<射撃ニュース4月>
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(民家の軽トラックに弾痕、狩猟中の流れ弾か:兵庫)
兵庫県赤穂市で25日午後2時半ごろ、民家の駐車場に止めていた軽トラックに散弾銃とみられる弾丸が当たっていたことが分かった。住民によると、そばで高校生が野球の素振りをし、駐車場隣の倉庫内では小学生が遊んでいた。赤穂署によると、当時、近くの千種川河川敷で県猟友会赤穂市支部の4人が有害鳥獣の捕獲をしていた。同署は流れ弾の可能性があるとみており、民家がある方向への発砲を禁じた狩猟法違反容疑で捜査。弾丸は直径約9ミリだった。住民によると、銃声の後、軽トラックのドアを見ると弾痕のようなものがあり、近くに弾丸も落ちていた。以前も「目の前で流れ弾を見た」といい、「獲物に出合えば安全は後回しになる。民家近くの猟はやめてほしい」と訴えた。市によると、猟友会支部の約20人は有害鳥獣捕獲の許可証を自主返納する方針という。

(府内初、豚熱感染:京都)
京都府は28日、宇治田原町で捕獲された野生イノシシ1頭が豚熱(CSF)に感染していたと発表した。豚熱の感染確認は府内で初めて。国内の都道府県では隣接する滋賀県や三重県、福井県などに続き14自治体目となる。府畜産課によると、感染していたのは体重50キロのオス。21日に地元の狩猟者が有害鳥獣として捕獲し、検体を調べた国の検査機関が27日に陽性を確認した。近隣の複数県で確認されたウイルスと遺伝子の配列が一致したという。13日には隣接する三重県伊賀市で感染した野生イノシシが見つかっており、府は警戒を強めていた。発見地点の半径10キロ圏内に養豚農家はなく、ペットとして飼われている豚1頭はワクチンを接種済みという。豚熱は豚やイノシシの病気で、人には感染しない。府は28日、府内の養豚農家全43戸に情報提供し、近隣の8市町村に狩猟者の靴の消毒を要請するなど防疫対策の徹底を求めた。豚熱の拡大防止に向け、府は1月中旬から府内の養豚農家が飼育する全約1万頭にワクチンを接種した。養豚場が集中する府中北部では2月下旬から野生イノシシ向けにワクチン入りの餌を山間部に散布し、6月からは府南部でも散布を始める予定だった。豚熱の旧称は豚コレラで、名称変更を盛り込んだ改正家畜伝染病予防法が2月5日に施行されている。

(自宅で火薬所持、男を逮捕:北海道)
札幌市東区の自宅で火薬を所持していたとして33歳の男が28日までに逮捕・送検されました。男は「銃を自作しようと思った」などと話しているということです。火薬取締法違反の疑いで逮捕・送検されたのは、札幌市東区に住む33歳の無職の男です。男は、自宅の部屋で容器に入れた火薬を所持していた疑いが持たれています。部屋からは金属製のパイプなども押収され、調べに対し、「銃を自作しようと思った」などと容疑を認めています。男は2016年、札幌で開かれた「宮様スキー大会」で市販の火薬と金属製のパイプを使って破裂音を鳴らすなどしたとして書類送検され、不起訴処分となっていました。

(クマで4人死亡の山林を立入規制:秋田)
タケノコ採りのシーズンを前に、4年前、山に入った4人がクマに襲われて死亡した鹿角市の山林に、立ち入りを規制する看板やバリケードが設置されました。鹿角市十和田大湯の山林では、4年前の5月から6月にかけて、タケノコ採りで山に入った人が相次いでクマに襲われて、男女4人が死亡する被害があり、鹿角市はその後、毎年春から秋にかけて、現場の山林への立ち入りを規制していてます。28日は、タケノコ採りのシーズンが来月中旬から始まるのを前に、職員およそ10人が、山林への入り口となる市道沿いに「入山禁止」と書かれた看板を設置しました。また、29日から現場のおよそ1キロ手前から市道を通行止めにするために、クマによる被害があったことを示す看板とバリケードを設置しました。鹿角市では、あわせておよそ60か所に看板などを設置し、11月中旬まで現場の山林への立ち入りを規制することにしています。さらに、例年、規制されているにもかかわらず、山に入る人が見られるため、市では、来月中旬から土曜と日曜の早朝にパトロールを行い、注意を呼びかけることにしています。鹿角市農林課の小野寺裕一班長は、「依然として危険な状態と思われるので、自分の身を守るために山林には入らず、この地区周辺でのタケノコ採りは自粛してほしい」と話していました。

(住宅街の公園でクマ目撃:秋田)
秋田市の住宅街にある公園で29日、クマ1頭が目撃された。クマはそのまま立ち去り、けが人はいなかったが、猟友会が出動したほか、警察が現場周辺のパトロールを強化した。クマが目撃されたのは、秋田市山手台の住宅街の中にある「おはなみ公園」。警察によると29日午前8時40分ごろ、近くに住む30代の女性が子どもをつれて犬の散歩をしていたところ、公園の東側にある斜面に体長50~60センチのクマ一頭がいるのを発見した。クマはすぐに近くの林に立ち去り、けが人はいなかったが、猟友会が出動し付近の警戒にあたった。山手台町内会の工藤等会長は「ここに20年住んでいるが(クマが出たのは)聞いたことがない。ここの団地には小学生だけでも150人いる。びっくりした」と驚きを語った。近くの人によると、公園は休日に多くの人が運動や散歩に訪れるということで警察が警戒を強化している。

(子グマ目撃情報:新潟)
28日早朝、上越市寺町2丁目で子グマを目撃したとの通報が上越市にあった。28日午後2時現在、クマは見つかっておらず人や物への被害も確認されていない。28日午前4時過ぎ、上越市寺町2丁目にある高田別院の駐車場で子グマ1頭を目撃したとの通報が市内に住む男性から市役所にあった。市と警察で周辺をパトロールしたが、28日午後2時現在、クマは見つかっていない。市では町内会長を通じて、住民に注意を呼び掛けた他、近くの保育園や小・中学校、福祉施設に連絡、また猟友会に情報を提供した。高田地区では昨年5月、西城町などでクマが出没する騒ぎがあった。

(市街地に”珍客”、野生のキジ:静岡)
静岡県伊豆市修善寺では、市街地に野生のキジが現れ、話題になっています。キジは毎年この時期に目撃され、広場ではメスのキジが子育てする姿も見られるそうです。野生のキジが草の実を食べる姿はコロナ疲れの人々を和ませています。

(「モンキードッグ」ありがとう:山形)
農作物を荒らす野生のサルを追い払う県内唯一の「モンキードッグ」として10年以上、米沢市内で活躍してきたジャーマンシェパードの「トラ」が昨年11月、老衰で死んだ。15歳だったという。長年の功績をたたえ、市有害鳥獣対策連絡協議会は28日、「トラ」とハンドラーの遠藤松雄さん(78)=同市三沢=に感謝状を贈った。「トラ」は神奈川県内の施設で訓練を受け、約10年前に遠藤さんの元にやってきた。市内では2012年から同連絡協議会の実施隊員となり、人里に下りてきて畑の作物を狙うサルの追い払いやパトロールに従事してきた。遠藤さんは「浅くかむので、野生動物をかみ殺すことがなかった。怖がらせて逃がすという、モンキードッグの使命を確実にこなしていた」と振り返る。死ぬ1年前、人間なら100歳程度に相当する年齢まで現役として遠藤さんとともに野山を回った。死んだのは昨年11月26日未明。「最後は、ほえる力もなかった」という。25日深夜に肉を与えて「また、あしただよ」と声を掛け、その場を離れたが、翌朝、目を開けることはなかった。「残念ながら、みとることはできなかった。私にとって最高のパートナーだった」と懐かしんだ。感謝状の贈呈式は市役所で行われ、同連絡協議会の大竹茂会長が「長年にわたり市内の鳥獣による農作物被害軽減に貢献された」とたたえた。賞状を受け取った遠藤さんは「いつも安心して仕事をすることができた。穏やかで甘えん坊だった。きっと喜んでいると思う」と「トラ」の思いを代弁していた。

(第51回ガンカモ類の生息調査)
ガンカモ類の生息調査(「全国ガンカモ一斉調査」)は、ガンカモ類の冬期生息状況の把握を目的として、昭和45(1970)年から毎年1月、各都道府県の協力を得て実施しています。令和2(2020)年1月12日を中心に実施された第51回目の調査では、前回とほぼ同数の全国約9,000地点において、ボランティアなど約3,600人の協力を得て調査を行いました。その結果を暫定値としてとりまとめたところ、全国で、ハクチョウ類約6万5,100羽(4種)、ガン類約30万8,000羽(7種)、カモ類約164万900羽(30種)が観察されました。10年前の観察数と比べ、ハクチョウ類は約4.4%減少、ガン類は約78%増加、カモ類は約5%減少し、総数では、約2.3%の増加となりました。

(障害者施設がレトルトカレー寄贈:石川)
白山市鶴来本町の障害者就労支援施設「生きがいワークス白山」は二十七、二十八の両日、鶴来や白山麓地域の六つの放課後児童クラブなどにレトルトカレー二百十食分を贈った。二十八日には、施設の奥田和也代表と管理者の鶴野雅樹さんが、同市朝日小の放課後児童クラブ「朝日ししくクラブ」を訪れた。カレーは施設の利用者が地元産の食材を使って作った。イノシシ肉を使った「ゴロゴロカレー」と一口大のシカ肉が入った「白山トマトカレー」の二種類。二人はクラブの子どもたちにカレーが入ったパックを手渡した。小学校の休校期間が五月六日までに延長されたため、多くの放課後児童クラブが午前中から開所している。昼食には弁当を持参している児童も多いといい、奥田代表は「子どもたちに地元産のカレーをおいしく食べてほしい」と話している。

