、青森県内で相次いで目撃されている。今のところ、被害の報告や捕獲された例はないが、県などは警戒を強めている。県自然保護課によると、県内の野生イノシシは1880年ごろに東通村で1頭捕獲されたのを最後に絶滅したとされている。しかし、2014年度に岩手県境に近い三八地域で1件目撃されると、17年度は8件に増加。さらに18年度は15件と倍増し、県内全地域で確認されるまでになった。むつ市では昨年11月、県内で初めて死亡個体が見つかった。イノシシは農作物被害や交通事故を引き起こす。17年度に隣県の岩手では80頭、秋田で7頭がそれぞれ捕獲されており、青森県内でも今後、生息数の大幅な増加に伴う被害が懸念される。青森市で4日あったニホンジカの捕獲事業などについて検討する県の評価科学委員会で、今後のイノシシへの対応も話し合われた。専門家の委員は「『30センチ以上の積雪が70日以上続く地域には生息しない』といわれてきたが当てはまらない」と注意を喚起。イノシシは豚コレラの原因にもなり得ることから「自然保護課が畜産課と連携して生息調査をすることが肝要」との指摘もあった。県内のイノシシは県境を越えて流入していると思われるが、どこに群れをつくっているかなど詳しい実態は不明で、増加の原因は分かっていない。県は本年度、関係団体に目撃情報の報告を呼び掛けるチラシを配布するほか、自動撮影カメラを設置するなどする。県自然保護課の担当者は「今後何をすべきかを検討するため、県内のイノシシの情報や知見を集めたい」と話した。

(連続3回イノシシ目撃:栃木)
2日午後9時50分ごろ、宇都宮市江曽島町、北関東観光開発付近。同10時ごろ、宇都宮市陽南2丁目、SUBARU駐車場付近。同10時5分ごろ、宇都宮市西原町、洋服の青山宇都宮西原店北側路上。イノシシ1頭体長約1メートルの目撃情報が連続3回あった。

(クマ出没相次ぐ:秋田)
秋田県内で5日、クマの出没が相次いだ。鹿角市八幡平字下葛岡の東北自動車道上り線では午後2時25分ごろ、盛岡市の60代男性の乗用車が体長約1メートルのクマと衝突した。男性にけがはなかった。

(イノシシ目撃情報相次ぐ:青森)
青森県で絶滅したとされるイノシシの目撃情報が県内で相次いでいるため、県はイノシシの捕獲に乗り出すべきかどうか具体的な検討作業に入った。4日、青森市で専門家による会合を開き、意見を聞いた。

(列車にシカ衝突で不通の八高線、運転再開:埼玉)
4日午後8時48分頃、JR八高線の高麗川-毛呂駅間で列車にシカが衝突した。けが人はなかった。この影響で、同線は高麗川―北藤岡駅間の上下線で運転を見合わせ、午後11時40分頃に再開した。

(「ニホンジカ」初確認、森林管理署が対策協議会を設立:福島)
福島県では東北道や国道4号以東に生息していないとされていた野生のニホンジカが県南地方などで生息域を拡大していることが分かった。福島森林管理署が3日、昨年10月から複数回にわたり棚倉町の八溝山(やみぞさん)に設置されたセンサーカメラにニホンジカが撮影されたことなどの調査状況を発表した。ニホンジカは農作物や樹木を食い荒らす「食害」や樹皮を剥がす「剥皮(はくひ)」などの被害が全国的に問題化。積雪が少ない地域では個体数が急増する恐れがあり、早期の対策が求められる。八溝山は棚倉町と茨城県大子町にまたがる。茨城県は環境省などによる野生生物の調査でニホンジカが分布していない国内唯一の県とされていたが、大子町の八溝山付近などで目撃情報が相次いでいるという。栃木県から移動した可能性があり、3県を管轄する各森林管理署などが25日に「八溝山周辺国有林ニホンジカ対策協議会(仮称)」を設立。生息状況の把握や情報共有を図り、繁殖前の捕獲など関係機関との連携に向けた体制を構築する。

(クマ目撃:栃木)
5日午前7時40分ごろ、湯本の那須高原自然の家から南西方約200メートルの山林。1頭、体長約60センチ。

(クマの目撃情報相次ぐ:広島)
廿日市市阿品台で先月31日からクマの目撃情報が相次いでいる。小学校では教員が通学路を見守りするなどし警戒。阿品台では3日夜にバスと衝突した体長約120センチのクマが死んだが、市では他にもいる可能性があるためパトロールを続ける。

(クマ、被害はなし:秋田)
秋田県内は3日、クマの目撃が相次いだ。被害は確認されていない。午前11時35分ごろ、五城目町内川浅見内字後田の温泉施設敷地にクマ1頭がいるのを、近くで作業していた60代の男性従業員が見つけ、五城目署に通報した。同署によると、クマは体長約1メートルで、男性の通報中に姿を消した。

(水田にクマ2頭:山形)
2日午後3時25分ごろ、鶴岡市山五十川の水田でクマ2頭を目撃したと、通り掛かった近くの50代男性が鶴岡署に届け出た。同署によると、男性が歩いていたところ東側の山から枝が折れる音が聞こえ、黒い大きな物体が見えたためその場を離れたところ、いずれも体長約1.5メートルで成獣とみられるクマ2頭が水田に転がり落ちてきた。2頭は山中で格闘していたとみられ、再び山に入ったという。現場は向興屋橋の東方約100メートルで近くに民家があり、同署が注意を呼び掛けている。2日午前10時40分ごろ、酒田市北俣の路上でクマ1頭を目撃したと、車で通り掛かった近くの60代男性が酒田署に届け出た。同署によると、クマは体長約1メートルで、車が近づくと南側の山中へ走り去った。現場は北俣公民館から北東に約230メートルの市道。付近に民家が点在している。

