<射撃ニュース6月>
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(豊和工業、民間向け火器事業を強化:愛知)
豊和工業(本社清須市)は小銃などの製造販売を行う「火器事業」の民間向けを強化する。2018年度に7万丁だったスポーツ用ライフル銃の販売数を20年度に約10万丁まで伸ばす。19年度からは近距離での標的射撃競技や入門者向けとして用いられるリムファイアライフル市場にも参入する計画だ。

(ジビエ拡大、未利用部位食用に)
農水省は、野生鳥獣の肉(ジビエ)の利用拡大に向け、未利用部位の食用への利用促進や、ペットフードへの供給拡大への取り組みを強化する。現在は利用されていない部位を複数の処理加工施設が連携して1カ所の施設に集約し、安定供給につなげる。今年度から実証事業を始める計画。ペットフード向けを新たな供給先と位置付け、施設整備などを支援する。政府が掲げる2019年度のジビエ利用量目標約2600トンの達成を目指す。同省によると、17年度のジビエ利用量は前年度比27%増の1629トン。目標とは依然1000トン近い開きがある。利用拡大に向けて、ウデやスネなど、廃棄されることが多い未利用部位に着目。同省によると、野生獣を捕獲後、食用に加工する過程で7割程度が廃棄されている。ジビエの有効利用をさらに進めることに加え、処理加工施設の廃棄処理費用の負担軽減も視野に入れる。未利用部位の利用を広めるには、数量の確保と供給コストの引き下げが必要と判断。地域内にある複数の処理加工施設が連携し、中核施設を決めて肉を集める。一括して処理、在庫管理し、外食産業などに安定供給できる体制の構築を目指す。連携に合意した地区で実証事業を始める予定。同省の「鳥獣被害防止総合対策交付金」を通じ、必要費用を支援する。料理や食材としてだけでなく、ペットフードでの利用拡大も加速させる。現状、ジビエ利用量のうちペットフードに使われているのは2割。高タンパクで低カロリーというジビエの特徴を踏まえ「ペットフードでも健康志向が高まっており、今後利用の拡大が見込める」(鳥獣対策・農村環境課)と有望視する。具体策として、同交付金を通じ、ペットフード向けの処理加工設備の整備などを支援する。さらにペットフード業界と処理加工業者の連携を促すシンポジウムの開催、先進事例の発信などにも取り組み、機運を高める。

(駆除エゾシカ商品化、ドローン活用し獣害対策:岐阜)
獣害対策で捕獲した北海道のエゾシカの加工品を岐阜市で販売する試みが4月から始まっている。次世代ロボット開発などを手掛けるレシピシステム(大垣市)の関連会社が小型無人機ドローンを使って捕獲した獣肉を現地で加工。ドイツ製法による手作りソーセージなどを扱う「ドイツデリカテッセン クリンゲン」(岐阜市)で販売し、有害鳥獣の活用につなげている。北海道での実績を踏まえ、今後は鳥獣被害に悩む県内の自治体との連携も視野に入れる。レシピシステムは、国の国家戦略特区事業の認定を受け、2017年からドローンを使った鳥獣駆除の実証実験を北海道大樹町で進めている。18年には鳥獣被害対策のための関連会社「ジュラテクノロジー」を設立。スタッフは約20人で、全員が猟銃免許などを取得する。現地では、ドローンで動物を追い立て、わなと連動して捕獲する効率的なシステムを研究。レシピシステムの富田茂社長(52)は「広大な北海道での被害対策には上空のドローンが役立っている」と話す。同社は、デリカテッセンの店主野村吉央さん(42)の監修で町内の施設にスモーク設備を導入。エゾシカのモモの部分を加工して商品化し、岐阜市に届ける。デリカテッセンでは100グラム1180円(税込み)で販売。野村代表は「味がしっかりしている。エゾシカは珍しいので、買い求める人も多い」と話しており、今後はほかの部位の加工品も検討している。環境省によると、2016年度のシカの推定個体数は272万頭(北海道除く)で、25年間で約10倍に増加。国は情報通信技術(ICT)を使った捕獲技術の開発など自治体の個体数調整を強化している。富田社長は「北海道での成果を岐阜に広げ、鳥獣の有益化に力を入れたい」と話している。

(クマ捕獲、ニワトリ襲撃のクマか:長野)
塩尻市宗賀で23日、子グマ1頭が設置された檻に捕まっているのが見つかった。付近ではニワトリがクマに襲われる被害があり、体つきが似ていることから同じ個体とみられている。塩尻市では、16日からクマの目撃情報が相次いでいて、警戒を呼び掛けている。

(高速道路で車がクマと衝突:北海道)
八雲町の高速道路で24日正午過ぎ、走行していた乗用車がクマと衝突した。クマは死んだが、乗用車を運転していた男性にけがはなかった。24日午後0時20分ごろ、八雲町山崎の道央自動車道で、札幌方面に走っていた乗用車が、道路上に侵入してきた親子とみられるクマ3頭のうち1頭と衝突した。乗用車に乗っていた40代の男性にけがはなかったが、クマは死んだ。警察によると、クマは道路わきの斜面を降りるようにして入って来たということで、運転していた男性は「クマが目の前に飛び出してきて、止まれなかった」と、話しているという。この事故の影響で道央自動車道は約3時間半にわたり通行止めとなったが、現在は解除されている。

(千歳基地でクマ目撃:北海道)
25日午前6時10分ごろ、千歳市平和の航空自衛隊千歳基地内にクマがいるのを自衛官が見つけ、千歳署に届け出た。クマは基地の周囲を囲む高さ約2メートルのフェンスをよじ登って乗り越え、同市泉沢の森林へ入っていったという。航空自衛隊第2航空団によると、クマの体長は約1メートル。24日午後3時ごろ、基地内でクマが出たため、隊員が警戒していた。千歳署は住民に注意を呼び掛けている。

(石油備蓄基地にクマ、フェンスよじ登り侵入:北海道)
25日午前5時20分ごろ、苫小牧市静川と胆振管内厚真町共和にまたがる「北海道石油共同備蓄基地」の管理会社社員が、フェンスで囲われた基地内にクマ1頭がいるのを防犯カメラで見つけ、110番した。ハンターや苫小牧署員らがクマを捜したが、午後9時現在見つかっていない。同署によると、クマは体長約1メートル。午前4時20分ごろには、別の防犯カメラに、同基地に隣接する「苫小牧東部国家石油備蓄基地」正門東側の高さ1・7メートルのフェンスをクマがよじ登って敷地内に侵入する様子が写っていた。両基地の敷地は計409ヘクタールで、両基地の職員計約130人が一時事務所に避難した。200人以上の工事作業員はこの日の作業を取りやめた。同署などは、足跡の状況からクマが基地外に出た可能性もあるとみている。

(富士吉田、忠霊塔周辺にクマ出没か:山梨)
富士山の撮影スポットとして多くの観光客が訪れる山梨県富士吉田市の忠霊塔の周辺で、6月25日の朝、クマの目撃情報が寄せられ、猟友会が警戒呼びかけています。クマが目撃されたのは富士吉田市の新倉山浅間公園にある忠霊塔からおよそ500メートル北の遊歩道です。午前6時20分頃、散歩をしていた男性が体長およそ1メートルのクマ1頭を目撃したと通報しました。男性が笛を鳴らすとクマは忠霊塔の方向へ逃げていったということです。通報を受けて警察と地元の猟友会、それに富士吉田市は周辺をパトロールしましたが、クマは発見されていません。また、忠霊塔がある公園は富士山の撮影スポットとして海外からも多くの観光客が訪れることから、富士吉田市は公園10か所に日本語と英語、それに中国語で、クマの出没を知らせる看板を設置しました。5月は都留市で60代の男性がクマに襲われけがをしていて、猟友会はこの時期のクマは繁殖期で気性が荒いケースもあり警戒するよう呼びかけています。

(高架上にシカ、特急・普通列車4本運休:北海道)
25日午前6時ごろ、JR宗谷線旭川四条―新旭川間の高架上にシカ2頭がいるのを、同区間を回送中の列車の運転士が発見し、停車した。JR北海道は安全確認と車両繰りのため、同日午前の函館線札幌―旭川間の特急2本と富良野線の普通2本を運休した。JRによると、線路上からシカを追い払い、回送列車は約1時間20分後に運転を再開した。函館線、宗谷線、富良野線、石北線の特急と普通の計4本に遅れが生じ、運休と合わせて約770人に影響が出た。

(クマ目撃、見守り下校も周辺で警戒続く:北海道)
江別市の野幌森林公園でまた、クマの姿が目撃されました。野幌森林公園周辺ではクマの目撃が相次いでいて今月に入り9件目です。25日午前8時前、野幌森林公園内を車で通行中の女性が100メートルほど先を歩くクマを目撃しました。6月11日には、園内に設置されたカメラにクマの姿が映っていて、市は、きょう目撃されたクマも同じ個体とみています。ただ、市や警察が付近を捜索したものの、足跡などの痕跡は見つからなかったということです。野幌森林公園では、今月に入り、今回を含めて9件のクマの目撃情報が寄せられていて、付近の小学校では、保護者らが児童の下校を見守るなど、警戒を続けています。

(SNS映えスポット近くにクマ:山梨)
25日午前6時20分ごろ、山梨県富士吉田市浅間の林道を散歩していた住民が体長1メートルほどの熊がいるのを見つけ、持っていた笛を鳴らしたところ逃げたため富士吉田署に通報した。現場は、五重塔越しに富士山が望める「インスタ映え」するスポットとして観光客に人気の新倉山浅間公園から北に約500メートル。同署や市は猟友会メンバーとパトロールするとともに、防災行政無線で周辺住民や観光客に注意を呼びかけている。

(カラスが感電、松江市役所一帯で停電:島根)
中国電力によると24日午後1時42分、松江市末次町の市役所一帯で停電が発生した。カラスが市役所内の電柱に降り、電線の継ぎ目の絶縁カバーがない部分などに触れて感電、変電所で異常を感知したため自動的に電気を遮断したのが原因という。

(クマ対策で電気柵設置:北海道)
道内でクマの被害や目撃情報が相次ぐ中、後志の島牧村では、住宅地にクマが入り込むのを防ぐため電気が流れる柵の設置作業が進められています。島牧村では去年の7月から秋にかけて、クマにより住宅の窓ガラスが割られたり、ゴミ箱が荒らされたりするなどの被害に悩まされました。このため村では住宅地にクマが入り込むのを防ぐため、新たに電気が流れる柵を設置する計画で、先週から作業を始めています。24日朝も村の委託を受けた関係者が、高さ1.5メートルほどのくいを3メートルほどの間隔に立て、電気が流れるワイヤーやロープを取り付けていました。村では、被害が目立った原歌町と元町の2つの地区で、住宅地と山林の間およそ6キロにわたって柵を設置することにしています。村によりますと、寄せられたクマの目撃情報は23日までに21件と、去年の同じ時期の3倍近くに上っています。また23日には札幌市内でサクランボの木の枝が折られるなど、道内各地でもクマの被害や目撃情報が相次いでいます。村内で民宿を営む70代の女性は「去年は怖くて夜も眠れなかったので安心できます」と話していました。設置は今月中にも完了するということで、島牧村の西海敦詞農林課長は「電気柵で100パーセント防げるわけではないが、住民に少しでも安心してもらいたい」と話していました。

(豚コレラ、県境1・2キロまで迫る:福井)
家畜伝染病「豚コレラ」の感染が拡大している問題で、岐阜県は24日、中津川市など7市町で見つかった野生イノシシ10頭について、新たに感染を確認した。このうち郡上市白鳥町の捕獲場所は、福井県境まで約1・2キロとこれまでで最も近かった。岐阜県内での感染確認は累計655頭となった。また県は24日、飼育豚から豚コレラの陽性反応が出た関市の民間養豚場で、約1200頭すべての殺処分を完了した。26日までに死骸の埋却や場内の消毒など、一連の防疫作業を終わらせる予定。

(ツキノワグマ出没に注意:滋賀)
滋賀県がツキノワグマの出没に注意を呼び掛けている。県内で目撃情報が相次ぎ、23日早朝には高島市今津町で、民家の庭に入り込んだ子グマ2頭を追い払おうとした住人の男性が、駆け寄ってきた親グマらしい1頭に腕をかまれ軽傷を負った。県は「早朝や夕方の外出は注意が必要」としている。県内での目撃情報は4月以降、計40件に上り、うち16件は高島市内という。滋賀県警高島署によると24日午前8時半ごろにも、同市安曇川町田中の路上でクマ1頭が目撃された。ツキノワグマは本来温厚な動物だが、初夏は若いクマが集落近くに出てくる可能性があるという。県は、子グマを見かけても追い払わず親グマに注意する▽餌になる生ごみや米ぬか、野菜くずの管理を徹底する▽音を出して行動し、クマに人の接近を知らせる―などを呼び掛けている。併せて当面、同市と共に、住人がけがをした今津町梅原地域で朝夕のパトロールを実施する。

(里地、熊目撃64件:長野)
集落がある「里地」での5月のツキノワグマ目撃件数が県内で64件に上り、記録が残る2006年度以降で2番目に多かったことが24日、県林務部のまとめで分かった。理由は不明だが、専門家によると、4~6月は行動範囲の定まっていない子熊が人目に触れやすくなる時季。この22日には塩尻市で子熊がニワトリ小屋を荒らしたとみられる被害も出ており、県などが注意を呼び掛けている。県鳥獣対策・ジビエ振興室によると、06年度以降、5月の目撃が最も多かったのは昨年度の92件で、本年度と07年度がともに64件。今年5月の県内10の地域振興局ごとの内訳は、長野が24件、木曽が13件、松本と北信が各7件など。けが人はなかった。NPO法人信州ツキノワグマ研究会(松本市)の浜口あかり事務局長(35)は、4から6月は好奇心旺盛な子熊が母熊とはぐれたり、独り立ちを控えて行動範囲が広がったりする時季といい、「親熊のように行動範囲が定まっていない子熊が人目に触れやすくなる可能性がある」と指摘。「遭遇した場合はゆっくりと距離を取って後ずさりをしてほしい」と助言する。県内では木の実の豊凶などによって、おおむね4年に1度、熊の「大量出没」が繰り返されており、06、10、14年度は年間の目撃件数が1500件を上回ってきた。昨年度は大量出没した14年度の4年後に当たっていたため警戒感が広まったが、目撃は749件にとどまった。今年5月の多数の目撃件数が、昨年度はなかった大量出没につながるのかどうか、同室は「8、9月の状況を見ないと分からない」とする。ただ、昨年度並みに警戒する構えで、熊の里地への移動経路になっているとみられる河川周辺の林(河畔林)の伐採を予定。小中学校の教員らを対象に熊の生態や遭遇しないための注意を促す安全研修会を開き、観光客への注意も促すとしている。

(シカ空白地域に定着?:茨城)
茨城、福島、栃木の3県境にある八溝山付近でニホンジカの目撃が相次いでいることを受け、周辺の国有林を管理する3森林管理署は25日、対策協議会を発足させた。定着防止策の前提となるシカの移動経路の調査を進めることなどを確認した。福島県棚倉町で開かれた協議会では、構成する茨城(茨城県)、棚倉(福島県)、塩那(栃木県)の3署の担当者が現状を報告。棚倉署管内では昨年7月以降に計17頭が確認され、中には定着をうかがわせる子ジカを伴った雌のシカもいたという。杉やヒノキの産地である八溝山周辺はこれまで食害被害がなく、対策もされていなかった。しかし、シカの生息密度が低いとされた福島県で目撃頻度が高まっていて、栃木県では県西部の生息域から八溝山周辺まで広がる懸念が出ている。また、全国で唯一、野生のシカの生息がないとされてきた茨城県でも、大子町内の国有林で2017年秋に雄のシカが初めてセンサーカメラで撮影されるなど、県北地域を中心に目撃情報が相次いでいる。3署は今後、センサーカメラの設置を増やしてシカの移動経路を特定するほか、民有林の所有者にも対策を呼び掛けていく。茨城署の担当者は「市町村に被害の恐れについて説明しても関心がまだ低い。危機感を持って情報発信をしていく必要がある」と訴えた。

(人を襲うカラスに注意:北海道)
いまの時期は特に注意が必要です。子育てをしているカラスが通行人に威嚇や攻撃をする被害が相次いでいます。カラスから身を守るにはどうしたらよいのでしょうか。(札幌カラス研究会 中村 眞樹子さん)「一番いいのは腕をまっすぐ上げて動かさないで走らずに通り過ぎる。人間の腕が翼に引っかかって頭を蹴られなくて済む」そして、いちばん大事なことはむやみに刺激しないことです。手で追い払ったり、カバンなど持ち物を振り回したりすると、カラスはより、攻撃的になるといいます。ヒナの巣立ちは来月上旬ごろまでピーク。それまでは、巣の近くを通るときは、注意が必要です。

(「命と食を学ぶ狩猟体験ツアー」:山梨)
本初のグランピングリゾート「星のや富士」では、2019年10月4日~12月20日の間、毎週金曜日限定で、狩猟歴40年以上のベテラン地元猟師から狩猟肉(ジビエ)について学ぶ「命と食を学ぶ狩猟体験ツアー」を今年も開催します。猟師とともに富士山麓の森に入り、わなを使用した狩猟方法で鹿を狙う様子を見学します。さらに、仕留められた鹿が食肉としてさばかれていく工程を、技術や温度管理などのこだわりを聞きながら見学・体験します。命あるものが食材として変化していく過程に、これまでに体験したことのない感慨が生まれます。2017年・2018年と好評を得たため、今年も開催が決定しました。

