<射撃ニュース6月>
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(ツキノワグマに襲われ70代男性がケガ:山口)
山口県によりますと、28日午前5時40分ごろ、山口県岩国市美川町四馬神の道路で、散歩をしていた70代男性が後ろからツキノワグマに襲われました。ツキノワグマはその場から立ち去り、その後男性は自分で病院に行き治療を受けましたが、首や肩に全治2、3週間のケガをしました。ツキノワグマはまだ見つかっておらず、体長およそ80から90センチで成獣だということです。山口県によりますと今年度に入ってからツキノワグマクマの目撃情報は74件で、昨年度に比べると8件増えているということです。山口県は明日「クマ出没緊急対策会議」を開催し、住民への周知やパトロールを強化するなどして対策の強化を図るとしています。

(野生イノシシ2頭が豚熱に感染:富山)
富山県は29日、野生のイノシシ2頭から豚熱の感染が確認されたと発表しました。富山県によりますと捕獲されたイノシシ24頭を東部家畜保健衛生所で検査したところこのうち、高岡市内で捕獲された2頭から豚熱の陽性が確認されたということです。今回陽性となったイノシシの発見場所から半径10キロ圏内に養豚場はなく豚熱は、豚やイノシシの病気で、人に感染することはないということです。また、感染した肉が市場に流通することはなく、万が一、感染した肉を食べても健康に影響はありません。

(「クマよけ鈴持ち歩くように」:山口)
28日、山口県岩国市美川町で男性がクマに襲われ負傷したことを受け、県は緊急対策会議を開き、住民に注意を呼びかけることなどを確認しました。クマの被害があったのは岩国市美川町四馬神の市道で、28日午前5時40分ごろ、散歩をしていた男性(70代)が後ろからクマに襲われました。男性は首や肩に全治2週間から3週間のけがをしました。男性を襲ったあとクマは逃げ、現在も見つかっていないということです。県は美川町河山地区に今年県内で初めてとなるクマ出没警報を出し、緊急の対策会議を開き、県や市、警察、地元の猟友会などから14人が出席しました。県によると今年度、県内のクマの目撃情報は74件で、そのうち岩国市は13件となっています。今年度、人の被害が出たのは初めてです。来月11日までの発令期間の2週間、市が広報車で住民に注意呼びかけるほか、警察がパトロールをして警戒します。県自然保護課・森重義孝主幹:「被害に遭わないためには自分の存在をクマに知らせるということが必要になるかと思います。音が出るようなもの、笛であるとか鈴なんかを携帯して自分の存在をクマに知らせると」。クマがまだ見つかっていないこともあり、市では注意事項などを掲載したチラシを作り、配布することにしています。

(クマ対策、牛を放牧:富山)
黒部市阿古屋野(あこやの)と同市宇奈月町内山で27日、耕作放棄地に牛を放牧するカウベルト事業が始まった。それぞれの地元関係者が10月上旬までの間、妊娠している和牛2頭ずつを管理し、クマやイノシシの被害防止につなげる。雌の4頭は立山町の森川牧場から運ばれ、2カ所に放牧された。約1・8ヘクタールの阿古屋野は2007年、約2ヘクタールの内山は2010年から行われている。

(サルの追い返し研修:長野)
辰野町の川島区有害鳥獣対策委員会(一ノ瀬明弘委員長)は29日、獣害対策研修会を下横川営農総合センターで開いた。約40人が参加。サル群れの行動パターンを理解し、サルの追い返しやサル駆逐用花火の安全使用などについて学んだ。同区内では30年ほど前からサルの出没が目立つようになり、現在は川島ブランドのマツタケをはじめ多くの野菜や果物に食害が発生。同委員会はサルの追い払いに力を入れており、GPSを使ったサル群れの行動調査などさまざまな取り組みを行っている。講習会前半は座学を行い、川島地区で集めたサルに関するデータを分析するBO-GAの市川哲生専務が講師を務めた。市川専務は、川島地区の現在のサル群れの動向について「入山時期の9~11月は山に滞在する傾向があり里への出没が減る」「最近は意外にも里に近い場所に群れが滞在している」などと語った。サルの追い払いについては「人を怖がるようにすることが一番大事で、人に対して敏感に反応する群れにすることが大切になる」と語った。座学の後は駐車場に場所を移し、関島煙火製造所(飯田市)の指導でサル駆逐用花火の安全な扱い方を習得。希望者は同区内に設置されているサル群集団捕獲用大型檻の見学も行った。

(家の中にクマが侵入…全国で目撃相次ぐ)
福井県小浜市の住宅で6月14日、家の中にクマが入ってくる様子が撮影された。段ボールを踏み越えて迫るのはツキノワグマ。体長1メートルほどの大人だという。住宅には鋭い爪の跡が残っているが、出くわした住人にケガはなかった。小浜市で27日までに寄せられた目撃情報は25件で、昨年度の総数をすでに超えている。クマの目撃は全国各地で相次いでいる。9日、石川県津幡町で木の上に登るクマの姿が確認された。25日には北海道当別町のゴルフ場で目撃され、撮影者は「ヴィラ(宿泊施設)の横に出てきています」と説明している。この時期に注意が呼びかけられているのが、子グマの存在。5月から7月は繁殖シーズンで、子連れで市街地に現れるケースがある。5月、親子とみられる4頭のクマが、札幌市の住宅近くで撮影された。「子グマを見かけたら、近くには必ず親グマがいる」と考え、身を守ることが重要だ。

(“リターンカラス”新大久保に大群:東京)
繁華街に戻ってきたのは、人だけではありませんでした。コロナ禍前のように、都内にカラスの大群が姿を見せ始めています。18日午前4時の東京・新大久保。朝焼けの空を一羽、また一羽と集まってくるカラスたち。電線にカラスが止まっています。狙っていたのは、ごみ袋です。ごみ箱のふたが半開きになっているので、くちばしでつついて、ごみ袋の中からごみを出してしまっています。ものの数分で、先ほどカラスが集まっていた場所は、ごみが散らかってしまっています。日中は多くの人でにぎわう、新大久保。“東京のコリアンタウン”とも言われ、本場の韓国料理などを楽しめる場所として、若い世代に人気の街です。そこが今、カラスに餌(えさ)場として狙われているのです。午前5時を過ぎるころ、その数はピークに達します。大久保通りの一角に、50羽近くが集まっていました。カラスが止まっていた場所のすぐ下には、フンの跡がたくさんあります。近隣住民:「急いでる時に肩にフンが落ちてきた。ウェットティッシュを持ち歩いているので、それで(拭いた)」近隣住民:「やばいよ、カラスの鳴き声で起きるもんね。怖いですよね、いつ襲われるか分からないから」近隣住民も恐れる、このカラス。主に都内に生息する「ハシブトガラス」という種類で、埼玉県などの郊外にいる「ハシボソガラス」よりも大柄で、くちばしが太いのが特徴です。通行人にも、お構いなしで飛んでいきます。人に慣れたカラスは、時に襲ってくることもあります。気性が荒くなる繁殖期(4月から5月)は過ぎていますが、子どもと行動を共にする親ガラスは、時に凶暴になります。近くを歩く時には、注意が必要だといいます。東京大学名誉教授・樋口広芳氏:「帽子をかぶったり、日傘を差したり、両手を上にして歩くと襲われないです。翼が何かに当たることを非常に嫌がるので、腕の間を抜けられないので、カラスは避けていく」。それにしても一体なぜ、新大久保にカラスが大量に集まっているのでしょうか?その理由は、この街ならではの“ごみの特徴”にありました。東京大学名誉教授・樋口広芳氏:「韓国料理だと、焼肉屋の関係で肉片が多い。肉に付いている脂肪分とかが大好き。(カラスの)好みのものがたくさんある」。「サムギョプサル」や「チーズタッカルビ」など、肉がメインになることが多い韓国料理。廃棄された食材などが、カラスの好物と一致するというのです。確かに、取材を進めると、肉の塊をカラスが取り合っています。鶏肉の皮のようなものを食べています。ごみ袋から引っ張り出した肉に群がっていました。新大久保のカラスは、最近になって増えてきたというのです。一体なぜなのでしょうか?東京大学名誉教授・樋口広芳氏:「コロナが収まってきて飲食店が再開し、たくさんの生ごみが出されるのは、カラスとしては、絶好のチャンス。カラスが集まって袋を食い破って中のおいしいものを食べる。それを離れた所で見ているカラスも皆、集まってくる」。大量のカラスは、新大久保が活気を取り戻した証しでもある一方で、新宿区はごみにネットを掛けるなど、対策を呼び掛けています。

(ニホンカモシカの子、高森町で発見:熊本)
絶滅が危惧[きぐ]されている国の特別天然記念物ニホンカモシカの子どもが、熊本県高森町の山間部の下切地区でわなにかかった。目立ったけがはなく、すぐに山へ放たれた。同地区での目撃例の多くは成獣。今回は生後1~2カ月とみられる体長65センチの雄で、専門家は「県内に繁殖する環境が残っていることを示す貴重な記録」と話す。16日朝、町の有害鳥獣捕獲隊として活動する男性(71)=熊本市東区=が、シカ用のくくりわなにかかっているのを発見。「イノシシかと思ったが、耳が黒く顔が白いのですぐにカモシカだと気付いた。親を呼ぶように、野太い声で鳴いていた」という。

(県道でクマの目撃情報:広島)
28日夕方、広島県呉市の県道でクマが目撃されました。市は、周辺の小学校や中学校に注意を呼びかけています。呉市によると28日午後5時ごろ、呉市焼山南の県道66号で「クマのようなものを見た」などと目撃者から市に連絡がありました。市の農林水産課などが目撃者が運転していた車のドライブレコーダーの映像を確認したところ、クマであることがわかったというこです。クマの体長約1メートルで成獣とみられています。市の職員が現場を確認しましたが、クマを発見することはできず、周辺に足跡などの痕跡はなかったということです。市は、目撃場所周辺に注意を呼び掛ける張り紙を設置するほか、周辺の小学校や中学校などに注意を呼び掛けています。

(児童の目の前、クマ横切る:富山)
28日7時半頃、南砺市で登校中の児童と生徒の目の前を成獣のクマ1頭が横切るのが目撃され市や地元猟友会が警戒を続けています。現場付近では、今月9日にもサクラの木に登っていたクマが目撃され、駆除されています。南砺市によりますと、28日7時35分頃、利賀村の小中学校と公民館が同じ敷地内にある複合教育施設の近くで、スクールバスを降りて施設に向かって歩いていた児童と生徒の5メートルほど前の道路を突然、成獣のクマ1頭が横切り逃げていったということです。クマ警戒のためバス停まで迎えに来ていた教職員も一緒で、児童と生徒にケガはありませんでした。連絡を受けて南砺市は、緊急メールと市のホームページ、防災無線で注意を呼びかけているほか、警察と地元の猟友会がパトロールを行いました。現場は、南砺市利賀村の小学校と中学校、そして公民館が同一の敷地内にある複合教育施設地の近くの道路で、この施設には、児童と生徒あわせて39人が通っています。小中学校ではグラウンドなど屋外での活動を控えるなどの対応をとりました。

(郵便局近くの農道でクマ目撃:山形)
28日午後5時45分頃、尾花沢市芦沢の農道でクマ一頭が目撃されました。クマが目撃されたのは尾花沢市芦沢にある福原郵便局から東に1キロほど行った農道です。農道を車で走っていた50代男性が体長約1メートルのクマを目撃し警察に通報しました。クマはその後林に走り去ったということです。ケガ人や物的被害はありません。

(公民館近くの畑にクマ:山形)
28日午後4時50分頃、米沢市芳泉町でクマ一頭が目撃されました。クマが目撃されたのは米沢市の芳泉町公民館から南に約230メートル離れた畑です。近くで畑仕事をしていた60代の女性が体長約1メートルのクマを目撃し警察に通報しました。ケガ人や物的被害は確認されていません。米沢警察署は市役所に連絡するとともにパトカーで現場周辺の警戒と注意を呼び掛けています。

(国道沿いでクマ出没:新潟)
28日午後6時半すぎ、阿賀野市保田地内の国道290号線の道路脇でクマ1頭が目撃されました。藪に姿を隠したため逃走方向は不明ですが、目撃された場所は民家まで約200メートルの地点で、阿賀野市役所と警察は注意を呼びかけています。

(県道の橋付近でクマ1頭を目撃:新潟)
29日午前8時すぎ、阿賀町野村の県道の楠川橋付近でクマ1頭(体長約60cm)が目撃されました。目撃された場所は民家から50mの地点で、警察と町役場は付近の住民に注意を呼びかけています。

(自宅の敷地内でクマ1頭を目撃:新潟)
28日午前4時半すぎ、新発田市竹ヶ花にある家の敷地内でクマ1頭(体長約90cm)が目撃されました。クマは南方向へ逃げていきました。警察と市役所は付近の住民に注意を呼びかけています。

(民家の敷地内でクマを目撃:新潟)
27日午後6時半ごろ、三条市大沢の諏訪神社近くの民家の敷地内でクマが目撃されました。

(鳥獣被害対策・ジビエの販路拡大に取り組む:東京)
白石環境株式会社(本社・栃木県上三川町 、代表取締役・白石純也)と株式会社ピーテンプル(本社・東京都世田谷区、代表取締役・江尻仁)は、鳥獣被害解決で駆除され捨てられるだけの鹿廃棄をゼロ・いのちをありがたくいただく利用率を100%にしたいという想いで、鹿肉の食品としての価値を上げ、鹿肉消費の販路拡大に努めるべく伊賀流Gibier(イガリュウジビエ)を創立しました。

(クマ出没:宮城)
丸森町によると、29日午前10時ごろ、丸森町大内山ノ神にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
栗原市によると、29日午前9時30分ごろ、栗原市瀬峰大鰐谷にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、28日午後5時30分ごろ、仙台市青葉区上愛子白沢にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、28日午後3時ごろ、仙台市青葉区芋沢赤坂にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
栗原市によると、29日午前7時50分ごろ、栗原市瀬峰坂ノ下浦にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
色麻町によると、28日、色麻町王城寺沢口二番付近にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
登米市によると、28日午後2時50分ごろ、登米市迫町新田北深沢にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、27日午前7時30分ごろ、仙台市青葉区国見ケ丘5丁目にクマが出没しました。

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(イノシシに襲われ死亡か:広島)
広島県庄原市総領町亀谷の山林で24日夜、近くの80代男性がイノシシに襲われて死亡したとみられることが27日分かった。現場近くではくくりわなにかかったイノシシがいなくなっており、庄原署は関連を調べている。

(クマに襲われ猟友会の男性重傷:山梨)
山梨県富士吉田市でクマの駆除にあたっていた男性がクマに襲われて重傷です。25日正午前、富士吉田市の富士北麓公園近くの山林でクマとシカの駆除にあたっていた地元猟友会の62歳の男性がクマに襲われました。顔や肩、腕などをかまれて重傷を負いましたが、命に別状はないということです。襲ったのは体長170センチほどのツキノワグマで、その後、猟友会のメンバーに駆除されました。猟友会は市からの依頼で定期的にシカの駆除を行っていて、最近はクマの目撃情報も相次いでいたことから、25日は午前8時半からメンバー11人でクマとシカの駆除にあたっていたということです。

(マダニに咬まれたか、畑仕事の高齢男性が死亡:広島)
今月4日、呉市で、マダニが媒介するSFTS重症熱性血小板減少症候群に感染した80代の男性が亡くなっていたことがわかりました。呉市によりますと、亡くなったのは呉市在住の80代の男性で、先月30日に、発熱や嘔吐、下痢などの症状を訴え入院しましたが、今月4日に亡くなったということです。詳しい感染の経緯はわかっていませんが、男性は畑仕事をしていたということです。マダニが媒介するSFTSの死亡事例は、呉市では、これが今年初めてのケースです。SFTSウィルスを持つマダニに咬まれると、6日から2週間程度の潜伏期間を経て、発熱や頭痛などの症状が出て重症化すると死に至るケースもあります。呉市は、農作業や山に入る場合、長袖、長ズボンの着用などマダニに咬まれないような対策を呼び掛けています。

(山林でタケノコ採り中クマに襲われる:岩手)
25日午前、岩手県八幡平市の山林でタケノコ採りをしていた60代の女性がクマに襲われけがをしました。けがをしたのは青森県八戸市の無職・向井日出子さん(63)です。岩手警察署によりますと向井さんは25日午前11時ごろ、八幡平市安比高原の「安比高原ぶなの駅」から南東におよそ1キロの山林で夫と2人でタケノコ採りをしていたところ、体長およそ1メートルのクマ1頭に襲われました。向井さんは左の太ももなどにけがをして病院に運ばれましたが命に別状はないということです。夫婦は25日午前8時ごろから山に入り、クマよけの鈴やラジオを携帯していたということです。岩手県内は今年クマによる被害が相次いでいて、けが人は今回を含め12人となりました。

(四国のカモシカ絶滅危機、ニホンジカが縄張り奪う)
四国に生息する国の特別天然記念物・ニホンカモシカが、20年ほど前から減少している。増加するニホンジカに縄張りを奪われて生息環境が悪化した上、害獣用のわなに誤って捕獲されるなど人為的な死傷も一因となっている。専門家は「このまま減少傾向が続けば、四国のカモシカが絶滅しかねない」と懸念する。カモシカはウシ科。毛皮や肉を狙った乱獲で全国的に激減し、1955年に国の特別天然記念物に指定された。四国では主に徳島、高知両県の剣山系に生息している。木の皮や農作物を食べる食害をもたらすのはシカ科のニホンジカで、生態は大きく違う。徳島県などが行った94、95年度調査では、県内のカモシカは推計約1500頭、02、03年度は約2700頭に増えた。その後は減少に転じ、2010、11年度は千数百頭に半減。18、19年度は458~914頭にまで減った。カモシカ減少の背景には、県内に約7万7500頭がいるとされるニホンジカがさらに増加していることがある。カモシカは単独行動し、縄張りにある低木の葉や草などを食べる。一方、群れで動くニホンジカはカモシカの縄張りにも入り、葉などを食べ尽くす。徳島大の山城明日香専門研究員(動物生態学)は「ニホンジカに縄張りを荒らされたカモシカが餌を求めて低地に移動した」とみる。このため、カモシカは個体数が減っているにもかかわらず、目撃情報が増えた。県文化資源活用課によると、県に寄せられた目撃情報は21年度が28件。記録が残る10年度以降で最多だった。18年度まで10件前後で推移していたのが、19年度から毎年20件を超えるようになった。絶滅したとされた愛媛県や分布記録のない香川県でも生息が確認された。近年はニホンジカやイノシシを標的にしたくくりわなでカモシカが死傷するケースが全国的に増えている。徳島県内では14年に確認されて以降、把握できているだけで7件起きた。わな猟が害獣駆除の主流となった上、低地に移動したカモシカが人里に近づき、田畑を守るわなにかかりやすくなったとみられる。わなの設置者は、カモシカが誤ってわなにかかった場合、速やかに放して県や市町村教育委員会に通報しなければならない。しかし、鋭い角を持つカモシカの反撃や文化財保護法違反の疑いをかけられるのを恐れる余り放置するケースが後を絶たず、カモシカの減少に拍車をかけているとみられている。山城専門研究員は「カモシカがわなで死傷する例は実際にはもっと多いはず。わなにかかっても早急に対処すれば助けることができる。設置者がきちんと管理し、わなにかかった場合は報告してほしい」と訴えている。

(シカ・イノシシ捕獲数最多:広島)
広島県東広島市内で2021年度に獣害対策として捕獲されたシカとイノシシは計3968頭と、前年度より168頭増え、10年連続で過去最多を更新した。里山の荒廃による個体数の増加や、狩猟免許取得に対する市の補助金などによる狩猟者の増加が要因とみられる。

(ドローン活用で野生動物による被害軽減へ:秋田)
ドローンといえば農薬の散布や測量などさまざまな分野で使われているが、今回取材したのは野生動物対策。秋田県内で野生動物によるコメや果樹など農作物への被害は、確認されているだけでも約3000万円となっていて、これらは主にクマやカラス、サルによるもの。また県内では2022年、4人がクマに襲われけがをしたほか、1人が亡くなっている。これらに加えイノシシの目撃情報が増えていて、今後 被害の拡大が懸念されている。27日は、秋田県井川町でドローンを活用した実証実験が行われ、町の関係者などが機能を確認した。クマやイノシシによる農作物への被害だけでなく、人への被害防止に役立つか、ドローンに期待がかかる。秋田市を中心にドローン事業を手掛ける協業組合三交モータース商会は、井川町と連携し、野生動物による被害対策を進めている。ドローンには熱を感知できる赤外線カメラがついていて、上空からでもはっきりと動物の動きを見ることができる。実験には斎藤多聞町長が参加し、ドローンの機能を確認していた。ドローンを使うことで、生息地や活動時間などクマやイノシシの生態を把握できる。井川町ではイノシシの被害が増えていて、斎藤町長はドローンの導入に前向きな姿勢を示した。井川町・斎藤多聞町長:「有害鳥獣への対策はしなければならないが、有効な手立てがなかなか見つからないという状況ですので、こういうドローンを使って、どれくらい生息数がいるのかということにはつながっていくのかなと感じました」。三交モータース商会・金森昌亮さん:「実被害が出ていても、なかなかそれを町や県に報告している方はすごく少ないので、ドローンをサポート役で使うことで、農家さんの被害がかなり損害が抑えられるのかなと」。三交モータース商会は、1日も早くドローンを運用できるよう、町と連携を強化していくことにしている。ドローンの技術は野生動物への対策だけでなく、山岳遭難者の捜索などにも応用できる。地域の課題解決につながる新たな技術の活用に期待がかかる。

(クマ出没時の対応確認:福島)
会津の各警察署は23日、会津若松署で、多発するクマの出没時の対策を学ぶ講習会を開き、各署員らがクマの基礎知識や出没現場に向かう際の心構えなどに理解を深めた。会津管内の警察署員ら約50人が参加した。県野生動物専門調査官の溝口俊夫さんが「クマ等野生鳥獣の里地・市街地への出没とその危機対応~生態・行動・事例から考える」と題して講話した。溝口さんは、全国的に2004(平成16)年ごろからクマの人的被害が増加していると説明し、過去の出没現場の状況を動画で紹介。「クマは用心深く慎重な性格をしているが、危険がないと判断すると大胆かつ常習的に行動する」とした上で「クマが走る速さは時速50キロ。一度興奮すると手が付けられず、手当たり次第に人を襲うことがある」と解説した。このほか、クマが市街地などに出没した際には、警察と行政の速やかな連携が重要と説明。「出没の統計を取ってクマの移動ルートや次の出没地を予測するほか、河川敷の草を刈るなど、クマが潜みやすい場所をなくすなどリスクを回避することも重要」と締めくくった。

(初のクマ出没訓練へ:福井)
県議会厚生常任委員会が二十四日開かれ、県は本年度実施予定のツキノワグマの出没対応訓練を八月下旬までに嶺北、嶺南の各地域で一回ずつ行う計画を示した。県による訓練は初めて。過去に出没があった現場で当時の対応を検証し、市町や地元猟友会との連携の取り方を確かめる。県内では今月に入ってクマの出没、目撃が七十三件確認されている。西本正俊委員(自民党県議会)は、出没の原因を質問。県側は、人の手が入らなくなった集落近くの里山に生息域が広がっていることが一因と説明した。餌となる柿などにつられて集落に出没するケースがあるとして「対策として重要なのはすみ分け。集落と里山の境界部分のやぶの伐採などが必要だ」と述べた。また、県は、風力発電設備に防衛、気象レーダーの電波を遮断する恐れが指摘されていることについて説明。気象庁が、あわら市沖を計画地とする洋上風力発電が東尋坊のレーダーに影響しないか調査していると明らかにした。事業者と計画について協議しているという。防衛省のレーダーへの影響は、陸上の風力発電を含めてないとみられる。田中三津彦委員(自民党県議会)の質問に答えた。このほか年縞博物館(若狭町)が、博物館や文化遺産の取り組みを紹介する国際会議「ザ・ベスト・イン・ヘリテージ」に日本の博物館代表としてオンラインで参加すると報告した。

