<射撃ニュース8月>
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(野生のシカ捕食するクマ、日高の山林で撮影:北海道)
小樽市の測量会社に勤務する同市在住の男性(44)が8月21日正午ごろ、日高管内新ひだか町内の道道沿いでクマがエゾシカを食べる様子を撮影した。仕事で静内ダム近くの山林を車で走行中、前方にシカを引きずっている体長3メートルほどのクマを発見。クマは大柄のシカを道路沿いに移動させた後、食べ始めたという。男性は5メートルほどの距離まで車で近付き、車内からスマートフォンで撮影した。クマは車が気になったのか、山林に一度逃げたが、すぐに戻って再びシカを食べ始めたという。男性は「初めて野生のクマに出合い驚いた。大きな体ですごい迫力だった」と話した。

(納屋にクマ侵入、玄米食べ逃げる:岩手)
23日夕から24日午前5時ごろの間、一関市厳美町の会社員女性(35)方の納屋をクマが荒らし、米袋の玄米が食べられた。けが人はいなかった。一関署によると、クマは紙袋を引き裂き、中の玄米約30キロのうち5キロを食べたとみられる。女性は就寝中だった。周辺ではクマによる食害が相次いでいる。

(スイカやプラムがクマに食い荒らされる:北海道)
砂川の農園で、クマにスイカなどが食い荒らされる被害が相次ぎました。24日午後2時ごろ、砂川市北吉野町の農園で、スイカ5、6個が食い荒らされ、近くでクマとみられる足跡が見つかりました。警察によりますと、農園では、22日夕方にもクマ1頭がプラムの木の防虫ネットに絡まっているのが目撃されました。クマは、体長1メートルほどで、近くには体長40センチほどの子グマ3頭がいたということです。「この中で子熊が遊んでいて、親がいて、こうやってかかってきた。(ネットに)絡まって出られなくなった。車の警笛を鳴らしたら、そちら(山の)方へ行った」(安田農園・安田敏文さん)クマはネットから脱け出し、山の方へ逃げましたが、プラムが食い荒らされました。警察などが住民に注意を呼びかけています。

(クマ被害、ヒツジ1匹襲う:岩手)
25日午前9時ごろ、岩泉町上有芸字向平、養豚会社役員男性(68)方で飼っていたヒツジ1匹がクマに襲われ、敷地内で死んでいるのが見つかった。けが人はおらず、岩泉署などが付近を警戒した。同署と男性らによると、ヒツジは生後9カ月で体重25~30キロ。自宅から西に約15メートルの敷地内に鎖でつないでいたが、同日朝に姿が見えず、男性の家族が捜したところ、鎖をつないだ支柱ごと付近のやぶに引きずられ倒れているヒツジを発見。近くには子グマもおり町役場に通報した。

(シカによる農作物被害防止へ、行政と地元住民で協定:宮崎)
綾町で発生しているシカによる農作物などへの被害を防ごうと、国と町、それに地元の対策協議会が協定を結びました。24日、綾町役場で行われた調印式には、宮崎森林管理署の米田雅人署長と、綾町の籾田学町長、それに、綾町有害鳥獣対策協議会の小西俊一副会長が出席し、3者で協定書を取り交わしました。協定では、宮崎森林管理署がシカを捕獲するわなを無償で貸し出すほか、シカの捕獲に関する情報交換を行うなどして被害防止を図ることにしています。(綾町 籾田 学町長)「シカを含めた鳥獣被害というのはやっぱりこの綾町でもたくさんあるんですね。動植物と人間の生活が持続可能な形でやっていくためのバランスをうまく築いていけたらと思っています」。昨年度、綾町で発生したシカによる農作物の被害額は、55万6000円で、宮崎森林管理署管内では、1662頭のシカが捕獲されたということです。

(マウンテンバイク、地域駆け抜けて“獣”追い払い:栃木)
山中を走るマウンテンバイク(MTB)で獣害対策――。栃木県那須塩原市では、農家の思い付きから始まった取り組みが、効果を上げつつある。地域活性化を目指す農家らでつくるグループ「青空プロジェクトTHE DAY」は、約5キロのコースを整えてMTBによる獣害パトロールに加えて、一般への貸し出しも検討。コロナ後の都市農村交流に期待を寄せる。山中でのMTB走行は、市内の70アールでダイコンやカブを作るグループの代表・君島陽一さん(40)が2020年9月、草刈りの帰りに思い付いた。「山道を自転車で走ってみないか」と仲間を誘ったことがきっかけだ。爽快だったが、獣道で落ち葉や小枝がギアに絡み、自転車が故障してしまった。「道を整備すれば、多くの人が楽しめる」と考え週1回程度、メンバーとMTBを走らせて整備に当たる。今年7月下旬、陽一さんの呼び掛けに賛同した市内の農家や東京都内の会社員が、熊手で道の落ち葉を掃いた。15年の農林業センサスによると、市内の耕作放棄地は前回調査の10年から17%増の336ヘクタール。市の20年度の鳥獣被害額は、前年度から減少傾向にあるが約5900万円。県内の鳥獣被害額の約2割を占める。グループが活動する塩原地区は、ダイコンやカブの栽培が盛ん。だが農家の高齢化で耕作放棄地も増え、鹿やイノシシなどによる獣害も後を絶たない。山中にMTBが走るようになってから、あぜを掘り返されていた水田には、鹿やイノシシなどが現れなくなり、地区の農家も好意的に受け止める。13アールでカブなどを作る君島勲二さん(74)は「今年は獣害がない。地域が活気づき獣害も減ると一石二鳥」と歓迎する。グループは、新型コロナウイルスの収束後に向けて、山中でのMTBを地区の観光の目玉に据えたい考えだ。家族連れから上級者まで楽しめる難易度別にコースを設け、MTBの貸し出しも視野に入れる。陽一さんは「野外活動として無理なく獣害を減らしたい。都市部との交流人口を増やすきっかけにもしたい」と話す。

(カラス撃退に効果的なのは、CDでも爆音でもなく:愛知)
集積所のゴミを散乱させるなど、人間にとっては迷惑となっているカラス。よくCD(コンパクトディスク)を吊しておいたり、爆音を轟かせると逃げるという説がありますが、賢いカラスにとっては、すぐに慣れてしまいます。そんな中、愛知県大府市ではカラスによる被害防止のため、ある実証実験を行なっているそうです。8月23日放送『北野誠のズバリ』では、カラスの新しい撃退法について、大府市農政課鳥獣担当の井本さんに、電話でお話を伺いました。大府市が市をあげてカラス撃退に取り組むのには理由があり、ゴミあさりはもちろん、野菜や果物を作られている農園では、収穫前に食べられてしまうという深刻な被害が発生しているためです。以前は猟友会の方々に追い払ってもらっていたそうですが、宅地化が進み、鉄砲で打って追い払うのは危ないため、別の方法を模索。捕獲檻で少しずつ捕まえたり、農作物を獲られるのを防ぐためにかける網、防鳥網に対して補助金を出すという対策を行なっています。そして今回、新たに大府市が対策として掲げたのが、鷹を使った撃退法。鷹を使うことになったのは、以前、ある商業施設で実際に鷹を使ってカラスを追い払っていたのを見たことがあり、その後、運よく鷹匠さんとつながることができ、今回の実証実験の実現につながったからだそうです。

(住宅街でクマ目撃:北海道)
26日午前2時5分ごろ、札幌市西区西野の宮丘公園付近でクマ1頭が歩いているのを車で通りかかった人が発見し、110番した。札幌西署によると、体長約70センチの子グマとみられ、西側に約200メートル離れた宮の沢4の3付近の森林に立ち去ったという。現場付近は住宅街で14日にもクマの目撃情報があった。同署は同一個体の可能性もあるとみてパトカーで警戒している。

(中心部に近い川でクマ目撃の情報:北海道)
26日朝早く、旭川市の中心部に近い川でクマを目撃したとの通報がありました。付近では先月から目撃情報が相次いでいて、近くに小学校もあることから、警察が注意を呼びかけています。警察によりますと、26日午前5時半前、旭川市中心部に近い、忠和3条8丁目で、「近くを流れる忠別川の中をクマが歩いていた」という通報が通勤途中の人からありました。警察が現場に駆けつけると、クマはおらず、足跡なども見つかっていないということですが、現場付近では先月からクマの目撃情報が相次いでいて、今月24日にはクマのものとみられる足跡が複数、見つかっています。警察によりますと、現場は旭川市の中心部に近い忠別川の周辺で、近くには小学校などもあるということです。警察は警戒を続けるとともに、クマに注意するよう呼びかけています。

(線路を横切るイノシシ激写:三重)
志摩市磯部町で、近鉄志摩線の線路を堂々と横切るイノシシを鳥羽市船津町のアマチュアカメラマン、岡村廣治さん(74)がカメラに収めた。岡村さんは25日午前、近鉄五知駅のホーム南端で、通過電車を撮影中にゆっくりと線路を横切る動物を目撃。大きなイヌと思っていたが、目を凝らすとイノシシだった。

(住宅街、連日サル出没:東京)
東京都心で、サルの目撃情報が相次いでいる。縦横無尽に飛び回る姿に、住民からは不安の声が上がっている。都内の住宅街は、26日も物々しい雰囲気に包まれた。東京・北区にあるビルの屋上に姿を見せたのは、サル。電線を渡り、電線から電線にジャンプ。住宅の屋根に飛び移る、あまりの素早さに、警察もお手上げ状態だった。取材班のカメラは、朝から街中を移動するサルの姿をとらえていた。サルが現れたのは、荒川区西日暮里駅近くの住宅街。近くには、学校や幼稚園も点在している。付近のマンションには、「サル出没中!」と手書きの貼り紙。ガレージには、シャッターが下ろされている。食べ物を求めて人を襲う危険性があるため、警戒感が広まっていた。網や雨どいを使い、縦横無尽に動くサル。屋上から地上を見下ろす表情には、余裕すら感じられる。サルの目撃情報は、数日前から都内で相次いでいる。4日前には東京・板橋区の赤塚で、電線の上を悠々と歩くサルの姿が目撃されている。24日は、北区西ヶ原でも。警察官から逃げるサルは、頭上の電線を歩き屋根にジャンプ。逃げ込んだ神社で見失った。25日から26日にかけては、荒川区の西日暮里に出没。専門家によると、同じ個体である可能性が高いという。住宅街をわが物顔で動き回るサルに、付近の住民からは「あー大変。こっちに来たんですね」、「おなかすいたりすれば、凶暴になっているでしょう。人間も怖いけど、サルも怖いね」など、不安な声が聞かれた。エサを求めて住宅街に現れたサルは、人に危害を加える可能性もあり、遭遇しても刺激しないよう注意が必要。

(サル被害続出:福岡)
北九州市若松区で『ハナレザル』に人が襲われる被害が相次いでいます。『不意打ち』に注意が必要です。25日午前7時半ごろ、北九州市若松区で出勤途中の男性が自転車のカゴに入れていたカバンを突然、サルに奪われました。男性は持っていた傘でサルを追い払い、けがはありませんでした。北九州市若松区では今月初めから群れを離れ、単独で行動する「ハナレザル」の目撃と被害が相次いでいます。サルにひっかかれたり、かまれたりする被害は12件発生していて、このうち、10件は『不意打ち』の被害だということです。到津の森公園飼育展示係 中ノ園浩司さん「襲ってしまえば、人はどいてくれると学習したんだと思われます。驚いちゃったら、また脅せばうまくいく、私の進路が確保できたって思っちゃうので。無反応でいるのが一番いいです」。北九州市ではサルは同一の個体と見ていて、何の前触れもなく突然襲ってくるケースが多いことから、注意を呼びかけています。

(住宅街にサル出没、警察が出動も:東京)
東京の住宅街にサルが出没し、警察が出動する騒ぎとなりました。都内ではサルの目撃情報が相次いでいて、注意が必要です。サルの目撃情報が相次いだ東京・西日暮里駅周辺。東京・荒川区で25日午後、建物の間を走るサルを男性が撮影していました。カメラが捉えたのは、住宅の隙間を優雅に歩くサルの姿。しかし、すぐに見失ってしまいます。区はサルを目撃した場合、近づかない、刺激しないよう呼びかけています。

(一度食べたら虜になるジビエと自家菜園料理:高知)
高知市から約1時間半ほどの場所に位置する「cafe&bistro 木の根 に萌す。」。R194を西条方面へ、「木の根ふれあいの森」の看板を目印に右折して橋を渡り10分ほど進むと左手に建物が見える。陽の光が差し込む店内は、こぢんまりしていながらもお洒落な雰囲気。窓から見える自然豊かな景色にホッと落ち着く。こちらでいただけるのは、「ジビエ=獣臭い・固い」そんなイメージを覆すジビエ料理と、店主が農薬を使わずに育てた野菜を使った料理。鹿に猪、本川地区の特産品である「本川手箱キジ」を使ったハンバーグやローストビーフ、パスタなどを揃える中、最もジビエらしさを感じられるのが「鹿ロースのロースト」(100g・2000円)。

(糸島でいただく「ジビエ丼」:福岡)
ふるさと自慢の食材を、1杯の「どんぶり」に詰め込んでいただく「いただき!ふるさと丼」。福岡県内でも獣害の被害が大きい糸島市。そんな糸島で捕獲されたイノシシ肉を使って、「和」と「イタリアン」の2色丼が完成です!