(県内初の国産ジビエ認証施設認定:大分)
国東市でペット用の鹿肉ジャーキーなどを製造・販売する食肉処理業「タグナイト」が県内で初めて、国から国産ジビエ認証施設の認定を受けた。同社は解体から商品加工まで一貫して手掛け、年間約150頭を処理。認証は全国5カ所目で、田口幸子代表(47)は「ジビエの安心、安全性への理解が広がってくれれば」と願っている。国産ジビエ認証制度は2018年に農林水産省が制定した。食肉処理施設の自主的な衛生管理などを推進するとともに、より安全なジビエの提供、消費者の安心の確保が目的。取得には処理手順が基準を満たしているかや、枝肉洗浄の措置が適正かなどの審査がある。同社は14年に設立。国東半島で育った野生の鹿肉を愛犬に食べさせたいという田口代表の「ペット愛」が出発点で、設立当初から厚生労働省のガイドラインに基づき、血抜きから解体、加工まで一貫処理。徹底した品質・衛生管理に取り組んできた。主にペット用のジャーキーとしてネット通販などで提供している。人間が食べるジビエには厚労省や保健所などの厳しい衛生基準が設けられているのに比べ、ペット用には人間ほど厳しい審査がないまま流通。その現状に疑問を感じていた田口代表が、他業者との差別化を図ろうと認証取得を決意した。18年に国の補助制度が整備され、審査費用(1施設につき35万円)を負担しなくて済むようになったことも後押しとなった。取り組みを通じ「衛生管理にはこれまでも力を入れてきたが、審査員立ち会いの下での解体作業などで多くの気付きがあった」と田口代表。「人が食べられる安全で高品質な物をペットに提供したいという思いが第一。人間はおまけです」と話した。

(イノシシせっけんに力:愛媛)
捕獲した有害鳥獣を有効活用しようと、イノシシの脂「ぼたん脂」を使ったせっけん作りに取り組む四国中央市新宮地域の地域おこし協力隊員がいる。鳥獣害対策を担当する青木藍さん(28)だ。肌へのなじみやすさや環境への配慮などを売りに、普及に力を入れる。青木さんは茨城県出身で、2018年4月に着任した。新宮公民館(同市新宮町新宮)を拠点に地元の猟友会メンバーらと箱わななどを設置し、イノシシやシカを捕獲している。野生動物と向き合う中、「内臓から良質な脂が取れるが、手間がかかるため廃棄してしまう。利用が肉(ジビエ)だけではないと知ってもらいたい」と思い、豚の脂でできたラードをヒントに、独自で研究を重ねた。こつは、皮を含むイノシシの脂を4、5時間じっくり弱火で何度も煮込むこと。ろ過して冷やし、分離した油分をまた水に入れて煮る作業を繰り返す。不純物のない脂を抽出したら、水酸化ナトリウムを加えてかき混ぜ、温度調節に気を配りながら固めて完成させる。乾燥肌という青木さんは、「これまで使っていた市販の商品と比べ、肌荒れが少なくなった」と受け止め、手応えを感じている。植物性オイルを混ぜて作ると「より肌になじみやすく、使いやすい」という。さらに、自然の植物を食べたイノシシのため、化学物質などの心配が少ない。山深く入ることが多い青木さんには、野生動物がにおいに反応する市販の化粧品などを使わずに保湿できるメリットもあるという。

(樹皮はぎ対策にクマ防護ネット:石川)
森林保護製品を手掛ける「グリーンコップ」(鯖江市)は25日までに、ツキノワグマによる樹皮はぎ対策で開発した防護ネットが設置から20年目に入っても効果を持続していることを小松市内のスギ林で確かめた。コストや手間を掛けずに樹皮はぎを防ぐ手段として売り込んでいく。効果を確認したのは強化ポリエチレン製の防護ネット「ワイルド」。幹を地表から高さ約1・5メートルまで覆う。石川県林業試験場の試験で2000年4~5月、小松市尾小屋町のスギ林で約50本に設置した。今年5~6月に調査し、防護ネットは形や柔軟性を保ち、スギの成長も妨げていなかった。福井県工業技術センターなどで強度を分析したところ、さらに数年から10年程度の使用に耐えられるとの予測が出た。クマはスギの幹に含まれる糖分を狙って樹皮をはぐとみられる。被害に遭った木は枯れたり、商品価値がなくなったりして林業に損害を与える。クマの生態に詳しい石川県立大の大井徹教授は「防護ネットは簡便に継続できる防除方法だ」と指摘した。グリーンコップの担当者は「地球温暖化に対処するため植物から作られるバイオプラスチックを使った製品の開発、商品化を進めたい」と話した。

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(ワナにかかっていた熊、男性2人の顔や頭かんで逃げる:岐阜)
22日午後3時30分頃、岐阜県高山市高根町日和田の山中で、男性2人(70歳と69歳)が熊に襲われて負傷したと、家族から119番があった。2人は病院に救急搬送されたが、いずれも意識はあり、命に別条はないという。高山市や県警高山署によると、2人は地元の飛騨猟友会の会員で、22日は仕掛けたイノシシ捕獲用のわなを確認するため、山に入っていた。その際、わなにかかった熊に襲われ、顔や頭をかまれたという。襲った熊は山中に逃げたとみられ、市は防災行政無線やメール配信で住民に注意を呼びかけるとともに、猟友会に駆除を依頼した。猟友会は23日朝から付近のパトロールを実施する。

(民家の庭にクマ3頭、追い払おうとした住人男性かまれる:滋賀)
23日午前4時50分ごろ、滋賀県高島市今津町梅原の民家の裏庭で、住人の無職男性(70)がクマ2頭を見つけ追い払おうとしたところ、駆け寄ってきた別のクマに左腕をかまれ、軽いけがをした。高島署によると、2頭は子グマで、かんだのは親グマとみられる。3頭はそのまま逃げたといい、同署は周辺住民に注意を呼び掛けている。

(クマ類、カモシカの生息分布調査の結果について)
環境省生物多様性センターでは、ヒグマ、ツキノワグマ(以下、「クマ類」という)、カモシカの3種に関する生息分布調査を都道府県や市区町村等にご協力をいただきながら、平成27年度より実施してきました。この度、調査結果をとりまとめましたのでお知らせします。クマ類は全国の54.8%、カモシカは全国の31.6%のメッシュで、捕獲や目撃等の生息分布情報が得られました。今回の調査では平成22年度(2010年度)から平成29年度(2017年度)のヒグマ、ツキノワグマ、カモシカの生息分布情報を対象とし、国や都道府県により実施された生息分布情報を含む調査の結果や、野生鳥獣情報システム*1、市町村アンケート*2、専門家ヒアリング等から収集した情報を集約し、5㎞メッシュ単位で整理しました。平成15年度(2003年度)に公表した第6回自然環境保全基礎調査(以下「第6回調査」という)と今回の調査では調査方法が異なるので、単純な比較検証はできませんが、ある程度まとまったデータ数を多くの関係主体から収集することができたことから、傾向を把握するため第6回調査結果と比較しました。なお、第6回調査では、クマ類に関しては、都道府県が地域の専門家等への聞き取りを中心とした調査を、カモシカに関しては都道府県が市町村等へのアンケートを中心とした調査を実施し、それら結果を環境省がとりまとめました(調査方法の詳細については報告書p3-18、第6回調査との比較については報告書p22を御参照ください)。*1:野生鳥獣情報システム:野生鳥獣の科学的・計画的な保護管理を推進する上で必要な基礎資料として活用される鳥獣関係統計の作成や狩猟者の免許更新事務など、行政担当者が使用するPC上で稼働し、低コストで簡便な情報処理を可能とするシステム(現在は捕獲情報収集システムへ移行)。調査時点で公表されていた平成22年度(2010年度)から平成28年度(2016年度)までのデータを使用しました。*2:市町村アンケート:クマ類、カモシカの生息可能性がある市町村、それぞれ1,029市町村、789市町村へのアンケート調査を平成29年度(2017年度)から平成30年度(2018年度)にかけて実施しました(クマ類:回答率97.0%、カモシカ:回答率99.2%)。今回の調査結果は分布域の概要を示すものであり、個体数の増減を示すものではありません。詳細は添付資料及び調査報告書を御参照ください。.(1)クマ類(ヒグマ、ツキノワグマ) クマ類については、行動範囲が広いため、恒常的な生息ではなく、一時的な出没である可能性がある情報を含んでいることに注意が必要です。・今回の調査では、全国(計17,068メッシュ)の約半分(54.8%)にあたる9,358メッシュで生息分布情報が得られました。・第6回調査との比較では、次のようなことが明らかになりました。-第6回調査では6,735メッシュであった生息分布情報が、今回の調査では9,358メッシュとなり、生息分布情報が得られたメッシュ数が約39%増加しました。-特に中国地方、近畿地方で生息分布情報が得られたメッシュ数の増加が顕著でした(それぞれ170.2%、68.9%の増加)。一方、四国地方では減少しました(32メッシュから28メッシュ、12.5%の減少)。各地方ブロックの分布図は報告書p27~31を御参照ください。(2)カモシカ ・今回の調査では、全国(計17,068メッシュ)の約3割(31.6%)にあたる5,387メッシュで生息分布情報が得られました。・第6回調査との比較では、次のようなことが明らかになりました。-第6回調査では5,010メッシュであった生息分布情報が、今回の調査では5,387メッシュとなり、生息分布情報が得られたメッシュ数が約7.5%増加しました。-地方別では、九州地方、四国地方で生息分布情報が得られたメッシュ数が増加し(それぞれ25.0%、22.8%の増加)、近畿地方で減少しました(9.3%の減少)。各地方ブロックの分布図は報告書p36~41を御参照ください。.本調査の詳細につきましては、「平成30年度中大型哺乳類分布調査報告書 クマ類(ヒグマ、ツキノワグマ)・カモシカ」(環境省自然環境局生物多様性センター 2019)をご覧ください。

(クレー射撃はアジア選手権で五輪代表決定か)
東京五輪の射撃競技は大きく分けてふたつだ。固定された標的を撃つ「ライフル射撃」と、空中に放出された動く標的を撃ち壊していく「クレー射撃」に分けられる。ライフル射撃の日本代表選考は、日本ライフル射撃協会(NRAJ)が、クレー射撃の日本代表選考は、日本クレー射撃協会(JCSA)がそれぞれ実施する。国内の代表争いは今年9月に本格化となる。ライフル射撃は、2019年9月から日本代表選考会が始まる。全日本選抜大会の上位者やナショナルチームの選手などに参加資格を与え、2段階で選抜する。クレー射撃は、2018年9月に開催された世界選手権大会、2019年のワールドカップ(W杯)、アジア大陸射撃選手権大会で、国・地域別の出場権(Quota Place: QP)を獲得した選手に、そのまま東京五輪への出場権を与えるとしている。なお、現時点では該当者がいない。個人種目の国別出場枠は最大2枠。日本には開催国枠がひとつ与えられるものの、当該種目の出場資格スコア(Minimum Qualification Scores: MQS)を満たしていることが条件となる。ライフル射撃(ピストル種目も含む)のうち、50メートルライフル3姿勢(男子/女子)は、2019年9月の第1次選考会(三重県ライフル射撃場)でアジア選手権に出場する3選手を選出する。最終選考会を兼ねたアジア選手権は、2019年11月にカタールのドーハで開催され、この中で最終順位が最も高い日本人選手の東京五輪出場が内定する。10メートルエアライフル(男子/女子)、10メートルエアピストル(男子/女子)、25メートルラピッドファイアピストル(男子)、25メートルピストル(女子)は、2019年11月に第1次選考会を東京都北区で行う。上位選手は2020年3月、東京五輪の会場となる埼玉県朝霞射撃場で行われる最終選考会に参加。この結果で東京五輪代表が決定される。なおミックスチーム(混合)は、基本的に最終選考会の上位者より選ばれる。ただし、専任コーチの意見を踏まえて、選手強化委員長の判断で決定および変更が可能としている。クレー射撃は、2018年世界選手権、2019年W杯とアジア選手権でQPを獲得した選手がそのまま代表になる。なお、アジア選手権終了時点でQPを獲得した選手が不在の場合、アジア選手権の成績で日本代表が決定する。日本は、各種目で開催国枠1を得ているため、種目毎のMQSをクリアする選手がいれば、全種目に出場できる見込みだ。しかし、現時点の日本勢の実力的にメダル争いができる種目は限られている。ライフル射撃は、リオデジャネイロ五輪で松田知幸(10メートルエアピストル/50メートルエアピストル)、秋山輝吉、森栄太(25メートルラピッドファイアピストル)、山下敏和(10メートルエアライフル/50メートルエアライフル/50メートルライフル3姿勢)、岡田直也(10メートルエアライフル)、佐藤明子(10メートルエアピストル/25メートルピストル)の男女6選手が出場。しかし、いずれも予選で敗退した。同大会では、ニッコロ・カンプリアーニ(イタリア)が10メートルエアライフルと50メートルライフル3姿勢で2冠を達成し、大きな話題を集めたが、中国や韓国も躍進し、表彰台に上った。この東アジア勢の躍進に刺激を受けてか、2018年のアジア大会では、10メートルエアピストルで松田知幸が銀メダル、50メートルライフル3姿勢で、松本崇志が銅メダルを獲得するなど健闘を見せている。クレー射撃は、リオ五輪に中山由起枝(トラップ)と石原奈央子(スキート)が出場するも、ともに予選敗退。2018年のアジア大会では、男女5選手が出場したものの、いずれも予選敗退に終わっている。自力でのQP獲得は困難な見通しで、2019年9月のアジア選手権の成績が、代表選考に直結することになりそうだ。世界各国の射撃競技団体を統括している国際スポーツ射撃連盟(ISSF)は、世界ランキングを発表している。日本では、ライフル射撃をNRAJが、クレー射撃をJCSAが統括している。両協会ともに、このISSFに加盟している。男子はロシア、中国、クロアチア、女子はインド、中国、韓国、アメリカの選手たちが、上位にランクされている。こうした強豪国では、同じ種目のトップ10に2~3人が名を連ねている。しかし、東京五輪では、国別出場枠は最大2と定められており、また、同じ選手が複数の種目で上位にランクされている場合もあるので、強豪国でも代表選考は非常に激しいものとなり、最終的に出場種目の調整などが行われることになるだろう。

(日本ライフル射撃協会、松丸会長が再任)
日本ライフル射撃協会は22日、東京都内で総会と臨時理事会を開いて役員を改選し、松丸喜一郎会長(65)の再任を決めた。2期目で任期は2年。

(畑にクマ、猟友会が駆除:)
20日、北見市留辺蘂町で体長1メートルのクマ1頭が畑にいるのが見つかり、駆けつけた猟友会のハンターに駆除されました。20日午後1時20分ごろ、北見市留辺蘂町昭栄で農作業中の男性から「自分の家のビート畑にクマがいる」と市役所の支所に通報がありました。猟友会のハンターや警察が駆けつけたところ、男性の住宅からおよそ400メートル離れた畑でクマが見つかり、まもなく駆除されました。クマは体長1メートル、重さ70キロ、推定2歳半のメスです。警察によりますと、けが人はおらず、畑にも被害は確認されていないということです。現場は、国道39号線沿いの住宅や畑が点在している場所です。市役所などは、クマが食べ物を探して近くの山林から畑に来たとみて、付近の住民に注意を呼び掛けています。

(乗用車とクマ衝突:秋田)
21日午前7時15分ごろ、秋田県北秋田市米内沢字長野の国道105号で、五城目町の50代男性の乗用車が体長約50センチのクマと衝突した。男性にけがはなかった。クマはそのまま立ち去った。北秋田署によると、男性が上小阿仁村方向から北秋田市鷹巣方向に走行中、国道を左から横断してきたクマと衝突した。バンパーが破損した。

(鶏小屋また襲われる:長野)
22日午前11時15分ごろ、塩尻市宗賀の本山公民館近くの民家敷地で、熊1頭が鶏小屋に入り、鶏1羽をくわえたまま逃げた。14日には下高井郡山ノ内町夜間瀬の小屋で飼われていた鶏の成鳥32羽とひな15羽がいなくなり、熊に襲われたとみられている。専門家は、普段は植物を中心に食べる熊も、タンパク質を取るため鶏なども食べると指摘。繰り返し襲う恐れがあるため、鶏小屋を電気柵などで囲う対策を勧めている。塩尻署によると22日に目撃されたのは体長1メートルほどの子熊。同公民館近くでは16日から7日連続で親熊や子熊が目撃され、同じ個体とみられる。熊は金網を破って小屋へ。小屋には鶏がもう1羽いたが、外に逃げた。この家の女性らが110番通報。駆けつけた署員や猟友会員らが追い払うと、熊は小屋の天井を壊して山林に逃げた。熊の生態に詳しいNPO法人ピッキオ(北佐久郡軽井沢町)の玉谷宏夫さん(46)によると熊は普段、植物を中心に食べているが、夏は野山の葉が成長して硬くなる。胃で消化できないため「ドングリや栗が実るまでは厳しい時季」という。タンパク質を取るため鶏などを食べることがあるとし「一度、味を覚えると繰り返し来る」。熊は俊敏性がなく素早い動物を捕まえることが難しいが、小屋の中にいる鶏なら格好の餌食。鼻が利くため、鶏小屋にある飼料を狙うことも考えられるという。一方、駒ケ根市ではこの日午後0時40分ごろ、国際協力機構・青年海外協力隊訓練所近くでも、外出しようとした訓練生たちが熊1頭を目撃。市が注意喚起した。

