<射撃ニュース4月>
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(自動車道高架に散弾銃の弾痕か?:福井)
福井県鯖江市鳥羽町の浅水川に架かる北陸自動車道の高架に散弾銃の弾痕とみられるものがあると、福井新聞の調査報道「ふくい特報班」(通称・ふく特)に投稿があった。県警は弾痕の可能性が高いとみており、発砲したとみられる場所は狩猟禁止エリアではないが、公道や建物に向けた発砲は禁止されており、違反した場合は罪に問われる。県によると、散弾銃は狩猟や有害鳥獣駆除、射撃場での標的射撃目的のみ所持が許可される。狩猟の場合、鳥獣保護法で住宅密集地や乗り物などに弾丸が届く恐れのある方向への発砲は禁止されている。地元住民らの要望に応じて都道府県知事が定める「特定猟具使用禁止区域」もある。投稿があった高架の側面には弾痕とみられる数え切れないほどの傷が確認され、数メートル上部には車が走っている。この場所は同禁止区域に該当しないが、車が走る高架のため、鳥獣保護法に抵触する可能性がある。違反した場合、5年以下の懲役または100万円以下の罰金が科される。狩猟目的でない発砲なら銃刀法違反になる。銃猟期は毎年11月15日から2月15日。県や県警は、講習会で狩猟者に法令などを細かく説明しているという。県猟友会は「口を酸っぱく会員に指導している」とし、「県外から訪れた狩猟者による迷惑行為が複数件みられる」と話す。県警は「危険な行為を見たら、すぐに通報してほしい」と呼びかけている。

(「散弾銃持った男」富山西署に通報、違法性なし:富山)
10日午後3時40分ごろ、富山市五福の富山大橋西詰付近で、通行人が「散弾銃のような物を持った男がいる」と富山西署に通報した。同署によると、目撃されたのは富山県から鳥獣捕獲の許可を受け銃器所持を認められている男性と判明。男性は実際に銃を持っていたが、違法性はなかった。通報を受け、同署は富山市教委を通じ、富山大橋周辺の10小中学校に注意喚起した。芝園中は部活動中の生徒を学校に待機させ、保護者に迎えに来てもらう対応を取った。県警の安全情報メールで付近住民に不要不急の外出を避けるよう呼び掛けた。

(マダニにかまれSFTSウイルス感染:静岡)
マダニにかまれたことによるSFTSウイルス感染者が、4月12日、静岡県浜松市で確認されました。県内では2023年に入り初めての感染確認です。SFTS=重症熱性血小板減少症候群は、主にウイルスを保有しているマダニにかまれることで発症する感染症で、最悪の場合、死に至ります。県内では4月12日、2023年に入って初めての感染者が浜松市で確認されました。感染したのは浜松市天竜区に住む高齢の男性で、農作業をしていた時にマダニに咬まれ感染したと見られています。浜松市では、マダニは春から秋の暖かい時期に活動が盛んになるため、野山や草むらに入る時は長袖を着て肌の露出を減らすなど対策が重要、また動物由来で感染することも考えられるため、外でペットを飼っている人は注意が必要と呼びかけています。

(多摩動物公園が約2か月ぶり再開、鳥インフルエンザで臨時休園:東京)
東京都は7日、高病原性鳥インフルエンザの発生で臨時休園していた都立多摩動物公園(日野市)を10日から再開すると発表した。防疫措置が完了したためという。ただし、感染した個体を飼育していたエリアなど一部区域は閉鎖したままにする。都や同園によると、2月11~14日、園内のカモ池で飼育していたツクシガモ3羽が死亡。同じ池の別の1羽も含め、検査で高病原性が確認され、16日から臨時休園をした。同月23日にはソデグロヅル1羽も死亡、高病原性と判明した。再開後の閉鎖区域は、感染した個体が飼育されていたカモ池やソデグロヅル舎周辺など。ウサギやカワウソ、バクやエミューなどは見られないが、国内の鳥インフルの終息状況などを考慮し、順次開放する予定。また、購入済みの年間パスポートの期限は休園期間の53日間分を延長するという。

(カラスの死骸、鳥インフルエンザの陽性反応:新潟)
新潟県は4月7日、新発田市で5日に回収したハシブトガラスの死骸を簡易検査したところ、鳥インフルエンザの陽性反応が確認されたと発表した。野鳥から陽性反応が確認されたのは今季新潟県内で16例目。過去最多は2016年シーズンの19例。4月3日と3月24日に胎内市で回収され、陽性反応が確認されていた14、15例目のハシブトガラス2羽の死骸については、環境省の検査で高病原性ウイルスが検出された。また、3月に胎内市の2養鶏場で鳥インフルが発生したことに伴う鶏や卵の搬出制限は、4月8日に解除する。2養鶏場の半径3~10キロ圏内にある11養鶏場が対象になっていた。

(2羽の野鳥から高病原性の鳥インフルエンザウイルス検出:新潟)
胎内市で先月から今月にかけて見つかった死んだ2羽の野鳥から致死率の高い高病原性の鳥インフルエンザウイルスが検出されました。県によりますと先月24日、胎内市でハシブトガラス1羽が死んでいるのが見つかり、簡易検査では陰性でしたが、その後の遺伝子検査の結果、7日、致死率の高い高病原性の鳥インフルエンザウイルスが検出されました。また、今月3日に同じく胎内市で見つかった死んだハシブトガラス1羽からも高病原性の鳥インフルエンザウイルスが検出されました。今シーズン県内で野鳥から高病原性の鳥インフルエンザウイルスが検出されたのは15例目となりました。県は環境省が新たに設定した2羽が回収された場所からそれぞれ10キロ圏内の野鳥監視重点区域の中にある14の養鶏場について異状がないことを確認したということです。そのうえですべての養鶏場に対し、カラスなどの野鳥や小動物の侵入を防ぐ防疫対策を再度徹底するよう指導したということです。

(死んだ野鳥から高病原性鳥インフルウイルス検出:新潟)
村上市で先月見つかった死んだ野鳥から致死率の高い高病原性の鳥インフルエンザウイルスが検出されました。県によりますと先月27日、村上市でハシブトガラス1羽が死んでいるのが見つかり、簡易検査で鳥インフルエンザウイルスの陽性反応が確認されました。その後、遺伝子検査を行ったところ、4日、致死率の高い高病原性の鳥インフルエンザウイルスが検出されました。今シーズン県内で野鳥から高病原性の鳥インフルエンザウイルスが検出されたのは13例目です。ハシブトガラスが見つかった場所はことし1月に高病原性の鳥インフルエンザウイルスが確認され、およそ130万羽が処分された村上市の養鶏場から10キロ圏内の野鳥監視重点区域内です。環境省はハシブトガラスが回収された場所から10キロ圏内を新たに野鳥監視重点区域に指定しました。そのうえで県はこの区域内にある13の養鶏場について異状がないことを確認するとともに、すべての養鶏場に対し、カラスなどの野鳥や小動物の侵入を防ぐ防疫対策を再度徹底するよう指導したということです。

(千歳で3例目“高病原性”鳥インフル:北海道)
高病原性の鳥インフルエンザの感染確認が相次ぐ千歳で、また別の養鶏場で鳥インフルエンザが確認されました。先週から連続3例目で、卵の品不足や価格の高騰に市民からは、悲鳴です。北海道によりますと、6日午前、千歳市内の養鶏場から「鶏が19羽死んでいる」と通報がありました。その後、道の確定検査で高病原性の疑いがある鳥インフルエンザの陽性と確認され、7日朝からおよそ31万羽の鶏の殺処分が始まりました。北海道は、養鶏場から半径10キロ以内にある、6つの養鶏場で飼育されている、およそ61万羽の移動と搬出を制限しました。北海道千歳市では、先月28日以降、半径3キロ以内にある別の2つの養鶏場でも鳥インフルエンザが確認され、あわせて90万羽の殺処分が進められています。相次ぐ発生に市民からは悲鳴が…。なぜ、北海道千歳市で鳥インフルエンザが連続発生しているのか。北海道大学獣医学研究院の迫田義博教授は、渡り鳥のルートに関係があると指摘します。北海道大学獣医学研究院 迫田義博教授「北海道は道央圏を北に上がるルートと道東を上がるルートと2つ大きくあります。ですからその渡りのルート上にあるということの中で、渡り鳥を介したウイルスの持ち込み、そのあと周りにいるカラス等へのウイルスの拡散。鳥インフルエンザウイルスの数を増やせるのは鳥だけなんですね。そういうところのウイルスが何らかの要因で養鶏場の中に持ち込まれている」。一連の連続発生で、千歳で殺処分と搬出制限される鶏は、あわせておよそ180万羽。これは北海道内の飼育数の3割を超えます。北海道大学獣医学研究院 迫田義博教授「前までは5月上旬ぐらいまでが、鳥インフルエンザの警戒時期だったんですけど、それを覆すような5月中旬まで、野鳥や養鶏場でのウイルスの感染ということが昨シーズン起きています。5月の下旬ぐらいまで渡り鳥が去ったあとも、カラス等での感染のくすぶりが、本当にないと確認される。そのぐらいの時期までは、十分注意警戒する必要があると思います」。相次ぐ鳥インフルエンザの発生で、卵の供給不足や価格の高騰が、さらに心配されます。

(カラス1羽から鳥インフル:北海道)
道は4日、赤平市で3月26日に回収したハシブトガラス1羽の死骸から、致死率の高い高病原性鳥インフルエンザウイルス(H5亜型)が検出されたと発表した。道内で今季(昨年10月から)の野鳥の感染確認は33例目となった。

(ツキノワグマ対策連絡会議:岩手)
岩手県花巻市で11日、「ツキノワグマ対策連絡会議」が開かれました。会議では行政や警察・消防、猟友会といった関係機関が、近年のクマの出没状況や、通報を受けた対応のあり方を共有しました。この中で花巻市猟友会の藤沼弘文会長は、相次ぐ住宅地での出没の対策として、「エサとなるものを屋外に放置しないこと」、「クマが隠れて移動できる藪などの刈り払いをすること」が重要だと説明しました。

(ヒグマの活動が活発化する時期、関係機関が対応確認:北海道)
春になりヒグマの活動が活発化することから、道は関係する部局や機関を集めた会議を札幌市で開き、ヒグマが出没した際の対応などを確認しました。この会議はヒグマの活動が活発化するこの時期に道が毎年開いていて、13日はクマが出没した際に対応にあたる環境省の出先機関や警察など、関係機関の担当者およそ50人が集まりました。この中で道の担当者が、ヒグマが町なかに出没した際はクマの行動や現れる頻度などによって、追い払ったり駆除したりといった対応をそのつど判断することを説明しました。また、出没の抑制を目的とした許可による捕獲をこの春から実施していることや、今後、ヒグマの生息地と人の生活域を分けて管理を行う「ゾーニング」の導入を検討するための検討部会を設置することなどが報告されました。道内では、ことし2月に函館市の山林でせんてい作業をしていた男性がクマに手や足をかまれたほか、今月1日には道東の厚岸町で、犬の散歩をしていた女性がクマに頭や足をかまれて大けがをしています。道ヒグマ対策室の武田忠義主幹は「最近は人を恐れないクマも増えている。道民の皆さんには、市町村のホームページを確認しヒグマの出没情報がある場所には近づかず、みずから考えて身を守ってほしい」と話していました。

(1600軒超停電、原因はカラスの巣:栃木)
7日午後11時ごろ、大田原市浅香1丁目や加治屋などのほか、那須塩原市一区町など一部地域で計約1610軒が停電し、約1時間40分後に復旧した。東京電力パワーグリッドによると、電柱の上にカラスの巣ができたことが原因。

(「カラスの巣」が“停電”の原因にも、2022年は約7800個撤去:香川)
「7787」。これは、2022年の2月から6月にかけて四国電力送配電が香川県内で撤去した「カラスの巣」の数です。特に3月から4月にかけてが多くなっています。カラスの巣を撤去する理由は「停電を防ぐため」。2022年、香川県では「カラスの巣」が原因で4回の停電が起こり、のべ4000戸ほどに影響が出ました。四国電力送配電は、カラスが巣作りをする2月から6月にかけては「カラスの巣」のパトロールを行っています。(四国電力送配電/保井伸基さん)「針金はなし。営巣の完成率は50%以上。高圧線にも接触があるので本日撤去」。作業員は巣の状態を確認し、撤去する優先順位を判断します。(四国電力送配電/保井伸基さん)「ご覧になってわかるように、この針金でできてるハンガーがめちゃくちゃ多くて、木の素材よりも明らかに鉄の素材の方が事故のリスクが高くなります」。カラスは巣の素材として金属製のハンガーや針金を使う場合があります。特に雨の日にはリスクが高くなるため、パトロールは毎週金曜日のほか、雨が予想される日の前日にも行っています。四国電力送配電は40年以上前からカラスの巣の撤去を続けています。パトロールの時に重点的にチェックするのは、過去に巣が作られた電柱とその周辺です。カラスは同じ場所に巣を作る習性があり、1度撤去しても、翌週にはまた同じ場所に巣ができていることもよくあるそうです。今シーズン「四国電力送配電」は高松市内だけで400ほどの電柱を重点的に警戒しています。四国電力送配電によると、カラスの巣が作られやすいのは市街地の電柱です。これは、カラスが巣を作る山が近くにないためだとみられています。四国4県の中では徳島・高知に比べて香川・愛媛に作られるケースが多いということです。高松市檀紙町の住宅街にある電柱には木の枝で作られたカラスの巣が。巣の近くではカラスが見つめています。作業員は感電しないように防護服をまとい、高所作業車を使って人の手で巣を撤去します。(四国電力送配電/保井伸基さん)「これは、全部木でできているので、郡部とかで作る場合は、こういう木の営巣が多いですね。比較的上手に作っているなという感じはありますけど、大体完成してくるとこういう形になる」。撤去だけでなく設備の面でもいろいろな対策に取り組んでいます。(四国電力送配電/保井伸基さん)「リスクの高い柱は、カラスの営巣を誘導して、そこにしてもらうという対策も何カ所かしています」。取り付けられていたのは「営巣誘導材」。これは、カラスが巣作りするために電線から離れた場所に設置したものです。ここに巣を作らせることで、停電のリスクを下げるとともに撤去の効率化を図ります。高松市内に30カ所ほど設置していて、このうち30%ほどに実際に巣が作られているということです。こちらは「アンブレラボーン」と呼ばれる設備。下に伸びた傘の骨組みのようなものがカラスの巣作りを防ぎます。香川県では約5670カ所に設置しています。さらに、2021年導入したのが……。(四国電力送配電/結城諭さん)「こちらが営巣検知システムを搭載した車になります」。このシステムは、車の前方に取り付けられた2台のカメラが左右の電柱を撮影し、AIがカラスの巣を判別。巣を見つけると事務所にメールを送ります。導入によって速やかな対応やパトロールの効率化が図れているということです。(四国電力送配電/保井伸基さん)「電気は、市民の方に欠かせないものですので、極力停電を少なくするために、安定供給を守るために、カラスのシーズンはしっかりと対策を行っています」。四国電力送配電は「市街地ではカラスが巣の材料にハンガーなどを使うことがあるので、極力使っていないハンガーは取り込んでほしい」と呼び掛けています。また、電柱にカラスの巣を見つけた方は四国電力送配電(0120-410-805)に連絡してほしいということです。