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(イノシシに襲われ60代男性足に軽いけが:鳥取)
20日午前、鳥取市の住宅街で散歩中の60代の男性がイノシシに襲われ、足に軽いけがをしました。イノシシは近くの山に逃げたとみられ、鳥取市は住民に注意を呼びかけています。鳥取市によりますと、20日午前5時ごろ、鳥取市湯所町1丁目の市営住宅の近くで、近くに住む60代の男性が散歩していたところ、親子のイノシシ2頭と出くわしました。このうち親のイノシシが男性に向かって突進し、男性は右足をひっかかれるけがを負って病院で手当てを受けたということです。鳥取市によりますと、親子のイノシシは男性を襲ったあと、近くの山に向かって逃げたと見られるということで、市では付近をパトロールするとともに、周辺の山に捕獲用のわなを設置することにしています。鳥取市では、イノシシを見つけても近寄らないよう注意を呼びかけています。市営住宅に住む50代の女性は「1年くらい前にもイノシシが出たことがあります。近くで男性が襲われたと聞き怖いです」と話していました。また、男性が襲われた現場の近くに住む50代の男性は「自宅の庭でも4日ほど前に、イノシシに掘られたとみられる穴ができた。イノシシが付近に出ていると聞いていたので、危ないと感じます」と話していました。現場は、鳥取県庁から北西におよそ900メートル離れた住宅地の一角です。

(クマに襲われ男性けが:長野)
22日午後、長野県須坂市峰の原高原で男性がクマに襲われけがをしました。午後2時過ぎ、須坂市峰の原高原の別荘地で、散歩をしていた神奈川県横浜市の男性(49)がクマに襲われました。男性は頭を負傷し病院に搬送されましたが、命に別状はないということです。警察や猟友会員がクマを探しましたが見つかっていません。警察は付近の住民に注意を呼びかけています。

(クマに襲われ男性重傷:群馬)
20日午前11時5分ごろ、群馬県沼田市利根町根利の山林で、林道を歩いていた埼玉県和光市下新倉の男性(69)が、出くわしたクマに襲われ、頭や顔、手脚を引っかかれるなどして重傷を負った。沼田署によると、男性は午前6時ごろから1人で渓流釣りを始め、釣りを終えて車に引き返す途中で被害に遭った。クマは大小の2頭がいて、そのうちの1頭に襲われた。通行人が119番通報した。

(サルにかまれ男性けが:福岡)
北九州市若松区で23日午後、40代の男性がサルに足をかまれ、けがをしました。若松区では、今月に入りサルによる被害が相次いでいて、市が注意を呼びかけています。23日午後3時半ごろ、北九州市若松区畠田で「サルが飛びかかってきた」と、40代の男性から警察に通報がありました。男性は、サルにふくらはぎをかまれ、軽いけがをしました。若松区では、9歳の女の子が自宅の庭でかみつかれるなど、今月に入りサルによる被害が9件報告されています。市や警察は、サルを見かけても近づいたり大きな声を出したりしないよう、呼びかけています。

(マダニ媒介ウイルス感染症、60代男性が発熱し入院5日後に死亡:福岡)
福岡県久留米市保健所は22日、同県八女市の60歳代男性が、マダニが媒介するウイルス感染症「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」を発症し、死亡したと発表した。男性は発熱などの症状で16日に八女市内の医療機関に入院し、17日に久留米市内に転院。19日の検査でSFTSと判明し、21日に死亡した。

(干し草ロール7本が食い荒らされる:秋田)
19日午前11時ごろ、秋田県鹿角市八幡平字永田根瀬の牧草地で、牛に与える干し草ロール7本が食い荒らされているのを所有者の40代男性が見つけ、鹿角署に通報した。署によると、牧草地を囲った電気柵が壊され、干し草を覆ったビニールには穴が開けられていた。署はクマによる食害とみて、周辺に注意を呼び掛けている。牧草地は男性宅に隣接している。

(クマか、モモ20個食害:秋田)
秋田県内で23日、果樹がクマとみられる動物に食い荒らされる被害が相次いで見つかり、警察が注意を呼び掛けた。鹿角市では午前6時ごろ、花輪字地羅野の畑でモモ約20個が食い荒らされているのを、所有者の80代男性が見つけ鹿角署に通報した。モモの木にはクマのものとみられる爪痕があった。民家まで約100メートル。

(市街地出没のクマ駆除強化:北海道)
道は20日、来年春に改定する道ヒグマ管理計画(2022~26年度)の素案をまとめた。札幌市東区の住宅街で今年6月、ヒグマが出没して男女4人が重軽傷を負ったことなどを踏まえ、市街地対策を強化。出没時には人身被害が発生していなくても、一定の条件で駆除できる新たな基準を設ける。被害を防ぐため、出没情報などを周知する注意報や警報を発令する方針も初めて明記した。いずれも来春からの運用を目指す。素案は、道内外の専門家で構成する「道ヒグマ保護管理検討会」で示された。道内の20年度のヒグマの推定生息数は1万1700頭で、春グマ駆除を廃止した1990年度の5200頭からは、ほぼ倍増したと指摘。保護に重点を置いた施策を続けてきた結果、個体数が増加し、「人の生活域」への出没や人身事故が増えていると結論付けた。

(ヒグマ「今や北海道のどこでも現れる」:北海道)
札幌市の住宅街で6月、突然現れたヒグマが住民ら4人に重軽傷を負わせた。ヒグマは猟友会のハンターに射殺された。これに対し、全国から抗議の声が市に寄せられた。今年、北海道ではヒグマによる人身被害が多発する異例の事態となっている。人里に出てきたヒグマは殺されるしかないのだろうか。北海道自然環境課によると、2021年度のヒグマによる死傷者は11人にのぼる(死者3人、負傷者8人。8月19日現在)。わずか4カ月半で統計を取り始めた1962(昭和37)年度以降、史上最多を記録している。それまでの最多は64年度の8人だった。7月2日、北海道南部の漁業地帯、福島町のササやぶで女性(77)の遺体が見つかった。女性は前日の朝、自宅近くの畑に出かけたきり帰っていなかった。畑は林やササやぶに囲まれており、女性は畑仕事中にヒグマに襲われ、近くのササやぶに放置されたとみられる。町総務課や松前署などによると、遺体は全身の損傷が激しく、草がかけられていた。そばに直径約70センチ、深さ約20センチの穴が掘られ、穴の中にはヒグマの毛が落ちていた。担当者らは「ヒグマが遺体を食料として隠そうとして、何らかの理由で途中でやめたのではないか。これまでにこのあたりでヒグマに襲われて人が亡くなった事件は聞いたことがない」。8月7日には、北海道東部の津別町で畑の草刈りをしていた66歳と39歳の女性がヒグマに襲われた。美幌署によると、頭をかまれたり殴られたりして2人とも頭部骨折などの大けがを負った。畑から150メートルほどに民家がある場所だった。北海道内では古くから、ヒグマが生息する山林部で人が襲われた。1915(大正4)年冬、北部の日本海側の苫前村三毛別(さんけべつ)地区(現・苫前町三渓)の集落が襲われた「三毛別羆(ひぐま)事件」では、2日間で胎児を含む7人が殺された。悲惨な被害を克明に記した作家吉村昭の「羆嵐(くまあらし)」などで知られる。70年夏には、南部の日高山系で福岡大学ワンダーフォーゲル同好会のパーティーが襲われ、学生ら3人が死亡した。62年度以降で、ヒグマによる死傷者がゼロだった年は5回しかない。ところが、今年度は死亡事案が多いだけでなく、札幌市や旭川市の中心部などヒグマが生息しないはずの市街地での被害や目撃が相次いでいる。「狩猟や人間の里山での活動が減ったことが背景にある」。ヒグマとの共生を市民で考える「ヒグマの会」会長で北海道大学獣医学研究院の坪田敏男教授(野生動物学)は指摘する。

(サルの食害、集落付近への定着防げ:秋田)
北秋田市綴子の複数の集落に今春からニホンザルの群れが出没、野菜や水稲の食害が相次いでいる。通報を受けた市農林課の職員が現地に赴いたり、定期巡回したりして山林への追い上げを図っている。農業被害の拡大とともに人身被害が懸念される。集落付近への群れの定着を防ぐことが重要であり、市は対策に力を入れてもらいたい。現地は国道7号の北側、糠沢川沿いに点在する綴子字合地などの山あいの集落。同課職員は3月から8月中旬まで50回以上出動。火薬を使ったり、ハンドマイクのサイレンを鳴らしたりして追い上げを行っている。群れは30~40匹でトウモロコシやエダマメ、水稲などに被害が出ている。合地から北に5~6キロの集落では以前から群れが確認されており、それが南下したとみられる。墓地のお供えが狙われたという話もあり、まずはサルを引き寄せる原因を取り除くことが大切だ。同課は野菜などの適切な収穫管理をはじめ、不要な果樹や栗の木などの伐採を呼び掛けている。住民と協力し、さまざまな防御策を試みてほしい。県自然保護課によると、青森県にまたがる白神山地一帯にはニホンザルが生息し、2012年度までの調査で八峰町、能代市、藤里町にかけて19の群れを確認した。その後の調査では大館市比内町大葛と田代地区、合地の北の二本杉集落で1群ずつ確認した。八峰町から大館市まで山地が続いているが、全体の生息状況は分かっていない。県のまとめでは、19年度の野生鳥獣による農作物被害は2961万円。そのうちサルは517万円で2割近くに上る。1988年に県内で初めて被害が確認された八峰町(当時八森町)では今も対策が続く。住民にロケット花火などを支給して追い上げたり、畑の周囲に電気柵を設置したりしている。猟友会による駆除やおりを設置しての捕殺も行っており、ピーク時に400万円超だった被害額は減少。ただし近年は100万円台前半で下げ止まり、横ばい傾向だという。藤里町は7月、猟友会に委託し平日のパトロールを始めた。空砲によるサルなどへの威嚇も行っており、これに伴ってクマの出没は確実に減少した。だがサルへの効果は未知数だ。町農林課は「サルは賢く、すぐ慣れてしまう。対策をいろいろ考えてもいたちごっこだ」と嘆く。両町の担当者らは、群れの定着を防ぐには追い上げなどを地道に行うしかないと指摘。北秋田市は県などと連携し、定着防止に力を注いでほしい。藤里町の例から分かるようにサル対策はクマ対策にも通じる。一方で集落付近のやぶなどを刈り払い身を潜める場所をなくすなど、クマに有効な対策をサルに試すことも必要だろう。人身被害防止を最優先し、県北全体で経験と知識を共有して有効な対策を見いだしてほしい。

(周防大島にサル上陸、農作物被害を警戒:山口)
山口県の周防大島でこれまで姿を見せていなかった野生のサルが確認され、名産のミカンなど農作物への被害が警戒されている。周防大島町議会は12日の臨時町議会でサル対策費83万円を含む補正予算案を可決した。サルは橋を伝って上陸したと考えられている。柳井市と結ぶ大島大橋の柳井側の橋脚下部に有刺鉄板パネル(延べ19メートル)を設け、捕獲用の箱わなを購入する。サルは4~7月に島西部の屋代地区で約10件目撃されたほか、地家室(東部)、橘(中央部)などの地区で約20件の目撃情報がある。いずれも単独だった。町農林課は「海を泳いで島に約20年前に侵入したイノシシによるミカンやサツマイモの被害が相次いだ。サルは食い止めたい」と話す。県農林水産政策課によると、サルは数十匹の集団で動き、1匹で活動するのはオスの離れザルとみられるという。

(獣害対策に「山口型放牧」、「レンタカウ制度」活用:山口)
農林作物を荒らす有害鳥獣の被害対策に取り組む下関市豊北町の朝生地区が、シカやイノシシの隠れ場所となる耕作放棄地に牛を放し、草を食べてもらう「山口型放牧」を始めている。山口、周南、岩国市でも導入しており、深刻化する獣害を防ぐ方法として期待される。山口型放牧は、和牛を電気柵で囲った水田や耕作放棄地などに放牧する県独自のスタイル。

(シカが嫌いな音って?獣害減少へ新兵器登場:福井)
越前町血ケ平のスイセン畑で、近年深刻化しているシカによる獣害を防ごうと新たな装置の実証実験が始まっている。シカが嫌うとされる音を出すことで追い払う効果が期待されている。仁愛大学の安彦智史准教授が開発した「MORIoT(もりおと)」はシカが近づくと、センサーが反応して忌避音を出す仕組みになっている。太陽光発電によるバッテリーで駆動し、LINEアプリを使って音量や再生時間を変更できる。安彦准教授は「柵だけではなく、柵とあわせて音を使った効果も狙っていく」と話している。今後数年間にわたって被害の状況を確認し、装置の効果を検証する。

(狩猟の魅力、担い手へつなげ:石川)
市街地へのクマなど野生動物の出没が増加する一方、捕獲隊員の高齢化が進んでいることを受け、能美市は二十一日、新たな担い手の確保につなげようと、「ハンターガールと行く狩猟の魅力体験ツアー」と題した講演会を同市辰口福祉会館で開いた。狩猟免許の取得を検討する市民ら十五人が参加。ジビエ利活用アドバイザーで、女性の狩猟者でつくる「狩女(かりじょ)の会」を主宰する福岡富士子さん(51)=穴水町=が講師を務め、猟場での出来事やジビエ(野生鳥獣肉)の魅力などについて語った。二〇一四年に狩猟免許を取得した福岡さんはジビエの普及に努め、かつては獣肉処理施設がなかった能登地方でも「一般家庭でお母さんたちがイノシシ肉を使ったギョーザなどの料理を食べさせるようになった」と紹介。栄養価が高く、低カロリー、高タンパクなジビエの魅力をアピールしていた。この後、参加者は小松市江指町にある獣肉処理加工施設「ジビエアトリエ 加賀の国」に移り、職員の案内で施設を見学した。

(〝ラスカル〟でブームのアライグマ被害:山梨)
昭和50年代にアニメ「あらいぐまラスカル」でブームになったアライグマ。アニメや動物園で見る分にはかわいらしいが、実は農作物への食害や民家に住みつき糞(ふん)尿被害をもたらす特定外来生物の害獣だ。山梨県ではほぼ全市町村で捕獲されるなど急激な繁殖をみせており、県は野外からの完全排除を目指す。「昨年度の山梨県内の捕獲数は245頭だが、氷山の一角だ。早急に大規模繁殖を防ぐ必要がある」。アライグマなどの害獣対策を担当する石原徳幸自然共生推進課長は強調する。山梨県で最初にアライグマが捕獲されたのが平成8年。それが25年には47頭へ。その後8年で約5倍に増加した。石原氏はこのままなら「繁殖が大きな問題となっている北海道の1万5千頭とか、埼玉県の6千~7千頭というレベルまで一気に膨らむ」という危機感を持つ。かつては県東部の上野原市など、特定の地域での繁殖が問題だったが、今や全県へ拡大。アライグマの生態を調査している帝京科学大学大学院の加古敦子氏によると「今では甲府盆地全域で、捕獲地点が広がっている。さらに(県北西部の)北杜市にも広がろうとしている」とし、県内のほとんどで生息している可能性が高いという。アライグマは雑食性で木登りも得意。気性が荒く攻撃性も高い。年に1回2~6頭を出産し繁殖力も高く、一方で日本には天敵が少ない。昭和50年代の〝ラスカル〟ブームでペットとして購入されたが、その凶暴さで家庭では飼い続けることができず、山林などに放たれたアライグマが野生で繁殖しているのが全国の実態だ。アライグマ被害はまず食害だ。木登りもできるため、畑や家庭菜園の作物だけでなく高級なブドウなどの果樹での被害も出ている。住宅の屋根裏などに住みつくケースもある。重要文化財の寺院や空き家に入り込むと、糞尿などで天井や壁が傷みにおいも問題になる。山梨には別荘も多く、別荘地で被害が広がれば県の観光産業に打撃を与えることになる。重症熱性血小板減少症候群(SFTS)などマダニがもたらす感染症の宿主となるといった健康被害も懸念材料だ。生態系被害の懸念も大きい。加古氏が捕獲したアライグマを調べたところブドウ、ドングリなどの植物だけでなく幼鳥、カエル、サワガニ、アリなどの動物を食べていたことが確認できた。神奈川県ではヤマアカガエル、トウキョウサンショウウオなどの希少な両生類も食べていることが確認されている。甲府市の笛吹川ではカワウのコロニーで卵の採食痕とそれに伴う営巣放棄の事例もあった。こうした被害をふまえ山梨県は、捕獲体制の強化を図っている。アライグマ捕獲には箱ワナを使うが、通常は仕掛けるには狩猟免許が必要だ。だが、県が主催する講習会を受講すれば、免許がなくてもアライグマ捕獲に従事できるようにし、市町村と連携して捕獲従事者を増やそうとしている。講習では、加古氏らの調査をもとに、繁殖期の関係でメスは4~6月に、オスは1~2月に捕獲が多いことや幼獣を捕まえるこつなどを伝授。森林では動物を食べている一方、農地や人の居住区では果実を多く食べていることをふまえた、わなの餌の違いも教えている。