(豚コレラ、イノシシとともに県境に迫る:滋賀)
家畜伝染病「豚(とん)コレラ」に感染した野生のイノシシが、隣の岐阜県で相次いで確認されている。滋賀県も近江八幡市の養豚場で今年2月、豚コレラに感染した豚が見つかった。県はイノシシを媒介して新たな感染が起きないように警戒を強めている。豚コレラは昨年9月、岐阜市の養豚場で国内で26年ぶりに確認された。今年2月には、愛知県南部の豊田市の養豚場から豚コレラに感染した豚が出荷された。岐阜、長野、滋賀、大阪の4府県で豚コレラに感染した疑いのある豚が確認された。滋賀県が実施した遺伝子検査で、近江八幡市内の養豚場で子豚60頭の陽性が判明。県はこの養豚場の約700頭を殺処分した。さらに県内に5カ所ある養豚場は野生のイノシシが侵入しないように、養豚場の周りに防護フェンスや電気柵を設置した。ただ野生イノシシの感染は、岐阜県南部の美濃地方から愛知県北部へと広がっている。5月下旬には、新たに岐阜県北部などで野生イノシシの感染が確認された。さらに県西部の養老町では三重県境まで1・5キロの地点でも見つかり、ここから半径10キロ圏内の三重県内の養豚場が監視対象となった。感染は岐阜県東部にも広がる。長野県境まで2・6キロの地点でも感染を確認。石川、福井、長野、富山と県境を接する飛騨地方の高山市でも感染が確認された。そのため家畜伝染病予防法に基づき、三重県は14日、県内全ての養豚農場に消石灰の散布などの緊急消毒を命じた。岐阜県は県議会に、イノシシを害獣として捕獲する奨励金を増額する補正予算案を提案。狩猟期に仕留めたハンターらに報奨金を支払う独自の制度の創設を検討している。滋賀県は、全ての養豚場でのフェンスや電気柵による感染防止策を続けているほか、死んだ野生イノシシの検査も続けている。今のところ、死体から陽性は出ていないという。県畜産課の担当者は「隣県で広がっているのは承知している。水際対策はしっかりしている」と説明する。兵庫県立大学自然・環境科学研究所の横山真弓教授(野生動物保護管理学)は「県をまたいでの感染拡大を防ぐには、発生地域だけでなく、県境の高密度地域などでしっかり捕獲する必要がある。県境の多くが捕獲の難しい山間部であることを考えると、感染が広がる前に隣県側でも捕獲戦略を検討しておくべきだ」と指摘している。

(公園クマ、道と3市が連携確認:北海道)
道立野幌森林公園(江別市、札幌市厚別区、北広島市)でヒグマ出没が続いている問題で、石狩振興局は21日、3市の関係18団体による初の対策連携会議を厚別区の北海道博物館で開いた。クマがごみをあさるなど危険性が高まった場合に備え、振興局(道)が3市など関係機関と連携して捕獲を含めた対策を検討することを確認した。自治体や警察、研究機関などの約40人が出席。会議は冒頭を除き非公開で行われた。同振興局の宮腰知章副局長は10日から出没しているクマについて「行動の変化によっては取るべき対策が変わる。事前準備が重要」と箱わなの準備などを各自治体に求めた。今回のクマは人を避けており、道は現時点で危険性は低いとみている。だが、出没が集中する江別市は「市民の安全が第一」と野幌森林公園を管理する道の立場から問題解決を急ぐよう求めた。

(公園のクマ動画公表、生態の一端明らかに:北海道)
酪農学園大(江別市文京台)が20日、道立野幌森林公園(江別市、札幌市厚別区、北広島市)と周辺に出没しているヒグマの動画を公表し、「親離れしたばかりの2、3歳の若い個体」など、生態の一端が見えてきた。専門家は「目に見えず不安が広がっていたクマを、実態あるものとして理解できる」とし、冷静に向き合う効果を期待している。動画は大都市圏のヒグマの生態に詳しい酪農学園大環境共生学類の佐藤喜和教授(野生動物生態学)の研究室が撮影した。カメラは小型動物の撮影が目的だった。クマの写った日時は11日午後5時ごろ。10日午後10時50分ごろに公園南端で目撃されており、佐藤教授は今回の映像と、江別市や道が19日までに確認した情報から「10日に南から入ったクマが公園内に滞在している」とあらためて説明した。公園に入った理由については「競争相手のいない生息地を求めた若いクマが、従来生息していない場所に入った。初めての場所なので見回っているのでは」。ふんについては「アリや木の葉など自然の物を食べ、人由来の物は食べていない」とした。

(獣害対策強化、NPOと連携協定:島根)
美郷町は19日、兵庫県丹波篠山市のNPO法人「里地里山問題研究所」と獣害対策に関する包括連携協定を結んだ。NPOの鈴木克哉代表理事は「美郷町は、サルやイノシシに襲われにくい野菜の栽培をする婦人会活動などによって、地域の活力を上げている」と、同町に学ぶ意向を示した。

(IoT事業にドローン実験:岡山)
岡山県和気町は21日、小型無人機・ドローンで、山間部の集落に荷物を配送する実験が、国のIoT(モノのインターネット)システム構築に向けた実証事業に選ばれたと発表した。過疎地域の人手不足に対応するため、特殊カメラやセンサーを搭載したドローンで水稲生育診断や有害鳥獣パトロールも行い、事業の可能性を探る。実験は9月に開始予定。配送実験では顔認証で決済するシステムを導入。大型ドローンを自動運転で飛ばし、食料品や雑貨などを消費者に届ける。町や和気商工会、地元企業など7社・団体による官民組織を近く立ち上げ、詳細を詰める。また、カメラで収集したデータを活用し、稲作での有効な肥料・農薬散布につなげたり、効果的な有害鳥獣駆除を行ったりする。総務省の実証事業にはほかに、新潟県三条市など6件が選ばれた。3千万円を上限に経費が補助される。和気町は昨年12月、国土交通省などの補助を受け、町内集落への荷物の配送実験を実施した。今年は総務省の事業とは別に、独自の配送実験も行う。

(牧草地に子グマ2頭:北海道)
23日午後1時55分ごろ、せたな町瀬棚区共和の牧草地でクマ2頭がやぶの中に走り去るのを牧草作業をしていた町内の男性が目撃し、せたな署に届け出た。同署によると、クマは2頭とも体長約70~80センチの子グマ。民家から約100メートルしか離れていなかった。周辺は民家が点在する地域で、同署が付近の住民に警戒を呼びかけている。

(住宅地近くにクマ:北海道)
23日午前7時20分ごろ、泊村茅沼44番地付近で、クマ1頭が南側の山林に入って行くのを付近に住む60代の男性が発見し、役場を通じて岩内署に届け出た。同署によると、クマは体長約1・5メートル。現場から民家までは10メートルほどで、付近には住宅が密集している。

(用水路にはまったニホンジカ発見:福島)
23日午前5時45分ごろ、福島県郡山市大槻町で、用水路にいるシカを通行人が目撃、郡山署に通報した。市職員や同署員、県鳥獣保護センター職員らが現場付近を捜索し同6時20分、同市大槻町字瀬戸の用水路にはまっていたニホンジカ1頭を発見。シカは動き回るなど抵抗したため、約7時間半後に麻酔銃を使用して捕獲した。けが人はいなかった。同署によると、シカの体長は約1メートル。シカは同日午後3時ごろ、同市逢瀬町の山中で解放された。

(ニホンジカ目撃:青森)
むつ市脇野沢でニホンジカが目撃されました。県内ではほぼ全域で目撃されるようになっており、専門家は捕獲しながら数を増やさない管理が必要だと話しています。県内では3年前に岩手県に接する三戸郡を中心に21の市町村でニホンジカが目撃されていました。その後ことし3月までに12の市町村で新たに目撃されるようになり行動範囲の広がりが分かります。県によりますと昨年度捕獲したニホンジカは三戸郡を中心に49頭にのぼります。今年度も53頭を捕獲する計画で、目撃情報を呼びかけています。

(シカの子ども2頭、鴨川に:京都)
京都市東山区と下京区にまたがる鴨川団栗橋付近に23日午前、2頭のシカが現れた。納涼床の下や河川敷で草を食むなどし、住民や観光客らが写真や動画を撮影していた。。2頭とも体長70センチほどで、体には白い斑点がはっきりと浮かんでいた。付近に親らしき成獣の姿はなかった。2頭は時折、岸の草から首を伸ばして歩く人の方を見つめるなどしていた。。現場は祇園や河原町など繁華街に近く、東山など山林から離れている。散歩中に見つけたという南区の男性(78)は「ここでシカをみたのは初めて。人を怖がる様子もないようだが、どこからきたのか」と話していた。

(複数のクマを目撃:栃木)
21日午後6時ごろ、漆塚267番地付近。体長約1メートルが1頭、体長約30~40センチが4頭ほど。

(ヒグマ出没時の対応や連携協議:北海道)
江別市の道立野幌森林公園周辺で今月10日以降、ヒグマの目撃情報が相次いだことを受け、石狩振興局は21日、ヒグマ出没時の対応や連携について関係機関と協議する対策会議を開いた。札幌市や江別市などの自治体や、警察や消防、猟友会関係支部などが参加した。

(全国のマタギ、阿仁に集結:秋田)
全国のマタギが一堂に集う「第30回マタギサミット」が22日、北秋田市阿仁の打当温泉マタギの湯で2日間の日程で開幕した。本県や岩手、山形、東京などから約100人が参加。パネルディスカッションを通して伝統狩猟の継承などについて議論を交わした。初日は、少子高齢化で猟友会の会員が減少していることを踏まえ、狩猟者の確保策やクマ対策について意見を交わした。コーディネーターを務めた田口教授(民俗学)は「伝統狩猟を継承するために、移住者や女性の協力を仰がない手はない」と述べた。パネラーのうち、熊本県出身の猟師、蛯原紘子さん(34)=山形県小国町職員=は「10年後は地元の猟師が半減するかもしれない。本当は地元の若者が猟をするのが理想的」と語った。

(イノシシ対策、遠隔操作で雌のみ捕獲:福島)
東日本大震災以降、急速に生息域を拡大させているイノシシ対策として、県はICT(情報通信技術)を活用した捕獲のモデル事業を始める。カメラ付きのわなを遠隔操作し、子を出産する成獣の雌に狙いを絞り効率的に捕獲する。昨年度の県内の推定生息数は5万4000~6万2000頭。県は狩猟免許取得者への助成など既存事業に加え、先進技術を活用した対の確立を急ぎ、個体数を抑制する考えだ。県によると、イノシシの雌は通常、春に4、5頭を産むが、春先に子が死んだり、捕獲されたりすると秋にもう一度産むことがあるという。箱型のわなにカメラを取り付け、イノシシがわなに入ると狩猟者の端末に動画が送信される。狩猟者は映像から雌の成獣と判断できた場合、動画を見ながら遠隔でわなの出入り口を閉じ、捕獲する。イノシシがわなにかかっているかの確認など、狩猟者が巡回する手間の削減にもつなげる。また、GPS(衛星利用測位システム)も活用し、日中と夜間の行動範囲などの情報を蓄積、人の生活圏への侵入路となる河川敷や道路脇などのヤブの除去、わなの設置などの各種対策も効率化を図る。県は本年度一般会計当初予算に関連費用約3000万円を計上しており、7月中にも2自治体でモデル事業を始める。

(獣害防止、森林整備:京都)
京都府南丹市八木町北広瀬の老舗和菓子メーカー「虎屋」京都工場の従業員と地域住民らが22日、工場周辺の森を整備する活動を行った。参加者は獣害を防止するネット張りや下草刈りに心地よい汗を流した。同社は2011年に地元の八木町南北広瀬生産森林組合や府、市などと森林利用や保全の協定を結んで、森を守る「モデルフォレスト活動」に取り組む。この日は京都工場や同組合などから約30人が参加。工場周辺に整備された栗や梅などが植わる同組合の森で、機械で下草を刈り、シカの侵入を防ぐ高さ2メートルのネットを約200メートルにわたって張った。虎屋であんこ作りを担当する岡本雅史さん(30)は「普段はやらない仕事ですが、やり始めると楽しい。工場で働くだけでなく、地域の人たちと交流もあっていい」と話した。

(江戸時代、鉄砲を武士よりたくさん)
江戸時代、鉄砲を武士よりたくさん持っていた農村があったという。例えば関東のある藩は、大名の所有が80丁。ところが領内の村々には計158丁があり、104丁の隠し鉄砲まであった。別に農民たちは、一揆をもくろんだわけではない。農作物の鳥獣害を防ぐには鉄砲に頼るほかなく、名主が掛け合って所有・使用を許された。いわば、欠かせない農具の一つだった。以上は「鉄砲を手放さなかった百姓たち」(武井弘一著)に教えてもらった。東京と埼玉の境に「トトロの森」で知られる狭山丘陵がある。同書はここで18世紀に起きた出来事を記している。御用木を得たり、狩り場としたりするのに武家が管理した「御林」があって通常は伐採や鳥獣駆除が制限されたが、ある所で樹木伐採が行われた。すると、すみかにしていたイノシシやシカは別の山に移動した。今度はその周辺に動物があふれ、獣害が激しくなった。これはたまらない、というので、そこでも伐採事業が行われたがこれが全くの逆効果。獣害の地域がさらに広がる結果にしかならなかった。このごろ福井県で、ニホンザル出没のニュースが目立っている。彼らは人に慣れやすく、脅しても効果がすぐ薄れてしまう。小柄に見えて腕力も侮れない。昔も今も、自然との付き合いや鳥獣害が悩ましいのは同じ。まさか隠し鉄砲を持つわけにもいかないし。

(発光でカラスに対抗:岡山)
岡山県久米郡美咲町の山あいに、太陽光パネルの出力が約2.37MW、連系出力が1.98MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)「PVNext EBH 美咲町発電所」がある。事業主体は、特定目的会社(SPC)のヴェガ・ソーラー合同会社で、エンバイオ・ホールディングスが全株を所有している。ネクストエナジー・アンド・リソース(長野県駒ケ根市)と共同で開発し、同社もSPCに出資していた。固定価格買取制度(FIT)による売電単価は40円/kWh(税抜き)で、2015年9月に売電を開始した後、2018年3月に、エンバイオがネクストエナジーの持ち分を買い取った。その後、2019年に入り、敷地内の空き地に、太陽光パネル出力が97kW、PCS出力が49.5kWの低圧配電線に連系する発電所も設置した。この低圧太陽光発電所の売電単価は18円/kWhとなっている。このメガソーラーでは、売電を開始してから、太陽光パネルのカバーガラスが度々割れることに悩まされてきた。これまでに累計で26枚の太陽光パネルが割れ、交換してきた。太陽光パネルのカバーガラスが頻繁に割れる原因は、はっきりしていた。カラスが石をくわえて飛来し、太陽光パネル上空から石を落とすことだった。この発電所に、カラスが多く飛んでくる理由は、北隣りに牛舎が立地していることが大きい。国内各地の多くの牛舎では、カラスによる被害が深刻になっている。カラスは、牛のエサを目当てに、牛舎に集まってくる。エサを食べるだけでなく、エサの中にフンを落としていくため、牛が病気にかかる原因ともなっている。そればかりでなく、牛の血管をつついて出血死に至ったり、牛の背中をクチバシでつついて穴を開け、生きている牛の肉を食べたりする被害も報告されている。今回のメガソーラーでも、牛舎に近い北側の区画に、カラスが止まっていることが多かった。連系点との間を結ぶ高圧配電線は、北端に架設されており、この電線もカラスの格好の休み場となっていた。北側、南西側、東側という三つの区画のうち、太陽光パネルのカバーガラスが割れた枚数が多いのも、北側の区画だった。累計26枚のうち、半分の13枚が北側の区画のパネルだった。東側で割れた7枚も、すべて北寄りの場所となっている。南西側は4枚にとどまっている。牛舎が試してきたカラス対策には、限界があった。スピーカーを使って、カラスが嫌がる音を鳴らすという手法だった。カラスが一時的に飛び去っても、その効果を継続させることが難しかった。しばらくすると、スピーカーが発する音の種類やタイミング、パターンなどにカラスが慣れてしまい、舞い戻ってくる。音やタイミング、パターンなどを変えても、いずれ慣れるため、限界があった。そこで、メガソーラー側で、新たなカラス対策を試した。導入したのは、東神電気(大阪市淀川区)製の「ビー・ビー・フラッシュ」である。「ビー・ビー・フラッシュ」は、架台の隅、アレイ(太陽光パネルを架台に固定する単位)の高所部に取り付ける。上空に向けて光を発するLEDライトを備えている。元々、電柱での活用を想定して開発された、カラスの営巣防止装置である。日中、定期的にさまざまなパターンのフラッシュ光を、カラスが嫌がるようにアレイ上空に向けて、ランダムに発する。この機器は、太陽電池を備えており、専用の外部電源は要らない。小型・軽量で、比較的容易に取り付けられる。このメガソーラーでは、2017年5月から10月にかけて、メーカーから機器を無償で借りる機会があり、まず効果を試めすために、5台を設置した。機器を取り付けた後、石落としで割れる枚数は、若干、減った印象を受けたが、その時点では、購入を決めるほどの明らかな予防効果は実感できなかったという。結局、無償の試用期間を終えた後、機器を架台から取り外して返却した。すると、太陽光パネルが割れることが、再び増えてきた。ここに至り、機器の効果をようやく実感することになり、購入を決めた。試用期間中の5台の2倍となる、10台を購入した。2018年6月に設置すると、太陽光パネルが割れるペースが、年に1枚程度に下がった。「ビー・ビー・フラッシュ」によるフラッシュ光は、カラスにとって、スズメバチのように見えるように工夫したものとなっている。カラスが、強い瞬発性の光や、スズメバチの動きのようにランダムに変化する光を苦手とする性質を利用する。タイミングや強弱を変えながら光を発することで、カラスが警戒し続け、慣れないように工夫している。日射量によっても、発光が変わる。付属の太陽電池の出力変化によってキャパシタ内の蓄電量が変わることで、光量が変化する。ランダムな発光を支えるLEDは、第1世代品の1個から、第2世代品では2個、第3世代品では4個に増やし、カラスがより慣れにくく、効果の高い発光になった。このメガソーラーで試用したのは第2世代品、その後、購入したのは第3世代品である。雑草の伸びも、予想を大きく超えていた。雑草が「伸びる」というよりも、「生い茂る」といった方がふさわしいほどという。エンバイオにとって初めて稼働した太陽光発電所で、雑草対策も手探りだった。発電所運用の実際を知るため、まず自分たちで体験し、適切な対応策を模索していく方針で、最初は園芸用のハサミで切ることからはじめたという。草刈りのために2泊したこともあった。当然ながら、広い敷地内をこうした手法だけで対処することは難しい。2年目以降は外部の企業に委託することにした。そこでも、試行錯誤があった。現在は、包括契約を結んで委託している。刈る時期や回数などは決めず、適切に刈って雑草を一定以下の状態に管理することだけを求め、一定額を支払う。委託先のユナイテッド・ソリューション(広島市)には、3年間は継続して委託する意向を伝えている。エンバイオによると、長期的な契約を前提にすることで、委託先が独自に工夫するなど、お互いにとって包括契約の利点を生かせるという。例えば、敷地内には、クローバーが根付き、高さ20cm程度に伸びている場所がある。ユナイテッド・ソリューションが自発的に植えたもので、クローバーの効果で雑草が減れば、その分、同社の作業が減ることになる。エンバイオが求めているのは、除草回数ではないため、カバープランツ(被覆植物)の植栽などの工夫で草刈り作業を減らせれば、自社の利益が増加する。メガソーラー運用にとっても、草刈り回数の減少は理想的としている。この発電所の草刈り作業で留意しなければならないのは、電線の損傷である。電線を地中に埋設せず、地上などを這わせる設計としたからだ。雑草が生い茂げると電線が隠れて見えにくくなる。このような場所で、刈り払い機を使い、電線を切断してしまう事故は、各地の太陽光発電所で起きている。そこで、電線の損傷に留意すべき場所では、旗などの目印を立てている。雨水の流れ道ができやすい場所があることも課題となっている。地面を削るだけでなく、土が流れ出ることで、基礎を支える地耐力が下がるリスクもある。現在は、部分的に、板などで柵を設けたり、土嚢を敷き詰めたりすることで防止している。今後、樹脂製シートを使った新たな排水対策の採用も検討している。

