<射撃ニュース2月>
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(鳥インフルで少女死亡、父親も陽性:カンボジア)
世界保健機関(WHO)は24日、カンボジアで11歳の少女がH5N1型の鳥インフルエンザウイルスに感染して死亡し、父親も陽性と判明したと明らかにし、懸念を表明した。カンボジア保健省によると、少女は16日に発熱、せき、喉の痛みなどの症状を示し、22日に死亡した。当局は、少女と接触した12人から検体を採取し、24日に49歳の父親が陽性と判明したが無症状だと発表した。WHOは、その他の接触者の検査結果を含め、カンボジア当局と密に連絡を取り合っているとした。鳥インフルは通常、人には感染しないが、感染した鳥に直接触れたりした場合、まれに感染することがある。カンボジア当局は、少女と父親が感染した鳥に触れていたかを確認しており、親子の地元である東部プレイベン(Prey Veng)州の集落付近で見つかった複数の野鳥の死骸についても検査を進めている。WHO当局者は会見で、カンボジアのケースが人から人への感染なのか、感染した同じ鳥に触れたのかを判断するのは「時期尚早だ」としている。

(害獣対策の罠に悪質ないたずら:栃木)
カが木の幹の皮を食べてしまうなどの獣害対策で仕掛けたわなに悪質ないたずらをされたとして、佐野市で林業を営む男性が被害を訴えています。この映像は2022年3月に佐野市秋山町の山の中で撮影されたものです。釣り人が棒で地面をつつき、仕掛けたわなを作動させているのが分かります。こう話すのはとちぎテレビに情報を寄せた遠藤厚寛さんです。遠藤さんによりますと映っているのは近くを流れる秋山川に訪れた釣り人とみられていて、3月5日の渓流釣り解禁に合わせ映像の提供を思い立ったといいます。遠藤さんは獣害から山を守ろうと、5年ほど前から佐野市の許可を得てわなの設置を始めました。捕獲したシカやイノシシの数は年々増加し、令和4年度は23日までに、152頭を捕獲したといいます。捕獲せずにいると苗木が食べられてしまい林業の存続が危ぶまれるため、わなの設置は重要な対策です。また、現場は遠藤さんの私有地で、立ち入らないよう周囲に看板を設置しているにも関わらず、このようないたずらをすることは悪質だと話しています。

(イノシシにかまれ、70代女性けが:徳島)
25日午後4時15分ごろ、徳島市上八万町花房の市道でイノシシ1頭が現れ、近くに住む散歩中の70代女性が左手の指をかまれ、けがをした。イノシシは山の方へ逃げたといい、徳島県警徳島中央署が警戒している。署によると、現場は市中心部から遠く、農地が広がる地域。負傷したまま道路脇に座り込んでいた女性を、通りかかった男性が車に乗せて女性宅へ送った後、午後4時半過ぎに最寄りの駐在所へ行って知らせた。

(シカ、イノシシ生息分布拡大:宮城)
シカ、イノシシの生息分布拡大に伴う農作物の被害などを食い止めようと「石巻・登米地域鳥獣被害防止対策研修会」が16日、県石巻合同庁舎で開かれた。合同会社東北野生動物保護管理センター(仙台市青葉区)の関健太郎主任研究員が「複数獣種に対する総合的な被害防止対策について」と題して講演した。県東部地方振興事務所が主催、牡鹿半島ニホンジカ対策協議会が共催した。県猟友会の石巻、河北両支部や石巻地方3市町、登米市などから関係者約30人が出席した。関主任研究員はシカ、イノシシの生態を交えながら「対策の基本は捕獲、環境整備、防除が3本柱になる」と語り、それぞれの具体策を示した。捕獲では、箱わなを用いた方法や、捕獲に関連する情報通信技術(ICT)機器などを紹介した。「シカよりもイノシシの方が警戒心が高い」と述べ、餌は米ぬか、圧片トウモロコシが一番扱いやすいとし、箱わなの外にも餌をまくことで警戒心が薄れることを指摘した。「環境整備とは野生動物が好む環境を集落周辺からなくし、魅力のないものにすることだ」と強調。餌や隠れ場所をなくすことがポイントといい、生ごみや放棄作物の管理、放棄果樹の伐採、耕作放棄地の刈り払いなどの必要性を説いた。防除についてはネット、金属、電気の各種類の柵の特長を紹介しながら上下複合による組み合わせで相乗効果が期待できることを説明した。「どんな柵でもメンテナンスは必要。設置完了がゴールではない」と注意を促した。関主任研究員は被害軽減を図るためのポイントに触れ「たくさんのことを始めようとすると疲れる。地域が納得し、見守りや維持管理をきちんとした上で、長く続けることが大切」と訴えた。

(猟犬の代わりにドローン活用:和歌山)
イノシシなどによる農作物の被害を防ぐため、猟犬の代わりに小型無人機(ドローン)を使った狩猟の実演会が、和歌山県でありました。「ハンティングドローン」と呼ばれる狩猟法は、空中からスピーカーで犬の鳴き声を流して、獲物を追い立て、待ち構える猟師が銃で捕獲します。搭載されたカメラで上空から獲物の位置などを把握でき、後継者不足や高齢化に悩む地域などで需要が高まっています。和歌山県の猟友会も導入を検討していて、25日の実演会で有効性を確認しました。(和歌山県猟友会・尾上貞夫会長)「犬は入れてから時間がかかるが、ドローンはすぐに鳥獣が走るのが確認できたので、これからも期待できる」。和歌山県での野生の鳥獣による農作物への被害額は、2021年度には2億6000万円あまりに上っています。

(JR、釧網線などの車両にドラレコ設置:北海道)
釧路・根室管内で国の天然記念物のオオワシ、オジロワシと列車の衝突事故が増加傾向にあるのを受け、JRは新年度にも、事故多発地帯の釧網線などの車両にドライブレコーダーを設置し、エゾシカを含めた動物との衝突事故の原因解明に取り組む方針を示した。

(皮膚に取り付き血を吸うヤマビル、シカ分布に伴い増加:群馬)
人や野生動物の血を吸う「ヤマビル」の生息域が、群馬県内でこの6年間に1・4倍に拡大したことが、県林業試験場の調査でわかった。24日、同試験場が研究報告としてホームページで公表した。シカの生息域拡大に伴う形で分布を広げ、都市部の近くでも確認されるようになっており、同試験場は山間部で作業する人や山歩きをする人に注意を呼びかけていく。ヤマビルの活動時期は4~11月。林地内を通る道の落ち葉などにひそみ、野生動物や人が近くを通ると、皮膚に取り付いて血を吸う。痛みはないものの、出血がしばらく止まらなくなる。県内の生息域は、元々は妙義山など一部の山地に限られていたが、近年、拡大している。同試験場が県内を5キロ・メートル四方の格子(メッシュ)に区切って調べたところ、2022年は70地点で見つかり、16年の前回調査時より20地点増えた。特に南牧村などの県南西部や桐生市の西側などで急速に分布が広がった。南牧村は16年に確認されなかったが、22年は村内全域で確認された。沼田市は16年に初めて広範囲で分布が確認され、22年は公園や水田地帯まで進出していた。はって進むヤマビルは長距離を移動できず、取り付いた大型の野生動物によって運ばれる。ヤマビルが吸った血を同試験場が調べると、4割がニホンジカ由来で、22年の調査でも、ニホンジカの分布範囲にヤマビルの生息域が収まっていた。同試験場の坂庭浩之・上席研究員は「急速なシカの分布拡大に伴い、ヤマビルも都市部近くの生活圏にまで生息域を広げた」と説明する。公園やキャンプ場でのヤマビル対策として、坂庭さんは、薬剤などをまくことや、柵などを設置して野生動物を近づけないようにすることを挙げる。坂庭さんはまた、ヤマビルがいそうな場所に立ち入る際の注意点として、「肌を露出しないように気をつけ、(虫よけ材の)『ディート』が30%配合されたスプレーを使って予防してほしい」と話している。

(官民連携でシカ害対策:群馬)
ニホンジカから尾瀬国立公園の希少な植生を守ろうと、群馬県内の民間有志と地元の片品村が連携し「尾瀬国立公園シカ柵設置協力会」を立ち上げた。ニッコウキスゲが群生する尾瀬ケ原のヨッピ川南岸(約1キロ)に5月中にも柵を設置するために、企業と個人から寄付を募っている。近年、尾瀬はシカによる食害や湿原が踏み荒らされる被害が深刻化。国や県などが対策を講じているが、協力会は活動を通じて広く関心を高めたい考えだ。協力会は会長を梅沢志洋村長、事務局を村農林建設課が務め、民間企業と日本森林技術協会(東京都)で構成。1月に設立された。同課によると、村と環境省が柵の設置を検討していたところ、民間企業から協力の申し出があったという。柵の設置を巡り、同省と群馬、福島、新潟、栃木の4県などでつくる「尾瀬・日光国立公園ニホンジカ対策広域協議会」が植生の被害状況などによってA~Cの優先防護エリアを選定。同川南岸は直ちに設置することが望ましいAランクに位置付けられる。同省が約1キロに設置済みだが、寄付を募るなどの動きを受けて村と協議した結果、観光名所である同川南岸への設置が適していると判断。これまで設置していた柵は、未設置の笠ケ岳の同村側(Aランク)に移設することを検討している。寄付した企業や個人名は道の駅尾瀬かたしななどに掲示予定で、目標額は450万円。募集期間を2月末までとしてきたが、23日時点で約100万円にとどまっており、3月末まで延長する方針。県商工会議所連合会も各地の商工会議所に協力を依頼し、各会議所は会員企業に寄付を呼びかけている。協力会事務局は「数年前に見られた景色が見られなくなっている場所もある。群馬と日本の宝である尾瀬を未来へつなぐため、寄付をお願いしたい」としている。

(すみ分け強化と危険度設定:北海道)
札幌市は、新たなクマ対策を盛り込んだ「さっぽろヒグマ基本計画2023案」を公表した。現在の基本計画の改訂版で、クマ出没時の対応を決める目安となるゾーニング(地域区分)を見直してすみ分けを強化するほか、危険度を判定する市独自の基準を新たに設ける。23年度からの運用を目指す。市のまとめでは、市内の出没件数は2016年度に33件だったが、21年度には185件に上った。広大な森林がある南区のほか、中央区や西区の出没が多い年もある。21年6月には東区にクマが出没し、4人が重軽傷を負ったほか、22年には札幌ドーム周辺でヒグマの目撃情報が相次いだ。人とヒグマの距離が近づいていることが市街地出没の一因とされており、さらに踏み込んだ対策が求められていた。改訂版では、市内を▽ヒグマが侵入してはいけない「市街地ゾーン」▽農業などが行われている小規模集落があり、出没があり得る「市街地周辺ゾーン」▽ヒグマが生息する「森林ゾーン」――の従来の3区分に加え、新たに市街地と森林が接し、比較的人の利用が多い「都市近郊林ゾーン」を設けた。都市近郊林ゾーンでは、ヒグマにとって「居心地の悪い環境」をつくるため、草刈りやハンターによる見回りを強化し、人とヒグマの生息域の間に位置する同ゾーンに市街地への侵入を防ぐ役割を持たせる。ヒグマが出没した際に迅速な対応を取るため、危険度を判断する市独自の基準は4段階で設定した。レベル1は「人を見ると逃げる」、レベル2は「たびたび目撃」「単発的にごみ・食料、農作物をあさる」、レベル3は「追い払っても逃げない」「農作物を何度も食害する」、レベル4は「人間を攻撃」「積極的に近づく」――などとした。レベル1でも人に危害を加える可能性がある場合は、捕獲・駆除などの対応を取る。市環境共生担当課は「人とヒグマのすみ分けをきちんと行い、市民が安全に暮らせるように対処していく」としている。

(植生の回復状況評価、霧島地域シカ対策検討会:宮崎)
本県と鹿児島県にまたがる霧島錦江湾国立公園(霧島地域)の森林生態系保全に向けたニホンジカ対策検討会(環境省主催)は21日、えびの市のえびのエコミュージアムセンターであった。

(冬眠しない?"冬グマ"出没相次ぐ:北海道)
「冬は安心」という思い込みは危険です。北海道・函館市内の山林で2023年2月、作業中の男性2人がクマに襲われました。冬眠しているはずのクマがなぜ現れるのか。「冬のクマ」の実態を取材しました。雪道を歩く3頭のクマ。3頭のうち、2頭は体が小さく、生まれて間もない、子グマとみられます。この親子グマが撮影されたのは2022年12月。札幌市内に設置された監視カメラが捉えました。冬になるとクマは冬眠するはず…。しかし、今シーズン北海道内各地でクマの出没が相次いでいます。雪が積もった山の中を歩く3頭のクマ。住宅地からわずか300mの札幌市内で2022年12月、撮影された映像です。さらに札幌・中央区でも2022年12月31日、雪の上に点々とクマの足跡が。北海道内では最近、各地で「冬のクマ」の出没が相次いでいます。2023年2月4日、函館市大船町の山林で木の剪定作業をしていた男性2人がクマに突然、襲われました。このうち、69歳の男性が手足を噛まれるなどケガをしましたが、命に別状はありませんでした。現場は、国道からわずか数キロの山林。近くにはホテルや学校もあります。警察によりますと当時、4人で剪定作業をしていたところ、40代の男性が突然、クマに襲われ、すぐそばにいた男性がクマを追い払おうとしたところ、もみ合いになったということです。4人は、クマが斜面から転がり落ちた隙に逃げたといいます。相次ぐ「冬のクマ」の出没。年末にクマの出没が相次いだ札幌市では、西区の三角山や円山などを「ヒグマ対策重点エリア」とし、草刈りやハンターによる見回りなど、対策を強化しています。北海道内で冬眠しないクマが増えているのでしょうか?道立総合研究機構 釣賀 一二三 研究主幹:「(今回の襲われたケースは)近くで一定の時間作業していて、いつまでたってもそこから去ってくれない。音とかにも気がついている状況だと思いますので冬眠穴から飛び出してきた可能性がある」。冬眠中のクマはわずかな音や振動でも目覚めてしまうことがあるといいます。ウインタースポーツなどで冬山に入った際、クマを起こしてしまう恐れがあるといいます。道立総合研究機構 釣賀 一二三 研究主幹:「冬だからクマは活動していないと思いこむのは良くない。冬登山とかは今回の山林作業とそれほど変わらないような状況になることもあるので十分に注意した方がいい」。冬でもクマと遭遇する可能性はあり得る…。クマがいる地域に入る際はいつでも十分な警戒が必要です。函館市で起きた事故について、道立総合研究機構の釣賀一二三研究主幹に分析していただきました。今回の事故は、巣穴にかなり近づいてしまったのではないか、ということ。クマ側からは「いつまでも自分たちの近くから離れてくれない」。だから巣穴から出てきてしまったのではないか、ということ。こうしたことから特に山に入る際は、「クマは冬には活動していない」という思い込みは良くない、ということ。クマの痕跡を見つけた際は、すぐにその場を離れること。十分に警戒することが必要。

(NHKが「ヒグマ」学習イベント:北海道)
ヒグマをテーマにした体験型学習イベント「見て 感じて 遊んで ディープラーニング・ヒグマ!」(NHK帯広放送局)が3月25~30日、市内のとかちプラザで開かれる。

(ジビエ加工施設の機能強化へ:広島)
広島県庄原市は2023年度、農家や猟師が捕獲したイノシシを食肉に加工する有害鳥獣処理施設の機能強化に着手する。搬入頭数が増え十分な保管スペースが確保しにくくなっている上、シカの受け入れを求める声が強まっているため。新設や増改築などの方向性を定めて、基本設計に入る。施設は18年1月、農産物被害の抑止と農家の負担軽減を目的として是松町の庄原工業団地内で稼働した。第三セクターの市農林振興公社が業務を受託し、持ち込まれたイノシシを解体、廃棄する。鮮度の良い個体は食肉に加工し、庄原特産ジビエ(野生鳥獣肉)として市内の道の駅などに販売している。

(新型くくり罠の販売開始:宮崎)
鳥獣被害対策用罠の販売サイト「イノホイ」を運営する株式会社refactory(以下、refactory 本社:宮崎県宮崎市、代表取締役 守屋将邦)はこれまで発売してきたくくり罠の空はじき率を驚異的に低減したした、新型樹脂製 強力バネ付きくくり罠の販売を開始いたしました。鳥獣による農作物被害金額は約155億円(令和3年度)で、そのうちイノシシ、シカによる被害が64%を占めています。捕獲頭数は大幅に増加しているものの、農作物被害額はここ数年横ばいが続いている状況です。害獣の捕獲には「くくり罠」と呼ばれる道具が広く使われています。獣道のなかでイノシシやシカが足を置く場所を予測し、その場所にくくり罠を設置します。対象獣が設置したくくり罠を踏むと、罠が作動してワイヤーが締まり、獣の足を捉えるという仕組みです。警戒心が強い獣は設置場所の匂いや地面への違和感などを敏感に感じ取り、罠を踏んだ瞬間に足を引く動作をすることでワイヤーが足を捉えず「空はじき(罠が作動したものの逃げられる現象)」が発生します。空はじきは獣の警戒心を強め、捕獲されない個体の増加に繋がります。くくり罠はアーム部分の溝へワイヤーをセットして作動させます。罠の作動時にはアームが縦方向へ跳ね上がることでワイヤーが締まる際の補助となり、獣の足を高い位置で捉えるよう設計されています。

(女子高生、わな猟師に:岩手)
岩手県雫石町に住む盛岡中央高3年の徳田陽与(ひよ)さん(18)がこの冬、「わな猟」の免許を取得し県に狩猟者登録した。野生動物による農作物被害に関心を持ったのがきっかけで、狩猟の現場を踏むのはこれから。今春、岩手大農学部に進学し「森林の生態系について学びながら狩猟の経験を積みたい」と意気込む。県猟友会によると、県内で女子高生が猟師の資格を得たのは初めて。徳田さんは昨年9月に県主催、11月には雫石町主催の研修会に参加。箱わなやくくりわな、囲いわなといったわな猟の種類をはじめ、ハンターの日常や免許取得までの流れを学んだ。大学の推薦入試に合格した後、12月中旬の筆記試験や適性試験に合格し、免許を取得した。雫石町繋地区で生まれ育った徳田さん。七ツ森小に通っていた時は「クマが出没して集団下校することも当たり前だった」といい、イノシシやシカなど野生動物が身近な存在だった。一緒に住む祖父が野菜を育てる畑では、イモ類などが食べられてしまうこともしばしば。高校に進み、里に下りてきたイノシシやシカが農作物を荒らす現状を知り「野生動物の個体数を調整する仕事に興味を持つようになった」という。自らも狩猟免許を持ち、野生動物による農作物被害対策を担う雫石町農林課の谷崎修主査(45)は「若い猟師は貴重な存在。サポートしながら大事に育てたい」と期待を込める。県によると、野生鳥獣による県内の農作物被害は2021年度が約4億800万円で東北最多。この数年は毎年度4億円を超えて高止まりしている。県内の狩猟免許取得者は、わな猟を中心に増えている。15年の鳥獣保護法改正でわなと網を使う免許の年齢制限が20歳以上から18歳以上に引き下げられ、県内でも10代で免許を取る人が出てきたという。徳田さんの母で地元で活動する漫画家そのだつくしさん(51)は、2月中旬に発表した連載「ずったり岩手」で、娘の狩猟免許取得を取り上げた。「ゆっくり経験を積んでほしい。今後も娘を題材にして猟師の現状も漫画で描きたい」とエールを送る。徳田さんは20歳で銃猟免許の取得も目指す。「有害な動物にも尊い命がある。捕まえたら食べることも含め最後まで大切にする。将来は管理が難しくなっている里山を復活させ、人と動物が共生できる未来を築きたい」と目標を描く。

