<射撃ニュース6月>
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(住宅2階寝室の窓ガラスが割れ銃弾1発が見つかる、狩猟などで散弾銃の誤射か:山梨)
27日夜、山梨県身延町の住宅の窓ガラスが割れ、クローゼットから散弾銃の銃弾1個が見つかりました。けが人はなく、警察は狩猟などの際に発射されたとみて詳しい状況を調べています。散弾銃の弾が見つかったのは、身延町下山の住宅です。27日午後11時ごろ、この家に住む男性が「室内に猟銃の弾が落ちている」と通報しました。警察が調べたところ、2階の寝室の窓ガラスが円形状に割れ、反対側にあるクローゼットの中から散弾銃の銃弾1発が見つかったということです。けが人はいませんでした。警察は何者かが狩猟などの際に誤って散弾銃を発射した可能性が高いとみて、鳥獣保護法違反などの疑いも視野に捜査しています。

(男性がヒグマに襲撃されケガ、熊スプレー噴射し撃退:北海道)
北海道の知床半島の先端部で、男性がクマに襲われケガをしました。環境省によりますと6月28日午後、環境省の依頼を受けた男性が知床岬でエゾシカを捕獲する作業をしていたところ、突然クマに襲われました。男性は持っていた熊スプレーを噴射し、クマは逃げていったということです。男性は腕にケガをしましたが、命に別条はなく、環境省に連絡後、斜里町内の病院で手当てを受けています。

(乳牛を襲ったクマは「OSO18」と特定:北海道)
24日に北海道標茶町で背中などを食べられ死んでいるのが見つかった乳牛は、残されていた体毛のDNA検査の結果、4年前から牛を襲っているヒグマ、通称「OSO18」(オソ18)による被害と特定されました。「OSO18」による被害はことし初めてで、28日に標茶町で開かれた「OSO18」の捕獲に向けた会議で報告されました。また、食べられた牛が見つかった午前9時20分ごろの直後や前日には「OSO18」とみられるクマが目撃されているということです。「OSO18」は警戒心が強く、以前被害があった場所に置いた箱わなには入らなかったため、今後は牛を食べに戻ってきたところを確認した上で、気づかれにくい「くくりわな」を地中に仕掛ける方向で進める方針です。「OSO18」は2019年から合わせて牛66頭を襲ったとされていて、そのうち32頭が死ぬ被害が出ています。

(マダニ媒介の感染症、症状出る仕組み解明:長崎)
長崎大学はマダニが媒介する「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」で症状が出る仕組みを解明した。原因ウイルスに感染するとヒトやイヌでは病原性が強く死に至る場合もあるものの、一部の動物は感染しても発症しない。症状が出る動物では免疫反応がウイルスによって阻害されていた。症状が出る仕組みがわかれば、治療薬やワクチンの開発につながると期待している。SFTSウイルスは、2011年に中国で初めて発見された。国立感染症研究所によると、国内では13年に初めて報告され、23年1月までに805人が報告されている。吸血するマダニによって、シカやイノシシなど野生動物の間を行き来している。ヒトでは発熱や倦怠(けんたい)感などの症状が出る。高齢者で重症になりやすく、致死率は10~30%と高い。有効な治療薬やワクチンはない。研究チームは、動物の種類によってSFTSウイルスに感染したときの症状の違いを解明した。ヒトやイヌでは強い症状が出るが、ヒツジやウシでは発症したという報告はない。さまざまな動物の細胞にウイルスを感染させると、ヒトやネコなど症状が出る動物ではウイルスが作るたんぱく質「NSs」が「STAT2」というたんぱく質にくっつき、自然免疫の反応が抑えられていた。発症しないマウスとブタでは、NSsがあっても免疫反応が抑制されずウイルスが増殖できないようになっていた。遺伝子改変でNSsができないウイルスを作り感染させると、ヒトなどの細胞でもウイルスが増えにくくなった。遺伝子改変したこのウイルスは、ワクチンの候補として使える可能性があると期待している。長崎大学の安田二朗教授は「多くの人がかかるわけではないが、農業や林業関係者、獣医師などはリスクがあり放置はできない感染症だ」と話す。

(刺症被害、過去最多ペースに:栃木)
深刻なウイルス感染症を引き起こす恐れもある大型のダニ「タカサゴキララマダニ」に関して、足利赤十字病院が今年確認した刺症の被害は27日時点で18件に上り、過去最多のペースとなっていることが、内科非常勤の島田瑞穂(しまだみずほ)医師らの研究で分かった。県内に同マダニはほとんど生息していないとされてきたが、足利や佐野市の里山に定着しているとみられる。マダニが媒介する感染症で死亡する例もあり、島田医師は注意を呼びかけている。タカサゴキララマダニは成虫の体長が5~6ミリで、主に野生動物に寄生する。県衛生研究所などの過去の調査では、県内ではほとんど確認されなかったが、同病院は2015年に刺症の被害を4件確認。以降、増加傾向となり17年は最多21件に上った。被害は3~10月に発生し、5、6月が最も多い。今年はすでに昨年1年間の12件を超え、17年のペースも上回っている。20~22年の3年間のマダニ刺症49件(2~86歳)のうち、足利市の刺症は38件。いずれも渡良瀬川左岸の「河北」地域に集中し、23件は自宅の庭や畑などで被害に遭った。市外の受診は佐野市や群馬県の近隣各市だった。島田医師らは21年、県猟友会足利中央支部の協力を得て、足利市内のイノシシやシカに付着するマダニの調査を実施。タカサゴキララマダニがイノシシに付着し、住宅地に運ばれている実態が分かった。20~22年の調査をまとめた論文は、今月発行予定の学会誌「衛生動物」に掲載される。同マダニに刺されても痛みやかゆみなどの症状はなく、気付かない場合もある。しかし、特効薬がなく、致死率が25~30%とされる感染症「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)ウイルス」を保有しているケースもあるという。県内のSFTS報告例はないものの近県では確認されており、島田医師は「いつ県内で感染してもおかしくない。入浴時に体を触って異物が付着していないか確認をしてほしい」と訴える。マダニを無理にはがすと口の部分が肌の中に残る可能性もあり、除去が難しい場合は病院での処置を勧めている。

(エゾシカ管理とヒグマ管理をテーマに:北海道)
公益財団法人知床自然大学院大学設立財団(所在地:北海道斜里町、代表理事:田中俊次)は2023年8~9月にエゾシカ管理、9~10月にヒグマ管理をテーマとした教育プログラム「知床ネイチャーキャンパス2023・ステップアッププログラム」を開催し、受講生を募集します。オンラインによるオンデマンド配信講義とケースメソッド、現地知床で行う実習と演習を組み合わせた複合型プログラムを通じて、専門家から野生動物管理で必要な基礎的な知識を学ぶとともに、受講生同士の交流・ディスカッションから合意形成能力をはじめとする野生動物管理に必要な様々な能力を身につけます。

(最強ハンターが語る「ヒグマ撃ち」の極意とは?:北海道)
北海道の「ヒグマ危機」が深刻だ。札幌の市街地で連日、目撃情報が寄せられ、道北の幌加内町では釣り人が襲われ死亡する悲劇も。ヒグマ急増の原因のひとつは、駆除するハンターの減少、高齢化にあるという。後進を育てる70歳にして現役の"最強ハンター"を知床に訪ねた。北海道の市街地でヒグマの出没が相次いでいる。今年1~5月に北海道警に通報されたヒグマの目撃件数は723件と過去最多ペース。特に5月は484件で、例年(約200件)の2倍以上だ。札幌市が公開するヒグマ出没情報を見ると、市内でヒグマの個体や糞(ふん)、足跡が確認された地点は山林と市街地の境界部に集中している。2021年6月、JR札幌駅からわずか3㎞先の市街地でヒグマが住民を襲い、重傷者1人を含む4人の負傷者を出した事例は記憶に新しいが、今年6月にも札幌駅から3㎞先の住宅地で「ヒグマらしき動物」が目撃されている。ヒグマの生態を長年研究している北海道立総合研究機構の間野勉氏がこう語る。「札幌市内で採取したヒグマの毛や糞などを遺伝子レベルで解析した結果、現在、市街地に隣接する山林に30頭以上のヒグマが生息していることがわかりました。そのうち20頭ほどはメス。オスは数十㎞から100㎞以上を移動する習性を持ちますが、メスは子グマと一緒に5㎞四方程度の狭いエリアにとどまる習性を持つ。つまり、札幌市内の住宅街からすぐ近くの場所に多数のメスグマが〝定住〟しているということです」都市近郊に生息するヒグマは「アーバン・ベア」と呼ばれ、〝人慣れ〟が進んでいる点が懸念されている。「子グマの頃から車の音などに慣れて育った個体は、ヒトを恐れる機会がないまま市街地に下りてくる恐れがあります。住宅地にある生ゴミを食べたヒグマはその場所を餌場だと学習して頻繁に出没するようになる。さらに、ヒトを襲って食べたヒグマが積極的にヒトを襲うようになることもあります」。標津町の民家の門前に並ぶダストボックス。ゴミ袋をそのまま置くと餌づけ=クマの定着につながるので備えつけている家が多いのだという。「人間は餌」と学習したクマが街中で次々と住民を襲う。アーバン・ベアがもたらす最悪のシナリオだ。人的被害の拡大を未然に防ぐためには、「銃を持ったヒトがクマを追い回すことで、クマが人間を恐れる状態にすることが必要」(間野氏)だが、道内全域でハンター不足が深刻化しているという。道内71支部から成る北海道猟友会に登録するハンターの数は現在、5361人とピーク時の約4分の1に減少。それも「多くのハンターはシカやイノシシ狙いで、クマを撃てるハンターは各支部で数えるほどしかいない」(道猟友会関係者)というのが実情だ。クマ猟を担うハンターがここまで激減した背景には、「『春グマ駆除』の廃止がある」と間野氏は言う。「通常、道内のクマ猟の猟期は10月から翌年1月までですが、ヒグマの人的被害が相次いでいた1966年、道庁は3~5月の残雪期に行なう『春グマ駆除』を解禁した。その利点は冬眠中や、冬眠明けのヒグマを一網打尽にできたこと。当時、生薬の原料となるヒグマの胆のうのほか、剥製や毛皮なども高値で売れ、『5頭獲(と)れば1年遊んで暮らせる』と言われたほどクマ猟が商売になったことがハンターの増加に拍車をかけました。しかし、春グマ駆除を続けた結果、地域によってはヒグマの絶滅が危惧されるレベルまで生息数が激減。駆除一辺倒の政策に批判の声が高まり、道庁は90年に春グマ駆除の廃止に踏み切ったのです」。間野氏が続ける。「春グマ駆除の廃止は、ヒグマの絶滅回避という点では正しかったと思います。しかし、同時にクマ猟の初心者が経験を積むいい機会であったものが30年間失われ続けたことで、新たな人材供給が絶たれることになった。その間、高齢化も進み、多くの熟練者は技術や知識を次世代に伝えないまま引退していきました」。そしてハンターが不足し、クマ猟が廃れた結果......。「道内のヒグマの個体数はこの30年で倍増し(90年度・5200頭→20年度・1万1700頭 ※推計値)、生息域も山奥から人里近くまで拡大。さらにヒトに対して警戒心を持たないアーバン・ベアを生み出す状況をつくってしまった。高齢化し、数も減る狩猟者に代わってヒグマを管理する体制と仕組みをつくらないと、道民は今後ますます〝クマにおびえる暮らし〟を強いられることになるでしょう」だが、光明はある。世界有数のヒグマの生息地、知床半島の根元にある標津(しべつ)町に拠点を置くハンター集団「NPO法人 南知床・ヒグマ情報センター」の存在だ。その中でも群を抜く実力を持つハンターが、赤石正男、70歳。これまで単独で仕留めたヒグマの数は120頭以上、地元猟師の間では〝野生のクマが恐れる男〟と称されている。〝最強のハンター〟に会うべく、記者は6月中旬に空路、標津町へと飛んだ――。標津町は、北海道の最東端にある人口5300人程度の小さな町。町の面積の7割を占める森林に、多数のヒグマやエゾシカが生息している。内陸にある中標津空港から車で東へ30分ほど走ると眼前にオホーツク海が開け、北方領土の国後島の姿がくっきりと見えた。その海岸近くに、赤石氏が待つヒグマ情報センターの事務所はある。出迎えてくれたのは、同センターの創設者で、現在は主任分析官としてヒグマ探索などを担う藤本靖氏(61歳)。「春グマ駆除が廃止になって以降、もう20年も前から都会でクマの出没が増えることは目に見えていました。じゃあどうすんだ?と思案したとき、クマ猟のノウハウを集約し、次代に継承する組織の必要性を感じて08年にNPOを立ち上げた。〝赤ちゃん〟の技術は絶対に残さないといけないと思っていたから」。事務所に入ると、ほかの仲間からは〝赤さん〟と呼ばれている赤石氏が待っていた。背丈は180㎝程度あるが、体格はひょろりと痩せている。失礼ながら、見た目はクマ撃ちの達人というより、熟練の農家の人といった印象だ。だが、時折放つ鋭い眼光の奥に、どこか〝不気味さ〟が漂っているようにも感じられた。「何? インタビュー? 別に話すことなんて、なんにもねぇんだけどなぁ」。無駄なことはしゃべらない、〝取材者泣かせ〟なハンターでもある。そんな赤石氏にとって、藤本氏は猟場で絶対的な信頼を置く参謀役だ。「赤ちゃんがクマを仕留める狙撃手なら、自分は背後から全体を見渡し、獲物の正確な位置を見定める観測手。その関係性で彼とクマを追い続けて30年以上になります」。赤石氏のハンターとしてのスゴみについてはこう語る。「赤ちゃんは冬眠穴から突然襲いかかってきたヒグマにもひるまず30㎝の至近距離で撃ち殺したこともあるし、スコープを通して800m先で歩いているクマを一撃で仕留めたこともある。クマの猟期になれば国内各地から名のあるハンターがここにやって来ますが、狙撃力という点において、赤ちゃんにかなう人を私は見たことがありません」。標津町の大自然に囲まれて育った赤石氏にとって、山、川、そこに生息する生き物のすべてが「子供の頃から遊び相手だった」。父親も猟師でライフル銃は「常に身近にあった」と言う。20歳で狩猟免許を取得し、散弾銃を持ってすぐのこと。「自宅の畑に子連れのクマが現れて、のそのそとこっちに向かってくるもんだから撃ってやった。初めてだったけど、恐怖感はなかったね」。以来50年間、「クマを獲らなかった年はない」。撃退したヒグマの数はおおよそ120頭とされているが、「それ以降はよぉ覚えとらんの。もっと獲ってる」と不敵に笑う。赤石正男氏と、赤石氏が仕留めた430㎏のヒグマ(2013年)猟場では、次の〝鉄則〟を固く守り続けているという。「対峙(たいじ)したクマは必ず一撃で仕留めることと、自分の立ち位置より上方にいるクマは絶対に狙わないこと」。これには教訓となる話がある。赤石氏が30代だった85年、隣町の羅臼町の山中で、60代男性が狩りに出たまま行方不明になった。地元ではクマ撃ち名人として知られたハンターで、赤石氏にとっては「大先輩だった」という。行方不明の一報を聞きつけた翌日、ライフル銃を抱えて、赤石氏は地元猟友会の捜索隊に加わる形で山に入った。〝現場〟はすぐに見つかった。残雪の上にライフル銃が放置され、たばこの吸い殻があり、周囲には大量の血が飛び散っていた。そして、その地点から60mほど離れた沢の残雪の下に、頭部や顔面に深い爪痕が刻まれた遺体を発見することになった。赤石氏らの現場検証の結果、ヒグマとの格闘の詳細が浮かび上がってきたという。「彼は山の斜面に現れたクマを下から撃ち上げる形で弾を放った。後で判明したことだけど、その弾はクマの横隔膜を破り、背骨の横を通って背中でとどまっていた。ダメージを食ったクマは笹藪(ささやぶ)の中へと転げ落ちた。彼はクマを仕留めたとホッとしてたばこに火をつけたのだろう。だがクマは生き残り、山をグルッと小回りして、一服中の彼に上から襲いかかった。そのままクマに頭や顔を前足で引っかかれた挙句に振り回され、数十m先までぶん投げられていた」。弾が命中しても死ななかった獣の状態を「半矢」と呼ぶ。「半矢の状態で取り逃がしたクマは〝アドレナリン200パーセント〟の怒り狂った状態で必ず反撃してくる。そうなればハンター自身が命を落とすリスクが高まるばかりか、そのクマが街に下りようものなら大変な事態となる。それだけ、ライフルで放つ弾には重たい責任が伴うということ。だからこそ致命傷を与えにくい下方からの射撃は避け、撃つなら首か頭を狙って一発で仕留める必要がある。先輩の〝命〟は、その教訓を後進のわれわれに残してくれた」だが、話はここで終わらない。現場検証をしていた最中も、半矢のクマがどこかに潜んでいる恐れがあった。隊員の多くは川の上流へと捜索に行った。赤石氏もそれについていったが、クマの気配はなく、「何かが違う」と感じて遺体発見現場へ引き返した。すると、笹藪の中へ進んでいった猟犬に驚いた手負いのクマが突如、赤石氏の目の前に現れた。赤石氏はこのクマにトドメを刺し、見事に先輩のあだ討ちを果たした。なぜ、ヒグマが遺体発見現場近くにとどまっていることがわかったのか?「直感だよ」。毎年10月から翌年1月の猟期には、ヒグマが冬眠のために巣穴に帰っていくところを狙い撃ちすることが多いという。「雪が5㎝降り積もれば、クマ猟の始まり」と藤本氏は言う。「このエリアで何十年と猟をやっているからクマの移動経路はほとんど頭の中に入っている。ここは毎年必ず通るというポイントが標津町内に10ヵ所以上あり、その多くに監視カメラを設置しています。あとはいつ、クマが出没するかというタイミングの問題」。南知床・ヒグマ情報センターは標津町内のヒグマ出没多発スポットにカメラを設置しヒグマの行動を常時監視。3頭のヒグマがこの獣道を頻繁に通るというその際に重要な手がかりとなるのがクマの足跡だという。「足跡にはいろんな情報が詰め込まれている。雪に残された足跡を見れば、その歩幅や爪痕からクマがどんな心理状態でここを通ったのかがわかるし、前足を蹴り上げた際の雪の飛び具合や、飛び散った雪の新鮮さ、柔らかさから、そのクマがいつ、その場所を通ったのかも判別できる」。出没多発スポットで見つけたヒグマの前足の足跡。ヒグマ情報センターの主任分析官、藤本靖氏によると、「足の大きさ(横幅)は14㎝程度。推定160~170㎏の小~中サイズのヒグマで、1週間以上前の足跡だからビビらなくても大丈夫」。ある場所をクマが通ったタイミングがわかれば、「その後の移動経路は把握しているので先回りしてクマを待ち構える」(藤本氏)という。クマが現れたら、100~300mの間隔を空けて追跡する。その際、風上に立つと「においでバレる」ため、風向きには注意しなければならない。ある程度距離を詰め、頭か首を狙えるチャンスが来れば引き金を引く。「一般的なハンターの射程距離は150~200m。それでも頭を狙って尻に当たる、なんてことはザラです。だけど、赤ちゃんの射程距離は300~400mで、〝遠射〟の命中率はずぬけている。この距離でも、クマより的が小さいエゾシカの頭を確実に撃ち抜くこともできるからね」。道路側から見た出没多発スポット。ヒグマが頻繁に通るため林の中に獣道ができている。ヒグマだけでなくエゾシカもよく利用するというその射撃力の高さは「天性のもの」(藤本氏)と言うが、赤石氏は「いまだに3ヵ月に2回ペースで、90㎞離れた網走の射撃訓練場に通ってる。命中率を維持するのは簡単じゃねぇよ」と謙遜する。「数百m先の獲物を正確に撃つために銃身の角度を何度に保てばいいか?は、その日の気温によってもブレが出る。何より年を取ってくると指の力が衰え、引き金の引き方も微妙に変わってくる。若い頃の感覚のままで撃つと命中率は確実に落ちるから、今の老化した体に合った撃ち方にチューニングしていくことが不可欠なんだよ」。赤石氏は狩猟歴50年の中で、「クマに傷つけられたこともないし、クマを怖いと思ったこともない」と言う。その理由は、「全部百発百中で仕留めてきてるし、クマがいつ現れても一発で撃ち殺す自信があるから」だ。だが、藤本氏が横やりを入れる。「強いて言えばあれは危なかったんじゃない? 6㎜の鉄砲でコッコ(子グマ)を撃ったとき......」。赤石氏は「あぁ、あれか」と言って当時の状況を淡々と語り出した。「木の上にいたコッコをシカ撃ち用の鉄砲で撃ったらドスンと地面に落っこちて動かなくなった。そしたら、5、6m先の笹藪の中からカチカチカチカチと小刻みな音が聞こえてきたんだ。クマは怒ると威嚇のために歯を鳴らす。藪に隠れて姿は見えなかったけど、おそらく母グマの怒りを買ってしまったんだろう」。だが、通常なら口径6㎜の銃ではヒグマは仕留められない。崖っぷちだ。その状況下で、赤石氏はどうしたか?「向こうからはオレの姿が見えていたはずだから、出てくるなら出てこい!って感じで、音が聞こえてくる方向をキッとにらみつけてやった。そのまま藪越しに対峙してしばらくすると、カチカチという音の中に、ブクブクという泡を吹く音が混ざるようになった。20分くらいにらみ合いが続いたかな。最後にはクマのほうがおじけづいて逃げていった。オレは6㎜の鉄砲でも急所を狙えばクマを仕留められる自信があったから、そのときも怖いとは思わなかったよ。クマは対峙する相手が強いか弱いかを瞬時に見抜く力があると聞く。藪から出たら撃ち殺されると察知したから身動きが取れず、最後には逃げ出していったんじゃないか」。クマと目が合ってしまえば襲いかかってくる、というのはよく聞く話だが、赤石氏の場合は目が合ってもクマのほうが逃げ出す、あるいは「クマが目をそらして素通りしていく」といったことが過去に何度もあったという。彼が〝野生のクマが恐れる男〟と呼ばれるゆえんがここにある。今、赤石氏らヒグマ情報センターのハンターが、道庁の要請を受けて追っているのは19年以降、道東で65頭もの放牧牛を襲い続けている獰猛(どうもう)なヒグマ「OSO18」だ。人目につかない場所で次々と牛を襲うこのヒグマは、「巨大な忍者グマ」と恐れられている。赤石氏が言う。「OSOを追いかけ始めてから1年ちょっと。すでに酪農家の方々の被害は3000万円を超えているけど、ある程度、生息場所や行動経路はつかめてきた。今は複数の地点にカメラを仕掛け、包囲網をつくってOSOが出てくるのを待っている最中。時間の問題だよ」そんな最強ハンターも今年で71歳。NPO内のハンターの平均年齢も60歳を超えており、やはり高齢化の波にさらされている。だが、この1、2年で20~40代の会社員ら、数名の若手人材がNPOのメンバーに加わり、今、赤石氏の下でクマ猟のイロハを学んでいる。そのうちのひとりで、赤石氏が「見込みがある」と評する20代男性がこう話す。「赤石さんはヒグマとの駆け引きや〝命のやりとり〟を心に刻んでいる稀有(けう)なハンター。今はまだ経験が浅く、シカ猟から学ばせてもらっている段階ですが、いずれは自分もクマ撃ちのハンターになりたい。猟場では赤石さんの一挙手一投足が勉強になります」。北海道を襲うヒグマ危機。被害拡大を防ぐために、赤石氏が培ってきた技術、知識の継承が必要なのは間違いない。

(札幌のカラス、20年で半減:北海道)
札幌で確認されたカラスが、10年ほど前の7千~5千羽台から3千羽台に減っている。NPO法人札幌カラス研究会(札幌)が行うカラスの羽数調査によるもので、こうした影響からか、札幌市へ寄せられる親鳥の威嚇や攻撃による苦情も今年は激減している。同研究会はカラスの減少について「鳥インフルエンザやコロナ下での生ごみの減少など複合的な原因によるもの」とみる。一方、東京では減り方がより顕著で、関係者は都会のカラスの減少が今後も続くのか注目している。

(カラスよ「長岡駅は危険!」:新潟)
長岡駅周辺をねぐらにするカラスに対し、新潟県長岡市は最新型のレーザー光や嫌いな音を使い、本格的な撃退作戦を始めた。繁殖を終えたカラスたちが再び集まり出す時期を迎え、「数が少ないうちに駅周辺は危険だと思わせ、冬に戻ってこないようにする」と担当者は意気込んでいる。カラスは春からの繁殖期が終わると、それぞれの縄張りを離れて集団でねぐらをつくる習性があり、同駅周辺には冬の夜になると1万羽ほどが集まる。景観が損なわれ、ふんによる被害もひどいという。27日夜、駅構内の在来線の架線に止まっているカラスに向け、縦横十数センチほどの箱形の機器を持った職員がレーザー光を照射した。赤色と緑色それぞれ三十数本ずつの光の束が回転しながら当たると、カラスは一斉に飛び立って逃げた。駅周辺のビルの屋上では10日ほど前から、カラスが仲間に危険を知らせる際の鳴き声をスピーカーで流す対策も進められている。毎日午後7時から2時間ほど続けているという。市はこれまでも撃退に取り組んできたが、いったん少なくなっても慣れてすぐに戻ってきて、いたちごっこになっていた。今回は約1千万円の予算を計上し、レーザー光を「点」でなく「面」で照射できる最新型を導入するなど対策を強化。担当者は「状況を見ながらレーザー光の照射の頻度や時間帯などを工夫し、効果を持続できるようにしたい」と話す。

(シカやイノシシ、サルによる昨年度の鳥獣被害額“過去最少”の「1億5千万円」:大分)
シカやイノシシなどによる大分県内の農林水産被害額は昨年度1億5千万円で統計開始以来、最も少なくなりました。28日は鳥獣被害の防止に向けた県の対策本部会議が開かれ、昨年度の実態や今年度の取り組みが報告されました。シカやイノシシ、サルによる県内の昨年度の鳥獣被害額は前の年より1200万円減って1億5千万円でした。これは、統計開始以来最も少なく、最多だった1996年の4分の1に留まっています。(県鳥獣被害対策本部会議・佐藤章本部長)「皆さんのご協力によって駆除についても過去最多となる頭数まで結果を伸ばすことができています」。捕獲頭数はイノシシが4万2千頭で過去最多を更新し、シカとあわせた捕獲数は全国トップレベルとなっています。県は地道な取り組みの成果が出ているとして、今年度も捕獲技術の向上やジビエの消費促進などを進める方針です。

(高校生が新たな放課後学習開始:北海道)
別海高(織井恒校長、257人)は本年度から、地域の野生動物の生態や共生を学ぶ新たな放課後学習を始めた。町内や周辺地域は豊かな生態系に恵まれている一方、ヒグマの市街地出没や、エゾシカと車が衝突する交通事故、牧草の食害などの被害も頻発する。同校が目指すのは、身近に起きていることを踏まえ、生態系保全と被害防止策の担い手を育てることだ。

(ヒグマ被害が映し出す、野生動物の異変:北海道)
今月24日、北海道標茶(しべちゃ)町上茶安別(かみちゃんべつ)の牧場で、腹部を傷つけられて死んだ乳牛1頭が見つかった。この地域では、4年前から牛を狙うヒグマが出没し、すでに65頭が襲われ、うち31頭が犠牲になっている。今回もまた同じ個体の仕業なのか。このヒグマは、まるで忍者のようだ。何度も牛を襲っているのに、目撃例はほとんどない。また非常に賢く、わなを設置しても餌だけを上手に取って逃げることもある。被害は、釧路市に近い標茶町と厚岸(あっけし)町の牧場で確認されている。厚岸町営牧場では、侵入を防ぐために全長約23キロもの電気柵を設置したが、それでも守ることができるのは広大な放牧地の一部に過ぎないという。経済的な意味でも被害は甚大だ。だが、より深刻なのは、ヒグマは時として人命を奪うということだ。先月、幌加内(ほろかない)町・朱鞠内(しゅまりない)湖で釣りをしていた男性が、ヒグマに襲われ亡くなったと報じられた。ヒグマは警戒心が強く、人に遭遇して驚いた時に危害を加えることが多いとされてきた。しかしこのケースは、クマの方が好奇心から人に近づいたと推測され、関係者は衝撃を受けている。また、先週も札幌市内にヒグマの集団が現れ、公園等の施設が閉鎖されるといった影響が出た。最近の都市部での目撃事例の増加は、問題のフェーズが変わってきた兆しと捉えるべきなのかもしれない。このような野生動物と人間の関係性の異変は、北海道に限った話ではない。例えば本州以南ではツキノワグマに襲われたという事件が、最近はよく報じられている。また当然ながら、イノシシ・シカ・サルなどの獣類や、カラスなどの鳥類による農作物被害も大問題だ。農林水産省によると、鳥獣被害金額は2010年度の239億円をピークに最近は減少傾向が続いており、21年度は155億円だった。これは07年に鳥獣被害防止特措法が制定されるなど、対策が進んだことの効果が出ているとも考えられる。とはいえ、地域によっては被害が継続しており、野生動物の生息域の拡大も報告されている。実際、北海道のエゾシカは数年前から個体数が再び増え始めたと推測され、被害額も増加に転じているのだ。このような状況を、私たちはどう理解すべきなのだろうか。

(奈良公園の鹿にマダニ「想像の100倍いる!」:奈良)
奈良公園(奈良市)の鹿に大量のマダニがついているという投稿が話題です。えねる(@enelusan)さんが奈良公園を訪れたところ、愛らしい鹿たちがすり寄ってきました。しかし毛並みの赤い点々をよく見てみると、マダニががっつり食い付いていました。「冗談抜きで想像の100倍はマダニくっ付けてる」「鹿を触ることは、マダニを触ると同義」と注意喚起したツイートは「怖い」「知らなかった」と衝撃を与えました。人なつっこい鹿に触っても大丈夫なのでしょうか。また飼い犬や飼い猫のようにダニ対策は行われていないのでしょうか。えねるさんや奈良県、奈良の鹿愛護会に聞きました。エネルさんは「夏鹿のマダニがやばい」という投稿を見て、「奈良の鹿はどうなのか」と気になって確かめたところ、鹿が体中にマダニをくっつけて頭をすり寄せてくるのに驚きました。「こちらが触らずとも鹿は寄ってきますし、鹿せんべいを持っていたら、頭突きされたり噛み付かれたりもします」。「奈良駅から若草山まで鹿を見て歩きましたが、例外無くマダニはついておりました。若草山に近づけば近づくほど、マダニの数は多くなる印象でした」と振り返ります。傷ついた鹿を救助や治療に取り組む「奈良の鹿愛護会」に「奈良公園の鹿にダニはいるんですか?」とたずねると、「いますよ。野生動物ですから」とあっさり答えが返ってきました。「平地の奈良公園の鹿はダニが比較的少ない方で、若草山に近づくほどたくさんダニがついていますね」とえねるさんと同様、山に近づくほどマダニが多いと証言します。ーー飼い犬や飼い猫のようにダニ駆除薬を投与しないんですか?「野生動物ですからね。そもそもダニがついていない野生動物の方が珍しいんじゃないでしょうか」。ーー鹿の救助などの際、ダニが移って噛まれることはありませんか。「そりゃまあ、ありますけど…毎年のようにダニに噛まれるわけじゃありません。こちらも注意しているので」。マダニが媒介する感染症「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」は致死率が30%に達する恐ろしい病気です。奈良公園の鹿と触れ合うことでSFTSに感染するリスクはないのでしょうか。奈良県の奈良公園室は「今年1月からダニ被害の報告は入っていない」と言います。では、鹿に触っても問題ないのでしょうか。奈良の鹿愛護会は「むやみに触らないでほしいと注意喚起しています。そもそもペットではないですし、力も強い。適度な距離感を保ってもらえたら」と指摘します。奈良県も「野生動物なので、触れ合う際は十分注意してください。発情期の10月、11月は気も立っています」と呼びかけます。人慣れしていますが、あくまで野生動物。マダニもついていますし、べたべた触られたら怒るかもしれません。十分ご注意下さい。