(害獣対策ロボット試作機開発:石川)
金沢工業大工学部ロボティクス学科の土居隆宏教授の研究室が、耕作放棄の農地や竹林などを利活用してにぎわいの創出を目指す「NPOみんなの畑の会」(金沢市)、石川県立大環境科学科の大井徹教授と連携して、害獣対策ロボットの試作機を開発した。石川県によると、2018年度の鳥獣による農作物被害額は約1億2936万円にのぼり、うちイノシシによる被害額は約1億1570万円と大半を占めている。これに対し、従来、田畑を電気柵で囲うなどの対策が取られているが、漏電防止や設備の維持管理などに課題があった。開発された試作機は、幅11センチ、高さ26センチ、奥行き15センチ、重さ1・35キロの架線(ベルト)移動型。起伏や傾斜がある里山での利用を想定し、木々の間に張られたベルトを伝って移動する。搭載されたカメラで害獣を認識、追尾し、音や光などを発して撃退する。高齢者でも扱えるよう、ベルトへの着脱はバネによる蓋の開閉で簡単にできるようになっている。プロトタイプを使った走行実験では、ベルトがぬれた場合でも走行に支障はなく、カメラによる物体検出実験では、走行時も害獣にみたてたぬいぐるみを検出することが確認できた。土居研究室では今後、石川県立大や国際高等専門学校と連携しながら、画像処理による害獣の種類の検出や機体の性能向上、雨水などの環境対策を図るほか、音や光などを用いた比較実験を通じて最も効果的な撃退方法を選定し、実用化に近づけていく。NPOみんなの畑の会は、金沢工業大や石川県立大、国際高専などの県内の高等教育機関や、無人搬送車(AGV)を提供する会社「シコウ」(金沢市)と連携した害獣対策や伐採した竹の災害時の有効利用などの地方創生に向けた取り組みが評価され、18年度に県から「石川版里山づくりISO(国際標準化機構)」の認証を受け、19年度に金沢市から「いいね金沢環境活動賞」を受賞している。

(アイヌの若者はハンターになった:北海道)
アイヌ民族は食糧や毛皮を得るため、男性は季節を通じて弓矢やわなを使って動物を狩った。獲物はエゾシカやヒグマ、キタキツネ、エゾリス、鳥類など。特にエゾシカはサケと並ぶ代表的な食糧で、積雪期には追い込み猟も行われた。アイヌにとって狩猟で得る獲物は重要な収入源だった。が、明治時代、北海道旧土人保護法などを背景に漁や習慣、風習とともに狩猟は禁止された。その風習を取り戻そうとする人がいる。「狩猟民族アイヌに生まれついたからには、自分も狩りで身を立てたい」。北海道平取町の門別徳司さん(37)は、シカを狩るハンターになる道を選んだ。その狩猟は、民族の伝統と現代を掛け合わせた独自のスタイル。山に入る時には、今は亡きエカシ(古老)から教わったアイヌ語の祈りを山の神にささげる。静かな小川のほとりでシラカバの樹皮を燃やして行う儀式は、古くは伝統家屋「チセ」のいろりの火を前に祈っていたという。猟銃は、はき古したジーンズ生地にハンターカラーのオレンジ色の糸でアイヌ刺しゅうを施して作った袋に入れて担ぐ。草木が生い茂る季節、身を守るため着けるのはアイヌの手甲「テクンペ」。やはりジーンズを再利用し刺しゅうを入れた手製で、手の甲から肘近くまでを覆う。「伝統的な方法や道具とは少し違うかもしれない。でも道具や手法は使い手が便利なように進化する。それが生きている文化ってことじゃないかな」。幼いころから山は遊び場で、猟師も身近だった。「いつか狩りをしてみたい」と思っていた。10歳を過ぎた頃、自分がアイヌと知り、アイヌについて知りたくて舞踊を継承する保存会に入った。狩猟と採取で生きてきたアイヌ。明治時代に狩猟を禁止され、今やその手法は資料とエカシの話の中にしか残されていない。「外国では先住民族の狩猟が権利として認められている国もある。環境が違えば、自分もアイヌとしてごく自然に狩りをしていたかも」。胸の中にくすぶり続けていた狩りへの思いは消えず、30歳を機に狩猟免許を取得。数年後に勤め先を辞めハンターになった。車で山に入りシカを仕留めることが生活の一部になった。新しい目標もできた。失われた先祖の技術をよみがえらせること。イチイの木に桜の樹皮を巻いてしならせ、シカの背中の腱をよって張った弓。チシマザサやシカの骨を使った矢。資料をもとに作ってみた伝統的な弓矢を使うには、まだまだ改良や練習が必要だが「いつかこれで狩りをしてみたい」。自分はアイヌ。自覚は揺るぎないものになっていた。「アイヌってまだいるの?」と聞かれることがある。チセに住み、電気や便利な道具のない暮らしをしているのがアイヌなのか。でも、自分は生きている。形は変わっても魂はアイヌだ。「今を生きているアイヌがここにいる。民族も文化もここにある」。

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(住宅の銃弾は誤射、男性を書類送検へ:北海道)
北斗市七重浜1の住宅敷地内で14日、物置に穴が開き、中から金属片が見つかったことについて、函館中央署の調べに対し、同市内の40代の男性が「近くの住宅内で猟銃に弾丸を装填(そうてん)していた際に誤射した」と説明していることが、捜査関係者への取材で分かった。同署は容疑が固まり次第、銃刀法違反(狩猟時以外の実包装填)の疑いで、男性を書類送検する方針。

(連日クマ出没もハンター出動できず:北海道)
4月に入り後志の島牧村でクマの出没が相次いでいますが、地元猟友会に出動を要請できない状態が続いています。島牧村原歌の国道229号線沿いに現れたクマ。村の職員が爆竹で山へ追い返そうとしましたが、クマは4時間半に渡り、その場にとどまりました。ハンターは出動していません。島牧村の住宅地にはおととしの夏、2か月間に渡りクマの出没が相次ぎ、出動した地元猟友会のハンターに支払われる出動報奨金が1000万円を超えました。村の議会は「高すぎる」としてこの補正予算案を否決。島牧村ではそれ以降、出動体制が定まらず1年半にわたって猟友会に出動を要請できない状態が続いています。村には今月15件の出没情報が寄せられていて、対応が急がれています。

(野生のイノシシ2匹、CSF:新潟)
県は24日、県内で初めて、死んでいた野生のイノシシのCSF=豚熱への感染が確認されたと発表しました。豚熱への感染が確認されたのは、20日に妙高市の水田で死んでいるのが見つかった野生のイノシシと22日に上越市の山道で死んでいるのが見つかった野生のイノシシ合わせて2匹です。県内では、すべての養豚場で予防のためのワクチンをすでに接種していますが、県は改めて衛生管理の徹底と豚に異常が見られた場合には、早期に通報するよう養豚業者に対し指導しています。

(クマ目撃:宮城)
23日午前0時45分ごろ、石巻市渡波浜曽根山の林で、近くで仕事をしていた男性が体長約1メートルのクマ1頭を目撃し、110番した。クマは西の方へ立ち去ったという。石巻署が現場付近を警戒し、行方を探したが見つからなかった。

(クマ目撃、注意呼びかけ:宮城)
26日午前、仙台市内と登米市内でそれぞれクマ1頭が目撃されました。警察が注意を呼びかけています。26日午前9時頃、仙台市宮城野区岩切の市道で、車を運転していた男性が、道路脇の歩道を歩いている体長1メートルほどのクマ1頭を目撃しました。現場は、利府町の県総合運動公園から西に1キロほどの場所で、他に現場近くを散策していた人もクマを目撃したということです。また、午前9時半頃には、登米市登米町寺池の市道でも、山菜採りをしていた女性が体長およそ70センチメートルのクマ1頭を目撃しました。警察が周辺をパトロールするなどして、注意を呼びかけています。

(ヒグマ出没相次ぐ:北海道)
札幌市内の山間部で4月中旬になり、ヒグマの出没情報が相次いでいる。いずれも被害は報告されていないが、20日には南区定山渓で体長約1メートルのクマが目撃された。新型コロナウイルスの感染拡大で人が密集する場所への外出自粛が求められている中、市は大型連休期間に、山歩きや山菜採りを楽しむ市民が増えるとみて、警戒を呼び掛けている。市によると21日正午現在、目撃が市内1カ所であり、足跡が4カ所で見つかった。20日の目撃例では、クマが定山渓交番や定山渓保育所から南東約100メートルの山中を移動。付近にいた工事作業員が爆竹を鳴らしたところ、クマは山中に立ち去った。

(クマ、早くも目撃:青森)
青森県十和田市法量地区の国指定天然記念物「法量のイチョウ」から約1キロ離れた山林で24日までに、野生のツキノワグマ1頭が観測された。東北巨木調査研究会長で、近くに住む農業高渕英夫さん(68)が野生生物観測のため所有地に取り付けた定点カメラに今年初めてとなる姿が映り込んだ。約1.5キロ先には集落がある。撮影時刻は22日午後5時ごろ。15秒間の映像には、成体とみられるクマがカメラの前をゆっくり横切ったり、木の幹に鼻を近づけたりする様子が映っている。高渕さんは「昨年初めてクマが映っていたのは5月26日だったので、今年は約1カ月早い。地区の住民はクマよけの鈴やスプレーを持って対策をしているが、もし山菜採りに来る人がいれば十分に注意してもらいたい」と話した。県自然保護課によると、県内での今年のクマ目撃情報は24日現在12件。昨年の9件(1~4月)を既に上回っている。NPO法人「日本ツキノワグマ研究所」(広島県廿日市市)の米田一彦理事長=十和田市出身=によると、3月下旬から5月下旬にかけ、若いクマ、大人のクマ、子連れのクマの順に活動が活発になる。

(クマ目撃:秋田)
25日午前7時ごろ、秋田県横手市山内大松川の山林にクマ1頭がいるのを同市の70代男性が目撃した。けが人はいなかった。横手署管内でクマの目撃情報が寄せられたのは今年初めて。

(イノシシ掘り返す?シラネアオイ被害:福島)
桑折町の半田山自然公園のシラネアオイ群生地が、イノシシによるとみられる被害を受けていたことが関係者への取材で分かった。管理者によると、同群生地でのイノシシによる被害は初めて。被害が確認されたのは3月25日。開園準備のため、巡回していた管理人の斎藤貴徳さん(48)が300平方メートルほど掘り返されているのを発見したという。群生地には、シラネアオイ約1万株のほか、ショウジョウバカマも約5千株自生している。斎藤さんによると、掘り返したような跡などから今回は盗掘ではなく、暖冬により積雪が少なかったため、例年に比べて早めに活動を始めたイノシシが、餌となるミミズなどを探すために掘ったとみられている。被害を受け、町はボランティアらと協力し、群生地の周囲に動物用の防護柵を設置した。今後、状況を確認しながら対策に取り組むという。斎藤さんは「被害を受けてしまったことはとても残念。防止できるよう適切な対策を講じたい」と話した。