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(ジビエ拡大で情報システム構築、取引円滑化へ)
政府は18日、シカやイノシシなどの野生鳥獣肉(ジビエ)の利用拡大に向け、情報通信技術(ICT)を活用して捕獲された個体の情報や解体の状況、食肉処理された分の在庫などを関係者で共有できるシステムを構築する方針を明らかにした。狩猟者から食肉処理加工施設、飲食・小売店まで広くリアルタイムで情報を把握できるようにして、取引を円滑化する。ジビエ拡大に向けて同日開いた省庁横断の会議で明らかにした。2020年度にシステム整備に着手し、早期の立ち上げを目指す。ジビエの品質管理を強化するため、狩猟者に衛生処理の研修を行う方針も確認した。

(猟犬飼い主を書類送検、小学生3人襲う:徳島)
徳島中央署などは18日、飼っていた猟犬の管理を怠り、小学生3人がかまれけがを負わせたとして、業務上過失傷害などの疑いで阿南市に住む農業の男性(79)を書類送検した。送検容疑は昨年3月18日午後1時ごろから、佐那河内村の山中で、イノシシ猟のため猟犬4頭を放ち、うち2頭を見失ったが探さないなど管理を怠った。うち1頭が同日午後3時半ごろ、隣接する徳島市上八万町西地の民家の敷地で、住人の小学生の姉妹3人を襲いけがをさせた疑い。同署によると、次女=当時(10)=が右腕や両脚をかまれ重傷、長女=当時(12)=と三女=当時(8)=が軽傷を負った。猟犬は雑種の中型犬で、市に登録していなかったとして、同署は狂犬病予防法違反容疑でも書類送検した。

(岐阜の豚コレラ、隣県への拡大警戒)
家畜伝染病「豚(とん)コレラ」が、野生イノシシとともに岐阜の隣県に迫っている。イノシシは養豚場の豚への感染を媒介しているとみられ、これまで600頭を超えるイノシシの感染が確認された。専門家は、隣県でも対策を検討するよう呼びかける。豚コレラは昨年9月、岐阜市の養豚場で国内で26年ぶりに確認された。野生イノシシと飼育豚の感染は、岐阜県美濃地方から愛知県へと広がっている。今年5月下旬、新たに岐阜県飛騨地方の下呂市と西濃地方の養老町で野生イノシシの感染が確認された。養老町では6月に三重県境まで1・5キロの地点でも見つかり、ここから半径10キロ圏内にある三重県内の養豚場が監視対象となった。同県は14日、家畜伝染病予防法に基づき、県内全ての養豚農場に消石灰の散布などの緊急消毒を命じた。感染は東にも広がる。岐阜県中津川市では長野県境まで2・6キロの地点で野生イノシシの感染を確認。石川、福井、長野、富山と県境を接する高山市でも11日に感染が確認された。岐阜県は富山、石川、福井、長野、三重、滋賀、愛知の7県に囲まれている。感染イノシシが見つかった県内26自治体のうち14自治体が他県と接しており、古田肇知事は「隣県とも情報共有する」としている。県はえさ型ワクチンの散布地域を広げることに加え、イノシシを減らして感染を食い止める方針だ。6月県議会に、イノシシを害獣として捕獲する奨励金を増額する補正予算案を提案。さらに、狩猟期にイノシシを仕留めたハンターなどに報奨金を支払う県独自の制度の創設を検討する。県は、イノシシを捕獲した場所や体長などのデータを集約するアプリの開発も進める。わなやワクチン散布の効果的な場所の選定などに生かすためで、秋からの運用を目指す。県が目標とするイノシシ捕獲数は年間1万3千頭。3年で県内から野生イノシシがいなくなる計算だが、「あくまで目安」(河合孝憲副知事)で、実現は未知数だ。兵庫県立大学自然・環境科学研究所の横山真弓教授(野生動物保護管理学)は「県をまたいでの感染拡大を防ぐには、発生地域だけでなく、県境の高密度地域などでしっかり捕獲する必要がある。県境の多くが捕獲の難しい山間部であることを考えると、感染が広がる前に隣県側でも捕獲戦略を検討しておくべきだ」と指摘する。豚コレラは豚やイノシシ特有の伝染病で、人には感染しない。内閣府の食品安全委員会は、仮に感染した豚やイノシシの肉などを食べても人体への影響はないとしている。

(世界レベルを間近で:神奈川)
県立伊勢原射撃場(上粕屋2380)で7月5日(金)から7日(日)まで、クレー射撃の国際大会「環太平洋友好射撃大会」が開催される。入場は無料。9つの国と地域から100人以上が参加する国際大会。5日は公式練習で、6日に開会式と予選、7日に決勝が行われる。クレー射撃は石灰などで作られたクレー(標的)を空中に飛ばし、散弾銃で射撃して命中した数を競う。

(加藤浩次、クレー射撃チケット落選)
お笑いコンビ、極楽とんぼの加藤浩次(50)が20日、2020年東京オリンピック(五輪)のチケット抽選で落選した。MCを務める日本テレビ系情報番組「スッキリ」(月~金曜午前8時)の生放送中に当落を確認し、応募していた「クレー射撃」に落選してしまったことを明かした。加藤は「射撃落選なんておかしいと思うよ」と話した。また、水卜麻美アナウンサー(32)も、応募したチケットが全て落選してしまったことを明かした。2020年東京五輪大会組織委員会は、第1次チケット販売の抽選結果を同日午前2時ごろ公式サイトに掲載。通勤時間帯の午前8時台にはサイトへの入場に「100万人待ち」が表示されるなど、大混雑が生じたが、ネット上には当落を報告する明暗を分ける声があふれている。

(イノシシ生息域が拡大:福島)
東日本大震災以降、急速に生息域を拡大させているイノシシ、県は環境省の試算などに基づき2014(平成26)年度時点で県内生息数を約5万頭と想定、20年3月末までに5200頭に減らす目標を設定していた。しかし、寒い地域で分布の少なかったイノシシが地球温暖化の影響などで全国的に生息域を拡大。県内では比較的雪の多い阿武隈川より西側の地域では生息していないとされてきたが、原発事故に伴う避難区域で増えた個体が温暖な気候もあって西側にすみかを広げたとみられ、目撃の少なかった会津地方でも捕獲されるようになった。県は原発事故後の11年4月~今年3月に12万5000頭以上を捕獲しているが、こうした生態や生息域の拡大、原発事故による捕獲機会の減少が重なり、県内の生息数が増えたとみられる。17年度に県内で確認された鳥獣による農作物の被害額約1億4300万円のうち、イノシシは約7880万円を占める。県は想定を上回る個体の増加を受け、生息数や対策について5年間の方針を定めた管理計画を1年前倒しして今年3月に改定。年間の捕獲目標を8000~1万7000頭から2万5000頭以上に修正した。

(特定外来生物アライグマ、初確認:青森)
青森県むつ市は17日、特定外来生物のアライグマが4月、市内で初めて確認されたと明らかにした。侵入経路は不明。市は生息地域の絞り込みや捕獲などの対応を検討している。市経済部によると4月13日、同市川守町の海岸付近で、市民がアライグマの姿を撮影。知人を通じて市に5月、情報提供があった。市担当者の現地確認や撮影者からの聞き取り、県への照会などを経てアライグマと確定した。現段階で、アライグマに関連した被害は確認されていない。市には以前から、アライグマとみられる動物の目撃情報が寄せられていた。津軽地方では目撃例があるが、むつ下北地方では2016年に風間浦村で捕獲された1件以外に、アライグマの姿が確認できた事例はないという。環境省のホームページによると、北米原産のアライグマは雑食のため、在来種の駆逐による生態系への影響や農作物被害などへの懸念があるとして、国が特定外来生物に指定している。外来生物法により、許可を得ずに飼育することも禁止されている。宮下宗一郎市長は17日の市議会一般質問で「近隣市町村や県との情報共有を密にして、目撃情報に素早く対応しながら捕獲に取り組む」と述べた。

(ヒグマ目撃、既に18件:北海道)
根室市内のヒグマの目撃件数が、例年を上回るペースで増えている。冬眠から目覚めて活発に動き始める4月以降の件数は18件(6月16日現在)で、4~6月としては2015年以降の5年間で最も多い。15日に根室半島先端に近い温根元地区でも出没したことを受け、市が住民に注意を呼びかけている。市内の4~6月のヒグマ目撃件数は、15年から18年までは3~10件で推移してきた。4月以降、山林に囲まれた別当賀や落石など主に市内西部で出没することが多い。今年は4月上旬から目撃が相次ぐ。民家の近くに出没した例はないが、5月30日夜に市内酪陽の国道で車がヒグマと衝突。運転手にけがはなかった。

(住宅地でクマ、麻酔銃で捕獲試み:石川)
18日午前7時36分ごろ、金沢市田上新町の住宅地で、民家裏の木に登っていたクマを近隣住民が見つけ、110番通報した。クマはいったん山の方に逃げ、約3時間半後に再び姿を現した。市などは麻酔銃での捕獲を試みているが、午後0時半現在、捕まっていない。市などによると、朝に目撃されたのは体長約60センチの子グマで、木の上で餌を食べていた。2回目に目撃されたクマと同じ個体とみている。金沢中署は民家周辺の立ち入りを規制、市は石川県白山自然保護センターに麻酔銃の手配を要請した。現場は金大角間キャンパスに近い住宅地。市内では16日にも神谷内町でクマ1頭が民家に侵入し、捕獲されている。

(クマ騒動、授業再開するも見守り登校:北海道)
江別市の野幌森林公園やその周辺で相次ぐクマの目撃をうけ、市内の小学校では見守り登校を実施するなど、警戒が続いています。江別市の文京台小学校では近くの野幌森林公園で、今月15日、クマの目撃情報があり、17日は臨時休校していました。これまでに新たな目撃情報はなく18日、授業は再開されましたが、朝は保護者らが子供たちの登校を見守りました。(保護者は)「心配でたまらないですね」「1人では歩かないようにとか、大人が付き添うようにしている」江別市内では今月10日からクマの目撃情報が相次いでいて警察や江別市では警戒を続けています。

(ニホンジカ、南陽に出没:山形)
繁殖力が強い上に大抵の植物を食べるため、県内でも近年、頭数増加や農林業への影響が懸念されているニホンジカ。南陽市と川西町の境界付近の最上川沿いに19日早朝、オスの1頭が出没し、同市の赤湯猟友会赤湯支部(高橋一司支部長)がカメラに捉えた。県によると、データが残る2009年以降、南陽市で目撃されたケースは初めて。ニホンジカが見つかった現場は、県置賜浄化センターの敷地内。この日は12人の支部員がムクドリやカラスなどによるサクランボ食害防止のため、午前5時から近くの園地を見回りながら有害鳥獣駆除を行っていた。「異変」に気付いたのは同5時40分ごろ。センターの敷地内にある水路を泳ぐ1頭を発見した。体長約1.2メートルで、同猟友会は成獣とみている。支部員たちは車のけん引用ロープを持っており、「泳いで体力を消耗しないように」(高橋支部長)と首の部分に絡めて引き上げを試みたが、ロープが抜けてしまった。活発に動くシカは自力で水路を抜け出し、金属製のフェンスを跳び越え、西側の草むらの方を走り回った。6時10分ごろまで写真を撮影した後は見失い、逃げた方向自体も不明という。県内で約100年にわたり絶滅したとされていたニホンジカはここ数年、目撃情報が増えている。県ホームページの公表データによると、18年は1年間で110件に上った。今年は5月23日現在で13件となっている。置賜ではこの10年間、米沢市や西置賜地域を中心に確認されてきたが、南陽市ではなかった。高橋支部長は「どこから流れ着いたか分からないが、ついに南陽にも出たかという気持ち。生息数が増えれば各方面への影響が気になる」と話した。

(街荒らしたサル捕獲:兵庫)
兵庫県洲本市役所周辺の市街地に5月から頻出し、店先に並べた野菜などを奪っていたとみられるニホンザルが捕獲された。同市と地元猟友会が協力して設置したわなに掛かった。「幻の果実」とも称される特産の淡路島なるとオレンジや、バナナを使った作戦が奏功。その後、市街地の目撃情報は市に寄せられておらず、住民からは「ほっとした」との声が聞かれる。相次ぐ目撃を受け、市は5月31日、洲本市山手3などにわなを設置。わなに淡路島なるとオレンジを入れ、サルが中に入っても閉まらないようにして警戒心を解いた。今月10日昼すぎ、淡路島なるとオレンジが食べられているのが確認された。「甘酸っぱいので、気に入るかどうか分からなかったが、うまくいった」と市農政課。今度は餌をバナナに変え、立ち入ると入り口が閉まるようセット。「わなに掛かった」。間もなく連絡が入り、午後3時すぎ、市職員が確認した。市によると、捕獲したの体長約50センチ、体重約20キロで、オスの成獣とみられる。洲本市街地では昨年からサルが頻出。今年5月以降もよく目撃され、商店街のアーケードから下りてきて野菜・果物店の商品を奪ったり、民家に侵入したりする被害が相次いでいた。墓石を倒されたり、サルに後ろをつけられたりすることもあり、高齢者から「怖い」と声が上がっていた。市は昨年もわなを仕掛けたが、捕獲には至っていなかったという。同市に住む女性(49)は「いつ出てくるか分からず、威嚇してきたこともあったので、子どもや高齢者が心配だった。捕獲されてほっとした」と話す。市には5月20日~6月4日、市街地を中心にサルの目撃情報が19件寄せられた。ただ、捕獲後の同13日には、市役所から距離がある同市千草戊で、「タマネギをかじられた」などの被害が報告されたという。同課は「山に近い場所なので別のサルではないか」とみる。五色地域でも別のサルがいると考えられ、市は同地域でわなを継続している。

(民家の軒先に子熊の死体:兵庫)
18日午前7時ごろ、兵庫県丹波市青垣町の民家の敷地内で、「子熊が死んでいる」と丹波署に通報があった。近くの畑には、子熊の死体が見つかった民家方向へ続く、成獣とみられる熊の足跡が点々と残っており、同署は親熊が近くにいるかもしれないことを住民に周知し、パトカーで巡回するなど警戒している。民家で暮らす男性が、軒先に横たわる黒い物体を見つけた。「一目で熊とわかった。『何でこんなところに』とびっくりした。棒でつついたが動かなかった」。体長30センチほどのツキノワグマのメスで、げっそりとやせていた。死体を処分した狩猟歴50年の山澤孝良さん(75)=同町=によると、死体の状況から17日の夜に死んだと見ており、「解剖はしていないが、外傷がないので、病死ではないか」と言い、迷い込んだ敷地内で息絶えたとみている。幅17センチほどある熊の足跡が見つかった畑は、民家の南東50メートルほど。近隣住民たちは、「シカやテンら野生動物の通り道になっているが、熊まで行き来しているなんて」と驚いていた。警察、丹波市、地元猟友会が駆けつけ、小熊を回収するとともに周辺の山を調べたが親熊の姿は確認できなかった。県森林動物研究センター(同町沢野)によると、熊の出産時期は冬眠から覚める春先で、小熊も今年生まれた生後数か月の個体と見られる。1歳半ぐらいで別れるまで母熊と子熊が対になっていることが多いので、「親熊に気をつける方がいい」と言う。今の時期は、山にある軟らかい草や昆虫などを食べて暮らしているという。