(県内の鳥獣被害額、2年連続減少:兵庫)
兵庫県内の2020年度の野生鳥獣による農林業被害額は、前年度比5・5%減の4億6570万円となり、2年連続で減少したことが県のまとめで分かった。柵やわなの設置を進め、シカの捕獲頭数は過去最多を更新するなど、対策の効果が表れた。ただ被害額が高止まりして大きく下がらない課題もあり、県は「被害防止と共生の両立は道半ば。対策を続けたい」と話している。

(クマ出没倍増の年平均700件:福井)
福井県内のツキノワグマ捕獲の考え方や人身被害防止対策を定める検討委員会の初会合が8月23日、福井市の福井県教育センターで開かれた。2020年度まで4年間の出没数は年平均約700件と以前より倍増。人身被害も増加していることから捕殺上限割合を増やすことを含めて検討を進めることとした。検討委は、2022年度から5年間を期間とする福井県第1種特定鳥獣保護計画の第3期計画の策定を目指す。この日は、県内のクマ出没の現状や捕獲の考え方について事務局の福井県自然環境課が説明した。県内の推定生息数は嶺北が370~800頭、嶺南が230~240頭。出没数は第1期(2012~16年度)の年平均321件に対し、第2期(17~21年度)の2020年度まで4年間は約700件と倍増、嶺南でも人身被害が発生している。クマが里山や集落周辺にまで恒常的に生息している可能性があるとした。捕殺上限割合は環境省のガイドラインで決まっており、事務局は嶺北、嶺南とも「人間とのあつれきが恒常的に発生している」として推定生息数の15%を提案した。嶺北は3ポイント増となる。嶺南について委員から、第2期が8%であることなどから第3期はガイドラインに基づき12%を基準とし、「人身被害を防ぐために必要な場合は3%分を上乗せする」と示す案が出た。検討委座長を務める岩手大学農学部の青井俊樹名誉教授ら4人の専門家が今後、案をまとめ、2021年度末までに計画を策定する予定。

(音や光で威嚇、ドローンでカラス撃退:岐阜)
JAぎふは、農作物を荒らすカラスを撃退するためのドローン導入を検討している。ここ数年の被害が特に大きい岐阜市長良志段見のブドウ畑で23日、ドローンの実証実験が行われ、カラスが嫌がる音や光を確かめた。今後、カラスが寄りつかなくなる効果が確認され次第、生産者と相談しながら管内の市町にも広げる方針で、カラス被害に悩む農家を助ける。JAぎふによると、県内屈指のブドウ産地である長良志段見の畑では「巨峰」「シャインマスカット」などが栽培されている。5、6年前から味を覚えたとみられるカラスが増えた。収穫が始まる7月上旬ごろからカラスが飛来し、収穫時間帯の午前5時30分~8時ごろに防護シートの隙間から首を入れて実を食べるという。今シーズンも農家15軒で実がつつかれたり、実を守る袋が剥がされたりする被害が相次ぎ、一日45万円程度の損害が出ている。カラスのしつこさに栽培を諦める農家も出ており、状況を見かねた生産者の酒井誠一さん(72)がドローンの活用を提案した。この日の実験では、農業・測量用ドローンを手掛ける「リシパ」(名古屋市)が用意した2機を使用した。「鷹匠(たかじょう)ドローン」と呼ばれる機体で、スピーカーからカラスが嫌がるタカの鳴き声を発し、特殊な光を反射するシートを巻き付けた。近づく機体にカラスが逃げる様子が見られた。JAぎふによると、農地の鳥獣対策にドローンを活用するのは県内で初めてとみられる。JAぎふはドローンの映像データなども参考にしながら生産者と導入に向けた話し合いを進めていく方針で、資材課の中田雄樹次長は「カラスの被害を少しでも減らし、生産者の力になりたい」と話した。

(北限のサル、捕獲と保護どう両立:青森)
青森県内でニホンザルによる被害が目立ち始めている。リンゴ畑を荒らしたり人を威嚇したりして駆除が急務となった。ただ県内では、北限の野生サルとして天然記念物に指定され、保護に努めてきた。その経験を生かし捕獲一辺倒ではなく、共存の道を残した対策が模索されているが、生態調査の人材確保などの課題も浮上。被害に悩む各地で参考になりそうだ。「大勢のチンピラに囲まれた気分だった」。弘前市新法師地区のリンゴ農家の清藤薫さん(78)が5月に畑で剪定していたら、1頭のサルが歯をむき出して近づいてきた。周囲では12頭ほどの仲間のサルが、その様子を無言で眺めていた。3~4年前からリンゴをかじる食害が出てきたが、「今春から、とうとう人を威嚇するようになった」(清藤さん)。リンゴの若枝を折り、受粉用のハチの巣箱を壊す「いたずら」も目立つ。リンゴ農家には打撃だ。弘前市ではサルによる農作物被害額は高水準にあり2020年度は530万円。市は7月下旬、同地区に大型檻を設置し、捕獲に乗り出した。大型檻は4メートル四方で高さ2メートルの大きさ。中にリンゴやジャガイモのエサを入れて群れを寄りつかせる。熱を感知するカメラが設置され、サルが入ると遠隔地のパソコンに様子が映し出される。「この辺りには2つの群れがある。人を恐れず悪さが目立つ方の群れを捕獲したい」。同地区の自治会長でリンゴ農家の清藤義光さん(68)は大型檻に期待を込める。もう一つの群れは、ロケット花火で威嚇すれば山に逃げてしばらくは畑に来ない。大型檻に入ったサルが凶暴派の場合のみ捕獲対象にする計画だ。どのようにしてサルのタイプを見極めるのか。それには青森ならではのサル事情が生かされる。同県の下北半島に生息するニホンサルは、野生サルとして世界の北限にいるため1970年に国の天然記念物に指定され保護の対象となった。ただ、15年ほど前から人の暮らしへの被害も目立ち駆除も始まった。むつ市など地元市町村は県や文化庁と捕獲数を詳細に調整しながら一定数を駆除している。入念な生態調査が捕獲の前提となる。「群れの特性を把握し悪さ度をランクづけした上で捕獲の有無や計画数を決めていく」。下北半島で生態調査に関わるNPO法人「北限の野生動物管理センター」(青森県佐井村)の山﨑秀春理事は、保護と捕獲を両立するポイントを語る。同センターは毎朝、山に入って生態を調査している。県内では津軽半島など各地で被害が目立つようになった。捕獲には共存の道を残す下北方式が模索されている。そこで浮上してきたのが、調査する人材確保の厳しさだ。下北でサルの生態調査を手掛けるNPO法人「ニホンザル・フィールドステーション」(むつ市)の松岡史朗事務局長は、「檻に入った群れの特性を正しく判断できなければ、捕獲を急ぐあまりに全頭が処分されかねない」と指摘する。弘前市は16年度から専門調査員1人を配置した。増員したいが「経験のある人材が少ない」(農村整備課)という。深浦町では、地元の農家など4人を町の臨時職員として採用した。ただ、サルの出没範囲が広く「4人でもカバーしきれない」(農林水産課)。そこで今年度からドローン(小型無人機)を導入し人が入りにくい山間部の群れの調査に使っている。サルの行動範囲は広いだけに、松岡氏は「自治体も連携し調査体制の強化を進める必要がある」と指摘する。

(公園にはキツネのフンとカラスの大群:北海道)
4年前からキツネの出没に悩まされている札幌市清田区の三里塚公園。これまでも何度か、番組で取り上げてきていますが、近隣の住民は、依然市の対策が不十分だと不満を訴えています。野原でじゃれ合うキツネたち。北海道ならではのほほえましい景色に見えますが、実はここ、子どもたちも利用する公園のグラウンドです。札幌市清田区里塚の三里塚公園です。国道36号線にも近く、公園の周りには住宅が密集しています。この公園では、2017年ごろからキツネが出没し、利用者を威嚇したりフンをしたりして利用しづらくなっていると石井さんは話します。さらには、こんな様子も…一心不乱に何かに食らいつくキツネ。くわえているのはカラスの死がいでした。カラスは日中、街へと出ていき、夜になると、この公園に戻って来るといいます。公園を管理する札幌市は、去年とおととし、公園の樹木を間引きましたが、切ったのは、ごく一部で、カラスの数は減っていないといいます。開設から33年、三里塚公園は市民の憩いの場に戻るのでしょうか…。札幌市は、今年度に散策路の拡幅や樹木を間引く整備計画を設計し、来年度以降に工事を実施する予定です。

(謎の本州ヒグマを追え、古代DNA分析から起源と渡来時期を解明)
日本最大の陸生哺乳類であるヒグマは、地質時代には本州に生息していました。驚くことにその頃の本州ヒグマは現代の北海道のそれに比べ一回り以上に大きく、最新技術で化石のDNAや同位体元素を分析すると、起源と渡来の歴史とともに肉食性の強い種だったことが明らかになりました。獣害史上最悪として知られる死者8人を出した三毛別事件(1915年)や大学ワンゲル部の3人が亡くなった惨事(1970)など、予期せぬ接触が人間の脅威となってきたヒグマ。もし彼らが本州に定着していたら…。 山梨大学医学部総合分析実験センターの瀬川高弘講師、東京工業大学生命理工学院の西原秀典助教、国立科学博物館地学研究部の甲能直樹グループ長らの研究グループが、本州で発掘されたヒグマ化石の放射性炭素による年代測定とミトコンドリアDNAの分析などから、非常に強い肉食性▽現生ヒグマとは独立した集団▽少なくとも34万年以上前と14万年前の二度にわたってユーラシア大陸から本州へ渡来した―ことを突き止めました。研究の詳細は、科学雑誌『Royal Society Open Science(英国王立協会オープンサイエンス誌)』に8月4日付で掲載されました。現在の本州に生息する陸生大型動物は、二ホンジカ、二ホンカモシカ、ツキノワグマの3種類だけですが、後期更新世以前(1万2000年以前)の本州には、バイソン、オオツノジカ、ヘラジカ、トラ、ナウマンゾウといった多様な大型哺乳類がいたことが化石から分かっています。現在は北海道のみ生息するヒグマもその一つ。34万年前から2万年前にかけて本州に広く分布しましたが、属する系統や渡来経路などは謎です。絶滅哺乳類の古生態を専門とする甲能直樹グループ長によると、今回研究対象とした本州ヒグマの化石は埼玉県秩父市産の雄の上顎犬歯、群馬県上野村産の雌の骨格で、それぞれの計測値と北海道のヒグマの平均を比較すると、ともに北海道の約1.23倍でした。また、図に用いた道南産雌個体と比べると1.29倍でした。北海道ヒグマでこれまでに知られる雄の最大体長は、大正時代に三毛別で駆除されたヒグマが体長2.7メートル(体重340キロ) と記録されています。それに照らして単純計算をすると、秩父の雄個体は3メートル以上の巨大ヒグマだったことになります。また、一般的にヒグマの雄は雌の1.3倍で、上野村の雌個体も、雌でありながら現在の北海道ヒグマの最大個体の体長に近い2.6メートルという可能性があるそうです。ヒトとの関係はー。本州最古のヒトの痕跡は3万5000年前ごろとされています。ヒグマの化石は本州で多数見つかり、古いものでは34万年前で、少なくとも1万8000年前ごろまでは化石の証拠があり、ヒトが本州に到達した時にはヒグマがのし歩いていたことになります。どれほどの脅威だったのか、ヒトにとってもヒグマにとっても食料となり得る大型植物食哺乳類をめぐってどのような競争があったのか、想像が膨らみますが、そうしたことを示す証拠はまだありません。本州ではなぜ定着できなかったのでしょうか。「動物の絶滅の原因は複雑で、ひとつの原因(主な原因)で絶滅を説明できることは希です」と甲能グループ長。本州のヒグマの場合も、後期更新世の最終氷期以降の温暖化によって本州の植生が変化し、獲物となる大型植物食哺乳類(オオツノジカやバイソン、オーロックス)などが絶滅した「しわ寄せ」で絶滅に至った可能性と共に、温暖化そのものが絶滅の要因だった可能性もあるそうです。また、ヒトの渡来も要因となった可能性も考えられるものの、これも論争の対象であり終結していません。今回分析した本州のヒグマは、北海道ヒグマの道南グループという系統から16万年前に分岐していることも分かりました。そして道南集団に遺伝的に近い系統は東アジアからは知られていないので、この集団の一部が津軽海峡を渡った可能性が示唆されました。約14万年前の海水準低下期には、ナウマンゾウとオオツノジカが本州から北海道へと北上していたことが分かっており、この時期は大型哺乳類が北海道と本州を行き来していたことが推測されます。瀬川講師は「太古の動物や太古の世界を分析から思い描くことができます。今回の研究は困難が多く、さまざまな分析技術があってこその成功でした。今後も古代DNA解析から、これまで知られていなかった動物や過去の地球の歴史を明らかにするのが楽しみです」と語りました。

(昨年度の農作物の鳥獣被害:和歌山)
イノシシやシカなどによる昨年度の農作物の被害額は2億9000万円あまりで、平成21年以来11年ぶりに3億円を下回りました。県農業環境・鳥獣害対策室によりますと、昨年度の野生鳥獣による果樹や野菜などの農作物の被害額は2億9008万円で、前の年度より1600万円あまり少なくなりました。県内の被害額は、平成22年度から連続して3億円を超えていて、3億円を下回ったのは平成21年度以来11年ぶりです。被害額の減少は、イノシシによる被害額が前の年度より2300万円あまり少なくなったことが大きく、この要因について県は、イノシシの年間の捕獲目標頭数を達成したことに加え、県内で確認が続くイノシシの豚熱の感染が生息数に影響を与えている可能性があるとしています。県では今後も捕獲対策などを進め、被害の抑制に努めたいとしています。

(ツキノワグマ増加、20年ぶりに狩猟解禁へ:京都)
京都府内でツキノワグマの生息数が増えていることから、府は20年ぶりに狩猟を解禁する。農林業や人への被害を防ぐのが狙い。

(イノシシの農業被害7257万円:鳥取)
鳥取県は2020年度のイノシシによる農業被害額が過去10年で最大の7257万円に上ったと発表した。個体数が増加しているとみられ、20日には鳥取市内で住民がイノシシ2頭に襲われてけがをした。県は捕獲数を増やすなど対策を進めるが、追いついていないのが現状だ。県鳥獣対策センターによると、イノシシによって野菜や果物が荒らされる農業被害が7000万円を超えるのは10年度以来。15年以上前は1億円超の被害が続いたが、柵を設けたり捕獲数を増やしたりする対策を講じ、11~15年度の被害額は4000万~5000万円程度で推移していた。20年度は過去最多の約1万2000頭を捕獲したが、近年の暖冬で冬を越すイノシシが多く、多産もあって個体数はむしろ増えているとみられる。20日にイノシシに襲われけが人が出たのは県庁の北西約1キロ、鳥取市湯所町の山沿いの住宅地だ。以前から夜間はイノシシ出没が確認されていたが、この時は早朝の午前5時ごろだった。同センターは、一部の住民が餌を与えたり生ゴミの管理が甘かったりする背景があり、人里の食べ物の味を覚えたイノシシが進出している可能性を指摘。市街地でも、山に近いエリアでは生ゴミや野菜、果物を屋外に置かないよう呼び掛ける。同市鹿野町の猟師、伊吹達也さん(57)は「近隣でも柵を突破された農業被害が少なくない。県は捕獲数や猟師を増やす取り組みをしているが、イノシシの頭数が減った実感はない」と話す。19日には大阪府内でイノシシなどに襲われた可能性のある男性が死亡した。イノシシは鋭い牙を持ち、伊吹さんは「丸腰で襲われたら人間に勝ち目はない。遭遇したら絶対に刺激せず、距離を取るか隠れてほしい」と訴える。

