<射撃ニュース5月>
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(殺傷能力ある空気銃を許可なく所持か、ベトナム人の男を逮捕:茨城)
八千代町に住むベトナム人の男が、殺傷能力のある空気銃を許可なく所持していたとして、銃刀法違反の疑いで逮捕されました。逮捕されたのは八千代町に住む農業手伝いでベトナム国籍のブイ・タイン・ヒエン容疑者(27)です。警察によりますと、殺傷能力がある自作の空気銃1丁を許可なく所持していたとして、銃刀法違反の疑いがもたれています。今月17日、八千代町で「発砲音が聞こえた」という110番通報があり、警察が捜査を進め、ブイ容疑者の自宅や周辺を捜索した結果、自宅の近くで空気銃が見つかり押収したということです。空気銃は圧縮した気体の力で弾を発射する仕組みの銃で、押収されたものは両手で構えるライフル銃ほどの大きさがあり、その後の調べで金属の弾を発射できることが分かったということです。調べに対して容疑を認め、「空気銃は自分で作った」と話しているということで、警察は自作した目的や通報のあった発砲音との関連などについて詳しく調べています。

(「壁に穴が開いている」猟銃の弾飛び込んだか:兵庫)
26日午後5時半ごろ、兵庫県神河町の木造2階建てに住む無職男性(71)から「壁に穴が開いている」と110番があった。駆け付けた同県警福崎署員が、1階南東の外壁に直径約1センチの穴が、リビングを抜けて北側の室内の壁2カ所に直径約1・5センチと横約1・5センチ、縦約1センチの穴がそれぞれ開き、室内の壁1カ所に小さな金属片がめり込んでいるのを確認した。同署によると、男性宅の近くには山と川があり、5月中旬に周辺の山林で有害鳥獣駆除が行われていたのを近隣住民が目撃したという。同署は猟銃の弾が飛び込んできた可能性もあるとみて調べている。

(イノシシに男性襲われ大けが:愛媛)
愛媛県内子町で26日、山道の掃除をしていた男性がイノシシに襲われ、全身に傷を負い指を粉砕骨折するなどの大けがをしました。警察などによりますと、現場は内子町立山の山の中で、午前7時半ごろ近くに住む69歳の男性が道の落ち葉を掃除していたところ、いきなりイノシシ1頭に襲われたということです。男性は手や背中などに複数回かみつかれ自力では通報できず、けがをして自分の車に寄りかかっていたところを通りかかった男性に発見され、救急搬送されました。襲われた男性は全身に数十箇所の切り傷を負い、左手の指を粉砕骨折するなどの大けがをしています。男性を襲ったイノシシは山に逃げていて、町ではイノシシを発見しても近づかないように注意を呼びかけています。

(またまたサルが人襲う、70代女性かまれてけが:高知)
宿毛市小深浦で26日、農作業中の70代女性がサルに襲われ、軽症を負った。市内では昨年秋からサルが人に危害を加える事例が続いており、市と宿毛署が注意を呼び掛けている。現場は山あいの集落。サルは午前10時すぎ、集会所近くの畑でジャガイモを収穫していた70代女性に飛び掛かり、背中にかみついた。振り払おうとしても離れなかったという。

(五輪に看護官ら20人派遣:防衛省)
防衛省は27日の参院外交防衛委員会で、夏の東京五輪・パラリンピックの射撃競技が行われる陸上自衛隊朝霞訓練場(埼玉県新座市など)に医官数人と看護官ら20人程度を派遣する方向で調整していると明らかにした。椎葉茂樹衛生監は「(東京と大阪に設置した新型コロナウイルスワクチンの)大規模接種センターの運営、防衛省・自衛隊の任務に支障のないよう大会組織委員会と調整していく」と説明した。

(朝霞で五輪・パラのボランティア説明会:埼玉)
東京オリンピック・パラリンピックの射撃競技が行われる朝霞市は21、22の両日、観戦に訪れる来場者を笑顔で迎える「朝霞市おもてなしボランティア」の説明会を市民会館で初めて開催し、303人が参加した。市独自で募集したボランティアは期間中、イベント補助や暑さ対策・清掃活動などのほか、聖火リレーの沿道整理も担当する。

(クマ、阿武隈山地の生息域拡大:福島)
野生のクマが活動期に入り、県内で目撃が相次いでいる。県警によると、目撃件数は52件(23日現在)で、過去最多の件数となった昨年と同水準で推移している。今月に入り、これまで目撃が少なかった阿武隈山地沿いの田村市内でも捕獲されるなど生息域が拡大しており、県警などは「これまで出没していた地域も、そうでない地域でも気を緩めず対策してほしい」と注意を呼び掛ける。県警や県など関係機関は危機感を募らせている。会津美里町で23日に今年初めての人身被害が発生し、県はクマ出没注意報を「特別注意報」に引き上げて警戒を強める。県自然保護課によると、今年は春先の気温が高かったため、冬眠から目覚めたクマの動きだしが早く、2、3月ごろから目撃情報が寄せられているという。関係者が近年、特に懸念しているのが生息域の拡大だ。かつては中通りと浜通りの間を南北に走る阿武隈山地に「クマは生息しない」といわれていたが、近年は目撃されることが多くなった。田村市船引町の永谷地区では19日、イノシシ用の箱わなでツキノワグマ1頭が捕獲された。市農林課によると記録が残る05年以降では、市内初の捕獲となった。これまでは「クマの足跡らしきもの」の情報提供が数件あった程度。担当者も「人目を避け、どうやって入り込んできたのか。見当が付かない」と話すほどだ。阿武隈山地でのクマの捕獲は、二本松市で捕獲された2件に続き、今回の田村市で3件目。県自然保護課の担当者は「阿武隈川を渡って阿武隈山地に移動する行動パターンができており、生息域も広がってきているのではないか」と分析する。県野生生物共生センター(大玉村)を拠点に活動する県野生動物調査専門官の溝口俊夫さんはクマの生息域について「阿武隈山地沿いにも広がっているのは確か。人間とクマの生息域の緩衝地帯となっていた里山の管理が、住民の高齢化などで行き届かないことも要因の一つとなっている」と指摘する。近年は市街地や、これまで目撃されていなかった地域での出没も目立っており、溝口さんは「予防策として、クマの足跡などの形跡を発見したら、すぐに行政に連絡してほしい」とし「好物のトウモロコシやスイカ、米ぬかなどは野ざらしにしないことが重要。保管する場合には電気柵を設置することも有効だ」と話す。

(防げ、ヤマビル被害:神奈川)
近年里山で吸血被害が多い「ヤマビル」。これからの梅雨時期は、ヤマビルの活動が活発になってくる。愛川町の仏果山や高取山の登山道入り口に今年春先から、地元団体がヤマビル忌避剤や塩の入った「ヤマビルファイターBOX」を設置。山に入る際の忌避剤利用を呼び掛けている。これは、愛川町を拠点にアドベンチャーレースなどを企画・運営する「Aichan Adventure(あいちゃんアドベンチャー)」が、昨年度の行政提案型協働事業として町と協働で設置したもの。利用者が多い登山道の入り口を中心に、8カ所設置されている。箱の中には忌避剤が入っており、靴や靴下など足元に付けることで、ヤマビルの吸着を防ぐ。また、箱に入っている塩は、下山時に付いていたヤマビルに直接かけて殺すためのもの。吸血したヤマビルは産卵して増えるため、下山時に確認することで、生息域の拡大を防ぐことにつながる。担当の町産業観光課では「山の入り口と出口でしっかり対策することで、人里へ運ばないようにしていきたい」と話す。かつては山奥の森林が生息地だったヤマビル。シカやイノシシ、サルなどの野生動物が宿主となって生息域が広がったといわれており、血液の凝固を防ぐ成分や麻酔成分を出しながら吸血するため、除去してもしばらく出血が続く。体長が小さく、十分な注意が必要だ。愛川町以外でも、厚木市では東丹沢七沢観光案内所など3カ所で忌避剤が利用でき、ハイキングコースの定期的な清掃を行っている。清川村でも、登山道への忌避剤設置や、ヒルを殺す薬剤の噴霧器等の貸し出しを行っているほか、6月13日(日)にはクリーンキャンペーン・ヤマビル駆除を実施。自宅周辺の道路などで雑草や木の除去などの協力を呼び掛けている。

(20年の鳥獣被害、19年を大幅に下回る:福井)
鳥獣害対策に関する県と市町の合同対策会議が二十五日、県庁であった。県が公表した二〇二〇年の農作物被害状況は、額、面積とも一九年を大幅に下回り、今後も柵の設置や捕獲などの対策を進めることを確認した。県によると、二〇年の作物の被害面積は一九年比11・4%減の百二十三万平方メートル。額は15・1%減の七千三百十九万一千円だった。

(カラスの威嚇に注意:北海道)
苫小牧市はこれからの時期、子育て中のカラスが巣のヒナを守るため威嚇(いかく)行動に出る場合があるとして、張り紙や公式ホームページ(HP)で注意を呼び掛けている。市環境生活課への問い合わせは今月だけで20件に上る。

(善光寺でニホンジカ捕獲:長野)
26日午前、長野市の善光寺大本願で野生とみられるニホンジカ1頭が捕獲された。同日未明や朝に市中心部でシカの目撃情報があった。

(児童クラブ近くにクマ:秋田)
26日午後3時45分ごろ、秋田県仙北市角館町川原中道の草地に体長約1メートルのクマ1頭がいるのを農作業中の70代男性が目撃した。市などによると約1時間後に地元猟友会が駆除した。仙北署によると、目撃場所は中川コミュニティセンター(旧中川小学校)の体育館の北西約30メートル。男性が田植え作業をしていたところ、草地から雑木林に入っていくクマを目撃し、署に通報。男性から連絡を受けた猟友会が同センターから約500メートル離れた林でクマを駆除した。同センターには角館小学校の児童が利用する放課後児童クラブがある。

(山の手の登山道にクマ:北海道)
札幌市西区と南区で21~25日、クマに関する目撃やフンの確認などの情報が市に相次ぎ寄せられた。23日には学校などが近くにある西区山の手の山林でクマが目撃された。市は注意を呼び掛けている。市によると23日午後4時25分ごろ、三角山の北側に位置する「山の手都市環境林」内の登山道で、犬を連れて散歩中の女性がクマを目撃した。半径1・5キロ圏内には住宅地のほか国立病院機構北海道医療センターや札幌山の手高などがあり、市は登山道に注意を呼び掛ける看板を設置した。南区簾舞の市道では22日にフンが確認され、25日午後5時ごろに親子3頭が目撃された。また21日に同区滝野の河川敷、24日に同区石山の畑で市民らが足跡などを見つけたという。本年度に入り市に寄せられたクマの出没に関する情報は前年度比3件増の19件。けが人や農作物などの被害は報告されていない。市は「クマを見つけた際は、目を見ながら後ずさりし、刺激しないようにして立ち去って」などと呼び掛けている。

(住宅街でクマ目撃:北海道)
25日夜、クマが出没した岩見沢市の住宅街で26日朝、警察などが中学生の登校を見守り、注意を呼びかけました。25日午後8時ごろ、岩見沢市緑が丘6丁目で、警察官が体長およそ1.5メートルのクマが道路を横断するのを目撃しました。現場は住宅街に近く、中学校の通学路にもなっています。26日朝は、警察がパトロールする中、教職員らが通学路に立ち、生徒の登校を見守りました。警察によりますと、これまでにクマの被害は確認されていません。

(野生のサルに注意:神奈川)
大磯町と二宮町で4月から野生のサルの目撃情報が相次ぎ、各町は町の防災行政無線やホームページなどで注意を呼びかけている。4月7日に二宮町の二宮と山西地区で最初の目撃情報が町に寄せられて以来、5月24日までに大磯町の西小磯と東小磯、国府新宿、国府本郷、大磯、高麗の各地区をはじめ、大磯駅や二宮駅の周辺でも目撃された。大磯町環境課は「同一個体だとすれば小田原・二宮・大磯を往来していることになる。今のところサルに襲われるなどの人身被害は報告されていないが、『庭木の夏みかんを食べられた』などの情報も入っている」という。鳥獣保護管理法により野生のサルをむやみに捕獲することはできず、また捕獲したとしても元の生息地がわからなければ放す場所も問題になる。同課は「出会ったら、エサをやらない、近づかない、目を見つめない、からかわない、大声を出さないことを心がけて、できるだけ構わずにその場から静かに離れてください」と注意を促す。大磯・二宮周辺でのサルの目撃情報は、数年ごとに発生している。

(クマ出没:宮城)
登米市によると、27日午前11時20分ごろ、登米市迫町新田北立戸にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
登米市によると、26日午後7時40分ごろ、登米市迫町新田滝のバス停にクマが出没しました。

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(空気銃2丁が所在不明に:愛媛)
21日、松山市の58歳の男性が所有する空気銃2丁の所在が分からなくなり、警察が確認を進めています。銃に弾は入っていないということです。21日午後9時すぎ、松山市東方町に住む58歳の自営業の男性から「自宅に置いていた空気銃がなくなった」と警察に通報がありました。警察によりますと所在が分からなくなったのは男性が所有する空気銃2丁で、いずれも長さがおよそ1メートルです。男性は21日、年に1度の銃の一斉検査のため、この空気銃2丁を松山南警察署に持ち込み、午後1時ごろに車で自宅に帰ったということです。男性はその後、自宅に銃を置いて外出して、午後8時半ごろに帰宅し、午後9時ごろに銃がなくなっていることに気付いたということです。男性は鳥の狩猟のため空気銃を使っていましたが、弾は入っていないということです。警察は、盗難の可能性も含めて確認を進めるとともに、見つけた場合には警察に届け出るよう呼びかけています。

(山菜採りの男性がクマにかまれる:新潟)
妙高警察署によると、2021年5月24日午前、新潟県妙高市関山で山菜採りをしていた同市在住の70代男性がクマに襲われ、病院に搬送された。男性は両足をかまれ、骨折などの重傷を負ったが、命に別条はないとみられる。現場は上信越道妙高SAの北西にある恵ため池から、東に約100mのやぶの中。同署によると、男性は同日午前7時半頃から1人で山菜採り中、体長約1.3mのクマ1頭に襲われ、左足のすねと右足のひざ下をかまれた。男性は歩けない状態だったとみられ、携帯電話で妻に連絡し、午前8時半過ぎに妻が119番通報した。男性は右下腿を開放骨折するなどの重傷を負い、入院した。同市によると、市内でクマによる人身被害が発生したのは本年度初めて。同署と市、猟友会でパトロールを実施し、付近の住民に注意を呼び掛けている。

(男性がクマに襲われけが:福島)
23日午前、福島県会津美里町の山林で山菜採りに来ていた男性がクマに顔をかまれてけがをしました。福島県によりますと、県内で人がクマに襲われてけがをしたのはことし初めてで、県は「ツキノワグマ出没特別注意報」を出して、注意を呼びかけています。23日午前11時ごろ、会津美里町西本で「クマに襲われて血を流している人がいる」と通りがかった人から警察に通報がありました。警察によりますと、ケガをしたのは、近くの山林に山菜採りに来ていた郡山市の39歳の男性で、自力で下山したあと会津若松市内の病院に運ばれ手当てを受けていますが、ほおや鼻、口にケガをしているものの命に別状はないということです。警察によりますと、男性がクマに襲われた場所は、人家がある辺りから1.5キロほど離れた山林の中で、調べに対し男性は「突然目の前にクマが現れてかまれた」と話しているということです。警察は、現場近くの町道で警戒にあたるとともに、山菜採りなどで山に入る人に注意を呼びかけています。福島県によりますと、県内で人がクマに襲われてけがをしたのはことし初めてで、県は「ツキノワグマ出没特別注意報」を出して注意を呼びかけています。

(7、8例目の豚熱感染、野生イノシシの死骸から:兵庫)
兵庫県は25日、丹波市春日町内の2カ所で見つかった野生イノシシ2頭の死骸について、豚熱感染を確認したと発表した。県内7、8例目で計9頭となった。県によると、21日午後、地元の男性が山中で弱った1頭を見つけて市に通報。翌日に市職員がその近くで死骸を確認した。もう1頭は23日午前、山裾にある民家の敷地内で住民の男性が死骸を見つけた。県が遺伝子検査した。同町で9日に5例目が見つかった場所から北東約2キロと北西約2キロの地点。県内で豚やイノシシを飼育する60施設から異常の報告はないという。

(深さ20センチまで鉛汚染土除去:佐賀)
伊万里市大川内町の市営散弾銃射撃場に大量の鉛散弾が放置されている問題で、市の環境対策検討委員会は25日、鉛汚染土の除去に向けた作業工程を確認した。汚染濃度が高い土壌を深さ10~20センチで取り除き、残りの汚染土には鉛が溶け出さないための対策を施すことにした。市は汚染土の除去に関して、着弾区域の約3600平方メートルで先行して実施し、環境基準の30倍を超える部分を取り除く方針を決めている。3月までの調査で該当部分が全域にわたって深さ約10~20センチまで達していることが分かった。除去後に残った汚染土については、薬剤散布などで鉛の溶出や土壌の流出を防ぐことを検討している。除去した土は場外で処理する計画だが、受け入れ先が決まっておらず、有識者から早めの選定を求める意見が出た。処理に特殊な技術が必要になった場合、費用がかさむ懸念がある。市は本年度内に再び検討会を開き、具体的な工法や費用を示す予定にしている。

(農作物、シカの成長加速)
牧草や野菜などの農作物を食べた野生のニホンジカは、そうでないシカよりも早く成長し、妊娠率が上昇するとの研究結果を農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構、茨城県つくば市)のチームがまとめ、米科学誌に発表した。研究員は「農作物への依存度が高いシカの分布を調べて駆除すれば、効果的に頭数も食害も減らせる」と期待する。チームはシカの食害が多く確認されている長野県と群馬県で、2012~19年に捕獲された雌のシカ152頭を調べた。代謝に時間がかかり、数年分の食物を反映する骨のコラーゲンを解析すると、大きく成長した4歳以下のシカの骨コラーゲンには、農作物に高い比率で確認される窒素の一種が多く存在していることが分かった。シカが長期間にわたり農作物を食べ、体内に蓄積したと考えられるという。さらに、152頭のうち、1~4歳のシカを調べると、体の大きなシカほど妊娠率が高くなっていた。農作物は栄養価が高く、狭い範囲で集中して育てられており、シカが効率的に栄養を補給することで、早熟化や妊娠率の上昇に影響しているとみられる。農林水産省によると、19年度の野生鳥獣による農作物の被害は約158億円で、そのうちシカが約34%を占める。農研機構の秦彩夏研究員は「地域ぐるみで電気柵を取り付け徹底して侵入を防がないと、シカが増える悪循環は止まらない」と話している。