(人の食べ物「麻薬のよう」、行動エスカレート:福岡)
福岡市内を一望できる名所、城南区の「油山片江展望台」。昨年4月、連日のように悲鳴が響いた。福岡市によると、友人と夜景を見ていた20代女性が、イノシシにバッグを引っ張られ、指をかまれて病院に搬送された。その前日も、イノシシに気づき、立ち去ろうと背中を向けた人が尻をかまれたという。展望台にある、夜景の見物者向けのホットドッグ店。店員によるとこの2、3年、毎晩のようにイノシシを目にしてきた。店の近くには常時、十数匹が生息しているようだった。警戒心が強く人目を避けるはずのイノシシ。ところがインターネット上では、白昼堂々、展望台に出てくる写真が数多くアップされている。ホットドッグ店の店員は時折、若者たちが食べかけのものを投げ与えていたのを見かけた。兵庫県森林動物研究センター業務部の広瀬泰徳副部長に、20代女性が被害に遭った状況について説明した。「バッグに餌があると思ったはずだ。人間が餌を置いて逃げるまで脅かし続けるという、悪い習慣を身につけたのではないか」。イノシシの人身被害が全国で最も多いのは兵庫県で、福岡県も4位だった。広瀬氏は「イノシシはいったん、人慣れしてしまうと行動がエスカレートする。人間の食べ物は高カロリーでイノシシには麻薬のようなもの。絶対に与えないで」と注意を呼びかける。福岡市は女性被害があった後、「餌付け禁止」の徹底をあらためて呼びかけた。昨年度、周辺で15匹を捕獲し、その後、人的被害はまだ発生していない。油山の麓の住宅街、南片江地区。5年ほど前まで、生ごみを狙い、イノシシの群れが頻繁に出没していた。住民たちが10年前から週2回、ごみ出しの夜に集団でパトロールを続けて、ようやく減らせた。イノシシが出てくる山際に行き、ライトでやぶを照らしながら追い払っている。自治会で活動の責任者を担う須佐岳司さん(71)は「一度に十数匹出てきて、車で追い払ったこともある。生ごみの味を知ったイノシシが今はいなくなったようだが、地域を守るために気は抜けない」と話す。「人の声を聞きつけると、顔を出してくるイノシシがいた」。博多湾内の離島、福岡市西区の能古島。西福岡猟友会の多々羅誠会長(54)はそう振り返る。多々羅さんは「誰かが餌付けしている」と疑い、「人間に慣れたイノシシを放置できない」と捕獲を急いだ。10年近く前の話という。ミカンやビワ、タケノコなど農産物が豊富な能古島では15年ほど前から、イノシシが増え始めた。約4平方キロメートルの小さな島なのに、毎年200匹前後が捕獲されている。船着き場のある中心部の高台に位置する檀太郎さん(78)宅では5年ほど前から、生ごみが荒らされるようになり、夜間のごみ出しをやめた。すぐ下の平地でも夜間の出没が相次ぐ。住民たちは、イノシシが生ごみを口にできないように、ごみを入れる箱を新たに設置する対策をしている。多々羅さんは危機感を強める。「捕獲に加え、人里に慣れさせないために住民の協力が必要。人へ危害を加えることは、絶対に防ぐ必要がある」。イノシシの目撃情報が福岡市内でも相次いでいます。戦後、福岡県内の約1割だった分布域は、近年は9割に拡大。その被害はもはや農村部だけの問題ではありません。西日本新聞「イノシシ特命取材班」は、主に福岡都市圏での生息、被害状況を取材中です。街をすみかにしつつある野生動物の現状を今後も追跡していきます。こちらの「イノシシポスト」に、皆さんの目撃情報をお寄せください。この企画「街がすみかー追跡・イノシシ特命取材班」は随時配信します。

(クマ出没対策を強化:群馬)
昨年、クマによる人身事故が相次いだことを受け、前橋市は7月から、群馬県と連携して出没対策を強化する。人工知能(AI)によって自動録画、送信できるIoTカメラ4台を設置し、出没時にリアルタイムで市民に警戒を促せるようにする。移動ルートになりやすい河川沿いなどの森林約15ヘクタールで下草を刈り払い「緩衝帯」を設けるほか、公用車によるパトロールや立て看板設置なども行う。市内では昨年、18件の目撃情報が寄せられた。このうち、7月に苗ケ島町と柏倉町で、いずれも男性がクマに襲われて大けがをする事故が相次いで発生。1件は民家が点在する地域だったことから対策を強化することにした。IoTカメラは、クマをはじめとする大型の野生動物を検知すると自動的に録画し、動画を県や市の担当者に送信。市はこれを基に市民にメールを配信して警戒を呼びかける。同様のカメラは県が市外に約20台設置しているが、クマのモニタリング用の運用は初めてという。緩衝帯は、市が昨年、宮城地区約12ヘクタールを整備したのに続き、今年は粕川地区に約15ヘクタールを整備予定。クマだけでなく、イノシシやニホンジカの移動を防ぐ効果も期待できる。クマを呼び寄せないために、市農政課は住居の周囲に食料品や生ごみを放置せず、クマが身を隠せるやぶを刈り払うことが必要と説明。もし遭遇してしまったら「騒ぎ立てず、目を合わせたまま後ずさりして、少しずつ離れることを心がけてほしい」としている。

(クマ対策会議、啓発強化など確認:福井)
今月に入って相次ぐクマの目撃情報を受け、小浜市は二十七日、ツキノワグマ出没対策会議を市役所で開いた。市の担当部課や県猟友会小浜支部、小浜署など関係機関の二十人が出席し、情報共有やパトロールの体制について確認。人身被害を防ぐため、市民への広報啓発を強化する。

(ヤギ導入で鳥獣被害軽減へ:福島)
天栄村の鳥獣被害防止に向けた緩衝帯管理実証事業は今月から本格的にスタートし、20日からヤギ2頭を白子志古山地内の遊休農地約1700平方㍍で飼育し、イノシシやシカなどが現れる頻度の軽減効果を確かめる。村では昨年度、ニホンジカ71頭、イノシシ58頭、ハクビシン28頭、ツキノワグマ13頭を捕獲した。イノシシは平成30年度102頭、令和元年度125頭捕獲し、一昨年度は322頭とピークに達した。昨年度の捕獲頭数は減少したが、未だ農家への被害は少なくない。ニホンジカは平成30年度13頭、令和元年度16頭だったが、一昨年度は48頭で、昨年度はさらに捕獲数が増えている。農業を基幹産業とする村にとって、鳥獣被害対策は急務となっているが、一方で鳥獣被害対策実施隊の高齢化、人員の減少が懸念される。同事業は鳥獣被害の原因となる野生動物が畑に出没しにくくなる緩衝地帯をヤギの力で整備できるか確かめる。野生動物の多くは、林やヤブなど自らの身を隠せる場所から近い畑などに出没する傾向がある。村内は農業者の担い手不足や高齢化から農地全体の約17%にあたる281㌶が耕作放棄地になり、その面積は年々増加している。雑草が生い茂る耕作放棄地を除草することで、野生動物が身を隠せない緩衝地帯となり、結果として近隣の畑の鳥獣被害軽減を目指す。ヤギは村シルバー人材センターが2頭をリースし、朝と夕方に餌を与えるなどの世話を約10人のローテーションで行っている。同地は村内の鳥獣捕獲頭数が上位であるため選んだ。村はヤギ導入費や管理費、飼育場を囲うためのワイヤーメッシュ購入、施工費用を負担した。世話係の一人である後藤一生さん(75)によると、母ヤギ「アップ」と息子ヤギ「ロロ」はいずれも性格が穏やかで人懐こく、いつものんびりと雑草を食んでいる。飼育開始から1週間が経ち、後藤さんらの顔を覚えたのか、鳴きながら甘えるようにすり寄る姿もみられた。今後、実証により効果が確認されれば、鳥獣被害の軽減のみならず、副次的効果として、農地周辺の法面、畦など、農家の労力が大きい除草の手助けとしての活躍も期待される。

(シカ食害に立ち向かい続ける)
豊かな自然や文化を有する山岳エリアを認定する日本山岳遺産。それぞれの認定地では美しい山を次世代へつなげる活動が行なわれている。第19回は、高知と徳島両県境の三嶺山域で、環境保全活動に取り組んでいる「三嶺の森をまもるみんなの会」を紹介する。

(安全登山呼びかけ:北海道)
登山を楽しむ人が増える時期を迎え、札幌の手稲山では、警察が遭難防止のため注意を呼び掛けました。登山を楽しむ人が増える時期を迎え、札幌の手稲山では、警察が遭難防止のため注意を呼び掛けました。

(シカとの共生願う作文、絵本に:宮城)
宮城県気仙沼市唐桑小2年の畠山凪(なぎ)君(8)が書いた作文が絵本「ととのはたけと、うたれちゃったしか」として出版された。ニホンジカが害獣として駆除されるのを見た体験と共生への思いを素直につづり、命について考えさせる内容だ。ニホンジカが駆除されたのは昨年8月。家族でソバの種をまいた畑近くでわなにかかり、猟師に銃で撃たれた。凪君は「しかはうたれてすぐにたおれて、うごきませんでした。くびとはなからちがでていて、かわいそうでした」と書いた。猟師から作物を食べる鹿を殺さざるを得ない事情を聞き、「にんげんばかりそばをたべるのは、ずるいとおもいました。にんげんとしかがなかよくなったらいいです」と締めくくった。凪君の祖父は同市のNPO法人「森は海の恋人」理事長の畠山重篤さん(78)。「孫びいきだが、けがれのない純粋さに涙が出た」と話す。畠山さんの本を手がけてきた「こぶな書店」(東京)の編集者小鮒由起子さん(60)に作文を見てもらい、発刊が決まった。小鮒さんは「心を揺さぶる力のある文章。人も鹿も仲良く暮らせる世界は大人の祈りでもある」と評する。一家が暮らす舞根湾の豊かな自然をみずみずしく描いたイラストは、凪君の叔母ではんこイラストレーターの白幡美晴さんが担当。畠山さんの少年期のさまざまな生き物との触れ合いをつづったエッセーも添えられた。作文が本になったことを喜ぶ凪君。「鹿と人間が仲良くなれば鹿を死なせずに済む」と話す。畠山さんも「生き物と接することは死にも触れること。戦争が起こる時代、より意味は大きい。海が穏やかになるよう願いを込めた名の通り、世界に『凪』が広がってほしい」と語る。

(レーザービームで射撃体験会:東京)
日本ライフル射撃協会が26日、都内でスポーツ射撃の体験会を開いた。レーザービームで的を狙う銃で、障害者にも健常者にも親しんでもらうのが目的だ。視覚障害者用に、音の高低で照準と的の距離が分かる装置もあった。「健常者も障害者も一緒に競技できるのが射撃のいいところ」と松丸喜一郎会長。

(小学校敷地内でクマ2頭目撃:岩手)
6月24日朝、岩手県雫石町の小学校の敷地内で2頭のクマが目撃された。学校では児童にクマ除けの鈴を持たせ集団下校をさせるなどして警戒を強めている。6月24日午前8時45分ごろ、雫石町の七ツ森小学校の敷地内で用務員の男性が2頭のクマを目撃した。男性によると、クマは、それぞれ体長1メートルほどで、校舎裏の山を横切って走り去ったという。クマの出没を受け、小学校では6時間目の授業を中止。午後3時ごろから全ての児童がランドセルにクマ除けの鈴を付け、保護者や学校職員に付き添われ一斉に下校した。現場周辺では2021年もクマの出没が複数回あり、地元の猟友会などが巡回をして警戒を強めている。

(クマの目撃情報相次ぐ:富山)
24日午前、富山県黒部市では、通学時間帯にクマの目撃情報が相次ぎました。現場近くには保育所や民家があり、警察や市が注意を呼びかけています。24日午前6時50分ごろ、黒部市前沢の前沢西交差点付近の路上で通行人がクマの幼獣1頭を目撃し警察と市に通報しました。クマはその後、交差点から1キロほど離れた保育所や民家のあるエリアへ移動したとみられます。黒部市によりますと午前7時すぎにクマの目撃情報が4件ほど立て続けに入りましたが、クマはその後、行方がわからなくなりました。目撃されたクマは同じ個体とみられ、警察と市は注意を呼びかけています。

(ゴルフ場に現れたクマ、駆除される:北海道)
26日朝、石狩の当別町で、クマ1頭がハンターによって駆除されました。付近では、25日午後もクマが目撃されていて、猟友会などが警戒していました。当別町スウェーデンヒルズにあるゴルフ場の従業員が、25日撮影したクマの映像です。警察によりますと、26日午前5時ごろ、同じゴルフ場のそばで、従業員がクマのような動物を目撃しました。猟友会のハンターが出動し、午前7時すぎ、近くの国有林で体長1メートル35センチのオスのクマ1頭を駆除しました。

(巨大なヒグマの足跡200個超:北海道)
北海道根室市の市街地で25日、1頭のヒグマの連続する200個以上の足跡が見つかった。後ろ足の横幅が18センチ以上あり、巨大な雄のヒグマとみられる。市は防災無線で注意を呼びかけている。足跡が見つかったのは、JR根室駅の南西約2キロにある同市敷島町の旧市立柏陵中跡地。足跡はグラウンドに点々と刻まれており、跡地に隣接する運動公園から続く斜面の草地で消えた。跡地のロープにつながれていた鉄製のくいが2本引き抜かれていた。ヒグマは24日深夜から25日早朝にかけて出没したとみられる。近くに住む男性(74)は「まさかこんな市街地に現れるなんて。おっかない」と青ざめていた。

(登校中の生徒が目撃、高校の近くに『クマ』:石川)
27日朝、金沢市の県立金沢北陵高校近くで、登校中の生徒がクマを目撃しました。けが人はいませんでした。27日午前7時25分ごろ、金沢市百坂町の県立金沢北陵高校に向かう坂道で、登校中の生徒が1頭のクマを目撃しました。クマは体長およそ50センチから60センチの子グマとみられ、北陸自動車道方面の山へ逃げたということです。生徒にケガはありませんでした。猟友会などが付近を捜索したところクマのフンが見つかったということです。北陵高校はクマが目撃された現場周辺の歩道を2カ所立ち入り禁止にし、複数の生徒で下校するよう呼び掛けたということです。金沢市ではパトロールを行い付近の住民に注意を呼びかけています。

(アライグマも暑さでぐったり?:群馬)
群馬県藤岡市の道の駅「ららん藤岡」にあるコンビニに26日正午ごろ、アライグマが現れた。アライグマはコンビニ入り口の柱に上っている状態。折からの猛暑のためか、ぐったりしてほとんど動けずにいた。通報を受けた藤岡署員が駆けつけ、間もなく段ボール箱に捕獲した。現場にはスマートフォンを持った人が集まり、間近で見るアライグマに「かわいい」と歓声を上げる親子連れもいた。藤岡市森林課は「アライグマやハクビシンは市街地でも毎日のように目撃されている。近づいたり触ったりしないで」と呼びかけている。

(水路に落ちた「うり坊」8匹の運命:福岡)
6月23日、福岡市西区の住宅街で番組のカメラが捉えたのは水路に落ちているイノシシの子供「うり坊」8匹です。数日前から水路にいたという「うり坊」。水路の壁は2メートル以上ある上、コケもへばりついていることから「うり坊」は、自力で上ることはできません。しかし、一夜明けると水路から「うり坊」が消えていました。一体水路で何が起きたのでしょうか。番組の放送のあと事態が動いていました。23日午後6時半すぎ。表面にダンボ-ルが張られたはしごが水路に下ろされています。はしごと共に男性2人が水路に降りてきました。突然の人間の登場に、「うり坊」は警戒している様子です。取材によると「うり坊」はその後、男性たちの手によって水路から救い出されたということです。野生生物をめぐる今回の騒動。実はそう簡単な話ではありませんでした。◆福岡県環境部自然環境課・新博司 課長「『鳥獣保護法』によって野生の鳥獣は、捕獲が禁止されている。うり坊とは言っても近くに親がいるので危険があることも。十分に注意して近づかないことが大事」。この『鳥獣保護法』を巡っては、過去に大きな議論を呼びました。2018年10月22日ー。2018年10月に、北九州市門司区の砂防ダムに2匹のイノシシが迷い込みました。2匹は何度も脱出を試みますが、高さ6メートルほどの壁を登ることが出来ずダムの底に閉じ込められました。日に日に衰弱していくイノシシ。群がったカラスに攻撃されても抵抗する気力もありません。しかし、この時も福岡県や北九州市は「野生動物には手出ししない」という『鳥獣保護法』の原則に基づき事態を見守ることに。ところが、弱っていくイノシシを見た人から「なぜ助けないのか」などと、北九州市だけでも750件近い苦情が殺到する事態になりました。これを受けて県は方針を転換。砂防ダムを管理する福岡県は「施設の安全管理に支障をきたす」との理由で、スロープを設置してイノシシの救出する作戦を開始したのです。ところが2018年10月25日ー。スロープ作戦は残念ながら失敗。今度はワナを仕掛けることにしました。2018年10月26日ー。イノシシがわなに引っかかりようやく1匹捕獲に成功しました。2018年10月27日ー。イノシシはようやく山に帰っていきました。6月23日、水路から「うり坊」を救出した住民たち。県は野生動物は見守るのがルールとしながらも、必要な際は行政機関に連絡を入れて欲しいとしています。

(クマ出没!注意を:三重)
紀北町で、先週からクマの目撃情報が相次いでいる。今のところ被害は出ていないが、住宅の近くでも発見されており、町が注意を呼び掛けている。

(民家敷地にクマ:新潟)
三条市によると27日午後6時半ごろ、下田地域大沢地内の諏訪神社付近の民家敷地内でクマの目撃情報があった。

(自宅の敷地内でクマ1頭を目撃:新潟)
28日午前4時半すぎ、新発田市竹ヶ花にある家の敷地内でクマ1頭(体長約90cm)が目撃されました。クマは南方向へ逃げていきました。

(高校の近くに『クマ』:石川)
27日朝、金沢市の県立金沢北陵高校近くで、登校中の生徒がクマを目撃しました。けが人はいませんでした。27日午前7時25分ごろ、金沢市百坂町の県立金沢北陵高校に向かう坂道で、登校中の生徒が1頭のクマを目撃しました。クマは体長およそ50センチから60センチの子グマとみられ、北陸自動車道方面の山へ逃げたということです。生徒にケガはありませんでした。猟友会などが付近を捜索したところクマのフンが見つかったということです。北陵高校はクマが目撃された現場周辺の歩道を2カ所立ち入り禁止にし、複数の生徒で下校するよう呼び掛けたということです。金沢市ではパトロールを行い付近の住民に注意を呼びかけています。

(市道でクマを目撃:新潟)
26日午後3時前、新潟市秋葉区東島の市道でクマ1頭(体長約1m)が目撃されました。目撃された場所は民家から350mの地点で、警察と市役所は付近の住民に注意を呼びかけています。

(クマ目撃:山形)
26日午後3時45分ごろ、米沢市芳泉町でクマを目撃したと、近くで農作業をしていた70代女性が米沢署に届け出た。同署によると、クマは体長約1メートル。女性が畑で作業中、約5メートル先にクマがいるのを見つけた。女性が鈴を持ってきて鳴らすと、東側のやぶに入っていったという。現場は芳泉町公民館から南東に約230メートル。26日午後7時15分ごろ、尾花沢市新町5丁目でクマ1頭を目撃したと、車で通りかかった市内の20代男性が尾花沢署に届け出た。同署によると、クマは体長約1メートル。男性が東へ走行中、道路にいるクマに気付いた。北側の林へ走り去ったという。現場は同署から北東約1.2キロ。

(県道をクマが歩く:新潟)
26日午後1時すぎ、妙高市青田の県道で、道路を歩くクマ1頭(体長約1m)が目撃されました。クマが目撃された場所は民家から約1.3kmの地点で、警察と市役所は住民に注意を呼びかけています。

(県道上に体長1.5メートルのクマ:山形)
24日午後5時50分頃、鶴岡市中野新田で県道上にいたクマ一頭が目撃されました。現場は朝日スポーツセンターから南西方向に220メートルほど行った道路で30代の男性が目撃し警察に通報しました。クマは体長約1.5メートルでその後、山の中に去っていったということです。ケガ人や物的被害はありません。鶴岡警察署はパトカーを出動させ現場周辺の警戒と注意を呼び掛けています。

(クマが道路を横断:新潟)
三条市森町の県道で25日午後7時半前、クマ1頭(体長約1m)が道路を横断するのが目撃されました。その後、クマは五十嵐川への方向へ行きました。目撃された場所の近くには民家があり、警察は市役所とともに住民に注意を呼びかけています。

(農道でクマ1頭を目撃:新潟)
26日午前6時半ごろ、上越市牧区樫谷の農道付近で、クマ1頭(体長約1.5m)が目撃されました。人や建物などへの被害はありません。上越市はパトロールするなどして、住民に注意を呼びかけています。

(水族館近くの路上で体長約1メートルのクマ目撃情報:北海道)
23日夜、北海道登別市の水族館近くの国道でクマが目撃されました。クマが目撃されたのは、登別市登別東町の国道36号線の路上です。23日午後11時ごろ、通行中の車に乗っていた人から「クマが出た」との通報がありました。現場は水族館「登別マリンパークニクス」の近くで、目撃者によりますと、クマは体長1メートルほど。車のライトをあてたところ、水族館の駐車場がある方向へ逃げていったということです。警察と水族館の従業員が、付近をパトロールしましたが、クマの発見にはいたっていません。登別市教育委員会によりますと、クマが目撃された近くには、小学校と中学校があります。このため、児童・生徒の登下校時に、教員による見守りや一斉下校を実施しているということです。登別では、先月末にも、札内町の養豚場などに連続して現れたクマが駆除されていて、警察や市が警戒を強めています。

(住宅街近くでクマ目撃情報:鳥取)
クマと見られる小動物が目撃されたのは、鳥取市浜坂東1丁目の県道湯山鳥取線。鳥取市によると、6月24日午前6時40分頃、車で走行していた人が体長50センチほどのクマと見られる小動物を目撃したという。この近くでは、先月も同じくらいの大きさのクマと見られる小動物が目撃されている。鳥取市と警察は、近くの学校や保育園などに注意を呼びかけ、当面の間、目撃場所の周辺を見回りするとしている。

(有害鳥獣駆除通し、活動の幅広げる:奈良)
建設業を営みながら、農作物を荒らすイノシシや鹿などの有害鳥獣駆除を続けている。被害に苦しむ農家を守るために始めたが、2016年から活動の幅は広がり、それまで捨てていた鹿の皮を天河神社(天河大弁財天社、天川村)へ無償提供するように。皮は太鼓づくりに使われ、出来上がった太鼓は小学校などに寄贈されている。子どもたちにも喜ばれており、「作業はつらいけどやめられない」と語る。高取町内の農家などから依頼を受けて仕掛けているわなは56個。午前4時過ぎから農地を回ってわなを確認する毎日だ。獲物がかかれば枕元の受信機に信号が送られてくるので、ゆっくり寝られない日もある。

(愛犬に安心安全鹿肉ジャーキー:長野)
無添加で、安心安全なおやつを犬に与えたい─。そんな思いで信州産の鹿肉を使い、ジャーキーを手作りする女性がいる。ただ作るだけではない。第一種銃猟免許(狩猟免許)を取得し、捕獲も手がける。オンラインショップ「信州わんわんジャーキー」を運営する上原真由美さん(43、松本市神林)だ。愛犬のミユゥアが出場するドッグショーの会場で、低脂肪高タンパクな鹿肉ジャーキーに出合った。猟師の父、敏克さん(73)が捕った鹿肉を、家庭用乾燥機で加工するようになった。ミユゥアに食べさせるうちに毛づやが良くなった。品質向上に向け4年前、クラウドファンディングで資金を調達、業務用乾燥機を入手した。耳など普通は廃棄される部分も加工している。上原真由美さんの作業スペースは、自宅庭や敷地内にある別棟だ。会社員でもあるため、解体などの作業は出勤前、午前4~6時にこなす。帰宅後の時間は、パック詰めに充てる。11日は、足8本を解体した。皮を剥ぎ、骨を取り除く。1本解体するのに、10分もかからない。その思い切りの良さ、手際の良さに驚かされる。解体後は洗浄したり、粘膜を取ったりし、部位に分け冷凍。半解凍した肉をスライサーで切り、1日半乾燥させるとようやくジャーキーが完成する。低脂肪、低カロリー、高タンパク|など、上原さんが、鹿肉の良さを知り、ジャーキーを作り始めたのは2015年。翌年にはオンラインショップ「信州わんわんジャーキー」を立ち上げた。当時は、家庭用の乾燥機を使っていたが、どうしても乾燥が甘くなってしまう。業務用乾燥機、厨房(ちゅうぼう)用の冷凍冷蔵庫が欲しいと、クラウドファンディングに挑戦し、購入資金を手に入れた。最初は、猟師でもある父の敏克さんや父の猟師仲間から鹿肉を分けてもらっていたが、「猟に出ないのに肉だけ使うのは心苦しい」。一念発起し17年、狩猟免許と猟銃・空気銃所持許可証を取得。現在は、松塩筑猟友会神林支部に所属し、里山辺支部のメンバーと一緒に猟に出かけたり、メンバーから肉を分けてもらったりなど、世話になっている。商品は「犬の幸せ」を願い、「命をいただく大切さ」を感じながら、手間暇かけて手作りする。愛犬ミユゥアが厳しく検品(試食)し、OKが出ればパック詰めする。「ミユゥアが食べられないものは絶対に作らない」がポリシーだ。命を無駄にしないようにと、鹿の体は肉のほか耳、気道、心臓、レバー、あばら骨など、普通は食用にならなかったり廃棄されたりする部分も利用する。耳は毛を抜き乾燥させジャーキー「かりかり鹿耳」に。あばら骨は1度ゆでてから乾燥させ、おやつ「鹿のカリカリあばらボーン」になる。「この方法だと、骨が鋭利に割れず、胃に刺さらない」と上原さん。角は固く、犬の歯が割れやすいので使わないという。出荷できない規格外のリンゴを使ったリンゴチップス、原村のカフェに依頼したローストビーフならぬローストディア(鹿)などラインアップは豊富だ。4、5日、白馬村のスノーピーク白馬で開いた週末マルシェでは、なめした腹子(胎児)の皮なども並んだ。寝る間を惜しんで製造、休日はマルシェに参加するなど、「ほとんど休みはない」と上原さん。犬の喜ぶ姿を見たり、犬と触れ合ったりする時間が何よりの癒やしという。「ゆっくり試食会ができればいい」とほほ笑む。