(農業被害防止へ狩猟学ぶ:北海道)
三笠市の地域おこし協力隊に採用された昨年4月から農林課で鳥獣駆除を担当する。猟友会三笠支部にも加入し、ベテランハンターから日々指導を受けながら、猟銃の扱い方のほか、クマやシカの習性を学ぶ。

(クマ目撃相次ぐ、住宅や学校の近く:栃木)
栃木県栃木市の太平山の遊覧道路沿いで今月に入り、クマとみられる目撃情報が4回相次いだ。長年クマの目撃がほぼなかった地域で、住宅や学校も近いため、市は広く注意を呼びかけるとともに、猟友会にパトロールを依頼している。市農林整備課によると、目撃情報は3日に太平山神社の随神門近く、12日に国学院栃木高校近くの山林、14日に県立太平少年自然の家の北方の路上、19日に謙信平近くの山林であった。いずれも1頭で、足跡などは見つかっていない。同課は3日の目撃情報を受け、「クマにご注意ください」というビラを作成。近くの学校やゴルフ場などに配布し、注意を呼びかけている。国学院栃木高の近くの山林には監視カメラを1台設置したが、現時点でクマは見つかっていない。周辺はハイキング客なども多く、同課は「山に入る時はラジオや鈴で音を出すなど警戒してほしい」としている。

(牡鹿半島の「鹿肉」活用、新作の生ソーセージなど販売:宮城)
石巻市小積浜の鹿肉解体処理施設「FERMENTO(フェルメント)」を拠点に活動する猟師小野寺望さんが主宰するブランド「Antler Crafts」(アントラー クラフツ)の販売会が、仙台三越定禅寺通り館(仙台市青葉区)の地下1階で開かれている。うま味調味料などは使わず、無添加で仕上げられた「鹿のトマトカレー」(550円)や「鹿肉と牡蠣(かき)のソーセージ」(660円)に加え、鹿肉と石巻近海で捕れたイサダとワカメの茎を合わせた新作「イサダと茎わかめの生ソーセージ」(660円)などを販売している。小野寺さんは「ジビエを食べたことがない人でもおいしさが伝わる工夫をしている。ぜひ味わってほしい」と話している。フェルメントは石巻市の市街地と牡鹿半島などを舞台とした現代アートと音楽、食の総合芸術祭「リボーンアート・フェスティバル(RAF)2017」がきっかけで誕生した。RAFの会期中は鹿肉を味わうイベントの会場として使われ、アーティストや料理人が創作活動に励む「アトリエ」としても活用されている。販売会は3月31日まで。3月1~5日は休み。

(害獣の皮、多彩な製品に:神奈川)
捨てられる害獣の皮を活用しようと、すし店「銀八鮨」(秦野市堀川)の若おかみ・伊藤彩夜加さん(36)がレザー商品を生み出した。「丹沢ジビエレザー」として商品化され、一部は市ブランド認証品にも指定された。伊藤さんは「ジビエを身近に感じてもらい、利活用の促進につなげたい」と話す。「丹沢ジビエレザー」は、丹沢産のイノシシとシカを駆除する際に廃棄処分する皮を活用し、県外の業者でレザー加工。環境に優しい植物のタンニンで皮をなめし、伊藤さんが丁寧に手縫いし仕上げる。なめらかな手触りと個体によって異なる質感や染色が特徴で、名刺入れ(1万1千円)やIDケース(3800円)、ヘアピンやポーチなど、商品は多彩。動物たちの生きた証しを感じてほしいと、けんか傷やけがの痕なども残しており、昨年11月には市の資源を生かした商品などに与えられる「はだのブランド認証品」に選ばれた。制作の契機は伊藤さん自身が狩猟免許(わな猟)を取得したことだった。自ら害獣を捕獲する中で、全国的に皮などが廃棄されることを知り「人間の勝手で捨てられてしまう部分を利活用したい」と昨年1月から制作に取りかかった。個体によって厚さが違う皮はやわらかく、型抜きや裁縫の際の障壁となったが、牛革をつなぎに使うなど試行錯誤し、同7月に初の商品を完成させた。その後も、市のアナグマやタヌキ、長野県からツキノワグマなどの廃棄予定の毛皮や皮を入手。4児の母でもある伊藤さんは本業と子育ての間をぬって制作を進めている。「商品を作る機会などを設けて、害獣被害の裏側に生まれるジビエの存在をみんなに知ってもらいたい」と伊藤さん。食育や障害者が制作に携われる環境整備にも意欲を燃やしていて「秦野になくて、誰もやっていないものをやっていきたい」とほほ笑んだ。

(イノシシ肉、お好み焼きにも:広島)
山あいを車で進むと、道の脇や住宅の屋根の上に雪が見えた。同じ広島市内でありながら、海側の中心部より空気はぐっと冷え、景色も一変する。1月上旬、訪れたのは、雪の町――ではなく湯来(ゆき)町だ。2005年に広島市佐伯区に編入合併したこの地域ではイノシシ肉の入ったボタン鍋が名物だ。近年、その肉が「湯来ジビエ」としてブランド化され、鍋に加えて、お好み焼き屋やハンバーガー店での活用も広がっているという。活動の中心は猟友会のメンバーらでつくる「湯来ジビエの会」代表の山根正さん(74)。現在は猟期(11~2月)のイノシシを扱うが、きっかけは農作物への被害対策として行われるイノシシの駆除だった。多くが焼却処分となるため、「もったいない」「肉を生かすことができないか」との声が上がり、14年、山根さんの自宅倉庫を改修した食肉処理施設ができた。血抜きされたイノシシが施設に持ち込まれると、内臓を取り出し、氷水で冷やす。「臭い肉」というイメージを持つ人もいるが、臭みは時間がたつことが原因という。1時間以内に下処理を終えられる場所で捕らえられた個体に限って加工し、品質を保っている。1週間から10日ほど冷蔵庫につるした後、加工して真空パックで冷凍保存する。1頭ずつ口にしてきたものが違うため、肉の味も個体差がある。山根さんは脂肪分などから肉質を見極める。「奥が深いです」地名に「湯」の字が入っている湯来は温泉地として名高い。江戸期の広島藩主浅野吉長が造った湯治場・湯の山温泉に唯一残る「森井旅館」に足を運んだ。4代目の森井和也さん(45)は「地産地消にこだわっている」と話す。宿で出す湯来ジビエのボタン鍋は地元ならではの一品だ。肉と白菜、豆腐などを白みそのだしでいただく。肉を口に入れると、かんだ先からコクが広がる。うまみをぎゅっと凝縮したような味だ。妻でおかみの順子さん(55)は「湯来の自然で育ったお陰です」と語る。旅館で出す自家製の米を育てる棚田は、対策をしてもイノシシに荒らされることがある。順子さんは「おいしいものを食べているから、肉もおいしいんです」と逆手にとって笑う。このあたりは、サルやキジなどさまざまな動物も出る。「湯来は生き物と共存している地域です」。自然への感謝の思いがにじんだ。

(信州鹿を使ったカレーラーメンが衝撃のおいしさ:長野)
「クセが強い」「野生種独特のにおいがある」というイメージから、カジュアルな料理の素材としてはあまり普及していない「鹿」を使ったラーメン作りに信州ラーメンの巨匠・塚田兼司氏が挑戦!信州産鹿肉認証を受けた施設で解体から加工まで徹底的に品質管理された大量の鹿骨と香味野菜、スパイスを投入した寸胴を火に掛けてしばらくすると、立ち上る湯気とともに力強い旨みの詰まった香りが漂います。素材の状態が良好なためか、クセや臭みは一切ありません。これを12時間じっくり炊きながら丁寧にアクを取ったスープは美しい飴色で、ひとくち啜っただけで口中に旨みが広がり、それが長く舌の上に残ります。それほどまでに旨みが強いのが鹿の特長なのだと、すぐに理解できるほど。これだけでも十分おいしいのですが、この味を一層引き立てるために特製カレーを合わせました。

(あしがらジビエ工房:神奈川)
県内で初めてとなる公設のジビエ処理加工施設(松田町松田庶子1213の1)の落成式が2月19日に同所で開かれ、近隣首長や自治会関係者らが完成を祝った=写真。足柄上地域はシカやイノシシによる農作物被害が深刻。森林や生活環境への影響も考慮しこれらを持続的に解決する方策として、捕獲したシカ等を「ジビエ」として利活用する処理加工施設の建設が進められていた。施設は木造一部RC造平屋建てで、敷地面積405・38平方メートル、建築面積は82平方メートルで食肉加工室や剥皮・内臓摘出室などを備える。捕獲者自身が搬入・解体・販売を行う特殊な方式のため、当面は試験運用し、利用ガイドラインの策定や利用者への講習や実習を進め課題点を解消後、2023年度内の本格運用につなげたい考え。施設使用料は1頭につき3千円から。運営は上郡5町でつくる足柄上地区ジビエ処理加工施設運営協議会(本山博幸会長)が連携して行う。

(大槌ジビエソーシャルプロジェクト:岩手)
農作物を荒らす鹿を「害獣」として捉えるのではなく「町おこし」として活用する取り組みを全国に先駆けて行っています。人間が奪った命に向き合い自然のサイクルの中で環境負荷をかけずに活性化につなげる。その取り組みを解説し「環境問題」や「命の循環」について学びます。

(十勝で捕獲したエゾシカで製作、革製品の展示会:北海道)
十勝地方で捕獲されたエゾシカの皮を使った製品を地域の新たな特産品にしようと、加工業者が開発した新製品の展示会が帯広市で開かれました。展示会は十勝地方の町村でつくる十勝町村会が開いているもので、エゾシカの皮で作られた小物入れやバッグなど、およそ30点が展示されました。製品は東京の革製品のなめし業者や加工業者と連携して作られていて、このうち墨田区の加工業者はソムリエが使用するエプロンやレストランのメニューを入れるケースなどを初めて製作しました。業者によりますと、エプロンは1頭のエゾシカの全身の皮を使っている貴重な製品で、ほかの動物の皮と比べても肌触りがよいということで、訪れた人に品質の良さをアピールしていました。十勝町村会では農林業被害が深刻なエゾシカの捕獲を進めつつ、副産物の皮を製品にして地域の新たな特産品にできないか検討を進めています。十勝町村会の和田宏樹主幹は「十勝産のエゾシカの皮は品質がよく非常に好評で需要もある。さらに需要を掘り起こすことでハンターの収入源や育成につながることも期待できる」と話していました。

(犬用おやつ作り、きっかけは健康のため:三重)
肥満気味だった愛犬の健康のため、低カロリー・高たんぱくでアレルギーの出にくい鹿肉ジャーキーを作ったのをきっかけに、犬用おやつを作っている三重県伊賀市ゆめが丘4の辻真里さん(47)。昨春からは販売も始め、友人らから好評を得ている。9才になるトイプードル「空豆」(雄)のためにと、最初はインターネットで調べるなどして自分なりに鹿肉ジャーキーを作った。友人の愛犬に試食してもらったところ、反応も上々。狩猟免許を持つ父が害獣駆除に携わっていることから、ジャーキーの材料となる鹿やイノシシの肉が調達しやすいことも幸いしているという。現在扱っているのは、チップは鹿と鶏、ジャーキーはささみと砂ずり棒、野菜チップはキャベツ、カボチャ、ニンジンなど。日持ちするようシーリングパック(1袋30グラム・50グラム入り)にしている。営業許可は以前から受けていたが、イベントにも出店できるよう、農林水産省が定める「ペットフード安全法」の基準を満たす愛玩動物用飼料製造業者の届出を済ませ、昨年4月に販売を開始。実家が営んでいた商店と同じ「大正屋」の屋号を掲げ、イベント会場でも販売している。3月5日には同市ゆめが丘1のプラント伊賀店で開かれるイベントに出店予定で、「無添加でヘルシーなおやつを手に取って」と話していた。

(シカ肉、おいしくパパッと:北海道)
根室振興局は25日、根室産エゾシカ肉「根室ディア」のおいしい食べ方を伝える試食会を根室市内のスーパー「マルシェ・デ・キッチン」で開いた。札幌の料理研究家青山則靖さんがエゾシカ料理2品の作り方を紹介し、来場者25人が地場産の味覚を楽しんだ。

(高校生考案シカ肉料理の販売数を競う:熊本)
鳥獣被害から地域を守ろうと、熊本市中央区の屋台村で4日、高校生のオリジナルレシピによるシカ肉料理の販売数を競う『ジビエ甲子園』が行われました。県立八代農業高校泉分校グリーンライフ科と、県立芦北高校林業科・農業科が昨年度から始めたものです。生徒たちは学校の演習林の鳥獣被害を調べたり、自分たちで捕獲したシカの皮の加工に取り組んだりと日頃から鳥獣被害対策を学んでいます。今回、泉分校の生徒たちが作ったのは、ピザまんとそぼろまんです。淡白な味とされるシカ肉をジューシーにするためそぼろ状にした肉に大きく切った肉も混ぜました。ピザまんには赤ワインを使うことで味に深みを出しました。芦北高校の生徒たちはシカ肉を使ったカレーとコロッケ。シカ特有の臭みを感じさせないようにひき肉を使うキーマカレーにしました。コロッケはプレーンとカレーの2種類。会場を訪れた人たちは普段はなかなか口にすることのできないシカ肉を堪能していました。今回は両校ともに用意した400食を売り上げ、勝負は引き分けでした。

(ペットフード製造施設を併設、鳥獣食肉解体加工施設:広島)
株式会社BINGOは3月1日、日本で初めてペットフード(動物飼料)の処理施設を併設した鳥獣食肉解体加工施設を広島県神石郡神石高原町に開業。イノシシ処理頭数1500頭から40%の厳選された個体で、良質な食肉用イノシシ肉を提供する。同社は2018年8月、広島県福山市で初めての野生鳥獣の認定施設として「備後ジビエ製作所」を開業した。自然動物であるジビエは、時期による肉質の違いや、個体差などがあり、"当たり外れがあるもの"というイメージがつきものだが、新たに2つ目の施設が開業することでより良質な食肉用イノシシ肉を提供。年間1500頭以上の中から約40%は食肉に、B級品となる約60%はペットフード(動物飼料)に処理することが可能となる。野生鳥獣の増加により、農作物や自然環境への被害が大きな問題となる中、これまで駆除された害獣の多くは処理が難しく、食肉用には出回らず処分されていた。特に備後地域は"猪の王国"と言われるほど大量に駆除されているにもかかわらず、解体加工施設がなくほとんどが捨てられている。同社は畑を害獣から守り、猟師の収入源を確保するとともに、野生鳥獣の駆除をビジネスとして確立。また、若手狩猟者の育成、獲得につなげるため最初の施設を作り、捨てられていた害獣を有効活用して美味しいジビエを提供している。また、猟友会や農家が捕獲した害獣を買い取ることで互いに利益が生まれ、ビジネスとして確立した。このほど、広島県一の限界集落である神石郡神石高原町の猟友会からも相談を受け、行政の協力もあって2つ目の施設を開業。備後地域の自然の山々の栗やタケノコ、どんぐり、みかんなど大地の恵みをたっぷり食べて育った天然猪を届ける。また、日本で初めてペットフードの処理施設を併設し、ジビエペットフードの新商品の販売や、ペット用の全身クリームを製薬会社と開発するなど新たな取り組みに挑戦する。

(エゾシカ肉、地産地消へ:北海道)
これまで函館では動きが鈍かったエゾシカ肉の地産地消を目指す取り組みが、始まっている。函館は狩猟場所と加工場が近く鮮度のよい肉を提供できる利点に着目し、地域のハンターが自ら解体や加工を手がけ「函鹿(はこしか)」の名称でブランド化を目指している。函館市内のエゾシカによる農業被害額は近年、増加傾向をたどっている。2021年度は前年度比38%増の2112万円に上り、過去10年で最悪だった。市農林整備課は「柵がない農地や、あってもその隙間から侵入し、ニンジンやジャガイモ、豆類などが食べられるケースが増えた」とする。さらに車両との接触事故も相次いでいるという。シカ肉は牛肉などと比べて低脂肪で栄養価が高く、生息数の多い道東や道北を中心に食肉加工が盛んになっている。オホーツク管内斜里町の「知床エゾシカファーム」ではエゾシカを一時飼育し、加工・販売を行っているが、函館ではこれまでシカ肉に関する取り組みがあまり盛んではなかったという。このような状況を受け、エゾシカ肉の地域での活用を考えたのが木古内町在住の佐藤彰彦さん(42)。調理師として働いていた札幌から08年に帰郷したところ、農業を営む同町の実家で田植え直後の苗がエゾシカに食べられる惨状を目の当たりにした。函館市内の飲食店などに勤めるかたわら狩猟免許を取得し、17年からハンターとして活動してきた。佐藤さんは当初、捕獲したシカを道の認証を受けた食肉加工会社「神威ジビエファクトリー」(函館市銭亀町)に持ち込んでいた。同社はシカ肉の多くを空知地方の2次加工施設へ出荷し、函館市内に流通することは少なかったという。そこで佐藤さんは「函館のシカ肉のおいしさを地元の人にも知ってもらいたい」と一念発起。22年8月、同社の施設を引き継ぎ、フランス語の野生を意味する「ソバージュ ド 函館」に社名変更し代表に就いた。シカ肉は捕獲後、時間がたつと臭みが出るなど品質が低下しやすいそう。その点、函館は加工施設が狩猟場所に近く、捕獲から2時間以内に搬入できるメリットがあるという。佐藤さんは「速やかに解体を始められるので、鮮度のよい肉を提供できる」と話す。現在10人のハンターと契約し、年間400~500頭を捕獲。夏場は木古内町で農業に従事し、冬場は狩猟に取り組む佐藤さんのように、漁師と兼業する人もいるという。「ソバージュ ド 函館」ではハンター自らが解体・加工後、真空パック詰めにして出荷。シカ肉は「函鹿」のブランド名で、主に市内とその近郊の料理店や宿泊施設などに送られている。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、25日午後9時30分ごろ、仙台市青葉区芋沢権現森山にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、24日午後9時30分ごろ、仙台市泉区松森内町にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
栗原市によると、24日午後4時50分ごろ、栗原市築館上高森下にクマが出没しました。

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(死んだオジロワシの胃から規制対象外の小さな鉛散弾:北海道)
胆振地方で保護された国の天然記念物のオジロワシが鉛中毒で死んだ問題で、このワシは規制の対象外となっている小さな鉛の散弾を飲み込んだ可能性があることが研究機関の調査で分かりました。専門家は、鉛の弾の使用についてより厳格なルールを作るよう求めています。釧路市にある猛禽類医学研究所によりますと、今月胆振地方で保護され、その後死んだオジロワシを解剖したところ、胃の中からおよそ2.5ミリの鉛の散弾とシカの体毛が見つかりました。研究所によりますと、鉛の散弾はエゾシカ猟でとどめを刺すときに使われたとみられ、ワシが死骸を食べた際に鉛を飲み込んでしまった可能性があるということです。道は、エゾシカ猟で鉛のライフル弾や7ミリ以上の鉛の散弾を使用したり所持したりすることを条例で禁止していますが、水鳥などの狩りに使われる7ミリ未満の小さな散弾は規制の対象となっていません。猛禽類医学研究所の齊藤慶輔代表は「水鳥用の小さな散弾をシカ猟で使うことはまったく想定しておらず、規制の抜け穴と言える。きちんとしたルールを作ってほしいと道に要望した」と話していました。環境省は鉛の弾の規制を強化し、2030年度までに鉛中毒になる野鳥をゼロにすることを目標に掲げています。