(カワウ抑制に四苦八苦、アユ捕食被害が深刻:山形)
アユ釣りの名所として知られている西村山地域の寒河江川などで近年、カワウによる捕食被害が深刻だ。これを受け、県内水面漁業協同組合連合会はカワウの個体数を抑制する取り組みを続けている。漁協関係者からは「アユが釣れなくなった」「川から釣り人の姿が消えた」との切実な声が聞かれており、同連合会は事態の改善へ懸命だ。連合会によると、県内では米沢市、尾花沢市、小国町など6カ所でカワウの営巣が確認されている。山形市船町の須川沿いには67の巣がある。巣を壊しても分散して新たな場所で作ってしまうことや、卵を回収すると再び産卵するため、同連合会は2013年から卵をドライアイスで冷やし、ふ化させない方法で個体数抑制を図っている。今月7、15の両日には、山形市の営巣地で冷却作業が行われた。巣はクルミやヤナギの木の高さ15メートルほどの場所に作られており、連合会の関係者が高所作業車に乗り、長棒の先端に取り付けた鏡で卵の個数を確認した。真剣な表情を浮かべ、巣の中にドライアイスを置いていった。同連合会によると、カワウが本県に飛来するようになったのは04年頃から。西日本から餌を求めて徐々に北上してきたという。連合会はカワウの飛来数を一日の早朝の時間帯に川に着水した数でカウントしており、昨年春は186羽、秋には829羽だった。この個体数は17年から春、秋ともほぼ横ばいで、抑制には一定の成果がみられるという。しかし1羽当たり一日に約500グラムの餌を捕食するカワウは、依然として多くの川魚を食べているようだ。寒河江川の漁業関係者の悩みは深い。最上川第二漁業協同組合(河北町)は寒河江川で毎年約2500キロのアユを放流しているが、高松支部長の小野光雄さん(66)=寒河江市高松=は「放流すると、すぐ120~130羽のカワウが飛んできて食べてしまう」と肩を落とす。小野さんによると、カワウがいなかった30年以上前にはアユは個人で一日に100匹釣れる年もあった。だが、小野さんの昨年の釣果は100匹ほど。「釣り人が減って遊漁料が入らず、漁協の経営も苦しくなっている。カワウに餌をやるためにアユを放流しているような状態だ」と嘆く。アユを含む川魚の被害額は農作物と異なって把握しにくく、関係者以外には伝わりにくいという課題もある。県内水面漁業協同組合連合会の桂和彦参事は「駆除したカワウの胃袋を調べてデータを蓄積し、なるべく早期に被害額を割り出したい」と話している。一方で小野さんは、冷却によるカワウの個体数抑制に加え、さらなる手立てが必要だとし「一部エリアにてぐす糸を張って保護区域を作るなど、アユを守るための取り組みを県に要請していきたい」と語った。

(住宅街でイノシシの目撃情報:熊本)
熊本県警上天草署は27日、上天草市松島町阿村の住宅街で26日午後4時ごろ、イノシシ1頭が目撃されたとして、メールで警戒を促した。

(カモシカ、民家の庭散策:宮城)
石巻市内でニホンカモシカとクマの目撃情報が相次いだ。いずれも人家への被害などはなく、静かに山に戻ったようだ。石巻市稲井地区に21日、天然記念物のニホンカモシカが現れた。2018年に開通した国道398号石巻バイパスの北側にある住宅地、会社役員粟野慶昭さん(33)の自宅の裏庭だ。朝7時半ごろ、台所にいた慶昭さんの妻 真喜枝さん(35)が、庭に動く黒い動物らしきものを発見。顔はよく見えなかったが、飼っている大型犬より一回り以上大きく、クマと勘違い。思わず「クマ!」と大きな声を上げた。声を聞きつけた慶昭さんの母ちよ子さんが確認すると、そこには立派な角を持ったニホンカモシカの雄が1匹、悠然と庭を散策していた。デジカメを持ち出したちよ子さんは、真喜枝さんと孫で稲井小1年の姫奈さん(6)とともに、少し離れた場所からカモシカの動きを観察。写真に収めることに成功した。ちよ子さんは地域で何度か目撃したことがあると言うが、真喜枝さんにとっては初めて。「こちらを意識するそぶりもなく、ゆったりと庭を行ったり来たりしていた」と話す。発見から3分ほどとどまった後、庭から続く山林へ何もなかったかのように立ち去ったという。食害などもなく、まるで「ちょっと人里まで来てみた」という風情だった。人間界は新型コロナウイルス感染症の封じ込めに必死で「不要不急」な外出を自粛する毎日だが、現れたニホンカモシカには関係なし。ちよ子さんは「孫は入学してまだ3日しか学校に行けてないのに」と、自由気ままに歩き回るニホンカモシカに苦笑いしていた。

(イノシシ捕獲3千頭超:富山)
氷見市内のイノシシの捕獲数が昨年度3289頭と過去最高を記録し、初めて3千頭の大台に乗ったことが分かった。前年度より537頭増となる。市は山間部だけでなく平地でも出没が増えていることが背景にあるとみている。各集落では侵入防止柵や捕獲檻の設置、放任果樹の撤去など対策に取り組むが、追い付かない現状に頭を悩ませている。捕獲数は有害鳥獣駆除と狩猟を合わせた。氷見市のイノシシ捕獲数は県内有数で、2017年度が1670頭、18年度が2752頭と増加の一途をたどっている。氷見市が昨年度、イノシシの運搬費処理費の負担期間を通年に拡充したことも捕獲数を押し上げた。18年度までは有害鳥獣駆除と区別がつきにくいとして狩猟期間(11~3月)は対象にしていなかった。おかげで昨年度の狩猟期間中の有害駆除の捕獲数は769頭を数えた。捕獲数の増加は対策の進展が影響している。市が支援する電気柵の設置延長は806キロ(前年比56・5キロ増)、金属製など恒久的な柵は31キロ(同6・1キロ増)となった。檻(おり)の設置数も379基となり、昨年度は93基が新設された。平地の出没増に伴い、集落による設置は66基(同27基増)に及んだ。石川との県境に位置する論田では昨年度約30頭が捕獲された。金属製の柵を16年度から約1キロずつ耕作地の周囲に設置し、総延長は約4キロになった。今年度も1キロ設置し、集落をほぼ覆う体制が整う計画である。ただ、先月にも集落内の市道のり面が荒らされており、侵入が続いている。論田でイノシシ対策に当たる組織の代表を務める堂田一茂さんは「大変な作業だが、地域の農業を守るためには続けるしかない」と話した。

(中心街でカラスのフン害:熊本)
冬場に姿を見せ熊本市中心街をねぐらとするミヤマガラスは、中心部から5~12キロ離れた市南部や南西部の田畑を餌場としている-。市が佐賀大に委託した調査で、これまで謎だったミヤマガラスの行動が明らかになってきた。中心街ではカラスのフン害が問題となっており、市は「調査結果を基に対策を練りたい」としている。ミヤマガラスは、中国大陸や朝鮮半島から越冬のため10月下旬に飛来し、2月下旬に飛び去っていく。ハシブトガラスなど在来のカラスに比べ体が小さく、白っぽいくちばしが特徴。市中心街では2018年から目立ち始めた。調査は昨年10月から今年3月に実施。佐賀大農学部の徳田誠准教授(44)と学生がねぐらや餌場、消化できずはき戻した食べ物(ペリット)を調べた。佐賀大の報告書によると、ミヤマガラスの餌場は46カ所で確認され、ほとんどは市南部や南西部のエリアに集中。集団の規模は平均130羽で、主な餌場は収穫後の田んぼだったが、一部に収穫後のソバ畑も確認された。ペリットの調査ではイネが最も多く、収穫後の田んぼに残された落ち穂を主食とすることが判明。その他の種子や昆虫、巻き貝も食べていた。徳田准教授は「収穫後の田畑を耕すなどして餌を減らせれば、中心街をねぐらとするカラスの減少が期待できる」と話す。このほか、ミヤマガラスは、市中心部の公園の樹木など、在来カラスが秋のねぐらとする場所に合流してねぐらをつくり、飛来数の増加に伴い電線や街路樹へと拡大することも分かった。徳田准教授は「フン害を軽減するには、在来カラスの秋ねぐらを移動させることが効果的」とし、今後は、ねぐらの形成を防ぐテグスの設置方法、音声や照明を用いた追い払いの効果を検証する必要があるとした。市農水局は「ミヤマガラスの行動が少しずつ分かってきたので、効果的な対策を考えていく。カラス被害は全国に広がっており、国にも調査研究や対策の充実を求めたい」としている。

(カラスの集団、音で退散:青森)
カラスのふん害対策として、八戸市がベンチャー企業「CrowLab(クロウラボ)」(宇都宮市)と協力して音声による撃退実験を行ったところ、市中心部をねぐらとする集団が姿を消したことが分かった。同社は「市街地の広い範囲で持続的に効果を確認できたのは全国初」と説明する。危険が迫っている時にカラスが仲間に警戒を促す鳴き声などを組み合わせた音声を制作。2月は午後6~7時半の30分間、スピーカーで流す試みを計4日実施した。近隣の駐車場では3月の夜間、30分置きに音声を出す実験をほぼ連日行った。固定カメラの映像を分析した結果、1月下旬に約200羽いたカラスが3月末にはほぼいなくなった。市街地の別の場所に集団が移動する可能性があったが、今回は確認されなかった。市によると、6年ほど前から冬期間、カラスが市街地に集まり電線などをねぐらとするようになった。ライトを当てたりしたが効果は薄く、クロウラボに協力を依頼した。クロウラボの代表を務める塚原直樹・宇都宮大特任助教(動物行動学)は「被害軽減に役立つ技術を『八戸モデル』として開発できた。より広範囲で効果が出るか試してみたい」と話す。市環境政策課は「季節的な要因の可能性も考えられる」と慎重な見方を保ちつつ「一定の効果もあるのではないか」と本年度も協力を依頼する方向で検討している。

