<射撃ニュース10月>
10/15
(寄生虫「エキノコックス」、犬の感染相次ぐ:愛知)
愛知県の知多半島で捕獲された野犬で近年、人体に入ると重い肝機能障害を引き起こす寄生虫「エキノコックス」の感染確認が相次ぎ、国立感染症研究所が「半島内で定着した」との見解を示した。定着確認は北海道外では異例。県は「まん延している状況ではない」としつつ動向を注視している。エキノコックスは北海道で多くの人の感染例が報告されてきた。キツネや犬のふんなどに含まれる卵が人体に入ると幼虫となり、10年ほどたってから肝機能障害などを引き起こす。本州では2005年に埼玉県で犬の感染が見つかり、愛知県では14年に知多半島の阿久比町で捕獲された野犬から検出された。埼玉県ではその後見つかっていないが、愛知県では17年度に3件、19年度1件、20年度4件が確認された。県感染症対策課によると、狂犬病対策で捕獲した野犬の調査で見つかっており、いずれも詳しい感染経路は不明。一般的にエキノコックスはネズミなどが「中間宿主」となり、幼虫を持つネズミを野犬やキツネが食べて広がるという。感染研は「知多半島で定着したと考えられ、調査対象を他のイヌ科動物に広げる必要がある。半島外への流出防止策が必要だ」と警鐘を鳴らす。一方で県は「調査対象を広げるとなれば、一からの態勢づくりが必要だ」と慎重な姿勢だ。県内の人への感染報告はこれまで3例あるが、いずれも北海道や海外で感染したとみられるという。

(帰還困難区域に生息するイノシシやヘビ、低線量被曝の影響なし:福島)
2016~18年に福島県浪江町など5町村の帰還困難区域や周辺で捕獲された野生のイノシシやヘビを調べたところ、被曝(ひばく)によるDNAの損傷といった悪影響は認められないとの研究結果を、福島大などのチームがまとめた。低線量の被曝が続く状況でも問題なく生息しているという。チームは、体の仕組みが比較的人間に近いイノシシと、地表や木の上といった汚染された物に常に接触して被曝をしているヘビ(アオダイショウ)を対象に、事故後の長期間にわたる被曝の影響を調べた。イノシシ45頭とヘビ20匹について、体内の放射性セシウム濃度や周囲の空間線量率をもとに被曝線量を推計。被曝線量が多いと増える染色体の異常が増えているかどうかなどを調べた。その結果、イノシシでは被曝線量が多いほど染色体の異常が増える傾向はみられず、ヘビでも被曝線量の増加による染色体への影響を確認できなかったという。チームのメンバーで、福島大環境放射能研究所のトーマス・ヒントン客員教授は「捕獲したイノシシのほとんどが2歳未満で、事故直後の高線量の被曝を受けていない。線量が高ければ健康被害を受けた可能性がある」と指摘。一方、今回の研究から、動物が継続的に被曝しても、「低線量であれば(放射線によって損傷した遺伝子の)修復メカニズムは十分に機能し続けることが示唆されている」と説明した。

(サルに襲われ90歳女性大けが:長野)
13日午後、長野・松本市安曇で90歳の女性がサルに襲われ両手の骨を折るなどの大けがをしました。13日午後5時前、長野・松本市安曇沢渡で高桑みつ子さん90歳が自宅近くでサルに襲われ、近所の人に助けを求めました。高桑さんは市内の病院に運ばれましたが、両手の骨を折ったほか顔をかまれたるなどしたということです。「サルに襲われたのは山間の集落。高桑さんは池でコイにエサを与えていたところ襲われました。家族によるとその前にクリを拾っていて、ポケットのクリが狙われたとみられます」。サルは山に逃げていき、見つかっていないということです。高桑さんが襲われた現場近くには上高地へ向かう観光客がマイカーからバスやタクシーに乗り換える拠点があり市は防災無線などで注意を呼び掛けています。

(小学生がサル被害:福岡)
北九州市は12日、若松区で11日に小学校高学年の女児がサルに足をひっかかれる被害があったと発表した。2日にも20代女性が右背中をかまれており、8月7日から続く人的被害は計23人となった。市によると、女児は11日午後4時ごろ、若松区東小石町の道端でサルと遭遇。目が一瞬合った後にその場を離れようとしたところ、後ろから右ふくらはぎをひっかかれた。

(クマが男性襲う、顔の骨を折る重傷:長野)
長野県大鹿村の山林でキノコ採りをしていた69歳の男性がクマに襲われ顔の骨を折るなど重いけがを負いました。警察によりますと、男性は早朝、伊那市の自宅を出て1人で山に入りましたが、午前10時ごろ、顔などから血を流した状態で村外の診療所に駆け込みました。伊那市の病院に搬送され、命に別条はないということです。

(3市町でイノシシから豚熱:茨城)
茨城県は14日、高萩市と日立市、大子町で捕獲した野生イノシシ計3頭が豚熱(CSF)に感染していたと発表した。日立市での感染確認は初めて。19日から18市町で野生イノシシへの経口ワクチンを散布することも併せて発表した。

(射撃の中山由起枝、一線退く意向:茨城)
クレー射撃女子で5度の五輪出場を誇る中山由起枝(42)が13日、「今のところ競技者として第一線は退く意向です」と語り、国際大会などへの出場に区切りをつける方針を改めて表明した。東京五輪を集大成と位置づけていた。一方で「銃(の所持許可)を返納するときが引退だと思っている」と説明。国内の小規模の大会には参加する可能性があるとした。栃木県出身の中山はこの日、居住する茨城県結城市の市役所などを表敬訪問し、東京五輪の結果を報告した。夫の大山重隆とペアで挑んだ混合トラップで5位に入賞。賞状を手に「世界に通用する射撃を披露できた」と誇らしげに語った。

(列車と野生動物衝突、最多955件:東北)
東北のJR東日本各線での列車と野生動物の衝突が、2020年度は計955件と、16年度の統計開始以降最多となった。JR東はさまざまな対策を講じているが件数は増え続ける一方で、16年度の3倍近くに達した。専門家は「人間が山を利用しなくなったことで野生動物の移動が容易になり、生息域が拡大している」と指摘する。JR東の盛岡、仙台、秋田3支社によると、16年度以降の衝突件数の推移はグラフの通り。20年度を支社別に見ると、盛岡754件、仙台176件、秋田25件と、盛岡管内が大部分を占めた。盛岡支社によると、20年度の754件のうち706件(94%)はシカやカモシカとの衝突だった。シカ、カモシカとの衝突はJR東全体でも1216件で、半分以上が盛岡管内だった。衝突地点の9割近くが山田、釜石両線で、シカが多く生息する沿岸部に至る路線だった。野生動物と衝突すると、車両の点検や後片付けなどで列車に遅れが生じる。盛岡支社は線路沿いに侵入防止ネットを張ったり、野生動物が嫌がる液剤を散布したりと数種類の対策を実施しているが、一向に歯止めがかからない状態だ。衝突件数の増加について、岩手野生動物研究所(盛岡市)代表の西千秋さん(41)は「シカが北上した」とみる。食害防止のため江戸から明治期に大規模に捕獲されたが、五葉山(大船渡市など)で一部が保護された。この五葉山系のシカが増え、「燃料革命」で炭焼きをしなくなったことなどで分布域が拡大。生息数が大規模捕獲前まで回復したと推測する。野生動物による被害は鉄路に限らない。高速道路上でも多発しており、東日本高速道路東北支社によると、東北を含む同社管内では毎年度、車にひかれたとみられる動物の死骸の回収が2万件前後ある。食害も絶えず、宮城県の20年度の被害額は過去5年で最高の2億円近くに達した。

(AIがクマ出没検知、北電など開発:富山)
北陸電力と北陸電力送配電はカメラと人工知能(AI)、通信技術を組み合わせてクマの出没を把握し、自治体などに自動通報するシステムを開発した。AIはカメラに写った動物の中からクマを識別し自治体や警察に知らせることで、迅速な初期対応につなげる。今秋から富山県内4市でシステムの実証実験が行われており、結果を踏まえて各地での運用を目指す。システムは、樹木などに取り付けた通信機能付きカメラが、センサーで動物の熱を感知すると自動的に撮影を開始。画像データは自治体に設置されたAI搭載パソコンに送られ、AIがクマが写っていると判断した場合のみ、自治体担当者や有害鳥獣捕獲隊員、警察や消防など関係機関にメールを自動送信する。AIには県から提供を受けたクマの画像約4千枚と、イノシシやシカなどの画像約4千枚のデータを学習させ、クマを判別できるようにした。認識精度は98%程度という。実証実験は県が主体となって行い、9月末から南砺市でスタート。10月から富山、魚津、高岡の各市でも始まった。県自然保護課によると、クマの目撃情報や被害のあった場所の近くにカメラを4台ずつ設置しており、12月までクマの検知や関係機関の連携がスムーズにいくかを調べる。県や北電は実証実験を踏まえ、他の市町村への導入拡大も検討していく。北電グループは2030年度までの長期ビジョンで集中的に取り組む分野の一つに「地域の課題解決」を掲げ、自治体の取り組みに積極的に参入している。今回のシステム開発もその一環で、両社が約1年がかりで共同開発した。AIやIoT(モノのインターネット)の技術を蓄積していくことで、新たなサービス展開にもつなげたい考えだ。

(被害減少も“新世代グマ”に注意!:新潟)
去年、新潟県内では関川村で70代の女性が襲われ死亡するなど、クマによる人身被害が相次ぎました。今年は出没自体が減少傾向にありますが、専門家は「身を守る防御姿勢を確認してほしい」と話しています。県内では去年、17件の人身被害が発生し、“クマ出没特別警報”が発令されました。クマの生態に詳しい長岡技術科学大学の山本麻希准教授は今年の傾向について…【長岡技術科学大学 山本麻希 准教授】「今年は思ったよりクマが出ていない状況」。県によりますと、9月のクマの目撃・痕跡報告の件数は、去年281件だったのに対し、今年は48件と5分の1以下に。10月については、14件にとどまっています。(11日現在)。【長岡技術科学大学 山本麻希 准教授】「ブナの豊凶調査を7月にやっているが、去年と2019年は、ほぼ結実がゼロで大凶作だった。今年は成っていない木もあれば、成っている木もある。数は少ないが、ゼロではなかった」。さらに、今年は台風による影響が少なく、山になる果実の実りが良かったこともクマ被害の減少に影響しているということです。一方で注意すべきなのは、人を恐れない、いわゆる“新世代グマ”の存在です。【長岡技術科学大学 山本麻希 准教授】「人里近くで冬眠をして、人里近くの山付近に常に潜んでいるクマは一定数いる」。重要となるのは、クマと遭遇した際に正しい“防御姿勢”をとることです。【長岡技術科学大学 山本麻希 准教授】「(去年関川村で)亡くなった方は、後頭部をクマの爪で一撃され、致命傷になって亡くなっている」「クマは人間に会ったときに二本足で立ち上がって、最初に爪をあててくる。そのときに目・顔・内臓、後ろを向いて逃げるとき後頭部の延髄に爪が当たると致命傷になる可能性がある」「まず、後頭部を腕でしっかり守って、内臓や目がクマに向かないようにしゃがむ」。一方、去年、農業被害が1億2000万円に及んだイノシシについては。【長岡技術科学大学 山本麻希 准教授】「イノシシは去年よりはマシ。ただ、出没しているところは、里に居ついている個体がいるので、農業被害はそれなりにある」。9月、新潟市秋葉区金津では、民家の近くでイノシシの群れが確認され、サトイモ畑や田んぼで被害が確認されています。山本准教授は「今年は、これまでイノシシによる被害が少なかった中越や下越で増加傾向にある」として、注意を呼びかけています。

(ツキノワグマにご用心、ドングリ不作:滋賀)
県自然環境保全課は湖北、湖西両地域の山地で、ツキノワグマの餌となるドングリの調査をしたところ、全体的に「不作」だとして、「例年通りツキノワグマが集落へ出没する可能性がある」との予測を発表した。クマとの遭遇を防ぐ対策を呼び掛けている。県立大の野間直彦准教授(植物生態学)の研究室の協力を得て、ブナ、ミズナラ、コナラの実の豊凶調査をした。湖北地域のブナの実が「並作」だったものの、他はいずれも「不作」だった。ツキノワグマの出没件数はドングリの豊凶に影響するとされ、県内ではブナ、ミズナラ、コナラの実が凶作だった2010年度の出没は322件に上った。一方、ブナが豊作、ミズナラが並作だった11年度は42件だった。

(クマ、ドングリ並作でも警戒を:群馬)
冬眠前にクマの餌となるドングリ(堅果類)の実りの状況について、群馬県鳥獣被害対策支援センター(高崎市)は11日までに、今年は全体的に「並作」だと発表した。2年前は不作、昨年は凶作で、3年ぶりに平年並みとなった。ただ、今年はクマに襲われてけがをする人身被害が既に5件相次いでおり、県は「並作だからと安心しないでほしい」として、人里への出没や行楽時の遭遇に警戒するよう呼び掛けている。今年4~8月は358件の目撃情報が寄せられ、前年同期685件の約半数にとどまっている。ただ、今年は嬬恋村干俣、桐生市黒保根町、前橋市苗ケ島町、同市柏倉町、沼田市利根町で、登山中や散歩中などにクマに襲われてけがをする被害が既に5件発生。昨年1年間の被害件数6件に迫る。

(狩猟魅力発見フェア:福島)
福島県では狩猟および鳥獣被害の対策に関心のある方を主な対象として、狩猟についての理解と魅力について知っていただくためのフェアを開催します。(参加費無料)。全く知識のない人でも受講いただける内容となりますので、この機会を是非ともご活用ください。

(クマよけの鈴:秋田)
鹿角市花輪の中心部では、小学生が登下校時に「チリンチリン」と鈴の音を響かせながら歩いている。クマの出没が相次いだことを受け、安全対策で市が貸与したクマよけの鈴だ。その音を聞くたびに、「慣れた道でも注意して」と児童に呼び掛けたくなる。市内では今年4~9月にクマの目撃情報が171件寄せられた。前年同期に比べ3件増とほぼ横ばいだが、今年は集落周辺や通学路に頻繁に現れているという。先月下旬には2日連続で人身被害が発生した。花輪でクリ拾い中に襲われた80代男性の車には多量の血痕が付着しており、クマの怖さをあらためて感じさせられた。

(まもなく渡り鳥のシーズン、鳥インフルエンザに警戒:宮崎)
鳥インフルエンザです。宮崎県内では、昨シーズン、鳥インフルエンザが、12の農場で発生し、およそ92万羽が殺処分されました。り鳥のシーズンを前に鳥インフルエンザの発生を想定した防疫演習が、14日行われました。鳥インフルエンザが発生した際の迅速な初動防疫態勢を確立しようと、県と小林市が合同で実施した防疫演習には、およそ70人が参加しました。14日の演習は、養鶏農場で高病原性鳥インフルエンザが発生したとの想定で行われ、現地では、先遣隊の情報を踏まえ、埋却地を選定する作業などを確認しました。また、消毒ポイントを設置する訓練も実施しました。まもなく始まる渡り鳥のシーズン。養鶏農家も、警戒感を強めています。(武田記者)「日南市南郷町の養鶏場です。こちらの養鶏場では、入り口に石灰がまいてあったり、長ぐつを消毒する消毒液が置いてあったり鳥インフルエンザの防疫対策がとられています」みやざき地頭鶏およそ5000羽を飼育しているこの農場。小動物や鳥などが侵入しないように養鶏場に隙間なくネットを張るなど防疫対策を強化しています。さらに・・・(みやざき地頭鶏生産者・高山俊一さん)「鶏舎ごとに長ぐつを履き替えるようにしている」。防疫対策の徹底に努めていますが、それでも、不安は尽きません。(みやざき地頭鶏生産者・高山俊一さん)「どこから出てもおかしくはないと思う。自分のところからは出したくないという気持ちは常に持っている。やはり人に迷惑を掛けたくないというのはある」。昨シーズン、全国で多発した鳥インフルエンザ。今シーズンは、まだ国内では、確認されていませんが、海外では、すでに発生しています。専門家は…(宮崎大学農学部・末吉益雄 教授)「今年、ロシアで見つかったのはH5Nの1なので、去年の亜型と違うタイプなので、また違うタイプが来るかもしれない」「宮崎は3つのルートすべてで入ってくるほかのとこよりも警戒を非常にしておかないといけない」。さらに、鳥インフルエンザの防疫対策として、特に、養鶏場近くの水辺に警戒する必要があると指摘します。(宮崎大学農学部・末吉益雄 教授)「自分たちの知らない小さな溝が養鶏場の裏の雑木林の所に側溝があったりとか、そういった所をもう1回チェックしてそこにカモが来るかもしれないカモと養鶏場を結ぶところを断ち切ると、野生動物もしかりだし、そういった所が、いま、最重要なポイントとなってきた」。再びやってくる渡り鳥のシーズン。過去の被害を繰り返さないために、さらなる防疫意識の向上と対策が求められています。

(北陸新幹線がサルと接触し一時運転見合わせ:富山)
13日朝、北陸新幹線の下り列車が線路内に入ってきたサルと接触する事故があり一時運転を見合わせるなどで、上下線最大50分の遅れが出ました。JR西日本によりますと、13日午前8時59分ごろ東京発、金沢行きの「はくたか551号」が、糸魚川駅と黒部宇奈月温泉駅の間でサルと接触しました。列車はその場で停車し運転士が車両の点検を行いましたが、異常がなかったことからおよそ40分後の9時41分に運転を再開しました。けがをした人は、いませんでした。また、この事故の1時間前に一時的な停電も起きていて、合わせて上下線6本が一時、運転を見合わせたこともあり最大50分の遅れが出ました。新幹線の運転見合わせで、富山駅では運転再開を待つ利用者が見られましたが、大きな混乱はありませんでした。

(住宅街でクマ3頭目撃:宮城)
13日午前5時15分ごろ、仙台市青葉区東勝山3丁目で、車で走行していた男性がいずれも体長約80センチのクマ3頭を目撃し、仙台北署に通報した。北署などによると、クマは市道上にいて、生息地とみられる北側の水の森公園に入っていった。周辺は住宅街で、市と北署はパトロールを行うとともに、近隣住民に警戒を呼び掛けている。

(ムクドリ大群が原宿ビル街に:東京)
原宿のビル街にムクドリの大群が住み着き、若者が腰を掛ける歩道沿いの花壇の柵などがフンだらけになっている。なぜ、都会の真ん中にムクドリがやってきたのだろうか?原宿の中心「ラフォーレ原宿」ビルの背後が一瞬、暗くなるほどのムクドリの大群が、夕方の空を覆う。かつて、その群れは緑の多い田園地帯で見られたが、今は、住宅地率80%以上の都市部で、ムクドリの生息数が増えている。ビル屋上のアンテナの上に集結したと思ったら、交差点の街路樹をめがけて大移動。通行する若者は、スマホを空に向け撮影する姿も多い。買い物客は「びっくりしました。下を通るのが怖いな」。近くの店主たちは「明治神宮の森が近いので、表参道に出てこないで、向こうで寝てくれればな」。「ムクドリの巣の下を通るときに、帽子に(フンが)ついたり。散らばってほしいですね」。先月には、さいたま新都心駅前でもムクドリの大群が木々を占拠していた。木にネットをかぶせたが、ムクドリはすきまから内側に入ったりして、防ぎきれていない。ムクドリの大群がなぜ、大都会にも集まるようになったのか。ムクドリが「数十年かけて学習した」ある理由が、浮かび上がってきた。ムクドリが集まるのは、原宿駅から下った神宮前の交差点の東よりのケヤキの街路樹だ。昼間はいない。寝るときだけ帰ってくる、という。2年ほど前から集まってきた。日本鳥学会の中村元会長は、(1)気候がいい(冬でも暖かい)、(2)ねぐらに適した環境、(3)夜も明るく、外敵から身を守れる、(4)車や、人通りが多い、との4つの理由をあげる。

(市街地にシカ、猟友会などが追い込み:長野)
市街地にシカが現れ、捕獲された。13日午前6時半ごろ、長野・松本市のスーパーの駐車場に、1頭のシカがいるのが見つかった。シカは、そのおよそ1時間後、直線距離で1kmほど離れた運送会社の敷地に現れ、警察や猟友会などが事務所の中に追い込んだ。シカは、敷地に現れてから、およそ2時間後に捕獲された。松本市によると、シカは体長およそ1.5メートルの若いオスで、その後、山に戻されたという。

(市街地にシカが!事務所の中でまさかの「いびき」:)
市街地に現れた野生のシカが事務所に侵入しました。3時間にわたる大騒動の行方は。倉庫や事務所などが立ち並ぶ市街地の静かな朝が一変しました。13日午前6時半ごろ、長野県松本市のヤマト運輸の事務所にニホンジカの雄が入り込みました。追い込んでいたら、事務所の建物に「入っちゃった」というのです。シカが入っちゃった事務所は周囲に住宅街もある市街地で、山まで直線距離で3キロ以上も離れています。通報から3時間、膠着(こうちゃく)状態が続いていた、その時…。ブルーシートに覆われたシカが事務所から出てきました。獣医師がシカを麻酔銃で眠らせたのでした。体長145センチ、体重57キロの雄の成獣とみられています。松塩筑猟友会笹賀支部・岩垂新治支部長:「『ドスン』と音がしたので、『ああ、寝たな』と思っていたら、いびきかいて寝てました。ああ、シカもいびきかくんだなと」。入っちゃったシカはこの後、山に帰されたそうです。

(民家の裏にツキノワグマ、一夜明けても同じ場所に:兵庫)
兵庫県丹波市の会社員、足立勝さん(44)が13日午前6時3分ごろ、自宅裏手の竹やぶにいるツキノワグマを発見し、市を通じて警察に通報した。足立さんは、「『着ぐるみそっくり』が第一印象。隣近所に家もある。被害が出ないうちに捕まえて、どこかへ連れて行ってほしい」と話している。12日午後10時15分ごろ、2階のベランダで洗濯物を干していた妻(43)が、「ぜいぜい」と息が上がったような音に気付いた。音がする方向を照らすと暗がりにクマの姿が浮かび上がった。声を潜めて呼ぶ妻の声に気付いた勝さんがベランダに着くと、繁みに逃げたという。翌13日、気になっていた妻が夜明けと共に起き出し、ベランダから確認すると、昨夜とほぼ変わらぬ位置にクマの姿が。勝さんが物音を立てないようにベランダに近づき、20メートル先にいるクマをスマートフォンで撮影した。家族が立てた物音で山奥へ逃げ込むまで、しばらくクマを観察する時間があったという。近くに柿の木があり、柿に誘引されて里に近づいたとみられる。勝さんは、「ひとごとなら『クマがいるなんて珍しい』で済むけれど、自分ごととなるとおもしろがってばかりもいられない」と苦笑いしていた。糞や折れた枝など、痕跡情報は多いが、野生のクマが撮影されるのは丹波地域では珍しい。