(石垣市狩猟者研修センター(射撃場)建設推進基本計画:沖縄)
農作物への主な有害鳥獣対策は、猟友会を中心とした石垣市鳥獣被害対策実施隊(以下「実施隊」という。)による駆除活動を実施しているものの、実施隊員が現場に駆けつけるタイムラグなどの課題があるため、農家自身が自衛手段として狩猟免許の新規取得を推奨している。しかしながら、本県には狩猟者の研修施設となる射撃場等が整備されておらず、新規取得や更新実技研修に係る県外への渡航費が多大な負担となっている。そのため、管内予定地の選定を軸に、射撃場建設推進基本計画・基本設計業務を委託し、実施隊員の育成と普及を図ることを目的とする。

(高濃度汚染土撤去、散弾銃射撃場問題:佐賀)
佐賀県伊万里市は20日、同市大川内町の市散弾銃射撃場の鉛汚染問題で、着弾点付近の汚染土の撤去を10月から始め、来年2月までに処分を済ませる方針を明らかにした。この日、市役所であった市散弾銃射撃場環境対策検討委員会で説明した。汚染が最も深刻な約480立方メートルが対象。

(猟銃の事故相次ぐ中、ハンターに注意呼びかけ:北海道)
猟銃の誤射や暴発とみられる事故が相次ぐ中、胆振の白老町で、警察などが注意を呼びかけました。21日、パトロールが行われたのは、エゾシカなどを目当てに多くのハンターが訪れる白老町内の山林です。胆振地方では先月、住宅のガラスが割れて壁の穴から銃弾1発が見つかったほか、去年12月には、林道に停めた乗用車の3か所に、流れ弾とみられる穴が見つかるなど猟銃の事故が相次いでいます。苫小牧警察署 安田修 生活安全課長「銃口を人や建物、車のある方向には決して向けないということと、弾を込めるタイミング、弾を抜くタイミングは適切にルールを守ってやっていただきたい」。エゾシカ猟のシーズンは、3月末まで続くため、警察などが注意の徹底を呼びかけています。

(イノシシ2頭の豚熱感染を確認:広島)
広島県は16日、同県北広島町と同県廿日市市で発見、捕獲した野生イノシシ計2頭から豚熱(CSF)感染を確認したと発表した。県内での確認は15、16例目で、北広島町内では初めて。

(豚熱を初確認、野生イノシシから:広島)
広島県は22日、江田島市で発見した野生のイノシシ1頭から豚熱(CSF)の感染を確認したと発表した。同市での確認は初めて。県内では17例目になる。県畜産課によると、15日に市内の神社敷地内で死んだイノシシが見つかり、遺伝子検査で豚熱の陽性が判明した。発見場所から半径10キロ以内に養豚施設が1カ所あるが、ワクチンの接種を終えているため豚の移動制限はしない。

(1匹は住民襲ったサルか、2匹捕獲:山口)
山口県岩国市玖珂町の阿山北地区で住民がサルに襲われる被害が相次いでいた問題で、市は22日、サル2匹を捕獲したと発表した。うち1匹は住民を襲った個体とみられる。市はほかに危害を加えるサルがいることも警戒し、巡回を続ける。

(女性がイノシシに襲われ軽傷:広島)
22日夜、広島市安佐北区の路上で、女性がイノシシに襲われて軽傷を負い、警察は注意を呼び掛けています。警察によりますと、22日午後8時半ごろ、広島市安佐北区あさひが丘の路上で、歩いていた40代の女性が成獣のイノシシに手をかまれました。イノシシは、そのまま逃走し、女性は軽傷を負いました。警察は、イノシシに遭遇した場合は近づかず、エサになるものを家の近くに置かないよう、付近の住民らに注意を呼び掛けています。

(犬とシカが線路上で“けんか”:静岡)
山沿いを走る電車が前に進めず停止。運転士の数メートル先に見える数匹の犬が線路上で喧嘩(けんか)をしているためです。喧嘩の相手は…立派な角を持つ牡鹿(おじか)。こうなることは、ひとつ前の駅から予測されていたことだったそうです。静かに様子を見守る乗客ら。やがて事態が動きます。鹿の走って行く後を犬が追い掛けていますが…。この影響で、運転再開まで電車はおよそ30分停車したということです。

(「原因調査を」ヤクシカ2170頭減る:鹿児島)
屋久島世界遺産地域科学委員会ヤクシカ・ワーキンググループと特定鳥獣保護管理検討委員会の合同会議が16日、鹿児島市であった。本年度のヤクシカの推定生息数は1万380頭で、前年度より2170頭減ったことが報告された。鹿児島県が38地点で調べたふんのデータを基に推定した。県自然保護課によると、1平方キロ当たりの推定密度は尾之間歩道をはじめ21地点で減少、白谷雲水峡など16地点で増えた。密度は全域で低下傾向にあるものの、西側から南側にかけては高めで、本年度は北東部の一部地域で密度が高くなった。委員からは「大きな変化があった場所は原因を調査すべきだ」といった意見が出た。昨年4~11月の捕獲数は1601頭で、前年同期比で3%減った。

(致死率高い出血熱SFTS、国内で拡大)
致死率が高い「ウイルス性出血熱」の一つ、SFTS(重症熱性血小板減少症候群)が拡大している。感染者数は昨年、一昨年と過去最多を更新した。国内初確認から10年、ペットを通じた、新たな感染ルートのリスクも分かってきた。SFTSは森林や草むらにひそむマダニが媒介。ヒトやネコ、イヌが感染する。国の研究班がまとめた「診療の手引き」によると、感染すると、嘔吐(おうと)、下血や発熱が起き、ヒトの致死率は25~30%に達する。高齢者の発症が多く、今も対症療法以外の有効な治療はない。2011年、中国で初めて見つかり、日本では13年に山口県で初めて報告された。患者数は増加傾向にある。国立感染症研究所によると、過去最多の110人が感染した21年に続き、22年も118人と最多を更新した。これまで西日本が中心だったが、21年には愛知県や静岡県で、22年は富山県で初めての感染者が出るなど「東進」が続く。さらに、懸念が高まっているのが新たな感染ルートだ。マダニにかまれたペットのネコやイヌを通じて、飼い主や獣医師らに感染することが分かってきた。感染研によると獣医療関係者だけで18年以降計10人が感染し、22年にも2人が感染した。岡林環樹・宮崎大学教授は、「SFTSはマダニが主な感染経路とされてきたが、本当にそうだと言い切れるのか。実は思っている以上に、ペットから私たちに感染している可能性があるのでは」と指摘する。

(狩猟用のキジとヤマドリ成育、県が来年度担い手養成へ:秋田)
秋田県は2023年度、県内の代表的な狩猟鳥獣であるキジとヤマドリを育てる担い手確保に乗り出す。県内唯一の育成業者が高齢化しているためで、23年度一般会計当初予算案に関連事業費140万円を計上した。キジとヤマドリは環境省が狩猟を許可している46種に入っており、本県の代表的な狩猟鳥獣。いずれも雄のみが対象で、11月15日から翌年1月15日までの2カ月間、合わせて1日2羽まで狩猟できる。21年度はキジ1009羽、ヤマドリ1707羽が捕獲された。ヤマドリは1964年に県の鳥に指定されている。

(鳥獣対策へDX活用、タイムリーに可視化:熊本)
鳥獣害対策に取り組む農家でつくる「イノP」(宇城市)とIT企業「ESRIジャパン」(東京)は13日、同市三角町の三角防災拠点センターで、デジタル技術を活用して鳥獣の出没場所や捕獲の有無を可視化する実証結果を報告した。

(鳥獣の情報一目で、目撃・捕獲場所をサイトで共有:島根)
雲南市三刀屋町飯石地区で活動する地域自主組織・雲見の里いいしが、昨秋から鳥獣害対策サイト「うんなんケモナビ」を地区住民を対象に導入している。鳥獣の目撃、捕獲情報をウェブ上で入力し蓄積。

(ニホンジカどう誘う?捕獲効率化へ餌の試験:青森)
世界自然遺産・白神山地の生態系に影響を及ぼす可能性が懸念されているニホンジカについて、東北森林管理局・津軽白神森林生態系保全センター(青森県鯵ケ沢町)が、シカを効率的に捕獲するため、どう誘い出すか頭を悩ませている。昨年12月までの実証試験で、餌となる牧草などを深浦町の山中に仕掛けたが、シカは現れなかった。同センターは、シカが餌を警戒した可能性があるとみて試験を続ける。

(シカ交通事故、過去5年で最多:北海道)
道警がまとめた、昨年道内で発生したシカ事故の発生状況によると、釧路方面本部管内(釧路、根室、十勝管内)は1205件(前年比16件増)と過去5年で最多だった。昨秋には釧路管内で2件の死亡事故も起きており、同本部は慎重な運転を呼びかけている。

(林野庁職員らに人事院総裁賞)
人事院は21日、国民からの信頼を高めた国家公務員を表彰する人事院総裁賞の受賞者として、個人1人と職域4グループを発表した。個人では、シカやイノシシといった野生鳥獣による農林業の被害軽減のため、初心者にも簡単で効率も良い捕獲方法を考案し、その普及活動も行っている林野庁近畿中国森林管理局の小林正典氏(43)を選んだ。27日に東京都内で授与式を行う。

(捕獲のシカは日光から、遺伝子型一致:茨城)
福島大と森林総合研究所、茨城県自然博物館は20日、茨城県南西部で捕獲された雄のニホンジカ3頭の遺伝子型が栃木県の日光地域に生息するシカと一致したと発表した。鬼怒川の河川敷などを移動してきたとみている。茨城県は全国で数少ないシカの非生息地とされてきたが、2013年以降、目撃情報が相次いでいる。森林総研の研究者は「シカの食害防止のため自治体による早期対策が必要」と呼びかけている。森林総研などは、農作物の食害被害の防止などに役立てようと、広範囲に移動する雄ジカがどこから来ているのか調べた。調査したシカは、①15年11月につくば市六斗で捕獲②16年9月に同市真瀬で交通事故死③19年5月に結城市結城で捕獲-の3頭。肉片を採取し、栃木県那須矢板▽栃木県日光▽房総半島▽関東山地-に生息する4集団と、母から子にだけ遺伝するミトコンドリアDNAの配列などを比べた結果、日光地域のシカと一致した。全て1歳の若い雄だった。3頭は、いずれも鬼怒川や小貝川に近い地域で見つかっている。小貝川は栃木県那須烏山市、鬼怒川は同県日光市などが上流域に当たり、鬼怒川系上流の日光国立公園などを含む日光エリアから移動してきたと推測。距離は100キロ前後あるとみられ、河川敷や河川の緑地を伝って茨城県に入ったとみている。ニホンジカ研究が専門の森林総研の永田純子主任研究員は、雄3頭について、「親離れして繁殖のため移動してきたのではないか」と指摘。これまで生息していなかった場所にシカが出没するようになっているため、「各自治体が早期に体制を整えられるよう啓発したい」と話した。県によると、県内のニホンジカは大正時代に常陸太田市内で捕獲された記録を最後に、絶滅したと考えられていたが、15年ごろからシカの目撃情報が寄せられるようになった。ニホンジカが定着・繁殖すると、森林や農作物の食害が懸念されるため、県は侵入ルートの把握など対策を急いでいる。

(希少野鳥の列車事故防ぐ対策:北海道)
国の天然記念物のオジロワシやオオワシが列車と接触する事故を防ぐための意見交換会が釧路市で開かれ、JRの車両にレコーダーを取り付けて事故の分析に生かす方針などが示されました。道東ではオジロワシやオオワシなどの希少な野鳥が列車にひかれたエゾシカを線路脇で食べている際に、さらに別の列車に接触して死んだり、けがをしたりする事故が発生しています。こうした事故を防ごうと、17日釧路市で意見交換会が開かれ、自治体やJR、野鳥の専門家らが出席しました。出席者によりますと、JRの担当者からシカとの衝突を防ぐため減速運転をしていることが報告されたほか、事故原因を分析するため、今後、JR花咲線などの車両にドライブレコーダーを取り付ける方針が示されたということです。また、環境省などからはシカの死体を覆い隠すためのシートの開発を進めているという説明があったということです。JR北海道釧路支社の戸川達雄支社長は「自然環境の保護に向けて地域の一員として取り組みたい」と話していました。猛禽類医学研究所の齊藤慶輔代表は「問題提起はしてきたが、野鳥の保護に向けそれぞれの専門性を生かした具体的な対策が進んでよかった」と話してしました。

(イノシシわなにクロウサギ:鹿児島)
徳之島ではサトウキビを食害する有害鳥獣のイノシシ捕獲用の「くくりわな(わな)」に、国の特別天然記念物アマミノクロウサギが誤って混獲されていた実態が16日、明らかになった。仕掛人自らの警鐘の事案提示によって自然保護関係者らが確認。後ろ両脚にワイヤーをくい込ませて身動きが取れずにいたが、幸いにも深刻なダメージはうかがえず速やかに放獣。証言では、わなを巡る驚くべき実態も浮き彫りとなった。自然保護関係者らによると、徳之島町北部の農業男性(70歳代)が16日午前、サトウキビのイノシシ食害防止対策で仕掛けていたわなの定時点検時に発見した。男性は、有害鳥獣駆除対策のわなを巡る同様の事例が〝公然の秘密視〟されてきたことを懸念、警鐘を鳴らすために連絡したという。混獲されていたクロウサギはオスの成獣(体重3㌔弱)。後ろ両脚を縛られたまま「ピーッ、ピーッ」と甲高い悲鳴を上げていた。恐怖心を抑えるため上着で体を優しく包み込み、両脚を痛々しく縛り上げていたワイヤーを解除。出血や骨折はうかがえず、両脚の力も確認して元の獣道へ。自力で跳ねて森林に帰り、一行からは「良かった、良かった」の歓声が上がった。男性によると、クロウサギの混獲例はじつは「昨年は6匹。今年はこれで2匹目」。イノシシ捕獲用のかごわな(鉄製)を使っていた14、15年前はクロウサギの死亡事故(圧死など)が多発。くくりわなに変更後もクロウサギ生息数増も影響してか続いた。驚くべきは「(累計)約30匹のクロウサギを誤って捕獲、多くを死なせてしまった」と自省を込めて吐露した。くくりわなは、イノシシやシカなど野生鳥獣を捕獲するわなの一種。獲物が通りそうな獣道に仕掛けて、獲物が足でわな板を踏み抜くとバネの力でわなが作動。ワイヤーが獣の足をくくり捕獲する仕組み。3千円程度から入手できるが、使うにはわな猟免許を要する。駆けつけた自然保護関係者らは、一気に表面化した今回のケースに「狩猟者の中には毎日点検しない人も。わなに掛かったクロウサギは猫や猛きん類に襲われるほか、放っておいても死ぬ。島内の狩猟者は約80人。私たちには『混獲死はロードキルより多いかも知れない。何も対策しなくていいのか』との叱責(しっせき)の声も」。対策として「(徳之島には)今だに自然保全の管理計画もなければ、世界自然遺産対策室もない。連携した体制づくりが必要」とも指摘する。

(竹島で捕獲アシカ肉、明治時代 肥料として使用か:島根)
明治時代、竹島で捕獲されたアシカの肉が、肥料として出雲市での藍染めの原料の栽培に使われた可能性を示す資料が新たに見つかり、専門家は、竹島が島根の経済圏にあり、日本の領土であることを補強する発見だとしています。明治38年に島根県に編入された竹島には、かつてニホンアシカが生息し、隠岐の漁業会社が、毎年、1000頭前後を捕獲していました。このアシカ猟の実績について、竹島の領土問題を調査している「日本国際問題研究所」の委託を受けた島根大学法文学部の舩杉力修准教授らが、県の資料を調べたところ、出雲市大社町の染め物業者に、アシカの肉を加工した肥料を販売した記録が残っていたということです。当時、藍の栽培が盛んだった出雲市内では、染め物業者が藍染めの原料となる「葉藍(はあい)」を栽培することも多く、窒素やリンが多く含まれるアシカの肉からできた肥料が使われた可能性が考えられるということです。舩杉准教授は、「竹島と出雲とのつながりが初めて明らかになったほか、竹島が島根の経済圏にあって、島根県への編入前から日本領であったことを補強する資料だ」としています。

(実弾撃てるエアガンや模倣拳銃など所持、51歳会社員ら6人書類送検:東京)
違法なエアガンやクロスボウを所持した疑いで、会社員ら男6人が書類送検された。東京・三鷹市に住む会社員の男(51)は2022年10月、実弾を撃つことが出来る違法なエアガン9丁や、模造拳銃47丁、クロスボウ1本などを自宅で所持した銃刀法違反の疑いで、書類送検された。三鷹市の男は、模造拳銃など約60点を180万円ほどで売りさばいたという。男からオークションサイトで買って所持していた疑いで、別の男5人も書類送検された。クロスボウについても2022年の銃刀法の改正で所持が禁止されていて、警視庁での摘発は初となる。

(猟期明け、間髪入れず一斉捕獲開始:長野)
富士見町と町猟友会は18日から、農林業被害をもたらすニホンジカとイノシシ、サルを対象に、銃器を用いた一斉捕獲を開始した。銃猟の感覚が残る猟期明けから間髪入れずに行うことで、捕獲効率を高める狙い。初日は約20人が従事し、八ケ岳の国有林内で主にシカを捕獲した。3月末までの土日曜日、祝日に行う。初日は同町乙事で出陣式を行い、名取重治町長は「集中的な捕獲は非常にありがたい」と猟友会の協力に感謝し、「積雪は少ないようですが、安全第一でお願いしたい」とあいさつ。町猟友会の雨宮勇会長、南信森林管理署の担当者も安全確保と事故防止を求めた。登山道や林道沿い、治山工事現場周辺を避けて実施。町産業課農林保全係では、山林に立ち入る際は明るく目立つ服装で音が鳴る物を携行するなど、住民にも協力を呼び掛けている。今年度の町内での農業被害額は1月末時点でシカ約291万円、捕獲数(狩猟分を除く)はシカ576頭、サル29頭、イノシシ17頭。シカによる農業被害額は前年同期に比べて増えている。猟期は15日で終えたが、シカとイノシシはわな猟に限り3月15日まで行われる。

