<射撃ニュース6月>
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(登山道で男性、クマに襲われる:秋田)
秋田県警仙北署は12日、仙北市田沢湖玉川の小白森山付近で10日に横手市追廻の男性(74)がクマに襲われ、左脚に軽傷を負ったと発表した。署によると、登山道を歩いていた男性が午後1時ごろ、前方に人影のようなものが見えたため声を出したところ、体長約1メートルのクマに左膝やすねをかまれた。

(マダニ媒介の感染症、外来生物がウイルス増関与)
森林総合研究所などの研究グループは、マダニの一部が媒介する重症熱性血小板減少症候群(SFTS)のウイルスを保有するマダニの増加に、アライグマやハクビシンなどの外来生物を含む食肉目(ネコ目)が強く関与していると明らかにした。人里の近くで増加する外来生物の捕獲圧を強め、頭数管理の必要性を指摘する。同研究所の岡部貴美子研究専門員や国立環境研究所などの研究グループが、2020年度~22年度に行った調査で報告した。野生動物のSFTSウイルスの保有率を調べることで、マダニに受け渡す可能性を調べた。公表した資料によると、アライグマが同ウイルスを保有する割合は2・4%。鹿(同0.0%)やイノシシ(同0.2%)と比べて高い保有率を示した。岡部研究専門員は「アライグマやハクビシン、タヌキ、アナグマ、猫でウイルスの保有率が高かった。これら食肉目が、ウイルスを保有するマダニを増やすことに、強く関与している」と分析する。同研究所の調査では、鹿の密度が高いところではSFTSを媒介するフタトゲチマダニも増えるという研究結果も出ている。「人里に近い場所での野生動物の密度管理や外来種の駆除が必要だ」(岡部研究専門員)と指摘する。

(サクランボ30キロがクマに食い荒らされる:山形)
6月12日山形県村山市で収穫前のサクランボおよそ30キロがクマに食い荒らされる被害がありました。被害に遭ったのは村山市白鳥のサクランボ畑で、6月12日午前9時ごろ生産者の70代の男性が収穫前の「佐藤錦」の木5本が食い荒らされているのを見つけ通報しました。「こちらにはクマが折ったと思われる木の枝やサクランボが落とされています。そして、上を見ますと折れかけの木の枝が残されています」。警察によりますと現場にあったフンや爪痕などからクマによる食害であることが分かりました。被害はおよそ30キロに上ります。人への被害は確認されていないということです。警察によりますと今年県内ではクマの出没が相次いでいて、6月11日現在、クマの目撃や人への被害などの件数は180件と2022年の同じ時期を71件上回っています。警察が注意を呼び掛けています。

(子グマと列車が接触、事故後クマは逃げていく:北海道)
6月12日午前9時30分ごろ、JR北海道の花咲線が、浜中駅付近でクマと接触しました。ケガ人はいません。警察やJR北海道によりますと、6月12日午前9時30分ごろ、根室駅発・釧路着の花咲線が浜中駅を出発し、釧路駅方面へ約600m進んだ地点で、クマが線路を横切り、車両の前面と接触しました。当時、花咲線には70人が乗っていましたがケガはなく、車両の損傷もないということです。安全確認後、約2分遅れで運転を再開しました。クマは子グマとみられ、接触後、逃げていったということです。JR北海道によりますと、列車とクマとの衝突件数は、2020年度に初めて40件を超えて以降、高止まりしています。2021年度は46件で過去最多でしたが、2022年度は45件とほぼ同じ数字でした。一方、クマとの衝突で30分以上の遅れや運休を表す「輸送障害」の件数は2021年度が13件でしたが、2022年度が16件で過去最多となりました。JR北海道は、線路周辺に野生動物の侵入を防ぐ柵を設置したり、見通しをよくするため木を伐採していているほか、動物の出没が多い地域では列車の減速などの対策も講じています。

(「急速にクマの数が増えている」初の“クマ出没注意報:宮城)
宮城県内ではクマの出没が相次いでいて大崎市では11日、男性がクマに襲われ軽いけがをしました。県は、クマによる人への被害が発生したことから初めて「出没注意報」を出し、注意を呼びかけています。森林総合研究所東北支所 大西尚樹動物生態遺伝チーム長:「クマの個体数は増えているといっていい。この傾向は東北に限らず全国的なものでここ20年くらい急速にクマの数が増えている」。県内で相次いでいるクマの出没。県によりますと6月10日、大崎市鳴子温泉の山林で畑作業をしていた60代の男性が体長1.5メートルのクマに襲われ足に軽いけがを負いました。クマによる人への被害が確認されたことから、県は今年度から導入した「クマ出没注意報」を県全域に初めて出しました。県自然保護課 大山慶一郎総括課長補佐:「令和4年度にクマの人身被害が過去10年間で最大5件、7人ほどあったことを受けて、今年度から注意報・警報を発出する形で県民の方々に注意喚起をするという仕組みに変えた」。県によりますと、昨年度の県内でのクマの目撃は549件。けがをした人は7人で、過去10年で最も多くなりました。今年度も6月11日現在で、133件に上っています。県は今年から新たに「クマ出没シーズン予報」も出していて、4月から11月は、「平年より出没が多い見込み」と予想しています。県自然保護課 大山慶一郎総括課長補佐:「(去年)自然界でエサが豊富にあったということで、そうすると繁殖が多くなってクマの頭数が多くなるという予測のもとで、令和5年度は出没件数が増える」。クマは夏になるとエサを求め行動範囲が広がるため遭遇する危険性はさらに高くなるとみられます。なぜ、クマの数が増えているのでしょうか。クマの生態に詳しい専門家は、この20年、駆除する数が減ったため全国的に個体数が増えていると指摘します。森林総合研究所東北支所 大西尚樹動物生態遺伝チーム長:「狩猟圧といいますが、駆除をしたり、ハンティングをする数が減ったということが大きい。クマの生息圏と私たちの生息圏が隣接するような感じになっている」。大西さんによると、50年ほど前はクマの数が減っていて絶滅の危険性があり、そのため保護策をとった。つまり、駆除や狩猟をしないなどの対策がとられたが、それがうまく行き過ぎ、クマが増えたということです。また、その50年の間に、狩猟者の数が減っていき、クマの増えるスピードに対し、駆除する人的パワーが足りていない状況だということです。では、被害に遭わないためにはどうすれば良いのでしょうか。クマに出会わない工夫をすることが大事だと話します。森林総合研究所東北支所 大西尚樹動物生態遺伝チーム長:「クマも人間と会うことが恐いと思っているはず。クマに人間の存在を気付いてもらうということが大事。クマの方が私たち人間よりも耳も鼻もいいので向こうの方が私たちの存在に気付く方が圧倒的に多いし圧倒的に早い。とにかく音を出すということが大事です」。県は目撃情報があった場所には不用意に近づかないことや、移動の際は鈴やラジオを持ち歩くなどの対策をとるよう呼びかけています。宮城県が出すクマ出没注意報についてまとめました。この注意報は、1から3のいずれかにあてはまる場合に出されます。1、当該月の出没件数が過去5年の同じ月の平均値と比べ1.25倍以上の時。2、人身被害が発生した時。3、クマの出没による人身被害の発生が懸念される時。今回は2に該当することから、注意報が出されました。さらに、クマによる死亡事故や人身被害が複数発生した場合は注意報より上の「警報」を出すことにしています。被害に遭わないためにはクマに存在を知らせることが大切です。

(クマ追い払う特殊な“銃”開発:北海道)
道内でクマによる被害や目撃情報が相次ぐ中、釧路市の企業が香辛料入りの粉末や液体を噴射してクマを追い払う特殊な“銃”を開発しました。釧路市のレジャー用品を作る企業が開発したのはクマを威嚇し、追い払う「パウダーガン」と「ジェットガン」です。12日、釧路町の空き地で試射が行われました。このうち「パウダーガン」は、長さおよそ40センチの筒状の形をしていて、レバーを手前に引いて離すととうがらしやわさびなど強力な香辛料が入った粉末をおよそ10メートル四方にまき散らします。香辛料の刺激成分や音の大きさ、煙幕などに驚いてクマが逃げ出す効果があるということです。また、「ジェットガン」は、長さ60センチほどの筒からこちらも香辛料が入った水を3秒間、霧状にして勢いよく噴射するもので、クマが至近距離まで近づいたときに使います。道内では各地でクマの目撃情報が相次いでいて、林業や山菜採り、レジャーなどで山に入る際にこの“銃”を携帯し、いざというときに使ってほしいとしています。企業によりますと、これらの“銃”は所持したり使ったりする上で特別な許可を得る必要はないということです。また、粉末には色がついていて落ちにくいので、クマだけでなく、防犯用として使うこともできるということです。これらの“銃”は注文を受けて販売するということです。開発した「カヌープロマルチ工業」の沼田悟社長は「今クマの出没が大変なことになっているので、使いやすく安全に追い払うために開発した。危ないと思ったときに使ってほしい」と話していました。

(狩猟や駆除した鳥獣類を供養:岐阜)
狩猟や駆除で捕獲された鳥獣類の慰霊祭が十一日、郡上市白鳥町であり、市猟友会白鳥支部の会員ら約二十人が集まった。白鳥町ではシカ、イノシシを追う大物猟が盛んで、猟期外にはサル、カラス、アナグマなどの有害捕獲も行われている。この日は来通寺の日置暁住職が訪れ、祭壇の前で命を落とした鳥獣のために読経した。

(県内農作物の鳥獣被害、前年度比3%減3億6791万円:愛媛)
愛媛県は13日、2022年度の野生鳥獣による県内農作物被害額は、前年度に比べ3%減の3億6791万円だったと発表した。イノシシを中心にサル、カラスによる被害が減少した。一方、森林の被害額は木材価格の高騰「ウッドショック」のあおりを受け、過去最高の9605万円(前年度比54%増)だった。県農産園芸課は農作物被害額の減少について「侵入防止柵などの対策が進み、イノシシの捕獲頭数が多かった。温州ミカンが裏年で収穫量が減ったことも影響した可能性がある。ピーク時に比べ減少傾向にあるが、依然として高止まりしている」と分析している。

(クマの首に発信機、電波を元に生息域を調査:鳥取)
山陰地方でも相次いで目撃されているクマ。捕獲して殺処分する自治体もある中、鳥取県では、人とクマ両方の生活を守る方法で対策を行っている。鳥取県八頭町の森林で作業にあたる県の職員が見せてくれたのは…。鳥取県緑豊かな自然課 木山真大課長補佐:「これが実際にクマにつける首輪になります。ここに発信機が装着されていて…」。島根県浜田市では5月、住宅近くや海岸沿いなどクマの目撃情報が相次いだ。また、6月に入って鳥取市のらっきょう畑周辺でもクマが目撃され、看板を置くなどして注意を呼び掛けている。鳥取県ではクマによる人への被害を未然に防ぎ、クマの生活も守るため、10年以上前から県が捕獲したクマに発信機をつけ、毎日、行動を把握している。この日は、発信機の電波を元にクマの生息域を調べていた。鳥取県緑豊かな自然課 木山真大課長補佐:「車に無線の受信機を設置し、車の上にアンテナを立てて走らせながらクマの発信機から出る電波を拾っていくという形になります」。この発信機は電波を感知すると、音で知らせる仕組みとなっていて、鳥取県の職員は感知した場所を地図に記入していく。鳥取県緑豊かな自然課 木山真大課長補佐:「方位磁石を使って方向を見ると、クマはこっちの方向にいる、ただ、この方向にいるだけであって、特定はできないです、あと何点か取らないと」。同じような作業を3回ほど繰り返し、居場所を特定する。これは、クマを捕獲することが目的ではなく、あくまでクマの居場所を把握するため。人里に近づく前の対策につなげるという。鳥取県緑豊かな自然課 木山真大課長補佐:「まずは人の安全、人の生活を守るということが重要なんですが、それと同時にクマの生活を守っていくというのも重要ですので、それが両立できるように取り組んでいきたいと考えています」。現在、鳥取県では東・中・西部あわせて5頭のクマの行動把握を行っていて、人里に近づく行動が見られた際には追い払ったり周辺の自治体などに注意喚起を行ったりするという。

(生息域拡大『アライグマ』県内から完全排除へ:新潟)
野生動物の被害を減らそうと、県は6月13日、対策本部会議を開きました。会議で披露されたのは、ある外来生物を捕まえるための罠です。可愛らしい見た目ながら農作物などを食い荒らす、この厄介者とは。13日の鳥獣被害対策本部会議で披露された罠…。この小さな穴からエサをとろうとするところを捕まえようというのです。器用な手先をもつこの外来生物とは。《県 鳥獣被害対策支援センター 葉葺久尚副所長》「市町村と連携しアライグマを県内から排除することを目指すというものでございます」。アライグマは1970年代にペットとして国内に持ち込まれましたが、獰猛な性格なため捨てる人が相次ぎ、野生化につながりました。県内でも生息範囲が拡大している可能性があり、上越市や糸魚川市・妙高市では特に繁殖が進んでいるとみられています。そこで、県は6月1日にアライグマの防除実施計画を策定。狩猟免許がない人でもアライグマを捕獲できるようになりました。県は講習を受けた人に罠を貸し出すとしています。《県 鳥獣被害対策支援センター 渡部浩所長》「いろいろものが片っ端から食べられてしまうということで生態系への影響もありますし、いち早く皆様からもこの状況を知っていただいて『これそう(アライグマ)かな』とか、いろいろな状況を踏まえてご相談もいただきたい」。また、会議ではクマについても報告がありました。エサとなるブナの実が2022年、豊作だった地域もあることから、2023年はクマの出没が増える可能性があるということです。

(農作物の被害は年間8700万円、深刻な獣害問題:愛知)
愛知県東郷町にある「命と向き合うジビエレストラン」。「害獣」として駆除された動物たちをジビエ料理として提供しています。社会の課題と向き合うレストランが伝えたい思いとは?愛知県東郷町に、今年2月にオープンしたジビエレストラン「zoi」。ジビエ料理とは、狩猟によって捕獲した野生動物の肉料理のこと。手軽にジビエ料理を楽しめるパスタランチ。そして、シカのもも肉を使ったローストなど本格的なジビエ料理を味わうことができるフルコースまで様々なランチを楽しむことができます。レストランで提供されるジビエ料理の数々。使われているのは、豊田市で「害獣」として駆除されたイノシシやシカなどの動物たちの肉なんです。「今から実際に罠を仕掛けに行こうとしています。足助は有害駆除の対象地域なので、年中狩猟は解禁になっています」(ジビエレストランzoi 澤田和規さん)シェフを務める澤田和規さん。レストランのオープンに伴い、狩猟免許を取りました。「料理人は食材がないと料理ができないので、食材のありがたみを肌で感じたい。命の大事さや生きているものを僕らは食べているというのを伝えたい」(澤田さん)。草木が生い茂る中、一部だけ土の色がむき出しになっているところが、イノシシやシカが歩いた獣道だといいます。そこに、ワイヤの罠を仕掛けていきます。「これをシカの足とみせてわなをかけてみる。道を獣が歩いてきて踏むと、ワイヤがかかって抜けられなくなっています」(澤田さん)。豊田市によりますと、市の獣類による農作物の被害金額は、1年間で約8700万円。農作物を狙って人里におりてくる獣たちによる「獣害」は深刻な問題となっています。「自社で米を育てているが、ほとんどを害獣に食べられて収穫ができなかったというのを聞くと、人間にも獣害被害はあると思うが、人の行為で殺してしまってというのは人間の勝手かなと思うので、せめておいしく食べるというのは必要なのかと思います」(澤田さん)。こうして、「害獣」として駆除されたイノシシやシカは、肉の仕入れ先で解体され、レストランでジビエ料理として出されます。地元の農作物を獣害から守りつつ、人間の都合で駆除した「命」も無駄にしない。食べることで「獣害」の問題に向き合う、まさに「SDGsなランチ」です。また、レストランは、障害がある人が働く就労支援の場としても運営されています。調理や盛り付け、仕込みなどの様々な仕事を障害などがある人が担っています。「前菜の担当をしています。ちょっと難しいが、お客さんが喜んで食べてもらえたらうれしいなと思って作っています。彩はきれいにやろうかなと思って頑張ってやっています」(「zoi」に通う 飯沼雅さん)。レストランは「就労継続支援B型」という形態で障害がある人の就労支援をしています。「就労継続支援B型」は、雇用契約を結ばず、働く機会の提供などを目的としています。厚生労働省(令和3年度)によると、全国の同じB型の就労支援の場で支払われている工賃は平均で、時給233円。障害がある人が自立して暮らしていける環境は多くないと話します。こちらのレストランでは、工賃時給1000円を保証しています。「世間では障害があるから、一般だからという枠で解釈されてしまうが、実際ふたを開けてみると、あまり感じないので、ちゃんとしたことに対して対価を払うべきだと思います」(澤田さん)「獣害」や「障害者雇用」など様々な社会の課題にとことん向き合うジビエレストラン。今後も料理を通じて、1人でも多くの人に喜んでもらえるレストランにしていきたいと話します。「ジビエが好きな人、興味のある人はもちろん、社会問題に興味がある人にもぜひ食べてもらいたいし、すごく共感してもらえると思います」(澤田さん)。

(サルやシカ過去最多「生息範囲拡大か…」:千葉)
南房総市や猟友会などで組織する市有害鳥獣対策協議会(会長・嶋田守副市長)は本年度総会を開き、昨年度に市内で捕獲された有害鳥獣の頭数を公表した。イノシシは2427頭と前年度から1671頭減った一方、サルやシカなど4種が過去最多の捕獲頭数を記録した。各有害鳥獣の昨年度捕獲頭数はイノシシ=2427頭(21年度比1671頭減)▽サル=58頭(同18頭増)▽シカ=142頭(同9頭増)▽アライグマ=167頭(同50頭増)▽ハクビシン=156頭(同27頭増)▽タヌキ=391頭(同7頭減)▽キョン=175頭(同75頭増)。このうちサル、シカ、アライグマ、キョンは過去最多となった。サルやシカなどの捕獲頭数が増えたことについて、市は「生息範囲が拡大しているのではないか」と推測する。農作物全体の被害額は約1300万円で、うち約1100万円はイノシシによる被害だった。市農林水産課は「出没自体は多少減少しているものの、イノシシは繁殖力があり、今後増加する可能性もある。引き続き捕獲を強化していく」と話した。

(特定外来生物「キョン」確認:茨城)
茨城県石岡市内の山中で昨年12月、シカ科の特定外来生物「キョン」がセンサーカメラで撮影されていたことが13日、県自然博物館(同県坂東市)への取材で分かった。これまで茨城県での生息は確認されていない。隣接する千葉県では大繁殖し、農作物などに被害が出ており、2017年には同県境の神栖市の常陸川大橋で死んでいるのが確認された。同館学芸員は「千葉から来た可能性が極めて高い」と話し、定着防止へ情報収集を進めている。同館や石岡市によると、センサーカメラでキョンが撮影されたのは、同市八郷地区の山中。地元の猟友会がイノシシを監視するため設置していた。撮影されたのは昨年12月14日夜で、市農政課から画像の提供を受けた県生物多様性センターが同館に確認を依頼した。体の大きさや角があることなどから雄のキョンと判断した。キョンは体高約50センチで、植物の葉や木の実を主食とする。元は中国南部や台湾に生息するが、国内では千葉・房総半島や東京・伊豆大島で確認されている。いずれも飼育施設から逃げ出し、野生化したとされ、05年から外来生物法による特定外来生物に指定されている。早ければ生後半年ほどで妊娠し、年間を通して出産するなど極めて繁殖力が強い。農作物や自然植生の食害などを引き起こし、人家の庭に侵入して樹木や花を食べることもある。千葉県が21年に策定した防除実施計画によると、06年度に約9200頭だったキョンは、生息域を拡大しながら19年度に約4万4千頭に拡大。同年度の捕獲はくくりわなを中心に約5千頭に上った。近年の農作物被害は100万~200万円で推移している。茨城県内では17年5月、常陸川大橋の橋上で、れき死した雄のキョンが見つかった。その後もキョンとみられる目撃情報が毎年数件、同センターや同館に寄せられていた。今回、千葉県境から約40~50キロ離れた石岡市内で撮影されたことで、同館の副主任学芸員、後藤優介さん(41)は「(付近で)他にも何頭かいる可能性は十分ある」と説明。「雌が確認されれば要注意。繁殖する可能性がある」と警戒を呼びかける。

(シカ出没をアプリで通報、駆除後は処理肉を飲食店へ:北海道)
エゾシカの食害が深刻化する札幌市で今秋、シカを見つけた農家がスマートフォンのアプリを活用して、ハンターに出動を要請するシステムの実証実験が行われる。駆除したシカの肉は「ジビエ」として飲食店に卸し、利益は市内の緑化事業に充てる仕組みだ。市内では近年、稲を始め果樹園でリンゴやサクランボの樹皮が食べられて木が枯れるなどの食害が相次いでいる。北海道猟友会札幌支部によると、駆除数は年間数十頭のペースだったが、2021年度は約100頭、22年度は約140頭に増加した。スタートアップ(新興企業)の「Fant(ファント)」(上士幌町)が開発中のアプリは、シカが現れた場所を画面上の地図で詳細に指定し、通知を受けたハンターが駆けつける。実証実験は9月から約1か月間、果樹園も多くある南区で実施。同支部のハンターら30人近くがボランティアで協力し、市が費用の一部を補助する。駆除したシカはこれまで、農家が自ら処理するケースが多かった。ただ、解体作業は労力を要し、廃棄処理に費用もかかる。こうした負担を軽減するため、同支部がシカを市内の食肉処理施設に持ち込み、精肉処理した上でファントが希望する飲食店に卸すという。ファントは飲食店の注文を受けたハンターが野生鳥獣を捕り、食肉処理施設に納入した肉を飲食店に届けるアプリを開発し、昨年から運用している。協力ハンターは累計約1700人。登録する飲食店は道内外の約100店舗に上り、このノウハウを今回の実験にも生かす。同支部の奥田邦博支部長(58)は「農家とハンター、地域とのコミュニケーションを大切にしながら課題解決につなげたい」と話す。ファントの高野沙月代表(33)は「若手ハンターが活躍できる場にもなるはず。他地域にも普及させたい」と意気込んでいる。道内では、エゾシカによる農林業の被害額が2021年度に44億8000万円となり、2年連続で増加している。牧草が4割を占める一方、水稲や果樹など単価が比較的高い農作物にも被害が出ている。道野生動物対策課によると、被害は酪農が盛んな東部地域(釧路やオホーツクなど)で目立つが、温暖化で積雪が少なくなった影響で、シカの生息域は稲作や畑作も盛んな西部地域(上川や日高など)にも広がる。21年度の西部地域の被害額は15億9000万円で5年連続で増えた。道は適正な個体数管理のため、エリアごとに捕獲目標を設定。各地では国の交付金を活用した電気柵の設置、食用だけでなくペットフードや皮革製品への活用といった対策が進められる。