(カボチャ畑にイノシシ襲来:千葉)
突如、町に現れた「イノシシ」がカボチャ畑を食い荒らし、深刻な事態となっています。今月末に迫ったハロウィーンにも影響がありそうです。高さ35、横幅30、奥行25センチの巨大カボチャ。ハロウィーン向けに収穫作業が行われていました。その重さは17.8キロ。去年は新型コロナウイルスの影響でハロウィーンイベントの縮小や中止が相次ぎ、千葉県山武市の農家では装飾などで使われる巨大カボチャの減産を強いられました。そこで今年は満を持して例年の倍、400個のカボチャを生産しましたが、コロナとは別のところで思わぬ事態に…。中は丸々繰り抜かれ、欠片が飛び散るなど傷だらけになった巨大カボチャ。さらに車で10分ほど離れた別の農家では…。1週間前、千葉県の名産品の落花生が掘り起こされて無残な姿に。一体、これは…。山武市の一部エリアで、イノシシによる農作物被害が急増しているのです。このイノシシによる被害には一つ、不可解な点があります。山武市のイノシシ被害のデータを見ると、被害金額は2016年に約80万円に下がって以降、増加傾向にはありませんでした。なぜ、いきなりイノシシ被害が急増したのでしょうか。2年前の9月、房総半島に直撃した台風15号では倒木が相次ぎ、大規模停電が発生。1週間以上、復旧が遅れる地域も出ました。被害を未然に防ぐため山武市では去年、12ヘクタールに及ぶ「木の伐採」が行われました。この伐採はすぐ近くの森林でも行われ、鑓田さんはこれがイノシシが住処を追われ、被害が急増する要因だったと考えているのです。「木の伐採」と「イノシシ被害」の関連について、千葉県は…。市の担当者は有害鳥獣対策を継続して行いながら県と相談し、対策を検討していきたいとしています。

(アライグマ出没か:東京)
東京都港区白金5丁目の北里大学近くの路上で「アライグマが歩いているのを見た」という情報が12日、同区高輪地区総合支所に寄せられた。同区は「発見しても近づかないで」として、区の緊急メールに登録している区民に注意を呼びかけた。情報を寄せた男性はこのアライグマについて、「逃げずにこちらを威嚇するような様子だった」と説明したという。区環境課は「(アライグマには)凶暴な一面があり、襲われる可能性もあるので気をつけてほしい」とする。

(諏訪湖でオオバン増加:長野)
県諏訪地域振興局は14日、カモ類の生息数調査を諏訪湖と周辺の河川で実施した。県鳥獣保護管理員や同局職員ら12人が参加し、4班に分かれて個体数を確認した。草食性のオオバンが前年同期と比べ1664羽多い3820羽となった。同管理員で野鳥に詳しい林正敏さん=岡谷市=によると、「諏訪湖で餌となる水草が増え、すみやすい環境になった」という。同日の調査では、諏訪市湖畔公園沖から諏訪湖間欠泉センター付近で計約3500羽のオオバンを確認した。飛来の時期が早まったとみられるほか、一部が諏訪湖に定着し、繁殖するようになった。カモ類は同期比599羽減の1395羽。種類別ではカルガモは277羽減の631羽、ヒドリガモは326羽減の69羽などとなった。オオバンはクイナ科の鳥。魚食性鳥類のカワウは200羽増の385羽だったが、重複してカウントした可能性があるとした。同調査は年度ごとに3回行っているうちの2回目。3回目は来年1月の予定で環境省が実施を呼び掛ける「ガンカモ類生息調査」と合わせて実施する。

(“カラス語”で撃退!慌てて逃げ出す秘密の鳴き声:埼玉)
カラスの気持ちを真剣に考えました。長年にわたって鳴き声を研究する男性が迷惑なカラスと対決です。足元にはおびただしい数の鳥の糞(ふん)の跡が…。埼玉県越谷市の交差点、地元の人たちは困り果てていました。悩みの種である厄介者は、夜になるとどこからともなく集まってきます。そう、カラスです。越谷市環境政策課・五十嵐治課長:「通られる人とか、地域にお住まいの人から『なんとかしてほしい』と」。そこで、行政はある人物に白羽の矢を立てました。塚原直樹さん(42)。謎の秘密兵器でカラスを追い払うといいます。宇都宮大学でカラスの研究をしている塚原さん。4年前に、カラスによる被害対策を手掛けるベンチャー企業を立ち上げました。こちらは…。クロウラボ・塚原直樹さん:「カラスをだますことができないか。そういう目的のために作ったロボット」。カラスの縄張りに置いてみると、かなり強い関心を引き出すことに成功しました。クロウラボ・塚原直樹さん「本当にだませたかどうかは、カラスに聞いてみないと分からない」。子どものころから動物好きだった塚原さん。大学で出会ったカラス研究の第一人者である恩師の一言が、その後の生き方を決定付けました。宇都宮大学農学部・杉田昭栄教授:「『カー』がどういう意味があるのかを明らかにしなさい」。以来、およそ20年にわたってカラスの鳴き声を分析してきました。クロウラボ・塚原直樹さん:「なかなかしんどいテーマだなと。相当なムチャブリだったなと」。それでも“カラス語”がだんだんつかめてきたといいます。塚原さんは、この研究成果を駆使してカラスを追い払うのです。スピーカーから流しているのは、カラスが警戒している時の鳴き声を数パターン組み合わせたもの。カラスはパニック状態に…。電線から飛び去りました。クロウラボ・塚原直樹さん:「うまくいったんじゃないかなと」。越谷市環境政策課・五十嵐治課長:「あれだけ大きく動いて減っていく。かなり効果があるんだなと」。塚原さんにはカラス語の研究をさらに進め、実現したい夢があります。クロウラボ・塚原直樹さん:「うまくカラスと人が共存できる、すみ分けができるような社会の実現というのを目指していきたい」。

(2021まつだハンター塾:神奈川)
高齢化の進む地元猟友会の人材確保につなげようと、わな狩猟や野生鳥獣の解体などを体験できる「まつだハンター塾」が10、11月に神奈川県松田町内で行われる。猟友会関係者らでつくる町鳥獣被害防止対策推進協議会の主催で、10月22日まで参加者を募集している。

(隻眼の老猟師:北海道)
鹿を狩る達人が北海道にいる。原田勝男さん(81)は、札幌近郊の岩見沢市で、山林と田畑の境界線に罠をしかけ、農作物や人に害をおよぼす野生動物を駆除している。日々、野生動物の命に向き合う原田さんに密着した。原田さんが活動しているのは、札幌から特急列車で25分のところにある岩見沢。駅から車で20分ほど進むと、東部丘陵地域と呼ばれる山林のあいだに田畑が続くエリアが広がっている。原田勝男さんは、ここで300ヘクタールほどの広さに30個ほど罠をしかけ、野生動物を駆除している。原田さん「鳥獣害は人間の生活に直接つながることだから、手放しではいられない。農家の人たちだけでもできない。やはり技術が必要だと」。なかでも農業に大きな被害をもたらすのが鹿。くくり罠と呼ばれる道具で捕獲する。くくり罠とは、弁当箱のような形をした筒と踏み板、ワイヤーなどが組み合わさったもので、野生動物が板を踏むとバネの力でワイヤーが跳ね上がり、動物の足をくくる仕組みだ。現在は、名古屋のメーカーが製造しているが、もともとは原田さん自身がホームセンターで部品を買い、改良してきた。80歳をすぎたいまなお、より良い罠の探求を続けている。原田さん「自分のなかで『もう今の罠で満足しろ』という声もあるけど、『もうちょっと頑張って効率的なものを作れ』という声もある」。原田さんの原動力となっているのは、農家のためにという思いだ。出身は岩見沢の隣、三笠市。戦後の貧しさのなかで幼少期を過ごした原田さんにとって、うさぎなどの小動物を罠でとらえ食べ物をえることが日常だった。30歳頃からは父や兄の影響で鉄砲をもち、狩猟を始めた。毎年、猟期に入ると仲間と道内各地に遠征し、野生動物との知恵くらべを楽しんでいたという。原田さん「狩りは楽しかった。自然のなかを自由に走りまわる動物を自分の考えで捕らえることだったから」。原田さんの左目はそんな狩猟中に失われた。20年ほど前、白糠町の山で狩りをしていた時のこと。背後のヤブから突如、ヒグマが現れた。振り向いた次の瞬間には銃を奪われ、襲われた。仲間の助けもあり、なんとか一命をとりとめた原田さん。しかし、顔の左側には消えない傷が残った。原田さん「彼らの住みかに入っていったのはこちら。憎しみはない。ただ、、、恐怖を刻まれた。人間はどうしようもなく小さい」。狩猟を続けるうちに、原田さんは知り合いの農家から「鹿が増えて田畑が食い荒らされる」という声を頻繁に聞くようになった。動物の動きをよむ勘や磨いた狩りの技を、農家の生活を守ることに生かせるのではないか。原田さんは、みずからが創業した重機の会社をたたみ、被害が多いと聞いた岩見沢に引っ越した。そんな原田さんにとって今でも忘れられない出来事がある。それは罠の見回りを終え、車で帰宅する途中のこと。知り合いの農家が呆然と道ばたに立ち尽くしていた。視線の先を見ると、無残に倒されたトウモロコシがあった。原田さん「相当な面積、鹿に倒されてしまって、まともなもの一本もないぐらいめちゃくちゃにされたんですね。それを見つめるおっちゃんの様子が本当にしょぼんとしていた」。原田さんにとって、動物との対峙は遊びではなく、人生をかけたものになった。原田さんのこだわりは、罠を山林と田畑の緩衝地帯にしかけること。こうすることで、田畑に足を踏み入れ農作物を食べようと「境界をおかす」動物だけをとることができるという。原田さん「何でもかんでも殺せばいいというものではない。私はそう思っています」。罠のサイズは長い辺でも20センチほど。闇雲に仕掛けても動物はかからない。確実に捕獲するためのいくつもの技がある。まずは鹿が繰り返し通る「鹿道」を見つけること。地形や足跡などから見つけ出す。さらに、罠のそばには枯れ木をおいて鹿の動きを誘導する。原田さん「鹿の足は蹄だから、木を踏みたがらない。だから左足をここに置いたら、次に右足をここに置く」。4本ある鹿の足のうち、どの足で罠を踏ませるかまで、原田さんは考えるという。続けて中腰になり、鹿の目線の高さにあわせて何度も確認。鹿道の脇にはえる笹の葉一枚まで気をくばる。罠を仕掛ける素早さのあまり単純そうに見えてしまうが、弟子の菅野敦さんによると、原田さんの技は容易にマネできるものではないという。菅野さん「原田さんの捕獲率の高さは驚異的です。教わったとおりやってみるんですけど、何かが違うんですよ。僕にはまだ分からない何かがある」。罠にかかった動物にとどめをさすことは「止め刺し」と呼ばれる。原田さんは、強い電流が流れる槍を止め刺しに使っている。やむをえない場合を除いて銃の止め刺しは避けている。跳弾(=目標に命中しなかった弾が堅い物体に当たって跳ね返る現象)が起こる可能性がゼロではないことや、銃声で近隣の農家を驚かしたくないという配慮からだ。ただ、槍での止め刺しならではの辛さもある。原田さん「電気槍だと、手に鹿の心臓の脈が伝わってくる。受け止めなければならいと思っています。必ずあることだから」。止め刺しはできるだけ素早く行うべきだと考える原田さん。正確に心臓を狙うが、鹿は断末魔の鳴き声をあげる。原田さん「どうしても鳴き声をあげるね。心臓を一発でやってもダメだ。正直あれが嫌なのね。聞こえないふりしてやらないとダメだ…」。原田さんが頻繁に訪れるある場所がある。神社の敷地にある動物の慰霊碑だ。2005年に原田さんの提案によってたてられた。毎年8月には、農家や近隣住民が集まって「獣魂祭」(じゅうこんさい)も行われている。原田さん「なんで俺が動物を殺さなきゃいけないのか割り切れない気持ちもある。これ以上人間の世界で出てくるなと動物たちに言い聞かせてやりたいくらいだけど、それはできない。そこがまどろっこしいね」。原田さんが駆除するのは鹿だけではない。人身被害をもたらしうるヒグマとも対峙しなければならない。取材を進めていたある日、体重200キロを超えるオスのヒグマが罠にかかった。ヒグマの止め刺しでは、厚い筋肉や脂肪に覆われた胴体ではなく、電気がとおりやすい口のなかに正面から電気槍をさしこむ必要がある。しかし、激しく抵抗するヒグマの動きをとらえるのは至難の業だ。電気槍をヒグマ奪われ、かみ砕かれてしまった。結局、この日は銃で駆除せざるをえなかった。動物に「出てくるな」と言い聞かせてやりたいという原田さん。それでも、一度人里近くに現れたヒグマは山奥に放してもまた戻ってくる可能性が高いため、駆除せざるをえない。原田さんは、仕留めたヒグマに静かに手をあわせていた。原田さん「『命を奪って悪かったな。だけど、こんなところに出てくるお前たちも悪いんだぞ』とヒグマに心のなかで言い聞かせながら手を合わせている。……でも、本当は自分に言い聞かせてるのかもね。そうしないと次にいけないから」。止め刺しで最も大切なこと。それは“絶対に目をそらさない”ことだという。長年、東部丘陵地域を守り続けてきた原田さん。80歳をこえ、体力の限界を感じることも多くなってきた。そんななかで、農家の暮らしを守り続けていくため、後進育成に力をいれている。北海道大学の狩猟同好会や、酪農学園大学の狩り部のメンバーを岩見沢に招き、罠の仕掛け方や動物の捕獲を教えているのだ。北海道大学狩猟同好会・佐藤楓真さん「地形はどうなっているか、鹿はどれくらいいるか。それぞれの現場で判断していく原田さんの経験知を学べるのはとても貴重」。この取り組みを充実させるため、10月中旬からはクラウドファンディングにも挑戦。集まった資金は学生が使う罠やナイフの道具を準備したり、岩見沢までの移動費を補助したりするために使われる予定だ。農学園大学狩り部・文屋一麦さん「罠は学生で手作りしているが壊れてしまうこともしばしば。もし補助してもらえるなら、とてもありがたい」。かつては苦労して身につけた技を他人に教えたくないという思いが強かった原田さん。しかし今は、教えないことがむしろもったいないと感じている。原田さん「俺の時代はもう終わる。若い人には岩見沢に限らず全国で活躍してもらいたい。動物の命を奪うことは辛いことだし、批判されることもあるかもしれない。それでも農家のためにやるという“覚悟”を一番伝えたいね」。

(クマの痕跡が教える知床の森の豊かさ:北海道)
知床の森を歩きながらよく観察してみると、ヒグマのつけた痕跡を見つけることができます。ヒグマの姿を直接見ることがなくても、「確かにこの森にはヒグマが生息しているのだ」と、その息遣いが強く感じられます。また、そうしたヒグマが残したサインの意味を紐解いていくと、知床の森がなぜここまで豊かなのか、その一端を知ることもできるのです。 今回は、ネイチャーガイドの鈴木謙一さんに、秋の知床の森を案内していただきながら、刻まれたサインの意味を、深く考えてみました。クマの活動期に知床の森へ入る際には、ヒグマと出合い頭に遭遇することを避けなくてはいけません。そのため、鈴木さんは、冬場よりもより慎重に、動物たちが残す「フィールドサイン」を観察します。野村さん、これ、クマが残したとても大切なフィールドサインなんですよ!鈴木さんが指さしたのは、地面の上。なにか土の塊のようなものが見えます。これは、クマのフンなんですね。もうかなり古いものですが、推測するに、6月か7月のものかなと思います。よく見てみると、シカの毛のようなものが入っています。クマがシカを食べるのは、春先から7月くらいまでなので、時期が推測できます。実は、フンからは、たくさんの情報を得ることができるんです。鈴木さんがフンを見るとき特に注意を払うのが、これから自分たちがクマに出合う確率がどの程度かを知るためのサインです。まず、鮮度が大事ですね。昨日までなかったフンが、今日見つかったとしたら、少なくとも24時間以内にクマがここにいたことになります。また、例えば、午前中に雨が降っていて、今あがっていたとします。それなのにきれいな形でフンが残っていたら、少なくとも雨が上がった後、もしかしたらつい先ほどまで、クマがここにいた可能性があるので、警戒を強めないといけません。鈴木さんは、ガイドを務めるにあたって、お客さんを案内しない日でも、毎日のように森の中に入るようにしています。動物たちが残したサインがいつついたものなのか、把握していないと、安全にお客さんを案内することが難しくなるからだといいます。鈴木さんは、さらに、フンの形にも注目します。鈴木さんによると、クマは歩きながらフンをする場合があるといいます。その際、最初に出たフンは大きくなり、次第に小さくなっていく傾向があるそうです。つまり、残されたフンを観察すれば、大きなフンから小さなフンの方向に向かって、クマは進んだ可能性が高いと推定できる、鈴木さんは言います。フンが比較的最近残されたと想像できて、しかも、これから自分たちの進む方向にクマも進んでいったと考えられる場合には、これからクマに遭遇する可能性が高まる、ということで、警戒レベルがぐっと上がります。クマの残すフンのサインは非常に貴重である。そう指摘する専門家は少なくありません。北海道立総合研究機構・専門研究主幹でクマの生態に詳しい間野勉さんも、その一人です。フンには、研究者にとっても重要な様々な情報が含まれています。例えば、何を食べていたのか、いつしたものなのか、どのくらいの大きさなのか。フンを調べることで、そのクマの生態を知る一つの手がかりになります。最近では、新鮮なフンから採取した試料から遺伝子分析をすることで、個体を特定することもできるようになりました。さらに、私たちがフィールドワークをするときに、クマと出合い頭で会わないようにするためにも、フンをよく観察することはとても大切なことなのです。間野さんは、フンの情報と併せて、周囲の状況をよく観察することも必要だといいます。例えば、フンが示す方向にクマが移動したと考えられる場合、その方向の木や草が倒れていたとします。すると、クマがその方向に進んだ可能性が高まります。もし雨が降っているのに、倒れている草木の裏が湿っていなかったら、倒れて間がない、つまりクマがごく最近通った可能性が否定できなくなります。フンを含めた周囲の情報を集めて、総合的に判断する必要があります。ネイチャーガイドの鈴木さんも、そうした様々な情報を組み合わせて、クマの行動を予測することの大切さを実感しています。この写真は、鈴木さんが撮影した知床五湖の遊歩道についたクマの足跡です。これから自分たちが進もうとしている方向に足跡も向かっています。鈴木さんは、この歩道にたどり着く前に、クマのフンを見つけていました。そして、その先に、この足跡を見つけたのです。この日は、よく晴れていました。クマがどこかの水辺で足を濡らして、歩道を歩いたのだと思います。ここは、とても風通しがよくて日差しを遮るものもない場所だったので、1時間もすれば、足跡は消えていたはずです。それが残っているということは、本当につい先ほどクマが通った可能性があるということです。お客さんを案内しているときにこうした場面に遭遇したら、先に進まず、引き返すこともあります。出合い頭にクマに遭遇する危険をできる限り回避するために、重要な手がかりとなるクマの痕跡。さらに注意深く観察すると、クマと森の関係も見えてくると、鈴木さんは指摘します。これも、クマの残した跡だと思われますね。鈴木さんが指をさしたのは、トドマツの根元に開いた穴。直径が数十センチから大きいもので1m以上あります。これは、ヒグマが夏に、蝉の幼虫を食べるために掘った跡なんです。蝉は羽化の前には地面の方に上がってきます。クマは嗅覚がいいので、それを見つけて、掘り返して食べると考えられます。さらに森を進むと、広範囲に渡って土が掘り返されたような跡がありました。これは、クマがアリを食べるために掘り返した跡だと思われます。少し見えにくいんですが、ここにはアリの巣がたくさんあって、地面の下にいたアリをクマが食べた時の跡なんですね。この掘り返した跡と思われる場所のすぐ横の地面に、小さな穴が開いていました。これが、アリの巣の穴だそうです。実は、夏は、森の中の食物が少なくなる季節なんです。春は、柔らかい草がたくさんあって、それがクマの主要な食物になります。ところが、夏になると消化のしやすい柔らかい草が減ってしまいます。秋になると、どんぐりなどの実が落ちてくるんですが、夏は、その端境期になるんですね。そのため、昆虫が、夏の非常に貴重な食物になるのだそうです。特に、アリは、社会的な昆虫なので、巣を作って一か所にたくさん生息します。ですから、クマとしても、効率よく捕まえることができるので、一匹一匹は小さいんですが、ある程度お腹を満たすのに適していると言えるんです。北海道立総合研究機構の間野さんは、食物不足になる夏場は、人間とのトラブルがより増える時期でもあると指摘します。夏の時期は、自然界から得られる食物の端境期になるので、農作物の収穫が始まる晩夏には、農作物を求めてクマが田畑に現れることがあります。知床では、サケやマスという食物が手にはいりますが、そのほかの場所では、里に食べ物を探しに移動するクマが増えて、人間と大きな軋轢を生むことが多くなります。冬が明けて春から秋に向けて、森の食物は右肩上がりに増えていくのかと私は思っていましたが、クマの視座から見てみると、夏に一度食物不足に陥るんですね。それが、人間との軋轢を起こす一つの要因にもなりうる・・・クマが掘り越したアリの巣の跡から、人間とクマとの関係にまで話が及ぶというのは、新鮮な体験でした。森を歩いていると、シカの親子に出合いました。時々こちらに視線を送ってきますが、ゆったりと草を食んでいます。季節によって、シカの行動が変わるっていうのも面白いところなんですよ。そう言いながら、鈴木さんは、タブレット端末で、一枚の写真を私に見せてくれました。この写真は、春先に鈴木さんが撮影したものです。この時、鈴木さんがすぐ近くにまで近づいても、シカはまったく鈴木さんの方に視線を送らなかったそうです。シカが見つめるずっと先には、ヒグマがいたのです。今年の春、鈴木さんがメールで送ってくださった写真に写っていたシカと同じ行動です。 春先は、まだ雪が残っているので、シカがクマに襲われた場合、足が雪に埋まってしまってうまく逃げ切れないことがあります。ですから、シカは、クマを非常に警戒します。ところが、雪が溶けると、シカは自由に走れますので、逃げ切れる確率が上がります。そうなると、クマも襲っても無駄だということで、シカをほとんど襲わなくなるんです。ですから、この時期のシカは、比較的リラックスして草を食むことができるんですね。この写真は、鈴木さんが7月に、撮影したものです。シカとクマの距離は、十数メートルにまで近づきましたが、シカは逃げることはなかったそうです。同じシカとヒグマでも、季節によってその関係性が変わってくる、というお話も大変興味深いものですね。木に残された深い爪痕。ヒグマがつけたものです。これは、この木にからまるように伸びている山ぶどうの実を採るために登った跡だと考えられますね。十数メートル先に山ぶどうは実をつけるので、それを目指して登ったんだと思います。これは、恐らくメスのヒグマか、体の小さいオスのヒグマがつけたものだと思いますね。体が大きくなりすぎると、クマは自分の足で重さを支えきれなくなるので、こうした木には登りにくくなると考えられます。子供も木登りは大好きです。山ぶどうを採るために、必死で木に登る子グマを見たことも何度もあります。こちらは、今年の春、鈴木さんが撮影した親子グマの様子です。森のすぐ下の岸壁を渡っています。こうした姿を見ると、去年の秋、この母親は、森の恵みを十分受けることができたんだあ、よかったなあ、と思うんですよね。ヒグマは、例年6月から7月に交尾を行います。ところが、受精卵はすぐには着床せず、子宮の中を漂います。そして、秋に十分な栄養を蓄えることができたメスだけが、冬眠中の1月~2月ごろ、出産をするのだそうです。年によっては、どんぐりの実りが非常に少ないこともあるんですね。すると、次の春、十分な子供が生まれるだろうかと、少し気になるんです。もちろん、子供連れクマを目にするかどうかというのは、別の要因も関係しているので、一概には言えませんが、春にたくさんの親子グマを見ると、昨年の森は豊かだったのかなかぁ、と思わず想像してしまうんですよね。豊かな森の恵みを受けて子育てをするヒグマ。一方で、ヒグマがいるからこそ、森も豊かになるのだと、鈴木さんは言います。これは、山の中でサケを食べる様子を鈴木さんが撮影したものです。鈴木さんは、こうしたクマの姿を度々みかけるそうです。北海道立総合研究機構の間野さんによると、例えば、川辺に他のクマがそばにいて、サケの数が少ない場合には、やっと手に入れたサケを他のクマに取られないように、山の中など離れた場所に移動したあと、ゆっくり食べることもあるといいます。ネイチャーガイドの鈴木さんは、このようなクマの行為が森にとってとても重要だと実感しています。山の中でクマが食べ残した魚が、他の哺乳類や鳥、昆虫の食物となります。例えば、カラスがクマの食べ残しに少しでもありつこうと、枝を行き来している様子をよく見ます。そのようにして魚を食べた様々な動物のフンや死骸が、森の木々を豊かにし、そして、やがてその森の養分が川を下って再び魚を育むという、大きな循環があるんですね。北海道立総合研究機構の間野さんも、その循環の中でクマが果たす役割の大きさを指摘します。クマとサケのいる森の生育は、いない森と比べて、たいへん良い、という研究結果がカナダで報告されています。ダムができてサケが遡上できない森の樹木が悪くなっていくということも分かってきています。そして、その自然の循環の中心ともいえる動物がクマなのです。鈴木さんは、ガイドをするとき、森の痕跡を丁寧に紐解きながら、ヒグマの持つ様々な側面に想像力を働かせることができるよう心掛けているといいます。クマは、時に私たちに危害を加える存在になりえます。ですから、不幸な遭遇を避けるために、残されたサインにどのような意味があるのか、お客さんにも説明しながら、注意を払うようにしています。一方で、世界的にも貴重な、これだけの高密度でヒグマが暮らしている地域だからこそ、豊かな森が育まれ、世界遺産にも登録されたのだということも、森の痕跡を通じて、同時に感じていただけると嬉しいですね。