(イノシシ侵入防止、電気柵に「防草シート」:富山)
農作物を荒らすイノシシの侵入を防ぐ電気柵を、雑草から守るためのシートが砺波市で設置されました。シートが設置されたのは砺波市安川地区にある電気柵です。26日は地元の住民およそ30人が出て、50メートルある雑草の繁殖を抑える「防草シート」と呼ばれるビニール製シートを2か所に設置しました。これまで電気柵は雑草が触れて漏電する恐れがあったことから、定期的に除草をしていましたが、このシートによって除草の必要がなくなります。さらにイノシシがシートを踏むと電流が流れるようになっていて、イノシシの侵入防止を強化する狙いもあり、住民は、その威力に期待していました。

(鳥獣害対策、易しく解説:愛媛)
作物を食べ荒らすなど、農家の深刻な悩みの種になっている有害鳥獣。四国中央市はこのほど、防除や捕獲対策、野生鳥獣肉(ジビエ)を活用したレシピなどをまとめたリーフレットを発行した。鳥獣害に関する基礎知識を子どもから大人まで広く伝え、適切な対応につなげてもらうのが狙いだ。リーフレットはA2サイズで、同市新宮地域で鳥獣害対策に取り組む市地域おこし協力隊員の青木藍さん(28)が制作を担った。地域はサルやイノシシ、シカによる被害が深刻で、地元の子どもたちに鳥獣害を身近に感じてもらおうと考えたのがきっかけという。有害鳥獣による全国や県内の農作物食害、家屋侵入、交通事故といった被害の現状と原因、電気柵設置など対処法を掲載。月別に被害発生の場所や作物の種類が一覧できるカレンダーに加え、捕獲や駆除をするための行政への申請手続きを猟銃免許の有無などに分けて図解している。動物のイラストや写真も交え、分かりやすいレイアウトに仕上げた。捕獲鳥獣の活用例として、シカ肉ローストやイノシシのレモン香味焼きなどジビエ料理のおすすめレシピを盛り込んだほか、青木さんが研究を進めるイノシシ脂を使ったせっけんも紹介。青木さんは「鳥獣害対策に興味を持つ人が増えれば。動物と人間の共生を考えるきっかけにもしてほしい」と話している。

(タヌキに多い皮膚病、残飯が原因)
野生動物の中には、人間に対して非常に警戒心の高い動物と、あまり警戒心がない動物がいます。それは、地域によっても異なるのですが、わが家の周りではキツネは非常に警戒心が高く、イノシシもかなり高いです。サルは集団でいても人が近づいていけば逃げます。それに比べて、タヌキは意外と警戒心が薄く、人が捨てた残飯をよくあさりに来ます。行動も俊敏さに欠け、道路でひかれる動物の中ではネコに次いで、もしくは地域によってはむしろタヌキのほうがひかれています。学習した野生動物は実った野菜や穀物を食料とするために人間の住居との空間距離を縮めてきますが、タヌキはそれ以上に距離を縮めてきて、家の玄関先まで来て、人が外に出てきても大して逃げようともしなかったりします。このような性格なのと、食性が雑食性なことも加わって、カラスと並び人の残飯を最も食べている野生動物と言ってよいでしょう。加熱調理した食べ物を主食としている動物は、人とペット、動物園の動物、観光地のサルなどですが、ここで共通していることは、この動物たちは花粉症などのアレルギーを起こすということです。熱処理した食べ物を基本、食べることがない野生動物はアレルギーになることはまずありません。言い換えれば、加工食品を食べている動物だけがアレルギーを起こしているともいえます。タヌキは、この熱処理された加工食品を多く食べているわけです。それにより、皮膚がアレルギーによる炎症を起こし、弱ったバリアーの皮膚は細菌感染も起こしやすくなるのです。最も厄介な皮膚病の一つに疥癬(かいせん)という病気があります。皮膚深くまで潜り込めるヒゼンダニが皮膚の組織をボロボロにしてしまうのです。一生涯皮膚の下にトンネルを掘って生活するのです。毛は抜け落ち、見た目はゾウの皮膚のようになります。全身にヒゼンダニが寄生すると皮膚呼吸もできなくなり、死んでしまうことも多くあります。人の介護施設の現場でも弱った皮膚のお年寄りがかかりやすく問題になっています。体の免疫の約80%は腸で作られるといわれていますが、その腸を疲労させるものは食性に合わない食べ物と熱処理で分子構造が壊れた食べ物です。このような食べ物を食べることにより、皮膚の免疫力も低下しトラブルを起こしやすい状態に変化してしまうのです。写真は、毛並みや顔の毛の白く抜けた範囲の広さから、かなり高齢のタヌキだと思われますが、わが家の敷地内に入ってきたところを撮ったものです。動物の撮影は大変難しく、記事の写真には毎回苦労しているのですが、比較的簡単にそれを許すタヌキには感謝です。

(AIでカラス撃退:佐賀)
人間の目の代わりに、カラスが来たことをカメラ映像を通じてAI(人工知能)が認識し、嫌がる音を出して追い払う装置を、多久市のECO-5(永野洋一社長)などが開発している。

(ジビエ料理の動画:石川)
白山麓の活性化に取り組む「山立会(やまだちかい)」(白山市)が、特産の「木滑(きなめり)なめこ」やジビエを使った料理を考案し、動画投稿サイト「ユーチューブ」で公開した。ブランド化を進める特大ナメコ「でけえなめこ」や羊肉の普及を図る。レシピで使う食材セットも販売し、フルコースを楽しんでもらう。山立会によると、食品スーパーに並ぶ機会が少ない特大ナメコやイノシシ肉は調理方法が普及しておらず、主婦層への浸透が課題だった。「ラムチョップの赤ワインソース添え」「イノシシの角煮」「ナメコのポタージュ」など17種類の調理方法を撮影、山立会の公式チャンネルで順次公開する。動画に合わせ食材セット5種類も開発した。和食旅館、居酒屋、バーベキューなどのテーマがあり、いずれも5、6品のフルコースを作るために必要な材料が入っている。同封する紙のレシピにはユーチューブにつながるQRコードを記載した。山立会のホームページでは25日から、洋食レストランセット(税込み4千円)と一家団らんセット(同4500円)の予約を受け付ける。有本勲代表は「家庭でナメコとジビエのフルコースを作り、白山麓の食材に親しんでほしい」と話した。

(新名物は「ジビエいなりずし」:熊本)
熊本県宇城市三角町の料理店「大番」のメニューに、ジビエ(野生鳥獣肉)を使ったいなりずしが並んでいる。地元産のイノシシ肉を巧みに使ってあり、形や油揚げの色味も相まって「ウリ坊に見える」と評判だ。考案のきっかけは2018年秋の観光キャンペーン。三角地区の飲食店が「サンカク」にこだわったメニューを提供することになった。地元の若手農家が鳥獣被害対策としてイノシシ捕獲に取り組んでいることを知った同店の大越順子さん(44)が、「地域貢献にもつながる」とイノシシ肉利用を思い付いた。父親で店主の忠義さん(78)の協力を得て試作。酢飯に細かく切った肉を混ぜ、油揚げでくるんだ。肉は2種類の大きさにしてあり、同市産のレンコンを加えることで多彩な食感を楽しめるようにした。ウリ坊が並んだようにも見えることから「亥[い]の子いなり」と名付けた。これまではキャンペーン時のみの販売だったが、同町内にイノシシ肉の加工施設が完成したことから供給が安定し、定番メニューに“昇格”。7個入り800円で持ち帰りもできる。順子さんは「これから三角の新しい名物に育てていきたい」と話している。

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(クマが倉庫に侵入、精米機壊す:岩手)
17日午前、岩手県宮古市で住宅の倉庫がクマに荒らされているのが見つかりました。県内でのクマによる被害は今年初めてです。17日午前8時半ごろ、宮古市老木の無職の男性(76)が、自宅の倉庫の引き戸が開けられ中にあった精米機が壊されているのを見つけました。出入り口にある引き戸にはクマのものとみられる爪痕が残っていて男性の妻が警察に通報しました。男性と妻にけがはなく、警察が付近をパトロールして注意を呼びかけました。警察のまとめによりますと、県内でのクマによる被害は今年に入り初めてです。

(豚熱の野生イノシシ新たに2頭:群馬)
群馬県は22日、富岡市と安中市でそれぞれ野生イノシシ1頭の豚熱(CSF)感染が確認されたと発表した。県内での感染事例は計24頭となった。監視対象農場の新たな指定はないという。

(国後島にエゾシカ定着か:北海道)
北海道大などの研究チームは21日までに、北方領土・国後島に2017年から、少なくとも2頭のエゾシカが定着した可能性が高いとの研究成果を日本哺乳類学会が発行している専門誌に発表した。研究チームによると、エゾシカが今後増殖した場合、国後島の貴重な植物が食害に遭う可能性があるという。北海道大と国後島のクリリスキー自然保護区の専門家らが生息情報を分析。17年からは毎年、新しいふんや足跡が確認されたほか、18年には2頭の雌を同じ場所で複数回観察した。繁殖の有無や観察されたのが同じ個体かどうかは確認できていない。1986~2019年に国後島で11頭、歯舞群島・水晶島で1頭のエゾシカの死骸が発見されていることも判明した。エゾシカの従来の分布地は北海道本島とされ、冬に流氷の上を歩いたか、夏に海を泳いで渡った可能性が考えられるという。研究チームの大舘智志北海道大助教は「日本とロシア双方が協力し、調査を進める必要がある」としている。

(今季初クマ足跡:北海道)
室蘭市香川町の室蘭岳山麓総合公園(だんパラ公園)で11日、クマの足跡が見つかり、市が注意を呼び掛けている。市と室蘭署によると、市内でのクマの出没情報は今年に入って初めて。現場は、同公園の入り口から約300メートル離れた遊具広場付近。市地域生活課によると、市内の女性がクマの足跡を発見して写真を撮影。15日に市に通報した。その後、市職員らが現地を見回りしたが、クマに関する新たな痕跡は確認できなかった。足跡の大きさや行き先、成獣かどうかについては不明という。

