<射撃ニュース2月>
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(猟銃暴発か、イノシシ猟の男性死亡:山形)
山形県舟形町でイノシシ猟をしていた男性が山中で死亡しているのが見つかった。警察は誤って銃弾が発射されたことによる暴発事故とみて調べている。11日午後5時半すぎ、舟形町猟友会のメンバーから「銃が暴発し男性1人がけがをした」と消防に通報があった。現場は舟形町長沢の山中で、救急隊が駆けつけたが男性は腹部に銃弾を受けてすでに死亡していた。警察によると、死亡したのは近くに住む自営業・石川欽弥さん(55)。11日は午前中から猟友会の仲間数人と山に入りイノシシ狩りをしていた。集合時間になっても戻らなかったため仲間が付近を捜索したところ、山の斜面で倒れている石川さんを発見したという。警察は、現場の状況などから石川さんが斜面で転倒するなどした際、猟銃が暴発したとみて、14日に司法解剖し死因などを詳しく調べることにしている。

(実弾か、ごみ袋に混入:三重)
伊賀南部環境衛生組合は2月10日、伊賀市奥鹿野の伊賀南部クリーンセンターに搬入されたごみ袋に散弾銃の実弾らしきものが混入していたと発表した。名張署が火薬類取締法違反の疑いを含め調べている。組合によると、大きさは長さ約6センチ、直径約2センチで、数は11発。名張市と伊賀市青山地区から5日に回収した「燃やさないごみ」に混入していた。指定袋の中身を確認していた委託業者の男性社員がコンビニのレジ袋に入れられているのを見つけた。

(野生動物の食害を防ぐ電気柵の盗難被害相次ぐ:宮崎)
イノシシなど野生動物の食害を防ぐ電気柵の盗難被害が今年に入ってから宮崎市で相次いでいることが分かりました。)「こちらはイノシシなどの野生動物が侵入しようとすると電気が流れるようになっているはずなんですが、その電気を流すための本体の部分がありません」。宮崎市細江の農家日高哲郎さんは、先月28日、約6ヘクタールの田んぼを囲う電気柵の本体6台が無くなっているのを発見しました。(日高哲郎さん)「ネジをゆるめて、機械だけを持って行った感じですね。線がやっぱり切られている」。日高さんによりますと今年に入ってから周辺の地区であわせて17台の盗難被害が確認されているということです。電気柵の本体は、1台8万円から10万円で、日高さんはきのう警察に被害届を提出しました。(日高哲郎さん)「正直、なんでという。返せというのが一番。盗った人がこれを見ていてそういうのを止めようという気になればと思って、それだけですね」。この地域では、来月末から早期水稲の田植えが始まる予定で、現在、警察が捜査を進めています。

(クマ人身被害、全国で最多:富山)
去年1年間の県内のツキノワグマによる人身被害は20人に及び、全国で最も多かったことがわかりました。11日開かれたクマの大量出没について考えるシンポジウムの中で、野生鳥獣の生態について研究している県自然博物園ねいの里が明らかにしました。それによりますと、去年1年間の県内のクマによる人身被害は13件、20人で、被害に遭った人の数は全国で最も多かったということです。県内では去年、山間部でクマのエサとなるブナやミズナラが凶作だったことなどから、平野部でのクマの出没が相次ぎ、人身被害の人数は統計を取り始めた2004年以来、2番目に多くなっていました。シンポジウムでは、対策としてクマのエサとなるカキの木の除去や庭のやぶを取り除くことなどが有効であると紹介され、出席した県内市町村の鳥獣被害対策の関係者などが熱心に聞いていました。県自然博物園ねいの里 赤座久明さん「富山にとって、台風や地震よりも何年かに1回起こるクマの被害こそ、身構えて対応しなければいけない自然災害。安心せずに来たるべき大量出没に備えて、自分たちの生活空間の環境改善を進めなくてはいけない」。

(子どもがサルにひっかかれる:大阪)
2月10日2時48分頃、箕面市粟生外院2丁目11番付近で、子どもがサルにひっかかれる被害がありました。先日も、箕面市彩都粟生南や箕面市石丸でサルが出没し、子どもがひっかかれる被害が発生しています。

(豚熱ワクチンを追加散布:長野)
家畜伝染病の豚熱(CSF)に感染した野生イノシシが一月に東信地域で初めて確認されたことを受け、県は十日、感染拡大を防ぐため、上田市の山林で経口ワクチンの散布を始めた。十四日は軽井沢町でも実施し、両市町の計六十四カ所に計千二百八十個のワクチンを散布する。県家畜防疫対策室によると、ワクチンを散布する場所は地元猟友会などと協議して選定した。トウモロコシ粉で覆った液状ワクチンを一カ所に約二十個ずつ埋め、イノシシが食べたかどうかを調べる。県内では七日までに、累計百六十八頭の野生イノシシの豚熱感染を確認。東信地域は上田市、軽井沢町でそれぞれ二頭ずつ見つかっている。

(渡り鳥10万羽、暁の羽音:宮城)
宮城県北部に位置する伊豆沼・内沼は秋から冬にかけ、マガンや白鳥など約10万羽の渡り鳥のすみかとなる。日の出前後、寝床である沼からエサを探しに一斉に飛び立つ姿を見ようと、ピーク時は300人が沼に集まる。野鳥ファンだけでなく、訪日客も少しずつ増えている。朝日が空ににじむとマガンの大合唱が始まり、日が昇り始めると一斉に飛び立つ。「この風景が見たくて、家を午前3時半に出てきた」。福島から来た佐藤浩章さんは、約20年前に知人に連れて来てもらってから毎年訪れるようになった。伊豆沼・内沼までは東北新幹線のくりこま高原駅から車で約10分。1985年にラムサール条約に登録され「水鳥の生息地として国際的にも重要な湿地」として認められた。9月下旬から2月上旬にかけて、マガンやオオハクチョウがロシアから飛来し冬を越す。日本に飛来するマガンの実に9割が伊豆沼・内沼にやってくる。エサであるコメの落ちもみが豊富で、沼が冬でも完全に凍らないためだ。日の出の前後に沼から飛び立ち、日中はエサのある田んぼで過ごす。暗くなるとキツネなどの天敵が現れるため、日没時には沼に一斉に戻る。この「ねぐら入り」も観光資源にする取り組みが始まっている。伊豆沼農産(宮城県登米市)は日本航空などと連携し「ねぐら入り」を組み込んだ訪日客向けツアーを、19年から販売している。参加したタイ人の男性は「寒い土地の渡り鳥を見てみたかった。寒さを除けば大満足」とご満悦だ。沼ではこれまで約240種の野鳥が確認されているだけでなく、淡水魚や水生植物、昆虫など1000種以上の生物が生息する。こうした沼を水鳥や生き物の「聖域(サンクチュアリ)」として、周辺には保全などを担う「サンクチュアリセンター」が3施設ある。それぞれの施設では野鳥、昆虫、淡水魚を中心に展示されている。その中の一つ、鳥館では沼の概要や生態系、保全活動などを紹介している。「こんなにたくさんの野鳥を間近に見れる場所はない」と総括研究員の嶋田哲郎氏は話す。同館1階では水鳥などについて剥製や図解で紹介され、マガンの一日や沼に飛来する理由を知ることができる。ゼニタナゴなど貴重な淡水魚も飼育され、2階には野鳥を観察するための望遠鏡が備え付けられている。年間来場者3万人強のうち、訪日客は70人程度だが「少しずつ増えている」(同館)という。伊豆沼農産には台湾や欧米の旅行会社によるツアー造成のための視察依頼が相次いでいる。宮城県北部を代表する観光地となりそうだ。

(イノシシが緑地の芝生荒らし:兵庫)
兵庫県相生市沿岸部の東部埋立緑地グラウンド(同市相生)が、イノシシに荒らされている。芝生を延べ850平方メートル掘り返された。農産物の獣害対策が進む中、えさを求めて緑地が狙われた可能性がある。グラウンド整備に取り組む競技愛好家からは嘆きの声が上がる。市はグラウンドをフェンスで囲む対策費約500万円を2020年度当初予算案に計上する。しゃもじでかき混ぜたように、天然芝がひっくり返されていた。「毎晩やって来て、朝にはこのありさまだ」。ゴルフクラブで羽根付きのボールを打つ「ターゲット・バードゴルフ」愛好家の男性(75)はため息をつく。同緑地グラウンドは、相生市が埋め立て地約2万8千平方メートルを整備した。ターゲット-のホールが南東側、少年野球チームが利用する野球場が中央部を占める。競技団体が芝の維持管理を担ってきた。イノシシによる被害が目立ち始めたのは2018年10月。まずターゲット・バードゴルフ場が狙われ、その後、野球場のファウルゾーンなど、芝が生える場所はどこでも荒らされるように。被害は10月から翌年3月にかけて頻発する。同グラウンドには国道250号を挟んで山が迫り、兵庫県森林動物研究センター(丹波市)は「冬場は山の食物が減る。山を出てうろつくうち、緑地の土中に潜むミミズや昆虫を食べ、執着するようになったのでは」と推測する。一方、相生市内のイノシシによる農作物被害は減少傾向にある。市農林水産課は「田畑の周りにイノシシが潜り込めなくなるフェンスなどが設けられ、近づきにくくなっている」と手応えを示す。県森林動物研究センターは「イノシシはミミズや昆虫より、野菜に執着する。農産物が食べられなければ、行動範囲も広がる」と指摘する。男性は被害を写真で記録し、めくれ上がった芝生面積を計測してきた。「この2年あまりで850平方メートルを超える」と話す。市は18年12月、山際にオリ二つを設置。19年1月と5月に計2頭を捕らえたが、以降も被害は続いた。男性は「掘り返された芝を戻しても、翌日にはまた荒らされている。芝のコースに砂地が広がり、プレーに影響が出る」と首を振る。イノシシの侵入を食い止めようと、ターゲット-協会は1月末、市の許可を得て、グラウンドの周囲を仮設フェンスでふさいだ。市も対策の必要性を認識しており、20年度当初予算案に対策費を計上する。出入り口は開閉式とし、市幹部は「人や車両は出入りできて、イノシシがグラウンドに入ることができないようにしたい」としている。

(線路内での目撃も、小郡市でイノシシを駆除:福岡)
福岡県小郡市の線路内などで目撃されていたイノシシが12日午前、駆除されました。ケガ人はいないということです。午前7時40分ごろ、福岡県小郡市の宝珠川で「川の中をイノシシがはいかいしている」と複数の住民から警察に通報がありました。イノシシは体長およそ1.5メートルのメスで、衰弱した状態で、市から委託を受けた猟友会が駆除しました。ケガ人はなく、農作物への被害も確認されていません。イノシシは11日夕方、西鉄天神大牟田線の三国が丘駅の構内に現れたイノシシとみられ、市の職員や警察官から追われて北東におよそ900メートル離れた川に逃げ込んだとみられています。

(暖冬、クマが眠れない)
東北地方で今年に入ってクマの目撃が相次いでいる。本来は冬眠しているはずが、異例の暖冬で、冬眠に入れなかったり目が覚めたりしているとみられる。専門家は「冬眠期のクマは刺激を受けると凶暴になる恐れがあるため、近寄らず警察などに連絡することが重要だ」と話す。山形県内で1月にクマが目撃されるのは、7年ぶりのことだった。1月9日午後、山形県南陽市の中川小学校近くで、1年生の女子児童が下校中に体長1・2メートルほどのクマ1頭を目撃し、近くの老人ホームに逃げ込んだ。クマは山の方へ走り去ったという。目撃後1週間ほどは保護者や教諭らが児童の登下校に付き添った。大地浩幸教頭は「1月にクマが現れるとは」と驚く。本州に生息するツキノワグマは、エサの少ない12月から4月ごろまで、体力を温存するため冬眠する。だが東北各県で目撃が相次ぎ、1月は岩手で9件、山形で5件、宮城で4件、青森、福島で3件ずつ、秋田で1件あったという。野生動物の保護や管理に詳しい東北芸術工科大学(山形市)の田口洋美教授(環境学)は、各地で1月の平均気温が観測史上最高を記録した暖冬の影響があるとみる。「より落ち着いて眠れる場所を探し回っているのではないか。暖冬が続けば、冬眠しないクマが増える可能性がある」と話す。

(平成30年度エゾシカ森林(人工林)被害マップ公開:北海道)
エゾシカによる森林被害対策を効果的に進めるためには、国有林と民有林が連携し一体的に取り組むことが重要。このため、森林管理局や道、試験研究機関で構成する「エゾシカ森林被害対策連絡会」を設置(H26年2月)し、連携を強化。その取組の一つとして、国有林と民有林それぞれの森林被害の状況を一元化し“見える化”した「エゾシカ森林被害マップ」を作成。

(クマ対策、専門家招き講座:京都)
クマに遭遇したときの対処法を学ぶ講演会が11日、京都府南丹市日吉町の東胡麻区会議所で開かれた。同区では昨年の秋にツキノワグマが出没していることから、地域住民たちは熱心に耳を傾けた。同町を中心に子育て支援や環境保全の活動をしているボランティア団体「好奇心」が主催。全国で野生動物を調査している川﨑公夫さん(52)=長野県安曇野市=を招いた。川﨑さんはクマが近くにいることを知る手掛かりとして、木の股に枝などを敷き詰めた熊棚や爪痕、足跡などを写真で紹介した。クマと偶然に鉢合わせたときの対処について「向かい合ってゆっくりと離れるか、かなり興奮していたら首と頭を守りながらうつぶせになって」とアドバイスした。同区長の下窪重行さん(68)は「以前はクマが出没するような地域ではなかった。被害に遭わないように気を付けたい」と話した。

(クマ、市街地での対応をマニュアルに:新潟)
暖冬少雪の影響でクマの出没が続いていることを受け新潟県は12日、新潟市中央区で対策会議を開いた。被害が相次ぐ市街地での対応をマニュアルに盛り込む考えを表明。冬眠したクマが少雪のため例年より早く活動する可能性もあるとしている。

(カ~ラ~ス~なぜ増える?:栃木)
いかにカラスを減らすか-。市街地での白熱の攻防戦を多くの人に知ってもらおうと、宇都宮市のベンチャー企業「CrowLab(クロウラボ)」が、ボードゲームを使ったワークショップを開いている。開発者は「住民も対策への当事者意識を持ってほしい」と期待を込める。「その動きだと、来年にカラスが来ちゃいますよ」「住民の駒、飲食店の方に進めましょうか?」。昨年十二月、宇都宮市で住民ら約二十人が、地図に住宅地や森などのマスを設定したボードゲームとにらめっこしながら議論をしていた。開発したのは、クロウラボ代表で宇都宮大特任助教(動物行動学)の塚原直樹さん(40)。地域課題に合わせたゲーム制作を手がける団体と協力し、約一年かけて作った。市町村ごとに作成可能で、福井県あわら市や長野県飯田市でもワークショップを行ったという。内容は数を増やそうとするカラスを、いかに住民と行政が協力して阻むか。四~五人のグループ内で住民、行政、カラス役に分かれ、「春」「夏から秋」「冬」の季節ごとに順に駒を動かして、二年を経過した時点でカラスの数の少なさを競う。実際の地図を基に、街の地理的な環境や、住民の出した生ごみや畑の果実を餌にするといったカラスの生態を反映させているのが特徴だ。住民はカラスの「餌駒」を取ることができ、行政も「対策駒」を置いてカラスを追い払える。だが、住民が餌を取り除いた上で行政が対策をしないと、翌年には対策が無効となり、カラスが飛来してしまう。住民と行政の協力がスムーズに行われるかがゲームのポイントだ。一方のカラスは、ボード上を長距離移動し餌を得て、同じマスに複数集い、繁殖したり域外から飛来したりして増殖。冬になると餌不足で行き場を失い、ボード上のカラスの数は減少する。参加した宇都宮市の無職渡辺幸雄さん(70)は「カラスの生態を知ることができた。今後はごみ対策などを見直したい」と話した。塚原さんによると、カラスの個体数は冬の食物の量で決まるといい、駆除よりも餌を減らすことが効果的だという。カラスを減らすには、CDなどをぶら下げて追い払うといった短期的対策と、住民がごみの量を減らすなど長期的な対策を組み合わせることが不可欠といい、「住民は行政に丸投げではなく、カラスを生活の中で意識し、協力して身近なところから対策に取り組んでほしい」と呼び掛けた。