(JR東日本、山田線・釜石線など動物との衝突件数減少:岩手)
JR東日本盛岡支社は、2022年度に盛岡支社管内で発生した動物との衝突件数が、前年度より229件少ない572件だったと発表した。572件のうち、8割強にあたる483件がシカとの衝突で、カモシカが45件、クマが21件、その他23件だった。シカとの衝突が発生した線区は、山田線(207件)と釜石線(194件)が突出して多く、この2線区だけで9割を占める。シカ衝突により、線区によって11分から最大55分の遅延(平均値)が発生したという。衝突件数の多い山田線と釜石線では、シカが嫌う忌避剤の散布や獣害侵入防止ネットの設置、シカが仲間に危険を知らせる声と、シカが嫌う犬と狼の鳴き声を組み合わせた「忌避音」を吹らす装置を列車前面に取り付けるなど、対策を実施している。

(クマにビニールハウスが壊されメロンが傷つけられる:北海道)
北海道・むかわ町穂別で28日、クマが農家のビニールハウスを一部破壊し、メロン十数個が傷つけられる被害がありました。28日午後5時半ごろ、農家から町役場に通報があり発覚しました。警察によりますと、ビニールハウスの壊れ方やメロンに残った爪痕からクマによる被害だと判断したということです。付近でのクマの目撃情報はなく、足跡やふんなどのクマの痕跡も見つかっていません。役場は29日に罠の設置などの対策を検討するとしています。

(公園にクマ1頭、猟友会が捕獲:北海道)
28日午前8時ごろ、芦別市旭町の旭ケ丘公園の駐車場に「クマ1頭がいる」と公園内を散歩中の男性が芦別署に通報した。同日午後、巡回中の猟友会のハンターが公園内で体長約1・3メートルのクマを捕獲した。公園内のサル山などに被害はなかった。

(イノシシが快速列車に衝突:京都)
28日午後7時45分ごろ、JR関西線の木津―加茂駅間で加茂行き快速列車がイノシシと接触した。JR西日本によると、乗客約60人にけがはなかった。この影響で、同区間で上下線とも運転を見合わせていたが、午後10時ごろに再開した。計10本が運休するなど約2500人に影響が出た。

(“目が4つのカモシカ”現る:宮城)
27日、宮城県登米市内の田んぼに1匹のカモシカが現れ、通りかかった人がスマートフォンで撮影しました。顔をよく見ると目が4つあるように見えますが・・・。このカモシカの正体に迫りました。27日昼頃、登米市登米町日根牛で、車で通りかかった人がスマホで撮影した映像です。カモシカが田んぼのあぜ道を悠々と歩いていて、ちらちらとこちらを気にして振り返ります。顔をよく見ると黒い目が4つあるように見えます。このカモシカは、そもそもカモシカなのか?もしや新種?それとも未知の生物か…。専門家に映像を確認してもらいました。石巻専修大学理工学部 辻大和准教授:「(目のように見えるのは)眼下腺というにおいを出す袋。ここをものにこすりつけてマーキングをする習性がある」。目のように見えるのは目ではなく、「眼下腺」という分泌物をためる袋だといいます。石巻専修大学理工学部 辻大和准教授:「今回、偶然撮られたものは、ここ(眼下腺)が大きく膨れている個体だと思う」。では、今回のカモシカのように眼下腺が膨れているものは、病気なのでしょうか。辻准教授によると、カモシカは年齢を重ねていくと「眼下腺」が大きくなるため、このカモシカは、かなりの高齢とみられるということです。石巻専修大学理工学部 辻大和准教授:「自然界でこれほど大きな眼下腺を持つおじいさん、おばあさんという個体はなかなか少ないことを考えると、珍しいのかもしれない」。盛岡市動物公園のニホンカモシカ担当の伊藤博信さんによると、野生のカモシカの寿命は地域差があるが、およそ15年で、今回のカモシカのように眼下腺が大きくなっているものは、少なくとも10年以上生きているのでは、ということでした。カモシカが現れた登米市の近所の人は、普通のカモシカをしばしば目撃するが、四つ目に見えるカモシカは見かけたことがないといいます。突然現れた四つ目に見えるカモシカは、そのまま山の中に消えていったということです。カモシカは、めったに人に危害を加えることはありませんが、もし現れた場合は、静かに見守ってほしいということです。

(住宅敷地に3頭のクマ:北海道)
またクマの目撃です。札幌市南区と西区で複数のクマの目撃がありました。周辺住民からは不安の声があがっていますが、札幌市がクマの駆除に踏み切れない理由もあるようです。女性はきのう午後7時ごろ、札幌市南区中ノ沢の住宅敷地内で3頭のクマが歩いているのを目撃し、警察に通報しました。その1時間半前にはランニング中の高校生が川のふちを歩くクマを目撃。近くの南区北の沢では、先月から親グマ1頭と子グマ2頭の目撃が相次いでいて、同一個体とみられています。また、札幌市西区西野ではきのう午後10時ごろ、林の中から動物の音がして、クマの鳴き声のような音が聞こえたと通報がありました。付近の小学校ではけさ、保護者が登校に付き添う様子も見られました。札幌市では今月に入り、真駒内公園や藻岩山近くなどでクマの目撃が相次いでいます。市はクマの痕跡調査など対応に追われていますが、住宅街に近い場所も多く、駆除や箱わな設置にはなかなか踏み切れない事情があると言います。(札幌市環境共生担当課 大堀武蔵さん)「捕獲まではできるが、最終的に鉄砲を撃たないといけないので、周りに人家があると警察の命令がないと撃てないという条件があるので、どのような対応が最適か検討していきたい」。札幌市は、クマが住宅街に近づかないように畑への電気柵設置や、見通しの悪い場所の草刈りなどを付近の住民に呼びかけています。

(ジビエ食べた皮は土に返る加工で革製品に:千葉)
農作物被害対策で捕獲された野生動物の皮を革製品に再生し、命や資源の循環につなげようと、千葉県内の皮革職人3人が活動グループ「シシノメラボ」を立ち上げた。使い終えた後は土に返せる「チバレザー」として、革素材の商標登録を目指す。発起人代表の辻栄つじえ亮さん(44)は「野生動物の命を地域の『財獣』として生かし、SDGs(持続可能な開発目標)を実現したい」と話す。なめらかな手触りの革素材が、5月下旬に都内であった展示会で並んだ。いずれも千葉県内で捕獲されたイノシシやシカの皮から作られたものだ。レザー製品によく使われる牛革と比べ、イノシシは生地がしっかりしていてレザージャケットなどに向き、きめ細かくて柔らかいシカは袋物に合う。辻栄さんは「野生動物たちの命に新たな価値を与え、ポジティブな循環に導きたい」と語る。県内では野生鳥獣による農作物の食い荒らしなどの被害が年間3億~4億円に上る。対策のため年間2万~3万頭超が捕獲されるが、食肉用のジビエとして活用されるのは1割ほど。そして、その場合でも、獣皮はほぼ使われることなく処分されてしまうという。チバレザーは、こうして廃棄されていた皮を再生。独自の製法を用い、使い終えた後の資源循環にもこだわる。一般的には、皮をなめす過程でクロムと呼ばれる化学薬品を使うことが多い。しかし、クロムは焼却されると有害物質を出し、埋め立てられれば環境に負荷がかかる恐れがある。そのためチバレザーは、マメ科の植物が原料のなめし剤を使用。薬品を使う染色や漂白をしないため、土に返すことができるという。辻栄さんは独学で皮革職人の技術を身に付け、東京都内で工房を開いた後、2019年に千葉県・外房の睦沢むつざわ町へ移住。獣害を通して命の尊さや経済循環などを伝える子どもら向けの出前授業も続けてきた。ラボの発起人に名を連ねるのは、館山市の獣害対策コンサルタント会社に勤め、県内に多いシカ科のキョンなどの「ジビエアート」を手がける大阪谷おおさかだに未久さん(31)。そして革製品を作りながら、木更津市を拠点に獣害や環境問題に関する校外学習や研修を担う佐藤剛さん(42)。志を同じくした3人でこの春にラボを立ち上げ、今後はチバレザーを商標登録し、製法を管理する。辻栄さんは「野生動物をジビエとして食べるだけでなく、その副産物としての皮を革として使い土に返すことで、命が巡る循環の最後のピースが完成する。獣害は全国であり、こうした理念を各地にも伝えたい」と強調する。農作物被害をもたらすイノシシやニホンジカの捕獲頭数は年々増加する傾向にある。2000年度は全国で28万頭だったが、えさ場となる耕作放棄地が増え、生息域が拡大。対策として国が強化エリアを設定する集中捕獲キャンペーンの効果もあって、20年度は過去最多の135万頭に。21年度も125万頭(速報値)に上った。都道府県別(20年度)で見ると、捕獲頭数が最多だったのは北海道の12万6000頭で、大分県の8万頭、兵庫県の6万9000頭と続く。首都圏では千葉県が特に多く、3万8000頭。農作物被害額は、対策が進んで減少傾向が続くものの、21年度は全国で計100億円と依然として高額だ。国は捕獲鳥獣のジビエとしての活用振興を推進。25年度までに利用量を現在からほぼ倍増の4000トンにすることを目標に、処理加工施設整備やジビエ取り扱い飲食店を支援する補助金を各自治体に交付。北海道空知地区や長野市をはじめ、捕獲から処理、販売までがつながった先進的な全国16地域を「ジビエ利用モデル地区」とし、取り組みを各地に紹介している。

(高校生、ジビエ料理学ぶ:山口)
山口市小郡上郷の山口農業高校(柴田利道校長 427人)で27日、2、3年生22人が県内で捕獲されたイノシシ肉でジビエ料理を作った。ジビエ料理の普及などを目的に県中部鳥獣被害広域対策協議会が開いた。生活科学科の3年生18人と食品工学科の2年生4人が、防府市高倉の飲食店、洋食堂なか田のオーナー、中田佑輔さん(38)から山陽小野田市で捕獲されたイノシシのもも肉を使用したステーキの作り方を教わり実践。臭みを消すためにタマネギやローリエなどと共に漬け込んだ肉をオーブンで焼いた。萩たまげなすのバルサミコソテーと防府産のタマネギを使ったスープなども作った。生徒たちは試食し、おいしそうに口に運んでいた。3年の生徒(18)は「イノシシの肉は意外とやわらかくて臭みはほとんどなくジューシーだった」と笑顔。中田さんは「ジビエ肉は捕まえた後の内臓などの下処理と冷やす時間をしっかり取ることを徹底すれば臭みはほとんどない。ジビエ料理を多くの人に伝えていくと同時に鳥獣被害をなくすことにも貢献したい」と話した。

(ジビエ店や農家民宿目標:石川)
女性狩猟者でつくる「狩女(かりじょ)の会」主宰のジビエ(野生鳥獣肉)利活用アドバイザー福岡富士子さん(53)=穴水町=が、空き家を活用したジビエ料理やカキの飲食店開業をめざし、ネットで資金を募るクラウドファンディング(CF)を始めた。町中心部にある古民家を購入し、いずれは農家民宿やシェアスペースも併設した複合施設とする計画だ。福井市出身の福岡さんは二〇一八年、急増したイノシシ被害に悩む奥能登でジビエ活用を進めるため、穴水町に移住した。二一年には同町川尻の空き地に、住民と移住者の交流の場となるレンタルスペース「狩女の広場」を開設。ジビエ活用の普及啓発に加え、町内のにぎわい創出にも積極的に取り組んできた。これまで金沢市や白山市に革細工教室やカフェの店舗を開いてきたが、町内にはなかった。ジビエ肉を使った加工品や料理の出張販売と開発も手がける福岡さんにとって、町内で実店舗を持つことは五年越しの悲願でもあった。移住当初の目的だった奥能登でのジビエ活用は軌道に乗ってきた。一方、活動している中で、町内で進む過疎化を身近な問題として意識するようになったという。特に空き家対策に着目し、地域活性化に向け「空き家活用のモデル事業になれば」と、今回の計画を考えついた。計画は「まちづくり賑わい創出プロジェクト」と銘打ち、穴水駅から徒歩圏内にある木造二階建て古民家を購入。一階に飲食店や農家民宿を設ける。二階はシェアスペースにして若者に安価で貸し出す。ひとまず飲食店を先行して今秋オープンさせる予定だ。空き家対策については今後、民間の協議会などを設立し、町の協議会と連携して取り組むことも考えている。購入予定の古民家は床や窓の補修が必要で、開店までに多額の費用がかかるという。CFは三百万円を目標に、大手サイト「CAMPFIRE(キャンプファイヤー)」で七月二十日まで募り、開業資金に充てる。福岡さんは「移住してから地元の多くの人たちに助けられてきた。恩返しの気持ちで、この計画を町内のにぎわいにつなげたい」と協力を呼びかけている。

(おいしいジビエどう作る?研修施設オープン:大分)
有害鳥獣として捕獲されるシカやイノシシなどの肉をおいしく食べてもらうため、基礎知識や解体処理の仕方を学べる研修施設が大分県宇佐市院内町に完成した。「日本ジビエアカデミー」と名付けられ、26日に開所式があった。代表の山末(やますえ)成司さん(49)は、食肉加工卸会社「サンセイ」の社長として、2018年にシカ・イノシシ肉などの加工処理施設「宇佐ジビエファクトリー」を開設。研修施設はその隣接地に新設され、鉄骨2階建ての延べ床面積約310平方メートル。事業費は約8千万円で、県から3千万円の補助金を受けた。1階に皮をはぐ部屋や熟成室、解体室など作業工程ごとに仕切られた冷蔵室があり、回廊式でガラス越しに作業を見学できる。2階には基礎知識や衛生などの座学に利用できるキッチン付きの教室がある。小中学生らの見学や食育研修も想定している。県によると、害獣捕獲されたシカ、イノシシの95%以上は廃棄されているという。ジビエとして流通する肉はほんの一部だが、畜肉に比べて個体ごとの差異が大きく、状態を判別して適切に処理するノウハウが求められるという。研修期間は最長1年間。個体に合わせた刃の入れ方を教え、狩猟体験もできる。猟師のほか、福岡県や群馬県など県外の業者からも受講希望が寄せられているという。販売方法の指導や開業支援にも応じ、裾野を広げてジビエの消費拡大につなげたい考えだ。式典で山末さんは「おいしいジビエの作り方が、この宇佐市から日本全国に広がっていけばという思いで立ち上げた」とあいさつ。是永修治市長は「人材を育成し、ジビエの有効利用と普及促進の切り札になると考えている」と述べた。

(「ジビエカレー」高校生と海上自衛隊がコラボ!:鳥取)
鳥取市の高校生と海上自衛隊がコラボしカレーの新商品を開発、鳥取県の平井知事に完成を報告しました。使ったのは鳥取県産のシカの肉、本格的な「ジビエカレー」です。今回商品化されたカレー。その名も「鹿り(しっかり)煮込みました!とっとりジビエ鹿カレー」です。鳥取商業と海上自衛隊がコラボして開発しました。29日、鳥取県の平井知事に完成を報告です。鳥取県・平井知事:「本当に食べやすい、結構スパイシー。自衛隊、”海軍さん”の伝統かなと思います。深みのあるカレーかなと」。授業の一環で、「害獣」として駆除されたシカの活用方法について考えていた鳥取商業高校の生徒が、ジビエのカレーを思いつき、海軍時代からの伝統で毎週金曜日にカレーを出している海上自衛隊にレシピの共同開発を依頼し、誕生しました。シカのひき肉を使ったキーマカレーや、シカのもも肉がゴロっと入ったカレーなど1皿で3種類のルーが楽しめるのが特徴です。海上自衛隊第4術科学校・山口宜久校長:「非常においしいカレーができましたので、さらにバージョンアップされていったらいいなと思います」。鳥取商業高校・山田奈美さん:「シカ肉を大きく使って煮込んであるので、食べ応えがあっておいしいかなと思います。このジビエカレーがいろんな人に届いて、名物になったらいいなと思います」。このジビエカレーは7月3日から、鳥取市のスーパー「サンマート」の湖山店、湯所店の店内レストランで提供されます。

(クマ出没:宮城)
栗原市によると、28日午後2時45分ごろ、栗原市一迫柳目井戸沢にクマが出没しました。

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(豚熱、県内25例目:広島)
広島県は27日、呉市広町で見つかった野生のイノシシ1頭から豚熱(CSF)を確認したと発表した。呉市内での確認は初めて。県内での確認は25例目になる。

(野生イノシシの行動範囲が予想以上に狭い:岐阜)
岐阜大学は6月26日、イノシシの行動圏や日中と夜間における生息地利用を調査し、イノシシが比較的狭い範囲を利用していて、人間活動に合わせて利用場所を変化させていることを解明したと発表した。同成果は、岐阜大 応用生物科学部 附属野生動物管理学研究センターの池田敬特任准教授、同・東出大志特任助教(現・石川県立大学 講師)、同・鈴木嵩彬研究員(現・特任助教)、同・大学 応用生物科学部の淺野玄准教授らの研究チームによるもの。詳細は、日本哺乳類学会が刊行する哺乳類の基礎生物学と応用生物学を扱う学術誌「Mammal Study」に掲載された。イノシシは、農作物被害や人身被害を引き起こすだけでなく、豚熱などの伝染病に感染することから、これらの被害緩和のためにその個体数を管理することが強く求められている。野生動物の個体数管理の計画を立てるためには、正確な行動圏や生息地利用が有益な情報となるが、イノシシにおけるそれらのデータは、日本では限られた事例しか得られていないという。日本国内では、2018年9月に岐阜県で豚熱が再発生し、イノシシが拡散の一因とされた。そのような状況では、イノシシの行動圏はウイルスの拡散を予測するため、生息地利用は効果的な捕獲や経口ワクチン散布のために重要な情報となる。そこで研究チームは今回、岐阜県美濃加茂市においてGPS機能を持つ首輪をイノシシに装着し、イノシシの行動圏や日中と夜間における生息地利用の解明を目指したとする。海外の研究では、イノシシが捕獲地点から平均45.8km移動していたことから、研究チームは当初、今回の研究においても長距離移動が行われると考えていたとする。しかしその予想に反し、今回の調査地では、各個体の行動圏の重心と各測位点までの平均距離は0.26km~2.55kmと狭い範囲であることが確認され、行動圏面積は0.32km2~28.51km2だった。日本国内のこれまでの研究では、兵庫県で0.39km2~9.47km2、島根県で0.81km2~1.32km2と報告されており、調査地域における環境やイノシシの密度、GPS首輪を装着した個体の性別や年齢、GPS首輪を装着している季節や期間に左右されることが明らかにされている。また、イノシシは人為的撹乱を忌避し、人間活動の少ない夜間に活発に行動するため、ヒトの活動に合わせて利用場所を変化させていることが予想されたとする。今回の研究では、予想通り、日中は人間の生活圏に近い人工構造物や耕作地、水田面積の多い環境や、人間が近付きやすい緩い斜面を避けていることが確認された一方で、人間の活動が少なくなる夜間では、耕作地周辺を選択的に利用していることが突き止められた。以上のことから、今回研究対象となったイノシシは比較的狭い範囲を利用し、ヒトの活動に合わせて利用場所を変化させていることが明らかにされた。実際に、イノシシ個体群におけるアフリカ豚熱ウイルスの拡散を調査した研究では、1km圏内では群れ内での接触、1km~3km圏内では群れ間での接触が高いことが報告されているという。そのため、ほかの地域へのウイルスの拡散を防ぐためには、感染個体が発見された地域周辺での集中的な対策(経口ワクチン散布や捕獲)が期待されるとする。特に欧州では、休息地点周辺における対策が効果的と考えられているため、日本においても、日中の利用場所付近での捕獲や経口ワクチン散布を実施することが効果的であることが考えられるとしている。また、イノシシは被害が多発している耕作地周辺の竹林で休息している可能性があり、これらの環境を整備することによって、イノシシによる被害を軽減できる可能性が高いと考えられるともする。一方で研究チームは今回の研究に関して、追跡期間が短い個体がいる点、性別や年齢を考慮できていない点、集落周辺における調査である点などの課題を挙げる。そのため今後は、イノシシの性別や年齢を考慮するだけでなく、イノシシによる豚熱の拡散予測のための山間部での研究や、養豚場での豚熱の発生防止を考慮した養豚場周辺での研究が実施されることが望ましいとしている。

(養蜂箱がクマの被害に:秋田)
横手市の養蜂場で25日、ハチミツを採取するための養蜂箱が壊されているのが見つかりました。養蜂箱には爪痕が残されていて、クマによる被害と見られています。県内でクマによる農産物などへの被害が確認されたのは今年初めてです。被害があったのは横手市黒川の養蜂場で25日昼頃、養蜂場を管理する男性が見回りをしていたところ、壊された養蜂箱を見つけました。60ある養蜂箱のうち4つが壊されていて、中のハチミツがなくなっていました。壊された養蜂箱には爪痕が残されていて、クマによる被害とみられています。被害があった養蜂場には26日朝、市の職員や地元の猟友会が集まりました。養蜂場周辺にはクマが歩いたとみられる草が踏まれた跡が複数確認されました。クマの生息域である山間部から離れた田園地帯での被害。50年以上養蜂を続けている男性も戸惑いを隠せません。被害にあった場所は横手市中心部から北西に10キロほどの民家が点在する田園地帯です。横手市と猟友会は警戒を続けるとともにクマの捕獲に向け、罠を設置することを決めました。県内でクマによる農産物などへの被害が確認されたのは今年に入って初めてです。

(阿寒湖で2頭のクマを駆除:北海道)
26日午後、釧路市の阿寒湖温泉で2頭のクマが駆除されました。今月に入り相次いで目撃されていた個体とみられています。釧路市によりますと、26日午後1時40分ごろ、釧路市阿寒町阿寒湖温泉の遊歩道「森のこみち」で、パトロール中の警察官と猟友会のハンターがクマ2頭を見つけ、その場で駆除しました。2頭はいずれも体長1mほどで親離れして間もない個体とみられています。阿寒湖周辺では今月に入りクマの目撃が相次いでいて、23日以降、観光名所の遊歩道が閉鎖されていました。遊歩道を管理する環境省はあす以降、周辺を巡回して安全が確認され次第、遊歩道の開放を検討しているということです。

(「忍者グマ」が動き始めたか、乳牛1頭が死ぬ:北海道)
全道各地で目撃が相次ぐ“すぐそこにいるクマ”。札幌市では、南区・真駒内公園近くで出没を繰り返す若いクマの捕獲を視野に、対応の検討をはじめました。さらに道東の標茶町では「あのクマ」がことしも動き始めた…と地元で不安が広がっています。おととい(24日)土曜日の真駒内公園。人気の格闘技イベントが道内で初めて開催され、この賑わい!しかし、会場周辺には多くの警備員の姿がーその数およそ100人!真駒内公園では今月21日、クマの目撃が3件あり、一時立ち入り禁止に。その後、アリーナ周辺の規制は解除され、イベントは無事開催されましたが、会場ではごみの適切な処理などが強く呼びかけられました。(RIZIN 榊原信行CEO)「今後、音楽イベントも含めて各種イベントがあるうえで、対策するひとつの項目にクマ対策というのが明確に盛り込まれると思う」。真駒内公園の近くでクマが現れ始めたのは今月20日。札幌市南区南35条西11丁目付近の藻岩山の斜面にいるところを目撃されました。翌日21日には真駒内公園などで4件。さらに22日にも付近で目撃情報がありました。札幌市の調査で浮かび上がってきたのは、1頭の若いオスグマ。パートナーを探して子連れの母グマに近づいたオスグマが、母グマに追い払われ出没を繰り返したと考えられています。きょうの会議では、このオスグマについて市と関係機関が情報を共有。専門家は、真駒内公園の南側を中心に、クマが豊平区西岡や南区石山・芸術の森方向にも移動する危険があると指摘しました。(酪農学園大学 佐藤喜和教授)「特定の個体が繰り返し目撃されている。人への警戒心が薄い個体は積極的に捕獲していくとか、そういうことも必要になってくるだろう」。札幌市と同じく連日クマが出没していたのが、阿寒湖温泉です。防犯カメラに映っていたのは、住宅の前を悠々と歩くクマ。数秒後には追うようにもう1頭の姿も。撮影されたのは温泉街近くの住宅街。この場所を中心に、半径1.5キロほどの範囲で12日連続クマの目撃情報がありました。付近では警戒が続いていましたが、きょう午後、猟友会のハンターが2頭のクマを駆除したということです。さらに、阿寒湖温泉から東に50キロほど離れた標茶町ではー。おととい朝、標茶町の牧場で乳牛1頭が背中を食われ、死んでいるのが見つかりました。犯人とみられているのは、OSO18と呼ばれる1頭のクマ。標茶町などでは数年前からOSO18に乳牛が襲われる被害が繰り返され、被害にあったとみられる牛は65頭にものぼります。道によりますと、OSO18によるものとみられる被害は、ことし初だということです。道内各地で相次ぐ“すぐそこにいるクマ”の出没。その対策が急務です。

(イノシシ人里へ猛進!「生ごみを屋外に放置しないで」市が注意呼びかけ:新潟)
新潟市でイノシシの目撃情報が相次いでいる。6月25日夜には、西蒲区で民家の網戸を破る被害があったほか、秋葉区でも出没が目立つ。件数は昨年度のペースを大きく上回っており、市が注意を呼びかけている。6月25日午後6時半すぎ、西蒲区間瀬の男性(71)宅の敷地内に体長約1メートルのイノシシが現れた。居間の窓の網戸を閉めて、夕食をとっていたところ、イノシシが網戸に近づいてきた。

(7月からクマ監視強化、ごみ処理や草刈りなど呼びかけ:群馬)
前橋市は7~8月にクマの目撃件数が増えるとして、7月3日からパトロールや監視などの対策を強化する。生ごみや農作物の適切な処理に加え、見通しを良くするためのやぶの草刈りなどを呼びかけながら、公用車で注意喚起する。市農政課によると、今年は4月以降に市内で13件の出没が確認された。「工場の敷地内に子グマがいた」「木の上でクマが木の実を食べていた」などの報告があったという。10月末まで市内の富士見町、大胡町、苗ケ島町などをパトロールし、自動感知カメラでも監視。出没時は警察、猟友会などとの連携を強化する。県庁所在地だが市北部は森林など自然が豊か。2021年7月には市内でクマが男性を襲ってけがをさせる事案が2件相次いだ。

(カワウ駆除、最多819羽:宮崎)
水産資源への食害が問題となっているカワウの県内河川での駆除数が2022年度、過去最多の819羽だったことが25日までに分かった。毎冬、本県で確認されるカワウの多くが渡り鳥とみられるが、とどまる個体も増加。被害は年間数百万円に上ると推測する漁協もあり、関係者らは「飛来数は毎年増えている印象。放流した稚アユや在来種も食い荒らしている」と警戒を強めている。

(22年度県内イノシシ捕獲、初の1.5万頭超え:香川)
香川県内で2022年度に捕獲されたイノシシは前年度比1331頭増の1万5680頭で、データが残る10年度以降で最多だったことが県のまとめで分かった。

(若手ハンターら射撃技術競う:北海道)
オホーツク管内の若手ハンターや市民らを対象にした射撃競技会と講習会が25日、北見市大和の北見国際クレー射撃場で開かれた。

(JR久大線でゆふ6号がシカと衝突:大分)
JR九州によると、26日午後7時38分ごろ、久大線由布院―野矢間で、ゆふ6号(別府18時09分発博多行)がシカと衝突した。同8時40分現在、同線で遅れが出ている。

(シカと接触、赤穂線に遅れ:岡山)
JR西日本中国統括本部によると、25日午後9時40分ごろ、赤穂線の日生駅―伊里駅間で列車がシカと接触したため、車両と線路を確認した。同線の一部列車に約15分の遅れが出ている。

(宅敷地内でイノシシ目撃:新潟)
27日午後6時45分ごろ、新潟市西蒲区間瀬の住宅敷地内で「イノシシ1頭を目撃した」と住民から警察に通報がありました。警察によりますと、目撃されたのは体長約1メートルほどのイノシシで、その後、敷地の外に出て姿を消したということです。新潟市西蒲区間瀬では25日にも別の住宅の敷地でイノシシ1頭が目撃されていました。警察と新潟市西蒲区役所は再びイノシシが出没する恐れもあるとしてパトロールを行いながら付近の住民に注意を呼びかけています。

(「イノシシがまさか庭に…」住宅地で目撃相次ぐ:長野)
長野市の住宅街で目撃が相次ぐイノシシ。26日夜も住宅の庭に現れ捜索しましたが発見には至っていません。27日も周辺では警戒が続いています。草の中に見える後ろ姿。イノシシです。26日午後5時すぎ、長野市川中島町の住宅で目撃されました。26日午前5時40分以降、川中島町の住宅街で目撃が相次いでいるイノシシ。同じ個体とみられます。26日の朝には寺の墓にいた78歳の男性が襲われ、左腕をかまれて5針縫うけがもしています。ただ、午後7時以降は目撃情報はなくなり、警察などが捜索しましたが発見には至っていません。近くの小学校では27日朝、教職員が通学路を見回ったり保護者が児童に付き添ったりして登校するなど警戒が続きました。市はイノシシを見かけても近づかないことなど注意を呼び掛けています。

(住宅街に親子クマ:北海道)
26日午後5時10分ごろ、北海道・十勝管内新得町本通南4の住民から「親子グマを見た」と新得署に通報があった。同署によると、子グマ1頭を連れた親グマが市街地を流れる中新得川にいて、下流の新得町役場の方に歩いていったという。現場は同町役場から約200メートル。JR根室線と国道38号の間の住宅街で、同署と町は住民に家から外に出ないよう呼びかけた。