(自然史博物館の調査カメラ3台が盗難被害か:群馬)
群馬県立自然史博物館(富岡市、宮川豊館長)が、県立みかぼ森林公園(藤岡市上日野)に設置している野生動物の生態調査用カメラ3台が盗難被害に遭っていたことが18日、関係者への取材で分かった。5年以上にわたって定点観測を続けており、カメラには半年分の撮影データが蓄積。担当者は「データだけでも返してほしい」と憤りを隠さない。同館から同日に被害相談を受けた藤岡署は周辺のパトロールを強化する方針だ。同館によると、被害に遭ったのは、ほ乳類の生態を調査するために使うセンサー付きカメラ。動物がセンサーに近づくとカメラが起動して静止画を撮影する。公園内の森林に設置していた10台のうち3台が盗まれていた。価格は1台数万円という。いずれも獣道などの脇の木に結束バンドで固定した上で、盗難防止のためワイヤを結んで錠をかけてあったが、ワイヤごとなくなっていた。13日に職員がカメラの電池交換と、記録してある撮影データを回収するために公園に出向き、盗難被害に気付いた。電池交換とデータの回収は半年ごとに行っており、昨年11月に確認したときは問題がなかったという。同公園は御荷鉾山系の標高1200~1500メートルに位置し、255ヘクタールの敷地に登山道や展望台、管理棟などが整備されている。県が藤岡市内の会社に管理を委託。昨年度までは管理人が常駐していたが、本年度からは週3日の体制になっている。カメラは5年以上前から同じ地点に設置し、地域に生息する動物の基礎データを継続的に収集していた。担当者は「調査には継続したデータが大切。カメラ自体も損失だが、データを失ったことが痛手。データだけでも返してもらいたい」と訴えている。同署は近くの駐在所などと盗難情報を共有するほか、周辺でのパトロールを強化するという。

(壱岐でタイワンリスの食害が増加:長崎)
長崎県壱岐市では近年、タイワンリスによる食害が増えている。市は民間から買い取る方式で2002年から18年までに、わなを使って約12万匹を捕獲。農業被害が報告されるなど市民生活への影響も起きている。市は本年度、専門家による市民向け講習会を開いて捕獲数を増やし、被害軽減を図る。他地域で問題になっているイノシシなどがいない離島の壱岐での食害は珍しい。リスが野生化している理由として、市農林水産部の谷口実部長は「島外から誰かが持ち込んで増えたと認識している」と説明。1992年から2001年ごろまで同市内にあった民間施設「壱岐リス村」のタイワンリスが閉鎖後に逃げ出した可能性もあるが、市は「特定はできない」としている。農業被害としては、シイタケの原木がかじられたり、ブロッコリーが食い荒らされたりしているが、被害額の算出はしていないという。今月14、16日には市ケーブルテレビ(CATV)の幹線ケーブルがかじられ、放送障害が起きている。捕獲数は、02~08年が2万9750匹、09~13年が3万3264匹、14~18年が5万7426匹と増える一方。市は、捕獲技術向上の講習会を開くが日程は未定。五島市の取り組みを例にあげ、山奥などの人が立ち入らない場所でも捕獲をするなど対策を講じる。壱岐市議会定例会6月会議の一般質問で谷口部長が久保田恒憲議員に答えた。

(クマ目撃相次ぐ、巣箱壊しハチミツ食べる:兵庫)
5月下旬から兵庫県多可町内でツキノワグマの痕跡などの目撃情報が相次いでいる。足跡やふんが大半だが、人里近いエリアで見掛けたとの情報もあり、町は屋外に餌になるごみを置かず、夜間の外出や山に入る際は、熊よけの鈴などを携帯するよう呼び掛けている。同町によると、昨年2件だった目撃情報は今年、既に10件と2016年の46件に迫るペース。5月29日、同町加美区奥荒田の新松か井の水公園付近で目撃され、今月16日には同町八千代区俵田のなか・やちよの森公園渓流の広場近くでハチの巣箱が壊され、ハチミツを食べられた。同園はクマの仕業とみて同広場や林間広場を21日まで閉鎖し、入園者に注意を促している。町内の小中学生には、熊よけの鈴を配布しているが、目撃情報のあった地点を中心に青色防犯パトロールによる警戒を強め、今月にはクマの学習会も開いた。県森林動物研究センター(丹波市)によると今年はまだ、県全体では目撃情報の増加傾向はみられないが、気温上昇で行動範囲が拡大しているという。「クマは栄養価の高い餌を求めて数キロ移動する。これまで見掛けなかった地域に出没する可能性もある」と警告している。(長嶺麻子)

(野生のクマ出没か:静岡)
20日朝、西伊豆町でクマとみられる動物の目撃情報が寄せられ、町が注意を呼び掛けている。西伊豆町によるとクマは、20日7時ごろ、西伊豆町一色の仁科川から出てきて道路を横断し、山に入っていったという。地元の猟友会と役場職員が付近を捜索したが、クマの痕跡を見つけることはできなかった。西伊豆町では引き続き注意を呼び掛けていくという。

(子グマを捕獲、付近住民に警戒呼び掛け:栃木)
20日午前9時ごろ、足利市松田町の山林で体長約1.2メートルの子グマを捕獲したと通報があった。足利署によると猟友会が設置した檻に子グマがかかっているのを発見したという。同署は親熊が付近に存在する可能性があるため周辺のパトロールを実施し、足利市と連携して付近住民に警戒を呼び掛けている。

(米ぬか5キロ、クマ食害か:秋田)
19日午前5時ごろ、秋田市河辺岩見の農作業小屋で木の板壁が壊され小屋内に保管してあった米ぬか約5キロが食い荒らされているのを80代の農業男性が見つけ、秋田東署に届け出た。同署によると、小屋の周辺からはクマのものとみられる足跡が見つかったといい、県警はクマの食害とみて確認を進めている。同署によると、米ぬかは肥料用の袋に入れられ壁際に保管されていた。小屋は18日午後6時ごろには異常がなかったといい、19日朝までの間に、クマが好物の米ぬかを食べるために小屋を襲ったとみている。同署は周辺をパトカーで巡回して警戒に当たるほか、付近の住民にクマへの注意を呼び掛けている。県警地域課によると、クマによるとみられる食害の発生は今年に入って初めて。

(トラックとクマ衝突:秋田)
19日午後9時20分ごろ、秋田県能代市字戸草沢の秋田自動車道上り線で、由利本荘市の50代男性が運転する大型トラックが道路を横切る体長約1・7メートルのクマと衝突した。男性にけがはなかった。

(クマ、動画でとらえた:北海道)
酪農学園大(江別市)は20日、佐藤喜和教授(野生動物生態学)の研究室が、道立野幌森林公園に続く大学内の林に設けた無人カメラで、ヒグマの動画を撮影したと発表した。撮影日時は11日午後5時ごろ。体高は約80センチで、10日以降、公園内や周辺で出没中の個体と同一とみられる。森林公園は江別、札幌、北広島の3市にまたがる自然林。キツネなど中型哺乳類調査のため設けた、熱を感知して自動撮影するカメラ6台のうち、学生が19日にデータを回収した1台にクマが写っていた。映像ではクマ1頭が約40秒間写り、えさの匂いで他の動物をおびき寄せる装置をかじる様子などが捉えられていた。他の5台分のデータは今後回収する。親離れ直後の2~3歳の個体とみられ、オスの可能性が高いという。佐藤教授は「競争相手のいない生息地を求め、北広島方面から都市部の林や緑地帯をたどり公園に入ったのでは」と推測。今後、動画の詳細な分析を行う。

(ヒグマ目撃450件超:北海道)
道内でヒグマの出没が相次ぎ、足跡やフンを含む今年の目撃件数はこれまでに450件を超え、過去5年間で最多だった昨年を上回るペースで推移している。道立野幌森林公園(江別市、札幌市厚別区、北広島市)で10日夜、78年ぶりにクマが目撃されるなど、ここ数年は市街地付近に出没するケースも目立つ。道警は「クマを人里近くに定着させないため、ごみの出し方などに配慮してほしい」と呼びかけている。「クマのような黒っぽい動物が歩いていた」。19日午前8時50分ごろ、道立野幌森林公園北側の江別市西野幌の市道で、男性が道路を横切るクマのような動物を目撃。周辺では10日以降、クマの目撃情報が多数寄せられている。北広島市や札幌市清田区の住宅街などでも4月下旬、複数の市民がクマを発見。いずれの地域も、これまで目撃情報はほとんどなかったという。道警によると、クマの目撃件数は増加傾向で、昨年は前年比383件増の1714件と過去5年間で最多。今年は18日現在、前年同期比2件増の451件と、昨年を上回るペースで推移している。道警は「市街地周辺など、従来はクマの目撃情報があまりなかった地域で、個体や足跡などが確認されている」と話す。

(クマ目撃相次ぐ:福島)
福島、西会津、会津坂下、南会津、猪苗代、北塩原の6市町村で18日、クマの目撃が相次いだ。浪江町川房字大柿の帰還困難区域にある県道では、午前6時10分ごろ、体長60センチほどのクマのような動物を見たとの通報があり、双葉署がパトロールなどを行った。▼午後0時40分ごろ、猪苗代町のJR磐越西線の上戸駅南西の山林にクマがいるのを、列車の車掌が目撃。体長約1メートル▼午後2時10分ごろ、北塩原村のホテル敷地内で男性が目撃。体長約1.5メートル▼午後4時30分ごろ、福島市の市道で男性が目撃。体長約1.5メートル▼午後5時15分ごろ、会津坂下町の県道を横切るクマを通行人が目撃。体長約1メートル▼午後5時30分ごろ、南会津町の山林で女性が目撃。体長約50センチ▼午後6時10分ごろ、西会津町の田んぼで男性が目撃。体長約1メートル。

(クマ目撃:栃木)
19日午前8時55分ごろ、高久甲、県道黒磯高久線那須分岐点北方約100メートルの道路上。1頭、体長約1メートル。

(住宅街でサル出没相次ぐ:宮崎)
宮崎市の住宅街で、サルの出没が相次いでいる。20日は県総合文化公園や宮崎大付属中、JR宮崎駅周辺など広い範囲で目撃され、市教委は周辺の公立小中学校に登下校の注意を呼び掛けている。

(サルいつ去る?住宅街に居座り2カ月:佐賀)
筑後川の下流域、平野が広がる佐賀市諸富町為重付近の住宅街に野生のサルが2カ月近く居座っている。山間部から遠く、水路が張り巡らされる一帯だが、サルは民家の軒先にあるビワを食べ、点在する空き家を寝床にしているとみられる。今のところ人的な被害はないが地域住民には不安も広がっており、「いつになったら立ち去るのか」との声もあがる。地元のノリ漁師、野口恵二さん(66)がサルを目撃したのは1週間ほど前の早朝。庭でガサガサという音を聞き、隣の敷地に顔を向けると、揺れるビワの木からサルがひょっこり顔を出した。野口さんは5~6メートルの距離からスマートフォンで撮影。距離を縮めたところ、サルは威嚇するような鋭い目つきとなったため、とっさに虫よけスプレーを手にとると、一目散に屋根の上に逃げたという。「ここで60年以上暮らすがサルを初めて見た」。野口さんは驚いた様子で語った。市環境政策課によると、諸富町での目撃情報は4月30日以降、約50件に上る。「1匹だった」「親子2匹だった」という情報があるが定かではなく、同課職員は「少なくとも群れではないようだ」と話す。サルが居座る理由はいくつか考えられる。一つ目の要因は安定した食料だ。出没地域は為重や寺井津の両地区に集中。地区にはビワの木のある民家が多く食料にしているようだ。二つ目は空き家。その屋根の上で寝る姿が度々目撃されている。地元の市議は「空き家が多い地域。すきまから室内に入り、寝床にしているのだろう」。佐賀市では、山間部の富士町周辺で頻繁にサルが目撃される。ところが昨秋、平野部の同市久保泉町から「サルが柿を食べていた」との情報が寄せられ、3月以降、神埼市千代田町付近や佐賀市蓮池町、北川副町に出没。目撃情報はだんだんと南下していた。蓮池町では「サルとカラスがケンカしている」との情報があり、同課職員は「カラスから逃れ、諸富町にたどり着いたのかも」と分析する。現時点でサルによる人への危害は確認されていないが、地域には不安もある。市は対策として5月中旬、為重と寺井津の両地区の2カ所にわなを設置したがひっかからない。担当者は「捕まえようにも、住宅の屋根伝いに移動され追うのは至難」とお手上げ状態だ。地元では、ビワの季節が間もなく終わることから、サルは移動するという見方があるが、夏にはスモモが実り、ブルーベリーやトマトを庭で栽培する家庭も多く、今後も居座るのではとの声もある。市は「エサになりそうなものを屋外に置かない」「サルに遭遇しても目を合わせないで」と注意を呼び掛けている。

(出没「迷惑ザル」住民不安:千葉)
閑静な住宅街で、この1カ月の間に25回以上も目撃情報が相次いでいる厄介者。その正体は、「迷惑ザル」。いったいどこから何を目当てにやってきたのか。全国各地で多発している、サルの目撃情報。わが物顔で歩き回り、時には人に牙をむくことも。今回、サルの目撃情報が相次いで寄せられているのは、千葉・市原市の住宅街。近隣農家は、「来たら対処します、追い払います」と話した。市原市役所農林業振興課の田中芳友課長は、「1カ月近くにわたって、サルの目撃情報が寄せられるのは、今回が初めて」と話した。市の担当者によると、サルの目撃情報は、5月17日からの1カ月だけで25件以上。中には、持っていたコンビニエンスストアのレジ袋を奪われたという被害報告もあったという。サルの目撃情報を受け、市原市では5カ所にわなを設置。しかし、現在のところ捕獲には至っていない。住宅の窓をたたき、こちらを威嚇するサル。これは、5月、佐賀市の住宅街で撮影された映像。このサルは、当初、人を見ると逃げていたものの、次第に慣れてきたのか、こうした行動をとるようになったという。目撃が相次ぐ千葉・市原市でも、人に危害が及ぶことが警戒されている。市原市立姉崎小学校の小出友延教頭は、「(子どもたちに)危険が及ぶようなこと、ひっかかれたり、危ない目が一番困ります」と話した。近隣の小学校では、子どもたちに放送やメールで注意を呼びかけているという。さらに取材を進めると、こんな目撃情報も。住民は、「床屋さんで作っているビワを食べていたとか、結構(ビワを)作っている家はあります」と話した。千葉県の名産であるビワの被害。元々は、住宅の裏手にある山林に生息していたというサル。食べ物を求めて、山を下りてきたのか。日本モンキーセンター学術部キュレーター・新宅勇太氏は、「餌自体は豊富な時期にあたるので、餌を求めてだけでは説明できない。時間がたてば山に戻っていくとは思う」と話した。市原市では、もしサルに遭遇しても、目を合わせたり、刺激するような行動をとらないよう注意を呼びかけている。

(石巻市防災行政無線、地域で異なる運用に疑問:宮城)
石巻市で500弱の屋外拡声子局がある防災行政無線は、平成17年の合併後も旧市町で運用の仕方が異なっており、旧市内では主に全市に伝達する災害時の情報に限定している。旧市内とはいえ広く、市街地部のほか農村部、半島漁村部もあって環境が異なるが、体制的な課題もあってエリアを区切った放送はしていないのが現状だ。先日の市議会で議員から旧市内での弾力的な運用を求める声があり、市当局は検討を進める考えを示した。 議員が例に挙げたのは、旧市内の特定の地域であったニホンジカの有害駆除の周知。実際、旧町の総合支所管内では猟銃を使った有害駆除を行う場所に住民が近づかないよう防災行政無線で事前に注意喚起している。旧市内のこの地域では文書で回覧され、議員は「以前から言われていることだが、旧市町間で異なっている防災行政無線の使い方をできれば同じくしてほしい」と訴えた。

(市街地のヒグマ対策へ:北海道)
市街地でヒグマの出没が相次いでいることを受け、道は今後、生息範囲の実態を調べたうえで追い払うための効果的な方法の検証など対策に乗り出すことになりました。道内では、ことし4月に札幌市や北広島市の市街地にヒグマが現れたほか、今月に入ってからも江別市の学校近くで目撃されるなど、ヒトの生活圏内での出没が相次いでいます。しかし、道によりますと、こうした市街地では猟銃を使った駆除が難しいことに加え、音や光に慣れている個体も増えているため有効な対策がとれずにいました。このため、道は今後、札幌郊外の森林などにカメラを設置してヒグマの生息範囲の実態を調査したうえで、爆竹の音や強い光を放つ投光器で追い払えるかどうか検証することになりました。来年以降、音や光を出す装置をドローンに搭載し実証実験を行う予定で、実験で得られたデータやノウハウは道内の自治体に提供するとしています。