(「奈良のシカ」おので襲い死なせた男に有罪判決:奈良)
国の天然記念物「奈良のシカ」を刃物で襲って死なせたなどとして、文化財保護法違反罪などに問われた三重県松阪市のとび職、吉井勇人被告(23)の判決公判が26日、奈良地裁で開かれ、石川理紗裁判官は懲役10月、保護観察付きの執行猶予3年(求刑懲役10月)を言い渡した。石川裁判官は判決理由で、犯行について「動物の生命を軽視し、残忍で悪質」と非難。一方で、反省しており、更生に向けた周囲の支援もあるとして保護観察付きの執行猶予を選択した。判決によると、吉井被告は2月7日午前2時ごろ、奈良市の奈良公園で、おののようなもので奈良のシカ1頭の頭をたたき、死なせた。

(クマ出没警戒注意報:新潟)
新潟県で今年度初めて、クマによるけが人です。妙高市で24日、山菜取りに来た男性がクマに両足をかまれてけがをしました。県は「クマ出没警戒注意報」を出し、単独行動を避けるなど注意を呼び掛けています。警察によりますと男性がクマに襲われたのは、妙高市関山の「恵ため池」の近くの林の中です。24日午前8時半頃、近くに住む70代の男性が一人で山菜取りをしていたところ、体長およそ1.3メートルのクマが現れたということです。クマは男性の両足にかみつき、その後、去ったということです。男性は上越市内の病院に搬送されましたが、意識はあり命に別状はないということです。クマに襲われ、けが人が出るのは新潟県内では今年度初めてです。妙高市内では24日、他にもクマの目撃情報があり、警察と妙高市は地元の猟友会と連携してパトロールを行うということです。今年度初の人身被害を受け県は24日、「クマ出没警戒注意報」を出しました。4月以降はクマが冬眠から目覚め、えさを求めたり繁殖に向けて行動したりする時期ということです。県では、レジャーや山菜取りで山に入る際には、単独行動を避けるなど注意を呼び掛けています。県が「クマ出没警戒注意報」で呼び掛けるのは6点です。「複数人で行動する」「出没した場所をチェック」「周囲を確認する」「子グマを見たら立ち去る」「刺激しない」「音の鳴る物などを身に着ける」です。

(「森山もりあげ隊」、クマ対策で登山道整備:秋田)
秋田県五城目町のシンボルとなっている森山(325メートル)の登山を盛り上げようと、住民らがクマ対策など環境整備を進めている。活動の中心は昨年発足した「もっと森山をもりあげ隊」(工藤兼雄美代表)。機材を買い入れてやぶを刈り払い、地元の五城目高校の登山活動にも協力した。今後は県のクマ対策担当者を招いての講演会なども予定する。隊のメンバーは町民や町出身者ら30人。森山を住民交流や健康づくりに生かそうと、県の森づくり県民提案事業を活用し、補助金40万円でクマよけの鐘や草刈り機、チェーンソーなどを購入。先月25日には隊員12人と林業者2人で登山道の脇のやぶを払った。

(DMMアグリが特別支援学校にて鳥獣被害対策の特別授業を開催:宮城)
農業に関する課題解決を行う事業を展開する、株式会社DMM Agri Innovation(本社:東京都港区、代表取締役 岡崎 翼、以下DMMアグリ)は、農福連携の第一歩として、BASFジャパン株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:石田博基、以下BASFジャパン)と共同で、JA全農 東北営農資材事業所・宮城県本部、JA仙台営農部協力の下、学校法人三幸学園 支援学校仙台みらい高等学園(以下仙台みらい学園)にて、特別支援学校の生徒を対象とした鳥獣被害対策の特別授業を開催いたしました。宮城県では、かねてより農業分野で「鳥獣被害」と、その対策を行う「人材不足」、また福祉就労分野で、支援学校の生徒が就職した際の仕事内容のギャップによる離職率の高さ、という課題を抱えております。DMMアグリは、以前から農福連携により本課題の解決ができるのではないかと全農と三幸学園(仙台みらい高等学園の運営元)で協議を重ねておりました。この度、特別支援学校である仙台みらい学園の食農コース開校に伴い、鳥獣被害対策の啓発、並びに農業に興味をもってもらい、今後の農業業界を支えてくれる人材を発掘したいという全農と三幸学園の想いが一致し、DMMアグリ初の特別授業を開催する運びとなりました。DMMアグリでは、全農協力のもと、鳥獣被害対策の講習会を全国で開催(※1)。動物の生態から、電気柵の設置方法、メンテナンス方法までさまざまな鳥獣被害対策の啓蒙を行っています。今後も、農業に関する労働力不足と、就業支援という2つの課題解決に向かって、「農福連携」に積極的に取り組んでまいります。特別授業は5月13日に実施しました。当日は、弊社社員が講師として仙台みらい学園の生徒19人に向けて、宮城県内の農業分野で大きな問題となっている「鳥獣被害」について、被害の状況や電気柵による圃場の防御策を体系的に学んでもらうため、座学とフィールドワークの2つに分けて授業を行いました。生徒からは「将来牧場を経営したいと考えており、電気柵は外敵からの防護のみならず、牛を囲う柵として使用することもできますか?」などといった、熱心な質問も挙がりました。DMMアグリは、休耕田の利活用方法を模索する中で、牛の放牧用の柵を電気柵に代替する実証実験を行った実績があります。その結果、電気柵のみでも牛は逃げ出すことなく柵内で草を食べ、さらに、外からの標的であるクマ対策への有効性も確認しております。仙台みらい高等学園の生徒は、3組に分かれて校内の実習用圃場に電気柵を設置しました。実習用圃場ではサツマイモやトウモロコシ、カボチャなどを植えており、実際に小動物の足跡が見つかるなど対策が必要でした。生徒たちは率先して自らやりたいと手をあげ、参加しておりました。鳥獣被害対策方法として、最も安価で手軽に始めることのできる電気柵ですが、唯一のデメリットとして、電気柵周辺の除草が必要であり、除草せずに放っておくと雑草が電気柵に触れることで漏電し、電気柵の最適な性能を確保することができません。授業では、電気柵の仕組み、設置、メンテナンスまで一連の流れを説明しました。DMMアグリは今後、電気柵周辺の雑草防除で協力しているBASFジャパンが提供する非選択型除草剤「バスタ液剤」を使用し、メンテナンスを行います。

(クマも好んで高校に来たわけではない:富山)
近年、市街地や住宅地でツキノワグマなどの出没が相次ぎ、農作物被害も高止まりしているのを受け、富山県が警戒を強めている。12日には高岡市中心部の県立高岡高校の庭でクマが見つかり、駆除された。県は野生動物が身を隠しやすい手つかずの里山林が原因とみて、伐採整備に乗り出している。「クマも好んで高岡高校に来たわけではないだろう。クマが安らかに暮らせる森林づくりを進めていかなくてはならない」。12日に開かれた「県水と緑の森づくり会議」で、新田知事はこう語った。会議前のこの日朝、高岡高で確認されたクマは、市有害鳥獣捕獲隊によって駆除された。人的被害はなかったが、周辺は一時騒然となり、同校は休校措置を取った。県が目撃情報を時系列で調べたところ、クマは近くを流れる庄川の河川敷を通って同校にたどり着いた可能性があるという。県自然保護課によると、県内で昨年、クマによる人的被害は6人で、2019年の20人に次ぎ過去10年間で2番目に多かった。出没件数も599件と同2番目だった。クマが人里に現れる理由として挙げられるのが、エサになるブナやミズナラの実などの豊凶具合だ。同課は今年の傾向はまだわからないとしつつ、「クマの活動領域は拡大している。高岡高のケースもあるように、いつ、どこに出没してもおかしくない」と警戒する。今年の出没件数は19日までに29件を数える。また、県内では近年、イノシシによる農作物の被害も深刻だ。イノシシの生息数は増えているといい、19年には県内で初めて人的被害も起きた。こうした背景から県は今年度、野生動物の移動経路となっている河岸段丘でやぶ化している里山林の伐採整備を始めた。クマやイノシシは草の茂みに身を隠して移動することから、雑草などを除去して見通しをよくしたり、人間との鉢合わせを減らしたりする狙いがある。今年度予算に840万円を計上したほか、森林の保護事業などに充てる県独自の「水と緑の森づくり税」を活用し、22年度からの5年間で本格的に里山林の伐採などに取り組む。さらに、市町村境の川沿いにクマなどが出没した際に、隣接自治体の関係者らが速やかに集まり、効率的に捕獲できる体制づくりについても検討している。各自治体が連携し、連絡が必要なエリアや発見した際の連絡先などを今年度中にまとめたいとしている。同課の富士原禎課長は「野生動物の被害は山だけの話ではない。自宅や車庫、倉庫の戸締まりなどもしっかりしてほしい」と、県民への注意も呼びかけている。

(サルも苦いのは嫌?食害ないピーマンに注目:島根)
JAしまね島根おおち地区本部は2021年度、島根県川本町でピーマンの生産拡大に乗り出した。町内で20年度のサルの捕獲数が過去最多となり農作物への被害が懸念される中、食害に遭いにくいとされるピーマンに着目。町は助成金で栽培を促し、集荷にかかる農家の負担を軽くするため町営のスクールバスを活用する。JAによると、ピーマンは実が軽く高齢者や女性も作業しやすいという。農地の維持のため、稲作をやめた人にも勧める。畑を覆うマルチシートの張り方や、畝作りを指導。町は1アール当たり3千円を助成する。ピーマンに焦点を当てた理由の一つに、サルの食害がある。江の川やその支流沿いに多く出没。捕獲数は年々増え、20年度は過去最多の95頭となった。町園芸組合会長で約10年前からピーマンを作る森脇淳宏さん(74)は「他の野菜がサルに食べられる一方、ピーマンは被害がない」と話す。獣害対策の労力や費用が農家の意欲を下げていると言い、支援に期待する。生産者は、20年度の3倍の21人に増える予定。20年度の作付面積は13アールで、22年度に1ヘクタールを目指す。業務用スーパーなどからの需要を見込む。島根おおち地区本部は「コメに代わる品目として、エゴマと共に川本の特産にしたい」とする。集荷は少量でも出荷しやすいよう町営バスを使う。生産者の多い三原地区を通るスクールバスを想定し、収穫期の6~11月に週3回運用。4カ所のバス停で生産者がピーマンの入った箱を積み込み、旧JR石見川本駅でJA職員が降ろす。町が中国運輸局からバスやタクシーで荷物を運ぶ「貨客混載」の許可を取得。自治体バスでは県内初で、過疎地域などで交通や物流を確保する仕組みを使ってサポートする。

(有害鳥獣駆除それぞれの現場:長崎)
農作物を食い荒らし、山の環境にも影響を与えるというイノシシやシカ。有害鳥獣と呼ばれるこれらの動物を取り巻く現状はどうなっているのか。長崎県佐世保市内で有害鳥獣の命と向き合う人たち、駆除を請け負う猟友会の人たち、ジビエとしての活用を模索する人たち。それぞれの現場を訪ねた。3月4日朝。有害鳥獣の取材で知り合った男性から「シカを解体する」と連絡が入った。場所は佐世保市世知原町にある、地域おこしの拠点施設「あかがしの家」。シカの解体。少し不安もあったが、立ち会える機会はめったにない。さっそく同施設に向かった。あかがしの家では、地元猟友会員が捕獲したイノシシやシカの活用を探る取り組みを行っている。施設に着き庭に向かうと、捕獲したシカの周りを、施設代表の岩下直人さん(62)ら数人が囲っていた。「今ちょうどしめました」。そのうちの一人、江迎猟友会小佐々支部の大越浩介さん(33)が声を掛けてきた。小佐々、鹿町の地域おこし協力隊員でもある大越さんは、農作物被害と猟友会の人手不足の話を聞き、昨年2月から兼業猟師になった。「命を奪うことへの後ろめたさがある。だから有効活用できて初めて納得できる」と、捕獲した有害鳥獣を提供している。この日は、同施設メンバーの知人の中学生と県立大佐世保校4年の平林梨沙さん(22)も見学に来ていた。「さあ始めようか」。メンバーの一人が器用にナイフを肛門から入れていく。首付近まで開くと、木づちを使って骨を割り、体内から静かに上がる湯気の中、内臓を取り出す。辺りには獣特有の生臭ささが漂った。岩下さんは「通常は捨てられる心臓や肝臓も、鮮度と上手な料理法があれば使える」と受け取った内臓をボウルに移す。内臓を取り出し終わるとシカをつるし、今度は皮をきれいに剥いでいった。岩下さんはジビエの解体、販売や飲食店での提供経路の開拓も考えているが、簡単ではない。解体施設の整備など「法律の手続き的ハードルが高い」と話す。あかがしの家は岩下さんら有志が、2017年に前の所有者から引き継いだ。施設の修復作業や自然散策などのワークショップとともに取り組んでいるのが、有害鳥獣の利用。猟友会員から提供を受けた野生のイノシシなどの解体方法をメンバーが「やりながら学び」、おいしい食べ方や皮などの利用方法を研究している。解体に立ち会った関係者には、作業の見学によって「命を頂く」重みを学んでもらう。この日解体したシカは、ロースは食用に、それ以外は干し肉にしてペットフードにしたそうだ。真剣に解体の様子を見ていた平林さんは、「本来野生で生きていられたはずの動物が有害鳥獣だからと人間の手で命の終止符を打たれている。そんな彼らの命を肯定するためにも、食として利用することがせめてもの報い」と話した。「シカがかかったけど来るね」。4月6日朝、江迎猟友会鹿町支部の山本征男さん(76)から電話がかかった。捕獲の現場はどんな様子なのか知りたい。解体の現場を見た後、山本さんに依頼していた。「行きます」。即座に答えた。集合場所は長崎県佐世保市内の山のふもと。到着すると、山本さんをはじめ地元住民ら数人が待っていた。同支部の迎三四生さん(62)の手には猟銃があった。捕獲された有害鳥獣にとどめを刺す「止め刺し」担当だ。山本さんの本業は農業。有害鳥獣に農作物を荒らされた経験から10年前に兼業猟師になった。市によると、2019年度のシカ捕獲数は189頭。15年度(51頭)と比べると3.7倍に増えている。こうした状況を反映してか、農作物の被害を受けた農家からの捕獲要請が「後を絶たない」と山本さんは困惑の表情を浮かべる。市内で自然保護活動などをする「ふるさと自然の会」は、鹿町町や小佐々町で増えたシカが、ここ数年で市内各地に広がっていると指摘。川内野善治会長は「シカは下草や木の新芽などを食べてしまうため山を駄目にする。そのため土砂崩れなどの災害が起きやすくなる危険が高い。早急に何らかの対応が必要」と警鐘を鳴らす。「ダニにかまれると大変だから」。山本さんは記者に帽子や長靴などの着用を求めた。準備が整うと山へ出発。木々の間を抜けながら歩いた。すると、すぐに斜面に仕掛けられたわなに右前足がかかった体長約120センチの雄ジカが現れた。わなにかかり時間がたっているのか、ぐったりと倒れ込んでいる。迎さんは3メートルほど離れた場所からシカの頭部に一発、銃弾を発射した。完全に動かなくなったことを確認すると、山本さんがわなを外す。作業は淡々と進んでいく。「これは大きいばい」。約50キロあると思われるシカに縄をくくりつけ、数人で引っ張っていく。段差があったり、角が木に引っ掛かったりして、すんなりとは運べない。捕獲した後、運ぶのが大変なため、わなは道路近くに設置している。「猟友会も高齢化が進んで大変」とこぼす。迎さんらに別れを告げると山本さんは所有する山まで約10分、シカを乗せた軽トラックを走らせた。そこには昨年10月、埋葬用に重機で掘った長さ40メートル、幅1メートル、深さ1.5メートルほどの穴があった。山本さんはそこにシカを落とし、シャベルで土をかぶせる。「かわいそうと思ったらできない。あくまで有害鳥獣の駆除という認識でやっている」と話す。30分もすると、土に埋もれ、シカの姿は見えなくなった。有害鳥獣は捕獲後、ほとんどが焼却、埋葬処分されてきた。しかし近年、全国的にジビエが注目されるようになっている。佐世保市内での現状はどうなのか。4月下旬、市内で唯一のイノシシ肉処理施設「ヘルシー・BOAR」(江迎町)を訪ねた。同町では、イノシシの捕獲数が増加しており、2010年度に319頭だったのが20年度には658頭に上っている。町内では以前からジビエとして有効活用しようという動きがあり、江迎猟友会は旧江迎町と県から支援を受け、03年に県内初の食肉処理施設を開設した。肉の販売は、同猟友会から委託を受けた山下商店(同町)が行ってきた。「試行錯誤の20年」と振り返るのは、同商店と同猟友会の会長を務める山下伊三郎さん(80)と、娘で同猟友会事務局の元谷朋子さん(54)。同店が扱うのは江迎で捕れた、肉が柔らかく臭みが少ない40~60キロの雌のイノシシ。当初は一般の人に買ってもらおうと、ソーセージなどの商品開発に加え、試食会や料理コンテストなども開いていたが、家庭での使用は定着しなかった。山下さんは、イノシシ肉はおいしくないという先入観がある点や、すぐに購入できる環境が整っていない点を挙げる。解体は地域の男性が1人で担当。捕獲の連絡が入ってから作業を行うため、1日2頭が限界だという。一番の収入源はふるさと納税の返礼品としての活用。開始した15年当時は全国的にジビエが珍しく、在庫が足りなくなるほど繁盛したという。しかし、全国的な普及に伴い減少、ジビエの活用は経営的には厳しい状況に立たされている。試行錯誤の結果、店頭で販売するより飲食店への販路拡大が現実的だと元谷さんは話す。現在、同町の観光施設やレストランにイノシシ肉を卸している。県によると、ジビエの食肉処理施設は県内に15カ所ある。それぞれ活用の道を模索しているが、一般家庭の食卓に上るにはまだまだ時間がかかりそうだ。