(今春のヒグマ出没最多:北海道)
札幌市で今春、ヒグマの目撃や足跡の発見などが相次いでいる。4~5月の出没情報は56件に上り、記録がある2009年以降で最多。住民がヒグマと遭遇して襲われる恐れもあるため、人口約195万人を抱える札幌市は注意を呼び掛ける看板を設置し、出没直後に現場周辺の小中学校で集団下校を実施するなど警戒を強めている。.「子どもの頃からこの辺りに住んでいるが、クマが出たことはなかった」。1972年札幌冬季五輪の競技場があることで知られる札幌市南区の真駒内公園を散歩中の女性(57)はこう話し、眉をひそめた。付近では目撃情報や足跡の発見が続いており、市は目撃日などを具体的に記した看板を設置している。.5月16日には、転勤者向けのマンションが多い中央区にある円山公園で「山を登って行くクマらしきものを見た」との目撃情報が寄せられた。.酪農学園大学の佐藤喜和教授は、出没を防ぐためにはクマをひきつけるごみステーションや、生ごみを堆肥化するコンポストの徹底した管理が求められるとした。.

(神出鬼没のサル被害続出:兵庫)
兵庫県洲本市街地で5月からニホンザルが頻出し、各地で被害をもたらしている。商店街では野菜や果物が奪われ、民家にも侵入するなど“犯行”は日に日にエスカレート。市は狩猟免許保持者と協力し、市内2カ所にわなを設置して対策に本腰を入れるが、人慣れしたサルは神出鬼没で、知恵比べが続いている。「すごく素早くて…。困ってるので、早く捕まえてほしい」同市の本町7丁目商店街で野菜・果物を販売する女性(72)は嘆く。既に店先などに並べていたリンゴやサツマイモ、ニンジン、ダイコンをサルに奪われた。商店街のアーケードから下りてきてさっと商品を取り、またアーケードに上って食べる。郵便ポストの上で、わが物顔で食べる姿も目撃された。近くの男性(70)は「まるでおやつの時間みたいに、午後3時ごろが多い。笛を吹いても逃げない」と驚く。近隣では、民家に裏口から侵入したり、口を開けて威嚇したりしてきたことがあったという。「1人暮らしのお年寄りもいるので、怖い」同市の住職(45)は、5月22日から境内でサルを目撃。墓石やお供えの花が倒されたり、墓参りに来た人がサルに後ろをつけられたりしたという。境内に貼り紙をして警戒を呼び掛けており、「サルに驚いて、参拝者がけがをするようなことがあってはいけない」と気を引き締める。市によると、5月20日から6月4日午前までに18件の目撃情報が寄せられ、多くが市役所周辺に集中する。市は狩猟者とともに5月31日、わなを設置した。洲本署には5月1日以降、同市由良1や同市五色町鳥飼中を含めて情報が入っており、「ひょうご防犯ネット」で警戒を促す。県森林動物研究センターの森光由樹主任研究員(野生動物医学)によると、今回のサルの詳細は不明だが、オスは交尾期の後、群れに魅力を感じなかったり、別のメスを探したりするために群れを離れ、「ハナレザル」になることがある。100キロを移動するケースもあるというが、「短期間で動くとは考えにくく、洲本市街地と五色町の個体は別のサルの可能性がある」と指摘する。洲本市街地では昨年もサルが頻出しており、「早く捕獲を進めたい」と市農政課。森光主任研究員は「襲ってくる場合もあるので、刺激を与えないことが大事」とするが、「だんだん調子に乗ってくるケースもある」と話す。

(こども園園庭にカラスの頭部:兵庫)
3日午前9時ごろ、兵庫県川西市向陽台の認定こども園の園庭にある滑り台の2階部分で、園児がカラスの頭部を発見した。周囲に羽根の散乱や血痕はなく、別の場所で切断後に移動させられた可能性がある。

(豚コレラ対策、養豚場の柵設置に助成:静岡)
静岡県は3日、岐阜県や愛知県で発生が相次いでいる豚コレラについて、県内への拡大を防ぐための緊急対策を実施すると発表した。感染源とされる野生イノシシを養豚農場へ侵入させないためのワイヤメッシュ柵の設置費助成や検査機器の増設が柱で、既定予算から6865万円を充てる。6月補正予算では発生した場合に備え、農家の経営支援対策の経費を計上する方針。県によると、殺処分などに伴う損失は国が補償するが、手当金の支払いまでに時間がかかる。岐阜県や愛知県にはこの間のつなぎ融資の制度があり、県も同様の措置を検討する。メッシュ柵の設置費助成は補助率が2分の1、1メートル当たり2380円を上限とする。6月下旬には農家からの申請を受け付けられるよう、準備を進める。緊急対策はこのほか、愛知県に隣接する浜松市と湖西市で猟友会と連携してイノシシの捕獲を強化する。生息密度を低減させるとともに、死んだイノシシを対象にしてきたウイルス検査を捕獲イノシシ全頭にも広げる。対象となる数は年間で2280頭程度を想定しているといい、385万円を投じて中部家畜保健衛生所に検査機器を2台増やす。湖西市新居町での車両消毒ポイントの設置は、他県での発生が終息に向かうまで当面継続する。職員らが県内120の全養豚農場を個別に回り、消石灰や消毒薬の使用方法の指導にも当たる。豚コレラ対策を巡っては、農業団体や県議会主要会派から強化を求める要望が出され、川勝平太知事は5月29日の定例記者会見で6月補正予算の編成も含めて積極的に対応する意向を示していた。

(豚コレラ、消毒・検査体制を強化:静岡)
県は3日、愛知、岐阜両県で発生している豚コレラについて、緊急対策を発表した。感染拡大の要因になりうる野生イノシシの捕獲を強化する他、消毒を徹底、検査体制を強化する。