(ニホンカモシカが住宅街に:愛知)
朝の住宅街が一時騒然としました。古屋市名東区に突然現れたのはニホンカモシカ。道路や家の敷地を駆け回り警察や猟友会も出動しました。一体どこから、なぜ。「どこから来たんだろう」「普通は出ない。ここら辺、森もないし」。名古屋市名東区の閑静な住宅街。そこに17日朝、現れたのは…国の天然記念物にも指定されている二ホンカモシカです。体長約1メートルの子どもで、最初の通報があったのは、16日午後7時ごろ、名東区の隣の守山区の住人からでした。『カモシカらしきものがいた。横断歩道を渡っていた』。警察官が駆け付けましたが発見できませんでしたが、17日朝になって守山区や隣の愛知県長久手市などで相次いで目撃されました。午前7時ごろ、いつもとは違う犬の鳴き声に気づいた飼い主らが、名古屋市名東区富が丘の住宅の裏の、川沿いにいる所を発見。その45分後には、別の家の庭に入ってくる様子が防犯カメラに。一時は交通規制も敷かれ、警察官や名古屋市の職員、地元猟友会のメンバーらが駆け付けましたが。睨み合いが続くこと約3時間、最後は庭の角に追い込まれ捕獲。「おとなしく捕まったからびっくりした。(Qようやく捕まったが)ちょっとかわいそうな気も」。これまでにけが人や田畑が荒らされるといった被害は確認されていません。猟友会によりますと、このニホンカモシカは名古屋市守山区の東谷山から住宅街に迷い込んだとみられ、山に返される予定でしたが、捕獲から約1時間半後に、死にました。衰弱死だということです。

(クマ出没、4年連続で400件超す:青森)
昨年1年間、青森県内でツキノワグマが人や農作物を襲った被害件数と、クマの目撃など自治体や警察への報告件数を合わせた数は2018年と比べ10.8%増の443件となり、4年連続で400件以上となったことが17日、県のまとめで分かった。今年も13日までの累計が10件と前年同期に比べ4件多い。今年は、例年はない1、2月の目撃情報があるなど、暖冬の影響で冬眠明けが早く、活動が活発化しているとみられ、県は山菜採りシーズンとなる春~夏期の警戒を強く呼びかけている。

(甲高い声、キジの母衣打ち:岡山)
ケーン、ケーン」。岡山市北区玉柏の草木が茂る旭川河川敷に、甲高い声が響く。国鳥で岡山県鳥でもあるキジが繁殖期を迎え、「母衣(ほろ)打ち」と呼ばれる雄特有の動作が時折見られる。全長は雄80センチ、雌60センチ。雄だけ目の周りが赤く、母衣打ちは胸を張って激しく羽を打ち鳴らす。日本野鳥の会県支部によると、別の雄を威嚇し、雌に存在をアピールする行動という。県内では山裾や平野部の農耕地にも生息し、桃太郎の家来、チーム名がイタリア語でキジを意味するサッカーJ2ファジアーノ岡山と、なじみ深い留鳥。野鳥の会の丸山健司県支部長(73)は「繁殖期は6月ごろまで。温かく見守ってほしい」と話す。

(捕獲鹿一時保管、冷凍施設が完成:兵庫)
鹿による農作物被害が深刻な香美町はこのほど、捕獲した鹿を解体・処分せず、一時的に冷凍保管する施設「ストックポイント」を同町香住区下岡と村岡区長坂の2カ所に整備した。町農林水産課によると、鹿の捕獲数は2017年度は1182頭、18年度は1222頭、19年度は1555頭に急増。

(ハンター戦力充実、定員に到達:岩手)
雫石町で野生動物による農作物被害への対策が進んでいる。本年度は駆除などに励む町鳥獣被害対策実施隊(平子忠雄隊長)に新たに10人が加わり、2013年の開始以降初めて定員の30人に到達。イノシシやクマによる被害が広がる中、新戦力の活躍や若手ハンターの育成が期待される。町によると、鳥獣による農作物被害額は18年度が530万円。北部の西山地区を中心に被害が多発するイノシシについては、16年度93万円、17年度175万円、18年度240万円と年々増加している。クマについては人的被害も確認されている。

(イノシシ撃退へ柵強化:富山)
上市町の白萩西部地区自治振興会は19日、白萩西部小敷地に相次いで出没しているイノシシ対策として、学校東側の県道沿いに高さ約1メートルのワイヤメッシュ柵を設置する。これまでは電気柵で対策してきたが、高さが十分でなかった。振興会は、より強固な柵を設置して侵入を防御する。イノシシは丸山総合公園付近の山から県道に下り、小学校に出没する。餌を探すため、グラウンドや校庭の地面を掘り返していた。振興会は緊急策として1月、公園や県道沿いの約460メートルに電気柵を設置したが、高さ約40センチと十分でないため、飛び越えて学校敷地内に出没することもあった。18日に電気柵を撤去し、19日に新しい柵を取り付ける。住民約20人が参加する予定で、振興会の平井敏廣会長(71)は「地域の子どもと学校は宝だ。住民の手で守っていきたい」と話した。

(イノシシを素手で“撃退”:長崎)
海で釣りをしているとき、獣に襲われる危険性を想定する人は、はたしてどれほどいるだろうか。2月下旬。長崎市内の男性は、同市小江町の岩場でイカ釣りをしている最中に突然、イノシシに襲われ、〝返り討ち〟にした。「命を守るために無我夢中。アウェー同士の闘いだった」。体に負った傷が癒えてきた男性に再び現場を訪ねてもらい、約10分間の死闘を振り返ってもらった。「自分も足場が悪いアウェー(本拠地ではない意味)で、イノシシも舞台が海ということでアウェー。つまりアウェー同士の闘いだった。自分は何度か釣りに来ていた場所だった分、足場にも慣れていてこちらに勝機があったと思う。ここで死にたくないという気持ちだけだった」。2月24日午後4時ごろ。同市内で個人タクシーを営む下田直樹さん(52)は仕事前、自宅から程近い防波堤に釣りに来ていた。釣り歴は40年を超す。頻度は週1、2回。この日は防波堤がファミリー客で混雑しており、干潮時に出現する対岸の岩場をスポットに決めた。エギング仕掛けをセットし、さあこれから第1投というとき。「グググー」。背後から聞き慣れない鳴き声が聞こえた。「何だろう」と振り返ると、5メートルほど先に焦げ茶色で丸々と太った獣がこちらを向いていた。「えっ、イノシシ!」。そう思った瞬間、突進された。衝撃で体は海側へ飛ばされた。「猪突猛進という言葉があるけれど、まさにその言葉通り。迷うことなく突っ込んできた」下田さんは持っていた愛用の釣りざおで数回かたたいて応戦したが、脚などをかまれた。脚をかまれたまま数回か殴ったり蹴ったりし、さらに目つぶしで反撃したが、びくともしない。ズボンがかみちぎられて一瞬離れた。その瞬間を見逃さず、上から羽交い締めにしようとしたところ、もみ合いになり一緒に潮だまりに転倒した。ちょうど上にかぶさるような格好になり、すかさず左足でイノシシの頭を踏んで海中に沈め、両手で相手の背中を必死に押さえ込んだ。それからどれくらい時間が経過したのか。イノシシがいつ窒息死したのかも記憶がない。しばらくして周囲の人から「もう離しても大丈夫ですよ」と言われ、われに返った。目撃者が警察などに通報しており、救急車に乗せられて初めて「助かった」と安堵した。左膝をかまれて出血していた。ただ痛みは搬送された病院に着いてから感じた。感染症の懸念もあったことから、2週間ほど入院した。体には生々しい傷が残る。かみつかれた左膝の傷はあと数センチ深ければ動脈に達して致命傷だったと医師から言われた。左膝付近を8針縫った。かまれた傷か牙がかすめた傷かはわからない。岩場で切ったとみられる手は3針縫った。猛獣に勇敢に立ち向かった下田さんの「胆力」は、小学2年のときに始めたソフトボールで培われた。現在は地元自治会チームの主戦投手で、シーズン中は週1回の試合で豪腕を発揮する。自治会とは別のチームでもエースを張り、個人タクシー連合会が主催する九州大会で9連覇中だ。チームメートの男性(58)は「投げる球はめちゃくちゃ速い。同年代の中でも彼は足腰が格段に強い」と明かす。長崎県警によると、襲ってきたイノシシは体長約1メートル、体重80キロ。海を泳いで岩場に上がってきており、通報時間などから計算して格闘は約10分間だったとみられる。市農林振興課有害鳥獣相談センターの担当者は「素手で撃退した話なんて聞いたことがない。イノシシは通常は臆病な性格だが、何らかの原因で興奮状態にあったのだろう」と驚きを口にする。「イノシシは人間社会に慣れて、昼間も行動するようになった。もしイノシシと遭遇しても決して立ち向かおうと考えず、逃げることを最優先に考えてほしい」と呼び掛ける。死闘から2カ月。やっと通院が終わった。「これだけ重傷を負いながら傷害保険も適用されない。でも一生に一度しかない体験だろうし、傷は残ったけど本当に助かって良かった」と下田さんはふり返る。大好きな釣りは、退院してから一度も行っていない。「また釣りに行くのか」と尋ねると、笑ってこう答えた。「家族からは1人で行くなと心配されているけれど、自分は行くよ。もうそろそろ再開しようかな。これからがイカ釣りのシーズン本番。もちろん、これからはイノシシが近くにいないか十分に用心しないとね」。

(屋号、鹿の角につるそう:岡山)
旧出雲街道の宿場町として栄えた勝間田宿(勝央町勝間田)に伝わる屋号を鹿の角のオブジェにつるす活動を進めてきた住民グループ・出雲街道賑(にぎ)わい復活チームは、2019年度分として新たに10軒に取り付けた。18年度分と合わせて計30軒に増え、設置を終えた。今後はマップ作成などを計画しており、町並み散策を楽しんでもらう。江戸末期~明治初期の地図に記載されている「皆木屋」「角屋」「新銭屋」「油屋」といった屋号に基づき、当時商店などがあった場所に建っている民家などの玄関先に、3月末に飾り付けた。鹿の角は美作市の猟師から購入。勝間田小3年(現4年)の書いたひらがなを基に、屋号を木製プレートに彫った。町の交付金を活用した取り組み。20年度は全30軒を紹介するマップを作り、宿場の東西両端付近に案内板か道標となる石碑を設置する予定にしている。鹿は古くは神の使いともされ、近くには「勝」の字で縁起のよさをPRしている勝間田神社もある。井並静余代表は「街道の散策の後は神社に参拝してご利益を受け取ってもらえれば」と話している。

