<射撃ニュース6月>
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(殺人未遂疑い逮捕の少年、殺意認定せず:福島)
今月5日、福島県郡山市の銃砲火薬店で、15歳の少年が70代の男性従業員を刃物で刺したとして殺人未遂の疑いで逮捕された事件で、検察は、殺意を認定せず強盗傷害の疑いに切り替え、25日、少年の身柄を家庭裁判所に送りました。今月5日の午後6時半ごろ、郡山市本町の銃砲火薬店で、79歳の男性従業員を刃物で刺したり切りつけたりしたとして、福島県内に住む15歳の少年が殺人未遂の疑いで逮捕・送検されました。福島地方検察庁郡山支部は25日、少年の殺意を認定せず、男性従業員にけがをさせたうえ銃などを奪おうとしたとして強盗傷害の疑いに切り替え、福島家庭裁判所郡山支部に身柄を送りました。これまでの警察の調べで、少年の自宅からはモデルガンや銃に関する本が見つかっていて「銃に興味があり、手に入れたかった」などと供述しているということです。今後は家庭裁判所が少年の心理状態や家族環境などについて幅広く調べたうえで、少年に対する処分を判断することになります。

(クマに襲われ女性が頭負傷:岩手)
26日午後4時10分ごろ、紫波町山屋の山林で、山菜採りをしていた農業の70代女性がクマに襲われた。頭を引っかかれ、矢巾町の県高度救命救急センターに運ばれたが命に別条はない。紫波署によると、女性が1人で山林内の沢付近にいたところを襲われた。自力で帰宅し、家族が119番通報した。同署や町が付近を警戒したが、午後9時現在クマは見つかっていない。現場は住家が点在する農村地帯。

(マダニ媒介の感染症で死亡:香川)
高松市で、今月、70代の男性が、マダニが媒介する感染症を発症して死亡していたことが分かりました。高松市は、マダニが生息する草むらでは、長袖や長ズボンを着用することなどを呼びかけています。高松市の発表によりますと「市内の70代の男性がマダニが媒介する感染症『SFTS=重症熱性血小板減少症候群』に感染して死亡した」と医療機関から連絡があったということです。男性は、今月16日から発熱が続き、その後全身のけん怠感や意識障害などの症状が出たため入院して治療を受けていました。男性からはマダニが媒介するウイルスが検出されたことや草むらに行っていたことなどから、高松市はマダニにかまれて、感染症を発症したとみられると判断しました。香川県によりますと、SFTSによる死亡事例は県内では平成29年以来だということです。高松市は、マダニが多く生息する山林や草むらでは、長袖や長ズボンなどを着用して、肌の露出を少なくすることなど注意を呼びかけています。

(野生イノシシから豚熱:和歌山)
県畜産課によりますと、今月21日に日高町方杭で捕獲されたオスの野生イノシシ1頭について県紀北家畜保健衛生所で豚熱の検査をしたところ、今日、陽性と確認されました。県内で豚熱感染の野生イノシシが確認されたのは、これで71頭目となり、県では今後、野生イノシシの追加調査などを行うとしています。なお、県内では、去年6月から、養豚農場で飼われている豚などに対するワクチン接種を行っているため、県内農場の豚の移動や出荷が制限されることはないということです。

(飼い犬3匹クマに襲われる:北海道)
27日夜、羅臼町で、飼い犬3匹がクマに襲われる被害があり、町などは付近を巡回して住民に警戒を呼びかけています。27日午後9時すぎ、羅臼町海岸町の住宅で、住人の女性から「クマに屋外にいた犬が襲われた」と警察に通報がありました。警察によりますと、襲われた犬はあわせて3匹で、いずれも後ろ足をかまれた状態で見つかり、このうち1匹が死んだということです。町によりますと、クマは道路を越えて海岸のほうに逃げたということです。羅臼町では3年前とおととしにもオスのクマが飼い犬を相次いで襲う被害があわせて4件あり、5匹が死にました。町は、今回見つかったクマのだ液を採取して北海道大学にDNA鑑定を依頼して過去に犬を襲ったクマと同じ個体かどうか調査することにしています。羅臼町などは、付近を巡回してクマが近くにいないか警戒するとともに、飼い犬は屋内に入れるよう防災無線などで呼びかけています。

(ツキノワグマ、食欲より性欲?)
野生のツキノワグマの繁殖行動を初めて撮影することに、東京農工大や東京農業大などのチームが成功した。ビデオカメラ付きの首輪を使い、行動を記録した。発情期に相手と過ごす期間は、食事に割く時間を大きく減らすなど詳しい生態が明らかになった。恋愛に身をやつすのはクマの世界でも同じようだ。チームは、2018年5~7月、関東地方で捕獲した成獣、オスメス2頭ずつに首輪を取り付けて行動を記録。カメラは日中、15分おきに10秒間、映像を撮るように設定した。36~45日間の撮影後、首輪は自然に外れるようにし、回収して映像を解析した。本来は単独で行動するクマたちは、発情期になると9~22日間、異性のクマと一緒に行動。1日のうち休息に費やす時間が1・5~3倍程度に増えた。一方、エサを食べる時間は6~3割減っていた。複数のメスと交尾したオスもいて、クマが一夫多妻制だと確認できた。オス同士が争う場面や、オスとメスが隣り合って過ごす様子も映っていた。オスによる子グマの共食いも記録できた。子連れのメスの子グマを殺すことでメスの発情を促す、他の動物でも確認されている「子殺し」が起きた可能性があるとみられる。チームの小池伸介・東京農工大教授(生態学)は「身近だが、ツキノワグマの本当の姿には未解明の部分が多く、繁殖行動という基礎的な情報が得られてよかった。個体数の管理などにも役立てていきたい」と話す。

(クマ対策へAIやドローン活用へ:北海道)
札幌開建は25日、札幌市南区の国営滝野すずらん丘陵公園の2025年度までの管理運営計画を発表した。近年、出没件数の増えているヒグマ対策として、人工知能(AI)やドローンなどの情報通信技術(ICT)技術の活用を検討することも新たに盛り込んだ。園内に2019年度から2年連続でヒグマが侵入し、19年度に39日間、20年度に58日間閉園した。現在は園の外周に電気柵と固定カメラ約300台を整備し、効果を検証している。今後は状況に応じ、現在、目視で行っている監視作業にAIやICTの技術の導入を検討する。公園事務所は「コストと省力化のバランスを考えながら安全を守りたい」と話す。

(猿との40年戦争、全頭捕獲へ:神奈川)
神奈川県小田原市から真鶴町までを行動域として、農作物を食い荒らしてきたニホンザルの群れ「H群」。県は管理困難として、全頭捕獲を決定した。40年以上にわたる農家と野猿の闘いに終止符が打たれることになる。「毎年、ミカンが被害に遭い、畑で恐怖を感じていた。野猿がいなくなれば安心して農業ができる」と、農家の表情は明るい。このH群、60年以上前に観光資源として餌付けされたのが始まりだ。1970年代に餌付けが中止されたことがきっかけとなり、小田原市の早川や片浦地区、真鶴町の海岸線を行き来して、エサを求め農地や集落に出没するようになった。これらの地区では、かんきつ類の栽培が主力。年間を通じて食い荒らされた被害は後を絶たない。この10年間の農作物被害は2500万円以上に上る。JAかながわ西湘は「被害を受けても報告しない農家が多い。被害額は氷山の一角にすぎない」と見る。小田原市によると、住居侵入や威嚇など生活被害、人的被害は約3600件に達している。JAはこれまで農家や猟友会、行政と連携。電気柵を設置するなど、被害防止に取り組んできたが、一向に被害の軽減につながらなかった。追い払い隊も毎日のように銃器や煙火などを駆使して、山側に追い払っても、効果は一時的だった。JAの座談会などでも、話題は野猿の被害ばかり。度重なる組合員の生の声を反映するため昨年、地元2市8町の首長への農林施策の要望に全頭捕獲に向けた協力を明記。県知事には「H群のニホンザル全頭捕獲を求める要望書」も提出した。市や自治会でも精力的に陳情などを行った。深刻な状況を受けて県は21年度のニホンザル管理事業実施計画で、当初の「群れの縮小・維持」から「管理困難な群れの除去」に位置付けの変更を決定した。H群には現在、19頭が確認されている。小田原市は今秋から数年かけて大型の囲いわななどを使って捕獲を進める。かんきつを栽培し、追い払い隊として活動してきた同市根府川の岩本文和さん(73)は「野猿の被害がない日常を取り戻すため、全頭除去に向けて尽力していきたい」と話す。県による位置付け変更の決定を受け、JAは「農政での大きな課題の一つだった。まさに農家の叫びが届いた。離農や耕作放棄地の解消につながってほしい」と期待する。

(イノシシ激増、対策本格化:新潟)
イノシシの人身被害や目撃情報が2020年度に相次いだ柏崎市が、イノシシやクマといった有害鳥獣に特化した係を新設し、対策に本腰を入れている。21年度は、地元住民と一体で対処する計画を進めるほか、防護柵設置などに補助金を出す制度も導入した。人と動物が暮らす境界が曖昧になる中、いかに被害を防ぐか知恵を絞っている。

(マダニによる感染症SFTSに感染した人が県内で過去最多8人:熊本)
マダニによる感染症SFTSに感染した人が県内で今年に入って過去最多の8人と急増し熊本県が注意を呼び掛けています。6月13日には球磨郡に住む84歳の女性がマダニによる感染症に感染し亡くなっていて、8人の内、5人が農作業中だったということです。熊本県は「森林や草地などマダニが多く生息する場所では長袖長ズボンなど肌を出さないように」と注意を呼び掛けています。

(動物園予備校がハンター養成へ新学科:静岡)
静岡県河津町の体感型動物園iZoo(イズー)の園長・白輪剛史さん(52)が学校長を務める動物園予備校アニマルキーパーズカレッジ(東伊豆町)が2022年度に「鳥獣狩猟ジビエ学科」を新設する。1年制で、狩猟免許を取得したハンター養成が目的。数が増えすぎ、森林などに深刻な被害が出ているシカ対策の担い手増が期待される。計画によると、関係法令、鳥獣や狩猟に関する知識、獲物の活用法などを学ぶ。8月にわな猟、2月に銃猟免許を取得できるカリキュラムを組む。講師には名人と呼ばれるプロの猟師や猟友会会員らを招き、伊豆の山々で実習をする。校内には食肉加工施設を備え、最近人気が高まっているジビエ(野生鳥獣肉)の加工技術も学ぶ。白輪さんは「免許の取得は必須だが、それだけでは猟はできない。名人たちの技を受け継ぐ場がどうしても必要だ」と実習を重視している。一方で、専業の猟師として生計を立てるのは難しく、兼業や副業として猟師になることを提案。「伊豆半島というフィールドで自然とのつき合い方を学んでほしい」と話す。県自然保護課によると21年春時点で伊豆地域のニホンジカの推定生息数は2万5300頭。農作物が被害を受け、森林の荒廃が進む。山では、シカが食べ尽くして植生が消失することで土壌が流出し、防災上も深刻な事態が起きている。安定的な生息を維持し、農林業被害や生態系への影響の軽減を図るには伊豆地域全体で5千頭の生息が適度とされており、目標とする頭数の5倍を超えるシカが生息していると推定される。記者は4月に異動で下田支局に着任した。直後、支局2階から外を見て驚いた。目の前の山の開けた斜面にシカがいる。しかも4頭も。直線距離で200メートルほど。肉眼でもはっきりと木の葉を食べている様子が見えた。シカは昼間は森の中で過ごし、暗くなってから行動することが多く、姿を見ることは珍しい。しかし、下田市の市街地から見えるその山では、それからも数日おきにシカが現れている。シカの圧力が森からあふれ出していることを感じさせられる。19年度に伊豆地域で捕獲したシカは1万2500頭だったが、増える数には追いつかず、生息数は減っていない。更に捕獲数を増やす必要があるが、担い手の猟師の高齢化が進んでおり、後継者の育成が課題になっている。伊豆市の食肉加工センター「イズシカ問屋」が農林水産省の「国産ジビエ認定」を取得し、提供するシカ肉が高い評価を受けている例はあるが、捕獲されたものの利用されず、山でそのまま埋められるシカも多い。白輪さんは「人と野生鳥獣が共生していくためのスペシャリストを育てたい」と意気込んでいる。

(クマのおり、どう設置?:石川)
ツキノワグマの捕獲技術研修が二十五日、小松市林町であり、市職員や県猟友会能美小松支部メンバーの六人が、おりの設置の仕方を学んだ。野生動物の調査会社「野生動物保護管理事務所」の関西分室上席研究員、中川恒祐さんが講師を務め、講義と実地研修をした。中川さんは、おりの設置場所について、周囲にクマがひそんでいないか確認するため、見通しのいい日陰を選ぶことなどを助言。参加者は町内の山林で実際にドラム缶型のおりを仕掛けた。同支部の太田博士支部長(65)は「捕獲できるものは捕獲し、その他は山の方へ追い払って自然に帰ってもらいたい」と話した。捕獲研修は、県が自治体で毎年八~十月に開いている。昨年秋に県内でクマの目撃や人身事故が相次いだため、今年は時期を早めて実施した。研修は同日、加賀市でもあり、七月には金沢、白山、能美三市でも開かれる。

(豚熱ワクチン散布へ:三重)
三重県は23日、豚熱(CSF)の感染拡大を防ぐため、イノシシ向けの経口ワクチンを30日から県内17市町で散布すると発表した。1カ月間で391カ所に7820個を埋設する。県によると、散布するのは陽性イノシシが確認された地点の近くに養豚農場が立地する市町。伊勢市や御浜町など7市町は今回の散布で初めて対象となった。市町ごとに6―70カ所で各20個を埋設する。感染が確認されていない鳥羽、志摩、玉城の3市町が対象となった一方、これまでに陽性のイノシシが確認されている19市町のうち、桑名、熊野、紀北、大台、度会の5市町は散布対象地域から外れている。県家畜防疫対策課の担当者は「ほとんどの山に散布すると、効果が薄れる可能性がある。限られた人員と予算の中で、守るべき養豚農場の立地する周囲に散布することで、効果的に実施したい」と説明した。

(住宅街の川にシカ、3年以上もなぜ?:群馬)
住宅街を流れる川で身動きが取れなくなってしまったシカ。周辺で話を聞いてみると意外な事実が分かりました。三方を山に囲まれた群馬県前橋市。その市街地の中心部を流れる川で身動きが取れなくなっていたのは「シカ」です。ここ最近、全国各地で市街地に出没した動物たち。その度に人々が右往左往する姿が報じられてきました。ただ、今回の上流から迷い込んだとみられるシカは少し事情が違うようで…。驚くべきことに、3年以上も前から目撃情報が相次いでいるというのです。気になるのは、なぜ3年以上も。そして、この場所で、どうやって生き延びてきたのか。シカの生態に詳しい専門家は…。野生動物管理工学長岡技術科学大学・山本麻希准教授:「シカの場合は草であれば何でも餌(えさ)にできます。かえって都会にいるので、猟友会も当然、銃で撃てないので大事にならずに長期間過ごせたと思う」。さらに、気になる目撃情報も…。近隣住民:「(草を)抱えてきて(川の中に)放り込んじゃったから」「(Q.シカの餌を持ってきた人がいた?)そうそう」。両岸を高い堤に囲われた、このあたりの流域。シカからすれば「抜け出せない」のではなく、「抜け出さない」のかもしれません。ただ、梅雨時期で川の水位は日に日に上昇…。このままだと溺れてしまう恐れも。なぜ、誰も捕獲しないのでしょうか。前橋市の担当者によりますと、野生動物なので農作物を食い荒らすなど明確な被害が出ない限りは捕獲ができないといいます。市は餌付けをしないよう呼び掛けています。

(食害が相次ぎ、イノシシ捕獲:山形)
イノシシによる農作物への被害が相次ぐ山辺町で25日朝、野生のイノシシ1頭がわなにかかっているのが見つかった。わなから100メートルほど離れた畑では、ジャガイモが食い荒らされる被害が見つかっていた。イノシシが捕獲されたのは山辺町の中心部から車で15分ほどの山中。イノシシは体長約1メートル10センチ、50キロほどのオスで、2歳から3歳ぐらいとみられている。イノシシが捕獲されたわなから100メートルほど離れた畑では、ジャガイモが食い荒らされていて、山辺町有害鳥獣被害防止対策協議会の川口文雄さんは、捕獲されたイノシシによる被害の可能性もあると話す。川口さんは「作物が被害に遭わないように頑張っているが、とてもとても追いつかない」と嘆く。また、タケノコや山菜などのシーズンが終わる今後、イノシシが食べ物を求めて里山や市街地に降りてくるようになるのではと懸念を示す。山辺町によると、町内でのイノシシによる農作物被害は年々増加しているという。

(公園にクマ3頭、遊歩道封鎖:秋田)
25日午後3時15分ごろ、秋田県横手市睦成字熊野堂の横手公園内にクマ3頭がいるのを公園を管理する市職員が見つけた。けが人はいなかった。公園内ではクマの目撃が相次いでおり、市は目撃場所周辺の遊歩道を封鎖した。横手署によると、市職員は横手公園管理事務所南側の木から体長約50センチのクマ2頭が下りてくるのを目撃。近くには体長約1メートルの1頭もいた。クマは親子とみられ、北側の山林に立ち去ったという。市や猟友会などが警戒に当たったが発見には至らなかった。横手公園では22、23日にもクマが目撃された。市はクマがまだ付近に潜んでいる可能性があるとして、管理事務所近くの沼から赤土広場に抜ける遊歩道2カ所を封鎖。公園内20カ所に注意喚起の看板を設置し、おり1基も設けた。

(河川敷などにクマの痕跡、公園閉鎖:北海道)
旭川市中心部の河川敷でヒグマの目撃やふん・食痕の発見が相次ぎ、旭川市は注意を呼び掛けるとともに、6月23日、一部公園や広場などを閉鎖し立ち入りを禁止した。中心部でヒグマが目撃されたのは23日9時~10時の間で、場所は旭川駅から南西へ直線距離で約2キロ、神居1条11丁目の住宅街に隣接する両神橋のたもとの美瑛川河川敷。ふんや食痕の発見はさらに広範囲にわたることから、同市は警戒が必要な地域の公園や河川敷広場を閉鎖。看板を設置して警告するとともに、河川敷に近づかないよう注意を呼び掛けている。旭川市によると、本年度に入ってから警戒が必要なヒグマの出没情報は、前年度の47件を大きく上回るペースとなっており、4月=2件、5月=6件、6月=15件の計23件。今月に入り情報が増えており、多くは神居町、東旭川町、江丹別町と市街地とはほど遠い郊外や山間部で、方角が全く異なることから複数の個体である可能性が高い。24日現在、23日以外に市街地で確認が取れたのは、同17日に神居町雨紛(平成大橋の美瑛川上流左岸堤防上)で足跡、同19日には神楽7条8丁目・9丁目(外国樹種見本林内の遊歩道)、神楽5条1丁目(河川敷の舗装道路上)、神楽1条6丁目(河川敷の舗装道路上)の4カ所でふん、同22日には神楽岡1条4丁目(河川敷)で食痕、旭神1条4丁目(河川敷の林道上)でふん、同24日には同じく旭神1条4丁目(河川敷の林道上)でふん、となっている。多くが住宅街に隣接した地区で近隣には幼稚園や学校、大きな公園もあり、旭川駅から南に数百メートルの河川敷も含まれる。いずれも市内を流れる「四大河川」に当たる忠別川・美瑛川沿いに集中し、旭川は市内に大小多くの川が流れる「川のまち」であることもあり、ヒグマが札幌の市街地に現れたのと同様に川沿いを回廊のように移動し、中心部に入り込んで行動した可能性が考えられる。対応に当たる旭川市環境部担当者は「クマは警戒心が強い動物。川には河畔林が密集していて身を隠しやすい。人目につかない時間帯に行動するため日中は茂みに潜んでいる可能性があり、早朝、夕暮れ・夜間などは不意に遭遇する恐れがある。危険なので安全な状況になるまでは河川敷に立ち入ったり河川敷にゴミを放置したりしないようにし、痕跡を見つけた際は速やかに市役所や警察に連絡してほしい」と注意を呼び掛ける。

(小学校近くにクマ出没:宮城)
25日午後、宮城県登米市内の小学校近くにクマ一頭が出没し、辺りは騒然としました。地元の猟友会がかけつけ、クマは、駆除されたということです。25日午後4時頃の宮城県登米市中田町石森の様子です。クマの出没を受け、警察や地元猟友会が警戒にあたり辺りは騒然としました。出没したのは、登米市立石森小学校のそばで、学校は授業を予定より早く切り上げ、児童を保護者に引き渡しました。クマは、体長1.5メートルほどで、畑や民家の敷地を歩き回っていたということです。警察によりますと、クマは畑にいたところを駆除されたということです。けがをした人は、いませんでした。

(シカ出現、逃走中:静岡)
静岡県で、25日朝、野生のシカが見つかった。午前6時半ごろ、静岡・藤枝市の住民から、「家の近くにシカがいる」と警察に通報があった。25日午後4時現在、隣接する焼津市の田んぼに移動し、通報を受けた警察や市の職員、猟友会関係者が捕獲にあたっているが、田んぼなどを逃げ回り、捕獲できないでいる。現在までに、けが人や家屋への被害は確認されておらず、警察によると、このあと、麻酔銃を使い捕獲するという。

(車で通勤中に突然クマが飛び出し:秋田)
視聴者が車を運転中、突然、道路に飛び出してきた1頭のクマ。撮影した人は「目の前にクマが現れてとても怖かった」と驚きを隠せない様子でした。映像を撮影した人は、22日午前6時40分ごろ、北秋田市から秋田市へ車で通勤中にツキノワグマと遭遇しました。遭遇した場所は上小阿仁村から五城目町に入ったあたりの国道285号です。山に囲まれた地域ですが通勤などのために交通量が多い道路です。勢いよく道路に飛び出すクマ。撮影した人はクマを見たのが初めてで、「目の前にいきなり現れてとても怖かった。車と衝突して死ぬかと思った」と話していました。けがはなく、車の汚れから、クマがかすったとわかる痕が残っていたということです。北秋田市のくまくま園の担当者は「クマが道路を急いで渡ろうとする様子から、車を警戒していることが分かる」と話し、「もし運転中にクマに遭遇したら車から降りないように」と注意しています。この日の前日には北秋田市の国道285号や秋田市などでクマと車の事故が3件起きていました。

(駐車中の車両下にクマ:秋田)
26日午後6時ごろ、秋田県小坂町小坂字岩ノ下の会社敷地に駐車していた車両の下に、体長約50センチのクマがいるのをランニングしていた町内の10代男性が見つけた。けが人はいなかった。

(住宅街に野生のサルが出没:愛知)
愛知県豊川市の住宅街に27日、野生のサルが出没し、警察は住民に注意を呼びかけています。野生のサルが出没したのは、豊川稲荷に近い豊川市桜木通2丁目の住宅街です。27日午後4時40分ころ、1匹が屋根などにいるのが目撃されました。警察官が出動して警戒に当たり、けが人はいませんでしたが、サルは逃げました。

(再びシカ出没:北海道)
札幌の市街地でシカの目撃が相次いでいますが、25日午前、西区の市街地と河川敷にシカ2頭が現れました。シカが現れたのは早朝の市街地でした。25日午前5時過ぎ、札幌市西区発寒の清掃工場や家電量販店が立ち並ぶ「追分通」を2頭のシカがあたりを見ながら横断していました。その後、シカはしばらく姿を見せませんでしたが、およそ5時間後の午前10時ごろ、1キロほど離れた新川の河川敷に出没しました。シカは、茂みの中に入ったり出たりしながら、何度か姿を見せました。札幌では、23日、2頭のシカが中央区の自動車販売店の駐車場に朝から晩まで、とどまりました。シカの目撃が相次ぐ中、札幌市は「シカを見つけても近づかず静かに見守り区役所に連絡してほしい」と呼びかけています。

(河川敷でクマ目撃:北海道)
クマの出没情報が相次いでいる旭川市中心部の河川敷で、25日、体長2メートルほどのクマを目撃したという通報が寄せられ、警察は注意を呼びかけています。25日午後6時50分ごろ、旭川市曙2条8丁目の忠別川の河川敷で、近くを歩いていた人から「クマを目撃した」と警察に通報がありました。警察によりますと、目撃されたのは体長2メートルほどのクマ1頭で、クマは河川敷にあるパークゴルフ場の遊歩道を南方向に移動していたということです。クマがいた場所は住宅街からおよそ50メートルのところで、通報を受けた警察が現場に向かいましたが、クマは見つからなかったということです。旭川市中心部の河川敷では、先週以降、クマの出没情報が相次いでいて、警察は河川敷に近づかないよう注意を呼びかけています。

(サル目撃情報:大分)
大分市旦野原の住宅街でサルの目撃情報があり、付近の大分大学などでは学生に注意を促しています。6月28日午前9時半頃、大分市旦野原の住宅街に隣接する畑にサルが出没したと付近の人から警察に通報がありました。目撃者によりますと出没したのは大人とみられるサル一匹で、畑の中で座っていたということです。畑にはインゲンや枝豆などの野菜が植えられていて、住人が確認したところ枝豆の殻が散乱した状態となっていました。近くにキャンパスがある大分大学では学生にメールや掲示板で注意を呼びかけています。また、付近の小中学校では児童生徒に対して、サルを見かけても目を合わせないや大声を出さないなどの注意点を説明したということです。

(中心部にサルが出没:福岡)
25日、福岡市の中心部などに野生とみられるサルが出没しました。25日午前9時過ぎ。横断歩道を渡っていくサルの姿をカメラが捕らえました。サルが現れたのは、九州最大の繁華街、福岡市天神のど真ん中です。この直前にも、町の中を悠々と歩き、横断歩道を走って渡りました。その後、一度座り込み、再び横断歩道へ。車が目の前を通過しましたが、なんとか渡ることができました。25日早朝に、福岡市の西区で目撃されたサル。その後、午前8時前には、早良区の小学校に現れました。登校時間帯の学校にサルが侵入し、警察が警戒を呼びかけました。その後、博多区などでも目撃されたサル。目撃情報があった付近では、無線で「現在付近でサルが出没しています」と、住民にベランダなどの窓を閉めるよう呼びかけていました。警察にはこれまでに60件近い目撃情報が寄せられていて、警察や市は、サルを見かけても近づいたり、えさをやらないよう呼びかけています。

(猿の目撃情報:千葉)
6月25日(金)、柏市と松戸市で猿の目撃情報が相次いでいます。猿を目撃した場合は、危険ですので、絶対に近づかないでください。

(商店街にアライグマの集団:佐賀)
佐賀市の中心街「白山アーケード」近くに6月22日、アライグマの集団が現れた。現れたアライグマの写真撮影に成功したのは、市民活動支援拠点「佐賀市市民活動プラザ」副プラザ長の秋山翔太郎さん。写真の趣味を生かし、人との出会いを中心に写真撮影する「コミュニティフォトグラファー」として情報発信していく活動も行なっている。秋山さんが写真を撮影したのは22日19時から19時30分ごろ。「白山アーケード」沿いの「佐賀商工ビル」(佐賀市白山2)7階にある同施設で秋山さんらスタッフが受付後ろ側の休憩スペースに居た時、勤務を終えた職員の一人が、ビル周辺店舗の屋根上でカラスが何らかの動物に「ちょっかいを出している」のを発見した。カラスは猫を相手にしていると見えたが、そのうち「(相手は)アライグマの子どもではないだろうか」とスタッフ同士で騒ぎになり、その数も多かったことから、秋山さんが所有する望遠レンズを持ち出し写真数枚を撮影した。秋山さんによると、アライグマは「ざっと数えて8匹」。屋根伝いに一家総出で移動している様子で、時折親子でじゃれ合うような愛くるしさがあったという。撮影後の24日、秋山さんが自身のフェイスブックに「佐賀市白山、アライグマ一家が現る!」と投稿したところ、「えぇ~ぇ、アライグマが私達の身近にいるんですか?ホントに町中に!!」「これはすごい! 街中とは思えぬ数のアライグマ、食糧は何でしょうね?」(以上、原文ママ)などのコメントが寄せられた。環境省によると、アライグマは各地で自然繁殖が確認され、農業被害や生活環境被害、生態系被害などの問題を引き起こしていることから、2005(平成17)年に「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律」を施行して特定外来生物に指定。佐賀市でも「アライグマ防除実施計画」を策定している。県内でも森林の渓流沿いや休耕田、ため池近くでよく確認されるが、市街地での確認はまれという。秋山さんは「(アライグマは)在来生物の生存を脅かしかねない緊急対策が必要な侵略的外来種だと思われる。アニメの影響による一時的なブームと軽はずみともいえる人の行いで数が増えてしまい、今となっては対策や駆除の対象になってしまった。やるせなさを感じる。せめてこの一家が元のいるべき世界に戻れたら」と話していた。

(都市部で相次ぐクマ出没、遭遇した場合はどうしたら)
タレントの中居正広(48)がMCを務めるテレビ朝日系の情報番組「中居正広のニュースな会」が26日に放送され、札幌市内の住宅街など各地の都市部で熊が出没していることについて、新型コロナウイルス禍が影響して生態が変化したことが一因と識者から解説された。国立環境研究所の生態学者の五箇公一さんは「この1年、コロナ禍で山村での人の動きが減り、動物が下りて入りやすい環境になっている」と指摘。さらに「狩猟対象の熊や鹿などが人間に銃で撃たれることが減っているため、世代交代した熊が人間を怖がらなくなっている。下界には食べ物があるし、人間は意外と弱いと学習している」とし、一種の環境問題になっているとも説明した。コメンテーターでお笑い芸人の劇団ひとり(44)は、中居から熊に遭遇した場合の対処方法について実際に再現するよう求められると、スタジオにあった熊の等身大ボードに向かって威嚇するように「ウォー」と大声を出した。五箇さんは「正解に近い。熊は自分より強いか弱いかのさじ加減を見て襲ってくる。熊としっかり目を合わせ自分を大きく強く見せること。傘を広げるのも効果的だ。背中を見せると弱いと感じてすぐに襲ってくるし、熊は死肉も食べるので死んだふりも危険」とした。