(屋久島の悲鳴“サルにエサやらないで!”:鹿児島)
奄美や徳之島が世界自然遺産に登録され注目される中、同じ世界自然遺産の屋久島で、観光客などのある行為が問題となっている。今月撮影された観光客らしき人物が、サルにエサを与える行為。屋久島の生態系にも影響を与えかねない、深刻な問題だ。今月18日、世界自然遺産エリアである屋久島の西部林道で撮影された映像。レンタカーの窓から、道路脇のサルに向かって何かを投げている。写真には、バナナを食べるサルの姿が。撮影したのは地元観光協会の関係者だ。屋久島観光協会理事の渡辺太郎さんは「皮をむいて思いっきり食べていた」と当時の様子を振り返った。偶然、不審な動きをするレンタカーを発見し、バナナを与える瞬間を目撃したという。渡辺さんは「レンタカーに横付けして、餌付けをしないでくださいと注意したが、うるせーなくらいに思っていたのかなという感じ」と話した。その後、悪びれる様子もなく立ち去ったという。世界自然遺産の島、屋久島。島の固有種であるヤクシマザルやヤクシカは、自然豊かな森でのんびりと暮らしている。しかし、島では観光客とみられる人たちが、果物やお菓子などを与える行為が後を絶たないという。今年に入ってからも数件の報告や情報が環境省などに寄せられている。屋久島自然保護官事務所の丸之内美恵子さんは「通常は、山にある木の実やキノコなど自然に森にあるものを食べている。人の食べ物に慣れてしまうと、人を襲って威嚇して食べものを奪うとか、危害を加えてまで食べ物をとろうとすることもある」と話した。人の物を食べたサルへの健康被害も心配され、さらには屋久島の森の生態系にも影響が出ると懸念されている。丸之内さんは「サルが木の実を運んで別の場所で食べて捨てるとか、糞などで木の実が別の場所で育つということもあるので、森を作る構成員でもある。サルの生活だけではなく、屋久島の森自体への影響も心配が出てくる」と話した。屋久島町では、エサやりを禁止する罰則つきの条例があり、注意喚起の看板も設置している。また、地元の観光業界なども日本語と外国語で注意喚起している。丸之内さんは「屋久島の自然は、沖縄や奄美が最近、世界自然遺産に登録されたように、世界に誇れる自然。自分たちの行動が生き物のバランスを崩してしまうこともあるので、自然に興味を持って行動していただければ」と話した。奄美・徳之島の世界自然遺産への登録もあり、改めて注目を集めている鹿児島の美しい自然。そこに生きるものを守るために、一人一人の行動を改めて見直さなければならない。

(大雨の影響でカラス対策できず:熊本)
熊本県菊池市の菊池農業高校では生徒が育てていたブドウ「ピオーネ」が全滅です。犯人は、カラス・・・。普段はカラスが寄り付かないようドローンやカイトを飛ばしていますが、雨で飛ばすことができずカラスが食い荒らしているということです。他の品種にも被害が出ていて、今年の収穫量は全体で例年の6割ほどの見込みだといいます。20日はブドウの販売会を予定していましたが、通常の3分の1しか用意できませんでした。それでも多くの人たちが列を作りました。来週まで予定していた販売会は20日で終了し、来月7日からは無事だった別の品種の販売会を行う予定です。

(中心部近くの河川敷でクマ目撃:北海道)
23日夜、旭川市の中心部近くの河川敷でクマ1頭が目撃され、市は猟友会のメンバーとともに付近をパトロールするなどして注意を呼びかけています。23日午後7時半ごろ、旭川市中心部に近い忠和3条8丁目の忠別川の河川敷にクマ1頭がいるのを自転車で帰宅途中の高校生が見つけ、警察に通報しました。警察が猟友会のメンバーなどと24日朝に現場付近を調べたところ、クマのものとみられる足跡が複数見つかったということです。現場付近の河川敷では7月もクマの目撃が相次いでいて、警察や市は河川敷への立ち入りを引き続き禁止するとともに、パトロールするなどして注意を呼びかけています。旭川市環境総務課の相原利吏係長は「クマが茂みの中に潜んでいる可能性もあるので、河川敷には絶対に近づかないようお願いします」と話しています。

(住宅街にサル出現:東京)
撮影者がとっさにカメラを向けた先には、塀の上を動く茶色い物体。走っているのは、サル。写真では、その姿がしっかりと確認できる。サルが現れたのは、東京・北区の住宅街。神社で目撃されたサルは、フェンスの奥で、走る姿が目撃された。すぐ近くの神社の男性によると、警察がサルの捜索をしていたという。男性「お昼ごろだったと思いますけれど、このあたりにサルが来たというので、警察の方が捜索されていました」。東京23区内に現れたサルは、いったい、どこから来て、どこへ向かっているのか。最初の目撃情報は、隣の板橋区だった。24日に入り、午前6時半ごろに北区の川の近くで目撃され、サルは徐々に東へ。最後の目撃情報は、午前11時半すぎ。そこは、桜の名所・飛鳥山公園のすぐ隣。この木々の中、現在も身を潜めているのだろうか。サルを発見した場合に重要なのは、近づかない、餌を与えない、刺激しないこと。警視庁は、110番通報するよう、呼びかけている。

(出没相次ぐサル、小学校グラウンドに侵入:石川)
20日午後、野々市市の小学校のグラウンドにサルが侵入しました。サルはそのまま逃走し、捕獲されていません。20日午後1時20分過ぎ、野々市市押野3丁目の館野小学校のグラウンドにサルが侵入しました。サルは、体長70センチほどの大きさで、金沢市の西南部地区や白山市などで、ここ数日、目撃された同じ個体とみられています。目撃情報を受け、市の職員や警察などがネットで捕獲を試みましたが、サルはネットをかいくぐり、学校の西側に逃げていったということです。金沢市や野々市市、警察などではサルを見つけても近づいたり、刺激したりしないよう住民に注意を呼びかけています。

(猿の目撃情報:福岡)
福岡県警春日署は20日、春日市昇町8丁目と同市若葉台東2丁目付近で同日午前9時15分以降、猿の目撃情報があったとして、防犯メールで注意を呼びかけた。同市では19日午後にも同市昇町8丁目付近で猿の目撃情報があった。

(国産ジビエ、無駄なく利用)
国産ジビエ(野生鳥獣の肉)の認証取得施設が連携し、鹿のスネ肉など利用しにくい部位を拠点に集め加工して販売する「国産ジビエセンター事業」が成果を上げている。事業を開始して2年近くで、提携する加工施設数は14に増加。施設からの出荷量が2021年は7月時点で2・4トンと初年の19年比で2倍近くになる。大手外食チェーンが求める数量を確保し、取引強化につなげている。センター事業は、多くの施設で廃棄される部位の有効利用が目的だ。日本ジビエ振興協会の藤木徳彦代表が考案し、19年に3施設で始まった。長野県富士見町で鹿の食肉処理や販売を手掛ける信州富士見高原ファームが拠点施設(センター)の役割を担う。協会の紹介で、大手ハンバーガーチェーンとの取引も実現した。国産ジビエは品質や安全性が評価され、大口需要も出てきたが、鹿で利用できる部位は全体の3割。このうち利用しにくいスネ肉や肩肉が3分の1を占める。大手外食が求める数量を確保するには、未利用の部位を活用して供給力を高める必要があった。センター事業によって21年1~7月の出荷量は6万3600食(2・4トン)に増加。提携する施設数も、当初の3カ所から21年8月時点で14カ所に広がっている。信州富士見高原ファームの戸井口裕貴さん(40)は「大手外食で使われると消費者への普及が一気に進む。提携を広げて需要に応えていきたい」と意気込む。同ファームまでの送料を負担し、肉に骨が付いた状態でも加工を引き受ける。鳥取県若桜町のわかさ29(にく)工房は、事業の開始当初から参加している。工房の河戸建樹さん(48)は「捕獲した鹿を無駄なく使いたいが、骨が入り組み筋の多い部位は在庫になりがちだった」と振り返る。提携を通じ、国産ジビエの知名度を底上げする効果を期待する。国産ジビエ認証制度は、捕獲から出荷までの工程を追跡でき、衛生管理が徹底されているといった一定の基準を満たした施設に国が認証を与える。流通するジビエの安全性を高め、有利販売につなげることが目的だ。野生鳥獣の食肉処理施設は19年度時点で全国に667カ所あるが、このうち認証取得施設は26カ所にとどまる(8月21日時点)。日本ジビエ振興協会の藤木代表は「利用されにくかった部位が新たな収入源になる。認証取得のきっかけになれば」と期待を寄せる。

(おいしく鳥獣害対策、ジビエ料理教室:長野)
長野県大町市美麻地区の「美麻地域づくり会議」が8月17日、初めてのジビエ料理教室を美麻総合福祉センター(大町市美麻)で開いた。地域の課題である有害鳥獣被害への対策として、地元産鹿肉の消費拡大につなげようと、食材の魅力と調理方法を伝えた。教室には親子4組8人が参加し、地区内の「農園カフェ ラビット」オーナーシェフの児玉信子さんが講師となりカレーとオムレツを調理。鹿肉をヨーグルトに漬け込み軟らかくするなどのコツを学びながら、スパイスや地元産野菜を使った料理に挑戦した。児玉さんは「鹿肉は高タンパク、低カロリー食材。臭みも少なく、あっさりとした味わい」と魅力を説明。参加した美麻小中学校6年の川澄しほりさんは「他の肉と違った食感で、軟らかくておいしい。次はハンバーグを作ってみたい」と話していた。美麻地区では増加傾向にある鹿などの有害鳥獣による農産物への被害が深刻化している。駆除された多くが地区内の美麻ジビエ工房で処理され、飲食店などに出荷されているが、販路が限られ消費が追い付いていないのが現状だ。地域づくり会議はコロナ禍の影響で飲食店での消費が落ち込む中、一般家庭への普及を目指して教室を開いた。

(「最初はイノシシで勝負」:愛媛)
愛媛・今治市大三島に7月、フランス料理店がオープンした。しまなみ海道で初めてという本格フレンチ。東京から移住してきた夫婦の挑戦が始まっている。しまなみ海道で最も大きな島・大三島。豊かな自然に抱かれたこの地にたたずむ古民家をのぞくと…。島で捕れたイノシシ肉の煮込み料理に、瀬戸内の魚をメインに、まるでアート作品のような美しい一皿。テーブルを彩るのは、本格的なフレンチのコース料理だ。7月1日にオープンした、しまなみ海道で初めてのフランス料理店「Filer(フィレール」)。2020年、東京から移住してきた伊藤ご夫妻が営んでいる。

(猟師が仕留めた、鹿肉の恵みを存分に味わう秋のジビエランチ2種を発売:山梨)
富士マリオットホテル山中湖(山梨県南都留郡山中湖村、総支配人:佐藤 巨輔 )では、2021年9 月1日(水)より11月30日(火)の期間、ホテル1階レストラン「Grill & Dining G(グリル&ダイニング ジー)」にて、滋味豊かな秋の鹿肉を使用したシェフこだわりのジビエランチ「富士の鹿肉キーマカレー」と「富士の鹿肉ボロネーゼ」の2種を発売いたします。当ホテルにほど近い、富士北麓の富士吉田市で活躍する猟師にシェフ自らが交渉し、直接仕入れた鹿肉をふんだんに使用した本メニュー。猟師の熟練された技術で新鮮なうちに処理して熟成させた鹿肉は、臭みがなく、鹿肉本来の味わいを感じられるのが特徴です。「富士の鹿肉キーマカレー」は、スパイシーに仕上げたキーマカレーと山梨県産野菜のグリルを、県産ブランド米と黒米のライスに添えた一品。また、「富士の鹿肉ボロネーゼ」は、鹿肉の食感と味わいを楽しめるように、粗めに引いた挽肉を香ばしく炒めてご提供いたします。日本が世界に誇る山梨ワインもバイザグラスで取り揃えておりますので、お好みに合わせてお楽しみいただけます。ゆっくりと秋めくレイクリゾートにて、滋味豊かな鹿肉を存分に味わう、シェフこだわりのジビエランチをご堪能ください。

(コロナ禍の挑戦:愛知)
猟師・鈴木康弘さん(68)=新城市。狩猟と害獣駆除に関する啓発活動を目的とした、NPO法人「愛猟」を二〇一九年五月に立ち上げました。活動を本格化させてから間もなく、コロナ禍に見舞われ、今はオンラインに活路を見いだしてます。

(京都ジビエハンター・健太郎と行く ANA オンラインツアー:京都)
京都府福知山市(市長 大橋 一夫、以下本市)は、「地域活性化のための連携協定」を結ぶANAグループで地域創生事業を担うANAあきんど株式会社(代表取締役社長 高橋 誠一:東京都中央区、以下ANAあきんど)と旅行事業を担うANA X株式会社(代表取締役社長 井上 慎一:東京都中央区、以下ANA X)と連携し、『京都ジビエハンター・健太郎と行くANAオンラインツアー~ 福知山・夜久野の魅力をANA CAと共に再発見する旅~』の発売を8月20日(金)14時より開始し、オンラインツアーを9月25日(土)に実施いたします。