(フレップと一緒に学ぶエゾシカ出前講座:北海道)
北海道日本ハムファイターズは、企業理念の“Sports Community”の実現のため行うSC活動(社会貢献活動)の≪EZOlogical(エゾロジカル)≫の一環として、北海道環境生活部自然環境局野生動物対策課との協働による<フレップと一緒に学ぶエゾシカ出前講座>を昨年に続き実施いたします。この出前授業の開催を希望する北海道内の小・中・高等学校および大学、専門学校を募集いたします。≪EZOlogical(エゾロジカル)≫では2021年、<フレップと学ぶ・味わうエゾシカ授業>をファイターズ直営レストランROSTERにて開催し好評を博しました。2022年は、それを学校教育の現場へ直接お届けすることで、農林業被害や交通事故増加など、エゾシカと人間社会の課題、捕獲による生態系への影響について学ぶ機会をより多くの皆様に提供。次世代を担う子どもたちや学生の皆様に正しい知識を身につけていただくこと、また、マスコットのフレップと楽しく学んでいただくことを目的として今年度も継続いたします。

(ジビエ料理に挑戦:山口)
野生のイノシシやシカなどのジビエ料理に親しんでもらおうと、山口市の高校生が、イノシシ肉のステーキ作りに挑戦しました。山口市の山口農業高校では、毎年、野生のイノシシなどに関心を持ってもらおうと、ジビエに関する講義の一環で調理実習を行っていて、ことしは、2年生と3年生の生徒22人が参加しました。実習では、山陽小野田市で捕獲されたイノシシのもも肉のステーキを作ることになり、お手本として、講師として招かれた防府市の洋食レストランのシェフが調理を実演しました。そして、生徒たちは、手分けして、フライパンとオーブンでイノシシ肉の両面を焼き、焼いた肉の脂を使ってステーキのソースを作るなど調理に挑戦しました。生徒たちは、慣れないながらも講師から上手な切り方を教わったり、肉の焼き加減のアドバイスを受けたりしながら、料理の盛り付けまで行いました。最後には全員で試食し、自分たちで作った料理の味に舌鼓を打っていました。参加した女子生徒は、「もっと臭みがあると思いましたが、焼くのも問題なかったし、牛肉に近い感じなので、家族などに料理を振る舞ってもいいと思いました」と話していました。

(駆除される野生動物の命に“敬意”と新たな価値を:愛媛)
野生動物による農作物などへの被害が深刻化する中、この春、1人の若者がジビエ加工の仕事に足を踏み入れました。捕獲された野生動物を使い、男性が思い描く「夢のカタチ」とは。西予市野村町。この町で、4月から働き始めた若者がいます。「ししの里せいよ」の門本玄(かどもと・げん)さん(23)です。門本さんは、捕獲されたイノシシやシカなどを食肉に加工。ジビエとして出荷しています。

(ジビエ料理工房:岐阜)
高タンパク・低カロリーでヘルシーな食材としても注目されている鹿肉。そんな鹿肉が手軽にいただけると聞いて、本巣市の道の駅「織部の里もとす」にある「ジビエ料理工房 風の蛍」さんに行ってきました!風の蛍さんは、本巣市のジビエ肉を扱う6次産業アンテナショップ。本巣市内で鹿肉の加工を行う「里山ジビエ会」に所属する髙木正浩さんと、娘の香那さんを中心に、ご家族で営まれています。自ら鹿肉の解体や処理に携わる正浩さんは「鹿肉をもっと一般の方に食べて、知ってもらいたい」と、2021年に店舗をオープン。長年インド料理店や洋食店のシェフだったという経験を生かし、鹿肉の串焼きから、カレー、オープンサンド、パスタ、ミネストローネといった、「鹿肉ってこんな食べ方もできるんだ!」と驚くメニューを提供しています。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、27日午前10時50分ごろ、仙台市泉区明通3丁目にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、25日午後4時30分ごろ、仙台市泉区朴沢小屋にクマが出没しました。

(クマ出没の可能性:宮城)
山元町によると、27日午前8時10分ごろ、山元町坂元北原二付近にクマとみられる動物が出没しました。

(サル出没:宮城)
宮城県警によると、27日午前8時15分ごろ、石巻市宜山町にサルが出没しました。

(クマ出没:宮城)
松島町によると、27日午前11時35分ごろ、松島町高城居網二付近にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
栗原市によると、27日午前10時ごろ、栗原市一迫柳目中山にクマが出没しました。

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(オズウイルスで女性死亡、世界初:茨城)
茨城県は23日、同県内の70代女性がマダニが媒介するとみられる「オズウイルス」に感染し、死亡したと発表した。同ウイルスによる人の発症や死亡の報告は世界で初めてという。県によると、女性は昨年の初夏に発熱や倦怠(けんたい)感、嘔吐(おうと)などの症状から医療機関を受診した。肺炎の疑いで抗生剤を処方され、自宅で療養していたが、症状が悪化。転院先のつくば市内の病院で、足の付け根にかみついた状態のマダニが見つかった。入院から26日目にウイルス性心筋炎で死亡した。県衛生研究所で入院時の検体を検査し、今年1月にオズウイルスの遺伝子を検出。6月8日、国立感染症研究所の検査で同ウイルス感染症と診断された。オズウイルスは2018年、初めて国内でマダニから発見された。これまでに千葉や大分など計6県で、ニホンザルやイノシシ、シカなどの野生動物から抗体が確認されている。マダニは主に関東以西に分布する。人の感染については、山口県内の狩猟者から抗体が見つかった調査結果もあるが、発症例や死亡例はなかった。現時点で有効な治療薬に関する知見はなく、対症療法のみ。感染が必ずしも致死的な状況につながるわけではないが、症状や危険性については、さらに調査が必要だという。茨城県感染症対策課の担当者は「やぶや草むらに入る際は、マダニにかまれないように長袖、長ズボンを着用するなど、肌の露出を少なくすることが大切」と呼びかけた。

(つつが虫病で80代女性が死亡:青森)
青森県は、ダニの一種「ツツガムシ」に刺されて感染する「つつが虫病」で80代の女性が死亡したと発表しました。青森県によりますと、「つつが虫病」で亡くなったのは青森市に住む80代の女性です。女性は6月上旬に発熱や発疹といった症状が出たため、8日に医療機関で受診したところ、「つつが虫病」と診断されました。女性は入院して治療を続けていましたが、13日に死亡したということです。「つつが虫病」は草むらなどに生息するダニの一種「ツツガムシ」に刺されて感染し、39℃以上の高熱や発疹の症状が出て、治療が遅れると肺炎などを引き起こして致死率が高くなります。青森県内では2022年、10人が「つつが虫病」に感染し、1人が死亡していて、県は草むらに入る際には肌の露出を避けるよう呼びかけています。

(農作業中にクマに襲われ87歳女性けが:岩手)
25日、岩手県二戸市の畑で作業をしていた80代の女性がクマに襲われ、けがをしました。けがをしたのは二戸市白鳥の無職・和山ミンさん(87)です。警察によりますと、25日午前10時ごろ和山さんが1人で自宅近くの畑で農作業をしていたところ、クマ1頭に襲われました。和山さんは、頭や手などを引っかかれけがをしましたが、自力で自宅に戻り家族が119番通報しました。病院へ運ばれる際、和山さんは意識があり、会話ができる状態で命に別状はないということです。クマの行方は分かっておらず、警察と猟友会が付近をパトロールして警戒を呼びかけています。

(イノシシにかまれ、78歳男性が負傷:長野)
26日午前8時15分ごろ、長野市川中島町御厨で男性(78)がイノシシに左腕をかまれた。長野南署によると男性は軽傷。イノシシは成獣とみられ、同署員や県職員、市職員などが捜索しているが発見されていない。川中島町では26日午前5時40分ごろからイノシシの目撃情報があり、同署などが注意を呼びかけている。

(「OSO18」に襲われたか…牧場で乳牛1頭の死骸見つかる:北海道)
24日朝、北海道標茶町の牧場の敷地内で、乳牛1頭が死んでいるのが見つかりました。24日午前9時20分ごろ、標茶町上茶安別の牧場の敷地内で、乳牛1頭が死んでいるのを、見回りをしていた牧場主が見つけました。北海道によりますと、この牧場では夜間に乳牛を放牧していて、前日に見回りをした際は異常は確認されなかったということです。乳牛の死骸の周辺でクマの体毛が見つかっていることから、乳牛はクマに襲われたとみられています。標茶町では4年前から、「OSO18」と呼ばれるクマによる被害が相次いでいて、これまでに乳牛65頭が襲われ、31頭が死んでいます。北海道や標茶町は今後、クマの体毛のDNA分析を行い、乳牛を襲ったクマが「OSO18」かどうか調べる方針です。

(農薬を混ぜた食べ物をまき、カラス13羽を死なせたか:愛知)
今年3月、名古屋市南区の寺で、農薬を混ぜた食べ物をまき、カラス13羽を死亡させたとして、病院職員の男が逮捕されました。鳥獣保護管理法違反の疑いで逮捕されたのは名古屋市瑞穂区の臨床検査技師・服部淳容疑者(63)です。警察によりますと、服部容疑者は、今年3月、狩猟を認められていない南区の寺の境内と駐車場で、農薬を混入させた食べ物をまき、カラス13羽を死なせた疑いがもたれています。調べに対し、容疑を認めていて、動機について「朝、カラスの鳴き声がうるさかったから」と供述しているということです。この寺では、去年10月ごろにもカラスが十数羽死んでいたということで、警察は服部容疑者が関与しているとみて調べています。

(アカミミガメ5匹捕獲で1万円→狂喜乱舞&勘違いする人続出:兵庫)
「外来種アカミミガメ、神戸で5匹捕まえたら1万円 市が捕獲団体募り、活動に助成 昨年は953匹」ーー神戸新聞の電子版「神戸新聞NEXT」が6月21日早朝に配信した記事が、ネット上で大きな話題となっています。記事は、神戸市内で数を増やしている外来種アカミミガメの防除活動を支援する「神戸市自然環境保全活動補助事業」を紹介したもの。補助金として、通年の防除数0~5匹で1万円、6~15匹で2万円、16~25匹で3万円、26~35匹で4万円、36匹以上で5万円が支払われるという内容です。金額を見たネットユーザーらは「5匹で1万?やるやる!」「5匹とか余裕やろ」「神戸へ出稼ぎに行きたい」などと鼻息荒く、今にも捕まえに行きそうな勢い。しかしちょっと待って。これ個人じゃなくて団体の募集なんですよ。神戸市西区在住の主婦は「カメ5匹を市に持って行けば1万円がもらえる」と早とちり。近所のママ友で作ったグループLINEに情報を共有しました。メンバーは「近所の池に山ほどおるんやけど!」「1万円もらえるの?」「お小遣いになるー!」「やるやる!」などと大盛り上がり。しかし途中でメンバーの一人が気付きます。「これ団体募集やん」。カメ5匹で1万円の夢は一瞬で消えました。これまでに誤って個人で応募した人はいるのでしょうか。神戸市環境局自然環境課に尋ねると、「間違えて個人で申し込みをされた方はいませんが、個人で申し込みができるかというご質問は受けており、『5名以上の営利を目的としない団体で神戸市内に拠点があることが要件』とお伝えしております」。ネットユーザーの中には「一攫千金や!」「1000万円ぐらい稼げそう」と投稿する人もいましたが、「年間で交付される補助金は合計5万円が上限です」。「アカミミガメ防除活動に係る補助金は、神戸市内に拠点がある、5名以上の営利を目的としない団体です。活動拠点は神戸市内の河川やため池等で、事前に活動場所の地権者や管理者等に承諾を得たうえで申請ください。また、効果的な防除活動になるよう、専門家の指導による活動場所での防除講習を受けていただくことも補助金を受ける要件となります」(神戸市担当者)。現時点での申し込み件数は14件(23日午後1時現在)。「現在、問い合わせが殺到していることから、募集団体数に到達し、急きょ募集を締め切ることがありますことをご容赦ください」(神戸市担当者)詳細は神戸市ホームページの自然環境保全活動補助事業のページに掲載の「募集要領」「募集要項」で確認を。募集要領を読むと、アカミミガメを持ち込む際は「原則として生きたまま」とあります。ネット上でも多かったのが「持ち込んだあとはどうなるの?」という疑問です。「防除活動にて捕獲したアカミミガメは、環境省の『アカミミガメ防除の手引き』に則り、冷凍処理しています。今後、アカミミガメを堆肥として活用する等の有効活用も検討していきたいです」(神戸市担当者)。環境省によると、アカミミガメの原産地は、米国東南部からメキシコまで。大きさは、最大背甲長雄20cm、雌28cm(2.5kg)。日本には1950年代後半から、幼体がミドリガメの通称でペットとして輸入され、1990年代半ばの輸入量は年間100万匹にまで上りました。「ペットとして飼育されていた個体が野外に放たれることなどにより、北海道から沖縄まで全都道府県に分布。在来のカメ類と餌や日光浴場所等を巡って競合し、定着地域では在来のカメ類や水生植物、魚類、両生類、甲殻類等に影響を及ぼしていると考えられる」(環境省ホームページより)。全国の世帯における飼育数は約110万世帯で約160万匹と推定されています(2019年現在)。

(南区出没のクマ、駆除最優先に:北海道)
札幌市南区の住宅街近くでヒグマの目撃が相次いでいることを受けて札幌市は26日、市ヒグマ対策委員会を市役所で開き、南区で目撃された個体を含め、市街地や周辺に頻繁に現れるクマについては山へ追い払うのではなく、猟銃や箱わなを使った駆除を最優先して対策することを確認した。

(3年間で動物と車接触事故3395件、専修大と市多発地点分析へ:宮城)
石巻市内でシカやタヌキなどの野生動物が犠牲になる交通事故が2020年度から3年間で3395件発生していることが、石巻専修大・辻大和准教授(45)(動物生態学)の研究室の調査で分かった。このうち重大な人身事故につながりかねないシカとの接触は255件あり、牡鹿半島西部に集中していた。研究室では今年度から市と連携し、多発地点の見通しの良さや地形、シカの生息密度などを詳しく分析して事故防止に役立てる考えだ。人口減に伴い全国で動物の生息域が広がり、人とのあつれきが問題になっている。交通事故を減らす方策を探るため、辻准教授は道路を管理する国土交通省と県、石巻市の協力を得て発生日や場所などのデータを集め、傾向を調べた。その結果、車にひかれる事故は1日平均3・1件起きていた。突出していたのはタヌキ(1121件)と猫(1046件)。タヌキは市西部を走る三陸自動車道、猫は中心市街地で特に多かった。タヌキは年に2度、繁殖期の春と子どもが親離れする秋に急増するなど、動物たちの生態と密接に結びついていることも分かった。ハクビシン(150件)やキツネ(69件)、イタチ(59件)、カラスなどの鳥類も多数確認された。また、シカとの事故を地図に落としたところ、石巻市沢田、侍浜、給分浜、 十八成くぐなり 浜、鮎川浜の5か所が多発地点だった。このうち4か所は牡鹿半島の西側を縦断する県道2号線(石巻鮎川線)で、季節に関係なく一年中発生していた。研究室では4月から半島の県道沿い20か所に自動撮影カメラを設置し、シカの生息実態の把握を進める。辻准教授は「多発地点はカーブが多いのか、シカが好んで食べる植物があるかなど、事故を招く要因をさらに調べたい」と語る。シカによる経済損失は大きく、市ニホンジカ対策室は21年度の被害額が車両修理代だけで2000万円を超すと推計している。被害抑制のため年2000頭前後を捕獲しており、「研究成果から何かヒントを得られれば」と同室の担当者は期待を込める。シカ以外の野生動物については、道路への侵入防止柵や動物用の橋を設置する例もあるが、費用がかかることから動きは鈍い。辻准教授は「何より大事なのはドライバーがゆとりを持って運転すること。ちょっとしたハンドルさばきで身近な動物の命を救えることに気づいてほしい」と強調する。そのうえで、タヌキの繁殖期に合わせて電光掲示板で注意喚起したり、路上に「バンプ」と呼ばれる突起物を設けて減速を促したりするなどの具体策を提言している。辻准教授は7月13日に同大で開かれる市民向けの開放講座で、最新の研究成果を発表する。

(人を恐れないヒグマ、駆除廃止で個体数増加:北海道)
目撃が相次いだり人が襲われる事故が起きたりするなど、クマとの距離感が問題となっています。何が起きているのか、クマをめぐる現状と課題を取材しました。車に向かって走ってくる親子のヒグマ。道路わきから急に飛び出してきたり道路を堂々と横断したり。さらには住宅の敷地内を歩き回る姿もーヒグマの出没が相次ぐ北海道。ことしは大きな事故が起きています。自然が豊かで四季折々の魅力があり、釣り人にとって人気のスポットである幌加内町の朱鞠内湖。この湖で先月14日、1人で釣りをしていた興部町の西川俊宏さん54歳がヒグマに襲われ、亡くなりました。西川さんが釣りをしていた場所から南東方向では、事故の5日前にヒグマが目撃されていました。目撃されたヒグマは、目撃者が大声を出したり笛を吹いたりしても動じる様子がなかったといいます。西川さんのガイドを行い、釣りのポイントまでボートで運んだNPO法人は、ヒグマの目撃情報について把握していたものの、特に規制はせず事故当日の早朝も西川さんをひとり湖の北東で降ろしました。(シュマリナイ湖ワールドセンター 中野信之代表)「森なので足跡を見つけることがある。見かける情報はいままでもあって、でも襲ってくるとかはなかったので、今回事故が起きたということは私の中でショック」。ガイド2人が西川さんを迎えに行ったとき、西川さんの姿はありませんでしたが、近くには釣り人が使う胴長靴をくわえた1頭のヒグマがー。その後、西川さんを襲ったとみられるヒグマは駆除されています。ヒグマの生態にくわしい佐藤教授は、今回の事故は珍しいケースだと話します。(酪農学園大学 佐藤喜和教授)「今回の場合は恐らくクマのほうから人の方に接近していって、事故に至ったのだろうということですね。山奥なのでそれほど人が多い所ではないようにも思われるかもしれませんが、一方で観光地であったり釣り人がたくさん入るような地域ですから。本当の山奥に比べると人間との接触とか人を見たことがある経験とか、そういうのは少し多いのかもしれない」。道によると、道内のヒグマの個体数は年々増加。1990年と比べて2倍以上に増加していると推定されています。個体数が増加している理由のひとつと考えられるのが、かつて北海道で行われてきた「春グマ駆除」の廃止です。捕獲しやすい春先のヒグマを積極的に狙う政策でしたが、絶滅が危惧されるほどヒグマの個体数が減ったため1990年に廃止されました。この「駆除の廃止」が、人を恐れないヒグマが増えている理由の可能性もあるといいます。(酪農学園大学 佐藤喜和教授)「クマたちは人を見たら「撃たれるかもしれない」と思って、走って逃げるような行動をとっていたと思うが、1990年以降は春グマ駆除もなくなりましたし、最近になって改めて人に追われる経験のないクマが増えていることの影響が、目に見える形で出没の増加だったり事故だったりというふうに結び付いてきているのかなと思います」。このように人間の関わり方が変化したことにヒグマが対応し「人を恐れないヒグマ」が増えていると考えられています。(酪農学園大学 佐藤喜和教授)「すぐ裏山でクマが安心して暮らしている。人の生活圏の近くにいるクマは極力追い払っていくとか、住み心地を悪くしていくとか、積極的に捕獲をして密度を下げていくとか、ちょっと積極的な一歩を踏み出さないと」。道がヒグマ保護を重視した結果、ヒグマの個体数は増加し、ヒグマが人の生活圏へと出没するようにー。同時に、春グマ駆除を経験しているハンターは高齢化し、若手の不足が深刻です。そのため、道は狩猟期間の見直しや人材育成を目的とした春のヒグマ捕獲を始めています。また、道がハンターの育成に力を入れ始めたなか…(NPO法人南知床ヒグマ情報センター 黒渕澄夫さん)「皆さんが狩猟とかに興味があって、ジビエ料理に興味があるのであれば、命の尊厳と合わせて考えてみればいいかな」。道東の別海高校でことしから始まったのは、野生動物について学ぶ放課後学習です。講師を務めているのは黒渕澄夫さん。黒渕さんは、別海町に隣接する標茶町や厚岸町で相次いで牛を襲っているヒグマ「OSO18」の捕獲に取り組んでいるうちのひとりです。この日の授業に参加したのは高校2年生と3年生合わせて8人。狩猟免許の取得を目指す生徒や将来ジビエ料理店を開きたいという夢を持つ生徒など様々です。(2年生)「ヒグマについて興味があります。人間を襲ったりというのがあって、街にも出没してきたりしているので、そういうのが気になっていました。狩猟とかもやっていけたらいいなと思います」。(3年生)「(家が)酪農家をやっているので、牛が襲われた事例を聞いて、家の牛が襲われないか心配になります。何かしら対策があれば、自分の家でも実践できることがあると思うので、授業を通して考えていきたいです」。この日の授業で生徒は興味のあることを次々と付箋に書き込みました。「シカ肉を使った料理」など食に関することや…動物の生態に関すること。さらに「クマの撃ち方」などの狩猟についてなど。生徒たちはさまざまな角度から野生動物について捉え、学ぼうとしていました。「狩猟できる人を育てたい」黒渕澄夫さん(NPO法人南知床ヒグマ情報センター 黒渕澄夫さん)「狩猟や釣りに関していえば、好きでないと絶対できないんです。だから、好きになる子どもを育てなければいけないんです。若い人たちが練習をしたり山に行って年配の人と一緒に狩猟するという機会がだんだん少なくなっている」。別海高校は、生徒に「地域の生態系の守り手」になってもらいたいという思いがあるといいます。(別海高校 多加谷実先生)「この地域で生態系を理解してくれる人、応援してくれる人を多く育成していって、この地域全体に生態系を理解する人を作っていきたいなと考えています」。佐藤教授も、野生動物の問題について興味関心のある若者たちが活躍できる環境づくりが大切だと話します。(酪農学園大学 佐藤喜和教授)「本当に出没がありましたってときに、毎日地域を回っているような若手がやって来て、今ここに(ヒグマが)いて、きのうはここにいたけれども山に帰りましたよみたいな。地域の人たちとコミュニケーションができるような人が配置されていくことが大事だと思いますね」。相次ぐヒグマの目撃。人間との距離感が変化するなか、ヒグマ対策について北海道の地域づくりを考え直す時期が来ています。

(イノシシが大量発生、1匹が10年で100匹に!?:千葉)
千葉市・若葉区で6月9日、檻の中で折り重なるように動き回るイノシシの子どもが撮影された。その数、実に15匹!地元猟友会のメンバーも驚きの声をあげた。「一度に15匹かかるのなんて初めて。イノシシ1匹が10年後には100匹になると言われている。このままでは大変なことになってしまう」(撮影した千葉市猟友会のメンバー)。千葉市で2017年度に捕獲されたイノシシは12匹だったが、その後は年々増加している。昨年度は145匹と、5年で約12倍にまで増えている。イノシシ増加で心配されるのが農作物への被害だ。付近ではすでに水田や畑が荒らされていることが確認されている。イノシシによる被害額は、昨年度は約140万円だったが、今年はそれを上回るおそれがあり、市では箱罠を増設するなど対策を強化している。「イノシシの目撃情報も増え、生息範囲が確実に広がりつつある。農家の人や猟友会と連携しながら被害を未然に防止したい」(千葉市 農政センター)。千葉県でも特にイノシシによる被害が大きいのが、いすみ市。イノシシによって荒らされた水田を上空から見ると、広範にわたって色が薄くなっている。これは被害を受けた稲が踏み倒され、食べられているためだ。イノシシを捕まえるため箱罠や電気柵を設置したが、被害を食い止めることはできなかったという。「いたちごっこで、イノシシもどんどん賢くなってるので、田んぼの中へ中入ってしまう。大変なお金と作業が必要で辞めてしまう人もいるし、困ってお米作りをやめるところもある。かなり農家は厳しいと思う」(いすみふれあい市場・峰島謙司さん)。

(連日のクマ目撃に猟友会などの警戒続く:青森)
6月中旬以降、連日、クマが目撃されている青森県東北町。22日もデイサービス施設近くで一頭目撃されました。現場は住宅街などからは少し離れた場所ですが、地元の猟友会や町が警戒を強めています。猟銃を手にした猟友会の人たちが警戒にあたり、警察や町などもパトロールを行っています。クマが目撃された東北町大浦唐虫沢地区です。22日午前7時前、デイサービス施設の近くの道路にクマが座っているのを数人が目撃しました。これまでのところ被害は確認されていませんが、東北町では6月中旬から22日までに10件の目撃が確認されています。22日にクマが目撃されたのは、周辺に畑や森が広がる場所ですが、連日の目撃に町では小学校や中学校のスクールバスの運行ルートでも警戒をしています。警察や町、地元の猟友会などが周辺の警戒を続けるとともに子どもたちや保護者に注意を呼び掛けています。

(ヒグマ出没、小学校付近想定し訓練:)
網走署は21日、市や道猟友会網走支部などと合同でヒグマの出没を想定した対応訓練を白鳥台小で行った。道内で発生している被害や市内でもクマの目撃が相次いでいる状況を受けたもので、合同訓練は初めて。

(クマ出没、人身被害防止へ:福井)
小浜市内の通学路や保育園、市道、民家前などで五月から、クマの目撃情報が相次いでいることを受け、市は二十一日、ツキノワグマ出没対策会議を市役所で開いた。市担当者や県猟友会小浜支部、小浜署など関係機関の二十人が出席し、人身被害防止に向け、市民への広報啓発を強化することを確認した。

(シカ増加、活用学ぶツアー:)
NPO法人西興部村猟区管理協会は7月21日から3日間の日程で、エゾシカについて学ぶ「エゾシカエコツアー」を4年ぶりに開催する。狩猟見学や解体体験などを通じ、エゾシカや取り巻く環境への理解を深めてもらう。エゾシカは個体数の増加で農作物の食害や生態系への影響が問題となっており、関心を持ってもらうことで狩猟者を増やす狙いもある。

(ヒグマによる牛被害、今夏も始まる:)
夏の夜に東部の酪農地帯で放牧された乳牛を襲い続けている1頭のヒグマが、今年も動き出したのかもしれない。24日午前9時20分ごろ、標茶町上茶安別の牧場で、放牧中の乳牛1頭が死んでいるのが見つかった。周辺ではヒグマの足跡(幅16~17センチ)や体毛が残っていた。釧路総合振興局は、2019年から標茶町と東隣の厚岸町の酪農地帯で計65頭を死傷させた「OSO(オソ)18」と名付けられたオスのヒグマによる被害の可能性があるとみている。地元猟友会などが捕獲を試みている。振興局などによると、OSOは例年6月下旬から9月にかけて放牧中の牛を狙う。牛の死骸は背中から内臓を食べられていることが多いという。今回の被害がOSOによるものだとすれば今年初めて。振興局は現場周辺で採取されたヒグマの体毛をDNA鑑定して特定する。

(「市街地クマ出没」即応へ特別チーム:山形)
市街地でのクマの出没に備え、山形市が猟銃を使った駆除などに対応する特別チームの編成を検討していることが24日、同市や地元猟友会の関係者への取材で分かった。散弾より威力が強いスラッグ弾を使用し駆除するチーム。同市鳥獣被害対策実施隊の中から熟練した射撃能力を持つ20~30人を選抜し、緊急の出動要請に即応可能な態勢を整える。酒田市などでの出没事例を受け、編成を急ぐ。今季はクマが市街地に出没するケースが相次いでいる。今月に入り、酒田市や鶴岡市で確認され、酒田市では通勤、通学時間帯に住宅街や学校の近くに出没。逃げ込んだ河川敷で猟友会が猟銃で駆除した。住宅地などで居座るなど、住民への被害も想定される危険性が生じた場合、警察官職務執行法に基づき警察官の命令を受け、ハンターが猟銃で駆除することができる。山形市で駆除に当たる同隊は、山形猟友会(青山克己会長)会員らで構成している。メンバーは約150人。普段は農作物などの食害を防ぐため、有害鳥獣の駆除や捕獲に協力し、市内10カ所の分会で活動している。特別チームは、各分会から適任者を選抜する方針。クマに対して使用する散弾銃のスラッグ弾は散弾に比べ威力が強い。発射時の反動も大きいため、選抜メンバーは、猟銃を扱う高度な技術が求められる。平日の日中に出没するケースも多く、突発的な事案にも対応可能な会員を想定する。チーム編成後、メンバーの射撃訓練も行う。警察とも情報を共有し、迅速かつ安全な現場対応につなげる。同市は、市内で男性がクマに襲われたり、学校施設に入り窓ガラスが割られたりした被害を受け、2020年10月、住宅地などで出没した際の関係部署の対応を具体的に示したマニュアルを作成。同年11月には実地訓練を行った。同隊事務局を務める市農村整備課の担当者は「クマは市街地のどこに現れてもおかしくない」と話し、早期に関係者と協議して態勢を整えたい意向だ。◇スラッグ弾 散弾銃などから発射される銃弾の一種で、主にクマなど大型動物の狩猟に用いられる。鉛など多くの金属の粒が広がる散弾に比べ、直径の大きい単発の弾頭を発射する。散弾より射程距離が長く、威力は大きいが、発射時の反動は大きく、高度な技術が求められる。

(富士山のカモシカ、足で稼いで餌求める)
国内のニホンカモシカの中で、富士山で生息するカモシカが最も足で稼いで餌を求めていた。東京農工大の高田隼人(はやと)特任准教授の研究チームが調査したところ、他の森林帯にいるカモシカより30倍も広い行動範囲だったという結果を得たという。その行動範囲は300ヘクタール(甲子園球場約78個分に相当)に及んでいた。ニホンカモシカは、落葉広葉樹林帯を生息地とする有蹄(ゆうてい)類だ。行動範囲は10~数十ヘクタールと小さいとされ、季節による移動がないことが知られていた。森林内では、餌が豊富で気候条件も穏やかなためだ。一方、富士山の高山帯にも生息することは知られていた。だが餌が少なく、季節によって気候の変化が大きい上に、樹木が少なく開放的な環境のため、その実態は不明だった。そこで研究チームは、2017~18年に雄1頭、雌1頭にそれぞれ全地球測位システム(GPS)発信器を取り付け、位置情報を調べた。すると雄は373・1ヘクタール、雌は316・5ヘクタールの範囲で行動していたことが分かったという。季節によっても行動範囲は変化していた。春と夏が広かった一方、冬には春夏から8割ほど縮小していた。行動する場所も春夏は、森林が育つ標高の限界を超えて3000メートル以上の所にまで広がっていた。冬になると、常緑針葉樹林が広がる2200メートル付近を好んでいた。高田さんは、富士山のカモシカが餌を足で稼いで求めていたのは、過酷な環境で飢えをしのぐためと分析。「春から夏は、標高の高い場所にまばらに散らばる高山植物を食べるために、広い範囲を行動する。食べ物が著しく減る冬場は、林の中でほとんど動かない省エネ生活を送っている」と指摘する。ただ、富士山の高山帯に生息するカモシカは近年、減少傾向にあるとみられている。高田さんは「生息地を守る上で、今回の調査が基礎的なデータになる」と話した。