(エアガンのスポーツシューティングレンジ:神奈川)
逗子にエアガンのスポーツシューティングを体験できるミニシューティングレンジ(射撃場)「TMシューティング」(逗子市久木4)がオープンして2カ月がたった。店主は、高校生の頃から約60年、趣味としてスポーツシューティングを楽しんできた松井敏明さん。「ちょっと誤解されやすいマニアックな趣味だったので、本などで知識を得て、自分の部屋で楽しんできた」と笑顔で話す。松井さんは高校卒業後、料理を学び、中華食堂を両親と始めるが、その後、会社員として定年まで働く。「料理とはまったく違う仕事をしたが、定年になってやっぱり料理がしたくなり、ここでラーメン店を昨年末までやっていた。店を閉めて時間ができてみると、ずっと独りで楽しんできたシューティングだが、皆さんに見てもらってもいいかと思えるようになった。大人の秘密基地になれば」と、ラーメン店の内装のまま、シューティングレンジ用の機材をしつらえて4月末に始めた。エアガンはビービー弾を出す動力の種類によって「ガスプロ(フロンガス使用)」「CO2(CO2ガス使用)」「電動」「エアコキ(手動)」などがあり、同店には各種ハンドガンから長物まで35丁が並ぶ。「これらエアガンを手入れしたり、分解して調整したりすることも楽しみ。映画やドラマを見ていても銃にばかり目がいってしまう」と話は始まり、一つ一つの銃の説明が止まらない松井さん。「私の話を聞いて、自分でエアガンを買って来る人もいる。電子ターゲットを自宅に買いそろえるのは家族の理解も必要。APS(精密射撃)やタイムを競うJSCやアンリミティッドなど全ての競技スタイルの練習がここでならできる」という。自衛隊の方など実銃を扱ったことがある人、サバイバルゲームをしている人をはじめ、女性が一人で来ることも増えているという。「マニアではなくても、一度試しに撃ってもらうとその撃ち味を覚えてファンになる方がいる。100発1000円でストレス解消にも」と松井さん。感染症予防対策のため1組最大2人までの貸し切り制。予約可能。アクリルパーティションを設置し、安全対策として保護手袋とゴーグルの装着を求める。メニューは撃ち比べお試しコース=講習付きハンドガンとライフル各3種類を5発ずつ試射(500円)、ハンドガンコース=店内のハンドガンを自由に選んで100発試射(1,000円)など。

(サメや鹿を愛する現役大学生)
InterFM897では現在、7ORDERの真田佑馬と森田美勇人が出演する“地域活性化”ドキュメンタリープロジェクト番組「真田・森田のPIZZA WAVE」を放送中。番組では2人が音楽、アート、映像、ダンスなどエンタテインメントを通して、さまざまな街や人々とつながり、日本に笑顔の輪を広げていく。このコラムでは、真田と森田が番組でエンタテインメントの各分野の先駆者の話を聞いたうえで学んだことや感じたことをつづっていく。今回は鹿児島をサメの街にするべく活動しているさめたろう氏、そして鹿の利用拡大を目指すプロジェクト「ディアベリー」代表でシカ起業家の渡辺洋平氏をゲストに迎えた5月27日(木)放送回と、約10年間にわたって東京・方南町の駅でベビーカーを降ろす作業のお手伝いをしているベビーカーおろすんジャーが登場した6月11日(木)放送回の手記を届ける。また彼らが番組で流した楽曲に新たなセレクトを加えた“今月のプレイリスト”も掲載する。鹿児島をサメの街にすべく活動しているさめたろうさんと、北海道出身で鹿の利用拡大を目指す「ディアベリー」代表のシカ起業家・渡辺洋平さんをお迎えしてお話をお伺いしました。実は鹿児島では、サメは水揚げされても商材価値がなく、その多くは処分場に運ばれて養殖用の餌にされるそうです。また、フカヒレを取るためだけのフィンカットも問題になっていて、漁業に損害を与えることが知られているから、駆除対象にもなっている。サメを食用として普及させることができれば、食材として買い取ることができるし、漁師の人にも喜んで獲ってもらえる。そんな世界を作りたいと、さめたろうさんは活動されています。シカ起業家の渡辺洋平さんは鹿の廃棄問題の解決に向けて取り組んでいます。日本で駆除された鹿の90%超(55万頭)が廃棄されている中で、鹿の利用100%を目指すために鹿の革から財布を作っているそうです。どちらのお方も現役大学生で、「PIZZA WAVE」で初めての年下ゲストでした。若くして、アイデアと情熱を持って、利用方法を考えていく2人の青年。挫折を繰り返しながらも笑顔で今後の展望を語ってくれる姿はエネルギッシュで、僕たちも負けてられないと思いました!!

(ニホンジカを見学するナイトツアー:宮城)
宮城県石巻市の牡鹿半島に生息する野生のニホンジカを見学するツアーが、24日夜開かれ、10頭以上のシカが確認されました。このツアーは、地元の一般社団法人が、牡鹿半島で夜になると現れるシカを観光資源にしようと6月19日から始めたものです。24日夜は、メディア向けに開催され、1時間ほど車を走らせて、10頭以上を確認することが出来ました。市によりますと、牡鹿半島では、推定で約2700頭のニホンジカが生息しています。ツアーの所要時間は、約1時間半で、毎週土曜日の夜に行なわれます。

(郷土食やマタギ登場、オンラインツアー:長野)
長野県の最北端、栄村を訪れる初のオンラインツアーが7月4日に開催される。事前に届いた食材から栄村の味覚を調理して味わったり、東北から移り住んだマタギの子孫と出会ったり、時空を超えた旅を楽しめる企画。報道向けに開かれたツアーでそのエッセンスを味わった。3部構成の第3部は、長野県を代表する秘境の一つで栄村の中心部から離れた山奥にあり冬は雪に閉ざされる「秋山郷」の文化に触れる。独特の風習が残る秋山郷。今ツアーでスポットライトを当てるのは、マタギ文化だ。クマやシカを狩猟して生活するマタギの子孫で現在もハンターとして狩猟をしながら、民宿も経営する福原和人さんが登場する。福原さんの祖先は秋田県の「阿仁(あに)マタギ」で、秋山郷に移り住んで6代目、狩猟歴30年の現役ハンターだ。今でも「獲物は山の神様からの授かりもの」という感謝の気持ちを大切にし、おきてを守りながら狩猟に出るという。東北からどういった経緯で移り住んだのか、山の神はどういった存在なのか、おきてとは……詳しい話を聞くことができる。体験は「Zoom」を使用。主催の栄村秋山郷観光協会は「オンラインでも興味のある人たちとつながることで、今後、実際に来てもらうことにも発展できると思うと、開催できることがうれしい」と話す。

(ジビエフレンチ、鹿肉や猪肉のコース料理提供:宮崎)
ジビエフレンチの店「BISTRO LUSSO(ビストロルッソ)」(都城市前田町)がこのほど、オープンした。店主の高橋優太さんは、海外の料理サイトなどからほぼ独学で料理を学び、2年前から自作の料理の写真をインスタグラムを通して発信しながら開店に向けて準備をしてきた。今年5月17日にプレオープンするとフォロワーからの予約が次々と入り、そのままグランドオープン。「20代のうちに店を持つ」という夢を実現させた。鹿肉や猪肉などの「ジビエ」を常時、提供する。店内はカウンターのみ6席で、一人でも通いやすい店を目指す。調理は高橋さんが独りで担う。メニューは全てコース料理で、素材や調理法などの説明とともに各席とも同時スタートで提供していく。ランチ・ディナー共に提供するメニューの一つ「猪のリエット」は、猪肉と玉ねぎを数時間煮込み、柔らかくなったものをほぐしてハーブなどと盛り合わせるメニュー。ハーブ類の一部は、高橋さんが庭で育てたものを使う。パンは、市内のパン店「キトリー」から調達。魚料理も用意する。メニューは、デザートも含め1カ月ごとに変えていく。高橋さんは「店の皿は全て美濃焼でそろえた。ジビエは猟期に合わせ県内外から届き、エゾシカを含む鹿肉のほか猪肉は常に用意する。店は大人の客が中心なので、子どもが参加できる店外イベントも考えたい」と話す。

(「ジビエ餃子」いかが:福岡)
福岡県みやこ町犀川生立の農産物直売所「よってこ四季犀館」は26、27の両日、町特産ジビエ肉を使った新商品「ジビエ餃子(ぎょうざ)」の発売イベントを開く。イノシシ餃子とシカ餃子があり、両日とも午前10時ごろから無料試食できる(なくなり次第終了)。新商品は、みやこ町有害鳥獣加工施設に勤める地域おこし協力隊員、谷森太輔さん(35)が発案した。

(鹿革でキーホルダー作り:石川)
かほく市大海小学校の五年生十九人が、鹿革を使ったキーホルダーを同校で作った。地元の猟師でカフェ・革工房経営の小坂嘉美さん(51)=若緑=に教わり、鹿革にアルファベットや動物などのデザインを刻印した。小坂さんが持参した本物の鹿の角などにも触れた。キーホルダー作りに先立ち、児童たちは小坂さんが用意したイノシシや鹿、アナグマなど野生動物の動画を視聴。市の担当者からイノシシによる被害についても話を聞き、野生動物の駆除を通じて命について思いを巡らせた。

(房総ジビエ堪能して、レストラン列車運行:千葉)
いすみ鉄道(大多喜町)は、夷隅エリアで捕獲したシカやイノシシなどの野生鳥獣肉(ジビエ)料理を食べられる「房総ジビエ列車」を運行する。国鉄時代の車両「キハ28」に揺られながらジビエのコース料理を堪能できる。いすみ市で狩猟体験やグランピング施設を運営する「ハント・プラス」がジビエを提供し、茂原市のイタリアンレストラン「ペッシェアズーロ」のシェフが腕を振るう。希望すれば乗車前に狩猟体験に参加できる(各日先着10人、別途料金3300円)。外房の海で取れた伊勢エビやアワビなどを振る舞うレストラン列車をすでに運行している。同鉄道が走る夷隅エリアは野生動物が多いことから、ジビエに特化したイベント列車を走らせることにした。 運行日は7月22、23日、8月9日。1人1万6千円。詳細は同鉄道ホームページ。

(新猪肉ブランド:島根)
地元の加工される猪肉を使った新メニューが江津市の食堂で26日から提供が始まりました。江津市の『舞の市』の中にある大黒食堂で販売が始まったのはイノシシ肉を使った新メニュー「ハッシュドShiShi定食」と、新商品「江の川ShiShiの佃煮」です。舞の市を運営する浅利観光株式会社は、今年4月から江津市桜江町にイノシシの加工販売センターを立ち上げ、「江の川Shishi」と銘打ち、イノシシ肉のブランド化を目指しています。食堂ではこれまでも石見地方の牛や豚肉料理を提供していて、新メニューではデミグラスソースを絡めることで臭みの無いコクのある味が楽しめるということです。浅利観光株式会社 植田智之さん「猪の肉の火の入れ方に注意し、臭みがでないように工夫した」。

(高校生、イノシシの加工食品開発:香川)
香川県多度津町でイノシシによる農業被害が問題となる中、多度津高校(同町栄町)の海洋生産科食品科学コースの3年生が取り組んでいるイノシシを使った加工食品の開発で、第2弾となるレトルトカレーの試作が行われた。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、27日午前9時ごろ、仙台市青葉区大倉高畑にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
栗原市によると、28日、栗原市築館下宮野八ツ又にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、27日午後1時30分ごろ、仙台市太白区秋保町馬場滝原にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、27日午後6時30分ごろ、仙台市泉区小角白山にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
栗原市によると、26日午後6時8分ごろ、栗原市築館照越浅松沢にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
登米市によると、26日午後6時20分ごろ、登米市迫町新田田上にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
富谷市によると、26日午前9時20分ごろ、富谷市富谷大清水下にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
富谷市によると、26日午前7時15分ごろ、富谷市一ノ関川又山にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
角田市によると、6月下旬、角田市角田中学校区にサルが出没しました。

(クマ出没:宮城)
栗原市によると、25日午後6時12分ごろ、栗原市築館太田熊狩にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
大崎市によると、25日、大崎市岩出山地域にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、25日午後3時40分ごろ、仙台市青葉区芋沢権現森山にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
登米市によると、25日午後3時51分ごろ、登米市中田町石森桑代にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
登米市によると、25日午後1時50分ごろ、登米市中田町石森城内にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
登米市によると、25日午後0時46分ごろ、登米市中田町石森西細谷にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
登米市によると、25日午前11時46分ごろ、登米市迫町北方紫雲山にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、24日午前8時20分ごろ、仙台市青葉区熊ケ根関一番にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、24日午前8時15分ごろ、仙台市太白区坪沼塩ノ瀬にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
栗原市によると、25日午前7時ごろ、栗原市金成普賢堂宮ノ沢にクマが出没しました。

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(五輪合宿に「銃刀法」の壁、ライフル・イタリア代表の事前合宿中止へ:静岡)
東京オリンピックに出場するライフル・イタリア代表が静岡県藤枝市のスポーツ・パル高根の郷で7月12日から事前合宿を行う予定でしたが、中止の方向で最終調整に入りました。銃刀法では、市内で国際大会を開催しなければライフル銃を持ち込めないため、市は事前合宿の期間に合わせて大会を計画していましたが、新型コロナの影響で選手を集めることができず開催できませんでした。ライフル銃を持ち込めなければ事前合宿はできないため、ライフル・イタリア代表の事前合宿はオリンピック、パラリンピックともに中止となる見通しです。

(ネコ射殺事件、2年前と「銃弾の痕」が一致:千葉)
千葉県八千代市で狩猟用の空気銃でネコを射殺したとして49歳の男が逮捕された事件で、使われた弾丸の特徴が2年前に複数のネコから摘出されたものと一致したことがわかった。千葉市若葉区の自称アルバイト・平田雄一郎容疑者(49)は去年、八千代市の住宅街で狩猟用の空気銃でネコを撃ち殺した疑いがもたれている。捜査関係者によると、弾丸に残された線状痕と呼ばれる傷が2年前に千葉市で複数のネコから摘出されたものと一致することが判明。警察は平田容疑者が2年前の事件にも関わったとみて調べている。県内では2年前から同じような事例が相次ぎ、少なくとも15匹のネコが殺傷されている。

(キジなど5種、日本「固有種」に)
国鳥のキジや絶滅危惧種に指定されているオガサワラカワラヒワなど5種の鳥が、日本で独自に進化した「固有種」に追加される見通しとなった。日本の鳥類の生息状況などをまとめた「日本鳥類目録」に来年秋、記載される予定だ。固有種の追加は1981年のヤンバルクイナ以来41年ぶりで、計15種となる。目録の編集責任者で国立科学博物館の西海(にしうみ)功・研究主幹(鳥類系統地理学)によると、追加されるのは、ほかにリュウキュウサンショウクイ、ホントウアカヒゲ、オリイヤマガラ。キジはこれまで、ユーラシア大陸に生息するコウライキジの亜種とされてきた。2014年に同博物館などの研究で、細胞小器官ミトコンドリアに含まれるDNAが3~4%異なっていることがわかったという。一般的に2%違えば別の独立した種と分類される。また、小笠原諸島に生息するオガサワラカワラヒワは、本州などにいるカワラヒワとミトコンドリアDNAが3・4%違うことが、山階鳥類研究所などの研究で昨年、明らかになった。目録を発行する日本鳥学会が今年2月、5種を固有種とすることについて専門家らから意見を募ったところ、異論はなかったという。今後、和名や学名、生息地域について情報や意見を集めたうえで、22年9月発行の第8版で追加する。西海さんは「固有種は絶滅すれば地球上で途絶え、代替がない。絶滅が危惧されるオガサワラカワラヒワは、これまで以上に保全に力を入れる必要がある」と話す。

(クマが放牧中の乳牛襲う?:北海道)
釧路管内標茶町阿歴内の町有牧野で24日正午ごろ、放牧中の乳牛1頭の死骸を牧場スタッフが見つけた。他に2頭が背中に傷を負っており、町はいずれもヒグマに襲われたとみている。町によると、死骸が見つかった付近にはクマの足跡があり、牛の肩にはかまれた痕があった。町は約350頭の放牧をやめるほか、近くに箱わなを設置する方針。同町でクマによる乳牛の被害が出るのは昨年9月以来。2019、20年の2年間で計31頭が襲われ、うち16頭が死んでいる。

(サクランボ10キロ、クマに食い荒らされたか:山形)
山形県東根市で、収穫前のサクランボがクマに食い荒らされる被害がありました。22日午前4時ごろ、東根市関山の畑でサクランボの木が折られ、収穫前の実が食い荒らされているのを所有者の60代男性が発見しました。食い荒らされたサクランボは、佐藤錦 約10キロで、被害額は約5万円相当になるということです。警察では畑を囲んでいる金網が破られ、食い荒らされた状況などからクマによる食害とみています。村山署では、パトカーを出動させ、付近を警戒するとともに注意を呼び掛けています。

(イノシシ捕獲、1万頭超え:茨城)
茨城県内で野生イノシシの捕獲数が増えている。2019年度は1万1387頭で、前年より約1800頭増え、過去最多だった。農作物が荒らされる被害も減少している。農家や自治体があの手この手で捕獲に取り組んだ成果が出ているようだ。県によると、県内のイノシシの推定の生息数は、15年現在で最大6万4160頭。メスは年に4頭ほど出産するとされ、毎年全体の7割以上を駆除しないと生息数は減らないという。県内の捕獲数は、12年度までは3千頭程度だったが、農作物被害の拡大を受けて市町村が取り組みを強化。19年度には初めて1万頭を超えた。野生イノシシによる県内の農作物被害額は17年度がピークで、1億5374万円を記録したが、その後は減少し、19年度は前年より330万円少ない9712万円だった。被害額の約5割が米で、イモ類や野菜なども被害にあうという。

(シジミ食害防げ、ドローンでカモ撃退実験:青森)
青森県の十三湖でシジミ漁を行う十三漁業協同組合(五所川原市)は23日、カモによるシジミ食害を防ぐ対策研究会を発足した。ドローン(小型無人機)を生育場の上空を巡回させて追い払う実証実験を進めていく。これまで猟友会に駆除を依頼してきたが、機器の活用で効率化を図り被害を抑える。23日に発足した「十三湖鳥獣被害対策研究会」には、ドローン普及を手掛けるシンクタンク、青い森地域総合研究所(青森市)など同漁協を含めて6団体が参加する。十三湖は島根県の宍道湖に並ぶ有数のシジミ産地だが、カモが飛来する11月~3月にかけシジミの食害が目立っている。十三漁協のシジミ漁獲高は2020年度で7億3000万円。例年1000万~2000万円の被害が出ている。同漁協ではこれまでスピーカーを沿岸に設置して、音で駆除する方法などを試してきた。研究会では新たにドローンの可能性を探る。研究などの財源は国や県の鳥獣害防止の交付金などの活用を検討している。

(マダニ媒介の感染症4人:熊本)
14~20日の熊本県感染症情報によると、マダニが媒介する感染症の患者4人が報告された。県健康危機管理課によると、4人のうち2人は重症熱性血小板減少症候群(SFTS)に感染。1人は県が16日に死亡を発表した球磨郡在住の無職女性(84)。もう1人は有明保健所管内の90代女性で入院治療中という。SFTSは6~14日の潜伏期間を経て、発熱やおう吐、下痢などの症状が出る。致死率は6~30%。今年の感染者は7人となり、過去最多だった昨年(6人)を既に上回った。ほかに天草保健所管内の80代男性2人が日本紅斑熱に感染。2人とも入院治療を受けているという。今年の累計は9人。同課は「森林や草地などダニの生息地に入る機会が増えているのかもしれない。長袖、長ズボンの着用や虫よけスプレーなどを使用し、ダニにかまれないよう注意してほしい」と話している。

(クマの生息密度、市街地に隣接する山林が山間部を上回る:石川)
市街地でのクマの出没が全国で相次ぐなか、金沢市では市街地に隣接する山林に、山間部を上回る密度でクマが生息しているとみられることが、市の調査でわかりました。調査を行った専門家は、市街地に近い場所にクマが定着し、繁殖している可能性があると指摘しています。クマの生態を研究している石川県立大学の大井徹教授は、金沢市の委託を受けて、去年6月から12月にかけて、市の南東部の市街地に隣接する山林、およそ20平方キロメートルに19台のカメラを設置し、クマの生息密度を推定しました。その結果、1平方キロメートル当たりのクマの生息密度は、6月から8月は0.16頭、9月から11月にかけては0.55頭でした。これに対し、山間部でのクマの生息密度は、これまでの研究で1平方キロメートル当たり0.12から0.2頭程度とされています。山間部と比べ、夏場はほぼ同じ程度、秋には2倍以上の密度で市街地周辺にクマが生息していると推定される結果で、子を連れた母グマも複数確認されたことから、大井教授は付近で定着し、繁殖している可能性があるとみています。市街地に隣接する山林では、管理されていないカキやクリの木があり、餌があるため定着している可能性があるということです。さらに、調査地点に近い市街地では、果実の木や実がなる街路樹などが植えられ、大井教授は「クマが身近な場所に生息していることを意識して、早めに木を伐採したり、実を収穫したりするなど、対策を徹底することが重要だ」と話しています。石川県では去年1年間に、統計を取り始めた平成17年以来、最も多い869件のクマの目撃情報があり、けがをした人も最多の15人に上りました。10月には、加賀市のショッピングセンターにクマが侵入し、店が臨時休業を余儀なくされるなど、市街地に出没するケースも相次ぎました。また、今月、小学校などが近い内灘町の住宅地でクマが目撃されるなど、ことしに入って今月9日までに寄せられたクマの目撃の情報は68件に上っています。最近の傾向として秋だけでなく、初夏から夏にかけてクマが目撃されるケースが増え、以前はクマが生息していないと考えられていた輪島市など、能登半島北部でも目撃情報が寄せられるようになっています。クマの生態を研究している石川県立大学の大井徹教授は、去年10月、加賀市のショッピングセンターに侵入し駆除されたクマなど、去年、市街地や集落に出没した個体の胃の内容物やふんを調べました。調査した9頭のうち、8頭の胃やふんの中からカキの実が見つかり、大井教授は、これらがクマを市街地に強く引き寄せる要因になっているとみています。今回、クマの生息密度の調査が行われた山林に近い市街地では、8.6平方キロメートルの範囲にカキのほかサクラやクリ、ヤマモモなど、クマの餌となる可能性がある実をつける木が841本確認されました。大井教授は「サクラの木の中には、クマのつめあとが残されているものもあり、木に登って実を食べたと考えられる。クマを引き付ける可能性がある実をつける木を伐採したり、実を早めに収穫したりするなど、積極的に管理することが重要だ」と話しています。

(高校生、野生イノシシ向けに豚熱ワクチン散布:群馬)
野生イノシシから飼育豚への感染リスクが高い豚熱(CSF、豚コレラ)を予防しようと、群馬県立勢多農林高校(前橋市日吉町2丁目)の生徒2人が22日、授業の一環で同市富士見町の同校演習林に経口ワクチンを散布した。グリーンライフ科3年の大澤秀太さん(17)と戸塚陽樹さん(17)は、武藤一真教諭の見立てでイノシシが好みそうな場所を1キロ四方に1カ所ほど選び、深さ10センチ程度の穴を10個掘ってワクチン入りのえさを2個ずつ仕込んだ。イノシシは鼻先で土を掘り起こしてえさを探すため、土と米ぬかを交互に入れてワクチンを埋め、誘引するために地面にも米ぬかをまいた。市内では4月、約1万頭を殺処分する県内で過去最悪となる豚熱の被害が発生。感染源は野生イノシシとみられ、県は先週から、養豚場が多い同校演習林周辺の赤城山南部で経口ワクチンの散布を始めた。豚熱は人に感染しないが、生徒たちは防疫のため、防護服に身を包んで作業にあたった。豚熱の問題にあまり関心がなかったという大澤さんは「作業をしてみて、農家さんや豚のためにも感染を広げたくないと思った」。戸塚さんは「自宅の近くでも豚熱被害があり、人ごとではなかった。未然に防げれば」と話していた。

(イノシシ被害が急増:山形)
山形県内では明治末期に絶滅したとされていた野生のイノシシがいま急増し、田畑を荒らす被害が相次いでいる。最新のデータでは約7800頭以上にまで増えていると推定されるイノシシ。その被害の現場を取材した。24日、山形県山辺町でイノシシなど有害鳥獣への対策を行っているメンバーに食害の現場を案内してもらった。山辺町有害鳥獣被害防止対策協議会・川口文雄さんは「春先はタケノコ、ワラビの根っことか、それが食べ終わるとジャガイモやサツマイモなど収穫する直前に全部やられてしまう」と話す。山辺町の中心部から車でわずか10分ほどの山の中にある畑で川口さんは「これ全部ジャガイモ。3列にジャガイモがびっしり植えてあったのが掘り返されてジャガイモが全部食べられてしまった。足跡が残っている。けっこう大きいやつ。これなんか真新しい。今日来たんだ」とイノシシ被害を語った。この畑では2週間ほど前からジャガイモがイノシシに食い荒らされる被害があり、7月に収穫を控えていた200株ほどが全滅だという。畑の所有者の女性は「最初、とろろ芋を作っていたがそれがイノシシに掘られてダメになってスイカやカボチャを作っていたがそれも3年目くらいからやられてしまってジャガイモだけは去年までは被害はあまりなかったので作っていた。この畑では何も作れない」と話す。すぐ近くにある畑でもジャガイモが食い荒らされる被害が出ていた。対策協議会では、イノシシが出没したポイントにわなを設置し、今シーズン、山辺町内で20頭ほどを捕獲。6月11日にも体重80キロの大物がわなに掛かった。山形県内では明治時代の末期に絶滅したとされていた野生のイノシシ。しかし、2007年に天童市と上山市で被害が確認されて以降、県内各地に拡大し、2019年までに県内27の市と町で被害が確認されている。また、捕獲されるイノシシの数と農作物への被害額も右肩上がりで、2019年には県内全体で2千頭以上が捕獲された。農作物への被害は稲や果樹、イモ類などの類などを中心に増えていて2019年度の被害額は7400万円余りに上っている。なぜ、イノシシの数が急増しているのか? 野生動物の生態に詳しい東北野生動物保護管理センターの宇野壮春代表はその繁殖力の強さを理由にあげる。東北野生動物保護管理センター宇野壮春・代表は「中型、大型の動物だとサル・クマ・シカ・イノシシがいるが、特にイノシシが一番増加率が高い。1年間に4頭以上子どもを生む」と話す。宇野代表によると、イノシシの生息範囲は年々北上していて、県内にも福島や宮城から山を越えて移動し、繁殖しているとみられている。東北野生動物保護管理センター宇野壮春・代表は、これ以上被害を増やさないための対策について「被害を減らすのはやはり守るしかない。現在では鉄砲で狩猟する人も少なくなってきているので捕獲だけで被害を減らすのは非常に難しい。なので、防除としてワイヤー式の策や電気柵を設置して適切な管理をすることが一つ。一方で捕獲も推進する」と話す。県や町ではイノシシを捕獲する担い手を増やそうと研修会を開いたり、電気柵の設置に補助金を出したりしているが課題は山積している。畑の所有者の女性は、自宅で食べたり親せきにあげたりするために野菜を育てているというが、こうした自家栽培の畑の場合、電気柵の補助金は受けられないという。また、捕獲のための人出不足も課題となっている。

(馬肉処理施設建設へ県の支援要請:青森)
五戸町内での馬肉処理施設の建設計画を巡り、同町の若宮佳一町長らは23日、青森県庁に三村申吾知事を訪ね、国の補助金活用に向けた県の支援を要請した。若宮町長によると、非公開の懇談で三村知事は協力に前向きな姿勢を示した。同日は若宮町長や櫻井雅洋新郷村長らが出席。県側は三村知事や赤平次郎農林水産部長らが対応した。計3項目の要望書では、▽馬のと畜場施設と加工施設の建設に向けた国の補助金獲得への支援▽ニホンジカやイノシシなど馬以外にも対応可能なと畜、加工施設の併設に関する県の指導―などを求めている。若宮町長によると、県は馬のと畜場への国の補助適用について、現在のと畜頭数を大幅に上回る1日175頭以上を処理する必要がある―などと説明。一方、加工施設に関しては、補助事業が活用できるよう町や事業者らと協議する意向を示したという。町は今後、同村など近隣自治体や事業者などで構成する協議会を設立し、国への補助申請に向けた準備を進める方針。若宮町長は「ハードルはいくつかあり、と畜施設は補助要件に満たないが、近隣市町村の協力をもらって事業を進めていきたい」と話した。