(アライグマかわいい、その先にある現実:篠健一郎)
東京五輪ではアライグマのキャラクターが大きな話題になりました。外見はかわいらしいですが、野生化したアライグマが野菜や果物を食い荒らす事例が各地で報告されており、環境省はその防止に向けて「完全に排除することが最も効率的・効果的」としています。そんなアライグマの「罪のない命を奪わぬようにしたい」と、スマホ一つで誰でも参加できるというある調査が7月末から新潟県で始まりました。「あなたもアライグマ分布調査に参加しませんか?」。こんな呼びかけの調査が新潟県で行われています。アライグマが木造建築物の屋根裏をねぐらとして使うことがあることから、神社・仏閣を対象にしてその爪痕を探し、そこからその分布状況を推定するというものです。調査は誰でも参加できます。参加者は神社・仏閣を訪れ、柱や壁の角に付くことが多いというアライグマ特有の爪痕を探します。そしてその爪痕の写真を、その大きさを測る定規とともに撮影。その写真を「アライグマ痕跡マップ」に投稿すると、専門家がアライグマの爪痕かを確認をした上で地図上にその写真がリアルタイムで共有されます。調査はNPO法人「新潟ワイルドライフリサーチ」と長岡技術科学大学工学部の生物機能工学専攻野生動物管理工学研究室が主催しています。研究室が昨年度に上越市で実施した調査では50カ所を越える痕跡が確認できました。しかし、県内全体の分布域は完全には把握できていないことから、より広範に調べたいと市民の力を借りた今回の調査を実施することにしました。調査は9月末まで行われます。調査をとりまとめる工学部の山本麻希准教授によると、アライグマの分布調査は、エサを仕掛けたり、カメラを設置したりと他にも方法はあります。今回の「神社仏閣調査」は、神社・仏閣という限られた範囲での生息情報しかわからず、アライグマがいつそこに侵入したのかは正確にはわかりません。一方で、専用機材や技術が要らず、身一つで調べられるため広域での調査が可能という利点があることから、市民参加型の調査手法を選びました。また新潟県には神社が約4700件に上り、日本一多いということも理由の一つとなりました。北米原産のアライグマは、もともと日本にいない外来種で、生態系などに被害を及ぼす「特定外来生物」に指定されています。テレビアニメの影響で1970年代にペットとして多く輸入されましたが、その後、捨てられたり、逃げ出したりして野生化していきます。雑食性で繁殖力が高いことから、野菜や果物を食い荒らし、農作物被害は3.6億円に上ります。環境省が全国の市町村に2010年度~17年度にアライグマが確認されたかを聞き、18年に公表した調査結果によると、秋田、高知、沖縄の3県をのぞく44道府県で生息が確認されました。環境省は「アライグマ防除の手引き」の中でその被害の防止にあたって「将来的な被害の拡大と防除費用の増大を考えれば、地域への侵入の初期段階に発見し、徹底した防除により地域から完全に排除することが最も効率的・効果的といえます」と記しています。さぞかし新潟の被害は深刻なのかと、環境省が調べた生息分布を見ると、新潟ではほとんどアライグマが確認されていません。それではなぜ分布域を調査する必要があるのでしょうか。山本准教授はこう話します。「アライグマの被害は大きくなってから対応するのでは遅いことが知られています。個体群の増加速度が大きく、一度増えてしまうと根絶が非常に困難だからです。また、生態系に与える影響も大きく、特に両生・爬虫類の絶滅などが危惧されています。農業被害はまだほとんど認知されていませんが、新潟県の在来生物への影響や根絶を目指して防除を行うためにもまだ数の少ないうちに、早く取り組むことが何より大切だからです」。山本准教授によると、アライグマの防除計画は、市町村やNPOがその計画を立て実施できますが、現時点で防除計画を立てている県内の市町村は一つもないと言い、山本准教授はそのことに強い危機感を抱いています。「アライグマの原産地である北米大陸では、コヨーテやピューマなどの天敵がいましたが、日本にはそのような天敵や競争種となる動物がほとんどいないため、個体数が増加しやすい環境にあります。日本に連れてこられたアライグマに罪はありません。ただ、増えてしまったアライグマは人間の手で管理する以外に方法がありません」。「小さいアライグマは特にかわらしく、防除する側も殺したくて殺しているわけではありません。今回の市民参加型調査を通して多くの方にそうしたアライグマの生態や被害について知っていただきたいと思っています。分布状況の把握した上で、多くの命を奪わぬよう早めの管理につなげたいと考えています」。今回の調査で興味深いと思った点が2つあります。一つ目は調査結果が地図上でリアルタイムで共有されることです。調査に参加した人がアライグマに関心を持ってもらえることに加えて、その地図を誰でも見られることから、参加できなくても「自分の家の周りにはアライグマがいるのかな?」と調べることができます。調査への参加を通して、多くの人がまず思い浮かべるだろうアニメキャラクターの印象と、その生態とのギャップを知ってもらう意義は大きいのではないかと思います。二つ目は、その結果がそのままエビデンスとなり、行政の施策につながりうる点です。環境省の2018年公表の調査では新潟のアライグマの分布はほとんどありません。アライグマは繁殖力が非常に高く、増えてからではその防除がより困難になりますが、地方公務員も人手に余裕はなく、生息状況が確認できないと行政としては対策が取りづらい面があると思います。カメラを設置したり、エサを仕掛けたりする他の調査では時間や費用がかかりますが、市民の手を借りることでより広範な範囲を調べ、そのデータを得ることができます。もちろん、専門家ではない市民による調査であることから、調査結果の評価には今回のように専門家の目を入れて慎重に進めるべきだと思います。その上で、問題意識を持った専門家が市民と連携してデータを集め、行政の施策への反映を目指していくアプローチに注目したいです。

(スマホと同期する「スマートな散弾銃」:ロシア)
ロシアの銃器メーカー「カラシニコフ」は、スマートフォンなどのモバイル機器と同期する最新の「スマートな」散弾銃、「MP-155ウルティマ」の量産型を発売した。ロシア経済紙RBCが報じている。同社は、「この1年で、この散弾銃に搭載されているコンピューターシステムの設計を大幅に変更し、アンドロイド・ベースのものに変えた。この銃は、取り外し可能な銃床(銃にグリップのみが装着されている状態)でも使用できる設計になっている」と明らかにしている。カラシニコフ社は昨年開催された武器展示会「アルミヤ2020」で、「MP-155ウルティマ」を初めて発表した。「MP-155ウルティマ」は、古い半自動式散弾銃「MP-155」をベースにした近未来的な銃で、この銃の最大の特徴は、持ち主に「教える」ことができる点。「MP-155ウルティマ」に搭載されたコンピューターシステムには、デジタルディスプレイ、時計、コンパス、ストップウォッチ、残弾インジケーターが備わっている。また同社は以前、この銃に動画撮影機能を搭載できると発表していた。カラシニコフ社は先日、海上発射型ドローンである「神風ドローン」の開発に着手したと発表した。

(クマ出没:宮城)
富谷市によると、24日午後4時20分ごろ、富谷市杜乃橋2丁目の山林にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、22日午後6時20分ごろ、仙台市青葉区荒巻青葉にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
栗原市によると、23日午後4時55分ごろ、栗原市築館下宮野八ツ又沢にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、22日深夜、仙台市青葉区大倉滝ノ上にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、22日午後3時20分ごろ、仙台市青葉区芋沢新田にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、22日午前5時20分ごろ、仙台市青葉区芋沢小坂南にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、20日深夜、仙台市青葉区大倉斎野神にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、20日午後5時30分ごろ、仙台市青葉区芋沢小坂南にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
富谷市によると、22日午後2時55分ごろ、富谷市石積荒屋敷前付近にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
富谷市によると、20日午後7時40分ごろ、富谷市富谷源内にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、20日午後2時30分ごろ、仙台市青葉区芋沢権現森山にクマが出没しました。

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8/20
(「イノシシに襲われた」全身7か所突かれ死亡:大阪)
19日午後4時20分頃、大阪府千早赤阪村小吹の村道で、側溝に全身から血を流した高齢男性が横たわっているのを通行人が発見し、119番。搬送先で死亡が確認された。男性は搬送前、通行人に「イノシシに襲われた」と話していたという。府警富田林署によると、男性の近くには自転車が倒れていた。男性の胸と足、腕に少なくとも7か所、突かれたような傷があり、同署はイノシシに襲われた可能性があるとみて、身元や死因を調べている。

(クマに襲われ男性けが:長野)
長野県松本市で19日朝、男性が成獣とみられるクマ一頭に襲われてけがをしました。警察などによりますと、松本市梓川上野の山林近くで19日午前8時半ころ、男性(77)がクマと遭遇し、顔などを引っかかれました。男性は山林に仕掛けたサル用の檻を確認しに行こうとしていて、事前に動物を追い払うための花火も使用していたということです。クマは成獣とみられ、猟友会や警察が捜索を行いましたが、発見には至っていません。警察が付近の住民に注意を呼びかけています。

(“サル”に襲われ9歳女児がケガ:福岡)
17日午後、北九州市で9歳の女の子がサルに噛まれけがをしました。8月に入り、付近ではサルによる被害が相次いでいます。ベランダの手すりに座ってじっと部屋をのぞき込むサル。この直後に人に危害を加えたとみられます。警察などによりますと、17日午後2時半ごろ、北九州市若松区二島で、自宅の庭で遊んでいた9歳の女の子がサルに噛みつかれるなどして軽いけがをしました。若松区では8月、サルによる被害が相次いでいて、警察官を含む合わせて8人が噛まれるなどして軽いけがをしています。一連の被害が同一のサルによるものかは分かっていませんが、北九州市と警察は住民に注意を呼びかけています。

(ジビエの価格下落、食用部門で積極販促を)
食用ジビエ(野生鳥獣の肉)の販売価格が低下傾向だ。新型コロナウイルスの感染拡大による飲食店の需要減少を考えると、今後の価格の動きがさらに心配になる。捕獲・処理加工や流通、実需など関係者が連携し、需要拡大に向けて積極的に取り組むことが求められる。ジビエは、有害鳥獣駆除などで捕獲した野生鳥獣を資源として生かそうと、政府が利用を促してきた。利用量は年々拡大してきた。農水省によると、2019年度は2008トン(自家消費向けなどを含む)で、16年度より約6割増えた。同省は、25年度に4000トンへと倍増させる目標を掲げている。食肉処理施設が販売した金額は19年度が37億3700万円で、同25%伸びた。利用量の増加に比べて販売金額の伸びが小さいのは、食用より価格が安いペットフードでの利用が増えたからだ。19年度は前年度より37%増加。ジビエ利用全体の4分の1以上を占めた。価格も19年度が1キロ約570円で、同6%高くなった。食用の利用量は19年度が1480トンで、前年度までの増加からわずかながら減少に転じた。価格も低下。19年度はイノシシが1キロ約3700円、鹿が同約1900円で、いずれも前年度より3%程度下落した。日本食肉消費総合センターのジビエ流通に関する報告書は、食用の販売価格低下はコロナ禍以前から「生じていた現象」と分析している。同報告書によると、食用の1施設1キロ当たり販売金額は、16年度を100とすると、イノシシは17年度が96・1、18年度が95・3、19年度が91・8と、毎年度下落。鹿の価格も同様である。17年度が90・6、18年度が88・8、19年度が86・6だった。食用の販売価格低下の原因として報告書は、需要の開拓と掘り起こしができていなかったことを挙げ、食用での販売促進活動を促している。コロナ禍で飲食店などの業務需要が減少し、いつ収束するかも見通せない。ペットフード用は売れ行きが好調だといっても、安価であまり利益を得られない。ジビエを地域振興に結び付けるには、家庭需要の拡大とそのための商品開発をはじめ、食用分野での販売促進活動が必要である。農水省は、加工処理施設や猟友会、飲食店、市町村、JAなどで共同事業体を組織、ジビエの利用を拡大する取り組みや施設整備などを支援する事業を始めた。食用の販売価格向上には、衛生管理など消費者に信頼される体制整備が当然の条件となる。鮮度・品質の確保も必要だ。その上で、狩猟者や処理施設だけではなく、流通や実需を含め、関係者挙げての販売促進活動が重要になる。

(CSF、ネズミが媒介か:群馬)
群馬県桐生市の養豚場で発生したCSF(豚熱)について、現地を調査した農林水産省の疫学調査チームは13日、子豚の異変が相次いだ離乳舎でウイルスを媒介する恐れのあるネズミが確認されたとする調査結果の概要を公表した。ネズミなどの小動物によってウイルスが農場内に持ち込まれ、母豚から受け継がれる移行抗体が弱まったタイミングの子豚が感染した可能性があるとみている。省内での検討を経て、9月にも詳細な分析結果をまとめる。現地調査は陽性が確定した翌日の今月8日に行われた。概要によると、この養豚場では離乳舎以外の豚舎でも、ネズミやその足跡などが確認された。農場の2キロ以内では野生イノシシの陽性が2月と4月に確認されていた。地域的に感染リスクが高いとみられる。一方、飼養衛生面については(1)従業員や業者が農場に立ち入る際に専用の長靴や作業着に着替えて手指を消毒していた(2)畜舎への立ち入り時に踏み込み消毒と長靴を交換していた(3)分娩(ぶんべん)舎から離乳舎へ豚を移動する際には洗浄・消毒されたケージで運搬していた―ことなどが確認されている。ネズミなどがウイルスを媒介した可能性があることを踏まえ、県家畜防疫対策室は「飼養衛生管理基準に基づき、畜舎の周りに金網を設置し、もし穴があれば修繕するなど小動物の侵入経路を絶つことが不可欠」とし、各農場に改めて設備の確認と点検を呼び掛けている。今回の養豚場では7月下旬以降、離乳舎で子豚が相次いで死んだ。今月6日に訪問した担当獣医師が確認したところ、子豚に発熱などの症状がみられた。県と国の検査で、生後40日程度のワクチン未接種の子豚2頭の感染が7日に判明した。CSF(豚熱)の発生をどう防ぐか。CSF問題の専門家で、全国の農場の経営や防疫のコンサルティング業務を担う獣医師の石川弘道さん(64)=桐生市新里町=は、野生イノシシへの対応と子豚へのワクチン2回接種が重要だと指摘する。「圧倒的に不足しているのが野生イノシシ対策だ。イノシシの問題がなくなれば100%、CSFの問題はなくなる」。石川さんは全国でCSFが発生した農場と、陽性となった野生イノシシの出現と時期の分布を落とし込んだ地図を基に、そう説明する。地図を概観すると、農場でのCSF発生が、陽性イノシシの出現分布と密接に関係していることが分かる。陽性イノシシの確認は直近になればなるほど、東日本では北へ、西日本では岐阜県から西へ広がっているという傾向も見える。群馬県内でも4月の前橋市、8月の桐生市と赤城南麓の養豚場で発生が続いたが、この地域では陽性イノシシの出現が相次いでいた。県や近隣自治体は対策として、経口ワクチン(ワクチン入り餌)の散布を進めてきたが、石川さんは「散布と同時にイノシシの個体数を減らすことが重要。国や県はより深い議論を始めてほしい」とする。もう一つの対策として、「子豚への2回のワクチン接種」が有効だと説明する。母豚から受け継がれる移行抗体が切れてから接種までの「空白期間」に感染するケースが相次いでいるためだ。「移行抗体が切れるまでの期間にばらつきがあり、豚舎内の子豚の間で抗体の量に差が生じているのであれば、2度打ちが有効」とし、「移行抗体が切れた後からワクチンが効くまでの期間を短くでき、より確実に、集団免疫を獲得できる」と強調する。石川さんによると、群馬県は知事認定獣医師制度の導入をはじめ他県に比べても先進的な取り組みを進めているが、対策は道半ばだという。「小動物の侵入を完全に防ぐことはできず、どこの農場でもCSFは発生し得る。行政には柔軟な対応を求めたい」と力を込めた。

(豚熱予防ワクチン、四国を接種推奨に)
農林水産省は6日、豚熱(CSF)対策として、豚への予防ワクチン接種の対象となる推奨地域に徳島、香川、愛媛、高知の四国4県を追加した。兵庫県・淡路島で野生イノシシの豚熱感染が確認されたことを受けた措置で、推奨地域は36都府県に拡大した。6日に持ち回りで開いた有識者会議で決めた。