(クマの目撃が過去最多に:山形)
山形県内ではクマの目撃が相次いでいて市街地でも多く確認されています。その背景を専門家に聞きました。2023年県内では市街地でのクマの目撃が相次ぎ、6月7日には酒田市の街なかに現れ駆除されました。県によりますと、2023年1月から5月末までに確認されたクマの目撃件数は110件で、調査が始まった2003年以降過去最多となっています。県では、市街地でクマに遭遇する可能性が高まり人への被害が発生するおそれがあるとして、6月14日から県内全域に「クマ出没警報」を出し、注意を呼び掛けています。なぜ今年はここまで目撃件数が多いのか、クマの生態に詳しい森林総合研究所東北支所の大西尚樹さんに聞きました。【森林総合研究所東北支所 大西尚樹さん】「(クマの)数が増えて市街地と隣接するようになったというフェーズに入った。そういう環境ができてしまった」。大西さんによりますと、ここ数年で人が里山に入らなくなり、動物が利用しやすい環境が整っていることなどを背景に、クマの生活圏が徐々に人里に迫ってきているということです。【大西さん】「ここ10年ぐらいで傾向が進んできて完成した。来年以降どうなるかといったら今年のような状況が普通になる」。また、狩猟者の減少でクマの数が増えていること。さらにエサとなる「ブナの実」が2022年は「並作」だったため、2021年の「凶作」に比べ産まれたクマが多いことも背景にあるとしています。では、万が一クマと出会ってしまった場合どう対応するべきなのでしょうか。【大西さん】「とにかく落ち着く。その次に身の安全を確保する。市街地であれば例えば自分の車があれば乗り込む。自分の車でなければ後ろに回り込むなどなにかしら距離をとる」。クマは初夏から夏にかけて最も出没が増えるためクマが好むとされる腐敗臭のする生ごみなどは外に放置しないことも重要です。

(クマ被害の未然防止へ、茂みの草木を刈り払い:秋田)
県内では人の生活圏へのクマの出没が今年も相次いでいます。被害を未然に防ごうと秋田市でクマの隠れ場所にもなる茂みの草木を刈り払う作業が行われました。草木の刈り払いは秋田市雄和椿川にある県立中央公園や国際教養大学など周辺の7つの施設などで組織する協議会が行っています。今年は秋田林業大学校の1年生14人も作業に加わりました。8月に行った年もありますが、今年は雪解けが早かったことを踏まえて日程を前倒ししました。クマの隠れ場所にもなる茂みの草木を刈り払うことで見通しを良くして、クマが人の生活圏に近づくのを防ぐ狙いです。23日は県立中央公園のテニスコートの裏から野球場にかけて、高いところでは1メートル以上ある草木を素早く刈り取っていきました。協議会は刈り払いや巡回に加えて看板の設置といったクマ対策も引き続き行って、公園や施設を安心して利用できる環境を整えていくことにしています。

(いないはずのシカ、函館山に再び:北海道)
函館山で21日、シカ1頭が目撃された。函館山には本来、シカは生息しておらず、周辺の緑地や道路などでの目撃情報もないことから、関係者は川や海などを経由して山に入ったとみている。函館市は事故防止のために捕獲する方針。2021年7月にもエゾシカの目撃情報が相次いだが、別の個体とみられる。市によると21日午前9時40分ごろ、函館山登山道を巡回していた市住宅都市施設公社の職員が7合目に近いつつじ山駐車場周辺で目撃した。函館山ロープウェイと反対の南西側の崖を駆け降りていったという。角がなかったことから雌か若いシカとみられる。函館山管理事務所は目撃情報を受け、21日に主要な登山道の入り口に注意を促す看板を設置した。付近での交通事故を防止するため、地元猟友会と協力してわなを設置する方針。

(アライグマと共生探る:北海道)
たきかわ環境フォーラム(平田剛士代表)は25日午後1時半から、市まちづくりセンターみんくる(栄町3)で「くらしに身近な野生生物とのおつきあい」をテーマにエコカフェを開く。アライグマ編として、道立総合研究機構エネルギー・環境・地質研究所の上野真由美さんを講師に迎え、生物との共生をどのように図るかなどの課題について意見交換をする。8月と10月にエゾシカ編とヒグマ編を予定している。

(相次ぐクマ出没、誘因絶ち鉢合わせ防げ:秋田)
秋田県内各地でクマの出没が相次ぎ、人身被害が多発している。奥深い山間地より、里山や畑など人里近辺で襲われるケースが目立つ。人の生活圏のすぐ近くにクマがすみ着いていると認識し、鉢合わせを防ぐため細心の注意を払わなくてはならない。クマを誘引する要素をつくらないことが何より重要だ。県によると、県内で今年、クマに襲われた事案は5件発生。このうち4件は人里に近い林道、公園近くの山林、住宅地の畑、草地で起きており、人の生活圏へクマが日常的に侵入しつつあることをうかがわせる。4月以降の目撃件数は330件近くに上る。5月に人身被害が立て続けに発生。県は県内全域に「ツキノワグマ出没警報」を発令した。期間は今月末までとなっているが、クマの目撃は収まっていない。来月以降も警報を延長する方向で検討すべきだろう。なぜクマが生息域を広げ、頻繁に出没するようになったのか。県は第5次クマ管理計画(2022~24年度)で過去の計画を総括し、クマの分布や生態の変化について解説している。第1次計画期間(03~06年度)は「人の生活圏にある食物を学習したクマが増える端緒となった」、第2次(07~11年度)には「(個体数維持を目的とした)狩猟自粛により人に追われた経験のないクマが増え始めた」と分析。第3次(12~16年度)は「人の生活圏周辺への定着が強く示唆される」、第4次(17~21年度)は「日常的にクマへの注意が必要な状況」になったとし、警戒感を強めている。人里周辺への定着につながった経緯が見て取れる。クマの生態に詳しい秋田白神ガイド協会の斎藤栄作美会長(73)=藤里町=は「人里近くにすみ着いたクマは車の音や人の声を聞き、電灯の光を見て過ごす。世代交代を重ねてどんどん人に慣れていく。もはや人の生活圏との境界線はなくなりつつある」と指摘する。クマは鋭い爪と人間の1万倍の嗅覚を持ち、逃げるものを追う習性がある。100メートルを9秒ほどで走るという。遭遇を防ぐには人里近くに「寄せ付けない」「居座らせない」ことが何より大切だ。収穫期を迎えた果樹や生ごみなどを放置してはならない。先月9日に秋田市太平山谷で発生した人身事故現場の近くには米ぬかが放置されており、クマを誘引した可能性が指摘されている。集落周辺のやぶを刈り払って見通しをよくすることに一層気を配る必要があろう。農地や畜舎には電気柵を設置し、クマにとって「食べ放題」の場所とならないよう先手を打ちたい。これまでは想定されていなかったような場所でもクマと鉢合わせしかねない状況にある。万が一、遭遇したら背中を見せず後ずさりし、攻撃されそうになったら首を守る防御姿勢を取るといった心構えも欠かせない。

(上空からイノシシ生息調査:島根)
総合建設業の一畑工業(松江市千鳥町)が、雲南市大東町内で無人機・ドローンを活用したイノシシの生息状況調査をこのほど、試験的に実施した。

(宮島のシカがゴミあさり:広島)
世界遺産・厳島神社がある宮島(広島県廿日市市)に生息するシカがゴミをあさる動画が動画投稿アプリTikTok(ティックトック)に投稿され、論議を呼んでいる。宮島ではシカの個体数を抑制するためもあり、餌やりは禁止されている。だが動画には「いつもお腹をすかせている」「このままでは餓死してしまう」といったコメントが相次ぎ、見かねて餌を与えるボランティアもいる。全国でシカの食害が相次ぐ中、「神の使い」として親しまれてきた宮島でも人間とシカの共生が課題となっている。宮島にシカが生息しはじめた時期は不明だが、鎌倉時代後期の説話集「撰集抄」には既に記述があり、江戸時代に描かれた絵図「芸州厳島御一戦之図」などにもシカの姿が確認できる。廿日市市によると、シカは古くから大切に扱われ、住民による餌やりも行われていた。しかし、昭和40年頃から市街地に現れることが増え、ゴミの散乱や農作物の被害が問題になった。廿日市市と合併する前の旧宮島町は47年頃から雄ジカを隔離するなどの対策を行ったが、個体数の抑制に効果はなかったという。このため平成10年から餌やり禁止を柱にシカを山に戻す方針が示され、19年にはシカせんべいの販売も中止となった。市の調査では、市街地区周辺のシカは令和3年時点で約480頭が確認されている。こうした市の方針に批判的な住民も少なくない。餌を与えたり負傷したシカを保護したりするボランティア活動を15年前から行っている女性(75)は、山はシカが生息できる環境にはなっていないと主張。「宮島の大事な観光資源」としてシカに餌を与えて保護するよう訴える。これに対し市は「毎年実施している調査では、市街地周辺での繁殖率は80%を超えている。シカの栄養状態が深刻な状況にあるとは見受けられない」と説明。現時点で方針に変更はないという。シカが増えたことによる食害は宮島だけでなく、全国的に大きな問題となっている。農林水産省や林野庁によると、令和3年度の野生動物による農作物被害額は約155億円で、このうちシカによるものは約61億円で4割を占める。同様に森林被害面積4886ヘクタールのうち7割の3489ヘクタールが、シカによるものだ。兵庫県森林動物研究センターの梶光一所長によると、ニホンジカはほとんどの植物を餌とし落ち葉も食べるため、森林の生態系にも強い影響を与えてしまう。また、山に生息するシカの密度が高い場合は、市街地で餌付けを禁止しても山に返すことは困難だという。このため被害を防ぐには個体数を減らす必要があるとし「繁殖可能なメスを島外に持ち出すか、駆除するか、避妊去勢をするしかない」と指摘する。昭和32年に国の天然記念物に指定された奈良公園のシカの場合、餌やりは禁止されているが、シカせんべいのみ許されている。ただ農作物の被害などもあり、平成29年から指定区域外での捕獲も行われるようになった。北海道大の立澤史郎特任助教(保全生態学)は「奈良公園では、新型コロナウイルス禍で観光客が激減してシカせんべいがもらえなくなると、山や緑地に移動する個体が多かったが、ひたすら観光客を待ち続けるシカも一部いた」と指摘。そのうえで、日本では人と野生動物の生息域の重複が大きいため「人への依存度が高い個体や野生に戻れない個体をどう扱うか、考える時期にきている」と強調した。

(イノシシの行動圏や生息地利用を解明)
イノシシに装着したGPS首輪のデータから行動圏や日中と夜間の利用場所を特定。GPS首輪をイノシシに装着することにより、イノシシが利用している範囲や、日中と夜間における利用場所を特定することに成功しました。イノシシは比較的狭い範囲を利用し、人間活動が活発な時間帯では、人間の生活圏に近い環境や、人間が近付きやすい斜面を避けた一方で、人間活動の少ない時間帯では、耕作地周辺を選択的に利用していることが明らかになりました。イノシシの利用場所およびその時間帯を把握することにより、対策の重点地域を特定し、農作物被害や豚熱における対策を効果的に検討していくことが可能となります。東海国立大学機構 岐阜大学応用生物科学部附属野生動物管理学研究センター 池田敬 特任准教授、東出大志 特任助教(現 石川県立大学 講師)、鈴木嵩彬研究員(現 同センター 特任助教)、同学部 淺野玄准教授らの研究グループは、環境研究総合推進費「イノシシの個体数密度およびCSF感染状況の簡易モニタリング手法の開発(JPMEERF20204G01)」ならびに岐阜県「清流の国ぎふ森林・環境税」を活用した「清流の国ぎふ森林・環境基金事業:野生動物総合対策推進事業」の一環として、イノシシの行動圏や日中と夜間における生息地利用を解明しました。日本において、イノシシの行動圏や生息地利用に関する事例は限られていましたが、本研究によりイノシシが比較的狭い範囲を利用し、人間活動に合わせて利用場所を変化させていることが明らかになりました。この成果を活用することによって、農作物被害や豚熱などにおいて捕獲や経口ワクチン散布などの対策を効果的に検討・実施していくことが可能になり、今後、イノシシ管理において大きく貢献していくことが期待されます。本研究成果は、日本哺乳類学会の発行する国際学術誌「Mammal Study」に2023年6月24日付で公開されました。

(民家敷地にイノシシ、網戸の一部壊していなくなる:新潟)
6月25日午後7時ごろ、新潟市西蒲区間瀬の民家敷地にイノシシ1頭が出没、民家の掃き出し窓を鼻で突くなどし、網戸の一部を壊して立ち去った。新潟県警西蒲署によるとけが人はいなかった。イノシシの体長は約1メートル。西蒲署は「見かけても近づかないでほしい」と注意を呼びかけている。

(クマ目撃情報相次ぐ、小中学校ではバスで下校:岐阜)
23日、岐阜県高山市荘川町内でクマが目撃されたという情報が市などに相次いで寄せられました。地元の小中学校では児童や生徒をバスで下校させる対応を取っていて、高山市は周辺の住民に対して注意を呼びかけています。高山市荘川町では23日午前6時ごろ、七間飛吊橋近くで「クマを目撃した」という通報が釣り人から警察によせられました。また、正午前には同じ荘川町内の森林公園、であいの森の入り口近くで道路を横断するクマを見たという情報が近くの飲食店の従業員を介して高山市にも寄せられたということです。高山市によりますと、クマはいずれも体長が90センチから120センチほどだったということですが、同じ個体かどうかはわかっていません。これを受けて近くの小中学校では、児童生徒あわせて59人全員をバスなどで家の近くまで送る対応をとりました。このうち荘川小学校では、教頭から仲間で話をしたり音を出したりして帰宅するように注意を受けた児童たちが、午後3時40分ごろバスに乗り込み下校していきました。荘川小学校の畑中康司教頭は「ことしで4、5回目と例年に比べクマの目撃情報が多いと聞いている。子どもたちには自分の身の安全を自分で守れるような指導をしていきたい」と話していました。高山市はクマに注意をするよう周辺の住民に注意を呼びかけています。

(民家から200mほどの地点で熊1頭を目撃:新潟)
新潟県五泉市で23日午前、体長1mほどのクマ1頭が目撃されました。民家からは200mほどの場所で、警察や五泉市役所は注意を呼び掛けています。警察によりますと、23日に五泉市馬下保養センターの従業員から「午後2時頃、センターの駐車場から体長1mほどのクマ1頭が南方の山に走って行くのを目撃した」と五泉市役所に届け出があったということです。民家からは200mほどの地点で、付近では、22日にもクマの目撃情報がありました。警察と五泉市役所は住民に注意を呼び掛け、地元の猟友会も出動し警戒しています。

(中学校にクマ:岩手)
23日午前、岩手県滝沢市の中学校の敷地内にクマが現れました。けが人はいません。学校の職員がテニスコートを走るクマの動画を撮影しました。クマが現れたのは滝沢市巣子の滝沢第二中学校です。23日午前10時半ごろ、校舎南側にあるテニスコートに1頭のクマがいるのを教員が見つけ、警察に通報しました。クマは雨の中、テニスコートを駆け抜けていきました。クマはその後校庭に移動した後県道に逃げ、その後の行方は分かっていません。学校関係者によりますと、クマの大きさは1メートルほどで、学校の敷地内でクマが目撃されるのは今年初めてだということです。人や設備への被害はありませんでした。学校は期末試験の期間中で、生徒は予定通り正午ごろに下校しましたが、教職員が通学路の警戒にあたりました。学校のすぐ南側には保育園があり、300メートル北側には、岩手県立大学のキャンパスがあります。

(イノシシの目撃情報、豚熱の流行が収まり捕獲頭数も増加:長野)
長野市の住宅街では、6月に入ってほかにもイノシシが目撃されています。4日には、善光寺からほど近くの小学生などが利用する加茂児童センターの近くで、また、24日には、しなの鉄道の北長野駅の近くで目撃されました。長野市の森林いのしか対策課では、近年は、豚熱の影響でイノシシの頭数が減っていたものの、2022年から増加傾向に転じていて、この影響で市街地での目撃が続いているとみています。これは、長野市内に限らず、周辺の自治体・長野圏域9市町村全体でも同様の傾向がみられるということです。この傾向を裏付けるのが、長野市内での捕獲頭数です。豚熱の流行前の2019年は、1年間で1337頭、豚熱が流行した2020年、2021年は500頭余りに減ったものの、2022年は、増加に転じて707頭が捕獲されました。今年は4月から5月末までの2か月間で68頭が捕獲されています。

(シカの食害、対策の一つにジビエ料理の普及:徳島)
梅雨のある日、剣山の登山口でぼんやりと空を眺めていました。駐車場に車はまばら。「先月のコラムに『梅雨の山も素敵だよ』って書いたのになあ」などと考えていた時、視界の隅で動くものが。正体は野生のニホンジカ(以下シカ)でした。剣山でシカを見るのは、最近では珍しいことではありません。ですが、人や車の往来が多いこの場所で見たのは初めてでした。近年、剣山ではシカが植物を食べ荒らす「食害」が問題となっています。花などの高山植物をはじめ、ササや木の樹皮までも食べられてしまい、数十年前と比べて山の姿はすっかり変わってしまいました。私の幼少期、夏の剣山は高山植物であふれていました。探さなくても簡単に目に入りましたが、今は注意しながら登らないと見つかりません。頂上付近に、高山植物があふれていた頃の様子が感じられる場所があります。それはヒュッテの別館「雲海荘」の山側の斜面。10平方メートルにも満たない斜面ですが、下側が石垣、上側がネットで動物が侵入できないのです。これから多くの高山植物が花を咲かせる季節。そこで育った花を見るたびに、私は懐かしく、少しセンチメンタルな気持ちになります。

(駅の高架下にジビエ専門店:大阪)
京阪ホールディングス(HD)などは7月3日、門真市駅の高架下にジビエ料理の専門店をオープンする。店内には大阪府門真市のメーカーが作った什器(じゅうき)を設置し、地元産業を支援する。イノシシ肉や鹿肉を使ったハンバーガーなど珍しい商品を販売することで、高齢化が進む同市に若い世代を誘致する。

(駆除したシカを素早く加工、併設レストランで:埼玉)
駆除したシカなどをジビエ肉として特産品にする事業に取り組んでいる埼玉県横瀬町で、肉の加工場に併設されたレストランの営業が本格的に始まった。東京都内のIT企業に勤めながら、町内でベンチャー企業「カリラボ」を運営している吉田隼介(しゅんすけ)さん(44)は昨年12月、町と包括連携協定を結び、町から紹介された猟師らが仕掛けたわなにかかったニホンジカなどを加工している。レストランは、同町横瀬にある加工場「横瀬ジビエ製造場」に併設された。全13席。ランチは毎月第2土、日曜日、完全予約制のディナーは毎月第2日曜日と奇数月の第2土曜日のみ営業している。いずれも加工場で精肉したジビエ肉を使用。ディナーは町外でレストランを営むシェフを招き、ワインとペアで楽しむコース仕立てになっている。ランチは1500円、ディナーは1万1千円、1万6500円の2コースがある。吉田さんによると、今年初めからこれまでに約60頭のニホンジカなどを加工している。加工した肉は東京都内をはじめ、県内外の飲食店などに卸している。捕獲した獲物を放血させる「止(と)め刺し」から約30分以内で加工場に搬入できるという早さが、ジビエ肉としての質の高さを生む理由の一つといい、吉田さんは「決して安い肉ではないが、今のところ順調に回っている」と話している。

(高齢者でも食べやすい「鹿肉のひつまぶし」:兵庫)
兵庫県川西市の介護施設で厨房(ちゅうぼう)責任者を務める福島和博さん(36)=西宮市=が考案した「鹿肉のひつまぶし」が、県主催の「ひょうごジビエコンテスト」で最優秀賞に選ばれた。ふるさとの名産・飛騨牛を使った料理を参考に「かむ力やのみ込む力が弱いお年寄りでも食べやすいよう配慮した」といい、新たなメニューづくりにも意欲をみせている。福島さんは岐阜市出身。イタリアンレストランでシェフの経験があり、4年ほど前から川西市を拠点に介護事業などを展開する「プラスワンケアサポート」に勤務する。現在は厨房責任者として、同社が運営する4カ所の特別養護老人ホームに入所する人たち約600人のために、毎日メニューを考えている。薄味の和食を中心に料理を作ってきたが、昨年、野生のイノシシや鹿を使うジビエ料理に興味を持った。ジビエ肉を食べるため、専門店に足を運び、「新鮮なまま処理をすれば、獣特有のにおいを感じることなく、誰もが気軽に食べられると分かった」。今年1月には日本ジビエ振興協会主催の講演会に参加。食中毒を防ぐため、処理が終わるごとにまな板や包丁を洗浄、消毒することや十分に加熱することを学んだ。コンテストの存在を知り、すぐに応募を決めた。メニューを考える際にヒントとなったのが、福島さんの好物で故郷でも人気の料理という「飛騨牛のひつまぶし」。約1カ月かけて、鹿肉に応用させた。肉はにおいを消すため、12時間ほどヨーグルトに漬け込む。だしには特にこだわり、骨から取り、香ばしさが際立つほうじ茶と合わせた。「誰が調理しても対応しやすい工程や味付けにできた」今年3月のコンテストでは、書類と実食の審査を経て、応募21点の頂点に立った。調理がしやすく、一般の人へも普及できる点などが評価された。5月に施設のお年寄りらに振る舞うと「肉が軟らかくておいしい」「においを感じず食べやすい」と好評だったという。福島さんは、現在230種類ある主菜に加えることも考えており「食に携わる者として、命を無駄にすることなくジビエ肉のおいしさを発信し、よりお年寄りが食べやすい他のメニューも考えていきたい」と話している。

(3種の『永平寺ジビエ』シリーズを愛犬でレビュー:福井)
愛犬にはいつまでも元気でいてほしいもの。記者もこよなく犬を愛する愛犬家のひとりだ。健康的な食事を与えたいと思う方におすすめなのが、「永平寺ジビエ」シリーズ。100%永平寺産の添加物不使用の鹿肉で、愛犬の健康な身体づくりに特化した商品である。早速、我が家の愛犬に食べさせてみよう!ベビー・キッズ用品やペット用品を展開しているウェステックスジャパン(福井県)。海外メーカーの日本総代理店としても運営している。今回紹介するのは、「永平寺ジビエ」(全5種・発売中)シリーズの3種類『犬用/鹿肉 生肉ミンチ』(内容量1kg 小分けトレー入り(25g×40パック)・セール価格 税込1,980円/販売価格 税込2,980円・発売中)『ペット用/鹿肉ふりかけ』(内容量35g ×3袋・セール価格 税込1,540円/販売価格 税込1,870円・発売中)『ペット用/鹿肉チップ』(内容量35g ×3袋・セール価格 税込1,540円/販売価格 税込1,870円・発売中)。7頭のわんちゃんと暮らす社長が「愛犬にいつまでも元気でいてほしい」という想いから開発した添加物不使用の国産鹿肉100%のおやつである。

(ジビエ肉の販売を開始:埼玉)
埼玉県横瀬町で、官民連携による「横瀬獣害対策振興プロジェクト」に取り組む「カリラボ」が、同町内で捕獲されたニホンジカを加工したジビエ肉の販売や併設レストランでの料理提供を開始した。町の新たな観光資源としても期待されている。精肉加工施設の「横瀬ジビエ製造場」は、わなで捕獲したニホンジカなどの解体から精肉加工、併設するレストランでのジビエ料理提供のほか、狩猟や解体など各種体験イベントも開催する。レストランは、第2土日曜に営業するランチで、シカのミンチ肉を使ったミートボールが入ったストロガノフ「シロシカノガノフ」を提供。ディナーは予約制で1万1千円、1万5千円のコースがある。吉田隼介代表は「高品質が売りだ」と胸を張る。年間100頭を目安にニホンジカを扱う予定で、「現在は週に2~4頭程度入っており、ペースとしては悪くない」と話す。地元猟師との連携体勢を密にし、わなで捕獲されたとの連絡を受けると現場に駆け付け、血抜き処理となる「止め刺し」などすべてを自社スタッフで行う。「止め刺しや放血の方法次第で品質に影響が出る」といい、品質の高さを自社で負う形としている。すでに同町の「道の駅果樹公園あしがくぼ」や、西武鉄道芦ケ久保駅前の「アスタバ」で一般販売しているほか、自社サイトでのオンライン販売、プロ向けの卸販売も開始した。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、26日午後3時30分ごろ、仙台市青葉区芋沢権現森山付近にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、24日午後9時30分ごろ、仙台市青葉区芋沢吉成山にクマが出没しました。

(サル出没:宮城)
宮城県警によると、25日午前7時21分ごろ、石巻市中里3丁目にサルが出没しました。

(クマ出没:宮城)
富谷市によると、24日午後7時10分ごろ、富谷市富谷明坂付近にクマが出没しました。

(サル出没:宮城)
宮城県警によると、24日午前10時50分ごろ、石巻市山下町2丁目にサルが出没しました。

(クマ出没:宮城)
栗原市によると、23日午後6時15分ごろ、栗原市築館築館新八ツ沢にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
利府町によると、23日午後4時40分ごろ、利府町菅谷館の公園にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、22日午前9時ごろ、仙台市青葉区芋沢畑前北にクマが出没しました。

(クマ出没の可能性:宮城)
角田市によると、23日午後1時50分ごろ、角田市笠島立石にクマとみられる動物が出没しました。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、22日午後6時40分ごろ、仙台市青葉区芋沢本郷にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
丸森町によると、23日午前5時ごろ、丸森町金山鬼形にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、22日午後4時30分ごろ、仙台市太白区秋保町馬場大滝にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、21日午後5時30分ごろ、仙台市青葉区熊ケ根町五番にクマが出没しました。

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6/23
(市職員が猟友会活動費など290万円余横領:富山)
黒部市の20代の男性職員が管理していた猟友会の活動費など290万円余りを横領したとして、市は21日付けで懲戒免職の処分にしたと発表しました。懲戒免職の処分を受けたのは黒部市の上下水道工務課に勤務する20代の男性職員です。市によりますと、この職員は去年9月からことし3月にかけて、猟友会や有害鳥獣対策協議会の活動費や運営費などあわせて290万円余りを横領していたということです。職員は昨年度から猟友会などの口座を管理するようになり、約30回に分けて現金を引き出したということです。6月14日、猟友会の黒部支部から「市の猟友会が支部に支払う活動費が未払いになっている」と指摘があり、調査した結果、横領が発覚しました。職員は市の聞き取りに対して「借金があり生活費に困っていた」などと話しているということです。また、着服した金は21日までに全額返還されたことから、刑事告訴は行わない方針です。このほか、上司にあたる農林整備課の40代の係長について、猟友会などの口座の残高不足に気づいたのに報告せず自己資金で2回にわたり200万円弱を補てんしていたとして、減給3か月の処分にしました。また、産業振興部の部長と農林整備課の課長をそれぞれ減給2か月の処分にしました。黒部市の武隈市長は「職員の不祥事で市政に対する信頼を著しく失墜する事態となり、心からおわび申し上げます。一日も早い信頼回復に全力で取り組みたい」と話していました。

(キャンプの男性が子グマに襲われけが:群馬)
20日、川場村でキャンプをしていた男性がクマに襲われ、けがをしていたことがわかりました。村では、現場近くにクマを捕獲するためのおりを設置するなどして、対策を強化しています。川場村などによりますと、20日午前7時半ごろ、川場村川場湯原にあるキャンプ場で、成人の男性がクマに襲われ、けがをしたということです。当時、男性は1人で訪れていて、テントの中にいたところ、子グマが侵入してきて、右腕をひっかかれたということです。また、男性のけがは軽かったため、キャンプ場の管理棟で治療を受けたあと、帰宅したということです。これを受け、川場村では現場付近にクマを捕獲するためのおりを設置したほか、クマの出没に注意を呼びかける看板を立てて、対策を強化しています。県内では先月も尾瀬国立公園の尾瀬ヶ原で男性がクマにひっかかれ、軽いけがをしていて、ことし、クマによるけが人は2人目となります。県によりますと、県内では先月84件のクマの目撃情報が寄せられていて、去年の同じ月と比べて22件多いということで県は注意を呼びかけています。

(米ぬか誰かがまいた?事故誘発した可能性:秋田)
秋田市太平山谷の林道で5月9日に近くの男性(76)がクマに襲われて大けがを負った事故で、現場付近にクマが好む米ぬかが投棄されていたことが分かった。クマをおびき寄せるために人為的にまかれたとみられる。秋田県自然保護課の担当者は「米ぬかが事故を誘発した可能性がある」と指摘する。自然保護課は事故翌日に現場を検証し、林道脇の地面に米ぬかがまかれているのを確認した。さらに近くにカメラのようなものも見つかった。県や市が実施する個体調査とは関係なく、同課の担当者は「手がかりがなく、誰が置いたか分からない」と困惑する。被害に遭った男性によると、1週間前に米ぬかはなく、襲われた当日の入山時に初めて見つけた。男性は「人が通る場所にわざわざクマをおびき寄せるような行為で、命に関わる問題だ」と危険性を強調した。男性は長年同じ場所で山菜を採っており、入山時には音を鳴らし、クマの出没しやすい朝晩を避けて行動するなど注意を払ってきた。「次の被害者が出る前に自治体と警察に調査してほしい」と訴える。別の男性住民によると、同じ地区の他の林道にも昨年春から米ぬかとカメラが置かれている場所があり、今回の事故後にカメラだけがなくなっていたという。「早く米ぬかを撤去してほしい」と不安そうに話した。秋田市の林道でクマに襲われた男性(76)は「ものすごいスピードで接近し、顔を引っかかれた。あんなに早いとは思わなかった」と恐怖の瞬間を語った。男性は5月9日午前6時ごろ、自宅から約1キロ離れた山林にワラビやウドを採りに出かけた。午前11時ごろ、山菜を入れた「こだし」と呼ばれる袋を背負いながら下山。見通しのいい林道に出たところで体長1メートルほどのクマと出くわした。「カモシカかな」と思った瞬間、クマが男性に突進。目の前で立ち上がり、顔面を引っかかれた。男性はそのままあおむけに倒れ、顔をめがけて何度も振り下ろされた爪が左頬に突き刺さった。「襲われたのは2、3分。凶器のような爪で顔を狙われた。ものすごい力だった。力の弱い女性であれば命の危険があった」と振り返る。もみ合う中でクマが林道脇の斜面を転げ落ち、「ウォー」という雄たけびを上げながら立ち去ったという。男性は自力で下山したものの病院に運ばれ、傷の縫合手術などのために約1カ月入院した。

