<射撃ニュース4月>
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(豚熱、県内で初確認:岩手)
岩手県は一関市内で捕獲された野生のイノシシ2頭について、4月25日、豚熱への感染が確認されたと発表した。県内での感染確認は初めてだが、養豚場などへの影響は確認されていないという。県によると、4月20日と21日に一関市内で捕獲されたイノシシあわせて2頭について調べたところ、25日夜、豚熱への感染が確認された。県内での豚熱の感染確認は初めて。これを受け、県では26日、関係部局の課長らによる緊急の会議を開いていて、県内の養豚業者に対し感染防止対策の徹底、ハンターに対しイノシシを捕獲した場合、車の消毒や衣服・履物の交換をするよう呼びかけている。今回のイノシシの捕獲現場から半径10キロ以内に養豚場などはなく、これまでに異常の訴えなどはないという。豚熱は人には感染しないとされているが、県では拡大を防ぐため、今後も捕獲したイノシシを検査するなど監視を続けるとしている。

(シカの増減でクマの食生活はどう変わる?:東京農工大学)
ツキノワグマはニホンジカの生息数の増減に合わせて、食物の中に占めるシカの割合を変化させていたが、クマの性別などによって変化の程度が異なった。メスのクマはシカの生息数の増減に関わらず植物中心の食生活を送っていた一方、オスのクマはシカの生息数が増加するとシカを食べる割合を増やし、シカがある程度減った後でも、一部の個体はシカを食べ続ける傾向があった。シカの個体数管理に際して、関連する他の生物種の反応も調べることで、生態系の保全や管理を科学的に進めることができる。

(ハンターも惑わすヒグマ:北海道)
熟練ハンターが初心・中堅ハンターにヒグマ捕獲の技術を伝える道の認可事業「人材育成捕獲」が13日、根室管内標津町で行われた。根釧地域では近年、人や飼い犬、放牧牛がクマに襲われる被害が相次ぐ。だが、高齢化などを背景に駆除を担える熟練ハンターは年々減少しており、技術の伝承は急務だ。猟銃所持歴4カ月の初心者ハンターの記者が銃ならぬカメラを携えて育成捕獲に同行し、残雪が残る林野でハンターがヒグマを追い込む現場を見た。13日午前9時半、標津町役場前にピックアップトラックがずらりと並び、ハンター13人が集合した。人材育成捕獲の参加者たちだ。先生役は近隣自治体からクマの駆除や生態調査を受託している町内のNPO法人南知床・ヒグマ情報センターの黒渕澄夫事務局長(73)、赤石正男業務課長(69)らスタッフ4人に、北海道猟友会中標津支部のハンター4人を加えた計8人。生徒となったのは、標津町農林課自然保護専門員長田(おさだ)雅裕さん(42)ら近隣の中堅ハンター5人だ。このほか記者と標茶町農林課林政係でクマ対策を担当する宮沢匠係長(37)がそれぞれ取材と視察の目的で同行した。猟銃は《1》射程が数百メートルから1キロ程度と長く、弾の威力もあるライフル銃《2》射程が数十~数百メートル程度の散弾銃―に大別される。大型獣のクマを仕留めるには一般的にライフル銃が使われるが、ライフル銃の所持は原則として、散弾銃所持歴が10年以上にならないと許可されない。今回の育成捕獲の生徒のうち、ハンター歴10年余りの長田さんら2人はライフルを持参したが、残り3人は10年未満のため、散弾銃の中でも比較的射程が長くて威力もあるハーフライフルを持ち込んだ。記者は2019年に狩猟免許を取り、21年12月にハーフライフルを初めて所持した。狩猟経験は11回のシカ猟のみで、将来はクマ駆除にも参加したいとの思いを秘め、今回の人材育成捕獲に同行した。集合場所の町役場前ではまず、先生役が猟場となる町北部の山林の航空写真を配った。前日の下見でクマがいることは足跡などから確認済みで、ハンター歴50年の大ベテラン赤石さんは「今時期、クマはこの河原でイラクサ食ってんだ」と写真を指さし、中央に幅数メートルの薫別川が流れる地形の概略を説明した。このあと先生役8人が作戦会議を開き、この日の猟法を「巻き狩り」に決めた。ハンターが足跡を頼りにクマを見つけ出して特定の場所に追い込む「勢子(せこ)」と、その場所でクマを向かい受けて仕留める「待ち」に分かれる伝統的な猟法だ。勢子も待ちも複数人のグループとなるのが通常で、ハンターが減った近年は実践例が少なくなっている。だが、この日は総勢13人のハンターが集まったため、採用することになった。具体的な作戦は、クマが薫別川下流の左岸の低湿地に身を潜めていると予想し、勢子は左岸と右岸の両側に展開し、下流から上流に向かってクマを追い立てることにした。一方の待ちも左岸にメイン部隊、右岸に見張りを兼ねたサブ部隊を配置し、クマを迎え撃つという手はずだ。役場前で打ち合わせすること10分、いよいよハンターが乗ったピックアップトラックが列をなして出発し、国道を通って猟場のある北へ向かった。右を向くと根室海峡、左は牧草地や山林が続く。日当たりの良い牧草地は雪解けが進み、枯れ草の茶色が目立つ。山林の地面を覆う残雪も解けて黒みがかっているが、記者を同乗させてくれた黒渕さんは「時期的に遅く、雪はだいぶ腐って(解けて)いるけど、この深さなら足跡を追えるよ」と話した。途中、海沿いを走る国道を左に折れ、両側が山林に囲まれた町道に入ると、車列は徐行を始めた。狙っているクマが町道を渡って猟場から出ていないか、車上から道路脇の足跡を一つ一つ確認しているのだ。「どれがクマの足跡なのか、いつのものなのか、どういった行動をしていたのかを読んでクマを追跡するんだ」。黒渕さんはこう説明した。

(鳥インフル、県内他地域も可能性:青森)
4月に入り、青森県を含む北日本の家禽(かきん)農場で高病原性鳥インフルエンザ発生が相次いでいる。横浜町での2例に続き、北海道で2例、秋田県大仙市で1例。農林水産省によると、国内農場での4月の発生は、これまでに2014年の熊本県の養鶏場でしか例がない。鳥インフルを研究する京都産業大学感染症分子研究センターの高桑弘樹教授(獣医感染症学)は、保菌する渡り鳥が去っても、ウイルスが移行したカラスや哺乳類が、感染を引き起こし続けている可能性を指摘した。-北日本の農場での4月の続発はなぜか。「たまたまとしか言いようがない。秋にやってきた渡り鳥はやがて国内に散らばり、春先までウイルスを持っていることは少ないのだが、何が要因となっているのかは分からない。横浜町では2例相次いだので、周辺はウイルス濃度が高い状態なのかもしれないが、青森県内の他の地域でも同じようにウイルスがある可能性は十分にある」。-渡り鳥が北に帰る過程での発生とみてよいか。「そう考えられる。渡り鳥がウイルスも一緒に運んで、何かの動物に感染したのだろう。札幌市内ではキツネの感染が確認された(今月4日確認。哺乳類で国内初)。哺乳類も鳥インフルに感染するとみられている。例えば何らかの小さな哺乳類に感染し、養鶏場の中に入ったことも考えられる」。-鳥インフルの流行期は、従来5月の大型連休明けまでとされてきた。今季はさらに警戒を続ける必要があるのか。「18年3月から4月にかけ、渡り鳥が去った時期の兵庫県伊丹市で鳥インフルに感染したカラスの死骸が連続して発見された例がある。今、北海道ではカラスの感染確認が続いている。カラスの間で(ウイルスが)維持されているのであれば、渡り鳥が去っても、カラスでの発生が収まるまでは感染が広がる可能性がある」。-犬などのペットを飼う青森県民にアドバイスを。「犬、猫も過去に(海外で)感染例があるので、感染する可能性は十分にある。ずっと外に連れ出さないというわけにもいかないだろうが、せめて野鳥の死骸を発見した際は、近づけさせないように気をつけてほしい。(死骸から)どんどんウイルスがまき散らされているというわけではないので、直接接触したりしなければ(危険性は少ない)」。

(クマの対策会議:富山)
山に入る人が増えるゴールデンウィークを前に26日、クマの対策会議が富山市で開かれました。会議には県と市の担当者や鳥獣被害対策実施隊のメンバーなど29人が出席し、クマの出没状況などについて確認しました。それによりますと、富山県内でのクマの出没件数は今年に入って今月26日までに13件で去年と同じですが、今年は奥山の雪解けが進んでおらず、山菜などのエサが少ないことから今後、市街地に出没することも予想されるということです。また、ゴールデンウィークは山菜採りやレジャーなどで山の中に入る人が増えることから、会議では、入山する際は撃退用スプレーを携帯して複数人で行動するなどクマ対策をするよう注意を呼びかけています。

(冬眠明けの子連れのクマに注意:富山)
冬眠から明けたクマの行動が活発化する時期を迎えました。富山市は山菜採りなどで山に入る人が増える大型連休を前に注意を呼びかけています。富山市ではクマの出没に備えて市や警察、市の鳥獣被害対策実施隊のメンバーらがクマ対策の情報を共有し、実際にクマが出没した場合の連絡体制を確認しました。富山市によりますと去年、市内ではクマの目撃情報が89件と前の年の半数近くにとどまりました。ことしに入って市内での目撃情報は報告されておらず、これは過去5年で初めてのことです。富山市森林政策課 赤坂悟知係長「去年は出没件数自身は少なくなった傾向にありますけれども、やはり子連れのクマなどが出やすい時期でもありますので、ご注意いただければと思います」。今後は冬眠明けのクマの行動が活発化するため、大型連休中に山菜採りなどで山に入る場合にはヘルメットを着用し、鈴やクマ用の撃退スプレーを携帯するなどクマ対策を怠らないよう呼びかけています。

(軽井沢で熊の観察ツアー:長野)
軽井沢町で自然観察ツアーなどをしている「ピッキオ」の一般向けのツキノワグマ観察ツアーが25日、町内であった。

(ヒグマ対策委員会:北海道)
札幌市内でクマのような動物を見たという目撃情報が相次ぐ中、市は、今年度初めてとなるヒグマ対策委員会を開き、危険度に応じた情報発信を行うなど、市民により分かりやすく呼びかけていく方針を確認しました。27日夕方、札幌市で開かれたヒグマ対策委員会には、市や道、警察の担当者のほか、専門家らおよそ30人が出席しました。会議では、市街地でクマのような動物を見たという目撃情報が相次いでいることを受けて、今後、迅速な情報発信に努めるとともに、危険度に応じて発信の内容や方法を見直すなど市民により分かりやすく呼びかけていく方針を確認しました。一方、会議で市は、先月、札幌市西区の三角山でクマの生態調査を行っていた男性2人がクマに襲われた被害について、調査の態勢や装備など安全面の対策が不十分だったなどとして、今後ドローンの導入など、より安全な調査手法を検討していく考えを示しました。

(獣害防止策、一冊に:京都)
京都府南丹市日吉町上胡麻の上胡麻区・上胡麻区有害鳥獣対策会議は、このほど完成した獣害防止フェンス設置事業の歩みや、獣害防止の要点をまとめた冊子を作った。住民らに配り、地域全体で獣害防止に取り組む意識を高めたいという。コメ作りや野菜栽培が盛んな同区では、シカやイノシシなどによる被害に悩まされてきた。総延長6・8キロの獣害防止フェンスの設置作業が今年完了したのに合わせ、A4判11ページの冊子200部を作った。地域ぐるみで獣害対策の在り方を話し合いながら獣害防止フェンスの設置を進めたことを紹介。フェンスの破損などがないかを見回る日頃の管理が大切なことも強調している。獣害対策にも紙幅を割いた。野菜や果樹を収穫しないまま放置すると、獣をおびき寄せてしまうため畑に埋めるのが大切と指摘。墓の供え物は速やかに持ち帰り、シカなどを引き寄せやすいレンゲやクローバーは除草して、農地などを「えさ場」にしない取り組みが欠かせないと伝えている。同会議のメンバー(71)は「獣害ゼロを目指し、みんなで農地を守っていきたい」と話す。

(捕獲害獣、微生物で分解:鳥取)
有害鳥獣として捕獲されて死んだイノシシや鹿を微生物の力で短時間に処理する専用施設が4月、鳥取市国府町に誕生した。これまでは焼却や埋却での処理に頼っていたが、狩猟者と環境への負荷を軽減するため、市が県内で初めて導入した。人と野生動物の共存に向けた持続可能な捕獲と食害の低減に向け、期待は高い。国府町岡益の農道近くにある旧ごみ処理施設を活用した専用施設。クレーンとパレットでつり上げられた鹿が、バクテリアの付着したおがくず入りの処理槽(4000リットル)に投入されていく。槽の中はヒーターで80度以上の温度に保たれ、内部に取り付けられた羽根でかくはんすると、肉や内臓は1日で、皮や骨も5日ほどで分解され、跡形もなくなるという。静岡県内の企業が開発したシステムで、岡山県和気町など10以上の自治体に納入実績があるという。鳥取市は今回、2基を導入した。イノシシや鹿を1日最大300キロ(8~10頭)処理でき、処理量を平準化するため冷凍庫も備えた。費用は1億900万円で半分は国の補助金を充てた。市によると、市内では年間にイノシシが約3000頭、シカも約2500頭が有害鳥獣として捕獲されている。食肉(ジビエ)となる一部を除いては埋めるか、焼くしかなかった。埋める場合は深く掘らないと熊などを呼び寄せるほか、衛生面の懸念もあり、高齢化した狩猟者の負担は大きい。このため約半数は市のごみ処理施設で引き取り、焼却してきた。その施設が3月限りで役目を終えたため、焼却より環境負荷が少なく低コストな微生物処理に取り組むことにした。施設には市職員が常駐。捕獲奨励金を受け取る手続きにも対応する。これまで職員を山中の捕獲現場に呼ぶなどしていた手間が減るため、捕獲の効率化も期待できるという。オープンした今月1日は、市内各地の狩猟者からイノシシや鹿計23頭が次々と運び込まれた。年間100頭以上を捕獲する地元ハンターもその一人。「食肉として活用するには時間や距離の制約がある。この処理方法なら環境への負荷も少なく、捕獲手続きもできるので利便性は高い」と期待する。市農政企画課は「持続可能な有害鳥獣捕獲の仕組みとして、しっかり軌道に乗せたい」としている。

(盗難から停電まで、春のカラスにご注意を:広島)
改札に切符を入れることも、カードをかざすこともなく、そのまま通り抜ける乗客たち…。26日、広島市で発生したのは、ラッシュアワーの駅での停電。その原因は、すぐそばの電柱の上で見つかりました。鳥の巣です。よく見ると、木の枝に混ざって、針金ハンガーらしきものが使われています。こんなものをいったい、どこから取ってくるのでしょうか。ベランダでの盗難事件から停電まで引き起こしてしまう春のカラスの生態について、詳しくお伝えします。26日ですが、広島市安佐南区の緑井地区で停電がありました。中国電力によりますと、午前6時過ぎから最長2時間半、最大で2480戸に影響したということです。原因は、電柱の上につくられたハシボソカラスの巣だということです。実は、こういった場所にできるカラスの巣はたくさんあるそうです。配電設備の管理をする中国電力ネットワークによりますと、広島市内だけで年間数百件。今月、確認しただけで89件の巣があり、そのうち34件を撤去したそうです。目視して、明らかに危なくないものはそっとしておくそうです。ムダに撤去してしまうと、その近くに別の巣を作ってしまうからだと。ただ、「危ない」理由は電線との距離だけでなく、材質なのです。カラスの巣を見てみますと、木の枝だけではなくて、針金ハンガーが混ざっています。中国電力ネットワークによりますと、木の枝は、焦げて炭化すれば電気を通すが、針金ハンガーは最初から電気が通りやすいと。雨などで濡れると、余計に通電しやすく、停電の原因になりやすいそうです。この針金ハンガーをカラスが集める様子の一部始終を、ある視聴者が目撃していました。2年前の春の映像です。広島市内のマンションの17階です。住民によりますと、ふだんはあまり飛んでこないカラスですが、春はよく来るそうです。カラスは、すでに針金ハンガーをくわえています。次の映像です。まずは黒い服をつつきますが、ハンガーごと落としてしまいました。すると、今度はピンクの針金ハンガーにかかった白っぽい服をつついて、落としました。そして、ものほしざおにひっかかったハンガーを器用にはずして、飛び立ちました。いつもベランダに洗濯物が落ちているのを不思議に思っていた住民は、ハンガーが目当てだったと初めて知るとともに、カラスの器用さに驚くばかりだったそうです。後に残ったのは、再び汚れてしまった洗濯物…。撮影した住民は、また洗うしかなかったということです。こういった現象について、詳しい話をカラスの生態を研究して30年という専門家・東都大学の杉田昭栄教授に聞きました。東都大学 杉田昭栄教授―なぜ、針金ハンガーを使う?「まずは巣の素材として適した重量感、細工のしやすさ、さらには身近に手に入りやすいものになっているということです」。さらにカラスという種は体重の割に脳が大きいため、非常に賢くて、学習するだけでなく、新しいアイデアを考え出すことさえできるんだそうです。杉田昭栄教授「最初は近づいて、いじってみるとか、観察していたはず。そのうち、くわえて運べる重さであることがわかったし、次には洋服がかかっていても必要な分だけ持ちだそうとするのは、1つの思考プロセスとしてはカラスでは成り立つ」。繁殖期を迎える前の3月から今の時期にカラスは巣を作ります。― カラスは常に巣に住んでいない?杉田昭栄教授「よく勘違いされるけど、巣を使うのは繁殖期(3月末~6月初旬)だけ。ヒナが育ったら基本的には巣は放棄します」。使い捨てだからこそ、電力会社とカラスの闘いは毎年、繰り返されています。杉田昭栄教授「広島に限らず全国の電力会社、全く同じことで苦労しています。いち電力会社で巣のパトロール・撤去・いろんな小道具の購入を含めて億の単位の経費をかけています。カラスの営巣対策に。要するにカラスと向き合うには手間を怠ってはダメです。来るなというサインを出すならば、彼らにとって“不便な場所”というふうに気づかせないといけないと思います」。― 杉田教授は、長年、電力会社と共同研究しています。杉田教授によりますと、粘着テープも効果が続かず、嫌いな色も見つからず、足場に敷いたトゲトゲさえ、巣作りに利用されてしまうということです。― ハンガーを取られないためには…▽ひもや洗濯ばさみでさおに固定する、または複数個をつなげる、▽近くに風車など、びっくりさせるものを置くことです。ただし、効果は数日しか続かないかもしれません。対策は、ダメ元で楽しみながら気軽にやるしかありません。

(停電の原因にもなるカラスの巣を撤去:秋田)
26日夜、北秋田市でおよそ1500戸が停電しました。1時間半ほどですべて復旧しましたが電柱に作られたカラスの巣が停電の原因でした。県内に約30万本あるという電柱。東北電力ネットワークでは毎年、発見が相次ぐ4月から5月にパトロールを強化してカラスの巣の撤去を続けています。先週、東北電力ネットワークが秋田市下北手で行ったカラスの巣の撤去作業。電柱の高さ8メートル付近に作られたカラスの巣を作業員がアームを使って撤去します。巣は直径が40センチほど。木の枝や植物のツル、ワラなどを使って器用に作られていました。東北電力ネットワークでは例年、県内で春の時期に2700個から3000個ものカラスの巣を撤去するといいます。春に発見が相次ぎ停電の原因になるカラスの巣。春に繁殖期を迎えるカラスはオスとメスがペアを組んで巣作りを始めます。冬は枝や電線につかまって休みますが春は卵を孵化させるために主に巣で生活するカラス。停電は巣づくりに使われる枝などが電線に触れることで発生し、巣に混ざる金属物が原因になることも少なくありません。東北電力ネットワークではカラスの巣づくりを防ごうと電柱に風車型の器具を取り付けるなど対策をとっていますが、しぶとく巣を作る学習能力の高いカラスもいます。東北電力電力ネットワークは、見つけた場合はコールセンターやホームページで電柱の場所を連絡してほしいと話しています。田んぼの真ん中をはじめ巣を見つけても電柱の場所をどう伝えていいかわからないという方も多いと思いますが東北電力の電柱には基本的にこのような表札、番号が付いていてこの番号を伝えれば場所がわかるということです。

(カラスの巣の撤去作業:岩手)
電柱の上に作られたカラスの巣の撤去作業が公開されました。放置すると停電の恐れがあるとして、電柱の上に巣を見つけたら連絡するよう呼び掛けています。撤去作業は、カラスの巣が電線に触れることによる停電を防ごうと、東北電力ネットワークが巣作りが盛んになる3月から5月ごろに毎年行っています。岩手県奥州市内で行われた作業では、職員二人が作業車に乗って電柱の上に作られた巣を取り除きました。今回撤去された巣は直径50センチほど。木の枝でできていることがほとんどですが、中にはハンガーのような針金が含まれているものもあるといいます。去年、県内の東北電力の電柱では861個のカラスの巣が撤去され、巣が電線に接触したことによる停電が2件発生しました。

(停電で国道2カ所の信号機消える:広島)
26日午前11時30分ごろ、広島県三次市十日市中と粟屋町の信号機各1カ所が消えているとの110番が続けてあった。三次署によると、十日市中の国道183号の京蘭寺交差点は数分後に、粟屋町の国道54号の落岩交差点は約2時間後に復旧した。事故はなかった。

(ニホンカモシカが縦横無尽に駆け回る:福島)
福島県福島市。白昼の住宅地にずらりと並んだパトカー。集まった警察官などが取り囲む先には・・・『シカが逃げている』・・・警察に通報があったのは4月26日午前7時過ぎ。福島市の中心部で相次いで目撃されたカモシカ。半径1キロほどの範囲を縦横無尽に駆け回った。最初の目撃情報から約4時間が経過した午前11時半過ぎ。福島警察署 生活安全課・松川剛課長:「盾と棒を使ってだんだん距離を狭めていって最後逃げ場なくなったところで角とか足とか一斉に抑えて動かない状態にして麻酔で眠らせたという状況です」。天然記念物のため麻酔銃などは使えず、警察官に確保されたあと麻酔の注射が打たれた。捕獲されたカモシカは体長約1.5m、13歳以上のオスとみられている。捕獲されたニホンカモシカは山に帰されたが、その後動かず死んでしまったという。ニホンカモシカは岩場や急な斜面がある森林に生息しているという。福島県の担当者によると福島市街地を流れる荒川沿いに山を下り、迷い込んでしまったとみられている。ニホンカモシカに限らず、イノシシやサルなど野生動物に遭遇した場合は、むやみに近寄らず刺激しないよう、静かにその場から離れることが大切。また今回のように住宅地などで目撃した場合は、すぐに県や自治体・警察などに連絡を。

(住民がクマ目撃:北海道)
札幌市手稲区の住宅近くの山林で4月26日、クマの目撃がありました。札幌市は、現地調査から目撃されたのはクマと断定しました。市内では4月19日から26日までの間に、北区や東区、白石区の住宅街にクマのようなものの目撃情報が8件相次いでいましたが、同期間でクマと断定されたのは初めてとなります。クマの目撃があったのは、26日午後0時45分ごろ、札幌市手稲区西宮の沢6条2丁目近くの住宅の裏の山林で、住民が山林の方にいるクマを自宅から目撃しました。クマの体長は約1メートル。札幌市は、クマの生息地でいる場所であることから、立て看板を立て注意喚起をしています。パトロールはしないということです。この付近でのクマの目撃は2022年では初めてのことです。

(クマのような動物:北海道)
石狩市生振で26日午後、クマのような動物が目撃され、警察と市職員が周辺を巡回するなどして警戒するとともに、近くの住民に注意を呼びかけています。警察によりますと26日午後3時すぎ、石狩市生振の国道231号線と国道337号線が交差する場所の近くで、走行中の車の助手席に乗っていた男性が茨戸川方向にクマのような動物が歩いているのを目撃し、110番通報しました。男性の話ではクマのような動物は2メートルほどの大きさで、車からおよそ20メートル離れた場所にいたということです。警察によりますと、目撃からおよそ40分後に通報があり、警察と石狩市の職員が現場周辺を調べましたが、今のところクマは確認されておらず、フンや足跡などの痕跡も見つかっていないということです。現場周辺は住宅が点在していて、最も近い民家から100メートルほど離れた場所だったということで、警察は周辺を巡回して警戒するとともに近くの住民に注意を呼びかけています。市内では今月21日、八幡4丁目でもクマの目撃通報があったほか、隣接する札幌市北区あいの里でもクマの目撃通報が相次いでいます。