(シカなどの被害わずかに増加:山口)
シカやサルなどによる下関市の昨年度の農林業の被害額は、およそ1億4千万円と前の年度よりもわずかに増加した。下関市によるとイノシシやシカ、サルなどの有害鳥獣による農林業の被害額は、およそ1億4千万円と前の年度よりも400万円余り増加した。このうち、イノシシによる被害額は、およそ3800万円、シカによるものがおよそ6970万円で、いずれも前の年度よりも、やや増加している。シカによる被害額は、全体のおよそ半分をしめている。サルによる被害額は、2240万円でこちらは、2年連続で前の年度を下回った。現在、市内には、被害の多い豊北町と豊田町に合わせて7つの大型捕獲柵が設置されていて昨年度は、211頭のサルを捕獲した。これが、サルによる被害額の減少につながったとみられている。全体の被害額は、ピークだった2013年度に比べるとおよそ2割少なくなっている。市では、「捕獲と防護が一定の成果をあげているが、これまで報告がなかった市街地に向かって被害が少しずつ広がっており、被害の軽減に努めていきたい」としている。

(シカ捕獲目標達成に銃での猟増へ:青森)
県内でも頻繁に目撃されるようになったニホンジカについて、県は、銃による猟の回数を増やすことで捕獲頭数を目標に近づける方針を示しました。ニホンジカなどの対策を検討する委員会が4日、青森市で開かれ、研究者や猟友会のメンバーなど、およそ20人が参加しました。このなかで県の担当者は、かつて“青森県には生息しない”とされたニホンジカが、昨年度まで2年連続で200頭以上、県内で目撃されたことを報告したあと、生態系を守るため、県が進めているシカの捕獲事業の昨年度の結果を報告しました。それによりますと、捕獲頭数は三八地域で6頭、白神山地周辺地域で1頭の合わせて7頭で、目標の53頭を大きく下回りました。また、捕獲に成功したケースはいずれも「銃による猟」で、「わなによる猟」で成功したケースはありませんでした。このため県は、11月から実施する今年度の捕獲事業について、「わなによる猟」の回数を半分に減らし、「銃による猟」の回数を増やすことで、捕獲頭数を目標に近づける方針を示しました。委員会の委員長を務める青森大学の藤田均名誉教授は、「今後は銃による捕獲が増えるので、県には、ハンターの育成にも取り組んでほしい」と話していました。

(昨年度のニホンジカ捕獲、目標下回る:青森)
県指定管理鳥獣管理対策評価科学委員会が4日、青森市で開かれた。森林生態系に悪影響を及ぼすとされるニホンジカについて、県は白神山地周辺地域(鯵ケ沢町、深浦町、西目屋村)と三八地域で昨年度実施した指定管理鳥獣捕獲等事業の結果を説明。銃猟で7頭捕獲したが、目標の53頭を大きく下回った。

(ハクビシンから足利学校守れ:群馬)
史跡足利学校(足利市昌平町)が有害獣のハクビシンの被害に遭っていることが分かり、同学校事務所は駆除に乗り出している。孔子廟の正殿としては国内最古の貴重な大成殿で糞(ふん)害が見つかったためで、既に2頭を駆除。同学校は国宝書籍など文化財の宝庫でもあり、今後も駆除作戦を継続する予定だ。大成殿は昨年秋、国庫補助などを受け初の本格的な改修工事に着手。屋根瓦を外したところ、ハクビシンの糞、ギンナンの食べかすなどが堆積していた。ハクビシンが屋根裏に住み着き、糞害のほか、柱やはりなどを傷つける恐れが指摘されている。大成殿は寛文8(1668)年建造で、孔子を祭る孔子廟の正殿としては国内最古。今回の改修工事後は国重要文化財指定の期待も高まっているだけに、対策が急務となった。同学校事務所は市農林整備課と連携し、5月中旬、鳥獣保護法に基づく有害鳥獣として捕獲、駆除することにした。箱罠を2カ所設置し、同月19、20日に1頭ずつ捕獲された。しかし、その後も餌のリンゴをかじった跡があり、まだ生息する可能性が残る。ハクビシンによる農作物被害は全国的に行政などが頭を悩ませている。好物の果樹などが豊富に分布する県内の被害も深刻で、平成29年度の県内の獣類被害額では、ハクビシンが4千万円と1位のイノシシ(1億4400万円)に次ぐ2位。同年度の県内での捕獲数は483頭だった。足利市内でも30年度の有害駆除申請者数は55人で、61頭が捕獲されている。足利学校は大成殿や学校門など江戸時代の建造物を含めた敷地1・8ヘクタールが国史跡で、「文選(もんぜん)」など国宝書籍4件(計77冊)をはじめ国、県、市を含めた指定文化財は27件に上る。同学校事務所は「貴重な文化財を後世に残すため、有害獣としての駆除はやむを得ない」としている。

(猟友会が狩猟セミナー:山形)
県猟友会主催の狩猟普及セミナーや狩猟免許初心者講習会が、6月8日を皮切りに県内各地で開かれる。7~9月には県が実施する狩猟免許試験も行われる。狩猟者の減少や高齢化が進んでおり、県や同会が若者を含め多くの人の参加を呼び掛けている。県みどり自然課によると、鳥獣被害防止の一つとして捕獲対策の担い手となる狩猟者に対する社会的な期待は高まっている。一方、県猟友会の会員数は1978(昭和53)年度の7141人をピークに減少。13年度に県が猟友会の新規会員向けに猟銃の購入費を補助するなどの支援を始めたことから15年度以降は増加に転じているものの、18年度は1537人にとどまっている。セミナーは参加無料で、若手ハンターが狩猟の魅力や猟友会の活動を紹介するほか、射撃の見学やジビエ料理の試食もできる。狩猟免許講習では試験に向けて狩猟関係法令や鳥獣判別を学び、銃、わな、網の取り扱い実技を行う。受講料はテキスト代を含め5千円。試験は7月13日の庄内を皮切りに県内4会場で行われる。