(上田晋也、えなりかずきと受けたクレー射撃の試験で)
お笑いコンビ「くりぃむしちゅー」の上田晋也(52)が21日深夜放送の中京テレビ「太田上田」(火曜深夜0・59)に出演。親交の深いえなりかずきと受けたクレー射撃の試験について語った。昨年、クレー射撃のライセンスを取得した上田。試験は○×問題だったことから「正直言えば、自動車の免許も○×の問題出るじゃん?18、19歳の時に取ってるから楽勝だったじゃん?教科書とかちゃんと読んで常識あればいける。俺もそのイメージがあったから、いけるわって」と自動車免許の学科試験を想像し、簡単に合格できると当初は思ったという。ところが「テキスト読んでも(頭に)入ってこない…。覚えらんなくなってる」と加齢もあり、思うように記憶ができず苦戦。それでも「やっべーわって思いながら、取ったの」となんとか合格。ただ、一緒に受験していた「えなりは落ちたけどね」とえなりかずきは不合格だったことを明かし「あいつ、ださかったよ~」と試験会場でのエピソードを語った。上田の斜め後ろに座っていたのが、えなりだったそうで、えなりの隣には「70過ぎのじいさんがいたの」と高齢男性が着席。その高齢男性は試験中、「え~、この問題わかんねーよ。これどうなんだろなー」とずっとつぶやき、試験官からも注意を受けていたという。そして試験後、上田はえなりと「あの問題、○×どっち?」などと答え合わせ。えなりから「あれは○ですね」と言われ「うわ~、俺、間違ってるわ」とへこみ、別の問題も「あれは?」と尋ねたところ「あれは×ですね」と上田と違う回答だったことから「まじかー」と気をもんでいた。その後、合格発表となり、合格者には賞状のような紙が渡されるそうで「俺、配られて“よっしゃー”って」と上田は合格に一安心。ところが「えなり見たら、配られてないの」とえなりは不合格に。さらに、えなりの隣でぶつくさつぶやいていた高齢男性も「そのじいさん配られてるわけ」と合格していたという。上田は「国はな、お前じゃなく、そのじいさんを選んだんだからなって。えなり、ださかったよ~」と試験を振り返ってえなりをイジり、笑っていた。

(石原良純、イノシシ対策を動物研究家に仰ぐも…)
タレントで気象予報士の石原良純(61)が、17日放送のテレビ朝日系「ザワつく!金曜日」(金曜後6・50)に出演し、年明けから2度にわたりイノシシに遭遇したことを明かした。1月の初めにゴルフに行った際のことで、「大変な事件があって」と良純。「夕暮れ時だったんだけど、“バカバッ!バカバッ!”って、野獣が移動するような足音が聞こえて。見たらフェアウェーをイノシシが3頭、ドドドドドド…って横切ったの。うわあ、イノシシだって言って、それが今年1月にあって」と振り返った。さらにその後も、ロケ先で似た出来事が。「別の千葉でロケがあって、ちょっと早く終わったので、夜まで時間があったので、温泉施設の周りを走ろうって、走ってたの」。国道沿いから景色を変えようとコースチェンジしたという。「つまらないから山道に入ったの。そしたらまたイノシシがぶあーって横切って。あれ、怖いな~」と明かした。立ち続けにイノシシに遭遇した良純は、動物研究家のパンク町田氏に対処法を相談したという。答えは「石原さん、イノシシは危ないですから。背中向けて逃げたって間に合いませんから、イノシシが走って来たら、ちゃんと前を見て、ガーって走って来たイノシシの鼻を蹴る」というもの。さらに、「それも“前蹴りじゃなくて、回し蹴りで蹴れ”って」と、テクニカルすぎるアドバイスも受けたそうで、「できるわけねえじゃねえか!そんなこと」とツッコミを入れていた。空手など格闘技に心得のある長嶋一茂も、「40キロくらいで突進してきたものを、素人が鼻を的確にバシン!なんて絶対無理」と断言。さらに「聞いたの?“パンクさん、やったんですか?”って」と尋ねると、良純は「そしたらね、“大変な目に遭った”って。3回くらいかまれたって」と答え、爆笑をさらっていた。

(集落の農産物、獣害から守れ:兵庫)
兵庫県加西市で、イノシシやシカによる農作物への深刻な被害の防止に、住民主体の対策が成果を挙げている。同市畑町の畑第1営農組合では、2020年度に252万円だったコメ(水稲)の被害を21年度は154万円に、22年度は現時点でゼロに抑えている。何が成果につながったのか。

(石鎚山系でシカの生息数増加:愛媛)
石鎚山系でシカの生息数が増加していて、希少な植物が食べられる被害が拡大していることが研究チームの報告により明らかになりました。これは、自治体や研究機関、民間企業でつくる協議会で報告されたものです。それによりますと、定点観測の結果などから、この3年ほどの間に特に石鎚山の東側でシカの数が増加していて、山の植物が食べられる「食害」が急速に進行しているということです。研究チームは、食害が進んだ場合、林業への影響や土壌流出に繋がるおそれもあると指摘しました。シカによる食害対策を進めるには、防護柵の設置や植林を行うことや専門的な知識を持った人材の育成のほか、住民に理解を深めてもらうための広報活動が重要だということです。

(獣害から世界遺産守れ!:長崎)
世界文化遺産「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」で獣害被害が出ている構成資産「野崎島の集落跡」がある小値賀町などは、遺産の保護に協力してくれるボランティア「野崎島レスキュー隊」を募り、被害を受けた石積みの保護対策に乗り出す。地元と世界遺産の愛好家らが離島にある世界遺産を守る取り組みに、文化庁も注目している。26日に第1回の「レスキュー」が実施される。野崎島には、潜伏キリシタンが暮らした集落跡や、禁教令が撤廃された後に建てられた旧野首教会などがある。舟森集落跡に広がる石積みの風景は、その美しさから、ペルーの古代遺跡にちなみ「東洋のマチュピチュ」とも呼ばれる。だが、定住者がいなくなり、現在はほぼ無人島の状態。畑の跡や教会の石積みをイノシシやシカがつつき、そこに雨風の影響が重なることで崩落が相次いでいる。同教会周辺の石積みは最大約15メートルにわたって崩れた。こうした中、同町や地元のNPO法人「おぢかアイランドツーリズム協会」などが主催したのが「野崎島レスキュー隊」だ。人口2000人余りの町民だけで野崎島を守るのには限界があるため、遺産保護の志のある人の力を借りることにした。同協会のホームページなどで隊員を募集したところ、家族連れや世界遺産の愛好家ら33人が集まった。「レスキュー隊」は26日に野崎島にわたり、石積みにネットをかぶせる対策や観光客が歩く道を清掃する。参加費2000円は、保護対策費やオリジナルTシャツの製作費などに充てる。同町教育委員会の平田賢明・学芸員は「ほぼ無人島の遺産を守り、同様の悩みを抱える地域のモデルとなるよう頑張りたい」と話す。文化庁は「多様な人々と連携して遺産を守る取り組みが進むことは大事で、ありがたい」としている。「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」を構成する長崎、熊本両県の全12資産のうち、長崎県内の5資産では獣害被害が相次いで確認されており、人口減少や過疎高齢化が進む地域の遺産保護が課題となっている。

(南アルプスユネスコエコパークが取り組むニホンジカ対策の実際)
ニホンジカの食害が大きな問題になっているのは、多くの人がご存じだと思う。その対策として様々な取り組みが各地で行われているが、南アルプスでは実際に、どのようなことが行われているのか? 実際の現場の様子と、これからについてレポートする。南アルプスユネスコエコパークの中で起こっている変化について、第5回の連載でお伝えした。今回は、その中でも特に、ニホンジカによる高山植物への影響に対する取組についてみていきたい。南アルプスでは、静岡市をはじめ、静岡県や環境省などの各機関や長野県内の市町村などが加入する協議会などの団体が、高山植物をニホンジカから守るための「防鹿柵(ぼうろくさく)」を高山帯に設置している。この柵は、雪解け後の6・7月から雪が降る前の10月頃まで設置される季節型のタイプが多い。雪の影響で柵や支柱の損傷を避けるために、また、高山植物の生育期間にあわせて適切に保護ができるように、柵の立ち上げと撤去という作業が毎年行われている。静岡市では、南アルプス南部の静岡市域である千枚小屋周辺で6,667平方メートル、中岳避難小屋付近で189平方メートルなどの季節型防鹿柵を、毎年設置している。こたつ型の柵では、ニホンジカは侵入できないが、ライチョウなど背の低い動物は入ることができるライチョウ・フレンドリーな設計となっている。ネットには、ニホンジカが噛み切ることができないように、ステンレス線などが入ったものを使う。ネットを噛み切ってでも、食糧にありつきたいニホンジカと「そうはさせるか、貴重な高山植物を守るんだ」という人間とのせめぎ合いだ。支柱は樹脂製のものが主流だが、通年で設置される常設型の防鹿柵では、金属製のものを用い、雪などでの損傷の影響を少なくしている。静岡市が管理する中岳避難小屋付近の防鹿柵ではクロユリの群落、静岡県が管理する聖平の防鹿柵ではニッコウキスゲの群落、など希少な植物の保護や、かつてその地にあった植生を復元させるという目的を持って設置されているものもある。荒川岳のお花畑に設置された防鹿柵だ。日本最大級の高山植物のお花畑で知られる荒川岳は、防鹿柵内に登山道が続いている。登山道の周囲一帯がお花畑という、楽園のような場所も、この防鹿柵があるからこそ成り立っているという辛い現実がある。柵内には黄色や白の高山植物がたくさん咲いているが、柵外は草や剥き出しとなった斜面が目立つのがわかる。標高2,500mを越えるこの山岳地帯でも、ニホンジカが虎視眈々と高山植物を狙っているのだ。更に、数や頻度は多くないものの、防鹿柵内へのニホンジカの侵入が報告されている場所もある。人間の隙を突き、たゆまぬ努力を挑み続ける彼らのハングリー精神には、悔しい思いをさせられている。自然の中で生きるということは、そういった生きていく強さが必要なのだとは理解しているが、どうかその強さはいまひとつお控えいただきたい、と傲慢ながら感じてしまう。近年では、高山帯で通年生息するニホンジカの個体も確認されたこともあり、高山帯でのニホンジカの捕獲を試験的に行う取り組みもはじまっている。この取り組みが、どのような影響を与えるのか、今後も注目していきたいと思う。「柵内の植生が守られているから。柵内の植生が復活してきたから。だからいい」、と結論付けられないのが、ニホンジカによる影響の根深さだと思う。せっかく植生が戻っても、防鹿柵を作ることをやめれば、すぐにまたニホンジカによって高山植物は危機に瀕してしまう。ニホンジカがそこにいる限り、半永久的に柵を作り、管理し続けなければならないのだ。また、守りたい、復活させたいすべての植生が守られているわけではないが、すべての山域を管理することは、現実的に不可能だ。防鹿柵も、高山帯でのニホンジカの捕獲も、決定的な解決策ではない。前回もお伝えしたように、ニホンジカが増え、高山帯にまで進出してきたのは、地球温暖化も一因の1つだとされている。私たち人間の生活が温暖化の原因を積み重ねていることを考えると、ニホンジカを高山帯へと拡大させたのは、結局私たち人間の責任なのだと思う。ニホンジカだって、こぢんまりと暮らしたい、厳しい高山帯になんか行きたくない、と思っているのかもしれない。けれど、仲間が増え、今までの場所では餌にありつけないから、生きていくために仕方なく厳しい環境に身を置いているのかもしれない。私たちひとりひとりが、地球温暖化をストップさせ、ニホンジカの高山帯への進出を阻むために即効性のあるアクションを取ることは難しくても、日々の選択のひとつひとつの積み重ねが、南アルプスの、山岳地帯の、豊かな自然のためになるのではないかと思っている。

(都会暮らしの記者が「共生」の道を考えてみた:広島)
昨年秋、広島市の夜道を車で走っていると、道路脇にもぞもぞと動く気配を感じた。よく見ると野生のシカだった。農作物を荒らす「厄介者」扱いなのは聞いたことがあるが、詳しくは知らない。闇に浮かび、消えていったシカたちを追うように取材を始めた。記者は車を止め、野生のシカを写真に収めた。シカは数頭おり、ゆっくりと道路を横断していった。安佐北区の山の合間を流れる太田川沿いの県道だった。廿日市市の宮島では観光客にえさをもらうシカには見なれているが、突然出くわしたのは初めてだ。

(ビギナーのための狩猟講座)
ビギナーのための狩猟講座」では、若手の狩猟者たちが本気の狩猟を語ります。狩猟の道に一歩踏み出した方から技術を究めている方、狩猟の愉しみを知りたい方と3段階に分けたプログラムです。本気の狩猟とはどのようなものか、その心構えや技術、狩猟の魅力をご覧ください。主催:環境省。

(野生の牛をヘリからの射撃で駆除へ:アメリカ)
米ニューメキシコ州の森林局は16日、同州南西部に広がる原生自然保護区のギラ国有林にいる野生の牛に対し、ヘリコプターからの射撃による“駆除”を認めた。AP通信によればギラ国有林には150頭ほどの野生の牛が生息しており、自然保護団体からは「脚や口が河川に接触すると汚染を引き起こす」と圧力がかかっていた。これに対して地元の畜産関係者は「ヘリからの射撃による駆除は残酷で、連邦規定に抵触する。射殺したあとに腐敗していく死骸をどう処理するのかという問題もある」と批判。ギラ国有林は米国内で6番目に広く、最初に原生自然保護区となった場所でもあり、“野牛”による環境破壊を認定するのかどうかに注目が集まっていた。

(深刻な家畜の伝染病「アフリカ豚熱」、日本・台湾以外のアジア全域に拡大)
アフリカ起源の家畜伝染病「アフリカ豚熱(ASF)」の感染がアジア全域に広がってきた。豚やイノシシの病気で、人には感染しないが、豚やイノシシが感染すると致死率が高く、感染が広がれば畜産業界は甚大な影響を受ける可能性がある。2023年2月現在、アジアでアフリカ豚熱が発生していないのは日本と台湾だけとなった。アフリカ豚熱は、現在、日本で発生している豚熱(CSF)とは全く別の病気だ。2007年にアフリカからロシアや欧州の一部に広がりはじめ、アジアでも2018年の中国を皮切りに感染が広がった。有効なワクチンや治療法もないという。2月9日にはシンガポール初の感染事例が確認され、アジアでアフリカ豚熱が発生していないのは日本と台湾だけとなった。台湾は10日、シンガポールからの豚肉製品の持ち込み禁止を発表した。禁止品目は、ポークジャーキー(肉乾)、ソーセージ(香腸)、ハム(火腿)、ベーコン(臘肉)、豚肉ベースのインスタントラーメンや缶詰、バクテー(肉骨茶)の素などだ。個人の海外旅行のお土産も例外ではない。違反時の罰金を最大100万台湾ドル(約400万円)に引き上げるなど、検疫体制を強化した。

(古いコロナ変異株、米国のシカではまだ流行)
米国の野生のシカの間で、ヒトの間では流行を終えた新型コロナウイルスのアルファ株など、古い変異株の流行が続いていたことを、米コーネル大学の研究チームが確認した。シカの間でも飛沫(ひまつ)などを通じて感染が広がっているとみられ、ヒトではあまり見られない独自の変異もあったことから、シカ間での流行に適応し始めているとみられる。感染が確認されたのはニューヨーク(NY)州のオジロジカ。ウイルス感染の足場となる細胞表面の受容体たんぱく質「ACE2」がヒトと似て、新型コロナに感染しやすいことで知られる。研究チームは2020年と21年のそれぞれ9~12月に、狩猟された約2700頭ずつのシカにPCR検査を実施。20年に1%だった陽性率は、21年には21%に跳ね上がっていた。詳しく調べると、当初「英国株」と呼ばれ、日本でも21年春の第4波を起こしたアルファ株のほか、東京五輪・パラリンピック当時に流行していたデルタ株も見つかった。それ以前に「ブラジル株」と呼ばれたガンマ株も検出され、三つの変異株が同時流行している状態だった。遺伝的な特徴から、感染経路は不明ながら、それぞれの変異株は、ヒトからシカの集団へ感染が広がった可能性が高いとチームはみている。

(クマの目撃相次ぐ:栃木)
栃木市平井町の太平山付近でクマの目撃情報が増えている。昨年10月から3件の目撃情報が市に寄せられており、市は注意を呼びかけている。昨年6月、太平山の西側に位置する晃石山の登山道で登山者から「クマの足跡があった」と市に連絡があった。その後、クマが目撃されたのは同10月。同じく晃石山でツキノワグマとみられる親子が目撃された。今月3日には太平山神社付近で、19日には太平山の見晴らし場所「謙信平」で相次いで目撃されるなど、市民や観光客が多く集まる場所にも出没するようになっているという。市によると、以前も同所付近での目撃情報が短期間に多数寄せられることはあったが、少なくとも2016年以降は目撃されていなかった。市は登山道に看板を立てたほか、地域住民に回覧板で注意を促している。クマを捕獲するためのおりの設置も検討しているが、車が入れる場所にしか設置できず、人が通行する付近にクマをエサでおびき寄せる危険性が懸念されている。市農林整備課は「クマを見かけた際は騒がずに静かにゆっくり立ち去ってほしい」としている。

(イノシシ、住宅地に出現:栃木)
住宅街をのそのそと歩き回る、野生のイノシシ。住宅の門の前まで行くと、きびすを返し、食べ物を探しているのか、畑に侵入して地面をかぎまわっている。すぐ横を、自転車に乗った男性が通りかかる場面も。21日午前9時過ぎ、栃木・佐野市で撮影された。撮影した人が気づいたきっかけは、防犯用の警報器。自宅の駐車場にイノシシが現れ、警報器の音と、飼い犬がほえる声で気づいたという。警察に通報すると、現場にパトカーが到着。「イノシシに近づかないように」と、注意を呼びかける事態に。イノシシはその後、どうなったのだろうか。佐野市役所によると、撮影した場所の付近で、動画と同じものと思われるイノシシが捕獲されたという。

(伝統行事「うさぎ追い」来年度中止発表:熊本)
俳優の谷原章介(50)が23日、MCを務めるフジテレビの情報番組「めざまし8(エイト)」(月~金曜前8・00)に出演。熊本県産山村の伝統行事「うさぎ追い」について、インターネット上などで賛否の声が上がっていた問題で、村が来年度の開催中止を発表したことに言及した。産山村では、11日にコロナ禍で中止されていた「大草原のうさぎ追い」を3年ぶりに開催。竹の棒を手にした参加者たちが草原で声を上げながら野ウサギを追い込み、捕まえたウサギに名前を付けて草原に戻した。このウサギ追いは、1940年代には阿蘇郡地方の学校行事として定着していたとされ、冬山を駆け回り、鶏ご飯を食べるのが子供たちの楽しみだったという。1996年以降は学校行事から産山村が主催する行事となっていた。行事の様子は、村のホームページなどで発信されたが、ネット上では、男性がウサギの足をつかんで持ち上げている写真などが拡散され「ただの虐待」「時代錯誤」や「伝統行事は守るべき」といった賛否の声が上がった。100件以上の意見が寄せられたという村は、22日に来年度の中止を発表した。谷原は「さまざまな声が上がる。その意見はさまざまあっていいと思うんですけれども、聞いたところによると、昭和20年代からずっと続いてるこの地域の行事ということですけども、地域の皆さんが判断をして決定をする、地域の声を反映してっていうのは、凄く僕は理解するんですけれども、全く関係のない所からの意見に応えているとなると、それもどこまで意見を聞けばいいのかなって思ったりしますね」と自身の考えを話した。そして、コメンテーターの「中止ではなく別の方法を考えるべきでは」という意見には、「獣医師の方がいう野生動物の扱いでストレスをかけない抱き方みたいなのをして、これを続けるっていう考え方もあるかも知れませんよね」と言い、「こういった子供たちが野山の中で野生の動物を追って、それを捕まえるっていう経験自体は、それは凄く大きな経験になると思いますし、捕まえたものもきちんと安全に放しているのであれば、また違った形、やり方あるかも知れませんね」と話した。