(マダニ感染症最多ペース:宮崎)
マダニが媒介する感染症「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」の感染者が県内で11人(14日時点)確認され、過去最多だった2017年の13人を上回る勢いで増えている。今年は庭仕事や自宅近くの散歩など身近な活動での感染疑い事例も目立ち、マダニが寄生するシカやイノシシが人の生活圏に近づいていることも一因とされる。コロナ禍でアウトドアブームが到来しており、夏休みに入り一層の注意が求められる。

(動物の足跡判別表で作物被害対策へ)
福島県農業総合センター浜地域農業再生研究センター(南相馬市原町区)は畑などに残された動物の足跡で種類を判別する資料をつくった。農作物に被害を与える獣種を素早く特定し、最適な対策を講じてもらう。判別表は県内で被害が目立つツキノワグマやイノシシ、ニホンザルなど12種類の足跡を掲載。足跡の大きさ、指や爪などの特徴、尻尾の痕跡などを記している。研究センターによると、加害動物の特定で、電気柵を設置する高さや本数など最も効果的な対策が取れるようになる。常盤秀夫所長は「動物が食べ残した跡や食べ方、カメラの映像などと組み合わせれば種類の特定がより容易になる。鳥獣被害は拡大しており、有効な対策につなげたい」としている。県によると、2019年度の県内の野生鳥獣による農作物の被害額は1億7933万円で、近年は高止まりの傾向が続いている。判別表は福島県のホームページで見ることができる。問い合わせは同研究センターへ。

(この秋、ブナ・ミズナラの実「凶作~不作」:新潟)
ツキノワグマのエサとなるブナの実が、この秋は凶作または不作と予想されることが、県の調査でわかりました。県では、クマがエサを求めて人里に出没する可能性が高いと予測し、注意を呼びかけています。県は今年7月1日から8月2日かけて、県内175地点でブナやミズナラなど5種類の木の実のなり具合を調べました。その結果、山奥に分布するブナとミズナラは県全体は、凶作または不作で、実がまったくならないか、わずかの予想です。また人里に近い地域に分布しているコナラ、クリ、オニグルミは不作か並作と予想されています。県では、この秋もツキノワグマがエサを求めて人里に出没する危険性が非常に高くなるとして、ホームページなどで地域のクマの目撃情報を確認し近づかないこと、複数で行動しラジオや鈴など音の鳴るものを携帯すること、またクマの活動が活発な早朝や夕方には山に入らないことなどを呼びかけています。

(「イヌワシ」つがい206組に)
環境省は19日、絶滅危惧種となっている国の天然記念物「イヌワシ」について、生息するつがい数を全国で206組とすることなどを盛り込んだ全体目標を策定したと発表した。生息地の拡大や保護・増殖の取り組みを各地で促す狙い。イヌワシは翼を広げると最大2メートルにもなる大型の猛禽類。北海道から九州の山岳地帯に生息するが、環境破壊によって餌のノウサギやヤマドリが減少したことなどで個体数が減少し、環境省は近い将来絶滅する恐れが強いとしている。全体目標を巡る議論は2018年以降、環境省の専門家会合で行われ、このほど正式に決まった。

(ヒグマ襲撃か、乳牛1頭死ぬ:北海道)
15日午前8時30分ごろ、釧路管内厚岸町大別地区の厚岸町営牧場で、放牧中の乳牛1頭が死んでいるのを牧場職員が見つけた。厚岸署は牛の死骸の状況から、ヒグマが襲撃したとみている。同署などによると、牧場の放牧地は広さ234ヘクタールで、当時55頭を放牧していた。職員が頭数を確認したところ1頭足りなかったため、周辺を捜索。頭部と臀部(でんぶ)以外を食べられた跡のある牛の死骸を見つけた。牛は体長1・5メートルのホルスタイン。町営牧場は同日、箱わなを設置した。町内でのヒグマによるとみられる牛の被害は今回で4件目で、計7頭が死んでいる。

(キャンプ場でクマがシカ襲う:北海道)
14日午後、空知の上砂川町のキャンプ場でシカを襲うクマが目撃されました。はげしい鳴き声を上げるシカ、やぶの中からクマの鼻先が見えます。この映像は、午後1時ごろ上砂川町の奥沢キャンプ場で撮影されたものです。目撃した人とクマの距離は10メートルほどで、クマはシカを沢に引きずり込んだということです。当時、キャンプ場には5組ほどのグループがいましたが、全員避難し、キャンプ場は当面の間、閉鎖します。

(高速道路で車とクマの衝突相次ぐ:秋田)
秋田県内では13日、高速道路で車とクマの衝突事故が相次いだ。いずれもけが人はいなかった。県警高速隊によると午前10時15分ごろ、三種町鵜川字館の上の秋田自動車道上り線で、新潟市の50代男性の運転する乗用車が、左側から飛び出してきた体長約80センチのクマと衝突した。クマは左側の山林に戻っていった。現場は八竜インターチェンジ(IC)から南東約2キロ。

(「スイートコーン」クマに食い荒らされる:北海道)
北海道名寄市で畑のスイートコーンがクマに食い荒らされているのが見つかり、警察が注意を呼び掛けています。8月12日午前9時すぎ、名寄市智恵文で「畑の作物が食い荒らされている」と管理者から市などへ連絡がありました。市や警察が現場に駆け付けたところ、「スイートコーン」畑が少なくとも600平方メートル以上に渡ってクマによって荒らされ、100本以上食べられているのも確認されました。畑には長さ約16センチの足跡も残っていて、市によりますと畑を食い荒らしたクマはオスの成獣とみられています。スイートコーンは収穫を間近に控えていたということです。同地区では前日にもクマの出没情報が寄せられていました。このほか同市内ではクマの目撃・出没情報が50件以上寄せられていて、市は今回被害が確認された現場周辺に箱わなを設置することも視野に、周辺へ注意を呼び掛けています。

(クマが建物侵入、粉ミルクや供物食べる:岩手)
雫石町と宮古市で15日、クマが建物に侵入し、粉ミルクやお盆の供物を食べる被害が相次いだ。けが人はおらず、警察が周辺を警戒した。同日午前4時45分ごろ、雫石町長山篠川原、農業の男性(74)方の牛舎にクマと見られる1頭が侵入し、子牛用の粉ミルクを食べているのを家族が目撃した。同日午前8時ごろには、宮古市田老字和野の小屋に設けていた盆棚の供物などが荒らされているのを、所有する同市田の神の漁業の男性(72)が発見した。

(大木に大量のムクドリ:秋田)
秋田市八橋の市保健所裏手にある大木に、夕方になると大量のムクドリが集まって来る。深夜になっても鳴き声が大きく響くため、周辺住民は「なかなか寝付けない」と頭を抱えている。13日午後6時半ごろ、市保健所車庫裏にある幹周り約4メートル、高さ20メートル以上とみられる大木に、四方からムクドリの群れが集まってきた。近くの地面には大量の白いふんの跡。間もなく「ピューピュー」という鳴き声が絶え間なく響き渡った。県道を挟んで約150メートル離れたコンビニ周辺にいても聞こえるほどの鳴き声だ。

(クマがモモ60個食い荒らす?:秋田)
18日午前6時半ごろ、秋田県鹿角市花輪字平中の畑でモモ約60個が食い荒らされているのを所有者の50代男性が見つけ、鹿角署に通報した。近くにクマとみられる足跡や毛が残っていた。署はクマによる食害とみて、周辺住民に注意を呼び掛けた。民家まで約20メートル。

(クマが乗用車に突進:秋田)
19日午後2時10分ごろ、秋田県八峰町八森字小入川家の上の国道101号で、能代市の80代男性の乗用車が体長約1メートルのクマと衝突した。男性にけがはなかった。能代署によると、男性が八峰町岩館方向から能代市方向に走行中、左側の山林から飛び出してきたクマを発見。車を停止させたが、突進してきたクマが車の前部にぶつかり、バンパーなどが破損した。クマは右側の山林に立ち去ったという。現場から近くの民家までは約150メートル。

(トウモロコシ50本食い荒らされる:山形)
山形県米沢署によると15日午前8時40分ごろ、山形県米沢市の畑で、所有者の70代の男性がトウモロコシ約50本が食い荒らされているのを見つけた。何者かが荒らしている直接の現場を目撃した人はいないが、食べた跡や足跡からクマによる食害と見られている。ケガ人はなし。現場は米沢市立南原小学校から南東に約100メートルの畑で、警察が付近を警戒し、住民に注意を呼び掛けている。

(サル、夏野菜の味覚え人里へ?:秋田)
秋田県北秋田市綴子の山あいにある集落でサルの群れの出没が相次ぎ、農作物に被害が出ている。山林に生息するとされるサルが人里に現れる例は県北部の他の地域でも確認されており、市は音を出して追い払うなどの対策を取っている。「せっかく育てていた野菜が食われ、残念だ」。先月末、綴子の大畑集落で5、6匹のサルが小笠原喜一さん(85)の畑に現れた。自家用に育てていたカボチャやナス、スイカが食われた。小笠原さんが叫んで追い払うと、サルは西側の山林の方向に逃げたという。「集落の他の住民も被害を受けている。何か対策が必要じゃないか」。北秋田市農林課はサルが目撃された場合、職員が拡声器のサイレンや火薬を用いた道具を使って大きな音を出し、サルを山に追い払っている。担当者は「職員だけでなく集落の住民と協力した追い払い、捕獲といったより踏み込んだ対策も検討している」と話す。

(野生イノシシ2頭が豚熱感染:茨城)
県は18日、大子町とかすみがうら市で見つかった野生イノシシ2頭が豚熱(CSF)に感染していたと発表した。県内での感染確認は計72頭となった。

(3年間で牛52頭死傷、同一のクマが襲撃か:北海道)
釧路管内厚岸、標茶両町で今夏、放牧中の乳牛などがヒグマに襲われる被害が9件発生している。被害は2019年に出始め、3年間で計52頭が死傷した。現場に残された体毛のDNA鑑定などから同一個体の仕業とみられる。両町は箱わなを設けるなど駆除を試みているが、成果は出ていない。道は19日、両町の要望を受け、広域的な対策の検討に乗り出す。被害は当初、標茶町に限られ、隣接する厚岸町では7月16日に初めて放牧中の牛3頭が死んだ。夜間に襲われ、死骸の腹にかみ傷、背中には爪痕があった。その後も今月15日にかけて町内の牧場3カ所で計6頭が死傷した。いずれの現場もクマは鉄条網の柵をくぐるなどして侵入したとみられ、被害が出た町営牧場では牛を放牧地から牛舎や他の放牧地に避難させるなど対応に追われた。標茶町では19年に10件26頭、20年に4件4頭、今年も5件13頭が被害に遭った。道立総合研究機構(札幌)が両町で採取したクマの体毛をDNA鑑定した結果、推定300キロの同一の雄グマの仕業の可能性が高いことが判明した。標茶町は被害が出始めてから、箱わなを設置してハンターを巡回させ、クマの隠れる場所をなくすために周囲の樹木を伐採するなどの対策を進めてきた。だが、クマは昼間は姿を隠し、今のところは決め手がない。今年の被害額は2千万円近くに達し、町幹部は「町単独での対策は限界だ」と困惑する。

(牛4頭がクマに襲われた厚岸町の牧場で牛の移送作業進む:北海道)
放牧中の牛がクマに襲われる被害が相次いでいる道東の厚岸町で、牛を安全な場所に移す作業が進められています。厚岸町では先月から今月にかけて放牧中の牛がクマに襲われる被害が4件起き、あわせて7頭が死にました。襲ったクマは見つかっていません。こうした中、4頭が被害にあった町営牧場では、再発を防ごうと牛を安全な場所に移す作業を17日から始めました。町営牧場では町内の農家から若い牛およそ1600頭を預かっていますが、このうち被害のあった地区で放牧していたおよそ900頭を農家に返したり、牛舎に退避させたりしています。18日も午前中から作業が行われ、牛をトラックに乗せておよそ6キロ離れた農家まで運んでいました。移送作業は19日までに終える予定です。町によりますと、町営牧場の被害額はおよそ1600万円と推定されるということです。厚岸町営牧場の櫻井唯博牧場長は「このままでは来年の牧場の運営も見通せず、1日も早い捕獲が望まれる。町単独では限界があるので広域での対策が重要だ」と話していました。クマによる被害は隣接する標茶町でもことしに入って5件起きていて、ふたつの町と道などは19日に対策会議を開くことにしています。

(街にクマ、水路を追え:北海道)
6月18日、札幌市東区の市街地にヒグマが突如現れ、住民ら4人を襲った。市内で人的被害が出るのは20年ぶりで、街中では初めてだった。200万人近くが暮らす札幌でも、山林に近い地域ならヒグマの目撃情報は少なくないが、今回出没したのは山から遠く離れた住宅街。どこから来たのかを探ると、住民には気づきにくい侵入ルートがあることが分かってきた。1人目が襲われたのは、JR札幌駅から北東約3キロ、市営地下鉄で四つしか離れていない駅の近くだった。早朝、ごみ出しに家を出た男性(75)が、隣家との隙間(すきま)にいたヒグマに出くわし、慌てて倒れたところを、背中に乗られたという。

(イノシシによる被害をなくそう!:福井)
新たな場所での目撃情報が寄せられるなどイノシシによる農作物の被害の拡大が懸念されるとして、あわら市は被害防止対策の普及を目指し、動画「獣による被害をなくそう!」の配信を始めた。

(京大研究林100周年で講演、シカの食害に懸念も:京都)
京都大芦生研究林の(京都府南丹市美山町)の100周年を記念し、同研究林長の石原正恵准教授が、同町安掛の京都丹波高原国定公園ビジターセンターで「未来へつなぐ芦生研究林」と題して講演した。珍しい植物の発見が続く一方で、シカの食害が深刻化している現状に懸念を示した。講演で石原准教授は、森では千種類以上の植物が見つかっており、北近畿初となったフガクスズムシソウやキイロスッポンダケなど近年貴重な発見が相次ぐとして「芦生の森を守ることは希少種を守ることにつながる」と強調した。樹齢200年を超える木々が存在する一方で、若木が育っていない現状や20年以上にわたりシカの食害に悩まされ、下草がなくなっている状況も説明。「植物の多様性が減り、森が豊かでなくなる」と危機感を表した。芦生研究林が4月に100周年を迎えたことを記念し、京都丹波高原国定公園ビジターセンター運営協議会と京大フィールド科学教育研究センターの主催で12日に実施、15人が参加した。芦生の森のVR(仮想現実)体験会もあった。