(住宅地で相次ぐクマの目撃、アーバンベアが増加:宮城)
仙台市の住宅地でクマの目撃が相次いでいて、専門家は山から出てきて都市に現れる都市型のクマ、アーバンベアが増加しているとして注意を呼び掛けています。21日午後4時ごろ、泉区寺岡2丁目の寺岡中学校東側の路上で遊んでいた小学生5人が歩いているクマを目撃しました。小学生たちは後ずさりして逃げたため、けがはありませんでした。仙台市では、今週に入ってから青葉区霊屋下や泉区北中山などの住宅地でもクマが相次いで目撃されています。宮城県によりますと、4月1日から6月21日までに住宅地で10件のクマの目撃が確認されているということです。森林総合研究所東北支所大西尚樹さん「アーバンベアが増えている理由として考えられるのは、山の中でのクマの個体数が増えてきたこと、それに伴って分布域が広がってきたことが考えられる。クマは50年前までは全国的に少なかった。答辞は保護策が全国的に行われていて、クマの数が増えた。一方、50年間で有害駆除を行うハンターが減った。増えるスピードに対して駆除が追い付いていないため、クマの数が増えている」。クマの出没は夏がピークですが、冬眠開始時期の11月ごろまでは警戒を緩めることはできないと注意を呼び掛けています。森林総合研究所東北支所大西尚樹さん「市街地で出会った場合は、自分の車に乗ったり障害物をクマと自分との間に挟んだりすることが大事であると思う」。

(“クマとの共生”考えるゲーム:岩手)
岩手県内ではクマの出没が相次ぎ、県は7年ぶりに出没警報を出し警戒を呼びかけています。一方でクマと人間は昔から共存してきました。怖がるだけではなくクマとよりよく共生できる社会を目指して、盛岡市動物公園ZOOMOがあるゲームの開発を進めています。2023年県内で出没が相次ぐツキノワグマ。人や車が多い市街地などにもクマが徘徊することが多くなってきていて、存在が身近になってきています。2023年4月にリニューアルオープンした盛岡市動物公園ZOOMOは、柵がない広場でカンガルーを間近で見たり、ヤギやヒツジと触れ合えたり、人と動物の共生をコンセプトに掲げています。そうした中、県内で出没が相次ぐクマに関する正しい知識を身につけてもらおうと、人との共生に焦点を当てたゲームの開発を2022年から進めています。開発に携わっている広報の荒井雄大さんです。クマの被害が県内で相次いでいることから新しい教育のツールが必要だと考えボードゲームの開発に至りました。盛岡市動物公園ZOOMO 荒井雄大さん「クマを減らすだけとか、人に近づかないようにするだけというよりは、近くに住んでいるものとして、どうやって付き合っていくかっていうことをゲームを通じて学べるような内容にしたい」。ZOOMOではこのゲームの開発費や製造費に当てるクラウドファンディングを行っています。目標金額220万円で達成まではあと50万円ほどの支援が必要です。3人から6人のプレーヤーが手持ちのカードを出し合いながらボードに街を作ってポイントを獲得するゲーム。カードは「畑」「商店」「学校」「住宅」「森」の5つの要素です。並べ方は自由ですが、人にとって豊かで安全な町、クマが過ごせる豊かな森、クマの被害が出ない対策を行うことでポイントが高くなり勝敗が決まります。盛岡市動物公園ZOOMO 荒井雄大さん「森が全部なくなってしまったら全プレーヤーが負け。森からクマが絶滅してしまうのと森が全部なくなったら全員負けなので、みんなで協力して森も守らなきゃいけない」。このゲームはターンがすすむと街にハプニングが起こります。ハプニングは「ゴミを出しっぱなしにする商店」や「荒れ地をほったらかしにする農家」など、クマが市街地に出没する原因となっている要素です。そのハプニングを解決するのがゲームを進めるともらえる対策カードです。盛岡市動物公園ZOOMO 荒井雄大さん「草刈りのカードが出ました。町の近くとか森と町の間のやぶを払っておくとクマが町に降り来にくくなるので、草刈りをすることによって、凶作でも被害が出ないというアイテムカード」。対策カードには他にもクマを呼び寄せるゴミを片づける「清掃」カードなどがあり、私たちが手軽にできる対策を学べます。こうした内容がゲームの各所に組み込まれクマとの共存を自分事として考えることができます。盛岡市動物公園ZOOMO 荒井雄大さん「(クマを)悪者にしないで共に生きる形というのを意識して作っている。人と動物と自然環境はつながっているので、動物を守ることは私たちを守ることにもつながるっていう意味でも、ネガティブな行動だけではなく関係性も含めてゲームを通じて伝えたい」。ZOOMOはこのゲームを県内の学校や自治体に寄贈して活用してもらうことを検討しています。ゲームのクラウドファンディングは6月いっぱいとなっていて、ZOOMOはさらなる支援を呼びかけています。

(ドローンの活用による、カワウ繁殖抑制:東京)
株式会社ツクリエ(本社:東京都千代田区 代表取締役:鈴木英樹 以下、ツクリエ)が共同事業体として運営する、神奈川県川崎市・新川崎地区にある技術系スタートアップのオープンイノベーション拠点『かわさき新産業創造センター(KBIC)』のAIRBICに入居しているTEAD株式会社(以下、TEAD)は、環境保護と生態系の調和を目指し、新たなカワウ対策手法を導入することをお知らせします。TEADは群馬県と協力し、2020年からドローンを活用したカワウ被害の調査・対策に取り組んできました。近年、内陸部の水辺地域や人の生活環境でカワウによる被害が増加しております。被害とは、カワウが餌として魚を食害する漁協被害、営巣地の近隣で発生する糞害、景観悪化・騒音などの生活環境被害を指します。この被害に対する早急な対策が課題となっています。TEADは、人々の生活とカワウ生態の調和を図るため、最新の技術であるドローンを活用しカワウ対策を実施しました。カワウの生息地周辺にドローンを飛行させ繁殖状況を確認し、営巣にドライアイスをピンポイントで投下します。

(県道が車線減少で渋滞悪化、背景にはあの動物が…:鹿児島)
県道の鹿児島吉田線について、以前、謎の一時停止で渋滞が発生しているということについて特集しました。そして再び、鹿児島吉田線で新たに1車線になる区間があり、渋滞がひどくなっているということについて、調査依頼が寄せられました。現在、県道鹿児島吉田線のすぐ横の斜面では工事が行われています。そして、近くに設置された看板には「落石」の文字が目立ちます。県によると、3月初めから、道路脇の斜面からの落石が数回確認されたため、対策の工事を行っているということです。しかし、どうして落石が相次いだのでしょうか。背景には、なんとある動物の存在がありました。それは、イノシシです。ことし4月には、鹿児島市の住宅地でも、その姿が目撃されています。イノシシには、地中からエサを探す習性があります。県が4月に撮影した写真では、イノシシが斜面を掘り起こした穴が複数確認できました。そこから、落石が発生したというのです。通行規制は、この穴をふさぐ工事の影響で、行われているものでした。もともと交通量が多く、謎の一時停止の影響で、朝はたいへんな渋滞が発生していたこの道。イノシシの影響で、さらに渋滞がひどくなっているのです。現場ではほかにも「規制が始まってから、より渋滞しやすくなったように感じる。早く工事が終わって欲しい」といった声も聞かれました。設定されている工期は12月7日まで。県によると、進み具合によっては工期が短くなることもあるということでしたが、イノシシによる影響は、この先も続きそうです。

(クマ目撃相次ぎ公園閉鎖:北海道)
札幌市南区で出没が相次ぐクマ。21日朝も真駒内公園で目撃情報が相次ぎ、公園を閉鎖して警察などが警戒にあたっています。最初に目撃されたのは21日午前5時半ごろ。さけ科学館周辺で1mほどのクマ1頭が目撃されました。そのおよそ10分後屋外競技場周辺の2か所で相次いで目撃されています。市が現地を調査した結果15・5センチのクマの足跡が見つかった他、クマがアリを食べるために掘ったと見られる穴も発見されました。市はオスの成獣と見ています。クマが出没したことから周辺の小学校では保護者に子どもと一緒に登校するよう呼びかけました。20日夕方には真駒内公園から北に2キロほど離れた藻岩山の斜面でもクマが目撃されています。さらに、午後7時半ごろ最初に目撃された場所から1キロほど離れた藻岩下の住宅街でも…。札幌市は藻岩下に出没したクマと21日真駒内公園で目撃されたクマは同じ個体である可能性が高いとみています。

(クマの目撃相次ぐ:青森)
東北町でクマの目撃情報が相次いでいます。子どもたちの登下校時間など町や猟友会が警戒を強めています。東北町大浦の唐虫沢地区です。午前7時ころ目撃されたのは道路に座っていたというクマ。猟友会の人たちが周辺のパトロールを行いました。こちらは今月14日東北牧場の敷地内で撮影された映像です。体長1メートルほどのクマが林の中を走り回ったり木に登っていました。東北町では上北地区を中心に今月に入って10件の目撃情報があり、17日からきょうまでの6日間で住宅地周辺で6回目撃されています。県内では今月20日までに121件のクマの目撃情報がありました。県が作成した地図を見ると全域に分布しているのがわかります。ことしは東北各地でクマの目撃情報が相次いでいて青森・宮城・山形では注意報、福島には特別注意報、岩手・秋田では警報が発表され初めて6県すべてで発表される事態です。東北町は防災無線や情報メールで注意を促すほか、猟友会に要請し目撃された場所の周辺を警戒しています。小中学校の登下校時にはスクールバスの運行ルートで町の広報車が子どもたちを見守っています。東北町農林水産課 佐久間好礼 課長「特に集落ですとか人が通る道路での目撃情報が相次いでいます (クマは)早朝ですとか夕方に活動が活発になる傾向があります 現在ニンニクの収穫の時期まっただ中だと思いますけども外出する際にはラジオですとか携帯音の出る物を持参していただくなどご自身でもご注意いただきたい」。町はあす以降もクマが目撃された場所などを中心に警戒を続けます。

(住宅の庭にサル出没:埼玉)
埼玉・本庄市で20日朝、自宅の庭に出た女性が見つけたのはサルです。庭に止めていた車の屋根の上にいました。本庄市では18日にもサルの目撃情報があり、市が注意を呼びかけています。

(街なかに住みついた“タヌキ”:富山)
20日、富山市の松川沿いにある可愛らしい動物があらわれました。なぜまちなかに?そのワケを調べてみました。姿をあらわしたのはー。タヌキ!午後4時ごろ、富山市新総曲輪の松川沿いに一匹のタヌキ。ぶらぶらと歩いています。臆病な性格だといわれているタヌキ。通行人が近づくと少し離れてこちらをじーっと見ています。街なかのタヌキは、富山市の住宅街でも。このタヌキは、溝の中に入っていきました。タヌキは狭いところが好きなのでしょうか。松川沿いのタヌキも穴のなかに入りのんびりと過ごしていました。一夜明けてタヌキを探しました。タヌキは見つかりませんでした。タヌキの生体に詳しい専門家に話を聞きました。高岡古城公園動物園 堂故真二園長:「これ見た感じ、ホンドタヌキですね」。松川に現れたのは本州に広く生息する「ホンドタヌキ」でした。本来、山里に生息するというホンドタヌキがなぜまちなかに…?高岡古城公園動物園・堂故真二園長:「実は高岡古城公園のタヌキもこの動物園がある高岡古城公園内で保護された動物でして、おそらく近くに富山城址公園がありますので、そちらにもともと生息していたホンドタヌキが住み着いたと推測できる」。市街地とはいえ、川や林などの緑豊かな城址公園に、山里から川沿いをつたって迷い込んだのか、エサを探し求めてこの場所にやってきたのではないかと推測します。もし、まちなかでタヌキを見かけたときはどうすればいいのでしょうか。高岡古城公園動物園・堂故真二園長:「ホンドタヌキをはじめ、野生鳥獣は厳しい自然の中でエサを探して生活しているわけです。そのためにむやみやたらと人間が手で触ったり、保護したり、エサを与えたりすることは必要ない。野生鳥獣が生息できるような美しい自然環境を守るためにも温かい目で静かに見守ってあげれば」。愛くるしい姿に思わず近づきたくなってしまいますが、グッと我慢が必要だといいます。野生鳥獣の捕獲・飼育は鳥獣保護管理法で禁止されていて許可なく捕獲した場合は、1年以下の懲役または100万円以下の罰金の可能性も。もし見かけた場合は、そっと見守ってあげましょう。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、21日午後6時45分ごろ、仙台市青葉区芋沢川坂にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
松島町によると、22日午後0時45分ごろ、松島町高城居網二付近にクマが出没しました。

(サル出没:宮城)
宮城県警によると、22日午前6時30分ごろ、石巻市日和が丘1丁目にサルが出没しました。

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6/22
(クマに襲われ野鳥観察の男性が顔にけが:宮城)
18日午前5時40分ごろ、宮城県加美町鹿原南滝庭の山林で野鳥観察をしていた大崎市の20代男性会社員がクマに襲われ、顔や腕にけがをした。加美署によると、現場はミズバショウの群生地として知られる荒沢湿原にある荒沢自然館から南東約500メートルの山林。男性は1人でいたところを突然、体長約1メートルのクマに襲われた。自ら119番し、救急車で病院に運ばれた。同署はパトカーで現場周辺を巡回し、注意を呼びかけている。

(休憩中クマ3頭出現、林道パトロールの男性襲われ軽傷:岩手)
21日午後、岩手県久慈市の山林で林道のパトロールをしていた60代の男性がクマに襲われけがをしました。けがをしたのは三陸北部森林管理署久慈支署の非常勤職員・畑澤弘美さん(66)です。警察や消防によりますと21日午後0時半前、久慈市山形町小国の山林で林道のパトロールをしていた畑澤さんが、林道沿いの草地で横になって休憩していたところ3頭のクマが現れ、そのうちの1頭に襲われたということです。畑澤さんは左のほほを引っかかれ軽傷を負いましたが、命に別状はありません。畑澤さんは同僚1人とともに午前9時ごろから山に入っていました。

(市域外で銃器使用、書類送検:福井)
福井県の越前市鳥獣被害対策実施隊の隊員だった同市の男性が昨年7月、鳥獣保護管理法に基づく許可区域外の同県南越前町の山中で、わなにかかったイノシシを仕留めるために銃器を使用したとして、書類送検されていたことが6月20日分かった。同実施隊は、越前市長が任命する猟友会会員らで構成。鳥獣捕獲や防護柵の設置などを行い、勤務中は公務員と同等の身分となる特別職非常勤職員に位置付けられている。男性は福井県猟友会南越支部に所属し、有害鳥獣捕獲のための銃器使用の許可を受けた区域は同市内だけだった。市によると、現場近くの町民から連絡を受け、市が本人に確認し、県に相談した上で県警越前署に通報した。男性は昨年8月に猟友会を脱退し、同実施隊の任を解かれ、11月に書類送検された。市は隊員向けに法令に関する緊急研修を行った。20日の市議会本会議一般質問で土田信義議員(市民ネットワーク)が事案を指摘し、理事者が経緯を説明。「大変残念な事案だった」とし、研修の充実に取り組むと述べた。

(橋本聖子氏、日本ライフル射撃協会の理事に復帰し副会長就任)
日本ライフル射撃協会は19日、東京五輪・パラリンピック組織委員会で会長を務めた橋本聖子参院議員(58)が理事に復帰し、副会長に就任したと発表した。任期は2年。2019年の五輪相就任に伴い、理事と副会長を退任していた。日本クレー射撃協会の副会長も務めている。17日の総会と臨時理事会で役員を改選し、松丸喜一郎会長(69)の4期目となる再任も決まった。

(国道を歩いていたクマを猟友会が駆除:福井)
19日未明、勝山市で、成獣とみられるクマが住宅地や学校に近い国道を歩いているのが見つかり、朝、地元の猟友会に駆除されました。けがをした人はいませんでした。19日午前0時半ごろ、勝山市荒土町伊波の国道416号に、クマがいるのを見たという情報が、警察に寄せられました。警察や市が現場に駆けつけたところ、国道を歩いているクマを発見したため、明るくなるまで監視を続け、その後、河川敷に移動したクマを午前8時ごろに地元の猟友会が駆除しました。けがをした人はいませんでした。市によりますと、駆除されたのは体長が1.2メートルほどの成獣とみられるオスのクマだったということです。クマが見つかった国道は、市内を走る幹線道路の1つで、近くには住宅地や中学校がありました。この中学校では、全校生徒にメールで連絡するとともに、国道付近を通る生徒の保護者には、車で送るよう依頼したということです。勝山市では、ことしに入ってから19日までに、クマの目撃などの情報が14件寄せられていて、市はクマよけの鈴といった音の出るものを身につけるなど、住民に対策を呼びかけています。

(「準空気銃」18丁を持っていた巡査部長、依願退職:埼玉)
人を傷つける威力を有するエアガンなど計39丁を所持していたとして、埼玉県警の50代の男性巡査部長が銃刀法違反の疑いで書類送検されていたことが、県警への取材で分かった。県警は3月29日付で巡査部長を減給10分の1、6カ月の懲戒処分とし、巡査部長は3月末に依願退職した。

(日本ライフル射撃協会、「第1回 オリンピックeスポーツウィーク」へ2名のプロゲーマーを派遣)
国際オリンピック委員会(IOC)は、「第1回 オリンピックeスポーツウィーク」を、6月22日から25日の4日間にわたって、シンガポールのサンテックセンターにて開催する。日本ライフル射撃協会は、その中で実施される10競技の1つである「射撃競技」に、2名の日本代表選手を派遣することを決めた。射撃競技ではEpic Games社の『Fortnite(フォートナイト)』が採用され、ISSF(国際射撃スポーツ連盟)の射撃競技をイメージして特別にデザインされた「Fortnite Creative Island」において、射撃の照準精度を競う試合が行われる。競技には、日本代表の2名の選手を含む、世界のトップ12名の選手と地元シンガポールのトップ選手の計13名が出場。決勝大会は6月24日で、Olympics.comとオリンピックのソーシャルチャンネルを通じて世界中にストリーミング配信される。また、日本ライフル射撃協会のYouTubeチャンネルでは日本語によるストリーミングも行う予定だ。

(eスポーツが救世主に?「五輪シリーズ」に参入する射撃界の胸算用)
「スポーツ離れ」が懸念される若者の心をつかむため、仮想空間に活路を求める競技がある。6月22日から4日間、シンガポールで開かれる国際大会「オリンピックeスポーツシリーズ」に参加する射撃だ。「まずは若者の関心を高め、いずれは銃を使う競技者を増やせれば」とは、eスポーツ参入を仕掛けた日本ライフル射撃協会(JRSF)の胸算用。思惑通りに若者のハートを撃ち抜けるかどうか。〝初陣〟に注目だ。同シリーズは、国際オリンピック委員会(IOC)が国際競技団体(IF)やゲームメーカーと手を組み10競技を行う。野球、自転車、ダンス、テニスなどが名を連ね、射撃もそこに加わった。本番で使われるのは、世界に3億5千万人以上の利用者がいるとされるエピック・ゲームズ社のオンラインゲーム「フォートナイト」。武器を使ってモンスターを倒すモードや、最後の1人まで競争相手を倒し続けるバトルロイヤルがある中で、ユーザー側が自在にカスタマイズ(加工)できる「クリエイティブモード」で仮想空間を作り、それを競技場にする。今回は、制限時間内にどれだけの標的を撃ったかを得点化して順位を競うという。古くは1970年代の「スペースインベーダー」に始まり、射撃とビデオゲームは相性がよい。エアピストル・ライフルなどの五輪実施競技とは別に、JRSFは早くから火薬を使わず光線を照射して的を射る「ビーム射撃」の普及にも取り組んできた。いまの日本代表クラスには、中学高校時代に始めたビーム射撃で腕を磨き、本格的な競技に移行した選手もいる。とはいえ、競技人口の拡大にはつながっていない。実弾を使う競技は銃刀法による規制もあり、ハードルが一気に高くなる。このところ銃器による殺人事件が続いており、射撃競技のイメージが後ろ暗い影を伴うのも事実だ。同シリーズへの参入を国際射撃連盟に強く働きかけたのは、JRSFだという。「射撃競技には世界的に逆風が吹いている。若い人を取り込むには、ゲームという裾野の広い世界に目を向ける必要があった」。松丸喜一郎会長は背景をそう説明する。全競技団体に先駆けて2019年にeスポーツの事業化を掲げ、21年5月には事業の推進を担う外部人材を採用した。22年4月には、国際射撃連盟内に「eスポーツコミッション」が設立され、松丸氏が委員長に就任。エピック・ゲームズ社との交渉を行ってきた。シンガポールで行われる〝競技〟の画面を作成したのもJRSFだという。プレーヤーの視点は、照準と標的が画面に映る「1人称」と、主人公が走ったり跳んだりする「3人称」の2パターン。視点が切り替わる中で、固定の的やランダムに移動する的を撃って得点を競う。賞金は出ないものの、「オリンピック」の訴求力は強く、今大会には世界ランキングの上位12人を招待して決勝を行う。日本人ランカー2人も参戦の予定。JRSFは17日の理事会で、2人を日本代表として派遣することを決定。これも、国内の競技団体では初めての試みだ。身体運動を伴わないゲームを「スポーツ」と呼ぶことには、世界でも賛否が割れている。射撃界に限れば、eスポーツ参入への心理的な抵抗は少ない。年齢差や性差、体格差が結果に表れにくい競技特性が影響しているようだ。3月の全日本選手権(福井県)では、エアピストルで男女の別をなくし、障害者の出場枠も設けて一緒に順位を争う形式を導入した。今年度からは、50メートルライフル3姿勢(伏射、立射、膝射)、エアピストル・ライフル、ビーム射撃(ピストル・ライフル)の全日本大会でも統合順位を導入している。eスポーツ参入も、その延長線上にある。「生涯スポーツになり得るし、障害の有無を超えていろいろな人が同じステージで争える。共生社会を見据え、レーザー、ビーム射撃に加えてeスポーツも充実させたい」と松丸会長は前傾姿勢だ。eスポーツのもたらす経済効果も競技団体にとっては魅力がある。海外を中心に市場が急速に拡大しており、日本eスポーツ連合によると、2021年の国内市場は78億円を超え、25年には180億円にまで成長するとみられている。JRSFの会員数は約7千人。およそ半数が大学生や高校生だが、就職などを機にやめる人が多く、成人会員は高齢化が進んでいるという。eスポーツで若者との接点が増えれば、今後の競技人口の拡大も十分に望める。会員数の増加は安定した協会運営につながり、eスポーツの国内大会の開催にも弾みがつく。「競技団体がeスポーツの代表選手を育て、選考する枠組みを早急に作りたい」と松丸会長。来年の「オリンピックシリーズ」がパリでも開かれることもすでに決まっている。JRSFは本年度中に代表選考会を開催する予定だという。射撃競技の今後を占う上で、今年は大事な年になる。

(電車とシカの衝突急増、1週間に5日以上発生:静岡)
静岡県と山梨県にまたがるJR身延線(富士―甲府間、延長約88キロ)で2022年度、電車とシカの衝突事故の発生件数が過去15年で最多の300件に上ったことが17日までに、JR東海への取材で分かった。両県の調査ではシカの推定生息数は駆除などで急減したとみられるが、同線における衝突事故は4年前の2倍以上に急増し、専門家も「理由は不明」と首をかしげる。影響は電車の遅延だけでなく、車両の破損や死骸処理など甚大で対応に苦慮している。「衝突するたびに遅延や車両故障などで利用者に迷惑をかける。悔しい思い」。同社身延保線区の施設係でシカ対策を担当する上田悟さん(25)は衝突事故が後を絶たない現状に厳しい表情を浮かべた。身延線は両端の富士、甲府の両地区周辺を除く大半が山間部を通る路線。同社によると、電車とシカの衝突件数は増加に歯止めがかからず、22年度は前年度から約3割増え、18年度の146件の2倍を超えた。1週間で5日以上の頻度で発生している上、重さ約90キロのシカの死骸をリヤカーに載せ、レール上を1キロほど歩いて運ぶケースもあるといい、社員の負担は大きい。シカの出没エリアに突起物が付いたマットの敷設や徐行運転区間の設定、侵入防止柵の設置などを実施した。シカが地面に穴が開いていると誤認して避けるという格子状のグレーチングは効果があり、柵を設置できない箇所の線路脇に設置してシカが全く現れなくなった場所もあるという。侵入防止柵など各種対策を線路全面に施すことはコストや管理の面から現実的ではないという。同社は「効果を検証し、現場に合った最適な対策を検討していきたい」としている。山梨県内のJR身延線で電車とシカの衝突事故を研究する同県森林総合研究所の林耕太研究員(36)は「基本的にシカは人間の活動を避けている。『線路には電車が通っている』とシカに警戒させる取り組みが重要」と強調する。同県の調査では、2014年度に約7万7000頭とされた同県内のシカの推定生息数は、捕獲によって2020年度には約3万4000頭まで減った。静岡県内でも富士地域の推定生息数は、15年度の約2万3000頭から20年度は約1万8000頭になった。推定生息数と身延線の衝突事故件数が反比例している現状について林研究員は「不明な部分が多い」とした上で「(身延線が走る)身延地域は急峻(きゅうしゅん)な地形で狩猟がしづらい。生息数が局所的に減っていない可能性もある」と推測する。シカは鉄分補給のために線路をなめる習性があるとされているが、身延地域では山から下りた線路の先にある富士川河川敷も含めてシカの生活圏になっていて、移動途中で衝突するケースもあるとみられている。林研究員は「人が少なくなればシカは警戒心が緩む。電車が通っているときにどう警戒させるかがポイントだ」と指摘する。

(狩猟免許試験で2カ所の出題ミス:群馬)
群馬県は今月17日に実施した狩猟免許試験で出題ミスがあったと発表しました。出題ミスがあったのは今月17日に受験者3人に対して実施した空気銃を使用した狩猟のための免許第2種銃猟免許の試験です。ミスは2カ所で、1つは知識試験の試験問題の1ページ目が抜けていたことです。試験開始後、受験者からの指摘で判明し、その場で抜けていたページを追加した問題冊子を再度配布しました。このため、当日の試験時間を再配布までに要した時間分延長したということです。もうひとつは鳥獣判別試験での出題数不足です。本来16種類の鳥獣判別を行うと国が定めていますが、試験終了後、出題数が15種類だったことが判明しました。県はこれに対し、受験者に説明と謝罪をしその日のうちに不足した1問分の試験を追加で実施したということです。県はこれらの出題ミスを確認不十分が原因としていて、複数の職員による事前確認の徹底やリハーサルを実施し再発防止に努めるとしています。

(エゾシカ駆除、秋は予定通り:北海道)
別海町定例町議会が19日開会し、町は新型コロナウイルス対策など2億3800万円を追加し、総額203億5400万円とする本年度一般会計補正予算案など議案15件を提出した。曽根興三町長は行政報告で、エゾシカの春季駆除をハンターの違反行為によって中止したことを報告。その上で9月からの秋季駆除と、11月からの囲いわなによる捕獲は予定通り実施すると説明した。

(カワウ増加でアユ釣りピンチ:静岡)
静岡県東部の川で「カワウ」が増えています。カワウはアユなどの魚を1日10匹ほど食べるといい、食害をもたらすなど、地元の人などが頭を抱えています。19日午前4時半ごろ、静岡県東部の伊豆市を流れる狩野川を訪れると、カワウが川に潜ったり、飛んだりする様子が見られました。さらに、下流にもカワウが…。いたるところで姿を見せました。カワウは、ペリカンの仲間で体長は80センチ程度。水に潜って、アユなどの魚を1日10匹ほど食べるといいます。そのカワウがいま、“アユ釣りの聖地”ともいわれる狩野川で食害をもたらしています。周辺の店では、カワウ対策で近隣住民に配慮しながら「ロケット花火」で追い払いを実施していました。釣り人によると、15年ほど前からカワウを見かけるようになったといいます。一説によると、神奈川方面から静岡県東部に生息地を広げて来たと考えられています。東京湾でも、その姿は確認されています。今年4月には、千葉県習志野市で撮影されました。カワウは群れで行動することが特徴です。環境省によると、日本では主に本州から南に生息していて、沿岸部から内陸の河川などの水域を広く利用します。その被害は全国的にも深刻で、滋賀県では2004年には4万羽を超える生息数を確認。当時、水産被害などが問題となりました。その後、駆除などを進め、2016年には6500羽ほどまで減少しましたが、再び増えてきているといいます。カワウの生態に詳しい琵琶湖博物館・亀田佳代子副館長は「(環境が改善し)非常に数が一気に増えてしまった。全国的にも数が増えて、分布も広がっている状態」“地域資源”のアユ釣りを脅かすカワウ。地元の漁協はこの事態に「困っている」といいます。狩野川漁業協同組合 井川弘二郎組合長「放流したアユは最初は弱く、群れで動く。それを一網打尽にカワウが食べる。(アユは)地域の資源にもなっている。釣りに来る客が地域に泊まってとか、地域を潤していることが昔からあるので、非常に困っています」。伊豆市は県や専門家とともに、ドローンを使って巣を特定するなど、本格的に調査を始める方針です。