(今年はクマ目撃増、専門家「遭遇しない対策を」:長野)
今月18日、長野県須坂市で女性がクマに襲われ大けがをしました。今年はクマの目撃や出没が例年に比べ増えています。専門家は「人に馴れたクマが増えている可能性がある」とし、注意を呼びかけています。鋭い爪でひっかかれた4本の傷跡。今月18日、須坂市の住宅の庭で女性がクマに襲われ大けがをしました。その後、目撃情報もありましたが見つからず、近くの小学校では警戒のため現在も集団登校しています。今年、クマの目撃が増えています。県に寄せられた情報は先月78件で前の年の50件から増加しました。環境省などによりますと、雪解けが早く活動が早まった可能性があるとみられています。特に多いのが上高地。4月17日から5月末までに82件。過去最高を記録したおととしの同じ時期のおよそ3倍です。専門家は「人慣れした個体が増えてきていることも要因」と指摘します。NPO法人ピッキオ・田中純平さん:「(昔に比べ)人に見られることをそれほど意識していない、マイペースなクマがいるんじゃないか」。去年、利用客が襲われ、けがをした小梨平キャンプ場。ゴミ捨て場にたびたび訪れ食料を探していた個体が襲ったとみられます。クマを引き寄せないため、今年は蓋を開けづらい鉄製のコンテナを二基導入。また見通しを良くするために周囲の笹も刈りました。小梨平キャンプ場・道鬼梨香支配人:「(笹を)刈りこんで出くわすことがなくなった。その意味で安全面は良くなった」。これまでのところクマの出没はないということです。クマは来月にかけ繁殖期で活発に動いたり、親離れした若いクマがエサを求めて人里に迷い込んだりしやすい時期で、目撃も増えます。専門家は山と近い場所では「クマと遭遇しないよう対策してほしい」と呼びかけています。NPO法人ピッキオ・田中純平さん:「クマと出会わないことが何事も起こらないためには大切なこと。(山の近くでは)鳴り物の携行は必要不可欠」。

(登山道にクマ、地元に衝撃「襲われた話聞いたことがない」:兵庫)
兵庫県丹波市春日町黒井の黒井城跡につながる登山道で23日早朝、市内の男性(66)がクマに襲われ、軽傷を負った。丹波署は現場近くをパトカーなどで巡回、注意を呼び掛けた。県や市の職員は山中を調査した。登山道そばにある黒井小学校は、山に近いグラウンドを使用禁止に。教職員らが見守る中、児童らが集団で登下校した。地元の黒井地区自治協議会の藤本修作会長(69)は「クマに襲われた話は聞いたことがない。せっかく登山客が増えて喜んでいたのに…」と肩を落とした。県内では毎年、人がクマに襲われる被害が年間2件程度出ている。県森林動物研究センター(丹波市)には4月以降、今月23日までの3カ月弱でツキノワグマの目撃と痕跡の情報が93件寄せられた。県内での人身被害は昨年11月、佐用町で散歩中の高齢女性がクマに襲われ、重傷を負って以来7カ月ぶり。同センターの野口和人さん(52)によると、ツキノワグマは6~7月は雄が餌を求めたり、発情期に入って雌を追ったりして、行動範囲を広げて活発に動く。クマと遭遇した場合は「背を向けず、クマを見ながらゆっくり後ずさりをして離れたらいい」としている。

(人を襲うカラス、来月まで繁殖期:北海道)
札幌の中心部。鳴き声をあげながら飛び回るのは「カラス」そして次の瞬間…歩道を歩く男性の頭に襲い掛かりました。毎年、ヒナが巣立ちを迎えるこの時季は、子育てをするカラスが神経質になっています。ただ、ことしはいつもの年と違う現象も。札幌市に寄せられるカラス被害の相談は今月これまでに244件で例年より少ないぺースとなっています。札幌市の担当者は新型コロナによる外出自粛で、街に出る人が減っているため被害が少ないのではと話しています。ただ、来月まではカラスの繁殖期が続くので注意が必要だといいます。

(クマ1頭を駆除:北海道)
24日午後6時15分ごろ、幕別町忠類元忠類の道道幕別大樹線でクマ1頭を目撃したと町役場忠類総合支所に通報があった。地元猟友会が出動し、間もなく駆除した。忠類地域では今週に入ってクマの目撃情報が相次いでいた。同日午後2時半ごろから猟友会のメンバーがクマを追っていたが、見つからずに同4時に解散していた。同6時15分ごろ、道路に横たわっているクマを住民が目撃した。

(住宅街で工業団地で、クマの目撃相次ぐ:山形)
23日午前5時半ごろ、村山市駅西の住宅街でクマ1頭を目撃したと、ジョギング中の50代男性から村山署に通報があった。市内ではその後、クマの目撃が相次ぎ、同署は市猟友会などと情報を共有しながら警戒に当たった。午前9時50分ごろ、同市河島で猟友会員が1頭を駆除した。目撃されたクマとみられる。けが人はいなかった。同署によると、目撃情報は午前7時20分ごろに、最初の現場から約1.5キロ北西の名取橋付近で、同8時5分にはさらに約1.5キロ南西の河島工業団地で寄せられた。駆除された現場は、最初に目撃された住宅街から西へ約2キロの大旦川近くの水田が広がる地域。クマはあぜ道を歩き回り、市猟友会のメンバー4人が徐々に範囲を狭めた上で、猟銃で駆除した。同署によると、クマは体長約110センチ、体重約50キロ。猟友会のメンバーは「体は小さい。3~4歳ぐらいの子グマだろう」と話していた。目撃された場所は市街地も含まれ、同署は早朝からパトカーを出動させて一帯を警戒。児童生徒の登校時間帯にも重なったことから、楯岡小と楯岡中では保護者に一斉メールで注意を促す一方、教職員が登校ルートを巡回するなどして対応した。

(人里近くでうり坊駆ける:宮城)
5匹のうり坊を連れた母イノシシが19日、宮城県亘理町のアヤメ園に出没しました。現場はJR常磐線逢隈駅から直線距離で約500メートルと、人里のすぐそば。繁殖した野生動物が、人間の生活エリアを侵食しつつあることがうかがえます。最初に姿を現したのは母イノシシ。足元に1匹のうり坊を従えています。園外に通じる坂を上り始めると、2匹、3匹、4匹と続けざまに子らが登場。ある程度数がそろったのを見届けた母親は「GO」とばかりに猛ダッシュ。小さな影が後に続きました。全て姿が見えなくなったと思ったら、うり坊がさらに1匹、みんなに追い付こうと必死に駆けていきます。どこの世界にも、慌てん坊はいるようでした。

(横手公園にクマ2頭、けが人なし:秋田)
22日午前7時40分ごろ、秋田県横手市睦成字熊野堂の横手公園内にクマ2頭がいるのを、散歩していた80代男性が見つけた。けが人はいなかった。横手署によると、クマは体長1メートルと50センチの各1頭。横手公園管理事務所近くの遊歩道沿いの木から下りてくるのを男性が目撃した。クマが立ち去った方向は不明。管理する市は公園内を散策する際は注意するよう呼び掛けている。

(住宅街に"2頭のシカ"出没:北海道)
6月23日、北海道札幌市中央区の会社敷地でシカが目撃され、警戒が続いています。23日午前8時ごろ、札幌市中央区宮の森3条1丁目付近で警察官がシカを目撃しました。現場は道道124号線、通称「北5条・手稲通」に面する交通量の多い会社の敷地内で、付近には琴似川が流れています。札幌市によりますとシカは2頭で、比較的若いオスとメスとみられるということです。周辺には住宅や会社が多く、交通量も多い道路に面しているため警察が警戒を続けていますが、今のところ興奮した様子ではないため、日没まで見守って自然に山に帰るのを待つことにしています。

(中心部の河川敷、クマ目撃情報相次ぐ:北海道)
旭川市中心部の河川敷では、先週以降、クマとみられる目撃情報が相次いでいて、住宅街に隣接していることから市は近くにある公園や広場を閉鎖するとともに河川敷に近づかないよう注意を呼びかけています。旭川市や警察によりますと、23日午前9時半ごろ、旭川市神居1条11丁目付近の美瑛川の河川敷で「ヒグマらしき動物を目撃した」と車で走行中の人から通報がありました。また、22日は旭川市旭神1条4丁目の忠別川の河川敷で「クマのものとみられるふんがある」と散歩をしていた人から通報がありました。さらに、今月19日にはJR旭川駅にほど近い忠別川の河川敷でもクマのものとみられるふんが見つかりました。これらの情報はすべて、旭川市中心部の河川敷で目撃されていて、市が現地調査を行いましたが、クマは見つかっていないということです。市はいずれの河川敷も住宅街に隣接していることから近くにある公園や広場を閉鎖するとともに、付近の住民に対し河川敷に近づかないよう注意を呼びかけています。

(住宅街に約12時間居座った2頭のシカ:北海道)
6月23日、北海道札幌市中央区の市街地に出没したシカは、約12時間後の午後8時30分ごろ山の方向に立ち去りました。23日午前8時ごろ、札幌市中央区宮の森の幹線道路沿いの自動車販売店の駐車場に出没した2頭のシカ。交通事故を警戒する警察や市民らが見守る中、動く気配はありません。日没を迎え市民が少なくなったのを見計らい、警察などは山に戻そうとシカとの距離を詰めました。午後8時30分ごろ、シカは住宅地から南西の山の方向に向かいました。その後、目撃情報がないことから山に戻ったとみられています。

(シカ出没、駐車場で見守り続く:北海道)
葉っぱをムシャムシャ、後ろ足で顔をポリポリ。このシカが撮影された場所、山の中ではなく、札幌市中央区にある駐車場です。札幌駅から西におよそ3キロという市街地に、突如、現れた2頭のシカ。午前8時ごろに目撃されてから動くことなく居座っています。半日も長居する珍客を迎えることになった店の人は。自動車販売店の支店長「みんなでなごんでいました。できれば早くいなくなってくれたらうれしいけど、自然相手なので様子見です」。シカはオスとメスのあわせて2頭で、1~2歳くらいの若い個体とみられています。札幌市 環境共生担当課・鎌田晃輔さん「夜暗いうちに入り込んでいて、人とか車通りが多くなって出られなくなった」。札幌市と警察は日没までシカの様子を見守り、自分で山に戻っていくのを待つシカないということです。

(列車がクマと接触、一時運転見合わせ:島根)
23日午前8時55分ごろ、JR山陰線の石見津田駅(益田市津田町)構内で、浜田発益田行き普通列車(2両編成)が動物と接触して停車した。乗員と乗客計約10人にけがはなかった。浜田~益田間で約1時間20分にわたって運転を見合わせ、快速と普通計5本に部分運休や最大74分の遅れが生じ、約100人に影響した。

(記者宅の庭先に突如、アライグマ:兵庫)
6月21日午後3時すぎ、兵庫県明石市魚住町の記者(44)宅にアライグマ=住所、氏名、性別不詳=が無断で侵入してきた。金魚を飼っているプラスチック容器に踏み込むと、わが物顔で大暴れ。妻(41)がバタンと窓を閉めて音を出すと、名残惜しそうに周囲を見渡した後、敷地外へ逃走した。幸い金魚にけがはなく、妻は「かわいらしかったけど、もう来ないでほしい」と話している。

(自主ゼミ講演会クマを知る講座:長野)
松本大学予備校は7月2日の午後7時~8時半に、駅前校舎で松本大学予備校自主ゼミ講演会「クマを知る講座~クマとの共存と生態系~」を開催する。参加無料だが一般聴講希望者は事前の申し込みが必要。NPO法人信州ツキノワグマ研究会の濵口あかりさんを講師に招き、ツキノワグマとの共存をテーマに人間と自然との関わりについて考える。「県内でもクマによる人身被害が出ています。県内のクマの現況を知り、なぜクマの保全が必要なのか、クマに遭遇したらどうすればいいのかなど、保全活動に携わる方からの話をお聞きしながら一緒に考えましょう」と聴講を勧めている。申し込み、問い合わせは駅前校舎まで。

(かばん工房「やまあみ鞄製作所」:福島)
福島県西会津町の地域おこし協力隊で、かばん職人の片岡美菜さん(32)は24日、町内野沢にかばん工房「やまあみ鞄製作所」をオープンする。30日まで工房を開放し、先着50人に革製の小物をプレゼントする。片岡さんは神奈川県出身で昨年、町内に移住した。都内のかばんメーカーで製品の企画やデザインなど製造部門を担当した経験を持つ。現在は、自身のブランドの立ち上げを目指し、会津地方伝統の草木編みや有害獣の駆除で得られるシカやイノシシの皮を使った会津ならではの製品づくりに励んでいる。工房として選んだ物件は、かつて「山二(やまに)」という屋号で親しまれた築100年ほどの元駄菓子屋。「山二」の「やま」と草木編みの「あみ」を組み合わせて、工房を「やまあみ」と名付けた。地域との縁や自然豊かな土地柄を大切にしていきたいとの思いを込めた。オープンを記念し、25日から28日までレザーワークショップを開く。時間は午前9時から正午、午後3時から同6時までの2回。定員は各回4人で、料金は3千円。予約が必要で、掲載しているQRコードから申し込む。工房の開放は午前9時から午後5時までで、来場自由。

(農園が作るジビエ薬膳カレー:岡山)
タウン情報誌の出版やセレクトショップ・オンライン通販サイト事業などを手掛け、瀬戸内エリアの活性化に取り組む株式会社ビザビ(本社:岡山県岡山市北区、代表取締役社長:吉田 大助)は、運営するECサイト『オセラショップ』にて、6月24日より『ウッディライフ どんぐり農園』が開発したジビエカレー「美作の国 薬膳鹿肉カレー」を販売開始いたします。全国で社会問題となっている野生鳥獣による農作物への被害。岡山県美作市では、獣害対策として捕獲した野生鳥獣をジビエとして有効活用し、地域資源化する取り組みが行われています。同市で養鶏場「ウッディライフ どんぐり農園」を営む織田 忠宜社長も獣害から地域を守りたいという思いから、このジビエを使った「美作の国 薬膳鹿肉カレー」を開発。オンライン通販サイト『オセラショップ』では、その思いと美作地域の新しい地域資源ジビエの魅力を全国の方にお届けするためこのたび取り扱いを開始いたします。「美作の国 薬膳鹿肉カレー」は、美作の森で育った上質な鹿肉をたっぷり使用し、薬膳料理の専門家監修のもと開発した滋味豊かなジビエカレー。レトルトタイプなので、湯せんや電子レンジで手軽に調理できます。美味しくヘルシーなジビエカレーを気軽に楽しみながら、地域の環境保全や活性化に貢献することができます。

(給食にシカ肉使った「ジビエコロッケ」提供:長野)
長野市の小学校の給食にジビエ料理が提供され、児童たちが地元でとれたシカの肉を使ったコロッケを味わいました。ジビエ料理の給食は農作物を食い荒らすために害獣として捕獲されたシカやイノシシなどの肉を有効活用し、子どもたちに山の恵みの大切さを知ってもらおうと、長野市が去年から市内の一部の小中学校に提供していて、24日は14の小中学校にシカの肉を使った「ジビエカレー」や「ジビエコロッケ」が提供されました。このうち大豆島小学校では、24日、全校生徒と教職員合わせて700人余りにジビエコロッケが給食として提供され、児童たちがおいしそうにコロッケをほおばっていました。市によりますと、シカの肉は牛肉や豚肉と比べて子どもの成長期に必要なカルシウムや鉄分を豊富に含み、低カロリーで高タンパクな食材だということです。6年生の女子児童は「ジューシーですごく甘くてとてもおいしかったです。自分でもジビエを料理してみたいです」と話していました。ジビエコロッケを提供した長野市第四学校給食センターの島田史緒里栄養教諭は「命をいただくことの大切さについて考えてほしいという思いを込めて提供しました。うれしそうに食べてくれて安心しました」と話していました。

(駆除した鹿、革製品に:長野)
農作物被害防止や狩猟のため捕獲されたシカは2019年度、60万頭以上に及んだ(農林水産省調べ)。このうち約8万頭は肉を食べる「ジビエ」に活用されたが、皮はほとんどが捨てられているという。そうした中、長野市のアパレルブランドが鹿革を使った製品を販売している。人と環境に優しい製品、そして命を考えるきっかけを提供したいと願っている。長野市・善光寺近くにあるブランドショップ「Inswirl」。工房になっている2階で和田美名子さん(35)が革を採寸し、縫い合わせ部分の厚さを調整していた。状態を見極め、機械でそぎながら、丁寧に製品のもととなる革を仕上げていった。

(地域の人が一日シェフに:千葉)
鴨川市清澄の工房きよすみ&カフェ(村尾佳子責任者)で20日、地域住民らが1日だけシェフを体験する取り組み「1dayシェフ」があり、同市横渚の弁当・総菜屋「みっ子ちゃんのおそうざい」の調理師・岡戸美智子さん(63)が参加。シカ肉やイノシシ肉を使った「GBEカレー」などを提供し、来客20人にジビエ料理の魅力をPRした。1dayシェフは、同カフェが地域活性化を目的に、週末に不定期開催している取り組み。地域外の人にも清澄地区へ足を運んでもらい、住民の交流の場とすることでにぎわいを生み出そうと4月にスタートした。これまでに同市や市原市から、料理を趣味とする一般市民が参加し、地域の食材を使って思い思いの料理を振る舞っている。「みっ子ちゃんのおそうざい」は、「地域のお年寄りに、人生の最後までおいしい料理を食べてほしい」という思いのもと、2016年の開店当初から、高齢者への弁当配達サービスを続けている店。同サービスは低価格に設定しているため、店は主な利益を市内のイベントでの出張販売から得ていたが、コロナの影響で昨年から多くのイベントが中止に。経済的打撃は深刻だが、現在も持ち出しで同サービスを継続している。残った収入源である日替わりジビエ弁当をなんとかPRしようと苦心していたところ、1dayシェフの取り組みを聞き、参加した。この日は市内外から来店した20人がジビエカレーに舌鼓を打った他、イノシシ肉のメンチ、シカの内ももの焼き肉などをテークアウト。「お店はどこにありますか」「配達もしてもらえるんですか」など、岡戸さんに質問していた。千葉市の友人と訪れた同市四方木の佐藤修さん(57)は、「ジビエの肉は全然臭みがなくて、歯応えがあっておいしい。もっと多くの人に1dayシェフを知ってもらい、市街地の人にも参加してほしい」と取り組みを応援。東京都港区の60代女性は「天津に別荘を持っているので、清澄にもときどき足を運ぶけど、ご飯屋さんが少ないのでもったいないと思っていた。すてきな取り組みをするお店ができてうれしい」と喜んだ。岡戸さんは「テークアウトの店は国の補助金ももらえないので、こうやって地域でPRの機会をいただけて、すごく助かる」と感謝。同カフェを運営する、清澄の地域おこし協力隊の亀谷晶子さん(50)は「コロナ禍の中で頑張っている地域の方に貢献できてうれしい」と笑顔を見せた。

(クマ出没:宮城)
登米市によると、24日午後1時55分ごろ、登米市迫町新田西坂戸にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、24日午前10時10分ごろ、仙台市青葉区芋沢沢田下にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、24日午前10時10分ごろ、仙台市青葉区芋沢青野木にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
登米市によると、24日午前8時45分ごろ、登米市迫町新田狼ノ欠にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
登米市によると、24日午前7時10分ごろ、登米市迫町新田山崎にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
角田市によると、23日午後5時30分ごろ、角田市稲置付近の県道沿いにクマとみられる動物が出没しました。

(クマ出没:宮城)
栗原市によると、23日午後4時30分ごろ、栗原市花山本沢浅布にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
登米市によると、23日午後5時20分ごろ、登米市迫町新田山田にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
登米市によると、23日午後1時10分ごろ、登米市迫町新田山居にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
栗原市によると、23日午前7時50分ごろ、栗原市築館太田中島にクマが出没しました。

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(猟銃誤射?86歳男性の足に当たる:北海道)
18日夕方、北海道網走市で、知人が撃ったと見られる猟銃の弾が86歳の男性の足に当たりました。18日夕方、網走市卯原内に住む橋本正義(はしもと・まさよし)さんは、カラスを駆除するため、猟銃を持つ80代の知人男性とともに自宅の裏山に入りました。警察によりますと、その後、間もなくして、知人男性が撃ったとみられる猟銃の弾が、橋本さんの右足の脛に当たりました。橋本さんは、当初、弾がかすった程度と思い、裏山で作業を続けていましたが、その後、足に当たっていたことがわかったため、家族とともに病院に行き、手当を受けているということです。病院が午後9時すぎに警察に通報しましたが、橋本さんは、命に別状はないということです。警察は、橋本さんと、猟銃を撃った80代の男性から、弾が当たるまでの経緯を聞いています。

(ネコを空気銃で射殺した男を逮捕:千葉)
空気銃を使って猫を射殺したとして、千葉県警は22日、千葉市、40歳代の男を動物愛護法違反(殺傷)と銃刀法違反(発射制限)の両容疑で逮捕した。同市や周辺では昨年末までの約2年間に、10匹以上の猫が同様の手口で殺傷されており、県警は関連を調べている。捜査関係者によると、男は昨年12月中旬、同県八千代市内で、空気銃で鉛の弾を野良猫に向けて発射し、殺した疑いが持たれている。死骸の胸から見つかった弾は直径約5・5ミリで、殺傷能力が高かった。同じ現場では昨年11月にも、別の野良猫が撃たれて重傷を負った。隣接する千葉市や習志野市で2019年以降、猫が撃たれ、死傷する事案が相次いだ。男は県公安委員会から許可を得て、猟などの目的で空気銃を所持していた。今年1月頃に男の免許が失効した後、猫の殺傷事案は確認されていないという。警察庁によると、動物愛護法違反の検挙数は昨年、全国で102件に上った。動物虐待への関心の高まりを受け、19年に改正動物愛護法が施行され、殺傷に対する罰則が「5年以下の懲役または500万円以下の罰金」に引き上げられた。

(振り返るとクマ、登山中の男性が負傷:兵庫)
23日午前4時30分ごろ、ご来光を拝もうと兵庫県丹波市の国指定史跡・黒井城跡(標高356メートル)を目指し、登山道を歩いていた市内の男性(66)が、振り向きざまにツキノワグマに左足を噛まれて負傷した。男性は自力で下山。自宅から119番通報し、病院で治療を受けた。丹波警察署によると、左ひざの上を深さ2、3センチ、長さ12、3センチほどのけがを負ったという。負傷場所は、登山道の西コース。同署によると、男性は週に1、2回のペースで早朝に同城跡に登っていた。山の中腹で、後ろから物音がするので振り返ると体長1メートルほどのクマがおり、いきなり噛みつかれたという。逃れようと足を動かし、傷が広がった。クマは山の中に逃走したという。同城跡は、麓の駐車場から30分ほどで登れる低山で、市民や観光客に人気のハイキングスポット。日課で早朝に登る市民もあり、今朝の事件発生時刻にも先に数人が登っていたが、クマには出くわさなかったという。日課でハイキングをしており、負傷して下山してきた男性と出会った市内の男性(72)は、「同じルートで登り、負傷場所を確認したが、痕跡は見つからなかった。仲間内でこれまで1度もクマの話など出たことがなく、驚いている。数日は用心のために登山を見合わせる」と話していた。負傷事案発生を受け、市は防災行政無線で当該地域に、同市教育委員会は登山道に近い黒井小学校と春日中学校に連絡するなどし、注意喚起している。黒井城は明智光秀の丹波攻めで激戦を展開した赤井(荻野)直正の居城。

(クマとの遭遇回避マニュアル、14年ぶり改定)
クマによる人身被害などを減らそうと、環境省はクマとの遭遇を回避する方策などをまとめたマニュアルの改定版を公表した。2007年の初版以来14年ぶりの改定で、クマの餌となり得る生ごみや果樹の管理の仕方など、人の生活圏にクマがやってこないようにするための方法を具体的に示している。改定版では、人とクマのあつれきを減らしながら各地域でクマの生息数を維持するためには「人とクマのすみ分けが鍵」と明記。市街地や集落などでの対策として、生ごみは屋内で保管して収集日当日に出し、収集場所にはクマが開けることができない構造のごみ箱を設置することなどを提案する。他に、不要な果樹や公園の樹木を伐採する▽田畑や果樹園、畜舎、養魚場は電気柵で囲う――などを挙げる。クマの出没要因には、餌となるドングリの不作もある。改定版では、自治体に対し、ドングリの豊凶を調査し、クマの大量出没が予測される年には警報を発することを求めている。また、出没に備えて、自治体としての方針や職員の役割分担を明確にしておくことも要請した。小泉進次郎環境相は18日、閣議後の記者会見で、「(マニュアルでは)クマに遭遇した際に取るべき行動なども列挙している。ぜひ参考にしていただきたい」と呼びかけた。環境省の18年度の調査によると、クマ(北海道はヒグマ、他地域はツキノワグマ)の分布域は、03年度調査と比較して、四国を除いた全ての地域で拡大。ツキノワグマの全国の出没件数は09年度以降増加傾向にある。中山間地の過疎化でクマの警戒心が低下したり、耕作放棄地の増加で隠れる場所が増えたりしていることなどが背景にあるという。

(自衛隊にクマ襲来、その対応の法的根拠は何になる?)
2021年6月18日(金)の早朝、北海道札幌市東区の住宅街に体長1.5mほどとみられるクマが出没しました。移動しつつ近隣住民にケガを負わせるなどした後、陸上自衛隊 丘珠駐屯地の正門から内部に侵入、そこでクマの侵入を防ぐべく門を閉じようとした40代の男性隊員が襲われ、軽傷を負いました。そして午前11時過ぎに、駐屯地の飛行場である丘珠空港の敷地内にいたクマに対して猟友会のハンターが猟銃を発砲し、これを駆除しました。このように、今回の事件では、駐屯地に侵入したクマに対して自衛隊は1発も銃弾を撃つことはなく、駆除は猟友会のハンターが行いましたが、なぜ自衛隊はクマを撃つことができなかったのでしょうか。そもそも、自衛隊にはクマをはじめとする野生動物に対処する経験もノウハウもなく、クマが現れた際にこれを駆除(有害鳥獣駆除)するのはその道のプロであり、狩猟免許を有するハンターの仕事になります。そのため、人が住んでいる地域にクマが現れたという場合には、これに対処するのはハンターで、警察などは住民の安全を確保するために注意喚起などを実施するという体制がとられています。とはいえ、今回はクマに襲われた隊員が幸い軽傷で済んだものの、今後、同様の事件が発生した際に隊員の命が脅かされるような状況であっても、自衛隊は武器を使ってクマに対処することはできないのでしょうか。まず、自衛官には平時から武器を使用することが認められているケースがあります。たとえば、自衛隊施設の警護です。これは、2001(平成13)年に発生したアメリカの9.11同時多発テロを受けて、自衛隊法第95条の2(現在では第95条の3)として新設された「自衛隊の施設の警護のための武器の使用」という規定に基づくもので、これに従事する警衛隊が詰める警衛所には弾薬も備え置かれています(陸上自衛隊服務規則第56条など)。しかしこの規定は、たとえばテロリストや工作員が駐屯地などの自衛隊施設を襲撃してきたケースを想定したもので、野生動物であるクマに対して、この規定を根拠に小銃などを発砲することはできません。では、やはり自衛官がクマに対して銃を使って対応することはできないのでしょうか。じつは、それが認められ得るケースが存在しないわけではありません。たとえば、先ほど説明した施設警護に従事する自衛官に対してクマが襲いかかってきた、あるいは仲間の自衛隊員がクマに襲われそうになっているという場合には、緊急避難(刑法第37条)という形で武器を使い対応することも不可能ではないと考えられます。ただし、「緊急避難」は自分や他人に対する危険が非常に切迫している場合に認められるなど、さまざまな要件を満たす必要があるため、たとえばクマが周囲に誰もいない場所で寝そべっているような場合には、緊急避難は認められないと解されるでしょう。では、自衛隊施設の外側にクマが出没した場合には、自衛隊には何ができるのでしょうか。先ほど説明した通り、基本的にクマなどの野生動物に対処するのはハンターの役割であり、これに自衛隊が関わるということは考えられません。ただし、これは非常に極端な例ではありますが、ハンターでは対処できないほどのクマの大群が出現したというような場合には、災害派遣という形で自衛隊に派遣要請がなされるかもしれません。クマの大群に対処するとなると当然、武器を用いることも想定されますが、災害派遣で武器を携行することは、基本的には認められていません。ただし、たとえば岩石により塞がれた道路を切り開くために爆薬が必要であるなど、救援活動のため必要な場合には最小限度の武器や弾薬を持っていくことが可能です(自衛隊の災害派遣に関する訓令第18条)。クマの大群に対処する場合でも、この規定に基づいて武器を携行することは可能と考えられ、この場合にはあくまでもクマを駆除するための「道具」として武器を用いることになります。ちなみに、自民党の石破 茂衆議院議員は、自身が防衛大臣を務めていた2007(平成19)年に、あくまでも仮定の話として、「ゴジラ」など大怪獣が襲来した際には自衛隊は災害派遣で対処することになるだろうとの見解を大臣会見の場で示したことがありましたが、それまでの映画の中で「ゴジラ」などに対して自衛隊が戦車や戦闘機で攻撃しているのも、石破議員の整理に基づけば、上記のような根拠によるものということができます。今回のように、駐屯地内にクマが正門から侵入してくるというのは非常に稀な事例ではありますが、かといって今後、同様の事例がまったく発生しないということは考えられません。今回、負傷した隊員の方が命を落とさなかったのはまさに不幸中の幸いですが、今後の対応をどう定めていくのかが注目されます。

(マダニ媒介感染症で一時意識不明、肌露出注意を:京都)
京都府は18日、マダニが媒介する重症熱性血小板減少症候群(SFTS)に、府丹後保健所管内に住む60代女性が感染したと発表した。府内での報告は、2015年以降、8件目。府健康対策課によると、14日に府立医科大付属北部医療センター(京都府与謝野町男山)から同保健所に感染疑いの連絡があった。府保健環境研究所が検査し、18日に陽性が分かった。一時意識不明になり、意識は回復したが、現在も発熱や頭痛などがあり入院中。女性は発症の10日ほど前に与謝野町内で草刈りをしており、耳の後ろにかまれた跡があった。同課は「草むらややぶでの活動時には、長袖などを着用して肌の露出を減らしてほしい」と呼び掛けている。

(捕獲のイノシシ2頭で豚熱の感染確認:兵庫)
兵庫県は18日、丹波篠山市と猪名川町で捕獲するなどした野生イノシシ2頭について、豚熱の感染を確認したと発表した。同町では初めて。県内での確認は計20頭になった。県によると、4日、同市畑市の山中に設置したわなで猟師が1頭を捕獲。17日に同町肝川の山裾の道で死んでいた1頭を地元男性が見つけた。県内で豚やイノシシを飼育する60施設から異常の報告はないという。