(牡鹿半島のシカ、活用学ぶイベント:石巻)
石巻地方に数多く生息するシカの活用法をさまざまな視点から考える「おしかで鹿ざんまい」が11日、石巻市鮎川浜の牡鹿半島ビジターセンターで開かれた。ジビエ(野生鳥獣肉)を学ぶ「獲(と)ったシカがお皿に載るまで」では、同市井内の合同会社シカラボの大島公司代表(35)がシカ肉の解体を実演した。大島代表は「肉に付いた毛は、水で洗い流そうとするとよくない。毛が付いた部分の肉をはぎ取るといい」「もも肉のシンタマと呼ばれる部位は、筋が柔らかい」などと解説しながら切り分けた。約20人の参加者は「相当な手間がかかるんだね」と話しながら、包丁さばきに見入っていた。ワークショップでは、シカ皮のブローチやブレスレット、くるみボタンのヘアゴム作り体験などがあり、訪れた人たちは思い思いに製作に取り組んだ。ブローチを作った多賀城市の主婦浜松亜由子さん(46)は「シカ皮の作品を作るのは初めて。皮は柔らかく、温かみを感じた。楽しかった」と笑顔で話した。石巻専修大客員教授の土屋剛さんによる講話「いしのまき有害捕獲最前線」もあった。イベントは、同センター運営協議会が主催した。

(「わなシェア」で狩猟経験いかが:福岡)
わな猟の免許を取ったものの、実際に猟に出るのは大変――。そういう若手の「ペーパーハンター」を取り込もうと新たな狩猟プログラムが、福岡県新宮町で始まった。その名も「FUKUOKAわなシェア」。わなの準備や見回りを体験してもらいながら、時に作業も分担する取り組み。関係者らは、シカやイノシシなど野生鳥獣による農作物被害の軽減と、狩猟文化の継承を狙っている。「イノシシの足跡がありますね」「これはシカが角を研ぐために木の幹にこすりつけた跡です」。福岡市の中心部から車で20分ほどの新宮町内の山中で、わなシェアの会長、小島(おしま)慎太郎さん(28)が、目をこらして獣道を見分けながら、仕掛けたわなの状態を見回った。「わな猟は足跡や習性を考えて仕掛け場所を考える頭脳戦なんです」。

(親子でビームライフル:秋田)
祝日の11日、各地でスポーツを楽しむ親子連れが見られました。県立武道館ではスポーツチャンバラやビームライフルといった普段親しむ機会の少ないスポーツの体験会が行われました。県立武道館では行われたスポーツ体験会ではスポーツチャンバラを楽しむ親子の姿がありました。空気の入ったゴム製の剣、エアーソフト剣を使い相手の体のどこかに当てれば勝ちというルールです。ビームライフルを体験するグループも。弾の代わりに赤外線で10メートル離れた直径5センチほどの的を狙います。国体競技にもなっているビームライフル。子どもたちは、背丈ほどあるライフルを構え、的の中心10点を目指して狙いを定めていました。体験会を主催した秋田県総合公社は「運動不足になるこの時期、親子でコミュニケーションをとりながら、スポーツを楽しんでほしい」と話していました。

(クマには薬の役目も:秋田)
クマのいろいろな部位はかつて、薬や滋養強壮剤のように考えられていました。内臓や血、骨を焼いたものとかですね。病気で体の弱った人、産後の肥立ちが悪い場合など頼りにされました。肉だって食べると元気になるとか、子供が授かりやすくなると言われました。それには阿仁の土地柄や歴史が深く関わっているようです。私が物心ついた頃、この辺りに木材を運ぶトロッコは通っていましたが、林道すらなくてね。「秋田のチベット」と言われたようです。「交通の便が悪い」という表現では足りなかったんでしょうね。

(ジビエ県PRデー:大分)
大分ジビエ振興協議会(事務局・県森との共生推進室、TEL 097-506-3876)は2月16日、JR大分駅府内中央口で「大分ジビエ PR day」を開く。プロの手によるイノシシとシカ肉料理1000食分を無料で振る舞うほか、ジビエの串焼きやハンバーガーなどを販売する。今年で3回目。大分県、県内市町、大分県猟友会、県内ジビエ処理加工施設、流通業者などでつくる同協議会が、県産のジビエに親しんでもらう目的で開いている。11時と13時にイノシシ肉を使った「ぼたん鍋」を各回先着300人に配布するほか、12時から「大分の食文化を伝える会」に所属する料理人4人が作る「和食」「洋食」「中華」「家庭料理」を先着各100人に提供する。メニューはそれぞれ「イノシシの角煮とシカのチョロギ入り真薯(しんじょ)」「イノシシももの香塩漬ロースト」「シカロースと温野菜しゃぶチョロギ添え」「チョロギとイノシシの炊き込み飯」で、アクセントに竹田市特産のチョロギを使う。このほか、会場ではジビエ肉の串焼き(100円)、シカ肉コロッケ(150円)、ジビエ肉のハンバーガー(500円)やソーセージ(100円)も販売する。協議会によると、大分県は、イノシシとシカを合わせた捕獲数(7万611頭、2016年度)が北海道に次いで全国2位という「ジビエ県」。会場では鳥獣害対策のパネル展示やジビエ専門の県版グルメマップの配布などを行い、さらなる周知に務めるという。県森との共生推進室では「多くの人に大分のジビエを味わってもらい、食文化として定着させたい。さまざまな料理を一度に楽しめるので気軽に足を運んでほしい」と呼び掛けている。

(冨永愛、エゾシカを堪能:北海道)
モデルで女優の冨永愛(37)が10日、都内で北海道白糠(しらぬか)町の「ふるさと納税感謝祭」に登壇した。同町の食材を使った料理の魅力をPRするイベント。昨年のTBSドラマ「グランメゾン東京」でも同町産のエゾシカが使われた。イベント前に試食し「凄くやわらかくて驚きました。現地にも行ってみたい」とアピールした。

(「クマ鍋」が人気:富山)
快晴となった11日の県内。雪の立山連峰を望む上市町で、「剱岳雪のフェスティバル」が開かれました。「会場には45の飲食ブースが並んでいるんですが、中でも人気なのがこちらのクマ鍋です。醤油ベースのシンプルなおいしさが大人気ということです」。毎年行列が出来る祭り名物の「クマ鍋」。柔らかく煮込んだクマ肉に、白菜やダイコンなど野菜がたっぷり入っています。11日は1100人分が用意されましたが、当日券はおよそ45分で完売しました。

(ジビエグルメが大集合:愛知)
奥三河観光協議会は9日、新城市道の駅もっくる新城で奥三河高原ジビエの森とコラボしたジビエ販売会を開いた。「に(2)く(9)」(肉)と読む語呂合わせからこの日に実施。スモークドサングリエの冷凍塊肉など入手困難な食材が数量限定で振る舞われた。

(ジビエと地酒楽しめる、イズシカトレイン運行:静岡)
伊豆箱根鉄道(三島市)は3月6日と13日、伊豆市内で捕獲された野生の鹿肉「イズシカ」のジビエ料理や地酒が楽しめる、日本酒電車「イズシカトレインⅩ」を運行する。2011年から毎年運行しており、10年目を迎える人気イベント。定員は各100人で、チケット販売中。イズシカトレインは、駿豆線三島―修善寺駅間を約2時間半かけて1往復する。

(ニホンジカを解剖し”命”味わう:富山)
富山市では野生動物の理解を深めようと、実際にニホンジカを解剖して「命」を味わうイベントが行われました。このイベントは、県自然博物園ねいの里が企画したもので参加した親子らは、まず職員からイノシシやサルによる農作物被害が増えているといった現状や具体的な生態を学びました。イベントでは直接、動物の命に触れて理解を深めるため、狩猟でとらえた『ニホンジカ』を実際に解剖します。挑戦した子どもも大人もおそるおそる手を伸ばしながら、ニホンジカを少しずつ「食料」の姿へと変えていきました。このあと、参加者たちはシカの肉を使った『シカカツ』を食べ、「命」を味わいました。

(エゾシカ肉をお手軽に:北海道)
北海道ならではの食材として魅力をもっと広めようと、色々なメニューが出揃いました。増えすぎたエゾシカを食材として有効活用して観光資源にしていこうと、150を超える飲食店などが自慢のシカ肉料理に腕を振るっています。道産のエゾシカ肉のミンチでふっくらジューシーに仕上げたシカ肉の「パティ」。ファストフードチェーン「ロッテリア」がご当地バーガーとして限定販売している「エゾ鹿バーガー」です。東京からの観光客がさっそく味わっていました。「普通のハンバーグより、しっかりとした感じがします。全然、くせがなくおいしく食べられます」。この「エゾ鹿バーガー」は、札幌と旭川にある7つの店舗で数量限定で味わうことができます。「海外のインバウンドのお客さまや観光でいらっしゃる北海道の食材をお目当てにしたお客さまに食べていただきたい」。道内のエゾシカの生息数は推定で66万頭。農業などへの被害額は、およそ39億円にものぼります。「農林業被害防止の観点から、(エゾシカの)数を減らすのが一番ですが、北海道ブランドの一翼を担う資源というとらえ方もできるので、活用していきたい」。道は「エゾシカウィーク」として道内の157の飲食店などでエゾシカ料理が味わえるイベントを開催しています。北広島市にある道央道の「輪厚パーキングエリア」では、エゾシカのひき肉を混ぜたご飯に素揚げした野菜とエゾシカのひき肉を使った「あん」をたっぷり載せて。「鹿肉風あんかけ飯」です。そのお味は。「ピリッとした中にしっかりとシカ肉の風味が感じられます」。エゾシカ肉を気軽に美味しく味わえるエゾシカウィーク。この機会に、北海道の身近な食材として、エゾシカを味わってみてはいかがでしょうか。

(網で捕らえた天然野鴨の味に驚き:新潟)
新潟市郊外の田園地帯、潟東(かたひがし)地域。この地では古くから、越冬のために飛来した野鴨を食してきた。昭和から続く「割烹(かっぽう) 長吉」(新潟市西蒲区)は、知る人ぞ知る野鴨料理の名店だ。猟銃で撃って捕らえることが多い野鴨だが、長吉は地元の猟師が独特の網猟で生け捕りにしたものを直接仕入れ、血抜きをしてから調理するので新鮮で臭みが少ない。真冬のジビエを一口食べようと、わざわざ首都圏から足を運ぶ客もいるという老舗の舞台裏には、猟師と料理人のたゆまぬ努力があった。新潟市西部に広がる田んぼの中にたたずむ2階建ての建物が長吉の店舗。毎年冬になると、地元の猟師たちが「無双網」と呼ばれる仕掛けで捕まえた野鴨を持ってやってくる。無双網猟は、水を張った田んぼが猟場。寝かせた長さ4、5メートルの竹ざお2本の間に15メートル程度の長方形の網を張り、これを操作して鴨を捕らえる。猟場には「呼び鴨」と呼ばれる養殖の鴨を20~30羽放ち、コメなどのエサをまいておく。猟師たちは見張り小屋に潜み、深夜から未明にかけ、野鴨たちが呼び鴨につられてくるのを待つ。野鴨が十分に集まったところで、無双網を遠隔操作で反転させて捕獲するのだ。「猟場選び、エサのまき方、いい声で鳴く呼び鴨を育てることが大事です」と網猟のコツを話すのは、長吉の社長で料理人の小林修一さん(50)。自身も網猟免許を持っているという。「猟銃で撃った野鴨は血抜きをしっかりできないので、臭みが残るし、汁も濁ってしまう。うちは、網で生け捕りにした野鴨を店で血抜きしていますからね」畳が敷き詰められた長吉の和室で、仲居の女性が笑顔で説明してくれた。注文したのは、鴨肉を鉄板で焼いて食べる「鴨やき」。皿に盛りつけられた野鴨の胸肉は赤肉があずき色に輝き、美しい。こってりと乗った白い脂身に思わず唾を飲み込んだ。「焼きすぎないように、さっとあぶって食べてください」。アドバイスに従い、ガスコンロの上に乗った鉄板に胸肉を置く。両面に焼き色を付けた後、小皿に盛った岩塩を軽く付け口の中に放り込んだ。鴨の胸肉というと歯応えを期待していたが、想像以上の柔らかさにびっくり。続いて広がる脂身の甘味、それでいて後を引かないさっぱり感…。驚きの連続だ。脚は胸肉より焼くのに少し時間がかかったが、コリコリとした歯応えがよい。1羽から2つしか取れないという希少部位、ささみはひと際柔らかだ。確かにどれも臭みはまったく感じられなかった。名物、鴨やきをたっぷりと楽しんだ後、野鴨の骨団子が入った「鴨汁」をいただいた。野鴨とネギから染み出しただしが溶け合い、まさに「カモネギ」状態。最後の一滴まで残らず飲み干した。締めはコシヒカリを使った鴨汁のおじや。コメはもちろん、長吉で出される野菜の多くは地元産で、農業法人「新潟ひかりっこ」が作ったものだ。「最近は猟師の高齢化が深刻な問題です」と小林さん。出入りの猟師たちは計15人が約5チームに分かれて猟をしている。その多くが70代。自営業者やサラリーマンなどが趣味の延長でやっている。寒い季節、夜中に小屋の中でじっと野鴨を待つのはさぞしんどいことだろう。料理人も夜のうちに野鴨の血抜きをし、早朝から下ごしらえをして、昼からの営業に備える。小林さんも猟期中はほとんど家に帰れず、店で寝ているという。「猟師から調理人まで、いいものを出したいという意識がないとできません。お客さまの反応が良いと、心の芯からうれしくなります」。猟期は11月15日から翌年2月15日の3カ月間。野鴨には限りがあるが冷凍保存してあり、予約すれば猟期以降でも注文できる。春には和庭園に咲く桜の花が美しい。花見をしながら「鴨やき」を箸で突くのもいいかもしれない。

(児童がシカ肉など味わう:福岡)
福岡県豊前市畑地区の市指定無形民俗文化財「畑のどんど焼き」で、住民が設けた「おこもり小屋」に市立角田小学校(内本郁美校長)の児童が訪れ、シカ肉や餅などを焼いて味わった。同校では体験学習として毎年、児童が訪問。10日と12日には1、2、5、6年の児童計38人が訪れた。10日に訪れた6年の筒井ききさん(12)は「煙いけど、時間をかけて焼いて、みんなで食べると楽しい。小学校時代のいい思い出になった」と話した。13日には3、4年生が訪れる予定。小屋は高さ約3メートル、広さ約20平方メートルで、「畑どんど焼き保存会」(的場成美会長、約20人)がわらや竹、間伐材を使って毎年建てている。中には囲炉裏を設け、地元住民らが昼夜を問わず食事したり、酒を酌み交わしたりしている。小屋は15日午後7時から古いお札やしめ縄と一緒に燃やし、無病息災や五穀豊穣(ほうじょう)を祈る。

(ベートーベン「田園」に誘われ鹿ぞろぞろ:奈良)
ナチュラルホルンの音色で鹿を集める「鹿寄せ」が11日、奈良公園(奈良市)の飛火野で行われ、約200人の観客らを楽しませた。月曜を除く3月12日まで、午前10時から見ることができる。奈良の鹿愛護会の職員がベートーベン「田園」の一節を吹くと、音色に誘われた約100頭の鹿が森の奥から列をなして現れ、ご褒美にドングリをもらっていた。初めて見に来た奈良市の中学校教諭の女性(37)は「鹿の群れが森の奥から現れる様子は絵本の世界みたいだった」と楽しんでいた。