(クマの目撃相次ぐ:群馬)
群馬県内でクマの出没が相次いでいる。今月中旬以降、群馬県警が連日のように目撃情報をメールで発信し、注意を呼びかけている。いまの時季は冬眠から明けて間もないクマが食べ物を求めて歩き回り、遭遇する機会が多くなるという。群馬県鳥獣被害対策支援センター(高崎市)の担当者は「住宅があるからクマが出ないという認識は通用しない」と指摘している。 群馬県警が防犯情報などを提供する「上州くん安全・安心メール」で、クマの目撃情報がこの1週間余りで5件配信された。目撃場所は渋川、沼田、中之条、東吾妻の4市町といずれも県北部の山間地で、時間帯は早朝から夜までばらつきがある。群馬県によると、今季は今のところ人身被害の情報は把握していないという。25日午後2時ごろには、四万温泉で知られる中之条町四万で1頭の目撃情報があった。四万温泉協会によると、目撃されたのは温泉街にある駐車場の川沿いだった。温泉街での目撃情報は「めったにない」(協会担当者)という。ただ、今回の目撃情報を受け、協会は各旅館に対し、観光客らに早朝や深夜の外出は特に気を付けてもらうようメールで注意喚起したという。温泉街は上信越高原国立公園内にあり、もともと自然が豊かな立地。多くの野生動物が生息しているため、協会担当者は今回の出没を冷静に受け止めていた。ゴールデンウイークが目前に迫ることから、今後も目撃情報があれば「観光事業者にしっかり注意喚起していく」と話した。群馬県鳥獣被害対策支援センターによると、この時季のクマは冬眠から目覚め、体力回復のために食べ物を探して歩き回り、人間の生活エリアに足を踏み入れることもある。5月半ばを過ぎると、さらに注意が必要になる。好奇心旺盛で歩き回る子グマに、母親のクマが付き添って行動するようになる。人間と遭遇した場合、子グマを守ろうとして攻撃的になる恐れがあるという。一方、夏場には人間が登山などで山に入り、遭遇するリスクが高まる。冬眠に備えて食べ物を探し回る秋まではクマへの警戒が必要だ。近年、山間地では急激に人口減少が進み、野生動物が行動範囲を広げている状況もあるという。人口が減ったとはいえ、過疎地域でも住民の生活は続き、現代的なリスクとなっている。センターの担当者は「山と集落が入り組んだ地域は特に注意が必要」とする。クマと遭遇し、こちらに気付いていない場合は、ゆっくりと静かに立ち去り、気付かれた場合も目を離さずにゆっくりと後退することが大切だという。群馬県ホームページでは、遭遇を避けるための対策や遭遇した場合の対処法を詳しく紹介している。

(熊の目撃情報が相次ぐ:宮城)
JR仙台駅から直線距離で2キロも離れていない青葉区霊屋下で、この1週間クマの目撃情報が相次いでおり、仙台市が注意を呼び掛けています。青葉区霊屋下付近では、26日までの6日間に住宅地近くの山林や河川敷などで、3件のクマの目撃情報が相次ぎました。こうした事態を受け27日朝、近くの小学校では児童が保護者に付き添われ登校する姿が見られました。また、26日午後には近くの向山地区でもクマが目撃されたため、市の職員が行動範囲を把握するための調査を行っています。市では、住民に対し山林などに近づく際には鈴など音の出るものを身に着ける他、クマを近寄せる生ごみなどを家の外に置かないよう呼びかけています。

(松山ケンイチ、「捨てられるシカ革に付加価値を」)
俳優の松山ケンイチさん(37)が獣皮を活用したライフスタイルブランド「momiji」を立ち上げた。松山さんは6年前から第1種銃猟免許を取得し、地方と東京で二拠点生活を送る。なぜブランドを立ち上げたのか話を聞いた。――廃棄するシカ、イノシシ、ヒツジ、クマなどの獣皮のアップサイクルを目的としたライフスタイルブランド「momiji」を奥さんの小雪さんと立ち上げました。ブランドを立ち上げた経緯を教えてください。ぼくは青森で生まれて、16歳で仕事をするため東京に上京して、26歳で結婚しました。翌年には子どもが生まれ、今は3人の子どもがいます。30代半ばに入り、子どもと日々を過ごしているとき、ぼくは何をこの子たちに伝えられるのだろうかと思ったのです。家だと一緒に映画やアニメを観て過ごしています。勉強のためでもあるのですが、子どもたちは『パパは遊んでいるだけではないか』と思っていたかもしれません(笑)。俳優として人の心を動かす仕事をしてきたつもりですが、一個人として何ができるのか、核となるものを見つけられずにいたのです。役者として表現をするための土壌が枯渇していたとも言えます。2018年頃から移住を考え始めましたが、東京で働くことには変わりないので、それでは東京に依存した生活になってしまい、現状から大きく変わりません。そこで、移住先では畑づくりをして、自給自足に近い生活を遊びながらするのと同時に、この地でしかできない仕事があれば、東京依存の生活ではなく、地方と東京の二拠点生活が成り立つと考えたのです。普段食べているこの肉はどこから来たのかという疑問は感じていましたが、田舎でどんな事ができるのか探っていくなかで、イノシシやシカなどの獣の皮を廃棄していることにも問題意識を持ったのです。自分自身も6年前からハンターの免許を持っており、害獣駆除をしていたのですが、害獣の皮は捨てていました。駆除したシカの肉は食べるのに、何で皮は捨てるのか疑問に思いハンターの師匠に聞きました。すると、「おれに無理だ」と言われました。皮を利活用するには、なめし業者に依頼して「革」にしてもらわなければいけないこと、そのためにはコストも、一定のロット数も必要なことが分かりました。一人のハンターが駆除できる鹿の数は1日1~2頭です。駆除したシカは保存も効かないので、時間との勝負もあります。これらの理由から皮は利活用できないと師匠に言われたのですが、東京にある「一般社団法人やさしい革」という団体を知りました。そこは、1枚からでも皮を受け付けて、なめし作業を行っています。初めてなめし作業を依頼して、出来上がった革を触ると、すごく柔らかくて今までに触ったことのない感触でした。質感も良いし、背景には社会課題もある。みんなでこの問題を考える商品をつくろうと思い、momijiを立ち上げました。――商品を通して、どのようなことを考えてほしいですか。まず、害獣の皮を説明するには、肉から考えていく必要があります。ジビエ料理として肉の利活用は進んでいますが、当然、食肉になるまでにはいくつかの工程があります。スーパーでは、「バラ」や「ロース」など小分けされた形で並んでいますが、森の中でその形で歩いている訳ではありません。普段食べているものがどんな工程をたどっているのか、想像してほしいのです。ぼくは自分の目で確かめたかったので、ハンターの免許を取りました。きっと、その体験をすることで、「いただきます」の意味が変わり、人生を豊かにすることにつながると思ったのです。――実際にその体験をやってみてご自身やご家族はどう変わりましたか。生きものを殺すことは残酷、一方で食べると美味しい。ぼくの中ではどちらも真実です。命を奪うという行為は避けたいですが、それを抜きにして肉は食べられない。これは、ハンターに限ったことではなく、お金を払っている生活者も同じです。食べ物の代金を支払い、解体業者が作業を行うのです。一つの側面を見て「これはエコ」「これは残酷」とは言えない問題がそこにあります。シカは神の使いといわれることもあれば、害獣でもあります。命を頂くことと、命と向き合うことを大きな視野でとらえるようになりました。――これからブランドオーナーとしてどのような課題の解決を目指しますか。獣皮の認知度は低いので、この感触を多くの人に知ってもらうことから始めたいです。momiji はモノをつくる仕事です。モノを多くほしがらないぼくがモノをつくるので、自分の主義を貫き通すことができない場面も訪れると思います。モノづくりをする上で大事にしているのが「循環」です。大量生産して大量消費する従来のビジネスモデルではなく、廃棄した素材を活用(アップサイクル)して新たな商品にする「サーキュラ―エコノミー」に挑戦したいです。その過程に人が豊かに暮らせるヒントがあると思っています。――松山さんは地方では畑仕事や狩猟などエシカルな暮らしを実践していますが、いつ頃からエシカルな暮らしに興味を持っていましたか。東京で暮らすようになってから、多くの人からの勧めもあり、有機栽培や自然栽培をしている農家さんに会いに行きました。彼らに共通していたのは野菜づくり、土づくりを通して豊かな考え方、生き方を追求していく姿勢でした。そして、自分も彼らのようになりたい、そして、彼らを応援したいと思うようになりました。もともと、消費するお金とは「投票権」だ、という意識があったので、高価なハイブランドよりも小さな手作りブランドに信念を感じます。エシカルファッションに関しては、メンズブランドはまだ少ないですが、実はずっと買い続けてきました。ハンティングからも多くのことを学び、暴飲暴食は避けるようになりました。そして、出来るだけ自分の声を聴くこと。そうすれば、ほんとに自分が求めているものがわかるので「引き算」ができるようになります。――自分の声が聴こえなくなったことがあったということですか。俳優をしていると、自分の心の動きを感じづらくなります。役になりきるので、自分の心を無視してしまうのです。役作りは自分自身への暴力ともいえますから。――これまで出演した作品で特にそう感じたのはどの作品でしょうか。将棋棋士・村山聖を演じた「聖の青春」はその一つです。役作りをしているときから、これは(終わった後に)自分自身に逆襲されるなと思っていました(笑)。撮影を経て体質が変わったと感じることも多くあり、それ以降は今まで以上に自分を大事にしよう、自分の心を動かそうと思うようになりました。momijiを立ち上げた理由には、課題を知ってしまったから向き合いたいという思いがありますが、もう一度自分を解放して、その上で俳優という仕事と向き合いたいという思いもあるのです。――日本では俳優やタレントが社会課題について言及すると、一部の人たちからいわれのない批判を受けることがあります。自分自身が正しいと思うことに向き合い続けるしかないと思っています。

(シカ肉缶詰と革トレー:北海道)
北見市在住の野田坂綱(こう)さん(40)が立ち上げたアウトドア製品ブランド「ROKUBO(ロクボー)」が、人気ユーチューブドラマ「おやじキャンプ飯」とコラボした商品を発売する。ドラマの設定を生かした中華風のエゾシカ肉の缶詰など3商品で、購入予約をクラウドファンディング(CF)サイト「マクアケ」上で受け付けている。「ロクボー」は野田坂さんが趣味のアウトドアを生かして昨年4月に始めた。オホーツクで捕ったシカの肉や皮を使った高級志向のキャンプ用品を販売している。「おやじキャンプ飯」は俳優の近藤芳正さん演じる元中華料理人のソロキャンプ生活を描き、チャンネル登録者が15万人を超える話題のドラマだ。

(獣害問題をハッピーな食事で解決:京都)
2022年4月21日、京都駅前七条通りにあるWine蔵しおりが、『獣害問題になっている”鹿”を美味しい料理に変えてハッピーな食事を提供する』をコンセプトに掲げ、リニューアルオープンしました。Wine蔵しおりは、その名の通り、20種類のワインが時間無制限で飲み放題できるワインと和食とイタリア料理を融合した料理が楽しめるお店です。そのWine蔵しおりが、新しい食材に着目しました。京都府南丹市美山町の「新鮮な鹿肉」です。鹿肉は、牛肉よりも高タンパク質、低脂質でヘルシーな食材として注目されており、その品質が新鮮、かつジビエらしい旨味をもつ肉です。しかし、当社が着目したポイントは、それだけではありません。「獣害問題」です。現在、美山町を含め、多くの地域で獣害が問題となっています。野生の鹿や猪が農作物を荒らす被害が後を絶たず、野生動物を捕獲処分する費用に税金を使わざるを得なくなっているのです。「獣害問題」を「ハッピーな食事」に変えることにこそ、より多くのお客様や地域の方々に喜んでいただけるものだと考え、「鹿肉」を使ったメニューを開発しました。Wine蔵しおりでは、「鹿肉」を、「美山産鹿肉ステーキ(1590円)」、「美山産鹿肉と長芋の天ぷら(990円)」として食べていただけます。また、これまでの調理技術を駆使し、様々な調理法でワインと合う鹿肉料理のメニュー開発を続けています。

(シシ肉、食卓いかが:島根)
獣害対策として加工したイノシシ肉のブランド化に挑んでいる江津市の「浅利観光」が、新たにミートソースや味噌漬けなど7種の加工商品を開発した。東京にあるレストランや料亭の総料理長らが監修した。「硬くて臭みがある」とのイメージを払拭するだけではなく、同社は「一般家庭の食卓に並べてほしい」と力を込める。「イノシシだとは気付かない」。先月上旬、市役所で開かれた試食会。新商品を試食した市幹部らが次々と感想を口にした。昨春、市内の「 猪いのしし 加工販売センター」から事業を引き継いだ同社がブランド肉「江の川Shishi(シシ)」を使って考案した商品だ。今回、年間を通じて食べてもらおうと、様々な料理に応用が可能な新商品を増やすことにした。「イタリア料理ではワインと楽しむため、イノシシの癖を全面に出しますが、今回は広く食べてもらえるよう、よくいためて脂を抜き、臭みを抜きました」。監修した林祐司さん(45)が説明する。ポルシェのオーナー向けイタリアンレストラン「ザ・モメンタム・バイ・ポルシェ」(東京)の総料理長だ。4年前から浜田漁港で水揚げされた魚を使っている縁で、同社が協力を依頼して実現した。林さんはイタリアの星付きレストランで修業した経験があり、 魚醤ぎょしょう (ガルム)をベースにした特製たれに肉を漬け込んだ「古代ローマ風ガルム漬け」などを提案。中でも「トスカーナ風ミートソース」は香味野菜と赤ワインを主体に肉の存在感を引き出し、一般家庭でのラザニアやグラタンなどにも応用できるという。新商品の和食メニューは 出汁だし で炊いた肉にジャガイモを混ぜたコロッケやメンチカツ、もろみ味噌漬けの三つ。こちらは日本料理店などを営む「 僖成きなり 」(同)の料理人が普段の食事に取り入れやすいレシピを助言したという。浅利観光の植田智之常務は「おいしさに気付いてもらい、市内の飲食店やスーパーにも広がり、日常的に食べてもらいたい」と期待している。

(ジビエを使った日本料理も楽しめる店:新潟)
お店があるのは、江南区の住宅地。趣のある庭園を通り、店内に入ると大きな窓に面したカウンターと座席席がある「素材の特徴と地域の食文化を伝えていきたい」とオーナーの媚山さん。地産地消を中心に、自ら釣り上げた魚や丹精込めて育てた野菜を使用する。極めつけはジビエを使った日本料理。『鹿の溜まり醤油漬け』や『熊油の味噌漬け』、『猪バラ山椒煮』など猟に出かけ仕留めた肉を使い、和食の調理法で仕上げる。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、26日午後4時20分ごろ、仙台市青葉区霊屋下にクマが出没しました。

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(「錯誤捕獲」実態不明:長野)
イノシシやシカなどを捕るためのわなに、別の動物がかかる「錯誤捕獲」が問題となっている。間違って捕まった獲物を逃がす際に人間、動物双方がけがをするリスクや、生態系への影響が懸念されるが、行政への報告義務はなく全国的な実態は不明。専門家は「現状把握のため、発生情報などを調べる必要がある」と指摘する。国は農作物の鳥獣被害対策で、自治体の捕獲事業や従事者育成に交付金を出している。かつて捕獲方法の主流だった狩猟は、20万人程度いる免許所有者の6割超が60歳以上と高齢化し、近年はわなに代わりつつある。ただ、ワイヤなどを使うわなは獣道に置くため、狙った以外の動物がかかることがある。国や自治体の捕獲許可対象の動物なら殺処分でき、対象外なら逃がさなければいけないが、行政への報告義務はなく殺してしまうことも多いとされる。

(「ドーベルマン4匹が脱走」:千葉)
22日午後4時ごろ、千葉県木更津市真里谷で「ドーベルマン4匹が脱走している」と保健所に通報があった。県によると、付近の住民が飼っていた成犬1匹と生後4カ月ぐらいの子犬3匹が逃げている。4匹は親子とみられ、警察と保健所職員が行方を捜索している。県によると、この住宅はドーベルマンを5匹飼育していたとみられる。イノシシを追って鎖を切って逃げたとの情報があるという。

(観光名所「山寺」近くで滑落けが:山形)
25日午後、観光名所として知られる山形市の「山寺」近くの登山道で30代の男性が崖を滑落し、軽いけがをしました。警察によりますと、滑落した男性は「サルの群れに驚いた」と話しているということで、滑落したいきさつなどを調べています。25日午後1時半ごろ、山形市の山寺地区にある遺跡を見に来ていた東京都に住む30代の男性から「登山道で4、5頭のサルの群れに驚き、逃げようとしたところ斜面を落ちた」と、警察に通報がありました。警察や消防が現場にかけつけたところ、男性が動けなくなっているのを見つけ、病院に搬送しました。警察によりますと頭部からの出血と左足首を痛める軽いけがをしたということです。山寺地区などで登山のガイドをしている後藤麻衣さんによりますと、男性が見つかったのは登山道から十数メートル下の崖下で、登山道の脇には高さ1メートルほどのロープが張られているということです。また、観光名所として知られる「山寺」近くでは、ここ数年、サルに観光客が襲われたり、農作物が食い荒らされたりする被害が出ているということです。後藤さんは「珍しいと思って写真を撮る人もいるが、サルにはちょっかいを出さないで欲しい。1人で山に入る場合はけがをしたときに危ないのでガイドと一緒に行動してほしい」と話しています。

(冬眠明け注意、人里で熊出没)
冬眠明けの熊の目撃情報が、東日本を中心に各地で相次ぐ。3月末には札幌市で、4月中旬には宮城県で人身被害が発生した。集落周辺にある耕作放棄地にすみ着き、生息域を広げて市街地に迫る。山菜シーズンを迎え入山者が増える中、行政は音が鳴るものを身に着けたり、複数人で行動したりするなど注意を呼びかける。環境省によると2020年度、熊による人身被害は全国で143件。発生場所は、山林が49件で最多。住宅地・市街地が28件、農地が25件と続く。住宅地・市街地での発生件数は、直近5年間で最多だ。農地で遭遇する可能性も高まっている。宮城県によると色麻町で17日、市街地から2、3キロ離れた山林で山菜採りをしていた30代男性がツキノワグマに襲われた。この熊はその場から逃げ、現在も発見されていない。札幌市では3月31日、ヒグマの巣穴を調査していたNPO法人の職員2人が負傷する事故が起きた。市によると現場は住宅街から500メートルほど離れた山林。襲ったのは冬眠していた母熊とみられ、現時点で発見されていない。子熊2頭を守るための行動とみられる。放置された果樹や生ごみなどに執着する問題個体とみなさず、駆除しない方針だ。その後、21日に住宅街でヒグマが発見されるなど、市内で10件(22日時点)の目撃情報が寄せられている。この他、秋田県小坂町で21日、乗用車に熊が衝突。長野県上田市で20日、岩手県紫波町で22日、熊が目撃されている。20年度、ヒグマによる人身被害が14件、農業被害額は2億4900万円と過去最多を記録した北海道。今年度から5カ年の対策を示したヒグマ管理計画を策定した。市街地での被害増加を受け、人命に危害が及ぶ際には、排除を優先する方針などを盛り込んだ。農業被害の防止に向けて、電気柵の設置や農地周辺の草刈りで人の生活圏への侵入防止を促す。計画推進に向けて道は4月にヒグマ対策室を新設。同室の武田忠義主幹は「農地や放牧地など熊と人を隔てていた緩衝地帯が減り、あつれきが生まれている。対策を強化したい」と話す。札幌の事故は、市街地の近くで母熊が営巣して子熊を育てていたことを見逃せない。雌は雄より移動範囲が狭い。それにもかかわらず人が多い場所で越冬・繁殖していた。本州に生息するツキノワグマも含め、熊の生息域は全国で拡大している。背景に過疎化がある。熊が本来生息する山林から、野イチゴなどの餌が自生しやすい耕作放棄地などに移動している。人に慣れた熊が、徐々に市街地に近づいている。人が里山をしっかり管理して暮らしていれば、熊は近づけない。行政は、里山に移住者を呼び込むなど地域振興施策と合わせて対策を探ってほしい。

(進まない食材利用「食べて供養したい」:福島)
県内で捕獲された野生動物は埋設や焼却などで処分されている。東京電力福島第一原発事故の影響で、食材としての資源利用は進んでいない。農林水産省は全国的な鳥獣被害対策の一環で捕獲の他に、ジビエ(野生鳥獣肉)利用の推進を目的とした交付金メニューを設けている。だが、原発事故発生後、県内で利用された実績はない。国が県内で捕獲された野生鳥獣の多くを出荷制限しているためで、県も自家消費を控えるよう呼びかけている。県が4月13日に公表した県内で捕獲した野生鳥獣の放射性物質の測定データによると、イノシシ6頭とニホンジカ15頭のうち、桑折町で捕らえられたイノシシ1頭から、食品衛生法の基準値(1キロ当たり100ベクレル)を超える放射性セシウムが確認された。検査個体にもよるが、放射性物質の数値はこれまでおおむね微減、もしくは横ばいで推移している。イノシシは雑食で木の根を食べる際、土ごと口に入れる。放射性物質を吸着しやすいキノコなども餌とするため、体内に放射性物質が取り込まれやすいという。「できることなら食べて供養したかった」。会津若松市で農業を営む芳賀広一さん(70)は、捕獲したイノシシを埋葬した山林で手を合わせる。わな猟で市の有害鳥獣駆除に携わる。市内各地に30個を仕掛け、積雪のない春から秋にかけて各ポイントを見回っている。捕獲した動物は共有地に150センチほどの深さの穴を重機で掘って埋葬している。原発事故発生後、イノシシによる農作物への被害が増えたと感じている。稲を食べたりする被害に悩まされてきた。2017(平成29)年にわなの狩猟免許を取得した。2019年度が最も忙しく、約15頭を捕獲した。「動物の数を減らすために捕るだけ。ずっとこのままでいいのだろうか」原発事故から11年以上が経過し、県内の山林の空間放射線量は自然減衰しているが、放射性物質のセシウム137の半減期は約30年とされる。隣県で野生動物の被ばく状況を研究する東京農大地域環境科学部の山崎晃司教授(60)は「地形や降雨などの気象条件、土壌の性質によって山林には放射性物質の濃淡が混在する。その影響は広範囲にわたっている」と指摘し、今後数十年間は野生動物への影響が続くと推測している。野生動物との付き合いは避けては通れない。住民と行政が連携し、専門家の助言を受けながら共生の道を探り続けることが求められる。

(ニホンザル被害集中対策へ「重点集落」:栃木)
野生ニホンザルによる農業被害を軽減するため、県は21日までに、5期目となる県ニホンザル管理計画(2022~26年度)をまとめた。群れの出没頻度や被害の重さなどを基に市町が「重点対策集落」を設定し、住民の対策を優先的に支援する方針を新たに盛り込んだ。農業被害額は減少傾向にある半面、生息エリアや群れの「加害度」は県南西部を中心に拡大しており、県は集落ぐるみでの対策を推進していく考えだ。対象地域は4期計画(17~21年度)と同じく足利、栃木、佐野、鹿沼、日光、矢板、那須塩原、塩谷、那須の9市町。農業被害額は16年度の約3500万円をピークに減少し、17~20年度は約2千万円で推移した。近年は野菜の被害が全体の7割を占めるという。

(クマ対策で地域のリーダー配置:秋田)
秋田県鹿角市鳥獣被害防止対策協議会(会長=北方康博・市農地林務課長)は本年度、クマ対策などで地域のリーダーとなる「鳥獣被害対策推進員」を置く。被害の拡大防止が狙い。自治会役員らが推進員を務め、これまで猟友会のメンバーらでつくる「鳥獣被害対策実施隊」が担っていた被害防止策の指導や有害駆除の活動を補助する。協議会の総会が18日、市役所で開かれ、推進員設置を承認した。2021年度のクマ被害は人身事故が2件あったほか、農作物はリンゴやモモなど約7ヘクタール、被害額は約150万円に及んだ。夏には中心市街地への出没も相次いだため、推進員を置くことにした。推進員は有償ボランティアで、活動1日当たり500円が支払われる。自治会役員のほか、クマ被害を受けた農家らに参加を呼びかける。任期は1年。

(クマに注意!単独行動避けて:秋田)
大館署は23日朝、道の駅ひないなど秋田県大館市比内町の3カ所で、クマ被害や山岳遭難に注意するよう呼びかける広報活動を行った。

(クマ害防止のため玉川地区の国有林入山を禁止:秋田)
秋田森林管理署と仙北市は2017年と2018年に入山者がクマに襲われて亡くなる事故が相次いだことを受け、今シーズンも国有林への入山を禁止します。入山を禁止するのは仙北市田沢湖玉川地区の国有林で、山菜やタケノコが採れるエリアです。雪解けが進み入山ができるようになる来月の大型連休明けをめどに国道341号沿いから森林への入山を規制します。林道の入口に進入禁止のゲートを設置するほか、看板で入山禁止を呼びかけるということです。

(野生イノシシに豚熱ワクチン:山口)
山口県は25日、県内で豚熱(CSF)の感染確認が相次いでいることを受け、野生のイノシシへの豚熱ワクチンの投与を始めた。餌の状態にしたワクチンで、26日まで山口県周南市鹿野から山口県山口市徳地の山林に約400個をまく。県内での散布は初めて。