(イノシシから希望の星が育つ:熊本)
地域と畑は自分たちで守る!それが合言葉だ。熊本県で若手農家約130人の仲間と共に、イノシシを主とする獣害に立ち向かっている。ハンターと言っても、猟銃を持ち野山を狩るのではない。箱わなを置き、人を脅かすイノシシを捕獲する守りの戦法。耕作放棄された果樹の伐採や農作物の放棄防止など、イノシシのエサを出さず、里に来させない環境づくりにも努力する。「災害から地域を守る消防団のような、自衛の活動です」。自身は同県宇城市三角町でランを育てる花農家3代目で、イノシシ被害とは無縁だった。だが4年前、収穫直前のデコポンをひと晩でイノシシに食い尽くされた地元農家のおばちゃんの話を聞いた。「もう、農業やめようて思うとたい……」。恐ろしくて畑にも行きたくないと。イノシシと人の接触事故も起きていた。このまま何もしなければ、離農、集落の崩壊につながるかもしれない。いてもたってもいられず農家が立ち上がろうと声を上げた。年商3億円のうち3分の2はインターネットショップの売り上げ。ITに明るく、「サイバー農家」と名乗る。活動にも情報通信技術を積極的に導入。中学の同級生でプロジェクトリーダーの稲葉達也さん(41)と共に、農作業と両立できるよう効率化した。置いたわなは地元の三角町だけで約200台。通信機を付け、イノシシがかかったら携帯電話に通知する。通信機能付きのセンサーカメラも設置して周辺の状況を把握。楽天技術研究所の協力でAIでイノシシだけを判別して画像を送るシステムも開発した。データを蓄積し、対策の効果を検証する。わなやIoT機器の購入費用は、メンバーが育てた農産物セットを返礼品にクラウドファンディングで集めた。活動に協力する楽天の眞々部貴之・サステナビリティ部シニアマネージャー(37)は「高い目標を掲げ、行動力は抜群。出会った人が共感し一緒にやりたくなる魅力がある」と話す。昨年、ビジネスベースの新しい活動を始めた。稲葉さんと株式会社「イノP」を設立。解体加工施設「ジビエファーム」を建設した。捕獲したイノシシを食肉加工するほか、飼料、堆肥(たいひ)などにフル活用しようと試みる。「農家ハンター2・0、ここからが面白くなります」。鳥獣被害を受けている自治体と契約して相談に乗り、農家ハンターのノウハウを広める構想も練る。ゴールはイノシシ退治ではない。地域を元気にすることだ。活動を通じ、メンバーの若手農家が周囲から頼りにされる地域の希望の星となる。名前の「☆」にそんな思いを込めている。

(鳥獣対策事業をサポートする長岡技科大発のベンチャー企業:新潟)
熊による人的被害、猿やシカ、イノシシなどによる農作物への被害。新潟県を含む全国各地で鳥獣被害が深刻化している。こうしたなか、「野生動物との共存を目指して」という理念を掲げながら、鳥獣被害から集落を守ろうと活動している企業が新潟県にある。野生動物管理工学を専門にする長岡技術科学大学の山本麻希准教授が代表取締役を務める株式会社うぃるこ(長岡市)だ(社名もWildlife co-existence=野生動物との共存から名付けている)。県内には野生鳥獣の被害対策を専門にする研究者が山本氏しかいない一方で、自治体の鳥獣対策の部署には、専門職でない一般行政職の人が人事異動でたまたま配属されたというケースが圧倒的に多い。このため、同社は、鳥獣対策が専門外である自治体の担当者から重宝がられている。事業内容も、こうした自治体関係者のニーズに応えるものが並ぶ。例えば「鳥獣被害対策指導者養成研修事業」では、自治体の担当者向けに、野生動物などの生態、調査、被害対策などの基礎知識を学ぶ研修(初任研修4回、中級研修2回)を毎年開催している。これまで県内22の市町村で研修を行ったことがあるという。「集落環境診断事業」では、自治体の鳥獣被害担当部署からの委託事業として、現地の集落における鳥獣被害状況の把握、原因分析、対策立案などを行っている。「熊であれば、どこの柿の木を目指して集落にきているのかなどを調査し対策を行います」(山本氏)。これまでに県内31市町村のうち、13市町村から委託を受けたことがある。「柵機能診断事業」では、現地の電気柵や防護柵が正しく設置されているかなどを診断する。このほか、粟島のシカ捕獲支援や、電気柵の販売も行っている。このうち、シカ捕獲支援では、粟島に着任した「ふるさと協力隊員(鳥獣対策担当)」と協力し、動物にやさしい足くくり罠・猟具を扱う株式会社三生の和田三生社長が主催する「三生塾」(野生鳥獣の捕獲に携わる人材育成を行う塾)などに通って捕獲技術を向上させてもらっている。(ちなみに山本氏自身も三生塾に6年間通っていて、来年から、三生の罠の販売も始める)。一方、うぃるこの設立は2018年5月だが、山本氏は、それ以前からNPO法人の活動として、同様の仕事を行っている。NPO時代には、2500万円ほどの売上高があったものの、無給で働く山本氏のほかには、2名のスタッフがいるだけだった。「ボランティアの域を超えず、発展する見通しもなく事業の持続性に不安がありました。そこで法人化して、しっかりと事業として成り立たせることを考えました」(山本氏)。3年前、大学のシーズを使ったスタートアップの立ち上げ相談を行っている長岡技科大学の「アントレナーシップサロン」に会社設立について相談した。相談に乗ってくれたのが、佐々木美樹氏。同氏は、農業関連法人に特化した「SMBCアグリファンド」を運営管理する日本戦略投資株式会社(旧つくばテクノロジーシード株式会社)の社長などを務めた人物で、山本氏に対し、「株式会社にしたほうが良い」とアドバイス。会社設立時にはSMBCアグリファンドが出資したほか、自身も社外取締役に就任した。また、にいがた産業創造機構(NICO)の支援も受けることができ、昨年(2019年)4月には、調査員1名を採用。この採用が奏功し、調査事業は大幅な増収となった。今年4月には、さらに3名の調査員を採用し、事業を拡大したい考えだ。「1名は卒業生(山本氏の教え子)で同業からの転職、残る2人は新卒(うち一人は教え子)です。3人とも修士卒で非常に優秀です」(同)と話す。加えて、パートナー制度(フランチャイズ)を立ち上げ、新潟以外の地域でも事業に乗り出す方針。現在、NICOの支援を受けながら、事業モデルのパッケージ化を進めているという。またパートナー候補については、すでに茨城でメドがついているほか、(一社)ふるさとけものネットワークの会長として主宰している「けもの塾」の参加者(協力隊の鳥獣担当者で、協力隊終了後もスキルアップして鳥獣関連の仕事で生業をたてたいと考えている人などが参加)のネットワークを活用し開拓していく計画だ。一方、同社では、診断事業で収集したデータ(被害場所、柵の場所、動物の種類など)を地図上に落とし込み可視化しているが、今後は、アプリ化し、クラウドで共有できる体制を整えていきたいという。「鳥獣に関するデータは、人的被害であれば防災関連の部署、農作物被害であれば農林関連の部署と別々に管理されていますが、こうしたデータを、うぃるこが診断事業で収集したデータも含めて一体管理し、(より有効な対策を打てるよう)クラウドで共有する体制を構築していきたい」(同)と語る。その目標に向けた第一弾と期待できる事業も始まる。日立製作所と連携し同社の捕獲監視システムも組み込んでデータを収集し、一体管理するモデル事業を2020年度に、長岡市で行う予定となっている。