(大繁殖のアライグマ、駆除難航:福島)
東京電力福島第1原発事故で住民避難が続く福島県双葉町が、野生化した外来種アライグマの大繁殖に頭を悩ませている。先に避難指示が解除された周辺地域からも集まってきているとみられ、無人の家々にすみ着いている。2022年春の特定復興再生拠点区域(復興拠点)の避難指示解除を控え、町は住民の帰還への影響を懸念するが、退治は容易ではない。北米原産のアライグマは1970年代後半、ペットとして国内に大量輸入された。愛くるしい見た目とは裏腹に成長すると粗暴になるため、飼い主に捨てられるなどして各地で野生化が進んだ。福島県内では2006年に浜通り地方で生息が公式に確認された。雑食、夜行性で環境適応能力が高いのが特徴だ。毎年春から秋にかけて繁殖し、一度に3~6匹が生まれる。環境省福島地方環境事務所によると、帰還困難区域の空き家や廃屋はアライグマの格好のすみかで、屋根裏などに入り込み、子育てをしているという。町は18年12月に「捕獲隊」を編成したが、現在の隊員は通いの住民4人のみ。町農業振興課の担当者は「動物だらけの町では帰還の気持ちがそがれてしまう。何とかしたいが、一朝一夕にはいかない」とこぼす。16年4月~21年3月末に双葉町で捕獲されたアライグマは計1113匹。環境省が帰還困難区域で実施している直轄の駆除作戦の効果で個体数は減少傾向にあるとされるが、詳しい実態は分かっていない。15年に福島大特任教授として双葉町などで野生動物の状況を調べた現広島修道大の奥田圭准教授(野生動物管理学)は「当時調査に入った帰還困難区域の家屋には、ほぼ全てアライグマがいた」と振り返る。アライグマは生態として頻繁に居場所を変え、行動範囲が広いという。衛星利用測位システム(GPS)を使った追跡調査では、浜通り地方の一部を縦断するような移動が確認されたといい、抜本対策には「すみかになりそうな家屋の解体と物理的な捕獲を同時に進める必要がある」と指摘する。県は20年度から双葉町を含む浜通りの12市町村の獣害対策を補助する駐在員を富岡町に7人配置。捕獲指導や監視カメラを使った現状分析などを進めている。県自然保護課の斎藤誠主幹は「避難指示地域はイノシシ被害が注目されがちだが、アライグマ対策も大事。難しいのは承知だが、地域からの絶滅を目指す」と話す。

(小田原のサル「H群」、ついに全頭駆除へ:神奈川)
1970年代から神奈川県小田原市の南西部に住み着き、周辺住民を長年悩ませてきたニホンザルの群れ「H群」について、県が新たに「管理困難な群れ」と認定し、同市が全頭捕獲による完全駆除に乗り出すことが20日までに分かった。市内で住民生活を脅かしてきたサルの“二大派閥”の一角で、被害は昨年半年で約4千件近くに上る。小学生の通学路にも出没し、市は「放置すればいずれ人間に危害を加えるようになる」と危機感を募らせる。「何をされるか分からないし、もうサルは見たくない…」。相模湾を望み、ミカン畑の並ぶ同市江之浦の丘陵地。住宅地まで出没するサルの群れに住民女性(73)は頭を抱える。「早朝から車の上にサルが乗ってバンバンたたいている。ごみ出しの時も目を合わせないようにしている」とおびえた毎日を過ごす。市環境保護課によると、H群は早川、片浦地区を中心に19匹が生息。50年代には湯河原町の山中に生息し、同町の「広河原」の地名から「H群」と名付けられた。過去には人に餌付けされて約50匹にも及ぶ群れに拡大し、75年ごろから同市西部に移り住むようになったとみられる。

(追い払ったはずのムクドリが、再び:福島)
■スズメの仲間で日本各地に生息■天敵から身を守る為、集団で行動する習性あり■フン害や鳴き声は騒音として住民を悩ませる。<2020年9月、福島市の中心部で行われた「追い払い大作戦」>長年、被害に悩まされてきた福島市が最強の専門家・信州大学の中村浩志名誉教授を招き、2万羽のムクドリと対峙した。はく製による威嚇、さらには爆竹・ロケット花火による追い払い…3日間の闘いの末、ムクドリは森へ帰ったかのようにみえた…が…2021年6月。福島駅西口側のスーパーやアミューズメント施設周辺の街路樹にいたのは姿を消したはずのムクドリ。かなり大きな音で鳴き、大量の糞の生臭いにおいがマスク越しにも伝わってくる。<なぜムクドリは戻ってきたのか?>信州大学 中村浩志名誉教授:「まさに想定内です。翌年繁殖を終えた後、また必ず集まってきます。最初は少数が1カ所に集まってくるんです」【手遅れになる前に】…中村教授はただちに徹底した対策を講じるべきと釘を刺しす。信州大学 中村浩志名誉教授:「初期に集まってきたものを放っておくと、どんどん数が増えていきますから。放っておくと市民の手にはおえなくなります。ムクドリの習性を変えない限りこの問題は解決しない」。

(豚熱ワクチンを県内全頭接種へ:岩手)
県は15日、宮城県七ケ宿町で死んでいた野生のイノシシが豚熱(CSF)に感染していたことを受け、県内で飼育されている全ての豚にワクチン接種を実施すると発表した。7月以降に開始できるよう準備を進めている。宮城県で感染が確認されたため、国が隣接する岩手を「ワクチン接種推奨地域」に指定した。

(「テレワーク」時々「狩猟」はいかが:長野)
県鳥獣対策・ジビエ振興室が、県内リゾート地で遠隔勤務する「信州リゾートテレワーク」と狩猟体験を組み合わせたプログラムを、7月と10月に2回ずつ開くことが18日、分かった。

(鳥獣対策に牛放牧:富山)
黒部市阿古屋野森づくりクラブは18日、クマなどの有害鳥獣対策として黒部市阿古屋野台地の耕作放棄地で牛2頭を放牧した。立山町の森川牧場から運ばれた黒毛和牛の雌「なおみ」と「てるひめ09」は餌を食べたあと、約1・8ヘクタールの森に入った。例年は地元の田家保育所の園児が参加し、餌やりセレモニーが行われるが、コロナ禍で昨年に続き中止となった。2007年に始まった「カウベルトの郷育成事業」で、耕作放棄地に牛(カウ)を放牧する地帯(ベルト)をつくり、クマやイノシシ、サルなどが人里に接近しないようにする。10月上旬ごろまで管理する。黒部市宇奈月町内山地区でも2頭が放牧された。南砺市小院瀬見の福光里山レクリエーション農園で18日、カウベルト事業の入牧式が行われ、地元の繁殖農家から運ばれた雌牛2頭を関係者約20人が歓迎した。妊娠中の雌牛「さとこ」と「ももこ」を11月まで一帯の約4ヘクタールで放牧する。福光カウベルト友好会の川邊邦明会長があいさつした。ももこに体調不良がみられたため、別の雌牛との交代を検討する。事業は2008年に始まり、市が助成している。

(「野生鳥獣との共生を考える~猪突猛進編~」)
野生鳥獣による農作物被害は、約158億円(令和元年度)、野生鳥獣による森林被害は、約5千ヘクタール(令和元年度)といわれますが、営農意欲を減退させる要因のひとつであり、農業現場では、数字以上に深刻な課題となってます。野生鳥獣による被害の実態を踏まえつつ、鳥獣被害対策に取り組むゲストのお取り組み・お考えを共有し、野生鳥獣と人との共生を考える一助とするために、感染症対策を講じ標記のイベントを開催しますので、是非ご取材にお越しください。

(肉食獣の餌に捕獲イノシシ、必要経費確保へネットで募る:千葉)
ライオンやハイエナにイノシシをほぼ丸ごと餌として与える「屠体給餌(とたいきゅうじ)」。千葉県内で田畑を荒らす害獣として捕獲されるイノシシが、9割が利用されず埋却や廃棄されている。その新たな利用策として注目を集めそうだ。千葉市動物公園は、7月から資金をクラウドファンディング(CF)で募って一定額を確保できれば、今秋にも屠体給餌に乗り出す方針だ。同公園は、飼育する動物の福祉と健康を向上させて、動物の望ましい行動を引き出す「環境エンリッチメント」を進める。こうした中、肉食動物では、皮を剥いで骨をかみ砕くことで、動物本来の採食への心理的欲求を満たす効果が期待されるとして、屠体給餌の導入を検討してきた。警備会社であり、茂原市でジビエ(野生鳥獣の肉)加工場も手掛ける「ALSOK千葉」と連携。同社は県内で捕獲されたイノシシを食べられるようにまず内臓や頭を除去する。63度で30分以上の湯煎か蒸気で低温殺菌する。鮮度を保つため氷水で急速冷却するなど、ジビエよりも手間を掛けて同公園用の屠体肉を用意する。屠体給餌への理解促進を目指す民間団体「ワイルドミートズー」(福岡市)によると、屠体給餌は欧米の動物園で一般的だ。一方で国内での本格実施は2017年ごろから。現在、日立市かみね動物園(茨城県)、羽村市動物公園(東京都)、大牟田市動物園(福岡県)など全国十数カ所で行っている。千葉市動物公園は、豊橋総合動植物公園(愛知県)の取り組みを参考に準備を進めてきた。昨年11、12月に計4回、ライオンに屠体給餌を試験実施。普段は数分で餌を平らげるが「数十分かけて食事を楽しんでいるようだった」(同園担当者)と振り返る。普段は見せない、興味を示し喜んでいるような、喉を鳴らして肉をなめ回す行動も見られたという。ただ、屠体給餌に使うイノシシ肉の価格は一般的な馬肉の2倍以上と高額で、定期的な給餌は難しい。屠体給餌を行う動物園も「年1、2回程度イベントで行う」というところが多い。一方で、千葉県内のイノシシの農作物被害は年間で約2億円。年間2万頭超が捕獲されている。このうちジビエに用いられるのはわずか。9割以上は埋却や廃棄処理され、処分費用も課題だという。同公園は7月からCFを始める。目標額は100万円。支援金は捕獲したイノシシ肉のウイルス不活化処理や有害鳥獣問題の教育イベント、屠体給餌の研究費用などに使う。支援者には入園券の提供や、屠体給餌の様子をライブ映像で限定配信することなどの返礼を予定している。同公園は「屠体給餌を通じて、動物のすみよい環境や有害鳥獣問題に関心を持ってほしい」としている。

(世界的にも珍しい「クマが生息している」首都:東京)
6月18日(金)に北海道札幌市で起きたヒグマの出没騒動――住宅地を徘徊(はいかい)した熊は陸上自衛隊丘珠駐屯地に侵入し、駆けつけた猟友会によって駆除されました。住民や自衛隊員がけがを負いましたが、死者が出なかったのは不幸中の幸いです。テレビ報道ではヒグマが自衛隊駐屯地の門を乗り越えて侵入する姿が報道され、視聴者に驚きを与えました。人間が動物に襲われるこのような危険性は、東京でも無縁ではありません。東京では・奥多摩町・檜原村・あきる野市・青梅市・八王子市・日の出町の森林にツキノワグマが生息しています。首都となっている地域にクマが生息している例は珍しく、東京都環境局のサイトにも「東京は世界的にも珍しいクマが生息している首都です」と記されているくらいです。本州や四国などに生息するツキノワグマは、北海道に生息するヒグマに比べると小型な種類です。性格は臆病で人間の気配に気付くと逃げてしまうとされています。しかし鋭い牙と爪を持ち、時速40kmで走る身体能力を持ったいわば猛獣です。偶然遭遇したとき、特に子グマを連れた母グマの場合は非常に危険だとされています。実際、ツキノワグマに襲われた人間が死亡する例もありますから、ヒグマに比べると劣るとはいえ、危険な生物であることに間違いはありません。特に山にある木の実が不作だった年には、人間の生活空間まで餌を求めて出没する事例が全国的に報告されています。東京でも2016年には青梅市で飲食店の倉庫がクマに荒らされる事件が起きています。また、行楽客の多い奥多摩周辺では行楽客の捨てた残飯などを狙ってツキノワグマが出没する例もあるとされています。2007(平成19)年は秋川渓谷周辺でツキノワグマが度々出没する騒動がありました。目撃されたツキノワグマが同一個体であったことから、行楽客の捨てた残飯の味を覚えて出没しているのでないかと警戒されました。さて、東京で危険な生物に遭遇するのは山に近い西部の地域だけ……というわけではありません。実は都心部でもかつて猛獣が現れる大騒動が起こったことがあります。1936(昭和11)年7月に上野動物園(台東区上野公園)で起こったクロヒョウの脱走事件です。このクロヒョウはタイで捕獲された野生の個体で、同年5月から上野動物園で捕獲されていました。脱走が発覚したのは7月25日の早朝のこと。飼育担当者が見回りをしたところ、おりの中からクロヒョウの姿がこつぜんと消えていたのです。猛獣が逃げたとなれば大騒動です。動物園では直ちに職員を動員して園内を捜索しましたが見つかりません。そこで、警察と憲兵隊、さらに猟友会や警防団など700人あまりが駆けつけての大捜索が始まります。その騒ぎたるや「戊辰(ぼしん)戦争の彰義隊以来」ともいわれました。当時は、まだリアルに幕末の新政府軍と彰義隊とが戦った上野戦争を目撃した人もいた時代ですから、本当に同じくらいの騒動だったのでしょう。当時の『朝日新聞』では「帝都の戦慄(せんりつ) 上野動物園の黒豹 けさおりを破って脱出」と報じられています。大人数で捜索を行ったところ、動物園と美術学校(後の東京芸術大学)の境付近の千川上水が暗渠(地下水路)になるあたりで足跡が見つかります。そこで、暗渠の上をたどってマンホールを明けていくと、ついに暗がりの中でクロヒョウの光る目が見つかりました。『東京朝日新聞』1926年7月26日付夕刊によれば、発見したのは市公園課の人物。部下を連れてマンホールをひとつひとつ調べていたところ、13番目か14番目に金色の目を発見。記事によれば「アッとばかり驚いた同君、腰を抜かさんばかりで全員に急報」したとされています。こうして、発見されたヒョウは逃げ道をふさぎ、マンホールを盾にしてマンホールの穴の部分から石油を染みこませたボロ布を巻いて火をつけたたけざおで追い立ててようやく捕獲することができました。この「上野動物園クロヒョウ脱走事件」は「阿部定事件」「二・二六事件」と並んで「昭和11年の三大事件」として歴史に記録されています。しかし、動物園から飼育されている動物が脱走するという事件は、このほかにもいくつか起きています。上野動物園では、ヒョウが捕獲された5日後にはシカが脱走しています。このときには、シカが上野公園を走り、上野広小路まで逃げたところを群衆に取り押さえられています。戦後にも脱走事件は起きていて1967(昭和42)年と1977年の2度にわたってインドゾウがおりを抜け出し、園内に脱走する事件が起こっています。この時は飼育担当者の起点ですぐにゾウは取り押さえられたそうです。同じく東京都を代表する動物園である多摩動物公園(日野市程久保)も脱走とは無縁ではありません。多摩動物公園によると、これまで1968年:チンパンジー1983年:シフゾウ1991年:レッサーパンダ2012年:ホオアカトキが脱走しています。大抵の動物はすぐに捕獲されているのですが、ホオアカトキだけは見つかっていません。ホオアカトキはモロッコやトルコに生息する絶滅危惧種で、冬の降雪で天井部分にできた隙間から逃げ出したようです。園もすぐには気付かず、周辺住民から「変わった鳥がいる」との通報が複数寄せられたことで発覚。とはいえ、鳥ですから発見はままならず今も見つかってはいません。こうした過去の事件を踏まえて上野動物園と多摩動物公園では1年交代で動物の脱走に備えた訓練を行っています。訓練内容は年によって異なりますが、ゴリラやシマウマなど脱走する設定の動物はさまざま、そして、動物役は園の職員が着ぐるみで扮(ふん)するのが定番となっています。なるほど、大都会東京でも猛獣の危険とは無縁ではないようです。

(ヒグマの接近防止へ、公園で草やぶ刈り取り作業:北海道)
道東の標津町で学校などにヒグマが近寄らないようにクマが身を隠せる草やぶなどを刈り取る作業が行われました。作業が行われたのは標津町の内陸部にある川北中学校に隣接する公園で、公園の中にある川沿いがクマの通り道にもなっていて、今月5日にもクマが目撃されたばかりです。作業は地元の町内会の呼びかけで初めて行われ、住民や学校関係者、警察官などおよそ60人が参加し、草刈り機でクマが身を隠せるようなササなどの背丈の高い草やぶを丁寧に刈り取りました。また、公園内の見通しをよくするため、人の背丈より下に生えている枝をのこぎりで切り落としました。標津町によりますと、ことしのクマの目撃件数は18日までに17件で、例年と同じくらいだということです。草刈りを呼び掛けた標津町川北連合町内会の西田正夫会長は「クマがここに長居しないよう見通しの良い環境づくりをしようと声を掛けました。来年度以降も町に相談しながら地域で作業を継続していきたい」と話していました。

(市街地でのシカ捕獲、最多50頭:北海道)
稚内市が市街地の富士見、西浜地区で春と秋の年2回手がけるエゾシカの捕獲で、今春は例年を大幅に上回る50頭を捕獲した。今年で5年目で、春では最も多い。繁殖数が増えているとみられ、適正な個体数の管理に向けた駆除が求められる。「ここ数年でエゾシカの数がかなり増えた感じ」。富士見に近い恵比須4に住む主婦(64)は3年前、自宅前に30頭ほどの群れが現れた光景を忘れられない。同年、自宅の庭の花壇がエゾシカに荒らされたことから、ネットで覆って保護するようにした。

(カラス対策グッズを無料貸し出し:愛媛)
ごみの散乱やふん害といったカラスによる被害を減らそうと、愛媛県松山市は5月から町内会などを対象に、ごみ集積場所に取り付ける金属ロープなど2種類の対策グッズの無料貸し出しを始めた。2018~20年度に市中心部でタカを使ったカラスの追い払いを試行し一定の効果はあったものの、根本的な解決には個体数を減らす必要があるとして、餌となるごみを与えない対策を検証する。ロープはステンレス製で、収縮時の長さは1・5メートル。ばね状になっており、不規則に動くため光が乱反射してカラスが警戒するという。もう一つのグッズは最長700メートル先まで光が届く発光ダイオード(LED)ライト。ごみをあさるために電線で待機しているカラスを照らして追い払う。10セット用意し、最長1カ月貸し出す。17日現在、3町内会が6セットを借りている。谷町町内会では11日から順次、町内2カ所のごみ集積場所でロープを取り付けた。村上敏彦会長(69)は「ネットで覆っていても、カラスが隙間からごみをあさり困っていた。今のところ被害が見られないので、効果に期待したい」と話す。

(ヒグマもAIで「顔認証」:北海道)
根室管内標津町のNPO法人南知床・ヒグマ情報センターが、ヒグマの顔を撮影し、人工知能(AI)を使って個体識別する実験を行っている。カナダの研究グループが開発したクマの「顔認証システム」を使う国内で初の取り組み。AIによる識別が進めば、クマの個体数推定や生態把握などの研究に活用でき、人に危害を加えるなどした「問題個体」の特定も容易になるという。同センターは、町内の山林に設置した定点カメラでクマの顔を撮影。カナダ・ビクトリア大学の研究者らがAIによるクマの個体識別を行うプロジェクト「Bear(ベア)ID」に画像の解析を依頼している。AIは多くの画像を読み込んで目や耳、鼻の特徴を検出し、各画像の個体が同一かどうかを判断する。同プロジェクトは、カナダと米国で行ったテスト結果を2020年11月に発表。既に個体識別ができている132頭のグリズリー(ハイイログマ)について、4674枚の画像をAIに解析させ、83・9%の識別精度が得られたという。クマは季節や年齢によって体形が大きく変わり、人が外見で個体を見分けるのは難しい。現在は体毛やふんから検出したDNAを分析するなどして識別するが、時間や費用がかかる。AIの活用でこうした課題の解消が期待される。

(クマ・シカ衝突「JR発足後最多」:北海道)
JR北海道は2021年6月16日(水)、2020年度に発生した列車とシカやクマとの衝突案件が計2500件近くにもおよび、JR発足後最多となったことを発表しました。2020年度はシカとの衝突件数が2414件、クマとの衝突件数が41件発生。シカでは直近5年の平均の140%に達しています。路線別に見ると、シカ衝突は宗谷本線が最多で457件、次いで花咲線(根室本線 釧路~根室)が372件、根室本線(上落合信号場~釧路)が285件、釧網本線が279件となっています。クマ発見・衝突は旭川支社内(宗谷本線・石北本線)が突出して多く35件でした。シカやクマと衝突した場合の処理は、基本的に列車無線等で保線所の作業員を軽トラック等で呼び出し、搬出することになりますが、夜間や車両に巻き込んだり、死骸にスズメバチが群がってる場合などは最大1日を超えることもあるそうです。また、クマの場合、周囲に親グマがいる可能性などを考慮してハンターを手配することも。JR北海道の広報部によると、ハンターが必要になった場合、各自治体を通じて猟友会のハンターを要請するそうです。クマの処理には時間を要するため、列車の運行に支障をきたさないよう、保線用のモーターカーなどに搭載された「クマキャッチャー」を使用することも。宗谷本線の美深駅、幌延駅、天塩中川駅と石勝線の新夕張駅に配備されているこの「クマキャッチャー」、クレーンゲームのアームのような形状の器具でクマの死骸などを吊り上げる装置で、1tもの巨大ヒグマにも対処可能とのことです。衝突対策としてJR北海道では、千歳線など輸送影響の大きい区間を中心に「鹿止柵」の設置を進めています。また過去には、ライオンの糞を散布したり、シカの嫌がる音を発する装置を車両に組み込むなどの取り組みも行われました。シカとの遭遇による急ブレーキが多い道東では、線路との摩擦による車輪の傷みへ対応するため、2017年に「在姿車輪旋盤」と呼ばれる機器を導入。車輪を車両から外すことなく削正することができるようになり、作業が大幅に効率化したそうです。ちなみに、シカやクマ以外でも衝突事故は発生しており、2020年度はキツネやタヌキなどの小動物が18件、トンビなど鳥類は29件発生したとのこと。俊敏な動きでエサを捕らえるトンビでも、線路に佇んでいて逃げ遅れたりすることがあるようです。

(ヌートリア見たら通報を:鳥取)
ネズミの仲間で南米原産のヌートリアが、鳥取県内で勢力を広めている。1998年度に60頭だった年間捕獲頭数は2015~19年度に679~1308頭に達し、市街地の川を泳ぐ姿も目撃されている。仕草の愛らしい草食性動物だが、生態系への影響が懸念される外来種だ。農作物被害も報告されており、県は見かけたら市町村に通報するよう呼び掛けている。6月中旬、鳥取市街地の袋川に架かる橋。川辺に目を落とすと、茶色の毛に覆われた動物が草むらにいた。犬にしては動きが緩慢で、猫ならば苦手なはずの水にぬれている。沿道を走って近づくと、ネズミに似た横顔が確認できた。記者に慌てる様子もなく、面倒くさそうに濁った川に飛び込むと、長いしっぽをゆらゆらさせて泳いでいった。「特徴的な前歯が写っていませんが、おそらくヌートリアでしょう」。スマートフォンで撮影したピンボケの一葉を見せると、県鳥獣対策センターの西信介副所長が言った。ヌートリアの成獣はしっぽを除く頭胴長が50~70センチ、体重は6~9キロ。特徴的なオレンジ色の前歯は上下の顎(あご)に計4本が生え、長さは5センチを超えることもある。良質な毛皮を軍用の防寒具に加工するため輸入されたが、太平洋戦争の終結とともに需要が減り、飼育放棄された個体が西日本を中心に定着した。地上での緊張感に乏しいたたずまいは日曜日のおとうさんのようで憎めないが、人為的に輸入されたヌートリアは、外来生物法で捕獲・処分の対象となる「特定外来生物」に指定されている。水辺植物の食害による生態系への悪影響や農作物被害をもたらすからだ。このうち農作物は、ほぼ全域に分布する県内でもイネやブロッコリーなどの被害が問題となっている。15~19年度の年間被害額は123万~16万円だが、冬に川が凍ると個体数が減る傾向にあり、過去には1000万円を超えた年度もあった。被害農家は田畑をトタンで囲むなどして対策を講じ、県と市町村は捕獲従事者や狩猟免許の所持者に1頭当たり3000円の奨励金を出して捕獲を促しているが、繁殖力の高さに手を焼いている。天敵が限られているうえ1年に複数回、一度に平均で6、7頭を出産するだけに、被害農家はいたちごっこならぬ“ヌートリアごっこ”に頭を悩ませている。記者が袋川で目撃したのは、日が落ちる1時間ほど前だった。西副所長は「ヌートリアは夜行性です。その時間に現れたのなら、周囲にそれなりの数がいるかもしれません」とみる。性格は比較的温厚というが、鋭い前歯があるので触れるのは危険だ。県では市町村に捕獲の権限があり、西副所長は「珍しい生き物と思うかもしれませんが、本来なら日本にいてはならない動物です。見かけたら市町村に通報を」と話す。

(クマと遭遇、住民が防止策:北海道)
ヒグマの目撃が周辺で相次いでいる標津町川北地区で19日、住民や町職員、学校教職員ら約60人が参加して、草刈りと雑木の伐採が行われた。川北連合町内会が主体となり初実施。森林と市街地の境界に緩衝地帯を作って見通しを良くすることで、クマに警戒心を与え、出現時の早期発見につなげる。ヒグマの目撃増を受け、町の勧めで実施した。川北中学校裏の雑木林周辺を中心に、低木の伐採や草刈りを行った。

(屋久島の世界遺産地域でヤクシカ減少:鹿児島)
鹿児島・屋久島西部の世界自然遺産地域に生息するニホンジカの亜種「ヤクシカ」が2014年をピークに自然減少していることが分かったと、北海道大などの研究チームが保全生態学専門誌に発表した。島西部では過去50年、人間による捕獲が行われていないと考えられ、チームの揚妻(あげつま)直樹准教授は「自然生態系の中で個体数が調節されている可能性がある」と話す。ヤクシカは、天敵となる肉食動物がいない屋久島で独自に進化した小型のシカ。農作物や希少植物の食害などが増え、07年以降は捕獲の対象になっているが、島西部では農林業が行われず、1970年ごろから捕獲されていなかったと考えられる。チームは、捕獲が行われていない島西部の世界遺産地域(計160ヘクタール)で01~18年の毎夏、ヤクシカの頭数や移動状況を調査した。発見頭数は14年まで年率9%で増加したが、その後は同15%のペースで減少した。地域外へ出て行く割合は最大でも同3・5%にとどまり、餌の植物の減少や感染症などによる死亡率の上昇が原因と考えられるという。これまで、シカは群れで生活するため、餌環境などがよくなると個体数は急速に増加し、捕獲しない限り増え続けると考えられてきた。シカが継続的に自然減少していくのが確認できたのは今回が初めてだという。捕獲に頼らず自然生態系の調節機能を生かした野生生物の管理は「ナチュラルレギュレーション」と呼ばれ、米国の国立公園などで実施されている。揚妻准教授は、島西部には手つかずの自然が残されており、「日本でこれほどナチュラルレギュレーションを実施できる条件が整っている場所は他になく、導入のための検討が必要だ」としている。

(「クマ活」の輪広がれ:北海道)
斜里町ウトロで「北こぶし知床ホテル&リゾート」などを運営する「北こぶしリゾート」は18、19の両日、クマと人間との問題を解決する活動「クマ活」を行った。ヒグマが身を隠す場所をなくそうと、ホテルの従業員らが市街地に張り巡らされているクマ進入防止の電気柵周辺のイタドリを刈った。クマ活はリゾートが創業60周年を記念して昨年始めた活動。知床財団によると、ヒグマは視界が開けた場所で姿をさらすことを嫌うため、草刈りは出没抑止に効果があるという。

(駆除されたクマ、食べ物目的ではなく迷い込んだか:北海道)
先週、札幌市東区に出没し駆除されたクマは、胃の中に、ごみを食べた形跡がないことから、住宅街に来たのは食べ物が目的ではなく、迷い込んだためと見られています。18日、札幌市東区に出没したクマ。ごみを出しに行った人などが次々と襲われ、4人がけがをしました。札幌市によりますと、クマの胃の中には魚の骨やサクランボが入っていたものの、ほとんど空の状態でした。出没地点でフンも見つからず、空腹だったとみられますが、ごみを食べた形跡はなかったということです。札幌市は、クマは食べ物を求めて来たのではなく、住宅街に迷い込んでしまってパニックになったと見ています。今後、札幌市は専門家の意見を参考に対策を考える方針です。