(豚熱でイノシシ減:石川)
石川県内のイノシシ個体数が「豚熱」の影響で減り、農家と獣肉処理施設で明暗が分かれている。

(奄美大島、増えるノヤギ:鹿児島)
鹿児島県・奄美大島で、土砂崩壊や希少植物の食害などを引き起こすノヤギ(野生化したヤギ)が、7年間で3割以上増えていることが県の調査で明らかになった。世界自然遺産の登録区域になっている山中でも生息が確認され、自然保護関係者からは島の生態系や希少植物への影響を懸念する声が上がっている。「群れでどこにでも現れる」。自然写真家でガイドも務める同県奄美市名瀬の常田守さん(68)は、以前から山に入るたびにノヤギに遭遇していた。海沿いの崖地で多く見られたが、近年は山中でも姿を現す。「ノヤギは自然遺産も関係ない。夜も活動し、根こそぎ草を食べる。希少植物も食べられている」と危惧する。草が食い荒らされ土が露出することで土砂が流出し、山中の生態系に影響も出るという。「早め早めの対策が必要。山中に広がってからでは遅く、捕獲を急ぐ必要がある」と指摘する。県によると、2021年7月に同島を8ルートに分けて海上から船で数や位置を調べたところ、前回(14年)より165頭多い642頭を確認した。森林内はセンサーカメラを設置し、撮影状況やフンなどの痕跡から自然遺産区域内を含む山中にも生息していることも確認している。島内5市町村は対策として、16年以降だけで年間200~300頭を捕獲しているが、ノヤギの確認数は増加している。猟友会関係者が捕獲を担うが、銃で駆除したノヤギは埋却処分が必要で、個人消費する場合も生け捕りし、と畜場での解体が義務付けられるなど法的な規制が多く、「捕獲の意欲がわかない」との声は多い。このため県は、一部の島で、柵に追い込むなどしてノヤギを完全駆除した東京都小笠原諸島の取り組みなどを参考に22年度は「効率的な捕獲手法などを検討していく」と、対策を急ぐ。奄美大島では家畜として飼われていたヤギが放し飼いなどで野生化し、07年ごろから問題が顕在化。島内5市町村は08年に放し飼いを禁止する条例を施行し、捕獲を進めている。

(市中心部へのクマ侵入防げ:北海道)
去年、クマの出没情報が相次いだ旭川市は、市の中心部へのクマの侵入を防ぐ対策を強化することになり、22日、専門家などが現地調査を行いました。旭川市では去年、中心部を流れる美瑛川や忠別川、石狩川の河川敷などでクマの出没情報が相次ぎました。これを受けて市は、市の中心部へのクマの侵入を防ぐ対策を強化することを決め、22日、現地調査を行いました。美瑛川にかかる雨紛大橋付近の河川敷では、市の職員や専門家などおよそ20人が対策が必要な場所を確認していました。市はクマの通り道となりうる河川敷で、▼クマの侵入を防ぐ電気柵や動きを感知して自動で撮影するセンサーカメラを設置するほか、▼草や木を伐採して見通しをよくすることにしています。調査に同行したクマの専門家らで作る「ヒグマの会」副会長の山本牧さんは「いまの河川敷はクマが隠れやすく通りたがる状況です。クマの侵入を止める対策を考えていきたい」と話していました。

(カワウ、一斉追い払い:栃木)
釣りシーズンを前にアユの稚魚などを守ろうと、関東地方と隣県で12~21日、魚を食べる大型の水鳥・カワウの一斉追い払いが実施された。県内でも各地の漁業協同組合などが中心となり、鬼怒川や那珂川など23河川でロケット花火などを使って作業を行った。各漁協はカワウの被害に頭を悩ませており、さまざまな対策を講じている。県の資料などによると、カワウは体長約80センチ、体重1・5~2・3キロで、水に潜って魚を食べる。最大20メートルの深さまで潜り、長い時は約70秒間水中にいられるという。成鳥は1日約500グラムの魚を食べるとされる。1990年代から増加し、県の2021年度の調査では約1900羽の生息が確認された。最近10年でその数はほぼ横ばい。約15の営巣地があるとみられる。

(ハンター増めざしツアー企画:長野)
長野県が昨年から旅行会社とともに「狩猟ツアー」を催している。シカやイノシシの害獣駆除には狩猟免許所持者が欠かせないが、近年は高齢化。そこで、若者が狩猟に関心を持つきっかけになればと考えて内容を工夫した。東京では狩猟人気の動きもあり、県外からの参入を期待している。「狩猟スタートアップツアーin白馬」で、県とアルピコ長野トラベル(長野市)が企画。昨年10月に、2泊3日のツアーを2回催した。対象は18歳以上。有害鳥獣駆除など里山保全活動の実績で知られる岐阜県内の団体「猪鹿庁」のメンバーを講師に招き、初日は座学やジビエ料理教室。2日目はエアソフトガンを使った技術指導をし、最終日は里山で動物の追跡術を学ぶといった内容だった。参加費は交通費などによって違い、5万8千~7万1500円など(税込み)。初心者でも興味深く学べる中身にした。県鳥獣対策・ジビエ推進室の担当者は「いきなり本格的な世界に入っても、猟師からすれば『やる気がない人がきた』となる。橋渡しの講座が必要と考えた」と話す。

(鳥獣の出没情報をアプリで共有:長崎)
鳥獣害対策資材を手掛けるアイエスイー(三重県伊勢市)は、長崎県五島市と協力し、鳥獣の出没や捕獲に関する情報を共有できるスマートフォン向けアプリ「けものおと」を開発した。スマホ上の地図で出没状況を確認できる。地域内で農家ら一般住民や猟友会員が情報を登録・共有し、農作物対策の強化や捕獲効率の向上などに役立てる。総務省の過疎地域持続的発展支援交付金を活用した。利用するには、自治体の管理者などが作成したIDとパスワードが必要になる。アプリを使い、猟友会員や住民らが、鳥獣の出没情報や足跡、ふん、捕獲記録などをその場所の写真と共に登録する。集めた情報は地図上にまとめられ、密度の高い場所が一目で分かる。農家にとっては、圃場(ほじょう)の近くで出没情報があれば、被害防止対策の参考にすることができる。自治体の担当者にとっては管内の情報を一元管理できる。猟友会員にとっては、捕獲場所の選定や捕獲効率の向上につなげられる。同社が提供する、わなの捕獲通知システム「ほかパト」とも連動でき、見回り労力の軽減にもつながる。「けもの予報」という機能では、目撃場所に近づくと警告音を出す。車の運転中に使って、警告音が鳴ったら注意して徐行するなど、衝突事故の防止にも役立つ。同社は「自治体が主導し、住民や農家、猟友会に活用してもらう形。地域全体で鳥獣害対策のデジタル化が進められる」と話す。

(駆除のシカ肉、ライオンのえさに:愛知)
愛知県豊橋市の豊橋総合動植物公園(のんほいパーク)で、東三河地域で駆除されたシカ肉をライオンに与える様子が毎週日曜日に公開されている。動物園の飼育環境を野生の生息環境にできるだけ近づけようとする「環境エンリッチメント」の取り組みの一つ。農業被害を減らすために東栄町で駆除されたシカ肉を購入して餌として与えている。飼育員の長屋篤さん(30)は「ライオンにとっていいこと尽くしです」。公開は、5月8日まで毎週日曜日午前11時半から。

(消えたチューリップ2万株、シカ食害:岩手)
山田町船越の船越公園花壇から今月、2万株のチューリップが消えた。シカによるもので、5月の大型連休に見頃を迎えるはずだった花々を、球根ごと食い荒らした。県内では農林業被害などが増加傾向にあり、捕獲頭数を増やしても追い付かない状況だ。人間と野生動物の共生のため、より適切な個体数管理、周辺環境整備が求められる。30アールの花壇には、食い跡のある新芽や球根が散らばり、ふん、足跡もある。町から受託管理する住民団体BG浦の浜会(藤原長一会長)によると今月初旬、近隣住人から「シカが花を食べている」と連絡があった。初めは夕方、やがて昼間も現れるようになり、手が付けられなくなった。昨年10月に植え、つぼみを付けた約2万株のほとんどが食い尽くされた。

(イノシシの生態知り対策を:広島)
イノシシによる農作物被害や住宅地への侵入が相次ぐ中、広島県と福山市が24日、同市沼隈町の沼隈サンパルでイノシシの生態を伝える講演会を開き、地域住民に注意喚起や対応策を伝えた。市は各地域に柵の設置を促し、捕獲の効率を上げるための実験に取り組んでいる。

(猟師のノウハウ次世代へ:福岡)
ジビエ(野生鳥獣肉)人気などで狩猟への関心が高まる中、出版などを手掛ける「チカト商会」(北九州市)が猟師から聞き取った知識を元に、書籍やインターネットのコンテンツを製作している。近年若手猟師が増え、具体的な技術を学べる場が少ないことに着目した。自身も猟師の東雲(しののめ)輝之社長(36)は「高齢化で失われるノウハウを次世代につなぎたい」と意気込む。

(クマの生態や安全対策学ぼう:長野)
ツキノワグマの保護や調査を担うNPO法人信州ツキノワグマ研究会(松本市)は、小学生向けにクマの生態や対策など説明する冊子「こども版信州ツキノワグマハンドブック」を制作した。県内全小学校に二冊ずつ配布する。

(高所作業車でカラスの巣を撤去:宮城)
東北電力ネットワーク気仙沼電力センターが、電柱上に作られたカラスの巣の撤去に追われている。カラスの営巣は、毎年この時期に盛んになるが、電力会社にとっては停電の原因となる天敵。同センター管内では昨年、100個以上の巣を撤去しており、住民からの情報も頼りに7月ごろまで作業が続く。21日は、市内浪板地内の巣を撤去。高さ約13メートルの高圧アームの上にあった直径40センチほどの巣を、作業員2人が高所作業車で近づき、感電しない道具を使って取り除いた。撤去後はカラスが再び近づけないよう、プラスチックの営巣防止器具を取り付けた。営巣は、毎年3月から6月ごろにかけて盛んになる。電柱の上に巣を作るケースも多いが、巣に使われる針金や木の枝が設備に触れると停電の原因になるため、撤去作業が欠かせない。センターによると、昨年の管内(気仙沼市、南三陸町)の撤去件数は108件。県内では過去最多の3095件に上った。巣が原因の停電は管内での発生はなかったが、県内では10件あった。管内では鹿折から松岩地区にかけて多く、山間部では比較的少ないという。センターでは定期的に見回りを行っているほか、住民からの情報提供も呼び掛けながら巣の撤去を行っている。同センター配電課の菅原秀也課課長は「カラスは何度も同じ場所に巣を作ることがある。作業員だけでは目の届かない場所があるので、巣を発見したら連絡してほしい」と話している。

(住宅街にクマか、通報相次ぐ:岩手)
住宅街でクマの目撃情報が相次いでいる。警察によると、岩手・紫波町の住宅街で、22日午前7時ごろから1時間の間に「クマを目撃した」という通報が、相次いで4件寄せられた。目撃されたクマは1頭で、体長は1メートルほど、いずれも同じクマとみられている。町内の公園では、入り口を封鎖し、花見客などへ立ち入り禁止を伝えている。また午後には、付近の小学校近くでも新たな目撃情報があったという。

(クマ目撃、警察が注意呼びかけ:北海道)
22日朝早く、帯広市郊外の湖の近くでクマ1頭が目撃されました。この時期は冬眠明けのクマの活動が活発になるため、警察は山に入る際などには注意するよう呼びかけています。22日午前5時ごろ、帯広市拓成町にある拓成湖で釣りの下見に来ていた男性から「クマのような動物がいる」と警察に通報がありました。警察によりますと、目撃されたクマは1頭で200メートルほど先の湖のそばにいたということです。男性はすぐにその場から立ち去ったため、クマがその後どこに行ったのかは分かっていません。現場は帯広市の郊外で、近くにはパークゴルフ場や牧場があり、住宅からは1キロほど離れています。帯広市でクマが目撃されるのはことし初めてです。この時期は冬眠明けのクマの活動が活発になるため、警察は「山菜採りなどで山に入る際にはクマよけのスプレーや鈴などを準備してほしい」と注意を呼びかけています。

(17年ぶり猿確認、監視カメラで繁殖警戒:山口)
山口県周防大島町が、農作物を荒らす外来動物への対策を強化している。この20年近く、イノシシによる特産品のミカンへの食害に加え、昨年4月に本島で17年ぶりに猿が確認されたためだ。担当者は「島内での猿の繁殖は何としても防ぎたい」と表情を引き締める。「サル侵入監視用カメラ作動中」。今月13日朝、本土と本島を結ぶ大島大橋のたもとに立つ看板近くで、町農林水産課有害鳥獣対策班の職員2人が、監視カメラのデータを回収していた。高さ約5メートルのポールの上に設置された監視カメラは、橋上の往来を24時間撮影している。2週間に1度回収している画像は、本島で猿の目撃情報が寄せられた際、いつ侵入したかを確認するために使う。「町内で被害を出さないため、しっかり監視を続けたい」。林泰彦班長はそう力を込めた。町によると、本島での猿の目撃情報は2004年を最後に途絶えていた。しかし、昨年4月、橋から南東約6キロの東屋代地区で1件目撃されると、5、6月各5件、7月9件、8月6件と5か月で計26件に達し、本島全域に及んでいた。群れに関する情報はなかった。町内の農家は、イノシシによる島特産のミカンへの食害に頭を悩まされている。元々本島にいなかったが、02年に初めて確認された。イノシシは、瀬戸内海を渡ることが知られている。島内で繁殖しているとみられ、20年度の捕獲頭数は11年度の約5倍に当たる最多の3023頭に達した。町内の鳥獣による農作物被害額も19年度は約1700万円に上り、うちイノシシによるものが約1200万円で7割を占める。主な標的はミカンだ。同町西方のミカン農家(74)は、町の助成を受けて防護柵などを設け、被害を一定程度軽減できたという。それでも、「実を取ろうと樹木に体重をかけて枝を折るため、果樹が再び育つまで何年も待たなければならなくなる。実を食べるだけのタヌキとは比べものにならない被害だ」と嘆く。町が今回、猿の侵入に神経をとがらせるのは、こうした苦い経験のためだ。猿は、大橋の下にある送水管を通って来る可能性がある。そこで、とげ付きのパネルを橋の下部に増設したほか、夜間撮影が可能な監視カメラを設置。目撃情報が寄せられた場合、画像から橋の通過箇所や時間を調べ、対策に反映させることにしている。本島内の猿の目撃情報は昨年8月19日を最後に途絶えている。だが、ミカン農家は「仮に猿が住み着けば、一から対策を考えなければならない」と警戒感を隠さない。町は、本土側の柳井市とも猿に関する情報を共有していく考えだ。町農林水産課の行田一生課長は「イノシシの二の舞いは避けなければならない。万が一入ってきたら、早急に対応したい」と語った。島外から侵入する鳥獣に対し、ICT(情報通信技術)による対策を取る自治体がある。離島を多く抱える長崎県五島市は、福江島に、野生鳥獣の自動感知システムを導入している。島では、戦前までに絶滅したとされていたイノシシが、2009年に確認され、農作物などの被害が相次いだ。そこで、市は17年、イノシシの動きやわなの作動をセンサー付きカメラで自動撮影し、メール送信するシステムを導入。対象地域の捕獲頭数は16年度の47頭から、17年度は134頭と大幅に増えた。鳥獣被害に詳しい山口大院創成科学研究科の細井栄嗣准教授(動物生態学)は「ICTの活用は見回りなどの手間を省け、農家の高齢化が進む地域でも、効率のいい捕獲が期待できる」と話している。

(住宅街にシカ出現、1頭捕獲も別にも?:埼玉)
埼玉県深谷市の街中で20日以降、シカの目撃情報が相次ぎ、市や警察に通報が寄せられた。警戒と検索を続けた深谷署は24日夜、体長170センチほどのシカを上柴中央公園(同市上柴町西4丁目)で発見し、約20人がかりで捕獲した。市民や警察官にけが人は出ていないという。署は別のシカが街中に現れる可能性が否定できないとして、注意と情報提供を呼びかけている。目撃情報が多かったのは同市幡羅町1丁目周辺。住宅街で近くに商業施設や病院があるため、市は防災無線で注意を呼びかけた。一方、捕獲されたシカは雄で、衰弱していた。捕獲時に1本の角が折れたという。角のないシカの目撃情報もあり、署は捕獲したシカとは別の個体がいるとみて警戒を続けている。

(クマが走って道路を横切った:北海道)
札幌・北警察署は26日、札幌市北区4条9丁目でクマのような動物が目撃されたと発表しました。26日午前0時すぎ、車を運転していた男性から「クマが走って道路を横切った」と警察に通報がありました。警察によりますと、男性運転手が国道337号を右折した際に、200メートルほど先にある交差点付近を横切るクマのような姿を見たということです。男性運転手によると、クマは2メートルほどで、現場付近の公園側から出てきて道路を横切り東向きに走り去っていったということです。一夜明け、26日午前6時半から、警察と札幌市や道で付近をパトロールしましたが、クマの痕跡は見つかりませんでした。通報のあった付近では、ポスターを張るなどして警戒を呼び掛けています。

(クマのような動物の目撃情報:北海道)
クマの目撃が相次いでいる札幌市の豊平川周辺で、25日夜、また、目撃情報がありました。25日夜、札幌市白石区菊水6条1丁目の豊平川河川敷のサイクリングロードで、自転車に乗っていた人が「クマらしきものを見た」と警察に通報しました。警察によりますと、クマの大きさやその後の行動などはわかっておらず、クマの痕跡も見つかりませんでした。また、26日未明、札幌市北区あいの里の住宅街でも、車に乗った人から「道路を横切るクマ」を見たと通報が入りました。どちらも、先週から目撃情報が相次いでいる地域です。

(札幌市内でまたクマか:北海道)
札幌では週末もまたクマとみられる動物の目撃が相次ぎました。現在のところ、クマの足跡など痕跡は見つかっていません。24日午前7時すぎ、札幌市東区東苗穂4条1丁目の住宅街で、家の中にいた女性が窓の外を歩くクマのような動物を見つけ、警察に通報しました。また、先週の金曜日と土曜日には、札幌市白石区菊水元町7条1丁目でも「クマのような動物」が相次いで目撃されました。近くには豊平川があります。去年6月、札幌市東区の住宅街に突如、クマが出没。住民4人がクマに襲われ、重軽傷を負う事故が起きています。相次ぐクマとみられる動物の目撃。現在のところクマの足跡など痕跡は見つかっていません。

(ジビエの解体施設を整備:神奈川)
秦野市三廻部に市内初となるジビエの解体施設の整備が進んでいる。手掛けているのは「製造元直売所 手打ち十割そば処 丹沢そば本店」(石井勝孝会長)。同社が中心となり運営している農業施設「天空の丹沢そば村」のひとつとして準備が進められている。同社は農業の6次産業化に乗り出し、認定農業者として市内外の自社農園でそばの栽培を手掛けてきた。1年間に同じ畑で3度のそば栽培を行う3期作に取り組み、大型農機具の導入と合わせ収穫量を増やしている。また、次世代の農業のすそ野を広げるために「農業アカデミー」を開校。仲間を募って、そば栽培のノウハウなどを伝えてきた。同施設は、農業アカデミーの活動拠点として整備。農の拠点として畑の他に、育苗施設などが整備されている。丹沢の麓に位置しているため「天空の丹沢そば村避難所」と名付けられ、今回、施設の一角にジビエの解体施設「丹沢そば村ジビエ館」の整備が進められることになった。同社ではこれまでに畑の鳥獣被害の脅威にさらされてきており、対策としてドローンなどを活用してきた。一方新東名高速道路が新秦野インターチェンジまで開通したことをチャンスと捉え、秦野市へ誘客を図るための新しい名物とするため観光の核としてジビエに目を付けた。「鳥獣被害対策にもつながることに加え、観光振興に役立つなどジビエのメリットは大きい。農で観光に寄与することで秦野の魅力が増せば、未来の子ども達のためになる」と石井さん。地下100mからくみ上げる豊かな天然水を利用し、施設内にはマイナス60度の冷凍庫をはじめ、ジビエを処理するための設備が整えられているという。

(ジビエ食べ放題開催:静岡)
静岡市葵区梅ケ島の梅ケ島新田温泉「黄金の湯」は、5月8日に開催するイベント「ジビエ食べ放題」の参加者を募集している。「梅ケ島の山の幸を焼き肉で味わってもらおう」と企画。地元猟友会が捕獲したシカ肉20キロのほか、季節の野菜などを提供する。

(巨大ハンバーグ丼で「平戸いのしし」の魅力を発信:東京)
にわかにブームの兆しを見せているハンバーグ丼。各店高いオリジナリティーで、しのぎを削っているが、中でも圧巻の存在感を放っているのが東京・有楽町の「平戸からありがとう」で提供している「平戸バーグ丼」だ。見た目のインパクトだけでなく、イノシシ肉100%のハンバーグで強烈な個性を打ち出している。従来なら好みが分かれるジビエにもかかわらず、連日売り切れの人気ぶりを見せていることからも商品力の高さがうかがえる。「イノシシ肉はなじみの薄い食材ですから、それをアピールしてもかえって客層を狭めてしまう。そこで誰もが日常的に食べているハンバーグにすることで敷居を下げようと考えたんです」と経営するGreenPeace取締役の豊池潤一さんは商品開発の経緯を語る。さらにハンバーグの存在感を最大化するために考えついたのが、丼に“オン・ザ・ライス”で提供するスタイルだった。その狙い通り、飯を覆い尽くすほどに巨大なハンバーグが鎮座するビジュアルがSNSで瞬く間に広がり、連日行列の繁盛店となっている。ハンバーグは1個150gで、材料は「平戸いのしし」100%。調味は塩、コショウ程度で、獣臭をマスキングするスパイスはほとんど使っていないことからして、肉への自信がうかがえる。一口食べるとジビエらしからぬ淡白であっさりした上品な甘さに驚く。日常的に食べている豚肉や牛肉よりも軽い味わいに思えるほどで「女性のお客さまでもペロリと食べてしまう」という。その理由について豊池さんは「平戸に生息するイノシシはドングリが主食。だから甘味があって香りが穏やかな肉質になるんです」と説明する。餌は肉質を決める大きな要因で、同じくドングリを主食とする家畜であるスペインのイベリコ豚の最高ランクに君臨する「イベリコ・ベジョータ」を彷彿させる上質感だ。例えば「仕込み時にひき肉を練っていると手のひらの温もりで脂が溶けていく」と脂肪分の融点の低さも共通しており、平戸いのししの肉質の高さをうかがい知ることができる。春から開始したディナー営業では、平戸いのししの生ハムやパテ、串焼きといったお酒と楽しめる一品料理を提供し、より身近に楽しめるジビエとして平戸いのししが新しい風を起こしそうな予感がする。

(地元産ジビエの総菜開発:広島)
広島県三次市十日市東で欧風料理店「Bistro K」を営んでいた岡田浩二さん(43)=吉舎町海田原=が、三次産のジビエ(野生鳥獣肉)を使った総菜の開発に力を入れている。新型コロナウイルス禍で外食需要が落ち込む中で店内飲食をやめ、市内のスーパーに卸したりイベントに出店したりする業態に転換した。

(ジビエ料理御膳で一度に:石川)
白山麓で地域活性化に取り組む合同会社「 山立会やまだちかい 」が運営する「山立会食堂」(白山市木滑)で、シカ肉やイノシシ肉を使った自家製の加工品やみそ焼きなど、多彩なジビエ料理を一度に楽しめる新しいランチメニュー「白山ジビエ御膳」が完成した。23日から、土、日、祝日の昼食時間帯に1日限定10食で提供される。食堂で調理を担当している畑田將司さん(47)が、ジビエ料理の魅力を多くの人に知ってもらおうとメニューを考案した。御膳には、シカ肉のローストやイノシシ肉のハムなどの肉前菜四種盛りに、メイン料理として、赤みそをベースにしたみそダレが食欲をそそる地元で捕れたシカ肉のみそ焼きが提供される。このほか、地域特産の堅どうふや山立会で栽培する木滑ナメコなどを使った白山三種盛りとサラダ、木滑ナメコのみそ汁、ご飯が付く。畑田さんは「いろんなジビエの楽しみ方を知ってもらいたくてレシピを考えた。日本酒やワインにも合い、女性にも食べやすいメニューです」と話していた。

(家庭でも「ジビエ」料理を:兵庫)
シカやイノシシなどの野生鳥獣肉「ジビエ」の消費拡大につなげようと、兵庫県は冊子「ひょうごジビエ料理レシピブック」を初めて作った。家庭や飲食店で活用してもらおうと、レシピコンテストでの応募作を中心に麺や汁物、ご飯を使った料理など22点を紹介する。県のホームページからダウンロードもできる。

(ひょうごジビエコンテスト:兵庫)
兵庫県では、かねてより、鳥獣による農林水産業被害対策として捕獲および利活用の推進を行っています。この取組の一環として、ジビエのより一層の需要拡大を図るとともに消費者への普及啓発を図るため、兵庫県産のシカ肉・イノシシ肉などを活用した『ひょうごジビエコンテスト』を昨年開催しました。この度、『ひょうご第1回ジビエコンテスト』の受賞者が決定されたのでお知らせするとともに、『ひょうご第2回ジビエコンテスト』のレシピを募集します。