(23歳の女性わな猟師が奮闘:静岡)
2億4000万円。2022年度に静岡県内で野生動物によって被害を受けた農作物の金額だ。農作物への被害を食い止め、新たな観光資源として活用したいと、奮闘する23歳の女性猟師がいる。「課題」を「魅力」へと変える挑戦は始まったばかりだ。奥大井湖上駅や夢のつり橋など、美しい風景を楽しむことができる静岡県川根本町。観光地として知られるこの町でも、ここ数年 野生動物による農作物の被害が増え、深刻となっている。川根本町によると、高齢化などの担い手不足によって、猟師の人数は20年前の半分ほどに減少している。猟師が減ることで増えたイノシシやサル、シカといった野生動物が人里に下り、人の食べ物の味を覚えた動物たちがさらに増えていくという悪循環に陥っているという。町も狩猟免許の取得や防護柵の設置などに補助金を出しているが、被害を防ぐのは簡単ではない。深刻な被害を前になんとかしようと立ち上がったのが、23歳の女性猟師だ。川根本町で猟をする渡辺実優さん。学生時代に過疎地域への移住促進を考えるゼミの取り組みで川根本町に関わり、在学中の移住を決意。2021年6月から町の地域おこし協力隊として町役場支所に勤務する中、地元のベテラン猟師と知り合い、わな猟の免許を取得した。猟師・渡辺 実優さん:シカ・イノシシ・サルは多くて、私がこのオレンジのハンターベストを着ていると、地域の見かけた人が車で通りすぎてもまた戻ってきて、「うちの山でも捕ってくれない?」と言って山を紹介してくれることもあり、いろいろなところで被害が出ている実感しています。この日、狩猟に関心をもつ10人が川根本町にやって来た。野生動物による農作物の被害を知り、狩猟の体験してもらうモニターツアーを渡辺さんが企画した。狩猟の際に使用するわなについても説明する。猟師・渡辺 実優さん:わなを作動する中にあんまり落ち葉が多かったりすると、動物の足を捕ったときにヒモの中にゴミが混ざって動物が逃げることもあるので、そういったことに気を付けてください。また、この日は野生動物の肉「ジビエ」を使った料理についても紹介した。農作物の被害を減らすためには野生動物を多く捕獲し、その肉「ジビエ」を多くの人に消費してもらう必要がある。ツアーの参加者からは「“命をいただく”ことの大切さを改めて感じた。」と好評で、飲食店を経営する男性からは「ジビエを使いたいと思っていて、とてもためなった」という声も上がっていた。猟師・渡辺 実優さん:ジビエのおいしさを食べてわかってもらい、少しでも猟に興味を持ってもらえればうれしいと思って始めました。普通の仕事をしながらでも猟ができることをみなさんに知ってもらいたいです。川根本町はいま人口6000人くらいなんですけど、過疎化が進んでいて今後 人が増えないとこの町は衰退してしまうと言われていますので、こういう場所が好きな人に届けばいいなと思います。地域の課題を、地域の魅力に。ジビエを川根本町の特産にしようと目指す渡辺さん。若き女性猟師の挑戦はまだ始まったばかりだ。

(「クマを追い払う犬」と散歩を体験:長野)
長野県軽井沢町で熊など野生動植物の保護管理に取り組む「ピッキオ」は、熊を追い払う犬「ベアドッグ」と森を散歩するツアーを4月9日まで毎週日曜日に行っている。ベアドッグに会いたいとの声を受け、熊の冬眠期間に合わせ昨シーズンに企画。好評だったことから今季も実施しており、普段はなかなか会えないベアドッグと触れ合える。ピッキオには現在、8歳の雄と雌、4歳の雌2匹のベアドッグ計4匹がいる。熊の活動期は追い払いなどの活動で忙しいため、冬場に要望に応えることにした。昨年は1カ月半ほどの間に計5回実施し、約30人が参加。今年は期間を3カ月間に延長した。ハンドラー(飼育士兼訓練士)1人とベアドッグ1匹と一緒に「軽井沢野鳥の森」の中の約2キロを歩く。訓練を見たり、普段の仕事の様子などを質問したりできる。午前9時15分から2時間。小学3年生以上が対象で定員は1回につき6人、大人税込み6千円、小学生同4千円。報道向け体験会でハンドラーの井村潤太さん(28)と4歳の雌エルフの散歩に同行した。エルフは黒と白の毛色で体重約25キロの大型犬で、何かを探したり追いかけたりしたい欲求が強い性格。森の中で音がすると、その方向をじっと見つめた。散歩中も常に声を掛け、信頼関係を築いているという。井村さんは、熊を追い払うときなどに使う、ほえるコマンド(合図)を披露。グーにした手をエルフの顔の前に出したり「バーク」と言ったりすると、「ワン」と大きく高い声でほえた。

(獣害問題を抱える長野県の「鹿肉販売量」が過去最高額へと伸長:長野)
2021年10月に長野県鳥獣対策室(旧:長野県ジビエ振興室)と手を組み、鹿肉を使ったカレー缶詰「ジビエフリーク」を発売した。県内の課題として、高齢化によるハンターの担い手不足と被害規模が深刻化する「獣害問題」に着目し、地域や行政と協力体制を組み、ジビエを魅力へと転じるプロジェクトの一環として、ジビエの喫食機会がない若年層に向け、手軽にジビエが食べられる商品開発と獣害に対する認知向上に向けて、缶詰の発売時に期間限定イベントや動画制作、フリーペーパーの発刊を実施し、県内だけでなく日本全国の方に知ってもらうために多角的な発信を実施したところ、「ジビエフリーク」を行った令和3年の長野県 鹿肉販売量は前年の2倍以上となり、販売額は過去最高の数値となった。株式会社デイトナ・インターナショナルは、全国約50店舗展開するセレクトショップ「FREAK'S STORE(フリークス ストア)」の出店地域において、地元アーティストをはじめ地方自治体、行政、企業などのローカルコミュニティと直接つながり、地域によって異なる課題に目を向けた施策を強化しています。FREAK'S STOREらしい発信力とデザイン力を活かして、地域の課題を魅力へと転換する、持続可能な取り組みを推進しています。

(ジビエの衛生管理と調理法を学ぶ:大分)
豊後大野市清川町の市清川公民館で4日、ジビエの衛生管理と調理に関する研修会があった。県豊肥振興局や豊後大野、竹田両市、林業団体でつくる豊肥地区林業振興部会の主催。本年度、狩猟免許を取得した人らが対象で、豊後大野市で開かれるのは初めて。県によると、2021年度の県内の鳥獣被害額は約1億6千万円。シカやイノシシの捕獲を強化し、ピークの約5億9千万円(1996年度)からは減少傾向にある。一方で捕獲した鳥獣の多くは埋設処分などされ、食用として利用されるのはわずかという。研修会には両市から9人が参加。同振興局職員が衛生管理について「ジビエの寄生虫感染割合は高い。しっかり加熱して食べて」と指摘した後、管理栄養士の倉原恵子さん(68)=豊後大野市緒方町下徳田=がシカ肉を使ったカレーの調理法を指導した。倉原さんは「市販のジビエは衛生管理を徹底した食肉処理場で加工しているため、牛肉や豚肉などと同じように扱っていい」と説明。「肉が硬い場合は繊維を切り、塩こうじを使ったりすると軟らかくなる」などとアドバイスした。箱わなの免許を取得した同市三重町内山の自営業荒川晴奈さん(32)は「シカ肉は高タンパクで低脂質、イノシシは鉄分やビタミンB12が豊富と教わった。美容や健康にいいので、上手に使いこなしたい」と話した。

(ジビエで特産品開発へ:神奈川)
シカやイノシシなどによる農作物への被害を防ぐため、狩猟活動を行う神奈川県猟友会津久井支部(小坂義和支部長)が、新たなジビエの開発へ動き出した。1月には相模原市、神奈川つくい農業協同組合(JA神奈川つくい)との協力を確認。小坂支部長は「地域にあったジビエの開発を目指し、ゆくゆくは地域の特産品にしたい」と意気込む。同会津久井支部の会員は約250人。主に城山、津久井、相模湖、藤野エリアを対象に、狩猟活動を行っている。ジビエ開発のきっかけは、近年の捕獲数の増加にある。同支部によると「以前は雪に埋もれたシカの死体をよく見かけたが、最近は温暖化の影響で大雪も減り、見かけなくなった。また、イノシシが1年に2回出産したり、シカが双子を出産しているという話もあるそうで、いずれにせよ全体的に数が増えている」と話す。数が増えると、食料を求めて野生のシカやイノシシが山から下りてきて、農作物を荒らすようになる。ここ数年は年間の捕獲数が増加傾向にあるため、同支部では年々捕獲の許可数を増やして対応。そのような中で、緑区に相応しいジビエを開発して、地域の特産品にという声が挙がった。城山地区で地域の特産品の開発に関わった東京家政学院大学の上薗薫准教授の協力も得られることが決まり、ジビエ開発の道筋が立った。

(ペットフード(動物飼料)製造施設を併設した鳥獣食肉解体加工施設:広島)
株式会社BINGO(所在地:広島県神石高原町、代表取締役社:前田 諭志)は、2023年3月1日、日本で初めてペットフード(動物飼料)の処理施設を併設した鳥獣食肉解体加工施設を広島県神石郡神石高原町に開業することをお知らせいたします。当社は2018年8月に福山市で初めての野生鳥獣の認定施設として開業いたしました。自然動物ですので、どうしても時期による肉質の違いや、個体の差などがあり、"ジビエは当たり外れがあるもの"というイメージがつきものです。しかし、今回2つ目の施設ができることにより、年間1,500頭以上の中から美味しい肉約40%は食肉に、B級品約60%はペットフード(動物飼料)に処理することが可能になります。当たり外れがない美味しいジビエを安定的に出荷することができるというのは業界で画期的なことです。

(シカ肉カレー缶詰が最高賞:北海道)
全道各地の絶品が競い合う「E―ZO(イーゾ)絶品アワード審査会」で、エゾシカの狩猟・解体・販売を手掛ける足寄の野生肉専門店「やせいのおにくや」(儀間雅真代表)の缶詰が最高賞を獲得した。缶詰はエゾシカ肉入りのグリーンカレーで、シカ肉の普及に向けた「6次化」の取り組みが評価された。

(イノシシ肉加工、ジビエ学ぶ:佐賀)
高志館高(佐賀市)の食品流通科の2年生が16日、イノシシ肉を使ったジビエの加工実習を佐賀大農学部附属アグリ創生教育研究センター(同市)で行った。ソーセージを作りながら加工の知識と技術を学ぶとともに、有害鳥獣対策など地域農業に関心を寄せた。実習は2月から、肉のカットやソーセージ作りなどを行っている。この日は同学部の江原史雄准教授が工程を実演しながら解説した。生徒たちはイノシシ肉のたねをソーセージの表皮に詰め込む作業を実践した。中に空気が入らないように気を付け、最後に端をねじりながらたこ糸で縛った。2年の野中優星さんは「肉の塊から脂身を切り離すときの包丁の使い方などが難しかったが、貴重な体験になった。ソーセージは焼いて家族と食べたい」と話した。藤田諭教諭は「卒業後は食品関係の道に進む生徒も多い。製造過程における安全性なども学んでもらえれば」と期待を寄せた。

(天草ジビエ倉岳加工所:熊本)
国産ジビエ認証制度に係る認証機関により、国産ジビエ認証施設(第33号)として、株式会社天草ジビエが運営する食肉処理施設「天草ジビエ倉岳加工所(熊本県天草市)」が認証されました。

(熊肉を誘客の柱に:長野)
木曽の山中で捕らえた熊肉は、冬の木曽でしか味わえないごちそう-。塩尻市奈良井の宿泊施設と上松町のハンターが「木曽の冬山の恵みを地産地消し、誘客につなげよう」とタッグを組み、熊肉料理の提供を始めた。冬季の観光の目玉が乏しい木曽地域にあって、ジビエ(野生鳥獣肉)の中でも希少な熊肉を手軽に味わってもらいながら"木曽産の熊肉"を発信し、新たな観光の柱に育てたい考えだ。「木曽の冬の風物詩になれば」と夢が広がる。築約200年の古民家を再生して令和3年、奈良井宿に開業した「BYAKU Narai(ビャクナライ)」が今冬、宿泊客向けのコース料理として提供を始めた。19日には、レストラン客向けのコースメニューに加えた。料理長の友森隆司さん(44)は「地元のハンターの協力があってこそ。地域の宝を生かした『国内唯一のコースメニュー』であることは間違いない」と話す。熊肉は、狩猟歴30年以上のベテラン猟師で、木曽で唯一のジビエの食肉処理施設を開設する上松町の百田健二郎さん(75)が提供する。「仕入れ先を見つけるのが難しい」という熊肉を求めて全国から訪れるバイヤーに「木曽のジビエは木曽で食べてほしい」と、買い占めを断る百田さん。「地域の食文化を守り支えたい」と話しながら「地産地消につながる」と熊料理のコースメニュー誕生を歓迎する。提供する料理は、デザート以外の8品が全て熊肉。心臓や胃袋といった希少部位を、しゃぶしゃぶや炭火焼き、赤ワイン煮込みなどで提供する。友森さんは「百田さんが処理する肉は臭みがなく格別。ジビエ初心者も食べやすい」と勧める。

(「山のくじら」、ジャーキーで食べ比べて:千葉)
「海のジビエ」とも称されるクジラ肉と、古来「山くじら」と呼ばれてきたイノシシ肉の双方を食べ比べるジャーキーのセット「海山(うみやま)くじらジャーキー」を、千葉県館山市内の飲食店経営者が開発し、JR館山駅前の二つの店舗で販売されている。ジャーキーは干して作る保存食。ジビエ加工処理施設「館山ジビエセンター」(同市西長田)が二〇二一年にオープンしたことをきっかけに、ジビエ料理を開発してきたバー「Photon325」(同駅東口側)の中島光子さん(53)が市のグルメ推進事業補助金を活用し、構想を練った。国内で四カ所しかない捕鯨の港の和田漁港が近隣の南房総市にあるため、「くじら」つながりで両者の食べ比べセットを発想し、昨年九月に開発を始めた。「山くじら」は「においが強い」と敬遠されることもあるため、赤ワインなどを調合し、肉の臭みを取ったり柔らかくしたりする「ソミュール液」に漬ける時間を調整するなど工夫。一月二十日に販売にこぎ着けた。中島さんは「コンセプトは、海山ジビエのマリアージュ。地元地域のおいしい食材を食べやすく仕上げ、お酒のおつまみにも、ぴったり」と話している。

(食肉卸が「鹿ハンバーグ」:北海道)
食肉加工と卸販売を手がける北農食販(函館市昭和3)が現在、道南産のエゾシカ肉を使ったハンバーグ「神の鹿バーグ」を販売している。ジビエ料理に力を入れるフランス料理店「マノワ」(東京都渋谷区)が北海道森町に開設し、昨年5月に稼働を始めた解体処理施設「マノワラボ」から仕入れたエゾシカ肉を使う。同施設が扱うエゾシカ肉は全て、地元のハンターが捕獲した個体。「森町周辺のエゾシカは、海風に吹かれて育ったミネラル分が豊富な草や、品質の良い畑の作物を餌にしていることから食味が良いとして、マノワラボも高く評価している」と同社。ロースやヒレなどに比べ、脂肪分の少なさや硬さなどから残ってしまいがちなウデ、モモ、スネなど赤身中心の部位をハンバーグに活用している。エゾシカ肉だけでは火を通すとパサつくことから、いずれも道産の豚ひき肉と和牛の脂身を独自の配合で加え、「エゾシカの野趣あふれる味わいと食べやすさを両立」したという。同商品を取り扱う「やな商店」(新川町、はこだて自由市場内)の播磨智子社長は「肉そのもののうまみがあり、何もつけなくてもおいしい。エゾシカの駆除は、農作物の被害や交通事故などを少しでも減らすために必要なこと。その命を無駄にせず食べるという意味でも、意義ある商品だと思う」と話す。1個200グラムで、参考価格は460円。函館空港旅客ターミナルビル内「THE HAKODATE DEPART(ザ・ハコダテデパート)」と北農食販の直売店「お肉の直売所」でも取り扱う。

(令和4年度文鹿祭の開催について:兵庫)
兵庫県では、シカの有効活用を推進するためシカ肉処理加工施設や飲食店等で構成される「ひょうごニホンジカ推進ネットワーク」によるシカ肉などのPR活動を支援しています。様々な業界団体関係者をはじめとした有識者のみならず、エンタメや一般市民の皆様を含めた多くの人々が楽しみ、気軽に交流することで多様なアイデアや意見が交錯し地域創生と自然環境問題の解決に繋がると信じ、今回9回目となる文鹿祭を開催します。

(“ジビエそば”を一日限りの限定販売:富山)
富山県船峅地区の無農薬で育てた玄そばを原料とする本格干し蕎麦【ふなくらのそば】が、地元の農家、ハンター、料理人らとの共同開発で、唯一無二の“ジビエそば”となりました。2月23日に、富山市猿倉コミュニティセンターで行われる『みんなであげよう!船峅の空に』の凧あげイベントにて数量限定で、ジビエそばを出店販売します。

(ラグビー合宿聖地、食文化の定着狙う:長野)
ラグビー合宿の「聖地」として知られ、年間八百以上のチームが訪れる長野県上田市の菅平高原で、駆除されたシカの肉を練習でおなかをすかせた選手たちに食べてもらう計画が進んでいる。昨夏の試行実施では、練習後のラガーマンが一人平均四百グラム超をぺろり。「菅平で合宿したという話題があれば、誰とでも打ち解けられる」。そんな場所の思い出の一つとして、食文化も定着させたいと意気込んでいる。雪深い一月。国道沿いに設置されたコンテナの中の冷凍庫には、パック詰めされたシカ肉が所狭しと並んでいた。「わなを仕掛けて、さばいて、精肉して。経験はなかったけど、徐々に慣れてきた」と語るのは、事業の企画やコンサルティングなどを手がける「そろそろ」の共同代表、石畠吉一さん(48)。自身も高校、大学時代に楕円(だえん)形のボールを追いかけた元ラガーマンで、「夏と言えば菅平だった」と笑う。新型コロナウイルスの影響を受けた二〇二〇年、菅平での合宿予約は九割以上がキャンセルに。苦境の地元旅館を支援するため、知人らとクラウドファンディングを募ると、多くの寄付が集まった。

(鹿肉カルビを食べて農家を応援:長野)
長野市信州新町の「道の駅信州新町」は23日、地元で駆除された鹿肉のカルビを発売する。

(冬のイノシシ肉、おいしさ堪能を:鳥取)
鹿肉やイノシシ肉の魅力を発信している「いなばのジビエ推進協議会」が、飲食店を中心とした県東部13事業者の協力で「いなばのジビエ 猪いのしし フェア」を展開している。28日まで。脂を蓄えた冬場のイノシシ肉のおいしさを味わってもらおうと、昨秋の「鹿フェア」に続いて企画した。11の飲食・宿泊施設がイノシシ肉の特別メニューなどを提供。県東部に9店を展開するスーパー「サンマート」や道の駅「若桜 桜ん坊」(若桜町)では、食肉として販売し、家庭で鍋や焼き肉を楽しめる。鳥取市弥生町のイタリア料理店「ペペネーロ イタリア館」は、イノシシ肉のローストにマスタード風味のシロップ漬けキウイを添えた期間限定メニューを用意。さっぱりとしたキウイと脂の相性が抜群という。参加店の一覧は協議会の公式サイトで紹介。担当者は「ジビエの消費拡大は、巡り巡って鹿やイノシシによる農林業被害を防ぐことにつながる。ぜひ食べ歩いてみて」と話している。