(クマ対策の電気柵、ことしも設置費用の補助事業:北海道)
ことしもクマの出没が予想されることから、札幌市は、家庭菜園に電気柵を設置する世帯に費用を補助する事業を行っています。札幌市は住宅地でクマの出没が相次いだことを受けて去年から家庭菜園に電気柵を設置する世帯を対象に費用の一部を補助する事業を始めました。去年は約50件の申請があり、電気柵を設置した家庭菜園ではクマによる被害を大幅に抑えられているということで市はことしも補助事業を続けることにしました。申請があれば▼電気柵の購入費用の2分の1を上限に最大2万円まで補助するほか▼柵を設置する方法は市の委託業者が出向いて指導にあたるということです。札幌市環境共生担当課は「クマは一度、作物の味を覚えてしまうと執着する危険性があるため、早めに電気柵を設置して欲しい」と呼びかけています。補助事業の申請はことし9月末まで市のコールセンターやホームページで受け付けています。

(手入れされていない果樹を伐採:北海道)
札幌市南区で、果樹園の果物を目当てにヒグマが出没するのを防ごうと、手入れのされていない果樹を伐採する活動が行われました。21日は、市民グループの呼びかけで集まったボランティアの人たちが、札幌市南区の藤野地区にある果樹園で手入れがされなくなったサクランボの木25本をチェーンソーなどを使って伐採しました。市によりますと、こうした活動の成果もあって、昨年度、南区であったクマの出没件数は70件余りと、前の年度の半分以下に減ったということです。伐採活動を企画した市民グループ「エコ・ネットワーク」の小川巌代表は「活動に手応えを感じているが、今後、継続していくには市民の協力だけでなく、行政との連携も強化したい」と話していました。市民グループにはほかにも手入れが行き届かない果樹の伐採の依頼が寄せられているということで、今後も活動を続けることにしています。

(生後3カ月でも有害鳥獣対策で活躍する秋田犬:福島)
秋田県大館市から、福島県南相馬市に贈呈された生後3カ月の秋田犬。有害鳥獣対策にも一役買っているこの犬が、一度はバラバラになった住民をつなげている。三角の垂れた耳と、少し眠たそうな愛らしい瞳…。2021年4月に、秋田・大館市から、福島・南相馬市に贈呈された秋田犬。名前は、大館と南相馬から一文字ずつ取って「大馬(だいま)」だ。避難指示解除からもうすぐ5年。人口は、東日本大震災前の3割という南相馬市小高区。4歳の秋田犬「サンボ」と一緒に、一度はバラバラになった住民をつなげている。しかし、大馬には、もう1つの大きな役割が…。「大馬」のニックネームは、「ランボー」。その名が表すように、実は、有害鳥獣対策にも一役買っている。飼い主の鈴木延夫さんは、動物行動学などの専門家だ。1日に1回の散歩。実は…。鈴木さんによると、尿などでマーキングをすることで、獣を寄せ付けないようにする効果が期待できるという。住民が減ったことで、イノシシなどによる農作物被害が深刻な旧避難区域。有害獣を追い払う「大馬(だいま)」の活躍は、住民の「ただいま」を後押しするかもしれない。福島・南相馬市は、有害鳥獣ハザードマップをまとめていて、小高区では、イノシシやタヌキ、ハクビシンなど、有害鳥獣被害が続いている。犬の効果について、広島・福山市の境界守本舗の清水社長は、「うちでは、猟犬を使ってイノシシや鹿を追い払うビジネスをしています」と話す。猟犬で追い払い、犬が通った道に臭いが残るので、野生動物は、「敵がいるのでは?」と錯覚して近づかないという。そして秋田犬は、狩猟犬の遺伝子を継ぐ犬種で、野生動物も本能的に怖がるという。ちなみに、この広島の会社では、スゴい鳥獣対策をしていた。農地などを囲むように地中にパイプを埋めて、そこからスズメバチの音や臭いだけで、野生動物が近づかなくなるという。イノシシやシカ、カラスなど、ほぼ全ての有害鳥獣に効果があるとしている。野生動物は、「ハチは刺す」、「刺されると痛い」と知っている。ツキノワグマでさえ、怖くて近づかないという。JR東日本・千葉の内房線や、岩手の釜石駅などで導入していて、シカと列車の衝突事故が年間200件の岩手・JR山田線で実験を行ったところ、衝突はゼロになったという。

(クマと遭遇したら…小学校で専門家が講習会:秋田)
子どもたちにクマの生態や遭遇しないための対策を知ってもらう講習会が21日、秋田県鹿角市の大湯小学校で開かれた。小学校の近くを流れる大湯川沿いでは、2019年11月にクマの目撃情報を受けて駆け付けた猟友会の男性2人が、クマに襲われてけがをした。その後も大湯地区では、クマの目撃情報や果樹被害などが相次いでいる。児童118人が参加した講習会では、秋田県ツキノワグマ被害対策支援センターの近藤麻実さんが講師を務め、クマと遭遇しないための対策などをまとめた3つのポイントを確認した。秋田県ツキノワグマ被害対策支援センターの近藤麻実さんは「クマに気づいてもらえば、逃げてくれるので音を立ててください。うっかり会ってしまった場合は、ゆっくり後ずさり。走っちゃ駄目です」と子供たちに説明した。そしてクマが近づいてきて襲われそうになったときの身の守り方について、子どもたちが実践して確認した。参加した児童は「クマに万が一遭ったら、後ずさりすることを学んだ」「きょうの授業で大切だと思ったことを家族にも教えたい」などと話した。子どもたちは、改めてクマの生態や被害の怖さについて理解を深めている様子だった。

(ヒグマ目撃半減183件:北海道)
知床世界自然遺産地域と大部分が重なる羅臼町内で、2020年度のヒグマ目撃件数が183件となり、前年度の339件から半減したことが町のまとめでわかった。人口集中地区での大規模な草刈りなど、本格的な対策を行ったことが奏功したとみられる。草刈りをした地区での目撃の減少は顕著で、町などは本年度も対策を継続する予定だ。町内のうち知床峠や半島先端部などを除く、人口が集中する17地区の20年度の目撃件数は62件で、前年度の146件から大幅に減った。目撃数の減少に伴い、駆除数も全体で5頭にとどまった。

(大増殖するエゾシカとの交通事故急増中!:北海道)
北海道留萌市在住の写真家・佐藤圭さんが撮った貴重な動物、風景写真をお届けする週末連載。古都奈良では、シカは神の使いとして保護されているので、街中に溢れていますが、北海道では保護されているわけでもないのに、人の生活圏までエゾシカがぐいぐい進出してきています。以前、北海道を旅行中、小さな町の中心部で信号待ちをしているエゾシカの集団を見たことがあります。そののんびりした風情に思わず笑ってしまいましたが、地元の道民たちにとっては微笑ましいと感じるようなものではなく、増え過ぎたエゾシカは、相当頭の痛い問題のようです。北海道では、エゾシカというと、キタキツネと同じくらい身近な野生動物です。しかし、僕が小さい頃(30年ほど前)は、一度も見たことがありませんでした。それが、最近は、海岸線を車で走っていると、必ずと言っていいほどの確率でエゾシカを見かけます。それほど、爆発的に数を増やしています。近年は、エゾシカが道路を渡ることも多く、車との衝突事故も多発しています。エゾシカとの衝突で愛車が廃車になってしまった知人が何人もいます。北海道では、特に山道を走るときは、エゾシカとの衝突に注意してください。エゾシカは群れで行動するため、1頭飛び出してきてから、次々と飛び出してきて、30頭、40頭と渡って行くこともあります。繁殖期は秋の終わりごろで、その頃は、オスが縄張りを主張し、叫び声をあげるラッティングコールが、山々に鳴り響きます。オスが角をぶつけ合って力比べをするバトルも、この時期に多く、ぶつかったときの衝撃音はすさまじく、山中に雷のような音が響き渡ります。そのバトルに勝った強い雄がハーレムを形成し群れで生活します。4~5月には、繁殖期も終わり戦う必要がなくなるため、オスの角は落ちます。この時期、里山の農地には、落ちたシカの角がごろごろしているような状態になり、角をトラクターで踏むと、パンクしてしまうので、農家のみなさんは、農作業の前に落角拾いをすることになります。メスは、夏の初めには出産します。可愛いバンビの姿が見られるのは、もう少し先ですね。エゾジカが爆発的に増え過ぎたことによって、生態系の破壊や農作物の食害など、さまざまな問題が生じますが、新たな生命の誕生は本当に美しいので、僕は子ジカたちに出会うのを純粋に楽しみにしています。

(カラスがゴミを漁る本当の理由とは)
カラスはゴミを漁ります。漁るだけならいいんですが、後を散らかしていきます。ですが、あれは別にいたずらしているわけではありません。カラスはもともと、動物の死骸や、他の動物の食べ残しを漁ることがあります。こういう動物をスカベンジャーといい、コンドルやハゲワシなど、動物の生き方としてごく普通にあります。動物が死ぬと分解されて、いずれ土に還りますが、その第一段階として働いているとも言えるでしょう。オオカミやライオンなどが獲物を仕留めて食べていると、その周囲には必ず、おこぼれを拾おうと集まってくる動物がいます。カラスもその中の一つです。北海道で死んでいるエゾシカを食べようと、オジロワシ、キタキツネ、ハシブトガラスなどが集まっているのを見たこともあります。人間が食べ残しをゴミとして出す場合も、カラスはやっぱり漁りにきます。猟師さんによると、山で獲物を解体していると、どこからともなくカラスがやってくるとのことでカラスにとっては人間も「食べ残しを置いていってくれる動物」扱いです。公園でお弁当やおやつを盗まれたりするのも同じですね。ただし、燃えるゴミにはカラスが食べないものも入っています。紙、割り箸、野菜クズなどです。こういうものは引っ張り出してから「食えない!」とブン投げるので、結果として散らかしてしまうわけです。カラスの分別は「食えるゴミと食えないゴミ」だけです。

(屋久島世界遺産地域でヤクシカが減少している:鹿児島)
屋久島の世界自然遺産地域でニホンジカの固有亜種・ヤクシカの数が自然減少していることが判明。捕獲圧がかかっていない地域のニホンジカが減少し続ける事例は非常に稀。自然生態系がシカの数をコントロールしている可能性を示唆。北海道大学北方生物圏フィールド科学センターの揚妻直樹准教授らの研究グループは,屋久島西部の世界自然遺産地域内に生息するニホンジカの固有亜種・ヤクシカの個体群が,2014 年以降,減少傾向にあることを明らかにしました。全国的にシカの急増が伝えられている中で,人間による捕獲や駆除がないにも関わらず,シカが継続的に減少することがわかったのは初めてです。屋久島には,もともとオオカミなどの中・大型肉食動物が分布しておらず,ヤクシカは天敵が不在のまま進化してきました。また,西部の世界遺産地域は,過去およそ 50 年間シカの捕獲が行われていないため,自然なシカの生態を知ることができる日本に残された希少な場所となっています。この地域のシカの数は調査を開始した 2001 年から 2014 年まで年率 9%で増加していました。ところが,それ以降は,年率マイナス 15%で減少し始めました。この地域のシカが地域外へ移出する割合は多めに見積もっても年 3.5%であったことから,シカの数が増加から減少に転じた原因は,移出ではなく自然要因による死亡率の増加だと考えられました。これらの結果は自然生態系がシカ個体群を調節している可能性を示すものです。ただし,シカ個体群の変動を理解するには数十年単位の継続データが必要であり,現在の減少傾向もいつまで続くのかはわかりません。今後も捕獲することなく,注意深く見守り調査することで,この希少なシカ個体群の理解へと繋げていくことが重要です。現在,屋久島の世界自然遺産地域では,生態系保護を目的として,駆除によるシカの個体数調整が行われています。しかし,本研究は,自然生態系の調節機能を活かした,人為によらないシカ管理の可能性とその必要性を示唆するものといえます。

(駆除イノシシを動物園のライオンに:千葉)
千葉県内で有害駆除されたイノシシの肉を、ライオンやハイエナの餌として活用する取り組みを千葉市動物公園が始める。肉食獣が野生での感覚を取り戻す効果が期待されている。捕獲されたイノシシの9割以上が埋設・焼却処理されており、有効に活用することも目的だ。同市動物公園の人気者の雄ライオン「トウヤ」。今春に試験的に毛皮や骨がついたままの肉の塊を与えたところ、バリバリと音を立てて骨をかみ砕き、のどを鳴らして肉をなめ回した。のどを鳴らすのは「通常では見られない反応」(清田義昭副園長)だという。国内の動物園では肉食動物に、骨などを取り除く加工を済ませた肉を与えている。栄養面では十分だが、皮をかみ切る、骨をかみ砕くといった本来持っている採食での心理的欲求を失わせているという指摘もあった。こうした飼育環境を改善しようと、近年注目されていたのが、骨や皮がついたままの肉を餌として与える「屠体(とたい)給餌(きゅうじ)」だ。同園では餌の候補として有害鳥獣として捕獲されている野生のイノシシに着目し、1年半前から導入検討を始めた。

(エゾリスの交通事故、つり橋で防止:北海道)
帯広市は、道路を横断するエゾリスの交通事故を防ぐため、リス専用のつり橋「エコブリッジ」を2022年度に、帯広畜産大周辺の市道に新設する方針を決めた。市道拡幅で交通量が増えると予想されるためで、市のエコブリッジ新設は10年ぶり4カ所目となる。帯畜大では昨年、大規模な樹木の伐採が行われ、小動物への影響が懸念されていただけに、関係者は歓迎している。エコブリッジは、道路対面の樹木をワイヤで結び、網目状の橋でつないだ構造。木の上で暮らす小動物の移動を助けることで、交通事故を防ぐのが目的だ。全道的に珍しく、市内では稲田小前の共栄通など3カ所に設置されている。

(アライグマ初の100頭超:北海道)
室蘭市は2020年度(令和2年度)に駆除した有害鳥獣・昆虫の実績をまとめた。急増しているアライグマが初めて100頭を超えた。これまでは石川町や香川町での捕獲が目立っていたが、白鳥台や蘭西地区にも拡大しており、市は影響を懸念している。全道的にアライグマの増加や農業被害が深刻さを増しているが、捕獲実績がほとんどなかった室蘭市でも近年、捕獲が増えている。農業被害は小さいが、家庭菜園やコンポストが狙われる事例が出ている。20年度の駆除件数は107頭で前年度の53頭から倍増、過去最高を更新した。14年度までは1桁台で推移、15年度に急増して29頭になった。16年度からは40頭台に増え、18年度から50頭台が続いていた。地域別では香川町の33頭、石川町の31頭が多い。次いで陣屋町12頭、水元町9頭、幌萌町8頭。前年度ゼロだった白鳥台5頭、増市町2頭などとなっている。生活環境部衛生係は「生息域が拡大している」と説明する。時期的には夏場が多いが、年中捕獲されている。けがなどの被害は出ていないが、見慣れない動物の出没に不安を抱える市民もいる。水元町の酒井松夫さん(76)の自宅では、2年前から庭にアライグマが出没するようになった。リビングのカーテンを開けると、鳥の巣箱に置いた餌を食べるアライグマがおり、驚いたという。「暗くなると家を出るのが怖い」と考え、市役所に駆除を依頼。3月17日朝には、庭に仕掛けた箱わなで1頭を捕獲した。「複数が出没しているようなので、しばらくはわなを掛けようと思っています」話した。衛生係の及川裕之係長は「見た目はかわいいですが凶暴です。外来生物で天敵がおらず、生息数が増えていると思います。生態系保全へ原則駆除しています。見掛けたら連絡を」と呼び掛けている。ほか主な駆除実績は、エゾシカが66頭(前年度比9頭減)、キツネ11頭(同6頭増)、タヌキ66頭(同43頭)などとなっている。

(シカよ見ていろ、ばあちゃんは負けない:鹿児島)
さつま町二渡の今村カズコさん(92)が、自宅横の畑にシカ侵入防止用の竹柵を約5カ月かけて完成させた。高さ2メートル、長さ約100メートルに及ぶ本格仕様。昨秋の台風で壊れた柵を取り換えた。一緒に農業をしていた夫に2010年に先立たれてからも毎年野菜作りに励んでおり、「シカなんかに負けられない。収穫が楽しみ」と張り切っている。柵は約500平方メートルの畑を取り囲むように設置した。10年ほど前に自作した竹柵は昨年9月の台風10号で大破。収穫前のカボチャやピーマンが食害を受けた。製作を始めたのは昨年11月から。近くの竹林から切り出した100本ほどを格子状に組み、ビニール製の網を張った。体調がいい時は1日6時間ほど作業し、3月下旬に完成させた。「途中で諦めそうになったが、畑を守りたいとの思いで頑張れた」と振り返る。今村さんは3歳上の実男さんと1950年に結婚し、2人で野菜や米作りに励んできた。現在も計800平方メートルでブロッコリーやキュウリ、スナップエンドウを育てる。収穫した野菜は近くの物産館で販売するほか、県外に住む孫たちに送っている。朝起きてまず畑の様子を確認する。今のところ食害はない。「花が咲いたり、実がなったりと野菜の成長に元気をもらっている。夫との農作業は忙しかったが、いい思い出。体が動くうちは続けていきたい」と笑顔を見せる。