(シカ肉バーガー名物に:長崎)
五島市玉之浦町の住民らでつくる「玉之浦町未来拠点協議会」は、付近で捕獲されたシカの肉を使ったバーガーなどを販売する「鶴田商店」をオープンした。同協議会の野沢努会長(55)は「シカ肉は新鮮で軟らかくジューシー。地域にも愛され、観光客も来てくつろげる場所にしたい」と思い描いている。同市内では2020年度、シカが約1500頭捕獲された。うち約7割が玉之浦町での捕獲で、シカが農作物を食い荒らす食害なども課題となっている。福江島の西部に位置する同町は、かつて漁業が盛んで各地の船乗りたちでにぎわっていたが、漁業の衰退や少子高齢化が進展。同協議会によると、以前、立ち並んでいた商店の多くが廃業したという。こうした中、同協議会は地域にある「資源」で町を活性化しようと、シカに着目。20年ほど前まで営業していた「鶴田商店」を借り、クラウドファンディングなどで調達した資金で改装し、シカ肉のバーガーを作って販売することに。住民に親しまれた店名も引き継ぎ、看板もそのまま掲げ、1月下旬にオープンした。シカは捕獲後すぐに加工。肉は高たんぱくで低脂質とされている。合わせるソースは、トマトソースと五島高の生徒が考えたレモングラスソースの2種類ある。パンに挟む野菜も地域で採れた旬のものを使うため、いろんな組み合わせを楽しめるという。値段も税込み350円と、購入しやすい価格に設定した。店ではバーガーのほかにも、シカ肉をふんだんに使ったカレーやシカ革を使った小物類、地元産の野菜も販売している。野沢会長によると、うわさを聞きつけて東京などから訪れる観光客もいるといい、「地域の良さを再発見できる場所になればうれしい。周辺のにぎわいを取り戻す取り組みも色々とやっていきたい」と意気込んでいる。

(クマ出没:宮城)
利府町によると、25日午後6時10分ごろ、利府町春日二ツ石にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、24日午後0時50分ごろ、仙台市青葉区霊屋下にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
富谷市によると、24日午前8時20分ごろ、富谷市明石上折元にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
利府町によると、23日午前8時15分ごろ、利府町沢乙白石沢にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
富谷市によると、22日午後6時30分ごろ、富谷市西成田南田にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
大崎市によると、22日、大崎市鹿島台広長鹿島にクマが出没しました。

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(散弾銃が暴発、公民館で猟銃など一斉検査中:新潟)
新潟県南魚沼市の大和公民館で21日午前11時ころ、散弾銃1発が暴発しました。警察によりますと、公民館では猟銃などを対象にした一斉検査が行われていました。検査を受けていた人が銃を組み立てていたところ、散弾銃1発が暴発し、施設の壁に直径約5センチの穴が開いたということです。けがをした人はいないということです。警察は銃が暴発した原因などを調べています。

(カラスの死がい、簡易検査で陽性:秋田)
鳥インフルエンザに関するニュースからお伝えします。大仙市で19人、カラスの死がいが見つかり鳥インフルエンザの簡易検査で陽性となりました。カラスの死がいが見つかったのは19日に鳥インフルエンザの発生が確認された養鶏場から1・2キロほどの場所です。県によりますと19日見つかったのはハシブトガラス3羽の死がいです。付近の住民から「畑の近くにカラスの死がいを見つけた」と大仙市役所に連絡があったもので、県が3羽を回収しこのうち1羽について鳥インフルエンザの簡易検査を行ったところ陽性となりました。このあと環境省が詳しい遺伝子検査を行います。カラスの死がいが見つかった場所と19日に鳥インフルエンザの発生が確認された大仙市の養鶏場との距離は1・2キロほどです。県は野鳥の死がいを見つけたら触るなどせず通報してほしいと呼びかけています。また19日鳥インフルエンザの発生が確認された大仙市の養鶏場では20日までに鶏舎や周辺の消毒が終了しました。これでこの養鶏場の防疫措置は完了したことになります。ただほかの養鶏場も警戒を強めていて県は来週から県内すべての養鶏場に消毒用の消石灰を配布することを決めています。

(わなに別動物現状把握を「錯誤捕獲」)
イノシシやシカなどを捕るためのわなに、別の動物がかかる「錯誤捕獲」が問題となっている。間違って捕まった獲物を逃がす際に人間、動物双方がけがをするリスクや、生態系への影響が懸念されるが、行政への報告義務はなく全国的な実態は不明。

(子グマ2頭"消えた"?母親戻った痕跡なし:北海道)
2022年3月、男性2人がクマに襲われた北海道札幌市西区の三角山で、札幌市が現場を調査したところ、当時、巣穴にいた子グマ2頭がいなくなってました。札幌市西区の三角山では3月31日、巣穴を調査していたNPO法人の職員2人がクマに襲われケガをしました。当時、巣穴には子グマ2頭がいて、市は付近にカメラを取りつけて監視していました。市は4月20日、改めて現地の調査を行ったところ、子グマの姿はなく、母グマが戻った痕跡もありませんでした。カメラの映像からは、4月6日の夕方までは子グマがいたことが分かっています。

(河川敷にエゾシカ死骸36頭分:北海道)
富良野市内西扇山の空知川河川敷に「多くのエゾシカの死骸が散らばっている」と市環境課に市民から通報があり、同課と市農林課、札幌開建空知川河川事務所の職員が18日、ほぼ白骨化した死骸を確認した。同事務所の集計で36頭分。市内の投棄者を割り出したが、適正に処分することを誓約したため、今回は刑事告発しない方針という。空知川河川事務所によると今年1~3月に投棄されたもので、「すぐに雪で埋まったことも発見されにくかった理由ではないか。家庭ごみやタイヤなどの投棄も少なくないが、エゾシカの死骸の投棄は非常に珍しい」という。鳥獣保護法は、死骸がヒグマを誘引し林業従事者の安全を脅かすなどの理由から放置を禁止し、省令で原則持ち帰るか、埋めるよう定めている。

(ヒグマ「オソ18」対策、放牧地に電気柵:北海道)
昨夏に放牧中の牛がヒグマに襲われる被害を受けた町営牧場は、所有する放牧地2カ所に電気柵を設置する作業を進めている。総延長23キロで150ヘクタールを囲う。今期の放牧開始前の5月10日ごろに完成予定だが、職員は「設置より下草刈りが大変」とため息をつく。町営牧場は例年、酪農家の預託牛約1700頭を放牧地3カ所計千ヘクタールで、約100頭を牛舎で育成する。しかし、昨年7、8月に標茶町で牛を襲い続けた雄グマ(通称・オソ18)が現れ、放牧地2カ所で乳牛計4頭が襲われ、放牧を中止。今年は放牧地の一部を電気柵で囲い、牛舎飼育頭数を増やす方針を決めた。

(クマによる被害防止へ:秋田)
これからの時期は例年クマによる被害が増えてきます。秋田県などは山菜採りが本格化するのを前にクマの被害を防ぐ対策について確認しました。クマの被害防止を協議する会議がオンライン形式で開かれ県や警察、自治体の関係者などが参加しました。会議では、クマを人里に近づけないことやクリやクワの木を伐採したり森林のやぶを刈り取ったりしてクマが隠れる場所をなくすことなどを確認しました。県内では春先から雪が降るころまで各地でクマが出没していて目撃件数は毎年1000件近くにのぼります。クマに人が襲われる被害は年によってばらつきがあるものの毎年のようにけが人が出ていて命を落とす人もいます。県自然保護課によりますと、調査を始めた2020年度以降、クマによる人身被害は鈴やラジオで音を出すなど基本的な対策で被害を防げたケースが多いといいます。ただ最近は被害に遭う状況が変化しているということです。県自然保護課 近藤麻実さん:「かつてはクマなんて街中に出てくることなんてなかった。今は通勤通学、散歩、土いじりといった日常生活の中でクマに気を付けなければいけない時代になってきた」。県自然保護課の近藤麻実さんは、クマが人里に近寄ってきやすい環境を人間自らが作っていると指摘します。県自然保護課 近藤麻実さん:「人とクマがすみわけをする里は里、山は山とそこをしっかりと。人の生活圏にはクマに来ないでもらう。近づいてもらっては困る」。県はクマ対策として2022年度から麻酔銃を導入し人の生活圏に近づいてきたクマを追い払うために犬の活用も検討しています。

(被害対策実施隊に20~50代7人加入:岩手)
イノシシによる農作物被害が急増する雫石町で本年度、捕獲やわな設置に励む町鳥獣被害対策実施隊(新里幹夫隊長)に新隊員7人が加わった。活動の中心となってきたハンターの高齢化が進む中、町は経験と技術を若い世代に伝承しようと研修施設も整備。町民の命と財産を守るための地域ぐるみの取り組みが進んでいる。7人は20~50代の農家や畑を持つ会社員ら。総勢41人が6班に分かれて活動する。8日に町中央公民館で辞令を手渡した猿子恵久町長は「町内全域に被害が広がり、イノシシは相当数いる実感がある。田畑と町民を被害から守ってほしい」と新隊員を激励した。

(帰還困難区域のイノシシ、セシウム濃度減衰傾向:福島)
東京電力福島第1原発事故の帰還困難区域に生息するイノシシの筋肉中の放射性セシウム濃度が、区域外の個体と比べ高い値であることが、県環境創造センターなどの研究グループの調査で分かった。また、時間がたつにつれセシウム濃度がやや減衰傾向にあることも確認した。5年間にわたる長期的な推移を調べた初の調査で、イノシシ体内の放射性セシウムの動態把握や個体数管理に向けた施策に応用できるとみている。センターが20日、発表した。研究グループは2016~20年の5年間、環境省の協力で双葉、大熊、浪江、富岡、葛尾、飯舘6町村の帰還困難区域内と、このほかの県内各地で計約1100頭を対象に調査した。帰還困難区域、同区域を除く浜通り、中通り、会津のイノシシの放射性セシウムの平均値と推移は【グラフ】の通り。平均値をみると、帰還困難区域とそれ以外では最大で100倍程度の差が確認された。また、帰還困難区域のイノシシについても区域外と同様、年数経過によって放射性セシウム濃度が減衰傾向にあることが分かったという。今回の調査結果は、イノシシの放射性セシウム濃度のモデル化による狩猟解禁に向けた予測に応用できるといい、センターの担当者は「適正な個体管理に向けた一歩になる」としている。論文は、英科学誌のサイエンティフィック・リポーツに19日付で掲載された。

(クマの出没を想定、警察や猟友会などが対応訓練:秋田)
冬眠から目覚めたクマの目撃が急増するのを前に、鹿角市では、クマが出没したことを想定し、地元の警察や猟友会などと対応について検討する訓練を行いました。この訓練は鹿角市の自動車教習所の跡地を利用して行われ、警察官や猟友会などおよそ30人が参加しました。訓練ではクマの目撃情報があったことを想定し、クマを捜索するとともに、パトカーで近隣に注意を呼びかける広報活動を行いました。さらに、訓練ではクマを見つけた警察官と猟友会のメンバーが盾で身を守りながら徐々に近づき、駆除するまでの対応を確認していました。訓練の講師の秋田県ツキノワグマ被害対策支援センターの近藤麻実さんは「それぞれの役割を理解し、連携が取れるように情報を共有することが重要です」とアドバイスしていました。警察によりますと、去年、秋田県内ではクマの目撃件数は863件に上ったほか、12人がクマに襲われけがをしているということです。訓練を行った鹿角警察署地域課の會場誠課長は「近年はクマが市街地に出没するケースも目立っているので、目撃した場合は近づかずに、すぐに警察や行政に連絡してほしい」と話していました。県内では21日、3件のクマの出没が確認されています。21日午前10時25分ごろ、小坂町の国道で走行中の乗用車に体長およそ1メートルのクマが衝突する事故がありました。警察によりますと、70代の運転手にはけがはなかったということで、衝突したクマはその後、山の方に逃げていったということです。また、21日午後0時40分ごろ、三種町でも県道を走行中の運転手が体長およそ1.5メートルのクマを目撃しています。さらに21日午後3時10分ごろにも、由利本荘市西沢地区の民家からおよそ250メートルほどの場所で体長およそ1メートルのクマが目撃されています。クマが冬眠から目を覚まして活動する時期になってきたため、警察は注意を呼びかけています。

(動物との共生図る、住民が積極的関与を:福島)
東京電力福島第一原発事故により、県土の一部で人の立ち入りが制限された上、野生動物の捕獲数は増え続けている。住民はどう向き合えばいいのか-。猪苗代町白津地区で3月末まで区長を務めていた神郁男さん(66)は「住民が積極的に関わらないと、動物との共生は実現できない」と強調する。白津地区は町内の川桁山(1,413メートル)の麓にあり、54戸、約150人が暮らす。高さ60センチの電気柵が山裾に沿って約2・6キロにわたり設置されている。住民による自主的な電気柵の点検を鳥獣対策の柱に据え、一定の効果を上げている。町は2015(平成27)年度に農林水産省の鳥獣対策優良活動表彰(農村振興局長賞)を受けた。今も県内外の自治体からの視察が相次ぐ。白津地区では特にサルやクマが多く目撃されてきた。通学する児童の安全確保や農作物への被害軽減を図るため、2015年に取り組みを始めた。電気柵に風で運ばれた枝が引っかかったり、草木が伸びたりすることで漏電し、電圧が低下するのが課題だった。猟友会などに所属する住民を独自に「鳥獣害対策係」に任命し、週に1回、住民とペアになり、毎年4月から11月にかけて設置場所を見回っている。山林と住宅地の間の見通しを良くするため、年に1回、山裾周辺で草刈りしている。餌となる柿や栗の木も伐採した。それ以降、野生動物は住宅地にほぼ姿を見せなくなり、人や農作物への被害もなくなった。だが、町内では野生動物の捕獲数は増加傾向にある。特にイノシシが顕著で、2011年度はゼロだったが、2020(令和2)年度には187頭に上った。町は鳥獣害対策専門の職員を4人配置して対応している。県内市町村では最大規模の態勢で、住民や有害鳥獣駆除員らと連携を図っている。課題もある。駆除員は60代以上で、高齢化が進む。県猟友会の会員数は原発事故発生後に激減し、3000人を割り込んだ。現在は回復傾向にあるが、2000人台で推移している。神さんは「狩猟の担い手は少なくなるし、過疎化で空き家は増えていくはず」と話す。捕獲した動物は埋設や焼却などで処分されている。県内では原発事故の影響で食材としての資源利用は進んでいない。

(ヒグマ出没が一番多い区はどこ?:北海道)
例年4月に入ると冬眠から目覚めたクマの出没情報がニュースとなります。北海道の55%の地域にはヒグマが住んでいるといわれており、札幌も例外ではありません。札幌市の10区のうちヒグマの出没が確認されているのは、生息域である森林がある6区が主です。6区とは中央区、豊平区、清田区、南区、西区、手稲区です。そのうち広大な森林がある南区が札幌市全体のヒグマ出没の約6割を占めています。とはいっても、南区の面積がダントツで大きいのでこれは致し方ない気もします。そして最近の傾向としては、山に面していない北区や東区でもヒグマの出没が見られることです。目撃されることなく川や用水路、夜のうちの市街地を抜けていったのかもしれません。普段は山奥に住んでいてもクマが人里に降りてくる理由はたくさんあります。1番は山でのエサとなるどんぐり等の不足、人間が要因とされているのは放置した果樹や廃棄農作物、生ごみ等です。クマが迷ってしまって人里にでてくることもあります。ヒグマは生息数が少ないため環境省のレッドリストに「絶滅のおそれのある地域個体群」として掲載されています。だけど人を襲うようなヒグマは、駆除されてしまいます。かなり矛盾していますよね。でも、なんとか絶滅危惧種であるヒグマと人間とを共存していかなければならず、札幌市は平成29年に、「さっぽろヒグマ基本計画」というものをつくりました。ヒグマの特性を知って襲われないように知識を持ってルールに従って対応しようというものです。侵入抑制で柵に電気を流したり、住民の間での情報共有、ごみステーション美化活動、入山する人への注意喚起や、空き缶や残飯などのごみ持ち帰りの呼びかけ等。ヒグマは大きなオスだと体長約2メートル、体重150から400キロもあり国内において地上最大の野生動物ですから、人間は太刀打ちする術がありません。逃げるものを追いかける習性があるとか、びっくりして人を襲うことがある等私たちが知ることで事故を避けられます。札幌市は子供たちにも理解してもらえるように、子供版の「さっぽろヒグマ基本計画」も作成していますよ。春になるとクマが動き出すからニュースになるというイメージがありますが、統計上は夏の方がクマの出没情報件数が多いようです。ヒグマの出没情報は目撃したというだけではなく、足跡や畑を荒らされた、足跡を見つけた等の情報も含むからです。夏の方が私たちがヒグマが住んでいる地域に行く機会が多いので、出没情報も多くなるとも考えられます。札幌市では、家庭菜園用の電気柵の購入補助やクマ鈴の貸し出し等も行っています。コロナ禍になってからもキャンプ等のアウトドアは人気がありますが、鈴をつけて歩くとか匂いの強い食べ物を持ち歩かない等、ルールを守ってクマに出会わないようにしましょう。札幌市のヒグマ出没は「札幌市ヒグマ出没情報」で地図も共有されています。

(5年で倍増!車と動物の事故“ロードキル”:愛知)
突然、飛び出してきた野生動物が車に衝突…。このような事故は“ロードキル”と呼ばれ、愛知県新城市では、この5年で倍増しているといいます。そんなロードキルの被害を少しでも減らそうと、地元の人たちがアプリを開発。観光客にも活用してほしいと動き出しました。深夜の真っ暗な道路を走行中、突然、目の前に現われたのは、野生の“シカ”。映像では、驚いた運転手はよけようとしたのか、対向車線にはみ出しているようにも見えます。もし、このとき、対向車が来ていたら…。このような車と野生動物の事故は、動物が死んでしまうことが多いため“ロードキル”と呼ばれています。「(人の)死亡事故に発展してしまうのが、このロードキルの大きいところかなと考えています」(NPO法人愛猟 猟師 鈴木康弘さん)。この写真の車も、シカと衝突したもの。大破したフロント部分は、衝撃の大きさを物語っています。「ハンドル・ブレーキ操作を誤ることで、重大事故につながる可能性は十分ある」(新城警察署 交通課 鈴木健司 係長)。愛知県新城市に住む小西重文さん。買い物に行く途中、ロードキルに巻き込まれました。「この崖だと思うんですが、シカがここから飛び出してきた。私の車の左のところにドーンとぶつかってきた」(ロードキルにあった 小西重文さん)。最初は、何が起こったのか理解できなかったという小西さん。「まさか自分がというのが正直なところ」と話します。車の修理には、20万円ぐらいかかったといいます。新城市では、道路の落石ネットにひっかかったニホンカモシカとみられる動物を、市民と県の職員らが助ける様子も。近年、野生動物が人里に降りてくる頻度が増えていて、警察によると、ロードキルの件数も、この5年で倍増。(新城警察署調べ)。日本損害保険協会が行った車の修理費の調査から試算したところ、ロードキルによる新城市での損害額は、年間3900万円ほど。市内の野生動物による農作物の被害額約860万円の約4.5倍にもなります。そんなロードキルの被害を少しでも減らそうと、地元の人たちが動き出しました。猟師が運営するNPO法人が、リアルタイムでシカの目撃情報と、過去に接触事故があった場所を、地図上に表示するアプリを開発。赤い点々がシカを見たという印、星マークがシカとぶつかったところで、中には、8個も星が集中しているロードキルの場所もありました。シカや動物には獣道を行き来する習性があるため、アプリを使うことでぶつかった場所を把握し、動物が道路を横断する場所がわかってくるといいます。「せっかく楽しんできたのに、帰りは救急車で運ばれる、そんな行楽はないもんですから、安全に楽しく行楽をしていただく、そんなふうに使っていただけたらと思います」(NPO法人愛猟 猟師 鈴木さん)。誰でも使えるこのアプリ。新城市に観光に来る人にも活用してほしいと話しています。

(無線通信技術を地域に:長野)
茅野市の委託を受けて産学公で無線通信技術LPWA(ローパワーワイドエリア)を活用した 研究開発に取り組むなどした「スワリカブランド」創造事業での研究成果を社会で生かそうと、19日、新会社が発足した。同事業に携わってきた 公立諏訪東京理科大学(同市)の教員が設立。無線端末貸与などで高齢者や子どもの見守り、獣害対策としてのわなの監視システムを支援し、地域貢献を図る。「スワリカブランド」創造事業は2018~20年度に内閣府の地方創生推進交付金事業として同大や市、地元企業が連携して取り組んだ。低消費電力・長距離通信を可能にするLPWA無線技術や、全地球測位システム(GPS)で位置情報を取得できる利点を生かし、児童や高齢者、登山者の見守り、鹿のわなの監視システムなどの開発に取り組んできた。新会社の社長を務める渡辺毅・同大地域連携研究開発機構特任准教授(46)は、研究開発した取り組みを「世の中に役立つ技術として広めたい」と、昨年10月に新会社設立を決意した。社名は八ケ岳山麓が活動拠点であることから、「36(さんろく)ICT株式会社」と命名。R茅野駅前ビル・ベルビア2階にあるワークラボ八ケ岳内に拠点を置いた。現在は渡辺さんのみ所属しているが、今後雇用を生み出したいとしている。事業内容としてLPWA無線端末の販売や貸与、端末を使って得られた位置情報の提供などを掲げる。渡辺さんは「スワリカブランド創造事業は地域から多大な支援を受けたので、まずは地域社会に恩返しをしたい。研究開発した技術は役立つものと実感しており、より多くの人に便利さを感じてもらえるようにしたい」と話している。

(熊まつり、3年連続中止:やまがた)
新型コロナウイルスの影響で、5月4日に開催を予定していた小国町の「小玉川熊まつり」の中止が20日までに決まった。マタギ文化の認知度向上に貢献するまつりが3年連続中止となり、関係者は危機感を募らせる。さらに、担い手不足も課題になっている。まつりは50年ほど前から、春の猟で捕獲されたクマの供養などを目的に、小玉川地区自然教育圏整備促進協議会を中心とする実行委員会が開催。神事やクマ狩りの様子を再現した催し、熊汁の提供などが行われ、コロナ禍前は県内外から約3千人が訪れていた。町猟友会の遠藤春男会長(72)は「クマの捕獲について批判的な意見もあり、正しくマタギ文化を知ってもらう機会がなくなっている」と無念さをにじませる。自らも町猟友会に所属する同協議会の舟山衛会長(50)は「担い手となる地域住民の減少で、負担が大きくなっており、コロナ禍前から開催形式の変更について議論があった」とし、地元で持続可能な内容を検討していくという。

(春のエゾシカ、角が落ちると気性穏やかに:旭山動物園)
夏季営業(29日~)を控え、休園中の4月中旬。静まりかえる園内の一角「エゾシカの森」で、角の無い雄ジカ3頭が草を食べたりして、のんびり過ごしていた。一見すると雌ジカと見間違えそうだ。今年は4月上旬に3頭とも角が落ち、その部分から流れる血で顔が赤く染まった。シカたちは厳格な縦社会を形成するが、春先は仲が良く、仲間のシカが顔の血をなめる姿も珍しくない。飼育担当の畠山淳さん(47)は「血がおいしいのと、きれいにしてあげたいのと半々かな」と冗談めかして話した。出血が収まると、血管の通った柔らかい「袋角(ふくろづの)」が生え始める。秋には見慣れた大きさまで伸び、皮膚が剥がれると、骨のように硬く立派な角が完成する。シカたちは自らに備わった立派な角を、木やコンクリートにこすりつけて研ぎ、力を誇示したり攻撃に使ったりする。このサイクルを毎年繰り返している。まだ袋角が生えている夏までは、餌を欲しがって飼育員の後をついていくほど穏やかだが、秋になると一変。飼育員が掃除をしていると角を突き合わせてけんかを始めたり、清掃用具を武器と勘違いしてか、角で威嚇したりする。畠山さんは「季節によって変わるので、ある意味一番危険な動物かもしれない」と笑う。4月上旬、角の跡に血のにじむ写真が旭山動物園の交流サイト(SNS)に掲載されると、「痛そう」というコメントが多数寄せられた。だが、シカたちも気づかないほど自然に落ち、痛みはないという。あれほど大事にしていたにもかかわらず、落ちた角には興味を示さない。今春は、3頭の中で最も強いペロンチョ(7歳)の角が、最後まで残った。食事の時には、ペロンチョが真っ先に他のシカの分の野菜も食べてしまい、角が無くなったペペロンチーノ(6歳)は「仕方がない」という様子で固形飼料を食べていたという。大事な角が落ちる時期を自ら選べないのは、気の毒ではある。期間限定の穏やかさが見られる夏季営業まで、あと少しだ。