(子グマが中学校敷地内に出没:岩手)
13日午前、岩手県北上市の中学校の敷地に子グマ1頭が出没しました。子グマが現れたのは北上市相去町滝の沢の市立南中学校です。学校関係者によりますと13日午前11時前、学校の校庭の道路に面するフェンス沿いを歩いている子グマ1頭を職員が目撃しました。この時間は授業中でしたが、外にいる生徒や職員はいませんでした。子グマはその後フェンスを越えて道路を渡り、総合運動公園方面に立ち去ったということです。学校では昼休みに生徒が校外にでないよう指導し、1階のドアや窓に鍵をかけるなど対応に追われました。下校時や部活の対応は、現在検討中とのことです。この中学校の近くでは今月7日にもクマが目撃されていて、警察が付近をパトロールするなど警戒しています。

(住宅地近くでクマが目撃:岩手)
11日午後、盛岡市東黒石野の住宅地の近くにある畑でクマが目撃され、警察などが注意を呼びかけています。クマが目撃されたのは、盛岡市東黒石野2丁目の畑です。11日午後1時ごろ、近くに住む人から警察に通報がありました。警察や市によりますと、クマは体長1メートルほどの子グマとみられ、畑にある木に上ったり、草を食べるなどしたあと、姿が見えなくなったということです。その後は、午後3時ごろに地元の猟友会のメンバーが畑を確認しましたが、クマは見つからなかったということで、警察や市が注意を呼びかけています。近くに住む60代の男性は「外出先から帰ってきたところ、市の職員から『すぐ家に入って』と言われました。ふだんは静かな住宅街なので近くにクマが出たことは怖いです」と話していました。県によりますと、県内では今年度に入って今月9日までにクマによる人身被害があわせて10件起きていて、けがをした人は11人に上っています。盛岡市は「クマを見かけた場合はむやみに近づかず、警察などに通報してほしい。また、クマはにおいが強いものを好む習性があるので、住宅の敷地内や畑に生ゴミなどを置かないようにしてほしい」と呼びかけています。

(クマ1頭の目撃情報:新潟)
新潟県村上市で12日朝、体長1mほどのクマ1頭の目撃情報がありました。民家からは50mほどの場所で、警察や村上市役所がパトロールするなどして注意を呼び掛けています。警察によりますと12日午前6時半頃、村上市上助渕の市道でクマ1頭が歩いているのを付近の住民が目撃し警察に通報しました。目撃された場所は民家から50mほどの場所だったことから、警察や市役所がパトロールするなどして地域の住民に注意を呼び掛けています。

(シカを目撃:熊本)
12日午前、熊本市の白川でシカの目撃情報があった。川を泳いだり水辺を歩いたりする姿を撮影した人が様子を語った。熊本市北区龍田で撮影された映像。白川のほとりに体長1.5メートルほどのシカの姿が確認できる。川を泳いで渡り、周りを気にするような様子も…。白川沿いでは過去にもシカの目撃情報が。またも住宅地の近くに姿をみせたシカ。熊本市は白川の河川敷付近で複数のシカの生息を確認していて、捕獲用の罠を設置しているという。また、もしシカを見かけたら追いかけたり大声で騒いだりせず静かに通り過ぎるのを待つかゆっくり後ずさりするよう呼びかけている。

(相次いでクマ3頭を目撃:長野)
6月13日午後、長野県松本市の山林でクマ3頭が目撃されました。今のところ被害は確認されていません。クマが目撃されたのは松本市奈川の山林です。13日午後1時40分ごろ、市の奈川支所に「クマ3頭を目撃した」と住民から通報がありました。警察官が駆けつけて現場の山林の周辺をパトロールしましたが発見に至りませんでした。警察によると、親と見られる成獣1頭と子グマ2頭とみられています。体長などはわかっていません。その後、クマの目撃情報は寄せられておらず、人や物への被害も確認されていないということです。松本市は防災無線で付近の住民に注意を呼び掛けています。

(捕獲された野生動物を用いた屠体給餌の可能性:北海道)
酪農学園大学と、札幌市円山動物園、日本大学、Wild meat Zooが主催となる、ワークショップ[北海道における捕獲された野生動物を用いた屠体給餌の可能性]が、札幌市円山動物園科学館ホールにて2023年6月25日(日)13:00から開催されます。本ワークショップは2023年度北海道新聞野生生物基金の助成及び令和5年度農林水産省鳥獣被害対策基盤支援事業(と体給餌利用促進事業)の補助を得て実施します。近年、獣害管理のために捕獲された野生動物の屠体の有効活用と、動物園で飼育されている動物の動物福祉の向上という二つの課題をつなぐ新たな教育啓発プログラムとして、捕獲された野生動物を用いた屠体給餌への関心が高まっています。屠体給餌とは、屠殺した大型動物を毛皮や骨などが付いた状態で動物園の飼育動物に与える給餌方法を指し、日本では、2017年、大牟田市動物園で捕獲された野生動物を用いた屠体給餌が実施された後、全国の動物園で試行的取組みが行われ、愛知県豊橋総合動植物公園では、屠体給餌を定期的に実施する体制を確立しています。屠体給餌の取組みが広がる中で、飼育動物の健康や行動に対する積極的な効果の検証も進められています。北海道においても、農作物被害の防止等を目的としたエゾシカの捕獲数が増加し、捕殺されたエゾシカの有効活用が課題となっています。一方、札幌市は2021年、動物園条例を施行し、飼育動物の環境エンリッチメントの充実を動物園の重要な役割と位置づけて、屠体給餌の試行的な取組みを始めていますが、道内ではエゾシカの捕獲個体を適切に処理し、動物園へ供給する体制は確立されていません。そこで、本ワークショップでは、捕獲された野生動物を用いた屠体給餌を導入し、推進してきたWild meat Zoo関係者にこの取組みの意義と成果についてお話を伺うと共に、円山動物園を始めとして、北海道内の動物園において、エゾシカの捕獲個体を用いた屠体給餌を実施する意義と、その実現のための課題を検討します。

(駆除されたイノシシ×家具に不向きな木材:香川)
駆除されたイノシシと家具としてはあまり使われていなかった木。これらを活用して「椅子」を作る取り組みが香川県で進んでいます。きっかけは、一人の男性の「里山を守りたい」という思いでした。2022年10月、木工家具を製作する高松市の井上製作所に1枚の木の板が持ち込まれました。この木はさぬき市南部に自生していた広葉樹の「アベマキ」です。アベマキは乾燥させたときに曲がりやすいため、これまで家具に使われることはほとんどありませんでした。さらにこんな物も……、持ち込まれたのはイノシシの革。徳島県と香川県の境にある東かがわ市の五名地区で駆除されたものです。五名地区は30年以上前からイノシシによる農作物への被害に悩まされてきました。(農業・林業を営む/西尾和良さん)「里山を守っていきたい。里山の景色を守りたいっていうのがありまして、その中で里山にイノシシとか、サルとか出てきて」。2005年、五名地区には駆除したイノシシやシカの処理施設が整備されました。肉は近くの産直カフェなどで販売しています。西尾さんは、それまで捨てられていた皮に着目。有効活用しようと、2018年にイノシシの革製品のブランドを立ち上げました。

(イノシシ出没:宮城)
登米市によると、13日午後5時5分ごろ、登米市石越町南郷鬼の目にイノシシが出没しました。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、13日午前9時30分ごろ、仙台市青葉区新川佐手山にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
松島町によると、13日午後3時45分ごろ、松島町高城にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
栗原市によると、13日午前8時ごろ、栗原市一迫嶋躰花の木前にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
登米市によると、13日午前6時30分ごろ、登米市津山町柳津宮下にクマが出没しました。

(イノシシ出没:宮城)
登米市によると、13日午前7時50分ごろ、登米市石越町東郷加慶にイノシシが出没しました。

(クマ出没:宮城)
栗原市によると、12日午後4時30分ごろ、栗原市金成有壁館下にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
栗原市によると、12日午後5時50分ごろ、栗原市築館新八ツ沢の国道沿いにクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
宮城県警によると、12日午後5時ごろ、大崎市鳴子温泉川渡の河川敷にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、12日、仙台市青葉区芋沢明神にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
栗原市によると、12日午前6時ごろ、栗原市一迫北沢野山にクマが出没しました。

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(クマに襲われ、60代男性けが:宮城)
10日午後0時50分ごろ、宮城県大崎市鳴子温泉末沢の山林で、畑仕事をしていた同市の60代男性会社員がクマに襲われ、右足にけがをした。宮城県警鳴子署によると、男性は畑に水を引くためホースを担いで歩いていたところ、体長約1・5メートルのクマと遭遇。突進するクマをよけたが、切り傷を負った。男性は自力で病院を受診した。署は現場付近を警戒し、注意を呼びかけている。

(クマに襲われ女性けが:青森)
8日夕方、弘前市で農作業をしていた60歳代の女性がクマに襲われてけがをしました。8日午後5時半すぎ、弘前市石川の畑で農作業をしていた60歳代の女性がクマに襲われました。市によりますと女性は太ももをひっかかれたり手の甲をかまれ病院に搬送されましたが軽いけがで命に別条はありません。大きさから子グマとみられ山のほうに逃げていきました。現場は東奥義塾高校から南に500メートルほど離れたところです。市は朝の登校時間にクマが出没したことを知らせる看板を設置し広報車で巡回するなど注意を呼びかけています。

(クマ、92歳女性がけが:岩手)
9日、岩手県八幡平市で90代の女性がクマに襲われ、右手などにけがをしました。午前8時ごろ、八幡平寺志田の無職村上キミさん(92)が、自宅敷地内にある車庫でクマに襲われ、右手と頭にけがをしました。村上さんは散歩の為に車庫を経由して外に出ようとしたところ中にいたクマ1頭に襲われ、右手を引っかかれたほか頭を上から叩かれたようなけがをしました。村上さんは、同居する家族と病院に行き、右手の小指を縫うなどしましたが命に別状はありません。4月以降、県内のクマによる人的被害は10件11人になりました。

(草刈り中にマダニにかまれ感染か:静岡)
浜松市天竜区で草刈りをしていた高齢女性がマダニにかまれ、重症熱性血小板減少症候群(SFTS)に感染しました。SFTSの感染は、静岡県で12例目です。浜松市によりますと、天竜区在住の80代女性は5月29日に発熱と手の震えの症状が出て医療機関を受診、PCR検査でSFTSウイルス遺伝子が検出されました。女性の太ももにマダニの刺し口が確認され、女性は草刈りをした際にマダニにかまれ感染した、と推定される、ということです。2013年にSFTSが全数把握対象の4類感染症に指定されて以降、静岡県内で12例目、浜松市では5例目の感染確認になります。浜松市は「マダニは春から秋が特に活動が盛んです。野山や草むら、畑などに入るときには長袖、長ズボンなど肌の露出を少なくしてください」と注意を呼び掛けています。

(イノシシに襲われ4人が救急搬送:ながさき)
11日午前、長崎県大村市で30代の男女や10歳未満の男の子などが、イノシシに襲われる被害がありました。イノシシによる被害があったのは、大村市の木場1丁目と2丁目です。消防や警察によりますと、11日午前10時前、付近の住民から「イノシシにかまれた」と通報がありました。30代の男女や10歳未満の男の子など5人がケガをしていて、このうち4人が大村市内の病院に搬送されました。大村市によりますと、イノシシは、市の職員や警察が正午前に捕獲したということです。

(野生イノシシから豚熱:広島)
広島県は9日、熊野町で見つかった野生のイノシシ1頭から豚熱(CSF)を確認したと発表した。町内での確認は初めて。県内での確認は24例目になる。

(シカ逃走1カ月:愛媛)
愛媛県松山市の鹿島公園の新鹿園で飼育する雌のニホンジカ20頭が、5月7日の大雨による土砂崩れの影響で逃げ出してから1カ月余り。園を管理する市は餌でおびき寄せる作戦を継続しているが、依然として行方が確認できないままとなっている。同園の飼育員が、子ジカ1頭を含む雌全20頭がいなくなっているのに気付いたのは5月8日朝。前日の大雨による土砂崩れで園東側斜面のフェンス下部に20~30センチの隙間ができ、そこから脱走したとみられる。園では8日以降、フェンスの扉を開けたままにし、餌場に普段与えている干し草などの飼料と水を置いてシカが自発的に戻るよう促してきた。何度か水を飲みに入った形跡はあったものの、1カ月が過ぎた今も足取りはつかめておらず、飼育員が雄ジカを囲うフェンス付近など園外で2度見かけたほかは目撃情報も届いていない。

(高速道路にシカ出没、4時間近く通行規制:長野)
長野県塩尻市の長野道に9日朝、ニホンジカ1頭が出没し、けがをして動けなくなり殺処分されました。周辺はおよそ4時間にわたって通行規制され、渋滞となりました。高速道路の路肩に座り込む1頭のシカ。車と衝突し動けなくなっている様子を通りかかった車中から撮影されました。ネクスコ中日本などによりますと、シカが現れたのは塩尻北インターからおよそ3キロ南の上り線です。9日6時半ころ、通りかかったドライバーから110番通報があり、午前10時半には猟友会も出動。有害鳥獣の捕獲許可にもとづき、その場で殺処分されました。シカは大人のオスで、車と衝突したとみられ足を骨折していたということです。現場周辺では4時間近く通行規制され、およそ3キロにわたって渋滞の列ができました。

(猟銃は警察が保管すべき?規制や保管場所を再考する意見投票)
日本では猟銃を所持するためには、警察署への申請や精神科の診断書の提出など厳しい規制が設けられていて、いわゆる“銃社会”といわれるアメリカなどとは事情を異にするが、それでも猟銃を使って人が殺害される事件はあとを絶たない。そこで、犯罪学者の小宮信夫氏が「猟銃の保管場所は所持者の自宅ではなく、警察署や猟友会など第三者が管理する場所にすべきか?」という問題を提起、意見投票をSurfvote(ポリミル・東京)でスタートした。猟銃は、狩猟や有害鳥獣の駆除、クレー射撃などの目的でのみ所持が許可されているが、保管場所は所持者の自宅。小宮氏は、自宅以外の場所で猟銃を管理することで、猟銃を手にするまでのクールダウン期間ができ、第三者の目による抑止力・盗難や悪用の防止が期待できるとしている。犯罪抑止を考えればその通りだが、一方で、保管や利用手続きに膨大な費用がかかることや、メンテナンスが不十分になったり、有害鳥獣の駆除に迅速に対応ができなくなったりするデメリットもある。どこでバランスをとるべきか難しい問題だが、当事者の意見などもコメントで読めるから、これを機会に問題を深掘りしてみよう。

(エゾシカ対策訴える:北海道)
とまこまい広域農業協同組合(JAとまこまい広域、宮田広幸組合長)は8日、農業関係者と東胆振1市4町の首長らが意見交換する「農業振興対策協議会」を安平町の早来町民センターで開いた。

(ハクビシンの分布拡大、農作物に被害及ぼす外来哺乳類:和歌山)
農作物や生活環境に被害を及ぼす外来哺乳類ハクビシン(ジャコウネコ科)の2022年度の和歌山県の旧田辺市での捕獲数は52匹だった。23年度は、5月中旬までですでに20匹が捕獲されており、100匹の大台に乗る可能性がある。隣接町でも捕獲が続いており、10年余りでゆっくりと分布を紀南全域に広げたことがうかがえる。捕獲数は、田辺市農業振興課と連携して市ふるさと自然公園センターの鈴木和男さんが調べており、交通事故や死骸発見なども含まれる。調査によると、22年度の地区別では上秋津が12匹で最も多く、次いで長野の10匹だった。新たにあけぼのと芳養松原が加わった。旧町村部では、本宮と大塔がそれぞれ2匹、中辺路と龍神が1匹ずつだった。また、繁殖度を示す0歳獣の捕獲も徐々に多くなっている。22年度は0歳獣の占める割合が初めて50%に達した。ハクビシンが旧市内で初めて確認されたのは12年度で、2匹だった。翌年度は4匹だったが14年度に12匹、19年度には23匹と倍増した。その後も増え続け、20年度41匹、21年度42匹と右肩上がりで推移している。近隣町の状況は、白浜町で12年度から、上富田町は16年度、すさみ町とみなべ町は19年度から確認されている。鈴木さんは「ハクビシンは、食害に加え、倉庫や空き家への侵入対策が要る。細身のため、直径10センチ足らずの隙間でも通り抜けられる。早期の捕獲が被害対策になるだろう」と話している。ハクビシンは、胴の長い体形で40センチほどの長い尾を持つのが特徴。重さは5キロまで。体は灰褐色だが鼻筋に白線が入る。樹上生活に適しており、雨どいを伝ったり、電線を渡ったりできる。雑食性だが特に果実を好む。

(イノシシ急増、住宅地でも目撃情報:千葉)
千葉市内で捕獲されるイノシシなどの有害鳥獣が増えている。8日には若葉区で、1基の箱わなに子どものイノシシ15匹がかかっているのが見つかった。15匹を捕獲した人は「都市部にもイノシシが出没する可能性がある」と警鐘を鳴らす。市には住宅地での目撃情報も寄せられており、市はイノシシを見かけても近づかないように呼びかけている。

(音でクマ追い払う「くまドン」開発:北海道)
獣害対策装置を製造販売するティ・エム・ワークス(山梨県)と同社製品の販売代理店「マツクラ」(札幌市)などが、音を使ってクマを追い払う装置「くまドン」を開発した。十勝管内中札内村などが協力した実証試験では、音に反応したクマが逃げる様子を確認。検証を続け、9月にも発売する計画だ。

(クレー射撃体験できます:熊本)
熊本県総合射撃場(益城町砥川)は陶器製の標的を散弾銃で狙うクレー射撃の普及を目指し、競技を屋内で模擬体験できるシミュレーターを九州で初めて導入した。1時間1500円。県内外から来場者が訪れている。シミュレーターは100インチ(縦125センチ、横220センチ)のスクリーンに、射撃場の風景をCGで映し出す。実際の競技同様、声に反応して画面上にクレーが飛び、模擬銃で的中させると、クレーから紫の煙が現れる。岡山県倉敷市から訪れた小田美鈴さん(27)は「すごく楽しい」と初めての経験に大興奮。競技歴6年になる産山村の自営業、大塚雄成さん(33)は「射撃の再現度が高い。発砲の衝撃はないので初心者にうってつけ」と感心していた。クレー射撃はオリンピックの採用種目。ただ、銃の所持許可が必要なため、競技人口が増えづらく、県クレー射撃協会の会員も2022年度で22人。射撃場の坂本隆輝射撃場長(48)は「所持許可がないと銃に触れることすらできず、『やってみたい』という声になかなか応えられずにいた」という。導入したシミュレーターは、日本クレー射撃協会の公認機種で、整備費は約150万円。模擬銃は実際の競技で使用するモデルに近く、重さ3・8キロ。同射撃場によると、弾や装備品の価格は高騰。競技経験者にも利用を呼びかけ、今後はシミュレーターを使った大会を企画する。利用は中学生以上で、1時間1組(4~5人目安)の予約制。

(ヒグマ駆除の担い手不足なお深刻:北海道)
渡島、檜山管内で狩猟免許の交付件数が増えている。2021年度の交付件数は919件で、12年度の約1・4倍。比較的始めやすいわな猟を選ぶ人が増えている。一方で、人里への出没で必要性が高まっているヒグマを駆除するハンターの数は少なく、担い手の育成は急務。山に入ってクマを撃った経験があるハンターがいない状況が長く続いている地域もあり、技術伝承がままならない実態もある。...