(ツキノワグマに出会ったら:三重)
ツキノワグマを目撃したり、負傷者が発生したりした場合などの対応ガイドラインを三重県大台町が今春策定し、運用を始めた。県の対応マニュアルにも即した内容で、人身被害が昨年2件あったことを踏まえ、連絡先や情報の流れをより身近なものにしている。県によると、市町単位でツキノワグマへの対応方針を定めるのは、県内では初めてのケースという。大台町によると、2020年度のツキノワグマ目撃情報は13件。同年8月2日、町外から来たグループが、同町岩井の宮川の河原でバーベキューをして帰り支度中に襲われた。女性1人が指を骨折、男性1人が足に切り傷を負った。同17日には、兵庫県から来た女性2人が大杉谷登山道を下山中に襲われ、1人が両足をかまれたり、引っかかれたりした。ガイドラインでは、町に目撃情報が寄せられた場合、通報者の住所、氏名、連絡先、痕跡、クマが移動中であれば方向、頭数(母グマと子グマではないか)、大きさ(シカ、イノシシなどの見誤りではないか)、負傷者の有無などを聞き取り、小中学校や大台町猟友会、大台署、宮川森林組合などに情報提供し、防災行政無線放送で注意を呼びかける。ツキノワグマが、シカなどのわなに誤ってかかった場合の対応や放獣までの流れ、住宅への侵入や人身被害が発生した場合の緊急避難措置(駆除を含む)、果樹や作物、残飯などの誘引物の処置にも触れている。大台町の担当者は「ガイドラインは運用しながら見直しもする。紀伊半島南部に生息するツキノワグマは、環境省レッドリストで『絶滅のおそれのある地域個体群』との位置づけ。具体的な対応方針を明示することで人とツキノワグマの共生を図りたい」としている。

(豚熱ワクチン散布開始:京都)
京都府内で豚熱(CSF)が広がっていることを受け、丹波3市町の猟友会などが23日、イノシシ用の経口ワクチンの散布作業を始めた。

(クマ目撃件数、過去最多の去年上回るペース:石川)
23日午後1時ごろ、石川県小松市の松東みどり学園周辺でクマが目撃されました。被害の情報は入っていません。小松市江指町の松東みどり学園周辺で、近くの住民から「クマを見た」と警察に通報がありました。被害の情報はなく、猟友会や市の職員などが周辺を捜索しましたが見つかりませんでした。こうした中、5月12日までの県内のクマの目撃件数は、2005年に統計を取り始めて以来最も多かった去年を上回るペースで推移していて、去年より5件多い18件となっています。

(市民協働事業の案募集:神奈川)
市民活動団体の提案を受け、官民協働で事業を進める「市民提案型協働事業」を行っている小田原市は、2022年度の新規・継続事業の案を募集している。同事業は、市民活動団体の新しい発想や柔軟性、専門性などを生かした提案を受け事業に取り組むことで、地域社会の課題解決や新たな市民サービスを創出していくことを目的に14年度から行われている。過去には、くくり罠猟の現場実習を通して有害鳥獣捕獲者の育成のほか、植生劣化や農業被害の抑制を図る「小田原くくり罠塾2021」などが採択されている。提案内容によって担当課が選定され、その後書類審査、プレゼンテーションなどを経て実施事業が採択される。応募締め切りは新規事業が5月31日(月)、継続事業が7月30日(金)。22年3月の予算の議決を経て、事業が開始する。提案できる団体は、小田原市内で1年以上継続して活動をしていること、営利目的ではないことなどの要件がある。

(県内クマ目撃、4月末で最多ペース:山形)
県内でクマの出没が相次いでいる。今年は4月末現在で16件の目撃情報が寄せられており、記録が残る2003年以降で最多となった前年とほぼ同じペース。例年、春から夏にかけて目撃件数が急激に増加し、人身被害も発生している。里山付近をはじめ、近年は人里近くに現れるケースも目立ち、油断は大敵だ。県みどり自然課によると、20年のクマの目撃件数は795件で、4月末現在では18件だった。月別で見ると、4月は9件だったが、5月は4.6倍の42件に急増。6月は96件、7月は98件で推移し、餌などを探すクマの行動の活発化がうかがえる。20年の人身被害は11年以降では最多となる5件に上った。皮切りとなったのは5月20日に長井市平山の市街地で発生した事案。遊歩道を散歩中の高齢男性がやぶから現れたクマに襲われ、頭に軽傷を負った。河川敷沿いに移動してきたとみられ、里山から離れた場所でも警戒が必要だ。5~7月は山菜採りや渓流釣り、トレッキングのシーズンで、山沿いや山間部ではさらに注意が求められる。特に危険なのは突然の遭遇。クマも驚いて攻撃してくる危険性が高いという。クマよけの鈴やラジオなど、音の出る物で自分の存在を知らせることが有効になる。遭遇した場合は、背を向けずにゆっくりと後退する。走って逃げると、急な動作にクマが驚き、向かってくる可能性もある。さらに子連れの母グマは神経質なため、刺激しないことが肝心。子グマを見つけたらできるだけ早く遠ざかるようにする。また、クマを登山道など人が通る場所に近づけないよう、食べ残しのごみなどを放置しないことが大切になる。県みどり自然課は「ごみを残していくのは餌付けをしているのと同じ」と警鐘を鳴らす。県警はクマが出没した際に付近をパトロールするなどして注意を促している。県警地域課の担当者は「特に山に入る場合はクマがいることを十分に認識し、音の出る物を忘れずに持っていくことが大切。家族に行き先を告げるなど登山のルールも踏まえ、注意してほしい」と話している。

(県が「クマ出没注意報」:岩手)
岩手県は先月のクマの出没件数が多く、今月には人身被害も起きたことから「ツキノワグマの出没に関する注意報」を発表しました。県によりますと4月のクマの出没件数は183件で、過去5年の平均である132件を大きく上回りました。今月15日には八幡平市で山菜採りの女性が顔や背中をひっかかれてけがをしていて、県は被害が増える恐れがあることから今月19日に県全域に「ツキノワグマの出没に関する注意報」を発表しました。その後も今月22日には盛岡市で牛舎が荒らされる被害が出ています。県は山菜採りや登山で山に入る場合は複数人で行動し、鈴やラジオを持つよう呼びかけています。また生ごみの管理の徹底などクマを人里に出没させない対策も求めています。

(ツキノワグマ「特別注意報」に引き上げ:福島)
福島県は23日、県内全域に発令中のツキノワグマ出没注意報を「特別注意報」に引き上げた。期間は7月31日まで。23日、市町村に注意喚起した。県によると、県内でのクマの目撃件数は4月が11件、今月は21日時点で27件。過去最多の目撃件数となった昨年度(603件)と同水準のペースで推移しているという。県は県民に対し、野外で活動する際にはクマ鈴やラジオなど音の出るものを身に着けることや、家の周りに生ごみを放置しないことなどを呼び掛けている。県は4月15日に県内全域を対象に初の「ツキノワグマ出没注意報」を発令。今後クマによる死亡事故が発生したり、人身被害の拡大が懸念されたりする場合、最上級の「警報」に切り替える方針。

(電柱に茶色のかご、何のため?:秋田)
カラスさん、こちらへどうぞ―。秋田市上新城にある電柱を見上げると、茶色のかごのようなものが。東北電力ネットワーク秋田電力センターが停電防止のため各地に設置しているカラス用の人工の巣だ。東北電力ネットワークによると、カラスはハンガーなど金属を含んだ材料で巣を作ることがあり、時には巣が電線に接触して停電の原因となる。このため電線と触れない部分に人工の巣を置いている。

(46歳で挑む東京、同年代の人の希望に:栃木)
射撃競技を始めたときから目標にしてきたオリンピック。クレー射撃・スキート種目でリオデジャネイロ2016大会の代表に内定し、夢が叶う日を待ちながら、石原奈央子は父のことを思った。父・敬士さんは、同じクレー射撃の選手としてオリンピックを目指し、日本代表に選ばれながらメキシコシティー1968大会はクレー射撃協会の不祥事で、12年後のモスクワ1980大会は日本のボイコットで、一度もオリンピックに出場することができなかった。「リオが決まって、ああ、父はこれを目指していて、これを断念したんだ、ここに行けなかったんだなと考えるようになって、私は幸せだなって思いました。父は、『強い気持ちがないとオリンピックでは勝てないんだよ』と話してくれたり、アドバイスをくれたりしました」と、石原は振り返る。30代前半に競技を始め、そして41歳で、スキート種目で日本女子選手として初めてオリンピックの舞台に立った。そのときのことは今でも忘れない。「すごかったですよ、オリンピックは。やっぱり競技をやっているみんなの目標になっている世界の祭典なんだ、という雰囲気でした。あっという間に終わってしまいましたけどね」結果は18位で予選敗退。「穴があったら入りたいですね」と苦笑いしたが、「毎回、どの試合でも次のためになるという気持ちでやっていますし、(リオも)次のためになっているはず。0点より1点の方がいいですし、1点よりも25点の方がいい(編注:スキート種目では25枚を撃ち点数を競う)。でも、25点満点取ったとしても、内容が満足できなければ悔しさも生まれる。全部が原動力になりますからね」と、プラスに捉えている。石原が射撃の道へ進んだのは、ごく自然の流れだった。実家の日本武尊(やまとたけるのみこと)を祀る栃木県鹿沼市にある古峯(ふるみね)神社の中には射撃場が設けられており、小さい頃から、人々が射撃を楽しむ姿を見て育った。「ずっと銃に触りたくて、やりたかったんですけど、法律の関係上、日本で銃を持つ許可が下りるのは20歳から。(免許を取って)銃に触れたときには、やっと触れられた、見てきたことを実践できたと、ワクワク感がありました」それでも見るのとやるのでは全く違い、想像以上に難しかった。「もっと簡単だと思っていました。銃はすごく重かったし、全然当たらなかった。こんなに難しいことを皆さんやられていたんだなと思いました」と苦笑いする。それでも、小さい頃からそばで見てきた経験はプラスに働いた。30代になりクレー射撃を本格的に始めると、33歳で2007年に初めて全国大会に出場するまでになった。結果は最下位だったが、オリンピック出場を目標に強化を続け、2012年のアジア選手権大会で6位、2014年のアジアクレー射撃選手権大会で3位になるほどに急成長した。2016年のオリンピックアジア予選で優勝し、リオ2016大会の切符を手にしたのだ。空中に放たれる動く標的を撃ち壊していく「クレー射撃」。中でも石原が挑むスキート種目は、トラップより複雑で、左右に配置された2つのハウスの一方か両方からクレーが射出され、それを撃ち抜く。トラップ射撃よりも移動が多く、動きが多いので、それが面白さだと石原は言う。「射撃のスタイルも、クレーが左右から飛んでくるので、見ていて楽しいと思いますし、やっていてすごく楽しいです。銃ってあまり身近にないですよね。そういうものを扱って、こういうふうに動くんだ、こうやって発射されるのか、クレーが割れていくのか、そういうのを全体的に見てもらいたいと思います」。もともと最大の目標と決めていた東京2020オリンピック。すでにスキート種目の代表に内定している石原は46歳でその舞台を迎える。「射撃は年を取っても続けられる競技です。『年齢が上になっても、こんなふうにオリンピックという舞台に立てるんだ』と、皆さんの活力や希望になるといいなと思います。私は30代だった2007年から競技を始めて、5、6歳から銃を持てる外国の選手に比べると経験値は足りない。それでも、世界でも50代の選手がメダルを取ったりしていますし、この年齢になってもオリンピックで勝てるんだよ、というところを見てもらいたい。そして、一人でも多くの方にクレー射撃を始めてもらえたら。オリンピックは射撃の面白さを伝えるチャンスだと思います」。実家の古峯神社では神職を務める石原。「信仰心があるから、信じる力は人よりも強いですね。自分も信じる、人も信じる」。その言葉通り、さぞやアスリートとしても人としてもしっかりした方だと想像すると、「私は適当なんですよ」と言う。「でも、射撃はそんな適当な人でもできるし、忘れっぽい人でもできる(笑)。だから幅広く、どんな方でもできる競技だと思います。実は、日本にはたくさん射撃場があるんですよ。東京の周りにもたくさんありますし、行きやすいです。射撃を身近に感じてもらいたいですね。それには自分が東京オリンピックで頑張らなければいけないですね」。東京での目標は「自分の射撃ができること」だ。「メダルや順位よりもまず、自分の射撃を貫きたい。たんたんと無表情で知らない間に終わっているような射撃。これがなかなかできないし、難しいんですよね。意識がいろんなところに飛んじゃって……」。それでも、自分らしく精一杯戦い抜くと誓う。「だから楽しみにしていてください」。石原はそう言って、目を輝かせた。

(ヒグマ出没相次ぐ根室:北海道)
5月に入り、市内でヒグマの出没が相次いでいる。21日現在の本年度の通報件数は前年度同期より2件多い7件で、市街地より東側の地区にも姿を現している。市は「民家近くにクマを呼び寄せないよう、ゴミの捨て方に気をつけて」と呼びかける。市内では今月、痕跡情報1件を含む6件の出没情報があった。落石地区や別当賀地区など根室半島西部が大半を占める傾向は例年と同じだ。一方、15日には市街地より東側の北浜町の牧場付近で、車を運転中の女性が体長2~3メートルの大型のヒグマ1頭を目撃。人畜への被害はなかったが、市は警戒を強化し、注意を呼びかける看板を設置した。

(公園で連日の「クマ」目撃:福島)
21日午前9時30分ごろ、会津若松市の会津レクリエーション公園にある遺跡の広場西側付近で、クマ1頭を目撃したと巡回中の施設管理者から会津若松署に通報があった。けが人はいなかった。同公園では20日にもクマの目撃情報があったため21日は閉園しており、来園者はいなかった。再びクマが確認されたため、公園を管理する県会津若松建設事務所は閉園期間を23日まで延ばし、サイレンを鳴らしたパトロールなどの警戒を行う。同署によると、クマは体長約1メートル。

(牛舎でクマによるとみられる被害:岩手)
22日朝、岩手県盛岡市で牛舎の中に保管していた飼料が散乱しているのが見つかり、クマによる被害と見られている。22日午前5時ごろ盛岡市新庄の農林業、佐々木勝さん68歳の牛舎で、小屋の中に保管していた飼料袋1つが破られエサが散乱しているのを、佐々木さんの息子が発見した。小屋をこじ開けた痕跡や、牛舎の周辺にはクマの足跡や糞が残されていて、クマに荒らされたものと見られている。現場は、盛岡競馬場から北東におよそ5キロの山間部の集落で、クマは見つかっておらず、警察は注意を呼びかけている。

(住宅地にクマ、けが人なし:秋田)
23日午前11時ごろ、秋田県鹿角市花輪字沢小路の住宅地に、体長約1メートルのクマがいるのを車で走行中の男性が目撃した。けが人はいなかった。現場は花輪小学校の北約300メートル。鹿角署が周辺に注意を呼び掛けた。

(クマ殺処分、人里近く危険:岡山)
岡山県備前市は25日、同市閑谷の山中で雄のツキノワグマ1頭が捕獲されたと明らかにした。発見場所が人里に近く、危険性が高いとして殺処分した。市内での捕獲は2010年以来で、市は引き続き注意を呼び掛けている。市などによると、クマは推定5、6歳で全長1・22メートル、体重47キロ。24日午前7時半ごろ、市有害鳥獣駆除班の住民がイノシシ、シカ用のわなに掛かっているクマを発見した。現場は県道穗浪吉永停車場線に近い山中で、市や県は半径200メートル以内に民家が点在している状況を踏まえ、殺処分することにした。備前市内では20年度以降、クマの目撃情報は寄せられていない。県南部での捕獲は珍しいといい、市は「今は冬眠から目覚めたばかりで腹をすかせており、活発に餌探ししている。山に入る際はラジオで音を流して警戒し、日常でも家庭の残飯は屋外に出さないなど細心の注意を払ってほしい」としている。県のまとめによると、本年度の県内での出没件数(24日現在)は目撃が17件、捕獲は今回を含め6件。

(襟裳岬にクマ:北海道)
25日午前、北海道の襟裳岬の海岸にクマが現れました。クマは太平洋を悠々と泳ぎ、岩礁に上がって休む姿も確認されました。えりも町の担当者は「すぐ近くに国有林もあるが、日中に海にいるのは初めてだ」と話していますが、付近には住宅もあり、午前11時半ごろ、ハンターが船で近づき駆除しました。駆除されたクマは、体長およそ150センチ、体重80キロほどで、親離れしたばかりと見られています。

(白いエゾシカ:北海道)
正信寺(浦河町大通4)住職の前田憲昭さん(79)と孫の麻耶さん(17)が、寺の裏山で体の白いエゾシカを見つけ、撮影した。前田さんは「シカは頻繁に姿を見せ、鐘をついているとじっとこちらを見ていることもあるが、白いのは初めて」と驚いている。撮影したのは4日午前。建物2階にいた麻耶さんが、窓から見える裏山に姿を現したシカの群れに「白い個体がいる」と気付きスマートフォンで撮影、前田さんも庭からその姿を確認した。初めは群れにヒツジかヤギが交ざっているようにも見えたという。

(クマの目撃相次ぐ:秋田)
秋田県では23日、クマの目撃が午後2時10分時点で4件確認された。午前8時半ごろ、大館市で長坂宝田岱の空き地を60代男性が自宅2階から見たところ、クマ1頭を目撃した。クマがいた場所から民家までは約10メートル。また午前11時ごろ、鹿角市花輪沢小路の市道で、50代男性が車の運転中に道路脇にいるクマ1頭を目撃した。クマがいた場所から民家までは約10メートル。さらに正午ごろ、秋田市の70代男性が車を運転中、秋田市雄和神ケ村の田んぼ内にクマ3頭がいるのを目撃した。クマがいた場所から民家までは約200メートル。午後0時45分ごろには、鹿角市の40代女性が、十和田錦木冠田地内の畑内にクマ1頭がいるのを自宅から目撃した。クマがいた場所から民家までは約10メートル。秋田県内では山菜採りで山に入る人が増えているが、クマと遭遇して被害にあわないために、複数での距離を空けずに行動することや音の出るものを携帯する。また万が一遭遇してしまったら、走って逃げずゆっくり後ずさりしてその場を離れることが大切だ。

(公園内でクマ目撃:栃木)
23日午前11時20分ごろ、佐野市富士町の公園内、1頭、体長約1メートル。通行人が、車で近くを通行中、山林に向かうクマを目撃した。

(サル3匹、住宅街に出没:宮崎)
宮崎市の大淀や赤江、本郷地区などの住宅街で、今月上旬から野生ザルの出没が相次いでいる。宮崎南署によると、被害の通報はないが、市森林水産課は住民に注意を呼び掛け、捕獲に向けてわなの設置準備を進めている。