(ジビエの魅力発信へ、フェア始まる:石川)
ジビエで石川の魅力を発信です。県内の飲食店などでジビエ料理を提供するフェアが22日から始まりました。「いしかわジビエ料理フェア」は、イノシシなどによる農作物被害を防ぎ、食材としての活用を目指す取り組みです。22日はオープニングイベントとして食談会が開かれました。ANAクラウンプラザホテル金沢が4種類のジビエ料理を考え、県の猟友会や獣肉処理施設の関係者、料理人など16人が試食しました。ジビエ料理フェアは3月21日まで開かれ、料理店や精肉・加工品の販売店、合わせて95店舗が参加します。

(シカ肉を使ったジビエ料理の普及を:長野)
シカ肉を使ったジビエ料理の普及を目指すプロジェクトが、長野県下諏訪町で始まりました。勉強会には、下諏訪町内の飲食店関係者など30人余りが集まりました。参加者が関心を寄せるプレゼンのテーマは、廃棄されていたシカ肉の食材としての活用法です。町内で駆除されるシカは、毎年100頭以上。これを「下諏訪ジビエ」として飲食店で提供することで町の新たな魅力にしようと、商工会議所が中心となってプロジェクトを立ち上げました。味や品質を確保するため、メニューの認証制度を設ける考えで、今後、調理法の勉強会やメニューの開発を行い、早ければ秋以降に提供を始めたいとしています。

(エゾシカ革特産品のお披露目会:東京)
十勝管内の18町村と東京都台東区、墨田区が進めている関係人口創出プロジェクトの一環で、両区の革製品工房などがエゾシカの皮で作った特産品の展示会と商談会が24日午前10時から午後4時まで行われる。

(エゾシカ、食卓にいかが:北海道)
根室振興局は25、26の両日、市内のスーパー「マルシェ・デ・キッチン」(大正町1)で、根室産エゾシカ肉の試食会を開く。「根室ディア」と呼ばれるエゾシカ肉のおいしさを知ってもらい、消費を拡大するのが狙い。

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(猟銃が暴発、警察による一斉点検中に:長野)
長野県佐久穂町で16日、警察による銃砲の一斉点検中に猟銃が暴発したことがわかりました。銃は弾を詰めた状態で運搬することは禁止されていて、弾が装填されていた事情などを調べています。16日午後2時半すぎ、佐久穂町にある八千穂福祉センター内の会議室で警察官が猟銃所持者の猟銃の長さを測っていたところ、誤って何かが引き金に当たり、1発が発射されました。発射された弾は、銃を測るための木枠に当たって止まり、会議室にいた警察官7人と猟銃などを所持する3人にけがはありませんでした。当時、会場では警察による銃砲一斉点検が行われていました。警察によりますと銃は弾を詰めた状態で運搬することは禁止されていて、弾が装填されていた事情などを調べています。

(鳥インフルエンザ確認、今季4例目:栃木)
栃木県は14日、大田原市の水田で9日に回収したオオハクチョウ1羽の死骸を国の機関で遺伝子検査した結果、A型鳥インフルエンザのウイルスが確認されたと発表した。今後、毒性の強い高病原性かどうかを調べる。県内で野鳥からウイルスが確認されるのは今季4例目。県の簡易検査では陰性だったが、国立環境研究所の遺伝子検査で13日にウイルスが確認された。結果を受け、環境省は同日から回収場所の半径10キロ圏内を野鳥監視重点区域に指定した。県は、10キロ圏にある1万羽以上の家禽(かきん)飼養農場1戸に聞き取り調査を実施し、異常がないことを確認した。県内では昨年12月以降、大田原、佐野、下野の3市で見つかった野鳥からウイルスが確認されており、いずれも高病原性だった。県は「衰弱した野鳥や死骸を見つけても素手で触らずに、環境森林事務所内の電話相談窓口に連絡してほしい」と呼びかけている。

(豚熱対策でワクチン散布開始:愛媛)
全国各地で発生が相次いでいるブタの伝染病、CSF=豚熱の発生を防ぐため、愛媛県は野生のイノシシに食べさせるワクチンを含んだえさを散布する取り組みを始めました。愛媛県によりますと、県内ではこれまでに豚熱の発生は確認されていませんが、周辺の県では野生のイノシシへの感染が確認されるなど、全国的に発生が相次いでいます。こうした状況を受け、県は地元の猟友会と連携して、14日から野生のイノシシに対するワクチンの散布を始めました。県によりますと、散布しているのは、液状のワクチンをイノシシの好物のトウモロコシの粉などで固めた縦横4センチほどの大きさのもので、14日は猟友会のメンバーらが今治市内の島しょ部の山林で10センチほどの深さの穴を掘って埋める作業をしたということです。県は来月下旬にかけて、野生のイノシシの目撃情報が多い松山市や四国中央市、新居浜市、西条市、今治市、それに上島町の山林、あわせて23か所にワクチンを散布することにしています。愛媛県畜産課は、「野生のイノシシから養豚場の豚に感染が広がらないよう、発生予防に万全を期したい」としています。

(赤外線ドローンで監視・捕獲、イノシシ増加を食い止めろ:青森)
県内でも目撃が相次ぐ野生のイノシシの対策です。県は赤外線カメラを搭載したドローンを使って上空からの監視をする新たな取り組みを始めました。先週、新潟県のスキー場。茂みから出てきた黒い影がスキーヤーを追いかけていきます。正体は体長1メートルほどのイノシシです。スノーボーダーは板で突進を防ぎケガはありませんでした。イノシシの目撃は青森県内でも年々増えていて県は去年管理計画を策定し対策に乗り出しました。こうした中ドローンを使った野生イノシシの監視と捕獲の初めての実証試験が十和田市切田地区で行われました。試験は目撃があった場所で行われます。空から赤外線カメラでイノシシの体温を感知して居場所を見つけ、猟友会の「巻き狩り猟」をサポートします。イノシシは畑を掘り起こし農作物を食い荒らすほか人にぶつかったりかみつくなど全国的に被害が相次いでいます。県内では…。十和田市や深浦町など県境の市町村を中心に年々目撃が増加。昨年度は115頭、農作物被害も増えています。このため県は足跡が見つけやすく外気温とイノシシの体温の区別がつけやすい冬にドローンを使った監視の試験を行います。県食の安全・安心推進課 種市順司 課長代理「今のうちにイノシシを効率的に監視・捕獲する技術を構築したいと 技術を確立させて県内の市町村に普及させていってできれば農作物被害の軽減、豚熱の発生防止につなげていければと」。県は来月まで目撃場所でドローンを飛ばして捕獲を狙い、繁殖力が強いイノシシが爆発的に増える前に押さえ込む考えです。

(白神山地のニホンジカ、どう誘う?:青森)
世界自然遺産・白神山地の生態系に影響を及ぼす可能性が懸念されているニホンジカについて、東北森林管理局・津軽白神森林生態系保全センター(青森県鯵ケ沢町)が、シカを効率的に捕獲するため、どう誘い出すか頭を悩ませている。昨年12月までの実証試験で、餌となる牧草などを深浦町の山中に仕掛けたが、シカは現れなかった。同センターは、シカが餌を警戒した可能性があるとみて試験を続ける。ニホンジカ対策のため国内各地の研究機関が、家畜用の配合飼料などで誘い出す試験を実施している。シカは警戒心が強く、餌の好みが場所によって違う-という報告もあり、手法は確立していないという。同センターは昨年7月から、一定の効果が報告されている乾燥牧草や米ぬか、家畜用の塩(鉱塩)、さいころ状に圧縮した牧草(ヘイキューブ)の4種類をそれぞれ木箱に入れ、約2メートル間隔で山中に設置した。別な場所では昨年3月から「牛ふん」でも試験を実施。長野県で、シカが塩分やミネラルを含む牛ふんの汁をなめに来たという一部事例があり、深浦町の協力で、町営牧場から取り寄せた。餌などの前にカメラを設置して、効果を調べた結果、米ぬかに関心を示した小グマのほか、タヌキやアナグマ、カモシカ、ウサギ、ネズミなどが撮影されたがシカの姿はなかった。同センターは、本来は山中にない餌や牛ふんをシカに慣れさせるため、来年度も同じ手法で試験を続ける。一帯で、まだ生息数が少ないため効果が確認されなかった可能性もあるという。同センターの髙木善隆所長は「いつかは捕獲に向けた取り組みが重要となる。誘い出す方法が分かれば、わなで捕獲することになる」と語った。環境省のまとめによると、ニホンジカは青森県の白神山地周辺で2017年度に43頭が目撃された後、減少に転じ、19~21年度には年間16、27、30頭と再び増えた。同省西目屋自然保護官事務所の齋藤純一自然保護官は「ニホンジカは増えてしまうと、手に負えなくなる。数が少ないうちから、どんな対策を取るか検討することが必要」と指摘している。

(ヒグマの「子殺し」道内で初確認:北海道)
北海道大学の学生でつくる北大ヒグマ研究グループ(クマ研)は、北大天塩研究林(宗谷管内幌延町)内で行ったヒグマの生態調査で、生まれたばかりの子グマを食べたクマのふんを発見した。子どもを産んだ雌の発情を促すため、雄が行うとされる「クマの子殺し」。海外では既に報告されているが、北海道内で痕跡が見つかったのは初めてという。食べたのは雄の成獣とみられ、「子殺しの証拠」と結論づけられた論文が、国際クマ協会の英文誌に掲載された。クマ研は1975年から、春と夏の休みを活用して北大天塩研究林内を流れる天塩川支流の問寒別(といかんべつ)川に流れ込む沢沿いを中心に設定した28のルートを歩き、ヒグマのふんや足跡、爪痕、食痕などを調査している。今回のふんは2017年4月30日、問寒別川の支流であるヌポロマポロ川上流部の左岸の雪の上で見つけた。当時、大学2年生だった伊藤泰幹さん(26)=現在は北大大学院文学院に所属=は「初めはただの泥かと思った」と振り返る。

(増える食害「許可捕獲」拡大へ:北海道)
白糠町がハンターに依頼して実施するエゾシカ駆除の「許可捕獲」の本年度実績が、昨年12月時点で5239頭(速報値)に達し、町が計画した5千頭を超えた。前年度は道内市町村で最多の5356頭が捕獲されており、高止まりの状態だ。1月以降は町からの報奨金なしで捕獲は続くが、ハンターの経費面での課題も多い。農林業被害も一向に減っておらず、町は新年度に許可捕獲の計画数を拡大する方針だ。

(里山レジャー中「くくりわな」に注意を:栃木)
渓流釣りや山菜採りといった里山でのレジャー中は、「くくりわな」に注意を-。栃木県内の山林では、イノシシやシカなどの有害鳥獣を駆除する目的で年間を通じてわなが仕掛けられている地域は多い。県や林業関係者は、山に入る際には、わなに掛かってしまうなどの事故に注意するよう呼びかけている。県自然環境課によると、くくりわなは、動物の足などが踏み台に乗ると沈み込み、バネの力でワイヤが締まって捕獲する仕掛け。イノシシやシカなどが生息する雑木林や獣道に設置するほか、見回りがしやすいよう見通しの良い場所に餌でおびき寄せる方法もある。動物に見つからないよう土の中や葉などで隠すように埋めているため、近くには注意を促す看板が設けられている。狩猟期間は毎年11月15日~翌年2月15日と定められている。だが近年は、動物による農林業被害が相次いでいるため、年間を通じてわなを仕掛けている地域があるという。佐野市秋山町で林業を営む遠藤厚寛さん(72)の私有林では、シカに苗木を食べられたり、クマに樹木の表皮がはがされたりする被害が続いたという。そこで、わなを石で囲って餌で誘い込む「小林式誘引捕獲」を実践。獣道以外にも設置できるため見回りしやすい上、目的外のタヌキやカモシカなどがかかるケースを減らせるといい、本年度は150頭以上のシカを捕獲した。一方で、立ち入り禁止の看板を設置していても、釣り客がわなを作動させてしまうケースがあったという。わなに動物が掛かっていた場合、襲いかかってきて事故につながる危険もあるという。遠藤さんは「森林や林業を守るためには獣害を減らすことが必要と理解し、わなが設置された場所には近づかないでほしい」と話している。

(希少動物保護へ奄美大島のノネコ捕獲事業:鹿児島)
環境省は世界自然遺産に登録されている奄美大島の生態系を守るためノネコの捕獲事業を進めています。今年度はこれまでに86匹が捕獲され、アマミノクロウサギなど希少な動物を襲っている様子も撮影されました。ノネコの捕獲事業は環境省が2018年から奄美大島で進めているもので、今月開かれた検討会では先月末の時点で今年度すでに86匹を捕獲したことが報告されました。これは昨年度の124匹を下回ってはいますが、設置されたカメラにはノネコがアマミノクロウサギやアマミトゲネズミを捕まえて運んでいる様子も捉えられていました。一方、環境省は来年度までにノネコ対策の範囲を島の全域まで広げることを目標にしていましたが、人員や予算の確保が遅れているため、目標を2年後の2025年度に設定しなおすことを決めました。現在は島の59パーセントにあたる424平方キロメートルで捕獲事業を行っていて、来年度は奄美市名瀬の西側およそ49平方キロメートルの範囲を追加するとしています。環境省奄美群島国立公園管理事務所の阿部愼太郎所長は「計画は遅れを取っているが市町村と一緒に27年度までのノネコ管理計画の達成を目標にこれから効果的に展開、拡大をしていきたい」とコメントしています。

(フン害に憤慨!中心街にカラスの大群:山梨)
甲府市の中心街でカラスのフンなどの被害が相次いでいる問題です。様々な対策をしているものの被害が減らないのが現状で、専門家は短期的と長期的の両輪の対策が必要と指摘します。14日夕方、甲府市中心街に現れた不気味な黒い影、そして・・・14日午後6時ごろ、UTYのカメラがとらえたのはカラスの大群です。カラスを20年以上研究するCrowLab 塚原直樹社長:夏の終わりごろから(ヒナが)親元を離れ、合流してねぐらが大きくなる、天敵になりうる動物が近くにいないので(中心街を)安全と感じている、明かりがあって周りの状況が見えるのが集まる要因になっているのではないか。甲府市の中心街にカラスの大群が現れるのは毎年秋から冬にかけてで、10年以上前からです。しかし、今年は去年より増加しているとみられ、多いときで1000羽ほどに上るということです。カラスがねぐらにしている影響で、平和通り沿いを中心に中心街の広い範囲でフンが確認されています。フンによって生活環境や景観が大きく損なわれているのが現状です。市も対策には乗り出していて、過去には木に距離感覚を狂わす金のテープをつけたり、ビルの屋上にワイヤーを張ってとまる場所を無くしたりしてきましたが、いずれも効果は限定的。今は街路樹にネットを張っているほか、午後4時半から午後8時まで市役所に設置した機械でカラスが嫌がる音を出しています。さらに1か月のうち1週間はレーザーを照射した追い払いを行っていますが。甲府市農林振興室 小田切孝夫室長:生活環境の悪化が懸念されるので、できるだけ排除するようなことで対策を行っている。自然の物ですのでこれをやればという対策は今のところ難しいところはあるので改善していきたい。カラスにとって音やレーザーは実害があるわけではないため、いずれは慣れてしまいます。専門家は追い払い方法を変えながらカラスの個体数を減らすことが大事だと指摘します。塚原直樹社長:目の前の被害をどうにかしていかなければいけないというなかでは慣れるたびに新しい(嫌いな)音声に変える、食べ物を食べさせないようにカラスの個体数をコントロールしていく、短期の対策と長期の対策両輪でやっていくことが重要。甲府市中心街を悩ませるカラスのフン害の解消には時間がかかりそうです。

(痛々しい羅網シカ、浜中や根室でも:北海道)
根室管内の野付半島で多く目撃されていたエゾシカの角に漁網やロープが絡まった「羅網(らもう)シカ」。読者の男性から「今月に、浜中町の霧多布湿原と根室市の海岸で目撃した」と取材班に情報が寄せられた。調べてみると、野付半島以外でも時折、目撃情報が寄せられており、シカの増加に伴って今後、羅網シカも増える可能性が懸念される。一方、野付半島では、NPO法人が海岸の清掃活動を始め、被害に遭うシカが減少していた。

(鳥インフル感染拡大で対応に追われる動物園)
高病原性が疑われる鳥インフルエンザの感染の拡大に伴い、動物園での警戒度が上がっている。環境省によると今年1月までに、福岡や千葉などの5県で8件発生し、過去最多のペースで広がる。鳥類の展示をやめるといった園も出ている。香川県宇多津町の四国水族館は昨年11月、ケープペンギン22羽の展示をやめた。同館での鳥類の感染は確認されていないが、県内の養鶏場で鳥インフルが発生したため、園内への感染リスクが高いと判断した。ただ、空っぽのプールは寂しく、代わりに四国で伝承されるカッパの木製置物8体を並べる。広報担当者は「裏のバックヤードにいるペンギンは元気なので、展示施設としては複雑な思いです」と話す。環境省によると、各地の園で感染が確認された鳥類は、コブハクチョウやチリーフラミンゴなど。今季は野鳥での感染確認が例年より早かった。生息域に存在する鳥インフルのウイルス量が多いと考えられ、それぞれの園が対応に追われる。

(憎いイノシシおいしく変身:宮城)
イノシシによる農作物被害の軽減とジビエ(野生鳥獣肉)の特産化を目指す宮城県大崎市は11日、東北初となるイノシシ専用のジビエ加工処理施設を整備中の同市岩出山真山地区で、住民らを対象に料理試食会と事業説明会を開いた。用意したのは、スライスした肉にトマトとチーズを挟んだ串焼き、唐揚げ、バナナを合わせたタルトなど5品。住民約50人は「思ったよりやわらかい」「野性の風味、パワーを感じる」などと驚きながら味わった。唐揚げが気に入ったという真山地区の主婦吉永みよ子さん(69)は「敷地や畑をイノシシにやられて嫌なイメージだったけど、憎い存在がおいしい料理になると分かった」と喜んだ。腕を振るった日本ジビエ振興協会(長野県)代表理事でフレンチシェフの藤木徳彦さん(51)は「有害鳥獣だから、ではなくおいしいからジビエを提供する。地域で盛り上げ、持続的な取り組みにしてほしい」と呼びかけた。旧真山小を活用した施設は8月に運営を開始し、今秋にも販売を始める。まやま自治会の高橋雅博会長(51)は「被害を何とかしたい思いでスタートしたが、魅力を知ることで今後は地元がどう生かすかを考えていきたい」と語った。

(店舗でジビエ楽しもう:福井)
シカやイノシシを使ったジビエ料理を提供する福井県嶺南の飲食店や宿泊施設計7店舗で、2月15日から「嶺南ジビエフェア」が始まる。各店舗でジビエ料理を食べると、抽選でシカ肉ウインナーが当たる。3月10日まで。ジビエ料理の普及や食肉加工施設の販路開拓を後押ししようと、嶺南6市町などでつくる嶺南地域有害鳥獣対策協議会と県が主催。2020年度から実施しており今回で3度目。対象店舗は、ソニョーポリ(敦賀市)、あなぐらももんじ(美浜町)、CafeMIROKU(同)、吟ちゃん(若狭町)、きんた(同)、門野亭(おおい町)、流星館(同)。それぞれジビエを使ったコロッケやホットドッグ、ぼたん鍋などを提供している。同協議会事務局の小浜市のホームページから、各店舗の情報が掲載されたチラシを見ることができる。ジビエ料理を注文しアンケートに答えると、抽選で50人に県産シカ肉のウインナーがプレゼントされる。