(カラスが「遊び」で石投下?太陽光パネル破損被害相次ぐ:広島)
広島県大崎上島町の太陽光発電所で、カラスが落とした小石が原因とみられる太陽光パネルの破損被害が続いている。破損させる瞬間を捉えた映像などの証拠はないが、飛来する様子や習性などから「犯人」の可能性が高い、と専門家も指摘。カラスの群れが「遊び」として行っているのではとみる。同町大串の海岸近くの約20ヘクタールにパネル約5万6千枚が並ぶ「大崎上島メガソーラー発電所」。敷地はフェンスで囲まれ、関係者以外入れない。3月に許可を得て巡ると、表面のカバーガラスがひび割れたパネルが所々あった。付近の地面では、敷き詰められた砕石とは異なる小石が見つかり、パネル上に「置き石」やふんの付着も。発電所北側の小山を観察すると、カラスの群れを確認できた。「多い時は50羽ぐらい来る。被害は広範囲に点在し、人の仕業とは思えない」と、発電事業者との連絡窓口を務める中国精螺(せいら)(広島県東広島市)の出雲貴久さん(47)。稼働した2015年から毎年10~50枚台の被害があり、冬場に集中している。今年は3月末時点で54枚。ガラスが割れると発電量が低下し、雨で漏電の危険もあるため取り換えが必要だ。交換費用は保険で賄えるが、その分保険料が上がり苦慮しているという。全国で太陽光発電所の監視や保守をしているウエストO&M(広島市西区)は、九州や関東の約10カ所で同様の被害を確認。中村和也専務(59)は、かつて広島県呉市内の発電所で点検中にパネルが割れる音に気付き、上空にカラスがいるのを目撃したという。「その時はカキの殻を落とされた。しつこくやって来て本当に悩ましい」と打ち明ける。「カラス博士」として知られる杉田昭栄・宇都宮大名誉教授(動物生態学)は、物をくわえて落とすカラスの習性に注目。貝などを落下させて割り、中身を食べることもあるという。太陽光パネルの被害については、石を落とす行為を「遊び」にしているのではと指摘。ぶつかる音を楽しんでいることも考えられるという。被害が多い冬場は群れをつくる時期と重なるとし、「1羽が始めた行動を他の個体が模倣し、集団の遊びとして引き継がれている可能性がある」と分析する。カラス対策の会社「CrowLab」(宇都宮市)は、カラスの警戒時の鳴き声などを組み合わせて流し、飛来を防ぐ取り組みを展開。導入した発電所では被害が減ったとし、塚原直樹社長(42)は「カラスが慣れるたびに音声パターンを工夫している。根気強く対策するしかない」とする。

(カラスの巣の撤去作業を公開し、巣発見時の情報提供を呼びかけ:新潟)
東北電力ネットワーク株式会社新潟電力センター(新潟市中央区)は21日、カラスが作る電柱上の巣を撤去する模擬作業を公開した。5月にかけてカラスの巣作りが多くなり、停電を引き起こす原因となることから、巣を発見した時の情報提供を県民に呼び掛けた。カラスの巣の撤去作業を公開したのは、新潟市東区の東北電力ネットワーク紫竹変電所構内。同社が作業訓練を行う施設で、今回は模擬作業を報道関係者に公開した。2人の作業員が高所作業車に乗り、電柱上に設置したカラスの巣を撤去。電線や金具などには一切触れずに作業を行う「間接活線工法」により、安全面に配慮した作業を進めていた。模擬で行った撤去作業には、実際の撤去作業で採取したカラスの巣を使用。カラスの巣は木の枝のほか、針金製のハンガーが含まれていた。カラスは巣作りにおいて、針金類を好む習性があり、そのような金属類が電柱の金具や電線と接触することで停電を引き起こす場合があるという。カラスは3月から5月にかけて巣作りが多くなる。2021年の撤去個数は新潟県全体で6,452件、停電が発生した件数は18件に上った。東北電力ネットワーク新潟電力センター管内においては、一日に25件前後の巣を撤去し、停電事故を防止に努めているという。新潟電力ネットワークの相馬隆典副長は、「(電力の)安定供給を果たすべく頑張っているが、どうしてもお客様からの連絡を頼りにしている部分が多数ある。早急に駆け付けるよう対応していくので、東北電力ネットワークのホームページやフリーダイヤル(0120-175-366)に情報をいただきたい」と県民への協力を呼び掛けた。

(「カラスの巣」ハンガー原因?:北海道)
18日の夕方、札幌市中央区で起きた、突然の停電。その影響は付近の1420戸に及び、およそ45分間続きました。原因は一体、何だったのでしょうか。停電があった地区の電柱の下にあったものは、「ハンガー」でした。北海道電力によると、このハンガーはカラスが電柱に巣を作ろうとして集めたもので、電気設備と接触しショートしたことで、停電した可能性があるというのです。4月から5月にかけて、巣作りが盛んになるカラス。電力会社は、その対応に追われています。20日、仙台市では、東北電力グループによる巣の撤去作業が行われました。東北電力グループは、東日本大震災の津波で、沿岸部の防風林が流されたことで、電柱に巣を作るケースが増えたと分析しています。

(停電招くカラスの巣、撤去作業を公開:宮城)
東北電力ネットワークは20日、電柱上に作られると停電の原因となるカラスの巣の撤去作業を、仙台市内で報道陣に公開した。宮城県内の撤去件数は増加傾向が続き、2021年は初めて3000件を超えた。同社は「巣を見つけたら連絡を」と呼びかけている。現場は仙台市若林区卸町東の電柱。地上約10メートルに設置された変圧器の裏側に直径約40センチの巣があった。作業員2人が高所作業車で近づき、先端の形状が異なる4種類のマジックハンドを使い分けて撤去した。作業前には巣の主らしきカラスのつがいが近くを飛んでいたという。東北電ネットによると、カラスは巣作りに針金や金属製のハンガーを用いることがあり、それが電線に触れると停電を引き起こす。21年の撤去件数は過去最多の3095件に上り、巣が原因の停電は10件あった。

(春に増える「カラスの巣」を撤去:あきた)
春の訪れとともに増えるのがあの厄介者の巣。巣が電柱に作られることによる停電を未然に防ごうと、秋田市で巣の撤去作業が行われた。その厄介者とは「カラス」。春に繁殖期を迎えるカラスは、電柱の上に巣を作ることがある。巣は、主に木の枝で作られるが、中には針金などの金属が混ざっている場合もあり、電柱の電源部分などに触れるとショートして停電が起きる要因になる。東北電力は、毎年この時期に巣の撤去を進めている。作業は、高所作業車に乗った作業員が電気を通さない特殊な工具で枝などを回収し、10分ほどで終了した。秋田県内では、2021年1年間に2800個余りの巣を撤去したが、カラスの巣が原因の停電が7件発生した。東北電力は、巣を見つけたら、コールセンターまたはホームページにあるチャットで連絡してほしいとしている。

(電柱にカラスの巣を見つけたら連絡を:北海道)
春から初夏にかけて、カラスの巣作りが盛んな季節となり、巣の材料となるハンガーや針金などの金属が電線に触れると、停電を引き起こす可能性があり、ほくでんネットワーク小樽支店(富岡1)では、電柱にカラスの巣を見つけたら、情報提供するよう呼び掛けている。連絡は0120-06-0591・ほくでんネットワーク小樽支店まで。これまでも情報提供により、職員が現場に急行して撤去し、停電を未然に防ぐことができた事例もあり、停電などのトラブルを防ぐよう日々努めている。巣作りをさせないため、電柱に風車などの様々な器具を取り付けているが、それでも巣作りをするカラスがいるため、巣を発見した場合には連絡を強く求める。同支店配電部配電グループの酒井洋一総括主任は、「カラスの巣作りを見かけた方は、ぜひ連絡をいただき、停電の発生防止に協力を」と呼び掛けている。

(カラスが停電の原因に、電柱から巣を除去:青森)
身近な鳥でもあるカラスですが、ふん害や農作物被害など、私たちの生活に支障をきたす場合もあります。その支障の一つでもある「停電」を防ぐため、カラスの巣を取り除く作業が行われました。【東北電力ネットワーク五所川原電力センター配電課 齋藤昌弥副長】「なかなかこれをやれば大丈夫っていう対策がなくて、手こずっているところであります」。東北電力ネットワークの関係者が困惑していてもお構いなく・・・。電線の上でのんびりと過ごすカラス。20日、停電の原因となるカラスの巣を除去する作業が、五所川原市で行われました。カラスは、繁殖に備え3月から5月にかけて、見晴らしの良い高い場所に巣を作ります。その巣による停電が青森県内では毎年5件程度発生。どこでも起こりうるカラスの巣による停電を防ぐため、毎年2000個以上の巣が除去されています。その除去作業が行われるのは、ほとんどがこの時期です。細かい木の枝を器用に絡ませて作られているカラスの巣。まれに巣の材料にハンガーなどの金属類が含まれていると、電線に接触し停電の原因となります。また、巣の卵を狙った蛇が電柱を登り、その蛇が原因で停電になることも。田んぼが一面に広がるこのエリアは、周りに木がないため、電柱がカラスの狙い目となってしまうようです。【東北電力ネットワーク五所川原電力センター配電課 齋藤昌弥副長】「我々は電気を止めないことが使命の一つなので、パトロールをして発見した場合は、停電にならないように、除去しているところであります」。生活に欠かせない電力をカラスから守る戦いは、もうしばらく続きそうです。

(住宅街でクマ出没:岩手)
岩手県紫波町の住宅街で4月22日朝、クマを目撃したという通報が相次ぎ、警察などが警戒を呼び掛けている。警察によると、紫波町日詰の住宅街で午前7時ごろから1時間の間にクマを目撃したという通報が、相次いで4件寄せられた。目撃されたクマは1頭で体長は1メートルほどで、いずれも同じクマと見られている。町内の城山公園では、付近でクマが最後に目撃されたことから、入り口を封鎖し、花見客などへ立ち入り禁止を伝えている。近くには小学校などもあり、警察はパトロールをするとともに警戒を呼びかけている。

(乗用車がクマと衝突:秋田)
21日午前10時25分ごろ、秋田県小坂町小坂字坂ノ上の県道で、熊本県の70代男性が運転する乗用車がクマとぶつかった。男性にけがはなかった。

(またも目撃情報:北海道)
札幌市東区で21日、クマのような動物の目撃情報がありました。札幌市内では20日も目撃情報が相次いでいて、警察や市が警戒を強めています。札幌市東区北13条東12丁目で午前4時20分ごろ、新聞配達中の女性が体長90センチほどのクマのような動物が歩いているのを目撃しました。クマのような動物が目撃されたのは、地下鉄の駅や小学校などからほど近い住宅街です。付近の小学校では登校時間を2時間遅らせたうえで、児童たちが保護者に見守られながら登校しました。札幌市内では19日から20日にかけても北区あいの里で、クマのような動物の目撃情報が相次いでいて、札幌市や警察はパトロールを行うなどして警戒を強めています。

(中心部でクマの目撃情報:長野)
20日未明、長野県上田市の中心市街地でクマの目撃情報があり、警察や市などが警戒に当たりました。上田市によりますと、20日午前1時ころ、上田市大手の清明小学校の近くの路上で、住民がクマ1頭を目撃し、市などに通報しました。クマは体長1メートルほどの成獣とみられ、その後は目撃情報はないということです。現場は小学校のほか、上田城跡公園や市役所などもある中心市街地で、市の担当者は「この場所での目撃はほとんどない」として、付近の住民にも注意を呼びかけ警戒を強めています。今の時期は、クマが冬眠から目覚めエサを求めて活動する時期だということです。

(クマの出没や目撃相次ぐ:山形)
今月に入り、山形県内ではクマの目撃や出没が相次いでいて、山形県では、特に山に入る際は十分注意するよう呼びかけています。山形県内では、今月14日に長井市の雑木林でクマの爪跡が見つかったほか、14日に小国町で1頭、17日には南陽市でもクマ1頭が目撃されました。いずれも人的被害は出ていませんが、冬眠から覚めたクマがエサを求めて動き始めるこれからの時期が、山などを中心に遭遇の危険性が高くなります。このため山形県では、山に入る際は「クマよけの鈴やラジオ、笛を鳴らして歩き自分の存在を知らせること」「クマに出会ったら背を向けずにゆっくり後退し、その場を離れること」などして、十分注意するよう呼びかけています。

(クマのような動物の目撃情報:北海道)
札幌市と隣の石狩市の市街地でクマのような動物の目撃情報が相次いでいますが、22日朝、当別町の道の駅付近を車で走行中の男性から通報がありました。警察は、小中学校の付近を中心にパトロールしています。22日午前7時55分ごろ、当別町当別太の国道337号線を車で走行中だった50代の男性が「クマのような動物が道路を南から北に横切った」と警察に通報しました。現場は道の駅の付近で、体長1メートルほど、防風林を南から北へ走り去ったということです。警察はパトカー9台で、当別小学校、西当別小学校、当別中学校、西当別中学校、おとぎの国保育園の近くを重点的にパトロールしています。クマのような動物の目撃情報は、19日夜から札幌市と隣の石狩市で相次いでいて、札幌市東区では21日、小中3校で臨時休校の措置もとられました。

(クマの目撃相次ぐ:秋田)
秋田県で21日、クマが目撃されたり、車と衝突したりする例が相次いだ。冬眠から覚め始める時期となり、県は山間地でクマに遭遇する危険が強まっているとして注意を呼びかけている。県警によると、21日、小坂町で熊本県の70代男性が車を運転中、道路を横切った体長約1メートルのクマと衝突。由利本荘市の山中でも…

(「猿新聞」11年の歴史に幕:三重)
約11年間にわたり、サルやシカなどによる鳥獣被害問題に関する記事を掲載してきた情報誌「猿新聞」が、編集者の高齢化などで今月発刊した190号を最後に廃刊になった。名張市が、長年編集に携わってきた「名張鳥獣害問題連絡会」(古川高志会長)の功績をたたえて15日、「あれっこわい認定制度」の第12号に認定した。古川会長は「新聞は廃刊になったが、これからも鳥獣被害の実態や対策に取り組んでいく」と話している。古川会長によると猿新聞は、2011年の9月号からスタートした。同市のボランティア助成を申請し、承認され助成金を元にホームページを作成。ホームページだけでは状況を伝えるのに限界があるとして、猿新聞を作り、鳥獣被害地区などへ配布を始めた。

(4/29はシカニクの日:高知)
毎年4月29日は「シカニクの日」!4月21日(木)~ 4月29日(金)の期間中、「べふ峡温泉」にて、香美市産のシカニクを使用した料理を楽しめる、イベント期間内限定メニューを提供!また最終日には、高知商業高等学校・ジビエ商品開発促進部、山田高等学校の生徒による、鹿肉入りピロシキ・鹿肉ジャーキー・鹿肉カレーパンの販売もあり。

シカニクの美味しさをご堪能あれ。

(ネットで人気の鹿肉ペットフード、初の実店舗オープン:兵庫)
鹿肉をペットフードにしてインターネット販売してきた兵庫県豊岡市日高町八代の鹿肉処理加工施設「やしろのめぐみ」が23日、施設の向かい側に実店舗をオープンさせる。改修した木造の古民家を活用し、縁側などは開放する予定で、「地域の人にもくつろいでほしい」と代表の白井壮さん(43)。知人の剪画(せんが)家坂田陽一さん(73)=同市=も、開店記念に建物を描いた剪画作品を寄贈した。白井さんは産業廃棄物処理業を営む一方、狩猟にも携わっており、知人から譲り受けた空き家2棟のうち離れを改修して鹿肉処理施設を2020年に開設。ペットフードに加工し、オンラインショップで販売してきた。母屋の活用も検討していたところ、処理施設にペットフードを求めて直接訪れる人がいたため、実店舗をオープンすることを決めた。約15種類の商品のうち、人気のミンチフレーク(100グラム1200円)や、すね肉のジャーキー(40グラム500円)、レバーのジャーキー(45グラム750円)などを扱う予定だ。木造2階建ての母屋は築90年ほどだが、石垣も含めて状態は良く、玄関を販売スペースにした。そのほかの部屋も開放して、購入者や地域住民らに休憩してもらうことに。縁側には犬をつなぐフックも取り付けた。オープンを前に、20年ほど前に地域の美化事業のごみ回収で出向いたことで知り合った坂田さんが、開店を祝って剪画作品を作成した。立派な石垣やオレンジ色の壁など建物とともに、自身の作品でよく取り入れるコウノトリが青空を優雅に飛ぶ姿を描いている。坂田さんは「建物は地域の人にとってはなじみがあるだろうから、作品をきっかけに店にもなじんでもらえれば」と話している。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、21日午前2時ごろ、仙台市青葉区霊屋下の河川敷にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、19日午前5時30分ごろ、仙台市太白区御堂平にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
大河原町によると、20日午後0時20分ごろ、大河原町大谷下欠にクマが出没しました。

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(猟銃の流れ弾が走行中の車に当たる:長野)
長野県上田市平井の山中で17日正午すぎ、猟銃の流れ弾が走行中の乗用車に当たりました。弾は後部座席の窓ガラスを貫通しました。運転手と助手席に乗っていた人にけがはありませんでした。警察によると、猟友会のメンバー複数人でニホンジカの駆除をしていて、そのうちの1人が撃った弾が車に当たったとみられています。警察は、猟銃を撃った人物の特定と詳しい事故の原因を調べています。

(豚熱のイノシシ確認:山口)
山口県は18日、岩国市で発見された野生のイノシシ1頭の死骸から豚熱(CSF)の感染を確認したと発表した。県内の感染確認は14例となった。

(カラス、簡易検査で陽性確認:北海道)
札幌市豊平区の公園で、死んだハシブトガラスが見つかっていたことがわかりました。札幌市は致死率が高い高病原性とみられる鳥インフルエンザの疑いが高いことから、現地を調査しました。ハシブトガラスが死んでいたのは、札幌市の豊平公園です。札幌市よりますと4日に3羽が死んでいるのを市民が発見し、簡易検査で鳥インフルエンザ陽性が確認されました。園内では、これまでにハシブトガラス7羽の死がいが見つかっています。札幌市は、議らと改めて調査しました。(札幌市みどりの推進部 鈴木浩二みどりの管理担当部長)「弱っているとか死んでいるカラスがいた場合は触らないで管理者のほうにご連絡ください」。札幌市では、カラスなどの死がいを見つけたら触らず、通報してほしいと呼びかけています。

(豚コレラ広がりイノシシ減少:栃木)
栃木県内の野生イノシシに家畜伝染病「CSF(豚熱=豚(とん)コレラ)」の感染が広がっている。その生息数は明らかに減り、獣害に悩まされてきた農家からは歓迎の声が上がる。一方、イノシシ肉をブランド化してきた那珂川町は出荷停止に追い込まれ、狩猟の後継者不足につながる可能性も指摘されている。「今年に入ってイノシシがこつ然と消えた。足跡すら見ない」。4月上旬、大田原市鳥獣被害対策実施隊の橋本公夫代表(71)は、市内の中山間地にある田畑を巡回し、設置中のわなを確認しながらつぶやいた。同隊は、農作物を荒らすイノシシなどの撃退や捕獲を目的に、2013年に発足。現在は狩猟者と市職員の隊員4人が、田畑に電気柵やわなを設置している。ところが、20年度に140頭だった捕獲数は、21年度は42頭に激減。なかでも今年2月はゼロ、3月は1頭だった。県内では20年11月に初めて野生イノシシの豚熱感染が確認されて以降、今月8日までに15市町、97頭に広がっている。橋本さんは「山を歩くと死骸が見つかる。豚熱でバタバタ死んでいるのだろう」と語る。山あいにある同市須賀川地区でも長年、米やほうれん草などが食い荒らされる被害に悩まされてきたが、昨年秋から被害が目に見えて減った。自治会長で約50アールの畑を持つ平久江徳昭さん(69)は「イノシシに生活道路を崩される被害もなくなった。不気味だが喜ばしい」と歓迎する。頭を抱える人たちもいる。那珂川町では09年から、獣害対策で捕獲したイノシシを「八溝ししまる」として売り出してきた。同町、大田原市など6市町で捕獲されたイノシシを狩猟者から買い取り、施設で加工して販売。ジビエブームに乗り、直近の取引先は県内外約60か所に増えていた。だが、同町に入荷したイノシシは20年度の371頭から21年度は99頭に激減した。国が、豚熱に感染したイノシシの発見場所の半径10キロ圏内を対象に、捕獲したイノシシの持ち出しを自粛するよう求めたためだ。加工施設は昨年10月から出荷停止に追い込まれた。同町の「道の駅ばとう」も昨年11月、レストランの看板メニューだった八溝ししまるの丼物やカレーなどの提供を中止。荒井沙織・統括主任は「ししまる目当てで遠方から来る人も多く、成長中のブランドだったのに……」と唇をかむ。イノシシを捕獲すると、国や自治体から交付金が出るほか、同町の加工施設が1キロ約400円で買い取っていた。だが、南那須猟友会の高嶋善寿会長(80)は「わなを仕掛けても捕れない。手間ばかりかかって収入は減っている」と表情を曇らせる。やっと捕まえても買い取ってもらえず、「このままでは狩猟者がいなくなり、次にイノシシが増えた時に獣害を防げない」と心配している。

(鳥インフル発生、拡大防ぐ対策を万全に:北海道)
胆振管内白老町の養鶏場と網走市の農場で致死率の高い高病原性とされる鳥インフルエンザが確認された。道内発生は6年ぶりだ。白老では道内過去最大の約52万羽の殺処分が進み、網走でもエミューなど計約600羽に及ぶ。今季の道外での発生は青森県から鹿児島県まで19カ所に上る。道内もカラスなど野鳥の感染例が相次ぎ、懸念が強まっていた。拡大を防ぐには早期封じ込めが重要だ。十勝管内清水町で発生した前回は初動の遅れが指摘され、道はマニュアル改訂や訓練強化に努めた。万全の対策を求めたい。国内で鶏肉や卵を食べて感染した事例はないという。消費者としても冷静な対応を心がけたい。養鶏業経営への打撃や価格変動も心配だ。国や道は金融面も含めた迅速な支援を図る必要がある。道によると15日に白老の養鶏場から「死ぬ鶏が増えた」と通報があり、簡易検査で9羽が陽性だった。16日の遺伝子検査では高病原性の可能性があると判明した。確定を待たず、国は感染拡大防止のため、全鶏舎の採卵鶏を殺処分対象とした。道も鈴木直道知事が本部長の対策本部を設け、自衛隊に災害派遣を要請した。対象数が多いため殺処分完了には10日間ほどかかるが、今のところ対応は手順通り進んでいる。養鶏場が素早く通報した効果も大きい。ウイルスは鳥が死ぬまで体内で増えるとされる。わずかな兆候も見逃さないことが重要だ。道内は効率化で養鶏施設の飼育数拡大が進む。白老のような採卵鶏は1戸当たり平均9万羽で全国の1・3倍に上り、ブロイラーでは56万羽と8倍以上になる。判断が遅れれば連鎖的な感染で食産業の基盤を脅かしかねない。今季流行するウイルスは感染力が強いH5亜型という。専門家によると昨冬欧州でまん延し、ロシア・シベリア経由で渡り鳥によりもたらされた可能性が強い。雪解けが進み、渡り鳥は北上し道内を通過する。各地で野鳥感染が広がり、札幌では捕食したとみられるキタキツネやタヌキからも検出された。哺乳類で国内初だ。日常的にウイルスが存在する状態だった恐れがある。専門家の間では「既に全道に広がっている」との指摘が出ている。今回の養鶏場も対策は十分取ったという。行政や研究機関は防御策の調査研究を進めてほしい。野鳥などの死骸を発見したら近寄らず行政に通報することも大切だ。地域全体で拡大を防ぎたい。

(市街地のクマ"緊急駆除"方針:北海道)
市街地でのクマによ被害を未然に防ぐため、関係機関を集めた会議が開かれ、人に危害が及ぶ可能性がある場合、駆除を優先するとした新たな管理計画について話しあいました。北海道が主催した「ヒグマ対策関係者会議」では、この4月から今後5年間に向け、新たに策定した「ヒグマ管理計画」を関係機関が協議しました。新たな計画では市街地に出没したクマは有害性の判断によらず例外的に駆除できるとしていて、人への被害を未然に防止する狙いがあります。札幌の住宅街では2021年、男女4人がクマに襲われるなど市街地での迅速な対応が求められていました。道環境生活部 ヒグマ対策室 武田 忠義さん:「市街地に(クマが)出没した場合緊急的に捕獲する判断をする」北海道は、クマの狩猟期間を今より2か月ほど延長することも検討していて、2027年までに人身事故や農業被害の防止策を強化していくとしています。

(花火の爆音でクマ追い払え:北海道)
ヒグマによる人身被害が相次いだことを受け、北広島市の花火会社「ヤマニ小原煙火」で、野生動物を爆音で追い払う手投げ式の「動物駆逐用煙火」の注文が相次いでいる。手投げ式を製造しているのは同社が全国唯一。元々はトドやシカを追い払うため、漁業関係者や農家が使用していたが、近年では山菜採りや山林での工事の際に使用する需要が高まり、生産が追いつかない状況が続いている。今年は昨年より3割ほど多い約2万個の生産を見込んでいる。作業場では、職人が持ち手と導火線を取り付けた半球状の厚紙に、火薬ともみがらを詰めた後、天日干しして仕上げている。煙火は直径4センチの球状で、周囲の安全を確認した上で、点火後に投げるか、その場に置いて使う。点火から約10秒で爆発し、爆音と火薬のにおいで動物を追い払う。