(高周波「鳥ソニック」でバードストライク対策検証:島根)
島根県の萩・石見空港で、バードストライク対策として鳥が近寄らないよう、高周波を発する装置「鳥ソニック」の試験運用が行われている。岡山理科大学教育推進機構ロードエコロジー研究室の辻維周(つじ・まさちか)教授がT.M.woks(山梨・南都留郡)と共同開発したもので、辻教授によると設置翌日から鳥の侵入がほぼなくなったという。鳥ソニックの原型となった装置は、シカなどの野生動物が道路で自動車にひかれて亡くなる交通事故「ロードキル」を防ごうと開発された「鹿ソニック」。動物が嫌がる高周波を発生させ、自動車に近づかないようにする装置で、T.M.woksが開発し、ロードキル対策を研究してきた辻教授が2018年から協力している。高周波を発する鹿ソニックと鳥ソニックのほか、低周波を使ったイノシシ用「いのドン」、クマ用「くまドン」も誕生している。萩・石見空港には、ターミナルビル屋上に鳥ソニックを3月14日に1基設置し、午前7時から午後7時まで運用。農地に飛来するカラスや、海苔(ノリ)の芽を食べてしまうカモ対策として開発したものを、バードストライク対策に転用できるかを検証している。鳥ソニックの電源はソーラーパネルで、高周波を出すスピーカーは1ユニット2個入りのものを4ユニット設置。有効距離は120度200メートルで、周波数12khzから15khzの高周波をランダムに発射する。辻教授は「設置型はどうしても(動物や鳥に)“音慣れ”が発生しますが、周波数や発射パターンを変更して対応します。人体やペットなどにも影響はないことを確認しています」と話す。試験運用の開始から2週間ほどたったが「設置翌日から鳥の侵入がほぼなくなり、今ではバードスイープ(鳥の追い払い)も不要になったそうです」(辻教授)と、手応えを感じているといい、検証を続けている。

(川を埋め尽くす“カワウ”の大群:愛知)
名古屋市内を流れる「新川」で撮影された映像に、驚きの光景が映っていました。川を埋め尽くす謎の黒い物体…。よく見ると“鳥”の大群です。映像を撮影した人は、20年近く住んでいて初めて見た光景だといいます。大群の正体は、川や池などの水辺に生息する大型の水鳥「カワウ」。市内では2023年2月、名古屋城の周辺にカワウの大群が出現。石垣がフンで真っ白になるなど騒動になりました。なぜ名古屋城から10kmほど離れたこの場所に、カワウの大群が現れたのか?都市の野鳥に詳しい、名城大学の橋本啓史准教授はこう推察します。名城大学 橋本啓史准教授:普段から群れで移動しながら、魚のいるところに出かけていって、集団のねぐらを作って、群れで集まって休んでいる。新川には、カワウの大群が現れる数日前、大量の“ボラ”が発生していたといいます。何か関係があるのでしょうか?名城大学 橋本啓史准教授:餌になりますから、それを求めてきた可能性はあります。名古屋市の各地で騒動になっているカワウの大群。翌日、目撃した場所に再び行ってみると、その姿は、なかったということです。

(鳥獣被害対策で10人委嘱:静岡)
御殿場市はこのほど、鳥獣被害対策の実践的活動を担う鳥獣被害対策実施隊の任命式を市役所で開いた。勝又正美市長が新任3人を含む10人に委嘱状を手渡した。任期は2025年3月31日まで。同隊は市猟友会員で構成し、有害鳥獣の捕獲や住民への指導助言、パトロール活動、被害防止の研修会の開催と担い手の育成-などに取り組む。同市によると、同隊は22年度、2月末現在でシカ173頭、イノシシ15頭、ハクビシン10頭、アナグマ21頭、タヌキ19頭、アライグマ7頭の計245頭を捕獲した。勝又市長は「御殿場市は農業者、農林業関係者が多く、被害を防ぎ、自然を守る実施隊の活動は欠かすことができない」と協力に感謝した。

(シカの食害に強いツクシシャクナゲ57本植える:長崎)
長崎市民の森(同市茂木町)内にある烏帽子岩近くの遊歩道「さえずりの小径(こみち)」で8日、ツツジ科のツクシシャクナゲの植樹祭があり、家族連れなど約90人が苗木57本を植えた。植樹は、同森を中心に活動する森林環境ボランティア団体「ながさき楽しみの森づくり会」が、昨年に続き実施した。同団体が荒廃していた約500メートルの遊歩道を2019年から3年かけて再整備。昨年4月に開いた完成式で、市民らがシカの食害に強いツクシシャクナゲを植樹した。開会式では、蓑田清隆代表が「(遊歩道が)きれいな花が楽しめる、市民の森の新名所になれば」とあいさつ。昨年植えられた苗木からピンクの花が咲き始めている中、参加者はつぼみがついた苗木を斜面や遊歩道沿いに丁寧に植え、名前やメッセージを書いた木札を添えた。参加者は植樹後、同森内の竹林でタケノコ掘りも楽しんだ。もとお保育園の土肥楓くん(3)は「タケノコを掘るのも楽しみ」と話した。

(ムクドリ対策に「新兵器」:東京)
多摩市が聖蹟桜ヶ丘駅周辺などで問題となっているムクドリ対策に「新兵器」を導入する。今年度初めて予算を取り購入した携帯型のLED照明装置で、フンによる被害や騒音問題を引き起こすムクドリの飛来をこの装置の照射によって防ぎたい考えだ。ムクドリの被害は多摩市内で長く問題となってきた。毎年5月から11月ごろにかけて、聖蹟桜ヶ丘駅周辺中心に、永山や多摩センター各駅周辺のビルなどに飛来。フンをまき散らし、エサを求めて集団で移動する騒音は大きく、周辺の店舗や駅利用者などを悩ませてきた。そのため、これまで市はねぐらをつくる街路樹の一部を伐採し居つけないようにしたり、ムクドリが嫌がる「鳥の声」をテープで流すなどして飛来防止にあたってきた。ただ、十分な効果を得られないまま、より多くの苦情が昨夏に市へ寄せられたことなどから、今回の「新兵器」導入に至ったという。市担当者は「静岡県浜松市でムクドリ対策として効果があったと聞き、導入した。このLED照明装置の効果で全てのムクドリがいなくなるとは考えていないが、抑制につながればと思う」と意気込む。

(クマ目撃、県内屈指のサクラの名所が入場規制:岩手)
岩手県紫波町によりますと、11日午前9時45分ごろ、紫波町二日町の城山公園付近でクマの目撃情報がありました。安全のため城山公園は当面の間入場が規制されます。城山公園は町中心部の小高い丘にある城跡で、2000本以上のサクラが咲き誇るサクラの名所です。

(暗視カメラとらえた"ヒグマ"「設置後3度目の撮影」:北海道)
札幌市は10日、市内の山林で撮影されたヒグマの映像を公開しました。撮影されたのは札幌市南区白川の山林で、7日午後8時30分ごろ、市が設置したセンサー付きの暗視カメラにヒグマ1頭の姿が記録されました。このカメラは3月12日に2度ヒグマを撮影していて、同じ個体とみられています。4月9日には、約100メートル離れた小金湯でも山の斜面を登る親子とみられるクマ3頭が目撃されています。近くには民家もあることから、市や警察が警戒を強めています。

(公園でクマの目撃、巡回も発見に至らず:福島)
福島市のあづま総合運動公園で8日、クマが目撃され県が警戒を呼びかけている。福島県によると、8日午前11時50分頃にあづま総合運動公園内を散歩していた夫婦がクマを目撃した。福島市などが管理する施設の職員が園内を巡回したがクマの発見されなかった。福島県は今後1週間に1日2回の巡回や園内放送で注意喚起をするなどの対応をとることにしている。あづま総合運動公園は吾妻連峰の麓で荒川沿いに位置する自然豊かな場所にある。

(空港敷地内にクマ、運航に影響なし:秋田)
9日午後5時半ごろ、秋田県北秋田市脇神の大館能代空港敷地内の緑地に、クマ1頭がいるのを空港ターミナルビルの職員が目撃し、北秋田署に通報した。署によると、ビル内にいた職員が、約100メートル北側の緑地にクマがいるのを見つけた。クマは西側の林に立ち去った。緑地は駐車場に隣接しているが、近くに人はいなかった。

(車中から『熊』を見たと通報:新潟)
新潟県上越市で10日夕方に、クマ1頭が目撃されました。上越市によりますと、クマが出没したのは上越市茶屋ヶ原で「午後4時頃に名立方面へ向かう車中から体長およそ1mのクマ1頭を目撃したという連絡を受けた」と町内会長から通報があったということです。その後クマの姿は見えなくなり、人や物などへの被害はなかったという事ですが、クマがいた場所は茶屋ヶ原の集落からおよそ700mの地点のため、上越市では11日朝の通勤通学時間の前に職員がパトロールを実施します。あわせて町内会長を通じて近隣の住民に注意を呼び掛け、付近の幼稚園や小中学校にも連絡を入れて注意を促するなどの警戒活動を行うということです。また、県や警察、猟友会とも情報を共有するほか、看板の設置や安心メールの送信などでの注意喚起も呼び掛けます。

(カモシカ病院敷地内に出現:青森)
10日午後、青森県弘前市の病院の敷地内に特別天然記念物に指定されているカモシカが現れ、その後捕獲されました。市内では8日からシカの目撃情報が相次いでいました。10日午後3時過ぎ、弘前市の中心部に近い鳴海病院の中庭にシカがいるのを患者が発見し、病院の職員が市に通報しました。シカは特に暴れる様子もなかったということですが、その後、市や警察などが午後3時半過ぎに同じ敷地内で捕獲したということです。けが人はいませんでした。市によりますと捕獲されたのは特別天然記念物に指定されている「カモシカ」で、オスかメスかは不明ですが角が生えていて、8日から市内で目撃情報が相次いでいました。市では、こうしたシカを目撃した場合は「刺激せずに文化財課に連絡してほしい」と注意を呼び掛けています。

(短絡路に子グマ、住民へ注意喚起:北海道)
乙部町内の町道館浦鳥山線(通称・応急復旧短絡路)で11日、クマの目撃が相次いだ。町が注意を呼びかけている。

(クマ1頭を目撃、周囲に潜んでいる可能性あるため注意を!:新潟)
4月13日午後5時前、新発田市横岡でクマ1頭が目撃されました。新発田市は周囲にクマが潜んでいる可能性があることから、住民に注意を呼びかけています。

(市道にクマ2頭、通行人が目撃:北海道)
11日午前4時ごろ、砂川市北光の市道を車で走行していた通行人が、親子とみられるクマ2頭を目撃したと市に通報した。市内でのクマの目撃情報は、今年に入って初めて。

(札幌発新ブランド誕生、素材は“レザーのカシミヤ”エゾシカ皮:北海道)
先月、札幌のデパートでエゾシカの皮を使ったファッションがお披露目されました。「レザーのカシミヤ」とも、いわれるエゾシカの皮。これまでのファッションの常識を覆す驚きの特徴もありました。デザイナーの高瀬季里子さん「かつてはエゾシカの皮も輸出していたほどすごく使われていて、また新たな活用の仕方を提案出来たらいいなと思います」。札幌発の新たなファッションブランド「HADACA 肌鹿」(ハダカ)。服に込められた「シカとの共生」とは…?札幌のデザイナー、高瀬季里子さん。2008年から、エゾシカの革を使ったバッグなどを製作し、販売しています。今年2月、写真家の佐々木育弥(ささき・いくや)さんと、タッグを組んで、エゾシカの革を使った洋服ブランドを立ち上げました。デザイナー 高瀬季里子さん「防寒にも適してますし、繊維に空気を含んでいる素材なので、本当に体を優しく包むというか、柔らかくてから体に馴染んでいくんですよね」。写真家 佐々木育弥さん「HADACAって、肌の鹿なんだっていうことなんだと気づいたときに、頭に残る強いメッセージみたいのがあると思ったので、モデルに冬の寒い中、肌の上に鹿の肌をまとうっていう絵を残したくて」。高瀬さんが、エゾシカにこだわるのは、「レザーのカシミヤ」といわれるほどの柔らかな素材の良さだけではありません。有効活用されないまま、排除されるエゾシカの現状を、ファッションを通じて伝えていきたいという思いです。デザイナー 高瀬季里子さん「森の中で、頭数調整だけされて殺されているっていうのは、多分皆さん知らないと思いますし、私はそれを、現状伝えるだけじゃなくて、この製品としてもっと美しいものに変えていけたら」。道内のエゾシカの推定生息数は、2011年度の77万頭をピークにゆるやかに減少し、ここ10年ほどは横ばいです。これは、道が1998年から個体数管理をはじめ、現在、年間14万頭ほどを目安に捕獲が続いているからです。しかし…それでも、牧草や稲などを食い荒らす農業被害は続いており、2021年度でその額は、およそ45億円に上っています。一方、捕獲されたエゾシカのうち、食肉処理施設に持ち込まれるのは2割ほど。残りの8割は、ハンターが、一部処理して加工する以外は、多くが廃棄されています。デザイナー 高瀬季里子さん「食用に流通されている動物の皮は、普通に活用されてるのに、野生動物は本当に頭数調整だけされて廃棄されているっていう状況に、やはり少しでも活用してあげたい」。道内には、シカ皮をなめす工場がなく、革製品として加工するには、道外の工場に持ち込むしかないなど、大きなハードルもあります。高瀬さんのブランド「HADACA」には、これまでの洋服の常識を覆す特徴があります。デザイナー 高瀬季里子さん「(この穴二つ開いているのは?)銃弾が入って抜けた後ですね」。シカどうしのケンカや、狩猟で出来た傷やシミを、そのまま生かしたデザインです。デザイナー 高瀬季里子さん「高級ブランドが使っている革っていうのも、傷がないのがいいっていう、やっぱり綺麗なものを皆さん求められますので、そういった時代がずっと来た。上に加工かけちゃえば傷とかも全部隠すこともできるんですけど。またそういった、この傷一つ一つがすごく面白い」。

(エゾシカ肉臭みなく軟らか:北海道)
標津町内の飲食店「あかつきダイニング」(町川北60の53)は、町産のエゾシカ肉を使用した「シカロースト丼」(1300円)を3月から販売している。店主の小松暁宏さん(48)は「町内で地場のシカ肉を食べられる場所は少ないので、シカ肉に親しみを持ってもらうきっかけにしたい」と話す。

(鹿肉のカツ定食とステーキ定食いかが?:長野)
麻績村の村営宿泊施設「シェーンガルテンおみ」のレストランは11日、地元産の鹿肉を活用した料理の提供を始めた。カツ定食(1500円)とステーキ定食(2100円)の2種類で、1日限定各10食を販売。

(アライグマ肉がプチブームの理由とは?)
ふさふさの体毛に、つぶらな瞳。愛らしい見た目を持つ動物・アライグマは、アニメ「あらいぐまラスカル」で日本人にはなじみ深い。そんなアライグマだが、昨今食用として注目が高まっているという。そのお味は果たして……?毎年お正月に高視聴率を獲得するテレ朝系の「芸能人格付けチェック!」。今年元日に放送した際に話題となったのが、最高級米沢牛、メキシコ産牛肉、そしてアライグマ肉を食べ比べて米沢牛を当てるという企画だ。ミュージシャン・GACKTは見事正解したものの、アライグマ肉について「おいしかった」と発言。他の出演者に至ってはアライグマと米沢牛を間違えるケースもあり、にわかにアライグマ肉に世間の関心が集まったのだ。都内でジビエ料理を提供するレストラン「米とサーカス」の広報担当が言う。「実際、放送直後から問い合わせが多くなりまして、弊社の通販サイトでもアライグマ肉が売り切れました。レストランでも、アライグマ鍋を注文する方が増加しましたね」。それでは、本当に番組で絶賛されていたようにおいしいものなのだろうか。「アライグマは鹿や馬などと比べて獣独特の癖が強めなので、ジビエに慣れている方が好む傾向にあります。また、雑食のため、その個体が食べてきたものによって、味に影響が出る可能性も」(同)。試しにアライグマ焼き肉を食したところ、しっかりとした歯ごたえのあとに、ほのかにサバのような香ばしい匂いを感じた。「もしかしたら、魚をよく食べていた個体だったのかもしれませんね」(同)。人気が集まる一方、特定外来生物で害獣指定されているアライグマは家畜ではないため、なかなか流通は少ないという。その狩猟方法はどのようなものなのか、ジビエの流通及び食肉処理を事業として行うジビエペットフード協会に話を聞いた。「一般的にアライグマは箱わなといわれる、獲物が入ると扉が閉まる仕掛けで捕らえられ、やりなどで頸動脈を突いて仕留めることが多く、年々捕獲数が増えています。ちなみに、猟師は捕獲してもアライグマは食べません」。まだまだ日本では、食文化として根付いていないアライグマ。SDGsが叫ばれ、コオロギまで取り上げられるいま、新たな食肉にトライしてみるのも悪くないのでは。