(山の恵みをいただく、後継者育成の今:長野)
全国の狩猟免許取得者は40年ほど前から半減し、現在約21万人。60代以上の割合は6割を超えている。鹿や猪、熊などによる農林被害は絶えず、人が襲われることもある中、有害鳥獣対策の面からも狩猟者の減少や高齢化は長年の課題とされてきた。ところが、ここ数年は若いハンターが増えるなど、状況に変化が生まれている。ジビエ料理の普及や自然志向の高まり、担い手育成事業などが要因に挙げられそうだ。環境省によると、2017年の全国の狩猟免許取得者数は20万9550人。60代以上が12万9207人で61・7%を占めるのに対し、30代は1万7449人の8・3%、20代は8370人の4・0%。ただ07年と比べると、20代は3・3倍に増加。女性も07年から4・6倍と大幅に増えている。県は、若年層の担い手育成と捕獲した有害鳥獣の利活用を目的に、14年から21年にかけてハンター養成学校を主催。趣旨に共感した民間企業や地元猟友会が引き継いで各地でツアーを開いた。アルピコ長野トラベル(長野市)は21年度から首都圏の若者をターゲットに、狩猟に関する勉強会や解体教室、ジビエ料理教室などを企画。昨年は延べ80人が参加した。30、40代が多く、狩猟をライフスタイルに取り入れようとする人が多かったという。県猟友会と上伊那猟友会の会長を務める竹入正一さん(79)=辰野町=も「20、30代の人が多く入ってくれている」と若者の増加を実感。県ハンター養成講座などの取り組みを評価する。わな猟5年目、銃猟1年目という福田渓樹さん(24)駒ケ根市は、幼少期から親しんだジビエ肉を食べ続けたいと、狩猟を始めた。狩猟はチームで行うためベテランに混ざることが多いが、「山の中で上下関係はあまり感じない」。それでも「近い年代の人がいればうれしい。若い人が増え、コミュニティーができればもっと仲間に入りやすくなるのでは」と話す。県林務部鳥獣対策・ジビエ振興課は、銃は上達するまでに年数が掛かり、初心者の意欲の維持が重要と話す。岡谷猟友会副会長で後継者育成に力を入れる原和哉さん(55)=岡谷市=は、初心者を獲物が現れやすい場所に配置したり、女性には一定地点で待ち構えて獲物を狙う「待子」を担ってもらったりと、猟に慣れ、技術を身に付けやすい工夫を凝らしている。岡谷市の狩猟グループ「長地マウンテンクラブ」に所属する福島大樹さん(29)=飯島町=は「まだまだ当たらなくて悔しいが、先輩方が昔話をしながら応援してくれるのでありがたい」と話していた。福田さんは、「ジビエ肉を食べる機会が増えれば、狩猟をもっと身近に感じてもらえるようになるのでは」と、食文化からのアプローチも提案している。

(エゾジカ革を使った新ブランド「HADACA 肌鹿」:北海道)
北海道のみに生息する日本ジカの一種、エゾジカは、本州のシカに比べてひと回り大きなカラダが特徴。オスになると最大で200kgを超える個体もいるという。そんなエゾジカによる農林水産業被害が近年大きな問題に。「環境生活部自然環境局」が報告した令和3年度の調査結果では、野生鳥獣の被害金額は54億5千万円で、うち44億円8千万円はエゾジカによるものだという。ゆえに、個体数調整をせざるを得ない現状を知り、それだけではない有効活用の重要性を感じて北海道出身デザイナーが立ち上げたのが、新ブランド「HADACA 肌鹿」である。コンセプトは、「エゾシカ一頭一頭の革を、そのまま活かすこと」。北海道の大自然を生き抜くエゾシカのケンカ傷や枝による切り傷など、すべての個性をあるがままに活かすという、自然回帰かつサステイナブルな魅力を伝えていきたい──そんな想いが込められているそうだ。

(「イノシシ大尊敬してます!」年間25頭捕獲のわな猟師:静岡)
「車で走ってると、農家さんに呼び止められるんです。『こっちにも、わなかけて~』って。狩猟着が目立つから、すぐわかるみたい」ビビットなオレンジ色の狩猟着を着た佐田恵利子さん。よく通る声で朗らかに笑う彼女は、静岡県浜松市で活動する「わな猟師」だ。彼女の所属する特定非営利活動法人ルーツジャパンは、市から委託を受け、みかんの産地として有名な三ヶ日地区の有害鳥獣捕獲業務に取り組んでいる。子育てを終え、ようやく自由な時間を手に入れた今、彼女が選んだ「わな猟師」という仕事の魅力を聞いた。佐田さんが猟の世界に魅せられたのは、2020年。きっかけは地元の猟師たちが開催した『見て!聞いて!食べて!猟師と楽しむBBQ』というイベントに参加したことだった。このイベントを主催していたのが、現在の佐田さんの師匠である狩猟家の岡本浩明さんだった。岡本さんはNPO法人ルーツジャパンの代表を務めている。「岡本さんの実演が本当に面白くて。今まで全く興味なかったのに、結局わな猟免許と銃に関する免許、それに集団で猟をする際に必要なアマチュア無線免許までとってしまったんです」。今ではイノシシの捕獲から解体まで一人でこなす佐田さんだが、以前はキャンプもバーベキューも嫌い、虫も殺せないような女性だったという。愛知県稲沢市で生まれ育った佐田さんは、高校を卒業後、大手銀行の名古屋支店に入社、結婚を機に家庭に入り、夫の実家である静岡県浜松市に移り住んだ。子どもたちは成長して親元を離れ、今は夫と義母とともに暮らしている。家族は佐田さんの猟師という仕事を応援してくれているという。野生動物の捕獲・駆除には、「人間の都合で動物を殺すな」という批判的な声が常につきまとう。しかし、猟師の高齢化や環境変化により、シカやイノシシなどの生育数は劇的に増え続けている。環境省によると、令和3年度のイノシシやシカ、カラスなどの鳥獣による農作物の被害は約155億円にものぼるという。みかん農家の多い三ヶ日地域では、主にイノシシによる農作物被害が深刻だ。「2021年2月にわな猟免許を取ってから、毎日片道50分かけて山に通い続けました。動物が歩いている痕跡を見つけて、それを辿って。彼らが踏みそうな場所にわなを仕掛けるんです」。わな猟免許を取得してから、佐田さんとイノシシとの知恵比べが始まった。 佐田さんが使用するくくりわなは、ワイヤーを木にくくりつけ、イノシシが通りそうな場所に仕掛けて落ち葉や土で隠す。動物が足でわなを踏み抜くと、バネの力でわなが作動、ワイヤーが獣の足をくくり、抜けなくなる仕組みだ。「わなを仕掛けたところにカメラを設置してイノシシの様子をみていると、明らかに私のわながバレているんです」。いつもは確実に踏む場所なのに、わなを避けてわざわざ大きく迂回するイノシシたち。わなを鼻でつつき、わざと発動させる猛者もいる。「新米猟師などに捕まってなるものか」と鼻息も荒く、イノシシたちはあの手この手でわなをかわす。まるでカメラの前の佐田さんをあざ笑うかのように、大きな尻を左右に振って悠々とフレームアウト。佐田さんはイノシシの手のひらの上で転がされっぱなしだ。 「イノシシって、本当に頭がいいんですよ!本当に私、イノシシ大尊敬してます!」。しかし、佐田さんもこのままでは引き下がれない。においで気づかれないよう、髪にトリートメントを付けるのをやめた。化粧や芳香剤だけでなく、山に入るためには必須とされている虫除け・ダニ除けスプレーも我慢した。 わなが作動したにもかかわらず捕獲できないことが続く毎日。蚊に刺され、切り傷や青アザだらけになりながらも、佐田さんは山に入り続けた。 そして運命の6月9日、佐田さんの仕掛けたわなに、ついにイノシシが!「初めてイノシシがわなにかかっているのをみたときは、めちゃめちゃテンション上がりました!こんなに広い山の中、こんなに小さな輪の中に足が付かないととれないんですよ!奇跡じゃないですか」それから2年が経過し、今では年間25頭ほど捕獲している。佐田さんは農家からの信頼も厚い、立派なわな猟師に成長した。「25頭獲れても、農家の被害対策としては十分じゃないんです。でも、ピンポイントで獲れれば、その畑の被害はいったんは収まるので、農家さんからも声を掛けてもらえるようになりました」。現在、佐田さんは、師匠である岡本さんとともに、獲れたイノシシやシカをさばいて地元のレストランに卸し、さらに残った部分をペット用フードに加工する新規事業を立ち上げようとしている。「理想としては、レストランに卸すだけではなく、普通にスーパーにイノシシの肉が並ぶようになったらいいなと思います。もちろん安定供給できないと難しいでしょうけど。イノシシのお肉って本当においしいので」。加えて、わな猟師としてイノシシを“獲る”だけではなく、その命を利活用していきたいと語る。「私が頑張って捕獲数を増やせば農作物被害も減るし、獲ったイノシシを地元で消費すれば、命の循環ができます。せっかくこんなに豊かな山があって、イノシシやシカがたくさんいるのですから」。

(格闘家目線、ジビエPR:和歌山)
熊野の山々を縫うように流れ、川底まで透き通る清流・古座川。「ジャイアン貴裕」のリングネームを持つ総合格闘家の鈴木貴裕さん(36)は、そんな豊かな自然に魅せられ、2017年に千葉県から古座川町の借家に移り住んだ。都心まで電車で1時間ほどのベッドタウンで育った。少し車を走らせれば大型のスーパーや量販店があり、生活に便利な反面、 喧騒けんそう には嫌気がさしていた。結婚して娘が生まれ、「のびのびと子育てをしたい」と、妻の郷里の和歌山で暮らす計画を立て始めた。県ふるさと定住センターに案内されて町を訪れ、子育て世帯が多いことを知った。「同級生がいれば娘もさみしくないだろう」と思うと、決断に時間はかからなかった。計画から1年足らずで一家3人で引っ越した。古座川を選んだもう一つの理由が、有害鳥獣として捕獲したシカやイノシシを解体し、ジビエに加工する「山の光工房」(古座川町月野瀬)の存在だった。特にシカ肉は、高たんぱく、低脂質で栄養価が高い。減量や体づくりを迫られる格闘家やスポーツ選手には魅力的な食材だが、都市部では入手ルートが限られていた。「自分自身が事業に参入することで、もっと多くのアスリートに流通させたい」と考えた。移住翌年に狩猟免許を取得。さらに1年後に工房で働き始めた。シカやイノシシの解体方法や加工技術を学ぶ傍ら、格闘技イベントなどにブースを出店してPR活動に奔走した。20年に施設長に就任すると、オリジナル商品の開発に力を入れた。シカ肉を食べやすいサイズに成形した「サラダジビエ」は、女性やアスリートの人気を集めた。本場ドイツの食肉加工の資格を持つ同僚と作った「生ソーセージ」は、2年間で2万本以上を売り上げた。今では年間で約400頭分(約3トン)のジビエを東京や大阪のレストランに出荷し、町の新たな特産品として売り出している。移住から約5年がすぎた昨年6月、町観光協会の会長に就いた。「移住者が観光に関わっていいのか」という迷いもあったが、前会長や住民から「他の土地を知っている人だからこそ、町の魅力を冷静な目で分析できる」と勧められ、自ら立候補したという。目指すのは食の恵みを存分に生かす町だ。ジビエだけでなく、天然のアユやユズ、ニンニクなど豊富な食材があるにもかかわらず、町内には料理を提供する飲食店が少ない。町が新設を検討しているキャンプ場でのバーベキューなど、貴重な食体験ができる観光プログラムを企画したいと思っている。19年には息子が生まれた。2人の子どもは夏になると元気に川で遊んでいる。その様子を見るたびに、「理想の子育て環境がここにある」と感じている。「町の人たちは自分を必要としてくれている。地域をもっと盛り上げるためにも、まだまだやりたいことがたくさんあるんです」。リングの外でも、「ジャイアン」の挑戦は続く。

(新卒で挑んだキッチンカー起業「牛肉以上!鹿肉おいしい」を広めたい一心で)
鹿肉専門のキッチンカー「SHIKASHIKA」店長のあかりんごさん(24歳)。酪農家をめざすも、鹿肉との出会いで新たな夢をみつけます。鹿による被害・廃棄の問題、そして、“鹿肉はおいしい!”と伝えるべく、大きな一歩を踏み出しました。もともとは牛の生態に興味があったあかりんごさん。酪農家をめざし、神戸大学農学部に入学。夏休みなどの長期休暇には、多くの牧場でアルバイトをして酪農の修行に打ちこみました。ところが、勉強を続けるうちに進路を迷うように。「牛にはエサとして、エネルギーの高い濃厚飼料を与えます。ところが、日本では原料となるトウモロコシや大豆のカスなどの80%以上を、海外からの輸入に頼っています。もし輸入先が販売しなくなったら、日本の牛肉や牛乳はどうなるんだろう。酪農家への道は、思ったより不安定かもしれない…と漠然と感じていました」。ちょうどそのころ、所属する農業サークルで開催された「1日狩猟体験」に参加することに。動物を獲るために仕掛けられたワナの現場などを見学したあと、ふるまわれたのが鹿肉料理でした。はじめて食べる鹿肉でしたが、あかりんごさんはそのおいしさに衝撃を受けます。「ずっと“肉は牛肉の霜降りが最高”だと思っていたのですが、その概念がくつがえりました。鹿は運動量が多く、ほとんど脂肪がありません。旨味のある赤身肉です。身体が小さいから、肉質がきめ細やか。臭みもまったくなく、舌触りもしっとりとして繊細。“硬くて臭い”イメージがありましたが、まったくそんなことはありませんでした。あっさりしているのに肉らしさもあり、食べたことのないおいしさでした」。同時に、衝撃を受けたのが「森林や畑では鹿による獣害被害が深刻。しかも、全国で獲った鹿の9割は廃棄している」という話でした。鹿肉を廃棄せず、もっと活用するために鹿肉のおいしさを広めよう!と思いを抱き、あかりんごさんは鹿肉料理を広めるための学生サークルをつくりました。「そのころは勉強不足で、“鹿の獣害や廃棄問題は複雑で、中途半端な知識だけで関わると、関係者の方たちに迷惑をかけるおそれがある”ことを理解していませんでした。とはいえ、鹿肉のおいしさに感動した私は、とにかくたくさんの人に食べてもらいたくて、家族や友人に鹿肉料理をふるまったり、学祭で“鹿肉カツ”を出品したりしていました。学祭の運営団体からは、“野生動物の肉を販売するのは、食中毒の心配があり、衛生的にも不安がある”と厳しい指摘も。そこで、保健所に行き、鹿肉の仕入れ先や調理手順について説明し、“これなら大丈夫”とお墨つきをもらいました」。学祭で出品した鹿肉カツは大好評。手ごたえを感じていたところ「神戸ハーバーランドmosaicで鹿肉イベントを開かないか?」と声をかけられました。神戸ハーバーランドといえば、大きな商業施設です。鹿肉のおいしさを伝えるとともに、鹿による獣害被害、9割廃棄の現実を知ってもらう機会だと張りきる毎日。ところが、企画を練っているさなかに、森林保全の研究をしている教授から「イベントの件で話したいことがある」と呼び出しが…。「教授からは、“獲った鹿の9割は廃棄と言うと、猟師さんに非があるように伝わってしまうと誤解を与えるので、注意が必要だ”と指摘されました。実際、ひと言で“廃棄”と言っても、“捕獲した時点での廃棄”、“ジビエ処理施設における残渣(ざんさ・鹿が食肉に加工される際、食用にされず残ってしまう部分)の廃棄”、“加工後、売れ残りによる廃棄”と、定義はさまざまです。あかりんごさんの企画は、どれを指しているのかさえあいまいでした。鹿の扱いについては、さまざまな立場の人たちが別の視点でとらえ、受け取り方も異なるうえ、廃棄にいたる理由も違います。教授の話は厳しいけれど正論で力不足を突きつけられ、あかりんごさんは「自分は鹿肉に関わるべきではない」と落ちこみます。けれど、励みになったのが友人の言葉でした。「“知識の面でいえば、あかりんごは教授にはかなわないかもしれない。でも、鹿肉に興味を抱いている大学生だからこそ、できることや伝えられることがあるんじゃないかな”と言われ、改めて自分のやりたいことに気づきました。教授には“鹿肉のおいしさを伝えるために、もっと勉強します”と改めてお伝えしました。その結果、教授はサークルの顧問に就任してくださいました。コロナ禍の影響もあり、活動を共にすることはできませんでしたが、思いが伝わり嬉しかったです」。キッチンカーを作ることになったのは、よく通っていたジビエレストランのシェフが何げなく「いつか、キッチンカーをやりたいんだよね」と言ったことでした。「“あ、それ私もやりたい!”と、思いました。鹿肉を出す飲食店はありますが、ジビエに興味のある人にしか来店してもらえません。でも、キッチンカーだったら、鹿肉を知らない人とも接点が持てます。何より、すごく楽しそうだと思ったんです」。改めてシェフに「キッチンカー、やりませんか?」と声をかけたあかりんごさん。クラウドファンディングで資金を募り、軽トラを改装してキッチンカーを作ります。現在は鹿肉専門のキッチンカー「SHIKASHIKA」の店長として、関西を中心に車を走らせる毎日です。「鹿肉ってこんなにおいしいんだ!とお客様が喜ぶ姿を見るのは最高です。もともとフットワークが軽いタイプなので、挑戦することにワクワクします。一番の目標は、鹿肉をもっと身近な存在にすること。鹿肉はおいしいとたくさんの人に知ってもらえるよう、頑張りたいです」。

(ジビエ楽しもう:福井)
シカやイノシシを使ったジビエ料理を提供する福井県嶺南の飲食店や宿泊施設計7店舗で、2月15日から「嶺南ジビエフェア」が始まる。各店舗でジビエ料理を食べると、抽選でシカ肉ウインナーが当たる。3月10日まで。ジビエ料理の普及や食肉加工施設の販路開拓を後押ししようと、嶺南6市町などでつくる嶺南地域有害鳥獣対策協議会と県が主催。2020年度から実施しており今回で3度目。対象店舗は、ソニョーポリ(敦賀市)、あなぐらももんじ(美浜町)、CafeMIROKU(同)、吟ちゃん(若狭町)、きんた(同)、門野亭(おおい町)、流星館(同)。それぞれジビエを使ったコロッケやホットドッグ、ぼたん鍋などを提供している。同協議会事務局の小浜市のホームページから、各店舗の情報が掲載されたチラシを見ることができる。ジビエ料理を注文しアンケートに答えると、抽選で50人に県産シカ肉のウインナーがプレゼントされる。