(猪骨ラーメン誕生秘話:愛媛)
2014年に東京を離れ、猟師を目指して瀬戸内海に浮かぶしまなみ海道最大の島、愛媛県今治市の大三島(おおみしま)に移住した吉井涼(よしい・りょう)さん。ジビエ肉の販売や皮や骨の有効利用など、“獣害による農業被害額を超える価値をイノシシから生み出そう”と活動している「しまなみイノシシ活用隊」のメンバーとして、2018年4月にイノシシを使ったラーメンの専門店「猪骨(ししこつ)ラーメン」をオープン。新米猟師兼ラーメン店の店主という2つの仕事をこなす吉井さんを大三島のお店に訪ね、お話を伺いました。現在38歳になる吉井さんは、大学卒業後は東京で会社員をしていました。2011年の東日本大震災をきっかけに、供給されるだけの都市の食糧事情に危機感を持つようになり「会社員としてお金を稼ぐ能力よりも生物として食糧を調達できる能力を身につけたい」と、サラリーマンを辞めて猟師になることを考え始めました。農業でなく狩猟を選んだ理由は、長崎県出身の吉井さんにとって、農業は親戚がやっていたこともあり身近な仕事。どうせならやったことがないことを始めてみたいと思い、猟師という道を選んだのだそうです。猟師となるべく狩猟免許を取得し、銃を手に入れ、本格的に移住先を探し始めた吉井さん。伊豆大島や八丈島、新島などの東京都の離島、そして大三島を候補地として下見に訪れました。その時に、獣害による農業被害額を超える価値をイノシシから生み出そうと活動している「しまなみイノシシ活用隊」と使い道を模索している猪骨の存在を知り、猟師とともに猪骨を使ったラーメンを作れないかと思ったそうです。そして、2014年に地域おこし協力隊の制度を利用して、妻の歩(あゆみ)さんと2人で当時住んでいた埼玉から大三島に移住しました。そして、地域おこし協力隊員としての町役場の仕事をしながら、しまなみイノシシ活用隊のメンバーから猟の仕方やイノシシのさばき方について教わったり、ラーメン学校に通ったりし、猟師とラーメン店実現に向けて着々と準備を進めていきました。大三島に移住して4年目の2018年の春、大三島一の観光スポット「大山祇神社(おおやまづみじんじゃ)」の近くに、念願のお店をオープン。ここに至るまでに、吉井さんは延べ28回の試作と試食会を重ね、県内外や東京でのイベントなどで約2000杯の猪骨ラーメンを提供してきたそうです。吉井さんが猪骨ラーメンを始めるまでは、廃棄されていたという猪骨。一日分のスープの仕込みをするには約8キロの猪骨を使うのだとか。豚骨と比べて脂肪分が少なく脂の融点が低いため、うまみ成分の濃度が上がらず、イノシシ独特のすっきりとしたキレのいい脂のコクを引き出すのにかなり苦労したという猪骨スープ。吉井さんはベースのスープをつくるために、毎日8時間以上も猪骨を煮込んでいます。豚骨ラーメンのようにこってりしすぎず、かと言ってあっさりもしすぎず、全てが絶妙においしい猪骨ラーメンは現在塩、醤油、味噌(みそ)の3種類。イノシシのあの、いかつい外見からは全く想像がつかない、さっぱりした優しい甘さのラーメン。「鯛(たい)に例えるなら、イノシシは天然鯛で豚は養殖鯛ってとこかな。脂のさっぱりさが断然違うんです」と吉井さん。なるほど、このすっきりとしたキレのいい脂、爽やかな甘さがイノシシジビエの特徴なんですね。チャーシューも、豚というより鶏にもっと肉のうまみを詰めた感じの上品な味わいで、柔らかくてとってもおいしい。これは確かに、大三島に来たら絶対に食べて帰りたい名物グルメの一品です。現在までに仕留めたイノシシの数は約20頭という吉井さん。「店をオープンしてからはなかなか猟師としての活動ができてないんですけど、元々は猟師をやりたくて大三島に移ってきたわけだし、やっぱりもう少し捕獲したいんですよね。檻(おり)わなにイノシシがかかっているのを見つけた時が、猟師としては一番アドレナリンが出る瞬間なんですが、その後、きちんと解体してお肉にするとなると一日仕事になっちゃう。だから、しっかり時間がある時じゃないとわなも設置できないんですよね」。「猟師プラスラーメン店をやりたい」という移住の目的を果たした吉井さんですが、ご本人いわく「これでやっとスタート地点に立てた」とのこと。「猟師としてのスキルもまだまだ磨けてないし、ラーメン店もオープンしてやっと1年半が過ぎたところ。お店をオープンさせるために借りたお金だって返していかなきゃならないし、まだまだやらなきゃならないことがいっぱいで、これからも険しい道のりを越えていかなきゃならないんです(笑)」ですが、そう言う吉井さんの表情は楽しそう。「移住を成功させる秘訣はなんでしょう?」と聞いてみました。「まあ自分のやりたいことができてますからね。成功っていうか、こっちに来てから毎日楽しく生活してますもん、お金の心配さえなければ(笑)。毎日を楽しく過ごすってことは、やりたいことがあって、そのやりたいことをかなえるために、すべきことができているってことじゃないでしょうか。だから移住生活を成功させるポイントは、やりたいことがあってその目的がぶれない、ってことですかね」(吉井さん)。自分のやりたかったことをかなえ、さらにその道を確固たるものにするために、日々努力し充実した毎日を送っている吉井さん。ぶれない信念と移住生活の楽しさが、この猪骨ラーメンを生んでいるのかと思うと、ますますスープの最後の一滴まで味わいたくなりました。ごちそうさまでした!

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(住宅街のクマ、高校生が対策報告:北海道)
去年、札幌市南区の山あいの住宅街でクマの出没が相次ぎ対策が課題となる中、地元の高校生たちが草の茂みなどを刈り取ってクマが近づかないようにした取り組みを報告しました。札幌市南区の山あいの地区では住宅街と森林が接していて、去年8月には住宅の庭や家庭菜園にまでクマが入り込み住民に不安が広がりました。人とクマとの関わりが課題となる中、7日、札幌市南区の札幌藻岩高校で生徒たちが行ったクマ対策が報告されました。クマは用心深く、木々や草の茂みなどがないと身を隠すことができないため見通しの良い場所を好まない特性があります。そこで、生徒たちはクマを近づけないようにするため目撃の多い藤野地区の道路脇で草刈りを行ったことを報告しました。札幌市のまとめでは、生徒たちが草刈りをした周辺では、その後、クマの出没情報が寄せられなかったほか、地元の人たちが草刈りをした別の地域もクマは目撃されなかったとして、生徒たちは継続的に草刈りをする必要性を訴えました。報告をした札幌藻岩高校2年の新川巧馬さんは「人間とクマが生きやすいように環境作りをしていくことが大切だと思いました。色んな人に伝える活動を今後もしていきたい」と話していました。

(狩猟免許の取得を目指した講習会:富山)
初めて狩猟免許を取ろうとする人などに向けた講習会が8日、富山市で開かれました。県猟友会が行った8日の初心者狩猟講習会には、男女80人が参加しました。これは初めて狩猟をする人や持っている狩猟免許とは別の免許を取ろうとする人に向けたものです。8日は、鳥獣の管理や保護などの法令を学んだあとに、約40年の狩猟経験を持つ砺波市の猟友会員が猟で使うワナや銃などの使い方を模擬銃を用いて説明しました。参加者「クマとかイノシシが市街地にも出て駆除する人が足りないというニュースを見て受けてみようかなと思いました」県猟友会では、会員数の増加や優れた狩猟者の養成を目的に7年前から年に2回だった試験を3回に増やしています。

(イノシシ肉でPR:高知)
室戸市佐喜浜町の住民でつくるNPO法人「佐喜浜元気プロジェクト」が、地元で捕れるイノシシ肉を使った鉄板料理「佐喜浜ジビエッグfold(ホールド)」を開発した。とん平焼き風の具をトルティーヤで挟んだもので、9日の「室戸市春の観光びらき」で発売する。地域活性化に向けた取り組みの一環で、「ご当地B級グルメ」の開発に挑戦。巨大天然杉が群生し、ガイドツアーも行われている段ノ谷山をPRしようと、山で捕れるイノシシに着目した。「ジビエッグ―」は煮込んですき焼き風に味付けしたイノシシ肉をキャベツや卵と合わせて鉄板でプレスして焼き上げ、トルティーヤで包む。当初、パンで挟もうとしたがうまくいかず、トルティーヤを採用した。「―プロジェクト」の東野敦夫理事長(48)は「シンプルに仕上げた。そのまま食べれば素材の味を楽しめ、スイートチリソースを付ければぴりりとした辛みも加わったおいしさになる」とアピールしている。メンバーは今後、市内のイベントなどで売り出す。1個500円の予定だが、市観光びらきでは発売を記念し400円で提供する。観光びらきは9日午前10時~午後3時。室戸岬の中岡慎太郎像下の広場に10店が並び、キンメダイのミニ丼(20食限定)などを売る。マグロの解体と無料試食、餅投げもある。

(鹿肉などのジビエを販売するイベント:愛知)
2月9日を語呂合わせで「肉の日」として、鹿肉などのジビエを販売するイベントが、愛知県新城市で開かれています。イベントが開かれているのは、新城市の「道の駅もっくる新城」です。奥三河観光協議会などが主催し、販売される鹿肉や猪肉はすべて奥三河地方の猟友会が捕獲したものです。鹿肉の串焼きや、猪肉を使ったフランクなど、7種類のジビエ料理が販売されています。このイベントは9日午後3時まで開かれています。

(シカ角を名物に、町内団体が商品化事業:福島)
一般社団法人「福島町まちづくり工房」(上嶋利洋代表理事)は、町内の狩猟で得られたエゾシカの角を商品化する事業「Deer horn PROJECT(ディア ホーン プロジェクト)」を進めている。角を、犬がかんで遊ぶ“犬のおやつ”にしたり、万年筆やボールペンの軸にしたりして、角を使った商品を福島の新たな名物に育てる狙いだ。昨春、町内のハンターの一人から「エゾシカの角が大量にある。有効活用できないか」との相談が寄せられたのがきっかけ。角100本の無償提供を受け、同工房で活用策を検討するため、プロジェクトを立ち上げた。

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(台風被災でサル放し飼い状態:千葉)
昨年九月の台風15号で被災した富津市豊岡の高宕山(たかごやま)自然動物園(休園中)のオリが倒壊し、ニホンザルが放し飼い状態になっていた問題で、園を管理する市は五日、被災前の九十六匹のうち五十五匹を仮設のオリに収容したと発表した。敷地内に箱わなを設置し、残る四十一匹の収容を目指す。市によると、昨年十二月に高さ三メートル、広さ二百五十三平方メートルの仮設のオリを設置。鉄筋造りで金網を張り、内部にサルが遊べる遊具を配置した。倒壊した柵型オリに接続する形で新設し、サルがどちらのオリ側にも移動できる構造となっている。市は、園内でえさを与えながら先月二十六日~今月二日、放し飼い状態のサルを捕獲。現在も逃走中の四十一匹のうち二十匹はオリの近くにいることが分かっているが、残り二十一匹は行方不明で、外来種アカゲザルとの交雑が懸念されている。これまでのところ、付近の住民に危害を加えたという報告は入っていない。収容したサルも元気な様子という。市は、仮設オリに代わる新たなオリを建設してから動物園を再開する計画で、近く新設オリの関連費用を補正予算案に計上する方針。市商工観光課の担当者は「サルのことを心配する声は、今でも後を絶たない。なるべく早くオリを新設し、来園してもらえるようにしたい」と話した。

(マガン「北帰行」ピークに:宮城)
国内有数の渡り鳥の飛来地、伊豆沼で、マガンが北へ向かう「北帰行」がピークを迎えています。宮城県栗原市と登米市にまたがる伊豆沼では、7日朝、「渡り鳥の生息調査」が行われ、調査員がえさを求めて水辺を飛び立つマガンなどを数えました。調査の結果、マガンが4万3980羽、ハクチョウが163羽、カモは3089羽が確認され、中でもマガンは、去年12月のピーク時に比べ半分となっています。渡り鳥がロシア極東部の繁殖地に帰る「北帰行」の開始はマガンが最も早く、例年、2月上旬に始まります。今年は暖冬で雪が少なく、北上してもえさを確保できるため、北帰行は3週間ほど早く始まったとみられています。宮城県伊豆沼・内沼環境保全財団嶋田哲郎上席主任研究員「今年の暖冬は非常に珍しいです。これだけ早く北帰行が始まるのは初めてだと思います」伊豆沼周辺では、マガンとほぼ同時期にハクチョウの「北帰行」も始まっているということです。

(民家近くにイノシシ、川泳ぎ3時間逃走:高知)
6日午後2時半ごろ、高知県宿毛市山奈町山田で体長1メートル弱のイノシシ1頭が見つかった。県警や猟友会に後を追われて逃げ込んだ川の中州で、約3時間後に射殺された。けが人はいない。重機整備工場の作業員の男性(37)が、敷地内を歩くイノシシを見つけ通報した。周辺は民家が立ち並び、小学校や保育園もある地区。宿毛署員と市猟友会員が周囲を探し、東に500メートルほど離れた、国道56号近くの田んぼで確認した。

(イノシシはね列車に遅れ:長崎)
5日午後7時15分ごろ、JR佐世保線上有田-三間坂間で、佐世保発博多行き上り特急(4両編成)が走行中にイノシシをはねた。JR九州によると、乗客約40人にけがはなかった。この影響で列車に15分の遅れが出た。

(野生イノシシ3頭の感染を確認:愛知)
県は五日、新城市で一月十六~二十一日に捕獲した野生イノシシ三頭が豚熱(CSF)に感染していたと発表した。県内での野生イノシシの感染は百十六頭となった。同市では初めて。

(豚熱のワクチン散布、養豚場周辺などエリアを拡大:静岡)
静岡県は6日、豚熱(CSF)の対策会議を開き、1月に県内6市で46頭のイノシシから豚熱が確認されたと報告した。昨年感染が確認された藤枝、静岡、島田の各市のほか、焼津、掛川、浜松の各市まで感染が拡大し、頭数も急増した。感染イノシシの発見現場から半径10キロ圏内には、計10戸の養豚農場がある。このため県は、イノシシに対する経口ワクチンの散布を強化。10戸の養豚農場の周辺2~5キロの範囲に、ドーナツ状に散布するという。浜松市、掛川市、島田市、静岡市清水区ではベルト状に経口ワクチンを散布して、豚熱の拡大を防ぐ。また、感染イノシシの発見現場付近に入山するハイカーや森林事業者、猟友会員らに対し、消毒を徹底したり靴底の泥を洗い落すなどの感染拡大防止対策を徹底するよう要請すると決めた。今後、山中の案内板などを使って啓発していく。

(植林地でシカの侵入を検知し、ドローンで追い払う実証実験:宮崎)
森林の鳥獣被害が課題となる中、シカの侵入を検知し、インターネット経由で把握する実験が宮崎県美郷町で行われています。実証実験は、千葉県のアイオーネイチャーラボや美郷町などが行っているもので、総務省のIoT関連事業の一環として行われています。7日の実験は、杉の苗を植えている美郷町の町有林約31アールで行われ、シカなどを防ぐ網の支柱53本にセンサーを取り付けています。センサーは、シカが網に触れたり、支柱が倒れたりした場合に検知することができるほか、一部にはカメラもついていて、これらのデータや画像をインターネット経由で送り、侵入した可能性があることを利用者に知らせます。また、事前に設定したルートにドローンを飛ばすことで、シカを追い払ったり映像で確認したりできます。(アイオーネイチャーラボ 井内正直社長)「防護柵の点検には時間と労力がかなりかかります、その点検部分の労力を削減する、林業事業者にはかなり大きなメリットがあると思います。」(美郷町 田中 秀俊町長)「林家さんが非常に使い勝手がいい、そして安価に機械が購入できればいいという話の中で、一番いい気がします。」一方で、今回のシステムにはおよそ400万円がかかるため、今後、センサーの種類を減らすなどコストカットを図り、製品化を目指したいとしています。

(ニホンジカの行動分析、1日の7割親子で行動:埼玉)
県寄居林業事務所森林研究室(寄居町)の2019年度の研究で、県内のニホンジカの親子は1日の7割で行動を共にしていることなどがわかった。森林環境担当の森田厚さん(50)は「効率的な捕獲につながるよう研究を進めたい」としている。研究室が1月30日、寄居町役場で林業分野の研究や調査に関する成果発表会を開催。森田さんは「ニホンジカ親子の距離と行動パターン」をテーマに報告した。ニホンジカが山の樹木や農作物を食い荒らす被害は全国的に深刻化している。森田さんらの研究チームは、秩父市や東秩父村、ときがわ町などにまたがる堂平山鳥獣保護区に設置したわなで16年以降に捕獲したシカ計10頭に、全地球測位システム(GPS)装置付きの首輪を装着。位置情報を計測し、1時間ごとの移動データを調べた。