(無人ヘリで獣害対策防護資材を運搬:静岡)
ヤマハ発動機は産業用無人ヘリコプター「FAZER R G2」を用いて支柱やネットなどの獣害対策用防護柵資材を山間部に運搬する実証実験を静岡県掛川市で行った。積み込み場所から荷下ろしする谷底までの片道10分弱の距離を、自動航行とパイロットによる操縦で5日間で約120往復して合計1・5トンの資材を運んだ。防護柵は、山間部に植えた苗木をシカやカモシカによる食害から守るのが狙い。作業者が資材を背負って斜面を歩くと時間を要し、負担や危険が大きい。そこで無人ヘリで運ぶことにした。同ヘリの積載能力は35キログラム。資材を格納するコンテナ重量を差し引いた上で、異なる形状の資材の組み合わせで1度に約20キログラムを運んだ。強風の影響を受けにくい積載方法などを確立しておき、積み込みと荷下ろしの各地点に操縦オペレーターを配置して樹木などの障害物を避けた。同社は無人ヘリで送電線用の建設資材を山間部に運ぶ業務も請け負っている。無人ヘリと衛星通信やレーザースキャナーなどを組み合わせ、資材運搬や農業、森林資源や地形の計測、建造物の点検・検査、防災・警備などへの活用を進める方針だ。

(イノシシのジビエ利用を再開へ:石川)
ブタの伝染病であるCSF=「豚熱」の感染拡大にともなって県が自粛を要請してきた野生イノシシのジビエ利用が、検査と感染対策を徹底したうえで、早ければ6月から再開される見通しになりました。これは24日開かれた県議会の「環境農林建設委員会」で、県農林水産部の石井克欣部長が明らかにしたものです。県内ではおととし8月以降、広い範囲で野生イノシシの「豚熱」感染が確認され、県は感染確認区域内で捕獲された野生のイノシシをジビエに利用しないよう要請してきました。これについて県側は万が一、人が食べても影響はなく、養豚場への感染拡大を防ぐ目的で利用自粛を求めてきたと説明しました。そのうえで、ジビエとしての利用を望む声が多く寄せられているとして、早ければ6月から野生イノシシのジビエ利用を再開する方針を示しました。ただ、県では、利用にあたっては、検査で「豚熱」の陰性が確認されていることや加工施設などの感染対策が徹底されていることが前提だとしていて、県内の加工施設に対し、感染防止対策や衛生管理についての研修を進めることにしています。

(ジビエ食堂オープン:石川)
中山間地域の活性化や獣害対策に取り組む白山市木滑(きなめり)の山立(やまだち)会は二十二日、シカやイノシシなどの野生鳥獣肉や白山麓産ラム肉などを、手ごろな価格で味わえる飲食店「山立会食堂」を建物内にオープンした。焼き肉や丼メニューを提供する。今後はイベント会場としても活用。地域の有志が集い、情報交換できる空間を目指す。食堂は広さ約百五十平方メートル。直売所などとして使っていた建物の改装を四月上旬から始め、今月二十一日に完成した。オレンジ色を基調とした明るい内装で、約三十席を用意し卓上には焼き肉用こんろも備える。看板メニューのイノシシ丼(税込み九百八十円)は、イノシシ肉をしょうゆベースの甘辛いたれに漬けてタマネギと炒めている。焼き肉は牛や豚肉などもある。ジビエ肉は白山麓産を中心に、季節に合わせて各地の肉を取り扱う。同会が生産する収穫したての「木滑なめこ」を使ったみそ汁や、なめこうどん(同八百五十円)、なめこアイス(同三百円)なども提供する。今後は、ナメコ収穫後の調理体験や、鳥獣害問題について話し合うシンポジウムの会場などとしても活用する。同会の有本勲代表(37)は「飲食店の開業は、当初からの目標の一つだった。おいしいジビエを味わってほしい。今後は、仲間を集めて、共に中山間地を盛り上げていきたい」と話した。

(特産をネット販売:高知)
高知県高岡郡梼原町の集落活動センターでつくる連絡協議会(空岡則明会長)がネットショップ「ゆすはら雲の上ストアー」を立ち上げ、町の特産品を販売している。町内にはまつばら、はつせ、四万川、おちめん、ゆすはら西、ゆすはら東の六つの集活センターがあり、それぞれ特産品づくりなどに取り組んでいる。販売は各地域の直販施設や町役場近くの「マルシェ・ユスハラ」などが中心だったが、新型コロナウイルスの影響で来町者が減少。新たな販路を模索していた。「―ストアー」は町の補助金も活用して3月に開店。イノシシやシカ、キジなどの肉類、キムチ、どぶろく、シフォンケーキなど食品を中心に約40の多彩な商品を販売している。体験受け入れや宿泊、レストランなど各集活センターの活動も紹介している。空岡会長(69)は「特色ある商品開発を進めて品数を増やし、情報発信にも力を入れていきたい。梼原に関心のある人は一度見てほしい」と呼び掛けている。

(骨付きマンガ肉:岐阜)
ジビエ(野生鳥獣の肉)の骨にまとわり付いたひき肉に、ガブリとかぶりつく。軟らかく食べやすい味付けでありながら、どこか野性味あふれる風味に、さながら、アニメやマンガに登場する原始人になった気分になる。「骨付きマンガ肉」を製造する「飛騨狩人工房」(高山市国府町)の脇谷将斗さん(34)は、「少し焦げ目を付けると、おいしい。バーベキューなどにおすすめ」と語る。

(シカ革で「ファーストシューズ」いかが?:長崎)
地元のシカ革で赤ちゃんのファーストシューズを作り、販売する試みが五島市玉之浦町で行われている。島の主婦らが手作りし、優しい柔らかな肌触り。「コロナ禍で会えない孫の1歳の誕生日に贈りたい」といった注文も入り、県内外へ発送しているという。

(柴咲コウ、東京と北海道の2拠点生活)
女優、歌手、実業家としても活躍する柴咲コウ(39)が22日放送のTBS「人生最高レストラン」(土曜後11・30)に出演。北海道に別荘があり、東京との2拠点生活をしている柴咲。友人と共同ファームを経営して土を耕し、作物を育てたりもしている。ジビエ料理でも「ラムは苦手なんですけど、鹿は大丈夫。熊も大丈夫です。うまいです。お鍋に入れたり」と語った。大自然の中での生活に「これからの夢がマタギになりたいっていうのがあって」と明かすと、女将役の島崎和歌子は「どうしたの?」と仰天。「スーパーで切り身とかになるとかけ離れてしまって、どう生きていたかとかどういうものを食べていたかとか、そういうのを知りたい」と持ち前の探求心からの夢ができたという。北海道出身で、クレー射撃が趣味のMC加藤浩次(52)とは、ジビエや猟の話で意気投合。そもそも加藤は「銃砲店の人に練習もしてないのに猟行ってもダメだよ、当たらないよって言われて」と、最初は猟の練習のためにクレー射撃を始めたところ、すっかりハマったという。加藤から「散弾銃の所持を10年間したらライフルを持てる。早めに散弾銃の免許とった方がいいですよ。免許取ったら、うちの会長、ヒロミさんなんですけど、クレーの大会とかやってるんでいつでもウェルカム」と言われた柴咲は「連れて行ってください!絶対行きたい」と目を輝かせていた。

(“羽毛のある類人猿”…)
カラスといえば、ゴミを荒らす悪者、といったイメージが強いですが、実は、驚くほど賢い動物だということをご存じでしょうか?なんと、「クチバシで水道の蛇口をひねって、水を飲んだり行水をしたりする」、「エサを取るための道具を自分で作る」といったことまでできるのです。そのためカラスをfeathered apes(羽毛のある類人猿)と呼ぶ科学者もいるほど。カラスにこのような「知性」と呼べるほどの行動をもたらすのは、他の鳥と比べて桁違いに発達した脳であることが様々な研究で明らかになってきました。日本に生息している主なカラスは、くちばしが太いハシブトガラスとくちばしが細いハシボソガラスの2種です。ハシブトガラスは主に都市部に、ハシボソガラスは田園などにすんでいます。世界には40種類以上のカラスがおり、様々な場所でその驚くべき行動が映像として捉えられています。例えば、「道にくるみを置き、走行中の車のタイヤで割って食べるカラス」。これは、秋田県で撮影されたものですが、それほど珍しいことではないのだそうです。他にも「滑り台で仲間と遊ぶカラス」やヨーロッパの「ボールで遊ぶカラス」といったものもあります。20年以上に渡って、カラスを“追いかけ”「脳の構造」から「被害の対策」まであらゆる側面から研究してきた宇都宮大学名誉教授の杉田昭栄さんは「遊ぶという行為は知能の高さの表れです。私は、フライングディスクをくわえて雪の積もった屋根に上り、それをソリ代わりにして滑って遊ぶカラスの映像を見たこともありますよ」と話します。神経解剖学を専門とし、様々な動物の脳を研究してきた杉田さんは、カラスを初めて解剖したときのことが忘れられないといいます。「脳容積が大きいのでは、との期待はありましたが、予想以上だったのです」(杉田さん)。ニワトリと比べると、体はカラスの方が小さいにも関わらず、脳の大きさは約3倍もあったのです。そして、知的行動を司る大脳については、カラスが圧倒的に大きいと分かりました。実は、20年ほど前までは、カラスを含め鳥類の脳には知性と関連する部位は少ないとされていました。ところが、その後研究が進み、鳥類にも哺乳類の「大脳皮質」に相当する記憶や判断といった高度な脳の機能を司る部分がある、と分かってきました。特に顕著なのがカラスで、「経験をもとにして新たな行動をとる」という高い認知機能を司る部位が、ほかの鳥と比べて格段に多く、脳を広く覆っていることが明らかになったのです。そのすごさを杉田さんはニワトリの脳と比較して次のように話します。「違いは一目瞭然で、大脳の発達の差がよく分かりました。部位ごとに色づけした脳の画像で見てみると、ニワトリと比べてカラスは青と緑の部分が非常に多かったのです。青の部分は、海馬という記憶を司る部位です。緑色の方は、経験や学習したことを統合し、次の知的な行動や新しい行動に結びつけるといった高次機能を担います」。カラスの発達した脳に衝撃を受けた杉田さんは、その脳がもたらす「知性」についても解明を進めようと、大学のキャンパス内でカラスを飼育し、行動実験を始めました。その中で、予想をはるかに上回るカラスの知的能力が次々と明らかになってきたといいます。その1 人の顔を記憶できる】フタに学生と杉田さんの顔写真を貼った容器を用意し、学生の写真の容器にだけエサを入れて与えたところ、初めカラスは両方の容器をつついてエサを探索していました。ところが、2~3日すると、エサが入っている学生の写真の容器しかつつかなくなりました。このことは、カラスが人の顔写真を記憶し、異なる顔として区別できることを示しています。【その2 数を理解する】容器を2つ用意し、それぞれのフタに異なる数のマークを描きます。エサが入っているのはマークの数が多い方だけで、数の少ない方には何も入っていません。このような仕掛けの下で、カラスに数日かけてエサのある方のフタを学習させ、その後マークの数は変えず柄だけを変えて同じ実験をしてみました。すると、柄が変わっても「数が多い方のフタ」をつついてエサにありつきました。さらに、今度はマークの「数」を変えてみました。数の差わずか1つという難易度の高さです。それでもカラスは、難なく、数の多い方のフタをつつきました。一連の実験結果は、カラスが数の概念を理解し、その大小を認識できることを示しています。【その3 バラバラの画像を正しく見分ける】現在、宇都宮大学の研究室ではカラスに「ハトの写真」のフタをつつくように学習させた後で、ハトの写真とほかの鳥の写真をモザイク状に加工したものを見せ、ハトの写真を選ぶことができるかどうかを調べる実験を行っています。人間でもなかなか難しい課題ですが、カラスはモザイク状にしたハトの写真を正しく選べることが分かりました。「写真をモザイク状にしても間違えずに選べるということがどういうことを意味するのかを、今後明らかにしていきたいと考えています。バラバラになった画像を頭の中で元の状態に組み立てる思考があるとの結果を出せれば良いな、と思っています」。こうした実験を重ねていく過程で、カラスの脳には何が起きるのでしょうか。カラスはまず、視覚を使って容器のフタに描かれたものの識別(弁別)をします。その結果は、失敗でも、成功して餌(報酬)を獲得しても、経験値として脳の海馬に蓄積されていると考えられます。そのため、課題を繰り返し与えられた時には、海馬とともに思考や判断を司る部位を駆使することで、徐々に間違いのない選択ができるようになるというわけです。ここで、世界にすむほかのカラスにも目を向けてみましょう。ニューカレドニア島に生息するカレドニアガラスは、賢いとされるカラスの中でも“スーパーエリート”として知られています。その高い知能が分かる行動のひとつに、細長く切った葉っぱをくわえて木の穴に突っ込み、中にいる虫をほじくり出して食べるという、「道具」を使った“すご技”があります。しかも、この道具も、カレドニアガラス自身が作ったもの。くちばしで葉を切り出し、葉っぱの縁のギザギザをうまく使って虫を引っ掛けるというテクニックまで持つものもいます。ニュージーランドのオークランド大学では、カレドニアガラスが与えられた道具を組み合わせてエサを獲得できるかどうかの実験を行いました。道具となるのは「石」と「木の枝」。ただし、石は透明な筒の中に入っており、道具として使うには、そこから取り出す必要があります。目当てのエサも透明な装置に入っていますが、エサの乗ったプレートは一定の重さをかけると傾き、出口からエサが転がり出てくる仕掛けになっています。実験の前段階として、カレドニアガラスにはそれぞれの道具がどのように使えるかを学習させておきました。実験がスタートすると、カラスはまず、棒をくわえて筒の中にある石をつつき出しました。続いて、この石を餌の入った装置に入れてプレートを傾かせ、難なくエサを獲得してしまいました。事前にカレドニアガラスが知っていたのは、それぞれの道具の使い方だけ。別々に得ていた知識を、その場で組み合わせ、問題を解決できることを示したのです。一方、イギリスのケンブリッジ大学が行った実験では、カレドニアガラスに「自制心」と呼べるものがあることが確かめられました。用意されたのは、回転する台。その上には、リンゴと肉の小片が載っています。台は透明なカバーで覆われており、カラスの目の前にエサが来たとき以外は食べることができません。カラスの前には、台の回転に合わせて、リンゴ、そして肉の順に、エサがやってきます。もし、リンゴが近づいてきたところで食べてしまうと、台の回転は止まり、それ以上エサを食べることはできない仕組みになっています。ただし、リンゴを食べずにやり過ごせば、台は回り続け、やがて肉が近づくようになっています。実験の結果、カレドニアガラスはリンゴが近づいても我慢し、「より好物の肉」を獲得することが分かりました。このような、質の高い報酬を手に入れるために本能的な欲求を抑制する自制心は、人間でいうと3歳児程度に相当するものだといいます。鳥類の中でも際立って高い知能を持つカラス。加えて、とても社会性の高い生き物であることが分かってきました。鳴き声を詳細に調べることで、カラスの音声コミュニケーションを研究しているのは、杉田さんの教え子の塚原直樹さんです。塚原さんは、カラスの鳴き声には20種類以上のバリエーションがあり、カラスたちが、これらを使い分けることでコミュニティーを維持していることを突き止めました。「鳴き声を声紋に変換してみると、声の特徴がよくわかります。例えば、複数のカラスが鳴き合っているカアカアカアカアという声は、声紋がはっきりした縞模様になります。これは、挨拶のようなコンタクトコールです。一方、危険を察知して威嚇する声は濁っており、声紋の縞模様が不明瞭になります」(塚原さん)。こうした研究は、人間を困らせるカラスの対策に応用可能だといいます。塚原さんはカラスのフンによる被害が深刻化している青森県八戸市で、「ここは危険」というメッセージを含むカラスの鳴き声を流し、カラスの群れが来ないように仕向けることに成功しました。音が流れるや否や、カラスは一斉に飛び立っていきました。これを、2か月間続けたところ、市街地をねぐらにしていたカラスの集団が姿を消したそうです。驚くほど賢く、豊かなコミュニケーションの世界を持つカラス。これまで、さまざまな地域のカラス対策にも関わってきた杉田さんは「カラスの特性をきちんと理解すれば、有効な対策がおのずと見えてくると思います。人とカラスがお互いうまく付き合えるようになればいいなと思って研究を続けます」と語っています。

(クマ出没:宮城)
利府町によると、25日午後0時40分ごろ、利府町沢乙唄沢にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
登米市によると、25日午前10時35分ごろ、登米市迫町新田菱ノ倉にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
栗原市によると、24日午後1時ごろ、栗原市栗駒里谷下沖にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
富谷市によると、23日午後1時50分ごろ、富谷市三ノ関太子堂西付近にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
富谷市によると、22日午後2時ごろ、富谷市杜乃橋2丁目付近にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
富谷市によると、21日午後10時ごろ、富谷市明石台7丁目付近にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
栗原市によると、23日午後4時ごろ、栗原市築館横須賀曽内にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、20日深夜、仙台市青葉区大倉伊呂波にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
22日午後1時30分頃、登米市迫町新田字品ノ浦地内(品の浦行政区)の品の浦生活福祉センター付近で熊の目撃情報がありました。

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(射撃場で散弾銃暴発、男性病院搬送:千葉)
19日午後3時20分ごろ、市原市犬成の京葉射撃倶楽部の射撃場で、大会に参加していた男性の上下二連式散弾銃が暴発、散弾が男性の右足親指付近に当たった。男性は市内の病院に運ばれたが、命に別条はない。市原署によると、男性が倒れているのを射撃場の職員が見つけ119番通報した。男性は弾を込めるため銃身を折り曲げようとしたがうまくできず、無理に力を入れたため引き金を引いてしまったらしい。同署は詳しい状況を調べる。

(イノシシ豚熱:茨城)
茨城県は20日、大子町と常陸太田市で捕獲した野生イノシシ2頭が豚熱(CSF)に感染していたと発表した。県内の感染確認は13、14例目になる。