(「狩猟の魅力セミナー」を開催します:和歌山)
県では、新規狩猟者を確保するため、狩猟の魅力を広く伝える研修会を平成25年度から毎年開催しています。今回は、県内狩猟者によるクレー射撃実演の見学、三重県内で活躍されている若手の女性ハンターによる講演、田辺市で活動されているシェフの活動紹介、ジビエ料理の試食などを予定しています。

(ポピー畑、シカ食害絶えず:群馬)
群馬県内のポピー畑でシカの食害が後を絶たない。安中市の観梅公園では花芽の大半が食べられ、花をつけていないことからこの時季恒例のイベントが中止になった。シカの食害は初めてといい、関係者は「大切に育ててきたのに」と肩を落としている。同公園は秋間梅林の頂上近くにあり、例年は約6000平方メートルの畑一面に赤やピンクのポピーの花が広がり、市内外から多くの人が訪れる。同公園管理組合(武井明司組合長)が種をまいたり、除草作業をしたりするなど整備している。組合によると、昨年12月下旬にはポピーが発芽し、順調に生育しているのを確認したが、今年3月に入ると芽がなくなっていた。付近には動物の足跡が残っており、シカが食べたとみられる。今季は開花が期待できないことから、毎年実施している「ポピーまつり」の中止を決めた。園内ではウメの樹皮がシカにかじられ、枝が折られているのも見つかった。武井組合長は「毎年楽しみにしてくれる人がいるのに本当に残念だ。野生動物なので対応の難しさも感じている」と話す。一方、藤岡市の八塩温泉郷で、斜面の休耕田を利用してポピーを栽培する「やしおポピー会」(新井平三会長)も2013年ごろから、シカの食害に悩まされ続け、昨年は種まきを断念した。新井会長は「花芽が出てもすぐに食べられてしまう。(対策として)電気柵も考えたが費用がかかりすぎる」と頭を悩ませる。日本獣医生命科学大(東京都)の羽山伸一教授は県内のシカの食害について、埼玉や長野県側から生息域が拡大していることが背景にあると分析。「人里から離れた場所では捕獲だけではなく、電気柵など防護対策をしないと花の栽培は難しい。対応が遅くなれば、シカは群れで動くのでさらに食い荒らされてしまう」と指摘する。

(スマホでイノシシ退治:佐賀)
上峰町は、スマートフォンでわなを遠隔操作し、イノシシを捕獲するシステム「まるみえホカクン」を導入した。山間部の道路沿いののり面がイノシシに削られる被害が相次いだため、対策に乗り出した。1年間、わな1台を町内に設置して実証実験を進め、その効果を見極める。町が箱形のわな(縦約1メートル、横約2メートル、高さ約1メートル)を鎮西山の中腹に仕掛け、太陽光発電で監視カメラや侵入センサーなどを稼働。えさに誘われたイノシシがわなに入ると、わなの狩猟免許を持つ管理者の武広勇平町長や地元住民ら5人のスマホやパソコンに通知が届く。手が空いている管理者が映像で獲物を確認しながらスマホなどのボタンを押し、わなの入り口を閉めてイノシシを捕獲する。従来の箱形わなは、イノシシがひもに引っ掛かったり、センサーで感知されたりすると、入り口が閉まる仕組みだった。新たなシステムでは、イノシシ以外の動物を捕まえることがなくなり、わなに入ったかどうか確認するために見回る必要もないという。町は2018年度予算に関連経費120万円を計上。19年3月末にわなを設置し、町長や担当職員ら以外の管理者2人を公募していた。5月18日には、動物捕獲用品メーカー「三生」(鳥栖市轟木町)の和田三生社長(73)がシステムの使用法を教える研修会があった。管理者として操作を体験した町内の40代男性は「平日は仕事が忙しい。空いた時間に狙った獲物だけを捕獲できるのは便利ですね」と話していた。武広町長は「スマホで簡単に操作できるので、若者も鳥獣捕獲に興味を持つのでは」と期待を寄せている。

(わなの「ついで見回り」、林野庁長官が感謝状:長野)
南信森林管理署と上伊那猟友会、宮下建設(伊那市)が連携し、わなの「ついで見回り」を取り入れて国有林内で進めたシカの捕獲が成果を挙げたとして、猟友会と同社に林野庁長官感謝状が贈られた。国有林内の治山工事を請け負う同社が、現場への行き来のついでに林道沿いに仕掛けたわなを見回り、掛かっていた場合に猟友会へ通報する仕組み。猟友会員のわなの見回り負担を軽減し、約2カ月で150頭以上を捕獲した実績が評価された。3者は昨年8月、中部森林管理局管内で初となる「ついで見回り・通報」の基本合意を締結した。同市長谷の浦国有林の工事現場に通じる林道で、車内から確認できる場所に猟友会員がくくりわなを設置。同社によると、毎日のように掛かっており通報していたという。わなは最終的に125基まで増やし、同30日~11月3日の66日間で158頭を捕獲した。同署は、わなの貸与などで支援するとともに、「ついで見回り」の利点や成果を他県の関係者に報告。普及啓発にも力を入れた。同市山寺の南信森林管理署で4日、小林辰男署長が猟友会の竹入正一会長=辰野町=と同社の宮下金俊社長に、牧元幸司長官名の木製感謝状を伝達。国有林をシカから守る取り組みでもあり、改めて両者の協力に感謝した。竹入会長は「捕獲頭数は予想以上。2カ月間継続的に捕獲できた」と振り返り、宮下社長は「地域貢献の中で協力した。シカを減らせば樹皮の食害などが減り、森林環境が向上する。今後も見回り・通報に協力したい」と意欲を示していた。基本合意に基づく3者の活動は今年度も継続。11月中旬まで行い、わなは最大で300基まで増やす方針だ。

(「狩猟に関心を持って」:大分)
県森との共生推進室の吉松史考室長が「ぜひ狩猟に関心を持って免許を取り、有害鳥獣からの農林被害低減に力を貸してほしい」とあいさつ。 大分レディースハンタークラブの広畑美加会長が講演。