(エゾシカ革“札幌スタイル”:北海道)
「トークSP」のゲストは、札幌在住のエゾシカ革職人兼デザイナー・高瀬季里子さん。代表作のバッグは、2010年に札幌市の地域ブランド“札幌スタイル”に選ばれ、北海道からエゾシカ革の魅力を発信し続けています。番組では高瀬さんが手がけてきた作品とともに、エゾシカ革への思いをたっぷりと伺います!

(おしゃれなクマよけいかが:秋田)
秋田県北秋田市の合川地域で活動する「てまりの会」は、手まりが付いたクマよけの鈴を作り、ハンドメード作品を取り扱うインターネットのサイト「クリーマ」で販売を始めた。今年3月にてまりの会に仲間入りした市地域おこし協力隊員・貝田真紀さん(39)が発案し商品化。会は活動の励みにしたいとしている。直径約5センチの手まりの下に鈴を付けたもの。手まりには、魔よけの意味が込められているという麻の葉模様の刺しゅうを施している。一つ1500円。会のメンバーは糸の色の組み合わせを変えながら、一つ一つ色鮮やかに仕上げている。

(物流倉庫での鳥害「根本的な対策が必要」:東京)
日本鳩対策センター(東京都杉並区)は、ハトやカラス、スズメ、ムクドリなどの鳥害対策を提供している。同社北関東営業所の原田好二所長は、「鳥は帰巣本能が強く、一度巣を作ると撤去しただけでは場所を覚えており、また再来してしまうため、根本的な対策が必要」と語る。「食品倉庫はもちろん、配送品質の評価が売り上げや信頼に直結するEC商品を扱う倉庫などでの鳥害が課題となっている」と切り出す同所長。「鳥害と一言で言っても、糞だけでなく、カラスがゴミや虫を段ボールの隙間に隠す、スズメがペットフードの袋を突いて中身を食べてしまうなど、被害は様々」と説明する。ビルのメンテナンス事業を手がける親会社から鳥害専門として独立した同社。「30年以上培ったノウハウと技術を活かし、『鳥が来る理由を作らせない』根本的な対策を提案している」。現地調査・見積もりは無料で、現場ごとに適したプランを策定。「100%の対策」として5年保証をつけるなど、自信をのぞかせる。「基本的には、防護ネットと電気ショックなどでの対策が主」だという。「効果的な対策のためには、鳥の習性を熟知する必要がある」と解説する同所長を含め、同社には「鳩マイスター」を取得したスタッフを配置。「鳥は、まずその場所が安全かどうか高い位置から確認する。危険を察知した場所には近寄らないという習性を応用して、その場所に電気ショックを設置するのが効果的」と話す。「ソーラーパネルで発電しバッテリーに蓄電していくので、電気工事は不要」。「電気ショックが使用できない場所やコストを抑えたい場合は、侵入経路を防護ネットで塞ぐことがポイント」と解説。「中小規模の倉庫では内部にすべてネットを張るのがお勧めだが、大きめの倉庫では、ひさし部分のみ、出入り口のみなど工夫できる」。ネットは1平方mあたり1000円から2000円。同社ではその他にも、剣山や忌避剤なども活用する。「ホームセンターなどで入手できる素材を使った個人でのDIYは残念ながら失敗してしまうことも多いと聞く」と鳥害対策の奥深さを語る原田所長。「既存の建物にはもちろん、近年では新築時に設計から対策を施す事例も増えている」という。「顧客の大切な荷物を守るためのお手伝いができたら」と語った。

(高校生がジビエ料理試作:熊本)
熊本県芦北町の芦北高の生徒が、シカとイノシシの肉を活用したジビエ料理を試作した。同高と水俣高が本年度、合同で取り組んでいる地域の鳥獣被害対策プロジェクトの一環。地域では鳥獣被害が年々深刻化しており、捕獲や捕獲後の肉の活用に高校生のアイデアや技術を生かすのが狙い。水俣高機械科の生徒が作った箱わなを芦北高の演習林に設置し、同高林業科の生徒が捕獲技術の習得を進めている。林業科と農業科の2年生7人が、事前にシカとイノシシの肉を焼いて味見した上で、本を参考にして家庭でも作れるメニューを考案。6日の試作会では、シカ肉のミンチを使ったコロッケや煮込みハンバーグ、シシ肉を使ったシチューなど5品を作った。林業科の一川優奈さんは事前の授業で、箱わなで捕獲したイノシシに電気ショックを与えて血抜きをする現場を見学。「命を大切に活用していきたい」と調理に臨んだ。

(フードロスを美味しく解決したい:東京)
株式会社グッドイートカンパニー(本社:東京都渋谷区、代表取締役CEO:楠本修二郎/以下、グッドイートカンパニー)は、「食のコミュニティ型EC『GOOD EAT CLUB(グッドイートクラブ)』」にて、料理研究家でありASIAN KUNG-FU GENERATION、PHONO TONESのドラム担当の、伊地知 潔(いぢち きよし)さんと長崎県の離島・対馬のフードロスを美味しく解決する「対馬 GOOD EAT PROJECT」を始動します。プロジェクトの第一弾として、対馬のフードロス食材を活用したオリジナル商品「たたっこ」(捨てられていたもったいない魚をすり身にした料理)、「魚餃子」、「ジビエ餃子」、「ジビエカレー」を本日、2021年10月14日(木)より「GOOD EAT CLUB」にて予約販売開始いたします。これらのオリジナル商品は、対馬のフードロス食材をグッドイートカンパニーが仕入れて製造しているため、「GOOD EAT CLUB」でのご購入が対馬の応援にも繋がります。

(ジビエ串焼きキッチンカー:愛媛)
愛媛県で「ジビエ」をお手軽に味わえる個性派キッチンカーを発見!東予を中心に出店する「ネイティブキッチン」だ。新居浜市出身の店主が、北海道の農家で半年間働いていたときに出合ったジビエに惚れ込み、故郷愛媛で始めた店。シカやイノシシ肉の串焼きのほか、天然ウナギの丼も人気。

(ジビエ利用促進へマルシェ:愛知)
豊田市と獣肉処理加工の山恵(本社豊田市新盛町)は23日、同市矢並町の鞍ケ池公園で、「ジビエマルシェin鞍ケ池公園」を開催する。イベントを通して野生獣肉(ジビエ)の活用促進を図り、ジビエをPRする狙い。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、13日午後5時40分ごろ、仙台市太白区鈎取2丁目にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
松島町によると、13日午前9時20分ごろ、松島町松島石田沢付近にイノシシが出没しました。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、13日午前5時20分ごろ、仙台市青葉区東勝山3丁目にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
栗原市によると、12日午後5時16分ごろ、栗原市栗駒八幡館山にクマが出没しました。

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10/12
(猟友会員がシカを狙い発砲、銃弾金属片が別の会員に当たる:京都)
10日午後1時20分ごろ、京都府福知山市三和町芦渕の山中で、有害鳥獣の駆除をしていた三和支部猟友会の80代男性がシカを狙って発砲した銃弾の金属片が、一緒に活動していた70代男性に当たった。70代男性は右肩付近を5針縫うけがをした。11日に発表した市によると、ライフルの銃弾が山中で何かに当たり、弾頭を覆う金属片が飛んだ可能性があるという。10日は市が猟友会に委託している一斉捕獲の日で、11人が2~3人に分かれて行動していた。70代男性が撃ったシカの様子を確認しようとした際、約30メートル離れていた80代男性が別のシカに向けて発砲した銃弾で負傷したとみられる。市は事故を受け、予定していた残り6回の一斉捕獲を中止し、狩猟期間が始まる11月15日までに安全講習会を開く方針。

(マダニに左膝かまれた女性、日本紅斑熱に感染し死亡:愛媛)
愛媛県は7日、宇和島保健所管内(宇和島市、松野町、鬼北町、愛南町)に住む80歳代女性がマダニを介して日本 紅斑こうはん 熱に感染し、死亡したと発表した。県内の死亡事例は4人目という。県健康増進課によると、女性は9月30日以降、発熱や発疹があり、10月4日に医療機関を受診して入院したが、6日に亡くなった。左膝にマダニにかまれた痕があった。

(クロスボウ「所持禁止」前に警察が950本引き取り)
洋弓銃ボーガン(クロスボウ)の所持を原則として禁じる改正銃刀法が6月に公布され、全国の警察が3カ月間で引き取ったクロスボウは計950本だった。警察庁が発表した。改正銃刀法は来年3月15日に施行される。法が施行されると、クロスボウを所持するには都道府県公安委員会の許可が必要となる。用途もスポーツの標的射撃や動物麻酔に限られる。すでに所持しているクロスボウは、経過措置の期限となる来年9月14日までに許可を得るか、警察に引き渡すなどしなければならない。不法に所持した場合、3年以下の懲役または50万円以下の罰金が科せられる。警察庁によると、公布された6月16日から3カ月間で、警察が引き取った本数が都道府県別で最も多かったのは愛知の115本。北海道78本、兵庫65本、東京61本、岐阜56本、神奈川50本と続いた。規制の対象となるのは、クロスボウの矢の威力が人の生命に危険を及ぼす可能性があるもの。昨年6月に兵庫県宝塚市でクロスボウによって家族ら4人が殺傷されるなど、重大な事件が相次いだことを受けて規制の強化が進んだ。

(クリ拾いの男性、クマに襲われけが:秋田)
9日午後1時20分ごろ、秋田県北秋田市阿仁小様字小様の山林で、クリ拾いをしていた同所の男性(71)がクマに襲われ、右肘をかまれるなどのけがを負った。

(ジビエ販売量1割減、外食主体の鹿肉低迷)
2020年度のジビエ(野生鳥獣の肉)の販売量が1810トンで、前年度から9・9%減ったことが農水省の調査で分かった。外食需要が主体の鹿肉の販売量が、新型コロナウイルス禍で前年度比23・6%減だった。

(単独行動の「ハナレザル」か、北九州で住民襲う被害相次ぐ:福岡)
北九州市若松区で、住民がサルに襲われる被害が相次いでいる。今月2日までの約2か月間に、小学生~80歳代の男女22人が脚をかまれるなどしてけがを負った。同区でのサルの目撃情報も昨年度全体の3倍近くに上っており、市は群れを離れて単独で行動する「ハナレザル」とみているが、捕獲には至っていない。専門家は「見つけても刺激せずにその場を離れてほしい」と注意を呼び掛けている。市鳥獣被害対策課によると、サルによる被害は、8月7日から今月2日までに若松区内の計21か所で発生。8月17日には、二島地区の小学4年の女児が自宅の庭で脚をかまれたほか、9月9日には畑谷町の路上で下校中だった小学6年の女児が右太ももをかまれた。被害が確認された22人のうち16人が女性だった。いずれも同じサルによる被害とみられ、最初は山に近い地域で多かったが、最近は市街地でも発生している。サルの目撃件数も急増。過去最多だった昨年度は市内で214件、うち若松区では98件だった。今年度は8月末時点で市内は324件。また、若松区だけを見ると、9月末までに264件に上り、既に昨年度1年間の数字を上回っている。市は区内各所に注意を促す看板などを設置。最初に被害の出た安屋、有毛両地区に箱わな(高さ71センチ、奥行き106センチ、幅57センチ)を2基設置し、果物や落花生など餌を変えて捕獲を試みたが、かかったのはタヌキ1匹だった。このため、9月27日までに、2基とも目撃情報の多い「響灘緑地・グリーンパーク」に移設した。同市小倉北区の動物園「到津の森公園」の飼育展示係長、高橋能理子のりこさん(41)によると、野生のニホンザルは警戒心が強く、自ら人に危害を加えることは珍しいといい、「人から餌をもらって、『人間は怖くない』と学習した可能性もある」と話す。その上で、「サルは賢く、今の時期は山に餌も豊富なので、わなで捕らえるのは相当難しいのではないか」と指摘。「安易に餌を与えると、慣れて人里に出てくるようになる。見つけても餌は与えず、刺激せずにその場を離れてほしい」と呼びかけている。北九州市では2007~08年にも、八幡西区などで市民や犬猫が相次いでサルに襲われ、被害件数は200件近くに上った。このサルは08年12月に同区内でわなで捕獲された。市鳥獣被害対策課によると、市内で06年頃から50頭前後の群れが確認されるようになった。市に隣接する香春町の香春岳をすみかとするサルが周辺地域を回遊したとみられており、市は今回のサルは、この群れから派生した個体とみている。サルの習性に詳しい同市小倉北区の獣医師、外平友佳理さん(51)によると、ニホンザルの若い雄は繁殖や力試しのために群れから離れる習性があるという。市も目撃情報から4歳ほどの雄とみており、外平さんは「退屈しのぎや、自分の力を誇示するために人を襲っているとも考えられる」と指摘する。外平さんによると、八幡西区で捕獲されたサルは関係者の間で「八幡の八兵衛」と呼ばれた。このサルは人を襲う可能性があるとして安楽死処分されており、市は今回のサルも捕獲された場合は同様の処分とする方針だ。

(野生動物による農作物への被害、対策求める:岩手)
岩手県盛岡市でクマやイノシシなど野生の動物による農作物への被害が相次いでいることを受け、農家の代表が10月8日、市に対策の強化を求める要望書を提出した。8日は盛岡市農業委員会の北田晴男会長が谷藤市長に要望書を手渡した。盛岡市ではクマやシカなどの野生動物による農作物への被害が年々増えていて、2020年度の被害額は2千万円に上っている。なかでも2021年に入り、イノシシによる被害がこれまで発生していなかった地域でも確認されていて、住民の安全確保も課題となっている。このため要望では、農家の負担となっている電気柵の管理を行政で行うことや猟友会の活動費を見直すことなど対策の強化を求めている。盛岡市農業委員会 北田晴男会長「農業が衰退すれば集落が衰退していく。生き残りをかけて頑張って盛り上げていきたい」。谷藤市長は「地域一体となって対応する必要がある」とし、11月、農業委員との意見交換の場を設けることにしている。

(クマを避ける行動を:秋田)
秋田市仁別で3日に発生したクマの人身被害を受け、秋田東署は7日、同市山内の補陀寺駐車場で、入山者や現場方面に向かう人たちに注意を呼び掛けるキャンペーンを行った。署員や秋田東地区防犯協会旭川支部のメンバーら計17人が参加。被害があった現場に通じる県道を通る車のドライバーに「家や道路の近くでも、やぶがあればクマがいる可能性がある」などと書かれた署員オリジナルのチラシや、折り鶴の形をした反射材キーホルダーなど約100セットを配布した。

(野生イノシシにワクチン入りえさ:鳥取)
全国各地の養豚場などで発生している豚の伝染病、CSF=豚熱への対策として、鳥取県は、感染源とされる野生のイノシシに対し、ワクチンをえさに入れてまく取り組みを始めました。CSF=豚熱は、このところ全国各地で発生し、10月には滋賀県の養豚場でも豚の感染が確認されています。こうした状況を受け、鳥取県や県東部の自治体、それに畜産業者などでつくる団体では、11日から感染源とされる野生のイノシシに対するワクチンの散布を始めました。液状のワクチンを、イノシシの好物のトウモロコシの粉末を4センチ四方の大きさに固めた中に入れ、県東部の山の中など、240か所でまくことにしているということです。県はことし4月、県内で豚を飼育している26の施設すべてで、豚へのワクチン接種を行っていて、10月、改めて行った聞き取り調査では、異常の報告はなかったということです。県は、野生のイノシシへのワクチン散布を年内に完了し、CSFの発生を未然に防ぎたいとしています。

(害鳥退治タカ投入:富山)
富山市が特産化を進めるシソ科の「エゴマ」を栽培する同市塩の畑で、ムクドリとみられる鳥による食害が深刻化し、市は8日から畑にタカを放って害鳥を追い払う試みに乗りだす。昨年度は収穫間近の実が食い荒らされ、収穫量が見込みの5分の1以下に落ち込んだ。タカによる農作物の鳥獣被害対策は県内で珍しいとみられ、市は新たな一手の効果に期待している。鳥の食害に遭った畑は、富山市が耕作放棄地を整備して農業者や企業に貸し付けている大区画農地の一部。昨年度は企業が約10・2ヘクタールでエゴマを栽培し、市とともにスマート農業の実証事業も行っていた。市によると、収穫時期が近づいた昨年10月ごろ、ムクドリとみられる鳥の群れが飛来し、実を食べているのが確認された。被害の拡大を防ぐため予定より早めに収穫した影響もあり、10アール当たりの収量は約10キロと、当初見込んでいた50~60キロを大きく下回った。2年前まで鳥による目立った食害はなく、被害発生の原因は不明という。今年も畑の周辺で鳥の群れが確認されている。食害が続けばスマート農業の実証事業にも支障の出る恐れがあるが、周囲に民家があるため大きな音などによる対策は難しく、市は試行的に、県外で害鳥駆除に活用例があるタカの力を借りることにした。浜松市から鷹匠(たかじょう)を招き、エゴマ収穫前の8日から1週間程度、タカによる追い払いを集中的に実施する。天敵がいることを小鳥に覚えさせ、畑に近づかないようにする。市の担当者は「新たな試みであり、効果があればいい」と話した。

(ドングリ不作、クマ遭遇事故注意:北海道)
道は8日、ヒグマの冬眠前の餌となる木の実の生育状況をまとめた。ドングリが広範囲で不作といい、道は「今年はヒグマによる事故が相次いでおり、山に入る際は例年以上に気をつけて」と呼びかけている。道によると、ドングリは空知管内で凶作。宗谷、上川、留萌、オホーツク、根室、石狩、後志、胆振、渡島、檜山の各管内で不作の傾向がみられるという。

(河川敷立入禁止の大半解除:北海道)
旭川市の中心部近くの河川敷では、クマの出没情報が相次いだことから、周辺の公園や広場などの立ち入りが禁止されていましたが、市は、「クマはいなくなったとみられる」として、9日、およそ3か月ぶりに立ち入り禁止の大半を解除しました。旭川市の中心部近くの美瑛川や忠別川、それに石狩川の河川敷では、6月中旬以降、クマの出没情報があわせて12件寄せられ、市や警察が警戒を続けています。これに伴い、市は、河川敷周辺の公園や広場など40か所あまりの立ち入りを禁止してきましたが、8月下旬から出没情報はなく、市の調査でも痕跡がみられないことから、「クマはいなくなったとみられる」として9日、およそ3か月ぶりに立ち入り禁止の大半を解除しました。このうち石狩川の河川敷にある広場では、散歩をする人やジョギングをする人などの姿が見られました。ジョギングをしていた地元の40代の男性は「立ち入り禁止が解除されてうれしいです。しかし、もしかするとクマがいるかも知れないので、気をつけながら走りたい」と話していました。旭川市は、美瑛川の河川敷周辺の公園や広場など8か所については、調査が進んでいないとして、引き続き立ち入りを禁止しています。旭川市の担当者は「立ち入り禁止が解除されても絶対に安全というわけではありません。河川敷の茂みなどには絶対に近づかないよう注意を続けてほしい」と呼びかけています。

(クマと乗用車衝突、男性にけがなし:秋田)
8日午後3時25分ごろ、秋田県仙北市田沢湖生保内字大川端の市道で、同市の60代男性が運転する乗用車が体長約1メートルのクマと衝突した。男性にけがはなかった。