(野生イノシシ1頭「豚熱」:福島)
県は19日、鮫川村で死んだ野生イノシシ1頭の豚熱感染を確認したと発表した。発見地点から半径10キロ圏内には3カ所の養豚場があるが、ワクチン接種が完了しているため豚の移動制限区域の設定はない。県によると、野生イノシシは同村で16日に見つかり、18日に陽性が判明した。県内ではこれまで、同村を含め13市町村で22頭の感染が確認されている。

(野生イノシシから豚熱:兵庫)
兵庫県は20日、宝塚市切畑の山中で、死んだ状態で見つかった野生イノシシ1頭の豚熱感染を確認したと発表した。県内6例目で、計7頭となった。県によると、19日午前、近くの男性が死骸を発見し、県が遺伝子検査した。4例目(川西市、4月25日)の発見場所から南東約2キロの地点。県内で豚やイノシシを飼育する60施設から異常の報告はないという。

(イノシシ捕獲5年で2・6倍:兵庫)
兵庫県加古川市内で、イノシシを狩猟以外で捕まえる「有害捕獲」の頭数が急増している。2020年度は15年度の約2・6倍となる345頭で過去最多に。田畑でイノシシが寝転がったり、踏み荒らしたりするため、農作物への被害も相次いでいる。市は田畑への侵入を防ごうと、21年度は柵の設置にかかる費用の補助を拡充して対策に取り組む。市農林水産課によると、15年度の有害捕獲頭数は131頭だった。イノシシは主に同市北部の志方町や八幡町などに生息しているとみられるが、最近は南部の尾上町で目撃された事例も。行動範囲の拡大とともに、捕獲頭数も右肩上がりになっているのが現状だ。担当者は「具体的な生息数は分かっていないが、相当な数がいることは間違いない」。その上で、急増の理由について「山に人が入らず、竹の処理などをしなくなったため、イノシシに居心地の良い環境を与えているのではないか」とみる。アライグマも同様の傾向で、17年度に比べて100頭以上増え、20年度は421頭を捕獲した。農作物の被害も深刻で、19年度の水稲、果樹などの被害額は計2740万円に上った。市は15年度から国とともに、19年度からは単独で、地元の住民が侵入防護柵を設置する際の資材を提供。21年度は予算を前年度から1千万円近く増やして約2300万円とし、柵の設置に伴う傷害保険加入への費用助成も盛り込んだ。柵は北部の山裾で既に延長約40キロの設置が完了し、市は22年度までに計約80キロを目指す。担当者は「住民が襲われるような被害を防ぐためにも、引き続き対策に取り組みたい」とする。

(クマ初捕獲、「生息域拡大の兆候」:福島)
田村市は19日、市内で初めてツキノワグマが捕獲されたと発表した。場所は市役所から南に約2キロの同市船引町永谷の山林。県自然保護課によると、県内のクマ生息地は、会津や中通りの阿武隈川以西が中心だが、近年、阿武隈川から東側での目撃も増加。同課は「野生動物の侵入を防ぐ集落の防御機能が低下し、泳ぎも得意なクマが阿武隈川を渡っている。生息域が阿武隈高地へと拡大している兆候だ」と指摘している。市農林課によると、クマは体長約1メートル60、体重80キロのオス。19日未明、イノシシ用の箱ワナにかかっているのを猟友会の会員が見つけた。市は県と対応を協議し、殺処分とした。クマは複数頭で生息している可能性があるため、市は防災行政無線や広報車で注意を呼びかけ、近隣の小中学校には、児童・生徒が複数で登下校することを要請した。

(クマ対策、里山林を伐採:富山)
近年、市街地や住宅地でツキノワグマなどの出没が相次ぎ、農作物被害も高止まりしているのを受け、県が警戒を強めている。12日には高岡市中心部の県立高岡高校の庭でクマが見つかり、駆除された。県は野生動物が身を隠しやすい手つかずの里山林が原因とみて、伐採整備に乗り出している。「クマも好んで高岡高校に来たわけではないだろう。クマが安らかに暮らせる森林づくりを進めていかなくてはならない」。12日に開かれた「県水と緑の森づくり会議」で、新田知事はこう語った。会議前のこの日朝、高岡高で確認されたクマは、市有害鳥獣捕獲隊によって駆除された。人的被害はなかったが、周辺は一時騒然となり、同校は休校措置を取った。県が目撃情報を時系列で調べたところ、クマは近くを流れる庄川の河川敷を通って同校にたどり着いた可能性があるという。県自然保護課によると、県内で昨年、クマによる人的被害は6人で、2019年の20人に次ぎ過去10年間で2番目に多かった。出没件数も599件と同2番目だった。クマが人里に現れる理由として挙げられるのが、エサになるブナやミズナラの実などの豊凶具合だ。同課は今年の傾向はまだわからないとしつつ、「クマの活動領域は拡大している。高岡高のケースもあるように、いつ、どこに出没してもおかしくない」と警戒する。今年の出没件数は19日までに29件を数える。また、県内では近年、イノシシによる農作物の被害も深刻だ。イノシシの生息数は増えているといい、19年には県内で初めて人的被害も起きた。こうした背景から県は今年度、野生動物の移動経路となっている河岸段丘でやぶ化している里山林の伐採整備を始めた。クマやイノシシは草の茂みに身を隠して移動することから、雑草などを除去して見通しをよくしたり、人間との鉢合わせを減らしたりする狙いがある。今年度予算に840万円を計上したほか、森林の保護事業などに充てる県独自の「水と緑の森づくり税」を活用し、22年度からの5年間で本格的に里山林の伐採などに取り組む。さらに、市町村境の川沿いにクマなどが出没した際に、隣接自治体の関係者らが速やかに集まり、効率的に捕獲できる体制づくりについても検討している。各自治体が連携し、連絡が必要なエリアや発見した際の連絡先などを今年度中にまとめたいとしている。同課の富士原禎課長は「野生動物の被害は山だけの話ではない。自宅や車庫、倉庫の戸締まりなどもしっかりしてほしい」と、県民への注意も呼びかけている。

(CSF対策で合同会議:群馬)
CSF(豚熱)対策の一環で、ウイルスを媒介する恐れのある野生イノシシへの効果的な対策を講じるため、県と前橋市は19日、県庁でトップが出席した合同会議を開いた。

(ブナの開花調査、実は「並作以上」:石川)
県はツキノワグマの餌となるブナの開花調査で、今秋の実の豊凶予測を「並作以上」と発表した。ブナの豊凶を早期に分析していくことでクマの出没傾向をより早く予測し、警戒を呼びかける。

(野生動物の対策本格化、目撃件数増加で被害懸念:長野)
昨年八月にツキノワグマによる人的被害が発生した松本市安曇の上高地で、環境省などが本格的に野生動物対策に乗り出した。ツキノワグマの目撃件数はここ数年で増加しており、事業者向けのクマ対策マニュアルを初めて改定した。今後、植生への影響が懸念されるニホンジカの分布調査を進め、二〇二二年度からは試験的にわなによる捕獲も始める計画だ。自然公園財団上高地支部が運営する上高地インフォメーションセンターによると、クマの目撃件数は一八年まで四~十一月のシーズン中、百件以下で推移。しかし一九年には百五十八件、二〇年には百四十四件と大幅に増加し、今年も十六日現在で七十三件と前年を上回る勢いで目撃されている。昨年は小梨平キャンプ場で、テントで就寝中の都内の五十代女性が襲われてけがをした。上高地でクマによる人的被害は初めてで、関係者に大きな衝撃を与えた。こうした事態を受け、環境省上高地管理官事務所は今年、一二年に策定したクマ対策マニュアルを改定。人を怖がらず、ごみなどをあさって味を覚えた「餌付き個体」が現れた時の対応として、出没地区のキャンプ場は閉鎖することを新たに盛り込んだ。

(住宅街でイノシシが出没か:佐賀)
佐賀北署は21日、佐賀市鍋島町鍋島の住宅地付近で同日午前9時ごろ、体長1メートルくらいのイノシシ1頭が出没したとして、防犯メールで注意を呼びかけた。

(大きなイノシシ2頭目撃:新潟)
新潟県弥彦村では、5月17日から20日までに弥彦地区から上泉地区付近で大きなイノシシ2頭が目撃されており、見かけたら十分に注意して刺激せずに逃げるよう村民に呼びかけている。

(ハンター向け「ジビエクラウド」:東京)
狩猟関連機器・サービスを手掛けるhuntech(ハンテック)は5月24日、鳥獣の捕獲・加工情報を管理するクラウドサービス「ジビエクラウド」において、鳥獣捕獲確認書の自動作成機能を提供開始する。本機能では、自治体ごとに異なる鳥獣捕獲確認書のフォーマットに対応し、捕獲情報をジビエクラウドに入力するだけで、適切なフォーマットの書類を自動作成する。現在、自治体に提出が必要な確認書は手書きで作成することも多く、自宅で捕獲鳥獣の写真の印刷や捕獲位置の地図の照会などを行なっていたため、現場で捕獲を確認してから書類を完成させるまでに半日以上かかっていたという。福島県内で実証実験を実施した結果、本機能を活用することで、捕獲確認から書類の完成まではおよそ3分に短縮、記載用紙や作成環境の準備を除く実作業時間も6分から3分に半減したという。また、同社の捕獲罠用のIoTセンサー「スマートトラップ」と合わせて使用することで、捕獲日時や位置情報の詳細も自動で記録可能になり、捕獲施策の精度向上にもつながるとする。本機能はジビエクラウドが導入されている自治体であれば、基本料金毎月44万円のほかにカスタマイズ料金(仕様によって異なる)を追加で支払うことで利用可能。福島県では年間2万6400頭(イノシシ2万5000頭、シカ1400頭)を捕獲目標に掲げており、これら全ての書類作成が自動作成に切り替えられた場合、捕獲者による書類作成の実作業時間を年間1320時間削減可能としている。同社は、自治体における獣害対策関連業務のDXを推進するべく、2022年3月末までに10の自治体へ本機能が導入されることを目指す。また、自治体における獣害対策関連業務の完全なペーパーレスを目指し、2021年内には捕獲情報の登録から共有までをすべてクラウド上で完結させる機能を追加予定で、2025年内には10億円の人件費削減を見込んでいる。

(ジビエ処理施設、7月にも建設:北海道)
食材となる野生鳥獣肉(ジビエ)を有効活用しようと、東京都渋谷区のフランス料理店「マノワ」(中村豪志(つよし)代表)は、渡島管内森町に解体処理場と製品加工場を併設した施設を7月にも着工する。今冬から稼働予定で、中村代表は「良質なジビエを世の中に送り出す仕組みを通じ、環境保全や地域活性化につなげたい」と話している。中村代表は山梨県の北岳(標高3193メートル)で山小屋を営む両親のもとで育ち、自然の恵みを生かしたいと飲食業を目指した。そのため、都内の有名店を経て開業した「マノワ」は2011年のオープン以来、シカやイノシシなどジビエ料理に力を入れてきた。

(クマ出没:宮城)
栗原市によると、20日午後7時55分ごろ、栗原市鶯沢南郷五輪原にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
角田市によると、19日午後6時30分ごろ、角田市豊室にクマとみられる動物が出没しました。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、19日午後6時ごろ、仙台市太白区秋保町湯元薬師にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
富谷市によると、20日午後1時30分ごろ、富谷市大亀滑理川二番付近にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
栗原市によると、20日午後2時ごろ、栗原市金成赤児熊田沖にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
角田市によると、19日午後6時55分ごろ、角田市鳩原割田にクマとみられる動物が出没しました。

(クマ出没:宮城)
富谷市によると、20日午前9時50分ごろ、富谷市大亀滑理川二番付近にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、18日深夜、仙台市青葉区大倉伊呂波にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
栗原市によると、19日午後1時30分ごろ、栗原市若柳上畑岡獅子ケ鼻にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
富谷市によると、18日午後6時32分ごろ、富谷市石積猿田にクマが出没しました。

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(猟銃の発砲音か、110番通報が2回:千葉)
17日午後、八千代町内で「猟銃のような発射音が聞こえた」という110番通報が2回、それぞれ別の男性からあった。けが人は確認されておらず、県警が銃刀法違反容疑で調べている。県警薬物銃器対策課などによると17日午後1時40分ごろ、同町大戸新田で、20代男性が発砲音を聞いたとして110番通報。

(山菜採りの女性、クマに襲われけが:岩手)
岩手県八幡平市で15日午前、山菜採りをしていた女性がクマに襲われけがをしました。15日午前10時半ごろ、八幡平市の田山スキー場周辺の山で山菜採りをしていた、八幡平市亦戸河原の無職・山本孝子さん(82)が成獣のクマ1頭に顔や背中をひっかかれました。山本さんは一緒にいた友人と自力で一度帰宅し、病院で手当を受けましたが命に別状はありません。友人も襲われましたが、けがはありませんでした。

(豚熱、初確認:和歌山)
和歌山県は14日、田辺市で見つかった野生イノシシ2匹で豚熱感染を確認したと発表した。今回を含めて、県内で豚熱感染が確認された野生イノシシは65匹。紀南ではこれまで古座川町で2匹が確認されており、田辺市内では初めて。田辺市本宮町内で死んでいる2匹の成獣が見つかり、県紀北家畜保健衛生所で豚熱の検査をしたところ、14日に陽性と確定したという。今後の対応として、県は半径10キロ以内で野生イノシシが捕獲された場合の調査や県猟友会への情報提供と注意喚起、豚など飼養者への周知や衛生管理徹底の指導をする。昨年6月から、飼養豚に対してワクチン接種を実施しており、県内農場の豚の移動や出荷が制限されることはないという。

(射撃五輪テスト大会なのに、更衣室なし)
射撃の東京五輪テスト大会が18日、陸上自衛隊朝霞訓練場で無観客として行われた。本番を見据えた大会にも関わらず、更衣室が使えないなど、環境や運営面で選手たちから不満の声が漏れた。訓練場の敷地内に射撃場や観客席、選手ラウンジなどを仮設。更衣室もあるが、この日は使えなかった。クレー射撃のトラップ種目で東京五輪女子代表の中山由起枝(日立建機)は、多目的トイレで着替えたことを明かし「トイレで着替えるのはきついし、(更衣室を)用意してほしかった」と訴え。トイレの数が少ないことも指摘し「つくってほしい。(五輪)当日は海外選手とかで、もっと(選手数も)増えると思うので配慮してほしい」とも語った。また、選手たちからは、控え室となるラウンジから射撃場までの距離が遠いことや、ストレッチエリアが少ないとの意見も。中山は「準備体操ができるような場所を設けてもらえたら助かる」と要望した。組織委の担当者は、更衣室が使用できなかった理由を「テスト大会ということで、規模が小さいので今回は設置しなかった。本番は規模が大きくなるので設置される」と説明。トイレなどの増設については「今後、新しく設置するのは難しい。さまざまな意見があれば、集約して、どういうことができるのか検討していきたい」とした。

(射撃テスト大会に中山ら参加)
東京五輪に向けた射撃のテスト大会が18日、本番会場の陸上自衛隊朝霞訓練場で行われ、代表選手らが参加した。クレーの女子トラップ代表で5度目の五輪に臨む中山由起枝は「初めて中に入ることができて念願がかなった。やっと五輪が近づいてきたという思い」と、大舞台を見据えた。ライフルでは新種目の混合エアピストルと混合エアライフルを実施。男子エアライフルで2大会連続代表の岡田直也は「あまり慣れていない混合種目を経験できたのは大きい」と語った。女子ピストル種目代表の山田聡子は「訓練場だったとは思えないくらいきれい。順調に準備をしてもらえてうれしい」と語った。

(射撃の五輪テスト大会、的飛ばず)
「射撃・東京五輪テスト大会」(18日、陸上自衛隊朝霞訓練場)国内選手が参加し、無観客で行われた。クレー射撃では的が飛ばず、競技が30分ほど中断するトラブルがあった。東京五輪・パラ組織委員会の森泰夫大会運営局次長は「電源系統の問題ではないか。対策を検討したい」と説明した。選手からは「着替える場所がない」と不満の声が上がったが、本番では更衣室が開かれるという。ライフル射撃とピストル射撃の決勝会場で「照度が足りない」との意見もあった。森大会運営局次長は「改善の方向で協議する」と話した。

(射撃界の新婚カップル、互いのハートを撃ち抜き合って東京五輪へ)
東京五輪の射撃テスト大会が18日、陸上自衛隊朝霞訓練所(東京・練馬区)で行われ、日本代表内定者を含めた165選手が出場。大会組織委関係者、スタッフ合せて合計210人が参加し、本番を想定したテストが実施された。競技会場は5月10日に認可が下りたばかり。新型コロナウイルス対策の他、銃やライフルの出入国時の輸送などが綿密にチェックされ、組織委の森泰夫運営局次長は「おおむね問題ないことが確認された」と話した。そんな中で注目を集めたのが昨年3月に結婚した射撃界の新婚カップル、妻・中山由起枝(42)、夫・大山重隆(39)だ。共にクレー射撃トラップで東京五輪出場が内定している。2008年北京五輪で4位の好成績を残した中山は東京大会が5度目、大山は初出場となる。この日のテスト大会では夫の大山が優勝、妻の中山は7位。夫婦揃ってのファイナル進出はならなかったが、大会後は左手薬指に光る指輪を公開し、笑顔でツーショット。クレー射撃協会内では「夫婦でメダル獲得を狙える」と期待の声もある。互いの心を撃ち抜き合ってゴールインした射撃界の最強夫婦。本番の活躍が楽しみだ。