(「ライフル・イズ・ビューティフル」キャスト陣がライフル射撃協会の宣伝大使に)
サルミアッキ原作によるアニメ「ライフル・イズ・ビューティフル」より、メインキャスト4人によるユニット・ライフリング4が、公益社団法人日本ライフル射撃協会の公認宣伝大使に就任。その就任式が本日6月1日に東京・Japan Sport Olympic Squareにて行われた。「ライフル・イズ・ビューティフル」はライフル射撃を題材に、廃部になった高校の射撃部を再建し全国一を目指す少女たちを描いた物語。就任式には小倉ひかり役のMachico、渋沢泉水役の熊田茜音、姪浜エリカ役の南早紀、五十嵐雪緒役の八巻アンナらライフリング4のメンバーと、公益社団法人日本ライフル射撃協会の会長・松丸喜一郎氏が出席した。松丸会長は、まずライフル射撃競技が現状まだマイナーな競技であることを説明。その背景には、日本には厳しい銃刀法があるために普及がしづらい状況にあると話す。そして今回の「ライフル・イズ・ビューティフル」アニメ化に合わせ「自衛隊員、警察官というイメージが付いていたライフル射撃競技を、楽しく競技ができる種目であることを一緒に広めていきたい」と、公認宣伝大使任命の経緯を明かした。ライフル射撃競技に固いイメージがあったというMachicoは「子供からでも年齢に関係なく楽しめる競技だということを作品を通して知ることができた」と自身の感じたことを話し、「私のように、作品をきっかけに興味を持ってくださる方も増えてくると思う。(ライフル射撃競技を)より気軽に構えることなく、身近に感じてもらえるような活動をできればいいなと思っています」と宣伝大使としての決意を語る。熊田は「自分の人生の中で、まさか宣伝大使になれる日がくると思っていなかった」と驚きを伝える。続けて「知れば知るほど奥深くて、面白くて、真剣な競技だなと思いました。活動を通してこの思いや、ライフルの楽しさを知っていただきたい」と意気込みを伝えると、松丸会長も笑顔を見せていた。実際にライフル射撃競技の体験をしたというキャスト陣。司会からその感想を聞かれたMachicoは、集中するあまり隣のレーンの標的を狙ってしまっていたというエピソードを話し笑いを誘う。熊田は「静かな中に、銃声だけが響くあの空間がとても居心地がよかったです。銃も重くて、集中もするので体も精神も疲れを感じるんですけど、それとともにものすごい爽快感があって。これは体験しないと味わえない」と多くの人にその感覚を体験してもらいたいと伝えた。標的に何度も当てることができたという南は「本当に楽しくて、うれしくて、この気持ちを皆さんにも絶対体験してほしいなとすごく感じました! その楽しさ、うれしさを歌や活動で皆さんに伝えられたらうれしいなと思います」と興奮した様子で話す。八巻は「原作を読んで知っていたんですけど、ユニフォームが本当に硬いんです」と実際に着用した感想を話す。続けてそのユニフォームについて「かわいい」と話し始めると周りの3人も同意し、「教えてくださった方もピンクのラインが入ったユニフォームを着ていて、女性も入りやすい競技だなと思いました」と女性目線で魅力を話した。イベントでは、委嘱状とビームライフルが松丸会長から4人に授与される場面も。最後の挨拶ではMachicoが「ライフル射撃競技の体験をしたときに感じた緊張感、達成感をアニメで声を通して少しでも伝わる演技ができればと思っております」と意気込みを語る。松丸会長は、日本が競技人口が少ないながらも、オリンピックの射撃競技でこれまでに複数のメダルを獲得してきたことを伝え、「射撃という競技は、日本人に向いているスポーツ。ところがこれまでなかなか普及が図れなかった。僕らも積極的に競技の素晴らしさを伝えてこれなかったと反省している。ライフリング4と一緒になって、射撃競技の人口を増やして、そして日本のお家芸と言われるような競技にしていきたいと思っております」とライフル射撃競技のさらなる発展をキャスト陣と一緒に誓った。

(人間とイノシシの共生考える:佐賀)
佐賀県内でのイノシシによる農作物の被害金額は2017年度は約9100万円にのぼる。捕獲頭数は8年続けて2万頭を超えているが、被害の根絶には程遠いのが現状だ。人間とイノシシの共生はどうあるべきなのか。みやき町にある「野生獣類捕獲技術研修センター・三生塾(さんせいじゅく)」の和田三生(みつお)塾長(73)に聞いた。

(シカ食害、パンフで啓発へ:愛媛)
石鎚山系の自然景観や生物多様性の保全を目的とした県石鎚山系生物多様性保全推進協議会の総会が31日、東温市であった。ニホンジカの食害を防ぐ2019年度事業案などを協議した。

(イノシシ被害よけに牛の放牧:福井)
川沿いの土手に牛を放牧することで、草刈りの手間を省きながら農作物に被害を及ぼすイノシシが農地に近づくのを防ぐという取り組みが、ことしも鯖江市で始まりました。この牛の放牧は鯖江市河和田地区の住民グループが12年前から行っているものです。1日はグループが敦賀市の牧場から借り受けたメスの若狭牛2頭が地区を流れる河和田川の土手に放されました。土手の一部は、幅2メートル、長さ800メートルにわたって電気柵で囲われていて、2頭は囲われた区域の中を歩きまわりながら、生い茂った雑草をゆっくりと食べていました。グループによりますとこの放牧によって土手の草刈りの手間が省けるほか牛の世話をするために人が頻繁に土手を訪れることなどから、イノシシが土手に近い農地に近づかなくなったということです。河和田東部美しい山里の会の土田厚会長は「牛にエサをやろうと、訪れる人も増え、イノシシの被害はほとんど無くなりました。牛には感謝しています」と話していました。放牧は地区内で場所を移しながら10月末ごろまで続けられるということです。