(イノシシの箱わな、ドローンで捕獲確認:佐賀)
イノシシを捕獲する箱わなを猟師に代わり、ドローンに自動巡回させる実証実験が多久市で始まった。野生鳥獣が農作物を荒らす被害は全国的に深刻な一方、駆除を担う猟師は高齢化で人手が不足しており、険しい山林を見回る作業の効率化を図るのが狙いだ。1年程度かけて実用性を確認する。実験はドローン事業を手がける福岡市のベンチャー企業、トルビズオンが担う。

(効率的な囲いわな開発へ:山口)
山口県内で2022年度、シカによる農林業被害は前年度比6・6%増の9700万円で、捕獲数も10・6%増の9705匹と過去最多だったことが分かった。被害を及ぼす野生動物のうちイノシシとサルが被害額、捕獲数とも前年度より減る中、シカは増えた。県は本年度、県内のシカの特性に合わせて効率的に捕獲するための「山口型小型囲いわな」開発に着手する。

(獣害対策講座:三重)
亀山の「鈴鹿川等源流の森林づくり協議会」(安田正会長)は10日、三重県亀山市加太板屋の市林業総合センターで、「加太地区獣害対策講座」を開いた。加太住民や一般市民ら計31人が参加した。市獣害対策室が協力した。講座は、県中央農業改良普及センターの大成行洋主幹と県四日市農林事務所の江藤公則主査が講師を務めた。近年、イノシシやシカ、サルなどの獣が山間部の里山や市街地に出没し、農産物に被害を与えていることから、専門家から獣害対策について学ぶのが狙い。大成主幹は「それぞれの獣の習性と特徴を知り、その獣に応じた金網や電気柵などの防護柵を設置し、維持管理をすること」とし、「地域住民全体が協力し、集落から追い払うこと」と促した。一方、江藤主査は「加太地区の北在家では、イノシシとシカによる農作物への獣害対策として、令和3年度から国と市の補助金を活用して、防護柵を設置している」と対策事例を紹介した。同協議会は、平成30年5月発足。鈴鹿川山系や布引山系を源とする鈴鹿川源流の森林や川が育む「歴史・文化」の継承や生物多様性、環境保全活動に取り組んでいる。

(イヌの散歩中にクマと遭遇:山形)
県内でクマの目撃が相次ぐ中、8日夜から9日朝にかけ米沢市でも目撃された。住宅街から出てきたクマは、散歩中の男性と鉢合わせし逃げていったという。9日午前6時すぎ、米沢市福田町の市道で、イヌの散歩をしていた男性が住宅街から道路に出てきたクマ1頭を目撃し警察に通報した。体長は約1.2メートルで、鉢合わせした男性が声をあげたところ、逃げていったという。男性とイヌにけがはなかった。米沢市内では8日夜も、この現場から南東に約1.5キロ離れた通町で、道路を横断するクマが目撃されている。警察は同じクマかはわからないとしていて、付近のパトロールを強化し注意を呼びかけている。県は、県内の市街地でクマの出没が相次いでいることを受け、9日午後、緊急の会議を開き対応を協議することにしている。

(クマが金属製の死骸回収ステーション壊したか:北海道)
8日午後、旭川市郊外の東旭川町で、害獣として駆除された動物の死骸を集める金属製の回収ステーションが壊されているのが見つかりました。近くにはクマの足跡があったことから、市はクマによる被害とみて周辺の住民に注意を呼びかけています。8日午後1時半ごろ、旭川市東旭川町倉沼にある、害獣として駆除された動物の死骸を集める金属製の回収ステーションの一部が壊されているのを、巡回中の市の職員が見つけました。近くには幅13センチほどのクマの足跡が残っていたことから、市はクマによる被害とみて調査を進めています。市によりますと、6月5日に市の職員が回収ステーションからエゾシカの死骸を回収し、それ以降は何も入っていなかったということです。市は、回収ステーションの周辺にクマを追い払う効果がある電気柵を設けました。現場から直線距離でおよそ1キロ離れた旭山公園では6月6日、敷地内の監視カメラにクマが写っていたことから現在、閉鎖されていて、市は周辺の住民などに注意を呼びかけています。

(原因はエサ?カラスVSサル:大阪)
住宅街でやりたい放題に暴れ回るサル。そこに現れたのは、子育て中のカラス。ついに両者が相まみえる時が。サル対カラスの激しいバトルが始まった。5月上旬、大阪府内の住宅街に現れた1匹のサル。塀の上を、わが物顔で歩き回っている。サルが狙っているのは、庭に植えられたサクランボ。すると器用に防護ネットの隙間から手を突っ込み、食べ始めた。こちらの住宅では、庭で家庭菜園を楽しんでいて、育てたスイカが丸ごと食べられたりするといった被害に遭っていた。家の壁に、なんとかしがみつこうと、必死でジャンプするサル。壁に設置された防犯カメラのケーブルをつかむと、強引に引っ張り、防犯カメラを破壊してしまった。その様子をじっと見ていたのが、このあたりを根城にしているカラスだった。そして、サルとカラスは、隣の家の庭を舞台にけんかを始めた。カラスが、木の上で休んでいたサルに近づいたその時、サルに対し、何度も威嚇するカラス。見守る住民からは、「カラス頑張れ...」と声援が飛んだ。防戦一方のサルは、結局木を下りて、姿を消したという。このけんかは、カラスの勝利に終わった。取材班が現場を訪れると、電柱の上にカラスがいるのを確認。このあたりは、近くに山があることから、日ごろから多くのカラスが飛んでいるという。サルとカラスのけんかを目撃した住民は、けんかの原因は、餌の取り合いではないかと話す。専門家によると、カラスは子育てをしていた可能性があると指摘する。市川市動植物園・菊岡厚史飼育員「(サルを)巣に近づけたくないので、カラス的には。(巣の)近くに来たサルを追っ払っているように見えた」。

(クマ目撃、猟友会が捜索:北海道)
小樽市東部の住宅地では、10日、クマを目撃したなどという通報が相次いだのに続き、11日もクマの目撃情報が寄せられ、猟友会が捜索を行っています。小樽市見晴町では、10日、午前6時ごろにクマが歩いているのが目撃されたほか、午後6時ごろには住宅地の畑で長さ20センチほどのクマの足跡が10メートルほどに渡って続いているのが確認されました。これを受けて、警察がパトロールを強化したほか、猟友会が11日午前6時半から捜索を行うことが決まりましたが、11日午前6時前、隣の桂岡町の住宅地にある公園で「クマを見た」と新たな通報がありました。警察によりますと、体長1メートルほどのクマと見られるということです。このため猟友会は範囲を拡大して捜索を行っています。

(シカ肉解体見学し商品開発に:岐阜)
シカ肉を使った商品開発に取り組む揖斐川町三輪の揖斐高校生活デザイン科食物コースの生徒たちが九日、同町坂内坂本のジビエ解体処理施設を訪れ、シカ肉の解体を見学した。施設を指定管理する総合建設業「久保田工務店」(同町三輪)が連携してシカ肉を発信する取り組みを進めていて、参考にしてもらう狙いだ。施設は旧坂内村が整備した鉄骨平屋で、広さ百五十六平方メートル。運搬用のクレーンや急速冷凍機、肉を保存する冷凍庫を備える。工務店でシカ肉の解体を担当する猟師の藤原譲さん(46)が講師を務め、施設内を案内した。

(イノシシ出没:宮城)
登米市によると、12日午前7時10分ごろ、登米市迫町佐沼の河川敷にイノシシが出没しました。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、12日午前7時ごろ、仙台市青葉区芋沢明神にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
栗原市によると、12日午前6時ごろ、栗原市一迫北沢野山にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
宮城県警によると、10日午後0時50分ごろ、大崎市鳴子温泉末沢の山林にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
松島町によると、9日午後1時30分ごろ、松島町桜渡戸附子ケ沢付近にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、8日午後7時ごろ、仙台市泉区館3丁目にクマが出没しました。

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(長野の猟銃による殺人事件2日後に「狩猟免許取ろう」、県が告知:石川)
長野県中野市の民家で5月、猟銃などを使った殺害事件が起きた2日後、石川県が公式ツイッターで趣味や楽しみなどで狩猟免許の取得を促す紹介を投稿していたことがわかった。馳浩知事は7日の記者会見で、「事件があり、行政からそういった表現のツイートがされるのは不快だ」と述べた。投稿は5月27日午前、県が広報に活用する公式アカウント(ほっと石川)が行った。今年度の初回の狩猟免許試験の受け付けが始まったことを紹介する内容で、「趣味としての楽しみや農林業被害防止のため、あなたも狩猟免許を取得してみませんか?」と呼びかけている。その2日前、長野県で男が猟銃などで4人を殺害する事件が起きたばかりだった。馳知事は7日の会見で不快感を示し、「配慮が必要だ」と語った。

(ヒグマ保護も駆除も、道腐心:北海道)
道内でヒグマの市街地への出没が相次ぎ、30年以上続く道のクマ保護政策が岐路に立たされている。道は、残雪期の捕獲を奨励する「春グマ駆除」を廃止した1990年以降は保護を重視してきたが、今春から、冬眠中を狙う「穴狩り」や親子グマ駆除を解禁する「春期管理捕獲」を始めた。生息数が増える中、駆除を望む住民の声も強く、条件付きで市街地近くでの積極的な捕獲に乗り出した形だ。クマとの共存も求められ、駆除に大きくかじを切れない事情もあり、道は保護と駆除の両立に腐心する。

(マダニ媒介の熱、初確認:富山)
富山市は7日、マダニにかまれることで感染する「日本紅斑熱(こうはんねつ)」の患者が富山県内で初確認されたと発表した。市内の50代女性が感染し、重症化せず回復した。市は春から秋にかけてマダニの活動が盛んになり、かまれる危険性が高まるとして注意を促している。市保健所によると、感染した女性は5月7日に散歩後、肩にマダニを発見した。翌日に発熱し、症状が1週間以上続いたため、15日に医療機関を受診した。県衛生研究所で検体を調べ、日本紅斑熱と判明した。日本紅斑熱は頭痛、発熱、発疹などが主な症状で、死亡事例もある。人から人への感染は報告されていない。保健所によると、国内の感染は2013年は175例だったが、20年は422例、21年は490例、22年は460例(暫定値)と増加傾向にある。今年は5月末時点の速報値で83例となっている。保健所は、マダニにかまれないよう草むらに入る際は長袖、長ズボンを着用して肌の露出を減らすなどの感染予防を呼び掛けた。治療薬があるため、発症した場合は医療機関を受診してほしいとしている。

(路上に倒れていたイノシシ、動かそうとして手かまれる:東京)
7日午後0時半頃、東京都八王子市上恩方町で、自宅前の路上に倒れていたイノシシ(体長約1メートル)を動かそうとした男性(81)がイノシシに右手をかまれた。男性はけがをして病院に搬送され、イノシシは直後に何らかの原因で死んだ。同市では先月下旬から、市中心部の住宅地に相次いでイノシシが出没しており、高尾署によると、6日夜には、同市横川町の団地(横川町住宅)でも1頭が目撃された。7日の現場は、市中心部から離れた陣馬山麓で、住宅地で目撃されているイノシシとは別とみられる。人をかんだイノシシについて、市獣害対策課の小沢穰課長は「外傷があり、何らかの原因で手負いの状態だったとみられる」と話している。イノシシの出没や人的被害を受け、石森孝志市長は7日の定例記者会見で、「住宅地ではワナや銃は使えないが、(市内の猟友会などで組織する)『追い払い駆除隊』にも協力を呼びかけ、追い払う方向で(対策を)強化したい」と述べた。

(尾瀬国立公園内にクマ出没、男性が腕ひっかかれけが:群馬)
群馬、福島、新潟、栃木の4県にまたがる尾瀬国立公園内で5月下旬、登山者がツキノワグマに遭遇して負傷したとして、尾瀬保護財団(群馬県前橋市)が登山者らに注意を呼びかけている。尾瀬でクマによる負傷者が出たのは2004年以来。シーズン中は多くの人でにぎわうが、5月にはクマの親子も目撃されており、同財団はホームページ(HP)に目撃情報を載せている。同財団によると、5月27日午後0時20分ごろ、県外から妻と2人で訪れた50代男性が、新潟との県境付近にある尾瀬ケ原のヨッピつり橋(片品村戸倉)近くの木道を歩行中、木道下の茂みからツキノワグマが現れた。男性は笛を吹こうと後ずさりしたところ、木道から1・2メートル下の湿原に転落。クマと鉢合わせとなり、逃げようとした際に左腕などをひっかかれ、切り傷を負った。男性は自力で尾瀬山の鼻ビジターセンターに戻り、手当てを受けた。センターが開所した5月16日以降、尾瀬ではツキノワグマの目撃情報が山ノ鼻地区を中心に32件(6月5日現在)寄せられている。同財団は、集団で行動したり、音を出して自分の存在を知らせたりしてクマと遭遇しないよう注意を呼びかけるとともに、目撃したらセンターや山小屋に報告するよう求めている。

(クマに襲われ80代男性がけが:秋田)
7日午後7時ごろ、秋田県大仙市協和船岡字野田の草地で、近くに住む農業男性(86)がクマに襲われ、頭や胸、背中などを負傷した。秋田市の病院に搬送される際、意識があり会話もできる状態だったという。

(クマ襲撃「一瞬の出来事」、夢中でもみ合い負傷:福島)
福島市町庭坂の自宅敷地内で5日夕、クマに襲われてけがをした男性(74)が一夜明けた6日、福島民友新聞社の取材に応じ「一瞬の出来事だった」と緊迫した当時の状況を振り返った。男性によると、5日午後4時25分ごろ、自宅から外に出て、離れのドアを開けようとした際、背後の茂みから音が聞こえた。振り返ると、何か黒い物体が向かってくるのに気付き「ぬいぐるみかと思った」。クマと知り、持っていたつえで追い払おうとしたが、近くに子グマとみられるもう1頭も出没した。驚いて転倒してあおむけになり、親グマに覆いかぶさられるように襲われたという。男性は無我夢中でクマともみ合い、額と左手首を引っかかれたが「あー」と大きな声で叫ぶと、2頭とも茂みに逃げていった。男性は数年前に近くでクマを見かけたことはあったが、自宅敷地内で突然襲われた事態に「驚いた」と胸の内を明かした。額は4針縫うけがだった。「特に夜間は怖い。屋外ではクマよけ鈴を身に付けるようにする」と気を張った。クマによる人身被害の発生を受け、福島市は6日、鳥獣被害対策実施隊と共に現場付近を警戒した。広報車も走らせ、住民に注意を呼びかけた。現場から約2キロ離れた庭坂小は教職員が周辺の安全確認を行った。会津を中心に5~6日、各地でクマの目撃が相次いだ。各署によると、クマは体長約0.6~1メートル。

(クマ目撃、猟友会が駆除:山形)
酒田市内の最上川河川敷で7日午前7時25分ごろ、クマ1頭が目撃された。クマはその後、市中心部に向かい、国指定史跡の山居倉庫や亀ケ崎小などの付近を移動した。クマは再び、最上川方面に向い、川を渡った。酒田署や猟友会が追跡し、同9時55分ごろ、最上川の支流・京田川の河川敷で猟友会が猟銃を使い、駆除した。体長は1.2メートルほどで、推定4歳の雄だった。通勤・通学時間と重なり、市などは防災無線で注意を呼びかけた。被害などは確認されていない。天童市貫津の山中では6日、地元猟友会がクマ1頭を捕獲した。現場はジャガラモガラ森林ふれあい広場に近く、イノシシ用のわなに誤ってかかり、駆除された。クマは雄の成獣で、体長1.1メートルほど。当初、遠目に確認した際には子グマと思われたため、「親がいるかもしれない」と猟友会のメンバーは注意しながら接近。周囲は緊張感に包まれた。猟友会の70代男性は「人里近くまでクマが出てきており、命の危険を感じながら活動している」と話した。

(住宅街でイノシシ目撃相次ぐ、猟友会は“駆除”行えず警戒継続:福岡)
アジサイが咲く歩道を進んでいくイノシシ。こちらは北九州市若松区の住宅街で7日朝に撮影された映像で、イノシシの後ろを棒のようなものを持った区役所職員がついていきます。警察などによりますと、6日から幹線道路沿いや住宅街で「イノシシ1頭が徘徊(はいかい)中」といった情報が相次いで寄せられました。イノシシは成獣一頭とみられますが、目撃された場所が市街地だったことから、猟友会による駆除は行えず、区役所が見回りなどの警戒を続けるということです。

(北信猟友会、青木容疑者を除名処分へ:長野)
中野市江部の4人殺害事件で、殺人の疑いで逮捕、送検された青木政憲容疑者(31)の所属する北信猟友会(中野市)が、青木容疑者を除名処分にする方向で検討していることが7日、分かった。竹節芳夫会長(69)が7日、取材に対し「除名処分はやむを得ない」と述べ、理事会に議案を諮る考えを示した。理事会で決定後、7月に予定する総会で正式決定する。

(市街地にイノシシ、小学校近くなどで目撃相次ぐ:東京)
東京都八王子市の市街地で、先月下旬からイノシシの目撃情報が相次いでいる。いずれも小学校に近い住宅地で、警視庁高尾署は文書で市教育委員会に注意を呼びかけた。同署に入った通報では、イノシシは先月28日から今月1日の夕方から深夜にかけて、長房町のショッピングモールの裏や横川町の「つるまき公園」内で計4回目撃された。市役所に近く、うち1件は通報を受けて駆けつけた警察官も確認した。いずれも1頭(体長約1・5メートル程度)がえさを探している様子で、人に向かってくるそぶりは見せなかったという。さらに、今月5日朝にも、下恩方町のゴミ置き場近くに2頭いるのが見つかった。市獣害対策課は、今月1日までの4件と、5日の1件は、目撃場所が離れており、別の個体とみている。担当者は「市街地のため、銃による駆除やワナを使った捕獲ができず、追い払うしかない」と話す。市は防犯パトロールカー(青パト)などを使った見回りを強化するとともに付近に看板を立て、「見つけたら刺激せず、市や警察に通報してほしい」と呼びかけている。

(シカによる被害2億円余り、対策会議初会合:岩手)
野生動物による農業被害が岩手県内で深刻化している中、対策を協議するために県が新たに設けた会議の初会合が、6月7日に北上市で開かれました。この会議は、野生動物による農業などへの被害が深刻化していることから新たに設置されたもので、7日は県や市町村、農林水産団体などから約80人が出席しました。会議では、2021年度の農業被害が4億800万円(前年度比約-1300万円)余りに上り、このうち2億円余りがシカによるものであることが報告されました。またイノシシによる被害は5100万円余りで、前の年度に比べて急激に増えています。さらに、2023年4月と5月のクマによる人への被害は8件で、過去5年で最も多くなっています。県農林水産部 照井富也農政担当技監「シカによる影響は依然として大きい。イノシシの被害が急速に拡大しているので、今回さらに取り組みを強化する。現地の実情に合わせて技術を実証し共有しながら対策をしっかりやっていく」。会議では、今回新たに「現地対策チーム」を設け、地域事情に沿った対応をとることで被害を減らしていきたいとしています。

(人慣れした「新世代クマ」が被害増加の背景に:福島)
夏を前に注意が必要なのが、クマの被害。福島県では大型連休中に須賀川市と会津若松市で、6月4日は郡山市、そして6月5日は福島市で。これまでに5件5人と2022年を上回るペースで被害が出ている。専門家は相次ぐ被害の背景に、人に慣れた“新世代クマ”の存在を指摘する。早朝からクマへの警戒が呼びかけられた福島県福島市町庭坂。この周辺で男性がクマに襲われた。被害が発生したのは、6月5日午後4時半ごろ。自宅の庭にいた74歳の男性がクマに襲われ、顔などにケガをした。クマは体長が約1メートルほどで、子グマを連れた母グマとみられている。近所の人は「すごい叫び声がするから、急いで行った。そしたら血を流していて、クマが今逃げたばかりだって言っていた」と当時の様子を語った。また他の住民は「日中いつもその辺を散歩していたが、怖いのでやめた」と話した。福島市などは周辺にワナを設置するとともに、パトロールを強化し警戒を続けている。福島大学で野生動物の研究をする望月翔太准教授は、6月はクマ被害に注意すべき時期という。福島大学・食農学類 望月翔太准教授:この6月ぐらいは一つ交尾期になりますので、オスはメスを求めてかなり広い範囲を移動するようになります。メスに関しては、もし子どもがいればその子どもたちに、どんな餌を食べたらいいのか 植物であればどんなエサが食べられるのか どこで寝床を作ったらいいのか 木の登り方をどうしたらいいのかというのをしっかりと教えている時期にもなります。そして、警戒を呼びかけるのが「新世代クマ」の存在。人里近くの山林を住処にし、生活音に慣れている特徴がある。福島市の被害現場は「新世代クマ」にとって行動範囲の一部だったかもしれない。捕獲隊の男性は「家との境がはっきりしていないことを踏まえると、クマの警戒が薄れてくるのでは」と話す。福島大学の望月准教授は「新世代クマは確実に増えていると思う。車の音や人の生活音がある所で生まれて、そこが故郷になってしまう。山から下りてくるクマよりも人に慣れたクマが生まれてしまう可能性というのは、これからも生じるのではないか」という。クマは本来、人里から離れた山の奥で生活していたが、林業が衰退したことで山が整備されず、クマのエサとなる木の実などが育ちにくくなった。それで人里まで降りてきているのではと望月准教授は指摘している。新世代クマは冬眠も人里に近い場所で行い、小さいころから人間の生活音や車の音に慣れているという。新世代クマへの対策でポイントとなるのが「住み分け」 山の近くに住む人は、敷地周辺の藪などを刈り取る。また農地への侵入を防ぐため、電気柵を設置する。そしてペットフードや生ごみなどを放置しないといった対策が必要。さらに夏山シーズンを迎えレジャーなどで本来クマが生息する地域に入る際、遭遇しないためポイントは「時間帯」 2023年発生したクマ被害の時間帯は「早朝」と「夕方」。望月准教授はクマによって多少違いあるとしても、基本は夜行性で夕方は活動をし始め早朝は活動を終える時間だという。そして、山に入る際は一人ではなく複数の人で。自分の存在を知らせるために、クマ鈴やラジオをなどで音を出すことも大事。もし遭遇した場合は抵抗などはせずに、その場でうずくまりしっかりと頭を守る「防御態勢」を取ることが大切とのこと。近年は住宅街などでも姿が目撃されるようになったクマ。人に慣れた新世代クマに、山に入らずとも遭遇する危険性がある。特性を理解し、対策をすることが重要となりそうだ。

(住宅街で相次ぐ目撃、クマが市街地に近づくのはナゼ?:長野)
長野市内の住宅街で5月、クマが目撃されました。市街地にも近い住宅街で一体なぜ?警察によりますと、クマは、5月26日の午前6時から7時ごろにかけて、長野市上松(うえまつ)の住宅街で目撃されました。子グマとみられ、複数の人が目撃しています。長年、この団地に住む住民も驚きを隠せません。今回目撃された場所は、県立長野高校から直線距離でおよそ630メートルの住宅街。西側には地附山(ぢづきやま)もありますが、4月24日にも近くの団地で目撃情報が出ています。同じクマかはわかりませんが、いずれも人の生活圏に近い場所です。なぜ、このような場所でクマが目撃されたのか。クマの生態を研究している県環境保全研究所の黒江美紗子(くろえ・みさこ)博士は、4月から6月にかけて標高を下げる個体もいると話します。県環境保全研究所 黒江美紗子博士「子連れの母クマであったり若いオスのクマというのが里に来る傾向にある。オスの成獣と遭遇すると子グマを襲われてしまったり、自分自身もけがをしたりするので、オスの成獣を避けるために、子連れの母クマなどはこの時期、少し標高の低い場所で過ごす傾向にある」。例年、人里での目撃が増えるのは、山の食べ物が少なくなる8月ごろにかけて。市街地に出た時に備えてクマにとっての「エサ場として認識させない」対策が必要だということです。県環境保全研究所 黒江美紗子博士「クマが触れる場所に生ごみだったり農産物で出てきたゴミが置いてあったり、匂いがするものを置いておくのが一番良くない。最初に通りがかった時にそこをエサ場として認識するかどうかというのは、生活をする上で出てしまうゴミを匂いをさせないように徹底的に処理をすること」県では、万が一クマを目撃したときは、近づかず、静かに後ずさりして離れるよう呼びかけています。

(高低周波でイノシシやシカ撃退:広島)
高低周波を出す装置でイノシシなどの動物による被害を防ぐ実験が、広島県安芸太田町の日本庭園・吉水園で進んでいる。動物の嫌がる周波の音を出して荒らされるのを避ける。岡山理科大(岡山市北区)の研究者が開発して効果を調べている。農地の獣害対策にも応用できる可能性がある。装置は、同大の辻維周(まさちか)教授(67)が民間業者と開発を進めている。吉水園には4月下旬、拡声器型の2台を設置。一つは100~130ヘルツの低周波、もう一つは1万2千~3万ヘルツの高周波を出す。範囲はそれぞれ半径300メートル。低周波はイノシシやクマ、高周波はシカに効果があるとみられるという。モリアオガエルの産卵場として知られる同園では近年、イノシシが石垣を掘り返す被害が続いており、同園が辻教授に支援を要請した。装置はいずれも高さ約2メートルのポールに取り付け、電源用の太陽光パネルなどがセットとなっている。タイマー式で夜間や早朝に稼働させている。これまでに目立った被害はない。同様の装置は、辻教授が益田市の萩・石見空港や岡山県和気町の森林公園などにも設置している。農地での効果確認も進め、実用化を目指している。農地での活用はフェンスなどとの併用を想定している。辻教授は「有害鳥獣と人間の境界を高低周波でつくり、人間と動物が共存できる仕組みづくりに役立てたい」としている。