(甘いイチゴ×鹿肉のハム:鳥取)
春のフルーツ、イチゴが旬の季節だ。山陰両県でも様々なイチゴグルメを堪能できる。鳥取市にある1980年創業のイタリア料理店「ペペネーロイタリア館」では、少し変わったイチゴグルメが人気を集めていた。ペペネーロイタリア館で提供しているのは、「自家製鹿ハムととっておきいちごのサラダ」。県産ジビエの鹿肉をハムにして、薄くスライス。鳥取県が20年かけて開発し、2018年に誕生したブランドいちご「とっておき」と合わせた。ペペネーロイタリア館では、2年前に「自家製鹿ハムととっておきいちごのサラダ」を開発。12月~5月の期間限定で提供していて、白ワインやスパークリングワインともよく合い、人気だという。ペペネーロイタリア館木下陽平さん「鹿肉はベリー系の果実と相性が良くて、いちごももちろん相性がいいので合わせて見たという感じです。(「とっておき」の)特徴的なのは甘みの強さです。今までのイチゴにはないような甘みでとても美味しいイチゴです」。鳥取県では5月12日まで、県産イチゴの魅力を広くPRしようとスタンプラリー企画を行っていて、県東部のイチゴ農園や飲食店など13店舗が参加している。

(鹿肉を活用したペットフードとは)
ハナコラボ パートナーの中から、SDGsについて知りたい、学びたいと意欲をもった人が「ハナコラボSDGsレポーターズ」を発足!毎週さまざまなコンテンツをレポートします。今回は、起業家・ヨガインストラクターとしてとして活躍するKIKIさんが、一般財団法人〈森から海へ〉の代表・渡邊智惠子さんに話を伺いました。Hanako読者のみなさんこんにちは、KIKIです。「女性起業家」「社会起業家」「シングルマザー」「オーガニック」。どれも近年、耳馴染みのあるワードですね。今回、インタビューをした渡邊智惠子さんは、女性が働くことすらめずらしかった約50年前から正社員として企業に就職し、8年後には副社長に就任。その後、オーガニックコットン事業を行う会社〈アバンティ〉を設立し、シングルマザーとして一人娘を育てました。2009年には、経済産業省による「日本を代表するソーシャルビジネス55選」にも選ばれ、2010年にはNHK『プロフェッショナル 仕事の流儀』でも、その仕事ぶりについて取り上げられた渡邊さん。70歳を超えた今も新しい財団を立ち上げ、社会に貢献し続ける、その情熱とモチベーションとは。今回は森を守り、鹿の命を無駄にしないで、ペットの健康を守る一般財団法人〈森から海へ〉についてお話を伺いました。「森から海へ」ブランドイメージ。ーーこれまで色々な分野で社会起業されてきた渡邊さん。全ての事業についてお伺いしたいことがありますが、今回は一般財団法人〈森から海へ〉について教えてください。「始まりは7年以上前になります。ある知人から『森に鹿が増えすぎて、膨大な悪影響が出ているので見に来てください』と頼まれました。そこで私が目にしたのは、数年前まで草木が生い茂っていたという場所に草がなくなり、土だらけになっている状況でした。鹿が食べ尽くしてしまったそうです。落ち葉すらありませんでした」。「森の中に落ち葉がないと、どうなるか分かりますか?雨水が森の中に留まらず、土砂崩れが起こるんです。その際、土砂が根っこの土もかっさらっていくので、木の根が丸出しになってしまい、木が育たなくなります。そして、流れるべき場所ではないところに水が流れるため、森の中の沢には水がなくなっています」。「また、別の高原で以前はお花畑だった場所があります。今は鹿が花を全て食べつくしてしまいなくなってしまいました。花畑がなくなるということは、昆虫がいなくなり、昆虫がいないと小動物がいなくなり、小動物がいないと中動物がいなくなる…という、植物連鎖の破綻が起こります。しかも、こういった事象は畑と違い被害総額などがないので、自治体が動くことができません。なので、私がまず行ったことは、メディアに声をかけて特集を組んでもらったり、政治家に声をかけて公約に入れていただくことでした。そこからさらに先、私に何ができるだろうと考えた結果、捨てられている鹿を活用すべく、ペットフードのブランドを作ることにしたんです」。ーーなぜ人間の食用ではなく、ペットフードに?「人が食べるための鹿肉は、鹿を森で殺してから2時間以内に解体場に持っていく必要があり、ハードルが非常に高いのです。一方、ペットフードはそういった制限はなく、事業をすれば森を守ることもできるし、鹿の命が無駄になることもない。鹿肉は高タンパク・低脂肪・高ミネラルといった素晴らしい栄養素を兼ね備えているので、犬に食べさせれば健康も維持できるし、飼い主も幸せになる。これは四方良しだ!と思いました」。ーー四方良し!素晴らしいですね。そんなにいい食品なのであれば私も食べたいです(笑)。「そうですよね。これまでは捨てられた鹿肉をなんとかしたいと思い、ペットフードを作ってきました。でも、ハンターの人たちもきちんと利益になるような、人が食べる用のジビエとして今後拡販していきたいと考えています。現在、年間約60万頭の鹿を捕獲していますが、そのうち約50万頭は捨てられてしまっています。50万頭×30キロ(一頭あたりの食べられる肉)=年間15,000トンのフードロスをしていることに。例えば、コンビニの賞味期限切れの食べ物や、調理済みの食べ物を捨てることをフードロスと言いますが、もっと原料の部分で捨てられているものがあるということにみなさん気づいて欲しいと思っています」。ーー原料の部分での膨大なフードロス、気づきませんでした。「例えば鶏肉。ゲージの中に入れられて、ずっと食料を与え続けられ、太らせて運動もせず、24時間ライトがついた中で生きていた鶏と比べ、鹿は自由に野山を駆け回り、ヘルシーなものを食べているのでとても健康です。そんな健康な食べ物を食べたら、人間にとってもいい栄養になりますよね。それを捨ててしまうのはもったいないと思いませんか?」。ーー本当ですね。鹿肉を活用する方法を考えていきたいです。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、12日午前11時30分ごろ、仙台市太白区向山4丁目にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、10日午後6時30分ごろ、仙台市青葉区芋沢不動堂にクマが出没しました。

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(仲間に猟銃で撃たれる、猟友会の男性(42)クマ駆除中に重傷:山形)
きょう(9日)昼ごろ、クマを駆除するため山形県小国町の山中に入っていた42歳の男性が仲間の猟友会の男性に猟銃で撃たれ、けがをしました。警察や消防によりますと、けがをしたのは山形県小国町伊佐領の柳沢悟さん42歳で、きょう(9日)午後0時25分ごろ、小国町叶水の山林で、「狩猟中に男性が太ももをけがした」などと猟友会の70代の男性から119番通報がありました。警察によりますと柳沢さんらはクマの駆除のため、猟友会の会員合わせて14人で午前9時ごろに現地に集合し、山に入っていました。仲間の56歳の男性が猟銃を発砲したところ、近くにいた柳沢さんの右ひざに弾が当たったということです。柳沢さんは、県の防災ヘリ「もがみ」で救助され、病院に運ばれました。右ひざを骨折した疑いがあるということです。警察では事故の原因などを詳しく調べています。

(散歩中の女性、猟犬4匹に頭・腕かまれ片耳失う:三重)
9日午前11時20分頃、三重県 度会わたらい 町火打石の町道で、散歩をしていた同町の会社員女性(60)が猟犬4匹に襲われた。女性は頭と腕をかまれて、片耳を失うなどの重傷を負った。県警伊勢署の発表によると、有害鳥獣駆除の許可を同町から受けた男性(67)が、犬5匹を連れてイノシシなどの駆除をしていた。猟犬は雑種の中型犬(体高約60センチ)だという。現場は舗装された林道。同署は男性から詳しく事情を聞いている。

(ハンターのお供はドローン?:北海道)
今回活躍したのはドローンだ。リモコンを持つ操縦士と、モニターを見ながら指示をする男性。いまドローンが飛び立ちました。これからシカがどこにいるか探しに行きますこの猟は、札幌市や猟友会などがシカによる農業被害などを減らそうと行われた。ドローンを使ってどれだけ効率的に駆除できるのか?実験には65人のハンターが参加した。縦・約1km、横・約1.5kmの範囲をマスの目に区切る。ドローンに搭載されたカメラがシカの姿をとらえた。周囲の風景に紛れ分かりにくい動きを、温度を感知する装置で追跡する。こうして、シカやハンターの位置を確認。それをもとに指示を出し、勢子(せこ)と呼ばれる獲物を追い立てる係が効率的にシカを追い込んでいく。追い立てられたシカがハンターの発砲できる範囲に入ってきた。そして…。猟は約2時間にわたって行われ、7頭のエゾシカが駆除された。ドローンを目標にして、その下にシカがいるので狙いを定めやすい。動きやすいので、狩猟としてのやりやすさは格段に違う。猟友会札幌支部・玉木康雄理事:俯瞰映像の効果を考えると、ドローンは15~20人分の働きをしてくれていると思います。北海道ではエゾシカの増加に伴い、農作物への被害が増えている。2022年度の被害額は北海道全体で約45億円で、14万頭以上が駆除された。今回の猟では、人の気配に敏感で警戒心が強い「スマートディア」と呼ばれるシカが多かったことがわかった。これが増えると駆除の効率が悪化するため、猟友会は警戒を強めている。猟友会札幌支部・玉木康雄理事:上空のドローンの位置を見て、どちらに逃げたらいいのか考えるシカもいた。それを駆除して、新たなスマートディアが誕生するのを抑制していくことが必要。猟友会では今後もドローンを活用して、エゾシカの駆除を行っていくことを検討している。

(エゾシカ急増で被害深刻、農業や交通事故:北海道)
北海道でエゾシカが原因の農作物の食害や交通事故が深刻化している。保護政策やハンター減少で、明治期に絶滅の危機にあった個体数が急増したことが一因だ。道は「増えすぎたシカ」の駆除を推進するが、死骸などが不法投棄される問題が発生。駆除を担うハンターからは行政の対応に不満の声が漏れる。道によると、エゾシカは1990年代から急増し、2010年度から対策を強化。推定生息数は11年度の77万頭をピークに減少傾向だったが、ここ数年で再び増加に転じた。21年度の野生鳥獣による道の農林水産業への被害額は54億5千万円で、シカは8割超の約44億8千万円を占めた。農林水産省によると、道外でシカの食害被害額が大きいのは岩手や兵庫、長野各県の順だが、岩手県でも約2億1千万円と道の20分の1以下。全国のシカによる食害の7割超が道で発生している。また22年に道内で起きたシカが関係する交通事故は4475件に上り、過去最多を更新した。酪農学園大学(江別市)の伊吾田宏正准教授(狩猟管理学)は「道東部に加え、近年は札幌圏でもシカが増えてきた」と指摘。食害や事故の対策として「フェンスによる侵入防止と猟による個体数調整しかない」と話す。エゾシカ猟は期間や場所を限定した狩猟に加え、自治体の依頼で行われ、報酬も支払われる「許可捕獲」がある。21年度は許可捕獲だけで約11万頭が駆除され、道の担当者は「成果が出ている」と話す。ただ死骸や内臓の大量投棄が発生。22年4月に富良野市で36頭分、同5月に厚岸町で100頭超分が見つかった。いずれもほかの場所で仕留めた後に捨てたとみられる。狩猟後は埋設するか、持ち帰ることが求められ、投棄や放置はそれぞれ廃棄物処理法や鳥獣保護法で禁じられている。ヒグマを引き寄せる危険もあり、道警が捜査するが、林の奥深くで行われ、誰が投棄したかを特定するのは困難だ。池田町で約35年間シカ猟を行い、北海道猟友会の支部長を務める三坂一茂さんは「道から頼まれて駆除しているのにサポートが少ないのも事実」と話す。狩猟後、利用可能な肉や角など以外の部位を処理施設に持ち込むと、札幌市では15キロ当たり約5千円かかる。道は11年、無料で利用可能な施設を試験的に4カ所で開設。200人以上が利用したが、1年で閉鎖した。担当者は「国の交付金が元手だった。今の財政状況で継続は難しい」。三坂さんは「安価に捨てられる場所が整備されれば不法投棄も減るのではないか」と話した。

(2年ぶりツキノワグマ出没注意報:青森)
青森県は6日、東北森林管理局が昨秋調査したブナの実の結実状況が並作だったことを受け、7日付で「ツキノワグマ出没注意報」を発令した。注意報の発令は2021年春以来2年ぶりで、発令期間は11月30日まで。

(生息域広げるシカ、景勝地・上高地に定着か:新潟)
日本を代表する北アルプスの景勝地「上高地」(長野県松本市)でニホンジカの生息が確認され、高山植物の食害が懸念されるとして環境省が今年度、捕獲などの対策強化に乗り出す。国の特別天然記念物のニホンライチョウが生息する標高2500メートル付近でも目撃され、関係自治体と協議を始めた。環境省によると、これまでニホンジカがいなかった上高地では2014年頃から目撃情報が寄せられるようになった。環境省が21年8~11月、自動カメラ40台を上高地南部を中心に設置した結果、少なくとも11頭を撮影した。22年5月には一度に6頭も映るなど、すでに定着している可能性がある。観光客が多く訪れる大正池周辺では、オオヨモギやノコンギクなどの植生にシカの食べた跡が見つかった。以前から上高地の北側に広がる北アルプスの森林では群れが確認されており、同省の栗木隼大・生態系保全等専門員は「林業関係者が減って森林が荒れ、シカのエサが少なくなって上高地にまで生息域を広げた可能性がある」と話す。上高地は、手付かずの自然が多く残る大自然の宝庫としてコロナ禍前、年間120万人が訪れた観光地だ。上高地西糸屋山荘を経営する奥原 宰つかさ さん(67)は「多くの観光客が楽しみにしているニリンソウなどの美しい花が失われるだけでなく、登山道が荒れたり、樹木が枯れたりすれば崩落も起きかねない。早急な対策が必要だ」と訴える。このため同省は、上高地を含む「中部山岳国立公園」の関係自治体や識者でつくる協議会で対応を議論。今年度は一年間を通じて上高地に自動カメラを設置したり、ワナの設置期間を延ばしたりするなどして生態の把握や駆除を強化する。高山植物の群落の保護対象地域の設定も検討する。一方、同省は、このままだと貴重な高山植物が食害に遭うと危機感を募らせる。現時点で具体的な被害報告はないものの、80~90キロ・メートル離れた南アルプスの北荒川岳(標高2698メートル)でアツモリソウの群落がシカの食害により消失した。北アルプスでは、上高地よりも標高の高い2000~2500メートルの地帯にニホンライチョウが生息する。同鳥はシナノキンバイといった高山植物を主食としているが、シカが南アルプスと同様、群落に被害を与える懸念がある。同省によると、22年度にはライチョウの生息地帯でシカの確認例があったという。泉山茂之・信州大教授(動物生態学)は「生息域の広がりは急速で、上高地が直面する問題を深刻に捉えるべきだ。カメラ画像の分析や追跡調査を通じて実態の把握が急がれる」と話している。

(富士山高山帯のニホンカモシカは行動圏も生息地選択の季節変化も大きい:山梨)
東京農工大学の髙田隼人特任准教授(当時、山梨県富士山科学研究所)は山梨県の富士山高山帯に生息するニホンカモシカの空間行動を調査し、森林に生息するカモシカと大きく異なる空間行動を持つことを世界で初めて明らかにした。ニホンカモシカは日本の落葉広葉樹林帯を主な生息地とする典型的な森林性の有蹄類。行動圏サイズは十から数十ヘクタールと小さく、季節移動のない定住性で、森林環境に適応的な空間行動を持つ。一方、一部のカモシカは富士山のような開放的な高山帯にも生息するが、その空間行動は調査されていない。そこで、2017年から2018年に、山梨県の富士山麓に生息する成獣のカモシカ2頭(オス1頭、メス1頭)を捕獲してGPS発信器を装着。位置情報からその空間行動を調査し、森林に生息するカモシカとの違いを検討した。その結果、富士山高山帯のカモシカの行動圏は森林に生息するものより最大30倍も大きい300ヘクタール前後だった。また、行動圏サイズとその分布は大きく季節変化し、春から夏は小型の植物が育つ森林限界から高山帯の広い範囲を利用し、冬は常緑針葉樹林内の極小さい範囲を利用した。さらに生息地選択も大きく季節変化し、春から夏は高標高の森林限界付近を選択し、冬は低標高の常緑針葉樹林を選択した。これは高山帯の限られた食物条件と気候の季節変化に適応したものと考えられた。今回、高山帯に生息するカモシカが生活していくためには広大な土地と季節に応じて多様な生息環境が必要と判明。今後このような観点から生息地を保全していく必要性を指摘する。今後、カモシカの未知なる生態の解明と同時に保全に有用な情報を蓄積していく必要があるとしている。