(五輪を技術で支えた日本のスゴい会社たち)
2020年東京オリンピック競技大会では、各国の選手が華々しい活躍を見せました。回を重ねるごとに種目も増え、スポーツファンのすそ野を広げています。スポーツ選手は毎年のように記録を塗り替えていますが、ウェアやシューズなどを提供する会社の企業努力なしには語れません。日本では、モノづくりに強い国ならではの技術力で、スポーツの世界に貢献している隠れた優良企業があります。日本では競技人口が12万人ほどと少なく、マイナースポーツの代名詞とも呼べるクレー射撃。しかし、射撃の歴史は古く、狩猟文化が色濃い欧米を中心に幅広く親しまれています。オリンピックでは陸上競技に次いで参加する国や地域が多く、様々な国にメダルを獲得するチャンスがある競技です。事実、先のオリンピックではクレー射撃女子トラップでイタリア半島の北東部、山岳地帯にある小国家サンマリノのアレッサンドラ・ペリリ選手が銅メダルを獲得しました。サンマリノがオリンピックでメダルを獲得したのは、これが初めてです。クレー射撃は上下二連銃という、筒が2つ縦に並んだ散弾銃を用います。『アイアムアヒーロー』という漫画で主人公が所持していたものというと、イメージしやすいかもしれません。この上下二連銃の製造をしているのがミロクです。ミロクは2021年10月期第2四半期の売上高が前期比1.2%増の72億4900万円となりました。当初は売上高71億円を予想しており、2.1%上回って着地。営業利益も予想を15.6%上回りました。国内では競合となる会社が少なく、業績が安定している会社です。ミロクは1893年に弥勒蔵次(みろくくらじ)氏が猟銃の生産を始めたことが誕生のきっかけとなりました。終戦直後はGHQによって銃器の製造が禁止されていたため、捕鯨砲の製造に注力していました。1951年に銃器製造が解禁され、猟銃製造事業をスタートします。転機となったのは、1966年のブローニング・アームズとの業務提携。ブローニング・アームズは1878年にアメリカで誕生した銃器メーカーで、銃器設計の巨匠であるジョン・ブローニングが設立した会社です。この会社は競技銃において最も優れた技術を持ち、数多くの良作を世に送り出したことで知られているメーカーでした。現在でもアメリカを代表する銃ブランドです。1960年代は、日本にも猟銃を販売するブランドが数多く存在しました。この時期、国内ではガンブームが起こり、20万人に満たないハンターが3倍に膨らんだと言われています。各社は国内向けの銃器に焦点を当てていましたが、ミロクの目は世界に向いていました。世界進出には、有名ブランドと提携する他なかったのです。初代社長・弥勒武吉(みろくぶきち)氏は鍛冶技術の伝統の中で腕を磨いてきました。ミロクが受け継いできたその技術力を、ブローニングが認めたのです。1979年に国内のガンブームは急速に衰え、猟銃メーカーも次々と消えて行きました。ブローニングとの提携でアメリカの圧倒的シェアが獲得できたミロクは、今日まで生き残ることができたのです。

(Aグリーン資材館に鳥獣被害対策展示ブース:千葉)
館山市安布里にあるJA安房の「JAグリーン館山店」の資材館がリニューアルし、鳥獣被害対策の展示ブースが開設された。コンセプトは「人が集まり“農”を支える鳥獣被害対策館」。鳥獣被害に関する歴史や地域の情報を広く伝え、地域ぐるみでの対策につなげていこうという。イノシシをはじめとした鳥獣被害が深刻化する中、農業関係者らが電気柵の設置などで対策をしている。しかし、対策には地域全体での取り組みが必要とされており、子どもからお年寄りまで幅広い世代に現状を知ってもらい、意識を高めてほしいと企画した。資材館は、約200点の農資材や鳥獣対策関連の資機材が販売されるスペースと、鳥獣対策の展示スペースを一体化した形に改装。JA安房によると、販売と常設展示が一体となっている施設は、国内で初めてだという。展示スペースには、イノシシ被害の今と昔を模型で表したブースがある他、田畑を荒らす9種類の有害動物の特徴、遭遇したときの対処法、安房4市町での被害への取り組みなどをパネル展示、映像で紹介。また、訪れた人が有害動物の目撃場所を地図上にシールで貼る、共有パネルなどが掲示され、鳥獣被害が増えている安房地域の身近で必要な情報がコンパクトに展示されている。JA安房の担当者は「これまでの資材館は農業関係者しか入らないような雰囲気だったが、リニューアルを機に子どもから大人まで気軽に立ち寄ってほしい。情報を得て地域で対策をしていくきっかけになれば」と話していた。今後は、地域の小学生らの校外学習コースへの活用なども考えており、広く地域住民へ周知を図っていきたいとしている。

(クマの生態や遭遇時の対処法学ぶ特別授業:北海道)
ヒグマの生態や遭遇した時の対処法を学ぶ特別授業が、道東の標津町の小学校で行われました。標津町の川北小学校では周辺でクマの目撃が相次いでいて、子どもたちにクマに関する知識を深めてもらおうと初めて特別授業が行われました。1年生の授業では、▽クマがエサを求めて学校付近の川沿いを茂みを伝って移動することや、▽草を刈って見通しをよくすることで市街地に近寄らないようにする地域の取り組みを学びました。また、クマに遭遇したときは大きな声は出さず、慌てずにゆっくりと後ろに下がることや、すぐに大人に知らせることなどを確認しました。授業を受けた女子児童は「クマが来ないように家の庭の草刈りをしたいと思います」と話していました。講師を務めた標津町農林課の長田雅裕係長は「周りにクマが住んでいることを意識してもらい、きょうの内容を家に持ち帰って家族と一緒に学んでほしい」と話していました。

(出産からの復帰、育児しながらの競技を語る)
5度目の出場となった今大会を限りに引退を発表、「1年延期になってしまったオリンピックだったが、その舞台に立てたことには本当に感謝しているし、精一杯力を発揮できたと思う」と話すクレー射撃東京五輪代表の中山由起枝さんもその一人だ。しかし、妊娠・出産から復帰するまでには、多くの苦労も伴った。「自分が思っていた以上に体が変わってきてしまう。例えば骨盤が一度開いて戻ったことで、キュッと締めなければいけないときに力が入らなかった。緩んでしまっているということを実感した。あるいは復帰してしばらくしてから、散弾を発射したときの衝撃で奥歯に亀裂が入っていることが分かった。知識が無かったせいでもあるが、妊娠時期からカルシウム不足なっているということに気が付かず、競技にも影響することになった。今であればサポートしてもらえるかもしれないが、当時は困難な状況だった」。子育てとの両立にも悩んだという。「私が現役復帰したのは18年前だが、その時には日本の体制がまだ構築されていない状態だったので“自力”だった。海外の選手の場合、お子さんを連れてきて、競技中はパートナーやチームメイトが面倒を見るということもそんなに珍しくない光景だが、日本ではそうではない。逆に同性の選手から、“子どもがかわいそう”という言葉をかけられ、ショックを受けたこともある。最近ではサポート体制や支援もしっかりなされているので、それを活用すればもしかするとトップ・オブ・トップになれるかもしれない。ただ、国立科学スポーツセンター(JISS)には託児所も設けられているが、地方から来るアスリートや、そこが競技会場でない場合には利用できないので難しいところもある」。中山さんも、「私もそこには違和感を持っている。“ママアスリートとしてオリンピック出場”と表現されると、残念な気持ちが先立つ。出産をして競技に復帰するためには強い意志がなければできないし、周りの理解、サポートがなければできない。そういうアスリート自体が少ないから“ママアスリート”と呼ばれていると思う。環境がそうさせているのだと思う」と話していた。

(住宅地にクマ出没、危害を加える恐れ:長野)
16日、長野県大町市の市街地にクマが出没。猟友会員が駆除しました。けが人はいないということです。屋根の上から銃を構える猟友会員。16日、大町市大町の住宅地にクマが出没しました。捜索の結果、午後4時過ぎに空き家の敷地にいたクマを発見、危害を加える恐れがあるとして猟友会員が駆除しました。クマは成獣の雄で、体長は130センチほどでした。16日午前7時ころに目撃情報があり、警察と猟友会員が捜索を続けていました。出没したのは大町市の住宅地で、住民らが心配そうに見守っていました。

(ベイエリアでエゾシカ目撃:北海道)
函館市末広町のベイエリア付近で14日、エゾシカ1頭が目撃された。市内では7月に函館山での目撃情報があったが、ベイエリアでの目撃は今回が初めて。市農林水産部では「函館山で目撃されたエゾシカと同一個体の可能性が高い。関係機関と協力し、保護するために捕獲方法を検討していきたい」としている。函館西署によると、14日午後8時50分ごろ、通行人から「金森赤レンガ倉庫付近の路上にシカがいる」との通報があった。現場に到着した同署員が角のないメスと思われるエゾシカを確認し、同10時ごろまで通行人らに注意を呼び掛けた。エゾシカは1時間以上、周辺を徘徊(はいかい)していたという。人的被害などはなかった。同署から連絡を受けた市は地元の猟友会に捕獲を要請したが、夜間のため作業が難しいと判断。15日以降は同所での目撃情報が報告されていないため、捕獲作業は行われていない。函館山では、7月24日に千畳敷コースと旧登山道コースが交わる中腹付近でエゾシカが目撃されて以来、登山者や住民らから複数の情報が寄せられている。8月4日には船見町の外人墓地付近での目撃情報を受けて、市職員や猟友会メンバーら11人が網を使って捕獲を試みたが、逃げられてしまったという。市は函館山周辺6カ所にエゾシカ出没注意を促す看板を設置するとともに、周辺の町会を通じて住民に注意を呼び掛けている。同部は「エゾシカはおとなしい性格なので、刺激を与えなければ襲われる危険は少ない。もし発見した場合は速やかに連絡を」と呼び掛けている。

(小学校近くの茂みにクマ:北海道)
13日午前11時半ごろ、日高管内日高町松風町2の日高小近くの茂みにクマがいるのを校庭から同小児童が見つけ、町役場を通じ門別署に通報した。同署によると、クマは目撃当時、同小から約300メートル北東側におり、体長1・7メートルほどとみられる。同小は夏休み中だが住宅街と隣接しており、同署が住民に注意を呼びかけている。

(お盆の墓参り、クマに注意:石川)
中能登町久乃木(くのぎ)の山すそでクマとみられる動物の足跡や姿が確認されたことを受け、町は現場近くに注意喚起の立て看板を設置した。周辺には墓があり、地元住民らが多く訪れるお盆時期ともあって、地区の放送などで安全確保の徹底を促している。久乃木区内では今月三日、一、二頭のクマとみられる動物の足跡を周辺住民が発見。七日午前三時ごろには、イノシシ対策で畑に設置されていた監視カメラに、子グマとみられる動物が走り去る様子が写っていた。現場周辺には墓が多数点在しており、例年お盆の時期は墓参りに訪れる人が多い。そこで町は急きょ、姿が写った畑近くの道沿いなど二カ所に「注意 熊出没」と書かれたクマのイラスト入りの立て看板を設置。地区では、今井純一区長自ら注意を呼び掛けるメッセージを録音し、放送した。町は久乃木と隣接する武部の両地区の計二百七十世帯に、注意喚起のチラシを配布する。久乃木有害鳥獣対策協議会の高柳一郎会長(77)は、クマは過去に一度も目撃したことがなく、珍しいと驚く。町農林課の担当者も、町内でクマの目撃情報が寄せられることは多くないと言う。今井区長は「墓参りに行かれた方がクマに遭遇したらと思うと本当に怖い。一人で行かないようにして、十分気をつけてもらいたい」と話した。

(住宅街でクマ目撃の通報、注意呼びかけ:北海道)
14日朝、札幌市西区の住宅街でクマを目撃したという通報があり、警察と札幌市は警戒を続けるとともに住民に注意を呼びかけています。警察によりますと、14日午前4時半ごろ、札幌市西区宮の沢4条5丁目で近くに住む人から「家の裏山のやぶの中にクマがいる」と警察に通報がありました。駆けつけた警察と札幌市の西区役所の職員が現場を確認しましたが、クマは見つからず、足跡などもなかったということです。警察によりますと、目撃した人の話では、クマの体長は1メートルほどだったということです。現場は、山に隣接している住宅街で、およそ1か月前の先月12日にもクマの目撃情報が寄せられています。警察と札幌市は、引き続き警戒を続けるとともに、クマが出没した地域に看板を設置するなどして、クマに注意するよう呼びかけることにしています。

(クマ1頭を目撃、小学校から南西1キロ:岩手)
14日午後6時25分ごろ、盛岡市上田東黒石野で、市道を東から西に横断していたクマ1頭を通行人が目撃し、110番通報した。盛岡東署が付近をパトカーで警戒した。現場は松園小から南西約1キロに位置し住宅街に近い。

(動物園にクマ出没、臨時休園:岩手)
盛岡市動物公園は16日、園内で野生のツキノワグマの姿が確認されたとして休園を発表した。クマが捕獲されるか園内にいないと判断できた時点で営業を再開する予定。同園によると、15日朝、開園前に園内のカメラに成獣のツキノワグマ1頭(全長120センチ)の姿が映っているのを職員が確認した。電気を通した外周柵の外側にある立木に上り柵を乗り越えたとみられる。

(クマ、小学校付近でも目撃:秋田)
10日、秋田県内でクマが目撃されたという情報が相次いで寄せられた。雨が降る中、バス停から勢いよく道路に飛び出し、車の前を横切る黒い影。クマが目撃された道路は児童らの通学路になっていて、周辺には小学校もあるという。またクマは、秋田市の隣にある大仙市でも目撃されている。動画の撮影者は、目撃した当時の出来事について「黒い物体がいて、カメラを向けたらクマだとわかった」とコメント。「警戒心はほとんどなく、渓谷に涼みに来ていたのでは」と推察している。秋田県は「墓参りをする際は供え物を放置しない」などの対策を呼びかけている。

(サルの群れ目撃、民家の屋根に登る:栃木)
18日午前7時半ごろ、栃木市星野町で、サルの群れが民家の屋根や栗の木に登っているのを近隣住民が目撃した。栃木署によると、サルは親子の群れで10匹ほどいたとみられる。近隣住民が目撃した後、近くの山林へ立ち去ったという。栃木署は関係機関と連携し、住民に対する広報や警戒活動を行っている。

(高校近くでクマ1頭を目撃:岩手)
17日午前7時ごろ、北上市相去町の北上翔南高の正門付近で、出勤中の男性職員が成獣とみられるクマ1頭を目撃し、連絡を受けた別の職員が110番通報した。北上署によると、人的・物的被害はない。同校によると、クマは体長120~130センチで、北側の大堤公園キャンプ場方面に逃げた。同日は始業式で正門付近に職員を配置し、生徒や保護者への一斉メールで注意を促した。

(“夜の海”を悠々と泳ぐ「シカ」:北海道)
大変珍しい映像が入ってきました。海を泳ぐシカの姿です。撮影されたのは北海道函館市の観光地「ベイエリア」。いったい何があったのでしょうか?夜の海を悠々と泳ぐのは、何と「シカ」です。“犬かき”のように器用に前へ進んでいるのは、2歳くらいのメスとみられます。8月14日、函館港でのできごとです。撮影されたのは函館市のベイエリア。観光客に人気のにぎやかな場所です。シカは一体どこからやってきたのでしょうか?実は現場近くの「函館山」で、7月下旬からシカの姿が相次いで目撃されていました。それと同じ個体とみられています。市の担当者によると、このシカは山あいの生息地から函館市内を流れる「松倉川」に沿って下り、「湯の川温泉」に出た後、海岸線を歩いて「函館山」に至ったとみられます。