(カワウの巣にドライアイス投下:群馬)
アユなどを捕食して深刻な漁業被害をもたらすカワウを巡り、群馬県はドローンで樹上の巣にドライアイスを落とし、卵のふ化を抑制する新たな対策に乗り出した。木を伐採するなどの方法では、周辺に新たに営巣されて繁殖を助長してしまう恐れがあったが、絶対的な個体数を減らす効果が期待できる。県内最大のコロニー(営巣地)がある高津戸ダム(みどり市大間々町)で3月、大規模なドライアイスの投下作業に取り組んだ。カワウは、水辺などにコロニーを作って集団で繁殖する習性がある。県内には、2022年3月の調査で35個の巣が確認された高津戸ダムと、10個の巣があった真壁調整池(渋川市北橘町)の少なくとも2カ所にコロニーがある。県や地元の漁業協同組合は木を伐採したり、枝にビニールテープを巻いたりして巣を作られないように対策してきたが、コロニーの場所が池の対岸に移るだけで大きな成果に結び付かないケースもあった。そこで個体数そのものを減らそうと、県は20年度から、ドローン開発のTEAD(テッド、高崎市)に委託してドライアイス投下の実証実験を開始。22年6月に真壁調整池で投下作業を実施し、ドライアイスを投入した11個の巣全てで、ふ化を抑制したことを確認した。23年3月下旬には高津戸ダムで2日間にわたって作業し、24個の巣にドライアイスを投入することに成功。成果の検証はこれからだが、同社の担当者は「湖面にせり出した木が重なる難しい条件だったが、うまく投下できた」と自信を見せる。ただ、それでもカワウ対策が難しいのは、カワウが1日に40キロ程度を移動する飛行能力を持つためだ。県内で一時的に個体数が減っても、県外から飛来して回復してしまう恐れがある。県は空気銃によるカワウ捕獲なども行ってきたが、生息数は最多だった13年度の1154羽からは減ったものの、19年度811羽、20年度698羽、21年度800羽と下げ止まっている。県が策定したカワウ適正管理計画は、22年度に10年前の半数に当たる480羽にする目標値を設定していたが、達成は困難との見通しだ。ドライアイス投下は、本年度も真壁調整池と高津戸ダムで行う。県鳥獣被害対策支援センターは「近県から飛来するカワウもいて成果は見えにくいが、ドライアイス投下が有効な手段の一つであることは確か。複数の対策を組み合わせ、生息数を減らしていきたい」としている。

(新しいわなや電気柵を:岩手)
被害が急増しているイノシシやシカなどの対策について話し合う県の会議が開かれ、新しいタイプのわなや電気柵なども導入しながら農家の負担軽減に努めていく方針が示されました。対策会議は北上市にある県の農業研究センターで開かれ、県や県内の各市町村、農協、それに猟友会の関係者など合わせておよそ90人が参加しました。この中ではイノシシやシカなどによる農業被害額が2019年度以降、年間で4億円を超え、高止まりしていることが報告されました。中でもイノシシによる被害は2016年度はおよそ600万円だったのが2021年度は5100万円あまりになり、この5年で8倍に増えたということです。また会議ではイノシシやシカがわなにかかっているどうか、リモートで確認できるシステムや下草を刈りやすい電気柵など新しい設備の導入を進め、農家の負担軽減に努めていく方針も示されました。今後、県内10か所に配置されている「現地対策チーム」を中心に実証実験を行っていくということです。一方で、専門家からは動物によって対策も異なるとして、農作物を荒らしている動物が何なのか特定する作業も進めるよう意見が出されていました。会議の後、紫波町の担当者は「地域の方たちの協力を得てわなを効果的に運用し、被害を減らしていきたい」と話していました。

(頭に突き刺さったヒグマの牙「もうだめだ」生還を果たした猟師の秘策:北海道)
北海道の山中で突然、ヒグマに襲われた。仰向けに倒され、頭に牙が突き刺さる。血まみれになり、遠のく意識。だが、とっさにとった行動が命を救った。ベテラン猟師が九死に一生を得た体験を語った。北海道岩見沢市に住む原田勝男さん(83)がヒグマに襲われたのは、今から23年前の11月1日のことだった。その日はエゾシカ猟の解禁日。猟仲間の男性3人とともに北海道白糠町上茶路の山へ入った。久々の猟に原田さんの胸は高鳴り、前夜は寝られないくらい興奮していた。4人は午前6時から別々のルートに分かれて獲物を探した。快晴で最高の狩り日和だった。正午近くになり、原田さんは松の根っこに腰を掛け、おにぎりをほお張った。食べ終えて、ふと50~60メートル先を見ると、ゴソゴソと山を登っていくエゾシカが見えた。だが、何となく元気がなく、動きも遅い気がした。「きょう最初の獲物か」。立ち上がって撃とうとしたその時、背後でカサカサという音がした。エゾシカの音とは違う。振り向くと、4、5メートル先までヒグマが迫っている。目が鏡のように光っていた。

(大型ヒグマに、ベテラン猟師が仕掛けるわな:北海道)
北海道内で目撃情報が相次いでいるヒグマ。札幌市から北東へ約30キロ、丘陵地を抱える岩見沢市でもヒグマが人里近くに姿を見せる。危険な個体は捕獲するよう努めているが、体重300キロ級の大型がいるとの情報もある。岩見沢市の原田勝男さん(83)が管理するわなには今年、5月17日から6月2日までに計5頭のヒグマが掛かった。半年間で17頭も捕獲した一昨年と同様のペースで増えている。農林水産省の農作物野生鳥獣被害対策アドバイザーを務める原田さんは、市内に箱形のわなを四つ置いている。付近を見回り、ヒグマの足跡やフンが見つかるなど頻繁に出没していることが分かると、わなに餌を入れる。2021年は4~10月に計17頭、22年は4~11月に計11頭捕まえた。5頭目が掛かったのは21年が5月30日、22年が6月9日だった。捕獲したヒグマは年齢も大きさも様々だが、21年6月には推定で13歳、体重280キロもある大型の雄がわなに掛かった。今年は推定2~3歳の子グマが多いが、5月下旬に捕まえた雌は推定で7歳、体重は120キロあった。関係者によると、見つかった足跡などから一帯にはここ3年で最大となる体重300キロ前後のヒグマがいるとみられ、警戒を強めている。原田さんは狩猟歴50年以上のベテラン猟師。父親は秋田の伝統的猟師の「マタギ」だったという。20代後半で銃の免許を取り、エゾシカなどを追って各地を巡った。60歳の時、北海道の山中で猟の最中にヒグマに襲われ、瀕死(ひんし)の重傷を負ったこともある。現在はNPO法人ファーミングサポート北海道(本部・岩見沢市)の理事として、農作物を荒らすエゾシカの駆除にも取り組む。

(ツキノワグマの瞬発力、数十m先にわずか数秒で到達:鳥取)
ツキノワグマの活動時期を迎え、鳥取県は注意を呼びかけている。一時は絶滅のおそれがあったが、保護政策もあって近年は個体数が増加。県内全域で広くみられるようになった。人に危害を加えることがあるため、習性を把握して、遭遇時には落ち着いて対処したい。鳥取県によると、県内に生息するツキノワグマは子グマの親離れや雄の求愛行動が活発になる5月頃から行動範囲が拡大し、目撃情報が増える。6月から7月初めにかけては山菜などが不足し、エサを探して回る。今年度は鳥取市や江府町など5市町で9件の目撃情報があり、1日にも鳥取市福部町の農道でツキノワグマ1頭が目撃されたばかりだ。鳥取県には昨年度、姿や足跡、フンなどの目撃情報が62件寄せられ、そのうち44件が5月から8月だった。2021年度には年間81件のうち41件が、20年度は150件のうち99件が同時期に集中する。過去には個体数が減少し、県内の一部地域では1991年に環境省指定の「絶滅のおそれのある地域個体群」となった。その後しばらく狩猟の自粛や禁止が続いたことで、個体数は徐々に回復。それに伴い人との遭遇も増加傾向にあることから、県は昨年度、狩猟を一部解禁した。目撃情報は鳥取県東部が中心だが、近年は中西部での目撃も相次ぐ。日野郡鳥獣被害対策協議会(日野町)によると、日野、日南、江府の3町では近年、シカ用のわなにツキノワグマがかかることがあるという。親子連れの姿も確認され、繁殖が進んでいるとみられる。遭遇するのは山間部に限らない。鳥取砂丘で足跡が見つかったこともあり、行動範囲は海のそばや住宅地近くまで及ぶ。2020年には若桜町と鳥取市で2人がかまれるなどして負傷した。クマに襲われる事案は全国で起きており、5月中旬には北海道幌加内(ほろかない)町の湖で、釣り客の男性がヒグマに襲われて死亡した。ツキノワグマはヒグマほど大きくはないが、襲われれば人では太刀打ちできない。同協議会の木下卓也さん(42)は「もし遭遇しても写真撮影などせず、早く逃げたり物陰に隠れたりして、身の安全を確保してほしい」と呼びかける。

(新幹線の工事現場でヒグマと遭遇:北海道)
北海道八雲町の北海道新幹線の工事現場で、男性作業員がクマと遭遇。男性が持っていたクワを振り回してクマを追い立て、ケガなどはありませんでした。6月6日、北海道南部の八雲町の北海道新幹線の延伸工事の現場で、草刈り作業をしていた男性が目の前のわずか1メートル先にクマがいるのに気付きました。驚いた男性は手に持っていたクワを振り回し抵抗。クマが一瞬ひるんだすきに、近くに停めていた軽トラックに飛び乗り、ケガなどはなかったということです。クマは男性の気迫に押されたのか、後ずさりし、山に戻っていったということです。

(「短期間で複数のクマ確認」旭山公園を閉鎖:北海道)
北海道の旭川市は、クマの警戒用に設置したカメラにクマの姿が映っていたとして、旭山公園とその中にある三浦庭園を閉鎖したと6月7日に発表しました。旭川市によりますと6日夜、監視カメラをチェックしていた市の職員がクマの姿が映りこんでいるのを発見しました。これを受け、7日朝から市の職員と猟友会が現地の確認を行っています。市によりますと、今回映ったクマは体長が2メートル弱の、中型の個体である可能性が高いとみられています。旭山公園では5月26日にもクマとみられる動物の食痕が確認され、一時閉鎖される事態となり、その後クマの姿がみられないとして6月3日に再開したばかりでした。今回クマが撮影された場所では、4月30日にもクマが目撃されていますが、この時は小型のクマだったため、今回撮影された2メートル弱のクマとは違う個体である可能性が高いということです。旭山公園の再開時期は未定で、市の公園担当者は「短期間で複数のクマが確認されたことから、次の公園再開は慎重に行う必要がある。関連部署と相談しながら再開時期を検討したい」と話しています。旭山公園にはクマ警戒用の監視カメラが5台設置されています。

(市街地にサル居座る:長崎)
長崎県島原市内の住宅地や繁華街で4月下旬以降、サルの目撃情報が相次いでいる。群れからはぐれたとみられ、子どもを追いかける事態も。同市街地で1カ月半にわたり出没するのは異例で、市は7日、県や警察、消防と対策会議を開催。目撃したら複数の大人で追い立て、山に帰るよう促してほしいと市民に協力を呼びかけている。市などによると、サルは1匹とみられ、最初の目撃は4月24日ごろ。山に近い安中地区の住宅街だった。その後、山沿いの杉谷地区などを経て、市中心部の森岳、霊丘の両地区へ。5月31日朝には市立島原第一小(同市城内1丁目)で児童が発見。校舎の窓を閉め、教員が監視した。島原署によると、6月1日夕、アーケード付近で母親と一緒にいた幼稚園の男児が追いかけられた。けがはなかった。7日夕、アーケードで目撃した居酒屋店主、磯野哲夫さん(58)は1日にも花屋店先でカーネーションの花を食べる様子を撮影。「餌がなくて花を食べたのかも。早く山に帰ってほしい」と話した。同市は、人から食べ物を奪うようになるとして餌はやらないよう注意喚起している。

(公園の砂場にクマの足跡くっきり:北海道)
7日夜、札幌市西区の公園でクマ1頭が目撃されました。近くでは先月にもクマが目撃されていて、警戒が続いています。7日午後11時すぎ、札幌市西区西野8条9丁目の公園で、近くに住む人が家の中からクマ1頭を目撃し、警察に通報しました。クマは林の方へ去って行ったということです。近くでは、先月も親子とみられるクマの目撃が3件あり、札幌市は今回、目撃されたクマも同じ個体とみています。周辺の小学校では8日朝、見守りの教員が通学路に立ち、保護者にも見送られながら子どもたちが登校しました。市の調査では公園のそばの林でクマのふんが見つかっていて、警戒が続いています。

(鳥獣被害防止総合対策交付金の第2次公募)
令和5年度鳥獣被害防止総合対策交付金(全国ジビエプロモーション事業のうちジビエ需要拡大・普及推進事業)について第2次公募を実施しますので、本事業の実施を希望される方は御応募ください。

(シカ肉使ったカレーの試食会:鳥取)
鳥取市内の高校生と海上自衛隊が協力して開発した、県内で捕獲されたシカの肉を使ったカレーの試食会が開かれました。鳥取商業高校は、県内で捕獲されたシカの活用に貢献しようと「海自カレー」で知られる京都府舞鶴市にある海上自衛隊の隊員に協力してもらって、去年9月からシカ肉を使った「ジビエカレー」のレシピの開発を進めています。5日、このレシピをもとに実際に「ジビエカレー」の提供を始めることにした、鳥取市のレストランのシェフが作ったカレーの試食会が開かれ、高校生と自衛隊員も参加しました。カレーには圧力鍋で煮込んだ大きなシカ肉のほか、鳥取県産の梨のペーストや白ネギなども使われていて、高校生や自衛隊員はシカ肉の食感や風味が生かされているかや、どの程度の辛さにするかなどについて意見を出し合っていました。ジビエカレーは早ければ6月末からこのレストランで提供される予定です。参加した鳥取商業高校3年の澤春菜さんは「ジビエをあまり知らない人や、臭みであまり良い印象を持っていない人たちにも食べてもらいたい」と話していました。また海上自衛隊第4術科学校で、ふだんは調理担当の隊員を指導している三浦鉄将1等海曹は「高校生に料理の楽しさや、食材を扱う楽しさを今回のカレー作りで伝えることができたのでは」と話していました。

(クマ出没:宮城)
栗原市によると、8日午後4時30分ごろ、栗原市築館芋埣沼ケ崎にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
宮城県警によると、8日午後2時40分ごろ、大崎市鳴子温泉町西の雑木林にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、6日、仙台市泉区根白石姥懐前にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、7日午前10時15分ごろ、仙台市泉区福岡川崎にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
栗原市によると、7日午前9時ごろ、栗原市瀬峰新田沢にクマが出没しました。

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(紛失した散弾銃の弾、路上で20代男性が拾う:山形)
おとといから警察が捜索していた山形市の70代男性が落とした散弾銃の弾について、昨夜、市内に住む20代の男性が弾を拾ったとして警察に届け出ました。けが人はいませんでした。これは、おとといの午後4時ごろ、山形市に住む70代の男性が、市内の下宝沢地区で散弾銃の弾3発を落としたと届け出たものです。警察で捜索していたところ、昨夜9時ごろ、市内に住む20代の男性が、落としたものと同じ3発の弾を警察に届け出ました。弾の大きさは縦およそ6センチ、横2およそセンチだということです。届け出た男性はおととい午後4時半ごろ、車で帰宅する途中に下宝沢の県道上で見つけ自宅で保管していたところ、きのうの報道を見て騒ぎに気づいたということです。弾を落とした男性は一人で猟場へ向かう途中で、軽トラックの荷台にかけたシートの上に弾を置いたまま走っていたということです。

(親子グマと鉢合わせ、74歳男性が自宅敷地内で襲われけが:福島)
5日午後4時半ごろ、福島市町庭坂の住宅で男性がクマに襲われ、けがをしました。福島市などが周辺で警戒を続けています。「福島市町庭坂にある山間部にほど近い住宅です。こちらの住宅の裏手で男性がクマに襲われたということです。地面を見るとクマの足跡のようなものが残っています」。福島市や警察などによりますと5日午後4時半前、福島市町庭坂で74歳の男性が自宅の敷地内でクマに襲われました。男性は市内の病院に搬送されましたが、額をひっかかれ、左手首もけがをしましたが命に別状はないということです。福島市の担当者「親子でそちらから親クマが来て、そちらから子グマが来たそうで、ここで鉢合わせになったと聞いています」。男性を襲ったのは「親子のクマ」とみられ、トイレから外へ出てきた男性を襲ってきたということです。現場には、クマの足跡やクマが桑の実を食べたあとがありました。福島市は地元の猟友会に連絡し、現地で警戒を続けていて、警察や市が注意を呼びかけています。

(シカのフンをクマと誤認、春夏は形状酷似:北海道)
室蘭市街地でクマの目撃が相次ぎ不安感が高まった影響からか、市民から室蘭市に、シカのフンをクマのフンと間違える通報が増えている。専門家によると、粒状のことが多いシカのフンだが、春夏はエサの影響で水分量が増え、ヒグマのフンと同じ俵状になることがあるという。専門家でも見分けづらい場合があるといい、市は「不安があれば連絡してほしい」とする。

(ヒグマの糞の見分け方について:北海道)
ヒグマによる人身事故や市街地での目撃が多く報道されています。根室でも、ヒグマの存在を感じる機会として多いのは糞などの痕跡を通してではないでしょうか。ヒグマの糞の見分け方として、俵状で径が7cmから8cmと大きめです。消化力がないため、食べたものがそのままに近い状態で出てきます。ヒグマの糞とよく間違われるのはエゾシカのペースト状の糞です。ヒグマの糞とエゾシカの糞の見分ける方法として、2つに割ってみることです。エゾシカは植物をすり鉢のように溝のできた歯で細かくすりつぶし消化するので、植物の繊維は細かく均一にすりつぶされています。動物の糞を見つけ、ヒグマのものかな?と思ったら、まず糞をよく観察してみてください。

(サル生息、避難地域で拡大:福島)
東京電力福島第1原発事故で避難指示などが出た12市町村で、ニホンザルが42の群で約2600匹生息していることが分かった。原発事故前よりも生息域が平野部に拡大しており、国や県は対策を強化する。5日に双葉町で開かれた鳥獣被害対策会議で示された。12市町村でのニホンザルの生息状況は、国の調査事業で明らかになった。既存の資料や現地調査に基づくデータで、群れごとにニホンザルの匹数は異なり、数十匹の群れがあれば、最大で180匹を超える群れもあるとみられる。生息分布は原発事故前の2008年は、おおむね飯舘村や南相馬市、浪江町の山間部などにとどまっていた。しかし、時間が経過するにつれて分布している地区が広がり、22年には平野部の特定復興再生拠点区域(復興拠点)の周辺でも群れが確認されている。原発事故による避難に伴い、サルの群れの進出を抑えていた人的な圧力が弱まったことが影響しているとみられる。12市町村ではイノシシの獣害を防ぐ柵は整備が進められているが、ニホンザルに対応できる柵はまだ少ない。また、市街地に出没する「離れザル」への対応も課題として指摘されている。このため、市町村間の情報共有や対策検討の場をつくることなどが対策として進められる見通しだ。

(地元猟友会が鳥獣駆除自粛、果樹栽培への影響に懸念も:長野)
長野県中野市の4人殺害事件を受け、同市猟友会は当面、有害鳥獣の駆除活動を自粛することを決めた。同市は全国有数の果樹の収穫地域で、地元からは活動自粛による収穫への影響を懸念する声があがる。また、地域への貢献をめざしてきた市猟友会の関係者は事件への複雑な思いを語る。県北東部に位置する中野市は、夏の気温が30度以上、冬は零下10度以下になる四季の変化に富んだ気候で、果樹栽培に適した地域として知られる。リンゴや巨峰、シャインマスカットなど同市で栽培される果樹は全国有数の品質と生産量を誇る。だが、5月25日夕、果樹が林立するのどかな田園地帯で、事件が起きた。警察官と近所の女性計4人が殺害され、青木政憲容疑者(31)=警察官1人への殺人容疑で逮捕=が猟銃を手に自宅に立てこもった。

(長野立てこもり事件と銃規制議論、形だけの規制ではない対策が急務に)
長野県中野市で起きた4人殺害・立てこもり事件で、容疑者は銃を所持、犯行に使用した。今回の事件は、銃規制をめぐる議論に一石を投じそうだ。田園風景が広がる集落で2人の男性警察官が銃撃されて命を奪われた。長野県中野市で発生した立てこもり事件で青木政憲容疑者(31)が使用したのは、サバイバルナイフとハーフライフルだった。事件が起きたのは、5月25日の夕方。青木容疑者は女性2人をナイフで刺すなどし、通報を受けて駆けつけた警察官2人に向かって発砲した。この間わずか10分ほどだったという。その後、容疑者は母親やおばを人質に自宅に立てこもり、約12時間後に投降。身柄を確保された。青木容疑者は、県公安委員会から銃4丁の所持の許可を受けており、そのうちの1丁を使用したとみられている。警察庁などによると、2022年の猟銃と空気銃の許可所持者は約8万6千人。許可丁数は猟銃が約15万丁、空気銃が約2万丁だった。銃を使った事件が起きるたび、その規制をめぐりさまざまな議論が繰り返されてきた。事件翌日には、谷公一国家公安委員長が「銃の取り扱いも含めて対応することになろうと思う」との見解を示すなど、規制強化の動きもありそうだ。「佐世保の事件が起きたときには銃の所持者全員に一斉調査がありました。今回も似たようなことがあるかもしれません」。そう話すのは、埼玉県で猟銃専門店「豊和精機製作所」を経営する佐藤一博さんだ。2007年、長崎県佐世保市のスポーツクラブで男が散弾銃を乱射し、2人を射殺。6人が負傷し、男はその後自殺した事件を受け、銃規制は厳格化。狩猟免許の取得や銃の所持許可を得るときに必要な医師の診断書の作成が精神科医限定になった(現在はかかりつけ医でも可)。「今回の事件では、クマなどを撃つときに使うスラッグ弾を使ったと言われていますが、すでに警察からスラッグ弾を何発持っているかという問い合わせを受けた人もいます」(佐藤さん)。規制で事件を防ぐことはできるのか。日本大学危機管理学部の福田充教授は、「根本的な解決にはならない」と指摘する。「狩猟免許や所持許可のハードルを高くすることで一定の効果はあるかもしれません。ですが、容疑者がナイフを使ったように、誰かに危害を加えたい人にとって凶器は銃である必要はありません」。福田教授によれば、アメリカなど銃が普及する国では、犯罪抑止には中長期的な心理的ケアが必要であるとの認識が進んでいるという。「免許を取った時点では精神的に問題がなくても、その後バランスを崩すこともある。そのときにケアできる体制が周りにあるかどうかが重要です」不安定な状態から過激化する人を出さないためには、コミュニティーでの見守りが不可欠だ。地元紙「信濃毎日新聞」によると、青木容疑者は精神に不調をきたし、都内の大学を中退。病院の受診を勧める両親に「俺は正常だ」と拒否したこともあると報じられている。地元に戻った青木容疑者は狩猟免許を取得。長野県の北信猟友会に所属していたが、他の会員との交流はほとんどなかったという。猟友会関係者は言葉少なにこう語る。「事件の内容が明るみに出るにつれ、あまりのひどさに言葉がありません。ただ、こういう人が猟友会メンバーだったことを重く受け止めています」。林業や農業に携わる人にとって、猟銃は切り離すことができない仕事道具でもある。形だけの規制ではない対策が急務だ。