(札幌・東区のクマ、先月から北区茨戸周辺に出没していたクマか:北海道)
ヒグマの生態に詳しい、道立総合研究機構の間野勉(まの・つとむ)さんは、今回のクマは、先月末から今月始めにかけて北区の茨戸周辺に出没したクマではないかと分析しています。「あくまでも推測ですけど、5月の末から6月のはじめにかけて、札幌市北区の茨戸公園でクマの存在が確認されています。そのあとそこにしばらく滞在したらしいとわかっています。おそらくその個体がそのあと南下して、北19条あたりまで南下してきた。優位な個体を避けて、クマのいない場所に移動する傾向があると考えられます。クマの社会から見れば、強いクマがいない場所はどこかなとなると、人間の生活している近くには、クマはあまりいないと」(道立総合研究機構・間野勉専門研究主幹)。間野さんは、今回のクマについて、定山渓や手稲方面の山から来たのではなく、増毛山地の山林から下りてきた可能性が高いと指摘します。「北の石狩当別方面から南下して、茨戸を経由して、しばらくその茨戸の周辺で滞在していたあと、東区の市街地の中まで侵入してきたと想像してます。農地の場合、農業用の用水路が、あちこちに走っています。そうすると、水路を通って移動していく。さえぎるものがない、かつ、人目に非常につきづらい。特に夜間にそういう場所を移動した場合、たとえ家の横を流れている幅3メートルぐらい水路の中を動物が通っても、たぶんほとんど気づかれないで移動できると思います。水路はさえぎるものがありません。そういう水路が、クマに限らず多くの野生動物の移動のための廊下のようなもの。今回、東区に出たということは、札幌市で一番いそうもない場所でそういうことが起きちゃったということが大きな衝撃なんだと思う」(道立総合研究機構・間野勉専門研究主幹)。札幌市によりますと、駆除されたクマは推定で5、6歳だということです。間野さんは、若いクマで経験が浅いため、突然遭遇した人間に驚いて襲ったと見ています。(道立総合研究機構・間野勉専門研究主幹)。「おそらく市街地に侵入してきて、人間と慣れない市街地の中で、初めて市街地に侵入してきた。防衛的なやり方で、自分を守るために一時的に相手を半分威嚇、あるいは相手をひるませるかたち自分が逃げるため。執拗に攻撃されて命までは奪われていない…」(道立総合研究機構・間野勉専門研究主幹)。間野さんは、ここ数年は道内でヒグマの数が増え、分布域が広がっていることから、今後、札幌市の東区や北区でも出没が増えると予測しています。

(出没のクマ、交尾期にオス同士の争い負け市街地に逃げてきたか:北海道)
札幌市街地にクマが出没し、4人がケガをする騒動となった。18日午前6時前、東区で高齢の男女2人が襲われ、その後、40代男性と男性自衛隊員1人もけがを負った。同区内の陸上自衛隊丘珠駐屯地近くの茂みに潜んでいたクマは、地元猟友会により駆除されたが、住宅街にまさかの出没だった。専門家の北海道立総合研究機構・間野勉専門研究主幹は、クマの市街地出現に警鐘を鳴らした。ヒグマの生態に詳しい北海道立総合研究機構の間野勉専門研究主幹によると「今回のクマは石狩や当別の山から南下してきた個体である可能性が高い」と推測する。「この時期はクマの交尾期で、メスを巡ってオス同士の争いに負けたクマが、強いクマを避けて逃げるうちに市街地に出てきてしまったのではないか」とみている。5月末から6月初旬にかけ、札幌市北区の茨戸川緑地で目撃情報が寄せられたクマと同じ個体の可能性もあるという。水路などを使い、山間地から市街地にたどり着いたのではないかと推測する。人を襲ったことについては「慣れない環境で人間と遭遇してしまい、パニック状態で自己防衛の本能から襲ったのではないか」と言う。また「付近に追い込める山がないことから捕獲は難しかった」と指摘し、駆除は最良の判断だったとしている。道内では以前、冬眠から目覚める時期に実施されていた春グマ駆除制度があったが、絶滅の恐れがあるとして90年に廃止された。以降、クマの生息数は年々増えており、今後も「山から下りてきて市街地に出てくるクマがいるかもしれない」と警鐘を鳴らした。対策としては「水路など野生動物の進路となるような場所に障害物を設置したり、生ゴミなどで餌付かないよう散らかさないこと」と話した。また、クマは見た目以上に俊敏で、遭遇した場合は背中を見せず、後ずさりしながら距離を取ることが重要で、背中を見せると本能的に襲ってくる習性があり「走って逃げようとしてもウサイン・ボルトでも勝てません」と警告した。

(東区へのクマ出没「想定外」、対策見直しへ:北海道)
住宅が密集する札幌市東区でのクマ出没情報は、この数年では2020年度の1件のみ。クマのすみかとなる山林がある南区や手稲区などでは毎年出没情報があるが、東区のほか厚別、北、白石各区では過去5年間、ほとんど無い=図=。18日に東区を走り回ったクマは川沿いに移動し迷い込んだ可能性があり、市は「市内にはクマが隠れながら移動できるような緑が多く、どこに出てもおかしくない」と、市民に注意を呼び掛けている。市環境局環境共生担当課によると、東区でクマの出没情報があったのは、記録が残る2002年度以降では20年6月の「クマらしき動物を目撃した」という1件のみ。同課の担当者は「東区の市街地でクマが出るなんて想定外」と緊張した表情で話した。

(なぜ市街地にクマが?:長野)
須坂市の住宅地に、けさクマが現れました。なぜ、山から離れた場所にクマが現れたのでしょうか。野生動物の生態を研究している信州大学の泉山茂之教授は、「クマは木や藪が生えている川を伝って移動することが多い」とし、人里に来てしまうことがよくあると指摘します。今回クマが現れた須坂市の民家も、平地の集落で山からは離れていますが、近くには千曲川が流れています。きょう札幌の市街地に現れたクマについても、似たような状況だったのではないかと推測します。泉山教授は「札幌の場合もクマがパニック起こして走っていた。おそらく豊平川の上流はクマの生息地で、豊平川沿いに来て帰ろうとしたが帰れなくなった可能性がある」と話します。県内でも、JR長野駅の構内にクマが出たたほか、松本市街地に出た時は、奈良井川を移動してきたあと、帰れなくなったとみられるといいます。また、クマと共存していくためには、家や畑の近くの雑草を刈って見通しを良くするなど、人間が意識して予防策を取っていくことが必要だとしています。

(山にポツンとオリ、中にはカラス10羽:長野)
霧ケ峰のふもと、諏訪市の山中に大きなオリが設置されていた。中に約10羽のカラスがいて、大声をあげて飛び回っている。その下には動物の白骨体。まるで怪奇映画に迷い込んだような、怪しげな雰囲気だ。上部に侵入口が開いていて、そこからたくさんの金属棒がぶら下がっている。入ることはできるが、出ようとしたら金属棒に邪魔されて出られない、という仕組みらしい。設置者を記したプレートが取り付けられていた。名義は諏訪市長。市農林課の電話番号が書かれている。「カラスの被害がでていまして、駆除しなければいけないということで設置しました」。市農林課の担当者が説明する。「市で作りました。富士見町にあるのを見に行って。設置して2年になります。エサ? 駆除したシカです」。オリは4メートル四方。高さは3メートルほど。同課によると、オリに入ったカラスの処分は地元の猟友会に任せているという。昨年の駆除数は他の手段も含めて27羽。同課は「オリを増やしたいとは思うんですが、設置を嫌がる方も多くて……」。場所が見つからず「困ってあそこへ持っていった」と明かす。同市では山をねぐらにするカラスが朝から夕方まで諏訪湖畔やJR上諏訪駅周辺で飛び回り、フン害に関する市民からの苦情が出ている。猛禽(もうきん)類を使って追い払う作戦なども行ったが、成果は上がっていない。

(46歳“神職スナイパー”:栃木)
いよいよ開幕が迫る東京五輪。プロアスリートして競技にのみ専念し腕を磨く選手がいる一方、「神主×クレー射撃選手」という異色の経歴を持つ選手がいる。“神職スナイパー”として活躍する石原奈央子選手に東京五輪への思いを取材した。柔道や体操のように、幼少期から競技を始め、10年、20年をかけて東京五輪に出場するアスリートが多数の一方で、銃所持の規制上、日本では免許を取得できる20歳からしか競技を始められないのがクレー射撃だ。そして、選手寿命が比較的長い競技ともいえる。46歳にして2016年のリオ大会に続く二度目の五輪を迎えるのが、スキートに出場する石原奈央子だ。所属の古峯神社は栃木県鹿沼市で1300年続く由緒ある神社であり、彼女の実家。日本庭園が広がる敷地内には、明治6年(1873)年から狩猟を稽古する射撃場があり、現在はクレー射撃の練習場となっている。古峯神社で84代目の宮司を務める石原の父・敬士氏はやはり、クレー射撃の名手で、1968年のメキシコシティー、1980 年のモスクワの両大会で五輪代表となりながら、競技団体の不祥事や日本のボイコットで辞退することになった幻のオリンピアンだった。父の果たせなかった夢を、娘が継ぐ。そんな使命から競技を始めたのだろうか。「 いえ、まったく(笑)。両親からクレー射撃をやりなさいと言われたことは一度もなかったです。射撃の免許を取得したのは23歳の頃。ただ、イギリスに留学していたので、腰を据えて射撃競技に向かうことはなく、本格的に競技を始めたのは30歳を過ぎてからです。『やるからには五輪を目指したい』という思いを抱え、当初から2020年の東京大会に照準を合わせていました。東京に向けて経験を積む過程で、リオ大会に出場することができた。選手たちの目の色が他の大会とは違っていて、五輪特有のピリピリ感というか、緊張感があり、父がこの雰囲気を味わえなかったことはすごく残念なことだったと実感しました」。結果は予選落ち。あれよあれよという間に時間が過ぎ、あまり記憶に残っていない。2019年のアジア選手権で日本人トップとなる16位に入り、東京五輪の代表に内定したが、新型コロナウイルスの感染拡大によって東京五輪は1年延期に。人里離れた山奥や古峯神社の敷地内で練習する石原には、技術を磨くという点において影響はなかった。だが、次第に五輪そのものの開催が危ぶまれ、また開催に反対する声が高まるにつれ、集大成の場を失うことも覚悟した。「去年、五輪が延期になったことで、二度あることは三度あると、笑えない話になってしまった。史上最も五輪にツイていない男の娘もツイていなかったとなるのかなと(笑)」。宙に放たれたクレーを撃ち抜くクレー射撃に求められる身体能力は、単純な身体の強さや俊敏性といったものよりも、「周辺視野と集中力、そして環境に対応する能力」だと石原は言う。「クレーの動きを予測しながら、その周辺にも目を配るのが周辺視野。当然、視力が大事になるんですが、私は視力が悪いから度付きのサングラスを使っています。天気や空の色によってクレーが見えにくくなることがある。サングラスの選択が重要なんです。また、雨や風によってクレーの動きが急激に変化するので、その対応力も必要になる」。スポーツは競技によってピークを迎える年齢に違いがある。クレー射撃の場合も適齢期はあるのだろうか。「年齢ではなく、競技を始めてから15年から20年で、ピークを迎えると言われています。人間の集中力が続くのがその期間だと言われているんです。現在の私の競技歴がちょうどそれぐらいになる。神様に仕える身としては、神様がいることを信じ、自分の力を信じ、射撃がうまくいかなくても“大丈夫”と信じる力。それが強みになるのかな」。84代目宮司の父は“神職スナイパー”と呼ばれたが、その異名を受け継いだ石原は、東京五輪後は競技を続けながらいよいよ85代目を継ぐ準備にかかる。

(松丸会長が3期目へ、ライフル射撃協会)
日本ライフル射撃協会は19日、東京都内で総会と理事会を開き、松丸喜一郎会長(67)を再任した。任期は2年で、3期目に入る。

(クロスボウ許可制の改正銃刀法受け、県警が無償回収:愛知)
洋弓銃ボーガン(クロスボウ)の所持を許可制とする改正銃刀法が成立・公布されたことを受け、愛知県警は、クロスボウの転売や不法投棄などを防ぐため、無償での回収を始めた。改正法は来年3月までに施行される見通しで、クロスボウを所持している場合は原則施行から半年が経つまでの間に、県公安委員会の許可を得るか、廃棄する必要がある。所持は、スポーツの標的射撃や動物麻酔などに限られる。処分できずに不法投棄したり転売したりすることを防ぐため、県警は改正法が公布された16日に無償回収を開始。18日時点でクロスボウ2本、矢22本を回収した。施行日から半年が経つまで回収を受け付ける。回収を依頼する場合は、最寄りの警察署か県警本部に直接持ち込めば対応するという。

(女性襲ったクマと同一か、夜も目撃情報相次ぐ:長野)
長野県須坂市で18日夜、クマの目撃が相次ぎました。朝、女性を襲ったクマと同一の可能性もあるということです。市や警察によりますと、昨夜9時45分頃、須坂市沼目でクマの目撃情報があり、その後も10時半ごろに墨坂南二丁目の交差点、11時ごろに米持橋付近で目撃されました。18日朝、89歳の女性を襲ったクマと同一の可能性があるということです。襲ったクマは体長1メートル50センチ前後の成獣で、女性は肩を引っ掛かれ、転倒した際に腕を骨折しました。19日朝も警察が警戒に当たりましたが、クマは見つかっていません。

(あいさつしたら…クマだった:山形)
21日午前7時45分ごろ、小国町叶水で、クマ1頭を目撃したと、登校中の女子児童が保護者などを通じて小国署に届け出た。同署によると、高学年の女子が他の児童4人と歩いていた際、道路に人のような姿を見つけてあいさつしたところ、クマだったという。クマは南側の山林に逃げていった。児童たちはいったん自宅に戻り保護者と共に登校した。現場は叶水小中の北西約180メートル。同署は下校時間帯に付近を巡回し、22日の登校時間帯にもパトロールする。町教育委員会によると、同校ではクマの出没を受け、当面の間、保護者による登下校時の送迎を依頼した。付近では18日にも、草刈りをしていた60代男性がクマを目撃していた。

(県内4市町でクマ目撃:山形)
20日午後3時ごろ、米沢市万世町梓山でクマ1頭を目撃したと近くの60代男性が米沢署に届け出た。同署によると、クマは体長約1.5メートル。男性が帰宅した際、隣接する空き家敷地内の木に登っているのを発見した。クマは木から下り、やぶの中に去った。現場は笊篭橋から東に約600メートル。付近には民家が点在している。20日午後2時50分ごろ、庄内町狩川の最上川河川敷でクマ1頭を目撃したと、車で通り掛かった町内の50代男性が110番通報した。庄内署によると、クマは体長約1メートル。男性が最上川左岸の国土交通省管理道路を走行中、約50メートル先のやぶに入っていくのを見た。現場は最上川橋南端から南東に約1.2キロ。20日午後2時5分ごろ、山形市釈迦堂の馬見ケ崎川左岸河川敷でクマ1頭を目撃したと、ジョギングしていた市内の50代会社員男性が110番通報した。山形署によると、男性が河川敷を東に向かって走っていた際、5メートルほど先の木から下りてきた体長約1メートルのクマを見つけた。クマは国道286号に出た後、東に走り去った。現場は東沢小から西に約800メートル。20日午前6時50分ごろ、西川町海味で、散歩中だった町内の40代女性がクマ1頭を目撃し、寒河江署に届け出た。同署によると、クマの体長は約60センチ。女性が間沢橋を東に歩いていた際、約50~60メートル先を右から左に横切り、そのまま北側の国道112号方面に去ったという。現場は同橋の東端付近で、近くに集落がある。

(クマ目撃相次ぐ:山形)
21日午前4時20分ごろ、東根市東根乙でクマ1頭を目撃したと、車で通り掛かった市内の80代男性が110番通報した。村山署によると、クマは体長約1メートルで、県道を西から東に横断していった。現場は市民体育館から西へ約350メートル。21日午前6時10分ごろ、山形市長谷堂でクマ1頭を目撃したと、車で通り掛かった近くの60代男性が110番した。山形署によると、クマは体長約50センチ。男性が車で国道458号を直進中、約5メートル先の道路左側のブドウ畑から歩道に出てきた。その後、クマは畑へ戻ったという。現場は同市本沢小から南西に約900メートル。21日午前7時半ごろ、酒田市臼ケ沢でクマ1頭を目撃したと、車で通り掛かった市内の20代女性が父親を通じて110番通報した。酒田署によると、クマは体長約1メートル。出勤途中の女性が県道を走行中、道路を横切って最上川右岸河川敷のやぶに入っていくクマを見つけた。現場は最上川橋北端から東に約30メートルで、付近には住宅地がある。21日午後6時ごろ、米沢市万世町梓山でクマ1頭を目撃したと、車で通り掛かった人が市役所に届け出た。米沢署によると、クマは体長約50センチで子グマとみられる。市道を横断し北側のやぶの中に立ち去った。現場は障害者支援施設「栄光園」の南西約250メートル。

(クマ目撃相次ぐ、民家の敷地にも:山形)
寒河江市の集落で19日午後、クマの目撃情報が相次いだ。民家の敷地にも出没するなど一時、警察がパトカーを出動させ警戒にあたった。クマの目撃が相次いだのは、寒河江市柴橋の住宅地。午後4時前に空き地の藪にクマ1頭がいるのを近くの住民が見つけ、警察に通報した。このほか、柴橋地区の住民からは「民家の敷地を横切った」、「道路にいた」など警察に計3件の通報が相次いだ。クマを目撃した大泉忠雪さんは「まさか自分の所にクマが出るとは考えもしなかった。小学校の通学路もあるので、土曜日で児童もいなかったので良かった」と話した。午後5時すぎには、柴橋地区と最上川を挟んだ南側、中郷地区で車のドライバーが国道458号を横切り、山林へ入っていくクマを目撃している。目撃されたクマは、いずれも体長約1メートルの1頭で、同じ個体とみられ、警察によると、被害は確認されていない。現場は、近くに柴橋小学校がある地区。現場付近では一時、警察がパトカーを巡回させ、市が防災行政無線で警戒を呼び掛けた。また、19日から20日午前までこのほか、尾花沢市と西川町でもクマの目撃があった。

(住宅街にシカ3頭出没:北海道)
札幌市西区の住宅街にシカ3頭が出没し、警察が出動する騒ぎとなっています。こちらは札幌市西区発寒5条5丁目の様子です。現在は木陰で休んでいるようです。札幌市西区では、19日午前4時20分ごろに西警察署の近くで散歩をしていた男性がシカ3頭を見つけ警察に通報したのをはじめ、住宅街でシカの目撃情報が相次ぎ、警察が駆け付ける騒ぎとなっていました。けが人は出ていません。

(ツキノワグマ出没、近隣でも目撃情報:兵庫)
20日午後0時20分ごろ、兵庫県芦屋市北部の鷹尾山(通称・城山)の山頂付近で、登山中の男性(32)が「クマ1頭を発見した」と119番した。男性にけがはなかった。芦屋市消防本部によると市内でのクマの出没は珍しいという。同本部などによると、体長約1・5メートルのツキノワグマとみられる。男性は1人で登山していた。クマとの遭遇後に急いで下山し、駆け付けた消防隊員が無事を確認した。

(食堂に体長1mのクマ:青森)
17日午前10時頃、青森県三戸町梅内の「豊誠園食堂」に体長約1メートルのクマが侵入し、その後逃げた。当時、食堂には経営者の女性と男性客2人がいたが、いずれもけがはなかった。町や食堂によると、クマは食堂に隣接する産直スペースの入り口から入り、2~3分ほどうろついた。食堂スペースにいた男性客が気づき、カマを持って追い払うと、クマは施設の窓ガラスを突き破って外へ逃げたという。クマは食堂スペースには入らず、商品などへの被害もなかった。食堂は国道4号沿いにあり、三戸署や町は周辺住民に注意を呼びかけた。

(かつやま恐竜の森の近くにクマ、園内歩道を閉鎖:福井)
6月18日午前11時ごろ、福井県勝山市のかつやま恐竜の森(長尾山総合公園)近くの市道で、化石発掘体験ツアーの送迎バス運転手がクマの成獣を目撃した。同日午前9時40分ごろには公園内でクマの足跡が見つかっており、勝山市は園内歩道を閉鎖し、パトロールを強化した。勝山市によると、目撃場所は公園出入り口の東約300メートルの地点。クマは北の山中へ移動し、行方は分かっていない。足跡は目撃場所から北西約600メートルの公園管理事務所前の駐車場で事務所職員が見つけた。同市は、歩道閉鎖などを1週間程度続ける予定。園内に立地する福井県立恐竜博物館や、屋外アミューズメント施設「かつやまディノパーク」は通常通り営業する。福井県内では同日、永平寺町石上、小浜市大谷でもクマが目撃された。

(ヒグマ出没増加、今月15件:北海道)
根室管内の標津、別海、中標津の各町で5月以降、ヒグマの出没が増えている。3町での6月の目撃例は計15件。クマは6~7月が繁殖期で、行動範囲を広げている雄の個体も多く、標津町川北や、別海町尾岱沼、上風連など、目撃例が集中する地域もある。被害は報告されていないが、各町は注意を呼びかけている。インターネットの地図サービス「グーグルマップ」を使ってクマ出没情報を知らせる標津町の「ヒグマ出没マップ」によると、6月は17日までに8件の目撃情報があり、うち4件は川北地区。町農林課によると「6~7月は繁殖期で雄の成獣が広く活動している」という。遭遇した場合は「近づいたり、追い回さないで」と呼びかけている。このほか、羅臼町との町境付近での出没例もあった。

(クマ目撃相次ぐ:神奈川)
山北町で野生のクマの目撃が相次ぎ、町が注意を呼び掛けている。5月に入ってから、町のハイキングコースに含まれる高松山と大野山周辺でクマを見掛けたと、目撃者から情報が寄せられたという。町商工観光課によると、梅雨明け頃から少しずつハイカーが増えるという。担当者は「目撃情報が寄せられれば、その都度町のホームページ等で呼び掛けを行う。また、ハイキングではクマよけの鈴を携帯するなどし、山を楽しんでもらえれば」と話している。

(“クマ”が出没「柵に足をかけて山の方へ」:宮城)
北海道や長野県では6月18日、クマに襲われケガをする人が相次ぎましたが、宮城県富谷市でも18日朝、クマが目撃されています。クマが目撃されたのは、富谷市西成田で、18日午前11時ころ、近くの住民が体長1メートルほどのクマを見つけました。目撃者によりますとクマは歩道から田んぼへ移動した後山へ向かったということです。クマの目撃者県内のクマの目撃情報は5月だけで123件あり、去年より14件増えています。県ではクマを目撃しても刺激せず静かに立ち去るよう、呼びかけています。「山の方に行こうと思ったけど柵があったので、柵に足をかけて、乗り越えて山の方に行きました」。

(小学校付近でクマ目撃:岩手)
22日午前6時半ごろ、奥州市水沢佐倉河でツキノワグマ1頭を住民が目撃し、消防署に連絡した。現場付近には佐倉河小があり、奥州署がパトカーで付近を警戒した。同校では親が同伴して登校するなどの対応を取った。市によると午前11時、午後5時にも付近でクマの目撃情報があり、同じ個体とみられる。現時点で被害は確認されていない。

(公園にクマ2頭、けが人なし:秋田)
22日午前7時40分ごろ、秋田県横手市睦成字熊野堂の横手公園内にクマ2頭がいるのを、散歩していた80代男性が見つけた。けが人はいなかった。横手署によると、クマは体長1メートルと50センチの各1頭。横手公園管理事務所近くの遊歩道沿いの木から下りてくるのを男性が目撃した。クマが立ち去った方向は不明。管理する市は公園内を散策する際は注意するよう呼び掛けている。

(知られざるクマたちの恋愛事情)
カメラ首輪を使って、野生のツキノワグマの繁殖行動を撮影することに初めて成功した。ツキノワグマは普段は単独性だが、繁殖期には多くの時間を他のクマとすごしていた。ツキノワグマは繁殖行動のために、食事に費やす時間を減らすことが明らかとなった。国立大学法人東京農工大学大学院グローバルイノベーション研究院の長沼知子特任助教、小池伸介教授、ノルウェーのノード大学のSam M.J.G. Steyaert准教授、東京農業大学地域環境科学部森林総合科学科の山﨑晃司教授らの国際共同研究チームは、ビデオカメラを搭載した首輪(以下、カメラ首輪)を、野生のツキノワグマ(以下、クマ)に装着して、クマの繁殖行動を記録することに世界で初めて成功しました。本来、クマは単独性の動物ですが、繁殖期には頻繁にオスとメスが一緒に行動し、しかも異なる複数の相手と交尾することも明らかとなりました。また、クマは繁殖行動のために1日の中で食事に費やす時間を減らす、という新しい知見が得られました。動物にとって繁殖は最も重要なライフイベントの一つです。しかし、生息密度の低い種や、森林に生息するなどの理由で直接観察が難しい種では、繁殖行動の詳細はほとんど分かっていません。クマもこのような特性を持つ種であるため、日本では本州および四国の森林に広く生息していますが、野生のクマの繁殖行動は謎に包まれていました。一方、近年はバイオロギングの技術の進歩によって、これまで知られていなかった様々な野生動物の行動を記録できるようになってきました。そこで、研究チームでは、カメラ首輪を用いることで、クマの繁殖行動を明らかにすることを目指しました。2018年5~6月に捕獲した4頭(オス2頭、メス2頭)の成獣のクマに、カメラ首輪を装着しました。カメラ首輪は日中に15分間隔で10秒間の映像が撮影されるように設定し、一定期間後にクマの首から脱落するようにしました。そして、カメラ首輪から回収した映像から、クマの行動など様々な情報を記録しました。その結果、1頭当たりの撮影期間は平均41日で、その平均4割以上の日数で、本来は単独性のクマが他のクマと一緒に行動し、いずれのクマも異性と一緒に行動する様子が確認されました。そして、オスのなかには複数のメスと交尾をしていたクマもいたことから、クマが一夫多妻制であることが映像からも確認されました。さらに、メスを巡ると考えられるオス同士の闘争など、これまで詳しくは分かっていなかったクマの繁殖行動を多数撮影することに成功しました。また、クマは「他のクマと一緒に行動した日」と「単独で行動した日」で、1日の中の様々な行動配分を変えていることが明らかになりました。いずれのクマも「単独で行動した日」に比べて、「他のクマと一緒に行動した日」は、繁殖行動に費やす時間を増やすために、食事に費やす時間を減らしている可能性が考えられました。今回、カメラ首輪を装着したクマは4頭のみでしたが、これまでほとんど知られていなかった野生のクマの生態を、鮮明に映像として記録することに成功しました。したがって、この技術を様々な野生動物に用いることで未知な生態が解き明かされる可能性があります。また、様々な野生動物の保全や管理の一助となることも期待されます。たとえば、人間活動との軋轢が発生するような種では、人里近くでの行動の把握や人間活動に対する反応を詳細に理解できるようになり、未然に被害の発生を防ぐための対策につなげることが出来るかもしれません。

(「父はクマに連れ去られた」辛さを乗り越え家族が訴えるのは「共存への知識」:北海道)
近年、今までクマの出没がなかった地域での目撃が相次ぎ、人身事故も絶えません。父親をクマに連れ去られたという男性がいます。しかし、男性が語ったのは、クマへの憎しみではなく、共存への決意でした。仏壇で微笑む、酒井清勝(さかい・きよかつ)さん。お通夜が開かれたばかりですが、遺骨はありません。山に入ったきり、行方が分からなくなり、1年以上が経ちました。当時、71歳でした。長男の隆行(たかゆき)さんです。「葬儀もやりましたけど…心の整理がなかなかできないというか、現実を受け入れがたいというか、もしかすると僕はまだ事実を受け入れられてないような」(長男・酒井隆行さん)。後志の古平町。去年5月、清勝さんは、いつものようにタケノコを採りに行きました。「どうやらヒグマの被害で、しかも体を持って行かれたようだと。猟友会の皆さんの話を聞いていると、(体を)振るわれて、(持ち物が)あちこちに飛び散っている感じ」(長男・酒井隆行さん)。実家から、わずか500メートルの場所で、清勝さんのリュックや靴下の片方が見つかりました。長靴には割かれたような跡がありました。リュックには笛と鈴がつけられ、クマを引き寄せるような食べ物は持っていませんでした。痕跡から、クマが寝ていた近くを偶然通ったとみられています。今年も道東の厚岸町で、妻と一緒に山菜採りをしていた男性がクマに襲われ死亡しました。男性もクマよけの鈴を持っていました。しかし、事故が報じられるたびに相次ぐのは、個人の責任を問う声です。「何でヒグマが沢山いるってわかっているのに、この老人は1人で出歩いたんだ?自殺志願者なの?」「命懸けのリスクを取らんでもスーパーで買いましょうや」(ツイッターの声)。しかし、専門家は、クマの出没や被害が増えた背景には人間社会の変化があると指摘します。「人の生活の仕方とか人口が変化してきて、クマと人とのバランスが変わってきていると思う」(酪農学園大学・佐藤喜和教授)。隆行さんの実家のすぐ裏にある山。およそ40年前、隆行さんが子どもの頃は、周囲にほかの住宅や牧場があり、釣りなどで山に入ることも多かったといいます。人口減少が進むにつれ、山と実家との距離は、ゆっくりと近づいていました。「よく釣りをして遊んだ場所なので、安全な場所という認識でした」(長男・酒井隆行さん)。1990年に「春グマ駆除」を廃止して以降、道はヒグマの保護に重点を置いてきました。クマの個体数が回復する中、今月、稚内の住宅地でクマが撮影され、札幌市北区でも、記録上初めてクマが目撃されました。今や、クマとの付き合い方は、山に入る個人だけの問題ではないのです。「最初は憎いという単純な感情から、いろんなことを調べたときに、もしかするとそういうことを知ってたら防げた事故、防ぎようがあった事故なのかな」(長男・酒井隆行さん)。隆行さんは、道内でクマ対策に取り組む人と協力し、オンラインでクマについて語る新たな取り組みを始めました。「くまのわ喫茶室」です。「まずは個人個人がヒグマに関心興味を持ってもらうこと。二度と……血と涙が流れるようなことはあってはいけないと強く思っています」(長男・酒井隆行さん)。第1回の話題は、2年前、江別で連日出没したクマについて。78年ぶりの出没で、住民には混乱が広がっていました。ゲストに招いたのは、江別に住む馬場樹(ばば・みき)さん。2人の子どもを持つ母親です。「何すればいいんだろうって、ただただひたすらパニックっていう感じだった」(江別市在住・馬場樹さん)。「今ほぼ毎日、家でクマの話題出ていると聞いているんですが」(知床でクマ対策に取り組む吉沢茉耶さん)。「それはもう酒井さんとの出会いが一番で、無知な人間こそが知識を得たり、無関心ゾーンを関心ゾーンに連れていくところがお手伝いしやすい」(江別市在住・馬場樹さん)。口数の少なかった父は、今も静かに家族を見守っているはず。「とっても優しいお父さんでした。いなくなってから去年ひと冬1人で生活したけど、いやあ…どんなにかお父さんの存在が…愛おしいというか…」(清勝さんの妻・八枝子さん)。「まさかっていうことが我々家族に起きた。僕らが経験したことを情報発信しながら2度と繰り返さないために活動を活発にしていきたいと改めて思いました」(長男・酒井隆行さん)。父の命の重みを感じながら、クマとの共存への道を進みます。