(作物食い荒らす「特定外来生物」:岐阜)
全国各地に生息する「特定外来生物」の数々。繁殖した経緯は様々ですが、生態系への影響だけでなく、地元の農業にも大きな打撃を与えることがあります。駆除を専門に行う業者に密着し、ある生物との5日間にわたる闘いの様子を取材しました。ある動物による作物被害に悩まされていると聞き、取材班は岐阜県西部にある川沿いの畑へと向かいました。近くの畑にいた農家に話を聞くと、土の上に顔を出した大根や、食べごろのブロッコリーを手当たり次第に食い荒らされているといいます。この害獣駆除を引き受けたのは、岐阜県大垣市に本社を置く迷惑生物駆除会社「防除研究所」。「アライグマ、ハクビシン、ネズミ、コウモリ、ヌートリア、昆虫だとシロアリなど、人に迷惑を与える生物を駆除しています」(防除研究所 新中務さん)専門のスタッフは30人。いずれも害獣・害虫駆除のスペシャリストです。早速スタッフが、問題の川に向かうと…「うん。ヌートリア、ヌートリアだ」(防除研究所 新中務さん)そこにいたのは、特定外来生物の「ヌートリア」でした。ヌートリアは体長50センチ、南米原産のネズミの仲間で、オレンジ色の鋭い前歯を使い農作物を食い荒らします。畑の野菜だけでなく、田植えをした後のやわらかい稲までも食べてしまうといいます。ヌートリアによる農作物被害は、岐阜県だけで年間700万円以上。また、ヌートリアが土手に作った無数の巣穴は雨が降ると崩れやすく、河川における水害の原因になることもあります。スタッフはまずヌートリアを目撃した現場の近くに、3か所のわなを設置することに。エサはヌートリアの好きなニンジン。仕掛けたわなのすぐ横にカメラを置きました。翌日、スタッフがわなの確認へと向かいますが…「掛かっていないですね」(防除研究所 新中務さん)ヌートリアはわなに掛からず、エサもそのまま。他の2か所も同じ結果でした。カメラの映像を見てみると、ヌートリアがわなの前まで来て、エサを食べずに逃げ帰って行く様子が残されていましたヌートリアは学習能力が高いため、最近は陸上のわなに掛かりにくくなっているといいます。プロの技術をもってしても、陸上での捕獲が難しいヌートリア。そこで、水上に浮島を作りその上にわなを仕掛けることにしました。駆除開始から5日目、スタッフは水上に仕掛けたわなの確認に向かいました。果たしてヌートリアは掛かっているのでしょうか?「入っている、入っている」(防除研究所 新中務さん)ついにヌートリアを捕獲。わなに掛かっていたのは、体長60センチのオスでした。「やっぱり水の上のほうが警戒心が少ないんじゃないかなって」(防除研究所 新中務さん)水の上はヌートリアの警戒心が緩むとふんだスタッフの予想は的中。さらに…「あ、閉まっている、閉まっている」(防除研究所 新中務さん)立て続けに、水上のわなにヌートリアが掛かっていました。「まだまだたくさんいるので、継続的に駆除していって減らしていかないといけないですね」(防除研究所 新中務さん)地元を悩ますヌートリアと、駆除スタッフとの闘いはこれからも続きます。

(対馬におけるカワウソの調査結果について:長崎)
平成29年に長崎県対馬において生息が確認されたユーラシアカワウソについて、平成30年度の環境省による調査の結果、新たに対馬市厳原町においてメス1個体の痕跡が確認されました。これにより、対馬において確認されたユーラシアカワウソは、平成29年度の調査結果と合わせ、少なくともオス、メス共に2個体、のべ計4個体であることが示唆されました。

(シカ食害防止へ3県連携:福島)
昨年十月に棚倉町でニホンジカの生息が初めて確認され、福島森林管理署などは国有林の食害防止に向け広域連携による対策に乗り出す。福島県と栃木、茨城両県にまたがる八溝山地周辺の森林管理署とともに対策協議会を発足させる。二十五日に棚倉町で初会合を開く。福島森林管理署が三日に県庁で記者会見し、発表した。対策協議会は県内の福島、棚倉両森林管理署と白河支署に加え、栃木県の日光、塩那、茨城県の茨城の合わせて六森林管理署・支署で構成する。福島森林管理署によると、県内では四号国道・東北自動車道から東側の領域でニホンジカが確認されたのは初めて。会津地方で個体数が増えたニホンジカが県南地方に移動したと見て、林業が盛んな地域での被害拡大を懸念している。県内では個体撮影用のセンサーカメラを棚倉町と白河市に計九台を既に設置している。今後、台数を増やして生息範囲の実態把握に努める。情報共有を進め、効果的な被害抑止策を探る。将来的には各県担当者や民有林所有者らを加え、連携体制を強化したい考え。ニホンジカは全国的に増加し、農作物や樹皮、苗木を食い荒らすなどの被害が相次いでいる。山林の野草を食べ尽くすことで、土壌流出を招く恐れも指摘されている。県によると、県内の生息推計数は二〇一四(平成二十六)年度時点で千八百五十頭。年間八百五十頭を目標に捕獲を進めている。二〇一七年度のニホンジカによる農作物被害額は百八十九万円で、前年度の九十三万円の約二倍となった。

(野生動物と共生ビジョン策定へ:秋田)
県は5月31日、人身被害などが出ているツキノワグマ、ニホンジカ、イノシシとの関係を見直す「第1回野生鳥獣管理共生ビジョン策定協議会」を開いた。野生動物との共生を柱に来年3月までにビジョンを策定し、県の保護管理計画に反映させる。