(「第三者による猟銃管理を」犯罪学・小宮教授の提言)
長野県中野市で5月、4人が殺害された事件で、自宅に立てこもった後に殺人容疑で逮捕された青木政憲容疑者(31)は、県公安委員会の許可を得て4丁の銃を所持していました。これまでも許可された銃による事件は起きています。銃規制はどうあるべきなのか。立正大の小宮信夫教授(犯罪学)に聞きました。――銃規制のあり方をどうお考えでしょうか。猟銃の所持許可には精神科医師か、かかりつけ医師の診断書が必要です。加えて毎年、警察による審査もある。ただ、短期間の怒りや精神疾患の発症で犯行に及ぶこともあり、診断書や警察の審査の段階で所持の可否を見抜くことは現実的には難しいでしょう。個人が銃を管理する現状を変えるべきだと考えます。――保管方法はどのように変えたらよいのでしょうか。個人ではなく、第三者が猟銃を管理することです。例えば、狩猟や有害駆除が目的ならば猟友会の保管場所に、クレー射撃などの競技が目的ならば射撃場に預ける。または警察が保管場所を確保するなどして、猟銃を個人から引き離して管理すれば、目的外の使用を制限でき、今回のような事件は起こらなかったはずです。また、個人から凶器を引き離すことで、凶器を手にするまでに高ぶった気持ちを抑えられるかもしれない。自宅のロッカーで保管するより、盗まれるリスクも低くなります。

(JR北海道、2022年度の鹿衝突件数は2,881件:北海道)
JR北海道は6日、鹿・熊による列車運行への影響件数について発表した。とくに線路内へ侵入した鹿と列車が衝突した件数について、昨年度は2,881件にのぼり、過去最大だった2021年度を大幅に上回ったという。鹿との衝突件数は、2020年度にそれまでの1,700~1,800件台から大幅に増えて2,413件となり、2021年度はさらに200件以上増え、2,632件となった。2022年度は前年度と比べて250件近く上回り、2,900件に迫る勢いで、3年連続で大幅に増加している。線区別で見ても、最多の件数となった宗谷本線(484件)や花咲線(425件)をはじめ、ほとんどの線区で増加傾向に。とくに石北本線で大きく増加しており、前年度と比べて128件増え、373件となった。熊との衝突件数も、2020年度に前年度の23件から56件へと跳ね上がり、2021年度も68件に増えた。2022年度は前年度より5件減って63件だったが、依然として高止まり傾向といえる状況にある。

("箱わな"でヒグマ1頭捕獲し駆除:北海道)
クマの目撃が相次いでいる北海道の紋別市で、6月5日クマ1頭が箱わなにかかり駆除されました。市は出没を繰り返していたクマと同一個体か調べています。5日夕方、紋別市の山中で箱わなにかかったクマを市の職員が発見しました。クマは体長約1.6メートルのメスで市は、猟友会に依頼しクマを駆除しました。紋別市では市街地などでクマの出没が相次ぎ、5日までの目撃は37件にのぼっています。少なくとも2頭のクマがいるとみられ市は、先週市内3か所に箱わなを設置していました。今回クマが捕まったのは、最後にクマが目撃された場所から数キロ離れた場所でした。市は目撃が相次いでいるクマと同一個体か調べると共に、警察は付近をパトロールするなど警戒を続けています。

(クマ出没、警察や猟友会などが連携し初の実動訓練:岩手)
暖かくなり岩手県内では連日のようにクマの目撃情報が相次いでいます。こうした中、盛岡市内ではクマの対応にあたる警察や猟友会などが実際の動きや連携を確認する実践的な訓練が県内で初めて行われました。盛岡市の太田橋付近で県が実施した実動訓練には、警察や猟友会、市の職員らおよそ25人が参加しました。県内では2023年、5月26日までに9人がクマに襲われ重軽傷を負っていて、県は7年ぶりに県内全域に「ツキノワグマの出没に関する警報」出しています。連絡を受けた参加者たちは現場に集まると、周辺の状況を確認しながら、クマを追い払うのか捕獲するのか、銃を使うのか使わないのかなど慎重に協議していました。盛岡市内ではきのうもクマの目撃情報が複数寄せられていますが捕獲には至っていません。訓練では銃による捕獲の許可が出たという想定で実際の動きや対応の手順が確認されました。県は銃が使えない場面のほか他の市町村での訓練も調整したい考えです。

(県内クマ目撃、過去5年で最多ペース:福島)
クマの目撃件数が例年最も多くなる6~7月を前に、福島県内では今年、過去5年間で最多だった2020年を上回るペースで目撃が相次いでいる。県警によると、5月末現在で既に100件の目撃があった。5月だけで3人がクマに襲われてけがをし、4日も郡山市でクマによるけが人が出た。クマの餌となるブナやナラの生育状況から、県は秋にかけても多くの出没を懸念し「今年は特に注意が必要」(自然保護課)と警戒を強めるよう呼びかけている。県警によると、昨年までの過去5年間と今年5月末現在のクマの目撃や人身被害の件数は【グラフ】の通り。目撃件数が最も多かった20年は602件に上った。クマによる負傷者数は19年の10人(重傷、軽傷各5人)が最多で、昨年は1人が亡くなっている。今年は会津を中心に、4月に18件、5月に79件など計100件の目撃があり、20年の同時期(78件)を上回るペースとなっている。人身被害も起き、5月2日に須賀川市で1人、3日にも会津若松市で2人がクマに襲われて負傷した。県は「例年より少し早いペースで、クマの活動が活発になっている」とみている。県によると、昨年まで餌となるブナやナラが豊作だったため、子グマが多く産まれたと推測される。6~7月に目撃件数が増える要因として、発情期に当たることが挙げられる。この時期はオスが子グマを殺してしまうこともあり、子連れのメスがオスを避けて人里近くに下りてくるケースが多いという。山に餌が少なくなる夏もクマの活動が活発になり、注意が必要だ。クマは秋にブナやナラの実を食べるが、豊作と凶作を数年ごとに繰り返す傾向にある。県によると、直近でブナが凶作だったのは20年で、今秋は凶作になる可能性があるという。凶作の場合、冬眠前に餌を求めて人里に近づく恐れがある。県は5月の人身被害を受け、県内全域を対象に7月末まで「ツキノワグマ出没特別注意報」を発令している。田村市で21年に捕獲されるなど、これまでクマの生息域と認識されてこなかった阿武隈山地でも目撃が相次いでおり、県の担当者は「県内の幅広い地域で気を付けてほしい」と注意を促している。クマなどの野生動物に詳しい福島大食農学類の望月翔太准教授(38)は「近年は山中より餌が豊富な人里近くで生息する個体が増えている」と指摘。対策として「クマよけの鈴は単に身に着けるだけでは効果がない。体を動かすなどして意識的に鈴を鳴らすようにしてほしい」と呼びかけた。望月准教授は、山に入る際の注意点として、クマの目撃情報を伝える看板がある場所では特に警戒が必要だとした上で「活動が活発な早朝と夕方を避け、複数人で行動してほしい」と求める。山に近い地域については生ごみやペットフードの管理徹底、収穫しないクリや柿の木などを伐採することの重要性を挙げた。クマとの遭遇時には「ゆっくり後ずさりし、クマから見えない場所に逃げてほしい。襲ってきた場合は頭を負傷しないように頭を手で守り、うつぶせになるのが効果的だ」と語った。

(獣害からミズバショウを守れ:岐阜)
高山市荘川町で県指定の天然記念物「山中峠のミズバショウ群落」を獣害から守ろうと四日、住民らが電気柵を設置した。群落は二〇〇六年、ニホンジカやイノシシが実を食べ、植生数が減少しているのを確認。地元の寺河戸町内会や岐阜大などが協力し、保護を続けている。

(アジサイやシャガの名所、シカ食害深刻:兵庫)
兵庫県姫路市北部の安富町や夢前町で、花の名所がシカの食害に遭っている。梅雨の季節に見頃を迎えるアジサイや、山裾にひっそりと咲くシャガ。かつては地域を代表した花が増加するシカに食べられ、その数を減らし続けている。それぞれの地域では、地元有志らによって美しい景観を取り戻す動きがある。

(「人を怖がらない」住宅地でイノシシ目撃相次ぐ:鹿児島)
鹿児島市の武岡や西陵、田上地区などの住宅地で、イノシシの目撃が相次いでいる。市生産流通課によると、正確な統計はないが、市に寄せられる相談は増加傾向という。ベテランの猟師は「人が山に入らなくなっていく中で、徐々に生息域を広げているようだ」と指摘する。背景には、平地が少なく山を切り開いてきた中で森が帯状に残る市内の地形的事情もあるようだ。4月下旬、西陵1丁目の団地内で2頭が目撃された。近くには小学校もある。西陵3丁目の会社員牧正幸さん(52)は「30年近く住んでいるが見たのは初めて。人がいても慌てる様子はなく、のんびりとしていた」と振り返る。5月上旬には武岡1丁目の団地内にも1頭現れ、猟友会によって捕らえられた。捕獲に協力した田上8丁目の福迫重光さん(86)が猟師を始めた50年ほど前は、吉田や日置市東市来といった山間部にしかいなかったという。ところが、ここ10年は住宅地近くでも姿を見るようになった。住宅地近くでは猟銃は使えず、わなでしか捕獲できない。福迫さんや同課によると、イノシシは市内に帯状に残る森の中を移動しながら生息域を広げているとみられる。福迫さんは「人家近くで生まれたイノシシは周囲の環境に慣れて育つため、人を怖がらなくなってきているようだ」と指摘する。同課によると、イノシシの目撃情報があった家の多くには、実がなったままの柿や栗の木がある。いずれもイノシシの好物だ。同課は「食べなくなった果樹の木は伐採する」「隠れ場所となる雑草は刈る」「農作物を育てる時は侵入防止のためにトタンなどで覆う」といった対策を呼びかけている。これまでに住宅地でのイノシシによる人的被害は確認されていないという。羽生潤一主任は「性格は臆病なので急に襲ってくることは少ない。目撃したら走らずに、ゆっくりと遠ざかってほしい」と呼びかけている。

(外来クリハラリス、県内初確認:栃木)
農作物や生態系に被害を及ぼす恐れがある特定外来生物のクリハラリス(タイワンリス)が昨年1月、県内で初めて真岡市内で確認されていたことが4日までに、県への取材で分かった。県が「侵入等警戒外来種」に指定している生物の一種で、専門家によると現在は生息数が少ない初期段階とみられる。県は本年度、本格的な実態調査や根絶に乗り出す。クリハラリスは中国南部や台湾、インド北東部原産で、体長は尾を含めて約40センチ。尾が長く、やや黒っぽいのが特徴で、日本では天敵となる捕食動物が少ないとされる。国内ではペットや動物園で飼育された個体が逃げ出し、1930年以降に生息範囲を拡大。現在は14都府県に上る。

(瀬戸内海泳ぐイノシシ、ICTで被害防止:香川)
香川県や高松市内でイノシシの被害が増えている。高松市では2022年、3年ぶりに人身被害が発生し、年間目撃数も高い水準が続く。イノシシは瀬戸内海の島々から海を泳いでくるケースもあり、港湾部や市街地での目撃例が目立つ。主要7カ国(G7)都市相会合の開催が迫るなか、県や市はICT(情報通信技術)を生かした捕獲システムを導入し、被害を未然に防ぐ取り組みを進める。高松市が5月に開いたイノシシ対策連絡会には市や県の他、地元警察などが参加。市は市街地におけるイノシシの出没や捕獲数、被害状況について報告した。市内における22年度の通報件数は291件で、21年度の234件から増加した。かまれるなどの人身被害は20、21年度は0件だったが、22年度に3件発生した。香川県によると、ここ数年は高松市沿岸部での出没が目立つという。理由として考えられるのは、瀬戸内海を泳いだイノシシが港湾部に上陸するケースだ。22年も実際に瀬戸内海を泳ぐ姿が目撃された。19年には高松港からほど近いJR高松駅構内に出没している。県や市は対策を進めている。まず19年に高松港付近で再開発が進む「サンポート地区」に海からの上陸を防ぐためのネットを設置し、一定の出没数抑制に成功した。21年度からはICTを活用した捕獲システムを導入した。あらかじめ設置したワナの近くに子機を取り付け、ワナが作動すると子機が検知し、親機に通報が入るシステムだ。通報があるとクラウドを通じて捕獲担当者にメールで連絡が回り、迅速な捕獲準備が可能となる。子機の一部は23年度から高松市が借り受け、管理・設置することとなった。現在4カ所に設置しているといい、市の農林水産課は「今後も設置を増やしていく」という。7月には高松市でG7都市相会合が開催予定で、サンポート地区内にあるかがわ国際会議場が開催場所となっている。イノシシ出没のピークは秋だが、年間を通じて目撃例があるため、市の担当者は「関係機関と連携して迅速に対応する必要がある」と警戒を強めている。新たに導入したICTシステムも生かし出没を抑制したい考えだ。「住民への注意喚起も引き続き重要だ」とし、イノシシと遭遇した場合は「大きな声を出したり、追い払おうとしたりせず、静かにその場を立ち去って」と呼びかけている。

(小学生がニホンザルと「電気柵」で知恵比べ:富山)
富山市の山間にある市立神通碧(じんづうみどり)小学校(同市楡原、児童数42人)の学校農園に、サル対策の電気柵が地域住民の協力で設置された。昨年に続き2年目だが、出没するニホンザルとの知恵比べになっているといい、より厳重な電気柵を児童も一緒になって造り上げた。農園は学校敷地に隣接しており、周囲50メートルの畑。ぐるりと高さ約2メートルの柵を造った。太陽光発電で通電するネットを張り、高電圧の電流を流す。サルが柵を登ろうとすると、感電する仕組みだ。

(町役場近くでクマの目撃:岩手)
5日午後、岩手県の岩手町役場周辺で、クマが目撃されました。町が注意を呼びかけています。5日午後3時半ごろ、岩手町五日市にある町役場の敷地内の車庫からスクールバスを発進させようとした職員が、道路を横切るクマ1頭を目撃しました。クマは体長1メートルほどで、役場庁舎の北側へ逃げていったということです。役場周辺には住宅や病院があり、およそ300メートル南には、県立沼宮内高校もあります。町は防災無線やパトロールを通じて住民に注意を呼びかけています。町によりますと周辺では4日もクマが目撃されていたということです。

(体長1mほどのクマ1頭の目撃情報:新潟)
新潟県村上市で6日、高速道路上を横断するクマの目撃情報がありました。警察や村上市役所が注意を呼び掛けています。警察によりますと、6日正午前、村上市仲間町で近くの住民から「高速道路上を横断するクマがいる」と通報がありました。クマは体長1mほどで、を南から北方向に横断し山の中に逃げていったということです。警察や村上市役所によりますと、目撃された場所は日本海東北自動車道・村上瀬波温泉ICから朝日地域(村上山辺里IC)方向に1kmほどの高速道路上で、国道7号沿いの商業施設が立ち並ぶエリアから300mほど離れた場所です。このエリアではクマの目撃情報が続いていることから、警察や村上市役所がパトロールするなどして注意を呼び掛けています。

(リーフレット「OMOTANグルメ秦野ジビエ・ナビ」の配布開始:神奈川)
秦野商工会議所(神奈川県、佐野友保会頭・十全堂)観光飲食部会(秋山純夫部会長)はこのほど、表丹沢地域に多く生息するシカやイノシシなどのジビエを新たな観光資源にする目的で、市内でジビエ料理を提供している飲食店、食肉卸・小売を行う事業所を紹介するリーフレット「OMOTANグルメ秦野ジビエ・ナビ」を制作した。15店舗の掲載希望があり、同部会は「秦野産ジビエの市内事業者への認知と市内消費者へ向けた普及活動で取り組み店舗の拡大を推進したい」と話す。リーフレットは同所や参加店舗のほか、市内各公民館などで配布している。

(おいしいジビエを楽しめる店次々)
獣害対策で捕獲される野生のシカやイノシシなどが増える中、食肉「ジビエ」として活用する動きが広がっている。タンパク質が豊富で低カロリーと、栄養価が高いのも特徴。メニューに取り入れるレストランや居酒屋が増えており、近年はペットフードとしても人気が出ている。「赤身のシカ肉はさっぱり。脂が乗ったイノシシ肉もおいしいですよ」。運営する名古屋市内の飲食店六店でジビエを提供しているウリヴェート代表の加藤晃さん(46)は言う。もともとはイタリアンの料理人。欧州では野生鳥獣の肉を高級食材として料理に生かしており、二〇一〇年の独立以来、品質にこだわったシカやイノシシなどの肉を店で出してきた。「野生の肉は臭いというイメージがあるが、適切に処理すれば臭みは一切ない。リピーターになるお客さんは多い」と話す。国もジビエの活用を後押しする。野生鳥獣肉の衛生管理に関するガイドラインを一四年に策定。捕獲後に解体処理する施設で、それまでバラバラだった処理方法を統一した。処理施設を増やすため建設費に補助金を出し、処理技術を学ぶ研修会も開く。一八年には「国産ジビエ」として認証する制度を作り、ガイドラインに沿って適切に処理された肉かどうか、分かるようにした。背景にあるのは、野生鳥獣による深刻な被害だ。農林水産省によると、二一年度の全国の農作物被害額は約百五十五億円。獣害対策や狩猟で捕獲されるシカは七十二万頭、イノシシは五十三万頭に上った。捕獲数は増え続けており、二十年前と比べてシカは五倍、イノシシは三・五倍にもなる。そのうち、ジビエとして利用されているのは、シカが十万頭、イノシシは三万頭ほどで、捕獲数の一割前後にとどまる。処理施設やジビエを扱う飲食店は増えているが、捕獲数の急増に追いつかず、ほとんどが廃棄処分されているのが現状だ。そんな中、犬用のペットフードへの利用が急速に進んでいる。乾燥させたシカ肉のジャーキー、ドライフード、肉感を楽しめるウエットフードなどさまざまな商品が登場している。犬は気に入れば毎日食べるケースが多いといい、潜在的な需要は大きい。一般社団法人「ジビエペットフード協会」(東京)代表理事の高橋潔さん(57)は「五年ほど前からジビエをペットフードに使いたいという問い合わせが増えた。高タンパクで低カロリー、鉄分が豊富で、栄養面でも非常に良い」と話す。農水省の調査では、ペットフードに利用されたジビエは一六年度、百五十トンだったが、二一年度は六百五十六トンと四倍に。ジビエ利用全体の三割を占める。高橋さんは、犬を家族同様に大切にし、食事にもこだわる人が増えていると指摘。「ペットフードとしての利用は今後も大きく伸びていく。近いうちに人の食用を上回る可能性がある」と予測する。

(「ハンターシェフ」が振る舞うジビエ料理:滋賀)
閑静な住宅街が広がる滋賀県草津市南部エリアの飲食店で店長を務める山田健太郎さん(48)は、休日になると狩猟で野山を駆け回る。自ら仕留めた野生動物を解体、加工し、店で料理として提供。県内では数少ない「ハンターシェフ」としてジビエの魅力を体現している。鹿肉の生ハムにイノシシのベーコン、鹿肉のロースト…。コース料理の前菜として登場するジビエ料理だ。「『臭みがないね』と一言目に言われます」。血抜きなどの処理を素早く適切に行い「納得した肉しか出さない。狩猟から料理まで携わっている特権ですね」とこだわりを語る。製菓の専門学校を卒業し、北海道のホテルで働いていた頃に狩猟に出合った。「探したり発見したりするのは昔から好き」で、人のいない山に分け入り、狙った獲物を捕らえた時の達成感や充実感に魅了された。20代後半で故郷の草津に戻り、イタリア料理店で社員として働きつつ狩猟も趣味として継続。「生息環境や食べるえさによって肉の味が違うのも面白い」と、食に携わる立場ならでは気付きもあった。店では当初、業者から購入したジビエを使っていた。ただ、品質に波があり、自身が納得できなかった。獲物を捕獲してから加工するまでの時間が短ければ鮮度の良さを保つことができる-との思いから、解体施設を自宅に手作りで設置。料理人として高品質なジビエを追い求めている。ジビエという言葉が広く定着し、注目度が高まる一方「衛生管理が難しくコストや時間もかかるため、料理として提供するのはハードルが高い」と普及の難しさも実感する。まずは食べてもらうことが第一歩だ。「カジュアルに出すことを意識している。『おいしいし、また食べたい』と思ってもらえたらうれしい」。

(ジビエレストラン「MEAT UP」オープン:京都)
株式会社ピーエイは、「地域に人を集め 地域に賑わいを創り 地域の人を元気にする」というミッションのもと、情報サービス、人材派遣、保育事業をはじめ、地域活性化や関係人口創出を目指す自治体の課題解決など、地域創生に関わる様々な事業を展開しております。京都市では京都駅周辺の崇仁地区や東九条地区において地域活性化の為の様々な施設運営をしてまいりました。この度、八条河原町にある当社飲食施設にて、長らくご愛顧いただきました「Irish Pub THE STONES-kyoto-(アイリッシュパブ ザ ストーンズ京都)」に代わり、京都で捕れる新鮮なジビエを使ったレストラン「MEAT UP」がオープンいたします。サステナブルな地産地消の循環型社会と、「食」を通して自然や命への感謝の心を育むことを目指し、多くの方に楽しんでいただける場として営業してまいります。ジビエは捕獲から処理まで一貫して行い、保健所の許可を受けた施設にて製造したものを使用するため、新鮮で安心安全なジビエ料理をご提供いたします。