(クマと軽乗用車衝突:秋田)
10日午後11時45分ごろ、大館市雪沢字水沢の県道大館十和田湖線(通称・樹海ライン)で、小坂町の40代男性が運転する軽乗用車がクマと衝突した。車の右前部のバンパーが破損したが、男性にけがはなかった。

(丸々100キロのイノシシ“御用”:鹿児島)
錦江町田代麓の小梅枝集落近くの山間部で1日、体重100キロの雄イノシシが捕獲された。町産業振興課によると、町に今年報告された捕獲個体で最大。町鳥獣被害対策実施隊員の唐仁原浩一さん(54)が10日ほど前に仕掛けた、くくりわなに掛かった。一帯では約2年前から農作物被害が多発し、町に情報が寄せられていた。唐仁原さんは「丸々と太っており常習犯ではないか。農家の被害は深刻。1頭でも多く捕まえたい」と話した。

(クマか?玄関風除室のガラス割られる:秋田)
8日午前6時40分ごろ、秋田県鹿角市八幡平字黒沢の民家で玄関風除室のガラス1枚が割られているのを住人の70代女性が見つけ、鹿角署に届け出た。敷地内にクマのものとみられるふんなどがあり、署はクマによる被害とみて周辺住民に注意を呼び掛けた。

(路線バスがシカと衝突:新潟)
新潟県長岡市の県道で7日、路線バスがシカと衝突する事故がありました。7人の乗客と、運転手にけがはなかったということです。事故があったのは、長岡市妙見町の県道小千谷長岡線上です。警察によりますと、7日午後7時過ぎ、通りを走っていた路線バスの運転手から「越の大橋付近でシカと衝突した」と通報がありました。このバスには50代の運転手の男性と7人の乗客が乗っていましたが、いずれもけがはなかったということです。シカは体長1.5メートルほどで、運転手は「発見したときには道路上にいた」と話しているということです。バスは十日町市を出発し、長岡駅に向けて走っているところでした。警察が詳しい事故の経緯を調べています。

(列車がタヌキと衝突:佐賀)
7日午後6時35分ごろ、鳥栖市のJR鹿児島線の鳥栖-肥前旭間で、小倉発荒尾行き快速列車(9両編成)がタヌキをはねた。乗客約250人にけがはなかった。JR九州によると、男性運転士がはねた際の音を聞いて緊急停車した。運転士は車両点検時にけがをし、久留米以降は運休となった。普通列車2本が運休、特急3本を含む上下6本が最大36分遅れ、約800人に影響がでた。

(シカと接触、姫新線で遅れ:岡山)
JR西日本によると11日午後6時50分ごろ、姫新線の久世駅―中国勝山駅間で列車がシカと接触した。車両と線路の確認のため、同線の津山駅-新見駅間で一部列車に遅れが出ている。

(列車がイノシシと衝突:福岡)
JR九州によると、11日午前5時29分ごろ、後藤寺線上三緒―下鴨生間で、回送列車(直方午前5時7分発田川後藤寺行き)がイノシシと衝突して停車した。確認作業が終了して運転を再開したが、同7時40分現在、同線や日田英彦山線で列車に遅れが出ている。

(列車とクマ衝突、けが人なし:秋田)
7日午後9時25分ごろ、北秋田市浦田字大渕の秋田内陸線米内沢―桂瀬間で、鷹巣発阿仁合行きの普通列車がクマと衝突した。けが人はいなかった。点検に伴い停車したため、この普通列車が10分遅れた。

(狩猟者交流会開催:茨城)
本県では、狩猟者の減少や高齢化が課題となっていることから、新人ハンターを育成し、確保するための取組を実施しております。この度、「狩猟者交流会」と題して、現役で活動されているベテランハンターや新人ハンター同士などで気軽にお話しできるような交流会を新しく開催します!(現役狩猟者に話が聞けます …質問できる!ヒントが得られる!仲間を作れる!マナーや注意点が分かる!)狩猟免許は取得したものの、狩猟のコツやノウハウがわからず出猟できない悩みをお持ちの方やハンター同士のつながりがほしい方、またこれから狩猟免許の取得を検討されている方など、ぜひお気軽にご参加ください!

(「鳥獣対策まるわかり体験会」の開催について)
農林水産省の鳥獣被害防止総合対策交付金のうち鳥獣被害対策基盤支援事業により、鳥獣被害対策に取り組む意欲のある者を発掘・育成することを目的とした「鳥獣対策まるわかり体験会」を実施します。地域の鳥獣被害対策に係る新たな担い手の確保に繋がるよう、狩猟免許所持者(初心者)や狩猟に関心のある者、鳥獣被害対策に関心のある者、地域の農林業者や関係機関の者等に対して、地域の野生鳥獣による農作物等の被害の状況、野生鳥獣の生態や鳥獣被害対策の知識や技術、現場での取組等を紹介するセミナー(見学、実習等)を全国8箇所(千葉<募集中>10/16・長野<募集中>10/30・高知<募集中>11/6・鳥取<募集中>11/20・岐阜(揖斐地域)R4/2/12・京都(京丹波)R4/2/13・熊本(予定)・石川(小松周辺)R4/2/26)で開催し、鳥獣被害対策に取り組む意欲のある者を発掘・育成することを目的としています。各地域詳細が決まり次第募集を開始します。「狩猟免許や狩猟に関心がある」、「地域の鳥獣被害をくい止めたい」、「困っている農家をサポートしたい」、「農山村の環境を守りたい」とお考えの皆様は、是非この機会にご参加ください。

(クマの人的被害防ごう:島根)
地元住民が参加するクマ被害対策講習会が9日、益田市大谷町であった。近くの久々茂町で3日、ランニング中の男性がクマに襲われけがをしており、専門家から説明を受けた参加者は、クマによる人的被害防止に向けた対策へ理解を深めた。豊川地区住民でつくる地域自治組織「とよかわの未来をつくる会」が主催し、今春に続き開催。野生動物対策技術研究会幹事の大谷浩章さん(54)=久々茂町=を講師に招き、地元住民20人が参加した。大谷さんは初めに、クマの生態や習性について説明。完全な夜行性ではないため昼間も出没し、餌が少ないと行動域も広がると伝えた上で「クマは臆病な性格なので、耕作放棄地や竹林の整備といった隠れ場所を作らないことが被害防止につながる」と説明した。餌場となる柿の木を放置しないことや、クマが好む広葉樹の森の整備など、人とクマの生息域を分ける重要性を説いた。町内にあるクルミや柿の木を使った野外講習もあり、市販の金属製トタンを加工したクマの木登り防止対策や、侵入を防ぐ効果的な電気柵設置方法を実演し、参加者が熱心に見入った。久々茂町の農業、寺戸喜八郎さん(89)は「説明も分かりやすく、被害防止策も参考になった。地域の生活を守るために定期的に開いてほしい」と話した。大谷さんは3日の人的被害について、現場付近は山が続く場所で、沿道に食べ物のごみも捨てられていたため、クマを誘引する要因が複数あったと推測。「自治会で連携し、被害が発生してもすぐに対応できる環境作りが大切となる」と強調した。

(農地害獣対策のシステム開発:長崎)
人工知能(AI)などを活用した農業支援技術のコンサルティング業「日本アグテック合同会社」(長崎市、代表社員=末松謙一・末松電子製作所社長)は、モノのインターネット(IoT)を活用して、イノシシなどの害獣対策に使う電気柵の異常を農地所有者に知らせるシステムを開発した。電気柵の維持、管理をする農地所有者の負担軽減につながる。今後、量産化し、来年春からの販売を予定している。電気柵はイノシシなどの害獣侵入を防ぐため、畑の周囲に設置される。倒木や伸びた草が電気柵に触れると、電圧が低下して害獣が侵入。農作物を食い荒らす被害が起きる。農地所有者は電圧低下をすぐに把握できないため、定期的な草刈りや見回りを余儀なくされている。2019年、同システムの実用化に向け、電気柵メーカーの末松電子製作所が加盟する一般社団法人サイバースマートシティ創造協議会(MCSCC)が、IoTを活用した電気柵の実証実験を島根県益田市で実施した。実証実験では、電圧の変化を検知する子機を電気柵に取り付け、無線で異常を知らせる親機を電気柵近くに設置。親機からインターネットを経由し、農地所有者のスマートフォンやタブレットに通知される仕組み。電圧が低下した位置を特定できるため、草刈りなどの効率化や電気柵の適正管理などの成果を確認できた。実証実験を基にした同システムの事業化を目指し、MCSCC会員の末松電子製作所や東京のIT企業が出資して日本アグテック合同会社を今年8月、長崎市に設立。電気柵に関わるデータ収集を担当するほか、同システムの販売を担う。価格は親機と子機のセットで約10万円の見込み。インターネットなどを活用し、遠隔操作で電気柵の電圧低下を知らせる同様のシステムは、国内で実用化している企業もある。末松代表社員は「今後は一つの親機から気象や害獣用の箱わなの作動確認なども検知できるようにしたい」と話した。

(女性ハンター集団のSDGsプロジェクト:神奈川)
神奈川県でありながらも、高齢化、耕作放棄地による獣害や空き家問題に悩む南足柄市。私たちはここで、神奈川県初の女性のみの狩猟法人として、有害鳥獣駆除や狩猟イベント、地域交流活動をしています。 今回、この南足柄市にジビエ処理施設を新設し、ジビエ利活用、更なる地域活性化を目的としプロジェクトを立ち上げました。神奈川県の女性狩猟者のみで構成された、一般社団法人 Japan Hunter Girlsは、2020年9月に誕生しました。設立から一年、私たちが狩猟を通じて感じたことがあります。それは、今までの趣味の狩猟ではなく、人と自然の共生共存の面でも、私たち狩猟者が担う役割が大きくなっていくことです。そして、その中で国を挙げて取り組まれている「ジビエ利活用」についても、全体の約9割が埋却・焼却によって廃棄さている現状があります。こうした問題の解決策の一つとして、今回、私たちの活動拠点である南足柄市に、新たなジビエ処理加工施設を設けたいと思っております。この施設は、現在観光アクティビティ施設である、丸太の森内で休止中の未利用施設をリフォームし、ジビエ以外でも観光や教育などにも活用できる、新しいスタイルのジビエ処理加工施設として、私たち狩猟者だけではない、地域の共有財産として運営したいと考えています。そして、この施設を通じて次世代の狩猟者、農家、林業などの担い手となるきっかけづくりにも役立てたいと思っております。この取り組みを成功させるには、少しでも多くの方に知っていただくこと、そしてご支援いただくことが何より大事だと感じております。是非とも、一緒にこのプロジェクトを成功させるべく、お力添えいただきますよう、お願い申し上げます。

(東京ディズニーランドの沖合にあった「一大レジャーランド」とは:千葉)
近年、狩猟に対する注目が高まっている。「山賊ダイアリー」や「罠ガール」など、狩猟をテーマにしたマンガ作品が人気となり、ネット上では「狩猟女子」が積極的に活動報告している。猟といえば山中のイメージもあるが、山ではなく海、それも東京ディズニーランドの沖合に大きな狩り場があったのをご存じだろうか?獲物だったのは「鴨」だ。1980年代半ばまで行われていた鴨猟の歴史を紐解き、往時を知る人に証言してもらった。そもそもなぜ鴨が大都会の目と鼻の先にいるのか? 答えはエサが多かったからだ。戦後埋め立てが本格化するまで東京湾沿岸には遠浅の海が拡がっており、湾の大半がぐるっと干潟に囲まれていたという。干潟には鴨のエサとなる貝やカニなどが豊富にいたので引き寄せられたのだ。千葉県は、現在も鴨が7万羽以上飛来する全国で4県しかない都道府県のひとつである。特に船橋市の「三番瀬」は都会にありながら、全国で2番目に鴨の飛来数が多いエリアとされる。「日本野鳥の会」千葉支部が市川市沖で1991年に35回かけて行った調査によると、東京湾に現れる鴨はカルガモ、オナガガモ、ヒドリガモ、スズガモ、ホオジロガモ、ウミアイサの6種だという。群を抜いて多いのはスズガモという海鴨の一種だそうだ。ただし海鴨はまずい。撃っても食べるのはまれである。好まれるのは渡りをしないカルガモだ。かつて江戸川河口の葛西から浦安、行徳といった地域は見渡す限りの大葦原で、冬の訪れとともに文字通り無数の鴨や野鳥が飛来していた。その葦原の水路を鴨撃ち船がしずしずと進んでいく。船頭が犬を葦原に放つ。犬は葦原を掻き分けながら進んでいく。やがて犬に気づいた鴨が一斉に飛び立つが、そこを猟師が狙い撃ちにする。沖にいる鴨を撃つやり方もあるが、湿原の多い浦安周辺ではこんな手順で狩りが行われていた。東京湾の鴨撃ちは大正時代には既に行われており、芥川龍之介と豊島与志雄という二人の作家が体験を元にエッセイを書いている。タイトルは両作家とも「鴨猟」で「青空文庫」で読むことが可能だ。このレジャーが大ブレイクした時期があった。終戦後の占領期である。進駐軍の兵士たちがこの猟にハマったのだ。焼け野原になり娯楽の少なかった東京で、近場で手軽に楽しめるこの猟は人気を博していたという。東京・江戸川区で屋形船「あみ弁」の代表を務める小島一幸さんは、往事の鴨猟を知る人物の一人だ。「あみ弁」は一幸さんで9代目を数える船宿で、現在こそ屋形船を経営しているものの、漁業や船遊びを中心に稼いでいたという。裕福な旦那衆を船に乗せることも多く、進駐軍を相手に鴨船を出していた時期もあるという。1960年代後半に産まれた一幸さんは、ほんの小さな子供の頃から父の船に乗せてもらっていた。15人も乗ればいっぱいの和船(平船)に4?5人のお客さんを乗せるのが猟の常で、チャーター便のように貸し切りでグループを乗せる。当時海に出ている船は漁船だけだった。現在のようにプレジャーボートや屋形船を見かける状態ではなく、流れ弾を心配する必要もなかった。そもそも昔は、潮が引いたときに干潟から鴨を撃っていたのだという。遠浅の海は干潮時になるとかなり遠くまで干上がるため、干潟からでもほとんど沖合から鴨に狙いを定めているような塩梅になった。やがて1969年、79年と徐々に特定猟具使用禁止区域(銃器)が増えていき、陸地からの鴨撃ちは困難になっていった。「沖撃ち」が好まれたのは、この干潟のぬかるみからの狩猟が禁止されたことも関係しているらしい。船から撃つ限りは合法なのだ。「ディズニーランドが開園した83年当時、私は高校生でした。この頃は既に客を乗せて鴨を撃ちに行くことなくなっていました。しかし父や近所の猟師たちは自分たちの遊びの一環としてまだ撃っていたはずです」。そして1987年、禁猟区の範囲が再設定され、東京湾の鴨撃ちは終焉を迎えた。時代はバブル期に突入していた。知る人ぞ知る狩猟場から、年間1800万人が訪れる「夢と魔法の王国」へ。舞浜では人知れず、レジャーの大転換が起きていたのだった。

(札幌市内でまたもシカ:北海道)
札幌市内でまたもシカです。シカは一時JR函館線の線路に侵入し列車が一時停止する事態となりました。札幌市西区発寒で道路を走行中の車の前に突然現れたオスジカ。シカは道路を横断し建物の敷地内へと入っていきます。11日午後1時すぎ、札幌市西区内でシカの目撃が相次ぎました。午後2時すぎにはJR函館線の発寒駅と稲積公園駅間の線路内にシカが侵入し、列車数本が5分ほど停車しました。その後シカが線路からいなくなったため運行を再開したということです。警察は、付近をパトロールし警戒を続けています。

(札幌市の中心部の豊平川にシカ:北海道)
8日正午前には、札幌の豊平川の河川敷にもオスのシカ1頭が出没し、川を泳いだり走ったりして3時間近く河川敷にいたとみられています。茂みから飛び出して、河川敷をさっそうと駆け抜けるシカ…8日正午前、豊平区中の島1条3丁目の豊平川の河川敷で、近くを通った人から「遊歩道と川の間にオスのシカがいる」と警察に通報がありました。警察が駆け付けると、河川敷の茂みに角のあるオスのシカが1頭いました。シカは、川を渡ったり、茂みに入ったりして、3時間近く河川敷にいたとみられています。警察や市の職員が、シカが市街地に出ないように警戒しながら、シカの動きを見守っていましたが、午後3時にはシカの姿は見えなくなりました。付近では、6日にも、オスのシカが目撃されていて、8日出没したシカと同じシカと見られています。

(5時間煮込んだ「クマカレー」:宮城)
宮城県大崎市鳴子温泉鬼首でオニコウベスキー場などを運営する市の第三セクター「オニコウベ」は、クマ肉を使った新メニュー「クマカレー」を開発した。同社が鬼首地区で運営する吹上高原キャンプ場の「レストラン鳴子の風」で16日から提供し、ジビエ料理として新名物化を目指す。オニコウベスキー場のレストハウスかむろで8日、役員と観光関係者ら約10人で試食会を開いた。「肉は軟らかく、脂身は野性味がある。牛肉とは違う風味で楽しめる」「クマ肉の風味を保ちつつ、カレーとよく合う」と好評だった。オニコウベは、運営するレストランで特色あるメニューが少ないとして、鬼首地区で昔から食べてきたクマ肉に注目。8月から試作を重ね、クマ肉を5時間煮込んで柔らかくする調理法を確立した。価格は1700円。クマ肉は安定確保ができる北秋田市阿仁地区から取り寄せる。オニコウベの西條勲社長は「通年で提供できる特色あるメニューを探していた。今後はイノシシ肉を使ったジビエ料理も考えていきたい」と構想を語る。鳴子の風は11月下旬までの土日限定営業で午前11時~午後3時。その後は、レストハウスかむろ(12月17日にスキー場開きの予定)で提供する。来春からは中山平地区の鳴子峡レストハウスでもメニューに加える。

(中学生、鹿肉バーガー:愛知)
豊田市杉本町の旭中学校の3年生10人が、学校近くの農家民宿と協力し、鹿肉を使ったハンバーガー「旭バーガージビエ」を開発した。先月からイベントで販売を始め「絶品」と好評だ。生徒たちは「経験を生かして今後も販売を続けたい」と意気込んでいる。

(都知事にジビエ保存食をPR:東京)
山梨県の長崎知事は8日、東京都の小池知事と面談し、都の水源林で捕獲したシカの肉を使用し、防災備蓄食として長期保存が可能なパスタを紹介した。都の水源林は山梨県にまたがっていて、近年はニホンジカの食害が課題となっている。県は水源林で捕獲したシカの肉を使った防災備蓄食を東京都に購入してもらい、水源林の保全などにつなげる狙いだ。県の担当者によると、小池都知事は「きのうの地震もあり防災備蓄は重要、検討したい」などと話したという。

(シカの角加工し、かんで遊ぶ犬用おもちゃに:北海道)
帯広市の自営業飯嶋太朗(もとあき)さん(29)が企画し、包装もデザインした犬用のおもちゃ「かみひとえ」が札幌の企業から発売された。エゾシカの角を加工した商品で、歯でかんで遊ぶ。犬の歯石を取り除いて口臭を減らし、ストレス解消にも役立つという。障害者就労支援施設の運営会社Bondex(ボンデックス)(札幌)から新商品の開発を頼まれ、考案した。犬はシカの角の中の髄液を好むため、犬の玩具として利用が広がっていることに着目。シカは肉の活用が進む一方で角は捨てられることが多いため、苫小牧など知り合いのハンターから角を仕入れて製造することにした。障害者が製造の一部を担い、インターネットで販売。飯嶋さんは「未利用資源がペットの喜びや障害者の社会参加につながる商品に生まれ変わった」と話す。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、11日午後1時40分ごろ、仙台市青葉区芋沢横向山にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
登米市によると、11日午前10時10分ごろ、登米市登米町日野渡蛭沢にクマが出没しました。

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(原発事故帰宅困難区域、動物にDNA損傷見られず:福島)
福島大学環境放射能研究所のトーマス・ヒントン客員教授は、米コロラド州立大学、ジョージア大学などとの共同調査で、福島県内の福島第一原発事故による帰宅困難区域に生息するイノシシやヘビのアオダイショウにDNA損傷や環境ストレスの増加が見られないことを突き止めた。福島大学によると、研究チームは帰宅困難区域で慢性的に低線量放射線を被ばくしているイノシシとアオダイショウを捕獲して調査対象とし、DNAの損傷や環境ストレスの増加が確認できるかどうか評価した。その結果、イノシシは放射線によって切断された染色体が誤修復したときに起きる染色体異常にDNA損傷の増加が見られなかった。環境ストレスで長さが減少するとされる染色体末端にあるテロメアは、イノシシ、アオダイショウとも被ばくによる変化がなかった。ストレスの指標となるコルチゾールというホルモンは、帰宅困難区域に暮らすイノシシの値が小さかった。イノシシに大きなストレスを引き起こす人間の影響がなかったためとみられている。この傾向は原発事故があったウクライナのチェルノブイリと同じだった。研究成果は福島県福島市のコラッセふくしまで11,12の両日開催される福島大学環境放射能研究所主催の国際シンポジウムでも発表される。

(ドローン使い、鳥獣生息状況調査:山形)
県事業のドローンを活用した鳥獣被害対策の生息状況調査が5日、小国町市野沢地区で行われた。集落環境点検や野生動物の行動把握などで省力化を図り、高齢化の進む地域の負担軽減や対策推進が期待される。従来の地域ぐるみの対策は、集落を歩き回って問題点を探すなど人的な負担が大きかった。ドローンを活用すると、上空から撮影した集落の現況を基に専門家の助言を受けながら課題を把握できる。また、赤外線カメラによる夜間撮影では人間が気付かない生息域を確認できる利点がある。調査地の市野沢地区は6世帯11人で農地約5ヘクタールを共同管理する。従来のサルの食害に加え、近年はイノシシによる掘り起こし被害などが急拡大している。この日は県や町の担当者と住民ら約10人が参加。ドローンを飛行させ、上空から集落を撮影。前夜に撮影した赤外線映像では山林に隠れるニホンジカの姿が映し出され、人家に近い沢沿いの斜面を寝床にする動物の存在も確認できた。今回の調査データを基に住民の意見や専門家の助言を反映させ、やぶの刈り払いやわなの設置など実情に沿った対策につなげる。本年度は西川町岩根沢地区でも同様の調査を行う。アドバイザーを務めるネイチャーステーション(埼玉県)の古谷益朗代表は「映像から動物が人間を恐れていないことが確認できた。地域の人たちの意識を高めるきっかけにもなる」と述べた。