(ツキノワグマの捕獲上限44頭に:岡山)
岡山県は、ツキノワグマの狩猟について、2019年度の捕獲上限数を設定した。推定生息数の増加を踏まえて、前年度より6頭増やし44頭とした。増加は2年連続。県の調査で、今年3月末時点の推定生息数は前年同期比より39頭多い298頭と、記録が残る05年以降で最多を更新している。上限数は国の保護・管理に関するガイドライン(推定生息数の最大15%)に基づき設定した。狩猟期間は前年度と同じ11月15日~12月14日の30日間。上限に達した場合は狩猟者に自粛を要請する。集落付近に繰り返し出没し、県の許可を得て殺処分する「有害捕獲」は上限を適用しない。県は保護の観点から00年度にツキノワグマの狩猟を全面禁止したが、個体数の増加を受け17年度に解禁。捕獲上限を設けている。ただ、狩猟による捕獲は経験者が少ないことなどから17、18年度とも1頭のみ。有害捕獲は17年度が3頭、18年度が9頭だった。18年度は美作市内で15年ぶりに人身被害が発生しており、県自然環境課は「猟友会への講習会などを通じて人材育成を図り、保護とのバランスを図りながら県民の安全安心の確保に努めたい」としている。

(イノシシ被害対策を指導、インストラクター育成へ:石川)
イノシシが農作物を食い荒らしたり、踏み荒らしたりする被害を止めようと、県は、電気柵の正しい設置方法などを指導する独自の「イノシシ被害対策インストラクター」の育成に乗りだす。猟友会のメンバーらを対象に認定する。さらに七、八月を新たに「イノシシ被害防止強化月間」に指定し、農家に対策を呼び掛ける。インストラクターの対象は猟友会員や農協職員らで、今月下旬に研修会を開き、十八人を認定する。農業安全課の担当者は「猟のプロはイノシシの生態に詳しくても、農業には疎い。農協職員は猟のことを知らない。それぞれが研修によって足りない知識を補えば、良きインストラクターになるはずだ」と期待する。対策として活用する電気柵は、草や稲穂が触れていると電圧が下がり、効果が薄れる。しっかり設置しなければ、隙間が生じてイノシシが潜り込む。有効に利用してもらうため、インストラクターは農家の要望に応じて現地に出向き、対策を点検する。生態や、捕獲用のおりの設置場所なども助言する。被害の九割近くは水稲が占めることから、強化月間は、稲穂が実り始める七月中旬に合わせて設定する。県は市町や農協と協力し、電気柵の適正な設置と管理の方法や、果樹から落ちた実を放置せず、イノシシが好む茂みを農地の周りから撤去するといった対策を促す。県によると、イノシシの生息域は県内で拡大しているとみられ、被害額も年々増加。昨年度の被害額は前年度より約八百万円増え、一億一千五百六十九万円に上った。インストラクターの育成と強化月間は、十八日にあった県議会一般質問で県が明らかにした。

(ハンター募集中:岩手)
盛岡市南西部,市の中心部から7kmに位置する猪去(いさり)地域は,市内でも有数の穀倉地帯で,約230世帯・600人が暮らしています。盛岡の奥座敷「つなぎ温泉」に隣接していることから,人・車の往来が盛んな地域でもあります。かつて宮沢賢治に詠われた箱ケ森への登山道は,きれいなブナ林が続き,多くの登山客に親しまれているほか,縄文から近現代までの様々な歴史遺産があり,地元の盛岡さんさ踊り清流会では「伝統さんさ」が守り受け継がれています。また,平野と里山が同居している地域でもあり,平野に広がる水田では県産オリジナル米「銀河のしずく」が精力的に生産され,里山の麓では盛岡特産品ブランド「盛岡りんご」が特別栽培されています。りんご栽培が盛んなこの地域では,20年以上前からツキノワグマによる果樹被害が発生し,平成18年には市内の捕獲頭数の半数を猪去地域が占めていました。これに危機感をもった猪去自治会は関係者に呼びかけ,平成19年から盛岡市・岩手大学・猟友会との4者協働で被害防止活動を開始し,住民の見回り,電気柵の設置,柵周辺の除草作業(緩衝帯整備)などを継続的に行うことで,クマやシカなどを地域に寄せ付けず,捕獲のみに頼らない対策に取り組んでいるところです。一方,市内の狩猟免許取得者は,近年は横ばい傾向にあるものの高齢化が急速に進んでいます。鳥獣被害対策の中心的な役割を担うのは,依然として狩猟免許取得者ですので,その確保・育成が急務となっています。そこで,本テーマを担当する地域おこし協力隊員には,猪去地域での暮らしや地域活動を通じてその魅力を広く情報発信するとともに,恵まれた自然環境の中で農産物の生産に携わりながら,新たな捕獲の担い手として鳥獣被害対策活動に取り組んでいただきます。

(来月から豚コレラ対策事業:群馬)
前橋市とJA前橋市は19日、被害の拡散が懸念される豚(とん)コレラへの対策事業を7~12月に行うと発表した。豚コレラの感染源とされる野生イノシシなどを豚舎に近づかせないため、市内に養豚場を持つ70事業者に対し、電牧柵、防鳥ネットの資材費を最大50万円まで補助する。補助率は2分の1以内で、JA前橋市組合員の養豚農家の場合、費用の負担割合は前橋市が4割、JA前橋市が1割、養豚農家が5割。JA前橋市の補助は組合員のみが対象となる。養豚農家に希望調査を実施し、事業を開始する。県内では2月、渋川市内の養豚農家から県食肉卸売市場(玉村町上福島)に出荷された豚1頭に豚コレラ感染の疑いがあるとして、検査が行われた。結果は陰性だったが、前橋市はこれを受け、養豚農家に消石灰・消毒薬を無償配布したり、猟友会の野生イノシシ捕獲金を1頭当たり5千円から1万円に引き上げたりするなどしてきた。前橋市は全国でも有数の養豚業の盛んな市で、担当者によると、飼育頭数は約19万5千頭(平成30年2月時点)、豚肉産出額は102億2千万円(29年時点)。山本龍市長は「養豚業は前橋の主要産業の一つ。豚コレラの発生防止のため市だけではなく、県全域で協力して対応していきたい」と語った。

(シカ皮活用、かばんなど試作:北海道)
エゾシカ肉加工販売のポロワッカ(北見)は、本州の3社とシカ革製品の製造販売事業に乗り出している。シカ肉加工の過程で出た皮を有効活用する取り組みですでにかばんなど8種類の試作品が完成。4社は今冬をめどに、共同出資で事業主体となる新会社を北見で設立し販売を本格化させる考えだ。ポロワッカが、同じくシカ肉の加工や流通を担う岡山、奈良、兵庫の3社と商品開発に着手。北見近郊や岡山周辺で捕獲されたシカの皮を原料に使い、東京の革製品販売店ミゲル・ブランカスにデザインを、また都内の革製品会社に試作品の製造を依頼した。完成した試作品のうち、かばんはシカ3頭分の皮を使用し、皮の質感が伝わるよう仕上げた。小売価格は8品の中で最高の11万円を想定している。このほか財布やグラスを置くコースターなど、多岐にわたる。ポロワッカなどはこれらシカ革製品を外国人観光客を含む富裕層に売り込みたい考えで現在、試作品を携え販路を開拓中だ。林徹社長(44)は「これまで、シカ皮は処理に手間がかかり大半が廃棄されていたけど、肌触りは柔らかく、通気性に優れるなど利点は多い」と強調、シカの有効活用に向け意欲を見せている。

(二ホンジカ有効活用へ協議会:山梨)
増え過ぎた野生の二ホンジカの捕獲数が昨年度は1万5000頭を超え過去最多となりました。山梨県では捕獲されたシカの活用策に力を入れていく方針です。県内には適正数を大きく上回る約5万頭の野生のシカが生息しているとみられ農業や森林への被害が深刻化しています。このため県では捕獲を進め2023年度には3万2000頭程度まで減ら計画です。18日は捕獲されたシカの活用策を話し合う協議会が県庁で開かれ昨年度は過去最多の1万5000頭余りが捕獲されたことが報告されました。このうち食用のジビエに加工されたのは685頭で活用率は4.5%とこちらも過去最高となりました。また県は兵庫県の業者と、共同で開発したシカの皮をなめす特殊な技術を特許申請し、甲州印伝の「URUSHINASHIKA」が商標登録されたことも明らかにしました。県では今年度首都圏の飲食業者などを対象に加工現場の視察ツアーを企画するなどジビエと「URUSHINASHIKA」のブランド力向上や販路拡大を図る方針です。

(「誰が鹿や」ポスターが話題:三重)
ニホンカモシカの写真を大きく使ったポスター。添えられたキャッチコピーは「誰が、鹿や。」――。「町の獣」であるニホンカモシカをアピールする三重県菰野(こもの)町のポスターが、ネット上で注目を集めています。観光産業課の担当者に話を聞きました。今年4月から町内に貼り出されているこのポスター。「誰が、鹿や。」のキャッチコピー以外にも、こんな文章が書かれています。「ニホンカモシカは、牛の仲間です」「ヒトとカモシカが共生する町 三重県菰野町」国の特別天然記念物にも指定されているニホンカモシカ。名前にシカとついていますが、ウシ科に属する生き物です。菰野町では「町の獣」として扱われており、冬には御在所岳の6号鉄塔あたりでその姿をよく見かるそうです。先日、このポスターがツイッターで紹介されると「牛の仲間って知らんかった」「シカたないよね」といったコメントが寄せられ、話題になっています。「平成24年度から名古屋外国語大学とコラボして、毎年ポスターを作っています」と話すのは菰野町観光産業課の藤井隆道さん。町が使用する写真と構図を決めると、それを元に学生たちがキャッチコピーを考案。9作品を町内に貼りだして総選挙を実施し、最も得票数が多かったポスターを採用しています。今回は「会えないかも、ここでしか」「サルと温泉? 古いぞ人間 時代はカモシカだ」といったキャッチコピーの中から「誰が、鹿や。」を選出。投票総数385票のうち103票を獲得しました。「この作品はインパクトがあるので、足を止めて見入っている人を見かけます。これまでなかなかなかったことです」と藤井さん。町内だけでなく、町外でのイベント時などにも活用しているというこのポスター。話題になったことについてはこう話します。「菰野といっても、どこにあるどんな所なのか知らない人がいらっしゃると思います。このポスターをきっかけにカモシカや温泉のことを知っていただけるとうれしいです」

(駆除のシカ皮で特産品:熊本)
シカによる農作物の被害に悩む八代市東陽町の農家や主婦らが、害獣対策で駆除されたシカの皮で名刺入れなどの小物を作る「東陽鹿クラフト倶楽部(くらぶ)」(赤崎鐵男代表、11人)を結成し、今春から本格的に販売を始めた。シカ皮の良さを伝えながら対面販売をしている。メンバーは「いただいた命を大切に使い、新たな東陽ブランドとして町の魅力を発信したい」と意気込む。東陽町は「ショウガの里」として知られるが、近年、ショウガ畑にシカが侵入して新芽を食べたり、菌を持ち込んでショウガを腐らせたりする被害が拡大。毎年、数百頭のシカが駆除され、大半が山中で埋設処理されている。駆除後のシカを有効利用できないか考えた東陽支所職員の黒木亮太さん(36)らが、牛革加工が趣味の友人に試作品を依頼するなどして準備を進め、昨年1月、倶楽部を結成。中心は地元の主婦や会社員、市職員ら女性6人で、製品の企画から製作、販売までを担う。シカをわなで捕らえて皮を剥ぐ工程は、有害鳥獣駆除の資格がある農家の男性2人が担当。皮なめしと染色は、東京の加工会社が環境配慮型の「エコレザー」の基準で行っている。製品は名刺入れやブックカバー、ペンケース、キーホルダー、ピアス、ヘアゴムなど10種類以上。女性たちが毎月2回、夜に集まって手作りするほか、材料を持ち帰り、仕事や家事の合間に2週間~1カ月で一つの製品を仕上げる。手になじむ柔らかさが特徴で、価格は名刺入れなど高いものが5千~6千円、アクセサリー類が1000~1500円。販売は約2カ月に1回、熊本市中央区上通町のびぷれす広場で。元々の傷も「自然の風合い」として製品に生かしていることなどを直接説明し、納得してもらった上で手渡す。メンバーで書道家の太江田久子さん(76)は「命に感謝し、皮の端っこも無駄にしないように製作している。実際に触ってシカ皮の優しさを感じてほしい」と話した。

(食害の犯人は?食べられた跡で鳥獣を特定しよう)
野菜や果物が鳥や獣に食べられたら、残された食べ跡の形状から犯人を推定しましょう。獣害対策をする際、相手によって防除の方法は変わります。効果的な対策をするために、食べ跡は重要な手がかりになります。ここでは、特徴的な動物の食べ跡について解説します。以前ご紹介した足跡とともに覚えておくと、役に立つはずです。キャベツ、ハクサイ、ブロッコリーといった葉物野菜は、苗から収穫期までの全期間、シカの食害を受けます。シカが疑われる場合は、近くに足跡やフンがないか探してみてください。また、野生のエサが少なくなる冬場は、サルに食害されることもあります。サルは主に集団でやってくるため、想像以上に大きな被害になります。ひと口だけかじって捨てたり、食べかすを放ったりするのはサルです。ヒヨドリもキャベツとブロッコリーが好物で、コマツナなども食べます。食べ跡の形状が細かいので虫だと思われがちですが、ちぎったようにギザギザしていたら虫ではなくヒヨドリの可能性があります。防鳥ネットなどの設置を検討してください。また、ホウレンソウなどもシカに食べられ、地際の甘みのある部分はサルに食べられることもあります。タマネギ、長ネギ、ワケギといったネギ類はサルに食害されます。手先の器用なサルは株を抜き取り、タマネギもネギも白い部分をひとかじりして、さらに次の株に手を付けます。広範囲にわたって食い散らかされていたら、サルを疑いましょう。カボチャの実はイノシシ、シカ、サル、アライグマ、タヌキ、カラスなどの食害を受けます。ネズミもカボチャを食べます。歯型が刻まれた穴はネズミかもしれません。糖度の高いトマトはサルに狙われます。イノシシ、シカ、キツネ、タヌキ、カラスなどに食べられる場合もあります。キュウリ、ナス、ピーマンなどもサルに食べられます。果菜類が「ひと口かじってポイッ」とされていたら、サルの可能性が高いです。ダイコンはシカ、サル、イノシシなどに食害されます。ニンジンは、葉の部分をシカに、根の部分をサル、イノシシ、タヌキ、ノウサギなどに食べられます。イモ類では、ジャガイモはよくイノシシとサルに食べられます。味を覚えたイノシシやサルが群れで来襲し、株を掘り起こすこともあります。甘いサツマイモはイノシシ、サル、タヌキ、アライグマ、ネズミなどの好物です。トウモロコシの実は、アライグマ、イノシシ、サル、ハクビシン、タヌキ、キツネ、カラスなど多くの野生動物に好まれます。アライグマは茎を横倒しにして実全体を食べてしまいます。ハクビシンやタヌキもトウモロコシを食べますが、実を食べ残す場合が多いそうです。葉はシカに食べられることがあります。田んぼでは主にスズメの被害があります。スズメは乳熟期の穂や出芽直後の胚乳を好み、ムギも食べます。稲の穂は、カモ、イノシシ、サル、カラスなどにも食べられます。また、ヌートリアはイネ科植物の葉や茎を食べてしまいます。ダイズなどの豆類は、マメの実をサル、イノシシ、ハトなどにやられます。葉と茎はシカに食べられます。柿、リンゴ、ナシ、ブドウなども野生動物の大好物です。イノシシ、ハクビシン、サル、アライグマ、クマ、カラスなどに好まれます。特に問題となりやすいのは柿です。放置された柿の実が格好のエサとなり、イノシシ繁殖の原因となるケースが増加しています。被害の多い地域では、管理できない柿の木は伐採を検討してもよいかもしれません。近年増えているのは、ハクビシンによる果樹被害です。甘いものが好きでブドウ、ミカンなどを食害します。木に登るのが得意で、枝先まで器用に登って実を食べます。手先は器用ではないので、実をもぎ取らずに、前足で枝を引き寄せてかじりつきます。実が木についたまま食べ跡がついていたら、ハクビシンを疑ってください。ただしカラスにつつかれている場合もあり、ハクビシンとカラスの食べ跡の判別は難しいです。ミカンなどの柑橘(かんきつ)類はイノシシ、サル、タヌキなどにやられます。主な柑橘類は野生のエサが少なくなる冬場に実を付けるため、獣にとって魅力的なエサになります。シカに葉や木の皮を食べられ、枯れてしまう場合もあります。果樹はカラス以外の鳥による被害も多く見られます。柿、ナシ、リンゴなどの落葉果樹はヒヨドリやムクドリなどに食害されます。柑橘類の被害は主にヒヨドリです。ムクドリはショ糖が消化できないため、ショ糖を多く含む柑橘類をほとんど食べません。スイカやメロンはアライグマ、イノシシ、タヌキ、サル、カラスなどにやられます。アライグマがスイカを食害した場合、スイカの一部に穴をあけ、そこから両手を差し入れて中をくりぬくように食べます。中身がなく空洞になっていたらアライグマの仕業です。穴があいていても中身が残っていたら、カラスの可能性が高いでしょう。イチゴはハウス栽培の場合は被害が少ないのですが、自家消費用の露地栽培で被害があります。アライグマ、イノシシ、ハクビシン、タヌキ、サル、ネズミなどが食べてしまいます。畑や田んぼが派手に掘り返されていたら、おそらくイノシシです。イノシシは土壌の幼虫やミミズが好物で、重機が入ったかのように田畑を掘り返して虫を探します。休耕田や竹林も被害を受けやすいようです。イノシシはタケノコも好きで、タケノコの中身だけを食べられ皮が散乱していることもあります。イノシシは体についたダニなどの寄生虫を取り除くために泥水の上で転げまわる習性があり、そのような場所をぬた場と呼びます。周辺に巣もあるかもしれませんが、ダニがいるのでむやみに触らないでください。イノシシの他にイタチやアナグマなども土壌の虫を食べます。かじられたミミズが畑に落ちている、虫が食べられた形跡がある、という時にはこれらの動物を警戒してください。
野生動物は私たちが想像するよりも賢く、しつこいものがたくさんいます。食べ跡や足跡を観察して犯人をつきとめ、あきらめずに対策を施しましょう。