(街に出没する野生動物をジビエ肉として有効利用:北海道)
北海道札幌市の住所非公開 森のレストラン mountainman(マウンテンマン)です。森と街の境界線が曖昧になり、間違って街に出てきてしまう野生動物たちが社会問題になっている札幌。駆除されてしまう野生動物を新たな資源 ジビエ肉として有効活用しようと、ジビエ肉と made in SAPPORO の出来立てクラフトチーズを組み合わせ、目の前の薪火で調理する新しいディナーコースを始めました。エゾシカ はもちろん、鮎、アライグマ、ヒグマの肉などを使った料理の数々を、この森に伝わる「山暮らしの知恵」のメソッドで調理。

(サル出没:宮城)
宮城県警によると、6日午後0時25分ごろ、石巻市八幡町2丁目にサルが出没しました。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、6日午前6時ごろ、仙台市青葉区上愛子松原にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、6日午前6時ごろ、仙台市青葉区芋沢畑前北にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
栗原市によると、5日午後5時10分ごろ、栗原市高清水神原にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
利府町によると、5日午後4時45分ごろ、利府町赤沼大貝にクマが出没しました。

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(自転車でツーリング中、クマに襲われ男性けが:福島)
4日午前6時5分ごろ、福島県郡山市安子島の林道で、自転車で走行中の県内の男性(40)がクマに襲われた。男性は頭や首をかまれ、出血したが自力で歩ける状態だという。郡山北署によると、クマは体長約1メートルで、山林から突然現れたという。男性は知人女性と一緒にツーリング中で、現場を離れた女性が110番通報した。クマは山林の中に戻っていったという。

(わなに子グマ、近くで作業中の男性が別のクマに襲われけが:岩手)
6月2日朝、岩手県遠野市で牛舎の近くで作業をしていた69歳の男性がクマに襲われけがをしました。近くに仕掛けていたワナには子グマがかかっていて、親とみられるクマに襲われたということです。2日午前5時半ごろ遠野市綾織町の牛舎近くの作業小屋で、クマに襲われたと69歳の男性から消防に通報がありました。警察によりますと、男性は顔にけがをしましたが命に別条はないということです。男性は所有する牛舎の近くにワナを仕掛けていて、2日朝に子グマがかかっているのを発見。牛舎内は荒らされていて、近くで作業をしていたところ、親とみられる別のクマに襲われたということです。男性を襲ったクマはその後見つかっておらず警察などが注意を呼びかけています。

(クマと車が衝突、運転の男性にけがなし:秋田)
3日午後8時50分ごろ、秋田県大館市白沢の国道7号で、秋田市の50代男性が運転する軽乗用車が体長約1メートルのクマと衝突した。男性にけがはなかった。

(20代男性がマダニ感染症で入院:兵庫)
兵庫県は1日、マダニが媒介する感染症「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」に、加東健康福祉事務所管内に住む20代男性が感染したと発表した。男性は入院治療中という。兵庫県では2013年に初めて感染が確認されて以来、11例目。本年度に入ってからは3例目。男性は5月26日、発熱や体のだるさなど風邪のような症状があったため受診。体調が戻らないので29日に別の医療機関を受診し、血小板が減少していたため、さらに別の病院でPCR検査を受けて、31日に陽性が判明した。県感染症対策課によると、マダニは草むらや籔に多く生息するが、男性は山や草むらに入っていないといい、感染経路は不明。人から人への感染はほとんどないが、マダニが動物の体や人の衣服にくっついて移動する可能性があるという。SFTSに感染すると主に発熱や嘔吐、下痢などの症状が出るといい、致死率は10~30%。マダニの活動期は春から秋なので、同課は「山などに入る際は長袖、長ズボン、足を完全に覆う靴などで肌の露出を少なくしてほしい」と呼びかけている。

(別の銃で自殺図ったか、室内から押収の1丁:長野)
長野県中野市の4人殺害事件で、このうち警察官1人への殺人容疑で逮捕された農業の青木政憲容疑者(31)が立てこもった際、警察官2人を撃ったものとは別の銃で自殺を図ったとみられることが、捜査関係者への取材で分かった。

(4人殺害、兆候なく凶行:長野)
長野県中野市で警察官ら4人が殺害された事件で、殺人容疑で逮捕された青木政憲容疑者(31)は許可を得て所持していた銃を地域警察官に向けた。一つの事件で複数の警察官が殉職したのは1990年以来。犯行の動機は近隣住民に一方的な恨みを募らせたこととみられ、事前に明確な兆候はなかったとされる。周囲と関わりが薄い単独犯による凶行を防ぐ難しさが改めて課題として浮き彫りになった。

(有害捕獲シカの後始末:和歌山)
和歌山森林管理署(和歌山県田辺市新庄町)は、有害獣捕獲したニホンジカの後始末の方法として、コンポスター(堆肥箱)のように大型配水管を地中に埋め、上部から残渣(ざんさ)と腐敗臭防止のぼかし剤を投入して処理する試験を続けている。従来の焼却処理に比べて低コストで運搬も容易。関係者は「残渣がたまれば配水管を引き抜いて完全に埋設でき、配水管は再利用できる」と話している。シカによる農林への被害は、紀南地方でも深刻な問題になっている。市町村は狩猟と有害獣駆除で管理捕獲を試みているが、捕獲後の残渣処理には頭を悩ませる。また、ジビエとして食肉利用しても残渣は発生する。基本的に狩猟や有害獣捕獲で発生した残渣は一般廃棄物と見なされ、捕獲者が現場で埋設するか自治体施設で処理することになる。現場での埋設は、大きな穴を掘らないといけないことと、クマやイノシシなどの野生動物を誘引してしまう可能性がある。焼却処分についても、焼却炉を占用してしまったり、燃料費などの経費がかさんだりしてしまう問題がある。実際には持ち帰るまでには至らず、現場での埋設処理がほとんどという。森林管理署では、千葉県鋸南町で実施していた対策を参考に、2年前から日高川町の国有林内で試験を始めた。大型配水管は直径1メートル、長さ4メートル。ポリエチレン樹脂製で軽量で扱いやすい。ショベルカーなどで上部1メートルを残して埋め込む。3人がかりで約半日で完成した。さらにクマがふたの上に乗っても大丈夫なように鉄板で補強した。実際、試験中にクマが来てふたの一部にかみ跡を残している。1基の設置費は60万円ほど。自治体施設で焼却処理するよりもはるかに低コストで、現場近くに設置すれば搬送も容易という。当初は悪臭が発生したが、家庭のコンポスターなどに使うぼかし剤をシカ投入時に混ぜることで大幅に軽減できた。この結果、2021年4月に設置した配水管には約80匹分の残渣を入れており、底からの高さは2・3メートルになっている。22年4月に設置した配水管には約60匹を入れて、底から1・5メートルほどたまっている。今後、配水管を引き抜いて埋設した場合の土壌調査などを行う。さらにぼかし剤についても専門家の見解を聞くという。森林管理署は「有害獣駆除をスムーズに進める手助けになると思うので、興味のある人は問い合わせてほしい」と話している。

(上高地でシカを試験捕獲へ:長野)
環境省は5日から、松本市安曇の山岳景勝地・上高地でニホンジカの試験捕獲を行う。長野、岐阜など4県にまたがる中部山岳国立公園では近年シカの増加が確認されており、上高地をモデル地域として昨年度に続き取り組む。大正池周辺にくくりわなを仕掛ける。捕獲の必要性に迫られた時の備えや、被害を防ぐ手だてにつなげる。5月29日から6月4日までをシカの誘引期間に設定。6月5日から14日までを1回目の捕獲期間とする。大正池周辺に2種類のくくりわなを計20基仕掛ける。22日から7月1日までに2回目を行う。報道機関を対象にした説明が6月1日に現地で行われ、くくりわなを仕掛ける実演があった。捕獲する時期や効率的な手法を検討し、秋には3回目の試験捕獲を計画する。環境省信越自然環境事務所野生生物課の企画官・百瀬剛さん(55)は「今後シカの生息域を広めないために、しっかり取り組まないといけない。豊かな自然を守る意味でも対策は重要」と話していた。

(野生シカがJR盛岡駅線路内に:岩手)
5月30日朝、岩手・JR盛岡駅の線路沿いを、野生のシカが駆けていく様子が撮影された。映像には、野生のシカが、猛スピードで線路沿いを駆けていく様子が映っていた。専門家によると、走っていたのはメスのニホンジカだ。ここ最近、その生態に変化が見られるという。盛岡市動物公園ZOOMO 企画営業広報・荒井雄大さん:(岩手)沿岸部の釜石などで頭数が多くなり、大きな問題になっている。盛岡周辺まで進出してきている状況と聞いている。シカの数が増え、人の多い場所に出没するようになった。他の場所でも、同じような問題が起きていた。北海道では、こんな光景も…。シカが出没するのは、釧路と根室を結ぶ、JR花咲線だ。冬になると、数え切れないほどのシカが我が物顔で歩き回り、線路を横切っていた。列車とシカの衝突事故が相次ぎ、2022年から冬の夜間は、一部の路線でスピードを落として運転している。線路の近くにシカが現れるのは、レールをなめることで鉄分を補給するためだといわれている。

(クマ目撃相次ぎ、地元猟友会「ほぼ毎日出動」:岩手)
釜石市内では5月以降、クマ(ツキノワグマ)の目撃情報が相次いでいる。25日までに34件の情報が寄せられ、その後も連日、防災行政無線での注意喚起が続く。26日には只越町の市役所前にクマ1頭が出没、約3時間後に捕獲という緊張を強いられる状況が発生。人や施設などの被害は報告されなかったが、市は警戒を呼びかける。岩手県内では人身被害が多発していることから、全域に「ツキノワグマの出没に関する警報」が発令中。2016年度以来7年ぶりで、今回で2回目となる。5月26日、午後4時過ぎの釜石市内に響いた防災無線。「本日、午後3時半頃、市役所付近でクマが目撃されています」。現場は、こども園や復興住宅がある市街地。釜石署が市役所前の市道の通行を一時規制したほか、住民に屋内にとどまるよう注意を呼びかけるなどし、周辺は騒然とした。クマは市役所前のアパート駐車場に逃げ込み、居座った。釜石署員や市職員、猟友会など総勢約20人が周囲を取り囲み、ワナを仕掛けてクマを誘導。同6時40分頃に捕獲した。クマは体長1メートルほどで、成獣とみられる。市によると、クマの目撃情報は4月が17件だったが、5月に入ると増加。釜石大槌猟友会の舘鼻春雄会長(71)も「ほぼ毎日出動している」と話す。目撃場所も橋野、鵜住居、唐丹、大平、甲子、小佐野、定内と市内一円にわたり、対応の難しさをにじませる。加えて、「山に餌となる木の実が少ないようで、ふんを見ると葉を食べている形跡があった。また市街地に姿を現す可能性がある」と指摘。残飯などを屋外に置かないことや、果樹は実を付けたままの状態にしないことなど、クマを寄せ付けない対策を求めた。同日、県はクマ警報を発表した。県自然保護課によると、本年度の人身被害は8件9人(26日現在)と、前年度同期(4件5人)を上回るペースで発生。うち5件6人が山菜採りの際の被害だった。こうしたことから、注意喚起のため4月18日に出していた注意報を警報に切り替えた。山に入ることはクマの生活場所に入ること―。県は「山林はクマとの遭遇リスクが高く、入山の必要性を十分に検討して」とする。入山時の対策として、▽地域のクマ情報の事前確認▽複数人で行動し、鈴やラジオなどを携行▽撃退グッズ(忌避スプレー、鉈など)の携帯―などを挙げる。もし遭遇してしまったら、▼持ち物を静かに置いて、目を離さず静かにゆっくり後退する▼クマとの間に木や岩を挟むようにする―といった対策を講じ、至近距離の場合には「致命傷を避けるため両腕で顔面や頭部を覆ってうつぶせになる」などの対策を呼びかける。

(相次ぐクマ被害に専門家が注意喚起:岩手)
6月2日、岩手県大船渡市でクマが目撃されました。また遠野市では2日朝、牛舎で作業していた69歳の男性が子を連れた親グマに襲われけがをしました。専門家は「子グマが例年より多く生まれていてナーバスになっている親グマが増えている」と注意を呼びかけています。2日午前8時ごろ、大船渡市三陸町越喜来で撮影された映像には、林の中に1頭のクマが佇んでいます。撮影した人によりますとクマは約1時間ほどこの場所に居座り、花火を使用すると逃げていったということです。相次ぐクマの出没についてクマの生態に詳しい森林総合研究所の大西尚樹さんは…森林総合研究所 東北支所 大西尚樹さん「冬の間に生まれた子グマは例年より多いと思う。去年の秋、比較的山の実りが良くて妊娠できたメスグマが多かったので」。また今は親グマが子グマを連れて歩く時期であり、子グマを見かけたら注意が必要だと話します。森林総合研究所 東北支所 大西尚樹さん「(親グマは)子どもを連れてナーバスになっている。すぐそばにイライラして怖がっている母グマがいて襲われる可能性があるので、もし子グマを見かけた時は静かにその場を立ち去ることが大事」。2023年の県内のクマによる人的被害は6月2日で9件目で、2022年の同じ時期と比べると3件多くなっています。県ではクマによる人身被害が多発していることを踏まえ、ツキノワグマの出没に関する警報を発表し警戒を呼びかけています。

(希少ワシ、列車事故から守れ:北海道)
列車事故に遭ったエゾシカの死骸をついばんでいる最中に後続や対向の列車に衝突するオジロワシやオオワシの輪禍事故が絶えない。このため、エゾシカの轢死体(れきしたい)をシートで覆って誘引を防ぐ「覆隠(ふくいん)シート」(試作版)が開発された。エゾシカの死骸の回収までに時間を要することが誘因となり、希少ワシ類が2次被害に遭うという「不幸の連鎖」を減らす作戦だ。釧路自然環境事務所(釧路市)と猛禽(もうきん)類医学研究所(同)が、JR北海道などの協力を得てつくった。試作品は長さ155センチ、幅84センチ、高さ32センチでエゾシカの雌がすっぽりと入る大きさ。折りたたむと、長さ30センチ、幅11センチとなり、重さは軽量の寝袋程度(530グラム)だ。色は夜間の暗がりでも作業が行いやすく、希少ワシ類が警戒する蛍光オレンジを採用した。限られた人員で轢死体を回収・運搬できるように、強度や機能性なども備える。雄の角でシートが破れないように頭側の生地は二重にした。

(クマ目撃、最多ペース:山形)
山形県内でのクマの目撃情報が例年の倍近いペースで寄せられている。一部では人などへの被害もあり、県警や県は、クマの出没が例年最も多くなる6~7月に向け、よりいっそう注意するよう呼びかけている。県警によると、今年は、5月31日までで計109件の目撃情報が寄せられている。前年同時期の66件を大きく上回り、過去5年の平均58・8件の倍近くにのぼる。目撃情報をとりまとめている県によると、記録が残る2003年以降で最多の目撃件数だという。県警によると、小国町五味沢では5月19日午前6時すぎ、60代男性が山中で山菜取りをしていたところ、クマに右腕をかまれたり、顔をひっかかれたりして、骨折などの重傷を負った。現時点で人への被害はこの1件だが、物的被害は3件あった。5月5日には、南陽市梨郷の国道113号で乗用車と衝突した。運転手にけがはなかったという。同11、25日にはそれぞれ酒田市浜中と大石田町海谷で、ミツバチの巣箱が壊される被害があった。東北森林管理局の調査によると、昨秋の県内のブナの結実は、「凶作」だった前年より増え、2013年以来の「並作」だった。県みどり自然課は「ブナなどのエサが豊富にあり、子づくりが順調だった可能性がある」とみている。県は、市街地での目撃が週に5件以上あったとして24日から、「クマ出没注意報」を出した。週に10件以上の目撃があれば、「警報」に切り替えるという。山登りや山菜採りの時は鈴など音の鳴るものを身につけるほか、万が一、クマに出合った場合は、背中を見せず、ゆっくりと離れるようにした方が襲われる可能性が低いという。クマの目撃情報は6月も続いている。山形県鶴岡市下川では3日午前8時40分ごろ、体長約1メートルのクマが県道を横断しているのを車に乗っていた人が目撃。午後4時半ごろには、そこから南に約1・6キロ離れた場所で観光客がクマを見たという。鶴岡署によると、いずれもけが人などの被害はない。同じクマかどうかは不明という。このほか、小国町叶水でも同日午後3時50分ごろ、高校生がクマを目撃した。

(漁業被害もたらす『カワウ』をドローンで撃退、食べて駆除するのが難しいワケとは?)
すっかり「漁業の敵」として認知されつつある野鳥「カワウ」。駆除が行われていますが、いわゆるジビエとして活用することはできないのでしょうか。京都府福知山市と市内の漁業協同組合が、ドローンでカワウを追い払う実証実験を開始し話題となっています。市内の河川では、猟友会のメンバーが直径約1mの大型ドローンを飛ばし、備え付けのスピーカーから猟犬の鳴き声を流したり、遠隔操作で花火を打つなどしてカワウへの威嚇を行います。同府ではかねてより、カワウが、漁協が放流したアユなどの水産資源を食害してしまうことが問題となっています。カワウによる同様の被害は全国各地で発生していますが、その対策にドローンを活用している例は全国的にもあまりないそうで、その効果が期待されています。カワウは体長80cmほどのやや大きな鳥で、動物園でも人気のペリカンの近縁種です。ペリカンがたくさんの魚を食べることはよく知られていますが、カワウもまた1日に500gほどの魚を食べる大食漢です。現在、カワウは全国に10万羽程度が生息していると見られており、彼らによる養殖魚の食害が全国的な問題となっています。特に河川や湖沼での被害が大きく、平成20年にはアユなどの内水面漁業だけで103億円もの漁業被害をもたらしました。さらに彼らはカワウという名前にも関わらず海の魚も好み、海面漁業も含めるとその被害はかなりの規模に登ると考えられています。現在、カワウは上記の京都府など各地で有害鳥獣に指定され、その駆除が進められています。結果として殺処分されるカワウの数も少なくない量となっています。となると一つ気になるのは、駆除したカワウを食べてしまうという手はないのか、ということ。有害鳥獣として駆除される動物たちの中には、時期やと殺方法の縛りがありながらも食材として加工され、食べられているものがあります。ましてやアユをはじめ美味な魚を食べているカワウ、味の方も期待できそうな気がするのですが……しかし実際のところ、食用にされることはまずありません。その理由はずばり「美味しくない」から。カワウは魚を食べるせいか、全体に「酸化した魚油」のようなツンと来る不快臭があります。加熱することで匂いは強まり、多少の工夫では美味しくすることはできません。食べられなければせめて羽毛くらいは利用できれば……とも思われますが、こちらもあまり質が良くなく、利用価値は低いそうです。せめて何かしら利用できる部位があれば……と素人は考えてしまうのですが、残念ながら話はそう簡単ではないようです。今は粛々と駆除をしていくしかないということでしょう。

(溺れ死んだ?用水路にクマの死がい:北海道)
誤って落ち溺れたと見られています。北海道・千歳市の用水路で一頭のクマの死がいが見つかりました。2日午前9時ごろ千歳市平和で市に委託された用水路の管理作業員が点検作業をしていたところ死んだクマが用水路に浮いているのを見つけました。警察などによりますとクマの体長はおよそ60センチ、子グマとみられていて目立った外傷はないということです。用水路は、幅およそ5メートルほどの水田用で誤って転落し溺れ死んだ可能性があるということです。

(動物園に野生のクマが侵入か:岩手)
盛岡市動物公園ZOOMO(岩手県盛岡市八木田)は3日、「野生のニホンツキノワグマが園内に侵入した可能性がある」として急きょ休園にした。自然の山中にあるZOOMOでは毎朝、外界と園内を仕切る柵に仕込んである電熱線の電圧チェックをしている。園南側の通用門に近い電熱線の電圧が低くなっていたため、3日午前8時20分ごろ、現場を確認。約2メートルの擁壁(ようへき)の上に張り巡らされた電熱線が切れていた。擁壁の頭頂部は約30センチ幅になっていて、ニホンツキノワグマのツメ跡が残っていたという。ツメ跡は多数残っており、外界から野生のクマが侵入した可能性を捨てきれず、すぐに休園措置をとった。市では地元猟友会などにも応援を要請し、園内にクマが入り込んでいないか確認している。安全が確認されるまでは休園する方針。広報担当は「園内での給餌は獣舎内で行っているため、餌のにおいが外界に漏れることはない」としているが「ただし、ほぼ自然の形を残す展示方法なので、園内にはクマの餌となる植物もあり、それらを求めて入ってきたということは考えられる」と話した。ZOOMOでは、現在65種300の鳥獣個体を飼育。「動物が心身共に健康である状態」を意識して園内に森林や池などを配して自然に近い環境を維持している。1989年に開業し、2021年秋から園内整備をして今年4月20日に1年半ぶりにリニューアルオープンした矢先だった。岩手県では今年に入り、ツキノワグマが人を襲う事故が相次ぎ、県は5月26日にツキノワグマ出没警報を出したばかりだった。

(ゴルフコースにクマ:北海道)
札幌市厚別警察署は、3日午前7時半ごろ、北広島市島松のゴルフ場で1頭のクマが目撃されたと発表しました。警察によりますと、「札幌国際カントリークラブ」のゴルフコース内で、営業前にゴルフ場職員が、体長約1.5メートルのクマ1頭が歩いている所を目撃したということです。同じ場所では、2日の午後にもクマ1頭が目撃されていて、当時ゴルフ客がいましたが、避難して無事でした。ゴルフ場周辺では、警察と北広島市が看板を設置するなどして、警戒にあたるとしています。