(鳥獣害、地域挙げ防ごう:和歌山)
農作物の鳥獣被害防止対策を考える研修会(和歌山県の田辺市鳥獣害対策協議会、西牟婁地域鳥獣被害対策本部主催)が4日、田辺市秋津町のJA紀南中央購買センターであった。野生鳥獣の生態や効率的な捕獲を研究する専門家が講演し、防護と捕獲による地域挙げての対策の必要性を訴えた。対策本部によると、県内で発生する農作物の鳥獣被害額は2010年以降、3億円超で推移。そのうち田辺・西牟婁は約4千万円で、その約4割がニホンザルによる被害。この日の研修会には、田辺・西牟婁の農家や猟友会、JA、行政の関係者ら約40人が参加した。講演した野生鳥獣対策連携センター(兵庫県丹波市)の専務、阿部豪さんは、被害が深刻なニホンザルの生態と効果的な対策について説明した。条件が整えば数はすごく増え、集団行動のため被害が集中的に起こり、旬でおいしい作物を好み、危険を察知する能力があるといった特徴を紹介し「放っておくと行動はエスカレートする」と強調した。対策の基本として、柵をする▽捕獲によって数を減らす▽集落の環境整備をする―の3点を挙げた。防護柵で確実に侵入を防ぎ、集落からいなくなるまで追い払うことの重要性を示した。その場合、集落ぐるみで組織的に取り組むことが効果的と指摘した。効果的な捕獲方法については、わなの設置場所が重要で「通る場所に置く必要がある。行動範囲は狭く、確実に見つけないと捕まえられない」として、山に近く、開けた見通しの良い場所がよいことを示した。捕獲に使う餌は被害作物が効果的で、時期は被害作物の収穫が終了してすぐなど、農地に作物が少ない状況がよいことを挙げた。捕獲には、行動を予測して先回りするほか、わなを餌場と認識させて誘い込む方法があることを説明し、「場所を適切に選定してうまくやれば、集団ごと捕ることができる。それには地域の協力が大事だ」と訴えた。

(桜並木の芝無残、イノシシ荒らす:石川)
奥卯辰山健民公園(金沢市)の桜並木通りの芝生が、イノシシによって掘り起こされた状態となっている。暖冬が影響してイノシシの繁殖が進み、公園を新たな餌場にしているとみられる。被害は園内の芝生面積の半分近い約6千平方メートルに及ぶ。花見や遠足シーズンに1日1千~3千人が訪れる場所で、管理者は「花見シーズンまでに芝生が元通りになりそうにない」と頭を抱えている。被害が顕著なのは、道の両端に500本以上のサクラが植えられた「千本桜」の芝生。公園を管理する岸グリーンサービス(加賀市)によると、被害は昨年10月末ごろから深刻化した。当初は掘り起こされた部分を埋め元通りにしていたが、処理が追いつかないといい、現在はロープを張って人が立ち入らないようにしている。石川県は「随時パトロールを行い、安全管理を徹底する」としている。夜行性のイノシシは、夜間に芝生に立ち入り、ミミズなどを食べているとみられる。指定管理者が設置したカメラには、午後11時ごろに親子とみられる5頭が土を掘り出す様子などが映っていた。昼間の出没は少ないという。県猟友会金沢支部によると、昨年や今年の暖冬で雪が積もらない状態が続き、繁殖に適した環境が整っているという。豚熱(CSF)の影響で市内のイノシシの処理数は成獣でも1日5頭程度にとどまっており、捕獲しても処理できないため、山中に仕掛けたおりを封鎖する猟友会員も増加している。

(防げカワウの漁業被害:長野)
天竜川水系でのカワウなどによる漁業被害を食い止めようと、流域にある県内外の漁業協同組合など13団体が7日、「魚食性鳥類被害防止対策チーム」を発足させた。飯田市の下伊那漁協で同日開いた初会合には各団体の代表者らが集まり、被害や、個体数を減らす取り組みをそれぞれ報告。カワウなどの生態や生息状況を知るための調査を、3月にも初めて同時に行う方針を確認した。同漁協によると、飯田下伊那地域の天竜川水系では毎年4月ごろ、1日約300羽が飛来。放流したアユや在来種のウグイなどが捕食されている。2017年から地元猟友会の協力を得てコロニー(集団営巣地)を中心にエアライフルで撃って個体数調整をしているが、「カワウの動きを知るには広域的な情報交換、連携が必要」(下島保徳・下伊那漁協組合長)とチーム結成を呼び掛けていた。07年から個体数調整を続ける天竜川漁協(浜松市)の野沢利治理事(65)は「カワウは臆病。やり方を間違えると、コロニーが分散してしまう」と述べた。下島組合長は「各漁協がそれぞれ単独でやっているだけでは効果が薄い。現状をしっかりと把握することが必要」と指摘。漁業被害がこのまま続けば各漁協の経営にも影を落としかねないとし「流域全体でしっかりと対策を取りたい」とした。

(カラス撃退にはカラスの声:青森)
カラスはカラスの声で撃退!――。青森県八戸市は、栃木県に拠点を置くカラス被害対策企業「CrowLab」(塚原直樹代表)と協力し、市中心部に集まるカラスを追い払う実証実験を始めた。同市では、中心部にカラスが集まりふん害などが問題となっている。実証実験は4日から3月末の間に行われる。同市では5年以上前から、夕方から夜にかけて市中心部の電線などに多数のカラスが集まるようになった。特に10月から3月に集中し、2014年度は、鳴き声やふん害などに対する苦情が60件を超えた。カラスを追い払おうと、同市は、カラスが嫌がるとされる懐中電灯で照らしたり、爆竹を鳴らしたりするなどの実験を実施してきた。しかし、いったんはいなくなっても、すぐに戻ってくるなど、その効果は長続きしなかったという。今回は、カラス被害の対策に取り組む企業と連携する。塚原代表は、動物行動学が専門で特にカラスを研究してきたという。実験では、電線に群がるカラスに拡声機を向け、カラスが危険を察知した際に出すような声を流すというもの。実験初日の4日夜、電線にいるカラスに向かって10秒ほど音を流すと、一斉にカラスが飛び上がった。通常のように飛ぶのではなく、バラバラに円を描くなどパニックになったように飛び去った。時間をおいて別の場所でも実験したが、結果は同様に追い払うことができた。塚原代表によると、カラスは非常に頭が良く、懐中電灯などで追い払っても、すぐに戻ってくるという。夜でも目が見え、人なども覚え、いなくなるとまた同じ場所に戻る。塚原代表は「思ったような成果が出ました。継続することが必要です」と話した。流す音にカラスが慣れないように、さまざまなカラスの声を試していく。同市では、効果があるとしており、3月末まで、週に1、2回のペースで実験する見通しという。

(シカとイノシシの個体数をどのように推定するか?:東京)
異質環境下におけるシカ・イノシシの個体数推定モデルと持続可能な管理システムの開発。2020年3月17日、東京大学弥生講堂。

(地元シカ肉で地産地消:北海道)
白老町地域おこし協力隊員の千田聖也さん(27)と藤田姫夏さん(22)が、地域に生息するエゾシカの肉を使った商品開発に取り組んでいる。狩りの段階から携わりたいと、狩猟免許も取得した。

(奥能登初の解体処理施設稼働:石川)
狩猟で捕まえたイノシシをはじめ野生鳥獣を食肉に生かすジビエの解体処理施設が、二〇一九年十二月から穴水町内浦で稼働している。奥能登地方(輪島、珠洲両市、能登、穴水両町)で初めての施設。近くに住む河島信次代表(71)は「おいしい味なのに処分したらもったいない。良いものだから広めたい」と力を込める。富山県氷見市出身の河島さんは運送業の傍ら、狩猟暦五十年。十年ほど前に穴水町へ引っ越し、能登地方を拠点に北陸三県でイノシシやクマ、シカを捕まえている。「はなから食料として見ている」と、自ら鳥獣をさばき、自家消費で楽しんできた。近年、能登地方ではイノシシの捕獲数が増え、農作物への被害が広がっている。穴水町の捕獲数は一九年度、四百三頭(同年十二月末)で、すでに一八年度全体の三百九十五頭を上回り、過去最多を更新した。奥能登で捕獲した場合、自家消費するか、埋めて処分するなどして対応してきたが、河島さんによる施設の誕生はジビエの活用を広げる大きな一歩となった。野生鳥獣を「山の幸」に例え、施設名を「里山食品」に。オープンした昨年十二月と今年一月の二カ月間で、友人の狩猟者から引き受けたイノシシ計十七頭を解体し、知人に販売してきた。「せっかくいただいた命だから無駄にしてはいけない」と語る。

(「ジビエ屋台」初登場:石川)
石川県穴水町の冬を彩る食のイベント「雪中ジャンボかきまつり」(町観光物産協会主催、北國新聞社共催)は8、9日、町あすなろ広場で開催される。炭火焼きコーナーをメインに、地元グルメが味わえる「まいもん市」には29店が並ぶ。ことしはジビエを扱う屋台が初めて出店。町内にはのぼりが立ち、歓迎ムードが高まっている。穴水町で捕れたイノシシと白山市のクマ肉を使う。奥能登原木シイタケ「のと115」やニンジン、ゴボウなどの野菜と煮込み、イノシシ汁はみそ仕立て、クマ汁はしょうゆ仕立てにした。いずれも1杯300円で、計500食を提供する。イノシシ肉と、のと115が入ったカレーパンも販売する。狩猟免許を持つ女性でつくる「狩女(かりじょ)の会」がジビエ料理を提供する。会を主宰する福岡富士子さん(49)は「イノシシはこの時期、脂がのっておいしい」と来場を呼び掛けている。まいもん市では、能登の魅力発信に取り組む「チームのと喰(く)いしん坊」もイノシシ肉を使ったシチューや窯焼きピザを販売する。のと鉄道穴水駅前には5日までに、「穴水まいもんまつり・かきまつり」をPRするのぼり4本が立てられた。町観光物産協会の担当者は「大勢の人に来てもらい、穴水の新鮮なカキを堪能してほしい」と話した。

(ジビエフェスタ、飲食店64店:和歌山)
「わかやまジビエフェスタ」が現在、和歌山県内の64の飲食店・宿泊施設などで開催されている。主催は和歌山県。鳥獣被害対策で捕獲したイノシシやシカを食資源として活用しようと、和歌山県が2008(平成20)年度から取り組んでいる「わかやまジビエ事業」の一環。県内で捕獲し、食肉営業許可を取得した施設で処理加工したイノシシとシカの肉を「わかやまジビエ」としてブランディングしている。県内の野生鳥獣による農作物被害額は、やや減少傾向だが2018(平成30)年度は3億207万円。現在、捕獲頭数は増えているがジビエ利用は少なく、2018(平成30)年は約3万頭のイノシシとシカを捕獲したが、処理頭数は約6パーセントの1744頭にとどまる。「ジビエウィーク」の名称で2011年(平成23年)にスタートした同イベントは今年で9回目。プロが調理した「わかやまジビエ」を多くの人に味わってもらい、知名度向上と需要拡大を目指す。当初は2週間だったが、2016(平成28)年からは3カ月にわたり開催しており、参加店は年々増加している。和食、イタリアン・フレンチ・スパニッシュなどジャンルはさまざま。メニューは、ぼたん鍋、カレー、うどん、パスタ、丼、ハンバーガー、テリーヌ、コース料理など、各店が工夫を凝らした料理を提供する。県畜産課の池田晴佳さんは「これまで食べたことない人にぜひこの機会にジビエ料理を食べていただき、おいしい肉の味を知ってもらいたい。回を重ねるごとに、料理の種類が増えてきているので、さまざまな料理を味わってもらい、ジビエファンが増えれば」と話す。

(大学生がジビエの新商品を紹介:山梨)
大学生らが開発したジビエの新商品が発表されました。開発されたのはソーセージにベーコンそれにジャーキー、缶詰の4種類です。山梨県内で捕獲したシカの肉を有効活用しようと県の依頼で山梨学院短期大学の中川裕子教授のゼミが開発し、食肉製品の関係者らが参加したセミナーで紹介しました。ジビエは独特のかたさや臭みがネックとなっていました。そこで缶詰は圧力をかけて煮ることでやわらかさを出しソーセージには香辛料を使い臭みを消す工夫をしました。最終的には自社製品に取り入れてもらうことが目標で参加者は試食して味を確かめていました。

(ジビエ敬遠せず食べて:「川村康浩」)
私は、田舎暮らしを始めて3年間で、300頭を超えるイノシシを解体して調理し、約30匹の犬の食事を作ってきました。体重が10キロに満たない小さなイノシシから、130キロに及ぶものまでありました。季節によっても体格に違いがあり、秋は俗にいう脂が乗って丸々太っているものが多く、逆に夏は痩せて肋骨(ろっこつ)が浮き出て見えるガリガリの個体もいます。夏は草が生い茂り、雑食であるイノシシはそれをたくさん食べていそうです。しかし、夏場の草は成長が極めて速く、水分ばかりが多い栄養価の低い食事になるのです。畑から野菜を頂戴しようとしても、夏場に収穫できる野菜は比較的少なく、しかもやはり栄養価の低いものがほとんどです。そのような理由から、私たちがイノシシの肉を食用とする場合も、断然秋に捕れた個体を選ぶことになります。それほどイノシシが多くなかった昔は、捕れたものは何でも食用にしたようですが、私の住む田舎では、秋から冬場に捕れたイノシシ以外は、あまり食用とはしません。しかも、食べるのは雌がほとんどです。ジビエの肉は臭みがあるといわれますが、個人的にはむしろ豚肉のほうが臭みがあると思えるほど、イノシシ肉には感じたことがありません。スペインのイベリコ豚という最高級の豚は、ドングリのなる山に放すそうですが、まさに秋のイノシシはそのドングリや栗をたらふく食べているのです。当然おいしい肉になります。豚肉と同様に調理すれば、何でもおいしいです。お薦めの一つはカレーライスで、おそらくほとんどの人は豚肉としか思わないでしょう。むしろ、この豚はとてもおいしいねと言うかもしれません。カツや、から揚げにしてもおいしく、しょうが焼きなども最高です。年末に130キロほどの雄イノシシを捕り、焼き肉にしてみました。初めて雄を食べ、初めて臭みを感じました。食べられないほどではありませんが、これが臭みというのだなと思いました。若い個体の方がおいしいともいわれ、大きな雄だったので特に臭みが強かったのだと思います。血に関しては、肉にもたくさん含まれているわけで、まずいものではありません。栄養価がある半面、腐敗しやすいことから誤解されています。体温や気温が高いと傷から細菌が入って、増殖し臭みを出します。でも、傷が付いておらず、捕ってすぐに冷やしたものは、おいしくいただけます。イノシシとシカを合わせて国内で年間約100万頭が焼却処分されています。何とか命のリレーができないかと常々考えています。原発事故による一部地域の出荷制限も続いていますが、安全なものについてはぜひ、ジビエを敬遠しないで食べてみてください。

(捕獲害獣をライオンの餌に:愛知)
各地の動物園では、飼育動物の「豊かな暮らし」を実現する手段として、生息環境に近づけるよう工夫する「環境エンリッチメント」が導入されつつある。愛知県豊橋市の豊橋総合動植物公園「のんほいパーク」では、害獣捕獲された鹿や猪をライオンの餌として与える「屠体給餌」に取り組み、動物福祉と鳥獣害対策の両面から注目されている。餌を自然に近い形で与える屠体給餌を始めたのは、昨年11月から。不定期に取り組んでいる福岡県の大牟田市動物園や九州大学などによる「ワイルド・ミート・ズー」の協力のもと、毎月第2日曜日に定例化した。当初は虎にも給餌する計画だったが神経質で警戒したため、同園に1頭だけいる20歳の雌ライオン「オト」に与えている。屠体は九州で捕獲されたものを、ワイルド・ミート・ズーのメンバーである福岡県のジビエ業者から購入している。解体処理施設で血抜き後に感染症のリスクが高い頭部と内臓を除去。ダニや寄生虫を除くため冷凍処理と低温殺菌をしている。骨、皮と足はついたままだ。1回目は鹿、2回目は猪で、3回目となる1月の屠体は10キロの鹿。オトは台の上に置かれた屠体を見るとすぐにくわえて展示場の後方に持っていき、皮をなめながら食べ始めた。時々移動しながら少しずつ食べ、かすかに骨をかみ砕く音が聞こえる。通常の餌は馬肉や鶏肉を5センチ角に切ったもので骨や皮はついておらず、すぐに食べ終わるが、屠体給餌では1日半ほどかけてゆっくり食べる。動物園で生まれ育ち自然界を知らないオトだが、本能が反応しているようだ。「骨も皮も全て食べ、消化がゆっくりになるので整腸作用が期待できる」と獣医師の吉川雅己主査。将来的には、地元で捕獲された鹿などを与えたいという。