(犬の散歩中に看護師が襲われ重傷、最凶ヒグマOSO18との関連は?:北海道)
4月1日午前8時30分ごろ、北海道東部の厚岸町で2匹の犬を散歩させていた看護師の女性(37)がクマに襲われ、女性は後頭部を噛まれたほか、ふとももやふくらはぎを引っかかれるなどして重症を負った。厚岸町では今年初の「ヒグマ注意報」を出して4月30日までの1か月間を目安に地域住民に注意を呼びかけているという。釧路市内から厚岸町の親戚の家へ遊びに訪れていた看護師の女性は、中型の日本犬を2匹連れて散歩に出かけていた。舗装もされていない牧草地や林が広がるエリアでクマと遭遇し、後頭部を噛みつかれ、ふとももなどを爪で引っかかれ重症を負った。女性は車で消防署に運ばれた後にドクターヘリで釧路市内の病院に搬送された。厚岸町環境林務課の担当者が語る。「襲われた女性は重症で入院していますが、意識はあり命に別状はないとのことです。まだ話を直接聞ける状態ではないので現場の詳しい状況はわかりませんが、外れた犬のリードが落ちていた沢の周辺でクマに襲われたと見られています。その後、犬は無事に保護されました。地元の人なら、木の生えてる場所であればどこにクマが現れてもおかしくないという認識を持っているので、まず 沢や森に無防備に入っていきません。ですが、観光客の方ですと『山には1人で入らない』『薄暗くなったら入らない』などクマが現われる危険性をお知らせしていても、行者にんにくなどの山菜を取りに行ったり、釣りをしに入っていってしまうんです」。厚岸町は65頭もの牛を食い殺し、専門家の捕獲作戦の包囲網を幾度となくすり抜けてきた「忍者グマ」の異名をもつ“OSO18”という怪物ヒグマが潜んでいると言われる標茶町と隣接している。これまで人を襲ったことのなかったOSO18だが、今回「ついに人間を襲ったか」と近隣住民も一時騒然としたという。しかし、前出、厚岸町環境林務課の担当者が続ける。「今回女性を襲ったクマは中型と思われますし、現場もOSO18が出没したエリアからは遠く、違う個体の可能性が高いと思います。今年は雪解けが早くOSO18の追跡もすでに始まっていますが、今のところ足跡を含め痕跡は見つかっていません。現状は車を走らせ、足跡を見つけたら計測し、OSO18に酷似した足跡だったら集中的に人や監視カメラを投入してさらに追跡していこうということになっています。ヒグマの生態に詳しいNPOでつくる特別対策班とともに追跡し、地元のハンターの猟友会とも情報の連携をとり動いていますが、正直、捕獲できる可能性はわかりません。雪が完全にとけたら牛も放牧されるので、また檻に餌をしかけた『箱罠』や『ヘアトラップ』などの罠をしかけます」。ヘアトラップは、ヒグマの「背こすり」という立ち上がって木に背中をこすりつける習性を利用し、木に巻いた有刺鉄線で体毛が採取できる。また、クマが立ち上がっているため、撮影カメラをまわしておけばクマの大きさも測ることがこともできるし、体毛からDNAを採取し撮影に成功すればOSO18の移動経路の把握や外見的特徴を明確に掴める。実際、標茶町では設置されたヘアトラップでOSO18の体毛を採取することに成功している。しかし、残念ながら撮影カメラの不具合でこの時のOSO18について鮮明な映像は残っていない。ハンター歴60年の北海道猟友会標茶支部長の後藤勲氏が警鐘を鳴らす。「5月になれば放牧が始まるのでそろそろ姿を現わしてもおかしくない。ヤツは頭がいいから人に見えない沢を歩いたり、川の中を歩いたりして足跡を探させないように動きます。OSO18の追跡は足跡がなければ探しようがありません。データが集まってきてるとはいえ、そう簡単に獲れるとは思えません」OSO18はこれまで仕掛けてきた罠を一蹴し、監視カメラにもほとんど姿を捉えられていない。高度な学習能力と他の個体と比べて人間に対して強い警戒心を抱いているのが理由だ。「普通のクマなら一度牛を襲って食べたなら、必ず食べきれなかった分を後で食べに戻ってきます。春先は地面も凍ってるので、食べ残しを地面に埋める事もできないので、そこを狙って仕留めることもできる。だがヤツの場合は現場にハンターが向かうと、人間の匂いが漂っている間は姿を現わしません。クマは嗅覚が非常によく、2キロから3キロ先の匂いもわかるので捕獲は難航を極めます。さらにOSO18はカゴ付きの罠を仕掛けても、上手に半分だけ体を入れ、お尻をだして餌を取っていく知能も備わっています」(前出・後藤氏)。手負いの獣ほど怖い物はないとよく言ったものだが、熊においては確実に仕留める事が大切だと後藤氏は若手のハンターに指導を行っている。「クマを撃った経験のない若手のハンターには100メートルよりも近い距離で撃つように言っています。下手に半弓(弾が命中しても致死状態になっていない状態)にしてしまうと手がつけられなくなります。昔、厚岸町で猟師3人のうち1人がクマを撃ったのですが仕留めきれず、後日、同じ現場で、3人のうち撃った猟師だけがクマに襲われて殺されたという事例もあります。つまり、一度撃たれたクマはその人間に対して恨みを持つわけです」。ヒグマは雑食動物とされているが、実際は草食傾向が強い。ではなぜ、OSO18は牛を襲うのか。後藤氏が解説する。「牛の飼育が増えて管理が難しくなり、牧場で放し飼いにするケースが増えたため牛を襲いやすい環境が生まれてしまったためだと思います。ただ、実は昨年にOSO18 を返り討ちにした牛がいて、その牛の角から採取された毛はOSO18だと特定されています。もしかしたら一度やられたことで警戒してもう牛を襲わない可能性もあります。そもそもOSO18も他のクマも基本的には人間を恐れているので近寄ってきません。ですが、これまでそうだったから今後も絶対に人間を襲わないと断言することはできません」。何度もクマと対峙した事がある後藤氏も、「今年こそOSO18を獲れれば」と意気込む。「クマは威嚇する時、体を大きく広げて立ち上がるので、真正面から胸(心臓)を狙うしかない。警戒心の強いOSO18は1発、2発撃ち込んだところで死なないだろうし、そう簡単には仕留められないでしょう。獲れるかどうかは運ですね。猟友会は20人近くの猟師が在籍していて、OSO18の有力な目撃情報が入り次第、メンバーたちで囲い込みに向かう予定です。獲れたら剥製にする予定だと町長に伝えています」。まもなく、雪解けが終わり牛が放牧される。OSO18が捕獲されない限り、牛が襲われる不安からは解放されない。

(ジビエ以外は焼却処分へ、県内初の施設完成:千葉)
農作物の食害対策で捕獲したイノシシなどを焼却処分する千葉県内初の有害鳥獣焼却施設が館山市出野尾に完成し、11日から稼働する。イノシシは1頭50キロにもなるため、これまでは捕獲者が大きな穴を掘って埋設処分してきたが、場所の確保が難しくなった。捕獲者が高齢化して負担が高まり、埋めた後の周囲への汚染も指摘されていた。建屋の広さは102平方メートル。1日に12頭を処理できる焼却炉とまとめて処分するために一時保管する冷凍保管庫が設置されている。1年間にイノシシ1440頭、シカ30頭、キョン50頭を処理する計画になっている。昨年度に市内で捕獲されたイノシシは1150頭の見込みで、2020年の被害額は2116万円に上る。市は21年末に同施設の隣接地に館山ジビエセンターを開設し、年間300頭強を食用にしているが、残りは埋設処分していた。市の担当者は「有効利用できるものはジビエセンターで、できないものは焼却処分できるという流れができる」と話している。市は県に対し、イノシシ被害が大きいこの地域に処分施設の設置を求めていたが、早急に建設するよう求める声が多く、市単独で設置することにした。臭気を出さずに処理できる焼却処分を選び、工事費は9790万円。国から3886万円、県から850万円の補助を受けた。

(田んぼでクマ1頭を農作業中の男性が目撃:宮城)
8日午前、宮城県大崎市三本木の田んぼでクマ1頭が目撃されました。8日午前9時半頃、大崎市三本木伊賀の田んぼでクマ1頭を目撃したと近くで農作業をしていた男性から警察に通報がありました。クマは体長1メートルほどで北の方の山の中に逃げていったということです。

(散歩していた人がクマ1頭を目撃:新潟)
4月7日午後4時半前、小千谷市時水で散歩をしていた人がクマ1頭(体長約1m)を目撃しました。クマは目撃された場所から西方向の山に逃げて行きました。

(山林にツキノワグマ、農作業の男性が撮影:愛知)
愛知県豊田市は8日、同市大沼町蔵廻(くらばさ)の山林で、ツキノワグマが目撃されたと発表した。市によると、市内でツキノワグマと確認された目撃情報は2021年7月以来、約1年8カ月ぶり。市環境政策課によると、同日午後2時50分ごろ、近くに住む男性が農作業中に休憩していたところ、山林にツキノワグマがいるのに気づき、写真を撮影して市に連絡した。体長1メートル前後とみられる。現場は民家が数軒ある集落から100メートルほどの場所。県警や地元猟友会などが周辺を確認したが、足跡などの痕跡は見つからなかったという。市は近隣住民や学校などに注意を呼びかけている。

(国道でクマ目撃:山形)
8日午後5時50分頃、米沢市万世町梓山の国道13号でクマ一頭が目撃された。現場付近を車で通りかかった50代男性が国道を横断するクマを見かけ警察に通報した。警察によるとクマは体長約1.5メートルで、国道上で引き返した後、北側にある天王川方面に立ち去った。けが人や物的被害は確認されていない。警察は米沢市役所に連絡するとともに現場付近にパトカーを出動させ注意を呼び掛けている。

(地元の鹿肉でジビエ料理:長野)
麻績村の宿泊施設・シェーンガルテンおみは11日、地元産の鹿肉を使ったジビエ料理の提供を始める。農作物の食害が絶えない野生鹿をプロの技で丁寧に調理し、山村ならではの地産地消グルメとして観光に生かしていく。ともに1日10食限定の定食メニューで「ステーキ」(約150グラム・2100円)と「カツ」(約100グラム・1500円)を提供する。ステーキは、もも肉の中でもやわらかくくせの少ない希少部位「芯玉」を用い、低温の油でじっくり火を通して下ごしらえして、ローストビーフのようなしっとりとした味わいに仕上げた。カツは、特にやわらかいリブロースを使い、薬味のワサビを添え、しょうゆでさっぱりとした味にした。村からの投げかけに応じ新メニューを考案した。鹿肉の加工などを手掛ける県内業者から麻績村産を優先的に回してもらう一方、価格は通常の肉料理並みに抑えた。6日に村関係者を招いて試食会を開き、宮嶋裕太料理長(34)は「観光客にも地元住民にも『鹿肉って意外と食べやすい』と感じてほしい。名物メニューとして選択肢の一つとなれば」と願う。

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(散弾銃射撃場の汚染土壌、10月から撤去へ:佐賀)
伊万里市にある射撃場で、散弾銃の鉛製の弾が放置され周囲の土壌が長年汚染されてきた問題で、市は、ことし10月から汚染された土壌の撤去工事を始めることになりました。伊万里市大川内町にある市営の散弾銃射撃場は、クレー射撃の競技などに利用されてきましたが、鉛製の弾が撃たれたまま放置されたことで、12年前に敷地の外で法律の基準の13倍を超える鉛が検出され、利用が休止されました。この汚染された土壌の撤去が長年の課題でしたが、伊万里市は、3600平方メートル、およそ900トンの汚染濃度が高い土壌について、撤去する工事をことし10月から始めると明らかにしました。具体的には、10月から12月ごろに吸引機などを使って汚染された土壌と鉛製の弾を取り除き、その後、来年の1月から3月にかけてそれらを伊万里港から船で秋田県の処理施設まで運んで処理する予定だということです。また、鉛の成分を含んだ水が射撃場の外に流れ出るのを防ぐための工事も行うとしています。深浦弘信市長は、記者会見で「将来に向けて負の遺産を残さないため、まず高濃度に汚染された土壌を撤去する」と述べました。また、6日の会見では、市の子育て支援策として就学前の児童の個人負担分の医療費を実質、無料化すること、学校や保育園の給食費が物価高騰の影響で今年度から値上げされたことを受け、値上げ分の半額を補助することも発表されました。

(道路で遭遇のクマ、バックする車を追走:北海道)
北海道南部の八雲町で、道路に現れたクマが、バックする車を追いかける様子が撮影されました。山間の道路を走行していた車の前に突然、姿を見せたクマ…運転していた女性が驚き、怖がる様子が同乗の男性が撮影した映像から伝わってきます。クマは片側の車線を塞ぐと、車の行く手を阻むかのように、ゆっくりした動ぎの後、突然、車に向かって走ってきました。現場は、八雲町上の湯(かみのゆ)付近の道道67号線で、クマと遭遇したのは、1日午後でした。車はバック走行を続け、クマが路肩に寄った隙を突き、何とか横を通り抜けたため、接触することはありませんでした。撮影した男性は「クマから敵意のようなものは感じられず、戯れているような印象だった。もちろん、撮影時は、そんな余裕はなかったけど」と当時の心境を振り返っています。この春は、雪解けが早く、1日朝には、東部の厚岸町の牧草地付近で、犬を連れて散歩していた37歳の女性がクマに襲われ、後頭部や足を噛まれるなどし、重傷を負いました。クマの目撃は、都市部でも相次いでいて、札幌市によりますと、市内でのクマの目撃情報は、今年すでに10件に上っています。

(ニホンジカ、過去10万年の個体数増減を解明)
国立研究開発法人森林研究・整備機構森林総合研究所らの研究グループは、ニホンジカの歴史的な増減を推定した結果、現在のシカは過去10万年で最大あるいはそれに近い水準まで増加していることが明らかになった。近年、シカによる深刻な農林業被害や生態系への影響が問題となっており、シカの捕獲(生息密度調整)が行われている。一方で、日本の在来種であるシカを根絶するのではなく、適正な目標を設定して管理する必要がある。この目標を設定するには、現在のシカが本当に多過ぎるのか、また、多過ぎるならなぜそうなったのかを明らかにする必要がある。同研究では、日本の複数地域においてシカのサンプルを収集し、遺伝学的手法により過去10万年間の有効集団サイズ(繁殖に寄与した個体数)を世界で初めて推定。その結果、現在のシカは過去10万年間で最大、あるいはそれに近い水準まで増加していることがわかった。また、シカが過去に大きく増えたタイミングの多くは、人間による捕獲圧が低下した時期と一致。一方、気温や降水量の変動やニホンオオカミの絶滅とは関係が明確ではなかった。同研究の成果は、シカによる影響を許容範囲に収めるためには人間による継続的な捕獲が重要であることを歴史的な観点から示した点で、人間によるシカ管理の必要性を後押しするもの。