(シカ肉の有効活用を:北海道)
オホーツク海側の湧別町の地域おこし協力隊の隊員が町内で行われている駆除したシカの肉を販売する事業を引き継ぎ、新たなスタートを切りました。事業を引き継いだのは3年前から湧別町の地域おこし協力隊の隊員を務めている大阪府出身の田渕徹平さん(45)です。町の鳥獣被害対策を担当する田渕さんは狩猟免許を取得して農林業の被害が大きいシカ対策に取り組んできましたが、その中でシカ肉の加工販売を手がけている伊藤栄さん(73)と知り合い、先月、事業を引き継ぎました。今は事業を切り盛りしてきた伊藤さん夫婦に教わりながら、ハンターが持ち込むシカの受け入れや肉の加工作業に追われています。オホーツク海側ではシカによる農林業被害がおととし、5億円余りに上っていますが、捕獲数を増やすには自治体が負担する処分費用が課題になっていて、シカを引き取ってくれる事業者が大きな支えになるということです。自分の代で事業をやめることも考えていたという伊藤さんは「田渕さんはこの仕事が初めてで、よくここまできたなと思います。みなさんから協力や応援をもらって、僕以上にこの事業を広めてほしい」と話していました。田渕さんは「肉をきれいに処理することがまだできていないので、経験を積んでいきたい。角や皮も有効活用してシカを余すことなく使うことを目指していきたい」と話していました。田渕さんが販売するシカの肉や角は湧別町のふるさと納税の返礼品になっていて、今後は若い人たちにもシカ被害の現状に関心を持ってもらえるよう地元産のジビエとしてPRしたいと意気込んでいます。

(鹿肉をケチャップ風味に煮込みました:岩手)
農作物を食い荒らすなど、「害獣」として駆除される鹿の肉をジビエに有効活用しようと取り組んできた大槌町の食肉加工業「MOMIJI」が、2021年に商品化した。缶詰にするのは、同じ岩手県沿岸の陸前高田市の会社。地域の企業が共同で手がけた商品だ。鹿肉を煮込み料理に仕立てたのは、もも肉やむね肉に比べ、焼いて食べるには硬いすね肉や肩肉をおいしく食べるための工夫という。じっくり煮込んだ鹿肉と、トマトをベースにタマネギやニンジン、セロリなどを使ったケチャップ風味の野菜スープは食べ応え十分。隠し味として、県内で製造されたみそを加えている。温めれば、チーズをのせたパンとの相性も抜群。ワイン、日本酒にも合う。「MOMIJI」社長の兼沢幸男さん「鹿肉は低カロリー高たんぱくで、栄養も豊富です。シチューは贈答用にもお薦めしています。常温で3年間保存できるので、災害に備える常備食としても活用してください」。

(クマ出没:宮城)
栗原市によると、4日午後4時20分ごろ、栗原市一迫柳目中山にクマが出没しました。

(サル出没:宮城)
宮城県警によると、4日午前9時30分ごろ、石巻市日和が丘2丁目にサルが出没しました。

(クマ出没:宮城)
栗原市によると、3日午前6時40分ごろ、栗原市若柳川北大巻にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、5月30日午前8時ごろ、仙台市青葉区大倉伊呂波にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、1日午後9時40分ごろ、仙台市青葉区中山台4丁目にクマが出没しました。

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(猟銃新規申請10年余りで2倍に)
猟銃や空気銃の所持許可の新規申請が近年、7000人台で推移し、10年余り前と比べて約2倍に増え、20~30代の所持が増加傾向にあることが31日、警察庁への取材で分かった。2009年に厳格化された許可要件がその後に一部緩和されたことや、狩猟やクレー射撃のブームも影響しているもようだ。警察庁によると、新たに銃所持を希望し初心者講習を受けた人は、銃刀法が改正され許可要件が厳格化された直後の10年に3749人だった。当時、許可時などに必要な診断書の作成は精神科医に限定されていたが、15年に地域のかかりつけ医にも認められると、同年の受講者が7251人に増加。以降は右肩上がりに推移し、22年は7906人に上った。21年末時点の年代別所持者について、統計が確認できる12年末時点と比較すると、20代が596人増の3084人、30代は496人増の6284人。40代以降で減少傾向にあり、特に60歳以上が5万1857人と約2万人減り、総数は約2万6000人減の8万7973人だった。新規申請者が増加傾向にある中、判断能力に問題があるなどの欠格者の見極めは許可・更新時の診断などでは難しいとの指摘が出ている。銃器に詳しい評論家の津田哲也氏は、「過去に起きた猟銃使用事件の例を見ると、家庭内や近隣トラブルから発展している。長野県中野市であった今回の事件も手元に銃がなければ警察官への銃撃は防ぐことができた」と強調。その上で「人の目で欠格者を判断するのは難しい」とし、鳥獣駆除など以外は銃砲店への委託保管の義務化を提案する。

(自宅保管の銃で犯行、専門家「管理見直すべき」:長野)
長野県内で猟銃所持の許可を受けた人数と銃の数の推移は年々、減少していますが、3000人以上が所持していて、銃の数は6700丁に上ります。中野市で4人が死亡した事件では、青木正憲容疑者(31)が許可を得て自宅で所持していた猟銃が犯行に使われました。銃器の専門家は、許可手続きの段階で精神面の問題などを見抜くことは難しく、店に預けることを義務化するなど「管理を見直すべきだ」と訴えます。パトカーで駆け付けた警察官2人を銃撃した青木容疑者。自宅で管理していた「ハーフライフルで撃った」と供述しています。銃器専門家・津田哲也さん:「一般人が所持している猟銃やライフル銃を使って起こした事件は、たいがい身内のトラブルか近隣トラブルで激高して使ってしまったというパターンが多い。今回の事件は銃が手元にあったから起きた典型的な事件」。こう話すのは銃器に詳しい津田哲也さんです。青木容疑者は県公安委員会から銃所持の許可を得ていました。2020年5月には、上田市菅平高原にある射撃場で、許可の申請に必要な技能講習を受けていました。上小猟友会・橋本和幸会長:「(容疑者は)私の記憶にもないし、射場長の記憶にもない。故意に撃っているので技能講習を受けていてもそれは防げない」。猟友会には所属していたもののメンバーとの交流はなく人柄は知られていまでんした。容疑者が所属していた猟友会の会長:「話したこともない、一度も会ったことないからわからない。(猟友会に入った理由は?)わからない」。箕輪町で銃砲店を営む登内里見さん。銃を販売するときは、客の様子に不自然なところがないか、あえて雑談などをするということです。上伊那銃砲火薬店・登内里見さん:「(雑談で)この人は変な人だなと思ったら、なるべくやんわりとお断りしたりすることも」。銃所持の申請には、精神疾患がないことを証明する医師の診断書も必要ですが、青木容疑者は問題ないと判断されていたとみられます。また家族や近隣住民への聴取では母親などが所持に賛同していたということです。津田さんは現在の手続きでは、「精神疾患などを見抜くのは難しい」と話します。銃器専門家・津田哲也さん:「(精神疾患は)本人が進んで病院に行くこともなかったりするので、表面化しにくい。それを医師が短い問診だけで判断するのが非常に困難。人の資質を調査だけで判断するのは難しい」。銃規制をめぐっては、2007年に長崎県で2人が死亡した発砲事件以降、所持を認めない「欠格事由」に「自殺の危険性がある人」を加えるなど強化されました。今回の事件を受けて更なる規制強化へ議論が進む可能性もありますが、津田さんは、法規制より管理体制を見直すべきだと指摘します。銃器専門家・津田哲也さん:「銃を実用されている方も非常に多い。狩猟のためだとか、有害鳥獣駆除のためにどうしても必要だとか。(法規制では)そういう方々が不便することになるので、その人たちの立場は尊重して、委託保管という形で銃砲店に預けることができる。事件が起きそうな時に手元に銃があるから使ってしまうわけですから、すぐに手元になければそれは防止できる可能性がある。手元に銃を置かせないというのが一番大事なこと」。悲劇を繰り返さないために。銃の規制・管理の在り方が改めて問われています。

(猟銃所持規制めぐる現状と課題:富山)
5月25日、長野県で発生した立てこもり事件で、警察官を猟銃で殺害したとして逮捕された男は、銃4丁の所持の許可を得ていました。銃の所持を巡る安全管理に課題はないのか。県猟友会幹部「これはガンロッカー。この中に銃が入っています。鍵は前面に3か所ついていて、容易に持ち出せないように、後ろも留めてあります」。県内で50年近く猟友会に所属し、狩猟を続けている男性です。男性は現在、あわせて3丁の猟銃を自宅で所持していて、警察の指示のもと、盗難や紛失が起きないようロッカーのカギの取り付けや、弾丸の保管場所を分けるなどして厳重な管理を徹底しているといいます。県猟友会幹部「(狩猟に)出るときに『ここから出して、終わったらここに片づける』という手順をやらないといけない。面倒でもね、やっぱりそれは守らないといけない」。日本では、猟銃や空気銃の所持は狩猟や有害鳥獣の駆除、スポーツの標的射撃に限定されていて、申請や取り扱いについては厳しく規制されています。所持の許可を得るためには、公安委員会の「講習」や「射撃の実技試験」などを受ける必要があるほか、警察からの調査や医師による精神状態の診断なども必要です。また、免許取得後も銃の取り扱いには、厳しいルールが課せられていて、3年ごとに免許更新も必要です。県猟友会幹部「1日にどこで何発使ったか、記入が義務付けられている。場所はここで、使った銃も私ならA・B・Cあるので、どの銃を使ったか、報告しないといけない」。銃の所持を巡っては、2007年に長崎県佐世保市で8人が死傷した散弾銃乱射事件を受け、銃刀法が改正されて規制は厳しくなりましたが、その後も銃による事件は各地で発生しています。県警などによりますと、県内では、およそ800人があわせて1800丁の猟銃や空気銃の所持許可を受けています。一方、2022年までに、県内で申請や更新が許可されなかったり、許可が取り消されたケースは5件ありました。警察官を含む男女4人が死亡した長野県の立てこもり事件で、逮捕された男は、県の公安委員会から許可を受けて散弾銃や空気銃など4丁を所持していました。所持の目的は「狩猟」と「標的射撃」でした。銃の所持を巡る規制の在り方について見直すべき点はないのか。専門家は…元福岡県警察本部長 京都産業大学 田村正博教授(警察行政法)「例えば有害獣の駆除を考えると、現実的な必要があるのは否めない。許可をするかどうかの観点では、現在の規制よりも厳しくするのは困難だと思う」。一方、田村教授は、所持者に少しでも異常があると情報があった場合には、警察が機敏に対応できる仕組みづくりが必要と話します。田村正博教授「許可の停止は容易ではないとしても、一時的に停止して調べる。何らかの事情があったということを踏まえて調査して、一時的に許可を停止して警察が預かるという方法は、考える余地があるのではないか」。事件は、現場に駆け付ける警察官の安全確保にも課題を投げかけました。銃規制のあり方について、今後の十分な議論を望みます。

(銃の規制と活用、重い課題が浮き彫りに)
猟銃を使った事件がまた起きた。長野県中野市で25日夕、31歳の男が高齢女性2人を刃物で襲った後、通報で駆け付けたパトカーの警察官2人に発砲した。計4人が死亡する凄惨(せいさん)な現場となった。男は警察官1人に対する殺人容疑で逮捕された。犯行に使ったとみられる1丁を含め、散弾銃や空気銃など計4丁の所持を県公安委員会から許可されていた。逮捕直後、谷公一国家公安委員長は「手続きに問題があったとの報告は受けていない」と述べたが、徹底的な検証を求めたい。所持許可には、銃の取り扱い講座や試験、射撃場での実訓練を受けなければならない。精神障害やアルコール依存症といった「欠格事由」も定められている。許可を得た後も3年ごとの更新手続き、毎年1回の警察署での銃検査などが課せられる。厳しい規制にもかかわらず、銃を使った事件は繰り返されている。2007年には長崎県佐世保市のスポーツクラブで2人が死亡する銃乱射事件が発生した。再発防止策として銃刀法が改正され、所持許可の申請や更新の際、医師による診断書の添付が義務付けられた。しかし、昨年1月に埼玉県ふじみ野市で医師ら2人が男に撃たれて死傷した事件では、診断書は提出され、欠格事由もないとされていた。規制強化が必ずしも功を奏しているとはいえない状況である。犯罪防止には、所持者のモラルに依存せざるを得ない面は大きい。とはいえ、何らかの改善策も必要ではないか。許可更新までの期間中に所持者の状況をこまやかに確認する仕組みも考えられよう。猟銃は人命を脅かす恐れがある一方で、人々の生活を支える道具でもある。中山間地の荒廃が進み、イノシシやシカによる農作物被害が深刻な地方では、頼らざるを得ないのが現実だ。岡山県内では21年度にイノシシ2万4708頭、シカ1万6365頭が捕獲された。イノシシとシカだけで農林業被害は年1億円を超える。だが、岡山県内で銃による狩猟者数は減っている。猟銃などの所持許可は2120人、計3896丁(22年末現在)で4年前より142人、285丁減少している。県猟友会によると、以前は趣味で狩猟を始める人が多かったが、20年ほど前からは有害鳥獣の駆除を目的とした人の割合が増えているという。地域の産業、生活を維持していくためには、こうした人たちの力が欠かせない。岡山県はハンターの裾野拡大に力を入れる。狩猟免許を初めて取得する人の試験申込手数料を補助する制度を設けている。初心者向けの研修会も開いており、本年度は3県民局単位で企画し、より多くの人に参加を促す考えだ。猟銃の規制と活用のバランスをどう取るか。今回の事件で重い課題が改めて浮き彫りになったといえよう。

(イノシシ捕獲3・7倍に、IT使った駆除セットの利用促進:広島)
広島県三次市が、地域ぐるみでの鳥獣による農作物被害の防止・軽減対策に力を入れている。イノシシやシカの行動を情報通信技術(ICT)などを使って把握し、捕獲するモデル事業を2020~22年度に実施。市によると捕獲頭数は増加傾向にあり、本年度も対策に取り組む地域や団体を募集している。

(マダニ媒介の感染症、60代女性が入院:京都)
京都府丹後保健所は30日、マダニが媒介する重症熱性血小板減少症候群(SFTS)に同府宮津市の60代女性が感染したと発表した。府内での報告は今年初めてで、2020年以降7例目。女性は同保健所管内の医療機関に入院している。同保健所によると、女性は19日から発熱や吐き気、嘔吐(おうと)の症状があり、24日に府保健環境研究所(京都市伏見区)で検査したところ、30日にSFTSウイルス遺伝子が検出された。ウイルスを持つマダニにかまれることで感染し、発症までの潜伏期間は6日~2週間という。同保健所は、草むらややぶに入る時は肌の露出を少なくするよう呼びかけている。

(クマの危害防止に、不要な柿の木は伐採を:京都)
クマによる人への危害や農作物被害などを未然に防ごうと、京都府は、中丹3市でクマの目撃情報が多い地域を回る「被害防止啓発パトロール」を始めた。30日に福知山市大江町金屋、上野両地区からスタート。地元の自治会長らに、クマを集落に寄せ付けない対策などの講義をした。府によると、昨年度のクマの目撃情報は、中丹3市で計354件。近年、府内ではツキノワグマの生息頭数が増加傾向にあり、行動を活発化させる初夏から秋にかけて、目撃が多発する。昨年10月には、福知山市大江町高津江の民家で人が襲われる人身事故も発生している。このような状況を受け、府中丹広域振興局は今年度、各市や警察署と連携し、中丹管内の30集落程度で被害防止対策パトロールの巡回啓発に取り組むことにした。「クマを集落に寄せ付けない、クマと遭遇しないための対策」を推進する。第1回は金屋、上野両地区であり、自治会長らが参加。金屋ふれあいセンターでの講義では、府と市の職員が、クマは夏には青い柿を食べることや、朝夕だけでなく昼間も活動することなど生態について説明した。金屋、上野両地区では、出没情報がゼロ件の年もあるが、19年度と昨年度は目撃がされている。年によって状況が異なるのは、山のどんぐりなど木の実の出来具合が影響していて、「餌を求めて、今まで出ていなかったところにも出ることがある」と解説した。府と市がドラム缶檻を設置することもあるが、根本的な対策としては、柿や生ごみ、ハチの巣など誘引物を無くして「クマを集落に近づけないように工夫することが重要」だとし、「不要な柿、食べない柿は伐採してもらうのがベスト。食べる場合は(クマが登れないように)幹にトタンをまいておいて、早めに収穫してほしい」と伝えた。また、「柿の木対策は地域全体で取り組んでいくことが大事」だといい、「回りの家には柿の木がなくても空き家に柿の木が放置されていると、そこをめがけてクマが来ます」と説明した。講義のあとは、両地区にある柿の木の状況を地図で確認したり、昨年、実際にクマの目撃情報があった場所まで出向き、現地で確認をした。金屋自治会長の亀井洋二さん(65)は「昨年は子どもたちの通学路付近で、目撃されている。朝夕に活発的になるのは知っていたが、昼間にうろうろする認識はなかったので気をつけないといけない。学ぶことが多かったので、市に出前講座をしてもらって住民にも知らせたい」と話していた。

(野生動物管理全国協議会主催 2023年公開シンポジウム)
我が国では体系的な野生動物管理学教育を行うためのシステムを欠いていた。そのため、2019 年に日本学術会議は「大 学や大学院における教育体制の整備・拡充」を提言した。この提言を受け、農林水産省と環境省は「野生動物管理教育プロ グラム検討会」を立ち上げて理想的なカリキュラムを策定し、2022 年度には6 大学の協力体制のもと、同カリキュラムの 運用に向けての試行が行われた。さらに時を同じく、閣議決定された「生物多様性国家戦略2023-2030」では,「次世代の 鳥獣保護管理の担い手の確保・育成」を掲げ、その数値目標も提示された。すなわち、日本の野生動物管理学教育は、今ま さに黎明期を迎えようとしている。そこで本シンポジウムは,体系的かつ実践的な野生動物管理学教育の運用や体制に関わる諸情報の共有ならびに「生物多 様性国家戦略2023-2030」に謳われた「次世代の鳥獣保護管理の担い手の確保・育成」の実現を目指すロードマップの議 論を目的に企画した。

(効果的な電気柵の設置法学ぶ:富山)
野生動物による農作物への被害を減らそうと、県は31日上市町で、効果的な電気柵の設置方法を学ぶ研修会を開きました。研修会には、県内市町村などから担当者らが参加しました。参加者は、イノシシに荒らされた麦畑を見学した後、電気柵の一番低い電線をイノシシの鼻に触れやすいよう、地面から20センチの高さに設置する訓練をしました。また、高く飛び跳ねるシカに対しては、柵の手前に斜めにネットを張る効果的な設置方法を学びました。県農村振興課は「防ぎたい鳥獣にあった柵を設置したうえで、漏電のないように維持管理することが大切」と話していました。

(養豚場近くで豚熱感染のイノシシ確認:鳥取)
若桜町の養豚場からおよそ8キロ離れた場所で野生のイノシシが、ブタの伝染病・CSF=豚熱に感染していたことが確認され、鳥取県などは養豚場にウイルスが持ち込まれないよう対策を強化することになりました。鳥取県によりますと、5月27日に県東部の若桜町の養豚場からおよそ8キロ離れた住宅の庭で、野生のイノシシが死んでいるのが見つかり、検査の結果、豚熱に感染していたことが確認されました。鳥取県東部では、ことしに入って野生のイノシシの感染確認が相次いでいて、これで23件目となります。これを受けて、鳥取県と若桜町は30日、養豚場にウイルスが持ち込まれないための対策を話し合う会議を開きました。会議では、若桜町内の2軒の養豚場で石灰を使った消毒を行うとともに、野生のイノシシに食べさせるワクチンを含んだエサを、養豚場周辺に重点的に散布することや、県の家畜保健衛生所の指導で、野生動物の侵入防止対策を徹底することなどを確認しました。豚熱は人には感染せず、仮に感染した豚やイノシシの肉を食べても健康への影響はないということで、鳥取県は、風評被害が出ないよう情報発信していきたいとしています。

(5月だけで328件、クマの目撃相次ぐ:北海道)
夏のレジャーシーズンを迎えるなか、特に観光地では“クマの出没”に頭を悩ませています。今月、北海道・幌加内町で釣り人がクマに襲われ死亡した悲惨な事故などを受け、観光事業者らは“安全対策の在り方”を模索しています。ここは“釣り人たちの聖地”。アメマスやニジマスが数多く生息する、道東の阿寒湖です。ここには毎年、全国から観光客が訪れます。しかし最近、釣り人たちの悩みのタネが…。これは釧路市阿寒地区で、まさに今月撮影された動画です。レジャーシーズンを迎えるなか、道内各地でクマの目撃が相次いでいて、5月だけでも328件にのぼっています。さらに全道を震撼させたのは今月14日、幌加内町の朱鞠内湖で釣りをしていた男性がクマに襲われて死亡。男性を襲ったとみられるクマは、その後駆除されました。阿寒湖で釣り人をボートに乗せ、湖岸などに送迎する運航会社の代表も驚きを隠せません。一方、目撃が相次ぐ札幌市南区ではきのうもー。藪の中に潜むクマの姿が確認できます。これを受け札幌市は、きょう現地調査を実施。周辺では合計12個のフンとフキを食べた跡が確認されたということです。きょう札幌市南区の定山渓で開催された、森や川をめぐるガイドツアー。観光客9人が参加していました。(定山渓自然倶楽部 中島聖子代表)「たまに水面を鳥が飛んだり、岩場が好きなお花がよく見るといっぱい咲いているんです」野鳥や珍しい花々が見られる川辺は、参加者からも人気のスポットです。ツアーの2時間前。散策コースには、ガイドの中島さんの姿がー。定山渓自然倶楽部 中島聖子代表)「ごみを拾っています。景観的に嫌ですし、食べものとかにおいのするもの、クマが食べそうなごみだったら必ず拾うようにしています」。ツアーがある日にはクマの痕跡がないかなどを事前に確認し、もし見つかれば散策エリアを変更するなどの安全対策を徹底しているといいます。観光客の心を動かす北海道の豊かな自然。しかし、クマに遭遇するリスクがそこに必ずあるということを忘れてはいけません。

(アライグマを初確認:宮崎)
県自然環境課は31日、美郷町西郷山三ケの路上でアライグマ1頭の死体が見つかったと発表した。同町で見つかるのは初めて。同課によると、5月28日に車にひかれて死んだ状態で発見された。雄の成獣とみられ、体長は尻尾まで含めて約80センチだった。アライグマは凶暴で、狂犬病にかかっていたり、人が感染すると死に至ることもある回虫が寄生していたりする恐れがある。特定外来生物に指定されており、飼育や輸入は原則禁止されている。

(住宅街近くの雑木林でツキノワグマの目撃情報:鳥取)
1日、鳥取市の住宅街近くで、雑木林に入っていくツキノワグマが目撃されました。市が注意を呼び掛けています。1日午前9時半ごろ、鳥取市福部町のラッキョウ作業場にいた人が100メートルほどのところに、ツキノワグマがいるのを発見し、市に通報しました。市によりますと、目撃された体長およそ1メートルのツキノクマで、近くの雑木林に入っていったということです。現場近くには住宅街があり、市は目撃場所周辺に注意看板を設置し、周辺住民や学校などの施設に注意を呼び掛けるとともに、当面パトロールを行うということです。鳥取市でのクマの目撃情報は今年度に入ってから4件目です。