(人口43人の集落で伝統のクマ狩りが存続危機:新潟)
山形県との県境、朝日連峰に連なる山々の間にある新潟県村上市の山熊田集落。厳しい自然と向き合う山の暮らしの中で、クマ狩を始めとする伝統文化が大切に受け継がれてきた。しかし今、ここに暮らすのはわずか16世帯43人。過疎化が進み、猟師はたったの4人となってしまった。存続の危機に向き合いながらも、生き物の命に対する敬意や誇りを背負い、伝統を守り続けるムラの営みを追った。山熊田の猟師、58歳の大滝国吉さんは、猟師の頭領の家で行われた新年会に参加していた。国吉さんは30年以上クマと対峙してきた山熊田のベテラン猟師だ。そこでは山熊田ならではの儀式『おのぼり』が行われていた。捕らえたクマの霊を慰め、その年の大猟を祈るものだ。上座に座る頭領から左右に分かれ、コップいっぱいに注がれた清酒を2杯飲み干していく。1月、国吉さんは雪が積もった山の中へ猟銃を持って向かった。木の穴の中にいる冬眠中のクマを狙うアナグマ猟だ。あらかじめクマのいそうな木を調べ、穴にいるかどうかを見て歩く。この日、朝から雪山を何度も昇り降りし、5箇所も回ったが、クマを見つけることはできなかった。なぜ雪深く厳しい山に入り、狩りに行くのだろうか。「それが自然だからだ。環境が厳しくても、獲物を取るためには、そういう厳しさがあって初めて捕れる話。楽なことだけでは到底出来ない」。「昔の文化、狩りを村中でやっていた時代があったから、今ここにこの集落が残っている。そのことをしっかり繋げていくという気持ちもある」。国吉さんは、山の暮らしを愛し、狩猟に対する哲学を持っている。ある日、山熊田の猟師仲間がアナグマ猟でクマを仕留めた。体重150 kg にもなるオスのクマをなれた手付きでさばいていく。肉は同じ重さにして人数分に分けられ、持ち帰る際にはくじを引いて公平になるようにするという。山熊田では山の恵みを猟の参加者で平等に分け合うしきたりが、今も続いているのだ。その理由について「うちの集落は陸の孤島みたいな小さな集落で、自分たちで助け合うという精神なんで」と話す国吉さん。その後猟師たちは皆で集まり山の恵を頂く。今日食べるのは熊の肉を入れた味噌仕立ての鍋と、丸ごと茹でたクマの舌だ。「命を貰うということは、やはり最後まで責任を持っていかないといけないこと。クマをちゃんと大切に、みんなで責任を持って食べるところまでやるということが一番肝心だと思います」獲った以上は、皆で食べて供養する。そこには、狩猟の伝統を背負う誇りや、生き物の命に対する敬意が秘められていた。その狩猟の伝統を受け継ぐ山熊田の猟師たちだが、今、過疎化という問題に直面している。「昔から続いてきたクマ狩りの伝統を引き継いで、何とか頑張ってる次第です」と話すのは、山熊田で最年長の猟師、74歳の大滝幸男さんだ。「何とか今の若い人たちに頑張って存続していってもらいたい。でも残念なことに若い人たちがいないんだよね」と続ける。1965年頃、クマを仕留めムラに帰ってきた男達に、子供たちが嬉しそうに駆け寄っている写真がある。この頃、山熊田の猟師は30人余り。しかし高齢化や若者の流出などにより猟師は減少し、今は50代が3人、70代が1人と、たった4人になってしまった。国吉さんは「うちらもだいぶ歳になってきて、若い人がいないんでね。このままいくとうちらの世代で終わりかなという寂しい気持ちも持っている」と目を伏せた。山熊田で最年少の高校生がこの春学校を卒業。ついにムラに高校生以下の住民はいなくなった。4月、国吉さんたち山熊田の猟師は、1年で最も大切にする春のクマ狩りに臨む。冬眠明けのクマを集団で追う伝統の猟“巻狩り”が行われるのだ。勢子(せこ)が声を上げてクマを追い上げ、待ち場と呼ばれる山の頂上で撃ち手がしとめる。山には勢子たちの「ヤッホヤッホ」という声がこだまし、ムラに春の訪れを告げる。雪がどれだけ消えたか、猟場を下見する国吉さんは「これを一年中待ってたんさ。クマがどこから出てくるか、それを考えるだけでもワクワクするよ」と話すが、去年の春は、約20年ぶりにクマが捕れなかった。参加者も経験者も年々少なくなり、撃ち手のいる待ち場までクマを上手く追い上げられなくなってしまったという。巻狩りの伝統を取り戻したい山熊田の猟師とその仲間総勢14人は、猟場へ向かった。道中、猟師たちが慌ただしく動きはじめた。向かいの山にクマを見つけたのだ。早くも訪れたチャンス。しかし移動するクマを囲み、巻狩りの陣形を整える余裕はない。しかしライフルを構えても、距離が遠く引き金を引けない。そうこうする間にクマは逃げ、仕切り直しとなった。猟場に入ると、雪の上にクマの足跡がないか必死に見て回る。「カクマピラ(山の地名)いたぞ多分。カクマピラを巻くような配置をしなければいけないぞ」無線で仲間に呼びかける。「駄目だ駄目だ、アガリト(山の地名)へ行った」。足跡をたどり懸命にクマの行方を追うも、またも見失ってしまった。日没から逆算するともう時間がない。クマは確認できないが、巻狩りの陣形を組むことになった。国吉さんの役割はモクラ。モクラとは猟場で一番高い峰のこと。全体を見渡して指示を出す、要の役割も意味する。山頂付近には撃ち手の猟師が到着し、木陰に隠れクマを待ち構える。「ヤッホ!ヤッホ!」。勢子が谷底から声をあげ、巻狩りが始まった。しかし勢子がいくら声を上げてもクマは姿を現さない。クマは捕れないのか、猟師たちが諦めかけたその時。「バーン」。猟場に1発の銃声が響いた。「捕れたぞ!」国吉さんが満面の笑みを見せた。「オテンガラ(お手柄だ)!」。クマを仕留めた猟師をたたえる山熊田伝統の言葉がこぼれた。崖のような山を駆け下りると、横たわる大きなクマの姿があった。山熊田はクマを授かったのだ。伝統の巻狩りではなかったものの、クマが捕れたことに安堵の思いが広がっていた。「あちこちで足跡は見つけたけど、なかなか姿が見つからなかった。皆が諦めきれなくて、意地を出してこの峠まで来たから、いい結果があがった」。ようやく桜が咲いた4月末の山熊田で、クマ祭りが2年ぶりに開催された。猟師たちはこのクマ祭りでしか行わない、伝統の儀式に臨んだ。“山の神様”とするトチノキと、ムラの公民館の前の二手に分かれ、神様に感謝の気持ちを捧げるのだ。「ヤーッホ!」「ヤーッホ!」。山からムラへ、ムラから山へ、クマ狩りのときと同じ声が3回往復した。春の訪れを告げる“鳴り声”が、山熊田に再び響いた。国吉さんに山熊田がどんなムラか聞いた。「そんなことはわからない。ただ、俺はここに住んで、住みよい自分の家だと思っているし、どこにもない世界一の家だと思ってるから、ここを絶対残したいと思ってるだけだ」山熊田の伝統がこの先も残って行くのか、それは誰にも分からない。ただ、この村に生きる人たちの営みが、私たちに失った何かを問いかけているのは確かだ。この小さなムラに、これからも伝統の春が訪れることを願う。

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(厚真の猟銃死事件、時効まで1年:北海道)
2011年2月に胆振管内厚真町桜丘の民有林で、同管内安平町の林業作業員新渡戸勝彦さん=当時(45)=が猟銃に撃たれ死亡した事件は4日で発生から9年を迎え、時効成立まで残り1年となった。事件解決には至らず、遺族は無念の思いを抱えたままだ。苫小牧署はハンターによる誤射の可能性が高いとみて業務上過失致死の疑いで捜査を続けており、情報提供を呼び掛けている。「あっという間の9年。悔しい気持ちは当時と全く変わらない」。9回目の命日を目前に、勝彦さんの父義博さん(77)は自宅の仏壇に飾られた勝彦さんの遺影を見つめ、つぶやいた。母の勝子さん(76)は事件を報じた新聞の切り抜きを集め続けている。「犯人は胸が痛まないでしょうか。いまでも音がするとふと帰ってきたように思ってしまうことがある」と話す。

(雪少なくイノシシ捕獲進まず:秋田)
冬の記録的な少雪が、秋田県湯沢雄勝地域などで急増しているイノシシの捕獲を妨げている。狩猟期間(11月1日~2月15日)に入っても積雪が少なく、イノシシの動きが活発なためだ。県自然保護課によると、2019年度(今年1月末現在)の全県の捕獲頭数は9月と1月の計2頭にとどまり、前年同期の23頭より大幅に少ない。同課は「捕獲が進まず、今後はこれまで以上に個体数が増えるかもしれない」と頭を抱える。19年度(同)のイノシシの目撃頭数は98頭と、前年同期の90頭を上回る。19年度は湯沢雄勝地域が52頭と全体の半数以上を占めた。横手、大仙、大館の各市などでも目撃情報がある。

(クマに襲われけが、前年の2倍超:秋田)
去年、県内でクマに襲われてけがをした人は16人と、前の年の2倍以上にのぼり、このうち11人が人里で被害にあったことが警察のまとめでわかりました。警察によりますと、県内の去年1年間のクマの目撃情報は670件で、前の年から254件、率にして27%減りました。一方、クマに襲われてけがをした人は16人と、前の年より9人増え、2倍以上になりました。このうち、11人が人里で被害にあい、人里での被害は前の年の3倍近くにのぼっています。クマに襲われた場所を地域別に見ますと、鹿角市や由利本荘市、それに秋田市など県内のあわせて10の市と町にまたがり、広い範囲で被害が出ています。県は、去年はクマのえさとなるブナの実が凶作だった影響で、秋以降に人里での出没が増えたと見ています。また、県内では先月24日にも湯沢市でクマと見られる動物が目撃されています。県自然保護課は、「クマが人里近くで冬眠していることも考えられるため、引き続き注意してほしい」と呼びかけています。

(絶滅したとみられていたニホンジカ撮影:青森)
新郷村で1月下旬に青森県では珍しいニホンジカ十数頭の大規模な群れが現れたことが3日、関係者への取材で分かった。専門家は撮影された画像でメスの集団であることを確認。今季の暖冬傾向と、針葉樹の林が越冬場所となる付近の環境から「冬場の死亡率が低下し、個体数がさらに増加する可能性が高い」と警鐘を鳴らしている。ニホンジカはこれまで青森県では絶滅したとみられていたが、近年は各地で目撃情報が相次ぎ、農作物被害や生態系への影響が心配されている。県は昨年、「絶滅」扱いを見直し「要調査野生生物」に変更する方針を固めている。群れが現れたのは1月29日、新郷村戸来の大畑地区と川代地区を結ぶ村道。同村の農業佐藤誠さん(45)が、数十メートル離れた車中から手持ちのスマートフォンで撮った。最初は車の音を気にするそぶりもなくのんびりした様子だったが、車が近づくとガードレールを越えて崖下に逃げたという。ニホンジカの生態に詳しい北里大学獣医学部(十和田市)の岡田あゆみ准教授によると、メスの集団は基本的に母と子、若いオスを含む母系群で構成されるが、今回の群れは「一つの母系群としては個体数が多すぎ、複数の血縁群がまとまって行動しているものと思われる」と説明。集団行動の理由を「積雪が苦手なので、除雪された道を選び群れで行動しているのではないか」と推測した。一方、「青森県のような積雪の多い地域では越冬場所が限定されるはず。場所の同定で効率的な捕獲が可能になるかもしれない」とも助言した。佐藤さんは「群れを見て、シカが増えていることを実感した。繁殖力が強いらしいのでこの群れは氷山の一角なのかもしれない」と話していた。県自然保護課によると、2019年度のニホンジカの県内目撃情報は昨年12月31日現在で181件251頭に上っている。

(CSF感染野生イノシシ20頭に:群馬)
ブタの感染症のCSF、いわゆる豚コレラに感染した野生のイノシシが神流町で新たに1頭見つかったことが県の検査で確認されました。県内で感染が確認された野生のイノシシはこれで20頭となりました。県によりますと、イノシシが見つかった場所から半径10キロ圏内には養豚場が1つありますが、飼育されているブタへのワクチン接種が終わっていることから、県は監視対象となる養豚場はないとしています。

(「豚コレラ対策として求められる野生イノシシの生態学的・行動学的知見と防疫対応の考え方」:東京)
日本獣医師会では、2/7(金)~9(日)に東京国際フォーラムで行われる令和元年度獣医学術学会年次大会において、市民公開シンポジウム「豚コレラ対策として求められる野生イノシシの生態学的・行動学的知見と防疫対応の考え方」を開催します。各地で発生が続いている豚コレラ対策の一環として、イノシシに対する捕獲の強化や経口ワクチンの散布が行われています。これらの計画を効果的に遂行し、適切な効果検証を行うためには、イノシシの生態や行動に加え、野生動物管理学全般に関わる知見が欠かせません。そこで、豚コレラ対策としてのイノシシ管理に深く関わる3事項(イノシシの個体数推定,イノシシの行動学的特性,野生動物対策における実現可能性分析)をトピックに、専門の研究者3名による講演を行うシンポジウムを開催します。

(「浦幌のヒグマこんなに調べました2020」:北海道)
今年も、ヒグマを対象に卒業論文をがんばってきた大学生が、浦幌へ集まって研究成果を発表します。

(「鳥獣対策優良活動表彰」受賞者を決定)
農林水産省は、鳥獣被害防止や捕獲した鳥獣の食肉(ジビエ)の利活用などに取り組み、地域に貢献している個人や団体を表彰する「鳥獣対策優良活動表彰」を実施しているが、令和元年度の農林水産大臣賞と農村振興局長賞の受賞者を決定した。表彰式は2月20日同省本館7階講堂で行われる。野生鳥獣による農林水産業への被害が全国的に深刻になっているため、農水省は、各地域における鳥獣対策を推進している。「鳥獣対策優良活動表彰」は、優良事例を広く紹介することで、効果的な鳥獣対策の推進を図ることを目的としている。今回決定した令和元年度の農林水産大臣賞と農村振興局長賞の受賞者および取り組みの概要は次のとおり。▽農林水産大臣賞(被害防止部門(団体)) 南会津町中荒井(なかあらい)集落【福島県】○電気柵管理責任者による電気柵の定期点検、野生動物が出没しにくい環境づくりのための緩衝帯整備や草刈りなどの共同作業など「集落ぐるみの鳥獣被害対策」を実施。▽農林水産大臣賞(捕獲鳥獣利活用部門(団体)) 小諸市【長野県】○有害捕獲頭数の増加に伴う焼却処理の財源負担増を解消するため、ペットフードを製造。ブランド化し、商品の販路拡大などに取り組み黒字化を達成。市内の捕獲個体はほぼ全て利活用し、近隣市町からも捕獲個体を受け入れている。▽農村振興局長賞(被害防止部門(団体)) 山上(やまかみ)地区有害鳥獣対策協議会【山形県】○正しい電気柵の設置ノウハウを地域全体で共有するとともに、サルの誘引となる地域全体の放任果樹(400本)を計画的に伐採、残したカキは柿もぎイベントとして地域活性化にも利活用。▽農村振興局長賞(被害防止部門(団体)) 対馬市【長崎県】○ICTを活用し被害状況と対策の効果を可視化することで、専門家(地域おこし協力隊)と地域住民が情報を共有するとともに、データに基づく地域に適した防護と捕獲対策の提案を通じ、住民主体の対策を実施。▽農村振興局長賞(被害防止部門(団体)) 山鹿市鹿北町浦方(うらがた)集落【熊本県】○他県の優良事例の視察をきっかけに、住民の意識改革。柵の適正管理や竹林の整備を実施し、被害低減を図るとともに、放棄されていた竹林を新たに「観光タケノコ園」として再生。▽農村振興局長賞(被害防止部門(個人)) 原田勝男【北海道】○農家自らエゾシカ・アライグマ被害から自衛するため、わなの設置指導やわな免許取得など人材育成に尽力。活動は全道に拡がり、14年間でのべ100回を超える講演会や現地指導を実施。▽農村振興局長賞(捕獲鳥獣利活用部門(団体)) 特定非営利活動法人cambio(カンビオ)【兵庫県】○24時間受け入れ体制の構築により町内の有害捕獲個体の8割以上を受け入れ。「無添加シカ肉ドッグフード」を製造し、障害者の雇用機会創出に取り組む。▽農村振興局長賞(捕獲鳥獣利活用部門(個人)) 中田雅之【徳島県】○和食料理人の視点で、新たなシカ肉メニューの開発や調理技術の開発などにより、ジビエ料理の普及や認知度向上に貢献。