(クマは友情が理解できない”20年飼った熊に殺された長野の男性”)
先日、イギリスのいくつかの主要メディアで秋田県発信の小さなニュースが報じられた。近年人気のジビエ料理、クマ肉の自動販売機が登場したという話題だ。イギリス人には珍しい、ちょっとしたトピックスだが、その背景を探ると、増加傾向にあるクマ被害などの問題が現れる。クマによる農作物被害は年間5億にも上るというが、はたして人とクマは共生できるのか。イギリスのBBCや、ガーディアン紙がこぞって報じたのは、秋田県仙北市のJR田代湖駅近くの物産館「田代湖市(いち)」の出入り口付近に設置されたクマ肉の自販機である。引用元の毎日新聞(2023年3月27日)には、「販売するクマは、地元猟友会のメンバーが市内の山で捕獲し、食肉処理施設で加工されたものだ。地元産のクマ肉を秋田土産にしてもらおうと、田沢湖市にある飲食店『そば五郎』の関係者が昨年11月に自販機を設置した」「そば五郎の担当者は『くせがなく、冷めても柔らかいのが特徴。煮込みからステーキまで幅広く味わえる』」と記されている。価格は、250グラムで2200円。平均すると、週に10~15個の売り上げがあり、新幹線の乗客が主な顧客だという。近年、食料不足から森を離れ、都市部に出没するクマが増加している。日本の人口減少、特に農村部での人口減少も要因のひとつとなっているようで、クマは人の少ない地域に引き寄せられ、その地域住民にとって脅威となっているようだ。環境省「クマ類による人身被害について【速報値】」(2023年4月4日)によれば、2021年度で80件、2022年度(2023年2月末までの暫定値)で71件もの、クマによる襲撃事件が発生していて、特に東北地方では事件の数が増え、宮城県では過去6年間で最も多い件数となっている。環境省によると、過去7年間で年約3000~7000頭のクマ(ヒグマ含む)が全国で捕殺されている。こうして、捕殺されたクマをそのまま廃棄してしまうのではなく、自販機で一般人が買えるようにしたことは、クマによる痛ましい事件の存在を日本社会が知るきっかけにもなるだろう。当然、経済的なメリットもあり、持続可能な地域社会への一歩となるのかもしれない。クマはめったに人を殺さない動物と言われているが、毎年、世界中で死者が出ているのも事実だ。ロシアの「ロシア科学アカデミー・シベリア支部クラスノヤルスク科学センター」の国際研究チームが、2000年から2015年の間に世界中でヒグマが人間を襲った664件のデータを分析し、「クマが人を襲う主な理由」(2019年7月8日)と題する調査結果を発表している。同調査の内容をまとめると、・20カ国から集まった数十人の科学者が、クマが人を襲う主な状況を分析・記述し、共通する特徴や被害状況の特殊性を明らかにした。・約半数は、メスのクマが子と一緒にいるときに発生している。人間との遭遇で攻撃的な反応を示すのは、子グマを守るメス・子連れのメス熊は、人が住んでいる場所に餌を探しに来る可能性が高い。・攻撃のほとんどは、人間の不適切で危険な行動が引き金になっている。・クマが人間を襲った場合、9割が人間にケガを負わせ、1割が死亡。だという。機嫌の悪いクマと不幸にも遭遇し、殺されてしまう例は後を絶たないが、今回は「油断大敵」とも言うべき、人間側の油断が招いてしまった事件をいくつか紹介していこう。まず、20年間にわたって飼っていたクマに殺されてしまった長野県の75歳の男性の話だ。2022年11月28日午前9時20分ごろ、松本市五常の住宅の敷地内で、この家に住む丸山明さん(75)がクマに襲われたと家族から警察に通報があった。警察官が駆けつけたところ、扉が開いたおりの近くに倒れている丸山さんの周辺を、体長1メートルほどのクマがうろうろしたり、おりから出たり入ったりしていて、地元の猟友会のメンバーがクマを射殺したという。その後、松本市内の病院へ搬送された丸山さんの死亡が確認された。事件を報じたNHKによれば「警察によりますと、丸山さんは、およそ20年間、このクマを飼っていたということで、丸山さんの73歳の弟は『兄は山に仕事に行った時に、親からはぐれた子グマを見つけ、それからずっと飼っていた。こんなことになって残念だ』と話していました」「松本市保健所によりますと、丸山さんは、クマの飼育の許可を受けていたということで、ことし5月に、おりの構造や施錠などについて検査を受け、問題はなかった」という。20年間飼っていたクマと丸山さんの間で何が起きたかはわからないが、クマによる飼い主への親愛のポーズはフェイクである可能性が高いのだという。『人間とクマは「友達」になれるのか?』(GIZMODO・2017年3月23日)によると、・例え親しげに鼻をすり寄せてきても、サーカスで20年を共にして自転車をこがせていても、ある日突然爪で襲われたり食べられたりする危険性は高い。・クマは大抵の場合大人しいので、可愛いビデオができてしまいます。しかしクマは実に賢いので、人間、あるいは特定の人物が食べられるものだとすぐに覚えてしまう。・クマは人間の作り出した「友情」というコンセプトが理解できない。とのことだ。クマは本能に従い、飼い主を殺したのだろう。親しいと感じていたのは人間側の勝手な感情のようだ。同じく「油断大敵」という事例が、Newsweekの2022年7月21日付の記事に掲載されていた。報道によれば、ローカンさんという65歳の女性がキャンプをしていて、クマを追い払ったのだが、わずか1時間後に戻ってきて、ローカンさんを殺してしまったのだという。ローカンさんが目を覚ますと、クマが枕元で「ハァハァ」と息をしていた。起き上がると、クマを追い払ったのだという。その様子を見ていた友人は、ホテルに泊まるよう提案したが、ローカンさんは拒否。食べ物を近くの建物へ移し、クマよけのスプレーをもって、キャンプを続けた。果たして1時間後にクマはローカンさんを襲った。クマよけスプレーを使い、大きな音を出したものの、クマは飛びかかった。クマは直立したまま、テントを8~10フィートほど引きずっていた。ローカンさんの体はテントの外に半分出ていて動かなかった。クマはローカンさんを食べようとはしなかった模様だが、ローカンさんの首をへし折ると、その怪我でローカンさんは即死してしまった。北米クマセンターのリン・ロジャース博士によれば、「クマが人間を殺す確率よりも、飼い犬やハチ、雷によって死亡する確率のほうがはるかに高い」という。例えば、北米には75万頭のアメリカクロクマがいるが、人を殺すのは年間1人未満だという。しかし、これこそ油断大敵! クマの生息地域へ行くときは、きちんと準備をして事故は未然に防ぎたいものだ。

(シェア型解体施設、捕獲獣の廃棄削減:千葉)
館山市神余の古民家敷地内にジビエ用のシェア型解体施設「神余やまくじら」が完成した。施設を活用し捕獲従事者の魅力アップやジビエの普及を図る。解体施設は、地域おこし協力隊の松坂義之隊員と山田聡隊員をはじめ、同地区の直売施設「ふれあい神余の里」の関係者が整備。松坂隊員によると、市内で捕獲されるイノシシは年間約1000~1300頭。最近では「館山ジビエ」として一般消費向けに流通し始めているが、3分の2ほどは廃棄されているのが現状。また、捕獲従事者の中でも「解体場所がない」などの理由で食肉として食べられているのは、ごく一部だという。そこで、捕獲従事者が自ら捕まえたイノシシ肉を気軽に味わってもらい、廃棄されるイノシシの削減を目指して、施設を整備した。主な設備は、約18平方メートルの部屋の中に、ステンレス製の作業台や洗い場、水道設備などを設置した。松坂隊員は「捕獲従事者の皆さんが、山の恩恵を一番に受けられる環境をつくることで、従事者の魅力アップ、従事者の増加を図れれば」と思いを話した。解体のサポートもしており、場所は同市神余の古民家「六郎右衛門」敷地内。

(鳥猟犬で全国優勝:長野)
全日本狩猟倶楽部が主催する第82回全日本猟野競技会決勝大会(3月24~26日、静岡県・山梨県)の成犬部門で、宮坂博さん(78)=岡谷市赤羽=の鳥猟犬(ちょうりょうけん)、シンシュウヤツガネ・キャンディ・ミュージック(愛称・ミュー、5歳10カ月、メス)が優勝を飾った。宮坂さんは「全国大会で優勝でき、自分でも驚いている。これだけいい条件がそろったのは初めて」と喜んでいる。鳥猟犬が決められたコース内でやぶなどに隠れている野性のキジを探しに行き、ハンドラー(訓練士)の合図を待った後にキジを飛び立たせるまでの技術を競う大会。キジを見つけ出すだけでなく、ハンドラーとの連携も審査基準となる。都道府県ごとに開く支部予選の通過者が決勝大会に進み、成犬部門には137頭が出場した。宮坂さんは、狩猟を始めていた兄の影響で20歳から狩猟を開始。併せて自ら鳥猟犬を養成している。訓練成果を試そうと、20代半ばから競技会に出場するようになった。決勝大会への出場経験はこれまでにもあるが、優勝するのは初めて。最終日の決勝に進んだ24頭のうちミューだけがキジを見つけられ、宮坂さんは「年齢や気候などあらゆる条件がうまくそろった」と振り返る。これまで育ててきた犬を「かけがえのない存在」と話す宮坂さんは、「自分のかわいがっている犬が野原で跳んで歩いている姿を見たり、いいキジを取らせてくれたりした時が特にうれしい。体が動く間は犬と訓練に行って楽しく過ごせれば」と笑みをたたえた。

(「わな猟」免許取得の18歳女子学生に辞令:岩手)
18歳以上で取得できるわな猟の免許を2022年、高校在学中に取得した岩手県雫石町の女子学生に対し、町が4月5日、鳥獣被害の対策に取り組む隊員の1人として辞令を交付しました。雫石町から鳥獣被害対策実施隊の辞令を受けたのは、町内に住む18歳の大学生・徳田陽与さんです。徳田さんは盛岡中央高校在学中だった2022年12月、県猟友会による講習を受けたのち、試験に合格してわな猟の免許を取得。県内の女子高校生として初めて県に狩猟者登録をしました。徳田さんは2022年、県内で開かれたハンターの研修会に参加する中で狩猟への関心を高めたといいます。雫石町・鳥獣被害対策実施隊 徳田陽与さん「もともと野生動物が大好きだったので、野生動物と人間の共生を目指したいと思いこの免許を取ることを決意した。自分なりに色々学んで最終的には(人と動物が)すみ分けできる環境ができればと」。漫画家のそのだつくしさんを母に持ち、4月から岩手大学農学部に進学する徳田さん。わな猟は文字通りわなを利用する狩猟ですが、今後は20歳以上に限られる銃を使用する猟の資格取得も目指すということです。

(雪どけ早くクマ目撃相次ぐ:北海道)
例年よりも雪解けが早い今年、札幌では、クマの目撃が相次いでいます。そして道内では、クマに襲われる被害も出ています。この時期のクマの注意点とは。山あいを走る車の前に、突然現れたクマ。片側の車線で、行く手を阻むようにゆったりした動きのあと!クマは車に向かって、走ってきました。映像を撮影した男性によりますと、場所は道南の八雲町上の湯近くの道道67号線。今月1日午後、遭遇したということです。車はバックで逃げたあと、クマが路肩に寄った間に通り抜けました。春になりクマの「出没情報」は、札幌でも…。2日夜、札幌市南区簾舞1条4丁目で、体長1メートルほどのクマが目撃されました。この日は、日中にも650メートルほど離れた山の斜面で、同じくらいの大きさのクマが目撃されています。札幌市内のほとんどの小学校は、6日が入学式。クマが目撃された現場近くの小学校でも、新1年生が初登校。ちょっぴり緊張した表情ですが、保護者も緊張気味です。札幌市によりますと、市内でのクマの目撃情報は今年これまでに10件寄せられています。そのうち9件が南区で、南沢から簾舞にかけての藻岩山山麓で目撃が相次いでいます。酪農学園大学環境共生学類・佐藤喜和教授「あの辺りのエリアの森林の中はいずれもクマが生活しているエリアということで、特定の個体が繰り返し目撃されている可能性があると見ています」。道内では、既に被害も出ています。道東の厚岸町では1日、犬を連れて散歩していた女性がクマに襲われ、大けがをしました。酪農学園大学環境共生学類・佐藤喜和教授「犬のほうもクマに対して積極的に吠えかけたとしても、これはちょっと敵わないと思うと、飼い主さんの方に走って戻ってくることも十分に考えられると思います。クマがいる情報があるエリアでは避けていただく方が賢明ではないかと思いますね」。ことしは、例年よりも早い雪解け。そして、まもなく、春の山菜採りのシーズンです。専門家は、目撃情報があるエリアに立ち入るときは、複数人で行動したり鈴などの音を鳴らしたりするなど、心構えと行動が必要と話しています。

(狩猟生活送る東出昌大、オススメの“猟師メシ”ランキング発表)
俳優の東出昌大(35歳)が、4月3日に放送されたニュース番組「ABEMA Prime」(ABEMA)に出演。2022年春から山に拠点を移し、狩猟生活を送る中で味わった、オススメの“猟師メシ”ランキングを発表した。東出は5年前に狩猟免許を取り、現在は猟銃で動物を狩るなど自給自足の生活を送っている。そんな東出が、オススメの“猟師メシ”ランキングを発表。3位は売買禁止で猟師しか食べられない「ヤマドリ鍋」、2位には貴重な動物ながらも、脂がよくのっているという「穴熊焼き」、そして1位については「熊しゃぶ」と発表し、「熊しゃぶ」について、東出は「脂が上品だし、味わい深くて濃厚。牛肉より美味しいと思う」とプレゼンし、共演者たちの興味と食欲を誘った。狩猟で獲った動物を、美味しく食べるポイントについては「野生動物はどうやって獲って、どんな下処理をしたかが大事」とのこと。豊かな自然と命に囲まれた環境で暮らす東出だが、「ジャンクフードはめちゃくちゃ食べますよ」と意外な一面も披露。「先日、牛丼屋に行ったら、キャッシュレス決済だけの店で、現金が使えなかった。僕はまだガラケーを使っているけれど、時代は進んでるなって思いました」と茶目っ気たっぷりに明かした。

(ジビエの森でカジュアル洋食を:ひょうご)
大きな窓の外には季節ごとに満開の桜や新緑があふれ、まるで森の中で食事しているかのよう。兵庫県丹波篠山市遠方(おちかた)のリゾート施設内に開店した「カフェ・アンド・バー 草山の森」。木を生かした内装の店舗で、地元食材やジビエ(狩猟肉)を使ったカジュアルな洋食を提供している。グランピングサイトや温泉、日本食の食堂などを備える「タノシック・リゾート西紀荘」で、施設の新しい売りとして3月21日にオープン。近隣のキャンプ場との相乗効果で、京阪神からの集客を目指す。一押しのメニューは「猪肉ステーキプレート」(1580円)だ。メインのステーキは、豚肉よりもしっかりとしたコクがあり、うまみたっぷり。対して地元産の黒豆ごはんは、口に入れると豆の香りが優しく広がり、肉との味のバランスが良い。訪れた日の付け合わせは「ロメインレタスの焼きサラダ」。火を通して香ばしくなった葉の風味を、甘めのドレッシングと粉チーズで引き立て、ビーツやベーコンをアクセントに、飽きのこない味に仕上げている。さらに小さなコロッケやスープがあり、一皿で満足感がある。すっきりとした味わいが好みの人は、同じプレートでもシカ肉のステーキがお薦め。メニューにはほかに、シカ肉ピラフや猪ハンバーグドリア、カラフル野菜サラダといった一品もの、コーヒーやお酒なども。スイーツは、丹波篠山市内の洋菓子店「お菓子屋豆畑」の商品を取り扱う。店構えに目を向ければ、大きなガラス窓で採光は十分。周囲には渓谷の豊かな自然が広がり、3月末には窓のすぐ外を満開の桜が彩った。より間近で花を楽しみたければ、テラス席で食事をしてもよい。桜の木の下にはペットの同伴ができる席を備え、バーベキュー(要予約)も可能。

(エゾシカ革アパレル「阿寒レザー」誕生:北海道)
釧路市の阿寒湖温泉街の観光振興に取り組む企画会社「オワゾブルー」(札幌)と、エゾシカの肉や革を使った商品開発を手がける「ユクファクトリー」(同)が、エゾシカ革のアパレルブランド「AKAN LEATHER(阿寒レザー)」を立ち上げた。エゾシカによる農作物や森林などへの被害が増える中、捕獲後の有効活用を目指す。