(イノシシと人間のあつれき、野生動物との共存を考える)
新たなイノシシ被害として、社会インフラの破壊や人身事故、感染症などが発生している。原因は生息域が拡大し、人間の活動領域に近接してきたためだ。市街地でのイノシシ出没も増加しており、もはや中山間地域だけの問題ではない。イノシシ(Sus scrofa)は広大な分布域を持っており、西はポルトガルから東は日本まで広く生息している。さらに大航海時代以降に行われた粗放的飼育や意図的な放逐によって野生化したブタや、狩猟目的で放逐されたイノシシの分布を含めれば,ほぼ全地球的に分布している。日本では、本州全域および四国、九州、対馬、五島列島、琉球列島にイノシシの野生個体群が江戸時代まで分布していた。しかし、明治に入るとイノシシは全国的に減少し、その分布は西日本の一部、四国地方の山地、九州地方南部、南西諸島に限定された。分布域縮小の原因の一つに、人間による過度な国土利用がある。明治中期の日本は森林開発による荒廃が史上最も進んだ時期で、それはイノシシの生息適地が縮小したことからも分かる。分布域縮小はその後100年ほど続き、その間、農作物被害は局所的なものにとどまった。しかし、第2次世界大戦後にその様相が一変した。まず1960年代の燃料革命によってエネルギーの主体が化石燃料となり、木炭需要が急減して森林の過度な利用が止まり、全国的に植生が回復し始めた。その結果、人手が入らずに伐採後40~50年経過した落葉広葉樹林が、イノシシにとって休息や避難、食糧獲得に適した場所となった。さらに日本経済の高度成長に伴い、農業分野では機械化など効率化が進み、生産性が飛躍的に向上した。特に水稲は1970年に国内自給率が100%に達し、余剰米が発生したため減反政策が始まった。これにより耕作放棄地が全国的に増加し、水資源が豊富だったこともありここにも多くのイノシシが暮らすようになった。好適な生息環境に置かれたイノシシは、その強い繁殖能力を存分に発揮し、70年代以降、急激に分布域を回復していった。2018年現在、野生個体群の分布は、北海道を除く46都府県で確認されている。また、1950年から60年代の半ばまで3~4万頭だった捕獲数は、16年度には61万頭に達した。しかし高い捕獲圧の下でも個体群の衰退は見られず、分布域は回復し続けており、水稲を中心に多くの作物に対する採食被害が問題となっている。これに対して、44府県(2020年現在)が第2種特定鳥獣(※1)管理計画を策定し、生息環境の管理や被害防止対策の実施,捕獲による個体数管理を推進して問題の解決を図っている。しかし、イノシシの捕獲頭数は右肩上がりなのに対し、農林業被害額は横ばいとなっている。近年の分布域回復要因を踏まえると、捕獲を中心とした対策で農林業被害の軽減が期待できるのは、広大な人工林地帯や多雪地帯などに限定されると考えられる。イノシシによる農作物被害については、進入防止柵の設置などを中心とした対策で解消できることから、好適な生息環境が広がる地域では、それらの対策を中心にすべきだろう。新たなイノシシ問題として、近年、社会インフラへの被害や人身事故が顕著になりつつある。例えば、利根川水系の渡良瀬川では、河川区域にイノシシが出没し、堤防法面(のりめん)が掘り返される被害が報告されている。堤防法面をイノシシに掘り返されると、降雨による法崩れや出水時の洗掘などの危険性が高まる。渡良瀬川におけるこうした被害は、2010年ごろから記録され、年々増加しており、その対策コストも軽微ではない。同様の被害は、全国の河川に拡大する可能性も考えられる。環境省の統計によると、イノシシによる人身事故は、16年1月から18年12月までの3年間で141件発生しており、18年には死亡者1名が報告されている。ブタ(S. s. domesticus)の原種でもあるイノシシは、次のような家畜化しやすい性質を持っている。・大胆で人慣れしやすい・環境への適応力が高い・餌の対象が多種にわたる広食性・温順な性格・配偶関係が不定。普段は人間に対する高い警戒心によって、「大胆で人慣れしやすい」性質が封じられている。しかし、餌付けの常態化などによって人に対する警戒心が低下して人慣れが進行すれば、市街地出没や人身事故、交通事故の危険性も増す。実際に兵庫県の六甲山では、1965年から野生のイノシシに対する餌付け行為が始められ、当時からイノシシの市街地出没が問題となっていた。その後、餌付け行為の広まりとともに80~90年代には被害件数の増加、被害地域の拡大が進み、2002年にはイノシシへの餌付けを禁止する全国初の条例が神戸市によって施行された。さらにイノシシは、さまざまな感染症を媒介する可能性がある。人に慣れた個体による人間や家畜との接触機会の増加は、感染症媒介の危険性を増加させる。海外の例であるが、市街地とその近郊に5000頭ほどのイノシシの生息が推測されるベルリンでは、捕殺個体の18%でレプトスピラの感染経験があったことが報告されている。この感染症がブタに伝染すれば、その生産性が低下し経済的損失が生じる。また、レプトスピラ症は人獣共通感染症であり、保菌動物の尿との直接的接触、または尿に汚染された水や土壌との接触によって人間にも伝染する。そのため、生息場所の近接によってレプトスピラがイノシシから人間に感染する可能性もある。実際にベルリンでは、イノシシが原因とみられる発症も報告されている。このほか、日本のイノシシが高い確率で日本脳炎ウイルスに感染していることが報告されている。蚊によって媒介される日本脳炎については、レプトスピラ症と同様に、生息場所の近接による人間や家畜への感染機会の増加が危惧されるべきだろう。また、2018年には26年ぶりに国内で豚熱(CSF)が発生し、野生イノシシ個体群での発症も確認された。この感染については、ウイルスに汚染された食品などが海外から持ち込まれ、野外に投棄されたことが原因と推測されている。つまり、イノシシの分布域が人間の活動領域に接近、もしくは重複したことが遠因とも考えられる。2011年3月の福島第一原子力発電所事故によっても、新たなイノシシ被害が生じている。事故発生当時、福島県内で避難指示が発せられたことで広大な無人化地域が生じ、そこがイノシシにとっての好適生息地となった。その結果、避難指示区域などでは、イノシシの生息数が増加し、海岸付近や市街地まで分布域が拡大した。また、人間に対する警戒心を持たない個体が現れ、無人の家屋にイノシシが侵入する事例なども確認されている。帰還困難区域を除き、18年3月に避難指示は解除されたが、住民が帰還する際にはイノシシ対策が欠かせない状況となっていた。その後、帰還率が高い地域では、イノシシの警戒心が復活して出没が抑制されたが、帰還率が低い地域では人間領域へのイノシシ出没防止対策が必要となっている。今後、日本の総人口は急速に減少していくと推測されており、イノシシの生息にとって有利な状況がさらに生み出されていくだろう。現状のままでは、間違いなく人間にとって不利な状況で、私たちはイノシシと付き合っていかなければならない。しかも、この1~2年の間、首都圏の市街地でのイノシシ出没も確認されており、2019年には東京23区内で初めての出没も確認されている。もはや中山間地域の問題と片付けられる状況ではない。しかし、イノシシによる農作物被害は防除可能であり、ニホンジカで報告されているような生態系に被害を及ぼす懸念はない。つまり、イノシシの分布域で人間が生活するには人間領域を徹底的に防御すればよく、自然領域はある程度放置しておいても問題ないといえる。ただし、人間の生活レベルを低下させずに、生物多様性の維持や自然生態系および進化過程の保護を実現できる、人間領域と自然領域の適正な配分について検討することは、人口減少社会を迎えた日本にとって重要な課題となるだろう。

(「山くじら」食肉処理施設が移転:島根)
獣害対策として捕獲したイノシシの肉や皮を「おおち山くじら」と名付けて町の特産品にしている美郷町で、おととし7月の西日本豪雨で被害を受けた食肉処理施設が町内の別の場所に移転して運用が始まりました。美郷町にあるイノシシ肉の精肉と製造を行う「株式会社おおち山くじら」は、おととし7月の西日本豪雨で施設の床上まで浸水し、機械や保存していた肉に被害が出ました。その後、およそひと月で業務を再開しましたが、豪雨などが起きた際、再び被害に遭うことが懸念されるとして、町内の別の場所に施設を移しました。新しい食肉処理施設は木造平屋建てで、枝肉や精肉に加工するなど4つの部屋に分かれていて、部屋と部屋の間には大型の冷蔵設備が設けられています。また、イノシシの肉をぶら下げたまま直接、冷蔵庫へ出し入れできるよう肉に加工する部屋の天井にはレールが設置されるなど、衛生面の向上と作業の効率化が図られています。ただ、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、主な取引先だった東京の飲食店からの注文が最近はほどんとないということです。「株式会社おおち山くじら」の森田朱音さんは「この施設を建てるためにいろんな人にご支援いただいたので、小さい一歩かもしれないけど着実に進んでいきたいと思います」と話していました。

(「イズシカ問屋」、駆除シカを高品質ジビエに:静岡)
鳥獣被害が各地で深刻になっている。悩ましい存在を特産品に生まれ変わらせたのが、静岡県伊豆市の市営食肉処理施設「イズシカ問屋」だ。わなにかかったシカなどを加工し、地元精肉店などを通じ「イズシカ」として売り出している。個体を買い取ることで狩猟者の負担軽減や意欲向上につなげ、駆除の持続可能性を高めている。

(ジビエミートパイと焼き菓子のテークアウト店:和歌山)
ジビエのミートパイと菓子のテークアウト専門店「ラトリエナチュラル」(有田川町水尻、TEL 0737-23-7021)が、フランス料理店「ナチュラルガーデン」近くにオープンして2カ月がたった。ラトリエナチュラル店主の壁屋知加子さんは高校卒業後、オーストラリアで海外生活を経験。帰国後は英会話コーディネーターや印刷会社勤務を経て、「広島アンデルセン」(広島県)でウエディングプランナーとして勤務。当時の総料理長・前川和宏さんがふるさとの有田川町に「ナチュラルガーデン」を開業したことをきっかけに和歌山に移住した。店名は「ナチュラルガーデン」とフランス語の「アトリエ」にちなんだ。店舗面積は3坪。販売商品は、ジビエミートパイ(500円)、三つ星ジビエミートパイ(750円)、同町産のニッキを使ったシナモンロール、クッキー(以上180円)、ブールドネージュ(250円)、マドレーヌ(280円)、メレンゲ(300円)、水を加えずに牛乳と国産小麦と卵で作った食パン「とことん」(800円)など。壁屋さんは「ジビエは若者にとっては高級なイメージがあり、地元で捕獲しているがあまり食べる機会がない。ミートパイは、オーストラリアでは身近な料理なので、高齢者が孫と買いに来るように広い世代の人に楽しんでもらえれば」と話す。「三つ星ジビエミートパイはオーストラリアの老舗のミートパイを参考に、ジビエが苦手な人でも食べやすい味付けにした。ハンバーガーのようにかぶりついてほしい」とも。

(シカ革の工芸品ずらり:北海道)
シカ革を活用した工芸品の展示会が21日、帯広市内のミントカフェ(大通南6)で始まった。題して「エゾシカ革三人展~十勝の猟師と革作家の取り組み~」。26日まで。

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(銃弾か、物置に金属片:北海道)
14日午後1時20分ごろ、北斗市七重浜1の住宅敷地内にある物置に穴が開き、中に銃弾のような金属片が落ちているのを、住民の60代の無職男性が見つけ、函館中央署に届け出た。同署は銃刀法違反、火薬類取締法違反などの疑いで調べている。同署によると、金属片は長さ約2センチで猟銃弾のような形状。外部から物置の金属製の扉上部を貫通し、内部の棚に当たって落ちたとみられるという。現場は国道近くにある住宅街の一角。

(栃木・群馬で空中散布、野生イノシシに経口ワクチン)
農林水産省は、令和2年4月15日および16日に、防衛省の協力を得て、野生イノシシに対する経口ワクチンの空中散布を栃木県内及び群馬県内で実施する。同省は、経口ワクチンの散布時、散布地域への立ち入りは控えるよう呼び掛けている。野生イノシシに対する経口ワクチンについては、昨年3月から散布を開始し、さらに9月からは、CSF(豚熱)ウイルスの全国的な拡散を防ぐため、広域的な防疫帯(ワクチンベルト)の構築を進めている。散布実施日時及び散布場所は次の通り。▽日時:令和2年4月15日10時~15時30分、16日10時~12時。天候や臨時の対応等により、散布実施日時は変更になることがある。▽場所:栃木県日光市中宮祠内国有林、佐野市飛駒町内国有林及び作原町内山林、群馬県沼田市利根町内国有林、桐生市梅田町内国有林、富岡市野上字立岩内国有林、甘楽町秋畑奥山内国有林、下仁田町細萱内および奥栗山内国有林。