(猟友会が「巻き狩り」:福井)
鳥獣被害が問題になる中、大野市の猟友会のメンバーが技術の向上を目指して集団で獲物を追い込んで捕獲する「巻き狩り」を行いました。これは県猟友会の大野支部が連携の強化や若手の育成を目的に行ったもので40人近くのメンバーが参加しました。「巻き狩り」は、シカやイノシシなどを大人数で追い込んで捕獲する大規模な狩猟法で、メンバーたちは初めに狩り場の位置や役割分担などを確認しました。このあと大野市内の荒島岳に移動すると狩り場に向かって獲物を追い立てるように集団で山中を歩き回りました。一方、狩り場では、猟銃を構えたメンバーが身を潜めて獲物が追われてくるのを待ち構えていました。「巻き狩り」には長年の経験と勘が必要だということですが、特にことしは暖冬で雪がないため獲物が隠れる場所が多く足跡なども見つけにくいなど猟が難しくなっているということです。県猟友会大野支部の野尻辰雄支部長は、「山を知らないと猟の連携は取れないがみんなで一生懸命にやっているので期待したい」と話していました。

(クマは山の授かり物:秋田)
鈴木英雄さん。幼い頃からクマの解体を目にしていました。祖父の辰五郎が40代の頃だったと思いますが、打当マタギのシカリ(頭領)をしていたので、猟で授かったクマは必ずうちに運ばれ、家の裏手で解体されました。私たちはクマを仕留めて仲間が集まってくると「おっ、いいの授かったな」といった言い方をします。クマは山の神の授かり物だという考え方です。

(猟友会はどうやって入会するの?)
これから狩猟をはじめる人は、猟友会への入会を検討しますよね。でも、どうすればいいのか分からない、何となく恐そう……と思う人も多いのでは? ここでは、入会方法、会費、実際の活動内容などを説明します。加入のメリット・デメリットや懇親会の有無など、気になるアレコレについても触れますので、ぜひチェックしてください。多くのハンターが加入している猟友会とは、一体どんな組織なのでしょうか?猟友会は、トップの大日本猟友会のもとに各都道府県猟友会があり、都道府県猟友会のもとに支部があります。ハンター会員はいずれかの支部に所属します。基本的には住所地の支部に入会するのが良いようです。住所地以外の支部に入会したい場合は、希望する支部の支部長に相談してください。農業被害対策などで有害鳥獣駆除を希望する人は、できれば有害鳥獣駆除班(または有害鳥獣駆除隊など、地域によって名称は異なります)のある支部に入会しましょう。猟友会支部は所属ハンターが自ら運営する任意の団体(一部法人)で、支部によってかなり状況が違います。どこも高齢化が進んでいるのが実状ですが、中には、若手が中心となって活動する青年部や女性部のある支部も。先輩ハンターや銃砲店から情報収集できるチャンスがあれば、ぜひ支部の評判を聞いてみては。会員になる最大のメリットは、都道府県への手続きを代行してくれることです。狩猟をするためには、毎年、狩猟者登録の申請手続きが必要です。手続きは個人でもできますが、代行してもらえれば手間が省けます。入会希望の支部が決まったら、支部長とコンタクトをとります。支部長の連絡先は、都道府県猟友会に電話で問い合わせるほか、銃砲店や狩猟免許試験場などで連絡先一覧表がもらえる場合も。大日本猟友会のホームページにあるFAX用紙でも申し込めます。支部長の電話番号がわかったら、直接電話を掛けるのが最も近道。勇気を出して掛けてみましょう! 入会の手順などを教えてくれるはずです。その後、支部長の自宅など、場所を指定されて会うことになると思います。最初はコワモテのベテラン猟師に緊張するかもしれませんが、頑張って! 礼儀正しく接していれば大丈夫です。電話を掛けるタイミングは狩猟免許の取得前がおすすめ。免許がとれたら入会したい旨を伝えておくと話がスムーズです。連絡が免許取得後になっても、入会には問題ありません。会費は所属する支部によって金額が変わります。新規入会金は2000~5000円が多いようです。新規入会金がない支部もあります。狩猟者登録の手続きを代行するほか、支部は次のような会合を開催しています。総会(事業・決算報告など)、射撃練習会、共猟会(支部の所属ハンターが集まりグループ猟を行う)、懇親会など。新規入会者は、なるべく総会には参加した方が良いでしょう。それ以外の懇親会などは、欠席しても大抵は問題ありませんが、支部の方針にもよります。また、まったく会合を行わない支部もあります。所属する支部によっても変わりますが、猟友会に加入するメリット・デメリットを上げてみました。4つのメリット・狩猟者登録の手続き代行・ハンター保険に入れる・火薬類の無許可譲受証の発行・地域のハンターと知り合える。その他、有害鳥獣駆除班や巻き狩りのグループ(猟隊)に入れる可能性がある、といったメリットもあります。また、入会するとオレンジ色の帽子とベストは無償で配布されます。2つのデメリット・費用がかかる・高齢化で若手が少ない。その他、指導してくれる人に出会えなかった、猟法が合わなかった、などの悩みを持つ人もいるようです。その場合、転属先の許可を得れば、支部を変えることも可能です。猟友会は支部によって千差万別です。運営の仕方、考え方、会員数など、すべてが違います。これから入会する人は、まずは情報収集からはじめてみてはいかがでしょうか? 

(豚熱発生地域の野生イノシシ、陰性ならジビエ利用)
農水省は、豚熱の感染確認区域で狩猟した野生イノシシでも、ウイルスに感染していなければ野生鳥獣の肉(ジビエ)として利用できるよう、衛生管理の実証事業に乗り出す。狩猟後、ジビエ処理加工施設に運搬し、検査結果が出るまでの工程で、ウイルスを拡散させない体制を構築。陰性なら流通を認める方向で検討する。同省は豚熱のウイルス拡散を防ぐため、感染した野生イノシシが見つかった現場から半径10キロ以内で狩猟したイノシシの流通自粛を自治体に要請している。事実上、イノシシ肉を出荷できない状況が続き、経営が圧迫されている加工施設もある。こうした状況を受け、同省は陰性だった野生イノシシの肉に限り、活用できるようにする方針。ただ、検査結果が出るまでは陽性の可能性もある。狩猟後、処理加工施設に運び、県などによる検査結果が出るまでの工程で、「ウイルス拡散を確実に防ぐ衛生管理が求められる」(鳥獣対策・農村環境課)。このため同省は、2019年度予算に含まれる鳥獣被害防止総合対策交付金を活用して、発生地域を抱える県がウイルスを拡散させない最適な衛生管理を実証し、モデルとして確立する。同省は県に対し、狩猟後の運搬時の容器や処理加工施設に設置する一時保冷庫、消毒設備の導入などを補助。実証結果をまとめた後、厚生労働省とも協議し、ジビエ利用を可能とするかどうかを判断する。流通自粛によって苦境にある処理加工施設向けの支援も用意する。地元のイノシシが利用できない状況の中、経営が続けられるよう、感染確認区域外からイノシシを調達するための保冷車の整備や搬送経費を助成。鹿などに切り替えるために必要な設備の導入や解体処理技術の習得、商品開発、販路開拓などにかかる費用も補助する。施設整備は半額、技術習得などは定額を補助する。

(シカの冷凍保管施設完成:兵庫)
野生のシカによる農作物の被害が深刻になる中、駆除したシカを冷凍して一時的に保管しておくための施設が兵庫県で初めて香美町に完成しました。香美町では野生のシカが1万5000頭に上るとみられ、農作物の被害だけでなく、土砂災害の原因にもなる森林の侵食も深刻になっています。新しくできた施設は、猟銃で駆除したシカを解体などをせずにそのままの状態で冷凍保管ができる施設で、兵庫県では初めて香美町の2か所に作られました。4日は、このうちの1か所の施設で地元の猟友会の人たちを対象にした説明会が開かれ、町の職員から「シカが氷点下20度で急速に冷凍されるので肉の鮮度が保たれる」などの説明を受けていました。これまで駆除したシカは土に埋めていたほか、猟友会の人たちの高齢化も課題となっていて、新たな施設ができたことで町では猟友会の人たちの負担が軽減できると期待しています。冷凍保管されたシカは、町が週に1度、回収を行い、多可町にある処理施設に運んでペットフードに加工されるということです。香美町農林水産課の北村浩史主幹は「シカの数は年々増加し大変な状況ですが、新しい施設を活用するなど対策を考えていきたい」と話していました。

(おいしいジビエどうぞ:和歌山)
和歌山県和歌山市西高松のメッサオークワ高松店(森口宗徳店長)で1、2の両日、野生鳥獣の食肉「ジビエ」の試食販売があり、初日から買い物客らでにぎわった。8、9日にも実施される。県では2017年から県内の小中学校に給食でジビエを提供。1月30日に高松小学校でジビエ給食を実施したことに合わせて、消費拡大を目的に試食販売イベントを開いた。給食メニューとして出されたジビエソーセージ入りのナポリタンを提供。鹿肉と猪肉のソーセージも併せて試食を行った。初日には同社オリジナルキャラクター「クワノミちゃん」と県キャラクター「きいちゃん」がPRに協力しようと登場。3人の子どもと買い物に来た近所に住む栖原あゆみさん(37)は「子どもの給食に出されたナポリタンが試食ができると聞いて来ました。臭みもなく、とても食べやすいです」と笑顔で話した。8、9日も午前11時から午後1時まで、午後3時から5時まで試食販売を行う(7日までの平日は精肉の加工品コーナーで商品を販売)。

(市役所食堂にいのしし料理:長崎)
諫早市特産の食材を広く知ってもらおうと、市役所の食堂に地元で捕獲されたいのししの肉を使った期間限定のメニューが登場しました。諫早市役所の食堂で3日から提供が始まったのは農作物への被害防止のために捕獲されたイノシシを使った「しし汁」定食です。諫早市では昨年度(30年度)いのししによりおよそ1700万円の農業被害が出ていて、今も年間およそ2000頭が捕獲されています。諫早市では、3年前から捕獲したいのししを食肉に加工する施設を作って販売していて、今回のメニューはあぶらがのり、うまみがあるこの時期のいのししの肉を使っています。いのしし汁を注文した人たちは、白みそと麦みその合わせみそでこくが出た具だくさんのしし汁を、おいしそうに食べていました。肉を提供した諫早市鳥獣処理加工販売組合の永尾洋一組合長は「いのししを捕獲をする、やる気にもつながる。たくさんの人に食べてほしい」と話していました。時津町から訪れた60代の夫婦は「はじめていのししの肉を食べましたが、やわらかくあっさりしていておいしい」と話していました。しし汁を考えた食堂の永江信敏さんは「諫早市のジビエを楽しんでもらい、家庭でも食べられるように消費拡大につなげていきたい」と話していました。しし汁定食は今月28日までの平日、1日10食限定で提供されます。

(地域財産シシ肉、シェフも絶賛:宮崎)
冬の味覚・イノシシ。野趣あふれる味が魅力だが、延岡市のシシ肉・シカ肉販売店「まつだ屋・ジビエ」が提供するシシ肉は、獣臭さがなくジビエの概念を変えるとの評判だ。東京の有名レストランのシェフらが絶賛するという肉を味わってみた。「まずは食べてみらんね」と運営会社「マツダコーポレーション」の松田秀人社長(70)がフライパンでイノシシのロースとバラを焼き始めた。まず、匂いをかいだが、獣臭さがない。塩こしょうのみの味付けで焼きたてを頬ばった。肉と脂の甘みが口に広がった。特に脂が甘くてうまい。「カシなど自然の木の実を食べて育つ野生のイノシシならではだよ」と松田社長。コリコリとしたシシ肉の皮ならではの歯ごたえも楽しい。数枚をぺろりと平らげた。「肉を焼いた後に残る脂でチャーハン作ったら最高よ」。

(捕獲の鹿肉、学食で提供:静岡)
静岡文化芸術大(浜松市中区)の学生が、中山間地の住民が悩む野生動物による食害の解決に貢献しようと、狩猟で捕獲した動物の有効活用に取り組んでいる。街中に住む若い世代の関心を高めようと、4日まで3日間にわたり、天竜区春野町で捕まえた鹿の肉を使った料理「春野 山の恵 鹿カレー&シチュー」を同大の学生食堂で販売した。取り組むのは文化政策学部の船戸修一准教授のゼミに所属する学生ら5人で、全員わな猟免許を持っている。春野町の猟師の協力で、昨年12月に山中にくくりわなを仕掛け、雄の鹿1頭(約40キロ)を捕獲した。同町の加工施設「ジビエ工房ジミート」で食肉処理した後、学食を運営する大学生協が買い取った。鹿肉を初めて食べる人も味わいやすいようミートボール状にして盛り込んだ。3日間で計200食を販売し、購入者には市内の食害の現状などを伝えるチラシを手渡した。市内の中山間地で活動する学生は農産物を食い荒らされた住民の被害体験を聞き、取り組みを始めた。今後も学生による野生動物の捕獲作業を実施する予定。4年の女子学生(22)は「食害をイメージしづらい都市部の人もジビエ料理を通じて問題への理解を深めてほしい。狩猟の若い担い手の確保にもつながれば」と話した。

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(マダニ」感染症注意!福島県全域分布)
全国で患者数が増え、感染地域の拡大が指摘されるマダニについて、県内全域に分布していることが、県衛生研究所(福島市)が初めて行った調査で分かった。マダニはさまざまな病原体を保有しており、県内では昨年11月に、マダニにかまれた会津地方の60代女性が感染症の「日本紅斑熱(こうはんねつ)」を発症、県内が感染地域とみられる初の患者となった。マダニは野山や畑、あぜ道に生息し、ネズミやタヌキ、イノシシなど野生動物にも付着している。西日本に分布しているとされてきたが、栃木県や新潟県など東日本でも患者が確認されていた。春からのマダニの活動期を前に、研究所は野外作業時には長袖や長ズボンを着て肌の露出を少なくするなど「予防が重要」と呼び掛けている。研究所はダニ媒介性感染症の検査体制の構築と合わせて2016(平成28)~18年度に調査を実施。マダニの活動が活発になる6~10月に県北、県中、県南、会津、南会津、相双、いわきの7方部の26調査地点を定め、周辺エリアを含めて調べた。布を取り付けた棒を草むらに触れるように動かす「旗振り法」と呼ばれる採集方法を試みたところ、計9種類、261匹を捕獲。うち県南で採集したヒトツトゲマダニと、会津のタネガタマダニで病原体の保有が確認された。マダニにかまれても痛みやかゆみはなく、気付きにくいのが特徴だ。日本紅斑熱では、かまれてから2~10日ほどの潜伏期間を経て発熱、発疹などの症状が現れるため、マダニ由来と判別しにくく、重症化すればけいれんや意識障害などを引き起こすという。かまれた場合、早期診断が重要になってくることから、研究所は2日程度で判別できるダニ媒介性感染症の遺伝子検査法を導入、適切な治療につながるという。研究所は「全てのダニが病原体を保有しているわけではなく、過剰に注意する必要はない」としながらも虫よけ剤を使ったり、野外作業後に入浴、着替えをしてダニがいないか確認するなど対策を取ってほしい、としている。

(動物の愛護及び管理に関する施策を総合的に推進するための基本的な指針の改正案に対する意見の募集)
環境省では、令和元年6月19日(水)に公布された「動物の愛護及び管理に関する法律等の一部を改正する法律」(令和元年法律第39号)の施行に向け、動物の愛護及び管理に関する施策を総合的に推進するための基本的な指針(平成18年環境省告示第140号)について所要の改正を行うこととしました。本指針の改正案について広く国民の皆様からの御意見を募集するため、令和2年1月30日(木)から令和2年2月28日(金)までの間、意見の募集(パブリックコメント)を実施いたします。本パブリックコメントは別添「改正動物愛護管理基本指針素案」について意見を求めるものです。

(航空自衛隊員が空港で実弾所持:沖縄)
航空自衛隊那覇基地は2日、与座岳分屯基地(糸満市)の南西航空警戒管制団第56警戒群に所属する20代の空士が那覇空港で拳銃実弾を所持しているところを発見され、豊見城署から事情聴取を受けたと発表した。同基地で火薬庫を点検した結果、9ミリ拳銃弾1発が紛失していることも判明。代わりに模造された弾頭が詰められた使用済みの弾が混入していたという。豊見城署は隊員を逮捕せずに弾を押収。銃刀法違反容疑で捜査をしている。空自は隊員の性別、階級、聴取内容などは「調査中」として明かしていない。空自によると、隊員は1日午前11時40分ごろ、休暇で帰省するために那覇空港を訪れた。その際、手荷物検査でバッグの中から実弾が発見された。隊員は射撃訓練をしているが、同基地内には訓練場はない。現段階では隊員が所持していた実弾と同基地で紛失した弾の関連性は不明として、調査を進めている。空自那覇基地の稲月秀正司令は「本事案が発生したことは誠に遺憾だ。同種事案が発生しないように注意指導を行っていく」とコメントした。