(ムクドリ追い払い作戦から1年:福島)
福島市では県庁周辺をねぐらにした生息数、推定1万羽のムクドリが長年、市民を悩ませてきた。去年9月には大規模な追い払い作戦を信州大学・中村名誉教授が指揮のもと行われた。作戦から1年あまり。県庁周辺はムクドリの姿は見かけなくなったが、1キロほど離れたJR福島駅西口周辺では大量のムクドリの姿が目立つようになっている。ムクドリは市内の街路樹を転々としながら、ことし6月ごろからJR福島駅西口周辺をねぐらにしているという。福島市は、周辺の人通りも少ないことから、当面様子を見るとしている。ただ、中村名誉教授は「いわゆる初期消火をしないと、どんどん数が増えてくる。別の場所にいったらそこでも追い払いをする。そうすることによって、徹底的に追い払うことをしない限りこの問題は解決しない」と話す。天敵を避けるため市街地で群れを作るムクドリ、完全に追い払うのは、簡単ではないといえる。

(クマ被害防止へ連絡会議:青森)
秋のキノコ採りシーズンを迎え、青森県は5日、県や県警の関係部署でつくるツキノワグマ被害防止連絡会議を県庁で開いた。クマに襲われたとみられる死亡事故が平川市で発生したことを踏まえ、関係者が近年の出没状況などを確認し、今後の被害未然防止に向けた取り組みを共有した。

(マダニ媒介の感染症、昨年の倍近くに:熊本)
9月27日~10月3日の熊本県感染症情報によると、マダニが媒介する日本紅斑熱の患者1人が県内医療機関から報告された。昨年の倍近く増えており、県健康危機管理課は「秋の行楽シーズンにあり、マダニが生息する山や森林に入る際には肌の露出を少なくして」と注意を呼びかけている。同課によると、感染したのは熊本市保健所管内の60代女性。今年の累計は15人と、昨年同時期(8人)と比べほぼ倍増した。同じくマダニが媒介する重症熱性血小板減少症候群(SFTS)も累計8人と、過去最多だった昨年(6人)を既に上回っている。同課は「ダニが媒介する感染症は重症化し、死亡する場合もある。生息地では長袖、長ズボンの着用や虫よけスプレーを使い、刺されないようにすることが大切」と話している。全数報告の感染症はほかに、A型肝炎、播種[はしゅ]性クリプトコックス症、アメーバ赤痢が各1人など。また、県内50定点の医療機関から手足口病249人(前週比30人減)、感染性胃腸炎126人(13人減)、RSウイルス感染症34人(5人減)の報告があった。手足口病は県全体で警報レベルを継続、菊池や御船などで流行している。

(IoTを活用した有害鳥獣対策スマート化実証事業を開始:東京)
IoTで企業のデジタル変革を支援するIoTBASE株式会社(本社:東京都豊島区、代表取締役:澤和寛昌、以下 IoTBASE)は、センサーやカメラなどIoTデータを統合管理するクラウドサービス「Canvas」が、福島県昭和村(昭和村長:舟木幸一、以下 昭和村)の実証事業にて採用されたことをお知らせします。近年急増するイノシシ、クマなど有害鳥獣被害対応のため、集落が設置する電気柵の電圧や、有害鳥獣駆除実施隊が設置する箱罠の状況を、IoT機器を活用し遠隔監視する実証事業が昭和村にて開始されました。近年イノシシなどの有害鳥獣による農作物への被害が深刻化しており、複数の集落において大規模な電気柵の設置が進んでいます。一方で、侵入を試みる鳥獣に対して有効な電圧が維持されるよう定期的な電圧の測定や見回りなどの人的負担が発生しています。この負担を軽減するために自営のLPWAネットワーク※を構築し、遠隔で電圧を監視することにより維持管理の負担の軽減を試みます。また、出没状況に応じて設置される箱罠等には、毎日の見回りが必要なことから、スマートカメラを用いて、罠の稼働状況を確認することで人的負担の軽減を図ります。加えて、住民からの有害鳥獣の目撃情報や被害状況をウェブ上で受付、マップへ反映することで、その傾向を読み取ることにより、重点的に対策を行う必要がエリアの特定を目指します。

(牛襲撃クマ捕獲作戦:北海道)
道東の標茶町と厚岸町で放牧中の牛が相次いでヒグマに襲われている問題で、厚岸町は、ヒグマの通り道とみられる標茶町との町境の林に2基目の箱わなを設置した。牛を襲撃しているとみられるコードネーム「OSO18」の捕獲を目指す。標茶町で2019年から計46頭、厚岸町でも今年7~8月、2カ所の町営牧場で計9頭が死傷。体毛のDNA分析の結果や、いずれの現場にも横幅18センチの巨大な前脚の足跡が残されていたことから、同一の雄の仕業とみられている。この雄は警戒心が極めて強く、昼間は身を潜め、夜間に行動することが分かっている。しかし、鳥獣保護管理法は日没後の射撃を原則禁じているため、現状では箱わな以外に捕獲方法がない。厚岸町は被害に遭うよりも前に2基目の箱わなを発注していたが、ヒグマの越境に間に合わなかった。

(イタチ、利尻の森守り88年:北海道)
秋になると、海岸の岩のすき間を走り回るイタチがよく見られる。イタチは樹木を食い荒らす野ネズミ駆除のため、1933年(昭和8年)7月に北大農学部の犬飼哲夫研究室が島内に3年間で41匹(雄28匹、雌13匹)を放し、以来88年、島の森を守り続けている。イタチは守護神ならぬ“守護獣”といえそうだ。島の森林を食い荒らす野ネズミについては1909年(明治42年)7月14日の小樽新聞(北海道新聞の前身)は、仙法志でカラマツの苗木が野ネズミに食べられて枯れ、農作物も被害を受けていることを報じている。樹木は強風を防ぎ、かつてのニシン漁での鰊粕(にしんかす)づくりや、冬の暖房に欠かせない貴重な資源だった。

(ブナ凶作なのに少ないクマの出没:山形)
9月上旬、山形県金山町内に設置された赤外線カメラの映像。山を下りてきたクマは周りを警戒しながら何かを食べ始めた。この時期のクマは、冬眠に備え食欲が最も旺盛になると言われている。そんなクマの大好物が「ブナの実」だ。東北森林管理局では、毎年初夏にブナの開花状況を調査し、秋にどれだけブナの実が付くかを予測している。今シーズンは4段階中、下から2番目の「凶作」予想。「大凶作」となった去年は、10月にクマの出没件数が261件と過去最高を記録したように、ブナの実が少ない年はクマの出没が増える傾向にある。今シーズンのクマの動向について、専門家は。(東北芸術工科大学歴史遺産学科・田口洋美教授)「10月の頭であまりクマの出没が相次いでないということは、このままいくのでは。春に行った駆除で生息頭数が安定していると考えられる。安定していなければバンバン出てきている」。実は今シーズン、クマの出没件数は大きく減っている。去年9月は96件だったのに対し、今年の9月は13件しか出没しなかった。ブナの実が少ないのに、なぜクマは里に現れないのだろうか?(東北芸術工科大学歴史遺産学科・田口洋美教授)「これだけ落ちてる。ずっと一面落ちてる。クマだけじゃなくイノシシも食べる」。田口教授によると、今年、山にはブナの実は少ないものの、ナラの実やクリが豊富にあるそうで、クマが里に下りてこない要因のひとつになっている。しかし、楽観視は禁物と教授は指摘する。(東北芸術工科大学歴史遺産学科・田口洋美教授)「いい場所は強いクマが取ってしまっている。そこからあぶれた弱いクマが人里の周辺にあるクリやカキに寄ってくる」。山形県は、クマのえさとなる果実を取り残さない事や、山に入る際もラジオや鈴を携帯するよう注意を呼びかけている。

(酪農地帯、ヒグマ被害の背景を探る:北海道)
道東の酪農地帯ではヒグマにより放牧中の牛が襲われたり、飼料とするデントコーンなどが食い荒らされたりする被害が相次いでいます。被害の背景を探ると、ヒグマの増加とともに酪農地帯の変化が浮かび上がってきました。

(狩猟未経験者対象にセミナー:福島)
県は23日、郡山市労働福祉会館で狩猟未経験者を対象とした「狩猟はじめてセミナー」を開く。参加無料。21日まで参加者を募集している。定員は20人。狩猟免許をもっておらず、今後取得を検討している人が対象。セミナーでは、座学で狩猟を巡る法制度や捕獲方法を学んだ後、くくりわななど、わなの設置、管理に関する講習を受ける。猟銃の扱い方を学ぶため模擬銃を使った射撃も行う。

(キジの放鳥、園児たちの歓声に送られる:熊本)
八代市では5日、保育園児がキジの放鳥を見学しました。園児たちが通う、保育園近くの水田で行われた5日の放鳥。「4,3,2,1!わああっかわいい!」。園児たちの歓声に送られたキジは、羽音を残して近くに広がる森へと飛び去っていきました。県猟友会によりますと、近年、キジの姿を見かけることが少なくなったということです。

(小学校、通学路などで出没する野生動物の生態を学ぶ授業:福井)
勝山市の山あいにある小学校では、通学路などで頻繁に出没するイノシシなど野生動物の生態を学ぶ授業が行われました。勝山市の山あいにある平泉寺小学校では、通学路をはじめ校区内でイノシシやアナグマなどの野生動物が頻繁に出没し、栽培されている野菜を食べたり人がけがをするなど被害への対策が課題になっています。5日はこうした野生動物の生態を学ぶ授業が開かれ、福井県自然保護センターの佐野沙樹さんが講師に招かれました。授業ではまず、子どもたちがイノシシやタヌキ、アナグマ、キツネの剥製を手で触って、それぞれの大きさや爪や毛の手ざわりなどを体感しました。このあと佐野さんは山の中に生息する動物を撮影した動画を見せながら、キツネはジャンプ力を生かして木の上にいるカラスを襲って食べることや、シカのメスは群れで生活しますが、オスは1匹で過ごすことなどを説明しました。また、こうした動物たちは人に出会うと驚いて攻撃してくることがあるため、下校中などに出会った時にはむやみに近づかないように注意を呼びかけました。授業を受けた小学6年の男子児童は「剥製を触ってみると、キツネは毛がふわふわでイノシシは毛が固かったです。家の近くではイノシシやサルがよく出るのでこれからは近づかないよう気をつけたいです」と話していました。

(出水のツル渡来地、11月ラムサール条約登録へ:鹿児島)
環境省は5日、出水市のツル渡来地について、国際的に重要な湿地を保全するラムサール条約の11月登録を目指すと明らかにした。外務省を通じて条約事務局(スイス)に近く申請する。登録の条件はクリアしているとし、事務局の審査でそのまま認められる見通し。登録されれば、県内では薩摩川内市の藺牟田池、屋久島町の永田浜に続き3例目。全国では53例目となる。環境省中央環境審議会の野生生物小委員会で報告した。出水市は登録により、環境と両立させた観光PRや農畜産物のブランド化を図り、産業振興の起爆剤にしたい考えだ。登録予定区域は出水市の干拓地や高尾野川河口の計478ヘクタール。一帯は世界有数のツル渡来地で、カモ類を合わせると2020年までの5年間平均で約3万7000羽が飛来。「定期的に2万羽以上の水鳥を支える湿地」といった登録基準を満たす。環境省はこれまで登録予定区域を鳥獣保護管理法に基づく特別保護地区に指定するなど湿地の保全に向けて環境を整備。一部開発行為は許可制になっている。市も今年、観光客がツル渡来地に立ち入る際、入域料を徴収する取り組みを試験的に始めた。当初は11月に中国で開く条約締約国会議で登録の可否が決まる予定だった。会議は来年度に延期され、自治体のブランド化や保全促進を目的に条約登録と同時に出水市が目指す「湿地自治体認証」の判断のみ来年度に持ち越される。

(クマと乗用車衝突:秋田)
4日午後8時45分ごろ、秋田市金足黒川字カウラ沢の秋田中央広域農道で、同市の30代男性が運転する乗用車が体長約1メートルのクマと衝突した。男性にけがはなかった。

(線路にシカ、北海道新幹線が一時運転見合わせ:北海道)
8日午前5時40分ごろ、JR北海道の木古内駅(北海道木古内町)構内で貨物列車の運転士が線路でシカを発見した。シカを線路外に出す作業のため、北海道新幹線は始発から同日午後1時20分ごろまで新函館北斗―新青森間で運転を見合わせた。

(バイクがシカと衝突、何事もなく山へ:岐阜)
コロナ禍で人気のツーリングでの出来事です。友人と岐阜県郡上市の林道でツーリングを楽しんでいたライダー。すると次の瞬間、突然、目の前に飛び出してきたのは茶色い物体。頭には立派なツノがあります。正体は、野生のシカです。後ろを走っていたバイクのドライブレコーダーの映像では、バイクが横転する一方、シカは何事もなかったかのように山に帰っていきました。ライダーは、肋骨(ろっこつ)にひびが入り、全身打撲のけがをしました。

(列車一部運休、クマと衝突:岩手)
6日午後7時半ごろ、JR北上線の下り普通列車が岩手県西和賀町のほっとゆだ―ゆだ高原間でクマと衝突した。この影響で横手―北上間の下り快速列車、上り普通列車計2本が運休した。けが人はいなかった。JR秋田支社によると、7日も線路の安全確認のため午前9時ごろまで普通列車上下計2本を運休、上下計2本を横手―ほっとゆだ間で区間運休する。

(夕暮れにムクドリの塔:ぎふ)
日没が近づくと野鳥のムクドリが鈴なりになる送電線の鉄塔が、岐阜県多治見市光ケ丘に立っている。日没前後になると一斉に近くの竹やぶへねぐら入りする。鉄塔は、その集合場所として使われているようだ。ムクドリは、各地で見られる体長24センチほどの留鳥。夕方になると集団でねぐらに入る。「ムクドリの塔」は、国道248号と中央道に挟まれた一角に立つ。昼間は1羽も止まっていないが、日没30分ほど前になると、鉄塔のはしごや突起に間隔を空けてずらりと並ぶ。群れが鉄塔を飛び立つのは日没からまもなくだ。日が長い8月中は午後7時すぎだったが、日没の時刻に合わせて、ねぐら入りの時刻も早まっている。鉄塔と同じ敷地にある竹やぶへと、十数回に分かれてねぐら入りする日もあれば、一斉に飛び立ち、周辺を何度か旋回した後ねぐらに入ることもある。

(公園の芝生がはがされている!犯人は意外にも:北海道)
最近、札幌の大通公園で、芝生が掘り返される被害が相次いでいます。オリンピックの後、きれいになったばかりなのに、一体、何が起きているのでしょうか?6日の大通公園です。目に付く荒らされた芝生。掘り返され、地面がむき出しになっています。一体、誰が?どんな目的があるのでしょう。その手がかりとなる動画を入手しました。4日、中央区の中島公園で撮影されました。3羽のカラスがしきりに芝生を掘り返し、土をついばんでいます。カラスの行動を研究する中村眞樹子さんに聞きました。「コガネムシの幼虫を食べたくて、芝生をめくって食べている」(NPO法人札幌カラス研究会・中村眞樹子代表理事)。中村さんによりますと、芝生をはがしているのは、クチバシが太くて大きいハシブトガラス。雑食性で、芝生の下にいるコガネムシの幼虫を狙っているのです。「コガネムシが卵を産みやすい環境になっている芝生にこういうことが起こる。利用度が高い公園は、頻繁に芝生を張り替えるので、根が活着する時間があまりない。フワフワの芝生に、親が卵を春に産んでしまう」(NPO法人札幌カラス研究会・中村眞樹子代表理事)。芝生にとって、根を食い荒らすコガネムシの幼虫は天敵。大通公園を管理する札幌市は、カラスの被害を絶つためにコガネムシを駆除する製品をためしたものの効果は限定的。今は、テグスを張ってカラスを寄せ付けないようにしています。「一番いいのは、コガネムシが卵を産まない環境づくりしかない。芝生の根をがっちりつければ卵を産まなくなる」(NPO法人札幌カラス研究会・中村眞樹子代表理事)。カラスによる芝生の被害は、毎年10月以降は収まるということですが、札幌市は抜本的な対策を検討しています。

(中学校の駐車場でクマ目撃:山形)
県内では5日、クマの目撃が相次いだ。最上町では中学校の敷地内にある駐車場でクマ1頭が目撃され、警察などが警戒を呼び掛けている。5日午前7時前、最上町向町の最上中学校の敷地内にある駐車場で、スクールバスの運転手の70代の男性がクマ1頭を目撃した。クマは体長50センチほどで、駐車場南側の用水路から水に濡れた状態で出ていた。その後、中学校の北側にある山の方に走り去ったという。クマが目撃されたのは、生徒が登校する前で、けが人はいなかった。学校では、5日は6時間目まで通常の授業を行い、午後4時20分の下校時に教職員や町の職員などが生徒を見守った。6日も登校時に教職員らが通学路に立ち、見守り活動を行う。県内では、このほかに5日午前7時40分ごろ、米沢市下小菅の田んぼで体長およそ40センチのクマ1頭が目撃されている。

("高規格道路にクマ"現る:北海道)
北海道の高規格道路で橋の欄干を登るクマの姿が撮影されました。一時車数台が停車するなど影響がありました。ヒグマが目撃されたのは、北海道上川町清川を走る高規格道路の「旭川紋別自動車道」岩内橋の上です。10月5日午後3時45分ごろ、橋の上を走るヒグマの姿を通行した車のドライブレコーダーが捉えました。クマは橋の上と路上を行ったり来たりしながら、走り去っていきました。目撃者の男性によりますと、ヒグマの大きさは約1メートルの子グマとみられ、慌てているように見えたということです。男性は、バックミラー越しに子グマが道路脇の欄干を超えていく姿を確認したとしています。突然現れたクマとの衝突を避けるため、数台の車が減速したり一時停車したりする影響も出ましたが、事故は起きていないということです。

(珍しい子連れイノシシの撮影に成功:埼玉)
埼玉県の加須市をはじめ、栃木、群馬、茨城の4県の県境にまたがる渡良瀬遊水地で、イノシシの目撃情報が相次いでいる。群馬県板倉町の斎藤陽一さん(67)は9月17日午前9時すぎ、子供広場(栃木県栃木市藤岡町)近くのヨシ原でイノシシの親子4頭に遭遇し、写真撮影に成功した。「植物や野鳥を観察するつもりで歩いていたところ、左側のヨシ原からガサガサと音がした。20メートルほど先回りしてヨシ原がなくなる場所で待っていると、イノシシの親子が出現した」と斎藤さん。ウリ坊と呼ばれる子どものイノシシ3頭が地面をほじって採餌。親は人の気配に気付いて警戒した。ウリ坊も気付いて先にヨシ原に飛び込むと、親も続いたという。斎藤さんは「子連れイノシシは珍しい。とっさに写真を撮った」と振り返った。渡良瀬遊水地は、面積が約33平方キロメートル(東京ドームの700倍)。自然環境が保全されていて、広大なヨシ原が広がっている。イノシシは2019年10月の台風19号の時、泳いでいる姿を目撃されている。今年も目撃情報が相次いでいて、「イノシシ注意」の看板も立てられている。斎藤さんは「ここ渡良瀬遊水地は野生動物の宝庫でもある。イノシシの親子とは4度ほど遭遇している。驚かせないようにして、静かに見守りたい」と話した。

(河川敷にシカ出没:北海道)
札幌市内の河川敷に鹿が出没しました。悠々と歩くオス鹿。午後4時ごろ、札幌市豊平区中の島1条2丁目付近に「シカがいる」と、目撃した人から警察に通報がありました。その後、豊平川の河川敷に移動したシカ。1時間ほど付近をうろついた後、遊歩道沿いにある柵を乗り越えて川の茂みに入り、行方がわからなくなりました。警察や札幌市も、5時半すぎに現場のパトロールを打ち切っています。

(公園でクマ3頭目撃:北海道)
6日午後11時半ごろ、札幌市中央区界川4の旭山記念公園で、クマ3頭が歩いているのを散策中の男性が目撃し、110番した。札幌西署によると、クマは園内の展望広場から北に約50メートル離れた山林を歩いており、林の奥に逃げたという。クマは親子とみられ、体長は1頭が2メートルほど、2頭がそれぞれ1メートルほどだった。札幌市は公園を閉鎖して周囲を捜索しているが、クマは見つかっていない。

(公園でカモシカ目撃:宮城)
宮城県柴田町の船岡城址公園の敷地内で、6日にカモシカ1頭が目撃されました。9月には、イノシシの親子も目撃されています。町は、野生の動物を見かけても、刺激せず、近づかないようにと呼びかけています。こちらが、目撃されたカモシカの映像。草を食べている様子が映っています。目撃したのは、宮城県柴田町に住む佐藤誠一さん。6日午前、船岡城址公園を散歩中、山頂付近の工事現場でカモシカを見つけ、スマートフォンで撮影しました。実は佐藤さん、9月には、同じ山頂付近でイノシシの親子を目撃し撮影しています。公園の散歩が日課でよく動物を見かけるということですが、カモシカとの遭遇は初めてだということです。草を食べた後、また林の中に戻っていったというカモシカ。町は、公園内で見かけても刺激したり近寄ったりせず、温かく見守ってと呼びかけています。

(駐車場付近にクマ出没:山形)
5日午前6時50分ごろ、最上町向町の最上中の駐車場付近でクマ1頭を目撃したと、スクールバスの点検中だった運転手の70代男性が町役場を通じて新庄署に届け出た。同署などによると、現場は同中校舎から西に約100メートルで近くには町役場などがある。同中は保護者にメールで注意を促したほか、今週は生徒がバスに乗車する際に職員らで見守りを行うという。クマの体長は約50センチで、目撃した男性の約20メートル先におり、北側の山に向かって走り去った。5日午前7時40分ごろ、米沢市下小菅でクマ1頭を目撃したと、自転車で登校していた男子中学生が学校を通じて米沢署に届け出た。同署によると、クマの体長は約40センチ。通学路沿いの田んぼの中にいるクマを見つけた男子中学生は、急いで立ち去ったという。現場は下小菅公民館の東側約800メートル付近で、近くに民家が点在している。

(市街地でサル目撃:群馬)
6日朝から午後にかけ、群馬県の太田市街地や大泉町でサルを目撃したという情報が、市や太田、大泉両署などに寄せられた。目撃情報はいずれも1匹で、同一個体の可能性がある。けが人の情報はなく、目立った被害は確認されていないが、市や両署は「サルを見掛けたら、安全な場所に避難してから通報や情報提供をしてほしい」と呼び掛けている。市などによると、午前7時55分ごろ、同町古氷の国道354号付近で住民が発見した。午後2時半ごろには、北東に約3.5キロ離れた同市下小林町で目撃された。他にも市運動公園や市シルバー人材センターなどでも目撃情報があった。同センターで見掛けた男性(52)によると、サルは体長約80センチで、ブロック塀の上をゆっくりと歩いていたという。男性は「とても大きく見えた。まさかこんな市街地にサルが出るとは思わなかった」と驚いていた。市農業政策課の担当者によると、サルは群れからはぐれ、市街地に入り込んでしまったとみられる。「サルも仲間を捜しながら迷っている。サルが敵意を感じると危険なので、手出しはしないで」と話した。