(山の恵みをいただく、普及が進むジビエ肉:長野)
県内でジビエ(野生鳥獣肉)を提供・販売する店舗は2022年で約110店。19年から約30店舗増えた。SDGs(持続可能な開発目標)の普及や社会貢献意識の高まりなどもあるのか、企業の社員食堂や自衛隊、学校給食でも使われるようになっている。農林水産省によると、21年に捕獲された鹿のジビエ利用量は9万9033頭で、16年から1.8倍に増加した。同省が「地産地消の仕事人」に認定するフランス料理レストラン「オーベルジュ・エスポワール」(茅野市北山)のオーナーシェフ藤木徳彦さんは、有害鳥獣として処分された鹿がそのまま山に埋設される現場を目の当たりにし、命を粗末にしていいのか-との思いから、地域資源の活用を目的にジビエの普及に2000年ごろから精を出すようになった。「有害鳥獣の利活用のためには、ジビエを食べる人がいないとうまくいかない」。県と協力し、日本ジビエ振興協会の代表理事を務めるなどしながら、ジビエ料理の普及や地産地消の取り組みをリードしてきた。近年のジビエ料理の浸透に「ふさわしい調理方法を選べば、牛肉や豚肉に遜色なくおいしく食べてもらえることが知られてきた」と手応えを感じており、「高たんぱく質、低カロリーな特徴が人気を集めている」と話す。「一過性のブームではなく、安心安全な食品としてスーパーに安定的に並ぶようにしたい」と、さらなる消費拡大に先を見据える。安定供給に必要なのは捕獲した有害鳥獣を処理する施設の充実と人材の確保。農水省は安全なジビエの提供を目的に食肉処理施設の安全管理などを認証する「国産ジビエ認証制度」を18年に制定したが、同制度の認証を受ける施設は県内では富士見町と長野市の2カ所にとどまっている。県猟友会は、捕獲した動物の肉を流通化できないか検討。現段階では森林からの搬出や屋外での処理に課題があるものの、小型冷蔵庫や移動式解体処理庫など新たな手段も登場してきた。ジビエ料理を切り口にさまざまな人が関わり、有害鳥獣対策と食の循環の仕組みづくりへ向けた模索が、少しずつ進んでいる。

(しし鍋振る舞い「大寒謝祭」復活:静岡)
浜松市天竜区熊の道の駅「くんま水車の里」が十九日、四年ぶりに「大寒謝(だいかんしゃ)祭」を開催する。しし鍋の振る舞いが目玉で、前回は四百人が訪れた看板イベントがようやく復活する。しし鍋は、熊地区の猟師が仕留めたイノシシの肉を使い、みそベースで煮込む。来場者に一人一杯ずつ無料で提供する。器や箸は持参するよう呼びかけている。会場には五平餅など地元産品の販売テントが並び、バルーンアートの製作実演や福引も楽しめる。新型コロナなどの影響で二〇二〇年から開催できていなかった。担当の石打良子さん(73)は「地域みんなで皆さんをお迎えするので、しし鍋とともに人の温かさに触れてほしい」と来場を呼びかけている。

(クマ出没:みやぎ)
仙台市によると、15日午前11時ごろ、仙台市青葉区芋沢鹿野にクマが出没しました。

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(畑で猟銃発砲、罰金50万円求刑:岡山)
自宅近くの畑で正当な理由がないのに猟銃を発砲したとして、銃刀法違反罪などに問われた高梁市議川上修一被告(70)=同市=の公判が13日、岡山地裁であり、検察側は罰金50万円を求刑、結審した。判決は3月28日。検察側は論告で、銃を調整するための発砲で適法―との弁護側の主張に対し「第三者に危害が及ぶ可能性があり、調整場所は射撃場以外にない」と指摘。「犯行は危険で悪質。強力な銃を所持しているとは思えない無責任な態度は看過できない」と述べた。弁護側は最終弁論で「未調整の銃を射撃場で撃つのは危険と考え、安全を確保した上で畑で試射した」などとして無罪を主張した。起訴状などでは、2021年7月15~20日、狩猟や有害鳥獣駆除の目的ではないのに猟銃で計30発の実弾を発射させたとされる。

(鉛中毒で死んだか、胆振で保護のオジロワシ:北海道)
今月、胆振地方で保護された国の天然記念物のオジロワシが鉛中毒で死んだとみられることが分かりました。環境省によりますと、道内で野鳥の鉛中毒が確認されたのは、今年度初めてです。環境省北海道地方環境事務所などによりますと、11日、胆振地方で衰弱したオジロワシ1羽が保護され、釧路市にある猛禽類医学研究所に運ばれましたが12日死にました。研究所が詳しく調べた結果、血液から高濃度の鉛が検出されたほか胃の中から鉛製とみられる散弾が見つかり、鉛中毒で死んだとみられるということです。鉛の弾で撃たれたエゾシカなどの野生動物の死骸を食べた際に、鉛を飲み込んでしまったとみられています。環境省によりますと道内で野鳥の鉛中毒が確認されたのは今年度初めてだということです。道内ではエゾシカ猟での鉛の弾の使用や所持が条例で禁止されていますが、被害が後を絶ちません。猛禽類医学研究所の渡辺有希子獣医師は「北海道では使用が禁止されているが鉛中毒が無くならない現状がある。鉛の弾自体を使えないようにしなくては問題は解決しない」と話しています。

(死んだオジロワシ、急性鉛中毒だった「こんな抜け道があったのか…」:北海道)
今月11日、胆振地方で保護された国の天然記念物のオジロワシが鉛中毒で死にました。規制の対象外となっている鉛の弾を飲み込んだ可能性が指摘されています。12日に死んだオジロワシを解剖した結果、胃の中から鉛の弾とシカの毛が見つかり、急性鉛中毒だったことが分かりました。過去にワシなどの鉛中毒が相次いだことから、道はエゾシカ猟における鉛弾の使用や所持を段階的に規制してきました。しかし、今回はシカにとどめを刺す際に、規制対象外の粒の小さな鉛の散弾が使われ、ワシが食べた可能性が指摘されています。猛禽類医学研究所・齊藤慶輔獣医師:「水鳥用の(粒の小さい)散弾銃をシカ猟で使うと思っていなかった。海ワシ類の鉛中毒はなくなっていない現状。実はこのような抜け道があったのかと、初めて知りました」。国は、狩猟で使う鉛弾の使用を2025年度から段階的に規制し、2030年度には鳥類の鉛中毒を全国でゼロにする方針です。

(サルの被害相次ぐ、男性が左足かまれけが:山口)
住民がサルに襲われる被害が相次いでいる岩国市玖珂町で、13日も60代の男性が自宅近くの道路でサルに左足をかまれ、けがをしました。岩国市によりますと13日午前10時40分ごろ、岩国市玖珂町の阿山北地区で60代の男性が自宅近くの道路を散歩していたところ、サルに背後から襲われ、左足のふくらはぎをかまれたということです。男性はかまれた際に驚いてバランスを崩し、ブロックで右腕をすりむくけがをしました。市の担当者が駆けつけたところ、サルは現場から立ち去っていましたが、13日朝、子どもたちが登校する時間帯に見回りをした際に、親子のサルを目撃したということです。この地区では去年12月から野生のサルに人が襲われる被害が相次いでいて、けが人が出たのは12日に続き、これで5件目です。市は専門の業者にサルの捕獲を依頼することにしていて、住民に対しては、サルを目撃しても近づいたり、目を合わせたりしないよう注意を呼びかけています。

(県内2例目の豚熱確認で対策連絡会議:鳥取)
八頭町で死んでいたイノシシで、県内で2例目となるブタの伝染病CSF=豚熱への感染が確認され、県は対策連絡会議を開いて、イノシシの捕獲体制を強化する方針を確認しました。県によりますと、2月10日に八頭町で死んでいる野生のイノシシが見つかり、検査の結果13日に県内で2例目となる豚熱への感染が確認されました。これを受けて県は14日、関係部局を集めた対策連絡会議を開き、感染が確認されたイノシシが死んでいたのは、1例目のイノシシが見つかった場所から400メートルほどの距離で、同じ群れで行動していた可能性があり、ほかにも感染しているイノシシがいるおそれがあることが報告されました。そして県内の養豚場に石灰などを配付して、あらためて緊急の消毒を求めるとともに、猟友会と連携して、イノシシの捕獲体制を強化していく方針を確認しました。県によりますと、県内の養豚場のブタに異常は出ていないということです。県は死んだイノシシを見つけたら、すぐに市町村や県に連絡することや、ウイルスは土の中にも含まれるため、登山者に対しては、靴の泥を山で落として下山することを呼びかけています。

(シカ対策、市街地近くに捕獲わな:北海道)
苫小牧市は街中でエゾシカの出没が相次いでいることを受け、今月1日から市街地近くでの捕獲事業を始めた。苫小牧は道内でもエゾシカが絡む交通事故が突出して多く、市への通報や苦情も絶たない。

(網取りカモ猟、若手も活躍:宮城)
涌谷町で半世紀前から続く網取りカモ猟が15日、今季の最終日を迎える。高齢化で年々猟師が減る中、地域の若手が伝統を引き継ぐ。猟はマガモなど4種類が対象で、期間は昨年11月15日から3カ月。県猟友会遠田支部に所属する16人が、涌谷町周辺の区域で猟をする。

(野生イノシシ向け豚熱経口ワクチン散布へ:愛媛)
愛媛以外の四国3県で、野生イノシシの豚熱(CSF)感染が確認されていることを受け、愛媛県は13日、豚熱予防のワクチンを野生イノシシに接種させると発表した。東予5市町と松山市の山林地域23地点が対象。14日から3月下旬にかけて経口ワクチン計920個を散布する。県畜産課によると、豚熱は豚やイノシシに発熱、食欲不振などの症状が現れる家畜伝染病で、人には感染しない。四国では養豚場での発生はないが、野生イノシシの感染が徳島県で昨年7月、高知県で昨年9月、香川県で今年1月に確認されている。

(とちぎ野生動物研究交流会を開催:栃木)
栃木県では、県内の野生動物について研究している方たちの発表の場や県内の鳥獣被害対策に役立つ情報共有の場を設けることにより、得られた知見を今後の鳥獣行政に活用するとともに、栃木県内での研究を活性化させ、さらには関係者の普及啓発と資質の向上を図ることを目的として、研究交流会を開催します。

(人は街でヒグマは森で、すみ分けより明確化:北海道)
札幌市は13日の市議会総務委員会で、ヒグマ対策の指針となる「さっぽろヒグマ基本計画」の改定案を示した。人の生活圏とクマの生息域のすみ分けをより明確化した内容で、市街地と森林の間の緩衝地帯でハンターによる見回りなどの対策を強化する方針。

(ワクチン餌のイノシシ摂食率上げるには:愛知)
野生イノシシの豚熱対策で、経口ワクチンの摂食率をどう高めるかが課題となる中、愛知県農業総合試験場は、コンクリートブロック(ブロック)を使った埋設方法を考案した。

(稚内市、エゾシカ駆除実施へ:北海道)
稚内市はヤムワッカナイの国有林で、スノーモービルを使ってエゾシカを追い込み、駆除する事業を4年ぶりに実施する。3月上旬までに2回行い、計20頭の捕獲を目指す。

(阿寒摩周のシカ捕獲、冬季以外も:北海道)
阿寒摩周国立公園のエゾシカ捕獲について、環境省釧路自然環境事務所は従来の冬季だけでなく、春から秋にも実施する検討を始めた。シカによる自然環境への被害を減らすのが狙い。2023年度に計画を具体化し、翌年度の試行開始を目指す。13日に町内で開いた同国立公園エゾシカ対策協議会の会合で明らかにした。

(鳥獣被害、2年連続6億円超:北海道)
道は2021年の野生鳥獣による農林水産業の被害額をまとめ、オホーツク管内は前年比5・7%増の6億4800万円で、2年連続6億円を上回った。エゾシカによる被害が前年比5・4%増の5億1100万円で、全体の約8割を占めた。管内の農業者や自治体もさまざまな対策を講じるが、「いたちごっこ」の状態が続いている。

(わずかな広葉樹の大きな役割を検証、人工林内の広葉樹の保持が効率的)
森林研究・整備機構森林総合研究所、北海道立総合研究機構森林研究本部林業試験場、アメリカ地質調査所の研究グループは、針葉樹人工林内に生育する広葉樹を伐採せずに残存させることが費用対効果の高い鳥類保全手法となりうることを大規模野外実験の7年間にわたる調査から明らかにした。人工林が世界的に拡大し、木材生産上重要な役割を担うようになった現在、人工林で木材を生産しながらいかに生物多様性を保全するかは重要な社会的課題。人工林の中に自然に生育する樹木を保持することは有望な手法だが、それにともなう木材生産量の減少に見合った保全効果を上げられるのか議論を呼んでいた。北海道有林では、トドマツ人工林を伐採する際、林内に自然に生育する広葉樹を残す「保持林業」の大規模実験が行なわれている。同研究グループは、生育する樹木をすべて伐採して収穫する皆伐区、1haあたり10本の広葉樹を伐採せずに残す少量保持区、50本残す中量保持区、100本残す大量保持区を設定し、伐採の前から7年間にわたって生息する鳥類を調査。広葉樹の保持量に対して鳥類の個体数が伐採前後でどのように反応するのか検証した。その結果を解析したところ、少量の広葉樹を保持(人工林の木材生産量をわずかに減少させる)ことにより、トドマツを伐採する前も後も多くの鳥類を保全できることが示された。SDGsを達成するためには、木材生産と生物多様性保全を両立する必要があり、針葉樹人工林内に生育する広葉樹の保持が森林施業のガイドラインや森林認証制度等に組み込まれることで、林業分野で生物多様性の保全が促進されると考えられる。同研究成果は、2022年12月22日に『Ecological Applications』誌でオンライン公開された。

(タイニーハウスに一家4人で暮らし、エゾシカを狩る:北海道)
北海道池田町で暮らす長谷耕平さんは、タイニーハウスビルダーであり、ハンター、そしてエゾシカの食肉販売や革製品の販売などさまざまな顔を持つ。拠点としているのは60坪のD型倉庫。中にはギャラリーや作業場があり、一家が暮らすタイニーハウスもある。なぜ、池田町に移住し、タイニーハウスという小さな空間で暮らし、ハンターとしても活動するのか?つねに自然の循環の中に自身の暮らしがあるという長谷さんの眼差しは、私たちの生き方や子育てを見つめなおすきっかけになるかもしれない。十勝ワインの産地として知られる池田町は、十勝平野の中にある人口約6300人の小さな街。この街の畑作地帯にある、かまぼこの形状をしたD型倉庫に長谷さん一家は暮らしている。倉庫の奥行きは20m以上と広く、入って右手には靴やカバンなどの革製品が並べられたギャラリー、左手にはシカ肉の保管庫、奥には事務所、作業場、そしてタイニーハウスと子ども部屋。さらに倉庫の裏手にはコンテナを利用した客室もあった。2018年に知人の紹介でD型倉庫を購入。大工としても活動をする長谷さんがコツコツと改修を進め、翌年にギャラリーをオープンさせた。この建物は、もとは高校の野球部の屋内練習場として建てられ、その後、羊の飼育が行われていたという。

(食堂でシカ肉を使ったジビエメニュー:岡山)
中国四国農政局が入っている岡山第2合同庁舎の10階食堂で、岡山県美作市産シカ肉を使ったジビエメニューを期間限定で提供します。農林水産省では、鳥獣被害の防止対策とともに、捕獲した鳥獣のジビエ利用を推進しています。また、近年、低カロリー高タンパクな食材としてもジビエが注目されています。今回、株式会社三好野本店様の協力のもと、地美恵の郷みまさか(国産ジビエ認証取得施設)のシカ肉を使ったジビエメニューを提供します。美作市内で捕獲した栄養豊富なシカ肉をご堪能ください。

(シカなど有害鳥獣をジビエに活用:和歌山)
九度山町の中学校でシカやイノシシなどの有害鳥獣による農作物への被害の実態や駆除したあと食肉として有効に活用する方法に関する出前授業が開かれました。この出前授業は県が県内各地で開催しているもので、九度山町の河根中学校で行われた14日の授業には、中学生や近くの小学校の児童などおよそ30人が参加しました。はじめに、県の担当者が野生のシカやイノシシ農作物を食い荒らすなどの被害額は毎年2億円を超えており、駆除が必要なことが説明されました。その後、駆除された動物の肉をジビエとして活用する方法を学ぶため、県の調理師会の味村正弘会長から指導をうけながら、調理実習に臨みました。子どもたちはシカとイノシシの肉をフライパンで焼いたり、野菜と一緒に煮込んだりして、クリーム煮を作ったあとおいしそうに食べていました。参加した小学5年生は「おいしく作ることができました」と話していました。県畜産課の鳩谷珠希さんは「ジビエを知ってもらおうと調理実習をおこないました。子どもたちは、楽しく生き生きとやっていたのが印象的でした」と話していました。

(規格外の柿・駆除の鹿をカレーに:岐阜)
岐阜県本巣市在住の女性2人が、地元の恵みをいかしたスパイスカレーを作った。規格外のため捨てられていた地元特産の富有柿を煮詰めた「コンフィチュール」と、主に害獣として駆除された鹿肉のうまみが味わえる。障害者の就労支援につなげようと、福祉事業所の利用者が製造に携わる。タッグを組むのは、商品プロデュースや福祉事業所への仕事の仲介を手がける「Amie」の戸川康子さんと、ジビエ料理家でイベントなどに出店している「M’s Kitchen」の井上真理子さん。県内の柿生産は年間1万2600トン(2021年)で全国4位を誇る。しかし、規格外のため利用されずに廃棄されるものも少なくない。21年秋ごろ、そのことを知った戸川さんが、「捨てられる柿をゼロにしたい」と考えたのがきっかけだ。安く仕入れた富有柿を煮込んでスパイスなどを加えた「コンフィチュール」を製造。本巣市内の福祉作業所「アトリエM」にラベル貼りや煮込みなどの作業を委託している。また、ジビエ料理が得意な井上さんは、鹿肉の活用に関心があった。県内の野生鳥獣による農作物の被害額は約2億1200万円(21年度)で、対策として捕獲された鹿は、本巣市だけでも1319頭(19年度)にのぼる。全国的に鹿肉の9割近くが利用されずに廃棄されているという。「動物の命を無駄なくいただくことで人間の命へとつなぎたい」。今回のカレーづくりは、本巣市商工会が仲介役となり、「めぐるプロジェクト」が昨年8月にスタート。鹿肉特有の臭みを和らげるスパイスを使用し、長時間かけて煮込むことで肉が軟らかくなった。富有柿のコンフィチュールを入れることで、深みと甘みが加わる。2人の思いをつないだ地産地消のスパイスカレーは、子どもでも食べやすい味に仕上がったという。戸川さんは「柿の概念を覆すようなカレーになった。障害者の仕事のやりがいにつなげていきたい」、井上さんは「本巣の自然の恵みが詰まっている。おいしく食べて食品ロスや害獣駆除の現状を知るきっかけになれば」と話す。

(地元のシカ肉でジビエカレー:岐阜)
関市内の学校給食で十三日、上之保、武儀地域で捕獲されたシカ肉を使った「ジビエカレー」が登場し、児童生徒ら約七千六百人が食べた。

(ご飯がすすむ新商品、函商高生が開発:北海道)
函館商業高流通ビジネス科の3年生6人による商品開発チーム「夢来(むっくる)」は、地場産米の消費拡大につなげようと、ご飯にかけて味わう三つの新商品を開発した。函館近海で漁獲が増えているブリや、活用方法の模索が進むエゾシカ肉も食材に使った。15日から丸井今井函館店地下1階の不二屋本店で販売される。

(鹿肉で高たんぱくドッグフード:東京)
独自の冷凍技術を活用したペットフードを手掛けるバイオフィリア(東京・目黒)は鹿肉を使ったドッグフードを開発した。高たんぱくな一方で脂質は少ない点が特徴。

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