(話題の夏鹿が蕎麦に:東京)
このたび、鹿肉ブランド『Premium DEER 安芸高田鹿』(株式会社iD 東京都渋谷区、代表取締役 金沢大基)は、ミシュランガイド東京で15年連続2つ星掲載店である老舗料亭「紀尾井町 福田家」(千代田区紀尾井町)と寛政元年から続く老舗蕎麦屋「総本家 更科堀井」(港区元麻布)が共同製作した『至福の鹿そば』のメイン食材に採用されました。『至福の鹿そば』は6月24日(金)9時30分より、クラウドファンディング「makuake」にて先行販売を開始致しました。

(クマ革キーホルダー制作体験を:青森)
西目屋村の鳥獣害対策で捕獲したクマの利活用法の一つとして、村内の宿泊施設が宿泊客を対象にクマの革を使ったクラフト体験を7月に1カ月間限定で行う。なめして柔らかくなったクマの革に好みのスタンプを押してキーホルダーを制作するもので、宿泊施設ブナの里白神館の木村崇支配人は「貴重なクマの革を使った世界で一つのキーホルダーを作ることができる。西目屋に来た思い出にぜひ一度体験してみてほしい」とPRしている。今回、クマの革を利用して喜ばれる観光コンテンツにしようとレザークラフト体験を企画。体験では縦2センチ横5センチほどのクマの革に、動物や文字などの中から好きなスタンプを組み合わせて押し、金具を付けて完成させる。

(廃棄寸前の鹿革を財布、スリッパに:長野)
革製品を取り扱う千曲市の「グルーバーレザー」が、有害鳥獣として駆除されたニホンジカの皮革製品の生産、販売を始めた。ニホンジカはジビエ料理などに利用されても皮の多くが廃棄されてきた。「信州鹿革」としてブランド化し、無駄のない活用を目指している。

(クマ出没:宮城)
角田市によると、28日午前5時25分ごろ、角田市高倉上の松付近にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、27日午前7時30分ごろ、仙台市青葉区国見ケ丘5丁目にクマが出没しました。

(クマ出没の可能性:宮城)
角田市によると、26日午後3時15分ごろ、角田市高倉釜前の県道沿いにクマとみられる動物が出没しました。

(クマ出没:宮城)
栗原市によると、27日午前8時20分ごろ、栗原市築館太田熊狩にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、24日午後5時ごろ、仙台市青葉区芋沢汁垂沢道上にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
富谷市によると、26日午後9時15分ごろ、富谷市石積堂ケ沢にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
栗原市によると、26日午前7時45分ごろ、栗原市瀬峰新田沢にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
富谷市によると、24日午後0時30分ごろ、富谷市一ノ関臑合山にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、23日午前6時20分ごろ、仙台市泉区北中山2丁目にクマが出没しました。

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(新会長に五輪出場の不老安正氏、副会長は橋本聖子氏)
日本クレー射撃協会は22日に開いた総会と理事会で、1988年ソウル五輪代表の不老安正副会長を新会長に選出した。副会長には東京五輪・パラリンピック組織委員会の橋本聖子会長と、理事を務めてきた俳優の夏樹陽子さんらが就任。高橋義博会長は名誉会長に就いた。柔道女子63キロ級で2004年アテネ、08年北京五輪2連覇の谷本歩実さん、タレントのヒロミさんらが理事となった。

(浜松西署の射撃場壁を貫通、訓練弾を畑で発見:静岡)
県警は二十三日、浜松西署の敷地内の射撃場で訓練中に発射されたとみられる訓練弾がコンクリート製の壁を突き破り、隣接した私有地の畑で発見されたと発表した。けが人はいない。現在、同射撃場の使用を中止しており、「近隣の方や県民の方にご不安と心配をおかけした」と謝罪した。県警によると、二十二日午後二時ごろ、署員が訓練場の外壁(厚さ六センチ)に十センチ四方にわたり穴が開いているのを発見。穴は地上六メートルにあり、射撃場内の的の先に位置する。県警は「内部からの強い力で破損しており、弾による穴」とみている。訓練弾は二十三日午前十時ごろ、射撃場から南東に約十八メートル離れた畑にあるビニールハウスの雨どいで見つかった。訓練は二十一日まで実施されていた。県警施設課によると、射撃場は二〇一九年四月に開設。射撃場内の的の先には、弾を受け止めるマットが設置されている。今回はマットをそれた弾が壁を貫通し、畑まで飛んでいったとみられる。貫通した壁は定期的な点検をしておらず、穴がいつできたのかは不明といい「原因究明と対策を進めていく」としている。県警の羽畑(うはた)和夫教養課長は報道陣の取材に文書で回答。訓練弾の殺傷能力、大きさなどの詳細、訓練の頻度などについて「装備品や訓練内容に関することはお答えできない」とした。捜査関係者は取材に「殺傷能力はある」と話した。県内には浜松西署のほか、藤枝市の警察学校にも射撃訓練場がある。警察学校の射撃場について、羽畑課長は「構造が違い、同一事案が起こり得ないので、使用している」としている。

(猟友会主催、わな猟研修イベント:山形)
NTT東日本山形支店(支店長 渡会俊輔、以下NTT東日本)は、山形猟友会(会長 青山 克己)が主催する中上級者向けわな猟研修イベントへICTを活用した対策事例の紹介で参加いたします。近年、山形市・中山町近隣地域への野生イノシシ等の進出と増加に伴い、特に農作物被害が顕著となり、鳥獣被害対策が求められております。このような現況を受け、当該地域の野生鳥獣の保護管理等に関する社会的要請に対して、今後とも速やかに的確に応えられることを目指し、山形猟友会主催で本研修を開催することとなりました。当日はわな猟等へのICTの活用や、熱探知ドローンによる大型獣生息調査に関する紹介をNTT東日本、及び株式会社ミライトが行います。また、合同会社東北野生動物保護管理センター(フォーエムカンパニー)により、わな猟等への安全管理、積雪下でのくくり罠の活用等の実践研修が行われる予定です。地域の社会課題解決パートナーとして、山形猟友会などと連携し、持続的な成長が可能な地域社会の実現を推進してまいります。

(クマを住宅地に近づけるな、放置果樹を伐採する活動:北海道)
札幌市南区で住宅地にヒグマを近づけないようにするため、ボランティアの人たちが手入れのされていない果樹を伐採する活動を行いました。この取り組みは、札幌市の環境市民団体やクマ対策にあたっているNPO法人が共同で行いました。22日は18人のボランティアが参加し、札幌市南区にある果樹園の跡地に残されたサクランボの木8本をチェーンソーやのこぎりで伐採しました。南区では3年前、家庭菜園などを目当てにクマが頻繁に現れ、住宅地を歩き回る事態になったことから駆除されました。22日、伐採作業のあとに開かれた勉強会では、NPO法人の研究員が手入れされていない果樹園や畑がクマをひきつけ、結果的に人間社会との距離を近くさせてしまっている現状を説明し、ボランティアの人たちは熱心に耳を傾けていました。環境市民団体「エコ・ネットワーク」代表の小川巌さんは「放棄された果樹はクマが住宅地に出ていくきっかけになってしまうので、今後も伐採活動や勉強会を続けていきたい」と話していました。

(緊急対策会議、夏の時期のクマへの注意を呼びかけ:富山)
砺波市の平野部で20日男性がクマに襲われケガをしたことを受け、富山県の緊急対策会議が22日開かれ、夏の時期のクマへの注意が呼びかけられました。会議には、県と市町村や猟友会などの関係団体の担当者が出席し、今年初となる20日発生した砺波市鷹栖のクマの人身被害の概要が説明されました。そして、クマは夏にかけて繁殖期に入り、雄グマの行動範囲が広がるため平野部でも出没することがあるとして、市街地に続く藪や河川敷の草の刈り取りを地域ぐるみで進めることなどの重要性が示されていました。県内では、隣接する市町村でクマの出没情報が速やかに共有されるようになっていますが、その情報を、いかに早く地域住民に伝え、屋内など安全な場所に誘導するかが課題となっていて、普段からクマの痕跡を見逃さないよう呼びかけられていました。県内のクマ出没件数は、今年は77件と去年6月時点とほぼ同じですが、人身被害が1件発生しています。県は、ツキノワグマ出没警報を出して注意を呼びかけています。

(農林水産物の鳥獣被害、3年連続最少:大分)
2021年度の鳥獣による県内の農林水産物被害額は1億6218万8千円で前年度から308万8千円減った。1983年に統計を取り始めて以降、3年連続で最少を更新した。ここ数年、シカの捕獲頭数が増えていることや、長年進めてきた防護柵の設置が効果的だった。

(市街地で目撃増えるクマ、山間部よりも高密度:石川)
石川県内でクマの目撃情報が相次いでいる。県によると、5月まで昨年を上回るペースで推移し、今月9日までに96件が寄せられた。目立つのは小学校近くや住宅地の路上など市街地に出没するケースだ。石川県立大の調査では、市街地周辺の山林に山間部よりも高い密度でクマが生息しているとみられるといい、専門家は「市街地周辺でクマの定着が進んでいる」と指摘する。今月、クマの目撃が相次いだ同県津幡町の町立太白台小周辺。町によると、4日午前、同小体育館裏の桜の木に登り、その後逃げていく姿が目撃された。9日には隣接する太白台保育園近くで木に登るクマを猟友会のメンバーらが追い払った。猟友会や石川県警津幡署が通学路などで警戒し、同小では教職員が見守る中、児童らが一斉下校するなどの対応を取った。13日、同小付近のワナに体長1メートル15の成獣がかかったが、同小や保育園では引き続き警戒を続ける。金沢市では今月1日、旭町の路上にいるクマを通行人が目撃。近くのアパートでは、クマが割ったとみられる玄関ガラスが確認された。石川県内では今月9日までに、津幡町で40件、金沢市で15件、加賀市で9件、小松市と宝達志水町でそれぞれ7件ずつ目撃情報が寄せられている。県立大の大井徹教授(動物生態学)はより正確なクマの分布を確認するため、2021年6~12月、金沢市の委託を受け、市内の市街地周辺の山林と奥の山間部にカメラを計35台設置した。撮影されたクマの個体を胸の斑紋で識別しながら生息密度を推計した。その結果、クマの生息密度は7~8月の市街地周辺の山林では少なくとも0・37頭だったのに対し、奥の山間部では0・036頭だった。夏に市街地で目撃件数が増える傾向は10年頃から続いているという。20年9月には、2頭の子グマを連れた雌が市街地付近の山林で確認され、翌年夏頃には行動を別にするようになったという。市街地周辺で個体が定着し、繁殖しているとみられるという。市街地近くでの定着が進んでいる理由について、大井教授は「田畑が放置され、そこに森が再生してきたことで、里山がクマの生息環境に近くなったため」と説明する。県内のクマの分布エリアは、17年は1978年の約2倍に拡大しているという。「街路樹を植え替える際、実をつける品種を避けるなど、長期的に対策に取り組んでいく必要がある」と述べた。

(都会のキツネ「アーバンフォックス」:北海道)
街なかでの目撃が相次いでいる野生動物は、クマだけではありません。札幌市内の住宅街の一角。住んでいたのは野生のキツネの親子です。北海道内では、ここ数年、街なかでの野生動物の目撃が増えています。年々近づく野生動物と人間の距離。家の近くに、野生のキツネが住みついたら、あなたはどうしますか?もうひとホリします。札幌市豊平区にある、緑豊かな月寒公園。豊平区役所のそばで、周囲には住宅も立ち並びます。地元の住民などによりますと、月寒公園には、数年前からキツネが住みついているといいます。2022年も4月ごろから5月終わりまで、子育ての様子を間近で見られると、地域で話題になっていました。キツネが目撃されているのは、公園だけではありません。住宅街に住みついたという、都会のキツネ「アーバンフォックス」の情報を受けて、取材班は専門家と一緒に、札幌市南区真駒内へ。ここ数年、札幌市内で目撃が相次いでいる野生のキツネ。これまでは、公園に巣を作るケースが多かったようですが、札幌市南区真駒内では、驚くべき場所に住みついていました。キツネの生態に詳しい北海道大学の特任講師、池田貴子さんと現地に向かってみると…。北海道大学 池田貴子 特任講師「札幌でよく見られる廃屋とか、農家の資材置き場を勝手に再利用しちゃうみたいな、そのパターンがこっちに近い」。キツネの親子は、住宅街のマンションの床下の、わずかな空間で暮らしていました。マンションの目の前は、通学や通勤で人通りの多い道路で6月初めまでは、毎日のようにキツネの姿が見られたということです。本来は、人間を警戒するはずの野生動物ですが、都会に暮らすキツネは人に慣れてしまう傾向もあるといいます。カメラや通りかかる人を気にするそぶりも見せますが、撮影者のかなり近くまで近寄って来ることも。北海道大学 池田貴子 特任講師「カメラを構えてる人がいても、もうほとんど気にしない。そうやって育った子どもは大人になっても、やっぱり人に慣れた個体になっていくことが予想される」。人との距離が近い、都会のキツネ「アーバンフォックス」が増えると、こんな心配も。札幌市内の一部の場所では、キツネへのエサやりが確認されていて、野生動物とどう付き合うかは、これからの大きな課題です。北海道大学 池田貴子 特任講師「都会にキツネが住んでるのはある意味もう当たり前になってきてるので、エサをやったりとか、あとは生ゴミの処理とかは、特に気をつける必要がある。やっぱりかわいいし、エサで呼び寄せたらやってくるかもしれないんですけれど、ペットじゃないので野生動物なので、やはり、あの独立の種として尊重して見守るということが大事」。都会のキツネ「アーバンフォックス」が増えることで心配なことは、エキノコックス症です。ヒトへは、主にキツネのフンなどから感染しますが、最悪の場合は死に至ります。約4割のキツネに、この寄生虫がいるということです。キツネだけでなく、クマやシカなど野生動物と人との生活圏の重なりが多くなる中で、どう距離をとって付き合っていくのか、これからの課題です。

(人口370人の島にシカ150頭:新潟)
新潟県の粟島で増え続けるニホンジカの駆除を進めようと、粟島浦村は本年度から、対策に力を入れる。これまで駆除が未着手だった島南部に、5カ年計画で延長約1・8キロの作業道を整備する。わなの設置エリアを増やして増加に歯止めをかけ、全頭捕獲を目指す。村によると、20年ほど前に島外から持ち込んだシカ3頭が逃げ出して繁殖した。現在は、村の人口約370人の半数に迫る約150頭が5頭程度の小さな群れに分かれている。

(イノシシ駆除4年目で100匹:愛媛)
瀬戸内海に浮かぶ松山市の離島、睦月(むづき)島。面積3・8平方キロの小島で、約20年前から、付近の島から泳いできたと思われるイノシシが増え始めた。島特産のかんきつを食い荒らす被害に耐えかねて、島民たちは、島外の猟友会に依頼するだけでなく、自分たちも捕獲しようと立ち上がった。睦月島がある忽那(くつな)諸島では、睦月島とほぼ同じ時期からイノシシに悩まされてきた。島にイノシシがいる経緯について、松山市は不明としているが、島周辺の航路では海を泳ぐイノシシの目撃例が多い。忽那諸島の島々を結ぶ中島汽船の運航管理者で、3年前までフェリーの船長だった井上忠さん(60)は「私も睦月島と西隣の中島の間で泳いでいるのを見たことがあるし、他の乗員からも聞いたことがある」と話す。2島の間は最短で400メートル強しか離れていない。睦月島では、かんきつ栽培が主産業。おいしい実を知るイノシシの被害は深刻だ。畑に置いてある収穫済みの規格外品ではなく、木に実っている優良な果実を取りにくる。島民の減少も影響している。今年4月時点の人口は195人で、10年間で85人も減った。人が減り、耕作放棄地が増えて、イノシシの活動範囲が広がった。

(遊休地活用へ羊放牧:長野)
長野県塩尻市片丘の県畜産試験場が本年度から、敷地内の草地で、綿羊の放牧を本格的に行っている。遊休荒廃地の管理に羊を活用する研究と、最近の飼料価格高騰への対応という二つの目的がある。放牧地は市道東山山麓線沿いにあり、綿羊がのんびりと草をはむのどかな光景が秋まで見られる。綿羊の中で肉用として知られるサフォーク種7頭を放牧し、雑草を食べさせている。近年、遊休荒廃地に羊やヤギを放牧し、雑草の繁茂を防いだり、草を食べに来るシカを寄せ付けなくしたりする活用法が注目されている。ただ、荒廃地には雑草のほか、残すべき木の芽や植物が生えていることもあり、研究では綿羊が実際に何を食べ、何を食べないかを確認する。今までは主に畜舎の中で飼育し、購入した飼料を与えていた。飼料価格はここ2年で3~4割値上がりしており、研究によって飼料代抑制も見込める。同試験場は牛、豚、鶏などを扱っていることはよく知られているが、綿羊を扱う数少ない試験研究機関でもある。酪農肉用牛部で綿羊を担当する小西樹新(じゅしん)技師は、通行する市民に綿羊を見てもらうことで「畜産試験場のことを知ってもらうきっかけになれば」と話している。

(熊の生態や遭遇時の対処法学ぶ:長野)
伊那市伊那西小学校は23日、「クマについて学ぶ会」を同校で開いた。信州大学山岳科学研究拠点(南箕輪村)の瀧井暁子助教や同大農学部の学生を講師に児童54人が熊の毛皮や骨に触ったり、地元の山で採取したふんを見たりしながら生態や遭遇した際の対処法について学んだ。同校の学区内では熊の目撃数が多く、児童自身が安全な行動を取り、熊との遭遇事故を防ぐ狙いで隔年で「学ぶ会」を実施している。瀧井助教は「熊が暮らす場所には多くの動物がすみ、豊かな自然がある」と生態を説明し、「熊の鋭い爪は穴を掘ったり、木に登ったりと生きるために必要な道具。人を襲って食べるためではない」と話した。「熊は臆病でめったに人を襲わない」と繰り返した上で「近くで人とあうなど驚いたときに自分を守るために襲うことがある。出あわないことが一番大事」とし、鈴の音や声などを出しながら歩くなど遭遇しない対策を伝えた。学生の1人が熊の着ぐるみを着て登場。別の学生がうつぶせになって頭や首、腹を守る姿勢を取り、遭遇した際の対処法を実演した。5年の児童(10)は「夏は熊の食べ物が少ないことなどを初めて知った。熊にあわないように習ったことを思い出し、自然を大事にしたい」と話した。

(武家長屋の「かや」誰が抜き取った:群馬)
群馬県安中市の旧安中藩武家長屋のかやぶき屋根が抜き取られ、市教育委員会が7月から約200万円をかけて補修することがわかった。市教委文化財保護課によると、昨年に近隣住民から連絡があった。調べたところ、かやが抜き取られ、内部は雨漏りしていた。「カラスがとまっている」という情報が多いため、同課はカラスが巣作りのために抜き取ったとみている。武家長屋は19世紀半ばに建てられたとみられ、安中城内に立ち並んでいた武家長屋の中で唯一、現存する建物。1989~91年に市が安中藩の図面を基に修復し、2018年度に約20年ぶりにかやを取り換えたばかりだった。市は7月20日から約1か月間、修復工事のため武家長屋を閉鎖する。

(夏秋イチゴ、サル食害:青森)
青森県むつ市大畑町にある「あべファーム」の夏秋イチゴがサルの食害に遭っているのを22日午前、同ファームの阿部伸義代表(43)が見つけた。ビニールハウス1棟分のイチゴが全て食べられた。同ファームは昨年8月の豪雨でハウス全7棟が冠水し、今月4日から出荷を再開したばかり。阿部さんは「今年は何も起きなければいいと考えてやってきたのでショック」と力を落としていた。

(シカが窓ガラスを割って住宅に侵入:北海道)
札幌市厚別区の住宅で22日シカ1頭が窓ガラスを割り家の中に侵入しました。当時、住人は外出中でけが人はいませんでした。台所から見えるシカのお尻ー。札幌市厚別区上野幌2条3丁目の住宅で22日午後3時すぎ、近隣住民から「シカが家に入った」と警察に通報がありました。警察によりますとシカは住宅1階の窓ガラスを壊して入り、居間や台所内に入ったということです。当時、住人は外出中でけが人はいませんでした。札幌市によりますとシカはメスとみられ、住宅の中で麻酔を打ち午後6時ごろ外に出されました。

(仏間にクマ、住民が尻を蹴って追い払う:岩手)
6月21日、岩手県大槌町の住宅の仏間にクマが忍び込んだ。住民が追い払うと、クマは窓ガラスを割って逃げた。21日午後1時50分ごろ、大槌町安渡の無職・上野寿生さん(47)の住宅にクマが出没した。上野さんによると、飼っていた猫が騒いだため仏間に行ったところ、仏壇のバナナのにおいを嗅いでいるクマを発見、尻を蹴って追い払うと、窓ガラスを破って藪の中へ逃げていったという。クマを追い払った 上野寿生さん(47)「まさか家に入ってくるとは思わなかった。母とネコを守るため、蹴るしかなかった」クマは体長約90センチの成獣とみられていて、上野さんにけがはなかった。警察が、現場周辺をパトロールして警戒している。

(人工島に野生アライグマ:兵庫)
神戸市東灘区の人工島、六甲アイランドで特定外来生物のアライグマが1頭見つかった。市によると島内での目撃例は珍しい。本土と人工島の「海峡」は最も短い所で約400メートル。海を泳いだのか、橋を渡ったのか-。アライグマが見つかったのは6月11日午後1時半ごろ。六甲ライナーアイランドセンター駅近くにある「神戸動植物環境専門学校」の職員谷洋平さん(35)=明石市=が、専門学校の駐車場前で、高さ3メートルほどの柱の上にいるのに気付いた。記録しておこうとスマートフォンのカメラで撮影を始めると、間もなく隙間に隠れた。確認したのは1頭。「思いのほか毛並みはつやつやで、食べ物には困っていないんだなという印象」を持ったという。アライグマはもともと北米原産のほ乳類で、日本には1970年代にペットとして大量輸入された。気性が荒く、飼い主が飼育放棄した個体が野生化したとされる。神戸市によると、市内で野生のアライグマを初めて確認したのは98年。2002年ごろから生息域が広がり、頭数も増えている。西区や北区の農村地域では農業被害が続出し、東灘区など六甲山系の南側の市街地では屋根裏にすみ着いたり家庭菜園を荒らしたりする生活環境被害が目立つ。神戸市鳥獣相談ダイヤルに寄せられた被害相談は15年の333件から19年に663件と倍増。市は「防除実施計画」を策定し、捕獲を進めている。「分布は全市域だとみているが、人工島にいたというのはさすがに珍しい」とは、神戸市農政計画課の担当者。ボランティア団体「六甲アイランドを美しい街にする会」によると、10年以上暮らし、数年前に島内でイノシシを見つけたという住民も「アライグマは初めてじゃないか」と驚いているという。住民らによると、近年あったアライグマの目撃情報で最も六甲アイランドに近かったとみられるのが、島からおよそ2キロ、海を隔てて北側に位置する東灘区魚崎北町5付近の市街地。兵庫県警が配信する「ひょうご防犯ネット」で20年9月、アライグマの親子が見つかったという注意喚起のメールが届いたが、それより南下したとの情報はなかったという。県森林動物研究センター(丹波市)の廣瀬泰徳・業務部副部長は「餌を探しに来たのかたまたま迷い込んだのかはアライグマに直接聞いてみないと分からない」とした上で、アライグマは泳ぐのが得意なため、今回のケースでは橋を渡る、海を泳ぐ、どちらの経路も考えられると説明。また、行動範囲は直径でおよそ4キロとそれほど広くない一方、ちょうど4、5月の出産期を過ぎて子どもが大きくなり、「広めに動き出す時期ではある」とする。廣瀬副部長は「ぱっと見るとかわいいかもしれないが、人に慣れてしまうと行動がエスカレートする。近づかない、餌付けしないを徹底して、見つけたら通報を」と注意を呼び掛けている。目撃者の谷さんは元水族館職員で、現在は授業の一環で島内の特定外来生物を調査することもある。今年1月には六甲アイランド南端、マリンパーク近くの野鳥園で、湿地帯にアライグマの足跡やふんのようなものを目にしたというが、そのときは「本当にいるのか?」と半信半疑だった。「環境を考える学生を育てる学校の職員として、この事実と向き合い、授業のフィールドとして島内の調査も続けていきたい」と話している。