(番組ロケでクマに遭遇:北海道)
クマに遭遇したのは、毎週金曜日深夜に放送している「ブギウギ専務」の撮影班。31日午後5時すぎ、2人乗り自転車で長距離サイクリングルートを走破する企画の撮影中に起こりました。場所は北海道・上士幌町清水谷です。市街地からぬかびら源泉郷へ向かって国道273号を走っている途中で起こりました。周辺には牧場や民家もあり、交通量が比較的多い場所です。上杉周大さんとお笑いコンビ・ダイノジの大地さんが自転車で走っていると・・・「クマ!クマ!ヤバイ!まじでいる」。およそ100メートル先で大人と思われる大きなクマが国道を横断していきました。自転車につけたカメラの映像では・・・「クマだ!クマだ!戻る?戻る?戻ろうか?」。撮影班はすぐに大声を出し、撮影をやめてその場から引き返します。そして全員で車に乗り込み、遠く安全な場所へ避難しました。

(クマの目撃相次ぐ:岩手)
盛岡市南大通の明治橋付近で31日、クマの目撃が相次いだ。市街地での出没を受け、盛岡東署や地元猟友会が警戒を続けた。被害は確認されていない。同署によると、午前10時半ごろ、明治橋たもと付近の北上川左岸で「体長1メートルほどのクマが歩いている」と通行人から通報があった。午後1時過ぎにも同様の目撃情報が2件続いた。同3時20分ごろには、同市東安庭のマルイチ東安庭店付近でも目撃情報が寄せられた。同じクマかは不明。

(取材中に野生のクマに遭遇:岩手)
河川敷を走る黒い生き物。31日昼過ぎ、岩手・盛岡市で、FNNのカメラがとらえた野生のクマ。クマが現れたのは、JR盛岡駅から南東におよそ1.5kmしか離れていない、北上川の河川敷。「クマを目撃した」との情報が寄せられ、FNNのスタッフが現場に向かったが、すでにクマの姿はなかった。クマが現れたのは、市の中心部に近い場所。この取材が終わった直後、カメラが、河川敷にいるクマの姿をとらえた。クマはいったん草の陰に入り、しばらくすると少し離れた場所に現れ、走り出した。クマが走っていく先には、歩行者も確認できる。現場にはその後、警察官らが到着し、状況を確認していた。

(線路を猛スピードで走る二ホンジカ:岩手)
5月30日朝、岩手・盛岡駅のすぐ近くで線路を猛スピードで走る二ホンジカが目撃され、安全確認のため貨物列車に遅れが出ました。専門家は県内の二ホンジカの生態が変わってきていると話します。線路沿いを猛スピードで駆けていく野生のシカ。30日午前7時すぎ、JR盛岡駅西口のアイーナ付近で近くに住む人が撮影した映像です。撮影した人によりますと、シカは南から貨物列車が迫ってくると、線路沿いを北に向かって走り去ったということです。JR盛岡支社によりますと、シカの出没で貨物列車に数分の遅れが出ましたが、列車の運行にほぼ影響はなかったということです。この映像を盛岡市動物公園の職員でシカの飼育を担当していた荒井雄大さんに確認してもらうと…。盛岡市動物公園ZOOMO・企画営業広報 荒井雄大さん「ニホンジカで間違いない。メスのニホンジカで間違いない。見る限り成獣だと思う」。また、シカの走る速さについても聞きました。盛岡市動物公園ZOOMO・企画営業広報 荒井雄大さん「見る限り明らかに自転車よりも速いくらいで走っているので、考えれば30km/hぐらいは出ているんだろうと思う」。荒井さんによりますと、近年、県内に生息するニホンジカの生態に変化がみられるといいます。盛岡市動物公園ZOOMO・企画営業広報 荒井雄大さん「沿岸部の釜石とかで頭数多くなり、大きな問題になっている。盛岡周辺まで進出してきている状況と聞いている」。また、荒井さんはシカは人に向かってくる恐れがあるため近寄らないでほしいと話します。盛岡市動物公園ZOOMO・企画営業広報 荒井雄大さん「刺激をせず戻ってもらうまで待つというのが基本かと思う」。愛くるしい見た目のニホンジカですが、街中で遭遇することがあっても十分な注意が必要です。

(住民が「花火」撃つも動じず、田んぼでクマ目撃:福島)
福島県喜多方市の田んぼでクマ1頭が目撃されました。警察によりますと、31日午後1時ごろ、喜多方市熱塩加納町に住む男性が、自宅の隣にある田んぼに体長1メートルほどのクマが歩いているのを目撃しました。男性はクマを追い払おうと大きな音が出る威嚇用の花火を3発クマに発射しましたが、クマは動じなかったということです。クマはその後、田んぼ近くの山林へ立ち去ったということで、けが人はいませんでした。

(クマ目撃情報相次ぐ:京都)
クマの目撃情報が多く寄せられる夏から秋の時期を前に、福知山市で30日、府や市、警察などによる初めての対策会議が開かれ、今後パトロールを強化していくことを確認しました。福知山市では、去年、住宅の敷地内で住人がクマに襲われる事故が起きていて、ことしの春もクマの目撃情報が相次いでいます。このため、京都府中丹広域振興局は初めて対策会議を開くことにし、これに先立って出席者が去年クマが目撃された福知山市の大江町金屋地区を訪れクマのエサとなる農作物や隠れやすいスペースなどを確認しました。このあとの会議では、クマを寄せつけないための対策として、▼エサになる柿の木を伐採することや▼農作物は残さず収穫することなどが説明されました。そして、府や警察がクマの目撃情報が多い地域を中心に今後パトロールを強化していくことも確認しました。参加した大江町金屋地区の亀井洋二区長は「不要な柿の木を伐採したり、クマの出没情報を提供したりしていきたい」と話していました。京都府中丹広域振興局農商工連携・推進課の林泰弘課長は「地域の皆さんで目撃情報を共有し、注意する意識を持ってほしい」と話していました。

(DX公募実証事業で「鳥獣被害対策情報プラットフォーム」構築:熊本)
熊本県を拠点に鳥獣被害対策活動やジビエファームを運営するイノP(熊本県宇城市)とGIS(地理情報システム)パッケージソフトウェア国内最大手のESRIジャパンは、熊本県の令和4年度DX公募実証事業に採択。ESRIジャパンが提供するクラウドサービス ArcGIS Online を利用した「鳥獣被害対策情報プラットフォーム」の構築実証を行った。宇城市三角ではイノシシによる農作物被害が増加しており、営農意欲を失った農家が離農することで耕作放棄地が増え、鳥獣被害が増加している。イノPは地域の若手農家からなる「農家ハンター」を結成し、罠によるイノシシの捕獲やIoT機器を駆使した有害鳥獣対策を実施してきたが、イノシシの捕獲数は増えても、収集したデータの効果検証や異なるIoT機器で収集する情報の集約が難しく、情報の有効活用ができていなかった。今回の実証では、ArcGIS Onlineを活用して「鳥獣被害対策情報プラットフォーム」を構築。有害鳥獣の情報を必要とする行政担当者や農家ハンターなどのユーザーが、集約された情報を参照し、効率的な鳥獣被害対策のための仕組みづくりの検討・実証を行った。有害鳥獣の捕獲者は捕獲報告の際、捕獲者は、捕獲写真や取得者情報、捕獲した場所などを各市町村窓口に届け、届け出を受けた自治体職員は、都道府県への報告のために集計する必要がある。今回の実証で調査した中で報告件数が最も多い自治体は、年間7000件もの報告内容の取りまとめ作業を実施しており、多大な業務負担が発生していることが分かった。そこで、捕獲者と市町村の双方の負担軽減のため、スマートフォンアプリから捕獲を報告し、リアルタイムに市町村窓口のダッシュボードアプリで可視化する仕組みを実証。これにより捕獲者の報告の手間や自治体職員の捕獲報告情報の取りまとめ業務を大幅に削減できることを実証した。実証では、自動無人撮影カメラ「ハイクカム」を活用し、カメラで取得できる情報(位置情報、撮影日時、温度等)をマップと連動させて可視化するArcGIS Onlineのダッシュボードアプリの構築。さらに、他のIoT機器から取得できるセンサー情報(罠や電柵等)も連携させ、マップで可視化することでより効果的な鳥獣対策の実施が可能となった。同社は今回のDX実証事業参加を機に、産学官連携の鳥獣対策DXのモデルを県内の市町村へと確実に広げていく。

(ノシシを勝手に狩猟し売るベトナム人)
2020年の夏以降、群馬、埼玉、栃木などの畜産業者から牛や豚、ヤギなどが盗まれる家畜窃盗が相次いだ。同年9月には、一部の窃盗事件の関連先とされる民家に住むベトナム人の男2人が、出入国管理法違反(不法残留)容疑で逮捕されたが、盗まれた家畜の流通経路は依然不明だった。当時、筆者が注目したのが被害頭数の多さだった。わずか2~3カ月の間に豚だけでも800頭以上が被害に遭っていた。これだけの頭数が、この期間に食肉にされているとすれば、解体のプロが関わっているとしか考えられなかったからだ。取材を進めると、関東周辺だけで在日ベトナム人が営む食肉解体場が複数存在することが分かった。そのうちの1つ、埼玉県北部にあるベトナム系食肉解体場を筆者は訪ねた。解体場と言っても、耕作放棄地に建つ古い小屋に、解体中の肉をつるすためのブッチャーフックや解体用の電動ノコ、業務用の大型冷蔵庫が置かれただけの場所だった。解体場の持ち主のベトナム人男性は、自身と家畜窃盗との関わりについてきっぱりと否定した。それどころか、牛や豚、ヤギの食肉処理についても「法律違反になるからここではできない」という。事実、牛や豚は許可された食肉解体場以外で解体すると、と畜場法違反になる。ではこの解体場ではどんな肉を扱っているのか。その疑問について、男性はこう話した。「鹿やイノシシを取ってきて、ここでさばいて仲間で分けている。客が取ってきた野生動物の解体を私が代理することもある」。狩猟免許は持っているのか? 筆者が尋ねたら男性はこう話した。「銃は使わない。これで取るんだ」。男性は、ワイヤーにバネのようなものがついたわなを見せてくれた。男性や彼の仲間たちは、これを主に群馬や栃木の山間部に仕掛け、鹿やイノシシを捉えているという。ベトナムでは、鹿やイノシシは日本以上に一般的に食べられているとも教えてくれた。しかし後に、筆者は自身の不勉強を恥じることになる。取材当時、「銃は使わないので狩猟免許は必要ない」という男性の話に納得してしまったが、わな猟にも免許が必要であることを知ったのだ。それもそうだろう。狩猟用のわなは、扱いを誤れば自身や無関係の人間にけがを負わせてしまう恐れがある。また筆者は、Facebook上のベトナム人コミュニティーで、鹿やイノシシの購入者を募集する投稿をしていることもこの後、発見した。解体した野生動物の肉を販売するには、食品衛生法上の許可が必要だ。その点においても、訪問した解体場は、無資格ビジネスだった可能性が高い。そしてもう1つ、いまだに心に引っかかっていることがある。それは、終始饒舌に取材に対応してくれていた男性が、静かな小屋の中でモーター音をうならせる冷蔵庫の中だけは、頑なに見せてくれなかったことである…。

(天竜の鹿ジビエ、浜松市街地で販売開始:静岡)
山林が広がる浜松市北部の天竜区で野生シカを精肉加工するジビエ工房ジミートが1日、浜松の市街地で鹿肉の小売りを本格的に始めた。シカは工房がある天竜区の旧春野町や近隣地域で捕獲され、主に外食向けで市内のレストランに鹿肉を供給するが、個人への小売りは地元・春野や磐田市など一部に限られていた。地元産鹿肉の消費が、シカによる農作物や山林への食害への対策にもなるとして売り込む。

(害獣が人を呼ぶ?過疎の町の人口減少対策は“滞在人口”と“活動人口”の創出:島根)
日本の人口は2004年の1億2784万人をピークに減少の一途をたどっている。一時コロナの影響で都市部からの人口流出はあったものの、大都市集中のトレンドはそれほど変わっていないようだ。過疎に悩む地方の自治体は移住者の呼び込みなどを盛んに行っているが、「限られたパイの奪い合い」をしているように見える。そんな中、少し違った角度から人を呼び込むことを考えた町がある。島根県の中山間地にある人口4000人余りの町、美郷町だ。この町には高校がなく、ホームセンターやドラッグストアもない。数年前にローカル鉄道も廃線になったため、交通の便も良いとは言えない。何か目的がなければ、なかなか足が向くところではない。美郷町を流れる江の川(ごうのかわ)は中国地方最大の一級河川。雄大な景色は確かに美しいが、広く知られているとは言い難い「日本の人口が減る中、自治体同士で人の取り合いをしては全員負け組になる。だからこれからは、“滞在人口”“活動人口”という考え方が大事になってくると思います」と語るのは、美郷町の人口対策の陣頭に立つ町長、嘉戸隆(かど・たかし)さんだ。嘉戸さんは旧大和(だいわ)村と合併して美郷町となる前の旧邑智(おおち)町で生まれ育ったが、県立出雲高校への進学をきっかけに町を離れた。その後、東京都立大学を卒業して大手証券会社に就職。アメリカに留学経験もあり、マーケティングや営業の責任者などとして活躍していた。そんな中、美郷町の前町長が病気のため急に退任することになり、その後を引き継いで2018年11月に就任した。長く町を離れていた嘉戸さんがまず取り組んだことは、人を呼ぶことに寄与する町の強みとは何か、洗い出すこと。嘉戸さんの言う強みとは、「他から簡単にまねできない競争優位の源泉であり、一定の市場規模があるもの」を指す。町の強みを探した結果、嘉戸さんが見つけ出したのは「住民が主役の獣害対策」。多くの自治体が悩み解決策を見いだせない中、美郷町の対策は全国の注目を集め、すでに町に多くの人を呼びこんでいた。実際に青森県を除きすべての都道府県から視察が来ているほどで、その競争優位性は明らかだった。また、「一定の市場規模」という条件にも合致していた。日本全国で甚大な農業被害をもたらしている獣害は、統計上の被害額は最盛期から減少しているものの、有害鳥獣の捕獲数はいまだ右肩上がりで、獣害対策は多くの自治体にとって大きな課題だからだ。さらに獣害対策で捕獲されたイノシシの肉は、「おおち山くじら」というジビエブランドとしても確立されていた。地域の特産品であるおおち山くじらを、ふるさと納税の返礼品などとして大きく打ち出していくことも可能だった。しかし「美郷町の獣害対策は『ジビエでぱっとひともうけ』といった発想とは全く違う」と、嘉戸さんはジビエビジネスに飛びつくことはしなかった。美郷町では、害獣を寄せ付けない圃場(ほじょう)づくりや、獣害対策を中心とした地域コミュニティーづくりを実践している。捕獲するのは畑に入ろうとして箱わなにかかった個体だけ。ジビエを生産するために捕獲するのは本末転倒であり、また高齢者の多い地域で大量のジビエを生産していくことは持続可能性がない。嘉戸さんが打ち出したのは、「獣害対策」という美郷町独自の知恵をアピールしていくことだった。一方で、嘉戸さんにはその取り組みには改善できる点もあるように見えたという。それまでの獣害対策は、町役場で長年獣害に取り組んできた職員である安田亮(やすだ・りょう)さんのアイデアと頑張りに支えられたものだったからだ。そこで嘉戸さんは、属人的になっている取り組みを組織的なものに組み替えることを考え始めた。町にあるさまざまなリソースを検討した結果嘉戸さんが打ち出したのが、「美郷バレー構想」だ。町には獣害対策に関する情報やノウハウなどの知恵がある。その知恵を生かして“知による知の誘致”を構想したのだ。「世界の情報産業をけん引するアメリカのシリコンバレーに着想を得ました。美郷町は獣害対策に関する人、モノ、カネ、情報や技術にアクセスできる“獣害版シリコンバレー”なんです」(嘉戸さん)。一般的に、企業の誘致に際して自治体が補助事業や税制優遇などのメリットを打ち出すケースがよく見受けられるが、この美郷バレー構想に関しては、そうしたことは行っていない。あくまで獣害対策を中心とした“知の集積”を求める企業や団体が自発的に集まってくることを目指した。移住せずに地域や地域の人々と多様に関わる人々を指す「関係人口」という言葉は地方創生の現場で耳にすることが多い。美郷町の場合は、獣害対策という「ここにしかないもの」で人を呼び、一定期間滞在・活動する人を増やすという方策をとった。美郷バレー構想を打ち出したことにより、これまで以上に獣害をめぐって産官学民さまざまな人が集まってくるようになった。現在参加団体は企業・大学・自治体など合わせて11団体だ。「産」の分野では、獣害対策関連の資材を開発している株式会社テザックと2019年2月に、タイガー株式会社と同年5月に、「山くじらブランド包括的連携に関する協定書」の締結を行った。2社ともに美郷町で製品開発や実証試験などを行っている。また、タイガーは美郷町に中国営業所を置き、中国地方での営業活動の拠点としているほか、定期的な社員研修も美郷町で行っている。このほかにも、光ファイバーの世界シェア2位を誇る古河電工とも協定を結び、町内の各地で獣害対策に関するAIの開発だけでなく、自然災害の発生予測の研究も行っている。「学」の面では2019年3月、獣医系大学として100年を超える歴史を持つ麻布大学と包括協定を締結。2021年4月には町内にフィールドワークセンターも開設し、同学の教授・江口祐輔(えぐち・ゆうすけ)さんが所長として常駐している。学生は一定期間ここで研究や論文執筆などを行う。都会出身の学生が多い中、こうした地方で野生動物の実態を学べるフィールドワークセンターを持っていることは、大学にとってもアピールポイントになる。卒業後には、研究のために滞在していた学生が、タイガーの中国営業所に就職して移住してきたケースもあるという。「官」では、三重県津市、兵庫県丹波篠山市、神奈川県大磯町と連携している。共に獣害に悩み立ち向かいながら、地域づくりにも取り組む姿勢を共有する自治体だ。獣害対策に長年取り組むNPO法人里地里山問題研究所も美郷バレー構想に加わり、獣害に関する知恵を共有するなど、各地に美郷町の取り組みが広がるための土壌づくりにもなっている。こうして、美郷町という舞台にそれぞれの違うアプローチで獣害対策に取り組む人々が集い、それぞれの役割を存分に発揮する。そして分野を超えた知恵や発想を共有することで、新商品開発などの効果も生まれている。2021年には「おおち山くじら研究所」を開設。所長には麻布大学教授の江口祐輔さん、副所長には美郷町職員の安田亮さんが就任。産官学がそれぞれの立場を超えて獣害対策に取り組む場だ。美郷バレー構想が立ち上がってすぐコロナ禍に見舞われたこともあり、地域住民と彼らの交流はまだ限定的だ。コロナが一段落した今、若い学生や社員たちが盛んに町内で活動できるようになり、住民たちを活性化してくれることを期待している。2021年からは「美郷バレー・きゃらバン」という取り組みを開始した。これは、地域や住民グループの獣害に関する相談を受けて、麻布大学やおおち山くじら研究所が点検やアドバイスなどを行うもので、学生のフィールドワークも兼ねている。もちろん、美郷町は獣害だけの町ではない。町を流れる江の川がカヌー競技会場になったことをきっかけに、美郷町ではカヌー競技が盛んになった。そのつながりでバリ島のマス村と友好協定を結び、技能実習生の受け入れも行っている。また、「美肌県美肌町」や「長寿県長寿町」といった町の特徴を捉えた商標の登録も行い町の魅力をアピールするなど、内外の注目を集める取り組みにも抜け目がない。「もちろん、最終的には移住してもらうことを目指している」と嘉戸さんは言う。移住者のニーズをとらえ、住宅の準備や子育て支援のメニューも用意している。さらに就農支援に関しては、町とJAの出資で設立した一般社団法人ファームサポート美郷が担っており、新規就農者の受け入れ体制や研修メニューなどを充実させているところだ。また、ファームサポート美郷は町内の集落営農法人が管理しきれない農地の保全も行っている。今後はソーラーシェアリングの導入などによる“もうかる農業”も実現するための計画を構想中とのことだ。こうしたさまざまな取り組みもあってか、町の公式LINEの登録者数は住民の数を超えた。高齢者率が5割近い町なので、町民以外の登録者も多いことが予想される。滞在人口と活動人口を増やすという嘉戸さんの目標達成へ、着実に進んでいると言えるだろう。嘉戸さんは、この成功はトップダウンの考え方からは生まれないと言う。「例えば新しい技術なども、上から課された目標値のために一生懸命やったから生まれるものではないでしょう。住民からのボトムアップで、住民が自分たちのためにやったからこそできたこと。行政はそのお尻をたたかず支援するのが大事です」。自分たちの町にある小さな宝を拾い集め、時代の変化やニーズに応じてしなやかに、したたかに、自分たちの物語を紡いでいく。まさに、「よくある田舎の、どこにもない物語」がここにあった。

(害獣の鹿革を使った5本指のげた発売:岐阜)
げたの製作販売を行う嵯峨乃や(岐阜県恵那市)は5本指げた「ゲタル」から、鼻緒に鹿革を使用した新製品「恵那産鹿革鼻緒ゲタル」を6月1日に発売する。農作物を食べる害獣として狩猟が認められ、恵那市で捕獲された鹿の革と岐阜県産の東濃ヒノキを使用しており、SDGs(持続可能な開発目標)の観点からも資源を無駄にしない履物として、同社の店舗とオンラインで販売する。台座に、抗菌作用や香りによるリラクゼーション効果があるとされる東濃ヒノキを使用し、鹿革で鼻緒を作った。鼻緒で5本の指が分かれるようにしており、足指を解放することで足指の運動を促し血流促進などの効果が期待される。13年に開発して14年から商品化し、意匠・商標登録している。素材は全て岐阜県産にこだわった物作りをしているのが特徴。

(クマ出没:宮城)
富谷市によると、1日午後6時30分ごろ、富谷市大亀和合田二番付近にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
栗原市によると、1日午後6時10分ごろ、栗原市築館赤沢にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、1日午後2時30分ごろ、仙台市青葉区南吉成2丁目にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、5月31日午後9時30分ごろ、仙台市青葉区八幡にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
栗原市によると、31日午後7時10分ごろ、栗原市栗駒桜田街道西にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、31日午前10時20分ごろ、仙台市青葉区芋沢畑前北にクマが出没しました。

(サル出没:宮城)
宮城県警によると、31日午前8時15分ごろ、石巻市山下町1丁目にサルが出没しました。

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