(自民党農林部会等が鳥獣被害防止特措法改正案を議論)
自民党鳥獣被害対策特別委員会、農林部会、環境部会、鳥獣捕獲緊急対策議連等は12日、合同会議を開き、鳥獣による農林水産業等に係る被害の防止のための特別措置に関する法律(鳥獣被害防止特措法)の一部改正法案の条文(案)について議論した。鳥獣捕獲緊急対策議員連盟の二階俊博会長(自民党幹事長)は、「農家のみなさんが一生懸命育てた農作物等がせっかく出来上がっても、一晩で食い荒らされるなど鳥獣による被害が全国で続出している。この法改正によって、鳥獣との知恵比べが決着し、農家の皆さんに喜んで頂けるよう活発な議論をお願いする」と出席議員に呼びかけた。同法案の概要は以下の通り。【対象鳥獣の捕獲等の強化】①都道府県知事の被害防止に関する措置…市町村の被害防止施策のみによっては十分な被害防止が困難である場合に市町村長の要請を受けた都道府県知事が講ずる措置について、▼協議の場を設けること等により関係地方公共団体との連携を図る旨を明記、▼関係市町村相互間の連絡調整を明記、▼被害防止に関する個体数調整のための捕獲等ができるよう範囲を拡大、▼都道府県知事が行う調査・措置に対する国の必要な財政上の措置②多様な人材の活用…鳥獣被害対策実施隊員の任命の際は意欲と能力を有する多様な人材の活用に配慮③技術開発の成果の普及…捕獲等の技術の高度化等のための技術開発の成果を普及(国及び都道府県)【捕獲等をした対象鳥獣の適正な処理・有効利用のための措置の拡充】①適正な処理のための措置…効率的な処理方法に関する情報の収集・提供を明記(国及び地方公共団体)②有効利用のための措置…▼利用方法として愛玩動物用飼料(ペットフード)・皮革を明記、▼ジビエとしての加工・流通・販売における衛生管理の高度化を促進(国及び地方公共団体)、▼加工施設や搬入用設備・資材の整備充実を明記(国及び地方公共団体)、▼連携強化の対象となる関係者として加工・流通・販売事業者を明記(国)【人材育成の充実強化】人材育成に係る措置(国及び地方公共団体)について▼鳥獣の捕獲等(※ジビエ・ペットフード・皮革としての利用等に適した方法によるものを含む)について専門的な知識経験を有する者の育成を明記、▼関係機関及び関係団体と連携した体系的な研修の実施を例示【銃刀法に基づく技能講習の免除期限の延長】猟銃を使用して被害防止計画に基づく対象鳥獣の捕獲等に従事している者に対して銃刀法に基づく技能講習を免除する特例の期限を令和9年4月15日まで延長【施行期日】公布日から3月以内の政令で定める日

(クマ被害、先手で防げ)
全国で増えるクマによる人身被害を防ごうと、各自治体が対策の見直しに本腰を入れている。以前は被害が起きた地域への注意喚起が中心だったが、クマが好む果樹の伐採に補助金を出したり、木の実の調査の時期を早めたりと先手の対策に転換。専門家は「経験を生かした具体策を進めることが重要だ」と訴えている。「まさかこんなところに現れるとは……」。石川県白山市の高齢男性が当時の恐怖感を振り返る。昨年10月、近所で男女4人が次々にクマに襲われた。このうち男性の60代の妻は庭先でクマに遭遇。背を向けて逃げようとした直後、脚をかまれた。入院し、完治まで3カ月かかった。現場はクマが生息する山からは距離があるが、民家の庭に植えられた柿の木が呼び寄せた可能性がある。クマによる人身被害は近年増加傾向にある。環境省によると、2020年度に確認された被害は全国で158人に上り、データが残る06年度以降で最多となった。石川県加賀市の商業施設ではクマによる"立てこもり"も発生。木の実が不作の地域を中心に、冬眠前の餌を求めて市街地に現れたクマが人を襲う例が増えているとみられる。石川県立大の大井徹教授(動物生態学)は、市街地に現れたクマのふんから柿の成分を確認。庭先などの果樹を取り除くことで、被害を一定程度防げると強調する。環境省も、14年ぶりに改定したマニュアルで「果実や生ごみを放置しない」を重点項目に挙げた。福井県勝山市は、果樹伐採にかかった費用を一定額補助する制度を創設。昨年度1年間で約70件の申請があり、市街地へのクマの出没は19年度と比べて約50件減少した。石川県は、例年7月に開いている対策会議を今年は4月に実施。木の実の豊凶作調査を前倒しして実施することなどを確認した。過疎化による里山の荒廃でクマが人の生活圏に入りやすくなったことも被害増加につながっている。秋田県は、人とクマの生息域を隔てる「緩衝帯」の整備に力を入れており、昨年度は60カ所でクマが潜めるやぶの伐採を進めた。整備した地域では周辺と比べて出没の回数が減ったという。島根県では「やみくもな対策では効果は上がらない」(担当者)との考えから「鳥獣専門指導員」を配置。クマが姿を見せた現場に駆け付け、地形に合わせて電気柵を設置するなど、よりピンポイントの対策で被害撲滅を目指している。大井教授は、クマの生息範囲は徐々に広がりつつあると指摘。「すぐ近くに生息しているという意識を持つべきだ」と警鐘を鳴らしている。

(イノシシ、有害鳥獣対策に「草刈り機」:福島)
桑折町は12日、イノシシなどの有害鳥獣対策として自走式草刈り機2台を導入した。6月から町内会などの団体に無料で貸し出す。町内ではイノシシを中心に特産品のモモなど農作物が食べられる被害が絶えない。町はイノシシの隠れ場となる耕作放棄地ややぶなどの広範囲を、負担を軽減し効率的に刈り取ってもらおうと草刈り機を導入した。導入初日は、同町の西山城跡地で町職員による試運転が行われた。

(牛の放牧で田畑をイノシシから守れ:福井)
イノシシによる田畑の被害をなくそうと、若狭牛の放牧が16日、鯖江市で始まった。放牧は河和田地区4つの集落の住民でつくる「河和田東部美しい山里の会」が15年前から取り組んでいる。敦賀市の牧場から借り受けた妊娠中の若狭牛2頭を、雑草が生い茂る約2.5haの山際の土地に放した。河和田東部美しい山里の会の小部直樹さんは「当初は牛を放牧することでイノシシの被害が防げると思っていたが、それより人が集まって放牧地の草刈りなどを行うことで被害が皆無になった」と話している。放牧は10月末まで続けられる。

(クマ出没、放任果樹伐採で防げ:富山)
高岡市は14日までに、市内の「放任果樹」の伐採を推進する助成制度を新設した。柿などの果実が収穫されないまま放置されている放任果樹は、エサを求めてクマなどの鳥獣が山から里に出てくる原因の一つとなっている。市内では12日に市中心部の高岡高にクマが侵入して駆除されたほか、他の個体の目撃情報もあり、市は「クマなどを寄せ付けないよう市民に協力を求めたい」としている。助成制度は自治会を対象とし、伐採の費用について、樹木1本当たり2分の1(上限7500円)を県と市で補助する。果樹が放置される原因として、樹木が大きくなりすぎて果実を収穫できなくなったり、所有者の高齢化や死去などで管理が行き届かなくなったりするケースがある。とりわけ、山に近い地域で柿や栗、ビワなどの果実が残されたままになると、クマなどの鳥獣のエサとなってしまい、人と鳥獣の「すみ分け」の境界が崩れる一因となっている。市は「食用としない果樹は早めに伐採し、食べる場合はきちんと収穫してほしい」としている。

(「死の林」シカ食害で9割枯死:徳島)
剣山(1955メートル)と三嶺(1894メートル)を結ぶ延長約17キロの縦走路沿いにある樹木の約9割がニホンジカによる食害で枯死していることが、NPO法人三嶺の自然を守る会の調査で分かった。ウラジロモミが生い茂っていた美しい景観はここ10年余りで一変し、枯れ木が広がる「死の林」と化している。調査は昨年8月、会員6人で行った。縦走路を中心として幅10メートルの範囲内にある高さ約2~10メートルの樹木を数えた結果、約4千本のうち3577本が枯死しているのを確認した。枯死した樹木のうち剣山系に多いウラジロモミが2014本。ダケカンバやツルギミツバツツジなどが1563本だった。会では▽15年以上にわたる調査で食害が拡大している▽剣山系の高知県側で同様の被害が出ている―といった状況を総合し、シカが枯死の原因と断定した。シカは温暖化などに伴い生息地が広がっている。会によると、剣山系の食害は2004年ごろから目立ち始めたという。12年5月に会員が撮影した丸石(1684メートル)付近の写真では、緑の葉が茂ったウラジロモミを所々に確認できるが、今回撮った写真ではほとんどが枯死しており、被害が広がっている様子が分かる。標高が高く、広範囲に及ぶ縦走路一帯に防護柵などを設置するのは難しいため、シカの駆除が重要になる。県が剣山系での駆除を強化した16年度以降、食害で枯れたクマザサが回復する効果が表れており、会は継続的な駆除が樹木の回復にも有効だとみている。暮石洋理事長(72)=徳島市末広4=は「美しかった景観を知らない登山者が枯死木をきれいだと話すのを聞くと残念だ。シカの駆除が進み、景観回復につながってほしい」と話している。

(死に至る危険性、感染症を媒介するマダニ:静岡)
春から秋にかけて活動が活発になるマダニに噛まれないよう、県は注意を呼び掛けています。マダニは日本全国の野山や畑などに広く生息していて、春から秋にかけて活動が盛んになります。マダニが媒介する主な感染症としては「重症熱性血小板減少症候群」と「日本紅斑熱」の2種類があり、それぞれのウイルス、病原菌を持つマダニにかまれると発熱や発疹といった症状が現れ、重症化した場合、死に至る危険性があります。県によりますと、2021年3月、県内で初めて「重症熱性血小板減少症候群」の患者1人が確認され、動物との接触を介して感染したとみられています。県はレジャーや農作業で森林や草むらなどに入る際には肌の露出を少なくし、虫よけ剤を活用することなどを呼びかけています。

(ニホンジカ生息地域拡大:島根)
島根県側の中国山地でニホンジカの生息地域が拡大している。広島県側から邑南、飯南両町を中心に広がり、樹齢が若い木を食べる被害が顕在化している。

(関東地方におけるニホンジカの密度分布図)
環境省では、ニホンジカの全国的な生息状況の動向を把握し、科学的・計画的な鳥獣の管理を推進するため、関東地方におけるニホンジカの密度分布図を作成しました。ニホンジカについては、近年の急速な生息数の増加や生息域の拡大により、自然生態系、農林水産業及び生活環境に深刻な被害を及ぼしています。このため、環境省と農林水産省では、「抜本的な鳥獣捕獲強化対策」(平成25年12月)を共同で取りまとめ、「ニホンジカ、イノシシの個体数を10年後(令和5年度)までに半減」することを当面の目標(以下「半減目標」という。)としています。この半減目標を達成するため、現在、捕獲による個体群管理が進められていますが、広域的な観点から科学的・計画的に管理を推進するためには、ニホンジカの生息状況を把握する必要があることから、環境省では、各都県からデータ提供を始めとした協力を受け、関東地方におけるニホンジカの密度分布図を作成しました。今後は、全国へと調査範囲を広げ、密度分布図の作成を進めてまいります。

(四国のツキノワグマ、繁殖を確認)
絶滅が心配されている四国のツキノワグマについて研究を行っているNPO法人などが、昨年度の調査結果を公表し、新たな繁殖が確認されたことが分かりました。四国のツキノワグマは、生息範囲が高知県と徳島県にまたがる剣山とその周辺にとどまっていて、環境省が「絶滅のおそれのある地域個体群」に選定しています。このため、四国のツキノワグマについて研究しているNPO法人と国が、平成26年度から高知県と徳島県の山の中にカメラを設置して、ツキノワグマの生息状況を確認する調査を行っています。このほど公表した昨年度の調査結果によりますと、カメラを設置した32か所のうち、徳島県の13か所と高知県の4か所で少なくとも21頭の生息が確認されたということです。また、高知県香美市では、去年の冬に生まれたばかりとみられる子どもの個体が撮影され、新たに繁殖が行われていることが確認されました。調査にあたった四国自然史科学研究センターは「個体数が少ないなかで、繁殖が行われていることがわかったことは貴重な結果となった。個体数の保護のため、関係機関と連携し森林の保全活動を進めていく必要がある」と話しています。

(クマ出没12件、家庭菜園に電気柵を:北海道)
札幌市は18日から、クマによる家庭菜園の被害防止策として、ワイヤに電気を流す電気柵の購入費用の補助の申し込み受け付けを始める。本年度は17日までに、クマの目撃情報が前年同期比同数の12件に上り、市は早めの対策を呼び掛けている。市内では4月21日以降、南区や清田区、中央区、手稲区の山間部で登山者や業者によるクマの目撃が5件、ふんや足跡など痕跡の確認が7件あった。いずれも、けがや食害などの被害は報告されていない。市環境共生担当課の担当者は「山に入る時は音を鳴らすなどの対策をとり、痕跡を見つけたらすぐに引き返して」と注意を呼びかける。家庭菜園の野菜や果物の味を覚えたクマは電気柵を破ることもあるため、「クマに味を覚えさせないためにも、早めに設置して」という。市は2019年度にクマによる被害が多発したことを受け、20年度から電気柵購入補助を開始。20年度は48件に補助金を交付した。本年度の電気柵購入補助は、税込み購入費の半額で、最大2万円。

(クマ目撃増受け、関係団体と会議:山形)
クマの目撃情報が5月に入って増加していることを受け、庄内総合支庁は14日、自治体や県猟友会などを集めた連絡会議を開き、出没に備えた連携体制や注意喚起の重要性を確認した。猟友会メンバーらが4月以降の状況を報告。「どこに行ってもクマを目撃する」などの指摘が相次いだ。

(クマ目撃、相次ぐ:岩手)
盛岡市内で4月以降、クマの目撃が20件以上相次いでいる。民家のそばで飼育していたニワトリが襲われたり、保育園の近くで目撃されたりするケースもある。家庭から出た生ゴミや廃棄された果物が放置されている場所に出没しているとみられ、同市農政課が注意を呼び掛けている。

(キャンプ場にクマ3頭:秋田)
15日午後0時15分ごろ、秋田市雄和新波竹ノ花の竹ノ花公園キャンプ場で、市内の30代男性がクマ3頭を目撃した。人的被害はなかった。秋田東署によると、キャンプのため訪れた男性が車で場内に入ったところ、体長約1メートルのクマ1頭と体長約80センチのクマ2頭が、約100メートル先のキャンプ場公衆トイレ付近から北西方向の山林に入っていくのを目撃した。近くの民家まで約300メートル。署員がパトカーで周囲に注意を呼び掛けた。

(グラウンドにクマ、付近で目撃通報3件:山形)
14日午後5時10分から同6時35分ごろにかけて、寒河江市中郷と大江町藤田でクマを目撃したと、寒河江警察署への届け出や110番通報が3件あった。通報を受けて駆け付けた署員が同6時50分ごろ、同町藤田の左沢高グラウンドでクマ1頭を発見したが、約50分後にクマは東側の住宅街方面に走り去った。同署などによると、クマは体長約80センチ。付近を探していた署員が同校グラウンド北側の木に登っているクマを見つけた。当時、校内には複数の生徒がいたが、保護者の送迎で下校した。同署がパトカーで警戒し、町は防災行政無線で注意を呼び掛けた。

(クマ出没、住宅街騒然:新潟)
新潟県上越市五智の住宅街で2021年5月14日、クマが出没した。目撃情報が寄せられた上越警察署や市が午前7時頃から猟友会とともに警戒し、午後2時半頃に五智5の水路に逃げ込んだクマ1頭を麻酔銃で撃ち、午後7時頃に捕獲した。市や警察などによると、午前6時45分頃、五智3の五智保育園付近でクマを見たとの情報が近隣住民らから同園に寄せられた。午前7時過ぎから市や警察、地元猟友会がパトロールしていたところ、同10時頃に同園に隣接する五智国分寺で、体長約1mのクマ1頭が茂みに走り去るのを市職員らが目撃。麻酔銃の手配を進めるとともに茂みを見張っていると、正午頃に同寺から西方向に約150mの畑にクマが姿を現し、畑の脇に通る水路に逃げ込んだ。水路の出口を盾などでふさぎ、爆竹で音を出すなどしてクマを一方に追い込み、午後2時半頃に麻酔銃で撃った。猟友会によると、麻酔の効きや撃ちどころが悪かったため捕獲に時間がかかり、午後7時頃に水路からクマを引き上げ捕獲した。捕獲前の午後2時頃から畑付近の住民には外に出ないよう警察が注意を呼び掛け、県道付近は歩行者の通行を制限した。五智保育園の高橋俊成園長(48)は、保護者に緊急メールでクマの出没を知らせ、登園時は警察とともに職員らも警戒に当たった。「クマが保育園の近くに出たことは自分が生まれてから一度もない。子や保護者の安全が一番」と話した。五智5に住む男性(80)は「タヌキはよく通るがクマは出たことがないのでびっくり。何もなくてよかった」と安堵していた。

(サル出没、通報46件注意喚起:茨城)
茨城県那珂市の南西部でサルの目撃情報が相次いでいる。3~13日に市民から計46件の通報が市と那珂署に寄せられた。目撃されたのはいずれも1頭。路上をうろついていたという。

(アライグマ「西海橋渡った可能性も」:長崎)
西海市で初めて捕獲された外来種のアライグマ。一体どこから来たのか。「交通量が少ない時間帯に、西海橋を渡ることは十分に考えられる」。アライグマに詳しい北海道大大学院の池田透教授(保全生態学)はこう指摘する。池田教授によると、アライグマは夜行性。高い場所や水も怖がらず、北米では20数階のビルに登った例もあるという。人為的に放された可能性は低く、捕獲数が多い県北地域から西海市へと生息域を拡大した可能性が高いとみられる。1年のうちに雌の9割が妊娠するとされ、繁殖力は旺盛。1回で4匹程度の子を産むという。野生のアライグマはダニなどを媒介している恐れもあり、海外では回虫症や狂犬病など感染症の宿主とされる。雑食性で野鳥やウミガメなどの卵を狙い、生態系への影響も。「人目につくようになったときには、ある程度広まっていると疑うべきだ。早期対応が被害を出さないための特効薬」と警鐘を鳴らす。尻尾のしま模様が特徴。足跡でも判別しやすく、タヌキやネコのような肉球状ではなく、人の手のような5本指の足跡(5センチ前後)だったら「ほぼアライグマだと思っていい」。池田教授は「飼育できなくなって、かわいそうだからと放したり、逃げ出したりして野生化する構図はイヌもネコも同じ。ペットと人との関係性をいま一度考えてほしい」と話す。