(駆除される野生動物の命を、小学校で地元猟師が特別授業:石川)
石川県かほく市の小学校で、駆除される野生動物の命を考える特別授業が開かれました。この授業は21日、かほく市の大海小学校で開かれ、5年生の児童19人が参加しました。講師には市内で猟師をする小坂嘉美さんが招かれました。授業では野生のシカの革を使ったキーホルダーを作る体験を通して、駆除される動物の命について学びました。かほく市では特にイノシシの被害が多く年間300頭ほどが駆除されているということです。

(水上ドローンがカモを追跡?!:徳島)
阿南工業高等専門学校の川畑成之准教授らの研究グループは、カモを認識して追跡する水上ドローンを開発した。農場で栽培中のレンコンをカモの食害から守るのに使う。農場に網を張ると飛来した水鳥が絡まって死んでしまうため、野生動物保護の観点から問題があった。水上ドローンがカモを認識して追い払えると環境にやさしい食害対策になる。人がいない夜間にカモの食害を防ぐ。推進機構には静かなウオータージェットを採用した。レンコンの農場は水深5センチメートル程度のため、スクリュー式の機体だと水草を巻き込んでしまうといった問題があった。ウオータージェットは機体の喫水線を深く取れなくても推進力を確保できる。カモの検出には物体認識エンジン「YOLO」を利用した。モノクロに画像処理したカモの画像100枚を学習させ、認識率約7割を得た。カメラでカモを検出すると画角内の位置座標を計算して近づく。カメラの向きと船首の向きを計算し、カモがカメラの画角に収まるように進む。疑似的に水上ドローンにカモを見せ、カメラを追従させるところまで実証した。今後、日暮れから夜明け過ぎまで稼働できるようにする。

(イノシシ肉やっと口に、出荷承認方針:富山)
家畜伝染病「CSF(豚熱= 豚とん コレラ)」に感染した野生イノシシが県内でも確認され、2019年8月以降、イノシシ肉の出荷自粛エリアが広がり、流通がストップしている。県は、安全なジビエ出荷のための手続きを定め、必要な設備や検査を受けたイノシシ肉の出荷再開を認める方針だ。食肉処理業者や飲食店などからは期待の声が上がっている。「なんで出荷できないのという声をたくさんもらった。やっと出荷できると思うとうれしい」。野生鳥獣の肉「ジビエ」専門の食肉処理施設「大長谷ハンターズジビエ」(富山市八尾町中島)の石黒木太郎代表(29)はそう話す。16年に施設を開き、自らイノシシを捕獲。多い時は年間50頭ほどを出荷してきた。しかし、CSFの感染が全国的に広がり、県内でも19年7月、感染したイノシシが初めて確認された。国は19年8月、確認地点から半径10キロ以内で捕獲されたイノシシについて、ジビエ利用の自粛を要請。県内でも、確認地点の増加とともに自粛エリアが広がり、流通が止まった。一方で、国は検査方法の検証などを進め、捕獲されたイノシシがCSFに感染していないことなどが確認されれば、出荷を可能にする方針を今年4月にまとめた。これを受けて、県も具体的な手続きを定めた。それによると、イノシシ肉を扱う業者は、県の検査機関にイノシシの血液を送って検査を受け、感染の有無を調べてもらう。陰性なら食肉として流通させることができる。検査を受ける前提として、結果が出るまでの間、ウイルスがつかないように肉を保管するための保冷庫を整備するなどの対策を行い、事前に県の承認を受ける必要がある。県は今月15日に申請の受け付けを始めた。順次、出荷を認める方針だ。石黒さんも、こうした方針に従い、既存の保冷庫を活用したり、レンタルしたりすることを検討している。石黒さんは「イノシシは主力商品。しっかりと準備をして品質のよいイノシシを届けたい」と話す。旬を迎える今秋からの出荷を目指すという。県内ではイノシシによる農作物被害が大きな問題となっており、対策の一つとして捕獲の強化に取り組んできた。ただ、捕獲されたイノシシの多くが、廃棄処分されていたことから、県は、中山間地の資源を有効活用しようと、イノシシなどの肉を、「とやまジビエ」と名付けて売り出してきた。イノシシのジビエ利用も15年度は26頭に過ぎなかったが、19年度には、312頭にまで拡大。少しずつ知名度も向上していたが、出荷の自粛を受け、20年度には0頭になった。県農村振興課は「安心してとやまジビエを楽しめる環境を整備し、再び利用拡大につながれば」としている。イノシシ肉を提供してきた飲食店も期待を寄せている。砺波市太郎丸のイタリア料理店「オステリア アクア フレスカ」では、出荷が停止するまで、パスタなどの具材として県産のイノシシ肉を提供し、人気を集めてきた。同店オーナーシェフの小西富治さん(50)は「県産のイノシシは臭みがなく、好評だった。それだけに出荷の再開はうれしい。再びお客さんに味わってもらえるのが楽しみだ」と話している。CSF(豚熱=豚コレラ) ウイルスにより起こる豚、イノシシの伝染病。強い伝染力と高い致死率が特徴で発熱や食欲不振がみられる。人にうつることはなく、仮にCSFに感染した豚などの肉や内臓を食べても、人体に影響はない。

(イノシシ肉、上越から全国の食卓へ:新潟)
「ジビエ(野生鳥獣肉)」を加工処理する「柿崎ブーシェリー」(新潟県上越市柿崎区)が今秋、イノシシ肉の一般消費者への流通を強化する。市内の食料品店の協力を得ることで、「雪国ジビエ」としてブランド化し、里山で増加するイノシシの利活用を進める。これまで県内外の料亭やレストランなどへの提供にほぼ限られていた食肉を、全国の一般家庭の食卓に届ける。ブーシェリーは2017年12月、新潟市でカレー店を営む森本祐造さん(43)=上越市柿崎区=が県の補助などを基に開設した。総工費は約2千万円。鮮度や風味を保つ急速冷凍庫や熟成庫、肉の洗浄などに使う電解水生成機などを備えている。イノシシ肉を提供する取引先は県内外で約40店と、開設当初に比べて倍増した。ただ、施設で解体処理するのは森本さん一人。他の仕事も抱える中、解体できる個体は多くても年間60頭ほどで、引き合いはあっても販路を増やすには限界があった。協力者を求めていた森本さんに、今春、市内で地元食品をネット販売する企業の男性(42)が声を掛けた。男性は雪国で育ったイノシシが、充実した設備で処理されている点や、世間のジビエに対する関心の高まりに着目。「雪国のイノシシは西日本より脂肪が豊富で、餌としている山菜の質も違う。肉の癖が少なく、ブランド化して全国に売り込める」と販売面での協力を提案したところ、森本さんも快諾した。森本さんは販売、加工処理の分業化により、一般消費者にもジビエを届きやすくしたい考え。ただ、ブランド化による引き合い増加も想定される中、供給面の不安が依然として残る。現状一人でこなしている解体の技術を教えて仲間を増やすなど、地域との関わりをより深めたいという。ブランド化したジビエの販売は、イノシシが越冬に備え、肉に脂が乗る10月ごろの開始を予定。現在は商品ラインアップやロゴの検討、ホームページの整備を進めている。森本さんによると、肉の味が濃いイノシシは、カレーやマーボー豆腐など香辛料を使った料理に適しているという。森本さんは「さまざまな食べ方の提案をしながら、一般消費者により浸透させたい。柿崎のイノシシは地域の宝でもあると思っている」と話した。<ジビエ加工処理施設> ハンターがジビエを自家消費せず、販売するには食品衛生法に基づき許可された施設での処理が必須となる。県によると、県内の加工処理施設は上越市のほか、十日町市、長岡市などに計5カ所ある。上越市では2020年度、過去最多となる862頭のイノシシが捕獲され、年々増加している。

(ペット用食品、ジビエを活用:広島)
イノシシやシカなど有害鳥獣の肉を使ったペット食品の製造に、広島県世羅町小国のジビエ(野生鳥獣肉)加工販売などの「いわた屋」が力を入れている。農作物への被害が続き、駆除も増える中で活用法を模索。犬用ジャーキーなどの種類を増やし、販売も順調という。

(エゾシカ革で三線作り:北海道)
ニシキヘビの革がよく使われる沖縄伝統の弦楽器「三線」を作る工房が遠く離れた北海道釧路市にある。ヘビ革に代わり用いるのは農作物の食害対策などで駆除されたエゾシカの革。大半がそのまま廃棄されていることを知った工房の経営者が「少しでも無駄にせず活用したい」と最近になって導入を始めた。

(高校生がジビエを使った料理にチャレンジ:大分)
日田市の高校生が地元で捕獲したイノシシ肉の料理に挑戦しました。講習会には生活研究部の3年生13人が参加し、料理人養成学校の講師から調理方法のほか日田ジビエについて学びました。シェフの実演のあと生徒はスパイスが効いたエスニックな味の「野菜のマリネ」「猪肉のロースト」の2品を完成させました。日田市ではイノシシが年々増加し有害鳥獣として昨年度2,386頭が捕獲されています。

(アイガモ初出動へ準備中:福岡)
アイガモを水田に放ち、無農薬米とカモ肉を同時に生産する「アイガモ農法」の第一人者、古野隆雄さん(70)=福岡県桂川町=の田んぼで、アイガモが“初出勤”に向けて準備を重ねている。アイガモ農法では、アイガモが雑草や害虫を食べるとともに、水田で動き回ることで泥水がかき回され上質な土壌が作られる。

(クマ出没:宮城)
色麻町によると、22日午後4時ごろ、色麻町大上新町付近にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、22日午前10時10分ごろ、仙台市青葉区芋沢青野木にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
栗原市によると、22日午前9時45分ごろ、栗原市築館八沢竹ノ下前にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
栗原市によると、22日午前9時40分ごろ、栗原市築館照越二号にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
利府町によると、22日午前8時20分ごろ、利府町沢乙唄沢にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
富谷市によると、21日午後7時10分ごろ、富谷市ひより台1丁目付近にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
栗原市によると、21日午後6時20分ごろ、栗原市若柳上畑岡大森にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、18日午後7時20分ごろ、仙台市青葉区芋沢花坂上野原にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
富谷市によると、21日午後0時51分ごろ、富谷市一ノ関カナエ田にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
栗原市によると、21日午前10時45分ごろ、栗原市若柳上畑岡本鹿野にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
栗原市によると、21日午前7時55分ごろ、栗原市築館八沢南沢にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
登米市によると、20日午後7時5分ごろ、登米市迫町北方早稲田にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
栗原市によると、20日午前9時30分ごろ、栗原市若柳下畑岡大畑にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
栗原市によると、20日午前7時45分ごろ、栗原市志波姫北郷南柧にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
栗原市によると、19日午後0時ごろ、栗原市築館築館新八ツ沢にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、18日午後2時10分ごろ、仙台市青葉区芋沢下野にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
大崎市によると、17日から18日にかけて、大崎市岩出山大学町にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
丸森町によると、18日午前7時40分ごろ、丸森町武士沢にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
栗原市によると、18日午後0時30分ごろ、栗原市金成姉歯滝ノ沢にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
栗原市によると、18日午前11時ごろ、栗原市金成沢辺西大寺の国道沿いにクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
富谷市によると、18日午前11時10分ごろ、富谷市西成田南田にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
色麻町によると、17日午後7時ごろ、色麻町高根松原付近にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
大和町によると、17日午後0時45分ごろ、大和町宮床高山にクマが出没しました。

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(住宅街に出没のクマを駆除:北海道)
18日早朝に札幌市内で目撃されたクマは、住宅街やを動き回った後、自衛隊丘珠駐屯地(札幌市東区)や隣接する丘珠空港の滑走路にも侵入。自衛隊員1人を含む4人が襲われ、1人が重傷を負った。クマは午前11時10分過ぎ、丘珠空港の北東付近の茂みで猟友会のハンターに駆除された。クマが出没したのは、札幌市東区の住宅街。近くには地下鉄の路線や高速道路があり、学校もある市中心部の地域だ。札幌でも山沿いの南区などではクマの出没情報は珍しくないが、東区など平地で、しかも住宅地では珍しい。専門家はクマが札幌市北部から石狩川沿いに南下してきた可能性を指摘する。クマが現れた住宅地に住む無職男性(81)は、「朝早く救急車やヘリコプターの音が家のすぐそばで聞こえた。警察は拡声機で外に出ないようにと繰り返していた。その後、テレビでクマが近くにいると知り驚いた。この辺りでクマが出ることはまずない」と驚いた表情で話した。別の女性(79)は「こんな所まで来るのかと驚いた。最近は街までクマが出てくるようになって怖い」と話した。実際に襲われた人も取材に応じた。東区の会社員、小笠原敏師さん(75)はクマに背中を踏まれ、軽傷を負った。小笠原さんはこの日の午前5時20分ごろ、自宅の目の前でクマと「目が合った」。近くのごみステーションにごみを出して、帰ってきたところだった。クマは家と家の間を歩いていて、10メートルほど離れていた。「びっくりした。ここには40年以上住んでいるが、クマが近くで出たという話は聞いたこともなかった」。恐怖のあまり、走って逃げようとした。数歩走って転んだ直後、走ってきたクマに背中を踏まれた。クマはその後、近くの民家の庭を走り抜けて、見えなくなったという。「クマは重かったが、あまりに一瞬で、ぼうぜんとしていた」。家に戻り、長女に110番通報してもらった後、シャツを脱いで背中から出血していることに気付いた。転んだ際に両ひざも負傷したが、「転んでいなかったら、かまれていたかもしれない」。札幌市内でも山地からは離れたこのような平地になぜ、突然クマが現れたのか。北海道大学大学院獣医学研究院の下鶴倫人准教授(野生動物学)は、札幌市北部付近から南下してきた可能性があると指摘する。下鶴准教授は「今月初旬、札幌市北区付近でクマのフンが見つかったというニュースがあった。今回のクマがその個体と同じだとすると、札幌市北部に隣接する石狩市や当別町方面から石狩川沿いに南下し、街中へ出てきた可能性がある」という。駆除されたクマは体長1.5~2メートルのオス。下鶴准教授によると、比較的若い個体とみられるという。「子グマは1、2歳で母親から離れた後、オスの場合は生まれた場所から移動し、新たな生息地を求める。若く、好奇心旺盛なオスの場合、人への怖さの認識が薄いままどんどん街中へ入り込んでしまうこともある。クマは追い立てられる中で興奮し、人に対して攻撃的になっていた可能性もある」と話す。クマが滑走路に侵入した丘珠空港では、発着便が午前に計8便が欠航となった。空港の送迎デッキからクマを目撃したという男性は「思ったより大きかったが、身軽に柵を乗り越えていった」と話した。欠航になった午前8時発の釧路行きの便に乗っていた男性(48)によると、飛行機はいったん動き出した後停止し、機長から「クマが空港敷地内におり、現在も目視できます」と放送があったという。その後飛行機は駐機場へ引き返し、欠航となった。男性は「まさか自分たちがクマの影響を受けるとは」と話した。

(住宅街にクマ、89歳女性が襲われ重傷:長野)
長野県須坂市では18日朝、住宅街で女性がクマに襲われけがをしています。午前6時ごろ、畑に行くため自宅から庭に出た青木千代子さん(89)がクマに遭遇し、突然襲われました。隣に住む青木さんの孫が庭で倒れている青木さんを見つけ、消防に通報しました。青木さんは腕の骨を折るなどの大けがをして市内の病院に運ばれました。クマは成獣とみられ、警察や猟友会が近くを捜索しましたが、見つかっていません。警察はクマを見かけても近付かず安全な場所に避難するよう呼び掛けています。

(「繁殖期で活発化」専門家注意呼び掛け:北海道)
札幌市東区で目撃が相次いだクマについて、ヒグマの会会長の北大獣医学研究院の坪田敏男教授は「今はヒグマの繁殖期で、行動が活発化する時期だ。川をつたって市街地に迷い込んでしまったのだろう。パニックを起こしている状況なので非常に危険だ」と注意を呼びかける。坪田教授は「どこかに閉じこもってくれれば、麻酔銃で眠らせたり、ライフルで駆除できるかもしれないが、市街地ではどちらもかなり対応が難しい状況」と分析。東区はクマが逃げ込める山がないことから「捕獲して山に返すのはほぼ不可能だ。警察の指示により、ハンターが射殺するしか方法はない」と話した。

(専門家「嗅覚異常で方向感覚失っている」:北海道)
巨大ヒグマが札幌市内をまさかの疾走だ――。18日午前3時半ごろ、札幌市東区で「大きめのクマが住宅街の道路沿いにいる」と警察に通報があり、これまでに4人がヒグマに襲われてケガをした。4人は命に別状はない。その後もヒグマは近隣エリアで目撃情報が相次ぎ、近くの自衛隊駐屯地や中学校の敷地に侵入。いまだ捕獲には至っておらず、警察と猟友会が後を追っている。いったい、どうして大都会・札幌市の住宅街に巨大ヒグマが現れたのか? 北海道猟友会砂川支部長で、ヒグマのプロファイリングを得意とする池上治男氏は「通常では考えられない異常個体」として、こう話す。「あくまで私の意見だが、この個体は獰猛な顔をしていてオスの成獣に見える。ある種の嗅覚異常で方向感覚を失っているのではないか? 通常、ヒグマは犬の何倍も優れていると言われる嗅覚で人の生活エリアを避けて行動する。しかも、この時期は山に餌がないわけではない。今回の行動は異常と言わざるを得ない」すでに数多くの人が目撃するなど、周辺住民には不安が広がっている。ネットには子供を保育園に送っていったところ、その保育園の目の前でヒグマを目撃し、恐怖のあまり子供が泣き出したなど、さまざまな反応が書き込まれている。これ以上の被害を出さないためにも一刻も早い対処が求められるが、池上氏は「人を襲っているので、また人を見たら必ず襲う。今は人に追いかけまわされて興奮している状態。しかし、住宅街なので猟銃の発砲は難しい。このまま静かに郊外に追いやるしかないが、サイレンや警笛を鳴らしていると、ますます興奮させるだけで難しくなる」と警鐘を鳴らす。すでに通報から7時間余り。これ以上の被害が出ないのを願うばかりだが…。

(3市町でイノシシ豚熱:茨城)
茨城県は17日、石岡市と常陸大宮市、大子町で発見した野生イノシシ6頭が豚熱(CSF)に感染していたと発表した。県内の感染は26~31例目となり、今月だけで16例の感染が相次いでいる。

(サルの被害相次ぐ:大分)
日田市で5月末からニホンザルに住民らが襲われる被害が相次いでいる。群れから離れたサルの仕業とみられるが、人的被害に至らずとも怖い思いをしている人たちもいる。市などが箱わなを仕掛け、県警が巡回するなどして警戒するが、住民の不安が晴れる日は訪れるのだろうか。「犬がほえるので窓から外を見たらサルがいた。目が合った瞬間、窓ガラスに飛びかかってきた」。同市大鶴本町の女性(79)は遭遇の様子を振り返った。女性にけがはなかったが、自宅の窓ガラスにひびが入り、一部は割れた。どう猛なサルの行動に不安を覚えたと声を震わせた。日田署には5月下旬から17日夕までに37件のサルの目撃情報が寄せられている。16日夕には同市大山町の住宅の庭で目撃されたがけが人はなかった。市民が撮影した映像を確認した高崎山自然動物園(大分市)によると、サルは8~10歳ぐらいの雄だという。体高は約50センチで、被害をもたらしているのは1匹と見られる。

(クマ対策、住民一丸で:北海道)
ヒグマが人里に出没するのを防ぐため、住民による草刈りや果樹伐採の取り組みが道内で広がっている。2019年8月、住宅街に何度も現れた札幌市南区では、ヒグマを寄せ付ける原因となっていたサクランボの木を伐採。飼い犬が相次いで襲われた根室管内羅臼町やオホーツク管内斜里町でも、ヒグマが身を隠す場所をなくそうと草刈りした結果、各地で出没が半減するなど効果が表れている。南区藤野の山林に近い民有地で5月下旬、直径約30センチ、高さ4~5メートルのサクランボの木がチェーンソーを使って切り倒された。札幌の環境市民団体エコ・ネットワーク(小川巌代表)の会員らがこの日、20本を伐採。民有地は元観光農園で、同行した市職員は「ここの果実を狙ってクマが何度も訪れた」と説明する。きっかけは2年前、藤野の住宅街に連日出没した体長1・4メートル、体重128キロの雌のヒグマ。南区は放棄されたサクランボやリンゴなどの果樹が多く、ヒグマにとっては絶好の餌場。いったん味を覚えると繰り返し寄り付くようになり、19年のヒグマもサクランボを食べた痕跡が残っていた。小川代表は昨年6月、「市民が取り組める対策があるはず」と無償で伐採に乗り出し、土地を所有する元農家に呼び掛けたところ、「切ってほしい」との依頼が舞い込んだ。昨年は3カ所で計130本を伐採し、市によると南区の出没は前年の174件から73件に減った。市は「木の実など山にある餌の量にもよるが、切った場所での出没は確実に減った」と評価。今年は5カ所で約200本を切る計画だ。飼い犬がヒグマに襲われる被害が18、19年で計5件起きた羅臼町では、町内会が主体となって今月20日以降、住宅地と裏山との境界で草刈りを行う。昨年は11の町内会で行い、市街地への出没は62件と前年より6割減った。町民の多くは手応えを感じており、共栄町内会の加藤強会長は「草刈りを町内会みんなで楽しむイベントとなっており、今年もコロナが落ち着いたら実施したい」と話す。

(地域一丸で鳥獣対策:神奈川)
清川村煤ヶ谷の金翅(こんじ)地区で6月6日、地域住民らによる鳥獣被害対策の草刈りが行われた。金翅地区では2019年から、地域住民が県のかながわ鳥獣被害対策支援センターと協力してシカやイノシシなどの鳥獣被害対策に取り組んでいる。これまでに、同センターがドローンを使って上空から調査を実施。この結果をもとに、地域での勉強会や話し合いを重ね、現在では毎月1回程度のペースで草刈りなどを行っているほか、野生動物を防ぐネットの補修なども行ってきた。この日の草刈りでは、地域住民を中心に十数人が参加。刈払い機などを使って藪や草むらを整備した。村産業観光課によると、鳥獣被害を防ぐには山と人家の間に近寄りにくく整備された「緩衝地帯」を作ることが有効で、今後も地域と連携して鳥獣対策に取り組んでいくという。

(鳥獣被害にドローンが一役:神奈川)
秦野市では市内里山地域における鳥獣被害の状況を調査するため、ドローンによる空撮画像データを用いた被害対策地図を作成した。これを活用し地域住民と協力して対策を講じたところ、一定の効果が得られたという。秦野市内では耕作放棄地の増加や里山での活動減少に伴い、シカやイノシシ等による農作物の被害や道路への飛び出しによる事故が発生している。また、ヤマビルによる観光客への被害や山中での餌の減少による人里でのクマの出没なども大きな課題になっている。この中で昨年、野生生物の出没場所(痕跡)や、耕作放棄による藪や放棄果樹の位置、地域防護柵や罠の設置状況をより明確にするため、ドローンで撮影した画像を繋ぎ合わせた地図を重点取り組み地域に選定された蓑毛、横野、柳川・八沢の3エリアで作成。市が持つ情報や現地調査の結果を落とし込み、現状の見える化を行った。作成した地図を踏まえ勉強会を行い、現場調査で防護ネットが正しく張られていないなど誤った被害対策が見られたことを伝え、正しい知識を講義。住民を交えた対策計画作りも実施した。また、空撮写真を用いた詳細な状況図が作られたことによって、野生生物の侵入経路や薮化して餌場となっている耕作放棄地の位置が明確になった。見える化したことで周囲の畑への被害の説明も容易になり、地権者への事情の聞き取りや説得もスムーズに進むようになった。具体的な対策としては正しく張られていない防護ネットの張り直し等を行ったほか、地権者の許可を得たのち住民と協力して藪や放棄果樹の伐採も実施。場所によっては人の背丈をはるかに超えるほど生い茂っている場所もあったという。さらに相乗効果として、自主的に事業者に依頼を行う動きも見られた。各地での対策後、仕掛けたセンサーカメラやドローンなどで調査したところ、侵入する動物の減少や、入ってきてもすぐに引き返す動物の姿が見られるなど効果が出ている。この成果は2回目の勉強会で、住民にも共有された。「これまで肌感覚だった状況がはっきり見えたことで、それぞれのエリアが抱える課題が明確になりました。やることがはっきりしたことで、解決に向け住民の意識に一体感が生まれたことが大きい」と市農業振興課。今後は専門業者や地域住民と連携し正しい知識を共有することで、対策力の底上げを図り獣害に強い地域づくりを目指す。「現状は3地域だけですが、今後はこの取り組みを市内の他の地域にも広げたい」と話した。

(登校中にクマ目撃、とっさに鈴鳴らし無事:栃木)
15日午前8時ごろ、足利市板倉町の市道を登校中の坂西北小の児童4人が山林の中を北の山に向かって歩いているクマ1頭を目撃した。児童からの報告を受けた同校が市役所に告げ、市役所が足利署に通報した。児童らにけがはなかった。同署によると、クマは体長約1メートル。現場は同校から西に約100メートルほどの所で、児童は登下校時に携帯しているクマよけの鈴を、とっさに鳴らす対応を取ったという。同署は関係機関と連携し、広報、警戒を行った。同校は児童の安全対策として終日、校庭を使用禁止とし、児童の下校に教職員が付き添った。

(国道沿い食堂にクマ:青森)
17日午前10時ごろ、三戸町梅内竹林の「豊誠園食堂」に体長約1メートルのクマ1頭が侵入した。クマは数分後に窓ガラスを破って店の外へ逃げた。店内には当時、店を営む女性と客の男性2人がいたが、けがはなかった。町や三戸署が周辺のパトロールを実施し、住民に注意を呼び掛けている。現場は町役場から南に約2キロの国道4号沿いで、周辺を山に囲まれている。店を経営する豊川きぬさん(78)によると、クマは国道を横切り、開放していた店舗の出入り口から侵入。ゆっくりと歩き回った後、階段脇のガラス窓を破って出て行ったという。

(クマくっきり、カメラ撮影:石川)
小松市は16日までに、市内山間部に設置したカメラでクマ1頭を撮影した。体長1・2メートルの成獣が山沿いをゆっくりと歩く姿が捉えられている。昨年度、クマの市街地への進入が相次いだことから、市は職員の迅速な初動対応や人との接触を防ぐため、クマの通り道にカメラや柵の設置を進めている。クマは10日午前5時56分ごろ、松東地区に設置したカメラで撮影された。周辺に住宅があるため、市は15日に長さ70メートルの電気柵を設け、クマを寄せ付けないようにした。市は5月から、動物を感知して撮影、通信するカメラ8基を設置し、道路高架下の通路に柵を設けるなど対策を施している。小松市内の今年度のクマ目撃件数は16日現在で12件に上り、このうち8件は6月に目撃されている。市の担当者は「人とクマのすみ分けを進め、被害を未然に防ぎたい」と話した。

(ブドウ畑にクマ:山形)
17日午前10時ごろ、高畠町上和田のブドウ畑でクマ1頭を目撃したと、所有者の70代男性が、同町役場を通じて南陽署に届け出た。同署によると、クマは体長約70センチで、畑を横切り、南側のやぶに立ち去った。現場は立石公民館の西約200メートルで、民家が点在している。

(入浴中の客が目撃、木に登り木の実を食べる2頭のクマ:福島)
警察によると6月16日午後5時20分ごろ、福島県会津若松市・東山温泉のホテルで、入浴中の客が木に登り木の実を食べるクマ2頭を目撃したという。また、午後7時ごろには会津若松市大戸町の大戸小学校付近でも体調50センチメートルのクマ1頭が目撃された。いずれも被害は確認されていない。警察が周辺を警戒し注意を呼びかけている。

(イノシシ革ポーチ発売:福島)
伊達市農林業振興公社は、イノシシ革のポーチを新発売した。振興公社は有害鳥獣対策で捕獲されたイノシシの皮の有効活用に取り組んでいる。ポーチは縦十四センチ、横二十二センチで持ち運びに便利。中身が見えるように一部がビニールになっている。全七色を用意した。一個五千三百円(税込み)。

(ジビエ全国へ:千葉)
農場を中心とする木更津市矢那の自然体験施設「KURKKU FIELDS(クルックフィールズ)」が運営する食肉処理施設「オーガニックブリッジ」が県内で初めて、農林水産省が定める国産ジビエ認証施設となった。市や地元猟友会と連携した、捕獲から食肉加工まで徹底した品質と衛生管理が認められた。関係者は「新たな地域資源として安心・安全なジビエ製品を提供したい」と話す。ジビエとは野生鳥獣肉を意味するフランス語。市によると、同施設は「農林水産省鳥獣被害防止総合対策交付金」を活用して2018年に整備され、今年5月に認証された。市に協力する地元のハンター36人が害獣として駆除したイノシシやシカを扱う。