(イノシシと衝突、仙山線2本運休:宮城)
1日午後6時50分ごろ、仙台市青葉区のJR仙山線葛岡-陸前落合間で仙台発愛子行き下り普通列車がイノシシと衝突し、一時運転を見合わせた。JR東日本仙台支社によると、仙台-山形間の上下2本が運休、上下6本が最大36分遅れ、約1900人に影響した。

(列車、イノシシはねる:長崎)
2日午後6時35分ごろ、鹿島市のJR長崎線の肥前七浦-肥前浜間で、長崎発肥前山口行き上り普通列車(4両編成)がイノシシをはねた。JR九州によると、けが人はなかった。この影響で肥前大浦-肥前山口間の上りに一時、15分程度の遅れが出た。

(ヒグマ目撃54件増339件:北海道)
羅臼町がまとめた2019年度(12月末時点)の町内のヒグマ目撃件数は、前年度比54件増の339件となり、12年度に次いで過去2番目に多かった。犬を襲ったり車をたたくなど、例年みられない特異な事案も相次いだ。駆除や追い払いなどの対応件数は268件で、駆除頭数は13頭だった。地区別の目撃数は町役場より北側の岬町(28件)と海岸町(26件)、標津町寄りの峯浜町(20件)が比較的多かった。

(イノシシ芝生荒らす:富山)
高岡市の城光寺運動公園内にある補助競技場の芝生がイノシシによって広範囲にわたり掘り芝生荒らすため、電気柵設置する。

(豚熱感染、5例目確認:沖縄)
沖縄県は2日、沖縄市の養豚場で、県内で5例目となる豚熱(CSF、豚コレラ)の感染が確認されたと発表した。この養豚場は沖縄市の3例目の養豚場の3キロ圏内(移動制限区域内)にあり、1857頭が殺処分となる。県は1日、5例目の農場から「飼養豚が1頭死亡し、他の豚からも発熱、食欲不振の症状がある」と通報を受け、家畜防疫員による立ち入り検査を実施。遺伝子検査の結果、2日に「陽性」が確認された。新たな発生を受け、県は、2日午後2時から「県特定家畜伝染病防疫対策本部会議」を開いた。玉城デニー知事は「国、関係機関と連携し、24時間体制で防疫対策を実施する。CSFは、豚とイノシシの病気で、人に感染することはない。県民には、国や県が提供する正しい情報に基づき、冷静に対応してほしい」と呼び掛けた。

(CSF感染の野生イノシシ初確認:静岡)
浜松市で捕獲された野生イノシシが1月31日、従来豚コレラと呼ばれているCSFに感染していることがわかりました。浜松市内で野生イノシシへの感染が確認されたのは初めてです。CSFに感染していることがわかったのは1月23日と27日に浜松市北区引佐町で捕獲された野生イノシシ2頭です。県の遺伝子検査で陽性反応があり、国の検査で1月31日に感染が確定しました。野生イノシシへの感染は浜松市内では初めてとなります。2頭は岐阜県の感染イノシシと遺伝子配列が一致したということで、愛知県を経由して感染したとみられています。県は養豚業者などに防疫対策を再度徹底するよう呼びかけています。

(日本農業賞に「農家ハンター」:熊本)
農業経営に意欲的に取り組み、優れた功績を挙げた農家や団体に贈られる「日本農業賞」の特別賞を、熊本県から、イノシシによる農作物被害の対策に取り組む若手農家のグループが受賞しました。日本農業賞は、NHKや全国農業協同組合中央会などが主催し、全国各地の農業経営の発展のための活動を行っている個人や団体を表彰するもので、ことしは全国から個人4人と14の団体や法人が受賞しました。このうち団体の部の特別賞を、熊本県の若手農家グループ「くまもと☆農家ハンター」が受賞しました。4年前に県内の100人が若手農家が集まって団体を立ち上げ、農作物を荒らすイノシシの捕獲や、捕獲したイノシシの食肉加工を行っています。団体では、クラウドファンディングで資金を集め、イノシシがわなにかかったことと場所をメンバーのスマートフォンに知らせる仕組みを作ったり、エサとなる耕作放棄された柑橘類を伐採したりして、イノシシが人里に近づきにくい環境づくりに取り組んでいます。さらに去年10月には、宇城市三角町に、捕獲したイノシシを食肉処理する施設を建設し、イノシシを資源として活用する取り組みも始めていて、地域農業の活性化に貢献している点が評価されました。「くまもと☆農家ハンター」の代表を務める宇城市の花き農家、宮川将人さんは、今回の受賞について「自分たちで地域と畑を守るために続けてきた活動が高く評価して頂いて、この喜びを100人の仲間と分かち合いたいと思います」と話していました。日本農業賞の表彰式は、3月7日に東京のNHKホールで開かれる予定です。

(マタギを続けて60年:秋田)
北秋田市阿仁打当で代々マタギの家に育ち、打当マタギのシカリ(頭領)を務める鈴木英雄さん(72)に来し方を語ってもらいます。マタギ猟をするようになって60年近くたちます。この辺りでマタギは生活の一部になっており、私も成長とともにごく自然にその世界に入りました。これまで仕留めたツキノワグマの数をちゃんと数えたことがありません。そもそも1人でする猟ではありませんしね。毛皮もたくさんありましたが、ほとんどあちこちに譲りました。うちに残っているもので立派なのは、数年前の秋、家の前を流れる打当(うっとう)川の向こうにあるクリ林で仕留めたクマです。その少し前に、マタギの仲間がそこでクマを見掛けていました。クリ林の脇の家のおばあさんがクリ拾いをすることがあるので、仲間みんなで注意していました。ある日の夕方、仲間の1人が仕事帰りにそのクリ林でクリを食べているクマを見つけたんです。私にも連絡が入りました。駆除の許可は既に得ていたので、ほかの仲間たちとも協力してすぐ動きました。銃を手に身を低くして、水路伝いに近づきました。クリに夢中になっているクマに狙いを定め、仕留めると雄の大物でした。恐らく5、6歳だったと思います。クマの年齢はおおよそ分かります。若いクマは歯が真っ白で牙が空洞ですが、大人になると空洞がなくなり歯が黄色くなってきます。さらに年を取ると今度は歯がすり減ってきます。ツキノワグマの寿命は20年ぐらいだと、「くまくま園」(北秋田市営阿仁熊牧場)で聞きましたが、不思議なことに、山の中では年老いて死んだクマの死骸を見たことがありません。骨さえね。先輩マタギたちに聞いても同じです。どこでどうやって死んでいるんですかね。

(ジビエの祭典開幕:石川)
「こまつ地美絵(じびえ)食の祭典2020」(北國新聞社後援)は1日、小松市内の飲食店25店舗で開幕した。野生イノシシの肉などを使ったジビエ料理が一斉に提供され、来店客は臭みがなく食べやすい獣肉に舌鼓を打った。祭典は小松商工会議所などでつくる実行委員会が主催し、今年で7年目。参加店舗は前年から2店増え、過去最多となった。炒め物やラーメン、カレー、鍋料理など工夫を凝らしたメニューが用意される。肉は県内産を用い、同市で昨年完成した獣肉処理加工施設「ジビエ・アトリエ加賀の國(くに)」は豚熱(CSF)の感染が確認されていない区域で捕獲されたイノシシの肉を納入することにした。祭典は16日まで。特別企画「ジビエの宴」は5日に料亭まつ家(安宅町)、8日に日本料理梶助(大和町)、15日にレストランミューレミュー(丸の内町2丁目)で開かれる。

(高級ジビエ商品開発:鹿児島)
低カロリー&高タンパクで鉄分豊富な鹿肉を使ったアヒージョ、大自然の中でストレスなく育った宮崎県西米良村産の鹿肉と鹿児島県産の野菜を使ったアヒージョが完成しました。 鹿肉の中でも脂身もあり、とても柔らかいロースを使ったアヒージョ。オリーブオイルとニンニクで煮込んだスペイン料理をベースに財の森オリジナルレシピで仕上げました。鹿肉本来の旨味とニンニクの風味がたまりません。さらに鹿肉は、鉄分が豊富に含まれており、さらに鹿肉に含まれる鉄分は、ヘム鉄と呼ばれ、野菜や穀類に含まれている非ヘム鉄と比べ、人間の身体に吸収されやすい性質があります。 特に貧血や冷え性を予防する働きを持っています。近年、シカやイノシシなどによる農業被害は全国各地で深刻化しています。これまで駆除したシカやイノシシなどの有害鳥獣の一部は、地元の猟師や地域の方が食べていますが、ほとんどは山林に埋めるなど放棄されることが多い。国もジビエ(狩猟で得た天然の野生鳥獣の食肉を意味する)として活用するように本腰を入れ始めました。有害鳥獣被害は、曽於市にとっても大きな問題となっている現状。農産物に被害を与える有害鳥獣の駆除には多くの予算が必要となります。曽於市において有害鳥獣による農業被害は、約1,157万円[捕獲数:1,099頭]にもなります。財(タカラ)の森からの恵み。私たちは、ジビエを通じて、地方と都市の人の交流を一番の目的としています。単に商品・サービスの売り買いだけの関係ではなく、「人の想い」が伝わる商売をしたいと考えております。「地域の財(ヒト・モノ・コト)」に光を当てて、それぞれが活躍できる場所を提供する。」財の森が目指す方向です。

(房総ジビエフェア2020冬:千葉)
オークラ アカデミアパーク ホテル(千葉県木更津市かずさ鎌足 2-3-9、総支配人 太田 英二)では、千葉県が県内で捕獲されたイノシシやシカの肉をPRする「房総ジビエフェア」に参画し、2月限定でジビエメニューを提供します。温暖で豊かな風土が育てた「房総ジビエ」を使ったメニューをお愉しみいただけるジビエフェアを、ホテル館内の3つのレストランで開催します。料理長が腕をふるう「房総ジビエ料理」を心ゆくまでご堪能ください。

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(北の湖記念館に"ライフルの弾頭"のような物:北海道)
2020年1月30日午前8時45分ごろ、北海道壮瞥町の「横綱北の湖記念館」の展示コーナーで、ライフル弾の弾頭とみられる物が見つかりました。警察によりますと、施設の男性職員が「ガガガ…」と大きな音を聞き確認したところ、郷土資料の展示コーナーの床に弾頭のような物があったということです。建物は平屋で、天井には弾頭のような物が突き抜けたような穴も見つかりました。冬季休館中で客もなく、ケガをした人はいません。見つかったのは長さ約2.5センチ、直径約1センチ。警察は、周辺の山で行っているシカ猟の流れ弾の可能性もあるとみて、銃刀法違反も視野に捜査しています。施設は郷土資料とともに、地元出身の第55代横綱「北の湖」の故・小畑敏満さん(1953~2015年)の大相撲生活18年間の歩みなどを伝える施設で、国技館を模した外観で知られています。

(生涯スポーツ国際大会、岡山でクレー射撃)
おおむね30歳以上であれば誰でも参加できる生涯スポーツの国際大会「ワールドマスターズゲームズ(WMG)」が来年5月14~30日、関西地域を中心に開かれる。35競技59種目が行われ、岡山県クレー射撃場(岡山市北区御津下田)でも射撃のクレー種目がある。開幕まで1年余りとなる中、一般エントリーの受け付けが2月1日に始まる。WMGは年齢や性別などにかかわらずスポーツを楽しむ人を増やし、健康維持や豊かな人生につなげてもらうのが目的。1985年のトロント(カナダ)を皮切りに原則として4年ごとに開かれている。関西大会は第10回で、アジアでは初めての開催となる。エントリーは来年2月末までにインターネット上の専用サイトで行う。個人、団体を問わず、1人当たり1万5千円(国内在住者の場合)で5種目まで参加できる。6種目以降は1種目につき2千円の追加料金が必要。種目ごとに定員があり先着順。問い合わせは組織委のホームページなどで受け付けている。

(サル集団が老人ホーム敷地に20~30匹:京都)
京都府城陽市の青谷地域でたくさんのサルが老人ホームや住民の畑を荒らし、ホームの職員らが「人に危害を加えるかも」と不安を募らせている。市や府は対応を急いでいる。同市市辺笹原の老人ホーム「ヴィラ城陽」。職員が今月14日に撮影した動画には、駐車場付近の空き地を歩き回ったり、高台から木に飛び移ったりするサルが写る。「施設の敷地内も歩き回り、職員と入居者が畑で育てていた野菜もやられた。20~30匹はいた」。職員に聞き取った萩原洋次施設長は肩を落とす。約800平方メートルの畑ではタマネギや大根、ニンジンなどが引き抜かれ、かじられた。近隣住民の家庭菜園でも被害が出ているといい、一時は入居者の散歩を取りやめるなど危害を加えられないよう警戒する。市は翌15日、ヴィラ城陽からの情報に基づき、安心・安全メールを登録者に配信し、注意を呼び掛けた。これまで市内でのサルの目撃情報は年に1度、住宅街で1匹が見つかる程度だったといい、「今後、たくさんの出没が続くようなら、サルに特化した対策が必要」(農政課)とする。府山城広域振興局農林商工部によると、2014年度の調査で山城地域では木津川市、宇治田原町、和束町、笠置町、南山城村にニホンザルが6群れ、420匹いると推測されている。18年度には井手町も含めた6市町村で計965万円の農業被害や、民家の雨どいが壊されるなどの被害が確認されたという。同振興局は群れが分裂し、出没範囲が広域化しているとみて、19年度、府や5市町村が参加する山城地域ニホンザル被害対策広域協議会を発足させた。現在、5年ぶりに群れの実態を調査しており、連携して対策を進める。同部は「冬場で山に餌がなくなり、餌を求めて人家のある方に移動している可能性がある」と指摘。出荷しない農作物を畑や家の周りに放置したり、サルと目を合わせたりしないよう呼び掛けている。

(野生のイノシシ目撃:青森)
29日昼ごろ、十和田市奥瀬の林道で野生のイノシシが目撃されました。現場は十和田市の法奥小学校から南西に5キロほど進んだ場所で車1台が通行できる川沿いの道です。イノシシは畑を掘り起し農作物を食い荒らすほか人にぶつかったりかみつくなど全国的に被害が相次いでいます。県によりますと県内でのイノシシの目撃情報は2014年度から寄せられるようになり2017年度は8件、昨年度は15件、今年度は4件ありました。

(予防的殺処分可能に、アフリカ豚コレラ)
家畜伝染病「アフリカ豚コレラ(ASF)」のまん延防止策として、未感染の健康な豚を予防的に殺処分できるようにする改正家畜伝染病予防法が30日、参院本会議で可決、成立した。ASFは感染力が強い上、有効なワクチンがない。国内で感染が確認されれば、発生場所周辺の養豚場の豚を殺処分し、ウイルスの拡散を防ぐ方針だ。ASFは2018年8月以降、中国などアジアを中心に流行。昨年9月には韓国にも飛び火し、日本での発生リスクが高まっている。農林水産省は改正法が来月上旬に施行されるのに合わせASFの防疫指針を改定し、予防的殺処分に踏み切る範囲を感染した豚や野生イノシシが見つかった場所から500メートル~3キロとする予定。

(野生イノシシが感染、19頭目:群馬)
群馬県は31日、南牧村で捕獲された野生イノシシ1頭の豚熱(CSF)感染を確認したと発表した。同日の遺伝子検査で陽性反応があり感染が確定した。県内の感染事例は計19頭となった。監視対象農場の新たな指定はないという。改正家畜伝染病予防法の成立に伴い、「豚コレラ」の名称は「豚熱(ぶたねつ)」に変更された。

(小動物の捕獲を強化:静岡)
藤岡市の新井雅博市長は、令和2年度からハクビシンやアライグマなどの小動物の捕獲強化に乗り出す考えを明らかにした。「新型コロナウイルスによる肺炎の原因が小動物との報道もあり、一層の取り組みが必要と考えた」とした。小動物の捕獲では、市民に幅35センチ、高さ36センチ、奥行き75センチのおりを15個貸し出しているが、2年度から10個増やして25個にする。元年度の捕獲実績は昨年12月末時点でアライグマ113匹(前年度99匹)、ハクビシン56匹(同72匹)。市農林課は「年々、住宅街に出没するケースも増えている」と話している。捕獲された個体の処分は原則、市民が対応しているが、「小動物が暴れるなどして市民からの要望があれば、猟友会に処分を依頼することもある」という。