(“激走する”ヒグマ映像:北海道)
走行中の車の前に突然クマが現れました。北海道白老町で6月21日、体長2メートル近いクマが目撃され警察がパトロールを強化しています。坂道を勢いよく駆け降りるクマ。次の瞬間、草むらに逃げました。この動画は21日午前8時前、白老町の町道で撮影されました。近くにはキャンプ場やレストランのほか住宅も点在。撮影者はすぐに警察に通報しました。

(イノシシの子どもが水路に転落:福岡)
イノシシの子どもが水路に落ち、抜け出せなくなっている。集団になって水辺を歩いているのが、イノシシの子ども・うり坊。福岡市西区にある水路に、8匹のうり坊が落ちたとみられ、この場所から抜け出せなくなっている。壁に向かってジャンプするうり坊や、壁をよじ登ろうとするうり坊の姿も確認できた。近くの人は、このうり坊は、19日からこの場所にいると話している。鳥獣保護法で人が手を出せず、助けることができない状況だという。

(クマの出没相次ぐ:福井)
福井県小浜市上野などで6月22~23日、クマの出没情報が相次ぎ、市が近隣住民に注意を呼び掛けている。目撃された現場は、小浜市中心部から東に約5キロほどの住宅が点在する郊外。市によると、6月22日午前8時半ごろと午後4時ごろ、23日午前7時半ごろに、同市上野の若狭西街道近くの民家裏の山で、幼獣1頭が目撃された。また、直線で約1キロ離れた同市東市場の市道沿いでは、23日午前5時ごろに成獣とみられる1頭が、同日午前11時15分ごろに幼獣1頭が目撃された。市は目撃されたクマが同一でない可能性もあるとし、防災メールなどで警戒を促している。

(クマ目撃、中学校や病院近く:北海道)
オホーツク海側の小清水町の中心部にある中学校の近くでクマのようなものが目撃され、町は生徒の保護者に車での送迎を呼びかけるなど対応しています。21日午前6時ごろ、小清水町の中心部にある小清水中学校から200メートル離れた町道でクマのようなものが歩いていると町役場に通報がありました。通報を受けて町は、職員が生徒の登校を見守ったほか警察も付近を巡回しました。町は保護者に車での送迎を呼びかけたほか、今月24日まで屋外の活動を取りやめ、体育館で授業をしたり、町の施設で部活動をしたりします。付近には中学校のほか、小清水赤十字病院や町役場もあり、20日も車で走行中の人がクマを目撃したと警察に通報しています。小清水中学校は「付近でクマが目撃されるのはとても珍しく早く収束してほしい。登下校や部活動など生徒の安全の確保に注力していく」としています。

(国道でクマ1頭を目撃:新潟)
21日午後7時半前、阿賀町津川の国道49号線でクマ1頭(体長約1m)が目撃されました。目撃された場所は住宅から約30mの地点で、警察は町役場と連携しながら住民に注意を呼びかけています。

(イノシシとクマ、3週間で2度衝突:山形)
4月に車を運転中、突然現れたイノシシと衝突した女性。その3週間後、今度はクマが道路脇から現れ、車にぶつかりました。山形県長井市で今年4月23日にドライブレコーダーに捉えられていたのは、夜の道路に突然現れた1頭のイノシシです。対向車とすれ違う直前、1頭のイノシシが現れ、ブレーキが間に合わず衝突しました。車でイノシシと衝突した丸山美雪さん「気づいた瞬間にはぶつかっていたんですけど、なにがおこったかわからなかったですね、一瞬」。ぶつかったときかなりの衝撃があったといいますが、野生動物との事故はこれだけではありませんでした。イノシシとの事故から3週間がたった5月16日には、今度はクマが突然、道路脇から現れ、車にぶつかってきたのです。3週間ほどの間に、動物との事故が2回起きました。車で2回動物との事故にあった丸山美雪さん「今回(クマ)のは本当に一瞬だったので、ハンドルを切ろうとする余裕もなくぶつかってしまった状態」。丸山さんにケガはありませんでしたが、イノシシとぶつかった際に車のバンパーが壊れ、約30万円の修理費用がかかったといいます。このような事故をうけて地元の警察署は、クマやイノシシなどの動物とぶつかりやすい場所を示す地図を作って、注意を呼びかけています。

(3日連続でクマ目撃:北海道)
22日午後1時55分ごろ、広尾町紋別の畑で、付近を自動車で走行中の同町内の女性がクマを目撃し、広尾署に通報した。近くでは20日からクマの目撃情報が立て続けに4件寄せられており、同署と町は警戒を続けている。紋別地区のクマの目撃情報は20日に1件、21日にも2件が寄せられた。22日の通報も含め、目撃されたのは豊似市街から西側に数キロ離れた畑や町道沿い。

(住宅街にクマ足跡:北海道)
21日午前6時30分ごろ、自動車販売店や住宅が並ぶ深川市北光町の国道233号付近でヒグマの足跡が見つかった。足跡は歩道や農機具販売店の敷地内などを通過していた。市と深川署は付近でチラシを配り注意を呼び掛け、市教委は小中学校の下校時に見守りとパトロールをして警戒した。足跡の大きさは23センチで、地元猟友会によると5歳ほどの成獣とみられる。人や農作物への被害はなかった。

(県道でクマを目撃:新潟)
22日午後6時ごろ、長岡市小貫の県道ででクマ1頭(体長1.5m)が目撃されました。目撃された場所は民家が近くにあり、警察は市役所とともに住民に注意を呼びかけています。

(奥羽本線沿いでクマ目撃相次ぐ:山形)
21日、米沢市のJR奥羽本線沿いでクマの目撃が相次いだ。午後5時35分ごろ、同市三沢で、40代女性が体長約1メートルのクマ1頭を目撃した。女性が車で南進中、道路を左から右へ横切り、線路の方へ去っていった。現場は白旗踏切から南に約150メートル付近。午後6時半ごろには、同市通町3丁目の松原踏切西側で、30代男性が体長約1メートルのクマを見つけた。男性が車で東進中、踏切手前の道路を右から左に横断し、雑木林の中へ入った。現場は米沢五中の西側約150メートル付近。

(県道付近に「クマ出没」警戒を:三重)
名張市中知山の県道付近で、ツキノワグマ1頭が目撃されたため、市危機管理室は周辺に張り紙を出して通行人らに注意を呼びかけている。市危機管理室によると、ツキノワグマが目撃されたのは18日午前5時ごろ、河鹿橋から柳橋の間で歩いているのを市内の男性が目撃した。その後、クマは山の中に入っていったという。

(住宅街に子グマ2頭:北海道)
19日夜、旭川市神居町富沢付近の住宅街で子グマ2頭が目撃され、付近の住民から不安の声が上がった。茂みなどにクマが隠れている可能性があり、市は看板を設置したり、ホームページで現場の地図を載せたりして、十分注意するよう呼び掛けている。旭川中央署などによると、同日午後8時50分ごろ、現場を車で通りかかった人が2頭を目撃し、110番した。2頭とも体長50~60センチとみられる。伊ノ沢市民スキー場付近から住宅街方向に道路を横断したという。250メートルほど離れた位置には幼稚園があり、約500メートル先に中学校がある。けが人はいなかった。

(県道の近くでクマを目撃:新潟)
20日午後1時ごろ、阿賀町七名の県道・柴倉津川線でクマ1頭(体長約60cm)が目撃されました。目撃された場所は住宅から約200mの地点で、警察は町役場と連携して住民に注意を呼びかけています。

(ジビエ料理に高校生が挑戦:山口)
ちょっと変わった調理実習です。山口市の高校生が22日、家庭で簡単に作れるジビエ料理に挑戦しました。参加したのは山口農業高校の3年生です。防府市で洋食店を営む中田佑輔さんを講師に迎え、イノシシ肉を使ったジビエ料理の調理実習に臨みました。イノシシやシカなどによる農業への被害が絶えないことから、高校生にジビエについて知ってもらいおいしく食べられることに気づいてもらうことが狙いです。料理は、「イノシシもも肉のステーキ」。肉は山陽小野田市や美祢市などでとれたもので、焼き目をつけたらそのままオーブンに入れます。あっという間に完成。盛り付けにもこだわりました。今回は「萩たまげなす」など県産の食材で3品を作りました。生徒たちはふだん口にする機会が少ないジビエ料理に興味を持った様子でした。

(イノシシ肉でハンバーグ:石川)
七尾市で健康な食生活の啓発活動を行っている矢田郷地区食生活改善推進協議会の女性メンバーが18日、地元のコミュニティーセンターで、イノシシ肉を使ったハンバーグ作りに取り組んだ。金沢市のフランス料理店の元オーナーシェフで、現在はジビエ料理の普及に尽力する 點田てんだ 賢司さんが講師を務めた。點田さんは、イノシシのひき肉を、いためたタマネギやニンニクと混ぜるコツなどを伝え、「分量を守り、ていねいに作れば絶対失敗しない」と激励した。参加者は、きれいな焼き色のついたハンバーグをふっくらと仕上げた。山田久美子さん(75)は「イノシシ肉の料理は初めて。楽しかった」と話した。県は里山保全対策の一環として、野生のイノシシやシカを食用として有効利用することを推進しており、この日の料理教室も県が協力した。

(捕獲したイノシシ使い「猪まんじゅう」開発:島根)
浜田市弥栄町の住民有志が、加害鳥獣として捕獲したイノシシの肉を使った「猪まんじゅう」を開発した。5月から月1回、町内の朝市で販売すると、特有の硬さや臭みがないと好評。田畑を荒らす害獣対策を兼ねて、新たな特産品化を目指している。住民団体「弥栄のみらい創造会議」(石橋正夫会長)の女性4人が開発。町内の業者が狩猟、加工した肉を、刻んだニンジン、タケノコ、シイタケなどの野菜と混ぜ合わせ、地元産みそで2時間煮込んだ肉あんを、甘みのある皮で包む。みそやショウガと煮込むことで、イノシシ特有の硬さや臭みがほとんど消える。団体が月1回開く朝市「や市」で1パック(2個入り)300円で販売。1日の作業で作れるのは約30パックで、今後は購入者の反応を見ながらレシピを固め、作り手を増やしたい考えだ。季節ごとに具材を変えることも計画する。市によると市内では昨年1262頭を捕獲した。畑への侵入など被害相談数は年々増えているという。団体の山崎トシエさん(72)は「肉は軟らかく、タケノコがシャキシャキと歯ごたえが楽しいまんじゅうに仕上がった。ぜひ食べてほしい」と話す。や市は、毎月第3日曜午前9時から、弥栄会館(浜田市弥栄町長安本郷)で開かれる。次回は7月17日。

(クマ出没:宮城)
丸森町によると、23日午前7時55分ごろ、丸森町大畑にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
富谷市によると、23日午前8時10分ごろ、富谷市西成田長柴一番にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、22日午後6時40分ごろ、仙台市青葉区国見ケ丘5丁目にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、20日午後6時45分ごろ、仙台市泉区福岡坂下にクマが出没しました。

(イノシシ出没:宮城)
宮城県警によると、22日午後3時30分ごろ、石巻市前谷地前沼の路上にイノシシが出没しました。

(クマ出没:宮城)
丸森町によると、22日午前11時30分ごろ、丸森町蕨平にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
大崎市によると、22日、大崎市鹿島台平渡長根にイノシシが出没しました。

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(猟銃使った有害鳥獣駆除を自粛へ:京都)
京都府綾部市の山中で11日、有害鳥獣の駆除中に男性が撃たれて死亡した事故を受け、府猟友会は猟銃を使った駆除を府内全域で当面自粛すると決めた。自粛は福知山市で2人が死亡した2010年以来。同会は再発防止に向けて近く、府内32支部の意見を聞いて今後の安全対策をまとめる。わなにかかった鳥獣を処分する「止め刺し」は認める。事務局の担当者は「安全な捕獲の徹底をお願いしていたが大変残念だ。今後どのように再発防止できるか、早急に対応策を協議する」としている。

(ツキノワグマに襲われ男性が両腕ケガ:富山)
20日朝、砺波市で74歳の男性がクマに襲われケガをしました。クマに襲われた男性がBBTの取材に応じ、当時の恐怖を語りました。20日午前5時ごろ、砺波市鷹栖に住む74歳の男性が、自宅脇で落ち葉を拾い集めていたところ、クマに襲われました。近くを散歩していた人が警察に通報。クマに襲われた男性は、両腕に傷を負い病院に救急搬送されましたが、命に別状はなかったということです。クマは、体長120センチ、体重50キロほどのツキノワグマのオスの成獣で、午前9時ごろ、男性が襲われた現場から1キロほど離れた南砺市野尻の空き家近くで猟友会により駆除されました。県によりますと、今年に入って20日までにクマの目撃情報は77件あり、このうち半数以上の39件が今月で、人身被害は初めてです。人身被害発生を受け、県は「ツキノワグマ出没警報」出すとともに、22日に緊急対策会議を開くことにしています。

(狩猟ブームで売れる銃、工場フル稼働:高知)
新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけに、欧米では野外で楽しむ狩猟や射撃の人気が高まっている。猟銃製造大手のミロク(高知県南国市)は、欧米向けの出荷数を増やそうと、2024年に新工場を稼働し、生産能力を2割増強する。提携する米ブローニング社から増産を要請されていた。ミロクによると、アウトドアブームを追い風に、欧米向けを中心にライフル銃とショットガンとも昨年あたりから売り上げが好調。主力製品のショットガンの上下二連銃は、中価格帯(小売価格15万~40万円)の販売が増えている。猟銃の生産拠点は本社工場(南国市)のほか、香美市と梼原町の計3カ所にあるが、すでに需要増を受けてフル稼働の状態にある。新工場は県と南国市が整備した「南国日章産業団地」(同市日章あけぼの)に建設する。敷地面積は約3万2千平方メートルで、取得額は約8億5800万円。24年11月から量産を開始し、生産態勢は現在の年間15万丁から18万丁に増やす予定だ。新たに100人規模の採用を進める。

(シカ・クマ駆除に足りぬ猟銃用銅弾、背景に米の治安悪化:北海道)
猟銃用の銅弾が全国的に深刻な品不足に陥っている。入荷半年待ちの状況が続く銃砲店もあり、道内でエゾシカの農業被害やヒグマの出没が増える季節を迎える中、ハンターらは「弾が底をつき、有害駆除に出られなくなる」と影響を懸念。背景には、供給元で銃大国の米国で治安が悪化し、護身用に銃と弾の販売数が急増していることなどがある。道内の猟銃販売店によると、在庫不足が深刻なのはシカ駆除に使われることが多い「ハーフライフル銃」の銅弾。ライフル銃でも既製の銅弾や、弾を自作する際に使う銅弾頭や火薬の在庫がなくなりつつあるという。道内では野生鳥類の鉛中毒を防ぐため2014年にシカ猟目的の鉛弾所持が条例で禁止に。銅弾が普及する中、他の素材の弾は供給量が少ないといい、代替品はないのが現状だ。札幌市の小宮銃砲火薬店は「昨春から銅弾のまとまった入荷がない」と話す。根室管内中標津町の佐々木銃砲釣具店も「一昨年の注文品がやっと入ってくる程度で、底をつきかけている。在庫の問い合わせが全道から来る」と困惑する。北海道猟友会中標津支部羅臼部会の桜井憲二部会長(59)は5月中旬ごろまで銅弾が手元になく、クマが出没しても駆除の出動ができなかったが、「各地の店から銅弾頭をかき集めて何とか確保できた。弾不足が続くと他のメンバーも対応できなくなる」と危惧。年間約170頭のシカを駆除する同管内別海町職員高橋欣也さん(35)も「今年は約80頭駆除したが、弾は残り数発」と農業被害の拡大を心配する。銃弾の輸入販売会社らで構成する日本猟用資材工業会(東京)は、国内の銅弾不足の理由として《1》輸入元の米国で暴動や殺傷事件など治安悪化を背景に銃の販売数が急増《2》コロナ禍の影響で米国での弾の生産・流通が停滞―などを挙げている。

(伊勢原射撃場、周辺では鉛検出されず:神奈川)
県立伊勢原射撃場(伊勢原市上粕屋)の排水から基準値を超える鉛が検出された問題で、県は20日、射撃場周辺の地下水と河川からは検出されなかったと発表した。

(心へし折る厄介者「カラス被害」水稲でも:愛知)
農作物への鳥獣被害額の3割をカラスが占める愛知県で、農家や行政があの手この手の被害防止対策に取り組んでいる。果樹を中心に被害が多い中、水稲でも植え直しが必要になるほどの被害が見られる。県は地道に対策を続けることが必要だとする。県によると、2020年度の鳥獣被害額は4億5370万円。直近5年ではカラスによる被害が3割を占める。鳥獣の種類別では、最も被害額が多い。豊橋市で水稲70ヘクタールを栽培する、みずほ農産では、20年から移植直後の水稲が抜かれる被害が始まった。苗が活着する前の移植直後を狙い、苗が引き抜かれており、被害を受ける場所は毎年変わっている。今年は60アールにカラスが入った形跡があり、10アールでは、植え直しが必要になった。田んぼに入らないよう15センチほど水を深く張って対策すると、カラスの被害はなかったが、スクミリンゴガイ(ジャンボタニシ)の駆除に手がかかった。同社営農部の齋藤巧弥さんは「植え直しが必要になるまで抜かれたのは今年が初めて。年々場所を変えて荒らされて、心が折れる」と手も足も出ない状態だ。豊橋市では17年から8組織が捕獲を進め、20年度は1200羽を捕獲した。ただ、捕獲計画の半分程度にとどまる。同市は「思うように捕獲できないのが現状」(農業支援課)と話す。大府市では21年、被害の多い梨やブドウの収穫期に当たる7月にタカや音声によるカラスの追い払いを実証。同市は「カラスの数は目に見えて減っていき、実証地の半径500メートルくらいは被害が軽減した」(農政課)と話す。本年度はより効果を高められるよう実証する予定だ。県はステンレスワイヤやテグスを園地に設置した侵入防止策は実証試験で効果を確認。普及を進めている。県農業総合試験場は「簡単に被害をなくすことは難しく、有効な対策を地道に続けることが必要だ」と話す。

(イノシシ、シカ、ヌートリアも悪さ:山口)
2021年度の山口県内のイノシシ、サル、シカなど野生鳥獣による農作物の被害額が約3億8900万円に上ったことが県のまとめで分かった。またネズミの仲間で南米原産の特定外来生物「ヌートリア」の被害も目立つ。県では22年度、鳥獣被害防止のため情報通信技術(ICT)を活用した捕獲機器の普及などに4億8100万円を計上した。農作物被害額は、10年の約8億円をピークに減少。しかし、9日に県庁で開かれた県鳥獣被害防止対策協議会(会長=細井栄嗣・山口大准教授)で委員から「耕作放棄地の増加や農業従事者の減少を考えると、むしろ被害が増えている恐れもある」といった意見が出た。鳥獣別の被害は、イノシシが最多の1億7400万円で全体の45%を占め、シカ9100万円(23%)▽サル6200万円(16%)▽カラス1900万円(5%)――と続いた。クマの被害は16年度以降は400万円前後で推移したが、21年度は250万円にまで減った。作物別被害では、水稲が全体の39%に当たる1億5000万円で、野菜7800万円(20%)▽果樹5900万円(15%)▽イモ類3100万円(8%)――などだった。外来種のアライグマ、ヌートリアの被害も増えているといい、特にヌートリアの被害額が増加。20年度は483万円だったが、21年度は712万円にまで増えた。県は鳥獣被害防止のため、狩猟免許の取得支援、獣害防止柵整備、生息状況調査などを展開。22年度はICTを活用した自動捕獲、捕獲通知システムなどの導入マニュアルを作成し、県内のICT捕獲機器の普及などを図ることにしている。県では捕獲した動物をジビエ肉に利用するための対策も進めているが、3月17日に岩国市で野生イノシシから豚熱(CSF)を県内で初めて確認。感染確認区域の半径10キロ圏内でのイノシシ肉の流通を自粛するよう国から求められており、委員からは豚熱の今後の影響も懸念された。豚熱に感染したイノシシはこれまでに岩国、周南、下松3市で計22頭(6月9日現在)が確認されている。経口ワクチンを散布してイノシシに食べさせることで拡大防止を図っているが、県側は「まだ終息傾向になってはいないので、隣接する他県情報の収集をしている」と話した。

(ヒグマ「OSO18」、捕獲作戦に試行錯誤:北海道)
北海道標茶、厚岸の両町で放牧中の牛が相次いでコードネーム「OSO(オソ)18」で呼ばれる大型の雄のヒグマに襲われている問題を巡り、地元で対策と捕獲に向けた試行錯誤が続いている。10日に標茶町であった会議で、2、3月に行った集中捕獲作戦の報告があったが、「捕獲に至らなかった」という。一方、行動圏に近い国有林にエゾシカの死骸(しがい)が放置されていることも明らかになった。オソ18をはじめヒグマを引き寄せる原因になる可能性がある。オソ18は2019年7月に標茶町の下オソツベツ地区で乳牛を襲った。その後も放牧中の牛の被害が続き、21年秋までの2年余りで計57頭が襲われて、うち26頭が死んだ。この日の会議は捕獲に向けて、冬眠明けの2~3月、ハンターによる集中捕獲作戦を展開したものの、捕獲に至らなかったことが報告された。一方、作戦と過去の襲撃や出没地点の分析で大きな「成果」もあった。オソ18の行動圏がほぼ特定されたほか、付近に前脚の幅が18センチあるヒグマがほかにも生息していることなどが分かった。会議に出席したNPO法人「南知床・ヒグマ情報センター」の藤本靖理事長によると、越冬地は上尾幌地区の可能性があるという。「デントコーン(飼料用トウモロコシ)を狙って動いており、(移動の)ついでに牛にちょっかいを出している可能性が大きい。秋にデントコーンの刈り取りをするときが最大の捕獲のチャンス。いまのうちに(過去に)デントコーンの被害が出た畑をマークした地図や刈り取り時期の情報を伝えてほしい」と今後の対策の方向性を示した。この会議では取り上げられなかったが、新たな問題も浮上した。オソ18のこれまでの行動圏から直線距離で東に10キロ強の国有林で大量のエゾシカの死骸が数年にわたって不法投棄されていたことを道森林管理局(札幌市中央区)が7日に発表。ヒグマの出没を誘因しかねない状況になっている。根釧西部森林管理署(釧路市)によると、5月16日に国有林の調査を行った作業員が別寒辺牛(べかんべうし)川流域の森林作業道の終点付近で100頭以上のエゾシカの死骸が投棄されているのを見つけた。別の場所で解体後に運び込まれ、数年にわたって不法投棄されたとみられる。死骸の放置は鳥獣保護法や廃棄物処理法で禁止されている。根釧西部森林管理署は「極めて悪質」として、6月10日、死骸が投棄された国有林に監視カメラを設置、国有林までの森林作業道を通行止めにした。旭川市は市中心部へのクマの侵入を阻止するため、JR旭川駅の南約5キロの美瑛川にかかる雨紛(うぶん)大橋近くの河川敷に電気柵を設置した。5月末から運用している。市内は2021年、美瑛川、忠別川、石狩川などの市中心部の河川敷でクマの出没情報が92件あり、市は河川敷への立ち入りを禁止にした。このため、クマの侵入ルートとみられる美瑛川上流に電気柵を設け、クマの侵入を防止することにした。現場の河川敷の下草を刈って長さ約300メートルのワイヤをT字型に巡らせ、漏電を防ぐため、地面に黒いシートを張った。ワイヤに触ったクマが感電して逃げる仕組みで、周辺に監視カメラも設置した。付近にエゾシカも生息する。偶然、河川敷に姿を見せたエゾシカは電気柵を避けて、美瑛川方面に歩いていった。電気柵は高電流が流れているが、人体に危険がないという。市環境総務課は「この先電気柵 きけん!」と書かれた看板を立て、子どもたちが近づかないように注意喚起する。