(“年間3000頭”駆除シカ猟に密着:宮城)
宮城県石巻市にシカをしとめることを生業とする猟師の男性がいます。男性は、シカをそのまま廃棄するのではなく食材として蘇らせることで「命」を循環させることを信念としています。石巻市と女川町にまたがり、三陸海岸の最南端に位置する牡鹿半島。きれいな海と豊かな森に囲まれています。牡鹿半島でシカなどの駆除を行っている石巻猟友会、シカ猟師歴25年の小野寺望(55)さんです。シカ猟師 小野寺望さん:「増えすぎたシカを一定数まで抑えるために今から猟(駆除)します」。山を猟師で囲み、猟犬でシカを追い込む巻狩りで駆除を行います。シカ猟師 小野寺望さん:「来たよ。これじゃ撃てないな。(シカの)対角線上に立たないで。来るものも来なくなるから。そのくらい敏感なんだ」。その後、遂にシカの群れを発見。小野寺さん:「50頭以上はいると思うよ」。慎重に近づく小野寺さんと、その後ろを追いかけるカメラマン。そして、一発の銃声が響きます。小野寺さん:「オスのいいシカだ」。牡鹿半島では、約1万頭の二ホンジカが生息していて農作物や森林の食害など深刻な被害が出ています。そのため駆除が行われていますが、ほとんどが廃棄されています。しかし、小野寺さんたちは駆除して終わりではありません。シカ猟師 小野寺望さん:「無駄が無いように。せっかくの命なので頂いた命は美味しく食べられるようしようと思って食肉加工場を始めた」。高校卒業後上京し、3年間フレンチレストランで働いていた小野寺さん。自分で調達した食材で友人をもてなすために狩猟免許を取得しました。自分でライセンスを取って肉を大切な人たちにご馳走したいと思ったのが始めたきっかけです。食肉として活かすため、その場で体内の血や熱を取り除きます。小野寺さん:「ちゃんと処理を。しばらく置いている間に悪くなるから、熱を持って」。駆除した鹿に除菌効果のある電解水をかけ長期間保存できるようにします。小野寺さん:「(食肉にするため)安全対策の一つです」。翌日、室温を1度に保った冷蔵室で毛や雑菌が付着しないよう丁寧に鹿肉を捌いていきます。小野寺さん:「皆さんがよく見るモモ肉の形です。ちゃんと処理しておいしく仕立てればみんなに喜んでもらえるものになるわけだし、殺したシカを2回殺さないように。1回殺した命を食べて再生させたい。そしたらシカも浮かばれるんじゃないかな」。解体した肉は、真空パックに入れて2週間から1カ月間、冷蔵室で寝かせ水分や血を抜きうま味を凝縮させ完成させます。シカの肉が運ばれた先は、JR仙台駅東口にある日本料理「George」です。店主 大宮譲司さん:「これが小野寺さんから仕入れたシカの肉です。丁寧な仕事しているからすごく美味しそうですよ」。店主の大宮譲司さんは、小野寺さんの肉の味や考えに感銘を受け、シカ肉の料理を提供しています。店主 大宮譲司さん:「(命を無駄にしない)考え方とか肉に対する思いに共感してというか少しでも力になりたいと使っています。鹿肉の炭火焼きです、どうぞ」。客:「ジビエって臭いんじゃない?クセがあるんじゃない?って思うんです。全くなくて。しっとりしていておいしいなって思います」。シカ猟師 小野寺望さん:「駆除という名目でやってる以上、結果を出さなければいけないのは事実。だけど無慈悲に殺しているのは心がだんだん痛んでくる。だったら、ちょっとでも付加価値つけましょう。山から頂いてほんのおすそわけみたいに食べてもらえれば、それで喜んでもらえればいいかな」。シカの命と向き合いどう生かしていくか、考える日々は続きます。猟友会などでは、牡鹿半島で1年間におよそ3000頭のシカを駆除していますが、シカの被害の拡大は続いています。

(わな技術向上へ研修会:秋田)
イノシシやニホンジカを捕獲するくくりわなの技術研修会(県主催)が20日、秋田県鹿角市八幡平の山林で開かれ、狩猟免許登録者ら約30人が参加した。約5年でイノシシ16頭をわなで捕獲した湯沢市南部猟友会の高橋俊一さん(66)から効果的な設置方法などを学んだ。高橋さんは人間や道具の臭いを消し、けもの道では動物の警戒心が薄れる帰り道を見つけてわなを設置するなどの方法を細かくアドバイスしていた。県によると、わなの狩猟免許登録者は787人(5月末時点)。県内の野生鳥獣による農作物被害は3414万円(2021年度)。イノシシは410万円、ニホンジカは39万円にとどまるが、いずれも本州を北上して生息域を増やしており、被害拡大が懸念されている。

(農産物狙う猿を追え!発信器で行動把握:福井)
猿の農作物被害に苦しめられている福井県高浜町で、民間業者に委託しての対策が効果を上げている。一度捕獲した猿に発信器を取り付けて群れの行動を把握し、農家に注意喚起しているのだという。猿から農産物を守る現場をのぞいた。同県の猿による農作物被害は昨年608万円だった。過去10年間でみるとピーク時の1017万円(2020年)は下回ったものの、猿に対策の穴をつかれると被害額が大きくなってくる。特に高浜町では猿の加害レベルが高く、県によると「群れが頻繁に集落に出没し、常時被害を与える」状況だという。鳥獣害対策の主体は農家が担っている。多くの自治体は、農家や園芸家らが畑や田んぼで使うフェンスの設置費用などを補助する形で支援する。高浜町では、さらに踏み込み、15年度から民間の鳥獣対策業者「エムアンドエヌ」(同町)に支援を委託。猿が農地に下りてきた時の追い払いを手伝うほか、農場でフェンスが正しく設置されているかなどの対策を伝授している。6月初旬、記者が猿対策の現場に同行した。この日、業者は2人組で事務所を出発。田畑に猿がいないかを探る専用の受信機で探ると、程なくして「ザザッ」と機械的な音が鳴った。「あそこにいる」と指で示された先では、田んぼ近くの草むらに数匹の猿がたむろしていた。食べ物を探していたのだろうか。猿もすぐにこちらに気付き、慣れたように様子をうかがいながらゆっくりと茂みに歩いて行った。少し車を走らせると、車道近くの林にも反応があった。猿がいるとおぼしき付近に撃退用の花火を上げると、何匹かの猿の怒ったような「ギーギー」という声がしばらくこだました。「全ての猿を駆除することは難しいため、一度捕獲した猿に発信器を付けて群れの行動を管理しています」と代表の松宮史和さん(39)は説明する。松宮さんらは朝に猿の群れが町のどの辺りに潜んでいるかを調査し、猿の位置情報を地図に落とし込む。その情報をメールで生産者に注意喚起し、フェンスやネットに穴がないかなどの対策を確認するきっかけをつくっている。猿の移動ルートにあった、放置された柿や栗の木も栄養源になると分かり伐採した。さまざまな工夫が奏功し、同町の猿の食害は過去10年で、ピーク時の14年に59万円だったが、20年には被害ゼロまで抑え込んだ。しかし、昨年は3万円で増加傾向がみられるという。町の鳥獣被害全体でみると13年の1054万円から徐々に減り、20年には58万円だったが、昨年は522万円にリバウンドした。松宮さんは「電気柵などの対策が徹底できていない状況も見られる」と話し、「農家の方たちに対策を継続してもらうことで、猿などの鳥獣と人の適切な距離が保てるようになる」と持続的な警戒の必要性を改めて訴えていた。

(イノシシ大量発生、箱わなで一度に15匹捕獲:千葉)
千葉市内で捕獲されるイノシシなどの有害鳥獣が増えている。8日には若葉区で、1基の箱わなに子どものイノシシ15匹がかかっているのが見つかった。15匹を捕獲した人は「都市部にもイノシシが出没する可能性がある」と警鐘を鳴らす。市には住宅地での目撃情報も寄せられており、市はイノシシを見かけても近づかないように呼びかけている。市は猟友会、JAなどと「千葉市鳥獣被害防止対策協議会」を設置して対策を行っている。同区内の山林に設置された箱わなで15匹が発見されたのは8日夜。わなを仕掛けた男性(50)は猟友会のメンバーで、約7年にわたり有害鳥獣を捕獲しているが「一度に15匹もかかることはめったにない」と驚いた様子だった。市によると、市内で2017年度に捕獲されたイノシシは12匹だったが、22年度には145匹まで増えた。アライグマやハクビシンの捕獲数も増加傾向になっている。有害鳥獣による農作物の被害額は例年1200~1300万円で推移し、野菜や豆類、落花生などの食害がある。イノシシの被害は緑区の越智町、下大和田町、大木戸町、土気町や若葉区の中野町などで確認されている。男性は5月20日に市民から市農政センターに寄せられた子連れのイノシシの目撃情報に基づき、同27日にわなを設置していた。通常は箱わなを設置してから捕まえるのに半年はかかるとされるが、今回は子どもで警戒心が薄かったことなどから早期の捕獲につながったという。男性によると、イノシシは本来1匹で子どもを育てるが、群れて子育てをすることもある。男性は「イノシシ1匹が10年後には100匹になる」と指摘し「もし捕まえられなかったら、来年は大変なことになっていた」と話した。男性はイノシシが住宅地に出没することにも警戒を呼びかけている。昨年4月以降、若葉区の千城台地区や緑区のおゆみ野地区、あすみが丘地区といった住宅地でもイノシシの目撃情報があった。市もイノシシを発見した場合は大声を出したり、追い回したりせず「ゆっくりとその場を離れて。絶対に餌は与えないで」と注意喚起している。

(相次ぐクマ出没に警戒呼びかけ、県庁で危機管理調整会議:山形)
山形県庁では19日、危機管理について話し合う会議が開かれ、山形県内で相次ぐクマの出没についても警戒を呼びかけました。山形県・平山雅之副知事「被害防止に向けて、取り組みをしっかり進めていただきたい」19日の会議では、今年のクマの目撃件数は今月11日までに169件で、前の年の同じ時期より73件多いことが報告されました。山形県では、県内に生息していると推測されるツキノワグマ、およそ2280頭を2026年度までにおおむね2000頭まで減らすことを目標としています。一方で、猟友会は高齢化が進み、担い手が不足しているとして、県は人材の育成や確保のために、狩猟免許を取りたい人に講習会を開いたり、銃などの備品購入費の支援などを継続して行っていくとしています。県環境エネルギー部・荒木泰子次長「市街地でクマを目撃した場合はまず屋内に避難して、身の安全を確保していただいて、市町村、警察に通報していただきたい」県は現在「クマ出没警報」を発令中で、クマが目撃された場所では音の出るもので存在を知らせることや、出会う可能性が高い夜間や早朝は不要不急の外出を控えるよう呼びかけています。

(ニホンジカ、ニッコウキスゲが好物:福島)
夏、尾瀬を彩るのがニッコウキスゲ。7月中旬には見ごろを迎え、湿原は黄色と緑に輝く。この美しい景観を脅かすのが…シカ。2023年も対策が取られている。大江湿原は標高が高く、尾瀬の中でも「花の湿原」と知られる。この場所は、春はミズバショウ、夏はニッコウキスゲ、秋は紅葉と訪れる人を魅了する。毎年6月になると尾瀬では、雪解けを待って行われる作業がある。会津森林管理署・南会津支署では、9年前から湿原の周囲約3.5キロに柵を設置している。その理由を、会津森林管理署南会津支署・櫻井勝首席森林官は「全国的にシカの食害が広がっていまして、農作物や食物、木の苗木等も食べられたりして深刻な被害になっている」と話す。90年代半ば、尾瀬国立公園ではじめて生息が確認された二ホンジカ。エサを求め栃木・日光方面から北上してきたとみられ、好物のニッコウキスゲは、一時期ほとんどの花芽を食い荒らされ深刻な被害を受けた。柵の設置は、シカからニッコウキスゲを守るための“砦”でもある。会津森林管理署南会津支署・櫻井勝首席森林官は「尾瀬でしか見られない貴重な高山植物もたくさんあって、来る時期によっても景色が変わったりすることが魅力。柵を設置することで、大江湿原の自然が守れればと思う」と語る。柵の設置によって、少しづつ食害から回復しつつある大江湿原のニッコウキスゲ。今シーズンも鮮やかな黄色の花が登山客を出迎える。

(小学校で「クマ学習」:北海道)
道東の標津町の小学校で、ヒグマの生態や遭遇したときの対処法などを学ぶ「クマ学習」が始まりました。標津町では子どものころからヒグマについて理解を深めてもらおうと、おととしから町内の小学生を対象に「クマ学習」を行っています。標津小学校では今年度から始まり、19日は町の職員が講師となって1年生、3年生、5年生を対象に授業が行われました。このうち5年生の授業ではクマの生態について▼フキなど植物性の餌も多く食べることや、▼今の時期は繁殖期と子グマが親から離れる時期が重なっているため目撃件数が増えることなどが説明されました。また、クマとの事故を防ぐため▼1人で山や川に行かないことや▼クマを見つけたら学校や家族に知らせることなどを学んでいました。参加した児童は「草もたくさん食べることが意外でした」と話していました。別の児童は「ごみのポイ捨てに気を付けてもしクマを見かけたら親に知らせたい」と話していました。標津町農林課の加藤聡美主任は「クマについて考えてもらい、家族と共有して今後のための知識を身に付けてほしい」と話していました。

(“クマボラ”がクマの住宅地侵入を防ぐ:北海道)
先月から、クマの目撃が相次いでいる札幌市の西区西野で、19日、市民ボランティアがクマ対策を進めました。クマの目撃が相次ぐ札幌市西区の「西野西公園」です。一帯の西野地区には、道が「ヒグマ注意報」を出しています。公園の入り口からわずか200メートルの場所にある「西野市民の森」の散策路でも、17日、無人カメラがクマの姿を捉えていました。散策路では、18日もクマのフンが見つかっています。19日、公園に隣接する木を伐採したのは、およそ20人の市民ボランティア。「ヒグマの住宅地侵入を防ぐ環境ボランティア」、通称「クマボラ」が西区で行った初めての活動です。西野地区でのクマの目撃多発を受けて、急きょ、活動をしました。エコネットワーク 小川巖代表「サクランボなどの果樹が結局クマを誘因してしまう。それを断ち切る」。果物の美味しさを覚えたクマが住宅街に侵入してこないよう、およそ3時間かけてサクランボ3本と柿の木1本を伐採しました。エコネットワーク 小川巖代表「クマのことをもっと知る機会を作るし、それに参加して、もっともっと身近な問題として捉えていただきたい」。また、最近、西区西野地区のクマが目撃されている公園には、クマを見ようと住民ではない人が多く訪れているということです。こうした「野次馬」的な行動に対して、札幌市はクマが人になれてしまう原因になるのでやめてほしいと呼びかけています。

(カラス襲来SOS:熊本)
「毎日カラスの大群が来て大麦を食べられる。困っています」。本紙「農家の特報班」に“SOS”が届いた。続けて送られてきた動画には、カラスが黒い群れとなって農地に降り立つ姿。少なくとも50羽を確認できた。カラスに踏み倒され、ついばまれた大麦の写真も送られてきた。SOSの発信元は、熊本県八代市で水稲13ヘクタール、大麦13ヘクタールを経営する宮本一則さん(43)。2021年に大麦の作付けを始めたが、昨年からカラスの大群が来るようになった。食害を受けたのは大麦を作付けする農地のうち、5%ほど。あぜ道や周囲の道路にカラスのふんが落ち、地域で肩身が狭いとも話す。「効果的な対策が見つからない。専門家のアドバイスが欲しい」。記者は宮本さんの依頼を受け、カラス研究20年という第一人者、農研機構の吉田保志子上級研究員を訪ねた。カラス対策には、光を反射するテープ、物理的に侵入を防ぐテグス(釣り糸)、大きな音や仲間が襲われている音声の発生装置など、多様な商品がある。だが、宮本さんの被害状況を見た吉田研究員は「ここまでくると効果がない」と話した。カラスに「確実に餌がある場所」だと認識されており、少々の危険を感じても餌を食べに来てしまうためだ。しかし、吉田研究員はこうした場合でも、“最終手段”が二つあると話す。一つは、作物を変えることだ。宮本さんの大麦は、周囲で栽培する小麦より2週間ほど収穫が早い。カラスにとっては宮本さんの農地にだけ餌があることになり、被害が集中してしまう。吉田研究員は、小麦に転換するのも一つの手だという。もう一つは、猟友会などに駆除してもらうことだ。カラスの駆除は鳥獣保護管理法で禁止されているが、農作物の被害防止を目的とし、市町村か都道府県から有害鳥獣駆除の許可を受ければ可能。群れの全羽は駆除できないものの、カラスに「危険地帯」だと覚えさせ、寄り付きにくくする効果が期待できる。有害鳥獣駆除の申請は被害を受けている農家が行えるが、銃で駆除できるのは、狩猟免許を持つ人に限られる。市町村は被害状況の確認も行い、猟友会などに協力を要請してくれる場合もある。農水省は、まずは市町村に相談するとよいとする。ただ、吉田研究員は「“最終手段”に至る前に、日頃の対策でカラスの被害を防ぐ必要がある」と強調する。 その方法とは──。吉田研究員によると、カラス対策で大事なのは、農地を餌がある場所だと認識させないことだ。カラスは情報の大部分を視覚から得るため、餌として狙われやすい規格外の収穫物や残さは農地に放置せず、目に付かないようにする。農地に穴を掘って捨てる場合は、穴を板で隠したり埋めたりする。家畜の飼料も狙われやすいため、防鳥ネットで畜舎への侵入を防ぐ。被害が出始めた場合は、音や光などを使った各種の対策商品を使う。「カラスはとても賢い」(吉田研究員)ため、小さな変化にも気付き、警戒するという。しかし、ここで重要なのは「いつか見抜かれるのを前提にすること」(同)だ。カラスは農地の様子を観察し、対策商品では危害が及ばないと分かれば、かいくぐって農地にやってくる。「対策の効果がない」という農家が多いのはこのためだ。そこで、さまざまな対策を頻繁に切り替え、慣れさせないようにする。吉田研究員は「一つの商品で諦める人は多いが、いろいろな方法で警戒心を持たせ続けることが必要」と話す。とはいえ見抜かれることが前提のため、高価な商品は必要ない。①鉄パイプなどにビニール袋を付けた手製の吹き流しや防鳥テープなどで、普段と違う風景を作る②商品の組み合わせや、置く場所を変える──といった工夫が有効だという。カラスが嫌がる複数の音声を切り替えられるスピーカーを月額制で貸し出すサービスもある。ただ、吉田研究員によると超音波は効かない。カラスには聞こえないためだという。果樹園では、テグスを張り、カラスの侵入を防ぐ対策も有効だ。農研機構が開発した「くぐれんテグスちゃん」は、弾性のあるポールを園地を囲うように立て、側面と上面にテグスを張る簡易な対策。常設型の防鳥ネットより安価で、脚立を使わずに設置できる。園地が広く、全体にテグスを張るのが難しい場合は、高い木や送電塔、電線などに近い部分に張ると効果的。カラスは周囲のひときわ高い場所から農地を観察し、安全かどうかを確認してから降りてくるためだという。吉田研究員によると、カラスにとって6、7月は巣立ちの季節。若鳥は群れで行動するため、一層の警戒が必要な時期だという。

(ヒグマとの遭遇なくそう、公園で大学生らが草刈り:北海道)
ヒグマの出没が相次ぐ札幌市で19日、ヒグマとの遭遇を避けるため、東海大の学生や地域住民らが南沢スワン公園(南区)で草刈りなどを行った。草を刈ることでヒグマが身を隠す場所を減らし、人との遭遇を避けるのが狙いだ。ヒグマを寄せ付けないまちづくり「ベアスマートプロジェクト」に取り組んでいるNPO法人「TSUNAGU」(札幌市)が昨年から町内会などに呼びかけて始めた。公園はヒグマの通り道となっている山林と隣接し、目撃情報も寄せられている。参加者は市職員からヒグマ対策の説明を受けた後、鎌で草を刈り、ヒグマの餌にもなるごみを拾った。草刈りに参加した東海大の阿部朝日さん(21)は「ヒグマによる被害をなくすと同時に、ヒグマへの理解を深めるきっかけにしたい」と話した。

(札幌市内ヒグマ出没、本年度78件:北海道)
札幌市内で本年度、ヒグマの出没が相次いでいる。市に寄せられた目撃や足跡発見などの情報件数は、19日現在で78件で、過去5年間で最多だった2019年度の196件を上回るペースだ。市は今年3月に改定した「さっぽろヒグマ基本計画」に基づき対策を強化しているほか、目撃が相次ぐ西区西野では出没防止のため、市民団体がえさ場となりかねない果樹を伐採するなど警戒を強めている。

(「山の中はクマでミチミチになっている」直近十数年は増加一途)
札幌市や盛岡市内で、クマの目撃情報が相次いでいる。クマが、公園にある森の中をゆっくりと歩いている。クマは規制線のすぐ近くで、前足を動かして何かを探している。場所はヒグマ注意報が出ている札幌市西区。18日午前5時半ごろ、公園に犬の散歩に来ていた男性が発見した。男性によると、クマはクルミを食べると山の中へと消えていったという。一方、岩手県でも…。クマが道路を横切ると、迷うことなくフェンスに前足をかけ、軽々と乗り越えていく。盛岡市内では、13日から3日間で6件確認されている。一体、何が起きているのだろうか。専門家はこう話す。森林総合研究所 東北支所 大西尚樹さん:ここ10~20年くらい、クマの数はずっと増え続けていて、山の中はクマでミチミチになっている。日常生活でクマと遭遇するリスクが高まる中、実際に会ってしまったら、どう対応すればいいのだろうか。森林総合研究所 東北支所 大西尚樹さん:「キャー」とか「ワー」とか言ってしまうと、クマもパニックになって人を襲うこともあるので、まず自分が落ち着く。その次に身の安全を確保する。そして、通報やまわりの人に知らせる。盛岡市では、これまでのところ人への被害はないが、警戒を呼びかけている。

(野生動物の農林業への被害3億7000万円:山口)
県内の野生動物による農林業への被害額は、昨年度はおよそ3億7000万円と、ここ20年ほどで最も少なくなりました。県によりますと、昨年度の県内の野生動物による農林業への被害額は3億7390万円と、前の年度よりおよそ4%減少し、ここ20年ほどで最も少なくなりました。被害額を動物の種類別にみますと、イノシシの被害が1億7160万円、シカの被害が9740万円、サルの被害が4730万円でした。イノシシとサルの被害は、いずれも前の年度より減りましたが、シカの被害はおよそ7%増え、3年連続で前の年度を上回りました。シカの捕獲頭数も9705頭と、前の年度より10.6%増え過去最多となっていて、県西部を中心にシカの生息数が増え、生息エリアも拡大しているとみられるということです。県は今後、シカを効率的に捕獲するわなの開発に取り組むことにしています。県は「鳥獣被害対策は個人単位の取り組みでは限界があるため、地域ぐるみで対策に取り組んでいけるよう関係各所に呼びかけていきたい」と話しています。

(わなにツキノワグマ、1頭を捕殺:神奈川)
県厚木土木事務所は21日、厚木市七沢の県立七沢森林公園内のシカ・イノシシ用のくくりわなに雌のツキノワグマ1頭がかかり、適切な放獣場所が確保できないことから捕殺した、と発表した。

(新築の家にクマ出没、ウッドデッキ被害:岩手)
19日未明、岩手県花巻市の住宅にクマが出没し、ウッドデッキの一部がかじられる被害が出ました。クマが出没したのは、花巻市湯口の築3か月の住宅です。19日午前零時半過ぎ、異様な音がして家の人がカーテンを開けたところ、クマがウッドデッキの上にいました。住人によりますと、クマは体長およそ1.6メートルの成獣で、ウッドデッキの柱などをかじった後、林の方向に逃げていったということです。市と猟友会が付近を捜索し、今後の対応を検討しています。

(藪からクマ、軽自動車と衝突し逃げる:福島)
事故があったのは福島県会津若松市河東町の県道で、警察によりますと6月19日午前7時40分ごろ、軽自動車がヤブから出てきた体長・約1メートルのクマと衝突した。この事故で軽自動車が損傷したが、運転していた女性にケガはなかった。クマは反対側のヤブへと逃げたという。会津若松警察署管内では、6月に入り15件とクマの目撃が相次いでいて注意を呼びかけている。

(クマ4~5頭目撃:北海道)
20日夕方、札幌市でクマ4頭から5頭が目撃されました。付近ではクマの出没が相次いでいて、市は注意を呼び掛けています。午後4時半ごろ、札幌市南区の藻岩山の斜面でクマ4頭から5頭を目撃したという通報がありました。市の職員が駆け付けたところ、クマ1頭を確認したということです。札幌市の職員:「猟友会と一緒にホイッスルで追い立てて山にかえしていくという感じ。1メートル以上はあるとみていいかなと。小さい個体ではなさそうでした」。午後7時半ごろには最初に目撃された場所から1キロほど離れた住宅で、「庭にクマがいる」と住民から通報がありました。市はヒグマを発見しても決して近付かないよう注意を呼び掛けています。

(住宅街近くでクマの目撃相次ぐ:北海道)
札幌市南区の住宅街に近い場所でクマの目撃が相次いでいます。21日朝真駒内公園ではあわせて3件の目撃情報があり、クマの足跡も見つかりました。警察や札幌市は公園を閉鎖して警戒にあたっています。茂みのなかに顔をうずめる1頭のクマ。きのう午後6時半ごろ、札幌市南区の住宅街に隣接する場所で撮影されました。そのおよそ1時間後には、藻岩山に隣接する住宅の庭で草を食べているクマの姿を住民が窓越しに撮影していました。20日最初に通報が入ったのは午後4時40分ごろ。札幌市南区南35条西11丁目付近の藻岩山の斜面で、親グマ1頭と子グマ複数頭が目撃されました。付近では札幌市の職員がクマ1頭を目撃し、クマのものとみられる体毛1本を採取したということです。警察によりますと午前5時半ごろ、同じ南区の真駒内公園内にある豊平川さけ科学館の南側で、女性が体長1メートルほどのクマ1頭を目撃。その後も真駒内セキスイハイムアイスアリーナ付近やスタジアム近くで、クマの目撃情報が立て続けに2件寄せられたということです。クマの目撃情報をうけ、近くの小学校では児童が保護者に付き添われて登校するなどしました。クマ複数頭が目撃された藻岩山の斜面から、けさ3件の目撃情報が寄せられた真駒内公園までは、国道230号や豊平川を挟んで南におよそ1.2キロ。住宅街に近い場所でクマの目撃が相次いでいることについて専門家はー(酪農学園大学 佐藤喜和教授)「クマの生息している、例えば藻岩山からは尾根が公園のほうにのびていて、国道を一本またいでしまえばすぐ真駒内公園に入れるような。河川敷の河畔緑地を歩いてくると南側からも入って来られる。特に人の近くによく現れてしまうような性質を持った個体がいるようで、その同じ個体が繰り返し人目について対応せざるを得なくなっている状況がいま起きていると思います」。警察や札幌市は、真駒内公園を全面閉鎖して調査したところ、公園内で15.5センチのクマの足跡が見つかり、成獣のオスとみられています。また、アリを食べるために木の根元を掘ったとみられる跡も確認されました。札幌市は足跡の大きさなどから、きのう目撃されたクマと同じ個体の可能性もあるとして警戒を続けています。

(ジビエ試食会、農作物の鳥獣被害対策:東京)
自民党は20日、野生鳥獣の食肉「ジビエ」振興に向けた「ジビエ料理を食べる会」を党本部で開いた。農作物の鳥獣被害対策として駆除したシカやイノシシなどを有効利用する「一石二鳥」が狙い。二階俊博元幹事長はあいさつで「東京や大阪など大都会で(ジビエ)料理を出す店をたくさんつくることで対策になる。これは鳥獣の連中も気が付いていない」と述べた。二階氏は鳥獣捕獲緊急対策議員連盟の会長を務める。会には萩生田光一政調会長、石破茂元幹事長らも参加。野生鳥獣を使ったカレー、唐揚げ、シューマイなどが振る舞われた。

(駆除シカ料理を提供するレストラン本格稼働:埼玉)
横瀬町でニホンジカの肉を使ったジビエレストランが本格稼働した。同町では、農作物被害を減らすためにシカの駆除を進めており、肉の有効活用を図り、オンライン販売も行う。レストランを運営するのは、同町の民間企業「カリラボ」。町と協定を締結し、有害鳥獣対策やジビエなどによる地域産業の活性化に取り組んでいる。レストランは、月に1~2日のみ営業し、脂肪分が少ない、低カロリー高たんぱくのシカ肉を使ったフルコース料理などを提供する。シカ肉は、罠わなで捕獲したシカを使い、レストランと同じ敷地内で処理を行う。食材として提供できない部位もペットフードなどに加工し、皮はなめして販売する。カリラボの吉田隼介代表(44)は「地元猟師などから毎週2~4頭のニホンジカが入手できるようになり、ほかの料理店への出荷や、小売りも可能になった」と説明する。同町では、シカなどによる農作物被害が年間300万円生じている。ジビエの活用について、富田能成町長は「今後、ふるさと納税の返礼品としての利用や、新たな観光資源としての活用にも期待している」と述べた。

(規格外品と害獣から斬新なメニュー:岐阜)
岐阜県は山が多く、多くの鹿が「害獣」として駆除されている。「ジビエの鹿肉」と、規格外として捨てられている名産の「富有柿(ふゆうがき)」を活用して、地元愛あふれるスパイスカレーが誕生した。開発した2人の女性を取材した。名産の富有柿は、四角い形が特徴。甘味が強く、果汁も多いことから“柿の王様”とも呼ばれている。戸川康子さん(54)は、「規格外の富有柿」を求めて、福井農園の柿畑を訪れた。福井農園では柔らかくなったり、虫が刺してしまった富有柿を戸川さんに買ってもらっているという。廃棄されることも少なくない規格外の柿。バンテリンドーム約1.6倍の面積という柿畑からは、コンテナ10個分が戸川さんのもとに持ち込まれる。本巣市内にある就労支援施設。障害者の就労支援に取り組んでいる戸川さんはここで、カレーに加える柿の加工を行っている。今回のカレー開発には、事業所で作業する利用者の賃金をアップさせたいという狙いもあった。食感を残すため冷凍と生のもの両方を使用。スパイスを加え、ゆっくりと混ぜていく。2時間煮詰めて、ジャム状のコンフィチュールが完成した。今回のカレー開発では、料理研究家の井上真理子さん(44)が鹿肉の担当をしている。この日、肉の仕入れに市内の処理施設を訪れた。「害獣」として駆除され持ち込まれてくる地元の鹿だ。岐阜県内で、2021年度に捕獲された鹿は約2万頭。しかし県内での需要が少ないことなどから、約8割が廃棄されている。地元・本巣市猟友会の中沢和広会長は、料理に慣れてないためわざわざ鹿肉を買う人は少なく、認知は少し広がってきたが「買ってもらうところを探すのも最初は苦労した」と振り返る。ジビエの魅力を伝えたいと、鹿肉に挑戦した。2時間下茹ですることで、赤身の肉はホロホロに。そして、カルダモンやクローブなど11種類のスパイスを合わせる。鹿肉を入れたところで、戸川さんの「富有柿のコンフィチュール」の出番だ。これがいい隠し味になるという。地元の恵みを余すところなく活かしたスパイスカレーができあがった。カレーは毎月第3水曜日に、市内の就労支援施設の敷地を借りてテイクアウトで提供している。開店すると、さっそく客が訪れた。評判は上々のようだ。

(ジビエの利用再開に向け検討会:山口)
県は19日、豚熱感染確認区域でのジビエ利用再開に向けた検討会を設置し、県庁で初会合を開いた。野生イノシシの豚熱感染確認により市場流通の自粛が求められている区域について、ジビエとしての利用再開に向けた条件などを協議。11月の猟期開始までに方向性を示す。

(ジビエの食器、素朴な風合い:愛知)
ジビエ(野生鳥獣肉)として食肉処理された後に残るイノシシやシカの骨を有効活用しようと、灰にして粘土に混ぜ、焼き物にする試みが愛知県で進んでいる。英国発祥で牛の骨を使う高級食器「ボーンチャイナ」をヒントにしたが、手作りの素朴な風合いが特徴だ。仕掛け人らは「自然の循環について考える素材になる」と普及を目指す。「同じ骨でも動物の種類で仕上がりが異なり、面白い」。同県常滑市の陶芸家佐藤融さん(68)が、数々の試作品を見やった。暖色系の白い湯飲みにはシカ、青みがかったとっくりにはイノシシの骨灰がそれぞれ約30%含まれる。県内で捕れた動物の骨を窯で焼き、瀬戸市の土に混ぜて成形した。