(身近にもいる外来生物:島根)
島根県内にも生息する外来生物を紹介する企画展が、大田市で開かれています。外来生物による自然や暮らしへの影響について考えます。タヌキによく似た顔立ちで、かわいいイメージの「アライグマ」。アニメの主人公としてブームになったのをきっかけに海外から持ち込まれ、ペットとして飼われていたものが捨てられたり、逃げ出したりして、今では野生化しています。大田市の三瓶自然館サヒメルの春の企画展「あなたのとなりのエイリアンー島根の外来生物たち」。島根県内にも生息する動物や植物の外来種を紹介し、生態系や人間の暮らしへの影響について考えてもらおうと企画されました。こちらは南アメリカ原産の大型のネズミ「ヌートリア」。毛皮を取るため、昭和の初めに輸入されましたが、その後、野生化し、繁殖。水辺に近い土手や田畑に生息し、農作物だけでなく、希少な在来の水草への影響も懸念されています。会場には、見た目が似ている植物や動物を比較し、どちらが外来種かを当てるクイズや、学芸員が撮影した外来生物の写真を展示するコーナーが設けられ、楽しみながら、多くの「エイリアン」=外来生物が、身近なところにもいることに気づかされます。この企画展は、5月29日まで開かれています。

(「ハンター体験会」の開催・参加者募集:兵庫)
農作物や生活環境に被害を及ぼすイノシシ等の有害鳥獣の捕獲活動に対する理解を深めるとともに、将来の捕獲活動の担い手の裾野を広げるため、狩猟に関心のある方を対象にした「ハンター体験会」を開催します。

(生息域拡大の恐れ、イノシシ被害半数超:福島)
東京電力福島第一原発事故に伴う避難区域から、野生動物が生息域を広げている恐れがある。県や市町村は警戒感を強めている。県によると、県内の野生鳥獣による農作物被害額は、2020(令和2)年度が1億9839万円で、イノシシによる被害が全体の半数以上を占める。イノシシは中通りと浜通りにまたがる阿武隈山地を中心に生息しているが、近年は会津地方にも生息域が広がっているとみられる。会津地方では2020年度、10年前の約45倍に相当する2908頭が捕らえられた。現在の県イノシシ管理計画に基づく県内全域の推定生息数は5万4000~6万2000頭とされる。捕獲数の上昇に伴い、2018(平成30)年度までの管理計画より7000~1万3000頭分引き上げられた。一般的にイノシシは年間4、5頭を出産し、行動範囲は数キロ程度とされる。なぜ県全域で急激に分布が広がったのか-。県自然保護課の担当者は、捕獲数と生息数には相関関係があるとみているが「現時点で原発事故との関連性は明確に裏付けられていない」とする。三春町の県環境創造センターは今年2月、野生イノシシの遺伝子構造を解析した論文を公表した。国立環境研究所と東京農大との共同で、県中央部を流れる阿武隈川を主な境にして、東西で二つの遺伝子系統のイノシシが生息すると示した。その上で、東西間の交流よりも、東西それぞれの集団内での遺伝子交流が大きいことを明らかにし「東西では往来が少ない」との予測をまとめた。一方、かつて「姿を消した」とされてきた北東北地方にまで生息域の拡大が確認されており、西日本から北上したとの見方もある。動向の変化はイノシシだけではない。東京農大地域環境科学部の山崎晃司教授(60)は2019年12月から、南相馬市小高区の阿武隈山地付近から太平洋沿岸部にかけて15台のカメラを設置し、生態調査を続けている。その結果、阿武隈山地をすみかとしていたとみられる森林性の野生動物が東側の6号国道を越えて沿岸部にまで進出しているという。山崎教授は「人の活動が低下したエリアほど、こうした傾向が強くなる」と指摘した。原発事故発生後、国内の大学が被災地の鳥獣対策に取り組むようになった。先端技術を取り入れて研究を活発化させている。

(電柱のカラスの巣を高所作業車で撤去:青森)
カラスの巣作りが盛んになるこの時期、電柱に作られた巣によって停電が起きるのを防ごうと、青森県五所川原市で、カラスの巣の撤去作業が行われました。カラスは繁殖期の3月から5月ごろにかけて、電柱の上など高い場所に巣を作る習性があり、材料に使われる金属製のハンガーなどが電線に触れると、停電が起きることがあります。このため東北電力ネットワークでは、毎年この時期、電柱にできたカラスの巣を撤去していて、20日は五所川原市の金木地区で作業しました。作業員は高所作業車に乗り込むと、高さおよそ10メートルの電柱の上に作られた直径60センチほどの巣を、5分ほどで手際よく取り除きました。東北電力ネットワークによりますと、青森県内では去年、カラスの巣が原因とみられる停電が7件起き、およそ2400個の巣を撤去したということです。東北電力ネットワーク五所川原電力センターの齋藤昌弥さんは「電気を止めないことがわれわれの使命なので、日々パトロールして撤去するよう努めています。お住まいの地域で、電柱の上にカラスの巣を見つけた場合は、速やかに連絡してほしい」と話しています。

(カラスの巣をAI自動検知:福井)
繁殖シーズンを迎えているカラスの巣の発見に車に取り付けたAI(人工知能)を搭載したカメラが活躍している。北陸電力送配電が今年度から導入し、電柱に出来た巣の確認作業に携わる職員の数を半分に減らせる効果があるという。車載カメラで撮影した電柱の画像をAIが分析し、カラスの巣を自動で検知する仕組みで、あらかじめ記憶した電柱の形との違いから巣の有無を判断する。1台の車で1日におよそ1000本の電柱をチェックできるという。福井支社保守課の西田豊三副課長は「今までは車を止めて安全を確認して、一カ所で発見しても10分かかかっていた。今は止まらずに安全に営巣を確認することができる。私たちの安全確保もでき、巡視の効率がすごく上がっている」と導入の効果を説明した。電柱の巣はここ10年増加傾向ということで、同社では引き続き、巣を見つけた際は連絡を呼び掛けている。カラスの繁殖シーズンは5月下旬まで。

(停電防止でカラスの巣を撤去:富山)
カラスが作った巣が原因で起こる停電を防ごうと、砺波市で送配電事業者による巣の撤去作業が行われました。巣の撤去作業は、北陸電力送配電がカラスが巣作りをする2月中旬から5月下旬にかけて行っているものです。19日は、砺波市の頼成の森の入口付近にある高さ11.5メートルの電柱に作られたカラスの巣を作業員2人が高所作業車に乗って撤去しました。カラスは巣作りに金属製のハンガーや鉄線を使うこともあり、電線に接触すると停電を引き起こす原因になっています。去年1年間で、県内全体では5849個の巣が撤去されていますが、巣が原因と見られる停電は12件起きています。巣は年々増えていて、生ごみを求めて市街地で巣作りをするケースが目立っているということです。北陸電力送配電では、今年から巡回車両に車載カメラを設置し、AIで鳥の巣を検知すると、写真と位置座標が自動的に送られるシステムを導入し巣の発見に努めています。

(停電原因はカラスが運んだハンガー:北海道)
きのう午後4時45分ごろ、札幌市中央区でおよそ45分間に渡り停電が発生しました。停電したのは、およそ1420戸で、警察が信号機のある交差点で交通整理にあたりました。北海道電力によりますと、停電が復旧した後の調査で、電柱にカラスの巣が見つかったということです。特に、春から初夏にかけてはカラスの巣作りは非常に盛んになる」毎年4月になるとカラスは繁殖期に入り巣作りをはじめます。カラスが作った巣を見てみると、木の枝のほかに針金のハンガーが。毎年この時期になると、電柱の上に作られたカラスの巣が電線などに接触することで、停電が発生するケースがあとを絶ちません。カラスの巣作りは7月頃まで続くため、それまで注意が必要です。

(住宅街でワゴン車と“鹿”が衝突:三重)
三重県津市の住宅街で3月、ワゴン車が事故に遭いました。窓ガラスが粉々に大破するほどの衝突の相手は“鹿”でした。窓ガラスが大破したワゴン車。座席には散乱したガラスの破片が…。3月15日午前11時前、三重県津市の住宅地で起きた事故の凄まじい衝撃を物語る写真です。衝突の相手は、車ではなく「鹿」。車のドアには鹿の体毛も付着していました。鹿に突進された男性の車は、窓ガラス3枚と座席シートの取り換えに加え、ボディのキズなどの修理におよそ70万円かかったといいます。  事故があった現場は、近鉄久居駅とJR高茶屋駅の間、住宅地に囲まれた見通しの良い直線道路でした。突如、住宅地に出没したという一頭の鹿に、近所の住民たちは驚きを隠せません。実は去年1年間で、津市内では車と鹿の衝突事故が32件発生。三重県内では、鹿が429件、猪が42件も起きています。最近は住宅地でも鹿との衝突事故が発生していて、警察は注意するよう呼びかけています。

(武家屋敷の出入口にクマが出没:福島)
4月18日午後1時頃、福島県会津若松市東山町にある会津武家屋敷の出入口付近で体長約1mのクマ1頭が観光客に目撃された。施設の職員から通報を受けた警察と地元の猟友会が周辺を見回ったが、すでにクマは姿を消していた。これまでに被害は確認されていないということ。クマが現れた場所は会津若松市の市街地と東山温泉を繋ぐ道路沿いで、東山温泉では先週にもクマが目撃されていた。警察は周辺のパトロールを強化するとともに、周辺の住民に注意を呼びかけている。また、会津若松市は罠を設置してクマを捕獲することも検討している。

(「クマ目撃」と通報:北海道)
19日午後10時15分ごろ、札幌市北区あいの里4の2の路上で、自転車で帰宅途中の20代女性が「クマのような動物を目撃した」と110番した。札幌北署員が周辺を捜索したが、クマの足跡などの痕跡は見つからなかった。同署によると、女性が目撃した動物は体長約2メートルで、市道を横断して東側の住宅街に走り去ったという。現場は道教大札幌校から南西に約300メートル。同署は警戒を強化している。

(市街地に「ニホンカモシカ」再び目撃相次ぐ:宮城)
宮城県の住宅街で再び、ニホンカモシカの目撃が相次ぎました。なぜ、市街地に現れたのか、野生のほ乳類などを研究する専門家に話を聞きました。見ごろのサクラを求めてにぎわう宮城・石巻市の日和山公園で、目撃情報が寄せられるのが、ニホンカモシカです。市街地で目撃情報が相次ぎ、警察によると、18日までに少なくとも7件の通報が寄せられています。山で生息し、縄張り意識が強いというニホンカモシカが、なぜ市街地に現れたのか、野生のほ乳類などを研究する石巻専修大学の辻大和准教授に話を聞きました。石巻専修大学 辻大和准教授「若いオスが縄張り求めて旅をしている途中に、ふらふらとやってきた可能性」。ほかにも人や車と出くわしたパニックや「ニホンジカ」に縄張りを奪われたことなどが理由として考えられるといいます。石巻市は遭遇しても、近づいたり、追いかけたりせず、市に連絡するよう注意を呼びかけています。

(目撃情報は数年に一度、貴重な白いシカを撮影:北海道)
茶色いシカの群れの中に現れた1頭の白いシカ。北海道・天塩町の牧草地で捉えられた写真です。4月17日の夕方6時半ごろ、天塩町の高校生・松原侑希さんが学校帰りに見かけ撮影しました。松原さんによると、「以前から町内では白いシカがいると噂になっていたが、撮影できたのは初めて」だということです。円山動物園に話を伺ったところ、この白いシカ、何らかの原因で生まれつき白い毛を持つ個体で体の大きさなどからある程度若いメスとみられるということです。白いシカは北海道内でも数年に1度目撃情報がある程度なので、非常に珍しいとのことでした。

(「クマのような動物いた」登校中の児童が目撃:北海道)
4月19日深夜、札幌市北区でヒグマのような動物が目撃されましたが、夜が明けた20日に入ってからも目撃情報が寄せられ、付近の学校では見守り登校をするなど警戒を続けています。19日午後10時すぎ、札幌市北区あいの里4条2丁目で、自転車に乗っていた女性がクマのような動物を目撃し、110番通報しました。目撃された動物は1頭で道路を横切り、そのまま走り去ったということです。警察が付近を捜索しましたが痕跡などは見つかりませんでした。現場は、300メートルほど離れたところに北海道教育大学と附属小学校、中学校がありますが、20日午前7時52分ごろ、あいの里2条6丁目中の駐車場付近で、登校中の小学生がクマのようなものを目撃し、スクールガード経由で警察に連絡しました。目撃した児童の話では、クマは体長1メートルくらいだということです。札幌市の担当者によると、20日午前6時過ぎから足跡などの痕跡調査しましたが、痕跡は今のところ見つかっていないということです。札幌市北区での目撃情報は今シーズン初めてで、警察は付近をパトロールして注意を呼びかけています。札幌市によりますと、クマの目撃は市内で2022年度に入ってから、4月1日に西区の「三角山~盤渓ルート」で男性2人がクマに襲われ負傷したほか、4月15日には清田区の高齢者福祉施設近くの山林でも目撃されるなど相次いでいます。

(「南蛮カレー」誕生:長崎)
長崎県平戸市の「平戸ご当地グルメ推進協議会」は、地元で捕獲されるイノシシの肉と南蛮貿易の窓口だった平戸に流入した香辛料を組み合わせた新メニュー「平戸ジビエ南蛮カレー」(略称・南蛮カレー)を開発した。市内4店がめいめいにアレンジした4品を新たなご当地グルメとして提供している。

(「キョン」肉の意外な“落とし穴”:千葉)
シカ科の特定外来生物の「キョン」は、農作物を食い荒らす害獣として知られる。大繁殖している千葉県では駆除に躍起になっているが、いま注目されているのはキョンを食糧にする動き。つまり、駆除したキョンを食肉に加工して有効活用するのである。しかし、キョンといえば、小型のシカのような見た目とは対象的に、「ギャー!」という不気味な鳴き声でも有名だ。あの声を聞くかぎり、キョンの肉がおいしいとは思えないが……。はたしてジビエとしてのキョンはどんな味なのか。実際に食べてみるために、キョンが大繁殖している千葉県南部のジビエ販売店に行ってきた。千葉県南部の君津市にある「猟師工房ランド」は、県や市から許可をもらい、キョンを食肉に加工して販売している日本で唯一といっていい店舗だ。廃校になった小学校の跡地を活用した敷地内にはバーベキュー場が設置され、イノシシやシカ、タヌキといったジビエ(野生鳥獣の肉)を焼いて食べることもできる。そのジビエのラインナップに3年前から新たに加わったのがキョンだ。価格は部位によって異なるが、100グラムあたり810円から1760円。ちょっと高い印象だが、キョンは体高50センチ、体長1メートルほどしかなく、1頭からとれる肉は2~3キロ程度。加工する手間とジビエとしての希少性を考えれば妥当なのかもしれない。今回取材班が食べてみたのは、ヒレやロースに次いで人気の高い部位のチョップ(骨ごとカットしたロース)とハツ。調理する前のキョンチョップはご覧のとおりの肉々しさで、ラムチョップやマトンチョップと比べると脂身が極端に少なく、一見して非常にヘルシーな食材であることがわかる。キョンチョップは猟師工房ランド内にあるジビエバーベキュー場でそのままじっくり炭火焼きにし、ハツはプチトマトやピーマンと一緒にオイルで煮込んでアヒージョにした。さて、キョンの肉はどうだったのか。結論からいうと、想像よりもはるかにおいしかった。脂身がほとんどない赤身なので固そうに見えたが、噛んでみると意外に柔らかく、かといってパサパサしているわけでもない。ジビエにありがちな臭みもなく、ラムやマトンのチョップよりも全然おいしいと感じたくらいだ。正直いって、「ギャー!」と不気味な鳴き声を発する獣の肉にはとても思えなかった。ただし、食べてからしばらくすると、口の中に微妙な臭みが広がり始めたのが気になった。胃も少し気持ち悪い。いくらおいしいといっても野生獣なので、家畜の肉とは違うのである。千葉県で急増するキョンは、2001年に閉園した勝浦市の観光施設から逃げた個体が繁殖したのが始まりといわれている。2006年に約9100頭だった千葉県内のキョンは、2020年には約5万頭へと激増。この増加率から考えると、年間8500頭以上を駆除しないとキョンの数は減っていかないという。もっとも、キョンは外来生物法によって捕獲後は殺処分するのが基本とされているが、生き物を殺してゴミのように処分することに対しては「命を粗末にしている」と批判の声があるのも事実。そこで注目されているのがキョンを食肉に加工して有効活用することだ。食品衛生法でも、特定外来生物を食べること自体は規制されていない。とくにキョンの肉は脂質が少ない良質なタンパク源なので、ダイエット食材に使うこともできる。ところが、猟師工房ランドの原田祐介代表によると、キョンを新たな“房総ジビエ”として売り出すことはむずかしいのだという。「私たちがキョンの肉を販売しているのは、生き物を殺めて命をいただいた以上、なるべく有効に活用したいという思いからです。いくらキョンがおいしいといっても、商業的に売り出して食文化にしてしまうと、キョンの肉に市場価値が生まれる。そうなったら、キョンを飼育したり山に放ったりする人が出てくるでしょう。ブラックバスと同じ問題が起きます。あくまでもキョンは殲滅するのが大前提なのです」(原田代表)。釣り好きにおなじみのバス釣りは、特定外来生物であるブラックバスを密放流することで発展した文化だ。バスに商業的価値が生まれたことにより、全国各地で密放流が横行した。キョンの肉に価値を与えてしまうと、ブラックバスと同じ問題が起きかねない。だから殲滅が大前提なのだという。とはいえ、いくら害獣といっても生き物を殺してゴミのように処分している現状があり、一方で食肉に加工すればキョンの肉がおいしいのも事実。なんとも悩ましい問題なのである。

(クマ出没:宮城)
富谷市によると、19日午後3時50分ごろ、富谷市石積堂ケ沢にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
登米市によると、18日午後6時30分ごろ、登米市中田町上沼長崎にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
利府町によると、18日午後5時40分ごろ、利府町森郷内ノ目北の県道沿いにクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、18日未明、仙台市太白区秋保町馬場滝原にクマが出没しました。

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(男性がクマに襲われけが:宮城)
17日朝、宮城県色麻町の山林に山菜採りに訪れていた男性がクマに襲われてけがをしました。17日午前7時45分頃、色麻町平沢の山林で、山菜採りに訪れていた宮城県大和町に住む30代の男性会社員が、体長1メートルほどのクマに襲われました。警察によりますと、男性は同僚と2人で山菜を探していたところ、突然目の前に現れたクマに襲われたということです。男性は右の手のひらや左足を数針縫うけがをしました。2022年に入ってから、宮城県内でクマによるけが人が出たのは初めてとみられ、警察が付近の住民に注意を呼びかけています。

(狩猟研修施設整備へ:沖縄)
石垣市は15日、有害鳥獣の捕獲を担う狩猟者の育成・確保などを目的とする射撃場の整備に向け、狩猟者研修センター(仮称)建設推進協議会(会長・棚原長武農林水産商工部長、委員13人)の第1回を市役所会議室で開催した。被害の実態把握や候補地の選定、施設規模の検討、住民説明会などを行い、10月までに事業実施計画をまとめ、来年度の事業化を目指す。鳥獣被害防止特別措置法に基づく調査によると、21年度の被害は1月末で103件、519㌃、569万円となっているが、農家の報告から駆除までに時間を要することから報告しない例が多いとみられ、市は「氷山の一角」(棚原部長)として実態な調査を委託実施している。7月には報告を受ける。県内の狩猟免許登録者計594人のうち八重山は283人(石垣市153人、竹富町130人)で半数近くを占めるが、農家の取得者は少ない。農家は自ら所有する畑地内であっても無資格、無許可で有害鳥獣を駆除すれば狩猟法違反となる。狩猟免許の取得には県外の研修を受ける必要があるなど多額の費用を要することなどが課題となっている。棚原部長はあいさつで「自分の畑は自分で守るという認識のもと狩猟センターを設置したい」と述べた。農家自ら狩猟免許を取得、自ら駆除できる鳥獣被害防止対策の構築を目指す。市は、国庫補助事業の鳥獣被害防止総合対策交付金を活用して整備したい考え。来年度以降、基本設計、実施設計などの事業を想定する。国庫補助率は3分の2以内。協議会は残り3分の1について県に負担を要請する。直近に整備された岡山県クレー射撃場は5億1000万円を要した。協議会には市の関係部署のほか農業に関わる団体・機関の代表らも加わっている。

(野生のイノシシの豚熱への感染が相次ぐ:茨城)
茨城県内では、野生のイノシシの豚熱への感染が相次いでいます。県によりますと、昨年度1年間で捕獲したイノシシとすでに死亡していたイノシシ合わせて977頭を検査したところ、このうち151頭が陽性だったということです。前の年度は検査で陽性と確認されたのはわずか7頭でした。陽性のイノシシが見つかっているのは筑波山から県北地域にかけての県の北西部です。茨城県猟友会によりますと、これらの地域で活動している支部からは「ことしはイノシシを駆除するため山に入っても、見かけることが減っているように感じる」とか、「死んだイノシシを見ることが多く、死後かなりの時間がたっているものもあった」という声が聞かれるということです。今回、城里町と石岡市の養豚場で相次いで豚熱の感染が確認されたのは、春になってイノシシの活動が活発になっていることが背景にあるとみられます。養豚農家でつくる茨城県養豚協会の倉持信之会長は「防護柵でイノシシの侵入は防げても、野生動物の侵入は完全に防げるものではないので、野生のイノシシの陽性が確認されているかぎり、感染は起こりうると感じます。全頭が殺処分となると、経営上も、精神的にも養豚業者には大きなダメージになるので、国や県とともに、できるかぎりの対策をさらに進めていきたい」と話しています。県内で豚熱が相次いでいることを受けて、茨城県石岡市でおよそ1800頭のブタを飼育する養豚場を経営する男性は、「感染は人ごとではない。自分の農場でもいつどうなるのかと不安だ」と話しています。また、男性は、できる限りの感染対策を進めているものの難しさも感じていて、「フェンスや鳥よけの防鳥ネットを張ってイノシシを農場に入れないようにしているが、小動物が入ってしまう。野良ネコなどがイノシシが土を掘った場所に寄ったあと、農場に入り、ネズミをくわえて農場から持っていくのを見ることがある」と話していました。そのうえで、「肥料の高騰と豚肉の価格低迷で畜産農家は厳しい状況にある。さらにここにきて豚熱が発生し、もう少し国や県などに対応してもらえないと、畜産業界が無くなってしまう」と話していました。

(イノシシ2頭が豚熱感染:山口)
山口県は13日、岩国市で発見された野生のイノシシ2頭から豚熱(CSF)の感染を確認したと発表した。県内の感染確認は13例となった。

(鳥インフル、厳戒続く:岩手)
県内で、鳥インフルエンザへの警戒が強まっている。2月に養鶏場での感染が初確認された久慈市で、カラスなど野鳥からのウイルス検出が相次ぐためだ。渡り鳥と異なり移動距離の少ない身近な鳥類の感染で、ウイルスが地域にとどまり影響が長期化する懸念もある。全国有数の鶏肉産地であるだけに、防疫の徹底に神経をとがらせる。鶏卵を生産販売するホクリヨウ(札幌市)が運営する洋野町種市のはまなすGP工場(上杉和慶(かずひろ)工場長)では15日、飼料などを積んだトラックが出入り口の消毒ゲートを通過した。約48万羽を管理する養鶏場が隣接し、庭瀬亮児(りょうじ)工場長代理は「ウイルスを絶対に持ち込まないという緊張感が日増しに強まっている。施設一体で意識を高めていく」と石灰散布などを続ける。

(高病原性鳥インフルエンザ感染を確認、過去最多:北海道)
野鳥の高病原性鳥インフルエンザの確認が過去最多を更新しました。北海道は14日、今月2日に札幌市内で回収された2羽のハシブトガラスの死骸のうち、1羽から高病原性鳥インフルエンザが確認されたと発表しました。道内では今シーズン、野鳥の感染確認が過去最多となっていて、今回で35例目となります。道は野鳥の死がいやフンは決して素手で触らずに、触ってしまった場合でも入念に手洗いをするよう注意を呼びかけています。