(スマホでイノシシ退治:佐賀)
上峰町は、スマートフォンでわなを遠隔操作し、イノシシを捕獲するシステム「まるみえホカクン」を導入した。山間部の道路沿いののり面がイノシシに削られる被害が相次いだため、対策に乗り出した。1年間、わな1台を町内に設置して実証実験を進め、その効果を見極める。町が箱形のわな(縦約1メートル、横約2メートル、高さ約1メートル)を鎮西山の中腹に仕掛け、太陽光発電で監視カメラや侵入センサーなどを稼働。えさに誘われたイノシシがわなに入ると、わなの狩猟免許を持つ管理者の武広勇平町長や地元住民ら5人のスマホやパソコンに通知が届く。手が空いている管理者が映像で獲物を確認しながらスマホなどのボタンを押し、わなの入り口を閉めてイノシシを捕獲する。従来の箱形わなは、イノシシがひもに引っ掛かったり、センサーで感知されたりすると、入り口が閉まる仕組みだった。新たなシステムでは、イノシシ以外の動物を捕まえることがなくなり、わなに入ったかどうか確認するために見回る必要もないという。町は2018年度予算に関連経費120万円を計上。19年3月末にわなを設置し、町長や担当職員ら以外の管理者2人を公募していた。5月18日には、動物捕獲用品メーカー「三生」(鳥栖市轟木町)の和田三生社長(73)がシステムの使用法を教える研修会があった。管理者として操作を体験した町内の40代男性は「平日は仕事が忙しい。空いた時間に狙った獲物だけを捕獲できるのは便利ですね」と話していた。武広町長は「スマホで簡単に操作できるので、若者も鳥獣捕獲に興味を持つのでは」と期待を寄せている。

(『熊っぷ』クマ目撃はここ:福島)
今年4月以降、福島市内でクマの目撃情報が相次いでいることを受け、福島署は31日までに、クマの目撃情報があった地点を示した地図「Kuma―Map!(熊っぷ)」を作製した。目撃地図から市民にクマへの注意を促し、被害防止を呼び掛けている。同署管内では今年、クマの目撃情報が26日までに24件あり、前年同期比で19件増え、約4.8倍となっている。現在までに人的被害はないが、住宅地に近い同市の弁天山公園では、目撃情報に基づいて野生のクマ1頭が駆除されている。また同市松川町産子内の畑近くにあったミツバチの巣箱がクマに壊される被害が出ている。地図は市内の交番や駐在所で掲示するほか、同署のホームページで情報を公開している。今後の目撃情報も定期的に更新していく予定だ。同署の佐久間正和地域交通官は「クマに遭遇しないようにすることが大切。『熊っぷ』を活用し、目撃された場所の周辺を訪れる際にはラジオや鈴で音を出すなどの対策をしてほしい」と呼び掛けている。

(小学校駐車場にクマが出没:岡山)
31日午前10時25分ごろ、美作市真加部、勝田小の駐車場にツキノワグマ1頭がいるのを複数の児童が校舎内から目撃。クマはすぐにそばの山中に逃げた。けが人はいなかった。体長は1メートル程度で子グマとみられる。駐車場は校舎玄関から西約70メートルの山裾で、校内には全校児童88人と教職員の計約110人がいた。同小は児童を屋外に出さないようにし、下校時は保護者に車で迎えに来てもらった。近くの勝田中も生徒たちを集団下校させた。同小は3、4の両日、登下校の見回りを強化するとともに、休み時間に児童が屋外で遊ばないようにする。目撃した5年男子(10)は「でんぐり返りをして遊んでいるように見えた」と話し、男子の母親(41)は「びっくりした。しばらくは子どもたちが放課後に学校で遊ぶのを控えさせる」と語った。岡山県によると、今年に入って県内のツキノワグマの目撃件数は22件。美作市が13件を占める。昨年6月には同市北部の山中で男性が襲われてけがを負った。

(命に感謝、ジビエ堪能:岩手)
花巻猟友会(藤沼弘文会長)などは5月31日、花巻市大通りのなはんプラザで「花巻ジビエを楽しむ夕べ」を開いた。来場者は猟友会員らと会話を弾ませながらジビエ料理を味わった。約250人が来場。調理師の資格を持つ猟友会員が、北海道や関東などで捕獲されたシカ、イノシシ、クマの肉をジャーキーやスペアリブなどに調理して振る舞った。来場者は野生動物の命に感謝しながら舌鼓を打った。藤沼会長は「昨年は県内で約1万4千頭のシカが駆除されたが、東京電力福島第1原発事故の影響で肉はほとんどが処分されている。花巻のシカは放射性セシウムが検出されていないので、早く一般の人に食べてもらえるようになればいい」と願った。

(捕獲イノシシ、おいしさPR:新潟)
田畑を荒らすなど、今ではすっかり厄介者となったイノシシ。その対策とジビエ(野生鳥獣肉)としての利活用を兼ねて、糸魚川市大洞の会社員、青田徹さん(58)が2015年、自宅倉庫を改装して、食肉加工施設「惣右エ門」を開設。イノシシなどの肉を県内のレストランなどに提供している。青田さんは趣味としてクレー射撃を始めようと、27歳で銃の免許を取得。全国大会で優勝した経歴も持つ。当初、狩猟に興味はなく、イノシシなどが里に下りてくることも、田畑を荒らすことも少なかった。里でイノシシが目撃されるようになったのは約20年前。同じころ、初めて狩猟をした。

(ジビエ加工処理に国認証:宮崎)
九州農政局は30日、野生鳥獣肉(ジビエ)の精肉処理を行う西米良村上米良の「西米良村ジビエ処理加工施設」が、国の制度に基づく「国産ジビエ認証施設」になったと発表した。九州では初めてで、全国で4番目。関係者は製品の付加価値が高まり、販路拡大につながると期待している。認証は同日付。