(獣害の犯人は?足跡で獣を特定しよう)
野生の獣は警戒心が強く、夜行性のものが多いため、夜間に田畑を荒らす場合が多々あります。獣を見つけるのは困難ですが、足跡などの痕跡は間接的に獣種を見分ける手がかりになります。ここでは12種の動物の足跡を紹介します。被害の現場やその周辺で足跡を見つけたら、形をよく観察してください。効果的な獣害対策を行うには、まず獣を特定することが重要です。動物は足跡や食べ跡、ふんなどの痕跡を残しますが、最も分かりやすいのが足跡ではないでしょうか。的確に判別できるように、足跡の形を知っておきましょう。足跡を覚える上でヒントになるのが爪の形です。動物の爪は、扁爪(ひらづめ)、鉤爪(かぎづめ)、蹄(ひづめ)の3種類に分けられます。人間やサルは扁爪で、物をつかむのに適した爪です。動物に多い鉤爪は湾曲した鋭い爪で、獲物を捕らえたり地面を掘ったりするのに使われます。シカやイノシシは頑丈で分厚い蹄を持ち、速く走ることに優れています。イノシシとシカは蹄を持ち、どちらの足跡も長細い蹄の跡が2つつきます。イノシシは、後ろに副蹄(ふくてい)という小さな跡がつくのが特徴ですが、硬く乾いた土だと跡がつきません。その場合はシカと区別するのは困難です。シカは軟らかい地面でも副蹄はつきません。足跡の大きさは、イノシシもシカも約5~8センチです。クマの足跡は大きく、成獣の後脚は20センチ以上になることも。子グマの足跡は小さいので肉球の形で判断します。もし山の中などで見つけてしまったら、クマの生息域であることを意識し、十分注意してください。アライグマの足跡は、手のひらと指先の跡がくっついています。アライグマだけの特徴的な形です。前脚の足跡の大きさは約6~7センチです。アナグマとハクビシンは5つの指球(肉球の指の部分)の跡がつきます。どちらとも成獣の足跡の大きさは約5~6センチです。アナグマは前脚で巣穴を掘る習性があるため、ハクビシンより長い鉤爪を持っています。タヌキとキツネは4つの指球の跡がつきます。形も大きさも似ていますが、キツネの足跡はひし形に近い形をしています。どちらも約3~4センチの小さな足跡です。サルの足跡は人間に似ていますね。親指とそのほかの指が離れているのが独特で、比較的わかりやすい足跡です。ニホンザルは群れで行動することが多く、まとまって多数の足跡がついていたらサルを疑ってください。約2~3センチの小さな足跡はイタチやテンです。タヌキ、キツネの足跡に似ていますが、こちらは5つの指球の跡がつきます。しかし、小さくて体重が軽い動物であるためもともと足跡が残りにくく、指球の跡が4つしかつかない場合もあります。ウサギは歩き方に特徴があり、飛び跳ねるように前に進みます。アウトドアが趣味の人は、雪山でノウサギの足跡探しを楽しむこともあるそうです。痕跡から動物の行動を読む「アニマルトラッキング」は、近年、自然観察の一種として人気が高くなっています。狩猟をする人たちは、「フィールドサイン(=動物の痕跡)」から獲物の居場所を見定める「見切り」という作業を最初に行います。いつ頃つけられた足跡なのか、足跡の新旧を見極めるのも大切なのだとか。新しいものほどハッキリしていて、古くなるとくぼみの起伏がなくなってきます。足跡、食べ跡、ふんは、動物が残す立派な痕跡です。農業に携わる人も足跡の形を覚えておくと、被害対策の役に立つかもしれません。

(害獣駆除「誰かがせんと」:佐賀)
6月上旬、伊万里市内の国道沿いの竹やぶでイノシシが箱わなに掛かった。猟友会の山口勝子さん(68)=同市木須町=が電気ショックで絶命させた後、息子の秀一郎さん(40)が引きずり出して言った。「ジビエにしても良かったね」山口さんは市内各所に箱わなを仕掛けて年間200頭前後のイノシシを捕獲しているが、車の免許を持っていない。夫が亡くなった後は秀一郎さんがパートナーになっている。この時に捕殺したイノシシは、猟友会の人たちが「肉がやわらかくて一番うまい」という重さ40~50キロのメスだった。「伊万里のイノシシは果物や米をたくさん食べるからおいしいと評判で、鹿児島や宮崎からも捕りに来るんですよ」と山口さん。ただ、電気で殺すと体が硬直して血抜きができず、肉が臭くなってしまう。国は獣害対策の一環として、イノシシやシカの食肉利用を推進している。しかし現状では、駆除目的で捕獲されたイノシシのうち、ジビエとして利用されているのは1割に満たない。ジビエの流通を拡大していくには、安定供給や衛生管理などの面で多くの課題がある。市猟友会の前田幸彦会長(72)は「鹿児島や宮崎のようなイノシシを食べる文化をつくっていくことも大事」と話す。現在、捕獲されたイノシシのほとんどは埋設か焼却処分されている。伊万里市では、捕獲した人の責任で埋設することになっているが、猟友会の誰もが広い土地を持っている訳ではなく、場所の確保に苦労している。隣の武雄市や有田町は処理業者に任せる仕組みができており、事務局長の山口さんは市に「もう少し支援がほしい」と繰り返し要請している。猟友会は市内の山中2カ所に「カラス小屋」と呼ぶ大きな檻を設置している。イノシシと同様に農家を悩ませるカラス用のわなで、年間300~500羽を捕獲する。餌に使うのは果物やイノシシの死骸。その光景は臭いも相まって顔を背けたくなるが、野生動物から暮らしを守ることの、むき出しの現実があった。「動物を殺すことに厳しい目を向ける人の気持ちは否定しません。でも、収穫前の畑を荒らされる農家の人のことを考えると、誰かがせんといかんと思います」。イノシシの農作物被害はこれから秋にかけて増えていく。猟友会も忙しくなり、山口さんの電話は朝から鳴り続ける。

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(散弾銃誤射で男性書類送検:岐阜)
岐阜県警下呂署は17日、散弾銃を誤って発射し、近くにいた男性=当時(71)=を死亡させたなどとして、銃刀法違反と業務上過失致死の疑いで、同県下呂市のパート男性(66)を書類送検した。書類送検容疑は1月3日、シカ猟を終えて帰宅中、散弾銃に弾を込めたまま車の助手席に置いて運転し、同市馬瀬西村の空き地で弾を抜こうとした際に誤って1発発射、近くにいた狩猟仲間の男性を死亡させた疑い。同署によると、2人は地元猟友会に所属し、この日午前から計7人で猟をしていた。

(「危険ごみ」に実弾5発?:三重)
津市は13日、収集した「危険ごみ」に実弾らしきものが混入していたと発表した。届け出を受けた三重県警津署は火薬類取締法違反の疑いがあるとみて、使用可能なものかどうかなどを調べている。津市環境施設課によると、混入していたのは散弾銃用の実弾とみられる5発。12日午前に津市リサイクルセンター(津市片田田中町)で、収集したスプレー缶などの危険ごみを分別中に発見された。ごみは同日朝、津市安濃町で収集したものだが、どの集積所で収集されたかは特定できていないという。

(報奨金決めるも、"不備"指摘:北海道)
2018年、クマ騒動に揺れた北海道島牧村。6月の村議会でクマ対策のパトロールの報奨金などを定めた条例の改正案を可決し13日、猟友会に説明しました。しかし、報奨金や傷害保険などに対し、見直しを求める声が相次ぎました。道猟友会島牧分会 高島紀彦会長:「去年の要綱通りの条例にして頂きたい。新人教育(春クマ駆除)の助成金が書かれていない。あえて危険な所に行くのに仮に死亡事故があって、保険金300~500万円で残った家族は暮らせるのかな」2018年のクマ騒動では、村の要綱に基づき、ハンターに報奨金が支払われました。その後、村は報奨金などを要綱ではなく「条例」で定めることにし、1月に年間の報奨金の上限を決めた条例を制定。さらに6月の村議会では、ハンターに支払う1時間あたりの報奨金を決めた改正案を可決しました。しかし13日の説明会で、猟友会からは緊急時と通常時の報奨金の設定があいまいなことや、若手ハンター育成の助成金が盛り込まれていないことなどが指摘され、見直しを求められました。島牧村 藤澤克村長:「双方(猟友会と議会)の意見を聞きながら条例を直していくしかない」村はクマの侵入を防ぐ全長6キロに及ぶ電気柵の設置を、6月にも始めることにしています。14日時点でクマの出没情報は18件と、2018年の2.5倍にのぼっていて、条例の整備が急がれます。

(サル5匹出没、子供かばった女性が尻かまれる:栃木)
16日午前9時45分頃、栃木県那須町高久丙の路上で、近くの別荘に来ていた群馬県館林市の女性(65)がサルに襲われ、尻に軽いけがをした。那須塩原署の発表によると、女性が近くで遊んでいた児童らに菓子を渡したところ、5匹ほどのサルが近寄ってきた。女性が子供たちをかばうと、サル1匹が女性の尻にかみついたという。近くにいた人が119番した。現場は別荘地で、同署によるとサルがよく出没するという。同署は「サルを見たら近づかず、安全な場所に避難するように」と注意を呼び掛けている。

(犯人は熊?貴重種日本鶏50羽襲われる:長野)
一夜にして品評会出品級の貴重なニワトリ47羽が姿を消した!長野県山ノ内町の農家で13日午後~14日早朝、飼育していた観賞用の日本鶏(にほんけい)の約半数が何者かに襲われ消えていた。飼われていたのは高価な鶏ばかりで、飼い主によると被害額はざっと100万円。現場の足跡から警察は犯人を熊と見ているが、その姿は確認されていない。被害に遭ったのは、長野電鉄の夜間瀬(よませ)駅から北西に約2キロのところにある小坂隆さん(62)の鶏小屋。すぐ北側には標高1351メートルの高社山(こうしゃさん)があり、そのふもとでブドウやリンゴ、プラムといった果物を栽培しながら、趣味で薩摩鶏(さつまどり)、小国(しょうこく)鶏、シャモなどの日本鶏を飼育していた。「犯行」から1日後の15日午前、現場にはまだ生々しさが残っていた。日本鶏を飼育していた小屋は金網がはがされ、積まれていた横3メートルほどの木製のケージは倒壊。地面には被害鶏の羽が無残に散乱し、ちぎられた足も残っていた。

(クマと衝突、異音を感じて停車:福島)
13日午後10時20分ごろ、福島県喜多方市山都町小舟寺のJR磐越西線山都―喜多方間の踏切付近で、上り普通列車が線路上にいたクマ1頭に衝突した。乗員2人と乗客3人にけがはなかった。喜多方署によると、列車が踏切付近を通過した際、異音を感じて運転手が停車させた。クマの体長は約1.1メートルで、死んでいたという。列車は2時間25分後に運行を再開した。

(イノシシ2頭、市職員ら“大捕り物”:石川)
13日午後、石川県金沢市内でイノシシ2頭の目撃情報があり、市の職員と猟友会が大捕り物を繰り広げました。13日午後0時40分ごろ、金沢市内を流れる金腐川沿いで「イノシシが2頭、走り回っている」と、近くの学校施設の職員から通報がありました。市の職員や猟友会のメンバーなど、およそ20人が駆けつけ、逃げ回っていた子どものイノシシ2頭を川沿いの茂みに追い込み、2時間にわたる大捕り物を繰り広げました。金沢市によりますと、捕獲されたのは体長55センチのメスの子ども2頭です。捕獲されたイノシシは、市街地に出没しないよう処分されるということです。金沢市では11日から13日までに4頭の子どものイノシシが捕獲されています。

(イノシシ出没相次ぐ:石川)
金沢市内でイノシシの目撃や捕獲が相次いでいる。出産期を迎えたイノシシが子どもとともに人の住む地域に迷い込むケースが多いとみられ、専門家は「見つけても近づかず通報を」と注意を呼びかけている。

(クマの目撃相次ぐ、今年はすでに104件:石川)
16日、金沢市の民家の庭にクマが逃げ込むなど県内で目撃が相次いでいる。16日午前9時、金沢市神谷内町の住宅地。民家の庭に逃げ込んだのは体長1メートル程のクマ。警察などが捕獲作業を始めるがクマは木に登り、ビワの実を食べている。朝から目撃情報が相次いだクマは、およそ5時間後に麻酔銃で撃たれ捕獲された。県内で相次ぐクマの出没。クマの目撃件数を月別に見ると6月は、年間で最も増える時期だ。とくに、ことしは、6月16日までで104件、6月だけでも、52件に上っていて例年より多い傾向にある。この時期のクマは、親離れして行動範囲が広がり、エサを求めて里に下りてくるという。県では、クマに遭遇した場合、決して刺激をせず速やかに遠ざかり、市や町などに連絡するよう呼び掛けている。

(クマ目撃、危機感強める:北海道)
野幌森林公園(江別市、札幌市厚別区、北広島市)の江別市域で10日からヒグマの出没情報が続く中、新たに13日夕に公園北東側の江別市セラミックアートセンター(西野幌114)の駐車場と北海道情報大(西野幌59)のグラウンドでも目撃された。森林公園内にとどまっていた出没情報が、市民が行き交う公園外でも出たことで、市は13日夜から江別署、北海道猟友会江別支部などと連携し、現場周辺のクマの追跡を含めて安全確認を急いでいる。「午後5時40分ごろ、セラミックアートセンターの駐車場を横切るクマを見た」との目撃情報が江別署に寄せられた。同センターは森林公園から約1キロ東側。市環境課は猟友会江別支部に出動を依頼した。さらに午後6時45分ごろ、同センターから北へ1キロ弱の北海道情報大のグラウンドでも目撃。同大は緊急校内放送で、100人以上残っていた学生に待避するよう呼び掛けた。市は同夜、同大を含む西野幌地区の住宅街を中心に、各自治会役員に電話連絡でクマ警戒を呼び掛けるとともに、拡声器を付けた広報車6台も出動させた。市がまとめた森林公園内のヒグマ情報はこれまで、目撃が10日夜に1件、ふんが11日朝の4件と12日午後に1件だった。13日に住宅や大学、小中学校がある森林公園の北側に出たことで、市は「従来の情報と異なる新たな段階」と危機感を強める。

(またクマ、マラソン大会中止:北海道)
10日夜からヒグマの出没が続いている道立野幌森林公園(江別市、札幌市厚別区、北広島市)で、15日朝にも園内北西部の江別市にある遊歩道で70代男性がクマを目撃した。現場に近い園内の野外博物館「北海道開拓の村」(札幌市厚別区)は、15日夕に予定した「第2回夕焼けまらそん」を急きょ中止した。江別署によると、15日午前7時20分ごろ、男性が公園内の自然ふれあい交流館(江別市西野幌)から園内北西部の遊歩道「記念塔連絡線」を一人で散歩中、30~40メートル先の遊歩道上に座り込んでいる体長1メートルほどのクマ1頭を発見。来た道を引き返し、公園を管理する北海道博物館(札幌市厚別区)に電話で「遊歩道にクマがいる」と通報した。江別市環境課などによると、現場は道立埋蔵文化財センター(江別市西野幌)から東に約200メートル。近くに市立文京台小や北翔大などがあり、南側の北海道百年記念塔まで約400メートル、北海道博物館まで約800メートルの距離だという。

(クマ目撃影響続く、臨時休校も:北海道)
クマの目撃が相次いでいる江別市では、17日も市内の小学校が臨時休校するなどクマへの警戒が続いています。江別市の野幌森林公園と周辺では今月10日からクマの目撃が相次いでいて、15日にも目撃情報が寄せられました。近くの文京台小学校では、17日は臨時休校にして警戒にあたりました。また、別の小学校でも全学年が一斉に下校するなど、依然、警戒が続けられています。警察や江別市で引き続き、注意を呼びかけています。

(「レジ袋奪われた」サル目撃相次ぐ:千葉)
千葉県市原市の市街地などで、サルの目撃情報が相次いでいる。けが人は出ていないが、人に対する被害の恐れがあるとして市や市原署が注意を呼びかけている。同市農林業振興課によると、5月17日から今月13日までに県立姉崎高校(市原市姉崎)や市立姉崎小(同市椎津)周辺などから23件の目撃情報が寄せられた。多い時は3匹おり、中には、「手に持っていたコンビニのレジ袋を奪われた」という通報もあった。いずれも群れからはぐれたオスとみられ、職員らが出没エリアを巡回したり、近隣の学校に情報提供したりしている。同エリアで短期間にこれほど目撃が相次いだ例は珍しいという。市はホームページなどに情報を掲載。サルを見つけても近づいたり餌を与えたりしないようにするとともに、大声を出すなど刺激する行動を控えるよう求めている。

(小学校近くにクマ、児童が一斉下校:山形)
クマが目撃されたのは、山形市門伝の市道上で、西山形小学校から北東におよそ100メートル離れた地点だ。警察の調べによると17日午前3時ごろ、車で通りかかった40代の女性が、路上を東から西に横断する体長およそ1メートルのクマ1頭を目撃した。クマは、その後、西の山中に立ち去り、人やものへの被害はなかった。通報を受けた警察では、現場付近をパトカーで警戒を行い、西山形小では児童の登校時に教員が通学路に立ち、午後は、全校児童で一斉下校をした。このほか17日は、村山市岩野のサクランボ畑で収穫前の紅秀峰およそ15キロがクマに食い荒らされ、天童市山口の市道でも午後2時40分ごろ、子グマ一頭が目撃された。