(鳥インフル「来月にかけてリスク高まる」:北海道)
釧路市でカラスの鳥インフルエンザウイルスへの感染が相次ぐ中、釧路総合振興局が会議を開き、5月にかけて渡り鳥の移動時期となり、感染拡大のリスクが高まるとして対策を徹底することを確認しました。釧路市の春採公園では、3月末から4月にかけてハシブトガラスおよそ30羽が死んでいるのが見つかり、このうち4羽が致死率の高い高病原性鳥インフルエンザウイルスに感染していることが確認されました。釧路総合振興局は14日、関係機関を集めた会議を開きました。この中で、5月にかけては越冬を終えた渡り鳥が道内を移動し、野生動物の活動も活発になることから特に感染拡大のリスクが高まると報告されました。また養鶏場などに対して、定期的な消毒や野鳥の侵入防止といった対策の徹底を呼びかけることを確認しました。釧路総合振興局産業振興部の三條肇部長は「感染が発生しないことが一番大事なので、強く注意喚起をして春の終わりに向けて乗り切っていきたい」と話していました。

(第2期知床半島ヒグマ管理計画:北海道)
環境省、林野庁、北海道、斜里町、羅臼町及び標津町では、知床世界自然遺産地域及びその隣接地域におけるヒグマ個体群の保全と地域住民や利用者との軋轢の解消を目的として、「知床半島ヒグマ管理計画」に基づき、総合的なヒグマ対策を展開してきました。同計画の計画期間が2022年3月をもって終了となることから、2022年4月から開始する「第2期知床半島ヒグマ管理計画」を新たに策定しましたので、お知らせします。本計画は、知床世界自然遺産地域及び隣接する地域(以下「隣接地域」という。)における住民の生活や産業を守り、利用者の安全と良質な自然体験の場を確保しながら、サケ科魚類等の捕食を通じて知床半島の海域と陸域の生態系の物質循環に貢献するヒグマについて、その生態及び個体群を将来にわたって持続的に維持することを目的として策定する。

(捕獲隊懸命に活動:福島)
東京電力福島第一原発事故の避難指示が解除された地域では、住民の帰還が進み、民家や田畑を荒らす鳥獣への対策は不可欠な状況だ。地元猟友会のメンバーらでつくる捕獲隊が鳥獣駆除に当たっている。3月上旬の早朝、大熊町西部の山あいで、県猟友会富岡支部大熊部会所属の愛沢郁夫さん(76)は軽トラックの運転席から動物の痕跡がないか目を光らせていた。「ここもひどくやられている」。知人宅の庭がイノシシに掘り返されているのを見つけた。愛沢さんは双葉町出身で、原発事故発生時は大熊町に住んでいた。避難先のいわき市から週2回程度、町有害鳥獣捕獲隊の一員として町を訪れる。捕獲隊は事故前からあったが、全町避難で活動が途切れた。2019(平成31)年4月、町内の一部で避難指示が解除され、2020(令和2)年度に活動を再開し、11人が所属している。拠点は愛沢さんの自宅跡の倉庫だ。この日、愛沢さんの他に避難先の大玉村から通う小野田秀久隊長(67)ら4人が集合した。約30カ所に仕掛けたわなの見回りを始めた。わなは森の中の動物の通り道や里山周辺の出没が予想される場所などに設置する。段差の先など動物が足をかける場所に仕掛けるのがポイントだ。ワイヤで作った輪で鳥獣の足を捉える「くくりわな」を使う。動物が板を踏み抜くとワイヤが締まる。おりに閉じ込める箱わなと違い、狩猟者が動物と直接向き合うため事故のリスクが高く、斜面がある森や山での作業は危険が伴う。ただ、小型で持ち運びやすく、土に埋めて仕掛けるため警戒心が強いイノシシにも有効とされ、効率的に捕獲できるという。愛沢さんは「捕獲隊として町の人が安心して住めるようにしたい」と語る。捕獲隊のメンバーがこの2年間で捕まえたイノシシの数は100頭を超える。町産業課の担当者は「動物の習性に詳しく、土地勘もある地元の狩猟者が捕獲を手掛けるメリットは大きい」と話す。だが、隊員の多くは町外の避難先から通っており、高齢化も進んでいる。

(数時間かけ古里に、体力的な負担大きく:福島)
2月下旬、大熊町でわなを仕掛けた場所を見回っていた町有害鳥獣捕獲隊の元にアライグマが捕獲されたという情報が入った。町西部の山裾にある民家裏に向かうと、体長約60センチの成獣を見つけた。東京電力福島第一原発事故発生前はほとんど見掛けなかったが、住民が避難した地域で急増したという。作業を終え、捕獲隊の拠点になっている愛沢郁夫さん(76)宅の倉庫に戻ってきた小野田秀久隊長(67)は、町に提出する書類を作りながら「地道な仕事の連続だ」と話す。捕獲隊が積極的に里山周辺にわなを仕掛けて「狩猟圧」を高めることで、人の側に下がってきた動物の生活圏を山に押し上げられる。捕獲隊最年少で町在住の佐藤信康さん(42)は「一番の目的は捕獲ではない。原発事故で乱れた人と動物のすみかに境界線を引き直さなければならない」と話す。捕獲隊には町から日当が出ており、古里の山を歩き回る楽しさはある。だが、山の恵みに感謝する機会がなくなった。かつては捕獲したイノシシを食べていたが、放射性物質の影響で自家消費の自粛が求められている。活動の負担も大きい。隊員のほとんどが高齢者で、体力的につらいとこぼす人もいる。さらに避難先と地元を行き来するのにも時間がかかる。11人の隊員の中で町内に住んでいるのは3人。残りの8人は、いわき市や大玉村などから数時間かけて通っている。全町避難が続いている双葉町の状況はより深刻だ。2021(令和3)年度の捕獲隊員は4人。平均年齢は76歳で、避難先の茨城県から通っている隊員もいる。町は今年6月の特定復興再生拠点区域(復興拠点)の避難指示解除を目指している。これまでは土地勘があり経験豊富な隊員が限られた地域で駆除に当たってきた。避難指示解除により捕獲事業のエリアが広がれば、4人だけでは対処できない。このため、町は2022年度、捕獲隊を組織せず、民間事業者に捕獲事業を委託する見通しだ。捕獲隊が活動する避難指示解除地域と異なり、人が自由に出入りできない帰還困難区域内の対策はさらに難しい状況にある。狩猟などが行えないため、環境省が直轄で捕獲事業を手掛けている。

(広域的な対策必要、山や森境界をまたぐ:福島)
「うーん。いないですね」。三月上旬、南相馬市と浪江町の境界付近で軽ワゴン車を走らせながら、県避難地域鳥獣対策支援員の石井憲吉さん(46)がつぶやく。浪江町の依頼で追っていたのはサルの群れだ。南相馬市南部と浪江町北部周辺の山や森に生息し、浪江町では農作物の被害や住民への威嚇行為が報告されている。捕獲して発信器を取り付けたサルを放し、信号を元に移動経路などを特定する。接近すると車に搭載した無線機にノイズが入り、大まかな位置を割り出す。この日の調査で群れは確認できなかった。支援員の鉄谷龍之さん(36)は「避難区域が設定された地域は除染や復興事業などで環境が刻々と変わり、動物の生息域にも影響する」と話す。環境省が捕獲事業を進める帰還困難区域を除き、鳥獣対策は各市町村が担っている。ただ、野生動物は境界をまたいで動くため、県と市町村による広域的な対策が進められている。県避難地域鳥獣対策支援員はこうした地域を支援するために二〇一八(平成三十)年度に設置された。浪江町と富岡町の役場内に一人ずつ配属していたが、避難指示の解除などを受けて増員した。二〇二〇(令和二)年度に富岡町に拠点を設け、専門的な知識や経験を持つ六人が常駐する。全国でも珍しい取り組みだ。支援内容は多岐にわたる。住民や市町村職員に電気柵の設置方法を教えたり、現場を調べたりする他、動物の生態や対策に関する研修会も開いている。生態調査も行い、集めた情報は各市町村に提供する。鉄谷さんは対策のポイントについて、(1)鳥獣の定着や繁殖を防ぐ「環境整備」(2)柵などで侵入を防ぐ「防除」(3)捕獲や駆除による「個体数管理」を挙げる。「行政や住民、狩猟者単独ではできない。地域一体で対策を進めていく必要がある」と話す。ただ、避難区域が設定された十二市町村では復興業務に人手を取られ、専門的な知識を持つ職員は少ない。各自治体の境界付近での共同対策は本格的な実施に至っておらず、連携が欠かせない。避難区域から野生動物が生息域を広げている恐れがある。特にイノシシの捕獲数が急増している。

(実態把握難しく、動物とすみ分け図る:福島)
東京電力福島第一原発事故の帰還困難区域は南相馬、富岡、大熊、双葉、浪江、葛尾、飯舘の7市町村の337平方キロに設定された。環境省は2013(平成25)年度から帰還困難区域で捕獲事業を始めたが、野生動物は本来生息している森や山の中だけでなく、区域の内外を自由に行き来するため生息域や頭数などの実態の把握は難しい状況だ。捕獲事業はイノシシ、アライグマ、ハクビシンを対象に、富岡、大熊、双葉、浪江、葛尾の5町村で行われている。主に箱わなを使用し、おりの中に餌を置いておびき寄せる。同省から委託を受けた事業者が見回っている。2021(令和3)年3月現在、里山周辺や住宅に近い場所などにイノシシ用の大型340基、アライグマとハクビシン用の小型180基を設置している。捕獲数の推移は【表】の通り。2021年度のイノシシ捕獲数は前年度比で823頭減少した。環境省福島地方環境事務所で鳥獣対策に当たる沢邦之仮置場対策課長は「1年間の傾向だけで減少の理由を分析するのは難しい」と話しつつ、除染作業に伴う人の立ち入りでイノシシが逃げたり、わなに慣れてしまったりする可能性があると指摘する。区域内では人の立ち入りが原則禁止されているため動物への「圧力」がなくなり、野生動物の繁殖や侵入を防ぐ手だてが取りにくい。双葉郡で狩猟に関わる60代男性は「国は捕獲して終わり。根本的な解決にならないのではないか」と話す。帰還困難区域では除染やインフラ整備を進める特定復興再生拠点区域(復興拠点)が設けられ、今年は双葉、大熊、葛尾の3町村で避難指示解除が予定されている。浪江、富岡、飯舘の3町村でも来春の解除を目指している。一部で準備宿泊も始まり、実効性のある対策は待ったなしの状況だ。環境省はカメラを設置し、捕獲したイノシシに衛星利用測位システム(GPS)首輪を付けて生息状況を調べている。沢課長は「動物も生態系の一部なのできちんとすみ分けを図りたい。帰還や移住が進めば人と動物がぶつかる場所がある。データの収集、分析、評価と捕獲を継続し、各市町村との連携を強めたい」と話す。野生動物は市町村を選んで生息しているわけではない。県や市町村は境界をまたいだ広域的な対策を進めている。

(羊蹄山麓4町村でシカ捕獲数急増:北海道)
羊蹄山麓東南部の喜茂別町、京極町、留寿都村、真狩村の4町村で近年、エゾシカの捕獲数が急増し、2020、21年度と2年連続で計600頭を超えた。胆振管内で個体数が増え、近接する羊蹄山麓東南部に移動してくるケースが増えているためとみられる。深刻な農業被害が出ており、各町村は対策を強化している。4町村によると、農業被害防止などのため、道の許可で行う銃やわなでのエゾシカ捕獲数は最近5年間で大きく増加している。17年度の計228頭に対し、20年度は618頭、21年度は604頭と3倍近くに達した。21年度の4町村の内訳は喜茂別町330頭、留寿都村104頭、京極町96頭、真狩村74頭。

(対策くぐり抜けたイノシシ、パークゴルフ場を休業に:宮城)
1日に今年の営業を始めたばかりの宮城県栗原市の市営「小田ダム湖畔パークゴルフ場」が、19日から全面休業することになった。原因はイノシシ。エサを求めて場内を動き回ったとみられ、芝の修復や追加の侵入防止策が必要になった。再びゴルフが楽しめるようになるのは1年後という。サクラが咲きほこるコース脇から、フェアウェーやグリーンに目を落とすと、重機で掘りおこしたかのように芝が荒れた場所があった。雪が解けて水分を多く含んだ芝に、ミミズなどのエサを探したとみられるという。10日時点で被害は65カ所にのぼる。「イノシシがエサを求める気持ちは分かるが、ゴルフ場が営業できなくなるのはやるせない」。ゴルフ場の管理を担う「協業組合アクアテック栗原」(同市)の鎌田義則さん(57)はがっかりした様子で話した。3月のある日の夕方、ゴルフ場近くの路上でイノシシを目撃。同じ頃から芝のめくれが確認されるようになった。岩手県境に近い、このゴルフ場が開業したのは2011年。当初からイノシシの侵入はあったが、2年ほど前から被害が顕著になった。鎌田さんは、コロナ禍で休業期間があり、イノシシの警戒心が少なくなったことも一因だとみる。営業時間外にスピーカーでラジオを流したり、長さ約200メートルの電気柵を設けたりするなど、対策も取った。だが、被害はなくならない。今年は4コースあるうち、被害があった2コースは閉鎖して営業することにしたが、残りの2コースでも被害が確認され、全面休業を決めた。今後始めるのは、周囲約1キロにわたってイノシシの侵入を防ぐ高さ約1・5メートルのフェンスを設置する工事や、被害が出た芝の修復だ。11月までに終える計画だが、12月から冬季休業に入るため、再開の予定は来年4月になる。同市の担当者は「費用はかかるが、イノシシを入らせないようにするしかない。利用者の皆さんには大変申し訳ないが、きちんと対策し来春を迎えたい」と話す。コースが半減し、今年のゴルフ場の利用客は1日20~30人。昨年の同じ時期の4分の1程度に減っている。「来春にお客さんが戻って来てくれるのか。不安だ」。鎌田さんは話した。

(クマ対策で実証実験:北海道)
中札内村は今年度、岡山理科大学教育推進機構(岡山市)の辻維周(まさちか)教授らとともに、高周波音でシカに警告する機器(鹿ソニック)を応用してヒグマの出没を防ぐ実証実験を行う。昨年、村内で試験的に機器を設置したところ、クマが走り去る姿が撮影され、本格的に検証することにした。

(ニホンジカ捕獲へ牛ふんで誘引試験:青森)
世界自然遺産白神山地の植生に深刻な影響を与える可能性が懸念されているニホンジカについて、効率的な捕獲対策を検討するため、東北森林管理局津軽白神森林生態系保全センター(鯵ケ沢町)が、深浦町の山林で牛ふんを使った誘引試験を行っている。他県の考察や取り組みを参考に21日まで、牛ふんに含まれる成分にニホンジカが誘引されるかどうかを、現場に設置した自動撮影カメラで確認しており、センターの高木善隆所長は「シカ捕獲に向けた有効な手段として活用できれば」と期待を寄せる。試験は過去にニホンジカの痕跡や目撃情報があった、深浦町内の林道に近い場所に、約1メートル四方の敷地を設けて3月から実施。敷地の谷側には、牛ふんが流出しないよう簡易な柵を設けた。町営牧場から提供された牛ふんを二つの山に分け、一つは週1度水を含ませ湿潤した状態に、もう一つは乾燥した状態で比較することにした。数メートル離れた樹木にはカメラを設置し、ニホンジカが誘引されるかどうかを確認している。

(800戸が停電:徳島)
15日午前6時ごろ徳島県徳島市八万町の約800戸が停電しました。原因はカラスの巣でした。四国電力送配電によりますと、15日午前6時前、徳島市八万町宮ノ谷周辺の約800戸が停電しました。停電は、約1時間後の午前7時15分頃、復旧しました。警察によりますと停電による被害などの情報は入っていないということです。四国電力送配電によりますと、原因は、電柱の上のカラスの巣で、巣の材料になっていた木の枝に電気が流れる異常があったため自動的に送電がストップしたということです。巣は撤去されました。カラスの巣が原因の停電は、県内では今年に入って初めてです。

(「穴ぼこ被害」修復完了、イノシシの芝生掘り返し:兵庫)
イノシシによって掘り返され、穴ぼこだらけになっていた兵庫県丹波篠山市にある県立丹波並木道中央公園内の芝生の修復工事が完了し、被害を受ける前の姿をほぼ取り戻した。対策として、同公園敷地の境界となる山の尾根伝いに設置されている獣害防止柵を強化したほか、同公園周辺を重点的に、地元猟師が狩猟を展開。同公園によると、イノシシによる掘り返し被害は「ほぼなくなった」といい、対策が奏功している。昨年11月上旬から、約70ヘクタールの敷地(うち7割は森林)の中で、来園客が多く利用する広場や歩道沿いなど、およそ3ヘクタールが掘り返された。現地を確認した丹波篠山市担当職員は、敷地内に設置している獣害柵の下から侵入している痕跡があったため、成獣の集団による“犯行”と推測。県森林動物研究センター(同県丹波市青垣町)によると、餌となる土の中のミミズや昆虫を狙い、芝生を掘って穴を開けているという。近年にない大規模な被害に遭ったため、県は、芝生の修復工事と獣害柵強化にかかる費用約300万円を昨年度の補正予算に計上。修復工事は、2月21日―3月25日にかけて行われた。獣害防止柵は、公園内の「三釈迦山」の尾根伝いに設置されているものを強化。約280メートルにわたる柵の下部にL字型のプロテクトフェンスを取り付けた。柵の下を掘って侵入するのを防ぐ狙いがある。また、被害を受けて丹波篠山市は、市猟友会に対し、公園敷地外の周辺地域で重点的な狩猟をするよう協力を呼び掛けた。その結果、10―3月の半年間で15頭を捕獲した。同公園の梶村徳全所長は「利用者の方に、以前と同じようにのんびりと楽しんでいただける芝生広場によみがえった」と安堵。公園独自で広場周囲に設置している防護用ネットの増設も検討中といい、スタッフによる獣害柵の定期的な巡回など、今後も対策を続けていく。同研究センターは被害が激減した要因として、「柵の設置に捕獲といった、基本に忠実な対策が徹底されたこと」を挙げる。「イノシシは警戒心が強く、学習能力も高い生き物。侵入場所にわなを設置すると出没数が一気に減ったという例もある。柵点検や捕獲活動をやめてしまうと、『この場所は安全』と再び学習してしまう恐れがある。餌を求めて年中走り回っているため、対策の継続は欠かせない」と話している。

(わなの作動をメールで通知:和歌山)
和歌山県の田辺市鳥獣害対策協議会は、獣害対策で仕掛けたわなが作動すると、どのわなに獣がかかったか、自動的にメールで通知される長距離無線式システムを同市上芳養で運用している。農業関係者からは「わなを見回る負担が軽減された」と評価を得ている。このシステムは「ほかパト」と呼ばれ、三重県のメーカーが開発。親機と子機を使って中山間部でも安定して無線がつながるシステム。それぞれのわなに子機が設置されており、獣がかかると親機に通知し、親機からスマートフォンにメールが入る。GPSでわなの位置も分かる。親機1台で子機千台まで接続できるという。獣害対策では、各地に仕掛けた複数のわなを見回って獣がかかっているかどうか確認するのが負担となる。協議会は情報通信技術(ICT)を活用した獣害対策の一環で、労力軽減につなげようと、獣害対策に取り組む上芳養の農業会社「日向屋」に協力を依頼。同社に貸し出す形で昨年10月以降、地域の山に機材を設置した。導入費は約180万円、通信費は年間2万4千円。地域では、農作物に被害をもたらすことが多いイノシシとシカを「くくりわな」で有害捕獲している。現在50のわなを仕掛けているうち、30のわなに子機を取り付けた。通常は毎朝、わなの見回りをしなければいけないが、一つの山に子機30台を設置したことで、メールで知らせがあった時にだけ、そのわなの場所に行けばよくなった。わなを一つずつ確認して回る手間やガソリン代など、かなりの負担軽減になっているという。また、そのことでわなを仕掛ける範囲を広げたり、他の作業や対応に当たることもできるという。日向屋の岡本和宜代表は「システムはうまく作動しており、本当に楽になった。このシステムが各地域にさらに広がっていくと、市内全体の効率的な捕獲につながるのではないかと思う」と話す。協議会は「今回の運用状況で導入効果を検証し、今後、どのように活用を広げていくか検討していきたい」という。

(旧吉田茂邸に居着いたシカ、まさかのストーリー展開:神奈川)
「大磯町の旧吉田茂邸にシカが居着いている。観光客にも動じる様子はないけれど、このまま放っておくのか、シカにとって幸せになる行く末はどうすることが良いのか」。今月6日、同町で暮らす男性(68)から、気になる情報が「追う! マイ・カナガワ」取材班に寄せられた。現地を訪れてみると、野生ジカを巡る切ないストーリーや、微妙な距離感を保ちながら見守っていた関係者らの複雑な心情が浮かび上がった。翌7日、歴史が薫る県立大磯城山公園の旧吉田茂邸(大磯町西小磯)。戦後の占領下に就任し、サンフランシスコ講和条約を締結した宰相に思いをはせながら庭園に足を踏み入れたら、程なくして1頭のニホンジカが視界に入ってきた。体長は1メートル半程度か。竹林に座っていたシカは近寄っても逃げず、あくびを繰り返すなどリラックスした様子だ。「何でこんな所にシカが…」「名前をつけよう」。訪れた観光客らからも、予想外の“対面”に驚きの声が聞こえてきた。同園の旧吉田邸地区は国道1号に面し、南側には西湘バイパスを挟んで太平洋が広がる。約3ヘクタールとさほど広い敷地ではないものの、緑豊かで静かな環境が整う。旧吉田邸は町が管理しているが、庭園を含めた公園は県の平塚土木事務所が管轄している。園を管理している「県公園協会・大磯城山公園」によると、シカは昨年夏ごろに出没し、そのまま居着いてしまったという。取材を進めると、最初は親子2頭が目撃されたというが、ある日、親ジカがこつぜんと姿を消したことも分かった。昨年8月末にはJR東海道線の大磯-二宮間でシカが電車にひかれる事故が発生。親ジカだったとみられ、雌の子ジカが取り残されたようだ。ここで頭に浮かぶのは「シカがどこからやって来たか」という疑問。園関係者は一様に「分からない」と口にする。町によると、過去に鷹取山がある町西部の山間部で野生ジカの目撃情報があるが、そこからは直線距離で3キロも離れている。町は「海岸まで姿を現した記憶はない」と言い、珍しいケースに違いない。ニホンジカの生態に詳しい丹沢自然保護協会(清川村)の中村道也理事長(75)は、「シカは本来、集団行動をする。ただ昔と違って生息環境が大きく変わった」と説明。2頭は餌を求めて山から下りてきた可能性がある。居着いた子ジカは園内で雑草などを食べ、餌の確保に不便はなかったようだ。「シカはそれほど警戒心がない。周りにいる人が驚かさない限りはおとなしい」と中村理事長。これまで人に危害を加えた行為は確認されなかったという。「シカにエサをあげないで」「近寄らないで、ご一報ください」。園内には餌付けを禁止する立て看板も出ていた。一定の距離を取りながらも、野生ジカとの「共生」状態が半年以上も続いてきたのはなぜか。そもそも、県が地域と取り組む鳥獣被害対策の捕獲対象で、同町でも年に数頭捕獲される。捕獲後は基本的に山に戻すか殺処分、あるいは飼育を前提に引き取り先を見つける-といった選択になる。県公園協会関係者は「初期段階は子ジカだったし、(県側は)捕獲して殺処分はしにくかったのでは」と推測。対応に苦慮しながらも、県平塚土木事務所は「シカは原則的に駆除対象になっている。でもこれまで地域の人たちがかわいがってきたので、できる限り引き取り先を探した」とし、例外的に保護するための最終調整に入っていた。そんな折りだった。15日夕、同町西小磯の国道を横断した1頭の野生ジカが自動車にはねられ死んだとの情報がマイカナ取材班に入った。大磯署によると、現場は城山公園出入り口付近で居着いていたシカとみられ、長く続いた“居候生活”に突然、終止符が打たれた。図らずも、中村理事長は「人間が自然環境に手を入れれば、いろんな社会問題が出てくる」と話していた。今回の事象もその流れといえ、「1頭だけなら仲良くするのも一つの考え方」という提案も霧散した。原稿をいったん書き上げ、掲載しようとした矢先に悲報が届く残念な結末。原稿を書き直しながら、もしかしたら子ジカは仲間のいる森に戻りたかったのでは、と想像が膨らんだ。人と野生動物が暮らす境界線が近づき、今後も同様のことが起こり得る。その時、どのような対応を取るべきか考えさせられた。

(山菜シーズン「山では複数人で行動を」:北海道)
雪が解け山菜シーズンを迎える中、道警釧本や専門家がヒグマへの警戒を呼び掛けている。昨年は厚岸町でクマに襲われる事故が2件発生。このうち6月に同町の山林で測量作業中にヒグマに襲われ、重傷を負った男性が取材に応じ、「同僚が一緒にいたから助かった。山では必ず複数人で行動してほしい」と当時を振り返った。「腰に着けていたクマよけスプレーを使う時間もなかった」。昨年6月、厚岸町の国有林で測量中にヒグマに襲われた釧路市の男性(68)はそう振り返る。突然、「ドドドドッ」という地響きのような足音を耳にして顔を上げると、目前に体長2メートルほどのクマが迫り、その直後、右太ももにかみつかれた。