(サルの出没情報:神奈川)
令和3年10月7日18時00分頃、寒川町一之宮9丁目付近で、サルの目撃情報が寄せられています。現在のところ、町内における被害の報告はありませんが、万が一、サルを目撃した場合は、次の注意事項をお守りいただき、冷静な対応をお願いします。

(カモの食害、レーザーで防げ:熊本)
ロボット開発などを手掛ける熊本県氷川町の地場企業「J-bot」が、農作物を食ベ荒らす渡り鳥のカモを追い払う装置を開発した。実験を重ね、カモが緑色のレーザー光線を嫌がることを見つけ出して商品化。今月から販売を始めた。同社は遠隔操作でイノシシを撃退、捕獲する装置を開発した実績がある。2年前、カモの食害に悩まされていることを地元農家から聞き、「地域のために技術を役立てたいと思った」と松岡雄一社長(60)。夜間に活動が活発化するため、赤外線カメラを農地に設置して生態を観察。集団で飛来し、農作物を食べ続けることが分かった。その後、音やライトで照らすなどさまざまな実験をしたが効果は低く、緑色のレーザー光線を試したところ、逃げ出すことが判明。一定間隔で照射を繰り返すと同じ場所に戻らず、被害を抑えることができたという。装置は赤外線カメラと、200メートル先まで届く光線を広角に照射する装置を組み合わせた。カメラでカモの動きを確認し、自動的に一晩中照射を繰り返す。電源は太陽光発電を利用する。価格は15万円。カモの食害はブロッコリー、キャベツ、レンコン、イ草などに及ぶ。県内の被害額は2017年の3500万円が、19年は1億円超に急増。そのほとんどが八代郡市に集中する。氷川町が1台を購入。被害が出ている農地で活用する。松岡社長は「暗闇でも動きが把握でき、カモや農作物を傷つけずに撃退できる。ぜひ利用してほしい」と話す。

(イノシシ肉を特産品に:山口)
山口県周防大島町に、イノシシ肉の加工施設「ジビエセンター」が設置され、農作物を食い荒らす「厄介者」を新たな地域資源として活用する取り組みが進んでいる。同町では昨年度3023頭のイノシシが捕獲されており、「ミカンに続く特産品になれば」と、関係者から期待されている。

(エゾシカ料理いかが:北海道)
東京農業大生物産業学部(網走)の学生が開発したエゾシカ料理を味わえる飲食店が25日、市内にオープンする。網走特産のイバラガニやホタテの釜飯などの地場産メニューとともに、エゾシカ肉の担々麺とルーロー飯、ギョーザの3品を提供。学生はアルバイトとして調理なども担う予定で、「店で網走をPRするとともに、シカ肉料理の文化を広げたい」と張り切っている。店は「炉ばた 燈(あかり)」で、牛渡水産(網走)の牛渡貴士社長らが網走番屋(南4東6)内に開店させる。担々麺はエゾシカの骨を使った白湯(パイタン)スープにシカのひき肉をトッピング。ルーロー飯はバラ肉を煮卵などとともにのせる。ギョーザにもひき肉を使用する。肉は業者から仕入れる。

(シカ肉「もっと食卓に」:北海道)
別海町の小林清悟さん(37)が、町内での狩猟で得られたエゾシカの肉を販売するインターネットショップ「ジビエ工房 山びこ」を開業した。19年勤めた乳製品製造・販売会社をこの6月に退社して起業。牛乳からチーズを製造する際に出るホエー(乳清)に肉を漬けた独自ブランドもつくった。町内では毎年度3千頭近くのシカが捕獲されるが活用は進んでいない。小林さんは「シカ肉を、当たり前に食卓に上がるものにしたい」と意気込む。取り扱うシカ肉は、小林さんが自ら町内で撃ち、1時間以内に町別海の自宅敷地内に構えた処理場に運んで血抜き処理などをした品。ロース(300グラム千円)、ヒレ(同1800円)など部位に分け、ペット用もある。

(ジビエのカレーパン:広島)
広島県内でも鳥や獣による作物の被害が年々増加しています。獣害対策の新たな一手となるのか?ジビエを使ったある商品が開発されました。広島市内で行われた試食会。みんなが作ろうとしているのはこれまでにないカレーパンです。【三次ジビエ工房・片岡誠 代表】「私のイメージする中で一番、肉感というかジビエの肉感が感じられたのはこちらの商品です」。ジビエのカレーパン。企画したのは片岡誠さん。三次でイノシシやシカなどのジビエを販売しています。【三次ジビエ工房・片岡誠 代表】「そもそもこの事業を始めたのが野生鳥獣による鳥獣被害が私たちの地域もひどくて、鳥獣対策の一環として始めました」。近年、県内では鳥獣による被害が増加しています。5年前は3億円台だった被害額が去年は5億円を超えました。原因は中山間地域の高齢化により、対策が十分に取れなくなったことなどがあげられます。【三次ジビエ工房・片岡誠 代表】「畑や田んぼを荒らしている。荒らされた姿を見ると、せっかく農家が植えた作物が荒らされて収穫できないという現状を目の当たりに見ているので、何とかしないといけないと思います」。害獣の駆除とジビエの販売を組み合わせたビジネス。軌道に乗り始めた矢先、コロナが襲いました。【三次ジビエ工房・片岡誠 代表】「飲食店がコロナ禍の中、休業とか時短営業をしているので、ジビエとしては注文が減りました、この1年半というのは」。そこで考えたのがコロナ禍でもテイクアウトで販売できるジビエのカレーパン。【廣島カレーパン研究所・大瀬戸尚 社長】「それぞれ全く特徴が違うと思うが、ワイルド感だったりピリ辛感だったりとかをお題でいただいたので、それをいろいろ散りばめながらの3種類です」。制作を委託されたのは大瀬戸尚さん。広島市内でカレーパンの専門店、広島カレーパン研究所を経営しています。年間およそ100種類以上のカレーパンを作るカレーパンのスペシャリスト。しかし、今回の依頼には頭を抱えました。【廣島カレーパン研究所・大瀬戸尚 社長】「今回はイノシシとシカを使って欲しいということで、あえて(シカとイノシシを)合いびきミックスして、その割合にも研究を重ねて最高のパーセンテージで割合を決めて、臭みが出ないようにとか脂身もあるようにとかという部分が苦労しました」。ジビエ感を出しながらも独特の臭みを消さなければなりません。【廣島カレーパン研究所・大瀬戸尚 社長】「作っては食べての繰り返しで、これでやっと形になったので3種類(のカレーパンを)今回、提案させてもらった」。ジビエを使ったカレーパン。コロナ禍での害獣駆除とビジネスのマッチングが鳥獣被害を減らす新たな一手になるのでしょうか?

(シカ肉メニュー、浦臼に続々:北海道)
浦臼町内の飲食店などで、エゾシカ肉を使った料理や加工品が相次ぎ登場している。捕獲された個体をジビエ(野生鳥獣肉)として処理加工する「北海道シュヴルイユ浦臼工場」が稼働し、工場で処理されたシカ肉や加工品を購入する事業者に町が助成を始めたことが後押しになった。エゾシカ丼やエゾシカのジンギスカンなどユニークな一品がお目見えしており、関係者はシカ肉の一層の普及に期待を寄せている。空知地区が国の野生鳥獣肉利用モデル地区に指定されたことを受け、町は浦臼工場を建設。2019年秋に稼働し、指定管理者の食肉卸アイマトン(滝川)が運営や販売を担う。

(850円の“シカ肉バーガー”:愛知)
愛知県豊田市の旭地区で、農作物を荒らすため駆除したシカを有効活用し、町おこしにつなげようと生まれた“シカ肉バーガー”。地元の中学生が飲食店と共同開発したもので、今月2日、豊田市内のイベントでお目見えしました。販売するのは開発に携わった中学生。無事に売ることができたのでしょうか。2日、愛知県の豊田市駅前で開かれたイベントに、たくさんのキッチンカーが出店しました。その中には、高さが9センチもあるバーガーが。作っているのは、豊田市旭地区の中学生です。バーガーの値段は1つ850円。ちょっと高いのにはワケがあるんです。実はこれ、シカの肉を使った“ジビエバーガー”なんです。「シカ肉が高いんですよ。普通の大量生産の肉とは違うので、100グラム250円しちゃう」(中学生と共同開発した 鈴木桂子さん)また、パンは手作り。地元のトマトなどを使うなど、こだわっています。このバーガーを作る中学生が暮らす豊田市旭地区は山深い地域で、害獣による農作物被害に悩まされています。そこで、駆除したシカなどを有効活用して町おこしにつなげる取り組みを始めました。そして、地元の飲食店と中学生が共同で開発したのが、この「ジビエバーガー」だったんです。いよいよ、イベント当日。「うまく作れるかな」と、初めてのバーガー作りに慣れない様子の中学生たち。それを見に来たのは、保護者のみなさんです。ランチタイムを前に、午前10時半から販売。ただ、なかなか客足は伸びません。そこで、チラシを配ってジビエバーガーを一生懸命PR。そんな中、キッチンカーでは電気がとぶトラブルが。電気が止まってしまい、調理ができなくなってしまいました。原因は電源コードがはずれていたようで、コードをさして再開。また、電気が止まっている間に時間がかかると思ったお客さんがどこかへ行ってしまうトラブルも。20分後、お客さんが戻ってきてくれて、無事にジビエバーガーを渡すことができました。配ったチラシの効果もあり、お客さんの数も増えてきました。そして、販売開始から4時間半後、100個を販売。用意したジビエバーガーのほとんどを販売することができました。

(地域貢献にもなる、本場ジビエを味わう旅:長野)
日本の景色を代表する国立公園・国定公園など、優れた自然環境の中にある「自然にときめくリゾート」休暇村でジビエを堪能。長野県安曇野市の穂高温泉郷に位置するリゾートホテル「休暇村リトリート安曇野ホテル」では、信州ジビエ「鹿肉」の料理提供を本格的に開始している。長野県ではニホンジカによる農林業被害が深刻化している。さな原因で増えすぎたニホンジカにより森林環境の破壊、農産物の食い荒らし、さらには貴重な高山植物の減少など被害が激しくなっていることから、個体数を適正に調整するため、年間3万頭を超えるニホンジカの捕獲が行われている。そこで、同ホテルでは信州ジビエを有効活用し、県内外の宿泊客へ紹介することで地域貢献に繋げることができないかという思いからプロジェクトをスタートした。使用する鹿肉は、信州産シカ肉認証制度を取得した「近福加肉販売」より、牧場で有名な美ヶ原高原がある美ヶ原産のみを仕入れている。狩猟は、猟銃でネックショット(首を狙い苦しませず捕える)。捕獲後すぐに特殊車両ジビエカーで解体一次処理を現地にて行い、鮮度を保ったまま工場へ運搬することで認証「信州ジビエ」は美味しく食べることができる。さらに、個体管理番号で生産から消費までの過程が追跡できる安心のトレサビリティ管理をしている。

(日本一、お肉の種類が豊富なお歳暮!?:東京)
豊富なジビエや希少肉を扱う居酒屋「米とサーカス」(高田馬場本店/渋谷PARCO店/錦糸町店)は10月20日(水)より、公式通販サイトにてお歳暮向けのギフトセットを販売開始します。 セットは【米とサーカス 厳選7種のお肉ギフト】【米とサーカス 厳選10種のお肉ギフト】の2種類。 鹿/猪/ウサギ/ダチョウ/ワニ/ラクダ/カンガルー/クマ/アナグマ/アライグマの10種類の天然ジビエとスペシャルミート。(※は10種のお肉ギフトのみ) 自家製の無添加味噌と、発酵焼肉タレをセットでお届けしますので、店舗で人気の「獣鍋」「獣焼肉」をご家庭でお楽しみいただけます。 普通のお歳暮じゃ物足りない方・美味しいものが大好きな食通の方へ、心を込めてお送りします。

(イノシシ肉でラグーソース:愛媛)
4月に東京から今治市・大三島へ移住した地域おこし協力隊員、青柳薫さん(36)が、島で捕獲されるイノシシの肉を使ってイタリア料理の「ラグーソース」を開発し、7日、市役所で試食会を開いた。来年1月頃からインターネットなどで調理キットを販売する予定。青柳さんは仙台市出身でイタリアのボローニャ大大学院で食文化史を研究。東京のイタリア料理店で調理を担当するなどした後、夫の哲さん(47)の故郷・今治市に夫婦で移住した。大三島でイノシシを捕獲して販売する「しまなみイノシシ活用隊」の活動を知り、5月からジビエ料理の調理法を研究。骨からだしを取ってトマトソースと合わせ、ひき肉を煮込んでローリエやナツメグなどのスパイスを利かせた。パスタによく合うという。試食した市職員は「口の中で肉のうま味が広がる」「晴れの日にワインと一緒に味わいたい」と評価。青柳さんは「大好きな大三島で将来、イタリア料理店を開きたい」と話す。キットは冷凍のひき肉やトマトソース、スパイスを詰め合わせる。2、3人分で予定価格は税込み1980円。調理法の動画配信も検討する。

(クマ出没:宮城)
利府町によると、8日午前6時10分ごろ、利府町菅谷館の県道沿いにクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、6日午前11時ごろ、仙台市青葉区上愛子折葉にクマが出没しました。

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(クマ駆除の危険性巡り対立、猟銃許可取り消し訴訟:北海道)
北海道砂川市で2018年8月、市の要請を受けクマを駆除した猟友会のハンターの男性が、建物に向けて発砲したとして所持許可を取り消されたのは不当だとして、北海道に処分の取り消しを求めている裁判が10月1日行われ、証人尋問で当時の状況を巡り現場にいた4人が証言しました。訴状などによりますと、北海道猟友会砂川支部長のハンター池上治男さん(72)は2018年8月、市の要請を受け、農政課の職員や砂川署の警察官立ち合いのもと、子グマ1頭を猟銃で駆除しましたが、2019年4月に「建物に弾丸が届く恐れのある発砲だった」として、北海道公安委員会から猟銃の所持許可を取り消されました。裁判で池上さんは北海道を相手に処分の取り消しを求め提訴し、2020年7月の初弁論で池上さんは「現場の警察官も問題ないと打合せし、適正な手続きをしてヒグマを駆除した」と主張。北海道は請求棄却を求めていました。10月1日に行われた2回目の裁判では、当時現場にいた池上さんをはじめ、市の職員や警察官、別の男性ハンター計4人への証人尋問が行われ、クマの後方にあった斜面が弾丸を遮るいわゆる"バックストップ"にあたり発砲に適した場所だったか、発砲の判断時の状況などを証言しました。原告側の証人で、池上さんにヒグマの駆除を要請した砂川市農政課の職員は当時のやりとりについて、「子グマなので駆除しなくていいのではないか」と話した池上さんに対し、「住民が不安がっているので駆除してほしい」と依頼した状況を説明し、「その場に警察官も立ち会っていた」と証言。さらに「警察官と一緒に付近住民に避難するよう呼び掛けた」と警察官も駆除を認識していた旨を話しました。また現場では「弾丸が当たるとは感じなかった」と周辺の安全性を主張しました。原告の池上さんは、発砲した際クマの後方に弾丸を遮る"バックストップ"があったかについて「斜面は8メートルの高低差があり、発砲の現場から上の方は住宅の屋根しか見えず、弾丸が建物に到達することはないと判断した」と証言。クマまでは16メートルあまりの至近距離で外すことはあり得ず、「発砲前に周囲の安全を確認した」と主張しました。一方、被告側の証人として出廷した当時の砂川署の男性警察官は、市職員と駆除の話し合いで「猟銃を使用する話にはなっていなかった。付近住民への避難誘導をしたのは親グマが現れたり、池上さんが発砲をする可能性はゼロではなかったから」と証言し、発砲に備えていたことを説明しました。また、現場にいた被告側の別の男性ハンターは「斜面はバックストップとは言えない状況だった。池上さんからクマが道路に出ないように斜面の上側に移動するよう指示され、池上さんは声掛けせずに発砲した」とし、安全な状況ではなかったことを証言。斜面の存在や駆除の安全性など当時の状況を巡り、証言が対立する形となりました。裁判はこれで結審し、12月17日に判決が言い渡されます。

(タンチョウ射殺疑い、農家男性書類送検:北海道)
国の特別天然記念物タンチョウを空気銃で撃ち死なせたとして、北海道警が池田町の農家の60代男性を種の保存法違反などの疑いで書類送検したことが4日、捜査関係者への取材で分かった。書類送検は1日付。書類送検容疑は、6月5日午前、所有する同町の畑でタンチョウ1羽を空気銃で撃った疑い。取材に応じた男性によると、所有する畑に入ろうとしたタンチョウを威嚇するため空気銃を5発発砲。近くで1羽が倒れているのを見つけ、警察に連絡した。捜査関係者によると、2発が羽などに命中していた。男性は約5年前から畑でタンチョウを頻繁に目撃するようになった。餌を探して畑に入る際、タマネギなどの野菜を踏み荒らすため、年間100万円以上の損害が出たこともあるとしている。北海道・釧路湿原などに生息するタンチョウは絶滅の危機にあったが、国や自治体の保護活動が順調に進み、近年は個体数が増え、人里に近づくケースが相次いでいる。男性は「冬以外はずっと畑に現れるようになっている。国や自治体も保護政策をとるならしっかりと食害対策を考えてほしい」と話している。

(野生のサル、自宅で「かわいくて」無許可飼育:静岡)
許可なく野生のニホンザルを捕まえて劣悪な環境で飼育したとして、静岡県警天竜署は1日、浜松市天竜区で同居する60歳代の男女を鳥獣保護法違反と動物愛護法違反の疑いで静岡地検浜松支部に書類送検した。発表によると、2人は6月24日、ニホンザル2頭を自宅の庭のケージ内で排せつ物がたまった状態で飼育して虐待した疑い。2頭のサルは、男が天竜区の山中で10年以上前と昨年に、わなで捕獲したとみられる。2人は「かわいくて飼っていた。パンや果物を与えていた」と話しているという。サルは、天竜署が自然に返した。

(クマに襲われたか、男性死亡:青森)
2日午前8時ごろ、青森県平川市碇ケ関久吉蕷ケ平(いもがたいら)の農道上で、近くの無職岸柾勝さん(74)が顔にけがを負って倒れているのを知人が発見した。岸さんは弘前市内の病院に搬送されたが死亡が確認された。黒石署は岸さんのけがの状況などから、クマに襲われた可能性が高いとみて調べている。

(クマによる人身被害2件発生:秋田)
秋田県内では3日、クマによる人身被害が相次いだ。50代男性と60代女性が襲われた。いずれも重傷とみられる。県警はパトカーで現場周辺を巡回し、注意を呼び掛けている。3日午前11時ごろ、北秋田市上杉字金沢の山林で、キノコ採りをしていた同市下杉字狐森の陶芸家の男性(59)がクマに襲われ、顔の右側と右の薬指に裂傷を負ったほか、右親指を骨折した。午前11時10分ごろには、秋田市仁別の堂の下橋付近で、栗拾い中の秋田市泉中央の女性(67)がクマに襲われ救急搬送された。頬を骨折した疑いがあるという。

(ランニング中に足音で振り返るとクマ、頭をかまれ「数分間格闘」:島根)
3日午後5時45分ごろ、島根県益田市久々茂町の市道でランニング中だった市内の50代男性がクマに襲われ、けがをした。頭をかまれ、両腕を引っかかれたが、搬送時に意識はあり、自力歩行が可能だったという。島根県警益田署によると、現場は益田川沿いで、市内から広島方面に向かう国道191号伏谷トンネル脇の側道。約1キロ西に市立豊川小学校がある。同署や県鳥獣対策室によると、男性はランニング中で、背後から足音が聞こえ、振り向いたところ、クマが襲ってきたという。クマが益田川の方向に逃げたため、現場から約150メートル離れた民家に駆け込み、住人が119番した。男性は搬送時に出血しており「子グマに襲われ、全身をかまれた。数分間格闘した」と話したという。益田市は3日夜、周辺地域の家庭にある告知端末に放送を流して人身被害の発生情報を知らせたほか、防災メールで付近を通る際に注意するよう呼び掛けた。県と市が現場付近で4日におりを設置する予定。益田署は4日朝の通学時間にパトカーで重点的に巡回する。

(女性がサルにかまれる、被害は計22人に:福岡)
人がサルに襲われる被害が相次いでいる北九州市若松区で、けさまた女性がサルに背中をかまれる被害に遭いました。北九州市によりますと2日朝7時ごろ、北九州市若松区有毛の駐車場で21歳の女性がサルに背中をかまれました。出血などのケガはないということです。若松区では8月7日以降、8歳から80代までの合わせて22人がサルに襲われる被害に遭っています。市は目撃情報の多い場所に捕獲用のわなを設置するなどしていますが捕まっておらず、引き続き注意を呼びかけています。

(自宅近くの林でクマに襲われる、73歳女性けが:岩手)
9月30日午後、岩手県奥州市の林で73歳の女性がクマに襲われけがをしました。命に別状はありません。30日午後3時ごろ、奥州市衣川衣原の農業・高橋洋子さん(73)が、近所の住宅にものを届けるために自宅近くの林を歩いていたところ、クマに襲われました。高橋さんが林から逃げ出してきたところを近所の住民が発見し、消防に通報しました。高橋さんは右のこめかみのあたりを引っかかれてけがをし、市内の病院に運ばれて手当てを受けました。意識はあり命に別状はないということです。現場は民家が点在する山間部で、警察が付近をパトロールして警戒を呼びかけました。奥州市はメールなどで付近の住民に注意を呼びかけたほか、今後の対応について猟友会と協議しています。

(民家にイノシシ5頭出没、飼い犬襲われ腹部にケガ:岩手)
9月30日午後、岩手県雫石町の民家の庭に5頭のイノシシが出没し、飼い犬が腹部を噛まれる被害があった。9月30日午後7時半ごろ、雫石町御明神に住む女性から「飼い犬がイノシシに噛まれた」と警察に通報があった。警察によると、犬は民家の庭の敷地内で飼われていて家の中にいた住民が犬の鳴き声を聞き発見したという。犬の腹部にはイノシシに噛まれたとみられる約10センチの傷があり、発見当時、そばには親子連れのイノシシ5頭がいたという。警察は周辺を見回るなど警戒を強めている。