(外出自粛が徹底されヒグマが出没しやすい環境に:北海道)
国に先駆け2月末に緊急事態宣言を発令した北海道が、新たな不安に包まれている。冬眠から目覚めたヒグマの出没だ。道は4月1日から5月末までを「春のヒグマ注意特別期間」とし、住民に注意を喚起。近年、山から下りてきたヒグマが市街地を徘徊するケースが相次ぎ、活動を活発化させているためだ。今月7日には、JR東根室駅近くに体長1.2mのヒグマが現われた。警察と市が警戒に乗り出したが、その後の行方は掴めていない。昨年は、人口197万の札幌市内でも出没が相次いだ。いずれも住宅や小中学校が建ち並ぶ市街地で、出動したパトカーが「絶対に外に出ないで!」と住民に呼びかける場面もあった。その時に出没を繰り返していた雌のヒグマ(体長1.4m)はハンターにより駆除されたが、山に戻り越冬した個体が、エサを求めて再び街を目指す可能性は大いにある。今年は記録的な少雪などの影響で、出没時期が早まりそうだという。「本来、クマは非常に警戒心が強く臆病な動物です。4月は山にも豊富な食糧があるはずですが、生ごみや残飯などの“エサ”の味を覚え、人を恐れなくなっているクマが人里へ下りてくる可能性があります」(北海道環境生活部)。こうした状況に拍車をかけそうなのが、街を出歩く人の減少だ。「現在、北海道では外出制限が緩和されていますが、再び新型コロナの感染者が増えて外出自粛が徹底されれば、クマが出没しやすい環境ができると考えられます」(同前)。人を襲う危険性に加え、経済への影響も深刻だ。道の調査では、ヒグマによる2018年度の農業被害額はおよそ2億2800万円と過去最大に。また、道立野幌森林公園で78年ぶりにヒグマが出没し、キャンプ場やパークゴルフ場の利用者が減ったことなどから、2019年度上半期の石狩管内(札幌市を含む8市町村)の観光客数は5年ぶりに減少した。今のところ、市街地での人的被害は報告されていないが、北海道には、体長2.7m、体重340kgのヒグマが次々と民家を襲い7人の犠牲者を出した「三毛別事件(大正4年)」の例もある。クマに出会うのは「森の中」とは限らない。

(有害鳥獣対策でシカを一斉捕獲:香川)
土庄、小豆島両町は有害鳥獣対策として、6月7日までニホンジカの一斉捕獲を行っている。両町長の許可を受けた小豆地区猟友会(平林恒春会長)が、散弾銃やライフル銃で捕獲している。

(クマの目撃相次ぐ、住宅街:宮城)
14日午後、宮城県富谷市内の住宅地でクマが相次いで目撃され、警察が注意を呼び掛けています。クマが目撃されたのは、宮城県富谷市明石台4丁目で、14日午後1時半頃、クマがのり面にいると近所の人から警察に通報がありました。警察官が駆け付けたところ、体長約1メートルのクマがいたため、地元の猟友会が、ガードレールを叩くなどして大きな音を出し、山の方に追い払ったということです。警察によりますと、14日には、約2キロ離れた富谷市成田3丁目でもクマが目撃されており、警察では、同じクマとみて付近に注意を呼びかけています。

(桜の名所、イノシシが荒らす:富山)
石川県境に近い氷見市大境の桜の名所「九殿浜(くでんはま)園地」で14日までに、イノシシが芝生を掘った跡が広範囲にわたり見つかった。能登半島国定公園内の同園地では昨年末にも同様の被害が発生して芝を張り替えたばかり。現地を確認した市は相次ぐ被害に困惑している。同園地は桜と日本海の風景が楽しめる高台に位置する。10日午後3時ごろ、桜を撮影するため訪れた新井豊一さん(73)=氷見市窪=が掘り起こされた芝生を見つけた。新井さんによると、見渡す限りに掘った跡があり、満開の桜が咲き誇る前で無残な光景が広がっていた。地元住民からイノシシによる被害だと教えてもらった新井さんは「海と桜の絶景なのにこんなことになっているなんて悲しい」と残念そうに話した。市によると、イノシシが餌となるミミズを探すため芝をほじくり返したとみられる。昨年、被害が発生した際に芝を敷き直したものの、わずか4カ月で再び荒らされた。市の担当者は「こんな大規模な被害になるとは思わなかった」と驚きを隠せない様子。防護柵の設置や薬品の散布を検討しているとし「造園の専門家にも手伝ってもらい、何かできることはないか最善を尽くしたい」と話した。

(住宅地にイノシシが出没か:佐賀)
佐賀北署は15日、佐賀市大和町久池井の住宅地に同日午後3時ごろ、イノシシ1頭が出没したとして、メールで注意を呼びかけた。

(伝説の白エゾシカ?:北海道)
雪が解けて芽吹き始めた留萌管内初山別村の牧草地に、白いエゾシカが現れ、村民を驚かせている。11日午後に姿を見せた白いシカは3頭の群れのうちの1頭で、約100メートルほど離れた場所から撮影すると、警戒した様子ですぐに逃げ去った。旭川市旭山動物園の坂東元(げん)園長によると、体毛が白くなる白変種(はくへんしゅ)とみられる。白変種は、もともと遺伝子の中にある「体色を白くする遺伝情報」が発現したもので「珍しい」という。

(登校中の中学生が約100メートル先でクマ目撃:北海道)
北海道南部の八雲町で、登校中の男子中学生がヒグマを目撃しました。警察などがパトロールし警戒しています。ヒグマが目撃されたのは、八雲町東野です。2020年4月16日午前8時ごろ、登校中の中学3年生の男子生徒が、国道の橋から川を渡っているヒグマを目撃しました。男子生徒とヒグマは100メートルほど離れていたということで、男子生徒から話を聞いた学校が警察に通報しました。男子生徒は「クマと目があった。2メートルほどの大きさで、エゾシカと同じくらいの大きさだった」などと話しているということです。警察や地元猟友会のハンターが出動しましたが、ヒグマの姿や痕跡は見つからなかったということです。男性生徒が通う野田生中学校は、ヒグマが現れた場所から50メートルほどと近いため、屋外の授業や部活動を中止し、登下校時は保護者に生徒を送迎してらうようにしたり、職員が生徒を送り迎えするなどの対応をとるということです。野田生中学校の細川和成校長は「学校の近くまでヒグマが現れることは珍しく緊張感がある。子供たちの安全を守りたい」などと話しています。また、美唄市東明町2区の公園でも、午前7時45分ごろ、散歩中の70代の男性が体長1.2メートルほどのヒグマを目撃しました。この公園は山に近く、例年クマが多く目撃されている場所だということですが、美唄市は公園の一部を立ち入り禁止としました。

(まさか「ニョロニョロ」?山腹に現れた不思議な物体:兵庫)
兵庫県丹波市柏原町の山腹に白い円柱状の物体が林立している。その異様な光景に一部の住民からは、「墓標のよう」「ムーミンに登場するニョロニョロみたい」などの声が上がっている。「あれはヒノキの苗木をシカの食害から守るカバー」と説明する丹波農林振興事務所。「土砂崩れによって失われた森を元の状態に戻すための事業です」と話す。シカの食害防止のカバーは高さが1・7メートル。通気性や耐風性を考慮した網状で、素材は十数年で土に返る「ポリ乳酸」という植物由来のプラスチックでできている。FRP(強化プラスチック)製の支柱にクリップで留め、約35センチのヒノキの苗木を包んでシカの食害から守っている。同事務所によると、「平成30年7月豪雨」(西日本豪雨)によって、同所で約3300平方メートルにわたって土砂崩れが発生。すそ野の民家などに土砂が流入する被害を出した。治山事業として、昨年9月から崩壊した山腹に土留めのための擁壁や柵を設置し、ヒノキの苗木を590本植栽。今年3月に工事が完了した。工事費は約3330万円。

(ヘンリー王子、メーガン妃の意向で物心付く頃から親しんだ趣味を断念:アメリカ)
英王室から“引退”して新たな人生のステージをアメリカに求めたヘンリー王子が、子どもの頃から慣れ親しんで来た“貴族の趣味”を断念することになった。世界的動物行動学者で、国連の平和大使でもある動物愛護運動家のジェーン・グドール氏が証言した。メーガン妃の強い意向もあり、物心付く頃から親しんできた狩猟をやめるという。主要王族から退く前の公務で、どこか心配事があるような緊張感を漂わせていたと指摘されたヘンリー王子。海兵隊元帥の立場を失ったことを後悔しているとも伝えられた。「メーガン妃を守る」ために、30代半ばで始めた海外暮らしだが、今度は物心付いた頃からのたしなみも諦めることになりそうだ。英大衆紙「デイリー・ミラー」の記事によると、ヘンリー王子がやめざるを得ない趣味とは狩猟だという。動物愛護運動家のグドール氏が「今回のアメリカ移住でヘンリー王子は狩りをやめる」と証言した。グドール氏は、メーガン妃とヘンリー王子も尊敬する世界的動物行動学者。昨年6月には住まいのフロッグモア・コテージに招かれて歓談しているが、アメリカに移住した現在も夫妻とは連絡を取り合う仲だという。もちろん動物愛護運動家のグドールさんは狩猟には反対。「ウイリアム王子もヘンリー王子も環境保全に熱心だが、狩りをして銃を撃つ」と話してから「しかし、ヘンリー王子はメーガン妃が嫌うということもあり、今回のアメリカ移住で狩りをやめると思います」と続けた。英王室に生まれて、物心付くと同時に貴族のたしなみとして狩猟に親しんできたにもかかわらず、こんなところでも“王室引退”で思わぬ「人生の変更」を強いられたヘンリー王子。メーガン妃を選んだことで今後もさらなる“変化”を味わうことになるのは間違いない。

(道の駅、来春リニューアル:大分)
日田市上津江町川原の道の駅「せせらぎ郷かみつえ」の指定管理者で第三セクターの「かみつえグリーン商事」(高畑龍之助社長)が民営化した。市が運営を効率化しようと建物部分を無償譲渡し、市の保有株を全て売却する。大規模改修し、来春のリニューアルオープンを目指す。市観光課などによると、ジビエ商品の加工販売所と屋根付き交流広場を新設。同駅では、同町内の市獣肉処理施設で解体したイノシシ肉を使った加工品「肉みそ」やウインナー、スライス肉を販売。

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