(クマ出没:宮城)
栗原市によると、6日午後6時ごろ、栗原市栗駒片子沢杉屋敷にクマとみられる動物が出没しました。

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(ハンターらクマ捜索:北海道)
厚岸町太田で1日朝、釧路管内の女性が犬の散歩中にクマに襲われたことを受け、町や地元ハンターなどは3日も現場とみられる沢周辺を警戒した。クマは見つからず、引き続き注意を呼び掛けている。

(『トド』を食べるヒグマ、箱ワナにかかり"駆除"される:北海道)
砂浜にくっきりと残されたクマのような足跡。海の方向にあるくぼみに続いています。4月3日、北海道留萌地方の小平町で、クマ1頭が箱ワナにかかっているのが見つかり駆除されました。クマが捕獲されたのは、小平町鬼鹿千松の国道239号線付近です。小平町役場によりますと3日午前6時ごろ、町の職員が罠にかかっているクマ1頭を見つけ、駆け付けたハンターが駆除しました。箱ワナは、住民からのクマの目撃情報を受けて町が設置していたもので、クマの体長は1.5メートルほどあったということです。地域住民によりますと、箱ワナの近くにある砂浜にはトドの死骸が埋まっていて、クマが砂を掘り返し食べる姿が目撃されていたということです。

(高山帯にシカ侵入、北アルプスが危ない)
高山植物が数多く生育する北アルプスの高山帯に近年、ニホンジカが侵入し、貴重で脆弱(ぜいじゃく)な高山の生態系が失われる危険が高まっています。南アルプスでは、シカの食害により短期間で高山植物の群落が消失。中部山岳国立公園を管理する環境省や地元自治体は危機感を深め、シカの生息状況の調査や試験捕獲など本格的な対策に乗り出しています。中部山岳国立公園は、北部の白馬岳から南部の乗鞍岳まで北アルプスの3千メートル級の高山が連なる国内屈指といえる山岳地域の国立公園です。エリアは長野、富山、岐阜、新潟の計4県で、面積は17万4323ヘクタール。国立公園では3番目の広さです。北アルプスには、白馬岳周辺のみに分布するクモマキンポウゲなど貴重な高山植物が生育しています。また、全域で国の特別天然記念物ライチョウや高山チョウのタカネヒカゲなど高山特有の生き物が数多く見られます。シカは本来、低山帯に生息する動物です。ところが、北アルプスでは長野県の山麓(さんろく)部や岐阜県の東南部でシカの生息数が増加し、生息域が広がっています。乗鞍岳や後立山連峰などの高山帯では、すでにシカが目撃されるようになってきました。シカが高山帯に侵入すると、生態系にどのような影響が出るのでしょうか。顕著な例が南アルプスです。南部を管轄する静岡県によると、1990年代末から「高山植物の花が咲いていない」という報告が寄せられるようになりました。その後、自動撮影カメラやふんなどの痕跡を調査し、シカによる食害が原因とわかりました。被害は、わずか10年で南部全体に広がり、塩見岳(3052メートル)周辺では高山植物の群落が消えました。表土が流失して回復困難に近い被害です。この状況は、高山植物を餌とするライチョウや高山チョウの減少にもつながります。いったん失われた自然環境を人の手で回復させるのは非常に困難なのです。こうした状況を受けて北アルプスでは、2012年に環境省を事務局とする「中部山岳国立公園野生鳥獣対策連絡協議会」が設立されました。シカ対策では、危機状況を示す指標を「レベル1~4」で表します。14年までは稜線(りょうせん)でシカが目撃される程度のレベル1でしたが、15年以降は亜高山帯で痕跡が確認されるレベル2にランクが上がりました。環境省の担当者は「現在はレベル3に近づいている」と警戒しています。レベル3は亜高山帯で植生が一部消失したり、高山帯で痕跡が確認されたりする状況です。また、北アルプスの玄関口・上高地では、シカの生息密度が高まり、生息場所が拡大しています。繁殖している可能性もあります。昨年、上高地でシカの試験捕獲を実施し、2頭を捕まえました。今年も試験捕獲を行い、わなによる効果的な捕獲方法を探ります。標高1500メートルの上高地は、北アルプスのふところに位置します。まずは、この地域でシカの侵入を食い止めて管理できないと、多数のシカが高山帯に侵入する恐れがあります。信州大学山岳科学研究拠点の泉山茂之教授は「南アルプスは、シカの食害によりわずか十数年で高山帯の状況が変わってしまった。北アルプスは、南アルプスのようになってからでは遅い。シカ対策を加速してほしい」と要望しています。

(住宅地にイノシシ、行政の対応は?:広島)
広島市安佐北区落合の高陽ニュータウンに3月中旬の夕方、3頭のイノシシが出没した。住宅からの距離は10メートルほど。「小さい子どもがいる。行政に対策をしてもらえるのだろうか」と不安の声が編集局に寄せられた。調べてみると、住宅街ならではの駆除の難しさもあり、行政対応は限定的とならざるを得ないことが分かった。興味本位の接近や挑発を避けるなどの自衛が現実的な策になりそうだ。

(イノシシ5頭出没で公園が休園:熊本)
3日午前6時50分ごろ、熊本県合志市の県農業公園にイノシシが5頭いるのを園の職員が確認した。園を運営する県農業公社によると、クヌギが植えられた「くぬぎの丘ゾーン」に出没。1頭は体長1メートル、残り4頭は体長50センチほどという。午前9時からの開園は見送り、臨時休園を決定。今後、わなでの捕獲を検討する。4日はもともと休園日。5日以降、開園するかは決めていない。

(ドラレコに道路を横断するクマ、雪解け早く出没が相次ぐ:北海道)
札幌市南区でクマの目撃が相次いでいるほか、道東の厚岸町では女性がクマに襲われ重傷を負いました。専門家は、ことしは雪解けが早いためクマの出没も早まっていると警鐘を鳴らしています。きのう午後10時すぎ、札幌市南区で撮影されたドライブレコーダーの映像。暗闇の中から突然1頭のクマが飛び出し、道路を横切りました。衝突してもおかしくない危険なタイミング。クマはガードロープを乗り越えそのまま立ち去りました。実は2日昼ごろ、近くでは山の斜面に座り込む1頭のクマが目撃されていました。1日のうちに2件相次いだクマの目撃。2つの現場の距離はおよそ650メートルでした。市は同じ個体の可能性があるとして調査をしていますが、現在のところ痕跡などは見つかっていないということです。昨夜の目撃現場に近い簾舞小学校ではきょう、入学の手続きのため新1年生と保護者が登校。警察がパトロールし注意を呼びかけました。付近では先月からクマの目撃情報が6件寄せられていて、札幌市は注意を呼びかけています。道東の厚岸町では人がクマに襲われる被害がー。女性はおととい午前9時ごろ、犬2匹を連れて散歩中クマに突然襲われけがをしました。クマはそのまま立ち去り、現場には犬を散歩させる際のリードが残されていました。専門家は、ことしはクマの出没のペースが早いと指摘します。また、ことしは厚岸で女性がクマに襲われたケースなど、犬の散歩中にクマと遭遇する事例が目立つとしたうえで…(酪農学園大学 佐藤喜和教授)「普通の犬ですと、吠えたりして関心をひいたり興奮させたりする。クマの生息地の近くでは犬の散歩をしないのが賢明」。

(ニホンジカの生息個体数を高い空間解像度で推定:岐阜大学)
モニタリングデータの量・質にフィットした統計モデル構築によりローカルスケールの個体数変動の違いを検出する。これまで都道府県スケールで推定されることが多かったハーベストベースドモデル(HBM)によるニホンジカの個体数推定において、岐阜県の収集したモニタリングデータに対してデータの質・量にフィットした適切なモデルを構築することにより、5km平方位という高い空間解像度で個体数を推定することに成功しました。単一のモデルの中で、生息頭数や捕獲圧などの地域差に基づくニホンジカの生息動向の地域差を表現することが可能であることを実証しました。空間解像度の高いニホンジカ生息個体数推定結果を活用することにより、市町村といった地域単位で適切かつ効率的な捕獲や防除等の対応を検討していくことが可能となります。

(女性を襲った場所から7キロほどの国道で横断するクマを目撃:北海道)
厚岸警察署によりますと4日、午後3時40分ごろ厚岸町サンヌシの国道44号で釧路方向に向かっていた車の運転手が中型のクマを目撃しました。クマは山側から別寒辺牛(ベカンベウシ)湿原方向に国道を横断し、その後見えなくなったということです。この場所から7キロほど離れた太田地区では1日、2匹の犬を散歩させていた37歳の女性が突然、中型のクマに頭や両足をかまれたり、ひっかかれ重傷を負っています。地元の人によりますと今回、国道を横断したサンヌシ地区は、親離れしたと見られる中型のクマがよく目撃される場所だということです。状況から女性を襲ったクマの可能性は低いと見られていますが、警察は警戒を強めています。

(線路脇の斜面にイノシシが掘ったような穴:岡山)
4日9時40分過ぎ、岡山県新見市のJR姫新線・岩山~丹治部間で「線路脇の斜面に穴が開いている」と、近くに住む住民からJRに通報がありました。列車を止めてJRの社員が現地を確認したところ、線路脇にはイノシシが掘ったとみられるような穴が見つかったということです。JR西日本では運行に支障がないとして、約40分後に運転を再開しました。この影響で、新見発津山行きの列車1本に30分弱の遅れが出ているということです。

(クマ肉の自販機、新幹線利用客らに人気:秋田)
クジラ肉にカタツムリ缶、食用昆虫まで売っている日本の自動販売機に、新たな取り扱い商品が登場した。クマ肉だ。毎日新聞によると、秋田県仙北市の自動販売機では、地元で捕獲されたツキノワグマの加工肉が売られている。赤身と脂身たっぷりだという肉250グラムが2200円で購入できる。ツキノワグマは国際的に絶滅のおそれがあるとされている。日本では狩猟可能な頭数を制限している。クマ肉の自販機は、秋田県内の飲食店「そば五郎」が設置。地元の猟友会のメンバーらが近くの山で捕獲したクマの肉を扱っており、平均で週10~15パック売れるという。クマの狩猟期間は限られているため、品切れになることもあるという。日本は人口当たりの自販機の数が世界一多い。小さな路地から人里離れた村まで、あらゆる場所に設置されている。1960年代に各地で普及。以来、日本のコンビニ文化大きなの中で役割を担っており、数と種類の多さは圧倒的だ。今年1月には、さまざまな種類のクジラ肉を1000円から売る自販機が3台、横浜の無人販売所に設置され、物議を醸した。クマ肉を売る仙北市の自販機は、新幹線などが停車するJR田沢湖駅の近くに設置されている。購入者は主に新幹線の利用客だという。日本では、免許をもつ狩猟者がクマを撃ち殺すことが認められている。ただ、クマ肉は珍味とされ、東京の一般的な飲食店では提供されていない。クマ肉の自販機を設置した「そば五郎」の担当者が毎日新聞に説明したところでは、昨年11月の設置以来、東京など関東地方から問い合わせがあるという。この担当者は、「くせがなく、冷めても柔らかいのが特徴。煮込みからステーキまで幅広く味わえる」と毎日新聞に話した。専門家によると、近年、食料不足が原因で、森から市街地に出てくるクマが増えている。また、日本の人口減少、特に農村部での人口減少も、そうした動きの要因になっている。クマは人が少ない地域に引き寄せられるからで、地元住民は脅威に感じているという。宮城県北部では昨年4~9月、クマの襲撃が5件報告され、計7人がけがを負った。同県が記録を取り始めた2001年以降で最も多かった。クマと人間の遭遇は各地で増えている。環境省によると、過去7年間で年約3000~7000頭のクマ(ヒグマ含む)が捕殺されている。

(犬のおやつ、鹿のアキレス腱いかが:北海道)
一般社団法人「福島町まちづくり工房」(平野松寿代表理事)は、町内などで駆除されたエゾシカのアキレス腱(けん)を使った犬用のおやつ「カムカムシカジカ」を販売している。繊維質のため、犬が長時間かむことができ、歯石除去など口内を健康に保つ効果も期待できるという。

(クマ出没:宮城)
登米市によると、4日午前7時30分ごろ、登米市東和町米谷越路付近にクマが出没しました。

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(散歩中の女性(37)が熊に襲われ重傷:北海道)
1日午前、北海道東部の厚岸町で、犬を連れて散歩中の37歳の看護師の女性がクマに襲われ重傷です。女性は後頭部や足をクマにかまれたり、引っかかれたりしたということですが、襲ったクマの大きさや頭数は不明です。現場は林に囲まれた牧草地のそばで、警察と役場がハンターを要請して警戒するとともに、住民に注意を呼び掛けています。

(マダニ感染症「東進」じわり)
マダニが媒介する感染症で、悪化すると死亡する恐れのある「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」の感染者の増加傾向が続いています。感染地域は西日本が中心でしたが、東日本へじわじわと広がりつつあります。野山や草むらでマダニにかまれるだけでなく、感染したネコやイヌとの接触で飼い主や獣医師らにうつる感染ルートも確認されています。マダニは春から秋にかけて活動が活発化するため、厚生労働省などが注意を呼びかけています。SFTSは、ウイルス性出血熱の一つで二〇一一年に中国で初めて報告されました。国内では一三年に山口県で初めて確認されています。主に野山や草むら、畑などで、SFTSウイルスを保有するマダニにかまれることで感染します。動物へも感染し、イヌやネコのほか、野生のタヌキやイノシシ、シカなどからもウイルスの抗体が見つかっています。人が感染すると、発熱や下痢、嘔吐(おうと)、下血などの症状が現れます。血小板や白血球が減少し、重症の場合は多臓器不全を起こします。国立感染症研究所によると、致死率は約30%。有効な治療薬はなく、高齢者ほど重症化しやすいといいます。感染者は増加傾向にあります。一三年は四十八人でしたが、一九年には百人を突破。二一年は百十人、二二年は百十八人と二年連続で最多を更新しました。一方、感染地域も広がりを見せています。これまでは西日本が中心でしたが、徐々に東へと進んでいます。二一年には愛知県と静岡県で、二二年には富山県で初確認されました。感染研などの二一年の調査では、一七年に採取していた千葉県の男性の検体からSFTSウイルスが見つかっています。感染研の前田健・獣医科学部長は「SFTSウイルスを保有するマダニが、イノシシやシカなどの野生動物にくっついて運ばれ生息域を広げている」と推測。「関東地方にも野生動物が多く生息している。何年先になるかは分からないが、関東もSFTSの感染地域になるのは間違いない」とみています。これまでSFTSへの感染が懸念される場面としては、農業・林業などの野外作業やアウトドアレジャーの際などが中心でした。一七年にSFTSに感染したネコが初めて確認された後は、屋外に出して飼育されているペットのネコやイヌとの接触という新たな感染ルートが報告されるようになりました。日本医療研究開発機構(AMED)の研究班がまとめた統計によると、一七年から二二年末までにネコ五百九十八匹、イヌ三十六匹の感染が確認されています。症状は食欲低下や嘔吐、下痢、黄色い尿が出る、などで致死率はネコで60%程度、イヌでは40%以上とされます。イヌは症状が出ないケースがあるため、ネコより感染の報告が少なくなっているとみられます。感染研によると、ネコやイヌなどの診療を通じて感染したと推定される獣医療関係者は一八年以降で計十人に上ります。飼い主が感染したケースの統計はまとめられていませんが、前田部長は「獣医療関係者の倍ぐらいあるのでは。飼い主と獣医療関係者を合わせると、年間のSFTS患者のうち数%がマダニを介さず、ペットから感染しているとみられる」と指摘します。ペットの嘔吐したものやふん尿を処理したり、かまれたりした際に感染していると考えられています。感染地域を中心に各地域の獣医師会では、獣医療関係者やペットの飼い主らに注意を求めています。東京都ではこれまで感染報告はありませんが、都獣医師会は二〇年度にSFTSが疑われるネコの診療マニュアルを作成。疑いネコが来院した際は獣医師らはマスクやガウン、ゴーグルなどを着用し、入院させる場合には隔離が必要とし、動物病院に周知を図っています。ただ、すべての動物病院に隔離施設があるわけではなく、備えは十分とはいえません。都獣医師会の中川清志副会長は「屋外に出ることがあるペットのネコやイヌが、元気がなく尿が黄色くなるなどの症状が出たら、まずは動物病院に電話して相談してほしい」と呼びかけます。感染研の前田部長は「マダニはタヌキやアライグマ、ネズミなどあらゆる野生動物によって運ばれ、野山に限らず住宅地にもいる。ネコは屋内飼育で外に出さないのを原則にすべきだ。イヌやネコ用の防ダニ薬も一定の効果はある」と説きます。SFTSは、感染症法上は「4類」に分類され、患者を診断した医師は保健所に届け出る必要があります。一方、ペットがSFTSに感染した場合、獣医師が行政などに報告する制度はありません。日本医療研究開発機構の研究班がイヌやネコの感染例について統計を取っていますが、自主的な報告に基づいています。家畜の感染症に関する報告制度は家畜伝染病予防法で定められていますが、ペット全般の感染症を対象にした法律はありません。感染研の前田部長は「今は研究ベースで報告を求めているが研究費がつかなくなったら途絶えてしまう。しっかりとした報告制度をつくる必要がある」と話しています。