(クマ目撃:栃木)
17日午前11時10分ごろ、那須町高久乙、那須ハイランドパーク正面入口東方約50メートルの市道上、体長約1メートル。

(クマ目撃:栃木)
17日午前7時5分ごろ、足尾町通洞の日光市足尾行政センターから南方約220メートルの国道122号線上、体長約0.5メートル。

(民家の敷地にクマ:北海道)
14日午前0時35分ごろ、釧路管内釧路町東陽西1の民家で、この家に住む30代男性が隣家との間にクマ1頭がいるのを目撃し、110番した。釧路署によると、現場は住宅街で町立別保小から約2キロの地点。クマは体長1~1・5メートルで、北側の原野の方向に向かったという。13日午後7時15分ごろには、この民家の約300メートル南東側の釧路市貝塚4で、土手を歩くクマ1頭が目撃されており、同署は同じクマとみて注意を呼び掛けている。

(サル頻出で下校見守り:福井)
ニホンザルの出没が相次いでいる福井県福井市清水西地区で、サルから子どもを守ろうと、住民とPTAが「見守り隊」を結成、活動を始めた。全国でも珍しい取り組みといい、児童の下校に週2回付き添っている。小学校や公民館には撃退用のロケット花火を配備し万全を期している。同地区自治会連合会によると、数年前からサルが出没するようになった。当初は農作物被害にとどまっていたが、徐々に行動が大胆になり、児童に近づいたり追い掛けたりすることも。髪を引っ張られたとの情報も寄せられ、保護者から「子どもだけでの下校は不安」との声が上がり、PTAが見守り隊結成を決めた。当初はPTAのみで結成する予定だったが、志願者が少なく、住民から有志を募ったところ30~70代の55人が名乗りを上げた。PTAでも志願者が増え、最終的に183人が名を連ねた。自治会連合会の齊藤藤伸会長(68)が隊長に就任した。児童が集団下校する月、木曜日に活動し、月曜はPTA、木曜は住民が担当する。児童の下校ルートのうち、昨年に目撃情報が多かった「山内町・笹谷町」「加茂内町・野口区」など5ルートで隊員が1人ずつ付き添う。サルが襲ってきた場合「ビリリリ」と大きな音が鳴る約60センチの棒で威嚇し、追い払う。清水西小学校と清水西公民館には撃退用のロケット花火も配備した。ゴールデンウイーク明けから活動をスタート。隊員おそろいの帽子も届き、さらに士気が高まった。熱意が伝わったのか、これまでの活動中にサルは出没していないという。6年生の女子児童は「夏は週に一度のペースで現れる。これからが不安だったが大人がいると心強い」と笑顔。森永哲也校長も「サルは相手を見極めるため、大人がいてくれるのはありがたい」と喜ぶ。こうした声に齊藤隊長は「登校時もできるだけ同伴する。子どもを守るため全力を尽くす」と意気込んでいる。サルなどの獣害対策に詳しい兵庫県立大学自然・環境科学研究所の山端直人教授(野生動物被害管理)は、サルからの見守り活動は全国でも珍しいとし「子どもを見守りつつ、サルを地域から追い払うという意識が高まっているのは素晴らしいこと」と話している。

(ワクチン餌、三重も検討:三重)
三重県は13日、豚コレラ防止のため、イノシシ向けのワクチン入り餌の埋設を農林水産省と検討していることを明らかにした。同県では豚コレラは確認されていないが、県境から約1.5キロの岐阜県側で感染イノシシが見つかっており、侵入リスクが高まっていると判断した。豚コレラは愛知、岐阜両県で相次いで発生している。野生イノシシを介した感染拡大の可能性が指摘されており、両県ではワクチン入り餌の埋設が行われている。県境付近の岐阜県側で感染イノシシが見つかったことを受け三重県は7日、発見地点から10キロ内にある1養豚場を監視対象とした。これまでに異常は確認されていない。

(イノシシ被害急増、県南の農家危機感:秋田)
秋田県南部でイノシシの目撃や農業被害が急増したことを受け、県は捕獲態勢を強化する。開会中の6月県議会に初めて対策予算380万円を計上。貸与用のわな購入やカメラ設置、講習会開催などを進める。県自然保護課は「イノシシは繁殖力が強く、一気に個体数が増える恐れがある」と水際で食い止める考えだ。水田のあぜが崩れ、植えたばかりの稲が何本も倒れていた。湯沢市郊外の桑崎地区。今月上旬、田の巡回で被害を見つけた今文夫さん(65)は「このまま雨が降ると水が漏れる。直すのに2、3日かかる」と肩を落とした。今さんは昨年7月に付近でイノシシを目撃。9月末には収穫間近の水田で稲の一部が倒された。「田のミミズを狙って掘り返したのではないか。収穫時が心配」と話す。近隣のリンゴ園も表土が掘られ、草刈りや作業車の乗り入れに支障が出たという。イノシシは県内に生息していなかったが、2012年に湯沢市秋ノ宮で捕獲されてから目撃数は増加。17年度が43頭、18年度は102頭に上った。農業被害も17年度の2万2千円から217万円に急増。目撃数、農業被害は湯沢雄勝地域が突出し、18年度は63頭、195万円だった。

(イノシシ対策で奨励金支給へ:秋田)
イノシシによる農業被害を防ぐため、県は地元の自治体に補助金を出し、ことし11月からの猟期の間、イノシシを捕獲したハンターに奨励金を支給する制度を始めるなど、対策を強化することになりました。県内では平成24年以降、南部の県境を中心にイノシシの目撃件数が増え、昨年度は102頭の目撃情報が寄せられ、田畑の作物が荒らされる農業被害も210万円余りに上っています。こうしたイノシシへの対策を強化するため、県は地元の自治体に補助金を出し、11月から2月までの猟期の間、県に登録したハンターがイノシシを捕獲した場合、1頭につき1万円の奨励金を支給する制度を始めることになりました。このほか、県は、イノシシの捕獲方法の研修会を開いたり、出没場所を把握するため山林にカメラを設置したりすることにしていて、奨励金の補助金を含め、イノシシの対策費用として、6月県議会の補正予算案におよそ380万円を計上しています。県自然保護課は、「奨励金を支給することでハンターが増えることを期待している。イノシシの農業被害は大きく、繁殖力も高いため、生息域が広がる前に対策を進めたい」としています。

(「サル対策」研修会:長野)
辰野町川島区の有害鳥獣対策委員会(根橋護委員長)は20日午後1時30分から、2019年度第1回の獣害対策研修会を下横川営農総合センターで開く。近年力を入れているサル対策を中心に、地域の被害状況や追い払い方法について学ぶほか、威嚇用の大型花火の取り扱い講習も行う。「みんなで知恵を出して学び合い、大切な農地と作物を守ろう」と町内外へ広く参加を呼び掛けている。サルの農作物被害に悩む同区では、県や町、信州大学、JA上伊那などと協力して、生態や追い払いに関する学習企画、県モデルの電気柵設置実験、威嚇用ロケット花火の発射器の製作体験と工夫を凝らした対策を実践。17年度までの4年間にサルの農作物被害額が6分の1に減少し、人里への出没頻度も下がるなど成果を上げており、同委員会は昨年度農林水産大臣表彰を受けた。研修会では、同委員会が昨年の地区内被害を説明。GPS(衛星測位システム)による行動調査に継続して取り組む専門業者が、町内のサル群の生息状況を解説する。新たな試みとして、参加者に記入式で質問や意見を出してもらい、県の野生鳥獣被害対策チームなどの専門家が答える情報交流の時間も設けた。最後に発射の実演を含む大型花火の取り扱い講習を行い、受講証を交付する。追い払い用具の展示と使用体験もある。

(有害鳥獣駆除、担い手養成:愛媛)
2019年度に新たに狩猟免許を取得しようとしている人に、鳥獣被害や狩猟の基礎知識を学んでもらう「県有害鳥獣ハンター養成塾」の初回講座が16日、県庁であった。愛媛大や岡山理科大の学生を中心に約50人が県職員や現役ハンターの講義に耳を傾けた。

(都市周辺に暮らすヒグマの生態と正しい付き合い方:北海道)
酪農学園大学(北海道江別市)は6月22日(土)に「野生動物講座~都市周辺に暮らすヒグマの生態と正しい付き合い方~」と題した公開講座を開講する。これは、江別市周辺でヒグマの目撃情報が相次いでいることからタイムリーな内容となる。農食環境学群環境共生学類の佐藤喜和教授が講師を務める。北海道の豊かな自然を象徴するヒグマは、このところ生息数が増加し、分布が拡大している。酪農学園大学の位置する江別市周辺でもヒグマの目撃情報が相次いでおり、警戒を深めている。こうした中、同大では「野生動物講座~都市周辺に暮らすヒグマの生態と正しい付き合い方~」と題した公開講座を開講。札幌市で行っている無人カメラを用いたモニタリング調査の結果をもとに、都市周辺で暮らすヒグマの生態や出没の原因を紹介し、今後の付き合い方について考える。

(アライグマ対策、わなでの捕獲のみ:大分)
新納孝明生活環境課長は「シカやイノシシと違い、特定外来生物のアライグマは捕獲のみの対策。講習会を開いて従事者を増やし、わなで捕獲をしている」と答弁した。

(カラス被害調査へ、市民からの相談急増:福岡)
福岡市は14日、カラスによる生活被害の市民相談が増えているとして、被害の実態調査や未然防止策の検討に乗り出す方針を明らかにした。「襲われた」「ごみを荒らす」などの相談がこの5年で約3倍に増えており、対策が必要と判断した。市議会定例会で田中慎介市議(市民クラブ)の一般質問に答えた。市によると、市内ではごみの夜間収集を実施していることもあり、カラスの相談は目立っていなかったが、近年右肩上がりで急増。2018年度は各区役所に計133件の相談があり、14年度の45件から大幅に増えた。内容は「恐怖を感じる・襲われた」「巣を撤去してほしい」「ごみを荒らす」が大半を占めている。市民からの相談が急増している背景は不明で、市内での生息実態なども分かっていないという。市のこれまでのカラス対策は農作物への対応が中心。街中や住宅街での被害相談に対しては「巣に近づかないで」「ごみ出し時間の順守を」といった注意喚起の周知などにとどまっているという。これに対し、田中市議は「市民のカラスに襲われるという不安は増している。被害の調査や予防的な措置が必要だ」と指摘。小野田勝則総務企画局長は「国や他都市の事例を参考に被害防止の取り組みをしっかり検討したい」と答えた。

(体に矢が刺さったカモ、周辺に目撃情報も:東京)
東京・杉並区で、体に矢が刺さったカモが見つかった。17日夕方、杉並区堀ノ内で、体に矢が刺さったカモが見つかり、警視庁の警察官が状況などを確認したが、捕獲はしていないという。周辺では、これまでにも矢ガモの目撃情報が寄せられていて、何者かがカモを狙って矢を放った可能性があるという。

(九州初、国産ジビエ認証:大分)
国東市国東町の野生鳥獣肉(ジビエ)処理施設「TAG‐KNIGHT(タグナイト)」が、適切な衛生管理や流通規格に従って出荷する施設に与えられる「国産ジビエ認証」を受けた。5月28日付。全国4施設目で、同日認証を受けた宮崎県の加工処理施設とともに九州では初めての認証施設となった。施設は、2014年に事業を開始。狩猟免許を持つ田口幸子代表らが市内でシカを年間150頭ほど狩猟・捕獲し、解体から加工まで一貫処理している。無添加、無着色を徹底し、内臓は完全除去。ミンチやジャーキーなどにして主にペット向けにネット販売している。認証制度は18年、消費者のジビエに対する安心感を高め、普及拡大を推進するため、農林水産省が創設。肉の切り分け方を定めた「カットチャート」の順守、トレーサビリティー(生産流通履歴)の実施‐などを条件に認定される。田口代表は「主にペット向けの商品だが、人も安心して食べられるように品質管理を徹底している。今後も意識を高く持って生産していきたい」としている。

(イノシシ肉使ったメンチカツカレーを限定販売:愛知)
岐阜県や愛知県で相次いで豚コレラの感染が確認されている中、イノシシの肉を使ったカレーでジビエ産業を応援します名古屋市中区にある東海農政局の食堂では、17日と18日の2日間、地元産のイノシシの肉を使ったメンチカツカレー(650円)を特別に販売します。食堂は職員だけでなく一般の人も利用でき、豚コレラの影響でジビエ産業のイメージが損なわれることを防ぐのが目的です。イノシシの肉を提供した岐阜県揖斐川町の業者の社長は「人体に影響がないのなら遠ざけるのではなく、皆さんで応援して召し上がっていただければと思います」と話しました。またカレーを食べた人は「おいしいです。他の食堂にも入れてくれればよいのに」「人体に影響はないと聞いているので安心して食べている」などと話しました。17日は、岐阜県揖斐川町で捕れたイノシシの肉を使ったメンチカツカレーが、40食限定で販売され、18日は、愛知県豊田市産の肉を使ったメンチカツカレーが、販売されます。

(炭火でジビエ肉焼くスタイル:千葉)
ジビエ肉を焼いて食べるスタイルの店「焼ジビエ 罠一目」(船橋市本町2、TEL 047-404-8770)が5月25日、船橋駅南口の本町通り沿いにオープンした。店長は船橋市出身の村岡優さん。「ジビエ肉は食べたことがなかったが、ここで提供するジビエは全く臭みがなく、種類によっていろいろな味が楽しめる」と話す。「栄養価が高く低カロリーなので、女性にもお薦め」とも。ジビエ肉は七輪の炭火で焼いて食べ、スタッフが大事な焼き加減について教える。ジビエ肉は全国各地から新鮮なものを仕入れている。

(鳥獣捕獲に一役、検知システム:青森)
青森県平川市の精密機器製造「ジョイ・ワールド・パシフィック」がIoT(モノのインターネット)技術を活用した鳥獣捕獲の検知システム「わなベル」を開発し、同市で実証実験を始めた。検知システムは、おりなどの箱わなの場合、装着したセンサーで出入り口の開閉を監視し、閉じたらクマやイノシシなどの動物が捕獲されたと判断する。センサーの状態は、省電力広域無線技術(LPWA)のサービス「Sigfox(シグフォックス)」を通じてネットに送信。捕獲されれば直ちにスマートフォンなどにメールで通知される仕組み。わなに掛かったかどうか定期的に見回る必要がなくなり、省力化できる。装置は10センチ四方の大きさで、既存の箱わなのほか、くくりわなにも簡単に取り付けることができる。単3電池2本で動作し、1年程度は持つという。ジョイ・ワールド・パシフィックは6月から平川市と連携し、市内の山中3カ所でクマ捕獲用のわなに装置を取り付けた。今後、システムの有用性や課題を詳しく検証する。システムを開発した同社ITビジネス課のエンジニア佐藤雄太さんは「山深い場所ではレンタル基地局を使えるので、山中でも無線電波は届く。低コストで見回りの負担軽減、捕獲後の迅速な処理が可能になる」と話した。

(夫の遺志継ぎ、駆除活動支える:佐賀)
夜も明けきらぬ早朝。伊万里市木須町の山口勝子(かつこ)さん(68)は目を覚ますとすぐに化粧を済ませ、自宅脇にある事務所の明かりをつける。そこは船舶塗装会社のほかに猟友会の事務所も兼ねていて、朝から入れ代わり立ち代わり訪れる人を、いつも笑顔で迎えている。山口さんは伊万里市猟友会(会員数107人)の事務局長で、行政への申請手続きや市民からの問い合わせ対応を1人で担っている。従業員13人の会社の経理もやり、「『家族で一番忙しいから、ボケる暇はないね』と息子たちに言われるんですよ」と笑う。猟友会に加入したのは9年前。会員だった夫が、事務仕事なんてできないのに事務局長を引き受けたのがきっかけだった。手伝うには会員でないと都合が悪いだろうと狩猟免許を取得した。現場も踏むようになり、7年前に夫が亡くなった後も、毎年200頭前後のイノシシを捕獲している。近年のイノシシ猟は、わなを使った捕獲が主流で、山口さんは市内20カ所以上に箱わなを仕掛ける。事務仕事の合間を縫って見回り、イノシシが掛かっていればその場で殺処分する。使用するのは電気ショックを与える棒状の機具。銃や刃物でとどめを刺すより安全で心身への負担も軽く、ここ数年で広く普及した。檻(おり)の中のイノシシは人が近づくと興奮して何度も突進してくる。鉄柵がガシーン、ガシーンと大きな音を立て、今にも壊れそうだ。「こうやって暴れる成獣よりも、うり坊(幼獣)の方が殺すのに抵抗がある。しっぽを振って近づいてきて、かわいそうで逃がしてやりたいと思うけど、すぐに大きくなるから…」。イノシシは多産で毎年春に4、5頭を産む。市猟友会の前田幸彦会長(72)によると、伊万里の山では1990年代に入ってイノシシを見掛けるようになり、10年ほどで一気に増えたという。狩猟者の減少や山間地の過疎化によって生息域が広がり、人間の生活圏に侵入してきた。「一番多かった時は、学校に入ってきた、車とぶつかった、としょっちゅう呼び出された」伊万里市は農作物などの被害を防ぐため、年間を通した駆除を猟友会に依頼している。市内で毎年3千頭以上を捕獲しているが、3~4割が幼獣のため、個体数は大きく減っていない。イノシシは学習能力が高く、成獣をわなで捕らえるのは容易ではない。「気の利いたのは、わなに近づこうとする子どもを、鼻であっちに行けって追いやるけんねえ」。前田さんは苦笑いした。

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