(線路の真ん中にシカ、サファリパークのよう:兵庫)
闇の中、駅舎の明かりをバックに黒いシルエットが音もなく動いた。すらりと伸びた四本の脚、とがった耳、伸び始めた角が浮かび上がる。10頭を超すニホンジカの群れ。次々と踏切を通り、線路に沿って進む姿はまるで“シカ列車”だ。兵庫県香美町のJR山陰線佐津駅。温泉宿が立ち並ぶ街は夜、ひっそりと静まり返る。周囲の山から音もなく下りたシカは、駅前まで入り込む。「ピャッ」。甲高い鳴き声がこだまする。「ここは自分たちの場所」と言わんばかりに。山陰線は近年、動物との衝突事故、いわゆる「レールキル」が日常化している。梁瀬(朝来市)-居組(兵庫県新温泉町)間では、2021年度に395件が発生。10年間で1・8倍に伸びている。原因となる動物の9割以上がシカだ。「20年前には全然いなかったのに、今は線路脇に獣道ができている」。佐津駅近くに住む男性(73)が戸惑いの表情を見せる。JR西日本福知山支社によると、シカとの衝突で乗客が負傷した事例はこれまでないというが、ダイヤの乱れが頻発している。常に緊張を強いられる運転士、死んだシカを撤去する保線作業員らの負担も深刻だ。豊岡列車区の男性運転士(34)が実感を話してくれた。「最初は嫌でしたが慣れなければいけない日常。夜の乗務後はどっと疲れますよ。シカが減ればどれだけ楽かと思いますが、僕らは安全運行に努めることしかできない」。日中、佐津駅から西へオレンジ色の各駅停車に乗ってみた。海岸沿いの山中を進み、トンネルを抜けるとシカが走り回っている。急に前を横切ったり、線路の真ん中で動かなくなったり。ふと、サファリパークを思い浮かべる。分布が拡大する県北部の最前線に立ち、生活の足にまで影響が及ぶ現状を垣間見た。兵庫県内をはじめ、全国で分布を広げるニホンジカ。農産物や山の植物を食べ尽くしたり、マダニやヒルを拡散させたりする問題が起きている。シカは野生動物としては繁殖力が高い。2歳で成獣となり、秋に交尾、翌年5~6月に1頭を産む。増加率は年2割といわれる。県内の推定生息数は現在約16万頭で、毎年3万頭以上が増える計算になる。県は被害を食い止めるため、年間4万6千頭の捕獲を目標に掲げている。日本ではシカにとって狩猟の脅威が低く、増加が見過ごされた面もある。国内のシカは明治期に入り、乱獲にさらされて激減。雌の禁猟が長く続き、活用する文化は根付いてなかった。「シカは元は平地でも暮らしていた。乱獲で山に追われていただけ」。県森林動物研究センター(丹波市)の横山真弓研究部長が説明する。「里に人の気配がなくなれば、下りてくるのは自然なこと。線路周辺は日当たりが良く、絶好の餌場と言える」と指摘した。レールをなめるため出没すると言われることがあるが、調査研究がなく真偽は分かっていないという。

(クマ対策で桜の枝伐採:石川)
津幡町は17日、クマの出没が相次いだ同町太白台小で、クマを寄せ付けない対策として、体育館裏から職員駐車場にかけて植えられている桜の枝を切り落とした。町職員7人がチェーンソーを使い、クマがサクランボを狙って近づかないよう、地上2メートルまでの枝を伐採した。太白台小では5、9、12日に樹上で実を食べるクマが目撃された。13日に同校付近に仕掛けたおりで雄の成獣1頭を捕獲、駆除した。町は、別の個体が現われる可能性に備え、新たなおりの設置を予定している。担当者は「朝夕のパトロールを継続し、町民に引き続き警戒を求めたい」と話した。

(市街地にクマ出没、あれから1年:北海道)
札幌市東区の住宅街にヒグマが出没し4人が襲われたあの日からあすで1年を迎えますあれ以来、市の対策はどこまで進んだのでしょうか。去年6月18日の早朝、札幌市東区の住宅街に突然現れたヒグマ。襲われた市民4人が重軽傷を負いました。あれから1年、札幌市が講じた対策はこうです。あの日、クマは石狩川から茨戸川に入り、その後、水路を通って住宅街に現れたと見られています。そのため、出没情報があった場合、クマが現れることが多い近くの緑地に新たにワナを仕掛けることにしました。札幌市環境局担当者「前兆といいますか茨戸川緑地に入った時点で例えばワナを使って捕獲を試み追い払いを試みることに」。クマの通り道になったとみられる水路にも新たな対策がとられました「あのあたりが最後にクマが駆除された茂みです。こちらの水路、草が伸び賭けですがクマが隠れられる高さではありません」。札幌市は今年からクマが身を隠しながら移動できないようにするため水路周辺の草を刈り見通しがきくようにしました。そして、市民に対する情報発信の方法も見直しました。去年までは札幌市の担当課が情報発信することはありませんでしたが、今年からは市の公式LINEを使うことで担当課が出没情報を把握してから最短5分で速報できるようにしました。さらに人への被害がない時点でも市街地でクマを捕獲、駆除できるようにしました。しかし、街中での発砲はそう簡単なことではありません。札幌市担当「なるべく緑の多い緑地の方に追い払いながら発砲できる環境まで追い払うということ」。とはいえ、道が新たに発表したヒグマの推定生息数は年々増え続けていて生息する範囲も広くなっているといいます。道総研 自然環境部 間野勉さん「密な住宅地がずっと繋がっているすぐ隣接しているところまで(クマは)来ている」「ちょろちょろ街にまた出てくるかも」。今年3月には住宅街からわずか400mほどの三角山でクマの巣穴が見つかり市から委託を受けた調査員2人がクマに襲われ重傷を負う事故が起きています。クマとの距離が確実に近づきつつある今、私たち市民ができることはあるのでしょうか。間野勉さん「例えばゴミの出し方とか、ゴミの味を覚えると繰り返し出てくるおそれがある」「暗いうちから出しに行くと、その間に荒らしに来るかも」「ゴミの出し方から改善していこうとそういう意識がいまは求められている」。

(ブナ「並作」予測:山形)
東北森林管理局は17日、管内の東北5県(福島県を除く)のブナの開花状況と結実予測を発表し、本県は2015年以来となる「並作」となった。同管理局によると、5県の計141カ所を対象に開花状況を調査した。本県の観測地点21カ所のうち、花が「たくさんついている」が9カ所、「多くついている」7カ所、「ごくわずかについている」5カ所、「まったくついていない」はゼロだった。調査結果を数値化し、算出した豊凶指数(5~0)は3.4となり、「並作」(2以上、3.5未満)と判断した。15年は開花時点で「並作」だったが、結実時は「豊作」となった。ブナの実はクマの餌となるため、結実状況は出没を予測する目安になるとの指摘もある。県によると、今年の目撃件数は今月12日現在で101件に上る。5月末時点では66件で、前年同期比で17件増となっている。

(“クマの目撃”人里で相次ぐ:鳥取)
相次ぐクマの出没。その範囲は、山間部から市街地に広がっている。なぜクマは人里まで下りてくるようになったのか。その背景には、わたしたち人間の行動が深く関わっていた。のそのそと、うろつくクマ。時折、あたりを見渡す様子も。目撃されたのは、鳥取・若桜町の集落に近い林道。2022年度は2件の目撃情報がある若桜町。鳥取県内有数の「クマ出没エリア」だ。その理由を探るため、取材に向かった。クマに遭遇した経験を話す大久保さん。仕事で山に入ったときに、体長2メートル近いクマと鉢合わせになったという。鳥取県内の過去5年間の月別のクマの目撃件数。実は6月が最多で167件、8月にかけての夏場に集中している。いったいなぜなのか?鳥取県 緑豊かな自然課・福田素子さん:5月6月は繁殖期なので、若いオスグマが行動範囲を広げる。オスのクマの活発化。初夏はクマの繁殖期で、オスグマがメスを探し求めて行動範囲を広げるため、人と遭遇する機会も増えるという。さらに近年は、クマと遭遇する地域に異変も。同じような状況は松江市でも。5月23日、島根・松江市の住宅地の近くで目撃された。人里にまで下りてくるようになったクマ。背景には何があるのか?鳥取県 緑豊かな自然課・福田素子さん:県が保護してきた面があり、(かつては絶滅危機に瀕していた)ツキノワグマの個体数が回復してきた。個体数の増加…。鳥取県内にも生息するツキノワグマは、絶滅のおそれがあるとして、県が狩猟を禁止するなど保護してきた。その結果、鳥取、岡山、兵庫の東中国地域で1990年代に150頭ほどだった個体数は、2022年、その5倍あまりの約800頭にまで回復。絶滅のおそれがなくなるまでに繁殖した。その結果、縄張りから追い出され、行き場を失ったクマがエサを求めて市街地にまで移動しているとみられている。さらに、中山間地域の過疎化による耕作放棄地の増加。若桜町 農山村整備課・林辰彦さん:こうやって手入れができていないと、クマも自分の生息ゾーンだと認識してしまう。また、所有者が不明な果実の木に、クマが目をつけ食べていくケースもある。耕作放棄地や管理されていない山林など、人間の気配が感じられないエリアをクマは自分の縄張りと認識。こうした場所が住宅地近くにも出現するようになったことで、クマの縄張りが広がり、人間と出会う機会も増えていたのだった。クマが人里に現れる原因を、わたしたち人間が自ら作っていたのだ。では、クマと遭遇した場合、どう対処すればよいのか。鳥取県 緑豊かな自然課・木山真大さん:急いで走ってしまうと、逆にクマが追いかけてくる危険がある。音を立てずに後ずさりしていただくのがよい。人の手が入らない土地が増えたことで、人里にも現われるようになったクマ。その生態をよく理解すれば、共存の道が開けてきそうだ。

(クマに襲われ「死んじゃうかと」:北海道)
2022年もクマの目撃が相次いでいる。北海道札幌市では2021年、住宅地で男女4人がクマに襲われた。これまでは考えられなかった大都市の住宅街でのクマによる被害。今も後遺症に苦しむ男性が、恐怖の一部始終を語った。安藤伸一郎さん:ここが現場。最初後ろからドンッとやられたときは、人間か何かにやられたのかと。文句言ってやろうと思って、気が付いたら噛まれていた。守った時にこっち(腕)とか噛まれて…。札幌市東区の干物加工販売会社に勤める安藤伸一郎さん。2021年6月18日朝、出勤途中の住宅街で突然、背後から近づいて来たクマに襲われた。安藤伸一郎さん:時間的には30秒、体感的には1分ぐらいやられていた。何回も噛まれているので、実際死んじゃうのかなって。最初の一撃で肋骨が折れ、その後もクマはうつ伏せになった安藤さんに覆いかぶさり、腕や太ももに噛みついたのだ。安藤伸一郎さん:あばら骨が6本折れて、肺気胸になった。噛み傷と切り傷で100針以上ぬった。札幌市によると、このクマは推定5歳ぐらいのオス。メスを求め、当別町方向から石狩川を泳いで渡り、札幌市北区の茨戸川緑地へ。その後、茨戸川に沿って移動し、東区に侵入する際に使ったとみられるのが茨戸川の支流・伏籠川と、住宅街などに整備された水路だ。草が生い茂り、身を隠しやすかったと考えられている。見通しを良くすることで、警戒心の強いクマが通りづらくなるよう、札幌市は水路や川の周辺で草刈りを実施。さらに、茨戸川緑地に監視カメラを設置してクマの動きを警戒するなど、市街地への侵入対策の強化に乗り出した。入院とリハビリで半年以上休職していた安藤さん。2022年1月、ようやく仕事に復帰できた。催事で干物の販売などを担当しているが、後遺症に悩んでいた。安藤伸一郎さん:重いものがあまり持てなかったり、立ってる時、つらい。右手にしびれが残り、痛み止めは欠かせない生活だ。安藤さんを襲ったクマはすでに駆除されているが、市街地に再びクマが現れないよう対策の継続を求めている。安藤伸一郎さん:やるんだったら徹底的に毎年やってもらわないと、第二・第三の被害者が出てしまう。自分もクマにやられて、今でもどこに出るかわからない状態なので。クマの活動が活発になるこれからの季節。安藤さんの体験を他人事とせず、クマ対策を考える必要がありそうだ。

(1カ月に5件!クマによる人身被害多発:秋田)
秋田県内でこの1カ月の間に、クマによる人身被害が相次いでいる。県北や県南など幅広い範囲で5件発生し、このうち北秋田市では男性1人が亡くなった。事故はいずれもやぶや山林の周辺といったクマが日常的に通る場所の近くで起きている。北秋田市の事故は5月25日午後3時10分ごろ、米代川に架かる坊沢大橋そばの水田で起きた。農作業中の70代男性がクマに襲われ、顔に重傷を負った。家族に助けを求め病院に運ばれたが、3日後に死亡。県内で今年初のクマの被害による死者となった。現場を調査した県自然保護課ツキノワグマ被害対策支援センターによると、男性が被害に遭った場所から約15メートルの距離にはやぶがあった。やぶの中には草が倒れた獣道ができており、クマが移動し、水田に向かって飛び出した跡とみられる。

(クマ被害を防ぐために、何に気を付けるか:富山)
このところ富山県内では、クマの出没が各地で相次いでいます。クマの生態に詳しい専門家に、被害を防ぐために注意する点を聞きました。クマの生態に詳しい県自然博物園ねいの里の赤座久明さんです。人への被害発生を受けて、20日の現場周辺を調査しました。県自然博物園ねいの里 赤座久明さん「この時期は例外なくそこそこの目撃例があり、アンラッキーな時には人身被害につながる。そんな時期なんです」。夏にかけてのこの時期は、木の実を求めて動く秋とはクマの行動に違いがあると赤座さんは言います。「(今の時期は)餌不足が一つあり、それから発情期があってオスもメスもわりと活発に動き回る」。また、過去の出没事例から考えて、今回は、クマが小矢部川の河川敷の茂みを伝って広範囲に移動する中で起きたとみています。「ランダムに動いているクマは、グリーンベルトに迷い込んで気が付いたら明け方近くに平野部に来ていたというような」。クマの移動中に起きたとみられる20日の人への被害。赤座さんはクマが隠れやすい場所に注意してほしいと話します。「人が住んでいようがいまいが、うっそうとした屋敷林に、山から迷い込んだクマが潜む事例が結構これまでもありますので」。そのほか赤座さんが指摘するこの時期の注意点は、河川敷の茂みから住宅地につながるルートの草刈りを地域で計画的に行うこと。また、七夕の竹を取りに行ってクマと遭遇した例や、墓のすき間にハチが巣を作り、クマが潜んでいた例もあるので、注意することなどを呼び掛けています。県は22日に、ツキノワグマ緊急対策会議を開きます。

("カラス"で停電?巣作りの金属製ハンガーで漏電:北海道)
2022年4月、帰宅時間帯の北海道札幌市中心部で突然、発生した停電。この停電の原因となったのは"カラス"ではないか、とみられている。子育て時期に入り活動を活発化するカラス。私たちの暮らしにもさまざまな影響が出てきそうだ。札幌市中央区・中島公園近くの住宅街で、4月、1420戸が突然停電した。信号も消え、交差点では警察官が手信号で交通整理に当たるなど大きな影響が出たが、この停電の原因がカラスである可能性が出てきた。北海道電力によると、カラスがハンガーを電力設備に接触させたことで、停電が発生した可能性があるという。なぜ、カラスがハンガーを…?カラスの生態に詳しい、中村眞樹子さんに話を聞いた。NPO法人「札幌カラス研究会」中村 眞樹子さん:この時期、カラスは子育てを始めて巣を作る。土台部分にはハンガーが好まれるので集めている。例年、4月から7月にかけて、カラスは子育ての時期を迎える。木の枝や金属製のハンガーを集めて電柱や街路樹に巣を作り、子育てをするが、このハンガーが電線と接触するなどして漏電・停電につながるという。NPO法人「札幌カラス研究会」中村 眞樹子さん:フレームがたくさんある電柱が巣を作りやすい。フレームを土台にして、木の枝やハンガーを積み上げる。カラスにとっては電柱も木も、感覚的にはかわらない。たまたま選んだのが電柱だった。北海道電力では電柱に巣を作らせないよう、風車などの器具を設置している。また、見回りで停電の原因となりそうな巣を発見したら、市町村に届け出た上で撤去している。さらにこれからの季節は、子育て中のカラスによる人への威嚇や攻撃にも注意が必要だ。NPO法人「札幌カラス研究会」中村 眞樹子さん:巣の周りに誰も入ってきてほしくない。人が来ると嫌だから低空飛行したり、後ろから頭を蹴ったりする。中村さんによると、子育て中のカラスの巣には近づかない、襲われそうになった際は両手を上げて通り過ぎるのが効果的だということだ。

(1890軒が停電、原因はカラス:神奈川)
21日午前5時25分ごろから同6時半ごろまでの間、横浜市泉区の計約1890軒で停電が発生した。東京電力パワーグリッドによると、カラスが電線に接触したことが原因。停電したのは、中田北3丁目、中田東4丁目、西が岡1~3丁目など。泉署によると、滅灯した信号機もあったが、事故はなかった。

(農家が「サル除けの電気柵」を設置:岡山)
野生のサルによる農作物の被害に頭を悩ませています。岡山県真庭市でサル除けの電気柵の設置作業が行われました。真庭市黒田の中谷地区では20日と21日の2日間で、地元農家の人がサル除けの電気柵を設置します。設置されるのは6つの農家が所有する合わせて約3.5ヘクタールの農地の周囲で、長さは延べ2710メートルですサルを寄せ付けなくするために気を付けるべき点について、農家の人は専門家からアドバイスを受けていました。岡山県の調査によりますと2021年度、この地区で農地を荒らしていたサルは、80匹から100匹ほどいたとみられています。真庭市全体では2021年度のサルによる農作物の被害額は、少なくとも113万円にのぼるということです。(中山間地域等直接支払制度黒田地区/戸田善雄 会長)「(被害は)増えています、ものすごく。サルの集団もものすごいグループで、1つぐらいだったのがだんだん増えてきて」。今回は柵の設置費用の4分の3が県と市の補助金でまかなわれています。今後は近くの真庭市見明戸でも国や県の補助を受けながら柵を設置する予定だということです。(中山間地域等直接支払制度黒田地区/戸田善雄 会長)「これだけ『まとまってやろう!』という人が今は少ないです。それぞれ勤めに出たり、それぞれの事情があって。補助金を利用すれば個人負担が少なくなるし、みんなで取り組んでいけたらいいんじゃないかなと」。

(イノシシ捕り名人の40年、総捕獲数は2000匹:福岡)
イノシシの目撃情報が福岡市内でも相次いでいます。戦後、福岡県内の約1割だった分布域は、近年は9割に拡大。その被害はもはや農村部だけの問題ではありません。西日本新聞「イノシシ特命取材班」は、主に福岡都市圏での生息、被害状況を取材中です。街をすみかにしつつある野生動物の現状を今後も追跡していきます。こちらの「イノシシポスト」に、皆さんの目撃情報をお寄せください。この企画「街がすみかー追跡・イノシシ特命取材班」は随時配信します。西日本新聞「イノシシ特命取材班」が教えを請うイノシシ捕りの名人がいる。今回の企画「街がすみか」の初回で登場した福岡市東区香椎とその周辺の山で約40年、狩猟を続けてきた本郷峰男さん(73)だ。この間の捕獲頭数は約2000匹。イノシシの習性に精通し、香椎の街を守ってきた。約150キロの大物を仕留めたこともあるという。イノシシを「山の恵み」と語り、野生動物との“知恵比べ”に挑み続けている。香椎の農家に生まれた。会社勤めだった35歳ごろ、実家の田畑にイノシシが出るようになった。趣味でわな猟の免許を取得。自分で溶接して箱わな3個を作り、狩猟を始めた。網目状の鉄筋でできた箱わなにイノシシが入ると、ワイヤが体に引っかかり、入り口が閉まる仕組みだ。ただイノシシはわなのような人工物に対し、警戒心が強いという。中にどうやって入らせるか-。そこが猟師の腕の見せどころだ。先人の箱わなを観察しながら、見よう見まねで改良と工夫を重ねて本郷さんが行き着いたのが、イノシシとの駆け引きだ。最初、箱わなの入り口が閉まらないようにするのがこつ。中に入らせて、慣れさせるためだ。ワイヤを木のツルに変えるカムフラージュも施す。必殺技は、餌の米ぬかに水をまいて発酵させ、においでおびき寄せる手法。名人芸を教わっていると、ついつい聞き入ってしまう。捕獲したイノシシの胃袋の中を、1年にわたって研究したこともある。ドングリやクリ、タケノコ、沢ガニ、虫など季節ごとに餌が移り変わっていくのが分かった。「イノシシは一度、餌にありついたら、そのことを決して忘れない。この時期にここに来たら、これが食べられると覚えているはずだ」。イノシシを飼ったこともある。狩猟を始めて3年ほどで捕まえた、生後間もない「うり坊」を自宅に連れ帰った。妻が「くさい」というので、一緒に風呂に入り、かわいがった。「ハナ」と名前を呼ぶと、すぐに寄ってくるほどなついた。「犬と同じように賢い」と実感したが、近所に怖がる人がいたので、やむなく手放した。狩猟を始めて5年ほどの頃。近所の病院に現れた150キロのイノシシを捕まえた。すぐそばのドングリ狙いとみられたが、病院の生ゴミ入れをひっくり返し、荒らしていた。近くに箱わなを仕掛けて2カ月。捕らえた様子を見て仰天した。体長も、箱わないっぱいの大きさだったのだ。「仕留めたのはバナナ」と記憶は今も鮮明だ。病院の生ゴミの中にバナナの皮があったのを発見。「おいしそうな匂いを覚えているはず」と、バナナを一房丸ごと餌にしたのが当たった。現在は、親類の補助、相談役として狩猟に同行する。昨秋からのシーズンの捕獲数は約60匹。香椎と周辺の下原地区などを含めて山中や住宅地に、人から譲り受けるなどして増やした箱わなを20カ所近く設置。2日に1回と、頻繁に見回って捕獲数を増やした。30年前は一帯で、200匹以上のイノシシが生息していたようだ。この間捕獲を続け、今はその10分の1の20匹ほどまで減らした。毎シーズン50~60匹捕獲しても、ゼロにはならない。イノシシは多産の上、別の地域からも入り込んでくるからだ。「イノシシは腹いっぱいになるまであっちこっち動き回るから、地元では実数より多くいるように見える」という。肉は仲間で分け合って食べる。「山の恵み」であり、命を尊ぶ気持ちを持ち続けたいと思っている。親類がとどめを刺す前、山を出る時、自宅に帰ってからの3回、「成仏してくれ」と手を合わせることを欠かさない。いつまで山に入るか聞くと、「まだ分からない」と名人は笑顔を見せた。

(クマの意外な生態解説:北海道)
「ヒグマのくらし」をテーマとした道立総合研究機構のセミナーが18日、札幌市中央区の紀伊国屋書店札幌本店で開かれ、親子連れ約30人がヒグマの生態や、山や森で遭遇しない方法などを学んだ。会場には、プロ野球北海道日本ハムのマスコット「B・B」が登場し、ヒグマが専門の白根ゆり研究職員(30)と一緒に進行役を務めた。