(生物多様性の回復へ、25の行動目標)
政府は31日、損失が続く生態系を2030年までに回復に転じさせることを目指す「生物多様性国家戦略」を閣議決定した。戦略改定は10年半ぶり。民有地の活用などによって、陸、海の30%以上を保全することなど25の行動目標を設定した。カナダで22年12月に開かれた国連生物多様性条約第15回締約国会議(COP15)では、30年までの実現を目指す国際目標「昆明・モントリオール目標」を採択した。今回の戦略は、国際目標達成に向けて、日本として取り組む政策をまとめたものになる。戦略によると、行動目標のうち「30by30(サーティー・バイ・サーティー)」と呼ばれる30%保全目標の実現のために、国立・国定公園の面積を新規指定や拡張で増やし、国立公園の中の海域公園は5・5万ヘクタールから11万ヘクタールに倍増させる。また、企業などが管理し、生態系が保全されている土地を「自然共生サイト」として認定し、一部を目標達成に算定する。企業に対して、森林破壊など生物多様性に及ぼす影響を評価し、情報を開示することを促す目標も初めて盛り込んだ。世界の機関投資家らが参加する国際組織「自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)」が今年9月に、評価や開示の枠組みを正式決定する予定で、政府は情報開示を支援し、TNFDに賛同する企業・団体数を増加させる方針。戦略では他に、侵略的外来種の定着率を半減▽食品ロス半減▽生物多様性に有害な補助金を特定して見直す――といった行動目標も掲げた。目標達成のために進捗(しんちょく)を測る指標も設定。2年に1回進捗を確認し、国内外の動向に応じて政策を見直すという。西村明宏環境相は31日の閣議後記者会見で「生物多様性は人類存続の基盤だが、気候変動に比べて認知度は低い。戦略を広く浸透させて、国民の具体的な行動につなげていくことが重要だ」と話した。

(“クマ出没シーズン予報”スタート:宮城)
宮城県が今年から新たに始めた「クマ出没シーズン予報」では、今年の春から秋にかけて平年よりクマの出没が多い見込みです。去年、宮城県内で相次いだクマの目撃。クマによる人身被害は今年度、過去10年で最も多い5件、7人にのぼっていて、県は被害を未然に防ぐため、今年から新たに「クマ出没シーズン予報」の発表を始めました。発表は年に2回で、初めての発表となった今回は去年、クマのえさになる植物が豊富だったため、4月から11月にかけて平年よりクマの出没が多い見込みとしています。また、これからの時期は冬眠から目覚めたクマが、農地や住宅地のまわりに出没することが増えるとして、県が警戒を呼びかけています。

(ミカンが根絶やしに、深刻なシカ被害:熊本)
全国4位の生産量を誇る熊本県のミカン。中でも水俣市や芦北町は県内一大生産地です。しかしそのミカンを根絶やしにしてしまう鳥獣被害が深刻です。デコポンの出荷がまだまだ続く3月、水俣市のミカン畑には信じられない光景が広がっていました。ミカンの木を見ると、一定の高さまで葉っぱがなくなり、幹の皮もむざんにも食べられてしまっています。犯人はシカ。ここ最近急激にその数を増やしているといいます。こちらは芦北高校が撮影に成功したシカが樹木を食べる映像です。葉っぱを食べつくしたあとは幹の皮を食べているのがよく分かります。シカに木をだめにされ、新たな苗木を購入してもすぐに食べられてしまう、柵を設けようにも多額の費用がかかる…生産者は疲弊しています。県内全体でもシカ被害は問題となっていますが、特に水俣・芦北管内のシカ被害は大きく増えていて、推定鳥獣生息数は2017年度と比較し5倍以上になっています。要因の一つが狩猟組合の高齢化と人手不足です。シカ被害の瞬間をとらえるのに成功した、芦北高校の林業科では被害を減らすための研究を進めています。またシカの好みも分かり始めています。シカにどう対抗していくのか、林業科では林家ハンターを結成し、シカの捕獲やジビエとしての有効活用などに取り組んでいます。ワナの前にはカメラを設置。IOT技術を使って、ワナの見回りや捕獲確認の手間を減らしています。2年間で10頭を捕獲するなど徐々に成果を上げてきました。芦北高校 前島和也教諭「シカやイノシシや鳥獣が悪いわけではない、私たちもできることなら鳥獣との共存も考えているし、しかし今現在はこのバランスが崩れて農業林業をされている人が窮地に立たされているので生徒たちと地域のみなさんと共に考えて鳥獣被害を対策していかない」。

(ミズバショウ食害深刻:静岡)
静岡市葵区の高山・市民の森で、春の時期に姿を現すミズバショウが野生動物の食害に遭い、まばらな状態となっている。保全活動を行う高山・市民の森管理組合(折山昇組合長)は「毎年、楽しみに来てくれる人たちがいるのに残念」と落胆している。竜がすんでいたとの伝承が残る「高山の池」のミズバショウは、JA静岡市の女性部が1995年に群馬県片品村から譲り受けた株を植栽したのが始まり。次々と株数を増やし、同市中山間地域「オクシズ」の春の風物詩として多くのハイカーに知られる存在となった。同組合によると、異変があったのは昨年7月中旬。根元付近から刈られたように葉がなくなっているのを確認した。見回り時に度々目撃したのと、周辺の泥地に特徴的な足跡が多数残っていたことからニホンジカやニホンカモシカの仕業と断定。急きょ、池の周囲100メートルに高さ1・8メートルのネットを厳重に張り巡らせた。「今までも少量の葉が食べられてしまうことがあったが、こんなに荒らされたのは初めて」と折山組合長。「この山林は、さまざまな野生動物や昆虫、山野草を観察できるのも魅力の一つ。自然との共存を模索しながら食害対策が進められたら」と話し、残った株の植え替えや池周辺の整備を進め、復活を目指すという。

(「あれは何?」突然現れる山一面の白い旗!:山口)
山一面に白い旗?山口県下関市豊田町を車で走っていると「あれ何?」というちょっとびっくりする光景を目にしたので取材した。下関市豊田町の国道435号を豊北町方面に走っているとちょっと気になる光景が目に入る。近づいてみると伐採された山に白い旗のようなものがずらっと並び風にはためている。何か意味があるのか?山に入ってみると苗木にナイロン製の袋がかけられている。夜、この地区を回ってみると田んぼや休耕田にたくさんのシカがいた。このシカが苗木をかじって木が成長しなくなるためそれを防ぐために袋をかけていう。県西部森林組合によると、山には、ヒノキを中心にスギやクヌギなどおよそ1万8000本の苗木が植えられていて広さは、全体で7ヘクタールにもなる。下関市の昨年度のシカによる農林業被害額は、およそ7590万円、県全体のおよそ8割を市が占めている。苗木を守るための対策にとして現れた、ちょっとびっくりする風景・・関係者はシカ対策への効果に期待を寄せている。

(外来魚より怖い魚プレデター「カワウ」の話から考える「駆除」と「保護」)
昨今、外来種に焦点をあてた番組が人気なこともあって、「在来種」だとか「外来種」だとかそういった野生生物のセグメントがあることを知った方も多いかと思います。そこで地元で漁業組合に所属する小生が、日々の河川での活動から見える諸々を少しご紹介しようかと思います。在来種とは文字通り、日本の固有種とも言える生物。外来種とは外国由来で日本に繁殖、及び、定着した生物と区分しましょうか。例に上げた番組でもそうなんですが、どうもしっくりこないのが、在来種が善で外来種が悪という白か黒かという極端な思考なんですよね。確かに外来種の定着は少なからず在来種に影響を与える原因ではありますが、その嫌われ度具合たるや脊髄反射的で……。いやいや、もう少し、全体のことを考えてみませんか? というのが今回の記事のテーマでもあります。現在、内水面における魚族の生態系に大きな影響を与えている種があります。それは外来種ではなく、在来種です。タイトルにもありますように、「カワウ」という鳥が内水面漁業に従事する人たちにとって悩みのタネになっています。日本には大きく別けて、「カワウ」と「ウミウ」が生息しておりますが、「ウミウ」の生息圏は文字通り海です。「カワウ」はその名の通り、川や池、沼などの内水面、および沿岸域に生息する鳥です。実はカワウは1970年代までに全国で3000羽程度に激減し、絶滅の危機にさらされました。しかし、東京は上野不忍池に残されていたコロニー(集団営巣地)から次第に分布を拡大し、関東一円はおろか、日本全国にその勢力を拡大していきました。日本最大の湖、琵琶湖にいたってはカワウが数kmにも渡って列を作り、湖を移動しているなんて風景はさほどめずらしくない光景だったりします。分布が拡大し、拡散することで日本各地の河川の在来魚はもとより、管理釣り場の魚、営巣地の糞害による森林の枯死が問題になっている……というのが大まかな「鵜害ストーリー」です。あ、それから在来魚どころか外来魚にも大きな影響を与えております。40cm程度のブラックバスならば、ペロリです(笑)。特に注目してもらいたいのが、魚食性の強いカワウが1日あたりに必要とする魚の量です。体重1kgあたりで262gが必要ということは、平均的に1羽あたり300~500g程度の資源が必要ということになります。私が漁協員を務めています入間川の漁協では、シーズンになると釣り人のために鮎を1000kg、ニジマスを600kg、ヤマメ・イワナで1000~1500kg程度、その他の雑魚含めると合計で3000~4000kgの放流をしております(少々ざっくりしております)。仮に、同水系にカワウが40羽いるとすると200日程度で放流量はペロリというぐらいになってしまいます。その半分だとしても1年もつかもたないか……。川の持つ資源生産量なんてたかが知れておりますから、供給量、生産量にそぐわない食欲を、カワウたちがお持ちであることはご理解いただけたかと思います。それに加えて、釣り人や漁業関係者が魚を採捕するわけです(笑)。はい、そりゃ魚なんていなくなります(汗)。さて、外来種悪の枢軸の筆頭にくるブラックバスが活動に必要な食事量を併記しておきましょう。この魚の場合、ほぼ体重の10~15%程度の重量のエサを捕食する必要があります(日ではなく数日で)。平均的なブラックバスのサイズが500gだとしてその10~15%はつまり、50~60g。カワウにくらべれば個体数で差があるではないかという指摘もありましょう。なので、擁護派の私とて「環境に影響はありませんよね」と断ずるには少々弱いデータです。ですが、ブラックバスだけを悪と血眼になる前に、もっと全体を見渡してくれっ。考えてくれ! と主張したい気分になるのは、カワウの破壊力を知ればご理解いただけるかと思います。漁業組合員としては、ブラックバスにかまうぐらいなら、カワウをなんとかしなければいけない! と、考えている人が多いことからも、そのインパクトを推し量ることができるかと思います。人間様のご都合もあり、小生の所属する漁協でもカワウを駆除することになりました。今年のカワウ駆除実績は、管轄下で現在、3羽です。ええ、3羽。1年で約550kgの食害を防ぐことにすでに成功しました!毎年10羽程度は駆除されますので1年間で約1825kgもの被害を食い止めることが! めでたしめでたし……。と言いたいところですが、そんなに単純な問題でもありません。カワウも賢いのです。罠がしかけられていたり、駆除をされていることに警戒したカワウは、別の水系へ移動するのでした。ということで、地域的にはめでたしなのですが、そのシワ寄せはどこかにきているわけですね。はい。つまり、駆除という方法はミクロ効果なのです(皮肉で言ってます)。そういうこともあり、関東一円では「関東カワウ広域協議会」なるものが発足し、一円でのカワウ被害を食い止める包囲網が生まれたのですが、まだ暗中模索状態といえます。つまり、効果的と呼べるような対策が実際にあるわけではないのですが、目に見えて数が減ったように見える「駆除」という手法は手っ取り早く、なおかつ判りやすいので、行政にも訴えかけやすく、実行しやすい施策といえるわけですね。ブラックバスもそうですね。1925年に、食料になるからと放流され、いまでは生態系に影響を与えるからと駆除の筆頭対象になっている種です。確かに、無秩序に人に放流されるのは止めるるべきですが、既にいびつとはいえ生態系に組入れられた種を、諸々の影響なく駆除という方法で絶滅させることはほぼ不可能です。そのミクロな部分に血眼になるより、別の方法はないのでしょうか。人間の利益、生活の都合により、良きものとされたり悪きものにされたりと、そこにいる生物に罪はなくとも「都合が悪い」ので駆除されます。そして、駆除が最も効果的な方法と喧伝されているわけです。確かに個体数を減らせばわかりやすいですものね。明確な犯人を選定し、悪者は駆除と、それは正義だと小中学生などにも刷り込まれる始末。駆除の理由は「在来種を守るため、生態系を守るため」ということになっています。では、外来種をすべて殺せば「生態系は元に戻った」といえるのでしょうか。例えば、日本の原風景だから、風物詩だから、文化だからと「アユ」は各地の川に放流されています。在来種だから問題ない、魚をブラックバスみたいに「食べたり」しないからOK、そんなことはありません。こと生態系について言い出したら、なかなか大きなインパクトを与えております。特定産地種の遺伝子の拡散と撹拌という問題もあります。でも、悪者にはされません。この問題はなかなか落着点が見えません。言いたいことは、アユを敵にしたいわけでもありませんし、ブラックバスを敵にしたいわけでもない。そして、カワウもです。そんなふうに悶々としておりましたが、漁協員として川の環境を見てきて、「あれ? 単純だけど一番これが魚族資源の増加に低コストで効果のあることなんじゃないか」という手法があります。カワウだけに留まらず効果的な手法です。次回は、実際に地元漁協で行った、極めて効果的で単純な魚族の増殖法について解説したいと思います。まぁ、在来魚も増えますが、外来魚も増えちゃいます。でも、「駆除」という方法よりも健全じゃないのか、効果があるんじゃないかと思うのですよね。「カワウ」にしろ、「ブラックバス」にしろ、我々の都合だけで悪者にしてしまっては、あまりにも不憫だと思うのですよ。本当に在来魚を減らしている原因は何なのか? 本当に守るべきは何か? それを理解すれば、おこがましくも人間のやるべき「調整」の方法が見えてくる気がするのであります。