(クマ出没:)
富谷市によると、21日午後5時ごろ、富谷市穀田瀬ノ木にクマが出没しました。

(クマ出没:)
富谷市によると、20日午後6時40分ごろ、富谷市富谷仏所にクマが出没しました。

(クマ出没:)
仙台市によると、20日午後0時15分ごろ、仙台市青葉区芋沢新田にクマが出没しました。

(クマ出没:)
仙台市によると、20日午前10時50分ごろ、仙台市太白区秋保町湯元橋本にクマが出没しました。

(クマ出没:)
仙台市によると、18日午後10時ごろ、仙台市青葉区霊屋下にクマが出没しました。

(クマ出没:)
仙台市によると、19日午後4時45分ごろ、仙台市青葉区芋沢綱木にクマが出没しました。

(クマ出没:)
栗原市によると、19日午後5時45分ごろ、栗原市一迫柳目中山にクマが出没しました。

(クマ出没:)
仙台市によると、19日午前9時30分ごろ、仙台市青葉区芋沢川坂にクマが出没しました。

(クマ出没:)
栗原市によると、19日午後2時45分ごろ、栗原市栗駒桜田上有賀にクマが出没しました。

(クマ出没:)
仙台市によると、19日午前7時30分ごろ、仙台市泉区館1丁目にクマが出没しました。

(クマ出没:)
仙台市によると、18日午後6時50分ごろ、仙台市泉区北中山2丁目にクマが出没しました。

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(70代男性がクマに襲われ顔に大けが:島根)
16日朝早く、邑南町で70代の男性がクマに襲われ顔に大けがをしました。クマは逃げたということで、町は住民に注意を呼びかけています。16日午前5時40分ごろ邑南町宇都井で、住民の78歳の男性がクマに襲われたと消防に通報がありました。県や町などによりますと、男性は自宅近くの裏山の中でツキノワグマに襲われて顔に大けがをしたということです。クマは体長が80センチほどで、現場から逃げたということです。県や町は現場近くの2か所にクマを捕獲するおりを設置したほか、職員がパトロールなどを行って住民に注意を呼びかけています。邑南町は「クマは早朝や夕暮れ時に行動するので鈴や笛など音の出るものを身につけクマに自分の存在を知らせてほしい。クマを見つけたら刺激せず静かに立ち去ってほしい」と呼びかけています。現場近くではクマを捕獲するため箱形のおりが設置されたほか、注意を呼びかける看板が立てられました。事故直後の現場を目撃した邑南町鳥獣被害対策協議会の安原賢二さんは「クマに襲われた場所から男性の自宅にかけて血の跡がありました」と話していました。また「朝と夕方にクマに遭遇しやすく、音を出して人間の存在を知らせないと事故につながります。クマがいるのが当たり前だと思ってつきあっていくしかありません」と話していました。

(クマが住宅の庭先の木に登る、ハンターが駆除:北海道)
16日朝、三笠市の住宅の敷地に1頭のクマが入り込み庭の木に登るなどしましたが、けがをした人はいませんでした。同じ個体とみられるクマはその後、ハンターによって駆除されました。16日午前8時すぎ、三笠市弥生桜木町の住人の男性から、自宅近くにクマがいると警察に通報がありました。警察などによりますと、クマはこの男性が住む家の敷地に入って庭の木によじ登るなどしたあと、去って行ったということです。けがをした人はいませんでした。また、三笠市によりますと、午後2時ごろ、この住宅からおよそ300メートル離れた市内の林で、地元のハンターがクマ1頭を駆除したということです。駆除されたのは体長がおよそ1メートルあるオスで、住宅に現れたのと同じ個体とみられ、先月8日と今月2日に近くで目撃されたクマとも同じ可能性が高いということです。道内ではここ最近、人里近くでのクマの出没が相次いでいることから、警察などが引き続き注意を呼びかけています。

(バイク走行中に転倒して死亡、シカと衝突か:埼玉)
17日未明、埼玉県皆野町の国道でバイクに乗っていた男子大学生が転倒し、死亡しました。警察は、バイクがシカと衝突して転倒した可能性が高いとみて調べています。17日午前1時50分ごろ、埼玉県皆野町の国道をバイクで走行していた男子大学生(18)が転倒し、病院に搬送されましたが、その後、死亡しました。大学生は友人3人とツーリングをしていたということですが、事故現場ではシカ1頭が倒れているのが見つかっていて、警察は、飛び出してきたシカと衝突して大学生が転倒した可能性が高いとみて、事故の詳しいいきさつを調べています。

(道内エゾシカ最多水準:北海道)
森林総合研究所(茨城県つくば市)の飯島勇人主任研究員(43)らは、遺伝学の手法を使い、エゾシカなどニホンジカの過去10万年にわたる個体数の増減を分析した。特に、北海道に人が暮らし始めたとされる約3万年前の旧石器時代からの推移をみると、エゾシカの個体数が大幅に増えた時期は人間による捕獲が減った時期と重なり、今は過去最多かそれに近い水準にあると分かった。飯島研究員は、「頭数管理には人による継続的な捕獲が必要と示唆された」としている。

(クマ出没多発、ブナの実豊作で出産ラッシュか:宮城)
クマによる人身被害を受けて宮城県が11日に「出没注意報」を出し、東北で初めて6県とも注意報や警報を発令される事態となった。目撃件数が近年になく多い県もあり、山間部での行楽の際の警戒を呼びかける。餌となる木の実の豊作に伴う出産ラッシュで子グマが増えたことなどが原因とみられる。

(エゾシカ最多水準:北海道)
森林総合研究所(茨城県つくば市)の飯島勇人主任研究員(43)らは、遺伝学の手法を使い、エゾシカなどニホンジカの過去10万年にわたる個体数の増減を分析した。特に、北海道に人が暮らし始めたとされる約3万年前の旧石器時代からの推移をみると、エゾシカの個体数が大幅に増えた時期は人間による捕獲が減った時期と重なり、今は過去最多かそれに近い水準にあると分かった。飯島研究員は、「頭数管理には人による継続的な捕獲が必要と示唆された」としている。

(縄文人もカモ捕まえていたかも:岐阜)
関高校の鳥類研究班四人が研究した「長良川支流域におけるマガモ猟の調査―民俗調査と考古資料の検討から考える―」が、日本考古学協会総会の高校生ポスターセッションで優秀賞に輝いた。現代に伝わる猟法と遺跡の出土品などから当時の状況を推定する研究手法が評価された。同高生徒の研究が優秀賞を獲得するのは四期連続。

(相次ぐクマ市街地出没、理由と対策:岩手)
まずはこちらの地図を御覧ください。去年の6月1日から半月の間、岩手県盛岡市内でクマが目撃された場所にしるしを付けました。そして、こちらがことし同じ時期に寄せられた目撃情報です。警察や市の情報をもとにまとめました。去年と比べて、より街の中心部、人が多く住むエリアに出没しているのがよく分かります。なぜクマが市街地に出没してしまうのか、専門家に話を聞きました。先月下旬、クマの目撃が相次いだ盛岡市中心部の明治橋付近。すぐそばに店舗や住宅が並びます。なぜ、ここにクマが現れたのか。岩手大学でクマの保護や管理などの研究を行う山内貴義准教授と研究室の学生に、現場を見てもらいました。足跡などの痕跡は残っていませんでしたが、河川敷には、クマの好物が生えていました。クマは、川の上流・下流どちらからもやってくる可能性があり、さらに草が生い茂れば格好の隠れ場所にもなると山内准教授は指摘します。岩手大学農学部・森林科学科 山内貴義准教授「見通しが夏になるとかなり悪くなるので、クマが通り道としてよく利用する形になる。クマだけじゃなくて色々な動物が多分利用していると思います」。では、クマはどのようにして、市街地に出没しているのでしょうか。山内准教授「河川が近いところは河畔林があって、山からずっと繋がっている。もう一つは連続した山林が続いているところ、昔山林だったところを切り開いて新興住宅地にしているような場所はいま周りの木々が繁茂して(クマが)出やすい状況になっている」。改めて、クマが出た場所を見てみましょう。盛岡市によりますと、今月11日にクマが出没した東黒石野は、南東に森が広がり、この場所には桑の木やタケノコが生える竹林があります。また6日に目撃情報が寄せられた老人ホームの裏の斜面には、去年の栗の実が落ちていました。13日に目撃された東緑が丘にはサクランボや桑の木があったということです。どこも山や森に近い場所ですし、エサになる植物が生えているんですね。山内准教授によると、6月から7月はクマの繁殖期に当たり、メスは子グマを襲うオスを遠ざけるため、あえて人里近くで生活する場合があるといいます。また、人里近くで長く生活した子グマが、そのエリアを自分の生息地と認識して、成獣になった後もエサを食べに通うケースもあったそうです。もし市街地を散歩中、目の前にクマが!どうしますか?まずは刺激しないようゆっくり距離を取って、警察か自治体に通報します。では、その後、警察や自治体はクマをどうすれば良いのでしょうか?被害が出ないように捕まえて遠くに逃がすとか、危険な場合は駆除するとか。実はそこが、市街地のクマ対応で最も難しい部分なんです。今月5日。県と盛岡市は、県内初となる市街地付近でのクマの出没を想定した実地訓練を行いました。クマは最終的に猟友会に射たれ、駆除されるというシナリオです。しかし、県の担当者は、実際に市街地で同じような対応を取るのは難しいと話します。岩手県環境生活部自然保護課 酒井淳総括課長「山への追い払いということになっても、市街地だと付近に適当な山林が無いとか、市街地ではまず猟銃を使用することが出来ないので、その場で「捕殺」という手段は取りえない。麻酔に関してもクマのような大型獣類は30分くらい暴れたりもしますので、なかなか麻酔を使うのも難しい。複合的に市街地だと対応が難しい部分がある」。市街地での猟銃の使用は、特に慎重な判断が求められます。過去、市街地で猟銃が使用されたケースをもとに、半径200メートル以内に民家が10軒程度より少ないこと。斜面に銃を向け、弾が遠くに飛ばないようにすることなどが目安になっていて、実際に発砲できる状況はきわめて稀です。山内准教授「街に出て来られた時点で人間のやれることはものすごく限られてしまうので、街に出さないという対策をしていく必要がある」。紫波町の中心部に位置する「城山公園」。クマの出没により、花見の時期に2年連続で全面封鎖となりました。紫波町の小川勝弘さんは、クマを市街地に近づけないため、5年前から有志らと城山公園の整備に取り組んできました。もともと、公園に隣接する土地でガーデニングを楽しんでいましたが、5年前、その庭にクマがやってきました。東側に北上川が流れ、手入れされていない場所も多い城山公園は、クマの移動ルートになる条件が揃っています。実際、国道を挟んだ日詰小学校の裏山には去年、クマが出没しました。小川さんたちは、所有者と交渉して木を伐採し、藪を刈って見通しの良い里山づくりに取り組んでいます。自作の案内板を設置し、整備した道は、地域住民の散歩コースにもなり、人が集まることで、さらにクマを遠ざける効果を期待しています。現在、県内のクマの推定生息数は3700頭とみられていて、県はこれを5年後までに3400頭まで調整し、被害を減らす計画を立てています。山内准教授は、「クマの適正な頭数は今後も研究が必要」と話していて、引き続き、クマの毛のDNAから生息数を割り出す調査を続けています。今シーズン、県内でクマに襲われてケガをした人は10人で、去年の同じ時期より1人減っています。■草を刈って見通しをよくする■エサになるものは伐採し、家の外に置かない■クマの活動が活発になる早朝や夕方は必要以上に出歩かないなど、引き続き被害に遭わない工夫が必要です。

(シカの嫌う「味」で食害対策:福島)
二ホンジカによる林業への被害を防ぐため、関係者らがシカが嫌いな味や匂いのする薬剤について学びました。

(スギやヒノキの樹皮の食害、熊にも鹿の忌避剤有効:長野)
熊がヒノキやスギの樹皮をはがす林業被害を減らそうと、県林業総合センター(塩尻市片丘)は、鹿の食害防止にも使われる忌避剤の効果を検証し、有効性を確認した。熊が牙や爪で樹皮をはぐと材の変色や腐朽を招く。令和3年度の被害額は1億3600万円に上った。忌避剤を幹の下部に塗る簡便な対策だけで、皮をはぐ本数や面積を低減できる。同センターによると、熊は餌の少ない春~夏に樹皮をはぐ個体がおり、その下の形成層を食べる。60年かけて育てた木も、わずか6秒ほどで皮をはいでしまう。周囲の皮が7割以上はがれると枯れる可能性が高い。県内の被害額は増加傾向で、近年は鹿の被害額を上回っている。令和元年以降、木曽町三岳や下水内郡栄村で試験を行ってきた。鹿やカモシカによる食害の防止効果がある硫黄の忌避剤が、熊にも有効かどうか検証した。ゴム手袋をはめて剤を手に取り、木の幹(地上から30センチの高さ)の全周に点状に塗り、4カ月後に塗っていない木と比べた。木曽町では2年に、ヒノキ各62本で試した。忌避剤を塗らなかったヒノキは被害があった(被害率6・5%)が、塗ったヒノキに被害はなかった。一方、3年に栄村でスギに試したところ、塗った場合でも少し被害が発生した。自動撮影カメラの画像分析の結果、熊は斜面の山側から立ち上がり、忌避剤を塗っていない地上1メートルほどの高さで皮をはいでいた。このため、4年には高さ30センチの全周だけでなく、山側の地上1メートルの位置にも塗ったところ被害がより抑えられた。現在は幹にテープをらせん状に巻く対策が講じられているが手間が掛かり、切り倒す際はチェーンソーにからんでしまう。ネットを巻く方法もあるがコスト面で課題があった。担当したセンター育林部の研究員・柳澤賢一さん(42)は「忌避剤の塗布には特別な技術は要らず、コストも抑えられる」と利点を説明する。忌避剤は今後、市販される見通し(発売日は未定)という。先端を食べられたスギは成長することができず、枯れてしまうこともあるといいます。県内の二ホンジカの食害は、ここ数年、大玉村や郡山市といった中通りの国有林でも確認されています。16日は、県内の林業関係者らが集まり、シカが嫌う味と匂いがする忌避剤についてや散布の仕方などを学びました。薬剤メーカーの担当者は「大きいものは先端を食われたら困るので先端に構えていただいて」と説明します。忌避剤の効果は最長で5か月ほど続き、郡山市などの国有林で使用したところ、シカの被害を抑えることができたということです。福島森林管理署の高木鉄哉署長は「中通りのこのエリアはシカはあらわれているが、まだ個体密度は高くないという状況なので、忌避剤で効果が得られる」と語ります。福島森林管理署は今後、忌避剤の使用と捕獲を併用して、シカの密度を増やさないよう管理していくということです。

(イノシシ対策、自分たちで:神奈川)
発足4年目の湯河原町川堀地区のイノシシ被害を防止する「川堀鳥獣被害対策部会」(二見紀会長・63)が活躍中だ。同町では、サルやイノシシによる農作物の被害が多く、檻の設置や追い払い隊員の巡回などを実施。2018年頃はイノシシだけで500万円以上の被害があったという。当時、山に近い川堀地区は農家も多く、イノシシによる農作物の被害が多発し、民家の庭先にもイノシシが闊歩する状況に。「町も対策を練ってくれているが、このままでは安心して暮らせない」と、自分たちで対策することを決断。会長の二見さんは当時、農協職員で小田原市曽我エリアで鳥獣被害対策部会を立ち上げた経験を持っており、農家たちが声をかけた。二見会長は「農家の方にはお世話になった、定年後は恩返しをしたい」と即答したという。地区内の農家が中心となり7人が集まり、19年の7月にイノシシを捕獲するための狩猟免許(わな猟)を全員で取得した。10月に「川堀鳥獣被害対策部会」を立ち上げた。

(子育てカラスにご用心:岩手)
子育て中のカラスにご用心―。3~7月ごろにかけて繁殖期を迎えるカラスが、巣やひなを守ろうと人を威嚇する行動を取っている。盛岡市内の公園では、親ガラスが利用者の頭上を飛び交い警戒。近くの小中学校や学童保育クラブが児童生徒に注意喚起した。市街地に姿を現すカラスは、岩手県民生活と距離が近いがゆえに厄介者扱いされることもあるが、専門家はひなを守る親鳥特有の行動だとして「遠くから優しく見守って」と促している。鳥類の生態に詳しい県立博物館専門学芸調査員の高橋雅雄さん(40)によると、カラスは「夫婦」で子育てする。母鳥が春先に産卵。ひなは7月ごろまでに巣立つが、この時季の親鳥は人が近づくと、巣やひなを守るために警告してくることもあるという。巣からうまく飛び立てず、地面に落ちてしまうケースも少なくない。高橋さんは「人が触ったりつかんだりすると、親はその様子を見ていて威嚇してくることもある。カラスは頭が良く、人の顔を識別できるため、一度怒らせたら同じ場所を通るたび警戒される場合もある」とひなに触らないよう警鐘を鳴らす。

(深刻な農業被害、わな貸し出しやハンター派遣も:北海道)
昨年度、稚内市内でアライグマとエゾシカの捕獲数が過去最多となった。市は農業被害を防ぐため、わなを貸し出したりハンターを派遣したりなど対策を強化している。市によると、昨年度のアライグマの捕獲数は363匹。2009年度に市内で初めて捕獲されてから増え続けている。ペットの飼育放棄などで野生化し全道に生息しており繁殖力が高い。天敵の大型肉食獣がいないため、捕獲数が増加しているとみられる。...

(札幌市街地で4人がクマに襲われた事故から2年:北海道)
札幌市東区の市街地で4人がクマに襲われた事故から、6月18日で2年です。2023年もクマの目撃情報が相次いでいます。札幌市のクマ対策はどうなっているのでしょうか?札幌市東区で4人がクマに襲われ重軽傷を負った事故から、6月18日で2年です。2023年もクマの目撃が相次いでいます。6月13日には札幌市西区の公園で小学生が茂みにいるクマを目撃。札幌市は6月15日から登山道や公園の一部を閉鎖し、北海道は札幌市西区などにヒグマ注意報を出しました。札幌市のヒグマ出没情報は、2023年度は6月15日までに70件。2022年度同時期の46件を大きく上回っています。札幌市ではクマと人のすみ分けのため4つの地域に分け、それぞれに適した対策を進める「ゾーニング管理」を行っています。札幌市 環境共生担当課長 坂田 一人さん:「クマ全部が害獣だと思っていないし、全てのクマを保護しなければならないとも考えていない。有害性のあるクマについては、駆除・捕獲していかねばならない」。生活圏での出没が増えている中、市民はクマ対策をどう考えているのでしょうか。横浜国立大学 松田 裕之 名誉教授:「市街地に出てきている状況自体が緊急事態。クマも人を恐れ、人もクマを恐れないと共存できない」。そのためにはメスのクマを捕獲する最低ラインを定め、個体数を減らすべきだといいます。横浜国立大学 松田 裕之 名誉教授:「どれだけ捕らなければいけないか、議論をしっかりしないといけない。捕った分しか減らないということ」。クマの個体数を把握し、有効な対策が期待できる研究が進んでいます。北海道大学大学院の研究チームは、クマのDNAから誤差1歳という高精度で年齢を推定する方法を確立しました。北海道大学大学院 獣医学研究院 中村 汐里さん:「水滴のような、いま入れたのがDNA。この少しのDNAで年齢が推定できる」。年齢がわかると地域ごとのクマの増減などを予想でき、より有効な対策が取れるということです。北海道大学大学院 獣医学研究院 下鶴 倫人准教授:「年齢情報は非常に重要な情報。クマの保護管理をどうしていくべきか、クマが地域ごとに増えるのか減るのかなどの情報を得るため、非常に活用することができる」。市民を驚かせた、市街地でクマが人を襲う事故から2年。クマ対策のあり方が問われています。

(「ヒグマ注意報」警戒強まる:北海道)
道内各地でクマの出没が相次いでいて、警察に寄せられた目撃情報はことしに入って先月までに723件と、ここ5年間で最多のペースで増えています。こうした中、15日、札幌市西区と小樽市東部の一部の地域に道から「ヒグマ注意報」が出され、現地では警戒が強まっています。道によりますと、今月に入り16日までに、▼札幌市西区西野では2回、▼小樽市東部の星野町と見晴町ではあわせて5回、クマが目撃されています。このうち西区西野では、3日前の13日に「西野西公園」で遊んでいた子どもたちがクマ1頭を目撃して、15日から公園の一部のエリアが閉鎖されています。こうした状況を受けて、道は15日、▼札幌市西区の山麓周辺と、▼小樽市東部の星野町と見晴町の山麓周辺の2つの地域を対象に「ヒグマ注意報」を出しました。札幌市内でヒグマ注意報が発表されるのは去年10月以来で、小樽市内では初めて発表されました。期間はいずれも来月14日までの1か月間で、クマの出没状況に応じて短縮や延長があるということです。札幌市西区では、クマが出没した場所の周辺の住民が警戒を強めていて、70代の男性は、「民家の近くまでクマが来ているので少し不安です。クマ対策で道に落ちているゴミでも拾うようにしています」と話していました。また、クマが出没した公園の隣に住む80代の男性は、「クマが家の近くまで来ているので駆除してほしいです。夜もうっかり外出できないです」と話していました。道が発表する「ヒグマ警報」や「注意報」は、独自の取り組みで、去年から運用を始めています。道によりますと、ヒグマが出没した地域での危険性を警報、注意報、注意喚起の3段階に分けて、警戒や注意を呼びかけているということです。発表の基準は、▼「ヒグマ警報」は市街地付近で人への被害が発生したときです。▼「ヒグマ注意報」は市街地付近以外で人への被害が発生したとき、または市街地付近で頻繁にクマが出没するなどして人への被害が懸念されるときです。また、▼「ヒグマ注意喚起」は、地域の事情に応じて、広く注意を促す必要があるときに発表されます。道によりますと、こうした運用は、おととしヒグマによる人への被害が相次いだことから、道民などへの注意喚起のために去年から始めたということです。警報や注意報の期間は、発表から1か月間が目安となっています。「ヒグマ注意報」が発表されている札幌市西区の地域では、目撃現場の近くにある学校周辺で警察がパトロールを強化するなど、対策が行われています。西区にある西野第二小学校の周辺では16日、児童の下校時間にあわせて、警察官が赤色灯をつけたパトカーで付近を回り、「クマの目撃が相次いでいます」などとアナウンスをして、注意を呼びかけていました。小学校に孫を迎えに来ていた70代の男性は、「孫もいるので心配です。早く落ち着いてくれたらいいなと思います」と話していました。また、クマが目撃された場所の近くでは路上に設置されている掲示板に、クマの目撃情報と注意を呼びかけるチラシが貼られていました。このほか、クマが出没した「西野西公園」では周辺の見通しをよくするために市が15日までに公園内の草刈りを終えて、今後、付近の木の伐採も予定しているということです。警察によりますと、道内ではクマの目撃情報が先月1か月だけで480件余り寄せられ、ことし1月からの5か月間ではあわせて723件にのぼっています。同じ時期の比較ではここ5年間で最多のペースで増えていて、年間の目撃件数が過去最多となった去年を上回る可能性があるということです。【注意報の対象地域でクマを目撃・クマが出没したら】道は対象の地域では、▼ヒグマを目撃したらゆっくりと距離をとり、静かにその場を離れることや、▼餌になるゴミなどを放置しないこと、▼山に出かけるときにはヒグマの出没情報を確認することなどを呼びかけています。道ヒグマ対策室の武田忠義主幹は、「市街地の近くに出没しているので、各自治体から出ているクマの目撃情報を確認してもらい、十分注意してほしい」と話していました。

(農作物被害額、前年倍に:沖縄)
竹富町内の有害鳥獣(イノシシ・カラス)による農作物被害額が2022年度で668万円と前年度の約2倍、過去4年間で最多となったことが15日、前津芳生氏と大浜一将氏の町議会一般質問で分かった。このうち西表島では米農家やパインアップル農家など広く被害が及んでおり、深刻な状況になっているという。町農林水産課によると、22年度の有害駆除頭数はイノシシ84頭、カラス845羽、クジャク47羽。狩猟を含めたイノシシの年間捕獲頭数は845頭にのぼった。駆除にかかった費用として町は179万円を支出。イノシシの侵入を防ぐ電気柵や猪垣の設置には441万を助成した。被害額は19年度が392万円、20年度が88万円、21年度が338万だったのに対し、22年度は668万円と急増している。一般質問で前津氏と大浜氏は西表島でのイノシシによる被害状況などを説明。前津氏は稲作を行う田んぼに1度イノシシが入ると「3日で全滅する」とし、猟友会会員が通って駆除しているが追い付いていない現状を訴えた。大浜氏は農作物以外にも田んぼの畔や学校の芝生が荒らされるなどの被害が生じていることから「申告していない人も多い」と指摘。昨年度の被害額についても「(実際は)1000万円くらいあるのでは」との見方を示した。また両氏は駆除を行う猟友会会員への報酬金の引き上げや助成などを要望。同課によると、現在、駆除の報酬として▽銃による駆除▽罠設置▽罠にかかった個体の捕獲作業―を行った場合、日当一律5000円を支給している。大浜氏は「受け取れる額が小さい。(駆除する人が)仕事として成り立つような仕組みにしてほしい」とし、1頭あたり1万5000円の設定を提案した。前津氏は猟友会会員の高齢化を懸念し、狩猟免許取得にかかる費用免除について「県へ要望してほしい」と述べた。横目剛弥農林水産課長は「今後、検討させていただきたい」と述べ、竹富町鳥獣対策実施隊が作成した「町鳥獣被害防止計画」の内容をふまえつつ検討する考えを示した。

(男性けが、とっさに大声で撃退:福島)
北海道や東北など、各地でクマの出没が相次いでいる。福島市内でも今月、男性(74)が自宅敷地内で親子とみられるクマ2匹と遭遇し、襲われて6針縫うけがを負った。挟み撃ちにされた「絶体絶命」の危機を、どう逃れたのか。

(町中に出没するシカ:兵庫)
兵庫県天然記念物の大ケヤキ「木の根橋」に近い、同県丹波市柏原町の丹波新聞社の玄関脇に置いていたハイビスカスの葉が、ごっそりなくなっていることに気付いた。病気かと思いつつ植え込みに目をやると、鋭利な刃物で花を刈り取られたようなアジサイ、バラも同様だ。「この切り口は、シカの仕業」と目星を付け、周辺を見て回ると、同町本町―屋敷集落のあちこちにシカに花をかじられ、茎と葉だけになった草花があった。ふんも確認した。食害が柏原中心市街地の「都会」でも起こっている。「どんどん人家に近づき、行動範囲を広げている」と、シカの存在に気付いている人たちは警戒している。本町、屋敷の目の前は、柏原八幡宮がある入船山。同山から里へ下り、市街地のメイン道路で、木の根橋へと続く篠山街道(市道第46号線)を横断して本社に来社し、「食事」をしたとみられる。本社の食害被害は初めて。昼間は交通量が多い同道路も、深夜から明け方はひっそり静まり返っている。同山に鳥獣防護柵はない。篠山街道を挟んで北側の本町集落内は、「はちまん広場」沿いに南北に走る市道第33号線、その西の第32号線で被害を確認。プランターに鹿よけのネットを張っている家もあった。新聞配達をしている同集落に住む能勢壽行さんは、「午前2時台に、はちまん広場で2頭のシカを見る」と証言する。自宅前の市商工会柏原支所前のプランターのパンジーはシカに食べられたため、能勢さんは昨秋、ハーブを植えた。「シカが好まなさそうなものを植えた。緑色のままで味気がないけれど」と苦笑いする。篠山街道の東の屋敷集落のある家では、今年初めて軒先のプランターに植えていたキュウリやキキョウが食べられた。隣の空き地に、真新しいふんが大量に落ちている。同集落の村岡孝司さんは、まちを歩く観光客の目を楽しませようと植えたアジサイをかじられた。2020年9月には、奥村川にかかる橋を渡り、村岡さん宅周辺を午前8時過ぎに歩くシカを撮影したこともある。妻の君代さんは、「ここ2、3年、平地で見る。去年の秋からの食害が特にひどい。今の時期は午前4時ごろ。毎日2頭見る」とこぼす。柏原八幡宮の千種正裕宮司に、丹波新聞社も食害に遭ったことを伝えると、「はー。道路を渡りましたか」と驚きの声。「近年、シカが増えて下草を食べ尽くし、社叢の植物の種類が明らかに減った。もう、シカが食べない植物しか残っていない」と、植生への悪影響を切実に語り、餌を求めて行動範囲を広げているとの見方を示した。有害鳥獣捕獲担当の市農林振興課に通報した。「そんな町中にも出るんですか」と声のトーンが変わった。同課によると、農地が少なく住宅が建て込んでいる、市内では都会の柏原地域は、有害鳥獣捕獲の申請数が他地域と比べ少ない。問題の入船山は、鳥獣保護区域で、申請に基づく駆除ができないことはないが、積極的にする場所ではないという。森林生態学が専門の藤木大介・県森林動物研究センター主任研究員は、「捕獲と柵の設置が対策の基本。鉢を食べられにくい所に移すのも手。雑草より、きれいな花が咲く、楽しみにされるものを好んで食べる。バラ科やアジサイ、キキョウは好き」と話している。

(道路脇から飛び出し、シカ“衝突”の瞬間:鳥取)
鳥取市で14日、住宅街に「シカ」が現れました。さらに、今月4日には市内の国道を走っていた車のカメラが、道路脇から飛び出してきたシカと衝突する瞬間を捉えていました。ヘッドライトやドアなどが壊れ、運転手の男性は車を手放すことになったということです。

(クマ、県道を横切る:新潟)
16日午後7時ごろ、新潟県阿賀町の県道でクマの目撃情報がありました。警察によりますと、クマが目撃されたのは阿賀町九島地内の県道・室谷津川線です。午後6時55分ごろ、体長1mほどのクマが道路を横切ったのをドライバーが目撃しました。目撃場所は民家から約10mの地点で、警察や阿賀町役場が注意を呼び掛けています。

(市街地に「ニホンジカ」出没:山形)
山形市の市街地で野生のシカが確認されました。山形県内では近年、目撃件数が増加しています。こちらは15日午後5時過ぎ、山形市の馬見ヶ崎川沿いで撮影されたニホンジカとみられる映像。周囲を警戒しながら道路側へ向かっています。山形市は15日、警察とともに付近のパトロールを実施しましたが、シカの姿は確認されませんでした。山形県によりますと、県内では一度、絶滅したとされていましたが、2009年に確認されてから目撃件数が増加。2021年は134件に上っています。【山形県みどり自然課 鈴木慎一課長補佐】(一般的な要因として)猟を行うハンターの数が以前に比べて減少している。耕作放棄地が増加したことでそれまで野生生物が住んでいた場所と人が住んでいた場所との境界が曖昧になってきている」。2020年には山形大学小白川キャンパス内にシカが出没。警察などが捕獲にあたり一時、騒然としました。また、2018年度から農作物への被害も毎年確認されていて、山形県でも今後の被害拡大を懸念しています。【山形県みどり自然課 鈴木慎一課長補佐】「さらに(被害が)拡大していった場合には、例えばシカの個体数を積極的に調整する。専門家の意見を聞きながら引き続き検討していきたい」。