(食いしん坊主婦が猟師デビュー:長崎)
長崎県諫早市に女性猟師として活動を始めた主婦がいる。昨年11月に市猟友会に入った早稲田沙耶花さん(36)。今年1月には憧れのハンターデビューを果たした。自他共に認める「根っからの食いしん坊」。約5年前、自宅の庭に現れたイノシシの姿に、怖さを覚えながらも「食べたらどんな味なんだろう」と興味が湧いたことがきっかけだという。テレビで猟師の存在を知ってから必要な資格を取得するまで約1年。猟銃の操作法や保管、安全な受け渡し作法など「覚えることは山ほどあった」。身辺調査など警察による審査も。猟友会による事前講習会は実技を動画で撮影して復習を重ねた。入念な準備で試験に臨み、昨年2月に2種類の免状を取得。市猟友会によると、本県ではまだ数少ない女性猟師だという。経験を積むために先輩と一緒に散弾銃を使ったカモ撃ちや、先輩が捕獲したイノシシを仕留める作業にも率先して加わり、「かわいそうというより、それ以上苦しませないことが大切だと思う」。挑戦中のくくりわな猟は、土中に埋めたわなを獲物が踏むとワイヤが締まって捕獲する仕掛け。獲物の通り道など場所を見極める必要があり、経験の少ない早稲田さんはまだ成果ゼロ。わなには逃げられた痕跡が残っており、悔しさと同時に楽しさも感じている。「猟は獲物との頭脳戦。どうすれば捕獲できるか考えるだけでも面白く、害獣駆除で少しでも農家の手伝いになるのがやりがい」と生き生きとした表情で熱く語る。肉は薫製やソーセージ、ハンバーグなどに調理して、おいしく胃袋へ。専用設備で内臓などを傷つけず正しく加工すれば臭いもない。逆に輸入豚などの臭いが気になり始めたという。同市では7月、ジビエをテーマにした1カ月間のグルメイベントが開かれ、市猟友会は食材を提供する。「有害鳥獣として捕獲される動物の約9割がそのまま処分されており、とてももったいない話。食べてもおいしいので、興味ある人がもっと気軽に入れる世界になれば」。ジビエに注目が集まる最近の動向に新米猟師は期待を寄せている。

(クマ出没:宮城)
色麻町によると、17日午後7時ごろ、色麻町高根松原付近にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
大和町によると、17日午後0時45分ごろ、大和町宮床高山にクマが出没しました。

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(特別天然記念物タンチョウを空気銃で射殺、畑所有の男性を任意で取り調べ:北海道)
北海道池田町で今月、国の特別天然記念物タンチョウが有害鳥獣駆除に使用する空気銃で撃たれて死に、道警が文化財保護法違反や銃刀法違反などの疑いで発砲した農家の男性を任意で調べていることが15日、捜査関係者への取材で分かった。男性は共同通信の取材に「長年タンチョウに畑を荒らされて困っており、釈然としない思いが募っていた」と説明。「天然記念物として大事に保護されているが、われわれにとっては害獣でしかない」と訴えた。捜査関係者によると、男性は5日午前、池田町の畑で、タンチョウ1羽を空気銃で撃った疑いがある。天然記念物であるタンチョウを傷つけたことが文化財保護法違反に当たるとみられる。種の保存法違反や鳥獣保護法違反の適用も検討する。男性によると、所有するタマネギ畑に入ろうとしたタンチョウを威嚇するため空気銃を5発発砲。近くで倒れているのを見つけ、警察に連絡した。捜査関係者によると、うち2発が羽などに命中した。男性は約5年前から畑でタンチョウを頻繁に目撃するようになった。タンチョウが餌を探して畑に入る際、タマネギなどの野菜を踏み荒らすため、年間100万円以上の損害が出たこともあるという。男性は北海道公安委員会の許可を得て、有害鳥獣駆除目的で空気銃を所持していた。北海道・釧路湿原などに生息するタンチョウは絶滅の危機にあったが、国や自治体の保護活動が順調に進み、近年は個体数が増え、人里に近づくケースが相次いでいる。

(マダニ感染症で今年初の死者:熊本)
熊本県は16日、マダニが媒介するウイルス感染症「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」に感染した球磨郡在住の無職女性(84)が、13日に死亡したと発表した。県内で死亡が確認されたのは今年初めて。SFTSはウイルスを保有するマダニを介して感染。6~14日の潜伏期間を経て、発熱や嘔吐[おうと]、下痢などの症状が出る。致死率は6~30%。県健康危機管理課によると、女性は4日に発熱。10日に意識障害で救急搬送され、入院先で容体が急変して亡くなった。マダニにかまれた痕は見当たらないが、15日に県保健環境科学研究所の検査で、陽性が確認された。SFTSが届出対象疾患となった2013年以降、県内の死亡確認は6人目。今年の感染者は6人確認されており、すでに過去最多だった昨年に並んだ。県は「マダニが多く生息する森林や草地では長袖、長ズボンを着用し肌の露出を避け、かまれているのに気付いても無理に引き抜こうとせず、病院で処置してほしい」と呼び掛けている。

(マダニ感染症、過去最多のペース)
マダニが媒介する重症熱性血小板減少症候群(SFTS)の感染報告が過去最多を更新する勢いだ。国立感染症研究所が15日に公表したデータによると、2021年は6月6日までの報告例が40で死者も出ている。西日本が中心だが、3月に初めて静岡県で感染を確認。気温の高まりでマダニの活動が活発化する季節を迎え、農作業でマダニにかまれる危険性が高いことから指導機関は注意を呼び掛ける。マダニは国内で47種類が確認され、SFTSや日本紅斑熱などの感染症を媒介する。草むらや森林、やぶなどに生息し、春から秋に活動が活発化する。SFTSは、13年に国内で初めて報告され、西日本を中心に被害が出ている。これまで19年が102例と過去最多で20年は75例だった。今年の6日現在の感染報告は、記録のある13年以降で同時期としては最多。20年より20例多く、19年より13例多い。地域別で9例と最多の宮崎県では、2例で死亡を確認した。感染は、次いで広島県が4例、島根、岡山、高知、熊本県が3例ずつと続く。国立感染症研究所は「地球温暖化でマダニの分布が広がっていることや、マダニの吸血源となる野生動物の増加などが一因」と推測する。感染が例年より早い4月に確認された岡山県。感染症情報センターは「マダニの生息に適した気温になるのが早かったり、マダニは雨に弱いが梅雨時に降雨量が少なく活動が活発になったりするなど複数の要因がある」としながらも「対策で防げる感染症」と警戒を促す。3月に感染を初確認した静岡県。推定感染地域の最東端だ。5月31日に浜松市で2例目が確認された。農作業中にマダニにかまれ、感染したとされる。同市は野山や草むら、畑に入る場合は、耳を覆う帽子、首に巻くタオル、長袖、長ズボン、足を完全に覆う靴を着用し、肌の露出を抑えるように訴える。マダニが皮膚に付いて吸血していることに気付いた場合は、手でダニを取ったり、つぶしたりせず、医療機関で処置してもらう。発熱や発疹を引き起こす日本紅斑熱は、6月6日までで89例の報告がある。SFTS同様に13年以降で最多となっている。重症熱性血小板減少症候群(SFTS)。感染すると6~14日後に発熱や嘔吐(おうと)、腹痛などの症状が出る。致死率が6~30%と高いが、現時点で有効な薬剤やワクチンはない。

(クマに首をかまれ負傷、測量中の男性:北海道)
14日午前11時45分ごろ、釧路管内厚岸町の国有林で測量をしていた釧路市文苑4の会社員平山修一さん(67)がクマに襲われたと、110番があった。厚岸署などによると、平山さんは首をかまれるなどして負傷し、ドクターヘリで釧路市内の病院に運ばれた。意識はあるという。同署などによると、平山さんは午前11時ごろ、伐採のための測量中に、数メートル先の斜面のササやぶから突然現れた体長約1・8メートルのクマに襲われた。平山さんを抱えたクマを、同僚の男性が枝で殴りつけると逃げたという。現場は同町内を流れる別寒辺牛川のカヌー乗り場から北に11キロ。同町内では4月にも山菜採りの60代男性がクマに襲われ、死亡している。

(クマ、餌守ろうと男性襲う?:北海道)
厚岸町内の国有林で14日に測量作業中の男性(67)がクマに襲われ、大けがを負った事故で、男性はクマ避け用の鈴やスプレーなどを所持していたことが関係者への取材で分かった。現場近くではエゾシカの死骸が見つかり、クマが餌を守ろうと男性を襲った可能性があるという。北海道森林管理局などは作業で入山する際、十分に注意を払うよう呼び掛けている。「クマに襲われたのはベテランの作業員で、クマが寄ってこないようできる限りの対策は取っていたはずなのに」。男性と同じ会社の関係者は話した。

(クマの「親子」が民家の物置侵入、保管していたコメ食べる:福島)
13日午前8時20分頃、福島県郡山市熱海町高玉の民家敷地内の物置内に、クマ3頭がいるのを住人の女性が見つけた。クマは保管していたコメを食べていたという。猟友会のメンバーらが駆けつけ、クマは物置を出ていった。けが人はいなかった。13日午前8時20分頃、福島県郡山市熱海町高玉の民家敷地内の物置内に、クマ3頭がいるのを住人の女性が見つけた。クマは保管していたコメを食べていたという。猟友会のメンバーらが駆けつけ、クマは物置を出ていった。けが人はいなかった。

(野生イノシシが豚熱、県内18頭目:兵庫)
兵庫県は14日、丹波市で捕獲した野生イノシシ1頭について、豚熱の感染を確認したと発表した。県内18頭目。県によると、5月27日、同市市島町下竹田の山中に設置した有害獣用のわなで、地元の猟師が捕獲した。県内で豚やイノシシを飼育する60施設から異常の報告はないという。

(夏のクマに襲われたら「立ち止まって話し掛ける」:宮城)
野山を歩くのにいい季節となりました。そこで出合ったら怖いのがクマ。仙台市の住宅地に出没する例もあり、今年は水の森や北中山でも目撃されています。「クマよけ鈴は効果あるの?」「死んだふりをすれば大丈夫?」。クマの生態に詳しい土屋剛・元石巻専修大教授(動物比較形態学)に注意点や対処法を聞きました。―夏はクマに出合いやすいのですか「餌が少なくなる時期なので、人里に下りて、トウモロコシなどの農作物を狙うことが多くなります。春はブナの新芽やミズバショウ、ネマガリダケと餌が豊富です。秋にドングリができるまでの夏場は危ないといえます」。―出没が多い年と少ない年があるのはなぜですか「クマが好むブナの実の豊凶に左右されます。昨年は凶作だったので、人里への出没が増えました。ことしは新潟県の情報でブナの開花が良いらしく、大豊作になりそうです。ことしの秋はクマが山にとどまり、人里への出没は減るかもしれません」「豊作の年は妊娠しやすくなるので、来年は子連れのクマが増えるでしょう。クマは冬に1~3頭を出産し、2歳ぐらいまで共に行動します。母グマは神経質でとても危険です。子グマを見つけても絶対に近づかないでください」。―出合わないようにするにはどうすればいいですか「明け方と夕方に活発に活動するといわれますが、日中もおなかをすかせて歩き回ります。クマよけ鈴やラジオを持ち歩き、こちらの存在を知らせるのが対策の基本です」。 ―クマよけ鈴は本当に効果がありますか「2016年、秋田県鹿角市で4人がクマに襲われ死亡した事故がありました。本来、クマは臆病なので、人の気配を感じれば逃げたり隠れたりしますが、人を襲うことを覚えたクマには(存在を知らせることは)逆効果になります。現在、宮城県内でそのようなクマは報告されていません」。―出合ってしまったら、死んだふりをするのがいいともよく言われますが「絶対に駄目です。餌だと思われ、かまれたり、引っかかれたりして大けがをします。恩師の玉手英夫先生(東北大名誉教授・故人)が著書『クマに会ったらどうするか』で書かれた対処は『立ち止まったまま話し掛ける』です。ゆっくり両腕を振るなどして大きく見せて、目を離さず、静かに遠ざかるのがいいでしょう」。―襲い掛かってきたらどうすればいいですか「目つぶしやともえ投げで撃退したというニュースを耳にしますが、普通の人には無理です。効果が高いのは撃退スプレー。唐辛子の成分でできています。風下にいると、自分にも影響がありますが、それで助かるならいいでしょう」。クマよけの鈴はアウトドア用品専門店などで販売しています。仙台市青葉区の「石井スポーツ仙台店」では13種類を取り扱っています。真ちゅう製は音が高く、遠くまで響きます。山以外の場所では消音できる機能が付いた商品もあります。価格は400~2700円ほど。クマ撃退スプレーは1万~1万2000円。噴射距離は8~10メートルですが、4、5メートルの距離から顔面に命中させることが必要となります。有効期限は3~5年。スプレーを過信せず、まずはクマに遭わないことが大事です。

(ハクビシン、都心部で増加か:東京)
野生動物のハクビシンが都内で増加している恐れがあります。専門家はこの時期、特に注意が必要だと警鐘を鳴らしています。先月30日に東京・中野区で撮影された映像。都心の住宅街で電線の上を歩くのは、ハクビシンです。先月8日、東京・目黒区でも撮影されました。東京に本社がある害獣駆除を行う「駆除ザウルス」によりますと、この時期、都心でのハクビシンの駆除依頼が増えているといいます。そして気を付けなくてはならないのが…。駆除ザウルス環境衛生事業部 ・内田翔さん:「野生動物ですので、目撃したからといって手を出したりしない方がいい。作業をしている時に屋根裏などで遭遇することもあるんですが、特に子どもを産んだ時の母親は非常に母性が強くてその時に子どもを守るためにすごく威嚇してきます」。10年くらい前は神奈川県や埼玉県などからの依頼が多かったといいますが、年々、都心での依頼が増えてきているといいます。そして、コロナ禍がハクビシンに影響を与えている可能性があるというのです。ハクビシンは夜行性のため、緊急事態宣言などで夜間の外出が減った都会は、暮らしやすくなったのでしょうか。例えば、目黒区では被害を受けている家に、罠を設置するなどして捕獲処分を行っています。2019年度のハクビシンの捕獲数は29匹、2020年度は31匹ですが、今年度は4月のわずか1カ月で、すでに5匹も捕獲されています。では、ハクビシンの被害に遭ったとしたら…。駆除ザウルス環境衛生事業部 ・内田翔さん:「大きい動物を捕まえる場合は狩猟免許のわな猟が必要になります。インターネットとかでこういう罠は買えたりするが、むやみやたらに設置すると違法になる。まずは自治体や専門の駆除業者に連絡をした方がいい」。

(タマネギを一大産地に:福島)
原発事故の避難指示が解除された地域で田畑を荒らすイノシシ。そのイノシシが嫌いな作物の一つがタマネギだ。タマネギには放射性物質を吸収しにくい特性があり、安全性もアピールしやすく、富岡町は一大産地をめざしている。「タマネギ栽培を始めたきっかけは?」「おいしい食べ方はなんですか?」。4日午後、富岡町上手岡の農家、渡辺董綱さん(67)、しげ子さん(66)夫妻に、ふたば未来学園の中学3年の山形遥さんと古山寿智さんがインタビューしていた。総合学習の授業で双葉郡の農産物を使った定食メニューを考える課題に取り組んでいた。震災前、町の農業の中心は米と、子牛を産む繁殖牛の飼育だった。2017年に一部地域を除いて避難指示が解除されたが、今年度の営農見込み面積は120・5ヘクタールと、震災前の約17%にとどまる。米は、消費落ち込みを背景に収益性が低くなり、営農再開を牽引(けんいん)するには限界がある。何か特産品が欲しい。町が着目したのが、タマネギだった。県双葉農業普及所によると、タマネギ生育の適温は5~20度。浜通りは、国内の主要産地の北海道や佐賀県より適温の日数が多く、実は栽培の適地だった。北海道の出荷が多いのは9月~翌年4月、佐賀県は5月と6月。県は、端境期の7、8月なら有利な価格で出荷でき、風評被害も抑えられるとみて2016年ごろから栽培を勧めていた。渡辺さん夫妻は約6年の避難生活を経て、17年秋からタマネギ栽培を始めた。米農家だったが、水路をイノシシに埋められ、使用のめどがたたないことが、変わるきっかけだった。懸案のイノシシは、タマネギのにおいを嫌う。県によると食害に遭うことはめったにないという。また、農水省の調査によると土壌の放射性セシウムの野菜類への移行係数は、全て取り込む場合で1なのに対し、タマネギは0・00043。他の野菜類と比べても低いことは、より安全、安心と伝えやすく、町の決断を後押しした。渡辺さんの栽培は2年目から軌道に乗り、今年度は5・4ヘクタールと双葉郡で最大規模となる見込みだ。董綱さんは「稲作よりはるかに難しい」としながらも年々、手応えを感じている。町内のタマネギの作付面積は昨年度の6・2ヘクタールから今年度は10・4ヘクタールに、25年度には24ヘクタールまで増える見込みだ。出荷が長雨の影響で腐食しやすい時期と重なるだけに町も50ヘクタール規模の栽培面積に対応できる乾燥機能を備えた貯蔵施設を23年4月稼働を目標に整備する方針だ。六次化の動きも進む。町観光協会は4月から町産タマネギのパウダーを使ったせんべい「富岡いい餅(べえ)」(6枚入り、300円)の販売を始め、地元業者らが製造するドレッシングやレトルトカレーの材料にも使われている。ふたば未来学園では中学生と一緒に訪れた高校生9人が、新たな六次化を検討中で、数社に商品提案する予定もあり、町の担当者は「(産地化へ向けて)一歩一歩です」と話している。

(狩猟免許取得、過去最多に:新潟)
昨年度、県内ではクマやイノシシに襲われて1人が死亡、29人がけがをし、けがをした人はこれまでで最も多くなりました。一方、狩猟免許を取得した人は過去最多の549人となり、県は被害の減少につなげていきたいとしています。県によりますと、県内では昨年度、クマやイノシシに襲われて1人が死亡、29人がけがをし、けがをした人はこれまでで最も多くなりました。エサとなる木の実が不作だったことや、人口減少などの影響でクマやイノシシの活動エリアが拡大したことが背景にあるとみられるほか、県は、狩猟免許を持つハンターが少なくなっていることも一因ではないかとしています。県はハンターを増やそうと、銃を取り扱う体験会を開いたり、狩猟免許の費用の一部を補助するなどといった取り組みを続けていて、昨年度、新たに免許を取得した人は前の年度のおよそ1.5倍にあたる549人と、昭和54年以降で最も多くなりました。人や農作物への被害が深刻化するなか、農家が免許を取得するケースも出ているということです。県はハンターを増やす取り組みを続けるとともに、クマの生態の把握や捕獲の態勢を強化し、被害の減少につなげていきたいとしています。

(シカ繁殖、農作物に被害:鹿児島)
鹿児島県喜界町(喜界島)で野生化したシカが繁殖し、農作物に被害を及ぼしている。町側は2017年度から猟友会の協力を得て本格的な駆除事業を展開。外来種である野生シカの根絶に向け、年々駆除頭数も増えている。今年度は島内で生息調査も行い、現在の推定頭数や生息エリアなどを調べる方針だ。町農業振興課によると、主にサトウキビの新芽やカボチャの実、牛の飼料などの食害が確認されている。これまでの駆除頭数は17年度が20頭、18年度が37頭、19年度が40頭、20年度が66頭。事業化により狩猟従事者が徐々に増えたこともあり、駆除頭数は年々増加。今年度は100頭を目標に事業を進めている。町が18年度に実施した生息実態調査結果による推計数は115頭。百之台国立公園周辺など島中央部や、小野津、志戸桶、佐手久など北部の集落の林などに生息しているとみられている。町は今年度も生息数や生息エリアなどを調べ、今後の駆除事業に役立てたい考え。同島では数十年前からシカが見られるようになった。人為的に島外から持ち込まれた個体が何らかの理由で野生化、繁殖したとみられる。

(イノシシ捕獲6196頭で過去最多:千葉)
南房総市は、昨年度のイノシシの捕獲数が六千百九十六頭(前年度比二千六百五十九頭増)と過去最多を更新したことを明らかにした。市は二〇一九年九月の台風15号で山林が被災し、駆除が進まなかった反動が数字になって表れたとみている。千葉県内トップの捕獲数で当初は七千頭を超えそうな勢いだったが、今年に入って減少傾向に転じた。市の担当者は「原因は不明」としている。市農林水産課によると、昨年度はドングリなどのエサ不足が影響し、イノシシが畑の作物を荒らすようになった。捕獲数は二〇年五月から上昇。八月は千百三頭(前年度比二百二十五頭増)、九月は七百八十三頭(同五百三十三頭増)、十月には八百三十二頭(同六百六十三頭増)と、大型台風の直撃を免れたこともあり、夏から秋にかけて急伸。十二月末時点で五千四百頭あまりと、過去最多だった一六年度の五千百四十六頭を上回った。ところが、今年一月になると三百五十四頭(同百五頭増)と増加幅は落ち着きを見せるようになり、二月は二百二十三頭(同四十一頭減)、三月は二百十頭(同百十七頭減)と前年度比で減少に転換。新年度の今年四月も捕獲数は半減しているというが、明確な理由は分かっていない。農作物の被害額は約千五百三十六万円(前年度は約三千四百一万円)。減少理由について、同課は「捕獲が進んだことや、台風の後に防護柵が復旧したことが要因」とみている。県自然保護課によると、昨年度のイノシシの捕獲数は南房総市に次いで富津市が三千六十一頭、君津市が三千十頭の順だった。南房総市は過去五年間、最多を記録し続けている。

(ハンター育成に向け地元猟友会が講座開催:北海道)
羅臼町でハンターのなり手を増やそうと魅力を紹介する講座が開かれました。羅臼町の猟友会が9日に開いた講座には地元から5人が訪れ、猟友会のメンバーで知床財団の坂部皆子さんが講師を努めました。この中で坂部さんは動物との駆け引きや食材をみずから入手できるといった貴重な経験ができることを挙げた上で、リスクや責任が伴うことを説明しました。その上で狩猟免許を取得するための手続きや、経費の補助制度などを紹介していました。羅臼町ではエゾシカが貴重な植物を食い荒らすなどの被害が問題になっていますが、ハンターは高齢化などで担い手不足が懸念されています。講師を務めた坂部さんは「駆除を通じて社会貢献にもつながるので、ぜひ関心を持ってほしい」と話していました。

(JR列車と野性動物の衝突、3割増え過去最多:北海道)
JR北海道は16日、2020年度に発生した野生動物と列車の衝突件数が2414件と、JR発足後最多になったと発表しました。衝突動物のほとんどはシカで、特に旭川~稚内間の宗谷線で457件、釧路~根室間の花咲線で372件と多くを占めています。シカとの衝突は2012年度に2377件を数え、以降シカが線路に入り込まないよう120キロにわたって策を立てるなどの対策を施し、ここ数年は1800件前後で推移してきました。JR北海道の島田社長は「原因は明確には申し上げられないが、全道的な問題として原因分析が必要と考える。今のところはよくわからない」と話しています。JRとしても、車両への損害や、ダイヤ乱れによる損害は少ないものではないものの、増加するシカの個体数を前に、効果的な対策が見いだせない現状があり、悩ましい問題となっています。

(野生動物による食害が深刻、電気柵の設置と保全作業:岐阜)
毎年5月ごろに清楚な花を咲かせる岐阜県の天然記念物「ミズバショウ」。高山市荘川町の山中峠ミズバショウ群生地で、地元の人たちが電気柵を設置するなど保全作業を行いました。ミズバショウ群生地は野生動物の食害が深刻だったため、飛騨森林管理署や岐阜大学、高山市が連携し、保全活動を続けています。

(停電の原因に、カラスの巣に注意:山梨)
大雨や台風シーズンを前に東京電力はこの時期、停電の原因となる電柱のカラスの巣の撤去に追われている。カラスは巣の材料に針金や金属製ハンガーを使うことが多く、電線に触れるとショートして火災や停電を引き起こす恐れがある。10日は東京電力の作業員が高所作業車に乗り14mの高さにあるカラスの巣を撤去した。県内ではこうした巣が毎年300~400カ所見つかり、その多くが撤去されている。巣の中からは今回も長さ50センチほどの針金が見つかった。担当者は「見かけたら通報してほしい」と呼びかけている。カラスの巣が原因の停電は県内でも年間2、3件ほど発生していて、おととしはカラスの巣が原因で甲府市など5市町で合わせて約1万9千600世帯が一時的に停電したほか3年前にも甲斐市内で約1300軒が停電した。東京電力は電柱の上などにカラスの巣を見つけたら連絡してくれるよう呼びかけている。

(子育て中のカラスに注意:秋田)
6月、大館市の小学校で教職員など3人がカラスに襲われるという出来事がありました。児童にこそ被害はありませんが、カラスは子育ての真っ最中です。人を威嚇するカラス。大館市は被害防止へとカラス除けの装置を投入しています。JR大館駅からおよそ1キロ。市の中心部にある有浦小学校では6月8日、教職員の男性2人と児童の保護者の女性1人が敷地内でカラスに襲われました。女性が後頭部に擦り傷を負ったということです。カラスは春から夏にかけて繁殖期を迎え、街路樹や電柱などに巣を作ります。親鳥はヒナを守るため巣の近くにいる人を威嚇したり攻撃したりすることがあります。カラスの生態に詳しい秋田令和高校の武藤幹生教諭は「カラスからすると人は大きい怖い生き物なのでヒナに怖い生き物が近寄ってくれば親とすれば命がけでそれを追っ払って守る行動をとる」と説明しています。大館市の有浦小学校近くの歩道でも人がカラスに襲われたことがあったということで学校は警戒を強めています。こうした事態に大館市はカラスが危険を察知したときの鳴き声を大音量で流す防鳥機を導入しました。去年、市内で試験的に導入したところ、効果があったという防鳥機。大館市は作動させてカラスの様子をみることにしています。武藤教諭によりますと夏から秋にかけてヒナが親離れするにしたがい親の威嚇攻撃も収まっていくということです。

(市役所にクマ出没:宮城)
6月16日朝、富谷市役所の敷地で体長1メートルほどのクマが目撃されました。近くには幼稚園や小学校がありましたが、けがをした人はいませんでした。クマが目撃されたのは富谷市役所の駐車場の西側です。16日午前9時半ごろ、草刈りをしていた市の職員が、繁みの中にいる体長1メートルほどのクマ1頭を発見し、警察に通報しました。その後、職員たちが爆竹を鳴らして追い払うと、クマは幼稚園や学校とは別の方角に逃げていったということです。けがをした人はいませんでした。富谷市では目撃された現場付近に急きょ、ラジオを設置し、クマよけの対策をとっています。

(「クマ」目撃、山林に移動:福島)
14日午後3時50分ごろ、会津若松市河東町の會津藩校日新館駐車場で、付近の店に勤務する男性がクマ1頭を目撃したと会津若松署に通報した。けが人はいなかった。同署によると、クマの体長は約1メートル。駐車場から東の山林に移動したという。同署は、現場や付近の住宅街などで、マイクを使って警戒や注意を呼び掛ける広報活動を行った。

(カモシカ、堂々とカメラ目線:石川)
七尾市沢野町地内に、国特別天然記念物のニホンカモシカがいるのを、付近にゴボウ畑を持つ同市佐味町の会社員村尾忠宏さん(65)が目撃し、デジタルカメラで撮影した。村尾さんによると、十二日午前八時半ごろ、畑で草刈りをしていた最中に見つけ、しばらくその場を動かずにこちらを見つめていたという。村尾さんは「イノシシなどは出るがカモシカは初めて見かけた。子どもくらいの大きさだった」と話した。

("親子グマ"か、畑に食い荒らされたビート:北海道)
6月14日正午ごろ、北海道網走市で畑のビートがヒグマに食い荒らされる被害がありました。市は看板を設置するなどして注意を呼びかけています。ビートを食い荒らされる被害があったのは、網走市実豊の畑です。6月14日正午ごろ、13日の農作業中に、クマの足跡やふんに加え、畑のビートが食害にあったなどと網走農協から網走市に連絡がありました。猟友会と市職員が確認したところ、畑にはヒグマのふんと、食い荒らされたビート、12センチと8センチの足跡がみつかりました。市は足跡の大きさが異なることから、親子と見ています。網走市は注意看板を付近の2か所に設置するなどし注意を呼び掛けるとともに、15日早朝から猟友会がパトロールをすることにしています。

(キュートな「親子鹿」、川で目撃:京都)
京都市左京区を流れる高野川で「鹿が現れた」と聞き、行ってみると・・・。ここは住宅街のすぐ近く。先週には下流の鴨川でも子鹿が確認されていて、再び、飛び込んできた目撃情報!さぞ、珍しい光景かと思いきや。昼寝をしたり、お母さんのお乳をもらったり。地元ではすっかり人気者のようです。それでも、心配なことが。鹿の生態に詳しい京都市動物園の担当者は「山からおりてきた鹿が、エサが豊富な川沿いを移動しているのでは」と話しています。

(クマのふん、住宅裏で発見:石川)
15日午前10時半ごろ、津幡町津幡の住宅街で、住民がクマのふんを見つけた。発見現場は河北中央病院や津幡小が近くにある中心部で、住民からは「まさかこんなところに出るとは」と驚きと不安の声が上がった。町や津幡署、学校関係者が周辺をパトロールし、児童は集団下校するなど警戒を強めた。住宅の裏でふんを発見した50代男性は「びっくりした。すぐそこまで来たと思うと怖い」と声を震わせた。近所に住む60代女性は「おちおち出歩けない」と話した。町によると、ふんは14日夜から15日早朝にかけて残された可能性がある。サクランボとみられる実が含まれており、県猟友会員がクマのふんだと判断した。石川県立大の大井徹教授(動物生態学)は「クマは山から津幡川沿いに柔らかい草を食べながら、好物のサクランボを求めて市街地に来たかもしれない」と推測する。河北中央病院は通院者に注意を呼び掛け、職員が駐車場や病院周辺を見回った。津幡小や太白台小では教員らが児童の下校を見守り、車で校区内を巡回した。15日正午には津幡運動公園の敷地内でもクマの足跡が発見された。町内では6日にJR能瀬駅近くでクマが目撃され、8日には太白台小でふんが見つかっており、町の担当者は「早朝や夜の外出には十分に気をつけてほしい」と呼び掛けた。