(冬眠明けのクマに注意:岩手)
本格的な春の到来とともに、クマが冬眠から目覚め始めていて、岩手県内各地でその姿が目撃されている。専門家は「慌てずに対応を」と呼び掛けている。川に浮かぶ黒い物体、よく見ると、泳いでいるクマ。岸に上がると、堤防をよじ登ろうとする。これは、4月7日、宮古市の閉伊川で撮られた映像。今、県内各地で冬眠明けのクマが出没している。4月10日に撮影された写真では、クマがフェンスを越えて高い岩壁をよじ登っていく。かなり至近距離で撮られていて、目が合っているようにも見える。撮影した栗谷川寛衛さんは、ボランティアでこの周辺の土地の整備をしていたところ、クマと遭遇した。栗谷川寛衛さん(83)「ここが最初に途中まで登ったところ。ここから登って行った。あの木のところまで行って眺めていた。網(フェンス)があるから恐怖心は無かった」。クマはその後、岩壁を登り切り見えなくなったそうだが、1時間ほどその場にいたという。栗谷川寛衛さん(83)「(クマに遭うのは)これで3回目。今までのクマとは違い、ゆっくりしていた。声をかけると顔を上げていた。何回も、1回ではなく」。クマの生態に詳しい森林総合研究所の大西尚樹さんは、このクマの行動についてこう語る。森林総合研究所東北支所 大西尚樹さん「この時期のクマは、冬眠から明けてお腹が空いている状態。エサを求めて歩き回っているといわれている。この目撃者は、いきなり動き出すとか、クマが怖がる動きをしなかったので、クマもこの人との距離感を別に怖がらず、気にせずにいたと思う。まずは私たち人間が落ち着いて、ゆっくり後ずさりしてください。とにかく慌てないことが大事」。大西さんによると、山に入る前の準備としてはクマ鈴やラジオなど音が鳴るものを身につけること、またクマは頭を狙うことが多いのでヘルメットをかぶるといいという。

(「熊がすむ森は水源の森」保全呼び掛け:兵庫)
野生動物保護と水源保全をテーマに話し合う「くまもりカフェin赤穂」が17日、加里屋まちづくり会館であり、森を守る大切さについて講演や事例報告などで考えを深めた。熊をシンボルに奥山水源の森の保全・再生や大型野生動物の保護にボランティアで取り組む実践自然保護団体「日本熊森協会」(本部・兵庫県西宮市)が主催。室谷悠子会長が「日本の森で起こっていること」と題して講演した。室谷氏は、戦後に国内全土で進められた造林政策によって600万ヘクタールを超える原生林が失われた結果、多種多様な木の実や果物、昆虫を食べて生息するツキノワグマが激減したと指摘。さらに森の保水力が低下したことで土砂崩れのリスクが高まっている問題点を挙げた。「農業や林業だけでなく、漁業や工業など、あらゆる産業を支える水を自給できなければ日本は衰退してしまう」と警鐘を鳴らし、「クマの棲む森を守ることが生態系そのものを守ることになり、水源となる森を守ることになる」と保全の重要性を訴えた。同協会が宍粟市内で実施している人工林を自然林に戻すための植樹活動では15年ほどで森が育ち始めているといい、「林業は採算のとれる条件の良い場所で行い、尾根や急斜面などは自然林に戻す」とすみわけを提案。また、各地で風力発電や産業廃棄物処分場の建設によって貴重な森が伐採される恐れがあることに触れ、「経済のためなら豊かな自然を犠牲にしても構わない、手続きさえ踏めば環境破壊できる前提の社会になっている」と法制度を含めた方向転換を呼び掛けた。室谷氏はメガソーラー計画が住民運動によって中止、縮小された実例を挙げ、「地域が止めるために本気で動き、規制する条例を自治体がつくったときに計画が止まっている」と話し、「住民一人一人が意見を出すことが重要。それによって地元議会や首長が動く」と語った。くまもりカフェが開催されたのは丹波篠山、西宮、明石に続いて4か所目。約20人が参加した。産廃処分場建設への反対運動を行っている「西はりまの自然をまもる会」の小河尚子会長、県立明石公園の樹木伐採にストップをかけた「明石公園の自然を次世代につなぐ会」の奥津晶彦さんらの活動発表もあった。

(鳥獣被害対策事業実施隊員の任命を求める嘆願書提出:北海道)
狩猟団体「小樽ビーストハンティングクラブ」(25名・林下狐芳代表)は、4月15日(金)15:00から市役所(花園2)2階市長応接室で、小樽市鳥獣被害対策事業実施隊員の任命を求める嘆願書と66戸・101筆の農園等からの署名を、塩谷の海浜地区で農業を営む小泉氏が代表して小山秀昭副市長に手渡した。3月25日開催の2021(令和3)年度小樽市鳥獣被害対策協議会において、小樽市駆除隊員委嘱人数は、これまでの60人から35人に減少。十数年来の対象鳥獣捕獲員として従事してきた実施隊員の任命が除外されることとなり、長年猟友会小樽支部の会員として活動してきた同クラブ会員は、猟友会を退会し、4月1日(金)、新たに同クラブを立ち上げた。鳥獣被害防止特措法第2条第2項の規定にある、被害の定義を農業被害だけではなく、その他の生活環境に係る被害として、山林地区及び海浜地区の農園や家庭菜園、庭木等を持つ市民からも強い要望があり、使命を果たしたいという強い思いで結成。毎年、鹿の増加による食害が増え続ける中、市が駆除隊員を減数したことで、駆除数が減って、それに伴い食害が増加する結果となり、また、人出不足により専業農家のみに手厚く、個人農園や家庭菜園の庭木の食害などに対応しきれない結果が推測できると、会員の1人は不安を訴えた。1.狩猟団体小樽ビーストハンティングクラブによる駆除と実施隊員の任命、2.特措法被害の定義に基づく駆除の実施、3.特殊法基本指針に基づく実勢体制の整備ー担い手の人材確保を嘆願事項に上げ、今後も、事業の目的である農林水産業等に係る被害及び住民の生命、身体又は財産に係る被害防止に向け捕獲推進と地域貢献に全力で使命を果たす実施隊員の任命を求める嘆願書を提出した。林下会長は、「一部保護地区に指定され、駆除の申請を出してから入るしかなく、毎年被害が増えている。農業だけを守るのではなく、住民被害のためにも、公正かつ公平に取り扱われるよう市長の任命を求める」と要望。小山副市長は、「重く受け止め、関係機関と連携し市長に報告。しっかりとやっていきたい」と述べた。

(住宅密集地にクマ出没か:北海道)
4月15日朝、北海道札幌市清田区の住宅街でクマのような動物が目撃されました。札幌市は出没注意の看板を設置するなどし、注意を呼びかけています。クマのような動物が目撃されたのは、札幌市清田区清田6条1丁目の林です。4月15日午前8時50分ごろ、付近の高齢者施設のバスの運転手が、中型犬くらいの大きさのクマのような動物が、林に入っていくのを見つけ、札幌市に連絡しました。札幌市が調べたところ、足跡やフンなどのクマの痕跡は見つかりませんでしたが、出没注意の看板を設置し、警察も付近をパトロールしています。施設によりますと、調査した札幌市の職員は「この時期に子グマが1頭で出歩いてるとは考えにくい。クマの可能性は低いのではないか」と話したということです。現場の南側には、ここ数年クマの出没が相次いでいる「滝野すずらん丘陵公園」があることから、札幌市はクマが出る可能性はあるとして、注意を呼びかけています。

(山林にクマ2頭、サルの調査員が目撃:京都)
京都府和束町湯船の府道木津信楽線周辺で11日午後、サルの調査員がクマ2頭を目撃した。うち1頭は昨年12月に湯船で捕獲された個体とみられ、同町は地域の防災無線や看板で注意喚起を行った。目撃したのは同町と隣接する滋賀県甲賀市が依頼したサルの調査員で、府道近くの山林にクマ2頭が連れ立っているのを発見した。調査員によると、大型犬くらいの大きさだったという。湯船で昨年捕獲されたツキノワグマは当初、子どもとみられていたが、調査の結果4歳の雌と分かり、発信機を取り付けて放されていた。今回調査員の受信機が反応したため、1頭は同じ個体とみられる。同町では12日にも町職員が受信機の反応を確認しており、住民に防災無線で呼びかけたほか、近辺の4カ所に注意喚起の看板を設置した。府山城広域振興局の担当者は「春は新芽を食べるので、餌を求めて人里に現れることは考えにくい」とみている。

(登山道でヒグマ出没:北海道)
17日午後、札幌市の藻岩山の登山道でヒグマの出没があり、警察が登山客や付近の住民に注意を呼びかけています。17日午後1時20分ごろ、札幌市南区にある藻岩山の登山道の中腹で、登山客の男性からクマを目撃したと警察に通報がありました。警察によりますと、目撃されたクマは体長が1メートルほどで、下山中だった男性の目の前で登山道を横切り、すぐに姿が見えなくなったということです。男性にけがはありませんでした。警察は、ほかの登山客や付近の住民にクマの出没を知らせて注意を呼びかけています。一方、登山道を管理する札幌市は、藻岩山一帯がもともとクマの生息域であることから登山道を閉鎖する措置はとらず、注意喚起の看板を設置して登山客に警戒を呼びかけるということです。

(国道沿いにヒグマ1頭:北海道)
釧路市の国道沿いでヒグマ1頭が草地を歩いているのをNHKの取材クルーが撮影しました。この時期は冬眠明けのクマの活動が活発になるため、警察は山菜採りなどで山に入る際は注意するよう呼びかけています。15日、午前8時20分ごろ、NHKの取材クルーが釧路市の市街地から阿寒湖方面に車で向かっていたところ、釧路市駒牧の国道240号線沿いの草地でヒグマ1頭が歩いているのを見つけ撮影しました。体長は1.5メートルほどで、近くに親グマの姿はなくクマは少し驚いた様子で道路から50メートルほど奥の茂みに入りました。そして10分間ほど歩いたり走ったりして、やがて茂みの中に姿を消しました。現場は林が広がる一帯で、近くに住宅地はありません。警察によりますと、釧路市内では4月に入ってからクマの目撃情報は5件寄せられているということです。この時期は冬眠明けのクマの活動が活発になるため、山菜採りなどで山に入る際は注意するよう呼びかけています。

(「クマ活」でお客さまと共に知床の自然を守る:北海道)
世界自然遺産、知床。「流氷」が訪れる南限であり、それにもたらされる豊富な栄養によって大型哺乳類が数多く生息する知床半島は、その壮大なスケールの生態系と生物の多様性、管理体制が評価されて2005年に「世界自然遺産」に登録されました。しかし、「世界自然遺産知床」を象徴とするヒグマと人間との関係が限界を迎えています。知床半島は世界有数のヒグマの高密度生息地であり、ヒグマウォッチングクルーズの運航などその存在が観光資源にもなる一方、道路沿いに出没したヒグマを見るために発生する渋滞(ベアジャム)や写真を撮影するための過度な接近や餌やり等の危険行動が目立ち、人身事故がいつ起きてもおかしくない状況で、われわれ住民は危惧しております。また、このような危険行動に慣れたヒグマが市街地へ出没した際には、原因が人間側にあっても、ヒグマの命を奪うという悲しい結末を迎えるのです。私たち「北こぶしリゾート」はこの地に創業して60年以上、これまで企業経営を続けてこられたのは、まぎれもなく知床の自然があったからこそ。その恩返しの意味も込めて2020年から「知床を、つづけていく。」をスローガンに、「知床」の象徴でもあるヒグマを守り共存を目指す活動「クマ活」をスタートしました。地域で野生動物管理を行っている団体をパートナーに、ヒグマの市街地出没を防ぐための草刈りやヒグマを人の生活圏に誘引してしまうゴミを拾うゴミ拾い、「ヒグマがいたら車から降りない」というような知床での基本的なルールを伝える普及啓発等、さまざまなアクションを起こしています。ヒグマと人間との共存をイメージして作られたロゴマークは、ヒグマと人が向かい合ってハートの形となっており、活動の象徴となるだけでなく、多くの方に活動を伝え仲間を増やすことにも役立っています。また、このロゴマークをあしらったグッズを参加者が身に着けることで、連帯感も高まり皆一丸となって活動に取り組むことができます。現在、活動の中心は弊社スタッフですが、地域住民や関係団体の協力も得て活動は徐々に広まってきていると実感します。さらに21年からはCSV(Creating Shared Value・共通価値の創造)の要素も取り入れ、社会問題の解決と経済活動の両立を図っており、多くの方々に参加いただけるようにと考えています。クマ活の広がりが結果として社会問題の解決につながるよう、これからも「知床」の地で活動し発信していきます。

(「ひたジビエ」生産拠点、今秋の再開目指す:大分)
経営難などを理由に3月末で休業した日田市獣肉処理施設(上津江町川原)について、市は早ければ今秋の再開を目指している。ブランド化を進める「ひたジビエ」の生産拠点として役割は大きく、新たな指定管理者を公募。

(「ジビエブーム」と言われるが、ではハンターはどれくらい稼げるのか)
ミートハンターをご存知だろうか。おそらく和製英語で一般には聞きなれない言葉だと思う。ハンターとして身を立てたいと考えた場合、ジビエを総合的に扱う会社のお抱えハンター、ハンターを案内するハンティングガイド、そしてミートハンターという道がある。ミートハンターとは、簡単に言うと狩猟をして得た新鮮なエゾ鹿を、専用の処理施設に丸ごと持ち込み報酬を受け取るというものだ。施設によって買取価格は異なるようだが、現在は凄腕のハンティングガイドとして活躍する“師匠”がミートハンターをやっていた頃は1頭あたり1万円、現在は1万2000~1万3000円といったところだそうだ。1頭1万円だと、一日あたりどれくらい獲れば生計を立てられるのだろうか。経費だけでも、・ガソリン代(一日走れば1万円近く?)・車の維持費・弾代(非鉛の弾を使うため、自作しない場合一発1000円以上)・地元でなければ宿代などと結構な額になるはずで、3頭くらいキレイな状態で仕留めてやっと息がつける、儲けを出すには5~6頭必要だろう。「キレイな状態で仕留める」というのは、ヘッドやネックを撃って傷を最小限に抑えるようにすることだ。まあ、傷というか可食部分の最大化ということなのだが。ビタッと照準を合わせたスワロフスキーなどの高価かつ高倍率のスコープ(私のスコープは師匠から譲り受けたツァイスのもの。これもすばらしい仕事をする)で、遠くに佇む静止状態の鹿を的確なフォームをもって引き金を引くことができれば大体は間違いないのだが、そういうシチュエーションばかりとは限らない(あっ、ちなみにスワロフスキー言うたらキラキラ光るアクセサリーブランドが有名ですが、そのグループ会社のスワロフスキー・オプティックが高性能スコープを作っとります。スコープやからキラキラしてまへんけど、値段は20万円くらいからやからクラクラしまっせ)。その上獲物に出会えず獲れない日もある上、猟期は最大で秋から冬の終わりまでの半年間であり、ミートハンター一本で「身を立てる」というのは難しく、実際には兼業やトリプルワークとなる場合が多い。ミートハンターは、たとえ獲物をキレイに仕留めたとしても、その現場で腹(内臓)を出すことも首を落とすことも禁じられている。獲物を即時回収し、自治体が指定する処理施設まで「撃ってから」一時間以内に持ち込まなければならないと定められているので、確かにそんな暇はないのだが、これまでの経験からすぐに内臓を出して血抜きしないと(味が落ちるのではないかなあ?)とハラハラする。自治体が定める衛生基準との兼ね合いだろうけど、私が消費者なら肉の味ファーストでお願いしたいと思う。とはいえ、獲物を的確に処理できるかどうか、こればかりはハンターの腕と性格にもよるので、内臓そのままで処理施設に持ち込むという決まりは流通に載せるには仕方のないことなのだろう。現在はミートハンターとしての活動をしていない師匠だが、そのハンティングは、年を追うごとに進化している。肉の処理にしてもそうだ。処理施設に持ち込むのではなく、自分でさばくのだが、例えば皮を剥ぐこと一つとっても、当初はナイフで皮を剥いででオール手剥ぎだったのが、近年はある程度ナイフで剥がした後、皮にロープを結んでモーターや車で引っ張り一気に剥すということも行っている。びっくりするぐらいあっという間に、そう、毛皮のコートを脱ぐように剥がれて、芸術的だとさえ感じてしまう。余談だが、中東イラクの南部の町で羊市を取材したことがある。羊を売りに来る人、買いに来る人が空き地に集まって、そこここで売り買いが行われるのである。その会場内には羊を吊るせる一角があって、逆さに吊るされた羊が、熟練のナイフさばきであっという間に、まさにムートンのコートを脱ぐように丸裸になっていくのを見た。す…すごい! 芸術だ!! とその時も思い、さらに丸裸になった羊を見て「おいしそう」と涎が垂れそうになった(中東で羊はごちそうであり、私も大好物だ)。つまるところ、ある程度皮下脂肪のついた獣の肉は剥しやすい、ということだ。キッチリ脂肪のついた個体だと、胴体と皮の間、皮側に少しナイフを沿わせてやると、ササーッと面白いように剥がれていく。ただ、猟期終わりの痩せこけたエゾ鹿の場合、肉まで削げてしまうことがあるので、要注意なのだが。羊や鹿の肉が臭い、と思っている人がほとんどだと思うが、つぶしたての肉はまったく臭くない。もし解体して時間が経過したとしても、スーパーで売られている肉と同じように適正に処理されれば大してにおわない。肉の表面に出たドリップをきちんと拭くなり吸収させるなりし、空気にさらす時間を限りなく減らし、酸化を抑えれば何の問題もない。そもそもなぜ肉が臭くなるのかというと、肉の表面に滲み出た血液や体液が酸化して腐敗臭を放つからだ。つまり身近なところでいえば、汗をかいてタオルで拭きとりもせず時間が経って臭くなる原理と同じ。空気に触れさせなければいいので、巷で売られている真空パックするための機械を使うのが一番良いだろう。不織布タイプのキッチンペーパーでくるみ、真空パックを施し、冷蔵する。すぐに食べる予定がないならそれを冷凍しておけば数年経ってもほぼ劣化しないことは確認済みだ。真空パックが良いのは冷凍焼けがないことで、長期間冷凍しても変なにおいが出ない。マイナス30℃以下になるフリーザーを使えばなお良い。撃った後回収して現場ですぐに内臓を出し逆さに吊るしたとしても、解体して骨から外した大まかな肉の塊の状態からは、驚くほど血が滲んでくる。ペーパーがしっとり赤く染まり、何度か交換する必要があり、真空パックができない場合、冷蔵状態ではこれをこまめにやって「肉を育てる」ことで最後まで美味しく食べることができる。日本のスーパーで売ってるようなセコい肉片では、こういうことをやる前に食べ終わってしまうので一般からの同意は得にくいと思うが、コストコなどで大きな塊肉を購入した場合は応用できるはずだ。ただ、不織布の厚めのキッチンペーパーは少しコストが嵩むので、衛生面で特に気にしない場合はペットシーツが便利だ。どうせ加熱するし、調理する前に表面をサッと洗うので、私も数年前まで使っていた。おすそ分けの機会やイベントで調理することが多くなったのもあって使うことはなくなったが、自分だけのために肉を処理するとしたらまた使うだろう。液体を非常に効率よく吸う上、後戻りがないので本当に便利だ(あ、真似する場合は自己責任でお願いしますね)。ミートハンターの日常は結構ハードだ。獲っては処理場に持ち込み、すぐ山に戻りの繰り返し。その活動は早朝未明から始まる。少しでも黒字を出そうと思えば夜明け前にポジショニングが必要だ。鹿が水を飲みに沢に現れるところを狙うのが確実で、そこでまず2頭ほど獲れれば上々、すぐに処理場へ持ち込む。その後はまた山に入って撃っては持ち込みを繰り返す。最後は日没前に再び沢におりてくる鹿を狙い、一日が終わる。走行距離は数百キロに及ぶことが少なくない。師匠の車の助手席に乗って林道を流していれば鹿を見ない日はほぼない。師匠がいとも簡単そうに鹿を見つけることができるのは、日頃のたゆまぬ努力の賜物である。ただボーッと可猟範囲である地域を流していても効率よく見つけることはできない。今や「伝説のガイド」の彼は、猟期中お客さんから「確実に獲物を見つけて獲らせてくれるガイド」として引っ張りだこだ。何しろ、「脳にエゾ鹿センサーが内蔵されているのでは?」と思うくらい鹿を見つけてくれる。狩猟シーズン外の下見と経験の積み重ね、鹿がどのように移動しているかなどの想像力がものを言う。撃てる場所にいる鹿を見つけ、確実に仕留めなければミートハンターは成り立たない。鹿がいたからと後先考えずに撃って、回収に時間がかかっていたのでは話にならないので、撃つ撃たないの判断も早くできるようになる。ミートハンターをやった過去の経験が基礎になっているとまでは言わないが、今の師匠の血肉として蓄えられているのは間違いない。師匠は60代後半だが、その動作は40代で通じる。「若い頃に比べたら全然動けなくなってるなぁー」と師匠は言うが、今の40代のオッサンでも師匠に勝てるかどうか甚だ疑問だ。私はとてもじゃないがミートハンターにはなれないので、いつ頃からか狩猟を続けるならエゾ鹿の利用価値を高める方向で関わっていきたい、と思うようになった。具体的には狩猟のことを伝え、エゾ鹿の美味しさ、高タンパク低カロリーの良さを体験してもらい、ジビエを食べる人が少しでも増えればいいと思っている。何が正しくて何が正しくないのか、そんな判断はできないが、これ(大自然の中で狩りをするということ)は循環であると感じている。

(エゾシカ資源化、任せて:北海道)
北海道中標津農業高校(中標津町)は、エゾシカを丸ごと活用することによって、持続可能な町づくりに一役買っている。鹿肉を使った新たなレシピや皮や角を加工した特産品の開発など、食肉利用率の向上と廃棄されてきた皮や角などを資源としての有効利用を図っている。食品ビジネス科肉加工研究班が「エゾシカをプロデュース2021~SDGs(国連の持続可能な開発目標)に基づいた“まるごと”活用の推進」をテーマに研究を進めてきたもの。同町では、年間1000頭を超えるエゾシカが駆除・狩猟されている。そのほとんどの肉がペットフードに加工される。皮や角、脂身などは、産業廃棄物としてごみ処理される実態を生徒が、どうにかしたいと考えた。10年ほど前から研究を手がける同班は、「鹿肉の大和煮」「なかしべつシカホエーカツ」などの創作料理をその年ごとに開発してきた。ロースなどの高級部位でなく、筋や硬い部分が多いすねなどを生かしたドライソーセージに加え、地元小中一貫校の計根別学園生と挑戦した「鹿肉ジャーキー」を新千歳空港などで配り高い評価を得てきた。皮革は生徒らの手で小銭入れやキーホルダーに、脂身はキャンドルの原材料として活用できるようになった。同校は「厄介者といわれるエゾシカを丸ごと活用することは、環境保全と地域資源の教材にもなっている」とする。同校の取り組みは、第27回コカ・コーラ環境教育賞で、企画・研究推進部門最優秀賞と環境大臣賞となった。地域課題の解決に向けた地道な活動が評価された。

(ジビエで館山と触れ合おう:千葉)
イノシシなどによる獣害対策からジビエの調理まで学べる「ジビエまるごと 体験研修」を、館山市の地域おこし協力隊員が企画した。五月十四、十五日の泊まりがけで開催。隊員の荒垣由以子さんは「ジビエをきっかけに館山を知ってほしい」と参加を呼びかけている。野山が広がる神余(かなまり)地区の「ふれあい神余の里」に集合し、獣害対策の基礎知識を学んだ後、ワイヤやばねを使った「くくりわな」の作成と設置を体験。ジビエと館山産野菜のバーベキュー交流会を楽しみ、昨年オープンした市のジビエ加工処理施設「館山ジビエセンター」で解体を見学する。リゾート地などの旅先でテレワークをする「ワーケーション」の場所として館山を選んでもらうのが狙い。単に遊ぶだけよりも、地域の人と交流したり地元の課題解決に取り組んだりする方が、勤務先の理解を得やすいとの判断がある。隊員の松坂義之さんによると、市内では有害鳥獣捕獲従事者が約二百人おり、年間千百匹ほど捕獲しているが、農作物被害はなかなか減らないのが現状だ。耕作放棄地が増えて畑が荒れると、イノシシの隠れ家になるなどさらに獣害が増えることも懸念される。今回の研修参加者が、将来、有害鳥獣捕獲従事者になってくれることも期待する。荒垣さんは「昨今、狩猟はトレンド。都内からのアクセスも良いのでツアーのように企画した」と振り返る。

(捕獲クマ肉でレトルト2種:青森)
青森県西目屋村のブナの里白神公社が、村内でわなにかかったクマの肉を使ったレトルト商品「白神クマカレー」と「白神クマ丼」を開発した。21日から同村の道の駅津軽白神で販売する。

(クマ出没:宮城)
富谷市によると、17日午後7時30分ごろ、富谷市高屋敷にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
色麻町によると、17日、色麻町平沢岩野沢付近にクマが出没しました。

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