(時季外れで割安イノシシ肉販売:岐阜)
岐阜県飛騨市と市観光協会は、有害鳥獣として駆除されたイノシシの食肉販売を始めた。イノシシ肉の旬は脂が乗る冬季とされ、春から秋にかけて行う鳥獣駆除で捕獲されるイノシシは処分していた。野生鳥獣肉(ジビエ)料理の人気が高まる中、全頭処分はもったいないという声も上がり、活用を検討。従来より安価に提供できることから、身近で気軽に食べられる郷土料理として定着を図る。県によると、有害鳥獣捕獲は農作物などの被害を防ぐため、ハンターが自治体の許可を受けて春から秋に手掛ける。イノシシ肉の旬の時季ではないことから、県内ではほとんど流通していないという。飛騨市内では昨年度に136頭が捕獲され、全て焼却・埋却処分された。市などは昨年、ジビエを広く浸透させようと食肉販売を企画。野生イノシシに家畜伝染病「豚(とん)コレラ」の感染が広がったため見合わせていたが、飛騨北部で確認されていないことなどから先月下旬、発売した。市観光協会がイノシシを買い取り、県に登録した加工場「飛騨狩人工房」(高山市)で衛生指針に沿って処理しており、「ぎふジビエ」の認定を受けている。本年度は試験的に10頭を食肉処理し、250キロを市内の飲食店や小売店などに卸す予定。高級路線は取らず、家庭の食卓や飲食店での普及を目指す。市観光協会は「焼き肉やぼたん鍋がお薦め。『低価格大衆向けジビエ』として推進したい。住民が居酒屋、宴会や家庭で食べられるようになれば」と期待する。

(食べて、構造学べる食肉処理施設:兵庫)
シカを食肉として利用し、スポーツ医学などの教育にも役立てる食肉処理施設「カーリマン」が、兵庫県丹波篠山市大上に誕生した。地域おこし協力隊の新田哲也さん(35)が国の補助金を受けて開設した。4月末にあったプレイベントでは、大学生や理学療法士らが、新田さんによるシカの“解剖”を見学。鹿肉料理も振る舞われ、住民らと共に味わった。新田さんは神戸市出身で、2017年秋から丹波篠山市で活動。狩猟免許を持ち、獣害対策に取り組む。農林業の被害が大きい一方で、捕獲されたシカの9割が廃棄される現状から、鹿肉を資源として活用する方法を探していた。新田さんと妻の晶子さんは大上地区の空き家を借りて暮らし、その敷地内に木造平屋の施設を建てた。「カーリマン」は「狩り」などから思いついた造語。駆除された鹿肉を食用肉として出荷するほか、解剖を見せることで医学分野の教育にも活用しようと、セミナーを開く。プレイベントは神戸大学農学研究科、黒田慶子教授との連携で開催。同大医学部保健学科の学生やスポーツトレーナーら10人が参加した。前日に捕獲したシカを施設で解体し、臓器や筋繊維を実際に手で触りながら、人の筋肉や骨格との違いを確かめた。同大4年の男子学生(21)は「人にあってシカにない構造もあり、体の構造を知る勉強になった」と話す。鹿肉ソーセージやサラミ、鹿肉カツなど料理の振る舞いも。地元の人たちも鉄板で鹿肉を焼いた。新田さんは「シカやイノシシなど年間400頭の処理を想定している。狩猟の意味を知ってもらう拠点になれば」と話していた。カーリマンでは鹿肉ソーセージやサラミなどの販売も行う。

(鹿肉とトマトのカレーいかが:石川)
障害者が農業分野で働く「農福連携」に取り組む石川県白山市内の障害者就労施設が、白山麓(ろく)の鹿肉と市内産のトマトを使った「白山トマトカレー」を売り出した。鹿肉のうまみと、トマトのさわやかな酸味がマッチして暑い季節にもピッタリだ。白山市鶴来本町4丁目の「生きがいワークス白山」が、昨年春ごろからJA松任や地元農家などと協力して開発を進め、今年1月に商品化。施設の利用者がカレーを作っている。シカのキャラクターが目を引くパッケージのデザインも利用者によるものという。材料にもこだわった。食品ロス削減につなげようと、トマトは規格外のものを使っている。JA松任営農部の東方与雄部長は「規格から外れると廃棄するしかなく、活用法は永遠の課題だった」。4日、山田憲昭・白山市長を表敬訪問した同施設の奥田和也代表は「チラシづくりやインターネット販売は、なかなか農家には手の届かない部分。障害のある人の得意分野を生かしてコラボすることでうまくいくのでは」と話した。

(イノシシ肉、「おおち山くじら」歌でPR:島根)
「おおち山くじら」のブランドでイノシシ肉を売り出している美郷町が、PRのための歌の映像を作成し、インターネットで流している。担当者は「全国の人に美郷町のイノシシ肉を知ってほしい」としている。

(灘びわ」初出荷:兵庫)
ビワの産地として知られる南あわじ市灘地区で5日、JAあわじ島灘びわ部会に所属する生産農家(12戸)の育てた「淡路島灘びわ」が初出荷を迎えた。今月中旬まで大阪や神戸方面に出荷される。灘地区は大正時代から続くビワの産地。JAあわじ島によると、ビワは市内全体では約16ヘクタールで栽培されているが、このうち8割以上はこの地区で占められているという。灘びわ部会では農薬の使用量を抑え、平成22年度には県の「ひょうご安心ブランド認証」を取得。市場での評判も高いという。この日は、同市灘惣川の集荷場で約300ケース(約400キロ)が集められ、JA職員や生産農家が、ビワの色合いや形、キズの有無などを丁寧にチェック。箱ごとに検査済みの印を押していった。部会長の本田雅保さん(71)によると、5月に気温が急激に上昇したことから、初出荷が例年より1週間ほど早いといい、「その分、実も小ぶりが多いが、雨が少なかったことから糖度は高く、酸味とのバランスもいい」と話す。ここ数年はサルなど鳥獣による被害が増加。先月には地区内でサル6匹を捕獲したという。各農家では撃退用の超音波発生装置を導入するなど対策に苦労。また、従事者の高齢化も深刻な課題だが、本田さんは「元気なうちは何とか『灘びわ』を守りたい」と話している。

TOPへ