(クマ被害防止へ、山の近くの道の駅で手作りのチラシ配布:秋田)
秋田県内各地でクマによる被害が相次ぐ中、能代市では山の近くにある道の駅でチラシなどを配り注意を呼びかけました。山菜採りなどで山に入る人も多く訪れる「道の駅ふたつい」で配られたのは、警察官手作りのチラシです。印象に残るイラスト付きでクマの被害防止につなげます。登山届のQRコードも付いていて山に入るときは十分注意するよう呼びかけました。能代警察署の管内では今シーズンクマによる人への被害は確認されていませんが、猟友会による見回りを強化している地域もあります。能代市の常盤(ときわ)地区では地元の猟友会がクマの目撃情報が多く寄せられている地域を巡回しています。県内では今シーズンクマに襲われ1人が亡くなり3人が大けがをしています。クマの目撃は住宅の近くでも増えていて、収穫した野菜や生ゴミといったクマを寄せ付ける物を放置しないなど県が注意を呼びかけています。

(クマが道の駅に出没、ガラス破り店内に:新潟)
18日午後3時半ごろ、新潟県阿賀町石間の道の駅「阿賀の里」の物産館夢蔵に、クマ1頭が出入り口のガラスを突き破って侵入したと、店員から110番通報があった。クマは別の出入り口からすぐに出て行き、店員や買い物客約30人にけがはなかった。津川署や同施設によると、クマは体長約1メートル。阿賀野川に面した中庭のある裏手側の出入り口から、自動ドアの厚さ5ミリのガラスを破って入って来た。売店の陳列棚と食堂の脇を駆け抜け、駐車場に面した出入り口から逃げた。商品などの被害はなかった。施設の関仁社長(64)は「ガチャーンとガラスの割れる大きな音がして、クマが出て行くまで一瞬の出来事だった。お客さんに当たっていたら大変なことになっていた」と険しい表情で話した。施設は館内放送で買い物客に注意を呼びかけた。津川署と阿賀町役場は、近隣住民にクマの出没を知らせ注意喚起した。津川署などは19日も周辺のパトロールを強化する。

(またクマ目撃される:富山)
黒部市でまたクマの目撃情報です。19日午前5時40分ごろ黒部市田家地区窪野地内の黒部温泉病院付近で成獣のクマ1頭が目撃されたと、警察を通じて黒部市役所に通報がありました。通報を受けた市の職員や警察、鳥獣被害実施隊が現地周辺をパトロールしています。目撃された現場付近には多くの民家があり、市は近くの住民に注意するよう呼びかけています。

(2件のクマ目撃情報:岩手)
花巻署などに17日、花巻市石鳥谷町中寺林地内で成獣とみられるクマの目撃情報2件が寄せられた。目撃場所近くには小学校や道の駅があることなどから、通報を受けた警察や猟友会がパトロールしたが見つからなかった。まだ付近にいる可能性もあるとして警戒を呼び掛けている。同署によると、午後1時35分ごろ、八幡小学校南西約350メートルの田園地帯で、通行人が民家に隣接する茂みに入っていく体長約1メートルのクマを発見。同3時ごろには、道の駅石鳥谷東側にあるパークゴルフ場でクマを目撃したと同署に情報が寄せられた。いずれも被害はなかった。地元の猟友会がドローン(小型無人飛行機)などを使って付近を捜索したが、発見には至らなかった。住民は家の中にいて無事だった。八幡小では安全を考慮して、児童を集団下校させた。

(住宅地近くでクマ1頭駆除:青森)
17日早朝、五所川原市でクマ1頭が目撃され、その後、猟友会が駆除しました。けが人はいませんでしたが、駆除する際、すぐそばを通る自動車専用道路が一時、通行止めとなりました。体長約1.1メートルのオスのツキノワグマです。きょう正午前、五所川原市太刀打(たちうち)の自動車専用道路、津軽道の法面(のりめん)で猟友会が駆除しました。警察などによりますと、17日午前4時半頃、近くの住民からクマの目撃情報があり、警戒が続いていました。五所川原市教育委員会 矢古宇崇光指導主事「朝4時半ぐらいにクマが出たということで教育委員会に8時半ごろ連絡がありました関係する学校には電話連絡して学校から家庭に注意喚起メールしました」。その後、市の職員がクマを見つけ、猟友会が正午前、津軽道の法面に追い詰めて駆除したということです。この影響で津軽道は一時、通行止めとなりました。けが人や食害はなかったということです。ことし五所川原市で確認されたクマの目撃情報は去年の同じ時期を大幅に上回っていて、市では注意を呼びかけています。

(またクマ目撃で公園閉鎖:福島)
会津若松市の公園でクマの目撃情報が相次ぎ、警察などが注意を呼び掛けている。クマが目撃されたのは、会津若松市湊町の国道49号沿いにある会津レクリエーション公園。公園を管理する県によると午後1時20分ごろ、見回りをしていた公園の職員が、園内を歩いていた体長およそ1メートルのクマを目撃した。当時、園内には利用者がいたが公園の外へ避難させ、安全が確認されるまで公園を閉鎖し、立ち入りを制限している。クマは現在も園内にとどまっていて、地元の猟友会や市などが警戒を続けている。この公園では、今月13日にもクマが目撃され閉鎖されたばかりだった。市内では今月に入りクマの目撃が相次いでいることから注意を呼び掛けている。

(国道13号で車とクマ接触:山形)
19日午後7時15分頃南陽市の国道13号で車とクマが衝突しました。現場は南陽市新田の赤湯クレー射撃場から北西に約300メートル離れた国道13号です。山形市方面に向かっていた30代男性が運転する軽貨物自動車が飛び出してきたクマ1頭と接触しました。クマは体長が約1メートルですぐにその場を立ち去りました。30代男性にケガはなく、同乗者はいませんでした。警察は南陽市役所に連絡するとともに付近にパトカーを出動させ警戒を呼び掛けています。

(道路を横断しようといているクマ目撃:山形)
18日午後2時半過ぎ、米沢市関根の明石橋東端付近の県道でクマ1頭が目撃されました。現場付近を自転車で走行していた50代の男性が道路を横断しようとしていたクマに気付き警察に通報しました。警察によりますとクマは体長約80センチでけが人や被害はありません。警察は米沢市役所に連絡するとともにパトカーを出動させ現場付近の警戒と注意を呼び掛けています。

(クマが道路を移動:新潟)
18日午後9時すぎ、新発田市上中山で道路を移動しているクマ(体長約70cm)が目撃されました。目撃された場所は民家から約100mの所で、警察が住民に注意を呼びかけています。

(ツキノワグマか、目撃情報:三重)
6月18日午前5時ごろ、三重県名張市の景勝地、香落渓付近の県道でツキノワグマの目撃情報があり、市が注意を呼び掛けている。市などによると、目撃情報があったのは奈良県曽爾村との境に近い、同市中知山の青蓮寺川に架かる河鹿橋の東側付近。県道名張曽爾線を曽爾村方面に車で向かっていた同市の男性が、子どものツキノワグマとみられる1頭が県道上を曽爾村方面に走った後、山中に入るのを目撃。男性は動画を撮影し、名張署に通報した。市は、周辺の観光施設などに「クマ出没注意」の貼り紙を掲示した他、「防災ほっとメール」などで地域住民への注意喚起を行った。

(県道で体長約1メートルのクマ目撃:兵庫)
16日午後8時20分ごろ、兵庫県三田市大川瀬の烏帽子ケ池に隣接する県道で、車で通りがかった女性が車道を走って逃げるクマを目撃し、110番通報した。三田署によると、体長約1メートルで成獣とみられるという。同署などが付近住民に警戒を呼び掛けている。

(畑でクマを目撃:新潟)
21日午前4時半すぎ、上越市上中田の畑でクマ1頭(体長約1m)が目撃されました。クマが目撃された現場は民家から約50m地点であることから、警察は近くの住民に注意を呼びかけています。

(クマとイノシシ、シカ用わな近くのカメラに写る:兵庫)
17日午前2時ごろ、兵庫県三田市下相野の山中で、クマの姿が確認された。市農村再生課によると、地元住民がイノシシ、シカ用のわなを仕掛けており、近くに設置したカメラに写っていたという。体長100~130センチほどの成獣とみられる。16日夜にも同市大川瀬でクマの目撃情報が寄せられたが、市が調査したところ付近にクマの足跡はなく、イノシシと見間違えた可能性があるとみている。

(京都府立植物園に野生のシカ出没:京都)
京都府立植物園(京都市左京区)が、野生のシカの侵入を防ぐためのネットを東側の門近くに設置した。3月末に初めて園内への侵入が確認されていた。

(クマ目撃相次ぐ:山形)
20日、米沢市の万世地区でクマの目撃が相次いだ。午前8時15分ごろ、万世町牛森で、家の中にいた50代女性が、自宅から約20メートル南側の雑木林で体長約1メートルのクマを目撃した。東に向かって走っていたという。現場は万世小の北西約350メートル付近。午後5時55分ごろには、万世町桑山で、歩いていた40代男性が道路上を歩く体長約1メートルのクマを目撃した。南へ向かって去ったという。現場は桑山第一公民館の北側路上。

(子グマの目撃情報相次ぐ:富山)
20日午後4時すぎ、南砺市利賀村の坂上地内にある宿泊施設「スターフォレスト利賀」付近で子グマ1頭が目撃されたと市役所に通報がありました。警察や猟友会が付近のパトロールを行うとともに、メールや防災無線で注意を呼びかけています。南砺市利賀村では、これより前の午前7時にも、利賀診療所付近で子グマが目撃されています。富山県は、クマの目撃情報が相次いでいることから、ツキノワグマ警戒情報を出しています。夏はクマにとってエサが乏しくなる季節です。山間部から離れた平野部や市街地でも食物を探して広い範囲で行動することがあります。そこで改めて注意点を確認します。まずは、クマが朝や夕方に活発に活動することから▼朝夕の屋外への外出や農作業を控えること。次に、出合いがしらの被害を防ぐため▼屋外での作業の際はラジオや鈴などで自分の存在を知らせること。さらに、集落に接近したクマの家屋への侵入を防ぐため▼車庫・倉庫の戸締りを徹底すること。

(“山火事臭”で獣害対策:千葉)
千葉県内で農作物被害が深刻化しているイノシシやキョンといった野生鳥獣の対策で、大網白里市の企業「Office try」(敦賀智行代表)が臭いで防ぐ液剤を製品化した。

(イノシシ肉加工販売:広島)
広島県江田島市大柿町で、イノシシ肉を加工販売する「おきらくや」を妻の明子さん(36)と営む。農作物への食害に加え、耕地や土手などを掘り起こす被害が島でも深刻化しているイノシシ。一方で、山野を駆けて引き締まった肉はジビエの代表格として人気が高まる。

(ジビエの未来、語るロッジ:高知)
香美市香北町吉野の自然豊かな物部川沿いの山あいで、野生鳥獣の食肉「ジビエ」の新たな活用法を発信している西村直子さん(52)が、祖父母の住まいだった研修施設内に県産木材を使ったロッジを完成させた。築100年の古民家と合わせて民泊を手がけ、ジビエ料理と田舎暮らしを体験してもらう。西村さんは「非日常的な空間でのんびり過ごしながら、ジビエの将来を語り合おう」と呼びかける。西村さんはジビエ先進国・ニュージーランドで、レストラン勤務や料理教室の講師として12年間過ごした。2009年にUターン後、シカ肉の無添加ソーセージと国産小麦の天然酵母パンを組み合わせて作った「シカドッグ」が地元コンテストで優勝。高知市内で3年間限定で開いたジビエ料理店は、観光客にお薦めしたい飲食店に投票する県民総選挙で1位に輝くほど人気を集めた。その後、ジビエ料理を全国に広めようと、祖父母の家を研修施設に改修。合宿形式で全国の料理人らに肉の目利きや部位の特徴、開発したメニューを販売するノウハウを教えるなど、ジビエを活用した新たなビジネスを提案してきた。ロッジは、さらに研修を充実させ、田舎生活の良さを体験してもらおうと昨年9月から建設に着手。スギやヒノキなどを使った2階建てで、室内には木製のテーブルや椅子が並び、ステンドグラスの照明をつるして心癒やされる空間を演出した。満天の星を眺められる寝室のロフトやウッドデッキも備えた。カキやウメ、ヤマブドウ、ハッサク、ミカンなどの樹木に囲まれ収穫も楽しめる。香美市立図書館の蔵書約100冊を備えたカフェも併設。野山を散策できる電動自転車も配備する予定だ。宿泊は1日1組に限定し、ロッジと古民家を自由に使って過ごせる。夕食(要予約)は西村さんがイノシシ肉やシカ肉、オーガニック野菜を使った自慢の料理に腕を振るう。高知空港(南国市)から車で約30分の国道195号沿い。西村さんは「ジビエについて学ぶためでなく、ただ田舎の雰囲気を味わうだけでもいい。野生のキノコや山菜を収穫したり、農作業のおんちゃんと何げない会話をしたり。ゆっくり時間が流れる宿を貸し切りで堪能できる」とアピールしている。

(シカ解体に挑戦!:北海道)
中標津農業高の肉加工研究班が、町内の有害駆除で捕獲されたエゾシカの解体実習に取り組んでいる。皮や脂を含めた「まるごと1頭」の利用に向け、解体を通してシカの体の構造や処理方法を学ぶ。初回の実習は9日に行われた。3年生2人、2年生3人が、有害駆除で捕獲された個体を受け入れる町内のペットフード製造販売IN―U(インユー)を訪れ、作業を見学。「胸骨を外すときは、内蔵を傷つけないよう慎重に」「刃の先に手を出さない」などのアドバイスを受け、ナイフを手に取って作業に当たった。

(シカの食肉処理見学:長野)
上伊那農業高校(南箕輪村)生命探究科・動物コースの3年生18人が17日、伊那市新山の山林でわなに掛かったニホンジカの食肉処理を見学した。生徒は現場で殺処理などを見た後、シカを同校の食肉処理室に運んで解体し、食肉としての下処理を行った。同校は有害鳥獣を地域資源として活用する研究を実践。今冬には畜産班の生徒が改装を手掛けた食肉処理室が完成し、食肉処理や販売の許可を取得した。製品製造業の許可はすでに取得済みで、これにより、鹿肉の解体から加工販売ができるようになった。この日の見学は同日朝、協力関係にある新山地区の猟友会員から「くくりわなにシカが掛かっている」との連絡を受けて急きょ実施。生徒は現場で固定した雌ジカの首の血管を切る様子などを見た。同科畜産班副班長の濱野すずさんは見学を通じて「生き物の命の尊さを実感する」とし、「頂戴した命を決して無駄にしないようにしようという決心と、ソーセージなどの加工品を買ってくださるお客さまにも命の尊さを伝えたい」と述べた。同科の境久雄教諭(60)は「生徒は食品製造に携わる中で、次第に食肉加工初期段階への関心を高めてきた。今回の実感や経験を今後に生かしてほしい」と期待した。

(駆除のシカやイノシシ、食肉利用が活発化:京都)
獣害が課題となっている京都市右京区京北で、駆除したシカやイノシシの食肉利用が活発化している。全国的なジビエ人気の高まりに加え、市が政策を転換し猟期外の獲物の販売を解禁したことも重なり、住民らが解体加工施設を相次ぎ開設した。出荷先の飲食店や、ジビエを食べる地元の催しで人気を集めている。京北では約20年前から、耕作放棄地の増加などで野生動物が畑を荒らす被害が増え、地元猟友会が捕獲してきた。「市内で最も捕獲数が多く、全国的に見ても生息密度が高い地域」(市農林企画課)だが、食肉処理業の営業許可を受けた施設がなく、一般に流通させられなかった。京北で初めて許可を得た解体加工施設ができたのは2020年11月。兼業で猟をしている京北下弓削町の上村紀文さん(49)は、家族の食卓に並べたり、犬の餌にしたりしてきたが、知人の料理人に食べてもらうと「おいしいので売ってほしい」と好評だったため、一念発起した。仕留めてから30分以内に内臓を取り出すなど、臭みを出さない工夫で食べやすくし、今では京都市や大阪市の飲食店から注文が相次ぎ「何十件も待ってもらっている」ほどの人気という。ただ従来、市は駆除が目的だとして猟期以外に取れた動物の販売を認めておらず、多くの猟師は自家消費か廃棄するほかなかった。兼業で猟をしている京北上弓削町の植田秀男さん(65)は「自分では食べきれず、山に埋めて処分する人が多かった。命を頂きながら捨てるのは心が痛かった」と振り返る。市は近年のジビエ需要の高まりや、道徳的な問題などを考慮して「規制する理由がない」と判断、21年4月から猟期外でも解体した食肉を販売できるように「鳥獣被害防止計画」を改めた。植田さんは同年5月、市の許可を得て京北で2カ所目の施設を開き、自身や猟師仲間が捕らえたシカなど年間約120頭を解体するようになった。飲食店や道の駅「ウッディー京北」に卸すほか、通信販売もし、高タンパクで低カロリーのモモや背ロースが人気を集めている。ジビエの魅力を広めようとする機運も高まる。植田さんと上村さんらは今年4月29日、旧京北第三小でシカやイノシシの肉を食べる催しを初めて開いた。約200人がシカの解体を見学した後、焼き肉を味わい、好評だったという。植田さんは「獣害を防げる上、素早く処理すればおいしい。ジビエ料理店も開きたい」と意気込む。上村さんは「命を取るのはつらいが、増え過ぎており対策しないといけない。一頭一頭と丁寧に向き合い、骨や皮まで利用したい」と強調した。

(クマ出没:宮城)
富谷市によると、20日午後6時10分ごろ、富谷市一ノ関臑合山にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、16日午後4時ごろ、仙台市泉区松森戌亥沢にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、16日午後4時ごろ、仙台市泉区西中山2丁目にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
富谷市によると、19日午後0時30分ごろ、富谷市富谷湯船沢にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、17日午後1時30分ごろ、仙台市太白区秋保町湯元青木にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、16日午後9時40分ごろ、仙台市青葉区錦ケ丘5丁目にクマが出没しました。

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(狩猟用の銅製銃弾が品薄で入手困難に:北海道)
エゾシカの狩猟などに使われる銅製の銃弾について、海外からの輸入が滞り、道内では先月ごろから入手が難しくなっていることが分かりました。猟友会のハンターからは「シカやクマの駆除ができない」という声が出ていて、影響が懸念されます。「日本猟用資材工業会」などによりますと、国内では1年以上前から銅製の銃弾が品薄の状態が続き、ことしに入ってからは入荷が半年待ちになっているということです。銅製の銃弾は主にアメリカから輸入されていますが、▽新型コロナの影響で現地の工場が一部止まっていることや、▽アメリカ国内で銃の規制を見越して買い占めが起きていることなどで、日本への供給が滞っているとみられています。道内では先月ごろから銃砲店に在庫がほとんどなくなり、ハンターが入手できない状況が続いているということです。道内では野鳥の鉛中毒を防ぐため、鉛製の銃弾の使用が禁止されていて、狩猟には主に銅製の銃弾が使われています。猟友会からは銅製の銃弾が入手できなければ自治体から要請を受けてもエゾシカやヒグマの駆除ができないという声が出ていて、影響が懸念されます。北海道猟友会厚岸支部の根布谷昌男事務局長は「この状況が続けば、要請を受けても出動できなくなってしまう。エゾシカだけでなく、ヒグマの駆除もできなくなれば地域住民の暮らしを脅かすことになってしまう」と話していました。

(70代男性がクマに襲われ顔などにけが:秋田)
14日朝、大仙市の山あいで田んぼの水を見に行った70代の男性がクマに襲われて顔などにけがをし、病院で治療を受けています。警察によりますと、14日午前6時半ごろ、大仙市協和船岡で近くに住む70代の男性が田んぼの水を見に行ったところ、体長1メートルほどのクマに襲われました。男性はクマともみ合いになったものの追い払い、車を運転して自力で自宅に戻り、家族が消防に通報しました。男性は顔や腹などをひっかかれるけがをして病院に搬送されましたが、命に別状はないということです。現場は、JR奥羽本線の羽後境駅から北西に2キロほど離れたところにある山あいの場所です。県内では、13日も仙北市田沢湖玉川でタケノコ採りをしていた50代の女性がクマに襲われてけがをするなど被害が相次いでいて、警察によりますと、県内ではことしに入ってから14日までにクマに襲われて1人が死亡し、4人がけがをしています。警察は、山の近くではクマがいる可能性があるとして、鈴やラジオをつけるなど音を出しながら複数で行動するよう呼びかけています。

(クマに襲われ70代の男女2人けが:岩手)
6月16日午前、岩手県北上市と八幡平市で70代の男女2人が相次いでクマに襲われ、けがをした。クマの被害は2021年の同じ時期の倍以上に増えていて、県が注意を呼び掛けている。16日午前9時半ごろ、北上市和賀町長沼の市道で、近くに住む無職・齊藤ユウ子さん(73)が自宅付近を歩いていたところ突然クマに襲われた。近くを歩いていた人が出血してうずくまっている齊藤さんを発見し、消防に通報した。齊藤さんは顔の左側と右腕にけがをして病院に運ばれた。現場は住宅が点在する場所で度々、クマが目撃されていた。また、16日午前10時半ごろ、八幡平市黒沢の山林で二戸市浄法寺町の会社役員・姉帯重樹さん(74)が、従業員と二人で樹木の調査をしていたところ、クマに右手などを噛まれけがをした。命に別条はないという。県警によると、2022年、県内ではクマに襲われけがをした人が11人に上っていて、2021年の同じ時期より7人増えている(県内16日午後2時時点)。県では6月1日にツキノワグマの出没に関する注意報を発表している。

(相次ぐクマの被害「出没状況見ながら重点的に対応」:秋田)
県内でクマに襲われる被害が相次いでいることを受けて、佐竹知事は「クマの出没状況も見ながら重点的に手を打っていく」と述べた上で、狩猟の担い手を確保するための環境整備に取り組む考えを示しました。県内では、先月、北秋田市で男性がクマに襲われて死亡したほか、今週に入ってからも仙北市や大仙市で、それぞれクマによるけが人が出ています。クマに襲われる被害が相次いでいることから、佐竹知事は16日開かれた県議会の予算特別委員会で、「これまでの経験をもとに、クマの出没状況も見ながら重点的に手を打っていく必要がある」と述べました。その上で、狩猟の担い手を確保するための環境整備に取り組む考えを示しました。また県の担当者は、県内でのクマの生息数は4400頭と推定され、ことしに入ってから少なくとも34頭を捕獲したと明らかにした上で、「以前は山林での被害がほとんどだったが、山林以外での被害も増えている。今年度からクマの捕獲上限数を引き上げており、捕獲を強化する方向で進めている」と述べました。

(シカ捕獲数が過去最多の1万5720頭に:栃木)
栃木県は、二〇二一年度の野生鳥獣の捕獲と農林業被害の状況をまとめた。シカの捕獲は目標の八千頭を上回る一万五千七百二十頭で過去最高となった。野生鳥獣による農作物被害金額は前年度比68%の一億七千八百万円だった。県自然環境課などによると、シカの捕獲数が増加したのは、冬の雪が多く、シカが山麓近くまで下りてきたためと考えられる。一方、イノシシは過去の捕獲の効果などから前年度の半数以下の四千七百四十七頭だった。イノシシによる農作物被害も前年度の一億二千六百万円から六千四百万円に半減、被害総額の減小につながった。アライグマの捕獲数は前年比二倍強の二百八十七頭で増加傾向にある。林業の被害面積は六十五ヘクタール、被害金額は前年度比45%増の一億七千万円。クマなどが樹皮をはぐ被害やシカによる苗木の食害が増えているという。