(住宅街にクマ、町道横切り川へ:北海道)
18日午前5時ごろ、根室管内中標津町東9北5の町道をヒグマ1頭が横切るのを、車で通りかかった女性が目撃し、近くの中標津消防署に届け出た。現場は住宅街で、約400メートル先には町役場がある。中標津署によるとクマの大きさは約2メートルで、町道そばの標津川の方へ去ったという。その後、同署や町が周辺を見回ったが、クマは見つからなかった。

(シカも群れで避難、十数頭が市街地の川に:広島)
今月14日、記録的な大雨の中、広島市の市街地の川沿いで、十数頭のシカが群れで歩いているのが目撃されました。大雨で山の住処(すみか)を追われたのでしょうか。増水した川のそばを歩く十数頭のシカたち。あたりを伺いながら群れを作り川沿いを歩いています。シカの群れが目撃されたのは、広島市安佐北区深川の根谷川にかかる根の谷川橋のたもとです。14日午前10時ごろ近くに住む女性(50代)が歩いていたところ、川岸を十数頭のシカが歩いているのを見つけ、持ってたスマホで撮影しました。現場は、住宅などが立ち並ぶ市街地の川で、当時、記録的な大雨が降り川はかなり増水していました。目撃した女性によりますと、たまに1、2頭のシカを見かけることはあったものの、こんなにたくさんのシカが群れをつくって歩いているのを見たのは初めてだということです。女性は「土砂崩れで山の住処を追われ、群れで移動していたのではないか」と話していました。このあとシカは、山の方へ向かっていったということです。

(小学校近くでイノシシ目撃:栃木)
16日午前9時50分ごろ、日光市萩垣面の日光小南側の路上で、通行人がイノシシを目撃した。日光署によると、イノシシは体長約70センチ。同署は関係機関と連携し、警戒活動を行っている。

(サル沿岸近く南下:石川)
金沢の沿岸に近い場所で19日、ニホンザルの目撃情報が相次いだ。早朝に金沢市湊3丁目で発見された後、県庁や西部緑地公園などでも目撃され、少なくとも10キロを移動。午前11時半ごろに打木町の「しおさいロード」を最後に姿は確認されず、市は夕方に捜索を終えた。サルは大きさから成獣で、16~18日にかほく市や内灘町で出没した個体と同一の「離れザル」とみられる。市などは20日も警戒を続ける。市によると、サルは午前6時20分ごろ、五郎島大橋で目撃され、同7時5分ごろには大友2丁目の路上やアルビス大友店付近、同7時半ごろに県庁正面付近で相次いで確認された。国道8号に近い松本機械工業の敷地や西部緑地公園でも目撃されている。午前10時ごろには、みどり団地や安原小付近、同11時半には打木町で見つかった。その後、目撃情報は寄せられていない。いしかわ動物園(能美市)と県白山自然保護センター(白山市)によると、サルは大人になると群れから離れて新たな仲間を探す習性があり、目撃されたサルも「離れザル」の可能性がある。サルを見かけた女性(33)は「壁を伝うように歩いていた。こんな海に近い場所に現れるなんて、早く捕まってほしい」と話した。サルを巡っては、16日にかほく市金津小付近、17、18日に同市や内灘町で相次いで目撃された。餌を探しながら南下し、金沢市内に入ったとみられる。市や金沢西署は19日、目撃情報があった周辺を捜索し、付近の学校などに注意を促した。市はサルを見かけてもむやみに近づかず、通報するように呼び掛けている。県内では、サルは加賀地方の山を主な生息地とするが、離れザルの行動は活発で広範囲に及び、7月には小松市から白山市にかけて目撃情報が連日寄せられた。

(畑や小学校の敷地等4カ所で『サル』の目撃情報:石川)
石川県内灘町で18日、サルの目撃情報が4件相次ぎました。内灘町にある畑。スイカやトマトにサツマイモなどサルの食料になりそうな野菜が育てられていました。18日サルが相次いで目撃されたのは、内灘海岸近くの畑や小学校の敷地など4カ所。今のところ人への被害の報告は入っていませんが、サルが人を襲う可能性もあるため、町は見つけても近づかないよう呼びかけています。

(報道写真家・宮崎さん個展:東京)
「自然界の報道写真家」といわれる宮崎学さんの半世紀にわたる仕事を紹介する個展「宮崎学 イマドキの野生動物」が、目黒区の都写真美術館で24日から開かれる。10月31日まで。宮崎さんは、獣道に自作の赤外線センサー付きロボットカメラを設置する手法を中心に、野生動物の自然な表情を撮影する。

(エゾシカの毛でデニム:北海道)
エゾシカの食害が深刻化する中、お金を掛けて捨てていたシカの毛を織り込んだスタジアムジャンパーとジーンズを、宮城県のジーンズメーカーと道東の酪農家が連携して売り出す。酪農家を悩ます牧草の食害問題から商品化を着想。シカの毛を使った衣類はほぼ前例がなく、毛が中空構造のため夏は涼しく、冬は温かという機能性も売りだ。関係者は「商品を通じシカの増加につながった温暖化問題などにも目を向けてほしい」との思いを込める。エゾシカの毛を使い商品開発を進めるのは、オイカワデニム(宮城県気仙沼市)。社長の及川洋さん(47)が知人の誘いで、2015年に釧路管内浜中町を訪れたのがきっかけだ。相手先ブランドによる製造(OEM)を手掛ける同社は05年に縫製に麻糸を使った自社ブランドも発売。東日本大震災の津波で流失したジーンズに全くほつれがなかったことから「世界一丈夫なジーンズ」と呼ばれ、著名人の愛好家も多い。当初、牧草などを原料にしたジーンズの製造も考えていた及川さんは、酪農業の傍ら、ハンターとしてエゾシカ駆除にあたる岩松邦英さん(53)ら地元酪農家から、シカによる牧草の食害の話を聞かされた。「宮城で駆除されるのが年千頭程度なのに対し、北海道は10万頭以上とケタ違い」(及川さん)。ジビエとして出回る肉をはじめ、皮がほそぼそと使われる以外は駆除したシカの死骸の多くが廃棄処分されている現状にも驚かされたという。皮をなめす過程で出た毛は焼却が禁止され、薬品で溶かすなどの処理が必要。「この毛を活用できれば、皮革業者の業容拡大につながる」と話す及川さんは、気仙沼が日本一の水揚げを誇りながら、捨てるしかなかったメカジキの角を砕いて原糸に織り込んだジーンズを15年に商品化した実績がある。震災を機に「製品づくりは世の中に貢献しようとの思いが根っこになければならない」と考えるようになったといい、シカの毛を使った商品開発もその延長線上にある。発売に際し、背景にある環境問題も打ち出す。近年エゾシカが急増した一因は温暖化に加え冬でも葉が落ちない針葉樹林の拡大で越冬できる個体が増えたためとされているからだ。今月、第1弾としてネットでの予約を始めたスタジアムジャンパーは腕の部分にシカ皮、胴体部分の生地にシカの毛を織り込んだ糸を使う。年明けに売り出すジーンズは着用時にチクチクした肌触りにならないよう、さらに特殊な加工を施した糸を作成中。岐阜、長野、愛知など各県の業者と組み、今秋紡績を始める。

(野菜、ジビエ「新鮮」:熊本)
熊本県山都町で、地元産の野菜とジビエを販売する二つの電子商取引(EC)サイトがオープンした。新型コロナウイルスの影響で町内の物産館に足を運ぶことが難しい都市部の消費者に、新鮮な特産物を届けるのが狙い。町農林振興課によると、町や農家などでつくる「町農産物ブランド化推進協議会」は、野菜を販売するECサイト「山の都のやおやさん」を開設。有機栽培の野菜9品を集めたセットや、コメなどを販売している。一方、町の鳥獣処理加工施設が開設したECサイト「ジビエ工房やまと」では、町内で捕獲されたイノシシとシカの精肉のほか、ウインナーやハムなど加工品を販売中。同課は「いずれも安全・安心な食品ばかりを集めた。サイト名で検索して利用を」とPRしている。

(焚き火で焼いたジビエを満喫:山梨)
日本初のグランピングリゾート「星のや富士」では、2021年10月1日~11月30日まで、旬の狩猟肉と秋の味覚を焚き火で楽しむランチ「黄葉焚き火BBQ」を提供します。星のや富士の敷地内の森に設えた、美しい黄葉を眺められる屋外の特別席で、秋の味覚をふんだんに味わえるランチです。焚き火を使ってじっくりと火を通した狩猟肉をきのこや秋野菜とともに楽しめます。

(国産イノシシ肉を低温加熱した無添加ドッグフード:埼玉)
埼玉県秩父市で2018(平成30)年から経営している郷土料理の店「食彩秩父じんじんばあ」(秩父市番場町、TEL 0494-26-6878)が、国産イノシシ肉を低温加熱した無添加ドッグフードをレトルトパウチした「秩父の板前さんが作ったワンコメシ」の販売を始めて半年がたった。西武秩父駅から秩父神社へのメイン通り沿いに位置している同店は、観光客を対象とした秩父の地元食材を用いた田舎料理を提供しており、ジビエ料理として国産のイノシシ肉を58度で4時間以上加熱する低温加熱法で調理された串焼きが人気。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、イノシシ肉の大量に在庫を抱えたことで悩んでいたところ、2019年11月から飼い始めた愛犬にヒントを得て、イノシシ肉を使ったドッグフードの開発を始めたと、店主の福島剛(ごう)さんは商品開発に至った経緯を話す。「串焼きの下処理同様、低温調理を施すことで柔らかくなり、老犬でも安心して食べられる無添加のドッグフードとした。イノシシ肉は栄養価が高い反面、独自の脂分が多く、上手に取り除かないといけないが、長年の板前としての知識や技術によって良い商品を開発できた」とも。昨年11月当初、冷凍して販売していたが、解凍処理が面倒などの利用客の声を参考に今年3月から常温保存できるレトルトパウチに改良し、同時に無添加の鹿肉ジャーキーも販売開始した。双方ともに食べ付きの良さは好評で、多くのリピーターから支持を得ているという。同商品はネット販売を中心に、秩父市のふるさと納税返礼品になっているほか、道の駅あしがくぼ等でも販売しており、8月20日から西武秩父駅祭りの湯内物販エリア「秩父美人屋台」での販売も決まっている。「秩父ではイノシシやシカなどによって農作物が被害を受ける獣害が社会問題になっており、その害獣駆除処理解決策の一つとして、また、秩父の知名度向上にもつながれば」と福島さんは思いを話す。価格は、通常サイズ(250グラム)1,400円。お試しサイズ(70グラム)600円。鹿肉ジャーキー(30グラム)500円。

(児童がジビエ学ぶ:和歌山)
和歌山県田辺市龍神村安井の龍神市民センターでこのほど、県畜産課職員による「わかやまのジビエのおはなし」と題した講座があった。市の「山村地域における子どもの居場所づくり事業」に参加している、夏休み中の龍神村の児童36人が聴講した。県の「出張県政おはなし講座」の一環。ジビエに関する講座は以前から県内の小中学校や高校で実施しているが、新型コロナウイルスの影響で開催を希望する学校が少なく、この日が本年度最初の講座。講師は、県畜産課の上田雅彦課長補佐(48)と坂口未紗技師(28)が務めた。ジビエとは何か、どうしてジビエのことを勉強するのか、ジビエにはどんな栄養があるのか―の3点について、スライドを使ったりクイズを出したりして分かりやすく説明した。ジビエは、狩猟で手に入れた野生動物の肉のことを指すフランス語。欧州では昔、貴族や王様が食べる特別な料理だったこと、県では現在「わかやまジビエ」としてイノシシやシカの肉をPRしていることなどを話した。日本ではイノシシの肉を食材にした「ぼたん鍋」があるが、最近はハンバーガーやサンドイッチなどさまざまな料理で使われ、ジビエ料理を食べられる店が増えていることも述べた。近年、県内ではイノシシやシカに農産物が食べられる被害が増えていることにも触れた。果実や葉を食べられたり、根を掘り起こされたりしたミカンの木の様子を写した写真をスライドに映し、農作物を荒らされて農家が困っている状況を伝えた。ジビエは山で捕れる貴重な肉で、昔は猟師が必要な分だけ捕獲していたが、最近は食べるのに必要な分よりも、はるかに多いイノシシやシカを捕獲する必要が出てきたことを説明した。イノシシ肉には疲労回復の効果があるとされるタウリンなどが豊富に含まれ、シカ肉は脂肪分が少なく鉄分が豊富なことなどを説明し、鉄分不足の人やスポーツをする人にジビエが適していると解説。肉を処理した後の皮が財布やかばんの材料に、骨はだしなどに使われていることも紹介した。坂口さんは「頂いた命を無駄にせず、いろいろな事に役立てている。ジビエについてはあまり知られていないので、もっと知って、和歌山で捕れるおいしい食材の一つとして親しんでもらえたらと思う。学校の給食で食べる時に今日の話を思い出して」と呼び掛けた。

(障害者就労支援施設が鹿の角を販売:北海道)
札幌市で障害者の就労支援施設を運営するBondex(ボンデックス)は、入所者が研磨したシカの角「かみひとえ」を同社のショッピングサイトで販売している。ペット用の商品として、帯広市の飯嶋太朗さん(ワフトプロダクト代表)がプロデュースした。

(シカに衝突したら補償はどうなるの:京都)
京都市右京区京北の古民家カフェが、暮らしとお金の相談を無料で請け負う「ほけんカフェ」を毎週土曜に開いている。車の運転中にシカにぶつかった場合の自動車保険の補償や、かやぶき屋根や古民家におすすめの火災保険の選び方といった、山間部ならではの相談にも気軽に応じてもらえる。担当者は「暮らしの困りごとを何でも相談してほしい」と話している。

(伊賀市の地域おこし協力隊・菅生文佳さん:三重)
牧草の香りが漂う餌を車に載せ、伊賀市阿波地区の山あいを進む。林間に設置された害獣捕獲用のおりに着くと、鹿の動きを予測し、誘い込むように餌を置いた。「人VS鹿。大変なことも多いけど面白い」。地域おこし協力隊として赴任して一年。米作りが盛んな地域の田んぼを守るため、獣害対策に取り組み、わなの管理や捕殺処理、ジビエの活用までをこなす。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、18日午後2時20分ごろ、仙台市宮城野区岩切入山にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
栗原市によると、18日午前6時30分ごろ、栗原市金成津久毛平形堂場沢にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
色麻町によると、17日、色麻町鷹巣地区にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
富谷市によると、16日午後3時30分ごろ、富谷市西成田南田にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、16日午後0時30分ごろ、仙台市泉区福岡岳山にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、15日午後1時40分ごろ、仙台市青葉区錦ケ丘5丁目にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
富谷市によると、16日午前8時50分ごろ、富谷市富谷落合にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、13日午前10時ごろ、仙台市青葉区新川岳山にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
栗原市によると、11日午後6時ごろ、栗原市築館下宮野八ツ又沢にクマが出没しました。

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