(公園にクマ2頭:秋田)
14日午前6時半ごろ、秋田県横手市大鳥町の大鳥公園内にクマ2頭がいるのを、近くを自転車で通った女子高校生が目撃した。けが人はいなかった。

(「可愛い熊を殺すとはけしからん、許せん」という非難も)
映画、小説、漫画でもたびたび取り上げられ、「マタギ」という言葉自体の知名度は高い。一方で、現実のマタギがいったいどのような暮らしを送っている、どんな人たちなのかを知っている人は少ないのではないか。そんなマタギについて、20年ほど前から定期的に取材を行っているのがフリーカメラマンの田中康弘氏だ。ここでは、秋田県の山中に暮らすマタギの暮らしに迫った同氏の著書『 完本 マタギ 矛盾なき労働と食文化 』(山と溪谷社)の一部を抜粋。熊を狩り、そして食べる。彼らの生活の一端を紹介する。マタギや山の民の生活に興味はあるが熊を殺して食べるのは許せないという人は結構いる。まずいっておくとマタギは欧米のハンターたちとは違う。欧米のスポーツハンティングは豊かな階層の遊びであり(もちろんマタギ同様に食べるために狩りをする人たちは別だ)、ただ殺すのが目的である。人間よりはるかに巨大だから殺して自慢する。珍しいから殺して自慢する。やたら殺してその数を自慢する。殺生それ自体を楽しむためにあらゆる生き物を狩りの対象にしてきたのだ。それらとマタギを同じ土俵のハンターと考えることがまず間違っている。特に欧米のつくり上げてきたシステムがいかに自然を痛めつけるものだったか。近代文明がいかに傍若無人に振る舞ってきたか。エコロジーという考え方はつい最近出てきた話であるがマタギや山の民は大昔からエコロジカルな生活をしてきたのだ。そんな山の民の生活の一部である熊狩りを山里の暮らしが何たるかを知りもせず、また知ろうともせずに異を唱える人たちがいる。可愛い熊を殺すとはけしからん、許せんと。そうした人々からの心ない非難から自分たちの生活形態を守ろうとした結果、マタギ里の猟友会ではマスコミを排除する方向に動いたのである。情報が伝わらなければ抗議も来ないという考えなのだろう。しかしこれには賛成しかねる。積極的に宣伝する必要はないがことさらに隠す必要もないと思う。「なぜ、熊を撃つのだ」こう言われたらきちんと主張すべきである。ただしその時に伝統や文化のみを強調するのは間違っている。伝統や文化は時代の流れのなかで生まれて変化し、場合によっては消えていくものなのだ。お題目のように伝統や文化を繰り返しても説得力に欠けると私は思う。マタギという集団が、仲間や家族を認識するための重要な行為が狩猟であり、アイデンティティの一部なのである。そのことを抗議する人たちにきちんと説明するべきだ。人間は決してひとりでは生きていけない。必ず何らかの集団に属している。その集団が結びつくための大事な結束材料がマタギの場合は狩猟なのである。カロリーだけのために獲物を求めて山に入るのではない。金のためだけに獲物を求めて山に入るのではない。自分たちが何者かを確認するために獲物を求めて山に入るのである。古来、日本人は自然を敬い恐れてきた。決して自然を征服しようなどと考えず、その力をうまく利用し折り合いをつけようとしてきた。すべてのものに人知の及ばない力を感じ、神として敬った。山にも川にも海にも木にも石にも田にも畑にも便所にすら神を見ていたのだ。他方ヨーロッパ文化圏の多くでは神はキリストだけであり、まして自然のなかに神を感じることはない。彼らがよく高山などで神を見たなどという時の神もキリストのことであり決して日本人の言う神的なものではない。元々彼らにとって自然は脅威以外の何者でもなく、できれば徹底的に人間の都合のいいように変えてしまいたかった。森は悪魔の住み処であり神々がいる場所ではない。とてつもなく巨大な鯨も海の悪魔として長く描かれ続けたではないか。脂を取ったらあとは捨ててしまう彼らのやり方と、すべてを利用させてもらおうと考えて鯨の魂をきちんと供養してきた日本人。動物は神が人間のためにつくったものだから殺しても、そのために絶滅しようとも構わないと考えていた欧米文化。いったいどちらが真のエコロジストで、どちらがエゴイストであったのかは歴然としている。ただし、現在の日本人には失われてしまった感覚が随分あるのは残念だ。熊の解体が終ればいよいよ次は料理の始まりだ。今回のメニューは3品。今朝まですぐそこの山を歩いていた熊の赤肉の鍋、骨付き肉の鍋、そして内臓の鍋。どれも鍋ひとつで作るマタギ熊料理の極め付きばかり。もちろん調理するのはマタギである。薪ストーブの上で釜の湯がぐらぐら沸き、ガスの上でも鍋が煮えている。ふたつの料理が同時に進む。鍋を囲んでマタギたちが話している。楽しそうに話しながら味付けをするマタギたち。近頃はキャンプに出かけてもやたら面倒な料理を作ったりする人もいる。しかし、キャンプ場で本格的イタリア料理を作る必要があるのだろうか。カレーでいいのだキャンプなんて。1泊2日程度の短い時間は、余計なことをせずにその分自然と交わるべきだ。ましてや、ゲームやカラオケまで持ち出すに至っては言語道断。家の中でできないことをやるのがアウトドアの鉄則ではないのか。ハウツー本に振り回されて目いっぱいスケジュールを組まなくてもいい。1杯のコーヒーを飲みながら、何もしないでのんびりするのもアリだ。話が逸れてしまったのでマタギ熊料理に話を戻そう。味付けは至ってシンプル。3つの鍋はすべて同じで味噌と醤油と酒と砂糖というマタギ料理にはお馴染みのもの。肉以外の具材としては大根やゼンマイが入る。熊とゼンマイがこれまたよく合うのだ。実はゼンマイをうまいなどと今まで思ったことがなかったのにこの鍋を食べるとうまいと言わざるを得ない(九州人はあまり山菜を食べる習慣がない)。熊肉は臭いと思っている読者も多いと思うが決してそんなことはない。私が子どもの時に食べた鯨肉のほうがよっぽど獣臭かった記憶がある。大きな熊肉の塊に食らいつくとこれがまたなかなかの歯ごたえ。これだけの噛まれっぷりをしてる奴なんか今時肉屋には置いてない。霜降り肉なんて歯が悪い年寄り向けに思える。これが本来の肉なのだ。昔やっていたアニメ『はじめ人間ギャートルズ』に出てきたマンモスの肉は、多分こんな感じに違いない。かなり噛みごたえのある熊肉は、最後は飲み込むしかない。次はスペアリブを頂く。豚も鶏も骨に残った肉が一番うまいというから、これも期待できそうだ。骨をつかんでがりがりかぶりつくと、本当に原始人になった気分。やっぱりギャートルズの世界である。先の赤肉同様こちらも歯ごたえはかなりのもので最後は飲み込む。続けて熊モツ煮に箸をつける。熊の内臓はどこにも流通していないそうで、これを食べるのは獲った人たちだけの特権である(骨付き肉も流通はしていない)。器の中を覗くと、ごく普通のモツ煮込みのようだ。モツだからやはり少しにおうが、気になるほどではない。すんなりと食べられるが、これも凄い弾力で歯ごたえがある。いくら噛んでもなくならない。強靱なガムのようである。これも最後は飲み込むしかない。熊肉を食べるというのは結構疲れるものだ。まるでアゴの筋トレをしているような感じ。味は肉屋で売られているどの肉にも似ていない。やはり熊としか言いようがない味だ。今回は全部同じ味付けだったが、工夫次第ではいろいろな料理になるかもしれない。私ならとりあえず圧力鍋で1時間くらい加圧して柔らかくなったら味を付けるだろう。大きな3つの鍋がテーブルの上に並ぶのはなかなか壮観だ。これだけの量が作れたのは100キロ超の熊だったからである。この日は久々の大熊に20人ほどが集まり宴となった。電話も次々にかかってくる。獲物が獲れたことで皆で喜び心から楽しむ。皆で楽しむということが大切なのだ。熊が獲れても獲れなくても、ウサギが獲れても獲れなくても人が集まり宴が始まる。以前に比べると山里の生活も随分と便利になっている。それでも街とは違う。お手軽に暇がつぶせる享楽などはここにはない。食べるという行為以上に生きるための充足感を彼らは自分たちの手で獲得していく。その手段が狩猟であり、それは山里の小さな共同体を維持していくのに欠かせない行為なのだ。今、我々が住む社会においてはあらゆることが間接的になり現実に触れる機会が減っている。そうした大切なことを見えない状態にある我々が彼らの矛盾なき生活や労働に、異論を唱えるべきでないと思うのである。

(マタギによる熊狩りの“知られざる一部始終”とは)
山中で生活を送る「マタギ」たちの集落へは、10日に一度の割合で八百屋、乾物屋、お菓子屋といった移動市場が訪れる。それでも、基本的な食事は山の神様からの授かりもの。つまり、キノコや山菜、果物、川魚、そして山に棲むウサギや熊などの動物たちを食することが一般的だ。ここでは長年にわたってマタギたちに取材を重ねてきたフリーカメラマン田中康弘氏の著書『 完本 マタギ 矛盾なき労働と食文化 』(山と溪谷社)の一部を抜粋し、マタギの弘二さん、土田さんによる熊狩りの様子を紹介。同行した田中氏が目にしたものとは……。弘二さんの家に前泊させてもらい今回の猟場である比立内川の最上流部を目指す。郡境の尾根沿いに走る林道は数日前まで工事中で通行止めだったらしく、所々に拡幅の跡がある。ジムニーでゆっくりと周りを見ながら登っていく。頂上部に近づくにつれ、気温は下がり雪が道を覆ってくる。彼方に見える景色も寒々としていて本格的な冬の到来も近い。頂上部で古くからの猟仲間である土田さんと落ち合う。久々に会った土田さんは少し痩せた気がする。山に入るためにコンディションを整えてくるとは流石である。そういえば弘二さんも5年ほど膝の調子が悪くて本格的な熊猟には入っていないという。体調不十分で山に入ることは禁物なのだ。寝不足、腰痛、虚弱体質の私なぞが熊猟に行くなど中高年の神風登山より無謀かもしれない。落ち合ったふたりのマタギは双眼鏡を手に稜線上にある林道から反対側の山を静かに見つめる。かなり距離がある。あちらに行くのか? そこまで行って戻ってくる体力には自信がない。風はないがかなり冷え込んでいて体が小刻みに震える。しかしマタギたちは軽装で平気な顔で立っている。熊の姿が見える? 遠く離れた反対側の山の斜面に見えるなんて信じられない。杉の木はわかるがそこには黒いものは見えない。8倍の双眼鏡を覗いてもやっぱりわからない。せめて動いてくれれば確認できるかもしれないのだが。マタギたちによるとどうやら熊は斜面に座ってブナの実を食べているらしい。私がまったく確信をもてないうちにマタギたちはすぐに猟の打ち合わせに入った。熊の猟には大きく分けて2種類ある。猟期に行われるのが秋熊猟で、冬眠あけの熊を狙うのが春熊猟(出熊猟とも言う)だ。正確には春熊猟は狩猟期間外なので有害駆除の名目で行われる。いかにもマタギの集団猟といった感じなのは春熊猟で、前述しているが春が来るとマタギたちはいてもたってもいられなくなる。春熊猟は主に各猟友会単位で行われ阿仁では多いと20人以上のマタギが参加する。秋熊は個人の猟なので、今回のようにたったふたりのマタギで山に入ることもあるしひとりで熊に挑むマタギさえいるのだ。今回のような猟は俗に“忍び”と呼ばれている。まさに忍びの者の如く抜き足、差し足で熊を仕留める猟である。ふたりのマタギは、入念な打ち合わせが済むと身支度を調えて斜面を下りていく。私もふたりのあとから暗い杉林を縫うようにして下りる。結構な急斜面で音を立てないようにして歩くのは神経を使う。下笹をがさつかせたり滑って転んだりしたらアウトだ。マタギは時々立ち止まり、木々の間から周りの景色を見て進むべきルートを決める。私は自分がどこにいるのか今来た道(道はないが)がどこなのかがまったくわからない。しかしマタギにははっきりと見えているのである。斜面を下りると沢が流れていた。比立内川の支流のそのまた支流くらいだろうか。極めて美しい流れだ。本当にここの水は美しい。日本最後の清流といわれる川は各地にあるが宣伝されるように阿仁の川よりも美しい流れなのだろうか。同程度ではあってもここを超える川はないだろう。これ以上水は綺麗になりようがないと思う。そんな沢伝いにしばらく下ると、熊の棲み処が近づいてきた。このあたりにも雪が残っているので足を進めるのは苦労する。慎重に足を下ろしてもザクザクと音がするからだ。まだ表面が溶けているからましなほうで凍っているとバリバリと鳴り響き熊に気づかれてしまう。足跡を確認するには便利であるが“忍び”にはやっかいな雪である。さらに熊の棲み処に近づいたところでマタギは顔を近づけて声を落としひそひそと話す。いよいよふた手に分かれて熊に挑むのだ。私はブッパ(編集部注:獲物を撃つ場所・人を指すマタギ言葉)にまわる土田さんと行動をともにする。熊は間近である。より慎重な足運びが必要だ。ブッパの後ろからそっと静かにがさつかせず息も殺してついていく。初めてウサギ狩りにいった時、ガサガサと音を立てる素材のウインドブレーカーを着ていて西根師匠に「ウサギ逃げるぞ」と言われたな。そんなことを思い出しながら斜面を上った。この辺りからはカメラを出すのもためらわれる。シャッター音で熊が逃げたら目も当てられない。しかし自分が今いる場所はどこなのだろう。車のある林道から見た熊地点の真下辺りなのか、それともまだ離れているのか、皆目見当がつかない。林道はかなり上であり熊地点を見下ろすかたちになっていたが。マタギたちはかなり上からその姿を確認していたのである。しかし、一旦谷に下りれば視界はまったくの別のものになるのだ。上を見上げても木に遮られて山の形さえわからない。上からはっきりと見えた木もどれか定かではないのだ。例えれば、船の上から見る海と水中から見る海ではかなり違うということか。ブッパは何度も周囲を見回して自分の位置を確認しているようだ。そして慎重に歩を進める。さらなる急斜面を上り、平坦地で足が止まった。小さな谷を挟んで向かいの山の裏に熊はいるようだ。それを勢子にまわった弘二さんが追っているのだろうか。しかし、山に比べれば熊も人間も非常に小さな存在だ。今、山のなかをひとつの小さな点(弘二さん)がもうひとつの黒い点(熊)を追っている。そしてじっと待っている小さな点(土田さん)に黒い点(熊)を追い込んでいるのだ。こんなことが成功するとは信じられない。倒木に腰を下ろして何かを考えるブッパ。私は邪魔にならないように4メートルほど離れて同じく腰を下ろしている。この先、場合によっては数時間待ちに入る。ブッパは近くの尾根を盛んに見上げている。尾根筋に出るべきか考えているようだ。確かにそのほうが視界は開ける。しかしそれは同時に熊の視界にも入ることになるのだ。何かを確認するためにブッパはトランシーバーを慎重にクリックした。そして勢子が意外に近くまで来ていることを知った。ここで待つしかない。一切、動けない状態である。ブッパは一段と神経を集中して前の山を見る。このときブッパには熊の姿が浮かんでいるのである。数カ所の熊道を想定し、その中でも一番撃ちにくい場所に最も意識を向けている。そしてじっと時を待つのだ。一方、猟をしないカメラマンは特にすることもなくぼーっと前を向いているだけである。ここで熊が獲れたら持って帰るのは大変だろうとか、今くしゃみをしたら洒落にならないよな、などと考えているとちらりと動くものが視界の端に入った。そちらを見ると谷の上流部にある滝の上に黒い影がある。そして、それがひょいと伸びて熊の姿になった。私はブッパを見たが、ブッパは熊に気づいていない。想定範囲外からの出現だったのだ。困った。「熊だあああ!」と叫べば熊に気づかれてお終いである。距離を取っているので小声ではブッパに聞こえない。しかし、ブッパへ知らせなければ熊が逃げてしまう。私は必死に“くま、くま”と口だけ動かし、手で熊のいる方向を示してブッパに何とか知らせようとした。その必死さだけはブッパへ伝わったようだ。ブッパは私が指さすほうに向いて熊の姿を確認するやいなや発砲。見事な早業だ。銃声が山々にこだますると熊の姿はふっと消えた。落ちたのか? それとも滝の上流部に逃げたのかわからない。体を乗り出して滝の下に目をやると、小さな黒い点が見える。しかし、かなり小さいので岩なのか熊なのかすぐには判別が不可能である。よく目を凝らして見ると黒い点の質感が周りと違うようだ。黒いのを覆っているのは毛皮である。滝に落ちているのは間違いなく熊だ!突然マタギが大声を上げる。「ショウブ、ショウブー」。熊を仕留めた者が叫ぶマタギ特有のかけ声だ。急斜面を熊目指してマタギが走る。私もうれしくてそのあとを追いながら同じように叫んでいた。しかし、下手するとこっちまで滝壺へ真っ逆さまなのでマタギほどのスピードは出せない。滝の手前から沢に下りてざぶざぶと登っていくと、はっきり熊の姿が確認できた。ただ、大きさは近づいてもよくわからない。小さいような気もする。丸まった体は半分滝壺に沈んでいた。土田さんとふたりで熊を見ていると勢子をした弘二さんも急斜面を下りてきた。マタギたちが滝壺から熊を引っ張り出すと丸まっていた体が伸びた。山の神は大物を恵んでくれたのだ。猟場に向かう急斜面やブッパの後ろで待つ間、大物を持って山を歩くのは大変だろうなあと考えていたが実感はわかなかった。しかし、今は目の前に大きな熊が現実にひっくり返っている。これを運ばねばならない。軽く100キロは超えているであろうその巨体をまず滝壺から引き上げる。さらに沢を転がしたり落としたりしながら熊を動かす。これが大変で休み休みで小一時間の作業である。何といっても熊が持ちにくいのだ。持ち手となる部分がほとんどなく、かろうじて持てるのは前後の足だけだ、そこも丸っこくて持ちにくい。小物であればおぶるようにして担ぎ上げることも可能だが100キロを超える大きさではそれも難しい。このまま車の止めてある稜線まで熊を引き上げることなど到底不可能だ。こういう場合は現場で解体するしか方法はない。マタギたちは今、解体に適した場所まで熊を下ろそうとしているのである。熊が落ちた滝壺から200メートルほど下がった所におあつらえの空間があった。そこは沢から2メートルほど上った平らな所でまるであつらえたステージのようだ。おまけにうっすらと積もった雪が白いシーツさながらに敷き詰められている。このステージに熊を苦労して乗せる。そして熊の頭を北に向けおなかの上に一本枝を置いて呪文を唱える。「あぶらうんけんそわか」。こうして熊の魂を鎮め、山の神に感謝する“けぼかい”の儀式が始まった。熊に引導を渡すと早速解体に取り掛かる。室内でのけぼかいは見ていたが山中では初めてである。大自然のなか、ふたりのマタギが熊を丁寧に解体する光景はチベットの鳥葬のようでけぼかいとは神聖な儀式なのだと感じた。人の肉体が鳥に食われて空を舞い上がるように、熊の肉体も人に食われて生き続ける。食物連鎖のなかに間違いなく人間も組み込まれている、私はこの場でそう感じる貴重な体験をしているのだ。2時間近くかかり、熊は枝肉、ロース、バラ、内臓、脂肪、骨、皮、へと分けられた。この一連の作業の手際のよさはプロの手並みである。綺麗に分割された熊をリュックに詰めて運ぶ。しかし一度では到底無理な大きさ。あとで測ってわかったことだが、実は130キロ近い大物の熊だったのだ。リュックの重さは30キロを軽く超えていた。腰痛がかなり深刻な私は、リュックに触っただけでギブアップ。代わりに私はマタギの荷物を持って林道まで上がることにした。足場の悪い道なき道をゆっくりと進む。いやゆっくりとしか進めない。しばらく沢筋を歩いたあと、ひと休みした。何だかアンデスの岩塩売りにでもなった気分だ。休憩後は斜面を登り始める。どこに車が止めてあるかはマタギにもはっきりとはわからないらしい。熊のいる場所を探したときと同様、歩きながらルート設定しているのである。解体現場から2時間、やっとのことで車が止まる場所に戻ってきた。

(神秘の青いケシ開花、天敵はエゾシカ:北海道)
「天上の妖精」とも呼ばれる薄水色のブルーポピー(青いケシ)が、北海道幌延町のトナカイ観光牧場に隣接する「ノースガーデン」で咲き始めた。ヒマラヤや中国の標高3千メートル以上の高地に自生し、栽培は難しいが、町は夏も冷涼な気候を利用して栽培している。ここ数年は開花が1~2週間ほど早まっており、今年も6月上旬から花を咲かせた。7月上旬まで楽しめるが、町が頭を抱えているのがエゾシカだ。毎年2千~3千株を補植しているが、年々踏みつけが激しくなり、花を咲かせるのは数百株という。担当者は「電気柵の設置が必要かも知れない」と嘆いている。

(ジビエ食品で小松に元気:石川)
4月末に小松市地域おこし協力隊を退任した福岡大平さん(29)が、ジビエを使った食品の企画販売をする会社「福岡商会」を立ち上げた。「地域の特産品を売って、地域を元気にしたい」。ジビエの活用による里山振興に関わってきた経験を生かそうと意気込む。福岡さんは長野県松本市出身。二〇一四年から二年間、能美市の北陸先端科学技術大学院大で里山振興を研究。同市や小松市の農家に聞き取り調査をした。在学中にイノシシの革製品を扱う会社を友人と起業し、狩猟免許を取得。一六年に大学院を修了した後、羽咋市で二年間、地域おこし協力隊でイノシシの特産化に取り組み、解体処理も学んだ。一八年からは小松市の協力隊員として、同市江指町の獣肉処理加工施設「ジビエアトリエ加賀の国」の立ち上げに関わった。ジビエアトリエは、一九年七月のオープン直後に豚熱(CSF)の感染が拡大し、一度も出荷ができていない。「スタートから軌道に乗せるまでが自分の役目」との思いと、今年結婚したこともあり、任期を終えても小松に残ると決めた。福岡商会は五月に設立した。県内外の飲食店や小売店向けに、小松産トマトや能美市の国造ゆずなど南加賀の特産品とジビエを組み合わせた商品の企画、加工、販売をする。販路は石川に来てから地道に築いてきた人脈を生かす。「ジビエの魅力は、獣害をもたらすイノシシを山の恵みとし、山間地になりわいを生み出すところ。魅力を伝えたい」と話す。ジビエアトリエでは引き続き施設長代理を務める。今年六月から販売用の肉の取り扱いができるようになった。今秋の加工肉の販売開始を目指す。

(駆除シカが給食コロッケに)
農作物を荒らすシカやイノシシを捕獲し、野生鳥獣の食肉「ジビエ」として学校給食などに活用する取り組みが進んでいる。「食害を減らし、新たな地域資源に」と、一挙両得での需要拡大が図られるが、捕獲を進めても「被害が減るわけではない」との声もある。何が課題なのか。「豚熱(CSF)の影響で、イノシシ肉は不足していませんか」「支障がないように調整しています」。5月下旬、和歌山県庁の会議室。県畜産課の上田雅彦課長補佐、県教育委員会教育支援課の横山知香指導主事らがジビエ給食について話し合った。和歌山県はジビエ給食の先進県だ。県がジビエの食材費の全額を補助し、9割以上の小中学校などがジビエ給食を採り入れている。県は地産地消の一環として、給食に提供する梅やミカンなど地元産の食材に、2017年度からジビエを加えた。導入にあたり、児童・生徒全員にリーフレットを配った。シカやイノシシによる農業被害が増えて駆除の必要があること、授かった資源をむだにせず、命に感謝しておいしくいただく取り組みであることなどを説明し、保護者向けに「安全な食材に限る」というメッセージを添えた。導入当初、まずは人気のあるパスタやカレーに、食べやすい加工品のソーセージを使った。横山さんは当時、特別支援学校の栄養教諭。「なじみのあるメニューだったので、みんなが抵抗なく食べた」。多くの子どもに食べてもらう工夫も重ねた。試食会では有名レストランの料理長も一緒にメニューを開発。親子向けの給食試食会でジビエを使い、親にも食べてもらった。教育支援課の鎌田敦子班長は「子どもの頃に食べた記憶として引き継がれ、おいしいというイメージが広がってほしい」と話す。同県古座川町は独自に、地元産ジビエを使った給食を毎月実施する。明神小学校の5月のメニューはシカ肉のコロッケ。「きらい」と言う子もいたが、4年生の谷口紬(つむぎ)さんは「ジビエ料理が出るときノリノリになる。大事に伝えていきたい」。ジビエ給食は各地に広がる。押田敏雄・麻布大名誉教授によると、導入事例のある都道府県は16年の約4割から、21年2月には7割近い31道府県に増えた。ただし、東北から関東では皆無だ。理由は「東京電力福島第一原発事故にある」と押田さんは指摘する。放射性物質が福島を中心に広範囲に拡散し、野生動物には放射性物質が蓄積されている可能性があるため、出荷制限されている。その解除を進めようと、農林水産省は21年度、ジビエ事業を担う地元の地域協議会などが鳥獣肉の放射性物質を検査する費用の支援を始めた。給食以外でもジビエの活用は広がる。長野県小諸市は、ジビエをつかった高級ペットフードのブランド化で事業の黒字化を実現している。徳島県が取り組む「阿波地美栄(あわじびえ)」では和食料理人がレシピを開発し、県内の料理店などへの普及に努めている。熊本県のくまもとジビエコンソーシアムは、ジビエの授業を地元の調理師専門学校の正式カリキュラムに採り入れた。ジビエの活用には、野生動物による農作物の被害を減らすという側面もある。農水省は、処理施設への「国産ジビエ認証制度」を18年につくって食の安全を保証する一方、捕獲を強化し、シカとイノシシの生息頭数を11年度の約420万頭から23年度までに半減させる目標を掲げる。ただ、近年は農作物の被害の減少のペースが鈍っている。「さらに頭数を減らす取り組みが必要」(同省鳥獣対策室)と、20、21年度は「集中捕獲キャンペーン」を実施し、各都道府県の捕獲目標を見直して、各年度の捕獲数を約20万頭ずつ上積みしているという。「動物の数と被害量には必ずしも相関関係が見いだせない」。「獣害列島」などの著作がある森林ジャーナリストの田中淳夫さんは、こうした農水省の姿勢を批判する。例えば、里の近くにいるシカが被害の原因なのに、山奥のシカをいくら駆除しても被害は減らない。「ほんとうに被害を出しているシカやイノシシを捕獲しているのか。捕獲数を増やすだけで農業被害を解決するのは難しい」日本学術会議は19年、報告書「人口縮小社会における野生動物管理のあり方」をまとめた。そこでは、被害の防止、生息数や生息地の管理、持続的な資源利用を「科学的な計画に基づき、統合的に実施することが望ましい」と指摘した。「捕獲」「被害防止」「ジビエ振興」を同時にうまく進めるには、捕獲数だけではなく、生息域の実態把握や、資源として利用する見通しなど、野生動物の管理のあり方が問われる。

(スタッフが全員移住者 SL終着駅前に新風薫るカフェ:静岡)
千頭駅前の町まちづくり観光協会が入居するビル2階に2021年4月、開放的な店内と洗練された雰囲気が印象的な「Folkknot cafe STIR」(フォークノット・カフェ・スター)が開店した。オーナーは3年前、町に移住した佐々木直也さん(35)。ビル2階を活用し、にぎわい拠点を目指す町の運営事業者に応募した。現在、在籍するスタッフは全員移住者。佐々木さんがかつて経営していた飲食店の仲間に声を掛けた。「STIR」は「混ぜる」という意味を持つ。佐々木さんは「私たちのような移住者と地域の方々、観光客のみなさんが気軽に触れ合える場所を目指したい」と思いを込める。看板メニューは町の雄大な自然の中で育ったジビエ料理。地元猟師から仕入れた新鮮な鹿やイノシシの肉を使ったシチューやローストが並ぶ。「大井川クリームソーダ」も写真映えすると大人気。ライチ味のソーダに天然色素で色づけし、青とエメラルドグリーンの2層が美しい。このほか、南アルプスユネスコエコパーク登録地域の山梨、長野県からワインや日本酒などを取り寄せている。観光協会に籍を置く地域おこし協力隊と連携し、カフェスペースを活用したイベントなども計画中という。町の魅力発信に向けて、佐々木さんらスタッフの挑戦は続く。

(クマ出没:宮城)
登米市によると、17日午前10時5分ごろ、登米市迫町新田田上にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、16日午前6時10分ごろ、仙台市青葉区上愛子折葉にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
富谷市によると、15日午前11時10分ごろ、富谷市大亀滑理川一番付近にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
富谷市によると、15日午前9時ごろ、富谷市西成田荒井向にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
村田町によると、14日午後0時30分ごろ、村田町村田西原付近にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
丸森町によると、11日午後4時ごろ、丸森町坂下にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
丸森町によると、6日午前11時30分ごろ、丸森町笠松にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、12日午後4時30分ごろ、仙台市青葉区大倉獅籠にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、11日深夜、仙台市青葉区大倉川縁にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
富谷市によると、13日午後0時10分ごろ、富谷市三ノ関狼沢付近にクマが出没しました。

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