(クマ冬眠できず?暖冬・秋の餌不足の影響か)
冬眠しているはずのクマが一月、新潟や山形など寒冷地で目撃されている。北陸地方でも二十九日現在、石川県内が金沢市で一件、富山県内で四件の目撃があった。金沢市内では記録が残る二〇〇五年以降で一月の目撃は初めて。専門家は暖冬と秋の餌不足で、クマが冬眠できずにいる可能性があるとみて「庭に餌となる木の実を残したままにしないように」と呼び掛けている。金沢市内の目撃例は、五日午後五時四十分ごろ、末広町の卯辰山公園そばの望湖台バス停付近に、体長約一メートルのクマがいるのを通行人が見つけた。市職員や猟友会が探したところ、二種の足跡が見つかった。クマは通常十二月上旬までに冬眠し、四月ごろから動きだす。石川県立大の大井徹教授(動物生態学)は「暖冬で寒くならず、秋にドングリが不作だったため眠れず、冬でも餌を探しに山を下りてきたのでは」と推測。暖冬の場合は特に「雪が少なく、木の実や冬野菜がある人里に下りやすい」と指摘する。一月の目撃例は、石川県内では統計記録が残る〇五年から昨年までに、小松市や白山市など四年に一回程度、計五回がある。富山県では「例年二、三件ある」(富山県自然保護課)。環境省の統計では、全国で昨年一月の目撃が四十二件あった。大井教授は「水がしみるなど巣穴の居心地が悪くなって出てくることもある」。本来は人里にまでは下りてこないが、今月十九日には山形県米沢市の民家の軒先で衰弱したクマを捕獲。新潟県見附市では二十一日、県営住宅の建物内にクマ一頭が侵入し、捕獲する騒動になった。「目撃された多くの場合、秋にドングリが凶作だった地域」(大井教授)。凶作で餌が足りず、冬眠しても空腹で早く目覚めることもあるという。石川、富山県は昨秋、ドングリが凶作でクマが人里近くに出没する恐れがあるとして出没注意情報を発令した。大井教授は「クマは普通は人を恐れて早朝や夜間に活動するが、餌がないと昼でも行動する。畑など餌がある場所に執着し、近づく人を襲う可能性もある。木になったままの果物は収穫して」と注意を促している。

(中山由起枝が通天閣で“鬼射撃”の福豆まき:大阪)
東京オリンピックのクレー射撃・トラップに出場が内定している中山由起枝選手(40)=日立建機株式会社所属=が31日、大阪・通天閣で、今年で64回目を迎える同所の恒例行事「通天閣福豆まき」にゲストとして出席。特製福袋に入った落花生を笑顔でまき、なにわっ子に福を授けた。2000年のシドニー、08年・北京、12年・ロンドン、16年・リオデジャネイロに続いて夏季五輪5回出場が正式決定すれば、柔道・谷亮子さん(44)と並んで女子選手では2人目の快挙となる。幸運の神様ビリケンさんが鎮座する通天閣は初来場。中山選手は「縁起のいい場所。オリンピックまでいよいよ半年。私自身の縁起かつぎでもあるし、一人でも多くの人に幸運を届けたい」とピンク色の羽織を着て、豆で鬼を“射撃”。「結構遠くまで豆を投げられたので満足しています」と笑顔を見せ「東京五輪は集大成のつもりで、メダル獲得へ準備していきたい」と抱負を語った。7月29、30日に女子トラップ、8月1日に混合トラップがあり「応援よろしくお願いします」とPRした。また、豆まき中には、近所で“朝飲み”していた俳優・赤井英和(60)が壇上にサプライズ乱入。「通天閣のイベントには俺がおらんとアカン!」と豪快に豆を投げ、会場を盛り上げた。中山選手は「ビックリして2、3歩後ずさりしてしまった。大阪ならではというか、洗礼を受けました」と苦笑いしていた。

(小学生に狩猟の授業:愛知)
愛知県新城市の小学生が専門家から地元で盛んな狩猟について学ぶ授業が29日、市つくで交流館で行なわれました。作手小学校の5年生の児童ら8人に狩猟の授業を行なったのは、現役の猟師などで作る市民グループで、地元の野生動物や農作物の被害などについてクイズ形式で説明しました。山でワナに掛かってしまった時の対処法などは、実物を使って解説、児童らは楽しそうに授業に参加していました。参加した児童は「農作物が食べられていて自分たちの生活にも影響が出ていることが分かった」「僕たちで森を大切にしようと思った」などと感想を述べました。猟師らは、野生動物や狩猟のことを知ってもらうことで、動物と安全に仲良く共存してほしいと話していました。

(シカ食害から山守れ、林業者らがICT活用策学ぶ:熊本)
八代地域の山林でシカの食害が増えていることを受け、熊本県県南広域本部と八代市は31日、林業者や猟友会などを対象とした対策セミナーを同市泉町の八代森林組合本所で開いた。75人が参加し、情報通信技術(ICT)を活用したわな猟の事例を学んだ。同本部によると八代地域では年約70~100ヘクタールでスギやヒノキが植林されるが、面積の半分以上でシカに新芽が食べられるなどの被害があるという。同本部と市は昨年5月に合同プロジェクトを結成。林業者に狩猟免許取得を促し、猟友会などと連携して捕獲に当たる仕組みづくりを進めている。宇城市でイノシシ対策に取り組む「くまもと☆農家ハンター」の宮川将人代表(41)らが、箱わなに獣が掛かるとスマートフォンに通知が来るシステムを紹介。「見回りが不要になり、農業と両立できている」と語った。造林会社に勤務し、わなの狩猟免許試験を受けている上村五十記さん(66)は「シカ被害で木材の品質が落ちることもある。自分たちで山を守りたい」。同本部林務課は「ジビエ業者も巻き込み、持続可能な体制ができれば全国のモデルになる」と話している。

(“カラス除け”効果は?:北海道)
2019年度、札幌市に寄せられたカラスの苦情は実に1700件。トラブルをなくす有効な手段はなかなか見つかりませんが、市内の公園で27日、ある実験が始まりました。26日夕方、札幌市豊平区にある豊平公園。どこからともなく集まる大量のカラス。公園をねぐらにしているのだ。安達真カメラマン「一斉に飛びたつと空が黒く覆われます。一つの木に数十羽、それが何本も連なります。一時間ほどここにいますが途切れることなく集まります」。近所の住人「ガアガアうるさいのと車の屋根にフンがいっぱい落ちる。けっこう迷惑している」。豊平公園は広さおよそ7.4ヘクタール。様々な樹木と季節ごとに花が楽しめる市民の憩いの場だ。27日から始まった木の剪定作業。その合い間に「黄色いテープ」が取り付けられている。その名も「さらばカラスくん」。海の生物、ヒトデから抽出した特殊な塗料が使われ、カラスが寄り付かなくなると期待されている。札幌では毎年、カラスに対する苦情が数多く寄せられる。特に繁殖期の4月から7月にかけては注意が必要だ。こうしたカラスのトラブルに頭を抱える施設は少なくない。中央区の三吉神社は、ヒトデの成分を混ぜた塗料を屋根に塗り、カラス除けのテープを吊るして効果があったという。豊平公園の剪定作業は27日からおよそ2か月間行われ、作業と並行してカラスがねぐらに利用する木などにカラス除けのテープが取り付けられる。豊平公園管理事務所 山田順一所長「カラス除けのテープを試験的につけた。今後カラスの数がどうなるか。園内の方が安心して歩ける公園になればいいな」。果たしてテープの効果があるのかどうか。豊平公園では今後のカラスの数の推移を見守りたいとしている。

(エゾシカフェスタ、今年も:北海道)
2020年2月8日、オホーツクビアファクトリー(北見市山下町2-2-2)にて「北見エゾシカフェスタ2020」が開催されます。毎年早々にチケットが売り切れ、好評を博しているグルメイベントです。エゾシカ肉の有効活用と地場産食材を使った料理を味わおうと開催されており、今回で8回目を迎えます。今回は、ランチとディナーの2部構成(※ディナータイムは完売)で、エゾシカ肉のスペシャル料理を存分に味わうことができるビュッフェ形式です。また「お楽しみ抽選会」や、実際のクレー射撃に近いシューティングシミュレーターなど、楽しいイベントも盛りだくさんです。料金は2500円(ドリンク別料金)。開催時間は12時から13時30分までです。

(狩猟フォーラム、ジビエ料理やアクセサリー作り:高知)
ジビエや猟の魅力を発信する「狩猟フォーラム」が2月1日、高知県香美市香北町の健康福祉センター香北で開かれる。東京国際大学の伊藤匡美教授が、「ジビエ加工施設を中心とした地域活性化」と題して講演する。ジビエ料理の出店が並ぶほか、ジビエソーセージやシカ革アクセサリー作りも体験できる。

(ジビエの試食販売を2週末連続で開催:和歌山)
オークワは和歌山県と協働し、ジビエの試食販売をメッサ高松店(和歌山市西高松)で実施する。2月1日・2日、8日・9日の2週末連続の開催となる。和歌山県では、平成29年度から県内の給食を実施している小中学校などにジビエの提供を行っていて、ジビエ給食の実施時期に合わせて、メッサ高松店でジビエ加工品の試食販売イベントを行う。イベントの内容は、ジビエソーセージを使用した給食メニュー「ジビエのナポリタン」の試食、ジビエ給食をはじめとした県の取り組みの紹介、「鹿肉のソーセージ」や「猪肉のソーセージ」の試食販売などで、ソーセージについては鹿・猪とも100g5本を398円(税抜、以下同)で提供する。

(1日から「ジビエフェア」:福岡)
八女市の山林で狩ったイノシシを食べる「八女ジビエフェア」(八女商工会議所主催)が、2月1日から始まる。16日までの期間中、市内8カ所と久留米市内4カ所の飲食店が、それぞれイノシシを用いた限定料理を提供する。例年、脂が乗ったイノシシ肉が集まるこの時季に行っており、今年で8年目。イノシシ肉加工販売「八女ジビエ」の肉を使用する。ジビエ料理を通年で提供している八女市本町のもつ鍋専門店「もつ蔵」は、八女産抹茶と豆乳ベースのだしで食べる「雪見茶畑いのしし鍋」(1人前1500円、2人前から)を用意した。料理長の馬場英樹さん(45)が「甘みのある脂身が多いイノシシに抹茶が調和する」と話す自信作。厚切りの肉をかみしめると、肉のうまみと爽やかな抹茶の風味が口に広がった。

(ジビエ料理、おいしい実演:石川)
小松市内の飲食店がジビエ料理を提供する「こまつ地美絵(じびえ)食の祭典」が二月一日から始まるのに合わせ、調理研修会が三十日、市第一地区コミュニティセンターであった。祭典では市内で豚コレラ(CSF)に感染したイノシシが捕獲されたため、出荷を自粛していた同市江指町の獣肉加工処理施設「ジビエ アトリエ 加賀の国」で処理したイノシシ肉などを使う。六月の施設完成以来、同施設がイノシシ肉を出荷したのは初めて。施設は小松、加賀、能美、川北の四市町が出資。昨秋、初出荷を予定していた。祭典に使うのは、CSF感染確認区域外で捕獲して同施設で加工し、冷凍保存していたイノシシ肉。既に三十キロは出荷し、在庫は百キロある。不足分は県内の他施設から賄う。調理研修会には、料理人や県職員ら二十七人が参加した。イタリアンやフレンチ料理店を展開する「ぶどうの木」(金沢市)総料理長の米田岳人さん(53)が調理を実演。イノシシのラグーソースと白子のソテー、イノシシのステーキとバイ貝の肝ソースなどを作った。「イノシシ肉の良さは風味にある。きちんとした調理法で処理すれば、安心、安全でおいしい食材」と話した。小松市大和町の和食店「梶助」の梶太郎社長(40)は「肉と魚を合わせるなど、料理の新しい仕方が勉強になった。勉強したことを取り入れ、新メニューを開発したい」と意気込んだ。祭典は今年で七回目。二月十六日まで。和、洋食、中華、フランス料理店など二十五店が参加する。今年からインスタグラムやツイッターなどでも、情報を発信している。

(鴨だし味くらべ:神奈川)
横須賀中央駅周辺にある、人気ラーメン店など3店舗合同でスタンプラリーが開催されている。テーマは「鴨だし味くらべ」3店舗それぞれがこだわりの鴨だしラーメンを提供しており、スタンプカードを集めると特典があるそうです。スタンプラリーは、1月21日(火)から2月11日(火)までで、若松町の「やんちゃ屋」、米が浜通の「煮干平八」、日の出町の「らぁ麺しろ」の3店舗合同企画です。

(キジ出荷の季節:高知)
高知県吾川郡いの町本川地域で特産のキジが、出荷の季節を迎えている。3月末までに約3千羽をさばく予定で、生産者は「キジの認知度を高めるためにもまずは食べてもらいたい」と呼び掛けている。1980年ごろ、特産品を作ろうと旧土佐郡本川村の主導でキジ飼育を開始。2008年に地元生産者で「本川きじ生産組合」を結成し、2014年に企業組合化した。今年は約4千羽がふ化。約20グラムのひなが、8カ月ほどでオスは1・2キロ、メスは1キロほどに成長した。いの町葛原の本川手箱きじ生産企業組合では、アルバイトを含め5人ほどが今月14日から解体作業に精を出している。血を抜き羽根を取り除き、むね肉やもも肉などの部位ごとにカット。内臓だけ取り除いたものも含め、県内外の飲食店などに出荷する。約1割は解体直後に冷蔵で、主に関東や関西の飲食店に発送。残りは冷凍し、県内外の飲食店のほか、ふるさと納税の返礼品などとして通年で発送していくという。本川手箱きじ生産企業組合の山本周児理事長(60)は「卵から大切に育てて、今年も例年通りいい鳥になった。普通の鶏肉とは違う歯ごたえや味を楽しんでもらえたら」と笑顔を見せる。

(鹿革事業、里山の価値をつなぎたい:岡山)
【梅谷真慈さん】私が美作市の上山棚田で暮らし始めて9年目を迎え、このたび鹿革の活用事業を始めました。法人名は「Tsunag(ツナグ)」です。ジビエや鹿革の活用を通して、里山に昔から続く価値をこれからもつなぎたいと名付けました。これまで耕作放棄され荒れ果てた棚田の再生活動を仲間と行ったり、40年以上にわたって空き家となった古民家をDIYで直して宿にしたりしてきました。竹やぶや笹やぶがなくなって、四半世紀ぶりに水田を再生できるところもできました。先人の思いだけでなく、新しい価値や関わりを棚田に注ぎ込んでいます。しかしそのような場所にもイノシシやシカなどの獣は遠慮なしに入ってきます。岡山県内での被害は年間3億円以上(2018年、岡山県資料)にもなります。美作市内でも森林の新芽ばかり食べて山が育たなくなったり、田んぼに侵入してきて米を食い荒らしたりし、多くの人が大変な目に遭っています。この数年、少しずつ試しながら分かったことがあります。獣害対策にはいろいろな方法がありますが、まずは捕獲したシカの革を活用するところに活路があると感じました。美作産の鹿革は、①肌触りが良い②耐久性がある③日本人が昔から使ってきた文化がある④なんといっても岡山県産-といった特徴があります。製品化し販売することで雇用を生み出し、狩猟に関わる人口が増えれば、課題解決につながると考えたのです。鹿革は肌触りが良く、耐久性があり、使い込むほど手になじんできます。キズやシワもありますが、個性と捉え一つ一つ違った表情を楽しめます。そして、革製品を通してのぞくことができる棚田の景色や暮らしにも興味を持ってもらえたらと思っています。みなさんが手に取ってもらえることで、里山を作っていくことにもつながります。革の製造には兵庫県の工場と提携しタンニンという植物由来のなめし方を行っています。「なめし」とは、動物の皮からタンパク質、脂肪、不純物を取り除いて、革製品として加工しやすくする工程のことです。安価で効率よく生産できる方法もあるのですが、「植物タンニンなめし」ならではの風合いがあります。棚田と同じで効率性は高くありませんが、手を掛けただけの良さが出ます。いまは財布、名刺入れ、ペンケースやバッグなどを作成しています。美作市の棚田から始めた鹿革の事業。手に取ってもらった方々が喜んでくれる商品づくりに努めます。どうか応援よろしくお願いいたします。

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