(クマがフェンスを軽々と乗り越える:岩手)
岩手県盛岡市で今週クマの目撃が相次いでいた地域で、6月16日朝も出没が複数回確認されました。このうち国道4号線沿いの火葬場の防犯カメラには、フェンスをよじ登る姿がとらえられていました。16日午前7時半過ぎ、盛岡市三ツ割の火葬場・やすらぎの丘の防犯カメラが捉えた映像には、クマがフェンスを軽々と乗り越えていく姿が映っています。16日朝、見回りをしていた斎場のスタッフは、クマと間近で向き合ったといいます。また、約1時間後、近くの盛岡市中央公民館でもクマの目撃情報がありました。さらに6月13日から15日までの3日間、火葬場のある三ツ割や近くの高松、北山で6件の目撃情報が確認されています。これまでに人や物への被害は確認されていませんが、警察と市では警戒を呼びかけています。

(クマ目撃相次ぐ:北海道)
紋別市内渚滑地区で16日未明から午後にかけて、クマの目撃情報が相次いだ。

(ヒグマが朝から相次いで出没.:北海道)
札幌・西区で6月17日、クマの目撃が相次ぎ、札幌市職員はハンターと一緒に付近の山の調査を行っています。17日午前9時45分ごろ、西区宮の沢490番地11付近の宮ノ丘幼稚園の敷地内でクマ1頭が目撃されました。午前11時30分ごろには西区西野の宮丘公園敷地内の散策路で、ジョギングをしていた人がクマ1頭を目撃しました。いずれもクマは山林の方向に逃げました。札幌市によりますと、その後、西区西野西公園に設置した監視カメラにクマが映っていることが分かりました。市は午後2時30分ごろから警察とハンターと一緒に調査のため山に入りました。捕獲優先ではなく調査優先としつつも、現在、クマの活動が活発なことから、万が一市街地に出没しそうな場合は威嚇するなど対応するということです。

(県農生開発のドッグフード、クラウドファンディング:兵庫)
兵庫県立農業高校(同県加古川市平岡町新在家)動物科学科の生徒が、害獣として捕獲された鹿の肉と廃棄野菜を使って開発したドッグフードを商品化しようと、16日から資金集めのためのクラウドファンディング(CF)を始める。「環境にも犬にも優しい取り組みなので、ぜひ協力を」と呼びかける。

(エゾシカの角で機能性食品:北海道)
台湾の製薬会社「順天堂」が、上川管内当麻町内にエゾシカの角を使った機能性食品の研究拠点を設け、来春以降に製造に乗り出す。16日に開かれた定例町議会で同町が明らかにした。

(クマ出没:宮城)
栗原市によると、18日午前5時45分ごろ、栗原市金成姉歯滝ノ沢にクマが出没しました。

(クマ出没:宮城)
栗原市によると、17日午後4時10分ごろ、栗原市瀬峰桃生田にクマが出没しました。

(イノシシ出没:宮城)
登米市によると、16日午前7時53分ごろ、登米市中田町石森白地にイノシシが出没しました。

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(捕獲イノシシ、豚熱に感染:鳥取)
鳥取県は13日、鳥取市内で捕獲された野生イノシシ1頭が家畜伝染病・豚熱(CSF)に感染していたと発表した。県内28例目。県内の養豚場全19カ所で異常は確認されていないという。

(致死率3割!”殺人マダニ”の感染症が日本列島を東進中)
死に至ることも少なくないマダニ媒介の感染症が、日本列島を東進している。国内初の感染者が確認されたのは、10年ほど前、山口県だった。それ以降は感染者が西日本中心から、徐々に東へと広がっている。このウイルスをすべてのマダニが保有しているわけではないが、マダニにかまれるケースは農作業や草刈りだけに限らない。身近な野山や河原の草むらなどにも潜んでいることがあり、草むらへ入り込むだけでも、かまれる可能性がある。さらに、このウイルスに感染した犬や猫などのペットを通じて人にも感染する恐れがある。今年6月初旬、静岡県浜松市では80代の女性が草刈り中にマダニにかまれ、発熱や手の震えがあって入院した。市の発表によると、女性の右ほほと、右ふとももの内側に刺し口があり、マダニが媒介するウイルスの感染症、重症熱性血小板減少症候群(SFTS)だった。厚生労働省によると、SFTSは主にウイルスを保有するマダニにかまれることで感染する。発熱や嘔吐、腹痛、下痢などのほか、けいれんといった神経症状や、リンパ節腫張などの症状を伴うことがあり、致死率は約3割という。「治療法やワクチンがなく、対処療法しかない。重症化すると死に至ることもある」(厚労省担当者)。国内で感染者が広がっているのは、ウイルスを保有するマダニがシカやイノシシなどの野生動物に付着して運ばれるほか、動物が感染して移動することなどでも、その分布域を広げているとみられている。日本では山口県で’12年秋、成人女性が発熱、嘔吐、下痢の症状が出て入院し、死亡したのが初の感染者とされる。世界では、中国で’09年ごろに発生が報告され、’11年に原因ウイルスが特定された。その後、アジア各国で確認されている。国立感染症研究所のまとめで、国内では今年1月末時点で805の報告例があった。年齢分布は各年代に広がっているが、60代以上がほとんどを占め、年齢の中央値は75才となっている。今年初めから5月下旬までだけでも、全国で数十例の報告がある。感染者は5~8月に多いともいう。「当初は西日本を中心に報告されていた」(厚労省結核感染症課担当者)。最近は太平洋側で静岡や東京、日本海側で富山や石川などでも感染者が報告されており、ウイルスが列島を東進しているのがわかる。たとえば、前述した今年6月の浜松市の感染者は、同市内で5例目となり、静岡県内では12例目だった。県の感染症対策担当者によると、県内では’21年3月に60代の男性が感染したのが最初の感染者という。一方、富山県で初の感染者が見つかったのは昨年11月で、農業に従事する60代の女性だった。感染研によると、女性は発熱、食欲不振、倦怠感を訴え、医療機関で解熱剤を処方されたが、症状が改善しなかったという。さらに医療機関で診察を受け、右の太ももに刺された形跡があり、SFTSと確認された。全国の感染者をみると、農作業や草刈り中にかまれていることが多いが、草むらに入り込むだけでも、肌を露出していると草に潜んでいるマダニにかまれる恐れはある。厚労省では、草むらなどに入る場合、長袖や長ズボン、手袋を着用し、首にタオルをまくなど、肌の露出を少なくすることが望ましいとアドバイスしている。マダニが付着しても確認しやすいように、明るい色の服装がいいとも勧めている。一方、犬や猫などのペットからの感染も要注意だ。ペットが感染した事例は全国で報告され、さらにペットから人へ感染した事例もある。SFTSを発症したペットの体液に、人が触れたためとみられている。マダニには、かまれないように対策をするのが望ましいが、かまれてしまった場合、無理に引き抜くとマダニの一部が残ってしまうことがある。さらに、病原体を含むマダニの体液が体に入り込む恐れもある。マダニにかまれてしまったら、厚労省担当者は「医療機関でマダニを除去してもらい、洗浄してもらうのがいい」と話し、「かまれた後の症状には注意してほしい」と呼びかけている。

(県内農作物の鳥獣被害、前年度比3%減:愛媛)
愛媛県は13日、2022年度の野生鳥獣による県内農作物被害額は、前年度に比べ3%減の3億6791万円だったと発表した。イノシシを中心にサル、カラスによる被害が減少した。一方、森林の被害額は木材価格の高騰「ウッドショック」のあおりを受け、過去最高の9605万円(前年度比54%増)だった。県農産園芸課は農作物被害額の減少について「侵入防止柵などの対策が進み、イノシシの捕獲頭数が多かった。温州ミカンが裏年で収穫量が減ったことも影響した可能性がある。ピーク時に比べ減少傾向にあるが、依然として高止まりしている」と分析している。

(ニホンカモシカによる農作物被害に悩む町:東京)
都心から車で1時間ほどの東京・青梅市。民家の庭先にいたのは…国の特別天然記念物に指定されている、ニホンカモシカ。住民によると「一週間に1回は必ず見る」「10年前くらいから頻繁に見る」とのこと。実は、二ホンカモシカは名前にシカとついているがウシ科の動物。二ホンジカと比べると、見た目が大きく異なる。生息するのは、山の中や急な崖など。大正時代までは肉や毛皮を目的に捕獲され、昭和30年ごろには全国でおよそ3000頭にまで数が激減した。そのため、絶滅の恐れがあるとして、国の特別天然記念物に指定。保護を続けた結果、現在は10万頭ほどにまで増えたとされている。カボチャやキャベツなどの野菜を育てている農家の男性が見せてくれた写真には…ビニールハウスの中でたたずむカモシカの姿が。春先に畑に現れ、カボチャの葉や、育つ前のキャベツなどを食べられてしまうという。カモシカによる農作物被害は、全国で年間およそ8700万円。ただ、その対策は一筋縄にはいかない。実は…。青梅猟友会「カモシカは天然記念物のため、撃つということは絶対してはいけない」。「特別天然記念物」のニホンカモシカは原則、捕獲や駆除、ケガをさせることも禁止となっているためだ。青梅市で農作物を栽培する男性は10年ほど対策に追われてきたという。現在は、カモシカなどが畑に入ってこないように、と3重の柵を設置。1メートルほどの柵であれば、簡単に飛び越えてくるため、3つめの柵は高さ2メートル以上に。シカやイノシシと違い、天然記念物として守られている一方で農作物被害をもたらすカモシカ。どう対応していけばいいのか、国や自治体では防護柵などの費用を補助する支援を行っているが住民の苦悩は続いている。

(長野立てこもり事件、猟銃所持者の不安:山口)
5月、長野県で男女4人が殺害され、容疑者の男が立てこもった事件。亡くなった4人のうち警察官2人は猟銃で撃たれた後死亡しました。この事件、実際に山口県内で銃を持つ人はどのように受け止めたのでしょうか。また銃の所持についてはどのような制度が設けられているのでしょうか?山口県猟友会・大井勲副会長(82)「鉄砲持ってる人は大迷惑、ああいうことしたらね。結局、銃が悪いんじゃないんですね、狩猟事故もそうで、銃が悪いのではなくて、要は持った人間、使う人間が悪い。使い方が、人を撃つこと自体が悪いんです」。銃を持って50年、県猟友会の副会長も務める大井勲さんは、事件によって銃を持つ人への偏見が生まれることを危惧しています。大井副会長「鉄砲を持った人がああいうふうなことをされると、われわれのような銃を持っている人間が、だんだん変な目で見られるかもしれない」。国内での銃の所持をめぐる議論はこれまでも起きています。2007年、長崎県のスポーツクラブで男が散弾銃を発砲し8人が死傷した事件を受けて、翌年、銃刀法が改正。精神科医らの診断書の提出が義務づけられるなど、所持資格が見直されました。銃の所持が許されているのは狩猟、有害鳥獣駆除、標的射撃の3つの目的のみです。なかでも、威力のある猟銃を持つためにはいくつもの段階を経る必要があります。まず、県警で開かれる講習会に参加し、筆記テストで9割以上正解、実技試験も合格した人のみが所持を申請できます。申請後、許可を受けるまでには所持の動機や目的を聞く面接、家族、職場、近隣住民などへの聞き取り調査が行われます。調査や医療機関で、認知症や統合失調症の疑いがある、破産手続きをしている、自殺のおそれがあるなど、銃を持つのにふさわしくないと判断された人には許可が下りません。また、許可を受けてからも銃をどのように、また弾を何発使ったかなどを報告する「銃砲検査」が毎年実施されるほか、3年ごとに更新の手続きが必要です。大井さんは、今回の事件を受け、審査がさらに厳しくなる可能性があるとみています。大井副会長「もうシカはどんどん増えてるんですよ、山口県でも。それをどうしてやっつけるのかってやってるけど、その担い手がおらんっていうこと自体がね、減っていくっていうこと自体が完全にマイナス。あの事件でそういう影響が出ないことを願っています」。大井さんによると、県猟友会のメンバーは現在、およそ2600人、そのうち、銃を持っているのは900人ほどで、高齢化が課題となっています。田畑を荒らす獣の駆除に有効な一方で、人への危害も起こりうる銃。厳重な管理と安全第一の使用が求められます。

(シカ目撃、生息していないとされていた県内の広範囲で:佐賀)
佐賀県内で野生のシカの目撃情報が増えている。長年にわたり生息していないとされていた県内で2017年に2頭が確認されて以降、現在までに18件の目撃情報が県に寄せられた。生息数が増えると農作物や山林に深刻な被害を及ぼす恐れがあり、県は状況を把握するために情報収集体制を整えた。

(サル被害防止、対策チーム発足:三重)
亀山市は、去年、小学生がサルに襲われてけがをするなど、サルによる被害が市内で相次いでいることを受け、猟友会や自治会などと連携して、被害の防止に取り組む専門のチームを発足させました。亀山市によりますと、市内では以前からサルによる農作物の被害があとをたたないだけでなく、近年では、市街地や繁華街での目撃情報が増えていて、去年6月には、登校中の小学生がひっかかれてけがをしたということです。市内で人的な被害が発生したのは初めてで、市ではサルによる被害の防止に取り組む専門のチーム、「モンキーレンジャーズ」を発足させました。チームは、市のほか、猟友会や自治会連合会などで構成されていて、これまでも各組織でサルの追い払い活動や生息状況の調査、それに捕獲などにあたってきましたが、チームを作って情報共有を細かく行うことで、効果的な対策を進めていくとしています。特に、市内に5つある群れのうちの1つは、行動域が市街地にまで広がり危険なため、群れのサル3頭に取り付けたGPSの発信機の情報などから、行動パターンの分析を行って、早急に対策に取りかかりたい考えです。亀山市生物多様性・獣害対策室では「市民には、サルのすみかになるような、竹やぶや放置されたびわの木などの伐採のほか、サルを目撃した際の通報などの協力をお願いしたい」としています。

(クマ追い払う技術磨く、花火使用:鳥取)
人里へのツキノワグマの出没増加に対応するため、鳥取県は14日、野生動物を追い払う花火の使い方などを学ぶ研修会を鳥取市河原町稲常の鳥取県林業試験場で開いた。行政関係者ら約40人が参加。

(渡良瀬遊水地のイノシシ、3年前の2・4倍に:栃木)
渡良瀬遊水地内の2022年度のイノシシ生息数が488頭に上り、19年度の前回調査時の205頭から約2・4倍に急増したことが、渡良瀬遊水地連携捕獲協議会の調査で分かった。繁殖力が強く定着が進んでいるとみられ、同協議会は引き続き生息数調査と捕獲で対応していく方針だ。県自然環境課によると、渡良瀬遊水地には元々、イノシシは生息していなかったが、群馬県境の足利市方面から徐々に進出したと推測され、09年度以降に遊水地周辺に出没するようになり、近年は周辺市町の農作物被害が相次いでいる。また、シカは県が設置したカメラで21年度に初めて1頭撮影された。こうした状況から、ラムサール条約登録湿地にある希少植物の保全や、野生動物による農作物被害の防止を目的に、栃木、群馬、茨城、埼玉県で昨年4月、同協議会が設立された。今回の調査は22年11月~23年3月に実施。遊水地全域(約3300ヘクタール)で赤外線カメラを搭載したドローンや、定点センサーカメラを使用して観測した結果、イノシシがやぶなどの茂みの多い場所を好み、特に渡良瀬川、 巴波うずま 川、思川の川沿いに広く分布していることが分かった。一方、市街地に近い場所や、草木が低い見晴らしの良い場所では観測が少なかった。同協議会では、昨年度にイノシシ20頭を捕獲。ニホンジカが新たに5頭生息していることも確認した。今年度も調査とわな猟による捕獲を行う予定で、県自然環境課の担当者は「対策を講じなければ、河川敷沿いに生息エリアが広がる恐れがある。調査で生息状況を把握し、効果的な対策を講じたい」と話している。

(湿原にシカ柵設置、ニッコウキスゲを食害から守る最後の砦:福島)
夏、尾瀬を彩るのがニッコウキスゲ。7月中旬には見ごろを迎え、湿原は黄色と緑に輝く。美しい景観を脅かすのが…シカ。2023年も対策が取られている。6月、毎年尾瀬では、雪解けを待って行われる作業がある。大江湿原。標高が高く尾瀬の中でも「花の湿原」と知られるこの場所は、春はミズバショウ。夏、ニッコウキスゲ。秋は紅葉と訪れる人を魅了する。「紐、これ分けてあるんですよね」「そうですね、大体1000本ずつ分かれてますんで」会津森林管理署・南会津支署。9年前から湿原の周囲約3.5キロに柵を設置している。会津森林管理署南会津支署・櫻井勝首席森林官:「全国的にシカの食害が広がっていまして、農作物や食物、木の苗木等も食べられたりして深刻な被害になっています」90年代半ば、尾瀬国立公園ではじめて生息が確認された二ホンジカ。エサを求め栃木・日光方面から北上してきたとみられ、好物のニッコウキスゲは、一時期ほとんどの花芽を食い荒らされ深刻な被害を受けた。柵の設置は、シカからニッコウキスゲを守るための“砦”でもある。会津森林管理署南会津支署・櫻井勝首席森林官:「尾瀬でしか見られない貴重な高山植物もたくさんあって、来る時期によっても景色が変わったりすることが魅力だと思います。柵を設置することで、大江湿原の自然が守れればと思います」。柵の設置によって、少しづつ食害から回復しつつある大江湿原のニッコウキスゲ。今シーズンも鮮やかな黄色の花が登山客を出迎える。

(避難指示地域のサル生息域:福島)
東京電力福島第一原子力発電所の事故の影響で避難指示が出された地域では、サルの生息域が事故前のおよそ3倍に拡大しているとみられることが国の調査でわかりました。この調査は、帰還した住民の生活への影響などを調べるため、復興庁が目撃情報などを基に昨年度時点の状況をまとめました。それによりますと、原発事故の影響で避難指示が出された帰還困難区域を含む12市町村のサルの生息数は、推計でおよそ2600頭、群れの数は42に上るとみられます。1つ当たりの群れのサルの数は、数十頭から最大180頭を超えるということです。また生息域は、原発事故前、南相馬市、浪江町、葛尾村、飯舘村の4市町村の一部に限られていましたが、昨年度は広野町を除く11市町村で確認され、事故前のおよそ3倍に拡大しているとみられるということです。要因として、原発事故に伴う住民の避難や耕作放棄地の増加などが大きく影響しているということです。原発事故の被災地ではサルが農作物を食い荒らしたり家屋に侵入したりするなどの被害が確認されていて、住民の帰還や営農再開の障害になるとして、国や県、市町村は電気柵の設置や捕獲などの対策をより強化することにしています。

(県が「クマ出没警報」:山形)
山形県内の市街地で、クマの出没が相次いでいることを受けて県は14日、「クマ出没警報」を発表した。県みどり自然課によると、6月5日から11日までの1週間に半径200メートル以内に住宅が10軒以上並ぶ市街地で12件のクマの目撃情報が確認された。7日には、酒田市中心部で目撃され、さらに、11日には、鶴岡市役所から3キロほどの住宅地でも目撃されている。市街地での目撃件数が1週間で10件以上となり、県は14日、クマ出没警報を発表した。期間は8月末までで、クマが市街地に出没した場合、屋内へ避難し、安全が確認されるまで外に出ないようにすることや目撃情報があったところでは、音の出る物でクマに自分の存在を知らせることなど警戒を呼びかけている。

(破壊シシ垣「復元は難しい」:岐阜)
地元の郷土史グループなどが保全活動を続けてきた関市武芸川町谷口の「シシ垣」を中濃森林組合が破壊した問題で、同市は13日の市議会本会議で、壊れた箇所の復元は難しいとの考えを表明した。同市によると、破壊されたのは大幡地区のシシ垣(全長250メートル)の大半で、イノシシの捕獲用の落とし穴も壊された。相宮定・同市協働推進部長は「現地は森林整備のための作業道の開削により、大きく地形が変わり、壊れた箇所を復元することは非常に難しい」と述べた。その上で、「残存している箇所は丁寧に調査し、修復保存に向けて土地所有者や森林組合などと協議していく。貴重な文化財であることがわかるよう、説明板を設置したい」と答弁した。破壊の原因については、中濃森林組合が事前に遺跡の有無を照会しなかったことだとして、「文化財の保護について、庁内の連絡体制を再確認する。土木工事などの開発事業を行う場合には、事前に遺跡の有無を照会するよう、関係部署を通して事業者へ求めていきたい」と述べた。

(イノシシ被害で開花する花激減:石川)
しょうぶの名所として知られる金沢市の卯辰山花菖蒲園では、ことし、イノシシによる被害で、開花する花が、例年と比べて大きく減るという異変が確認されています。金沢市の卯辰山花菖蒲園は、100種類20万株の花しょうぶが、毎年この時期に見ごろを迎えますが、ことしは開花する花の数が大きく減っていて、例年と比べ、さみしい光景が広がっています。金沢市によりますと、去年の夏以降、イノシシが土の中のミミズを狙い、花しょうぶを根元から掘り起したため、例年より開花する花が3割ほど減少しているということです。こうしたイノシシによる被害は、おととしから確認されていて、金沢市は、ことし3月に監視カメラやイノシシの侵入を防ぐネットを設置して、来年に向けて対策を強化しているということです。一方、敷地内の花しょうぶの一部や、3000株のアジサイは、例年通り見ごろを迎えているということで、14日も家族連れなどが訪れて、花を眺めたり写真を撮ったりしていました。かほく市から訪れた女性は「思っていたよりもさみしい光景だったので残念ですが、アジサイはきれいでした。また来年、来てみたいです」と話していました。金沢市・緑と花の課の中谷裕一郎担当課長は「全体的に花付きが悪くなり残念ですが、美しく咲いているものやアジサイもあるので、ぜひ見に来てほしいです」と話していました。

(クレー射撃や解体見学、「狩猟者」確保へ体験講座:長野)
有害鳥獣の駆除や個体調整を図る狩猟の体験講座が11日、飯田市大瀬木の飯田国際射撃場であった。「新規確保講座」と銘打ち、飯伊連合猟友会が企画。県内外から男女26人が参加した。

(大館能代空港でクマが滑走路横切る:秋田)
15日午後、北秋田市の大館能代空港でクマ1頭が滑走路を横切っているのが目撃されました。空港の管理事務所によりますと、クマは柵を乗り越えて空港の外に出ていき、航空機の運航に影響はないということです。15日午後3時半ごろ、北秋田市の大館能代空港で、敷地内の草刈りをしていた作業員が、クマ1頭が滑走路を北から南に歩いて横切っていくのを見つけました。空港の管理事務所によりますと、クマは滑走路の中央からおよそ400メートル西側の滑走路を横切り、およそ40分後に、空港の南側の柵を乗り越えてやぶに立ち去っていったということで、航空機の運航に影響はないということです。滑走路の周辺は航空機が離着陸するため立ち入りが規制されていて、周囲は高さ2メートルほどの柵に囲まれています。管理事務所で柵の点検をしたところ、被害はなかったということで、クマが柵を越えて滑走路に入ってきたとみています。警察は、クマが立ち去った空港の南側の道路でパトロールを強化しています。

(サラブレッド牧場に出没したクマ撮影:青森)
14日午前、青森県東北町のサラブレッドを飼育する牧場で、クマ1頭が目撃されました。これまでに被害は確認されていませんが、町が注意を呼びかけています。14日午前10時頃、東北町の東北牧場の敷地内で職員が車の中から撮影した映像。クマがスギ林の中を走り回っています。撮影した職員によりますとクマは目視で体長1メートルほどの子グマで、車まで10メートルほどの距離まで近づき、その後、近くの山に姿を消したということです。東北牧場は45頭のサラブレッドを飼育しているほか農作物も生産していて、今のところ、クマによる被害は確認されていません。ただ、牧場の周囲では農作業をする人が多いため町が防災無線で注意を呼びかけているほか、パトロールを強化しています。青森県内では今年、クマの目撃のほか人的被害も確認されていて、県がツキノワグマ出没注意報を継続しています。

(市街地近くにクマ:山形)
鶴岡市内の住宅地などで今月に入り、クマの出没、目撃が相次いでいる。14日早朝には市中心部に近い中野京田内で目撃され、鶴岡署に通報があった。本紙記者は現場で地元猟友会などが繰り広げたクマの追い払いを取材した。近くの愛宕神社に逃げ込んだクマを追い出すため打ち上げた花火の爆発音が複数回、響いた。飛び出したクマは田んぼのあぜ道を走り回り、大山川に逃げ込んで見えなくなった。地元住民から同日午前8時過ぎに情報提供を受け、現場に向かった。神社は鶴岡市役所から直線距離で北東に約3.8キロの位置にあり、集落の周囲に水田が広がる。神社の敷地は木が生い茂り、鶴岡署員や市職員が注意深く様子をうかがっていた。職員らが様子を見守る場所からさらに後方30メートルの位置でカメラを構えた。約10分後。「クマがいたぞ」との声が響いた。茂みの中で、その姿が見えた。緊張感が高まった。応援要請を受け、午前9時45分ごろ猟友会のメンバー4人が到着した。住宅地がある神社南側から花火を打ち上げ、田んぼが広がる北側に追い払う作戦を試みた。破裂音が響くと、茂みがガサガサと揺れ、黒い影が飛び出した。人がいない北側のあぜ道を駆け抜け、人家近くまで迫る。行く手を阻むかのようにパトカーが近づくと、向きを変え、近くの千安川の河川敷に下り、見えなくなった。市、猟友会は住宅地からクマが離れたとし、捕獲、駆除体制を解除した。市内では今月5日深夜にJR鶴岡駅近くで、11日未明から朝と深夜には住宅街の美原町でクマの目撃が相次いでいる。市によると、主に南側の金峯山や、西側の高館山などから川を伝ってくるとみられるという。中野京田で見つかったクマは川から平野部に点在する林を経由してきたと考えられる。市農山漁村振興課は目撃情報があった場合、朝と夕に広報車で巡回し、戸締まりの確認など注意を呼びかけている。

("体長2.5メートル"のオスグマか、山の斜面を歩く様子撮影される:北海道)
連日クマの目撃が相次ぐ北海道ですが、6月13日、砂川市で体長2メートルを超える巨大なクマが撮影されました。これは6月13日午後1時ごろ、砂川市宮城の沢で撮影された映像です。ハンターの池上さんが大きな声を出すと、クマはゆっくりと山の斜面を上り、横に移動する様子が確認できます。池上さんによりますと、このクマの体長は2.5メートル近くのオスグマとみられています。動画を撮影した砂川市のハンター、池上治男さんは、2018年に砂川市の要請を受け、警察官立会いのもと、猟銃でクマを駆除しましたが「建物に届く恐れのある方向に撃った」として北海道公安委員会に猟銃の所持許可を取り消されました。その後、処分を不当だとして、道を相手に処分の取り消しを求めて訴えを起こし、2021年に勝訴。その後、道が控訴したため、今も訴訟は続いています。砂川市内ではこれ以外にクマの出没が続いていて、別の地区でも2回クマが目撃されています。13日午後4時30分ごろ、同市焼山で、車を運転していた郵便局員の男性が、バックミラーで200メートル後ろにいるクマ1頭を目撃しました。クマは体長1.5メートルほどで、市道を東方向に横断していったということです。さらに、同じ焼山地区で午後7時20分ごろ、道道627号線を車で東方向に走行していた男性が、道路を南から北へ横断する体長約1・5メートルのクマ1頭を目撃しました。いずれも被害は確認されていませんが、6月に入り、砂川市内では13日までに12件のクマの出没情報があることから、警察や市が警戒を高めています。

(阿寒湖温泉街近くでクマの目撃が2日連続:北海道)
マリモなどで人気の観光地、北海道東部の阿寒湖温泉街付近で、クマ2頭の目撃が13日から2日連続で相次いでいます。14日午前7時半ごろ、警戒に当たっていた釧路市の職員が、温泉街西側の幼稚園やアイヌ舞踊の劇場に近い林で立ち上がるなどしていたクマ1頭を見つけました。その10分後には、150メートルほど離れたキャンプ場近くの国道を横断しているクマ2頭をキャンパーが見つけ、爆竹を鳴らしたところ、山の方向へ逃げっていったということです。更に、この国道から約500メートル離れた温泉街東側の墓地付近では午後1時半ごろ、地元の女性が庭で作業をしていたところ、フキと見られる草を食べている2頭を目撃しました。女性はすぐに自宅に避難して市に通報し、駆けつけた市の職員が山の方向に立ち去るのを確認しました。阿寒湖温泉街の周辺では13日にも3回ほど目撃されていて、観光客や地元の人にはホテルからの注意喚起や防災無線で情報提供しています。相次いで目撃されている2頭は同一の個体とみられ、親離れしたばかりの好奇心旺盛な若いクマではないかということです。今のところけが人や危険な状況に遭遇した人はいませんが、幼稚園の近くには注意を呼びかける看板が立てられ、登園などは保護者同伴の措置が取られたほか、キャンプ場も当面の間、閉鎖される影響が出ています。警察や市はあすも警戒にあたるということです。

(害獣“シカ”で地域おこし:岩手)
農業被害をもたらす野生のシカの肉を使った「ジビエ」で地域おこしをしている岩手県大槌町で、自治体の職員を対象にした研修会が開かれました。これは沿岸広域振興局が県内で初めて開いた研修会で、管内の宮古市の職員などが参加しました。研修会の講師はシカ肉の販売や狩猟体験のツアーを行う大槌町の「MOMIJI」のスタッフで、町や地元猟友会と協力し事業を進めてきた経緯を話しました。また県の担当者が、ジビエ事業は販売先の確保ができないという失敗例が多いことから、事前の情報収集と準備が重要だと説明しました。岩泉町の職員「シカ増えていて被害が増えているのは大きな課題。『害獣ではなく財産としてみる』は新しい考え方で勉強になった」。このあと参加者はシカの加工施設を見学し、処理の仕方などを学んでいました。この研修会は来週も2回行われます。

(イノシシ出没:宮城)
登米市によると、14日午後6時15分ごろ、登米市津山町柳津宮下にイノシシが出没しました。

(クマ出没:宮城)
仙台市によると、14日午前8時40分ごろ、仙台市青葉区高野原3丁目にクマが出没しました。

(イノシシ出没:宮城)
登米市によると、14日午前9時40分ごろ、登米市石越町東郷大根澤にイノシシが出没しました。

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