(「大変驚いた」初入閣の牧島かれん氏、デジタル相に内定:)
当選3回で初入閣の牧島かれん衆議院議員が、FNNの取材に応じ、「大変驚いた、岸田総裁を支えたい」と語った。デジタル相に内定・牧島かれん衆院議員「岸田総裁からお電話をいただきました。『これから一緒に仕事をしていきましょう』と。大変驚きましたが、岸田総裁をしっかりお支えしたいという気持ちをお伝えさせていただきました」わな免許を取得して、地元でイノシシやシカの猟に参加するという牧島氏は、「鳥獣被害対策の現場でもデジタルの活用が進んでいる」として、デジタル改革への意欲を強調した。

(イノシシ、シカ増えてます:鹿児島)
鹿児島県の2020年度の調査で、有害鳥獣のイノシシ、シカの推定個体数は、前年度よりそれぞれ4000頭、8000頭増えたことが分かった。農林業への鳥獣被害額は前年度比22%減の4億5816万円だった。県自然保護課によると、ふんの数や捕獲数に基づき一定範囲内の生息密度を推測して算出される個体数はイノシシ、シカとも増加。イノシシは前年度より4000頭増えて5万5000頭、シカは8000頭多い4万6000頭だった。鳥獣被害を減らすため、県はイノシシやシカの管理計画を策定。23年度までにイノシシを3万4000頭、シカを2万8000頭まで減らすことを目指す。達成に向け捕獲を進めており、20年度の実績はシカが2万3813頭で目標を7000頭近く上回った。一方、イノシシは、目標より約1万3000頭少ない2万9294頭にとどまった。推定個体数が増えたことについて、自然保護課は「長い期間でみると減少傾向だ。引き続き捕獲に努める」と話した。県農村振興課によると、農業被害は3億9665万円で前年度比25%減。19年度に被害が大きかったヒヨドリによる食害が大幅に減ったことや侵入防止柵の設置が進んだことが要因とみられる。イノシシの被害が全体の49%を占め、1億9496万円(前年度比14%減)。水田で稲を踏み荒らしたり、イモ類を掘り返し食い荒らすケースが目立った。シカは16%の6389万円(同26%減)で、イモや飼料作物の食い荒らしが多かった。ヒヨドリやカラス、サルによるかんきつ類や野菜への被害もあった。県森づくり推進課によると、林業被害は6151万円(同2%減)。シカによるものが9割以上。北薩や姶良を中心に、角をこすりつけてヒノキなどの皮がはがれ、枯れや品質の低下を引き起こすほか、植林用の苗木を食べる例があった。鹿児島県は、野生鳥獣による農業被害額が大きい水稲やサツマイモの収穫期を迎える毎年9~10月を「鳥獣被害防止運動強化月間」と定めている。県農村振興課はホームページやパンフレットを通し「集落ぐるみで、野生鳥獣を寄せ付けないよう取り組んで」と呼び掛ける。被害を防ぐには、鳥獣のえさ場や隠れ場所をなくし、人慣れを避ける必要がある。具体的には、(1)畑の収穫後の残りかすを除く(2)荒廃農地や茂みを解消する(3)音を立てて追い払う-などを例示。侵入防止柵が破損していないか点検することも求めている。

(鳥獣被害、2年連続増:佐賀)
佐賀県内の野生鳥獣による農作物被害額が2020年度、約2億1100万円となったことが県の調べで分かった。被害額が最低だった18年度から2年連続の増加で、イノシシによる被害が拡大している。20年度の被害を動物別にみると、イノシシが1億3400万円と圧倒的に多く、全体の約6割を占める。以下、カモ3600万円、中型ほ乳類(アナグマ、アライグマなど)が1600万円、カラス1100万円などとなっている。年ごとの推移をみると、被害額は02年の7億円から右肩下がりで減少。18年度に1億4400万円と最低となったが、以後、19年が1億5100万円と増加に転じている。被害額を押し上げたのはイノシシで、額は3年連続で増加。20年度は前年度よりも3700万円多かった。一方で、20年度のイノシシの捕獲頭数は約2万9千頭と過去最多となっていることから、担当する県生産者支援課は「イノシシの生息数自体が増えている可能性がある」と指摘する。県は昨年度から捕獲したイノシシへの補助金を通年で交付するなど対策を強化しており、同課は「被害の減少に向け、今後も地道に対策を進めたい」としている。

(クマ対策にAI活用、実証実験開始:富山)
県内で近年、大量出没しているクマ。特に冬眠前の秋はエサをもとめて動き回るため目撃数も多くなり、富山市や立山町で30日、クマの目撃情報が相次ぎました。こうしたクマへの対策として、県はことしデジタル技術を活用した新たな対策の実証実験に乗り出しました。30日午後、南砺市城端地域の樹木に取り付けられたカメラ。実はこれ、防犯のための監視カメラ、ではなくクマの出没を自動で検知できるカメラです。AIなどデジタル技術を活用したクマ対策の実証実験として県がことし初めて実施しました。30日はクマのはく製を使用した実験を行いました。カメラからすぐに情報が入ることで自治体の担当者は付近住民への注意喚起や捕獲隊への出動要請をスムーズに行うことができます。AI=人工知能に学習させたクマの画像はおよそ4000枚。より高い精度で認識することができるということです。県自然保護課 利田益幸副主幹「早くクマの目撃・認識を行いまして、早く担当に通報することで初動対応が早まることを期待している」。近年、県内の至る所で目撃されているクマ。県自然保護課によりますと、ことしに入ってから29日まで、目撃情報は118件。ことし5月には高岡市中心部の高校敷地内に成獣のクマが出没したほか、7月には富山市大沢野地域の山あいで近くの男性が林道を散歩中、藪から飛び出してきたクマに足をひっかかれるなどの被害に遭いました。この秋はブナなどクマのエサとなる木の実の実り具合は悪くなく、平野部でのクマの大量出没の可能性は低いとされていますが、県の担当者は決して油断はできないと話します。県自然保護課 利田益幸副主幹 「場所によっては凶作のところもあるので、引き続き気持ちは緩めないでいただければいいのかなと思う」。県は今後、高岡市や魚津市などクマの目撃情報が特に多い4地域16箇所にカメラを設置して3か月間実験を行い、効果を確かめることにしています。

(「自らの手で」獣害被害防ぐ:神奈川)
秦野市峠、栃窪地区で山から人里に下りてきたイノシシやシカなどによる獣害を防ごうと、両地区の農業者で発足した「峠・栃窪地区獣害対策協力推進会(石原榮一会長)」が、地域一丸となって対策に取り組んでいる。同会によると、両地区では、2014年頃から農地や農作物への被害が増加するようになったという。石原会長の畑でもイノシシやシカに荒らされ、農作物が駄目になってしまったことがあった。近隣でも被害が相次ぎ、深刻な問題となっていた。そこではだの都市農業支援センターに相談。わな猟免許取得者や自治会などの協力を得て組織設立のために準備を進め、今年5月に会を発足した。メンバーは11人で、3人が県わな猟免許を取得。わなの設置や定期的な見回りなど、各地区で連携を取りながら役割分担をして活動している。5月末に12カ所わなを設置したところ、約1カ月で3頭を捕獲。さらに9月下旬までに4頭が捕獲された。秋から冬にかけて、獣害が増える時季になる。石原会長は「獣害だけでなく、シカがヤマビルを農地に運んでくることが考えられる。合わせて防げるように対策していきたい」と話した。

(野生アライグマ急増、家庭ごみ荒らす:福岡)
直方市が、特定外来生物に指定されているアライグマの駆除に力を入れている。人里近くで目撃されることが多く、農作物の被害に加え、家庭から出されたごみを荒らすケースもあることから市は注意を呼びかけている。北米原産のアライグマは、1970年代に放送されたテレビアニメがきっかけでペット用に輸入されるようになった。雑食で気性が荒く、捨てられたり、逃げたりした個体が国内各地で野生化。県内では2005年に朝倉市で野生の個体とみられるアライグマが初めて確認された。県によると、県内での確認数は06年度は4匹だったが、13年度は118匹、19年度は1462匹と急増している。直方市では、人家近くでの目撃例が多く、住宅の屋根裏で繁殖していたケースもあった。市は19年度からイノシシやシカなどの有害鳥獣駆除計画の対象にアライグマを追加。地元猟友会の協力でわなを仕掛けるなどして捕獲を進めている。駆除数は17、18年度はゼロだったが、19年度は34匹、20年度は41匹で、今年度は9月末までで22匹に上っている。県内の他の自治体では、果樹農家が多い朝倉市で19年度に112匹、昨年度に173匹を駆除。同市農林課は「ブドウを好んで食べ、2000年代から新たな食害を引き起こしている」とする。直方市に隣接する北九州市でも19年度に5匹、20年度に18匹が駆除された。直方市農業振興課は「アライグマは生ごみを餌にしている場合が多く、夜間のごみ出しは呼び寄せる要因になる。特に目撃情報があった地域では、ごみの管理に気をつけてほしい」と話している。

(猪土手復元:長野)
塩尻市片丘地区の地域づくり協議会と住民有志でつくる「熊井の歴史を語る会」が、地区内に、イノシシなどの農作物被害を防ぐため山と里の境界に築かれた「猪土手」を復元した。かつて存在した場所を選び、もともと近くにあった看板の移設もして、地域に残る歴史文化を学ぶ環境を整えた。木質バイオマス発電施設・ソヤノウッドパワー発電所北側にある市有地に、延長5メートルの規模で復元した。深さ1メートルの溝を掘り進め、出た土を里側に帯状に盛る。地上からは2メートル、溝の底からだと3メートルの高さがある。盛り土の上には、獣が飛び越えられないように柵と、人が出入りする「木戸口」を設けた。事前に重機で溝を掘り、語る会の会員や地元区長、公民館役員ら12人が柵を据えて仕上げた。材料には地元のマツやクリの間伐材を用いた。松本平の東山山麓に築かれた猪土手は延長28キロにわたり、江戸時代中期には存在したとされ、補修を含む作業に地域住民総出で携わったと考えられている。発電所南側に、先人が自然と共生した証である猪土手の遺構が原形で残る。復元現場近くに市が20年以上前に設置したとみられる猪土手の説明板があり、やぶに埋もれていたことから、道路沿いに約5メートル移すのに伴い、復元も計画した。語る会の小松政幸会長(82)は「当時の地域のエネルギーの素晴らしさを感じるとともに、後世に残していきたい」と話していた。

(上高地クマ被害防止へ野外調査:長野)
観光地でのクマによる被害を防ごうと、松本市安曇の上高地で九月二十八日、環境省の職員や地元の宿泊業者らがクマの出没多発地などを歩いて調査した。今後、調査結果と上高地の地域事情を踏まえ、対策を検討する。

(知床で3日間マイカー規制:北海道)
世界自然遺産・知床があるオホーツク海側の斜里町で、ヒグマと観光客の距離を取るため、1日からマイカー規制を実施した上で、無料のシャトルバスを運行する取り組みが始まりました。世界自然遺産・知床では、観光客が道路沿いに車を止めてヒグマに餌を与えたり、至近距離で撮影したりする行為が問題になっています。このため地元の斜里町や環境省などでつくる協議会は、ヒグマと観光客との距離を適切に保つため、1日から3日間、世界遺産の区域内にある知床五湖に通じる道道や町道でマイカー規制を行います。規制区間では無料のシャトルバスが15分から30分おきに運行されています。一部のバスには地元のガイドが同乗し、ヒグマがよく現れる場所を説明したり、撮影のためヒグマに近づく観光客もいるとして注意を呼びかけたりしていました。ヒグマと観光客の距離を取るための大規模なマイカー規制は、去年10月にも行われ、3日間で3000人あまりがバスを利用し、ヒグマと観光客による大きなトラブルは発生せず、観光客から理解も得られたため、ことしも実施されました。観光で訪れた20代の女性は「マイカーを利用できないと知った時は不便だと思ったが、実際にバスに乗ってみるとガイドの説明も聞けたし、ゆっくり景色を見ることもできてよかった」と話していました。斜里町観光課の南出康弘課長は「ヒグマと観光客による問題の解決を図るとともに、バスの魅力を向上させたい」と話していました。

(クマ襲撃、県と市がおりを設置:島根)
益田市久々茂町で3日夕に50代男性がクマに襲われてけがをしたことを受け、島根県と市が4日、現場付近に捕獲用おりを設置した。市内では2014年以来、7年ぶりの人的被害。

(増えるクマ、保護と防除のバランスを:京都)
人里近くにクマが山から下りてくる例が増えている。環境省によると、クマ出没の報告件数は昨年度、全国で2万870件と前年度より2556件増加し、人身被害も158人に上った。いずれも比較可能な2009年以降で最多となった。本州と四国の一部にツキノワグマが生息している。最近は市街地での目撃も増えている。特に冬眠期を前に食料を探すとされる10~11月は出没件数が多く、人が被害を受ける危険性は高まる。遭遇しそうな場所には近寄らず、単独では行動しないなど注意が必要だ。出没が増えた背景として、餌となるドングリを探して行動範囲が広がったり、過疎化によって里山が荒廃して人の生活圏に近づきやすくなったりしたことなどが指摘される。環境省によると、被害に遭った状況は山菜・キノコ採り、アウトドアが目立った。人の生活圏では、農作業や日常生活、散歩・ランニングが多い。京都府では昨秋、クマに襲われる事故が4年ぶりに発生し、与謝野町と綾部市で計2人が負傷した。農林業への被害も発生している。府は鳥獣保護法に基づき、狩猟によるツキノワグマの捕獲を禁止してきた。絶滅を防ぐ目的だったが、府内の生息数は大幅に回復してきている。02年度には300頭まで減ったが、昨年度は1640頭と5倍以上になった。こうした状況を受け、府は野生生物のレッドリスト区分で絶滅の危機にひんする「絶滅寸前種」に指定してきたのを、3ランク下の「要注目種」へと見直した。さらに、来月始まる本年度の狩猟期間から、20年ぶりに狩猟を解禁する予定だ。クマ保護計画の転換点となる。ただ、適正な生息数の維持に努める必要はあるとして、捕獲の上限は設ける。クマは森林生態系の重要な構成種で、今後は保護と防除のバランスを図る具体策を探っていかねばならない。府県境を越えて移動するため、隣接府県とも連携した保護管理策も要るだろう。環境省はクマの出没対応マニュアルを3月に改定した。人とのすみ分けが鍵とした上で、生活圏への侵入を防ぐ対策を掲げる。果樹や生ごみを放置しないことに加え、住宅や農地と接する山林などの緩衝帯を、侵入しづらく隠れにくい環境に整備することが重要だとする。ドングリなどの豊凶調査により出没を予測することも勧める。商業施設にクマが侵入した事例を受け、市街地で銃を使用する場合に備えて警察と協議しておくことも追加した。各自治体も、果樹の伐採に補助金を出したり、クマが姿を現した場所に電気柵を設置したりするなど、積極的に取り組みを進めている。人口が減り、耕作放棄地が増えるなど、クマと遭遇する機会の増加は避けられないだろう。生態をさらに調査し、先を見据えた対策が求められる。

(イノシシによる農作物被害急増:愛知)
イノシシによる農業被害が犬山市で深刻になっている。二〇〇八年までゼロだった駆除数は年二百頭を超え、農作物の被害額も急増している。里山が荒廃し、人と獣の活動場所の境目がはっきりしなくなったことが原因とみられ、山裾の住民からは「対策をしてもきりがない」と悲鳴が上がる。

(クマ出没警報:青森)
2日に平川市碇ケ関久吉蕷ケ平の農道でクマに襲われたとみられる死亡事故が発生したことを受け、県は4日、県内全域にツキノワグマ出没警報を発表した。警報は2年ぶり。期間は11月30日まで。県はクマによる死亡事故の発生時、または出没件数が例年を大幅に上回った時に警報を発表する規定を設けている。

(「別居婚」「ひとり親」「大病」乗り越えて、射撃で五輪5回:中山由起枝選手)
「これまでにない充足感や達成感を得た大会でした」。東京五輪をそう振り返るクレー射撃の中山由起枝選手(42)。シドニー(2000年)、北京(’08年)、ロンドン(’12年)、リオデジャネイロ(’16年)、東京と五輪出場を続け、今回で国際大会出場などの第一線を退くことになりました。惜しくもメダルには届きませんでしたが、清々しい気持ちでいるいのは、さまざまな課題や苦労を乗り越えてきたから。20年以上の競技生活のなかでの苦楽を、朗らかに語ってもらいました。「五輪が終わり2週間の休みが終わってからは、会社(日立建機)の広報・宣伝活動の一貫で、パネリスト出演などの講演会活動や、取材対応などをしています。五輪ではさまざまな困難を乗り越えて、これ以上ないパフォーマンスで楽しむことができたので、とても満足しています。何より夫と一緒に夫婦で出場することができ、ベストスコアも出したので、結果に後悔はありません」。クレー射撃では今大会から、男女が交互に標的を狙う混合トラップ(ミックス)が新種目として採用されることに。中山選手は昨年3月に結婚したばかりの夫・大山重隆選手(39)と出場。第5位に入賞しました。しかし競技の性質上、“別居婚”がいまだに続いているそうです。「日本は銃器に対する厳しい規制があり、競技に使う散弾銃も保管や移動に対するこまかいルールや手続きがあります。住居を替えると、所属協会や届けを出す警察署も替えることになり手続きが煩雑になるので、私は前から住んでいる茨城、夫は埼玉のままで、“週末婚”の状態が続いています。交際期間も長く、射撃場では練習で毎日会いますし、離れ離れで暮らすのが基本だったので、ほどよい距離感になっていると思います。同居は来年以降を考えています」。そんな中山選手は実は再婚で長年、シングルマザーとして競技のかたわら、長女の芽生さん(19)を育ててきました。「やはり娘のことが第一だったので、何度も話し合い、結婚するのは高校を卒業してからということにしていました。そんな娘と私を大切に思ってくれていた夫と、五輪に出場できたことは何よりもうれしいことでした」。ソフトボールでキャッチャーとして活躍していた中山選手は、高校卒業後に射撃に転向して、日立建機クレー射撃部に所属。五輪初出場だったシドニー大会の翌’01年に一度、競技から離れるも、結婚、出産、離婚を経て、現役復帰をして競技を続けてきました。「当時の日本では、“ママアスリート”という言葉すらないような状況で、娘が小さかったアテネ大会(’04年)の出場には、間に合いませんでした」。「特に娘が小学校低学年くらいまでは、“普通のお母さんになって”と言われるほど、かなり寂しい思いをさせていました。遠征や合宿に行くときは、娘からTシャツがヨレヨレになるほど泣きながら引っ張られて、後ろ髪を引かれる思いでした」。そんな娘さんを見て競技を続けるか迷ったこともある中山選手。踏み止まったのは、「射撃を辞めると生活基盤がなくなる」からだったそう。「だからこそ中途半端な思いではいけない。メダルや賞状を取って、ママも頑張っているんだぞというところを、娘に見せる気持ちで全力で臨んでいました。幸い私が家を空けるときは私の両親に面倒を見てもらい、練習する射撃場の理解もあり、娘を連れて行くこともできました。所属の日立建機からも家族のようなサポートをしてもらいました」。「北京五輪で4位だったとき娘は6歳でしたが、次の“ロンドン(大会)が終わったら辞めてね”と言われたのが印象的でした。つまり、次はメダルをとってほしい悔しい気持ちと、でも寂しいからそれ以上は続けないでほしいという葛藤があったのだと思います。芽生は私が練習中に射撃場で、夏休みの課題や高校受験の勉強をすることも当たり前になり、誰よりも射撃のルールに詳しくなってしまいました(笑)。高校生になったころには、競技への理解が深まり、いざというときに書いてくれる応援の手紙はもちろん、さらに歌を歌ってくれたこともありました。今回の五輪でも、“唯一無二の存在。感動をたくさんもらった”と言ってもらい、今では“親友親子”のようになりました。射撃にも興味をもち、免許を取りたいと、すでに銃刀法の勉強も始めています」。芽生さんが高校に入学すると同時に、中山選手はさらなる課題に挑戦することに。競技を続けながら、順天堂大学大学院での研究を始めることになりました。「当時は、自分が東京五輪に出場できる保証はありませんでしたし、将来的には指導者になりたいというビジョンがあったので、コーチングやスポーツマネジメントの勉強をしようと思いました。大学院の課題をこなしながら練習をして国際大会にも出場し、家事をすることは大変でした。朝5時半に起きて、娘の弁当を作るなど家事をしてから練習に行きその後、夜間の大学院に通い、終電で帰宅するような生活をしていました。睡眠時間も減りましたが、これまでの子育てと競技の両立の経験もあり、限られた時間だと集中できるのか、何とか踏ん張ることができ、修士号を取得できました」。その後、東京五輪出場を決めた中山選手ですが、実は新型コロナウイルスによる延期以上の“試練”が待ち構えていました。「2020年の初めころに、脳の運動神経の異常が見つかり、手術をすることになりました。長年の標的を撃ち落とすまでの反復練習が原因となり、最後には引き金が引けなくなってしまいました。練習のしすぎなのか、改善方法を見つけるために、これまでの経験から引き出しをすべて探り、試しましたが八方ふさがりに…。頭蓋骨にドリルで穴をあける手術には迷いました。医師からは手術をしても、完全に元の状態に戻ることはないという宣告も受けていました。実は今も、箸がなかなかうまく使えず、字をすらすら書くことも難しいです。リスクのある手術に娘も夫も家族全員が反対で代表辞退も考えました。でも、母の“後悔しないように”と言ってくれた言葉に、私の後悔は五輪をあきらめることだと思い、手術を決心しました」。五輪を1年後に控えてのリハビリも過酷なものだった中山選手。「手術直後は、呂律も回らないほどでした。徐々に体が動くようになりましたが、私の手術のことは限られた人しか知りませんでした。だから周囲から心配されたり、“調子が悪いのでは?”という指摘も受けることもあったので、心を一定に保つことが大変な時期でした」。そんなときに支えとなったのはやはり、ひとり娘と夫 ──。「娘は大学に入り実家を出ていましたが、買い物や外出が私のリハビリになるので、そういった日常生活につき合ってくれました。本番直前もワンワン泣きながら、お互いの気持ちを腹を割って話し合い、全力で応援することを約束してくれました。夫は、静かに見守ってくれていましたね。何も言わず肩をポンポンとたたいてくれたり、射撃の練習中にいつの間にか、後ろに立っていてくれたり…。そんななか、昨年は手術後のリハビリやコロナ禍で国際大会の出場はかないませんでした。今年に入ってからも試合に1度も出場することなく、五輪のリハ大会のみで、五輪本番に臨むことになりました。そんな状況で最高のパフォーマンスができたので、これ以上ない達成感を感じることができたのです」。射撃選手としてトップを走り続けてきた24年間を振り返りながらも、中山選手は次なる“狙い”も考えています。「いずれは夫とともに、クレー射撃の普及や指導者の道に進み、射撃界に貢献していけたらと思っています。また私は、子どもをもつアスリートや将来、子どもをもつことを希望するアスリートや監督、コーチへの支援や情報発信活動を行う『MAN』(ママ・アスリート・ネットワーク)という一般社団法人の理事も務めています。パパアスリートという言葉はないのに、ママアスリートがフォーカスされることに違和感があるのは理解できます。ただ、出産を経て競技を続けることは大変なことで、日本ではそういうアスリートが少ないことは確かです。彼女たちが活躍できるようなサポート活動も積極的にしていきたいと思います」。PROFILE 中山由起枝さん 1979年、茨城県生まれ。高校卒業後、日立建機クレー射撃部に所属。順天堂大学大学院スポーツ健康科学研究科修了。シドニー、北京、ロンドン、リオデジャネイロ、東京で五輪代表。アジア大会(2010年)の女子クレー・トラップ個人で日本人初の金メダル。