(ヒグマ、住宅街近くでなぜ繁殖?:北海道)
札幌市西区の三角山(311メートル)で3月31日、ヒグマが冬眠する穴(冬眠穴)を調査していた札幌市内のNPO法人の男性職員2人が穴から出てきた雌グマに襲われ、重軽傷を負った。その後、穴の中で2匹の子グマが見つかり、住宅街からわずか500メートル圏内でヒグマが繁殖している事実に専門家の間で衝撃が走った。ヒグマの生態に詳しいはずの職員はなぜ襲われたのか、どうして雌グマは人里のすぐ近くに冬眠していたのか。最初に襲われた男性職員のAさん(47)に当時を振り返ってもらった。Aさんがヒグマとの関わりを持ったのは1996年の北大農学部4年生の時だ。苫小牧市周辺の山林に生息していた雄グマに発信器を付けて動態を把握する調査を始め、大学院でも続けた。院修了後は道南にある道立研究機関でヒグマの調査や対策業務に就いた。2010年には札幌市内のNPO法人の研究員となり、札幌市がこの年に始めた市街地でのヒグマ出没調査を担うようになった。調査は市街地でヒグマの目撃情報があれば、市職員と共に現場に出向いて足跡や毛、ふんなど痕跡がないか調べ、目撃者にも聞き取りを行い、本当にヒグマだったかの判断を支援するのが主な内容だ。銃や箱わなによる駆除は猟友会の会員が担うが、Aさんは目撃情報に信ぴょう性があるかを見極めて危険性を評価し、必要な対策も助言する。ヒグマの生態を熟知していなければ担えない業務で、いわばヒグマ対策のコンサルタントだ。市民から三角山で冬眠穴らしき穴を見つけたとの情報が札幌市西区役所に寄せられたのは3月13日正午ごろだった。写真も添付してあり、雪深い斜面に小さな穴があり、周囲には通報者が連れていた犬の足跡も映っていた。市が冬眠穴らしき穴を発見したとの通報を受けたのは初めてだった。登山道を管理する市みどりの管理課は14日、西区役所を通じて通報内容を知らされ、登山道を閉鎖した。さらに同課とヒグマ対策を所管する環境共生担当課は15日、通報者に聞き取り調査を行った。通報者は「穴の場所は登山道から100メートル以上離れた場所だった。2月に見つけた時は30センチ弱の穴で、その後、大雪で穴は見えなくなり、3月に再び訪れると10センチ程度の穴があった」と答えた。手が届くくらい手前まで近づいたが、臭いや足跡などヒグマの痕跡はなかったという。両課がAさんに聞き取り内容や提供写真を渡して評価を仰いだのは15日の聞き取り調査直後だった。写真に写っていた穴は幅約30センチ、縦数センチから10センチ程度の細長い穴で、Aさんは当初、「小さな穴の中にササが一部見えた状態で周囲の状況も分からなかった。写真だけでは判断しかねるというのが正直な感想だった」と振り返る。ただ、《1》通報者と犬が穴に何度か近づいているのにこれまで反応がなかった《2》住宅街から400~500メートルと近く、冬場も多くの人が行き交う登山道から100メートル余りの距離で、冬眠に適した環境とは言えない《3》冬眠穴ならヒグマの体温によって穴の縁の雪解けが周囲より進むが、提供写真ではその形跡はうかがえない。穴の周りに土の汚れなどクマが出入りしたような痕跡も見当たらず、雪解けに伴う穴のように見える―という特徴があった。こうした状況からAさんはこの時点で、「冬眠穴である可能性は低い」と判断し、市側に伝えた。だが、この判断には大きな落とし穴があり、後に人身事故に発展する結果となる。

(一瞬で修理費250万円"シカ"との衝突事故多発:北海道)
行楽シーズンが到来しドライブを楽しむという人も多いのではないでしょうか。そんな時、注意しなければいけないのが野生動物との衝突事故です。事故に遭わないために気を付けることとは?これはシカとの事故の瞬間を撮影したドライブレコーダーの映像です。2021年、北海道内で発生したシカとの衝突事故は約4000件。過去最多を記録しています。増加するシカとの事故に備えておくべきポイントとは?夜道を走行中、勢いよくシカとぶつかってしまいました。この事故で車は大破。運転していた男性によると、修理費の見積もりは約250万円となり、廃車にせざるを得ませんでした。北海道警察によりますと、エゾシカによる交通事故の発生件数は5年連続で過去最多を更新。2021年は初めて4000件を超えました。誰もが可能性があるシカとの衝突事故。どういった時に事故は起きやすいのでしょうか。シカの習性に詳しい専門家に聞きました。酪農学園大学 環境共生学類 伊吾田 宏正 准教授:「シカはどの時間帯も活動はしますが、特に早朝と夕方に活動が活発になりますから、その時間帯は特に注意が必要だと思います」。実際に、夕方の事故が最も多く、午後4時から8時までの間で、全体の半分以上を占めています。酪農学園大学 環境共生学類 伊吾田 宏正 准教授:「よくシカが出やすい所や過去に事故があった所は、飛び出し注意看板があちこちにあると思うんですけれども、そういう場所はリスクが高い。そこでは極力スピードを制限する。一頭かわしても続けて出てくるので、油断しないことだと思います」。最近ではシカが市街地に出没することも珍しくありません。実際に交通量の多い札幌市内の幹線道路でも衝突事故が起っています。特に2022年は市街地に出没しやすい傾向にあるといいます。酪農学園大学 環境共生学類 伊吾田 宏正 准教授:「この前の冬なんてそうだと思うんですが、雪がすごく多いと、標高の高いところで越冬できなくて、標高の低いところに下がってきて、その先には市街地があると。そのため、市街地への出没も増加したと思います」万が一、シカとの事故に遭ってしまった場合重要になるのは車両保険です。日本損害保険協会によると、ここ数年は保険金の支払い額が増加しているといいます。日本損害保険協会 北海道支部 長崎 達さん:「2021年度は 保険金支払い件数、金額とも最高になっていまして、平均支払い額も58.2万円に及んでいまして、非常に高額になっています」。その車両保険。対象を限定し、保険料を抑えたエコノミー型だと動物との事故は補償の対象にならないケースがあるといいます。一方で、大手損害保険会社の一部では新たな動きも出ています。日本損害保険協会 北海道支部 長崎 達さん:「一番早かった会社は2021年の4月から。その次に2022年の1月から補償を拡大して、動物との衝突による車体の損傷も、エコノミー型の車両保険で補償するように少しづつなってきていますね」。今一度、保険の内容を確認すること。そして、何より大事なのはスピードを落とした安全運転です。シカに十分注意して、楽しいドライブシーズンを過ごしましょう。

(アライグマ食害1億4000万円、20年度過去最悪:北海道)
特定外来生物アライグマの生息地が道内で拡大し、農業被害が深刻化している。捕獲数は年々増えているものの被害は止まらず、2020年度は道内全体で被害額は1億4千万円余りに達した。繁殖力が強いアライグマの数を減らすには駆除の強化が必要で、道は道立総合研究機構(道総研)と協力して、効率的に捕獲できる市町村向けのプログラムを本年度中に策定し、農業被害を防ぐ対策の周知も図る。「5月は畑で3匹捕まえた。6月末までにさらに捕獲を進めたい」。江別市の畑作農家桐生和則さん(62)はそう強調する。アライグマが好むトウモロコシを栽培しており、「畑を電気柵で囲って、どうにか食害を防いでいるのが実情だ」と明かす。

(列車とシカの衝突事故過去最多2632件:北海道)
JR北海道の列車が2021年度にシカと衝突した事故件数は2632件(前年度比219件増)で、JR発足以降で最多だった。十勝関係でも、石勝線(南千歳~上落合信号場)や、根室線(上落合信号場~釧路)のいずれも過去最多。また、ヒグマを発見したり、衝突した件数は全道で68件(同12件増)で、こちらも過去最多となった。同社によると、シカとの衝突件数は03年度までは3桁にとどまっていたが、04年度(1018件)以降は4桁に。12年度(2377件)をピークに減少していたが、20年度には再び増加に転じ、2413件と過去最多を更新していた。線路内に進入するシカやクマを発見したり、列車と衝突したりすると、列車に遅れや運休が生じてしまう。21年度の路線別をみると、宗谷(旭川~稚内)、花咲(釧路~根室)、釧網(東釧路~網走)各線など、山間部を多く走る道東や道北の路線が多く、石勝線など十勝関係の路線も2年連続で増えた。同社では、これまで線路への侵入があった箇所の線路脇に「シカ侵入防止柵」設けている。すでに道内全域の123キロに設置したほか、シカが多数出没する区間では、速度を落として運転するなど、衝突を回避する取り組みを進める。ただ、同社の島田修社長は8日の記者会見で「個体数が増加し、生息域が広がっている」と懸念。事故が一向に減らない状況に頭を悩ませる。一方、列車の運行に支障がある箇所でヒグマを発見した事例や列車の衝突も、21年度は過去最多に。このうち石勝線は6件だった。こちらも「クマの個体数が増えていることが原因」(島田社長)とみる。生死が分からないクマの撤去は危険が伴う。同社では、保線車両に取り付け、クマを線路上から移動させる「熊キャッチャー」と呼ばれる機器を活用。「熊キャッチャー」を使うと、保線係員はクマに近づく必要はない。14年度に導入され、石勝線では新夕張に置かれている。

(牛57頭襲撃ヒグマ「OSO18」、「秋が捕獲のチャンス」:北海道)
標茶、厚岸の両町で放牧中の牛が相次いでコードネーム「OSO(オソ)18」で呼ばれる大型の雄のヒグマに襲われている問題を巡り、地元で対策と捕獲に向けた試行錯誤が続いている。10日に標茶町であった会議で、2、3月に行った集中捕獲作戦の報告があったが、「捕獲に至らなかった」という。一方、行動圏に近い国有林にエゾシカの死骸(しがい)が放置されていることも明らかになった。オソ18をはじめヒグマを引き寄せる原因になる可能性がある。

(高山帯の植生、防鹿柵で回復順調:長野)
高山植物や農林産物のニホンジカ被害への対策を進める南アルプス食害対策協議会の本年度総会が十三日、伊那市役所で開かれた。構成団体の関係者らが参加し、活動について報告。食害を受けた高山帯の植生が順調に回復しつつあるとの調査結果の説明もあった。

(射撃場で猟友会が新規狩猟者確保講座:長野)
飯伊連合猟友会による新規狩猟者確保講座が11日、飯田市大瀬木の飯田国際射撃場であった。30人が訪れ、クレー射撃の見学やジビエ料理の試食、シカの解体などを通じて狩猟の魅力を体験した。野生鳥獣の被害が相次ぐ中、高齢化と若者の狩猟離れが進み、狩猟者の激減が予想されている。講座は、新規狩猟者の確保に向け、若い世代に狩猟に興味を持ってもらおうと、猟友会若手会員有志による「南信州ハンターズ」が企画・運営している。狩猟免許などの説明を受けた参加者らは、クレー射撃を見学。左右から飛び出してくる円盤を次々と打ち抜くハンターズの射撃を見守った。続いて、下伊那農業高校アグリ研究班が作った鹿肉のギョウザや鹿肉グラタン、鹿肉のカルパッチョを試食。ハンターズ会員によるジビエカレーなどもあり、バリエーション豊富なジビエ料理を堪能した。解体体験では、内臓を取り出して皮をはぎ、部位ごとに切り分ける方法や肉質を調べることが狩猟技術の向上につながることなどを聞き、希望者も加わって作業した。狩猟に興味を持ったという参加者の一人(28)は「ハンターズの皆さんが楽しそうに活動しているのが印象的だった」と語った。ハンターズの八代寛司代表(30)は「若い人同士でサポートし合いながら楽しんでいることをを知ってもらいたい。狩猟は都会では味わえないリアルな体験。この地域に住んでいる利点を最大限活用してもらえたら」と話した。

(ツキノワグマ追い払う花火の使い方学ぶ研修:鳥取)
住宅地や農地に出没するツキノワグマへの対処に当たる、県や市町村の職員の研修会が八頭町で開かれ、クマを追い払うための、特殊な花火の使い方などを学びました。県によりますと、昨年度県内で確認されたツキノワグマの出没は156件で、農作物の被害額は、梨を中心におよそ800万円と、前の年度のおよそ2倍に上りました。クマの人里への出没が増える時期を前に、14日に県が開いた研修会には、対処に当たる県や市町村の職員およそ40人が参加しました。研修会では、大きな爆発音で動物を追い払う特殊な花火の使い方の実地指導が行われ、職員たちは、手投げ式や筒型の花火に実際に火をつけ、クマを追い払う対策を学んでいました。参加した鳥取市の職員は「手投げ式の花火は思ったより手前に落ちてしまった。今回の研修で得た知識を生かして、クマが出た場合には迅速に対応したい」と話していました。県緑豊かな自然課の福田素子係長は「クマの活動はこれから活発化していくので、対処に当たる職員は、正しい知識を身につけて安全に対応してほしい」と話していました。

(BPアクセス道にシカ柵:北海道)
道は13日、プロ野球北海道日本ハムの「北海道ボールパークFビレッジ」(BP)と市道を結ぶ道道アクセス道路について、環境保全を考える協議会を市内で開き、シカの往来を防ぐための柵を道路に設置することを報告した。アクセス道路は、BPと市道大曲椴山線を結ぶ約2・8キロ。建設地は国の特別天然記念物「野幌原始林」に近いため、専門家でつくる協議会で保全策を意見交換している。

(クマに襲われないための注意点:新潟)
新潟県内で11日、今年度初めてクマによる人への被害が発生しました。胎内市で登山をしていた50代の男性がクマに襲われ、左の頬にけがをしました。新潟県はこの被害を受け「クマ出没警戒注意報」を出して、注意を呼び掛けています。登山の際などにクマに襲われないためにはどうしたらよいのか? 山に入るときの注意点をまとめました。まず、出かける前の準備です。山に入る前に新潟県が公開している「にいがたクマ出没マップ」でクマが出没した場所をチェック。出没が確認されている場所には使付かないようにしましょう。鈴やラジオなど音が鳴るものや、クマ除けスプレーを持っていくことも重要です。次に山で注意することです。山菜採りなどの作業中はこまめに周囲を確認しましょう。単独行動は避けて、複数人で作業してください。そして、もしクマを見つけてしまったら、絶対にクマを刺激しないでください。また、子グマを見つけたら近くに母グマがいる可能性があります。静かに立ち去りましょう。山はクマのテリトリーです。しっかりと備えや対策をして出かけましょう。

(相次ぐクマの目撃、「人里」で多発のワケ:鳥取)
相次ぐクマの出没、その範囲は山間部から市街地に広がっています。なぜクマは人里まで下りてくるようになったのか。その背景にはわたしたち人間の行動が深く関わっていました。のそのそとうろつくクマ、時折辺りを見渡す様子も。目撃されたのは鳥取県若桜町の集落に近い林道です。今年度は2件の目撃情報がある若桜町。鳥取県内有数の「クマ出没エリア」です。鳥取県内の過去5年間の月別のクマの目撃件数です。実は6月が最多で167件、8月にかけての夏場に集中しています。いったいなぜなのでしょうか?(鳥取県緑豊かな自然課福田素子係長)「5月6月はクマの子別れ期で親グマと子グマが別れる時期なので子グマが動き回る。また繁殖期なので若いオスグマが行動範囲を広げる」。オスのクマの活発化。初夏はクマの繁殖期で、オスグマがメスを探し求めて行動範囲を広げるため、人と遭遇する機会も増えるといいます。さらに近年は、クマと遭遇する地域に異変も。5月23日、松江市の住宅地の近くで目撃されました。人里にまで下りてくるようになったクマ。背景には何があるのでしょうか?(鳥取県緑豊かな自然課福田素子係長)「県が保護してきた面があり、かつては絶滅危機に瀕していたツキノワグマの個体数が回復してきた」。個体数の増加、鳥取県内にも生息するツキノワグマは絶滅の恐れがあるとして県が狩猟を禁止するなど保護してきました。その結果、鳥取、岡山、兵庫の東中国地域で1990年代に150頭ほどだった個体数は今年、その5倍あまりの約800頭にまで回復。絶滅の恐れがなくなるまでに繁殖し、その結果、縄張りから追い出され、行き場を失ったクマがエサを求めて市街地にまで移動していると見られます。中山間地域の過疎化による耕作放棄地の増加です。(若桜町農山村整備課林辰彦さん)「こうやって手入れが出来ていないと、クマの方も自分の生息ゾーンだと認識してしまう。また、所有者が不明な果実の木にクマが目をつけ食べていくケースもある」。耕作放棄地や管理されていない山林など人間の気配が感じられないエリアをクマは自分の縄張りと認識。こうした場所が、住宅地近くにも出現するようになったことで、クマの縄張りが広がり、人間と出会う機会も増えていたのでした。クマが人里に現れる原因をわたしたち人間が自ら作っていたのです。では、クマと遭遇した場合、どう対処すればよいのでしょうか。鳥取県によると、クマは、背中を向けて走って逃げる相手を襲う習性があるので、正対して、ゆっくり後ずさりするとよいということです。人の手が入らない土地が増えたことで人里にも現われるようになったクマ。その生態をよく理解すれば、共存の道が開けてきそうです。

(市街地にクマ出没相次ぐ、専門家に聞く対策:石川)
今年に入り、県内では市街地でクマの目撃情報が相次いでいます。クマの生息状況を調査している石川県立大学の大井教授に、近年のクマの特徴や必要な対策を聞きました。警鐘を鳴らすのは石川県立大学で動物の生態を研究する大井徹教授です。石川県内でクマの目撃や痕跡が確認された件数は、今年に入ってから、今月9日までに104件と、大量出没のあった2年前の同じ時期より12件多くなっています。今のところけが人などの被害は出ていませんが、県はクマの餌となる木の実などの不足が予想されるとして「出没警戒準備情報」を出しています。大井教授が金沢市の委託を受け、市内のクマの生息調査を行った結果、市街地周辺の山林の方が山間部より生息の密度が高いことがわかりました。大井教授が言う「新世代のクマ」は、人の怖さを知らず、大胆に行動するという特徴があります。津幡町によりますと太白台小学校の付近で、相次いで目撃されたクマも人を警戒する様子はあまり見られなかったといいます。同じ個体かどうかは分かりませんが、13日、太白台小学校の付近に仕掛けた檻の中でクマ1頭が捕獲されました。クマはこの時期サクランボのほかキイチゴやクワなど、柔らかい実を好んで食べるそうで、不要な実は早めに取ることが対策になります。クマは川沿いの茂みに身を隠しながら移動し、市街地に侵入することもあるため、河川敷の茂みをきれいに整備することも大切だといいます。一方、県の調査により、今年は秋の時期にクマの餌となるブナの花の付きが少なかったことが分かりました。秋以降も市街地周辺への出没が増える可能性があり、警戒が必要です。

(雑食動物であるクマの食事とシカの生息数の関係に迫る)
ハイキングや旅行などで自然を満喫していると、野生動物出没についての看板標識を目にしたことがあるのではないだろうか。近年、シカによる枝葉の食害や剥皮被害などの森林被害が深刻化しており、林野庁のデータによると、令和2年度の野生鳥獣による森林被害のうち約7割がシカによるものだという。今回は、森林において悪事を働くシカが主人公である。東京農工大学大学院グローバルイノベーション研究院、森林研究・整備機構 森林総研(森林総研)、サウスイーストノルウェー大学、東京農業大学地域環境科学部らの国際共同研究チームは、ニホンジカ(以後、シカ)の増減でツキノワグマ(以後、クマ)の食生活がどう変わるかについて調査した。その結果、シカの生息数の増減に合わせてクマがシカを食べる割合が変化し、さらにクマの性別や体重によってその変化は異なることが明らかとなった。詳細は学術誌「Journal of Wildlife Management」に掲載されている。雑食動物はその時々のさまざまな食物の現存量に合わせて食性を変化させる。また、個体ごとの食性の違いが大きいため、利用できる食物の現存量が変化した際の食生活の変化の程度も個体により異なると推測されている。クマは雑食動物であり、植物や昆虫を中心とした食生活であるが、死体や幼獣と遭遇する機会があれば、シカなどの哺乳類も食物とすることが知られている。過去30年間でシカの生息数が全国的に増えたことにより、各地でクマがシカを食べる機会が増加したと考えられる。その一方で、全国的にシカの駆除が進み、近年シカの生息数が減少傾向にある地域もある。これまでシカの生息数が増加することで、クマの食物の中でシカの占める割合が増加することは報告されてきたが、シカの生息数が減少に転じた際にクマの食性※1がどのように変化するのか、またシカを食べる度合いとクマの形質※2との関連については不明であった。同研究では、東京都奥多摩町北部におけるシカの生息数が増える前(低密度の時期)、および増えた後(高密度の時期)、そしてシカが減った後(中密度の時期)のクマの食性変化について検証した。さらに、シカを食べる度合い(量)と体重の関係を調べ、シカを食べることとクマの形質には関連があるのかを検討した。まず、1993年から2014年のシカの生息密度を検証したところ、1993年から1998年は低密度、1999年から2006年は高密度、2007年から2014年は駆除などにより中密度で推移した。続いて、この地域に生息するクマの個体群※3について、期間中に起こった食性の変化について調査した。期間中に採取されたクマの糞(計253個)を採取時期である夏(6-7月)と秋(9-10月)に分けて、糞の内容物の分析を行った。その結果、低密度の時期にはクマの糞にシカが含まれている割合が極めて低かったものの、シカが高密度の時期になると、その割合は急激に上昇していた。一方、のちにシカの生息数が減少し、シカの生息数が中密度の時期になると、クマの糞にシカが含まれる割合は低下した。すなわち、この地域に生息するクマはシカの生息数の変化に合わせて、シカを食べる割合を変化させている可能性が示唆された。また、クマの個体ごとの食性を明らかにするために、2000年から2014年にかけて学術捕獲された46個体および駆除や狩猟で捕獲された4個体のクマの体毛の窒素安定同位体比※4(δ15N)を測定した。その結果、夏、秋ともに、シカの生息数が高密度の時期は、メスよりもオスの方が、シカを食する割合が高くなってた。そして、シカの生息数が高密度から中密度に減少しても、この関係に変化は見られなかった。また、夏には、成熟したクマ(5歳以上)では、体重と食物に占めるシカの割合に一定の関連が認められた。これらの結果から、この地域に生息するクマは、シカの生息数の変化に合わせてシカを食べる割合を変化させている、さらに先行研究の結果も踏まえると、シカの生息数が少ない時期(低密度の時期)はクマの性別に関わらずシカをほとんど食べていなかったと考えられる。また、シカの生息数が急増してもメスのクマはオスよりもシカを食べる割合が低く、従来の植物中心の食生活を続けていたと推測される。一方、オスのクマはシカの生息数の増加に応じてシカを食べる頻度が増加したと考えられ、さらには、シカの生息数が減少しても一部のオスは選択的にシカを食べ続けていた可能性がある。シカの生息数が多い状態であっても、クマにとってシカは果物などの植物に比べて遭遇する機会が少なく手に入れにくい食物であるため、シカを巡るクマの個体同士の競争が予想される。オスのクマはメスよりも体が大きく、一般的に食物をめぐる競争では体が大きいことが有利に働くために、オスの方がシカを多く食べることができた可能性がある。また、体重と食物に占めるシカの割合には関連が認められたことから、より体が大きい個体の方がシカをより多く食べていたと推察される。同研究において、シカの生息数の増減に伴うクマの食性変化は個体の性別や形質によって異なることが示唆され、地域のシカの生息数が増えたとしても、その地域のすべてのクマがシカを食べられる状況にはないと考えられる。また、シカの生息数が大幅に減少すると、多くのクマが従来の植物中心の食生活に戻る可能性がある。研究チームは、これまではシカの増加による影響などの課題が注目されてきたが、シカの生息数が減少したときについてはほとんどわかっておらず、同研究の結果から、シカの減少はさまざまな生物種との関係を通じても、生態系のバランスにも大きく影響を与えるかもしれないとした。増えてしまったものは減らせばすべて元通り、という単純なものではないようだ。人間関係のように、生態系も一度かたちが変わってしまうと元に戻るのはなかなか大変なものらしい。

(獣害乗り越え、林の中で「ササユリ」開花:兵庫)
兵庫県丹波篠山市の井関博明さん(82)宅そばの山の斜面で「ササユリ」が咲き始めた。イノシシの食害で株数は全盛期の3分の1ほどになったが、さまざまな対応策を取り、なんとか株数を維持。「育てるのが難しく、病気にかかりやすいササユリだからこそ、開花がうれしい」と話している。約40年前、ササの林の中でササユリがちらほら咲いているのに気付いた。2004年、市花に制定されたのを機にまめに草刈りをして維持管理。毎年3月末に草刈りをして、ササユリが咲くのを待つ。15年ほど前には300―400本も咲いていたという。しかし、イノシシによる食害が年々ひどくなり、防御のためにまずはノリ網を試し、その後はトタン板、ワイヤーメッシュと素材を変えてきた。今年はワイヤーメッシュの上にさらにノリ網をかぶせている。井関さんは「食害は収まってきたが、自分が高齢になって広範囲に設置ができないので、70―80本を維持できるくらいのエリアに限定しようかな」と無理のない維持管理法を模索している。