(民家の庭先にキツネがお座り:鹿児島)
ちょこんと行儀よく「お座り」しているキツネ。まるで稲荷神社に鎮座する像のよう。鹿児島市吉野町に現れた姿を、同市長田町の会社役員吉屋義博さん(70)が撮影した。赤い毛並みと太い尻尾が特徴のアカギツネは、吉屋さんが週の半分ほど通って管理する実家の庭先に出没している。初めて見たのは4月7日。飼育しているニワトリの騒ぎ声で気付いた。その後も3回現れ、5月5日には庭先に座り、じっと家の中を眺めていたという。ガラス窓を開けても動かなかったので、撮影することができた。この1年でニワトリは15羽から8羽に減ったが「くわえていく場面を見たわけではない」として「現行犯逮捕」には至っていない。鹿児島国際大学の船越公威名誉教授(72)によると、アカギツネの県内の個体数は少ないものの、生息域は広い。南薩地域や薩摩川内市の山林で多く見られ、吉野町山間部での目撃も「不思議ではない」。一方、民家での目撃例は珍しく「ニワトリを狙って出てきたのだろう」と推測している。県自然保護課によると、狩猟期間中のキツネの目撃件数は2018年度が67件、19年度は38件だった。生息数の増加が見られないことから、1976年から狩猟禁止が続いている。

(クマ出没、大捜索の末に捕獲:新潟)
14日午前7時ごろから、上越市五智地区でクマの目撃が相次いだ。クマは同日正午ごろ、五智6の畑近くにある排水溝内に逃げ込み、警察や市、猟友会が対応に当たり、午後7時5分ごろに捕獲した。体長は約1メートル。人的、物的被害はなかった。

(交差点付近でクマ目撃:栃木)
17日午前0時40分ごろ、足尾町、田元交差点付近。国道122号を走行していたトラック運転手がクマ1頭を目撃。体長約1メートル。

(電柱から火花、付近が停電:静岡)
5月17日夜、吉田町で電柱から火花が飛び、付近の住宅などが一時停電しました。17日午後11時前、吉田町住吉で電線から火花が出ていると消防に通報がありました。消防が周囲を確認したところ、燃え上がっている電線は見られなかったものの、周辺の住宅などで停電が発生しました。中部電力によりますと、吉田町住吉や牧之原市細江の約1000戸が停電しました。中部電力や消防によりますと、火花が発生したとされる電線付近の電柱にカラスの巣があっため取り除き、停電は午前0時半頃に解消したということです。春先から初夏にかけてカラスの巣作りが増え、巣に使う木の枝や針金などが停電の原因となっていて、中部電力では電柱の上にカラスの巣をみつけたら連絡をしてもらいたいとしています。

(三重のアスリートたち:三重)
クレー射撃・脇屋昴選手 上野ガス勤務(伊賀市)。子どもの頃、あこがれだった銃は、今や体の一部のようになった。クレーと呼ばれる皿状の標的が左右から飛び出すのを待ち、散弾銃を構えて撃つスキート種目。銃を構え、クレーが飛び出すのを待つトラップ種目よりも「動きがあって面白い」と選んだ。弾がクレーに当たって割れれば、どんな形であれ1点になる競技。「同じ1点でも、より質の高い1点を目指している」。

(遠隔で水路・電気柵確認:島根)
IT企業などでつくる、一般社団法人サイバースマートシティ創造協議会は、暮らしや農業など地域の課題をスマート技術で解決する。モデル地区の島根県益田市では、モノのインターネット(IoT)技術で用水路の水位や電気柵の電圧を遠隔で確認できるようにし、水害や鳥獣被害を解決。今年度からは全国11地域で、自治体や地元企業と連携した事業を展開する。協議会の前身団体が2016年から益田市で、行政や企業と事業を始めた。地域の課題に基づく技術を開発しようと、市職員にアンケートを実施。その結果から「大雨時に用水路があふれる」課題に対応するため、17年に水位を自動測定する簡易装置を開発し、市内6カ所に設置した。低消費電力の無線通信技術を使い、水位を10分おきにスマートフォンやパソコンに自動送信する。管理する市職員が大雨時にも水位を遠隔で確認でき、必要なタイミングで駆け付けて水門を手作業で開閉する。設置後は水害を未然に防げているという。水位計は簡易版で、開発費用を約5万円に抑えた。水田を囲む鹿やイノシシよけの電気柵には電圧モニタリング装置を取り付けた。伸びた雑草が電気柵に触れると漏電し、効果が薄れる。草刈りも重労働だが、装置がスマホなどに送るデータから漏電箇所が分かる。2年前に試験導入した寺戸一弘さん(58)は「草刈りが必要な場所をピンポイントで把握でき、電気柵が十分に効果を発揮する。イノシシの被害がなくなった」と話す。他にも、高齢者の見守りや道路の破損状況の確認で、スマート技術を利用した。

(LEDの光、鳥獣追い払う:静岡)
光学機器の新興メーカー、パイフォトニクス(浜松市)。数々のノーベル賞受賞に貢献してきた浜松ホトニクスの出身である池田貴裕代表が創業した。経営の規模はまだ小さいが、売上高営業利益率は10%台後半と稼ぐ力は極めて高い。その高収益の裏には独自性の高い製品を数々と創り出す池田氏の巧みな経営がある。2020年秋、浜松市内の中心街。池田氏はムクドリが集まりやすい街路樹に発光ダイオード(LED)機器で光をあてて追い払えるか試していた。同市と連携した実験だ。市内ではムクドリの大群によるフン害や騒音被害が問題となっていた。実験後、ムクドリなどの鳥や獣を追い払うLED機器を開発し、貸し出す事業を始めた。同社の技術の強みは、高輝度なLEDやレンズを駆使して太陽光線のように真っすぐ飛び、視認性の高い光をつくり出すこと。この技術を応用してライン状やアーチ状など様々なパターンの光もつくれる。レーザーに比べて安全で様々な場面に使いやすい。ムクドリなどを追い払うLED機器にもこうした技術が生きている。同機器は市松模様のパターンの光を照らす。市松模様を構成する二種類の四角が交互に点滅し、光に敏感な動物には激しく点滅して見える。従来手法だと慣れてしまうムクドリにも「輝度が高く、慣れづらい」(池田氏)と期待している。設立は06年。20年9月期の売上高はコロナ禍も響いたが、2億3000万円と僅かだが前の期から増収を確保した。注目すべきなのは10%台後半と高い利益率だ。「出身の浜ホトの競争戦略にヒントを得た」と池田氏。浜ホトでは事業部の社員が顧客と直接向き合い試行錯誤を重ねて製品を開発する。世界で同社しか供給できない製品は多い。ノーベル物理学賞受賞に貢献した光センサー「光電子増倍管」では9割ものシェアを握る。狭い分野で優位性を勝ち取り、価格競争を回避している。パイフォトニクスも独自性の高い製品を数々生み出している。工場内などでクレーンやフォークリフトの立ち入り禁止領域を照らす安全対策用の照明機器は良い例だ。開発は顧客のふとした声から気づきを得た。顧客のニッチな需要に応えて開発した独自製品は競合もなく買いたたかれない。こうした利益の積み重ねが高収益を支える。パイフォトニクスは最短で25年の新規株式公開(IPO)をめざす。「従来の新製品の開発手法はひらめきに頼っていた面は否めない」(池田氏)との課題もあるなか、組織的な開発体制を整え、成長基盤固めを急ぐ。

(獣害対策、効率的に:東京)
狩猟関連機器のハンテック(東京・目黒)は自治体向けに、獣害対策関連業務を効率化するシステムを発売する。ワナに付けたセンサーや狩猟者のスマートフォンの情報をクラウド上でまとめ、シカやイノシシを捕獲した日時や場所を自動集計できるようにする。狩猟者への報奨金の支払いや獣害対策の計画作成といった事務作業を効率化する狙いだ。価格は40万円からで、2021年度中に10自治体への提供を目指す。野生のイノシシやシカは増えているとされ、年間で100万頭以上が駆除されている。狩猟者がワナを見回り、状況をまとめた書類を自治体へ提出するなど、アナログな管理方法が主流だ。ハンテックは17年から、ワナに付けて狩猟者の見回り負担を軽くするセンサーを販売している。

(ニホンザル管理協会・ウェビナー)
サルカン・ウェビナー「ニホンザル管理協会のメンバーによるオンライントークイベント」のご案内。昨年好評だったサルカン・ウェビナーを、今年も開催することにしました。ニホンザルの行動・生態・保全管理等の専門家がニホンザルの保全管理についてじっくりと語り合い、なぜニホンザルを保全する必要があるのか、その意義と魅力についてもっと多くの方に伝える機会をつくっていきたいと考えています。みなさま、どうぞお気軽にご参加ください。

(地域おこし協力隊員を募集します:千葉)
大多喜町は、首都圏から60km圏内となる房総半島のほぼ中央部に位置し、千葉県の町村で最も広大な面積を有し、森林が総面積の約70%を占める緑に包まれた町です。現在、当町では有害獣による農作物の被害が増加し、特産品であるタケノコをはじめ、農作物の生産量が減少傾向にあります。この状況を改善するため、大多喜町では有害獣を捕獲し、ジビエとして有効活用を図っているところですが、捕獲者の高齢化や後継者不足により、捕獲などに係る技術の伝承が喫緊の課題となっています。そのため、ジビエの有効活用に係る技術の習得及び竹林整備からタケノコの増産などを目的として、地域おこし協力隊員を募集します。

(シカ肉をコロッケに:岐阜)
関市上之保の上之保温泉は、温泉横の「お食事処ほほえみ」でシカ肉入りの手作りコロッケを発売した。シカは長年獣害で地区を悩ませてきた厄介者。猟師は十年ほど前からその元凶を減らそうと努力を続ける。そのうちの一人、漆畑善道さん(74)は「コロッケが解決策の一つになるかもしれない」と意気込む。

(“大山ジビエ”の普及に向けて:鳥取)
鳥取県の鳥獣などによる農作物への被害はどのくらいあるのか皆さんご存じでしょうか?2019年はおよそ7,300万円と8割がイノシシによる被害でした。「ジビエを味わう」大山寺の参道にあるコモレビトは、地域で気軽にジビエ料理を食べられるお店なんです。肉の味が濃いイノシシの肉に大山小麦を使ったふかふかのハンバーガー。観光客や若者からインスタ映えすることから人気だそうです。鳥取県の鳥獣被害額は年間でおよそ7,300万円。このうち8割以上がイノシシによる被害でした。大山町では、年間およそ700頭のイノシシが駆除されています。しかし、ジビエとして利活用されるのは4分の1程度といわれています。大山町では2018年に地元の猟師ら有志によるイノシシ肉の加工場「大山ジビエ工房」が完成。捕獲してイノシシを絞めてから、工房までの距離を1時間と定め、大山の猟友会の立ち会い、これまで廃棄していたイノシシをジビエとして推進し始めています。工房では、捕獲されたイノシシを解体し、精肉までを素早く処理し、新鮮なイノシシの肉を提供できるようにしています。また完成した2018年度には、40頭ほどのイノシシを精肉し2019年度は137頭を精肉して直売所やふるさと納税のお礼品として出荷し徐々に「大山ジビエ」の消費を伸ばしています。一方で、大山猟友会には農業などを兼業する12人の会員しかおらず、イノシシの解体作業には3人が必要なことから肉の生産に限りがあります。この日、大山ジビエ工房には、南部町からの地域おこし協力隊の辻田さんの姿がありました。大阪で飲食業の経験がある辻田さんは、昨年7月に夫と田舎暮らしがしたく南部町に移住しました。大山町では、ジビエ工房を支えるために東京や大阪などの大都市から若者を受け入れて生産性を挙げる取り組みも考えています。また、大山ジビエ工房の山下さんは、大きな課題として、ジビエの地元消費が今後大きなポイントといいます。地域で今後、「大山ジビエ」のブランド力をどのように発信し消費を押し上げていくかポイントになりそうです。

(「Glamping x Workation」という新たなリゾートステイのスタイルを提案:長野)
株式会社 白馬樅(もみ)の木ホテル(本社:長野県北安曇郡白馬村)が、2021年5月21日よりグランピングとワーケーションを組み合わせた宿泊商品を販売開始致します。白馬樅の木ホテルは、45年以上続く地元企業として持続可能な社会の実現への貢献を目標のひとつにしております。ホテルスタッフが運営する「もみの木ファーム」では、農産物の生産活動を通じて地域貢献を行い、また、猟友会の有害鳥獣駆除の活動に参加し、猟期には捕獲したイノシシやシカを「白馬ジビエ工房」で加工しレストランなどに提供をしております。そのほか、ホテル内施設で個包装ソープ類(シャンプー、コンディショナー、ボディーソープ)を撤廃し、ポンプボトル式での詰め替え運用へと変更し、プラスチック容器、ソープ類の破棄削減の努力をしています。

(いの町特産「本川キジ」ふ化始まる:高知)
吾川郡いの町本川地域で特産のキジのふ化が始まった。7月までに7千羽ほどがかえる予定で、冬場からの出荷に向けてすくすくと育っている。「本川手箱きじ生産企業組合」(同町葛原)では現在、雄100羽、雌200羽ほどを飼育。昨年は新型コロナウイルスの影響で需要が落ち込んだことからふ化は約2千羽に抑えていた。しかし、今年はインターネットによる注文も増加傾向にあることから、例年並みの7千羽ほどが6回に分けてふ化する予定だという。今季1回目のふ化は11~13日。飼育小屋では、ピイピイという元気な鳴き声が響いていた。40日ほど小屋で育てた後、約10キロ離れた同町大森のキジ舎で放し飼いにし、来年1月ごろから県内外に順次出荷される予定。職員は「本川キジの知名度は少しずつ上がっている。一層おいしい肉を食べてもらえるように一生懸命育てたい」としている。

(脱走した猛獣と顛末)
5月6日に横浜市戸塚区のアパートからアミメニシキヘビが脱走して10日が過ぎた。地元警察や消防団など約100人態勢での懸命の捜索にも、その痕跡すら発見できていない。毒はないとはいえ性格は攻撃的で、生息地の東南アジアでは人を襲ったという報告もある。近隣住民の不安とストレスは募るばかりだ。これまでも国内で飼われていた危険な動物が脱走して、近隣住民を恐怖のどん底に落とした騒動が何度かあった。中でも最も有名なのが、1979年夏に千葉県君津市でトラが逃げ出した騒動だろう。お寺の境内で飼育されていたトラのうち2頭が、同年8月2日夜に脱走した。飼育係がオリのカギをかけ忘れたのが原因だった。トラ3頭が逃げだし、1頭はすぐにオリに戻ったが、生後1年の若い雄と雌の2頭が姿を消した。同3日未明に通報を受けた県警は対策本部を設置。消防団や猟友会などを動員して大捜索が行われた。雌のトラは脱走2日後の4日に寺の近くの山中で発見されて射殺されたが、残る雄のトラはいっこうに見つからず、捜索は難航した。ところが同28日に寺から4キロ離れた民家で飼い犬が襲われて死んでいるのが発見されたことで急展開。同日午後に県警と猟友会のメンバーらが近隣の山中を捜索して、トラを発見して射殺。1カ月近くに及んだ恐怖の日々にようやく終止符が打たれた。捕獲まで連日、このニュースが大々的に報じられたことで、全国の動物愛護団体から「射殺するな」「かわいそうだ」と抗議が殺到した。1991年12月には北海道のレジャー施設からヒグマ1頭が脱走した。同14日午前9時ごろ、クマを別の部屋へ移動させる作業中に逃げ出した。作業員が移動用のオリの扉を閉め忘れたのが原因だった。施設から通報を受けた旭川東署は、すぐに同署員やハンターらで捜索を開始。ほどなく山中に数キロ入ったところで、クマを発見して射殺した。当時、施設は冬季休業中で、観光客などがいなかったことで民間人に被害はなかった。1992年9月には、福島県いわき市でライオンが脱走して地元住民を震え上がらせた。同19日午前6時ごろ、いわき市総合運動公園で公演中だったサーカスの鉄製のオリからライオン1頭が逃げ出し、公園内を歩いているところを近隣住民が発見。いわき中央署に届けた。ライオンは7歳の雄で裏山に逃げ込んだ。現場は市の中心地から外れた場所だったが、近隣には民家や学校もあった。裏山を中心に警察官と地元猟友会の会員らで捜索。同日午前11時ごろに発見して射殺した。いずれの騒動も近隣住民に被害はなかったが、原因は飼育する人たちのずさんな管理とうっかりミス。何も知らず、ただオリから抜け出しただけで、射殺された動物たちこそ最大の被害者だった。

(クマ出没:宮城)
栗原市によると、18日午後8時10分ごろ、栗原市志波姫大門南にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
栗原市によると、18日午後7時30分ごろ、栗原市志波姫刈敷御蔵西にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
栗原市によると、18日午前5時50分ごろ、栗原市志波姫北郷十文字にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
栗原市によると、17日午後3時ごろ、栗原市志波姫荒町北にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
栗原市によると、17日午前11時ごろ、栗原市栗駒片子沢新田にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
栗原市によると、17日午前9時20分ごろ、栗原市金成大原木道場にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
色麻町によると、17日午前9時40分ごろ、色麻町王城寺下除にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
登米市によると、16日午後9時ごろ、登米市中田町石森桑代にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
宮城県警によると、16日午後3時59分ごろ、栗原市若柳川南土手外にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
栗原市によると、16日午前10時40分ごろ、栗原市若柳川南道伝前にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
栗原市によると、16日午前6時10分ごろ、栗原市一迫柳目平沢にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
栗原市によると、15日午後7時ごろ、栗原市栗駒松倉新小倉にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
栗原市によると、15日午後6時15分ごろ、栗原市栗駒猿飛来上野原東にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
栗原市によると、15日午後5時ごろ、栗原市栗駒八幡中道にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
栗原市によると、15日午後4時10分ごろ、栗原市若柳下畑岡大畑にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
栗原市によると、15日午前10時ごろ、栗原市若柳上畑岡米ケ浦にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、14日午後1時30分ごろ、仙台市青葉区大倉海老沼にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
栗原市によると、14日午後0時ごろ、栗原市一迫真坂清水竹の内にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
栗原市によると、14日午前11時30分ごろ、栗原市築館萩沢鬼ケ崎にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
栗原市によると、14日午前6時40分ごろ、栗原市金成小迫中崎にクマが出没しました。

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