(絶滅危機から一転、増えすぎたカワウがもたらした問題)
カワウが内水面の魚類資源に与える影響は外来魚のブラックバスによる食害が霞むほど甚大なのです。カワウは一時絶滅の危機にさらされましたが、今は数が大いに増え、日本各地(本州の関東、東海、近畿以西)に姿を表わすようになりました。当然、生き物ですから食事をしなければいけません。彼らの食事は魚類です。しかし、湖、沼、河川の魚類資源は有限です。彼らが飛来しては、どんどんと魚が減っていく事態になっているわけです。鳥ですからね、魚を食い尽くせば次の水系へ、次の沼へ湖へと移動することも訳ありません。なおかつ、ジャンプすればまたげるぐらいの規模の小川にさえ飛来することができる、小回りのよさもあります。その対抗策として「駆除」という手っ取り早い方法が採用されているわけですが、その効果は限定的で、問題の根本的な解決になっていないことにも触れさせていただきました。このままでは、在来魚はおろか、外来魚まで食い尽くされてしまいかねない事態になりつつありますが、そもそも、どうしてこんな事態になったのか。Let’s thinkingしてみましょうか。彼らが増えた理由は、正確にはわかっていません。1970年代初頭、カワウの数は激減し、一部のコロニーでほそぼそと暮らすほどにその数は減少しました。まさに日本の高度経済成長期で環境が劣悪になった頃に符号します。川はまっすぐになりました。通水性をよくすることで破堤を防ぎ、水を溢れさせず、そして土地区画は利用しやすくなりました。人が生活する権利を拡大するためです。日本の自然は人間の暮らしやすい形に加速度的に変貌していきました。三面護岸という、生物にとっては非生産的な渓相がどんどんと出現しはじめました。しかし、カワウは1980年代初頭より、徐々に個体数が増加しているというデータがあります。様々な公害、高度成長期の自然破壊に対し、ちょっと日本やりすぎたなと環境に気を使い始めた時期ですね。そこから上下水道の整備、大気汚染などに対する行政の指導などなど、汚かった川がきれいに、海がきれいに……と良い方向に変化していきます。内水面資源の養殖も1983年頃をピークに安定しはじめます。そして1990年代の釣りブームへなだれ込みました。サケ・マス類の養殖技術、アユの養殖技術などが確立され、日本各地の河川に気軽に放流されるようになりました。データと照らし合わせるとこのあたりから比例するようにカワウも増加傾向にあるようですね。カワウにとって、とても良かったのは、放流された魚たちが増え、身を隠すような岸辺のボサもでき、岩や石でゴツゴツとした川底もずいぶんと減ってしまったことから、食事がしやすい環境が整ってきたんですね。放流形態も大型の障害物に隠れることを知らない成魚が好んで放流されるようになり、それを狙って「待ってました」とばかりにカワウの大群が現れることもしばしば……。そこで、小生の所属する漁業組合では、一部地域の川岸の伐採を中止してみました。なんてことはありません、障害物を増やすという手法を試してみたんですね。川岸のボサは川に影をつくり、一部は障害物となって河川に干渉します。すると、魚が目に見えてその区域に増えたのです。地元漁協では水際のボサは残し、必要最低限の環境保持をしてみることになりました。もしくは、一部流程の伐採をやめました。すると、夏場になると水際のボサは繁茂し、魚が隠れやすく、なおかつ水鳥の侵入や、釣り人が狙いにくくなったことから、魚が増えるという現象が起こりました。木々や笹を束ねた魚礁を、三面護岸の川の深みに設置しました。ここでも魚が増え始めました。ブラックバスも増えましたが、在来の魚たちもおおいに増えました。水中のオダにはカワウも無理くり侵入できませんし、ブラックバスなどのフィッシュイーターから身を護るのにも一定の効果があります。ただし、釣り人から苦情を受けました。「釣りづらい」と。ついでに、行政からは景観が悪いとも指導を受けました(笑)。私は個人的に淡水魚を捕獲するのが好きで、埼玉のまさに三面護岸の水路によくでかけます。そこは一見、生物を寄せ付けないようなコンクリートで固められた水路です。ですが、ブラックバスもいれば、ナマズもいますし、お目当てのタナゴやヌマムツ、ツチフキやドジョウ、そして、フナにコイが数多く生存し、共存しています。はて、なんでこんな水路にこれだけ豊富な魚がいるのかと一考してみたところ、外来種となる水生植物「アナカリス」が水路の泥に数多く繁茂していたんですね。アナカリスが魚たちの隠れ家になっていました。捕食者たるものに追われたときに、身を隠す障害物がどれほど重要か、その認識を深める風景でした。つまり、ものすごく原始的かつ単純な手法ですが、魚が身を隠す障害物を設置するという方法は、魚の保護に一定以上の効果があることが良くわかりました。障害物が増えると、カワウが水面に着水しにくくなります。石や、オダ、枝が増えると縦横無尽にカワウが追い辛くなります。鳥だけでなく、ブラックバスなどの魚もしかりです。過去記事もぜひご一読ください。このような取り組みで生物の生活環境全体を増やすことで、バランスを失った生態系という天秤が揺り戻され、特定の種が必要以上に増えたり、逆に減らしたりというような環境から健全な方向に戻っていくことを感じています。※単純に障害物は増やせばよいというわけではなく、河川の状況によっては流下物の漂着や滞水の原因になるなど治水上の問題が生じることもあります。要は、河川環境をより自然に近づけることで、状況は改善するわけですが、それが比較的簡単にできる規模の川もあればそうでない川もあります。この単純なロジックに気づき、護岸された河川を、障害物が豊富な河川へ戻すような工事を始めた水系もあります。治水と自然環境の維持を両立させようと、多自然型工法というスタイルも普及し始めています。蛇籠護岸というあまり景観のよろしくない工法もありますが、こんなものでも三面護岸よりは遥かに生物には優しかったりします。もちろん、単純に予算の関係で、こういった工法が採用されている場合もあるでしょうが、コンクリで隠れ家のない水路にするよりかは幾分ましでしょう。河川周りの自然環境を増やすことが有益となるようなコンセンサスが得られる国内の一部地域や海外では、築堤をやめて土地をセットバックし、氾濫原を復元するという取り組みも行われています。では日本全体でこのようなことができるかといえば、人口が過密化した都市では難しいでしょう。生活空間と治水のあり方をどのようにするのかという都市デザインの話でもあります。さて、話を外来種をどのように考えたらいいのかという視点に戻します。良くも悪くも、定着から長い時間を経て既存の生態系の中に組み込まれてしまった多くの外来種たち。駆除という手法より、環境を改善して行くほうが容易いのではないかと提言させていただきました。そこに意識を向ける道もあるのではないでしょうか。「日本古来の地域特有の生態系を回復したい」という思いであれば、ではどこまで遡った生態系であればいいのか。結局のところそれを決めるのは生活する人間の都合ということになるでしょう。単純にカワウが嫌いだから駆除する。ブラックバスが嫌いだから駆除する。というだけの論法は否定しませんし、よっぽどわかりやすいです。ただ、生態系の破壊にも繋がりかねない方法で駆除を行い「我々は環境の守護者だ」と息巻くのはあまりにも滑稽な気がします。後付のように「本来の生態系を取り戻すため」という御旗を掲げるのはどうにもしっくりきません。最後になりますが、望まれない種を持ち込むことにより生態系を破壊してしまうという事象は、あらゆる物流網が発達した現代では避けられない問題になっています。ですので、「今、そこにある生態系」を崩さぬよう、個々のリテラシーを高めていくことが非常に重要です。魚に限らず、人間の都合で、自然環境に新たな問題を持ち込まぬよう、心がけたいですね。

(越冬するガンやカモなど国内に180万羽)
冬を日本で過ごした渡り鳥は今、北帰行のさなか。その代表格のガンやカモ、ハクチョウの仲間はどのくらい国内にいるのだろうか。環境省が毎年1月のある日を基準日に、全国で一斉調査をしている。カルガモなど渡りをしない留鳥を含めて、2022年は約179万6千羽(同年11月発表)だった。カモ科の水鳥に着目した「ガンカモ類の生息調査」。可能な限りの越冬地に網をかけるため、22年は全国の湖沼など約8800地点で約3600人の協力を得た。歴史も長く、1970年に林野庁のもとで始まった。当初は狩猟のため、どこに何羽いるかを把握する目的だったとされる。しかし、開発や農薬などでトキやコウノトリがすでに絶滅寸前になるなど、野鳥はこのころ、危機的な状況に追いやられていた。そこで71年にはガン類のマガンやヒシクイなどを天然記念物に指定し、狩猟は禁止に。野鳥保護に行政の力点も傾いていった。70年の調査では総数で100万羽あまりだったが、90年代には今と同じ水準にまで増えた。特に当初は1万羽を切っていたガン類は今では20万羽前後に上る。

(「桜の名所」でイノシシ被害:広島)
瀬戸内しまなみ海道の島々を一望できる人気スポット、広島県三原市須波町の筆影山(311メートル)で、山頂の展望広場がイノシシに荒らされている。ホームページで「桜の名所」とPRする市は数年前から被害を確認しているが、有効な対策は見つかっていない。観光客たちは「花見ができる状況にない」と嘆く。管理する市観光課によると、展望広場は瀬戸内海国立公園にある約1・3ヘクタール。展望台の下に広がる芝生や、桜が咲く斜面の土の大部分が掘り返されている。

(イノシシ初確認、白神周辺:青森)
東北森林管理局津軽白神森林生態系保全センター(鯵ケ沢町)は、2022年度(21年11月から1年間)中に世界自然遺産白神山地の周辺地域で行った中・大型哺乳類の調査結果を取りまとめ、30日までにホームページ上で公開した。赤外線センサーカメラを使った調査で、森林生態系への影響が懸念される種類のうちイノシシは4頭で、21年度の深浦町に続き、鯵ケ沢町でも初確認となった。ニホンジカは39頭で、すべて雄だった。センターの高木善隆所長は「今後、イノシシやニホンジカを効率よく捕獲するため、今は状況を把握することが必要だ」と話した。

(桜の名所でクマ目撃:石川)
石川県内の桜の名所の一つ、卯辰山公園にきているんですが、近くで熊が目撃されたため警察から車からおりずに車窓から桜を楽しむようにと注意がありました。警察によりますと、午前11時40分ごろ「小熊を見つけた」と通報があり、卯辰山では、花見客に車から降りないよう呼びかけがありました。その後安全が確認され、規制は1時間ほどで解除されました。金沢市によりますと、クマの目撃情報は今年すでに4件目ということです。金沢市は花見などで山に入る際は複数人で行動し、弁当などのゴミを必ず持ち帰るよう呼びかけています。

(柵飛び越えアンダーパスに複数のシカ落ちてくる恐怖:北海道)
突然、道路上に2頭のシカが落ちてきました。この映像が撮影されたのは札幌市南区川沿のアンダーパス。27日午前10時半ごろ、仕事に向かっていた男性が国道230号を定山渓方向に走っていたところ、シカが東から西に横切ろうとしたということです。近くには大型商業施設や住宅街もあり、交通量が多い幹線道路だけに一歩間違えれば大事故につながっていた可能性もあります。映像をよく見てみると道路上に落ちてきたシカの後ろにもさらに別のシカが複数映っているのがわかります。男性によると、後ろにいたシカも同じように柵を飛び越えてアンダーパスに落下し、その後走り去っていったということです。24日には中央区宮の森にあるマンションの駐車場でも、2頭のシカがおよそ5時間半にわたって居座りました。札幌市は街中でシカを見かけても近づかないよう注意を呼びかけています。

(体長1.5メートルのクマを目撃:北海道)
札幌市南区できょう体長およそ1.5メートルのクマが1頭が目撃されました。近くには果樹園もあり警察は注意を呼び掛けています。クマが目撃されたのは、札幌市南区砥山の山のふもとです。午前10時半ごろ、通行人から「工場敷地内でクマが歩いている」と警察に通報がありました。警察によりますと、目撃されたクマは体長およそ1.5メートルだということですが痕跡などは見つからず被害も出ていないということです。近くには果樹園も多くあり、クマが出没しやすいエリアだということで警察などは引き続き注意を呼び掛けています。

(ジビエ処理の新工場完成:岩手)
岩手県大槌町で鹿肉のジビエ加工に取り組む「MOMIJI(もみじ)」の新工場が完成し、現地で1日、式典があった。解体から加工、販売までを一貫して行う本格的な施設で、現在の約4倍となる年間1000頭の出荷を目指す。木造平屋で床面積170平方メートル。旧工場の17倍の広さとなった。建設費は約8000万。

(有害鳥獣の焼却施設:千葉)
有害鳥獣対策の負担軽減のために、千葉県館山市が同市出野尾(いでのお)に建設を進めてきた捕獲鳥獣の焼却処理施設が完成し、四月から受け入れる。現地で二十七日、完成披露式があった。農作物の被害を抑えるためイノシシなどの捕獲は市の課題となっている。有害鳥獣による市内の農業被害額は二〇一九年度は約二千万円。二〇、二一年度は二千七百万円を超えている。対策の一つとして、ご当地食材としてジビエ活用を図る「館山ジビエセンター」が二一年末にオープンし、年間三百頭近く処理されている。その道路向かいに建設された新施設は、食用に向かないと分かった個体を持っていく先になる。これまで、多くは埋却してきたが、イノシシの巨体を埋める作業の大変さ、埋めた死骸による周囲への汚染を指摘する声もあった。新施設は、鉄骨平屋約百平方メートル。一日にイノシシ十二頭分を焼却できる炉がある。一定程度量がまとまってから焼却できるよう冷凍保管庫もある。二〇年度に整備が決まり、国庫補助なども受け約九千八百万円をかけて進めてきた。式典で森正一市長は「一層のジビエ活用と、捕獲個体の環境に配慮した処分の流れを構築できる」とあいさつ。捕獲従事者の一人で、館山有害鳥獣対策協議会の森下茂一(しげかず)会長(62)は「有害鳥獣の埋設には、場所の確保や、穴掘り、埋めてからの盛り土も必要で大きな負担だった。捕獲従事者が待ち望んでいた施設。負担が非常に軽減されると期待している」と語った。

(高校生がレストランで「ジビエ料理」提供:高知)
高知県高知市の高知商業高校の「ジビエ部」の生徒たちが、30日、高知市役所のレストランで自分たちが考案したジビエ料理を提供した。30日、高知市役所内のレストラン「せんだんの木」の厨房で料理の準備をしていたのは、高知商業高校のジビエ部の生徒4人だ。ジビエ部は、一昨年から自分たちが考案した料理を「せんだんの木」で提供していて、今回で4回目だ。今回、提供したのは、鹿肉ギョウザなど3つの新メニューを含む6品で、生徒たちは、午前8時半頃から料理の下ごしらえなどを行い、お客さんを待った。準備しながら午前11時にレストランが開店し、注文が入ると、生徒たちは盛り付けや接客を行い、訪れた人は、ジビエの味わいを堪能していた。生徒たちは、ジビエ料理の提供を31日も行い、1食につき100円を森林の保護活動団体に寄付するという。

(特産品化へ猟師も意気込み:岐阜)
恵那市明智町に、地元の猟師らでつくる株式会社「恵那ジビエ」の加工施設が完成した。シカとイノシシの両方を処理できるのが特徴。害獣として駆除されてきたシカとイノシシの肉を、ジビエとして有効活用し、町づくりにも生かそうと猟師らは意気込む。

(シカ肉でバーガー:長野)
根羽村の複合施設「ネバーランド」が一日、村内などで捕れたシカの肉を使ったハンバーガーを発売した。売り上げを通じて、地域の害獣駆除を担う猟師を支える。

(高校生「ししマン」販売:山口)
美祢市大嶺町東分の美祢さくら公園で28日、同市産の裸麦をPRするイベント「裸麦の祭典」が開かれた。山口農業高校の生徒が考案した裸麦とイノシシ肉を使ったオリジナルレシピ「ししマン」を販売した。ししマンは同校食品工学科を今春卒業した生徒たちが考案。イノシシの顔をかたどった裸麦の生地で、イノシシの肉を包んだ。美祢市のカフェ「Cafe Brass」が製造を担当した。この日は同科の1年生4人がキッチンカーに乗り込み、1個300円で販売。訪れた客は列をつくって買い求めた。1年の生徒(16)は「ししマンは顔がかわいいところが魅力。大勢に買ってもらえてうれしい。先輩たちが開発したししマンをたくさんの人に知ってもらいたい」と話した。美祢市は県内最大の裸麦の産地。市やJA山口県美祢統括本部、県美祢農林水産事務所などでつくる「市はだか麦需要拡大プロジェクト」が、裸麦をPRしようと初めて開いた。

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