(山菜採りに訪れる人にクマよけの笛を配布:北海道)
毎年多くの人が山菜採りに訪れる後志の島牧村で、15日朝、警察などが、山に入る人たちに遭難やクマに注意するよう呼びかけました。 呼びかけが行われたのは島牧村賀老(がろう)地区にあるキャンプ場です。この地区では、去年6月、タケノコ採りに入った女性が行方不明になっていて、現在も見つかっていません。警察や消防などは、およそ30人の入山者に遭難防止啓発のチラシとクマよけの笛を配りました。北海道後志総合振興局 幾島聡 地域創生部長「クマよけの鈴やホイッスルなどを携帯して、自己防衛を図りながら安全に山菜採りをしていただきたい」。警察などは、今月いっぱい、巡回と注意を呼びかけるということです。

(久大線で普通列車がシカと衝突:大分)
JR九州によると、15日午後8時36分ごろ、久大線夜明―光岡間で上り普通列車(日田午後8時27分発久留米行き)がシカと衝突した。確認を行って運転を再開したが、同9時21分現在、同線で列車に遅れが出ている。

(山あいの住宅にクマが侵入:福井)
14日午前、小浜市の山あいにある住宅で、体長1メートルほどのクマが侵入しているのが見つかりました。周辺ではこの3日間にクマの目撃が相次いでいることから、市は警戒するとともに住民に注意を呼びかけています。14日午前11時半ごろ、小浜市口田縄の住民から警察を通じて小浜市役所に「家の中にクマが入ってきた」と通報がありました。市などによりますとクマは体長約1メートルの成獣で、開いていた玄関から住宅の部屋の中に入ってきたということで、住人は外に避難し、けがなどはありませんでした。その後、駆けつけた警察が住宅を確認したところ、クマはすでにいなくなっていたということです。住人は「とりあえず逃げないといけないと思いました。けががなくてよかったですが、まだクマが見つかっていないので不安です」と話していました。現場は小浜市中心部から南西に5キロほど離れた山あいの地区で、すぐ近くには市の総合運動場があります。市によりますと周辺では、この3日間でクマの目撃情報が7件寄せられているということで、市は、猟友会や警察と周辺の警戒にあたるとともに、住民にはクマのえさとなるような生ゴミを放置しないことや戸締まりをしっかりするよう注意を呼びかけています。小浜市里山里海課の佐野太一さんは「ここ数日、周辺でクマの目撃情報が相次いでいて異常な状況です。住民の方には注意してもらいたい」と話していました。

(イノシシが「こんな所に出るとは…」:福岡)
タワーマンションが林立する福岡市東区のアイランドシティ(人工島)近くにある「雁の巣レクリエーションセンター」。2021年夏、イノシシの出没が相次いだ。目当てはサツマイモ。保育園児の芋掘り用の畑(レジャー農園)が食い荒らされていた。センター職員は連日、タワマンを横目に、夕暮れ時から午後8時ごろまで、畑の見張りを余儀なくされた。「こんな所に出るとは思わなかった」と職員の原口洸季(こうき)さん(35)。いつもなら、センターは夜もフットサルなどスポーツマンでにぎわう。新型コロナウイルスの流行による「緊急事態宣言」などで21年5~9月は利用が制限され、人けが消えた。新たに顔を出すようになったのはイノシシだった。センサー付きで警報音が出る機器を置いたが、イノシシは1週間ほどで慣れて、再び出没。地元猟友会に相談したものの、利用客がいる公園は危険性があってわなを設置できない。芋掘りを10月に控え、原口さんら職員2人は、9月末まで約2ヘクタールの畑を見張り続けたものの、4分の1ほどで食害が出た。「芋掘り用のイモはぎりぎり用意できたが、今年はどうなるか」と気をもむ。よく見かけたのは、子どものイノシシのような小型の2、3匹。近くの林から畑に全速力で走ってきて、急いで食べては、戻っていった。子どもの手のひらほどの足跡もあり、原口さんは「相当大きいイノシシもいたようで、遭遇したら危なかった」と語る。センターがあるのは、志賀島へつながる砂州「海の中道」の付け根部分。センター近くの松林は、幅100メートル、長さ400メートルほどと広くはなく、水も少ないという。そこに“定住”しているのかは、はっきりしない。センターの東側は同区の奈多海岸。イノシシが餌を求め、そちら方面から来たという説もある。同海岸からさらに東側に位置する福岡県新宮町の海沿い(雁の巣から約5キロ)でも、イノシシの生息が確認されている。同町担当者は「海岸沿いを歩き、志賀島辺りまで行くこともあると聞く」と話した。一方でセンターの西側にある国営「海の中道海浜公園」の敷地は広大だ。志賀島はさらにその先にある。「イノシシは海を泳ぐ。雁の巣くらいまでなら楽に行けるはずだ」。そう指摘するのは、志賀島の農家、鍋島喜代俊さん(69)。比較的波が穏やかな博多湾内を泳いでいるのでは、と考えている。レクリエーションセンターのサツマイモがなくなれば、また志賀島に戻っていくのだろうか。かつて志賀島にイノシシはいなかった。05年ごろから生息が確認され、田畑が荒らされるようになった。鍋島さんら2人がわなで捕獲を始め、現在は狩猟仲間が10人まで増えた。昨秋からのシーズン、面積約6平方キロメートルの島内で、約200頭の捕獲に成功した。「何とか捕獲して減らしたが、油断しているとすぐに繁殖して増える。餌がなくなったら、泳いで新天地を探しに行くのではないか。志賀島にも、西の糸島方面から泳いできたという説もあるほどだ」。農業・食品産業技術総合研究機構の上田弘則上級研究員(動物行動管理)の話=イノシシは若い雄を除くと定住性が高く、行動範囲は個体差があるものの、あまり広くはない。田畑の作物を食べる個体だと1キロ四方に満たないとの調査結果もある。雁の巣レクリエーションセンターのケースでも、頻繁に出没しており、既に近くにすみ着いていた可能性が高い。志賀島は捕獲頭数からみると、かなり生息密度が上がり、その周辺にも生息範囲が拡大していたとみられる。イノシシは泳ぎは上手だが、警戒心が強く、自発的に泳ぐことは考えにくい。海を泳ぐのは、人間に追われるなど、やむを得ない場合なのではないだろうか。本州、四国、九州に分布し、雄の成獣は体重60~160キロ、雌は40~80キロになる。主に広葉樹林を好み、耕作放棄地にも出没する。雑食性で食欲も旺盛。雄は単独生活、雌はグループで行動する。出産は通常は年1回で春だが、秋に産む例も。警戒心と学習能力が高く、安全で食べ物が豊富な場所に出没を繰り返す傾向がある。嗅覚も非常に優れているという。雄は牙が大きく発達し、突進され突き刺さると、死亡事故になる場合もある。農産物被害額(農林水産省統計)は2020年度、最多の広島県で3億6000万円、2位の福岡県は3億1000万円に達した。人身被害(環境省統計)も16~21年度の合計で、兵庫県が1位の48人、4位の福岡県が23人だった。イノシシの特性については、専門書「実践野生動物管理学」(培風館)を参考にした。イノシシの目撃情報が福岡市内でも相次いでいます。戦後、福岡県内の約1割だった分布域は、近年は9割に拡大。その被害はもはや農村部だけの問題ではありません。西日本新聞「イノシシ特命取材班」は、主に福岡都市圏での生息、被害状況を取材中です。街をすみかにしつつある野生動物の現状を今後も追跡していきます。

(中学校近くでクマ目撃:青森)
6月15日朝、大鰐町の給食センターのすぐ近くでクマ2頭が目撃され、町は、いつもの年より早いクマの出没に注意を呼びかけています。クマが現れたのは、大鰐町虹貝(にじかい)にある町の学校給食センターの裏側です。15日午前8時10分頃、同センターの職員が目撃しました。2頭のクマは木の上で何かを食べている様子で、いずれも体は小さく子グマと見られ、斜面のやぶに紛れてまもなく姿が見えなくなったということです。同センターの隣には中学校があり、クマが出た場所は、グラウンドに面していることから、地元の猟友会が捕獲用のわなを設置したほか、町が防災無線で町民に注意を呼びかけました。町によりますと町内でクマが目撃されるのは、いつもの年ですと7月に入ってからとのことですが、今年は5月中旬から情報が寄せられ、15日現在すでに7件目だということです。

(クマ目撃相次ぐ、1頭を捕獲:福島)
15日の早朝に会津若松市内でクマの目撃が相次いだ。(1)午前5時20分頃 会津若松市一箕町松長一丁目 散歩中の女性が市道を移動する体長1メートルほどのクマ1頭を目撃(2)午前6時20分頃 会津若松市一箕町松長四丁目 市道を車で通行していた男性が体長1メートルほどのクマ1頭を目撃警察や猟友会が警戒し(1)のクマを捕獲した。現時点でクマによる被害は確認されていない。近くには住宅や学校もあり、警察などが周辺のパトロールなどを続けている。

(住宅地でクマ目撃情報、設置したわなで捕獲:福島)
住宅地でクマの目撃が相次ぎ、1頭が捕獲された。警察によると、15日午前5時20分ごろ、福島・会津若松市で、住民から「クマがいる」などと、警察に通報があった。クマは、午前6時半ごろに市が設置した、わなで捕獲され、けが人などはいなかった。一方、午前6時20分ごろには、近くの住宅地でも、別のクマとみられる目撃情報が寄せられ、警察などが付近をパトロールし警戒している。会津若松市内では、6月に入りクマの目撃が相次いでいて、注意を呼びかけている。

(クマが住宅の敷地内から市道を横断:新潟)
14日午後6時半ごろ、三条市大沢で住宅の敷地内から市道を横断するクマの目撃情報が寄せられました。クマに遭遇しないために。・むやみに山には入らない、近づかない。・農作業、外出の際は鈴など音の出る物を身に付ける。クマの活動が活発な朝・夕は避ける。クマに遭遇したら。・慌てず、騒がない。大声で叫んだり、石など投げて興奮させたりしない。・その場から逃げる時は走らない。・クマに気づかれたら、クマから目を離さず、できるだけゆっくり後ずさりしながら、その場から遠ざかる。

(スキー場のゲレンデでクマを目撃:新潟)
16日午後3時前、南魚沼市の石打丸山スキー場の連絡通路を車で走行していた住民が、ゲレンデでクマ1頭(体長60~70cm)を目撃しました。車のクラクションを鳴らしたところ、クマは藪の中へ逃げて行きました。現場は民家から約200m離れた場所で、警察は市役所と連携して注意を呼び掛けています。

(公園にクマ、約1時間半後に駆除:福島)
6月16日午後1時20分ごろ、会津若松市の「会津レクリエーション公園」でパトロール中の管理人が1頭のクマを目撃。公園はすぐに閉鎖され、クマはおよそ1時間半後に駆除された。県によると、この公園では今週月曜日(6月13日)にもクマが現れ駆除されていたことからパトロールを強化していたということ。「会津レクリエーション公園」は6月19日(日)まで閉園し、6月20日の朝にパトロールを行って安全が確認された場合は開園するとしている。

(クマ、国道横切る:秋田)
16日午前7時半ごろ、秋田県男鹿市男鹿中滝川字五輪野の国道101号にクマがいるのを車で通りかかった市内の60代男性が見つけ、男鹿署に通報した。市では8日にも、現場から西に約2キロの男鹿市男鹿中滝川字芋ノ沢の市道(通称なまはげライン)で1頭が目撃されている。署によると、男性が国道を北から船川方向へ走行中、五輪台バス停の南約100メートルの地点で、前方を左から右に横切り林に入っていくクマを目撃した。体長は約1メートルとみられる。最寄りの民家までは約400メートル。署はパトカーで付近の警戒に当たり、市は防災無線で注意を呼びかけている。

(草刈中の男性がクマを目撃:石川)
15日午後、金沢市でクマの目撃情報がありました。15日午後3時ごろ、金沢市錦町で草刈りをしていた男性から、クマを目撃したと警察に通報がありました。大きさは1メートルほどで大人のクマとみられ、警察から連絡を受けた金沢市が猟友会とともに、周辺を捜索していますが、その後クマの姿や痕跡は見つかっていないということです。金沢市によりますと、けが人はなく物が壊された被害もないということです。

(夕張岳1400mでもシカ頻出:北海道)
「花の名山」として知られる夕張岳(1668メートル)で、エゾシカによる高山植物への食害を調査するため、市民団体が無人カメラを置いたところ、標高1400メートルの湿原地帯でも、エゾシカが頻繁に撮影されたほか、ヒグマも多いことが分かった。調査したユウパリコザクラの会は「相当な個体数が登っている」と見ており、貴重な高山植物への影響を懸念している。同会は2020年7月から2カ月間と、翌21年の同期間、標高1400メートル、同1500メートルの湿原地帯などにカメラ計3台を設置。センサーが動物の動きを感知すると、日中はカラーで、夜間はモノクロで撮影する方法で調査し、撮影データを回収した。

(ニホンカモシカ校庭や収集工場を“ウロウロ”:宮城)
児童がいない校庭を20分ほど歩き回わりました。14日朝、仙台市内の小学校で1頭のニホンカモシカが目撃され、警察が、付近の住民に注意を呼び掛けています。始業前の小学校の校庭をゆっくりと歩く1頭のカモシカ。14日午前7時15分頃、仙台市青葉区の中山小学校で校庭にカモシカがいるのを教員が見つけ、スマートフォンで撮影しました。警察によりますと、カモシカは体長およそ1メートルで、子どもと見られています。児童や教職員にけがはありませんでした。カモシカの出没を受け中山小学校では、14日、集団下校の措置をとりました。カモシカは、13日、近くの自動車学校でも目撃されていて、警察が、パトロールを強化するとともに付近の住民に注意を呼び掛けています。一方、14日午前8時頃、宮城県大崎市古川荒谷の鉄やアルミなどを収集する工場の敷地内にも、ニホンカモシカ1頭が出没しました。目撃した長田さんによりますと、カモシカは体長1メートルほどで、1時間程度工場の敷地内を移動したあと、高さおよそ1・6メートルのフェンスを飛び越え、姿を消したということです。工場は住宅や事業所が建ち並ぶ国道4号近くで、警察が注意を呼びかけています。

(民家敷地に約70センチのクマ:秋田)
16日午前7時ごろ、鹿角市花輪字上野馬場の民家敷地に体長約70センチのクマがいるのを住民の30代男性が目撃した。被害はなかった。現場は花輪小学校の南約200メートルの住宅街。鹿角署が周辺を警戒したほか、学校は保護者にメールを配信し、児童の下校時に迎えに来るよう呼びかけた。

(国道付近でクマ1頭を目撃:新潟)
15日午後6時半すぎ、上越市安塚区大原の国道403号線付近で、クマ1頭が目撃されました。人的・物的な被害はありません。クマが目撃された場所は集落から約100mの位置で、上越市は市民に注意を呼びかけています。

(子グマの目撃相次ぐ:富山)
十五日午前八時五十分ごろ、富山県氷見市大境の国道160号沿いの畑で、体長約六〇センチの子グマがいるのを車で通りかかった人が見つけ、氷見署に連絡した。現場から南へ約四百メートルに集落、約七百メートルに灘浦小学校がある。小学校はスクールバスまでの移動に注意するよう児童や保護者に呼び掛けた。十四日午後八時ごろには、現場から北へ約四百メートル離れた同市姿の国道160号で子グマが目撃されており、市は同じクマとみている。両現場周辺には旅館や県栽培漁業センターがある。市内では十四日午後五時二十分ごろ、山あいの中谷内でも子グマの目撃情報があり、痕跡が確認された。市内でのクマ目撃は本年度に入り十四件目。

(国道でクマを目撃:新潟)
15日午後1時前、阿賀町八木山の国道49号線で、車を運転していた人がクマ1頭(体長約1.4m)を目撃し警察に通報しました。目撃された場所は民家から約30mの地点で、警察は町役場と協力して注意を呼びかけています。

(県庁にサル現る:山口)
山口市滝町の県庁敷地内にある県政資料館周辺に15日、サル1匹が現れ、捕獲のため山口市職員が駆け付ける騒ぎとなった。サルは県庁北側の山林に逃げた。けが人はいなかった。山口市有害鳥獣対策室によると、サルは体長30~40センチで子どもとみられる。午前10時ごろに県職員から連絡があり、同室の職員5人が網などを持って駆け付けた。サルは県政資料館の屋根や近くの木などを伝い、午前11時半ごろに県が鳥獣保護区に指定している県庁北側の山林に逃げて行ったという。同室には4月1日から5月中旬までにサルの目撃情報が約40件寄せられており、うち県庁周辺での情報は約10件。同室の松永浩作主査は「もしサルを見つけた場合、近寄らない、目を合わせない、刺激しない、餌を与えないの4点に気を付けて、市に連絡してほしい」と注意を呼びかけた。

(駆除シカ、革製品に:岩手)
一関市大手町の京屋染物店(蜂谷悠介代表取締役)は、駆除されたシカの皮を活用して革製品を作り、郷土芸能の鹿(しし)踊り継承につなげる「山ノ頂(やまのいただき)」プロジェクトを開始した。害獣として駆除されたシカの命を価値あるものに変えようと企画。クラウドファンディング(CF)で賛同者を募り、返礼品として革製品を届けている。益金の一部は伝統芸能の鹿踊り継承のための資金に使用。今後は製品の一般販売も視野に入れており、自然への感謝を込めながら伝統芸能継承を図っていく。同店は鹿踊りなど郷土芸能の衣装製作も手掛けており、蜂谷淳平専務取締役をはじめ社員も同市舞川の行山流舞川鹿子躍(ししおどり)保存会の一員として活動している。一方、県内では鹿踊りの由来にもなっているシカの食害が広がっており、2020年度には1万9800頭ほどが駆除されたが、ほとんどは利活用されることなく焼却か埋却により処分されている。そこで、害獣として駆除されるシカの命を価値に変え、さらに郷土芸能の継承にもつなげることはできないかと考え、今回のプロジェクト企画に至った。具体的には、遠野市で地元の猟友会が駆除したシカの皮を活用して革を制作している山田泰平さんに依頼。山田さんから提供を受けシカの革を使い製品を作ることとした。シカの革は「革のカシミア」とも称され、柔らかくて手になじみやすく伸縮性に富んでいるのが特徴。当初はアウトドアグッズなどを模索したが、「日常使いできるように」と、またぎが火薬入れに使う火口(ほぐち)入れと手提げかばん、小物入れの3種類とした。CFは5月25日に開始。8時間ほどで目標としていた100万円を突破し、今月14日午後5時現在で405万円に達している。CFは26日までで、50頭分ほどの革を返礼品に活用する予定。今秋からは一般向けの販売も行う意向で、売り上げの3%は鹿踊りの継承、保存に活用していく。製品のバリエーションも増やしていく方針で、蜂谷専務は「岩手の人は自然と共に生きるということを大事にしてきており、次の世代にも届けていくためのプロジェクト。飾らずに暮らしの中で使ってもらうことで、山や自然を身近に感じてもらうことがこの製品の価値で、緩やかに広がってほしい」と語っている。

(シカ肉版コンビーフやオープンサンド:岐阜)
岐阜県本巣市山口の道の駅「織部の里もとす」の6次産業ブースに出店しているジビエ料理工房「風の蛍」で、髙木正浩さん(60)と次女の香那さん(35)が市内で捕獲したシカの料理の開発、提供を続けている。出店から1年で、串焼きやオープンサンドはリピーターも多いという。髙木さん親子は「ヘルシーで食べやすく、いろんな料理でイメージを変えたい」と語り、地元のジビエ料理の発信に意気込んでいる。同市出身の正浩さんは20代でインド料理の道に進み、ネパール人の同僚からジビエ料理の心得を学び、50代で地元の猟友会などでつくる「里山ジビエ会」で加工を手伝うようになった。自宅で調理するうちに魅力を感じ、昨年5月から「風の蛍」で料理を提供している。店名は本巣にホタルが多く生息することにちなんだ。正浩さんは、油が少ないシカ肉の生かし方を考える中、シカ肉版のコンビーフ「コンベニソン」を開発し、オープンサンドやパスタに使用して提供している。そのほか、店では串焼きやカレーが人気で、岐阜、愛知県内からの来店客も多い。市内では、シカ肉を食べられる店がレストラン数軒に限られ、ジビエ料理が盛んな県内の他市町村に比べると少ないという。6次産業ブースは、地元の企業や生産者が出店可能で、新商品をPR、販売している。現在、「風の蛍」が出店している。出店当初から父の正浩さんを手伝う香那さん。「毎週のように来てくれる人もいる。シカ肉のおいしさをたくさんの人に知ってほしい」と願っている。

(肉みそから不認可の添加物検出:岡山)
岡山県は14日、新見市哲西町大野部、総菜製造業「米見(よなみ)」が製造した総菜の肉みそから使用が認められていない食品添加物が検出されたとして、食品衛生法に基づき商品の回収を命令したと発表した。これまでに健康被害は報告されていない。対象商品は賞味期限が今年9月13日の「ジビエ肉味噌(みそ) 辛口」58個。新見市内のスーパーや土産物店など5店舗に出荷された。県備北保健所が6日に抜き打ち検査を行ったところ、食品添加物のソルビン酸カリウムを検出。製造所に対し、15日を営業停止処分とした。ソルビン酸カリウムはチーズやみそなどには使用が認められている。県生活衛生課によると、今回の検出量は、体重50キロの人が毎日1個ずつ食べても、健康に影響がないという。県の聞き取りに対し同社は「みそには使えるので、肉みそにも使用できると誤った理解をしていた」と話しているという。

(イノシシ肉のジビエ料理を給食:鳥取)
イノシシによる農作物被害が深刻な大山町で、捕獲したイノシシの肉を使ったジビエ料理が、子どもたちの給食として出されました。大山町のすべての小中学校と保育所では14日、地元で捕獲されたイノシシの肉を使ったジビエ料理が、給食として出されました。このうち保育所のメニューは、イノシシ肉のハンバーグで、子どもたちは「おいしい」と声を上げながら食べ、おかわりもしていました。大山町では、農作物が野生のイノシシに荒らされる被害が深刻で、昨年度は、地元の猟友会が600頭あまりを捕獲しましたが、食材として活用されることなく処分されるケースが多く、課題になっています。大山町は、6月下旬には、イノシシの肉を使ったカレーも給食として出すことにしていて「子どもたちにイノシシの肉を味わってもらい、食材としての活用を進めたい」としています。

(安全で質の良いジビエを家庭でも)
「野生動物の肉には、緊張感が漲っています。常に死を意識しながら生きているからです。オスかメスか、若いか老いているかで肉質は全く違いますし、季節によって香りも異なります。個体の背景を推察し、食材に真剣に向き合う。そこがジビエ料理の面白さです」そう語るのは、一般社団法人日本ジビエ振興協会代表理事であり、オーベルジュ・エスポワールのシェフ、藤木徳彦だ。長野を拠点に料理人として腕を振るう傍ら、2012年に現在の協会の前身となる団体を立ち上げ、ジビエの普及に尽力し続けている。現在日本では、シカやイノシシ等の増え過ぎた野生鳥獣による農作物被害額が160億円を超えており(令和2年時点)、森林へのダメージや高山植物の絶滅危機なども引き起こしているという。こうした中、国は鳥獣駆除に補助金を交付し、平成27年度の全国シカの捕獲頭数は62万頭と増加傾向にある。だが、そのうち食肉処理施設を通じてジビエとして販売されているのはわずか10%程度。残りの9割は、自家消費という形で食べられていたり、ペットフードに使われたり、埋設処分や焼却処分されている。ジビエを無駄なく活用するためには、国の衛生ガイドラインに基づく安全な食肉加工施設と流通が整備されることが必要だ。そこで、農林水産省では2018年に「国産ジビエ認証制度」を制定。その規範に則った食肉加工処理施設は国内に既に30カ所ほど存在し、今後も増えていく見込みだという。最近では、認証マークの付いた安全で質の良いジビエが購入できるオンラインプラットフォームなども整ってきた。今後一層、ジビエが食肉・食文化として一般化していければ、地域を活性化する資源になりうる。同協会の鮎澤廉はジビエの楽しみ方について「食糧=安定供給という観念が強いですが、ジビエは自然の恵み。獲れた時に楽しむ心持ちも大切ではないでしょうか」と示唆する。

(クマ出没:宮城)
栗原市によると、16日午後5時ごろ、栗原市築館芋埣仙能にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、14日午前10時40分ごろ、仙台市青葉区大倉上原にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
大崎市によると、15日、大崎市鹿島台大迫地蔵前畑にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
富谷市によると、15日午前9時30分ごろ、富谷市富谷北裏にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
登米市によると、15日午前8時30分ごろ、登米市迫町新田上大田切にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
富谷市によると、14日午前9時ごろ、富谷市三ノ関三枚橋にクマが出没しました。

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