(ライフル射撃体験、参加者募集:佐賀)
佐賀県ライフル射撃協会は16、17の両日、佐賀市のSAGAサンライズパーク射撃場で小中学生向けの体験会を開く。2024年に佐賀県で開かれる国民スポーツ大会に向け、競技の認知度を高めて裾野の拡大につなげる。対象は小学5年~中学3年。多くの国体の上位入賞選手らを育てた同協会の姉川新コーチが指導し、ビームライフルの体験などを行う。ライフル射撃の県勢は国体などで毎回のように上位入賞を果たし、今夏は全国高校選手権の男子ビームライフル立射個人で吉田陸矢選手(佐賀清和高)が大会新で頂点に立った。一方、活動する中学生は6人、小学生がゼロと選手の確保が課題になっている。

(シカ、カモシカ違いは?:山梨)
県富士山科学研究所は、ニホンカモシカとニホンジカの生態の違いを分かりやすく紹介する企画展「シカかもしかもカモシカかも」を研究所内で開いている。パネルを並べ、生息域や好む環境といった基本的な生態を説明。名前に「シカ」が付くことからニホンジカの仲間と勘違いされやすいため、角の形状や体毛の性質など外見上の違いを紹介している。クイズ形式で両種を比較できるコーナーも設けた。カモシカの実物の毛皮や骨格標本の展示もある。標高が高く食べ物となる植物が少ない富士山で生息するカモシカは個体数が少なく、行動範囲が広いといった特徴も解説している。スタッフは「カモシカとシカの違いや、富士山にもカモシカが生息しているということを知る機会にしてほしい」と話している。

(「イノシシと人間」展、関係の歴史たどる:宮崎)
イノシシとの関係を考古資料などで読み解く「イノシシと人間~身近な“野生”との交渉史」が2日、県立西都原考古博物館(西都市三宅)で始まった。観覧無料で12月5日まで。

(大船遺跡、クマ対策強化し一般公開再開:北海道)
函館市教委は1日、8月30日にヒグマ1頭が近隣の山林で目撃されたため臨時閉場していた史跡大船遺跡(大船町)の一般公開を再開した。管理スタッフによる巡回やサイレンの吹鳴など、安全確保に向けた対策を強化した上での再開となった。同遺跡には同日午後2時までに約30人が足を運び、道内の他地域や道外からの客足も誘った。また、午前中には函館深堀小学校の3年生と教員の計約50人が見学に訪れた。同遺跡の管理スタッフ、西田義臣さん(40)は「約1カ月間、やむなく臨時閉場していたが、ようやく再開の日を迎えた。当面の間、来場者の安全確保を第一に業務に取り組みたい」と話している。同遺跡は、7月下旬にユネスコの世界文化遺産に登録された「北海道・北東北の縄文遺跡群」の構成資産の一つで、道内構成資産を巡っている青森市の男性(36)は、午後1時から始まった定時解説に参加し「縄文時代の技術や建造物の構造など、ガイドの説明を通じて理解が深まった。当時の精神性が分かる展示も増えてくれればうれしい」と一層の期待を寄せていた。

(1日に閉鎖解除エリアを拡大:北海道)
クマの目撃情報などで一部で閉鎖が続いていた札幌の旭山記念公園が、10月1日から閉鎖解除の区域を拡大します。札幌市中央区にある旭山記念公園は7月24日に、公園内の散策路でクマの目撃情報やクマの痕跡が見つかったため、閉鎖となりました。その後、見通しを良くするための除草作業や、公園利用者に注意を促す看板などを設置し、8月14日からは自然遊歩道や公園の一部について閉鎖を解除しました。今回、新たに閉鎖が解除されるのは、噴水広場からちびっこ広場の間や、遊戯広場の周辺です。残る公園の一部と公園に隣接する旭山都市環境林についても、札幌市は順次閉鎖を解除する方針です。

(クマと乗用車衝突:秋田)
秋田県警北秋田署によると、4日午前0時25分ごろ、北秋田市阿仁前田字神成の国道105号上で、能代市の60代男性の乗用車が、体長約80センチのクマ1頭と衝突した。男性にけがはなかった。

(列車とクマ衝突、570人に影響:北海道)
3日午後10時15分ごろ、後志管内仁木町のJR函館線銀山―然別間を走行中の長万部発小樽行きの普通列車(1両編成、1人乗車)がクマ1頭と衝突し、緊急停車した。乗客乗員にけがはなかった。列車に異常はなく、約20分遅れで運転を再開した。JR北海道によると、クマの死骸除去のため、4日にかけて快速ニセコライナーなど11本が運休し、計約570人に影響が出た。

(JRで動物衝突事故相次ぐ)
奈良県と兵庫県のJR線で1日深夜、それぞれ列車が動物と衝突する事故があった。午後10時20分ごろ、兵庫県のJR山陽線有年(赤穂市)―上郡(上郡町)間で上り貨物列車がイノシシとみられる動物と衝突。約35分後には奈良県のJR和歌山線吉野口(御所市)―北宇智(五條市)間で下り普通電車がシカをはねた。けが人はなかった。JR西日本によると、山陽線は上下7本が最大約1時間遅れ約700人に影響。和歌山線は下り2本が最大約1時間遅れ約30人に影響が出た。

(病院近くにシカ:石川)
2日朝、小松市民病院付近など市街地4カ所でニホンジカが相次いで目撃された。シカは市民病院近くの末広緑地周辺の田んぼへ移動したのを最後に目撃情報はなく、市職員らがパトロールし、地域住民に注意を呼び掛けた。市によると、午前6時ごろ、市民病院の近くを流れる前川沿いで、通行人がシカを目撃して110番通報した。7時ごろに市民病院から約400メートル離れたコンビニエンスストア付近で目撃された。7時半ごろには周辺を探していた地元猟友会員が芦城小前で見つけたが見失った。7時45分ごろにはパトロールをしていた小松署員が、末広緑地近くの田んぼへ逃げる姿を見た。シカは体長約1・2メートルで、性別は不明。市職員は「どこから迷い込んできたのか分からない」と首をかしげた。

(山林で体長約1mのクマの目撃情報:静岡)
10月2日朝、静岡市清水区の山林でクマの目撃情報があり、警察が近隣の住民に注意を呼び掛けています。2日午前7時ごろ、静岡市清水区土の山林で、40代の住民の男性から「自宅裏の畑の近くをクマが通っていた」と警察に通報がありました。クマは体長約1mで、その後、竹やぶに入っていったということで、男性にけがはありませんでした。この地域では2021年、クマの目撃情報が複数あり、警察は住民に不要不急の外出を控えるよう注意を呼びかけています。

(カラシニコフがアップルウォッチと連携するショットガンを公開:ロシア)
カラシニコフ・コンツェルンが、アップルウォッチと連携できるショットガンMP-155「ウルティマ」を公開した。2021年9月末にモスクワで開かれた兵器展示会で披露した。最先端ショットガンには、誰も予想もしなかったようなハイテク・ガジェットが盛りだくさんだ。例えば、外付けディスプレイ付きの内蔵コンピューター、ワイファイ・ルーター、ブルートゥース、バッテリー、その他もろもろの電子機器だ。これらがすべてストック(銃床)に内蔵されている。銃の主な特徴は録画だ。バレルの下にカメラが取り付けられており、射手のアイフォンやアップルウォッチに活動を直接記録できる。アスリートがヘルメットに取り付けるゴープロ・カメラと同様の仕組みで、POV(視点)アングルで撮影できる。 ストックにカメラのディスプレイが付いており、銃の前で起こっていることをすべてユーザーに見せてくれる。ただし液晶ディスプレイは明るいところでは見にくく、直射日光の下ではほとんど何も見えない。 とはいえ、この録画機能はユーザーが射撃のスキルを身に付け、帰宅後に全活動を分析するのに役立つだろう。ストックに内蔵されているコンピューターにはタイマーが組み込まれており、射撃数と着弾数、射撃時間、発射速度、当たった標的数を記録する。すべての活動が記録され、後から分析できるのだ。さらにMP-155「ウルティマ」にはコンパスとGPSモジュールが内蔵されており、銃を紛失しても(そんなことはないと祈りたいが)、位置情報を示してくれる。ブルートゥースで動画をダウンロードできる他、側面のUSBポートから充電もできる。「このような予想外の機能が加わった理由は単純だ。洒落たスタイリッシュな『おもちゃ』で射撃界に新規ユーザーを引き込むためだ。実戦ではこうした追加機能は射手にとって負担でしかない。しかし狩猟場や森に行って射撃を楽しむ程度なら、きっと役に立つだろう」とロバエフ・アームズ社の技師で元狙撃手のユーリー・シニチキン氏は話す。彼によれば、この銃は非常に高価で、プロの射手や猟師は他の銃を買うはずだという。「ベネリと同等の価格だ。ベネリが高価なのは、イタリアで作られており信頼性が高いからで、米国のSWATにも採用されている。一方『ウルティマ』が高価なのは単に洒落ているからだ」と彼は指摘する。MP-155の標準版は小売価格で約500ドルだ。しかし新製品「ウルティマ」の2021年現在の価格は約2000ドルである。MP-155自体は数十年前に狩猟・訓練用に開発された有名な銃だが、この度、顧客にとって新たな魅力を持つMP-155「ウルティマ」として生まれ変わった。スムーズボア銃で、口径は定番の12ゲージ、長さ76ミリメートルの実包を使用する。71センチメートルのバレルにより、最大100メートル離れた標的を効果的に仕留めることができる。

(シェフが開発したエゾシカ肉料理を無料提供:北海道)
エゾシカ肉のおいしさを知ってもらおうと滝川市のキャンプ場でシェフが開発したエゾシカ肉の料理が無料で提供されました。この催しは農作物被害の対策として捕獲したエゾシカを有効に活用していこうと、空知総合振興局が開きました。会場の滝川市のキャンプ場では、札幌市内のイタリア料理店のシェフが開発したミラノ風煮込みとテリーヌの2品のエゾシカ肉の料理が無料で提供されました。キャンプ場を訪れた人は料理を受け取るとエゾシカ肉と合うという空知産のワインとともに味わっていました。札幌市から友人と訪れた20代の女性は「シカ肉はヘルシーというイメージでしたが、けっこう肉の味が感じられました。シカ肉を食べられるお店がもっと増えるといいですね」と話していました。空知総合振興局自然環境係の高橋優係長は「エゾシカ肉の利用はまだ広がっていないのでもっと需要を喚起したいです。今後は、高校生と共同で、レシピを開発する予定です」と話していました。

(「平戸バーグ丼」食感とうまみで人気:東京)
東京交通会館(東京都千代田区有楽町)に6月にオープンした長崎県平戸市アンテナ飲食店「平戸からありがとう」の「平戸バーグ丼」がヒット商品となっている。平戸産のイノシシを使ったジビエ料理は、当初見込みの2倍の売れ行きに達しており、関係者はうれしい悲鳴を上げている。同店は昼は刺し身定食や鮮魚の漬け丼、夜は居酒屋としてあごの炭火焼きやブリの串焼きなど、厳選した平戸の食材を調理して提供。新型コロナウイルス感染拡大で十分な宣伝もできず、夜の営業が制約される中、昼食の平戸バーグ丼が大健闘している。平戸産イノシシ100%のハンバーグはしっかりとした食感とうまみが特徴で価格は980円、2枚重ねのダブルが1280円。そのうまさとボリューム感は評判となり、多い時は50人もの行列になるという。開店当初はハンバーグは1日25個を想定していたが、現在は50個に増やした。周囲の店舗の定食は大半が1000円を超える中で、安さやお得感も奏功したようだ。平戸市商工物産課の久富大輝さんは「都心でどれだけ浸透するか不安だったが味のよさの評判が広がってくれた」と喜んでいる。

(ジンギスカン自販機で:長野)
飯田市南信濃の観光案内所「アンバマイ館」に29日、豚肉、鹿肉などの自動販売機がお目見えした。味付け肉「遠山ジンギス」で知られる地元の肉店「肉のスズキヤ」が、話題作りに―と設置した。同社によると、肉の自販機は全国的にも珍しい。新型コロナウイルス下で「人と会わずに買える」ことを売りに新たな販路を開拓する狙いもある。肉の自販機は約150万円かけてアイスクリーム用を改造。豚肉の「ぶたじん」(650円)、鹿肉の「鹿ジン」(850円)、同社が特約店となって仕入れているアイスランド産ラムの味付け肉(950円)など5種類から選べる。南信濃地区を含む「遠山郷」は山深く、昔からジビエ(野生鳥獣肉)を食べる文化がある。同社社長の鈴木理(まさし)さん(60)は「遠山郷のいい情報発信になると思う」。「第1号」の客は山梨県からの観光客だった。新型コロナウイルスの感染拡大で、飲食店や宿泊施設に商品を販売している同社も打撃を受けた。鈴木さんは9月29日に自販機を稼働させた理由を「『苦肉の策』の語呂合わせ」と説明。「厳しい状況でも、立ちすくんでいるわけにはいかない。この『痛み』を無駄にせず、売り方を多様化したい」と話している。

(命をいただくことの重みを学び、狩猟や解体の技術を見学する“大人の食育”:山梨)
日本初のグランピングリゾート「星のや富士」が2021年10月1日から12月17日の毎週金曜日限定で「命と食を学ぶ狩猟体験ツアー」を開催。グランピングリゾートが提案する貴重な大人の食育体験となっている。「星のや富士」で今年も開催される1日1組限定の「命と食を学ぶ狩猟体験ツアー」。その背景には、全国的に鹿や猪が増えすぎてしまい、農林業への被害が深刻化している現状がある。「星のや富士」では、2015年の開業以来、鹿肉や猪肉などの狩猟肉を活用することで捕獲や消費の促進に貢献すべく、地元漁師から直に教えを受けてメニュー開発を手掛けてきた。その過程で、命をいただくことの重みや美味しい食材へと昇華させるための狩猟や解体の技術についても学んできたという。このような体験をゲストとも共有したいと、地元の猟師の協力を得て実現した「命と食を学ぶ狩猟体験ツアー」。狩猟は「星のや富士」からクルマで約30分の本栖湖周辺で実施。青木ヶ原樹海にも隣接するこの場所は、鹿や猪にとって豊富な食糧があり、地形的にも穏やかなため柔らかい肉質の鹿が捕れるそう。案内役を務めるのは、地元で狩猟歴40年以上のキャリアをもち、狩猟から調理まで総合的な技術を持つ日本有数の猟師、滝口雅博氏。狩猟肉の味は仕留め方や血抜き、温度管理、解体技術、さらにそれら一連の素早さに左右され、怠ると臭みが出てしまう。しかし滝口氏は、鹿や猪の生態を知り尽くし、これらの処理を一貫して自らの手で素早く行い、すべてを高いレベルに引き上げることで上質な鹿肉・猪肉の流通を実現させており、ツアーで開催された鹿は後日参加者へ送付される特典も。参加者はオリエンテーションの後、森へ入り、午前中は鹿の「わな猟」を見学。猟師とともに前日までに仕掛けたわなをひとつずつ確認しながら、山の中を歩いていく。鹿がわなにかかっていたら猟師がその場で仕留め、血抜きや第一段階の解体作業までを行う。猪汁や鹿のステーキなど猟師たちが慣れ親しんだ食事がふるまわれる昼食の後には、捕れた鹿の解体を見学し、猟師のレクチャーを受けながら解体作業の一部を体験できる。山の中での長時間の狩猟の後「星のや富士」に戻ると、ディナーには「秋の狩猟肉」をいただく至福の時間が。冷えた身体を温める温かい汁ものなどのコースが用意され、グランピングマスターの手ほどきを受けながら、ゲスト自身が調理を仕上げ、動物の命をいただき、食材としておいしく消費するまでの一連の流れを身をもって体験していく。

(里山の風景を保全し野生動物と共存可能な環境をつくるため、寄付受け付けを開始:岐阜)
岐阜県七宗町とふるさと納税ポータルサイト「さとふる」を運営する株式会社さとふる(本社:東京都中央区、代表取締役社長:藤井 宏明)は、寄付金の使途に応じて事業を立ち上げ寄付を募る「さとふるクラウドファンディング」にて、「【第五弾】里山を保全し野生動物の命を守る~未来のためにいま私たちにできること~」のため、2021年10月1日より寄付受け付けを開始します。岐阜県七宗町は過疎・高齢化により里山が荒廃したことで、野生動物が農地へ侵入し作物を荒らすなどの被害が相次ぎ、増え過ぎた野生動物と人間の共存が課題となっています。このため、2017年から里山再生と野生動物との共存を目指し、森林の間伐や獣害防止柵の設置などに取り組んできました。2021年も活動を継続するため、「さとふるクラウドファンディング」を通じて寄付を募集します。集まった寄付金は、これまで同様に森林の間伐や獣害防止柵設置などの森林整備のほか、林道の草刈りや清掃などの里山の景観整備にも活用されます。

(高校生開発「イノシシカレー」:高知)
シカやイノシシ肉の商品開発に取り組む高知商業高校「ジビエ商品開発・販売促進部」を応援しようと、高知市役所2階の食堂「せんだんの木」で29日までジビエフェアが開かれている。島田和幸・総料理長が生徒とコラボしたイノシシカレーなど3種で、「ヘルシーでおいしい」とPRしている。同部は2017年に発足。シカ肉のジャーキーやカレーライスパンを開発し、利益の一部を食害で荒れた森林の保護活動に寄付してきた。現在は部員11人だが、新型コロナウイルス禍で十分な活動ができないという。このため、以前から連携しているせんだんの木が「高知の豊かな森を守ろう」と銘打って、生徒と考案したイノシシカレーとイノシシメンチカツ、シカのもも肉の唐揚げを提供している。さらに、同部の活動を支えるクラウドファンディング(CF)も10月末まで大手CFサイト「キャンプファイヤー」で実施中。3千~1万2千円の寄付額に応じ、島田総料理長監修のレシピ付き県産ジビエや部員手縫いのシカ革コースターなどが贈られる。小松大燿(たいよう)部長(17)らは「ジビエの認知度はまだまだ低い。おいしさも含めて自分たちの活動を知ってほしい」と話している。

(“キッチン列車”でジビエ料理はいかが?:福岡)
西鉄が運行するキッチン列車。秋の行楽シーズンに、ジビエ料理はいかがでしょうか?シュー生地に挟んであるのはイノシシ肉のペースト。メーンディッシュは、ジビエのハンバーグに、低温調理を施したシカロースのステーキです。これらのメニューを提供しているのは、車窓からの景色と地元産の食材を一度に楽しめる、西鉄の観光列車「ザ レールキッチン チクゴ」です。福岡県ではシカやイノシシといった野生動物による農作物の被害が後を絶たず、2020年度の被害額は約7億4000万円にのぼりました。その一方で、捕獲した数の1割程度しか食用として有効活用ができていないといいます。そこでジビエの魅力を広く知ってもらおうと、福岡県朝倉市の料亭がメニューを監修しました。ジビエ料理監修 清流庵 小野貴史総料理長「シュークリームの中にパテを詰めたり、ハンバーグとか馴染みのあるような料理の形なので、普段食べないような方も一度は食べてみてほしいなと思っています」。

(国産ロクキョウを新配合、15年のベストセラー「亀鹿二仙湯」がリニューアル発売:東京)
和漢由来素材商品開発・販売の株式会社健康ビジネスインフォ(本社:東京都港区、代表取締役:鄭権)が開発・販売する商品「亀鹿二仙湯(きろくにせんとう)」が新たに北海道産の和漢素材ロクキョウを配合してリニューアル発売となった。500年以上も前に考案された「亀鹿二仙」という配合。これを飲むと「精を生じ気を益し、血を補う。亀鹿のごとく長寿になる」と古くから伝えられている。一時的に疲れをとるものとはまったく異なるプロフェッショナルな配合で、内側から健康を育てたい方が何年も続けている理由がそこにある。日本で初めて開発・製造された国産鹿膠(ロクキョウ)は北海道のエゾシカを利活用し、SDGsも実現。ロクキョウ配合の本品は、新ひだか推奨品として認証されている。エゾシカ由来のロクキョウ(鹿膠)。和漢の考えでは、鹿は生薬(漢方素材)の三つの宝のひとつ。ロクキョウは補腎、補陽の力が強く、2500年以上に渡り歴代の漢方書に記載されてきた。加齢に伴う悩み、働き盛りのストレス、元気がなく疲れやすいなどの悩みにも。日本ではまだ馴染みのない和漢素材ではあるが、エイジングケアのお悩みを持つ方がリピートしている。

(幻のジビエカレー提供:富山)
富山県南砺市で24日に開かれるサイクリングイベント「ツール・ド・南砺2021」で、メインの補給所となる同市北川(井波)の道の駅井波・いなみ木彫りの里創遊館は、ジビエカレーを提供することに決めた。山里らしくイノシシ肉を使ったカレーライスで参加者をもてなす。今回のサイクリングイベントでは、南砺市城端地域を発着点とし、累積標高(登り部分の標高差の合計)1600メートルのコースを設ける。出場者は、起伏に富んだ市内120キロを駆け抜ける。コースの途中には、南砺の食を提供するエイドステーションが5カ所ある。イノシシ肉のカレーのほか、五箇山のカボチャ「ぼべら」など特産物を使ったスイーツなどが並ぶ。昼食となるイノシシ肉のカレーは、創遊館でも肉が入手できた時のみ提供している幻のメニュー。駅長の江尻大朗さんは「数日前から仕込むカレーをぜひ味わってほしい」とPR。実行委員会の山田清志委員長は「コースもグルメも本格派。両方楽しんでほしい」と話している。

(クマ出没:宮城)
富谷市によると、4日午後1時8分ごろ、富谷市石積中町にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、1日午後2時20分ごろ、仙台市青葉区芋沢田中にクマが出没しました。

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